JP6336533B2 - スクロール流体機械 - Google Patents
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Description
すなわち、傾斜接続部では、傾斜部と平坦部をそのまま接続すると、形状が不連続に変化することになり、加工が困難になるため、歯先や歯底にバリやダレが生じやすい。歯先や歯底にバリやダレが生じると、所望形状から外れ、対向する歯底側や歯先側に凸となるので、歯先と歯底との間で過剰な接触が生じるおそれがある。
すなわち、本発明にかかるスクロール流体機械は、第1端板上に渦巻状の第1壁体が設けられた第1スクロール部材と、前記第1端板に向かい合うように配置された第2端板上に渦巻状の第2壁体が設けられ、該第2壁体が前記第1壁体と噛み合って相対的に公転旋回運動を行う第2スクロール部材とを備えたスクロール流体機械であって、向かい合う前記第1端板と前記第2端板との対向面間距離が、前記第1壁体及び前記第2壁体の外周側から内周側に向かって、連続的に減少する傾斜部と、前記第1壁体および前記第2壁体の最外周部および最内周部に設けられ、高さが変化しない壁体平坦部と、前記第1端板および前記第2端板に設けられ、前記壁体平坦部に対応した端板平坦部とを備え、前記最外周部の前記壁体平坦部から前記最内周部の前記壁体平坦部との間にわたって、前記傾斜部を形成するように外周側から内周側に向かって該壁体の高さが連続的に減少する壁体傾斜部を有し、前記最外周部の前記端板平坦部から前記最内周部の前記端板平坦部との間にわたって、前記壁体傾斜部の歯先に対向する歯底面が該壁体傾斜部の傾斜に応じて傾斜する端板傾斜部を有し、前記壁体傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、前記端板傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、前記傾斜部と前記壁体平坦部とを接続する壁体傾斜接続部の歯先、および/または、前記傾斜部と前記端板平坦部とを接続する端板傾斜接続部の歯底には、前記平坦部から前記傾斜部へと到る傾斜を緩和して接続する傾斜緩和形状が設けられていることを特徴とする。
傾斜部と壁体平坦部とを接続する壁体傾斜接続部、および/または、傾斜部と端板平坦部とを接続する端板傾斜接続部は、平坦部と傾斜部をそのまま接続しようとすると形状が不連続に変化する部分となり、加工が困難になるため、これら傾斜接続部の歯先や歯底にバリやダレが生じやすい。歯先や歯底にバリやダレが生じると、所望形状から外れ、対向する歯底側や歯先側に凸となるため、歯先と歯底との間で過剰な接触が生じるおそれがある。
そこで、壁体傾斜接続部の歯先および/または端板傾斜接続部の歯底に、平坦部から傾斜部へと到る傾斜を緩和して接続する傾斜緩和形状を設けることとした。これにより、傾斜接続部において滑らかに接続する加工を行うことで加工が容易となり、バリやダレの発生を抑制して、歯先と歯底との間の過剰な接触を回避することができる。
「傾斜緩和形状」としては、例えば、面取り形状が挙げられる。
「縦断面視」とは、スクロール部材の中心軸線方向に沿う断面で切断した場合の断面視を意味し、具体的には、壁体の高さ方向に沿う断面における断面視を意味する。
そこで、溝底傾斜接続部に、溝底平坦部から溝底傾斜部へと到る傾斜を緩和して接続する傾斜緩和形状を設けることとした。これにより、溝底傾斜接続部において滑らかな形状を採用することができ、チップシールの引っかかりを抑制し、旋回運動に応じたチップシールの移動を許容することで、所望のシール性能を得ることができる。
「傾斜緩和形状」としては、例えば、面取り形状が挙げられる。
「縦断面視」とは、スクロール部材の中心軸線方向に沿う断面で切断した場合の断面視を意味し、具体的には、溝の深さ方向に沿う断面における断面視を意味する。
また、溝底傾斜接続部において旋回運動に応じたチップシールの移動を許容することで、所望のシール性能を得ることができる。
以下に、本発明にかかる第1実施形態について、図面を参照して説明する。
図1には、スクロール圧縮機(スクロール流体機械)1の固定スクロール(第1スクロール部材)3と旋回スクロール(第2スクロール部材)5が示されている。スクロール圧縮機1は、例えば空調機等の冷凍サイクルを行うガス冷媒(流体)を圧縮する圧縮機として用いられる。
旋回スクロール5の端板5aの歯底についても同様に、高さが一定とされた端板平坦部5a2,5a3が設けられている。これら端板平坦部5a2,5a3についても、旋回スクロール5の中心まわりに180°の領域にわたって設けられている。端板平坦部5a2,5a3と端板傾斜部5a1とが接続される位置には、それぞれ、屈曲部となる端板傾斜接続部5a4,5a5が設けられている。
φ=tan -1 (h/D1) ・・・(1)
このように、傾斜部における傾きφは、渦巻状の壁体3b,5bが延在する周方向に対して一定とされている。
両スクロール3,5が相対的に公転旋回運動を行うと、旋回直径(旋回半径ρ×2)分だけ歯先と歯底の位置が相対的にずれる。この歯先と歯底の位置ずれに起因して、傾斜部では、歯先と歯底との間のチップクリアランスが変化する。例えば、図7(a)ではチップクリアランスTが小さく、図7(b)ではチップクリアランスTが大きいことを示している。チップシール7は、このチップクリアランスTが旋回運動によって変化しても、背面から圧縮流体によって端板5aの歯底側に押圧されるので、追従してシールできるようになっている。
図8において、左側が壁体3bの内周側となり、右側が壁体3bの外周側となる。したがって、壁体傾斜接続部3b4の内周側(同図において左側)が壁体平坦部3b2となり、壁体傾斜接続部3b4の外周側(同図において右側)が壁体傾斜部3b1となる。
図示しない電動モータ等の駆動源によって、旋回スクロール5が固定スクロール3回りに公転旋回運動を行う。これにより、各スクロール3,5の外周側から流体を吸い込み、各壁体3b,5b及び各端板3a,5aによって囲まれた圧縮室に流体を取り込む。圧縮室内の流体は外周側から内周側に移動するに従い順次圧縮され、最終的に固定スクロール3に形成された吐出ポート3cから圧縮流体が吐出される。流体が圧縮される際に、端板傾斜部3a1,5a1及び壁体傾斜部3b1,5b1によって形成された傾斜部では壁体3b,5bの高さ方向にも圧縮されて、三次元圧縮が行われる。
図10に示したように、傾斜接続部3b4,5a4にR面取り形状を採用することとした。これによる作用効果は以下の通りである。
比較例として、図11に、R面取り形状を採用せずにエンドミルによって切削加工した形状を示す。同図に示すように、壁体平坦部3b2と壁体傾斜部3b1とをそのまま接続するように、壁体平坦部3b2の外挿線OL1と壁体傾斜部3b1の外挿線OL2に沿って加工するようにNC(Numerically Control)工作機械に加工指示を行うと、壁体傾斜接続部3b4にダレB1が生じ、端板傾斜接続部5a4にバリB2が生じる。すなわち、壁体平坦部3b2と壁体傾斜部3b1とをそのまま接続しようとすると、壁体傾斜接続部3b4は、傾きが急激に変化する部分すなわち形状が不連続に変化する部分となる。このように形状が不連続に変化する部分はNC工作機械による自動加工が困難であるため、同図に示したように旋回スクロール5の歯底側に突出するダレB1が発生する。
同様に、端板平坦部5a2と端板傾斜部5a1との間の端板傾斜接続部5a4の加工も困難であるため、固定スクロール3の歯先側に突出するバリB2が発生する。このようなダレB1及びバリB2が発生すると、傾斜接続部3b4,5a4において歯先と歯底との間に過剰な接触が生じることになる。
そこで、本実施形態では、溝底傾斜接続部に、歯先と同様にR面取り形状を設け、傾斜緩和形状を設けることとした。これにより、溝底傾斜接続部において滑らかな形状を採用することができ、チップシール7の引っかかりを抑制し、旋回運動に応じたチップシール7の移動を許容することで、所望のシール性能を得ることができる。
また、傾斜緩和形状は、壁体側及び端板側のいずれか一方の傾斜接続部に用いても良い。
また、傾斜緩和形状は、圧縮室の流体圧力が高くなる内周側にのみ設け、圧縮室の流体圧力が比較的低い外周側には設けないこととしても良い。
次に、本発明の第2実施形態について説明する。本実施形態は、第1実施形態に対して傾斜接続部における形状が異なる。したがって、以下では、第1実施形態に対して相違する部分のみを説明し、その他の共通の構成については説明を省略する。
また、他の壁体傾斜接続部3b5,5b4,5b5に対しても、対向する歯底から退避する方向に位置する退避部が設けられている。
また、退避部は、圧縮室の流体圧力が高くなる内周側にのみ設け、圧縮室の流体圧力が比較的低い外周側には設けないこととしても良い。
次に、本発明の第3実施形態について説明する。本実施形態は、チップシール溝3dの溝底の形状が第1実施形態と相違する。したがって、以下では、第1実施形態と相違する部分について説明し、第1実施形態と同様の構成についてはその説明を省略する。なお、本実施形態は、上述の第2実施形態と組み合わせることも可能である。
この深溝部10dは、他の壁体傾斜接続部3b5,5b4,5b5に対応する溝底傾斜接続部10cにも設けられている。
次に、本発明の第4実施形態について説明する。本実施形態は、チップシール7の形状に特徴がある。他の構成については第1実施形態と同様の構成なので、その説明を省略する。なお、本実施形態は、上述の第1乃至第3実施形態と組み合わせることができる。
溝底傾斜接続部10cに対応した位置でチップシール7を薄くした形状は、他の壁体傾斜接続部3b5,5b4,5b5に対応する溝底傾斜接続部10cにも設けられている。
具体的には、図15(a)に示すように、一方の壁体(例えば旋回スクロール5)に壁体傾斜部5b1を設け、他方の端板3aに端板傾斜部3a1を設けた場合には、他方の壁体と一方の端板5aは平坦としても良い。
また、図15(b)に示すように、従来の段付き形状と組み合わせた形状、すなわち、固定スクロール3の端板3aに端板傾斜部3a1を設ける一方で、旋回スクロール5の端板5aに段部が設けられた形状と組み合わせても良い。
3 固定スクロール(第1スクロール部材)
3a 端板(第1端板)
3a1 端板傾斜部
3a2 端板平坦部(内周側)
3a3 端板平坦部(外周側)
3a4 端板傾斜接続部(内周側)
3a5 端板傾斜接続部(外周側)
3b 壁体(第1壁体)
3b1 壁体傾斜部
3b2 壁体平坦部(内周側)
3b3 壁体平坦部(外周側)
3b4 壁体傾斜接続部(内周側)
3b5 壁体傾斜接続部(外周側)
3c 吐出ポート
3d チップシール溝
5 旋回スクロール(第2スクロール部材)
5a 端板(第2端板)
5a1 端板傾斜部
5a2 端板平坦部(内周側)
5a3 端板平坦部(外周側)
5a4 端板傾斜接続部(内周側)
5a5 端板傾斜接続部(外周側)
5b 壁体(第2壁体)
5b1 壁体傾斜部
5b2 壁体平坦部(内周側)
5b3 壁体平坦部(外周側)
5b4 壁体傾斜接続部(内周側)
5b5 壁体傾斜接続部(外周側)
7 チップシール
10 溝底
10a 溝底傾斜部
10b 溝底平坦部
10c 溝底傾斜接続部
10d 深溝部
B1 ダレ
B2 バリ
Hc チップシールの高さ
L 対向面間距離
T チップクリアランス
t1 チップシールの厚さ
φ 傾き
Claims (5)
- 第1端板上に渦巻状の第1壁体が設けられた第1スクロール部材と、
前記第1端板に向かい合うように配置された第2端板上に渦巻状の第2壁体が設けられ、該第2壁体が前記第1壁体と噛み合って相対的に公転旋回運動を行う第2スクロール部材と、
を備えたスクロール流体機械であって、
向かい合う前記第1端板と前記第2端板との対向面間距離が、前記第1壁体及び前記第2壁体の外周側から内周側に向かって、連続的に減少する傾斜部と、
前記第1壁体および前記第2壁体の最外周部および最内周部に設けられ、高さが変化しない壁体平坦部と、
前記第1端板および前記第2端板に設けられ、前記壁体平坦部に対応した端板平坦部と、
を備え、
前記最外周部の前記壁体平坦部から前記最内周部の前記壁体平坦部との間にわたって、前記傾斜部を形成するように外周側から内周側に向かって該壁体の高さが連続的に減少する壁体傾斜部を有し、
前記最外周部の前記端板平坦部から前記最内周部の前記端板平坦部との間にわたって、前記壁体傾斜部の歯先に対向する歯底面が該壁体傾斜部の傾斜に応じて傾斜する端板傾斜部を有し、
前記壁体傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記端板傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記傾斜部と前記壁体平坦部とを接続する壁体傾斜接続部の歯先、および/または、前記傾斜部と前記端板平坦部とを接続する端板傾斜接続部の歯底には、前記平坦部から前記傾斜部へと到る傾斜を緩和して接続する傾斜緩和形状が設けられていることを特徴とするスクロール流体機械。 - 第1端板上に渦巻状の第1壁体が設けられた第1スクロール部材と、
前記第1端板に向かい合うように配置された第2端板上に渦巻状の第2壁体が設けられ、該第2壁体が前記第1壁体と噛み合って相対的に公転旋回運動を行う第2スクロール部材と、
を備えたスクロール流体機械であって、
向かい合う前記第1端板と前記第2端板との対向面間距離が、前記第1壁体及び前記第2壁体の外周側から内周側に向かって、連続的に減少する傾斜部と、
前記第1壁体および前記第2壁体の最外周部および最内周部に設けられ、高さが変化しない壁体平坦部と、
前記第1端板および前記第2端板に設けられ、前記壁体平坦部に対応した端板平坦部と、
を備え、
前記最外周部の前記壁体平坦部から前記最内周部の前記壁体平坦部との間にわたって、前記傾斜部を形成するように外周側から内周側に向かって該壁体の高さが連続的に減少する壁体傾斜部を有し、
前記最外周部の前記端板平坦部から前記最内周部の前記端板平坦部との間にわたって、前記壁体傾斜部の歯先に対向する歯底面が該壁体傾斜部の傾斜に応じて傾斜する端板傾斜部を有し、
前記壁体傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記端板傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記傾斜部と前記壁体平坦部とを接続する壁体傾斜接続部の歯先、および/または、前記傾斜部と前記端板平坦部とを接続する端板傾斜接続部の歯底には、縦断面視した場合における前記平坦部の外挿線および前記傾斜部の外挿線よりも、対向する前記歯底または前記歯先から退避する方向に位置する退避部が設けられていることを特徴とするスクロール流体機械。 - 第1端板上に渦巻状の第1壁体が設けられた第1スクロール部材と、
前記第1端板に向かい合うように配置された第2端板上に渦巻状の第2壁体が設けられ、該第2壁体が前記第1壁体と噛み合って相対的に公転旋回運動を行う第2スクロール部材と、
前記第1壁体及び前記第2壁体の歯先に形成された溝部に設けられ、対向する歯底に接触して流体をシールするチップシールと、
を備えたスクロール流体機械であって、
向かい合う前記第1端板と前記第2端板との対向面間距離が、前記第1壁体及び前記第2壁体の外周側から内周側に向かって、連続的に減少する傾斜部と、
前記第1壁体および前記第2壁体の最外周部および最内周部に設けられ、高さが変化しない壁体平坦部と、
前記壁体平坦部と前記傾斜部とが接続された壁体傾斜接続部と、
前記第1端板および前記第2端板に設けられ、前記壁体平坦部に対応した端板平坦部と、
前記端板平坦部と前記傾斜部とが接続された端板傾斜接続部と、
を備え、
前記最外周部の前記壁体平坦部から前記最内周部の前記壁体平坦部との間にわたって、前記傾斜部を形成するように外周側から内周側に向かって該壁体の高さが連続的に減少する壁体傾斜部を有し、
前記最外周部の前記端板平坦部から前記最内周部の前記端板平坦部との間にわたって、前記壁体傾斜部の歯先に対向する歯底面が該壁体傾斜部の傾斜に応じて傾斜する端板傾斜部を有し、
前記壁体傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記端板傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記歯先に形成された前記溝部の溝底には、前記壁体の傾斜部に対応した溝底傾斜部、前記壁体平坦部に対応した溝底平坦部、及び、前記壁体傾斜接続部に対応した溝底傾斜接続部が形成され、
前記溝底傾斜接続部には、前記溝底平坦部から前記溝底傾斜部へと到る傾斜を緩和して接続する傾斜緩和形状が設けられていることを特徴とするスクロール流体機械。 - 第1端板上に渦巻状の第1壁体が設けられた第1スクロール部材と、
前記第1端板に向かい合うように配置された第2端板上に渦巻状の第2壁体が設けられ、該第2壁体が前記第1壁体と噛み合って相対的に公転旋回運動を行う第2スクロール部材と、
前記第1壁体及び前記第2壁体の歯先に形成された溝部に設けられ、対向する歯底に接触して流体をシールするチップシールと、
を備えたスクロール流体機械であって、
向かい合う前記第1端板と前記第2端板との対向面間距離が、前記第1壁体及び前記第2壁体の外周側から内周側に向かって、連続的に減少する傾斜部と、
前記第1壁体および前記第2壁体の最外周部および最内周部に設けられ、高さが変化しない壁体平坦部と、
前記壁体平坦部と前記傾斜部とが接続された壁体傾斜接続部と、
前記第1端板および前記第2端板に設けられ、前記壁体平坦部に対応した端板平坦部と、
前記端板平坦部と前記傾斜部とが接続された端板傾斜接続部と、
を備え、
前記最外周部の前記壁体平坦部から前記最内周部の前記壁体平坦部との間にわたって、前記傾斜部を形成するように外周側から内周側に向かって該壁体の高さが連続的に減少する壁体傾斜部を有し、
前記最外周部の前記端板平坦部から前記最内周部の前記端板平坦部との間にわたって、前記壁体傾斜部の歯先に対向する歯底面が該壁体傾斜部の傾斜に応じて傾斜する端板傾斜部を有し、
前記壁体傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記端板傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記歯先に形成された前記溝部の溝底には、前記壁体の傾斜部に対応した溝底傾斜部、前記壁体平坦部に対応した溝底平坦部、及び、前記壁体傾斜接続部に対応した溝底傾斜接続部が形成され、
前記溝底傾斜接続部には、縦断面視した場合における前記溝底傾斜部の外挿線よりも、溝が深くなる方向に位置する深溝部が設けられていることを特徴とするスクロール流体機械。 - 第1端板上に渦巻状の第1壁体が設けられた第1スクロール部材と、
前記第1端板に向かい合うように配置された第2端板上に渦巻状の第2壁体が設けられ、該第2壁体が前記第1壁体と噛み合って相対的に公転旋回運動を行う第2スクロール部材と、
前記第1壁体及び前記第2壁体の歯先に形成された溝部に設けられ、対向する歯底に接触して流体をシールするチップシールと、
を備えたスクロール流体機械であって、
向かい合う前記第1端板と前記第2端板との対向面間距離が、前記第1壁体及び前記第2壁体の外周側から内周側に向かって、連続的に減少する傾斜部と、
前記第1壁体および前記第2壁体の最外周部および最内周部に設けられ、高さが変化しない壁体平坦部と、
前記壁体平坦部と前記傾斜部とが接続された壁体傾斜接続部と、
前記第1端板および前記第2端板に設けられ、前記壁体平坦部に対応した端板平坦部と、
前記端板平坦部と前記傾斜部とが接続された端板傾斜接続部と、
を備え、
前記最外周部の前記壁体平坦部から前記最内周部の前記壁体平坦部との間にわたって、前記傾斜部を形成するように外周側から内周側に向かって該壁体の高さが連続的に減少する壁体傾斜部を有し、
前記最外周部の前記端板平坦部から前記最内周部の前記端板平坦部との間にわたって、前記壁体傾斜部の歯先に対向する歯底面が該壁体傾斜部の傾斜に応じて傾斜する端板傾斜部を有し、
前記壁体傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記壁体平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記端板傾斜部の渦巻き方向の長さは、前記最外周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、かつ、前記最内周部の前記端板平坦部の渦巻き方向の長さよりも長く、
前記歯先に形成された前記溝部の溝底には、前記壁体の傾斜部に対応した溝底傾斜部、前記壁体平坦部に対応した溝底平坦部、及び、前記壁体傾斜接続部に対応した溝底傾斜接続部が形成され、
前記チップシールは、前記溝底傾斜接続部に対応する位置における厚さが、他の領域よりも薄くされていることを特徴とするスクロール流体機械。
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