JP6356740B2 - インセンティブ付与対象決定システム及びプログラム - Google Patents

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本発明は、インセンティブ付与対象決定システム及びプログラムに関する。
例えば、特許文献1には、クーポンやサービスポイント等の各種インセンティブ、ユーザ(顧客)による情報や広告へのアクセス実績及び頻度に応じた内容の情報や広告、懸賞やイベント等の各種情報を、電子メールにより能動的に配信する装置を備えるサービスの提供方法が記載されている。
この種の電子メールは、ステップメールと呼ばれ、各種サービスを利用するユーザに対する継続的なフォローを行って効率的な営業活動を行うために、ユーザの登録メールアドレスに定期的又は非定期的に自動配信する手法が多用されている。
特開2001−175761号公報
ところで、一般に、かかるクーポンやサービスポイント等の各種インセンティブを付与するための電子メールは、例えば、過去の全体的なインセンティブ行使率(付与されたクーポンやサービスポイントの総量に対する使用されたものの割合)に基づいて無作為に抽出された一定数のユーザに対して、配信されていた。
しかし、このような電子メール配信によりユーザに付与されたクーポンやサービスポイント等の各種インセンティブがどの程度行使されるかを推定することは、極めて困難であり、電子メール配信によるインセンティブ付与を効率的に行うことができなかった。その結果、インセンティブを付与したとしても、ユーザに対する十分な営業効果を得られていたとは言い難かった。また、このような状況下で営業効果を高めるためには、インセンティブの総費用を増額し、例えばインセンティブを付与する対象ユーザの人数を増やすことが想起されるものの、この場合、インセンティブにかかるコストが嵩んでしまうといった不都合があった。
そこで、本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、ユーザが利用するサービスにおいて、クーポンやサービスポイント等の各種インセンティブを付与する対象ユーザを、営業効果を高め得るように適切に決定し、これにより、投資収益率(ROI:Return On Investment)を向上させることができ、また、インセンティブ費用の予算の増大を抑制することが可能なインセンティブ付与対象決定システム及びプログラムを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様によるインセンティブ付与対象決定システムは、ユーザによる予約利用が可能なサービスについて、インセンティブを付与する対象ユーザを決定するためのシステムであって、ユーザに関する及び/又はユーザのサービスの利用状況に関する複数の特徴パラメータのなかから、少なくとも1つの特定のパラメータを選定し、その特定のパラメータを複数の階層に区分し、区分された特定のパラメータの組み合わせによって得られる複数のセグメントSについて、過去にインセンティブの付与対象になったユーザAの予約確率、及び、過去にインセンティブの付与対象にならなかったユーザBの予約確率を算出する予約確率集計部と、算出された2種類の予約確率を、所定の条件に従って、全セグメントSに亘って補正する予約確率補正部と、補正されたそれらの2種類の予約確率の差分としての期待アドオン予約確率と各セグメントSにおけるインセンティブを付与する対象ユーザの人数の積として得られる予約数が最大となるように、対象ユーザの人数を算出するインセンティブ配分部と、各セグメントSにおける各ユーザのライフタイムバリューを予測し、ライフタイムバリューが高い順に上記人数分の対象ユーザを抽出し、抽出された対象ユーザにインセンティブを付与することを決定するインセンティブ付与部を備える。
より具体的には、本発明の一態様によるインセンティブ付与対象決定システムは、ユーザによる予約利用が可能なサービスについて、インセンティブを付与する対象ユーザを決定するためのものであって、予約確率集計部と、予約確率補正部と、インセンティブ配分部と、インセンティブ付与部とを備える。
ここで、予約確率集計部は、以下の処理を行う。すなわち、ユーザに関する及び/又はユーザのサービスの利用状況に関する複数の特徴パラメータCのなかから、ユーザによる最終予約からの経過期間R、及び、ユーザによる過去の累積予約回数Fを選定し、経過期間Rを複数の階層iに区分し、かつ、累積予約回数Fを複数の階層jに区分する。また、階層iに区分された経過期間R及び階層jに区分された累積予約回数Fの組み合わせによって得られる複数のセグメントSのそれぞれについて、過去の所定期間内にインセンティブの付与対象となったユーザAの人数Xsa及び該ユーザAの過去の所定期間における実績予約回数Ysaを集計する。さらに、その人数Xsa及び実績予約回数Ysaから計算される過去の平均予約確率Ysa/Xsaを、次回ユーザにインセンティブを付与したときの予想予約確率Zsaとして算出する。加えて、その過去の所定期間内にインセンティブの付与対象とならなかったユーザBの人数Xsb及び該ユーザBの過去の所定期間における実績予約回数Ysbを集計する。そしてし、その人数Xsb及び実績予約回数Ysbから計算される過去の平均予約確率Ysb/Xsbを、次回ユーザにインセンティブを付与しなかったときの予想予約確率Zsbとして算出する。なお、経過期間Rを複数の階層iに区分することは、階層iとして期間の範囲を指定(例えば、45日〜90日等)してもよいし、階層iとして特定の期間(例えば、45日経過、90日経過等)を指定してもよい。
また、予約確率補正部は、累積予約回数Fが多いセグメントSほど予想予約確率Zsa及びZsbが高くなるように、かつ、経過期間Rが長いセグメントSほど予想予約確率Zsa及びZsbが低くなるように、算出された予想予約確率Zsa及びZsbを全セグメントSに亘って補正する。
さらに、インセンティブ配分部は、以下の処理を行う。すなわち、補正された予想予約確率Zsa及びZsbの差分としての期待アドオン予約確率と各セグメントSにおいてインセンティブを付与する対象ユーザの人数Nsの積として得られる期待予約数が最大となるように、かつ、インセンティブの付与にかかる総コストが所定の上限値以下となるように、かつ、対象ユーザの人数Nsが予め設定された下限値以上及び上限値以下となるように、その対象ユーザの人数Nsを算出する。なお、付与されるインセンティブは、セグメントS毎に同じでも異なっていてもよく、また、算出された対象ユーザの人数Nsを適宜の重み付けにより補正してもよい。
またさらに、インセンティブ付与部は、以下の処理を行う。すなわち、複数の特徴パラメータCのなかから、サービスにおけるユーザのライフタイムバリューL(顧客生涯価値:LTV(Life Time Value))に関連する特徴パラメータCnを選定し、その特徴パラメータCnの特徴量と相関が高い少なくとも1つの他の特徴パラメータCmを抽出する。また、特徴パラメータCmを変数とするライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成し、そのライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)と各ユーザの特徴パラメータCmの実績値とから、各ユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出する。さらに、各セグメントSにおいて予測ライフタイムバリューLuが高い順に人数Ns分の対象ユーザを抽出し、抽出された対象ユーザにインセンティブを付与することを決定する。
また、予約確率集計部は、複数の特徴パラメータCのなかから、ユーザの属性であるユー性別、年齢、及び居住地域から選択される少なくとも1つを選定し、選択されたユーザの属性を複数の階層kに区分し、ユーザの属性における階層k毎に予想予約確率Zsa及びZsbを算出してもよい。この場合、インセンティブ配分部及びインセンティブ付与部は、セグメントSに対する処理を、選択されたユーザの属性の階層k毎に実行する。すなわち、インセンティブ配分部及びインセンティブ付与部による処理を、セグメントS(i,j,k)毎に行う。
或いは、予約確率集計部は、複数の特徴パラメータCのなかから、サービスにおけるユーザの利用形態を選定し、選択されたユーザの利用形態を複数の階層lに区分し、ユーザの利用形態における階層毎lに予想予約確率Zsa及びZsbを算出してもよい。この場合、 インセンティブ配分部及びインセンティブ付与部は、セグメントSに対する処理を、ユーザの利用形態における階層l毎に実行する。すなわち、インセンティブ配分部及びインセンティブ付与部による処理を、セグメントS(i,j,l)毎に行う。
さらに、インセンティブ付与部は、前記特徴パラメータCnの特徴量毎にライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成するようにしてもよい。
より具体的には、サービスが、美容又は理容に関するサービスであり、ユーザの利用形態における階層lが、特定メニューの利用の有無の2区分である例が挙げられる。
或いは、サービスが、飲食に関するサービスであり、ユーザの利用形態における階層lが、そのサービスによって提供されるコンテンツ内で予約したか否かの2区分、及び/又は、インセンティブを使用して予約したか否かの2区分である例が挙げられる。
また、本発明の一態様によるプログラムは、コンピュータを、ユーザによる予約利用が可能なサービスについて、インセンティブを付与する対象ユーザを決定するためのシステムとして機能させるものであり、詳しくは、コンピュータを、上述した構成及び機能を有する予約確率集計部、予約確率補正部、インセンティブ配分部、及びインセンティブ付与部として機能させるものである。
本発明によれば、ユーザが利用するサービスにおける過去の予約回数を単純に集計するのではなく、予約確率集計部により、セグメント毎の予想予約確率を算出する。また、その予想予約確率を単純に使用するのではなく、予約確率補正部により、所定の制限条件に基づいてその予想予約確率を補正する。さらに、インセンティブ配分部により、補正後の予想予約確率を用い、複数の所与の条件に合致するように、各セグメントにおけるインセンティブを付与する対象ユーザの人数を算出する。そして、インセンティブ付与部により、各ユーザのLTVを予測してユーザによる将来的なサービス利用を考慮しつつ、セグメント毎にインセンティブを付与する対象ユーザを決定する。これにより、従来に比して、クーポンやサービスポイント等の各種インセンティブを付与する対象ユーザを、営業効果を高め得るように適切に決定することができる。その結果、投資収益率(ROI)を向上させつつ、インセンティブ費用の予算の増大を抑制することも可能となる。
本発明によるインセンティブ付与対象決定システムに係るネットワーク及びハードウェア構成の好適な一実施形態を概略的に示すシステムブロック図である。 本発明によるインセンティブ付与対象決定システムにおける処理の流れの一例を示すフローチャートである。 (A)は、特徴パラメータCとして、「k=男性」及び「l=未利用」のセグメントS(i,j,k,l)における補正前の予想予約確率Zsaの実績値の一例を示すグラフであり、(B)は、その補正後の予想予約確率Zsaを示すグラフである。 ステップSP4(インセンティブ付与)において、変数として設定した複数の特徴パラメータCの重要度を評価して可視化した一例を示すグラフである。
以下、本発明の実施の形態について詳細に説明する。なお、以下の実施の形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明をその実施の形態のみに限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、さまざまな変形が可能である。さらに、当業者であれば、以下に述べる各要素を均等なものに置換した実施の形態を採用することが可能であり、かかる実施の形態も本発明の範囲に含まれる。
(システム構成)
図1は、本発明によるインセンティブ付与対象決定システムに係るネットワーク及びハードウェア構成の好適な一実施形態を概略的に示すシステムブロック図である。本形態において、インセンティブ付与対象決定システム100は、ユーザが操作する単数又は複数のユーザ装置10に、ネットワークNを介して電子的に接続されるサーバ20を備える。
ユーザ装置10は、例えば、ネットワークNとの通信機能を有するスマートフォンやタブレット等の可搬型の端末装置、パーソナルコンピュータやワークステーション等の据置型の端末装置である。また、ユーザ装置10は、例えば、プロセッサ11、記憶資源12、音声入出力デバイス13、通信インターフェイス14、入力デバイス15、表示デバイス16、及びカメラ17を備えている。
プロセッサ11は、算術論理演算ユニット及び各種レジスタ(プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等)から構成される。また、プロセッサ11は、記憶資源12に格納されているプログラムP10(例えばウェブブラウザ上で動作するプログラミング言語で記述されたプログラム、各種サービスを提供するための専用アプリケーションプログラム等)を解釈及び実行し、サーバ20に格納された後記のプログラムP20と協調してウェブアプリケーションにおける各種処理を行う。
記憶資源12は、物理デバイス(例えば、半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体)の記憶領域が提供する論理デバイスであり、ユーザ装置10の処理に用いられるオペレーティングシステムプログラム、ドライバプログラム、各種データ等を格納する。ドライバプログラムとしては、例えば、音声入出力デバイス13を制御するための入出力デバイスドライバプログラム、入力デバイス15を制御するための入力デバイスドライバプログラム、表示デバイス16を制御するための表示デバイスドライバプログラム等が挙げられる。さらに、音声入出力デバイス13は、例えば、一般的なマイクロフォン、及びサウンドデータを再生可能なサウンドプレイヤである。
通信インターフェイス14は、例えばサーバ20との接続インターフェイスを提供するものであり、無線通信インターフェイス及び/又は有線通信インターフェイスから構成される。また、入力デバイス15は、例えば、キーボード、マウス、タッチパッド、ポインディングデバイス、又は、表示デバイス16に表示されるアイコン、ボタン、仮想キーボード、タップ用テキスト等による入力操作を受け付けるインターフェイスを提供するものであり、その他、ユーザ装置10に外付けされる各種入力装置を例示することができる。
表示デバイス16は、画像表示インターフェイスとして各種の情報を話者に提供するものであり、例えば、有機ELディスプレイ、液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ等が挙げられる。また、カメラ17は、種々の被写体の静止画や動画を撮像するためのものである。
サーバ20は、例えば、演算処理能力の高いホストコンピュータによって構成され、そのホストコンピュータにおいて所定のサーバ用プログラムが動作することにより、サーバ機能を発現するものであり、単数又は複数のホストコンピュータから構成される(図示においては単数で示すが、これに限定されない)。そして、各サーバ20は、プロセッサ21、通信インターフェイス22、及び記憶資源23を備える。
プロセッサ21は、算術演算、論理演算、ビット演算等を処理する算術論理演算ユニット及び各種レジスタ(プログラムカウンタ、データレジスタ、命令レジスタ、汎用レジスタ等)から構成され、記憶資源23に格納されているプログラムP20を解釈及び実行し、所定の演算処理結果を出力する。また、通信インターフェイス22は、ネットワークNを介してユーザ装置10に接続するためのハードウェアモジュールであり、例えば、ISDNモデム、ADSLモデム、ケーブルモデム、光モデム、ソフトモデム等の変調復調装置である。
記憶資源23は、例えば、物理デバイス(ディスクドライブ又は半導体メモリ等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体等)の記憶領域が提供する論理デバイスであり、ウェブアプリケーションプログラムや各種補助プログラムといった単数又は複数のプログラムP20、プログラムの実行やネットワーク通信に必要な各種モジュールL20、及び、サービスを利用する各ユーザの基本登録情報、操作履歴、各種ログ、サービスの予約(利用)履歴、クーポンやサービスポイントといったインセンティブの付与履歴等が保存された各種データベースD20が格納されている。また、記憶資源23には、各種設定用のデータやパラメータ等も記憶されている。
(情報処理)
図2は、以上のとおり構成されたインセンティブ付与対象決定システム100における処理の流れの一例を示すフローチャートである。より具体的には、ユーザに提供される各種サービスにおいて、そのサービスや他のサービスで行使可能なクーポン、サービスポイント等の各種インセンティブを付与する対象ユーザを決定し、かかるインセンティブを付与する電子メール(例えばステップメール)を対象ユーザに配信する処理の流れについて、以下に説明する。
(第1実施形態)
本実施形態においてユーザへ提供されるサービスは、ウェブアプリケーション、及び/又は、ユーザ装置10にインストールされた専用アプリケーションを実行することにより、美容又は理容に関する店舗を検索しかつ予約を行うことができるサービスである。ユーザは、当該サービスを利用することにより、例えば、全国のヘアサロン、ネイル・まつげサロン、リラクゼーションサロン、エステサロン等のなかから、所望のサロン店舗を検索して来店利用の予約を簡便に行うことができる。また、各サロン店舗のメニューには、例えば、「全てのユーザ」、「初来店(新規)のユーザ」、「2回目以降来店のユーザ」毎に用意されたクーポンメニューが含まれており、ユーザは適宜それらのクーポンメニューを利用することも可能である。このとおり、本実施形態におけるサービスは、「美容又は理容に関するサービス」に相当する。
(特徴パラメータCの設定)
以下の各ステップの処理に先立って、当該サービスを利用したユーザに関する種々の特徴パラメータ、及び、ユーザによる当該サービスの利用状況に関する種々の特徴パラメータ(併せて「特徴パラメータC」という)を予め設定しておく。かかる特徴パラメータCとしては、例えば以下のものが挙げられる。なお、これらの「特徴パラメータ」の数値を以下「特徴量」という。
(特徴パラメータCの例)
・ユーザの性別
・ユーザの年齢(年代)
・ユーザの居住地域
・平均予約(利用)間隔
・最終予約(利用)からの経過日数(経過期間)
・平均予約(利用)金額
・最終予約(利用)金額
・累積予約(利用)回数
・当該サービスへの登録後経過日数(期間)
・予約(利用)メニュー
・付随する予約(利用)メニュー
・特定メニューの予約(利用)の有無
・特定メニューの累積予約(利用)回数
・特定メニューの平均予約(利用)間隔
・平均使用ポイント(インセンティブ)
・累積使用ポイント(インセンティブ)
・ポイント(インセンティブ)の累積使用回数
・ポイント(インセンティブ)の平均使用間隔
・当該サービスのウェブページ又はコンテンツの表示回数PV
(ステップSP1:予約確率集計)
[インセンティブを付与したときの予約確率]
ここでは、まず、上述した複数の特徴パラメータCのなかから、(1)ユーザの性別(「ユーザの属性」のひとつ)、(2)特定メニューの予約(利用)の有無(「ユーザの利用形態」のひとつ)、(3)ユーザによる最終予約(利用)からの経過日数(「経過期間R」という)、及び(4)ユーザによる過去の累積予約(利用)回数F(「累積予約回数F」という)を選定しておく。そして、これらの特徴パラメータCを適宜の階層に区分する。一例として、より具体的には、(1)性別を2つの階層kに区分し、(2)特定メニューの予約(利用)の有無を2つの階層lに区分し、(3)経過期間Rを9つの階層iに区分し、及び(4)累積予約回数Fを5つの階層jに区分し、これらの区分された経過期間R及び累積予約回数Fの組み合わせによって得られる複数のセグメントS(i,j,k,l)を設定する。
本実施形態2における階層i,j,k,lの一例を以下に示す。
(1)ユーザの性別、
k=男性、女性
(2)特定メニューの予約(利用)の有無
l=ネイル・まつげサロン、リラクゼーションサロン、及びエステサロンの何れかの利用、何れも未利用
(3)経過期間R
i=0(45日)、1(90日)、2(180日)、3(270日)、4(360日)、5(450日)、6(540日)、7(630日)、8(720日)
なお、ここでの各階層iは、期間の範囲ではなく、後述する集計の際に丁度その特定の期間(45日等)に到達したユーザを集計対象とする。
(4)累積予約回数F
j=0回、1回、2回、3回、4回以上
サーバ20のプロセッサ21は、データベースD20に保存された各ユーザへのインセンティブの付与履歴を読み出し又は参照し、過去の所定期間(例えば過去3ヵ月)内にインセンティブの付与対象となったユーザAを抽出する。次に、プロセッサ21は、各セグメントS(i,j,k,l)について、そのユーザAの人数Xsaを集計する。また、サーバ20のプロセッサ21は、各セグメントS(i,j,k,l)について、そのユーザAのその過去の所定期間における実績予約回数Ysaを集計する。
そして、プロセッサ21は、各セグメントS(i,j,k,l)におけるユーザAの人数Xsa及び実績予約回数Ysaから、その過去の所定期間におけるユーザAの平均予約確率Ysa/Xsaを計算し、その平均予約確率Ysa/Xsaを次回ユーザにインセンティブを付与したときの予想予約確率Zsaとみなす。換言すれば、プロセッサ21は、各セグメントS(i,j,k,l)について、次回ユーザにインセンティブを付与したときの予想予約確率Zsa=Xsa/Ysaを算出する。
さらに、サーバ20のプロセッサ21は、このステップSP1において得られた結果を適宜の形式で、記憶資源23における適宜のデータベースD20に保存する。ここで、プロセッサ21による集計結果の一部の出力例(テーブル形式)を表1に示す。同表において、各行で示すデータが、「k=男性」、「l=未利用」、「i=0(45日)」、及び「j=0〜3回」の各セグメントS(i,j,k,l)についての集計結果に相当する。
[インセンティブを付与しなかったときの予約確率]
前述した過去の所定期間(例えば過去3ヵ月)内にインセンティブの付与対象となったユーザAに代えて、過去の所定期間(例えば過去3ヵ月)内にインセンティブの付与対象とならなかったユーザBを対象とすること以外は、[インセンティブを付与したときの予約確率]における処理と同様の処理を行う。すなわち、プロセッサ21は、各セグメントS(i,j,k,l)について、そのユーザBの人数Xsb及び実績予約回数Ysbを集計し、その過去の所定期間におけるユーザBの平均予約確率Ysb/Xsbを計算し、それを次回ユーザにインセンティブを付与しなかったときの予想予約確率Zsbとみなす。換言すれば、プロセッサ21は、各セグメントS(i,j,k,l)について、次回ユーザにインセンティブを付与しなかったときの予想予約確率Zsb=Xsb/Ysbを算出する。
(ステップSP2:予約確率補正)
次いで、サーバ20のプロセッサ21は、ステップSP1(予約確率集計)で各セグメントS(i,j,k,l)について算出された予想予約確率Zsa及びZsbを、予約確率補正モデル用いて補正する。ここで、図3(A)は、特徴パラメータCとして、「k=男性」及び「l=未利用」の各セグメントS(i,j,k,l)における補正前の予想予約確率Zsaの実績値の一例を示すグラフであり、図3(B)は、その補正後の予想予約確率Zsaを示すグラフである(予想予約確率Zsbについても同様であるので、その例示は省略する)。
図3(A)のグラフより、概して、累積予約回数Fが多くなるほど(右横軸が0から5に向かって)予想予約確率Zsが高くなり(つまり累積予約回数Fの単調性が存在する)、かつ、経過期間Rが長くなるほど(左横軸が0から8に向かって)予想予約確率Zsが低くなる(つまり経過期間Rの単調性が存在する)傾向にあることが理解される。しかし、図3(A)の例では、経過期間R=1及び6のセグメントSにおいて、かかる傾向から乖離した異常値が観測された。そこで、ここでは、図3(A)に示す予想予約確率Zsaの実績値を補正するために、予約確率補正モデルとして、累積予約回数Fが多いセグメントSほど予想予約確率Zsaが高くなる、及び、経過期間Rが長いセグメントSほど予想予約確率Zsaが低くなるという仮説を数理計画問題として定式化し、それを解析的に解くことにより、予想予約確率の補正値を求める。
具体的には、この予約確率補正モデルにおいては、例えば下記式(1)〜(4)のとおり定式化することができる(予想予約確率Zsaについて例示する。予想予約確率Zsbについても同様であるので、その例示は省略する)。また、各式中の集合、決定変数、及び定数の説明を併せて以下に示す。なお、上述の如く、この例では、「k=男性」及び「l=未利用」である。
このとおり、式(1)は最小化(min.)する目的関数を表し、式(2)〜(4)は制約条件(s.t.)を表す。特に、式(2)は累積予約回数Fの単調性制約条件を表し、式(3)は経過期間Rの単調性制約条件を表し、式(4)は確率の定義を表す。かかる定式化された目的関数の最適化によって得られた決定変数の最適解(xij:補正後の予想予約確率Zsa)が、図3(B)のグラフに示されている。
(ステップSP3:インセンティブ配分)
次に、サーバ20のプロセッサ21は、ステップSP2(予約確率補正)で各セグメントS(i,j,k,l)について算出された補正後の予想予約確率Zsa及びZsbを用いて、各セグメントS(i,j,k,l)におけるインセンティブ付与の対象ユーザの人数Nsを算出する。より具体的には、インセンティブ配分モデルとして、補正された予想予約確率Zsa及びZsbの差分としての期待アドオン予約確率と各セグメントS(i,j,k,l)において対象ユーザの人数Nsの積として得られる期待予約数が最大となる、かつ、インセンティブの付与のために必要な費用総額が所定の上限値金額以下となる、かつ、対象ユーザの人数Nsが予め設定された下限値以上及び上限値以下にするという事業要件を数理計画問題として定式化し、それを解析的に解くことにより、各セグメントS(i,j,k,l)におけるインセンティブ付与の対象ユーザの人数Nsを求める(なお、人数Nsは端数処理により正の整数とする)。
具体的には、このインセンティブ配分モデルにおいては、例えば下記式(5)〜(8)のとおり定式化することができる。また、各式中の集合、決定変数、及び定数の説明を併せて以下に示す。
このとおり、式(5)は最大化(max.)する目的関数(期待アドオン予約確率と対象ユーザの人数Nsの積として得られる期待予約数)を表し、式(6)〜(8)は制約条件(s.t.)を表す。特に、式(6)はインセンティブの付与にかかる総コスト(総期待費用)の上限制約条件を表し、式(7)はインセンティブを付与する対象ユーザの人数上限制約条件を表し、式(8)はインセンティブを付与する対象ユーザの人数下限制約条件を表す。
(ステップSP4:インセンティブ付与)
さらに、サーバ20のプロセッサ21は、前述した複数の特徴パラメータCのなかから、当該サービスにおけるユーザのライフタイムバリュー(LTV)Lに関連する特徴パラメータCnを選定し、その特徴パラメータCnの特徴量と相関が高い少なくとも1つの特徴パラメータCmを抽出する。具体的な手順の一例は、以下のとおりである。
(1)ユーザのライフタイムバリューLに関連する特徴パラメータCnとして、特徴パラメータCのなかから、過去の所定期間における当該サービスでの累積予約(利用)回数、過去の所定期間における当該サービスのウェブページ又はコンテンツの表示回数PV(ページビュー)、過去の所定期間における店舗への総来訪数等の選定。
(2)変数として、選定した特徴パラメータCnに対して相関を有する可能性がある他の特徴パラメータCを複数(例えば10〜30個程度)選定。
(3)ランダムフォレストを用いて上記変数の重要度を評価し、その重要度が高い変数を特徴パラメータCnの特徴量と相関が高い1つ以上の特徴パラメータCmとして抽出。
ここで、図4に、RのrandomForest(ランダムフォレスト)パッケージに用意されているvarImpPlot関数を用い、上記変数として設定した複数の特徴パラメータCの重要度を評価して可視化したグラフの一例を示す。同図において、縦軸が各変数を示し、横軸の数値が高い変数ほど重要度が高いことを示す。この例では、縦軸の変数のうち、横軸の数値が高い上位8個の変数が、他の変数に比して有意に重要であることが理解される。
このような評価により、ユーザのライフタイムバリューLの予測において重要度が高いとして抽出された特徴パラメータCmの一例を、重要度順に以下に示す。なお、ここでは、特定メニューの利用回数(例えば美容のカット利用回数;所定の特徴パラメータCの特徴量に相当する)毎に特徴パラメータCmの抽出を行った結果を示す。但し、これに限定されず、利用回数で区別しなくてもよい。
(特徴パラメータCmの例)
[特定メニューの利用回数が2回以上]
・カットの平均予約(利用)間隔
・最終予約(利用)からの経過日数(経過期間)
・平均予約(利用)金額
・累積予約(利用)回数
・ユーザの性別
・当該サービスへの登録後経過日数(期間)
・付随する予約(利用)メニュー(カラー、縮毛矯正等)
・ユーザの年齢
・平均使用ポイント(インセンティブ)
・最終予約(利用)金額
・特定メニューの累積予約(利用)回数
[特定メニューの利用回数が1回]
・最終予約(利用)からの経過日数(経過期間)
・当該サービスへの登録後経過日数(期間)
・累積予約(利用)回数
・ユーザの性別
・付随する予約(利用)メニュー(カラー、縮毛矯正等)
・ユーザの年齢
・平均使用ポイント(インセンティブ)
・最終予約(利用)金額
・特定メニューの累積予約(利用)回数
[特定メニューの利用回数が0回]
・当該サービスのウェブページ又はコンテンツの表示回数PV
・特定メニューの累積予約(利用)回数
・当該サービスへの登録後経過日数(期間)
・ユーザの年齢
・ユーザの性別
次に、サーバ20のプロセッサ21は、これらの特徴パラメータCmを変数とするライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成し、そのライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)と各ユーザの特徴パラメータCmの実績値とから、各ユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出する。このとき、特定メニューの利用回数毎に、ライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成してもよく、その場合の具体的な手順は、例えば以下のとおりである。但し、これに限定されず、特定メニューの利用回数に関係なくライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成してもよい。
(4)複数の回帰モデル(例えば重回帰、ポアソン回帰、負の二項回帰等)を予め選定。
(5)特徴パラメータCnの特徴量(例えば過去の所定期間における当該サービスでの累積予約回数)と、特定メニューの利用回数毎に抽出された上記複数の特徴パラメータCmの特徴量との相関関係を、上記各回帰モデルでフィッティングし、各回帰モデルの汎用性(適合性)を赤池情報量規準(AIC:Akaike’s Information C
riterion)を用いて評価。
(6)AIC評価結果から、特定メニューの利用回数毎にユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出するための回帰モデルを、ライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)として選択。なお、回帰モデルの種類は、特定メニューの利用回数毎に異なっていてもよいし、同じでもよい。
(7)各ライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を、教師データを用いてチューニング(最適化)し、そのライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)に各ユーザデータ(特徴パラメータCmの実績値)を代入し、各ユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出。
ここで、上記(6)に関し、特定メニューの利用回数毎に、ライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)として選定された回帰モデルの一例を以下に示す。
[特定メニューの利用回数が2回以上]
・ポアソン回帰
[特定メニューの利用回数が1回]
・負の二項回帰
[特定メニューの利用回数が0回]
・負の二項回帰
また、より具体的には、上記(7)における教師データとしては、ライフタイムバリューLに関連する特徴パラメータCnの特徴量として、例えば集計日の1年前から集計日までの1年間における当該サービスの累積予約回数に対し、上述した特定メニューの利用回数毎に抽出された複数の特徴パラメータCmを変数とするデータセットを用いることができる。なお、教師データは、ユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出するための集計毎に作成することが望ましい。
次いで、サーバ20のプロセッサ21は、各セグメントS(i,j,k,l)において予測ライフタイムバリューLuが高い順に人数Ns分のインセンティブ付与対象ユーザを抽出し、その対象ユーザに対してインセンティブを付与することを決定する。ここで、表2及び表3に、ここでのインセンティブ付与の対象ユーザを抽出する処理内容を概念的に示す(例えば「k=男性」、及び「l=未利用」)。
表2は、ステップSP3(インセンティブ配分)で得られた各セグメントS(i,j,k,l)におけるインセンティブ付与の対象ユーザの人数Nsの一例(一部)を示す。例えば、セグメントS(3,3,男性,未利用)に割り振られた人数Nsは、2人である。また、表3は、そのセグメントS(3,3,男性,未利用)に属するユーザのうち予測ライフタイムバリューLuが高い3人について、その予測ライフタイムバリューLuとインセンティブとしてのポイント付与の決定結果を示す。このとおり、セグメントS(3,3,男性,未利用)に割り振られた人数Ns=2人であるから、ユーザA、B及びCのうち予測ライフタイムバリューLuが高い2人(ユーザA及びB)に、例えば同一量のサービスポイント1000Pが付与される。なお、各対象ユーザに付与されるサービスポイント数は同一でも異なっていてもよい。
(ステップSP5:電子メール配信)
それから、サーバ20のプロセッサ21は、インセンティブを付与する対象ユーザに、そのインセンティブを含む電子メール(ステップメール)を配信して一連の処理を終了する。なお、上記ステップSP1〜SP5の何れかに先立って、例えば以下の条件に該当するユーザを、電子メールの配信対象から予め除外してもよい(但し、条件はこれらに限定されない。)。また、こうして除外したユーザ及びインセンティブ付与の対象以外の全ユーザに対し、インセンティブを含まない電子メール(ステップメール)を送信してもよい。
(配信除外条件)
・ブラックリストに含まれるユーザ
・予約における1年間での無断キャンセル2回以上のユーザ
・3回以上電子メール送信に失敗したユーザ
・電子メール配信を希望していないユーザ
・1ケ月以内に電子ステップメールを送信済みのユーザ
・行使期限前のインセンティブを有するユーザ
・電子メール不達会員に含まれるユーザ
・1ケ月以上前に予約し集計日より後に来店する予約を有するユーザ
(第2実施形態)
本実施形態においてユーザへ提供されるサービスは、ウェブアプリケーション、及び/又は、ユーザ装置10にインストールされた専用アプリケーションを実行することにより、飲食に関する店舗を検索しかつ予約を行うことができるサービスである。ユーザは、当該サービスを利用することにより、例えば、全国の各種飲食店のなかから、所望の店舗を検索して来店利用の予約を簡便に行うことができる。また、飲食店舗毎に利用できるクーポンやサービスポイントも用意されており、ユーザは適宜それらのクーポンやサービスポイントを利用することが可能である。このとおり、本実施形態におけるサービスは、「飲食に関するサービス」に相当する。
本実施形態での処理は、セグメントSを画定するための階層k,lに区分される特徴パラメータCが、(1)ユーザの性別、及び(2)特定メニューの予約(利用)の有無に代えて、(1)当該サービスによって提供されるコンテンツ内で予約したか否かの2区分、及び(2)インセンティブ(クーポンやサービスポイント)を使用して予約したか否かの2区分であり、また、階層i,jに区分される特徴パラメータCである(3)経過期間R及び(4)累積予約回数Fの数値及び区分数が異なること以外は、実施形態1と同様であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
本実施形態における階層i,j,k,lの一例を以下に示す。
(1)当該サービスによって提供されるコンテンツ内で予約したか否か
k=はい、いいえ
(2)インセンティブを使用して予約したか否か
l=はい、いいえ
(3)経過期間R
i=0(30日)、1(90日)、2(180日)、3(270日)、4(360日)、5(450日)、6(540日)、7(630日)、8(720日)
なお、ここでの各階層iは、実施形態1と同様に、期間の範囲ではなく、集計の際に丁度その特定の期間(30日等)に到達したユーザを集計対象とする。
(4)累積予約回数F
j=1回、2回、3回、4回、5回、6回以上
以上のように構成されたインセンティブ付与対象決定システム100及びそれを用いた方法並びにプログラムによれば、ユーザが利用する各種サービスにおける過去の予約を単純に集計するのではなく、予約確率集計部により、セグメントS(i,j,k,l)毎の予想予約確率Zsa及びZsbを算出する。また、その予想予約確率Zsを単純に使用するのではなく、予約確率補正部により、所定の制限条件に基づいた補正を行い、補正後の予想予約確率Zsa及びZsbを求める。さらに、インセンティブ配分部により、補正後の予想予約確率Zsa及びZsbを用い、複数の所与の条件に合致するように、各セグメントS(i,j,k,l)におけるインセンティブを付与する対象ユーザの人数Nsを算出する。そして、インセンティブ付与部により、各ユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出してユーザによる将来的なサービス利用を考慮しつつ、セグメントS(i,j,k,l)毎にインセンティブを付与する対象ユーザを決定する。
これにより、従来に比して、クーポンやサービスポイント等の各種インセンティブを付与する対象ユーザを、営業効果を高め得るように適切に決定することができ、その結果、投資収益率(ROI)を向上させつつ、インセンティブ費用の予算の増大を抑制することも可能となる。
なお、上述したとおり、上記の各実施形態は、本発明を説明するための一例であり、本発明をその実施形態に限定する趣旨ではない。また、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な変形が可能である。例えば、当業者であれば、実施形態で述べたリソース(ハードウェア資源又はソフトウェア資源)を均等物に置換することが可能であり、また、各処理で採用されるパラメータの数値条件を適宜変更することが可能であり、そのような置換や変更も本発明の範囲に含まれる。
また、上記各種の数理計画問題における演算に使用される定数は、一旦設定した後、変更してもしなくともよく、変更する場合には、適宜の間隔(例えば月次、日次等)で見直しを行ってもよい。
本発明によれば、ユーザが利用するサービスにおける投資収益率(ROI)を向上させつつ、インセンティブ費用の予算の増大を抑制することができるので、本発明は、例えば、ウェブアプリケーションやユーザ装置にインストールされた専用アプリケーションによって提供されるサービスの分野における、プログラム、システム、及び方法の設計、製造、提供、販売、マーケティング等の活動に広く利用することができる。
10 ユーザ装置
11 プロセッサ
12 記憶資源
13 音声入出力デバイス
14 通信インターフェイス
15 入力デバイス
16 表示デバイス
17 カメラ
20 サーバ
21 プロセッサ
22 通信インターフェイス
23 記憶資源
100 インセンティブ付与対象決定システム
D20 データベース
L20 モジュール
N ネットワーク
P10,P20 プログラム

Claims (8)

  1. ユーザによる予約利用が可能なサービスについて、インセンティブを付与する対象ユーザを決定するためのシステムであって、
    前記ユーザに関する及び/又は該ユーザの前記サービスの利用状況に関する複数の特徴パラメータのなかから、少なくとも1つの特定のパラメータを選定し、該特定のパラメータを複数の階層に区分し、該区分された特定のパラメータの組み合わせによって得られる複数のセグメントSについて、過去にインセンティブの付与対象になったユーザAの予約確率、及び、過去にインセンティブの付与対象にならなかったユーザBの予約確率を算出する予約確率集計部と、
    前記算出された2種類の予約確率を、所定の条件に従って、全セグメントSに亘って補正する予約確率補正部と、
    前記補正された2種類の予約確率の差分としての期待アドオン予約確率と前記各セグメントSにおける前記インセンティブを付与する対象ユーザの人数の積として得られる予約数が最大となるように、該対象ユーザの人数を算出するインセンティブ配分部と、
    前記各セグメントSにおける各ユーザのライフタイムバリューを予測し、該ライフタイムバリューが高い順に前記人数分の対象ユーザを抽出し、該抽出された対象ユーザに前記インセンティブを付与することを決定するインセンティブ付与部と、
    を備えるインセンティブ付与対象決定システム。
  2. ユーザによる予約利用が可能なサービスについて、インセンティブを付与する対象ユーザを決定するためのシステムであって、
    前記ユーザに関する及び/又は該ユーザの前記サービスの利用状況に関する複数の特徴パラメータCのなかから、前記ユーザによる最終予約からの経過期間R、及び、前記ユーザによる過去の累積予約回数Fを選定し、前記経過期間Rを複数の階層iに区分し、かつ、前記累積予約回数Fを複数の階層jに区分し、前記階層iに区分された前記経過期間R及び前記階層jに区分された前記累積予約回数Fの組み合わせによって得られる複数のセグメントSのそれぞれについて、過去の所定期間内にインセンティブの付与対象となったユーザAの人数Xsa及び該ユーザAの該過去の所定期間における実績予約回数Ysaを集計し、該人数Xsa及び該実績予約回数Ysaから計算される過去の平均予約確率Ysa/Xsaを、次回前記ユーザにインセンティブを付与したときの予想予約確率Zsaとして算出し、かつ、該過去の所定期間内にインセンティブの付与対象とならなかったユーザBの人数Xsb及び該ユーザBの該過去の所定期間における実績予約回数Ysbを集計し、該人数Xsb及び該実績予約回数Ysbから計算される過去の平均予約確率Ysb/Xsbを、次回前記ユーザにインセンティブを付与しなかったときの予想予約確率Zsbとして算出する予約確率集計部と、
    前記累積予約回数Fが多いセグメントSほど前記予想予約確率Zsa及びZsbが高くなるように、かつ、前記経過期間Rが長いセグメントSほど前記予想予約確率Zsa及びZsbが低くなるように、前記算出された予想予約確率Zsa及びZsbを全セグメントSに亘って補正する予約確率補正部と、
    前記補正された予想予約確率Zsa及びZsbの差分としての期待アドオン予約確率と前記各セグメントSにおいて前記インセンティブを付与する対象ユーザの人数Nsの積として得られる期待予約数が最大となるように、かつ、前記インセンティブの付与にかかる総コストが所定の上限値以下となるように、かつ、前記対象ユーザの人数Nsが予め設定された下限値以上及び上限値以下となるように、該対象ユーザの人数Nsを算出するインセンティブ配分部と、
    前記複数の特徴パラメータCのなかから、前記サービスにおける該ユーザのライフタイムバリューLに関連する特徴パラメータCnを選定し、該特徴パラメータCnの特徴量と相関が高い少なくとも1つの他の特徴パラメータCmを抽出し、該特徴パラメータCmを変数とするライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成し、該ライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)と前記各ユーザの特徴パラメータCmの実績値とから、該各ユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出し、前記各セグメントSにおいて前記予測ライフタイムバリューLuが高い順に前記人数Ns分の対象ユーザを抽出し、該抽出された対象ユーザに前記インセンティブを付与することを決定するインセンティブ付与部と、
    を備えるインセンティブ付与対象決定システム。
  3. 前記予約確率集計部は、前記複数の特徴パラメータCのなかから、前記ユーザの属性である性別、年齢、及び居住地域から選択される少なくとも1つを選定し、該選択されたユーザの属性を複数の階層kに区分し、該ユーザの属性における階層k毎に前記予想予約確率Zsa及びZsbを算出し、
    前記インセンティブ配分部及び前記インセンティブ付与部は、前記セグメントSに対する処理を、前記選択されたユーザの属性の階層k毎に実行する、
    請求項2記載のインセンティブ付与対象決定システム。
  4. 前記予約確率集計部は、前記複数の特徴パラメータCのなかから、前記サービスにおける前記ユーザの利用形態を選定し、該選択されたユーザの利用形態を複数の階層lに区分し、該ユーザの利用形態における階層l毎に前記予想予約確率Zsa及びZsbを算出し、
    前記インセンティブ配分部及び前記インセンティブ付与部は、前記セグメントSに対する処理を、前記ユーザの利用形態における階層l毎に実行する、
    請求項2又は3記載のインセンティブ付与対象決定システム。
  5. 前記インセンティブ付与部は、所定の特徴パラメータCの特徴量毎に前記ライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成する、
    請求項2乃至4の何れか記載のインセンティブ付与対象決定システム。
  6. 前記サービスが、美容又は理容に関するサービスであり、
    前記ユーザの利用形態における階層lが、特定メニューの利用の有無の2区分である、
    請求項4又は5記載のインセンティブ付与対象決定システム。
  7. 前記サービスが、飲食に関するサービスであり、
    前記ユーザの利用形態における階層lが、該サービスによって提供されるコンテンツ内で予約したか否かの2区分、及び/又は、インセンティブを使用して予約したか否かの2区分である、
    請求項4又は5記載のインセンティブ付与対象決定システム。
  8. コンピュータを、ユーザによる予約利用が可能なサービスについて、インセンティブを付与する対象ユーザを決定するためのシステムとして機能させるプログラムであって、
    前記コンピュータを、
    前記ユーザに関する及び/又は該ユーザの前記サービスの利用状況に関する複数の特徴パラメータCのなかから、前記ユーザによる最終予約からの経過期間R、及び、前記ユーザによる過去の累積予約回数Fを選定し、前記経過期間Rを複数の階層iに区分し、かつ、前記累積予約回数Fを複数の階層jに区分し、前記階層iに区分された前記経過期間R及び前記階層jに区分された前記累積予約回数Fの組み合わせによって得られる複数のセグメントSのそれぞれについて、過去の所定期間内にインセンティブの付与対象となったユーザAの人数Xs及び該ユーザAの該過去の所定期間における実績予約回数Ysaを集計し、該人数Xsa及び該実績予約回数Ysaから計算される過去の平均予約確率Ysa/Xsaを、次回前記ユーザにインセンティブを付与したときの予想予約確率Zsaとして算出し、かつ、該過去の所定期間内にインセンティブの付与対象とならなかったユーザBの人数Xsb及び該ユーザBの該過去の所定期間における実績予約回数Ysbを集計し、該人数Xsb及び該実績予約回数Ysbから計算される過去の平均予約確率Ysb/Xsbを、次回前記ユーザにインセンティブを付与しなかったときの予想予約確率Zsbとして算出する予約確率集計部、
    前記累積予約回数Fが多いセグメントSほど前記予想予約確率Zsa及びZsbが高くなるように、かつ、前記経過期間Rが長いセグメントSほど前記予想予約確率Zsa及びZsbが低くなるように、前記算出された予想予約確率Zsを全セグメントSに亘り補正する予約確率補正部、
    前記補正された予想予約確率Zsa及びZsbの差分としての期待アドオン予約確率と前記各セグメントSにおいて前記インセンティブを付与する対象ユーザの人数Nsの積として得られる期待予約数が最大となるように、かつ、前記インセンティブの付与にかかる総コストが所定の上限値以下となるように、かつ、前記対象ユーザの人数Nsが予め設定された下限値以上及び上限値以下となるように、該対象ユーザの人数Nsを算出するインセンティブ配分部、及び
    前記複数の特徴パラメータCのなかから、前記サービスにおける該ユーザのライフタイムバリューLに関連する特徴パラメータCnを選定し、該特徴パラメータCnの特徴量と相関が高い少なくとも1つの他の特徴パラメータCmを抽出し、該特徴パラメータCmを変数とするライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)を生成し、該ライフタイムバリュー予測モデルf(Cm)と前記各ユーザの特徴パラメータCmの実績値とから、該各ユーザの予測ライフタイムバリューLuを算出し、前記各セグメントSにおいて前記予測ライフタイムバリューLuが高い順に前記人数Ns分の対象ユーザを抽出し、該抽出された対象ユーザに前記インセンティブを付与することを決定するインセンティブ付与部、
    として機能させるインセンティブ付与対象決定プログラム。
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