JP6359571B2 - チェーンドライブテンショナばね力制御機構 - Google Patents

チェーンドライブテンショナばね力制御機構 Download PDF

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Description

本発明はテンショナの分野に関する。詳細には本発明はチェーンドライブテンショナばね力制御機構に関する。
一般的に、内燃機関のバルブ駆動装置用のタイミングチェーンにおいて、カムシャフト−カムシャフト駆動装置に使用するカムシャフトチェーン、およびバランサーチェーンは、チェーンの弛みを取り、チェーンに張力を与えるために、チェーンの弛緩側で使用されるテンショナを有する。
作動中、チェーンの張力を維持するために、テンショナのピストンがチェーンを押す。作動中、チェーンスパンの共振によりチェーンの張力が増すと、チェーンからの高負荷がテンショナのピストンに作用し、ピストンをテンショナのハウジング内に後退させる。
チェーンドライブテンショナのばね力はテンショナシステムの最悪の場合の作動状態に十分に対処するため、そのばね力はほとんどの作動状態には高過ぎることが多い。チェーンの寿命の間にチェーンに生じる摩耗および伸びを考慮しつつ、作動状態によってテンショナのばね力を変えることができれば、テンショナの有効性と、全体的なシステム挙動および効率とを改善できるであろう。
チェーン制御を犠牲にすることなくチェーン張力をできるだけ低く維持するために平均テンショナ力を調整し、チェーンが摩耗しているとき、および低い動的負荷にかけられるとき、駆動効率を大幅に改善するテンショナ。
新しいチェーンに張力をかけるパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるべく、ピストンに対する可動スリーブの位置を維持するために、可動スリーブの外周フランジとハウジングのボアフランジとの間に形成されたチャンバを使用するパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるべく、ピストンに対する可動スリーブの位置を維持するために、ハウジングのボアフランジと可動スリーブの外周の切欠きとの間に形成されたチャンバを使用するパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるべく、ピストンに対する可動スリーブの位置を維持するために、可動スリーブの外周フランジとハウジングのボアとの間に形成されたチャンバを使用するパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるべく、ピストンに対する可動スリーブの位置を維持するために、スプール弁によって供給される可動スリーブの外周フランジとハウジングのボアフランジとの間に形成されたチャンバを使用するパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるべく、ピストンに対する可動スリーブの位置を維持するために、スプール弁およびアキュムレータによって供給される可動スリーブの外周フランジとハウジングのボアとの間に形成されたチャンバを使用するパッシブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるべく、ピストンに対して可動スリーブを移動および維持するためにフィードバック制御を使用するアクティブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるべく、ピストンに対して可動スリーブを移動させるためにフィードバック制御を使用するアクティブテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナシステムのテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 アームを介してエンドレスチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 アームを介してエンドレスチェーンに張力をかけるテンショナの代替図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 新しいチェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。 高負荷のある摩耗チェーンに張力をかけるテンショナの概略図を示す。
図1a〜8、11〜15および18a〜22cは、ピストンに対して可動スリーブの位置を維持するためにパッシブ制御を使用するテンショナシステムを示す。パッシブ制御は、テンショナのピストンに対する可動スリーブの位置を制御するためにフィードバックを使用しないシステムとして定義される。対照的に、図9および10はアクティブ制御システムであり、このシステムでは、スリーブの位置を調整するために、エンジンの構成要素および/または可動スリーブ自体のリアルタイムフィードバックが使用される。
テンショナシステムは、内燃機関に使用される閉ループチェーンドライブシステムのテンショナ(以下でさらに詳細に記載される)を含む。それは、ドライブシャフトと少なくとも1つのカムシャフトとの間の閉ループ動力伝達システムで使用されてもよく、またはドライブシャフトとバランスシャフトとの間のバランスシャフトシステムで使用されてもよい。テンショナシステムはまた、オイルポンプを含んでもよく、および燃料ポンプ駆動装置とともに使用されてもよい。さらに、テンショナシステムはまた、ベルトドライブとともに使用されてもよい。テンショナのピストンまたは外部ピストンは、図16〜17に示されるようにアーム352を介してチェーン350またはベルトに張力をかけ得る。
図1a〜1cは、様々なチェーン状態の下で張力をかけるテンショナを示す。図1aは新しいチェーンに張力をかけ、図1bは高負荷のない摩耗チェーンに張力をかけ、図1cは高負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1と第2直径部分D2とを有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。
ハウジング2のボア2aに受け入れられるのは可動スリーブ18である。可動スリーブ18は中空であり、ハウジング2のボア2a、中空可動スリーブ18の内径部分17すなわち中空内部、およびピストン3の内部3aとともに圧力P1を有する圧力チャンバ16を形成する。
スリーブばね5がボア2a内に存在し、可動スリーブ18の内径部分17内に受け入れられ、スリーブばね5の第1端部5aは可動スリーブ18の内側フランジ22の底面24と接触し、スリーブばね5の第2端部5bはボア2aの底部2cと接触する。スリーブばね5は付勢力を提供し、可動スリーブ18をピストン3に対して所望の位置に維持するために必要な制御力を低減する。
可動スリーブ18は外周フランジ20を有し、外周フランジ20は、第2直径部分D2の直径とほぼ等しくなるように可動スリーブ18の直径を増大するが、フランジ20がボア2aの第2直径部分D2内を摺動すること、および外周フランジ20の底面27とボア2aの第2直径部分D2との間の流体チャンバ14を形成することを可能にする。流体チャンバ14は、逆止弁10を含む供給ライン12を介してオイル圧力供給部7と流体連通する。供給部7は流体を流体チャンバ14へ供給して、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁10は流体チャンバ14内の流体が供給部7へ逆流入することを防止する。流体圧力は外周フランジ20の上面29とボア2aとの間の領域には供給されないことに留意されたい。
外周フランジ20の前方の可動スリーブ18の少なくとも一部は、中空ピストン3内に摺動可能に受け入れられる。同じく中空ピストン3内に存在するのは、ハウジング2から外側へピストン3を付勢するピストンばね4である。ピストンばね4は、中空ピストン3の内部3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26と接触する第2端部4bとを有する。貫通穴25が内側フランジ22に存在し、入口供給ライン6からピストン3の内部3aおよび可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26への流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。流体を流体チャンバ14へ提供する供給部7は、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部は、流体チャンバ14と流体連通する供給部7と異なってもよい。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
図1aを参照すると、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
図1bを参照すると、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁(不図示)を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は流体チャンバ14へ漏れ、可動スリーブ18をハウジング2から外向きに移動させる。可動スリーブ18は、液圧チャンバ16からのオイルではなく、ほとんど供給部7からのオイルによって外向きに移動されることに留意されたい。
図1cを参照すると、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、図1bに示されるピストン位置(点線で示される)からピストン3をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力およびピストン3の動きは、供給ライン12の逆止弁10によって流体が流体チャンバ14から出ることが阻止されるため、流体チャンバ14中の流体によって抵抗され、実質的に流体チャンバ14を加圧する。流体チャンバ14の加圧によって、可動スリーブ18の内側フランジ22は、ピストンばね4を介して外向き力をピストン3にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的にチャンバ14を減圧すると、供給部7が逆止弁10を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ14へ供給して流体チャンバ14を満たし、ピストン3に対するスリーブ18の移動を補い、ピストン3に対するスリーブ18の位置を維持する。
可動スリーブ18の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
シール(不図示)が、外周フランジ20と可動スリーブ18との間に、およびボア2aの第2直径部分D2とボアの第1直径部分D1または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの圧力チャンバ16と液圧チャンバ14によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ18のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図2は、中空ピストン3によって受け入れられる可動スリーブ33を移動させるために供給圧力を使用するパッシブテンショナシステムのテンショナを示す。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1および第2直径部分D2を有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。
中空可動スリーブ33がハウジング2のボア2a内に受け入れられる。中空可動スリーブ33内に受け入れられるのは中空固定スリーブ30である。中空固定スリーブ30内にはスリーブばね5がある。スリーブばね5の第1端部5aは、可動スリーブ33の内側フランジ34の底面36と接触し、スリーブばね5の第2端部5bは、中空固定スリーブ30の内側フランジ31の底面32と、またはフランジ31が存在しない場合、ボアの底部2cと接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ33をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。圧力チャンバ16は、固定スリーブ30の内径部分38、中空可動スリーブ33の中空内部の内径部分17、およびピストン3の内部3aの間に形成される。
可動スリーブ33は直径を有し、直径は第2直径部分D2の直径にほぼ等しいが、可動スリーブ33がボア2a内を摺動することを許容する。流体チャンバ37が、ボア2aの底部2c、固定スリーブ30、および可動スリーブ33の底部端面39の間に形成される。流体チャンバ37は、逆止弁10を含む供給ライン12を介してオイル圧力供給部7と流体連通する。供給部7は流体を流体チャンバ37へ供給し、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁10は、流体チャンバ37中の流体が供給部7へ逆流入することを防止する。流体圧力はピストン3、可動スリーブ33およびボア2aの第2直径部分D2の間の領域に供給されないことに留意されたい。
可動スリーブ33の少なくとも一部は中空ピストン3内に摺動可能に受け入れられる。同じく中空ピストン3内に存在するのは、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4である。ピストンばね4は、中空ピストン3の内側部分3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ33の内側フランジ34の上面35と接触する第2端部4bとを有する。貫通穴25が内側フランジ34に存在し、入口供給ライン6からピストンの内部3aおよび可動スリーブ33の内側フランジ34の上面35への流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、入口供給ライン6のほかにボア2aの底部に入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。流体を流体チャンバ37へ提供する供給部7は、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン6へ供給する供給部は、流体チャンバ37と流体連通する供給部7と異なってもよい。さらに、排出部または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁(不図示)を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、図1aと同様に閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は可動スリーブ33、固定スリーブ30およびハウジングのボア2aの間の流体チャンバ37へ漏れ、図1bと同様に可動スリーブ33をハウジング2から外向きに移動させる。可動スリーブは、液圧チャンバ16からのオイルではなく、ほとんど供給部7からのオイルによって外向きに移動されることに留意されたい。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、ピストン3を図1cに示されるピストン位置(点線で示される)からハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力およびピストン2の動きは、供給ライン12の逆止弁10によって流体が流体チャンバ37から出ることが阻止されるため、流体チャンバ37中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ37を加圧する。流体チャンバ37の加圧によって、可動スリーブ33の内側フランジ34は、ピストンばねを介して外向き力をピストン3にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的にチャンバ37を減圧すると、供給部7が逆止弁10を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ37へ供給して流体チャンバ37を満たし、ピストン3に対するスリーブ33の移動を補い、ピストン3に対するスリーブ33の位置を維持する。
可動スリーブ33の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
シール(不図示)が、可動スリーブ33の間に、およびボア2aの第2直径部分D2および第2直径部分D2とボアの第1直径D1または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの圧力チャンバ16と液圧チャンバ37によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ33のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図3は、中空ピストン3を受け入れる可動スリーブ40を移動させるために供給圧力を使用するパッシブテンショナシステムのテンショナを示す。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ハウジング2のボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ40である。可動スリーブ40は、上側内径部分46と中央内側フランジ41の上面43とによって画定される第1開口46aと、底側内径部分45と中央内側フランジ41の底面42とによって画定される第2開口45aとを有する。中央内側フランジ41の貫通穴47が、第1開口46aを可動スリーブ40の第2開口45aに接続する。可動スリーブ40の上面48は大気圧に曝される。
上側内径部分46と中央内側フランジ41の上面43とによって画定される可動スリーブ40の第1開口46a内に受け入れられるのは、中空ピストン3である。中空ピストン3内にはピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4がある。ピストンばね4は、中空ピストン3の内側部分3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ40の中央内側フランジ41の上面43と接触する第2端部4bとを有する。
底側内径部分45と中央内側フランジ41の底面42とによって画定される可動スリーブ40の第2開口45a内に受け入れられるのは、中空固定スリーブ30である。中空固定スリーブ30内にはスリーブばね5がある。スリーブばね5の第1端部5aは、可動スリーブ40の中央内側フランジ41の底面42と接触し、スリーブばね5の第2端部5bは中空固定スリーブ30の内側フランジ31の底面32と接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ40をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。圧力チャンバ16が、固定スリーブ30の内側部分38と、またはフランジ31が存在しない場合はボアの底部と、可動スリーブ40の第2開口45aの内径部分17と、ピストン3の内部3aとの間に形成される。貫通穴47が中央内側フランジ41に存在し、入口供給ライン6からピストンの内部3aおよび可動スリーブ40の中央内側フランジ41の上面43への流体を許容する。
流体チャンバ37は、ボア2aの底部、固定スリーブ30および可動スリーブ40の底部端面39の間に形成される。流体チャンバ37は、逆止弁10を含む供給ライン12を介してオイル圧力供給部7と流体連通する。逆止弁10は流体チャンバ37中の流体が供給部7へ逆流入することを防止する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。流体を流体チャンバ37へ提供する供給部7は、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン6へ供給する供給部は、流体チャンバ37と流体連通する供給部7と異なってもよい。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、図1aと同様に閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は可動スリーブ33と固定スリーブ30の間の流体チャンバ37へ漏れ、図1bと同様に可動スリーブ40をハウジングから外向きに移動させる。可動スリーブは、液圧チャンバ16からのオイルではなく、ほとんど供給部7からのオイルによって外向きに移動されることに留意されたい。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、ピストン3を図1cに示されるピストン位置(点線で示される)からハウジングの方へ内向きに押す。内向き力およびピストンの動きは、供給ライン12の逆止弁10によって流体が流体チャンバ37から出ることが阻止されるため、流体チャンバ37中の流体によって抵抗され、実質的に流体チャンバ37を加圧する。流体チャンバ37の加圧によって、可動スリーブ40の内側フランジ41は、ピストンばね4を介して外向き力をピストン3にかけ、内向き力に対抗する。
高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的にチャンバ37を減圧すると、供給部7が逆止弁10を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ37へ供給して流体チャンバ37を満たし、ピストン3に対するスリーブ40の移動を補い、ピストン3に対するスリーブ40の位置を維持する。
可動スリーブ40の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
シール(不図示)が、ボア2aと、可動スリーブ40または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの圧力チャンバ16と液圧チャンバ37によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ40のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図4は、中空ピストン3によって受け入れられる可動スリーブを移動させるために供給圧力を使用するパッシブテンショナシステムのテンショナを示す。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1および第2直径部分D2を有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。ボアフランジ150が、ピストン3を受け入れるボア2aの第2直径部分D2と、可動スリーブ140の外周フランジ141を受け入れるボアの別の第2直径部分D2とを分離する。
ハウジング2のボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ140である。可動スリーブ140は中空であり、ハウジング2のボア2a、中空可動スリーブ140の内径部分17、およびピストン3の内部3aとともに圧力チャンバ16を形成する。スリーブばね5がボア2a内に存在し、可動スリーブ140の内径部分17内に受け入れられ、ばね5の第1端部5aは可動スリーブ140の内側フランジ145の底面147と接触し、ばね5の第2端部5bはボア2aの底部2cと接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ140をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
可動スリーブ140は、領域A2を有する上面142と領域A1を有する底面143とを有する外周フランジ141を有する。上面142の領域A2は底面143の領域A1より小さい。第1流体チャンバ58が外周フランジ141の上面142とボアフランジ150の底面152との間に形成され、第2流体チャンバ57が外周フランジ141の底面143と第2直径部分D2の別の壁73との間に形成される。
第1流体チャンバ58は、好ましくは逆止弁53を有するライン55を介して供給部7に接続され、第2流体チャンバ57は、同じく好ましくは逆止弁54を有するライン56を介して供給部7に接続される。逆止弁53、54は流体チャンバ58、57内の流体が供給部7に逆流入することを防止する。供給部7は流体を流体チャンバ58、57へ供給し、生じ得る漏出を補う。
外周フランジ141の前方の可動スリーブ140の少なくとも一部は中空ピストン3内に摺動可能に受け入れられる。中空ピストン3内に同じく存在するのは、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4である。ピストンばね4は、中空ピストン3の内側部分3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ140の内側フランジ145の上面146と接触する第2端部4bとを有する。貫通穴144が内側フランジ145に存在し、入口供給ライン6からピストンの内部3aおよび可動スリーブ140の内側フランジ145の上面146への流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。流体を流体チャンバ57、58へ提供する供給部7は、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン6へ供給する供給部は、流体チャンバ57、58と流体連通する供給部7と異なってもよい。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、図1aと同様に閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は、可動スリーブ140およびハウジングのボア2aの間の流体チャンバ57、58へ漏れる。可動スリーブ140は、液圧チャンバ16からのオイルではなく、ほとんど供給部7からのオイルによって外向きに移動されることに留意されたい。外周フランジ141の底面143は外周フランジ141の上面142の領域A2より大きい領域A1を有しているため、チャンバ57が図1bと同様に可動スリーブ140をハウジングから外向きに移動させるために必要な流体圧力は、可動スリーブ140を反対方向へ移動させるためにチャンバ58が必要とする流体圧力よりも少ない。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、ピストン3を図1cに示されるピストン位置(点線で示される)からハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力およびピストン3の動きは、供給ライン56の逆止弁54によって流体が流体チャンバ57から出ることが阻止されるため、流体チャンバ57中の流体によって抵抗され、実質的に流体チャンバ57を加圧する。さらに、外周フランジ141の底面143の領域A1が外周フランジ141の上面142の領域A2より大きいため、流体チャンバ57の加圧により、可動スリーブ33の内側フランジ145は「押し」上げられ、すなわち可動スリーブ140をハウジング2から外向きに移動させ、ピストンばね4を介して外向きの力をピストン3にかけ、内向きの力に対抗する。高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的に流体チャンバ57を減圧すると、供給部7が逆止弁54を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ57へ供給して流体チャンバ57を満たし、ピストン3に対するスリーブ140の移動を補い、ピストン3に対するスリーブ140の位置を維持する。
可動スリーブ140の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
流体チャンバ57が減圧しているとき、流体チャンバ58は加圧していることに留意されたい。流体チャンバ57を供給部7からの流体で満たすことにより可動スリーブ140は移動される。ピストン3の位置をチェーンに対して維持するのに必要な移動を超えるまたは上回る可動スリーブ140の移動は、供給ライン55の逆止弁53によって流体が流体チャンバ58から出ることが防止されるため、流体チャンバ58中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ58を加圧する。負荷がスリーブから取り除かれると、チャンバ58は減圧し、供給部7は逆止弁53を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ58へ供給し、チャンバ58を満たし、ピストン3に対するスリーブ140の移動を補い、他の力がスリーブに作用しているのにもかかわらず、ピストンに対するスリーブ140の位置を維持する。
シール(不図示)が、ボア2aと可動スリーブ140または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの圧力チャンバ16と流体チャンバ57、58によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ140のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図5は、ピストンによって受け入れられる可動スリーブを移動させるために供給圧力を使用するパッシブテンショナシステムのテンショナを示す。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ハウジング2のボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ163である。可動スリーブ163は中空であり、ハウジング2のボア2a、中空可動スリーブ163の内径部分169、およびピストン3の内部3aとともに圧力チャンバ16を形成する。
スリーブばね5がボア2a内に存在し、可動スリーブ163の内径部分169内に受け入れられ、ばね5の第1端部5aは可動スリーブ163の内側フランジ164の底面166と接触し、ばね5の第2端部5bはボア2aの底部2cと接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ163をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
可動スリーブ163の外周部分に沿って周囲切欠き168がある。可動スリーブ163の切欠き168はボアフランジ160を摺動可能に受け入れる。ボアフランジ160は領域A1を有する上面161と領域A2を有する底面162とを有する。ボアフランジ160の上面161の領域A1はボアフランジ160の底面162の領域A2より大きい。
第1流体チャンバ58がボアフランジ160の上面161と可動スリーブ163の切欠き168との間に形成され、第2流体チャンバ57がボアフランジ160の底面162と可動スリーブ163の切欠き168の別の面との間に形成される。第1流体チャンバ58は、好ましくは逆止弁53を有するライン55を介して供給部7に接続され、第2流体チャンバ57は、同じく好ましくは逆止弁54を有するライン56を介して供給部7に接続される。逆止弁53、54は流体チャンバ58、57内の流体が供給部7に逆流入することを防止する。供給部7は流体を流体チャンバ57、58へ提供し、生じ得るいかなる漏出も補う。
切欠き168の前方の可動スリーブ163の少なくとも一部は、中空ピストン3内に摺動可能に受け入れられる。同じく中空ピストン3内に存在するのは、ハウジング2から外側へピストン3を付勢するピストンばね4である。ピストンばね4は、中空ピストン3の内部3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ163の内側フランジ164の上面165と接触する第2端部4bとを有する。貫通穴144が内側フランジ164に存在し、入口供給ライン6からピストンの内部3aおよび可動スリーブ163の内側フランジ164の上面165への流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。流体を流体チャンバ57、58へ提供する供給部7は、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン6へ供給する供給部は、流体チャンバ57、58と流体連通する供給部7と異なってもよい。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、図1aと同様に閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は、可動スリーブ163とハウジングのボア2aの間の流体チャンバ57、58へ漏れる。ボアフランジ160の上面161はボアフランジ160の底面162の領域A2より大きい領域A1を有するため、チャンバ58は、図1bと同様に可動スリーブ163をハウジングから外向きに移動させるために、チャンバ57より少ない流体圧力を必要とする。可動スリーブ163は、液圧チャンバ16からのオイルではなく、ほとんど供給部7からのオイルによって外向きに移動されることに留意されたい。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、ピストン3を図1cに示されるピストン位置(点線で示される)からハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力およびピストン3の動きは、供給ライン55の逆止弁53によって流体が流体チャンバ58から出ることが阻止されるため、流体チャンバ58中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ58を加圧する。さらに、ボアフランジ160の上面161の領域A1がボアフランジ160の底面162の領域A2より大きいため、流体チャンバ58の加圧により、可動スリーブ163の内側フランジ164は「押し」上げられ、すなわちハウジング2から外向きに移動し、ピストンばね4を介して外向きの力をピストン3にかけ、内向きの力に対抗する。高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的に流体チャンバ58を減圧すると、供給部7が逆止弁53を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ58へ供給して流体チャンバ58を満たし、ピストン3に対するスリーブ163の移動を補い、ピストン3に対するスリーブ163の位置を維持する。
可動スリーブ163の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
流体チャンバ58が減圧しているとき、流体チャンバ57は加圧していることに留意されたい。流体チャンバ58を供給部7からの流体で満たすことにより可動スリーブ163は移動される。ピストン3の位置をチェーンに対して維持するのに必要な移動を超えるまたは上回る可動スリーブ163の移動は、供給ライン56の逆止弁54によって流体が流体チャンバ57から出ることが防止されるため、流体チャンバ57中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ57を加圧する。負荷がスリーブから取り除かれると、流体チャンバ57は減圧し、供給部7は逆止弁54を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ57へ供給し、チャンバ57を満たし、ピストン3に対するスリーブ163の移動を補い、他の力がスリーブに作用しているのにもかかわらず、ピストンに対するスリーブ163の位置を維持する。
シール(不図示)が、ボア2aと、可動スリーブ163または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナのチャンバ16と流体チャンバ57、58によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ163のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図6は、ピストンによって受け入れられる可動スリーブを移動させるために内部圧力領域およびフランジ圧力を使用するパッシブテンショナシステムを示す。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ハウジング2のボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ80である。可動スリーブ80は、上側内径部分89と中央フランジ82の上面81とによって画定される第1開口89aと、底側内径部分96と中央内側フランジ82の底面83とによって画定される第2開口96aを有する。中央内側フランジ82の貫通穴97が、第1開口89aを可動スリーブ80の第2開口96aに接続する。可動スリーブ80の上面98はエンジンの大気圧に曝される。
上側内径部分89と中央内側フランジ82の上面81とによって画定される可動スリーブ80の第1開口89a内に受け入れられるのは、中空ピストン3である。中空ピストン3内にはピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4がある。ピストンばね4は、中空ピストン3の内側部分3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ80の中央内側フランジ82の上面81と接触する第2端部4bとを有する。
底側内径部分96と中央内側フランジ82の底面83とによって画定される可動スリーブ80の第2開口96a内に受け入れられるのは、スリーブばね5である。スリーブばね5の第1端部5aは、可動スリーブ80の中央フランジ82の底面83と接触し、スリーブばね5の第2端部5bはボア2aの底部2cと接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ80をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。圧力チャンバ16が形成され、スリーブ80の上側内径部分89、スリーブ80の底側内径部分96、ハウジングのボア2aおよびピストンの内部3a。貫通穴97が中央内側フランジ81に存在し、入口供給ライン6からの流体が第2開口96aから第1開口89aへ流れることを可能にする。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。流体を流体チャンバ94、95へ提供する供給部7は、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン6へ供給する供給部は、流体チャンバ94、95と流体連通する供給部7と異なってもよい。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
可動スリーブ80は外周フランジ84を有し、外周フランジ84は第2直径部分D2の幅とほぼ等しいが、フランジ84がボア2aの第2直径部分D2内を摺動すること、および第1流体チャンバ95および第2流体チャンバ94を形成することを可能にする。第1流体チャンバ95は、好ましくは逆止弁92を有するライン93を介して供給部7に接続され、第2流体チャンバ94は、同じく好ましくは逆止弁90を有するライン91を介して供給部7に接続される。逆止弁92、90は流体チャンバ94、95内の流体が供給部7に逆流入することを防止する。供給部7は必要に応じて流体を流体チャンバ94、95へ提供し、漏出を補う。外周フランジ84より下の可動スリーブ80の外径はボア2aの第1直径部分D1によって受け入れられ、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、図1aと同様に閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は可動スリーブ80とハウジングのボア2aとの間の流体チャンバ94、95へ漏れ、スリーブ80の底面99および中央内側フランジ82の底面83にかかるチャンバ16中の流体圧力が、図1aと同様にスリーブ80をハウジングから外向きに移動させる。可動スリーブは、液圧チャンバ16からのオイルではなく、ほとんど供給部からのオイルによって外向きに移動されることに留意されたい。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、ピストン3を図1cに示されるピストン位置(点線で示される)からハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力およびピストンの動きは、供給ライン91の逆止弁90によって流体が流体チャンバ94から出ることが阻止されるため流体チャンバ94中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ94を加圧する。可動スリーブ80の底面99にかかる圧力に加えて流体チャンバ94の加圧によって、可動スリーブ80の中央内側フランジ82は、ピストンばね4を介して外向き力をピストン3にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的にチャンバ94を減圧すると、供給部7が逆止弁10を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ94へ供給して流体チャンバ94を満たし、ピストン3に対するスリーブ80の移動を補い、ピストン3に対するスリーブ80の位置を維持する。
可動スリーブ80の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
流体チャンバ94が減圧しているとき、流体チャンバ95は加圧していることに留意されたい。流体チャンバ94を供給部7からの流体で満たすことにより可動スリーブ80は移動される。ピストン3の位置をチェーンに対して維持するのに必要な移動を超えるまたは上回る可動スリーブの移動は、供給ライン93の逆止弁92によって流体が流体チャンバ95から出ることが防止されるため流体チャンバ95中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ95を加圧する。負荷がスリーブ80から取り除かれると、チャンバ95は減圧し、供給部7は逆止弁92を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ95へ供給し、チャンバ95を満たし、ピストン3に対するスリーブ80の移動を補い、他の力がスリーブに作用しているのにもかかわらず、ピストンに対するスリーブ80の位置を維持する。
シール(不図示)が、ボア2aと、可動スリーブ80または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの圧力チャンバ16と流体チャンバ94、95によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ80のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図7は、パッシブテンショナシステムのテンショナを示す。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1および第2直径部分D2を有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。ボアフランジ52が、ピストン3を受け入れるボア2aの第2直径部分D2と、可動スリーブ18の外周フランジ20を受け入れるボアの別の第2直径部分D2とを分離する。
ハウジングのボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ18である。可動スリーブ18は中空であり、ハウジング2のボア2a、中空可動スリーブ18の内径部分17、およびピストン3の内部とともに圧力チャンバ16を形成する。スリーブばね5がボア2a内に存在し、可動スリーブ18の内径部分17内に受け入れられ、ばね5の第1端部5aは可動スリーブ18の内側フランジ22の底面24と接触し、ばね5の第2端部5bはボア2aの底部2cと接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ18をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
可動スリーブ18は、上面29と底面27とを有する外周フランジ20を有する。外周フランジ20はハウジング2の第2直径部分D2を第1および第2流体チャンバ58、57に分離する。第1流体チャンバ58が外周フランジ20の上面29とボアフランジ52の底面51との間に形成され、第2流体チャンバ57が外周フランジ20の底面27と第2直径部分D2の別の壁73との間に形成される。
第1流体チャンバ58は、ライン101および制御弁108を介して供給部7に接続される。第2流体チャンバ57は、ライン100および制御弁108を介して供給部7に接続される。供給部7は流体を流体チャンバ57、58へ供給し、チャンバのみからの漏出を補う。制御弁108、好ましくはスプール弁は、ボア106内に摺動可能に受け入れられる少なくとも2つの円筒状ランド部109a、109bを有するスプール109を含む。ボア106はテンショナハウジング2の中にあってもよく、またはエンジンのテンショナハウジングから離れて配置されてもよい。スプールの一端はばね110と接触し、ばね110はスプールを第1の方向に付勢する。
外周フランジ20の前方の可動スリーブ18の少なくとも一部は、中空ピストン3内に摺動可能に受け入れられる。同じく中空ピストン3内に存在するのは、ハウジング2から外側へピストン3を付勢するピストンばね4である。ピストンばね4は、中空ピストン3の内側部分3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26と接触する第2端部4bとを有する。貫通穴47が内側フランジ22に存在し、入口供給ライン6からピストンの内部3aおよび可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26への流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。流体を流体チャンバ57、58へ提供する供給部7は、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン6へ提供する供給部は、流体チャンバ57、58と流体連通する供給部7と異なってもよい。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、図1aと同様に閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は可動スリーブ18およびハウジングのボア2aの間の流体チャンバ57、58へ漏れ、図1bと同様に可動スリーブ18をハウジングから外向きに移動させる。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、ピストン3を図1cに示されるピストン位置(点線で示される)からハウジングの方へ内向きに押す。内向き力およびピストン3の動きは、スプール弁108のばね110からのばね力がランド部109aをライン100に対して適所に配置して、流体が流体チャンバ57から出ることが阻止されるため流体チャンバ57中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ57を加圧する。流体チャンバ57の加圧によって、可動スリーブ40の中央内側フランジ22は、ピストンばね4を介して外向き力をピストン3にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的にチャンバ57を減圧すると、供給部7がスプール弁108を介して流体を流体チャンバ57へ供給し、ピストン3に対するスリーブ40の移動を補い、ピストン3に対するスリーブ40の位置を維持する。
可動スリーブ18の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
流体チャンバ57が減圧しているとき、流体チャンバ58は加圧していることに留意されたい。流体チャンバ57を供給部7からの流体で満たすことにより可動スリーブ18は移動される。ピストン3の位置をチェーンに対して維持するのに必要な移動を超えるまたは上回る可動スリーブ18の移動は、スプール弁108によって流体が流体チャンバ58から出ることが防止されるため流体チャンバ58中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ58を加圧する。負荷がスリーブから取り除かれると、チャンバ58は減圧し、供給部7はスプール108を介して流体を供給し、流体を流体チャンバ58へ供給し、チャンバ58を満たし、ピストン3に対するスリーブ18の移動を補い、他の力がスリーブに作用しているのにもかかわらず、ピストンに対するスリーブ18の位置を維持する。
シール(不図示)が、ボア2aと、可動スリーブ18または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナのチャンバ16と圧力チャンバ57、58によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ40のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図8は図7の代替実施形態であり、制御弁108がアキュムレータ114と流体連通している。アキュムレータ114もまた、ハウジング2のボア2a、中空可動スリーブ18の内径部分17およびピストン3の内部3aによって形成された圧力チャンバ16と、逆止弁125を介して流体連通している。アキュムレータ114は圧力チャンバ16からの流体を貯蔵または蓄積して、漏出の場合、流体チャンバ57、58へ供給する。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1および第2直径部分D2を有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。ボアフランジ52が、ピストン3を受け入れるボア2aの第2直径部分D2と、可動スリーブ18の外周フランジ20を受け入れるボアの別の第2直径部分D2とを分離する。
ハウジングのボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ18である。可動スリーブ18は中空であり、ハウジング2のボア2a、ピストン3の内部および中空可動スリーブ18の内径部分17とともに圧力チャンバ16を形成する。スリーブばね5がボア2a内に存在し、可動スリーブ18の内径部分17内に受け入れられ、ばね5の第1端部5aは可動スリーブ18の内側フランジ22の底面24と接触し、ばね5の第2端部5bはボア2aの底部2cと接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ18をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
可動スリーブ18は、上面29と底面27とを有する外周フランジ20を有する。外周フランジ20はハウジング2の第2直径部分D2を第1および第2流体チャンバ58、57に分離する。第1流体チャンバ58は外周フランジ20の上面29とボアフランジ52の底面51との間に形成され、第2流体チャンバ57は外周フランジ20の底面27と第2直径部分D2の別の壁73との間に形成される。
第1流体チャンバ58は、ライン101、制御弁108、およびライン112を介してアキュムレータ114に接続される。第2流体チャンバ57は、ライン100、制御弁108、およびライン112を介してアキュムレータ114に接続される。アキュムレータ114は、漏出のみを原因とする補償を目的として流体をチャンバ57、58へ供給する。制御弁108、好ましくはスプール弁は、ボア106内に摺動可能に受け入れられる少なくとも2つの円筒状ランド部109a、109bを有するスプール109を含む。ボア106はテンショナハウジング2の中にあってもよく、またはエンジンのテンショナハウジングから離れて配置されてもよい。スプールの一端はばね110と接触し、ばね110はスプール弁を第1の方向に付勢する。
外周フランジ20の前方の可動スリーブ18の少なくとも一部は、中空ピストン3内に摺動可能に受け入れられる。同じく中空ピストン3内に存在するのは、ハウジング2から外側へピストン3を付勢するピストンばね4である。ピストンばね4は、中空ピストン3の内側部分3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26と接触する第2端部4bとを有する。貫通穴47が内側フランジ22に存在し、入口供給ライン6からピストンの内部3aおよび可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26への流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、図1aと同様に閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力に加えてピストン3をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン3をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する際、ばね力を増すのにより多量の流体が必要とされるため、液圧チャンバ16へ供給される流体の一部は可動スリーブ18およびハウジングのボア2aの間の流体チャンバ57、58へ漏れ、図1bと同様に可動スリーブ18をハウジングから外向きに移動させる。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、ピストン3を図1cに示されるピストン位置(点線で示される)からハウジングの方へ内向きに押す。内向き力およびピストンの動きは、スプール弁108のばね110からのばね力がランド部109aをライン100に対して適所に配置して、流体が流体チャンバ57から出ることが阻止されるため流体チャンバ57中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ57を加圧する。流体チャンバ57の加圧によって、可動スリーブ40の中央内側フランジ22は、ピストンばね4を介して外向き力をピストン3にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン3から取り除かれ、実質的にチャンバ57を減圧すると、アキュムレータ114がスプール弁108を介して流体を流体チャンバ57へ供給し、流体チャンバ57を満たし、ピストン3に対するスリーブ40の移動を補う。
可動スリーブ40の移動によって、ピストンばね4の第2端部4bが移動され、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢する。従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
流体チャンバ57が減圧しているとき、流体チャンバ58は加圧していることに留意されたい。流体チャンバ57を供給部7からの流体で満たすことにより可動スリーブ40は移動される。ピストン3の位置をチェーンに対して維持するのに必要な移動を超えるまたは上回る可動スリーブ40の移動は、スプール弁108によって流体が流体チャンバ58から出ることが防止されるため流体チャンバ58中の流体によって抵抗され、実質的にチャンバ57を加圧する。負荷がピストン3から取り除かれると、流体チャンバ58は減圧し、流体チャンバ57は加圧する。
シール(不図示)が、ボア2aと、可動スリーブ40または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナのチャンバ16と圧力チャンバ57、58によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ40のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図9は、アクティブテンショナ制御システムを示す。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1および第2直径部分D2を有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。ボアフランジ52が、ピストン3を受け入れるボア2aの第2直径部分D2と、逆止弁125を介して可動スリーブ18の外周フランジ20を受け入れるボアの別の第2直径部分D2とを分離する。
ハウジング2のボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ18である。可動スリーブ18は中空であり、ハウジング2のボア2a、ピストン3の内部3aおよび中空可動スリーブ18の内径部分17とともに圧力チャンバ16を形成する。スリーブばね5がボア2a内に存在し、可動スリーブ18の内径部分17内に受け入れられ、ばね5の第1端部5aは可動スリーブ18の内側フランジ22の底面24と接触し、ばね5の第2端部5bはボア2aの底部2cと接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ18をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
可動スリーブ18は、上面29と底面27とを有する外周フランジ20を有する。外周フランジ20はハウジング2の第2直径部分D2を第1および第2流体チャンバ58、57に分離する。第1流体チャンバ58は外周フランジ20の上面29とボアフランジ50の底面51との間に形成され、第2流体チャンバ57は外周フランジ20の底面27と第2直径部分D2の別の壁73との間に形成される。
第1流体チャンバ58は、ライン101、制御弁108、およびライン112を介してアキュムレータ114と流体連通する。第2流体チャンバ57は、ライン100、制御弁108、およびライン112を介してアキュムレータ114と流体連通する。アキュムレータ114も、ハウジング2のボア2aと中空可動スリーブ18の内径部分17とによって形成された圧力チャンバ16と好ましくは流体連通する。
制御弁108、好ましくはスプール弁は、アキュムレータ114から流体チャンバ57、58への流体を遮断または許容できるボア106内に摺動可能に受け入れられる少なくとも2つの円筒状ランド部109a、109bを有するスプール109を含む。ボア106はテンショナハウジング2の中にあってもよく、またはエンジンのテンショナハウジングから離れて配置されてもよい。制御弁108の一端はアクチュエータ116と接触する。アクチュエータ116は、アクチュエータが制御弁108の特定位置を設定する位置設定アクチュエータまたは直線アクチュエータである。代替実施形態では、アクチュエータ116は、力が制御弁の片側に存在する力アクチュエータ(force actuator)であってもよい。アクチュエータ116が力アクチュエータである場合、ばねは、アクチュエータ116によって影響を及ぼされる制御弁の反対側に存在し得ることに留意されたい。
アクチュエータは、設定点アルゴリズムまたはマップ124から設定点入力122を受け取る制御器118によって制御される。制御器118はセンサ(不図示)を介してテンショナの可動スリーブ18の位置フィードバック120も受け取る。設定点アルゴリズムまたはマップ124は、カムタイミング、エンジン速度、スロットル、温度、経年数、およびテンショナ位置などの、しかしそれらに限定されない異なるエンジンパラメータ126から入力を受け取る。
外周フランジ20の前方の可動スリーブ18の少なくとも一部は、中空ピストン3内に摺動可能に受け入れられる。同じく中空ピストン3内に存在するのは、ハウジング2から外側へピストン3を付勢するピストンばね4である。ピストンばね4は、中空ピストン3の内部3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26と接触する第2端部4bとを有する。貫通穴47が内側フランジ22に存在し、入口供給ライン6からピストン3の内部3aへの流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部に、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16とピストンの内側部分3a内に形成されたチャンバ9とを加圧し、ピストンばね4からのばね力とともにピストンをハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
センサ(不図示)が可動スリーブ18の位置フィードバック120を制御器118へ提供する。制御器118は、可動スリーブの位置フィードバックを、異なるエンジンパラメータ126に基づく設定点アルゴリズムまたはマップ124からの設定点122と比較する。
可動スリーブ18の位置が設定点122に等しい場合、制御弁108は移動すなわち作動されず、ランド部109a、109bがアキュムレータ114から流体チャンバ57、58への流体の流れを阻止する。さらに、流体は加えられることも流体チャンバ57、58から除去されることもないため、ピストン3およびハウジングのボア2aに対する可動スリーブ18の位置は維持される。
可動スリーブ18の位置が設定点122に等しくない場合、アクチュエータ116によって制御弁108は、ある位置へ作動され、その位置では、流体がアキュムレータ114から流体チャンバ57、58へ流れ、可動スリーブ18をピストン3およびハウジングのボア2aに対して移動させる。可動スリーブ18の移動により、可動スリーブ18の内側フランジ22の上面26と接触するピストンばね4の第2端部4bの位置が移動され、ピストン3はハウジング2から外向きに付勢され、チェーンまたはベルト(不図示)のスパンと接触する。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4の第2端部4bが可動であるため、ピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
可動スリーブ18の移動により、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4の第2端部4bが移動され、従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
テンショナのチャンバ16と流体チャンバ57および58とによって生成されるテンショナの液圧の剛性、およびチェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ18のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
シール(不図示)が、ボア2aと、可動スリーブ40または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
図10アクティブ制御テンショナシステム。
テンショナは軸方向に延びるピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ハウジング2のボア2a内に受け入れられるのは可動スリーブ80である。可動スリーブ80は、上側内径部分89と中央内側フランジ81の上面82とによって画定される第1開口89aと、底側内径部分96と中央内側フランジ81の底面83とによって画定される第2開口96aを有する。中央内側フランジ81の貫通穴97が、第1開口89aを可動スリーブ80の第2開口96aに接続する。可動スリーブ80は上面98も有する。
上側内径部分89と中央内側フランジ81の上面82とによって画定される可動スリーブ80の第1開口89a内に受け入れられるのは、中空ピストン3である。中空ピストン3内にはピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4がある。ピストンばね4は、中空ピストン3の内側部分3aと接触する第1端部4aと、可動スリーブ80の中央内側フランジ81の上面82と接触する第2端部4bとを有する。
底側内面96と中央内側フランジ81の底面83とによって画定される可動スリーブ80の第2開口内に受け入れられるのは、スリーブばね5である。スリーブばね5の第1端部5aは、可動スリーブ80の中央内側フランジ81の底面83と接触し、スリーブばね5の第2端部5bはボア2aの底部と接触する。スリーブばね5は、可動スリーブ80をピストン3に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。圧力チャンバ16が、可動スリーブ80の第1および第2開口89、96、ボア2aおよびピストン3の内部3aの間に形成される。貫通穴97が中央内側フランジ81に存在し、入口供給ライン6からピストンの内部3aおよび可動スリーブ80の中央内側フランジ81の上面82への流体を許容する。
オイル圧力を圧力チャンバ16へ提供するために、ボア2aの底部2cに、入口供給ライン6だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(不図示)。さらに、排出口または圧力リリーフ弁(不図示)が中空ピストン3内に存在してもよい。
可動スリーブ80は外周フランジ84を有し、外周フランジ84は、第2直径部分D2の幅とほぼ等しいが、フランジ84がボア2aの第2直径部分D2内を摺動すること、および第1流体チャンバ95および第2流体チャンバ94を形成することを可能にする。第1流体チャンバ95は、ライン101、制御弁108、およびライン112を介してアキュムレータ114に接続される。第2流体チャンバ94は、ライン100、制御弁108、およびライン112を介してアキュムレータ114に接続される。アキュムレータ114も、ハウジング2のボア2aと可動スリーブ80の第2開口96の底側内面96aとによって形成された圧力チャンバ16と、逆止弁125を介して、好ましくは流体連通する。
制御弁108、好ましくはスプール弁は、アキュムレータ114から流体チャンバ94、95への流体を遮断または許容できるボア106内に摺動可能に受け入れられる少なくとも2つの円筒状ランド部109a、109bを有するスプール109を含む。ボア106はテンショナハウジング2の中にあってもよく、またはエンジンのテンショナハウジングから離れて配置されてもよい。制御弁108の一端はアクチュエータ116と接触する。この実施形態では、アクチュエータ116は、アクチュエータが制御弁の特定位置を設定する位置設定アクチュエータまたは直線アクチュエータである。代替実施形態では、アクチュエータ116は、力が制御弁の片側に存在する力アクチュエータであってもよい。アクチュエータ116が力アクチュエータである場合、ばねは、アクチュエータ116によって影響を及ぼされる制御弁の反対側に存在し得ることに留意されたい。
アクチュエータ位置は、設定点アルゴリズムまたはマップ124から設定点入力122を受け取る制御器118によって制御される。制御器118はセンサ(不図示)を介してテンショナの可動スリーブ80の位置フィードバック120も受け取る。設定点アルゴリズムまたはマップ124は、カムタイミング、エンジン速度、スロットル、温度、経年数、およびテンショナ位置などの、しかしそれらに限定されない異なるエンジンパラメータ126から入力を受け取る。
作動中、流体が、入口供給ライン6から、場合により入口逆止弁を介して、液圧チャンバ16へ供給され、液圧チャンバ16を加圧し、ピストンばね4からのばね力とともにピストンをハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
センサ(不図示)が可動スリーブ80の位置フィードバック120を制御器118へ提供する。制御器118は、可動スリーブの位置フィードバックを、異なるエンジンパラメータ126に基づく設定点アルゴリズムまたはマップ124からの設定点122と比較する。
可動スリーブ80の位置が設定点122に等しい場合、制御弁108は移動すなわち作動されず、ランド部109a、109bがアキュムレータ114から流体チャンバ94、95への流体の流れを阻止する。さらに、流体は加えられることも流体チャンバ94、95から除去されることもないため、ピストン3およびハウジングのボア2aに対する可動スリーブ80の位置は維持される。
可動スリーブ80の位置が設定点122に等しくない場合、アクチュエータによって制御弁108は、ある位置へ作動され、その位置では、流体がアキュムレータ114から流体チャンバ94、95へ流れ、可動スリーブ80をピストン3およびハウジングのボア2aに対して移動させる。可動スリーブ80の移動により、可動スリーブ80の中央内側フランジ81の上面81と接触するピストンばね4の第2端部4bの位置が移動され、ピストン3はハウジング2から外向きに付勢され、チェーンまたはベルト(不図示)のスパンと接触する。ピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4の第2端部4bが可動であるため、ピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
可動スリーブ80の移動により、ピストン3をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね4の第2端部4bが移動され、従ってピストン3に作用するばね力は可変であり、ピストン3は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
テンショナのチャンバ16と流体チャンバ94および95とによって生成されるテンショナの液圧の剛性、およびチェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン3および可動スリーブ80のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
シール(不図示)が、ボア2aと、可動スリーブ80または必要に応じてテンショナ内の他のいずれかの場所との間に存在してもよい。
図11a〜11cは様々なチェーン状態の下で張力をかけるテンショナを示す。図11aは新しいチェーンに張力をかけており、図11bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図11cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア202aを有するハウジング202から構成される。ボア202aの中に受け入れられるのは中空スリーブ230である。中空スリーブ230はボア202aの底部202cに固定されるが、ボア202a内を横方向に移動することを許容されてもよい。中空スリーブ230およびボア202aの中に受け入れられるのはスリーブばね205、内部ピストン232、および外部ピストンばね204である。内部ピストン232は、第1端部232aおよび第2端部232bを有する本体を有する。同じくハウジング202のボア202aの中に受け入れられるのは外部ピストン203であり、外部ピストン203は、底面203bを有する開放端部と、閉鎖端部と、内径を有する中空内部203aとを有する本体を有する。
スリーブばね205は、内部ピストン232の第2端部232bと接触する第1端部205aと、ボア202aの底部202cまたは他の実施形態で示されるように中空スリーブ230の底部のフランジと接触する第2端部205bとを有する。スリーブばね205は、内部ピストン232を外部ピストン203に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。外部ピストンばね204の剛性はスリーブばね205の剛性より高い。これは、理想的には外部ピストンばね204の平均長さが、チェーン長さが増大するにつれて変わらないからである。
内部ピストン圧力チャンバ211が、中空スリーブ230の内部230aと、内部ピストン232の第2端部232bと、ボア202aの底部202cと、スリーブばね205との間に形成される。
外部ピストン圧力チャンバ214が、ボア202aと、中空スリーブ230の外側表面230bと、外部ピストン203の底面または端部203bとの間に形成される。外部ピストン圧力チャンバ214は、逆止弁210を含む供給ライン212を介してオイル圧力供給部207と流体連通する。供給部207は、発生し得るいかなる漏出も補うために外部ピストン圧力チャンバ214に流体を供給する。逆止弁210は、外部ピストン圧力チャンバ214内の流体が供給部207に逆流入することを防止する。外部ピストン圧力チャンバ214はまた、圧力リリーフ弁234とも連通し得る。
内部ピストン232の少なくとも一部は、中空ピストン203内に摺動可能に受け入れられる。同じく中空ピストン203内に存在するのは、外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢する外部ピストンばね204である。外部ピストンばね204は、外部中空ピストン203の内部203aと接触する第1端部204aと、内部ピストン232の第1端部232aと接触する第2端部204bとを有する。外部ピストンばね204の剛性は、スリーブばね205の剛性より高い。これは、理想的には外部ピストンばね204の平均長さが変わらないからである。中空スリーブ230も同じく中空ピストン203内に受け入れられてもよい。中空ピストン203の内部203aと、ピストンばね204と、内部ピストン232と、中空スリーブ230との間に形成されたチャンバ209は好ましくは大気に存在するすなわち大気圧であることに留意されたい。このチャンバ209内のあらゆる流体は、例えば外部ピストン203の排出部238を介して排出される。
オイル圧力を内部圧力チャンバ211へ提供するために、ボア202aの底端部に、入口供給ライン206だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(箱208によって示される)。流体を外部ピストン圧力チャンバ214へ提供する供給部207は、流体を入口供給ライン206へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン206へ供給する供給部は、外部ピストン圧力チャンバ214と流体連通する供給部207と異なってもよい。
図11aを参照すると、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁210を介して外部ピストン圧力チャンバ214へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ214を加圧し、外部ピストンばね204からのばね力に加えて外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
図11bを参照すると、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁210を介して外部ピストン圧力チャンバ214へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ214を加圧し、外部ピストンばね204からのばね力に加えて外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン203をハウジング202からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢しなければならない追加距離は、内部ピストン232の移動によって提供され、これがばね204の第2端部204bも同様にハウジングから外向きに移動させる。
図11cを参照すると、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、図11bに示されるピストン位置(点線で示される)からピストン203をハウジング202の方へ内向きに押す。内向き力およびピストン203の動きは、供給ライン212の逆止弁210によって流体が外部ピストン圧力チャンバ214から出ることが阻止されるため外部ピストン圧力チャンバ214中の流体によって抵抗され、実質的に外部ピストン圧力チャンバ214を加圧する。外部ピストン圧力チャンバ214の加圧によって、内部ピストン232は、外部ピストンばね204を介して外向き力をピストン203にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン203から取り除かれ、実質的に外部ピストン圧力チャンバ214を減圧すると、供給部207が逆止弁210を介して流体を供給し、流体を外部ピストン圧力チャンバ214へ供給して外部ピストン圧力チャンバ214を満たし、外部ピストン203に対する内部ピストン232の移動を補い、外部ピストン203に対する内部ピストン232の位置を維持する。
内部ピストン232の移動によって、外部ピストンばね204の第2端部204bが移動され、外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢する。従って外部ピストン203に作用するばね力は可変であり、外部ピストン203は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
部分的シールが、内部ピストン232と中空スリーブ232の間に、中空スリーブ230と外部ピストン203の間に、および外部ピストン203とボア202aの間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの内部ピストン圧力チャンバ211と外部ピストン圧力チャンバ214内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン203および内部ピストン232のハウジング202に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
圧力リリーフ弁234を介して外部ピストン圧力チャンバ214の漏出を調整することによって減衰をテンショナに加えてもよい。
図12a〜12cは様々なチェーン状態下にあるテンショナを示す。図12aは新しいチェーンに張力をかけており、図12bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図12cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア202aを有するハウジング202から構成される。ボア202aの中に受け入れられるのは中空スリーブ230である。中空スリーブ230はボア202aの底部202cに固定されるが、ボア202a内を横方向に移動することを許容されてもよい。中空スリーブ230およびボア202aの中に受け入れられるのは内部ピストン242であり、内部ピストン242は本体を有し、本体は、第1端部242a、第2端部242b、および内部ピストン242の第1端部242aと第2端部242bとの間に第1(外部または上)表面229および第2(内部または底)表面227を有する周囲フランジ220を有する。同じくボア202aの中に受け入れられるのは内部ピストンばね245および外部ピストンばね204である。内部ピストン242の少なくとも一部は、外部中空ピストン203内に摺動可能に受け入れられる。外部ピストン203は、底面203bを有する開放端部と、閉鎖端部と、内径を有する中空内部203aとを有する本体を有する。
内部ピストンばね245は、内部ピストン242の周囲フランジ220の底面227と接触する第1端部245aと、中空スリーブ230の底部でフランジのボア202aの底部202cと接触する第2端部245bとを有する。内部ピストンばね245は、内部ピストン232を外部ピストン203に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。外部ピストンばね204は、中空外部ピストン203の端部203bと接触する第1端部204aと、内部ピストン232の外周フランジ220の上面229と接触する第2端部204bとを有する。外部ピストンばね204の剛性は内部ピストンばね245の剛性より高い。これは、理想的には外部ピストンばね204の平均長さが、チェーン長さが増大するにつれて変わらないからである。
あるいは、外部ピストンばね204は、外部ピストンの内部203aと内部ピストン242の上面242aとの間に配置されてもよく、内部ピストンばね245は内部ピストン242と円筒ボア202aの底部202cまたは中空固定スリーブ230上に存在するフランジとの間に配置される。
内部ピストン圧力チャンバ246が、中空スリーブ230と、ボア202aの底部202cと、内部ピストン242の第2端部242bとの間に形成される。
外部ピストン圧力チャンバ247が、ボア202aと、中空スリーブ230の外側表面230bと、中空外部ピストン203の底面203bと、内部ピストン232との間に形成される。外部ピストン圧力チャンバ247は、逆止弁210を含む供給ライン232を介してオイル圧力供給部207と流体連通する。供給部207は、発生し得るいかなる漏出も補うために外部ピストン圧力チャンバ247に流体を供給する。逆止弁210は、外部ピストン圧力チャンバ247内の流体が供給部207に逆流入することを防止する。外部ピストン圧力チャンバ247はまた、圧力リリーフ弁234とも流体連通し得る。
外部中空ピストン203の内部203aと、内部ピストン242の第1端部との間に形成されたチャンバ209は好ましくは大気に存在することに留意されたい。最後にはチャンバ209内に存在し得るあらゆる流体は、外部ピストン203の排出部238を介して排出されてもよい。
オイル圧力を内部ピストン圧力チャンバ246へ提供するために、ボア202aの底端部に、入口供給ライン206だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(箱208によって示される)。流体を外部ピストン圧力チャンバ247へ提供する供給部207は、流体を入口供給ライン206へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン206へ供給する供給部は、外部ピストン圧力チャンバ247と流体連通する供給部207と異なってもよい。
例えば図12aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁210を介して外部ピストン圧力チャンバ247へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ247を加圧し、ピストンばね204からのばね力に加えて外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
例えば図12bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁210を介して外部ピストン圧力チャンバ247へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ247を加圧し、外部ピストンばね204からのばね力に加えて外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン203をハウジング202からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢しなければならない追加距離は、内部ピストン242の移動によって提供され、これが外部ピストンばね204の第2端部204bも同様にハウジング202から外向きに移動させる。
例えば図12cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図12bに示されるピストン位置(点線で示される)から外部ピストン203をハウジング202の方へ内向きに押す。内向き力および外部ピストン203の動きは、供給ライン212の逆止弁210によって流体が外部ピストン圧力チャンバ247から出ることが阻止されるため外部ピストン圧力チャンバ247中の流体によって抵抗され、実質的に外部ピストン圧力チャンバ247を加圧する。外部ピストン圧力チャンバ247の加圧によって、内部ピストン242の周囲フランジ220は、外部ピストンばね204を介して外向き力をピストン203にかけ、内向き力に対抗する。高負荷が外部ピストン203から取り除かれ、実質的に外部ピストン圧力チャンバ247を減圧すると、供給部207が逆止弁210を介して流体を供給し、流体を外部ピストン圧力チャンバ247へ供給して外部ピストン圧力チャンバ247を満たし、外部ピストン203に対する内部ピストン242の移動を補い、外部ピストン203に対する内部ピストン242の位置を維持する。
内部ピストン242の移動によって、外部ピストンばね204の第2端部204bが移動され、外部ピストン203をハウジング202から外向きに付勢する。従って外部ピストン203に作用するばね力は可変であり、外部ピストン203は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
シールまたは部分的シールが、内部ピストン242と中空スリーブ230の間に、中空スリーブ230と外部ピストン203の間に、および外部ピストン203とボア202aの間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの内部ピストン圧力チャンバ246と外部ピストン圧力チャンバ247内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、外部ピストン203および内部ピストン242のハウジング202に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
圧力リリーフ弁234を介して外部ピストン圧力チャンバ247の漏出を調整することによって減衰をテンショナに加えてもよい。
図13a〜13cは様々なチェーン状態の下で張力をかけるテンショナを示す。図13aは新しいチェーンに張力をかけており、図13bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図13cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは第1直径部分D1と第2直径部分D2とを有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。
ボア2aの中に受け入れられるのは、第1端部232aと第2端部232bとを有する内部ピストン232である。ハウジング2aのボア2aの中に受け入れられるのは内部ピストンばね245でありその第1端部245aは内部ピストン232の第2端部232bと接触する。内部ピストンばね245の第2端部245bはハウジング2のボア2aの底部2cと接触する。内部ピストンばね245は、内部ピストン232を外部ピストン203に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。同じくハウジング202のボア202aの中に受け入れられるのは本体を有する外部ピストン203であり、本体は底面203bを有する開放端部と、閉鎖端部と、内径を有する中空内部203aとを有する。
内部ピストン圧力チャンバ248が、第1直径部分D1を有するボア2aの内部と、ボア2aの底部2cと、内部ピストンばね245と、内部ピストン232の第2端部232bとの間に形成される。
外部ピストン圧力チャンバ249が、第2直径部分D2を有するボア2aの内部と、内部ピストン232の外側表面と、外側ピストン203の端部203bとの間に形成される。外部ピストン圧力チャンバ249は、逆止弁210を含む供給ライン212を介してオイル圧力供給部207と流体連通する。供給部207は、発生し得るいかなる漏出も補うために外部ピストン圧力チャンバ249に流体を供給する。逆止弁210は、外部ピストン圧力チャンバ249内の流体が供給部207に逆流入することを防止する。外部ピストン圧力チャンバ249はまた、圧力リリーフ弁234とも流体連通し得る。
内部ピストン232の少なくとも一部は、外部中空ピストン203内に摺動可能に受け入れられる。同じく外部中空ピストン203内に存在するのは、ハウジング202から外向きにピストン203を付勢するピストンばね204である。ピストンばね204は、中空ピストン203の内部203aと接触する第1端部204aと、内部ピストン232の第1端部232aと接触する第2端部204bとを有する。ピストンばね204は内部ピストンばね245より高いばね剛性を有する。中空ピストン203の内部203aと、ピストンばね204と、内部ピストン232との間に形成されたチャンバ209は好ましくは大気に存在することに留意されたい。さらに、外部中空ピストン203内に排出部238が存在してもよい。
オイル圧力を内部圧力チャンバ248へ提供するために、ボア2aの底部2cに、入口供給ライン206だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(箱208によって示される)。流体を外部ピストン圧力チャンバ249へ提供する供給部207は、流体を入口供給ライン206へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン206へ供給する供給部は、外部ピストン圧力チャンバ249と流体連通する供給部207と異なってもよい。
例えば図13aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁210を介して外部ピストン圧力チャンバ249へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ249を加圧し、外部ピストンばね204からのばね力に加えて外部ピストン203をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
例えば図13bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁を介して外部ピストン圧力チャンバ249へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ249を加圧し、外部ピストンばね204からのばね力に加えて外部ピストン203をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン203をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン203をハウジング2から外向きに付勢しなければならない追加距離は、内部ピストン232の移動によって提供され、これが外部ピストンばね204の第2端部204bも同様にハウジング2から外向きに移動させる。
例えば図13cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図13bに示されるピストン位置(点線で示される)から外部ピストン203をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力および外部ピストン203の動きは、供給ライン212の逆止弁210によって流体が外部ピストン圧力チャンバ249から出ることが阻止されるため外部ピストン圧力チャンバ249中の流体によって抵抗され、実質的に外部ピストン圧力チャンバ249を加圧する。外部ピストン圧力チャンバ249の加圧によって、内部ピストン232は、外部ピストンばね204を介して外向き力を外部ピストン203にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン203から取り除かれ、実質的に外部ピストン圧力チャンバ249を減圧すると、供給部207が逆止弁210を介して流体を供給し、流体を外部ピストン圧力チャンバ249へ供給して外部ピストン圧力チャンバ249を満たし、外部ピストン203に対する内部ピストン232の移動を補い、外部ピストン203に対する内部ピストン232の位置を維持する。
内部ピストン232の移動によって、外部ピストンばね204の第2端部204bが移動され、外部ピストン203をハウジング2から外向きに付勢する。従って外部ピストン203に作用するばね力は可変であり、外部ピストン203は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
シールまたは部分的シールが、内部ピストン232と外部ピストン203の間に、および外部ピストン203とボア202aの間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの内部ピストン圧力チャンバ245と外部ピストン圧力チャンバ249内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、外部ピストン203および内部ピストン232のハウジング232に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
圧力リリーフ弁234を介して外部ピストン圧力チャンバ249の漏出を調整することによって減衰をテンショナに加えてもよい。
内部ピストン232は中実且つワンピースとして示されているが、2つの別個の中実ピストン、2つの別個の中空ピストン、または2つの組合せであることもできる。2つの別個の中実ピストン、2つの別個の中空ピストン、または中実と中空ピストンの組合せは、ピストンの一方が円筒ボア2aの第1直径部分D1内に摺動可能に受け入れられ、ピストンの他方が外部ピストン203の開放端部内に摺動可能に受け入れられる状態で、円筒ボア2a内で互いに接触するように配置されてもよい。
図14a〜14cは様々なチェーン状態の下で張力をかけるテンショナを示す。図14aは新しいチェーンに張力をかけており、図14bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図14cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア202aを有するハウジング202から構成される。中空可動スリーブ33がハウジング202のボア202aの中に受け入れられる。中空可動スリーブ33は、上面35および底面36を有する内部フランジ34を有する。ピストン270のシャフト272を受け入れるために貫通穴25が内部フランジ34に存在する。
中空可動スリーブ33の中に受け入れられるのは固定中空スリーブ30である。同じく中空可動スリーブ33および固定中空スリーブ30の中に受け入れられるのは、外部テンショナピストン270の一部である。外部テンショナピストン270は、底端部または表面272aを有するシャフト272に接続されたヘッド部271を含む。ヘッド部271は、アーム351またはチェーン/ベルト350と接触する第1または上面271aと、底面271bとを有する。
ピストン圧力チャンバ274が、外部ピストン270のシャフトの端部272a、ボア202aの底部202c、および/または固定スリーブ30の内径部分38の間に形成される。
ピストンばね277がピストンのヘッド部271と可動スリーブ33との間に存在する。ピストンばね277の第1端部277aはピストン270のヘッド部271の底面271bと接触し、ピストンばね277の第2端部277bは可動スリーブ33の内部フランジ34の上面35と接触する。
スリーブばね278がハウジング202のボア202aと可動スリーブ33の間に存在し、スリーブばねの第1端部278aは可動スリーブ33の底面39と接触し、スリーブばね278の第2端部278bはボア202aの底部202cと、または固定中空スリーブ230の底部のフランジと接触する。
スリーブ圧力チャンバ276が、ボア202aと、スリーブばね278と、固定スリーブ30と、可動スリーブ33の底部端面39との間に形成される。スリーブ圧力チャンバ276は、逆止弁210を含む供給ライン212を介してオイル圧力供給部207と流体連通する。供給部207は流体をスリーブ圧力チャンバ276へ供給して、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁210はスリーブ圧力チャンバ276内の流体が供給部207へ逆流入することを防止する。
固定スリーブ30と可動スリーブ33の内部フランジ24の底面36との間に存在するチャンバ279は大気圧である。チャンバ279内に存在し得るあらゆる流体は、内部フランジ24とピストン270のシャフト272との間に存在する隙間を介して漏出し得る。
ピストンばね277の剛性は、スリーブばね278の剛性より高い。これは、理想的にはピストンばね277の平均長さが、チェーン長さが増大するにつれ変わらないからである。
例えば図14aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン206から、場合により入口逆止弁(不図示)を介してピストン圧力チャンバ274へ供給され、ピストン圧力チャンバ274を加圧し、ピストンばね277からのばね力に加えてピストン270をハウジング202から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
例えば図14bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン206から、場合により入口逆止弁を介してピストン圧力チャンバ274へ供給され、ピストン圧力チャンバ274を加圧し、ピストンばね277からのばね力に加えてピストン270をハウジング202から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン270をハウジング202からさらに外向きに付勢する必要があり、可動スリーブ33は外向きに移動する。
例えば図14cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図14bに示されるピストン位置(点線で示される)からピストン270をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力およびピストン270の動きは、供給ライン212の逆止弁210によって流体がスリーブ圧力チャンバ276から出ることが阻止されるためスリーブ圧力チャンバ276中の流体によって抵抗され、実質的にスリーブ圧力チャンバ276を加圧する。スリーブ圧力チャンバ276の加圧によって、可動スリーブ33の内部フランジ34は、ピストンばね277を介して外向き力をピストン270にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン270から取り除かれ、実質的にスリーブ圧力チャンバ276を減圧すると、供給部207が逆止弁210を介して流体を供給し、流体を流体チャンバスリーブ圧力チャンバ276へ供給してスリーブ圧力チャンバ276を満たし、ピストン270に対するスリーブ33の移動を補い、ピストン270に対するスリーブ33の位置を維持する。
可動スリーブ33の移動によって、ピストンばね277の第2端部277bが移動され、ピストン270をハウジング202から外向きに付勢する。従ってピストン270に作用するばね力は可変であり、ピストン270は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナのピストン圧力チャンバ274とスリーブ圧力チャンバ276によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン270および可動スリーブ33のハウジング202に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図15は、ピストン270を囲む可動スリーブ33を移動するために供給圧力を使用するテンショナを示す。この実施形態と図14a〜14cの実施形態との相違は、スリーブばねの配置である。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア202aを有するハウジング202から構成される。中空可動スリーブ33がハウジング202のボア202aの中に受け入れられる。中空可動スリーブ33は、上面35および底面36を有する内部フランジ34を有する。ピストン270のシャフト272を受け入れるために貫通穴25が内部フランジ34に存在する。
中空可動スリーブ33の中に受け入れられるのは固定中空スリーブ30である。同じく中空可動スリーブ33および固定中空スリーブ30の中に受け入れられるのは、外部テンショナの一部270である。外部テンショナピストン270は、底端部または表面272aを有するシャフト272に接続されたヘッド部271を含む。ヘッド部271は、アーム351またはチェーン/ベルト350と接触する第1または上面271aと、底面271bとを有する。
ピストン圧力チャンバ274が、外部ピストン270のシャフトの端部272a、ボア202aの底部202c、および固定スリーブ30の内径部分38の間に形成される。
ピストンばね277がピストンのヘッド部271と可動スリーブ33との間に存在する。ピストンばね277の第1端部277aはピストン270のヘッド部271の底面271bと接触し、ピストンばね277の第2端部277bは可動スリーブ33の内部フランジ34の上面35と接触する。
スリーブばね278が可動スリーブ33と固定スリーブ30の間に存在し、スリーブばねの第1端部278aは可動スリーブ33のフランジ34の底面36と接触し、スリーブばね278の第2端部278bは固定スリーブ30と接触する。
スリーブ圧力チャンバ276が、ボア202aと、固定スリーブ30と、可動スリーブ33の底部端面39との間に形成される。スリーブ圧力チャンバ276は、逆止弁210を含む供給ライン212を介してオイル圧力供給部207と流体連通する。供給部207は流体をスリーブ圧力チャンバ276へ供給して、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁210はスリーブ圧力チャンバ276内の流体が供給部207へ逆流入することを防止する。
固定スリーブ30と、スリーブばね278と、可動スリーブ33の内部フランジ34の底面36との間に存在するチャンバ279は大気圧である。チャンバ279内に存在し得るあらゆる流体は、内部フランジ34とピストン270のシャフト272との間に存在する隙間を介して漏出し得る。
ピストンばね270の剛性は、スリーブばね278の剛性より高い。これは、理想的にはピストンばね277の平均長さが、チェーン長さが増大するにつれて変わらないからである。
テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン206から、場合により入口逆止弁(不図示)を介してピストン圧力チャンバ274へ供給され、ピストン圧力チャンバ274を加圧し、ピストンばね277からのばね力に加えてピストン270をハウジング202から外向きに付勢し、図14aと同様に、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン206から、場合により入口逆止弁を介してピストン圧力チャンバ274へ供給され、ピストン圧力チャンバ274を加圧し、ピストンばね277からのばね力に加えてピストン270をハウジング202から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるためにピストン270をハウジング202からさらに外向きに付勢する必要があり、可動スリーブ33は、一点鎖線の可動スリーブで示されているように、および図14bと同様に、外向きに移動する。
高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図14bに示されるピストン位置(点線で示される)からピストン270をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力およびピストン270の動きは、供給ライン212の逆止弁210によって流体がスリーブ圧力チャンバ276から出ることが阻止されるためスリーブ圧力チャンバ276中の流体によって抵抗され、実質的にスリーブ圧力チャンバ276を加圧する。スリーブ圧力チャンバ276の加圧によって、可動スリーブ33の内部フランジ34は、ピストンばね277を介して外向き力をピストン270にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン270から取り除かれ、実質的にスリーブ圧力チャンバ276を減圧すると、供給部207が逆止弁210を介して流体を供給し、流体を流体チャンバスリーブ圧力チャンバ276へ供給してスリーブ圧力チャンバ276を満たし、ピストン270に対するスリーブ33の移動を補い、ピストン270に対するスリーブ33の位置を維持する。
可動スリーブ33の移動によって、ピストンばね277の第2端部277bが移動され、ピストン270をハウジング202から外向きに付勢する。従ってピストン270に作用するばね力は可変であり、ピストン270は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナのピストン圧力チャンバ274とスリーブ圧力チャンバ276によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、ピストン270および可動スリーブ33のハウジング202に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
図18a〜18cは様々なチェーン状態下のテンショナを示す。図18aは新しいチェーンに張力をかけており、図18bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図18cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1と第2直径部分D2とを有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。
ピストンボア2aの第1直径部分D1に受け入れられるのは、底面323bを有する開放端部と、上面323dを有する閉鎖端部と、内径323cを有する中空内部323aとを有する内部中空ピストン323である。ハウジング2のボア2aに受け入れられるのは、内部ピストンばね345であり、その第1端部345aは内部中空ピストン323の内部323aと接触し、内部ピストンばね345の第2端部345bはハウジング2のボア2aの底部2cと接触する。内部ピストンばね345は、内部ピストン323を外部ピストン303に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
第2直径部分D2の中に受け入れられるのは、外部ピストン303である。外部ピストン303は、テンショナアームまたはガイドと接触するヘッド部303bと底部303cとを有する本体303aを有し、長さ303dがヘッド部303bと底部303cの間に延在する。外部ピストン303の長さ303dを囲むのは、第1端部330aおよび第2端部330bを有するシリンダ330である。
シリンダ付勢ばね306が、ハウジング302の第2直径部分D2内に、第2直径部分D2の底部2dとシリンダ330の第2端部330bとの間に存在する。シリンダ圧力チャンバ307が、第2直径部分D2と、シリンダ付勢ばね306と、外部ピストン303の長さ303dの一部とによって形成される。シリンダ圧力チャンバ307は、逆止弁311を含む供給ライン312を介してオイル圧力供給部310と流体連通する。供給部310は流体をシリンダ圧力チャンバ307へ供給し、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁311は、シリンダ圧力チャンバ307中の流体が供給部310へ逆流入することを防止する。
外部ピストンばね304がハウジング2の第2直径部分D2内に存在し、その第1端部304aは外部ピストン303のヘッド部303bの表面と接触し、第2端部304aはシリンダ330の第2端部330aと接触する。外部ピストンばね304はシリンダ付勢ばね306より高いばね剛性を有する。
第2直径部分D2、シリンダ330の第1端部330a、および外部ピストン303のヘッド部303bによって形成されたチャンバは好ましくは大気に存在するまたは大気圧であることに留意されたい。
ピストン圧力チャンバ316が、ハウジング2の第1直径部分D1と、内部中空ピストン323の内部323aと、内部ピストンばね345と、ハウジング2のボア2aの底部2cとの間に形成される。
オイル圧力をピストン圧力チャンバ316へ提供するために、ボア2aの底部2cに、入口供給ライン314だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(箱308によって示される)。流体をシリンダ圧力チャンバ307へ提供する供給部310は、流体を入口供給ライン314へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン314へ供給する供給部は、ピストン圧力チャンバ316と流体連通する供給部310と異なってもよい。
示されるような圧力リリーフ弁321もしくは排出部、蛇行性経路または隙間経路を使用してピストン圧力チャンバ316内で漏出を生じさせるまたは制御することができる。漏出により外部ピストン303の減衰がもたらされる。
内部ピストンばね345、圧力リリーフ弁321、および内部ピストン323は好ましくはテンショナ内に存在するが除去されてもよく、テンショナは依然チェーンに、新しい間、高負荷を有する摩耗した間、および低負荷状態を有する摩耗した間、張力をかけることに留意されたい。
例えば図18aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン314から逆止弁308を介してピストン圧力チャンバ316へ供給され、ピストン圧力チャンバ316を加圧し、外部ピストンばね304からのばね力に加えて外部ピストン303をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。内部ピストン323および内部ピストンばね345がテンショナ内に存在する場合、内部ピストンばね345および内部ピストン323の力も同じく外部ピストン303をハウジング2から外向きに付勢し閉ループチェーンのスパンを付勢する補助となり得る。
例えば図18bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン314から逆止弁308を介してピストン圧力チャンバ316へ供給され、ピストン圧力チャンバ316を加圧し、外部ピストンばね304からのばね力に加えて外部ピストン303をハウジング302から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。ここでも、内部ピストン323および内部ピストンばね345が存在する場合、内部ピストンばね345は、内部ピストン323を付勢し、その上、外部ピストン303をハウジング2から外向きに付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン303をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン303をハウジング2から外向きに付勢しなければならない追加距離は、シリンダ330の移動によって提供され、これが外部ピストンばね304の第2端部304bも同様にハウジング2から外向きに移動させる。シリンダ330は、供給部310からのオイルを介してシリンダ圧力チャンバ307を加圧することによって、およびシリンダ付勢ばね306によって、移動される。
例えば図18cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図18bに示されるピストン位置(点線で示される)からピストン303をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力および外部ピストン303の動きは、供給ライン312の逆止弁311によって流体がシリンダ圧力チャンバ307から出ることが阻止されるためシリンダ圧力チャンバ307中の流体によって抵抗され、実質的にシリンダ圧力チャンバ307を加圧する。シリンダ圧力チャンバ307の加圧によって、シリンダ330は、外部ピストンばね304を介して外向き力を外部ピストン303にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン303から取り除かれ、実質的にシリンダ圧力チャンバ307を減圧すると、供給部310が逆止弁311を介して流体を供給し、流体をシリンダ圧力チャンバ307へ供給してシリンダ圧力チャンバ307を満たし、流体はピストン圧力チャンバへも供給され、外部ピストン303に対するシリンダ330の移動を補い、外部ピストン303に対するシリンダ330の位置を維持する。
シリンダ330の移動によって、外部ピストンばね304の第2端部304bが移動され、ばね付勢力を変えながら外部ピストン303をハウジング2から外向きに付勢する。従って外部ピストン303に作用するばね力は可変であり、外部ピストン303は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。換言すると、シリンダ330は外部ピストンばね304予負荷力を自動的に調整する。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナのシリンダ圧力チャンバ307とピストン圧力チャンバ316内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、外部ピストン303およびシリンダ330のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
圧力リリーフ弁321または他の排出を介してピストン圧力チャンバ316の漏出を調整することによって減衰をテンショナに加えてもよい。
シールまたは部分的シールが、内部ピストン323とボア2aの間に、および外部ピストン303とシリンダ330の間に存在してもよい。
図18a〜18cのテンショナは、チェーン制御を犠牲にすることなくチェーン張力をできるだけ低く維持するために平均テンショナ力を自動的に調整し、新しいチェーンにおいて、および低動的負荷を有する状態において、駆動効率を大幅に改善する。
図19a〜19cは様々なチェーン状態下のテンショナを示す。図19aは新しいチェーンに張力をかけており、図19bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図19cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア402aを有するハウジング402から構成される。ピストンボア402aは、第1直径部分D1と第2直径部分D2とを有する内部を有する。第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。
中空外部ピストン403は、第1直径部分および第2直径部分を有する本体を有する。外部ピストン403の本体の第1直径部分はハウジング402の第1直径部分D1の中に受け入れられ、外部ピストン402の本体の第2直径部分はハウジング402の第2直径部分D2の中に受け入れられる。中空外部ピストン403は、底面403bを有する開放端部と、本体の第1直径部分と第2直径部分との間の移行面403cと、上面403aを有する閉鎖端部と、内径403fを有する中空内部403dとを有する。外部ピストンの上面403aは、チェーンのスパンと接触しそれに張力をかける。外部ピストン403はテンショナアームを介してチェーンのスパンと接触し得る。
外部ピストン403の内径403fに受け入れられるのは、内部中空ピストン423である。内部中空ピストン423は、底面423bを有する開放端部と、上面423cを有する閉鎖端部と、内径423aを有する中空内部とを有する。圧力リリーフ弁421が内部ピストン423の中空内部423a内に存在し得る。
内部ピストンばね445が、内部ピストン423の内径423aおよび外部ピストン403の内径403f内に存在する。内部ピストンばね445は、内部ピストン423の中空内部と接触する第1端部445aと、ハウジング402のボア402aの底部402cと接触する第2端部445bとを有する。内部ピストンばね445は、内部ピストン423を外部ピストン403に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
外部ピストンばね404が、外部ピストン403の内径403f内に存在し得る。ばねの第1端部404aは外部ピストン403の中空内部403dと接触し、ばねの第2端部404bは内部ピストン423の上面423cと接触する。外部ピストンばね404は内部ピストンばね445より高いばね剛性を有する。
外部ピストンの内径403fと、外部ピストンばね404と、内部ピストン423の上面423cとによって形成されたチャンバ409は好ましくは大気に存在するまたは大気圧であることに留意されたい。
外部ピストン圧力チャンバ432が、第2直径部分D2と、外部ピストン403の移行面403cと、外部ピストン403の本体の第1直径部分の一部とによって形成される。外部ピストン圧力チャンバ432は、逆止弁410を含む供給ライン412を介してオイル圧力供給部407と流体連通する。供給部407は流体を外部ピストン圧力チャンバ432へ供給して、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁410は外部ピストン圧力チャンバ432内の流体が供給部407へ逆流入することを防止する。
内部圧力チャンバ416が、ハウジング402の第1直径部分D1と、内部ピストン423の内径423cと、外部ピストン403の内径403fと、ハウジング402のボア402aの底部402cとの間に形成される。
オイル圧力を内部ピストン圧力チャンバ416へ提供するために、ボア402aの底部402cに、入口供給ライン406だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(箱408によって示される)。流体を外部ピストン圧力チャンバ432へ提供する供給部407は、流体を入口供給ライン406へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン406へ供給する供給部は、外部ピストン圧力チャンバ432と流体連通する供給部407と異なってもよい。
示されるような圧力リリーフ弁434もしくは排出部、蛇行性経路または隙間経路を使用してピストン圧力チャンバ432内で漏出を生じさせるまたは制御することができる。漏出により外部ピストン403の減衰がもたらされる。
例えば図19aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部407から逆止弁410を介して外部ピストン圧力チャンバ432へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ432を加圧し、外部ピストンばね404からのばね力と内部圧力チャンバ416を介して入口ライン406から内部ピストン423に作用する圧力とに加えて、外部ピストン403を移行面403cを介してハウジング402から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
例えば図19bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部407から逆止弁410を介して外部ピストン圧力チャンバ432へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ432を加圧し、外部ピストンばね404からのばね力と内部圧力チャンバ416を介して入口ライン406から内部ピストン423に作用する圧力とに加えて、外部ピストン403をハウジング402から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン403をハウジング402からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン403をハウジング402から外向きに付勢しなければならない追加距離は、内部ピストン432の移動によって提供され、これが外部ピストンばね404の第2端部404bも同様にハウジング402から外向きに移動させる。テンショナは、チェーン制御を犠牲にすることなくチェーン張力をできるだけ低く維持するために平均テンショナ力を自動的に調整し、チェーンが摩耗しているとき、および低動的負荷に曝されているとき、駆動効率を大幅に改善する。
例えば図19cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図19bに示されるピストン位置(点線で示される)から外部ピストン403をハウジング402の方へ内向きに押す。内向き力および外部ピストン403の動きは、供給ライン412の逆止弁410によって流体が外部ピストン圧力チャンバ432から出ることが阻止されるため外部ピストン圧力チャンバ432中の流体によって抵抗され、実質的に外部ピストン圧力チャンバ432を加圧する。外部ピストン圧力チャンバ432の加圧によって、内部ピストン432は、外部ピストンばね404を介して外向き力をピストン403にかけ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン403から取り除かれ、実質的に外部ピストン圧力チャンバ432を減圧すると、供給部407が逆止弁410を介して流体を供給し、流体を外部ピストン圧力チャンバ432へ供給して外部ピストン圧力チャンバ432を満たし、流体は内部ピストン圧力チャンバ416にも供給され、外部ピストン403に対する内部ピストン432の移動を補い、外部ピストン403に対する内部ピストン432の位置を維持する。
内部ピストン432の移動によって、外部ピストンばね404の第2端部404bが移動され、ばね付勢力を変えながら外部ピストン403をハウジング402から外向きに付勢する。従って外部ピストン403に作用するばね力は可変であり、外部ピストン403は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。換言すると、内部ピストン423は、外部ピストンばね404予負荷力を自動的に調整する。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの内部ピストン圧力チャンバ416と外部ピストン圧力チャンバ432内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、外部ピストン403および内部ピストン423のハウジング402に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
圧力リリーフ弁434または他の排出を介して外部ピストン圧力チャンバ432の漏出を調整することによって減衰をテンショナに加えてもよい。
シールまたは部分的シールが、内部ピストン423と外部ピストン403の間、および外部ピストン403とボア402aの間に存在してもよい。
図20a〜20cは様々なチェーン状態の下で張力をかけるテンショナを示す。図20aは新しいチェーンに張力をかけており、図20bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図20cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ピストンボア2aは、第1直径部分D1と第2直径部分D2とを有する内部を有し、第2直径部分D2は第1直径部分D1より大きい。
中空外部ピストン503は、第1直径部分および第2直径部分を有する本体を有する。外部ピストン503の本体の第1直径部分はハウジング2の第1直径部分D1の中に受け入れられ、外部ピストン503の本体の第2直径部分はハウジング2の第2直径部分D2の中に受け入れられる。中空外部ピストン503は、底面503bを有する開放端部と、上面503aを有する閉鎖端部と、内径503eを有する中空内部503dとを有する。外部ピストン503の上面503aは、チェーンのスパンと接触しそれに張力をかける。外部ピストン503はテンショナアームを介してチェーンのスパンと接触し得る。
外部ピストン503の内径503eに受け入れられるのは、第1端部232aと第2端部232bとを有する内部ピストン232である。ハウジング2のボア2aの中に受け入れられるのは、内部ピストンばね245であり、内部ピストンばね245は、内部ピストン232の第2端部232bと接触する第1端部245aを有する。内部ピストンばね245の第2端部245bは、ハウジング2のボア2aの底部2cと接触する。内部ピストンばね245は、内部ピストン232を外部ピストン503に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
内部ピストン圧力チャンバ248が、第1直径部分D1を有するボア2aの内部と、ボア2aの底部2cと、内部ピストンばね245と、内部ピストン232の第2端部232bとの間に形成される。
外部ピストン圧力チャンバ249が、第2直径部分D2を有するボア2aと、内部ピストン232の外面と、外部ピストン503の端部503bとの間に形成される。外部ピストン圧力チャンバ249は、逆止弁210を含む供給ライン212を介してオイル圧力供給部207と流体連通する。供給部207は流体を外部ピストン圧力チャンバ249へ供給して、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁210は外部ピストン圧力チャンバ249内の流体が供給部207へ逆流入することを防止する。外部ピストン圧力チャンバ249は圧力リリーフ弁234とも連通し得る。
内部ピストン232は、外部中空ピストン503内に摺動可能に受け入れられる。同じく外部中空ピストン503内に存在するのは、ピストン503をハウジング2から外向きに付勢するピストンばね204である。ピストンばね204は、外部中空ピストン503の内部503dと接触する第1端部204aと、内部ピストン232の第1端部232aと接触する第2端部204bとを有する。ピストンばね204は、内部ピストンばね245より高いばね剛性を有する。中空外部ピストン503の内部203aと、ピストンばね204と、内部ピストン232との間に形成されたチャンバ209は好ましくは大気に存在することに留意されたい。さらに、外部中空ピストン503内に排出部が存在し得る。
オイル圧力を内部圧力チャンバ248へ提供するために、ボア2aの底部2cに、入口供給ライン206だけでなく、入口逆止弁が存在してもよい(箱208によって示される)。流体を外部ピストン圧力チャンバ249へ提供する供給部207は、流体を入口供給ライン206へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン206へ供給する供給部は、外部ピストン圧力チャンバ249と流体連通する供給部207と異なってもよい。
例えば図20aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁210を介して外部ピストン圧力チャンバ249へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ249を加圧し、外部ピストンばね204からのばね力に加えて、外部ピストン503をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。また、ある力が内部圧力チャンバ248内の流体によって提供され、外部ピストン503の底面503bに対抗して作用する。
例えば図20bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部207から逆止弁を介して外部ピストン圧力チャンバ249へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ249を加圧し、外部ピストンばね204からのばね力に加えて、外部ピストン503をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。また、ある力が内部圧力チャンバ248内の流体によって提供され、外部ピストン503の底面503bに対抗して作用する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン503をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン503をハウジング2から外向きに付勢しなければならない追加距離は、内部ピストン232の移動によって提供され、これが外部ピストンばね204の第2端部204bも同様にハウジング2から外向きに移動させる。
例えば図20cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図20bに示されるピストン位置(点線で示される)から外部ピストン503をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力および外部ピストン503の動きは、供給ライン212の逆止弁210によって流体が外部ピストン圧力チャンバ249から出ることが阻止されるため外部ピストン圧力チャンバ249中の流体によって抵抗され、実質的に外部ピストン圧力チャンバ249を加圧する。内向き力は内部ピストン圧力チャンバ248も加圧し、内部ピストン232に、外部ピストンばね204の付勢力を変え、内向き力に対抗しながら、外部ピストンばね204を介して外部ピストン503に外向き力をかけさせる。高負荷がピストン503から取り除かれ、実質的に外部ピストン圧力チャンバ249を減圧すると、供給部207が逆止弁210を介して流体を供給し、流体を外部ピストン圧力チャンバ249へ供給して外部ピストン圧力チャンバ249を満たし、外向き力を外部ピストン503にかける。流体は入口ライン206からも供給され、内部ピストン232の移動を補い、外部ピストン503に対する内部ピストン232の位置を維持する。
内部ピストン232の移動によって、外部ピストンばね204の第2端部204bが移動され、ばね付勢力を変えながら外部ピストン503をハウジング2から外向きに付勢する。従って外部ピストン503に作用するばね力は可変であり、外部ピストン503は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
シールまたは部分的シールが、内部ピストン232と外部ピストン503の間、および外部ピストン503とボア202aの間に存在してもよい。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの内部ピストン圧力チャンバ245と外部ピストン圧力チャンバ249内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、外部ピストン503および内部ピストン232のハウジング232に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
示されるような圧力リリーフ弁234もしくは他の排出部、蛇行性経路または隙間経路を使用してピストン圧力チャンバ249の漏出を生じさせるか調整することができる。漏出により外部ピストン503の減衰がもたらされる。
図21a〜21cは様々なチェーン状態の下で張力をかけるテンショナを示す。図21aは新しいチェーンに張力をかけており、図21bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図21cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ハウジング2のボア2aに受け入れられるのは、内部シリンダ663である。内部シリンダ663は内径669と、開口663a内に逆止弁664を受け入れる穴663aとを有する。
同じくピストンボア2aの中に存在するのは、外部ピストン603であり、外部ピストン603は、底面603bを有する開放端部と、上面603aを有する閉鎖端部と、内径603cを有する中空内部603dとを有する。
外部ピストン603の内径603cに受け入れられるのは、内部ピストン623であり、内部ピストン623は、底面623bを有する開放端部と、上面623dを有する閉鎖端部と、内径623cを有する中空内部623aとを有する。ピストン623は中実であってもよいことに留意されたい。内部ピストンばね645が、内部中空ピストン623の内径内に存在する。内部ピストンばね645の第1端部は中空内部623aと接触し、内部ピストンばね645の第2端部は内部シリンダ663の外面と接触する。内部ピストンばね645は、内部ピストン623を外部ピストン603に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
外部ピストンばね604が、外部ピストン603の内径内に存在し、その第1端部604aは外部ピストン603の中空内部603dと接触し、第2端部604bは内部ピストン623の上面623dと接触する。外部ピストンばね604は内部ピストンばね645より高いばね剛性を有する。
外部ピストン圧力チャンバ632が、外部ピストン603の底面603bと、ボア2aの内径と、内部シリンダ663の外面との間に形成される。外部ピストン圧力チャンバ632は、逆止弁610を含む供給ライン612を介してオイル圧力供給部607と流体連通する。供給部607は流体を外部ピストン圧力チャンバ632へ供給して、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁610は外部ピストン圧力チャンバ632内の流体が供給部607へ逆流入することを防止する。
内部ピストンチャンバ616が、内部ピストン623の内径623aと、外部ピストン603の内径603cとの間に形成される。オイル圧力を内部ピストン圧力チャンバ616へ提供するために、ボア2aの底部2cに、入口供給ライン606が存在する。入口逆止弁が内側ピストン圧力チャンバ616に存在してもよい。流体を外部ピストン圧力チャンバ632へ提供する供給部は、流体を入口供給ライン606へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン606へ供給する供給部は、外部ピストン圧力チャンバ632と流体連通する供給部610と異なってもよい。
内部シリンダ663の一部が、2つの高圧チャンバ632と616を分離するために、外部ピストン603の内径603cに受け入れられる。
外部ピストン603の内径603cと、内部ピストン623の上面623dとの間に形成されたチャンバ609は好ましくは大気に存在するまたは大気圧である。
圧力リリーフ弁634もしくは排出部、蛇行性経路または隙間経路を使用して外部ピストン圧力チャンバ632内で漏出を生じさせるまたは制御することができる。漏出により外部ピストン603の減衰がもたらされる。
例えば図21aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部607から逆止弁610を介して外部ピストン圧力チャンバ632へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ632を加圧し、外部ピストンばね604からのばね力に加えて、外部ピストン603を底面603bを介してハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
例えば図21bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部607から逆止弁610を介して外部ピストン圧力チャンバ632へ供給され、外部ピストン圧力チャンバ632を加圧し、外部ピストンばね604からのばね力と内部圧力チャンバ616の入口ライン606からの圧力とに加えて、外部ピストン603をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン603をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン603をハウジング2から外向きに付勢しなければならない追加距離は、内部ピストン623の移動によって提供され、これが外部ピストンばね604の第2端部604bも同様にハウジング2から外向きに移動させる。テンショナは、チェーン制御を犠牲にすることなくチェーン張力をできるだけ低く維持するために平均テンショナ力を自動的に調整し、チェーンが摩耗しているとき、および低動的負荷に曝されているとき、駆動効率を大幅に改善する。
例えば図21cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図21bに示されるピストン位置(点線で示される)から外部ピストン603をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力および外部ピストン603の動きは、供給ライン612の逆止弁610によって流体が外部ピストン圧力チャンバ632から出ることが阻止されるため外部ピストン圧力チャンバ632中の流体によって抵抗され、実質的に外部ピストン圧力チャンバ632を加圧する。内向き力は内部ピストン圧力チャンバ616も加圧し、内部ピストン623に、外部ピストンばね604を介して外向き力を外部ピストン603に対してかけさせ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン603から取り除かれ、実質的に外部ピストン圧力チャンバ632を減圧すると、供給部607が逆止弁610を介して流体を供給し、流体を外部ピストン圧力チャンバ632へ供給して外部ピストン圧力チャンバ632を満たし、外部ピストン603に対する内部ピストン623の移動を補い、外部ピストン603に対する内部ピストン623の位置を維持する。流体は入口ライン606から内部ピストン圧力チャンバ616へも供給され、内部ピストン623の移動を補う。内部ピストンばね645は、同様に内部ピストン623の位置の維持を補助する。
内部ピストン623の移動によって、外部ピストンばね604の第2端部604bが移動され、ばね付勢力を変えながら外部ピストン603をハウジング2から外向きに付勢する。従って外部ピストン603に作用するばね力は可変であり、外部ピストン603は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。
シールまたは部分的シールが、内部ピストン623と外部ピストン603の間、および外部ピストン603とボア2aの間に存在してもよい。シールは外部ピストン603と内部シリンダ663の間に存在することもできる。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの内部ピストン圧力チャンバ616と外部ピストン圧力チャンバ632内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、外部ピストン603および内部ピストン623のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
圧力リリーフ弁634または他の排出を介して外部ピストン圧力チャンバ632の漏出を調整することによって減衰をテンショナに加えてもよい。
図22a〜22cは様々なチェーン状態の下で張力をかけるテンショナを示す。図22aは新しいチェーンに張力をかけており、図22bは高い負荷のない摩耗チェーンに張力をかけており、図22cは高い負荷の下で摩耗チェーンに張力をかけている。
テンショナは、軸方向に延在するピストンボア2aを有するハウジング2から構成される。ハウジング2のボア2aに受け入れられるのは、内部シリンダ763である。内部シリンダ763は中空であり、内径763cと、外径763bと、開口763a内に逆止弁764を受け入れる穴763aとを有する。逆止弁764は、内部シリンダ763の内径に沿ったいずれの場所にも配置可能である。(図示のように)上面が1つのそのような位置である。逆止弁は内部シリンダ763の底部に、またはフランジを使用して内部シリンダ内の中間位置に、配置することもできる。
ハウジング2のピストンボア2aに存在し内部シリンダ763の外径763bを囲むのは、外部シリンダ730である。外部シリンダは第1表面730aと第2表面730bとを有する。
同じくピストンボア2a内に存在するのは、外部ピストン703であり、外部ピストン703は、底面703bを有する開放端部と、上面703aを有する閉鎖端部と、内径703cを有する中空内部703dとを有する。外部ピストン703の内径703cは、内部シリンダ763の一部を受け入れる。閉鎖端部は排出部を有し得る。
内部ピストンばね745が、ハウジング2のボア2a内に存在し、内部シリンダ763の外径763bの一部を囲み、内部ピストンばね745の第1端部745aは外部シリンダ730の第2端部730bと接触し、内部ピストンばね745の第2端部745bはハウジング2のボア2aの底部2cと接触する。内部ピストンばね745は、外部シリンダ730を外部ピストン703に対して所望の位置に維持するのに必要な制御力を低減する付勢力を提供する。
外部ピストンばね704が、ハウジング2のボア2a内に存在し、内部シリンダ763の外径763bの一部を囲み、外部ピストンばね704の第1端部704aは外部ピストン703の底面703bと接触し、外部ピストンばね704の第2端部704bは外部シリンダ730の第1端部730aと接触する。外部ピストンばね704は内部ピストンばね745より高いばね剛性を有する。
外部シリンダピストン圧力チャンバ732が、ハウジング2のボア2aの底部2cと、内部シリンダ763の外径763bと、外部シリンダの第2端部730bとの間に形成される。外部シリンダ圧力チャンバ732は、逆止弁710を含む供給ライン712を介してオイル圧力供給部707と流体連通する。供給部707は流体を外部シリンダ圧力チャンバ732へ供給して、生じ得るいかなる漏出も補う。逆止弁710は外部シリンダ圧力チャンバ732内の流体が供給部707へ逆流入することを防止する。
外部ピストンチャンバ716が外部ピストンの内部と内部シリンダ723の上面との間に形成される。
ボア2aの底部2cに入口供給ライン706が存在し、ハウジング2から外向きに外部ピストンを付勢するためにオイル圧力を提供する。流体を供給部707へ供給する供給部は、流体を入口供給ライン706へ提供する供給部と同じであってもよい。あるいは、流体を入口供給ライン706へ供給する供給部は、外部シリンダ圧力チャンバ732と流体連通する供給部707と異なってもよい。
外部ピストン703の底面703bと、外部ピストンばね704と、内部シリンダ763の外径763bと、外部シリンダ730の上面730aとの間に形成されたチャンバ709は好ましくは大気に存在するまたは大気圧である。
例えば図22aに示されるように、テンショナが新しいチェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、供給部707から逆止弁710を介して外部シリンダ圧力チャンバ732へ供給され、外部シリンダ圧力チャンバ732を加圧する。外部シリンダ圧力チャンバ732の加圧が、外部ピストンばね304からのばね力とチャンバ716内のあらゆる流体とに加えて、外部ピストン703をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。
例えば図22bに示されるように、高負荷のない状態で、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、流体が、入口供給ライン706からの流体によって外部ピストンチャンバ716へ供給され、これは内部シリンダ763の内径763cを、および内部シリンダ763の上面の逆止弁764を通過して、外部ピストンチャンバ716を加圧する。流体はまた供給部707から逆止弁710を介して外部シリンダ圧力チャンバ732へ供給される。外部シリンダ圧力チャンバ732および外部ピストン圧力チャンバ716の加圧が、外部ピストンばね704からのばね力に加えて、外部ピストン703をハウジング2から外向きに付勢し、閉ループチェーンのスパンを付勢する。チェーンが摩耗しているため、適切にチェーンに張力をかけるために外部ピストン703をハウジング2からさらに外向きに付勢する必要がある。外部ピストン703をハウジング2から外向きに付勢しなければならない追加距離は、外部シリンダ730の移動によって提供され、これが外部ピストンばね304の第2端部704bも同様にハウジング2から外向きに移動させる。外部シリンダ730は供給部707からのオイルを介して外部シリンダ圧力チャンバ732を加圧することによって、およびばね745によって、移動される。
例えば図22cに示されるように、高いチェーン負荷の間、テンショナが摩耗チェーンに張力をかけているとき、作動中、高い力が、例えば図22bに示されるピストン位置(点線で示される)から外部ピストン703をハウジング2の方へ内向きに押す。内向き力および外部ピストン703の動きは、逆止弁710によって流体が外部シリンダ圧力チャンバ732から出ることが阻止されるため外部シリンダ圧力チャンバ732中の流体によって抵抗され、実質的に外部シリンダ圧力チャンバ732を加圧する。外部シリンダ圧力チャンバ732の加圧は、外部シリンダ730に、外部ピストンばね704を介して外向き力を外部ピストン703に対してかけさせ、内向き力に対抗する。高負荷がピストン703から取り除かれ、実質的に外部シリンダ圧力チャンバ732を減圧すると、供給部707が逆止弁710を介して流体を供給し、流体を外部シリンダ圧力チャンバ732へ供給して外部シリンダ圧力チャンバ732を満たし、外部ピストン703に対する外部シリンダ730の移動を補い、外部ピストン703に対する外部シリンダ730の位置を維持する。流体は入口ライン706から外部ピストンチャンバ716へも供給される。内部ピストンばね745は、同様に外部ピストン703に対する外部シリンダの位置の維持を補助することに留意されたい。
外部シリンダ730の移動によって、外部ピストンばね704の第2端部704bが移動され、ばね付勢力を変えながら外部ピストン703をハウジング702から外向きに付勢する。従って外部ピストン703に作用するばね力は可変であり、外部ピストン703は、チェーンが摩耗し伸びているときでさえ、連続的にチェーンに張力をかける。外部シリンダ730は外部ピストンばね704予負荷力を自動的に調整する。
テンショナの液圧の剛性は、テンショナの外部シリンダ圧力チャンバ732および外部圧力チャンバ716内の圧力によって生成され、チェーンスパンが負荷下にあるとき、外部ピストン703および外部シリンダ730のハウジング2に向かう内向きの移動を実質的に防止する。
圧力リリーフ弁または排出(不図示)を介して第1および第2圧力チャンバ716、732の漏出を調整することによって減衰をテンショナに加えてもよい。
シールまたは部分的シールが、内部シリンダ763と外部ピストン703の間、および外部ピストン703とボア2aの間に存在してもよい。
図22a〜22cのテンショナは、チェーン制御を犠牲にすることなくチェーン張力をできるだけ低く維持するために平均テンショナ力を自動的に調整し、新しいチェーンにおいて、および低動的負荷を有する状態において、駆動効率を大幅に改善する。
示される実施形態において、ピストン、シリンダおよびボア間の重なりは変わることができることに留意されたい。隙間経路を介した漏出を低減するためにシールを使用してもよい。
圧力リリーフ弁は外部ピストンチャンバのそれぞれに存在し得ることに留意されたい。
容量低減部、排出部および圧力リリーフ弁が、必要に応じてピストンおよびシリンダボアに組み込まれてもよい。
外部ピストンばねを支持するシリンダまたは内部ピストンは、力制御装置または位置制御装置、例えばモータまたは図7〜8に示される実施形態と同様の油圧回路によって制御されてもよい。図18a〜22cの実施形態は、図9〜10に示されるようなアクティブ制御フィードバックシステムを使用して、密接した隙間およびシールの必要性を排除してもよい。
いずれの実施形態の外部ピストンも、ツメまたはラチェットクリップなど、ラチェット機構と係合する歯をさらに含んでもよいことに留意されたい。ラチェット機構は外部ピストンおよびテンショナアームに硬質ストッパを提供する。ラチェット機構は、エンジンが暫くの間作動されなかった後の始動状態など、オイルが存在しないとき、外部ピストンが後退し過ぎるのを防止するために使用されてもよい。
ラチェット機構はまた「ばねベース部」に適用されてもよく、「ばねベース部」は、可動スリーブ、内部ピストンであって、その少なくとも一部が、外部ピストンばねを支持するハウジングのボアまたは外部シリンダと直接隣り合い、外部ピストンばねが次に外部ピストンを支持する可動スリーブ、内部ピストンとして定義される。ラチェット機構がばねベース部に適用されるとき、硬質ストッパがばねベース部に提供される。外部ピストンばねはばねベース部と外部ピストンの間に存在するため、軟質ストッパが外部ピストンに提供される。
従って、本明細書に記載した本発明の実施形態は、本発明の原理の適用の単なる例であることを理解すべきである。本明細書中の、示された実施形態の詳細への言及は、特許請求の範囲を限定することは意図されず、請求項自体が本発明に不可欠と考えられるそれらの特徴を列挙している。

Claims (15)

  1. チェーンスパンまたはベルトに張力をかけるためのパッシブテンショナシステムのテンショナであって、
    円筒状ボアを有するハウジングと、
    開放端部および閉鎖端部と、前記開放端部の底面と、内径を有する中空内部とを有する本体を含む外部ピストン、および
    第1端部および第2端部を有する本体を含む内部ピストンであって、
    前記外部ピストンおよび前記内部ピストンが前記ハウジングの前記円筒状ボア内に同軸に配置され、その結果、前記内部ピストンが前記外部ピストンの前記中空内部内に受け入れられる、外部ピストンおよび内部ピストンと、
    前記外部ピストンを前記ハウジングから外向きに付勢するための、前記外部ピストンの前記中空内部内に受け入れられる外部ピストンばねであって、前記外部ピストンの前記閉鎖端部の内側表面と接触する第1端部と、前記内部ピストンの前記第1端部と接触する第2端部とを有する外部ピストンばねと、
    前記内部ピストンを前記ハウジングから外向きに付勢するための、前記ハウジングの前記円筒状ボア内に受け入れられる内部ピストンばねであって、前記内部ピストンの前記第2端部と接触する第1端部と第2端部とを有する内部ピストンばねと、
    前記ハウジングの前記円筒状ボアと、前記外部ピストンの前記底面とによって形成され、第1流体入口を有する第1液圧チャンバと、
    第2液圧チャンバであって、前記ハウジングの前記円筒状ボアと、前記内部ピストンの前記第2端部とによって形成され、第2流体入口を有し、その結果、前記外部ピストンを前記ハウジング内に押し込むように作用する内向き力が、前記第2液圧チャンバ内に流体圧力を生成し、前記内部ピストンに、前記外部ピストンばねを介して前記外部ピストンに対して外向き力をかけさせ、前記内向き力に対抗する第2液圧チャンバと
    を含む、テンショナ。
  2. 前記ハウジングの前記円筒状ボアによって受け入れられる中空固定スリーブをさらに含み、前記中空固定スリーブが前記内部ピストンを受け入れる、請求項1に記載のテンショナ。
  3. 前記円筒状ボアが第1部分および第2部分を含み、前記第1部分が前記第2部分の直径より小さい直径を有する、請求項1に記載のテンショナ。
  4. 前記外部ピストンが前記円筒状ボアの前記第2部分によって受け入れられる、請求項3に記載のテンショナ。
  5. 前記第1液圧チャンバと流体連通する圧力リリーフ弁をさらに含む、請求項1に記載のテンショナ。
  6. 前記第2液圧チャンバが、前記円筒状ボアによって受け入れられる固定スリーブによってさらに形成される、請求項1に記載のテンショナ。
  7. 前記外部ピストンに排出部をさらに含む、請求項1に記載のテンショナ。
  8. 大気圧であり且つ前記排出部と連通する第3チャンバをさらに含み、前記第3チャンバが前記内部ピストンの前記第1端部と前記外部ピストンの前記中空内部との間に形成される、請求項7に記載のテンショナ。
  9. 前記第1流体入口が逆止弁をさらに含む、請求項1に記載のテンショナ。
  10. 前記内部ピストンばねの前記第2端部が前記ハウジングの前記円筒状ボアと接触する、請求項1に記載のテンショナ。
  11. チェーンスパンまたはベルトに張力をかけるためのパッシブテンショナシステムのテンショナであって、
    円筒状ボアを有するハウジングと、
    シャフトに接続されたヘッド部を含む外部ピストンであって、前記ヘッド部が上面および底面を有し、前記シャフトが底面を有する外部ピストン、および
    前記ハウジングの前記円筒状ボアによって受け入れられる中空可動スリーブであって、内部フランジを有する第1端部と、第2端部と、内径を有する内部とを有する中空本体を含み、前記内部フランジが上面と底面とを有する中空可動スリーブであって、
    前記ハウジングの前記円筒状ボア内に同軸に配置された、前記外部ピストンおよび前記中空可動スリーブと、
    前記円筒状ボアおよび前記中空可動スリーブによって受け入れられ、前記外部ピストンの前記シャフトを受け入れる中空固定スリーブと、
    前記外部ピストンを前記ハウジングから外向きに付勢するための外部ピストンばねであって、前記外部ピストンの前記ヘッド部の前記底面と接触する第1端部と、前記中空可動スリーブの前記内部フランジの前記上面と接触する第2端部とを有する外部ピストンばねと、
    前記ハウジングの前記円筒状ボア内に受け入れられ、前記中空可動スリーブを前記ハウジングから外向きに付勢するために前記中空可動スリーブと接触するスリーブばねと、
    前記ハウジングの前記円筒状ボアと、前記中空可動スリーブと、前記中空固定スリーブとによって形成され、第1流体入口を有する第1液圧チャンバと、
    第2液圧チャンバであって、前記ハウジングの前記円筒状ボアと、前記中空固定スリーブと、前記外部ピストンの前記シャフトとによって形成され、第2流体入口を有し、その結果、前記外部ピストンを前記ハウジング内に押し込むように作用する内向き力が、前記第2液圧チャンバ内に流体圧力を生成し、前記中空可動スリーブに、前記外部ピストンばねを介して前記外部ピストンに対して外向き力をかけさせ、前記内向き力に対抗する第2液圧チャンバと
    を含む、テンショナ。
  12. 前記スリーブばねの第1端部が前記中空可動スリーブの前記第2端部と接触し、前記スリーブばねの第2端部が前記ハウジングの前記円筒状ボアと接触する、請求項11に記載のテンショナ。
  13. 前記スリーブばねの第端部が固定中空スリーブと接触し、前記スリーブばねの第1端部が前記中空可動スリーブの前記内部フランジの前記底面と接触する、請求項11に記載のテンショナ。
  14. 前記中空可動スリーブの前記内部フランジの前記底面と前記中空固定スリーブとの間に形成された大気圧の第3チャンバと、前記内部フランジの開口を通る排出部とをさらに含む、請求項11に記載のテンショナ。
  15. 前記第1流体入口が逆止弁をさらに含む、請求項11に記載のテンショナ。
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