JP6347754B2 - 脱硝装置及び脱硝装置の還元剤分配調整方法 - Google Patents

脱硝装置及び脱硝装置の還元剤分配調整方法 Download PDF

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Description

本開示は、脱硝装置及び脱硝装置の還元剤分配調整方法に関する。
従来から、排ガス中の窒素酸化物を還元剤によって除去する脱硝装置が知られている。
例えば、特許文献1には、排ガスダクトに設けられた脱硝装置のアンモニア注入装置が開示されている。かかる装置は、排ガスダクトにダクト内を2区画以上の複数の大区分に分割して、該大区分のアンモニア供給量を分配制御し得る大区分分配制御弁を少なくとも2個以上配設し、該大区分分配制御弁の後流に該大区分分配制御弁当たり少なくとも2本以上のアンモニア供給量を分配制御し得るアンモニア配管を接続している。かかる装置によれば、導入するアンモニアの分配調整が容易で、均一に、かつ精度良くアンモニアの注入分散を行うことができるとされている。
また、特許文献2には、排ガスを流す煙道内に設置されて注入ノズルから排ガス中に還元剤を注入する還元剤注入装置と、還元剤と排ガスとを混合させる混合器と、窒素酸化物と還元剤とを反応させた後に主として水と窒素とに分解する脱硝触媒とを備えた脱硝装置が開示されている。かかる脱硝装置は、煙道の断面内で脱硝触媒の下流側の所定の複数位置から入手したサンプリングガスに対してレーザ光を照射して還元剤濃度を順次測定する還元剤濃度計測装置と、窒素酸化物濃度を計測する窒素酸化物濃度計と、窒素酸化物濃度に基づいて還元剤主系統の総流量制御弁の開度設定を行い、複数位置の還元剤濃度に基づいて還元剤主系統から複数分岐した還元剤供給系統に設けた流量制御元弁の開度設定を行う開度設定部とを備えている。
また、特許文献3には、ボイラからの燃焼排ガス中に還元剤を供給する還元剤供給手段である還元剤注入装置と、還元剤が含まれた窒素酸化物を脱硝する区画された脱硝触媒を備えた脱硝装置が開示されている。かかる脱硝装置は、出口側に設けられ、脱硝装置のガス流れに直交する区画された脱硝触媒に対応する領域における排ガス中のガス成分濃度分布を計測する複数の送光筒を有するプローブ手段を有し、レーザ計測手段により還元剤濃度を測定するガス成分濃度分布測定装置を具備する。かかるガス成分濃度分布測定装置は、還元剤濃度の計測結果より、区画された領域の還元剤の濃度分布を求めるものとされている。
特開平10−216475号公報 特開2013−176733号公報 特開2014−94355号公報
しかしながら、排ガス成分の変化等に起因して脱硝装置の運転状態が変化したり、脱硝装置内の触媒が経年劣化すると、脱硝反応器の出口側において未反応還元剤の分布が不均一になってしまうことがある。この場合、未反応還元剤の濃度が高い領域では、脱硝反応器の下流側に位置する機器(例えば空気予熱器)に酸性硫安が付着し、当該機器の劣化又は機能不全(例えば空気予熱器の閉塞)を招き得る。
この点、特許文献1〜3には、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制するための具体的手法は記載されていない。すなわち、特許文献1が開示する装置では、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の濃度が局所的に上昇した場合に対応する制御弁だけを調整しても局所的に上昇した濃度を低減することができない。
また、特許文献2には、流量制御元弁の開度の設定は、予め定めた還元剤濃度と流量制御元弁ごとの開度とのマップに基づいて行われる旨、開示されているものの、具体的な構成及び方法は十分に開示されていない。
また、特許文献3には、還元剤濃度分布の一部に濃度が高い場所があると、還元剤濃度分布に高い場所に対応する還元剤注入装置からの還元剤が注入できるように、流量制御元弁の開度制御が行われる旨が開示されているものの、濃度が高い場所と対応する還元剤注入装置をどのように特定するのか十分に開示されていない。
本発明の少なくとも幾つかの実施形態の目的は、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制することである。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る脱硝装置は、
排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置であって、
前記排ガス中に還元剤を注入するための複数の還元剤注入ノズルと、
各々の前記還元剤注入ノズルからの前記還元剤の注入量を調節するための注入量調節部と、
前記還元剤注入ノズルの下流側に設けられ、前記排ガス中の前記窒素酸化物と前記還元剤との反応によって前記窒素酸化物を分解するように構成された脱硝反応器と、
前記脱硝反応器の出口側において、前記排ガスの流れ方向に直交する第2面内における前記還元剤の第2分布を計測するための分布計測部と、
前記複数の還元剤注入ノズルのそれぞれの前記還元剤の注入量、および、該注入量で注入された前記還元剤が前記脱硝反応器の入口側に到達したときの前記流れ方向に直交する第1面内における前記還元剤の第1分布の相関関係と、前記分布計測部で計測された前記第2分布とに基づいて、前記注入量調節部に対する操作指令を生成するための指令生成部と、を備える。
上記(1)の構成によれば、複数の還元剤注入ノズルのそれぞれの還元剤の注入量、および、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器の入口側に到達したときの流れ方向に直交する第1面内における還元剤の第1分布の相関関係と、分布計測部で計測された第2分布とに基づいて、注入量調節部に対する操作指令を生成することができる。よって、生成された操作指令に従い注入量調節部を操作することで、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制できる。
(2)幾つかの実施形態では、上記(1)の構成において、
前記指令生成部は、前記複数の還元剤注入ノズルのうち、前記第2分布における前記還元剤の高濃度領域に対応する少なくとも一本のノズルによる前記還元剤の注入量を減少させる前記操作指令を生成するように構成される。
上記(2)の構成によれば、複数の還元剤注入ノズルのうち、第2分布における還元剤の高濃度領域に対応する少なくとも一本のノズルによる還元剤の注入量を減少させる操作指令を生成するので、該操作指令に従い操作することで、脱硝反応器の出口側における還元剤の高濃度領域の濃度を低減できる。
(3)幾つかの実施形態では、上記(1)又は(2)の構成において、
前記指令生成部は、前記分布計測部によって計測された前記第2分布と、前記第2面内における前記還元剤の目標分布と、の偏差に基づいて、前記脱硝反応器の入口側において前記偏差をキャンセルするような前記操作指令を生成するように構成される。
上記(3)の構成によれば、分布計測部によって計測された第2分布と、第2面内における還元剤の目標分布と、の偏差に基づいて、脱硝反応器の入口側において偏差をキャンセルするような操作指令を生成するので、該操作指令に従い操作することで、脱硝反応器の入口側において偏差がキャンセルされる。よって、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を効果的に抑制できる。
(4)幾つかの実施形態では、上記(3)の構成において、
各々の前記還元剤注入ノズルの前記還元剤の注入量と、該注入量で注入された前記還元剤が前記脱硝反応器の入口側に到達したときの前記第1面内における前記還元剤の分布とのマップが前記還元剤注入ノズルごとに記憶された記憶部をさらに備え、
前記指令生成部は、前記記憶部に記憶された前記還元剤注入ノズルごとのマップを前記相関関係として用いて、前記脱硝反応器の入口側において前記偏差をキャンセルするような前記操作指令を生成するように構成される。
上記(4)の構成によれば、記憶部に記憶された還元剤注入ノズルごとのマップを相関関係として用いて、脱硝反応器の入口側において偏差をキャンセルするような操作指令を生成するので、該操作指令に従い操作することで、脱硝反応器の入口側において偏差がキャンセルされる。よって、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を効果的に抑制できる。
(5)幾つかの実施形態では、上記(1)から(4)の何れか一つの構成において、
前記指令生成部によって生成された前記操作指令を出力するように構成されたポータブル端末をさらに備える。
上記(5)の構成によれば、指令生成部によって生成された操作指令がポータブル端末に出力されるので、作業員はポータブル端末で操作指令を確認しながら注入量調節部を操作できる。
(6)幾つかの実施形態では、上記(1)から(4)の何れか一つの構成において、
前記指令生成部によって生成された前記操作指令に基づき、前記注入量調節部を制御するように構成された制御部をさらに備える。
上記(6)の構成によれば、指令生成部によって生成された操作指令に基づき、制御部が注入量調節部を制御するので、注入量調節部の調整が自動化される。よって、作業員によらなくても注入量調節部を制御できる。
(7)幾つかの実施形態では、上記(1)から(6)の何れか一つの構成において、
前記注入量調節部は、各々の前記還元剤注入ノズルによる前記還元剤の注入量を調節するための複数の流量調整弁を含む。
上記(7)の構成によれば、各々の還元剤注入ノズルによる還元剤の注入量を各々の流量調整弁で調節するので、還元剤の注入量を細かく調整できる。
(8)幾つかの実施形態では、上記(7)の構成において、
各々の前記流量調整弁は、該流量調整弁の開度を検出可能なセンサを含む。
上記(8)の構成によれば、センサで流量調整弁の開度を検出できる。このため、流量調整弁の開度を作業員が手動で調整する場合であっても、開度調節後における作業員による各流量調整弁の開度の記録作業は必要ない。よって、作業員による還元剤分配調整作業を簡略化することができる。
(9)幾つかの実施形態では、上記(7)又は(8)の構成において、
前記指令生成部は、各々の前記流量調整弁の開度と、前記流量調整弁を通過する前記還元剤の流速との間の既知の関係に基づいて、前記操作指令として各々の前記流量調整弁の開度指令を出力するように構成される。
上記(9)の構成によれば、各々の流量調整弁の開度と、流量調整弁を通過する還元剤の流速との間の既知の関係に基づいて、操作指令として各々の流量調整弁の開度指令を出力するので、開度指令に従って各々の流量調整弁の調整作業を行うことで、流量調整弁を通過する還元剤の流量を調整できる。
なお、上記(9)の構成は、指令生成部から出力される操作指令が各流量調整弁の流量を指定する場合に比べて、各流量調整弁に流量計(例えばオリフィス計)が設けられていなくても流量調整弁の調整作業を実施可能である点において有利である。
(10)幾つかの実施形態では、上記(1)から(9)のいずれか一つ構成において、
前記指令生成部は、前記複数の還元剤注入ノズルによる前記還元剤の総注入量を維持したまま、各々の前記還元剤注入ノズルへの前記還元剤の供給分配比を変更するよう前記操作指令を生成するように構成される。
上記(10)の構成によれば、複数の還元剤注入ノズルによる還元剤の総注入量を維持したまま、各々の還元剤注入ノズルへの還元剤の供給分配比を変更するよう操作指令を生成するので、排ガス中の窒素酸化物を分解する還元剤の総量が過不足することなく、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制できる。
(11)幾つかの実施形態では、上記(10)の構成において、
前記脱硝反応器の下流側において、前記排ガス中の窒素酸化物濃度を計測するためのNOXセンサをさらに備え、
前記還元剤の総注入量は、前記NOXセンサの計測結果に基づいて決定される。
上記(10)の構成によれば、還元剤の総注入量は、NOXセンサの計測結果に基づいて決定するので、排ガス中の窒素酸化物を分解するのに十分な還元剤を注入できる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係る脱硝装置の還元剤分配調整方法は、
複数の還元剤注入ノズルから排ガス中に還元剤を注入し、前記還元剤注入ノズルの下流側における脱硝反応器内で前記排ガス中の窒素酸化物と前記還元剤とを反応させて該窒素酸化物を分解する脱硝装置の還元剤分配調整方法であって、
前記複数の還元剤注入ノズルのそれぞれの前記還元剤の注入量、および、該注入量で注入された前記還元剤が前記脱硝反応器の入口側に到達したときの前記排ガスの流れ方向に直交する第1面内における前記還元剤の第1分布の相関関係を予め求める相関関係取得ステップと、
前記脱硝反応器の出口側において、前記流れ方向に直交する第2面内における前記還元剤の第2分布を計測する分布計測ステップと、
前記分布計測ステップで計測された前記第2分布、および、前記相関関係取得ステップで予め取得された前記相関関係に基づき、各々の前記還元剤注入ノズルによる前記還元剤の注入量を調節する注入量調節ステップと、を備える。
上記(12)の方法によれば、先ず、複数の還元剤注入ノズルのそれぞれの還元剤の注入量、および、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器の入口側に到達したときの流れ方向に直交する第1面内における還元剤の第1分布の相関関係を求める。次に、脱硝反応器の出口側において、排ガスの流れ方向に直交する第2面内における還元剤の第2分布を計測する。そして、第2分布、および、相関関係に基づき、各々の還元剤注入ノズルについて還元剤の注入量を調節する。こうして、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、脱硝反応器の出口側における未反応還元剤の濃度上昇を抑制できる脱硝装置及び脱硝装置の還元剤分配調整方法が提供される。
本発明の一実施形態に係る脱硝装置の構成を概略的に示す図である。 分布計測部で計測された還元剤の分布を示す図である。 一実施形態に係る脱硝装置が備える記憶部を概略的に示す図である。 図3に示す記憶部に記憶されたマップの内容を模式的に示す図である。 一実施形態に係る脱硝装置が備えるポータブル端末を概略的に示す図である。 一実施形態に係る脱硝装置が備える制御部を概略的に示す図である。 一実施形態に係る脱硝装置の注入量調節部を概略的に示す図である。 一実施形態に係る脱硝装置の注入量調節部を概略的に示す図である。 一実施形態に係る脱硝装置の還元分配調整方法の概略を示すフローチャートである。 一実施形態に係る脱硝装置の還元分配調整方法の概略を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
また例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は、本発明の一実施形態に係る脱硝装置1の構成を概略的に示す図である。
本発明の少なくとも一実施形態に係る脱硝装置1は、排ガス中の窒素酸化物(NOx)を除去するものであり、複数の還元剤注入ノズル21と、注入量調節部3と、脱硝反応器4と、分布計測部5と、指令生成部6と、を備えている。
複数の還元剤注入ノズル21は、排ガス中に還元剤を注入するためのものである。
図1に例示する形態において、排ガス中に注入する還元剤は、アンモニア(NH3)であり、複数の還元剤注入ノズル21は、ボイラ100と脱硝反応器4とを接続する煙道11の入口側に設けられている。
注入量調節部3は、各々の還元剤注入ノズル21からの還元剤の注入量を調節するためのものである。
脱硝反応器4は、還元剤注入ノズル21の下流側に設けられ、排ガス中の窒素酸化物(NOx)と還元剤との反応によって窒素酸化物を分解するように構成されている。
分布計測部5は、脱硝反応器4の出口側において、排ガスの流れ方向に直交する第2面4B内における還元剤の第2分布を計測するためものである。
図1に例示する形態において、分布計測部5は、レーザ排ガスセンサ等により構成されている。
図2は、分布計測部5で計測された還元剤の分布を示す図である。尚、図2において、破線が分布計測部5で計測された還元剤の分布を示し、実線が調整量演算値である。
図2に示すように、分布計測部5で計測された還元剤の分布、すなわち、脱硝反応器4の出口側において、排ガスの流れ方向に直交する第2面4B内における還元剤の第2分布は、位置と該位置における濃度との関係で表される。
指令生成部6は、複数の還元剤注入ノズル21のそれぞれの還元剤の注入量、および、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器4の入口側に到達したときの流れ方向に直交する第1面4A内における還元剤の第1分布の相関関係と、分布計測部5で計測された第2分布とに基づいて、注入量調節部3に対する操作指令を生成するためのものである。
上記の構成によれば、複数の還元剤注入ノズル21のそれぞれの還元剤の注入量、および、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器4の入口側に到達したときの流れ方向に直交する第1面4A内における還元剤の第1分布の相関関係と、分布計測部5で計測された第2分布とに基づいて、注入量調節部3に対する操作指令を生成することができる。よって、生成された操作指令に従い注入量調節部3を操作することで、脱硝反応器4の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制できる。この結果、脱硝装置1の下流に設けられる空気予熱器200への未反応還元剤の付着を抑制できる。
また、注入量調節部3に対する操作指令を生成されるので、注入量調節部3の調節に不慣れな作業員が操作する場合であっても注入量調節部3を適切に調節できる。
幾つかの実施形態に係る指令生成部6は、複数の還元剤注入ノズル21のうち、第2分布における還元剤の高濃度領域に対応する少なくとも一本のノズル21による還元剤の注入量を減少させる操作指令を生成するように構成される。
図2に示す例では、複数の還元剤注入ノズル21のうち、分布計測部5で計測された還元剤の分布(第2分布)における還元剤(アンモニア)の高濃度領域に対応する少なくとも1本のノズル21による還元剤の注入量を減少させる操作指令を生成するように構成される。
例えば、調節量の大きな還元剤注入ノズル21から順番に操作指令を生成するように構成される。調整量の大きな還元剤注入ノズル21の調節量は、例えば、第2分布における還元剤の高濃度領域の濃度が半分になるように操作指令を生成するように構成される。
上記の構成によれば、複数の還元剤注入ノズル21のうち、第2分布における還元剤の高濃度領域に対応する少なくとも一本のノズル21による還元剤の注入量を減少させる操作指令を生成するので、該操作指令に従い操作することで、脱硝反応器4の出口側における還元剤の高濃度領域の濃度を低減できる。
幾つかの実施形態に係る指令生成部6は、分布計測部5によって計測された第2分布と、第2面4B内における還元剤の目標分布と、の偏差に基づいて、脱硝反応器4の入口側において偏差をキャンセルするような操作指令を生成するように構成される。
例えば、分布計測部5によって計測された第2分布と、第2面4B内における還元剤の目標分布と、の偏差が脱硝反応器4の入口側において半分になるような操作指令を生成するように構成される。そして、この操作指令にしたがって調整を繰り返せば、偏差が徐々に減少し、やがて偏差は許容範囲内に収束する(キャンセル)。
上記の構成によれば、分布計測部5によって計測された第2分布と、第2面4B内における還元剤の目標分布と、の偏差に基づいて、脱硝反応器4の入口側において偏差をキャンセルするような操作指令を生成するので、該操作指令に従い操作することで、脱硝反応器4の入口側において偏差がキャンセルされる。よって、脱硝反応器4の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を効果的に抑制できる。
図3は、一実施形態に係る脱硝装置1が備える記憶部7を概略的に示す図である。図4は、図3に示す記憶部7に記憶されたマップD11,D12・・・Dijの内容を模式的に示す図である。
図3に示すように、幾つかの実施形態では、記憶部7をさらに備えている。
記憶部7は、各々の還元剤注入ノズル21の還元剤の注入量と、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器4の入口側に到達したときの第1面4A内における還元剤の分布とのマップD11,D12・・・Dijが還元剤注入ノズル21ごとに記憶されている。
図3に例示する形態では、煙道11の入口側に設けられた還元剤注入ノズル21の全てについて、還元剤注入ノズルN11,N12・・・NijごとにマップD11,D12・・・Dijが記憶されている。
具体的には、図4に示すように、還元剤注入ノズル21が全開で注入された還元剤(アンモニア)が脱硝反応器4の入口側に到達したときの第1面4A内における還元剤の分布が還元剤注入ノズル21ごとに記憶されている。
上述した指令生成部6は、記憶部7に記憶された還元剤注入ノズル21ごとのマップを相関関係として用いて、脱硝反応器4の入口側において偏差をキャンセルするような操作指令を生成するように構成される。
図3に例示する形態では、各々の還元剤注入ノズル21の還元剤の注入量と、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器4の入口側に到達したときの第1面4A内における還元剤の分布を重ねたものを相関関係として用いて、脱硝反応器4の入口側において偏差をキャンセルするような操作指令を生成するように構成される。
具体的には、分布計測部5によって計測された第2分布と、第2面4B内における還元剤の目標分布と、の偏差が脱硝反応器4の入口側において半分になるような操作指令を生成するように構成される。そして、この操作指令にしたがって調整を繰り返せば、偏差が徐々に減少し、やがて偏差は許容範囲内に収束する(キャンセル)。
上記の構成によれば、記憶部7に記憶された還元剤注入ノズル21ごとのマップを相関関係として用いて、脱硝反応器4の入口側において偏差をキャンセルするような操作指令を生成するので、該操作指令に従い操作することで、脱硝反応器4の入口側において偏差がキャンセルされる。よって、脱硝反応器4の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を効果的に抑制できる。
図5は、一実施形態に係る脱硝装置1が備えるポータブル端末8を概略的に示す図である。
図5に示すように、幾つかの実施形態では、ポータブル端末8をさらに備えている。
ポータブル端末8は、指令生成部6によって生成された操作指令を出力するように構成されている。
図5に例示する形態では、ポータブル端末8は、指令生成部6から操作指令を受信し画面に操作指令を出力するように構成されている。ポータブル端末8は、持ち運びが容易なものが好ましく、例えば、画面に操作指令が出力され、かつ画面からの入力が可能なタブレット端末が採用される。
上記構成によれば、指令生成部6によって生成された操作指令がポータブル端末8に出力されるので、作業員はポータブル端末8で操作指令を確認しながら注入量調節部3を操作できる。
図6は、一実施形態に係る脱硝装置1が備える制御部32を概略的に示す図である。
図6に示すように、幾つかの実施形態では、制御部32をさらに備えている。
制御部32は、上述した指令生成部6によって生成された操作指令に基づき、注入量調節部3を制御するように構成されている。
図6に例示する形態では、制御部32は、指令生成部6と有線又は無線で接続され、指令生成部6で生成された操作指令に基づき流量調整弁31を制御するように構成されている。
上記構成によれば、指令生成部6によって生成された操作指令に基づき、制御部32が注入量調節部3を制御するので、注入量調節部3の調整が自動化される。よって、作業員によらなくても注入量調節部3を制御できる。
図7は、一実施形態に係る脱硝装置1の注入量調節部3を概略的に示す図である。
図7に示すように、幾つかの実施形態に係る注入量調節部3は、複数の流量調整弁31を含む。
複数の流量調整弁31は、各々の還元剤注入ノズル21による還元剤の注入量を調節するためものである。
図7に例示する形態において、注入量調節部3は、還元剤注入部2に設けられている。還元剤注入部2は、混合器22と、ヘッダ管23と、複数の注入管24とを備えている。
混合器22は、還元剤を希釈混合するためのものであり、還元剤と希釈ガスとが供給される。還元剤は例えばアンモニア(NH3)であり、希釈ガスは例えば空気である。混合器22で希釈混合された還元剤(以下、単に「還元剤」という)はヘッダ管23に供給される。
ヘッダ管23は、複数の注入管24に還元剤を分配するためのものであり、上述した複数の注入管24が分岐している。注入管24のそれぞれには上述した還元剤注入ノズル21が格子状に配置されている。
図7に例示する形態において、注入量調節部3は、複数の流量調整弁31を含む。複数の流量調整弁31は、注入管24ごとに一つ設けられ、その上流にはオリフィス34が、その下流には逆止弁35がそれぞれ設けられている。
上記構成によれば、各々の還元剤注入ノズル21による還元剤の注入量を各々の流量調整弁31で調節するので、還元剤の注入量を細かく調整できる。
図8は、一実施形態に係る脱硝装置1の注入量調節部3を概略的に示す図である。
図8に示すように、幾つかの実施形態では、各々の流量調整弁31は、該流量調整弁31の開度を検出可能なセンサ33を含む。
図8に例示する形態では、センサ33は、指令生成部6と有線又は無線により接続され、センサ33で検出された流量調整弁31の開度は指令生成部6に出力される。
上記構成によれば、センサ33で流量調整弁31の開度を検出できる。このため、流量調整弁31の開度を作業員が手動で調整する場合であっても、開度調節後における作業員による各流量調整弁31の開度の記録作業は必要ない。よって、作業員による還元剤分配調整作業を簡略化することができる。
図8に示すように、幾つかの実施形態に係る指令生成部6は、各々の流量調整弁31の開度と、流量調整弁31を通過する還元剤の流速との間の既知の関係に基づいて、操作指令として各々の流量調整弁31の開度指令を出力するように構成される。
例えば、既知の関係は、流量調整弁31の開度と流量調整弁31を含む還元剤注入ノズル21の圧損係数の相関、及び流量調整弁31の開度と還元剤の流速の関数である。流量調整弁31の開度と流量調整弁31を含む還元剤注入ノズル21の圧損係数の相関は、例えば、数式1で求められる。
Figure 0006347754
上記構成によれば、各々の流量調整弁31の開度と、流量調整弁31を通過する還元剤の流速との間の既知の関係に基づいて、操作指令として各々の流量調整弁31の開度指令を出力するので、開度指令に従って各々の流量調整弁31の調整作業を行うことで、流量調整弁31を通過する還元剤の流量を調整できる。
なお、上記構成は、指令生成部6から出力される操作指令が各流量調整弁31の流量を指定する場合に比べて、各流量調整弁31に流量計(例えばオリフィス計)が設けられていなくても流量調整弁31の調整作業を実施可能である点において有利である。
幾つかの実施形態に係る指令生成部6は、複数の還元剤注入ノズル21による還元剤の総注入量を維持したまま、各々の還元剤注入ノズル21への還元剤の供給分配比を変更するよう操作指令を生成するように構成される。
例えば、還元剤の総注入量は、排ガス中の窒素酸化物の濃度に基づいて設定される。したがって、排ガス中の窒素酸化物の濃度、例えば、炭焚きボイラでは炭種が変わらない限り、排ガス中の窒素酸化物の濃度に変更はなく、還元剤の総注入量は維持される。
上記構成によれば、複数の還元剤注入ノズル21による還元剤の総注入量を維持したまま、各々の還元剤注入ノズル21への還元剤の供給分配比を変更するよう操作指令を生成するので、排ガス中の窒素酸化物を分解する還元剤の総量が過不足することなく、脱硝反応器4の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制できる。
図1に示すように、幾つかの実施形態では、NOXセンサ9をさらに備えている。
NOXセンサ9は、脱硝反応器4の下流側において、排ガス中の窒素酸化物濃度を計測するためのものであり、還元剤の総注入量は、NOXセンサ9の計測結果に基づいて決定される。
図1に例示する形態において、NOXセンサ9は、指令生成部6と有線又は無線で接続され、NOXセンサ9で計測された排ガス中の窒素酸化物濃度は指令生成部6に出力される。
上記構成によれば、還元剤の総注入量は、NOXセンサ9の計測結果に基づいて決定するので、排ガス中の窒素酸化物を分解するのに十分な還元剤を注入できる。
図9及び図10は、一実施形態に係る脱硝装置1の還元分配調整方法の概略を示すフローチャートである。
図9及び図10に示すように、本発明の少なくとも一実施形態に係る脱硝装置1の還元剤分配調整方法は、複数の還元剤注入ノズル21から排ガス中に還元剤を注入し、還元剤注入ノズル21の下流側における脱硝反応器4内で排ガス中の窒素酸化物と還元剤とを反応させて該窒素酸化物を分解するものである。
図9及び図10に示すように、幾つかの実施形態に係る脱硝装置1の還元剤分配調整方法は、相関関係取得ステップ(ステップS10)と、分布計測ステップ(ステップS12)と、注入量調節ステップ(ステップS16)とを備えている。
相関関係取得ステップ(ステップS10)は、複数の還元剤注入ノズル21のそれぞれの還元剤の注入量、および、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器4の入口側に到達したときの排ガスの流れ方向に直交する第1面4A内における還元剤の第1分布の相関関係を予め求めるものである。
例えば、第1面4A内における還元剤の第1分布の相関関係は、脱硝装置1が組み込まれるプラントの代表的な運転状態でのCFD(Computational Fluid Dynamics)解析や実機計測データ等を用いて求められる。具体的には、CFD解析や実機計測データ等で、第1面4A内における還元剤の第1分布(マップ)を求めて、重ね合わせる。また、流路が変わる負荷では、流路ごとにCFD解析や実機計測データ等で求めた第1分布(マップ)を切り換えて全体の分布を求める。
分布計測ステップ(ステップS12)は、脱硝反応器4の出口側において、流れ方向に直交する第2面4B内における還元剤の第2分布を計測するものである。
図1に例示する形態では、脱硝反応器4の出口側に分布計測部5を設置し、排ガスの流れ方向に直交する第2面4B内における還元剤の第2分布を計測する。尚、分布計測部5は、例えば、レーザ排ガスセンサ等で構成される。
注入量調節ステップ(ステップS16)は、分布計測ステップ(ステップS12)で計測された第2分布、および、相関関係取得ステップ(ステップS10)で予め取得された相関関係に基づき、各々の還元剤注入ノズル21による還元剤の注入量を調節するものである。
例えば、注入量調節ステップ(ステップS16)は、後述するように、第2分布及び相関関係に基づき生成された操作指令に基づいて作業員が注入量調節部3を操作してもよいし、操作指令に基づき、制御部32が注入量調節部3を制御してもよい。
上記方法によれば、先ず、複数の還元剤注入ノズル21のそれぞれの還元剤の注入量、および、該注入量で注入された還元剤が脱硝反応器4の入口側に到達したときの流れ方向に直交する第1面4A内における還元剤の第1分布の相関関係を求める。次に、脱硝反応器4の出口側において、排ガスの流れ方向に直交する第2面4B内における還元剤の第2分布を計測する。そして、第2分布、および、相関関係に基づき、各々の還元剤注入ノズル21について還元剤の注入量を調節する。こうして、脱硝反応器4の出口側における未反応還元剤の局所的な濃度上昇を抑制できる。
図9及び図10に例示する形態では、指令生成ステップ(ステップS14)をさらに備える。指令生成ステップ(ステップS14)は、分布計測ステップ(ステップS12)で計測された第2分布、および、相関関係取得ステップ(ステップS10)で予め取得された相関関係に基づき、注入量調節部3に対する操作指令を生成するものである。
具体的には、複数の還元剤注入ノズル21のうち、第2分布における還元剤の高濃度領域に対応する少なくとも一本のノズル21による還元剤の注入量を減少させる操作指令を生成する
図10に例示する形態では、調整後開度入力ステップ(ステップS18)をさらに備える。調整後開度入力ステップ(ステップS18)は、注入量調整ステップ(ステップS16)で調整された注入量調節部3の調節量を入力するものである。
具体的には、注入量調整ステップ(ステップS16)で調整された流量調整弁31の開度を入力するものである。
流量調整弁31の開度の入力は、作業者がポータブル端末8を操作して入力するものであってもよいし、センサ33が検出した開度を入力するものであってもよい。
センサ33が検出した開度を入力するものとした場合には、流量調整弁31の開度を作業員が手動で調整する場合であっても、開度調節後における作業員による各流量調整弁31の開度の記録作業は必要ない。よって、作業員による還元剤分配調整作業を簡略化することができる。
また、図10に例示する形態では、調整完了判断ステップ(ステップS20)をさらに備えている。
調整完了判断ステップ(ステップS20)は、調整を継続するか、調整を完了するかを判断するものである。
例えば、脱硝反応器4の出口側における未反応還元剤の濃度分布が許容範囲内に収束している場合に調整を完了とし、未反応還元剤の濃度分布が許容範囲内に収束していない場合に調整を継続とする(再調整)。
本発明は上述した実施形態に限定されることはなく、上述した実施形態に変形を加えた形態や、これらの形態を適宜組み合わせた形態も含む。
例えば、上述した幾つかの脱硝装置1は、石炭焚きボイラの脱硝装置に用いられるが、石炭焚きボイラの脱硝装置に限られるものではない。
また、上述した実施形態では脱硝装置1の還元剤分配調整の実施タイミングについて言及していないが、任意のタイミングで実施することができる。
例えば、分布計測部5が計測した第2分布から調整の要否を判断し、還元剤分配調を実施してもよい。
1 脱硝装置
11 煙道
2 還元剤注入部
21 還元剤注入ノズル
22 混合器
23 ヘッダ管
24 注入管
3 注入量調節部
31 流量調整弁
32 制御部
33 センサ
34 オリフィス
35 逆止弁
4 脱硝反応器
5 分布計測部
6 指令生成部
7 記憶部
8 ポータブル端末
9 NOXセンサ
100 ボイラ
200 空気予熱器

Claims (11)

  1. 排ガス中の窒素酸化物を除去する脱硝装置であって、
    前記排ガス中に還元剤を注入するための複数の還元剤注入ノズルと、
    各々の前記還元剤注入ノズルからの前記還元剤の注入量を調節するための注入量調節部と、
    前記還元剤注入ノズルの下流側に設けられ、前記排ガス中の前記窒素酸化物と前記還元剤との反応によって前記窒素酸化物を分解するように構成された脱硝反応器と、
    前記脱硝反応器の出口側において、前記排ガスの流れ方向に直交する第2面内における前記還元剤の第2分布を計測するための分布計測部と、
    前記複数の還元剤注入ノズルのそれぞれの前記還元剤の注入量、および、該注入量で注入された前記還元剤が前記脱硝反応器の入口側に到達したときの前記流れ方向に直交する第1面内における前記還元剤の第1分布の相関関係と、前記分布計測部で計測された前記第2分布とに基づいて、前記第2分布と前記第2面内における前記還元剤の目標分布との偏差が許容範囲内に収束するような前記注入量調節部に対する操作指令を生成するための指令生成部と、を備えることを特徴とする脱硝装置。
  2. 前記指令生成部は、前記複数の還元剤注入ノズルのうち、前記第2分布における前記還元剤の高濃度領域に対応する少なくとも一本のノズルによる前記還元剤の注入量を減少させる前記操作指令を生成するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の脱硝装置。
  3. 各々の前記還元剤注入ノズルの前記還元剤の注入量と、該注入量で注入された前記還元剤が前記脱硝反応器の入口側に到達したときの前記第1面内における前記還元剤の分布とのマップが前記還元剤注入ノズルごとに記憶された記憶部をさらに備え、
    前記指令生成部は、前記記憶部に記憶された前記還元剤注入ノズルごとのマップを前記相関関係として用いて、前記脱硝反応器の入口側において前記偏差をキャンセルするような前記操作指令を生成するように構成されたことを特徴とする請求項1に記載の脱硝装置。
  4. 前記指令生成部によって生成された前記操作指令を出力するように構成されたポータブル端末をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の脱硝装置。
  5. 前記指令生成部によって生成された前記操作指令に基づき、前記注入量調節部を制御するように構成された制御部をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の脱硝装置。
  6. 前記注入量調節部は、各々の前記還元剤注入ノズルによる前記還元剤の注入量を調節するための複数の流量調整弁を含むことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の脱硝装置。
  7. 各々の前記流量調整弁は、該流量調整弁の開度を検出可能なセンサを含むことを特徴とする請求項6に記載の脱硝装置。
  8. 前記指令生成部は、各々の前記流量調整弁の開度と、前記流量調整弁を通過する前記還元剤の流速との間の既知の関係に基づいて、前記操作指令として各々の前記流量調整弁の開度指令を出力するように構成されたことを特徴とする請求項6又は7に記載の脱硝装置。
  9. 前記指令生成部は、前記複数の還元剤注入ノズルによる前記還元剤の総注入量を維持したまま、各々の前記還元剤注入ノズルへの前記還元剤の供給分配比を変更するよう前記操作指令を生成するように構成されたことを特徴とする請求項1乃至の何れか一項に記載の脱硝装置。
  10. 前記脱硝反応器の下流側において、前記排ガス中の窒素酸化物濃度を計測するためのNOXセンサをさらに備え、
    前記還元剤の総注入量は、前記NOXセンサの計測結果に基づいて決定されることを特徴とする請求項9に記載の脱硝装置。
  11. 複数の還元剤注入ノズルから排ガス中に還元剤を注入し、前記還元剤注入ノズルの下流側における脱硝反応器内で前記排ガス中の窒素酸化物と前記還元剤とを反応させて該窒素酸化物を分解する脱硝装置の還元剤分配調整方法であって、
    前記複数の還元剤注入ノズルのそれぞれの前記還元剤の注入量、および、該注入量で注入された前記還元剤が前記脱硝反応器の入口側に到達したときの前記排ガスの流れ方向に直交する第1面内における前記還元剤の第1分布の相関関係を予め求める相関関係取得ステップと、
    前記脱硝反応器の出口側において、前記流れ方向に直交する第2面内における前記還元剤の第2分布を計測する分布計測ステップと、
    前記分布計測ステップで計測された前記第2分布、および、前記相関関係取得ステップで予め取得された前記相関関係に基づき、前記第2分布と前記第2面内における前記還元剤の目標分布との偏差が許容範囲内に収束するように各々の前記還元剤注入ノズルによる前記還元剤の注入量を調節する注入量調節ステップと、を備えることを特徴とする脱硝装置の還元剤分配調整方法。
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