JP6338242B2 - 距離画像生成装置 - Google Patents

距離画像生成装置 Download PDF

Info

Publication number
JP6338242B2
JP6338242B2 JP2014081980A JP2014081980A JP6338242B2 JP 6338242 B2 JP6338242 B2 JP 6338242B2 JP 2014081980 A JP2014081980 A JP 2014081980A JP 2014081980 A JP2014081980 A JP 2014081980A JP 6338242 B2 JP6338242 B2 JP 6338242B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
image
eye stereo
unit
circular vibration
signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2014081980A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015203594A (ja
Inventor
安藤 繁
繁 安藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
University of Tokyo NUC
Original Assignee
University of Tokyo NUC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by University of Tokyo NUC filed Critical University of Tokyo NUC
Priority to JP2014081980A priority Critical patent/JP6338242B2/ja
Publication of JP2015203594A publication Critical patent/JP2015203594A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6338242B2 publication Critical patent/JP6338242B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、距離画像生成装置に関する。
従来、距離画像生成や三次元形状計測は、レーザレーダ、TOF(Time Of Flight)距離センサ、格子投影法、光切断法、両眼ステレオ法等により行われていた。しかし、両眼ステレオ法以外は、対象に能動的に特定の光を照射する必要のため応用法が限定され、両眼ステレオ法やその拡張法の多眼ステレオ法では十分な密度と精度と頑健性をもった距離画像の生成は困難であり、なおかつ膨大な計算が必要なため処理が低速であった。
たとえば、両眼ステレオ法による距離画像生成は特許文献1に、レーザレーダによる距離計測は特許文献2に開示されている。
特開2013−130508 特開2013−032922
特許文献1や特許文献2など従来の発明では、受動光のみで高密度、高精度、高信頼性な距離画像を高速に生成することができない。
請求項1に記載の距離画像生成装置は、計測対象からの光を受光し円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を生成する円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部と、円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を荷重積分して円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する3種類以上の円周方向フーリエ係数を算出する円周方向フーリエ係数算出部と、3種類以上の円周方向フーリエ係数を、円振動ステレオ偏微分方程式を荷重積分した行列方程式の係数に代入して行列方程式を解くことにより円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する画像円振動速度半径を算出する画像円振動速度半径算出部と、円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部の幾何学配置により定義される演算式および画像円振動速度半径から円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する距離を算出する距離算出部とを備える。
請求項8に記載の距離画像生成装置は、計測対象からの光を円周上に配置した複数の受光部で受光し、複眼ステレオ画像の信号を生成する複眼ステレオ画像信号生成部と、複眼ステレオ画像の信号を荷重積分して複眼ステレオ画像の各画素に対応する3種類以上の円周方向フーリエ係数を算出する円周方向フーリエ係数算出部と、3種類以上の円周方向フーリエ係数を、円振動ステレオ偏微分方程式を荷重積分した行列方程式の係数に代入して行列方程式を解くことにより複眼ステレオ画像の各画素に対応する画像円振動速度半径を算出する画像円振動速度半径算出部と、複眼ステレオ画像信号生成部の幾何学配置により定義される演算式および画像円振動速度半径から複眼ステレオ画像の各画素に対応する距離を算出する距離算出部とを備える。
本発明によれば、受動光のみで高密度、高精度、高信頼性な距離画像を高速に生成することができる。
本発明の概要を示す図 第1の実施の形態における距離画像生成装置の構成を示す図 第1の実施の形態における時間相関カメラおよび距離画像生成装置のブロック図 平行型のロンボイドプリズムの概観を示す図 輻輳型のロンボイドプリズムの概観を示す図 傾斜平面ガラスの概観を示す図 カセグレン光学系の概観を示す図 第2の実施の形態における距離画像生成装置の構成を示す図 変形例4における距離画像生成装置のブロック図 第3の実施の形態における距離画像生成装置の構成を示す図 変形例6における輻輳型複眼ステレオ画像を作成するイメージ図 平行型における幾何学配置を示すモデル図 輻輳型における幾何学配置を示すモデル図 本発明を体内検査に適用する場合の概要を示す図 本発明を体内検査に適用する場合の概要を示す図 本発明を天体観測へ適用する場合の概念図
(概要)
本発明は、計測対象からの光を受光して得られた画像を用いて、各画素に対応する距離を算出し、それら複数の距離情報を距離画像として生成するものであり、受動光しか使用しないが高密度、高精度、高信頼性であり、さらに処理が高速という特徴を有する。
図1は、本発明の実施の形態の概要を示すものである。計測対象からの光を光学系を通して、複数の撮像素子により受光して、撮影画像信号を生成する。円周方向フーリエ係数算出部は、撮影画像信号と参照信号との積を一定時間にわたり蓄積、すなわち荷重積分することにより円周方向フーリエ係数を算出する。
画像振動速度半径算出部は、円周方向フーリエ係数を後述する数式38の係数に代入して画像円振動速度半径を算出する。距離算出部は、光学系およびイメージセンサの幾何学配置により定義される、後述する数式42または数式47から撮影画像の各画素に対応する距離を算出し、距離画像を生成する。
計測対象からの光を受光して、円周方向のフーリエ係数を算出するまでの態様は、以下の実施の形態および変形例のように複数存在するが、画像円振動速度半径および距離の算出手法は共通する。次に説明するそれぞれの実施の形態においては具体的な処理手順を説明し、その後に使用する数式について説明する。
本発明による距離画像生成は、計測対象が静止している場合だけでなく移動している場合にも適用することができるが、以下の実施の形態においては計測対象が静止している場合を対象とし、計測対象が移動している場合の計算式は後の数式の説明の項目において示す。
(定義)
本明細書において「距離画像」とは、複数の距離情報を色情報に変換した画像をいう。たとえば、算出された複数の距離を正規化して0〜255の輝度に変換し、距離の変化を輝度の違いとして表現したモノクロ画像である。色情報は輝度に限定されず、彩度、明度、色彩などを用いてもよい。なお、距離画像は、ある基準面からの奥行き方向の深度を表すとも考えることができることから、デプスマップ(Depth Map)とも呼ばれる。
本明細書において「平行型円振動眼ステレオ瞬時画像」とは、光学系による光路の変動を考慮しない場合に、ある円周上を移動する撮像面に到来する光の分布であって、その撮像面はその円を含む面と平行な画像をいう。本明細書において「輻輳型円振動眼ステレオ瞬時画像」とは、光学系による光路の変動を考慮しない場合に、ある円周上を移動する撮像面に到来する光の分布であって、その撮像面の光軸がその円を含む面と一定の角度をなす画像、またはレンズの光軸が撮像面の光軸からシフトした画像をいう。なお、平行型円振動眼ステレオ瞬時画像と輻輳型円振動眼ステレオ瞬時画像とを特に区別する必要がない場合は、両者をまとめて「円振動眼ステレオ瞬時画像」という。円振動眼ステレオ瞬時画像とはたとえば、A)受光部を光軸と垂直な面内で公転運動をさせて撮影した画像、B)光路を所定距離シフトさせるプリズムを回転させてそのプリズムにより反射された被写体からの光を撮影して得られる画像である。
本明細書において「平行型複眼ステレオ画像」とは、ある円の周上に配置した複数の撮像面に到来する光の分布をある一定の時間にわたって蓄積して得られる画像であって、その撮像面がその円を含む平面に平行な画像をいう。本明細書において「輻輳型複眼ステレオ画像」とは、ある円の周上に配置した複数の撮像面に到来する光の分布をある一定の時間にわたって蓄積して得られる画像であって、その撮像面の光軸がその円を含む面と一定の角度をなす画像、またはレンズの光軸が撮像面の光軸からシフトした画像をいう。なお、平行型複眼ステレオ画像と輻輳型複眼ステレオ画像とを特に区別する必要がない場合は、両者をまとめて「複眼ステレオ画像」という。複眼ステレオ画像とはたとえば、C)受光部を円周上に所定の角度ピッチで配置して撮影して得られた画像、などである。本明細書において「要素画像」とは、複眼ステレオ画像を構成する画像をいう。すなわち、前述のように複眼ステレオ画像は複数の撮像面により得られた画像であり、そのうちの1つの撮像面から得られる画像が要素画像である。
本明細書において「物理円振動半径」とは、円振動眼ステレオ瞬時画像を撮影する際の物理的な円振動の半径、または複眼ステレオ画像を撮影する際に受光部が配置される周をなす円の半径をいう。物理円振動半径とはたとえば、Aの例における公転の半径、Bの例における光軸のシフト量、Cの例における受光部が配置される円周を構成する円の半径である。
本明細書において「1周分の円振動眼ステレオ画像」とは、特定の期間に撮影された1または複数の円振動眼ステレオ画像をいう。たとえば、Aの例における公転運動を1周する間に撮影した円振動眼ステレオ画像、Bの例におけるプリズムが一回転する間に撮影した円振動眼ステレオ画像、である。
本明細書において「1周分の複眼ステレオ画像」とは、円周上に配置された所定の複数の受光部から撮影された複眼ステレオ画像をいう。たとえば、Cの例における全ての受光部から撮影された複眼ステレオ画像である。
本明細書において「画像円振動半径」とは、1または複数の円振動眼ステレオ瞬時画像において被写体のある一点の光が円振動により描く円軌道の半径である。または、「画像円振動半径」とは、複数の複眼ステレオ画像から把握される、被写体のある一点の光が描く円軌道の半径をいう。
本明細書において「画像円振動速度半径」とは、円振動眼ステレオ瞬時画像のある座標の近傍おけるパターンの円振動速度ベクトルの終点が描く軌跡の半径をいう。
本明細書において「複素円振動速度半径」とは、上記「画像円振動速度半径」を絶対値とし、その基準時刻での円上の角度からの当該カメラの角度を位相で表したものをいう。
本明細書において「円周方向フーリエ係数」とは、円振動眼ステレオ瞬時画像または複眼ステレオ画像を形成する光を撮像素子において変換した信号と、数式1に示す参照信号との積を、1周分の円振動眼ステレオ瞬時画像または複眼ステレオ画像について積分して求められる係数である。
Figure 0006338242
ただし、数式1においてjは虚数、mは0以上の整数、Δωtは時間とともに変化する受光部の位相を表し、Δωtは実施の形態により受光部の位相θとも表される。
(第1の実施の形態)
図2〜4を参照して、本発明にかかる第1の実施の形態を説明する。図2は第1の実施の形態にかかる距離画像生成装置1の構成を示す図である。距離画像生成装置1は、時間相関カメラ20と、中空モータ21と、ロンボイドプリズム22と、演算処理装置23と、偏光フィルタ24と、シェード25と、台座26と、撮像レンズ27とを備える。中空モータ21は、ロンボイドプリズム22を所定の角速度で回転させる。図2の左側から到来する計測対象からの光は、偏光フィルタ24により円偏光され、ロンボイドプリズム22により反射され、中空モータ21の中空部と撮像レンズ27を通過し、時間相関カメラ20の受光素子151に到達する。
時間相関カメラ20の基本構造の要点は、(1)入射フォトンを光電流(被乗数)に変換するフォトダイオードPDと、(2)全画素に共通な参照信号V1〜V3を供給する参照信号生成器107と、(3)光電流と参照信号との間の積に比例する電流を生成するトランジスタT1〜T3と、(4)上述した積に比例する電流を時間積分して相関値として蓄積するコンデンサC1〜C3(積分手段)とを備え、(5)相関値を走査して画像信号として出力することにある。すなわち、時間相関カメラ20は、入射光強度と、各画素共通の外部参照信号との時間相関を各画素ごとに生成して画像として出力するデバイスであり、既知のイメージセンサである(特開平10−281868号公報参照)。
時間相関カメラ20および演算処理装置23のブロック図を図3に示す。時間相関カメラ20は、複数の受光素子151からなる撮像素子150と、画像生成部103と、参照信号生成器107とを備える。ただし、図3では、時間相関カメラ20が備える複数の受光素子151のうちの1つの撮像素子の構成を示しており、他の受光素子151の構成も同様である。
受光素子151は、光を光電流に変換するフォトダイオードPDと、トランジスタT1〜T3と、コンデンサC1〜C3と、スイッチ素子SX1〜3、SY1〜3、およびA/D変換器102とを備える。各コンデンサC1〜C3には、フォトダイオードPDで変換された光電流と参照信号V1〜V3との間の積に比例する電流の電荷が蓄積される。A/D変換器102は、フレーム周期ごとにスイッチ素子SX1〜3,SY1〜3をオンにして、コンデンサC1〜C3に蓄えられている電荷を読み出し、デジタル信号に変換してデジタル信号D1〜D3として画像生成部103に出力する。画像生成部103は、複数の受光素子151から出力されたデジタル信号D1〜D3から画像を生成する。たとえば、デジタル信号D1から強度画像gを、デジタル信号D2〜D3から相関画像g、gを生成する。
ここで、強度画像gおよび相関画像g、gを数式で表すために、時間相関カメラ20のフレーム周期をT、フレーム周波数Δω=2π/T、中空モータの回転周波数をω=mΔωとおく。また、時間相関カメラに入力する3つの参照信号V1〜V3の周波数をnΔω、nΔω、nΔωとする。m=1、n=0、n=1、n=2とおき、時刻tに撮像レンズ27を通過して時間相関カメラ20の撮像素子150の座標(x、y)に位置する受光素子151に入力される光をf(x、y、t)とおくと、強度画像g、および相関画像g、gは以下の数式2〜4により表される。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
Figure 0006338242
すなわち、参照信号生成器107の生成する参照信号V1〜V3の周波数と、中空モータ21の回転周波数は、順に0倍、m倍、2m倍の関係にあるので、中空モータ21の初期位相が明らかであれば、参照信号生成器107の生成する参照信号V1〜V3は、中空モータ21の回転位相に応じた信号となっている。
演算処理装置23は、時間相関カメラ20と信号線で接続されており、画像円振動速度半径算出部104と、距離算出部105と、距離画像保存部106を備える。
画像円振動速度半径算出部104は、強度画像g0、および相関画像g、gを以下の数式5に代入して画像円振動速度半径aを算出し、距離算出部105に出力する。ただし、数式5ではg、g、g、およびaについて(x、y)を省略している。また、数式5に使用している算術記号の定義は数式6のとおりである。以後、数式6の右項のようにコンジゲート(指数部の*)は共役な複素数を表すこととする。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
距離算出部105は、中空モータ21の同期信号からその位相φ=∠aを求め、数式7により撮像レンズ27から測定対象までの距離Zを算出し、距離画像保存部106に保存する。ただし、Fは撮像レンズ27の焦点距離、すなわち撮像レンズ27と撮像素子150との距離であり、Rは図4に示すロンボイドプリズムによりシフトされるシフト量、すなわち本明細書の定義における物理円振動半径であり、いずれも既知である。また、mは上述のとおり本実施の形態では1と置いた。なお距離算出部105は、距離画像保存部106に保存する際に、距離の値を0〜255に正規化して保存してもよい。
Figure 0006338242
中空モータ21は、台座26に固定され、所定の回転周波数でロンボイドプリズム22を回転させる。中空モータの回転周波数をω、時間相関カメラ20のフレーム周波数をΔωとおくと、ω=mΔωの関係にあり、本実施の形態ではm=1とする。中空モータ21の回転位相、およびZ相の信号は、不図示のケーブルにより演算処理装置23に伝達される。
ロンボイドプリズム22は、光の光路を平行にシフトさせるプリズムであり、図4は第1の実施の形態に用いる、光路を距離Rだけシフトさせる平行型のロンボイドプリズムを示している。図中のハッチング部は回転時のダイナミックバランスのためのダミーであり、ハッチング部には光は入射しない。測定対象からの光は、図4に示すようにロンボイドプリズム22の内部で2回反射するので、光路はシフトされるが上下や左右の反転のない像が時間相関カメラ20に出射される。中空モータ21が一回転すると、ある点光源から発せられてロンボイドプリズム22を通過する光は、ロンボイドプリズム22の回転にあわせて円の軌跡を描く。すなわち、回転するロンボイドプリズム22を通過した光を受光する時間相関カメラ20には、回転運動を伴う計測対象からの光が入射する。
偏光フィルタ24は、シェード25の先端に取り付けられている。光路をシフトさせる光学素子、すなわちロンボイドプリズム22が、入射光の変更の影響でその透過率が変化することを防止するために、あらかじめ入射光の中の特定の直線偏光成分のみを取り出し、その円偏光化を行う。
シェード25は、測定対象からの光以外の光、すなわち外乱光がロンボイドプリズム22に入光することを防ぐ。
台座26は、時間相関カメラ20、中空モータ21、およびシェード25を固定する。
撮像レンズ27は、時間相関カメラ20のマウント部に固定されており、ロンボイドプリズム22で反射された測定対象からの光を、時間相関カメラ20の撮像素子150の表面に結像させる。
第1の実施の形態において、距離画像生成装置1は以下の動作を行う。中空モータ21は、所定の周波数でロンボイドプリズム22を回転させる。測定対象からの光は、ロンボイドプリズム22の内部で2回反射されて光軸が平行にシフトされ、ロンボイドプリズム22の回転とともに回転して時間相関カメラ20に入射する。時間相関カメラ20の撮像素子150を構成する複数の受光素子151は、フォトダイオードPDの出力する電流と参照信号V1〜V3との積に比例する電流をコンデンサC1〜C3に蓄積する。そして、時間相関カメラ20のフレーム周期Tごとに、コンデンサC1〜C3に蓄積された電荷をA/D変換器102によりデジタル信号D1〜D3に変換して画像生成部103へ出力する。画像生成部103は、デジタル信号D1〜D3から強度画像g、相関画像g、gを生成し、演算処理装置23に出力する。演算処理装置23は、強度画像g、相関画像g、gを数式5に代入して画像円振動速度半径aを算出し、算出した画像円振動速度半径aを数式7に代入して距離を算出する。
上述した第1の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)距離画像生成装置1は、中空モータ21、ロンボイドプリズム22、および時間相関カメラ20のフォトダイオードとにより構成されて計測対象からの光を受光し円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を繰り返し生成する円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部と、トランジスタT1〜T3、コンデンサC1〜C3、およびA/D変換器102とにより構成されて円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を荷重積分して円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する円周方向フーリエ係数g、g、gを算出する円周方向フーリエ係数算出部と、画像円振動速度半径算出部104と、距離算出部105とを備える。画像円振動速度半径算出部104は、円周方向フーリエ係数g、g、gを、円振動ステレオ偏微分方程式を荷重積分した行列方程式(数式5)の係数に代入して行列方程式(数式5)を解くことにより円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する画像円振動速度半径aを算出する。距離算出部105は、円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部の幾何学配置により定義される演算式(数式7)および画像円振動速度半径aから円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する距離を算出する。
数式5に示すように、本発明においては数学的に厳密な閉形式により測定対象の距離を算出することができるので、従来の両眼ステレオ法のような多大な計算が不要なだけでなく、計算手法には誤差要因がない。そのため、受動光のみで高密度、高精度、高信頼性な距離画像を高速に生成することができる。また、能動的な電磁波の照射を行わないので非侵襲で計測をすることができる。
(2)円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、計測対象からの光を受光するフォトダイオードPDと、フォトダイオードPDの入射光路中に配置した光学素子、本実施の形態ではロンボイドプリズム22を回転させて計測対象からの光を受光部上に円振動させる中空モータ21とを含む。ロンボイドプリズム22と中空モータ21は、光学装置を構成する。
そのため、円振動させる対象が小型のロンボイドプリズム22なので、光路をシフトさせる回転速度、すなわち中空モータ21の回転数を容易に上げることができる。
(3)受光部は、アナログ信号である円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を生成するフォトダイオードPDである。時間相関カメラ20の受光素子151からフォトダイオードPDを除いた部分、すなわち円周方向フーリエ係数算出部は、トランジスタT1〜T3と、コンデンサC1〜C3と、A/D変換器102とを含む。トランジスタT1〜T3、すなわち乗算手段は、円振動眼ステレオ瞬時画像のアナログ信号と当該円振動眼ステレオ瞬時画像のアナログ信号が生成された際の光学装置の回転位相に応じた3種類以上の参照信号との積に比例するアナログ信号を生成する。コンデンサC1〜C3、すなわち積分手段は、乗算手段の出力するアナログ信号を蓄積する。A/D変換器102は、時間相関カメラ20の1フレーム周期ごとに、積分手段に蓄積されたアナログ信号をデジタル信号に変換し、円周方向フーリエ係数として出力する。フォトダイオードPDとトランジスタT1〜T3とコンデンサC1〜C3とA/D変換器102とが1つの素子に実装されている。
そのため、荷重積分演算がAD変換前のアナログ信号の領域で行われることになり、センサのサンプリング周波数、すなわち時間相関カメラ20のフレーム周波数を超える周波数の信号情報も有効に利用することができる。
(変形例1)
第1の実施の形態において、測定対象からの光をシフトさせるために、平行型のロンボイドプリズム22を用いたが、輻輳型のロンボイドプリズム22aを用いてもよい。輻輳型のロンボイドプリズム22aは、入射光と出射光が平行ではなく、回転する輻輳型のロンボイドプリズム22aを通過した光を撮影しても、撮像レンズ27から奥行きHの面(以後、この面を「基準面」と呼ぶ)で円振動が生じない。
図5は、輻輳型のロンボイドプリズム22aを示す図である。平行型のロンボイドプリズム22とはギャップを設けている点が異なり、ギャップの厚さを調整することにより、輻輳の基準面の位置を変更することができる。
輻輳型の場合は、数式7に代えて数式8を使用することにより、測定対象までの距離を算出することができる。
Figure 0006338242
この変形例1によれば、基準面からの距離の変化を高精度に測定することができる。平行型のロンボイドプリズム22は、基準面が無限遠にあることと同じであり、それに比較すれば、測定対象が近距離であるほど、輻輳型を使用することによる精度の向上が大きい。
また、基準面付近にある計測対象の像は、ロンボイドプリズム22aが回転しても円振動が生じないため、鮮明な像が得られる。
(変形例2)
第1の実施の形態において、中空モータ21は測定対象からの光を円振動させるためにロンボイドプリズム22を回転させたが、ロンボイドプリズム22の代わりに傾斜平面ガラス31を回転させてもよい。
図6は、ロンボイドプリズム22の代わりに傾斜平面ガラス31を使用する場合の、測定対象からの光の光路を示す図である。また、傾斜平面ガラス31の入出射平面を非平行とすることにより、輻輳型として用いることができる。
この変形例2によれば、距離画像生成装置1を安価に作成することができる。
(変形例3)
第1の実施の形態において、測定対象からの光を円振動させるために、中空モータ21を用いてロンボイドプリズム22を回転させたが、カセグレン光学系またはニュートン光学系および斜角振動鏡により中空モータ21を用いずに測定対象からの光を円振動させてもよい。
図7は、カセグレン光学系32の構成を示している。カセグレン光学系32は、補償レンズ32aと、球面鏡32bと、斜角振動鏡32cとから構成される。測定対象からの光は、補償レンズ32aを通過して球面鏡32bで反射され、斜角振動鏡32cで反射されて時間相関カメラ20に入射する。斜角振動鏡32cがその中心軸を中心にすりこぎ運動をすることにより、測定対象からの光を回転させることができる。
この変形例3によれば、中空モータ21が不要なため距離画像生成装置1を安価に作成することができる。また大口径の中空モータは入手が困難であるが、中空モータが不要なため大口径の距離画像生成装置1を作成することができる。
(第2の実施の形態)
図8を参照して、本発明による距離画像生成装置の第2の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、光学素子すなわちロンボイドプリズム22を回転させるのではなく時間相関カメラ20が円振動を行う点で、第1の実施の形態と異なる。
図8は、第2の実施の形態にかかる距離画像生成装置1bの構成を示す図である。距離画像生成装置1bは、時間相関カメラ20と、距離画像生成用の演算処理装置23と、時間相関カメラ20を公転させる公転装置33とを備える。測定対象は図8の手前側に位置しており、時間相関カメラ20は紙面の手前側を撮影する。
時間相関カメラ20は、公転装置33により測定対象と対向する面内において、同一の姿勢を保持したまま半径R2の円周上をその姿勢を一定に保ったまま移動して円軌跡を描く。そのため、時間相関カメラ20が公転装置33により回転されて得られる入射光は、第1の実施の形態において回転するロンボイドプリズム22により反射された入射光と同一の性質を有する。第2の実施の形態の距離画像生成装置1bでは、たとえば、時間相関カメラ20が円軌道を1周する間に1フレームの撮影を行い、円振動眼ステレオ瞬時画像を得る。この画像の信号は演算処理装置23に入力される。
時間相関カメラ20を公転させる公転装置33による公転の周波数ωは、第1の実施の形態における中空モータ21の回転周波数ωに相当する。そのため、第1の実施の形態における中空モータ21の回転周波数ωを公転装置33による公転の周波数ωにおきかえることにより、同一の計算手法により測定対象の距離を測定することができる。
上述した第2の実施の形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、計測対象からの光を受光するフォトダイオードPDすなわち受光部と、フォトダイオードPDを含む時間相関カメラ20を計測対象と対向する面内で公転運動させる公転装置33とを含む。
そのため、中空モータ21が不要であり、距離画像生成装置1を安価に作成することができる。また大口径の中空モータは入手が困難であるが、中空モータが不要なため大口径の距離画像生成装置1bを作成することができる。
(変形例4)
第1の実施の形態および第2の実施の形態において、時間相関カメラ20により測定対象からの光を撮影したが、ハイスピードカメラにより撮影してもよい。
図9は、ハイスピードカメラを用いる距離画像生成装置1cのブロック図である。距離画像生成装置1cは、第1の実施の形態で説明したように中空モータ21により回転する光学素子であるロンボイドプリズム22を有する光学装置41と、ハイスピードカメラ40と、演算装置43とを備える。また、第2の実施の形態と同様に、光学装置41の代わりにハイスピードカメラ40を公転運動させる公転装置33を用いてもよい。
ハイスピードカメラ40は、複数の画素である受光素子161を有する撮像素子160と、A/D変換器111と、撮像信号データバッファ112と、ファイル保存部113とを備える。それぞれの受光素子161は、入射フォトンを光電流に変換するフォトダイオードと、光電流を蓄積するコンデンサを備える。図9では、ハイスピードカメラ40が備える複数の撮像素子のうちの1つの受光素子161について模式的に示している。
A/D変換器111は、一定時間ごとに各受光素子161のコンデンサに蓄積された電荷を順次取り込み、デジタル信号として撮像信号データバッファ112に出力する。
撮像信号データバッファ112は、A/D変換器111から順次出力されたデジタル信号を、それぞれの受光素子161の物理的な配置に基づき整列させて円振動眼ステレオ瞬時画像ファイルを生成し、ファイル保存部113に出力する。ただし、円振動眼ステレオ瞬時画像ファイルのファイル名には通し番号を付加しており、ファイル名により撮影開始から何枚目の画像であるかが判断できる。ファイル保存部113は、フラッシュメモリにより構成され、撮像信号データバッファ112から出力された円振動眼ステレオ瞬時画像ファイルを保存し、演算装置43からの要求に応じて円振動眼ステレオ瞬時画像ファイルを出力する。
演算装置43は、たとえばCPU、FPGA、またはASICで実現され、データ読み出し部114と、荷重積分演算部115と、画像円振動速度半径算出部104と、距離算出部105、距離画像保存部106とを備える。
データ読み出し部114は、ハイスピードカメラ40のファイル保存部113から円振動眼ステレオ瞬時画像ファイルを読み出し、荷重積分演算部115に出力する。
荷重積分演算部115は、データ読み出し部114から出力された円振動眼ステレオ瞬時画像に対して以下の数式10〜12に示す処理を行い、生成した強度画像gおよび相関画像g、gを画像円振動速度半径算出部104に出力する。なお、荷重積分演算部115により生成される強度画像gおよび相関画像g、gは、第1の実施の形態とは受光した信号の処理は異なるが、その後の処理は第1の実施の形態と同様である。
画像円振動速度半径算出部104と、距離算出部105と、距離画像保存部106は、第1の実施の形態と同様の処理を行う。
第1の実施の形態と同様に、荷重積分演算部115において生成される強度画像gおよび相関画像g、gを数式で表す。時間相関カメラ20のフレーム周期をT、ハイスピードカメラ40のフレーム周期を時間相関カメラ20の1/nとする。このとき、時刻tに撮像レンズ27を通過してハイスピードカメラ40の撮像素子の座標(x、y)に入力される光を第1の実施の形態と同様にf(x、y、t)とおくと、時刻t=0からハイスピードカメラ40で撮影したある円振動眼ステレオ瞬時画像pt=0(x、y)は数式9により表される。
Figure 0006338242
荷重積分演算部115は、データ読み出し部114から出力された円振動眼ステレオ瞬時画像に対して以下の数式10、数式11、数式12を適用し、強度画像gおよび相関画像g、gを算出する。算出された強度画像gおよび相関画像g、gは、第1の実施の形態と同様に、以下同様に画像円振動速度半径算出部104、距離算出部105、および距離画像保存部106で処理される。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
Figure 0006338242
上述した変形例4によれば、次の作用効果が得られる。
(1)受光部は、アナログ信号を生成するフォトダイオードと、フォトダイオードの生成するアナログ信号を蓄積するコンデンサとが実装された受光素子161である。円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、受光部のコンデンサの蓄積したアナログ信号をデジタル信号に変換することにより円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を生成するA/D変換器111を有する。円周方向フーリエ係数算出部は、中空モータ21が1回転する期間、または公転装置33の1公転周期の期間に出力された複数の円振動眼ステレオ瞬時画像の信号と、変数kで表される当該円振動眼ステレオ瞬時画像の撮影開始からの枚数に応じた参照信号との積を積算し、強度画像gおよび相関画像g、g、すなわち円周方向フーリエ係数として出力する。
そのため、市販の撮影装置であるハイスピードカメラを用いて、距離画像生成装置を作成することができる。こうしてハイスピードカメラの撮影画像から作成された強度画像および相関画像は、フレーム周波数が当該ハイスピードカメラのn倍、参照信号の周波数が回転周波数のm倍の時間相関カメラから得られる強度画像および相関画像と似た特徴を有するが、時間情報が離散的なので精度が劣る。なお、撮影対象の動作が十分に低速であり、かつ距離画像の更新周期が長くてもよい場合には、ハイスピードカメラの代わりに通常のカメラを用いてもよい。
(第3の実施の形態)
図10を参照して、本発明による距離画像生成装置の第3の実施の形態を説明する。以下の説明では、第1の実施の形態と同じ構成要素には同じ符号を付して相違点を主に説明する。特に説明しない点については、第1の実施の形態と同じである。本実施の形態では、主に、複数の撮像装置を用いて測定対象からの光を撮影し円振動眼ステレオ瞬時画像を生成する点で、第1の実施の形態と異なる。
図10は、第3の実施の形態にかかる距離画像生成装置1dの構成を示す図である。距離画像生成装置1dは、半径R3の円周上に等しい角度ピッチで配置されたN個の撮像装置50と、演算装置43aとを備える。測定対象は図10の手前側に位置しており、撮像装置50は紙面の手前側を撮影する。撮像装置50は、複数の受光素子161を有する撮像素子160と、A/D変換器とを備える。
撮像装置50は、演算装置43aからのリモート撮影の信号に基づき撮影を行う、たとえばリモート撮影機能付きデジタルカメラである。撮像装置50は、複数の受光素子171から構成される撮像素子170を有する。撮像装置50の光軸は、撮像装置50が配置されている円を含む面に直角であり、互いに平行である。1つの撮像装置50により撮影されて得られた、複眼ステレオ画像を構成する要素画像は、撮像装置50の内部に保存され、演算装置43aから読み出される。
演算装置43aは、変形例4における演算装置43の機能に加えて、撮像装置50に対してリモート撮影の信号を送信する撮影指令部121を有する。データ読み出し部114aは、各撮像装置50から要素画像を読み出して、複眼ステレオ画像を得る。そのため、演算装置43aは各撮像装置50にリモート撮影の信号およびデータ読み出しを順次行うこともできるし、全ての撮像装置50に同時にリモート撮影の信号を送信してデータ読み出しを順次行うこともできる。
荷重積分演算部115aは、撮像装置50により撮影して得られた複眼ステレオ画像を、C0〜Cn-1とすると、強度画像gおよび相関画像g、gは以下のように算出し、画像円振動速度半径算出部104に出力する。ただし、撮像装置50が円周上に並んでいる順番に番号を割り当てることとする。すなわち、以下の数式13、数式14、数式15に示すように、要素画像を撮影した撮像装置50が配置されている円周上の位相に応じて、要素画像に掛けあわせる参照信号を変化させる。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
Figure 0006338242
画像円振動速度半径算出部104と、距離算出部105、距離画像保存部106は、第1の実施の形態と同様の処理を行う。
以上説明した第3の実施の形態は以下の作用効果を奏する。
(1)距離画像生成装置1dは、計測対象からの光を円周上に配置されて要素画像、すなわち複眼ステレオ画像を構成する信号を生成する複数の撮像装置50と、荷重積分演算部115aと、画像円振動速度半径算出部104と、距離算出部105とを備える。荷重積分演算部115aは、複眼ステレオ画像の信号を荷重積分して複眼ステレオ画像の各画素に対応する円周方向フーリエ係数g、g、gを算出する。画像円振動速度半径算出部104は、円周方向フーリエ係数g、g、gを、円振動ステレオ偏微分方程式を荷重積分した行列方程式(数式5)の係数に代入して行列方程式(数式5)を解くことにより複眼ステレオ画像の各画素に対応する画像円振動速度半径aを算出する。距離算出部105は、複眼ステレオ画像信号生成部の幾何学配置により定義される演算式(数式7)および画像円振動速度半径aから複眼ステレオ画像の各画素に対応する距離を算出する。
第3の実施の形態の距離画像生成装置1dにおいても、可動部を備えていないため故障が起きにくく、回転動作などに起因した不具合の恐れがなく寿命、信頼性が高い。また、撮像装置50は市販品で足りるため安価に距離画像生成装置1dを製作することができる。
(2)撮像装置50は、複数の受光素子171からそれぞれ出力されるアナログ信号をフレーム周期だけ蓄積してデジタル信号に変換し、複眼ステレオ画像を構成する要素画像を出力する。荷重積分演算部115aすなわち円周方向フーリエ係数算出部は、円振動眼ステレオ瞬時画像の信号と当該複眼ステレオ画像を撮影した撮像装置50が配置された円周方向の位相に応じた参照信号との積を各画素について積算し、強度画像gおよび相関画像g、g、すなわち円周方向フーリエ係数として出力する。
(3)距離画像生成装置1dは、複数の撮像装置50に同時にリモート撮影の信号を送信し、複数の撮像装置50に測定対象からの光を受光させる撮影指令部121を備える。そのため、複数の撮像装置50に同時にリモート撮影の信号を送信することにより、測定対象が動きを有する場合に動きの影響を低減させることができる。
(変形例5)
第3の実施の形態では、円周上に複数の撮像装置50を配置したが、撮像装置50の代わりにカメラモジュール50aを配置してもよい。カメラモジュール50aは、撮像装置50からファイル保存機能を省略した、たとえば携帯電話用カメラモジュールである。
この変形例5においては、演算装置43aの撮影指令部121が複数のカメラモジュール50aに次々に撮影指令を出力し、カメラモジュール50aから受信する撮像信号を荷重積分演算部115aにおいて処理する。それ以後の処理は第3の実施の形態と同様である。
この変形例5によれば、カメラモジュール50aは撮像装置50よりも小型で安価であるため、距離画像生成装置1dの製作が容易である。
(変形例6)
第3の実施の形態では、円周上に配置された全ての撮像装置50の光軸は互いに平行で、撮像装置50が配置されている円を含む面に直角であったが、撮像装置50の配置はこれに限定されない。撮像装置50の光軸が、撮像装置50が配置された円を含む面と一定の角度をなし、複数の撮像装置50により輻輳型複眼ステレオ画像を撮影してもよい。
(変形例7)
上述した実施の形態、および変形例では、平行型円振動眼ステレオ瞬時画像と輻輳型円振動眼ステレオ瞬時画像を得るための物理的な構成が異なっていた。しかし、演算によって以下のように、平行型円振動眼ステレオ瞬時画像から輻輳型円振動眼ステレオ瞬時画像を作成する、輻輳画像生成部を距離画像生成装置に設けてもよい。そして、輻輳画像生成部が生成した画像を、荷重積分演算部115以下が第1の実施の形態と同様に処理する。
たとえば、撮影して得られた平行型円振動眼ステレオ瞬時画像のサイズが横sピクセル、縦tピクセルの場合に、シフト量をuピクセルとする。このとき、それらの平行型円振動眼ステレオ瞬時画像から、以下のように横(s−2u)ピクセル、縦(t−2u)ピクセルの領域を抜き出して補間処理を行うことにより、輻輳型円振動眼ステレオ瞬時画像を作成することができる。
測定対象からの光を受光部が受光した際の、受光部の円周上の位相φに応じて、平行型円振動眼ステレオ瞬時画像から抜き出す領域の中心位置を決定する。抜き出す領域の中心位置を、もとの画像の中心位置から数式16に示す複素形式の量だけシフトさせる。また、シフト量が整数でない場合には近傍の画素値から補間処理を行う。
Figure 0006338242
また、同様に平行型複眼ステレオ画像から輻輳型複眼ステレオ画像を作成してもよい。
図11は、円周上に配置されたN個のカメラにより撮影された平行型複眼ステレオ画像から、輻輳型複眼ステレオ画像を作成する処理のイメージを示した図である。図11では、撮影した平行型複眼ステレオ画像の中心位置から、抜き出す領域の中心位置へ向かって矢印を記載している。その矢印の向きは、N個のカメラが配置されている円の中心から、当該平行型複眼ステレオ画像が撮影されたカメラへ向かう向きと同一である。なお、図11では抜き出す領域の中心位置が変化することを明確にするためにシフト量を画像サイズの4分の1程度としているが、実際の処理では数画素とする。
この変形例7によれば、作成が容易な平行型の構成により輻輳型の算出を行うことができる。また、ハイスピードカメラ40のように撮影した円振動眼ステレオ瞬時画像が保存されている場合には、撮影後にシフト量uを任意に複数変更させて基準面の異なる複数の輻輳型の距離画像を得ることができる。
(変形例8)
第3の実施の形態では、円周上に配置した撮像装置50から得られた複眼ステレオ画像C0〜Cn-1を用いて数式13〜15、および第1の実施の形態において説明した数式5〜7を用いて距離画像を生成した。ここで処理を終了させず、複眼ステレオ画像C0〜Cn-1を多眼ステレオの入力画像とし、得られた距離画像の情報を多眼ステレオの初期値として与え、ここからさらに複眼画像を用いた多眼ステレオのアルゴリズムにより距離画像や形状情報の高精度化を行ってもよい。
本発明では、複眼ステレオ画像の入射光の強度情報は用いるが、その幾何情報は用いていない。そのため、円振動半径の中で奥行きが変化する場合であっても、円振動半径の中で奥行きが変化しないとして距離を算出している。そこで、本発明による手法により算出した距離情報を初期値とし、たとえば幾何情報を考慮して、検出したエッジが円振動半径と交差する場合には別の処理を行うなど、複雑な条件を考慮に入れた多眼ステレオのアルゴリズムを導入し、距離推定の精度をさらに向上することができる。
多眼ステレオでは、適切な初期値を与えなければ、複雑な条件を設定するためのアルゴリズムが複雑になりすぎ、計算が膨大になって現実的に実現不可能となってしまう。本発明による計算を前処理として用いることで、複雑な条件の設定が可能になり、距離推定の精度も向上させることができる。
(変形例9)
上述した実施の形態、および変形例では、距離画像生成装置は距離画像を生成したが、生成物はこれに限定されない。算出した距離情報を、対応する撮像素子の並んでいた順番で、一定のフォーマットに従って出力してもよい。たとえば、CSVファイルとして出力してもよい。
(計算式)
これまで使用した数式を、平行型、輻輳型、の順に説明する。その後に、上述する実施の形態では説明しなかった、測定対象が移動している場合の算出式を説明する。
図12は、平行型の幾何構成を示すモデル図である。図12の下方向、すなわちZ軸の+方向に存在する測定対象からの光を撮影するカメラ200を、Z=0を通りZ軸に直行するXY平面内で物理円振動半径Rの円振動をさせた場合に、ある点Pから発せられた光が撮影される様子を示す図である。撮像レンズ27の焦点距離をF、カメラ200の画素(x、y)に結像する測定対象の、撮像レンズ27から対象表面までの距離をZ(x、y)と置くと,撮影画像における振動半径rは,数式17により表される。
Figure 0006338242
一般に世界座標からカメラ中心座標への変換式(平行移動後回転)は,座標回転を表す回転行列をΘ,平行移動ベクトルを(t,t、t)とすると,平行移動前の空間座標(X,Y,Z)と、平行移動後の空間座標(Xc、Yc、Zc)との関係は数式18により表される。
Figure 0006338242
また、カメラ中心座標から像面座標への投資変換は、焦点距離をFとすると、数式19により表される。
Figure 0006338242
軸平行方式ではΘは単位行列なので、世界座標の原点をカメラの回転中心に置き,カメラ中心位置を世界座標で(−Rcos(ωt)、−R sin(ωt)、0)とすると,時刻tにおいてカメラ200の画素(x、y)に対応する物体点の世界座標(X(x、y、t)、Y(x、y、t)、Z(x、y、t))は、数式20に示す関係を有する。
Figure 0006338242
数式20をX(x、y、t)、Y(x、y、t)について解くと、数式21および数式22が得られる。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
そのため、撮影画像上の強度p(x、y)と物体点上の明度P(x、y)対応を数式23とおくと、カメラ200により撮影される画像は数式24により表される。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
さらに、撮像系の回転振動中に捉えられる対象表面の奥行きが変化しない、すなわちZ(x、y、t)がカメラ200の像面座標(x、y)のみの関数とすると,上記の数式24はさらに数式25のように表すことができる。ただし、数式26は回転振動中心で観察される対象表面の画像を意味する。
Figure 0006338242

Figure 0006338242
物理円振動半径RがZ(x、y)が一定と見なせる程度に十分小さいと仮定し、かつp(x、y)の空間変化すなわち撮影対象のテクスチャの明暗変化に対してZ(x、y)の空間変化を無視すると、その時間微分、x微分、y微分は、数式27および数式28により表される。なお、数式27および数式28ではZ(x、y)の「x、y」を省略して「Z( )」と記す。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
そのため、f(x、y、t)は数式29に示す偏微分方程式を満たす。この偏微分方程式は,Z(x、y)が一定の拡がりの中では,画像円振動半径が複数画素にまたがる場合であっても、撮影対象のテクスチャパターンが画像円振動速度半径よりも細かい場合であっても成立する。
Figure 0006338242
時間相関カメラのフレーム周期をT、フレーム周波数Δω=2π/T、中空モータの回転周波数をω=mΔωとおき、円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素における時間変化、すなわち速度を複素形式で数式30と表し、複素微分演算子とその共役を数式31と表す。ただし、以下の数式において、v(t)、Z、aについて(x、y)は省略する。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
このとき一般に数式32に示す変形が可能なので、前述の数式29は数式33に変形される。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
数式33の左辺を数式34に示す荷重関数により、時刻0からフレーム周期Tにわたり荷重積分すると数式35が得られる。ただし、数式35において数式36は参照信号周波数mΔωにおける相関画像を表し、数式37はフレームの前端と後端の明度の差、すなわち積分強化位置項(画像)である。また、これ以後はg(x、y)などについて(x、y)を省略する。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
Figure 0006338242
Figure 0006338242
撮影した際の撮影対象の物理的な移動が無視できる場合、すなわち撮影対象がほぼ静止している場合には、円振動眼ステレオ瞬時画像に記録されている強度の変化は、たとえばプリズムの円振動やカメラの公転運動などの周期運動なので、積分境界項F(x、y)は零である。このため、荷重積分方程式は、最終的に数式38により表される。
Figure 0006338242
ここで、具体的に参照信号周波数と振動周波数が等しい、すなわちn=mを選択すると、数式39および数式40が成り立つ。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
よって、近傍画素の連立により数式41が導かれる。
Figure 0006338242
数式41において演算記号<>は、用いる近傍画素全体にわたる平均を表す。また、数式31に示したように、指数部に記したアスタリスクは、共役な複素数を表す。数式41に数値的な空間微分演算を行うことにより、代数的に画像円振動速度半径aを求めることができる。なお、1以上の整数であるmを大きく選ぶことにより、対象の動きによるオプティカルフローの影響を受けにくくできる。
そして、本発明の目的である距離Z(x、y)を算出するために、円振動の同期信号、たとえば第1の実施の形態における中空モータ21のZ相の信号からその振動位相φ=∠aを求め、数式41を解いて得られた画像円振動速度半径aを数式42に代入する。
Figure 0006338242
なお、上述した実施の形態においては、m=n=1とおいたが、数式38は任意の整数mおよびnについて成立するため、他の値を使用しても、複数の異なる値の式を連立して使用してもよい。
(輻輳型の数式)
次に輻輳型の数式を説明する。
図13は、輻輳角を有するカメラ200aをZ=0を通りZ軸に直行するXY平面内で物理円振動半径Rの円振動をさせた場合に、ある点Pから発せられた光が撮影される様子を示す図である。カメラ200aは、回転の際に奥行きHの面(基準面)で円振動が生じないように像面の原点を円振動に連動して回転させる。このときにレンズ中心が基準面の原点を見込む角が輻輳角となる。このときの画像円振動速度半径は、数式43に示すように奥行きHの基準面に対する相対的な高さに比例するものとなる。
Figure 0006338242
基準面は対象の奥行き分布のほぼ中心に置くように調整する。また、これにより基準面付近では円振動による画像のぼけも生じなくなる。このときの円振動ステレオ偏微分方程式は、数式44により表される。
Figure 0006338242
上記数式44は、数式45のようにおくことにより数式46に変形できる。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
荷重積分方程式の形は軸平行型の場合と同様に数式38により表される。複素形式の画像円振動速度半径aから距離Z(x、y)を算出するには、数式47を用いる。
Figure 0006338242
(測定対象が動く場合の数式)
上述した実施の形態においては、測定対象が静止していると仮定して数式を算出したが、以下の数式を用いることにより測定対象が運動している場合に測定対象までの距離および運動速度を同時に算出することができる。
測定対象の運動速度を数式48のように定義し、数式30の前提と同様に、中空モータの回転周波数をω、時間相関カメラ20のフレーム周波数をΔωとおき、ω=mΔωの関係にあり画像円振動速度半径をaとすると、これらの合成運動の複素表示は数式49で表される。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
すなわち、数式49は測定対象が運動しない場合の数式30に対応するので、数式32以下を同様に計算すると、荷重周波数nの荷重関数により、数式38に対応する数式50が得られる。
Figure 0006338242
数式50においてn=0とおくと、数式51が導かれる。
Figure 0006338242
数式50と数式51の差をとることによりFが消去されて数式52が得られる。
Figure 0006338242
数式52においてn=m=1とおくと数式53が得られる。
Figure 0006338242
数式53において、未知数は数式54に示される変数である運動速度と画像円振動速度半径aであり、それらは複素数なので実数相当の未知数は4つである。
Figure 0006338242
着目領域に十分な空間変動があれば、空間方向の連立によりg、g、gの3つの荷重積分量のみで解くことができる。たとえば、数値計算法や単一画素解法により解くことができる。
(数値計算法)
表記を簡略化するために、数式55のように変数を定義すると、方程式は行列形式で数式56のように表現できる。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
複数画素の連立で解くことにすると、最小二乗法の正規方程式は数式57により表され、代数的に解くことができる。
Figure 0006338242
(単一画素解法)
数式50において、荷重周波数をnではなくn+1にすると数式58が得られる。
Figure 0006338242
数式58から数式50を差し引くことにより数式59が得られる。
Figure 0006338242
数式59において、n=m=1とおくと数式60が得られる。
Figure 0006338242
数式60を数式53と連立させることにより、単一画素におけるg、g、g、gの4つの荷重積分量で解くことができる。
(複眼ステレオ画像への適用)
これまでの説明では、図12および図13に示したように、運動する受光部が撮影した円振動眼ステレオ瞬時画像を対象にしていたが、円周上に配置された複数の受光部により撮影された複眼ステレオ画像にも同様に適用することができる。対象が静止している場合、数式61に示す変数変換により数式62に示す関係により、時間相関演算による円周方向フーリエ係数の計算を角度領域の積分に置き換えることができる。
Figure 0006338242
Figure 0006338242
対象が運動している場合には、数式63に示す関係から、θに応じて撮影時刻がt=θ/Δωとなる画像を積分計算に導入することで、本来の定義に相当する円周方向フーリエ係数を求めることができる。
Figure 0006338242
上記の角度に応じた撮像時刻のシフトは、カメラに供給する同期信号のシフトにより容易に実現可能である。そのため、複眼ステレオ画像を円振動眼ステレオ瞬時画像と同様に上記計算式に適用することができる。
(適用例)
本発明は、上述した実施の形態および変形例に示したとおり実施することができる。さらに、たとえば次のような適用も可能である。
図14は、本発明を体内用検査機に適用する場合の構成図である。体内用検査機310は、複数のレンズ311と、受像部312と、挿入部313と、ライト口314と、演算装置43aとを備える。
挿入部313は伸縮性のチューブであり、挿入部313の中には複数の光ファイバがあり、複数のレンズ311と受像部312および、不図示の光源とライト口314とを接続する。受像部312はレンズと同じ数の撮像素子を備えており、複数のレンズ311を通過した光は受像部312においてそれぞれの撮像素子で受光され、別々の画像ファイルが生成される。これらの画像ファイルは演算装置43aにおいて、第3の実施の形態と同様に処理され、体内の三次元形状が距離画像として生成される。
図15は、図14とは異なる体内検査機に適用する場合の構成図である。体内検査機320は、レンズ321と、不図示のライト口と、ロンボイドプリズム22と、中空モータ21と、受像部324と、演算装置43とを備える。ロンボイドプリズム22は、第1の実施の形態と同様に中空モータ21により回転されている。
挿入部313の内部にはレンズ321からの光を受像部312に導く光ファイバと、不図示の光源からの光を不図示のライト口に導く光ファイバが収められている。レンズ321から入った光は光ファイバを通過して、回転するロンボイドプリズム22により光路をシフトされて受像部312において画像ファイルが生成される。受像部312において生成された画像ファイルは、演算装置43において変形例4と同様に処理され、体内の三次元形状が距離画像として生成される。
図16は、本発明を天文分野に適用する場合の概念図である。太陽501の周囲を公転する地球502から、固有運動、すなわち宇宙空間を等速直線運動をしている恒星504を撮影する。この構成は第2の実施の形態に類似しており、公転装置33の代わりに太陽501の引力により地球502が公転運動を行う。測定対象が動きを有する場合の数式を適用することにより、地球502から恒星504までの距離および恒星504の運動を測定することができる。そのため、継続的に撮影を行うことにより、恒星504の固有運動を測定することができる。
なお、年周視差を利用した恒星までの距離測定方法が知られているが、撮影して得られた画像から対応点を探索して距離を算出するものであり、算出手法として本来的に誤差要因を含む。本発明は、年周視差により距離測定では用いられていない、測定対象の明暗変化の情報を用いる。そして、上記の数式で示したように数学的に厳密な閉形式により計算手法として誤差を含まずに、測定対象までの距離および測定対象の動きを算出することができる。
上述した各実施の形態および変形例は、それぞれ組み合わせてもよい。
上記では、種々の実施の形態および変形例を説明したが、本発明はこれらの内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
1 … 距離画像生成装置
20 … 時間相関カメラ
21 … 中空モータ
22 … ロンボイドプリズム
23 … 演算処理装置
24 … 偏光フィルタ
25 … シェード
26 … 台座
27 … 撮像レンズ
31 … 傾斜平面ガラス
32 … カセグレン光学系
33 … 公転装置
40 … ハイスピードカメラ
50 … 撮像装置
102 … A/D変換器
103 … 画像生成部
104 … 画像円振動速度半径算出部
105 … 距離算出部
106 … 距離画像保存部
107 … 参照信号生成器
111 … A/D変換器
112 … 撮像信号データバッファ
113 … ファイル保存部
114 … データ読み出し部
115 … 荷重積分演算部
121 … 撮影指令部
150 … 撮像素子
151 … 受光素子
160 … 撮像素子
161 … 受光素子
170 … 撮像素子
171 … 受光素子

Claims (12)

  1. 計測対象からの光を受光し円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を生成する円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部と、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を荷重積分して前記円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する3種類以上の円周方向フーリエ係数を算出する円周方向フーリエ係数算出部と、
    前記3種類以上の円周方向フーリエ係数を、円振動ステレオ偏微分方程式を荷重積分した行列方程式の係数に代入して前記行列方程式を解くことにより前記円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する画像円振動速度半径を算出する画像円振動速度半径算出部と、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部の幾何学配置により定義される演算式および前記画像円振動速度半径から前記円振動眼ステレオ瞬時画像の各画素に対応する距離を算出する距離算出部とを備える距離画像生成装置。
  2. 請求項1に記載の距離画像生成装置において、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、
    前記計測対象からの光を受光する受光部と、
    前記受光部の入射光路中に配置した光学素子を運動させて前記計測対象からの光を前記受光部の上に円振動させる光学装置とを含む距離画像生成装置。
  3. 請求項2に記載の距離画像生成装置において、
    前記受光部は、アナログ信号である前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を出力する光電変換部であり、
    前記円周方向フーリエ係数算出部は、前記円振動眼ステレオ瞬時画像のアナログ信号と当該円振動眼ステレオ瞬時画像のアナログ信号が生成された際の前記光学装置の回転位相に応じた3種類以上の参照信号との積に比例するアナログ信号を生成する乗算手段と、前記乗算手段の出力するアナログ信号を蓄積する積分手段と、前記円振動の振動周期に応じた時間間隔ごとに、前記積分手段に蓄積されたアナログ信号を前記円周方向フーリエ係数として出力する読み出し手段とを含み、
    前記光電変換部と前記乗算手段と前記積分手段と前記読み出し手段とが1つの素子に実装されている距離画像生成装置。
  4. 請求項2に記載の距離画像生成装置において、
    前記受光部はアナログ信号を生成する光電変換部と、前記光電変換部の生成するアナログ信号を蓄積する積分手段とを1つの素子に実装して成り、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、前記受光部の蓄積したアナログ信号をデジタル信号に変換することにより前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を生成するA/D変換器を有し、
    前記円周方向フーリエ係数算出部は、前記円振動の振動周期に応じた期間に出力された複数の前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号と当該円振動眼ステレオ瞬時画像の信号が生成された際の前記光学装置の振動位相に応じた3種類以上の参照信号との積を積算し、前記円周方向フーリエ係数として出力する距離画像生成装置。
  5. 請求項1に記載の距離画像生成装置において、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、
    前記計測対象からの光を受光する受光部と、
    前記受光部を前記計測対象と対向する面内で公転運動させる公転装置とを含む距離画像生成装置。
  6. 請求項5に記載の距離画像生成装置において、
    前記受光部は、アナログ信号である前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を生成する光電変換部であり、
    前記円周方向フーリエ係数算出部は、前記円振動眼ステレオ瞬時画像のアナログ信号と当該円振動眼ステレオ瞬時画像のアナログ信号が生成された際の前記公転装置の公転運動の位相に応じた3種類以上の参照信号との積に比例するアナログ信号を生成する乗算手段と、前記乗算手段の出力するアナログ信号を蓄積する積分手段と、前記公転運動の公転周期に応じた時間間隔ごとに、前記積分手段に蓄積されたアナログ信号を前記円周方向フーリエ係数として出力する読み出し手段とを含み、
    前記光電変換部と前記乗算手段と前記積分手段と前記読み出し手段とが1つの素子に実装される距離画像生成装置。
  7. 請求項5に記載の距離画像生成装置において、
    前記受光部はアナログ信号を生成する光電変換部と、前記光電変換部の出力するアナログ信号を所定のフレームレートで蓄積する積分手段とを1つの素子に実装して成り、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、前記受光部の蓄積したアナログ信号をデジタル信号に変換することにより前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を生成するA/D変換器を有し、
    前記円周方向フーリエ係数算出部は、前記公転運動の公転周期に応じた期間に出力された複数の前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号と当該円振動眼ステレオ瞬時画像の信号が生成された際の前記公転装置の公転運動の位相に応じた3種類以上の参照信号との積を積算し、前記円周方向フーリエ係数として出力する距離画像生成装置。
  8. 計測対象からの光を円周上に配置した複数の受光部で受光し、複眼ステレオ画像の信号を生成する複眼ステレオ画像信号生成部と、
    前記複眼ステレオ画像の信号を荷重積分して前記複眼ステレオ画像の各画素に対応する3種類以上の円周方向フーリエ係数を算出する円周方向フーリエ係数算出部と、
    前記3種類以上の円周方向フーリエ係数を、円振動ステレオ偏微分方程式を荷重積分した行列方程式の係数に代入して前記行列方程式を解くことにより前記複眼ステレオ画像の各画素に対応する画像円振動速度半径を算出する画像円振動速度半径算出部と、
    前記複眼ステレオ画像信号生成部の幾何学配置により定義される演算式および前記画像円振動速度半径から前記複眼ステレオ画像の各画素に対応する距離を算出する距離算出部とを備える距離画像生成装置。
  9. 請求項8に記載の距離画像生成装置において、
    前記複眼ステレオ画像信号生成部は、前記複数の受光部からそれぞれ出力されるアナログ信号を所定のフレーム周期だけ蓄積してデジタル信号に変換し、前記複眼ステレオ画像信号として出力し、
    前記円周方向フーリエ係数算出部は、前記複眼ステレオ画像の信号と前記複数の受光部が配置された円周方向の位相に応じた3種類以上の参照信号との積を、互いに対応する画素について積算し前記円周方向フーリエ係数として出力する距離画像生成装置。
  10. 請求項2乃至4のいずれか1項に記載の距離画像生成装置において、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部は、前記受光部に入射する前記計測対象からの光に輻輳を与える輻輳角付与手段を含む距離画像生成装置。
  11. 請求項5乃至7のいずれか1項に記載の距離画像生成装置において、
    前記円振動眼ステレオ瞬時画像信号生成部の出力する前記円振動眼ステレオ瞬時画像の信号を前記公転運動の位相に応じてシフトさせて前記円周方向フーリエ係数算出部に出力する輻輳画像生成部をさらに備える距離画像生成装置。
  12. 請求項8または9に記載の距離画像生成装置において、
    前記複眼ステレオ画像信号生成部の出力する前記複眼ステレオ画像の信号を前記複数の受光部が配置された円周方向の位相に応じてシフトさせて前記円周方向フーリエ係数算出部に出力する輻輳画像生成部をさらに備える距離画像生成装置。
JP2014081980A 2014-04-11 2014-04-11 距離画像生成装置 Active JP6338242B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014081980A JP6338242B2 (ja) 2014-04-11 2014-04-11 距離画像生成装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2014081980A JP6338242B2 (ja) 2014-04-11 2014-04-11 距離画像生成装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015203594A JP2015203594A (ja) 2015-11-16
JP6338242B2 true JP6338242B2 (ja) 2018-06-06

Family

ID=54597119

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2014081980A Active JP6338242B2 (ja) 2014-04-11 2014-04-11 距離画像生成装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6338242B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US10451740B2 (en) * 2016-04-26 2019-10-22 Cepton Technologies, Inc. Scanning lidar systems for three-dimensional sensing

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003262510A (ja) * 2002-03-08 2003-09-19 Center For Advanced Science & Technology Incubation Ltd 三次元形状測定方法及び三次元スキャナ
JP5007069B2 (ja) * 2006-05-15 2012-08-22 繁 安藤 移動体情報取得装置
JP5441204B2 (ja) * 2006-10-16 2014-03-12 シャープ株式会社 時間相関検出型イメージセンサおよび画像解析装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015203594A (ja) 2015-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10735706B2 (en) Motion blur compensation
EP2751521B1 (en) Method and system for alignment of a pattern on a spatial coded slide image
JP5997645B2 (ja) 画像処理装置及び方法、及び撮像装置
EP2990757B1 (en) Three-dimensional shape measurement device, three-dimensional shape measurement method, and three-dimensional shape measurement program
JP2009300268A (ja) 3次元情報検出装置
CN102184566A (zh) 基于微型投影仪手机平台的便携式三维扫描系统及方法
CN107241592A (zh) 一种投射单元及包括该单元的拍摄装置、处理器、成像设备
JP2024052755A (ja) 三次元変位計測方法及び三次元変位計測装置
JP6338242B2 (ja) 距離画像生成装置
Ovrén et al. Why would I want a gyroscope on my RGB-D sensor?
Rodríguez-Ramos et al. 3D imaging and wavefront sensing with a plenoptic objective
JP2011130290A (ja) カメラ画像の補正方法およびカメラ装置および座標変換パラメータ決定装置
WO2017094122A1 (ja) 撮像装置、内視鏡装置及び撮像方法
JP2017059998A (ja) 画像処理装置およびその方法、並びに、撮像装置
US20190268546A1 (en) Image processing device, image processing method, and program
CN108961378A (zh) 一种多目点云三维重建方法、装置及其设备
KR20220078447A (ko) 저밀도 영역을 복원하는 이미지 복원 장치의 동작 방법
JP2004193947A (ja) 三次元撮像装置および方法
JP2012227700A (ja) 情報処理装置およびプログラム
JP5243359B2 (ja) 立体画像生成システムおよびプログラム
JP2020086651A (ja) 画像処理装置および画像処理方法
US20100253802A1 (en) Enhanced microscan apparatus and methods
JP2019114143A (ja) 画像処理装置、画像処理方法、およびプログラム
JP2019095376A (ja) 画像処理システム
JP2018050147A (ja) 撮像装置、撮像方法およびプログラム

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20170310

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20180118

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20180130

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20180322

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180403

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180502

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6338242

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250