JP6343841B1 - 振動装置、および検査方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】バッテリが利用される非破壊検査システムを実現することができる振動装置、および検査方法を提供する。【解決手段】リチウムバッテリ210と、パルス電流が流れる電磁コイル部220と、を有する電磁コイル機構200と、電磁コイル機構200により振動させられた車両部品610が発生した振動音を検出するマイク300と、を備え、車両部品610の樹脂の充填状態が、検出された振動音を解析することにより検査される振動装置100。【選択図】図1

Description

本発明は、非破壊検査を行うための振動装置、および検査方法に関する。
密封された容器内の圧力を検査するための非破壊的な方法および装置が、知られている(たとえば、特許文献1および2参照)。
特開昭49−34376号公報 特開2017−106729号公報
ところで、本発明者は、軽量化および高出力化を実現する充電可能なリチウムバッテリのようなバッテリが利用される、より多様な検査対象物の非破壊検査システムを実現することが望ましいと考えている。
これは、たとえば、リチウムバッテリのようなバッテリが利用される非破壊検査システムにおいては、交流を直流に変換するための交直変換器は不要であり、装置構成はコンパクト化され、交直変換にともなうノイズが振動音検出に影響する恐れはないからである。
しかしながら、上述された従来の振動装置は、バッテリが利用される、車両部品などの非破壊検査システムを実現することはできない。
本発明は、上述された従来の課題を考慮し、バッテリが利用される非破壊検査システムを実現することができる振動装置、および検査方法を提供することを目的とする。
第1の本発明は、バッテリと、パルス電流が流れる電磁コイル部と、を有する電磁コイル機構と、
前記電磁コイル機構により振動させられた検査対象物が発生した振動音を検出するマイクと、
を備え、
前記電磁コイル部は、パルス発生ユニットと、コイルユニットと、を有し、
前記パルス発生ユニットは、前記バッテリとともに、筐体ケースに内蔵された回路ユニットであり、
前記コイルユニットは、前記パルス発生ユニットと電気的に接続された棒状コイルを有する、前記筐体ケースに内蔵されていない棒状ユニットであり、
前記マイクは、前記コイルユニットの先端近傍であって、前記棒状コイルの内側に内蔵されており、
前記検査対象物の状態が、前記コイルユニットがコイルユニット保持スタンドにより保持された態様で検出された前記振動音を解析することにより検査され、
前記検査対象物は、樹脂が充填されている、金属で形成された車両ピラーであり、
前記状態は、前記樹脂の充填状態であることを特徴とする振動装置である。
第2の本発明は、前記車両ピラーは、前記振動音が確実に発生するように、前記樹脂の温度特性に応じて加熱されるまたは冷却されることを特徴とする第1の本発明の振動装置である。
第3の本発明は、前記バッテリは、リチウムバッテリであることを特徴とする第1または第2の本発明の振動装置である。
第4の本発明は、バッテリと、パルス電流が流れる電磁コイル部と、を有する電磁コイル機構を利用して、検査対象物を振動させる振動ステップと、
マイクを利用して、振動させられた前記検査対象物が発生した振動音を検出する検出ステップと、
前記検査対象物の状態を、検出された前記振動音を解析することにより検査する検査ステップと、
を備え、
前記電磁コイル部は、パルス発生ユニットと、コイルユニットと、を有し、
前記パルス発生ユニットは、前記バッテリとともに、筐体ケースに内蔵された回路ユニットであり、
前記コイルユニットは、前記パルス発生ユニットと電気的に接続された棒状コイルを有する、前記筐体ケースに内蔵されていない棒状ユニットであり、
前記マイクは、前記コイルユニットの先端近傍であって、前記棒状コイルの内側に内蔵されており、
前記検査ステップにおいては、前記状態を、前記コイルユニットがコイルユニット保持スタンドにより保持された態様で検出された前記振動音を解析することにより検査し、
前記検査対象物は、樹脂が充填されている、金属で形成された車両ピラーであり、
前記状態は、前記樹脂の充填状態であることを特徴とする検査方法である。
第5の本発明は、前記車両ピラーは、前記振動音が確実に発生するように、前記樹脂の温度特性に応じて加熱されるまたは冷却されることを特徴とする第4の本発明の検査方法である。
本発明に関連する第1の明は、バッテリと、パルス電流が流れる電磁コイル部と、を有する電磁コイル機構と、
前記電磁コイル機構により振動させられた検査対象物が発生した振動音を検出するマイクと、
を備え、
前記検査対象物の状態が、検出された前記振動音を解析することにより検査されることを特徴とする振動装置である。
本発明に関連する第2の明は、前記検査対象物は、車両部品であることを特徴とする本発明に関連する第1の明の振動装置である。
本発明に関連する第3の明は、前記車両部品は、樹脂が充填されている、金属で形成された車両ピラーであり、
前記状態は、前記樹脂の充填状態であることを特徴とする本発明に関連する第2の明の振動装置である。
本発明に関連する第4の明は、前記バッテリは、リチウムバッテリであることを特徴とする本発明に関連する第1から第3のいずれかの明の振動装置である。
本発明に関連する第5の明は、バッテリと、パルス電流が流れる電磁コイル部と、を有する電磁コイル機構を利用して、検査対象物を振動させる振動ステップと、
マイクを利用して、振動させられた前記検査対象物が発生した振動音を検出する検出ステップと、
前記検査対象物の状態を、検出された前記振動音を解析することにより検査する検査ステップと、
を備えたことを特徴とする検査方法である。
本発明により、バッテリが利用される非破壊検査システムを実現することが可能な振動装置、および検査方法を提供することができる。
本発明における実施の形態の非破壊検査システムのブロック図 本発明における実施の形態の非破壊検査システムの筐体ケース近傍の部分斜視図 本発明における実施の形態の非破壊検査システムのコイルユニット近傍の模式的な部分斜視図 本発明における実施の形態の車両の模式的な斜視図 本発明における実施の形態の車両組立て後における車両部品近傍の部分斜視図 本発明における実施の形態の車両組立て前における車両部品近傍の模式的な部分左側面図 本発明における実施の形態の非破壊検査システムの模式的なパルス発生回路の説明図(その一) 本発明における実施の形態の非破壊検査システムの模式的なパルス発生回路の説明図(その二) 本発明における実施の形態の非破壊検査システムの模式的なパルス電流波形の説明図 本発明における実施の形態の非破壊検査システムの模式的な電磁場の説明図(その一) 本発明における実施の形態の非破壊検査システムの模式的な電磁場の説明図(その二)
以下、図面を参照しながら、本発明における実施の形態について詳細に説明する。
はじめに、図1〜4を参照しながら、本実施の形態の非破壊検査システム10の構成について具体的に説明する。
ここに、図1は本発明における実施の形態の非破壊検査システム10のブロック図であり、図2は本発明における実施の形態の非破壊検査システム10の筐体ケース110近傍の部分斜視図であり、図3は本発明における実施の形態の非破壊検査システム10のコイルユニット222近傍の模式的な部分斜視図であり、図4は本発明における実施の形態の車両600の模式的な斜視図である。
非破壊検査システム10は、パーソナルコンピューター20と、振動装置100と、を有する。
パーソナルコンピューター20は、振動音AI(Artificial Intelligence)解析処理または振動音FFT(Fast Fourier Transform)解析処理、および振動音サンプル管理などを行うための外部機器である。
振動装置100は、電磁コイル機構200と、マイク300と、を有する。
電磁コイル機構200は、リチウムバッテリ210と、パルス電流が流れる電磁コイル部220と、を有する機構である。
リチウムバッテリ210は、本発明におけるバッテリの一例である。
電磁コイル機構200のパルス発生ユニット221は、リチウムバッテリ210などとともに、筐体ケース110に内蔵された回路ユニットである。電磁コイル機構200のコイルユニット222は、筐体ケース110に内蔵されておらず、ケーブルなどを利用してパルス発生ユニット221と電気的に接続されたコイルを有する棒状ユニットである。
振動装置100の制御部400は、パルス発生ユニット221と電気的に接続されており、パルス発生ユニット221におけるオンオフ制御および電圧制御などを行うための制御部である。
振動装置100の設定表示部500は、制御部400と電気的に接続されており、出力電圧増減調整設定、ならびに出力電圧LED(Light Emitting Diode)表示およびバッテリ残量表示などを行うための設定表示部である。
リチウムバッテリ210による電源供給は、パルス発生ユニット221についてのみならず、制御部400および設定表示部500についても行われる。
マイク300は、電磁コイル機構200により振動させられた車両部品610が発生した振動音を検出するマイクである。
軽量化および高出力化を実現する充電可能なリチウムバッテリ210が利用されるので、交流を直流に変換するための交直変換器は不要である。したがって、装置構成はコンパクト化され、交直変換にともなうノイズが、コイルユニット222の先端近傍に内蔵されたマイク300による振動音検出に影響する恐れはない。
本実施の形態においては、車両部品610は、樹脂が充填されている、金属で形成された車両ピラーであり、車両部品610の樹脂の充填状態が検出された振動音を解析することにより検査される。
金属は、鉄であってもよいし、電気自動車においてしばしば利用されるアルミニウムであってもよいし、これらの合金であってもよい。樹脂は、硬質ポリカーボネートであってもよいし、電気自動車においてしばしば利用される発泡ポリウレタンであってもよい。
車両部品610は本発明における検査対象物の一例であり、本実施の形態の樹脂の充填状態は本発明における状態の一例である。
変形例の実施の形態においては、車両部品610は金属で形成された車両ブレーキドラムであってもよく、車両部品610の金属の摩耗状態が検出された振動音を解析することにより検査されてもよい。
装置構成が上述されたようにコンパクトである振動装置100は、車両600へも搭載可能であり、さまざまな状況において振動音を発生することができる。
したがって、車両ピラーのような車両部品610の車両組立て前における全数検査のみならず、車両ブレーキドラムのような車両部品610の車両走行時における精密検査も、非破壊検査システム10により容易に実現される。
つぎに、図2を主として参照しながら、本実施の形態の非破壊検査システム10の構成についてより具体的に説明する。
把手120は、筐体ケース110の右側面に取付けられており、優れた可搬性を実現するための把手である。
電源スイッチ130は、筐体ケース110の前側面に設けられており、ユーザーの操作に応じたリチウムバッテリ210による電源供給のオンオフを行うためのスイッチである。
充電端子140は、筐体ケース110の後側面に設けられており、付属品である充電器を利用してリチウムバッテリ210の充電を行うための端子である。
テストトリガー入力ボタン150は、筐体ケース110の前側面に設けられており、ユーザーの操作に応じたパルス発生ユニット221のテストトリガー入力を行うためのボタンである。
外部ドライ接点トリガー入力端子160は、筐体ケース110の後側面に設けられており、外部機器の信号入力に応じたパルス発生ユニット221の外部ドライ接点トリガー入力を行うためのボタンである。
プラス端子171は、筐体ケース110の前側面に設けられており、コイルユニット222へのパルス電流出力を行うための端子である。マイナス端子172は、筐体ケース110の前側面に設けられており、コイルユニット222からのパルス電流入力を行うための端子である。
出力電圧増加調整ボタン511は、筐体ケース110の前側面に設けられており、ユーザーの操作に応じたコイルユニット222への出力電圧の増加調整を行うためのボタンである。出力電圧減少調整ボタン512は、筐体ケース110の前側面に設けられており、ユーザーの操作に応じたコイルユニット222への出力電圧の減少調整を行うためのボタンである。
出力電圧設定ボタン520は、筐体ケース110の前側面に設けられており、ユーザーの操作に応じたコイルユニット222への出力電圧の設定を行うためのボタンである。
出力電圧LED表示モニター530は、筐体ケース110の前側面に設けられており、コイルユニット222への出力電圧のLED表示を行うための128×64ドット表示に対応したモニターである。より具体的には、出力電圧増加調整ボタン511または出力電圧減少調整ボタン512のような出力電圧増減調整設定のためのボタンで指示された出力電圧の数値は、出力電圧LED表示モニター530にその都度表示される。
変形例の実施の形態においては、コイルユニット222への出力パルス波形のLED表示を行うための128×64ドット表示に対応した出力パルス波形LED表示モニターが筐体ケース110の前側面に設けられていてもよい。
バッテリ残量表示モニター540は、筐体ケース110の前側面に設けられており、リチウムバッテリ210のバッテリ残量の表示を行うためのモニターである。
筐体ケース110の仕様についてより具体的に説明すると、つぎの通りである。
筐体ケース外観寸法は、把手120が含まれる幅235ミリメートル×奥行き328ミリメートル×高さ53ミリメートルの本体外観寸法よりやや小さい、幅235ミリメートル×奥行き300ミリメートル×高さ53ミリメートルである。
筐体ケース材料は難燃性ABS(Acrylonitrile Butadiene Styrene)であり、筐体ケース色はアイボリー色である。
リチウムバッテリ210の仕様についてより具体的に説明すると、つぎの通りである。
バッテリ使用温度は0〜40セルシウス度であり、バッテリ保存温度は0〜45セルシウス度である。
バッテリ過充電保護電圧は17ボルトであり、バッテリ過放電保護電圧は9ボルトである。バッテリ充電電流は2アンペアであり、バッテリ連続放電電流は10アンペアである。
バッテリ定格電圧は14.8ボルトであり、バッテリ電圧はプラスマイナス10パーセントの変動範囲を見込んだ13.3〜16.2ボルトである。バッテリ容量は、10アンペア時である。したがって、バッテリエネルギーは、148(=14.8×10)ワット時である。
パルス発生ユニット221の仕様についてより具体的に説明すると、つぎの通りである。
パルス発生ユニット入力電圧は、バッテリ電圧と同じであり、13.3〜16.2ボルトである。パルス発生ユニット出力電圧は、可変であるが、600ボルトである。パルス幅は、可変であるが、最大で50マイクロ秒である。パルス発生回数は、可変であるが、最大で5ヘルツ(すなわち、1秒の期間において5回)であり、パルス発生はテストトリガー入力または外部ドライ接点トリガー入力のための信号のようなトリガー信号にしたがう。
つぎに、図5および6を主として参照しながら、本実施の形態の非破壊検査システム10の動作について具体的に説明する。
ここに、図5は本発明における実施の形態の車両組立て後における車両部品610近傍の部分斜視図であり、図6は本発明における実施の形態の車両組立て前における車両部品610近傍の模式的な部分左側面図である。
本実施の形態の非破壊検査システム10の動作について説明しながら、本発明における検査方法の一例についても説明する。
上述されたように、本実施の形態においては、車両部品610は、樹脂が充填されている、金属で形成された車両ピラーであり、車両部品610の樹脂の充填状態が検出された振動音を解析することにより検査される。
(振動ステップ)
リチウムバッテリ210と、パルス電流が流れる電磁コイル部220と、を有する電磁コイル機構200を利用して、車両部品610を振動させる。
振動ステップについてより具体的に説明すると、つぎの通りである。
まず、図7に示されているように、放電スイッチ素子220eをオフにして充電スイッチ素子220dをオンにすることにより、コンデンサー素子220bの充電がリチウムバッテリ210の電池素子210aを利用して行われる。
ここに、図7は、本発明における実施の形態の非破壊検査システム10の模式的なパルス発生回路の説明図(その一)である。
ついで、図8に示されているように、充電スイッチ素子220dをオフにして放電スイッチ素子220eをオンにすることにより、コイルユニット222のコイル素子220aへの放電が充電されたコンデンサー素子220bを利用して行われる。
ここに、図8は、本発明における実施の形態の非破壊検査システム10の模式的なパルス発生回路の説明図(その二)である。
すると、図9に示されているように、パルス電流が電磁コイル部220において流れる。
ここに、図9は、本発明における実施の形態の非破壊検査システム10の模式的なパルス電流波形の説明図である。
このようなパルス電流波形が、過減衰振動または臨界減衰振動により与えられ、パルス電流ピーク時刻τpにおいてパルス電流ピーク値Ipに達する十分に急峻な立上りおよび立下りを有するように、電池素子210aの電圧のみならず、コイル素子220aのインダクタンス、コンデンサー素子220bの容量、および抵抗素子220cの抵抗などは設定されている。
このため、コイル素子220aには、パルス電流ピーク時刻τpおよびパルス電流ピーク値Ipなどにより特徴づけられるパルス電流波形に応じて、600〜800ボルトの高電圧がおよそ100マイクロ秒の期間において印加される。
パルス電流ピーク時刻τpの前においては、電磁コイル部220のコイルユニット222において流れる矢印Aの向きのパルス電流は増加するので、図10に示されているように、アンペールの右ねじの法則にしたがい、コイルユニット222において発生する磁場の矢印Xの向きの磁束は増加する。
ここに、図10は、本発明における実施の形態の非破壊検査システム10の模式的な電磁場の説明図(その一)である。
すると、ファラデーの電磁誘導の法則にしたがい、車両部品610の金属製アウター部材612における渦電流が矢印B1の向きに流れ、誘導磁場が矢印Xの向きと逆である矢印Y1の向きに発生する。
したがって、パルス電流ピーク時刻τpの前においては、二つの磁場の発生に起因した反発力がコイルユニット222と車両部品610の金属製アウター部材612との間に生じ、車両部品610は衝撃点P近傍において内側へ押込まれる。
パルス電流ピーク時刻τpの後においては、電磁コイル部220のコイルユニット222において流れる矢印Aの向きのパルス電流は減少するので、図11に示されているように、コイルユニット222において発生する磁場の矢印Xの向きの磁束は減少する。
ここに、図11は、本発明における実施の形態の非破壊検査システム10の模式的な電磁場の説明図(その二)である。
すると、車両部品610の金属製アウター部材612における渦電流が矢印B1の向きと逆である矢印B2の向きに流れ、誘導磁場が矢印Xの向きと同じである矢印Y2の向きに発生する。
したがって、パルス電流ピーク時刻τpの後においては、二つの磁場の発生に起因した吸引力がコイルユニット222と車両部品610の金属製アウター部材612との間に生じ、車両部品610は衝撃点P近傍において外側へ引張られる。
もちろん、車両部品610が鉄のような強磁性体の金属で形成された車両ピラーである場合には、二つの磁場の発生に起因した反発力または吸引力のみならず、磁性に起因した吸引力も、コイルユニット222と車両部品610との間に生じる。このような磁性に起因した吸引力は、二つの磁場の発生に起因した反発力より大きいかもしれないし、二つの磁場の発生に起因した反発力より小さいかもしれない。
何れにせよ、車両部品610の金属製アウター部材612の衝撃点P近傍へは、ハンマーによる打撃力のようなかなり大きい衝撃力が短い期間において局所的に印加される。
したがって、車両部品610は振動させられ、振動音が発生する。
コイルユニット222の先端と衝撃点Pとの間の距離δは、ゼロではないが、過度に大きくないことが望ましい。これは、距離δがゼロであると振動させられた車両部品610がコイルユニット222に衝突する恐れがあり、距離δが過度に大きいと十分な衝撃力が印加されない恐れがあるからである。
距離δは、パルス電流ピーク時刻τpおよびパルス電流ピーク値Ipなどとともに振動音発生に影響するパラメーターであるので、精密に規定されることが望ましい。したがって、コイルユニット222は、熟練した検査工により手で保持されてもよいし、車両製造工場のベルトコンベア11に載置された車両部品保持スタンド13と一体化されている、コイルユニット保持スタンド12により保持されてもよい。
車両部品610の樹脂の充填状態を悪化させる、車両部品610の樹脂製インナー部材611に発生する樹脂空洞611aは、かなり大きいかもしれないし、あまり大きくないかもしれない。したがって、一個のコイルユニット222が、衝撃力が衝撃点P、QおよびRにおいてこの順番に印加されるように、多関節倣い検査ロボットアームにより移動させられてもよいし、三個のコイルユニット222が、衝撃力が衝撃点P、QおよびRにおいてこの順番にまたは同時に印加されるように、固定的に設けられていてもよい。
複数の衝撃点P、QおよびRが設定されるのみならず、コイルユニット222の先端の形状が金属製アウター部材612の衝撃点P、QおよびRにおける形状に応じて変化させられてもよい。
車両部品610は、樹脂製インナー部材611に発生する樹脂空洞611aが膨張して正常ではない振動音が確実に発生するように、樹脂の温度特性に応じて加熱されてもよいし冷却されてもよい。
これら変形例の実施の形態においては、形状および位置の予測が必ずしも容易ではない、車両部品610の強度を悪化させる樹脂製インナー部材611の密度変化を発生させる樹脂空洞611aの見落としが抑制される。
(検出ステップ)
マイク300を利用して、振動させられた車両部品610が発生した振動音を検出する。
検出ステップについてより具体的に説明すると、つぎの通りである。
マイク300と衝撃点Pとの間の距離は、振動音検出に影響するパラメーターであるので、精密に規定されることが望ましい。したがって、マイク300は、車両製造工場のベルトコンベア11に載置された車両部品保持スタンド13と一体化されている、可動マイク保持スタンドにより保持されてもよい。
振動音は、樹脂製インナー部材611に発生する樹脂空洞611aに起因した共鳴音がはっきりするように、ノイズ除去フィルターを利用して検出されてもよい。
検出された振動音の音声データは、有線通信または無線通信などを利用してパーソナルコンピューター20へ直接的に出力されてもよいし、可搬媒体などを利用してパーソナルコンピューター20へ間接的に出力されてもよい。
(検査ステップ)
車両部品610の樹脂の充填状態を、検出された振動音を解析することにより検査する。
検査ステップについてより具体的に説明すると、つぎの通りである。
検出された振動音の音声データは、振動音サンプルとして管理されている、正常な振動音の音声データとパーソナルコンピューター20により比較される。
このような比較は、振動音波形についてのAI解析処理などを利用して行われてもよいし、振動音周波数についてのFFT解析処理などを利用して行われてもよい。
コイルユニット222による衝撃力の印加条件、および車両部品保持スタンド13による車両部品610の保持条件などが全て同じであれば、樹脂の充填状態が良好ではない車両部品610の非正常な振動音の音声データと、正常な振動音の音声データと、の間における樹脂空洞611aなどに起因した差異が、所定の許容判定基準を超える差異として見出される。
したがって、信頼性が抜取り検査より高い、車両部品610の車両組立て前における全数検査が、非破壊検査システム10により実現される。
なお、本発明に関連する発明におけるプログラムは、上述された本発明における検査方法の全部または一部のステップ(または、工程、動作もしくは作用など)の動作をコンピューターに実行させるためのプログラムであり、コンピューターと協働して動作するプログラムである。
また、本発明に関連する発明における記録媒体は、上述された本発明における検査方法の全部または一部のステップ(または、工程、動作もしくは作用など)の全部または一部の動作をコンピューターに実行させるためのプログラムを記録する記録媒体であり、コンピューターにより読取り可能であり、読取られたプログラムがコンピューターと協働して利用される記録媒体である。
なお、上述された「一部のステップ(または、工程、動作もしくは作用など)」は、それらの複数のステップの内の、一つまたは幾つかのステップを意味する。
また、上述された「ステップ(または、工程、動作もしくは作用など)の動作」は、ステップの全部または一部の動作を意味する。
また、本発明に関連する発明におけるプログラムは、インターネットなどの伝送媒体、または光、電波または音波などの伝送媒体の中を伝送し、コンピューターにより読取られ、コンピューターと協働して動作してもよい。
また、記録媒体としては、ROM(Read Only Memory)などが含まれる。
また、コンピューターは、CPU(Central Processing Unit)などの純然たるハードウェアに限らず、ファームウェア、OS(Operating System)、そしてさらに周辺機器を含んでもよい。
なお、上述されたように、本発明における構成は、ソフトウェア的に実現されてもよいし、ハードウェア的に実現されてもよい。
本発明における振動装置、および検査方法は、バッテリが利用される非破壊検査システムを実現することができ、たとえば、非破壊検査を行うための振動装置、および検査方法に利用する目的に有用である。
10 非破壊検査システム
11 ベルトコンベア
12 コイルユニット保持スタンド
13 車両部品保持スタンド
20 パーソナルコンピューター
100 振動装置
110 筐体ケース
120 把手
130 電源スイッチ
140 充電端子
150 テストトリガー入力ボタン
160 外部ドライ接点トリガー入力端子
171 プラス端子
172 マイナス端子
200 電磁コイル機構
210 リチウムバッテリ
210a 電池素子
220 電磁コイル部
220a コイル素子
220b コンデンサー素子
220c 抵抗素子
220d 充電スイッチ素子
220e 放電スイッチ素子
221 パルス発生ユニット
222 コイルユニット
300 マイク
400 制御部
500 設定表示部
511 出力電圧増加調整ボタン
512 出力電圧減少調整ボタン
520 出力電圧設定ボタン
530 出力電圧LED表示モニター
540 バッテリ残量表示モニター
600 車両
610 車両部品
611 樹脂製インナー部材
611a 樹脂空洞
612 金属製アウター部材

Claims (5)

  1. バッテリと、パルス電流が流れる電磁コイル部と、を有する電磁コイル機構と、
    前記電磁コイル機構により振動させられた検査対象物が発生した振動音を検出するマイクと、
    を備え、
    前記電磁コイル部は、パルス発生ユニットと、コイルユニットと、を有し、
    前記パルス発生ユニットは、前記バッテリとともに、筐体ケースに内蔵された回路ユニットであり、
    前記コイルユニットは、前記パルス発生ユニットと電気的に接続された棒状コイルを有する、前記筐体ケースに内蔵されていない棒状ユニットであり、
    前記マイクは、前記コイルユニットの先端近傍であって、前記棒状コイルの内側に内蔵されており、
    前記検査対象物の状態が、前記コイルユニットがコイルユニット保持スタンドにより保持された態様で検出された前記振動音を解析することにより検査され
    前記検査対象物は、樹脂が充填されている、金属で形成された車両ピラーであり、
    前記状態は、前記樹脂の充填状態であることを特徴とする振動装置。
  2. 前記車両ピラーは、前記振動音が確実に発生するように、前記樹脂の温度特性に応じて加熱されるまたは冷却されることを特徴とする請求項1に記載の振動装置。
  3. 前記バッテリは、リチウムバッテリであることを特徴とする請求項1または2に記載の振動装置。
  4. バッテリと、パルス電流が流れる電磁コイル部と、を有する電磁コイル機構を利用して、検査対象物を振動させる振動ステップと、
    マイクを利用して、振動させられた前記検査対象物が発生した振動音を検出する検出ステップと、
    前記検査対象物の状態を、検出された前記振動音を解析することにより検査する検査ステップと、
    を備え
    前記電磁コイル部は、パルス発生ユニットと、コイルユニットと、を有し、
    前記パルス発生ユニットは、前記バッテリとともに、筐体ケースに内蔵された回路ユニットであり、
    前記コイルユニットは、前記パルス発生ユニットと電気的に接続された棒状コイルを有する、前記筐体ケースに内蔵されていない棒状ユニットであり、
    前記マイクは、前記コイルユニットの先端近傍であって、前記棒状コイルの内側に内蔵されており、
    前記検査ステップにおいては、前記状態を、前記コイルユニットがコイルユニット保持スタンドにより保持された態様で検出された前記振動音を解析することにより検査し、
    前記検査対象物は、樹脂が充填されている、金属で形成された車両ピラーであり、
    前記状態は、前記樹脂の充填状態であることを特徴とする検査方法。
  5. 前記車両ピラーは、前記振動音が確実に発生するように、前記樹脂の温度特性に応じて加熱されるまたは冷却されることを特徴とする請求項4に記載の検査方法。
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