JP6310145B2 - 送電装置および無線電力伝送システム - Google Patents

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Description

本発明の実施形態は、送電装置、受電装置および無線電力伝送システムに関する。
送電側と受電側にそれぞれ共振子を配置し、送電側の共振子から受電側の共振子へ無線で電力を供給する無線電力伝送装置が知られている。無線でエネルギーを供給できるため、利便性が向上し、有線の場合に問題となる接触不良がなくなる利点がある。その他、人がケーブルでつまずかなくなるといった安全性が向上するなどの利点もある。送電側および受電側に用いる共振子をそれぞれ複数とし、送電側の複数の共振子から、受電側の複数の共振子へ無線電力伝送を行う方法も知られている。
ここで、無線電力伝送の際には、磁界の一部が周囲に漏洩する。送受電側それぞれに複数の共振子を用いた無線電力伝送装置の場合、送電側の複数の共振子に流れる電流振幅、および、電流位相の一方、または、両方を制御することで、周囲に漏洩する磁界強度を低減させる方法が知られている。しかしながら、複数の共振子に流れる電流の振幅と漏洩磁界強度との対応関係が、送受の共振子の位置関係によって変わる場合があり、このとき、漏洩磁界の低減効果が低下する問題がある。つまり、無線電力伝送の際、各共振子からは直交する2方向の磁界成分がそれぞれ放射されるが、各共振子の電流振幅と電流位相を制御したとしても、直交する2方向の1方向の磁界成分しか抑圧できず、残りの1方向の磁界成分は、複数の共振子からの放射磁界が打消し合う関係にできない。
S. Kim, Et. al," Design and Analysis of a Resonant Reactive Shield for a Wireless Power Electric Vehicle," IEEE Trans. Microwave Theory and Techniques, vol. 62, no. 4, pp. 1057-1066, April 2014.
本発明の実施形態は、複数の共振子を用いて無線電力伝送を行うときの漏洩磁界を低減することを目的とする。
本発明の実施形態としての送電装置は、無線で電力を受電装置に送電する送電装置であって、第1および第2の共振子と、第1および第2の送電回路と、巻線部とを備える。
前記第1および第2の送電回路は、前記第1および第2の共振子へ交流電流を供給する。
前記巻線部は、前記第1および第2の共振子の周囲において、前記第1の共振子との距離と前記第2の共振子との距離が異なる位置に配置される。
本発明の実施形態に係る送電装置の一例を示すブロック図。 送電側の共振子と、受電側の共振子との配置例を示す図。 磁界強度制御コイルの例を示す図。 磁界強度制御コイルと、各共振子の仮想線との関係を説明するための図。 共振子と観測点と磁界強度制御コイルとの位置関係の例を示す図。 共振子と観測点と磁界強度制御コイルとの位置関係の他の例を示す図。 ソレノイド巻コイルの最大放射方向を説明するための図。 各共振子の仮想線が平行でない場合を示す図。 複数の観測点がある場合を説明するための図。 複数の観測点がある場合の他の例を説明するための図。 各共振子の配置位置の例を示すブロック図。 磁界モニタ回路を備えた送電装置の例を示すブロック図。 複数の磁界モニタ回路を備えた送電装置の例を示すブロック図。 本発明の実施形態に係る受電装置の一例を示すブロック図。 送電装置と、車両に搭載された受電装置とを備えた無線電力伝送システムの例を示す図。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る送電側の無線電力伝送装置(送電装置)を示す。送電装置は、制御回路101と、送電回路1(102A)および送電回路2(102B)と、共振子1(103A)および共振子2(103B)と、少なくとも1つの磁界強度制御コイル104とを備える。この送電装置は、送電回路1、2から共振子1、2に高周波電流を供給し、共振子1、2で発生する磁界を、送電装置に対向配置された受電装置の共振子に結合させることで、無線で電力を伝送する。図1の例では、送電回路の個数および共振子の個数はそれぞれ2つであるが、3つ以上でもかまわない。
図1の送電装置から受電装置に無線電力伝送する際、一部の磁界が周囲に漏洩する。本実施形態において特に漏洩磁界を低減させたい箇所、または漏洩磁界を低減させたい領域内の箇所として着目する箇所を、観測点(図1において図示せず)と呼ぶ。また、各共振子と観測点を結ぶ線を仮想線と呼ぶ。図1の例では、共振子1と観測点を結ぶ第1の仮想線105A、共振子2と当該観測点を結ぶ第2の仮想線105Bがある。なお、観測点は、共振子1と共振子2とで共通である。第1および第2の仮想線は、共振子103A、103Bから放射状に延び、観測点が送電装置から遠方にある場合、第1および第2の仮想線は、互いに平行または略平行とみなすことができる。なお、仮想線105A、105Bは、実際に空間に存在する物ではなく、説明用の線である。
送電回路102A、102Bは、それぞれ交流電流を生成し、共振子103A、103Bへ、交流電流を供給する。本実施形態では、交流電流は、高周波電流であるが、交流電流であれば、高周波電流と呼ばれるものでなくてもかまわない。
制御回路101は、送電回路102A、102Bを制御する。送電回路102A、102Bは、制御回路により指示された振幅、位相および周波数で、交流電流を生成する。本実施形態では、送電回路102A、102Bは、それぞれ同一もしくは略同一の周波数の交流電流を生成する。
共振子103A、103Bは、それぞれコイルを含む巻回部である。巻回部は、コイルそのものものでもよいし、1つまたは複数のコイルを磁性体コアに巻き付けたものでもよい。また、コイルに、容量を直列、または並列、または直並列に接続してもよい。コイル形状としては、スパイラル巻、ソレノイド巻など、任意の巻き方のコイルを用いてよい。
共振子103A、103Bは、送電回路102A、102Bから高周波電流を受ける。共振子103A、103Bは、供給された高周波電流のエネルギー(高周波エネルギー)を、受電側の無線電力伝送装置(受電装置)へ無線(ワイヤレス)で伝送する。より詳細には、受電装置には、共振子103A、103Bにそれぞれ対応する共振子が配置され、送電側および受電側間で、共振子の磁界結合または磁気共鳴により、高周波エネルギーが伝送される。
図2(A)および図2(B)に、送電側の共振子と、受電側の共振子との配置例を示す。ここでは、送電側および受電側の共振子として、磁性体コアにコイルを巻き付けたものを用いている。図2(A)のように、送電側の共振子の開口面を、受電側の共振子の開口面と対向させるように配置してもよい。または、図2(B)のように、送電側の共振子の側面と、受電側の共振子の側面が互いに対向するように配置してもよい。いずれの場合も、図示の破線で示すように、送受電共振子間で磁界結合することにより、無線で電力が伝送される。
磁界強度制御コイル104は、共振子1および共振子2の周囲において、共振子1との距離と共振子2との距離が異なる位置に配置される。つまり、磁界強度制御コイル104は、共振子1および共振子2に対して非対称な位置に配置されている。図1では、磁界強度制御コイル104は、共振子1と観測点間に配置されている。より詳細には、磁界強度制御コイル104は、その巻線の内側を仮想線105Aが通過し、かつ、仮想線105Bが通過しないように配置されている。磁界強度制御コイルの巻方向に直交する方向(巻軸方向)が、仮想線105Aと平行または略平行である。これにより、磁界強度制御コイル104は、共振子1で発生した磁界を受け、受けた磁界の強度と、磁界強度制御コイル104のインピーダンスとに応じた強度の磁界を発生させる。この発生した磁界を、共振子1で発生した磁界に合成することで、共振子1の磁界の強度を調整することができる。なお、配置位置に応じて、磁界強度制御コイル104は、共振子2で発生した磁界も受けうるが、共振子1から受ける磁界が支配的となるため、共振子1で発生した磁界の調整が支配的となる。
図3に磁界強度制御コイル104の具体例を示す。磁界強度制御コイル104は、コイル201と、可変容量素子202とを備える。図示の例では、コイル201の巻数は1回であるが、2回以上でもよい。可変容量素子202は、コイル201の巻線の途中に直列に接続されている。図中、破線によって、コイルの巻軸203が示されている。可変容量素子202の値を調整することで、磁界強度制御コイル104のインピーダンスの値が変わり、それに応じて、その共振周波数も変わる。これにより、共振子1からの磁界に結合した磁界強度制御コイル104に流れる電流の振幅が変わり、磁界強度制御コイル104から放射される磁界強度も変更される。この磁界が、共振子1からの磁界と合成されることで、共振子1の磁界強度が調整される。この際、共振子1の磁界強度を高く調整することも、低く調整することも可能である。磁界強度制御コイル104の共振周波数が、高周波電源の周波数よりも高い場合と低い場合で、磁界強度制御コイル104に流れる電流の向きが変わる。このため、磁界強度制御コイル104の共振周波数を変えることで、磁界強度制御コイル104からの磁界が、共振子1からの磁界と強めあう合成と、弱めあう合成の2通りが可能である。
図3に示した磁界強度制御コイル104を図1の構成に用いた場合、図4に示すように、コイルの内側を第1の仮想線302が通過し、コイルの巻軸301と、第1の仮想線302が、平行または略平行となる。第2の仮想線303はコイルの内側を通過しない。
以下、図1の送電装置から受電装置に無線電力伝送する際に漏洩する磁界強度を、磁界強度制御コイル104により抑圧できることについて詳細に説明する。
共振子1および共振子2へ高周波電流が流れると、この高周波電流を波源とした磁界が観測点で生じる。観測点が送電装置から遠い場合、共振子1および共振子2と、観測点とを結ぶ第1および第2の仮想線105A、105Bは、平行または略平行とみなせる。
共振子から放射される磁界は、一般に進行方向の成分と、進行方向に直交する成分に分解することができる。第1および第2の仮想線105A、105Bが、共振子1および共振子2の巻軸に平行または略平行であるとすると、これら2つの共振子からの磁界の進行方向成分は互いに平行または略平行であり、進行方向に直交する成分の方向も互いに平行または略平行である。
図1に示すように、進行方向成分のベクトルをr、直交成分のベクトルをφで表すと、共振子1から放射される磁界は、Hr1exp(jθ1)r+Hφ1exp(jθ1)φと表すことができる。同様に、共振子2から放射される磁界は、Hr2exp(jθ2)r+Hφ2exp(jθ2)φと表すことができる。Hr1、Hr2は、各磁界の進行方向成分の大きさである。Hφ1、Hφ2は、各磁界の直交成分の大きさである。θ1、θ2は各磁界の位相(すなわち共振子1、2の高周波電流の位相)を表す。
各共振子からの磁界のφ成分が互いに打ち消し合うように、共振子1と共振子2へそれぞれ流す高周波電流の振幅と位相を調整する。具体的には、Hφ1=Hφ2とし、θ12+180°となるように制御する。ただし、位相差は正確に180°である必要はなく、所望の打ち消し効果が得られる範囲内で180°からずれてもかまわない。振幅も正確に一致している必要はなく、所望の打ち消し効果が得られる範囲内で差があってもかまわない。このような制御により、各共振子からの磁界のφ成分は打ち消し合い、観測点におけるφ成分の合成磁界はゼロもしくは小さな値となる。
一方、各共振子からの磁界の進行方向成分(r成分)については、上記のように振幅および位相を制御しても、互いに打ち消し合わず、観測点で所望の打ち消し効果が得られない場合がある。例えば、共振子1と共振子2が互いに同一構成で、受電側の共振子も互いに同一構成で、送電側と受電側間で共振子ペアの位置関係が同じであれば、φ成分が互いに打ち消し合う関係であれば、r成分も互いに打ち消し合うと考えられる。しかしながら、送電側および受電側間で共振子の位置ずれが生じたりすると、r成分の振幅の比例係数が、送電側および受電側間の共振子ペアで変わるため、r成分が打ち消し合わなくなる。よって、観測点で所望の打ち消し効果が得られなくなる。ただし、位相については、φ成分と同じように、180°の差、つまり、逆位相がr成分でも維持される。以上から、磁界のr成分の振幅を制御することができれば、r成分を打ち消すことが可能となる。なお、φ成分に関しては、上記の位置ずれが生じても、逆位相の関係は維持され、また振幅の同一も維持されるため、上述の問題は生じない。
ここで、上述したように、磁界強度制御コイル104は、その内側を第1の仮想線105Aのみが通過し、かつ、他の仮想線は通過しないような位置に配置されている。このため、磁界強度制御コイル104は、共振子1からの磁界との結合が、共振子2からの磁界との結合に比べて支配的となる。つまり、共振子2の磁界との結合により発生する磁界は、共振子1の磁界との結合により発生する磁界と比べて、十分に小さいものとなる。よって、磁界強度制御コイル104で発生する磁界により、共振子1から磁界の強度を調整できるといえる。さらに、磁界強度制御コイル104の巻軸が、仮想線105Aと平行または略平行となっていため、磁界強度制御コイル104から放射される磁界は、観測点に対してr成分のみとみなすことができる。よって、観測点では、共振子1から放射された磁界のr成分と、磁界強度制御コイルから放射された磁界のr成分と、共振子2から放射された磁界のr成分の合成になる。ここで、磁界強度制御コイル104の可変容量素子の値の調整により磁界強度制御コイルに流れる電流振幅を調整することで、磁界強度制御コイルから放射される磁界のr成分を調整できる。よって、共振子1から放射された磁界のr成分と磁界強度制御コイルから放射された磁界のr成分の合成振幅を、共振子2から放射された磁界のr成分振幅と同一となるように、磁界強度制御コイル104の可変容量素子の値を調整することで、観測点においてr成分を打ち消すことができる。
なお、磁界強度制御コイルを、共振子1と共振子2に対して対称な位置に配置した場合、共振子1と共振子2からの磁界のr成分の振幅が同程度に制御される。例えば、磁界強度制御コイルの径を大きくし、その内側を仮想線105A、105Bの両方が通過するように中央に配置した場合がこれに相当する。この場合、共振子1と共振子2から生じる磁界のr成分が、現状の大きさの関係に従属したまま調整されるのみで、観測点で所望の打消し効果が十分得られない。
以上、磁界強度制御コイルにより、一方の共振子からの磁界のr成分の振幅を、他方の共振子からの磁界のr成分に対して相対的に大きく、あるいは、小さく、調整することにより、共振子1から生じる磁界のr成分の振幅を、共振子2から生じる磁界のr成分の振幅と同程度になるように調整できる。これにより、r成分を観測点で打ち消すことが可能となる。よって、観測点における漏洩磁界強度を抑制できる。
(第1の変形例)
上述した実施形態では、共振子1、2と、観測点とについて、地面からの高さの関係については特に言及しなかったが、本実施形態は、当該関係に制約を受けることなく、実施可能である。例えば、図5は、共振子1(501A)、共振子2(501B)、観測点502の高さが違う場合を示す。地面505に対し、波源である共振子1、2と、観測点502の高さが異なる。また、共振子1、2の高さも互いに異なる。磁界強度制御コイル503を第1の仮想線504Aが通過するが、第2の仮想線504Bは通過していない。このような場合も、本実施形態により、観測点における磁界強度を低減できる。なお、観測点502の位置は、任意に決めればよく、例えば、受電装置の送電装置と反対側でもよいし、これとは別の方向の位置に決めても良い。
(第2の変形例)
上述した実施形態では、磁界強度制御コイル104の内側を第1の仮想線が通過し、第2の仮想線は磁界強度制御コイル104の内側を通過しないように配置することで、非対称な配置を行った。別の形態として、非対称な配置であれば、第1および第2の仮想線のいずれも、磁界強度制御コイル104の内側を通過しないように、磁界強度制御コイル104を配置する形態も可能である。
例えば磁界強度制御コイルの中心軸(巻軸)が、第1および第2の仮想線の中心線からオフセットした位置になるように、磁界強度制御コイルを配置することも可能である。この配置の具体例を、図6に示す。磁界強度制御コイル603の内側を第1および第2の仮想線604A、604Bが通過せず、かつ、磁界強度制御コル603の中心軸が、2つの仮想線の中心線からオフセットした位置になっている。なお、図6において、送電回路、制御部等の他の要素の図示は省略している。
ここで、磁界強度制御コイルの中心軸とは、磁界強度制御コイルの巻軸と平行であり、かつ磁界強度制御コイルの巻いた面の中心を通過する軸のことである。コイルの巻いた面の中心は、円形コイルであれば、円の中心、楕円コイルであれば楕円の中心、長方形コイルであれば、対角線の交点である。
また、2つの仮想線の中心仮想線とは、2つの仮想線に共に平行であり、かつ、2つの仮想線からの距離が等しい線のことである。
このように磁界強度制御コイルを配置することで、一方の共振子からの磁界強度のr成分の振幅を、他方の共振子よりも大きく、あるいは、小さく調整できる。図6の例では、磁界強度制御コイル603の中心軸は、共振子1を通る第1の仮想線に近い側に位置し、かつ、磁界強度制御コイル603内を第1の仮想線は通過していない。より詳細には、地面605の真上方向から、第1の仮想線と磁界強度制御コイル603を見た時に、地面605に投影される第1の仮想線が、磁界強度制御コイル603の投影を横切っている。磁界は、波源と観測点を結ぶ直線上のみに存在するのではなく、広がりを持って放射されている。したがって、磁界強度制御コイル603を第1の仮想線が通過しなくても、第1の仮想線の近くに磁界強度制御コイル603を配置することで、共振子1からの磁界のr成分の振幅を調整できる。一方、共振子2を通る第2の仮想線は、第1の仮想線と比べて、磁界強度制御コイル603の中心軸から遠くに位置するため、磁界強度制御コイル603による共振子2の磁界への寄与は小さくなる。
(第4の変形例)
上述した実施形態では、観測点を任意に定めたが、一例として、各共振子からの放射磁界が最大となる方向に応じて観測点を設定してもよい。例えば、共振子が、図7に示すようなソレノイド巻コイル701の場合、巻軸702に沿った方向が、最大放射方向703に一致する。この場合、各共振子と観測点とを結ぶ仮想線が概ね各最大放射方向に平行になるように観測点を設定し、これまでと同様の考えで、磁界強度制御コイルを配置すればよい。
(第5の変形例)
上述した実施形態では、観測点が送電装置から遠方に存在し、各共振子と観測点を結ぶ仮想線が互いに平行または略平行とみなせる場合を説明したが、複数の仮想線は互いに平行または略平行である必要はなく、複数の仮想線が互いに接近する方向であればよい。例えば、図8に示すように、共振子1(801A)、共振子2(801B)間の距離807が1m、送電装置と観測点との間の距離802が10mと仮定する。共振子1、2と観測点間を結ぶ仮想線は、それぞれ第1の仮想線803Aおよび第2の仮想線803Bである。第1の仮想線803Aおよび第2の仮想線803Bは共振子1、2から、観測点に対して、互いに接近する方向に延びている。複数の仮想線が互いに略平行な場合も、複数の仮想線が互いに近接する方向に延びている場合の一形態に相当する。第1の仮想線803Aおよび第2の仮想線803Bの長さが同一または略同一である場合、距離802の送電装置側の起点は、観測点から送電装置を見たときに、共振子1、2間の中心808である。中心808は、送電装置の筐体面上の位置でもよいし、送電装置を搭載した車体面上の位置でもよいし、共振子1、2間を結ぶ線分の中心でもよい。
上述した数値例等の場合、第1および第2の仮想線803A、803Bのなす角804は、5.7度となる。別の例として、共振子1、2間の距離が1mで、距離802が30mの場合は、第1および第2の仮想線803A、803Bのなす角804は、1.9度となる。同様にして、共振子1、2間の距離が1mで、距離802が100mの場合は、第1および第2の仮想線803A、803Bのなす角804が0.57度となる。さらに、共振子1、2間の距離が1mで、距離804が300mの場合には、第1および第2の仮想線803A、803Bのなす角が0.19度となる。
このように第1および第2の仮想線が平行とみなせない場合でも、これまでと同様に、磁界強度制御コイルを第1および第2の仮想線に対して非対称な位置に配置すればよい。例えば一方の仮想線が通り、他方の仮想線が通らない位置に、磁界強度制御コイルを配置すればよい。これにより、観測点での磁界打ち消しにより、磁界低減効果を得ることができる。別の配置例として、磁界強度制御コイルを、第1および第2の仮想線のいずれも通過しないが、一方の仮想線側に、磁界強度制御コイルの中心軸がオフセットするように配置してもよい。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では観測点が1つの場合を示したが、本実施形態では、複数の観測点が存在する場合に、各観測点における漏洩磁界強度を低減する形態を示す。
図9に、第2の実施形態に係る送電装置の構成を示す。ただし、制御部および送電回路等、その他の要素の図示は省略している。
送電装置から異なる方向に離れた位置に、2つの観測点V1、V2(図示せず)が想定されている。観測点V1と共振子1および共振子2との間には、第1の仮想線903A、第2の仮想線903Bが設定されている。また、観測点V2と共振子1および共振子2との間に、第1の仮想線904A、第2の仮想線904Bが設定されている。第1の仮想線903Aと第2の仮想線903Bは平行または略平行であり、第1の仮想線904Aと第2の仮想線904Bは平行または略平行とする。
共振子1、2と観測点V1との間に、共振子1、2との距離が異なる位置に、すなわち、共振子1、2に対して非対称な位置に、第1の磁界強度制御コイル902Aが配置されている。第1の磁界強度制御コイル902Aは、その内側を第1の仮想線903Aが通過し、第2の仮想線903Bが通過しない位置に配置されている。第1の磁界強度制御コイル902Aの巻軸と、第1の仮想線903Aは、平行または略平行である。
共振子1、2と観測点V2との間に、共振子1、2との距離が異なる位置に、共振子1、2に対して非対称な位置に、第2の磁界強度制御コイル902Bが配置されている。第2の磁界強度制御コイル902Bは、その内側を第1の仮想線904Aが通過し、第2の仮想線904Bが通過しない位置に配置されている。第2の磁界強度制御コイル902Bの巻軸と、第1の仮想線904Aは、平行または略平行である。
このように磁界強度制御コイル902A、902Bを配置することにより、複数の観測点V1、V2における漏洩磁界強度を抑圧することができる。すなわち、送電装置から見て複数の方向に対する漏洩磁界強度を低減できる。
図9の例では、観測点が2つの場合を示したが、3つ以上の場合でも同様にして、各観測点に対応して磁界強度制御コイルを配置することで、各観測点での漏洩磁界強度を抑制できる。
図10に、観測点が4つの場合に各観測点の漏洩磁界強度を低減する場合の例を示す。なお、制御部および送電回路等、その他の要素の図示は省略している。
送電装置から互いに直交する4つの方向に遠方に離れた位置に、観測点V21、V22、V23、V24(図示せず)が設定されている。観測点V21と共振子1(1001A)および共振子2(1001B)間には、第1の仮想線1002A、第2の仮想線1003Aが設定されている。第1の仮想線1002A、第2の仮想線1003Aは平行または略平行である。
観測点V22と共振子1および共振子2間に、第1の仮想線1002B、第2の仮想線1003Bが設定されている。第1の仮想線1002B、第2の仮想線1003Bは平行または略平行である。
観測点V23と共振子1および共振子2間に、第1の仮想線1002C、第2の仮想線1003Cが設定されている。第1の仮想線1002C、第2の仮想線1003Cは平行または略平行である。
観測点V24と共振子1および共振子2間に、第1の仮想線1002D、第2の仮想線1003Dが設定されている。第1の仮想線1002D、第2の仮想線1003Dは平行または略平行である。
各観測点に対応して、共振子1、2との距離が異なる位置に、すなわち、共振子1、2に対して非対称な位置に、第1の磁界強度制御コイル1004A、第2の磁界強度制御コイル1004B、第3の磁界強度制御コイル1004C、第4の磁界強度制御コイル1004Dが配置されている。
第1の磁界強度制御コイル1004Aは、その内側を第1の仮想線1002Aが通過し、第2の仮想線1003Aが通過しない位置に配置されている。第1の磁界強度制御コイル1004Aの巻軸と、第1の仮想線1002Aは、平行または略平行である。
第2の磁界強度制御コイル1004Bは、その内側を第1の仮想線1002Bが通過し、第2の仮想線1003Bが通過しない位置に配置されている。第2の磁界強度制御コイル1004Bの巻軸と、第1の仮想線1002Bは、平行または略平行である。
第3の磁界強度制御コイル1004Cは、その内側を第1の仮想線1002Cが通過し、第2の仮想線1003Cが通過しない位置に配置されている。第3の磁界強度制御コイル1004Cの巻軸と、第1の仮想線1002Cは、平行または略平行である。
第4の磁界強度制御コイル1004Dは、その内側を第1の仮想線1002Dが通過し、第2の仮想線1003Dが通過しない位置に配置されている。第4の磁界強度制御コイル1004Dの巻軸と、第1の仮想線1002Dは、平行または略平行である。
図10の構成によれば、図9の構成に比べて、磁界強度を抑圧できる観測点数(方向数)増やすことができる。
なお、図9または図10に示したような観測点が複数の場合、各観測点の方向についてr成分の磁界強度を抑制できるが、φ成分については、各方向のすべてについて所望の抑圧効果が得られるとは限らない。この理由は、磁界のφ成分は、各送電回路から各共振子に供給する高周波電流の振幅と位相で制御するため、1つの方向に対して、φ成分の振幅を共振子間で揃えると、それ以外の方向では、φ成分の振幅が揃わない可能性があるためである。ただし、位相については、φ成分についても、逆位相の関係は保たれる。よって、少なくとも、φ成分についても、一部の磁界は打ち消されるため、それなりの磁界抑制効果は得ることができる。
図11は、本実施形態に係る送電装置の他の構成例を示す。制御部および送電回路の図示は省略している。
図11の構成は、2つの共振子の配置を工夫することで、特定の方向について、磁界強度抑制コイルを配置することなく、漏洩磁界を低減するようにしたことを特徴としている。
共振子1(1101A)および共振子2(1101B)が配置されている。共振子1の巻軸1103Aと、共振子2の巻軸1103Bが平行または略平行である。つまり、共振子1の巻線の巻回方向に直交する第1方向と、共振子2の巻線の巻回方向に直交する第2方向とが平行または略平行である。
共振子1と共振子2を横切る仮想的な線として、第3の仮想線1102Cを考える。第3の仮想線1102Cは、共振子1の巻軸1103Aに対して垂直であり、共振子2の巻軸1103Bに対しても垂直である。共振子1、2は、第3の仮想線1102Cに沿って並ぶように配置されている。すなわち、共振子1、2は、上述の第1または第2の方向に直交する方向に沿って並ぶように、配置されている。
共振子1と観測点(図示せず)の間に第1の仮想線1102Aが設定され、共振子2と当該観測点の間に第2の仮想線1102Bが設定されている。また、磁界強度制御コイル1104の内側を第1の仮想線1102Aが通過するように、磁界強度制御コイル1104が配置されている。
共振子1と共振子2の最大磁界放射方向は、それぞれの巻軸の方向となる。一方、磁界放射量が最小の方向は、それぞれ巻軸に垂直な方向である。したがって、共振子1、2とも、第3の仮想線1102Cに沿った方向の磁界強度が最小となり、第3の仮想線1102Cの方向における観測点での磁界強度は小さな値になると考えられる。よって、図11の配置は、特定の方向(第3の仮想線1102Cに沿った方向)について、磁界強度制御コイルを用いることなく、漏洩磁界強度を小さくできる。
なお、図11において、仮に第3の仮想線1102Cの方向に磁界強度制御コイルを配置した場合(例えば、磁界強度制御コイルの内側を第3の仮想線が通過するように配置した場合)、両方の共振子からの磁界の振幅が磁界強度制御コイルにより元の振幅の関係に従属して調整されてしまい、漏洩磁界低減効果を得られない。そこで、本実施形態では、当該方向に対して各々巻軸が垂直になるように2つの共振子を配置することで、この問題を解決可能としている。
(第3の実施形態)
図12に、第3の実施形態に係る送電装置の構成例を示す。図1に示した第1の実施形態の構成に対して、磁界を測定する磁界モニタ回路1205A、1205Bが追加されている。制御回路1201が、磁界モニタ回路1205A、1205Bの測定値を用いて、送電回路1202A、1202Bと、磁界強度制御コイル1204のインピーダンスとを制御する。
磁界モニタ回路1205Aは、磁界強度制御コイル1204の後段において、第1の仮想線1206に沿って配置されている。磁界モニタ回路1205Aは、第1の仮想線1206Aに平行な磁界成分と、第1の仮想線1206Aに垂直な磁界成分を測定する。磁界モニタ回路1205Aへは共振子1からの磁界と、磁界強度制御コイル1204からの磁界とが与えられるため、測定される値は、両者の合成磁界の値となる。磁界モニタ回路1205Aは、計測した水平成分および垂直成分の値を制御回路1201に出力する。
磁界モニタ回路1205Bは、共振子1205Bの後段において、第2の仮想線1206Bに沿って配置されている。磁界モニタ回路1205Bは、第2の仮想線1206Bに平行な磁界成分と、第2の仮想線1206Bに垂直な磁界成分を測定する。磁界モニタ回路1205Bは、計測した水平成分および垂直成分の値を制御回路1201に出力する。
制御回路1201は、磁界モニタ回路1205A、1205Bで測定された垂直磁界成分の値に基づき、共振子1、2からの放射磁界のφ成分の振幅が、同一または略同一となるように、送電回路1および送電回路2で生成する高周波電流の振幅を制御する。
また、制御回路1201は、磁界モニタ回路1205A、1205Bで測定された平行な磁界成分の値に基づき、共振子1と共振子2からの放射磁界のr成分の振幅が同一または略同一となるように、磁界強度制御コイル1204の可変容量素子の値を制御する。
また、制御回路1201は、送電回路1および送電回路2で生成される高周波電流の位相が逆位相になるように制御する。これにより、共振子1と共振子2からの放射磁界のφ成分の位相を逆位相にされ、かつ、r成分の位相が逆位相にされる。
制御回路1201の動作例としては、送電回路1および送電回路2で生成する高周波電流の振幅および位相を制御した後、一定の間隔で、磁界モニタ回路1205A、1205で測定された平行な磁界成分の値を取得する。そして、両者の差分が、下限および上限により定まる所定の範囲内であれば何もせず、所定の範囲外であれば、下限より小さいか、上限より大きいかに応じて、可変容量素子の値を予め決められた方向(増加方向または減少方向)に一定値だけ変化させる。両者の差分が所定の範囲に収まるまで、これを繰り返し、所定の範囲に収まったら処理を終了する。一定時間ごとに、上記の動作フローを繰り返し行ってもよい。
以上の制御の結果、観測点において、共振子1と共振子2からの磁界は打ち消し合うことになり、漏洩磁界強度を抑制できる。
以上、本実施形態によれば、無線電力伝送システムを運用中に、共振子1および磁界強度制御コイルの合成磁界強度、および共振子2の磁界強度を測定し、両者のφ成分の振幅が同じになるように、送電回路1、2を制御することで、観測点で両者のφ成分の磁界を打ち消すことができる。さらに、両者のr成分の振幅が同じになるように、磁界強度制御コイルの可変容量素子の値を制御することで、観測点における両者のr成分の磁界を打ち消すことができる。よって、無線電力伝送システムを運用中に、送受間の共振子の位置ずれ等が発生した場合にも、これに動的に対応して、観測点における漏洩磁界強度を抑制できる。
図12の構成の変形例として、図13に示すように、共振子1および共振子2に対して磁界強度制御コイル1304A、1304Bをそれぞれ配置し、磁界強度制御コイル1304A、1304Bの後段に、磁界モニタ回路1305A、1305Bをそれぞれ配置してもよい。第1の仮想線1305Aが磁界強度制御コイル1304Aを通過し、第1の仮想線1305Aに沿って磁界モニタ回路1305Aが配置されている。第2の仮想線1305Bが磁界強度制御コイル1304Bを通過し、第2の仮想線1305Bに沿って磁界モニタ回路1305Bが配置されている。
磁界モニタ回路1305Aへは共振子1からの磁界と、磁界強度制御コイル1304Aからの磁界とが支配的に与えられるため、測定される値は、両者の合成磁界の値とみなせる。磁界モニタ回路1205Aは、計測した水平成分および垂直成分の値を制御回路1201に出力する。同様に、磁界モニタ回路1305Bへは共振子2からの磁界と、磁界強度制御コイル1304Bからの磁界とが支配的に与えられるため、測定される値は、両者の合成磁界の値とみなせる。
制御回路1301は、磁界モニタ回路1305Aおよび磁界モニタ回路1305Bの測定値に基づき、送電回路1、2、および磁界強度制御コイル1305A、1305Bの双方の可変容量素子の値を制御する。その他は、図12と同様である。
図13の構成により、共振子1と共振子2双方からの磁界強度を独立に調整することで、双方の磁界の振幅を揃え、観測点で磁界を打ち消すことができる。特に、共振子1と共振子2からの磁界のr成分振幅の差または比が大きい場合、一方の磁界強度の調整のみでは、振幅を同じにできないこともある。そのような場合も、一方の磁界の振幅を大きくなるように調整し、他方の磁界の振幅を小さくなるように調整することで、両者の振幅を同程度にできる。
(第5の実施形態)
これまでの説明は、磁界強度制御コイルを送電側に配置したが、本実施形態では磁界強度制御コイルを受電側に配置する形態を示す。
図14(A)に、本実施形態に係る受電装置の例を示す。受電装置は、共振子1(112A)および共振子2(112B)、受電回路1(113A)および受電回路2(113B)、磁界強度制御コイル114を備える。受電装置は、外部の負荷装置116に接続されている。
共振子1および共振子2は、送電装置側の共振子1および共振子2と同様の構成を有する。受電回路1および受電回路2は、共振子1および共振子2で受電された高周波エネルギーの電流を負荷装置116に供給する。受電回路1および受電回路2は、高周波電流を直流に変換する整流器を含んでもよく、整流器で整流した直流電流を、負荷装置116に出力してもよい。負荷装置116は、電力を消費する装置でもよいし、電力を蓄積する蓄電装置でもよい。
磁界強度制御コイル114は、受電装置と観測点(例えば受電装置の送電装置と反対側に設定)との間で、共振子1(112A)及び共振子2(112B)との距離が異なる位置に、すなわち、共振子1、2に対して非対称な位置に、配置されている。磁界強度制御コイル114は、受電装置と共振子1との間に配置されている。観測点は、受電装置から遠方にある場合、共振子1と観測点とを結ぶ第1の仮想線115Aと、共振子2と当該観測点とを結ぶ第2の仮想線115Bは平行または略平行であるとみなせる。そして、磁界強度制御コイル114は、その内側を仮想線115Aが通過し、磁界強度制御コイル114の中心軸が共振子1(112A)の巻軸と平行または略平行となるような位置に配置されている。磁界強度制御コイル114の配置位置は、図14(A)の位置に限定されず、図14(B)のように受電装置の送電装置の反対側に磁界強度制御コイル124を配置してもよいし、その他の場所でもよい。このように磁界強度制御コイルを受電装置側に配置しても、送電装置側に配置したのと同様に、漏洩磁界を低減できる。
(第6の実施形態)
図15は、第6の実施形態に係る無線電力伝送システムを示す。無線電力伝送システムは、送電装置と、受電装置とを備える。受電装置は、EV自動車、EVバス等の車両の底部外側面に搭載されている。受電装置の搭載先は車両に限定されず、送電側から無線で電力を受電する装置であれば、任意でかまわない。送電装置は、地上に設置されている。送電の対象が車両である場合、送電装置は、充電スタンド、家庭、パーキング等に設置されることができる。送電装置の制御回路および送電回路等の図示は省略している。また、受電装置の受電回路および負荷装置等の図示は、省略している。その他、仮想線や巻軸等の表記は省略している。
送電装置は、図1に示した送電装置と同様に、2つの送電側共振子(第1の送電側共振子1401A、第2の送電側共振子1401B)を備え、第1の送電側共振子1401Aと、車両との間に磁界強度制御コイル1402が配置されている。
受電装置は、2つの受電側共振子(第1の受電側共振子1403Aおよび第2の受電側共振子1403B)を備える。第1の受電側共振子1403Aの送電装置と反対側には、磁界強度制御コイル1404が設置されている。
このように、本実施形態では、送電装置および受電装置の双方に磁界強度制御コイルが配置されている。観測点は、例えば受電装置の送電装置の反対側に設けられ、第1の送電側共振子1401Aからの磁界は、2つの磁界強度制御コイル1402、1404を介して調整される。送電装置から受電装置へ無線電力伝送を行うときに、受電装置より先に磁界が漏洩することを抑制できる。
なお、本発明は上記実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、上記実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
101、1201、1301:制御回路
102A、1202A、1302A:送電回路1
102B、1202B、1302B:送電回路2
103A、112A、501A、601A、801A、901A、1001A、1101A、1203A、1303A、1401A、1403A:共振子1
103B、112B、502B、601B、801B、901B、1001B、1101B、1203B、1303B、1401B、1403B:共振子2
104、114、124、503、603、902A、902B、1004A〜1004D、1205A、1205B、1304A、1304B、1402、1404:磁界強度制御コイル
105A、302、504A、604A、803A、903A、904A、1002A〜1002D、1102A:第1の仮想線
105B、303、504B、604B、803B、903B、904B、1002B〜1002B、1102B:第2の仮想線
1102C:第3の仮想線
201、701:コイル
202:可変容量素子
203、301、702、1103A、1103B:巻軸
502、602:観測点
505、605:地面
703:最大放射方向
802、807:距離
804:角度
808:中心
1204、1305A、1305B:磁界モニタ回路
113A:受電回路1
113B:受電回路2
116:負荷装置

Claims (9)

  1. 無線で電力を受電装置に送電する送電装置であって、
    第1および第2の共振子と、
    前記第1および第2の共振子へ交流電流を供給する第1および第2の送電回路と、
    前記第1および第2の共振子の周囲において、前記第1の共振子との距離と前記第2の共振子との距離が異なる位置に配置された巻線部と、
    前記第1および第2の送電回路を制御する制御回路と、
    第1磁界モニタ回路と、
    第2磁界モニタ回路と、を備え、
    前記巻線部は、前記第1および第2の共振子の一方と、観測点との間に配置され、
    前記第1磁界モニタ回路は、前記一方の共振子から出力される磁界の、前記一方の共振子から前記観測点への方向に平行な成分と、前記巻線部で発生した磁界の、前記一方の共振子から前記観測点への方向に平行な成分との合成強度を測定し、
    前記第2磁界モニタ回路は、前記第1および第2の共振子の他方の共振子から出力される磁界の、前記他方の共振子から前記観測点への方向に平行な成分の強度を測定し、
    前記制御回路は、前記第1磁界モニタ回路で測定された前記合成強度と、前記第2磁界モニタ回路で測定された前記強度との差分が所定の範囲に含まれるように、前記巻線部のインピーダンスを制御する
    送電装置。
  2. 前記他方の共振子と、前記観測点との間に配置された他の巻線部を備え、
    前記第2磁界モニタ回路は、前記他方の共振子から出力される磁界の、前記他方の共振子から前記観測点への方向に平行な成分と、前記他の巻線部で発生した磁界の、前記他方の共振子から前記観測点への方向に平行な成分との合成強度を測定し、
    前記制御回路は、前記第1磁界モニタ回路で測定された前記合成強度と、前記第2磁界モニタ回路で測定された前記合成強度との差分が前記所定の範囲に含まれるように、前記巻線部のインピーダンスを制御する
    請求項1に記載の送電装置。
  3. 前記巻線部は、前記第1の共振子から延びる第1の線、前記第2の共振子から前記第1の線と平行または接近する方向に延びる第2の線とのうちの一方が、前記巻線部の内側を通過し、他方は通過しないように配置されている、
    請求項1または2に記載の送電装置。
  4. 前記第1の線は、前記第1の共振子と前記観測点とを結ぶ線、前記第2の線は、前記第2の共振子と前記観測点とを結ぶ線である、
    請求項3に記載の送電装置。
  5. 前記巻線部の巻回方向に直交する方向は、前記巻線部の内側を通過する前記第1および第2の線のうちの1つと平行または略平行である
    請求項3または4に記載の送電装置。
  6. 前記第1の共振子の巻線の巻回方向に直交する第1方向と、前記第2の共振子の巻線の巻回方向に直交する第2方向とが平行または略平行であり、
    前記第1方向または前記第2方向に直交する方向に沿って並ぶように、前記第1の共振子および前記第2の共振子が配置された
    請求項1ないしのいずれか一項に記載の送電装置。
  7. 前記巻線部は、コイルと、可変容量素子とを含み、
    前記制御回路は、前記巻線部の可変容量素子の値を制御する
    請求項1ないし2のいずれか一項に記載の送電装置。
  8. 前記巻線部は、前記第1または第2の共振子で発生させられる磁界強度が最大となる方向に応じた巻軸の方向に配置される
    請求項1ないしのいずれか一項に記載の送電装置。
  9. 送電装置と、受電装置と、巻線部と、制御回路と、第1磁界モニタ回路と、第2磁界モニタ回路と、を備えた無線電力伝送システムであって、
    前記送電装置は、
    第1および第2の送電側共振子と、
    前記第1および第2の送電側共振子へ交流電流を供給する第1および第2の送電回路と、を備え、
    前記受電装置は、
    前記第1および第2の送電側共振子から磁界を介して交流エネルギーを受け、前記交流エネルギーに応じた交流電流を発生させる第1および第2の受電側共振子と、
    前記第1および第2の受電側共振子で発生した前記交流電流を外部の負荷装置に供給する第1および第2の受電回路と、を備え、
    前記巻線部は、前記第1および第2の送電側共振子の周囲において、前記第1の送電側共振子との距離と前記第2の送電側共振子との距離が異なる位置に配置され、
    前記巻線部は、前記第1および第2の送電側共振子の一方と、観測点との間に配置され、
    前記第1磁界モニタ回路は、前記第1および第2の送電側共振子の一方の送電側共振子から出力される磁界の、前記一方の送電側共振子から前記観測点への方向に平行な成分と、前記巻線部で発生した磁界の、前記一方の送電側共振子から前記観測点への方向に平行な成分との合成強度を測定し、
    前記第2磁界モニタ回路は、前記第1および第2の送電側共振子の他方の送電側共振子から出力される磁界の、前記他方の送電側共振子から前記観測点への方向に平行な成分の強度を測定し、
    前記制御回路は、前記第1磁界モニタ回路で測定された前記合成強度と、前記第2磁界モニタ回路で測定された前記強度との差分が所定の範囲に含まれるように、前記巻線部のインピーダンスを制御する
    無線電力伝送システム。
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