JP6334776B1 - 電子制御装置 - Google Patents
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Abstract
Description
プログラムの書き換えは、不揮発性メモリに書き込まれたアプリケーションソフトを書き換える場合や不揮発性メモリに書き込まれたアプリケーションソフト及びリプログラミングソフトを含む全てのプログラムを書き換える場合がある。
プログラムの書き換えは、CAN(Controller Area Network)通信等を用いて行われる。通信状態や電源状態によってリプログラミングソフトの書き換えが失敗すると不揮発性メモリに書き込まれるリプログラミングソフトが未完成で、再びCAN通信等を用いたプログラムの書き換えができなくなるという問題がある。
正当性がないリプログラミングソフトとは、リプログラミングソフトに不具合が存在する場合や、通信仕様やマイコン仕様が外部装置と異なっている場合等において、CAN通信等を用いて、再度プログラムの書き換えができないリプログラミングソフトを指す。
正当性がないリプログラミングソフトを起動して、旧リプログを削除した場合、正当性のあるリプログラミングソフトが不揮発性メモリから存在しなくなり、プログラムの書き換えができなくなるという問題がある。
以下、本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施の形態1による電子制御装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図1において、電子制御装置1は、次のように構成されている。
不揮発性メモリ12には、アプリケーションソフトおよびリプログラミングソフトが書き込まれている。CPU(Central Processing Unit)11は、不揮発性メモリ12のリプログラミングソフトにしたがい、不揮発性メモリ12に書込まれたデータの書き換え処理を実行する。
揮発性メモリ13は、外部装置から送られてくるデータを一時的に記憶する。
図2において、リプログラミングソフト20は、次のような構成である。
書込手段21は、他のリプログラミングソフトを不揮発性メモリ12に書込む。判定手段22は、自リプログラミングソフト20が正当なものであるかどうかの正当性を判定する。消去手段23は、判定手段22により自リプログラミングソフト20の正当性が判定された場合に、他のリプログラミングソフトを不揮発性メモリ12から消去する。
図3は、書換え前の状態を示す図3(a)から、図3(b)、図3(c)、図3(d)、図3(e)、図3(f)の状態を経由して、書換え後の状態である図3(g)と、順次推移する様子を示している。
図3(a)は、書換え前の不揮発性メモリに記憶されたデータの状態を示す図、図3(b)は、不揮発性メモリのアプリの一部が消去された状態を示す図、図3(c)は、不揮発性メモリの新リプログ(第二のリプログラミングソフト)が書き込まれた状態を示す図、図3(d)は、不揮発性メモリのアプリの一部が消去された状態を示す図、図3(e)は、不揮発性メモリの正当性確認用データが書き込まれた状態を示す図、図3(f)は、不揮発性メモリの正当性確認用データと旧リプログ(第一のリプログラミングソフト)が消去された状態を示す図、図3(g)は、不揮発性メモリの新たなアプリが書き込まれた状態を示す図である。
まず図3(a)は、プログラム書き換え処理を行う前の不揮発性メモリの状態を表しており、不揮発性メモリにアプリケーションソフト(以下、アプリと称す)と旧リプログラミングソフト(以下、リプログラミングソフトをリプログと称す)が書き込まれている。
次に、図4〜図6により、プログラム書き換え処理について説明する。
図4に示すように、外部装置からリプログ書き換え要求が送信され、それをCPU11が受信すると、アプリから旧リプログにエントリーして、旧リプログを起動する。以上がステップS10、ステップS20である。
これに対して、図3(c)に示すように、すべての新リプログが書き込まれると、CPU11は新リプログの全データが書き込まれたと判定して、ステップS100に移行する。以上がステップS90である。
なお、CPU11は、上述のステップS30からステップS100を、旧リプログにしたがって行う。
なお、CPU11は、上述のステップS120からステップS160を、新リプログにしたがって行う。
この正当性の判定は、ステップS120の処理が正常である場合、またはステップS140からステップS160の処理が正常である場合、またはステップS170とステップS180の処理から読み出した管理情報に含まれるマイコンの種類やアドレス情報等から、新リプログに正当性があると判定する。
このアドレス情報には、アプリの記憶された領域の先頭アドレスと終了アドレスが含まれ、これらを比較することで、新リプログの正当性を判定する。
新リプログに正当性があると判定された場合、ステップS200に移行し、正当性がないと判定した場合、ステップS210に移行する。以上がステップS190である。
ステップS210の後、エラー処理を行う。
ステップS220の後、CPU11はアプリのダウンロード要求を外部装置に送信する。以上がステップS230である。
これに対して、図3(g)に示すように、すべてのアプリが書き込まれると、CPU11はアプリの全データが書き込まれたと判定して、ステップS290に移行する。以上がステップS280である。
以上のステップを経ることで、図3(g)に示すように、新リプログとアプリが書き込まれた状態となる。
これにより、新リプログに正当性がないと判定した場合、新リプログを消去し、旧リプログを使用して、プログラムの書き換えを行うことができる。
図7は、この発明の実施の形態2による電子制御装置の不揮発性メモリに記憶されたデータの状態を示す概念図である。
図7は、図3(f)から、図7(a)、図7(b)、図7(c)、図7(d)の状態を経由して、書換え後の状態である図7(e)と、順次推移する様子を示している。
図7(a)は、最新リプログが書き込まれた状態を示す図、図7(b)は、アプリの一部が消去された状態を示す図、図7(c)は、正当性確認用データが書き込まれた状態を示す図、図7(d)は、最新リプログ以外が消去された状態を示す図、図7(e)は、新たなアプリが書き込まれた状態を示す図である。
実施の形態1では、元々、アプリが書き込まれていた領域に新リプログが書き込まれ、旧リプログが書き込まれていた領域にアプリが書き込まれる。そのため、アプリが書き込まれるアドレス、および、新リプログが書き込まれるアドレスが変更となる。
この場合、最新リプログに従って、新リプログを消去した後に、新リプログが書き込まれていた領域にアプリを書き込む処理を行なう。
図5のステップS220の後、不揮発性メモリが図3(f)に示す状態から、CPU11は新リプログを起動させる。以上がステップS300である。
これに対して、図7(a)に示すように、すべての最新リプログが書き込まれると、CPU11は最新リプログの全データが書き込まれたと判定して、ステップS370に移行する。以上がステップS360である。
図8のステップS370の後、CPU11は最新リプログを起動させる。以上がステップS380である。
実施の形態2では、正当性を確認するための正当性確認用データを書き換えるために必要な分だけ、アプリの一部を消去する。以上がステップS390である。
なお、CPU11は上述のステップS390からステップS430を、最新リプログにしたがって行う。
この正当性の判定は、ステップS390の処理が正常である場合、またはステップS410からステップS430の処理が正常である場合、またはステップS440とステップS450の処理から読み出した管理情報に含まれるマイコンの種類やアドレス情報等から、最新リプログに正当性があると判定する。
このアドレス情報には、アプリの記憶された領域の先頭アドレスと終了アドレスが含まれ、これらを比較することで、最新リプログの正当性を判定する。
最新リプログに正当性があると判定した場合、ステップS470に移行し、正当性がないと判定した場合、ステップS480に移行する。以上がステップS460である。
ステップS480の後、エラー処理を行う。
なお、図10のステップS230からステップS290の各ステップの処理は、図6のステップS230からステップS290の各ステップの処理と同じ処理である。
ステップS290の後、図7(e)に示すように、最新リプログとアプリが書き込まれた状態となる。
たとえば、リプログの消去する領域に関して、実施の形態に制限されることなく一部または全部にしても良い。
また、正当性を判定する手段は、実施の形態1、2で述べたものに制限されることなく、消去処理、書き込み処理の領域を1ブロック以外にすること等であっても良い。
また、正当性がないと判定した場合、旧リプログを消去せず、不揮発性メモリに記憶されている状態であれば、プログラム書き換え前の状態まで復元させなくても、プログラムの書き換えが実施可能であれば問題はない。
また、新リプログが旧リプログを複写したリプログラミングソフト、または、最新リプログが新リプログを複写したリプログラミングソフトの場合も、実施の形態2の趣旨から逸脱しない。
20 リプログラミングソフト、21 書込手段、22 判定手段、23 消去手段
Claims (6)
- プログラムを書き換えるリプログラミングソフトを含む不揮発性メモリのプログラムを、CPUによりリプログラミングソフトを実行して書き換える電子制御装置であって、
上記リプログラミングソフトは、
他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込む書込手段と、
自リプログラミングソフトの正当性を判定する判定手段と、
この判定手段により正当性が判定された場合に、他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去する消去手段とを含み、
上記判定手段は、上記不揮発性メモリに書き込まれているアプリケーションソフトの一部を、自リプログラミングソフトの消去手段で消去することにより、自リプログラミングソフトの正当性を判定し、
第一のリプログラミングソフトが第二のリプログラミングソフトに書き換えられる場合には、
上記第一のリプログラミングソフトの書込手段により、上記第二のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込んだのち、
上記第二のリプログラミングソフトの上記判定手段により、上記第二のリプログラミングソフトの正当性を判定し、正当性が判定された場合に、上記第二のリプログラミングソフトの消去手段により、上記第一のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去することを特徴とする電子制御装置。 - プログラムを書き換えるリプログラミングソフトを含む不揮発性メモリのプログラムを、CPUによりリプログラミングソフトを実行して書き換える電子制御装置であって、
上記リプログラミングソフトは、
他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込む書込手段と、
自リプログラミングソフトの正当性を判定する判定手段と、
この判定手段により正当性が判定された場合に、他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去する消去手段とを含み、
上記判定手段は、上記不揮発性メモリの一部に、自リプログラミングソフトの書込手段による書き込み処理を実施することにより、自リプログラミングソフトの正当性を判定し、
第一のリプログラミングソフトが第二のリプログラミングソフトに書き換えられる場合には、
上記第一のリプログラミングソフトの書込手段により、上記第二のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込んだのち、
上記第二のリプログラミングソフトの上記判定手段により、上記第二のリプログラミングソフトの正当性を判定し、正当性が判定された場合に、上記第二のリプログラミングソフトの消去手段により、上記第一のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去することを特徴とする電子制御装置。 - プログラムを書き換えるリプログラミングソフトを含む不揮発性メモリのプログラムを、CPUによりリプログラミングソフトを実行して書き換える電子制御装置であって、
上記リプログラミングソフトは、
他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込む書込手段と、
自リプログラミングソフトの正当性を判定する判定手段と、
この判定手段により正当性が判定された場合に、他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去する消去手段とを含み、
第一のリプログラミングソフトが第二のリプログラミングソフトに書き換えられる場合には、
上記第一のリプログラミングソフトの書込手段により、上記第二のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込んだのち、
上記第二のリプログラミングソフトの上記判定手段により、上記第二のリプログラミングソフトの正当性を判定し、正当性が判定された場合に、上記第二のリプログラミングソフトの消去手段により、上記第一のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去するとともに、
上記リプログラミングソフトは、管理情報を有し、
上記第二のリプログラミングソフトの判定手段は、上記第一のリプログラミングソフトと上記第二のリプログラミングソフトの管理情報の整合性を判定することにより、上記第二のリプログラミングソフトの正当性を判定することを特徴とする電子制御装置。 - 上記第一のリプログラミングソフトから上記第二のリプログラミングソフトへの書き換えに続いて、上記第二のリプログラミングソフトが第三のリプログラミングソフトに書き換えられる場合には、
上記第二のリプログラミングソフトの書込手段により、上記第三のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリの消去された上記第一のリプログラミングソフトのアドレスに書込んだのち、
上記第三のリプログラミングソフトの上記判定手段により、上記第三のリプログラミングソフトの正当性を判定し、正当性が判定された場合に、上記第三のリプログラミングソフトの消去手段により、上記第二のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の電子制御装置。 - プログラムを書き換えるリプログラミングソフトを含む不揮発性メモリのプログラムを、CPUによりリプログラミングソフトを実行して書き換える電子制御装置であって、
上記リプログラミングソフトは、
他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込む書込手段と、
自リプログラミングソフトの正当性を判定する判定手段と、
この判定手段により正当性が判定された場合に、他のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去する消去手段とを含み、
第一のリプログラミングソフトが第二のリプログラミングソフトに書き換えられる場合には、
上記第一のリプログラミングソフトの書込手段により、上記第二のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリに書込んだのち、
上記第二のリプログラミングソフトの上記判定手段により、上記第二のリプログラミングソフトの正当性を判定し、正当性が判定された場合に、上記第二のリプログラミングソフトの消去手段により、上記第一のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去し、
上記第一のリプログラミングソフトから上記第二のリプログラミングソフトへの書き換えに続いて、上記第二のリプログラミングソフトが第三のリプログラミングソフトに書き換えられる場合には、
上記第二のリプログラミングソフトの書込手段により、上記第三のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリの消去された上記第一のリプログラミングソフトのアドレスに書込んだのち、
上記第三のリプログラミングソフトの上記判定手段により、上記第三のリプログラミングソフトの正当性を判定し、正当性が判定された場合に、上記第三のリプログラミングソフトの消去手段により、上記第二のリプログラミングソフトを上記不揮発性メモリから消去するとともに、
上記リプログラミングソフトは、管理情報を有し、
上記第三のリプログラミングソフトの判定手段は、上記第二のリプログラミングソフトと上記第三のリプログラミングソフトの管理情報の整合性を判定することにより、上記第三のリプログラミングソフトの正当性を判定することを特徴とする電子制御装置。 - 上記消去手段は、自リプログラミングソフトの判定手段により、自リプログラミングソフトに正当性がないと判定された場合には、他のリプログラミングソフトの消去を行なわないことを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の電子制御装置。
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