JP6353152B2 - Gripping device and industrial robot - Google Patents
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Description
本発明は、把持装置及び産業用ロボットに関するものである。 The present invention relates to a gripping device and an industrial robot.
ワークを把持することを目的とした把持装置として、主に吸着ハンドや2指型グリッパ(例えば、特許文献1)が利用されているが、これらは機構上、サイズや形状が異なるワークを汎用的に把持することができない場合がある。そのため、多品種少量生産のように、把持するワークの種類が多い作業現場においては、ツールチェンジャーや人による取り替え作業が必要となってしまうため、生産効率が低下してしまう。さらに食品に代表されるような、柔軟かつ不定形なワークを傷付けずに把持することができないという問題があった。 As a gripping device for gripping a workpiece, a suction hand or a two-finger gripper (for example, Patent Document 1) is mainly used. May not be able to be gripped. For this reason, in a work site where there are many types of workpieces to be gripped, such as high-mix low-volume production, replacement work by a tool changer or a person is required, resulting in a reduction in production efficiency. Furthermore, there is a problem that a flexible and irregular workpiece such as food cannot be gripped without being damaged.
これに対し、人間の手の形状に近い機構を有する5指型の把持装置の検討もされている(例えば、特許文献2)。ところが、5指型の把持装置では人間の手に近い複雑な動作を実現する為に、動作や制御機構が非常に複雑なため、これらの複雑さが導入を困難にする要因となっている。 On the other hand, a five-finger type gripping device having a mechanism close to the shape of a human hand has been studied (for example, Patent Document 2). However, since a five-finger gripping device realizes a complicated operation close to that of a human hand, the operation and control mechanism are very complicated, and these complexities make it difficult to introduce.
さらに密閉されたゴム状の袋と、当該ゴム袋に充填された粉粒体とを有し、粉粒体のJamming転移を利用した把持装置が開発されている(例えば、特許文献3)。この把持装置は、ゴム袋をワークに追従させた状態で把持できるので、簡単な制御で様々なワークに対応することができる。 Furthermore, a gripping device that has a sealed rubber-like bag and powder particles filled in the rubber bag and uses the Jamming transition of the powder particles has been developed (for example, Patent Document 3). Since this gripping device can grip the rubber bag in a state of following the workpiece, it can handle various workpieces with simple control.
しかしながら、上記特許文献3に係る把持装置は、把持力を発現するために強い力でワークへ押し付ける必要があるので、食品のような柔軟なワークを傷付けてしまうという問題がある。また把持装置は、ワークへ押し付ける力が弱い場合、ゴム袋のワークに対する追従性が著しく低下するので、把持できるワークが限られてしまう。 However, since the gripping device according to Patent Document 3 needs to be pressed against the workpiece with a strong force in order to develop a gripping force, there is a problem that a flexible workpiece such as food is damaged. Moreover, since the followability with respect to the workpiece | work of a rubber bag falls remarkably when the force pressed against a workpiece | work is weak, the holding | grip apparatus will restrict | limit the workpiece | work which can be hold | gripped.
本発明は、ワークをより確実に把持することができる把持装置及び産業用ロボットを提供することを目的とする。 An object of this invention is to provide the holding | grip apparatus and industrial robot which can hold | grip a workpiece | work more reliably.
本発明に係る把持装置は、掌部と、前記掌部の周縁に形成された周縁部と、前記周縁部に突出して設けられ、前記掌部を厚さ方向に変形させることにより前記掌部に向かって倒れる複数の指部とを有する袋状の把持本体と、前記把持本体内に設けられた充填材とを備え、前記把持本体は、前記掌部から前記周縁部に向かって湾曲していることを特徴とする。 A gripping device according to the present invention is provided with a palm part, a peripheral part formed on a peripheral part of the palm part, and protruding from the peripheral part, and the palm part is deformed in the thickness direction to deform the palm part. A bag-shaped gripping main body having a plurality of fingers that tilt down, and a filler provided in the gripping main body, the gripping main body being curved from the palm to the peripheral edge It is characterized by that.
本発明に係る産業用ロボットは、上記把持装置を設けたことを特徴とする。 The industrial robot according to the present invention is characterized in that the gripping device is provided.
本発明によれば、把持装置は、把持本体内を加圧することにより指部を開くことができるので、より確実にワークを把持することができる。 According to the present invention, since the gripping device can open the finger portion by pressurizing the inside of the gripping main body, the workpiece can be gripped more reliably.
以下、図面を参照して本発明の実施形態について詳細に説明する。 Hereinafter, embodiments of the present invention will be described in detail with reference to the drawings.
1.第1実施形態
(全体構成)
図1に、第1実施形態に係る把持装置10Aを適用した産業用ロボット12の構成を示す。産業用ロボット12は、直交ロボットであって、レール14と、レール14に沿って移動する移動体16と、移動体16に固定されたエアシリンダ18とを備える。レール14は、図中Y軸方向に移動可能に設けられている。
1. First embodiment (overall configuration)
FIG. 1 shows a configuration of an
エアシリンダ18は、シリンダーチューブ19と、シリンダーチューブ19に対し進退可能に設けられたピストンロッド20とを有する。シリンダーチューブ19には、配管21、22が設けられている。当該配管21、22を通じて、気体が給排気されることにより、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19に対し進退可能となっている。ピストンロッド20の先端には、把持装置10Aが設けられている。
The
産業用ロボット12は、水平な基台26上に置かれたワークWを、把持装置10Aで把持すると共に、X軸、Y軸、及びZ軸方向に移動することができる。
The
把持装置10Aは、ピストンロッド20に連結されたケース36と、当該ケース36に固定された把持本体28Aとを備える。ケース36には、配管24が連結されている。把持本体28Aは、気密性と弾性とを有する材料、例えば、天然ゴムや、合成ゴムなどで形成することができる。把持本体28AのJIS K6253のデュロメータ硬さ試験(タイプA)に準じて測定した硬度は、60〜90程度であるのが好ましい。
The gripping device 10 </ b> A includes a
図2に示すように把持本体28Aは、掌部30Aと、掌部30Aの周縁に形成された周縁部29Aと、周縁部29Aに形成された複数の指部32Aとを有する。把持本体28Aは、掌部30Aから周縁部29Aに向かってゆるやかに湾曲している。本図の場合、掌部30Aと周縁部29Aは、球面の一部で一体形成されている。掌部30Aと周縁部29Aは、指部32Aの先端へ向かって凸となっている。掌部30Aと周縁部29Aを形成する球面は、単体である必要はなく、複数の球面を組み合わせてもよい。掌部30Aは、厚さ方向の断面形状がより平坦に近い方が、掌部30Aの周縁方向の変形量が大きくなるので好ましい。
As shown in FIG. 2, the gripping
指部32Aは、周縁部29Aと一体に形成されており、掌部30Aを囲むように放射状に5個設けられている。指部32A同士の間には、所定の間隔が形成されている。指部32Aは、内面31が掌部30Aと一体に形成されている。指部32Aの外形形状は、適宜選択することができ、例えば、円柱、円錐、円錐台、三角柱、四角柱、三角錐、四角錐、四角錐台などでもよい。本実施形態の場合、複数の指部32Aは、同一形状で構成されている。なお複数の指部32Aは、全て同一形状である必要はなく、形状が異なっていてもよい。指部32Aは、四角錐台形状を有し、内面31が、掌部30Aに接合している基端から先端に向かって外側に傾斜するように形成されている。把持本体28Aは、複数の指部32Aの先端同士が所定の距離だけ互いに離れていることにより、指部32Aの先端部分に先端開口35を有する。
The
把持本体28Aは、内部を加圧することによって掌部30Aが周縁方向に引っ張られ、周縁部29Aに設けられた指部32Aが掌部30Aの外側へ向かって開くように弾性変形する(図3)。
The gripping
把持本体28Aは、掌部30Aを厚さ方向(図2、矢印方向)に変形させる力が作用すると、当該力によって内面31が引っ張られ、指部32Aが掌部30Aへ向かって倒れるように弾性変形する(図4)。
When a force that deforms the
図5に示すように把持本体28Aは、掌部30A及び指部32Aが形成されている表面とは逆側の面に開口を有する袋状の部材からなり、内部に充填材としての粉粒体34Aが収容されている。把持本体28Aは、開口の周縁に一体形成されたフランジ部33においてケース36に固定されており、当該ケース36によって開口が密閉されている。
As shown in FIG. 5, the gripping main body 28 </ b> A is made of a bag-like member having an opening on the surface opposite to the surface on which the palm portion 30 </ b> A and the finger portion 32 </ b> A are formed, and a granular material as a filler inside 34A is accommodated. The gripping
ケース36には、貫通穴37が設けられている。配管24は、一端が、貫通穴37に挿入され、把持本体28Aに通じている。配管24の他端は、図示しないが、例えば方向切替弁を介して、加圧ポンプと三方弁に接続されている。三方弁は、真空ポート、給排気ポート、大気解放ポートを有し、真空ポートが真空ポンプに、給排気ポートが把持装置10Aに、大気解放ポートが外部にそれぞれ接続される。当該配管24を通じて、気体が、把持本体28Aの内から外へ、及び把持本体28Aの外から内へ、流通し得る。
The
粉粒体34Aは、適宜選択することができ、例えば、アルミナ、活性炭、発泡スチロール、ガラスビーズ、乾燥した豆や木片などの集合体で形成することができる。粉粒体34Aの充填率は、把持本体28Aの20〜80%程度が好ましく、40〜60%がより好ましい。充填率は、把持本体28A内に充填した粉粒体の重量をA、把持本体28A内に最密充填した場合の粉粒体の重量をBとすると、A/B×100(%)で表される。
The
(動作及び効果)
上記のように構成された把持装置10Aが設けられた産業用ロボット12の動作及び効果について説明する。産業用ロボット12は、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19内に退避し、エアシリンダ18が収縮した状態を原点とする。また把持装置10Aは、初期状態において把持本体28A内の圧力が大気圧である。すなわち方向切替弁は、配管24と三方弁が繋がった状態である。三方弁は、真空ポートが遮断され、給排気ポートが大気解放ポートと繋がっている状態である。
(Operation and effect)
The operation and effect of the
産業用ロボット12は、移動体16がレール14に沿って移動することで、基台26上に置かれたワークWの鉛直線上に把持装置10Aを位置決めする(図1)。
The
次いで、方向切替弁は、配管24と加圧ポンプが繋がった状態に切り替えられる。これにより把持装置10Aは、配管24を通じて、把持本体28A内に圧縮気体を送りこみ、把持本体28A内を例えば0.05MPa程度に加圧する。把持本体28Aは、掌部30Aから周縁部29Aに向かってゆるやかに湾曲しているので、全体的に膨張すると共に、掌部30Aが周縁方向に引っ張られる。そうすると周縁部29Aに設けられた指部32Aが掌部30Aの外側へ向かって開くように弾性変形する。このようにして把持装置10Aは、ワークWの大きさに合わせて指部32Aを開く(図6)。
Next, the direction switching valve is switched to a state where the
続いて産業用ロボット12は、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19から進出することにより、掌部30AがワークWに接触する直前まで、エアシリンダ18を伸長させる。
Subsequently, the
次いで、方向切替弁は、配管24と三方弁が繋がった状態に切り替えられる。三方弁は、真空ポートが遮断され、給排気ポートが大気解放ポートと繋がった状態に切り替えられる。そうすると把持本体28A内から配管24及び大気解放ポートを通じて気体が流出する。これにより把持本体28Aは、内部の圧力が大気圧に戻るのに伴い、指部32Aが元の状態に戻りながら、主に内面31がワークW表面に接触する。このようにして把持装置10Aは、小さな把持力でワークWを把持することができる(図7)。
Next, the direction switching valve is switched to a state where the
次いで産業用ロボット12は、ピストンロッド20をシリンダーチューブ19内に退避させてエアシリンダ18を収縮することにより、ワークWを基台26から持ち上げることができる。さらに産業用ロボット12は、移動体16がレール14に沿って移動することにより、水平方向へワークWを移動することができる。
Next, the
所望の場所へ移動した後、産業用ロボット12は、ピストンロッド20がシリンダーチューブ19から進出することにより、ワークWが基台26に接触するまでエアシリンダ18を伸長させる。
After moving to the desired location, the
次いで方向切替弁は、配管24と加圧ポンプが繋がった状態に切り替えられる。これにより把持装置10Aは、配管24を通じて、把持本体28A内に圧縮気体を送りこみ、把持本体28A内を加圧し、指部32Aを開く。このようにして把持装置10Aは、ワークWを手放す。
Next, the direction switching valve is switched to a state where the
次いで、産業用ロボット12は、ピストンロッド20をシリンダーチューブ19内に退避させてエアシリンダ18を収縮することにより、把持装置10AをワークWから切り離す。以上のようにして産業用ロボット12は、基台26上に置かれたワークWを、把持装置10Aで把持することにより、所望の位置へ移動することができる。
Next, the
本実施形態の場合、把持装置10Aは、把持本体28A内を加圧することにより指部32Aを開いて先端開口35を広げることができるので、より大きいワークWをより確実に把持することができる。ワークWが指部32Aを広げる前の先端開口35より大きい場合、把持装置10Aは、開いていた指部32Aを、把持本体28A内を大気解放して閉じることにより、小さい把持力でワークWを把持することができる。したがって把持装置10Aは、食品などの柔らかいワークWを押し潰さずに把持できるので、ワークWの損傷を防止することができる。
In the case of the present embodiment, the
把持装置10Aは、円筒などの中空のワーク(図示しない)の内周面に指部32Aを接触させ、当該ワークを把持することもできる。この場合、ワークの中空部分に指部32Aを挿入する。必要に応じ、把持本体28A内を減圧し、指部32Aを掌部30Aへ向かって倒れるように弾性変形させてもよい。次いで、把持本体28A内を加圧し、指部32Aを開くことによって、指部32Aの外面がワークの中空部分に接触する。このようにして把持装置10Aは、中空のワークの内周面に指部32Aを接触させてワークを把持することができる。したがって把持装置10Aは、ワークの外周面に触れずにワークを把持することができる。
The
上記実施形態の場合、開いていた指部32Aを、把持本体28A内を大気解放して閉じることにより、ワークWを把持する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、把持本体28A内の圧力が大気圧になる前に、大気解放ポートを遮断してもよい。この場合、指部32Aを、開いた状態から元の状態に戻りきる手前で把持本体28A内の気体の流出を止めることにより、より小さい把持力でワークWを把持することができる。
In the case of the above embodiment, the case where the workpiece W is gripped by releasing the
また把持本体28A内を減圧してより大きい把持力でワークWを把持することとしてもよい。この場合、掌部30AがワークWに接触する直前まで、エアシリンダ18を伸長させ、ワークWの大きさに合わせて指部32Aを開いた状態で、方向切替弁を、配管24と三方弁が繋がった状態に切り替える。三方弁は、大気解放ポートが遮断され、給排気ポートが真空ポートと繋がった状態に切り替えられる。これにより把持装置10Aは、配管24を通じて、把持本体28A内の気体を吸引し、把持本体28A内の圧力を例えば−0.05MPa以下に減圧する。把持本体28A内を減圧すると、掌部30Aが上方へ変形する。掌部30Aが上方へ変形するのに伴い、指部32Aの内面31が上方へ引っ張られる。そうすると指部32Aは、掌部30Aへ向かって倒れるように弾性変形する。これにより指部32Aは、主に内面31がワークWの側面に接触する。このようにして把持装置10Aは、より大きい把持力で、ワークWを把持することができる。同時に、把持本体28A内が減圧されたことにより、把持本体28A内に収容された粉粒体34Aが硬化するので、把持装置10Aは、より大きい把持力でワークWを把持した状態で把持本体28Aを保持することができる。
Alternatively, the inside of the gripping
2.第2実施形態
第2実施形態に係る把持装置について説明する。第1実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する。図8に示すように把持装置10Bは、ケース36と、当該ケース36に固定された把持本体28Aとを備える。把持本体28Aは、内部に、充填材としての弾性部34Bと、形状保持部38とを有する。
2. Second Embodiment A gripping device according to a second embodiment will be described. Components similar to those in the first embodiment are denoted by the same reference numerals, and description thereof is omitted. As shown in FIG. 8, the gripping device 10 </ b> B includes a
弾性部34Bは、指部32A内に充填され、当該指部32Aの形を有する。弾性部34Bの形は、把持本体28Aの指部32A内に挿入され一定の形を保持できれば、指部32Aの内面との間に多少隙間が生じていてもよい。弾性部34Bの材質は、樹脂またはゴムであるのが好ましい。弾性部34Bの材質は、必ずしも均一である必要はなく、異種材料を組み合わせた複合材でもよい。弾性部34Bは、フィラーなどの添加物を含んでもよい。弾性部34Bは、指部32Aの内面との間に、隙間がないように配置されるのが好ましい。弾性部34Bは、掌部30Aを超えて把持本体28Aの大半に充填されると、掌部30Aが厚さ方向に変形せず指部32Aが掌部30Aの中心に向かって弾性変形し難くなる。したがって弾性部34Bは、指部32A内に配置されるのが好ましい。弾性部34Bの基端の形状は、平面形状とされている。
The
形状保持部38は、把持本体28Aの掌部30Aの内部空間に配置されている。形状保持部38は、掌部30A以外、すなわち掌部30Aの外周が収縮しないように、把持本体28Aを保持する。形状保持部38の材質は、把持本体28Aの減圧下において変形しなければ足り、例えば硬質樹脂や金属を用いることができる。形状保持部38の材質は、必ずしも均一である必要はなく、異種材料を組み合わせた複合材でもよい。
The
本図に示す形状保持部38は、変形した掌部30Aを受け入れるガイド穴40と、ガイド穴40の軸方向の指部32A側先端の外側に湾曲部49とを有する枠状部材である。本実施形態の場合、形状保持部38は、掌部30Aの外周面39を保持する保持面48を有する円筒状部材である。ガイド穴40は、掌部30Aに対応した形状保持部38の中央であって、内径が掌部30Aと略同じ大きさであるのが好ましい。保持面48は、形状保持部38の外側の円周面であり、掌部30Aの外周面39を保持できる大きさを有し、全体として先端に向かって先細になっている。保持面48の指部32A側に湾曲部49が設けられている。湾曲部49は、外側に向かって凸形状である。
The
湾曲部49とガイド穴40が面で交差する形状保持部38の指部側先端は、面取り加工が施されているのが好ましい。面取り加工は、形状保持部38の指部側先端を削り、角面や丸面とする加工が適用できる。形状保持部38は、面取り加工が施されていることにより、上記先端における欠けなどの破損を防止することができる。
It is preferable that the finger end on the finger side of the
形状保持部38は、当該形状保持部38の外径とガイド穴40の内径の比が1.0:0.93〜1.0:0.5であるのが好ましい。例えば、形状保持部38の外径が80mmの場合、ガイド穴40の内径が60〜70mmの範囲であれば、指部32Aは掌部30Aの中心に向かってより確実に弾性変形する。
The
形状保持部38の指部側先端の位置は、当該形状保持部38の径方向における弾性部34Bの基端の中心位置よりも外側に位置するのが好ましい。これにより、指部32Aが掌部30Aの中心に向かって弾性変形する際に、形状保持部38の指部側先端と弾性部34Bの基端が上記の位置で接触する。この結果、指部32Aは、上記の接触部分を支点として、掌部30Aの中心に向かって容易に弾性変形する。
The position of the distal end on the finger side of the
図9に示すように、形状保持部38は、同心円状に配置された複数、本図の場合、3個のリング体44〜46を有する。各リング体44〜46は、軸方向に移動可能、取り外し可能である。
As shown in FIG. 9, the
上記のように構成された把持装置10Bは、把持本体28A内を加圧することにより、指部32Aを開くことができるので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる(図10)。
Since the
把持装置10Bは、把持本体28A内に、指部32Aの形状を有する弾性部34Bと、形状保持部38を有することにより、粉体を用いず、より確実にワークWを把持することができる。把持装置10Bは、粉体を用いていないので、万一、把持本体28Aが破裂しても、ワークWを汚染することがない。
The
弾性部34Bは、指部32Aの形状を有するので、指部32Aの先端が下向きの状態だけでなく、横向きや上向きの状態であっても、指部32A内に留まる。したがって把持装置10Bは、基台26上のワークWを持ち上げるだけでなく、垂直な壁面や、天井に吊り下げられたワークWを把持することができる。指部32Aの形状を有する弾性部34Bは、Jamming転移後の粉体に比べ剛性が高いので、より確実にワークWを把持することができる。
Since the
形状保持部38は、同心円状に配置された複数のリング体44〜46を適宜取り外すことにより、ガイド穴40の大きさや、外形の大きさを変更することができる。したがって、形状保持部38は、把持本体28Aの外周面39の大きさや、掌部30Aの大きさに合わせ、リング体44〜46を選択することにより、調整することができるので、汎用性を向上することができる。形状保持部38は、最も内側に配置されたリング体44の穴がガイド穴40であり、最も外側に配置されたリング体46の円周面が保持面48である。
The
上記実施形態の場合、開いていた指部32Aを、把持本体28A内を大気解放して閉じることにより、ワークWを把持する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。すなわち、掌部30AがワークWに接触する直前まで、エアシリンダ18を伸長させ、ワークWの大きさに合わせて指部32Aを開いた状態で、方向切替弁を、配管24と三方弁が繋がった状態に切り替える。三方弁は、大気解放ポートが遮断され、給排気ポートが真空ポートと繋がった状態に切り替えられる。これにより把持装置10Bは、配管24を通じて、把持本体28A内の気体を吸引し、把持本体28A内の圧力を、例えば−0.03MPa以下に減圧する。
In the case of the above embodiment, the case where the workpiece W is gripped by releasing the
把持本体28Aは、形状保持部38により掌部30Aの外周面39の形状が保持された状態を維持する。そうすると掌部30Aが、形状保持部38のガイド穴40に吸い込まれるようにして厚さ方向に変形する(図11)。掌部30Aが厚さ方向へ変形するのに伴い、指部32Aの内面31が掌部30Aの中心へ引っ張られる。そうすると指部32Aは、掌部30Aへ向かって倒れるように弾性変形する。これにより指部32Aは、主に内面31がワークW表面に接触する。本図に示す立方体のワークWの場合、指部32AはワークWの側面に接触する。上記のように把持装置10Bは、把持本体28A内を減圧することにより、ワークWを把持する。把持装置10Bは、把持本体28A内の圧力に応じた把持力を発揮する。すなわち、把持装置10Bの把持力は、把持本体28A内の圧力が低い程、大きくなる。
The gripping
ワークWを手放す場合、方向切替弁は、配管24と加圧ポンプが繋がった状態に切り替えられる。これにより把持装置10Bは、配管24を通じて、把持本体28A内に圧縮気体を送りこみ、把持本体28A内を加圧し、指部32Aを開く。このようにして把持装置10Bは、ワークWを手放す。
When the workpiece W is released, the direction switching valve is switched to a state where the
把持装置10Bは、把持本体28Aを減圧して掌部30Aを確実に厚さ方向に変形させることにより、ワークWを把持することができる。把持本体28Aは、内部が減圧される程度によって指部32Aの変形量、把持力を変えることができる。したがって把持装置10Bは、ワークWの大きさや硬さに合わせて、把持力を変えることができるので、汎用性を向上することができる。掌部30Aがガイド穴40に吸い込まれるようにして厚さ方向に変形するので、指部32Aは掌部30Aへ向かってより鋭角に変形する。したがって把持装置10Bはより小さいワークWも把持することができる。
The
把持本体28Aと、弾性部34Bは、一体であってもよい。この場合、把持本体28Aと弾性部34Bは、一部又は全部が、同種の材料であってもよいし、異種材料であってもよい。
The
形状保持部38は、同心円状に配置された複数のリング体44〜46を有する場合について説明したが、本発明はこれに限らず、1個のリング体であってもよい。1個のリング体の場合、リング体は気体の流通路を有しているのが好ましい。形状保持部38は、1個のリング体の場合、把持本体28Aと一体であってもよい。形状保持部38は、円筒状部材に限られず、ガイド穴40を有する多角柱でもよい。
Although the shape holding |
把持装置10Bは、形状保持部38に湾曲部49が形成されていることにより、掌部30Aが湾曲部49に接触しながら厚さ方向に変形するので、指部32Aが連続的、かつ、ゆるやかに変形する。したがって把持装置10Bは、柔らかくワークWを把持することができる。因みに形状保持部に湾曲部が形成されていない把持装置では、指部は座屈するように変形する。
In the
形状保持部38は、例えば、平面視において長円形状、多角形や、楕円形などの枠状部材としてもよい。形状保持部38の外形形状は、長円形、楕円形、多角形など適宜変更することができ、把持本体の形状に合わせてもよい。ガイド穴40は、円形状に限らず、多角形状であってもよい。形状保持部38は保持面48を有している場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、保持面48を省略してもよい。保持面48を省略する場合は、保持面48の代わりに掌部30Aの外周面39を保持する保持部材を別途用いることが好ましい。
The
第2実施形態の場合、弾性部34Bの基端の形状が平面形状の場合について説明したが、本発明はこれに限られない。例えば、弾性部34Bの基端の形状は、湾曲部49の湾曲に合わせた曲面形状とすることができる。この場合、弾性部34Bの基端と湾曲部49を面接触させることが好ましい。これにより、湾曲部49と弾性部34Bの間における把持本体28Aの内面の間に空間が生じないので、減圧時における把持本体28Aの部分的な凹みを防止することができる。この結果、より安定的に指部32Aを弾性変形させることができると共に、把持本体28Aの耐久性を向上することができる。
In the case of the second embodiment, the case where the shape of the base end of the
湾曲部49と弾性部34Bの間における把持本体28Aの内面の間に空間が生じないようにするために、弾性部34Bに対応した位置に、指部32Aへ向かって突出した突起を有する形状保持部(図示なし)を用いてもよい。このような突起を有する形状保持部を把持本体28A内に組み付けると、突起の先端が弾性部34Bに接触すると共に側面が把持本体28Aの内面に密着して、弾性部34Bと把持本体28Aの内面の間には空間が生じない。
In order to prevent a space from being formed between the inner surface of the
3.変形例
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨の範囲内で適宜変更することが可能である。
3. The present invention is not limited to the above-described embodiment, and can be appropriately changed within the scope of the gist of the present invention.
上記実施形態では、産業用ロボット12として直交ロボットの例を示したが、本発明はこれに限らず、スカラロボット、垂直多関節ロボットなどに適用することができる。すなわち把持装置10A、10Bは、産業用ロボットによってX軸、Y軸、Z軸を中心に回転しても、ワークWを把持すると共に、把持した状態を維持することができる。
In the above embodiment, an example of an orthogonal robot is shown as the
把持本体28Aは、1種の材料で形成してもよいし、複数の異なる材料で形成された膜を積層して形成してもよい。また把持本体28Aは、部分的に異なる材料で形成してもよい。把持本体28Aの厚さは、一定でなくてもよく、部分的に厚肉部又は薄肉部を設けてもよい。
The
把持装置10A、10Bは、指部32Aに爪部を設けることとしてもよい。爪部は、合成樹脂製の板状部材や、円錐状部材、サック状の部材を用いることができる。
The
第1実施形態に係る把持装置10Aは、把持本体28A内に形状保持部38を備えることとしてもよい。
The
ケース36には、ワークWを撮影するカメラ、把持したワークWの重量を測定する重量計、ワークWと把持本体との距離を測定する近接センサなどを設けてもよい。
The
上記実施形態の場合、把持本体は、図2に示す指の長さを有する場合について説明したが、本発明はこれに限らない。例えば、図12に示す把持本体28B、28C、28Dのように、指部32B、32C、32Dの長さは用途に合わせ適宜変えることができる。指部32B、32C、32Dの長さに応じ、掌部30B、30C、30Dの大きさも変えることができる。本図に示す把持本体28B、28C、28Dは、掌部30B、30C、30Dと、周縁部29B、29C、29Dと、周縁部29B、29C、29Dに形成された複数の指部32B、32C、32Dとを有する。したがって把持本体28B、28C、28Dは、内部を加圧することにより、指部32B、32C、32Dを開くことができるので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
In the case of the above embodiment, the case where the gripping body has the finger length shown in FIG. 2 has been described, but the present invention is not limited to this. For example, like the
指部の数は、図13に示す把持本体50A、50B、50Cのように4本であってもよいし、図14に示す把持本体56A、56B、56Cのように3本でもよい。図13及び図14の場合も同様に、把持本体50A、50B、50C、56A、56B、56Cは、図12と同様、内部を加圧することにより、指部52A、52B、52C、58A、58B、58Cを開くことができるので、第1実施形態と同様の効果を得ることができる。
The number of fingers may be four as shown in FIG. 13 as gripping
10A,10B 把持装置
12 産業用ロボット
28A 把持本体
29A 周縁部
30A 掌部
32A 指部
34A 粉粒体
34B 弾性部
38 形状保持部
39 外周面
40 ガイド穴
10A,
Claims (6)
前記掌部の周縁に形成された周縁部と、
前記周縁部に突出して設けられ、前記掌部を厚さ方向に変形させることにより前記掌部に向かって倒れる複数の指部と
を有する袋状の把持本体と、
前記把持本体内に設けられた充填材とを備え、
前記把持本体は、前記掌部から前記周縁部に向かって湾曲している
ことを特徴とする把持装置。 The palm,
A peripheral edge formed on the peripheral edge of the palm;
A bag-shaped gripping body provided with a plurality of fingers that project from the peripheral edge and fall toward the palm by deforming the palm in the thickness direction;
A filler provided in the gripping body,
The gripping device is characterized in that the gripping body is curved from the palm portion toward the peripheral portion.
前記把持本体内に、前記掌部の外周の収縮を防ぐ形状保持部を備えることを特徴とする請求項1記載の把持装置。 The filler is an elastic part provided in the finger part and having the shape of the finger part,
The gripping apparatus according to claim 1, further comprising: a shape holding portion that prevents contraction of an outer periphery of the palm portion in the gripping main body.
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