JP6323027B2 - 耐熱性保護管 - Google Patents

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本発明は、溶融金属に浸漬して溶融金属の温度や酸素濃度の測定をする測定プローブ、或いは溶融金属成分分析用のサンプラーを、溶融金属の高温から保護する等の用途に使用可能な、耐熱性保護管に関する。
従来より、溶融金属の温度や酸素濃度の測定、溶融金属成分の分析のためのサンプリングに際しては、一般的には約1600℃前後となる溶融金属中に浸漬しておこなわれてきた。かつてはこのようなプローブやサンプラーの外装材には、しばしば紙管が用いられていた。この場合当然のことながら、これらの側面は、紙管がむき出しの状態となる。そしてこれらを溶融金属に浸漬させた場合、紙管に含まれる水分等が急激に気化・燃焼し、その際に発生するガスにより溶融金属が飛散し、作業者が危険にさらされることがあった。
また溶融金属の測定プローブやサンプラーに紙製の外装材を使用した場合、紙が溶融金属に溶存して正確な測定値を得ることが困難であるという課題点も存在していた。
これらの課題を解消すべく、紙製の外装材又は該外装材を保護する部材(以下、これらを総称して「耐熱性保護管」という。)が提案されてきた。
耐熱性保護管として、具体的には特許文献1にあるような、紙以外にセラミックファイバーなどの無機繊維を使用したようなものも提案されている。しかし近年では、セラミックファイバーはその発がん性が指摘されており、これに替わる素材の発掘が急務となっている。
そのような中、近年の技術開発により、特許文献2にあるように、発がん性のリスクが抑えられた無機繊維として、アルカリ土類酸化物シリケート繊維が提案されている。
ところで耐熱性保護管の耐熱性能として、具体的には測定プローブが溶融金属の温度測定や溶融金属のサンプリングに要する数秒から10秒程度、約1600℃前後にもなる溶融金属温度に耐えうるレベルのものが要求される。
しかしアルカリ土類酸化物シリケート繊維は、1300℃以上の高温域における耐熱性に乏しいのが実情であり、約1600℃前後もの高温となる溶融金属内での使用には、通常は適さないといえる。
このように、発がん性のリスクも抑えられているだけでなく、高温となる溶融金属に所定時間耐えうるだけの耐熱性を有した耐熱性保護管が求められていた。
実公平3−45152号公報 特許第5208508号公報
上記のような事情に鑑み、本発明の目的とするところは、アルカリ土類酸化物シリケート繊維を使用しつつも、高温となる溶融金属に所定時間耐えうるだけの耐熱性を備えた溶融金属測定プローブや溶融金属のサンプラーの耐熱性保護管を提供することにある。
本発明者らは上記課題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、耐熱性保護管にアルカリ土類シリケート繊維を含ませ、密度が350kg/m3となるようにすることで、発がん性のリスクの少ないアルカリ土類シリケート繊維を使用しつつも充分な耐熱性能を備えた耐熱性保護管を提供できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、
〔1〕溶融金属に浸漬して使用される測定プローブ又はサンプラーを保護する耐熱性保護管であって、アルカリ土類酸化物シリケート繊維を含み、密度が350kg/m3以上である筒状体からなることを特徴とする、耐熱性保護管、
〔2〕前記筒状体がさらにシリカ微粒子及び/又は二酸化チタンを含む、前記〔1〕に記載の耐熱性保護管、
〔3〕前記シリカ微粒子を含有するコロイダルシリカ及び/又は二酸化チタンを前記筒状体に含浸して形成された、前記〔2〕に記載の耐熱性保護管、
〔4〕前記筒状体に対してアルカリ土類酸化物シリケート繊維を40重量%以上含む、前記〔1〕に記載の耐熱性保護管、
〔5〕前記筒状体が前記アルカリ土類酸化物シリケート繊維を10〜35重量%、シリカ微粒子及び/又は二酸化チタンを44〜81重量%含有する、前記〔1〕〜〔3〕の何れかに記載の耐熱性保護管、
〔6〕前記筒状体の平均厚みは3〜10mmである、前記〔1〕〜〔5〕の何れかに記載の耐熱性保護管、
に関する。
以上にしてなる本発明に係る溶融金属に浸漬して使用する耐熱性保護管は、アルカリ土類酸化物シリケート繊維を使用しつつも、高温となる溶融金属に所定時間耐えうるだけの耐熱性を有する。
本発明に係る耐熱性保護管を備えた測定用プローブの部分断面図。 (a)耐熱性評価試験後の実施例1の耐熱性保護管を備えた測定プローブ外観写真。 (b)耐熱性評価試験後の実施例2の耐熱性保護管を備えた測定プローブ外観写真。 (c)耐熱性評価試験後の実施例3の耐熱性保護管を備えた測定プローブ外観写真。 (d)耐熱性評価試験後の実施例4の耐熱性保護管を備えた測定プローブ外観写真。 (e)耐熱性評価試験後の比較例1の耐熱性保護管を備えた測定プローブ外観写真。
以下、図1を用いて、本発明の実施の形態について説明する。
溶融金属に浸漬して使用する測定プローブ又はサンプラーAの耐熱性保護管1は、溶融金属に浸漬して溶融金属中の酸素濃度を測定する測定プローブや、溶融金属の温度を測定する測定プローブ、溶融金属中の酸素濃度と溶融金属温度の双方を測定可能な測定プローブ、或いは溶融金属成分分析用のサンプラーとしてのプローブの外周面に設置されるものである。
耐熱性保護管1は、例えば紙管2の外周面上に形成される。紙管については図1に示したように使用してもよいが、使用せずに耐熱性保護管1を筐体3に直接装着させてもよく、特に限定はない。そして筐体3内には、溶融金属の温度測定用の熱電対や酸素濃度測定用の酸素濃度測定手段、或いはサンプリング手段が内装される。また、耐熱性保護管1の先端には、筺体3が設置されスラグ付着防止のために紙キャップ4が取り付けられることもある。
耐熱性保護管は、アルカリ土類酸化物シリケート繊維を含む筒状体である。
筒状体は、中空の柱状をなす構造であれば特に限定はなく、一般的には中空の略円柱形状を採用できるが、これに限定されるものではなく、例えば中空の角柱形状など、種々の形態を採用することが可能である。
アルカリ土類酸化物シリケート繊維は、耐熱性素材として汎用されてきたセラミックファイバーの代替品として開発された、高い生体分解性を有する断熱性素材である。従来のセラミックファイバーは主にAl23とSiO2により形成され、生理食塩水に対する溶解性が極めて悪く、体内に取り込まれると排出されにくいこともあり、その発がん性リスクが懸念されてきた。一方、アルカリ土類シリケート繊維は、生理食塩水に溶解しやすく生体内に滞留しにくいことから、発がん性のリスクが少ないとされている。
アルカリ土類酸化物シリケート繊維は、SiO2を70〜80重量%、CaO及びMgOを18〜25重量%含んでおり、具体的にはモルガン・クルーシブル社より市販されているスーパーウール(登録商標)がこれに該当するが、勿論これに限定されるわけではない。
発がん性のリスクが低い一方で、アルカリ土類酸化物シリケート繊維は、耐熱温度が1300℃程度であり、それ以上の温度域での耐熱性が要求される耐熱性保護管にそのまま使用しても充分な耐熱性を確保できない。
更に溶融金属表面には、主に金属から溶融によって分離した鉱石母岩の鉱物成分などを含む物質から形成されるスラグ層が存在する。スラグ層には酸化鉄が多く含まれており、これが耐熱性保護管に接触・進入することにより、耐熱性保護管の融点が下がってしまう。耐熱性保護管の耐熱性を考慮する上で、避けて通れないのが、このようなスラグ層に存在する酸化鉄の存在であり、スラグ層中の酸化鉄による耐熱性への悪影響を考慮することも、耐熱性保護管を製造する上で重要である。従って耐熱性保護管に要求される耐熱性能とは、単純に溶融金属の温度に対する耐熱性があるだけでは十分ではなく、スラグ層中の酸化鉄が存在することを考慮した上で、溶融金属の温度に一定時間耐えうることが要求される。
そこで、本発明に係る耐熱性保護管は、1本の耐熱性保護管の平均密度が350kg/m3以上となるように構成する。このようにある一定以上の密度を有する構成とすることにより、スラグ層中の酸化鉄が耐熱性保護管に接触してもすぐには耐熱性保護管の内部に進入せず、本来であれば1300℃程度の耐熱性しか有しないアルカリ土類酸化物シリケート繊維であっても、数秒から10秒程度の時間であれば、耐熱性保護管が脱落や剥離を起こすことなく使用することができる。当然のことながら、耐熱性を向上させるという観点から密度は高い方が好ましく、400kg/m3以上がより好ましく、450kg/m3以上がさらに好ましく、500kg/m3以上がよりさらに好ましく、600kg/m3以上が特に好ましく、700kg/m3以上が最も好ましい。
このような密度に耐熱性保護管を製造するための方法としては、押出成形法や吸引成形法といった公知の成形方法を適宜採用することが可能である。
耐熱性保護管は、耐熱性保護管全体が均一の耐熱性を獲得できるように、つまり局所的に耐熱性の低い場所が存在しないように、なるべく全体の厚みが同じ厚みとなるような筒状体にするのが望ましい。成形後の耐熱性保護管の平均厚みとしては、3〜10mmとするのが好ましい。これにより、測定プローブやサンプラーが数秒から10秒の間、溶融金属温度に耐えて脱落しないだけの耐熱性を確保しつつも、高額となりがちなアルカリ土類酸化物シリケート繊維の使用量を少なくすることができる。
耐熱性保護管は、アルカリ土類酸化物シリケート繊維のみを使用し、密度が350kg/m3以上となるように構成しても勿論よいが、適宜添加剤を含ませて構成してもよい。この際には、アルカリ土類酸化物シリケート繊維が少なくとも40重量%以上含まれていることが好ましく、50重量%以上がより好ましく、60重量%以上がさらに好ましい。これにより、アルカリ土類酸化物シリケート繊維を使用することによる、発がん性のリスクが少ないという性質を、耐熱性保護管に付与することができる。
添加剤を含ませる場合、添加剤としては有機バインダー、粘土、澱粉、セラミック粉末、球状アルミナ、コロイダルシリカ、二酸化チタン等を含ませることができる。これらは単独で含ませてもよく、複数種を含ませてもよい。
有機バインダーは、基本的にはセルロース系有機バインダーから成る。このようなセルロース系有機バインダーとしては、具体的にはメチルセルロースやカルボキシメチルセルロース等があげられるが、これらに限定されるものではない。有機バインダーは、耐熱性保護管全体に対して、0.1〜2.0重量%加えるのが好ましく、0.2〜1.5重量%加えるのがより好ましい。耐熱性保護管に、有機バインダーを添加する方法としては、例えば耐熱性保護管を成形する前の段階において、成形材料中に混合する等の方法があげられるが、これに限定されない。
粘土としては、優れた耐火性を有する粘土であれば特に限定はなく、例えばナトリウムとベントナイト粉末を混合させたものを使用することができるが、これに限定されるものではない。粘土は耐熱性保護管全体に対して1〜20重量%加えるのが好ましく、2〜15重量%加えるのがより好ましい。耐熱性保護管に、粘土を添加する方法としては、例えば耐熱性保護管を成形する前の段階において、成形材料中に混合する等の方法があげられるが、これに限定されない。
澱粉としても、公知のものを広く使用することができ、特に限定はない。加える澱粉の量としては耐熱性保護管全体に対して0.1〜3.0重量%が好ましく、0.2〜2.0重量%がより好ましい。耐熱性保護管に、澱粉を添加する方法としては、例えば耐熱性保護管を成形する前の段階において、成形材料中に混合する等の方法があげられるが、これに限定されない。
セラミック粉末としても公知のものを広く使用することができる。例えばウォラストナイトを使用することができるが、これに限定されない。ウォラストナイト(融点:約1500℃、硬度(モース):4.5〜5.0程度)は、化学式CaSiO3で表わされる珪酸塩鉱物である。天然鉱物として産出されるウォラストナイトは、石灰石と花崗岩の接触部で変成作用を受けて発達した鉱物で、色はガラス光沢のある白色、帯灰色、帯褐色を呈する。ウォラストナイトの結晶形態は、針状、塊状である。ウォラストナイトは、主成分としてSiO2とCaOをほぼ等量含有し、微量成分としてアルミナ(Al23)、酸化鉄(Fe23)等を含有している。本発明に係る耐熱性保護管にウォラストナイトを使用する場合、耐熱性保護管全体に対して0.5〜10.0重量%加えるのが好ましく、1〜8.0重量%加えるのがより好ましい。耐熱性保護管に、セラミック粉末を添加する方法としては、例えば耐熱性保護管を成形する前の段階において、成形材料中に混合する等の方法があげられるが、これに限定されない。
また、耐火性向上のために球状アルミナを含ませてもよい。球状アルミナとしては0.5〜50μmの粒径のものを使用するのが好ましい。球状アルミナを含ませる量としては、耐熱性保護管全体に対して1〜20重量%含ませるのが好ましく、2〜15重量%含ませるのがより好ましい。耐熱性保護管に、球状アルミナを添加する方法としては、例えば耐熱性保護管を成形する前の段階において、成形材料中に混合する等の方法があげられるが、これに限定されない。
耐熱性保護管には、コロイダルシリカを含ませて構成してもよい。コロイダルシリカは、粒径10〜30nmのSiO2を、水や水ガラスなどの溶媒にコロイド状に分散させたものであり、これを含ませることにより耐熱性保護管の耐熱性を向上させることができる。コロイダルシリカを耐熱性保護管に含ませる方法としては特に限定はないが、成形後の耐熱性保護管に、コロイダルシリカを含浸させる方法があげられる。これにより、地熱性保護管の密度を向上させることができる。尚、含ませるコロイダルシリカの量としては、耐熱性保護管完成品中のシリカ微粒子が、耐熱性保護管完成品全体に対して10〜47重量%であることが好ましく、48〜60重量%であることがより好ましい。この際の耐熱性保護管完成品全体に対するアルカリ土類酸化物シリケート繊維の含有量は、50〜86重量%であることが好ましい。
耐熱性保護管に二酸化チタンを含ませて構成してもよい。二酸化チタンは粒径200〜400nmのものを使用するのが好ましい。二酸化チタンを耐熱性保護管に含ませる方法としては特に限定はないが、水や水ガラス等の溶媒に分散させた後、成形後の耐熱性保護管に、前述した二酸化チタン分散液を含浸させる方法があげられるがこれに限定されない。尚、溶融金属の酸素濃度測定用プローブ用の耐熱性保護管は、含ませる二酸化チタンの量が、耐熱性保護管完成品全体に対して50〜60重量%であることが好ましく、55〜58重量%であることがより好ましい。一方、溶融金属の温度測定用プローブ用の耐熱性保護管は、含ませる二酸化チタンの量が、耐熱性保護管完成品全体に対して25〜40重量%であることが好ましく、30〜35重量%であることがより好ましい。また、二酸化チタンは前述したコロイダルシリカにシリカ微粒子と共に分散させ、該分散液を成形後の耐熱性保護管に含浸させるのも好ましい実施態様である。
また、耐熱性保護管にコロイダルシリカと二酸化チタンの双方を含ませて構成してもよい。この場合、コロイダルシリカと二酸化チタンを別途の工程を通じて含ませてもよいが、例えばコロイダルシリカに二酸化チタンを分散させて、成形後の耐熱性保護管に含浸させる方法を採用してもよい。コロイダルシリカと二酸化チタンの双方を耐熱性保護管に含ませる場合、完成後の耐熱性保護管中に、アルカリ土類シリケート繊維が15〜35重量%、シリカ微粒子が14〜23重量%、二酸化チタンが30〜58重量%となるように構成するのが好ましい。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明はこうした例に何ら限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
以下、実施例に基づき、本発明の実施形態をより具体的に説明するが、本発明がこれらに限定されるものではない。
(実施例1)
表1のような組成で混合させた材料を使用して吸引成形加工をおこない、円柱中空形状の3本の耐熱性保護管を作製した。完成後、ノギス(Mitutoyo Corporation社製、品番:CD−15CX)及びメジャー(ムラテックKDS株式会社製、品番:S16−35NBP)を使用して耐熱性保護管の内径及び外径、並びに軸方向の長さの測定をおこない、電子天秤を使用して重量の測定もおこなった。耐熱性保護管の内径及び外径については、それぞれ耐熱性保護管の軸方向における片方の端部の周方向2箇所(90°で交差する2箇所)にて測定をおこない、平均をとった。尚、耐熱性保護管の体積については、“{(外径)2×π−(内径)2×π}×軸方向長さ”という式に基づいて算出した。耐熱性保護管の密度については、耐熱性保護管の重量を耐熱性保護管の体積で除して算出した。その結果、3本の平均の密度は432.7kg/m3、平均厚みは4.8mmであった。
(実施例2)
表1のような組成で混合させた材料を使用し、実施例1よりも吸引力を上げて吸引成形加工をおこない、円柱中空形状の5本の耐熱性保護管を作製した。完成後、ノギス及びメジャーを使用して耐熱性保護管の内径及び外径、並びに軸方向の長さの測定をおこない、電子天秤を使用して重量の測定もおこなった。得られた測定値に基づいて耐熱性保護管の密度及び厚みを算出したところ、5本の平均の密度は635.2kg/m3、厚みは5.3mmであった。
(実施例3)
実施例1、2で使用した材料を用いて円柱中空形状に吸引成形加工をおこなった後、二酸化チタンを混入させたコロイダルシリカを含浸させ、5本の耐熱性保護管を作製した。得られた耐熱性保護管に含まれる各成分の組成は表2の通りである。完成後、ノギス及びメジャーを使用して耐熱性保護管の内径及び外径、並びに軸方向の長さの測定をおこない、電子天秤を使用して重量の測定もおこなった。得られた測定値に基づいて耐熱性保護管の密度及び厚みを算出したところ、5本の平均の密度は721.0kg/m3、厚みは4.8mmであった。
(実施例4)
表1のような組成で混合させた材料を使用し、実施例1よりも吸引力を上げて吸引成形加工をおこない、円柱中空形状の5本の耐熱性保護管を作製した。完成後、ノギス及びメジャーを使用して耐熱性保護管の内径及び外径、並びに軸方向の長さの測定をおこない、電子天秤を使用して重量の測定もおこなった。得られた測定値に基づいて耐熱性保護管の密度及び厚みを算出したところ、5本の平均の密度は705.4kg/m3、厚みは4.9mmであった。
(比較例1)
表1のような組成で混合させた材料を使用し、実施例1よりも吸引力を下げて吸引成形加工をおこない、円柱中空形状の5本の耐熱性保護管を作製した。完成後、ノギス及びメジャーを使用して耐熱性保護管の内径及び外径、並びに軸方向の長さの測定をおこない、電子天秤を使用して重量の測定もおこなった。得られた測定値に基づいて耐熱性保護管の密度及び厚みを算出したところ、5本の平均の密度は300.7kg/m3、厚みは4.6mmであった。
(耐熱性評価試験)
実施例1〜4及び比較例1の耐熱性保護管を、溶融金属用の測定プローブ(温度測定器と酸素濃度測定器を内蔵)の外周面に、図1のように装着させた。そして溶融金属中に浸漬し、溶融金属の温度及び酸素濃度の測定をおこなった。ここで、溶融金属に測定プローブを浸漬させ、浸漬させてから5秒後に耐熱性保護管の脱落が生じていないものについては、温度測定用プローブとして測定可能であり、良好と判断した。また同7秒後に耐熱性保護管の脱落が生じないものについては、酸素濃度測定用プローブとして測定可能であり、より良好と判断した。
良好 :浸漬開始5秒後において、測定可能な程度に耐熱性保護管が保持
より良好:浸漬開始7秒後において、測定可能な程度に耐熱性保護管が保持
(耐熱性評価試験結果)
実施例1〜5の全ての耐熱性保護管は、測定プローブを溶融金属中に浸漬させてから5秒後に脱落が生じておらず、良好と判断された。図2(a)〜(d)に示したように、耐熱性保護管は脱落を生じることなく測定プローブに残存していた。また実施例2〜5の全ての耐熱性保護管についても、溶融金属中に浸漬させてから7秒後において脱落が生じず、より良好であった。実施例1の耐熱性保護管については、3本のうち2本において、溶融金属中に浸漬させてから7秒後には脱落が見られた一方、比較例1の耐熱性保護管に関しては、6本のうち3本において、溶融金属中に浸漬させてから5秒後に脱落が生じた。例えば図2(e)の写真では、写真状に示された右半分の部位において耐熱性保護管が脱落し、紙管がむき出しになっている。また6本のうち3本において、溶融金属中に浸漬させてから7秒後に脱落が生じていた。
1 耐熱性保護管
2 紙管
3 筐体
4 紙キャップ
A 測定プローブ又はサンプラー



Claims (4)

  1. 溶融金属に浸漬して使用される測定プローブ又はサンプラーを保護する耐熱性保護管であって、
    アルカリ土類酸化物シリケート繊維を含み、密度が350kg/m 以上である筒状体からなり、
    前記筒状体が前記アルカリ土類酸化物シリケート繊維を10〜35重量%、シリカ微粒子及び/又は二酸化チタンを44〜81重量%含有することを特徴とする、
    耐熱性保護管。
  2. 前記筒状体がさらにシリカ微粒子及び/又は二酸化チタンを含む、請求項1に記載の耐熱性保護管。
  3. 前記シリカ微粒子を含有するコロイダルシリカ及び/又は二酸化チタンを前記筒状体に含浸して形成された、請求項2に記載の耐熱性保護管。
  4. 前記筒状体の平均厚みは3〜10mmである、請求項1〜の何れか1項に記載の耐熱性保護管。
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