JP6349278B2 - 放射線撮像装置、画像処理方法及びプログラム - Google Patents
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Description
また、透視X線画像を用いた生検において、病変部から検体を正確に採取するためには、患部と処置具の位置関係が正しく認識される必要がある。しかし、前述した通り、透視X線画像では、奥行き方向の位置を認識することは容易ではなく、仮に透視X線画像上で、病変部と処置具が重なって描出されていたとしても、必ずしも病変部に処置具が到達しているとは限らない。
このように、透視X線画像上での軟組織等の視認性が比較的低いことが想定される点に対し、前述した特許文献1は、事前に撮像された3次元画像を用い、その3次元画像はカテーテル等の処置具を通す血管を造影した画像であり、それら画像と透視X線画像とを位置合せし、3次元画像から作成した投影画像を透視X線画像に重ね合わせることにより、処置具の視認性を向上させる手法を開示している。
しかし、このような手法では、事前に撮像された3次元画像を用いることにより、透視X線画像上での血管範囲やカテーテルの位置が明確になり、視認性が向上する可能性はあるものの、透視X線画像及び重ね合せ画像は2次元画像のため、奥行き方向の位置関係は明確にはならない場合が想定される。また、事前に撮像された3次元画像は、処置を行うためのX線撮像とは異なる装置、異なる時間に撮像された画像である。そのため、被験者の体動、特に肺は呼吸性の移動があるため、事前に撮像された3次元画像から作成された投影像と透視X線像では、位置ずれが生じる場合があるが、前述の手法ではそれらのずれに必ずしも対応出来ないことが想定される。
放射線撮像装置であって、
測定源及び検出器により異なる角度で撮像された、処理対象の複数の2次元撮像画像の各々から、器具に予め定められた特徴部位を抽出する特徴部位抽出部と、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の位置と、前記2次元撮像画像を撮影した前記測定源の位置及び前記検出器の位置から、前記特徴部位の3次元位置を算出する位置算出部と、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、予め撮像された前記処理対象の3次元画像から、前記2次元撮像画像を撮像した前記測定源の位置及び前記検出器の位置により2次元の計算投影画像を計算する投影画像作成部と、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記計算投影画像と前記2次元撮像画像とを位置合せする画像位置合せ部と、
前記画像位置合せ部が前記位置合せにより位置合せした後、前記2次元撮像画像と前記計算投影画像とを非剛体位置合せして、前記非剛体位置合せによる移動量を体動誤差ベクトルとして算出する体動移動量算出部と、
前記画像位置合せ部が、前記位置合せに従い、さらに、前記特徴部位を前記体動誤差ベクトルを用いて移動して前記3次元画像上に付加した表示画像を表示部に表示する及び/又は記憶部に記憶するための位置マッピング部と、
を備えた放射線撮像装置が提供される。
放射線撮像装置における画像処理方法であって、
測定源及び検出器により異なる角度で撮像された、処理対象の複数の2次元撮像画像の各々から、器具に予め定められた特徴部位を抽出し、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の位置と、前記2次元撮像画像を撮影した前記測定源の位置及び前記検出器の位置から、前記特徴部位の3次元位置を算出し、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、予め撮像された前記処理対象の3次元画像から、前記2次元撮像画像を撮像した前記測定源の位置及び前記検出器の位置により2次元の計算投影画像を計算し、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記計算投影画像と前記2次元撮像画像とを位置合せし、
前記位置合せにより位置合せした後、前記2次元撮像画像と前記計算投影画像とを非剛体位置合せして、前記非剛体位置合せによる移動量を体動誤差ベクトルとして算出し、
前記位置合せに従い、さらに、前記特徴部位を前記体動誤差ベクトルを用いて移動して前記3次元画像上に付加した表示画像を表示部に表示する及び/又は記憶部に記憶する
画像処理方法が提供される。
画像処理プログラムであって、
処理部が、測定源及び検出器により異なる角度で撮像された、処理対象の複数の2次元撮像画像の各々から、器具に予め定められた特徴部位を抽出するステップと、
前記処理部が、前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の位置と、前記2次元撮像画像を撮影した前記測定源の位置及び前記検出器の位置から、前記特徴部位の3次元位置を算出するステップと、
前記処理部が、前記複数の2次元撮像画像の各々について、予め撮像された前記処理対象の3次元画像から、前記2次元撮像画像を撮像した前記測定源の位置及び前記検出器の位置により2次元の計算投影画像を計算するステップと、
前記処理部が、前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記計算投影画像と前記2次元撮像画像とを位置合せするステップと、
前記処理部が、前記位置合せにより位置合せした後、前記2次元撮像画像と前記計算投影画像とを非剛体位置合せして、前記非剛体位置合せによる移動量を体動誤差ベクトルとして算出するステップと、
前記位置合せに従い、さらに、前記特徴部位を前記体動誤差ベクトルを用いて移動して前記3次元画像上に付加した表示画像を表示部に表示する及び/又は記憶部に記憶するステップと
をコンピュータに実行させるための画像処理プログラムが提供される。
以下、放射線撮像装置の一例として、特に、X線撮像装置の実施形態を図面を用いて説明する。本発明及び/本実施形態は、これに限らず適宜の放射線撮像装置に適用することができ、また、X線源やX線検出器、透視X線画像等に限らず、X線以外の適宜の測定源や検出器、透視画像や反射画像等に適宜適用することができる。
医用画像サーバ110は、例えば、CT画像、MRI画像、PET画像、超音波画像と言った様々な医用画像を保存する。これら画像及び情報のネットワークを介した通信や保存は、例えば、医療分野にて一般的に使用されているDICOMフォーマットを用いることにより実現可能である。
データ処理部106は、撮像画像から処置具等の注目領域から特徴部位を抽出する特徴部位抽出部109、医用画像サーバ110から3次元画像を取得する3次元画像取得部111、撮像画像と3次元画像とを位置合せする画像位置合せ部112、特徴部位の3次元位置の算出と共に、特徴部位の3次元位置とX線源の位置から処置具の3次元位置を算出する3次元位置算出部113、3次元画像から2次元の計算投影画像(後述)を作成する2次元投影画像作成部114、処置具の3次元位置を3次元画像に付加する位置マッピング部116を備える。
なお、ここでは、一例として、X線源102及び検出器103による透視X線画像について説明するが、本発明及び/又は本実施形態は、これに限らず、適宜の2次元画像に適用することができる。
X線撮像装置101は、まず装置制御部104の駆動部107によりX線源102及び検出器103を駆動、例えば回転させ所望の位置へ移動する。更にデータ収集部108により、X線源102のX線管等からX線を照射し、検出器103のパネル等での検出データを収集し、2次元透視X線画像を作成する。透視X線画像は、データ収集部108からデータ処理部106へ送られる。さらに、駆動部107により角度又は方向を変更して、同様の撮像を行い他の2次元透視X線画像が取得できる。
データ処理部106は、特徴部位抽出部109において、取得した透視X線画像に対し、処置具等の予め定められたひとつ又は複数の特徴的な部位(特徴部位)を抽出する(ステップ202)
図3に示す通り、処置具はX線の高吸収領域であるため、2次元透視X線画像上では
他の人体構造物と比較し、コントラストを持って描出される。そのためこれらコントラストの違いから、例えば鉗子先端を特徴的な部位として検出することは可能である。また処置具の中でもガイドシースのマーカは、コントラストが異なって描出されるため、これらを処置具の特徴的な部位として抽出することは可能である。
まず、データ処理部106は、3次元位置算出部113において、2次元透視X線画像上で抽出された特徴部位、例えば抽出した鉗子先端位置及び/又はガイドシースマーカ位置等と、対応する検出器103を求め、さらに対応する検出器103の3次元位置は、X線撮像装置101上における検出器103の装置構成から求めることができる。その結果、3次元位置算出部113は、例えば、抽出した鉗子先端位置の検出器103上(2次元透視X線画像上)の3次元位置(図3のK1、K2)を算出することが可能である。ガイドシースマーカについても同様の処理により検出器103上(2次元透視X線画像上)の3次元位置(図3のG1、G2)を算出することが可能である。
さらに、図2において、データ処理部106は、処置具のひとつ又は複数の特徴部位のそれぞれについて、検出器103上(2次元透視X線画像上)の3次元位置とX線源の3次元位置から2点を結ぶ直線を算出する(ステップ204)。
データ処理部106は、3次元位置算出部113にて、X線源の3次元位置は、X線撮像装置101上におけるX線源102の装置構成から求めることが出来るため、特徴部位、例えば、抽出した鉗子先端位置の検出器103上(2次元透視X線画像上)の3次元位置と、X線源102の3次元位置から、その2点を結ぶ直線を算出することが可能である。3次元位置算出部113は、ガイドシースマーカについても同様の処理により直線を算出することが可能である。
なお、ステップ201で2つ以上の透視X線画像を取得し、ステップ202〜204の処理を各画像について実行し、ステップ205を省略するようにしてもよい。
図4に示す通り、X線源の3次元位置S1と透視X線画像1上の特徴部位の3次元位置K1を結ぶ直線と、回転したX線源の3次元位置S2と透視X線画像2上の特徴部位の3次元位置K2を結ぶ直線は、同一の鉗子先端等の特徴部位を投影したものであるため、1点で交わることが理想的であるが、実際には計測誤差等があるため、必ずしも交わるとは限らない。そこで2つの直線の距離が最も近くなる直線S1−K1上の点Q1と、直線S2−K2上の点Q2を求め、例えばその2点の中点を鉗子先端位置とすることが可能である。
点Q1及び点Q2は次式で求めることが可能である。
Q2=P2+(D2−D1*Dv)/(Dv*Dv−1)*v2
但し
D1=(P2−P1)・v1
D2=(P2−P1)・v2
Dv=v1・v2
(Q1+Q2)/2
3次元画像は、例えば、事前に病変部の診断や、処置具を病変部まで挿入するためのルート等を計画するために用いられる画像である。3次元画像として、一般的にはCT画像、MRI画像、PET画像等を用いることができるが、これらに限られない。ここでは、一例として、3次元画像としてCT画像の例について説明する。
ここで、計算投影画像とは、実際のX線撮像装置101におけるX線源102及び検出器103の空間的な配置に、事前に撮像した3次元画像(例えばCT画像、MRI画像、PET画像等)を配置した模擬体系で、X線源101から検出器102に模擬X線(レイ)を投影し、模擬X線による検出器102での検出画像(例えば、通過距離と画素値等)を算出(レイトレース)した画像である。なお、計算投影画像は、例えば、DRR(Digital Reconstructed Radiograph)画像とも呼ばれる。
まず、前述した通り、X線撮像装置101において、透視X線画像が取得された際のX線源102、検出器103の3次元位置は装置構成から取得可能であり、また撮像角度も既知である。したがって、X線源102、検出器103と回転角度から、それらの位置関係を模擬した配置で、事前撮像したCT画像に対して計算投影画像を計算することは可能である。例えば計算投影画像は、上述のようなレイトレース法を用いて、CT画像の画素値をレイ方向に加算した数値として計算することが出来る。さらに、計算投影画像を、透視X線画像を取得した各角度で計算することは可能である。
計算投影画像と、透視X線画像の組合せにおいて、各画像は2次元画像のためそれらを位置合せすることは可能である。例えば、計算投影画像を移動・回転し、計算投影画像と透視X線画像の類似度、例えば一般的には相互情報量等を計算し、それらの値が最大もしくは最小となる移動・回転パラメータを求めることが可能である。また類似度の他に、画像中の基準部位を対応させる移動・回転パラメータを算出し、利用しても良い。これら位置合せしたパラメータを用いて3次元CT画像を移動・回転することにより、3次元CT画像と、放射線撮像装置101で撮像した被検体の位置を合せることが可能となる。なお、計算投影画像でなく、透視X線画像を移動・回転して、移動・回転パラメータを求めるようにしてもよい。
位置合せ法及び位置合せのためのパラメータについては、例えば、CT画像から作成したDRR画像(2次元)と、実際に撮像されたX線画像(Digital Radiograph:DR、2次元)を用いた位置合せでは、平行移動3自由度及び撮影方向を軸とする回転(平面内回転)2自由度を精度良く算出可能である。さらに、CT画像から様々な角度でDRR画像を作成し、DR画像と画素値を比較することで移動量を算出する位置合せでは、CT画像から全方位のDRR画像を作成するため、平行移動(直交軸)3自由度と及び直交の各軸周りの回転3自由度、計6自由度を算出可能である。本実施形態の画像位置合せでは、いずれの位置合せ法を用いても良いし、他の適宜の位置合せ法を用いても良い。
前述した通り、放射線撮像装置101で撮像した被検体の位置と、事前撮像された3次元CT画像の位置があっているため、例えば、放射線撮像装置101で取得された鉗子先端の3次元位置は、3次元CT画像上に付加することが可能である。同様にガイドシースマーカの3次元位置も、3次元CT画像上に付加することが可能である。
図6に示す例では、X線撮像装置101により取得された撮像方向の異なる透視X線画像1及び透視X線画像2を表示し、さらに事前に撮像された3次元CT画像と、透視X線画像1及び透視X線画像2から算出された鉗子先端位置やガイドシースマーカの位置を3次元CT画像上に付加して表示する。
このように、本実施形態によると、X線撮像装置による2次元撮像画像と事前に撮像された3次元画像とを用い、病変部及び処置具等の特徴部位の相対位置関係が高精度に認識可能となり、また病変を含む処置具等の特徴部位周辺の構造が高精度に認識可能とすることができる。
(体動による移動量を補正する場合)
X線撮像装置で取得された透視X線画像と、事前に撮像された3次元画像は、撮像装置が異なるため全く同じ時刻に撮像されたものではなく、撮像時の体勢、環境等が異なる場合もある。また被検体の体動、例えば心臓の動きや、呼吸等により人体は非剛体的に変形するため、撮像時刻が異なる画像には、それら体動による相違が含まれる場合がある。更に、X線撮像装置により異なる2方向から透視X線画像を撮像する場合にも、X線源と検出器が一組しかない場合には、同時に撮像することは出来ないため、前述のような体動による相違が含まれる場合がある。これらを考慮した本発明の実施形態を以下に示す。
体動による移動量の補正するためのX線撮像装置は、図1に示したX線撮像装置101の構成におけるデータ処理部106に体動移動量算出部701を付加した構成になっており、構成の共通部分は、同様の動作をする。以下に、体動移動量算出部701の動作について説明する。
また、画像処理については、図2と同様であるが、ステップ210が変更される。図2において、体動移動量算出部701が加わることによる動作の違いは、ステップ210の画像位置合せ部112における透視X線画像と3次元CT画像から作成した計算投影画像の位置合せ処理である。したがって、その変更されたステップ210の詳細を図8を用いて以下に説明する。
まず、データ処理部106は、画像位置合せ部112により、X線撮像装置により撮像された透視X線画像と、事前撮像された3次元CT画像から求まる計算投影画像を入力する(ステップ801)。
次に、画像位置合せ部112は、透視X線画像を剛体変換する(ステップ801)。これら剛体変換は、例えば、移動・回転のみを考慮したものであり、画像をアフィン変換により座標変換することで実施することが可能である。
次に、画像位置合せ部112は、変換した透視X線画像と、計算投影画像の類似度を計算する(ステップ803)。前述した通り、類似度は、相互情報量等の基準を用いて計算することが可能である。この時、例えば、画像全体の類似度の計算も可能であるし、人体の中、剛体(歪まない)構造物である、例えば骨に重みをつけて類似度を計算することも可能である。
画像位置合せ部112は、類似度が最大(もしくは相違度が最小)であるかを判断する(ステップ804)。類似度が最大(もしくは相違度が最小)であれば、移動・回転パラメータが求まり、そうでない場合にはステップ802からステップ804を繰り返す。
以上が、前述した体動による移動量がない、もしくは考慮しない場合の画像位置合せ法である。
まず、体動移動量算出部701は、剛体変換した透視X線画像を非剛体変換する。(ステップ805)。
図9は、本発明の放射線撮像の実施形態における体動移動量を算出する一例を示す図である。
非剛体変換は、画像上に格子上のメッシュを設定し、格子上の各点がなめらかな曲線、例えばスプライン関数に沿って移動することを仮定して移動させ、それに応じて画素を変換することにより可能である。なお、移動するひとつ又は複数の格子点の選択、移動量や移動方向は、適宜予め定めることができる。この際、前述した通り骨等の剛体は変形しないため、固定点として変化させないことも可能である。
体動移動量算出部701は、このように非剛体変換した透視X線画像と、計算投影画像の類似度を計算する(ステップ806)。体動移動量算出部701は、前述と同様に類似度が最大(もしくは相違度が最小)であれば非剛体変換パラメータが求まり、そうでなければステップ805からステップ807を繰り返す。なお、透視X線画像でなく、計算投影画像を非剛体変換して、非剛体変換パラメータを求めるようにしてもよい。
各投影面内で求めた投影面内移動量ベクトルは、X線源と検出器が既知の角度で投影されたものであるから、各ベクトルが成す角度を知ることは可能である。これらから3次元空間の移動量ベクトル(体動誤差ベクトル)を計算するために、例えば図10に示すように複数の投影面内移動量ベクトルの和を計算することにより、3次元空間の移動量ベクトル(体動誤差ベクトル)を算出することが可能である。
これら3次元空間での移動量ベクトル(体動誤差ベクトル)を、前述した処置具の3次元位置に適用することにより、図10に示すように、鉗子先端位置やガイドシースマーカの位置誤差を補正することは可能である。ここでは、丸印が鉗子先端位置、四角印がガイドシースマーカ位置をそれぞれ表す(点線が補正前、実線が補正後)。
さらに、病変と処置具の位置関係において、前述した手順で処置具の位置を算出する過程で、処置具の3次元位置の計算誤差、画像の位置合せの誤差も前述した体動移動量に加えて精度に影響する場合が想定される。これら誤差は、例えば装置の設置もしくは動作誤差に由来するものや、処置具の認識や位置合せと言った画像処理の誤差に起因すると考えられる。前述の装置に関わる誤差は、予め装置の特性から知ることが出来る誤差であり、また画像処理による誤差は、例えば、複数のデータを試すことにより平均的な誤差により求めることが可能である。体動移動量算出部701は、さらに、このような、予め推定可能な誤差(システム誤差ベクトル)と、体動移動のような、実際の動きによる誤差(体動誤差ベクトル)を加算した誤差補正ベクトルを求めることが可能である。
上述の実施形態では、画像のフォーマット(データ形式)にDICOMフォーマットを使用しているが、もちろん他のフォーマット、例えばJPEG画像やビットマップ画像等のフォーマットを用いることができる。
更に、画像サーバ102にデータファイルを保存するような構成を取っているが、治療計画装置101と位置決めシステム104とが直接通信し、データファイルを交換しても良い。
また、ネットワークによるデータファイル等の通信を用いる形態を説明したが、データファイルの交換手段として他の記憶媒体、例えばフレキシブルディスクやCD−R等の大容量記憶媒体を用いても良い。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現してもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録装置、又は、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
102・・・X線源、
103・・・検出器、
104・・・装置制御部
105・・・表示部、
106・・・データ処理部、
107・・・駆動部、
108・・・データ収集部、
109・・・特徴部位抽出部、
110・・・医用画像サーバ、
111・・・3次元画像取得部、
112・・・画像位置合せ部、
113・・・3次元位置算出部
114・・・2次元投影画像作成部
115・・・記憶部
116・・・位置マッピング部
701・・・体動移動量算出部
Claims (10)
- 放射線撮像装置であって、
測定源及び検出器により異なる角度で撮像された、処理対象の複数の2次元撮像画像の各々から、器具に予め定められた特徴部位を抽出する特徴部位抽出部と、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の位置と、前記2次元撮像画像を撮影した前記測定源の位置及び前記検出器の位置から、前記特徴部位の3次元位置を算出する位置算出部と、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、予め撮像された前記処理対象の3次元画像から、前記2次元撮像画像を撮像した前記測定源の位置及び前記検出器の位置により2次元の計算投影画像を計算する投影画像作成部と、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記計算投影画像と前記2次元撮像画像とを位置合せする画像位置合せ部と、
前記画像位置合せ部が前記位置合せにより位置合せした後、前記2次元撮像画像と前記計算投影画像とを非剛体位置合せして、前記非剛体位置合せによる移動量を体動誤差ベクトルとして算出する体動移動量算出部と、
前記画像位置合せ部が、前記位置合せに従い、さらに、前記特徴部位を前記体動誤差ベクトルを用いて移動して前記3次元画像上に付加した表示画像を表示部に表示する及び/又は記憶部に記憶するための位置マッピング部と
を備えた放射線撮像装置。 - 請求項1に記載された放射線撮像装置において、
前記位置算出部は、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の位置と、前記2次元撮像画像を撮影した前記測定源の位置とを結ぶ直線を算出し、
前記特徴部位に関して算出された少なくとも2つの直線間の距離が最も近くなる一方の直線上の点と他方の直線上の点との中点を、前記特徴部位の前記3次元位置として算出する
ことを特徴とする放射線撮像装置。 - 請求項1に記載された放射線撮像装置において、
前記計算投影画像は、
前記処理対象の前記3次元画像から、前記測定源と前記検出器の空間的配置に前記3次元画像を配置した模擬体系で、前記測定源から前記検出器に投影した画像であることを特徴とする放射線撮像装置。 - 請求項1に記載された放射線撮像装置において、
前記体動移動量算出部は、
前記画像位置合せ部が前記位置合せにより位置合せした後、さらに、前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記位置合せにより変換された前記2次元撮像画像又は前記計算投影画像を非剛体変換して、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の投影面内移動量ベクトルを求め、複数の前記投影面内移動量ベクトルを合成して、前記体動誤差ベクトルを算出する
ことを特徴とする放射線撮像装置。 - 請求項1に記載された放射線撮像装置において、
前記体動移動量算出部は、
器具又は装置に関わる3次元位置の計算誤差若しくは動作誤差、及び/又は、画像の位置合せ誤差若しくは処理誤差のうちいずれかひとつ又は複数を含むシステム誤差ベクトルと、
測定対象の動きによる誤差である前記体動誤差ベクトルと
を加算して、誤差補正ベクトルを求め、前記誤差補正ベクトルに基づく誤差バー又は球若しくは円を前記表示部に表示する
ことを特徴とする放射線撮像装置。 - 請求項1に記載された放射線撮像装置において、
前記2次元撮像画像は、透視X線画像であり、
前記測定源は、X線源であり、
前記検出器は、X線検出器である
ことを特徴とする放射線撮像装置。 - 請求項1に記載された放射線撮像装置において、
前記特徴部位は、鉗子若しくは他の器具の先端、ガイドシースマーカ若しくはその他のマーカであることを特徴とする放射線撮像装置。 - 請求項1に記載された放射線撮像装置において、
前記位置マッピング部は、前記特徴部位の位置を前記3次元画像に付加した、断層画像若しくは他の2次元画像又は3次元画像若しくは立体画像による前記表示画像、及び/又は、ひとつ又は複数の前記2次元撮像画像、を前記表示部に表示することを特徴とする放射線撮像装置。 - 放射線撮像装置における画像処理方法であって、
測定源及び検出器により異なる角度で撮像された、処理対象の複数の2次元撮像画像の各々から、器具に予め定められた特徴部位を抽出し、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の位置と、前記2次元撮像画像を撮影した前記測定源の位置及び前記検出器の位置から、前記特徴部位の3次元位置を算出し、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、予め撮像された前記処理対象の3次元画像から、前記2次元撮像画像を撮像した前記測定源の位置及び前記検出器の位置により2次元の計算投影画像を計算し、
前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記計算投影画像と前記2次元撮像画像とを位置合せし、
前記位置合せにより位置合せした後、前記2次元撮像画像と前記計算投影画像とを非剛体位置合せして、前記非剛体位置合せによる移動量を体動誤差ベクトルとして算出し、
前記位置合せに従い、さらに、前記特徴部位を前記体動誤差ベクトルを用いて移動して前記3次元画像上に付加した表示画像を表示部に表示する及び/又は記憶部に記憶する
画像処理方法。 - 画像処理プログラムであって、
処理部が、測定源及び検出器により異なる角度で撮像された、処理対象の複数の2次元撮像画像の各々から、器具に予め定められた特徴部位を抽出するステップと、
前記処理部が、前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記特徴部位の前記2次元撮像画像上の位置と、前記2次元撮像画像を撮影した前記測定源の位置及び前記検出器の位置から、前記特徴部位の3次元位置を算出するステップと、
前記処理部が、前記複数の2次元撮像画像の各々について、予め撮像された前記処理対象の3次元画像から、前記2次元撮像画像を撮像した前記測定源の位置及び前記検出器の位置により2次元の計算投影画像を計算するステップと、
前記処理部が、前記複数の2次元撮像画像の各々について、前記計算投影画像と前記2次元撮像画像とを位置合せするステップと、
前記処理部が、前記位置合せにより位置合せした後、前記2次元撮像画像と前記計算投影画像とを非剛体位置合せして、前記非剛体位置合せによる移動量を体動誤差ベクトルとして算出するステップと、
前記位置合せに従い、さらに、前記特徴部位を前記体動誤差ベクトルを用いて移動して前記3次元画像上に付加した表示画像を表示部に表示する及び/又は記憶部に記憶するステップと
をコンピュータに実行させるための画像処理プログラム。
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