JP6318352B2 - スロットマシン - Google Patents

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本発明は、遊技に応じた演出を行う表示装置を備え、開始操作に基づき役の内部抽選を行って複数のリールの変動表示を伴うゲームを実行し、停止操作に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数のリールの停止制御を行うスロットマシンに関する。
従来の遊技機、例えばスロットマシンにおいては、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示手段(リール)と、該変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段とを備え、ゲームの停止結果が内部抽選で当選した入賞役に対応する図柄組合せ態様になると、当該入賞役の入賞が成立するよう構成されている。
このようなスロットマシンにおいては、内部抽選結果に基づいて通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態(AT状態やART状態等)を発生させるものが知られており、その中には、特定役に当選した場合に、当該特定役の入賞を成立させるためのリールの停止順序を示す数字を表示装置で表示するようなものもある(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−143257号公報
ところで、上記したようなスロットマシンは、表示装置において動的な背景の表示や演出が実行されている最中に停止順序を示す数字や当選役に関する情報が表示された場合、数字や当選役に関する情報の視認性が十分でないため、どの順序で停止操作を行えばよいのか、どの役に当選しているのか、を報知できているとは言えなかった
本発明の目的は、役の入賞を成立させるための停止操作態様を示す案内表示を表示可能なスロットマシンにおいて、どのような態様で停止操作を行えばよいのか、どの役に当選しているのか、を報知できるようにすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
遊技に応じた演出を行う第1表示装置を備え、開始操作に基づき役の内部抽選を行って複数のリールの変動表示を伴うゲームを実行し、停止操作に基づき前記内部抽選によって決定した役に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数のリールの停止制御を行うスロットマシンにおいて、
前記図柄組合せ態様が特別態様となることで遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能であり、
前記役には、第1役と、当該第1役と異なる第2役と、前記特別態様に対応する特別役と、前記特別役と重複当選可能であるとともに期待度の高さが所定程度の第3役と、前記特別役と重複当選可能であるとともに前記第3役とは期待度の高さが異なる第4役と、を含み、
前記第1表示装置とは別に設けられた第2表示装置を備え、
前記第2表示装置は、
前記内部抽選によって決定した役を報知可能な報知表示と、
前記内部抽選によって決定した役に応じた図柄組合せ態様を導出可能な停止操作態様に対応する停止操作態様表示と、を表示可能であり、
所定状態において前記第1役及び前記第2役に応じた図柄組合せ態様が導出され得る場合には、当該所定状態とは異なる他の状態における、前記第1役に対応する前記報知表示、前記第1役に対応する前記停止操作態様表示、前記第2役に対応する前記報知表示及び前記第2役に対応する前記停止操作態様表示のいずれとも異なる表示態様にて表示を行い、
前記報知表示として、前記第3役に対応した第1報知表示と、前記第4役に対応した第2報知表示と、を表示可能であり、
前記第1報知表示及び前記第2報知表示は、
それぞれに共通な共通表示部と、それぞれで異なる非共通表示部と、で構成され、
当該非共通表示部の違いによって前記期待度の高さの程度を識別させることが可能であることを特徴とする。
本発明によれば、どのような態様で停止操作を行えばよいのか、どの役に当選しているのか、を報知することができる。
本発明の一実施形態に係るスロットマシンの外観を示す正面図である。 スロットマシンの前面枠を省略した正面図である。 変動表示装置の正面図である。 スロットマシンの制御系の概略構成を示すブロック図である。 リールの外周面に配されるシートにおける図柄の配列図である。 入賞の種類と図柄組合せ態様及び入賞内容を説明する図である。 リーチ目の一例を示す図である。 レア役の出目の一例を示す図である。 内部抽選役を示す図である。 遊技状態の遷移を説明する状態遷移図である。 遊技制御装置での遊技状態の遷移を説明する状態遷移図である。 演出制御装置での遊技状態の遷移を説明する状態遷移図である。 特別遊技状態におけるAT権利の獲得態様を説明する図である。 遊技制御処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 内部抽選処理を説明するフローチャートである。 入賞当選判定テーブルの種類とレア役とボーナスの重複当選期待度を説明する図である。 フリーズ演出設定処理を説明するフローチャートである。 フリーズ実行判定テーブルを説明する図である。 リール回転開始処理を説明するフローチャートである。 操作介在フリーズ処理を説明するフローチャートである。 リール回転停止処理を説明するフローチャートである。 連続変則操作カウンタ値と無効時間を説明する図である。 入賞判定処理を説明するフローチャートである。 遊技状態更新処理を説明するフローチャートである。 演出制御処理を説明するフローチャートである。 タイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 フリーズ演出処理を説明するフローチャートである。 操作介在フリーズ演出処理を説明するフローチャートである。 ゲーム演出決定処理を説明するフローチャートである。 当選演出決定テーブルを説明する図である。 演出の実行態様を説明する図である。 ゲーム進行制御処理を説明するフローチャートである。 ボーナス内部中処理を説明するフローチャートである。 通常/前兆中処理を説明するフローチャートである。 通常/前兆中処理を説明するフローチャートである。 罰則フリーズの実行態様を説明する図である。 罰則フリーズの実行態様を説明する図である。 AT待機中処理を説明するフローチャートである。 昇格/突入AT中処理を説明するフローチャートである。 操作アシスト画像を説明する図である。 上乗せAT中処理を説明するフローチャートである。 特化ゾーン中処理を説明するフローチャートである。 上乗せ数決定テーブルを説明する図である。 救済AT中処理を説明するフローチャートである。 移行チャンス中処理を説明するフローチャートである。 ストック獲得判定処理を説明するフローチャートである。 ATストック期待度、特化ゾーン移行期待度を説明する図である。 ストック抽選処理を説明するフローチャートである。 抽選確率状態別ストック判定テーブルを説明する図である。 ボーナス中ストック処理を説明するフローチャートである。 BB1ストック処理を説明するフローチャートである。 特化ゾーン移行抽選処理を説明するフローチャートである。 役別ゾーン移行判定テーブルを説明する図である。 ストック抽選モード移行処理を説明するフローチャートである。 モード昇格期待度を説明する図である。 連続予告設定処理を説明するフローチャートである。 連続予告の実行パターンを説明する図である。 AT前兆設定処理を説明するフローチャートである。 前兆演出の実行パターンを説明する図である。 セキュリティ監視処理を説明するフローチャートである。 扉開放対応処理を説明するフローチャートである。 手動図柄揃えアシストの実行態様を説明する図である。 扉開放監視処理の変形例を説明するフローチャートである。 第1変形例でのリール回転開始処理を説明するフローチャートである。 第1変形例でのフリーズ時間における区切りを説明する図である。 第1変形例でのロングフリーズ処理を説明するフローチャートである。 第1変形例でのリール回転停止処理を説明するフローチャートである。 第1変形例でのフリーズ演出の分割態様を説明する図である。 第1変形例でのフリーズ演出処理を説明するフローチャートである。 第1変形例でのロングフリーズ処理を説明するフローチャートである。 第1変形例でのフリーズ演出の実行パターンを説明する図である。 第1変形例でのフリーズ演出Cの実行パターンを説明する図である。 第1変形例でのAT待機中処理を説明するフローチャートである。 第1変形例での分散フリーズ演出の実行態様を説明する図である。 第2変形例でのリール回転停止処理を説明するフローチャートである。 第2変形例での自動停止制御処理を説明するフローチャートである。 第3変形例での自動停止制御処理を説明するフローチャートである。 第3変形例でのRT中自動停止処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態でのスロットマシンの正面図である。 第2実施形態でのスロットマシンの正面図であってゲーム演出装置近傍の拡大図である。 第2実施形態での演出ユニットの正面図である。 第2実施形態での可動演出部材の初期位置を説明する図である。 第2実施形態での小役と特別入賞の重複当選の有無を説明する図である。 第2実施形態でのフリーズ実行判定テーブルを説明する図である。 第2実施形態での7セグ表示器の停止出目を説明する図である。 第2実施形態でのタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態でのゲーム演出装置制御処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態での通常遊技時演出処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態でのゲーム終了時処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態での通常フリーズ演出処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態での抽選結果報知動作の例を説明する図である。 第2実施形態での抽選結果報知動作の例を説明する図である。 第2実施形態での当選示唆画像を説明する図である。 第2実施形態での可動演出部材による押し順の報知態様を説明する図である。 第2実施形態での押し順の報知態様の例を説明する図である。 第2実施形態での押し順を誤った場合の報知態様の例を説明する図である。 第2実施形態での特定遊技時演出処理を説明するフローチャートである。 第2実施形態の変形例での演出ユニットの正面図である。 第2実施形態の変形例での対象役と揺動動作及び揺動割合を説明する図である。 第2実施形態の変形例での揺動動作を含む演出の例を説明する図である。 第2実施形態の変形例での揺動動作を含む演出の例を説明する図である。 第2実施形態の変形例での押し順当て演出の例を説明する図である。 第3実施形態での変動表示装置の正面図である。 第3実施形態でのフリーズ演出における特殊演出の動作態様を説明する図である。 第3実施形態での隠れ演出装置の演出態様の選択内容を説明する図である。 第3実施形態でのフリーズ演出におけるリール変動開始順序を説明する図である。 第3実施形態での通常フリーズ演出処理を説明するフローチャートである。 第3実施形態での10秒フリーズ演出の演出態様を説明する図である。 第3実施形態での15秒フリーズ演出の演出態様を説明する図である。 第3実施形態での待機フリーズに基づくフリーズ演出の演出態様を説明する図である。 第4実施形態での傾斜台部近傍の拡大図である。 第4実施形態の第1変形例での傾斜台部近傍の拡大図である。 第4実施形態の第1変形例での演出モード更新処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態の第2変形例での傾斜台部近傍の拡大図である。 第4実施形態の第2変形例の別例での傾斜台部近傍の拡大図である。 第4実施形態の第2変形例での演出モード更新処理を説明するフローチャートである。 第4実施形態の第2変形例でのボタン配置決定テーブルを説明する図である。 第4実施形態の第2変形例でのボタン配置決定テーブルを説明する図である。 第5実施形態での画像表示装置での表示例を説明する図である。 第5実施形態での履歴ウィンドウでのアイコンを説明する図である。 第5実施形態での入賞結果の報知例を説明する図である。 第5実施形態でのコマンドの構造を説明する図である。 第5実施形態でのコマンド識別子設定処理を説明するフローチャートである。 第5実施形態でのコマンド異常判定処理を説明するフローチャートである。 第5実施形態でのリール回転停止処理を説明するフローチャートである。 第5実施形態での連続入賞ストック処理を説明するフローチャートである。 第5実施形態でのコマンド受信の流れを説明する図である。 第5実施形態での異常なコマンド受信の流れがあった場合の表示態様の例を説明する図である。 第5実施形態での異常なコマンド受信の流れがあった場合の表示態様の例を説明する図である。 第5実施形態での異常なコマンド受信の流れがあった場合の表示態様の例を説明する図である。
〔第1実施形態〕
図1に示すように、本実施形態のスロットマシン1は、前面が開放した箱形の筐体の内部に各種の機器が設けられるとともに、この筐体の前面に、ヒンジ2a(図2参照)を介して前面枠2が片開き形式に開閉可能に設けられている。この前面枠2の上部には、遊技に応じて表示による演出や情報表示を行う画像表示装置3、音による演出を行うスピーカ4等が設けられている。画像表示装置3は、例えば液晶表示パネルで構成され、遊技に関する演出表示のほか、様々な情報を表示する。そして、画像表示装置3における各種演出表示や履歴情報表示は、演出制御装置70(図4参照)によって制御される。すなわち、画像表示装置3が、ゲームの進行に応じた演出を表示することが可能な演出表示手段をなし、演出制御装置70が、演出表示手段の表示制御を行うことが可能な表示制御手段をなす。
また、画像表示装置3の上方には可動演出装置8が設けられている。この可動演出装置8は、画像表示装置3の上方に退避した状態と、画像表示装置3の前方に重なる状態とに変換可能となっており、動作によって遊技の演出を行うものである。可動演出装置8は、画像表示装置3の上方に退避した状態では、隠蔽部材8aの後方に位置して遊技者からは視認不能な状態となり、画像表示装置3の前方に重なる状態となることで遊技者から視認可能となる。
前面枠2の中央部には、後方を視認できないようにするとともに装飾のための絵柄等が描かれた前面パネル9が配され、前面パネル9の中央部には後方を視認可能な(例えば、透明の)図柄表示窓5が形成されている。なお、前面パネル9を表示装置で構成しても良く、図柄表示窓5の部分に画像を表示しない状態ではリール6を視認可能とし、主に図柄表示窓5の周囲において遊技を演出する画像を表示する。この場合、図柄表示窓5の部分に遊技を演出する画像を表示することも可能である。
この図柄表示窓5(窓部)を透して、筐体内に配設されたリール6の回転により変動表示される図柄を視認可能となっている。リール6は、円筒形の左リール6a、中リール6b、右リール6cが水平方向に並設されて構成されている。これらのリール6a,6b,6cの外周面には、長手方向に沿って複数の図柄が描画された短冊状のシート6dが巻き付けられることで、所定の配列に従って複数の図柄が配されている(図5参照)。また、各リール6a,6b,6cにはそれぞれ、ステッピングモータであるリール用モータ64a,64b,64c(図4参照)が設けられており、各リール6a,6b,6cを独立して回転駆動ならびに回転停止することが可能となっている。すなわち、リール用モータ64a,64b,64cが各リール6a,6b,6cを駆動する電気的駆動源をなす。
リール用モータ64によりリール6を回転させることによって、図柄表示窓5から視認される複数種類の図柄を、例えば上から下へと循環するように変動させる(変動表示)。一方、リール6が停止している状態では、各リール6a,6b,6cについて、連続する所定数(例えば、3つ)の図柄、つまり3×3の計9つの図柄が図柄表示窓5を介して視認可能となっている。すなわち、図柄表示窓5を透して、ゲームの停止結果を導出表示するためのリール6a,6b,6cの有効表示部を視認可能となっている。すなわち、リール6a,6b,6cが複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部をなす。
図柄表示窓5から視認される3×3の図柄行列に対しては、所定の有効化可能ラインが設定される。本実施形態では各リール6a,6b,6c中段の図柄を横切るライン(中段ライン)、左リール6a下段−中リール6b中段−右リール6c上段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切るライン(右上がりライン)、左リール6a上段−中リール6b中段−右リール6c下段にかけて各リール6a,6b,6cを斜めに横切るライン(右下がりライン)が有効化可能ラインとなっている。そして、遊技者によるメダルの投入又はクレジットからの入力(以下「賭操作」という。)によって賭数(ベット数)が所定数(例えば3)となることで有効化可能ラインが有効化され(いわゆる3枚がけ専用)、この有効ライン上に形成された図柄組合せ態様(出目)に基づいて入賞(役)の成立/不成立が判断される。
入賞が成立する場合には、有効ライン上に所定の図柄が3つ並ぶ場合の他、見た目上で他のラインで所定の図柄が3つ並ぶ場合もある。このようなラインとしては、各リール6a,6b,6c上段の図柄を横切るライン(上段ライン)がある。なお、各リール6a,6b,6c下段の図柄を横切るライン(下段ライン)や、上記以外の各リール6a,6b,6cの図柄表示窓5に臨む前面部(視認可能な部分)を横切るように位置する仮想的なラインに見た目上図柄が並ぶようにしても良い。以下、有効化可能ライン(中段、右上がり、右下がりライン)や、入賞時に見た目上図柄が整列可能なライン(上段ライン)、その他のライン(下段ライン等)をまとめて図柄停止ライン(図柄整列ライン)と称する。
なお、上段、中段、下段、右上がり及び右下がりラインを有効化可能ラインとして、賭数に応じて所定の有効化可能ラインを有効化し、この有効ライン上に形成された図柄組合せ態様に基づいて入賞(役)の成立/不成立を判断するようにしても良い。例えば、賭数1では中段ラインを有効ラインとし、賭数2では中段ラインに加え、上下段ラインを有効ラインとし、賭数3では上中下段ラインに加え、右上がり、右下がりラインを有効ラインとする。また、賭数には無関係に(賭数が1または2であっても)すべてのラインを有効としてもよい。また、3枚がけ専用ではなく1〜3枚の範囲で任意に賭数を設定可能としてもよい。ただし、その場合には通常遊技状態において賭数が3枚である場合に遊技者に最も有利となる内部当選確率となるように後述する内部抽選を行うものとする。
また、リール6の裏面側であって、図柄表示窓5から視認される3×3の図柄行列における各々の図柄停止位置の後方となる位置には、リールの後方から光を照射するバックライト111(図4参照)が設けられている。リール6は光を透過可能であって、バックライト111による光の照射態様を変化させることで光による演出を行うことが可能となっている。
図柄表示窓5の下方には、クレジット数表示部11と、遊技進行表示部12と、払出数表示部13とが設けられている。クレジット数表示部11は、メダル払出装置63(図4参照)により払い出さずにクレジットとして記憶されているメダル数を表示する。また、遊技進行表示部12は、遊技進行状態を表示する。また、払出数表示部13は、入賞成立時の払出枚数を表示する。これらの表示部11,12,13は、例えば7セグメントのLEDで構成され、その点灯状態によって各種情報を表示する。
図柄表示窓5の下方右側には、リプレイ状態やウェイト状態、遊技可能な待機状態などの状態表示を行う遊技状態表示部18が設けられており、ランプの点灯により遊技状態を表示する。また、図柄表示窓5の下方左側には、賭数の表示を行うベット数表示部19が設けられている。
遊技状態表示部18は、再遊技入賞(リプレイ入賞)が成立してリプレイゲームが付与されたことを示すリプレイ表示部と、遊技者がスタートレバー21を操作してからリール6が回転するまでに待ち時間があること(前回のゲーム開始から一定時間経過していないためにリール6の回転開始を待機している状態であること)を示すウェイト表示部と、当該スロットマシン1が遊技可能な待機状態であることを示し賭操作を促すインサートメダル表示部とで構成される。
図柄表示窓5の下方には、前側に突出する段部が形成されており、この段部の上面は前面側下方に向かって傾斜する傾斜台部14となっている。この傾斜台部14には、メダル投入口15と、ゲームを進行させるための進行操作部としてのマックスベットボタン17と、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した操作手段をなす演出ボタン10が設けられている。
メダル投入口15は、傾斜台部14における当該スロットマシン1の前面側から見て右側(前面枠2の開放端側)に配設されている。遊技者がこのメダル投入口15にメダルを投入して賭操作を行うことにより、ゲームが実行可能となる。このメダル投入口15から投入されたメダルが通過する経路には、メダルの通過を検出するメダル投入検出スイッチ51(図4参照)が設けられており、このメダル投入検出スイッチ51による検出情報をもとにメダルの投入枚数がカウントされる。
マックスベットボタン17は、傾斜台部14における当該スロットマシン1の前面側から見て左側に配設されている。マックスベットボタン17は、押圧操作を一度行うことでクレジットから賭数の上限数(例えば、3枚)まで入力できるが、クレジット数が上限数に満たない場合にはクレジット数を賭数として入力するようになっている。演出ボタン10は、傾斜台部14における中央に配設されており、遊技者が操作することによって、画像表示装置3における演出表示において遊技者の操作を介入させた演出が行われたり、遊技の履歴情報が表示されたりするようになっている。
傾斜台部14の下方には、払戻ボタン20、スタートレバー21、返却ボタン22、リールストップボタン24、鍵穴23等が設けられている。払戻ボタン20は、メダル投入口15から投入されたメダルやマックスベットボタン17により賭数として入力されたメダル(賭メダル)又は入賞が成立することにより払い出されクレジットとして記憶されているメダル(貯留メダル)を受け皿27に返却させる指令を与える際に用いられる。なお、再遊技入賞(リプレイ入賞)の成立に基づく自動賭操作の後にメダル投入口15からメダルが投入された場合や、クレジットとして記憶可能な所定数を超えるメダルも流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68を介して受け皿27に返却される。
スタートレバー21は、ゲームを進行させるための進行操作部をなし、一区切りのゲームを開始させるための操作レバーである。鍵穴23は、前面枠2を開く際、或いは当該スロットマシン1のエラー(例えば、ホッパーエラー)状態をリセットする際に鍵を差し込むためのものである。返却ボタン22は、メダル投入口15から投入されて流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68で詰まったメダルを受け皿27に返却させる際に用いられる。
リールストップボタン24は、ゲームを進行させるための進行操作部をなし、左リール6a、中リール6b及び右リール6cとそれぞれ1対1で対応付けられて設けられた、左リールストップボタン24a、中リールストップボタン24b及び右リールストップボタン24cで構成され、停止操作に応じて対応するリール6a,6b,6cの回転をそれぞれ停止させるためのものである。これらのリールストップボタン24a,24b,24cは、例えば、有色半透明の樹脂部材等で形成されている。リールストップボタン24a,24b,24cの内部には、このリールストップボタン24a,24b,24cの操作により対応するリール6を停止可能な状態であるか否かを、発光態様により報知するためのストップボタンLED66(図4参照)がそれぞれ設けられている。すなわち、リールストップボタン24a,24b,24cが、各変動表示部に対応して設けられた停止操作を行うため複数の停止操作部をなし、ストップボタンLED66が停止操作部を発光させることが可能な操作部発光手段をなす。
また、これらの操作ボタン類が設けられた部分の下方には、前面枠2の下部領域を構成する装飾板(化粧パネル)25が設けられている。さらに、装飾板25の下方であって前面枠2の最下部には、灰皿26、メダルを貯留するための受け皿27、メダル払出口28、音声を出力するためのスピーカ4等が設けられている。
図2に示すように、筐体内部の上部には、当該スロットマシン1全体を制御する遊技制御装置50が配設されている。また、筐体内部のほぼ中央には、リール載置部29が設けられ、このリール載置部29の上に、回転可能なリール6a,6b,6cを有する変動表示装置100が載置されている。また、当該スロットマシン1の前面側から見て変動表示装置100の右方には遊技制御装置50から外部の装置へ信号を出力するための外部信号出力端子33が設けられている。
また、遊技制御装置50の右方には、前面枠2の開閉状態を検出する扉開閉検出スイッチ62と、上部ロック機構34が設けられ、遊技制御装置50の左方には、前面枠2の回動軸としてのヒンジ2aが設けられている。また、リール載置部29の両側部直下には、筐体の両側壁にそれぞれ設けられている把持開口を覆う開口カバー部材37a,37bが設けられ、開口カバー部材37bの近傍には前面枠2の閉鎖時の重量を受ける重量支持部38が設けられている。
さらに、筐体内部の下部には、メダル払出装置(ホッパー)63が配設されている。メダル払出装置63は、メダル投入口15から投入されて流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68により誘導されたメダルを受け入れて貯留するとともに、有効ライン上に所定の図柄組合せ態様が形成され入賞が成立した場合に、この入賞に対応する枚数のメダル(払出メダル)又は入賞成立に伴う加算によりクレジットの上限を超えた分のメダルを受け皿27に払い出す装置である。クレジット分のメダルは払戻ボタン20を操作することによりメダル払出装置63によって受け皿27に払い出される。また、メダル払出装置63の右方には、このメダル払出装置63からオーバーフローして流入してくるメダルを貯留したり、流入してきたメダルを当該スロットマシン1が設置される設置島のメダル回収機構へ誘導したりするためのオーバーフロータンク30が設けられている。
また、メダル払出装置63の左方には、制御装置やモータ、ランプなどの電子部品に電力を供給する電源装置40及び当該スロットマシン1の当選確率を例えば6段階の何れかに設定するための設定装置60が設けられている。この設定装置60とリール6a,6b,6cとの間の部位には、電源スイッチ31等が設けられている。
図3には変動表示装置100を示した。この変動表示装置100は、筐体やリール載置部29に固定されるリールベース部材101と、該リールベース部材101に取り付けられる発光ベース部材110と、該発光ベース部材110に取り付けられるリールユニット103と、を備える。リールベース部材101は、前面が開口した凹室状の空間102を有する矩形箱状をしており、凹室状の空間102内には発光ベース部材110と、リール6やリール用モータ64等からなるリールユニット103が配されている。
発光ベース部材110は、リールベース部材101の凹室状の空間102内に左右に延在するように配され、リールベース部材101の内側面に固定されている。この発光ベース部材110の前面には、リール6を後方(内周側)から照らすバックライト111、成立した入賞を示す入賞ライン発光部112、リール6の図柄を手動で整列させるための位置決め部113が設けられている。なお、図3(a)は、バックライト111及び入賞ライン発光部112を全て消灯した状態を示しており、図3(b)はバックライト111及び入賞ライン発光部112を全て点灯した状態を示している。
リールユニット103は左リールユニット103a、中リールユニット103b、右リールユニット103cの3つが左右に並んで配されている。各リールユニット103のリール用モータ64等の駆動機構は発光ベース部材110により支持されており、リール6が発光ベース部材110に対して回転するようになっている。
発光ベース部材110の前面に設けられたバックライト111は、円筒形のリール6の内周面と対向して前後に重なる位置であって、変動(回転)を停止したリール6における図柄表示窓5から視認可能となる図柄(有効表示部)と前後に対応する位置に配されている。すなわち、各リール6に対し、当該リール6で視認可能となる3つの図柄に対応して上下に3つ配され、合計9つのバックライト111が配されている。
各バックライト111は、前方が開口した凹室状の空間を有する矩形箱状の囲繞部111aを備え、該囲繞部111aの凹室状の空間の内部に発光体111b(LEDやランプ)が配されている。囲繞部111aの前方の開口はリール6の図柄1つ(1コマ)に対応する大きさであって、この開口が変動停止したリール6の図柄と前後に重なるように配されている。また、発光体111bからの光は囲繞部111aにより周囲に拡散しないようにされている。これにより、図3(b)に示すように各バックライト111が対応する図柄を独立して照らすことができるようになっている。このバックライト111により、入賞に対応する図柄を照らしたり、発光態様により内部抽選の結果を示唆したりするなどの演出を行うようになっている。
入賞ライン発光部112は線状の発光部であり、図柄停止ライン(図柄整列ライン)のうち有効化可能ライン(中段、右上がり及び右下がりライン)に沿って、リール6と前後に重なる部分を除き、左右のリール6a,6cとリールベース部材101との間及び隣接するリール6の間に設けられている。この入賞ライン発光部112は図柄表示窓5から視認可能であり、成立した入賞に対応する図柄が整列した図柄停止ラインに沿った入賞ライン発光部112を発光させることで入賞を報知するものである。すなわち、入賞ライン発光部112が、複数のリール6の窓部(図柄表示窓5)に臨む前面部を横切るように設定される図柄停止ラインに沿うように設けられるライン発光部をなす。
また、後述するように前面枠2を開放した際には、所定の図柄停止ラインに沿った入賞ライン発光部112やバックライト111を発光させて、遊技店の店員がリール6を手動で回転させて図柄を整列させるための補助表示を行う機能も有する。この所定の図柄停止ラインは発光ライン設定スイッチ112aの切替により変更できるようになっている。
位置決め部113は、例えば遊技店の店員がリール6を手動で回転させ、図柄停止ライン上に特定の図柄(ここでは「7」)を揃えた状態にしてから開店を迎えるようにする際に、図柄の整列を容易にするためのものである。そして、リール6に設けられた基準部6e(図5参照)をこの位置決め部113に合わせることで、特定の図柄が図柄停止ライン(ここでは中段ライン)に整列するようになっている。
この位置決め部113は、発光ベース部材110の前面に表示された位置決めライン113aと、リールベース部材101における左側部に表示された位置決め表示部113bとを備える。位置決めライン113aは左右のリール6a,6cとリールベース部材101との間に表示されている。このように位置決めライン113aを左右のリール6a,6cに近接した位置に表示することで、左右のリール6a,6cの基準部6eを容易に合わせることができるようにされている。また、中リール6bについては、近接した位置に位置決めライン113aが表示されていないが、左右の位置決めライン113aを参考に基準部6eを合わせるか、すでに位置決め部113に合わせた左右のリール6a,6cの基準部6eに中リール6bの基準部6eを合わせることで容易に位置合わせができる。
また、位置決め表示部113bは、位置決めライン113aと同様に基準部6eを合わせる位置を示す表示であり、ここでは三角形の頂点により位置を示している。この位置決め表示部113bに基準部6eを合わせることでもリール6の位置決めをすることが可能である。また、位置決めライン113aと併用することで、位置決めライン113aと入賞ライン発光部112とを容易に区別できるようにする機能も有する。また、この位置決め表示部113bには基準部6eを合わせる位置を示す表示として「継ぎ目合わせ部」の表示がなされている。
この位置決め表示部113bは、前面枠2を開放した状態では前方から視認可能となるが、前面枠2を閉鎖した状態では前面パネル9により遮蔽されて前方からは視認できない状態となる。すなわち前面パネル9(詳しくは図柄表示窓5の周囲の装飾領域)が後方の視認を規制する遮蔽部をなす。これにより、表示が遊技者から見えてしまうことを防止することができ、図柄表示窓5の周辺の美観を損ねることがない。
本実施形態では、リール6の基準部6eを、リール6の外周面に巻き付けられた図柄が描画されたシート6dの継ぎ目としている。このようにシート6dの継ぎ目を基準部6eとして利用することで、新たに別途の基準部6eを設ける必要がない。シートの継ぎ目の直上となるコマには、特定の図柄として「7」が配されており(図5参照)、リール6に設けられた基準部6eをこの位置決め部113に合わせることで、特定の図柄(ここでは「7」)が図柄停止ライン(ここでは中段ライン)に整列するようになっている。
すなわち、位置決め部113及び基準部6eが、複数のリール6を回転させて特定の図柄を図柄停止ライン上に並べた状態とするための手動操作を補助(手動図柄揃えアシスト)する手動操作補助手段をなす。これにより、簡単な構造で特定の図柄を図柄停止ライン上に並べた状態とするための手動操作を補助することが可能となる。なお、位置決め部113は、基準部6eを合わせる目安となるものであれば上述のような表示に限らず何でも良い。また、基準部6eはシート6dの継ぎ目の他、リール6の前面に描かれた目印やリール6自体に形成した突起やくぼみなど、位置合わせの基準となるものであれば何でも良い。
また、リール6の基準部6eの位置と位置決め部113の位置は任意に設定可能である。基準部6eと特定の図柄は、前面枠2を開放した状態でリール6の視認可能となる部分に配されていれば良い。すなわち基準部6eが特定の図柄から所定のコマ数の範囲内にあれば良い。そして、この基準部6eに合わせて位置決め部113を設定することが可能である。また、特定の図柄を整列させる図柄停止ラインを中段ライン以外のラインとなるようにしても良い。また特定の図柄は任意に設定可能である。
また、発光ライン設定スイッチ112aの切り替えにより選択可能な図柄停止ラインのそれぞれに応じた位置決め部113を設けるようにしても良い。すなわち、ここでは中段ラインに対応する位置のみに位置決め部113を設けたが、右下がりライン及び左下がりラインに対応する位置にも位置決め部113を設けるようにしても良い。例えば、右下がりラインに対応する位置とは、左リール6aの特定の図柄が上段の位置に合うように基準部6eを合わせる位置及び右リール6cの特定の図柄が下段の位置に合うように基準部6eを合わせる位置である。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数のリール6を有する変動表示装置100と、該変動表示装置100を収容する前面開放凹室状の筐体と、該筐体の前面に開閉可能に支持され、複数のリール6の前面部を視認可能とする窓部(図柄表示窓5)を設けた前面扉(前面枠2)とを備えたスロットマシンにおいて、複数のリール6には、特定の図柄がそれぞれ配されてなり、複数のリール6の前面部を横切るように位置する図柄停止ラインと、複数のリール6を回転させて特定の図柄を図柄停止ライン上に並べた状態とするための手動操作を補助する手動操作補助手段(位置決め部113、基準部6e)と、を備えていることとなる。
ここで、図柄停止ライン(図柄整列ライン)とは、変動表示を停止した各リール6の図柄のうち図柄表示窓5から視認可能となる図柄を結ぶ仮想的なラインである。役の成立を判定するための有効ラインと一致するものであっても良いし、一致しないものであっても良い。
また、手動操作補助手段は、特定の図柄から所定コマ数の範囲内となるようにリールに設けられる基準部6eと、特定の図柄が図柄停止ライン上に位置するように基準部6eの位置決めを行うための位置決め部113と、を備えていることとなる。
ここで、基準部6eは、リール6の前面に描かれた目印やリール6の継ぎ目、リール6自体に形成した突起やくぼみなど、位置合わせの基準となるものであればなんでも良い。また、位置決め部113は、基準部6eをあわせる目安となるものであればなんでも良い。
また、リール6は、長手方向に沿って複数の図柄が描画される短冊状のシート6dを回転体の外周に巻き付けることで構成され、基準部6eは、回転体にシート6dを巻き付けた際に形成されるシート6dの継ぎ目であることとなる。
また、位置決め部113をリール6の周方向に沿って動作可能とする移動機構を設けても良い。移動機構は、リール6の周方向に沿うように上下に延在するレールと該レールに沿って移動可能な移動体とから構成し、移動体に位置決め部113を設ける。これにより特定の図柄を揃える図柄停止ラインを変化させることが可能となる。また、移動体を上段、中段及び下段の各図柄位置に対応するようにコマ幅に合わせて段階的に移動可能とすれば、特定の図柄を揃える図柄停止ラインの変更が容易になる。さらに、位置決め部113を設けた移動体の移動は手動でも良いが、発光ライン設定スイッチ112aの切り替えに応じて自動で移動するようにしても良い。
なお、移動機構は上述のものに限られず、例えば、位置決めライン113aを発光体により構成して予め上段、中段及び下段の各図柄位置に対応するように設け、発光させる位置決めライン113aを変更することで位置決め部113が移動するように制御する機構としても良い。発光させる位置決めライン113aは、発光ライン設定スイッチ112aの設定に応じて選択するようにする。
すなわち、図柄停止ラインは、窓部(図柄表示窓5)に臨む複数のリール6の前面部を横切るように複数設定されてなり、特定の図柄を揃える図柄停止ラインを変化させることが可能なように、位置決め部113を図柄の移動方向に沿って移動可能とする移動機構を備えるようにしても良い。
また、移動機構は、位置決め部113をリール6の周方向に沿って移動可能とするとともに、図柄のコマ幅に対応して段階的に移動させるようにしても良い。
また、位置決め部113のうち、位置決め表示部113bのみが前面パネル9(図柄表示窓5の周囲の装飾領域)により遮蔽されるようにしたが、位置決めライン113aも前面パネル9により遮蔽される位置に配して位置決め部113の全てが前面パネル9により遮蔽されるようにしても良い。これにより、より図柄表示窓5の周辺の美観を高めることができる。
すなわち、前面扉(前面枠2)には、窓部(図柄表示窓5)の周囲に後方の視認を規制する遮蔽部(前面パネル9)を設け、位置決め部113は、前面扉を開いた状態では視認可能である一方、前面扉を閉じた状態では遮蔽部により遮蔽されるようにしても良い。
図4は、スロットマシン1の制御系の概略構成を示すブロック図である。なお、図1で説明した構成要素と同一もしくは相当する構成要素には同一の符号を付し、重複した説明は省略する。
図4に示すように、当該スロットマシン1の制御系は、遊技を統括的に制御する遊技制御装置(メイン制御装置)50と、この遊技制御装置50の制御下で遊技の演出に関する制御を統括的に行う演出制御装置(サブ制御装置)70と、これらの制御装置に電力を供給する電源装置40とを備えている。この制御系の構成要素は、それぞれ当該スロットマシン1の筐体内部に配設されている。また、電源装置40は、停電時にRAM50c及びRAM70c(後述)に記憶されたデータが保持されるようにバックアップ電源を供給するよう構成されている。
遊技制御装置50は、CPU(Central Processing Unit)50a、ROM(Read Only Memory)50b、RAM(Random Access Memory)50c、入出力インタフェース(以下「I/F」という。)50d、内部抽選に用いられる入賞判定用乱数などの各種乱数値を生成する乱数発生器50e等を備えて構成されている。
CPU50aは、制御部や演算部を備え、遊技制御装置50の演算処理装置として各種演算処理やデータの入出力、制御信号の生成などを行う。
ROM50bには、各種処理を実行するための制御プログラムや制御データのほか、内部抽選用の判定値(判定テーブル)等が格納されている。また、ROM50bには、各ゲームにおいてリール6の停止制御を行う際に参照される停止制御テーブルが格納されている。例えば、内部当選した各種入賞に対応する停止制御テーブルや、はずれに対応する停止制御テーブルなどである。停止制御テーブルには、内部当選状態(セットされている当選フラグの状態)に対応する図柄組合せ態様を有効ライン上に最大限に形成させるリール6の引き込み停止制御や内部当選していない各種入賞に対応する図柄組合せを有効ラインから外すリールの蹴飛ばし停止制御を行うためのデータ(最大4コマの滑りコマ数等)が格納されており、リール6の操作停止順、操作タイミングに応じて停止位置が予め設定されている。
RAM50cは、スタート操作に基づきCPU50aがサンプリングした内部抽選用の乱数の記憶領域、各種データ(例えば、クレジット数のデータ、賭数のデータ、内部当選状態のデータ、所定の図柄組合せ態様が導出されることに基づく払い出しに係るデータ、内部抽選の当選確率値を示すデータ等)を一時的に記憶する記憶領域、並びにCPU50aの作業領域を提供する。
I/F50dは、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、メダル投入検出スイッチ51、スタートレバースイッチ52、リール停止スイッチ53(第1リール(左)停止スイッチ53a、第2リール(中)停止スイッチ53b、第3リール(右)停止スイッチ53c)、リール位置検出スイッチ54(左リール位置検出スイッチ54a、中リール位置検出スイッチ54b、右リール位置検出スイッチ54c)、マックスベットスイッチ57、払戻ボタンスイッチ58、払出メダル検出スイッチ59、設定装置60、リセットスイッチ61、扉開閉検出スイッチ62、電波検出スイッチ81、メダル満杯スイッチ82等から出力された各種信号を、CPU50aに対して供給する。
ここで、メダル投入検出スイッチ51は、流路切替ソレノイド(メダルセレクタ)68に設けられてメダル投入口15から投入されたメダルの通過を検出するものであり、この検出情報に基づいてメダルの投入枚数がカウントされる。スタートレバースイッチ52は、スタートレバー21が操作されたことを検出するためのスイッチである。
リール停止スイッチ53の第1リール(左)停止スイッチ53a、第2リール(中)停止スイッチ53b、第3リール(右)停止スイッチ53cは、それぞれに対応するリールストップボタン24a,24b,24cが操作されたことを検出するためのスイッチである。リール位置検出スイッチ54の左リール位置検出スイッチ54a、中リール位置検出スイッチ54b、右リール位置検出スイッチ54cは、それぞれに対応するリール6a,6b,6cの回動位相を検出するためのスイッチである。
マックスベットスイッチ57は、マックスベットボタン17が操作されたことを検出するためのスイッチである。払戻ボタンスイッチ58は、払戻ボタン20が操作されたことを検出するためのスイッチである。払出メダル検出スイッチ59は、メダル払出装置63から払い出されたメダルを検出するものであり、このスイッチからの検出信号を計数することでメダルの払出枚数がカウントされる。
設定装置60は、設定変更操作に基づき、当該スロットマシン1の設定を切り換えるためのものである。この設定装置60により、例えば、1ゲーム毎の内部抽選における各種入賞(役)の当選確率(内部当選確率)が異なる複数の設定(例えば、設定1〜6)の何れかに設定される。
リセットスイッチ61は、例えば、鍵穴23に差し込まれた鍵が前面枠2を開放する時とは逆に回動されたことを検出し、この検出に基づき当該スロットマシン1をリセットするためのスイッチである。なお、遊技制御装置50は、リセットスイッチ61からの検出信号に基づき、例えば、当該スロットマシン1のエラー状態を解除する。また、扉開閉検出スイッチ62は前面枠2の開放状態を検出するためのスイッチである。
電波検出スイッチ81は、異常な電波を検出するためのもので、不正行為を防止するためのものである。メダル満杯スイッチ82は、メダル払出装置63のホッパー内のメダルが満杯であることを検出するものである。
また、I/F50dは、CPU50aから出力された制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバを介して、演出制御装置70、クレジット数表示部11、遊技進行表示部12、払出数表示部13、遊技状態表示部18、ベット数表示部19、メダル払出装置63、リール用モータ64(左リール用モータ64a、中リール用モータ64b、右リール用モータ64c)、外部信号出力端子(当該スロットマシン1とは別体で設けられた管理装置等と接続する端子)33、流路切替ソレノイド68等に出力する。これによって、遊技制御装置50による各種構成要素の制御を可能としている。
なお、外部信号出力端子33に出力される制御信号としては、例えば、スタートレバー21の操作時に出力される賭数を示す信号(遊技メダル投入信号)、メダルの払い出し時に出力される払い出されたメダル数を示す信号(遊技メダル払出信号)、プレミアムボーナス状態中であることを示す信号(PB信号)、ビッグボーナス状態中であることを示す信号(BB信号)、レギュラーボーナス状態中であることを示す信号(RB信号)、リプレイタイム状態中であることを示す信号(RT信号)、前面枠2が開放された時又は設定変更時に出力される信号(セキュリティ信号)等がある。
遊技制御装置50は、例えば、CPU50aが所定サイクル時間毎に乱数を更新(例えば、+1)し、スタートレバースイッチ52による検出タイミングで、その時点の乱数をサンプリングする制御を行い、サンプリングされた乱数を内部抽選用の乱数として内部抽選を行う。また、遊技制御装置50は、内部抽選結果と、リールストップボタン24a,24b,24cの停止操作タイミングとに基づいて、対応する停止制御テーブルを参照し、リール用モータ64a,64b,64cの動作を制御することにより、図柄表示窓5に所定の図柄が停止表示されるようにリール6a,6b,6cを停止させる。なお、乱数発生器50eにより発生された乱数をサンプリングするようにしても良い。
さらに、遊技制御装置50は、内部当選した入賞(役)に対応する図柄組合せ態様を構成する図柄が、有効ラインに到達する前に停止操作が行われた場合には、リール6a,6b,6cを停止させるタイミングを遅らせて当該図柄が有効ライン上に停止表示されるようにする、いわゆる引き込み停止制御を行う。また、内部当選していない入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成されるタイミングで停止操作が行われた場合に、リール6a,6b,6cを停止させるタイミングを遅らせて、有効ライン上に形成されうる図柄組合せ態様を構成する図柄が有効ラインを通り過ぎるようにする、いわゆる蹴飛ばし停止制御を行う。なお、遊技制御装置50による引き込み停止制御、蹴飛ばし停止制御において、停止タイミングを変化可能とする(遅延させる)時間値は予め定められており、通常(1リールにつき21コマの場合)は停止操作が行われた位置から所定の図柄数(例えば、4コマ)の範囲内で引き込んだり蹴飛ばしたりすることが可能な時間値となっている。
一方、演出制御装置70は、CPU70a、ROM70b、RAM70c、I/F70d等を備えて構成されている。この演出制御装置70は、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報に基づいて、画像表示装置(液晶表示装置)3における演出表示の制御、バックライト111や枠発光装置7やスピーカ4による演出の制御等を行う。すなわち、演出制御装置70が、バックライト111の発光制御を行うことが可能なバックライト制御手段をなす。また、スピーカ4による演出等を行う際の音量の設定は、演出制御装置70に接続された音量ボリュームスイッチ69によって行うことができるようになっている。
また、演出制御装置70は、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報に基づいて、ストップボタンLED66や入賞ライン発光部112や可動演出装置8の制御を行う。さらに、発光ライン設定スイッチ112aからの入力情報に基づき、前面枠2を開放した際に所定の入賞ライン発光部112を点灯させる制御や、演出ボタン10からの入力情報に基づき、演出態様を変化させる制御等を行う。すなわち、演出制御装置70が、操作部発光手段(ストップボタンLED66)の発光制御を行うことが可能な操作部発光制御手段をなす。なお、ストップボタンLED66は、停止有効コマンドの受信に基づき有効報知点灯状態となり、停止コマンドの受信に基づき無効報知点灯状態となる。なお、無効報知点灯状態を消灯状態としても良い。
ここで、遊技制御装置50から供給される遊技に関する情報には、スタートレバー21が操作されてゲームが開始された時点で出力される賭数情報(例えば、賭数に応じたパルス数を出力し、賭数とゲーム数とを伝達する情報)、内部抽選による抽選結果を示す内部当選情報、現在の遊技状態(通常状態、特別遊技状態、RT状態1,2等)を示す遊技状態情報、変動表示中のリール6に対応するリールストップボタン24が操作されたことを示すリール停止情報等が含まれる。
I/F70dは、図示しないローパスフィルタ及びバッファーゲートを介して、遊技制御装置50から入力された各種信号や、発光ライン設定スイッチ112a、演出ボタンスイッチ10aからの入力信号をCPU70aに対して出力する。また、I/F70dは、CPU70aから入力された制御信号を、図示しない出力ポート及びドライバを介して、画像表示装置3、スピーカ4、可動演出装置8、ランプやLEDなどからなる枠発光装置7、ストップボタンLED66、LEDなどからなるバックライト111、入賞ライン発光部112等に出力する。これによって、演出制御装置70による画像表示装置3やスピーカ4などの制御を可能としている。
これにより、例えば演出制御装置70は、画像表示装置3に小役入賞の予告表示や、特別入賞の告知表示、演出表示(1ゲームで完結するものや複数ゲームにわたるもの)などを表示する制御を行う。また、演出制御装置70は、前面枠2に設けられている枠発光装置7での発光による装飾や、スピーカ4での音声による演出を行う。なお、上述した遊技制御装置50と演出制御装置70との間の通信は、遊技制御装置50から演出制御装置70へ向かう一方向にのみ制御信号の送信が可能な形態になっており、これによって遊技制御装置50に不正な信号が入力されるのを防止している。
ここで、本実施形態のスロットマシン1における遊技の進行について簡単に説明する。スロットマシン1においてゲームを行う場合、遊技者は、まずメダルをメダル投入口15から投入するか、或いはマックスベットボタン17を操作して、賭数を入力する(賭入力)。賭入力が行われると、有効ラインが設定され、スタートレバー21の操作が有効な状態、すなわちゲームを開始可能な状態となる。そして、スタートレバー21を操作すると、遊技制御装置50において内部抽選処理がなされて入賞(役)の当選/非当選が決定されるとともに、リール6a,6b,6cの変動が開始される。
所定時間経過後、停止操作が有効となったリールストップボタン24a,24b,24cの操作に基づいて、リール6a,6b,6cの回転が停止され、図柄表示窓5に所定の図柄が表示される。そして、内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様が有効ライン上に形成された場合に入賞が成立し、この入賞に対応するメダルが払い出される。以上で一区切りのゲームが終了し、以降、この操作を繰り返すことによってゲームを進行させるようになっている。
図5には、スロットマシン1が備えるリール6a,6b,6cの外周面に巻きつけられるシート6dにおける図柄の配列の一例を示した。図5に示されているように、シート6dには、「7」、「BAR」、「ベル」、「白スイカ」、「黒スイカ」、「白チェリー」、「黒チェリー」、「白リプレイ」、「黒リプレイ」、「REP」の識別可能な10種類の図柄が所定の順序で配置されている。各シート6dの上下端部は、リール6に巻きつけた際に継ぎ目となる部分である。この部分が上述した位置合わせのための基準部6eをなし、この基準部6eの直上のコマに特定の図柄として「7」が配されている。
図6には、本実施形態のスロットマシン1における入賞(役)の種類、各入賞に対応する図柄組合せ態様及び入賞内容が示されている。本実施形態のスロットマシン1では、特別入賞としてプレミアムボーナス入賞(PB入賞)、ビッグボーナス1入賞(BB1入賞)、ビッグボーナス2入賞(BB2入賞)、レギュラーボーナス入賞(RB入賞)が定められている。各特別入賞の当選フラグ(内部抽選に当選したときにセットされるフラグ)は区別して扱われる。なお、特別入賞に内部当選した場合は、内部当選したゲームで当該特別入賞を成立できなくても、当選フラグは次ゲームに持ち越され、以降のゲームにおいて特別入賞を成立させることができる。
特別入賞の成立に伴うメダルの払い出しは0枚であるが、PB入賞、BB1入賞、BB2入賞又はRB入賞が成立した場合は、それぞれに対応した特別遊技状態であるPB状態、BB1状態、BB2状態又はRB状態が発生する。この特別遊技状態では、通常遊技状態よりも小役入賞の内部当選確率が高確率となる判定テーブルを使用したゲームが実行され、当該特別遊技状態での払い出し枚数が所定数を超えることや、所定回数のゲームを実行することにより当該特別遊技状態が終了するようになっている。なお、特別遊技状態においては、メダルの総払出数が規定数となるまでJACゲーム(JACイン入賞が成立すると所定の入賞役の内部当選確率が高確率となるゲーム)を繰り返し実行するようにしてもよく、また、JACゲームと小役入賞の内部当選確率が高確率となるゲームとを組み合わせて実行するようにしてもよい。
また、本実施形態のスロットマシン1では、小役入賞としてシングルボーナス入賞(SIN入賞)、ベル入賞、リプベル入賞、1枚役入賞、通常リプレイ入賞、特殊リプレイ1(昇格)入賞、特殊リプレイ2(突入)入賞、特殊リプレイ3(降格)入賞、10枚役入賞、3枚役入賞が定められている。なお、リプベル入賞は、RB入賞の成立に基づき開始されるRB状態でのみ成立可能であり、10枚役はPB入賞成立に基づき開始されるPB状態でのみ成立可能である。これらの小役入賞のうちリプレイ入賞以外の役は、成立することで役に応じた枚数のメダルが払いだされる。またリプレイ入賞が成立した場合はメダルの払い出しは0枚であるが、改めて賭操作することなくゲームを実行できる再遊技(リプレイゲーム)が付与される。
また、上記の小役入賞には、導出される有効ライン(ここでは中段ラインと、ナナメライン(右上がり又は右下がりライン))によってさらに区別される(別フラグとされる)ものもある。また、所定のリールストップボタン24の操作順(押し順)でなければ成立しないものもある。例えば、ベル入賞は、中段ラインに導出されるものと、ナナメライン(右上がり又は右下がりライン)に導出されるもので区別されている。さらに、ナナメラインに導出されるベル入賞は、所定の押し順でなければ成立しないものがある。以下の説明では中段ラインに導出されるベル入賞を中段ベル入賞と称し、ナナメラインに導出されるものをナナメベル入賞と称して区別することがある。
また、3枚役の図柄組合せのうち、左リール6aがチェリーで右リール6cが黒リプレイ以外とされた図柄組合せや、白又は黒スイカで構成される図柄組合せも、中段ラインに導出されるものと、ナナメライン(右上がり又は右下がりライン)に導出されるもので区別されている。また、3枚役で図柄組合せの左リール6aがベルであるものは、右下がりラインにのみ導出可能であり、この場合は上段ラインに見た目上ベルが並ぶようになっており、以下の説明ではこの入賞を上段ベル入賞と称することがある。
また、リプレイ入賞にも所定の押し順でなければ成立しないものがあり、中段ラインに導出されるものと、ナナメライン(右上がり又は右下がりライン)に導出されるもので区別されているものがある。例えば、特殊リプレイ入賞1から3は所定の押し順でなければ成立しない。さらに、特殊リプレイ入賞2は、中段ラインに導出されるものと、ナナメラインに導出されるもので区別されている。
小役入賞に内部当選した場合は、内部当選したゲームでのみ当該小役入賞を成立させることができる。すなわち、停止操作のタイミングにより、小役入賞の種類によっては図柄配列の関係上4コマの引き込み停止制御を行ったとしても当該小役入賞を成立させることができない場合や、押し順があっていないことによって当該小役入賞を成立させることができない場合がある小役入賞があり、このような小役入賞に内部当選して当該小役入賞を成立させることができなかった場合(いわゆる取りこぼし)、この小役入賞の当選フラグはクリアされ、次ゲームには持ち越されない。また、小役入賞が複合して成立することもあるが、1ゲームでの最大払出枚数は15枚とされている。
本実施形態のスロットマシン1では、同一ゲームにおいて、特別入賞と所定の小役入賞(図8参照)とが重複して内部当選可能となっている。また、特別入賞に内部当選したゲーム以降のゲームであって当選フラグが持ち越されているゲームで小役入賞に当選した場合に、有効ライン上に導出される入賞の優先順位は、リプレイ入賞>リプレイ入賞以外の小役入賞>特別入賞とされている。すなわち、特別入賞の当選フラグが持ち越されていても、小役入賞に内部当選している場合は当該小役入賞の成立が優先され、当該小役入賞が成立するように引き込み停止制御がなされる。
遊技制御装置50における内部抽選により、上記何れかの入賞に内部当選すると、この内部当選した入賞に対応する図柄組合せ態様が所定の有効ライン上に導出可能とされる。一方、何れの入賞にも内部当選しない場合にははずれとなり、入賞に対応する図柄組合せ態様は有効ライン上に形成されない。
図7には、特別入賞に内部当選した場合に導出可能となる出目であるリーチ目の一例を示した。図7(a)、(b)に示す1確目は、左リール6aのみの変動を停止した時点で成立するリーチ目であり、図7(c)に示す2確目は、左リール6a及び右リール6cのみの変動を停止した時点で成立するリーチ目である。また、図7(d)から(h)に示す3確目は、全てのリール6a,6b,6cの変動を停止した時点で成立するリーチ目である。
図8には、レア小役(レア役)の停止型の一例を示した。これらのレア小役はBB1入賞、BB2入賞又はRB入賞と重複して内部当選する可能性がある小役入賞である。なお、図中「ANY」とは当該リール6の停止型を問わないという意味である。また、図8(a)、(c)における左リール6a、右リール6cのスイカは黒スイカであっても良い。また、図8(d)における右リール6cの中段は、黒リプレイ以外の図柄という意味である。
図9には、本実施形態のスロットマシン1において発生し得る内部抽選役の一覧を示した。小役入賞には、小役入賞が単独で当選する単独当選の他、他の小役入賞や特別入賞と重複して当選する重複当選がある。なお、3枚役AからEやベルG,1枚役A,Bのように「重複当選あり」と記載しているものは単独当選を含むことを意味している。また、3枚役C(中段チェリー)は、BB入賞と重複して当選しない場合には、成立した小役の導出をアシストするAT状態への移行権利であるAT権利が発生してストックされる。
ここに示されている内部抽選役には、押し順によって成立の可否が決定されるものがある。例えば、昇格リプレイAからFは何れも特殊リプレイ1入賞であるが、それぞれ所定の押し順でなければ成立しない(取りこぼす)ものである。また、突入リプレイAからFは何れも特殊リプレイ2入賞であるが、それぞれ所定の押し順でなければ成立しないものである。なお、突入リプレイAからFはさらに中段ラインに導出されるものと、ナナメライン(右上がり又は右下がりライン)に導出されるもので区別されている(別フラグとされている)。
また、上乗せナナメリプレイ、上乗せ中段リプレイは何れも特殊リプレイ2入賞である。これらの上乗せナナメリプレイと上乗せ中段リプレイも所定の押し順でなければ成立しないものであり、それぞれ押し順の異なる6種類が含まれている。なお、特殊リプレイ入賞2は、成立した小役の導出をアシストするAT状態への突入の契機となることから基本的には突入リプレイ入賞と称するが、成立時の遊技状態によってはAT権利の獲得やAT状態とするゲーム数の上乗せの契機となることがあり、この場合は上乗せリプレイ入賞と称することがある。
また、転落リプレイAからFは何れも特殊リプレイ3入賞であるが、それぞれ所定の押し順でなければ成立しないものである。また、ベルAからF(ナナメベル)は何れもベル入賞であるが、それぞれ所定の押し順でなければ成立しないものである。
特別入賞役のうち、PB入賞は単独当選のみであり、BB1入賞、BB2入賞及びRB入賞は単独当選の他、レア小役との重複当選がある。レア小役とは3枚役AからE(弱、強、中段チェリー、弱、強スイカ)、ベルG(中段ベル)、1枚役(チャンス目A,B)である。なお、レア小役として、何れの入賞にも内部当選しない純ハズレを含んでも良い。
図10は、本実施形態のスロットマシン1における遊技状態を説明するための状態遷移図である。本実施形態のスロットマシン1における遊技状態には、大きく分けて通常遊技状態ST10と、特別入賞が成立することにより移行する特別遊技状態ST20と、特別遊技状態ST20で特定条件が成立して当該特別遊技状態が終了した後又は通常遊技状態ST10で特定条件が成立することにより移行する特定遊技状態ST30とがある。特定遊技状態ST30は通常遊技状態ST10よりも遊技者にとって有利な状態である。
通常遊技状態ST10には、AT権利の獲得抽選における当選確率(AT権利獲得の確率)が低確率の低確状態ST11と、低確状態ST11よりも確率が高い高確状態ST12と、高確状態ST12よりも確率が高い超高確状態ST13とがある。この内部状態の移行は抽選により行われる。
通常遊技状態ST10で、特別入賞であるPB入賞、BB1入賞、BB2入賞又はRB入賞に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、特別遊技状態ST20に移行する。具体的には、PB入賞に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、PB状態ST21に移行する。BB1入賞に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、BB1状態ST22に移行する。BB2入賞に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、BB2状態ST23に移行する。RB入賞に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立すると、RB状態ST24に移行する。
また、通常遊技状態ST10で、AT権利のストックがあり(ATストックあり)、ATを発動させるまで実行される前兆ゲームの消化が終了した移行条件を充足した場合は、特定遊技状態ST30の準備AT状態ST34に移行する。また、通常遊技状態ST10で、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立することで移行条件が成立した場合は、特定遊技状態ST30の移行チャンス状態ST31に移行する。
また、特別遊技状態ST20が終了した場合は、AT権利のストックがあれば特定遊技状態ST30の準備AT状態ST34に移行し、AT権利のストックがなければ通常遊技状態ST10に移行する。なお、特別遊技状態ST20ではAT権利を獲得するための抽選が行わるようになっている。
特定遊技状態ST30の移行チャンス状態ST31では、通常遊技状態ST10よりもリプレイ入賞の内部当選確率が高確率となる(RT状態)。これにより、メダルの消費量を抑えてゲームを重ねることが可能となる。したがって、小役入賞の成立により得られる遊技価値を増加させながら特別入賞への当選を期待できる。移行チャンス状態ST31で移行条件が成立すると、ART(アシストリプレイタイム)状態ST35に移行する。なお、移行条件が成立した場合とは、新たなAT権利の獲得、かつ、突入リプレイ(特殊リプレイ2)に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立した場合である。ここで、新たなAT権利を獲得した場合にART待機状態ST33に移行するようにしてもよい。
一方、移行チャンス状態ST31で違反の発生による転落条件が成立すると通常遊技状態ST10に移行する。なお、違反の発生による転落条件の成立とは、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。また、特定遊技状態ST30の何れの状態であっても、特別入賞に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されると特別遊技状態ST20に移行する。
ART状態ST35では、規定ゲーム数の範囲内で通常遊技状態ST10よりもリプレイ入賞(通常リプレイ入賞)の内部当選確率が高確率となる(RT状態)とともに、成立小役の導出がアシスト(SIN入賞の場合は成立の回避がアシスト)される(AT状態)。なお、1ゲームあたりのメダル増加期待値は、約1.5枚である。ART状態ST35にはART状態1ST35aとART状態2ST35bがあり、AT権利の種類により何れか一方が選択されるようになっている。
ART状態1ST35aでは、1つのAT権利に対して1セット(30ゲーム)のART状態が実行される。また、ART状態の継続はセット数の上乗せのみとなっている。すなわち新たなAT権利を獲得すればこれに応じたセット数が上乗せされる。ART状態2ST35bでは、1つのAT権利に対して1セット(30ゲーム)のART状態が実行可能であり、さらに、このART状態で実行可能なゲーム数を上乗せすることが可能である。
ゲーム数が上乗せされる期間としては上乗せゾーン1ST35b1と上乗せゾーン2ST35b2がある。上乗せゾーン1は可変ゲーム数上乗せであって、毎ゲームで上乗せ抽選を行い、抽選結果に応じて5〜100ゲームの上乗せが行われる。この上乗せゾーン1は2〜25ゲーム継続するようになっている。上乗せゾーン2は固定ゲーム数上乗せであって、毎ゲームで上乗せ抽選と上乗せゾーン2の継続抽選を行い、上乗せ抽選に当選した場合には100ゲームの上乗せが行われ、継続抽選に当選した場合に上乗せゾーン2が継続する。
このART状態ST35で規定ゲーム数が消化され、AT権利のストックもない状態となる降格条件が成立した場合は、移行チャンス状態ST31に移行する。一方、ART状態ST35で、規定ゲーム数が消化されたがAT権利のストックがある状態となる移行条件が成立した場合は、ART待機状態ST33に移行する。また、ART状態ST35で、違反の発生による降格条件が成立すると救済AT状態ST32に移行する。なお、違反の発生による降格条件の成立とは、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。
救済AT状態ST32では、ART状態ST35で未消化となったゲーム数の範囲内で成立小役の導出がアシストされるが、リプレイ入賞の内部当選確率は通常遊技状態ST10と同等とされる。したがって、小役入賞の成立により得られる遊技価値を増加させながら特別入賞への当選を期待できるが、1ゲームあたりのメダル増加期待値はART状態ST35よりも低い期待値となっている。
この救済AT状態ST32で昇格条件が成立した場合は、ART待機状態ST33に移行する。なお、昇格条件が成立した場合とは、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立した場合である。一方、救済AT状態ST32で転落条件が成立した場合は通常遊技状態ST10に移行する。ここでの転落条件の成立とは、違反(転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞の成立、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞の取りこぼし(押し順ベルこぼし))の発生又はART状態35で設定されたゲーム数を消化した場合である。
ART待機状態ST33では、ART状態ST35と同様に、通常遊技状態ST10よりもリプレイ入賞の内部当選確率が高確率となるゲームが実行されるとともに、成立小役の導出をアシストするゲームが実行される。なお、1ゲームあたりのメダル増加期待値は、約1.5枚であり、ART状態ST35と同じ期待値となっている。
このART待機状態ST33で、突入リプレイ(特殊リプレイ2)に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立した移行条件が成立した場合は、ART状態35に移行する。一方、ART待機状態ST33で、違反(転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞の成立、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞の取りこぼし(押し順ベルこぼし))の発生による転落条件が成立した場合は、通常遊技状態ST10に移行する。
準備AT状態ST34では、成立小役の導出をアシストするゲームが実行されるが、リプレイ入賞の内部当選確率は通常遊技状態ST10と同等とされる。したがって、小役入賞の成立により得られる遊技価値を増加させながら特別入賞への当選を期待できるが、1ゲームあたりのメダル増加期待値はART状態ST35よりも低い期待値となっている。また、成立小役の導出のアシストは、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした(押し順ベルこぼし)ゲームの次ゲームから開始される。
この準備AT状態ST34で昇格条件が成立した場合は、ART待機状態ST33に移行する。なお、昇格条件が成立した場合とは、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立した場合である。一方、準備AT状態ST34で違反の発生による転落条件が成立した場合は通常遊技状態ST10に移行する。ここでの違反の発生による転落条件の成立とは、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞の成立、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした(押し順ベルこぼし)である。ただし、アシスト開始前は押し順ベルこぼしが発生しても転落条件の成立とはらなない。
図11には、遊技制御装置50での遊技状態の遷移を説明するための状態遷移図を示した。通常状態ST40はRT状態ではない非RT状態であって、通常リプレイ、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)、突入リプレイ(特殊リプレイ2)、転落リプレイ(特殊リプレイ3)の当選確率は低確率状態となっており、これらのリプレイ入賞を合算した当選確率は内部抽選における1/8となっている。なお、図10では対応する箇所に非RT状態と記載している。
詳細には、通常リプレイの当選確率は通常確率である。また、昇格リプレイと転落リプレイとの重複当選が所定の確率(例えば内部抽選における1/15)で発生し、押し順を当てられれば昇格リプレイや転落リプレイを成立させることが可能である。突入リプレイは、当選しない又は超低確率(例えば内部抽選における1/1000)で通常リプレイと重複当選するが突入リプレイの成立は第1停止が右リール6cである押し順の場合だけ可能とされている。上乗せリプレイと通常リプレイの重複当選は超低確率(例えば内部抽選における1/1000)で発生し、押し順を当てられれば上乗せリプレイや通常リプレイを成立させることが可能となっている。上乗せリプレイが成立した場合は、新たなAT権利の発生又はART状態のゲーム数の上乗せが行われる。
通常状態ST40で、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立した昇格条件が成立するとRT状態1ST41に移行する。このRT状態1ST41はリプレイ入賞の当選確率が通常状態ST40よりも高いRT状態であって、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)、突入リプレイ(特殊リプレイ2)、転落リプレイ(特殊リプレイ3)の当選確率は通常状態ST40よりも高い高確率状態とされ、通常リプレイの当選確率は通常状態ST40と同じ確率状態となっており、これらのリプレイ入賞を合算した当選確率は内部抽選における1/1.5となっている。なお、図10では対応する箇所にRT状態1と記載している。なお、通常リプレイの当選確率を通常状態ST40よりも高くしても良い。
詳細には、通常リプレイの当選確率は通常確率である。また、昇格リプレイと転落リプレイとの重複当選が超高確率(例えば内部抽選における1/2)で発生し、押し順を当てられれば昇格リプレイや転落リプレイを成立させることが可能である。また、突入リプレイと転落リプレイとの重複当選が高確率(例えば内部抽選における1/10)で発生し、押し順を当てられれば突入リプレイや転落リプレイを成立させることが可能である。上乗せリプレイと通常リプレイの重複当選は超低確率(例えば内部抽選における1/1000)で発生し、押し順を当てられれば上乗せリプレイや通常リプレイを成立させることが可能となっている。上乗せリプレイが成立した場合は、新たなAT権利の発生又はART状態のゲーム数の上乗せが行われる。
このRT状態1ST41で、転落条件が成立すると、通常状態ST40に移行する。この転落条件の成立とは、違反(転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし))の発生や、ボーナス入賞(特別入賞)の当選である。なお、ボーナス入賞の当選と成立が同一ゲームで発生した場合は特別遊技状態ST43に移行する。
また、RT状態1ST41で、突入リプレイ(特殊リプレイ2)に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立した移行条件が成立すると、RT状態2ST42に移行する。このRT状態2ST42はリプレイ入賞の当選確率が通常状態ST40よりも高いRT状態であって、通常リプレイの当選確率は通常状態ST40よりも高い高確率状態とされ、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)、突入リプレイ(特殊リプレイ2)、転落リプレイ(特殊リプレイ3)の当選確率は通常状態ST40と同じ確率状態となっており、これらのリプレイ入賞を合算した当選確率は内部抽選における1/1.5となっている。なお、図10では対応する箇所にRT状態2と記載している。
詳細には、通常リプレイの当選確率は通常状態ST40やRT状態1ST41よりも高い超高確率である。昇格リプレイは、当選しない又は超低確率(例えば内部抽選における1/1000)で通常リプレイと重複当選するが昇格リプレイの成立は第1停止が右リール6cである押し順の場合だけ可能とされている。また、突入リプレイと通常リプレイとの重複当選が高確率(例えば内部抽選における1/10)で発生し、この場合は6通りの押し順から選択される1通りで突入リプレイが成立し、これ以外の押し順で通常リプレイが成立する。また、転落リプレイと通常リプレイとの重複当選が高確率(例えば内部抽選における1/10)で発生し、この場合は6通りの押し順から選択される5通りで転落リプレイが成立し、これ以外の押し順で通常リプレイが成立する。上乗せリプレイと通常リプレイの重複当選は低確率(例えば内部抽選における1/100)で発生し、押し順を当てられれば上乗せリプレイや通常リプレイを成立させることが可能となっている。上乗せリプレイが成立した場合は、新たなAT権利の発生又はART状態のゲーム数の上乗せが行われる。
このRT状態2ST42で、転落条件が成立すると、通常状態ST40に移行する。この転落条件の成立とは、違反(転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし))の発生や、ボーナス入賞(特別入賞)の当選である。なお、ボーナス入賞の当選と成立が同一ゲームで発生した場合は特別遊技状態ST43に移行する。
通常状態ST40でボーナス入賞(特別入賞)が成立すると特別遊技状態ST43に移行する。なお、RT状態1ST41やRT状態2ST42でボーナス入賞の当選と成立が同一ゲームで発生した場合は、通常状態ST40を経ずに特別遊技状態ST43に移行する。この特別遊技状態ST43において、成立した特別入賞の種類に応じた終了条件が満たされてボーナスが終了した場合は、通常状態ST40に移行する。なお、特別遊技状態中を除き、リプレイ入賞以外の入賞(小役入賞、特別入賞)の当選確率は常に一定である。また、特別入賞が成立したらRT状態2ST42に移行させるようにしても良い。
図12には、演出制御装置70での遊技状態の遷移を説明するための状態遷移図を示した。成立小役の導出をアシストしない非アシスト状態ST50では、AT権利の獲得抽選におけるAT権利獲得の確率が低確率の低確状態と、低確状態よりも確率が高い高確状態と、高確状態よりも確率が高い超高確状態とがあり、モード移行条件が成立することで状態が移行するようになっている。モード移行条件は、例えばレア小役当選時に行われる抽選に当選することである。この非アシスト状態ST50は、図10での通常遊技状態に対応する。
非アシスト状態ST50で、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)に内部当選し、対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立することで移行条件が成立した場合は、移行チャンス演出状態ST51に移行する。移行チャンス演出状態ST51では成立小役の導出のアシストは行われない。この移行チャンス演出状態ST51は、図10での移行チャンス状態ST31に対応する。
この移行チャンス演出状態ST51で移行条件が成立した場合は、特定アシスト状態ST55に移行する。この移行条件とは、新たなAT権利の獲得、かつ、突入リプレイ(特殊リプレイ2)に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立することである。また、移行チャンス演出状態ST51で違反の発生による転落条件が成立した場合は、非アシスト状態ST50に移行する。この違反の発生による転落条件の成立とは、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。
また、非アシスト状態ST50においてAT権利を獲得した場合(天井への到達によりAT権利を獲得した場合も含む)は、前兆遊技状態ST52に移行する。この前兆遊技状態ST52は、図10での通常遊技状態に対応する。なお、前兆遊技状態ST52ではAT権利の獲得抽選における権利獲得の確率が低確率の低確状態となる。この前兆遊技状態ST52では、ART状態が発生することを示唆する本前兆演出が行われる。この本前兆演出の継続ゲーム数は11,13,15,17又は19ゲームのうちから選択可能となっている。
この前兆遊技状態ST52で前兆ゲーム数を消化した場合はアシスト待機状態ST53に移行する。このアシスト待機状態ST53は、図10での準備AT状態ST34におけるアシスト開始前の状態に対応する。なお、アシスト待機状態ST53ではAT権利の獲得抽選における権利獲得の確率が低確率の低確状態となる。このアシスト待機状態ST53では、ATが開始されることを報知する画面を表示する演出が行われる。このアシスト待機状態ST53において、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼす押し順ベルこぼしが発生した場合は、移行アシスト状態ST54に移行する。
また、アシスト待機状態ST53において、転落条件が成立し、AT権利のストックがある場合は前兆遊技状態ST52に移行する。ここでの転落条件は、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞の成立である。また、アシスト待機状態ST53において、転落条件が成立し、AT権利のストックがない場合は非アシスト状態ST50に移行する。ここでの転落条件は、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞の成立である。なお、アシスト待機状態ST53では、SIN入賞の回避をアシストする情報は報知されるが、押し順ベルの成立をアシストする情報は報知されない。
移行アシスト状態ST54は、昇格リプレイ、突入リプレイ、押し順ベル入賞の成立及びSIN入賞の回避をアシストする情報が報知される状態である。なお、AT権利の獲得抽選における権利獲得の確率が低確率の低確状態となる。この移行アシスト状態ST54は、図10での救済AT状態ST32、ART待機状態ST33、準備AT状態ST34におけるアシスト開始後の状態に対応する。この移行アシスト状態ST54において移行条件が成立した場合は特定アシスト状態ST55に移行する。この移行条件とは、突入リプレイ(特殊リプレイ2)に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立することである。
特定アシスト状態ST55は成立小役の導出がアシストされる状態である。なお、SIN入賞の場合は成立の回避がアシストされる。また、特定アシスト状態では、ゲーム数固定アシスト状態ST55aとゲーム数可変アシスト状態ST55bの何れかの状態となる。この特定アシスト状態ST55は、図10でのART状態ST35に対応するものであり、ゲーム数固定アシスト状態ST55aはART状態1ST35aに対応し、ゲーム数可変アシスト状態ST55bはART状態2ST35bに対応する。
ゲーム数固定アシスト状態ST55aでは、AT権利の獲得抽選における権利獲得の確率が低確率の低確状態と、低確状態よりも確率が高い高確状態と、高確状態よりも確率が高い超高確状態とがあり、モード移行条件が成立することで状態が移行するようになっている。モード移行条件は、例えばレア小役当選時に行われる抽選に当選することである。そして、上記の抽選状態に応じた確率でAT権利の獲得抽選が行われ、新たなAT権利を獲得した場合はセット数が上乗せされ、1セットにつき30ゲームの特定アシスト状態ST55が実行可能となる。
ゲーム数可変アシスト状態ST55bでは、通常ゾーンST55b0と特化ゾーン1ST55b1、特化ゾーン2ST55b2の状態があり、ゾーン移行条件が成立することでゾーンが移行する。特化ゾーン1ST55b1は図10での上乗せゾーン1ST35b1に対応するものであり、特化ゾーン2ST55b2は図10での上乗せゾーン2ST35b2に対応するものである。
この特定アシスト状態ST55で、違反の発生による降格条件が成立すると移行アシスト状態ST54に移行する。なお、違反の発生による降格条件の成立とは、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。また、特定アシスト状態ST55で、規定ゲーム数が消化されたがAT権利のストックがある場合も移行アシスト状態ST54に移行する。また、特定アシスト状態ST55で、規定ゲーム数が消化され、AT権利のストックもない状態となると、移行チャンス演出状態ST51に移行する。
以上の図12に示した演出制御装置70での遊技状態の遷移と、図11に示した遊技制御装置50での遊技状態の遷移とが複合することにより、図10に示した遊技状態の遷移が実現されるようになっている。すなわち、遊技制御装置50及び演出制御装置70が、予め定めた移行役の入賞が成立したことに基づき、遊技状態を通常遊技状態と該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態とに切り替えることが可能な遊技状態切替手段をなす。また、移行役には、遊技状態を特定遊技状態に切り替えるための昇格役と、遊技状態を通常遊技状態に切り替えるための降格役とが含まれていることとなる。昇格役としては昇格リプレイ入賞が挙げられる。また、アシストのない移行チャンス状態ST31からアシストのあるART状態ST35への移行の契機となる突入リプレイ入賞も遊技者に有利な状態へ切り替えるための昇格役に含めることができる。降格役としては、転落リプレイ入賞、SIN入賞が挙げられる。また、取りこぼしによりRT状態が終了するなど遊技者に不利な状態となる押し順ベル入賞も降格役に含めることができる。
図13には、各特別入賞に基づく特別遊技状態でのAT権利の獲得態様について示した。図13(a)に示すように、PB入賞が成立した場合はART状態2ST35bに対応するAT権利がストックされる。また、PB入賞の成立に基づき開始されるPB状態ST21では、BARが揃う度にART状態2ST35bで実行可能なゲーム数として30ゲームが加算される。このPB状態は、BARが揃わずに10枚役が3回導出されることにより終了する。
図13(b)に示すように、BB1入賞の成立に基づき開始されるBB1状態では、特殊リプレイ2入賞(上乗せリプレイ入賞)が成立する度にART状態1ST35a又はART状態2に対応するAT権利がストックされる。黒リプレイが斜めに揃った場合(ナナメ上乗せリプレイ入賞の成立)はART状態1ST35aに対応するAT権利がストックされる。ナナメ上乗せリプレイ入賞の成立は1/80で発生する。また、黒リプレイが中段に揃った場合(中段上乗せリプレイ入賞の成立)はART状態2ST35bに対応するAT権利がストックされる。中段上乗せリプレイ入賞の成立は1/200で発生する。上乗せリプレイ入賞の成立後には、リール6が再始動して停止し、上乗せリプレイ入賞の出目を連続で最大8回導出可能な操作介在フリーズ演出(いわゆる0G連)を実行可能であり、ここで導出された上乗せリプレイ入賞の出目の回数に応じた数のAT権利(ART状態2ST35bに対応するAT権利)がストックされる。このBB1状態は、遊技者に払い出したメダルの総数が360枚を超えると終了する。
BB2入賞の成立に基づき開始されるBB2状態では、中段ベル入賞が発生する度に、ART状態1ST35a又はART状態2に対応するAT権利の獲得抽選が行われる。抽選に当選した場合は抽選結果に応じたAT権利がストックされる。AT権利の獲得結果に関する情報はBB2状態における最終ゲームで報知される。このBB2状態は、遊技者に払い出したメダルの総数が280枚を超えると終了する。
RB入賞の成立に基づき開始されるRB状態では、RB状態発生時の遊技状態と、6択押し順ベルの正解数(ナナメベル入賞の成立回数)に応じてART状態1ST35aに対応するAT権利の獲得抽選が行われる。6択押し順ベルの押し順を正解してナナメベル入賞の成立が4回発生すると、ART状態1ST35aに対応するAT権利の獲得が確定する。このRB状態は、遊技者に払い出したメダルの総数が60枚を超えると終了する。なお、これらの特別遊技状態中に所定のフリーズ演出が発生した場合には、ART状態2ST35bに対応するAT権利の獲得が確定する。
次に、遊技制御装置50による処理について説明する。遊技制御装置50による処理は、遊技を統括的に制御する遊技制御処理(図14参照)と、所定時間毎(例えば、約2msec毎)に行われるタイマ割込み処理(図15参照)とを含む。
〔遊技制御処理〕
まず、遊技制御処理について説明する。図14には遊技制御処理の一例を示すフローチャートを示した。この遊技制御処理は、スロットマシン1の電源が投入されることにより遊技制御装置50の電源が投入されることで、CPU50aがROM50bに記憶されている遊技制御処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
遊技制御処理では、まず、遊技制御装置50のCPU50a内のレジスタの初期化やRAM50cに記憶されている遊技データの初期化などを行う電源投入時処理を実行する(ステップS1)。
次いで、賭操作(すなわち、メダル投入口15からのメダル投入又はクレジットからの入力)や、リプレイ入賞の成立に基づく自動賭操作により賭数を設定し、賭数コマンドを演出制御装置70に送信する賭数/クレジット数制御処理を実行する(ステップS2)。その後、払戻ボタン20が操作されたか否かを判定し、操作されたと判定した場合に、投入されたメダルの払い戻し及びクレジットとして記憶されているメダルの払い戻しを行うとともに、清算コマンドを演出制御装置70に送信するメダル清算処理を実行する(ステップS3)。
そして、ベット数が上限値(例えば3)であるかを判定し(ステップS4)、ベット数が上限値に達していない場合(ステップS4;N)は、ステップS2に戻る。また、ベット数が上限値に達ている場合(ステップS4;Y)は、スタートレバー21が操作されたか否かを判定する(ステップS5)。
スタートレバー21が操作されていない場合(ステップS5;N)は、ステップS2に戻る。また、スタートレバー21が操作された場合(ステップS5;Y)には、リプレイ入賞の成立に基づき設定される再遊技フラグをクリアし(ステップS6)、流路切替ソレノイド(セレクタ)68を動作してメダルの投入ができない投入規制状態に変換するメダル投入禁止動作を設定する(ステップS7)。
その後、遊技状態に応じた入賞役の内部抽選を行い、抽選結果に対応する抽選結果コマンドを演出制御装置70に送信する内部抽選処理(ステップS8)を行い、リールストップボタン24等の操作を所定時間に亘り無効にする演出であるフリーズ演出に関する設定として、内部抽選結果に基づきフリーズ演出の実行をセットしたり、フリーズ演出の実行までのゲーム数を管理したりするフリーズ演出設定処理を行う(ステップS9)。
次に、設定されたフリーズ演出を実行したり、リール6の変動開始(回転開始)を設定したりするリール回転開始処理(ステップS10)を行い、内部抽選の結果に基づき設定される入賞当選フラグと、リールストップボタン24の操作タイミングにより、各リール6の変動表示を停止(回転停止)に関する処理を行うリール回転停止処理(ステップS11)を行う。
そして、リール位置検出スイッチ54からのリール位置情報(具体的には、リール位置検出スイッチ54により検出されたリール6の回動位相等)に基づいて有効ライン上に停止表示された図柄組合せ態様が入賞当選フラグに対応するものであるかを判定することで入賞の成立を判定し、入賞が成立している場合に払出枚数情報をセットする入賞判定処理(ステップS12)を行う。
その後、払出枚数情報に基づきクレジットの加算又はメダル払出装置63によるメダルの払い出しを行う払出制御処理(ステップS13)を行い、成立した条件に応じて図11に示した遊技状態(通常状態、特別遊技状態(PB状態、BB1状態、BB2状態、RB状態)、RT状態1、RT状態2)の移行を制御する遊技状態更新処理(ステップS14)を行う。そして、流路切替ソレノイド(セレクタ)68を動作してメダルの投入が可能な投入許容状態に変換することによりメダル投入禁止動作を解除して(ステップS15)、ステップS2に戻る。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図15に示すように、タイマ割込み処理では、まず、所定のレジスタに保持されている値をRAM50cに移すレジスタ退避の処理(ステップS21)を行い、各種センサなどからの入力の取り込み、すなわち各入力ポートの状態を読み込む入力処理を実行する(ステップS22)。
この入力処理(ステップS22)で取り込まれる入力は、メダル投入検出スイッチ51、スタートレバースイッチ52、リール停止スイッチ53(第1リール(左)停止スイッチ53a、第2リール(中)停止スイッチ53b、第3リール(右)停止スイッチ53c)、リール位置検出スイッチ54(左リール位置検出スイッチ54a、中リール位置検出スイッチ54b、右リール位置検出スイッチ54c)、マックスベットスイッチ57、払戻ボタンスイッチ58、払出メダル検出スイッチ59、リセットスイッチ61、扉開閉検出スイッチ62、電波検出スイッチ81、メダル満杯スイッチ82等)や設定装置60等からの入力である。
次に、セキュリティに関する処理として、メダル投入検出スイッチ51からの入力が異常を示す入力であった場合にこれに応じた処理を行ったり、メダル投入エラーコマンドを演出制御装置70に送信したりするメダル投入エラー監視処理(ステップS23)を行う。さらに、セキュリティに関する処理として、電波検出スイッチ81からの入力に基づき異常な電波の照射を検出した場合に対応する処理を行ったり、電波不正コマンドを演出制御装置70に送信したりする電波エラー監視処理(ステップS24)を行い、セキュリティに関する処理として、扉開閉検出スイッチ62からの入力に基づき前面枠2の状態を監視するとともに、前面枠2の開閉に応じて扉開放コマンド又は扉閉止コマンドを演出制御装置70に送信する扉開放監視処理(ステップS25)を行う。すなわち、遊技制御装置50が、前面扉(前面枠2)の開放を検出することが可能な開放検出手段をなす。
次に、停電の発生を監視し、停電が発生した場合に停電発生時の処理を行う電源遮断処理(ステップS26)を行う。停電発生時の処理としては、例えば、メダルの払い出しの停止、RAM50cの情報のバックアップ、スタックポインタ、チェックサムの記憶等を行った後、RAMアクセスを禁止してスロットマシン1の電源が遮断されるのを待つ。なお、停電が発生していない場合は電源遮断処理(ステップS26)では処理を行わず、次のリール動作処理(ステップS27)を行う。
リール動作処理(ステップS27)では、フリーズ演出が行われる場合に設定されるフリーズ情報やリール更新情報に基づいてリール6の回転及び停止の出力設定を行う。その後、各種タイマの更新を行うタイマ更新処理(ステップS28)を行って、処理番号に応じた分岐処理を行う(ステップS29)。
ステップS29にて処理番号が「0」の場合は、メダル満杯スイッチ82からの入力に基づき、メダル払出装置63のホッパー内のメダルが満杯であるかを監視するメダル満杯スイッチ監視処理(ステップS30)を行う。ステップS29にて処理番号が「1」の場合は、払出メダル検出スイッチ59からの入力に基づきメダルの払い出しの異常を監視し、異常があった場合は演出制御装置70に払出スイッチエラーコマンドを送信する払出メダル検出スイッチエラー監視処理(ステップS31)を行う。
ステップS29にて処理番号が「2」の場合は、遊技進行表示部12、ベット数表示部19、クレジット数表示部11、払出数表示部13、遊技状態表示部18での表示を制御するLED/7セグ制御処理(ステップS32)を行う。ステップS29にて処理番号が「3」の場合は、ホールコンピュータ等の外部装置に出力する情報を編集する外部情報編集処理(ステップS33)を行う。
処理番号に応じた処理を行った後、各種処理でセットされた出力データに基づき、演出制御装置70、遊技進行表示部12、ベット数表示部19、クレジット数表示部11、払出数表示部13、遊技状態表示部18、メダル払出装置63、左リール用モータ64a、中リール用モータ64b、右リール用モータ64c、外部信号出力端子33等に対して制御信号を出力する出力処理を行う(ステップS34)。そして、割り込み要求をクリアして(ステップS35)、レジスタを復帰(ステップS36)し、割り込みを許可して(ステップS37)、タイマ割込み処理を終了する。
〔内部抽選処理〕
図16には、図14に示した遊技制御処理における内部抽選処理を示した。なお、当該内部抽選処理中は、賭操作やリール6の停止操作などの各種操作の入力を受け付けずに無効なものとするように構成されている。この内部抽選処理では、まず、乱数発生器50eから乱数値(入賞判定用乱数)を取得し(ステップS41)、現在の遊技状態に応じた入賞当選判定テーブル(図17参照)をセットする(ステップS42)。
次に、ステップS41で取得した乱数値と、ステップS42でセットした入賞当選判定テーブルとに基づいて、入賞に内部当選したか否かを判定する入賞当選判定処理(ステップS43)を行う。なお、本実施形態では、入賞に内部当選したか否かを、乱数発生器50eで生成される乱数値、すなわちハードウェアで生成されるハード乱数を用いて判定するように構成したが、これに限定されるものではない。例えば、入賞に内部当選したか否かを、ソフトウェアで生成されるソフト乱数に基づいて判定するように構成することも可能である。
そして、ハズレ当選フラグをセットし(ステップS44)、ステップS43の入選当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選であるか否かを判定する(ステップS45)。入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選でない場合(ステップS45;N)、すなわち、はずれである場合にはステップS47に移行する。また、入賞当選判定処理で得られた判定結果が入賞当選である場合(ステップS45;Y)は、ステップS44でセットしたハズレ当選フラグに代えて、内部当選した入賞に対応する入賞当選フラグをセットし(ステップS46)、ステップS47に移行する。
ステップS47では、ステップS44又はステップS46でセットした当選フラグ(ハズレ当選フラグ又は入賞当選フラグ)に対応する抽選結果コマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS47)。そして、有効ライン上に入賞当選フラグに対応する図柄を停止させるための停止情報を設定する停止情報設定処理(ステップS48)を行い、内部抽選処理を終了する。
なお、停止情報設定処理(ステップS48)では、例えば、特別入賞に対応する入賞当選フラグが持ち越されている場合に他の入賞に当選した場合のように、複数の入賞に対応する入賞当選フラグが設定されている場合に成立させる入賞の優先順位が設定される。この優先順位はリプレイ入賞が最も高く、リプレイ入賞以外の小役入賞、特別入賞の順に低くなっている(リプレイ入賞>リプレイ入賞以外の小役入賞>特別入賞)。すなわち、遊技制御装置50が、複数の変動表示部(リール6)の変動表示を伴うゲームの実行毎に入賞(役)に当選か否かを内部抽選する(内部)抽選手段をなす。
図17(a)には、遊技状態に応じた入賞当選判定テーブルの種類を示した。各入賞判定テーブルには遊技状態に応じた各入賞役の当選確率が設定されている。これにより、例えば、RT状態1中は通常状態中よりも転落リプレイ入賞、昇格リプレイ入賞及び突入リプレイ入賞の当選確率を高めたり、RT状態2中は通常状態中よりも通常リプレイ入賞の当選確率を高めたりすることが可能となる。また、特別遊技状態中は通常状態中よりも特定の小役入賞の当選確率を高めることが可能となる。また、図17(b)には、各レア小役における、ボーナス入賞(特別入賞)と重複して(同時に)当選する期待度(確率)の高さの順を示した。この期待度は、3枚役D(弱スイカ)が最も低く、3枚役C(中段チェリー)が最も高くなっている。
〔フリーズ演出設定処理〕
図18には、図14に示した遊技制御処理におけるフリーズ演出設定処理を示した。このフリーズ演出設定処理では、まず、フリーズ演出待機中であるかを判定する(ステップS51)。本実施形態のスロットマシンでは、フリーズ演出の実行が決定されたゲームでフリーズ演出を行う即時フリーズと、フリーズ演出の実行が決定されたゲームから数ゲーム後のゲームでフリーズ演出を行う待機フリーズとがあり、フリーズ演出の実行を決定する際に何れのフリーズ演出とするかが決定される。フリーズ演出待機中とは、待機フリーズの実行中である状態である。
フリーズ演出待機中でない場合(ステップS51;N)は、遊技状態と入賞当選フラグを取得し(ステップS52)、フリーズ実行判定テーブル(図18参照)に規定された確率に従いフリーズ演出を実行するかの抽選を行うフリーズ演出実行抽選処理(ステップS53)を行う。そして、抽選の結果、待機フリーズの実行が決定されたかを判定する(ステップS54)。
待機フリーズの実行が決定された場合(ステップS54;Y)は、フリーズ演出待機カウンタにフリーズ演出発生までのゲーム数(例えば1,2又は3)をセットし(ステップS60)、フリーズ演出設定処理を終了する。また、待機フリーズの実行が決定されなかった場合(ステップS54;N)は、抽選の結果、即時フリーズの実行が決定されたかを判定する(ステップS55)。
即時フリーズの実行が決定されなかった場合(ステップS55;N)は、フリーズ演出設定処理を終了する。この場合はフリーズ演出が実行されない。また、即時フリーズの実行が決定された場合(ステップS55;Y)は、決定されたフリーズの種類に対応するフリーズタイマを設定し(ステップS56)、決定されたフリーズの種類に対応するフリーズ演出コマンドを演出制御装置70に送信して(ステップS57)、フリーズ演出設定処理を終了する。
一方、フリーズ演出待機中である場合(ステップS51;Y)は、フリーズ演出待機カウンタを−1更新し(ステップS58)、待機カウンタの値が0であるかを判定する(ステップS59)。待機カウンタの値が0でない場合(ステップS59;N)、すなわち、今回のゲームで待機フリーズのフリーズ演出を実行しない場合は、フリーズ演出設定処理を終了する。また、待機カウンタの値が0である場合(ステップS59;Y)、すなわち、今回のゲームで待機フリーズのフリーズ演出を実行する場合は、ステップS56、S57の処理を行い、フリーズ演出設定処理を終了する。これにより待機フリーズの実行中である場合は新たなフリーズ演出の実行抽選が規制されるようになっている。すなわち、遊技制御装置50が、内部抽選の結果に基づき、所定の操作(停止操作)を所定期間に亘って無効とする(規制する)フリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ状態発生手段をなす。
図19には、フリーズ実行判定テーブルの内容を示した。このフリーズ実行判定テーブルには、遊技状態に応じて選択可能なフリーズ演出の種類や発生条件が設定されている。即時フリーズの種類には、停止操作が無効とされるフリーズ時間が5秒の5秒フリーズ演出、フリーズ時間が10秒の10秒フリーズ演出、フリーズ時間が15秒の15秒フリーズ演出、フリーズ時間が60秒の60秒フリーズ演出がある。また、待機フリーズの種類には、フリーズ演出の実行を決定してから2又は3ゲーム後に60秒フリーズ演出を行う2ゲーム後60秒フリーズ演出、3ゲーム後60秒フリーズ演出と、フリーズ演出の実行を決定してから1ゲーム後に操作介在フリーズ(いわゆる0G連)を行う1ゲーム後操作介在フリーズ演出がある。なお、1ゲーム後操作介在フリーズ演出はBB1状態中のみ発生可能であるが、他の特別遊技状態(PB状態、BB2状態及びRB状態)でも発生可能としても良い。
フリーズ時間が5秒の5秒フリーズ演出では、ゲーム開始に伴い停止操作を無効とした状態で左リール6aを低速回転又は逆回転するとともに他のリール6b、6を停止した状態とするリール演出動作を行い、ゲーム開始から5秒経過後にリール演出動作を終了して全リール6を通常の変動速度で回転させて停止操作を可能とする。また、フリーズ時間が10秒の10秒フリーズ演出では、ゲーム開始から5秒フリーズ演出と同様のリール演出動作を行い、ゲーム開始から5秒経過後もフリーズ状態を継続し、ゲーム開始から6秒経過後に中リール6bを低速回転又は逆回転で回転させるリール演出動作を行う。そして、ゲーム開始から10秒経過後にリール演出動作を終了して全リール6を通常の変動速度で回転させて停止操作を可能とする。
また、フリーズ時間が15秒の15秒フリーズ演出では、ゲーム開始から10秒フリーズ演出と同様のリール演出動作を行い、ゲーム開始から10秒経過後もフリーズ状態を継続し、ゲーム開始から11秒経過後に右リール6cを低速回転又は逆回転で回転させるリール演出動作を行うとともに可動演出装置8を動作させる。そして、ゲーム開始から15秒経過後にリール演出動作を終了して全リール6を通常の変動速度で回転させて停止操作を可能とする。
また、フリーズ時間が60秒の60秒フリーズ演出では、ゲーム開始から15秒フリーズ演出と同様のリール演出動作を行い、ゲーム開始から15秒経過後もフリーズ状態を継続する。そして、ゲーム開始から60秒経過後にリール演出動作を終了して全リール6を通常の変動速度で回転させて停止操作を可能とする。
なお、60秒フリーズ演出、2ゲーム後60秒フリーズ演出及び3ゲーム後60秒フリーズ演出は、特別入賞に当選した場合にしか選択されないようになっている。また、以下の説明でこの60秒フリーズ演出、2ゲーム後60秒フリーズ演出及び3ゲーム後60秒フリーズ演出をロングフリーズと称することがある。また、2ゲーム後60秒フリーズ演出及び3ゲーム後60秒フリーズ演出の場合に、フリーズ演出が開始される前のゲームで特別入賞が成立した場合はフリーズ演出の実行がキャンセルされる。
〔リール回転開始処理〕
図20には、図14に示した遊技制御処理におけるリール回転開始処理を示した。このリール回転開始設定処理では、まず、ゲーム間ウェイトタイマ値を取得し(ステップS61)、ゲーム間ウェイトタイマ値が0となったか、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップS62)。ゲーム間ウェイトタイマはゲームの開始後、次ゲームの開始が可能となるまでの所定の時間(例えば4.1秒)を管理するタイマであり、ゲームの開始時に所定の時間に対応する値がセットされ、タイマ更新処理(ステップS28)にて−1更新されるようになっている。
このゲーム間ウェイトタイマ値が0となるまでは以降の処理を待機し、タイマ値が0となった場合(ステップS62;Y)、すなわち、前ゲームの開始から所定の時間が経過した場合は、今回のゲームでフリーズ演出を実行する旨の情報であるフリーズ実行設定があるかを判定する(ステップS63)。このフリーズ実行設定がない場合(ステップS63;N)は、リールの回転ステップ数を無限に設定(リールの回転開始を設定)する(ステップS67)。また、フリーズ実行設定がある場合(ステップS63;Y)は、操作介在フリーズであるかを判定する(ステップS64)。
操作介在フリーズでない場合(ステップS64;N)は、通常フリーズ処理(ステップS65)にてフリーズ時間が経過した後、リールの回転ステップ数を無限に設定(リールの回転開始を設定)する(ステップS67)。通常フリーズ処理(ステップS65)にはフリーズ時間が経過するまで滞在し、フリーズ演出の開始から1秒後に左リール6aの低速回転を開始し、フリーズ演出の開始から6秒後に中リール6bの低速回転を開始し、フリーズ演出の開始から11秒後に右リール6cの低速回転を開始する処理を行う。すなわち、遊技制御装置50が、フリーズ状態の発生中に変動表示部(リール6)に所定の演出変動表示(リール演出動作)を行わせることが可能な演出変動表示手段をなす。
また、操作介在フリーズである場合(ステップS64;Y)は、操作介在フリーズ処理(ステップS66)にてフリーズ時間が経過した後、リールの回転ステップ数を無限に設定(リールの回転開始を設定)する(ステップS67)。その後、全リールが等速回転となると(ステップS68;Y)、停止有効コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS69)、リール回転開始処理を終了する。なお、全リールが等速回転となったかの判定(ステップS68)に代えて等速回転となるまでに必要な時間が経過したかを監視するようにしても良い。
〔操作介在フリーズ処理〕
図21には、図20に示したリール回転開始処理における操作介在フリーズ処理を示した。この操作介在フリーズ処理では、まず、操作介在フリーズにおける所定の回転態様(低速回転や逆回転)でリール6を演出動作させるリール演出動作処理(ステップS71)を行う。すなわち、遊技制御装置50が、フリーズ状態の発生中に変動表示部に所定の演出変動表示(リール演出動作)を行わせることが可能な演出変動表示手段をなす。そして、遊技者の操作を受け付け可能な介在可能期間が開始したかを判定する(ステップS72)。リール6の演出動作は5秒間の動作を1セットとして最大で8回まで継続可能であり、介在可能期間は、1セットのリール6の演出動作において4秒間設定される。この介在可能期間では、スタートレバー21やマックスベットボタン17等の遊技制御装置50へ入力される操作部の操作が可能であり、操作することによりリール6が動作して上乗せリプレイ入賞の出目が導出される演出が行われる。
この介在可能期間でない場合(ステップS72;N)は、リール演出動作処理(ステップS71)に戻る。また、介在可能期間である場合(ステップS72;Y)は、操作催促コマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS73)。演出制御装置70では操作催促コマンドの受信に基づき、画像表示装置3に操作を促す表示を行う等の演出を行う。
その後、介在可能期間が終了したかを判定し(ステップS74)、介在可能期間が終了していない場合(ステップS74;N)は、スタートレバー21やマックスベットボタン17等の遊技制御装置50へ入力される操作部の操作に基づく操作入力があるかを判定する(ステップS75)。操作入力がない場合(ステップS75;N)は、介在可能期間が終了したかの判定(ステップS74)に戻る。また、操作入力がある場合(ステップS75;Y)や介在可能期間が終了した場合(ステップS74;Y)は、継続カウンタを+1更新し(ステップS76)、継続カウンタが上限値(ここでは8)であるかを判定する(ステップS77)。
継続カウンタが上限値でない場合(ステップS77;N)は、リール演出動作を継続するかを抽選する継続抽選処理(ステップS78)を行い、抽選結果が継続であるかを判定する(ステップS79)。抽選結果が継続である場合(ステップS79;Y)は、継続コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS80)、リール演出動作処理(ステップS81)に戻る。演出制御装置70では、継続コマンドを受信する度にAT権利を1つストックする処理を行う。また、抽選結果が継続でない場合(ステップS79;N)や継続カウンタが上限値である場合(ステップS77;Y)は、終了コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS81)、リール演出動作停止処理を行う(ステップS82)。
その後、フリーズ期間の残り時間を計時する終了待機タイマをセットし(ステップS83)、終了待機タイマの値が0となったかを判定する(ステップS84)。終了待機タイマにはフリーズ期間の残り時間に対応する値がセットされ、タイマ更新処理(ステップS28)にて値が−1更新されるようになっている。この終了待機タイマの値が0となるまでは以降の処理を待機し、タイマ値が0となった場合(ステップS84;Y)、すなわち、フリーズ期間が終了した場合は、フリーズ終了コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS85)、操作介在フリーズ処理を終了する。
〔リール回転停止処理〕
図22には、図14に示した遊技制御処理におけるリール回転停止処理を示した。このリール回転停止処理では、まず、停止ボタン(リールストップボタン24)の操作があったかを判定する(ステップS91)。停止ボタンの操作があるまでステップS91の処理を繰り返し、停止ボタンの操作があった場合(ステップS91;Y)は、すでに停止しているリール6とその停止位置を示す情報であるリール停止情報に基づき回転中リールの停止ボタン操作かをチェックし(ステップS92)、回転中のリール6に対応したリールストップボタン24が操作された有効なボタン操作であるかを判定する(ステップS93)。
有効なボタン操作でない場合(ステップS93;N)は、ステップS91に戻る。また、有効なボタン操作である場合(ステップS93;Y)は、リール停止情報及び停止ボタンに対応する停止制御テーブルをセットし(ステップS94)、成立フラグとリール位置情報に基づいてステップ数を取得する(ステップS95)。そして、取得した残りステップ数をリール更新情報としてセットする(ステップS96)。これにより、リール6の停止位置が設定され、図柄の引き込みや蹴飛ばしが設定される。すなわち、複数の停止操作部(リールストップボタン24)の操作態様に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数の変動表示部(リール6)の停止制御が行われることとなる。
その後、停止操作を行ったリールが停止したかを判定し(ステップS97)、停止した場合(ステップS97;Y)は、停止リールに対応するリール停止情報をセットし(ステップS98)、リール停止情報に対応するリール停止コマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS99)。すなわち、遊技制御装置50が、ゲーム中の停止操作に基づき、複数のリール6を個別に停止表示させることが可能な停止制御手段をなす。
次に、遊技状態が通常状態中であるかを判定し(ステップS100)、通常状態中である場合(ステップS100;Y)は、ボーナス当選/持越し中であるか、すなわち今回のゲームで特別入賞に当選した又は特別入賞の当選フラグが持ち越されている状態であるかを判定する(ステップS101)。遊技状態が通常状態中でない場合(ステップS100;N)やボーナス当選/持越し中である場合(ステップS101;Y)は、全てのリールが停止したリール全停止済であるかを判定する(ステップS108)。
また、ボーナス当選/持越し中でない場合(ステップS101;N)は、変則停止フラグがあるかを判定する(ステップS102)。そして、変則停止フラグがある場合(ステップS102;Y)はステップS105に移行する。また、変則停止フラグがない場合(ステップS102;N)は、変則停止操作であったかを判定する(ステップS103)。ここでの変則停止操作とは、AT状態(ART状態を含む)の発生に関して遊技者が不利となるペナルティ状態(AT権利の獲得抽選が行われない状態)が発生する可能性のある操作であり、ゲームにおける最初の有効な停止操作である第1停止操作が左リール6aに対するものでない操作である。
なお、後述するようにペナルティ状態の設定は演出制御装置70にて行われるようになっている。ペナルティ状態が設定されるのは、変則停止操作があり、かつ、変則停止操作を行うことで成立可能となる入賞役であるペナルティ入賞役(第1停止が左リール6a以外の押し順ベル入賞や押し順が定められるリプレイ入賞)が成立した場合である。すなわち、演出制御装置70が、変則停止操作の発生に基づき、遊技者に不利となるペナルティ状態を複数回のゲームに亘って発生させることが可能なペナルティ状態発生手段をなす。
変則停止操作でない場合(ステップS103;N)は、全てのリールが停止したリール全停止済であるかを判定する(ステップS108)。また、変則停止操作であった場合(ステップS103;Y)は、変則操作フラグをセットして変則停止操作が行われたゲームの連続回数をカウントする連続変則操作カウンタを+1更新し(ステップS104)、連続変則操作カウンタ値に対応する操作無効タイマをセットする(ステップS105)。
図23には、連続変則操作カウンタ値と停止操作が無効とされる無効時間及び対応する操作無効コマンドを示した。連続変則操作カウンタ値が4となるまでは値の増加に伴い無効時間が増加し、4以上の場合は60秒とされている。すなわち、変則停止操作が行われたゲームの連続回数が増加するに従い無効時間が増加するようになっている。これにより、複数回のゲームに亘り連続して変則停止操作を行おうという気力を削ぐことができ、故意に変則押しをするような行為を抑制することができる。
図22に戻り、連続変則操作カウンタ値に対応する操作無効タイマをセット(ステップS105)した後、対応する操作無効コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS106)、操作無効タイマの値が0となったかを判定する(ステップS107)。演出制御装置70では操作無効コマンドの受信に基づき、変則停止操作があった旨の報知と、停止操作が所定期間無効となる罰則フリーズ状態となる旨の報知を行う。すなわち、演出制御装置70が、変則停止操作の発生に基づき、当該変則停止操作が行われたことを認識可能な所定の報知(音声や発光、表示などによる報知)を行うことが可能な報知手段をなす。
操作無効タイマには停止操作を無効とする時間に対応する値がセットされ、タイマ更新処理(ステップS28)にて値が−1更新されるようになっており、操作無効タイマの値が0となるまでは次の停止操作が無効とされる罰則フリーズ状態となる。このように、変則停止操作(変則押し)の発生に基づきフリーズ状態が発生することで、ゲームの終了に余計な時間がかかったり、周囲の遊技者の注目を集めたりすることなり、故意に変則押しをするような行為を抑制することができる。なお、フリーズ状態が発生することで、遊技者に有利となる抽選結果であったかのように感じさせることができるので、ゲームの継続を促すという効果もある。この場合にはペナルティ状態を発生させた遊技者にペナルティ状態を消化させることが可能となる。
すなわち、遊技制御装置50が、予め定められた変則操作順で停止操作部(リールストップボタン24)が操作される変則停止操作の発生を判定する変則停止操作判定手段をなす。また、遊技制御装置50が、変則停止操作の発生に基づき、ゲームの進行を所定期間に亘って停止させるフリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ状態発生手段をなす。
操作無効タイマの値が0となった場合(ステップS107;Y)は、全てのリールが停止したリール全停止済であるかを判定する(ステップS108)。そして、リール全停止済でない場合(ステップS108;N)は、ステップS91に戻る。また、リール全停止済である場合(ステップS108;Y)は、変則操作フラグをクリアして(ステップS109)、今回のゲームで変則停止操作があったかを判定する(ステップS110)。なお、リール全停止済である場合(ステップS108;Y)に、リール全停止コマンドを演出制御装置70に送信するようにしても良い。
今回のゲームで変則停止操作があった場合(ステップS110;Y)は、リール回転停止処理を終了する。また、今回のゲームで変則停止操作がなかった場合(ステップS110;N)は、連続変則操作カウンタをクリアし(ステップS111)、リール回転停止処理を終了する。
変則操作フラグは、一のゲームにおいて変則停止操作があった際に設定され、当該ゲームの終了に基づきクリアされるようになっている。これにより、変則停止操作を行った時点ですぐに遊技者に対して注意を促すことができ、変則停止操作を抑制することができる。また、変則停止操作が第1又は第2停止操作であった場合は、当該停止操作の後に所定の無効時間が設定される罰則フリーズが実行されるほか、当該ゲームにおける後の停止操作の後にも所定の無効時間が設定される罰則フリーズが実行される。よって、一のゲームでフリーズ状態が複数回発生することになるため遊技者をうんざりさせることができ、変則停止操作を効果的に抑制することができる。
また、ペナルティ状態が設定されるのは、変則停止操作があり、かつ、変則停止操作を行うことで成立可能となる入賞役であるペナルティ入賞役(第1停止が左リール6a以外の押し順ベル入賞や押し順が定められるリプレイ入賞)が成立した場合であるが、罰則フリーズ状態は、ペナルティ状態の発生の有無にかかわらず変則停止操作があることのみに基づき設定される。このようにすることで、ペナルティ状態の有無にかかわらず変則停止操作を行った遊技者に対して必ず注意を喚起することが可能となる。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部(リール6)と、各変動表示部に対応して設けられる複数の停止操作部(リールストップボタン24)と、複数の変動表示部の変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段(遊技制御装置50)と、を備え、複数の停止操作部の操作態様に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数の変動表示部の停止制御を行うスロットマシンにおいて、予め定められた変則操作順で停止操作部が操作される変則停止操作の発生を判定する変則停止操作判定手段(遊技制御装置50)と、変則停止操作の発生に基づき、遊技者に不利となるペナルティ状態を複数回のゲームに亘って発生させることが可能なペナルティ状態発生手段(演出制御装置70)と、変則停止操作の発生に基づき、ゲームの進行を所定期間に亘って停止させるフリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)と、を備えていることとなる。
また、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、ゲームにおいて最初に行われた変動表示部(リール6)の変動表示を停止させる停止操作が変則停止操作に該当する場合に、当該ゲームにおける停止操作部(リールストップボタン24)の操作を所定期間無効にすることでフリーズ状態を発生させるようにしていることとなる。
また、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、当該ゲームにおける二回目以降の停止操作が行われる毎にフリーズ状態を発生させるようにしていることとなる。
また、ペナルティ状態発生手段(演出制御装置70)は、変則停止操作が発生したゲームの結果に基づきペナルティ状態を発生させるよう構成され、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、ペナルティ状態発生手段がペナルティ状態を発生させるか否かに拘らずフリーズ状態を発生させるようにしていることとなる。
ここで、変則停止操作が発生したゲームの結果に基づきペナルティ状態を発生させるとは、例えば、変則停止操作により役を成立させることができた場合など、遊技者が有利となった場合にペナルティ状態とすることである。
また、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、変則停止操作が発生したゲームの連続回数が多くなるほどフリーズ状態の期間を長くするようにしていることとなる。
なお、ペナルティ状態が発生した場合にのみ罰則フリーズ状態を設定するようにしても良い。すなわち、変則停止操作で無条件に罰則フリーズ状態を発生させるのではなく、実際にペナルティ状態が発生する場合にだけ罰則フリーズ状態を発生させても良い。
また、連続する複数回(2回以上の任意に設定可能な回数)のゲームにおいて変則停止操作があった場合に初めて罰則フリーズ状態を設定するようにしても良い。これにより、誤って変則停止操作を行ったと思われる遊技者に対しては報知により注意を促すのみとし、意図的に変則停止操作を行ったと思われる遊技者に対してはフリーズ状態を発生させることが可能となる。
すなわち、変則停止操作の発生に基づき、当該変則停止操作が行われたことを認識可能な所定の報知を行うことが可能な報知手段(演出制御装置70)を備え、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、連続する複数回のゲームにおいて変則停止操作が発生したことに基づきフリーズ状態を発生させるようにしても良い。ここで、所定の報知とは、音声や発光、表示などにより行う報知である。また、複数回とは2回以上の任意に設定可能な回数である。
また、変則停止操作の発生回数又は変則停止操作が発生したゲームの連続回数に応じてペナルティ状態の発生ゲーム回数を増加させるようにしても良い。そして、ペナルティ状態の発生ゲーム回数の増加に伴い、罰則フリーズ状態における無効時間を増加させるようにしても良い。このようにすることでも再度変則停止操作を行おうという気力を削ぐことができ、故意に変則押しをするような行為を抑制することができる。
すなわち、ペナルティ状態発生手段(演出制御装置70)は、変則停止操作の発生毎にペナルティ状態の発生ゲーム回数を増加させるよう構成され、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、変則停止操作が発生したゲームの連続回数が多くなるほどフリーズ状態の期間を長くするようにしても良い。
また、変則停止操作が発生し、かつ、入賞が成立した場合に払出速度を遅くするような処理を行っても良い。この処理は、罰則フリーズ状態の発生に代えて行うようにしても良いし、罰則フリーズと組み合わせて行うようにしても良い。すなわち、変則停止操作の発生に基づき、成立した入賞に対する遊技媒体の払出速度を通常の払出速度よりも遅くする遅延手段(遊技制御装置50)を備えるようにしても良い。
〔入賞判定処理〕
図24には、図14に示した遊技制御処理における入賞判定処理を示した。この入賞判定処理では、まず、停止しているリール6とその停止位置を示す情報であるリール停止情報を取得し(ステップS121)、遊技状態に応じた入賞成立判定情報をセットする(ステップS122)。次に、有効ライン数をセットし(ステップS123)、判定対象とする有効ラインをセットし(ステップS124)、入賞図柄があるかを判定する(ステップS125)。
入賞図柄がない場合(ステップS125;N)は、ステップS129に移行する。また、入賞図柄がある場合(ステップS125;Y)は、入賞図柄と入賞当選フラグが一致するかを判定する(ステップS126)。そして、一致しない場合(ステップS126;N)は、復帰不可能エラー処理(ステップS133)を行い、遊技制御処理を終了する。また、一致する場合(ステップS126;Y)は、リプレイ入賞の成立であるかを判定する(ステップS127)。
リプレイ入賞の成立である場合(ステップS127;Y)は、再遊技フラグをセットし(ステップS134)、ステップS135に移行する。また、リプレイ入賞の成立でない場合(ステップS127;N)は、払出カウンタに入賞図柄に対応する払出数を加算し(ステップS128)、入賞判定結果情報を記憶する(ステップS129)。その後、全有効ラインが判定済みであるかを判定し(ステップS130)、判定済みでない場合(ステップS130;N)は、ステップS124に戻り未判定の有効ラインについての判定を行う。また、全有効ラインが判定済みである場合(ステップS130;Y)は、設定された払出数が1ゲームにおける最大払出数(例えば15)を越えるかを判定する(ステップS131)。
最大払出数を超えない場合(ステップS131;N)は、ステップS135に移行する。また、最大払出数を超える場合(ステップS131;Y)は、払出カウンタに最大払出数をセットする(ステップS132)。そして、入賞判定結果情報に対応するゲーム結果コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS135)、入賞判定処理を終了する。
〔遊技状態更新処理〕
図25には、図14に示した遊技制御処理における遊技状態更新処理を示した。この遊技状態更新処理では、まず、何れかのボーナス中(PB状態、BB1状態、BB2状態又はRB状態)であるかを判定する(ステップS141)。
何れかのボーナス状態である場合(ステップS141;Y)は、ボーナス終了判定処理(ステップS152)を行い、ボーナス状態を終了するかを判定する(ステップS153)。ボーナス終了判定処理では、ボーナス状態の種類に応じた終了判定を行うようになっており、例えばPB状態である場合は、20枚を超える払い出しがあった場合にボーナスを終了すると判定する。そして、ボーナス状態を終了しない場合(ステップS153;N)は、ステップS161に移行する。また、ボーナス状態を終了する場合(ステップS153;Y)は、通常状態をセットし(ステップS154)、ステップS161に移行する。
一方、何れかのボーナス中でない場合(ステップS141;N)は、入賞判定結果情報を取得し(ステップS142)、ボーナス入賞(特別入賞)があるか(成立したか)を判定する(ステップS143)。ボーナス入賞がある場合(ステップS143;Y)は、成立した特別入賞に対応する特別遊技状態(PB状態、BB1状態、BB2状態、RB状態の何れか)をセットし(ステップS155)、ボーナス当選フラグ及び待機フリーズに関する情報をクリアして(ステップS156)、ステップS161に移行する。すなわち、遊技制御装置50が、内部抽選で特別役(特別入賞)に当選するとともに、当該特別役に対応する出目が導出されたことに基づいて、遊技者に有利な特別状態を発生させることが可能な特別状態発生手段をなす。
また、ボーナス入賞がない場合(ステップS143;N)は、ボーナス当選中(持ち越し中を含む)かを判定し(ステップS144)、ボーナス当選中である場合(ステップS144;Y)は、通常状態をセットして(ステップS154)、ステップS161に移行する。また、ボーナス当選中でない場合(ステップS144;N)は、通常状態中であるかを判定する(ステップS145)。
通常状態中でない場合(ステップS145;N)、すなわちRT状態1中又はRT状態2中である場合はステップS147に移行する。また、通常状態中である場合(ステップS145;Y)は、昇格条件が成立したかを判定する(ステップS146)。ここでの昇格条件の成立とは、昇格リプレイ(特殊リプレイ1)に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立したことである。すなわち、昇格リプレイ入賞が再遊技役の当選確率を通常状態よりも高めた特定状態を発生させる所定の開始出目をなす。この昇格条件が成立した場合(ステップS146;Y)は、RT状態1をセットし(ステップS157)、ステップS161に移行する。また、昇格条件が成立していない場合(ステップS146;N)は、RT状態1中であるかを判定する(ステップS147)。
RT状態1中でない場合(ステップS147;N)は、ステップS150に移行する。また、RT状態1中である場合(ステップS147;Y)は、転落条件が成立したかを判定する(ステップS148)。ここでの転落条件の成立とは、違反(転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし))の発生である。すなわち、転落リプレイ入賞の出目、SIN入賞の出目及び押し順ベルこぼしの出目が再遊技役の当選確率を通常状態よりも高めた特定状態を終了させる所定の終了出目をなす。
この転落条件が成立した場合(ステップS148;Y)は、通常状態をセットし(ステップS158)、ステップS161に移行する。また、転落条件が成立していない場合(ステップS148;N)は、移行条件が成立したかを判定する(ステップS149)。ここでの移行条件の成立とは、突入リプレイ(特殊リプレイ2)に内部当選して対応する図柄組合せ態様が導出されて入賞が成立することである。
この移行条件が成立した場合(ステップS149;Y)は、RT状態2をセットし(ステップS159)、ステップS161に移行する。また、移行条件が成立していない場合(ステップS149;N)は、RT状態2中であるかを判定する(ステップS150)。そして、RT状態2中でない場合(ステップS150;N)は、ステップS161に移行する。また、RT状態2中である場合(ステップS150;Y)は、転落条件が成立したかを判定する(ステップS151)。
ここでの転落条件の成立とは、違反(転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし))の発生である。すなわち、転落リプレイ入賞の出目、SIN入賞の出目及び押し順ベルこぼしの出目が再遊技役の当選確率を通常状態よりも高めた特定状態を終了させる所定の終了出目をなす。この転落条件が成立した場合(ステップS151;Y)は、通常状態をセットし(ステップS160)、ステップS161に移行する。また、転落条件が成立していない場合(ステップS151;N)は、ボーナス以外の当選フラグをクリアする(ステップS161)。
その後、上記の処理の前後で遊技状態に変化があるかを判定し(ステップS162)、変化がない場合(ステップS162;N)は、遊技状態更新処理を終了する。また、変化がある場合(ステップS162;Y)は、変化後の遊技状態に対応する遊技状態コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS163)、遊技状態更新処理を終了する。
以上の処理により図11に示したような遊技状態の遷移が実現される。すなわち、遊技制御装置50が、所定の開始出目が導出されてから所定の終了出目が導出されるまで再遊技役の当選確率を通常状態よりも高めた特定状態(RT状態)を発生させることが可能な特定状態発生手段をなす。なお、特別入賞に内部当選したことを条件としてRT状態1又は2に移行するようにしても良い。また、特別遊技状態の終了後にRT状態1又は2に移行するようにしても良い。
次に、演出制御装置70による処理について説明する。演出制御装置70による処理は、演出を統括的に制御する演出制御処理(図26参照)と、所定時間毎(例えば、約2msec毎)に行われるタイマ割込み処理(図27参照)とを含む。
〔演出制御処理〕
図26には演出制御処理を示した。この演出制御処理は、スロットマシン1の電源が投入されることにより演出制御装置70の電源が投入されることで、CPU70aがROM70bに記憶されている演出制御処理の制御プログラムを読み出して実行することにより開始される。
この演出制御処理では、まず、演出制御装置70のCPU70a内のレジスタの初期化やRAM70cに記憶されている遊技データの初期化処理や、遊技制御装置50からの電源投入/復旧コマンドに基づく電源投入/復旧の報知処理などを行う電源投入時処理を実行する(ステップS201)。次に、演出ボタン10やリールストップボタン24又はその他の専用のボタン操作などの閲覧操作に基づいて、特別入賞の発生履歴などのゲーム結果の履歴情報を画像表示装置3に表示する履歴情報閲覧処理(ステップS202)を行う。
その後、ゲームが所定期間実行されていないことに基づいて客待ち報知(客待ちデモ画面の表示やデモ発光など)に関する設定を行う客待ち制御処理(ステップS203)を行い、賭数の更新毎に送信される賭数コマンドに基づいて賭数の報知(音、表示、発光)を行う賭数報知処理(ステップS204)を行う。そして、精算コマンドに基づいて精算が行われたことの報知(音、表示、発光)を行う精算報知制御処理(ステップS205)を行い、ゲームが開始されたかを判定する(ステップS206)。なお、ゲームの開始は抽選結果コマンドの受信により判定する。
ゲームが開始されていない場合(ステップS206;N)は、履歴情報閲覧処理(ステップS202)に戻る。また、ゲームが開始された場合(ステップS206;Y)は、フリーズ演出を行う場合に当該フリーズ演出に対応する演出を実行するフリーズ演出処理(ステップS207)を行う。次に、特別入賞や小役入賞の当選、AT権利の獲得の有無及び遊技モードに応じて、当該ゲームのみで行う単発演出や複数のゲームに亘り連続して行う連続予告を行うゲーム演出決定処理(ステップS208)を行う。
その後、遊技モードに応じてゲームの演出を進行させるゲーム進行制御処理(ステップS209)を行い、ペナルティ状態やAT権利獲得の確率状態(AT抽選モード)及び当選役に基づき、AT権利の獲得抽選を行うストック獲得判定処理(ステップS210)を行う。そして、現在のAT抽選モード(低確、高確又は超高確)及び当選役に基づき、AT抽選モードの移行抽選を行うストック抽選モード移行処理(ステップS211)を行い、実行中の特化モード(特化ゾーン1又は2)の種類に基づき、AT状態を継続可能なゲーム数の上乗せ抽選を行うゲーム数上乗せ処理(ステップS212)を行う。
次に、複数のゲームに亘り連続して行う連続予告を設定する連続予告設定処理(ステップS213)を行い、AT(ART)状態が発生することを示唆する前兆演出を設定するAT前兆設定処理(ステップS214)を行う。さらに、ゲーム結果が払い出しを伴う場合に、1払い出し毎に送信される払出コマンドに基づいて払い出しを報知(音、表示、発光)する払出報知設定処理(ステップS215)を行い、遊技状態コマンド及びAT抽選モードに基づいて演出モードを変更する演出モード更新処理(ステップS216)を行う。そして、ゲーム結果を履歴情報として記憶する履歴情報記憶処理(ステップS217)を行い、履歴情報閲覧処理(ステップS202)に戻る。
なお、停電が発生した場合には停電発生時の処理を行う電源遮断処理を行うようになっている。停電発生時の処理としては、例えば、RAM70cの情報のバックアップ、スタックポインタ、チェックサムの記憶等を行った後、RAMアクセスを禁止してスロットマシン1の電源が遮断されるのを待つ。
〔タイマ割込み処理〕
図27には、タイマ割込み処理を示した。このタイマ割込み処理では、まず、所定のレジスタに保持されている値をRAM70cに移すレジスタ退避の処理(ステップS221)を行い、演出制御装置70に入力される信号を処理する入力処理(ステップS222)を行って、発生したエラーに対応する処理を行うセキュリティ監視処理(ステップS223)を行う。
次に、画像表示装置3での表示を制御する表示制御処理(ステップS224)、スピーカ4から出力する音声を制御する音声制御処理(ステップS225)、バックライト111の発光を制御するバックライト発光処理(ステップS226)を行う。そして、スタートレバー21に設けられた発光体の制御を行うスタートレバー発光処理(ステップS227)、停止ボタンであるリールストップボタン24a,24b,24cに設けられたストップボタンLED66を制御する停止ボタン発光処理(ステップS228)、入賞ライン発光部112の制御を行う入賞ライン発光処理(ステップS229)を行う。
その後、枠発光装置7を制御する枠ライト発光処理(ステップS230)、ゲームの演出内容を決定する際に用いられる演出乱数などの乱数を更新(例えば+1)する乱数更新処理(ステップS231)。そして、各種処理で設定された情報に基づく制御信号を出力する出力処理を行い(ステップS232)、割り込み要求をクリアして(ステップS233)、レジスタを復帰(ステップS234)し、割り込みを許可して(ステップS235)、タイマ割込み処理を終了する。
〔フリーズ演出処理〕
図28には、図26に示した演出制御処理におけるフリーズ演出処理を示した。このフリーズ演出処理では、まず、フリーズ演出コマンドを受信したかを判定し(ステップS241)、受信していない場合(ステップS241;N)は、フリーズ演出処理を終了する。また、受信した場合(ステップS241;Y)は、コマンドに対応するフリーズ演出パターンから実行パターンを決定する(ステップS242)。
各フリーズ演出には特別な表示演出として表示内容等が異なる複数の実行パターンがあり、5、10及び15秒フリーズ演出にはA,Bの二種類が用意され、60秒フリーズ演出にはA,B,C及びDの4種類が用意されている。5、10及び15秒フリーズ演出である場合は、内部当選の結果に応じて選択割合を異ならせており、特別入賞に当選していない場合はAパターンの選択割合が高く、特別入賞に当選している場合はBパターンの選択割合が高くなっている。すなわち、Bパターンのほうが期待度の高い演出となっている。
その後、決定したフリーズ演出パターンの実行をセットし(ステップS243)、フリーズ演出の種類が操作介在フリーズであるかを判定する(ステップS244)。操作介在フリーズ演出でない場合(ステップS244;N)は、決定したフリーズ演出パターンに従い通常のフリーズ演出に関する演出を行う通常フリーズ演出処理(ステップS245)を行い、フリーズ演出処理を終了する。また、操作介在フリーズ演出である場合(ステップS244;Y)は、操作介在フリーズ演出に関する演出を行う操作介在フリーズ演出処理(ステップS246)を行い、フリーズ演出処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、ゲームの実行中に所定の表示演出を行うことが可能であるとともに、フリーズ状態の発生中に特別な表示演出を行うことが可能な表示演出手段をなす。
〔操作介在フリーズ演出処理〕
図29には、図28に示したフリーズ演出処理における操作介在フリーズ演出処理を示した。この操作介在フリーズ演出処理では、まず、スタートレバー21やマックスベットボタン17等の遊技制御装置50へ入力される操作部の操作が可能な操作介在可能期間が開始されることで送信される操作催促コマンドを受信したかを判定する(ステップS251)。操作催促コマンドを受信していない場合(ステップS251;N)は、ステップS253に移行する。また、操作催促コマンドを受信した場合(ステップS251;Y)は、画像表示装置3に操作を促す表示(例えば「レバーをたたけ!」の表示)を行う等の演出を行う操作催促報知を実行し(ステップS252)、リールの演出動作の継続抽選に当選した場合に送信される継続コマンドを受信したかを判定する(ステップS253)。
継続コマンドを受信していない場合(ステップS253;N)は、ステップS255に移行する。また、継続コマンドを受信した場合(ステップS253;Y)は、AT権利を獲得した事を報知するストック獲得演出を実行し(ステップS254)、リールの演出動作の継続抽選に当選しなかった場合や継続数が上限に達した場合に送信される終了コマンドを受信したかを判定する(ステップS255)。
終了コマンドを受信していない場合(ステップS255;N)は、操作催促コマンドを受信したかの判定(ステップS251)に戻る。また、終了コマンドを受信した場合(ステップS255;Y)は、操作介在フリーズ演出でのリール演出動作が終了する旨の演出である終了演出を実行し(ステップS256)、フリーズ終了コマンドを受信したかを判定する(ステップS257)。そして、フリーズ終了コマンドを受信した場合(ステップS257;Y)は、操作介在フリーズ演出処理を終了する。
なお、終了コマンドの受信及び継続コマンドの受信回数は記憶され、当該ゲームにおいて後に行われるBB1ストック処理(図52参照)においてゲーム数上乗せATのAT権利(AT権利2)のストック数に、継続コマンドの受信回数+1を加算するようになっている。
〔ゲーム演出決定処理〕
図30には、図26に示した演出制御処理におけるゲーム演出決定処理を示した。このゲーム演出決定処理では、まず、ボーナス中(PB状態、BB1状態、BB2状態又はRB状態)であるかを判定する(ステップS261)。ボーナス中である場合(ステップS261;Y)は、ボーナスに対応する演出を決定するボーナス中演出決定処理(ステップS272)を行い、ゲーム演出決定処理を終了する。また、ボーナス中でない場合(ステップS261;N)は、ロングフリーズ(60秒フリーズ演出)があるかを判定する(ステップS262)。
ロングフリーズがある場合(ステップS262;Y)は、当該フリーズ演出の終了後におけるボーナス確定演出の実行をセットし(ステップS273)、ゲーム演出決定処理を終了する。また、ロングフリーズがない場合(ステップS262;N)は、ボーナス入賞当選フラグの持越中、すなわち特別入賞に内部当選したゲームの次以降のゲームであって当該特別入賞が成立していないゲーム中であるかを判定する(ステップS263)。
ボーナス入賞当選フラグの持越中である場合(ステップS263;Y)は、特別入賞に当選した場合に実行可能となる連続予告である当り連続予告の設定があるかを判定する(ステップS274)。当り連続予告の設定がある場合(ステップS274:Y)は、当り連続予告の実行をセットし(ステップS275)、ゲーム演出決定処理を終了する。また、当り連続予告の設定がない場合、つまり当り連続予告が終了している場合等(ステップS274;N)は、ボーナス確定演出の実行をセットし(ステップS276)、今回の内部抽選の結果がハズレ当選であるかを判定する(ステップS277)。
今回の内部抽選の結果がハズレ当選である場合(ステップS277;Y)は、持ち越されている入賞当選フラグの種類(成立可能な特別入賞の種類)を報知するボーナス種別告知演出をボーナス確定演出にプラスする処理を行い(ステップS278)、ゲーム演出決定処理を終了する。また、ハズレ当選でない場合(ステップS277;N)は、今回当選した小役入賞の種類を報知する当選小役報知演出をボーナス確定演出にプラスする処理(ステップS279)を行い、ゲーム演出決定処理を終了する。なお、当選小役報知演出では小役の種類までは報知せず、小役に当選したことのみを報知するようにしても良い。
一方、ボーナス入賞当選フラグの持越中でない場合(ステップS263;N)は、特別入賞に当選していない場合に実行可能であって、当り連続予告と類似した連続予告であるハズレ連続予告の設定があるかを判定する(ステップS264)。このハズレ連続予告の設定がある場合(ステップS264;Y)は、ハズレ連続予告の実行をセットし(ステップS265)、ステップS270に移行する。また、ハズレ連続予告の設定がない場合(ステップS264;N)は、ART状態が発生することを示唆する本前兆演出の実行中であるかを判定する(ステップS266)。なお、この処理(ステップS266)においては、ART状態においてAT権利を獲得した場合に実行可能な当り連続演出の実行中である場合は本前兆演出の実行中であると判定する。
本前兆演出の実行中である場合(ステップS266;Y)は、本前兆演出の実行をセットし(ステップS267)、ステップS270に移行する。また、本前兆演出の実行中でない場合(ステップS266;N)は、ART状態が発生しない場合に実行可能であって、本前兆演出と類似したガセ前兆演出中であるかを判定する(ステップS268)。なお、この処理(ステップS268)においては、ART状態においてAT権利を獲得できなかった場合に実行可能なハズレ連続演出の実行中である場合はガセ前兆演出の実行中であると判定する。
ガセ前兆演出の実行中でない場合(ステップS268;N)は、ステップS270に移行する。また、ガセ前兆演出の実行中である場合(ステップS268;Y)は、ガセ前兆演出の実行をセットし(ステップS269)、ステップS270に移行する。ステップS270では、当選演出決定テーブル(図31参照)から抽選結果に対応する演出態様を決定し(ステップS270)、決定された演出態様による当選演出の実行をセットして(ステップS271)、ゲーム演出決定処理を終了する。
図31には、当選演出決定テーブルの内容を示した。この当選演出決定テーブルにより、内部抽選の結果とゲーム状態に基づき実行する演出が決定される。なお、ハズレには、どの入賞役にも当選しなかった純ハズレの他、成立小役の導出がアシストされない状態(ATやARTではない状態)において第1停止が左リール6a以外の小役入賞に当選した場合を含む。
ここで、ゲーム状態(遊技モード)のうち、通常/前兆中とは演出制御装置70での遊技状態が非アシスト状態ST50又は前兆遊技状態ST52である状態である。また、継続演出とは連続予告、連続演出及び前兆演出の総称である。前兆演出には本前兆演出とガセ前兆演出を含む。また、後述するように前兆演出は、予兆演出や特殊演出を行った後に連続演出を行うようになっており、前兆中連続演出前とは前兆演出中で連続演出を行う前の段階であり、前兆中連続演出中とは前兆演出中で連続演出を行っている状態である。
また、AT待機中とは演出制御装置70での遊技状態がアシスト待機状態ST53である状態である。昇格AT中とは演出制御装置70での遊技状態が移行アシスト状態ST54である状態である。突入AT中とは演出制御装置70での遊技状態が移行アシスト状態ST54である状態である。また、上乗せAT中とは演出制御装置70での遊技状態が特定アシスト状態ST55である状態である。救済AT中とは演出制御装置70での遊技状態が移行アシスト状態ST54である状態である。さらに、移行チャンス中とは演出制御装置70での遊技状態が移行チャンス演出状態ST51である状態である。すなわち、ゲーム状態における通常/前兆中が図10での通常遊技状態ST10に対応し、これ以外は図10での特定遊技状態ST30に対応する。
また、結果がハズレの場合の当選演出態様におけるハズレ演出とは、ハズレであることを示唆、報知する演出である。また各結果における小役期待演出とは、図32(a)や(b)に示すように、何らかの小役に当選している可能性があること又はハズレである可能性があることを示唆、報知する演出である。
例えば、図32(a)では、画像表示装置3に「ハズレ」、「ベル」と表示することで、ハズレである可能性があることやベル入賞に当選している可能性があることを示唆している。さらに、「?」と表示することで、ハズレやベル入賞以外の可能性も示唆している。また、小役期待演出には、例えばボーナスやレア小役に当選した場合に、小役期待演出として「?」の表示を含まないで小役(取りこぼしのない小役)を示唆し、これらの何れも成立しないこと(いわゆる法則崩れ)でボーナスやレア小役の当選を示唆、報知する演出も含まれる。
また、各結果におけるレア役期待演出とは、図32(c)や(d)に示すように、何らかのレア小役に当選している可能性があること、レア小役以外の小役に当選している可能性があること又はハズレである可能性があることを示唆、報知する演出である。例えば、図32(c)では、画像表示装置3に「ベル」、「チェリー」、「スイカ」と表示することで、ベル入賞に当選している可能性やレア小役であるチェリー入賞又はスイカ入賞に当選している可能性があることを示唆している。
また、結果がレア小役の場合のレア役当選演出とは、図32(e)、(f)に示すように、何らかのレア小役に当選していることを報知する演出である。例えば、図32(e)では、レア小役の対応色(紫色)の表示を行うことでレア小役の当選を報知している。
また、結果が上乗せリプレイの場合の押し順当て演出とは、押し順を当てて成立させることができればAT権利の獲得又はAT状態で実行可能なゲーム数が上乗せされる上乗せリプレイに内部当選したことを報知する演出である。上乗せリプレイは押し順を当てなければ成立しないため、例えば、図32(g)に示すように、押し順を当てることを促す演出表示がなされる。すなわち、押し順当て演出が、アシスト情報の報知を行なわせるための実行権利が記憶される可能性のあるゲームにおいて実行される所定のチャンス演出をなし、演出制御装置70が所定のチャンス演出を実行することが可能なチャンス演出実行手段をなす。
この押し順当て演出は、連続予告中や前兆中連続演出中のように連続的な演出の実行中では実行が禁止されている。これにより、連続的な演出が途切れてしまい、特別入賞の当選に対する期待感が減衰してしまうことを防止するようにしている。
また、押し順当て演出は移行チャンス中でも実行が禁止されている。この移行チャンス中つまり移行チャンス状態ST31へは主にART状態ST35で規定ゲーム数が消化され、AT権利のストックもない状態となることで移行する。すなわち、遊技者にとって有利なART状態が終了してRT状態となった場合である。この状態で新たにAT権利を獲得できればART状態へ復帰することが可能であるが、AT権利の獲得の可能性はそれほど高くなく、ほとんどは通常遊技状態ST10に転落することとなる。
この移行チャンス中において押し順当て演出のような遊技者の期待感を過度に煽る演出を行うと通常状態に転落した場合に遊技者の落胆が大きくなってしまう。そこで、アシスト情報の報知が終了した後の特定状態(RT状態)である移行チャンス中では押し順当て演出のような所定のチャンス演出を行わないようにし、通常遊技に転落した際の遊技者の落胆や喪失感を軽減するようにしている。またこれによりゲームをスムーズに進行させることができるというメリットもある。また、移行チャンス中(移行チャンス状態ST31)でない場合は、元から通常遊技状態ST10である場合や通常遊技状態ST10への転落が近くはない場合であって、AT権利を獲得できなくても落胆や喪失感はそれほど大きくなく、所定のチャンス演出を実行することで遊技者の期待感を効果的に煽ることで遊技の興趣を高めることができる。
なお、移行チャンス中であってもAT権利の獲得が確定した場合は所定の確定演出を実行する。例えば、3枚役C(中段チェリー)に単独当選した場合(BB入賞と重複して当選しない場合)にはAT権利の獲得が確定し、この場合にはAT権利の獲得を確定的に報知する確定演出を当該ゲーム又はその後のゲームで行う。すなわち、演出制御装置70が、AT権利が記憶されることが確定したゲーム又はその後のゲームにおいて所定の確定演出を実行することが可能な確定演出実行手段をなす。これにより移行チャンス中(移行チャンス状態ST31)であっても所定の確定演出が実行されることを期待してゲームを行うことができる。なお、中段チェリーに当選した場合のフリーズ演出の実行を単独当選の場合のみとするようにしても良い。さらに、レア小役に単独当選した場合(BB入賞と重複して当選しない場合)であって、AT権利の獲得抽選に当選した場合にもAT権利の獲得を確定的に報知する所定の確定演出を行うようにしても良い。
また、後述するように移行チャンス中(移行チャンス状態ST31)では、AT権利が記憶された可能性があることを報知するために複数のゲームに亘って実行される前兆演出、すなわち、アシスト情報の報知を行なわせるための実行権利が記憶される可能性のあるゲームの後のゲームおいて実行される所定のチャンス演出も実行されない。これによっても通常遊技に転落した際の遊技者の落胆や喪失感を軽減するようにしている。また、移行チャンス中(移行チャンス状態ST31)では、AT権利が記憶される可能性があるレア小役に当選した場合であっても、当該当選を示唆、報知する演出を行わないようにしても良い。
なお、基本的に所定のチャンス演出は、移行チャンス中(移行チャンス状態ST31)を除く場合に実行可能であるとしたが、所定のチャンス演出を実行可能な遊技状態をより詳細に設定しても良い。例えば、AT状態、RT状態及びART状態の何れでもない状態である通常の状態及びART状態においては所定のチャンス演出を実行可能としても良いし、通常の状態又はART状態の何れか一方においては所定のチャンス演出を実行可能としても良い。
また、AT状態、RT状態及びART状態の何れでもない状態である通常の状態及びART状態における、連続予告や連続演出、前兆中連続演出のような連続的な演出の実行中には所定のチャンス演出の実行を禁止しても良いし、通常の状態又はART状態の何れか一方における連続予告や連続演出、前兆中連続演出のような連続的な演出の実行中には所定のチャンス演出の実行可能としても良く、これらの場合に、連続予告の場合のみ所定のチャンス演出の実行を禁止して連続演出や前兆中連続演出では所定のチャンス演出を実行可能としても良い。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部(リール6)と、該変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段(遊技制御装置50)と、を備え、変動表示の停止操作に基づき停止させたゲームの結果として内部抽選で当選した役に対応する出目が導出されると、当該役の入賞が成立するスロットマシンにおいて、所定の開始出目が導出されてから所定の終了出目が導出されるまで再遊技役の当選確率を通常状態よりも高めた特定状態を発生させることが可能な特定状態発生手段(遊技制御装置50)と、所定の開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報を報知することが可能なアシスト情報報知手段(演出制御装置70)と、所定の獲得条件が成立したことに基づいて、アシスト情報報知手段にアシスト情報の報知を行わせるための実行権利を記憶することが可能な実行権利記憶手段(演出制御装置70)と、実行権利が記憶される可能性のあるゲーム又はその後のゲームにおいて所定のチャンス演出を実行することが可能なチャンス演出実行手段(演出制御装置70)と、を備え、アシスト情報報知手段は、少なくとも開始出目を導出するためのアシスト情報及び終了出目の導出を回避するためのアシスト情報を報知し、チャンス演出実行手段は、所定の終了条件が成立してアシスト情報報知手段によるアシスト情報の報知が終了した後の特定状態においては所定のチャンス演出を実行しないようにしていることとなる。
ここで、実行権利が記憶される可能性のあるゲームとは、例えば、特定の役に内部当選した場合に所定の確率で実行権利を獲得できるようにした場合における当該特定の役に内部当選したゲームである。所定の確率で実行権利を獲得できるとは、獲得が抽選の結果で決定される場合や、押し順を当てることで獲得できる場合を含む。また、所定のチャンス演出とは、アシスト情報の報知を行なわせる実行権利が記憶される可能性があることを報知する演出であって、例えば、所定の停止操作態様(押し順)で停止操作を行った場合に実行権利が獲得できる場合に、遊技者に対して押し順を考慮するように促す演出である。
また、チャンス演出実行手段(演出制御装置70)は、通常状態及び/又はアシスト情報報知手段(演出制御装置70)によるアシスト情報の報知が実行されている特定状態においては所定のチャンス演出を実行するようにしていることとなる。
また、内部抽選で特別役に当選するとともに、当該特別役に対応する出目が導出されたことに基づいて、遊技者に有利な特別状態を発生させることが可能な特別状態発生手段(遊技制御装置50)と、内部抽選で特別役又は当該特別役と重複して当選する可能性のある重複対象役に当選したことに基づいて、複数のゲームに跨って連続予告を行うことが可能な連続予告実行手段(演出制御装置70)と、を備え、チャンス演出実行手段(演出制御装置70)は、通常状態及び/又はアシスト情報報知手段(演出制御装置70)によるアシスト情報の報知が実行されている特定状態であっても、連続予告が実行されている場合には、所定のチャンス演出を実行しないようにしていることとなる。
また、実行権利が記憶されることが確定したゲーム又はその後のゲームにおいて所定の確定演出を実行することが可能な確定演出実行手段(演出制御装置70)を備え、確定演出実行手段は、アシスト情報報知手段(演出制御装置70)によるアシスト情報の報知が終了した後の特定状態においても所定の確定演出を実行するようにしていることとなる。
〔ゲーム進行制御処理〕
図33には、図26に示した演出制御処理におけるゲーム進行制御処理を示した。このゲーム進行制御処理では、まず、ボーナス当選(持越し)中であるか、すなわち特別入賞に当選した又は特別入賞の当選フラグが持ち越されている状態であるかを判定する(ステップS281)。ボーナス当選(持越し)中である場合(ステップS281;Y)は、ボーナス内部中処理(ステップS282)を行い、ゲーム進行制御処理を終了する。また、ボーナス当選(持越し)中でない場合(ステップS281;N)は、遊技モードによる分岐処理(ステップS283)で選択される処理を行い、ゲーム進行制御処理を終了する。
遊技モードが通常/前兆中(非アシスト状態ST50又は前兆遊技状態ST52)である場合は通常/前兆中処理(ステップS284)を行う。遊技モードがAT待機中(アシスト待機状態ST53)である場合はAT待機中処理(ステップS285)を行う。遊技モードが昇格AT/突入AT中(移行アシスト状態ST54)である場合は昇格/突入中処理(ステップS286)を行う。
遊技モードが上乗せAT中(特定アシスト状態ST55)である場合は上乗せAT中処理(ステップS287)を行う。遊技モードが救済AT中(救済AT状態ST32)である場合は救済AT中処理(ステップS288)を行う。遊技モードが移行チャンス中(移行チャンス演出状態ST51)である場合は移行チャンス中処理(ステップS289)を行う。
また、遊技モードがPB状態中である場合はPB中処理(ステップS290)を行う。遊技モードがBB1状態中である場合はBB1中処理(ステップS291)を行う。遊技モードがBB2状態中である場合はBB2中処理(ステップS292)を行う。遊技モードがRB状態中である場合はRB中処理(ステップS293)を行う。これらの特別遊技状態中の遊技モードである場合には、各特別遊技状態に応じた演出処理を行うようになっている。なお、変則停止操作に基づきペナルティ状態(AT権利の獲得抽選が行われない状態)が発生するのは、遊技モードが通常遊技状態ST10に対応する遊技モードである通常/前兆中である場合のみとなっている。
〔ボーナス内部中処理〕
図34には、図33に示したゲーム進行制御処理におけるボーナス内部中処理を示した。このボーナス内部中処理では、まず、今回のゲームが特別入賞に内部当選したゲームであるボーナス当選ゲームであるかを判定する(ステップS301)。ボーナス当選ゲームでない場合(ステップS301;N)は、ステップS303に移行する。また、ボーナス当選ゲームである場合(ステップS301;Y)は、AT前兆演出(本前兆演出及びガセ前兆演出)の実行情報をクリアする(ステップS302)。これにより、前兆演出の実行が中止される。
そして、決定済みの演出パターンによるゲーム演出(フリーズ演出やレア役期待演出、連続予告など)の実行を開始し(ステップS303)、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS304)。リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS304;N)は、ステップS307に移行する。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS304;Y)は、停止したリールに対応するリール停止情報を更新し(ステップS305)、リール停止情報に基づきゲーム演出を更新して(ステップS306)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS307)。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS307;N)は、ステップS304に戻る。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS307;Y)は、ボーナス入賞(特別入賞)が成立したかを判定する(ステップS308)。ボーナス入賞が成立していない場合(ステップS308;N)は、ボーナス内部中処理を終了する。また、ボーナス入賞が成立した場合(ステップS308;Y)は、入賞したボーナスの種類に対応するボーナス状態(PB状態、BB1状態、BB2状態又はRB状態)の開始をセットし(ステップS309)、ボーナス内部中処理を終了する。
〔通常/前兆中処理〕
図35、図36には、図33に示したゲーム進行制御処理における通常/前兆中処理を示した。この通常/前兆中処理では、まず、決定済みのゲーム演出(連続予告や本、ガセ前兆演出、小役期待演出など)の実行を開始し(ステップS311)、リール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS312)。
リール停止コマンドを受信した場合(ステップS312;Y)は、停止したリールに対応するリール停止情報を更新し(ステップS313)、リール停止情報に基づきゲーム演出を更新する(ステップS314)。すなわち、演出制御装置70が、内部抽選の結果に対応するゲーム演出を実行するとともに、当該ゲーム演出を停止操作に応じて進行させることが可能なゲーム演出手段をなす。
そして、今回の停止操作が変則停止操作であるかを判定する(ステップS315)。ここでの変則停止操作とは第1停止操作が左リール6aでない操作である。今回の停止操作が変則停止操作でない場合(ステップS315;N)は、ステップS319に移行する。また、変則停止操作である場合(ステップS315;Y)は、ペナルティフラグをセットし(ステップS316)、警告音の出力をセットする(ステップS317)。そして、演出表示の進行を停止し(ステップS318)、罰則フリーズ状態に関する情報を含む操作無効コマンドを受信したかを判定する(ステップS319)。上述したように、変則停止操作が発生した場合は罰則フリーズ状態が設定されるが、この場合にはゲーム演出の進行を中止するようにしている。これにより、罰則フリーズ状態を退屈なものとし、変則停止操作の抑制効果を高めるようにしている。
以上のことから、内部抽選の結果に対応するゲーム演出を実行するとともに、当該ゲーム演出を停止操作に応じて進行させることが可能なゲーム演出手段(演出制御装置70)を備え、ゲーム演出手段は、ゲームの途中でフリーズ状態(罰則フリーズ状態)が発生した場合には、ゲーム演出の進行を中止するようにしていることなる。
操作無効コマンドを受信していない場合(ステップS319;N)は、ステップS326に移行する。また、操作無効コマンドを受信した場合(ステップS319;Y)は、コマンドに対応する無効タイマをセットし(ステップS320)、無効タイマに対応する残り無効時間表示をセットする(ステップS321)。その後、警告報知(表示、発光)をセットし(ステップS322)、無効タイマに基づき残り無効時間表示を更新して(ステップS323)、無効タイマが0となったかを判定する(ステップS324)。
無効タイマには遊技制御装置50において停止操作を無効とする時間に対応する値がセットされ、タイマ割込み処理毎に値が−1更新されるようになっており、無効タイマの値が0となるまでは次の停止操作が無効とされる罰則フリーズ状態となっている。この罰則フリーズ状態においては、画像表示装置3に警告表示や残り無効時間表示を表示することによる報知や、枠発光装置7等を発光させることによる報知が行われる。なお、警告報知をセットする毎に警告表示や発光態様を異ならせても良い。また、操作無効コマンドの受信に基づきメイン演出(AT抽選の確率状態を示唆する演出など)や、予告演出(小役当選の示唆演出など)の一方又は両方を中止するようにしても良い。
そして、無効タイマが0となった場合(ステップS324;Y)は、残り無効時間表示及び警告報知をクリアし(ステップS325)、ゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS326)。ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS326;N)は、ステップS312に戻る。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS326;Y)は、ペナルティフラグがあるかを判定する(ステップS327)。
ペナルティフラグがある場合(ステップS327;Y)は、ペナルティ対象役入賞が成立したかを判定する(ステップS328)。ペナルティ対象役入賞とは、変則停止操作を行うことで成立可能となる入賞役であり、例えば、第1停止が左リール6a以外の押し順ベル入賞や押し順が定められるリプレイ入賞である。このペナルティ対象役入賞が成立していない場合(ステップS328;N)は、ステップS332に移行する。また、ペナルティ対象役入賞が成立した場合(ステップS328;Y)は、ペナルティ状態を設定し(ステップS329)、入賞役に対応するペナルティゲーム数をセットする(ステップS330)。
すなわち、変則停止操作があり、かつ、入賞が成立した場合などの遊技者が有利となった場合にAT権利の獲得抽選を所定ゲームに亘り行わないペナルティ状態が設定されるようになっている。また、ペナルティ状態が設定されるゲーム数であるペナルティゲーム数は、入賞役に応じて設定されるようになっていて、例えば変則停止操作により遊技者が有利になった度合いに応じて設定され、押し順が定められたリプレイ入賞が成立した場合よりも押し順ベルが成立した場合の方が、ペナルティゲーム数が多くなるようにされている。
その後、各種連続当選/入賞カウンタをクリアし(ステップS331)、ペナルティフラグをクリアして(ステップS332)、移行条件が成立したかを判定する(ステップS337)。連続当選カウンタはレア小役の連続当選回数をカウントするものであり、この連続当選回数に応じてAT権利が付与されるようになっている。また、連続入賞カウンタはベル入賞の連続成立回数をカウントするものであり、この連続成立回数に応じてAT権利が付与されるようになっている。これらのカウンタをクリアすることで、遊技者に対する特典の付与を遅らせるというペナルティも課すようになっている。
すなわち、演出制御装置70が、予め定められた変則操作順で停止操作部(リールストップボタン24)が操作される変則停止操作の発生を判定する変則停止操作判定手段をなす。また、演出制御装置70が、変則停止操作の発生に基づき、遊技者に不利となるペナルティ状態を複数回のゲームに亘って発生させることが可能なペナルティ状態発生手段をなす。また、ペナルティ状態発生手段は、変則停止操作が発生したゲームの結果に基づきペナルティ状態を発生させるよう構成されている。
一方、ペナルティフラグがない場合(ステップS327;N)は、ペナルティ状態中であるかを判定し(ステップS333)、ペナルティ状態中でない場合(ステップS333;N)は、ステップS337に移行する。また、ペナルティ状態中である場合(ステップS333;Y)は、ペナルティゲーム数を1減算し(ステップS334)、ペナルティゲーム数が0となったかを判定する(ステップS335)。
ペナルティゲーム数が0となっていない場合(ステップS335;N)、すなわちペナルティ状態が次ゲームでも設定される場合は、ステップS337に移行する。また、ペナルティゲーム数が0となった場合(ステップS335;Y)は、ペナルティ状態を解除し、移行条件が成立したかを判定する(ステップS337)。
移行条件が成立したかの判定(ステップS337)では、移行条件の成立として昇格リプレイ入賞が成立したかを判定する。この移行条件が成立した場合(ステップS337;Y)は、移行チャンス状態の開始をセットし(ステップS344)、通常/前兆中処理を終了する。これにより、次ゲームから遊技制御装置50ではRT状態1ST41となり、演出制御装置70では移行チャンス演出状態ST51となって遊技状態が移行チャンス状態ST31となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき、対応する演出表示に切り替える。
また、移行条件が成立していない場合(ステップS337;N)は、本前兆演出中であるかを判定する(ステップS338)。そして、本前兆演出中である場合(ステップS338;Y)は、前兆ゲーム数を−1更新し(ステップS339)、前兆ゲーム数が0となったかを判定する(ステップS340)。前兆ゲーム数が0となっていない場合(ステップS340;N)は、通常/前兆中処理を終了する。また、前兆ゲーム数が0となった場合(ステップS340;Y)は、アシスト待機状態の開始をセットし(ステップS341)、通常/前兆中処理を終了する。これにより、次ゲームからアシスト待機状態ST53となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき、アシスト待機状態ST53に対応した演出表示に切り替える。
一方、本前兆演出中でない場合(ステップS338;N)は、ガセ前兆演出中であるかを判定する(ステップS342)。ガセ前兆中でない場合(ステップS342;N)は、通常/前兆中処理を終了する。また、ガセ前兆中である場合(ステップS342;Y)は、前兆ゲーム数を−1更新し(ステップS343)、通常/前兆中処理を終了する。
なお、ペナルティ対象役入賞の成立の有無にかかわらずペナルティ状態を設定するようにしても良い。また、ペナルティゲーム数は成立した入賞の種類によらず一定としても良い。また、ペナルティゲーム数の設定に際し、変則停止操作の発生回数を考慮するようにしても良く、例えば、変則停止操作の発生毎に所定数のペナルティゲーム数を加算するようにしても良い。また、ペナルティ状態であっても前兆ゲーム数の減算を行うようにして前兆ゲーム数は変化しないようにしたが、ペナルティ状態の設定に伴い前兆ゲーム数をより長いゲーム数に再設定するようにしても良い。
図37、図38には、遊技モードが通常/前兆中である場合に、変則停止操作態様でない通常操作を行った場合と、変則停止操作を行った場合の例を示した。図37(a)に示すように、ベット操作を行い、スタートレバー21を操作すると、ゲームが開始されてリールの回転が開始する。このゲームの開始に伴い画像表示装置3には演出表示が表示される。ここでは、リールの停止に伴い段階的に変化する演出が設定されており、第1段階の演出表示である演出画像表示STEP1が表示される。リール6が回転開始してから所定の回転速度で回転する等速回転となるまでは停止操作が無効とされる。この状態では、リールストップボタン24に設けられたストップボタンLED66が、停止操作が無効であることを示す無効報知点灯状態となる。
その後、全リールが等速回転となると、遊技制御装置50から演出制御装置70に停止操作が可能な状態となったことを示す停止有効コマンドが送信され、図37(b)に示すように、リールストップボタン24に設けられたストップボタンLED66が、停止操作が可能な状態であることを示す有効報知点灯状態となる。
そして、遊技者が第1停止操作として左リール6aに対応したリールストップボタン24aを操作すると、図37(c)に示すように左リール6aの回転が停止される。この停止操作は変則停止操作ではない通常操作である。また、このとき遊技制御装置50から演出制御装置70に当該停止操作に対応したリール停止コマンドが送信される。これに基づき、通常停止操作音(例えばボム!!)が出力され、左リール6aに対応したリールストップボタン24aに設けられたストップボタンLED66が無効報知点灯状態となる。さらに、画像表示装置3の演出表示が第2段階の演出表示である演出画像表示STEP2に変更される。
この後、図38(a)に示すように中、右リール6b、6cが回転した状態で、第2停止操作として中リール6bに対応したリールストップボタン24bを操作すると、図38(b)に示すように中リール6bの回転が停止される。この停止操作は変則停止操作ではない通常操作である。なお、本実施形態のスロットマシンでは、第1停止操作として左リール6aを停止させていれば、第2停止操作として右リール6cを停止させても通常操作となる。
また、停止操作に伴い遊技制御装置50から演出制御装置70に当該停止操作に対応したリール停止コマンドが送信される。これに基づき、通常停止操作音(例えばボム!!)が出力され、中リール6bに対応したリールストップボタン24bに設けられたストップボタンLED66が無効報知点灯状態となる。さらに、画像表示装置3の演出表示が第3段階の演出表示である演出画像表示STEP3に変更される。
この後、第3停止操作として右リール6cに対応したリールストップボタン24cを操作すると、右リール6cの回転が停止される。また、この停止操作に伴い遊技制御装置50から演出制御装置70に当該停止操作に対応したリール停止コマンドが送信され、これに基づき、通常停止操作音(例えばボム!!)が出力され、右リール6cに対応したリールストップボタン24cに設けられたストップボタンLED66が無効報知点灯状態となる。さらに、画像表示装置3の演出表示が第4段階の演出表示である演出画像表示STEP4に変更される。そして、入賞が成立した場合は対応する払い出しや遊技状態の移行が行われてゲームが終了する。
一方、第1停止操作として左リール6aに対応したリールストップボタン24a以外のリールストップボタン24b、24cを操作すると変則停止操作となる。図37(d)では遊技者が第1停止操作として右リール6cに対応したリールストップボタン24cを操作し、右リール6cの回転を停止した例を示した。この変則停止操作がなされることに基づき罰則フリーズ状態が開始され、所定の無効時間(ここでは20秒)に亘り次の停止操作が無効とされる。
停止操作に伴い遊技制御装置50から演出制御装置70に当該停止操作に対応したリール停止コマンドが送信され、演出制御装置70でも変則停止操作に対応した処理が行われる。この処理として、まず、停止操作に対応して警告停止操作音(例えばブブ〜!!)が出力される。また、各リール6に対応するリールストップボタン24に設けられたストップボタンLED66の全てが無効報知点灯状態とされる。また、画像表示装置3の演出表示は第1段階の演出表示のまま進行が停止するとともに明度を低下させた暗転状態となる。なお、暗転状態でなくとも色彩を薄く表示するなど演出表示を認識しにくくする表示であれば良い。また、暗転状態とせずに演出表示の進行を停止するのみとしても良い。さらに、演出表示よりも前側に重なるように警告表示91が行われる。この警告表示91では第1停止として左リール6aの停止操作を行わなければならなかった旨を報知する。
その後、図38(c)に示すように警告表示91に代えて残り無効時間表示92が行われる。また、罰則フリーズ状態とされている期間では警告音(例えばブブ〜!!)が継続して出力される。そして、罰則フリーズ状態の無効時間が終了すると、図38(d)に示すように第2停止操作が可能となり、回転中のリール6a、6bに対応するリールストップボタン24a、24bに設けられたストップボタンLED66が有効報知点灯状態となる。また、警告音(例えばブブ〜!!)出力が終了する。なお、警告音の出力を継続しても良い。この状態でも画像表示装置3の演出表示は変則停止操作を行った時点での第1段階の演出表示のまま進行が停止した状態とされるとともに明度を低下させた暗転状態のままとされる。
この後、図38(e)に示すように遊技者が第2停止操作として左リール6aに対応したリールストップボタン24aを操作すると、再度罰則フリーズ状態が開始され、所定の無効時間(ここでは20秒)に亘り次の停止操作が無効とされる。
また、停止操作に伴い遊技制御装置50から演出制御装置70に当該停止操作に対応したリール停止コマンドが送信され、演出制御装置70でも変則停止操作に対応した処理が再度行われる。この処理として、停止操作に対応して警告停止操作音(例えばブブ〜!!)が出力され、演出表示よりも前側に重なるように警告表示91が行われ、その後残り無効時間表示92が行われる。また、各リール6に対応するリールストップボタン24に設けられたストップボタンLED66の全てが無効報知点灯状態とされる。また、無効時間の終了まで警告音(例えばブブ〜!!)が継続して出力される。なお、画像表示装置3の演出表示は変則停止操作を行った時点での第1段階の演出表示のまま進行が停止した状態とされるとともに明度を低下させた暗転状態のままとされる。
この後、罰則フリーズ状態の無効時間が終了すると、第3停止操作が可能となり、回転中のリール6bに対応するリールストップボタン24bに設けられたストップボタンLED66が有効報知点灯状態となる。また、警告音の出力が終了する。この状態でも図38(d)に示した状態と同様に、画像表示装置3の演出表示は変則停止操作を行った時点での第1段階の演出表示のまま進行が停止した状態とされるとともに明度を低下させた暗転状態のままとされる。
そして、遊技者が第3停止操作として中リール6bに対応したリールストップボタン24bを操作すると、再度罰則フリーズ状態が開始され、所定の無効時間(ここでは20秒)に亘り次ゲーム開始のための操作(ベット操作やスタートレバー21の操作)が無効とされる。
また、第3停止操作に伴い遊技制御装置50から演出制御装置70に当該停止操作に対応したリール停止コマンドが送信され、演出制御装置70でも変則停止操作に対応した処理が再度行われる。この処理として、停止操作に対応して警告停止操作音(例えばブブ〜!!)が出力され、演出表示よりも前側に重なるように警告表示91が行われ、その後残り無効時間表示92が行われる。なお、各リール6に対応するリールストップボタン24に設けられたストップボタンLED66の全ては無効報知点灯状態とされる。また、無効時間の終了まで警告音(例えばブブ〜!!)が継続して出力される。なお、画像表示装置3の演出表示は変則停止操作を行った時点での第1段階の演出表示のまま進行が停止した状態とされるとともに明度を低下させた暗転状態のままとされる。
そして、無効時間が経過すると次ゲームの開始が可能な状態となる。なお、変則停止操作が発生したゲームの結果として、変則停止操作を行うことで成立可能となる入賞役であるペナルティ入賞役(第1停止が左リール6a以外の押し順ベル入賞や押し順が定められるリプレイ入賞)が成立した場合は、所定ゲーム数に亘りAT権利の獲得抽選が行われないペナルティ状態が設定される。
〔AT待機中処理〕
図39には、図33に示したゲーム進行制御処理におけるAT待機中処理を示した。このAT待機中処理では、まず、決定済みの演出パターンによるゲーム演出(フリーズ演出やレア役期待演出、連続予告など)の実行を開始し(ステップS351)、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS352)。リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS352;N)は、ステップS355に移行する。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS352;Y)は、停止したリールに対応するリール停止情報を更新し(ステップS353)、リール停止情報に基づきゲーム演出を更新して(ステップS354)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS355)。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS355;N)は、ステップS352に戻る。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS355;Y)は、押し順ベルの取りこぼしが発生したかを判定する(ステップS356)。押し順ベルを取りこぼした場合(ステップS356;Y)は、昇格/突入AT状態の開始をセットし(ステップS360)、AT待機中処理を終了する。これにより、次ゲームから移行アシスト状態ST54となり、当選した小役の成立をアシストする情報の提供(例えば押し順の報知)が開始される。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき、移行アシスト状態ST54に対応した演出表示に切り替わる。すなわち、ここでの押し順ベルの取りこぼしの発生は、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を開始する開始条件の成立をなす。
また、押し順ベルを取りこぼしていない場合(ステップS356;N)は、転落条件が成立したかを判定する(ステップS357)。ここでの転落条件とは、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞の成立である。転落条件が成立していない場合(ステップS357;N)は、AT待機中処理を終了する。また、転落条件が成立した場合(ステップS357;Y)は、AT権利のストックを−1更新し(ステップS358)、通常/前兆状態の開始をセットして(ステップS359)、AT待機中処理を終了する。
これにより、遊技制御装置50では通常状態ST40のまま変化はないが、次ゲームから演出制御装置70では非アシスト状態ST50又は前兆遊技状態ST52となり、遊技状態が通常遊技状態ST10に移行する。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。なお、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0でなければ前兆遊技状態ST52に移行する。また、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0であれば非アシスト状態ST50に移行する。
ここでは、前兆ゲームの消化に伴いアシスト待機状態ST53に移行し、押し順ベルの取りこぼしに伴い昇格/突入AT状態(移行アシスト状態ST54)に移行するようにしたが、押し順ベルの取りこぼしに関係なく前兆ゲームを消化したら昇格/突入AT状態に直接移行するようにしても良い。
〔昇格/突入AT中処理〕
図40には、図33に示したゲーム進行制御処理における昇格/突入AT中処理を示した。この昇格/突入AT中処理では、まず、決定済みの演出パターンによるゲーム演出(フリーズ演出やレア役期待演出、連続予告など)の実行を開始し(ステップS371)、アシスト対象役に当選したかを判定する(ステップS372)。アシスト対象役に当選していない場合(ステップS372;N)は、ステップS374に移行する。また、アシスト対象役に当選した場合(ステップS372;Y)は、遊技者に有利となる操作アシスト画像の表示をセットする(ステップS373)。
アシスト対象役とは、押し順ベル入賞、昇格リプレイ入賞、突入リプレイ入賞、転落リプレイ入賞及びSIN入賞である。そして、遊技者に有利となる操作アシスト画像とは、押し順ベル入賞、昇格リプレイ入賞及び突入リプレイ入賞の成立、SIN入賞及び転落リプレイ入賞の成立の回避を可能とする押し順や狙う停止図柄を報知する画像である。なお、昇格リプレイ入賞と転落リプレイ入賞は重複当選するので、昇格リプレイ入賞の成立をアシストすることで転落リプレイ入賞の成立の回避をアシストできる。
その後、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS374)。リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS374;N)は、ステップS379に移行する。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS374;Y)は、停止したリールに対応するリール停止情報を更新し(ステップS375)、アシスト違反があったかを判定する(ステップS376)。
アシスト違反とは、遊技者が操作アシスト画像で報知した押し順や狙う停止図柄を無視した操作を行ったことである。このアシスト違反があった場合(ステップS376;Y)は、警告音の出力及び警告画像の表示をセットし(ステップS377)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS379)。警告音の出力や警告画像の表示は、例えば図37(d)に示したような態様で行う。さらに、ゲーム演出や操作アシスト画像の更新も停止する。また、アシスト違反がない場合(ステップS376;N)は、リール停止情報に基づき実行中の演出(ゲーム演出(G演出)や操作アシスト画像(AT画像))を更新して(ステップS378)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS379)。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS379;N)は、ステップS374に戻る。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS379;Y)は、昇格条件が成立したかを判定する(ステップS380)。ここでの昇格条件の成立とは昇格リプレイ入賞の成立である。この昇格条件が成立した場合(ステップS380;Y)は、昇格/突入AT状態の開始をセットし(ステップS381)、昇格/突入中処理を終了する。これにより、演出制御装置70でのゲーム状態は変化しないが、遊技制御装置50においてRT状態1への移行が行われ、次ゲームからART待機状態ST33となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替える。
一方、昇格条件が成立していない場合(ステップS380;N)は、転落条件が成立したかを判定する(ステップS382)。ここでの転落条件の成立とは、違反の発生によるもので、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。この転落条件が成立した場合(ステップS382;Y)は、AT権利のストックを−1更新し(ステップS386)、通常/前兆状態の開始をセットして(ステップS387)、昇格/突入AT中処理を終了する。
これにより、遊技制御装置50では通常状態ST40のまま変化はないが、次ゲームから演出制御装置70では非アシスト状態ST50又は前兆遊技状態ST52となって当選した小役の成立をアシストする情報の提供(例えば押し順の報知)が終了し、遊技状態が通常遊技状態ST10となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。なお、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0でなければ前兆遊技状態ST52に移行する。また、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0であれば非アシスト状態ST50に移行する。すなわち、ここでの転落条件の成立は、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を終了する終了条件の成立をなす。
また、転落条件が成立していない場合(ステップS382;N)は、移行条件が成立したかを判定する(ステップS383)。ここでの移行条件の成立とは突入リプレイ入賞の成立である。この移行条件が成立していない場合(ステップS383;N)は、昇格/突入AT中処理を終了する。また、移行条件が成立した場合(ステップS383;Y)は、ART状態ST35で実行可能なゲーム数を管理するATゲーム数カウンタに初期値をセットし(ステップS384)、AT権利のストック内容に対応する上乗せAT状態の開始をセットして(ステップS385)、昇格/突入AT中処理を終了する。
これにより、次ゲームから遊技制御装置50ではRT状態2ST42となり、演出制御装置70では特定アシスト状態ST55となって遊技状態がART状態ST35となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき、対応する演出表示に切り替える。なお、ストックされているAT権利のうちストックされた順が最先のAT権利の種類によりゲーム数固定アシスト状態ST55aすなわちART状態1ST35aと、ゲーム数可変アシスト状態ST55bすなわちART状態2ST35bの何れかの状態となる。なお、AT権利の種類ではなく、成立した突入リプレイ入賞の揃い方(中段又はナナメ)に応じて移行するゲーム状態を選択するようにしても良い。
図41には、操作アシスト画像の一例を示した。図41(a)から(c)には、昇格リプレイ入賞の成立をアシスト(転落リプレイ入賞の成立を回避)する操作アシスト画像を示した。ゲームを開始すると、図41(a)に示すように画像表示装置3に、数字により示される押し順と、図形により示される成立する入賞の種類が表示される。ここでは、押し順が左、中、右の順である場合を示しており、ひし形の図形により昇格リプレイ入賞が成立することを示している。さらに、音声(ここでは、きゅぴ〜ん!)によっても成立する入賞の種類が示されている。
遊技者が操作アシスト画像の指示に従い、第1停止操作として左リール6aを停止させる操作を行うと、図41(b)に示すように停止した左リール6aに対応する表示が暗転する。さらに、遊技者が操作アシスト画像の指示に従い、第2停止操作として中リール6bを停止させる操作を行うと、図41(c)に示すように停止した中リール6bに対応する表示が暗転する。なお、遊技者が操作アシスト画像の指示に従わない操作を行った場合(アシスト違反があった場合)は、警告音の出力や警告画像の表示がなされるとともに、ゲーム演出や操作アシスト画像の更新が停止される。
図41(d)から(f)には、突入リプレイ入賞の成立をアシストする操作アシスト画像を示した。この場合も図41(d)に示すように画像表示装置3に、数字により示される押し順と、図形により示される成立する入賞の種類が表示される。ここでは、押し順が左、中、右の順である場合を示しており、正方形の図形により突入リプレイ入賞が成立することを示している。さらに、音声(ここでは、じょわ〜ん!)によっても成立する入賞の種類が示されている。
遊技者が操作アシスト画像の指示に従った停止操作を行うことで、図41(e)、(f)に示すように昇格リプレイ入賞の場合と同様の操作アシスト画像の更新が行われる。また、アシスト違反があった場合も同様に、警告音の出力や警告画像の表示がなされるとともに、ゲーム演出や操作アシスト画像の更新が停止される。
図41(g)から(i)には、SIN入賞の成立の回避をアシストする操作アシスト画像を示した。この場合は、右、中、左の順に停止操作を行い、右リール6cには「7」を狙うように指示される。遊技者が操作アシスト画像の指示に従った停止操作を行うことで操作アシスト画像の更新が行われ、停止したリールに対応するアシスト表示が消去される。また、アシスト違反があった場合は、警告音の出力や警告画像の表示がなされるとともに、ゲーム演出や操作アシスト画像の更新が停止される。
図41(j)から(l)には、押し順ベル入賞の成立をアシストする操作アシスト画像を示した。この場合も昇格リプレイ入賞の場合と同じく、図41(j)に示すように画像表示装置3に、数字により示される押し順と、図形により示される成立する入賞の種類が表示される。ここでは、押し順が左、中、右の順である場合を示しており、円形の図形により押し順ベル入賞が成立することを示している。
遊技者が操作アシスト画像の指示に従った停止操作を行うことで、図41(k)、(l)に示すように昇格リプレイ入賞の場合と同様の操作アシスト画像の更新が行われる。また、アシスト違反があった場合も同様に、警告音の出力や警告画像の表示がなされるとともに、ゲーム演出や操作アシスト画像の更新が停止される。
なお、ART状態ST35中は、昇格リプレイ入賞及び突入リプレイ入賞の成立をアシストする場合であっても、操作アシスト画像は押し順ベル入賞の成立をアシストする操作アシスト画像と同じ画像とする。また、当選した入賞の成立をアシストする情報を報知しない状態(例えば通常遊技状態ST10)であっても、低確率で押し順ベル入賞の成立をアシストする操作アシスト画像を表示するようにしても良い。
〔上乗せAT中処理〕
図42には、図33に示したゲーム進行制御処理における上乗せAT中処理を示した。この上乗せAT中処理では、まず、特化ゾーン中であるかを判定する(ステップS391)。特化ゾーンとは、ゲーム数可変アシスト状態ST55bにおける特化ゾーン1ST55b1及び特化ゾーン2ST55b2である。特化ゾーンである場合(ステップS391;Y)は、特化ゾーン中処理(ステップS393)を行い、ステップS394に移行する。また、特化ゾーンでない場合(ステップS391;N)は、決定済みの演出パターンによるゲーム演出(フリーズ演出やレア役期待演出、連続予告など)の実行を開始し(ステップS392)、アシスト対象役に当選したかを判定する(ステップS394)。
アシスト対象役に当選していない場合(ステップS394;N)は、ステップS396に移行する。また、アシスト対象役に当選した場合(ステップS394;Y)は、遊技者に有利となる操作アシスト画像の表示をセットする(ステップS395)。なお、アシスト対象役及び遊技者に有利となる操作アシスト画像は、昇格/突入AT中処理と同じものの他、アシスト対象役として上乗せリプレイ入賞が加わり、これに対応する操作アシスト画像として押し順当て演出(図32(g)参照)が行われるようになっている。
その後、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS396)。リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS396;N)は、ステップS401に移行する。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS396;Y)は、停止したリールに対応するリール停止情報を更新し(ステップS397)、アシスト違反があったかを判定する(ステップS398)。
アシスト違反とは、遊技者が操作アシスト画像で報知した押し順や狙う停止図柄を無視した操作を行ったことである。このアシスト違反があった場合(ステップS398;Y)は、警告音の出力及び警告画像の表示をセットし(ステップS399)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS401)。警告音の出力や警告画像の表示は、例えば図37(d)に示したような態様で行う。さらに、ゲーム演出や操作アシスト画像の更新も停止する。また、アシスト違反がない場合(ステップS398;N)は、リール停止情報に基づき実行中の演出(ゲーム演出(G演出)や操作アシスト画像(AT画像))を更新して(ステップS400)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS401)。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS401;N)は、ステップS396に戻る。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS401;Y)は、ATゲーム数カウンタを−1更新し(ステップS402)、転落条件が成立したかを判定する(ステップS403)。ここでの転落条件の成立とは、違反の発生によるもので、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。
この転落条件が成立した場合(ステップS403;Y)は、ATゲーム数カウンタの値が0であるかを判定する(ステップS409)。ATゲーム数カウンタの値が0でない場合(ステップS409;N)は、救済AT状態の開始をセットし(ステップS410)、上乗せAT中処理を終了する。転落条件の成立により遊技制御装置50では通常状態ST40となり、演出制御装置70ではATゲーム数カウンタが0でないことから移行アシスト状態ST54となって、次ゲームから遊技状態が救済AT状態ST32となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき、対応する演出表示に切り替わる。
一方、ATゲーム数カウンタの値が0である場合(ステップS409;Y)は、AT権利のストックを−1更新し(ステップS411)、通常/前兆状態の開始をセットして(ステップS412)、上乗せAT中処理を終了する。転落条件の成立により遊技制御装置50では通常状態ST40となり、演出制御装置70ではATゲーム数カウンタが0であることから非アシスト状態ST50又は前兆遊技状態ST52となって当選した小役の成立をアシストする情報の提供(例えば押し順の報知)が終了し、次ゲームから遊技状態が通常遊技状態ST10となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。
なお、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0でなければ前兆遊技状態ST52に移行する。また、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0であれば非アシスト状態ST50に移行する。すなわち、ここでの転落条件の成立かつATゲーム数カウンタの値と0なることは、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を終了する終了条件の成立をなす。
また、転落条件が成立していない場合(ステップS403;N)は、ATゲーム数カウンタの値が0であるかを判定し(ステップS404)、0でない場合(ステップS404;N)は上乗せAT中処理を終了する。また、ATゲーム数カウンタの値が0である場合(ステップS404;Y)は、AT権利のストックを−1更新し(ステップS405)、AT権利のストックが0であるかを判定する(ステップS406)。
AT権利のストックが0でない場合(ステップS406;N)は、昇格/突入AT状態の開始をセットし(ステップS407)、上乗せAT中処理を終了する。これにより、遊技制御装置50ではRT状態2のまま変化はないが、演出制御装置70では移行アシスト状態ST54となって、次ゲームから遊技状態がART待機状態ST33となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。
また、AT権利のストックが0である場合(ステップS406;Y)は、移行チャンス状態の開始をセットし(ステップS408)、上乗せAT中処理を終了する。これにより、遊技制御装置50ではRT状態2のまま変化はないが、演出制御装置70では移行チャンス演出状態ST51となって当選した小役の成立をアシストする情報の提供(例えば押し順の報知)が終了し、次ゲームから遊技状態が移行チャンス状態ST31となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。すなわち、ここでのATゲーム数カウンタ値が0となることかつAT権利のストックが0となることは、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を終了する終了条件の成立をなす。
〔特化ゾーン中処理〕
図43には、図42に示した上乗せAT中処理における特化ゾーン中処理を示した。この特化ゾーン中処理では、まず、特化ゾーン1(ST55b1)中であるかを判定する(ステップS421)。特化ゾーン1である場合(ステップS421;Y)は、上乗せ数を決定する上乗せ数決定処理1(ステップS422)を行い、上乗せ数をATゲーム数カウンタに加算して上乗せ演出の実行をセットする(ステップS423)。
そして、ゾーンゲーム数を−1更新し(ステップS424)、ゾーンゲーム数が0であるかを判定する(ステップS425)。ゾーンゲーム数が0でない場合(ステップS425;N)は、特化ゾーン中処理を終了する。この場合は次ゲームでも特化ゾーン1ST55b1が継続する。また、ゾーンゲーム数が0である場合(ステップS425;Y)は、特化ゾーン終了演出の実行をセットし(ステップS426)、特化ゾーン中処理を終了する。この場合は次ゲームから通常ゾーンST55b0となる。
一方、特化ゾーン1中でない場合(ステップS421;N)は、特化ゾーン2(ST55b2)中であるかを判定する(ステップS427)。特化ゾーン2でない場合(ステップS427;N)は、特化ゾーン中処理を終了する。また、特化ゾーン2である場合(ステップS427;Y)は、上乗せ数を決定する上乗せ数決定処理2(ステップS428)を行い、上乗せ数をATゲーム数カウンタに加算して上乗せ演出の実行をセットする(ステップS429)。
そして、特化ゾーン継続抽選を行い(ステップS430)、抽選結果が特化ゾーンの非継続であるかを判定する(ステップS431)。抽選結果が特化ゾーンの非継続でない場合(ステップS431;N)は、特化ゾーン中処理を終了する。この場合は次ゲームでも特化ゾーン2ST55b2が継続する。また、抽選結果が特化ゾーンの非継続である場合(ステップS431;Y)は、特化ゾーン終了演出の実行をセットし(ステップS426)、特化ゾーン中処理を終了する。この場合は次ゲームから通常ゾーンST55b0となる。
上乗せ数決定処理1(ステップS422)では、図44(a)に示す選択率に従い上乗せ数を決定する。また、上乗せ数決定処理2(ステップS428)では、図44(b)に示す選択率に従い上乗せ数を決定する。この際に、上乗せ数決定用の乱数によって図44(a)又は(b)に示す選択率となるように上乗せ数を選択するようにしても良いし、内部当選した入賞役に対応して上乗せ数を決定することで図44(a)又は(b)に示す選択率となるようにしても良い。内部当選した入賞役に対応して上乗せ数を決定する場合は、一の入賞役に一の上乗せ数が対応するようにしても良いし、一の入賞役に複数の上乗せ数が対応し、乱数により選択されるようにしても良い。この場合に当選確率の低い入賞役ほど上乗せ数の期待値が大きくなるようにすることが好ましい。また、上乗せ数に0を設定しておいても良く、特化ゾーン2ST55b2中においては、継続抽選の代わりに上乗せ数に0が選択されたことを非継続の条件としても良い。
〔救済AT中処理〕
図45には、図33に示したゲーム進行制御処理における救済AT中処理を示した。この救済AT中処理では、まず、決定済みの演出パターンによるゲーム演出(フリーズ演出やレア役期待演出、連続予告など)の実行を開始し(ステップS441)、アシスト対象役に当選したかを判定する(ステップS442)。
アシスト対象役に当選していない場合(ステップS442;N)は、ステップS444に移行する。また、アシスト対象役に当選した場合(ステップS442;Y)は、遊技者に有利となる操作アシスト画像の表示をセットする(ステップS443)。なお、アシスト対象役及び遊技者に有利となる操作アシスト画像は、昇格/突入AT中処理と同じものである。
その後、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS444)。リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS444;N)は、ステップS449に移行する。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS444;Y)は、停止したリールに対応するリール停止情報を更新し(ステップS445)、アシスト違反があったかを判定する(ステップS446)。
アシスト違反とは、遊技者が操作アシスト画像で報知した押し順や狙う停止図柄を無視した操作を行ったことである。このアシスト違反があった場合(ステップS446;Y)は、警告音の出力及び警告画像の表示をセットし(ステップS447)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS449)。警告音の出力や警告画像の表示は、例えば図37(d)に示したような態様で行う。さらに、ゲーム演出や操作アシスト画像の更新も停止する。また、アシスト違反がない場合(ステップS446;N)は、リール停止情報に基づき実行中の演出(ゲーム演出(G演出)や操作アシスト画像(AT画像))を更新して(ステップS448)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS449)。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS449;N)は、ステップS444に戻る。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS449;Y)は、ATゲーム数カウンタを−1更新し(ステップS450)、ATゲーム数カウンタの値が0であるかを判定する(ステップS451)。そして、ATゲーム数カウンタの値が0でない場合(ステップS451;N)は、転落条件が成立したかを判定する(ステップS452)。ここでの転落条件の成立とは、違反の発生によるもので、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。
ATゲーム数カウンタの値が0である場合(ステップS451;Y)又は転落条件が成立した場合(ステップS452;Y)は、AT権利のストックを−1更新し(ステップS453)、通常/前兆状態の開始をセットして(ステップS454)、救済AT中処理を終了する。これにより、遊技制御装置50では通常状態ST40のまま変化はないが、演出制御装置70ではATゲーム数カウンタが0であることから非アシスト状態ST50又は前兆遊技状態ST52となって当選した小役の成立をアシストする情報の提供(例えば押し順の報知)が終了し、次ゲームから遊技状態が通常遊技状態ST10となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。
なお、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0でなければ前兆遊技状態ST52に移行する。また、AT権利のストックを−1更新した後にAT権利のストックが0であれば非アシスト状態ST50に移行する。すなわち、ここでのATゲーム数カウンタ値が0となること又は転落条件の成立は、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を終了する終了条件の成立をなす。
一方、転落条件が成立していない場合(ステップS452;N)は、昇格条件が成立したかを判定する(ステップS455)。ここでの昇格条件の成立とは、昇格リプレイ入賞の成立である。この昇格条件が成立していない場合(ステップS455;N)は、救済AT中処理を終了する。
また、昇格条件が成立した場合(ステップS455;Y)は、昇格/突入AT状態の開始をセットし(ステップS456)、救済AT中処理を終了する。これにより、遊技制御装置50では通常状態ST40からRT状態1ST41に移行する。また、演出制御装置70では移行アシスト状態ST54のまま変化はない。これにより、次ゲームから遊技状態がART待機状態ST33となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。
〔移行チャンス中処理〕
図46には、図33に示したゲーム進行制御処理における移行チャンス中処理を示した。この移行チャンス中処理では、まず、決定済みの演出パターンによるゲーム演出(フリーズ演出やレア役期待演出、連続予告など)の実行を開始し(ステップS461)、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS462)。
リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS462;N)は、ステップS465に移行する。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS462;Y)は、停止したリールに対応するリール停止情報を更新し(ステップS463)、リール停止情報に基づき実行中の演出(ゲーム演出(G演出))を更新して(ステップS464)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS465)。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS465;N)は、ステップS462に戻る。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS465;Y)は、転落条件が成立したかを判定する(ステップS466)。ここでの転落条件の成立とは、違反の発生によるもので、転落リプレイ(特殊リプレイ3)入賞又はSIN入賞が成立した場合や、所定の押し順でなければ成立しないベル入賞を取りこぼした場合(押し順ベルこぼし)である。
この転落条件が成立した場合(ステップS466;Y)は、通常/前兆状態の開始をセットし(ステップS470)、移行チャンス中処理を終了する。これにより、遊技制御装置50ではRT状態2ST42から通常状態ST40に移行し、演出制御装置70では移行チャンス演出状態ST51から非アシスト状態ST50に移行し、次ゲームから遊技状態が通常遊技状態ST10となる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。
また、転落条件が成立していない場合(ステップS466;N)は、移行条件が成立したかを判定する(ステップS467)。ここでの移行条件の成立とは、突入リプレイ入賞の成立である。なお、ここでは突入リプレイ入賞に内部当選したゲームで押し順当て演出(所定のチャンス演出)は行われない。この移行条件が成立していない場合(ステップS467;N)は、移行チャンス中処理を終了する。また、移行条件が成立した場合(ステップS467;Y)は、セット数上乗せAT状態の開始をセットし(ステップS468)、ATゲーム数カウンタに初期値をセットして(ステップS469)、移行チャンス中処理を終了する。
これにより、遊技制御装置50ではRT状態2ST42のまま変化はないが、演出制御装置70では移行チャンス演出状態ST51から特定アシスト状態ST55のゲーム数固定アシスト状態ST55aに移行して当選した小役の成立をアシストする情報の提供(例えば押し順の報知)が開始され、次ゲームから遊技状態がART状態35のART状態1ST35aとなる。また演出表示は、当該次ゲームに対するベット操作に基づき対応する演出表示に切り替わる。すなわち、ここでの突入リプレイ入賞の成立は、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を開始する開始条件の成立をなす。
すなわち、演出制御装置70が、所定の開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報を報知することが可能なアシスト情報報知手段をなす。また、アシスト情報報知手段は、少なくとも開始出目(昇格リプレイ入賞)を導出するためのアシスト情報及び終了出目(押し順ベルこぼし、SIN入賞及び転落リプレイ入賞)の導出を回避するためのアシスト情報を報知することとなる。
〔ストック獲得判定処理〕
図47には、図26に示した演出制御処理におけるストック獲得判定処理を示した。このストック獲得判定処理では、まず、ボーナス中(特別遊技状態中)であるかを判定し(ステップS481)、ボーナス中である場合(ステップS481;Y)は、ボーナス中ストック処理(ステップS490)を行い、ストック獲得判定処理を終了する。また、ボーナス中でない場合(ステップS481;N)は、ペナルティ状態中であるかを判定する(ステップS482)。
ペナルティ状態中である場合(ステップS482;Y)は、ストック獲得判定処理を終了する。なお、ペナルティ状態である場合は、本前兆演出及びガセ前兆演出は開始されないが、AT権利のストックがある場合には本前兆演出を開始するようにしても良い。また、ペナルティ状態中でない場合(ステップS482;N)は、AT用乱数1〜3を取得し(ステップS483)、ゲーム数上乗せAT中であるかを判定する(ステップS484)。なお、ゲーム数上乗せAT中とは、演出制御装置70におけるゲーム状態がゲーム数可変アシスト状態ST55bであって、遊技状態がART状態2ST35bである状態である。
ゲーム数上乗せAT中でない場合(ステップS484;N)は、当選した入賞に応じてAT権利の獲得抽選を行うストック抽選処理(ステップS485)を行う。次に、レア小役に所定回数(例えば4回)連続して当選した場合にAT権利を1つストックし、さらに連続して当選する度にAT権利を1つストックする連続当選ストック処理(ステップS486)を行う。そして、ベル入賞が所定回数(例えば6回)連続して成立した場合にAT権利を1つストックし、さらに連続して当選する度にAT権利を1つストックする連続入賞ストック処理(ステップS487)を行う。なお、レア小役の連続当選やベル入賞の連続成立が継続している場合は、AT権利のストックがあっても本前兆演出は開始されず、AT権利が消化されないようになっている。
次に、特別遊技状態の終了と特定遊技状態の終了の何れか遅い方から1000回のゲームを実行したことに基づきAT権利を3又は5つストックする天井ストック処理(ステップS488)を行う。その後、遊技状態に応じて特殊リプレイ2入賞(上乗せリプレイ入賞)が成立することに基づきAT権利を1つストックする上乗せリプレイストック処理(ステップS489)を行い、ストック獲得判定処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、所定の獲得条件が成立したことに基づいて、アシスト情報報知手段(演出制御装置70)にアシスト情報の報知を行わせるための実行権利(AT権利)を記憶することが可能な実行権利記憶手段をなす。
一方、ゲーム数上乗せAT中である場合(ステップS484;Y)は、特化ゾーン中であるかを判定する(ステップS491)。特化ゾーンとは、ゲーム数可変アシスト状態ST55bにおける特化ゾーン1ST55b1及び特化ゾーン2ST55b2である。この特化ゾーンである場合(ステップS491;Y)は、ストック獲得判定処理を終了する。また、特化ゾーンでない場合(ステップS491;N)は、当選した入賞に応じて特化ゾーンへの移行の抽選を行う特化ゾーン移行抽選処理(ステップS492)を行い、抽選の結果、特化ゾーンへの移行が決定されたかを判定する(ステップS493)。
特化ゾーンへの移行が決定されなかった場合(ステップS493;N)は、ストック獲得判定処理を終了する。また、特化ゾーンへの移行が決定された場合(ステップS493;Y)は、対応する特化ゾーンへの移行をセットし(ステップS494)、特化ゾーン1への移行であるかを判定する(ステップS495)。
特化ゾーン1への移行である場合(ステップS495;Y)は、ゾーンゲーム数を決定してセットし(ステップS496)、ストック獲得判定処理を終了する。ゾーンゲーム数はAT用乱数2を用いて2〜25ゲームの何れかに決定する。また、特化ゾーン1への移行でない場合(ステップS495;N)は、ゾーン継続率を決定してセットし(ステップS497)、ストック獲得判定処理を終了する。ゾーン継続率はAT用乱数3を用いて50%、75%又は90%の何れかに決定される。
図48には、各レア小役に当選した場合にストック抽選処理(ステップS485)においてAT権利を獲得する期待度(確率)の高さと、各レア小役に当選した場合に特化ゾーン移行抽選処理(ステップS492)において特化ゾーンへの移行が選択される期待度(確率)の高さを示した。この期待度は、3枚役A(弱チェリー)が最も低く、純ハズレが最も高くなっている。なお、純ハズレとは、何れの入賞役にも当選しなかった場合であり、この純ハズレの場合はAT権利の獲得又は特化ゾーン2への移行が確定する。
〔ストック抽選処理〕
図49には、図47に示したストック獲得判定処理におけるストック抽選処理を示した。このストック抽選処理では、まず、抽選対象役(レア)役に当選したかを判定する(ステップS501)。抽選対象役(レア)役に当選していない場合(ステップS501;N)は、純ハズレに当選したかを判定する(ステップS513)。純ハズレに当選していない場合(ステップS513;N)は、ストック抽選処理を終了する。また、純ハズレに当選した場合(ステップS513;Y)は、ステップS510に移行する。
一方、抽選対象役(レア小役)に当選した場合(ステップS501;Y)は、レア役カウンタを+1更新し(ステップS502)、レア役カウンタが上限値(例えば9)に達したかを判定する(ステップS503)。レア役カウンタが上限値に達していない場合(ステップS503;N)は、抽選確率状態に対応するストック判定テーブルをセットし(ステップS504)、セット済みテーブルから当選役に応じた役別ストック判定テーブルをセットする(ステップS507)。
図50に示すようにストック判定テーブルには、AT権利の抽選確率状態に対応したテーブルが用意されている。抽選確率状態が低確状態である場合は低確中ストック判定テーブルがセットされる。このストック判定テーブルが選択された場合にAT権利を獲得する確率(ストック期待度)は2%となっている。また、抽選確率状態が高確状態である場合は高確中ストック判定テーブルがセットされ、抽選確率状態が超高確状態である場合は超高確中ストック判定テーブルがセットされ、それぞれのテーブルに応じたストック期待度でAT権利の獲得抽選が行われる。
また、レア役カウンタが上限値に達した場合(ステップS503;Y)は、レア役カウンタを0クリアし(ステップS505)、超高確中ストック判定テーブルをセットして(ステップS506)、セット済みテーブルから当選役に応じた役別ストック判定テーブルをセットする(ステップS507)。レア小役の当選回数が所定回数(例えば9回)になった場合は、特典として当該所定回数目の当選に基づくAT権利の獲得抽選をそのときの抽選確率状態によらずに超高確状態の確率で行うようにしている。
また、当選役に応じた役別ストック判定テーブルは、各ストック判定テーブルに対応して設定されているものであり、当選役毎のAT権利の当選確率が定められている。また、各当選役での当選確率は、図48に示したような順となるように定められている。なお、各ストック判定テーブルにおいて、対応する当選役に応じた役別ストック判定テーブルでのAT権利の当選確率を合成すると図50に示したストック期待度となるようにされている。
セット済みテーブルから当選役に応じた役別ストック判定テーブルをセットする(ステップS507)処理を行った後、AT用乱数1に基づきAT権利をストックするか否かを決定し(ステップS508)、AT権利のストック獲得が決定されたかを判定する(ステップS509)。AT権利のストック獲得が決定されなかった場合(ステップS509;N)は、ストック抽選処理を終了する。
また、AT権利のストック獲得が決定された場合(ステップS509;Y)は、ストック権利種別決定処理を行う(ステップS510)。AT権利の種別には、ゲーム数固定アシスト状態ST55aすなわちART状態1ST35aへの移行権利であるAT権利1と、ゲーム数可変アシスト状態ST55bすなわちART状態2ST35bへの移行権利であるAT権利2の2種類があり、いずれの権利とするかをAT用乱数2に基づき決定する。なお、AT権利1の方が高い確率で選択される。
そして、当選役とAT用乱数3に基づきストックするAT権利の数(例えば1〜5)を決定するストック数決定処理(ステップS511)を行い、決定結果に基づいてAT権利のストック情報を更新して(ステップS512)、ストック抽選処理を終了する。
〔ボーナス中ストック処理〕
図51には、図47に示したストック獲得判定処理におけるボーナス中ストック処理を示した。このボーナス中ストック処理では、まず、遊技モードによる分岐処理(ステップS521)を行い、対応する処理を行った後、ボーナス中ストック処理を終了する。
遊技モードがPB中(PB状態中に対応する)である場合は、PBストック処理を行う(ステップS522)。また、遊技モードがBB1中(BB1状態中に対応する)である場合は、BB1ストック処理を行う(ステップS523)。また、遊技モードがBB2中(BB2状態中に対応する)である場合は、BB2ストック処理を行う(ステップS524)。また、遊技モードがRB中(RB状態中に対応する)である場合は、RBストック処理を行う(ステップS525)。
〔BB1中ストック処理〕
図52には、図51に示したボーナス中ストック処理におけるBB1中ストック処理を示した。このBB1中ストック処理では、まず、ナナメ突入リプレイ入賞が成立したかを判定し(ステップS531)、成立していない場合(ステップS531;N)は、ステップS533に移行する。また、ナナメ突入リプレイ入賞が成立した場合(ステップS531;Y)は、セット数上乗せATのAT権利(AT権利1)のストック数を+1更新する(ステップS532)。
次に、中段突入リプレイ入賞が成立したかを判定し(ステップS533)、成立していない場合(ステップS533;N)は、ステップS535に移行する。また、中段突入リプレイ入賞が成立した場合(ステップS533;Y)は、ゲーム数上乗せATのAT権利(AT権利2)のストック数を+1更新する(ステップS534)。
そして、操作介在フリーズを終了する際に送信される終了コマンドの受信があったかを判定し(ステップS535)、受信がなかった場合(ステップS535;N)は、BB1ストック中処理を終了する。また、終了コマンドの受信があった場合(ステップS535;Y)は、ゲーム数上乗せATのAT権利(AT権利2)のストック数に、継続コマンドの受信回数+1を加算し(ステップS536)、BB1ストック中処理を終了する。
〔特化ゾーン移行抽選処理〕
図53には、図47に示したストック獲得判定処理における特化ゾーン移行抽選処理を示した。この特化ゾーン移行抽選処理では、まず、抽選対象役(レア)役に当選したかを判定する(ステップS541)。抽選対象役(レア)役に当選していない場合(ステップS541;N)は、純ハズレに当選したかを判定する(ステップS549)。そして、純ハズレに当選していない場合(ステップS549;N)は、特化ゾーン移行抽選処理を終了する。また、純ハズレに当選した場合(ステップS549;Y)は、特化ゾーン2への移行情報をセットし(ステップS550)、特化ゾーン移行抽選処理を終了する。
一方、抽選対象役(レア)役に当選した場合(ステップS541;Y)は、当選役に対応した役別ゾーン移行判定テーブルをセットする(ステップS542)。図54に示すように役別ゾーン移行判定テーブルでは、各当選役に当選した場合の特化ゾーン2への移行期待度(確率)が定められており、例えば3枚役A(弱チェリー)に当選した場合は3枚役A用テーブルが選択されて0.005%の確率で特化ゾーン1又は2への移行が選択されるようになっている。
当選役に対応した役別ゾーン移行判定テーブルをセット(ステップS542)した後、AT用乱数1に基づき特化ゾーンに移行させるか否かを決定し(ステップS543)、特化ゾーンへの移行が決定されたかを判定する(ステップS544)。そして、特化ゾーンへの移行が決定されなかった場合(ステップS544;N)は、特化ゾーン移行抽選処理を終了する。
また、特化ゾーンへの移行が決定された場合(ステップS544;Y)は、AT用乱数2に基づき何れの特化ゾーンに移行させるかを決定し(ステップS545)、特化ゾーン1への移行が決定されたかを判定する(ステップS546)。なお、特化ゾーン1への移行が高い確率(例えば、特化ゾーン1へは99%、特化ゾーン2へは1%)で選択されるようになっている。
そして、特化ゾーン1への移行が決定された場合(ステップS546;Y)は、特化ゾーン1への移行情報をセットし(ステップS547)、特化ゾーン移行抽選処理を終了する。また、特化ゾーン1への移行が決定されなかった場合(ステップS546;N)、すなわち特化ゾーン2への移行が決定された場合は、特化ゾーン2への移行情報をセットし(ステップS548)、特化ゾーン移行抽選処理を終了する。
〔ストック抽選モード移行処理〕
図55には、図26に示した演出制御処理におけるストック抽選モード移行処理を示した。このストック抽選モード移行処理では、まず、超高確率モード(超高確状態)であるかを判定する(ステップS561)。超高確率モード(超高確状態)でない場合(ステップS561;N)は、抽選モード昇格判定処理(ステップS562)を行い、昇格があるかを判定する(ステップS563)。
抽選モード昇格判定処理(ステップS562)では、現在の抽選モードと当選役の種類に基づき昇格の抽選を行う。昇格に当選する確率は当選したレア小役の種類により異なっており、図56には各レア小役に当選した場合における昇格の確率の高さであるモード昇格期待度の順を示した。このモード昇格期待度は1枚役A(チャンス目A)が最も低く、3枚役A(弱チェリー)が最も高くなっている。この順は図48に示したAT権利ストック期待度及び特化ゾーン移行期待度での順とは異なり、図48では期待度の順位が低かったレア小役の多くが図56では期待度の順位が高くなるようにされている。
そして、昇格がない場合(ステップS5563;N)は、ステップS567へ移行する。また、昇格がある場合(ステップS563;Y)は、超高確率モードへの昇格であるかを判定する(ステップS564)。なお、昇格前の抽選モードが低確率モード(低確状態)である場合は、高確率モード(高確状態)又は超高確率モードへの移行が可能である。また、昇格前の抽選モードが高確率モードである場合は超高確率モードへの移行のみが可能である。
超高確率モードへの昇格でない場合(ステップS564;N)は、高確率モードを設定し(ステップS565)、ストック抽選モード移行処理を終了する。また、超高確率モードへの昇格である場合(ステップS564;Y)は、超高確率モードを設定し(ステップS566)、ストック抽選モード移行処理を終了する。
一方、超高確率モード中である場合(ステップS561;Y)は、抽選モード降格判定処理(ステップS567)を行い、降格があるかを判定する(ステップS568)。抽選モード降格判定処理(ステップS567)では、現在の抽選モードに所定ゲーム数滞在したことに基づき降格を決定する。又は、現在の抽選モードに所定ゲーム数滞在したことに基づき降格の抽選を行い、抽選の結果に基づき降格を決定する。
抽選モードの降格がない場合(ステップS568;N)は、ストック抽選モード移行処理を終了する。また、降格がある場合(ステップS568;Y)は、低確率モード(低確状態)への降格であるかを判定する(ステップS569)。低確率モードへの降格である場合(ステップS569;Y)は、低確率モードを設定し(ステップS570)、ストック抽選モード移行処理を終了する。また、低確率モードへの降格でない場合(ステップS569;N)は、高確率モードを設定し(ステップS571)、ストック抽選モード移行処理を終了する。
〔連続予告設定処理〕
図57には、図26に示した演出制御処理における連続予告設定処理を示した。この連続予告設定処理では、まず、ボーナス中(特別遊技状態中)であるかを判定し(ステップS581)、ボーナス中である場合(ステップS581;Y)は、連続予告設定処理を終了する。また、ボーナス中でない場合(ステップS581;N)は、今回のゲームでボーナス入賞(特別入賞)が成立したかを判定する(ステップS582)。
今回のゲームでボーナス入賞が成立した場合(ステップS582;Y)は、連続予告設定処理を終了する。また、今回のゲームでボーナス入賞が成立していない場合(ステップS582;N)は、今回のゲームでボーナス入賞に当選したかを判定する(ステップS583)。今回のゲームでボーナス入賞に当選していない場合(ステップS583;N)は、本前兆演出又はガセ前兆演出の実行中であるかを判定する(ステップS584)。
本前兆演出又はガセ前兆演出の実行中である場合(ステップS584;Y)は、連続予告設定処理を終了する。また、本前兆演出又はガセ前兆演出の実行中でない場合(ステップS584;N)は、レア役(レア小役)に当選したかを判定する(ステップS585)。そして、レア役に当選していない場合(ステップS585;N)は、連続予告設定処理を終了する。また、レア役に当選した場合(ステップS585;Y)は、ハズレ連続予告実行決定処理を行い(ステップS586)、ハズレ連続予告の実行が決定されたかを判定する(ステップS587)。
ハズレ連続予告実行決定処理では、遊技状態や当選したレア小役の種類に応じた確率でハズレ連続予告の実行を決定する。レア小役は特別入賞と重複して当選する場合があるため、特別入賞と重複して当選しなかった場合にハズレ連続予告を実行可能とすることで、特別入賞の当選に対する期待感を高め、遊技の興趣を向上することができる。なお、遊技状態によってはハズレ連続予告の実行を決定しないようにしても良く、例えば特化ゾーン中である場合はハズレ連続予告の実行を決定しないようにする。また、特別入賞の当選フラグが持ち越されている場合にもハズレ連続予告の実行を決定しないようにする。ハズレ連続予告の実行が決定された場合(ステップS587;Y)は、ハズレ連続予告テーブルからハズレ連続予告パターンを決定し(ステップS588)、ハズレ連続予告を設定して(ステップS589)、連続予告設定処理を終了する。
一方、今回のゲームでボーナス入賞に当選した場合(ステップS583;Y)は、ハズレ連続予告の設定があるかを判定する(ステップS590)。ハズレ連続予告の設定がある場合(ステップS590;Y)は、ハズレ連続予告の設定を当り連続予告の設定に差替える処理(ステップS591)を行い、連続予告設定処理を終了する。ハズレ連続予告の設定を当り連続予告の設定に差替える処理(ステップS591)では、実行前又は実行中のハズレ連続予告について、当該連続予告を実行するゲーム数である連続予告ゲーム数や実行パターンは変更せずに、連続予告の最後に行われる結果報知演出をハズレ結果演出から当り結果演出に差替える。
また、ハズレ連続予告設定がない場合(ステップS590;N)は、当り連続予告テーブルから当り連続予告パターンを決定し(ステップS592)、当り連続予告を設定して(ステップS593)、連続予告設定処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、内部抽選で特別役又は当該特別役と重複して当選する可能性のある重複対象役(レア小役)に当選したことに基づいて、複数のゲームに跨って連続予告を行うことが可能な連続予告実行手段をなす。
なお、特別入賞と重複して当選する可能性があるレア小役に単独当選した場合(特別入賞に当選していない場合)のみハズレ連続予告を実行可能としているが、特別入賞及びレア小役に当選していない場合にもハズレ連続予告を実行するようにしても良い。また、本前兆演出又はガセ前兆演出の実行中である場合にはハズレ連続予告を実行しないようにしたが、当該前兆演出(特に前兆演出中の連続演出)に差し障りがなければ連続予告を実行するようにしても良い。
一方、ハズレ連続予告の実行が決定されなかった場合(ステップS587;N)は、ART状態中であるかを判定する(ステップS594)。ART状態中でない場合(ステップS594;N)は、連続予告設定処理を終了する。また、ART状態中の場合(ステップS594;Y)は、当り又はハズレ連続予告中であるかを判定する(ステップS595)。
当り又はハズレ連続予告中である場合(ステップS595;Y)は、連続予告設定処理を終了する。また、当り又はハズレ連続予告中でない場合(ステップS595;N)は、今回のゲームでAT権利を獲得したかを判定する(ステップS596)。今回のゲームでAT権利を獲得した場合(ステップS596;Y)は、最終的に当り結果演出が行われる当り連続演出B又はCを設定して(ステップS597)、連続予告設定処理を終了する。なお、連続演出については後述する(図60参照)。
今回のゲームでAT権利を獲得できなかった場合(ステップS596;N)は、ハズレ連続演出実行決定処理を行い(ステップS598)、ハズレ連続演出の実行が決定されたかを判定する(ステップS599)。ハズレ連続演出の実行が決定されなかった場合(ステップS599;N)は、連続予告設定処理を終了する。また、ハズレ連続演出の実行が決定された場合(ステップS599;Y)は、最終的にハズレ結果演出が行われるハズレ連続演出B又はCを設定して(ステップS600)、連続予告設定処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を行わせるための実行権利(AT権利)が記憶された可能性のあるゲーム又はその後のゲームから複数のゲームに亘って継続演出(連続演出:第2継続演出に相当)を実行することが可能な継続演出実行手段をなす。
また、当り連続演出はAT権利の獲得が確定していることを認識可能な確定演出である。よって、演出制御装置70が、AT権利が記憶されることが確定したゲーム又はその後のゲームにおいて所定の確定演出(当り連続演出)を実行することが可能な確定演出実行手段をなす。ここで、ART状態中以外は連続演出(第2継続演出)を実行しないようにしているが、この確定演出(当り連続演出)については行うようにしても良い。このようにすることで、例えば、アシスト情報の報知が終了した後の特定状態(移行チャンス状態ST31)であっても確定演出(当り連続演出)が実行されることを期待してゲームを行うことができる。
なお、本前兆演出又はガセ前兆演出の実行中(ステップS584;Y)として、ART状態中での当り又はハズレ連続演出の実行中を含んでも良い。また、ハズレ連続予告設定がある場合(ステップS590;Y)として、ART状態中でのハズレ連続演出の設定がある場合を含んでも良く、この場合はハズレ連続演出を、特別入賞の当選を報知する演出に差替えるようにする。また、当り又はハズレ連続予告中である場合であっても連続演出を実行可能としても良い。特に、ハズレ連続予告中である場合には当り連続演出を実行可能としても良い。
図58(a)には当り連続予告の実行パターンである当り連続予告パターンを、図58(b)にはハズレ連続予告の実行パターンであるハズレ連続予告パターンを示した。連続予告は前半の数ゲームで行う予兆演出と後半の数ゲームで行う連続演出とから構成されている。予兆演出は、ゲームを重ねる毎に音声(停止音等)や発光態様(バックライト111や枠発光装置7等)、画像表示装置3の表示態様等を段階的に変化させる演出となっている。
そして、連続演出は、複数ゲームに亘り連続したストーリーの演出となっており、最終的に行なわれる結果報知演出としてハズレ結果演出又は当り結果演出を行うようになっている。また、連続演出には演出内容(ストーリー等)が異なるA,B,Cの3系統がある。A系統は特別入賞についての専用の演出となっており、画像表示装置3のみで行う演出となっている。B系統は特別入賞とAT状態発生とで共通の演出となっており、画像表示装置3と可動演出装置8を用いた演出となっている。C系統はAT状態発生についての専用の演出となっており、画像表示装置3のみで行う演出となっている。なお、予兆演出を行わずに全て連続演出で構成するようにしても良い。
図58(a)に示すように当り連続予告パターンには、連続予告を実行するゲーム数である連続予告ゲーム数が4〜7ゲームであって、それぞれ含まれる連続演出の系統としてA系統とB系統の2種類がある合計8種類のパターンがある。また、図58(b)に示すようにハズレ連続予告パターンには、連続予告を実行するゲーム数である連続予告ゲーム数が4〜6ゲームであって、それぞれ含まれる連続演出の系統としてA系統とB系統の2種類がある合計6種類のパターンがある。
連続予告ゲーム数が4〜6ゲームの実行パターンは当り、ハズレで共通であり、最終的に行われる結果報知演出までは結果がわからない状態となる。ただし、連続予告の途中において結果を示唆する演出を行うようにしても良い。また、連続予告ゲーム数が7ゲームの実行パターンは当りの場合のみ選択可能であり、連続予告が6ゲームを超えた時点で当りであることが認識できる。
〔AT前兆設定処理〕
図59には、図26に示した演出制御処理におけるAT前兆設定処理を示した。このAT前兆処理では、まず、ボーナス当選/持越し中であるか、すなわち今回のゲームで特別入賞に当選した又は特別入賞の当選フラグが持ち越されている状態であるかを判定する(ステップS601)。ボーナス当選/持越し中である場合(ステップS601;Y)は、AT前兆設定処理を終了する。
また、ボーナス当選/持越し中でない場合(ステップS601;N)は、AT権利のストックがあるかを判定し(ステップS602)、AT権利のストックがある場合(ステップS602;Y)は、通常/前兆中であるかを判定する(ステップS603)。なお、通常/前兆中とは演出制御装置70での遊技状態が非アシスト状態ST50又は前兆遊技状態ST52である。そして、通常/前兆中でない場合(ステップS603;N)は、AT前兆設定処理を終了する。これにより、少なくともアシスト情報の報知が終了した後の特定状態(移行チャンス状態ST31)で前兆演出(所定の継続演出)が行われないようになり、ゲームがスムーズに進行するようになる。
また、通常/前兆中である場合(ステップS603;Y)は、本前兆演出中であるかを判定し(ステップS604)、本前兆演出中である場合(ステップS604;Y)は、AT前兆設定処理を終了する。また、本前兆演出中でない場合(ステップS604;N)は、ガセ前兆演出中であるかを判定する(ステップS605)。
ガセ前兆演出中でない場合(ステップS605;N)は、ステップS607に移行する。また、ガセ前兆演出中である場合(ステップS605;Y)は、ガセ前兆に関する設定をクリアする(ステップS606)。これによりガセ前兆演出から本前兆演出に変更されることとなる。その後、本前兆設定条件を充足しているかを判定する(ステップS607)。なお、本前兆設定条件とは、レア小役の連続当選やベル入賞の連続成立が継続していないこと及び連続予告が実行されていないことである。ここで連続予告が実行されていないことを条件としたことで、連続予告の実行中に前兆演出が実行されてしまうことで特別入賞の当選に対する期待感が減衰してしまうことを防止している。
この本前兆設定条件を充足していない場合(ステップS607;N)は、AT前兆設定処理を終了する。また、本前兆設定条件を充足している場合(ステップS607;Y)は、本前兆演出を実行するゲーム数である本前兆ゲーム数を決定し(ステップS608)、本前兆ゲームを消化するまでの本前兆演出パターンを決定する(ステップS609)。その後、本前兆演出の実行をセットし(ステップS610)、AT前兆設定処理を終了する。
一方、AT権利のストックがない場合(ステップS602;N)は、通常/前兆中であるかを判定する(ステップS611)。そして、通常/前兆中でない場合(ステップS611;N)は、AT前兆設定処理を終了する。これにより、少なくともアシスト情報の報知が終了した後の特定状態(移行チャンス状態ST31)においてガセ前兆演出を実行しないようになり、通常遊技状態ST10に転落した際の遊技者の落胆や喪失感を軽減することが可能となる。また、ゲームがスムーズに進行するというメリットもある。また、通常遊技状態ST10(非アシスト状態ST50)である場合は、AT権利を獲得できなくても落胆や喪失感はそれほど大きくなく、継続演出(前兆演出)を実行することで遊技者の期待感を効果的に煽ることで遊技の興趣を高めることができる。
また、通常/前兆中である場合(ステップS611;Y)は、本前兆演出中であるかを判定し(ステップS612)、本前兆演出中である場合(ステップS612;Y)は、AT前兆設定処理を終了する。また、本前兆演出中でない場合(ステップS612;N)は、ガセ前兆演出中であるかを判定する(ステップS613)。
ガセ前兆演出中である場合(ステップS613;Y)は、AT前兆設定処理を終了する。また、ガセ前兆演出中でない場合(ステップS613;N)は、ガセ前兆実行決定処理を行い(ステップS614)、ガセ前兆演出の実行が決定されたかを判定する(ステップS615)。
ガセ前兆実行決定処理(ステップS614)では、AT抽選モードや当選役などに基づきガセ前兆演出の実行を決定するようになっており、例えば、AT権利の獲得の可能性が低い低確中には、高確又は超高確中よりも高い確率でガセ前兆演出の実行を決定するようにし、AT権利の獲得に対する期待感を高め、遊技の興趣を向上するようにしている。さらに、AT権利の獲得の可能性(ATストック期待度)が高いレア小役の当選後ほど高い確率でガセ前兆演出の実行を決定するようにし、より遊技の興趣を向上するようにしている。また、連続予告の実行中である場合はガセ前兆演出の実行を決定しないようにし、連続予告の実行中に前兆演出が実行されてしまうことで特別入賞の当選に対する期待感が減衰してしまうことを防止している。
そして、ガセ前兆演出の実行が決定されなかった場合(ステップS615;N)は、AT前兆設定処理を終了する。また、ガセ前兆演出の実行が決定された場合(ステップS615;Y)は、ガセ前兆演出を実行するゲーム数であるガセ前兆ゲーム数を決定し(ステップS616)、ガセ前兆ゲームを消化するまでのガセ前兆演出パターンを決定する(ステップS617)。その後、ガセ前兆演出の実行をセットし(ステップS618)、AT前兆設定処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報の報知を行わせるための実行権利(AT権利)が記憶された可能性のあるゲーム又はその後のゲームから複数のゲームに亘って所定の継続演出(前兆演出:第1継続演出に相当)を実行することが可能な継続演出実行手段をなす。
図60(a)には本前兆演出の実行パターンである本前兆演出パターンを、図60(b)にはガセ前兆演出の実行パターンであるガセ前兆演出パターンを示した。前兆演出は予兆演出、特殊演出及び連続演出とから構成されている。なお、ガセ前兆演出では予兆演出のみの場合もある。予兆演出は、にぎやかしの演出であって、音声(停止音等)や発光態様(バックライト111や枠発光装置7等)、画像表示装置3の表示態様(キャラクタの出現等)を通常とは異なる態様とする演出である。
また、特殊演出は、通常とは異なる特殊ステージ(例えば背景が異なる)に移行して演出を行うものである。そして、連続演出は、複数ゲームに亘り連続したストーリーの演出となっており、最終的に行なわれる結果報知演出としてAT(ART)状態への移行の有無を報知する演出が行われる。前兆演出では、特別入賞とAT状態発生とで共通の演出であるB系統及びAT状態発生についての専用の演出であるC系統の連続演出を実行可能である。また、「なし」と表示されたゲームでは前兆演出に関する演出を行わない。
図60(a)に示すように本前兆演出パターンには、本前兆演出を実行するゲーム数である本前兆ゲーム数が11,13,15,17又は19ゲームであって、それぞれ演出の実行態様が異なる11種類のパターンがある。また、図60(b)に示すようにガセ前兆演出パターンには、ガセ前兆演出を実行するゲーム数であるガセ前兆ゲーム数が13,15又は17であって、それぞれ演出の実行態様が異なる9種類のパターンがある。
前兆ゲーム数が13,15及び17ゲームのパターンには、本前兆演出とガセ前兆演出の両方で同じ実行態様であるパターンがあり、これらのパターンでは最終的に行われる結果報知演出までは結果がわからない状態となる。ただし、前兆演出の途中において結果を示唆する演出を行うようにしても良い。
また、前兆ゲーム数が11及び19ゲームのパターンは本前兆演出の場合のみ選択可能であり、この場合は連続演出に移行するタイミングから本前兆演出であることを認識可能である。つまりこの本前兆演出はAT権利の獲得が確定していることを認識可能な確定演出である。よって、演出制御装置70が、AT権利が記憶されることが確定したゲーム又はその後のゲームにおいて所定の確定演出を実行することが可能な確定演出実行手段をなす。
なお、図57において説明したように、ART状態中においては、AT権利の獲得の有無により当り連続演出B又はC(ステップS597)や、ハズレ連続演出B又はC(ステップS600)が設定されるが、これらの連続演出は図60における連続演出と同じ演出である。この場合に予兆演出や特殊演出は行わないが、前兆演出パターンと同様に予兆演出や特殊演出を行うようにしても良い。
ここで、移行チャンス中(移行チャンス状態ST31)には前兆演出をしないようにしたが、この確定演出については行うようにしても良い。また、確定演出だけでなく本前兆演出は行うようにしても良い。すなわち、移行チャンス中であるかの判定(ステップS603)を行わないようにしても良い。このようにすることで、アシスト情報の報知が終了した後の特定状態(移行チャンス状態ST31)であっても確定演出が実行されることを期待してゲームを行うことができる。
なお、基本的に前兆演出は、通常/前兆中(非アシスト状態ST50)に実行可能であるとしたが、前兆演出を実行可能な遊技状態をより詳細に設定しても良い。例えば、AT状態、RT状態及びART状態の何れでもない状態である通常の状態における、連続予告の実行中には前兆演出の実行を禁止しても良いし、通常の状態における連続予告の実行中には前兆演出の実行可能としても良い。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部(リール6)と、該変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段(遊技制御装置50)と、を備え、変動表示の停止操作に基づき停止させたゲームの結果として内部抽選で当選した役に対応する出目が導出されると、当該役の入賞が成立するスロットマシンにおいて、所定の開始出目が導出されてから所定の終了出目が導出されるまで再遊技役の当選確率を通常状態よりも高めた特定状態を発生させることが可能な特定状態発生手段(遊技制御装置50)と、所定の開始条件が成立してから所定の終了条件が成立するまで遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報を報知することが可能なアシスト情報報知手段(演出制御装置70)と、所定の獲得条件が成立したことに基づいて、アシスト情報報知手段に前記アシスト情報の報知を行わせるための実行権利を記憶することが可能な実行権利記憶手段(演出制御装置70)と、実行権利が記憶された可能性のあるゲーム又はその後のゲームから複数のゲームに亘って所定の継続演出(前兆演出、連続演出)を実行することが可能な継続演出実行手段(演出制御装置70)と、を備え、アシスト情報報知手段は、少なくとも開始出目を導出するためのアシスト情報及び終了出目の導出を回避するためのアシスト情報を報知し、継続演出実行手段は、所定の終了条件が成立してアシスト情報報知手段によるアシスト情報の報知が終了した後の特定状態においては所定の継続演出(前兆演出、連続演出)を実行しないようにしていることとなる。
ここで、実行権利が記憶された可能性のあるゲームとは、例えば、特定の役に内部当選した場合に所定の確率で実行権利を獲得できるようにした場合における当該特定の役に内部当選したゲームである。所定の確率で実行権利を獲得できるとは、獲得が抽選の結果で決定される場合や、押し順を当てることで獲得できる場合を含む。また、所定の継続演出とは、アシスト情報の報知を行なわせる実行権利が記憶された可能性があることを報知するために複数のゲームに亘って実行される演出であって、例えば前兆演出と呼ばれるものや連続演出と呼ばれるものである。この前兆演出には、実行権利が記憶された場合に実行される本前兆演出と実行権利が記憶されなかった場合に実行されるガセ前兆演出とを含む。また、この連続演出には、実行権利が記憶された場合に実行される当り連続演出と実行権利が記憶されなかった場合に実行されるハズレ連続演出とを含む。
また、所定の継続演出は、第1継続演出(前兆演出)と該第1継続演出とは演出態様が異なる第2継続演出(連続演出)を含み、継続演出実行手段(演出制御装置70)は、通常状態においては第1継続演出(前兆演出)を実行する一方、アシスト情報報知手段(演出制御装置70)によるアシスト情報の報知が実行されている特定状態においては第2継続演出(連続演出)を実行するようにしていることとなる。
また、内部抽選で特別役に当選するとともに、当該特別役に対応する出目が導出されたことに基づいて、遊技者に有利な特別状態を発生させることが可能な特別状態発生手段(遊技制御装置50)と、内部抽選で特別役又は当該特別役と重複して当選する可能性のある重複対象役に当選したことに基づいて、複数のゲームに跨って連続予告を行うことが可能な連続予告実行手段(演出制御装置70)と、を備え、継続演出実行手段は、通常状態及び/又はアシスト情報報知手段(演出制御装置70)によるアシスト情報の報知が実行されている特定状態であっても、連続予告が実行されている場合には、所定の継続演出(前兆演出、連続演出)を実行しないようにしていることとなる。
また、実行権利が記憶されることが確定したゲーム又はその後のゲームにおいて所定の確定演出を実行することが可能な確定演出実行手段(演出制御装置70)を備え、確定演出実行手段は、アシスト情報報知手段(演出制御装置70)によるアシスト情報の報知が終了した後の特定状態においても所定の確定演出を実行するようにしていることとなる。
ここで、所定の確定演出とは、実行権利の記憶が確定したことを報知する演出であって、例えば実行権利が記憶された場合に実行される本前兆演出や当り連続演出などである。
〔セキュリティ監視処理〕
図61には、図27に示したタイマ割込み処理におけるセキュリティ監視処理を示した。このセキュリティ監視処理では、まず、メダル投入エラーコマンドの受信に基づき対応するエラー報知を行うメダル投入不正対応処理(ステップS621)を行う。次に、電波不正コマンドの受信に基づき対応するエラー報知を行う電波不正対応処理(ステップS622)を行う。
そして、前面枠2の開閉に伴い送信される扉開放又は扉閉止コマンドの受信に基づき対応するエラー報知及び手動図柄揃えアシストを行う扉開放対応処理(ステップS623)を行い、メダル満杯エラーコマンドの受信に基づき対応するエラー報知を行うメダル満杯エラー対応処理(ステップS624)を行う。その後、払出スイッチエラーコマンドの受信に基づき対応するエラー報知を行うメダル払出エラー対応処理(ステップS625)を行って、セキュリティ監視処理を終了する。
〔扉開放対応処理〕
図62には、図61に示したセキュリティ監視処理における扉開放対応処理を示した。この扉開放対応処理では、まず、扉開放コマンドを受信したかを判定し(ステップS631)、受信していない場合(ステップS631;N)は、ステップS638に移行する。また、扉開放コマンドを受信した場合(ステップS631;Y)は、扉開放報知の開始をセットする(ステップS632)。扉開放報知は前面枠2が開放されていることを報知するもので、音声や表示、発光等により行う。
次に、電源投入から最初の扉開放であるかをチェックし(ステップS633)、最初の扉開放でない場合(ステップS634;N)は、扉開放対応処理を終了する。これにより、営業中における前面枠2の開放の度に入賞ライン発光部112が発光するような不必要な発光を防止できる。
また、電源投入から最初の扉開放である場合(ステップS634;Y)は、発光ライン設定スイッチの値を取得し(ステップS635)、設定値に対応する入賞ライン発光部の点灯をセットする(ステップS636)。その後、点灯した入賞ライン発光部に対応しない部分のバックライトを消灯し(ステップS637)、扉閉止コマンドを受信したかを判定する(ステップS638)。なお、点灯した入賞ライン発光部112に対応しない部分のバックライト111を消灯させるのではなく減光させるようにしても良い。
扉閉止コマンドを受信していない場合(ステップS638;N)は、扉開放対応処理を終了する。また、扉閉止コマンドを受信した場合(ステップS638;Y)は、扉開放報知の終了をセットし(ステップS639)、入賞ライン発光部の消灯をセットする(ステップS640)。そして、全バックライトの全点灯コマンドを送信して(ステップS641)、扉開放対応処理を終了する。このように前面枠2の閉鎖に基づき開放前の点灯状態に戻すことで、図柄停止ラインに図柄を揃える時にだけ入賞ライン発光部112が必要な発光することとなり、不必要な入賞ライン発光部112の発光を防止できる。
すなわち、演出制御装置70が、開放検出手段(遊技制御装置50)により前面扉(前面枠2)の開放が検出されたことに基づき、ライン発光部(入賞ライン発光部112)を発光させることが可能な発光制御手段をなす。また、発光ライン設定スイッチ112aが、発光制御手段によって発光させるライン発光部を設定するための発光設定手段をなす。
図63には、スロットマシン1の電源投入後、最初に前面枠2を開放した際に行われる手動図柄揃えアシストの実行態様を示した。図63(a)に示すように、前面枠2が閉じた状態では、図柄表示窓5を介してリール6の連続する所定数(例えば、3つ)の図柄、つまり3×3の計9つの図柄が視認可能となっている。なお、ここでは便宜上、特定の図柄をなす「7」と基準部6eとなる継ぎ目のみを表示している。また、図柄表示窓5を介して視認可能となる領域において、各リール6が位置する部分以外の領域では、発光ベース部材110の前面が視認可能となる。
また、図3において説明したように、発光ベース部材110の前面における図柄表示窓5を介して視認可能な部分には、成立した入賞に対応する有効ラインを示す入賞ライン発光部112が設けられている。また、発光ベース部材110の前面であって、リール6の後方となる位置には、リール6の有効ライン上に位置する各図柄を照らすことが可能なバックライト111が設けられている。
スロットマシン1の電源を投入してゲームを行っていない状態では、図63(a)に示すように、入賞ライン発光部112は消灯し、全てのバックライト111が点灯した状態となる。そして、前面枠2を開放すると手動図柄揃えアシストとして、図63(b)に示すように発光ライン設定スイッチ112aの設定に対応する入賞ライン発光部112が点灯する。また、この入賞ライン発光部112に対応しない部分のバックライト111が消灯する。ここでは、発光ライン設定スイッチ112aの設定が「中段」とされており、中段ラインに対応する入賞ライン発光部112及びバックライト111が点灯した状態となる。なお、前面枠2を開放することに伴い、扉開放報知として、「扉が開いています!」の音声が出力されるようになっている。
このような手動図柄揃えアシストが行われることで、手動で各リール6を回転させて所望の図柄を図柄停止ライン上に整列させる際に、図柄停止ラインの位置が分かり易くなり、図柄停止ライン上に所定の図柄を揃えて並べることが容易になる。また、図柄を整列させる入賞ライン発光部112及びバックライト111のみを点灯させることで、どの図柄停止ラインに所定の図柄を揃えれば良いのかが一目瞭然となる。また、図柄を整列される図柄停止ラインに対応しないバックライト111を減光又は消灯させることで、入賞ライン発光部112の発光を目立たせることが可能となり、図柄停止ラインの位置が分かり易くなる。なお、図柄を整列させる図柄停止ラインに対応した入賞ライン発光部112とバックライト111との何れか一方のみを発光させるようにしても良い。
また、発光ライン設定スイッチ112aを切り替えることで、右下がりライン又は左下がりラインに対応する入賞ライン発光部112及びバックライト111を点灯させることも可能である。このように、どの入賞ライン発光部112を発光させるかを設定することができるので、所定の図柄を揃えて並べる図柄停止ラインを容易に変更することができる。これにより、中段ラインの他、右下がりライン又は左下がりラインに所望の図柄を整列させる作業を補助することもできる。すなわち、演出制御装置70が、複数のリール6を回転させて所望の図柄を図柄停止ライン上に並べた状態とするための手動操作を補助する手動操作補助手段をなす。
なお、変動表示装置100には、特定の図柄を整列させる目安として、発光ベース部材110の前面に表示された位置決めライン113aと、リールベース部材101に表示された位置決め表示部113bとからなる位置決め部113が設けられている。そして、リール6の基準部6eを位置決めライン113aや位置決め表示部113bに合わせるように各リール6を手動で回転させることで、特定の図柄である「7」を容易に中段ラインに整列させることができるようになっている。
この位置決め部113を用いて特定の図柄を中段ラインに整列させる際にも、入賞ライン発光部112及びバックライト111を点灯させる手動図柄揃えアシストが行われることで、作業の効率を向上させることができる。なお、上述したように、中段ラインに対応する位置の他、右下がりライン及び左下がりラインに対応する位置にも位置決め部113を設けるようにしても良い。また、位置決め部113をリール6の周方向に沿って動作可能とする移動機構を設けても良く、発光ライン設定スイッチ112aの切り替えに応じて位置決め部113が自動的に移動するようにしても良い。
また、発光ライン設定スイッチ112aを設けずに、予め定められた入賞ライン発光部112(例えば中段ライン)を点灯させるようにしても良い。また、位置決め部113と基準部6eとから構成される手動操作補助手段と、入賞ライン発光部112とバックライト111とから構成される手動操作補助手段の両方を設けるようにしたが、何れか一方のみを備えるようにしても良い。また、リール6を手動操作で揃える作業を補助するようにしたが、例えば、店員がボタンを操作することで、予め設定した図柄停止ラインに設定した図柄が自動的に揃うようにリール6を動作する機構を備えるようにしても良い。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数のリール6を有する変動表示装置100と、該変動表示装置100を収容する前面開放凹室状の筐体と、該筐体の前面に開閉可能に支持され、複数のリール6の前面部を視認可能とする窓部(図柄表示窓5)を設けた前面扉(前面枠2)とを備えたスロットマシン1において、複数のリール6の前面部を横切るように位置する図柄停止ラインに沿うように設けられるライン発光部(入賞ライン発光部112)と、前面扉の開放を検出することが可能な開放検出手段(遊技制御装置50)と、開放検出手段により前面扉の開放が検出されたことに基づき、ライン発光部を発光させることが可能な発光制御手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。
ここで、図柄停止ライン(図柄整列ライン)とは、変動表示を停止した各リール6の図柄のうち窓部から視認可能となる図柄を結ぶ仮想的なラインである。役の成立を判定するための有効ラインと一致するものであっても良いし、一致しないものであっても良い。
また、ライン発光部(入賞ライン発光部112)は、複数の図柄停止ラインのそれぞれに沿うように複数設けられ、発光制御手段(演出制御装置70)は、複数の図柄停止ラインのうち特定の図柄停止ラインに対応するライン発光部を発光させるようにしていることとなる。
また、発光制御手段(演出制御装置70)によって発光させるライン発光部(入賞ライン発光部112)を設定するための発光設定手段(発光ライン設定スイッチ112a)を備えていることとなる。
また、リール6は光を透過可能であり、リール6の窓部に臨む前面部を当該リール6の内側から照射することが可能なバックライト111と、バックライト111の制御を行うことが可能なバックライト制御手段(演出制御装置70)と、を備え、バックライト制御手段は、発光制御手段(演出制御装置70)がライン発光部(入賞ライン発光部112)を発光させる場合には、少なくともバックライト111の一部を減光又は消灯させるようにしていることとなる。
また、バックライト制御手段(演出制御装置70)は、発光制御手段(演出制御装置70)が発光させるライン発光部(入賞ライン発光部112)に対応する図柄停止ラインに対応する部分のバックライト111の発光を維持する一方、当該図柄停止ラインに対応しない部分のバックライト111を減光又は消灯させるようにしていることとなる。
また、発光制御手段(演出制御装置70)は、当該スロットマシン1に電源が投入されてから最初に前面扉(前面枠2)の開放が検出された場合にライン発光部(入賞ライン発光部112)を発光させるようにしていることとなる。
また、発光制御手段(演出制御装置70)は、開放検出手段(遊技制御装置50)により前面扉(前面枠2)の開放が検出されなくなったことに基づき、ライン発光部(入賞ライン発光部112)の発光を終了させるようにしていることとなる。
〔扉開放対応処理〕
図64には、図62に示した扉開放対応処理の変形例を示した。なお、以下の説明では、同じ処理には同じ符号を付して説明を省略し、主に変更された箇所について説明する。この扉開放対応処理では、ステップS633からS636の処理に替えてステップS651及びS652の処理を行うようにしている。また、ステップS640の処理に替えてステップS653の処理を行うようにしている。
すなわち、電源投入から最初の扉開放でなくとも手動図柄揃えアシストが行われるようにしている。また、発光ライン設定スイッチ112aを備えず、予め設定された位置(中段)の入賞ライン発光部112の点灯をセットするようにしている(ステップS652)。また、前面枠2の開放時に現在の入賞ライン発光部112の発光状態を記憶し(ステップS651)、前面枠2を閉鎖した際には、記憶情報に基づいて入賞ライン発光部112の発光状態を復帰させるようにしている(ステップS653)。これにより、電源投入後にゲームを行った後の状態(例えば営業中)でも問題なく手動図柄揃えアシストを行うことができるようにしている。
ゲームを行い入賞が成立した場合は、当該入賞に対応する図柄組み合わせが整列した有効ラインに沿った入賞ライン発光部112が点灯し、入賞の成立を報知するようにしている。この状態で前面枠2を開放すると、入賞に対応する図柄組み合わせが整列した有効ラインに沿った入賞ライン発光部112の発光状態が記憶されて発光が終了するとともに、中段ラインに対応した入賞ライン発光部112が点灯する。そして、前面枠2を閉鎖すると、中段ラインに対応した入賞ライン発光部112が消灯するとともに、記憶された発光状態で入賞ライン発光部112が点灯する。なお、位置決め部113は、前面枠2の開放時に発光する入賞ライン発光部112に対応する図柄停止ラインに対応する位置のみに設けるようにしても良い。
すなわち、発光制御手段(演出制御装置70)は、前面扉(前面枠2)の開放前のライン発光部(入賞ライン発光部112)の発光状態を記憶する発光状態記憶手段(演出制御装置70)を備え、前面扉の開放時には、複数の図柄停止ラインのうち特定の図柄停止ラインに対応するライン発光部のみを発光させ、前面扉の閉鎖に伴い発光状態記憶手段に記憶されていた発光状態に復帰させるようにしていることとなる。
〔第1変形例〕
次に、上述した第1実施形態のスロットマシンの第1変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例のスロットマシンは、フリーズ演出をゲーム内において分散して実行できるようにしている。
〔リール回転開始処理〕
本変形例のスロットマシンでは、図20に示したリール回転開始処理に替えて図65に示すリール回転開始処理を行う。このリール回転開始処理では、通常フリーズ処理(ステップS65)に替えてステップS661からS663の処理を行う。
操作介在フリーズでない場合(ステップS64;N)は、ショートフリーズであるかを判定(ステップS661)する。ここでのショートフリーズとはフリーズ時間が60秒未満のフリーズ演出である。このショートフリーズである場合(ステップS661;Y)は、ショートフリーズ処理を行い(ステップS662)、ショートフリーズが終了するとリールの回転ステップ数を無限に設定(リールの回転開始を設定)する(ステップS67)。なお、ショートフリーズ処理(ステップS662)は、通常フリーズ処理(ステップS65)と同じ処理である。
一方、ショートフリーズでない場合(ステップS661;N)は、ロングフリーズ処理を行い(ステップS663)、ロングフリーズが終了するとリールの回転ステップ数を無限に設定(リールの回転開始を設定)する(ステップS67)。ロングフリーズ処理(ステップS663)では、フリーズ演出の分散に関する処理を行う。このようにロングフリーズの場合のみフリーズ演出の分散を可能としたことで、遊技者が煩わしさを感じる長さ以上の期間に亘って実行されるフリーズ演出については煩わしさを軽減でき、これよりも短いフリーズ演出は遊技者にしっかりと体験させることが可能となる。
図66には、ロングフリーズ演出のフリーズ時間における区切りを示した。フリーズ時間の開始から所定の時間まで(t1からt4)は分散可能期間(前半フリーズ期間)とされている。この期間は、遊技者が所定の選択操作を行うことによりフリーズ演出をゲーム内で分散させる選択を行うことができる期間である。この分散可能期間には、第1期間(t1からt2)、第2期間(t2からt3)、第3期間(t3からt4)の3つの期間が定められており、遊技者が所定の選択操作を行った期間により、フリーズ演出の分散態様(分散フリーズ設定)が異なるようにされている。
なお、所定の選択操作とは、例えば、スタートレバー21やマックスベットボタン17、リールストップボタン24等の遊技制御装置50へ入力される操作部の操作であれば良いが、マックスベットボタン17の操作とすることが好ましい。すなわち、スタートレバー21やリールストップボタン24は、ゲームの進行のために連続操作されることがあるため、これらの入力を所定の選択操作とすると遊技者が意図しない場合にもフリーズ演出が分散されてしまう可能性がある。しかし、ゲーム中に操作されてもゲームが進行しないマックスベットボタン17の操作入力を所定の選択操作とすれば、意図せずにフリーズ演出が分散してしまうという不都合を回避することが可能となる。
また、分散可能期間の終了からフリーズ時間の終了まで(t4からt5)は、分散不能期間(後半フリーズ期間)とされ、この期間ではフリーズ演出の分散を選択できないようにされている。なお、本変形例では、フリーズ演出の実行が決定されたゲームでフリーズ演出を行う即時フリーズでフリーズ演出の分散が選択可能とされ、フリーズ演出の実行が決定されたゲームから数ゲーム後のゲームでフリーズ演出を行う待機フリーズ(ここでは操作介在フリーズ演出を除く)である場合のフリーズ演出では分散の選択ができない(全期間が分散不能期間)ようにされている。もちろん待機フリーズの場合もフリーズ演出の分散の選択を可能としても良い。
〔ロングフリーズ処理〕
図67には、図65に示したリール回転開始処理におけるロングフリーズ処理を示した。このロングフリーズ処理では、まず、選択されたフリーズ演出における所定の回転態様(低速回転や逆回転など)でリール6を演出動作させるリール演出動作処理(ステップS671)を行う。すなわち、遊技制御装置50が、フリーズ状態の発生中に変動表示部(リール6)に所定の演出変動表示を行わせることが可能な演出変動表示手段をなす。そして、フリーズ演出を分散させるための遊技者の所定の選択操作を受け付け可能な分散可能期間中であるかを判定する(ステップS672)。
この分散可能期間中でない場合(ステップS672;N)は、フリーズ時間を管理するフリーズタイマの値が0であるか、すなわちフリーズ時間が終了したかを判定する(ステップS689)。フリーズタイマの値が0でない場合(ステップS689;N)は、ステップS671に戻る。また、フリーズタイマの値が0である場合(ステップS689;Y)は、フリーズ終了コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS690)、ステップS684に移行する。
一方、分散可能期間中である場合(ステップS672;Y)は、操作指示コマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS673)。演出制御装置70では操作指示コマンドの受信に基づき、画像表示装置3に所定の選択操作を促す表示を行う等の演出を行う。その後、分散可能期間が終了したかを判定し(ステップS674)、分散可能期間が終了した場合(ステップS674;Y)は、ステップS689に移行する。また、分散可能期間が終了していない場合(ステップS674;N)は、所定の選択操作に基づく操作入力があるかを判定する(ステップS675)。
所定の選択操作に基づく操作入力がない場合(ステップS675;N)は、ステップS671に戻る。また、所定の選択操作に基づく操作入力がある場合(ステップS675;Y)は、第1期間中であるかを判定する(ステップS676)。第1期間中である場合(ステップS676;Y)は、フリーズ演出の分散態様である分散フリーズ設定として第1分散フリーズを設定してフリーズ中断までの中断タイマをセットし(ステップS677)、ステップS681に移行する。また、第1期間中でない場合(ステップS676;N)は、第2期間中であるかを判定する(ステップS678)。
第2期間中である場合(ステップS678;Y)は、分散フリーズ設定として第2分散フリーズを設定してフリーズ中断までの中断タイマをセットし(ステップS679)、ステップS681に移行する。また、第2期間中でない場合(ステップS678;N)、すなわち第3期間中である場合は、分散フリーズ設定として第3分散フリーズを設定してフリーズ中断までの中断タイマをセットし(ステップS680)、選択されたフリーズ演出の分散態様における所定の回転態様でリール6を演出動作させるリール演出動作処理を行う(ステップS681)。
そして、中断タイマが0となったか、すなわちフリーズ中断のタイミングとなったかを判定する(ステップS682)。なお、中断タイマはタイマ更新処理(ステップS28)にて値が−1更新されるようになっている。中断タイマの値が0となっていない場合(ステップS682;N)は、リール演出動作処理(ステップS681)に戻る。また、中断タイマの値が0となった場合(ステップS682;Y)は、分散フリーズ設定に対応するフリーズ演出切替コマンドを演出制御装置70に送信する(ステップS683)。そして、リール演出動作を停止して(ステップS684)、ロングフリーズ処理を終了する。
これにより、リール6の演出変動表示が終了し、通常の変動表示が設定される(図65のS67)。その後、停止操作が有効となって停止有効コマンドが演出制御装置70に送信される(図65のS69)。このように、フリーズ状態が中断した場合に演出変動表示を終了させることで、停止操作が有効となったリール6の目押し操作を阻害することを防止できる。
〔リール回転停止処理〕
また、図22に示したリール回転停止処理に替えて図68に示すリール回転停止処理を行う。このリール回転停止処理では、フリーズ演出の分散に関する処理としてステップS691からS695を行う。なお、罰則フリーズに関するステップS100からS107及びS109からS111の処理を行わないが、これらの罰則フリーズに関する処理を行うようにしても良い。
リール停止情報に対応するリール停止コマンドを送信(ステップS99)した後、分散フリーズ設定があるかを判定する(ステップS691)。分散フリーズ設定がない場合(ステップS691;N)は、全てのリールが停止したリール全停止済であるかを判定する(ステップS108)。また、分散フリーズ設定がある場合(ステップS691;Y)は、フリーズ演出を再開する停止無効化タイミングであるかを判定する(ステップS692)。
停止無効化タイミングでない場合(ステップS692;N)は、全てのリールが停止したリール全停止済であるかを判定する(ステップS108)。また、停止無効化タイミングである場合(ステップS692;Y)は、分散フリーズ設定とリール停止情報に対応する無効タイマを設定し(ステップS693)、無効タイマが0となったかを判定する(ステップS694)。
これにより、停止操作に伴いフリーズ演出を再開することができ、このようにフリーズ演出を再開することでフリーズ状態を十分に体験させることが可能となる。また、再開されたフリーズ演出ではリール6の演出変動表示(低速回転や逆回転など)を行わないようにし、一度停止したリール6の再度の変動によって停止図柄の視認が困難となるようなことがないようにしている。また、その後のゲーム進行が遅れるような事態を防止することもできる。さらに、一度停止したリール6を停止した状態のままフリーズ状態とすることで、停止した図柄を確認する時間を確保することができる。ただし、停止操作により停止したリール6以外のリール6で演出変動表示を行うようにしても良い。
無効タイマには再開されたフリーズ演出のフリーズ時間に対応する値がセットされ、タイマ更新処理(ステップS28)にて値が−1更新されるようになっており、無効タイマの値が0となるまでは次の停止操作が無効とされる。その後、無効タイマが0となると(ステップS694;Y)、分散区切りコマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS695)、全てのリールが停止したリール全停止済であるかを判定する(ステップS108)。そして、リール全停止済でない場合(ステップS108;N)は、ステップS91に戻る。また、リール全停止済である場合(ステップS108;Y)は、リール回転停止処理を終了する。
図69には、各分散フリーズ設定でのフリーズ演出の実行態様を示した。図69(a)には、フリーズ演出の分散が選択されなかった例を示した。ゲームの開始操作に伴いゲームが開始されるとフリーズ演出が開始され、フリーズ演出の分散を選択可能な分散可能期間が開始される(t11)。この分散可能期間(t11からt12)において、遊技者が所定の選択操作を行わなかった場合は、フリーズ演出の分散は設定されず、後半フリーズ期間の経過(t13)まで継続してフリーズ演出が実行される。そして、後半フリーズ期間の終了(t13)とともに停止操作が可能となり、第1停止操作(t14)、第2停止操作(t15)及び第3停止操作(t16)を行うことでゲームが終了する。
図69(b)には、第1期間中にフリーズ演出の分散を選択するための所定の選択操作に基づく操作入力があった場合を示した。ゲームの開始操作に伴いゲームが開始されるとフリーズ演出が開始され、フリーズ演出の分散を選択可能な分散可能期間が開始される(t21)。この分散可能期間のうち第1期間(t21からt23)において遊技者がフリーズ演出の分散を選択するための所定の選択操作を行い、これに基づく操作入力があると(t22)、分散フリーズ設定として第1分散フリーズが選択される。
この第1分散フリーズでは、第1期間の経過(t23)まではフリーズ演出が継続され、この第1期間が経過すると第1停止操作が有効となる(t23)。そして、遊技者が停止操作を行うと、所定時間のフリーズ演出である分散フリーズ演出期間1−1が開始される(t24)。この分散フリーズ演出期間1−1が経過すると第2停止操作が可能となる(t25)。
そして、遊技者が停止操作を行うと、所定時間のフリーズ演出である分散フリーズ演出期間1−2が開始される(t26)。その後、分散フリーズ演出期間1−2が経過すると第3停止操作が可能となり(t27)、遊技者が停止操作を行うと所定時間のフリーズ演出である分散フリーズ演出期間1−3が開始される(t28)。この分散フリーズ演出期間1−3が経過するとゲームが終了する(t29)。
なお、第1分散フリーズで設定されるフリーズ演出の時間の合計値、すなわち、第1期間(t21からt23)、分散フリーズ演出期間1−1(t24からt25)、分散フリーズ演出期間1−2(t26からt27)及び分散フリーズ演出期間1−3(t28からt29)の時間の合計値は、フリーズ演出が分散されなかった場合におけるフリーズ演出の時間(t11からt13)と同じである。これにより、フリーズ状態を中断させた場合の方がゲームの進行が早くなってしまうことを防止し、遊技者に公平な遊技を提供することができる。
図69(c)には、第2期間中にフリーズ演出の分散を選択するための所定の選択操作に基づく操作入力があった場合を示した。ゲームの開始操作に伴いゲームが開始されるとフリーズ演出が開始され、フリーズ演出の分散を選択可能な分散可能期間が開始される(t31)。この分散可能期間のうち第2期間(t32からt34)において遊技者がフリーズ演出の分散を選択するための所定の選択操作を行い、これに基づく操作入力があると(t33)、分散フリーズ設定として第2分散フリーズが選択される。
この第2分散フリーズでは、第2期間の経過(t34)まではフリーズ演出が継続され、この第2期間が経過すると第1停止操作が有効となる(t34)。そして、遊技者が停止操作を行うと、所定時間のフリーズ演出である分散フリーズ演出期間2−1が開始される(t35)。この分散フリーズ演出期間2−1が経過すると第2停止操作が可能となり(t36)、遊技者が停止操作を行うと、所定時間のフリーズ演出である分散フリーズ演出期間2−2が開始される(t37)。その後、分散フリーズ演出期間2−2が経過すると第3停止操作が可能となり(t38)、遊技者が停止操作を行うとゲームが終了する(t39)。
なお、第2分散フリーズで設定されるフリーズ演出の時間の合計値、すなわち、第1期間及び第2期間(t31からt34)、分散フリーズ演出期間2−1(t35からt36)及び分散フリーズ演出期間2−2(t37からt38)の時間の合計値は、フリーズ演出が分散されなかった場合におけるフリーズ演出の時間(t11からt13)と同じである。これにより、フリーズ状態を中断させた場合の方がゲームの進行が早くなってしまうことを防止し、遊技者に公平な遊技を提供することができる。
図69(d)には、第3期間中にフリーズ演出の分散を選択するための所定の選択操作に基づく操作入力があった場合を示した。ゲームの開始操作に伴いゲームが開始されるとフリーズ演出が開始され、フリーズ演出の分散を選択可能な分散可能期間が開始される(t41)。この分散可能期間のうち第3期間(t42からt44)において遊技者がフリーズ演出の分散を選択するための所定の選択操作を行い、これに基づく操作入力があると(t43)、分散フリーズ設定として第3分散フリーズが選択される。
この第3分散フリーズでは、第3期間の経過(t44)まではフリーズ演出が継続され、この第3期間が経過すると第1〜第3停止操作が有効となる(t44)。そして、遊技者が第1停止操作(t45)、第2停止操作(t46)及び第3停止操作(t47)を行うと、所定時間のフリーズ演出である分散フリーズ演出期間3が開始される(t47)、この分散フリーズ演出期間3が経過するとゲームが終了する(t48)。
なお、第3分散フリーズで設定されるフリーズ演出の時間の合計値、すなわち、第1期間、第2期間及び第3期間(t41からt44)及び分散フリーズ演出期間3(t47からt48)の時間の合計値は、フリーズ演出が分散されなかった場合におけるフリーズ演出の時間(t11からt13)と同じである。これにより、フリーズ状態を中断させた場合の方がゲームの進行が早くなってしまうことを防止し、遊技者に公平な遊技を提供することができる。
このように、所定の選択操作に基づく操作入力によりフリーズ状態を中断させて変動表示の停止操作を行うことを可能としたことで、フリーズ状態が発生することで遊技者が煩わしさを感じてしまうことを防止することが可能となる。また、所定の選択操作があった期間に応じてフリーズ演出の分散態様を設定することで、遊技者の好みに応じた分散態様を選択できるようになる。また、分散可能期間を第1から第3期間に区切っておき、所定の選択操作があった期間の終了を待ってから停止操作を可能とすることで、その後に設定される分散フリーズ演出期間の時間値や演出データを予め設定しておくことが可能となり、制御の負担を軽減することができる。フリーズ状態を中断可能な分散可能期間を定めておくことで、中断させることに対してもゲーム性が付与され、遊技の興趣を向上することができる。
なお、分散可能期間を第1〜第3期間に区切らずに、操作入力があった任意のタイミングでフリーズ演出を中断し、当該タイミングに応じた分散態様としても良い。例えば、フリーズ演出の残り時間を2又は3つに等分して停止操作毎に行うように設定したり、全停止操作が終了した後に残りのフリーズ演出を実行したりする。また、操作入力があった時点でフリーズ演出を終了するようにしても良い。
すなわち、遊技制御装置50が、フリーズ状態の発生中に所定の操作入力があったことに基づき、当該フリーズ状態を中断させることが可能なフリーズ状態中断手段をなす。また、遊技制御装置50が、フリーズ状態が中断されたことに基づき、停止操作を有効とする操作有効化手段をなす。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部(リール6)と、変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段(遊技制御装置50)と、を備え、変動表示の停止操作に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数の変動表示部の停止制御を行うスロットマシンにおいて、内部抽選の結果に基づき、停止操作を所定期間に亘って無効とするフリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)と、フリーズ状態の発生中に所定の操作入力があったことに基づき、当該フリーズ状態を中断させることが可能なフリーズ状態中断手段(遊技制御装置50)と、フリーズ状態が中断されたことに基づき、停止操作を有効とする操作有効化手段(遊技制御装置50)と、を備えていることとなる。
ここで、所定の操作入力とは、スタートレバー21やベットボタン(マックスベットボタン17)、停止ボタン(リールストップボタン24)等の操作である。
また、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、操作有効化手段(遊技制御装置50)により有効となった停止操作が行われたことに基づき、中断されたフリーズ状態を再開させるようにしていることとなる。
また、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、フリーズ状態中断手段(遊技制御装置50)によりフリーズ状態が中断された場合であっても、フリーズ状態となる期間が中断されなかった場合と同じ期間となるようにフリーズ状態を再開させるようにしていることとなる。
また、フリーズ状態中断手段(遊技制御装置50)は、フリーズ状態のうち予め設定された有効期間内に操作入力があった場合に、当該フリーズ状態を中断させるようにしていることとなる。
また、フリーズ状態の発生中に変動表示部(リール6)に所定の演出変動表示を行わせることが可能な演出変動表示手段(遊技制御装置50)を備え、演出変動表示手段は、フリーズ状態中断手段(遊技制御装置50)によりフリーズ状態が中断された場合には、演出変動表示を終了することで通常の変動表示に移行させるようにしていることとなる。
また、演出変動表示手段(遊技制御装置50)は、フリーズ状態が再開された場合であっても演出変動表示を再開させないようにしていることとなる。
また、フリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)は、長さの異なる複数種のフリーズ状態を発生可能であり、フリーズ状態中断手段(遊技制御装置50)は、所定の長さ以上のフリーズ状態が発生している場合に、当該フリーズ状態を中断させることが可能であることとなる。
〔フリーズ演出処理〕
演出制御装置70では、図28に示したフリーズ演出処理に替えて図70に示すフリーズ演出処理を行う。このフリーズ演出処理では、操作介在フリーズでない場合(ステップS244)は、ショートフリーズであるかを判定する(ステップS701)。ここでのショートフリーズとはフリーズ時間が60秒未満のフリーズ演出である。
このショートフリーズである場合(ステップS701;Y)は、ショートフリーズ演出処理を行い(ステップS702)、フリーズ演出処理を終了する。なお、ショートフリーズ演出処理(ステップS702)は、通常フリーズ演出処理(ステップS245)と同じ処理である。一方、ショートフリーズでない場合(ステップS701;N)は、ロングフリーズ演出処理を行い(ステップS703)、フリーズ演出処理を終了する。ロングフリーズ演出処理(ステップS703)では、フリーズ演出の分散に伴う演出の設定に関する処理を行う。
〔ロングフリーズ演出処理〕
図71には、図70に示したフリーズ演出処理におけるロングフリーズ演出処理を示した。このロングフリーズ演出処理では、まず、分散可能期間中である場合に送信される操作示唆コマンドを受信したかを判定する(ステップS711)。この操作示唆コマンドを受信していない場合(ステップS711;N)は、ステップS713に移行する。
また、操作示唆コマンドを受信した場合(ステップS711;Y)は、操作示唆報知を実行する(ステップS712)。操作示唆報知は、例えば、画像表示装置3にフリーズ演出を分散させるための所定の選択操作を促す表示を行ったり、第1〜第3期間の何れであるかを報知する表示を行ったりするものである。
その後、設定された分散フリーズ設定に関する情報を含み、ゲーム開始からのフリーズ演出を中断するタイミングで送信されるフリーズ切替コマンドを受信したかを判定する(ステップS713)。このフリーズ切替コマンドを受信した場合(ステップS713;Y)は、設定された分散フリーズ設定に対応する分散フリーズ演出をセットし(ステップS714)、フリーズ演出を終了して(ステップS716)、ロングフリーズ演出処理を終了する。すなわち、フリーズ状態が中断されたことに基づきフリーズ演出で実行可能な表示演出である特別な表示演出を中断するようにしている。
一方、フリーズ切替コマンドを受信していない場合(ステップS713;N)は、フリーズ演出の終了時に送信されるフリーズ終了コマンドを受信したかを判定する(ステップS715)。このフリーズ終了コマンドを受信していない場合(ステップS715;N)は、ステップS711に戻る。また、フリーズ終了コマンドを受信した場合(ステップS715;Y)は、フリーズ演出を終了し(ステップS716)、ロングフリーズ演出処理を終了する。
図72には、本変形例のスロットマシンでの60秒フリーズ演出の実行パターンを示した。60秒フリーズ演出にはフリーズ演出A〜Dの4種類が用意されている。フリーズ演出A〜Cは、フリーズ演出の実行が決定されたゲームでフリーズ演出を行う即時フリーズで選択可能であり、フリーズ演出Dはフリーズ演出の実行が決定されたゲームから数ゲーム後のゲームでフリーズ演出を行う待機フリーズ(ここでは操作介在フリーズ演出を除く)でのみ選択可能なフリーズ演出である。
また、フリーズ演出Aは通常遊技状態中でのみ選択可能であり、フリーズ演出Bは特定遊技状態中でのみ選択可能である。これらは役物(可動演出装置8)の動作を伴わない演出となっている。そして、フリーズ演出C及びDは通常遊技状態、特定遊技状態の何れでも選択可能であり、役物(可動演出装置8)の動作を伴う演出となっている。
フリーズ演出A〜Cには、分散フリーズ設定に合わせて4種類のパターンが用意されている。なお、待機フリーズの場合はフリーズ演出の分散が選択できないので、フリーズ演出Dはパターンが1種類のみとなっている。パターン1は分散フリーズ設定が行われない場合の実行パターンであり、パターン2は第1分散フリーズが設定された場合の実行パターンである。また、パターン3は第2分散フリーズが設定された場合の実行パターンであり、パターン4は第3分散フリーズが設定された場合の実行パターンである。
図73にはフリーズ演出Cでの各実行パターンにおけるフリーズ演出の実行態様を示した。図73(a)に示すようにパターン1では、分散可能期間における第1期間においてキャラクタAが主体となった演出であるキャラA視点ムービーが表示され、第2期間においてキャラクタBが主体となった演出であるキャラB視点ムービーが表示され、第3期間においてキャラクタCが主体となった演出であるキャラC視点ムービーが表示される。その後、分散不能期間(後半フリーズ期間)では、キャラクタA〜Cが登場するキャラA,B,C混合ムービーが表示される。
フリーズ演出の開始時にはこのパターン1が設定される。そして、キャラA視点ムービーが表示される第1期間に遊技者が所定の選択操作を行うと、第1分散フリーズが設定され、設定された分散フリーズ設定に対応する分散フリーズ演出をセットする処理(ステップS714)において、パターン2の実行パターンへの移行が設定される。また、キャラB視点ムービーが表示される第2期間に遊技者が所定の選択操作を行うと、第2分散フリーズが設定されてパターン3の実行パターンへの移行が設定される。さらに、キャラC視点ムービーが表示される第3期間に遊技者が所定の選択操作を行うと、第3分散フリーズが設定されてパターン4の実行パターンへの移行が設定される。なお、フリーズ演出Cは役物(可動演出装置8)の動作を伴う演出となっているが、何れのパターンであっても最終となる演出期間において役物の動作が行われるようになっている。
図73(b)から(d)に示すようにパターン2から4では、所定の選択操作が行われた期間の経過後、停止有効期間を挟んで行われる演出期間において、遊技者が所定の選択操作を行った期間で主体となっていたキャラクタに応じた演出が行われるようになっている。すなわち、遊技者が分散可能期間における所定の選択操作を行う期間を選択することで、その後のフリーズ演出の演出内容を選ぶことができるようになっている。
これにより、フリーズ状態を中断しなかった場合と中断した場合とで異なる演出パターンの特別な表示演出を見せることが可能となり、ゲームの興趣を向上することができる。また、フリーズ状態の中断のタイミングに応じて特別演出パターンが変わるので、中断させることに対してもゲーム性が付与され、遊技の興趣が向上する。
つまり、パターン1での表示演出が、フリーズ状態が中断しない場合に実行される通常演出パターンをなし、パターン2〜4における各分散フリーズ演出期間で行われる表示演出が、フリーズ状態が中断されて再開した場合に実行される特別演出パターンをなす。また、特別演出パターンはそれぞれ演出内容が異なり、フリーズ状態が中断されたタイミングに応じて何れかが選択されるようになっている。
また、フリーズ演出A及びBも同様に、第1期間ではキャラA視点ムービーを表示し、第2期間ではキャラB視点ムービーを表示し、第3期間ではキャラC視点ムービーを表示する。そして、パターン1での分散不能期間(後半フリーズ期間)ではキャラA,B,C混合ムービーを表示する。また、パターン2から4では、所定の選択操作が行われた期間の経過後、停止有効期間を挟んで行われる演出期間において、遊技者が所定の選択操作を行った期間で主体となっていたキャラクタに応じた演出が行われる。このように、選択できるキャラクタの種類はフリーズ演出AからCで同じであるが、ストーリー等の演出内容はそれぞれ異なるものとなっている。もちろんフリーズ演出AからCでそれぞれ選択可能なキャラクタを異ならせるようにしても良い。
なお、上述したように、分散可能期間を第1から第3期間に区切っておき、所定の選択操作があった期間の終了を待ってから停止操作を可能とすることで、その後に設定される分散フリーズ演出期間の時間値を予め設定しておくことが可能となり、各演出期間のムービーとしてそれぞれ単一の映像データを用意すれば良く、制御の負担を軽減することができる。
〔AT待機中処理〕
また、図39に示したAT待機中処理に替えて図74に示すAT待機中処理を行う。このAT待機中処理では、リール停止情報を更新(ステップS353)した後、分散フリーズ演出設定があるかを判定し(ステップS721)、分散フリーズ演出設定がない場合(ステップS721;N)は、リール停止情報に基づきゲーム演出を更新する(ステップS354)。
また、分散フリーズ演出設定がある場合(ステップS721;Y)は、フリーズ演出を再開する停止無効化タイミングであるかを判定し(ステップS722)、停止無効化タイミングでない場合(ステップS722;N)は、リール停止情報に基づきゲーム演出を更新する(ステップS354)。また、停止無効化タイミングである場合(ステップS722;Y)は、対応する分散フリーズ演出をセットし(ステップS723)、分散フリーズ演出を更新して(ステップS724)、分散フリーズ演出期間が終了した際に送信される分散区切りコマンドを受信したかを判定する(ステップS725)。すなわち、フリーズ状態が再開されたことに基づきフリーズ演出で実行可能な表示演出である特別な表示演出を再開させるようにしている。これにより、再開されたフリーズ状態における演出効果が低下することを防止することができる。
分散区切りコマンドを受信していない場合(ステップS725;N)は、分散フリーズ演出を更新する処理(ステップS724)に戻る。また、分散区切りコマンドを受信した場合(ステップS725;Y)は、リール停止情報に基づきゲーム演出を更新する(ステップS354)。
なお、図35に示した通常/前兆中処理、図40に示した昇格/突入AT中処理、図42に示した上乗せAT中処理、図45に示した救済AT中処理及び図46に示した移行チャンス中処理においても、リール停止情報を更新した後にステップS721からS724に示す処理を行うようになっている。ここで、通常/前兆中処理で変則停止操作が発生した場合や、昇格/突入AT中処理、上乗せAT中処理及び救済AT中処理でアシスト違反があった場合は、分散フリーズ演出の進行を停止したり、警告音の出力や警告表示を行ったりするようにしても良い。
図75には、フリーズ演出Cが選択されたフリーズ演出における第2期間において所定の選択操作が行われ、第2分散フリーズが設定される場合の演出の例を示した。図75(a)に示すように前のゲームが終了して所定の背景画像が表示されている状態から開始操作を行うと、図75(b)に示すようにゲームが開始されてフリーズ演出が開始され、停止操作が無効の状態となる。
フリーズ演出が開始されると、まず、分散可能期間の第1期間が開始されてキャラA視点ムービーが表示される。このキャラA視点ムービーでは、キャラクタAが主体となった演出画像が表示されるとともに、所定の操作入力を行うことで分散フリーズ演出としてキャラクタAが主体となった演出を選択できることが報知される。
この第1期間が経過して第2期間となると、図75(c)に示すようにキャラB視点ムービーが表示される。このキャラB視点ムービーでは、キャラクタBが主体となった演出画像が表示されるとともに、所定の操作入力を行うことで分散フリーズ演出としてキャラクタBが主体となった演出を選択できることが報知される。ここでは、この第2期間において遊技者が所定に操作入力を行っており、これに基づき第2分散フリーズが設定され、第2期間の経過後に停止操作が有効となる。
図75(d)に示すように停止操作が有効とされる期間では、前後の演出をつなぐ演出として、対応するキャラBムービー分散つなぎ画像が表示される。そして、遊技者が第1停止操作を行うと、分散フリーズ演出期間2−1が開始され停止操作が無効となる。図75(e)、(f)に示すようにこの分散フリーズ演出期間2−1では、キャラクタBが主体となったキャラBメインムービー1が表示され、分散フリーズ演出期間2−1が経過すると停止操作が有効となる。
図75(g)に示すように、この停止操作が有効とされる期間でも前後の演出をつなぐ演出として、対応するキャラBムービー分散つなぎ画像が表示される。そして、遊技者が第2停止操作を行うと、分散フリーズ演出期間2−2が開始され停止操作が無効となる。図75(h)、(i)に示すようにこの分散フリーズ演出期間2−2では、キャラクタBが主体となったキャラBメインムービー2が表示される。また、分散フリーズ演出期間2−2は最終となる演出期間であるため、図75(i)に示すように可動演出装置8の動作による演出が行われるようになっている。
そして、分散フリーズ演出期間2−2が経過すると停止操作が有効となり、図75(j)に示すように最終演出としてキャラクタBが戦いに勝利したことを示すことによって特別入賞に当選したことが報知される。そして、遊技者が第3停止操作を行うと、ゲームが終了し、図75(k)に示すように特別入賞に当選していることが明確に報知される。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部(リール6)と、変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段(遊技制御装置50)と、を備え、変動表示の停止操作に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数の変動表示部の停止制御を行うスロットマシンにおいて、内部抽選の結果に基づき、停止操作を所定期間に亘って無効とするフリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)と、ゲームの実行中に所定の表示演出を行うことが可能であるとともに、フリーズ状態の発生中に特別な表示演出を行うことが可能な表示演出手段(演出制御装置70)と、フリーズ状態の発生中に所定の操作入力があったことに基づき、当該フリーズ状態を中断させることが可能なフリーズ状態中断手段(遊技制御装置50)と、フリーズ状態が中断されたことに基づき、停止操作を有効とする操作有効化手段(遊技制御装置50)と、を備えていることとなる。
ここで、所定の操作入力とは、スタートレバー21やベットボタン(マックスベットボタン17)、停止ボタン(リールストップボタン24)等の操作である。
また、表示演出手段(演出制御装置70)は、フリーズ状態が中断されたことに基づき特別な表示演出を中断するとともに、フリーズ状態が再開されたことに基づき特別な表示演出を再開させるようにしていることとなる。
また、表示演出手段(演出制御装置70)は、フリーズ状態が中断しない場合には通常演出パターンで特別な表示演出を実行する一方、フリーズ状態が中断されて再開した場合には特別演出パターンに切り替えて特別な表示演出を再開させるようにしていることとなる。
また、特別演出パターンは、演出内容が異なるように複数設定されてなり、表示演出手段(演出制御装置70)は、フリーズ状態が中断されたタイミングに応じて複数の特別演出パターンの何れかを選択し、該選択した特別演出パターンで特別な表示演出を再開させるようにしていることとなる。
また、ゲームを進行させるための進行操作部を備え、進行操作部は、ゲームへの賭数を設定するための賭数操作部(マックスベットボタン17)と、ゲームを開始するための開始操作部(スタートレバー21)と、停止操作を行うための停止操作部(リールストップボタン24)と、を含み、フリーズ状態中断手段(遊技制御装置50)は、進行操作部のうち賭数操作部の操作入力があったことに基づきフリーズ状態を中断させるようにしていることとなる。
〔第2変形例〕
次に、上述した第1実施形態のスロットマシンの第2変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例のスロットマシンは、所定期間停止操作が行われなかった場合に自動的にリール6を停止することが可能となっている。
〔リール回転停止処理〕
本変形例のスロットマシン1では、図22に示したリール回転停止処理に替えて図76に示すリール回転停止処理を行う。このリール回転停止処理では、停止ボタンの操作がなかった場合(ステップS91;N)に、自動停止制御処理(ステップS731)を行う。なお、罰則フリーズに関するステップS100からS107及びS109からS111の処理を行わないが、これらの罰則フリーズに関する処理を行うようにしても良い。
〔自動停止制御処理〕
図77には、図76に示したリール回転停止処理における自動停止制御処理を示した。この自動停止制御処理では、まず、自動停止期間が経過したかを判定する。自動停止期間の経過とは、スタートレバー21又はリールストップボタン24についての前回の有効な操作から開始される所定時間(期間)が経過したことである。自動停止期間を経過していない場合(ステップS741;N)は、自動停止制御処理を終了する。また、自動停止期間を経過した場合(ステップS741;Y)は、RT状態(RT状態1又は2)中であるかを判定する(ステップS742)。
RT状態中である場合(ステップS742;Y)は、停止催促コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS748)、自動停止制御処理を終了する。この場合は、自動停止により、転落条件が成立して遊技者に不利になる可能性や、突入リプレイ入賞が成立して遊技者に有利になる可能性があるため、自動停止は行わない。演出制御装置70では、停止催促コマンドの受信に基づき、例えば画像表示装置3にリール6の停止を促す表示を行う。
一方、RT状態中でない場合(ステップS742;N)は、内部抽選の結果がハズレ(純ハズレ)であるかを判定する(ステップS743)。内部抽選の結果がハズレである場合(ステップS743;Y)は、リール停止情報に基づいてハズレ停止態様を設定し(ステップS750)、変動中のリール6を一つ停止する変動中リール停止処理(ステップS751)を行う。ハズレの場合はハズレとなるように自動停止させても遊技者にとって不利益となることはなく、自動停止によりゲームをスムーズに進行させることが可能となる。
また、内部抽選の結果がハズレでない場合(ステップS743;N)は、取りこぼし入賞役に当選したかを判定する(ステップS744)。取りこぼし入賞役とは、遊技者の停止操作態様に拘らず入賞が成立する確定入賞役である通常リプレイ入賞、中段ベル入賞(ベルG)及び上段ベル入賞(3枚役F)以外の入賞役であって、遊技者の停止操作態様によっては入賞が成立しない非確定入賞役を指す。この取りこぼし入賞役に当選している場合(ステップS744;Y)は、リール停止情報を取得し(ステップS745)、入賞確定停止状態であるかを判定する(ステップS746)。入賞確定停止状態とは、変動中のリール6の停止順や停止図柄によらず入賞が確定している状態であり、例えば、ANY、チェリー、ANYの図柄組合せで構成される1枚役A入賞に内部当選し、既に中リール6bがチェリーを導出した状態で停止している場合である。
この入賞確定停止状態でない場合(ステップS746;N)は、リール停止情報に基づいてハズレ停止態様を設定し(ステップS750)、変動中のリール6を一つ停止する変動中リール停止処理(ステップS751)を行う。リール停止情報に基づいてハズレ停止態様を設定する処理(ステップS750)では、リール6の停止順序と停止タイミング(停止図柄)を設定し、ゲーム結果がハズレとなるように設定する。すなわち、取りこぼす可能性のある非確定入賞役については、入賞しないように自動停止させても遊技者が過度に不満を感じることがないため成立しないようにすることで、意図的なカラ回しを防止してゲームをスムーズに進行させることが可能となる。
ここでは、左リール6aを最初に停止しない場合に変則停止操作となるので、全リール6が変動中である場合は、変則停止操作(変則順)とならないように停止順序を左、中、右の順(いわゆる順押し)とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。これにより、自動停止が行われたことによりペナルティ状態が発生してしまうという不都合を回避することが可能となる。ただし、順押しで成立する押し順ベル入賞に当選している場合は、停止順序を左、右、中(いわゆるはさみ押し)とし、ベル入賞が成立しないようにする。
また、左リール6aが既に停止している場合は、順押しとなるように停止順序を中、右とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。ただし、順押しで成立する押し順ベル入賞に当選している場合は、はさみ押しとなるように停止順序を右、中とする。また、中リール6bが既に停止している場合は、停止順序を左、右とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。ただし、この停止順序では押し順ベル入賞が成立してしまう場合は停止順序を右、左とする。また、右リール6cが既に停止している場合は、停止順序を左、中とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。ただし、この停止順序では押し順ベル入賞が成立してしまう場合は停止順序を中、左とする。なお、基本的にはさみ押しとなるように停止順序を設定しても良い。
一方、入賞確定停止状態である場合(ステップS746;Y)や取りこぼし入賞役に当選していない場合(ステップS744;N)は、状態移行リプレイに当選しているかを判定する(ステップS747)。状態移行リプレイとは、昇格リプレイ入賞、転落リプレイ入賞及び突入リプレイ入賞である。
この状態移行リプレイに当選している場合(ステップS747;Y)は、停止催促コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS748)、自動停止制御処理を終了する。この場合は、自動停止により、遊技者に不利又は有利になる可能性があるため、自動停止は行わない。これにより、自動停止が行なわれたことで昇格役が入賞せずに特定遊技状態に移行しなくなってしまうといった事態や、降格役が入賞して通常遊技状態に降格してしまうといった事態を防止することができる。
また、状態移行リプレイに当選していない場合(ステップS747;N)は、リール停止情報に基づいて当選役に対応する入賞停止態様を設定し(ステップS749)、変動中のリール6を一つ停止する変動中リール停止処理(ステップS751)を行う。すなわち、遊技者の意図しない遊技状態の移行が起こる可能性がない場合なので、自動停止をしてもゲームの興趣が減衰されることなく、さらに、確定入賞役が当選している場合には、当該確定入賞役が入賞するように自動停止を行うことで遊技者が不利益を被ることなくゲームをスムーズに進行させることが可能となる。
リール停止情報に基づいて当選役に対応する入賞停止態様を設定する処理(ステップS749)では、変則停止操作とならないようにリール6の停止順序を順押し(左、中、右)の順となるように設定する。これにより、自動停止が行われたことによりペナルティ状態が発生してしまうという不都合を回避することが可能となる。また、左リール6aが既に停止している場合は、順押しとなるように停止順序を中、右とし、中リール6bが既に停止している場合は、停止順序を左、右とし、右リール6cが既に停止している場合は、停止順序を左、中とする。なお、ここでは取りこぼしがない入賞役に当選しているか、入賞が確定している停止状態であるので、停止タイミング(停止図柄)については設定しなくても良い。また、停止順序がはさみ押し(左、右、中)となるようにしても良い。また、既に変則停止操作であることが決定している状態では、停止順序を任意に設定しても良い。
この後、リール自動停止コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS752)、変動中のリールがあるかを判定する(ステップS753)。変動中のリールがある場合(ステップS753;Y)は、変動中リール停止処理(ステップS751)に戻る。また、変動中のリールがない場合(ステップS753;N)は、自動停止制御処理を終了する。すなわち、遊技制御装置50が、ゲームの実行中に所定期間に亘って停止操作が行われないことに基づき、変動表示中の変動表示部(リール6)を自動停止させることが可能な自動停止手段をなす。このような自動停止を行うことで、遊技者が過度に不満を感じないように自動停止を行うことが可能となり、ゲームの進行がスムーズになる。また、自動停止が行われないことで内部抽選の結果を示唆することも可能となる。
なお、状態移行リプレイが当選している場合には自動停止を行わないようにしたが、成立しているリプレイ入賞の種類により自動停止の有無を決定するようにしても良い。例えば、遊技者に有利な遊技状態に切り替える昇格役に当選している場合には自動停止を行わないようにし、これ以外の場合は自動停止を行うようにしても良い。また逆に、遊技者に不利な遊技状態に切り替える降格役に当選している場合には自動停止を行わないようにし、これ以外の場合は自動停止を行うようにしても良い。
さらに、遊技状態が移行する移行役に当選している場合には、遊技者に有利になるように自動停止するようにしても良い。例えば、遊技者に有利な遊技状態に切り替える昇格役に当選している場合には当該昇格役が成立するように自動停止し、遊技者に不利な遊技状態に切り替える降格役に当選している場合には当該降格役が成立しない自動停止するようにしても良い。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数の変動表示部(リール6)と、該変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段(遊技制御装置50)とを備え、変動表示の停止操作に基づき停止させたゲームの結果が内部抽選で当選した役に対応する図柄組合せ態様になると、当該役の入賞が成立するスロットマシンにおいて、ゲームの実行中に所定期間に亘って停止操作が行われないことに基づき、変動表示中の変動表示部を自動停止させることが可能な自動停止手段(遊技制御装置50)と、予め定めた移行役の入賞が成立したことに基づき、遊技状態を通常遊技状態と該通常遊技状態よりも遊技者に有利な特定遊技状態とに切り替えることが可能な遊技状態切替手段(遊技制御装置50、演出制御装置70)と、を備え、自動停止手段は、内部抽選の結果及び遊技状態に基づいて自動停止を行うか否かを決定するようにしていることとなる。
ここで、通常遊技状態は、例えば小役成立のアシスト情報が提供されるAT状態、リプレイ入賞の当選確率が高められたRT状態又はこれらが複合したART状態の何れでもでない状態であり、特定遊技状態は、例えばAT状態、RT状態又はART状態の何れかの状態である。ただし、通常遊技状態よりも特定遊技状態の方が遊技者に有利な状態であればよく、AT状態、RT状態又はART状態の何れか一つの発生の有無のみを対象として通常遊技状態と特定遊技状態とを区別するようにしても良い。
また、移行役には、遊技状態を特定遊技状態に切り替えるための昇格役と、遊技状態を通常遊技状態に切り替えるための降格役とが含まれ、自動停止手段(遊技制御装置50)は、通常遊技状態であって昇格役が当選している場合には自動停止を行わないようにしていることとなる。
また、自動停止手段(遊技制御装置50)は、通常遊技状態であって移行役が当選していない場合には自動停止を行うようにしていることとなる。
また、自動停止手段(遊技制御装置50)は、通常遊技状態であって遊技者の停止操作態様に拘らず入賞が成立する確定入賞役が当選している場合には、当該確定入賞役が入賞するように自動停止を行うようにしていることとなる。
また、自動停止手段(遊技制御装置50)は、通常遊技状態であって遊技者の停止操作態様によっては入賞が成立しない非確定入賞役が当選している場合には、当該非確定入賞役が入賞しないように自動停止を行うようにしていることとなる。
また、移行役には、遊技状態を特定遊技状態に切り替えるための昇格役と、遊技状態を通常遊技状態に切り替えるための降格役とが含まれ、自動停止手段(遊技制御装置50)は、特定遊技状態であって降格役が当選している場合には自動停止を行わないようにしていることとなる。
また、自動停止手段(遊技制御装置50)は、通常遊技状態であるか特定遊技状態であるかに拘らずハズレに当選している場合には、ハズレ図柄組合せ態様となるように自動停止を行うようにしていることとなる。
また、予め定められた変則順で複数の変動表示部が停止する変則停止操作の発生を判定する変則停止操作判定手段(遊技制御装置50)と、変則停止操作の発生に基づき、遊技者に不利となるペナルティ状態を複数回のゲームに亘って発生させることが可能なペナルティ状態発生手段(演出制御装置70)と、を備え、自動停止手段(遊技制御装置50)は、変則順とならない順序で変動表示中の変動表示部を自動停止させるようにしていることとなる。
〔第3変形例〕
次に、上述した第1実施形態のスロットマシンの第3変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2変形例のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成を有する部分については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例のスロットマシンは、RT状態中でも自動停止が可能となっている。
〔自動停止制御処理〕
本変形例のスロットマシン1では、図77に示した自動停止制御処理に替えて図78に示す自動停止制御処理を行う。この自動停止制御処理では、RT状態中でない場合(ステップS742;N)は、通常中自動停止処理を行い、自動停止制御処理を終了する。この通常中自動停止処理は、図77でのステップS743〜S753の処理である。すなわち、RT状態中でない場合は、図77の処理と同じ処理を行う。また、RT状態中である場合(ステップS742;Y)は、RT中自動停止処理(ステップS761)を行い、自動停止制御処理を終了する。
〔RT中自動停止処理〕
図79には、図78に示した自動停止制御処理におけるRT中自動停止処理を示した。このRT中自動停止処理では、まず、内部抽選の結果がハズレ(純ハズレ)であるかを判定する(ステップS771)。内部抽選の結果がハズレである場合(ステップS771;Y)は、リール停止情報に基づいてハズレの停止態様を設定し(ステップS772)、変動中のリール6を一つ停止する変動中リール停止処理(ステップS778)を行う。また、内部抽選の結果がハズレでない場合(ステップS771;N)は、ペナルティ対象役に当選中であるかを判定する(ステップS773)。
ペナルティ対象役とは、成立すること又は取りこぼすことでRT状態やAT状態が終了する転落条件が成立する入賞役であり、ここでは、入賞の成立により転落条件が成立する転落リプレイ入賞及びSIN入賞と、取りこぼしにより転落条件が成立する押し順ベル入賞入賞である。このペナルティ対象役に当選中である場合(ステップS773;Y)は、停止催促コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS781)、RT中自動停止処理を終了する。この場合は、自動停止により転落条件が成立して遊技者に不利になる可能性があるため、自動停止は行わない。これにより。遊技者の意図しない状態で遊技状態が移行してしまい、ゲームの興趣が減衰されることを防止することができる。演出制御装置70では、停止催促コマンドの受信に基づき、例えば画像表示装置3にリール6の停止を促す表示を行う。
一方、ペナルティ対象役に当選中でない場合(ステップS773;N)は、リール停止情報を取得し(ステップS774)、入賞確定停止状態であるかを判定する(ステップS775)。入賞確定停止状態とは、変動中のリール6の停止順や停止図柄によらず入賞が確定している状態であり、例えば、ANY、チェリー、ANYの図柄組合せで構成される1枚役A入賞に内部当選し、既に中リール6bがチェリーを導出した状態で停止している場合である。なお、通常リプレイ入賞、中段ベル入賞(ベルG)及び上段ベル入賞(3枚役F)に当選している場合は必ず入賞が成立するので、全てのリール6が変動中であっても入賞確定停止状態とする。
この入賞確定停止状態でない場合(ステップS775;N)は、リール停止情報に基づいてハズレ停止態様を設定し(ステップS777)、変動中のリール6を一つ停止する変動中リール停止処理(ステップS778)を行う。リール停止情報に基づいてハズレ停止態様を設定する処理(ステップS777)では、リール6の停止順序と停止タイミング(停止図柄)を設定し、ゲーム結果がハズレとなるように設定する。
ここでは変則停止操作はないのでどのような停止順序でも良いが、全リール6が変動中である場合は停止順序を左、中、右の順(いわゆる順押し)とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。また、左リール6aが既に停止している場合は、順押しとなるように停止順序を中、右とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。
また、中リール6bが既に停止している場合は、停止順序を左、右とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。また、右リール6cが既に停止している場合は、停止順序を左、中とし、停止タイミングを入賞に対応する図柄組合せを形成できないタイミングとする。
一方、入賞確定停止状態である場合(ステップS775;Y)は、リール停止情報に基づいて当選役に対応する入賞停止態様を設定し(ステップS776)、変動中のリール6を一つ停止する変動中リール停止処理(ステップS778)を行う。リール停止情報に基づいて当選役に対応する入賞停止態様を設定する処理(ステップS778)では、リール6の停止順序が順押し(左、中、右)の順となるように設定する。また、左リール6aが既に停止している場合は、順押しとなるように停止順序を中、右とし、中リール6bが既に停止している場合は、停止順序を左、右とし、右リール6cが既に停止している場合は、停止順序を左、中とする。なお、ここでは変則停止操作はないので、他の停止順序としても良い。
この後、リール自動停止コマンドを演出制御装置70に送信し(ステップS779)、変動中のリールがあるかを判定する(ステップS780)。変動中のリールがある場合(ステップS780;Y)は、変動中リール停止処理(ステップS778)に戻る。また、変動中のリールがない場合(ステップS780;N)は、RT中自動停止処理を終了する。なお、ペナルティ対象役として押し順ベル入賞に当選している場合でも、すでに押し順に従い2つのリールが停止され、入賞の成立が確定している場合には自動停止を行うようにしても良い。
以上のことから、自動停止手段(遊技制御装置50)は、通常遊技状態であるか特定遊技状態であるかに拘らず移行役が当選している場合には自動停止を行わないようにしていることとなる。
〔第2実施形態〕
次に、第2実施形態のスロットマシンについて説明する。なお、基本的には、上述の第1実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態のスロットマシンは、遊技に関連した演出を行うゲーム演出装置120を備える。
図80に示すようにゲーム演出装置120は、複数のリールストップボタン24よりも上方に位置する複数のリール6の上方であって、画像表示装置3の下方となる位置(図柄表示窓5と画像表示装置3の間)に配されている。ゲーム演出装置120は前面枠2に固定されるベース部材121を備え、このベース部材121に3つの演出ユニット130が左右方向に並ぶように取り付けられている。
それぞれの演出ユニット130の配設位置は、3つのリール6の各々に対応するように各リール6の上方となる位置に配されている。すなわち、左リール6aに対応して当該左リール6aの上方に左演出ユニット130aが配され、中リール6bに対応して当該中リール6bの上方に中演出ユニット130bが配され、右リール6cに対応して当該右リール6cの上方に右演出ユニット130cが配されている。
図81に示すようにゲーム演出装置120は、画像表示装置3とともに透明な材質(合成樹脂)からなるクリアパネル115により前面が覆われており、遊技者が触れることができないようにされている。なお、可動演出装置8もクリアパネル115により覆われた領域内で画像表示装置3の前方に出現するようになっている。なお、クリアパネル115がリール6の前方も覆うようにし、前面パネル9や画像表示窓5を兼ねるようにしても良い。
図82に示すように演出ユニット130は、ベース部材121に固定される駆動機構部131と、駆動機構部131の前面に配されて駆動機構部131により上下に動作される可動演出部材135とを備える。駆動機構部131の内部には可動演出部材135を動作させるためのモータやリンク機構等からなる駆動機構が配され、リンク機構の一端は可動演出部材135の裏面に接続されており、モータの動作によりリンク機構を介して可動演出部材135を動作できるようになっている。
また、駆動機構部131の前面には上下に延在する溝部であるスライドガイド溝132が形成されている。このスライドガイド溝132には、可動演出部材135の裏面に後方へ突出するように形成された被ガイド部がスライド可能に係合し、上下方向に沿って案内されるようになっている。これらの構成により可動演出部材135は、駆動機構を動作させることによって図82(a)に示す下端の位置と図82(b)に示す上端の位置との間で上下方向に沿って動作可能となっている。すなわち、図82(a)に示す下端の位置がリール6(図柄表示窓5)に近い第1位置をなし、図82(b)に示す上端の位置がリール6から遠い(画像表示装置3の画面に近い)第2位置をなすものであって、可動演出部材135は第1位置と第2位置との間を移動可能であることとなる。なお、第2位置において可動演出部材135の全部又は一部(上部)が画像表示装置3の画面前方に重なるようにしても良い。
可動演出部材135の前面には、光による装飾が可能な装飾発光部136が設けられている。この装飾発光部136は、光を透過可能なレンズ部材136aと当該レンズ部材136aの後方であって可動演出部材135の内部に配されたLED等の発光部材(LED基板)とから構成されている。この装飾発光部136では、発光部材からの光がレンズ部材136aを透して視認可能であって、発光部材の光を点灯、点滅、発光色の変化などさせることにより光による装飾を行う。また、発光部材の輝度を変化させることも可能で、例えば、輝度が低い低輝度、低輝度よりも輝度が高い中輝度、中輝度よりも輝度が高い高輝度のように複数段階で輝度を変更可能となっている。
また、可動演出部材135の前面中央部には、7セグ表示器137の表示部分が臨んでいる。この7セグ表示器137での表示もレンズ部材136aを透して視認可能となるようにされており、7セグ表示器137での表示により種々の報知や演出を行うことが可能となっている。
このようなゲーム演出装置120は、所定の演出動作として上下方向に沿った動作態様や装飾発光部136での発光態様、7セグ表示器137での表示態様により遊技に関する様々な情報の報知や演出が可能となっている。
例えば図83に示すように、可動演出部材135の初期位置(動作待機位置)により遊技状態を示すようになっている。初期位置(動作待機位置)とは可動演出部材135の動作や位置により報知や演出を行っていない状態で滞在している位置である。通常遊技状態ST10である場合は、図83(a)に示すように可動演出部材135の初期位置(動作待機位置)が動作範囲の下端の位置である第1位置(リール6に近い位置)となるように配置される。また、特定遊技状態ST30である場合は、図83(b)に示すように可動演出部材135の初期位置(動作待機位置)が動作範囲の上端の位置である第2位置(リール6から遠い位置)となるように配置される。
このように遊技状態により可動演出部材135の初期位置(動作待機位置)を変えることで、遊技者が遊技状態を把握し易くなる。また、後述するように特定遊技状態ST30では、第2位置(リール6から遠い位置)から第1位置(リール6に近い位置)へ可動演出部材135を移動させることで押し順の報知を行うようになっており、初期位置を第2位置(リール6から遠い位置)とすることでいちいち可動演出部材135を第2位置に移動させずに済むため効率が良いという利点もある。
なお、初期位置(動作待機位置)はこの配置に限られるものではなく、通常遊技状態ST10と特定遊技状態ST30とで可動演出部材135の初期位置(動作待機位置)が異なっていれば良い。また、特に通常遊技状態ST10である場合には、AT権利の獲得抽選における当選確率(AT権利獲得の確率;低確、高確、超高確)に応じて可動演出部材135の初期位置(動作待機位置)を異ならせるようにしても良い。
また、特別遊技状態ST20である場合は、図83(c)に示すように可動演出部材135が上下動作を繰り返すようになっている。このときの動作は3つの可動演出部材135が横一列に一定周期で上下動したり横一列で規則性なく上下動したりするようにしても良いし、それぞれがバラバラに上下動するようにしても良い。
また、ゲーム演出装置120を用いて、内部抽選の結果に関する情報やフリーズ演出に関する情報についての報知も行われる。図84には、本実施形態のスロットマシンにおける各特別入賞(PB入賞,BB1入賞、BB2入賞、RB入賞)と各小役入賞との重複当選の可能性の有無について示した。図中において「○」は重複当選の可能性があることを示し、「×」は当該特別入賞では重複当選の可能性がないが、他の特別入賞とは重複当選の可能性があることを示し、「−」は全ての特別入賞と重複当選の可能性がないことを示している。なお、各特別入賞は小役入賞との重複当選の他、単独当選もあり得る。
例えばPB入賞については、「○」が付けられた3枚役C、3枚役E及び1枚役Bとの重複当選の可能性がある。また、「×」が付けられた3枚役A,B,D及び1枚役Bとは重複当選する可能性がないが、これらの小役入賞は他の特別入賞と重複当選する可能性がある。そして、「−」が付けられた小役入賞とは重複当選する可能性がなく、これらは他の特別入賞とも重複当選する可能性がない。
図85には、図18に示したフリーズ演出設定処理において、通常遊技状態ST10である場合に用いられるフリーズ実行判定テーブルの内容を示した。このフリーズ実行判定テーブルには、遊技状態に応じて選択可能なフリーズ演出の種類や発生条件が設定されている。例えば、3枚役Aに単独当選した場合の1/50で5秒フリーズ演出の実行が選択される。また、3枚役Bに単独当選した場合の1/50で5秒フリーズ演出又は10秒フリーズ演出の実行が選択される。
このように、フリーズ演出の実行が決定されたゲームでフリーズ演出を行う即時フリーズを発生させる条件が特別条件をなし、特別条件は、内部抽選で所定の役(ここでは、3枚役C,E,1枚役Bを除くレア役)が当選した場合に成立する可能性があることとなる。
また、3枚役CとPB入賞とが重複当選した場合の1/5で、フリーズ演出の実行が決定されたゲームから1、2又は3ゲーム後に60秒フリーズ演出を行う待機フリーズとして、1ゲーム後60秒フリーズ演出、2ゲーム後60秒フリーズ演出、3ゲーム後60秒フリーズ演出の何れかの実行が選択される。このように待機フリーズを発生させる条件が特定条件をなし、特定条件は、内部抽選で特定役(ここでは、3枚役C,E,1枚役B)が当選した場合に成立する可能性があることとなる。
なお、待機フリーズの実行が決定された場合は、当該待機フリーズにおけるフリーズ状態が終了するゲームまでは即時フリーズにおけるフリーズ状態の実行が選択されない(規制される)ようになっている。これにより発生したフリーズ状態が即時フリーズなのか待機フリーズなのかが把握可能となり、遊技の興趣が向上する。また、図85は通常遊技状態中のフリーズ実行判定テーブルとしたが、他の遊技状態においても同様の設定がなされたフリーズ実行判定テーブルを用いるようにしても良いし、異なる設定がなされたフリーズ実行判定テーブルを用いるようにしても良い。
すなわち、遊技制御装置50が、内部抽選の結果に基づき、所定の操作(停止操作)を所定期間に亘って無効とする(規制する)フリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ状態発生手段をなす。また、遊技制御装置50が、内部抽選の結果として予め定めた特定条件(待機フリーズを発生させる条件)が成立したか否かを判定することが可能な特定条件成立判定手段をなすとともに、特定条件が成立したと判定されたことに基づき、当該特定条件の成立ゲームよりも後のゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な待機フリーズ手段をなす。
また、遊技制御装置50が、内部抽選の結果として予め定めた特別条件(即時フリーズを発生させる条件)が成立する場合に、当該特別条件の成立ゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な即時フリーズ手段をなす。また、遊技制御装置50が、特定条件(待機フリーズを発生させる条件)の成立からフリーズ状態が発生するまでの間において即時フリーズ手段によるフリーズ状態の発生を規制することが可能なフリーズ規制手段をなす。
図86には、7セグ表示器137における表示による報知の内容を示した。なお、ここに示すものは通常遊技状態ST10において順押しでリール6を停止した場合の表示である。7セグ表示器137では1〜9の数字を図柄として表示可能であり、対応するリール6が変動表示中である場合は1〜9の数字を順次表示する変動表示を行い、対応するリール6が停止した際に何れかの図柄を停止表示する。そして、3つの7セグ表示器137での停止表示図柄により、内部抽選の結果を示唆するようになっている。なお、順押し以外の押し順でも良く、その場合にも順押しの場合と同様に停止操作毎に左中右の順で3つの7セグ表示器137に図柄を停止表示する。
ここではレア役の当選や特別入賞の当選が報知されるようになっている。レア役である3枚役A,D及び1枚役Aに内部当選した場合は、左、中演出ユニット130a,130bの7セグ表示器137に奇数の同じ数字の図柄が表示されてリーチ図柄(リーチ組合せ態様)を構成し、右演出ユニット130cの7セグ表示器137には、リーチ図柄を構成する図柄の2つ手前又は2つ先の図柄が表示される。例えば、「113」や「118」となる。
また、レア役である3枚役B,C,E、ベルG及び1枚役Bに内部当選した場合は、左、中演出ユニット130a,130bの7セグ表示器137に奇数の同じ数字の図柄が表示されてリーチ図柄(リーチ組合せ態様)を構成し、右演出ユニット130cの7セグ表示器137には、リーチ図柄を構成する図柄の1つ手前又は1つ先の図柄が表示される。例えば、「112」や「119」となる。なお、3枚役Cの場合は「332」、「334」、「776」、「778」の何れかとなる。
なお、レア役に当選した場合は、特別入賞との重複当選の有無に関係なく上記の停止図柄が表示される。このように、レア役の種類によって7セグ表示器137での停止図柄を異ならせたことで、レア役の種類を報知できることのほか、特別入賞との重複当選の可能性の高さやAT権利獲得の可能性の高さ等も報知されることとなる。
特別入賞であるBB1入賞、BB2入賞、RB入賞に単独で内部当選した場合であって入賞が成立しなかった場合は「135」、「357」、「579」、「753」の何れかが表示される。すなわち、これらの表示は特別入賞の当選を示すリーチ目表示(当選確定組合せ態様)をなす。そして、BB入賞が成立した場合には「333」、「555」の何れかが表示され、RB入賞が成立した場合には「111」、「999」の何れかが表示される。
また、特別入賞であるPB入賞に単独で内部当選した場合であって入賞が成立しなかった場合は「357」、「753」の何れかが表示される。すなわちこれらの表示は特別入賞の当選を示すリーチ目表示(当選確定組合せ態様)をなす。そして、PB入賞が成立した場合には「777」が表示される。なお、特別入賞に単独当選したゲームで上記のリーチ目表示を表示するとしたが、単独当選又は重複当選したゲームの後の特別入賞の入賞当選フラグが持ち越されているゲームでも上記のリーチ目表示が表示される。また、レア役や特別入賞に当選していない場合は、上記以外の停止図柄が7セグ表示器137に表示される。
〔タイマ割込み処理〕
本実施形態のスロットマシンでは、図27に示したタイマ割込み処理に替えて図87に示すタイマ割込み処理を行う。このタイマ割込み処理では、ゲーム演出装置120の制御に関するゲーム演出装置制御処理(ステップS800)を行う。
〔ゲーム演出装置制御処理〕
図88には図87に示すタイマ割込み処理におけるゲーム演出装置制御処理を示した。このゲーム演出装置制御処理では、まず、通常遊技状態ST10であるかを判定し(ステップS801)、通常遊技状態である場合(ステップS801;Y)は、通常遊技状態におけるゲーム演出装置120の動作を制御する通常遊技時演出処理を行って(ステップS802)、ゲーム演出装置制御処理を終了する。また、通常遊技状態でない場合は(ステップS801;N)は、特定遊技状態ST30であるかを判定する(ステップS803)。
特定遊技状態である場合(ステップS803;Y)は、特定遊技状態におけるゲーム演出装置120の動作を制御する特定遊技時演出処理を行って(ステップS804)、ゲーム演出装置制御処理を終了する。また、特定遊技状態でない場合は(ステップS803;N)は、特別遊技状態ST20であるかを判定する(ステップS805)。
特別遊技状態である場合(ステップS805;Y)は、特別遊技状態におけるゲーム演出装置120の動作を制御する特別遊技時演出処理を行って(ステップS806)、ゲーム演出装置制御処理を終了する。また、特別遊技状態でない場合は(ステップS805;N)は、ゲーム演出装置制御処理を終了する。
〔通常遊技時演出処理〕
図89には図88に示すゲーム演出装置制御処理における通常遊技時演出処理を示した。この通常遊技時演出制御処理では、まず、ゲームの開始時に遊技制御装置50から送信される抽選結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS811)。この抽選結果コマンドを受信していない場合(ステップS811;N)は、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS816)。また、抽選結果コマンドを受信した場合(ステップS811;Y)は、ボーナス当選持ち越し中であるか、すなわち特別入賞の当選フラグが持ち越されている状態であるかを判定する(ステップS812)。
ボーナス持ち越し中でない場合(ステップS812;N)は、抽選結果に対応する7セグ停止出目(停止結果態様)を決定し(ステップS813)、全可動演出部材における7セグの変動開始を設定する(ステップS815)。また、ボーナス持ち越し中である場合(ステップS812;Y)は、持ち越されているボーナスに対応する7セグ停止出目(停止結果態様)を決定し(ステップS814)、全可動演出部材における7セグの変動開始を設定する(ステップS815)。これにより、各可動演出部材の7セグ表示器137で停止表示する図柄が決定されるとともに、複数の図柄を順次表示する変動表示が開始される。
その後、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS816)。リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS816;N)は、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS818)。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS816;Y)は、停止リールに応じた可動演出部材の7セグに決定済の出目を表示し(ステップS817)、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS818)。これによりリール6の停止(停止操作)に伴い対応する可動演出部材135の7セグ表示器137に図柄が停止表示されるようになる。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS818;N)は、通常遊技時演出処理を終了する。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS818;Y)は、ゲーム終了時処理(ステップS819)を行い、通常遊技時演出処理を終了する。
〔ゲーム終了時処理〕
図90には図89に示す通常遊技時演出処理におけるゲーム終了時処理を示した。このゲーム終了時処理では、まず、特定遊技状態へ移行するかを判定する(ステップS821)。特定遊技状態へ移行しない場合(ステップS821;N)は、ボーナス入賞(特別入賞)が成立したかを判定する(ステップS823)。
ボーナス入賞が成立していない場合(ステップS823;N)は、待機フリーズ対象役(特定役)が入賞したかを判定する(ステップS824)。ここでの待機フリーズ対象役とは3枚役C,E及び1枚役Bである。待機フリーズ対象役が入賞した場合(ステップS824;Y)は、入賞役に対応する可動演出部材の上昇移動を設定する(ステップS825)。
3つの可動演出部材135のぞれぞれは、待機フリーズ対象役をなす3つの役と一対一で対応付けられており、入賞役に対応する可動演出部材135を動作することで当選又は入賞が成立した入賞役を示すようになっている。通常遊技状態では可動演出部材135のデフォルト位置が動作範囲の下端の第1位置とされるので、入賞役に対応する可動演出部材135を上昇移動、すなわち通常遊技状態中のデフォルト位置(第1位置)と異なる位置(第2位置)へ移動させることで、当選又は入賞が成立した入賞役の種類を報知することができる。この動作が抽選結果報知動作をなす。
このように待機フリーズが発生する可能性がある場合にゲーム演出装置120の演出動作が行われるので、待機フリーズが発生することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。また、可動演出部材135は待機フリーズ対象役をなす3つの役と一対一で対応付けられているので、可動演出部材135の動作により内部抽選の結果の示唆をすることができ、ゲーム演出装置120による演出効果を高めることができる。
その後、入賞役に対応する維持カウンタに待機フリーズが実行される可能性のある期間を示す所定値(4)をセットして(ステップS826)、0でない維持カウンタの値を−1更新する(ステップS827)。また、待機フリーズ対象役が入賞していない場合(ステップS824;N)も0でない維持カウンタの値を−1更新する(ステップS827)。なお、維持カウンタは待機フリーズ対象役(3枚役C、3枚役E、1枚役B)の各々について設定されており、例えば一の入賞役の入賞に対して設定された維持カウンタの値が0でない場合に、他の入賞役が入賞した場合には、別個の維持カウンタに初期値が設定され、維持カウンタの値を更新する場合には、両方の維持カウンタがそれぞれ更新される。
そして、0になった維持カウンタがあるかを判定し(ステップS828)、0になった維持カウンタがない場合(ステップS828;N)は、ゲーム終了時処理を終了する。また、0になった維持カウンタがある場合(ステップS828;Y)は、対応する可動演出部材を通常遊技状態中のデフォルト位置(ここでは動作範囲における下端の位置)に復帰させ(ステップS829)、ゲーム終了時処理を終了する。
すなわち、第2位置(動作範囲における上端の位置)へ移動した可動演出部材135がある場合に、待機フリーズによるフリーズ演出が実行される可能性がある期間(3ゲーム)は、可動演出部材135を第2位置(動作範囲における上端の位置)へ移動したまま維持して第1位置(動作範囲における下端の位置)に復帰させないようにし、抽選結果報知動作を継続するようにしている。これにより待機フリーズが発生することに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能となる。そして、待機フリーズによるフリーズ演出が実行される可能性がある期間が終了した場合に第1位置へ復帰させ、抽選結果報知動作を終了するようにしている。
一方、特定遊技状態へ移行する場合(ステップS821;Y)は、可動演出部材を特定遊技状態中のデフォルト位置(ここでは動作範囲における上端の位置)に移動し(ステップS822)、0でない維持カウンタの値を0クリアし(ステップS832)、ゲーム終了時処理を終了する。特定遊技状態へ移行した場合には待機フリーズの設定がクリアされてフリーズ演出が行われなくなるため、抽選結果報知動作を終了する。
また、ボーナス入賞が成立した場合(ステップS823;Y)は、入賞したボーナスに対応する7セグ停止出目を表示し(ステップS830)、可動演出部材を特別遊技状態中のデフォルト位置に移動する(ステップS831)。なお、特別遊技状態中のデフォルト位置とは動作範囲における中間の位置(第1位置と第2位置の間)であって、一旦このデフォルト位置に移動した後に各可動演出部材135が上下に動作するようになっている。
そして、0でない維持カウンタの値を0クリアし(ステップS832)、ゲーム終了時処理を終了する。特別遊技状態が発生した場合には待機フリーズの設定がクリアされてフリーズ演出が行われなくなるため、抽選結果報知動作を終了する。すなわち、演出制御装置70が、ゲーム演出装置120を制御することが可能なゲーム演出制御手段をなす。また、演出制御装置70が、待機フリーズ手段(遊技制御装置50)によるフリーズ状態の発生要因を把握可能とする演出を実行することが可能な演出実行手段をなし、演出として特定条件を成立させたゲームの内部抽選の結果を特定可能な報知を行うようにしていることとなる。
なお、待機フリーズ対象役が入賞した場合に抽選結果報知動作を行うとしたが、待機フリーズ対象役に内部当選したことに基づき抽選結果報知動作を行うようにしても良い。このときの抽選結果報知動作の開始タイミングはゲームの開始時でも終了時でも良いが、開始時にすれば内部抽選の結果を報知することが可能となる。また、待機フリーズ対象役が入賞しなかった場合(取りこぼした場合)に抽選結果報知動作を行うようにしても良い。また、各可動演出部材135に待機フリーズ対象役との対応関係を持たせずに、待機フリーズ対象役が内部当選又は入賞成立したことに基づき、一又は複数の可動演出部材135を動作させ、フリーズ状態が発生する可能性がある期間に亘り動作を継続するようにしても良い。
また、抽選結果報知動作として可動演出部材135を上昇させた場合に、当該上昇させた可動演出部材135を上下に揺動させて目立つようにしても良い。また、抽選結果報知動作において維持カウンタの値に応じて可動演出部材135の位置を変化させるようにしても良い。例えば、最初に動作範囲における上端の位置へ上昇させ、維持カウンタの減算ごとに段階的に下降させて最終的に動作範囲における下端の位置(デフォルト位置)へ復帰させるようにしても良い。また、維持カウンタの減算ごとに可動演出部材135を段階的に下降させたり上昇させたりするようにしても良い。
また、ここでは動作範囲の下端の位置を第1位置とし、動作範囲の上端の位置を第2位置としたがこれに限られるものではない。少なくとも第1位置と第2位置とが異なる位置であれば良く、その第1位置と第2位置の上下関係は任意に設定可能である。例えば、中間位置を第2位置に含めても良く、第1位置よりも上方の範囲を第2位置としても良い。
以上のことから、所定の演出動作を行うことが可能なゲーム演出装置120と、ゲーム演出装置120を制御することが可能なゲーム演出制御手段(演出制御装置70)と、を備え、特定条件は、内部抽選で特定役が当選した場合に成立する可能性があり、ゲーム演出制御手段は、内部抽選で特定役が当選又は入賞成立したことに基づきゲーム演出装置120に演出動作を行わせるようにしていることとなる。したがって、待機フリーズが発生する可能性がある場合にゲーム演出装置120の演出動作が行われるので、待機フリーズが発生することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、ゲーム演出装置120は、可動演出部材135を第1位置から第2位置に移動することで演出動作を行うことが可能であり、ゲーム演出制御手段(演出制御装置70)は、内部抽選で特定役が当選又は入賞成立したことに基づき可動演出部材135を第2位置に移動させるとともに、フリーズ状態が発生する可能性のある期間は当該可動演出部材135を第1位置に復帰させないように制御するようにしていることとなる。したがって、待機フリーズが発生することに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能となる。
また、特定役は、複数設定されてなり、可動演出部材135は、複数設けられるとともに、それぞれの可動演出部材135が何れかの特定役に対応付けられてなり、ゲーム演出制御手段(演出制御装置70)は、当選又は入賞成立した特定役に対応付けられた可動演出部材135を第2位置に移動させるようにしていることとなる。したがって、内部抽選の結果の示唆をすることができ、ゲーム演出装置120による演出効果が高まる。
〔通常フリーズ演出処理〕
図91には図28に示すフリーズ演出処理における通常フリーズ演出処理を示した。この通常フリーズ演出処理では、まず、待機フリーズにおけるフリーズ演出の開始であるかを判定する(ステップS841)。待機フリーズにおけるフリーズ演出の開始である場合(ステップS841;Y)は、待機フリーズの契機役に応じた可動演出部材の動作態様を設定する(ステップS842)。
待機フリーズの契機役に応じた可動演出部材の動作態様とは、例えば、抽選結果報知動作における各入賞役と可動演出部材135との対応関係を引き継ぎ、フリーズ演出中において当該フリーズ演出(待機フリーズ)の契機となった役に対応する可動演出部材135を上下に移動させる動作である。この動作はフリーズ状態の発生要因を把握可能とする特別演出の一つをなすものであって、特定条件を成立させたゲームの内部抽選の結果を特定可能な報知をなす。これにより待機フリーズ機能を作動させた要因、すなわち待機フリーズ機能を作動させたゲームの内部抽選の結果を把握可能となり、遊技者が達成感や満足感を得られ、遊技の興趣が向上する。
そして、可動演出部材の動作タイミングであるかを判定し(ステップS843)、動作タイミングである場合(ステップS843;Y)は、設定された動作態様に応じて可動演出部材を動作(移動)し(ステップS844)、待機フリーズが終了したかを判定する(ステップS845)。
待機フリーズが終了していない場合(ステップS845;N)は、可動演出部材の動作タイミングであるかの判定(ステップS843)に戻る。また、待機フリーズが終了した場合(ステップS845;Y)、すなわちフリーズ終了コマンドを受信した場合は、0でない維持カウンタの値を0クリアし(ステップS846)、可動演出部材を通常遊技状態中のデフォルト位置(ここでは動作範囲における下端の位置)に移動して(ステップS851)、通常フリーズ演出処理を終了する。
すなわち演出制御装置70が、待機フリーズ手段(遊技制御装置50)によるフリーズ状態の発生中に、当該フリーズ状態の発生要因を把握可能とする特別演出を実行することが可能な特別演出実行手段をなす。
一方、待機フリーズにおけるフリーズ演出の開始でない場合(ステップS841;N)、すなわち、即時フリーズにおけるフリーズ演出の開始である場合は、即時フリーズの種類に応じた7セグの表示態様を設定する(ステップS847)。即時フリーズの種類に応じた7セグの表示態様とは、例えばフリーズ演出の開始から5,10,15秒の経過毎に表示が変化するように設定された一連の表示のうちから、実行されるフリーズ演出の時間に応じた時間までの表示を設定するものである。これにより、7セグ表示器137での表示は、何れの時間のフリーズ演出であっても開始から同じ変化をする表示態様となり、7セグ表示器137の表示態様でフリーズ演出の長さがすぐにわかってしまうことを防止でき、5,10,15秒の経過時にフリーズ演出が継続するか否かについての期待感を持たせることができる。
そして、7セグ表示器137の表示の切替タイミングであるかを判定し(ステップS848)、切替タイミングである場(ステップS848;Y)は、設定された表示態様に応じて7セグの表示を切り替え(ステップS849)、即時フリーズが終了したかを判定する(ステップS850)。
即時フリーズが終了していない場合(ステップS850;N)は、7セグ表示器137の切替タイミングであるかの判定(ステップS847)に戻る。また、即時フリーズが終了した場合(ステップS850;Y)、すなわちフリーズ終了コマンドを受信した場合は、可動演出部材を通常遊技状態中のデフォルト位置(ここでは動作範囲における下端の位置)に移動して(ステップS851)、通常フリーズ演出処理を終了する。
このように、ゲーム演出装置120では、待機フリーズに基づくフリーズ演出での演出動作と、即時フリーズに基づくフリーズ演出での動作が異なるため、遊技者が何れのフリーズ演出であったかを判断することが可能となり、遊技の興趣が向上する。すなわち、演出制御装置70が、フリーズ状態の発生中に当該フリーズ状態の種類が特定可能なようにフリーズ演出を実行することが可能なフリーズ演出実行手段をなす。
以上のことから、遊技者による開始操作に基づき役の内部抽選を行って複数のリール6の変動表示を伴うゲームを実行し、遊技者の停止操作に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数のリール6の停止制御を行うスロットマシンにおいて、内部抽選の結果として予め定めた特定条件が成立したか否かを判定することが可能な特定条件成立判定手段(遊技制御装置50)と、特定条件が成立したと判定されたことに基づき、当該特定条件の成立ゲームよりも後のゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な待機フリーズ手段(遊技制御装置50)と、待機フリーズ手段によるフリーズ状態の発生中に、当該フリーズ状態の発生要因を把握可能とする特別演出を実行することが可能な特別演出実行手段(遊技制御装置50、演出制御装置70)と、を備えていることとなる。したがって、待機フリーズ機能を作動させた要因が把握可能となり、遊技の興趣が向上する。
また、遊技者による開始操作に基づき役の内部抽選を行って複数のリール6の変動表示を伴うゲームを実行し、遊技者の停止操作に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数のリール6の停止制御を行うスロットマシンにおいて、内部抽選の結果として予め定めた特別条件が成立する場合に、当該特別条件の成立ゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な即時フリーズ手段(遊技制御装置50)と、内部抽選の結果として予め定めた特定条件が成立する場合に、当該特定条件の成立ゲームよりも後のゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な待機フリーズ手段(遊技制御装置50)と、フリーズ状態の発生中に当該フリーズ状態の種類が特定可能なようにフリーズ演出を実行することが可能なフリーズ演出実行手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。したがって、発生したフリーズ状態が即時フリーズ状態なのか待機フリーズ状態なのかが把握可能となり、遊技の興趣が向上する。
また、遊技者による開始操作に基づき役の内部抽選を行って複数のリール6の変動表示を伴うゲームを実行し、遊技者の停止操作に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数のリール6の停止制御を行うスロットマシンにおいて、内部抽選の結果として予め定めた特別条件が成立する場合に、当該特別条件の成立ゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な即時フリーズ手段(遊技制御装置50)と、内部抽選の結果として予め定めた特定条件が成立する場合に、当該特定条件の成立ゲームよりも後のゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な待機フリーズ手段(遊技制御装置50)と、特定条件の成立からフリーズ状態が発生するまでの間において即時フリーズ手段によるフリーズ状態の発生を規制することが可能なフリーズ規制手段(遊技制御装置50)と、フリーズ状態の発生中に当該フリーズ状態の種類が特定可能なようにフリーズ演出を実行することが可能なフリーズ演出実行手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。したがって、発生したフリーズ状態が即時フリーズ状態なのか待機フリーズ状態なのかが把握可能となり、遊技の興趣が向上する。
ここで、フリーズ状態とは、遊技価値(メダル)の賭け操作(賭数の設定機能)やリールの停止操作(リールの停止機能)を所定期間に亘って無効とする状態である。なお、所定の操作(賭け操作や停止操作)に基づき遊技価値(メダル)の賭け操作やリールの停止操作を無効とする所定期間を途中で終了できるようにしても良い。ただし、この場合の操作(賭け操作や停止操作)によって該操作に対応する処理(賭数の設定処理やリールの停止処理)が実行されることがないようにすると良い。
また、特別演出実行手段(遊技制御装置50、演出制御装置70)は、特別演出として特定条件を成立させたゲームの内部抽選の結果を特定可能な報知を行うようにしていることとなる。したがって、待機フリーズ機能を作動させたゲームの内部抽選の結果を把握可能となり、遊技者が達成感や満足感を得られる。
図92には通常遊技状態において強チェリー(3枚役B)の入賞が成立した場合の抽選結果報知動作の一例を示した。図92(a)に示すように、通常遊技状態で抽選結果報知動作が行われていない状態では、各可動演出部材135はデフォルト位置(動作待機位置)として、動作範囲における下端の位置である第1位置に配される。そして、スタートレバー21の操作に基づき、リール6の変動表示が開始されるとともに、7セグ表示器137での変動表示も開始される。
また、ここではスタートレバー21の操作に基づき行われる内部抽選で強チェリーに当選しており、画像表示装置3には当選を示唆する当選予告演出が表示される。さらに、抽選結果報知動作において入賞役に対応して動作する可動演出部材135を示すための表示として、左演出ユニット130aの上方に「チェリー」の表示がなされ、中演出ユニット130bの上方に「スイカ」の表示がなされ、右演出ユニット130cの上方に「チャンス」の表示がなされる。
そして、図92(b)に示すように、遊技者が左リールストップボタン24aを操作して左リール6aを停止させることに伴い、左演出ユニット130aに設けられた可動演出部材135の7セグ表示器137における変動表示が停止して停止図柄が表示される。その後、図92(c)に示すように、遊技者が中リールストップボタン24bを操作して中リール6bを停止させることに伴い、中演出ユニット130bに設けられた可動演出部材135の7セグ表示器137における変動表示が停止して停止図柄が表示される。
さらに、図92(d)に示すように、遊技者が右リールストップボタン24cを操作して右リール6cを停止させることに伴い、右演出ユニット130cに設けられた可動演出部材135の7セグ表示器137における変動表示が停止して停止図柄が表示される。ここでは強チェリーに当選しているので、3つの7セグ表示器137の停止図柄は「334」となっている。
また、図92(e)に示すように、全リールが停止して強チェリーの入賞が成立すると、入賞役に対応する左演出ユニット130aの可動演出部材135が上昇する抽選結果報知動作が行われる。図92(f)に示すように、この抽選結果報知動作は次のゲームでも継続されるようになっており、待機フリーズ演出の終了、3ゲームの実行(待機フリーズ演出が行われる可能性のある期間の終了)、特別入賞の発生又は特定遊技状態への移行の何れかの条件が達成されるまで維持されるようになっている。
なお、待機フリーズの実行の決定の有無にかかわらず抽選結果報知動作を行うとしたが、待機フリーズの実行が決定された場合には高い確率(例えば100%の確率)で抽選結果報知動作を行い、待機フリーズの実行が決定されなかった場合には低い確率(例えば20%の確率)で抽選結果報知動作を行うようにしても良い。この場合の抽選結果報知動作の実行抽選における当選確率を対象役の種類に応じて変化させても良い。
また、抽選結果報知動作の後のゲームにおける維持に関し、待機フリーズの実行が決定された場合には高い確率(例えば100%の確率)で抽選結果報知動作を維持し、待機フリーズの実行が決定されなかった場合には低い確率(例えば20%の確率)で抽選結果報知動作を維持するようにしても良い。この場合も抽選結果報知動作の維持抽選における当選確率を対象役の種類に応じて変化させても良い。
図93には、待機フリーズの実行の有無により、抽選結果報知動作を維持する確率が異ならせた例を示した。図93(a)に示すように、全リールが停止して強チェリーの入賞が成立すると、入賞役に対応する左演出ユニット130aの可動演出部材135が上昇する抽選結果報知動作が行われる。
待機フリーズの実行が決定されている場合や、待機フリーズの実行が決定されていない場合で維持抽選に当選した場合(例えば20%で当選)では、図93(b)に示すように次のゲームでも抽選結果報知動作が継続される。このうち、待機フリーズの実行が決定されている場合では、図93(c)に示すように当該待機フリーズに基づくフリーズ演出の発生まで抽選結果報知動作が維持される。また、待機フリーズの実行が決定されていない場合では、図93(e)に示すように待機フリーズ契機役の当選から3ゲーム目まで抽選結果報知動作が維持された後、抽選結果報知動作を終了する。
一方、待機フリーズの実行が決定されていない場合で維持抽選に当選しなかった場合(例えば80%で非当選)では、待機フリーズ契機役の当選から1又は2ゲーム目で図93(d)に示すように抽選結果報知動作を終了する。このようにすることで、フリーズ演出が実行される期待感に加え、抽選結果報知動作が維持されることに対する期待感も持たせることができ、より遊技の興趣を向上することができる。なお、維持カウンタの減算ごとに可動演出部材135を段階的に下降させたり上昇させたりするようにしても良い。
なお、レア役に当選した場合にはAT権利を獲得する可能性もある。つまり、抽選結果報知動作は、特別入賞の当選の可能性を示唆するものであるとともに、AT権利を獲得した可能性を示唆するものでもある。ここで、通常遊技状態ST10では、ゲームにおける最初の有効な停止操作である第1停止操作が左リール6aに対するものでない操作を変則停止操作としており、この変則停止操作があった場合にはAT状態(ART状態を含む)の発生に関して遊技者が不利なペナルティ状態(AT権利の獲得抽選が行われない状態)を発生するようにしているが、この変則停止操作が行われた場合には抽選結果報知動作を行わないようにしても良い。この場合にはAT権利獲得の抽選が行われないためである。また、ペナルティ状態中である場合にも抽選結果報知動作を行わないようにしても良い。
すなわち、複数のリール6のそれぞれに対応して停止操作を行うための停止操作部(リールストップボタン24)が設けられてなり、予め定めた変則操作順で停止操作が行われたことに基づき、遊技者に不利なペナルティ状態を発生させることが可能なペナルティ状態発生手段(演出制御装置70)を備え、ゲーム演出制御手段(演出制御装置70)は、変則操作順で停止操作が行われた場合には、特定役が当選又は入賞成立したとしてもゲーム演出装置120に演出動作を行わせないようにしても良い。したがって、ペナルティ状態が発生する可能性がある変則停止操作を行わないように遊技者に意識付けることができる。
ここで、遊技者に不利なペナルティ状態とは、例えば、所定期間に亘りゲームの進行を無効とすることや、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報を報知する状態への移行権利の獲得抽選を所定ゲーム数に亘り行わないようにすることなど何でも良い。
次に、特定遊技状態ST30におけるゲーム演出装置120による演出について説明する。特定遊技状態ST30は、所定の押し順でなければ成立しない特殊役に内部当選した場合に、その押し順を報知して特殊役の導出をアシストすることが可能な状態である。ここでは特殊役として、昇格リプレイAからF、突入リプレイAからF、上乗せナナメリプレイ、上乗せ中段リプレイ、転落リプレイAからF及びベルAからFが設定されており、これらに当選した場合には押し順を報知可能である。
この特定遊技状態ST30へは、例えば通常遊技状態ST10でAT状態への移行権利であるAT権利を獲得することで移行するようになっており、この移行の制御は演出制御装置70で行われるようになっている。すなわち、演出制御装置70が、通常遊技状態中に所定条件が成立したことに基づき、特殊役の入賞が成立するリールの停止順序が報知される特定遊技状態を発生可能な特定遊技発生手段をなす。なお、遊技制御装置50が移行の制御を行っても良いし、遊技制御装置50及び演出制御装置70が協同して移行の制御を行っても良い。
特定遊技状態ST30では、画像表示装置3に図94に示す当選示唆画像141を表示することにより当選した役の報知又は示唆を行うとともに、図95に示すようにゲーム演出装置120の可動演出部材135により押し順の報知を行う。なお、図95に示す状態は、ゲーム開始後、何れのリール6も停止していない状態での報知状態を示している。
例えば、パターン1は、押し順が左、中、右の順であることを報知するものである。押し順が1番目の左リール6aに対応する左演出ユニット130aの可動演出部材135は、動作範囲の下端の位置に配されるとともに7セグ表示器137に「1」の数字が表示され、装飾発光部136の輝度が最も高い高輝度とされる。
また、押し順が2番目の中リール6bに対応する中演出ユニット130bの可動演出部材135は、動作範囲の中央の位置に配されるとともに7セグ表示器137に「2」の数字が表示され、装飾発光部136の輝度が中程度の中輝度とされる。また、押し順が3番目の右リール6cに対応する右演出ユニット130cの可動演出部材135は、動作範囲の上端の位置に配されるとともに7セグ表示器137に「3」の数字が表示され、装飾発光部136の輝度が最も低い低輝度とされる。なお、装飾発光部136の輝度は、低輝度、中輝度、高輝度の順に高くなるものとする。
他のパターンも同様に、押し順が1番目のリール6に対応する可動演出部材135が、特定遊技状態中のデフォルト位置(動作待機位置)である動作範囲の上端の位置に対して最大の動作位置である最大動作位置をなす動作範囲の下端の位置に配される(押し順ナビ動作)とともに、7セグ表示器137にリール6の停止順序に対応する順番情報(押し順ナビ表示)として「1」の数字が表示され、装飾発光部136の輝度が最も高い高輝度とされる。
また、押し順が2番目のリール6に対応する可動演出部材135は、中間動作位置となる動作範囲の中央の位置に配される(押し順ナビ動作)とともに、7セグ表示器137にリール6の停止順序に対応する順番情報(押し順ナビ表示)として「2」の数字が表示され、装飾発光部136の輝度が中程度の中輝度とされる。
また、押し順が3番目のリール6に対応する可動演出部材135は、デフォルト位置である動作範囲の上端の位置に対して最小の動作位置である最小動作位置をなす動作範囲の上端の位置(ここではデフォルト位置と同じ位置)に配される(押し順ナビ動作)とともに、7セグ表示器137にリール6の停止順序に対応する順番情報(押し順ナビ表示)として「3」の数字が表示され、装飾発光部136の輝度が最も低い低輝度とされる。
なお、最先の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135を動作範囲の下端の第1位置に配するようにしたことで、この可動演出部材135が他の可動演出部材135よりもリール6に近い位置に配されることとなり、単に表示により報知するよりも見た目の変化が大きくなり、最先の押し順であることを遊技者により理解し易く、効果的に報知することができる。
また、次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135を中間動作位置に配し、その次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135を最小動作位置に配することで、その後の押し順についても単に表示により報知するよりも見た目の変化が大きくなり、遊技者により理解し易く、効果的に報知することができる。このように可動演出部材135の動作により押し順を報知することで、単なる表示による報知ではなし得ない興趣に富んだ報知を行うことが可能となる。
すなわち、停止すべきリール6に対応する演出ユニット130の可動演出部材135を、停止順序に従って順に動作範囲の上端であってリール6から遠い第2位置から、動作範囲の下端であってリール6から近い第1位置に移動させるように制御することで、特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序を報知するようにしている。また、これに加え、7セグ表示器137にリール6の停止順序に対応する順番情報を表示することや、装飾発光部136の輝度を異ならせることで、遊技者が特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序を正確に理解することができるようにしている。
なお、各可動演出部材135の配置による押し順の報知態様はこれに限られるものではない。例えば、最先の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135の位置を、動作範囲の下端である第1位置でなく、他のリール6に対応する可動演出部材135よりも相対的にリール6に近い位置に配するだけでも良い。また、これに限られず、最先の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135の位置が、他のリール6に対応する可動演出部材135の位置と相対的に遊技者が把握できる程度に異なれば良く、最先の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135の位置が他のリール6に対応する可動演出部材135よりも相対的にリール6に近い位置でなくても良い。
停止操作が行われたリール6に対応する可動演出部材135は、特定遊技状態中のデフォルト位置(動作待機位置)に戻るようになっている。すなわち、停止操作が行われたリール6に対応する演出ユニット130の可動演出部材135を第1位置から第2位置に移動させるようにしている。そして、この可動演出部材135の7セグ表示器137の表示は所定時間に亘り全点灯した後に全消灯され、装飾発光部136の発光も終了する。これにより、遊技者が当該可動演出部材135に対応するリール6が停止対象から外れたことが即座に理解できる。また、この可動演出部材135の状態はゲームが開始される前の状態であって、停止操作により可動演出部材135が順次ゲーム開始前の状態に戻るようにしたことで、次のゲームの開始時に押し順の報知を速やかに行うことができる。
また、停止操作が行われる毎に、次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135を最大動作位置である動作範囲の下端の位置に移動するとともに、その次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135を中間動作位置である動作範囲の中央の位置に移動する。これにより次に停止すべきリール6を効果的に報知できる。さらに、停止操作が行われる毎に、次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135の装飾発光部136の輝度が高輝度となるようにし、その次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135の装飾発光部136の輝度を中輝度とする。これによっても次に停止すべきリール6を効果的に報知できる。
すなわち、次に停止すべきリール6に対応する演出ユニット130の可動演出部材135を最大動作位置に配するとともに装飾発光部136の輝度を高輝度とすることが、次に停止すべきリール6を報知する所定の動作をなす。これにより、特殊役の入賞が成立するリールの停止順序を遊技者に分かり易く報知することが可能となる。
図96には、ART状態ST35において、押し順が左、中、右の押し順ベルに当選した場合の報知態様を示した。図96(a)に示すように、ゲームの開始前においては、全ての可動演出部材135は動作範囲の上端の位置に配されている。この位置は特定遊技状態ST30における可動演出部材135のデフォルト位置(動作待機位置)である。また、7セグ表示器137は消灯した状態となっている。
そして、スタートレバー21を操作してゲームを開始すると、画像表示装置3において魔法使いのキャラクタが内部抽選の結果に対応した当選示唆画像141をなすキャラクタを召喚する演出が表示される。ここでは図96(b)に示すように押し順ベルに対応したキャラクタが表示される。また、当選示唆画像141は各リール6に対応する各演出ユニット130の上方にそれぞれ表示される。さらに可動演出部材135は、押し順が左、中、右であることを示すために図95におけるパターン1の状態となるように動作するとともに、7セグ表示器137の表示や装飾発光部136の発光が開始される。
図96(c)に示すように、遊技者が押し順に従い左リール6aの停止操作を行うと、対応する左演出ユニット130aの可動演出部材135が動作範囲の上端の位置(デフォルト位置)に移動するとともに、7セグ表示器137が全点灯した状態となる。なお、この7セグ表示器137は所定時間に亘り全点灯した状態を維持し、その後全消灯した状態とされる。これに伴い装飾発光部136も消灯する。また、画像表示装置3では、左演出ユニット130aの可動演出部材135の動作に合わせて、左演出ユニット130aの上方に表示された当選示唆画像141をなすキャラクタが爆発して消滅する演出が表示される。
さらに、左演出ユニット130aの可動演出部材135の動作に合わせて、次の押し順となる中リール6bに対応する中演出ユニット130bの可動演出部材135が動作範囲の下端に移動するとともに、装飾発光部136の輝度が中輝度から高輝度に変更される。また、その次の押し順となる右リール6cに対応する右演出ユニット130cの可動演出部材135が動作範囲の中央に移動するとともに、装飾発光部136の輝度が低輝度から中輝度に変更される。
その後、図96(d)に示すように、遊技者が押し順に従い中リール6bの停止操作を行うと、対応する中演出ユニット130bの可動演出部材135が動作範囲の上端の位置(デフォルト位置)に移動するとともに、7セグ表示器137が全点灯した状態となる。なお、この7セグ表示器137は所定時間に亘り全点灯した状態を維持し、その後全消灯した状態とされる。これに伴い装飾発光部136も消灯する。また、画像表示装置3では、中演出ユニット130bの可動演出部材135の動作に合わせて、中演出ユニット130bの上方に表示された当選示唆画像141をなすキャラクタが爆発して消滅する演出が表示される。
さらに、中演出ユニット130bの可動演出部材135の動作に合わせて、次の押し順となる右リール6cに対応する右演出ユニット130cの可動演出部材135が動作範囲の下端に移動するとともに、装飾発光部136の輝度が中輝度から高輝度に変更される。
そして、図96(e)に示すように、遊技者が押し順に従い右リール6cの停止操作を行うと、対応する右演出ユニット130cの可動演出部材135が動作範囲の上端の位置(デフォルト位置)に移動するとともに、7セグ表示器137が全点灯した状態となる。この7セグ表示器137は所定時間に亘り全点灯した状態を維持し、その後全消灯した状態とされる。これに伴い装飾発光部136も消灯する。また、画像表示装置3では、右演出ユニット130cの可動演出部材135の動作に合わせて、右演出ユニット130cの上方に表示された当選示唆画像141をなすキャラクタが爆発して消滅する演出が表示される。
右演出ユニット130cの7セグ表示器137全消灯し、装飾発光部136も消灯した状態となることで、全ての可動演出部材135はゲーム前の状態に戻った状態となる。そして、次のゲームを開始することで図96(a)に示す演出が再度開始される。なお、当選示唆画像141では押し順を報知していないが、当選示唆画像141に押し順の情報を付加しても良い。
図97には、報知した押し順に従わなかった場合の例を示した。図97(a)に示すようにスタートレバー21の操作によりゲームが開始され、図97(b)に示すように左、中、右の順でリール6を停止することでベル入賞が成立する押し順ベルに当選していることが報知される。
そして、図97(c)に示すように、遊技者が押し順に従わずに中リール6bを最初に停止すると、停止順序の報知が中止されて操作警告演出が行われる。この操作警告演出としては、押し順を間違えたことを報知する操作警告報知動作として、全ての可動演出部材135が特定遊技状態中のデフォルト位置(動作待機位置)である動作範囲の上端の位置に移動する。また、3つの可動演出部材135の7セグ表示器137での押し順の報知が終了して押し順を間違えたことを報知する操作警告報知表示として「Err(エラーの意)」の文字が表示される。さらに、画像表示装置3には押し順を間違えたことを報知する警告表示142として「警告!!」の表示がなされ、スピーカ4から警告音が発せられる。
また、画像表示装置3での演出の進行も停止し、リール6の停止に伴う当選示唆画像141が消滅する演出も行われない。可動演出部材135の7セグ表示器137での「Err」の操作警告報知表示と、画像表示装置3での「警告!!」の警告表示142は、ゲームの終了まで継続されるようになっている。また、警告音は、図97(d)、(e)に示すように遊技者がリール6を停止する毎に発せられる。
なお、1リール目の停止は押し順どおりであったが2リール目の停止時に押し順を間違えた場合は、その時点で画像表示装置3での演出の進行が停止するとともに、同様の操作警告報知動作、操作警告報知表示、警告表示142及び警告音の出力などの操作警告演出が行われる。このような操作警告演出を行うことで、遊技者が停止順序の報知を無視した停止操作を行ったことを即座に理解することができるようになる。
〔特定遊技時演出処理〕
図98には図88に示すゲーム演出装置制御処理における特定遊技時演出処理を示した。この特定遊技時演出処理では、まず、ゲームの開始時に遊技制御装置50から送信される抽選結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS861)。この抽選結果コマンドを受信していない場合(ステップS861;N)は、リール6が停止した際に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS868)。また、抽選結果コマンドを受信した場合(ステップS861;Y)は、アシスト対象状態中であるかを判定する(ステップS862)。
アシスト対象状態中とは、特定遊技状態ST30であって、準備AT状態ST34及び移行チャンス状態ST31でない状態である。このアシスト対象状態中である場合(ステップS862;Y)は、アシスト対象役に当選しているかを判定する(ステップS863)。アシスト対象役とは、所定の押し順でなければ成立しない役である。すなわち、複数のリール6が所定の停止順序で停止することで入賞が成立する特殊役である。
このアシスト対象役に当選している場合(ステップS863;Y)は、当選役に応じた押し順情報を各可動演出部材の7セグに表示する(ステップS864)。これにより、7セグ表示器137に押し順を示す押し順ナビ表示として「1」、「2」、「3」の何れかの数字が表示される。次に、押し順情報に応じて各可動演出部材を動作(移動)して(ステップS865)、リール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS868)。これにより、可動演出部材135が押し順に応じた位置に移動する押し順ナビ動作が行われ、可動演出部材135が図95に示したパターンの何れかの状態となる。すなわち、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、特殊役の当選ゲームにおいて複数の演出ユニットを所定の態様で動作させることで、特殊役の入賞が成立するリールの停止順序を報知可能であることとなる。
一方、アシスト対象状態中でない場合(ステップS862;N)や、アシスト対象役に当選していない場合(ステップS863;N)は、抽選結果に対応する7セグ停止出目(停止表示態様)を決定し(ステップS866)、全可動演出部材における7セグの変動開始を設定して(ステップS867)、リール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS868)。この場合、可動演出部材135の7セグ表示器137は通常遊技状態ST10と同じ動作となる。
リール停止コマンドを受信していない場合(ステップS868;N)は、入賞の判定結果の情報を含むゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS875)。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS868;Y)は、押し順情報に即した適切な停止操作であるかをチェックする(ステップS869)。
適切な停止操作である場合(ステップS870;Y)は、停止リールに応じた可動演出部材の7セグに停止情報を一時表示する(ステップS871)。これにより7セグ表示器137が所定時間に亘り全点灯した後に全消灯するようになる。そして、各可動演出部材を押し順情報及び停止状態に応じて移動して(ステップS872)、ゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS875)。これにより、次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135が最大動作位置である動作範囲の下端の位置に移動するとともに、その次の押し順となるリール6に対応する可動演出部材135が中間動作位置である動作範囲の中央の位置に移動する。
一方、適切な停止操作でない場合(ステップS870;N)は、各可動演出部材の7セグに警告(エラー)情報を表示し(ステップS873)、全可動演出部材を特定遊技状態中のデフォルト位置に移動(復帰)して(ステップS874)、ゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS875)。これにより、停止順序の報知が中止されて全ての可動演出部材135がデフォルト位置である動作範囲の上端の位置に移動し、7セグ表示器137に操作警告報知表示として「Err(エラーの意)」の文字が表示される。なお、画像表示装置3に警告表示として「警告!!」の表示を行う処理や、スピーカ4から警告音を発する処理も別途行われる。
ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS875;N)は、特定遊技時演出処理を終了する。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS875;Y)は、通常遊技状態へ移行するかを判定し(ステップS876)、移行する場合(ステップS876;Y)は、可動演出部材を通常遊技状態中のデフォルト位置(動作範囲の下端の位置)に移動して(ステップS877)、特定遊技時演出処理を終了する。
また、通常遊技状態へ移行しない場合(ステップS876;N)は、ボーナス入賞(特別入賞)が成立したかを判定する(ステップS878)。ボーナス入賞が成立していない場合(ステップS878;N)は、特定遊技時演出処理を終了する。また、ボーナス入賞が成立した場合(ステップS878;Y)は、可動演出部材を特別遊技状態中のデフォルト位置に移動し(ステップS879)、特定遊技時演出処理を終了する。なお、特別遊技状態中のデフォルト位置とは動作範囲における中間の位置であって、一旦このデフォルト位置に移動した後に各可動演出部材135が上下に動作するようになっている。
以上のことから、複数の図柄を変動表示可能な複数のリール6と、複数のリール6の変動表示を伴うゲームの実行毎に役の内部抽選を行う抽選手段(遊技制御装置50)と、複数のリール6を個別に停止表示させるための複数の停止操作部(リールストップボタン24)と、を備え、複数の停止操作部の操作により停止表示させたゲームの結果が内部抽選で当選した役に対応する停止図柄態様になると、当該役の入賞が成立するスロットマシンにおいて、所定の態様で動作することが可能な複数の演出ユニット130と、複数の演出ユニット130を制御することが可能なユニット制御手段(演出制御装置70)と、を備え、内部抽選で当選する役には、複数のリール6が所定の停止順序で停止することで入賞が成立する特殊役を含み、ユニット制御手段は、特殊役の当選ゲームにおいて複数の演出ユニット130を所定の態様で動作させることで、特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序を報知可能であることとなる。したがって、動作が可能な複数の演出ユニット130を用いることで、単なる表示による報知ではなし得ない興趣に富んだ停止操作部の操作順序の報知を行うことが可能となる。
また、複数の演出ユニット130は、複数のリール6の下方に配設される複数の停止操作部(リールストップボタン24)よりも上方に配設されていることとなる。したがって、複数の演出ユニット130が遊技者から視認しやすくなり、報知や演出の効果を高めることができる。
また、複数の演出ユニット130は、複数の停止操作部(リールストップボタン24)よりも上方に配設される複数のリール6の上方に配設されていることとなる。したがって、周囲の遊技者にも演出ユニット130の動作が視認しやすくなり、当該スロットマシンに対する興味を引くことができる。
また、複数の演出ユニット130は、複数のリール6と同じ数に設定されるとともに、当該複数のリール6の各々に対応する位置にそれぞれ配設され、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、停止すべきリール6に対応する演出ユニット130に所定の動作を行わせることで、特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序を報知するようにしていることとなる。したがって、特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序を遊技者に分かり易く報知することが可能となる。
また、演出ユニット130は、移動可能に設けられる可動演出部材135と、可動演出部材135をリール6に近い第1位置と該第1位置よりもリール6から遠い第2位置との間で移動可能な駆動機構部131と、を備え、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、停止すべきリール6に対応する演出ユニット130の可動演出部材135を、停止順序に従って順に第2位置から第1位置に移動させるように制御することで、特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序を報知するようにしていることとなる。したがって、可動演出部材が移動することで見た目の変化が大きくなり、遊技者がリール6の停止順序がより理解し易くなる。
また、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、停止操作が行われたリール6に対応する演出ユニット130の可動演出部材135を第1位置から第2位置に移動させるようにしていることとなる。したがって、遊技者が第2位置に移動した可動演出部材135に対応するリール6が停止対象から外れたことが即座に理解できる。
また、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、報知した停止順序と異なる順序でリール6の停止操作が行われた場合には、演出ユニット130による停止順序の報知を中止するようにしていることとなる。したがって、遊技者が停止順序の報知を無視した停止操作を行ったことを即座に理解することができる。
また、通常遊技状態中に所定条件が成立したことに基づき、特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序が報知される特定遊技状態を発生可能な特定遊技発生手段(演出制御装置70)を備え、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、通常遊技状態が発生している場合には、可動演出部材135の初期位置を第1位置とする一方、特定遊技状態が発生している場合には、可動演出部材135の初期位置を第2位置とするようにしていることとなる。したがって、可動演出部材135の位置によって遊技状態を把握し易くなる。また、特定遊技状態において停止順序の報知を行う場合にいちいち可動演出部材135を第2位置に移動させずに済む。
また、演出ユニット130は、所定の情報を表示可能な表示部(7セグ表示器137)を備え、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、演出ユニット130の表示部に対して特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序に対応する順番情報を表示可能であることとなる。したがって、遊技者が特殊役の入賞が成立するリール6の停止順序を正確に理解することができる。
また、ユニット制御手段(演出制御装置70)は、報知した停止順序と異なる順序でリール6の停止操作が行われた場合には、演出ユニット130の表示部(7セグ表示器137)に警告情報を表示可能であることとなる。したがって、遊技者が停止順序の報知を無視した停止操作を行ったことを即座に理解することができる。
〔第2実施形態の変形例〕
次に、第2実施形態のスロットマシンの変形例について説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例のスロットマシンは、図99に示すようにゲーム演出装置120の可動演出部材135が、上下移動に加えて回動できるようになっている。
本変形例の可動演出部材135は、後方部と、該後方部の前側に重なるように配される前方部138とから構成されている。後方部は、駆動機構部131のリンク機構の一端と接続されるとともに、スライドガイド溝132とスライド可能に係合する被ガイド部を備え、駆動機構部131の動作に伴い上下に動作するようになっている。
前方部138は、装飾発光部136や7セグ表示器137等を備え、遊技者がから視認可能となるように後方部の前側に重なるように配される。この前方部138は後方部に対して前後方向に沿った回動軸139を介して接続されており、可動演出部材135に備えられた駆動部を駆動することにより、回動軸139を中心として後方部に対して図99(a)、(b)に示すように回動可能となっている。すなわち、前方部138は、後方部とともに上下移動可能であるとともに後方部に対して回動可能となっており、遊技者からは可動演出部材135が上下動可能であるとともに回動可能であるように見える。
本変形例では、このような可動演出部材135を用いて、図99(a)、(b)に示す回動動作を繰り返すことで実現される揺動動作を抽選結果報知動作とすることにより、特別入賞との重複当選やAT権利の獲得の可能性があるレア役の当選や、特別入賞の当選についての示唆を行うようになっている。図100には、対象役と揺動対象の可動演出部材135の種類及び揺動動作を行う割合を示した。
3枚役A,D又は1枚役Aに当選した場合は、30%の割合で第1停止リールに対応する可動演出部材135の揺動動作が行われる。また、3枚役B,E、ベルG又は1枚役Bに当選した場合は、75%の割合で第1及び第2停止リールに対応する可動演出部材135の揺動動作が行われる。また、3枚役C又は特別入賞に当選した場合は、100%の割合で第1、第2及び第3停止リールに対応する可動演出部材135の揺動動作が行われる。
図101には通常遊技状態において3枚役A(弱チェリー)に当選し、揺動動作が行われる場合の例を示した。図101(a)に示すように、通常遊技状態で抽選結果報知動作が行われていない状態では、各可動演出部材135はデフォルト位置として、動作範囲における下端の位置である第1位置に配される。そして、スタートレバー21の操作に基づき、リール6の変動表示が開始されるとともに、7セグ表示器137での変動表示も開始される。
ここではスタートレバー21の操作に基づき行われる内部抽選で弱チェリーに当選しており、画像表示装置3には当選を示唆する当選予告演出が表示される。なお、ここでは内部抽選により揺動動作を行うことも既に決定されている。そして、図101(b)に示すように、遊技者が第1停止として左リールストップボタン24aを操作して左リール6aを停止させることに伴い、左演出ユニット130aに設けられた可動演出部材135が揺動動作を開始する。この揺動動作はゲームの終了まで継続される。
次に図101(c)に示すように、遊技者が第2停止として中リールストップボタン24bを操作して中リール6bを停止させた際には、中演出ユニット130bに設けられた可動演出部材135の揺動動作は行われない。その後、遊技者が右リールストップボタン24cを操作して右リール6cを停止させた際にも右演出ユニット130cに設けられた可動演出部材135の揺動動作は行われない。
この例では、第1停止操作としてチェリー入賞が成立するタイミングで左リール6aの停止操作を行ったのでチェリー入賞に当選していたことがわかり、さらに第2停止操作の際に揺動動作が行われていないことから、この時点で弱チェリーであることを判別可能である。また、仮に第1停止操作としてチェリー入賞が成立できないタイミングで左リール6aの停止操作を行った場合は、第2停止操作の際に揺動動作が行われていないことから、この時点で弱チェリー、弱スイカ、チャンス目Aの何れかであることを判別可能である。なお、この例では7セグ表示器137による当選役の示唆も行われるが、これを行わないようにしても良い。
図102には通常遊技状態において3枚役B(強チェリー)に当選し、揺動動作が行われる場合の例を示した。図102(a)、(b)までは上述の図102(a)、(b)と同様である。
その後、図102(c)に示すように、遊技者が第2停止として中リールストップボタン24bを操作して中リール6bを停止させることに伴い、中演出ユニット130bに設けられた可動演出部材135が揺動動作を開始する。この揺動動作はゲームの終了まで継続される。そして、遊技者が右リールストップボタン24cを操作して右リール6cを停止させた際には右演出ユニット130cに設けられた可動演出部材135の揺動動作は行われない。
この例では、第1停止操作としてチェリー入賞が成立するタイミングで左リール6aの停止操作を行ったのでチェリー入賞に当選していたことがわかり、さらに第2停止操作の際に揺動動作が行われたことから、この時点で強チェリーであることを判別可能である。また、仮に第1停止操作としてチェリー入賞が成立できないタイミングで左リール6aの停止操作を行った場合は、第3停止操作の際に揺動動作が行われていないことから、この時点で強チェリー、強スイカ、中段ベル、チャンス目Bの何れかであることを判別可能である。なお、この例でも7セグ表示器137による当選役の示唆も行われるが、これを行わないようにしても良い。
なお、揺動動作を行う割合を当選役の種類で設定したが、特別入賞の重複当選の有無を考慮しても良い。例えば、特別入賞と重複当選している場合は重複当選していない場合よりも高い割合で揺動動作を行うようにする。また、揺動動作は通常遊技状態ST10と特定遊技状態ST30との何れの遊技状態でも行うようにしても良いし、一方の遊技状態でのみ行うようにしても良い。
また、通常遊技状態ST10では、ゲームにおける最初の有効な停止操作である第1停止操作が左リール6aに対するものでない操作を変則停止操作としており、この変則停止操作があった場合にはAT状態(ART状態を含む)の発生に関して遊技者が不利なペナルティ状態(AT権利の獲得抽選が行われない状態)を発生するようにしているが、この変則停止操作が行われた場合には揺動動作を行わないようにしても良い。
また、揺動させる可動演出部材の個数により当選役を示唆するようにしたが、揺れ幅や揺れ方などの揺動態様により当選役を示唆するようにしても良い。この場合に常に全ての可動演出部材135を揺動させるようにしても良い。また、当選役についての重複当選の可能性の高さやAT権利獲得の可能性の高さなどの期待度に応じて揺動態様を変えるようにしても良く、例えば期待度が高いほど停止操作毎の揺れ幅の増加割合を大きくするようにする。また、可動演出部材135が回動するものについて説明したが、回動しないものであっても上下動を繰り返して揺れるような動作を行うことで同様の報知を行うこともできる。
図103には、AT権利を獲得する可能性のあるゲームにおいて実行される所定のチャンス演出である押し順当て演出の一例を示した。本変形例では、移行チャンス状態ST31において突入リプレイに当選した場合に押し順当て演出が行われるようになっている。なお、移行チャンス状態ST31以外の遊技状態で突入リプレイに当選した場合に押し順当て演出を実行するようにしても良い。
本変形例の移行チャンス状態ST31では、画像表示装置3での表示や可動演出部材135の初期位置などは通常遊技状態ST10と同じとされている。そして、ここでは、図103(a)に示すように、スタートレバー21の操作に基づき行われる内部抽選で押し順が中、左、右の突入リプレイに当選している。
押し順当て演出として、画像表示装置3では押し順を当てることを促す演出表示が行われる。この演出表示では文字表示を行う案内演出ウィンドウ143と、各リール6に対応した操作結果表示144が行われる。また、可動演出部材135は初期位置から上昇して可動範囲の中央に移動し、この位置で揺動動作が行われ、装飾発光部136及び7セグ表示器137は点滅表示される。この揺動動作や装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示は、対応するリール6が停止するまで行われるようになっており、この時点では全ての可動演出部材135で揺動動作や装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示が行われている。
遊技者が第1停止操作として、押し順に合致した中リール6bを停止すると、図103(b)に示すように、対応する中演出ユニット130bの可動演出部材135が第2位置へ上昇して維持されるとともに、装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示が終了する。また、スピーカ4から正解音「ピンポンッ」が出力され、画像表示装置3の中リール6bに対応する操作結果表示144が「?」から「○」変化する。
その後、遊技者が第2停止操作として、押し順に合致した左リール6aを停止すると、図103(c)に示すように、対応する左演出ユニット130aの可動演出部材135が第2位置へ上昇して維持されるとともに、装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示が終了する。また、スピーカ4から正解音が出力され、画像表示装置3の左リール6aに対応する操作結果表示144が「?」から「○」変化する。
そして、遊技者が第3停止操作として、押し順に合致した右リール6cを停止すると、対応する右演出ユニット130cの可動演出部材135が第2位置へ上昇して維持されるとともに、装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示が終了する。また、スピーカ4から正解音が出力され、画像表示装置3の右リール6cに対応する操作結果表示144が「?」から「○」変化する。これにより突入リプレイ入賞が成立し、ART状態ST35に移行する。なお、各停止操作で押し順を正解した場合に可動演出部材135が維持される第2位置は、ART状態ST35における初期位置であり、このような移動を行うことでスムーズにART状態へ移行を行うことができる。
一方、押し順に合致しない停止操作が行われると、図103(d)に示すように対応する中演出ユニット130bの可動演出部材135が第2位置へ上昇するとともに、装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示が終了する。また、スピーカ4から不正解音「ブ〜ッ」が出力され、画像表示装置3の中リール6bに対応する操作結果表示144が「?」から「×」に変化する。
この時点で突入リプレイが成立しないことが確定するので、全ての可動演出部材135の揺動動作が終了して、初期位置である第1位置に下降する。なお、停止操作が行われたリール6に対応する装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示は終了し、未だ停止操作が行われていないリール6に対応する装飾発光部136及び7セグ表示器137の点滅表示は継続される。また、画像表示装置3では表示が暗転し、文字表示を行う案内演出ウィンドウ143に「残念〜!」の文字が表示され、各リール6に対応した操作結果表示144が終了する。
なお、第1停止操作が押し順に合致する停止操作であったが第2停止操作が押し順に合致しない停止操作であった場合も、その時点で同様の動作が行われる。また、押し順に合致しない停止操作が行われた場合に、停止操作を無効とするフリーズ状態を可動演出部材135が第1位置まで下降するのに必要な時間に亘り発生させるようにしても良い(ショートフリーズ状態)。
また、ここでは突入リプレイの当選であることが理解できるため7セグ表示器137の出目による内部抽選結果の報知は行わないようにしたが、行うようにしても良い。また、可動演出部材135が回動するものについて説明したが、回動しないものであっても上下動を繰り返して揺れるような動作を行うことで同様の報知を行うこともできる。
〔第3実施形態〕
次に、第3実施形態のスロットマシンについて説明する。なお、基本的には、上述の第2実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態のスロットマシンは、リール6が回転軸方向に沿って移動可能となっている。
図104に示すように本実施形態の変動表示装置100は、第1実施形態のスロットマシンに備えられていた発光ベース部材110や、リール6を後方(内周側)から照らすバックライト111、成立した入賞を示す入賞ライン発光部112、リール6の図柄を手動で整列させるための位置決め部113に替えて、リール移動機構部150と隠れ演出装置160とを備える。なお、バックライト111などは残したままとしても良い。
リールベース部材101の凹室状の空間102内には、リール6やリール用モータ64等からなるリールユニット103として、左リールユニット103a、中リールユニット103b、右リールユニット103cの3つが左右に並んで配されている。これらの各リールユニット103に設けられた各リール6の回転軸は、左右方向に沿った一の直線上に沿って配されている。
左リールユニット103aは、リールベース部材101の凹室状の空間102を形成する左側の内側壁102aに取り付けられた左リール移動機構部151によりリール用モータ64等の駆動機構が支持されており、左リール6aはこの左リール移動機構部151に対してすなわちリールベース部材101に対して回転するようになっている。そして、左リール移動機構部151は、左リール6aを、中リール6bと凹室状の空間102を形成する左側の内側壁102aとの間で左右に移動させることができるようになっている。
また、右リールユニット103cは、リールベース部材101の凹室状の空間102を形成する右側の内側壁102cに取り付けられた右リール移動機構部152によりリール用モータ64等の駆動機構が支持されており、右リール6cはこの右リール移動機構部152に対してすなわちリールベース部材101に対して回転するようになっている。そして、右リール移動機構部152は、右リール6cを、中リール6bと凹室状の空間102を形成する右側の内側壁102cとの間で左右に移動させることができるようになっている。
また、中リールユニット103bは、リールベース部材101の凹室状の空間102を形成する内側壁に取り付けられたリール支持部によりリール用モータ64等の駆動機構が支持されており、中リール6bはこのリール支持部に対してすなわちリールベース部材101に対して回転するようになっている。さらに、中リール6bの左側の位置には第1隠れ演出装置161が配され、中リール6bの右側の位置には第2隠れ演出装置162が配されている。これらの隠れ演出装置160は、中リールユニット103bを支持するリール支持部により支持されている。なお、前面枠2の図柄表示窓5は、左リール6aや右リール6cが左右に移動しても常に全てのリール6が遊技者から視認可能となるような大きさとされており、リール6が移動しても図柄の視認を妨げることがないようにされている。なお、左リール6aや右リール6cが左右に移動した際に図柄表示窓5よりも外側まで移動するように図柄表示窓5やリール6の移動範囲を構成しても良い。
左リール6aは、図柄が描画されたシート6dが巻きつけられる外周面と回転軸との間に、中リール6bと対向する方向に開口した収容空間を周方向に沿って備えており、第1隠れ演出装置161をこの収容空間171に収容することが可能となっている。
図104(a)に示すように、左リール6aが左右の動作範囲における中リール6b側の端部の位置である収容位置にある状態では、第1隠れ演出装置161は左リール6a内の収容空間171内に収容され、一部が左リール6aと中リール6bとの間から視認可能な状態となる。この状態では第1隠れ演出装置161は演出動作を行わない。そして、図104(b)に示すように、左リール6aが左右の動作範囲における左側の内側壁102a側の端部の位置である演出位置にある状態では、第1隠れ演出装置161は左リール6a内の収容空間171から完全に露出して左リール6aと中リール6bとの間において全体が視認可能となる。第1隠れ演出装置161はこの状態において演出動作を行う。
すなわち、この左リール6aの内部の収容空間171と、左リール6aと中リール6bとの間の空間とを合わせた領域が第1演出装置161を配設する第1演出空間172をなし、第1演出装置161はこの第1演出空間172内で演出動作を行うようになっている。また、隣接するリール6との間隔を広げるようにリール6が移動することで、演出空間170で演出動作を行う隠れ演出装置160を視認し易くすることができる。なお、演出空間171,172は、隣り合うリール6の間に臨むように当該リール6の内部に設けられているとも言える。
同様に、右リール6cは、図柄が描画されたシート6dが巻きつけられる外周面と回転軸との間に、中リール6bと対向する方向に開口した収容空間173を周方向に沿って備えており、第2隠れ演出装置162をこの収容空間173に収容することが可能となっている。
図104(a)に示すように、右リール6cが左右の動作範囲における中リール6b側の端部の位置である収容位置にある状態では、第2隠れ演出装置162は右リール6c内の収容空間173内に収容され、一部が右リール6cと中リール6bとの間から視認可能な状態となる。そして、図104(b)に示すように、右リール6cが左右の動作範囲における右側の内側壁102c側の端部の位置である演出位置にある演出状態では、第2隠れ演出装置162は右リール6c内の収容空間173から完全に露出して右リール6cと中リール6bとの間において全体(少なくとも主要部であるレベルメータの部分)が視認可能となる。
すなわち、この右リール6cの内部の収容空間173と、右リール6cと中リール6bとの間の空間とを合わせた領域が第2演出装置162を配設する第2演出空間174をなし、第2演出装置162はこの第2演出空間174内で演出動作を行うようになっている。
第1隠れ演出装置161は、前面に発光部材をなす7セグ表示器164を備えた上下に動作可能な可動部163と、該可動部163をリール6の回転方向(変動表示方向)に沿って上下に動作させる駆動部165とを備え、可動部163の上下への移動態様と、7セグ表示器164での表示態様とにより演出を行うものである。可動部163に7セグ表示器164を備えたことで第1演出空間172において演出動作を行う可動部163を目立たせることが可能となるとともに種々の情報を報知可能となる。
また、第2隠れ演出装置162は、発光部材をなす複数のLED166をリール6の回転方向(変動表示方向)である上下方向に沿って並べてレベルメータを模したものであって、発光態様により演出を行う発光演出装置であり、下側から順次発光するLED166の発光数により期待度の高さ等を報知するようになっている。
この第2隠れ演出装置162は、右リール6cが収容位置にある場合には、発光による演出を行わないか通常の輝度よりも低輝度で発光による演出を行い、右リール6cが演出位置にある場合には、通常の輝度で発光による演出を行うようになっている。このように右リール6cの位置により演出態様を異ならせることで、右リール6cが移動した際の発光による演出が際立って見えるようになり演出効果が向上する。このように隠れ演出装置160をなす第1隠れ演出装置161や第2隠れ演出装置162が発光や動作を行うようにしたことで、遊技者から視認しやすくなり効果的な演出を行うことができる。
なお、リール移動機構部150がリール6のみを左右に動作させるようにしてもよいし、リールユニット103ごと左右に動作させるようにしても良い。また、動作するリール6の位置が収容位置にある場合において、第1隠れ演出装置161及び第2隠れ演出装置162が完全に収容空間171,172に収容されるようにしても良く、例えば、中リール6bと左リール6a及び右リール6cとが略密着して配されるようにしたり、第1隠れ演出装置161及び第2隠れ演出装置162の配設位置を収容位置において収容空間171,172に完全に収容されるような位置とするようにしたりしても良い。
また、左リール6aと左側の内側壁102aとの間や、右リール6cと右側の内側壁102cとの間にも隠れ演出装置160を設けるようにしても良い。また、中リール6bも回転軸方向に沿って左右に動作可能としても良い。また、隠れ演出装置160を所定の演出動作を行うものとしたが、動作を行わないものであっても良い。
また、リール6の回転軸方向に動作するとしたが、これ以外の方向に動作するようにしても良い。例えば、前後方向や上下方向、これらを組み合わせた方向などリール6の回転軸に対して垂直な面内で動作するようにしたり、左右方向に沿って配されるリール6の回転軸を前後、上下、斜めに傾斜させるように動作させたりするようにしても良い。各リール6は独立してリールベース部材101に支持されているので、各リールを独立して自在に動作させることが可能である。
本実施形態では、上述のようなリール6の左右への動作と隠れ演出装置160による演出をフリーズ演出において行うようになっている。図105には、各種のフリーズ演出においてリール6と隠れ演出装置160を用いて行われる特殊演出での動作態様を示した。なお、この動作の制御は演出制御装置70が行うようになっている。
5秒フリーズ演出では、フリーズ状態となる時間が短いため、左リール6a及び右リール6cを左右に細かく動作する左右リール揺動動作のみを行い、隠れ演出装置160での演出は行わない。10秒フリーズ演出では、左右リール揺動動作の後、左リール6aを演出位置に動作して第1隠れ演出装置161による演出を所定時間行った後に左リール6aを収容位置に戻す左側演出動作を行う。
15秒フリーズ演出では、左右リール揺動動作の後、右リール6cを演出位置に動作して第2隠れ演出装置162による演出を所定時間行った後に右リール6cを収容位置に戻す右側演出動作を行う。60秒フリーズ演出では、左右リール揺動動作の後、左側演出動作を行った後に右側演出動作を行い、さらに左側演出動作と右側演出動作を同時に行う左右演出動作を行う。待機フリーズに基づくフリーズ演出では、左右演出動作を行い、さらに左側演出動作と右側演出動作を行う2パターンの演出の何れかを行う。
図106には、内部抽選の結果と隠れ演出装置160での演出態様との関係を示した。隠れ演出装置160での演出態様には、弱演出、中演出、強演出、確定演出の4種類があり、それぞれ遊技者が識別できる程度に異なっている。例えば、第1隠れ演出装置161では可動部163の上下への動作が弱演出、中演出、強演出、確定演出の順に大きく、7セグ表示器164での表示も異なっている。また、第2隠れ演出装置162では下側からのLED166の発光数が弱演出、中演出、強演出、確定演出の順に多くなるようにされている。
このような演出態様を、レア役に単独当選しており特別入賞との重複当選がない場合や特別入賞に単独当選した場合である非重複当選、レア役と特別入賞(PB入賞を除く)とに重複して当選した重複当選、PB入賞に当選したPB当選の3つの場合でそれぞれ定められた選択割合により選択するようにしている。この選択割合は、遊技者にとっては弱演出、中演出、強演出、確定演出の順で有利になる可能性が高い(期待度が高い)ことを示すように設定されており、特に確定演出は特別入賞であることを確定的に報知する演出となっている。
図107には、待機フリーズに基づくフリーズ演出におけるリールの変動開始順序を示した。本実施形態では、フリーズ演出におけるリール6の変動開始順序により、当該フリーズ演出(待機フリーズ)の契機となった役を示すようになっている。なお、この動作の制御は遊技制御装置50が行うようになっている。
例えば、フリーズ演出の契機となった役が3枚役Cである場合は、フリーズ演出において左リール6a、中リール6b、右リール6cの順で変動を開始する。これにより内部抽選の結果の示唆をしながらフリーズ状態中の演出効果を高めることができる。なお、各待機フリーズ契機役について最初に変動を開始するリール6は、図92に示した抽選結果報知動作おける対応を引き継ぐものであり、画像表示装置3に表示された待機フリーズ契機役の名称とも相俟って待機フリーズ発生役がより遊技者に分かりやすくなるようにしている。
このような変動開始順序の制御や、フリーズ演出中におけるリール6の回転による演出である特別演出の制御などのリール6の回転に関する制御は、図20に示したリール回転開始処理における通常フリーズ処理にて行われる。すなわち、遊技制御装置50が、フリーズ状態の発生中にリール6を所定の変動表示態様で変動表示させて特別演出を行うことが可能な特別演出実行手段をなす。
〔通常フリーズ演出処理〕
上述のような演出を行うため、図91に示した通常フリーズ演出処理に替えて図108に示す通常フリーズ演出処理を行う。この通常フリーズ演出処理では、まず、フリーズの種類に対応する演出動作態様(図105参照)を取得し(ステップS881)、60秒フリーズ演出であるかを判定する(ステップS882)。なお、60秒フリーズ演出には即時フリーズの場合と待機フリーズの場合とがあるが、ここでは両方を含む。
60秒フリーズで演出でない場合(ステップS882;N)は、非重複当選時の選択率(図106参照)で隠れ演出装置の演出態様を取得し(ステップS883)、ボーナス重複当選であるかを判定する(ステップS884)。ボーナス重複当選でない場合(ステップS884;N)は、左右リール揺動動作におけるリール揺動タイミングであるかを判定する(ステップS887)。また、ボーナス重複当選である場合(ステップS884;Y)は、重複当選時の選択率(図106参照)で隠れ演出装置の演出態様を取得し(ステップS885)、左右リール揺動動作におけるリール揺動タイミングであるかを判定する(ステップS887)。
一方、60秒フリーズで演出である場合(ステップS882;Y)、すなわちPB入賞に当選している場合は、PB当選時の選択率(図106参照)で隠れ演出装置の演出態様を取得し(ステップS886)、左右リール揺動動作におけるリール揺動タイミングであるかを判定する(ステップS887)。ここでは確定演出動作が選択されることとなる。
そして、取得した演出動作態様や演出態様に従った制御を行う。左右リール揺動動作におけるリール揺動タイミングである場合(ステップS887;Y)は、左右のリールが所定時間だけ揺動動作するように設定し(ステップS888)、リール移動タイミングであるかを判定する(ステップS889)。また、左右リール揺動動作におけるリール揺動タイミングでない場合(ステップS887;N)は、リール移動タイミングであるかを判定する(ステップS889)。
リール移動タイミングである場合(ステップS889;Y)は、取得済みの演出動作態様に応じた態様でのリールの移動を設定し(ステップS890)、演出切替タイミングであるかを判定する(ステップS891)。これにより、演出動作態様及びタイミングに応じて左リール6aと右リール6cの何れか又は両方が収容位置から演出位置又は演出位置から収容位置へ移動することとなる。また、リール移動タイミングでない場合(ステップS889;N)は、演出切替タイミングであるかを判定する(ステップS891)。
演出切替タイミングである場合(ステップS891;Y)は、取得済みの演出態様に応じた態様での隠れ演出装置の演出(発光や動作)を設定し(ステップS892)、フリーズ演出が終了したかを判定する(ステップS893)。これにより、演出動作態様及びタイミングに応じて第1隠れ演出装置161と第2隠れ演出装置162の何れか又は両方が動作を行うようになる。また、演出切替タイミングでない場合(ステップS891;N)は、フリーズ演出が終了したかを判定する(ステップS893)。
フリーズ演出が終了していない場合(ステップS893;N)は、リール揺動タイミングであるかの判定(ステップS887)に戻る。また、フリーズ演出が終了した場合(ステップS893;Y)は、通常フリーズ演出処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、演出動作装置(隠れ演出装置160)を制御することが可能な演出制御手段をなす。
図109には、通常遊技状態中において10秒フリーズ演出が行われる場合の演出動作の一例を示した。図109(a)に示すようにゲームの開始前においては、左リール6a及び右リール6cは、動作範囲における中リール6b側の端部の位置である収容位置に配され、第1隠れ演出装置161及び第2隠れ演出装置162は演出動作を行っていない状態となっている。
この状態からスタートレバー21を操作することによりゲームが開始されて内部抽選が行われる。ここでは内部抽選の結果として10秒フリーズ演出を選択可能な役に当選し、かつ10秒フリーズ演出の実行が選択されており、図109(b)に示すようにフリーズ演出が開始される。
図109(b)に示すように10秒フリーズ演出では、まず、左右リール揺動動作が行われ、左リール6a及び右リール6cが左右に細かく動作する。また、可動演出部材135の7セグ表示器137は点滅した状態となる。この段階ではフリーズ時間が異なる他のフリーズ演出と同じ演出であり、何れのフリーズ演出であるかは判別できないため、遊技者に期待感を持たせることができる。例えば、5秒フリーズ演出であった場合は、この左右リール揺動動作の後にフリーズ演出が終了する。
そして、左右リール揺動動作を行った後に左側演出動作が開始される。図109(c)に示すようにこの左側演出動作では、まず左リール6aを演出位置に動作して第1隠れ演出装置161を露出させる。次に、図109(d)から(f)に示すように、リール6の回転による演出動作と第1隠れ演出装置161による演出が行われる。
この演出では、まず、図109(d)に示すようにリール6が逆方向(上方向)へ回転するのに伴い、可動部163が上方へ移動する。そして、一旦リール6の回転が停止した後、図109(e)に示すようにリール6が順方向(下方向)へ回転するとともに可動部163が下方へ移動する。さらに、一旦リール6の回転が停止した後、図109(f)に示すようにリール6が逆方向へ回転するとともに可動部163が上方へ移動する。
すなわち、リール6の回転方向と同じ方向に可動部163が動作し、一旦リール6の回転が停止した後、リール6及び可動部163が停止前と異なる方向に動作する演出を所定回数繰り返す。このようにリール6による特別演出と同調するように可動部163を移動させることで、リール6の動作と可動部163の動作が連動してフリーズ状態中の演出効果を高めることができる。
なお、可動部163は、演出動作を行わない場合には発光部材をなす7セグ表示器164が発光せず、演出動作を行う場合に7セグ表示器164が発光するようになっている。これにより、可動部163の演出動作が行われることを明確に示すことができ、可動部163による演出効果を向上することができる。
また、可動部163の動作や7セグ表示器164での表示は、弱、中、強及び確定演出により異なるものとされ、特別入賞の当選期待度を示唆するようになっている。なお、弱、中、強及び確定演出によって、リール6の回転方向を変換する回数や、回転させるリール6の数、回転させる速度等を変化させても良い。また、可動演出部材135の動作や7セグ表示器137の表示の変化を伴っても良く、これらによっても特別入賞の期待度を示唆するようにしても良い。
その後、図109(g)に示すようにリール6の回転が停止し、左リール6aが収容位置に戻るとともに第1隠れ演出装置161での演出が終了することにより左側演出動作が終了する。この時点では60秒フリーズ演出と同じ演出動作であるため、60秒フリーズ演出であることに対する期待感を持たせることができる。ここでは10秒フリーズ演出であるので、ここでフリーズ演出が終了する。なお、フリーズ演出の終了までにリール6が収容位置に戻ることで、リール6の移動動作がリール6の目押し(停止操作)を阻害することを防止できる。そして、図109(h)に示すように、リール6の順方向への回転が開始されて停止操作が可能となる。
図110には、通常遊技状態中において15秒フリーズ演出が行われる場合の演出動作の一例を示した。図109(a)と同様に、ゲームの開始前においては、左リール6a及び右リール6cは、動作範囲における中リール6b側の端部の位置である収容位置に配され、第1隠れ演出装置161及び第2隠れ演出装置162は演出動作を行っていない状態となっている。
この状態からスタートレバー21を操作することによりゲームが開始されて内部抽選が行われる。ここでは内部抽選の結果として15秒フリーズ演出を選択可能な役に当選し、かつ15秒フリーズ演出の実行が選択されており、図110(a)に示すようにフリーズ演出が開始される。
図110(a)に示すように15秒フリーズ演出では、まず、左右リール揺動動作が行われ、左リール6a及び右リール6cが左右に細かく動作する。また、可動演出部材135の7セグ表示器137は点滅した状態となる。この段階ではフリーズ時間が異なる他のフリーズ演出と同じ演出であり、何れのフリーズ演出であるかは判別できないため、遊技者に期待感を持たせることができる。
そして、左右リール揺動動作を行った後に右側演出動作が開始される。図110(b)に示すようにこの右側演出動作では、まず右リール6cを演出位置に動作して第2隠れ演出装置162を露出させる。次に、図110(c)から(g)に示すように、リール6の回転による演出動作と第2隠れ演出装置162による演出が行われる。
この演出では、まず、図110(c)に示すように右リール6cが逆方向(上方向)へ回転するのに伴い、第2隠れ演出装置162のLED166がリール6の回転方向に連動して下から順次点灯する。このようにリール6による特別演出と同調するように発光態様を変化させることで、フリーズ状態中の演出効果を高めることができる。
回転するリール6の数と点灯数の増加速度と増加数は比例するようになっており、ここでは回転するリール6が一つのみなので、点灯数の増加が遅いとともに一定の点灯数以上は増加しないようになっている。さらに、図110(d)に示すように中リール6bが逆方向への回転を開始すると、図110(c)の場合よりも第2隠れ演出装置162でのLED166の点灯数の増加が早まるとともに点灯可能な数が増加する。
その後、一旦リール6の回転が停止した後、図110(e)に示すようにリール6が順方向(下方向)へ回転する。これに伴い、第2隠れ演出装置162のLED166がリール6の回転方向に連動して上から順次消灯する。
そして、一旦リール6の回転が停止した後、図110(f)に示すようにリール6が逆方向(上方向)へ回転するとともに、第2隠れ演出装置162のLED166がリール6の回転方向に連動して下から順次点灯する。さらに、図110(g)に示すように全てのリール6が逆方向への回転を開始すると、図110(f)の場合よりも第2隠れ演出装置162でのLED166の点灯数の増加が早まるとともに点灯可能な数が増加して、全LED166の点灯が可能となる。
すなわち、リール6の回転方向と同じ方向にLED166の点灯数の増減が行われ、一旦リール6の回転が停止した後、リール6及びLED166の点灯数が停止前と異なる方向となる演出を所定回数繰り返す。回転するリール6の数は弱、中、強及び確定演出により異なるものとされ、第2隠れ演出装置162でのLED166の点灯数と併せて特別入賞の期待度を示唆するようになっている。つまり、期待度を示すレベルメータをなす第2隠れ演出装置162は、複数設けられたLED166の下側からの点灯数が多いほど期待度が高いことを示すようになっており、最終的な点灯数が弱、中、強及び確定演出の順で多くなるようにされている。
なお、弱、中、強及び確定演出によって、リール6の回転方向を変換する回数や、回転させるリール6の数、回転させる速度等を変化させても良い。また、可動演出部材135の動作や7セグ表示器137の表示の変化を伴っても良く、これらによっても特別入賞の期待度を示唆するようにしても良い。
その後、リール6の回転が停止して右リール6cが収容位置に戻るとともに第2隠れ演出装置162での演出が終了することにより右側演出動作が終了してフリーズ演出が終了する。このようにフリーズ演出の終了までにリール6が収容位置に戻ることで、リール6の移動動作がリール6の目押し(停止操作)を阻害することを防止できる。そして、図110(h)に示すように、リール6の順方向への回転が開始されて停止操作が可能となる。
図111には、通常遊技状態中において待機フリーズが選択されて当該待機フリーズに基づくフリーズ演出が行われる場合の演出動作の一例を示した。図109(a)と同様に、ゲームの開始前においては、左リール6a及び右リール6cは、動作範囲における中リール6b側の端部の位置である収容位置に配され、第1隠れ演出装置161及び第2隠れ演出装置162は演出動作を行っていない状態となっている。
この状態からスタートレバー21を操作することによりゲームが開始されて内部抽選が行われる。ここでは当該ゲーム以前のゲームで待機フリーズが選択され、当該ゲームにおいてフリーズ演出を行うことが選択されており、フリーズ演出が開始される。
図111(a)から(c)に示すように、このフリーズ演出の開始時には、当該フリーズ演出の契機となった待機フリーズ発生役によって図107に示したように変動開始順序を異ならせることにより、待機フリーズ発生役を示す演出が行われる。例えば、図111(a)に示すように、待機フリーズ発生役が3枚役C(中段チェリー)である場合は、左、中、右の順でリール6の逆方向(上方向)への回転が開始される。
また、待機フリーズ契機役に対応する可動演出部材135は、当該待機フリーズ契機役の入賞から抽選結果報知動作として第2位置に位置しているが、第1位置にある他の可動演出部材135はリール6の回転開始とともに第2位置へ移動する。この移動のタイミングは、対応するリール6が回転を開始する際に第1位置から第2位置へと上昇するようにしても良いし、所定のタイミングで同時に第2位置へと上昇するようにしても良い。
その後、図111(d)から(h)に示す左右演出動作が開始される。この左右演出動作では、まず図111(d)に示すように各リール6の逆方向への回転が停止し、左リール6a及び右リール6cが収容位置から演出位置に動作して第1隠れ演出装置161及び第2隠れ演出装置162を露出させる。そして、図111(e)に示すようにリール6が順方向(下方向)へ回転を開始するとともに、可動演出部材135がリール6の回転と同方向となるように第2位置から第1位置へ下方に向けて移動する。さらに、第1隠れ演出装置161では7セグ表示器164の点滅が行われ、第2隠れ演出装置162では光がリール6の回転と同方向に流れて見えるようにLED166の発光が行われる。
その後、一旦リール6の回転が停止した後、図111(f)に示すようにリール6が逆方向(上方向)へ回転する。これに伴い、可動演出部材135がリール6の回転と同方向となるように第1位置から第2位置へ上方に向けて移動する。さらに、第1隠れ演出装置161では7セグ表示器164の点滅が行われ、第2隠れ演出装置162では光がリール6の回転と同方向に流れて見えるようにLED166の発光が行われる。そして、一旦リール6の回転が停止した後、図111(g)に示すように、図111(e)と同様の演出が行われる。
すなわち、リール6の回転方向と同じ方向となるように可動演出部材135が動作するとともに第2隠れ演出装置162のLED166が点灯し、さらに第1隠れ演出装置161の7セグ表示器164の点滅が行われる。なお、第1隠れ演出装置161の可動部163をリール6の回転方向と同じ方向に動作させるようにしても良い。また待機フリーズ契機役に対応する可動演出部材135のみを上下に動作させるようにしても良い。そして、一旦リール6の回転が停止した後、リール6の回転方向等が停止前と異なる方向となる演出を所定回数繰り返す。
その後、図111(h)に示すようにリール6の回転が停止して左リール6a及び右リール6cが収容位置に戻るとともに第1隠れ演出装置161及び第2隠れ演出装置162での演出が終了することにより左右演出動作が終了する。そして、左側演出動作と右側演出動作を行ってフリーズ演出が終了し、リール6の順方向への回転が開始されて停止操作が可能となる。この場合もフリーズ演出の終了までにリール6が収容位置に戻るようになっており、リール6の移動動作がリール6の目押し(停止操作)を阻害することを防止するようにしている。
このように、従来にはないリール6の回転軸方向の動作による演出を実行可能とすることで、遊技者が最も注視するリール6の周辺で遊技に関する演出を行うことが可能となり、遊技の興趣が向上する。
なお、本実施形態ではスロットマシンについて説明したが、複数の図柄を変動表示するゲームを実行可能な複数のリール6を備え、該複数のリール6を回転軸が同一線上に位置するように並列配置したパチンコ遊技機やアレンジボール遊技機、雀球遊技機にも適用可能である。また、演出においてリール6の回転については遊技制御装置50で制御し、これ以外については演出制御装置50が制御するようにしたが、演出においては全てを遊技制御装置50又は演出制御装置70の一方で制御するようにしても良い。
以上のことから、複数の図柄を変動表示するゲームを実行可能な複数のリール6を備え、該複数のリール6を回転軸が同一線上に位置するように並列配置した遊技機において、リール6の内部から当該リール6と隣接するリール6との間にかけて設けられる演出空間170と、演出空間170の内部に設けられて所定の演出動作を行うことが可能な演出動作装置(第1隠れ演出装置161)と、を備えていることとなる。したがって、遊技者が最も注視するリール6の周辺で遊技に関する演出を行うことが可能となり、遊技の興趣が向上する。
ここで、遊技機には、パチンコ遊技機やアレンジボール遊技機、雀球遊技機、スロットマシンなどが含まれる。
また、隣り合うリール6の少なくとも一方を回転軸方向に移動させることで当該隣り合うリール6の間隔を広げることが可能なリール移動手段(リール移動機構部150、演出制御装置70)を備えていることとなる。したがって、演出空間170で演出動作を行う演出動作装置を視認し易くすることができる。
また、演出動作装置(第1隠れ演出装置161)は、演出動作を行うことが可能な可動部163と、可動部163に演出動作を行わせることが可能な駆動部165と、可動部163を照光又は発光させることが可能な発光部材(7セグ表示器164)と、を備えていることとなる。したがって、演出空間170で演出動作を行う可動部163を目立たせることができる。
また、演出動作装置(第1隠れ演出装置161)を制御することが可能な演出制御手段(演出制御装置70)を備え、演出制御手段は、可動部163に演出動作を行わせない場合には、発光部材(7セグ表示器164)を発光させない一方、可動部163に演出動作を行わせる場合には、発光部材を発光させるようにしていることとなる。したがって、演出動作が行われることを明確に示すことができ、可動部163による演出効果が向上する。
また、遊技機は、遊技者による開始操作に基づき入賞に当選か否かを決定する内部抽選を行うとともに複数のリール6の変動表示を伴うゲームを実行し、遊技者による停止操作に基づき複数のリール6の変動表示を停止させるスロットマシン1であり、ゲームの実行中に停止操作を所定期間に亘って無効とする演出用のフリーズ状態を発生させることが可能なフリーズ状態発生手段(遊技制御装置50)を備え、リール移動手段(リール移動機構部150、演出制御装置70)は、フリーズ状態の発生中にリール6を移動させるとともに、当該フリーズ状態の終了までに移動させたリール6を元の位置に復帰させるようにしていることとなる。したがって、リール6の移動がリール6の目押し(停止操作)を阻害することを防止できる。
また、フリーズ状態の発生中にリール6を所定の変動表示態様で変動表示させて特別演出を行うことが可能な特別演出実行手段(遊技制御装置50)を備え、駆動部165は、可動部163をリール6の変動表示方向に沿って移動させることが可能であり、演出制御手段は、特別演出中にリール6の変動表示と同調するように可動部163を移動させる演出動作を行わせるようにしていることとなる。したがって、リール6による特別演出と同調するように可動部163が移動するので、フリーズ状態中の演出効果が高まる。
ここで、同調するように可動部を移動させるとは、例えばリール6の回転方向と同方向に動作させることである。
また、複数のリール6の前方に配置され、当該複数のリール6を透視可能とする図柄表示窓5が設けられた前面パネル9を備え、図柄表示窓5は、リール移動手段(リール移動機構部150、演出制御装置70)によってリール6を移動してもリール6の図柄が視認可能である大きさに設定されていることとなる。したがって、リール6が移動しても図柄の視認が妨げられることがない。なお、前面パネル9は透過型表示器のようなものでも良い。
また、複数の図柄を変動表示するゲームを実行可能な複数のリール6を備え、該複数のリール6を回転軸が同一線上に位置するように並列配置した遊技機において、リール6の内部から当該リール6と隣接するリール6との間にかけて設けられる演出空間170と、演出空間170の内部に設けられて所定の発光演出を行うことが可能な発光演出装置(第2隠れ演出装置162)と、を備えていることとなる。したがって、遊技者が最も注視するリール6の周辺で遊技に関する演出を行うことが可能となり、遊技の興趣が向上する。
ここで、遊技機には、パチンコ遊技機やアレンジボール遊技機、雀球遊技機、スロットマシンなどが含まれる。
また、発光演出装置(第2隠れ演出装置162)を制御することが可能な演出制御手段(演出制御装置70)を備え、演出制御手段は、リール移動手段(リール移動機構部150、演出制御装置70)によってリール6が移動しない場合には、発光演出を行わないか通常の輝度よりも低輝度で発光演出を行わせる一方、リール移動手段によってリール6が移動する場合には、通常の輝度で発光演出を行わせるようにしていることとなる。したがって、リール6が移動した際の発光演出が際立って演出効果が向上する。
また、フリーズ状態の発生中にリール6を所定の変動表示態様で変動表示させて特別演出を行うことが可能な特別演出実行手段(遊技制御装置50)を備え、発光演出装置(第2隠れ演出装置162)は、複数の発光部(LED166)がリール6の変動表示方向に沿って設けられ、演出制御手段(演出制御装置70)は、特別演出中にリール6の変動表示と同調するように発光態様を変化させる発光演出を行わせるようにしていることとなる。したがって、リール6による特別演出と同調するように発光態様が変化するので、フリーズ状態中の演出効果が高まる。
ここで、同調するように発光態様を変化させるとは、例えばリール6の回転方向と同方向に順次発光部を点灯又は消灯させて発光する発光部の数を変更することである。
また、特別演出実行手段(遊技制御装置50、演出制御装置70)は、フリーズ状態の発生中にリール6を複数の変動表示態様の何れかで変動表示させることが可能であり、特別演出として特定条件を成立させたゲームの内部抽選の結果に対応付けられた変動表示態様でリール6を変動表示させるようにしていることとなる。したがって、内部抽選の結果の示唆をしながらフリーズ状態中の演出効果を高めることができる。
〔第4実施形態〕
次に、第4実施形態のスロットマシンについて説明する。なお、基本的には、上述の第1、第2又は第3実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態のスロットマシンは、遊技者が操作することが可能な操作部を移動可能となっている。
本実施形態のスロットマシンでは、図112に示すようにスロットマシンの前面における傾斜台部14に、操作部として演出に関する操作を行うことが可能な演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203が設けられたボタンユニット200が備えられている。そして、このボタンユニット200を傾斜台部14上で左右方向に移動可能となっている。
ボタンユニット200は、傾斜台部14に対してスライド可能に取り付けられるスライド部材201を備え、このスライド部材201の上面に演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203が備えられている。スライド部材201の下面には、傾斜台部14に形成されたスライド溝205に対してスライド可能に係合する被ガイド部が形成されており、これにより、ボタンユニット200が左右方向に沿って移動可能な状態で前面枠2に取り付けられることとなる。
傾斜台部14には、ボタンユニット200が移動可能な範囲に亘り移動機構部204が設けられている。この移動機構部204には、左右方向に沿って延在する溝部であるスライド溝205が、前後に平行に並んで二条形成されている。このスライド溝205の少なくとも一条は前面枠2の内部に貫通するようになっており、ボタンユニット200に設けられた演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203の操作を検出するセンサからの配線は、被ガイド部の内部を通した状態でスライド溝205を介して前面枠2の内部に挿通されるようになっている。なお、演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203の操作に基づき出力される信号は、演出制御装置70に入力されるようになっている。
このような構成により、移動機構部204が設けられた範囲である左右の移動可能範囲内で遊技者が手動で任意の位置へボタンユニット200を移動することが可能となり、遊技者が操作しやすい位置にボタンユニット200を配することができて操作のしにくさを解消でき、遊技を効率よく進めることができるようになる(演出ボタン10の操作時にリールストップボタン24を誤って操作してしまうようなことも回避できる)。すなわち、ボタンユニット200及び移動機構部204が操作部の配置を手動で変更可能とする配置変更機構をなす。
なお、配置変更機構をボタンユニット200及び移動機構部204で構成するようにしたが、これに限られるものではなく、操作部を前面枠の前面に沿って移動可能とする構成であればどのようなものでも良い。例えば、移動範囲は傾斜台部14上でなくとも良く、移動方向も左右方向に限られるものではなく、任意に設定可能である。
また、演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203のような演出に関する操作を行うものを移動可能としたが、例えばスタートレバー21やマックスベットボタン17、リールストップボタン24のような遊技に関する操作を行うものについて移動可能としても良い。また、移動機構部204に、複数設定された配置ポイントの何れかにボタンユニット200の配置を(段階的に)変更可能とするとともに、ボタンユニット200を配置ポイントにおいて仮固定する仮固定手段を設けても良い。また、配置ポイントに限られず任意の位置でボタンユニット200を仮固定可能な仮固定手段を備えても良い。
また、ボタンユニット200に演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203を設けてボタンユニットを移動可能としたが、ボタンユニット200に演出ボタン10のみを設けて移動可能とし、選択ボタン202及び決定ボタン203については前面枠2の所定位置に固定しても良い。また、ここではスロットマシンについて説明したが、パチンコ遊技機等にも適用可能である。
以上のことから、遊技者が操作することが可能な操作部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)を備え、該操作部が操作されたことに基づき所定の処理を行うことが可能な遊技機において、操作部の配置を手動で変更可能とする配置変更機構(ボタンユニット200、移動機構部204)を備えていることとなる。したがって、操作部の配置を手動で変更可能としたので、操作入力部の操作のしにくさを解消することが可能となる。
ここで、操作部は例えばボタンやタッチパネルであり、例えば演出ボタン10のような演出に関する操作を行うものの他、例えばスロットマシン1におけるスタートレバー21やベットボタン(マックスベットボタン17)、リールストップボタン24のような遊技に関する操作を行うものも含む。また、遊技機には、パチンコ遊技機やアレンジボール遊技機、雀球遊技機、スロットマシンなどが含まれる。
〔第4実施形態の第1変形例〕
次に、第4実施形態の第1変形例のスロットマシンについて説明する。なお、基本的には、上述の第4実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例のスロットマシンは、操作部の配置に基づき演出態様を選択するようになっている。
本変形例では、図113に示すように遊技者が操作可能な操作部を有するボタンユニット200の移動範囲を、左領域211、中領域212、右領域213の3つの領域に分け、ボタンユニット200が位置する領域に応じて演出モードを選択するようになっている。ここでは演出モードとして、画像表示装置3の表示などの演出の内容が異なる演出モード1と2が用意されている。
ボタンユニット200が左領域211にある場合は演出モード1が選択され、ボタンユニット200が右領域213にある場合は演出モード2が選択され、ボタンユニット200が中領域212にある場合は演出モード1と2がランダムに選択されるようになっている。このようにボタンユニット200の配置に応じて演出モードが設定されるようにしたことで、機械的な操作により演出モードを選択できるという従来にない斬新な選択方法を実現でき、遊技の興趣を向上することができる。また、演出モードが固定的に設定されることと、ランダムに設定されることとを遊技者が選択できるので、遊技の興趣を向上することができる。
各領域の中央にはボタンユニット200を配置する配置ポイント214が設定されている。そして、移動機構部204には、領域の境界から中央に設定された配置ポイント214へ向けてボタンユニット200を付勢することで、各配置ポイント214の何れかにボタンユニット200の配置を(段階的に)変更可能とするとともに、ボタンユニット200を配置ポイント214において仮固定する仮固定手段が設けられている。
これにより、ボタンユニット200の配置が段階的となるので、遊技者が配置の切り替えを容易に行うことができるようになる。また、配置ポイント214で仮固定されることにより、配置ポイント214でボタンユニット200が動いてしまうことを防止でき、ボタンユニット200の位置決めを容易とすることができるとともにボタンユニット200の操作性が向上する。なお、ボタンユニット200が配置ポイント214に到達するとクリック感が伝わるような機構を備え、配置ポイント214に到達したことを遊技者に分かりやすく示すようにしても良い。
また、移動機構部204には、ボタンユニット200が何れの配置ポイント214に存在するかを検出する配置センサが設けられており、この配置センサからの検出信号が演出制御装置70に入力される。さらに、移動機構部204における遊技者から視認可能となる部分には、配置ポイント214に対応付けられた演出モードを示す演出モード情報215が表示されている。なお、各領域211〜213に対応する演出モードの選択方法の設定を遊技者が任意に設定(カスタマイズ)可能としても良い。
〔演出モード更新処理〕
本変形例では、図26に示した演出制御処理における演出モード更新処理(ステップS216)において図114に示す処理を行う。この演出モード更新処理では、まず、配置センサからの入力情報に基づき演出ボタンの配置変化があるかを判定する(ステップS901)。ここでの配置変化とは、前回の演出モード更新処理における配置からの変化である。
演出ボタンの配置変化がない場合(ステップS901;N)は、演出ボタンが中領域にあるかを判定する(ステップS905)。また、演出ボタンの配置変化がある場合(ステップS901;Y)は、中領域への変化であるかを判定する(ステップS902)。
中領域への変化である場合(ステップS902;Y)は、演出モードをランダムに決定し、決定した演出モード(1or2)に設定して(ステップS903)、演出ボタンが中領域にあるかを判定する(ステップS905)。また、中領域への変化でない場合(ステップS902;N)は、演出ボタンの配置に応じた演出モード(1or2)を設定して(ステップS904)、演出ボタンが中領域にあるかを判定する(ステップS905)。
演出ボタンが中領域にある場合(ステップS905;Y)は、モード変更条件が成立しているかを判定する(ステップS906)。モード変更条件は、例えば前回の演出モードの変更から所定ゲーム数の実行や所定時間の経過、所定の役の入賞であり、任意に設定可能である。このモード変更条件が成立している場合(ステップS906;Y)は、現在設定されている演出モードとは異なる演出モードを設定し(ステップS907)、表示(背景)モード更新処理を行って(ステップS908)、演出モード更新処理を終了する。
一方、演出ボタンが中領域にない場合(ステップS905;N)や、モード変更条件が成立していない場合(ステップS906;N)は、表示(背景)モード更新処理を行い(ステップS908)、演出モード更新処理を終了する。表示(背景)モード更新処理(ステップS908)では、設定されている演出モードに対応する背景表示データから遊技状態コマンド及びAT抽選モード(低確、高確、超高確)に対応する背景を設定する処理を行う。
すなわち、配置センサ及び演出制御装置70が、操作部の配置を検出することが可能な配置検出手段をなす。また、演出制御装置70が、複数の演出モードから一の演出モードを選択して設定することが可能な演出モード設定手段をなす。
なお、モード変更条件を、所定ゲーム数の実行や所定時間の経過、所定の役の入賞などの第1の条件が成立すること及び変更抽選に当選する第2の条件が成立することとすれば、演出モードの変化に不規則性をもたせることができる。また、現在設定されている演出モードとは異なる演出モードを設定する処理(ステップS907)に替えて、演出モードを抽選により選択して設定する処理を行うようにしても演出モードの変化に不規則性を持たせることができる。この場合に、演出モードの数を3つ以上とすればより不規則性を持たせることができ、遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
また、ボタンユニット200の移動に伴う演出モードの変更の制御を演出モード更新処理で行うようにしているため、ゲームの終了時におけるボタンユニット200の位置により次のゲームでの演出モードが設定されることとなるので、一のゲーム中に頻繁に演出モードが切り替えられることによる制御の負担の増加や演出が分かり難くなってしまうようなことを防止できる。
これに対して他のタイミングで演出モードを変更できるようにしても良い。例えば、演出制御装置70におけるタイマ割込み処理において上述したようなボタンユニット200の移動に伴う演出モードの変更の制御を行うようにして、直前の割込み時でのボタンユニット200の配置からの変更があった場合に演出モードを変更するようにすれば、ボタンユニット200の移動に伴いすぐに演出モードを変更できるようになる。また、このようにすれば客待ち状態においても演出モードの変更が可能となる。
また、ボタンユニット200の移動に伴い演出モードを変更するようにしたが、ボタンユニット200の移動によって演出モードの変更を有効にするか否かを選択ボタン202や決定ボタン203の操作等により切り替えられるようにしても良い。このようにすることで、演出モードの変更を伴わずに遊技者が操作しやすい位置へボタンユニット200を移動させることも可能となる。また、ボタンユニット200は仮固定手段により段階的に移動可能としたが、仮固定手段を設けずに連続的に移動可能として任意の位置に配置できるようにしても良い。
また、機械的なボタンを例に説明したが、移動可能な操作入力部としてタッチパネル式の画面上に表示される操作領域を移動可能とするようにしても良い。この場合は、画面の表示内容を制御する演出制御装置70が、遊技者の操作に基づき画面上の操作領域の表示位置を変更するように制御を行うことで操作領域を移動する。すなわち、演出制御装置70が操作入力部の配置を遊技機前面に沿って変更可能とする配置変更手段をなす。そして、この操作領域が移動した位置に応じて演出モードを変更するようにする。
以上のことから、配置変更機構(ボタンユニット200、移動機構部204)は、複数の配置ポイントの何れかに操作部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)の配置を(段階的に)変更可能とし、各配置ポイントで操作部を仮固定する仮固定手段を備えていることとなる。したがって、移動先で操作部が動いてしまうことを防止して操作部の位置決めを容易とすることができ、操作部の操作性が向上する。
また、操作部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)の配置を検出することが可能な配置検出手段(配置センサ、演出制御装置70)と、複数の演出モードから一の演出モードを選択して設定することが可能な演出モード設定手段(演出制御装置70)と、を備え、演出モード設定手段は、配置検出手段が検出した操作部の配置に応じて演出モードの設定を行うようにしていることとなる。したがって、操作部の配置に応じて演出モードが設定されるので、遊技の興趣が向上する。
また、演出モード設定手段(演出制御装置70)は、操作部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)が第1の配置である場合には、演出モードを固定的に設定する一方、操作部が第2の配置である場合には、演出モードをランダムに設定するようにしていることとなる。したがって、遊技者が演出モードの設定方法を選択することができ、遊技の興趣が向上する。
また、演出モード設定手段(演出制御装置70)は、操作部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)が第2の配置である場合には、予め定めた変更条件が成立する毎に演出モードを変更するようにしていることとなる。したがって、操作部を第2の配置としておくことで演出モードがランダムに変化するので、遊技に飽きてしまうことを防止することができる。
なお、連続予告や前兆演出のような複数回のゲームに亘って実行する特定演出としては各演出モードに対応付けられた演出が用意されており、演出制御装置70では演出モードに応じた連続予告や前兆演出を選択して実行するようになっている。すなわち、演出制御装置70が、演出モード設定手段によって設定された演出モードに対応付けられた特定演出を複数回のゲームにわたって実行することが可能な特定演出実行手段をなす。これら連続予告や前兆演出のような特定演出の実行中には、ボタンユニット200の配置が変更されても演出モードの設定(変更)を行わないようにし、特定演出の終了後に演出モードの設定(変更)を行うようにしても良い。
このような制御とする場合は、図114に示した演出モード更新処理において、まず、連続予告や前兆演出のような特定演出が実行中であるかを判定する。そして、実行中である場合には演出モード更新処理を終了するようにし、実行中でない場合はステップS901以下の処理を行うようにする。これにより、特定演出の途中で演出モードが変更されてしまうような不都合を防止することが可能となる。
また、移動機構部204における各配置ポイント214に、演出制御装置70の制御により、ボタンユニット200の移動を許容する状態とボタンユニット200の移動を規制する状態とを切り替えることができる移動規制機構を備えるようにしても良い。このような移動規制機構としては、例えば、ボタンユニット200の被ガイド部に係合して移動を規制した状態と、係合を解除して移動を許容した状態とを切り替えできるものが挙げられる。また、ボタンユニット200側に移動機構部204に係合して移動を規制した状態と、係合を解除して移動を許容した状態とを切り替えできる移動規制機構を備えても良い。
そして、特定演出の実行中には移動規制機構によりボタンユニット200の移動を規制するように演出制御装置70が移動規制機構を制御するようにする。すなわち、演出制御装置70が、特定演出実行手段による特定演出の実行中に操作部の移動を規制することが可能な移動規制手段をなす。このようにすることでも特定演出の途中で演出モードが変更されてしまうような不都合を防止することが可能となる。
以上のことから、予め定めた始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示するゲームを実行し、該ゲームの結果に基づき所定の遊技価値を付与することが可能に構成されてなり、演出モード設定手段(演出制御装置70)によって設定された演出モードに対応付けられた特定演出を複数回のゲームにわたって実行することが可能な特定演出実行手段(演出制御装置70)を備え、演出モード設定手段は、特定演出の実行中に操作部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)の配置が変更された場合には、当該特定演出の終了後に演出モードの設定を行うようにしていることとなる。したがって、特定演出の途中で演出モードが変更されてしまうような不都合を防止することが可能となる。
また、予め定めた始動条件の成立に基づき複数の識別情報を変動表示するゲームを実行し、該ゲームの結果に基づき所定の遊技価値を付与することが可能に構成されてなり、演出モード設定手段(演出制御装置70)によって設定された演出モードに対応付けられた特定演出を複数回のゲームにわたって実行することが可能な特定演出実行手段(演出制御装置70)と、特定演出実行手段による特定演出の実行中に操作部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)の移動を規制することが可能な移動規制手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。したがって、特定演出の途中で演出モードが変更されてしまうような不都合を防止することが可能となる。
〔第4実施形態の第2変形例〕
次に、第4実施形態の第2変形例のスロットマシンについて説明する。なお、基本的には、上述の第4実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本変形例のスロットマシンは、制御装置の制御により操作部を移動可能となっている。
本変形例では、移動機構部204にボタンユニット200をスライド移動させる駆動源を備えている。このような駆動源としては、例えば、ボタンユニット200の移動範囲の両端に設けられたプーリーに巻きまわされたベルトをモータにより駆動できるようにしたものが挙げられる。ボタンユニット200にはベルトに連結する連結部を設け、ベルトの駆動に伴いボタンユニット200が移動するように構成する。
この駆動源は演出制御装置70によって制御されるようになっており、所定の条件が成立することに基づき演出制御装置70が所定の位置へボタンユニット200を移動させるようになっている。すなわち、移動機構部204が、操作入力部の配置を遊技機前面に沿って変更可能とする配置変更手段をなし、演出制御装置70が、所定条件の成立に基づき配置変更手段を制御して操作入力部の配置を変更させることが可能な配置変更制御手段をなす。このように自動的に操作入力部の配置を遊技機前面に沿って移動可能とすることで、操作入力部の操作に関する興趣が向上し、操作入力部を積極的に操作しようとする意欲を促進することが可能となる。
なお、駆動源をボタンユニット200側に設けても良く、例えば移動機構部204にボタンユニット200の移動範囲に亘りラックを設け、ボタンユニット200側にモータにより駆動されてラックに噛み合うピニオンを設けて、モータの駆動によりボタンユニット200が移動するようにしても良い。
移動機構部204には遊技状態に対応した配置ポイント214が複数設定されており、演出制御装置70が遊技状態(遊技モード)に応じてボタンユニット200の移動量を制御して所定の配置ポイント214へ移動させることで、ボタンユニット200の位置により遊技状態を示唆、報知するようになっている。
図115に示すように、遊技状態に対応した配置ポイント214としては、特定遊技状態ST30、超高確状態ST13、高確状態ST12、低確状態ST11及び特別遊技状態ST20(ボーナス状態)に対応する配置ポイントとして、特定遊技位置214a、超高確位置214b、高確位置214d、低確位置214f及び特別遊技位置214gが設定されている。傾斜台部14における遊技者から視認可能な位置には、これらの配置ポイントに対応する遊技モードを示すモード情報215が表示されている。このようにモード情報215が表示されていることで現在の遊技モードを遊技者が明確に把握可能となる。
また、低確位置214fと高確位置214dとの間には、低確状態又は高確状態であることを示す配置ポイントとして第1曖昧位置214eが設定されている。また、高確位置214dと超高確位置214bとの間には、高確状態又は超高確状態であることを示す配置ポイントとして第2曖昧位置214cが設定されている。傾斜台部14における遊技者から視認可能な位置には、これらの配置ポイントがあることを示すモード情報215が表示されている。
また、特別遊技状態に対応した配置ポイント214である特別遊技位置214gには、当該配置ポイント214に位置するボタンユニット200を覆って演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203を収容することが可能な収容部216が設けられている。これにより、特別遊技状態では演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203の操作が不能となる。このように操作入力部が収容部216に収容された(操作できない)状態があることで、収容されていない状態での操作入力部の操作意欲を向上させることが可能となる。
ボタンユニット200の移動は、遊技モードの変更が行われた場合や所定の役の入賞、前回の配置変更条件の成立から所定ゲーム数の実行や所定時間の経過などの配置変更条件の成立により行われるようになっている。このように、遊技モードの変更時に操作入力部の配置を変更することで、遊技モードが変化したことを遊技者に報知することができ、操作入力部の配置によって現在の遊技モードを把握可能となる。また、配置変更条件として、所定の役の入賞等の遊技モードが変更される可能性がある状態となることを含むことで、遊技モードが変化した可能性があることを示唆することもでき、遊技の興趣を向上することができる。
なお、配置ポイントとして上記以外の遊技状態を示す配置ポイント214を設けても良い。例えば客待ち状態中であることを示す配置ポイント214を設けても良い。また客待ち状態中の配置ポイント214を特別遊技位置214gが兼ねるようにしても良い。また、収容部216を設けずに特別遊技状態でも演出ボタン10等を操作できるようにしても良い。また、ボタンユニット200に演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203を設けてボタンユニット200を移動可能としたが、ボタンユニット200に演出ボタン10のみを設けて移動可能とし、選択ボタン202や決定ボタン203については前面枠2の所定位置に固定しても良い。
また、特定遊技状態ST30での配置ポイント214をより詳細に分類するようにしても良い。例えば、ART状態ST35の配置ポイント214とそれ以外の配置ポイント214を設けるようにしても良い。さらに、特定遊技状態ST30におけるAT権利獲得の確率に応じた配置ポイント214(低確位置、高確位置、超高確位置)を設けるようにしても良い。
図116には、移動機構部204の構成の別例を示した。この移動機構部204には、配置ポイント214に位置する状態でのみボタン操作を可能とするボタンカバー部材220が設けられ、ボタンユニット200はボタンカバー部材220で覆われた領域内で左右方向に移動可能となっている。ここではボタンユニット200に演出ボタン10のみを設けており、ボタンカバー部材220における配置ポイント214に対応する位置には、図106(a)に示すように演出ボタン10を露出させる操作用開口221が形成されている。これにより、ボタンユニット200が配置ポイント214に位置する場合には演出ボタン10の操作が可能となる。
また、図106(b)に示すように操作用開口221の間には、配置ポイント214への移動中に演出ボタン10の操作を不能とする操作規制部222が形成されており、移動中に遊技者が演出ボタン10に触れることができないようにして故障を防止するようにしている。すなわち、ボタンカバー部材220が操作入力部の配置変更中に当該操作入力部の操作を規制する操作規制手段をなす。
なお、ここでは高確状態と超高確状態とを高確・超高確位置214hとして同じ配置ポイント214で示し、曖昧位置214iは超高確状態、高確状態又は低確状態であることを示す配置ポイント214となっている。また、特別遊技位置214gでも演出ボタン10の操作が可能であり、この特別遊技位置214gは客待ち状態における配置ポイント214である客待ち位置も兼ねている。客待ち位置を備えることで、空台となっている状態では遊技モードが判らないようになり、遊技機の選定時の興趣を高めることができる。なお、客待ち位置にある場合は、例えばメダルの投入やマックスベットボタン17の操作、スタートレバー21の操作など遊技に関する操作に基づき遊技モードに応じた配置ポイント214に移動するようにする。
また、ボタンユニット200における演出ボタン10の左右には、演出ボタン10が存在しない操作用開口221を閉鎖する帯状の開口閉鎖部材230が設けられている。開口閉鎖部材230は、板状の小片を左右方向に並べて屈曲可能に連結した履帯状(キャタピラ状)の部材で、一端がボタンユニット200の側端に連結され、他端側は移動機構部204の側端に形成された挿通穴を介して前面枠2の内部に収容されるようになっている。
この開口閉鎖部材230は、ボタンユニット200の左右への移動に応じて必要な部分だけが挿通穴から移動機構部204に臨むようになっている。また、開口閉鎖部材230には、演出ボタン10が操作用開口221に位置する状態において他の操作用開口221に臨む位置に、当該操作用開口221では演出ボタン10の操作ができない旨を示す「no」の表示がなされている。
〔演出モード更新処理〕
本変形例では、図114に示した演出モード更新処理に替えて図117に示す演出モード更新処理を行う。この演出モード更新処理では、まず、遊技状態コマンド及びAT抽選モード(低確、高確、超高確)に基づいて遊技モードに応じた演出モードを設定するとともに対応する背景を設定する処理を行う表示(背景)モード更新処理を行う(ステップS911)。すなわち、演出制御装置70が、予め定めた変更条件が成立する毎に複数の遊技モードの何れかに制御することが可能な遊技モード制御手段をなす。
次に、演出ボタンの配置変更条件が成立したかをチェックする(ステップS912)。配置変更条件は、例えば遊技モードの変更が行われた場合や所定の役の入賞、前回の配置変更条件の成立から所定ゲーム数の実行や所定時間の経過であり、任意に設定可能である。この配置変更条件が成立していない場合(ステップS913;N)は、演出モード変更処理を終了する。
また、配置変更条件が成立した場合(ステップS913;Y)は、内部状態及び振分割合に基づき応じた配置位置を決定し(ステップS914)、現在の配置位置と決定後の配置位置が相違するかをチェックする(ステップS915)。
現在の配置位置と決定後の配置位置が相違しない場合(ステップS916;N)は、演出モード更新処理を終了する。また、現在の配置位置と決定後の配置位置が相違する場合(ステップS916;Y)は、演出ボタンを決定後の配置位置に移動し(ステップS917)、演出モード更新処理を終了する。
図118には図115に示す移動機構部204とした場合における振分割合を示した。例えば、通常遊技状態であって低確状態である場合は、30%の割合で低確位置214fを選択し、70%の割合で第1曖昧位置214eを選択する。また、通常遊技状態であって高確状態である場合は、30%の割合で第1曖昧位置214eを選択し、50%の割合で高確位置214dを選択し、20%の割合で第2曖昧位置214cを選択する。
また、図119には図116に示す移動機構部204とした場合における振分割合を示した。例えば、通常遊技状態であって低確状態である場合は、30%の割合で低確位置214fを選択し、70%の割合で曖昧位置214iを選択する。また、通常遊技状態であって超高確状態である場合は、30%の割合で曖昧位置214iを選択し、70%の割合で高確・超高確位置214hを選択する。
なお、内部状態及び振分割合に基づき応じた配置位置を決定する処理(ステップS914)において、現在の配置位置を考慮して配置位置を決定するようにしても良い。また、図115の構成のように配置ポイント214として複数の曖昧位置がある場合は、AT権利獲得の確率が上昇する可能性があるレア役の当選時には、現在の配置位置が報知するAT権利獲得の確率よりも高い確率を示唆する曖昧位置に高い確率で移動させるようにしても良い。
また、ボタンユニット200を動作させて遊技モードを示唆するとしたが、これに限られるものではなく、ボタンユニット200を動作させ、その位置や動作態様により遊技に関する情報を示唆、報知するものであれば良い。例えば、内部抽選の結果やゲームの結果を示唆、報知するようにしたり、演出の期待度の高さを示唆、報知したりするようにしても良い。
また、モード情報215を固定的に表示するようにしたが、例えば液晶表示装置やリールのように表示を切り替えできる装置を用いて表示するようにし、ボタンユニット200の動作が示唆、報知する内容に応じてモード情報215を切り替えるようにしても良い。この場合には、例えば演出制御装置70がモード情報を切り替える情報切替手段を構成するようにし、ボタンユニット200の動作の制御と併せて制御を行うようにする。
また、スロットマシンについて説明したが、パチンコ遊技機等にも適用可能である。また、演出ボタン10のような機械的な操作部の移動について説明したが、制御装置の制御によりタッチパネル式の画面上に表示される操作領域の移動も可能である。すなわち、操作入力部は機械的なボタンの他、タッチパネル式の画面上に表示される操作領域も含む。操作入力部がタッチパネル式の画面上に表示される操作領域である場合は、タッチパネル式の画面の表示を制御する制御装置(例えば演出制御装置70)が配置変更手段をなし、制御装置の制御により当該画面上での表示位置を変更することで遊技に関する情報を示唆、報知するようにする。
以上のことから、遊技者が操作することが可能な操作入力部を設定し、該操作入力部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)が操作されたことに基づき所定の処理を行うことが可能な遊技機であって、操作入力部の配置を遊技機前面に沿って変更可能とする配置変更手段(移動機構部204)を備えていることとなる。したがって、操作入力部を積極的に操作しようとする意欲を促進することが可能となる。
ここで、操作入力部は機械的なボタンの他、タッチパネル式の画面上に表示される操作領域も含む。また、例えば演出ボタンのような演出に関する操作を行うものの他、例えばスロットマシンにおけるスタートレバー21やベットボタン(マックスベットボタン17)、リールストップボタン24のような遊技に関する操作を行うものも含む。また、操作入力部の配置を遊技機前面に沿って変更する場合に、操作入力部が機械的なボタンである場合はボタン自体を移動するようにし、操作入力部がタッチパネル式の画面上に表示される操作領域である場合は当該画面上での表示位置を変更する。また、遊技機には、パチンコ遊技機やアレンジボール遊技機、雀球遊技機、スロットマシンなどが含まれる。
また、配置変更手段は、駆動源の駆動力により操作入力部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)を移動させる移動機構部204であり、所定条件の成立に基づき配置変更手段を制御して操作入力部の配置を変更させることが可能な配置変更制御手段(演出制御装置70)を備えていることとなる。したがって、操作入力部の配置が自動的に変更されるので操作入力部の操作に関する興趣が向上する。
ここで配置変更制御手段は、遊技者による入力に基づき操作入力部の配置を変更させるようにしても良いし、遊技者による入力によらずに遊技の進行等に応じて操作入力部の配置を変更させるようにしても良い。
また、予め定めた変更条件が成立する毎に複数の遊技モードの何れかに制御することが可能な遊技モード制御手段(演出制御装置70)を備え、配置変更制御手段(演出制御装置70)は、遊技モード制御手段によって遊技モードが変更されたことに基づき操作入力部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)の配置を変更させるようにしていることとなる。したがって、遊技モードが変化したことを遊技者に報知することができる。
また、配置変更手段(移動機構部204)は、複数の遊技モードのそれぞれに対応付けられた配置ポイント214の何れかに操作入力部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)を移動させることが可能であり、配置変更制御手段(演出制御装置70)は、変更後の遊技モードに対応する配置ポイント214に操作入力部が配置されるように当該操作入力部の配置を変更させるようにしていることとなる。したがって、現在の遊技モードを遊技者が把握可能となる。
また、配置ポイント214には、当該配置ポイント214に対応付けられた遊技モードを示すモード情報215が表示されていることとなる。したがって、現在の遊技モードを遊技者が明確に把握可能となる。
また、操作入力部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)を収容することが可能な収容部216を備え、配置変更制御手段(演出制御装置70)は、特定の遊技モードとなった場合には操作入力部を収容部216の内部に移動させるようにしていることとなる。したがって、操作入力部が収容部に収容された(操作できない)状態があることにより、収容されていない状態での操作入力部の操作意欲を向上させることが可能となる。
また、操作入力部(演出ボタン10、選択ボタン202及び決定ボタン203)の配置変更中に当該操作入力部の操作を規制する操作規制手段(ボタンカバー部材220)を備えていることとなる。したがって、配置変更手段の故障を防止することが可能となる。
〔第5実施形態〕
次に、第5実施形態のスロットマシンについて説明する。なお、基本的には、上述の第1、第2、第3又は第4実施形態のスロットマシンと同様の構成を有しており、以下、同様の構成については同じ符号を付して説明を省略し、主に異なる部分について説明する。本実施形態のスロットマシンは、小役の連続成立に基づくAT権利の付与に関する不正行為を防止する機能を有する。
本実施形態では、所定回数連続して成立することでAT権利が付与される連続対象役としてベル入賞とリプレイ入賞がある。ベル入賞が3回連続して成立した場合にAT権利を1つストックし、さらに連続して当選する度にAT権利を1つストックするようになっている。また、リプレイ入賞が4回連続して成立した場合にAT権利を1つストックし、さらに連続して当選する度にAT権利を1つストックするようになっている。このような連続対象役の連続した成立に基づくAT権利の付与を遊技者にわかりやすく報知するため、図120に示すように画像表示装置3には役の入賞履歴を示す履歴ウィンドウ250が表示される。
この履歴ウィンドウ250は、直近の5ゲームの入賞履歴を順に表示するものであって、左端の領域が最新のゲーム(前回のゲーム)の入賞結果を示し、ゲームの実行順に右方へ向けて入賞結果を表示する領域が並べられている。履歴ウィンドウ250の表示内容は、ゲームが終了する毎に更新されるようになっており、最新のゲームの入賞結果が左端の領域に表示されるとともに以前のゲームの入賞結果が順次右方の領域へ移動されて、表示しきれなくなった最古のゲームの入賞結果が消去される。また、履歴ウィンドウ250は、特別遊技状態以外では常に最前面に表示されるようになっている。
入賞結果は図121に示すようなアイコンにより示されるようになっている。特にゲーム結果がはずれであったことを示すアイコンを備えることで、入賞が成立したゲームだけではなく、はずれであったゲーム結果についても報知可能となっている。なお、小役に内部当選したが成立させることができなかったことを示す取りこぼしアイコンを備えても良い。
図122には、履歴ウィンドウ250における入賞結果の表示の例を示した。図122(a)に示すように、ここではすでにベル入賞が2ゲームで連続して成立しており、あと1回ベル入賞が成立することでAT権利を獲得できる状態となっている。この状態では、履歴ウィンドウ250で、ベル入賞を示すアイコンの背景が変更されるとともに、「リーチ!」の文字が表示される。また、このゲームではベル入賞が成立する可能性があることを示唆する当選予告演出1が表示される。
そして、ベル入賞が成立すると図122(b)に示すようにAT権利を1つ獲得したことが報知され、履歴ウィンドウ250には今回のゲーム結果が追加されるとともに拡大して表示され、連続成立が継続していることが報知される。このような表示により、連続対象役(特定役)の連続した入賞の成立を効果的に報知することが可能となり、特定遊技状態の発生への期待感を高めることができる。
連続対象役の連続した入賞の成立が継続している状態では、次のゲームで当該連続対象役に内部当選しなかった場合(ここではリプレイ入賞に内部当選)でも。図122(c)に示すように当選予告演出1が表示されてベル入賞が成立する可能性があることを示唆し、期待感を継続するようになっている。なお、次ゲームの開始に伴い、履歴ウィンドウ250の拡大が終了して元の大きさでの表示とされ、履歴ウィンドウ250によって演出画像の視認が阻害されることを抑制している。
そして、リプレイ入賞が成立し、ベル入賞の連続した成立が途切れると、図122(d)に示すように連続成立が終了した旨を示す「残念〜!!」の表示がなされ、今回のゲーム結果が追加されるとともに履歴ウィンドウ250におけるベル入賞を示すアイコンの背景が通常の背景に戻される。
一方、図122(b)の状態から次のゲームでベル入賞に内部当選した場合は、図122(e)に示すように当選予告演出1よりもベル入賞の可能性が高いことを示す当選予告演出2が表示される。なお、この場合も次ゲームの開始に伴い、履歴ウィンドウ250の拡大が終了して元の大きさでの表示とされ、履歴ウィンドウ250によって演出画像の視認が阻害されることを抑制している。
そして、ベル入賞が成立すると、図122(f)に示すようにAT権利をさらに1つ獲得したことが報知され、合計で2つ獲得したことが報知される。また、履歴ウィンドウ250には今回のゲーム結果が追加されるとともに拡大して表示され、連続成立が継続していることが報知される。なお、一旦履歴ウィンドウ250の拡大を終了し、再度AT権利を獲得した場合に拡大表示を行うことで、連続対象役の連続した入賞の成立を効果的に報知することが可能となり、特定遊技状態の発生への期待感を高めることができる。また、連続成立が5ゲーム以上継続するような場合に、履歴ウィンドウ250の表示領域(小窓)を増やすことで連続成立の履歴を全て表示するようにしても良い。
なお、連続成立によりAT権利が付与される連続対象役が連続して成立している場合に、当該成立が連続しているゲームに亘り当該成立が連続していることを演出する特定演出を演出制御装置70の制御により行うようにしても良い。すなわち、演出制御装置70が、特定役(連続対象役)の入賞が成立したゲームから複数ゲームにわたって特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段をなすようにしても良い。このようにすれば特定演出により連続対象役(特定役)が連続して成立していることを効果的に報知することができる。この場合、連続対象役の初回の成立から特定演出を開始するようにしても良いし、AT権利を獲得できる前のゲームから特定演出を開始するようにしても良い。
すなわち、特定役(連続対象役)の入賞が成立したゲームから複数ゲームにわたって特定演出を実行することが可能な特定演出実行手段(演出制御装置70)を備え、特定演出実行手段は、特定役の入賞が連続して成立している間は特定演出を継続するようにしても良い。したがって、特定演出により特定役が連続して成立していることを効果的に報知することができる。
このように小役の連続成立に基づくAT権利の付与に関して、遊技制御装置50から送信されたゲーム結果に関するコマンドが演出制御装置70に受信されないようにするなど、演出制御装置70が認識するゲーム結果を操作して、通常の遊技者よりも有利にゲームを進めるような不正行為が行われる虞がある。本実施形態では、このような不正行為を防止するために、遊技制御装置50から演出制御装置70に送信するコマンドに、どのゲームに対応するものかを識別可能な情報であるコマンド識別子を付加するようにしている。
図123にはコマンドの構造の一例を示した。図123(a)に示すように、情報が1バイトの指示内容(Action)で構成されるコマンドについては、2バイトのコマンド識別子を付加することでコマンドが構成される。また、図123(b)に示すように、情報が1バイトの状態情報(Mode)と1バイトの指示内容(Action)で構成されるコマンドについても、2バイトのコマンド識別子を付加することでコマンドが構成される。
上述のような当選予告演出を含むゲームの進行に応じた演出画像は、演出制御装置70で行われるゲーム演出決定処理(図30参照)において設定され、表示制御処理(図27参照)における制御により画像表示装置3に表示される。なお、履歴ウィンドウ250の表示についても演出制御装置70における各種の処理(例えば、後述の連続入賞ストック処理など)で内容が設定され、表示制御処理(図27参照)における制御により画像表示装置3に表示される。
すなわち、演出制御装置70が、ゲームの進行状態に応じた演出画像を表示装置(画像表示装置3)に表示することが可能な演出画像表示手段をなすとともに、少なくとも演出画像の表示期間中にゲーム毎の結果を把握可能とする履歴ウィンドウ250を表示装置に表示することが可能な履歴ウィンドウ表示手段をなす。なお、履歴ウィンドウ250を表示する期間は演出画像の表示期間に限られず、任意の期間に設定可能である。
〔コマンド識別子設定処理〕
本実施形態では、図15に示す遊技制御装置50でのタイマ割込み処理中において図124に示すコマンド識別子設定処理を行う。このコマンド識別子設定処理では、特別遊技状態の終了からのゲームの実行回数をカウントする天井カウンタの値をコマンド識別子として設定する。この天井カウンタの値は一のゲーム中では同じ値となるため、コマンドがどのゲームに対応するものであるかを識別することが容易である。
なお、本実施形態では、演出制御装置70は天井カウンタと同じ機能を有するカウンタにより特別遊技状態の終了からのゲームの実行回数をカウントするようになっている。そして、天井ストック処理(ステップS488、図47参照)では、このカウンタの値が所定値(例えば1000)となる(天井に到達する)ことに基づきAT権利3又は5つストックするようになっている。
このコマンド識別子設定処理では、まず、RAMクリア(設定変更)があったかを判定する(ステップS921)。RAMクリア(設定変更)があった場合(ステップS921;Y)は、天井カウンタをリセット(1をセット)し(ステップS925)、天井カウンタの値をコマンド識別子に設定して(ステップS926)、コマンド識別子設定処理を終了する。なお、RAMクリアがあった場合のみ天井カウンタをリセットして設定変更時には天井カウンタをリセットしないようにしても良い。この場合、演出制御装置70でも同様の処理を行うようにすることが望ましい。
一方、RAMクリア(設定変更)がなかった場合(ステップS921;N)は、ゲームが終了したかを判定する(ステップS922)。ゲームが終了していない場合(ステップS922;N)は、天井カウンタの値をコマンド識別子に設定し(ステップS926)、コマンド識別子設定処理を終了する。また、ゲームが終了した場合(ステップS922;Y)は、特別遊技状態の終了であるかを判定する(ステップS923)。
特別遊技状態の終了である場合(ステップS923;Y)は、天井カウンタをリセット(1をセット)し(ステップS925)、天井カウンタの値をコマンド識別子に設定して(ステップS926)、コマンド識別子設定処理を終了する。また、特別遊技状態の終了でない場合(ステップS923;N)は、天井カウンタを+1更新し(ステップS924)、天井カウンタの値をコマンド識別子に設定して(ステップS926)、コマンド識別子設定処理を終了する。
遊技制御装置50は、ゲームの進行等に応じて制御内容を指示するコマンドを演出制御装置70に送信し、演出制御装置70ではこのコマンドに応じた制御を行う。遊技制御装置50では、上述のコマンド識別子設定処理で設定されたコマンド識別子を、コマンドを設定する際に付加するようになっている。原則的にこのコマンド識別子の付加は、遊技制御装置50から演出制御装置70に送信されるコマンドのすべてに付加するようにするが、ゲーム中以外に送信されるコマンド(電源投入コマンド、電源復旧コマンド、客待ちコマンド等)にはコマンド識別子を付加しないようにしても良い。
すなわち、遊技制御装置50が、ゲームの進行を制御するとともに、当該ゲームが進行する毎に進行状態に応じたコマンドを送信することが可能な第1制御手段をなす。また、演出制御装置70が、第1制御手段から送信されたコマンドを受信し、該受信したコマンドに対応する処理を行うことが可能な第2制御手段をなす。また、遊技制御装置50が、ゲームの実行毎に異なる識別子を設定することが可能な識別子設定手段をなすとともに、識別子設定手段が設定した識別子を含ませてコマンドを送信することが可能なコマンド送信手段をなす。
なお、遊技制御装置50で天井カウンタをコマンド識別子として用い、演出制御装置70にコマンドとして送信することで、演出制御装置70では自身のカウンタだけでなくコマンド識別子からも天井に到達したことを察知することができ、天井の到達に基づくAT権利の付与を確実に行うことができるとともに、不正も防止できる。
また、天井の到達の条件を第1実施形態と同じく、特別遊技状態の終了と特定遊技状態の終了の何れか遅い方からのゲームの実行回数が所定回数(例えば1000回)となることとしても良い。この場合は、特定遊技状態の終了である場合にも天井カウンタをリセット(1をセット)するようにする。
また、演出制御装置70でゲーム数をカウントせずに天井カウンタからの情報に基づき天井に到達したことを判定し、AT権利を付与するようにしても良い。このようにすれば、演出制御装置70で前回の特別遊技状態の発生からのゲーム数のカウントをしなくて済むため、制御の負担を軽減することができる。
すなわち、第1制御手段(遊技制御装置50)は、予め定めた特別役の入賞が成立したことに基づき遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生させることが可能な特別遊技発生手段(遊技制御装置50)を備え、識別子設定手段(遊技制御装置50)は、前回の特別遊技状態の発生からのゲーム数を特定可能な値を識別子として設定するよう構成され、特定遊技発生判定手段(演出制御装置70)は、コマンドの識別子によって特定される前回の特別遊技状態の発生からのゲーム数に基づき、特定遊技状態を発生させるか否かを判定可能であるようにしても良い。
また、ここでは天井カウンタをコマンド識別子として用いたが、これに限られるものではなく、少なくとも直近の数ゲームにおいてどのゲームのコマンドであるかを識別できる情報を付加するようにすれば良い。例えば、ゲームの終了毎に更新され、特別遊技状態の終了や特定遊技状態の終了でもリセットされない累積カウンタを設定し、この値をコマンド識別子として用いても良い。この場合には、電源投入毎にリセットしても良いし、電源投入ではリセットせずにRAMクリア(設定変更)時及び周回初期値への到達時にリセットするようにしても良い。また、ゲームの終了毎にランダムな値(M系列乱数等)をコマンド識別子に設定するようにすれば、よりセキュリティを高めることができる。この場合、少なくとも直近の数ゲームで異なる値を設定できれば良い。
〔コマンド異常判定処理〕
また、図27に示す演出制御装置70でのタイマ割込み処理中において図125に示すコマンド異常判定処理を行う。このコマンド異常判定処理では、まず、ゲームの開始時に遊技制御装置50から送信される抽選結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS931)。
抽選結果コマンドを受信した場合(ステップS931;Y)は、当該コマンドに付加されたコマンド識別子を異常判定値として設定し(ステップS932)、判定対象のコマンドを受信したかを判定する(ステップS933)。また、抽選結果コマンドを受信していない場合(ステップS931;N)は、判定対象のコマンドを受信したかを判定する(ステップS933)。
判定対象のコマンドとは、例えば、フリーズ演出コマンド、フリーズ終了コマンド、停止有効コマンド、リール停止コマンド、ゲーム結果コマンド、遊技状態コマンドである。これらの判定対象のコマンドを受信していない場合(ステップS933;N)は、コマンド異常判定処理を終了する。また、判定対象のコマンドを受信した場合(ステップS933;Y)は、異常判定値が設定済みであるかを判定する(ステップS934)。異常判定値が設定済みでない場合(ステップS934;N)は、異常が発生していると判定してコマンド異常フラグをセットし(ステップS937)、コマンド異常判定処理を終了する。
また、異常判定値が設定済みである場合(ステップS934;Y)は、受信コマンドのコマンド識別子と異常判定値が一致するかをチェックする(ステップS935)。そして、受信コマンドのコマンド識別子と異常判定値が一致する場合(ステップS936;Y)は、正常なコマンドの受信としてコマンド異常判定処理を終了する。また、受信コマンドのコマンド識別子と異常判定値が一致しない場合(ステップS936;N)は、異常なコマンドの受信として、コマンド異常フラグをセットし(ステップS937)、コマンド異常判定処理を終了する。
このように、ゲームの開始時に送信される抽選結果コマンドに含まれる識別子を判定値としてゲーム結果コマンドに含まれる識別子を判定することで、その後のコマンドが同一ゲームのものであるか否かの判定が容易となり、コマンド異常の判定精度を向上させることができる。これにより、例えば、遊技制御装置50では複数ゲームを実行しているにもかかわらず、途中で演出制御装置70がコマンドを受信できない状態とすることで、演出制御装置70では一のゲームであると認識させるような不正行為を検出することが容易となる。
すなわち、演出制御装置70が、第2制御手段(演出制御装置70)が認識する一のゲーム中に異なる識別子を含むコマンドを受信するコマンド異常が発生したか否かを判定することが可能なコマンド異常判定手段をなす。
なお、一のゲーム内においてコマンド識別子が一致するかによりコマンドの異常を検出するようにしているが、ゲーム毎に+1更新する天井カウンタのように順列があるコマンド識別子の場合は、前のゲームのコマンド識別子と今ゲームのコマンド識別子の順列が正当なものであるかによりコマンドの異常を検出する機能を備えても良い。
以上のことから、コマンド異常判定手段(演出制御装置70)は、ゲームの開始に基づき受信した内部抽選の結果を示す抽選結果コマンドに含まれる識別子と、変動表示の終了に基づき受信したゲームの結果を示すゲーム結果コマンドに含まれる識別子とが一致するか否かを判定するようにしていることとなる。
〔リール回転停止処理〕
また、図22に示すリール回転停止処理(ステップS11)に替えて、図126に示すリール回転停止処理を行う。このリール回転停止処理では、リール6の停止毎に役が成立する可能性があるかを判定して判定結果を演出制御装置70に送信するようにしている。上述のコマンド識別子の付加に加え、この判定結果を送信することにより、小役の連続成立に基づくAT権利の付与に関して、演出制御装置70が認識するゲーム結果を操作して、通常の遊技者よりも有利にゲームを進めるような不正行為をより確実に防止するようにしている。
このリール回転停止処理では、ステップS91からステップS98の処理を行った後、内部抽選結果とリール停止情報から入賞役の成立可能性を事前判定する(ステップS941)。そして、事前判定結果に対応する事前判定情報をセットし(ステップS942)、リール停止情報及び事前判定情報を含むリール停止コマンドを送信して(ステップS943)、リールが全停止したかを判定する(ステップS108)。
事前判定情報としては、小役に内部当選していないことを示す入賞不可能情報、小役に内部当選しているが現時点では取りこぼしするか未定であることを示す入賞可能情報がある。また、小役に内部当選しておらず、かつリール6の停止態様から外れが確定していること、若しくは小役に内部当選しているがリール6の停止態様から取りこぼし(外れ)が確定していることを示す外れ確定情報、小役に内部当選しており入賞の成立が確定していることを示す入賞確定情報があり、リール6の停止毎に何れかが送信される。このように、リール6が停止する毎に入賞が成立する可能性があるか否かを事前判定することで、不正行為に対するセキュリティを高めることができる。
なお、全てのリール6が停止する前に入賞不可能情報、外れ確定情報又は入賞確定情報を送信した場合は、最終停止時に送信するリール停止コマンドに事前判定情報を含めなくても良い。また、図22と同様に、変則停止時の制御を行うようにしても良い。また、事前判定情報は、小役の内部当選と当該小役の成立可能性を示す情報としたが、連続して入賞が成立することでAT権利が付与される連続対象役(ここではリプレイ入賞とベル入賞)の内部当選と当該連続対象役の成立の可能性を示す情報としても良い。
なお、遊技制御装置50は、上述の事前判定情報を含むリール停止コマンドの他に、全リール6の停止後に行われる入賞判定処理(図24)において入賞の成立の有無を判定し、その結果をゲーム結果コマンドとして演出制御装置70に送信するようになっている。すなわち、遊技制御装置50が、全てのリール6の停止以前に役の入賞が成立する可能性があるか否かを判定して事前判定コマンド(事前判定情報を含むリール停止コマンド)を送信することが可能な事前判定手段をなすとともに、全てのリール6の停止以後に役の入賞が成立したか否かを判定して事後判定コマンド(ゲーム結果コマンド)を送信することが可能な事後判定手段をなす。
以上のことから、事前判定手段(遊技制御装置50)は、遊技者の停止操作によってリール6が停止する毎に内部抽選で当選した役の入賞が成立する可能性があるか否かを判定するようにしていることとなる。したがって、不正行為に対するセキュリティが高まる。
〔連続入賞ストック処理〕
また、本実施形態では、図47に示すストック獲得判定処理において連続入賞ストック処理(ステップS487)を行わず、図27に示すタイマ割込み処理中で図127に示す連続入賞ストック処理を行う。
この連続入賞ストック処理では、まず、コマンド異常フラグがあるかを判定する(ステップS951)。コマンド異常フラグがない場合(ステップS951;N)は、リール6の停止時に送信されるリール停止コマンドを受信したかを判定する(ステップS952)。このリール停止コマンドを受信していない場合(ステップS952;N)は、ゲーム終了時に送信されるゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS957)。また、リール停止コマンドを受信した場合(ステップS952;Y)は、事前判定情報に入賞不可能情報が含まれているかを判定する(ステップS953)。
入賞不可能情報がない場合(ステップS954;N)は、ゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS957)。また、入賞不可能情報がある場合(ステップS954;Y)は、全ての連続カウンタをリセットし(ステップS955)、途中リセット情報を記憶して(ステップS956)、ゲーム結果コマンドを受信したかを判定する(ステップS957)。
連続カウンタには、連続成立によりAT権利が付与される小役のそれぞれに対応して連続成立回数をカウントするカウンタが設定されており、ここではベル入賞の連続成立回数をカウントするものとリプレイ入賞の連続成立回数をカウントするものがある。入賞不可能情報を受信した場合は、何れの小役入賞も成立しないので、全ての連続カウンタをリセットするようにしている。
そして、ゲーム結果コマンドを受信していない場合(ステップS957;N)は、連続入賞ストック処理を終了する。また、ゲーム結果コマンドを受信した場合(ステップS957;Y)は、連続対象役の入賞(ここではリプレイ入賞とベル入賞)が成立したかを判定する(ステップS958)。
連続対象役の入賞が成立していない場合(ステップS958;N)は、全ての連続カウンタをリセットし(ステップS966)、ゲーム結果に基づいて履歴ウィンドウの表示を更新して(ステップS972)、連続入賞ストック処理を終了する。また、連続対象役の入賞が成立した場合(ステップS958;Y)は、途中リセット情報があるかを判定する(ステップS959)。
途中リセット情報がある場合(ステップS959;Y)は、入賞異常報知の実行をセットする(ステップS960)。途中リセット情報は、入賞が成立しないことを示す入賞不可能情報をゲームの途中で受信した場合に設定される情報であり、この情報が設定されているにもかかわらず連続対象役の入賞が成立することは何らかの異常が発生している場合である。このため異常の発生に対応する処理を行う。すなわち、演出制御装置70が、事前判定コマンド(事前判定情報を含むリール停止コマンド)と事後判定コマンド(ゲーム結果コマンド)とが矛盾する異常が発生したか否かを判定することが可能な異常判定手段をなす。
次に、AT権利の獲得抽選が行われない状態であるペナルティ状態中であるかを判定する(ステップS961)。そして、ペナルティ状態中でない場合(ステップS961;N)は、ペナルティ状態を設定し(ステップS962)、異常時のペナルティゲーム数をセットして(ステップS963)、履歴ウィンドウの表示内容をリセットする(ステップS964)。また、すでにペナルティ状態中である場合(ステップS961)は、履歴ウィンドウの表示内容をリセットする(ステップS964)。その後、履歴ウィンドウの近傍に異常(リセット)原因を表示し(ステップS965)、連続入賞ストック処理を終了する。
履歴ウィンドウの表示内容をリセットする処理(ステップS964)により、履歴ウィンドウ250の表示内容が消去され、連続カウント数のリセットがあったことを明確に報知することができる。履歴ウィンドウの近傍に異常(リセット)原因を表示する処理(ステップS965)により原因を報知することができ、遊技者に警告することができるとともに遊技店の店員にも原因を明確に報知できる。
なお、連続対象役の入賞が成立している(ステップS958;Y)が、途中リセット情報があった場合(ステップS959;Y)は、ペナルティとしてAT権利の獲得抽選が行われない状態であるペナルティ状態を設定するようにしているが、この場合には実際に連続対象役の入賞が成立していたとしても連続カウンタを+1更新する処理は行われないので、このことも遊技者に対するペナルティとなっている。このようにゲーム結果を改竄するような不正行為があった場合にペナルティが付与されるので、不正行為を効率的に抑制することができる。すなわち、演出制御装置70が、異常判定手段により異常が発生したと判定されたことに基づき、遊技者にとって不利なペナルティを付与することが可能なペナルティ付与手段をなす。
ただし、入賞の成立に基づく遊技価値の払い出しは、遊技制御装置50が制御するようになっている(例えば図24参照)。すなわち、遊技制御装置50が、ゲームの結果として内部抽選で当選した役の入賞が成立したことに基づき遊技者に遊技価値を付与することが可能な遊技価値付与手段をなしている。よって、演出制御装置70が遊技者にペナルティを課すような状況であっても、入賞が成立した場合には対応する遊技価値の払い出しが行われるようになっており、遊技者が極端に不利になってしまうことがないようにされている。
一方、途中リセット情報がない場合(ステップS959;N)は、入賞が成立した連続対象役に対応する連続カウンタを+1更新し(ステップS967)、他の連続カウンタをリセットする(ステップS968)。すなわち、一方の対象役の入賞が成立した場合には他方の連続成立は継続しないため他方の対象役に対応する連続カウンタはリセットする。
次に、更新後の連続カウンタ値が対応する連続判定値以上かをチェックする(ステップS969)。そして、連続判定値以上でない場合(ステップS970;N)は、ゲーム結果に基づいて履歴ウィンドウの表示を更新し(ステップS972)、連続入賞ストック処理を終了する。また、連続判定値以上である場合(ステップS970;Y)は、AT権利のストック情報を+1更新し、履歴ウィンドウの表示を更新して(ステップS972)、連続入賞ストック処理を終了する。これにより、対象役が所定回数連続して成立することでゲームの進行にかかわる特典の付与としてAT権利が付与されるとともに、その後も継続して成立する毎にAT権利が付与される。
ゲーム結果に基づいて履歴ウィンドウの表示を更新する処理(ステップS972)では、例えば、今回のゲーム結果を履歴ウィンドウ250に追加して表示する処理や、AT権利を獲得した場合に履歴ウィンドウ250を拡大表示する処理を行う。なお、演出制御装置70においてはAT権利の獲得を報知する演出の設定も行われ、これにより画像表示装置3に演出画像が表示される。
すなわち、演出制御装置70が、事後判定コマンド(ゲーム結果コマンド)に基づき、予め定めた特定役(連続対象役)の入賞が連続して成立したことを示す連続カウント数を更新することが可能な連続カウント手段をなす。また、演出制御装置70が、連続カウント手段が更新した連続カウント数に基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かを判定することが可能な特定遊技発生判定手段をなす。
一方、コマンド異常フラグがある場合(ステップS951;Y)は、全ての連続カウンタをリセットし(ステップS973)、コマンド異常報知の実行をセットして(ステップS974、AT権利の獲得抽選が行われない状態であるペナルティ状態中であるかを判定する(ステップS975)。
そして、ペナルティ状態中でない場合(ステップS975;N)は、ペナルティ状態を設定し(ステップS976)、異常時のペナルティゲーム数をセットして(ステップS977)、履歴ウィンドウの表示内容をリセットする(ステップS978)。また、すでにペナルティ状態中である場合(ステップS975)は、履歴ウィンドウの表示内容をリセットする(ステップS978)。履歴ウィンドウの表示内容をリセットする処理(ステップS978)により、履歴ウィンドウ250の表示内容が消去され、連続カウント数のリセットがあったことを明確に報知することができる。
その後、履歴ウィンドウの近傍に異常(リセット)原因を表示し(ステップS979)、連続入賞ストック処理を終了する。すなわち、演出制御装置70が、コマンド異常判定手段によってコマンド異常が発生したと判定されたことに基づき異常報知を実行することが可能な異常報知実行手段をなす。このように、コマンド異常により連続カウント数をリセットすることで、演出制御装置70が認識するゲーム結果を操作して連続カウント数を増加させるような不正行為の発生を効果的に抑制することが可能となる。コマンド異常フラグはステップS951〜S979の処理を行った後にリセットされるが、所定ゲームに亘りセットした状態を維持するようにしても良い。
なお、コマンド異常フラグがある場合(ステップS951;Y)は、ペナルティとしてAT権利の獲得抽選が行われない状態であるペナルティ状態を設定するようにしているが、この場合には実際に連続対象役の入賞が成立していたとしても連続カウンタを+1更新する処理は行われないので、このことも遊技者に対するペナルティとなっている。このように異常が発生したゲームで連続カウント数が更新されないというペナルティが付与されるので、不正行為をしようとする意欲を減退させることができる。すなわち、演出制御装置70が、コマンド異常判定手段により異常が発生したと判定されたことに基づき、遊技者にとって不利なペナルティを付与することが可能なペナルティ付与手段をなす。
ただし、入賞の成立に基づく遊技価値の払い出しは、遊技制御装置50が制御するようになっている(例えば図24参照)。すなわち、遊技制御装置50が、ゲームの結果として内部抽選で当選した役の入賞が成立したことに基づき遊技者に遊技価値を付与することが可能な遊技価値付与手段をなしている。よって、演出制御装置70が遊技者にペナルティを課すような状況であっても、入賞が成立した場合には対応する遊技価値の払い出しが行われるようになっており、遊技者が極端に不利になってしまうことがないようにされている。
なお、ここではコマンド識別子によるコマンドの異常の検出と、事前判定情報に基づく入賞の異常の検出との両方により異常を検出しているが、何れか一方のみにより異常を検出するようにしても良い。また、入賞不可能情報に基づき連続カウンタを途中でリセットしたゲームであっても、ペナルティ中でなければ異常と判定せずに連続対象役の入賞が成立した場合に連続カウンタを+1更新するようにしても良い。また、連続対象役以外の小役であっても事前判定情報と異なるゲーム結果となった場合には入賞異常報知を行うようにしても良い。
また、通常遊技状態中と特定遊技状態中とで連続対象役が異なるまたは連続条件が異なる場合には、遊技状態に応じて連続カウンタを使い分けたり、連続判定値を変更したりする。また、連続対象役の連続した入賞の成立の回数が連続判定値以上となった場合に、AT権利のストック(セット数)を上乗せしているが、特定遊技状態中ならばART状態で実行可能なゲーム数を上乗せするようにしても良い。また、この場合には連続判定値に到達した以降は、連続判定値に到達したときよりも多いゲーム数を上乗せしたり、入賞の成立が連続する毎に上乗せするゲーム数を増加させるようにしたりしても良い。
また、コマンド異常や入賞異常に基づき遊技者に課すペナルティは、遊技者にとって不利なものであれば良く、上述したように所定ゲーム数に亘り連続カウント数の更新を行わないこと等の特定遊技状態の発生に対するペナルティや、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報を報知する状態への移行権利の獲得抽選を所定ゲーム数に亘り行わないようにするペナルティに限られず、何でも良い。また、変則停止操作が行われた場合に、その時点で入賞が成立する可能性が残っているか否かに拘らず連続カウント数をリセットするようにしても良い。
以上のことから、遊技者による開始操作に基づき役に当選か否かを決定する内部抽選を行うとともに複数のリール6の変動表示を伴うゲームを実行し、遊技者による停止操作に基づき複数のリール6の変動表示を停止させた結果として、内部抽選で当選した役に対応する図柄組合せ態様が導出されると当該役の入賞が成立するスロットマシンにおいて、ゲームの進行を制御するとともに、当該ゲームが進行する毎に進行状態に応じたコマンドを送信することが可能な第1制御手段(遊技制御装置50)と、第1制御手段から送信されたコマンドを受信し、該受信したコマンドに対応する処理を行うことが可能な第2制御手段(演出制御装置70)と、を備え、第1制御手段は、全てのリール6の停止以前に役の入賞が成立する可能性があるか否かを判定して事前判定コマンドを送信することが可能な事前判定手段(遊技制御装置50)と、全てのリール6の停止以後に役の入賞が成立したか否かを判定して事後判定コマンドを送信することが可能な事後判定手段(遊技制御装置50)と、を備え、第2制御手段は、事後判定コマンドに基づき、予め定めた特定役(連続対象役)の入賞が連続して成立したことを示す連続カウント数を更新することが可能な連続カウント手段(演出制御装置70)と、連続カウント手段が更新した連続カウント数に基づき、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かを判定することが可能な特定遊技発生判定手段(演出制御装置70)と、を備え、連続カウント手段は、事前判定コマンドによって役の入賞が成立する可能性が否定されたことに基づき、連続カウント数をリセットするようにしていることとなる。したがって、第2制御手段(演出制御装置)が認識するゲーム結果を操作して連続カウント数を増加させるような不正行為の発生を抑制することが可能となる。
ここで、役の入賞が成立する可能性とは、入賞を判定する有効ライン上に当選した役に対応する図柄組合せ態様が形成され得る状態である。また、例えば、左リール6aでチェリーが導出されることのみで成立する役のように、複数のリール6のうち特定のリールで導出された図柄のみで成立する役に当選している場合において、全リール6の停止前に既に役の成立が確定している状態も含む。なお、第1制御手段及び第2制御手段は、単体の制御装置(制御基板)により構成しても良いし、複数の制御装置(制御基板)により構成しても良い。
また、ゲームの進行状態に応じた演出画像を表示装置(画像表示装置3)に表示することが可能な演出画像表示手段(演出制御装置70)と、演出画像の表示期間中にゲーム毎の結果を把握可能とする履歴ウィンドウ250を表示装置に表示することが可能な履歴ウィンドウ表示手段(演出制御装置70)と、を備え、履歴ウィンドウ表示手段は、少なくとも特定役(連続対象役)の入賞が連続して成立した場合に、履歴ウィンドウ250を拡大表示するようにしていることとなる。したがって、特定役の連続した入賞の成立を効果的に報知することが可能となり、特定遊技状態の発生への期待感を高めることができる。
また、履歴ウィンドウ表示手段(演出制御装置70)は、ゲームの開始に基づき拡大表示した履歴ウィンドウ250を元の大きさに復帰させるようにしていることとなる。したがって、履歴ウィンドウによって演出画像の視認が阻害されることを抑制することができる。
また、第2制御手段(演出制御装置70)は、事前判定コマンドと事後判定コマンドとが矛盾する異常が発生したか否かを判定することが可能な異常判定手段(演出制御装置70)と、異常判定手段により異常が発生したと判定されたことに基づき、遊技者にとって不利なペナルティを付与することが可能なペナルティ付与手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。したがって、ゲーム結果を改竄するような不正行為があった場合にペナルティが付与されるので、不正行為を効率的に抑制することができる。
また、ペナルティ付与手段(演出制御装置70)は、ペナルティとして異常が発生したゲームで特定役(連続対象役)の入賞が成立していたとしても連続カウント数を更新させないようにしていることとなる。したがって、異常が発生したゲームで連続カウント数が更新されないので、不正行為をしようとする意欲を減退させることができる。
また、ゲームは、遊技者による遊技価値の賭け操作後に実行可能となり、ゲームの結果として内部抽選で当選した役の入賞が成立したことに基づき遊技者に遊技価値を付与することが可能な遊技価値付与手段(遊技制御装置50)を備え、遊技価値付与手段は、ペナルティ付与手段(演出制御装置70)によりペナルティが付与されたゲームであっても内部抽選で当選した役の入賞が成立した場合には遊技価値を付与するようにしていることとなる。したがって、ペナルティが付与されたとしても遊技価値の付与は行われるので、遊技者が極端に不利になってしまうことがない。
また、遊技者による開始操作に基づき役に当選か否かを決定する内部抽選を行うとともに複数のリール6の変動表示を伴うゲームを実行し、遊技者による停止操作に基づき複数のリール6の変動表示を停止させた結果として、内部抽選で当選した役に対応する図柄組合せ態様が導出されると当該役の入賞が成立するスロットマシンにおいて、ゲームの進行を制御するとともに、当該ゲームが進行する毎に進行状態に応じたコマンドを送信することが可能な第1制御手段(遊技制御装置50)と、第1制御手段から送信されたコマンドを受信し、該受信したコマンドに対応する処理を行うことが可能な第2制御手段(演出制御装置70)と、を備え、第1制御手段は、ゲームの実行毎に異なる識別子を設定することが可能な識別子設定手段(遊技制御装置50)と、識別子設定手段が設定した識別子を含ませてコマンドを送信することが可能なコマンド送信手段(遊技制御装置50)と、を備え、コマンド送信手段は、一のゲーム中に送信するコマンドには同一の識別子を含ませて送信するよう構成され、第2制御手段は、当該第2制御手段が認識する一のゲーム中に異なる識別子を含むコマンドを受信するコマンド異常が発生したか否かを判定することが可能なコマンド異常判定手段(演出制御装置70)と、コマンド異常判定手段によってコマンド異常が発生したと判定されたことに基づき異常報知を実行することが可能な異常報知実行手段(演出制御装置70)と、を備えていることとなる。したがって、コマンド異常を判定することにより、第2制御手段(演出制御装置)が認識するゲーム結果を操作するような不正行為の発生を抑制することが可能となる。
ここで、識別子を含ませてとは、単に識別子を付加することの他、識別子を用いて演算を行うことも含み、どのゲームのコマンドであるかを識別できるようにするものであればどのような形式であっても良い。また、当該第2制御手段が認識する一のゲームには、第1制御手段が実行した一のゲームとは異なる場合も含まれる。なお、第1制御手段及び第2制御手段は、単体の制御装置(制御基板)により構成しても良いし、複数の制御装置(制御基板)により構成しても良い。
また、第2制御手段(演出制御装置70)は、変動表示の終了に基づき受信したゲーム結果コマンドに基づき、予め定めた特定役(連続対象役)の入賞が連続して成立したことを示す連続カウント数を更新することが可能な連続カウント手段(演出制御装置70)と、遊技者にとって有利な特定遊技状態を発生させるか否かを判定することが可能な特定遊技発生判定手段(演出制御装置70)と、を備え、特定遊技発生判定手段は、連続カウント手段が更新した連続カウント数に基づき、特定遊技状態を発生させるか否かを判定することが可能であり、連続カウント手段は、コマンド異常判定手段(演出制御装置70)によってコマンド異常が発生したと判定されたことに基づき、連続カウント数をリセットするようにしていることとなる。したがって、コマンド異常により連続カウント数をリセットすることにより、第2制御手段が認識するゲーム結果を操作して連続カウント数を増加させるような不正行為の発生を効果的に抑制することが可能となる。
また、第2制御手段(演出制御装置70)は、ゲーム毎の結果を把握可能とする履歴ウィンドウ250を表示装置(画像表示装置3)に表示させることが可能な履歴ウィンドウ表示手段(演出制御装置70)を備え、履歴ウィンドウ表示手段は、連続カウント手段(演出制御装置70)によって連続カウント数がリセットされたことに基づき、履歴ウィンドウ250の内容を消去するようにしていることとなる。したがって、連続カウント数のリセットを明確に報知することができる。
また、第2制御手段(演出制御装置70)は、コマンド異常判定手段(演出制御装置70)により異常が発生したと判定されたことに基づき、遊技者にとって不利なペナルティを付与することが可能なペナルティ付与手段(演出制御装置70)を備え、ペナルティ付与手段は、ペナルティとして異常が発生したゲームで特定役(連続対象役)の入賞が成立していたとしても連続カウント数を更新させないようにしていることとなる。したがって、異常が発生したゲームで連続カウント数が更新されないというペナルティが付与されるので、不正行為をしようとする意欲を減退させることができる。
図128には、演出制御装置70におけるコマンド受信の例を示した。図128(a)は正常なコマンドの受信の流れであって、ここではRAMクリア(設定変更)から1ゲーム目のゲームで外れに当選した場合の例を示した。
遊技者がスタートレバー21を操作してゲームを開始すると内部抽選が行われ、抽選結果が「外れ」である情報を含む抽選結果コマンド(C1)が演出制御装置70に送信される。ここではRAMクリア(設定変更)から1ゲーム目であるので、コマンド識別子として「00001」が付加されている。
次に、停止操作が有効になると停止有効コマンド(C2)が演出制御装置70に送信される。このコマンドにもコマンド識別子として「00001」が付加されており、演出制御装置70では、抽選結果コマンド(C1)と同じコマンド識別子を有することから正常なコマンドとして判定する。
その後、第1停止操作、第2停止操作が行われると、それぞれリール停止コマンド1(C3)、リール停止コマンド2(C4)が演出制御装置70に送信される。これらのコマンドにもコマンド識別子として「00001」が付加されており、演出制御装置70では、抽選結果コマンドC1と同じコマンド識別子を有することから正常なコマンドとして判定する。また、内部抽選の結果が外れであったため、リール停止コマンド1(C3)及びリール停止コマンド2(C4)には入賞不可能情報が含まれる。
そして、第3停止操作が行われるとリール停止コマンド3(C5)が演出制御装置70に送信される。このコマンドにもコマンド識別子として「00001」が付加されており、演出制御装置70では、抽選結果コマンドC1と同じコマンド識別子を有することから正常なコマンドとして判定する。また、リールの停止態様が外れの停止態様であるので、リール停止コマンド3(C5)には外れ確定情報が含まれる。
その後、ゲーム結果コマンド(C6)が演出制御装置70に送信される。このコマンドにもコマンド識別子として「00001」が付加されており、演出制御装置70では、抽選結果コマンド(C1)と同じコマンド識別子を有することから正常なコマンドとして判定する。なお、ここでは特別遊技状態の終了でも特定遊技状態の終了でもないため、次ゲームではコマンド識別子として「00002」が付加されることとなる。
図128(b)には異常なコマンドの流れの例を示した。ここでは、ベル入賞が2ゲーム連続して成立しており、次のゲームでリプレイ入賞に当選している。そして遊技者が、リプレイ入賞の成立を演出制御装置70が認識できないようにするために、リプレイ入賞が成立する前に演出制御装置70の電源を遮断している。その後、次ゲームでベル入賞が成立する前に演出制御装置70の電源を投入して、連続して入賞が成立しているかのように演出制御装置70に認識させ、不正にAT権利を獲得しようとする不正行為を行った例を示している。
遊技者がスタートレバー21を操作してゲームを開始すると内部抽選が行われ、抽選結果が「リプレイ入賞」である情報を含む抽選結果コマンド(C11)が演出制御装置70に送信される。ここではコマンド識別子として「00005」が付加されている。
次に、停止操作が有効になり、コマンド識別子として「00005」が付加された停止有効コマンド(C12)が演出制御装置70に送信される。その後、第1及び第2停止操作が行われると、コマンド識別子として「00005」が付加されたリール停止コマンド1(C13)及びリール停止コマンド2(C14)が演出制御装置70に送信される。ここではリプレイ入賞が成立可能な停止態様でリール6が停止しており、リール停止コマンドには入賞可能情報が含まれる。ここまでは各コマンドは抽選結果コマンド(C11)と同じコマンド識別子を有することから正常なコマンドとして判定される。
ここでリール6の停止態様から遊技者がリプレイ入賞となることを認識し、意図的に演出制御装置70の電源を遮断した状態とし、第3停止操作を行ってゲームを終了させている。さらに、次のゲームを開始して第2停止操作を行った時点でリール6の停止態様から遊技者がベル入賞となることを認識し、演出制御装置70の電源を復帰させている。この停電の期間では、演出制御装置70は遊技制御装置50からのコマンドを受信できず、リプレイ入賞の成立については認識していない状態となっている。
そして第3停止操作を行うと、遊技制御装置50からリール停止コマンド3(C15)が送信される。遊技制御装置50では前ゲームの終了に伴い識別子を更新しており、このリール停止コマンドのコマンド識別子としては「00006」が付加されている。この識別子は、演出制御装置70が把握している抽選結果コマンド(C11)のコマンド識別子である「00005」とは異なるため、演出制御装置70はコマンド異常が発生したと判定し、異常発生時の処理を行う。その後、ベル入賞の成立の情報を含むゲーム結果コマンド(C16)が送信される。
なお、事前判定情報に成立する可能性のある役又は成立した役の情報を含ませるようにすれば、リール停止コマンド3(C15)での入賞確定情報に含まれる役の情報と、リール停止コマンド1(C13)、リール停止コマンド2(C14)での入賞可能情報に含まれる役の情報が異なることに基づき異常を検出することも可能となる。
図128(c)にも異常なコマンドの流れの例を示した。ここでは、ベル入賞が2ゲーム連続して成立しており、次のゲームで押し順ベル入賞に当選している。押し順を正解できずに実際には入賞が成立しなかったが、演出制御装置70に送信されるコマンドを操作して入賞が成立したかのように認識させる不正行為が行われた例を示している。なお、ここでは通常遊技状態であっても変則停止操作に基づくペナルティはないものとし、遊技者は押し順ベルを狙うことができるものとする。
遊技者がスタートレバー21を操作してゲームを開始すると内部抽選が行われ、抽選結果が「押し順ベル入賞」である情報を含む抽選結果コマンド(C21)が演出制御装置70に送信される。ここではコマンド識別子として「00005」が付加されている。
次に、停止操作が有効になり、コマンド識別子として「00005」が付加された停止有効コマンド(C22)が演出制御装置70に送信される。その後、第1停止操作が行われると、コマンド識別子として「00005」が付加されたリール停止コマンド1(C23)が演出制御装置70に送信される。この段階では内部抽選結果の押し順に一致してリール6はベル入賞が成立可能な停止態様で停止しており、リール停止コマンド1(C23)には入賞可能情報が含まれている。
そして第2停止操作が行われると、コマンド識別子として「00005」が付加されたリール停止コマンド2(C24)が演出制御装置70に送信される。この段階では内部抽選結果の押し順と合致せず、リール6はベル入賞が成立不可能な停止態様で停止しており、リール停止コマンド2(C24)には入賞不可能情報が含まれている。
ここで、遊技者が演出制御装置70に送信されるコマンドを操作して入賞が成立したかのように認識させる不正行為が行われ、第3停止操作に基づくリール停止コマンド3(C25)では、リール6がベル入賞成立しない停止態様であるにもかかわらず入賞確定情報が含まれ、押し順ベル入賞の成立の情報を含むゲーム結果コマンド(C26)が送信されている。
演出制御装置70では、入賞不可能情報を含むリール停止コマンド2(C24)を受信した時点で連続カウンタをリセットするとともに途中リセット情報を記憶しており、その後に押し順ベル入賞の成立の情報を含むゲーム結果コマンド(C26)を受信することで異常が発生したと判定し、異常発生時の処理を行う。
図129、図130には、図128(b)に示したコマンド異常が発生した場合の表示例を示した。図129(a)に示すように、ここではベル入賞が2ゲーム連続して成立しており、画像表示装置3の履歴ウィンドウ250ではベル入賞を示すアイコンの背景が変更されるとともに、「リーチ!」の文字が表示されている。そして、遊技者がスタートレバー21を操作してゲームを開始すると、ベル入賞が成立する可能性があることを示唆する当選予告演出1が表示される。
内部抽選の結果はリプレイ入賞の当選であり、演出制御装置70には、コマンド識別子として「00005」が付加され、抽選結果が「リプレイ入賞」である情報を含む抽選結果コマンド(C11)が送信される。なお、図中においてコマンドの右隣に示す「○」の表示は、演出制御装置70が正常にコマンドを受信したことを示している。
図129(b)に示すように遊技者が第1停止操作を行うと、コマンド識別子として「00005」が付加されたリール停止コマンド1(C12)が送信される。ここでのリール6の停止態様はリプレイ入賞が成立可能な停止態様であり、リール停止コマンド1(C12)には入賞可能情報が含まれる。また、画像表示装置3では当選予告演出の段階が進行して当選予告演出1−1となる。
図129(c)に示すように遊技者が第2停止操作を行うと、コマンド識別子として「00005」が付加されたリール停止コマンド2(C14)が送信される。ここでのリール6の停止態様はリプレイ入賞が成立可能な停止態様であり、リール停止コマンド2(C14)には入賞可能情報が含まれる。また、画像表示装置3では当選予告演出の段階が進行して当選予告演出1−2となる。
ここでリール6の停止態様から遊技者がリプレイ入賞となることを認識し、意図的に演出制御装置70の電源を遮断した状態としている。図129(d)に示すように、この状態で第3停止操作を行ってもリール6の動作等の遊技の制御は遊技制御装置50で行っているためリプレイ入賞は成立する。しかし、演出制御装置70はリール停止コマンド3(C10a)やゲーム結果コマンド(C10b)を受信できないことからリプレイ入賞の成立を認識できない。また、画像表示装置3の制御は演出制御装置70が行っているため、画像表示装置3の表示は消えた状態となる。なお、図中においてコマンドの右隣に示す「×」の表示は、演出制御装置70が正常にコマンドを受信できなかったことを示している。
その後、図130(a)に示すように、演出制御装置70の電源を遮断した状態で遊技者は次のゲームを開始する。このとき遊技制御装置50はコマンド識別子を更新して「00006」としており、抽選結果コマンド(C10c)にはこのコマンド識別子が付加される。このコマンドも演出制御装置70は受信できないことから、次のゲームが開始されたことを認識できない。
また、図130(b)、(c)に示すように第1、第2停止操作を行い、リール6を停止させるとリール停止コマンド1(C10d)、リール停止コマンド(C10e)が送信されるが、このコマンドも演出制御装置70では受信できない。そしてこの段階で遊技者がリール6の停止態様からベル入賞となることを認識し、演出制御装置70の電源を復帰させている。
その後、図130(d)に示すように第3停止操作を行ってベル入賞を成立させており、このとき演出制御装置70に送信されるリール停止コマンド3(C15)やゲーム結果コマンド(C16)は演出制御装置70で受信される。しかし、これらのコマンドのコマンド識別子は、演出制御装置70が把握しているコマンド識別子である「00005」とは異なる。
よって、演出制御装置70はコマンド異常が発生したと判定し、異常発生時の処理として、連続カウンタをリセットするとともにペナルティ状態を設定する。さらに、異常判定の原因の報知としてコマンド異常が発生した旨を画像表示装置3に表示するとともに、連続カウンタがリセットされたことを示すために履歴ウィンドウ250の情報を消去する。また、「コマンド異常です」の音声を出力して異常が発生したことを報知するようにしている。
なお、ゲームの実行にメダルを消費しているので、ベル入賞の成立に係る遊技価値(メダル)の払い出し(付与)は行う。また、払い出しは行われる旨の報知を行うようにしても良い。
図131には、図128(c)に示した入賞異常が発生した場合の表示例を示した。図131(a)に示すように、ここではベル入賞が2ゲーム連続して成立しており、画像表示装置3の履歴ウィンドウ250ではベル入賞を示すアイコンの背景が変更されるとともに、「リーチ!」の文字が表示されている。そして、遊技者がスタートレバー21を操作してゲームを開始すると、ベル入賞が成立する可能性があることを示唆する当選予告演出1が表示される。
内部抽選の結果は押し順ベル入賞の当選であり、演出制御装置70には、コマンド識別子として「00005」が付加され、抽選結果が「押し順ベル入賞」である情報を含む抽選結果コマンド(C21)が送信される。
図131(b)に示すように遊技者が第1停止操作を行うと、コマンド識別子として「00005」が付加されたリール停止コマンド1(C23)が送信される。この段階では内部抽選結果の押し順に一致してリール6はベル入賞が成立可能な停止態様で停止しており、リール停止コマンド1(C23)には入賞可能情報が含まれる。また、画像表示装置3では当選予告演出の段階が進行して当選予告演出1−1となる。
図131(c)に示すように遊技者が第2停止操作を行うと、コマンド識別子として「00005」が付加されたリール停止コマンド2(C24)が送信される。この段階では内部抽選結果の押し順と合致せず、リール6はベル入賞が成立不可能な停止態様で停止しており、リール停止コマンド2(C24)には入賞不可能情報が含まれている。また、画像表示装置3では当選予告演出の段階が進行して当選予告演出1−2となる。
ここで、遊技者が演出制御装置70に送信されるコマンドを操作して入賞が成立したかのように認識させる不正行為が行われ、図130(d)に示すように第3停止操作に基づくリール停止コマンド3(C25)では、リール6がベル入賞の成立しない停止態様であるにもかかわらず入賞確定情報が含まれている。さらに、図130(e)に示すように、押し順ベル入賞が成立していないにもかかわらず押し順ベル入賞の成立の情報を含むゲーム結果コマンド(C25)が送信されている。
演出制御装置70では、入賞不可能情報を含むリール停止コマンド2(C24)を受信した時点で連続カウンタをリセットするとともに途中リセット情報を記憶しており、その後に押し順ベル入賞の成立の情報を含むゲーム結果コマンド(C26)を受信することで異常が発生したと判定し、異常発生時の処理を行う。
ここでの異常発生時の処理としては、ペナルティ状態を設定し、異常判定の原因の報知として入賞異常が発生した旨を画像表示装置3に表示するとともに、連続カウンタがリセットされていることを示すために履歴ウィンドウ250の情報を消去する。また、「入賞異常です」の音声を出力して異常が発生したことを報知するようにしている。
なお、演出制御装置70に対してベル入賞の成立の情報を含むコマンドを送信するようにしたとしても、遊技制御装置50が把握するゲーム結果では実際にはベル入賞が成立していないので、メダルの払い出しは行われない。
なお、第2制御手段が認識する一のゲーム中に異なる識別子を含むコマンドを受信するコマンド異常が発生したか否かを判定することが可能なコマンド異常判定手段について、第1制御手段を遊技制御装置50とし、第2制御手段を演出制御装置70として説明したが、これに限られるものではない。すなわち、コマンドを送信する第1制御手段と、第1制御手段から送信されたコマンドに対応する処理を行うことが可能な第2制御手段との関係において、第1制御手段がコマンドに識別子を付加するものであれば良く、コマンドを送受信する制御装置であればどのような制御装置でも適用可能である。また、スロットマシンに限られず、パチンコ遊技機でも適用可能である。
つまり、コマンドを送信することが可能な第1制御手段と、第1制御手段から送信されたコマンドを受信し、該受信したコマンドに対応する処理を行うことが可能な第2制御手段と、を備え、第1制御手段は、ゲームの実行毎に異なる識別子を設定することが可能な識別子設定手段と、識別子設定手段が設定した識別子を含ませて前記コマンドを送信することが可能なコマンド送信手段と、を備え、第2制御手段は、当該第2制御手段が認識する一のゲーム中に異なる識別子を含むコマンドを受信するコマンド異常が発生したか否かを判定することが可能なコマンド異常判定手段を備えていれば良い。
また、コマンドに識別子を含ませてどのゲームのコマンドかを認識できるようにするものであればどのような形式であっても良く、単に識別子を付加することの他、識別子を用いて演算を行うことも含まれる。
以上のようなスロットマシン1は、遊技者による開始操作に基づき役の内部抽選を行って複数のリール6の変動表示を伴うゲームを実行し、遊技者の停止操作に基づき内部抽選の結果に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数のリール6の停止制御を行うスロットマシンであって、内部抽選の結果として予め定めた特定条件が成立したか否かを判定することが可能な特定条件成立判定手段(遊技制御装置50)と、特定条件が成立したと判定されたことに基づき、当該特定条件の成立ゲームよりも後のゲームでフリーズ状態を発生させることが可能な待機フリーズ手段(遊技制御装置50)と、待機フリーズ手段によるフリーズ状態の発生中に、当該フリーズ状態の発生要因を把握可能とする特別演出を実行することが可能な特別演出実行手段(遊技制御装置50、演出制御装置70)と、を備えている。したがって、待機フリーズ機能を作動させた要因が把握可能となり、遊技の興趣が向上する。
ここで、フリーズ状態とは、遊技価値(メダル)の賭け操作(賭数の設定機能)やリールの停止操作(リールの停止機能)を所定期間に亘って無効とする状態である。なお、所定の操作(賭け操作や停止操作)に基づき遊技価値(メダル)の賭け操作やリールの停止操作を無効とする所定期間を途中で終了できるようにしても良い。ただし、この場合の操作(賭け操作や停止操作)によって該操作に対応する処理(賭数の設定処理やリールの停止処理)が実行されることがないようにすると良い。
また、特別演出実行手段(遊技制御装置50、演出制御装置70)は、特別演出として特定条件を成立させたゲームの内部抽選の結果を特定可能な報知を行うようにしている。したがって、待機フリーズ機能を作動させたゲームの内部抽選の結果を把握可能となり、遊技者が達成感や満足感を得られる。
また、特別演出実行手段(遊技制御装置50、演出制御装置70)は、フリーズ状態の発生中にリール6を複数の変動表示態様の何れかで変動表示させることが可能であり、特別演出として特定条件を成立させたゲームの内部抽選の結果に対応付けられた変動表示態様でリール6を変動表示させるようにしている。したがって、内部抽選の結果の示唆をしながらフリーズ状態中の演出効果を高めることができる。
また、所定の演出動作を行うことが可能なゲーム演出装置120と、ゲーム演出装置120を制御することが可能なゲーム演出制御手段(演出制御装置70)と、を備え、特定条件は、内部抽選で特定役が当選した場合に成立する可能性があり、ゲーム演出制御手段は、内部抽選で特定役が当選又は入賞成立したことに基づきゲーム演出装置120に演出動作を行わせるようにしている。したがって、待機フリーズが発生する可能性がある場合にゲーム演出装置の演出動作が行われるので、待機フリーズが発生することに対する遊技者の期待感を高めることが可能となる。
また、ゲーム演出装置120は、可動演出部材135を第1位置から第2位置に移動することで演出動作を行うことが可能であり、ゲーム演出制御手段(演出制御装置70)は、内部抽選で特定役が当選又は入賞成立したことに基づき可動演出部材135を第2位置に移動させるとともに、フリーズ状態が発生する可能性のある期間は当該可動演出部材135を第1位置に復帰させないように制御するようにしている。したがって、待機フリーズが発生することに対する遊技者の期待感を効果的に高めることが可能となる。
また、特定役は、複数設定されてなり、可動演出部材135は、複数設けられるとともに、それぞれの可動演出部材135が何れかの特定役に対応付けられてなり、ゲーム演出制御手段(演出制御装置70)は、当選又は入賞成立した特定役に対応付けられた可動演出部材135を第2位置に移動させるようにしている。したがって、内部抽選の結果の示唆をすることができ、ゲーム演出装置120による演出効果が高まる。
また、複数のリール6のそれぞれに対応して停止操作を行うための停止操作部(リールストップボタン24)が設けられてなり、予め定めた変則操作順で停止操作が行われたことに基づき、遊技者に不利なペナルティ状態を発生させることが可能なペナルティ状態発生手段(演出制御装置70)を備え、ゲーム演出制御手段(演出制御装置70)は、変則操作順で停止操作が行われた場合には、特定役が当選又は入賞成立したとしてもゲーム演出装置120に演出動作を行わせないようにしている。したがって、ペナルティ状態が発生する可能性がある変則停止操作を行わないように遊技者に意識付けることができる。
ここで、遊技者に不利なペナルティ状態とは、例えば、所定期間に亘りゲームの進行を無効とすることや、遊技者に有利となる停止操作に関するアシスト情報を報知する状態への移行権利の獲得抽選を所定ゲーム数に亘り行わないようにすることなど何でも良い。
なお、本発明のスロットマシンは、スロットマシンとして、前記実施の形態に示されるようなメダルを使用するスロットマシンに限られるものではなく、例えば、遊技球を使用するスロットマシンなどの全てのスロットマシンに適用可能である。また、パチンコ遊技機に適用可能な構成については、パチンコ遊技機に限られずに、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機に適用可能である。また、上述の各実施形態及び各変形例の構成は適宜組み合わせて適用することが可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 スロットマシン
6 リール
24 リールストップボタン(停止操作部)
50 遊技制御装置(特定条件成立判定手段、待機フリーズ手段、特別演出実行手段)
70 演出制御装置(特別演出実行手段、ゲーム演出制御手段、ペナルティ状態発生手段)
120 ゲーム演出装置
135 可動演出部材

Claims (1)

  1. 遊技に応じた演出を行う第1表示装置を備え、開始操作に基づき役の内部抽選を行って複数のリールの変動表示を伴うゲームを実行し、停止操作に基づき前記内部抽選によって決定した役に応じた図柄組合せ態様が導出され得るように複数のリールの停止制御を行うスロットマシンにおいて、
    前記図柄組合せ態様が特別態様となることで遊技者にとって有利な特別遊技状態を発生可能であり、
    前記役には、第1役と、当該第1役と異なる第2役と、前記特別態様に対応する特別役と、前記特別役と重複当選可能であるとともに期待度の高さが所定程度の第3役と、前記特別役と重複当選可能であるとともに前記第3役とは期待度の高さが異なる第4役と、を含み、
    前記第1表示装置とは別に設けられた第2表示装置を備え、
    前記第2表示装置は、
    前記内部抽選によって決定した役を報知可能な報知表示と、
    前記内部抽選によって決定した役に応じた図柄組合せ態様を導出可能な停止操作態様に対応する停止操作態様表示と、を表示可能であり、
    所定状態において前記第1役及び前記第2役に応じた図柄組合せ態様が導出され得る場合には、当該所定状態とは異なる他の状態における、前記第1役に対応する前記報知表示、前記第1役に対応する前記停止操作態様表示、前記第2役に対応する前記報知表示及び前記第2役に対応する前記停止操作態様表示のいずれとも異なる表示態様にて表示を行い、
    前記報知表示として、前記第3役に対応した第1報知表示と、前記第4役に対応した第2報知表示と、を表示可能であり、
    前記第1報知表示及び前記第2報知表示は、
    それぞれに共通な共通表示部と、それぞれで異なる非共通表示部と、で構成され、
    当該非共通表示部の違いによって前記期待度の高さの程度を識別させることが可能であることを特徴とするスロットマシン。
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