JP6314667B2 - 撮像装置、画像補正プログラムおよび画像処理装置 - Google Patents

撮像装置、画像補正プログラムおよび画像処理装置 Download PDF

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Description

本発明は、撮像装置、画像補正プログラムおよび画像処理装置に関する。
蛍光灯などの照明光のもとで撮像装置により画像を撮像すると、電源周波数に応じた照明光の周期的な明るさの変動によって画像データに輝度値のムラが生じ、画像のちらつきとなって現れることがある。このような現象はフリッカと呼ばれる。フリッカを抑制するための技術としては、例えば、特許文献1に記載の技術や特許文献2に記載の技術などが知られている。
特許文献1には、入力画像の1フレーム分のフレーム輝度と、フレーム輝度を時間軸で平滑化して得られる平均輝度との差分を求め、差分値を入力画像の各画素の輝度値に減算または加算することで、面間フリッカを抑制する技術が開示されている。面間フリッカは、グローバルシャッタ方式により撮像を行った場合に生じるフレーム間の輝度値のムラに起因するフリッカである。
また、特許文献2には、第1電源周波数に基づくフリッカを低減させる第1電子シャッタ速度と、第2電源周波数に基づくフリッカを低減させる第2電子シャッタ速度とのいずれかを設定して撮像を行うことで、面内フリッカを抑制する技術が開示されている。面内フリッカは、ローリングシャッタ方式により撮像を行った場合に生じるフレーム内の輝度値のムラに起因するフリッカである。
ところで、近年では、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサが広く普及したことにより、ローリングシャッタ方式で撮像を行う撮像装置が主流になってきている。また、近年では、光通信技術の進展に伴って、光源の点滅により通信を行う通信機が様々なシーンで利用されている。このような通信機の光源は電源周波数とは非同期で点滅するが、通信機の近くで画像の撮像を行うと、光源の点滅の影響を受けて、撮像された画像にフリッカと同様の現象が生じる場合がある。このため、ローリングシャッタ方式で撮像を行う場合に、電源周波数とは非同期で点滅する光源の影響による画像のちらつきを抑制することが求められている。
しかし、特許文献1に記載の技術では、グローバルシャッタ方式により撮像を行った場合の画像のちらつきを抑制することはできるが、ローリングシャッタ方式により撮像を行った場合の画像のちらつきを抑制することはできない。また、特許文献2に記載の技術では、電源周波数に応じた照明光の周期的な明るさの変動に起因する画像のちらつきを抑制することはできるが、電源周波数と非同期で点滅する光源の影響による画像のちらつきを抑制することはできない。
上述した課題を解決するために、本発明は、光学系と、前記光学系により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力する撮像部と、前記撮像部が出力する画像データを補正する補正部と、を備え、前記補正部は、補正対象となる画像データに対して、予め定められた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出し、該差分が第1の閾値以上の前記部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正することを特徴とする。
本発明によれば、ローリングシャッタ方式で撮像を行う場合に、電源周波数とは非同期で点滅する光源の影響による画像のちらつきを抑制することができるという効果を奏する。
図1は、実施形態の車載カメラが搭載されたバスの内部の運転席周辺を模式的に示す図である。 図2は、光源の点滅による影響を説明する図である。 図3は、実施形態の車載カメラのハードウェア構成例を示す図である。 図4は、補正部の詳細を説明する機能ブロック図である。 図5は、補正部による処理手順の一例を示すフローチャートである。 図6は、CMOSイメージセンサの分光感度を示す図である。 図7は、補正部による処理手順の一例を示すフローチャートである。 図8は、補正部の詳細を説明する機能ブロック図である。 図9は、画像データの位置ずれ量を説明する図である。 図10は、補正部の詳細を説明する機能ブロック図である。 図11は、補正範囲を決定する様子を模式的に示す図である。 図12は、実施形態の画像処理装置の概略構成図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の一実施形態に係る撮像装置、画像補正プログラムおよび画像処理装置について詳しく説明する。以下で説明する実施形態は、公共車両優先システム(PTPS)を利用するバスに搭載される車載カメラに本発明を適用した例であるが、適用可能な例はこれに限らない。本発明は、電源周波数とは非同期で点滅する(点滅が周期的でない)光源からの光の影響によって輝度値のムラが生じる画像を補正する技術として広く適用できる。
(第1の実施形態)
まず、本実施形態の車載カメラの配置例について、図1を参照して説明する。図1は、本実施形態の車載カメラ1が搭載されたバスB(車両の一例)の内部の運転席周辺を模式的に示す図である。
本実施形態の車載カメラ1は、例えば図1に示すように、バスBのルーフ部に設置される。この車載カメラ1は、バスBの内部からフロントガラスFG(車両ウィンドウの一例)を介して、車外の様子を動画として撮像する。車載カメラ1は、後述するように撮像素子としてCMOSイメージセンサを用い、ローリングシャッタ方式で画像の撮像を行う。車載カメラ1により撮像された画像は、例えばドライブレコーダに記録される。
また、バスBの内部には、例えばセンターコンソール部などに通信機2が設置されている。この通信機2は、赤外光を出射する光源の点滅により、路上に設置された光ビーコン3と通信する。光ビーコン3は、バスBの内部に設置された通信機2との通信により、バスBが光ビーコン3の近傍を通過していることを認識し、その情報を交通管制センタに通知する。交通管制センタでは、光ビーコン3からの通知に基づいてバスBの動向を把握し、バスBが近づいている交差点の信号を赤から青に切り替えたり、青の時間を延長したりすることで、公共車両であるバスBが交差点を優先的に通過できるように制御する。このような仕組みは、公共車両優先システムと呼ばれる。
通信機2は、バスBが光ビーコン3の近傍を通過する際に確実に光ビーコン3と通信できるように、所定間隔で定期的に光源を動作させる。それぞれの動作タイミングでの光源の点滅パターンは、通信機2が送信する信号に応じて決まる。このため、光源の点滅は、通信機2の電源周波数とは非同期である。
通信機2の光源が点灯すると、光源からの赤外光はバスBのフロントガラスFGを透過して車外の光ビーコン3により受光されるが、その一部はフロントガラスFGで反射して、車載カメラ1の光学系に入射する。つまり、車載カメラ1は、通信機2の光源からの赤外光が映り込むフロントガラスFGを介して、車外を撮像することになる。通信機2の光源からの赤外光は、人の目では感知できない光であるが、車載カメラ1で撮像すると輝度の増加として現れる。このため、特に夜間に撮像した画像のように全体的に暗い低輝度の画像では、通信機2の光源が点滅することの影響によって輝度値のムラが生じ、画像のちらつきの要因となる。車載カメラ1はローリングシャッタ方式で画像を撮像するため、輝度値のムラは画像のフレーム内で発生し、面内フリッカと同様の現象となる。
図2は、光源の点滅による影響を説明する図である。ローリングシャッタ方式で画像を撮像する場合、ラインごとに露光のタイミングと読み出し時間が異なるため、光源が点灯している間に露光を行ったラインと、光源が消灯している間に露光を行ったラインとで輝度値の差が生じる。そして、このライン間の輝度値の差によって画像上に横縞状の輝度値のムラが生じ、連続するフレームの画像を動画として再生すると画像がちらついて見える。本実施形態の車載カメラ1は、このような通信機2の光源が点滅することの影響による輝度値のムラをなくすように、撮像した画像を補正する機能を持つ。具体的には、光源が点灯している間に露光を行ったラインの輝度値を、光源が消灯している(点灯していない)間に露光を行ったラインの輝度値に近づけるように補正する。以下では、このような機能を持つ車載カメラ1の具体的な構成例について説明する。
図3は、本実施形態の車載カメラ1のハードウェア構成例を示す図である。車載カメラ1は、図1に示すように、光学系10と、センサIC(Integrated Circuit)20と、画像処理IC30と、車載カメラ1全体の動作を制御するCPU(Central Processing Unit)40とを備える。
光学系10は、被写体の光学像(本実施形態では、バスBのフロントガラスFGを透過した車外の光学像)を結像するための光学素子である。図3では、光学系10を単レンズで図示しているが、複数のレンズを組み合わせた構成であってもよい。
センサIC20は、光学系10により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力する撮像部の一例である。センサIC20は、例えば、光学像を光電変換して画像信号を出力する撮像素子21と、撮像素子21が出力する画像信号に対してゲイン調整やA/D(アナログ/デジタル)変換などを行って画像データを出力する信号処理回路22とを含む。撮像素子21としては、上述したようにCMOSイメージセンサが用いられる。
センサIC20は、CPU40による制御のもとで、例えばNTSC方式に対応するフレームレートで撮像を行って画像データを出力する。撮像の方式(撮像素子21の駆動方式)はローリングシャッタ方式である。このセンサIC20が出力する画像データは、画像処理IC30に入力される。
画像処理IC30は、CPU40による制御のもとで、センサIC20から出力された画像データに対して各種の画像処理を行う。特に本実施形態の車載カメラ1では、この画像処理IC30に、上述した画像データの補正を行う機能が設けられている。例えば画像処理IC30には、図3に示すように、入力フレームバッファ31、参照フレームバッファ32、および出力フレームバッファ33の3つのフレームバッファと、補正部50とが設けられている。なお、画像処理IC30には、センサIC20および当該画像処理IC30での処理の基準となるクロックを発振する発振器が設けられ、また、補正部50以外の画像処理を行う各種の処理部などが必要に応じて設けられるが、図3ではこれらの図示を省略している。
入力フレームバッファ31は、センサIC20から出力された画像データをフレーム単位で保持する。参照フレームバッファ32は、補正部50での処理で参照される補正された前フレームの画像データを保持する。出力フレームバッファ33は、補正部50により補正された画像データを保持する。参照フレームバッファ32が保持する画像データは、出力フレームバッファ33が保持する画像データのコピーとなる。なお、入力フレームバッファ31、参照フレームバッファ32、および出力フレームバッファ33は、それぞれフレーム内のラインごとに画像データを更新しながら保持することができ、またアドレス指定によりラインごとに画像データを取り出すことができる。
補正部50は、入力フレームバッファ31が保持する画像データに対して、参照フレームバッファ32を参照しながら、上述した通信機2の光源が点滅することの影響によって生じる輝度値のムラを補正する処理を行う。
この補正部50は、例えば、画像処理IC30に実装したプロセッサが所定の画像補正プログラムを実行することにより実現することができる。この場合、画像処理プログラムの実行環境となる画像処理IC30には、例えば、プロセッサのほか、プロセッサのワークメモリとなるRAM(Random Access Memory)や、画像処理プログラムが格納されたプログラムROM(Read Only Memory)などが実装される。そして、このようなコンピュータシステムとしてのハードウェア環境において、プロセッサがプログラムROMから画像補正プログラムを読み出して実行することにより、RAM上に補正部50の機能が実現される。
補正部50を実現するための画像補正プログラムは、例えば、画像処理IC30に実装されたプログラムROMに予め格納されて提供される。なお、この画像補正プログラムは、車載カメラ1にインストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルで所定の記録媒体に記録されて提供されてもよい。また、この画像補正プログラムをインターネットなどのネットワークに接続された外部装置に格納し、車載カメラ1がネットワーク経由でダウンロードする形式で提供してもよい。
また、補正部50は、例えばASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)などの専用のハードウェアを用いて実現される構成であってもよい。
図4は、補正部50の詳細を説明する機能ブロック図である。補正部50は、図4に示すように、比較部51と輝度補正部52とを備える。
比較部51は、入力フレームバッファ31が保持する画像データ(現フレーム)に対して、予め定めた処理単位である部分領域ごとに、参照フレームバッファ32が保持する画像データ(補正された前フレーム)との輝度値の差分を算出する。
輝度補正部52は、比較部51により算出された差分が予め定めた第1の閾値以上の部分領域の輝度値を、参照フレームバッファ32が保持する画像データ(補正された前フレーム)に近づけるように補正する。なお、第1の閾値は、上述した通信機2の光源の点灯時と消灯時(非点灯時)との輝度の違いを判定可能で、かつ、被写体の変化による輝度の違いを吸収することができる最適な値を実験などにより求めて予め設定しておけばよい。
以下では、1ライン分の画像データを処理単位(部分領域)とする場合を例に挙げて、補正部50の比較部51および輝度補正部52による処理を具体的に説明する。
例えば比較部51は、入力フレームバッファ31から1ライン分の画像データを取り出して、その1ライン分の輝度平均値を算出する。また、比較部51は、入力フレームバッファ31から取り出したラインと同じラインの画像データを参照フレームバッファ32から取り出して、その1ライン分の輝度平均値を算出する。そして、比較部51は、入力フレームバッファ31から取り出したライン(現フレームの画像データの部分領域)の輝度平均値と、参照フレームバッファ32から取り出したライン(補正された前フレームの画像データの部分領域)の輝度平均値との差分を算出する。比較部51は、以上の処理をすべてのラインに対して繰り返す。比較部51により算出された輝度平均値の差分(差分値)は、入力フレームバッファ31から取り出した1ライン分の画像データとともに、輝度補正部52に渡される。
輝度補正部52は、比較部51から1ライン分の画像データおよび差分値を受け取ると、受け取った差分値が第1の閾値以上であるか否かを判定する。そして、輝度補正部52は、差分値が第1の閾値以上となっている場合、当該ラインを構成する各画素の輝度値から例えば差分値を減算することによって、当該ラインの輝度値を補正する。そして、輝度補正部52は、輝度値を補正したラインの画像データを出力フレームバッファ33および参照フレームバッファ32の該当するラインに書き込む。一方、差分値が第1の閾値未満である場合には、輝度補正部52は、当該ラインの画像データをそのまま(輝度値を補正することなく)出力フレームバッファ33および参照フレームバッファ32の該当するラインに書き込む。輝度補正部52は、比較部51から1ライン分の画像データおよび差分値を受け取るたびに、以上の処理を繰り返す。この結果、出力フレームバッファ33には、通信機2の光源が点滅することの影響による輝度値のムラをなくすように補正された画像データが出力用に格納され、また、参照フレームバッファ32には、このように補正された画像データが次のフレームの画像データを補正する際の参照用に格納される。
なお、本実施形態では、1ライン分の画像データを処理単位(部分領域)として比較部51や輝度補正部52の処理を行うものとして説明したが、これに限らない。比較部51や輝度補正部52の処理は、予め定められた処理単位である部分領域ごとに行われればよく、例えば複数ライン分の画像データを部分領域として、複数ライン分の画像データごとに処理を行うようにしてもよい。
また、本実施形態では、前フレームの画像データとの差分を算出する部分領域(本実施形態では1ライン)の輝度値を、その部分領域の輝度平均値としたが、この輝度平均値は必ずしもその部分領域に含まれるすべての画素の輝度平均値でなくてもよい。例えば、離散的にサンプリングされた画素の輝度平均値など、その部分領域の平均的な明るさを表す輝度値であればよい。
また、本実施形態では、前フレームの画像データとの差分が第1の閾値以上である部分領域の輝度値から差分値を減算することで、部分領域の輝度値を前フレームの画像データに近づけるようにしたが、これに限らない。例えば、前フレームの画像データとの差分が第1の閾値以上である部分領域の輝度値から予め定めた固定値を減算することで、部分領域の輝度値を前フレームの画像データに近づけるようにしてもよい。この場合の固定値は、通信機2の光源の点灯時と消灯時(非点灯時)との光量の差に応じた輝度値の増加分に相当する値を実験などによって求めて予め設定しておけばよい。
また、本実施形態では、比較部51が、入力フレームバッファ31が保持する画像データの部分領域ごとに、参照フレームバッファ32が保持する1フレーム前の画像データとの輝度値の差分を算出する構成としたが、これに限らない。つまり、比較部51が比較の対象とする前フレームの画像データは、1フレーム前の画像データに限らず、2フレーム以上前の画像データであってもよい。例えば、参照フレームバッファ32の更新を複数フレーム単位で間欠的に行うようにして、比較部51が2フレーム以上前の前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出することを許容する構成であってもよい。
また、本実施形態では、参照フレームバッファ32が、補正された前フレームの画像データを保持する構成としたが、補正された前フレームの画像データの部分領域(本実施形態では1ライン)ごとの輝度値を、RAMなどに一時的に保持する構成であってもよい。この場合、比較部51は、入力フレームバッファ31から取り出した部分領域に対応する、補正された前フレームの部分領域の輝度値をRAMなどから取り出して、当該部分領域の輝度値の差分を算出すればよい。
また、本実施形態では、センサIC20から出力された画像データを入力フレームバッファ31に保持し、補正部50による処理が終了した画像データを出力フレームバッファ33に保持する構成としたが、これに限らない。つまり、画像データは必ずしもフレーム単位で保持する必要はなく、処理単位である部分領域ごとに一時的に保持できる構成であればよい。
図5は、本実施形態の車載カメラ1が備える補正部50による処理手順の一例を示すフローチャートである。この図5のフローチャートで示す一連の処理は、センサIC20が撮像した画像のフレームごとに繰り返し行われる。なお、フレームの区切りは、例えばセンサIC20から画像処理IC30に供給される垂直同期信号に基づいて判断することができる。
図5のフローチャートで示す処理が開始されると、まず、ライン番号nが初期値=1にセットされる(ステップS101)。そして、比較部51が、入力フレームバッファ31からn番目のラインの画像データを取り出して、このラインの輝度値Ynを算出する(ステップS102)。
次に、比較部51は、参照フレームバッファ32からn番目のラインの画像データを取り出して、このラインの輝度値Yn’を算出する(ステップS103)。そして、比較部51は、ステップS102で算出した輝度値YnとステップS103で算出した輝度値Yn’との差分値(Yn−Yn’)を算出し(ステップS104)、算出した差分値(Yn−Yn’)を、ステップS102で入力フレームバッファ31から取り出したn番目のラインの画像データとともに、輝度補正部52に渡す。
次に、輝度補正部52は、比較部51から受け取った差分値(Yn−Yn’)が第1の閾値Th1以上であるか否かを判定する(ステップS105)。この判定の結果、差分値(Yn−Yn’)が第1の閾値Th1以上であれば(ステップS105:Yes)、輝度補正部52は、入力フレームバッファ31から取り出したn番目のラインの各画素の輝度値から差分値(Yn−Yn’)を減算し(ステップS106)、補正されたn番目のラインの画像データを出力フレームバッファ33および参照フレームバッファ32のn番目のラインに書き込む(ステップS107)。一方、比較部51から受け取った差分値(Yn−Yn’)が第1の閾値Th1未満であれば(ステップS105:No)、輝度補正部52は、入力フレームバッファ31から取り出したn番目のラインについて輝度値の補正は行わずに、そのまま出力フレームバッファ33および参照フレームバッファ32のn番目のラインに書き込む(ステップS107)。
次に、ライン番号nが最大値n_maxであるか否か、すなわち、フレームの最終ラインまで処理が終了したか否かが判定される(ステップS108)。そして、ライン番号nが最大値n_maxでなければ(ステップS108:No)、ライン番号nの値がインクリメント(+1)され(ステップS109)、ステップS102に戻って以降の処理が繰り返される。一方、ライン番号nが最大値n_maxであれば(ステップS108:Yes)、最終ラインまで処理が終了しているため、出力フレームバッファ33が保持する画像データが出力されて(ステップS110)、図5のフローチャートで示す一連の処理が終了する。
以上、具体的な例を挙げて詳細に説明したように、本実施形態の車載カメラ1は、センサIC20が出力する画像データに対して、予め定めた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出し、算出した差分が第1の閾値を超えた部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する補正部50を備える。したがって、この車載カメラ1によれば、電源周波数とは非同期で点滅する通信機2の光源の影響によってローリングシャッタ方式で撮像した画像に現れる面内フリッカと同様の画像のちらつきを有効に抑制することができる。
また、本実施形態の車載カメラ1では、補正部50が、前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値を超えた部分領域の輝度値から差分に相当する値を減算して前フレームの画像データに近づけるようにすることで、補正を精度よく行うことができる。
また、本実施形態の車載カメラ1では、補正部50が、前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値を超えた部分領域の輝度値から予め定めた固定値を減算して前フレームの画像データに近づけるようにすることで、補正を簡便に行うことができる。
なお、通信機2の光源の影響による画像のちらつきは、上述したように、特に夜間に撮像した画像のように、全体的に暗い低輝度の画像において顕著に現れる。そこで、本実施形態の車載カメラ1は、撮像のタイミングが夜間であるか否か、あるいは撮像された画像が低輝度の画像であるか否かを判断し、夜間に撮像された画像、あるいは低輝度の画像に対してのみ補正部50による処理を行うように構成してもよい。この場合、撮像のタイミングが夜間であるか否かは、例えば、バスBに設けられた運行管理システムから取得する時間情報に基づいて判断することができる。また、バスBのヘッドライトなどの灯光器の動作情報を取得し、この灯光器の動作情報に基づいて撮像のタイミングが夜間であるか否かを判断することもできる。また、撮像された画像が低輝度の画像であるか否かは、例えば、入力フレームバッファ31が保持する画像データの全体の輝度平均値などから判断することができる。
本実施形態は、次に示される捉え方が可能である。すなわち、本実施形態の車載カメラ1は、光学系10と、光学系10により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力するセンサIC20と、センサIC20が出力する画像データを補正する補正部50と、を備え、補正部50は、補正対象となる画像データに対して、予め定められた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出し、該差分が第1の閾値以上の部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する。
また、本実施形態の車載カメラ1は、光源の点滅により車外の光ビーコン3と通信する通信機2を備えるバスBに搭載され、センサIC20は、通信機2の光源からの光が映り込むバスBのフロントガラスFGを介して車外の被写体の光学像を撮像する。
また、本実施形態の車載カメラ1が備える補正部50は、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上の部分領域の輝度値から前記差分に相当する値を減算する。あるいは、本実施形態の車載カメラ1が備える補正部50は、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上の部分領域の輝度値から予め定められた固定値を減算する。
また、本実施形態の画像補正プログラムは、光学系10と、光学系10により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力するセンサIC20と、を備える車載カメラ1において実行される画像補正プログラムであって、補正対象となる画像データに対して、予め定められた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出する比較部51の機能と、該差分が第1の閾値以上の部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する輝度補正部52の機能とを車載カメラ1に実現させる。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態について説明する。第2の実施形態は、センサIC20がRGBの3つのチャンネルを持つ画像データを出力することを前提に、補正部50が、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上の部分領域に対して、RGBの各チャンネルで独立に輝度値を補正する例である。以下、第2の実施形態の補正部50を第1の実施形態の補正部50と区別して、補正部50Aと表記する。なお、車載カメラ1の基本的な構成および主要な動作は上述した第1の実施形態と同様であるため、以下では重複する説明を省略し、第1の実施形態との相違点のみを説明する。
図6は、センサIC20の撮像素子21として用いるCMOSイメージセンサの分光感度を示す図である。CMOSイメージセンサは、図6に示すように、通信機2の光源が出力する赤外域の光(赤外光)に対して、RGBのそれぞれのチャンネルで異なる感度を有する。このため、通信機2の光源が点灯することによる輝度値の増加分は、RGBのチャンネルごとに異なった値となる。
本実施形態では、補正部50Aが、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上の部分領域に対して、RGBの各チャンネルで独立に輝度値を補正する。つまり、補正部50Aは、差分値を減算することで部分領域の輝度値を補正する場合は、RGBの各チャンネルのそれぞれについて、補正された前フレームの画像データの輝度値との差分を算出し、算出した差分を各チャンネルの輝度値から減算して補正する。また、固定値を減算することで輝度値を補正する場合は、RGBの各チャンネルのそれぞれに対応する個別の固定値を予め定めておき、対応する固定値を各チャンネルの輝度値から減算して補正する。
以上のように、本実施形態によれば、補正部50Aが、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上の部分領域に対して、RGBの各チャンネルで独立に輝度値を補正する。このため、通信機2の光源が点滅することの影響で生じる画像データの輝度値のムラを、より高精度に補正することができる。
本実施形態は、次に示される捉え方が可能である。すなわち、本実施形態では、センサIC20が出力する画像データは、RGBの3つのチャンネルを持つ画像データであり、補正部50Aは、前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上の部分領域の輝度値を、RGBの各チャンネルで独立に補正する。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態について説明する。第3の実施形態は、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分が大きすぎる部分領域については、通信機2の光源の点滅以外の要因で輝度値が変動していると判断し、補正部50による輝度値の補正を行わない例である。例えば、車載カメラ1を搭載したバスBの移動に伴って、車載カメラ1で撮像される画像内の高輝度被写体の位置が変化すると、フレーム間で同じ位置の部分領域の輝度値を比較したときに、通信機2の光源の影響がなくても輝度値の差分は大きくなる。そして、このような高輝度被写体の位置変化に起因して前フレームとの輝度値の差分が大きくなっている部分領域に対して上述した輝度値の補正を行ってしまうと、画質の悪化を招くことになる。
そこで、本実施形態では、補正部50が、前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上であり、かつ、第1の閾値よりも大きな第2の閾値未満の部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する。以下、第3の実施形態の補正部50を第1の実施形態の補正部50と区別して、補正部50Bと表記する。なお、車載カメラ1の基本的な構成および主要な動作は上述した第1の実施形態と同様であるため、以下では重複する説明を省略し、第1の実施形態との相違点のみを説明する。
図7は、本実施形態の補正部50Bによる処理手順の一例を示すフローチャートである。図7に示すフローチャートにおいて、ステップS201〜ステップS204の処理は、図5に示したフローチャートのステップS101〜ステップS104の処理と同様である。また、ステップS206〜ステップS210の処理は、ステップS106〜ステップS110の処理と同様である。
本実施形態の補正部50B(輝度補正部52)は、ステップS205において、ステップS204で算出された差分値(Yn−Yn’)が第1の閾値Th1以上であり、かつ、第2の閾値Th2未満であるか否かを判定する(ステップS205)。第2の閾値Th2は、高輝度被写体が画像内で移動することによる輝度値の変化を判定するための閾値であり、第1の閾値Th1よりも十分に大きな値が予め設定されている。
そして、本実施形態の補正部50B(輝度補正部52)は、差分値(Yn−Yn’)が第1の閾値Th1以上であり、かつ、第2の閾値Th2未満であれば(ステップS205:Yes)、入力フレームバッファ31から取り出したn番目のラインの各画素の輝度値から差分値(Yn−Yn’)を減算し(ステップS206)、補正されたn番目のラインの画像データを出力フレームバッファ33および参照フレームバッファ32のn番目のラインに書き込む(ステップS207)。一方、ステップS204で算出された差分値(Yn−Yn’)が第1の閾値Th1未満、あるいは第2の閾値Th2以上であれば(ステップS205:No)、入力フレームバッファ31から取り出したn番目のラインについて輝度値の補正は行わずに、そのまま出力フレームバッファ33および参照フレームバッファ32のn番目のラインに書き込む(ステップS207)。
以上のように、本実施形態によれば、補正部50Bが、前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上であり、かつ、第1の閾値よりも大きな第2の閾値未満の部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する。このため、通信機2の光源の点滅以外の要因で変動した部分領域の輝度値を誤って補正してしまう不都合を抑制し、このような誤った補正に起因する画質の劣化を有効に防止することができる。
本実施形態は、次に示される捉え方が可能である。すなわち、本実施形態では、補正部50Bは、前フレームの画像データとの輝度値の差分が第1の閾値以上、かつ、第1の閾値よりも大きな第2の閾値未満の部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する。
(第4の実施形態)
次に、第4の実施形態について説明する。第4の実施形態は、入力フレームバッファ31が保持する画像データおよび参照フレームバッファ32が保持する画像データから高輝度被写体を検出し、検出した高輝度被写体をもとにフレーム間の位置調整を行った上で部分領域の輝度値の差分を算出する例である。以下、第4の実施形態の補正部50を第1の実施形態の補正部50と区別して、補正部50Cと表記する。なお、車載カメラ1の基本的な構成および主要な動作は上述した第1の実施形態と同様であるため、以下では重複する説明を省略し、第1の実施形態との相違点のみを説明する。
図8は、本実施形態の補正部50Cの詳細を説明する機能ブロック図である。本実施形態の補正部50Cには、図8に示すように、検出部35が接続されている。検出部35は、入力フレームバッファ31が保持する画像データおよび参照フレームバッファ32が保持する画像データから高輝度被写体を検出する処理部である。高輝度被写体の検出は、例えば、画像データからエッジを検出し、エッジで囲まれた領域の輝度平均値が基準値を超えている場合に、その領域を高輝度被写体として検出するといった方法で実施することができる。
本実施形態の補正部50Cでは、比較部51が、まず、検出部35により検出された高輝度被写体の位置をもとに、補正対象の画像データと前フレームの画像データとの位置ずれ量を判定する。図9は、入力フレームバッファ31が保持する補正対象の画像データと参照フレームバッファ32が保持する前フレームの画像データとの位置ずれ量を説明する図である。例えば、車載カメラ1を搭載したバスBの移動に伴って、車載カメラ1で撮像される画像内の高輝度被写体Hの位置が変化する。本実施形態では、検出部35が、入力フレームバッファ31が保持する補正対象の画像データと、参照フレームバッファ32が保持する前フレームの画像データとから、それぞれ高輝度被写体Hを検出する。補正部50Cの比較部51は、補正対象の画像データから検出された高輝度被写体Hの位置と、前フレームの画像データから検出された高輝度被写体Hの位置とが垂直方向に何ライン分ずれているかを判定し、これを位置ずれ量dとして保持する。
その後、比較部51は、入力フレームバッファ31から部分領域の画像データを取り出すとともに、参照フレームバッファ32から、位置ずれ量d分だけシフトした位置の部分領域の画像データを取り出す。そして、比較部51は、これらの部分領域の輝度値の差分を算出する。なお、輝度補正部52での処理は第1の実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態によれば、検出部35が、補正対象の画像データと前フレームの画像データとから高輝度被写体を検出する。そして、補正部50Cが、検出された高輝度被写体の位置をもとに補正対象の画像データと前フレームの画像データとの位置ずれ量を判定し、判定した位置ずれ量に応じて比較対象とする部分領域を特定する。したがって、車載カメラ1で撮像される画像内の高輝度被写体Hの位置が変化した場合であっても、このような高輝度被写体Hの位置変化によって変動した部分領域の輝度値を誤って補正してしまう不都合を抑制し、このような誤った補正に起因する画質の劣化を有効に防止することができる。
本実施形態は、次に示される捉え方が可能である。すなわち、本実施形態では、画像データから高輝度被写体を検出する検出部35をさらに備え、補正部50Cは、検出された高輝度被写体の位置をもとに補正対象となる画像データと補正された前フレームの画像データとの位置ずれ量を判定し、該位置ずれ量に応じて、補正対象の画像データの部分領域と輝度値を比較する補正された前フレームの画像データの部分領域を特定する。
(第5の実施形態)
次に、第5の実施形態について説明する。第5の実施形態は、補正対象となる画像データの1フレーム前の補正されていない画像データと、2フレーム前の補正されていない画像データとを用いて、補正対象となる画像データの補正範囲を決定する例である。以下、第5の実施形態の補正部50を第1の実施形態の補正部50と区別して、補正部50Dと表記する。なお、車載カメラ1の基本的な構成および主要な動作は上述した第1の実施形態と同様であるため、以下では重複する説明を省略し、第1の実施形態との相違点のみを説明する。
図10は、本実施形態の補正部50Dの詳細を説明する機能ブロック図である。本実施形態では、図10に示すように、第1の実施形態の構成に加えて、1次コピーバッファ36、2次コピーバッファ37、抽出部38および決定部39が設けられ、決定部39が補正部50Dに接続されている。
1次コピーバッファ36は、入力フレームバッファ31の更新と同期して、それまで入力フレームバッファ31に保持されていた画像データをコピーして保持する。また、2次コピーバッファ37は、1次コピーバッファ36の更新と同期して、それまで1次コピーバッファ36に保持されていた画像データをコピーして保持する。つまり、1次コピーバッファ36には、入力フレームバッファ31が保持する補正対象の画像データの1フレーム前の画像データが、補正されていない状態で保持される。また、2次コピーバッファ37には、入力フレームバッファ31が保持する補正対象の画像データの2フレーム前の画像データが、補正されていない状態で保持される。
抽出部38は、1次コピーバッファ36が保持する1フレーム前の補正されていない画像データと、2次コピーバッファ37が保持する2フレーム前の補正されていない画像データに対して、例えば垂直方向にフーリエ変換を行って、それぞれの画像データのスペクトルを抽出する。そして、抽出部38は、1フレーム前の補正されていない画像データから抽出したスペクトルの振幅および位相成分の情報と、2フレーム前の補正されていない画像データから抽出したスペクトルの振幅および位相成分の情報とを、決定部39に渡す。
決定部39は、抽出部38から受け取った情報をもとに、2フレーム前から1フレーム前までのフレーム間におけるスペクトルの振幅および位相成分の変化量を求め、求めた変化量から、補正対象の画像データにおける補正範囲を決定する。図11は、補正対象の画像データの補正範囲を決定する様子を模式的に示す図である。決定部39は、2フレーム前から1フレーム前までのフレーム間におけるスペクトルの振幅および位相成分の変化量をもとに、補正対象の画像データにおいて輝度値のムラが発生する画像領域の範囲を予測し、この範囲を補正範囲として決定する。
本実施形態では、補正部50Dの比較部51が、補正対象の画像データのうち、決定部39により決定された補正範囲に含まれる部分領域を対象として、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出する。なお、輝度補正部52での処理は第1の実施形態と同様である。
以上のように、本実施形態によれば、決定部39が、補正対象の画像データにおいて輝度値のムラが発生すると予測される範囲を補正範囲として決定する。そして、補正部50Dが、補正対象の画像データのうち、決定された補正範囲に含まれる部分領域のみを対象として、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出する。したがって、通信機2の光源の影響による輝度値のムラをなくすための補正処理を効率よく実施することができる。
本実施形態は、次に示される捉え方が可能である。すなわち、本実施形態では、補正対象となる画像データの1フレーム前および2フレーム前の画像データのスペクトルを抽出する抽出部38と、抽出されたスペクトルの振幅および位相成分の変化量から、補正対象となる画像データの補正範囲を決定する決定部39とをさらに備え、補正部50Dは、補正対象となる画像データのうち、決定部39が決定した補正範囲に含まれる部分領域を対象として、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出する。
(第6の実施形態)
次に、第6の実施形態について説明する。第6の実施形態は、車載カメラ1とは別体の画像処理装置に対して、上述した補正部50と同等の機能を持たせる例である。画像処理装置の例としては、例えば、車載カメラ1により撮像された画像データを記録するドライブレコーダや、車載カメラ1により撮像された画像データを表示する機能を持ったカーナビゲーションシステムなどが挙げられる。
図12は、本実施形態の画像処理装置200の概略構成図である。この画像処理装置200は、図12に示すように、撮像装置100により撮像された画像データを取得する取得部210と、取得部210が取得した画像データを補正する補正部220とを備える。
撮像装置100は、例えば、上述した車載カメラ1から補正部50の機能を除いた構成である。取得部210は、この撮像装置100により撮像された画像データを撮像装置100から取得する。なお、取得部210は、記録メディアなどを介して間接的に、撮像装置100から画像データを取得する構成であってもよい。
補正部220は、取得部210が取得した画像データに対し、上述した補正部50と同様に、電源周波数とは非同期で点滅する光源の影響による輝度値のムラをなくすように補正を行う。すなわち、補正部220は、補正対象となる画像データに対して、予め定めた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出し、算出した差分が第1の閾値を超えた部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する。
このように、本実施形態の画像処理装置200は、取得部210および補正部220を備えることにより、電源周波数とは非同期で点滅する通信機2の光源の影響によって、撮像装置100によりローリングシャッタ方式で撮像された画像に現れる面内フリッカと同様の画像のちらつきを有効に抑制することができる。
本実施形態は、次に示される捉え方が可能である。すなわち、本実施形態の画像処理装置200は、光学系と、該光学系により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力する撮像部と、を備える撮像装置100から、撮像部が出力する画像データを取得する取得部210と、取得部210が取得した画像データを補正する補正部220と、を備え、補正部220は、補正対象となる画像データに対して、予め定められた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出し、該差分が第1の閾値以上の部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する。
以上、本発明の具体的な実施形態について説明したが、本発明は、上述した実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で様々な変形を加えることが可能である。また、上述した実施形態のいくつかを組み合わせて実施することもできる。
1 車載カメラ
2 通信機
10 光学系
20 センサIC
21 撮像素子
22 信号処理回路
30 画像処理IC
35 検出部
38 抽出部
39 決定部
50(50A〜50D) 補正部
51 比較部
52 輝度補正部
B バス
FG フロントガラス
特開2009−33293号公報 特開2011−176622号公報

Claims (10)

  1. 光学系と、
    前記光学系により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力する撮像部と、
    前記撮像部が出力する画像データを補正する補正部と、を備え、
    前記補正部は、補正対象となる画像データに対して、予め定められた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出し、該差分が第1の閾値以上の前記部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正することを特徴とする撮像装置。
  2. 光源の点滅により車外と通信する通信機を備える車両に搭載され、
    前記撮像部は、前記光源からの光が映り込む車両ウィンドウを介して車外の被写体の光学像を撮像することを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記補正部は、前記差分が前記第1の閾値以上の前記部分領域の輝度値から前記差分に相当する値を減算することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  4. 前記補正部は、前記差分が前記第1の閾値以上の前記部分領域の輝度値から予め定められた固定値を減算することを特徴とする請求項1または2に記載の撮像装置。
  5. 前記撮像部が出力する画像データは、RGBの3つのチャンネルを持つ画像データであり、
    前記補正部は、前記差分が前記第1の閾値以上の前記部分領域の輝度値をRGBの各チャンネルで独立に補正することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の撮像装置。
  6. 前記補正部は、前記差分が前記第1の閾値以上、かつ、前記第1の閾値よりも大きな第2の閾値未満の前記部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の撮像装置。
  7. 画像データから高輝度被写体を検出する検出部をさらに備え、
    前記補正部は、検出された高輝度被写体の位置をもとに補正対象となる画像データと補正された前フレームの画像データとの位置ずれ量を判定し、該位置ずれ量に応じて前記部分領域と輝度値を比較する補正された前フレームの画像データの前記部分領域を特定することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の撮像装置。
  8. 補正対象となる画像データの1フレーム前および2フレーム前の画像データのスペクトルを抽出する抽出部と、
    抽出されたスペクトルの振幅および位相成分の変化量から、補正対象となる画像データの補正範囲を決定する決定部と、をさらに備え、
    前記補正部は、前記補正範囲に含まれる前記部分領域を対象として前記差分を算出することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の撮像装置。
  9. 光学系と、該光学系により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力する撮像部と、を備える撮像装置において実行される画像補正プログラムであって、
    補正対象となる画像データに対して、予め定められた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出する機能と、
    算出した前記差分が第1の閾値以上の前記部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正する機能と、を前記撮像装置に実現させるための画像補正プログラム。
  10. 光学系と、該光学系により結像された光学像をローリングシャッタ方式により撮像して画像データを出力する撮像部と、を備える撮像装置から、前記撮像部が出力する画像データを取得する取得部と、
    前記取得部が取得した画像データを補正する補正部と、を備え、
    前記補正部は、補正対象となる画像データに対して、予め定められた処理単位である部分領域ごとに、補正された前フレームの画像データとの輝度値の差分を算出し、該差分が第1の閾値以上の前記部分領域の輝度値を、補正された前フレームの画像データに近づけるように補正することを特徴とする画像処理装置。
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