JP6318513B2 - 代表色抽出装置、代表色抽出方法、プログラムおよび記録媒体 - Google Patents

代表色抽出装置、代表色抽出方法、プログラムおよび記録媒体 Download PDF

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Description

本発明は、代表色抽出装置、代表色抽出方法、プログラムおよび記録媒体に関する。
ダイレクトメール、商品カタログ、各種案内およびホームページなどのページデザインの色は、それを閲覧する人が抱く印象に対して大きな影響を与える。そこで、制作者が制作したページデザインの色が、第三者にどのような印象を与えるのかを把握するために、ページデザインの色彩印象評価技術が考えられている。また、膨大な画像の中から所望の画像を見つけ出す場合、画像の印象を表す色を検索キーとして利用する技術が考えられている。
これらの技術を実現するために、画像から視覚的な印象を表す色である代表色を高精度で抽出する技術が知られている。
特許文献1には、人間の色彩感覚に応じた、代表色として真に相応しい色を抽出する代表色抽出装置が開示されている。特許文献1に記載の代表色抽出装置は、カラー画像を構成する画素の色を表す色空間の各チャンネルについてヒストグラムを生成し、そのヒストグラムの極大区間に対して、人間の色彩感覚に応じた色の注目度を表すスコアを算出し、スコアが上位の区間から代表色を抽出するものである。
特許文献2には、人間の印象に残りやすい色をカラー画像の代表色とする代表色決定装置が開示されている。特許文献2に記載の代表色決定装置は、カラー画像を構成する画素を色空間上において互いに近い位置の画素が同じグループになるようにグループ分けし、各グループに属する色のうちいずれか1つの色を代表候補色とし、代表候補色のうち、色空間上において人間の印象に残りにくいグレーの位置から遠い位置に存在する代表候補色をカラー画像の代表色とするものである。
しかしながら、特許文献1に記載の代表色抽出装置では、色空間の各チャンネルを独立に扱っているため、画像内で全く使われていない色を代表色として抽出してしまう虞があるという問題がある。
特許文献2に記載の代表色決定装置では、均等色空間であるL色空間上でのユークリッド距離を色差として用いるCIE1976色差式で算出した値が、人間の視感評価と一致するとは限らないために、色空間上の位置が近い画素が同じグループになるようにグループ分けを行なっても、人間の視感覚に適した代表候補色が抽出されない虞があるという問題がある。
このように、従来の代表色抽出装置では、画像の代表色として相応しい色が抽出されない虞があるという問題がある。
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、画像から人間の色彩感覚により近い色を視覚的な印象を表す代表色として抽出することができる代表色抽出装置、代表色抽出方法、プログラムおよび記録媒体を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係る代表色抽出装置は、入力画像データを取得する画像データ取得部と、L色空間に変換した前記入力画像データに対してL色空間全体に均一に分布するように初期クラスタを設定し、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて、前記入力画像データを構成する画素をクラスタリングするクラスタリング部と、前記クラスタリング部によってクラスタリングされた複数のクラスタからそれぞれ1色を代表候補色として決定する代表候補色決定部と、前記代表候補色決定部によって決定したそれぞれの代表候補色を用いて前記入力画像データを構成する画素に対して減色処理を行い減色画像データを生成する減色処理部と、前記入力画像データの各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いを表す誘目度を算出し、前記入力画像データの各画素の値を当該誘目度に置き換えた誘目度マップを生成する誘目度マップ生成部と、前記減色処理部で生成した前記減色画像データと、前記誘目度マップ生成部で生成した前記誘目度マップと、を用いて代表色らしさを表す代表色スコアを算出する代表色スコア算出部と、前記代表色スコア算出部で算出した前記代表色スコアに基づいて、前記入力画像データの代表色を決定する代表色決定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、画像から人間の色彩感覚により近い色を視覚的な印象を表す代表色として抽出することができる、という有利な効果を奏する。
図1は、本実施の形態に係る代表色抽出装置のハードウエアの構成例を示す図である。 図2は、本実施の形態に係る代表色抽出装置の機能的構成の一例を示す図である。 図3は、入力画像データを模式的に示した図である。 図4は、入力画像データに対してクラスタリングした後のデータを模式的に示した図である。 図5は、決定した代表候補色を模式的に示した図である。 図6は、代表候補色を用いて減色処理をした後の減色画像データを模式的に示した図である。 図7は、入力画像データの各画素を誘目度に置き換えた誘目度マップを模式的に示した図である。 図8は、減色画像データと誘目度マップから代表色らしさを表す代表色スコアを算出した一例を示す図である。 図9は、決定した入力画像データの代表色を模式的に示した図である。 図10は、クラスタリング処理の初期クラスタについて説明する図である。 図11は、クラスタリング処理されたクラスタについて説明する図である。 図12は、クラスタリング処理されたクラスタについて説明する図である。 図13は、本実施の形態に係る代表色抽出装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。
以下、添付図面を参照しながら、本発明に係る代表色抽出装置、代表色抽出方法、プログラムおよび記録媒体の一実施形態を詳細に説明する。
本実施の形態の代表色抽出装置は、画像から視覚的な印象を表す色を代表色として抽出する処理において、入力画像データの色空間を、L色空間に変換した後に、入力画像データに対してL色空間全体に均一に分布するように初期クラスタを設定する。そして、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて、入力画像データを構成する画素をクラスタリングする。そして、それぞれのクラスタから代表候補色を決定する。次に、入力画像データを代表候補色で減色処理した減色画像データと、入力画像データの各画素の値を、入力画像の各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いを表す誘目度に置き換えることにより生成した誘目度マップと、を用いて代表色らしさを表す代表色スコアを算出する。そして、代表色スコア算出部で算出した代表色スコアに基づいて、入力画像データの代表色を決定する。そのため、代表色抽出装置は、画像から人間の色彩感覚により近い色を視覚的な印象を表す代表色として抽出することができる。
図1は、本実施の形態に係る代表色抽出装置のハードウエアの構成例を示す図である。本実施の形態の代表色抽出装置100は、図1に示すように、CPU101と、RAM102と、ROM103と、記録媒体I/F104と、通信装置105と、入力装置106と、描画制御部107と、HDD108と、バスライン120とを備えている。
CPU(Central Processing Unit)101は、代表色抽出装置100全体の動作を制御する。CPU101は、例えば、OS(Operating System)やプログラム111をHDD(Hard Disk Drive)108から読み出して実行することで種々の機能を提供する。また、CPU101は、代表色抽出装置100用プログラムを、例えばHDD108から読み出してRAM102を作業メモリにして実行して代表色抽出処理を行う。
RAM(Random Access Memory)102は、CPU101がプログラム111を実行する際に必要なデータを一時保管する作業メモリ(主記憶メモリ)として使用される。
ROM(Read Only Memory)103は、BIOS(Basic Input Output System)やOSを起動するためのプログラムおよび静的なデータを記憶する。
記録媒体I/F104は、記録媒体110と通信するためのインターフェースである。記録媒体I/F104は、記録媒体110に記憶されたデータを読み込み、HDD108に記憶させる。また、記録媒体I/F104は、HDD108に記憶されたデータを記録媒体110に書き込むことができる。
記録媒体110は、CPU101の制御の下でデータの読み出しまたは書き込みを行うメモリカード(Memory Card)などの不揮発性メモリである。例えば、フレキシブルディスク(FD)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、フラッシュメモリ、SDカード、CD(Compact Disk)、及びDVD(Digital Versatile Disk)などが含まれる。記録媒体110は、代表色抽出装置100に対して着脱自在な構成となっている。
通信装置105は、インターネットなどのネットワークに接続するためのNIC(Network Interface Card)であり、例えば、イーサネット(登録商標)カードなどである。
入力装置106は、キーボード、マウス、トラックボールなど、ユーザの様々な操作指示を受け付けるユーザインターフェイスである。例えば、タッチパネルや音声入力装置を入力装置106とすることもできる。入力装置106は、代表色抽出装置100へのユーザの様々な操作指示を受け付ける。
描画制御部107は、CPU101がプログラム111を実行してグラフィックメモリに書き込んだ描画コマンドを解釈して、画面を生成しディスプレイ109に表示する。ディスプレイ109は、例えば、液晶や有機ELなどのFPD(Flat Panel Display)である。
HDD108は、SSD等の不揮発メモリでもよく、OS、プログラム、画像データなどの各種のデータが記憶されている。プログラム111は、記録媒体110に記憶された状態、またはサーバ(図1では図示せず)からダウンロードされる態様で配布されるようにしてもよい。
バスライン120は、上記の各構成要素を図1に示されているように電気的に接続する。バスライン120は、例えば、アドレスバスやデータバス等である。
また、上記の代表色抽出装置100用プログラムは、インストール可能な形式、または実行可能な形式のファイルで、上記記録媒体110等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体110に記録して流通させるようにしてもよい。
図2は、本実施の形態に係る代表色抽出装置の機能的構成の一例を示す図である。本実施の形態の代表色抽出装置100は、図2に示すように、画像データ取得部201と、クラスタリング部202と、代表候補色決定部203と、減色処理部204と、誘目度マップ生成部205と、代表色スコア算出部206と、代表色決定部207とを備えている。なお、本実施の形態の決定部は、減色処理部204と、誘目度マップ生成部205と、代表色スコア算出部206と、代表色決定部207とを含んでいる。
画像データ取得部201は、入力装置106によって指定された代表色を抽出する入力画像データを取得する。図3は、入力画像データを模式的に示した図である。画像データ取得部201は、例えば図3に示すような、入力画像データ311を取得する。そして、画像データ取得部201は、取得した入力画像データ311をクラスタリング部202と、誘目度マップ生成部205に受け渡す。
クラスタリング部202は、L色空間に変換した入力画像データ311に対してL色空間全体に均一に分布するように初期クラスタを設定し、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて、入力画像データ311を構成する画素をクラスタリングする。図4は、入力画像データに対してクラスタリング処理した後のデータを模式的に示した図である。図4に示す例では、L色空間に変換した入力画像データ311の各画素と、クラスタをa平面上に投影したものである。クラスタリング部202は、画像データ取得部201で取得した、入力画像データ311を構成する各画素を、CIELの非等色差性を補正した色差式を用いて、例えば図4に示すように、クラスタリング(以下、クラスタリング処理ともいう。)を行なう。
図4の例では、画素301〜307がクラスタcl21〜cl24の4つのクラスタに分けられている。つまり、図4の例では、画素301、302が、クラスタcl21にクラスタリングされ、画素303、304が、クラスタcl22にクラスタリングされ、画素305、306がクラスタcl23にクラスタリングされ、画素307がクラスタcl24にクラスタリングされている例を表している。ただし、クラスタリング処理において用いられる色空間は、上述のL色空間に限定されず、他の色空間(例えば、HSV、Lなど)を用いることができる。なお、クラスタリング処理の詳細については後述する。
代表候補色決定部203は、クラスタリング部202でクラスタリングがなされた複数のクラスタからそれぞれ1色を代表候補色として決定する。代表候補色の決定条件としては、例えば、以下に示す条件(1)、(2)の何れかを満たす色を代表候補色とすることができる。
(1)各クラスタに属する画素の重心の位置が示す色を代表候補色とする。
(2)各クラスタ内での出現頻度が最も高い色を代表候補色とする。
また、代表候補色の決定条件として、上記の条件以外を任意に採用することができる。図5は、決定した代表候補色を模式的に示した図である。代表候補色決定部203は、クラスタリング部202でクラスタリングがなされた各クラスタから、例えば図5に示すように、代表候補色を決定する。図5に示す例では、図4に示した、クラスタcl21から画素301の色が代表候補色と決定され、クラスタcl22から画素303の色が代表候補色と決定され、クラスタcl23から画素306の色が代表候補色と決定され、クラスタcl24から画素307の色が代表候補色と決定された例を表している。代表候補色決定部203は、決定した代表候補色を減色処理部204に受け渡す。
減色処理部204は、代表候補色決定部203で決定したそれぞれの代表候補色を用いて入力画像データ311を構成する画素に対して減色処理を行い減色画像データ312を生成する。減色処理部204は、入力画像データ311の各画素を、該当する画素が属するクラスタの代表候補色で置換して減色処理を行って減色画像データ312を生成する。図6は、代表候補色を用いて減色処理をした後の減色画像データを模式的に示した図である。減色処理部204は、代表候補色決定部203で決定した、図5に示す、画素301、303、306、307の色である代表候補色を用いて入力画像データ311に減色処理を行い、図6に示すような、画素301、303、306、307の色である代表候補色による減色画像データ312を生成する。減色処理部204は、生成した減色画像データ312を代表色スコア算出部206に受け渡す。
誘目度マップ生成部205は、入力画像データ311を用いて、入力画像データ311の各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いを表す誘目度を算出し、入力画像データ311の各画素の値を当該誘目度に置き換えた誘目度マップ313を生成する。ここで、「誘目度」とは、入力画像の各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いのことをいう。例えば、0〜1の実数、0〜255の整数などによって表され、値が大きいほど誘目度が高いことを表す。また「誘目度マップ」とは、入力画像データ311の各画素の値を誘目度に置き換えたものである。
図7は、入力画像データの各画素の値を誘目度に置き換えた誘目度マップを模式的に示した図である。誘目度マップ生成部205は、図3に示す、入力画像データ311から各画素の誘目度を算出し、入力画像データ311の各画素の値を誘目度に置き換えた、図7に示す、誘目度マップ313を生成する。図7の例では、誘目度マップ313では、明るい領域(画素値が大きい)401ほど誘目度が高いことを表し、暗い領域(画素値が小さい)402ほど誘目度が低いことを表している。誘目度マップ生成部205は、生成した誘目度マップ313を代表色スコア算出部206に受け渡す。
誘目度マップ生成部205が用いる誘目度マップ313の生成方法は、入力画像データ311に含まれる色度、輝度、コントラスト、方位のうち、少なくとも何れか一つを解析して算出することで生成する方法であれば特に限定されず、任意の方法を用いることができる。これにより、被験者を必要とすることなく、入力画像データ311に含まれる色度、輝度、コントラスト、方位のうち、少なくとも何れか一つを解析するだけで入力画像データ311の誘目度を算出して生成することができる。
本実施の形態において適用される誘目度マップ313として、例えば、参考文献1[L.Itti,C.Koch,and E.Niebur,“A Model of Saliency−Based Visual Attention for Rapid Scene Analysis”,Proc.of IEEE Transactions of Pattern Analysis and Machine Intelligence,Vol.20,No.11,pp.1254−1259(Nov.1998).]で開示されている顕著性マップ(Saliency Map)を挙げることができる。顕著性マップの詳細については、上記参考文献1に記載されているが、顕著性マップは、画像に対する注意の向けられやすさ(顕著性)の分布を算出する手法であり、画像データに対して色度、輝度、方位、コントラスト等の視覚属性を解析して視覚属性ごとに特徴マップを生成する。次いで、視覚属性ごとに生成した特徴マップを線形和し、顕著性マップを算出する。
代表色スコア算出部206は、減色処理部204で減色処理して生成した減色画像データ312と、誘目度マップ生成部205で生成した誘目度マップ313と、を用いて代表色らしさを表す代表色スコアを算出する。図8は、減色画像データと誘目度マップから代表色らしさを表す代表色スコアを算出した一例を示す図である。代表色スコア算出部206は、減色処理部204で生成した、図6に示す、代表候補色による減色画像データ312と、誘目度マップ生成部205が生成した、図7に示す、誘目度マップ313を取得し、取得した両データを用いて、図8に示すような、代表色らしさを表す代表色スコアを算出する。図8の例では、画素301の色のスコアが一番高いことを示す例を表している。代表色スコア算出部206は、算出した代表色スコアを代表色決定部207に受け渡す。
ここで、代表色スコアとは、人間の視覚特性を考慮して、人間の色彩感覚により近い代表色を抽出するために付ける点数を表す。このため、入力画像を観たときに、代表色として人間が認識するであろう色ほど、代表色スコアは高くなる。代表色スコアを算出する方法は、代表候補色の出現頻度と、誘目度と、に応じて算出する方法であれば特に限定されるものではなく任意の方法を用いることができる。
代表色スコアを算出する方法として、例えば、以下に示す方法(1)、(2)の何れかを用いることができる。
(1)誘目度マップ313の該当する画素がもつ誘目度を、減色画像データ312の該当する画素の色(代表候補色)ごとに足し合わせる。
(2)誘目度マップ313に閾値処理を行って誘目度マップ313を2値化し、2値化後の誘目度マップ313の該当する画素がもつ誘目度を、減色画像データ312の該当する画素の色(代表候補色)ごとに足し合わせる。
このようにして算出した代表色スコアは、その算出過程において、CIELの非等色差性を補正した色差式を用いたクラスタリングによって絞り込まれた代表候補色の出現頻度と、人の注意の向けられやすさの度合を表す誘目度とを用いているため、人間の視覚特性を考慮したものとなる。
代表色決定部207は、代表色スコア算出部206で算出した代表色スコアを用いて入力画像データ311の代表色を決定する。図9は、決定した入力画像データの代表色を模式的に示した図である。代表色決定部207は、代表色スコア算出部206で算出した、図8に示す、代表色スコアを取得し、代表色スコアを用いて、図9に示すように、入力画像データ311の代表色を決定する。図9に示す例では、代表色スコアが一番高い代表候補色である画素301の色を代表色と決定した例を表している。
代表色決定部207は、例えば、代表色スコアが最も高い代表候補色1色を代表色として決定するようにしてもよいし、代表色スコアが上位N番目までの代表候補色を代表色として決定するようにしてもよい。また、代表色決定部207は、例えば、代表色の色相値、明度値、彩度値の何れか1つを代表色として決定するようにしてもよいし、代表色の色値(例えば、L値、RGB値、HSV値など)と代表色スコアとを関連付けたデータを代表色として決定するようにしてもよい。上述のようにして決定される入力画像データ311の代表色は、画像の色彩印象評価や画像データベースの検索キーとして利用する際に適した色数やデータ形式で決定される。
次に、クラスタリング部202でのクラスタリング処理の詳細について説明する。本実施の形態では、画素のクラスタリング処理には、例えば、K−meansアルゴリズムを用いることができる。また、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式として、例えば、CIE1994色差式を用いることができる。K−meansアルゴリズムでは、ユーザが予め定めたK個のクラスタ数と、そのK個のクラスタ中心をランダムに決め、サンプル点とK個のクラスタ中心との距離を計算し、最も近いクラスタにサンプル点を分類することで、クラスタリング処理を行なう。そして、クラスタリング処理時に、同一クラスタに該当するサンプル点の重心を計算してクラスタ中心の更新を繰り返し、クラスタ中心の更新が収束したら処理を終了する。
また、クラスタリング処理時に、CIELの非等色差性を補正した色差式を用いてクラスタ同士の統合を行う。処理手順として、代表クラスタごとに色差を算出していく。このとき、求めた色差が予め設定した閾値内であればクラスタの統合を行う。その際に比較したクラスタの片方は消滅させてしまうため、消滅するクラスタに属する領域を、生存するクラスタに属させる。なお、閾値は任意に設定することができる。
また、本実施の形態で用いられるクラスタリング手法として、K−means法に限ることはなく、例えば、K−Nearest Neighbor法、ISODATA法など任意のクラスタリング手法を用いることができる。任意のクラスタリング手法のなかでも、非階層型クラスタリング手法が好ましい。
本実施の形態では、L色空間に変換した入力画像データ311に対してL色空間全体に均一に分布するように、初期クラスタ(初期クラスタの数と、クラスタ中心の初期位置)を設定する。なお、本実施の形態において、初期位置は、クラスタ中心位置のことを表す。これが、本実施の形態の第1の特徴である。これにより、クラスタリング処理は、再現性がある自動処理を行わせることができる。なお、初期クラスタの分布方法は、L色空間全体に均一に分布させることができれば特に限定されないが、例えば、L色空間上において、等間隔の格子状に初期クラスタを均一に分布させて設定することが好ましい。
図10は、クラスタリング処理の初期クラスタについて説明する図である。本実施の形態では、Lの3次元空間上においてクラスタリングがなされるが、図10に示す例では、a平面の2次元空間を用いて説明する。なお、色相と彩度を示す色度をa、bで表わしている。図10に示す例では、L値(色の明度)は、50と設定した例を表している。図10に示す例では、L色空間に変換した入力画像データ311の各画素と、初期クラスタをa平面上に投影したものである。入力画像データ311を構成する画素pxは、色相と彩度との値に応じたa平面上の位置に投影されている。図10に示すように、初期クラスタclの数と中心位置は、L色空間全体に均等に分布するように設定される。図10に示す例では、a平面上において、初期クラスタclを等間隔の格子状に均一に配置した例を表している。
次に、L色空間上において、等間隔の格子状に初期クラスタを均一に分布させて設定した後、入力画像データ311の各画素と距離が最も小さくなるクラスタ中心を求め、そのクラスタを該当画素のクラスタに設定する。本実施の形態では、K−meansアルゴリズムにおけるデータ間距離を、ユークリッド距離ではなく、CIELの非等色差性を補正した色差式を用いることで、人間の色彩感覚に近いクラスタリング処理を行う。これが、本実施の形態の第2の特徴である。
図11および図12は、クラスタリング処理されたクラスタについて説明する図である。図11および図12に示す例では、a平面の2次元空間を用いて説明する。なお、色相と彩度を示す色度をa、bで表わしている。図11に示す例では、L値(色の明度)は、50と設定した例を表している。また、統合閾値は、0.0と設定した例を表している。図11に示す例では、画素pxがCIE1994色差式を用いたK−meansアルゴリズムによりクラスタリングされた例を表している。図11の例では、統合閾値を0.0に設定することで、クラスタcl01〜cl10の10のクラスタに分けられている。楕円で示されている10のクラスタcl01〜cl10の中に属する画素の数はクラスタごとに異なっている。また、各クラスタの楕円の大きさはクラスタごとに異なっている。これは、MacAdamの楕円に代表されるように、色差の識別を表す楕円の大きさが色によって異なることを表している。例えば、クラスタcl01の楕円に対して、クラスタcl04やcl05の楕円が大きいのは、彩度の高い色では色の違いに対する感度が低く、色の違いを識別しにくくなるという人間の視感覚と整合している。
図12に示す例では、L値(色の明度)は、50と設定した例を表している。また、統合閾値は、7.5と設定した例を表している。図12に示す例では、統合閾値を7.5に設定することで、クラスタcl11〜cl15の5クラスタにクラスタリングされた例を示している。図12では、図11と比較して、統合閾値の値を高く設定することにより、色味が似たクラスタが統合され、クラスタ数が減少している。
次に、各画素のクラスタ設定が完了した後、クラスタに該当する画素が一つもないクラスタを削除する。これは、初期クラスタをL色空間全体に均一に分布するように配置しているため、入力画像データ311に含まれていない領域に位置する不要なクラスタを削除し、計算コストを軽減させるためである。
次に、不要なクラスタを削除した後、残っているクラスタに該当する画素の重心を算出し、算出したL値を新たなクラスタの中心位置として更新する。
次に、複数のクラスタの中心位置を更新した後、複数のクラスタの中から任意の2つのクラスタ間の色差が最小となるクラスタを求め、その任意の2つのクラスタ間の色差が予め設定した統合閾値以下の場合、2つのクラスタを1つに統合し、統合したクラスタの中心位置をさらに更新する。これにより、統合閾値以下の色差の色(色味が似た色)を代表色として抽出することを防止することができる。また、この統合閾値は、代表色として抽出する色(複数)が、色味がどの程度似ている色まで許容するのかによって決定される。すなわち、色味が似た色を抽出したくない場合には、統合閾値の値を高く設定し、色味が似た色も抽出したい場合には、統合閾値の値を低く設定すればよい。統合閾値の設定は任意に設定することができる。
次に、更新されたクラスタ数と更新前のクラスタ数が等しいかどうかを判定して、クラスタ数が等しくない場合には、クラスタ中心位置の更新処理を繰り返す。また、更新されたクラスタ数と更新前のクラスタ数が等しい場合には、更新されたクラスタ中心位置と、更新前のクラスタ中心位置との色差を算出し、設定した収束閾値以下であるかどうかを判定する。全クラスタの更新前と更新後の色差が収束閾値以下であれば、クラスタの更新が収束したと判定して処理を終了する。収束閾値以下でないクラスタが1つでもある場合には、クラスタ中心位置の更新処理を繰り返す。なお、収束閾値は、任意に設定することができる。
本実施の形態では、色差式として、明度、彩度、色相に関する係数を任意に設定可能な色差式が用いられる。このような、係数が任意設定可能な色差式としては、CMC(l:c)色差式、CIE1994色差式、CIE2000色差式、BFD(l:c)色差式、MLAB色差式、SVF色差式またはNC−IIICの何れかを用いることができる。これらのなかでも、好ましくは以下に示す、[a]CMC(l:c)色差式、[b]CIE1994色差式、および[c]CIE2000色差式などを挙げることができる。
[a]CMC(l:c)色差式
この色差式は、上述のCIEが1976年に推奨したL表色系のスケールと人間の色感とが異なることに鑑みて設定された色差式である。すなわち、CIEL色差式で求められた色差と、実際の人間の視感判定とは必ずしも一致しないことから、より人間の色感に一致させるために、明度、彩度につき補正のための係数を与えた色差式である。このCMC(l:c)色差式は、下記式(1)で表される。
ΔE=[(ΔL/l・S+(ΔC/c・S+(ΔH/S1/2 ・・・(1)
ここで、
=0.040975L /(1+0.01765L
ただし、L <16のとき、S=0.511
=0.0638C /(1+0.00131C )+0.638
=S(fT+1−f)
f=[(C /(C +1900]1/2
164°≦h<345°のとき、T=0.56+|0.2cos(h+168°)|
345°≦h<164°のとき、T=0.36+|0.4cos(h+35°)|
ただし、
:基準データのメトリック明度指数(L表色系における明度指数)
:基準データのメトリック彩度
h:基準データのメトリック色差
ΔL、ΔC、ΔH:L表色系における基準色とデータとの色差値
l:定数(明度係数)
c:定数(彩度係数)
上記(1)式において、明度係数l及び彩度係数cは、任意に設定することができる。なお、色相に関する係数hについては、h=1に固定されているため、上記式(1)には表れていない。
[b]CIE1994色差式
この色差式は、CIEのL表色系による色差値であるΔL、ΔC、ΔHに対し、重価係数及びパラメトリック係数と呼ばれる定数を掛け合わせることによって、CIEL色差式におけるΔE abに対し、色味に応じた重み付けを可能とした色差式である。このCIE1994色差式も、CIEL色差式で求められた色差と、実際の人間の視感判定との乖離を可及的に一致させるべく設定された色差式であって、下記式(2)で表される
ΔE 94=[(ΔL/K・S+(ΔC/K・S+(ΔH/K・S1/2 ・・・(2)
ただし、
ΔL、ΔC、ΔH:L表色系における基準色とデータとの色差値
、K、K:パラメトリック係数
(K=明度係数、K=彩度係数、K=色相係数)
、S、S:重価係数
ここで、
=1
=1+0.0045C
=1+0.0015C
上記(2)式において、明度係数K、彩度係数K及び色相係数Kは、色差判定の目的に応じて任意に設定することができる定数である。なお、重価係数S、S、Sは、明度を基準としてどの程度許容範囲を拡張するかについて定義された値であって、固定値として扱われる。
本実施の形態では、図11および図12に示したクラスタリング処理は、データ間距離の計算にCIE1994色差式を用いている。本実施の形態では、CIE1994色差式を用いて算出する時のパラメトリック係数(K、K、K)、重価係数(S、S、S)は、実験により得られた任意の値を設定して行っているため、入力画像データ311から人間の色彩感覚により近い色を視覚的な印象を表す代表色として抽出することができる。
[c]CIE2000色差式
この色差式は、CIEのL表色系において微小な色差の場合での色差値と視感評価との相関性について、上記式(2)に示すCIE1994色差式にさらに改良を加え、より完成された色差式として開発されたものである。CIE2000色差式も、同様にL表色系の色差値ΔL、ΔC、ΔHに対し、重価係数及びパラメトリック係数を掛け合わせるが、特に低彩度領域のa軸の目盛補正を行うのが特徴である。このCIE2000色差式は、下記式(3)で表される。
ΔE 00=[(ΔL/K・S+(ΔC ab/K・S+(ΔH ab/K・S+(RT(ΔC ab/K・S)・(ΔH ab/K・S)]1/2 ・・・(3)
ただし、
RT:ローテーション関数
ΔL、ΔC、ΔH:L表色系における基準色とデータとの色差値
、K、K:パラメトリック係数
(K=明度係数、K=彩度係数、K=色相係数)
、S、S:重価係数
上記式(3)において、明度係数K、彩度係数K及び色相係数Kは、色差判定の目的に応じて任意に設定することができる定数である。なお、上記重価係数S、S、Sは、下記式(4)での算出が定義されている。
=1+0.015(L−50)/(20+(L−50)1/2
=1+0.045C ab
=1+0.015C ab ・・・(4)
さらに、上記式(3)において、ローテーション関数RTは、下記式(5)での算出が定義されている。
RT=−sin(2Δθ)RC
Δθ=30exp{−[hab−275]/25}
RC=2[(C ab/(C ab+251/2 ・・・(5)
以上のCMC(l:c)色差式、CIE1994色差式、及びCIE2000色差式は、いずれも基本は楕円式である。そして、上記(1)〜(3)式からも明らかな通り、明度係数(l又はK)、彩度係数(c又はK)、色相係数(K)は、いずれも各式の項目の分母に掛かる係数であるので、これら係数が大きくなる程その色成分における色差は小さく扱われ、色差評価における許容範囲(色差判定において合格と判定される範囲)が広がることになる。
このように、本実施の形態では、K−meansアルゴリズムにおける距離を、ユークリッド距離ではなく、CIELの非等色差性を補正した色差式を用いることで、より人間の視感覚に近いクラスタリング処理を行うことができる。
また、上述したCIELの非等色差性を補正した色差式として、例えば、以下に示す色差式(1)〜(7)を参照することができる。
(1)CMC(l:c)色差式[例えば、参考文献2参照、Clarke,F.J.J.et al.(1984):Modification to the JPC79 Color−difference formula,J.Soc.Dyers Colourists,100,128.]
(2)BFD(l:c)色差式[例えば、参考文献3参照、Luo,M.R.and Rigg,B.(1987):BFD(l:c) colour−difference formula.Part 1,J.Soc.Dyers Colourists,103,86.]
(3)MLAB色差式[例えば、参考文献4参照、小松原仁(1983):物体色の色差評価(II),色彩研究,30(1),8.]
(4)CIE1994色差式[例えば、参考文献5、CIE(1995):Industrial Colour−Dierence Evaluation,CIE Technical Report,116.参照]
(5)SVF色差式[例えば、参考文献6参照、Seim,T.and Valberg,A.(1986):Toward a uniform color space:A better formula to describe the Munsell and OSA color scales,Color Res.Appl.11,11.]
(6)NC−IIIC[例えば、参考文献7参照、Ikeda,K.and Obara,K.(1991):Improvement of Uniformity in Colour Space in Terms of Colour Specification and Colour Difference Evaluation,CIE Proceedings 22nd,1]
(7)CIE2000色差式[例えば、参考文献8参照、G.Sharma、W.Wu、E.N.Dalal(2005):‘The CIEDE2000 Color−Difference Formula:Implementation Notes、Supplementary Test Data、and Mathematical Observations’、Color Research and Application、vol.30、No.1]
本実施の形態において、上記のCIELの非等色差性を補正した色差式の何れかを用いることができる。また、上記の色差式を任意に組み合わせて用い、得られた結果の平均を算出して代表色を決定するようにしてもよい。なお、上記の色差式は、本実施の形態の代表色抽出装置100を適用する機器に応じて任意に選定することができる。
従来のK−meansアルゴリズムは、クラスタリング処理前にクラスタ数の設定を行なう必要があったので、自動処理が困難であった。また、クラスタ中心の初期位置をランダムに決定しているため、再現性がないという問題があった。これに対して、本実施の形態によれば、L色空間に変換した入力画像データ311に対してL色空間全体に均一に分布するように予め初期クラスタ(初期クラスタの数と、クラスタ中心の初期位置)を設定するため、再現性があるクラスタリングの自動処理を行わせることができる。
また、従来のK−meansアルゴリズムでは、ユークリッド距離を算出して最も近いクラスタに分類していた。しかし、L色空間上でのユークリッド距離を色差として用いるCIE1976色差式は、必ずしも人間の視感評価と一致するとは限らないため、人間の視感覚に近い代表候補色が抽出されないという問題があった。これに対して、本実施の形態によれば、CIELの非等色差性を補正した色差式を用いることで、人間の色彩感覚に適したクラスタリング処理を行うことができる。
本実施の形態の代表色抽出装置100は、L色空間全体に均一に分布するように、初期クラスタ(初期クラスタの数と、クラスタ中心の初期位置)を設定する。好ましくは、L色空間上において、等間隔の格子状に初期クラスタを均一に分布させるように設定する。代表色抽出装置100は、入力画像データ311の各画素と距離が最も小さくなるクラスタ中心を求め、そのクラスタを該当画素のクラスタに設定する。代表色抽出装置100は、L色空間全体に分布するように設定した初期クラスタと、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて、入力画像データ311を構成する画素をクラスタリングする。代表色抽出装置100は、それぞれのクラスタから代表候補色を決定し、入力画像データ311を代表候補色で減色処理した減色画像データ312と、入力画像データ311の各画素の値を、入力画像データ311の各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いを表す誘目度に置き換えることにより生成した誘目度マップ313と、を用いて代表色を決定する。これにより、代表色抽出装置100は、画像から人間の色彩感覚により近い色を視覚的な印象を表す代表色として抽出することができる。
代表色抽出装置100は、L色空間に等間隔の格子状に初期クラスタを均一に分布させるように初期クラスタ(初期クラスタの数と、クラスタ中心の初期位置)を設定する。そのため、代表色抽出装置100は、再現性があるクラスタリングの自動処理を行わせることができる。
また、代表色抽出装置100は、データ間距離のCIELの非等色差性を補正した色差式を用いることで、人間の色彩感覚に適したクラスタリング処理を行うことができる。
次に、図13を参照して、本実施の形態に係る代表色抽出装置100における制御動作を説明する。図13は、本実施の形態に係る代表色抽出装置の制御動作の一例を示すフローチャートである。
代表色抽出装置100は、入力画像データ311の色空間を、L色空間に変換する(ステップS11)。
次に、代表色抽出装置100は、L色空間全体に均一に分布するように、初期クラスタ(初期クラスタの数と、クラスタ中心の初期位置)を設定する(ステップS12)。
次に、代表色抽出装置100は、L色空間上において、等間隔の格子状に初期クラスタを均一に分布させた後、入力画像データ311の各画素と距離が最も小さくなるクラスタ中心を求め、そのクラスタを該当画素のクラスタに設定する(ステップS13)。つまり、入力画像データ311の各画素において色差が最小となるクラスタを求め、そのクラスタを該当画素のクラスタに設定する。
次に、代表色抽出装置100は、各画素のクラスタ設定が完了した後、クラスタに該当する画素が一つもないクラスタを削除する(ステップS14)。
次に、代表色抽出装置100は、不要なクラスタを削除した後、残っている各クラスタに該当する画素の重心を算出し、算出したL値を新たなクラスタの中心位置として更新する(ステップS15)。
次に、代表色抽出装置100は、各クラスタにおいて色差が最小となるクラスタを求め、そのクラスタ間の色差が統合閾値以下の場合、2つのクラスタを1つに統合し、統合したクラスタの中心位置をさらに更新する(ステップS16)。
次に、代表色抽出装置100は、更新されたクラスタ数と更新前のクラスタ数が等しいか否かを判定する(ステップS17)。クラスタ数が等しくない場合(ステップS17:No)、代表色抽出装置100は、ステップS16に戻り、クラスタ中心位置の更新処理を繰り返す。クラスタ数が等しい場合(ステップS17:Yes)、代表色抽出装置100は、更新されたクラスタ中心位置と、更新前のクラスタ中心位置との色差を算出し、設定した収束閾値以下であるか否かを判定する(ステップS18)。
色差が収束閾値以下でない場合(ステップS18:No)、代表色抽出装置100は、ステップS16に戻り、クラスタ中心位置の更新処理を繰り返す。色差が収束閾値以下である場合(ステップS18:Yes)、代表色抽出装置100は、クラスタリング部202でクラスタリングが行われた各クラスタから1色を代表候補色として決定する(ステップS19)。
次に、代表色抽出装置100は、代表候補色決定部203で決定した代表候補色を用いて入力画像データ311に減色処理を行い(ステップS20)減色画像データ312を生成する。
次に、代表色抽出装置100は、入力画像データ311を用いて、誘目度を算出し、誘目度マップ313を生成する(ステップS21)。
次に、代表色抽出装置100は、減色画像データ312と、誘目度マップ313と、を用いて代表色スコアを算出する(ステップS22)。
次に、代表色抽出装置100は、代表色スコアを用いて入力画像データ311の代表色を決定して(ステップS23)処理を終了する。
このように、上述した処理動作を、本実施の形態の代表色抽出装置100に実行させる。これにより、本実施の形態の代表色抽出装置100は、L色空間全体に均一に分布するように、初期クラスタ(初期クラスタの数と、クラスタ中心の初期位置)を設定する。代表色抽出装置100は、入力画像データ311の各画素と距離が最も小さくなるクラスタ中心を求め、そのクラスタを該当画素のクラスタに設定する。代表色抽出装置100は、L色空間全体に均一に分布するように設定した初期クラスタと、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて入力画像データ311を構成する画素をクラスタリングする。代表色抽出装置100は、それぞれのクラスタから代表候補色を決定し、入力画像データ311を代表候補色で減色処理した減色画像データ312と、入力画像データ311から生成した誘目度マップ313と、を用いて代表色スコアを算出して入力画像データ311の代表色を決定する。そのため、本実施の形態の代表色抽出装置100は、画像から人間の色彩感覚により近い色を視覚的な印象を表す代表色として抽出することができる。
また、本実施の形態の代表色抽出装置100は、L色空間に等間隔の格子状に初期クラスタを均一に分布させるように初期クラスタ(初期クラスタの数と、クラスタ中心の初期位置)を設定する。そのため、再現性があるクラスタリングの自動処理を行わせることができる。
また、本実施の形態の代表色抽出装置100は、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いることで、人間の色彩感覚に適したクラスタリング処理を行うことができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、上述の各実施の形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。本発明は、上述の各実施の形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上述の各実施の形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施の形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。また、以上の各実施の形態および変形例は任意に組み合わせることも可能である。
なお、上述の各実施の形態の代表色抽出装置100で実行される制御プログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
さらに、上述の各実施の形態の代表色抽出装置100で実行される制御プログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、上述の各実施の形態の代表色抽出装置100で実行される制御プログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
100 代表色抽出装置
101 CPU
102 RAM
103 ROM
104 記録媒体I/F
105 通信装置
106 入力装置
107 描画制御部
108 HDD
109 ディスプレイ
110 記録媒体
111 プログラム
120 バスライン
201 画像データ取得部
202 クラスタリング部
203 代表候補色決定部
204 減色処理部
205 誘目度マップ生成部
206 代表色スコア算出部
207 代表色決定部
301〜307 画素
311 入力画像データ
312 減色画像データ
313 誘目度マップ
401 明るい領域(画素値が大きい)
402 暗い領域(画素値が小さい)
特許第4895878号公報 特許第5149858号公報

Claims (8)

  1. 入力画像データを取得する画像データ取得部と、
    色空間に変換した前記入力画像データに対してL色空間全体に均一に分布するように初期クラスタを設定し、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて、前記入力画像データを構成する画素をクラスタリングするクラスタリング部と、
    前記クラスタリング部によってクラスタリングされた複数のクラスタからそれぞれ1色を代表候補色として決定する代表候補色決定部と、
    前記代表候補色決定部によって決定したそれぞれの代表候補色を用いて前記入力画像データを構成する画素に対して減色処理を行い減色画像データを生成する減色処理部と、
    前記入力画像データの各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いを表す誘目度を算出し、前記入力画像データの各画素の値を当該誘目度に置き換えた誘目度マップを生成する誘目度マップ生成部と、
    前記減色処理部で生成した前記減色画像データと、前記誘目度マップ生成部で生成した前記誘目度マップと、を用いて代表色らしさを表す代表色スコアを算出する代表色スコア算出部と、
    前記代表色スコア算出部で算出した前記代表色スコアに基づいて、前記入力画像データの代表色を決定する代表色決定部と、
    を備えることを特徴とする代表色抽出装置。
  2. 前記CIELの非等色差性を補正した色差式は、CMC(l:c)色差式、BFD(l:c)色差式、MLAB色差式、CIE1994色差式、SVF色差式、NC−IIICまたはCIE2000色差式の何れかである、
    ことを特徴とする請求項1に記載の代表色抽出装置。
  3. 前記クラスタリング部は、前記クラスタに該当する画素が一つもないクラスタを削除する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の代表色抽出装置。
  4. 前記クラスタリング部は、前記複数のクラスタの中から任意の2つのクラスタ間の色差が最小となるクラスタを求め、その任意の2つのクラスタ間の色差が予め設定した統合閾値以下の場合には2つのクラスタを1つのクラスタに統合する、
    ことを特徴とする請求項1に記載の代表色抽出装置。
  5. 前記誘目度マップ生成部は、前記入力画像データの色度、輝度、コントラスト、方位のうち、少なくとも何れか一つに基づいて誘目度を算出する、
    ことを特徴とする請求項に記載の代表色抽出装置。
  6. 入力画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    色空間に変換した前記入力画像データに対してL色空間全体に均一に分布するように初期クラスタを設定し、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて、前記入力画像データを構成する画素をクラスタリングするクラスタリングステップと、
    前記クラスタリングステップによってクラスタリングされた複数のクラスタからそれぞれ1色を代表候補色として決定する代表候補色決定ステップと、
    前記代表候補色決定ステップによって決定したそれぞれの代表候補色を用いて前記入力画像データを構成する画素に対して減色処理を行い減色画像データを生成する減色処理ステップと、
    前記入力画像データの各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いを表す誘目度を算出し、前記入力画像データの各画素の値を当該誘目度に置き換えた誘目度マップを生成する誘目度マップ生成ステップと、
    前記減色処理ステップで生成した前記減色画像データと、前記誘目度マップ生成ステップで生成した前記誘目度マップと、を用いて代表色らしさを表す代表色スコアを算出する代表色スコア算出ステップと、
    前記代表色スコア算出ステップで算出した前記代表色スコアに基づいて、前記入力画像データの代表色を決定する代表色決定ステップと、
    を含むことを特徴とする代表色抽出方法。
  7. コンピュータに、
    入力画像データを取得する画像データ取得ステップと、
    色空間に変換した前記入力画像データに対してL色空間全体に均一に分布するように初期クラスタを設定し、データ間距離の計算にCIELの非等色差性を補正した色差式を用いたK−meansアルゴリズムを用いて、前記入力画像データを構成する画素をクラスタリングするクラスタリングステップと、
    前記クラスタリングステップによってクラスタリングされた複数のクラスタからそれぞれ1色を代表候補色として決定する代表候補色決定ステップと、
    前記代表候補色決定ステップによって決定したそれぞれの代表候補色を用いて前記入力画像データを構成する画素に対して減色処理を行い減色画像データを生成する減色処理ステップと、
    前記入力画像データの各部に対する人の注意の向けられやすさの度合いを表す誘目度を算出し、前記入力画像データの各画素の値を当該誘目度に置き換えた誘目度マップを生成する誘目度マップ生成ステップと、
    前記減色処理ステップで生成した前記減色画像データと、前記誘目度マップ生成ステップで生成した前記誘目度マップと、を用いて代表色らしさを表す代表色スコアを算出する代表色スコア算出ステップと、
    前記代表色スコア算出ステップで算出した前記代表色スコアに基づいて、前記入力画像データの代表色を決定する代表色決定ステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  8. 請求項に記載のプログラムを記録した、コンピュータが読み取り可能な記録媒体。
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