JP6351012B2 - 土壌の分析方法 - Google Patents

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本発明は、土壌の分析方法に関する。
日本では、エネルギー需給の動向に応じて、給油所(いわゆるガソリンスタンド又はサービスステーション)の再編が進み、各地に多くの給油所の跡地が生じている。給油所の跡地は利便性の高い場所に立地しているため、給油所の跡地の再利用の可能性が模索されている。しかし、かつて給油所では有鉛ガソリンが販売されていたため、給油所の跡地の土壌が有鉛ガソリンに由来する鉛で汚染されている場合がある。また、給油所ではホイールバランサー、バッテリー、又はタイヤ等の大量の製品が扱われるため、これらの製品に含まれる鉛が給油所の跡地の土壌を汚染している場合もある。さらに、給油所の造成のために産廃土又は廃材で盛土をしたり、タンクの埋設に伴って土砂の入れ替えをしたりした際に、鉛を含む土砂が外部から給油所へ運び込まれる場合もある。これらの人為(給油所における事業)に由来する鉛が、給油所の跡地の再利用に伴って、人体を害することが懸念される。例えば近年、鉛への暴露が乳幼児の健康に与える影響が再認識されつつある。また従来、アメリカの環境保護庁(US EPA)又は毒性物質疾病登録機関(ATSDR)が血中鉛濃度の安全レベルを10μg/dL未満と定めていたが、近年では、血中鉛濃度が10μg/dL未満であっても鉛が健康に影響する可能性が指摘されている。したがって、給油所の跡地を再利用するためには、給油所の跡地の土壌の鉛による汚染の有無を調査し、除染の要否を判断しなければならない。
しかし、給油所の跡地の土壌中の鉛は、上記のような人為に由来のみならず、自然に由来することもある。例えば、鉛鉱床の近傍では、人為的汚染がないにもかかわらず、給油所の跡地の土壌中の鉛の濃度(質量含有率)が高いことがある。また、鉛鉱床又はその近隣を流れる河川の下流域でも、人為的汚染がないにもかかわらず、給油所の跡地の土壌が鉛鉱床に由来する鉛を含み、土壌中の鉛の濃度が高いこともある。したがって、土壌中の鉛の濃度のみに基づいて、土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別することは困難である。仮に、給油所の跡地の土壌中の鉛が人為ではなく自然に由来することがわかれば、給油所の跡地を再利用のために売買する際に、売主は買主に対して必ずしも土壌汚染についての責任又は除染の義務を負わないはずである。つまり、給油所の跡地の再利用を促進するためには、除染の要否のみならず、土壌汚染についての責任又は除染の義務の有無を判断することが望まれる。
以上のような理由から、給油所の跡地の再利用を促進するためには、土壌中の鉛を定量するのみならず、土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別する方法が求められる。例えば、下記非特許文献1には、堆積物コア中の鉛の同位体比を用いて鉛による環境汚染の歴史的な由来を識別する方法が開示されている。
加田平賢史, 堆積物コア中鉛同位体比を用いた環境鉛汚染の歴史的な由来の識別に関する研究, 大阪市立環科研報告, 72, 54−56(2010)
しかし、従来、鉛による土壌の人為的汚染と鉛の同位体比との相関関係は明らかにされていなかった。
本発明は、上記事情に鑑みてなされたものであり、土壌中の鉛を定量することが可能であり、且つ土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別することが可能な土壌の分析方法を提供することを目的とする。
本発明の一側面に係る土壌の分析方法は、土壌中の鉛の質量含有率を、蛍光X線分析法により測定する第一ステップと、鉛の質量含有率を、基準値である150質量ppmと比較する第二ステップと、土壌の分画(fraction)を抽出する第三ステップと、分画中の207Pbの原子数[207Pb]と分画中の206Pbの原子数[206Pb]との比[207Pb]/[206Pb](安定同位体比)を、誘導結合プラズマ質量分析法により測定する第四ステップと、[207Pb]/[206Pb]を、基準値である0.86と比較する第五ステップと、を備える。以下では、分画中の208Pbの原子数[208Pb]と分画中の206Pbの原子数[206Pb]との比(安定同位体比)を、[208Pb]/[206Pb]と表記する。言うまでもなく、206Pb、207Pb及び208Pb其々は鉛の安定同位体を意味する。
本発明の一側面に係る土壌の分析方法では、第三ステップが、土壌を水に添加して分画として水可溶性物を抽出するサブステップAと、サブステップAの後、水可溶性物から分離された土壌成分を、酢酸含有液に添加して、分画として炭酸塩を抽出するサブステップBと、サブステップBの後、炭酸塩から分離された土壌成分を、酢酸及び塩化ヒドロキシルアンモニウムを含む液に添加して、分画として含水酸化物を抽出するサブステップCと、サブステップCの後、含水酸化物から分離された土壌成分を、過酸化水素及び希硝酸を含む液に添加して、分画として硫化物又は有機物を抽出するサブステップDと、サブステップDの後、硫化物又は有機物から分離された土壌成分を、濃硝酸に添加して、分画として酸可溶性物を抽出するサブステップEと、サブステップEの後、分画として、酸可溶性物から分離された土壌成分であるケイ酸塩を回収するサブステップFと、を含んでよい。
本発明の一側面に係る土壌の分析方法は、給油所、給油所の跡地、製油所又は製油所の跡地から土壌を採取するステップを更に備えてよい。
本発明によれば、土壌中の鉛を定量することが可能であり、且つ土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別することが可能な土壌の分析方法が提供される。
図1は、本発明の一実施形態に係る土壌の分析方法によって分析される土壌を構成する粒子の模式的断面図である。 図2は、本発明の実施例によって分析された各試料の各分画の[207Pb]/[206Pb]及び[208Pb]/[206Pb]を示す図である。 図3は、本発明の実施例によって分析された各試料中の鉛の質量含有率、及び各試料から抽出された各分画の[207Pb]/[206Pb]を示す図である。
以下、場合により図面を参照して、本発明の好適な一実施形態について説明する。ただし、本発明は下記実施形態に何ら限定されるものではない。
本実施形態に係る土壌の分析方法は、第一ステップ、第二ステップ、第三ステップ、第四ステップ及び第五ステップを備える。以下では、各ステップの詳細を説明する。
第一ステップでは、土壌中の鉛の質量含有率を、蛍光X線(XRF: X‐ray Fluorescence)分析法により測定する。第二ステップでは、第一ステップにおいて測定された鉛の質量含有率を、基準値である150質量ppmと比較する。
150質量ppm(150mg/kg)とは、日本の土壌汚染対策法の施行規則において定められた安全基準値であり、土壌1kg当たり中の鉛の質量を表す(土壌汚染対策法施行規則別表第2及び第3参照。)。土壌中の鉛の濃度が150質量ppmを超える場合、土壌の直接摂取により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるため、汚染の除去、汚染の拡散の防止、その他必要な措置を命じられる可能性がある(土壌汚染対策法第六条第1項第2号及び同法第七条第1項等参照。)。第二ステップにおいて測定された鉛の質量含有率が150質量ppm以下であることが判明した場合、土壌が土壌汚染対策法で定められた安全基準を満たし、汚染に対する措置が必須ではないことが確認される。第二ステップにおいて測定された鉛の質量含有率が150質量ppmを超えることが判明した場合、土壌が上記安全基準を満たさず、汚染に対する措置が必要であることが確認される。
以上のように、第一ステップ及び第二ステップによれば、土壌中の鉛を定量し、鉛による土壌の汚染の程度を把握することができる。しかし、第一ステップ及び第二ステップのみでは、土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別することは困難である。なぜなら、土壌中の鉛が人為に由来するにもかかわらず、土壌中の鉛の質量含有率が低く、土壌が上記安全基準を満たす場合があるからである。また、土壌の人為的汚染がないにもかかわらず、土壌が自然に由来する多量の鉛を含有し、上記安全基準を満たさない場合もある。したがって、本実施形態では、土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別するために、以下の第三ステップ、第四ステップ及び第五ステップを実施する。
第三ステップでは、土壌の分画を抽出する。土壌の分画を抽出する方法は特に限定されないが、例えば、以下の化学的分別溶解法により土壌の分画を抽出してよい。
図1に示すように、土壌を構成する各粒子Pは、ケイ酸塩を含むコアfと、コアfの一部又は全体を覆い、酸可溶性物を含む層eと、層eの一部又は全体を覆い、硫化物又は有機物を含む層dと、層dの一部又は全体を覆い、含水酸化物を含む層cと、層cの一部又は全体を覆い、炭酸塩を含む層bと、層bの一部又は全体を覆い、水可溶性物を含む層aと、を備えることが多い。化学分別溶解法では、以下に示すサブステップA,B,C,D,E及びFを実施して、上記の各層a,b,c,d,e及びコアf其々に含まれる各化合物を分画として分離・抽出する。
サブステップAでは、土壌を水に添加する。水中で水可溶性物を分画として抽出する。サブステップA後のサブステップBでは、水可溶性物から分離された残りの土壌成分を、酢酸含有液に添加する。酢酸含有液中で炭酸塩を分画として抽出する。サブステップB後のサブステップCでは、炭酸塩から分離された残りの土壌成分を、酢酸及び塩化ヒドロキシルアンモニウムを含む液に添加する。酢酸及び塩化ヒドロキシルアンモニウムを含む液中で含水酸化物を分画として抽出する。サブステップC後のサブステップDでは、含水酸化物から分離された残りの土壌成分を、過酸化水素及び希硝酸を含む液に添加する。過酸化水素及び希硝酸を含む液中で硫化物又は有機物を分画として抽出する。サブステップDでは、硫化物及び有機物の両方を抽出してよい。サブステップD後のサブステップEでは、硫化物又は有機物(硫化物及び有機物)から分離された残りの土壌成分を、濃硝酸に添加する。濃硝酸中で酸可溶性物を分画として抽出する。サブステップE後のサブステップFでは、酸可溶性物から分離された残りの土壌成分であるケイ酸塩を分画として回収する。サブステップAで抽出される水可溶性物は、例えば、塩化鉛(PbCl)であってよい。サブステップBで抽出される炭酸塩は、例えば、炭酸鉛(PbCO)であってよい。サブステップCで抽出される含水酸化物は、例えば、水酸化鉛(Pb(OH))であってよい。サブステップDで抽出される硫化物は、例えば、硫化鉛(PbS)であってよい。サブステップDで抽出される有機物は、例えば、有機鉛錯体(Pb − Organic Complex)であってよい。サブステップEで抽出される酸可溶性物は、例えば、鉛(II)イオン(Pb2+)であってよい。サブステップFで回収されるケイ酸塩は、例えばケイ酸鉛(例えばPbSiO)を含んでよい。サブステップFでは、ケイ酸塩と共に、例えば酸化鉛(PbO)が回収されてよい。
第四ステップでは、第三ステップで抽出された各分画における[207Pb]/[206Pb]を、誘導結合プラズマ質量分析(ICP‐MS: Inductively Coupled Plasma ‐ Mass Spectrometry)法により測定する。第五ステップでは、各分画における[207Pb]/[206Pb]を、基準値である0.86と比較する。各分画における[207Pb]/[206Pb]の有効数字の桁数(有効桁数)は、測定精度に依るものであり、特に限定されない。例えば、小数点以下5桁の[207Pb]/[206Pb](例えば、0.86555)を測定する。この測定値の小数点第5位の数を四捨五入した数値(例えば、0.8656)を得る。同一の分画についての上記測定及び計算を複数回繰り返して、複数の数値から構成される母集団を得る。母集団における数値のバラツキを評価して、測定精度(測定誤差)を求める。例えば、測定精度が±0.5〜1.0%程度である場合、母集団全体のバラツキをこの測定精度で丸めて、各分画における[207Pb]/[206Pb]を少数点以下2桁で表示してよい。ただし、[207Pb]/[206Pb]の表示方法は、上記に限定されない。
本発明者らは、鋭意研究の結果、鉛による土壌の人為的汚染と、土壌中の鉛の安定同位体比と、の相関関係を発見した。つまり、本発明者らは、土壌から抽出された分画のいずれかにおける[207Pb]/[206Pb]が0.86以上である場合、土壌中の鉛が人為に由来する可能性が高いことを発見した。また、本発明者らは、土壌から抽出された全ての分画における[207Pb]/[206Pb]が0.86未満である場合、土壌中の鉛が自然に由来する可能性が高いことを発見した。
海外で採掘された鉛の安定同位体比と元来日本の国土に含まれる鉛の安定同位体比とは異なることは、従来から知られていた。したがって、土壌中の鉛の由来(汚染源)と鉛の安定同位体比との相関関系を解明することが試みられてきた。しかしながら、従来、[208Pb]/[206Pb]をICP‐MS法により高精度で測定することは困難であった。そのため、土壌中の鉛の由来と鉛の安定同位体比との相関関係はICP‐MS法により解明されていなかった。つまり従来は、土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかをICP‐MS法に基づいて判別することは困難であった。そこで、本発明者らは、明らかに人為的に鉛で汚染された試料と、明らかに人為的に鉛で汚染されていない試料と、を選別し、これ等の試料から各分画を抽出し、各分画における鉛の安定同位体比をICP‐MS法により測定した。その結果、人為的汚染と[208Pb]/[206Pb]との間の明確な相関関係は確認されなかったが、人為的汚染と[207Pb]/[206Pb]との間には上記の相関関係があることが発見された。ICP−MS法は、比較的、安価で簡便で汎用的な分析手段である。したがって、本実施形態によれば、土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを、低コストで容易に判別することが可能になる。
本実施形態に係る土壌の分析方法は、給油所、給油所の跡地、製油所又は製油所の跡地から土壌を採取するステップを更に備えてよい。この場合、給油所又はその跡地の土壌中の鉛を定量することが可能であり、且つ給油所又はその跡地の土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別することが可能である。また、製油所又はその跡地の土壌中の鉛を定量することが可能であり、且つ製油所又はその跡地の土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別することも可能である。
かつて日本では、アメリカ又はカナダから輸入されたテトラエチル鉛が添加された有鉛ガソリンが販売されていた。したがって、給油所、製油所、又はこれらの跡地の土壌中の鉛は、有鉛ガソリンに由来する場合がある。つまり、給油所、製油所、又はこれらの跡地の土壌中の鉛の安定同位体比は、かつてアメリカ又はカナダにおいて採掘された鉛の安定同位体比に一致する場合がある。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。
例えば、本発明の他の側面に係る土壌の分析方法が、土壌中の水可溶性物が抽出された水中の鉛の濃度を測定するステップ(第六ステップ)と、測定された水中の鉛の濃度を、基準値である0.01mg/Lと比較するステップ(第七ステップ)と、を更に備えてもよい(上記のサブステップA参照。)。0.01mg/Lとは、日本の土壌汚染対策法の施行規則において定められた安全基準値であり、土壌中の水可溶性物が抽出された水(検液)1L当たりの鉛の質量を表す(土壌汚染対策法施行規則別表第2及び第3参照。)。水中の鉛の濃度が0.01mg/Lを超える場合、土壌の地下水の摂取により、人の健康に係る被害が生じ、又は生ずるおそれがあるため、汚染の除去、汚染の拡散の防止、その他必要な措置を命じられる可能性がある(土壌汚染対策法第六条第1項第2号及び同法第七条第1項等参照。)。水中の鉛の濃度が0.01mg/L以下であることが判明した場合、土壌が安全基準を満たし、汚染に対する措置が必須ではないことが確認される。水中の鉛の濃度が0.01mg/Lを超えることが判明した場合、土壌が安全基準を満たさず、汚染に対する措置が必要であることが確認される。
本発明の他の側面に係る土壌の分析方法では、給油所、製油所、又はこれらの跡地以外の場所から土壌を採取してもよい。日本では、明治維新以降の近代化又は戦後の高度経済成長に伴い、土壌が鉛により汚染されてきた。例えば、海外から大量に輸入された鉛の一部が土壌に含まれていたり、日本各地に存在する鉛の廃鉱から、鉛等の重金属を含む廃液が現在でも流出していたりする。したがって、土壌中の鉛が海外からの輸入(人為)に由来するか、又は元来の日本の国土(自然)に由来するかを、本発明に係る土壌の分析方法によって判別してもよい。
第一及び二ステップ(XRF法による分析)と第三〜五ステップ(ICP‐MS法による分析)との順序は、特に限定されない。
以下では実施例及び比較例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例によって何ら限定されるものではない。
<試料1: 桜川中央A1−4 0.00〜0.50m>
試料1として、「桜川中央A1−4」という給油所の跡地から土壌を採取した。この土壌は、地表からの深さが0.00〜0.50mである範囲から採取されたものであった。なお、給油所で販売されていた有鉛ガソリンに由来する鉛が試料1に含まれることが、既に知られていた。つまり、試料1に含まれる鉛は人為的汚染に由来することが、既に知られていた。試料1を以下の方法により分析した。
試料1中の鉛の質量含有率を、蛍光X線分析法(アルミリング法)により測定した。蛍光X線分析装置としては、株式会社リガク製のZSX PrimusIIを用いた。蛍光X線分析法の標準試料には、アメリカ合衆国の国立標準技術研究所(NIST)のSRM1646を用いた。測定された試料1中の鉛の質量含有率を下記表1に示す。
試料1の土壌を水に添加して、分画として水可溶性物を抽出した。
水可溶性物から分離された残りの土壌成分を酢酸に添加して、分画として炭酸塩を抽出した。
炭酸塩から分離された残りの土壌成分を、酢酸及び塩化ヒドロキシルアンモニウムを含む液に添加して、分画として含水酸化物を抽出した。
含水酸化物から分離された残りの土壌成分を、過酸化水素及び希硝酸を含む液に添加して、分画として硫化物及び有機物を抽出した。
硫化物及び有機物から分離された残りの土壌成分を、濃硝酸に添加して、分画として酸可溶性物を抽出した。
試料1から抽出された各分画における[207Pb]/[206Pb]を、誘導結合プラズマ質量分析法により測定した。誘導結合プラズマ質量分析装置としては、株式会社島津製作所製のICP−8500を用いた。誘導結合プラズマ質量分析法の同位体標準試料には、NISTのSRM981及びSRM982を用いた。試料1の各分画における[207Pb]/[206Pb]を下記表1に示す。
207Pb]/[206Pb]と同様の方法で、試料1の各分画における[208Pb]/[206Pb]を測定した。試料1の各分画における[208Pb]/[206Pb]を下記表2に示す。
<試料2: 花崗岩石>
試料2として花崗岩石を試料1と同様の方法で分析した。試料2が人為的に鉛で汚染されていないことが既に知られていた。なお、試料2から抽出した水可溶性物は鉛を含まなかった。
<試料3: 信濃川底質 0.92〜0.93m>
試料3として、信濃川の底質を採取した。この底質は、川底からの深さが0.92〜0.93mである範囲から採取されたものであった。試料3が人為的に鉛で汚染されていないことが既に知られていた。試料3を試料1と同様の方法で分析した。
<試料4: 石炭灰粉塵>
試料4として石炭灰の粉塵を試料1と同様の方法で分析した。試料4が人為的に鉛で汚染されていないことが既に知られていた。試料4から抽出した水可溶性物は鉛を含まなかった。
<試料5: 志貴野 6.20〜6.25m>
試料5として、「志貴野」という給油所の跡地から土壌を採取した。この土壌は、地表からの深さが6.20〜6.25mである範囲から採取されたものであった。試料5が人為的に鉛で汚染されていないことが既に知られていた。試料5を試料1と同様の方法で分析した。試料5から抽出した水可溶性物は鉛を含まなかった。
<試料6: 自動車排ガス中の粒子>
試料6として自動車の排ガスに含まれる粒子を試料1と同様の方法で分析した。試料6が人為的に鉛で汚染されていることが既に知られていた。試料6を試料1と同様の方法で分析した。
<試料7: 大阪城外堀底質 (1972年)>
試料7として、1972年に採取された大阪城の外堀の底質を、試料1と同様の方法で分析した。この底質は、川底からの深さが0.03〜0.06mである範囲から採取されたものであった。試料7が人為的に鉛で汚染されていることが既に知られていた。試料7を試料1と同様の方法で分析した。
<試料8: 大阪城外堀底質 (1930年)>
試料8として、1930年に採取された大阪城の外堀の底質を、試料1と同様の方法で分析した。この底質は、川底からの深さが0.60〜0.63mである範囲から採取されたものであった。試料8が人為的に鉛で汚染されていることが既に知られていた。試料8を試料1と同様の方法で分析した。
<試料9: のむら 0.90〜0.96m>
試料9として、「のむら」という給油所の跡地から土壌を採取した。この土壌は、地表からの深さが0.90〜0.96mである範囲から採取されたものであった。試料9が人為的に鉛で汚染されていることは既に知られていた。試料9を試料1と同様の方法で分析した。
<試料10: 自動車用バッテリー (現在)>
試料10として、現在市販されている自動車用バッテリーの鉛電極を準備した。つまり、試料10は、人為に由来する鉛を含有するものであった。蛍光X線分析法による測定と分画の抽出とを行わなかったこと以外は試料1と同様の方法で、試料10(鉛電極そのもの)を分析した。
試料2〜10其々における鉛の質量含有率を下記表1に示す。試料2〜10の各分画における[207Pb]/[206Pb]を下記表1に示す。試料2〜10の各分画における[208Pb]/[206Pb]を下記表2に示す。表1及び2に記載された全ての[207Pb]/[206Pb]及び[208Pb]/[206Pb]を図2に示す。図2において、点線で記載されたマーカーは、人為的に鉛で汚染されていない試料2〜5の各分画における[207Pb]/[206Pb]及び[208Pb]/[206Pb]を示す。図2において、実線で記載されたマーカーは、人為的に鉛で汚染されていた試料1及び6〜10の各分画における[207Pb]/[206Pb]及び[208Pb]/[206Pb]を示す。
Figure 0006351012
Figure 0006351012
表1及び2、並びに図2に示すように、人為的に鉛で汚染されていた試料の全ての分画の[207Pb]/[206Pb]は、0.8600以上であった。人為的に鉛で汚染されていない試料の全ての分画の[207Pb]/[206Pb]は、0.8600未満であった。鉛による人為的汚染の有無と、分画における[208Pb]/[206Pb]との間には、明確な相関関係が確認されなかった。
以上のように、人為的に鉛で汚染された試料と、人為的に鉛で汚染されていない試料とは、0.8600という基準値に基づいて判別可能であることが分かった。
以下の試料11〜19を実施例1と同様の方法で分析した。ただし、試料17から抽出された含水酸化物における[207Pb]/[206Pb]及び[208Pb]/[206Pb]は測定しなかった。試料11〜19其々が人為的に鉛で汚染されているか否かは未知であった。
<試料11: 2号太子B1−2 0.00〜0.50m>
試料11として、「2号太子B1−2」という給油所の跡地から土壌を採取した。この土壌は、地表からの深さが0.00〜0.50mである範囲から採取されたものであった。
<試料12: 2号太子B1−2 0.15〜0.65m>
試料12として、試料11と同様に、「2号太子B1−2」という給油所の跡地から土壌を採取した。ただし、試料12は、地表からの深さが0.15〜0.65mである範囲から採取されたものであった。
<試料13: 2号太子B1−7 0.00〜0.50m>
試料13として、「2号太子B1−7」という給油所の跡地から土壌を採取した。この土壌は、地表からの深さが0.00〜0.50mである範囲から採取されたものであった。
<試料14: 2号太子B1−7 0.15〜0.65m>
試料14として、試料13と同様に、「2号太子B1−7」という給油所の跡地から土壌を採取した。ただし、試料14は、地表からの深さが0.15〜0.65mである範囲から採取されたものであった。
<試料15: 桜川中央A1−4 2.40〜2.90m>
試料15として、試料1と同様に、「桜川中央A1−4」という給油所の跡地から土壌を採取した。ただし、試料15は、地表からの深さが2.40〜2.90mである範囲から採取されたものであった。
<試料16: 乙金1−2 0.00〜0.05m>
試料16として、「乙金1−2」という給油所の跡地から土壌を採取した。この土壌は、地表からの深さが0.00〜0.05mである範囲から採取されたものであった。
<試料17: 乙金1−2 0.05〜0.50m>
試料17として、試料16と同様に、「乙金1−2」という給油所の跡地から土壌を採取した。ただし、試料17は、地表からの深さが0.05〜0.50mである範囲から採取されたものであった。
<試料18: 乙金1−4 0.00〜0.05m>
試料18として、「乙金1−4」という給油所の跡地から土壌を採取した。この土壌は、地表からの深さが0.00〜0.05mである範囲から採取されたものであった。
<試料19 乙金1−4 0.05〜0.50m>
試料19として、試料18と同様に、「乙金1−4」という給油所の跡地から土壌を採取した。ただし、試料19は、地表からの深さが0.05〜0.50mである範囲から採取されたものであった。
試料1及び11〜19其々における鉛の質量含有率を下記表3に示す。試料1及び11〜19の各分画における[207Pb]/[206Pb]を下記表3に示す。試料1及び11〜19の各分画における[208Pb]/[206Pb]を下記表4に示す。表3に記載された全ての鉛の質量含有率及び[207Pb]/[206Pb]を図3に示す。図3中のマーカーは、[207Pb]/[206Pb]を示す。図3中の棒グラフは、各試料中の鉛の質量含有率を示す。図3の鉛の質量含有率に関する縦軸は、対数軸である。
Figure 0006351012
Figure 0006351012
試料1及び11〜19其々における鉛の質量含有率を、基準値である150質量ppmと比較した。表3及び図3に示すように、試料1、13、14及び16〜19其々における鉛の質量含有率は150質量ppm以上であった。一方、試料11、12及び15其々における鉛の質量含有率は150質量ppm未満であった。
試料1及び11〜19の各分画における[207Pb]/[206Pb]を、基準値である0.8600と比較した。表3及び図3に示すように、試料1及び15〜19其々の分画のうち少なくとも一つの分画における[207Pb]/[206Pb]は、0.8600以上であった。したがって、試料1及び15〜19に含まれる各鉛は人為的汚染に由来することが判明した。一方、試料11〜14の全ての分画における[207Pb]/[206Pb]は、0.8600未満であった。したがって、試料11〜14に含まれる鉛は自然に由来することが判明した。
試料15中の鉛の質量含有率は150質量ppm未満であった。しかし、酸可溶性物以外の試料15の分画における[207Pb]/[206Pb]は、0.8600以上であった。つまり、試料15中の鉛の濃度は低いにもかわらず、試料15中の鉛は人為的汚染に由来することが判明した。
試料13及び14其々における鉛の質量含有率は150質量ppm以上であった。しかし、試料13及び14其々の全ての分画における[207Pb]/[206Pb]は、0.8600未満であった。つまり、試料13及び14其々における鉛の濃度は高いにもかわらず、試料13及び14其々に含まれる鉛は自然に由来することが判明した。試料13及び14が採取された「2号太子B1−7」は、兵庫県揖保郡太子町太田字跡先2154−3に位置する。この「2号太子B1−7」の北方には明延鉱山があり、明延鉱山の土壌は高濃度で鉛を含有する。したがって、明延鉱山又はその近傍に存在する鉛が、かつて河川を通じて「2号太子B1−7」の土壌に流入したことが推測される。
本発明に係る土壌の分析方法によれば、例えば、給油所の跡地の土壌中の鉛を定量することが可能であり、且つ土壌中の鉛が人為又は自然のいずれに由来するかを判別することができる。
a…水可溶性物を含む層、b…炭酸塩を含む層、c…含水酸化物を含む層、d…硫化物又は有機物を含む層、e…酸可溶性物を含む層、f…ケイ酸塩を含むコア、P…土壌を構成する粒子。

Claims (3)

  1. 土壌中の鉛の質量含有率を、蛍光X線分析法により測定する第一ステップと、
    前記鉛の質量含有率を、基準値である150質量ppmと比較する第二ステップと、
    前記土壌の分画を抽出する第三ステップと、
    前記分画中の207Pbの原子数[207Pb]と前記分画中の206Pbの原子数[206Pb]との比[207Pb]/[206Pb]を、誘導結合プラズマ質量分析法により測定する第四ステップと、
    前記[207Pb]/[206Pb]を、基準値である0.86と比較する第五ステップと、
    を備える、
    土壌の分析方法。
  2. 前記第三ステップが、
    前記土壌を水に添加して、前記分画として水可溶性物を抽出するサブステップAと、
    前記サブステップAの後、前記水可溶性物から分離された土壌成分を、酢酸含有液に添加して、前記分画として炭酸塩を抽出するサブステップBと、
    前記サブステップBの後、前記炭酸塩から分離された土壌成分を、酢酸及び塩化ヒドロキシルアンモニウムを含む液に添加して、前記分画として含水酸化物を抽出するサブステップCと、
    前記サブステップCの後、前記含水酸化物から分離された土壌成分を、過酸化水素及び希硝酸を含む液に添加して、前記分画として硫化物又は有機物を抽出するサブステップDと、
    前記サブステップDの後、前記硫化物又は前記有機物から分離された土壌成分を、濃硝酸に添加して、前記分画として酸可溶性物を抽出するサブステップEと、
    前記サブステップEの後、前記分画として、前記酸可溶性物から分離された土壌成分であるケイ酸塩を回収するサブステップFと、
    を含む、
    請求項1に記載の土壌の分析方法。
  3. 給油所、給油所の跡地、製油所又は製油所の跡地から前記土壌を採取するステップを更に備える、
    請求項1又は2に記載の土壌の分析方法。
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