JP6354284B2 - パテンタビリティ評価装置 - Google Patents

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Description

本発明は、特許出願に係る発明の特許査定となる確率、つまりパテンタビリティの評価装置及びその評価方法に関する。
特許権は、新規発明公開の代償としてその権利者に付与される独占排他権であり、技術開発を原点とする企業等における競争的優位性の確保のために、もはや必要不可欠といっていい存在である。
ところで日本を含め、多くの国の特許法は審査主義を採用しており、登録され権利として成立するためには、審査官によりその出願に係る発明の新規性や進歩性等に関する審査がなされる。そして審査官による審査により拒絶理由が発見されなかった発明には、独占排他権たる特許権が付与されることとなる。
しかし近年の出願件数増大により、その審査結果が得られるまでには、決して少なくない年月を要することとなっている。確かに日本を含めて審査主義を採用する多くの国の特許庁において、審査を促進しようとする努力はなされているものの、それでもなお少なくない時間を要しているというのが現実である。
とはいえ特許権は対世効を有するため、審査の長期化は、同業者の事業活動が制限又は萎縮する事態を引き起こすことも考えられる。このような場合、同業者にとっては、その出願段階に係る発明の特許査定となる確率、つまりパテンタビリティについて、客観的に評価できる手段を持ち合わせていれば、審査の長期化に直面しても、自らの事業活動の滞留を、いくらかでも抑制することができるものと考えられる。
また出願人にとっても、自らの出願に係る発明のパテンタビリティについて、あらかじめ評価できるような手段を持ち合わせていれば、その評価結果により、審査請求をするか否か自ら判断し、例えば権利化が見込める出願についてのみ審査請求を行い、無駄な審査請求費用を節減することが可能となる。こうなれば特許庁にとっても、審査を促進することが可能となり、非常に好ましい。
このように、出願段階に係る発明のパテンタビリティについて、あらかじめ客観的にその評価をすることのできる手段を得ることができれば、出願人にとっても、第三者にとっても、特許庁にとっても、非常に有用であると考えられ、このような評価装置や評価方法が望まれていた。
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、出願した特許のパテンタビリティを簡便に評価することのできる装置及びその方法を得ることにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、評価対象特許のパテンタビリティ評価の際に、その特許文献の主題にかかわる主題分類記号を用いて評価することで、簡便かつ客観的にパテンタビリティ評価をすることが可能であることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕評価対象特許に付与された分類記号のうち、発明の主題にかかわる主題分類記号を得る手段、前記評価対象特許の出願日前に出願された特許文献よりなる所定の特許文献集合から、前記主題分類記号に基づいて特許特徴量を得る手段、及び前記特許特徴量を用いてパテンタビリティ評価を行う手段を有することを特徴とする、パテンタビリティ評価装置。
〔2〕前記特許特徴量は、前記所定の特許文献集合のうち、前記主題分類記号が付与された特許文献数である、前記〔1〕に記載のパテンタビリティ評価装置、
〔3〕前記主題分類記号は前記評価対象特許の発明の主題に係る主題Fタームである、前記〔1〕又は〔2〕に記載のパテンタビリティ評価装置、
〔4〕前記主題Fタームは、前記評価対象特許の発明の主題にかかわるものとして評価対象特許に付与された筆頭FIに対応するFタームである、前記〔3〕に記載のパテンタビリティ評価装置、
〔5〕前記所定の特許文献集合は前記評価対象特許の出願日前の所定年分に出願された特許文献よりなる、前記〔1〕〜〔4〕の何れかに記載のパテンタビリティ評価装置、
〔6〕前記所定の特許文献集合は、所定のテーマコードが付与された特許文献よりなる、前記〔1〕〜〔5〕の何れかに記載のパテンタビリティ評価装置、
〔7〕前記パテンタビリティ評価は、前記特許特徴量、請求項の数、全ページ数、及び外国出願の有無のいずれか又はすべてを含む特許情報と査定結果を用いてなる、前記〔1〕〜〔6〕の何れかに記載のパテンタビリティ評価装置、
〔8〕評価対象特許に付与された分類記号のうち、発明の主題にかかわる主題分類記号を得る工程、前記評価対象特許の出願日前に出願された特許文献よりなる所定の特許文献集合から、前記主題分類記号に基づいて特許特徴量を得る工程、及び前記特許特徴量を用いてパテンタビリティ評価を行う工程を有することを特徴とする、パテンタビリティ評価方法、
〔9〕前記特許特徴量は、前記所定の特許文献集合のうち、前記主題分類記号が付与された特許文献数である、前記〔8〕に記載のパテンタビリティ評価方法、
〔10〕前記主題分類記号は前記評価対象特許の発明の主題に係る主題Fタームである、前記〔8〕又は〔9〕に記載のパテンタビリティ評価方法、
〔11〕前記主題Fタームは、前記評価対象特許の発明の主題にかかわるものとして評価対象特許に付与された筆頭FIに対応するFタームである、前記〔10〕に記載のパテンタビリティ評価方法、
〔12〕前記所定の特許文献集合は前記評価対象特許の出願日前の所定年分に出願された特許文献よりなる、前記〔8〕〜〔11〕の何れかに記載のパテンタビリティ評価方法、
〔13〕前記所定の特許文献集合は、所定のテーマコードが付与された特許文献よりなる、前記〔8〕〜〔12〕の何れかに記載のパテンタビリティ評価方法、
〔14〕前記パテンタビリティ評価は、前記特許特徴量、請求項の数、全ページ数、及び外国出願の有無のいずれか又はすべてを含む特許情報と査定結果を用いてなる、前記〔8〕〜〔13〕の何れかに記載のパテンタビリティ評価方法、
に関する。
以上にしてなる本発明に係るパテンタビリティ評価装置及びその方法によれば、パテンタビリティ評価に際して、評価対象の特許文献に付与された分類記号の中から主題分類記号を特定し、それに基づいた特許特徴量を得ることによってパテンタビリティ評価を画一的におこなうので、評価する側の主観の入りにくい客観的な評価結果を迅速に得ることが可能となる。そしてこのようなパテンタビリティ評価を行うことにより、第三者にしてみれば評価対象特許の権利化の可能性をある程度把握することが可能であり、重複研究や重複投資のリスクを極力減らすことができる。
ここで、評価対象特許の出願日前に出願された特許文献の集合に属する特許文献のうち、主題分類記号が付与された特許文献数を、特許特徴量として採用することにより、より機械的なパテンタビリティ評価が可能となり、より明確に主観を排除することが可能となる。
また、評価対象特許に付与された分類記号としてFタームを採用するのも好ましい。Fタームは出願公開時点において、特許庁により付与されるため、これを活用することにより、少なくとも出願後1年6月という比較的早期の時点でパテンタビリティ評価を行うことが可能である。また、出願後1年6月という時点においては、出願審査請求がされていない出願が多く存在する。従ってこの時点でパテンタビリティ評価を行うことができるということは、特許出願人にとっても、審査請求をするか否かという判断をするに際して有力な情報を得ることができる。つまりパテンタビリティ評価による評価が低い出願については審査請求をしないという判断をすることができ、出願人にしてみればコスト面での負担を減らすことができる。またこうすれば、特許庁にとっても実体審査の数を減らせることから、審査の促進を図ることができる。そのほか、公開時に付与されるFタームは、特許庁の判断のもとに付与されるものであるため、妥当性の高いものであると考えられ、より信頼性の高いパテンタビリティ評価が可能となると考えられる。
一方でFタームは、出願公開時に特許庁により複数付与される。そこで主題Fタームとして、筆頭FIに対応するFタームを採用することにより、より妥当性の高いパテンタビリティ評価を行うことができる。出願公開時において付与されるFタームは、単に複数のFタームが並列して付与されるだけであるため、どのFタームを主題Fタームとするのか、判断が難しく、その判断には時間を要する。しかしFIに関しては筆頭のFIが付与されているため、付与された複数のFタームの中から、この筆頭FIに対応する、つまり筆頭FIとほぼ同義であると判断できるFタームを主題Fタームとして特定することにより、より妥当性の高いパテンタビリティ評価を迅速に行うことが可能になる。
前記所定の特許文献集合については、評価対象特許の出願日前の所定年分に限定するのも好ましい。評価対象特許発明の属する技術領域等の種々の事情等によっては、こうすることにより、パテンタビリティ評価におけるノイズを排除できるという効果が得られる。
またパテンタビリティ評価におけるノイズの排除に際しては、前記所定の特許文献の集合については、所定のテーマコードが付与された特許文献に限定するのも好適である。
パテンタビリティ評価に際しては、特許特徴量の他に、評価対象特許の請求項の数、全ページ数、及び外国出願の有無の少なくともいずれかまたはすべてをも交えて評価することにより、より妥当性の高いパテンタビリティ評価結果を得ることができる。
本発明の代表的実施形態に係るパテンタビリティ評価装置のブロック図。 上記実施形態のパテンタビリティ評価装置の概略処理を示すフローチャート。
本発明に係るパテンタビリティ評価装置は、評価対象特許文献のパテンタビリティを、その評価対象特許文献に付与された分類記号を利用することにより評価するものであって、図1に示すように、評価対象となる特許を特定するための情報を入力するための入力部110、パテンタビリティ評価をするに際しての情報処理をおこなうための制御部120、及び得られたパテンタビリティ結果を表示するための表示部150を含んで構成され、必要に応じてさらに記憶部140を備える。制御部120は、主題分類記号取得部121、特許特徴量取得部122、及びパテンタビリティ評価部123を有している。また制御部120に含まれる主題分類記号取得部121、特許特徴量取得部122、及びパテンタビリティ評価部123の一部または全部は、制御部120とは別途又は制御部120内に存在するDBサーバ130、更にその先の文献DB131につながる。
入力部110は、キーボードやタッチパネル、又はマウス等で実現され、評価対象特許を特定するための情報について、ユーザーからのパテンタビリティ評価装置100に対する指示を受け付ける機能を有する。
記憶部140は、ハードディスクやCD−ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD(Digital Versatile Disc)等の記録媒体であり、後述する制御部120の各工程におけるデータを記憶する機能を有する。
表示部150は、液晶ディスプレイなどの表示装置であり、ユーザーから技術分野やキーワードの指定を受け付けるための画像や各工程における画像等を表示する機能を有する。
DBサーバ130と文献DB131は、制御部120とは別途に設けた上で制御部120に接続して構成することもできるが、制御部120内にこれらの機能を実現するプログラムをセットアップして構成してもよい。
制御部120はCPUとROMやRAM等のメモリで実現され、メモリに格納されたプログラムをCPUが読みだして実行することにより特許情報分析装置100の各部を制御する機能を有する。
以下、制御部120の各部について説明する。
主題分類記号取得部121は、入力部110を介してユーザーから評価対象特許又は評価対象特許群を特定するための情報を取得し、DBサーバ130や文献DB131を介してその評価対象特許に付与された主題分類記号を取得する。さらに、DBサーバ130や文献DBサーバ131とのデータのやり取りを行い、評価対象特許や評価対象特許群にかかる特許文献の請求項数や全ページ数、外国出願の有無、査定種別(特許査定/拒絶査定)、出願公開時に付与されたFタームやFIなどの特許文献情報を獲得する。そして得られた主題分類記号に関する情報及び特許文献情報を特許特徴量取得部122に送出する機能を有する。但し前記特許文献情報に関しては、特許特徴量取得部122ではなく、後述するパテンタビリティ評価部123に送出する態様であってもよい。また主題分類記号取得部121は、ユーザーからの指示に応じて主題分類記号に関する情報を記憶部140に送出する機能も有する。
特許特徴量取得部122は、主題分類記号取得部121から送られてきた主題分類記号に関する情報に基づいて、評価対象特許の出願日前に出願された特許文献よりなる所定の特許文献集合から、DBサーバ130や文献DB131とのデータのやり取りを介して、特許特徴量を取得する機能を有する。そして得られた特許特徴量に関する情報をパテンタビリティ評価部123に送出する機能を有する。また主題分類記号取得部121より特許文献情報を取得している場合には、特許文献情報も、パテンタビリティ評価部123に送出する機能を有する。また、ユーザーからの指示に応じて、特許特徴量に関する情報を記憶部140に送出する機能も有する。
パテンタビリティ評価部123は、特許特徴量取得部122より送られてきた特許特徴量に関する情報に基づいて、必要に応じてDBサーバ130や文献DB131とのデータのやり取りも行いながら、評価対象特許のパテンタビリティを評価する機能を有する。そして得られたパテンタビリティに関する情報を、表示部150に送出する機能も有する。またユーザーからの指示に応じて、パテンタビリティに関する情報を記憶部140に送出する機能も有する。ここでパテンタビリティ評価部は、主要な統計解析を行う機能を有しているものであれば特に限定はないが、例えば公知の統計解析用ソフトを使用することも可能である。このような統計解析ソフトとしては、例えば例えばSPSS(登録商標)やR、SYSTAT(登録商標)、SAS(登録商標)、JMP(登録商標)などがあげられるが、これらに限定されるものではない。
以下、図2に基づき、本発明に係るパテンタビリティ評価方法の手順について説明する。
まず、評価対象とする特許を用意したうえで、その発明の主題にかかわる主題分類記号を得る。ここで評価対象とする特許とは、パテンタビリティを評価したい一つの出願中の特許文献であってもよいし、パテンタビリティを評価したい複数の特許文献の集合であってもよい。また、登録査定を受けているものはもちろん、特許庁に係属中のものや放棄・取り下げたものや取り下げ擬制となったものも含まれる。特許文献は、特許庁により公開されている出願特許に関する文献を指し、設定登録されているか否かは問わず、特許公開公報や特許公報を含む概念である。
複数の特許文献の集合としては、例えば出願人や発明者、技術分野などにより限定を加えた集合が挙げられるが、勿論これらに限定されるわけではない。
例えば出願人による限定を加えた複数の特許文献の集合を評価対象とした場合、後述する評価手順に則ってパテンタビリティ評価をした場合に、その出願人による出願の集合についてのパテンタビリティを得ることができる。その場合には出願人ごとの、特許査定を得ることのできる可能性、すなわちその“出願人の特許力”を把握することが可能となる。技術分野により限定する場合には、その技術領域にかかわるキーワードや分類記号などに基づいた限定を加えるとよく、もちろんこれらに限定されるものではない。かかる分類記号としてはテーマコードやIPC、FタームやFI、CPCなどその目的等に応じて適宜選択すればよい。これら複数の特許文献の集合を評価対象とする場合には、評価の目的は、その集合ごとにおける権利化の可能性を評価することにあるため、評価対象の特許文献の集合内にはすでに査定のおりている特許文献が含まれていても問題はない。
尚、評価対象とする特許を特定した時点で、その特許に関する請求項の数、前ページ数、外国出願の有無、などといった各種の文献情報も併せて取得するようにしてもよい。
主題分類記号は、その発明の主題にかかわる分類記号を指し、かかる分類記号としては例えばFタームやFI、CPCを使用することができ、技術領域ごとに分類可能な分類記号であれば特に限定はない。しかしこれらの中でも特にFタームは、きめ細かく細分化されている。従って主題分類記号における分類記号としてFタームを採用することにより、もっとも妥当性の高い評価結果が得られることが期待できる。
これらの主題分類記号としては、特許庁により出願公開される際に各特許文献に付与されている分類記号を利用するのも好適である。主題分類記号に係る分類記号として、出願公開時に特許文献に付与されたFIを使用する場合には、例えば付与された筆頭FIを、主題分類記号として採用するのも好ましい。一方、主題分類記号に係る分類記号として、出願公開時に特許文献に付与されたFタームを使用する場合には、特許庁からはどのFタームが最もその特許発明の主題にかかわるものとしてふさわしいのか、特に明示がなされていない。そこで、あらかじめユーザー側でFタームとFIとの間で、それぞれどのFタームとFIとが対応しあうのかを示した対応表を作成しておくのも好ましい。そして、評価対象となる特許文献の出願公開時に付与された筆頭FIに対応するFタームを、前記対応表を用いて照合させて、主題分類記号としてFタームを採用したもの、つまり主題Fタームを得るのも好ましい。勿論FIとFタームはそれぞれ異なる観点からの分類であるため、必ずしも筆頭FIに対して唯一のFタームが対応するとは判断できないケースも存在する。このような場合には、その評価対象特許に対して複数の主題Fタームを付与してもよい。なお、上記の筆頭FIに替えて筆頭IPCを使用してもよい。
次に得られた主題分類記号に基づいて、特許特徴量を得る。特許特徴量は、主題分類記号に基づいて導き出され、評価対象特許の独創性を反映すると考えられるデータであれば特に限定はないが、例えば評価対象特許の出願日前に出願された所定の特許文献の集合における、前記主題分類記号の付与された特許文献の数であるのが好ましい。仮に前述のように、評価対象特許に対して複数の主題Fタームが付与される場合、それぞれの主題Fタームについて、評価対象特許の出願日前に出願された特許文献の数を得たうえで、その平均値を特許特徴量としてもよい。
ここで、前記所定の特許文献集合としては、評価対象特許の出願日前の所定年分の特許文献に限定するのも好ましい。これによりパテンタビリティ評価の精度の向上を図ることが可能となる。
また、前記所定の特許文献集合として、所定のテーマコードやIPCが付与されたものに限定するのも好ましい。このようにあらかじめ評価に利用する特許文献の集合を絞っておくことにより、よりノイズの排除されたパテンタビリティ評価が可能となる。
前記所定の特許文献の集合は、上述のごとく基本的には、評価対象特許の出願日前に出願されたものである。しかし特許法第64条第1項の規定、及び出願された特許のうちの多くは出願人自らが出願公開請求することがない事実に鑑みて、評価対象特許の出願より1年6月前に出願されたものに限定するのも好ましい。これにより、より進歩性の判断にリニアに直結する特許特徴量を得ることが可能となるとも考えられる。あるいは、前記所定の特許文献の集合を、評価対象特許の出願日前に出願公開されたものに限定するのも好ましい。
次に、得られた特許特徴量を用いてパテンタビリティ評価をおこなう。上述のとおり、特許特徴量は、主題分類記号に基づいて導き出され、評価対象特許の独創性を反映するものである。特に、特許特徴量を、所定の特許文献の集合のうち、主題分類記号が付与された特許文献数とした場合、この特許特徴量は評価対象特許の技術領域において既に出願されている特許文献数ということになる。特許の審査に際しては、審査対象となる特許発明の、その技術領域において技術的に近いと思われる特許文献が引用例として挙げられてくることから、この特許特徴量が低値を示すものほど、近い先行技術文献が少なく、引用例も少ないと考えられる。これがひいては、特許査定の得られる確率が高くなるということにもつながると思われる。
パテンタビリティ評価に際しては、単純に評価対象特許における特許特徴量の大小で評価してもよいが、例えば特許特徴量に加えて請求項の数、全ページ数、外国出願の有無や査定種別などといった文献情報も考慮して評価を行ってもよい。この際の評価の具体的な方法としては、これらを利用して統計解析を行う方法が考えられ、例えば、特許特徴量、請求項の数、全ページ数、外国出願の有無を説明変数として回帰分析を行い、下記数1のようなパテンタビリティ算出式を得ることにより、各特許のパテンタビリティを簡便に評価することが可能となる。
Figure 0006354284
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
テーマコード4F074(多孔性物品の製造)が付与された特許の集合を検索した。検索によって得られた各々の特許文献に付与されているFターム、FI、請求項の数、全ページ数、外国出願の有無、査定種別(特許査定/拒絶査定/査定無し)、および出願日をダウンロードした。テーマコード4F074のFタームと、FIの対応表を、Fタームの意味とFIの意味を照らし合わせることにより作成した。筆頭IPCがC08J9で始まる(すなわち主テーマが4F074である。)特許で、なおかつ出願日1994年1月1日以降、かつ公開日が2005年3月31日以前の特許に対して、筆頭のFIに対応するFタームを抽出し、これを主題Fタームとした。主題Fタームを抽出した特許文献各々に対し、特許特徴量を算出した。特許特徴量は、出願日が評価対象の特許の出願日の10年前〜評価対象の特許の出願日の1日前の範囲の特許文献のうち、評価対象の特許の「主題Fターム」と同じFタームを持つ特許文献の数とした。特許特徴量を算出した特許群を対象として、請求項の数、全ページ数、外国出願の有無および特許特徴量と特許査定/拒絶査定の結果を回帰分析し、パテンタビリティ算出式を作成した。なお、外国出願の有無の数値は、外国出願有の場合1、外国出願無しの場合0とした。得られたパテンタビリティ算出式は数2のようになった。
Figure 0006354284

上式において、w=0.5232964、w=−0.0155705、w=0.002413、w=0.1755977、w=−0.0004632となった。
(比較例1)
回帰分析の際に特許特徴量に関するデータを使用せず、請求項の数、全ページ数および外国出願の有無と特許査定/拒絶査定の結果を回帰分析した以外は実施例1と同じ作業を行い、パテンタビリティ算出式を作成した。得られたパテンタビリティ算出式は数3のようになった。
Figure 0006354284

上式において、β=0.296876、β=−0.013541、β=0.001464、β=0.191983となった。
(パテンタビリティ評価モデルの予測能力評価試験)
予測能力評価試験は、次のような10段階交差検定(クロスバリデーション)によって行った。まず正解ラベル付きデータセットをランダムな10のサブセットに分割した。そのうち1つを評価セットとして取り置き、残りの9セットを訓練データセットとしたモデルを学習させた。その後、取り置いた最初の1セットにモデルを適用し、予測結果から評価値を計算した。これを全10セットに対して行った結果得られた10の評価値の平均を、最終的な評価値として、実施例1と比較例1とを比較した。モデルの評価値としてはArea Under The Curve(以下、AUCという。)の値を使用した。尚、AUCはモデルの予測精度を表す指標であり、数値が大きいほど予測精度が高い。AUC=0.5の場合、モデルは全く予測に役立たないことを意味し、AUC=1の場合は完全に予測できることを示す。
(パテンタビリティ評価モデルの予測能力評価試験結果)
AUCの値は、実施例1と比較例1で、それぞれ0.555と0.524となった。このように特許特徴量を考慮してパテンタビリティ評価を行った場合には、これを考慮せずに行った場合よりも評価精度が向上することが確認できた。
(実施例2)
テーマコード4F074(多孔性物品の製造)が付与された特許の集合のうち、公開日が2011年4月1日以降でかつ公開日が2014年3月31日以前のものを検索した。各々の特許について、各々の特許文献に付与されているFターム、FI、請求項の数、全ページ数、外国出願の有無、出願日をダウンロードした。さらに実施例1と同じ方法で各々の特許に対して主題Fタームを算出し、さらに実施例1と同じ方法で特許特徴量を算出した。特許特徴量が算出できた特許各々について、数2を用いてパテンタビリティを評価した。パテンタビリティを評価した特許のうち、発泡樹脂製品を製造販売しているA社、B社、C社についてパテンタビリティの平均値を算出した。表1に示すように、パテンタビリティの値はC社が最も高かった。このように、公開後3年〜公開直後の、まだ査定が出されていないものが大部分である特許群に対して、パテンタビリティの平均値をもって特許の質を評価し、ひいてはその出願人ごとの所謂“特許力”を把握することができた。
Figure 0006354284
100 本発明に係るパテンタビリティ評価装置
110 入力部
120 制御部
121 主題分類記号取得部
122 特許特徴量取得部
123 パテンタビリティ評価部
130 DBサーバ
131 文献DB
140 記憶部
150 表示部

Claims (1)

  1. 評価対象特許に付与された分類記号のうち、発明の主題にかかわる主題分類記号を得る手段、
    前記評価対象特許の出願日前に出願された特許文献よりなる所定の特許文献集合から、前記主題分類記号に基づいて特許特徴量を得る手段、
    及び前記特許特徴量を用いてパテンタビリティ評価を行う手段を有し、
    前記特許特徴量は、前記所定の特許文献集合のうち、前記主題分類記号が付与された特許文献数であり、
    前記主題分類記号は、前記評価対象特許の発明の主題に係る主題Fタームであり、
    前記主題Fタームは、前記評価対象特許の発明の主題にかかわるものとして評価対象特許に付与された筆頭FIに対応するFタームである、
    ことを特徴とする、パテンタビリティ評価装置。
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