JP6353145B2 - 組織酸素付与測定システム及び方法 - Google Patents

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Description

本開示は、概してハイパースペクトルまたはマルチスペクトル撮像などの分光法に関し、特に、発色団系のハイパースペクトル撮像を実行するためのシステム、方法及びデバイスに関する。
ハイパースペクトル(別名「マルチスペクトル」)分光法は、異なるスペクトル帯(例えば、波長範囲)において解像された物体の複数の画像を、単一のデータ構造へ集積化する映像技術であり、三次元ハイパースペクトル・データキューブと呼ばれる。ハイパースペクトル分光法は、特定のハイパースペクトル・データキューブ内の個々の要素の対応スペクトル・シグネチャの認識を介して、複合組成物の個々の要素を特定するのにしばしば用いられる。
ハイパースペクトル分光法は、地質学的な測量及び農業での測量から、軍事上の監視及び産業における評価まで、広く種々の用途に使用されている。ハイパースペクトル分光法は、医療用途でも、複雑な診断を促進するために、また、治療成果を予測するために使用されている。例えば、医用ハイパースペクトル撮像は、十分な灌流を奪われた組織の生存度及び存続を正確に予測するために、また、通常の組織から、病気(例えば腫瘍)で虚血した組織を差別化するために用いられている。
しかしながら、ハイパースペクトル撮像の大きな潜在的臨床価値にもかかわらず、クリニック環境においては、複数の欠点が、ハイパースペクトル撮像の利用を制限している。特に、現在の医用ハイパースペクトル測定器は、適切なハイパースペクトル・データキューブを生成するために、現在、複数のスペクトル帯での画像の解像に複雑な光学系及び演算性能を利用するのでコスト高である。また、医療用に適切なハイパースペクトル・データキューブへとデータを組み上げ、処理及び解析するには、複雑な光学系及び高度な演算条件が必要となるため、ハイパースペクトル撮像測定器は、光学処理能力が低いことに加え、時間的及び空間的解像度が低いことも問題である。さらに、ハイパースペクトル撮像は時間がかかり、また、複雑な光学装置を必要とするので、従来の方法に比べ高価である。
添付の請求項の範囲内のシステム、方法及びデバイスの種々の実施態様は、各々複数の態様を有し、いずれも、本明細書に説明される所望の特徴について単一で表すものではない。本明細書では、添付の請求項の範囲を制限することなく、いくつかの際立った特徴を説明する。本明細書を考察した後、特にセクション名「発明を実施するための形態」の箇所を既読後、種々の実施態様の特徴が、潰瘍形成検出の改善にどのように利用可能であるのかを理解することになる。
一つの実施態様において、本開示は、一つの方法による組織酸素付与を測定するための方法、デバイス及び非一過性コンピュータ可読記憶媒体を提供する。その方法は、関心組織の複数の画像を含むデータ・セットを取得することを含む。複数の画像における各画像は、8〜12のスペクトル帯の所定のセット内の、異なるスペクトル帯で解像される。さらに、複数の画像の各画像は、ピクセル値のアレイを含む。方法では、プロセッサを用いて、各々のピクセルに基づいて複数の画像が登録され、組織の複数の登録画像が形成される。この複数の画像は、合成画像またはハイパーキューブと呼ばれる。方法では、組織の複数の登録画像の二次元領域内における複数のポイントで、スペクトル解析が実行される。ある例においては、用語「ポイント」及び「ピクセル」は同義である。しかし、他の例においては、各々の「ポイント」は、組織の複数の登録画像の二次元領域内における所定数のピクセルである。例えば、いくつかの実施形態におけるポイントとピクセルとの間には、1対多の関係がある(例えば、各ポイントが二つのピクセルを表す、各ポイントが三つのピクセルを表す、など)。この方法におけるスペクトル解析は、複数のポイント内の各ポイントにおけるオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む。
いくつかの実施形態においては、所定セットの8〜10のスペクトル帯は、{510±3nm、530±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、620±3nm及び660±3nm}セット内のすべてのスペクトル帯を含む。この場合、8〜10のスペクトル帯の各スペクトル帯は、15nm未満、10nm未満または5nm以下の半値全幅を有する。
いくつかの実施形態においては、所定セットの8〜10のスペクトル帯は、{520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び640±3nm}セット内のスペクトル帯を含む。この場合、8〜10のスペクトル帯の各スペクトル帯は、15nm未満、10nm未満または5nm以下の半値全幅を有する。
いくつかの実施形態においては、所定セットの8〜10のスペクトル帯は、{500±3nm、530±3nm、545±3nm、570±3nm、585±3nm、600±3nm、615±3nm及び640±3nm}セット内のスペクトル帯を含む。この場合、8〜10のスペクトル帯の各スペクトル帯は、15nm未満、10nm未満または5nm以下の半値全幅を有する。
いくつかの実施形態においては、所定セットの8〜10のスペクトル帯は、{520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nm}セット内のスペクトル帯を含む。この場合、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm及び620±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満、10nm未満または5nm未満の半値全幅を有し、660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満、15nm未満または10nm未満の半値全幅を有する。
種々の実施態様の特徴を参照することによって本開示が詳細に理解されるように、より特定した説明を行う。それらのいくつかは、添付の図面に示されている。しかしながら、添付の図面は、単に本開示に関係する特徴を示すのみであり、明細書には他の有効な特徴及び構成を含み得るため、制限するものと考えてはならない。
特許ファイルまたは出願ファイルは、少なくとも一枚のカラー図面を含む。カラー図面(複数可)を有するこの特許または特許出願公報のコピーは、特許庁に要求し必要料金を支払うことで提供される。
いくつかの実施態様によるハイパースペクトル撮像デバイスを含む分散診断環境の概略図である。 いくつかの実施態様による局所診断環境の概略図である。 本開示のいくつかの実施形態により使用されるハイパースペクトル撮像デバイスの実施態様のブロック図である。 ハイパースペクトル・データキューブの概略図である。 いくつかの実施態様による組織酸素付与の測定方法を図示するフローチャートである。 いくつかの実施態様による組織酸素付与の測定方法を図示するフローチャートである。 いくつかの実施態様による組織酸素付与の測定方法を図示するフローチャートである。 いくつかの実施態様による、ハウジング内に取り付けられた同軸ハイパースペクトル/マルチスペクトル・カメラの内部ハードウェアの概略図である。図は、カメラの円筒部に沿った断面図を示し、ビームステアリング・エレメント204の斜視図を含む。 ビームステアリング・エレメントを有する同軸ハイパースペクトル撮像素子を利用するいくつかの実施態様による、捕捉ハイパースペクトル/マルチスペクトル画像のための光路の概略図である。 単一センサ・ハイパースペクトル撮像素子を利用するいくつかの実施態様による画像センサ・アセンブリの実施態様の分解概略図である。 いくつかの実施態様による複数センサ同時捕捉ハイパースペクトル撮像デバイスの分解概略図である。 いくつかの実施態様によって生成される、OXYマップの正方形分割に対してOXY値を平均算出した出力の一例を示す。 いくつかの実施態様によって生成される、8つの波長の例示的なサブセット5778に対するOXYまたはDEOXY拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様によって生成される、8つの波長の例示的なサブセット5778に対するOXYまたはDEOXY拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様による、全15の波長を使用して第一のハイパースペクトル・データ・セットから生成されるOXY及びDEOXYマップ(図11AはOXY)を示す。 いくつかの実施態様による、例示的なサブセット5778の8波長のみを使用して生成されるマップ(図11BはOXY)を示す。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正された。 いくつかの実施態様による、全15の波長を使用して第一のハイパースペクトル・データ・セットから生成されるOXY及びDEOXYマップ(図11CはDEOXY)を示す。 いくつかの実施態様による、例示的なサブセット5778の8波長のみを使用して生成されるマップ(図11DはDEOXY)を示す。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正された。 いくつかの実施態様による、組織のネイティブ画像を示す。 いくつかの実施態様による、第一のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図12Aは、OXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムを示す。 いくつかの実施態様による、第一のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図12B、全15波長を使用して測定したピクセル値に対してプロットした、8波長を使用して測定した非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様による、第一のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図12Cは、OXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムを示す。 いくつかの実施態様による、第一のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図12Dは、全15波長を使用して測定したピクセル値に対してプロットした、8波長を使用して測定した非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第一のデータ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図13Aは、各々、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第一のデータ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図13Bは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた、15の波長を使用して生成されたマップにおける平均値と、例示的サブセット5778の8波長を使用して生成された補正マップとの間の差を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第一のデータ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。13Cは、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第一のデータ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。13Dは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた、15の波長を使用して生成されたマップにおける平均値と、例示的サブセット5778の8波長を使用して生成された補正マップとの間の差を示す。 いくつかの実施態様による、全15波長を使用して第二のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップ(図14AはOXY)を示す。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正された。 いくつかの実施態様による、例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成されたマップ(図14BはOXY)を示す。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正された。 いくつかの実施態様による、全15波長を使用して第二のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップ(図14CはDEOXY)、 いくつかの実施態様による、例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成されたマップ(図14DはDEOXY)を示す。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正された。 いくつかの実施態様による、組織のネイティブ画像を示す。 いくつかの実施態様による、第二のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図15Aは、各々、OXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムを示す。 いくつかの実施態様による、第二のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図15Bは、全15波長を使用して測定されたピクセル値に対してプロットされた、8波長を使用して測定された非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様による、第二のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図15Cは、各々、OXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムを示す。 いくつかの実施態様による、第二のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図15Dは、全15波長を使用して測定されたピクセル値に対してプロットされた、8波長を使用して測定された非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第二のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図16Aは、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第二のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図16Bは、各々、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた、15の波長を使用して生成されたマップにおける平均値と、例示的サブセット5778の8波長を使用して生成された補正マップとの間の差を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第二のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図16Cは、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第二のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図16Dは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた、15の波長を使用して生成されたマップにおける平均値と、例示的サブセット5778の8波長を使用して生成された補正マップとの間の差を示す。 いくつかの実施態様による、全15波長を使用して、第三のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップ(図17AはOXY)を示す。 いくつかの実施態様による、例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成されたマップ(図17BはOXY)を示す。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正された。 いくつかの実施態様による、全15波長を使用して、第三のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップ(図17CはDEOXY)を示す。 いくつかの実施態様による、例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成されたマップ(図17DはDEOXY)を示す。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正された。 いくつかの実施態様による、組織のネイティブ画像を示す。 いくつかの実施態様による、第三のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図18Aは、OXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムを示す。 いくつかの実施態様による、第三のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図18Bは、全15波長を使用して測定されたピクセル値に対してプロットされた、8波長を使用して測定された非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様による、第三のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図18Cは、OXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムを示す。 いくつかの実施態様による、第三のハイパースペクトル・データ・セットからの、全15波長または例示的サブセット5778の8波長のみを使用して生成された三つのOXY及びDEOXYマップから生成される統計を示す。図18Dは、全15波長を使用して測定されたピクセル値に対してプロットされた、8波長を使用して測定された非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットを示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第三のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図19Aは、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第三のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図19Bは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた、15の波長を使用して生成されたマップにおける平均値と、例示的サブセット5778の8波長を使用して生成された補正マップとの間の差を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第三のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図19Cは、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。 いくつかの実施態様による、15及び8波長を使用して第三のハイパースペクトル・データ・セットから生成されたOXY及びDEOXYマップの定性解析を示す。図19Dは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた、15の波長を使用して生成されたマップにおける平均値と、例示的サブセット5778の8波長を使用して生成された補正マップとの間の差を示す。 全15波長対最適サブセット#3の8波長を使用して生成された(a)OXY及び(b)DEOXY値に対するOXYまたはDEOXY拡散プロットを示す。 全15波長対最適サブセット#3の8波長を使用して生成された(a)OXY及び(b)DEOXY値に対するOXYまたはDEOXY拡散プロットを示す。 最適サブセット#3の8波長のみからのデータを使用した、ヌウォンら(2009)によって行われた臨床試験のシミュレーションの結果を示す。図21Aは、治癒性及び非治癒性潰瘍に対して測定したOXY及びDEOXY値の拡散プロットを示す。緑点の雲は、モンテカルロ解析の個々の実例を表す。 最適サブセット#3の8波長のみからのデータを使用した、ヌウォンら(2009)によって行われた臨床試験のシミュレーションの結果を示す。図21Bは、シミュレーションに対して測定した感度、特異性及び陽性予測値を示す。
本明細書には、添付図面に示す実施例実施態様の完全な理解を促すように、多くの細部を説明する。しかしながら、本発明は、特定の細部の多くを含まずに実践されてもよい。また、本明細書に説明の実施態様に関わる局面を不必要に不明瞭にしないように、周知の方法、構成部品及び回路は、網羅的な詳細説明を行わない。
下記の図1〜3は、本明細書に説明の実施形態に使用するための、例示的な撮像システム及びハイパースペクトル・データキューブの説明を提供する。図4A〜4Cは、組織酸素付与の測定方法を示すフローチャートである。
図1Aは、いくつかの実施態様による撮像デバイス100を含む分散診断環境10の実施例である。いくつかの実施態様における分散診断環境10は、一つ以上の臨床環境20、一つ以上の処理及び/または記憶センター50、及び、一つ以上のインターネット・サービス・プロバイダ60及び/または携帯電話会社40と共に、一つ以上の臨床環境20と一つ以上の処理及び/または記憶センター50との間での通信を可能にする、付随セル・タワー42を有する通信ネットワーク156を含む。
図1に示す臨床環境20は、本明細書に説明する改良型ハイパースペクトル撮像技術を利用することによって、多くの対象者22の需要に対応するように設計されている。いくつかの実施態様における臨床環境20は、対象者22の組織の一連の画像を採集するために撮像デバイス100を操作する医療専門家21を含む。いくつかの実施形態における臨床環境は、また、通信ネットワーク156を介して処理及び/または記憶センター50と通信する通信デバイス26を含む。いくつかの実施形態における臨床環境20は、処理及び/または記憶センター50に依存せずにハイパースペクトル画像を処理するための処理デバイス24を含む。いくつかの実施形態における臨床環境は、通信デバイス26及び処理デバイス24の両方を含む。
いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、対象物(例えば、対象者22の体の一領域)を照明し、対象物の撮像データを生成する。いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、一つ以上の光源120を使用して対象物を照明する。いくつかの実施態様においては、対象物を照明した後、またはそれと同時に、撮像デバイス100は、処理ハイパースペクトル画像を形成するために、対象物に対応する撮像データ(例えば、ハイパースペクトル画像データ・セット)を生成して処理及び/または記憶センター50へ送信する。他の実施態様における撮像デバイス100及び/または処理デバイス24は、画像データ・セットを使用して処理ハイパースペクトル画像を形成し、処理及び/または記憶センター50へ処理ハイパースペクトル画像を送信する。
いくつかの実施態様においては、撮像データのスペクトル解析が、例えば処理サーバ52を使用して、処理及び/または記憶センター50で実行される。いくつかの実施態様においては、スペクトル解析の記録が、処理及び/または記憶センター50でデータベース54内に形成される。いくつかの実施態様においては、スペクトル解析の記録及び/またはスペクトル解析に基づく生理的状態の指標が、処理及び/または記憶センター50から臨床環境20へ返信される。
いくつかの実施態様においては、画像キャプチャ及び画像処理は、対象者の関心領域の複数の画像を採集する撮像デバイス100を含む(例えば、第一のスペクトル帯域幅でキャプチャされた第一の画像及び第二のスペクトル帯域幅でキャプチャされた第二の画像)。撮像デバイス100は、各々の記憶域に各画像を保存する(例えば、第一の画像はメモリ220内の第一の位置に保存され、第二の画像はメモリ220内の第二の位置に保存される)。撮像デバイス100は、対象者の関心領域の複合(例えば、ハイパースペクトル、マルチスペクトル)画像を生成するために、ピクセル毎に(例えば、プロセッサ210で)各々の画像の各ピクセルに基づいて比較する。いくつかの実施態様においては、個々のピクセル値は、ピクセル毎の解析の前に、二値化、平均化または他の算術的処理がなされる。例えば、ピクセル毎の比較は、二値の、平均の、または算術処理のピクセル値の比較を含む。
他の実施態様においては、例えば、撮像デバイス100及び/または処理デバイス24を使用して、臨床環境20でスペクトル解析が実行される。いくつかの実施態様においては、それから、スペクトル解析の記録及び/またはスペクトル解析に基づく生理的状態の指標が、臨床環境20から処理及び/または記憶センター50へ送信され、そこで、データベース54内に記録が形成される。いくつかの実施態様においては、臨床環境20内のローカル・データベースに、スペクトル解析の記録及び/または生理的状態の指標が形成される。いくつかの実施態様におけるローカル・データベースは、撮像デバイス100内にあり、任意で、後に異なるローカルまたは外部データベースへ伝送されてもよい。他の実施形態におけるローカル・データベースは、撮像デバイス100または処理デバイス24へ有線または無線で結線される。
いくつかの実施態様においては、臨床環境で診察のために医療専門家21によって、スペクトル解析の記録及び/または生理的状態の指標が出力される。この医療専門家は、撮像デバイスを操作した医療専門家と同じまたは異なる者であってもよい。いくつかの実施態様においては、通信ネットワーク156を介して臨床環境20及び/または処理及び/または記憶センター50との通信状態にある通信デバイス72を含む外部診断環境70で、スペクトル解析の記録及び/または生理的状態の指標が出力される。
いくつかの実施態様における医療専門家21は、出力されたスペクトル解析または生理的状態の指標を吟味した後、対象者22に対して治療方針を指定する。いくつかの実施態様における治療は、撮像デバイス100を操作したのと同じ医療専門家21によって、生理的パラメータの指標を精査した医療専門家21によって、他の医療専門家21によって、または対象者22自身によって行われてもよい。
図1Bは、いくつかの実施態様による臨床診断環境20の概略図である。臨床診断環境20は、撮像デバイス100及び通信モジュール150を含む。通信モジュール150は、例えば任意で、遠隔位置へ撮像データを伝達する、撮像解析の記録及び/または生理的状態の指標を伝達する、及び/またはソフトウェア・アップデートまたは診断情報を受信するために使用される。
いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、対象者22の一体領域(例えば、対象者22の上肢24上の位置または下肢26上の位置)を照明し、その領域の撮像データを生成する。いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、一つ以上の光源(120)を使用して対象者の体領域を照明する。そのような光源は、センサ・モジュール110が受ける反射光30を得るために、領域24によって反射される光28を放射する。センサ・モジュール100は、光センサ112及びフィルタ114を含む。
いくつかの実施形態においては、例えば、撮像デバイス100が、フィルタ・アレイに結合された光センサ・アレイを利用する場合、光センサ112からの出力は、インターフェイス・モジュール140のレジスタ142へ送信され、一つ以上のレジスタ・ルックアップ・テーブル144及び選択回路146によって処理される。例えば、いくつかの実施形態におけるルックアップ・テーブル144は、以下の方式で使用される。そのような実施形態においては、説明の目的で、レジスタ142は、複数のレジスタである。撮像デバイス100は、光センサ112の出力を受信するためにレジスタ142を使用し、制御モジュール130が、ルックアップ・テーブルを使用して、複数のレジスタ内のどのレジスタ142が、複数のフィルタ・タイプ内の特定のフィルタ・タイプのフィルタ・エレメントに対応するのかを特定する。制御モジュール130は、特定のフィルタ・タイプのフィルタ・エレメントに対応するレジスタの識別に基づき、複数のレジスタから光センサ出力の一つ以上のサブセットを選択する。それから、各々の画像がフィルタ・タイプに対応する独立画像を形成するために、光センサの独立サブセットが使用される。この目的のために、いくつかの実施態様においては、列選択及び行選択回路を使用してデータを選択するための選択制御回路146が存在する。このデータは、レジスタ142内に保存されて処理される。
光源120、センサ・モジュール110及びインターフェイス・モジュール140の作動は、制御モジュール130の制御下にある。いくつかの実施形態においては、図1Bに示すように、制御モジュール130は順に、対象者22からの撮像データの取得を促進するために、通信モジュール150と相互作用する。
図2は、撮像デバイス100等の撮像デバイスの実施態様のブロック図である。特に、図2は、画像取得様式の特定の構成、例えば、図5及び6に関して説明されるビームステアリング実施形態、図7に関して説明される単一センサ実施形態、及び図8に関して説明される複数の光センサ実施形態での同時キャプチャに限られることはない。実際、図2は、以下に詳細に説明する方法に従って、例えば図4A〜4Cに説明する方法に従ってスペクトル画像の収集が可能な撮像デバイスのいずれの構成をも含む。
本明細書に説明する方法は、既知のハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像システムまたは他の形態の撮像システムと共に利用できる。例えば一つの実施形態において、本明細書に説明する方法は、空間走査HSIシステムと併せて用いられる。空間走査HSIシステムは、完全なスペクトルが単一ピクセルまたは一行のピクセルで同時に取得される点走査及び線走査撮像システムを含む。そして測定器は、関心領域を通ってスキャンし、各ポイント(例えば、ピクセル)またはライン(例えば、一行のピクセル)で完全なスペクトルを順次採集する。別の実施形態においては、本明細書に説明する方法は、スペクトル走査HSIシステムと併せて用いられる。スペクトル走査HSIシステムは、二次元検出器で関心領域全体の画像を単一波長で取得する。測定器は、所定セットの波長の各々の波長として、関心領域全体の一連の画像を採集する。
そのように図2は、本明細書内に開示される方式でハイパースペクトル画像シリーズの採集が可能なことを条件として、撮像デバイスの広い範囲を含む。そのように図2は、例として、本明細書内に開示される方法を実行するように適応された、下記に説明する図5〜8の撮像デバイスのいずれか、及び/または各々参照によりその全文が本明細書に援用される国際特許公開第WO2014/007869号、WO2013/184226、WO2014/063117及びWO2014/146053に開示された撮像デバイスのいずれかを表す。
いくつかの実施例の特徴が図2に示されているが、当業者は、簡潔さの目的で、また、本明細書に開示される実施例実施態様のより関連する態様を不明瞭にしないために、種々の他の特徴が示されていないことを本開示から理解すべきである。その目的で、撮像デバイス100は、一つ以上の中央処理ユニット(CPU)210、任意の主な不揮発性記憶ユニット209、任意のコントローラ208、不揮発性記憶ユニット209から任意でロードされるプログラム及びデータを含むシステム制御プログラム、データ及びアプリケーション・プログラムを記憶するためのシステムメモリ220を含む。いくつかの実施態様における不揮発性記憶ユニット209は、ソフトウェア及びデータを記憶するための、非一過性メディアのメモリ・カードまたは他の形態のものを含む。記憶ユニット209は、任意でコントローラ208によって制御される。
いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、一つ以上の入力デバイス204(例えば、タッチ・スクリーン、ボタンまたはスイッチ)及び/または任意のディスプレイ202を含むユーザー・インターフェイス200を任意で含む。加えて、かつ/または択一的に、いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、ハンドヘルド・デバイス、スマートフォン(または同類のもの)、タブレット型コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ及び/またはサーバ・システム等の外部デバイスによって制御されてもよい。その目的で、撮像デバイス100は、有線または無線外部デバイスもしくは通信ネットワーク(例えば、インターネット等の広域ネットワーク)156へ接続するための一つ以上の通信インターフェイス152を含む。いくつかの実施形態における撮像デバイス100は、非常にコンパクトで、ハンドヘルド・デバイス、スマートフォン(または同類のもの)、タブレット型コンピュータ及び/またはラップトップ・コンピュータへ、直接または電子インターフェイスによってドッキングする。いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、(例えばドッキング・ステーションまたはUSB結合を介して、デスクトップ・コンピュータへドッキングする。撮像デバイス100は、前述のエレメントを相互接続させるための内部バス212を含む。通信バス212は、前述の構成部品間の通信を相互接続及び制御する回路(しばしばチップセットと呼ぶ)を含んでもよい。
いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、通信ネットワーク156と交信することによって、通信ネットワーク、特に、セル方式、WiFi、ZigBee、Bluetooth(登録商標)、IEEE802.11b、802.11a、802.11gまたは802.11n等の無線リンクを伴うものを介して、撮像デバイス100がモバイル通信デバイスとの間でデータを送信及び/または受信することが可能になる。通信ネットワークは、データ通信を支持するように構成された適切な通信ネットワークであればよい。適切な通信ネットワークは、セル方式ネットワーク、広域ネットワーク(WAN)、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、インターネット、IEEE802.11b、802.11a、802.11gまたは802.11n無線ネットワーク、地上通信線、ケーブル回線、光ファイバ回線、USB等を含むが、これらに限定されない。撮像システムは、実施形態または所望の機能に応じて、それ自体の計算力によって完全にオフラインで、ネットワーク上で生のデータまたは部分的に処理されたデータを送信することによって、または同時に両方式で作動可能である。
システムメモリ220は、DRAM、SRAM、DDRRAM(登録商標)または他のランダムアクセス固体メモリ・デバイス等の、高速ランダム・アクセス・メモリを含む。典型的に、不揮発性メモリ・フラッシュメモリ・デバイスまたは他の非一過性固体記憶デバイスを含む。システムメモリ220は、任意で、CPU(複数可)508から遠隔に位置する一つ以上の記憶デバイスを含む。システムメモリ220または代替的に、システムメモリ220内の非一過性メモリ・デバイス(複数可)は、非一過性コンピュータ可読記憶媒体を含む。
いくつかの実施態様においては、撮像デバイス100の作動は、CPU210によって実行されるオペレーティング・システム530によって主に制御される。オペレーティング・システム230は、システムメモリ220及び/または記憶ユニット209に保存できる。いくつかの実施形態における画像デバイス100は、オペレーティング・システムによって制御されず、むしろ、ハードウェア、ファームウェア及びソフトウェアの他の適切な組み合わせによって制御される。
いくつかの実施態様においては、システムメモリ220は、本明細書に説明する種々のファイル及びデータ構造へのアクセスを制御するためのファイルシステム232、撮像デバイス100に結合及び/または統合された光源を制御するための照光ソフトウェア制御モジュール234、光センサ制御モジュール236、光センサ(例えば光センサ112)によって取得される243−1〜243N画像を含むハイパースペクトル画像シリーズA242を記憶するためのセンサ・データ・ストア240、取得センサ・データを操作するためのデータ処理ソフトウェア・モジュール250、取得ハイパースペクトル画像シリーズから組み立てた263−1〜263−Mのデータ平面を含むハイパースペクトル・データキューブAデータ262を記憶するためのハイパースペクトル・データキューブ・データ・ストア260、及び、外部デバイス(例えば、ハンドヘルド・デバイス、ラップトップ・コンピュータまたはデスクトップ・コンピュータ)及び/または通信ネットワーク(例えば、インターネット等の広域ネットワーク)に結合する通信インターフェイス152を制御するための通信インターフェイス・ソフトウェア制御モジュール154の一つ以上を含む。
取得センサ・データ242及びハイパースペクトル・データキューブ・データ262は、システムメモリ220内の記憶モジュールに保存できるため、撮像デバイス100が任意の時間に実行する解析のステージに依存して同時に存在する必要はない。いくつかの実施態様においては、対象者を撮像する前に、また、取得センサ・データまたはその処理データ・ファイルを伝達した後、撮像デバイス100は、取得センサ・データ242もハイパースペクトル・データキューブ・データ262も含まない。いくつかの実施態様においては、対象者を撮像した後、また、取得センサ・データまたはその処理データ・ファイルを伝達した後、撮像デバイス100は、一時(例えば、記憶スペースが必要になるまで、所定時間など)取得センサ・データ242及び/またはハイパースペクトル・データキューブ・データ262を保持する。
いくつかの実施態様においては、上記の特定のプログラムまたはソフトウェア・モジュールは、上記の説明の機能を実行するための命令セットに対応する。命令セットは、一つ以上のプロセッサ、例えばCPU(複数可)210によって実行できる。上記の特定のソフトウェア・モジュールまたはプログラム(例えば、命令セット)は、分離型ソフトウェア・プログラム、プロシージャまたはモジュールとして具現する必要はないため、これらのプログラムまたはモジュールの種々のサブセットが組み合わされてもよい、または種々の実施形態に再編成されてもよい。いくつかの実施形態におけるシステムメモリ220は、上記の特定のモジュール及びデータ構造のサブセットを記憶する。さらに、システムメモリ220は、上記に説明のない追加モジュール及びデータ構造を記憶してもよい。
システムメモリ220は、図2に図示しない一つ以上の以下のソフトウェア・モジュールも任意で含む。複数の病状のプロフィールを含むスペクトル・ライブラリ、測定スペクトル・データをスペクトル・ライブラリに比較するためのスペクトル解析ソフトウェア・モジュール、追加センサのための制御モジュール、(遠隔温度測定デバイス等の)一つ以上の追加センサによって取得される情報、スペクトル画像を生成するための画像構成ソフトウェア・モジュール、ハイパースペクトル・データキューブに基づいて組み立てられ、追加センサによって取得された情報に任意で融合されるスペクトル画像、追加センサによって取得されたデータをハイパースペクトル・データキューブ内へ集積化するための融合ソフトウェア制御モジュール、及び、ビルトイン・ディスプレイを制御するためのディスプレイ・ソフトウェア制御モジュール。
対象者及び/または対象者の視認スペクトル画像を吟味しながら、医師は、任意で画像デバイス100への、スペクトル画像及び/または診断出力の基礎となる一つ以上のパラメータを修正する入力を行うことができる。いくつかの実施態様におけるこの入力は、入力デバイス204を使用して行う。とりわけ、画像デバイスは、スペクトル・アナライザで選択されるスペクトル部分を修正する(例えば、解析感度の閾値を修正する)、または画像アセンブラで生成される画像の外観を修正する(例えば、輝度マップからトポロジカル・レンダリングへ切り替える)ように制御可能である。
いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、光センサ112の感知特性(例えば、露光設定、フレーム・レート、積算レートまたは検出される波長)を修正するように撮像サブシステムへ命令を伝達するよう指示できる。他のパラメータも修正できる。例えば、撮像デバイス100は、スクリーニングの目的で対象者の広視野画像を取得する、または特定関心領域の近接画像を取得するように指示可能である。
いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、コントローラ208または記憶ユニット209を含まない。そのような実施態様におけるメモリ220及びCPU210は、一つ以上の特定用途向け集積回路チップ(ASIC)及び/またはプログラマブル・ロジック・デバイス(例えば、FGPA、フィールド・プログラマブル・ゲート・アレイ)である。例えば、いくつかの実施態様においては、ASIC及び/またはプログラム済みFPGAが、照光制御モジュール234、光センサ制御モジュール236及び/またはデータ処理モジュール250の命令を含む。いくつかの実施態様におけるASIC及び/またはFPGAは、さらに、取得センサ・データ・ストア240に対する記憶スペース、及びそこに記憶されるセンサ・データ242、及び/またはハイパースペクトル・データキューブ・データ・ストア260及びそこに記憶されるハイパースペクトル/マルチスペクトル・データキューブ262を含む。
いくつかの実施態様におけるシステムメモリ220は、画像デバイス100によって生成されたハイパースペクトル・データを、種々の生理的パラメータ及び/または病状に関連する既知のスペクトル・パターンと比較するために、スペクトル・ライブラリ及びスペクトル・アナライザを含む。いくつかの実施態様においては、取得ハイパースペクトル・データの解析は、ハンドヘルド・デバイス、タブレット型コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、外部サーバ等の外部デバイスで、または例えばクラウド・コンピューティング環境もしくは処理及び/または記憶センター50内で実行される。
いくつかの実施態様においては、スペクトル・ライブラリは、複数の生理的動脈パラメータ及び/または病状に関するプロフィールを含み、それらの各々が、一セットの、病状にユニークなスペクトル特徴を含む。スペクトル・アナライザは、測定ハイパースペクトル・データキューブに対応する対象者領域が、生理的パラメータ及び/または病状で冒されている確率を判定するためにスペクトル特徴を使用する。いくつかの実施態様における各々のプロフィールは、生理的パラメータ及び/または病状に関する付加情報、例えば、病状が悪性または良性かの情報、治療オプション、その他を含む。いくつかの実施態様における各々のプロフィールは、生体情報、例えば、異なる皮膚タイプの対象者に対する検出条件の修正に使用される情報を含む。いくつかの実施態様におけるスペクトル・ライブラリは、単一のデータベース内に保存される。他の実施態様においては、それに替えて、そのようなデータは、同じコンピュータにすべてを載せてもよい複数のデータベース内に、または同じコンピュータに載せてはいけないため、例えば、広域ネットワークによってアドレス指定可能な2台以上のコンピュータ上に保存される。いくつかの実施態様におけるスペクトル・ライブラリは、記憶ユニット220内に電子的に記憶され、ハイパースペクトル・データキューブ・データの解析中に必要な場合、コントローラ208を使用して読み出される。
いくつかの実施態様におけるスペクトル・アナライザは、所定の生理的動脈パラメータ及び/または病状のスペクトル特徴を、確定スペクトル域内の対象者のスペクトルと比較することによって、ハイパースペクトル・データキューブ・データ由来の特定のスペクトル、所定スペクトル域を有するスペクトル(例えば、特定の生理的動脈パラメータ及び/または病状に対して特定のスペクトル域)を解析する。いくつかの実施態様における所定スペクトル域は、患者の組織(例えば、対象者22の体の領域24または26)のデオキシヘモグロビン・レベル、オキシヘモグロビン・レベル、全ヘモグロビン・レベル、酸素飽和、酸素灌流、水分補給レベル、全ヘマトクリット・レベル、メラニン・レベル及びコラーゲン・レベルの、一つ以上の値に対応する。確定スペクトル域内のみでそのような比較を実行することは、特徴づけの精度を向上させると共に、そのような特徴づけの実行に必要な演算電力を減少させることができる。
いくつかの実施態様における生理的パラメータは、血流(例えば、血液流入及び/または流出)、酸素供給、酸素利用率、酸素飽和度、デオキシヘモグロビン・レベル、オキシヘモグロビン・レベル、全ヘモグロビン・レベル、酸素灌流、水分補給レベルと全ヘマトクリット・レベルからなる群から選択される動脈パラメータである。
いくつかの実施態様における病状は、末梢動脈疾患(PAD)、重症虚血肢、潰瘍、壊疽、組織虚血、潰瘍形成、潰瘍進行、褥瘡形成、褥瘡進行、糖尿病性足部潰瘍形成、糖尿病性足部潰瘍進行、静脈うっ血、静脈潰瘍疾患、感染、ショック、心不全、呼吸不全、血液量減少、糖尿病の進行、うっ血性心不全、敗血症、脱水、出血、高血圧、高等血糖最終生成物(AGE)の検出、化学薬品または生物製剤への曝露、及び炎症反応からなる群から選択される。
いくつかの実施態様におけるスペクトル・アナライザは、患者の生理的パラメータ及び/または病状に対応するハイパースペクトル・データキューブ内のスペクトル・シグネチャを特定する。特定の実施態様において、これは、患者の組織に関連する組織内の酸化または水分補給パターンを識別することによって達成される。いくつかの実施態様におけるハイパースペクトル・データキューブの解析は、ハイパースペクトル・データキューブ内の各々のデジタル画像の少なくとも一つ(例えば、波長範囲番号Mのデータキューブ平面362−M)の輝度を調節すること、ハイパースペクトル・データキューブ内の各々のデジタル画像の少なくとも一つのコントラストを調節すること、ハイパースペクトル・データキューブ内の各々のデジタル画像の少なくとも一つからアーティファクトを取り除くこと、ハイパースペクトル・データキューブ内の各々のデジタル画像の少なくとも一つの一つ以上のサブピクセルを処理すること、及び、複数のデジタル画像から組み立てられたスペクトル・ハイパーキューブを変形することの、少なくとも一つを実行することを含む。
いくつかの実施態様におけるディスプレイ202は、(例えば、出力モジュールから)生理的パラメータ及び/または病状の指標を受信し、その生理的パラメータ及び/または病状の指標を表示する。いくつかの実施形態においては、出力モジュールは、一般的なディスプレイ制御モジュールである。いくつかの実施態様におけるディスプレイ202は、ディスプレイ制御モジュールから画像(例えば、カラー画像、単一波長画像またはハイパースペクトル/マルチスペクトル画像)を受信し、その画像を表示する。任意で、ディスプレイ・サブシステムも、付加情報を含むレジェンドを表示する。例えば、レジェンドは、領域が特定の病状を有する確率を示す情報、病状のカテゴリー、病状の推定年齢、病状の境界線、病状の治療に関する情報、検査が必要であろう新しい関心領域を示す情報、及び/または診断を得るのに有益であろう新情報を示す情報、例えば、別のテストまたは解析可能な別のスペクトル領域を表示できる。
いくつかの実施態様においては、撮像デバイス100のハウジング内へハウジング・ディスプレイが構築される。そのような実施態様の実施例には、プロセッサ210と電子通信状態にあるビデオ・ディスプレイが含まれる。いくつかの実施態様におけるハウジング・ディスプレイは、表示画像を操作するために、及び/または画像デバイス100を制御するために使用可能なタッチ・スクリーン・ディスプレイである。
いくつかの実施態様における通信インターフェイス152は、モバイル・デバイス・ディスプレイを有するモバイル・デバイスのためのドッキング・ステーションを含む。スマートフォン、パーソナル・デジタル・アシスタント(PDA)、エンタープライズ・デジタル・アシスタント、タブレット型コンピュータ、IPOD(登録商標)、デジタルカメラ、ポータブル音楽プレーヤまたはウェアラブル技術デバイス等のモバイル・デバイスは、ドッキング・ステーションへ結合できるため、撮像デバイス100上へモバイル・デバイス・ディスプレイを有効に取り付けることができる。任意で、モバイル・デバイスは、表示画像を操作するために、及び/または画像デバイス100を制御するために使用される。
いくつかの実施態様における撮像デバイス100は、例えば、ハンドヘルド・デバイス、タブレット型コンピュータ、ラップトップ・コンピュータ、デスクトップ・コンピュータ、テレビ、IPOD、プロジェクタ・ユニットまたはウェアラブル技術デバイス上の外部ディスプレイと有線または無線通信可能に構成され、外部ディスプレイ上に画像が表示される。任意で、外部デバイス上のユーザー・インターフェイスは、表示画像を操作するために、及び/または撮像デバイス100を制御するために使用される。
いくつかの実施態様においては、ディスプレイ上にリアルタイムで画像が表示可能である。リアルタイム画像は、例えば、対象者の画像に焦点を合わせる、適切な関心領域を選択する、及び対象者の画像へズームインまたはズームアウトするために使用できる。一つの実施形態における対象者のリアルタイム画像は、検出器フィルタで覆われていない光学式検出器でキャプチャされるカラー画像である。いくつかの実施態様における撮像サブシステムは、対象者の真のカラー画像をキャプチャするための専用光学式検出器を含む。いくつかの実施態様における対象者のリアルタイム画像は、検出器フィルタに覆われた光学式検出器でキャプチャされる単一波長または狭帯域(例えば、10〜50nm)画像である。これらの実施形態においては、撮像サブシステム内の検出器フィルタで覆われるいずれの光学式検出器が、以下の目的で使用されてもよい。(i)ハイパースペクトル・データキューブ内への統合化のために対象者のデジタル画像を解像すること、及び(ii)焦点合わせのために狭帯域画像を解像すること、またはそうでなければ、撮像デバイス100の光学特性を操作すること。
いくつかの実施態様においては、生理的パラメータ及び病状の指標、及び/または光センサ112でキャプチャされたデータから構築したハイパースペクトル画像は、内部ハウジング・ディスプレイ、装着ハウジング・ディスプレイまたは外部ディスプレイ上に表示される。(例えば、ハイパースペクトル/マルチスペクトル・データキューブ内に存在する)組立ハイパースペクトル・データは、一つ以上のパラメータ(例えば、生理的動脈パラメータ)に基づき、撮像対象物または対象者の二次元表現を形成するために使用される。撮像システムメモリまたは外部デバイス内に記憶された画像コンストラクタ・モジュールは、例えば、一つ以上の解析スペクトルに基づき画像を構築する。具体的には、画像コンストラクタは、一つ以上のスペクトル内で情報の表現を形成する。一つの実施例における画像コンストラクタは、二次元輝度マップを構築する。このマップ内では、一つ以上のスペクトル内の一つ以上の特定波長(または波長範囲)の空間的に異なる輝度は、可視標識の対応する空間的に異なる輝度によって表される。
いくつかの実施態様における画像コンストラクタは、一つ以上の追加センサから取得された情報に、ハイパースペクトル画像を融合する。適切な画像融合法の非限定的実施例は、帯域オーバレイ、高域通過フィルタ法、輝度彩色飽和、主成分解析及び離散ウェーブレット変換を含む。
図3は、ハイパースペクトル・データキューブ262を示す概略図である。ハイパースペクトル・センサは、ハイパースペクトル・データキューブ平面263と称する一セットの画像として情報を採集する。各々の画像263は、電磁スペクトルの範囲を表し、スペクトル帯域としても知られている。これらの画像263は、それから組み合わされて、処理及び解析のための三次元ハイパースペクトル・データキューブ262を形成する。
図4A〜4Bは、組織酸素付与の測定方法400を示すフローチャートである。方法400は、一つ以上のプロセッサ及びメモリを有する電子デバイスで実行される。いくつかの実施態様においては、方法の一つ以上のステップは、撮像システム(例えば、図1の撮像システム100、図5の、ビームステアリング・エレメントを利用する同軸撮像システム500、図7の、光センサ及びフィルタ・アレイを利用する単一センサ撮像システム700、または図8の同時キャプチャ撮像システム800)で実行される。
電子デバイス(例えば、コンピュータまたは撮像システム)は、関心組織の複数の画像(例えば、画像231)を含むデータ・セット(例えば、ハイパースペクトル画像シリーズ242またはハイパースペクトル・データキューブ262)を取得する(402)。複数の画像内の各画像は、8〜12のスペクトル帯の所定のセット内の異なるスペクトル帯で解像され、ピクセル値のアレイを含む。例えば、いくつかの実施形態においては、各画像は、500,000以上のピクセル値、1,000,000以上のピクセル値、1,100,000以上のピクセル値、1,200,000以上のピクセル値、または1,300,000以上の測定ピクセル値を含む。いくつかの実施態様におけるハイパースペクトル・データ・セットは、また、所定セットの8〜10のスペクトル帯のもの以外のスペクトル帯で解像された画像からのデータ(例えば、本明細書に説明の処理ステップに含まれないデータ)を含む。
いくつかの実施態様における方法は、撮像システム(例えば、図1の撮像システム100、図5の、ビームステアリング・エレメントを利用する同軸撮像システム500、図7の、光センサ及びフィルタ・アレイを利用する単一センサ撮像システム700、または図8の同時キャプチャ撮像システム800)で関心組織の複数の画像をキャプチャすること(404)を含む。
いくつかの実施態様における撮像システムは、(例えば、図7の、光センサ及びフィルタ・アレイを利用する単一センサ撮像システム700、または図8の、八つ以上の画像センサを利用する同時キャプチャ撮像システム800を使用する場合)同時に複数の画像のすべてをキャプチャする(406)。
いくつかの実施態様におけるハイパースペクトル撮像システムは、第一の時点で同時に、複数の画像の第一のサブセットをキャプチャし(408)、第一の時点以外の第二の時点に、複数の画像の第二のサブセットをキャプチャする。例えば、同時キャプチャ撮像システム(例えば、図8のシステム800)は、光センサ112−1〜112−4で各々一つずつ、四つの画像を同時にキャプチャする。このとき、各々の画像は、第一のキャプチャ・イベントにおいて所定セットの8〜10のスペクトル帯内の異なるスペクトル帯でキャプチャされる。それから同時キャプチャ撮像システムは、光センサ112−1〜112−4で各々一つずつ、さらに四つの画像を同時にキャプチャする。このとき、各々の画像は、第二のキャプチャ・イベントにおいて所定セットの8〜10のスペクトル帯内の異なるスペクトル帯でキャプチャされる。そのように、同時キャプチャ撮像システムは、第一及び第二のキャプチャ・イベント間で、所定セットの8〜10のスペクトル帯の八つで画像をキャプチャする。いくつかの実施態様においては、所定セットの8〜12のスペクトル帯のすべてにおいて画像をキャプチャするために、四つ以上のキャプチャ・イベント(例えば、三つ、四つまたは五つのキャプチャ・イベント)を用いてもよい。
いくつかの実施態様においては、ハイパースペクトル画像を採集することが、対象者の組織を第一の光(例えば、図1B、5、6及び8に示す光源120)で照明することを含み、第一の光は、所定セットのスペクトル帯内の、第一のサブセットのスペクトル帯を含む。いくつかの実施態様において、関心領域の照明に使用される光は、撮像システムで検出される後方散乱光のSN比を向上させるために偏光される。検出器の前で、照射光の偏光に対して直角に偏光フィルタを使用することは、検出信号から無偏光環境光を減少させる。
いくつかの実施態様において、ハイパースペクトル画像をキャプチャすることは、キャプチャされるスペクトル帯に対応する光で照明しながら、複数の画像内の、第一のサブセットの画像を同時にキャプチャすることを含み、第一の複数の画像内の各画像は、第一の複数のスペクトル帯内のユニークなスペクトル帯でキャプチャされる。言い換えれば、画像は、関心領域が、マッチする光で照明されている間に複数のスペクトル帯でキャプチャされる。
いくつかの実施態様においては、第一のサブセットの画像内の各画像(例えば、図2のハイパースペクトル画像シリーズA242内の各画像234)は、複数の光学式検出器内のユニークな光学式検出器(例えば、図8に示す同時キャプチャ撮像システム800内の各々の光学式検出器112)でキャプチャされる。例えば、いくつかの実施形態において、各々の光学式検出器112は、各々のフィルタ114で覆われ、第一の複数のスペクトル帯内のユニークなスペクトル帯に対応する光を検出器112へ通過させる。この様式において、光学式検出器112の各々で同時に採集された画像は、画像シリーズA242の一部または全部を形成するために組み合わされる。
いくつかの実施態様においては、例えば、第一の光で照明されながら、対象者の画像が、所定セットのスペクトル帯内のすべての波長よりも少なくキャプチャされる場合、方法は、さらに、第二の光(例えば、図1B、5、6及び8に示す光源120)で組織を照明することを含み、第二の光は、所定セットのスペクトル帯内の、第二のサブセットのスペクトル帯を含む。例えば、第二のサブセットのスペクトル帯は、第一のサブセットのスペクトル帯以外のものである。
いくつかの実施態様における第一の光及び第二の光は、別個の光源から照射される。いくつかの実施態様において、関心領域の照明に使用される光は、撮像システムで検出される後方散乱光のSN比を向上させるために偏光される。検出器の前で、照射光の偏光に対して直角の偏光フィルタを使用することは、検出信号から、無偏光環境光及び、被撮像面からの直接反射光を減少させる。
いくつかの実施態様において、ハイパースペクトル画像を採集することは、第二の光で照明しながら、対象者の関心領域の複数の画像内の第二のサブセットの画像(例えば、図2に示す画像シリーズA242内の画像243)を同時に採集することを含み、第二のサブセットの画像内の各画像は、第二のサブセットのスペクトル帯内のユニークなスペクトル帯で採集される。言い換えれば、第二のセットの画像は、関心領域が、マッチする光で照明されている間に複数のスペクトル帯で採集される。第二のセットの画像は、ハイパースペクトル画像シリーズ(例えば、図2に示すシリーズA242)に必要なすべての画像が、第一及び第二のセットの画像間で採集されるように第一のセットの画像を補完する。
いくつかの実施態様において、第一のサブセットの画像内の各画像は、複数の光学式検出器内のユニークな光学式検出器で採集され、第二のサブセットの画像内の各画像は、複数の光学式検出器内のユニークな光学式検出器で採集され、複数の光学式検出器内の少なくとも一つの光学式検出器が、第一のサブセットの画像内の対応画像及び第二のサブセットの画像内の対応画像を採集する。言い換えれば、いくつかの実施態様においては、複数の撮像センサを有する撮像システム(例えば、図8に示す同時キャプチャ撮像システム800)が使用され、光学式検出器の少なくとも一つ(例えば、図8の光学式検出器112−1)が、第一のスペクトル帯で、(例えば、第一のサブセットの画像内の)第一の画像、それから第二のスペクトル帯で、(例えば、第二のサブセットの画像内の)第二の画像を採集するために使用される。
いくつかの実施形態における光学式検出器(例えば、図8に示す光学式検出器112−1)は、第一のスペクトル帯の光及び第二のスペクトル帯の光を光学式検出器へ通過させるデュアル帯域フィルタ(例えば、図8に示すフィルタ114−1)で覆われる。この様式で、対象者の関心領域は、最初に、第二のスペクトル帯ではない第一のスペクトル帯を含む光で照明され、第一の画像が光学式検出器(例えば、図8に示す光学式検出器112−1)でキャプチャされる。その後、対象者の関心領域は、第一のスペクトル帯ではない第二のスペクトル帯を含む光で照明され、第二の画像が光学式検出器(例えば、図8に示す同じ光学式検出器112−1)でキャプチャされる。したがって、ハイパースペクトル画像シリーズの二つの画像(例えば、図2に示す画像シリーズA242内の画像243−B及び画像243−C)を採集するために、光学式検出器(例えば、図8に示す光学式検出器112−1)が、異なるスペクトル帯で使用される。
いくつかの実施態様において、複数の光学式検出器内の各光学式検出器(例えば、図8に示す光学式検出器112−1〜112−4の各々)は、第一のサブセットの画像内の対応画像及び第二のサブセットの画像内の対応画像を採集する(428)。いくつかの実施態様において、各々の光学式検出器(例えば、図8に示す光学式検出器112)は、ユニークなデュアル帯域フィルタ(例えば、図8に示すフィルタ114)で覆われる。この様式において、対象者の関心領域は、フィルタの各々の通過帯の一つに対応するスペクトル帯を有する第一の光で照明されるが、フィルタの各々の他の通過帯に対応するスペクトル帯を有する光(例えば、第一の光源120−1から放射された光)では照明されない。その位置が第一の光で照明されている間に、第一のサブセットの画像が採集される。その後、その位置は、フィルタの各々の他のスペクトル通過帯に対応するスペクトル帯を有する第二の光で照明されるが、フィルタの各々の第一の通過帯に対応する波長を有する光(例えば、第二の光源120−2から放射された光)では照明されない。それから、その位置が第二の光で照明されている間に第二のサブセットの画像が採集される。
いくつかの実施態様における第一のサブセットの画像は、四つの画像であり、第二のサブセットの画像も四つの画像である。例えば、いくつかの実施態様においては、四つの光学式検出器を有する撮像システム(例えば、図8に示す同時キャプチャ撮像システム800)が使用される。各々の光学式検出器(例えば、光学式検出器112)が、第一のサブセット内の画像及び第二のサブセット内の画像を採集し、八つの画像から構成されるハイパースペクトル画像シリーズを形成する。
いくつかの実施態様において、複数の光学式検出器内の各光学式検出器(例えば、図8に示す同時キャプチャ撮像システム800等のハイパースペクトル撮像システムの光学式検出器112)は、デュアル帯域フィルタ(例えば、図800に示すフィルタ114)で覆われる。
いくつかの実施態様において、各光学式検出器は、トリプル帯域フィルタで覆われ、第三の光源の使用、及びユニークなスペクトル帯での3セットの画像の収集が可能となる。例えば、四つの光学式検出器は、各検出器がトリプル帯域フィルタで覆われた場合、最高12のユニークなスペクトル帯で画像を採集することが可能である。
いくつかの実施態様において、各光学式検出器は、クワッド帯域フィルタで覆われ、第四の光源の使用、及びユニークなスペクトル帯での4セットの画像の収集が可能となる。例えば、四つの光学式検出器は、各検出器がクワッド帯域フィルタで覆われた場合、最高16のユニークなスペクトル帯で画像を採集することが可能である。さらに他の実施態様においては、各々5、6、7、それ以上の帯域の通過を許容する帯域フィルタが、ユニークなスペクトル帯に関してより大きなセットを採集するために使用することができる。
方法は、さらに、組織の複数の登録画像を形成するために、プロセッサを使用してピクセル毎に複数の画像を登録すること(411)を含む。いくつかの実施態様において、登録することは、各画像を、対応する記憶域に(例えば、メモリ220内に)記憶すること、及び、複数の登録画像を生成するために、各々の画像の各ピクセルを(例えば、プロセッサ210で)ピクセル毎に比較することを含む。いくつかの実施態様において、一つ以上の登録画像は、それから、対応する記憶域に記憶される。
いくつかの(例えば、方法が、撮像システムで画像をキャプチャすることを含む)実施態様における方法は、撮像システム100でスペクトル解析を実行する(例えば、システムは画像をキャプチャして処理する)ことを含む。他の実施態様における撮像システム100は、画像をキャプチャしてから、スペクトル解析のために、その画像を、または予め処理したデータ(例えば、ハイパーキューブ)を外部処理デバイス(例えば、ローカル処理デバイス24または遠隔処理サーバ52)へ送信する。
電子デバイスは、それから、組織の複数の登録画像の二次元領域内における複数のポイントで、スペクトル解析を実行する(412)(例えば、所定セットのスペクトル帯でキャプチャされた各画像内の、同じポイントまたはポイントのグループにおける吸光度を評価する)。このスペクトル解析は、複数のポイント内の各ポイントにおけるオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む。
いくつかの実施態様におけるデバイスは、複数のポイント内の各ポイントにおける吸収信号を解決する(414)こと、複数の補正吸収信号を形成するために、複数のポイント内の各ポイントにおけるメラニン貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算すること、及び、複数のポイント内の各ポイントにおける補正吸収信号からオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することによってスペクトル解析を実行する。
ハイパースペクトル・データからオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンを判定するためのアルゴリズムは、本技術において知られる。例えば、例示的な処理アルゴリズムは、すべての目的のために参照によって全文が本開示に援用される米国特許第8,644,911号に説明されている。有利に、本開示は、当該技術分野で開示されたアルゴリズムを使用する場合、有意に少ない波長で(例えば、15以上ではなく、8〜10の波長を使用して)正確な測定を促進することによって、オキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビンを判定するための演算負荷を減少させる。
いくつかの実施態様における電子デバイス(例えば、撮像デバイス100、ローカル処理デバイス24または遠隔処理サーバ52)は、複数の組織酸素付与測定へのメラニンによる貢献及び散漫散乱による損失(例えば、背景貢献)を、集合的に二次多項式としてモデル化する(416)。例えば、米国特許第8,644,911号は、メラニンからの貢献及び散漫散乱による損失を、二次多項式としてモデル化するための例示的方法を説明する。他の実施態様における背景貢献(例えば、メラニン吸収及び散漫散乱による損失)は、当該技術分野において既知である線形または非線形モデルに従ってモデル化されてもよい。
いくつかの実施態様における所定セットのスペクトル帯は、約510nm、530nm、540nm、560nm、580nm、590nm、620nm及び660nmの中心波長を有する八つのスペクトル帯を含む。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット12のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット11のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット10のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット九つのスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これら八つのスペクトル帯のみを含む。
特定の実施態様における所定セットのスペクトル帯は、510±2nm、530±2nm、540±2nm、560±2nm、580±2nm、590±2nm、620±2nm及び660±2nmの中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、八つのスペクトル帯内の各々のスペクトル帯は、10nm未満の半値全幅を有する(408)。いくつかの実施形態において、660±2nmの中心波長を有するスペクトル帯は、(例えば、所定セット内の他のスペクトル帯のFWHMよりも大きい半値全幅「FWHM」を有する)より広いスペクトル帯として採集される。これは、多くの光学式検出器が、可視スペクトル内の短波長への感度に比べ、この波長に近い光に対する感度が低いことを考慮している。いくつかの実施形態において、660±2nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
いくつかの実施形態におけるスペクトル帯の所定セットは、7〜12のスペクトル帯(例えば、7、8、9、10、11または12の波長)を含み、各々が490nm〜670nmのスペクトル領域内の中心波長を有し、所定セット内のスペクトル帯の少なくとも七つは、510±3nm、530±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、620±3nm及び660±3nmから選択される中心波長を有する。いくつかの実施形態における所定セット内のスペクトル帯の各々は、20nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施形態において、所定セット内のスペクトル帯の、640nm以下の中心波長を有する各々は、15nm未満の半値全幅を有する(例えば、640nmを超える中心波長を有する各スペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有する)。
いくつかの実施態様におけるスペクトル帯の所定セットは、約520nm、540nm、560nm、580nm、590nm、610nm、620nm及び640nmの中心波長を有する八つのスペクトル帯を含む。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット12のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット11のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット10のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット九つのスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つのスペクトル帯のみを含む。
もう一つの特定の実施態様におけるスペクトル帯の所定セットは、520±2nm、540±2nm、560±2nm、580±2nm、590±2nm、610±2nm、620±2nm及び640±2の中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、八つのスペクトル帯内の各スペクトル帯は、10nm未満の半値全幅を有する(409)。
いくつかの実施形態におけるスペクトル帯の所定セットは、7〜12のスペクトル帯(例えば、7、8、9、10、11または12の波長)を含み、各々が490nm〜670nmのスペクトル領域内の中心波長を有し、所定セット内のスペクトル帯の少なくとも七つは、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び640±3nmから選択される中心波長を有する。いくつかの実施形態における所定セット内のスペクトル帯の各々は、20nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施形態においては、所定セット内のスペクトル帯の、640nm以下の中心波長を有する各々は、15nm未満の半値全幅を有する(例えば、640nmを超える中心波長を有する各スペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有する)。
いくつかの実施態様におけるスペクトル帯の所定セットは、約500nm、530nm、545nm、570nm、585nm、600nm、615nm及び640nmの中心波長を有する八つのスペクトル帯から構成される。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット12のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット11のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット10のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット九つのスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つのスペクトル帯のみを含む。
別の特定の実施態様におけるスペクトル帯の所定セットは、500±2nm、530±2nm、545±2nm、570±2nm、585±2nm、600±2nm、615±2nm及び640±2nmの中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、八つのスペクトル帯内の各スペクトル帯は、10nm未満の半値全幅を有する(410)。
いくつかの実施形態におけるスペクトル帯の所定セットは、7〜12のスペクトル帯(例えば、7、8、9、10、11または12の波長)を含み、各々が490のnm〜670nmのスペクトル領域内の中心波長を有し、所定セット内のスペクトル帯の少なくとも七つは、500±3nm、530±3nm、545±3nm、570±3nm、585±3nm、600±3nm、615±3nm及び640±3nmから選択される中心波長を有する。いくつかの実施形態における所定セット内のスペクトル帯の各々は、20nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施形態においては、所定セット内のスペクトル帯の、640nm以下の中心波長を有する各々は、15nm未満の半値全幅を有する(例えば、640nmを超える中心波長を有する各スペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有する)。
いくつかの実施態様におけるスペクトル帯の所定セットは、約520nm、540nm、560nm、580nm、590nm、610nm、620nm及び660nmの中心波長を有する八つのスペクトル帯を含む。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット12のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セットの11スペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット10のスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つを含む一セット九つのスペクトル帯である。いくつかの実施態様における所定セットは、これらの八つのスペクトル帯のみを含む。
もう一つの特定の実施態様におけるスペクトル帯の所定セットは、520±2nm、540±2nm、560±2nm、580±2nm、590±2nm、610±2nm、620±2nm及び660±2の中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、520±2nm、540±2nm、560±2nm、580±2nm、590±2nm、610±2nm及び620±2nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有し、660±2nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
特定の実施態様における8〜12のスペクトル帯の所定セットは、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3の中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm及び620±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有し、660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
特定の実施態様における8〜12のスペクトル帯の所定セットは、520±2nm、540±2nm、560±2nm、580±2nm、590±2nm、610±2nm、620±2nm及び660±2の中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、520±2nm、540±2nm、560±2nm、580±2nm、590±2nm、610±2nm及び620±2nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有し、660±2nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
特定の実施態様における8〜12のスペクトル帯の所定セットは、520±1nm、540±1nm、560±1nm、580±1nm、590±1nm、610±1nm、620±1nm及び660±1の中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、520±1nm、540±1nm、560±1nm、580±1nm、590±1nm、610±1nm及び620±1nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有し、660±1nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
特定の実施態様における8〜12のスペクトル帯の所定セットは、520nm、540nm、560nm、580nm、590nm、610nm、620nm及び660nmの中心波長を有する八つのスペクトル帯を含み、520nm、540nm、560nm、580nm、590nm、610nm及び620nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有し、660nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
いくつかの実施形態におけるスペクトル帯の所定セットは、7〜12のスペクトル帯(例えば、7、8、9、10、11または12の波長)を含み、各々が、490nm〜670nmのスペクトル領域内の中心波長を有し、所定セット内のスペクトル帯の少なくとも七つは、520±3nm、540±3nm、560±32nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nmから選択される中心波長を有する。いくつかの実施形態において、所定セット内のスペクトル帯の各々は、20nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施形態においては、所定セット内のスペクトル帯の、640nm以下の中心波長を有する各々は、15nm未満の半値全幅を有する(例えば、640nmを超える中心波長を有する各スペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有する)。
この特定セットのスペクトル帯に対する用語「約」の使用は、列挙した波長から5nmを超えない中心波長に言及する。いくつかの実施態様におけるセット内の各々のスペクトル帯は、列挙した波長から4nmを超えない中心波長を有する。いくつかの実施態様におけるセット内の各々のスペクトル帯は、列挙した波長から3nmを超えない中心波長を有する。いくつかの実施態様におけるセット内の各々のスペクトル帯は、列挙した波長から2nmを超えない中心波長を有する。いくつかの実施態様におけるセット内の各々のスペクトル帯は、列挙した波長から1nmを超えない中心波長を有する。いくつかの実施態様におけるセット内の各々のスペクトル帯は、列挙した中心波長を有する。
いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有する(422)。いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、10nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、5nm未満の半値全幅を有する(424)。いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、4nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、3nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、2nm未満の半値全幅を有する。いくつかの実施態様における各スペクトル帯は、1nmを超えない半値全幅を有する。
いくつかの実施態様においては、所定セットのスペクトル帯で取得された画像のデータ・セットは、画像を登録する及び/またはスペクトル解析を実行するのと同じデバイスを使用して(例えば、関心組織の)複数の画像をキャプチャすることによって取得される。他の実施態様における画像は、スペクトル撮像システム(例えば、ハイパースペクトル・カメラ)を使用して取得され、画像登録及び/またはスペクトル解析は、第二の電子デバイス(例えば、コンピュータ、サーバ、タブレットまたはスマートフォン等のポータブル電子デバイス)で実行される。
いくつかの実施態様においては、データ・セットを形成するすべての画像(例えば、所定セットのスペクトル帯で取得された画像)は、(例えば、複数の光センサを有する撮像デバイス、及び/またはマルチ・ピクセル光学式検出器の前に配置されたフィルタ・アレイを使用して同時にキャプチャされる。複数のスペクトル帯での画像の同時キャプチャに使用可能な撮像システムの例示的実施形態を、以下に説明する。
いくつかの実施態様においては、データ・セットを形成する複数の画像の第一のサブセット(例えば、所定セットのスペクトル帯で取得された画像)が、第一の時点で同時にキャプチャされ、データ・セットを形成する複数の画像の第二のサブセットが、第一の時点以外の第二の時点で同時にキャプチャされる。複数のスペクトル帯での画像の同時キャプチャに使用可能な撮像システムの例示的実施形態を、以下に説明する。
いくつかの実施態様におけるスペクトル解析は、データ・セットの各々の画像内の複数のポイント(例えば、ピクセルまたは、複数のピクセルのビン)内の各ポイント(例えば、ピクセルまたはピクセルのビン)における吸収信号を分析すること、各々のポイント(例えば、ピクセルまたはピクセルのビン)における補正吸収信号を生成するために、複数のポイント内の各ポイントにおけるメラニン貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算すること、そして、各々のポイント(例えば、ピクセルまたはピクセルのビン)の補正吸収信号からオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む。いくつかの実施態様においては、複数の組織酸素付与測定へのメラニンによる吸収貢献及び散漫散乱に起因する信号損失が、二次多項式として集合的にモデル化される。メラニンの吸収貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算するための例示的方法は、すべての目的のために参照によって全文が本開示に援用される米国特許第8,644,911号に説明されている。
いくつかの実施態様における撮像システムは、ハンドヘルド型であり、バッテリで作動する。これは、ハイパースペクトル撮像システムを作動するのに必要な電力消費を減少させることによって達成される。非限定的実施例における電力消費は、以下の一つ以上によって減少される。照明源(例えば、図1Bに示す光源120、図5に示す照明サブシステム510、または図8に示す照明源120)及び検出源(例えば、図1Bに示すセンサ・モジュール110、図5及び図8に示す光学式検出器112)の前に直交偏光フィルタを使用すること。整合狭帯域照射源(例えば、一つ以上の狭スペクトル帯を放射するLED光源)及び検出フィルタ(例えば、ノッチまたは他の狭帯域フィルタ)を使用すること。標的(例えば、組織)の効率的な照明に必要な大きな電流バーストを蓄えるためのコンデンサを使用すること。及び、高解像度ハイパースペクトル画像を構築するのに必要なスペクトル帯の数を減少させること(例えば、8〜10のスペクトル帯のみを使用)。
いくつかの実施形態における方法は、さらに、組織酸素付与測定に基づき、病状に対する治療を提供することを含む。いくつかの実施態様における病状は、末梢動脈疾患(PAD)、重症虚血肢、潰瘍、壊疽、組織虚血、潰瘍形成、潰瘍進行、褥瘡形成、褥瘡進行、糖尿病性足部潰瘍形成、糖尿病性足部潰瘍進行、静脈うっ血、静脈潰瘍疾患、感染、ショック、心不全、呼吸不全、血液量減少、糖尿病の進行、うっ血性心不全、敗血症、脱水、出血、高血圧、化学的または生物学的薬剤への曝露、炎症反応または癌である。
いくつかの実施態様における方法は、さらに、組織酸素付与測定に基づき、病状の診断を提供することを含む。いくつかの実施態様における病状は、末梢動脈疾患(PAD)、重症虚血肢、潰瘍、壊疽、組織虚血、潰瘍形成、潰瘍進行、褥瘡形成、褥瘡進行、糖尿病性足部潰瘍形成、糖尿病性足部潰瘍進行、静脈うっ血、静脈潰瘍疾患、感染、ショック、心不全、呼吸不全、血液量減少、糖尿病の進行、うっ血性心不全、敗血症、脱水、出血、高血圧、化学的または生物学的薬剤への曝露または炎症反応である。
いくつかの実施態様における方法は、さらに、組織酸素付与測定に基づき、病状の進行、後退、再発または無病生存についての予後を提供することを含む。いくつかの実施態様における病状は、末梢動脈疾患(PAD)、重症虚血肢、潰瘍、壊疽、組織虚血、潰瘍形成、潰瘍進行、褥瘡形成、褥瘡進行、糖尿病性足部潰瘍形成、糖尿病性足部潰瘍進行、静脈うっ血、静脈潰瘍疾患、感染、ショック、心不全、呼吸不全、血液量減少、糖尿病の進行、うっ血性心不全、敗血症、脱水、出血、高血圧、化学的または生物学的薬剤への曝露または炎症反応である。
いくつかの実施態様における方法は、さらに、組織酸素付与測定に基づき、病状に対する治療を指定することを含む。いくつかの実施態様における病状は、末梢動脈疾患(PAD)、重症虚血肢、潰瘍、壊疽、組織虚血、潰瘍形成、潰瘍進行、褥瘡形成、褥瘡進行、糖尿病性足部潰瘍形成、糖尿病性足部潰瘍進行、静脈うっ血、静脈潰瘍疾患、感染、ショック、心不全、呼吸不全、血液量減少、糖尿病の進行、うっ血性心不全、敗血症、脱水、出血、高血圧、化学的または生物学的薬剤への曝露または炎症反応である。
いくつかの実施形態における方法は、さらに、組織酸素付与測定に基づき、病状の予防治療を提供することを含む。例えば、糖尿病患者のハイパースペクトル解析は、まだ潰瘍化していない新興足潰瘍を示すホットスポットを特定してもよい。いくつかの実施態様における病状は、末梢動脈疾患(PAD)、重症虚血肢、潰瘍、壊疽、組織虚血、潰瘍形成、潰瘍進行、褥瘡形成、褥瘡進行、糖尿病性足部潰瘍形成、糖尿病性足部潰瘍進行、静脈うっ血、静脈潰瘍疾患、感染、ショック、心不全、呼吸不全、血液量減少、糖尿病の進行、うっ血性心不全、敗血症、脱水、出血、高血圧、化学的または生物学的薬剤への曝露または炎症反応である。
一つの実施形態における開示は、一つ以上のプロセッサ、メモリ及び、一つ以上のプロセッサによって実行されるように構成された(例えば、メモリ内に記憶された)一つ以上のプログラムを有する電子デバイスを提供する。一つ以上のプログラムは、関心組織の複数の画像を含むデータ・セットを取得するための命令を含み、複数の画像内の各画像が、8〜12のスペクトル帯の所定セット内の異なるスペクトル帯で解像され、ピクセル(またはピクセル・ビン)値のアレイを含む。一つ以上のプログラムは、また、組織の複数の登録画像を形成するために、プロセッサを使用してピクセル毎に(またはピクセル・ビン毎に)複数の画像を登録するための命令を含む。一つ以上のプログラムは、また、組織の複数の登録画像の二次元領域内における複数のポイントでのスペクトル解析を実行するための命令を提供し、スペクトル解析は、複数のピクセル(またはピクセル・ビン)内の各ピクセル(またはピクセル・ビン)におけるオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む。この場合の8〜12のスペクトル帯の所定セットは、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯を含み、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm及び620±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有し、660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
いくつかの実施態様における電子デバイスは、一つ以上のプロセッサと電子通信状態にある一つ以上の光センサを含む撮像システムであり、所定セットの8〜12のスペクトル帯の光を解像するように構成され、データ・セットを取得するための命令は、一つ以上の光センサを使用して関心組織の複数の画像をキャプチャするための命令を含む。いくつかの実施態様における複数の画像は、同時にキャプチャされる。いくつかの実施態様における複数の画像の第一のサブセットは、第一の時点で同時にキャプチャされ、複数の画像の第二のサブセットは、(例えば、第一の時点後の)第二の時点で同時にキャプチャされる。
いくつかの実施態様における命令は、複数のポイント内の各ポイント(例えば、各々のピクセルまたはピクセル・ビン)における吸収信号を分析すること、複数の補正吸収信号を形成するために、複数のポイント内の各ポイント(例えば、各々のピクセルまたはピクセル・ビン)におけるメラニン貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算すること、及び、複数のポイント内の各ポイント(例えば、各々のピクセルまたはピクセルのビン)における補正吸収信号からオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む。いくつかの実施態様においては、複数の組織酸素付与測定へのメラニンによる吸収貢献及び散漫散乱に起因する信号損失が、二次多項式として集合的にモデル化される。メラニンの吸収貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算するための例示的方法は、すべての目的のために参照によって全文が本開示に援用される米国特許第8,644,911号に説明されている。
一つの実施形態における開示は、プロセッサ及びメモリを有する電子デバイスによって実行されると、電子デバイスに、関心組織の複数の画像を含むデータ・セットを取得させる命令を含む一つ以上のプログラムを記憶する非一過性コンピュータ可読媒体を提供する。この際の複数の画像内の各画像は、8〜12のスペクトル帯の所定セット内の異なるスペクトル帯で解像され、ピクセル(またはピクセル・ビン)値のアレイを含む。一つ以上のプログラムは、また、組織の複数の登録画像を形成するために、デバイスに、プロセッサを使用してピクセル毎に(またはピクセル・ビン毎に)複数の画像を登録させる命令を含む。一つ以上のプログラムは、また、デバイスに、組織の複数の登録画像の二次元領域内における複数のポイントでのスペクトル解析を実行させる命令を提供し、スペクトル解析は、複数のピクセル(またはピクセル・ビン)内の各ピクセル(またはピクセル・ビン)のオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む。この場合、8〜12のスペクトル帯の所定セットは、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯を含み、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm及び620±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、15nm未満の半値全幅を有し、660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯は、20nm未満の半値全幅を有する。
いくつかの実施態様における非一過性コンピュータ可読媒体は、一つ以上のプロセッサと電子通信状態にある一つ以上の光センサを有し且つ所定セットの8〜12のスペクトル帯の光を解像するように構成された撮像システムによって実行されると、撮像システムに、一つ以上の光センサを使用して関心組織の複数の画像をキャプチャさせる。いくつかの実施態様における複数の画像は、同時にキャプチャされる。いくつかの実施態様においては、複数の画像の第一のサブセットが、第一の時点で同時にキャプチャされ、複数の画像の第二のサブセットが、(例えば、第一の時点後の)第二の時点で同時にキャプチャされる。
いくつかの実施態様における命令は、デバイスに、複数のポイント内の各ポイント(例えば、各々のピクセルまたはピクセル・ビン)における吸収信号を分析させ、複数の補正吸収信号を形成するために、複数のポイント内の各ポイント(例えば、各々のピクセルまたはピクセル・ビン)におけるメラニン貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算し、複数のポイント内の各ポイント(例えば、各々のピクセルまたはピクセルのビン)における補正吸収信号からオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定する。いくつかの実施態様においては、複数の組織酸素付与測定へのメラニンによる吸収貢献及び散漫散乱に起因する信号損失が、二次多項式として集合的にモデル化される。メラニンの吸収貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算するための例示的方法は、すべての目的のために参照によって全文が本開示に援用される米国特許第8,644,911号に説明されている。
例示的な実施態様
いくつかの実施態様において、本明細書に説明の方法は、高速画像取得及びデータ処理が可能なユニークな内部の光学アーキテクチャを有する撮像システムを使用して実行される。図5及び6は、各々が特定のスペクトル帯の光を解像するように構成された複数の光学式検出器の一つへ光を向けるように構成されたビームステアリング・エレメントを撮像システムが有するそのような実施態様を示す。図7は、第二のそのような実施態様の基礎となる原理を示し、撮像システムは、複数のフィルタ・エレメントを有するスペクトル・フィルタ・アレイに覆われた複数の光センサを有する光センサ・アレイを採用する。この実施態様は、単一の露光で、ハイパースペクトル画像を構築するのに必要なすべての波長での画像のキャプチャを可能にする。図8は、第三のそのような実施態様の基礎となる原理を示し、撮像システムは、入射光を分割して複数の光学式検出器へ誘導することによって、複数のスペクトル帯で複数の画像を同時にキャプチャする。
図5は、複数の作動モードを有するビームステアリング・エレメントを含む撮像システムの使用を示す。ビームステアリング・エレメントが、共通源点から個別光学式検出器へ、異なる波長の光を誘導するため、各々の光学式検出器でキャプチャされた画像間に同軸配列が維持される。一つの実施態様における撮像デバイスは、外部及び内部を有するハウジングと、ハウジングへ取り付けられた、またはハウジング内に、少なくとも一つの対物レンズを含む。少なくとも一つの対物レンズは、起源端及び終端を含む光通信路内に配置される。撮像デバイスは、また、ハウジングの内部にビームステアリング・エレメントを含む。ビームステアリング・エレメントは、少なくとも一つの対物レンズとの光通信状態にあって、光通信路の終端に配置される。ビームステアリング・エレメントは、複数の作動モードを特徴とする。複数の作動モード内の各々の作動モードは、ビームステアリング・エレメントを、異なる光学式検出器との光通信状態にする。
特定の実施形態による同軸撮像デバイス500は、以下のものを含む。一つ以上の光源120を含む照明サブシステム510。シャシー522内に収納された対物レンズ・アセンブリ520。なお、シャシーは、そのレンズ・アセンブリを、光学アセンブリの他の構成部品に対して係止する。任意の迷光シールド524。一つ以上のCPU(複数可)(図示せず)と電気通信状態のマザーボード540に対して電気通信状態にあるビームステアリング・エレメント530。任意でマザーボード上に取り付けられる。及び、屈曲回路またはワイヤ542を介してマザーボード540と電気通信状態にある複数の光学式検出器112を含む撮像サブシステム。
一つの実施形態においては、照明サブシステム510の一つ以上の発光体120から放射された光が、対象者の組織(図示せず)を照明して、複数の作動モードを有するビームステアリング・エレメント530上に光を集中させる対物レンズ・アセンブリ520へ後方散乱すると、光通信路が形成される。各作動モードに設定されると、ビームステアリング・エレメント530は、一つ以上の特定の波長で対象者の外面の画像をキャプチャするように構成された複数の光学式検出器112のうちの一つへ光を反射する。
撮像サブシステム内の各々の光学式検出器112は、任意で光学フィルタ(例えば、検出器フィルタ)で覆われており、所定の波長の光を検出器へ通過させる。一つの実施形態における光源120の一つ以上は、光学式検出器112を覆っているフィルタに適合する。例えば、発光体は、対応するフィルタを通過可能な波長で光を放射する。複数の光源内の各光源120が、複数の検出器フィルタ内の対応する検出器フィルタに適合する場合、ビームステアリング・エレメント530は、各光源120が放射する光を、整合フィルタで覆われた対応光学式検出器112へ誘導するように機能する。ビームステアリング・エレメント530は、複数の作動モードを有するように構成され、各々のモードが、対象者の組織から後方散乱した光を、異なる光学式検出器112へ誘導する。
いくつかの実施形態によれば、同軸撮像デバイス500の内部ハードウェアは、ハウジング552内に取り付けられる。任意で、ハウジング552は、ポータブル・デバイス562をハウジング552に取り付けるためのドック560を含む。任意で、ポータブル・デバイス562は、同軸撮像デバイス500の内部ハードウェアによって取得された画像を表示するためのディスプレイ、好適にはタッチ・スクリーン・ディスプレイを含む。
図6を参照すると、光源120から放射された第一の波長(λ)を有する光28は、対象物または対象者22上の関心領域(24、ROI)から反射または後方散乱する。それから、光28は対物レンズ・アセンブリ(図示せず)を通過し、複数の作動モード内の第一の作動モードに設定されたビームステアリング・エレメント530によって、第一の波長(λ)の光を解像するように構成された光学式検出器112の方へ誘導される。特定の実施形態におけるビームステアリング・エレメントは、ビームステアリング・エレメントのチップ角度及び傾斜角度の調節が可能なアクチュエータ610の使用を介して、各々の作動モードに設定される。
いくつかの実施形態においては、システムメモリ220内に記憶された制御モジュールが、照明制御モジュール234を介して照明、ビームステアリング制御モジュール620を介して一つ以上の光学式検出器112へ向かうビームの方向、及び、光学式検出器制御モジュール236を介して画像露光時間及び光学式検出器自体を制御する。ビームステアリング制御モジュール620は、各モードが光学式検出器112のうちの一つと光通信状態になる種々の作動モードにビームステアリング・エレメント530を設定するようにアクチュエータ610を誘導する。
例えば、二つの異なる波長λ及びλ’で、ハイパースペクトル/マルチスペクトル解析のための対象物22の画像を採集するために、照明制御モジュール234は、第一の発光体120−1をオンにして、第一の波長(λ)で光28−1を放射し、対象者22上の関心領域(ROI)24を照明する。対象者22から反射または後方散乱された光120−1は、対物レンズまたはそれのアセンブリ(図示せず)へ入り、ビームステアリング制御モジュール620によって制御されるアクチュエータ610によって第一の作動モード設定されたビームステアリング・エレメント530に当たり、ステアリング・エレメントが、波長λの光を解像するように構成された光学式検出器112−1上へ、光を再方向付けする。それから、照明制御モジュール234は、第一の発光体120−1をオフにし、第二の発光体120−2をオンにし、第二の波長(λ’)で光28−2を放射してROI24を照明する。同時に、ビームステアリング制御モジュール620は、ビームステアリング・エレメント530を、波長λ’の光を解像するように構成された第二の光学式検出器112−2との光通信状態になる第二の作動モードに設定するようにアクチュエータ610に命令する。したがって、反射または後方散乱された光28−2がビームステアリング・エレメント530に当たると、光28−2は、第二の光学式検出器112−2上へ、再方向付けされる。
ビームステアリング・エレメント530は、検出器(複数可)へ向かう一つ以上の方向に入射ビームを再方向付け可能な一つ以上の反射エレメントであってもよい。いくつかの実施形態におけるビームステアリング・エレメント530は、一つ以上の方向に光を反射するエレメント(例えば、ミラー・エレメント)である。特定の実施形態におけるビームステアリング・エレメントは、広範囲の波長に渡って光を反射可能な普通の鏡である。もう一つの特定の実施形態におけるビームステアリング・エレメントは、鏡のアレイ、例えばマイクロミラー・アレイである。
一つの実施形態におけるビームステアリング・エレメントは、複数のエレメントから構成され、異なる方向へ異なる波長の光を同時に誘導することが可能である。特定な実施形態におけるビームステアリング・エレメントは、第一のホット・ミラー及び、そのホット・ミラーの後に配置された第二のミラーを含む。ホット・ミラーは、特定の波長よりも上方の、または下方の光を反射するように適切に被覆されており、より低い、または高い波長の光に対しては各々透明である。
同軸ハイパースペクトル撮像戦略の更なる実施態様は、すべての目的で参照によって全文が本明細書に援用される国際公開第WO2014/007869号に開示されている。
いくつかの実施態様における方法は、複数の光センサを含む光センサ・アレイを含む撮像デバイスを使用して実行される。各光センサは、各々の出力を提供する。デバイスは、さらに、複数のフィルタ・エレメントを有するスペクトル・フィルタ・アレイを含む。各フィルタ・エレメントは、光センサの一つ以上の各々によって受ける光をフィルタに通すように配置される。各フィルタ・エレメントは、複数のフィルタ・タイプの一つである。各フィルタ・タイプは、ユニークなスペクトル通過帯域を特徴とする。デバイスは、さらに、光センサ出力の複数のサブセットを選択するためのインターフェイス・モジュールを含む。各サブセットは、単一の各々のフィルタ・タイプに関連付けられる。デバイスは、複数の画像を生成することによって、光センサ出力のサブセットからハイパースペクトル・データキューブを生成する制御モジュールを含む。各画像は、複数の光センサ出力内の、単一対応サブセットの光センサ出力から生成されるため、複数のフィルタ・タイプ内の対応するフィルタ・タイプに関連付けられる。
図7は、単一センサ撮像デバイス700のための画像センサ・アセンブリの実施態様を示す分解概略図である。画像センサ・アセンブリは、フィルタ・アレイ114との組み合わせで光センサ・アレイ112を含む。いくつかの実施態様における光センサ・アレイ112は、複数の光センサを含む。例えば、詳細図710は、非限定的実施例としてのみ、光センサ・アレイ112内に含まれる多数の光センサ711を概略的に示す。各光センサ711は、光センサに入射した光を変換することによって、各々の電気出力を生成する。
特定の光センサ711に入射する光は、フィルタ・アレイ114内の各々のフィルタによって、フィルタをかけられる。いくつかの実施態様におけるフィルタ・アレイ114は、複数のフィルタ・エレメントを含むように構成される。各フィルタ・エレメントは、光センサ・アレイ112内の複数の光センサの一つ以上の各々で受けた光にフィルタをかけるように配置される。各フィルタ・エレメントは、また、複数のフィルタ・タイプの一つであり、各フィルタ・タイプは、他のフィルタ・タイプとは異なるスペクトル通過帯域を特徴とする。そのように、特定の光センサの電気出力は、特定の光センサ711に関連付けられた対応フィルタに関わる特定のスペクトル通過帯域に関係する。
例えば、詳細図720は、非限定的実施例としてのみ、多数のフィルタ・タイプA、B、C、D、E、F、G、H及びIが、フィルタ・アレイ114に含まれることを概略的に示す。一つの実施態様においては、フィルタ・タイプA、B、C、D、E、F、G、H及びIの少なくとも二つが、異なるスペクトル通過帯域を有する。例えば、図7に示すように、フィルタ・タイプA及びBのフィルタ・エレメント721a−1及び721a−2は、各々、異なるスペクトル通過帯域を有する。いくつかの実施態様においては、フィルタ・タイプA、B、C、D、E、F、G、H及びIの少なくとも二つが、同じスペクトル通過帯域を有し、フィルタ・タイプA、B、C、D、E、F、G、H及びIの少なくとも二つが、異なるスペクトル通過帯域を有する。
いくつかの実施態様においては、各々のフィルタ・タイプA、B、C、D、E、F、G、H及びIが、他とは異なるスペクトル通過帯域を有する。いくつかの実施態様におけるフィルタ・タイプA、B、C、D、E、F、G、H及びIは、フィルタ・アレイ114を横切って繰り返される3x3のグリッド内に配置される。例えば、図7に示すように、フィルタ・タイプAの三つのフィルタ・エレメント721a−1、721b−1、721c−1は、同じタイプの二つのフィルタ間のセンター間距離d1が、いくつかの実施態様において250ミクロン未満であるよう、フィルタ・タイプAの事例が、フィルタ・アレイ114を横切って繰り返し一様に分布されることを表す。いくつかの実施態様における同じタイプの二つのフィルタ間のセンター間距離d1は、100ミクロン未満である。
さらに、例えば図7には九つのフィルタ・タイプを示すが、当業者は本開示から、種々の実施態様において、いずれの数のフィルタ・タイプも利用可能であることを認識する。例えば、いくつかの実施態様においては、3、5、16または25のフィルタ・タイプが、種々の実施態様において使用できる。加えて、及び/または択一的に、フィルタ・タイプの一様分布を示して説明したが、当業者は本開示から、種々の実施態様において一つ以上のフィルタ・タイプが、フィルタ・アレイを横切って不均一に分布されてもよいことをも認識する。加えて、及び/または択一的に、当業者は、また、「白色光」または透明なフィルタ・エレメントが、フィルタ・アレイ内のフィルタ・タイプの一つとして含まれてもよいことを認識する。
図7は、単一センサ撮像デバイスの利点を示す。レンズ・アセンブリからの光30の単一露光は、センサ112に入射するフィルタ光32を形成するために、フィルタ・アレイ114によってフィルタがかけられる。また、この単一露光から、対象者22の同じ領域24の複数の画像243が、同時に形成される。撮像デバイス700は、複数の光センサ711を含む光センサ・アレイ112を含む。各光センサ711は、各々の出力を提供する。撮像デバイス700は、さらに、複数のフィルタ・エレメント721を有するスペクトル・フィルタ・アレイ114を含む。各フィルタ・エレメント721は、複数の光センサ711の一つ以上の各々によって受ける光30にフィルタをかけるように配置される。各フィルタ・エレメント721は、複数のフィルタ・タイプの一つである。例えば、図7の各フィルタ・エレメント721は、フィルタ・タイプA、B、C、D、E、F、G、H及びIの一つであり、各々のフィルタ・タイプは、他のフィルタ・タイプとは異なるスペクトル通過帯域を特徴とする。
インターフェイス・モジュールは、光センサ711出力の一つ以上のサブセットを選択する。光センサ711出力の各サブセットは、単一の各々のフィルタ・タイプに関わる(排他的に光を受ける)。例えば、一つのそのようなサブセットには、フィルタ・タイプAに関連する(光を排他的に受ける)光センサ711があり、他のそのようなサブセットには、フィルタ・タイプBに関連する光センサ711であり、その他もある。制御モジュールは、複数の各々の画像263を生成することによって、光センサ出力の一つ以上のサブセットからハイパースペクトル・データキューブ262を生成するように構成される。いくつかの実施形態においては、複数の画像内の各々の画像263は、複数の画像内の各々の画像263が、特定のフィルタ・タイプに関連付けられるように、光センサ出力711の単一の各々のサブセットから生成される。したがって、例えば図7を参照すると、フィルタ・タイプAのフィルタ・エレメント721からのフィルタ光を受けるすべての光センサ711は、第一の画像263−1を形成するために使用され、フィルタ・タイプBのフィルタ・エレメント721からのフィルタ光を受けるすべての光センサ711は、第二の画像263−2を形成するために使用され、フィルタ・タイプCのフィルタ・エレメント721からのフィルタ光を受けるすべての光センサ711は、第三の画像263−3を形成するために使用され、その他も同様に使用されて、光センサ出力の一つ以上のサブセットからハイパースペクトル・データキューブ262が形成される。ハイパースペクトル・データキューブ262は、複数の画像を含み、各画像は、対象者の同じ領域に関するが、異なる波長または波長範囲のものである。
図7に開示する概念は、ハイパースペクトル・データキューブ262の形成に必要なすべての画像263を取得するのに複数の露光を行う必要がないため、非常に有利である。いくつかの実施形態においては、各画像263を同時に取得するために単一露光が使用される。これは、センサ112の空間分解能が、画像263に必要な解像度を超過するので可能である。したがって、各画像263を形成するためにセンサ112内のすべてのピクセルを使用せずに、図7に示す方式で、例えばフィルタ・プレート114を使用して、ピクセルは、すべての画像を同時に取得するように分割できる。いくつかの実施態様において、フィルタ・アレイ114に使用されるフィルタ・エレメントのスペクトル通過帯域は、スペクトル帯の所定セットに対応する。例えば、(例えば、対象者の組織内の)対象物における特定のタイプのスペクトル・シグネチャを特定するために使用される。
一つの実施態様における撮像デバイスは、健康な組織(例えば、非潰瘍組織)から、第一の病状(例えば、褥瘡)に関わるスペクトル・シグネチャを識別するのに十分な第一セットのフィルタ・エレメントを含むフィルタ・アレイ114を含む。一つの実施態様における撮像デバイスのフィルタ・アレイ114は、さらに、健康な組織(例えば、非癌組織)から、第二の病状(例えば、癌組織)に関わるスペクトル・シグネチャを識別するのに十分な第二セットのフィルタ・エレメントを含む。いくつかの実施態様における第一セットのフィルタ・エレメント及び第二セットのフィルタ・エレメントは、特定のフィルタ・エレメントが両タイプの病状の診断に使用されるように重なってもよい。したがって、いくつかの実施態様における撮像デバイスは、複数の撮像様式を有し、各々個々の撮像様式は、異なる病状の診断に関わる。
単一センサ撮像デバイスの更なる実施態様は、すべての目的で参照によって全文が本明細書に援用される国際公開第WO2014/063117号に開示されている。
いくつかの実施態様においては、アレイ(例えば、2x2、3x3、4x4または5x5アレイ)内に複数の撮像素子チップを配置することによって、類似の効果が達成できる。芯ずれ撮像エラーを最小にするために、個々の撮像素子ダイは、密接なマルチチップ・モジュール構成に配置されてもよい。
いくつかの実施態様における方法は、複数の画像を同時にキャプチャする撮像デバイスを使用して実行され、各画像が所望のスペクトル帯を表す。具体的には、撮像デバイスは、複数の画像を同時にキャプチャするために、複数の光センサ及びビーム分割エレメントを使用する。したがって、ユーザーは、複数の個別画像をキャプチャしようとして、撮像デバイスと対象者との完全な位置合わせを維持する必要はなく、その代わり、一度、撮像デバイスを単純に整列させ、撮像デバイスの単一作動ですべての要求画像をキャプチャすることができる。
図8は、いくつかの実施態様による例示的な同時キャプチャ撮像システムの光学アセンブリの分解概略図であり、光路アセンブリによって形成される光路を示す。いくつかの実施態様における撮像素子は、単一光源120を含む。他の実施態様においては、図8に示すように、撮像素子は、(例えば、部分的に重なり合う、または重なり合わない)異なるスペクトル帯を有する光を放射するように構成された二つ以上の光源120を含む。いくつかの実施態様における光源は、同じスペクトル帯を放射するが、各光源からの照射光が、(例えば、部分的に重なり合う、または重なり合わない)異なるスペクトル帯を有するように(例えば、光源の前に配置されたフィルタによって)差別的にフィルタがかけられる。光路アセンブリは、レンズ・アセンブリ520によって受けた光(例えば、光源120から放射されて患者の関心領域から後方散乱した照射光)を、光学アセンブリの種々の光センサ112へ誘導する。
図8を参照すると、光学アセンブリは、第一のビームスプリッタ810−1、第二のビームスプリッタ810−2及び第三のビームスプリッタ810−3を含む。各ビームスプリッタは、ビームスプリッタで受けた光を、少なくとも二本の光路内へ分割するように構成される。例えば、光路アセンブリに使用されるビームスプリッタは、入射ビームを、入力ビームへ共線な一つの出力ビーム、及び、入力ビームに対して直角なもう一つの出力ビームへ分割してもよい。
具体的には、第一のビームスプリッタ810−1は、レンズ・アセンブリ52と直接的光通信状態にあり、(矢印30によって表す)入射光を第一の光路及び第二の光路内へ分割する。第一の光路は、第一のビームスプリッタ810−1へ入射する光に実質的に共線であり、第二のビームスプリッタ810−2へ通過する。第二の光路は、第一のビームスプリッタ810−1へ入射する光に対して実質的に直角であり、第三のビームスプリッタ810−3へ通過する。いくつかの実施態様における第一のビームスプリッタ810−1は、50:50のビームスプリッタである。他の実施態様における第一のビームスプリッタ810−1は、二色性ビームスプリッタである。
第二のビームスプリッタ810−2は、第一のビームスプリッタ810−1に隣接しており(第一のビームスプリッタ810−1と直接的光通信状態にあり)、第一のビームスプリッタ810−1からの入射光を、第三の光路及び第四の光路内へ分割する。第三の光路は、第二のビームスプリッタ810−2へ入射する光に実質的に共線であり、第一のビームステアリング・エレメント812−1へ通過する。第四の光路は、第二のビームスプリッタ810−2へ入射する光に対して実質的に直角であり、第二のビームステアリング・エレメント812−2へ通過する。いくつかの実施態様における第二のビームスプリッタ810−2は、50:50のビームスプリッタである。他の実施態様における第二のビームスプリッタ810−2は、二色性ビームスプリッタである。
ビームステアリング・エレメント812(例えば、812−1〜812−4)は、ビームステアリング・エレメントの一つの面に入射する光の方向を変化させるように構成される。ビームステアリング・エレメント812は、光の方向を変化させる適切な光学デバイスである。例えば、いくつかの実施態様におけるビームステアリング・エレメント812は、プリズム(例えば、折りたたみ式プリズムまたは屈曲プリズム)である。いくつかの実施態様におけるビームステアリング・エレメント812は、ミラーである。いくつかの実施態様におけるビームステアリング・エレメント812は、他の適切な光学デバイス、または複数のデバイスの組み合わせである。
図8に戻ると、第一のビームステアリング・エレメント812−1は、第二のビームスプリッタ810−2に隣接して直接的光通信状態にあり、第三の光路から光(例えば、第二のビームスプリッタ810−2への入力に共線な第二のビームスプリッタ810−2の出力)を受ける。第一のビームステアリング・エレメント812−1は、第四の光路に対して実質的に直角な(及び、いくつかの実施態様においては、ビームスプリッタ212の光路によって定義される平面に対して直角な、例えば、x−y平面)方向にある光を、第一の光センサ112−1へと逸らす。第一のビームステアリング・エレメント214−1の出力は、矢印31−1によって表す。
第二のビームステアリング・エレメント812−2は、第二のビームスプリッタ810−2に隣接して直接的光通信状態にあり、第四の光路からの光(例えば、第二のビームスプリッタ810−2の直角な出力)を受ける。第二のビームステアリング・エレメント812−2は、第三の光路に対して実質的に直角な方向(及び、いくつかの実施態様においては、ビームスプリッタ810の光路によって定義される平面に対して直角な、例えば、x−y平面)にある光を、第二の光センサ112−2へと逸らす。第二のビームステアリング・エレメント812−2の出力は、矢印31−2によって表す。
上述のように、第一のビームスプリッタ810−1は、(上記に考察したように)第一の光路に沿って第二のビームスプリッタ810−2へ、また、第二の光路に沿って第三のビームスプリッタ810−3へ光を通過させる。
第三のビームスプリッタ810−3は、第一のビームスプリッタ810−1に隣接し(第一のビームスプリッタ810−1と直接的光通信状態にあり)、第一のビームスプリッタ810−1からの入射光を、第五の光路及び第六の光路内へ分割する。第五の光路は、第三のビームスプリッタ810−3へ入射する光に実質的に共線であり、第三のビームステアリング・エレメント812−3へ通過する。第六の光路は、第三のビームスプリッタ810−3へ入射する光に対して実質的に直角であり、第四のビームステアリング・エレメント812−4へ通過する。いくつかの実施態様における第三のビームスプリッタ810−3は、50:50のビームスプリッタである。他の実施態様における第三のビームスプリッタ810−3は、二色性ビームスプリッタである。
第三のビームステアリング・エレメント812−3は、第三のビームスプリッタ810−3に隣接して直接的光通信状態にあり、第五の光路からの光(例えば、第三のビームスプリッタ810−3への入力に共線な第三のビームスプリッタ810−3の出力)を受ける。第三のビームステアリング・エレメント812−3は、第三の光路に対して実質的に直角な方向(及び、いくつかの実施態様においては、ビームスプリッタ810の光路によって定義される平面に対して直角な、例えば、x−y平面)にある光を、第三の光センサ112−3へと逸らす。第三のビームステアリング・エレメント812−3の出力は、矢印31−3によって表す。
第四のビームステアリング・エレメント812−4は、第三のビームスプリッタ810−3に隣接して直接的光通信状態にあり、第六の光路からの光(例えば、第三のビームスプリッタ810−3の直角な出力)を受ける。第四のビームステアリング・エレメント812−4は、第六の光路に対して実質的に直角な方向(及び、いくつかの実施態様においては、ビームスプリッタ810の光路によって定義される平面に対して直角な、例えば、x−y平面)にある光を、第四の光センサ112−4へと逸らす。第四のビームステアリング・エレメント812−4の出力は、矢印31−4によって表す。
図8に示すように、第一の及び第三のビームステアリング・エレメント812−1、812−3の出力路は、第二及び第四のビームステアリング・エレメント812−2、812−4の出力路とは反対方向にある。したがって、レンズ・アセンブリ520によってキャプチャされた画像は、画像アセンブリの反対側に取り付けられた光センサ上へ投影される。しかしながら、ビームステアリング・エレメント812は、これらの特定の方向に向く必要はない。むしろ、ビームステアリング・エレメント812のいずれも、各ビームステアリング・エレメント812の出力路を適切な方向へ誘導するように配置できる。例えば、いくつかの実施態様において、すべてのビームステアリング・エレメント812は、光を同方向へ誘導する。そのような場合では、すべての光センサが、単一基板に取り付けられてもよい。択一的に、いくつかの実施態様においては、ビームステアリング・エレメント812の一つ以上が、入射光に対して実質的に直角に、しかしビームスプリッタ810の光路によって定義される実質的に同じ平面内に(例えば、x−y平面内に)光を誘導する。
本開示による画像収集に対する適切なデバイス及び戦略の更なる実施態様は、すべての目的で参照によって全文が本明細書に援用される2015年3月20日に出願の−米国非仮出願第14/664,754号に開示されている。
ハイパースペクトル撮像
ハイパースペクトル及びマルチスペクトル撮像は、一般的にスペクトル撮像またはスペクトル解析と呼ばれる分光法のより大きな部門に関連する技術である。典型的に、ハイパースペクトル撮像は、複数の画像の取得に関し、各画像は、連続的なスペクトル域に渡ってキャプチャされる狭スペクトル帯を表す。例えば、5以上(例えば、5、10、15、20、25、30、40、50以上)のスペクトル帯であり、各々が、1nm以上(例えば、1nm、2nm、3nm、4nm、5nm、10nm、20nm以上)のFWHM帯域幅を有し、(例えば、400nmから800nmの)隣接するスペクトル域をカバーする。対照的に、マルチスペクトル撮像は、複数の画像の取得に関し、各画像は、不連続なスペクトル域に渡ってキャプチャされる狭スペクトル帯を表す。
本開示の目的のため、用語「ハイパースペクトル」及び「マルチスペクトル」は、相互に置換可能に使用され、複数の画像に言及し、連続または不連続なスペクトル域に渡ってキャプチャされるかどうかにかかわらず、各画像は、狭スペクトル帯を表す(10nm〜30nm、5nm〜15nm、5nm〜50nm、100nm未満、1〜100nm等のFWHM帯域幅を有する)。例えば、いくつかの実施態様においては、ハイパースペクトル・データキューブ1336−1の波長1−Nは、連続スペクトル域(例えば、400nm〜800nm)に渡る隣接波長またはスペクトル帯である。他の実施態様においては、ハイパースペクトル・データキューブ1336−1の波長1−Nは、不連続スペクトル域(例えば、400nm〜440nm、500nm〜540nm、600nm〜680nm、及び900〜950nm)に渡る非隣接波長またはスペクトル帯である。
本明細書の用語「狭スペクトル域」は、波長の連続スパンを指し、典型的に、約100nmを超えないFWHMスペクトル帯から構成される。特定の実施形態における狭帯域光は、約75nm、50nm、40nm、30nm、25nm、20nm、15nm、10nm、5nm、4nm、3nm、2nm、1nmを超えない、または未満のFWHMスペクトル帯から構成される。いくつかの実施態様においては、本明細書に開示の方法及びデバイスによって撮像される波長は、一つ以上の可視、近赤外、短波長赤外線、中央波長赤外線、長波長赤外線及び紫外線(UV)スペクトルから選択される。
用語「広帯域」は、少なくとも一つの帯域の相当な部分に渡る構成波長を含む光を意味する。例えば、その帯域の少なくとも20%、または少なくとも30%、または少なくとも40%、または少なくとも50%、または少なくとも60%%、または少なくとも70%、または少なくとも80%、または少なくとも90%、または少なくとも95%、もしくは全帯域に渡り、任意で、一つ以上の他の帯域内の構成波長を含む。「白色光源」は、少なくとも可視帯の相当な部分に渡って延在するので、広帯域と見なされる。特定の実施形態においては、広帯域光は、電磁スペクトルの少なくとも100nmを横切る構成波長を含む。他の実施形態における広帯域光は、電磁スペクトルの少なくとも150nm、200nm、250nm、300nm、400nm、500nm、600nm、700nm、800nmまたはそれ以上を横切る構成波長を含む。
用語「狭帯域」は、狭いスペクトル領域のみに渡る構成要素を含む光を意味する。例えば、単一帯の20%未満、または15%未満、または10%未満、または5%未満、または2%未満、または1%未満、または0.5%未満。狭帯域光源は、単一帯に限定される必要はなく、複数の帯域の波長を含んでもよい。複数の狭帯域光源が、単一帯の小さな部分内の光を各々個々に生成してもよいが、一緒に、一つ以上の帯域の相当な部分をカバーする光を生成してもよい。例えば、一つの広帯域光源を一緒に構成してもよい。特定の実施形態における広帯域光は、電磁スペクトルの100nm以下を横切る構成波長を含む(例えば、100nmを超えないスペクトル帯域幅を有する)。他の実施形態における狭帯域光は、電磁スペクトルの90nm、80nm、75nm、70nm、60nm、50nm、40nm、30nm、25nm、20nm、15nm、10nm、5nm以下のスペクトル帯域幅を有する。
本明細書で用いる光源の「スペクトル帯域幅」は、最大輝度の少なくとも半分、すなわち、「半値全幅」(FWHM)スペクトル帯域幅として既知である輝度を有する構成波長のスパンに言及する。多くの発光ダイオード(LED)は、単一分離波長よりも多くの波長で光を放射するため、狭帯域エミッタである。したがって、狭帯域光源は、「特徴的波長」または「中心波長」、すなわち、最大輝度で放射される波長ならびに特徴的スペクトル帯域幅、例えば、特徴的波長の輝度の少なくとも半分で放射される波長スパンを有すると説明できる。
「コヒーレント光源」は、同位相で単一波長の電磁放射線を放射する光源を指す。したがって、コヒーレント光源は、1nm未満のスペクトル帯域幅を有する一種の狭帯域光源である。コヒーレント光源の非限定的実施例は、レーザ及びレーザ型LEDを含む。同様に、非コヒーレント光源は、1nmを超えるスペクトル帯域幅を有する電磁放射線を放射し、及び/または同相ではない。この点に関して、非コヒーレント光は、光のスペクトル帯域幅に応じて、狭帯域または広帯域光であり得る。
適切な広帯域光源104の例は、ハロゲンランプ、キセノンランプ、水銀媒体アーク・ヨウ素ランプ、及び広帯域発光ダイオード(LED)等の白熱光を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態においては、異なる波長にある光輝度をバランスさせる、特定波長の信号レベルを増加する、または狭帯域波長を選択するために、標準またはカスタム・フィルタが使用される。対象者の広帯域照明は、対象者のカラー画像をキャプチャする場合、またはハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像システムの焦点を定める場合に特に有益である。
適切な狭帯域非コヒーレント光源104の例は、狭帯域発光ダイオード(LED)、スーパー・ルミネセント・ダイオード(SLD)(すべての目的で参照によって全文が本明細書に援用されるレディングB.、arVix:1110.6860(2011)を参照)、ランダム・レーザ、及び、狭帯域フィルタに覆われた広帯域光源を含むが、これらに限定されない。適切な狭帯域コヒーレント光源104の例は、レーザ、及びレーザ型発光ダイオードを含むが、これらに限定されない。本明細書に説明の撮像システムには、コヒーレント及び非コヒーレント狭帯域光源104の両方が使用できるが、コヒーレント照明は、結像を損なう小斑アーティファクトが発生するので、全視野撮像には余り適さない(Oliver、B.M.、ProcIEEE51、220−221(1963)を参照)。
従来のHSIシステムは、空間走査及びスペクトル走査の、二つの走査方法を伴う。空間走査方法は、ホイスク・ブルーム(点走査)測定器またはプッシュ・ブルーム(線走査)測定器内の一行のピクセルのケースにおいて、各ピクセルに対する完全なスペクトルを取得してから、シーンを空間的に走査することによって、ハイパースペクトル画像を生成する。凝視または面走査撮像とも呼ばれるスペクトル走査方法は、単一露光において2−D検出器アレイでシーン全体をキャプチャし、それから、データキューブを完成させるために波長をステッピングすることを伴う。
ハイパースペクトル医用撮像
本開示は、ハイパースペクトル/マルチスペクトル医用撮像(HSMI)に有用なシステム及び方法を提供する。HSMIは、異なる波長の光と、人体の一部、特に皮膚またはその直下に位置する組織との間で生じる相互作用を識別することに依存する。例えば、よく知られているように、デオキシヘモグロビンは、700nmの光を、水が吸収するよりも大量に吸収するが、水は、デオキシヘモグロビンに比べ、1200nmの光を非常に大量に吸収する。700nm及び1200nmで、デオキシヘモグロビン及び水から構成さる二成分系の吸光度を測定することによって、二成分系の吸収へのデオキシヘモグロビン及び水の個々の貢献、すなわち、両成分の濃度を容易に判定できる。拡大解釈すれば、より複雑な系(例えば、ヒト皮膚)の個々の成分が、その系からの照明反射または後方散乱の複数の波長の吸収を測定することによって判定できる。
ハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像及び系(例えば、皮膚)の各々個々の成分によって測定される光の、種々の波長間の特定の相互作用は、データがハイパースペクトル/マルチスペクトル・データキューブへと構築されると、ハイパースペクトル/マルチスペクトル・シグネチャを生成する。具体的には、異なる領域(例えば、単一対象者の異なるROI、または異なる対象者からの異なるROI)は、例えば、領域内における病状の存在、領域の生理的構造、及び/または領域内における化学薬品の存在に応じて、光に対して異なる相互作用を示す。例えば、脂肪、皮膚、血液及び肉のすべては、互いに異なって、光の種々の波長に相互作用する。任意のタイプの癌病変は、光の種々の波長と、通常の皮膚、非癌病変、及び他のタイプの癌病変とは異なって相互作用する。同様に、(例えば、血液内の、または皮膚上の)任意の化学物質は、光の種々の波長に、他のタイプの化学物質とは異なって相互作用する。したがって、対象者の各照明領域から取得された光は、領域の特徴に基づくスペクトル・シグネチャを有し、シグネチャは、その領域に関する医学情報を含む。
複雑ではあるが、皮膚の構造は、二枚の別個で構造的に異なる層、すなわち表皮及び真皮として近似できる。これら二層は、組成の相違から、非常に異なる散乱及び吸収特性を有する。表皮は皮膚の外層であり、メラニン色素を生成するメラノサイトと呼ばれる特殊な細胞を有する。光は、主に表皮に吸収されるが、表皮での散乱は、無視できると見なされる。詳しくは、すべての目的で参照によって全文が本明細書に援用されるG.H.Findlay,”Blue Skin,” British Journal of Dermatology83(1),127−134(1970)を参照。
真皮は、コラーゲン線維及び血管が高密度に集まっており、その光学特性は、表皮のそれとは非常に異なる。血の気のない真皮の光吸収は、無視してもよい。しかし、オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン等の血液の色素ならびに水は、真皮における光の主要な吸収体である。コラーゲン線維による散乱、及び真皮内の発色団による吸収が、皮膚への光の透過の深さを決定する。
対象者の表面の照明に使用される光は、皮膚内へ透過する。光が透過する程度は、特定の光の波長に依存する。例えば、可視光に関しては、波長が長いほど、光の皮膚内への透過は、より深い。例えば、400nm紫色光の約32%のみが、ヒト皮膚の真皮内へ透過するが、700nm赤色光の85%以上が、真皮内へ、またはそれを越えて透過する(すべての目的で参照によって全文が本明細書に援用されるCapinera J.L.,Encyclopedia of Entomology,2nd Edition,Springer Science(2008)のページ2854を参照)。本開示の目的において、「組織の照明」、「表面からの光の反射」などに言及する場合、それは、対象者内への光の透過距離に関係なく、検出のための適切な波長の光が、対象者の組織から後方散乱することを意味する。例えば、赤外線の特定波長が、皮膚表面下へ透過して、対象者の表面下の組織を照明する。
手短に言えば、本明細書に説明するシステム上の照明器(複数可)からの光が、対象者の表面組織を透過し、光子が組織内で散乱して、組織内で何度も弾む。いくつかの光子は、光のスペクトル全体にわたる既知のプロファイルで、酸化ヘモグロビン分子に吸収される。同様に光子は、非酸化ヘモグロビン分子によっても吸収される。光学式検出器で解像される画像は、皮膚を介してレンズ・サブシステムへ散乱して戻る光の光子から構成される。この様式における画像は、組織内の種々の発色団によって吸収されない、または組織内の散乱に失われない光を表す。いくつかの実施形態においては、組織の表面を透過しない照明器からの光は、偏光器の使用によって解消される。同様に、いくつかの光子は、湖に反射する太陽光線のように、皮膚の表面から空気中へ跳ね返る。
したがって、対象者の皮膚組織を異なる深さで検査するために、異なる波長の光が使用されてもよい。概して、高周波短波長可視光は、表皮内に存在するエレメントを調査するのに有益であり、低周波長波長可視光は、表皮及び真皮の両方を調査するのに有益である。さらに、特定の赤外波長は、表皮、真皮及び皮下組織を調査するのに有益である。
可視及び近赤外(VNIR)スペクトル範囲内の低輝度放射照度では、熱影響が無視できる場合、主要な光組織相互作用は、反射、屈折、散乱及び吸収を含む。通常のコリメート入射光に対しての、空気組織界面における皮膚の正反射は、典型的に、250〜3000ナノメータ(nm)波長範囲内で、約4%〜7%のみである。更なる詳細は、すべての目的で参照によって全文が本明細書に援用されるR.R.Anderson and J.A.Parrish,”The optics of human skin,”Journal of Investigative Dermatology77(1),13−19(1981)を参照。空気組織界面反射を無視し、角質層後の入射光の全拡散を推定すると、定常状態VNIR皮膚反射率は、最初に表皮の吸収を生き残ってから、真皮層内の等方散乱によって表皮層の方へ反射して戻り、それから再び表皮層を通過した後に最終的に皮膚から現れる光としてモデル化できる。
したがって、本明細書に説明のシステム及び方法は、多種多様な病状の診断及び特徴づけに使用できる。一つの実施形態においては、患者の病状を評価するために、一つ以上の皮膚または血液成分の濃度が測定される。医用評価に有用な成分の非限定的例は、デオキシヘモグロビン・レベル、オキシヘモグロビン・レベル、全ヘモグロビン・レベル、酸素飽和度、酸素灌流、水分補給レベル、全ヘマトクリット・レベル、メラニン・レベル、コラーゲン・レベル及びビリルビン値を含む。同様に、皮膚または血液成分の経時的パターン、勾配または変化は、患者の病状に関する情報を提供するように使用できる。
ハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像によって評価が可能な病状の非限定的例は、組織虚血、潰瘍形成、潰瘍進行、褥瘡形成、褥瘡進行、糖尿病性足部潰瘍形成、糖尿病性足部潰瘍進行、静脈うっ血、静脈潰瘍疾患、末梢動脈病、アテローム硬化、感染、ショック、心不全、呼吸不全、血液量減少、糖尿病の進行、うっ血性心不全、敗血症、脱水、出血、出血ショック、高血圧、癌(例えば、腫瘍または皮膚病変の検出、診断または分類)、網膜異常(例えば、糖尿病性網膜症、黄斑変性または角膜変性)、皮膚傷、火傷、化学的または生物学的薬剤への曝露及び炎症反応を含む。
一つの実施形態においては、本明細書に説明のシステム及び方法は、組織酸素測定、それに対応して、表層血管系内の酸素測定から導かれる患者の健康に関する病状を評価するために使用される。特定の実施形態においては、本明細書に説明のシステム及び方法は、酸化ヘモグロビン、脱酸素ヘモグロビン、酸素飽和度及び酸素灌流の測定を可能にする。これらのデータを処理することは、例えば、重症虚血肢、糖尿病性足部潰瘍、褥瘡、末梢血管疾患、外科組織健康状態などの病状に対する診断、予後、治療の指定、手術の指定及び手術の実行などに関して、医師を支援する情報を提供する。
一つの実施形態においては、本明細書に説明のシステム及び方法は、糖尿病及び褥瘡を評価するために使用される。糖尿病性足部潰瘍の発現は、一般的に、皮膚の真皮と、歩行中の足を緩衝する皮下脂肪との間のバリヤへの破れの結果である。この破裂は、真皮への圧力上昇に至り、組織虚血及び最終的な組織死を生じ、潰瘍の形態で究極的に現れる(Frykberg R.G. et al.,Diabetes Care 1998;21(10):1714−9)。ハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像によるオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン及び/または酸素飽和度レベルの測定は、例えば、ROIにおける潰瘍形成の可能性、潰瘍の診断、潰瘍に対する境界の識別、潰瘍形成の進行または後退、潰瘍を回復に関する予後、潰瘍から生じる切断の可能性に関する医学情報を提供できる。例えば、糖尿病性足部潰瘍などの、潰瘍の検出及び特徴づけのためのハイパースペクトル/マルチスペクトル方法に関する詳しい情報は、すべての目的において全文が参照によって本明細書に援用される米国特許出願公開第2007/0038042号及びNouvong A. et al.,Diabetes Care.2009 Nov;32(11):2056−61に説明がある。
病状に関する他の例は、組織生存度(例えば、組織の死または生存、及び/または生存維持を予測できるか)、組織虚血、悪性細胞または組織(例えば、良性腫瘍から悪性腫瘍を区別、異形成、前癌組織、転移)、組織感染及び/または炎症、及び/または病原体の存在(例えば、細菌またはウイルス・カウント)を含むが、これらに限定されない。いくつかの実施形態は、相互から異なるタイプの組織を差別化すること、例えば、肉、皮膚及び/または血管系から骨を差別化することを含む。いくつかの実施形態は、血管系の特徴づけを排除する。
更に他の実施形態においては、本明細書が提供するシステム及び方法は、例えば、外科マージンを判定する、切除術の前または後に外科マージンの適切さを評価する、近リアルタイムまたはリアルタイムで組織生存度を評価またはモニターする、または画像誘導外科手術の支援するために、手術中に使用できる。手術中のハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像の使用の詳細については、すべての目的において全文が参照によって本明細書に援用されるHolzer M.S. et al.,J Urol.2011 Aug;186(2):400−4;Gibbs−Strauss S.L. et al.,Mol Imaging.2011 Apr;10(2):91−101、及びPanasyuk S.V. et al.,Cancer Biol Ther.2007 Mar;6(3):439−46を参照。
医用評価におけるハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像の使用の詳細については、例えば、すべての目的において全文が参照によって本明細書に援用されるChin J.A. et al.,J VascSurg.2011 Dec;54(6):1679−88;Khaodhiar L. et al.,Diabetes Care 2007;30:903−910;Zuzak K.J. et al.,Anal Chem.2002 May1;74(9):2021−8;Uhr J.W. et al.,Transl Res.2012 May;159(5):366−75;Chin M.S. et al.,J Biomed Opt.2012 Feb;17(2):026010;Liu Z. et al.,Sensors(Basel).2012;12(1):162−74;Zuzak K.J. et al.,Anal Chem.2011 Oct1;83(19):7424−30;Palmer G.M. et al.,J Biomed Opt.2010 Nov−Dec;15(6):066021;Jafari−Sarafand Gordon,Ann Vasc Surg.2010 Aug;24(6):741−6;Akbari H. et al.,IEEE Trans Biomed Eng.2010 Aug;57(8):2011−7;Akbari H. et al.,Conf Proc IEEEEng Med Biol Soc.2009:1461−4;Akbari H. et al.,Conf Proc IEEE Eng Med Biol Soc.2008:1238−41;Chang S.K. et al.,Clin Cancer Res.2008 Jul1;14(13):4146−53;Siddiqi A.M. et al.,Cancer.2008 Feb25;114(1):13−21;LiuZ. et al.,Appl Opt.2007 Dec1;46(34):8328−34;ZhiL. et al.,Comput Med Imaging Graph.2007 Dec;31(8):672−8;Khaodhiar L. et al.,Diabetes Care.2007 Apr;30(4):903−10;Ferris D.G. et al.,J Low Genit Tract Dis.2001 Apr;5(2):65−72;Greenman R.L. et al.,Lancet.2005 Nov12;366(9498):1711−7;Sorg B.S. et al.,J Biomed Opt.2005 Jul−Aug;10(4):44004;Gillies R. et al.及びDiabetes Technol Ther.2003;5(5):847−55を参照。
更に他の実施形態においては、本明細書に提供するシステム及び方法は、例えば、外科マージンを判定する、切除術の前または後に外科マージンの適切さを評価する、近リアルタイムまたはリアルタイムで組織生存度を評価またはモニターする、または画像誘導外科手術を支援するために、手術中に使用できる。手術中のハイパースペクトル/マルチスペクトル撮像の使用のさらなる情報については、すべての目的において全文が参照によって本明細書に援用されるHolzer M.S. et al.,J Urol.2011 Aug;186(2):400−4;Gibbs−Strauss S.L. et al.,Mol Imaging.2011 Apr;10(2):91−101及びPanasyuk S.V. et al.,Cancer Biol Ther.2007 Mar;6(3):439−46を参照。
実施例1 感度最大化による組織酸素付与測定のための波長選択
最初の試みは、メラニン(例えば、表面組織内の主要背景発色団)に対する感度を最小にしながら、オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン(例えば、関心発色団)に対する感度を最適化する波長を選択することによって、ヒト組織内の組織酸素付与の正確な測定が可能な、最小セットの8波長を選択することであった。一セットの波長を選択するために、以下の比率を理想的に最大化する
Figure 0006353145
と定義される数的最適化を使用する。
Figure 0006353145
上式のdOXYは、測定オキシヘモグロビン濃度における変化であり、dDEOXYは、測定デオキシヘモグロビン濃度における変化であり、dcoxyは、オキシヘモグロビン濃度における変化であり、dcdeoxyは、デオキシヘモグロビン濃度における変化であり、dcメラニンは、メラニン濃度における変化である。適切なセットの波長
Figure 0006353145
は、真のオキシヘモグロビン濃度coxy/cdeoxyへ、測定OXY/DEOXYの感度を上昇させて、OXY及びDEOXY間の交差感度、ならびにメラニン濃度cメラニンへの感度を最小にする。
Figure 0006353145
の潜在的なメンバーは、500〜640nmで、5nmの倍数に制限された。しかしながら、実践においては、表現式は、いずれの波長範囲及び相対波長ステップに渡っても評価できる。
任意の候補の波長セット
Figure 0006353145
に対するLを評価するために、ランダムな濃度範囲coxy、cdeoxy及びcメラニンを使用して、波長セット
Figure 0006353145
に対する組織反射率をシミュレーションした。シミュレーション組織反射率へ、それから、OXY及びDEOXYを推定するために、米国特許第8,644,911号が提供するオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン測定のためのハイパースペクトル・アルゴリズムを適用した。式1内の導関数は、coxy、cdeoxy及びcメラニンを、濃度の僅かな変化(〜10−6)で動揺させて、動揺濃度のシミュレーション組織反射率から動揺OXY及びDEOXYを推定することによって近似した。
オキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビン及びメラニンの動揺濃度(coxy,p、cdeoxy,p及びcメラニン,p)、及び動揺OXY及びDEOXY推定値(OXY及びDEOXY)に対するOXY/DEOXYの感度は、次式で近似する。
Figure 0006353145
OXY及びDEOXY間の交差感度は、次式で近似する。
Figure 0006353145
メラニンへの感度は、次式で近似する。
Figure 0006353145
Lは、式7に対して式2を評価し、その解を式1内へ代入することによって求めた。各ケースにおけるcx,p=c+10−6。固定
Figure 0006353145
でcoxy、cdeoxy及びcメラニンのランダム・セットに対して、Lの中央値を求めた。誘導網羅的なサーチによって(例えば、遺伝的アルゴリズムを使用して)選択された異なる
Figure 0006353145
を使用して、Lを最大にする
Figure 0006353145
が発見されるまで、このプロセスを繰り返した。解析からの最終セットの選択波長は、500nm、530nm、545nm、570nm、585nm、600nm、615nm及び640nmであった。
実施例2 臨床データに対する網羅的なサーチによる、組織酸素付与測定のための波長選択
サーチの目的は、すべての目的のために参照によって全文が本開示に援用される米国特許第8,644,911号に説明の15波長セット(500nm、510nm、520nm、530nm、540nm、550nm、560nm、570nm、580nm、590nm、600nm、610nm、620nm、640nm及び660nm)と同程度に、組織酸素付与測定を実行する複数の8波長セットを見つけることであった。
約50人の健康な患者からの169のハイパーキューブ(すなわち、上記で開示された15波長の各々でキャプチャした画像セット)を含む参照データ・セットを、この解析のために使用した。手短に言えば、各ピクセルに対する基線オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン値を決定するために、各ハイパーキューブを全15波長で、米国特許第8,644,911号に開示されるハイパースペクトル・アルゴリズムに従って処理した。それから同じハイパーキューブへ、8波長のユニークなサブセットで、アルゴリズムを適用した。その結果の、8波長の各サブセットに対するOXY及びDEOXYマップを、それから、全15波長を使用して測定した基線オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン値に比較した。15及び8波長処理マップは、平均値セグメントへ分割し、比較し、それらの相関関係を評価した。プロセスは、元の15波長セットからの8波長の、全6435の組み合わせに対して実行した。
OXY及びDEOXYマップは、複数の波長での一セットの測定反射マップ、R測定(λ)から、組織反射率を推定吸収度へ変換して、相対オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン濃度を推定することによって生成した。測定反射率とOXY及びDEOXYとの関係は、次式で説明できる。
Figure 0006353145
上式のA(λ)は、次式で定義する推定吸収度である。
Figure 0006353145
上式のR測定(λ)は、ハイパースペクトル撮像デバイスによってキャプチャされた組織の波長依存反射画像である。
反射率から推定吸収度への、及び相対濃度への変換は、吸収非散乱媒体を通過する光の輝度が、進行距離と媒体の吸収係数との積で、指数的に減衰すると考えるランベルト・ベールの法則による。
キュベット内の非散乱媒体を通過する光の単純なケースにおいて、初期輝度I及び出力輝度Iを有して、物質の混合物で満たされた長さLのキュベットへ入射する光は、μ=ΣCεの全吸収係数を有する。吸収度A(λ)は、対数的に輝度Iと出力輝度Iの比に関係し、透過率T=I/Iとも呼ばれ、モル濃度Cを介してキュベット内の個々の発色団の吸収スペクトルε(λ)に直線的に比例し、次式で定義される。
Figure 0006353145
キュベット側長L及びモル吸収スペクトルε(λ)が知られているため、濃度Cは、直線的に最小二乗法に適合させるによって求められる。
しかし、組織を通過する光は、組織から出る前に複数の吸収及び散乱事象に遭遇するため、次式で表す修正ランベルト・ベール法を使用する必要がある。
Figure 0006353145
上式の関数L(μ’(λ))は、透過前に組織を通過する光の有効平均路長であり、組織の散乱特性及び光の波長の関数である。L(μ’(λ))は、複数の関心波長に渡る平均算出によって定数へ単純化でき、次式によって定義する。
Figure 0006353145
それから、修正ランベルト・ベール法は、推定吸収度及び相対濃度の関係を定義する式へ単純化する。
Figure 0006353145
簡略修正ランベルト・ベール法は、C及びkが、線形最小二乗適合を介して求めることが可能という点で、式10に類似する。重要なことは、発色団の濃度Cが相対濃度kに比例し、また、相対濃度のみが関心事である場合、L(μ’(λ))及び〜Lの正確な知識は要求されないことである。
8波長の各候補サブセットからの測定反射率を式13へ適用し、推定吸収度は、次式の一次結合としてモデル化した。
Figure 0006353145
上式のεoxy(λ)及びεdeoxy(λ)は、オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンのモル吸収係数であり、k及びkは、オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンの相対濃度であり、λは、組織を検査する光の波長である。メラニンによる吸収貢献を明らかにするための一次結合には、定数k、線形k、及び二次式kが存在する。各kは、線形最小二乗適合によって求めた。
最終的に、オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビンの相対濃度を、次式によってOXY及びDEOXYへ変換した。
Figure 0006353145
上式のcoxy及びcdeoxyは、相関関係実験に基づいて決定した縮尺係数であり、cスケールは、整容目的で選択された任意のスケール定数である。
従来は、医用ハイパースペクトル撮像によって測定されたオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン値は、画像内のピクセルのサブセットに渡る平均として、医師へ提示される。したがって、15波長標準に比較して8波長候補サブセットの精度を評価するために、平均OXY及びDEOXY値を、約40x40ピクセルの複数の隣接正方形に渡って平均化した。その結果の、8及び15波長のセットを使用して測定したOXY及びDEOXYの平均を、各ハイパーキューブに対して比較した。OXYマップに対する正方形分割の一実施例を図9に示す。
8波長を使用するオキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン測定の精度を向上させるために、その結果を、15波長を使用して達成されたものに相関させるように線形補正を適用した。OXY及びDEOXYに対する線形補正は、線形モデルへOXY及びDEOXYの実測を適合させることによって行った。
Figure 0006353145
上式のOXY15,n及びDEOXY15,nは、15波長の結果の平均値であり、OXY8,1及びDEOXY8,1は、8波長の結果の平均値である。nの値は、n=9x9x169=13,689で、通常の集団から取り出した169枚の画像に対する二乗平均の合計数に匹敵した。値oc、oc及びocは、OXYのための線形補正係数であり、dc、dc及びdcは、DEOXYのための線形補正係数である。係数oc及びdcは、線形最小二乗適合を使用して解くことができる。係数を式19及び式20へ代入することは、補正OXY及びDEOXY値の評価を可能にする。
Figure 0006353145
それから、8波長候補サブセットから生成された補正OXY及びDEOXY値は、拡散プロットを統計的モデルへ適合させ、8波長の全サブセットに対する決定係数(R)を演算することによって、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXY値に対して評価した。1に近いR値が望ましく、良い適合を示す。Rは、次式によって評価できる。
Figure 0006353145
上式の
Figure 0006353145
は、平均8波長OXY及びDEOXY値であり、yは、8波長結果のエレメントであり、fは、統計的モデルの対応エレメントであり、結果的に対応15波長OXYまたはDEOXY値である(すなわち、45度線)。図10A〜10Bは、各々、8波長の例示的サブセットに対するOXYまたはDEOXY拡散プロットを示す。
拡散プロット比較の評価は、少なくとも0.99のR値で全15波長を使用して取得されたOXYまたはDEOXY測定の両方に相関する測定値を提供する二つの8波長サブセットを提示した。有利に、サブセット2(ID5778)内の波長640nmを波長660nmで置換しても、少なくとも0.99のR値で全15波長を使用して取得されたものに相関するOXY及びDEOXY測定を提供する8波長サブセットが得られる。これらのサブセットを表1に示す。
Figure 0006353145
特定された波長は、8波長及び15波長間に、ほぼ完璧な相関関係を有する。特に、第一のサブセットは、510nm及び660nm間の波長を含み、第二のサブセットは、520nm及び640nm間の波長を含む。第一のサブセットのスパンと第二のサブセットのスパンとの間の30nmの相違は、適切なハイパースペクトル・カメラの設計に、いくらかの柔軟性を許容する。
実施例3 最適サブセット#2の評価
全15波長での健康な人からの足底部の画像を含む個々のデータ・セットを、サブセット5778(最適サブセット番号2)における全15波長または8波長のいずれかを使用して処理した。図11A〜11Eに示すように、全15波長を使用して生成された処理OXY及びDEOXYマップ(図11AはOXY、図11CはDEOXY)と、8波長のみを使用して生成されたもの(図11BはOXY、図11DはDEOXY)との間には、最小の視覚的相違があった。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正した。図11Eは、組織のネイティブ画像を示す。
それから、8波長を使用して測定された補正及び非補正OXY及びDEOXYピクセル値に対する統計を、全15波長を使用して測定されたものに対してプロットした。図12A及び12Cは、各々、三つのOXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムである。図示のように、8波長及び15波長解析からのピクセル・データを使用して生成されたヒストグラムの形状は、類似している。図12B及び12Dは、全15波長を使用して測定されたピクセル値に対してプロットされた、8波長を使用して測定された非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットである。図示のように、8波長を使用して生成された補正及び非補正データと、15波長または8波長(補正または非補正)で生成されたデータの平均値との間では、差が最小である。
それから、マップの正方形セグメントを平均化することによって、15及び8波長で生成されたOXY及びDEOXYマップの定性分析を実行した。図13A及び13Cは、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。それから、15波長を使用して生成されたマップ内の平均値と、8波長を使用して生成された補正マップとの間の差を判定した。図13B及び13Dは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた平均値間での差を示す。正の差値は、過度の予測を示し、負の値は過小予測を示す。図示のように、8波長のみの使用によって導入されるエラーは最小限であり、肢の端に沿ってのみ顕著である。
実施例4 最適サブセット#2の更なる評価
全15波長での健康な人の足の底部の画像を含むもう二つのデータ・セットを、さらに、サブセット5778(最適サブセット番号2)内の全15波長または8波長のいずれかを使用して処理した。図14A〜14Eに示すように、第一のデータ・セットに対する全15波長を使用して生成された処理OXY及びDEOXYマップ(図14AはOXY、図14CはDEOXY)と、8波長のみを使用して生成されたもの(図14BはOXY、図14DはDEOXY)と間には最小視覚差があった。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正した。図14Eは、組織のネイティブ画像を示す。
それから、8波長を使用して測定された補正及び非補正OXY及びDEOXYピクセル値に対する統計を、全15波長を使用して測定したものに対してプロットした。図15A及び15Cは、各々、三つのOXY及びDEOXYマップのピクセル値分布を示すヒストグラムである。図15B及び15Dは、全15波長を使用して測定されたピクセル値に対してプロットされた、8波長を使用して測定された非補正及び補正ピクセル値の拡散プロットである。ヒストグラムに示すように、8波長を使用して生成された非補正及び補正マップは、全15波長を使用して生成された波長マップよりも高いOXY値及び低いDEOXY値を有する。拡散プロット及び平均統計は、8波長を使用して生成されたマップが、全15波長を使用して生成されたマップに比べ、OXY値を過度に予測し、DEOXY値を僅かに過小予測することを示す。
それから、15及び8波長で生成されたOXY及びDEOXYマップの定性分析を、マップの正方形セグメントを平均化することによって実行した。図16A及び16Cは、全15波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた約40ピクセルの正方形に対する平均ピクセル値を示す。十字は、各正方形の右下を示す。それから、15の波長を使用して生成されたマップ及び8波長を使用して生成された補正マップにおける平均値間の差を判定した。図16B及び16Dは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた平均値間の差を示す。OXYエラー・マップ内の正のエラーの数は、OXY値の過度の予測を示す。DEOXYエラー・マップ内の負のエラーの正味数は、DEOXY値の過小予測を示す。
図17A〜17Eに示すように、第一のデータ・セットに対する全15波長を使用して生成された処理OXY及びDEOXYマップ(図17AはOXY、図17CはDEOXY)と、8波長のみを使用して生成されたもの(図17BはOXY、図17DはDEOXY)との間には、最小視覚差があった。8波長のみを使用して生成されたOXY及びDEOXYマップは、サブセット番号2に対する線形補正係数を使用して補正した。図17Eは、組織のネイティブ画像を示す。
しかし、第二のデータ・セットから生成されたデータは、大きな変動を有する大きなOXY及びDEOXYデータ・ポイントを生成することによって拡散プロットに影響を与える処理からの、異常で高い変動アーティファクトを示す。しかし、図17A及び17Cのヒストグラムに示すように、アーティファクトは、15及び8波長を使用して処理されたマップの間で、比較的に一定である。これと一貫性があり、8及び15波長を使用して生成されたマップ間の平均OXY及びDEOXYにおける差は、最小である。図19B及び19Dは、補正8波長を使用して生成されたOXY及びDEOXYマップ上に重ねた平均値間の差を示す。
実施例5 最適サブセット#3の評価
サブセット#3(640nmの波長が、660nmの波長で置換される)も15波長の補完に適切な代替であるかどうかを評価するために、実施例2で説明した、169のハイパーキューブを含むデータ・セットを使用して、シミュレーションを実行した。各ハイパースペクトル画像(例えば、各データ・セット)に対して、本来採集された全15波長を使用してのすべてのポイントにおいて、オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン濃度を計算した。同時に、同じ解析を、候補サブセット#3(520nm、540nm、560nm、580nm、590nm、610nm、620nm及び660nm)内の8波長のみを使用して実行した。
8波長セットを使用して生成したその結果のOXY及びDEOXYマップを、それから、全15波長を使用して測定した基線オキシヘモグロビン及びデオキシヘモグロビン値に比較した。15及び8波長処理マップは、平均値セグメントへ分割し、比較して、それらの相関関係を評価した。表1に報告するように、波長サブセット#3の使用は、全15波長を使用して生成された値及び波長サブセット#2(それぞれ、R=0.994及び0.995)を使用して生成された値に相関するOXY及びDEOXY値を提供した。波長サブセット#3を使用してデータ・セットから生成された個々のOXY及びDEOXY値を、各々図20A及び20Bに示す全15波長を使用して生成された同値に対してプロットした。
サブセット#3内の8波長へのダウン選択の効果は、上記で説明した同じ15波長セットを使用し公表された臨床試験に対しても評価した。ヌウォンらによる臨床試験(Diabetes Care,32(11):2056−61(2009))は、全15の波長で周囲傷害組織を撮像してから、測定酸素に基づいて潰瘍治癒結果を予測する機能を解析することによって、潰瘍治癒インデックスを開発した。ヌウォンらは、全15波長で採集したデータを使用して、それぞれ80%、74%及び90%の感度、特異性及び正の予測値を報告した。
発明者らは、図20A及び20Bに報告する相関データに基づく付加雑音モデルを使用し、コンピュータで、サブセット#3の8波長のみからの報告データを使用して、出版された研究をシミュレーションした。最終平均値へのノイズの追加は、最悪のケースの模擬である。ノイズは典型的にランダム(正及び負)であり、大きなサンプルに対しては相殺される。
コンピュータでのシミュレーションは数百回実行した。毎回、感度、特異性及び正の予測値は、再計算し、それを報告のものと比較した。図21Aに、シミュレーションの結果を示す。図内の緑点の雲は、モンテカルロ解析の個々の事例を示す。図21Bは、すべてのシミュレーションからの感度、特異性及び正の予測値の分布を示す。以下の表2は、コンピュータでのシミュレーションに対する平均結果を示す。これらの最悪なノイズ状況下でさえ、私たちのシミュレーションは、絶対最悪ケースのノイズ下で、本質的に同じ臨床結果が、サブセット#3の8波長のみを使用して達成できることを示す。
Figure 0006353145
本明細書に使用される用語は、特定の実施形態を説明することのみを目的とし、請求項を制限することを意図しない。実施形態及び添付の請求項の説明に用いる単数形「a」、「an」及び「the」は、文脈が明確に否定しない限り、複数形も含むことを意図する。本明細書における用語「and(及び)/or(または)」は、一つ以上の関連リスト項目のすべての可能な組み合わせに言及し、それらを含むことも理解すべきである。さらに、本明細書に使用される用語「comprises(含む)」及び/または「comprising(含んでいる)」は、言及された特徴、整数、ステップ、動作、要素及び/または成分の存在を特定するが、一つ以上の他の特徴、整数、ステップ、作動、エレメント、成分及び/またはそれらのグループの存在または追加を排除しないことを理解すべきである。
用語「first(第一の)」、「second(第二の)」などは、本明細書で種々の要素を説明するために使用されるが、それら要素が、これらの用語によって制限されることはないことも理解すべきである。これらの用語は、一つの要素を他と区別するためにのみ使用される。説明の意味を変えることなく、「第一の波長」の箇所すべてが一貫して改変され且つ「第二の波長」の箇所すべて一貫して改変される限り、例えば、第一の波長が第二の波長と呼ばれてもよく、同様に、第二の波長が第一の波長と呼ばれてもよい。第一の波長及び第二の波長は、両方とも波長であるが、同じ波長ではない。
前述の説明は、説明の目的のために、特定の実施形態を参照して説明した。しかし、上記の例示的考察は、網羅的であること、また、開示の正確な形態へ発明を制限することを意図しない。上記の教示を考慮する多くの修正及び変形例は可能である。他の当業者が、本発明、また、想定される特定の用途に適するように種々の修正を施した種々の実施形態が最善に利用可能なように、本発明の原理及びそれの実用的な適用を最も良く説明するために、実施形態を選択して説明した。

Claims (16)

  1. 一つ以上のプロセッサ、
    メモリ、
    一つ以上のプログラムを含む電子デバイスであって、
    前記一つ以上のプログラムが、前記メモリ内に記憶されて前記一つ以上のプロセッサによって実行されるように構成され、前記一つ以上のプログラムが、
    関心組織の複数の画像を含むデータ・セットであって、前記複数の画像内の各画像が、8〜12のスペクトル帯の所定セット内の異なるスペクトル帯で解像され、ピクセル値のアレイを含む前記データ・セットを取得することと、
    前記組織の複数の登録画像を形成するために、前記プロセッサを使用して、ピクセル毎に前記複数の画像を登録することと、
    前記組織の前記複数の登録画像の二次元領域内における複数のポイントでのスペクトル解析であって、前記複数のポイント内の各ポイントにおけるオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む前記スペクトル解析を実行するための命令を含み、
    前記8〜12のスペクトル帯の所定セットが、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯を含み、
    520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm及び620±3nmの中心波長を有する前記スペクトル帯が、15nm未満の半値全幅を有し、
    660±3nmの中心波長を有する前記スペクトル帯が、20nm未満の半値全幅を有する、前記電子デバイス。
  2. 前記電子デバイスが、さらに、一つ以上の光センサを含む撮像システムであり、
    前記一つ以上の光センサが、前記一つ以上のプロセッサと電子通信状態にあって前記所定セットの8〜12のスペクトル帯の光を解像するように構成され、
    前記データ・セットを取得するための命令が、前記一つ以上の光センサを使用して前記関心組織の前記複数の画像をキャプチャするための命令を含む、請求項1に記載の電子デバイス。
  3. 前記複数の画像が同時にキャプチャされる、請求項2に記載の電子デバイス。
  4. 前記複数の画像の第一のサブセットが、第一の時点で同時にキャプチャされ、前記複数の画像の第二のサブセットが、前記第一の時点以外の第二の時点で同時にキャプチャされる、請求項2に記載の電子デバイス。
  5. 前記スペクトル解析を実行するための命令が、
    前記複数のポイント内の各ポイントにおける吸収信号を解像し、
    前記複数のポイント内の各ポイントにおけるメラニン貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算することによって複数の補正吸収信号を形成し、
    前記複数のポイント内の各ポイントにおける前記補正吸収信号からオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定する命令を含む、請求項1に記載の電子デバイス。
  6. 数の組織酸素付与測定へのメラニンによる前記貢献及び散漫散乱による前記損失が、二次多項式として集合的にモデル化される、請求項5に記載の電子デバイス。
  7. 前記8〜12のスペクトル帯の所定セットが、一セット8スペクトル帯から構成され、前記セット8スペクトル帯が、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nmの中心波長を有する、請求項1に記載の電子デバイス。
  8. 前記8〜12のスペクトル帯の所定セットが、一セット8スペクトル帯から構成され、前記セット8スペクトル帯が、520nm、540nm、560nm、580nm、590nm、610nm、620nm及び660nmの中心波長を有する、請求項1に記載の電子デバイス。
  9. 一つ以上のプログラムを記憶する非一過性コンピュータ可読記憶媒体であって、前記一つ以上のプログラムが、プロセッサ及びメモリを含む電子デバイスによって実行されると、前記電子デバイスに、
    関心組織の複数の画像を含むデータ・セットであって、前記複数の画像内の各画像が、8〜12のスペクトル帯の所定セット内の異なるスペクトル帯で解像され、ピクセル値のアレイを含む前記データ・セットを取得させ、
    前記組織の複数の登録画像を形成するために、前記プロセッサを使用して、ピクセル毎に前記複数の画像を登録させ、
    前記組織の前記複数の登録画像の二次元領域内における複数のポイントでのスペクトル解析であって、前記複数のポイント内の各ポイントにおけるオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定することを含む前記スペクトル解析を実行させる命令を含み、
    前記8〜12のスペクトル帯の所定セットが、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nmの中心波長を有するスペクトル帯を含み、
    520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm及び620±3nmの中心波長を有する前記スペクトル帯が、15nm未満の半値全幅を有し、
    660±3nmの中心波長を有する前記スペクトル帯が、20nm未満の半値全幅を有する、前記非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
  10. 前記命令が、前記所定セットの8〜12のスペクトル帯の光を解像するように構成された一つ以上の光センサを更に含む撮像システムによって実行されると、さらに、前記撮像システムに、
    前記関心組織の前記複数の画像をキャプチャさせ、前記複数の画像内の各画像を、前記所定セットの8〜12のスペクトル帯内の異なるスペクトル帯で解像させることによって前記関心組織の前記複数の画像を取得する、請求項9に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
  11. 前記命令が、前記撮像システムに、前記複数の画像を同時にキャプチャさせる、請求項10に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
  12. 前記命令が、前記撮像システムに、前記複数の画像の第一のサブセットを第一の時点で同時にキャプチャさせ、前記複数画像の第二のサブセットを、前記第一の時点以外の第二の時点で同時にキャプチャさせる、請求項10に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
  13. 前記スペクトル解析を実行するための命令が、前記電子デバイスに、
    前記複数のポイント内の各ポイントにおける吸収信号を分析させ、
    複数の補正吸収信号を形成するために、前記複数のポイント内の各ポイントにおけるメラニン貢献及び散漫散乱からの信号損失を計算させ、
    前記複数のポイント内の各ポイントにおける前記補正吸収信号からオキシヘモグロビン・レベル及びデオキシヘモグロビン・レベルの概算値を決定させる、請求項9に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
  14. 数の組織酸素付与測定へのメラニンによる前記貢献及び散漫散乱による前記損失が、二次多項式として集合的にモデル化される、請求項13に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
  15. 前記8〜12のスペクトル帯の所定セットが、一セット8スペクトル帯から構成され、前記セット8スペクトル帯が、520±3nm、540±3nm、560±3nm、580±3nm、590±3nm、610±3nm、620±3nm及び660±3nmの中心波長を有する、請求項9に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
  16. 前記8〜12のスペクトル帯の所定セットが、一セット8スペクトル帯から構成され、前記セット8スペクトル帯が、520nm、540nm、560nm、580nm、590nm、610nm、620nm及び660nmの中心波長を有する、請求項9に記載の非一過性コンピュータ可読記憶媒体。
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