JP6357016B2 - エンジンの過給装置 - Google Patents

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Description

本発明は、エンジンの過給装置に関する。
自動車のエンジンにおいて、低速トルク及び出力を向上させると共にターボラグを改善させる過給装置として、特開2013−185441号公報(特許文献1)に記載されるような、2ステージターボチャージャが知られている。2ステージターボチャージャは、排気流量が少ない低回転域では小型のターボチャージャにより吸気を過給し、排気流量が多い高回転域では大型のターボチャージャにより吸気を過給する。
特開2013−185441号公報
しかしながら、2ステージターボチャージャでは、排気流量の増減に連動して、小型のターボチャージャと大型のターボチャージャとを切り替えるため、ターボチャージャの切替時にトルク段差が発生し易い。また、2ステージターボチャージャでは、エンジンの吸排気系に2基のターボチャージャを搭載するため、過給装置が大型化し易く、車両への搭載性が低下するおそれもある。
そこで、本発明は、2ステージターボチャージャの利点を確保しつつ、装置の大型化を抑制した、エンジンの過給装置を提供することを目的とする。
このため、エンジンの過給装置は、吸気通路に配設されたコンプレッサと、排気通路に配設されたタービンと、コンプレッサとタービンとを連結するシャフトと、シャフトに配設された遊星歯車機構と、遊星歯車機構の太陽歯車と遊星キャリヤとを直結する直結機構と、遊星歯車機構の内歯車を回転駆動するモータと、エンジン運転状態に応じて直結機構及びモータを制御するコントロールユニットと、を有する。そして、コンプレッサが太陽歯車に連結され、タービンが遊星キャリヤに連結され、コントロールユニットが、エンジンの運転状態では目標吸気流量が得られない場合に、直結機構により太陽歯車と遊星キャリヤとを直結すると共に、モータで内歯車を介してコンプレッサを回転駆動させる
本発明によれば、2ステージターボチャージャの利点を確保しつつ、過給装置の大型化を抑制することができる。
過給装置を搭載したエンジンシステムの一例を示す概要図である。 無段変速機の一例を示す概要図である。 直結機構において太陽歯車と内歯車とを噛み合わせた状態の断面図である。 直結機構において太陽歯車と内歯車との噛み合わせを解除した状態の断面図である。 過給装置の制御内容の一例を示すフローチャートである。 過給装置の制御内容の一例を示すフローチャートである。 目標変速比を算出するマップの一例を示す説明図である。 排気流量、吸気流量及び変速比の関連性が設定されたマップの一例を示す説明図である。 第1変形例の直結機構において太陽歯車と遊星キャリヤとを噛み合わせた状態の断面図である。 第1変形例の直結機構において太陽歯車と遊星キャリヤとの噛み合わせを解除した状態の断面図である。 第2変形例の直結機構において太陽歯車と遊星キャリヤとを噛み合わせた状態の断面図である。 第2変形例の直結機構において太陽歯車と内歯車とを噛み合わせた状態の断面図である。 第2変形例の直結機構において太陽歯車と遊星キャリヤ又は内歯車との噛み合わせを解除した状態の説明図である。
以下、添付された図面を参照し、本発明を実施するための実施形態について詳述する。
図1は、過給装置を搭載したエンジンシステムの一例を示す。
ディーゼルエンジン100の吸気マニフォールド120に接続された吸気管140には、吸気流通方向に沿って、吸気中の埃などを濾過するエアクリーナ160、吸気を過給するコンプレッサ180、コンプレッサ180を通過した吸気を冷却するインタークーラ200、吸気脈動を平滑化する吸気コレクタ220がこの順番で配設されている。ここで、吸気マニフォールド120及び吸気管140が、吸気通路の一例として挙げられる。
一方、ディーゼルエンジン100の排気マニフォールド240に接続された排気管260には、排気流通方向に沿って、排気エネルギによって回転駆動されるタービン280、連続再生式ディーゼルパティキュレートフィルタ(Diesel Particulate Filter、以下「DPF」という)装置300、還元剤前駆体としての尿素水溶液を噴射供給する噴射ノズル320、尿素水溶液から生成されるアンモニアの供給を受けて窒素酸化物(NOx)を選択還元浄化するSCR(Selective Catalyst Reduction)コンバータ340、SCRコンバータ340を通過したアンモニアを酸化させる酸化触媒コンバータ360がこの順番で配設されている。連続再生式DPF装置300は、一酸化窒素(NO)及び燃料を酸化させるディーゼル酸化触媒(Diesel Oxidation Catalyst、以下「DOC」という)コンバータ302と、粒子状物質(Particulate Matter、以下「PM」という)を除去するDPF304と、を有する。なお、DPF304の代わりに、その表面に触媒(活性成分及び添加成分)を担持させたCFS(Catalyzed Soot Filter)を使用することもできる。ここで、排気マニフォールド240及び排気管260が、排気通路の一例として挙げられる。
還元剤タンク380に貯蔵された尿素水溶液は、ポンプ及び流量制御弁が内蔵された還元剤添加ユニット400を介して、噴射ノズル320に供給される。ここで、還元剤添加ユニット400としては、ポンプが内蔵されたポンプモジュールと、流量制御弁が内蔵されたドージングモジュールと、に2分割されていてもよい。
また、吸気管140に配設されたコンプレッサ180と排気管260に配設されたタービン280とは、電子制御可能な無段変速機420(詳細は後述する)を介して連結されている。従って、無段変速機420の変速比を適宜制御することで、排気エネルギによって回転駆動されるタービン280の回転を増速又は減速し、タービン280とは異なる回転速度でコンプレッサ180を回転させることができる。
コンプレッサ180が配設されている吸気管140には、コンプレッサ180の回転速度(コンプレッサ回転速度)を検出する回転速度センサ440が取り付けられている。回転速度センサ440の出力信号は、マイクロコンピュータを内蔵したエンジンコントロールユニット(Engine Control Unit、以下「ECU」という)460に入力されている。また、ECU460には、ディーゼルエンジン100の回転速度(エンジン回転速度)を検出する回転速度センサ480、ディーゼルエンジン100の負荷(エンジン負荷)を検出する負荷センサ500、過給圧力を検出する圧力センサ520、過給後の吸気の温度(吸気温度)を検出する温度センサ540の各出力信号が入力されている。ここで、ディーゼルエンジン100の負荷としては、例えば、燃料噴射量、吸気流量、過給圧力、アクセル開度など、エンジントルクと密接に関連する状態量を使用することができる。
連続再生式DPF装置300と噴射ノズル320との間に位置する排気管260には、SCRコンバータ340の活性状態を把握するため、排気の温度(排気温度)を検出する温度センサ560が取り付けられている。温度センサ560の出力信号は、マイクロコンピュータを内蔵した還元剤添加コントロールユニット(Dosing Control Unit、以下「DCU」という)580に入力される。また、DCU580は、エンジン運転状態の一例としてのエンジン回転速度及びエンジン負荷を任意の時点で読み込み可能とすべく、CAN(Controller Area Network)などの車載ネットワークを介して、ディーゼルエンジン100を電子制御するECU460と通信可能に接続されている。
そして、ECU460は、フラッシュROM(Read Only Memory)などの不揮発性メモリに格納された制御プログラムを実行することで、エンジン回転速度、エンジン負荷、過給圧力、吸気温度及びコンプレッサ回転速度に基づいて、無段変速機420及びディーゼルエンジン100に取り付けられた燃料噴射装置102を夫々電子制御する。一方、DCU580は、不揮発性メモリに格納された制御プログラムを実行することで、排気温度、エンジン回転速度及びエンジン負荷に基づいて、還元剤添加ユニット400を電子制御する。
かかるエンジンシステムにおいて、ディーゼルエンジン100の排気は、排気マニフォールド240及びタービン280を経て、連続再生式DPF装置300のDOCコンバータ302へと導入される。DOCコンバータ302へと導入された排気は、NOがNOへと酸化されつつDPF304へと流れる。DPF304では、排気中のPMが除去されると共に、DOCコンバータ302により生成されたNOを使用して、PMが連続的に酸化(焼却)される。
エンジン運転状態に応じて噴射ノズル320から噴射供給(添加)された尿素水溶液は、排気熱及び排気中の水蒸気を使用して加水分解され、還元剤として機能するアンモニアへと転化される。このアンモニアは、SCRコンバータ340において排気中のNOxと選択還元反応し、無害なHO(水)及びN(窒素)へと浄化されることは知られたことである。このとき、DOCコンバータ302によりNOがNOへと酸化され、排気中のNOとNOとの比率が選択還元反応に適したものに改善されるため、SCRコンバータ340におけるNOx浄化率を向上させることができる。一方、SCRコンバータ340を通過したアンモニアは、その排気下流に配設された酸化触媒コンバータ360により酸化されるので、アンモニアがそのまま大気中に放出されることを抑制できる。
次に、図2を参照して、無段変速機420の一例について説明する。
無段変速機420は、コンプレッサ180とタービン280とを連結するシャフト600に配設された遊星歯車機構422と、変速比を変更するためのリング形状のモータ424と、を有する。
遊星歯車機構422は、コンプレッサ180に連結された太陽歯車422Aと、太陽歯車422Aの周囲に配設された複数の遊星歯車422Bと、複数の遊星歯車422Bの周囲に配設された内歯車422Cと、複数の遊星歯車422Bを支持しつつタービン280に連結された遊星キャリヤ422Dと、を有する。一方、モータ424は、遊星歯車機構422の内歯車422Cの周囲に配設され、非接触で内歯車422Cを回転駆動させる。このため、モータ424は、例えば、内歯車422Cの外周面に固定された永久磁石と、その周囲に配設されるリング形状のコイルと、を有する。なお、モータ424は、内歯車422Cの外周面に形成された歯面と噛み合うピニオンを介して、内歯車422Cを回転駆動させることもできる。
また、無段変速機420には、コンプレッサ180とタービン280とを直結、要するに、太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとを直接的又は間接的に直結する直結機構426が内蔵されている。即ち、コンプレッサ180に連結されたシャフト600の外周には、その軸方向に摺動(スライド)可能な段付円筒形状のスリーブ426Aが嵌合されている。シャフト600とスリーブ426Aとの結合は、例えば、その軸方向に延びるスプラインを介して行うことができる。スリーブ426Aの大径部の外周面には、太陽歯車422Aが形成されている。また、スリーブ426Aの小径部であって、その端部に近接した位置の外周面には、サーボモータなどのアクチュエータ426Bによって搖動可能なレバー426Cの先端部が嵌合する周溝426Dが形成されている。従って、アクチュエータ426Bを作動させてレバー426Cを搖動させると、その先端部が周溝426Dに嵌合しているスリーブ426Aを軸方向に摺動する。
遊星歯車機構422の内歯車422Cは、一面が開口する有底円筒形状をなし、その円板形状の底部の中心孔に、太陽歯車422Aの一端部(一部)と嵌合可能な歯面426Eが形成されている。従って、スリーブ426Aをコンプレッサ180の方向に摺動すると、図3に示すように、その大径部に形成された太陽歯車422Aの一部が内歯車422Cに噛み合い、太陽歯車422A、遊星歯車422B及び内歯車422Cが一体化されて、太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとを直結することができる。このとき、太陽歯車422Aと内歯車422Cとの噛み合いを容易にするため、相互に噛み合う端部にチャンファを形成することができる。
一方、スリーブ426Aをタービン280の方向に摺動すると、図4に示すように、その大径部に形成された太陽歯車422Aと内歯車422Cとの噛み合いが解除され、太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとの直結を解除することができる。
なお、太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとの直結状態を保持するため、例えば、直結状態においてスプリングプランジャの先端部が嵌合する孔をスリーブ426Aに形成してもよい。このようにすれば、アクチュエータ426Bへの通電を持続しなくても直結状態を保持できるため、例えば、消費電力を抑制することができる。
遊星歯車機構422において、太陽歯車422Aを出力軸、遊星キャリヤ422Dを出力軸とすると、表1に示すように、内歯車422Cの回転速度Ncに応じて、無段変速機420の変速比を任意に変更することができる。
即ち、入力軸である遊星キャリヤ422Dの回転速度をNdとおくと、無段変速機420の変速比を最大増速とする場合には、内歯車422Cの回転速度Ncを固定(Nc=0)とすると、変速比が(Za+Zc)/Zaとなる。ここで、Za及びZcは、夫々、太陽歯車422A及び内歯車422Cの歯数である。無段変速機420の変速比を増速〜微増速とする場合には、内歯車422Cの回転速度Ncを遊星キャリヤ422Dの回転速度Ndより小さくする。また、無段変速機420の変速比を等速とする場合には、内歯車422Cの回転速度Ncを遊星キャリヤ422Dの回転速度Ndと等しくする。さらに、無段変速機420の変速比を減速〜逆転とする場合には、内歯車422Cの回転速度Ncを遊星キャリヤ422Dの回転速度Ndより大きくする。このように、モータ424で内歯車422Cの回転速度Ncを制御することで、無段変速機420の変速比を、最大変速比〜最小変速比の間で任意に変更することができる。
図5及び図6は、ディーゼルエンジン100が始動されたことを契機として、ECU460が所定時間ごとに繰り返し実行する、過給装置の制御内容を示す。
ステップ1(図では「S1」と略記する。以下同様。)では、ECU460が、例えば、自己診断機能による診断結果を参照し、遊星歯車機構422が正常であるか否かを判定する。そして、ECU460は、遊星歯車機構422が正常であると判定すれば処理をステップ2へと進める一方(Yes)、遊星歯車機構422が正常でない、要するに、何らかの故障が発生していると判定すれば処理をステップ14へと進める(No)。
ステップ2では、ECU460が、ディーゼルエンジン100の運転状態に応じた目標吸気流量を算出する。即ち、ECU460は、回転速度センサ480からエンジン回転速度を読み込むと共に、負荷センサ500からエンジン負荷を読み込む。そして、ECU460は、例えば、エンジン回転速度及びエンジン負荷に適合した目標吸気流量が設定されたマップ(図示せず)を参照し、エンジン回転速度及びエンジン負荷に応じた目標吸気流量を算出する。
ステップ3では、ECU460が、ディーゼルエンジン100の実際の吸気流量(実吸気流量)を算出する。即ち、ECU460は、圧力センサ520から過給圧力を読み込むと共に、温度センサ540から吸気温度を読み込む。そして、ECU460は、例えば、過給圧力及び吸気温度に適合した実吸気流量が設定されたマップ(図示せず)を参照し、過給圧力及び吸気温度に応じた実吸気流量を算出する。なお、ディーゼルエンジン100の実吸気流量は、例えば、熱線式のエアフローメータで直接検出することもできる。
ステップ4では、ECU460が、例えば、図7に示すように、目標吸気流量と実吸気流量との偏差に適合した目標変速比が設定されたマップを参照し、目標吸気流量と実吸気流量との偏差に応じた目標変速比を算出する。図7に示すマップにおいては、目標吸気流量と実吸気流量との偏差が大きくなるにつれて、無段変速機420の変速比を線形で大きくし、減速度合を高めて初期応答性を確保することが示されている。
ステップ5では、ECU460が、例えば、エンジン回転速度及び燃料噴射量から排気流量を算出し、現在の排気流量で目標吸気流量が確保できるか否かを判定する。具体的には、ECU460は、図8に示すように、排気流量、吸気流量及び変速比の関連性を示すマップを参照し、最小変速比及び最大変速比において、排気流量に関連付けられた吸気流量を夫々算出する。また、ECU460は、2つの吸気流量により画定される範囲内に目標吸気流量が含まれているか否かを介して、排気流量で目標吸気流量が確保できるか否かを判定する。そして、ECU460は、目標吸気流量が確保できると判定すれば処理をステップ6へと進める一方(Yes)、目標吸気流量が確保できないと判定すれば処理をステップ12へと進める(No)。
ステップ6では、ECU460が、直結機構426のアクチュエータ426Bに作動解除信号を出力し、遊星歯車機構422の太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとの直結を解除する。これにより、無段変速機420は、遊星歯車機構422の内歯車422Cの回転速度を適宜変更することで、無段変速を実現できるようになる。
ステップ7では、ECU460が、モータ424に作動信号を出力し、内歯車422Cの回転速度を適宜制御することで、目標吸気流量を確保する。具体的には、ECU460は、図8に示すマップを再度参照し、現在の排気流量で目標吸気流量を確保できる変速比を算出する。そして、ECU460は、この変速比に応じた作動信号をモータ424に出力し、無段変速機420の変速比を変更して目標吸気流量を確保する。ここで、無段変速機420の変速比を増速側に変更する場合には、表1から把握できるように、内歯車422Cにブレーキをかければよいため、例えば、モータ424で発電を行ってバッテリを充電することができる。
内歯車422Cの回転速度の制御によって目標吸気流量を確保する場合、無段変速機420の変速比が連続的に変化するので、2ステージターボチャージャのようなトルク段差が発生し難くなる。また、特に、排気流量が少ない低回転域では、例えば、無段変速機420の変速比を小さくして増速することで、低速トルクを向上させると共にターボラグを改善することができる。
ステップ8では、ECU460が、回転速度センサ440からコンプレッサ回転速度を読み込み、これが所定値より大きいか否かを判定する。ここで、所定値は、コンプレッサ180の回転速度を制限することで、過給装置による過給圧力を制限するための閾値であって、例えば、エンジンシステムにおける許容最大圧力よりも若干小さな値とすることができる。そして、ECU460は、コンプレッサ回転速度が所定値より大きいと判定すれば処理をステップ9へと進める一方(Yes)、コンプレッサ回転速度が所定値以下であると判定すれば処理を終了させる(No)。
ステップ9では、ECU460が、ステップ6と同様な処理により、直結機構426のアクチュエータ426Bに作動解除信号を出力し、遊星歯車機構422の太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとの直結を解除する。
ステップ10では、ECU460が、モータ424に作動信号を出力し、内歯車422Cの回転速度を遊星キャリヤ422Dの回転速度より大きくすることで、無段変速機420の変速比を減速側に変更する。ここで、変速比の変更幅は、例えば、一定値でもよく、また、実吸気流量などに応じた値でもよい。
ステップ11では、ECU460が、ディーゼルエンジン100の出力を制限すべく、例えば、燃料噴射装置102に出力する操作量を低減する。
ステップ9〜ステップ11における一連の処理によれば、コンプレッサ180の回転速度が所定値を超えたときに、無段変速機420の変速比が減速側に変更されるので、コンプレッサ180の回転速度が低下し、過給装置による過給圧力を制限することができる。このため、ウェイストゲートバルブを使用しなくとも過給圧力を制限することができ、例えば、コストを軽減することができる。このとき、ディーゼルエンジン100の出力も抑制されるため、過給圧力の制限を確実ならしめることができる。
ステップ12では、ECU460が、直結機構426のアクチュエータ426Bに作動信号を出力し、遊星歯車機構422の太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとを直結させる。ここで、太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとが異なる回転速度で回転している場合、例えば、両者の同期をとるため、モータ424の作動を所定時間停止するようにしてもよい。これにより、遊星歯車機構422は、モータ424で内歯車422Cを回転駆動することで、コンプレッサ180の回転をアシストすることができる。
ステップ13では、ECU460が、例えば、コンプレッサ180の作動特性を参照し、目標吸気流量と実吸気流量との偏差に応じた作動信号をモータ424に出力し、内歯車422Cを能動的に回転駆動させて目標吸気流量を確保する。
ステップ12及びステップ13における処理によれば、現在のエンジン運転状態では目標吸気流量を確保できない場合には、タービン280によるコンプレッサ180の回転駆動に加え、モータ424でコンプレッサ180の回転をアシストすることができる。
ステップ14では、ECU460が、ステップ12と同様な処理により、直結機構426のアクチュエータ426Bに作動信号を出力し、遊星歯車機構422の太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとを直結させる。
ステップ15では、ECU460が、例えば、運転席の前方に位置するコンビネーションメータの警告灯を点灯させる。コンビネーションメータの警告灯が点灯したことに気付いた運転者などは、遊星歯車機構422に異常が発生したことを認識でき、車両をサービス工場などに搬送することができる。
ステップ16では、ECU460が、ステップ11と同様な処理により、ディーゼルエンジン100の出力を制限する。
ステップ14〜ステップ16における一連の処理によれば、遊星歯車機構422に異常が発生した場合には、直結機構426により太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとが直結され、コンプレッサ180をタービン280でダイレクトに回転駆動させる過給装置として機能することとなる。このため、遊星歯車機構422に故障が発生しても、車両走行への支障を抑制することができる。また、遊星歯車機構422に故障が発生したときには、ディーゼルエンジン100の出力が抑制されるため、過給装置による過給圧力が許容最大圧力を超えることがなく、エンジンシステムを保護することができる。
かかる過給装置によれば、遊星歯車機構422の内歯車422Cの回転速度を適宜変更し、無段変速機420の変速比を制御することで、2ステージターボチャージャのように、低速トルク及び出力を向上させると共にターボラグを改善させることができる。このとき、無段変速機420の変速比が連続的に変更されるため、トルク段差が発生することを抑制できる。さらに、過給装置は1基のターボチャージャのみを搭載するため、過給装置の大型化を抑制でき、車両への搭載性を向上させることができる。
無段変速機420の直結機構426は、図9及び図10に示すように、太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとを直結してもよい。また、無段変速機420の直結機構426は、図11〜図13に示すように、太陽歯車422Aと内歯車422C又は遊星キャリヤ422Dとを選択可能に直結してもよい。この場合、スリーブ426Aの先端部の外周にスプラインを形成すると共に、遊星キャリヤ422Dの一側面にスリーブ426Aのスプラインと嵌合可能なスプラインを形成すればよい。このとき、太陽歯車422Aと遊星キャリヤ422Dとの直結を容易にするため、対向するスプラインの先端にチャンファを形成してもよい。
以上説明した過給装置は、ディーゼルエンジン100に限らず、ガソリンエンジンにも適用することができる。この場合、エンジンシステムにおいては、図1とは異なる排気浄化装置が搭載されることとなるが、この排気浄化装置は一般的なものであるため、その説明は省略することとする。
100 ディーゼルエンジン
120 吸気マニフォールド
140 吸気管
180 コンプレッサ
240 排気マニフォールド
260 排気管
280 タービン
422 遊星歯車機構
422A 太陽歯車
422C 内歯車
422D 遊星キャリヤ
424 モータ
426 直結機構
460 ECU
600 シャフト

Claims (3)

  1. エンジンの吸気通路に配設されたコンプレッサと、
    前記エンジンの排気通路に配設されたタービンと、
    前記コンプレッサと前記タービンとを連結するシャフトと、
    前記シャフトに配設された遊星歯車機構と、
    前記遊星歯車機構の太陽歯車と遊星キャリヤとを直結する直結機構と、
    前記遊星歯車機構の内歯車を回転駆動するモータと、
    前記エンジンの運転状態に応じて、前記直結機構及び前記モータを制御するコントロールユニットと、
    を有し、
    前記コンプレッサが、前記太陽歯車に連結され、
    前記タービンが、前記遊星キャリヤに連結され、
    前記コントロールユニットが、前記エンジンの運転状態では目標吸気流量が得られない場合に、前記直結機構により前記太陽歯車と前記遊星キャリヤとを直結すると共に、前記モータで前記内歯車を介して前記コンプレッサを回転駆動させる、
    ことを特徴とするエンジンの過給装置。
  2. 前記直結機構が、前記遊星歯車機構に内蔵された、
    ことを特徴とする請求項1に記載のエンジンの過給装置。
  3. 前記コントロールユニットが、前記コンプレッサの回転速度が所定値を超えたときに、前記コンプレッサの回転速度が低下するように前記モータを制御する、
    ことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のエンジンの過給装置。
JP2014108398A 2014-05-26 2014-05-26 エンジンの過給装置 Active JP6357016B2 (ja)

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