JP6333385B2 - コンピュータ化されたツールパス生成 - Google Patents

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Description

(関連出願の相互参照)
本願は、その開示が参照することにより本明細書に組み込まれる、2012年8月30日に米国公開特許出願第2012/0221140号として公開され、現在は米国特許第8,489,224号である、2011年2月28日に出願された米国特許出願第13/036,726号の分割出願である、2013年6月13日に出願された米国特許出願第13/916,918号の一部継続出願である。
本発明は、自動化されたツールパス設計及びコンピュータ制御の機械加工のためのシステム及び方法論、並びにそれにより生産される製品に関する。
自動化されたツールパス設計及びコンピュータ制御の機械加工のための多様なシステム及び方法論が既知である。
本発明は、自動化されたツールパス設計及びコンピュータ制御の機械加工のための改善されたシステム及び方法論、並びにそれにより生産される製品を提供することを目的とする。
したがって本発明の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法が提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該方法は、完成したオブジェクトの表面を画定することと、オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセット表面を画定することと、スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することを含み、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、Z軸に沿った複数の高さでのワークピース内の複数の逓増切れ目の数、及び複数の逓増切れ目のそれぞれで切断された面積が、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証しつつ、切断中にワークピースから取り除かれるワークピース材料の量を概して最小限に抑えるように選択される。
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法も提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該方法は、完成したオブジェクトの表面を画定することと、オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセット表面を画定することと、スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算すること、を含み、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所でワークピースを切断するかどうかの決定は、所与の場所での完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数である。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法がさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該方法は、完成したオブジェクトの表面を画定することと、オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセット表面を画定することと、スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することを含み、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれがどの高さで作られるのかに関する決定は、完成したオブジェクト上の多様な場所での所与の高さでの完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数である。
好ましくは、関数は所与の高さでの完成したオブジェクトの最小の傾斜の関数である。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤を利用してZ軸を有するワークピースを機械加工してワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するための方法も提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該方法は、完成したオブジェクトの表面を画定することと、オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセット表面を画定することと、スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することと、ここで複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、Z軸に沿った複数の高さでのワークピース内の複数の逓増切れ目の数、及び複数の逓増切れ目のそれぞれで切断された面積が、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証しつつ、切断中にワークピースから取り除かれるワークピース材料の量を概して最小限に抑えるように選択され、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤を利用してZ軸を有するワークピースを機械加工してワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するための方法がさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該方法は、完成したオブジェクトの表面を画定することと、オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセット表面を画定することと、スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することと、ここで複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所でワークピースを切断するかどうかの決定が、所与の場所での完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数であり、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤を利用してZ軸を有するワークピースを機械加工してワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するための方法がなおさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該方法は、完成したオブジェクトの表面を画定することと、オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセット表面を画定することと、スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することと、ここで複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれがどの高さで作られるのかに関する決定は、完成したオブジェクト上の多様な場所での所与の高さでの完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数であり、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
好ましくは、関数は所与の高さでの完成したオブジェクトの最小の傾斜の関数である。
本発明の好ましい実施形態に従って、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの高さを、その高さで切断される表面のそれぞれがオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証する最大高さとなるように選択することを含む。
好ましくは、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所で、ワークピースを切断するかどうかを選択することを含む。さらに又は代わりに、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所での切れ目の幅を選択することを含む。
本発明の好ましい実施形態に従って、ツールパスは、初期の切れ目に隣接し、複数の逓増切れ目に相当する複数の表面部分のそれぞれで鉛直傾斜をともに定める複数の階段状の鉛直壁に初期の切れ目の鉛直壁をさらに機械加工する少なくとも1つのツールパス部分が後に続く、鉛直壁を有する初期切れ目を画定する少なくとも1つの初期のツールパス部分を含む。
好ましくは、コンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することは、より低い段の床面との段前方端縁壁の交差を表す曲線に沿ってすべて密に分布した相互に方位角によって分けられた点の集合体のために段の高さを計算することを含む。さらに、相互に方位角によって分けられた点の集合体のために段の高さを計算することは、点の集合体の内の各点について、点を通って伸長し、スカラップ表面とスカラップ曲線交差点で交差するようにZ軸に平行に想像鉛直線を描画することと、相互に方位角によって分けられた点の集合体のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点の最低高さを確かめることと、相互に方位角によって分けられた点の集合体のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点の最低高さであるとして段の高さを選択することを含む。
本発明の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式のフライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法は、段のための高さでZ軸に垂直にワークピースを通る想像上のスライスをとることと、高さでの想像鉛直線上の点とスカラップ表面との間の垂線距離を確かめることと、点の集合体の内の1つのための垂線距離が所定のスカラップ公差未満である場合に、点の集合体の内の該1つを「切断するのによい」点として指定することも含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、ワークピースからオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法がなおさらに提供され、該方法は、コンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力を確かめることと、コンピュータを使用し、少なくともコンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力の関数である切れ目の最大深さ及び幅を自動的に選択することと、ツールパスが、ツールパス層の切れ目の最大厚さ及び幅が切れ目の最大深さ及び幅に一致する複数のツールパス層を含むワークピースを基準にして工具のためにツールパスを構成することを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤を利用してワークピースを機械加工するための方法がなおさらに提供され、該方法は、コンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力を確かめることと、コンピュータを使用し、少なくともコンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力の関数である切れ目の最大深さ及び幅を自動的に選択することと、ツールパスが、ツールパス層の切れ目の最大厚さ及び幅が切れ目の最大深さ及び幅に一致する複数のツールパス層を含むワークピースを基準にして工具のためにツールパスを構成することと、ツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
好ましくは、該方法は、使用可能なスピンドル動力の関数としてフライス盤の少なくとも1つの追加パラメータを変えることも含む。さらに、フライス盤の少なくとも1つの追加のパラメータは、送り速度及びrpmの内の少なくとも1つである。
本発明のなおさらに好ましい実施形態に従って、ワークピースから相対的に薄い壁を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法がなおさらに提供され、該方法は、コンピュータを使用し、以下の特性を有するツールパス、つまり意図された相対的に薄い壁の場所で相対的に厚い壁を有するために切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値でワークピースを最初に機械加工し、相対的に厚い壁の高さを意図された相対的に薄い壁の意図された高さまで削減し、その後、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値でワークピースを機械加工することによって厚い壁の厚さを削減するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、ツールパスを自動的に選択することを含む。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、ワークピースから相対的に薄い壁を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を利用してワークピースを機械加工するための方法も提供され、該方法は、コンピュータを使用し、以下の特性を有するツールパス、つまり意図された相対的に薄い壁の場所で相対的に厚い壁を有するために切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値でワークピースを最初に機械加工し、相対的に厚い壁の高さを意図された相対的に薄い壁の意図された高さまで削減し、その後、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値でワークピースを機械加工することによって厚い壁の厚さを削減するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、ツールパスを自動的に選択することと、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式のフライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法も提供され、該方法は、コンピュータ数値制御式フライス盤で使用されている工具の工具オーバーハングの程度を確かめることと、及びコンピュータを使用し、以下の特性を有するツールパス、つまり第1の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値を有するツールパスを選択し、第1の工具オーバーハングよりも大きい第2の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値を有するツールパスを選択するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、工具オーバーハングの関数であるツールパスを自動的に選択することを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤を利用しワークピースを機械加工するための方法がなおさらに提供され、該方法は、コンピュータ数値制御式フライス盤で使用されている工具の工具オーバーハングの程度を確かめることと、及びコンピュータを使用し、以下の特性を有するツールパス、つまり第1の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値を有するツールパスを選択し、第1の工具オーバーハングよりも大きい第2の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値を有するツールパスを選択するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、工具オーバーハングの関数であるツールパスを自動的に選択することと、ツールパスに沿って工具を向けることを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、半開放部位を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法がさらに提供され、該方法は、コンピュータを使用し、概してトロコイド型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第1の機械加工時間を推定することと、コンピュータを使用し、概して螺旋型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第2の機械加工時間を推定することと、コンピュータを使用し、より短い機械加工時間を有するツールパスタイプを自動的に選択することを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、半開放部位を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースを機械加工するための方法がさらに提供され、該方法は、コンピュータを使用し、概してトロコイド型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第1の機械加工時間を推定することと、コンピュータを使用し、概して螺旋型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第2の機械加工時間を推定することと、コンピュータを使用し、より短い機械加工時間を有するツールパスタイプを自動的に選択することと、より短い機械加工時間を有するツールパスタイプに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
好ましくは、概して螺旋型ツールパスは、螺旋型ツールパスが、半開放部位の中に含まれ、その少なくとも1つの側面を半開放部位の開放端縁から分離する相対的に厚い壁を有する、閉鎖部位を機械加工することを特徴とする初期の螺旋型ツールパス部分、及び相対的に厚い壁の取外しに適した複数のツールパスを含むことを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態に従って、複数のツールパスは厚い壁の中で相互に離間された相対的に狭い溝を切断し、それによって複数の厚い壁のセグメントを画定し、その後複数の厚い壁のセグメントを取り除くために適している。さらに、複数のツールパスは複数の厚い壁のセグメントを取り除くために適した螺旋ツールパスを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、その両端部で開放した溝を有し、中間の最も狭い部分を含んだオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法がなおさらに提供され、該方法は、コンピュータを使用し、それぞれが溝の異なる開放端部で開始し、中間の最も狭い部分で遭遇する第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分を有するツールパスタイプを自動的に選択することを含む。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、その両端部で開放した溝を有し、中間の最も狭い部分を含んだオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースを機械加工するための方法も提供され、該方法は、コンピュータを使用し、それぞれが溝の異なる開放端部で開始し、中間の最も狭い部分で遭遇する第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分を有するツールパスタイプを自動的に選択することと、第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分に沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法がなおさらに提供され、その製作は切れ目の少なくとも第1の異なる最大深さ及び第2の異なる最大深さでワークピースを切断することを含み、切れ目の第1の最大深さが切れ目の第2の最大深さよりも大きく、該方法は、コンピュータを使用し、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つよりも大きい、切断幅、切断速度、及び切断送りの対応する第1の最大値及び第2の最大値を有する少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスを自動的に選択することを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースを機械加工するための方法がなおさらに提供され、その製作は切れ目の少なくとも第1の異なる最大深さ及び第2の異なる最大深さでワークピースを切断することを含み、切れ目の第1の最大深さが切れ目の第2の最大深さよりも大きく、該方法は、コンピュータを使用し、第2の最大値の内の少なくとも1つが第1の最大値の内の対応する1つよりも大きい、切断幅、切断速度、及び切断送りの対応する第1の最大値及び第2の最大値を有する少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスを自動的に選択することと、少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
好ましくは、自動的に選択することは、フライス加工ツールにより経験される機械的負荷が概して一定の最適化された値であることを保証するために、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値及び第2の最大値を調整することを含む。
本発明のさらに好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法がなおさらに提供され、オブジェクトの製作は、選択可能な再配置経路に沿ってツールパス間での工具再配置を必要とする複数のツールパスを計算することを含み、該方法は、コンピュータを使用し、ワークピース上方の隙間平面での移動を含む第1の再配置経路のための第1の再配置時間を推定することと、コンピュータを使用し、隙間平面での工具移動を含まない第2の再配置経路のための第2の再配置時間を推定することと、コンピュータを使用し、最短の再配置時間を有する再配置経路を自動的に選択することを含む。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースを機械加工するための方法がさらに提供され、オブジェクトの製作は選択可能な再配置経路に沿ってツールパス間で工具再配置を必要とする複数のツールパスを計算することを含み、該方法は、コンピュータを使用し、ワークピース上方の隙間平面での移動を含む第1の再配置経路のための第1の再配置時間を推定することと、コンピュータを使用し、隙間平面での工具移動を含まない第2の再配置経路のための第2の再配置時間を推定することと、コンピュータを使用し、最短の再配置時間を有する再配置経路を自動的に選択することと、最短の再配置時間を有する再配置経路に沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、第2の再配置経路は、最短の再配置時間に基づいて隙間平面での工具移動を含まない考えられる複数の再配置経路の中からコンピュータによって自動的に選択される。さらに、複数の再配置経路は、工具の持ち上げを必要とする再配置経路及び工具の持ち上げを必要としない再配置経路を含む。
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置も提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該装置は、完成したオブジェクトの表面を画定するため、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定するため、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定するため、及びZ軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内の複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算するために作動するツールパス構成エンジンを含み、複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、Z軸に沿った複数の高さでのワークピースの逓増切れ目の数、及び複数の逓増切れ目のそれぞれで切断された面積が、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証しつつ、切断中にワークピースから取り除かれるワークピース材料の量を概して最小限に抑えるように選択される。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該装置は、完成したオブジェクトの表面を画定するため、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定するため、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定するため、及びZ軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内の複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算するために作動するツールパス構成エンジンを含み、複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所でワークピースを切断するかどうかの決定は、所与の場所での完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数である。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がなおさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該装置は、完成したオブジェクトの表面を画定するため、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定するため、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定するため、及びZ軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内の複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算するために作動するツールパス構成エンジンを含み、複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、どの高さで複数の逓増切れ目のそれぞれが作られるのかの決定は、完成したオブジェクトの多様な場所での所与の高さでの完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数である。
好ましくは、関数は所与の高さでの完成したオブジェクトの最小の傾斜の関数である。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤がさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、完成したオブジェクトの表面を画定するため、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定するため、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定するため、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算するため、ここで複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、Z軸に沿った複数の高さでのワークピースの逓増切れ目の数、及び複数の逓増切れ目のそれぞれで切断された面積が、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証しつつ、切断中にワークピースから取り除かれるワークピース材料の量を概して最小限に抑えるように選択され、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤がなおさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、完成したオブジェクトの表面を画定するため、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定するため、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定するため、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算するため、ここで複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所でワークピースを切断するか否かの決定は、所与の場所での完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数であり、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤がなおさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、完成したオブジェクトの表面を画定するため、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定するため、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定するため、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算するため、ここで複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、どの高さで複数の逓増切れ目のそれぞれが作られるのかが、完成したオブジェクトの多様な場所での所与の高さでの完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数であり、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
好ましくは、関数は所与の高さでの完成したオブジェクトの最小の傾斜の関数である。
本発明の好ましい実施形態に従って、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの高さを、その高さで切断される表面のそれぞれがオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証する最大高さとなるように選択することを含む。
好ましくは、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所で、ワークピースを切断するかどうかを選択することを含む。さらに又は代わりに、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所での切れ目の幅を選択することを含む。
本発明の好ましい実施形態に従って、ツールパスは、初期の切れ目に隣接し、複数の逓増切れ目に相当する複数の表面部分のそれぞれで鉛直傾斜をともに定める複数の階段状の鉛直壁に初期の切れ目の鉛直壁をさらに機械加工する少なくとも1つのツールパス部分が後に続く、鉛直壁を有する初期切れ目を画定する少なくとも1つの初期のツールパス部分を含む。
好ましくは、コンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することは、より低い段の床面との段前方端縁壁の交差を表す曲線に沿ってすべて密に分布した相互に方位角によって分けられた点の集合体のために段の高さを計算することを含む。さらに、相互に方位角によって分けられた点の集合体のために段の高さを計算することは、点の集合体の内の各点について、点を通って伸長し、スカラップ表面とスカラップ曲線交差点で交差するようにZ軸に平行に想像鉛直線を描画することと、相互に方位角によって分けられた点の集合体のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点の最低高さを確かめることと、相互に方位角によって分けられた点の集合体のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点の最低高さであるとして段の高さを選択することを含む。
本発明の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することは、段のための高さでZ軸に垂直にワークピースを通る想像上のスライスをとることと、高さでの想像鉛直線上の点とスカラップ表面との間の垂線距離を確かめることと、点の集合体の内の1つのための垂線距離が所定のスカラップ公差未満である場合に、点の集合体の内の該1つを「切断するのによい」点として指定することも含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、ワークピースからオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がなおさらに提供され、該装置は、コンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力を確かめるため、コンピュータを使用し、少なくともコンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力の関数である切れ目の最大深さ及び幅を自動的に選択するため、及びツールパスが、ツールパス層の切れ目の最大厚さ及び幅が切れ目の最大深さ及び幅に一致する複数のツールパス層を含むワークピースを基準にして工具のためのツールパスを構成するために作動するツールパス構成エンジンを含む。
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力を確かめるため、少なくともコンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力の関数である切れ目の最大深さ及び幅を自動的に選択するため、ツールパスが、ツールパス層の切れ目の最大厚さ及び幅が切れ目の最大深さ及び幅に一致する複数のツールパス層を含むワークピースを基準にして工具のためのツールパスを構成するため、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含んだコンピュータ数値制御式フライス盤も提供される。
好ましくは、自動的に選択することは、使用可能なスピンドル動力の関数としてフライス盤の少なくとも1つの追加パラメータを変えることも含む。さらに、フライス盤の少なくとも1つの追加のパラメータは、送り速度及びrpmの内の少なくとも1つである。
本発明のなおさらに好ましい実施形態に従って、ワークピースから相対的に薄い壁を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がなおさらに提供され、該装置は、コンピュータを使用し、以下の特性を有するツールパス、つまり意図された相対的に薄い壁の場所で相対的に厚い壁を有するために切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値でワークピースを最初に機械加工し、相対的に厚い壁の高さを意図された相対的に薄い壁の意図された高さまで削減し、及びその後、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値でワークピースを機械加工することによって厚い壁の厚さを削減するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つが第1の最大値の内の対応する1つ未満である、ツールパスを自動的に選択するために作動するツールパス構成エンジンを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、ワークピースから相対的に薄い壁を有するオブジェクトを製作するためのコンピュータ数値制御式フライス盤がさらに提供され、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、以下の特性を有するツールパス、つまり意図された相対的に薄い壁の場所で相対的に厚い壁を有するために切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値でワークピースを最初に機械加工し、相対的に厚い壁の高さを意図された相対的に薄い壁の意図された高さまで削減し、その後、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値でワークピースを機械加工することによって厚い壁の厚さを削減するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、ツールパスを自動的に選択するため、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式のフライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置も提供され、該装置は、コンピュータ数値制御式フライス盤で使用されている工具の工具オーバーハングの程度を確かめるため、コンピュータを使用し、以下の特性を有するツールパス、つまり第1の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値を有するツールパスを選択し、第1の工具オーバーハングよりも大きい第2の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値を有するツールパスを選択するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、工具オーバーハングの関数であるツールパスを自動的に選択するために作動するツールパス構成エンジンを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、ワークピースを機械加工するためのコンピュータ数値制御式フライス盤がさらに提供され、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、コンピュータ数値制御式フライス盤で使用されている工具の工具オーバーハングの程度を確かめるため、以下の特性を有するツールパス、つまり第1の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値を有するツールパスを選択し、第1の工具オーバーハングよりも大きい第2の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値を有するツールパスを選択するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つが第1の最大値の内の対応する1つ未満である、工具オーバーハングの関数であるツールパスを自動的に選択するため、及びツールパスに沿って工具を向けるために作動するコントローラを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、半開放部位を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がさらに提供され、該装置は、コンピュータを使用し、概してトロコイド型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第1の機械加工時間を推定するため、コンピュータを使用し、概して螺旋型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第2の機械加工時間を推定するため、コンピュータを使用し、より短い機械加工時間を有するツールパスタイプを自動的に選択するために作動するツールパス構成エンジンを含む。
本発明のさらに追加の好ましい実施形態に従って、ワークピースから半開放部位を有するオブジェクトを製作するためのコンピュータ数値制御式フライス盤がなおさらに提供され、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、概してトロコイド型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第1の機械加工時間を推定するため、概して螺旋型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第2の機械加工時間を推定するため、より短い機械加工時間を有するツールパスタイプを自動的に選択するため、及びより短い機械加工時間を有するツールパスタイプに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
好ましくは、概して螺旋型ツールパスは、螺旋型ツールパスが、半開放部位の中に含まれ、その少なくとも1つの側面を半開放部位の開放端縁から分離する相対的に厚い壁を有する、閉鎖部位を機械加工することを特徴とする初期の螺旋型ツールパス部分、及び相対的に厚い壁の取外しに適した複数のツールパスを含むことを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態に従って、複数のツールパスは厚い壁の中で相互に離間された相対的に狭い溝を切断し、それによって複数の厚い壁のセグメントを画定し、その後複数の厚い壁のセグメントを取り除くために適している。さらに、複数のツールパスは複数の厚い壁のセグメントを取り除くために適した螺旋ツールパスを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、その両端部で開放した溝を有し、中間の最も狭い部分を含んだオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がなおさらに提供され、該装置は、コンピュータを使用し、それぞれが溝の異なる開放端部で開始し、中間の最も狭い部分で遭遇する第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分を有するツールパスタイプを自動的に選択するために作動するツールパス構成エンジンを含む。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、その両端部で開放した溝を有し、中間の最も狭い部分を含んだオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースを機械加工するためのコンピュータ数値制御式フライス盤も提供され、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、それぞれが溝の異なる開放端部で開始し、中間の最も狭い部分で遭遇する第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分を有するツールパスタイプを自動的に選択するため、及び第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分に沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がなおさらに提供され、その製作は切れ目の少なくとも第1の異なる最大深さ及び第2の異なる最大深さでワークピースを切断することを含み、切れ目の第1の最大深さが切れ目の第2の最大深さよりも大きく、該装置は、コンピュータを使用し、第2の最大値の内の少なくとも1つが第1の最大値の内の対応する1つよりも大きい、切断幅、切断速度、及び切断送りの対応する第1の最大値及び第2の最大値を有する少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスを自動的に選択するために作動するツールパス構成エンジンを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにワークピースを機械加工するためのコンピュータ数値制御式フライス盤がなおさらに提供され、その製作は切れ目の少なくとも第1の異なる最大深さ及び第2の異なる最大深さでワークピースを切断することを含み、切れ目の第1の最大深さが切れ目の第2の最大深さよりも大きく、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、第2の最大値の内の少なくとも1つが第1の最大値の内の対応する1つよりも大きい、切断幅、切断速度、及び切断送りの対応する第1の最大値及び第2の最大値を有する少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスを自動的に選択するため、及び少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
好ましくは、自動的に選択することは、フライス加工ツールにより経験される機械的負荷が概して一定の最適化された値であることを保証するために、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値及び第2の最大値を調整することを含む。
本発明のさらに好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置がなおさらに提供され、オブジェクトの製作は、選択可能な再配置経路に沿ってツールパス間での工具再配置を必要とする複数のツールパスを計算することを含み、該装置は、コンピュータを使用し、ワークピース上方の隙間平面での移動を含む第1の再配置経路のための第1の再配置時間を推定するため、コンピュータを使用し、隙間平面での工具移動を含まない第2の再配置経路のための第2の再配置時間を推定するため、及びコンピュータを使用し、最短の再配置時間を有する再配置経路を自動的に選択するために作動するツールパス構成エンジンを含む。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、オブジェクトを製作するためにワークピースを機械加工するためのコンピュータ数値制御式フライス盤がさらに提供され、オブジェクトの製作は選択可能な再配置経路に沿ってツールパス間で工具再配置を必要とする複数のツールパスを計算することを含み、該コンピュータ数値制御式フライス盤は、ワークピース上方の隙間平面での移動を含む第1の再配置経路のための第1の再配置時間を推定するため、隙間平面での工具移動を含まない第2の再配置経路のための第2の再配置時間を推定するため、最短の再配置時間を有する再配置経路を自動的に選択するため、及び最短の再配置時間を有する際は再配置経路に沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けるために作動するコントローラを含む。
本発明の好ましい実施形態に従って、第2の再配置経路は、最短の再配置時間に基づいて隙間平面での工具移動を含まない考えられる複数の再配置経路の中からコンピュータによって自動的に選択される。さらに、複数の再配置経路は、工具の持ち上げを必要とする再配置経路及び工具の持ち上げを必要としない再配置経路を含む。
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから製作された機械加工されたオブジェクトも提供され、機械加工されたオブジェクトは、完成したオブジェクトの表面を画定することによって、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定することによって、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定することによって、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内の複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することによって、ここで複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、Z軸に沿った複数の高さでのワークピースの逓増切れ目の数、及び複数の逓増切れ目のそれぞれで切断された面積が、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証しつつ、切断中にワークピースから取り除かれるワークピース材料の量を概して最小限に抑えるように選択され、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用し、完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成される。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから製作された機械加工されたオブジェクトがさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは、完成したオブジェクトの表面を画定することによって、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定することによって、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定することによって、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内の複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することによって、ここで複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所でワークピースを切断するかどうかの決定は、所与の場所での完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数であり、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用し、完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成される。
本発明の別の好ましい実施形態に従って、Z軸を有するワークピースから製作された機械加工されたオブジェクトがなおさらに提供され、機械加工されたオブジェクトは、完成したオブジェクトの表面を画定することによって、完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセット表面を画定することによって、オフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定することによって、Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することによって、ここで複数の逓増切れ目によって作り出される、機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、複数の逓増切れ目のそれぞれがどの高さで作られるのかに関する決定は、完成したオブジェクト上の多様な場所での所与の高さでの完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数であり、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用し、完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成される。
好ましくは、関数は所与の高さでの完成したオブジェクトの最小の傾斜の関数である。
本発明の好ましい実施形態に従って、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの高さを、その高さで切断される表面のそれぞれがオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証する最大高さとなるように選択することを含む。
好ましくは、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所で、ワークピースを切断するかどうかを選択することを含む。本発明の好ましい実施形態に従って、ツールパスを計算することは、複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所での切れ目の幅を選択することを含む。
好ましくは、ツールパスは、初期の切れ目に隣接し、複数の逓増切れ目に相当する複数の表面部分のそれぞれで鉛直傾斜をともに定める複数の階段状の鉛直壁に初期の切れ目の鉛直壁をさらに機械加工する少なくとも1つのツールパス部分が後に続く、鉛直壁を有する初期切れ目を画定する少なくとも1つの初期のツールパス部分を含む。
好ましくは、コンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することは、より低い段の床面との段前方端縁壁の交差を表す曲線に沿ってすべて密に分布した相互に方位角によって分けられた点の集合体のために段の高さを計算することを含む。本発明の好ましい実施形態に従って、相互に方位角によって分けられた点の集合体のために段の高さを計算することは、点の集合体の内の各点について、点を通って伸長し、スカラップ表面とスカラップ曲線交差点で交差するようにZ軸に平行に想像鉛直線を描画することと、相互に方位角によって分けられた点の集合体のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点の最低高さを確かめることと、相互に方位角によって分けられた点の集合体のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点の最低高さであるとして段の高さを選択することを含む。
好ましくは、ツールパスを計算することは、段のための高さでZ軸に垂直にワークピースを通る想像上のスライスをとることと、高さでの想像鉛直線上の点とスカラップ表面との間の垂線距離を確かめることと、点の集合体の内の1つのための垂線距離が所定のスカラップ公差未満である場合に、点の集合体の内の該1つを「切断するのによい」点として指定することも含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力を確かめることによって、少なくともコンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力の関数である切れ目の最大深さ及び幅を自動的に選択することによって、ツールパスが、ツールパス層の切れ目の最大厚さ及び幅が切れ目の最大深さ及び幅に一致する複数のツールパス層を含むワークピースを基準にして工具のためにツールパスを構成することによって、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースから製作される機械加工されたオブジェクトがなおさらに提供される。
好ましくは、自動的に選択することは、使用可能なスピンドル動力の関数としてフライス盤の少なくとも1つの追加パラメータを変えることも含む。本発明の好ましい実施形態に従って、フライス盤の少なくとも1つの追加のパラメータは、送り速度及びrpmの内の少なくとも1つである。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、以下の特性を有するツールパス、つまり意図された相対的に薄い壁の場所で相対的に厚い壁を有するために切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値でワークピースを最初に機械加工し、相対的に厚い壁の高さを意図された相対的に薄い壁の意図された高さまで削減し、その後、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値でワークピースを機械加工することによって厚い壁の厚さを削減するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、ツールパスを自動的に選択することによって、及びツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースから製作された相対的に薄い壁を有する機械加工されたオブジェクトがなおさらに提供される。
また、本発明の別の好ましい実施形態に従って、コンピュータ数値制御式フライス盤で使用されている工具の工具オーバーハングの程度を確かめることによって、以下の特性を有するツールパス、つまり第1の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値を有するツールパスを選択し、第1の工具オーバーハングよりも大きい第2の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値を有するツールパスを選択するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満であり、工具オーバーハングの関数であるツールパスを自動的に選択することによって、及びツールパスに沿って工具を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースから機械加工される機械加工されたオブジェクトも提供される。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、概してトロコイド型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第1の機械加工時間を推定することによって、概して螺旋型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第2の機械加工時間を推定することによって、より短い機械加工時間を有するツールパスタイプを自動的に選択することによって、及びより短い機械加工時間を有するツールパスタイプに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用してワークピースから製作される半開放部位を有する機械加工されたオブジェクトがさらに提供される。
好ましくは、概して螺旋型ツールパスは、螺旋型ツールパスが、半開放部位の中に含まれ、その少なくとも1つの側面を半開放部位の開放端縁から分離する相対的に厚い壁を有する、閉鎖部位を機械加工することを特徴とする初期の螺旋型ツールパス部分、及び相対的に厚い壁の取外しに適した複数のツールパスを含むことを特徴とする。
本発明の好ましい実施形態に従って、複数のツールパスは厚い壁の中で相互に離間された相対的に狭い溝を切断し、それによって複数の厚い壁のセグメントを画定し、その後複数の厚い壁のセグメントを取り除くために適している。さらに、複数のツールパスは複数の厚い壁のセグメントを取り除くために適した螺旋ツールパスを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、それぞれが溝の異なる開放端部で開始し、中間の最も狭い部分で遭遇する第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分を有するツールパスタイプを自動的に選択することによって、及び第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分に沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによって、コンピュータ数値制御式フライス盤を使用して製作された、その両端部で開放した溝を有し、中間の最も狭い部分を含んだ機械加工されたオブジェクトがなおさらに提供される。
本発明のなおさらに好ましい実施形態に従って、機械加工されたオブジェクトの製作が切れ目の少なくとも第1の異なる最大深さ及び第2の異なる最大深さでワークピースを切断することを含む、機械加工されたオブジェクトがなおさらに提供され、切れ目の第1の最大深さが切れ目の第2の最大深さよりも大きく、第2の最大値の内の少なくとも1つが第1の最大値の対応する最大値よりも大きい、切断幅、切断速度、及び切断送りの対応する第1の最大値及び第2の最大値を有する少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスを自動的に選択することによって、及び少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスに沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによってコンピュータ数値制御式フライス盤を使用して製作される。
本発明の好ましい実施形態に従って、自動的に選択することは、フライス加工ツールにより経験される機械的負荷が概して一定の最適化された値であることを保証するために、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値及び第2の最大値を調整することを含む。
本発明のさらに別の好ましい実施形態に従って、ワークピース上方の隙間平面での移動を含む第1の再配置経路のための第1の再配置時間を推定することによって、隙間平面での工具移動を含まない第2の再配置経路のための第2の再配置時間を推定することによって、最短の再配置時間を有する再配置経路を自動的に選択することによって、及び最短の再配置時間を有する再配置経路に沿ってコンピュータ制御式工作機械を向けることによってコンピュータ数値制御式フライス盤を使用して製作される、機械加工されたオブジェクトも提供され、該オブジェクトの製作は選択可能な再配置経路に沿ってツールパス間での工具再配置を必要とする複数のツールパスを計算することを含む。
好ましくは、第2の再配置経路は、最短の再配置時間に基づいて隙間平面での工具移動を含まない考えられる複数の再配置経路の中からコンピュータによって自動的に選択される。さらに、複数の再配置経路は、工具の持ち上げを必要とする再配置経路及び工具の持ち上げを必要としない再配置経路を含む。
本発明は、図面と併せて解釈される以下の発明を実施するための形態から理解され、認識される。
1A−1S2。本発明を理解する上で役に立つ一連の簡略化された図をともに示す図である。 2A−2L−2。本発明を理解する上で役に立つ別の一連の簡略化された図をともに示す図である。 3A−3D。本発明のいくつかの態様を示す簡略化されたスクリーンショットである。 4A−4B。図1Aから図1S−2及び図2Aから図2L−2の内の特定の図でより一般的に示される機能性の詳細の簡略化された図である。 ワークピース、本発明の好ましい実施形態に従ってワークピースから形成された機械加工されたオブジェクト、及び機械加工されたオブジェクトから作られる完成したオブジェクトの簡略図である。 本発明の好ましい実施形態に従って2つの相互に方位角によって分けられた場所にある完成したオブジェクト表面の外形、オフセット表面の外形、及びスカラップ表面の外形を断面拡大図で示す、図5の機械加工されたオブジェクトの簡略化された注釈付きの絵で表した図である。 ワークピースの中の初期の二次元の深い切れ目を示し、図6の対応する拡大図上に重ね合される切れ目も拡大図で示す、図5のワークピースの簡略化された説明図である。 図7に示される初期切れ目に続く、本発明の好ましい実施形態に従ってこの切れ目を達成するために好ましくは利用されるツールパスを示す、図5のワークピースの簡略化された上面図である。 9A−9C。図6の拡大図での対応する注釈付き断面図の上に重ね合され、それぞれ本発明の好ましい実施形態に係る第1の逓増切れ目、第2の逓増切れ目、及び第3の逓増切れ目の計算の要素を示す、図7及び図8のワークピースの簡略化された断面図である。 10A−10B。本発明の好ましい実施形態に係る第1の逓増切れ目を示す、図7から図9Aのワークピースの簡略化された断面図である。 本発明の好ましい実施形態に従って図10A及び図10Bに示される逓増切れ目に続く、図7から図9Aのワークピースの部分の簡略化された平面図である。 11A−11B。本発明の好ましい実施形態に係る第2の逓増切れ目を示す、図7から図9Bのワークピースの簡略化された断面図である。 本発明の好ましい実施形態に従って図11A及び図11Bに示される逓増切れ目に続く、図7から図9Bのワークピースの部分の簡略化された上面図である。 12A−12B。本発明の好ましい実施形態に係る第1の逓増切れ目を示す、図7から図9Cのワークピースの簡略化された断面図である。 本発明の好ましい実施形態に従って図12A及び図12Bに示される逓増切れ目に続く、図7から図9Cのワークピースの一部の簡略化された上面図である。 本発明の好ましい実施形態に従って使用可能なスピンドル動力の関数としての切れ目の軸方向の深さ及びステップオーバーの例示的な選択の、簡略化された部分的に記号を使い、部分的に絵で表した説明図である。 本発明の好ましい実施形態に従って薄い壁を有するオブジェクトを機械加工するためのツールパスの簡略化された絵で表した図である。 本発明の好ましい実施形態に従って工具オーバーハングの関数としてステップオーバーを変える簡略化された部分的に記号を使い、部分的に絵で表した図である。 本発明の好ましい実施形態に係る機械加工機能性の簡略化された絵で表した図である。 本発明の好ましい実施形態に係る砂時計形状の溝を有するオブジェクトを機械加工するためのツールパスの簡略化された絵で表した図である。 最大切断深さのために最適な切断条件に基づいて計算されるオブジェクトを機械加工するためのツールパスの簡略化された絵で表した図であり、最大切断深さ未満で切断することを含む部分を切断するためのツールパスは、本発明の好ましい実施形態に従って、最大切断深さ未満の深さで切断するために最適化された修正された切断条件に基づいて計算される。 19A−19C。本発明の好ましい実施形態に従って、1つのツールパスの最後から、同じポケット内の以降のツールパスの始まりへの3つの代替の工具再配置の動きの簡略化された図である。
本発明は、ストック材料からオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式(CNC)機械を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法の多様な態様、上記コマンドを利用するストック材料を機械加工するための方法の多様な態様、上記コマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装装置、上記コマンドを使用することによってストック材料からオブジェクトを製作するよう作動する数値制御式機械、及び上記コマンドを使用することによって製作されるオブジェクトに関する。
本発明は、その多様な態様において、当初、製作されるオブジェクトの例、機械加工されるストック材料上でのオブジェクトのシミュレーションされたオーバレイ、及び本発明に従って生成されるコマンドによって作り出される一連の機械加工ステップを示す、一連の図面に関して以下に説明される。連続した機械加工ステップが示されているが、本発明が機械加工方法に制限されるのではなく、上述されるように、コマンドの生成、コマンドを生成する装置、コマンドを実施する装置、及びコマンドによって生じる結果に及ぶことが理解される。
用語「計算」は全体を通じ、ストック材料の特定の部位の機械加工で利用される機械加工ステップのシーケンスを作り出すコマンドの生成を指定するために使用される。定義「計算する」、「計算」、及び計算は対応する意味をもつ。
図1A及び図1Bはそれぞれ、本発明に従って製作できるオブジェクトの例であるオブジェクト100の絵で表した図及び上面図である。オブジェクト100の構成は、本発明の多様な特定の特徴を示すために選択される。従来の3軸CNC工作機械によって機械加工できる任意の適切な三次元オブジェクトが、本発明の好ましい実施形態に従って製作され得ることに留意されたい。
図1A及び図1Bに見られるように、オブジェクト100は、ここでは参照番号104、106、108、110、及び112で示される5つの突出部がそこから伸長する概して平面的なベース部102を有すると見られる。図1Cは、オブジェクト100の外郭線によってオーバレイされるストック材料114を示す。
本発明の好ましい実施形態に従って、ツールパス設計者は、本発明のコンピュータ数値制御式機械を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法を使用し、SOLIDWORKS(登録商標)等の標準的なCADフォーマットでオブジェクト100のCAD図面にアクセスする。設計者は、メニューからオブジェクト100の製作で使用される特定の工作機械を選択し、オブジェクトを製作するために必要とされる各機械加工機能を実施するために特定の回転式切削工具を選択する。
簡略にするために、示されているオブジェクト100は、単一の機械加工機能によって製作できるオブジェクトとなるように選ばれ、本発明の適用性が単一の機械加工機能によって製作できるオブジェクトに制限されないことが理解される。
ツールパス設計者は次いで、オブジェクト100の製作で使用されるストック材料の幾何学形状を定義する。これは、本発明の自動化されたコンピュータ実装装置によって自動的に行われることもあれば、ツールパス設計者によって手作業で行われてもよい。ツールパス設計者は次いで、例えばINCONEL(登録商標)718等のストック材料を構成する材料を指定する。本発明は、工作機械、回転式切削工具、及び材料のツールパス設計者による選択を活用して、工作機械、回転式切削工具、及び材料の特徴に基づいて多様な操作パラメータを計算する。
本発明の好ましい実施形態に従って、一連の表示画面がツールパス設計者に、最小表面切削速度及び最大表面切削速度、最小チップ厚さ及び最大チップ厚さ、最小送り速度及び最大送り速度、最小スピンドル回転速度及び最大スピドル回転速度、回転式切削工具とワークピースとの間の最小係合角度及び最大係合角度、切れ目の軸方向の深さ、機械加工侵攻性レベル等の多様な操作パラメータを示すディスプレイを提供するために利用される。係る一連の表示画面の例は図3Aから図3Dに示される。
ツールパス設計者は、特に機械加工侵攻性レベル等のパラメータのいくつかを変更する際の限られた自由裁量を与えられる。好ましくは、ツールパス設計者は、機械加工時間、切削工具が負わされる損耗、機械加工コスト、又はその任意の組合せの最適化が達成されるパラメータを選択するようにシステムに指示してもよい。上述された操作パラメータのいくつかのために、一連の値がツールパス設計者に表示されるが、本発明は利用される操作パラメータのすべてに最適な操作値を計算することも理解される。
いったん図3Aから図3Dの表示画面等の画面上に表示されるパラメータのすべてが最終化されると、ワークピースを機械加工するためのツールパスは本発明の好ましい実施形態に従って計算される。本発明の好ましい実施形態に従ってツールパスを計算することは、ストック材料114でのツールパスの実際の進行を示す図1Aから図1S−2に関して以下に説明される。
ツールパスが再帰的に計算され、それにより最初にツールパスの第1のツールパスセグメントがワークピースの初期部位について計算され、その後ツールパスの以降の連続したツールパスセグメントがワークピースの残りの部位の初期部位のために同様に計算されることは、本発明の特定の特徴である。追加の以降の連続したツールパスセグメントは、ワークピース全体を所望されるオブジェクトに機械加工するためのツールパスが計算されるまで同様に計算される。
最初に、オブジェクト100の外郭線がストック材料上にオーバレイされ、切れ目の指定された軸方向の深さに等しい深さを有するストック材料の第1の断面が計算される。この断面は図1Dに概略で示され、参照番号116で示される。断面116は、外部境界線118及びそれぞれ断面116の深さで突出部104、106、108、110、及び112の断面に対応する複数のアイランド105、107、109、111、及び113を有するとして特徴付けられる。アイランド105、107、109、111、及び113が、概して回転式切削工具の半径より少し大きい距離分、突出部104、106、108、110、及び112の断面に対して外部で偏位され、それによって、アイランドを迂回するツールパスを機械加工するときに狭い仕上げ幅が後の段階で仕上げ機械加工されるために残ることが理解される。
断面116の軸方向の深さがオブジェクト100の機械加工での第1の段階である第1の逓減を構成することが理解される。全体を通じて、用語「逓減」は一定の深さでの単一の機械加工段階を説明するために使用される。図1Cに示されるように、オブジェクト100の完全な機械加工は、断面119及び120に対応する2つの追加の逓減を必要とする。したがって、断面116の計算の後で、第2の逓減及びその後第3の逓減が、断面119及び120に対応して計算される。好ましくは、以降の逓減間の鉛直距離は概して回転式切削工具の直径の1倍と4倍の間である。
本発明の好ましい実施形態に従って、機械加工部位は最初に断面116で自動的に識別される。好ましくは、その外部境界線の特徴ごとに分類される3つのタイプの機械加工部位がある。全体を通じて、回転式切削工具の水平前進により部位の外部から回転式切削工具によって部位に到達できる部位の境界線のセグメントは「開放端縁」と呼ばれる。他のすべての境界線セグメントは全体を通じて「閉鎖端縁」と呼ばれる。
3つのタイプの機械加工部位は以下の通りに分類される。
タイプI‐部位の外部境界線全体が開放端縁だけで構成されることを特徴とする開放部位。
タイプII‐部位の外部境界線が開放端縁と閉鎖端縁の両方から構成されることを特徴とする半開放部位。
タイプIII‐部位の外部境界線全体が閉鎖端縁だけで構成されることを特徴とする閉鎖部位。
好ましくは、部位を機械加工する際に利用されるツールパスは、1つ又は複数のツールパスセグメントを含むように計算され、各ツールパスセグメントは、集束性の螺旋ツールパスセグメント、トロコイド状のツールパスセグメント、及び分岐する螺旋ツールパスセグメントの内の1つである。概して、タイプI部位を機械加工するときは集束性の螺旋ツールパスセグメントが好まれ、タイプII部位を機械加工するときはトロコイド状のツールパスセグメントが好まれ、タイプIII部位を機械加工するときは分岐する螺旋ツールパスが好まれる。
用語「トロコイド状」は、全体を通じて、トロコイド状のツールパス又は曲線状の切削パス、及び曲線状もしくは概して直線のどちらかとなる戻り経路を保持するその修正形態を意味するために使用される。
当業者にとって既知であるように、螺旋ツールパスセグメントの機械加工は、概して類似する平均ステップオーバーのためにトロコイド状のツールパスセグメントを機械加工するよりも単位時間当たりで取り除かれる材料の量に関してより効率的である。したがって、本発明は螺旋ツールパスセグメントによって機械加工される面積を最大限にしようとする。
タイプI部位を機械加工するために計算される集束性の螺旋ツールパスセグメントは、好ましくは部位の外部境界線から内部輪郭へ内向きに螺旋状になるツールパスセグメントである。内部輪郭は、好ましくは以下のように計算される。
タイプI部位の外部境界線の中にアイランドがない場合、内部輪郭は好ましくは切削工具の半径よりも概して小さく、部位の領域の中心を中心とする半径を有する小さい円となるように計算される。
タイプI部位の外部境界線の中に1つのアイランドがあり、1つのアイランドとタイプI部位の外部境界線との間の最短距離が回転式切削工具の直径の選択されたほんの一部よりも長い場合、好ましくは内部輪郭は概してアイランドの外部境界線に沿って計算され、
タイプI部位の外部境界線の中に1つのアイランドがあり、単一のアイランドとタイプI部位の外部境界線との間の最短距離が回転式切削工具の直径の選択されたほんの一部よりも短い場合、又は
タイプI部位の外部境界線の中に複数のアイランドがある場合、
内部輪郭は、好ましくは、回転式切削工具の1.5半径に概して等しい距離分、部位の外部境界線に内部に偏位される輪郭となるように計算される。
いったん内部輪郭が計算されると、内部輪郭が自らと交差しないことが自動的に検証される。内部輪郭が1つ又は複数の場所で自らと交差する場合、好ましくはそれぞれの係る自己交差の近傍でボトルネックが識別される。ボトルネックがアイランドと重複しない場合、それぞれの係るボトルネックで好ましくは分離溝が計算される。分離溝は、好ましくは部位を、別々の集束性の螺旋ツールパスセグメントによって互いと関係なく機械加工できる2つのタイプI部位に分ける。ボトルネックがアイランドと重複する場合、内部輪郭は好ましくは元の偏位の概して半分、外部境界線に内部に偏位されるために計算し直される。このプロセスは、自らに交差しない内部輪郭が計算されるまで繰り返される。
外部境界線から内部輪郭へ内向きに螺旋状になる集束性の螺旋ツールパスセグメントが、「モーフィング螺旋」となるように計算されることは、本発明の特定の特徴である。用語「モーフィング螺旋」は、全体を通じて、1つの境界線又は輪郭の幾何学的な形状を、螺旋ツールパスセグメントがその間で螺旋状になるにつれて第2の境界線又は輪郭の幾何学形状に徐々に変形する螺旋ツールパスセグメントを意味するために使用される。変形する多様な方法が当業者に既知であるが、本発明は、以下に説明されるように、本発明の好ましい実施形態に従って変形する特定の方法を実装しようとする。
ツールパスセグメントを通して利用される切削工具の係合角度が固定されるのではなく、むしろツールパスセグメントの過程で所定の最小係合角度と最大係合角度との間で変化してよいことが本発明の別の特定の特徴である。係合角度のこの変化が、ツールパスセグメントの過程でステップオーバーを変化することを可能にし、それによりツールパスセグメントが2つの概して似ていない幾何学形状間で変形できるようにする。用語「ステップオーバー」は、螺旋ツールパスセグメントの連続したループ間の距離を示すために全体を通じて使用される。モーフィング螺旋ツールパスセグメントを利用することによって達成される切削工具効率が、トロコイド状のツールパスセグメントを利用することによって達成される切削工具効率よりも概して大幅に大きいことが理解される。また、適切な場合は、最大係合角度に概して近い係合角度が好まれることも理解される。
ツールパスセグメントの過程でさまざまな係合角度を利用することは、切削工具に対するさまざまな機械的負荷及びチップシンニングのため、切削工具の損耗を増加するマイナスの影響を有することがあることが理解されるが、このマイナス影響が、さまざまな係合角度に対応するように送り速度を自動的に動的に調整することによって概して補償されることは、本発明の特定の特徴である。係合角度がツールパスセグメントの過程で徐々に変化し、それによって切削工具負荷の突然の変化及び急激な変化を妨げ、それによって切削工具の過剰な損亡をさらに削減することは、本発明の別の特定の特徴である。
ここでタイプI部位を機械加工するために利用される集束性の螺旋ツールパスセグメントの計算に戻ると、いったん内部輪郭が計算されると、部位の外部境界線から内部輪郭へ内向きに螺旋状になる集束性の螺旋ツールパスセグメントに含まれるループの数が、好ましくは図4Aに示されるように計算される。
図4Aに示されるように、所定の密度の複数のブリッジ500が、それぞれ内部輪郭502から外部境界線504まで伸ばされている。ブリッジ500のそれぞれのブリッジ点506は最初に、ブリッジ500の外部境界線504との交差の点として定義される。最小ステップオーバーで除算される最短ブリッジの長さは、螺旋ツールパスセグメントに含むことができるループの最大数に概して等しい。最大ステップオーバーで除算される最長ブリッジの長さは、螺旋ツールパスに含まれなければならないループの最小数に概して等しい。上述されたように、最小係合角度及び最大係合角度は、ツールパス設計者によって提供される情報に基づいて決定され、該角度は螺旋ツールパスセグメントの最小ステップオーバー及び最大ステップオーバーを決定する。
集束性の螺旋ツールパスセグメントによって機械加工できる内部輪郭502からの、任意の方向での最も遠い距離は、最大ステップオーバーで乗算される集束性の螺旋ツールパスセグメントに含まれるループの数であることが理解される。内部輪郭からのこの最も遠い距離を超える内部輪郭502と外部境界線504との間の領域は集束性の螺旋ツールパスセグメントによって機械加工することはできないため、好ましくは集束性の螺旋ツールパスセグメントの機械加工前にクリッピングすることによって機械加工される。全体を通じて、用語「クリッピング」は、最適螺旋ツールパスセグメントによって機械加工できない部位の面積の機械加工の計算を定義するために使用される。通常、クリッピングされた領域は、螺旋ツールパスセグメントの機械加工の前にトロコイド状のツールパスセグメントによって、又は部位の残りからクリッピングされた領域を分離する分離溝を機械加工することによって及びその後螺旋ツールパスセグメントによって分離される分離されたクリッピングされた領域を機械加工することによってのどちらかにより機械加工される。
全体を通じて、パラメータ「n」は螺旋ツールパスセグメントに含まれる可能性のあるループ数を指定するために使用され、nは螺旋ツールパスセグメントに含まなければならない最小ループ数と螺旋ツールパスセグメントに含むことができる最大ループ数との間の数である。
nの考えられる値ごとに、外部境界線504と内部輪郭502との間の領域を機械加工するために要する第1の機械加工方法のための第1の作業時間が、螺旋ツールパスセグメントを機械加工するために要する時間、及び本明細書に説明されたように外部境界線504と内部輪郭502との間で識別されたすべてのクリッピングされた領域を機械加工するために要する時間を合計することによって計算される。螺旋ツールパスセグメントに含まれるループの最適数は、計算された第1の作業時間が最小になるnの値となるように選ばれる。
内部輪郭が、部位の領域の中心を中心とする小さい円となるように計算される場合、第2の機械加工方法のための第2の作業時間は、内部輪郭に外部境界線を繋ぐ最短のブリッジに沿って伸長し、小さい円を通ってさらに伸長し、次いで反対のブリッジに沿って外部境界線の反対のセグメントまで伸長し、このようにして部位を2つの独立したタイプI部位に分ける分離溝を機械加工するために要する作業時間、及び2つの独立したタイプI部位を機械加工するために要する作業時間を合計することによって計算される。第2の作業時間が第1の作業時間よりも短い場合、第2の機械加工方法は第1の機械加工方法よりも好まれる。
いったん集束性の螺旋ツールパスセグメントに含まれるループの最適数が選ばれると、クリッピングされた領域及びそれらの除去のためのツールパスは上述されたように計算される。続いて、クリッピングされた領域によって画定される新しい外部輪郭が計算され、すべてのブリッジ点は新しい外部境界線に位置するように相応して更新される。その後、螺旋ツールパスセグメントの実際の経路は、以下のように計算される。
最初に、第1のブリッジ512のブリッジ点501は、好ましくは螺旋ツールパスセグメント514の第1の螺旋点として選択される。第1のブリッジ512は、好ましくはその以前の位置から切削工具を移動するために要する時間を最小限に抑えるために選択される。螺旋ツールパスセグメント514の考えられる第2の螺旋点は、第1のブリッジ512からの切削工具の上昇方向で第1のブリッジ512にすぐ隣接する第2のブリッジ516上の点として計算され、該点は、ツールパスセグメント514に含まれる残りのループ数で除算される第2のブリッジ516の長さ分、第2のブリッジ516に沿って第2のブリッジ516のブリッジ点517から遠ざけられる。
考えられる第2の螺旋点のために、切削工具が第1の螺旋点510から考えられる第2の螺旋点まで螺旋ツールパスセグメント514をたどることによって材料を係合する係合角度が計算される。計算された係合角度が所定の最小係合角度と所定の最大係合角度の間である場合、考えられる第2の螺旋点が第2の螺旋点518として選ばれ、第1の螺旋点510と第2の螺旋点518との間の新しい線形サブセグメント520が螺旋ツールパスセグメント514に追加される。
係合角度が所定の最小係合角度未満である場合、計算された係合角度が概して所定の最小係合角度に等しい第2の螺旋点の二分探索が実行される。二分探索は、考えられる第2の螺旋点と、最大ステップオーバー分第2のブリッジ516のブリッジ点517から遠ざけられる第2のブリッジ516上の点との間で実行される。いったん第2の螺旋点518が見つけられると、第1の螺旋点510と第2の螺旋点518との間の新しい線形サブセグメント520が螺旋ツールパスセグメント514に追加される。
係合角度が所定の最大係合角度よりも大きい場合、計算された係合角度が所定の最大係合角度に概して等しい第2の螺旋点の二分探索が実行される。二分探索は、第2のブリッジ516のブリッジ点517と考えられる第2の螺旋点との間で実行される。いったん第2の螺旋点518が見つけられると、第1の螺旋点510と第2の螺旋点518との間の新しい線形サブセグメント520が螺旋ツールパスセグメント514に追加される。
新しい線形サブセグメント520が部位の内部輪郭502と交差する場合、螺旋ツールパスセグメント514は交差の点で終了し、内部輪郭502に概して隣接する1つ又は複数の分かれた未機械加工残留領域を生じさせる可能性がある。係る分かれた残留領域ごとに、別れた残留領域のサイズが所定の小さい値よりも大きい場合、それはトロコイド状のツールパスセグメントによって機械加工されるために計算される。
新しい線形サブセグメント520がアイランドと交差する場合、螺旋ツールパスセグメント514の計算は交差の点で終了し、交差の点で開始し、アイランドを迂回するためにモートが計算される。ツールパスがまだ計算されていない部位の残りは、別に計算される新しいタイプI部位として指定される。
用語「モート」は、全体を通じて、アイランドを迂回するアイランドに概して隣接する溝を機械加工し、それによってアイランドを、機械加工される必要がある材料の残りから分離するトロコイド状のツールパスセグメントを指定するために使用される。モートの幅は好ましくは切削工具の半径の少なくとも2.5倍であり、好ましくは切削工具の半径のせいぜい4倍である。これらの値は事前に定義されるが、これらの値はツールパス設計者によって修正されてよい。アイランドの回りにモートを機械加工することは、元の部位と同じタイプである残留部位を生じさせるよう作動することであり、本発明の特定の特徴である。これは、したがってトロコイド状のツールパスセグメントよりも概して効率的である螺旋ツールパスセグメントによって概して機械加工できるタイプI部位又はタイプIII部位を機械加工するときに特に価値がある。
さらに、アイランドを迂回するためのモートの機械加工は、2つの前部の間に1つ又は複数の長く狭い残留壁を潜在的に形成する可能性がある、アイランドに隣接する機械加工された部位の2つの前部の形成を妨げる上で効果的である。当業者に既知であるように、狭い残留壁の形成は、狭い残留壁を機械加工することが切削工具に対する及び/又はワークピースに対する損傷につながる可能性があるため望ましくない。
いったん第2の螺旋点518が計算されると、ツールパスセグメント514の残りに含まれる残りのループ数が更新される。残りのループ数は帯分数であってよいことが理解される。螺旋ツールパスセグメント514の残りの以降のセグメントは再帰的に計算され、これにより第2の螺旋点518は螺旋ツールパスセグメント514の残りの新しい第1の点となるように指定され、第2のブリッジ516からの切削工具の上昇方向で第2のブリッジ516にすぐ隣接するブリッジ530は新しい第2のブリッジとなるように指定される。さらに、第2の螺旋点518は第2のブリッジ516の新しいブリッジ点として指定され、機械加工される残りの部位が再計算される。
タイプII部位の機械加工は以下のように計算される。
最初に、螺旋機械加工時間は、タイプII部位のすべての閉鎖端縁に隣接する分離溝を機械加工するために要する機械加工時間、及び集束性の螺旋ツールパスセグメントによって部位の残りの領域を機械加工するために要する機械加工時間の合計として計算される。さらに、トロコイド状の機械加工時間が、トロコイド状のツールパスセグメントによってタイプII部位全体を機械加工するために要する機械加工時間として計算される。螺旋機械加工時間がトロコイド状の機械加工時間よりも短い場合、部位のすべての閉鎖端縁に隣接する分離溝が計算され、残りの分離された領域は集束性の螺旋ツールパスセグメントによって機械加工されるために計算される。螺旋機械加工時間がトロコイド状の機械加工時間よりも長い場合、トロコイド状のツールパスセグメントは以下のように計算される。
部位の最長の開放端縁が部位の「前部」として選択される。部位の外部境界線の残りは「ブロック境界線」として定義される。開始端部は前部の2つの端部の内の一方として選択され、そのため開始端部から反対側の端部まで前部に沿って機械加工することにより下向き削りツールパスが生じるだろう。
図4Bに示されるように、所定の密度の複数のブリッジ線550はそれぞれ前部552から、部位を越えてブロック境界線554に向かって伸ばされる。ブリッジ550のそれぞれのブリッジ点556は、当初、ブリッジ550のそれぞれの前部552との交差の点として定められる。開始端部560及び反対の端部562は、ブリッジ550が開始端部560から反対の端部562に、切削工具の上昇方向で順序付けられるように選択される。最大ステップオーバーに概して等しい幅を有する前部552に隣接する領域を機械加工するための単一の開放トロコイド状のツールパスセグメント564は、ブリッジ550のそれぞれで適切な点を選択し、開始端部560と反対の端部562との間のブリッジ線550の順序で適切な点を相互接続することによって、以下のように計算される。
最初に、開始端部560は好ましくは単一のトロコイド状のツールパスセグメント564の第1の点として選択される。トロコイド状のツールパスセグメント564の考えられる第2の点は、第1の点560からの切削工具の上昇方向で第1の点560にすぐ隣接する第1のブリッジ554上の点として計算され、該考えられる第2の点は最大ストップオーバー及び第1のブリッジ554の長さの大きい方分、第1のブリッジのブリッジ点572から遠ざけられる。図4の示される例では、考えられる第2の点は第1のブリッジ572とブロック境界線554の交差点574にあるように計算される。
考えられる第2の点のために、切削工具が第1の点から考えられる第2の点まで切削ツールパスをたどることによって材料を係合する係合角度が計算される。計算された係合角度が所定の最小係合角度と所定の最大係合角度の間である場合、考えられる第2の点が第2の点として選ばれ、第1の点560と第2の点との間の新しい線形サブセグメントが単一のトロコイド状の切削ツールパスセグメント564に追加される。
係合角度が所定の最小係合角度未満である場合、計算された係合角度が概して所定の最小係合角度に等しい第2の点の二分探索が実行される。二分探索は、考えられる第2の点と、最大ステップオーバー及び第1のブリッジ554の長さの大きい方分、第1のブリッジ554に沿って第1のブリッジ554のブリッジ点572から遠ざけられる第1のブリッジ554上の点との間で実行される。いったん第2の点が見つけられると、第1の点560と第2の点との間の新しい線形サブセグメントが単一のトロコイド状切削ツールパスセグメント564に追加される。
係合角度が所定の最大係合角度よりも大きい場合、計算される係合角度が所定の最大係合角度に概して等しい第2の点の二分探索が実行される。二分探索は、第1のブリッジ554のブリッジ点572と考えられる第2の点との間で実行される。いったん第2の点が見つけられると、第1の点560と第2の点との間の新しい線形サブセグメントが単一のトロコイド状切削ツールパスセグメント564に追加される。
図4Bの示されている例では、交差点574は第2の点として選択され、第1の点560と第2の点574との間の新しい線形サブセグメント580が単一のトロコイド状切削ツールパスセグメント564に追加される。
続いて、単一のトロコイド状ツールパスセグメント564の残りの計算が、順序付けられたブリッジ550上の適切な点を通って選択された前部552の反対の端部562までのツールパスサブセグメントの上述の計算を再帰的に実行することによって達成される。単一のトロコイド状ツールパスセグメント564がアイランドを渡る場合、単一のトロコイド状ツールパスセグメント564は、単一のトロコイド状ツールパスセグメント564とアイランドの外部境界線の交差点としてクリッピングされ、それによって単一のトロコイド状のツールパスセグメント564の2つのばらばらのサブセグメントを生じさせる。これらの2つのサブセグメントは次いで前部に向くアイランドの外部境界線のセクションに沿って繋がれ、該セクションは閉鎖端縁である。
上述の計算は、タイプII部位のオブジェクトを機械加工するためのツールパスセグメントの計算を完了する。この点で、機械加工されるタイプII部位の残りが計算され、タイプII部位の残りの機械加工のためのツールパスが上述されたように再帰的に計算される。タイプII部位の残りの機械加工が、タイプII部位の残りの前部の開始端部への切削工具再配置を必要とすることが理解される。再配置技法は当業者に周知であることが理解される。
ここでタイプIII部位の機械加工のためのツールパスの計算を参照すると、上述されたように、タイプIII部位を機械加工するときは分岐する螺旋ツールパスが好まれる。タイプIII部位を機械加工するために計算された分岐する螺旋ツールパスセグメントは、多数の入れ子状内部輪郭を介して最内輪郭から外部境界線へ外向きに螺旋状になるツールパスセグメントである。入れ子状内部輪郭は以下のように計算される。
第1の入れ子状内部輪郭は、概して切削工具の1.5半径に等しい距離分、部位の外部境界線まで内部に偏位される輪郭となるように計算される。追加の入れ子状内部輪郭は、次いで第1の入れ子状内部輪郭から内向きに再帰的に計算され、それぞれの入れ子状の内部輪郭は、そのすぐ隣接する入れ子状内部輪郭から内向きに、概して回転式切削工具の1.5半径に等しい距離分、離間している。最後の入れ子状内部輪郭は、輪郭上の少なくとも1点に切削工具の1.5半径よりも近い領域の中心を有する輪郭となるように計算される。最後の入れ子状内部輪郭から内向きに、最内の輪郭は、概して切削工具の半径よりも小さい半径を有し、最後の入れ子状内部偏位輪郭の領域の中心を中心とする小さい円になるように計算される。
最内の輪郭がアイランドの外部領域内にある、又はアイランドの外部境界線と交差するかのどちらかの場合、アイランドを迂回するためにモートが計算され、最内の輪郭がモートの外部境界線のすぐ外部になるように再計算され、これにより最内の輪郭は他のどのアイランドとも交差しない。いずれかのアイランドの外部境界線と交差する入れ子状内部輪郭が廃棄されることに留意されたい。
いったん入れ子状内部輪郭が計算されると、最内の輪郭から最後の入れ子状内部偏位輪郭へ外向きに螺旋状になる分岐する螺旋ツールパスセグメントに含まれるループ数が、好ましくは以下のように計算される。
複数のブリッジ線が最内の輪郭から、それにすぐ外部で隣接する次の内部偏位輪郭まで伸ばされる。各ブリッジのブリッジ点は、当初は最内の輪郭とのブリッジの交差の点として定められる。最小のステップオーバーで除算される最短のブリッジの長さは、分岐する螺旋ツールパスに理論上含むことができるループ数の理論上の最大値を提供する。最大のステップオーバーで除算される最長のブリッジの長さは、最内の輪郭と次の内部偏位輪郭との間の領域全体を機械加工するために必要とされる、分岐する螺旋ツールパスセグメントに含まれなければならないループ数の絶対最小値を提供する。
いずれの方向でも、分岐する螺旋ツールパスセグメントによって到達できる最内の輪郭からの最遠の距離が、最大ステップオーバーで乗算される分岐する螺旋ツールパスセグメントに含まれるループ数であることが理解される。この最遠の距離を越える、最内の輪郭と次の内部偏位輪郭との間の領域は、分岐する螺旋ツールパスセグメントによって機械加工できず、好ましくは、分岐する螺旋ツールパスセグメントの機械加工の後にクリッピングによって機械加工される。
全体を通じて、パラメータnは、螺旋ツールパスセグメントに含まれる、考えらえるループ数を指定するために使用され、nは、螺旋ツールパスセグメントに含まれなければならないループの最小数と、螺旋ツールパスセグメントに含むことができるループの最大数との間の数である。
nの考えられる値ごとに、最内の輪郭と次の内部偏位輪郭との間の領域を機械加工するために要する作業時間が、螺旋ツールパスセグメントを機械加工するために要する時間及び上述されたように最内の輪郭と次の内部偏位輪郭との間で識別されたすべてのクリッピングされた領域を機械加工するために要する時間を合計することによって計算される。螺旋ツールパスセグメントに含まれるループの最適値は、計算された作業時間が最小になるnの値となるように選ばれる。
いったんツールパスセグメントに含まれるループの最適値が選ばれると、螺旋ツールパスセグメントの実際の経路が計算される。当初、第1のブリッジのブリッジ点は、好ましくは螺旋ツールパスセグメントの開始螺旋点として選択される。第1のブリッジは、好ましくは、回転式切削工具をその以前の位置から移動するために必要とされる時間を最小限に抑えるように選択される。螺旋ツールパスセグメントの考えられる第2の螺旋点は、第1のブリッジからの切削工具の上昇方向で第1のブリッジにすぐ隣接する第2のブリッジ上の点として計算され、該点は、ツールパスセグメントに含まれる残りのループ数で除算される、第2のブリッジの長さ分、第1のブリッジのブリッジ点から遠ざけられる。
考えられる第2の螺旋点のために、切削工具が第1の螺旋点から考えられる第2の螺旋点まで切削ツールパスをたどることによって材料を係合する係合角度が計算される。計算された係合角度が所定の最小係合角度と最大係合角度との間である場合、考えられる第2の螺旋点は第2の螺旋点として選ばれ、第1の螺旋点と第2の螺旋点との間の新しい線形サブセグメントが螺旋切削ツールパスセグメントに追加される。
係合角度が所定の最小係合角度未満である場合、計算された係合角度が所定の最小係合角度に概して等しい第2の螺旋点の二分探索が実行される。二分探索は、考えられる第2の螺旋点と、最大ステップオーバー分、第2のブリッジのブリッジ点から遠ざけられる第2のブリッジ上の点との間で実行される。いったん第2の螺旋点が見つけられると、第1の螺旋点と第2の螺旋点との間の新しい線形サブセグメントが螺旋ツールパスセグメントに追加される。
係合角度が所定の最大係合角度よりも大きい場合、計算された係合角度が概して所定の最大係合角度に等しい第2の螺旋点の二分探索が実行される。二分探索は、第2のブリッジのブリッジ点と考えられる第2の螺旋点との間で実行される。いったん第2の螺旋点が見つけられると、第1の螺旋点と第2の螺旋点との間の新しい線形サブセグメントが螺旋ツールパスセグメントに追加される。
新しい線形サブセグメントがアイランドと交差する場合、螺旋ツールパスセグメントの計算は交差の点で終了し、モートが始まり、アイランドを迂回するように計算される。ツールパスがまだ計算されていない部位の残りは、別に計算される新しいタイプIII部位として指定される。
新しい線形サブセグメントが次の内部偏位輪郭と交差する場合、分岐する螺旋ツールパスセグメントの追加ループが計算され、次の内部偏位輪郭にとっては内部である追加のループの部分が、分岐する螺旋ツールパスセグメントと次の内部偏位輪郭との間の1つ又は複数の未計算の残留部位を画定し、該残留部位は、好ましくはトロコイド状のツールパスセグメントを利用することによってタイプII部位としてそれぞれ計算される。次の内部偏位輪郭にとって内部である追加ループの部分は次の内部偏位輪郭に沿って繋がれて、分岐する螺旋ツールパスセグメントの最終ループである連続ループを形成する。
いったん第2の螺旋点が計算されると、ツールパスセグメントに含まれる残りのループ数が再計算され、螺旋切削ツールパスセグメントの以降のセグメントが再帰的に計算され、それによって第2の螺旋点は螺旋ツールパスセグメントの残りの新しい開始点となるように指定され、第2のブリッジからの切削工具の上昇方向で第2のブリッジにすぐに隣接するブリッジが新しい第2のブリッジとして指定される。さらに、第2の螺旋点は第2のブリッジの新しいブリッジ点として指定され、機械加工される残りの部位が再計算される。
続いて、部位の残りのための分岐する螺旋ツールパスの残りの計算が、最後の入れ子状内部偏位輪郭と部位の外部境界線との間の入れ子状内部輪郭の以降の連続した組を通って、分岐する螺旋ツールパスセグメントの上述された計算を再帰的に実行することによって達成される。
上述されたツールパスの計算のすべてが区分的に直線のツールパスを作り出すことが理解される。区分的に直線のツールパスが特定のCNC機械によって機械加工されている特定のワークピースに適していない場合、区分的に直線のツールパスの平滑化近似が計算されてよい。係る近似方法は当業者に周知である。
ここで図1Dの示される例に戻ると、断面116は、当初、複数の突出部を含むタイプI部位として識別されている。したがって、集束性の螺旋ツールパスセグメントが、内部ツールパスセグメントとして、ワークピースの外部境界線と計算された内部輪郭との間で計算される。この計算は、好ましくは、断面116の周辺部のすぐ外部の選択された場所から始まる螺旋ツールパスセグメントの計算で始まる。これに関連して、初期の螺旋ツールパスセグメントが概して参照番号122で示されるオブジェクト100の外郭線121によってオーバレイされたストック材料114の、それぞれ等角図及び上面図である図1E−1及び図1E−2が参照される。螺旋ツールパスが、断面の範囲が図1Eから図2で参照番号124で示される回転式切削工具の中心を表す実線で示されていることに留意されたい。ここでは参照番号126で示される選択された場所は、好ましくは回転式切削工具をその以前の位置から移動するために必要とされる時間を最小限に抑えるために選択される。
図1E−1及び図1E−2の示されている例では、初期のツールパスセグメントは、上述されたように計算される集束性の螺旋セグメントである。図1E−1及び図1E−2に示されるように、初期の螺旋ツールパスセグメント122は最終的に交差点130でアイランド105と交差し、該点で螺旋ツールパスセグメント122は終了する。図1F−1及び図1F−2に示されるように、アイランド105を迂回するモート132が計算される。
図1F−1及び図1F−2に示されるように、モート132の内側境界線134は、アイランド105の外側境界線に概して沿うように計算される。狭い偏位がアイランド105とモートの内側境界線134との間に残り、後の段階で仕上げ機械加工されてよいことが理解される。モート132の外側境界線136は、モート幅分、内側境界線134から偏位されているとして計算される。
図1F−1及び図1F−2に示されるように、モート132の外部境界線136は点138及び139でアイランド107と交差する。したがって、追加のモート140は、アイランド107を迂回するように計算され、それによってモート132及び140は接合されて、アイランド105及び105を迂回する1つの連続的なモートを形成する。図1F−1及び図1F−2に明確に示されるように、初期の螺旋ツールパスセグメント122、並びにアイランド105及び107を迂回する以降のモート132及び140は、参照番号142で示される新しいタイプI部位を画定する。
部位142は、複数のアイランド109、111、及び113を含む。図1F−1及び図1F−2で明確に示されるように、ボトルネック150が部位142で検出される。したがって、図1G−1及び図1G−2に示されるように、分離溝152がボトルネック150の場所で計算され、実際上部位142を、参照番号154及び156で示される2つの独立したタイプI部位に分割する。
ここで図1H−1及び図1H−2を参照すると、最初に部位154のための螺旋ツールパスセグメントが計算され、一方部位156の計算は先送りされることが示されている。図1H−1及び図1H−2に示されるように、開始点160が選ばれ、螺旋ツールパスセグメント162が初期の点160から概して部位154の外部境界線に沿って、交差点164でのアイランド109との交差まで伸長し、該点で螺旋ツールパスセグメント162は終了する。図1I−1及び図1I−2に示されるように、アイランド109を迂回するモート166が計算される。部位154の残りは、参照番号170で示されるタイプI部位として識別される。
部位170がアイランド111及び113を含む。図1I−1及び図1I−2に明確に示されるように、ボトルネック172が部位170で検出される。したがって、図1J−1及び図1J−2に示されるように、分離溝174がボトルネック172の場所で計算され、実際上部位170を、参照番号176及び178で示される2つの独立したタイプI部位に分割する。
ここで図1K−1及び図1K−2を参照すると、最初に部位176を機械加工するための螺旋パスが計算され、一方部位178の計算が先送りされることが示されている。図1K−1及び図1K−2に示されるように、部位176はアイランドを含まず、したがって集束性の螺旋ツールパスセグメントが、部位176の内部境界線が、概して工具の半径より小さい半径の、部位176の領域の中心を中心とする小さい円177である状態で、部位176を機械加工するために計算される。
続いて、部位178のための螺旋ツールパスセグメントが計算される。図1L−1及び図1L−2に示されるように、開始点180が選ばれ、螺旋ツールパスセグメント182が初期の点180から概して部位178の外部境界線に沿って交差点184でアイランド111と交差するまで伸長し、該点で螺旋ツールパスセグメント182は終了する。図1M−1及び図1M−2に示されるように、突出部110を迂回するモート186が計算される。
モートの外部境界線が、モートを含むタイプI部位の外部境界線に近接するように計算される場合、モートの局所的な拡幅が、モートと部位の外部境界線との間の狭い残留壁の形成を妨げるために計算されることが理解される。当業者に既知であるように、狭い残留壁の形成は、狭い残留壁の機械加工が切削工具に対する及び/又はワークピースに対する損傷につながる可能性があるので望ましくない。
図1M−1及び図1M−2に見られるように、モート186の外部境界線は部位178の外部境界線に近接するように計算される。したがって、モート186は、狭い残留壁領域189に沿って部位178の外部境界線まで局所的に拡幅され、該領域では、この拡幅が行われないと、モート186と部位178の外部境界線との間に狭い残留壁が形成されただろう。局所的に拡幅されたモート186は部位178を、参照番号190及び192で示される2つの独立したタイプI部位に分割する。
ここで図1N−1及び図1N−2を参照すると、最初に部位190が計算され、一方部位192の計算が先送りされることが示されている。図1N−1及び図1N−2に示されるように、番号196及び198で示される部位190の2つのクリッピングされた領域が識別される。領域196及び198は、螺旋ツールパスセグメントによる部位190の残りの機械加工の前にトロコイド状のツールパスセグメントによって機械加工されるために計算される。
部位190の残りはアイランドを含まず、したがって集束性の螺旋ツールパスセグメントが、内部境界線が、概して工具の半径よりも小さい半径の、部位190の残りの領域の中心を中心とする小さい円191である状態で部位190の残りを機械加工するために計算される。
続いて、部位192のための螺旋ツールパスセグメントが計算される。図1O−1及び図1O−2に示されるように、番号200で示される部位192の1つの領域はクリッピングにより識別される。領域200は、螺旋ツールパスセグメントによる部位192の残りの機械加工の前にトロコイド状のツールパスセグメントによって機械加工されるために計算される。
さらに、図1P−1及び図1P−2に示されるように、番号202で示される部位192の追加の領域がクリッピングによって識別される。しかし、領域202が別のタイプI部位としてより効率的に機械加工されるだろうことが計算される。したがって、部位192の残りを、番号202及び214で示される2つのタイプI部位に分割する分離溝210が計算される。部位202は突出部は含まず、したがって図1Q−1及び図1Q−2に示されるように、集束性の螺旋ツールパスセグメントが、内部境界線が、概して工具の半径よりも小さい半径の、部位202の領域の中心を中心とする小さい円213となる状態で部位202を機械加工するために計算される。
分離溝210を機械加工すること、及び部位202をタイプI部位として機械加工することが、トロコイド状のツールパスセグメントによる部位202の機械加工時間よりも短い機械加工時間となることが計算される。
ここで図1R−1及び図1R−2を参照すると、部位214が、部位214の中で概して中心に位置する1つのアイランド113を含むことが示される。したがて、集束性の螺旋ツールパスセグメント216が、内部境界線がアイランド113の外部周縁に概して沿っている状態で部位214を機械加工するために計算される。図1R−2に示されるように、螺旋ツールパスセグメント216は、最終的に交差点218でアイランド113と交差し、該点で螺旋ツールパスセグメント216は終了する。セグメント216の機械加工後、トロコイド状のツールパスセグメントによって機械加工されるアイランド113に隣接して1つ又は複数のタイプII部位が残る可能性があることが理解される。
ここで図1S−1及び図2S−2を参照すると、部位156の機械加工が計算されることが示される。図1S−1及び図1S−2に示されるように、番号230で示される、部位156のクリッピングされた領域はクリッピングによって識別される。領域230は、好ましくはトロコイド状のツールパスセグメントによって機械加工されるために計算され、部位156の残りは次いで螺旋ツールパスセグメントによって機械加工されるために計算される。
上述された計算が、オブジェクト100の機械加工の第1の段階である第1の逓減の機械加工のためのツールパスの計算を構成することが理解される。全体を通して、用語「逓減」は一定の深さでの単一の機械加工段階を説明するために使用される。図1Cに示されるように、オブジェクト100の完全な機械加工は3つの逓減を必要とする。したがって、上述された計算に続いて、及び上述された計算と同様に、ツールパス設計者は第2の逓減119の機械加工、及びその後の第3の逓減120の機械加工を計算し、それによってオブジェクト100の全体的な大まかな機械加工を完了する。好ましくは、以降の逓減の間の鉛直距離は概して切削工具の直径の1倍と4倍の間である。
ワークピースの大まかな機械加工に続いて、残りの大まかな機械加工の追加の段階が計算され、このことがオブジェクト100の傾斜面での一連の逓減によって生じる大きな残留の段を削減することが理解される。
ここで、本発明の好ましい実施形態に係る別のツールパスの計算を示す図2Aから図2L−2が参照される。図2A及び図2Bは、それぞれ本発明に従って製作できるオブジェクトの別の例であるオブジェクト400の等角図及び上面図である。オブジェクト400の構成は、本発明の追加の多様な特定の特徴を示すために選択される。従来の3軸工作機械によって機械加工できるいかなる適切な3次元オブジェクトも、本発明の好ましい実施形態に従って製作され得ることに留意されたい。
図2A及び図2Bで見られるように、オブジェクト400は、ここでは参照番号404で示される1つの突出部がそこから伸長する概して平面的なベース部402を有すると見なされる。図2Cは、オブジェクト400の断面420によってオーバレイされるストック材料410を示す。断面420は、断面420の深さで突出部404の断面に一致する外部境界線422及びアイランド405を有するとして特徴付けられる。
図2Cに示される例では、断面420は1つのアイランド405を含むタイプIII部位424として識別される。上述されたように、複数の入れ子状偏位輪郭が、部位424の外部境界線422と部位424の最内の輪郭との間で計算される。最内の輪郭は、最初にアイランド405の外部境界線と重複するように計算される。したがって、図2D−1及び図2D−2に示されるように、モート428がアイランドを迂回するように計算され、最内の輪郭430がモート428の外部境界線のすぐ外部となるように計算される。
図2D−1及び図2D−2に示されるように、最内の輪郭430及び最内の輪郭430の外部の入れ子状内部輪郭440がタイプIII部位442を画定する。図2E−1及び図2E−2に示されるように、分岐するツールパスセグメント443は、最初に最内の輪郭430と入れ子状内部輪郭440との間で外向きに螺旋状になり、それによって2つの残留部位444及び446を生じさせるように計算される。図2F−1及び図2F−2に示されるように、残留部位444は、トロコイド状のツールパスセグメント利用することによってタイプII部位として機械加工されるために計算される。同様に、図2G−1及び図2G−2に示されるように、残留部位446は、トロコイド状のツールパスセグメントによってタイプII部位として機械加工されるために計算される。
ここで、図2H−1及び図2H−2を参照すると、分岐する螺旋ツールパスセグメントは、入れ子状内部輪郭440と入れ子状内部輪郭450との間に画定されるタイプIII部位448を機械加工するために計算されることが示される。続いて、図2I−1及び図2I−2に示されるように、分岐する螺旋ツールパスセグメントが、入れ子状内部輪郭450と入れ子状内部輪郭460との間に画定されるタイプIII部位452を機械加工するために同様に計算される。
ここで図2J−1及び図2J−2を参照すると、分岐するツールパスセグメントが、入れ子状内部輪郭460と外部境界線422との間に画定され、それによって2つの残留部位470及び472を生じさせるタイプIII部位468を機械加工するために計算される。図2K−1及び図2K−2に示されるように、残留部位470は、トロコイド状のツールパスセグメントを利用することによってタイプII部位として機械加工されるために計算される。同様に、図2L−1及び図2L−2に示されるように、残留部位472が、トロコイド状ツールパスセグメントを利用することによってタイプII部位として機械加工されるために計算され、それによってオブジェクト400の機械加工の計算を完了する。
ここで、初期のワークピース600、本発明の好ましい実施形態に従ってワークピースから形成された機械加工されたオブジェクト602、及び機械加工されたオブジェクトから作り出される完成したオブジェクト604の簡略化された各種の要素からなる絵で表した断面図である図5が参照される。示されている実施形態では、初期のワークピース600は、例えば工具鋼、鋳型鋼、又はチタン等の金属のブロックとして示されている。機械加工されたオブジェクト602は、完成したオブジェクト604を作り出すために、本発明の範囲外である技法を使用して仕上げられる大まかに描かれたオブジェクトとして見られる。
説明を簡略にするために、共通の鉛直軸Zがワークピース600の中に、機械加工されたオブジェクト602の中に、及び完成したオブジェクト604の中に定められる。
図5の機械加工されたオブジェクト602は、機械加工されたオブジェクト602が、通常、非円形に対称的であり、通常、不均一に傾斜した端縁を有する概して円盤状のオブジェクトである点で特徴付けられる。
より詳細には、示されている機械加工されたオブジェクト602及び完成したオブジェクト604を参照すると、
Z軸に沿った少なくとも1つの所与の高さでの端縁の傾斜構成は、端縁に沿った異なる方位角場所で変化し、
端縁の傾斜は少なくとも1つの所与の方位角でZ軸に沿って異なる高さで変化する。
機械加工されたオブジェクトが、これらの特徴のただ1つしか存在しない、又はこれらの特徴のどれも存在しない本発明の実施形態に従って作り出されてよいことが理解される。説明のために、機械加工されたオブジェクト602の形状及び完成したオブジェクト604の形状は、これらの特徴の両方を示すために選択された。
図6から図12Cに関して以下に説明される本発明の方法は、Z軸を有するワークピースから機械加工されたオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装システム及び方法であり、機械加工されたオブジェクトは完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成される。方法の示されている実施形態は、以下の
完成したオブジェクトの表面を画定するステップと、
オフセット表面を画定するステップであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定するオフセットの表面を画定するステップと、
スカラップ表面を画定するステップであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定するスカラップ表面を画定するステップと、
Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算するステップと
を含み、
複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、
Z軸に沿った複数の高さでのワークピース内の複数の逓増切れ目の数、及び複数の逓増切れ目のそれぞれで切断された面積が、複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面とスカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあることを保証しつつ、切断中にワークピースから取り除かれるワークピース材料の量を概して最小限に抑えるように選択される。
別の態様では、システム及び方法は、
完成したオブジェクトの表面を画定することと、
オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセットの表面を画定することと、
スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、
Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算すること
を提供し、
複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、
複数の逓増切れ目のそれぞれの各高さでの所与の場所でワークピースを切断するかどうかの決定は、所与の場所での完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数である。
追加の態様では、方法及びシステムは、
完成したオブジェクトの表面を画定することと、
オフセット表面を画定することであって、オフセット表面が完成したオブジェクトの表面の外部にあり、オフセット距離分、完成したオブジェクトから離され、オフセット表面が機械加工されたオブジェクトの内側制限表面を画定する、オフセットの表面を画定することと、
スカラップ表面を画定することであって、スカラップ表面がオフセット表面の外部にあり、スカラップ距離分、オフセット表面から離され、スカラップ表面が機械加工されたオブジェクトの外側制限表面を画定する、スカラップ表面を画定することと、
Z軸に沿った複数の高さで、機械加工されたオブジェクトを生じさせる、ワークピース内に複数の逓増切れ目を作り出すコンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算すること
を提供し、 複数の逓増切れ目により作り出される機械加工されたオブジェクトの表面がすべてオフセット表面により画定される内側制限表面と、スカラップ表面により画定される外側制限表面との間にあり、
複数の逓増切れ目のそれぞれがどの高さで作られるのかに関する決定は、完成したオブジェクト上の多様な場所での所与の高さでの完成したオブジェクトの必要とされる非鉛直の傾斜の関数である。
ここでは、文字A及びBで示される断面拡大図で、本発明の好ましい実施形態に従ってそれぞれA及びBで示される2つの相互に方位角によって分けられた場所にある典型的な完成したオブジェクト表面の外形、オフセット表面の外形、及びスカラップ表面の外形を示す、図5の機械加工されたオブジェクト602の簡略化された注釈付きの絵で表した図である図6が参照される。
図6は、3つの相互に平行した曲線610、つまり
本発明の範囲外である仕上げ技法によって、機械加工されたオブジェクト602から作り出される完成したオブジェクトの意図された壁面を表す、完成オブジェクト表面の曲線610として示される第1の曲線、
完成オブジェクト表面の曲線610を越えて機械加工されたオブジェクト602上に留まらなければならない材料の最小厚さを示す、完成オブジェクト表面の曲線610からのオフセット距離を表す、3次元で完成オブジェクト表面の曲線610に平行な、表面オフセット曲線620として示される第2の曲線、
表面オフセット曲線を越えて機械加工されたオブジェクト602上に留まることができる金属の最大厚さを定める、表面オフセット曲線620からの最大スカラップ距離を表す、3次元で完成したオブジェクトの曲線610に、及び表面オフセット曲線620に平行な、スカラップ表面曲線630として示される第3の曲線
を示すために注釈が付けられる。
典型的な場合では、完成オブジェクト表面の曲線610と表面オフセット曲線620との間の分離は数ミリメートルであり、表面オフセット曲線620とスカラップ表面曲線630との間の分離は、完成オブジェクト表面の曲線610と表面オフセット曲線620との間の分離の10%から50%である。スカラップ公差は、通常、表面オフセット曲線620とスカラップ表面曲線630との間の分離の10%から30%である。
完成オブジェクト表面の曲線610は、通常、オブジェクト設計者によって選択される。スカラップ公差だけではなく、完成オブジェクト表面の曲線610、表面オフセット曲線620、及びスカラップ表面の曲線630の間の分離も、通常、コンピュータ化された工作機械のためにツールパスをプログラミングするための本発明の実施形態を利用するコンピュータ化ツールパステクノロジストによって選択される。
スカラップ公差だけではなく、完成オブジェクト表面の曲線610、表面オフセット曲線620、及びスカラップ表面曲線630の間の上述の分離も選択する上でコンピュータ化ツールパステクノロジストによって使用される基準は周知である。
ここで、ワークピースの中の初期の深い切れ目650を示し、それぞれA及びBで示される拡大図中に、初期の深い切れ目650を有する、ワークピース600の上に重ね合される図6の対応する拡大図A及びBも示す、図5の初期のワークピース600の簡略化された絵で表した図である図7がさらに参照される。示されている実施形態では、初期の深い切れ目650は円周であり、これが必ずしも事実ではないことが理解される。
初期の円周の深い切れ目650は、深い切れ目の床面652、円周の深い切れ目の端縁壁表面654、及び深い切れ目の床面652と円周の深い切れ目の端縁壁表面654との間の交差を表す交差曲線656を画定する。
本発明の好ましい実施形態に従って、いったん表面オフセット曲線620及びスカラップ表面曲線630が確立されると、ツールパスが図7に示される初期の深い切れ目650のために生成される。このツールパスは図8に示され、参照番号660で示される。ワークピース600の外部端縁は参照番号680で示される。
その後、本発明の好ましい実施形態に従って、初期の深い切れ目650によって画定される深い切れ目の床面652から上方へ好ましくは順次に且つ単調に、ワークピースの端縁壁654の中に段を切削するためのツールパスが生成される。これらの単調に上方に切削される段は、ここで「逓増切れ目」と呼ばれ、図7に示されるワークピースを図5の機械加工されたオブジェクト602に変形する。
ここで、これに関連してさらに、図7及び図8にそれが表示されるときに、深い切れ目650を有するワークピース600上に重ね合される、とりわけ、図6のそれぞれの拡大図A及びBの対応する注釈が付けられた断面図の簡略化された断面図であり、それぞれ、本発明の好ましい実施形態に係る第1の逓増切れ目、第2の逓増切れ目、及び第3の逓増切れ目を示す図9A、図9B、及び図9Cが参照される。
ここで、第1の逓増切れ目の高さの計算のための好ましい方法が、図9Aに関して詳細に説明される。
最初に、第1の段の初期の深い切れ目の底部からの高さが、以下のように、図7及び図8に示される初期の深い切れ目650によって画定される床652と端縁壁654の交差において、すべて曲線656に沿って密に分布した相互に方位角によって分けられた点682の集合体のために計算される。
点682の集合体のそれぞれの点のために、Z軸に平行で且つ端縁壁654に沿った想像鉛直線684が点682を通って伸長し、スカラップ表面曲線630と点686で交差するように構築される。交差点686の高さが留意される。及び、
すべて端縁壁654の円周に沿った点の集合体の各点682のために想像鉛直線684のスカラップ表面曲線630との交差点686の高さをとると、それらのすべての中からの交差点の最低高さが第1の段の高さとして選択され、線684に沿った点として識別され、参照番号688で示される。端縁壁654の円周に沿ってすべての点688を通る曲線が参照番号689で示される。
次に、端縁壁654で表される初期の深い切れ目の円周に沿った隣接する方位角部位のどれが点688によって表される高さまで切断されるべきなのかの決定が、以下のように行われる。
想像上のスライスが、点688によって表される第1の段の高さで共通の鉛直軸Zに垂直に図7、図8、図9A、図9B、及び図9Cのワークピースを通ってとられ、図9A、図9B、及び図9Cで690で示される水平線として示される。
高さ690での点688とスカラップ表面曲線630との間の垂線距離692が確かめられる。
距離692が、所定値であるスカラップ公差未満である場合、点682は、ここでは図10Aで文字Yで示される「切断するのによい」点として示される。それ以外の場合、その点682は、ここでは図10Aで文字Nで示される「切断なし」点として示される。
図10Aで見られるように、いったん大きい機械加工されたオブジェクトでは通常、総数数万に達する点682のすべてがY点又はN点のどちらかとして分類されると、短い「切断なし」隙間排除プロセスが行われ、通常は4点である、所定数の点未満の「切断なし」点682のシーケンスが「切断するのによい」点として分類し直される。図10Aは係る「切断なし」隙間及びその再分類を示し、図10Bは分類し直された点のシーケンスを示す。
少なくとも4つの隣接する「切断するのによい」点のシーケンスごとに、図10Cに示されるように、方位角切断部位700が画定され、少なくとも4つの隣接する「切断なし」点のシーケンスごとに、図10Cに示されるように、方位角切断なし部位702が画定される。
図10Bの各「切断するのによい」点682に対応する切断部位700の幅を示す、水平線690によって表される高さでのZ軸に垂直な平面内の切れ目の深さが、曲線689と、水平線690によって画定される平面のオフセット平面620との交差との間の分離により決定されることが理解される。水平線690によって画定される平面の、オフセット表面620との交差は参照番号720で示される曲線であり、第2の段前方端縁壁722の基部、及び高さ690にある第1の段床面724の端縁を画定する。
切断部位700が好ましくは、図4Bに関して上述されたように半開放部位として機械加工されることがさらに理解される。
ここで第2の逓増切れ目の高さの計算が、図9Bを参照して詳細に説明される。
最初に、その高さが第2の段の高さを表す第1の段床面724からの段の高さが、以下のように、図9B及び図9Cに示されるように第1の段床面724との、第2の段端縁壁722の交差を表す曲線720に沿ってすべて密に分布した相互に方位角によって分けられた点732の集合体のために計算される。
点732の集合体のそれぞれの点のために、Z軸に平行で且つ第2の段端縁壁722に沿った想像鉛直線734が点732を通って伸長し、スカラップ表面曲線630と点736で交差するように構築される。交差点736の高さが留意される。及び、
すべて第2の段端縁壁722の円周に沿った点の集合体の各点732のために想像鉛直線734のスカラップ表面曲線630との交差点736の高さをとると、それらのすべての中からの交差点の最低高さが第2の段の高さとして選択され、線734に沿った点として識別され、参照番号738で示される。第2の段端縁壁722の円周に沿ってすべての点738を通る曲線が参照番号739で示される。
想像上の水平スライスが、点738によって表される第2の段の高さで図7、図8、図9A、図9B、及び図9Cのワークピースを通ってとられ、図9B及び図9Cで740で示される水平線として示される。
高さ740での点738とスカラップ表面曲線630との間の垂線距離741が確かめられる。
垂線距離741が、所定値であるスカラップ公差未満である場合、点732は、ここでは図11Aで文字Yで示される「切断するのによい」点として示される。それ以外の場合、その点732は、ここでは図11Aで文字Nで示される「切断なし」点として示される。
図11Aで見られるように、いったん大きい機械加工されたオブジェクトでは通常、総数数万に達する点732のすべてがY点又はN点のどちらかとして分類されると、短い「切断なし」隙間排除プロセスが行われ、通常は4点である、所定数の点未満の「切断なし」点732のシーケンスが「切断するのによい」点として分類し直される。図11Aは係る「切断なし」隙間及びその再分類を示し、図11Bは分類し直された点のシーケンスを示す。
少なくとも4つの隣接する「切断するのによい」点のシーケンスごとに、図11Cに示されるように、方位角切断部位742が画定され、少なくとも4つの隣接する「切断なし」点のシーケンスごとに、図11Cに示されるように、方位角切断なし部位744が画定される。
図11Bの各「切断するのによい」点732に対応する切断部位742の幅を示す、水平線740によって表される高さでのZ軸に垂直な平面内の切れ目の深さが、曲線739と、水平線740によって画定される平面のオフセット平面620との交差との間の分離により決定されることが理解される。水平線740によって画定される平面の、オフセット表面620との交差は参照番号750で示される曲線であり、第3の段前方端縁壁752の基部、及び高さ740にある第2の段床面754の端縁を画定する。
切断部位742が好ましくは、図4Bに関して上述されたように半開放部位として機械加工されることがさらに理解される。
ここで第3の逓増切れ目の高さの計算が、図9Cを参照して詳細に説明される。
最初に、その高さが第3の段の高さを表す第2の段床面754からの段の高さが、以下のように、図9B及び図9Cに示されるように第2の段床面754との、第3の段前方端縁壁752の交差を表す曲線750に沿ってすべて密に分布した相互に方位角によって分けられた点762の集合体のために計算される。
点762の集合体のそれぞれの点のために、Z軸に平行で且つ第3の段前方壁752に沿った想像鉛直線764が点762を通って伸長し、スカラップ表面曲線630と点766で交差するように構築される。交差点766の高さが留意される。及び、
すべて第3の段前方端縁壁752の円周に沿った点の集合体の各点762のために想像鉛直線764のスカラップ表面曲線630との交差点766の高さをとると、それらのすべての中からの交差点の最低高さが第3の段の高さとして選択され、線764に沿った点として識別され、参照番号768で示される。第3の段前方端縁壁752の円周に沿ってすべての点768を通る曲線が参照番号769で示される。
想像上の水平スライスが、点768によって表される第3の段の高さで図7、図8、図9A、図9B、及び図9Cのワークピースを通ってとられ、図9Cで770で示される水平線として示される。
高さ770での点768とスカラップ表面曲線630との間の垂線距離771が確かめられる。
垂線距離771が、所定値であるスカラップ公差未満である場合、点762は、ここでは図12Aで文字Yで示される「切断するのによい」点として示される。それ以外の場合、その点762は、ここでは図12Aで文字Nで示される「切断なし」点として示される。
図12Aで見られるように、いったん大きい機械加工されたオブジェクトでは通常、総数数万に達する点762のすべてがY点又はN点のどちらかとして分類されると、短い「切断なし」隙間排除プロセスが行われ、通常は4点である、所定数の点未満の「切断なし」点762のシーケンスが「切断するのによい」点として分類し直される。図12Aは係る「切断なし」隙間及びその再分類を示し、図12Bは分類し直された点のシーケンスを示す。
少なくとも4つの隣接する「切断するのによい」点のシーケンスごとに、図12Cに示されるように、方位角切断部位772が画定され、少なくとも4つの隣接する「切断なし」点のシーケンスごとに、図12Cに示されるように、方位角切断なし部位774が画定される。
図12Bの各「切断するのによい」点762に対応する切断部位772の幅を示す、水平線770によって表される高さでのZ軸に垂直な平面内の切れ目の深さが、曲線739と、水平線770によって画定される平面のオフセット平面620との交差との間の分離により決定されることが理解される。水平線770によって画定される平面の、オフセット表面620との交差は参照番号780で示される曲線であり、第4の段前方端縁壁782の基部、及び高さ770にある第3の段床面784の端縁を画定する。
切断部位772が好ましくは、図4Bに関して上述されたように半開放部位として機械加工されることがさらに理解される。
上述のプロセスは、ワークピース600の上部に達する逓増切れ目が計算されるまで続行する。いったん逓増切れ目計算のすべてが完了すると、多様な半開放切断部位が機械加工されなければならない順序が、本発明の範囲外である既知の技法及び方法論の適用によって決定される。
逓増切れ目部位の計算の上述の方法は、少なくとも以下の有益な結果
機械加工されたオブジェクト602が指定されたスカラップ表面を越えて伸長する材料を含まないことを概して保証すること、及び
ワークピース600の逓増機械加工が、除去が指定されたスカラップ表面によって命じられない材料を不必要に取り除かないことを概して保証すること
を有することが理解される。
ここで、本発明の好ましい実施形態に係る使用可能なスピンドル動力の関数としての軸方向の切れ目の深さ及びステップオーバーの例示的な選択の簡略化された部分的に記号を使い、部分的に絵で表した説明図である図13が参照される。
図13に関して以下に説明される本発明の方法は、ワークピースからオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法である。本発明の示されている実施形態では、方法は以下の
コンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力を確かめるステップと、
コンピュータを使用し、少なくともコンピュータ数値制御式フライス盤の使用可能なスピンドル動力の関数である切れ目の最大深さ及び幅を自動的に選択するステップと、
ツールパスが、ツールパス層の切れ目の最大厚さ及び幅が切れ目の最大深さ及び幅に一致する複数のツールパス層を含むワークピースを基準にして工具のためのツールパスを構成するステップと
を含む。
図13は、4つの異なるレベルの使用可能なスピンドル動力を有する4つの典型的なフライス盤を示す。例えば、フライス盤800は50KWのスピンドル付きのMakino A99フライス盤であり、フライス盤810は30KWのスピンドル付きのMakino A88eフライス盤であり、フライス盤820は、15KWのスピンドル付きのHaas VF2フライス盤であり、フライス盤830は5.5KWのスピンドル付きのMUGA Center R45−30である。
説明のために、同一の機械加工されたオブジェクト860を作り出すために300mmかける300mmかける150mmの典型的な寸法を有する、通常は鋼のブロック850である同一のワークピースが、フライス盤800、810、820、及び830のそれぞれによって機械加工されると仮定される。明確にするために、ブロック850及び機械加工されたオブジェクト860は、フライス盤のサイズに比例せずに示されている。
図13で見られるように、相対的に高いスピンドル動力を有するフライス盤800は単一のステップでブロック850から材料を取り除き、通常は3mmの最大ステップオーバーを有するツールパスをたどる。これは、機械加工段階862で示され、ツールパスは概略で示され、参照番号864で示される。
図13でさらに見られるように、中位のスピンドル動力を有するフライス盤810は、2つの代替手順の内の1つでブロック850から材料を取り除いてよい。係る代替手順の第1で、フライス盤810は単一のステップでブロック850から材料を取り除き、通常は1.8mmの中間ステップオーバーを有するツールパスをたどる。これは機械加工段階866で示され、ツールパスは概略で示され、参照番号868で示される。
係る代替手順の第2で、フライス盤810は、2つのステップでブロック850から材料を取り除き、通常は3mmの最大ステップオーバーを有するツールパスをたどる。これは機械加工段階870及び872で概略で示され、参照番号874で示される。
さらに図13で見られるように、低スピンドル動力を有するフライス盤820は2つのステップでブロック850から材料を取り除き、通常は1.8mmの中間ステップオーバーを有するツールパスをたどる。これは段階876及び877で示され、ツールパスは概略で示され、参照番号878で示される。
図13にさらに見られるように、非常に低いスピンドル動力を有するフライス盤830は2つのステップでブロック850から材料を取り除き、通常は0.9mmの低ステップオーバーを有するツールパスをたどる。これは機械加工段階880及び882に示され、ツールパスは概略で示され、参照番号884で示される。
図13の上述の説明がただ本発明の実施形態の機能性を示すだけであること、及び送り速度及びrpm等の追加のパラメータがスピンドル動力の関数としてさらに変えられてよいことが理解される。
ここで、本発明の好ましい実施形態に従って薄い壁を有するオブジェクトを機械加工するためのツールパスの簡略化された絵で表した図である図14が参照される。
図14に関して以下に説明される本発明の実施形態は、ワークピースから相対的に薄い壁を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装システム及び方法を提供する。示されるように、システム及び方法は、コンピュータを使用し、以下の機能上の特徴を有するツールパス、つまり
意図された相対的に薄い壁の場所で相対的に厚い壁を有するために切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値でワークピースを最初に機械加工し、
相対的に厚い壁の高さを意図された相対的に薄い壁の意図された高さまで削減し、その後、
切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値でワークピースを機械加工することによって厚い壁の厚さを削減するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、ツールパスを自動的に選択することを含む。
説明のために、1mmの厚さ及び30mmの高さを有する薄い壁906によって分けられる、それぞれが100mmかける100mmかける30mmの内部ポケット904を有する機械加工されたオブジェクト902を作り出すために220mmかける120mmかける60mmの典型的な寸法を有する、通常は鋼のブロック900であるワークピースが機械加工されると仮定される。
機械加工段階910で、ツールパス912がたどられ、薄い壁906の場所をオーバレイし、薄い壁906の意図された厚さよりも大きい幅を有する初期の切れ目914を作り出す。
その後、機械加工段階920で、ツールパス922がたどられ、内部ポケット904に相当する2つの切れ目924を作り出す。
その後、機械加工段階930で、ツールパス932がたどられ、薄い壁906の上部を画定する2つの切れ目934を作り出す。
その後、機械加工段階940で、ツールパス942がたどられ、薄い壁906の下部を画定する2つの切れ目944を、切れ目934の下方に作り出す。
最後に、機械加工段階950で、ツールパス952がたどられ、機械加工されたオブジェクト902の高さを薄い壁906の高さに削減する。
ここで、本発明の好ましい実施形態に従って、工具オーバーハングの関数として、送り速度、rpm、切れ目の軸方向の深さ、及びステップオーバー等のフライス加工侵攻性の例示的な選択の、簡略化された部分的に記号を使い、部分的に絵で表した図である、図15が参照される。簡略化のために、工具オーバーハングの関数としてステップオーバーのみが図15に示される。
図15に関して以下に説明される本発明の実施形態は、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法を提供する。示されている実施形態では、システム及び方法は、
コンピュータ数値制御式フライス盤で使用されている工具の工具オーバーハングの程度を確かめることと、
コンピュータを使用し、以下の特性を有するツールパス、つまり
第1の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第1の最大値を有するツールパスを選択し、
第1の工具オーバーハングよりも大きい第2の工具オーバーハングの場合、切断深さ、切断幅、切断速度、及び切断送りの第2の最大値を有するツールパスを選択するツールパスであって、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つ未満である、工具オーバーハングの関数であるツールパスを自動的に選択することを
含む。
図15は、同一の機械加工されたオブジェクト957を作り出すために2つのフライス加工ツール955及び956のそれぞれによって機械加工される、300mmかける300mmかける150mmの典型的な寸法を有する、通常は鋼のブロック954であるワークピースを示す。明確にするために、ブロック954及び機械加工されたオブジェクト957は、フライス加工ツール955及び956のサイズに比例せずに示されている。
図15で見られるように、通常150mmの相対的に長い工具オーバーハングを有するフライス加工ツール955は、通常は1.5mmの相対的に小さいステップオーバーを有するツールパスをたどってブロック954から材料を取り除く。これは機械加工段階958で示され、ツールパスは概略で示され、参照番号959で示される。
図15でさらに見られるように、通常は60mmの相対的に短い工具オーバーハングを有するフライス加工ツール956は、通常は3mmの相対的に大きいステップオーバーを有するツールパスをたどってブロック954から材料を取り除く。これは機械加工段階960で示され、ツールパスは概略で示され、参照番号961で示される。
ここで、本発明の別の好ましい実施形態に係る機械加工機能性の簡略化された絵で表した図である図16が参照される。
図16に関して以下に説明される本発明の実施形態は、半開放部位を有するオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法及びシステムを提供する。本発明の示されている実施形態では、方法及びシステムは、
コンピュータを使用し、概してトロコイド型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第1の機械加工時間を推定することと、
コンピュータを使用し、概して螺旋型のツールパスを使用して半開放部位を機械加工するための第2の機械加工時間を推定することと、
コンピュータを使用し、より短い機械加工時間を有するツールパスタイプを自動的に選択すること
を含む。
説明のために、150mmかける120mmかける50mmの典型的な寸法を有する、通常、鋼のブロック962であるワークピースが、寸法140mmかける100mmかける20mmの半開放ポケット964を有する機械加工されたオブジェクト963を作り出すために機械加工されると仮定される。
機械加工段階970で、ツールパス972がたどられ、閉じられたポケット976を生じさせる初期の切れ目97を作り出す。システムが最初に、所望される最終的な幾何学形状、ここでは半開放ポケットと異なる、幾何学形状、ここでは閉じられたポケットを画定するためにワークピースを機械加工することは、本発明の本実施形態の特定の特徴である。これは、それがポケットの機械加工を螺旋ツールパスを使用しておもに行うことを可能にする点で優位点を有する。
その後、機械加工段階980で、ツールパス982がたどられ、ワークピースの端縁から閉じられたポケット976を分ける壁986を通って伸長する相互に離間した溝984を作り出す。システムが最初に、最終的に取り除かれなければならない壁の中で溝を機械加工することが、本発明の本実施形態の特定の特徴である。
その後、機械加工段階990で、ツールパス992がたどられ、溝984の切削に続いて壁986に残るブロック994を取り除き、それによって半開放ポケット964を画定する。
ここで、本発明の好ましい実施形態に係る砂時計形状の溝を有するオブジェクトを機械加工するためのツールパスの簡略化された絵で表した図である図17が参照される。
図17に関して以下に説明される本発明の実施形態は、その両端で開放した溝を有し、中間の最も狭い部分を含んだオブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装システム及び方法を提供する。本発明の示されている実施形態で、方法は、コンピュータを使用し、それぞれが溝の異なる開放端部で開始し、中間の最も狭い部分で遭遇する第1のツールパス部分及び第2のツールパス部分を有するツールパスタイプを自動的に選択することを含む。
説明のために、通常は150mmかける120mmかける50mmの典型的な寸法を有する鋼のブロック1000であるワークピースが、その両端で開いている砂時計形状の溝1004を有する機械加工されたオブジェクト1002を作り出すために機械加工されると仮定される。
機械加工段階1006で、ツールパス1008がたどられ、初期の切れ目1010を作り出し、内向きに先細の半開放ポケット1012を生じさせる。
その後、機械加工段階1016で、ツールパス1018がたどられ、追加の切れ目1020を作り出し、狭い点でポケット1012に接合される内向きに先細の半開放ポケット1022を生じさせ、その両端で開いている砂時計形状の溝1004をそれとともに画定する。
薄い壁の機械加工が溝の最小幅の点で行われるように、システムが複数の段階で溝を機械加工することが、本発明の本実施形態の特定の特徴である。
ここで、最大切断深さのために最適な切断条件に基づいて計算されるオブジェクトを機械加工するためのツールパスの簡略化された絵で表した図である、図18が参照され、最大切断深さ未満で切断することを含む部分を切断するためのツールパスは、最大切断深さ未満の深さで切断するために最適化された修正された切断条件に基づいて計算される。
図18に関して以下に説明される本発明の実施形態は、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装システム及び方法を提供し、その製作は切れ目の少なくとも第1の異なる最大深さ及び第2の異なる最大深さでワークピースを切断することを含み、切れ目の該第1の最大深さが切れ目の該第2の最大深さよりも大きい。本発明の示されている実施形態で、該方法は、コンピュータを使用し、第2の最大値の内の少なくとも1つは第1の最大値の内の対応する1つよりも大きい、切断幅、切断速度、及び切断送りの対応する第1の最大値及び第2の最大値を有する少なくとも第1のツールパス及び第2のツールパスを自動的に選択することを含む。
説明のために、通常、150mmかける120mmかける50mmの典型的な寸法を有する鋼のブロック1200であるワークピースが、横桟1206を有する半開放ポケット1204を有する機械加工されたオブジェクト1202を作り出すために機械加工されると仮定される。
機械加工段階1210で、ツールパス1212がたどられ、初期の切れ目1214を作り出し、半開放ポケット1216を生じさせる。ツールパス1212は、通常1.5mmの相対的に小さいステップオーバーを有する。
その後、機械加工段階1220で、ツールパス1222がたどられ、切れ目1224を作り出し、半開放横桟1226を生じさせる。ツールパス1222は、通常3mmの相対的に大きいステップオーバーを有する。
システムが、フライス加工ツールによって経験される機械的負荷が概して一定の最適化された値であることを保証するために切断条件を調整することは、本発明の本実施形態の特定の特徴である。
ここで、本発明の好ましい実施形態に従って、1つのツールパスの最後から、同じポケット内の以降のツールパスの始まりへの3つの代替の工具再配置の動きの簡略化された図である、図19A、図19B、及び図19Cが参照される。図19A、図19B、及び図19Cのそれぞれは、明確にするために絵で表した図及び上面図を含む。
図19Aから図19Cに関して以下に説明される本発明の実施形態は、オブジェクトを製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装システム及び方法を提供し、オブジェクトの製作は、選択可能な再配置経路に沿ってツールパス間での工具再配置を必要とする複数のツールパスを計算することを含む。本発明の示されている実施形態で、方法は、それぞれツールパスセグメント間での異なる再配置のために複数回起こることがある以下の
コンピュータを使用し、ワークピース上方の隙間平面での移動を含む第1の再配置経路のための第1の再配置時間を推定するステップと、
コンピュータを使用し、隙間平面での工具移動を含まない第2の再配置経路のための第2の再配置時間を推定するステップと、
コンピュータを使用し、最短の再配置時間を有する再配置経路を自動的に選択するステップと
含む。
説明のため、150mmかける120mmかける50mmの典型的な最大外側寸法を有する部分的に機械加工されたワークピース1300が示される。見られるように、ワークピース1300は、それを通って伸長する長穴1306で形成されるアイランド1304を有する閉じられたポケット1302をその中で形成する。第1のツールパスセグメントを含んだ、第1の角横桟1310の機械加工は、完了され、工具は、第2のツールパスセグメントを含んだ、第2の角横桟1312を機械加工するために再配置されなければならない。
図19Aで、工具は、ワークピース1300の上部を越えて横桟1310から最初は上方に、次いで機械加工される横桟1312上方の場所への直線での均一な高さでのワークピースを横切って、及び次いで下方に工具を引き込んで、横桟1312を機械加工する再配置経路1320をたどる。経路1320を再配置するための工具移動時間が計算される。
図19Bで、工具は、アイランド1304の回りの横桟1310から横桟1312をフライス加工するための工具の適切な場所へ、その高さを変更することなく工具を引き込む、代替の再配置経路1330をたどる。経路1330を再配置するための工具移動時間が計算される。
図19Cで、工具は、ワークピース1300の上部の下方で、横桟1310から最小高さへ最初に上向きに工具を引き込み、該高さで工具はアイランド1304をクリアし、次いで必ずしもこの直線でではないが、この高さでワークピースを横切って、機械加工される横桟1312の上方の場所に、次いで下方に工具を引き込んで横桟1312を機械加工する追加の再配置経路1304をたどる。再配置経路1340のための工具移動時間が計算される。この場合、再配置経路1340は長穴1306を通過し、必ずしも横桟1310及び1312の場所を繋ぐ線と同一線上にない。再配置経路1340の工具移動時間が計算される。
上記3つの再配置経路の工具移動時間が比較され、最小の工具移動時間を有する再配置経路が利用される。
最小の工具移動時間を有する再配置経路が利用されることは、本発明の本実施形態の特定の特徴である。
本発明が特に以下に請求される内容によって限定されないことが当業者によって理解される。むしろ本発明の範囲は、図面を参照して、先行技術にない、上述の説明を読むと、当業者が思い浮かべるので、その修正形態及び変形形態だけではなく、上述された特徴の多様な組合せ及びサブコンビネーションも含む。

Claims (5)

  1. Z軸を有するワークピース(600)から機械加工されたオブジェクト(602)を製作するためにコンピュータ数値制御式フライス盤を制御するためのコマンドを生成するための自動化されたコンピュータ実装方法であって、前記機械加工されたオブジェクト(602)は、完成したオブジェクトへの以降の仕上げを容易にするように構成され、前記方法は、
    前記完成したオブジェクトの表面(610)を画定することと、
    オフセット表面(620)を画定することであって、前記オフセット表面(620)が前記完成したオブジェクトの表(610)の外部にあり、オフセット距離だけ前記完成したオブジェクトから離され、前記オフセット表面(620)が前記機械加工されたオブジェクト(602)の内側制限表面を画定することと、
    スカラップ表面(630)を画定することであって、前記スカラップ表面(630)が前記オフセット表面(620)の外部にあり、スカラップ距離だけ前記オフセット表面(620)から離され、前記スカラップ表面(630)が前記機械加工されたオブジェクト(602)の外側制限表面を画定することと、
    前記Z軸に沿った複数の高さで、前記ワークピース(600)に複数の単調に上方に切削される段を作り出す前記コンピュータ数値制御式フライス盤のためにツールパスを計算することであって、前記ワークピース(600)内の複数の単調に上方に切削される段が、前記機械加工されたオブジェクト(602)を生じさせ
    前記複数の単調に上方に切削される段により作り出される機械加工されたオブジェクト(602)の表面がすべて前記オフセット表面(620)により画定される内側制限表面と、前記スカラップ表面(630)により画定される外側制限表面との間にあり、
    前記Z軸に沿った複数の高さでの前記ワークピース(600)内の複数の単調に上方に切削される段がすべて、前記複数の単調に上方に切削される段により作り出される機械加工されたオブジェクト(602)の表面がすべて前記オフセット表面(620)により画定される内側制限表面と前記スカラップ表面(630)により画定される外側制限表面との間にあるように形成される、
    ことと、を含み、
    前記コンピュータ数値制御式フライス盤のために前記ツールパスを計算することが、より低い段の床面との段前方端縁壁(722、752、782)の交差を表す曲線にすべて沿って分布した相互に方位角によって分けられた点(682)の集合体のために段の高さを計算することを含み、
    前記相互に方位角によって分けられた点(682)の集合体のために段の高さを計算することは、
    前記点(682)の集合体の内の各点について、前記点を通って伸長し、前記スカラップ表面(630)とスカラップ曲線交差点(736)で交差するように前記Z軸に平行に想像鉛直線を描画することと、
    前記相互に方位角によって分けられた点(682)の集合体の内のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点(736)の最低高さを確かめることと、
    前記相互に方位角によって分けられた点(682)の集合体の内のいずれかに対応するスカラップ曲線交差点(736)の最低高さであるものとして、前記段についての高さを選択することと、
    を含み、
    前記方法は、
    前記段についての高さで、前記Z軸に垂直に前記ワークピース(600)を通る想像上のスライスをとることと、
    前記高さでの前記想像鉛直線上の点と前記スカラップ表面(630)との間の垂線距離を確かめることと、
    前記点(682)の集合体の内の1つについての垂線距離が所定のスカラップ公差未満である場合に、前記点(682)の集合体の内のその1つを「切断するのによい」点(682、732、762)として指定することと、
    をさらに含む、自動化されたコンピュータ実装方法。
  2. 前記ツールパスを計算することは、前記複数の単調に上方に切削される段のそれぞれの高さを、その高さで切断される表面のそれぞれが前記オフセット表面(620)により画定される内側制限表面と前記スカラップ表面(630)により画定される外側制限表面との間にあることを保証する最大高さであるように選択することを含む、請求項1に記載の自動化されたコンピュータ実装方法。
  3. 前記ツールパスを計算することは、前記ワークピース(600)を、前記複数の単調に上方に切削される段のそれぞれの各高さでの所与の場所で切断するかどうかを選択することを含む、請求項1に記載の自動化されたコンピュータ実装方法。
  4. 前記ツールパスを計算することは、前記複数の単調に上方に切削される段のそれぞれの各高さでの所与の場所での切れ目の幅を選択することを含む、請求項1に記載の自動化されたコンピュータ実装方法。
  5. 前記ツールパスは、鉛直壁を有する初期の切れ目を画定する少なくとも1つの初期のツールパス部分を含み、前記初期の切れ目に隣接し、前記複数の単調に上方に切削される段に相当する複数の表面部分のそれぞれで鉛直傾斜をともに画定する複数の階段状の鉛直壁に前記初期の切れ目の鉛直壁をさらに機械加工する少なくとも1つのツールパス部分が後に続く、請求項1に記載の自動化されたコンピュータ実装方法。
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