JP6312419B2 - デジタルホログラフィ3次元撮像装置および撮像方法 - Google Patents

デジタルホログラフィ3次元撮像装置および撮像方法 Download PDF

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Description

本発明は、デジタルホログラフィを用いた顕微鏡装置等の3次元撮像装置に関する。
医学や生物学等の分野において生体試料を染色することなく顕微鏡装置により観察する方法として、非特許文献1には、デジタルホログラフィを利用する方法が開示されている。デジタルホログラフィは、試料を透過した透過光と参照光との干渉により生じた干渉縞を撮像素子でデジタル信号として取得し、該デジタル信号に対する計算機による後処理によって透過光の波面を算出するものである。この方法を用いることで試料による波面の位相変化を定量的に求めることができるため、染色を行うことなく試料を高いコントラストで観察することができる。
また、一般に生体試料は複雑な立体構造を持っており、医師等の観察者はその立体構造に基づいて病気の診断を行う。特に癌等では、細胞の立体的な配置が不規則になるため、迅速な診断を行うためにはこの立体構造を素早く認識する必要がある。このためには、試料の3次元的な情報を取得し、それを観察者に明確に提供することが望まれる。これに対し、非特許文献2には、試料を異なる光入射角で照明して撮像素子により取得した複数の干渉縞の画像から、再構成処理によって試料の3次元的な屈折率分布を取得する3次元撮像方法が開示されている。
干渉縞を生成するためには通常はレーザ等の干渉性の高い光を用いるが、干渉性が高い光では、該光が通過する光学素子が有する欠陥やその光学素子の表面粗さ等によって光にランダムな位相分布が生じ、これにより本来一様な照度分布が不均一な分布となる。これは、スペックルまたはスペックルノイズと呼ばれ、像の劣化を招く。このようなスペックルノイズを低減する方法として、非特許文献3には、拡散板を移動させることでスペックルを平均化する方法が開示されている。
C. D. Depeursinge, E. Cuche, P. Marquet, T. Colomb, P. Dahlgren, A. M. Marian, F. Montfort and P. J. Magistretti 共著, "Digital Holography Applied to Microscopy" Proceedings of SPIE, Vol.4659, Practical Holography XVI and Holographic Materials VIII, pp.30-34, June 3, 2002, USA C. Fang-Yen, W. Choi, Y. Sung, C. J. Holbrow, R. R. Dasari, M. S. Feld, "Video-rate tomographic phase microscopy" Journal of Biomedical Optics, Vol.16(1), pp.011005-1 - 011005-5, 14 January, 2011, USA J. W. Goodman, "Speckle Phenomena In Optics" Roberts and Company Publishers, Chapter 5, USA
非特許文献2にて開示された3次元撮像方法について、本願発明の発明者が検討したところ、撮像素子と共役な面(焦点面)にノイズが集中的に発生し、これが取得される屈折率分布に影響するという課題を新たに発見した。非特許文献2においても、これに類似する課題として、物体光の入射角を変えた際に固定パターンのノイズが出現することが指摘されているが、焦点面に集中的に発生するノイズに関する記載はない。焦点面には観察者が求める試料の情報が最も多く含まれており、焦点面で画像が劣化することは好ましくない。また、この3次元撮像方法では複数枚の干渉縞の画像を取得する必要があるため、本質的にデータ取得に時間を要する。
さらに、非特許文献3にて開示されたスペックルを単純に平均化する方法では、撮像時間の増大を招くため、ノイズ低減手法としては好ましくない。
本発明は、デジタルホログラフィを用いた3次元撮像を行う際に焦点面近傍に発生するノイズを低減できるようにした3次元撮像装置および3次元撮像方法を提供する。
本発明の一側面としての撮像装置は、光源からの光を物体光と参照光とに分割する分割素子と、物体を通過した物体光と参照光路を通った参照光とを干渉させて干渉縞を形成する合成素子と、該干渉縞を撮像する撮像素子と、を有し、干渉縞の撮像を物体光の物体に対する入射角を変化させて複数回行うことにより得られたデータから入射角ごとの透過波面を求め、入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する。該撮像装置は、3次元の屈折率分布において撮像素子と共役な焦点面に発生する参照光のスペックルによるノイズを低減するように、複数回の撮像のうちの少なくとも1回において参照光の位相分布を変化させる位相分布変更手段を備えることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置は、光源からの光を物体光と参照光とに分割する分割素子と、物体を通過した物体光と参照光路を通った参照光とを干渉させて干渉縞を形成する合成素子と、を含む光学系と、該干渉縞を撮像する撮像素子と、を有し、干渉縞の撮像を物体光の物体に対する入射角を変化させて複数回行うことにより得られたデータから入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行う。該撮像装置は、3次元の屈折率分布において撮像素子と共役な焦点面に発生する参照光のスペックルによるノイズを低減するように、複数回の撮像のうち少なくとも1回において光学系の収差を変化させる収差変更手段を備え、第1の処理または第2の処理において収差を補正する演算を行うことを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像装置は、光源からの光を物体光と参照光とに分割する分割素子と、物体を通過した物体光と参照光路を通った参照光とを干渉させて干渉縞を形成する合成素子と、を含む光学系と、該干渉縞を撮像する撮像素子と、演算手段と、を有し、該演算手段は、干渉縞の撮像を物体光の物体に対する入射角を変化させて複数回行うことにより得られたデータから入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行う。第1の処理または第2の処理において、演算手段は、予め記憶された光学系の収差に関する情報を取得し、3次元の屈折率分布において撮像素子と共役な焦点面に発生する参照光スペックルによるノイズを低減するように情報を用いて光学系の収差を補正する演算を行うことを特徴とする。
さらに、本発明の他の一側面としての撮像方法は、光源からの光を物体光と参照光とに分割し、物体を通過した物体光と参照光路を通った参照光とを干渉させて撮像素子上に干渉縞を形成し、該干渉縞の撮像を物体光の物体に対する入射角を変化させて複数回行い、該複数回の撮像により得られたデータから入射角ごとの透過波面を求め、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する。該撮像方法は、3次元の屈折率分布において撮像素子と共役な焦点面に発生する参照光のスペックルによるノイズを低減するように、複数回の撮像のうち少なくとも1回において参照光の位相分布を変化させることを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像方法は、光源からの光を物体光と参照光とに分割し、物体を通過した物体光と参照光路を通った参照光とを干渉させて撮像素子上に干渉縞を形成する光学系を用いて、該干渉縞の撮像を物体光の物体に対する入射角を変化させて複数回行い、該複数回の撮像により得られたデータから入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行う。該撮像方法は、3次元の屈折率分布において撮像素子と共役な焦点面に発生する参照光のスペックルによるノイズを低減するように、複数回の撮像のうち少なくとも1回において光学系の収差を変化させ、第1の処理または第2の処理において収差を補正する演算を行うことを特徴とする。
本発明の他の一側面としての撮像方法は、光源からの光を物体光と参照光とに分割し、物体を通過した物体光と参照光路を通った参照光とを干渉させて撮像素子上に干渉縞を形成する光学系を用いて、該干渉縞の撮像を物体光の物体に対する入射角を変化させて複数回行い、該複数回の撮像により得られたデータから入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行う。該撮像方法は、第1の処理または第2の処理において、予め記憶された光学系の収差に関する情報を取得し、3次元の屈折率分布において撮像素子と共役な焦点面に発生する参照光のスペックルによるノイズを低減するように、情報を用いて光学系の収差を補正する演算を行うことを特徴とする。
本発明によれば、デジタルホログラフィを用いた3次元撮像を行う際に焦点面近傍に出現するノイズを良好に低減することができ、高精度の3次元屈折率分布を得ることができる。
本発明の実施例1〜4に共通するデジタルホログラフィ3次元撮像装置の構成を示す図。 実施例1の撮像装置の構成を示す図。 実施例1における入射角の定義を示す図。 参照光がスペックルを有する場合の3次元屈折率分布を示す図。 実施例1で取得される3次元屈折率分布を示す図。 実施例2の撮像装置の構成を示す図。 実施例2で取得される3次元屈折率分布を示す図。 実施例3の撮像装置の構成を示す図。 実施例3で取得される3次元屈折率分布を示す図。 実施例4の撮像装置の構成を示す図。 実施例4で取得される3次元屈折率分布を示す図。
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
まず、後述する具体的な実施例1〜4において共通する事項について説明する。各実施例では、算出される透過波面に含まれる参照光の位相を物理的または数値的に物体(試料)への入射角ごとに変化させることで、焦点面近傍にて発生するノイズを低減する。図1には、各実施例にて説明するノイズ低減方法が適用されるデジタルホログラフィ3次元撮像装置の光学系(以下、撮像光学系という)の基本的な構成を示している。本撮像装置は、参照光と物体光が異なる角度で撮像素子に入射する、いわゆるoff−axis型の撮像光学系を採用する。
レーザ光源101から発せれられたレーザ光は、ビームスプリッタ(光路分割素子)102によって参照光122と物体光121とに分割される。物体光121は、ガルバノミラー103によって反射され、コンデンサーレンズ104を通して物体としての試料105に照射される。ガルバノミラー103は、試料105と共役な面に配置されており、ガルバノミラー103の角度を変化させることで物体光121の試料105に対する入射角が変化する。試料105を経た(透過した)物体光121は、対物レンズ106とリレーレンズ107を透過した後、ビームスプリッタ(光路合成素子)108を介して撮像素子109に到達する。
一方、参照光122は、参照光路110を通り、ビームスプリッタ108を介して、試料105を透過した後の物体光121と同じ光路に導かれて撮像素子109に到達する。物体光121と参照光122は撮像素子109の撮像面上(撮像素子上)で干渉して干渉縞を形成する。この干渉縞は、撮像素子109による撮像(光電変換)によってデジタル信号に変換され、不図示の計算機(コンピュータ)に保存される。保存された干渉縞のデータを、以下の説明では、ホログラムデータという。各実施例では、物体光121の試料105に対する入射角(以下、単に物体光の入射角という)を変化させながら撮像を複数回行い、複数のホログラムデータ(画像)を取得する。
そして、計算機は、該複数のホログラムデータから透過波面を求め、その後3次元的な屈折率の分布を算出する。透過波面の算出方法は複数存在するが、各実施例では、高速フーリエ変換(FFT)を用いた方法を採用する。具体的には、まず計算機は、ホログラムデータに対してFFTを行ってホログラムデータの空間スペクトルを得る。次に、計算機は、得られた空間スペクトルから実像の空間スペクトルを抽出することで試料105を透過した波面の空間スペクトルを得る。さらに、計算機は、その空間スペクトルのピークが原点になるように空間スペクトル全体をシフトさせることにより、試料105への斜入射の影響を除去する。このとき、空間スペクトルに適当な位相分布を与えることで撮像光学系が有する収差や試料105の撮像位置を補正することも可能である。計算機は、シフトされた空間スペクトルに逆FFTを行うことで透過波面を算出する。この過程を、以下の説明では、波面再生処理(または単に波面再生)と称する。計算機は、物体光の入射角を変化させて取得したホログラムデータのすべてに波面再生を行って、すべての入射角に対する透過波面を算出する。
複数の透過波面から3次元的な屈折率分布を算出する方法も種々存在するが、各実施例ではRytov近似に基づく逆伝搬法を用いる。この逆伝搬法では、まず計算機は、透過波面の対数、すなわち位相分布を求め、その空間スペクトルを算出する。そして、計算機は、得られた空間スペクトルに適切な係数を乗じた後、空間周波数空間で半径がn/λであり、中心位置が(−fx0,−fy0,−fz0)であるEwald球の球面上にスペクトルを貼り付ける。nは媒質の屈折率、λはレーザ光の波長、fx0,fy0,fz0は試料に入射する物体光の空間周波数である。
計算機は、この工程をすべての透過波面に対して行い、得られたすべてのEwald球の和を算出することで屈折率分布の3次元的な空間スペクトルを得る。さらに、計算機は、この3次元空間スペクトルを逆フーリエ変換することで3次元的な屈折率分布を算出する。このとき、逆フィルタ等を用いることで、屈折率分布を鮮鋭化することも可能である。このようにして複数の透過波面から3次元の屈折率分布を算出することを、以下の説明において3次元再構成処理(または単に3次元再生)と称する。
ホログラムデータを取得するためには、通常レーザ光等、干渉性の高い光を用いる。干渉性が高い光を用いると、この光が入射する光学素子が有する欠陥や該光学素子の表面粗さ等によって該光にランダムな位相分布が生じる。このランダムな位相分布によって、本来一様な照度分布が不均一な分布となる。前述したように、この不均一な照度分布をスペックルまたはスペックルノイズという。スペックルは、取得するホログラムデータの劣化を招き、さらには最終的に得られる3次元の屈折率分布を劣化させる。
スペックルの分布は、光の伝搬や介在する光学素子の変化等に伴う光の位相分布の変動によって変化する。参照光および物体光はともにスペックルを有するが、物体光の入射角が変わるごとに、該物体光が通過する光路長や該物体光の光学素子への入射位置が変化するため、スペックルの分布も物体光の入射角に応じて変化する。しかし、参照光は、撮像中において常に一定の光路を通るため、スペックルの分布は変化しない。その結果、ホログラムデータは、物体光の入射角にかかわらず常に一定のスペックルを有することになる。このことは、波面再生の結果として得られる透過波面に、物体光の入射角に依存しない一定のスペックルが付加されることを意味する。
さらに、透過波面が物体光の入射角に依存しない一定のスペックルを有すると、3次元再構成の結果得られる3次元の屈折率分布は、撮像素子と共役な面上に集中的にノイズを有することになる。この理由は以下の通りである。
先に述べた3次元再構成は、大きく分けると、位相分布の空間スペクトルをEwald球へ貼り付ける第1のステップと、各入射角に対して算出したEwald球を足し合わせる第2のステップとに分けられる。このうち第1のステップは、実空間で考えると、位相分布を入射方向に沿って伝搬させる過程と考えることができる。撮像素子と共役な面では、この演算によってデータが変化しないため、透過波面が有する一定のスペックルも物体光の入射角にかかわらず必ず同じ分布のままとなる。
しかし、撮像素子と共役な面以外の領域では、位相分布を入射方向に沿って伝搬させることにより、スペックルは物体光の入射角に依存して異なる分布を有することになる。また、第2のステップは、伝搬したそれぞれの位相分布を積算する過程と考えることができる。これにより、撮像素子と共役な面以外の領域では、異なる分布のスペックルを積算することになり、その結果としてスペックルが低減される。しかし、撮像素子と共役な面ではスペックルは物体光の入射角にかかわらず同じ分布であるため、積算してもスペックルが低減されることはない。このようにして、焦点面近傍にのみ集中的にスペックルが発生するという現象が発生する。以下、このスペックルノイズを、焦点ノイズと称する。
焦点ノイズは、参照光のスペックルが物体光の入射角によらず常に一定であることに起因している。したがって、焦点ノイズを低減するためには、物体光の入射角を変化させる際に参照光の位相に変化を与えてスペックルの分布を変化させればよい。これを実現するためには、例えば参照光路110に入射した光を拡散させる光拡散板等の光拡散素子を配置し、物体光の入射角の変化に合わせてこの光拡散素子を移動させればよい。
また、参照光路110に、ガラス製の平行平板等、光路長を変更可能な素子を参照光路に対して挿入または抜き取ることで参照光路長を変化させてもよい。他にも、例えば参照光路110に配置したミラーの角度や位置を変化させることで、参照光路の光路を変化させることでも実現できる。
ただし、これらはスペックルの分布を変化させるための手段の具体例であり、本質的には、参照光の光路に光の位相分布を変化させることが可能な位相分布変更手段を配置し、これを用いて物体光の入射角の変化に伴い参照光のスペックル分布を変化させればよい。
さらに、別の方法によってスペックルの分布を変化させてもよい。先に説明したように、各実施例では、波面再生処理や3次元再構成処理等の演算処理を行う。このため、後の数値演算時に参照光のスペックル分布を変化させてもよい。これを実現する方法としては、物体光の入射角の変化に合わせて試料を移動させ、位置を数値的に補正する方法が挙げられる。例えば、物体光の入射角ごとに試料を光軸方向の異なる位置に移動させる。このとき、試料の像は光軸方向に移動するが、参照光の光路に変化はないため、参照光のスペックル分布は変化しない。
デジタルホログラフィでは、後の演算によって透過波面を任意の撮像位置での波面に変換することができるため、取得した透過波面から同じ撮像位置で透過波面を算出することができる。この演算は、取得された透過波面、すなわち参照光のスペックルを含む波面に対して行われるため、参照光のスペックル分布も同時に変化する。これは、入射角ごとに参照光の位相分布を変化させたことと等価であるため、先に述べたように、この後に3次元再構成を行えば、焦点ノイズが低減される。
試料を移動させることは、撮像光学系に波面収差を与えることと等価である。例えば、横方向への移動はチルト収差を与え、光軸方向への移動はデフォーカス収差を与えることに相当する。このことから、上述した方法は、物体光の入射角ごとに異なる収差を与え、波面再生時に数値的に収差補正を行うことと等価と考えることもできる。したがって、撮像光学系に、その収差を変化させることが可能な収差変更手段を導入し、物体光の入射角ごとに該光学素子によって収差を変化させ、波面再生時または3次元再構成時に収差を補正する演算を行うことでも焦点ノイズを低減することができる。
なお、撮像光学系に収差を与えれば、物体光の入射角ごとに収差を変更する必要はない。これは、物体光の入射角を変化させると、透過波面の回折光は対物レンズ106の異なる位置を通ることになるため、物体光の入射角によって透過波面が受ける収差が異なるからである。したがって、例えば、撮像光学系の瞳面で回転方向に値が変化するような収差、例えば非点収差を与え、波面再生時にこれを補正すれば、撮像ごとに光学素子を移動させることなく、焦点ノイズを低減することができる。
各実施例では、物体光の入射角を変化させるとともに参照光の位相を物理的または数値的に変化させることを本質とする具体的手段を採用することで、焦点ノイズを低減し、高精度の3次元屈折率分布を得る。
また、先に述べた非特許文献3にて開示された方法では、1つの入射角に対して平均化を行うことになるため、露光時間の増大や撮像回数の増加を招くが、各実施例ではこれらの問題は生じない。
本発明の実施例1であるノイズ低減方法(撮像方法)について説明する。図2には、図1に示した撮像装置に本実施例のノイズ低減方法を適用したときの撮像光学系の構成を示す。図2において、図1中に示した構成要素については、図1と同符号を付している。本実施例では、参照光路110中に拡散板201を配置し、ガルバノミラー103を回動させるとともに、位相分布変更手段としての拡散板201を参照光路110の光軸に直交する方向に移動させる。これにより、物体光121の試料105に対する入射角が変化するとともに、参照光122の位相が変化し、スペックル分布が変化する。拡散板201を移動方向は参照光路110の光軸に直交する方向に限らず光軸に沿った方向でもよいし、また拡散版201を光軸に沿って回転させてもよい。
本実施例のノイズ低減効果をシミュレーションによって示す。まず、座標の定義として、図3に示すように、撮像光学系の光軸をz軸とし、光軸(z軸)に直交し、かつ互いに直交する2つの軸をx軸およびy軸とする。また、物体光の試料に対する入射角の定義を、図3を用いて説明する。図3中の301は物体光が試料に対して入射する方向を示している。物体光の進行方向とz軸とがなす角度をθとし、xy平面に射影された該進行方向とx軸とがなす角度をφとし、θとφをともに入射角という。
シミュレーションでは、光源を波長λ=543nmのレーザとし、撮像光学系のNAを1.4とし、撮像光学系の結像倍率を1とした。また、物体光の入射角θを50°で固定し、φを0°から360°まで3°刻みに変化させて120方向から照明を行ったときのホログラムデータを算出した。試料は、直径が10μmで屈折率が1.597のポリスチレンビーズを、屈折率が1.575のオイルに浸したものである。波面再生時に実像スペクトルを抽出する領域は、入射角によって決まる空間周波数を中心とした円内とし、その半径(数値NA)は0.7とした。
参照光が持つランダムな位相分布を再現するため、参照光の位相に平均値mが0radで標準偏差σが0.3radのガウシアンノイズを付加した。ガウシアンノイズとは、各点でのノイズ値iの出現頻度P(i)が、標準偏差σで平均値mであるガウス分布に従うガウス乱数である。
まず、参照光の位相分布が撮像ごとにすべて同じである場合のシミュレーション結果として算出された3次元の屈折率分布を図4に示す。図4(a)はビーズの中心を通るxy断面図、図4(b)はビーズの下方2μm(z=2μm)を通るxy断面、図4(c)はビーズの中心を通るxz断面図である。図4(a)では画像にノイズが見られるが、図4(b)ではこのノイズが見られない。さらに図4(c)から、焦点面近傍に集中的にノイズが生じていることが分かる。
本実施例の効果を示すため物体光の入射角を変化させるとともに、参照光の位相に付加するノイズを変化させた。付加したノイズは平均値mが0radで標準偏差σが0.3radのガウシアンノイズである。
算出された3次元の屈折率分布を図5に示す。図5(a)はビーズの中心を通るxy断面図、図5(b)はビーズの下方2μm(z=2μm)を通るxy断面、図5(c)はビーズの中心を通るxz断面図である。図5(a)を図4(a)と比較すると、図4(a)で生じていたノイズが図5(a)では低減されている。さらに、図5(b)では図4(b)と同程度のノイズしか現れていない。また、図5(c)から、焦点面近傍に集中的にノイズが生じる現象は起こっていないことが分かる。本シミュレーション結果から、拡散板201によって参照光122のスペックル分布を物体光121の入射角の変化とともに変化させることで、焦点ノイズが低減されることが分かる。
本実施例では拡散板201を用いて参照光122の位相を変化させる方法について説明したが、他の方法を用いてもよい。例えば、ガラス製の平行平板を参照光の光路に対して挿抜することで光路長を変化させてもよく、また参照光の光路に配置したミラーの角度や位置を変化させることで光路を変化させてもよい。
さらに、本実施例では拡散板201を参照光路110中に配置する方法について説明したが、拡散板を他の位置に配置してもよい。例えば、光源101からビームスプリッタ102までの間に配置したり、ビームスプリッタ108から撮像素子109の間に配置したりしてもよい。なお、拡散板は、撮像光学系の瞳位置またはその共役面に配置することが望ましい。
次に、本発明の実施例2であるノイズ低減手法(撮像方法)について説明する。図6には、図1に示した撮像装置に本実施例のノイズ低減方法を適用したときの撮像光学系の構成を示す。図6おいて、図1中に示した構成要素については、図1と同符号を付している。本実施例では、試料105を配置するステージを移動させる駆動装置601を有する。ガルバノミラー103を回動させるとともに駆動装置601によってステージを物体光121の光路の光軸方向(z方向)に移動させる、つまりは試料105を移動させることで、物体光121の入射角を変化させるとともに試料105の撮像位置が変化する。この変化量をホログラムデータとともに保存しておき、波面再生時に数値的に補正する。
本実施例のノイズ低減効果をシミュレーションによって示す。試料の撮像位置と参照光に与えるノイズ以外の計算条件は実施例1と同じである。本実施例では、試料を撮像するz方向での位置を−12μmから12μmまで、物体光の入射角を変化させるとともに0.2μm刻みに変化させた。波面再生時にこのz方向位置に対応するデフォーカス収差を除くことで数値的にフォーカス位置を補正した。参照光の位相には入射角に依存しないノイズを与えた。付加したノイズは、平均値mが0radで標準偏差σが0.3radのガウシアンノイズである。
シミュレーション結果として算出された3次元の屈折率分布を図7に示す。図7(a)はビーズの中心を通るxy断面図、図7(b)はビーズの下方2μm(z=2μm)を通るxy断面、図7(c)はビーズの中心を通るxz断面図である。図7(a)を図4(a)と比較すると、図4(a)で生じていたノイズが図7(a)では低減されている。さらに図7(b)では、図4(b)と同程度のノイズしか現れていない。さらに、図7(c)から、焦点面近傍に集中的にノイズが生じる現象が起こっていないことが分かる。本シミュレーション結果から、物体光121の入射角の変化とともに試料105の位置を変化させ、後に数値的にこれを補正することで、焦点ノイズが低減されることが分かる。
本実施例では、試料105が配置されるステージを移動させて試料105の位置を変化させる駆動装置601を有する場合について説明したが、これに代えて、撮像素子109の位置を変化させたり撮像光学系の位置を変化させたりする駆動装置を設けてもよい。
また、本実施例では試料105をz方向にのみ移動させる場合について説明したが、z方向ではなくxy方向に移動させてもよいし、z方向およびxy方向に移動させてもよい。さらに、試料を傾けたり回転させたりしてもよい。
次に、本発明の実施例3であるノイズ低減手法(撮像方法)について説明する。図8には、図1に示した撮像装置に本実施例のノイズ低減方法を適用したときの撮像光学系の構成を示す。図8おいて、図1中に示した構成要素については、図1と同符号を付している。本実施例では、対物レンズ106の瞳位置に収差変更手段としての空間変調器801を配置している。ガルバノミラー103を回動させるとともに空間変調器801の空間変調量を変化させることで、物体光の入射角を変化させるとともに撮像光学系の収差を変化させる。この収差をホログラムデータとともに保存しておき、波面再生時に数値的に補正する。
本実施例によるノイズ低減効果をシミュレーションによって示す。撮像光学系に与える収差と参照光に与えるノイズ以外の計算条件は実施例1と同じである。本実施例では、物体光の入射角を変化させるとともに、撮像光学系に与える非点収差の量を変化させた。非点収差は、瞳座標を(ρ,ρ)としたとき、以下の式(1)で与えられる。
ただし、Cは定数であり、この値を−4πから4πまでπ/15刻みに変化させた。さらに、波面再生時に数値的にこの収差を除去し、また参照光の位相には入射角に依存しないノイズを与えた。付加したノイズは、平均値mが0radで標準偏差σが0.3radのガウシアンノイズである。
シミュレーション結果として算出された3次元の屈折率分布を図9に示す。図9(a)はビーズの中心を通るxy断面図、図9(b)はビーズの下方2μm(z=2μm)を通るxy断面、図9(c)はビーズの中心を通るxz断面図である。図9(a)を図4(a)と比較すると、図4(a)で生じていたノイズが図9(a)では低減されている。さらに、図9(b)では、図4(b)と同程度のノイズしか現れていない。また、図9(c)から、焦点面近傍に集中的にノイズが生じる現象は起こっていないことが分かる。本シミュレーション結果から、物体光の入射角の変化とともに収差を変化させ、後に数値的にこれを補正することで、焦点ノイズが低減されることが分かる。
本実施例では撮像光学系に非点収差を与えた場合について説明したが、球面収差やコマ収差等の他の収差を与えてもよい。
また、本実施例では撮像光学系に収差を与えるために空間変調器を用いたが、他の収差変更手段により収差を与えてもよい。例えば、撮像光学系に含まれるレンズの配置を変化させたり撮像ごとに瞳フィルタを入れ替えたりして収差を変化させてもよい。
次に、本発明の実施例4であるノイズ低減手法(撮像方法)について説明する。図10には、図1に示した撮像装置に本実施例のノイズ低減方法を適用したときの撮像光学系の構成を示す。図10おいて、図1中に示した構成要素については、図1と同符号を付している。本実施例では、対物レンズ106の瞳位置に瞳フィルタ1001を配置している。そして、この瞳フィルタが与える収差を予めコンピュータに保存しておき、波面再生時にこの収差を数値的に補正する。つまり、撮像光学系が有する既知の収差を補正する演算を行う。
本実施例によるノイズ低減効果をシミュレーションによって示す。撮像光学系に与える収差と参照光に与えるノイズ以外の計算条件は実施例1と同じである。撮像光学系に実施例3中の式(1)で表わされる非点収差を与え、波面再生時にこの収差を数値的に除去した。式(1)中のCは4πとした。また、参照光の位相には入射角に依存しないノイズを与えた。付加したノイズは、平均値mが0radで標準偏差σが0.3radのガウシアンノイズである。
シミュレーション結果として算出された算出された3次元の屈折率分布を図11に示す。図11(a)はビーズの中心を通るxy断面図、図11(b)はビーズの下方2μm(z=2μm)を通るxy断面、図11(c)はビーズの中心を通るxz断面図である。図11(a)を図4(a)と比較すると、図4(a)で生じていたノイズが図11(a)では低減されている。さらに、図11(b)では、図4(b)と同程度のノイズしか現れていない。また、図11(c)から、焦点面近傍に集中的にノイズが生じる現象は起こっていないことが分かる。本シミュレーション結果から、撮像光学系に収差を与え、後に数値的にこれを補正することで、焦点ノイズが低減されることが分かる。
本実施例では瞳フィルタが非点収差を持つ場合について説明したが、瞳フィルタは非点収差以外の収差、例えば、球面収差やコマ収差を有してもよい。
また、本実施例では瞳フィルタを用いて収差を撮像光学系に与える場合について説明したが、撮像光学系に含まれるレンズを移動させて収差を与えてもよいし、対物レンズに予め収差を与えておいてもよい。また、空間変調器を用いてもよい。
さらに、上記各実施例ではoff−axis型の撮像光学系を備えた撮像装置について説明したが、参照光の光路長差が異なる複数の干渉縞のデータから波面を生成する位相シフト型のホログラムを用いてもよい。
また、上記各実施例では物体光の入射角が異なる複数回の撮像において入射角ごと(つまりは撮像ごと)に参照光の位相分布を変化させる場合について説明した。しかし、複数回の撮像のうち少なくとも1回は他の回の撮像に対して参照光の位相分布を変化させる(例えば、実施例1にて説明した拡散板を移動させたり、実施例2で説明した平行平板を挿抜したりする)ことで、ノイズの低減効果を得ることができる。
また、上記各実施例では試料の位置または収差を波面再生時に補正する演算を行う場合について説明したが、3次元再構成時にこれらを補正する演算を行ってもよい。
さらに、上記各実施例では試料の像に対して干渉縞を生成するイメージホログラムを用いる場合について説明したが、試料の透過波面の回折光の分布を取得するフーリエホログラム等を用いてもよい。
以上説明した各実施例は代表的な例にすぎず、本発明の実施に際しては、各実施例に対して種々の変形や変更が可能である。
デジタルホログラフィを用いた3次元顕微鏡装置等の撮像装置を提供することができる。
105 試料(物体)
109 撮像素子
110 参照光路
121 物体光
122 参照光
201 拡散板

Claims (16)

  1. 光源からの光を物体光と参照光とに分割する分割素子と、物体を通過した前記物体光と参照光路を通った前記参照光とを干渉させて干渉縞を形成する合成素子と、前記干渉縞を撮像する撮像素子と、を有し、
    前記干渉縞の撮像を前記物体光の前記物体に対する入射角を変化させて複数回行うことにより得られたデータから前記入射角ごとの透過波面を求め、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する撮像装置であって、
    前記3次元の屈折率分布において前記撮像素子と共役な焦点面に発生する前記参照光のスペックルによるノイズを低減するように、前記複数回の撮像のうちの少なくとも1回において前記参照光の位相分布を変化させる位相分布変更手段を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記位相分布変更手段は、光を拡散させる拡散素子を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記位相分布変更手段は、前記参照光路の経路または光路長を変化させる手段であることを特徴する請求項1に記載の撮像装置。
  4. 前記位相分布変更手段は、前記複数回の撮像における撮像ごとに前記位相分布を変化させることを特徴とする請求項1から3のいずれか一項に記載の撮像装置。
  5. 光源からの光を物体光と参照光とに分割する分割素子と、物体を通過した前記物体光と参照光路を通った前記参照光とを干渉させて干渉縞を形成する合成素子と、を含む光学系と、前記干渉縞を撮像する撮像素子と、を有し、
    前記干渉縞の撮像を前記物体光の前記物体に対する入射角を変化させて複数回行うことにより得られたデータから前記入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行う撮像装置であって、
    前記3次元の屈折率分布において前記撮像素子と共役な焦点面に発生する前記参照光のスペックルによるノイズを低減するように、前記複数回の撮像のうち少なくとも1回において前記光学系の収差を変化させる収差変更手段を備え、
    前記第1の処理または前記第2の処理において前記収差を補正する演算を行うことを特徴とする撮像装置。
  6. 前記収差変更手段は、前記物体、前記光学系、または前記撮像素子のうち少なくとも1つの位置を変化させる手段であることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  7. 前記収差変更手段は、前記光学系の瞳位置に配置される空間変調器であることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  8. 前記収差変更手段は、前記光学系の瞳位置に配置されるフィルタであることを特徴とする請求項5に記載の撮像装置。
  9. 前記収差変更手段は、前記複数回の撮像における撮像ごとに前記収差を変化させることを特徴とする請求項5から8のいずれか一項に記載の撮像装置。
  10. 光源からの光を物体光と参照光とに分割する分割素子と、物体を通過した前記物体光と参照光路を通った前記参照光とを干渉させて干渉縞を形成する合成素子と、を含む光学系と、前記干渉縞を撮像する撮像素子と、演算手段と、を有する撮像装置であって
    前記演算手段は、前記干渉縞の撮像を前記物体光の前記物体に対する入射角を変化させて複数回行うことにより得られたデータから前記入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行
    前記第1の処理または前記第2の処理において、前記演算手段は、予め記憶された前記光学系の収差に関する情報を取得し、前記3次元の屈折率分布において前記撮像素子と共役な焦点面に発生する前記参照光のスペックルによるノイズを低減するように前記情報を用いて前記光学系の収差を補正する演算を行うことを特徴とする撮像装置。
  11. 前記位相分布変更手段は、前記拡散素子を光軸に垂直な方向に移動させることで前記参照光の位相分布を変化させることを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  12. 光源からの光を物体光と参照光とに分割し、物体を通過した前記物体光と参照光路を通った前記参照光とを干渉させて撮像素子上に干渉縞を形成し、該干渉縞の撮像を前記物体光の前記物体に対する入射角を変化させて複数回行い、
    該複数回の撮像により得られたデータから前記入射角ごとの透過波面を求め、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する撮像方法であって、
    前記3次元の屈折率分布において前記撮像素子と共役な焦点面に発生する前記参照光のスペックルによるノイズを低減するように、前記複数回の撮像のうち少なくとも1回において前記参照光の位相分布を変化させることを特徴とする撮像方法。
  13. 前記複数回の撮像における撮像ごとに前記位相分布を変化させることを特徴とする請求項12に記載の撮像方法。
  14. 光源からの光を物体光と参照光とに分割し、物体を通過した前記物体光と参照光路を通った前記参照光とを干渉させて撮像素子上に干渉縞を形成する光学系を用いて、該干渉縞の撮像を前記物体光の前記物体に対する入射角を変化させて複数回行い、
    該複数回の撮像により得られたデータから前記入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行う撮像方法であって、
    前記3次元の屈折率分布において前記撮像素子と共役な焦点面に発生する前記参照光のスペックルによるノイズを低減するように、前記複数回の撮像のうち少なくとも1回において前記光学系の収差を変化させ、
    前記第1の処理または前記第2の処理において、前記収差を補正する演算を行うことを特徴とする撮像方法。
  15. 前記複数回の撮像における撮像ごとに前記収差を変化させることを特徴とする請求項14に記載の撮像方法。
  16. 光源からの光を物体光と参照光とに分割し、物体を通過した前記物体光と参照光路を通った前記参照光とを干渉させて撮像素子上に干渉縞を形成する光学系を用いて、該干渉縞の撮像を前記物体光の前記物体に対する入射角を変化させて複数回行い、
    該複数回の撮像により得られたデータから前記入射角ごとの透過波面を求める第1の処理と、該入射角ごとの透過波面から3次元の屈折率分布を算出する第2の処理とを行う撮像方法であって、
    前記第1の処理または前記第2の処理において、予め記憶された前記光学系の収差に関する情報を取得し、前記3次元の屈折率分布において前記撮像素子と共役な焦点面に発生する前記参照光のスペックルによるノイズを低減するように、前記情報を用いて前記光学系の収差を補正する演算を行うことを特徴とする撮像方法。
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