JP6307751B2 - 裂き織製品 - Google Patents

裂き織製品 Download PDF

Info

Publication number
JP6307751B2
JP6307751B2 JP2013219819A JP2013219819A JP6307751B2 JP 6307751 B2 JP6307751 B2 JP 6307751B2 JP 2013219819 A JP2013219819 A JP 2013219819A JP 2013219819 A JP2013219819 A JP 2013219819A JP 6307751 B2 JP6307751 B2 JP 6307751B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
tear
cloth
weaving
message
weft
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2013219819A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2015081394A (ja
Inventor
田中京子
Original Assignee
田中 京子
田中 京子
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 田中 京子, 田中 京子 filed Critical 田中 京子
Priority to JP2013219819A priority Critical patent/JP6307751B2/ja
Publication of JP2015081394A publication Critical patent/JP2015081394A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6307751B2 publication Critical patent/JP6307751B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Purses, Travelling Bags, Baskets, Or Suitcases (AREA)
  • Woven Fabrics (AREA)

Description

本発明は古くなった布を裂いて紐状にしたものを緯糸とし、前記緯糸と手織り機にかけた経糸とを共に織り込んだ裂き織の贈答用などの製品に関する。
過去、布織物が天然の草木を原料として手作業で作られていた時代において、その作業は非常に手間と時間が掛かったため、布は大変に貴重なものであった。特に綿や絹が生産困難な寒冷地であった東北や日本海側地域は古布をも使い切る裂き織文化が発達した。
染織の工業化により繊維製品が充足した近年においては、裂き織独特の風合いや芸術的側面が見直され、また繊維廃棄物の増大からリサイクルの一手法として注目されている。
しかしながら、2方向の一連の糸を交差させて布を織るには古来さまざまな技法があるが、何れも布地に図形的、又は絵画的文様を表現することを目的としている。
裂き織においても、古布を紐状に裂いた緯糸には元となる布の文様が残存していても筬により打ち込まれ圧縮されることにより文様としては認められなくなり無作為な色調を示すのみとなるため、色合いの異なる何種類かの裂き布を緯糸として別途用意し、表現したい絵柄に基づいて計算した横段ごとに緯糸を換えるなどして新たな文様を織り出しながら再生布として仕上げていくのが従来の方法であった。
例えば特開2004−232161に係る「裂き織の方法」は、思い出の服を形や柄をそのまま残しながら、新しい服や壁掛けなどに再生するために必要な織物技術である裂織りの方法に関するものである。所望の服を細いリボン状に切断し元服リボンとし、それとは別に任意の布を細いリボン状に切断し周辺リボンとし、手織機に縦糸をセットして、そこに前記の元服リボンと周辺リボンを横糸として織り込むことによって、新たに織り上がる布に所望の服を絵柄として現すようにしたことを特徴とする裂織の方法を記している。これによれば、元服を裂いた緯糸となるリボンを縦糸に渡らせた後、筬で打ち込んで圧縮せず原型の柄を活かしつつ、別布で作成した裂き布と共に織り込むことにより、周辺リボンの織り地の内側に元服の形や柄をそのまま残しながら再現するように構成している。
また特開2013−105150に係る「裂き織方法」は、リボン形状の横糸の織り込みによって表現される裂き織物の絵柄を、あらかじめ設定した通りの形状で裂き織物に簡単に現出可能な裂き織り方法に関するものである。あらかじめリボン形状の横糸の裂き織り時の圧縮率を求め、その後、染め付け工程で、横糸の圧縮率の逆数倍だけ裂き織物の絵柄を裂き布の長さ方向へのみ拡大した元絵柄を裂き布に染め付ける。これにより、裂き織り工程において、筬による打ち込みで、横糸が所定の圧縮率で順次圧縮されていくことにより、目標通りの絵柄を裂き織物に簡単に現出させることができるように構成している。
このように伝統的な織においても、新たに提示された方法においても、織り出される絵柄の現出方法についての創意工夫がなされているが、緯糸とする裂き布そのものの文様が筬により織り込まれ圧縮されて不明瞭になる点を有利と捉える発想はない。また、以下に列記する非特許文献も、裂き織の歴史や近年改良された機による様々な織り方の記述はあるが、織り込まれ圧縮される裂き布そのものに文書が秘匿されるという本発明の着眼点について認識していない。
特開2004−232161 特開2013−105150
「みちのくの古布の世界」田中忠三郎著 河出書房出版2009年 「裂き織り小物」箕輪直子著 NHK出版2002年 「もっと手軽に手織りを楽しむ」雄鶏社2003年 「裂いた布で織る裂き織り」小宮しげこ著 日本ヴォーグ2004年
本発明は、以上のような分析に基づき従来に無い着眼点に鑑み、平面としての面積を持ち且つ文様を含有する布を裂いて緯糸として使用する裂き織において、裂き布の文様が織り込まれ圧縮されて不明瞭となる特徴を価値として見出し、これまで廃品となった布のマテリアルリサイクルの一手法という趣旨であった裂き織を、より深い内容と文様以上の効用を持つ製品として提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明は、古くなった布を細く裂いて紐状にしたものを緯糸とし、縦糸と共に織り上げて再生布を構成する裂き織において、前記紐状裂き布に色落ちしない筆記具を用いた手書きなどによるメッセージが記入されたものを緯糸に用い、前記緯糸と縦糸とを織り機によって織り込み、前記緯糸が筬により打ち込まれて圧縮され、前記メッセージが判読不能となる再生布を構成する織物を作成し、判読不能になった前記メッセージを記載した裂き布の画像などを記録した添書カードを添付することで、秘匿されたメッセージを包蔵し前記メッセージを記録した添書カードを附録する贈答用ともなる裂き織製品を構成している。
以上の説明から明らかなように、本発明にあっては次に列挙する効果が得られる。
(1)裂き布が織り込まれ圧縮されて贈り主のメッセージが判読不能になるため 贈答用製品になった外観からは贈り主の思念があからさまにされず、受領者は一般の製品と同等に日常生活に使用できる。また附録された添書カードにより受領者は秘匿されたメッセージを知ることができる。したがって、古布を廃棄せず再利用する趣旨の裂き織の概念を超え、織り込む布に意味を持たせ、文様の表現を享受する以上の効用を与えることができる。
(2)これまでの記念品、贈答品には、記念日ならびに姓名、祈願文などが刻字され、または明示される事例が多い。例えば引出物、長寿祝い、出産祝いなど多様である。しかしながら明示されているがゆえに受納しても日常生活には使用しにくい場合が多い。前記(1)によってこの問題が解決される。
(3)また、メッセージの記入は単独でも複数人でもよく、また、長文や寄せ書きも可能であり、贈り主の愛着のある古布、または受領者に由来する古布を用い、贈り主自身のメッセージが秘匿されるため、既製品に刻字し贈答品とするより繋がりが得られる。
本発明を実施するための古布を裁断してメッセージを記入した外観図 前記メッセージ入りの裂き布の画像を撮り作成した添書カードの外観図 前記メッセージ入りの裂き布を緯糸として織り機に張った縦糸と共に織り込み再生布を作成中の状態を示す外観図 前記判読不能となったメッセージを包蔵する再生布を生活用品として使用できる製品に仕立てた一例である贈答品の外観図
以下、本発明の実施の形態を図1から図4に基づいて説明する。
図1は、本発明に係る裂き布を示す図であって、使い古した布1の四方の上辺から横方向に適宜の幅に裂く。縦方向の辺の手前で裂ききらずに止め、下方の端から同じ幅に逆方向に横に裂く。このように両端を残しながら往復を繰り返しジグザグに裂くと一本の紐状になる。例えば10cm四方の布を上記の方法で裂くと約60cmの紐状の裂き布2を得ることができる。手で裂くと断面が毛羽立ったようになり素朴な風合いが出るが 裂きにくい場合は鋏やカッターを用いてもよい。この方法で作成された裂き布2にメッセージ3を記入する。このメッセージの記入は経年劣化、製品使用時の摩耗による消失、使用状況による滲漏汚染などのない筆記具や彩色用具を用い、また刺繍などでもよい。
図2は、前記メッセージ3入りの裂き布4の画像5を撮り作成した添書カード6を示す図である。撮影した画像を印画紙に印刷し贈答品に添える挨拶文7を書く。このカードを贈答品に附録することにより本発明の裂き織製品に秘匿されたメッセージが判読可能となる。他の方法として例えばQRコード(登録商標)をカードに載録し携帯電話を用いて読み取り、メッセージ記入及び機で織り込む情景を動画で可視化するなど証拠となる情報を表すこともできる。
図3は、前記メッセージ入りの裂き布4を緯糸として織り機に張った縦糸8に対し垂直に交わるよう筬9で打ち込み再生布を作成する図である。このとき従来の織の技法を用いて色合いの異なる他の裂き布も使用して図形的または絵画的文様を表現してもよい。織りあがった再生布10のうち、メッセージを記入した裂き布4からなる緯糸は筬により打ち込まれて圧縮されているため、そのメッセージ3は判読不能となってどの位置に織り込まれているかも定かではなくなっている。
図4は、前記判読不能となったメッセージを包蔵する再生布10を生活用品として使用できる製品に仕立てた一例11のバッグを示す図である。製品は布を縫製して形成される様々な日用品が想定できる。例えば本やノートのカバー、ノートパソコン・スマートフォンなどのケース、各種ポーチ、クッション、エプロンなどである。また、前記製品11に秘匿された贈り主のメッセージは外見上他者には判読できないが 製品に附録された実施例2において作成した添書カード6により受領者は贈り主のメッセージを了知する。
本発明は、秘匿されたメッセージを包蔵し前記メッセージを記録した添書カードを附録する裂き織製品を製造する産業で利用される。
1 使い古した布
2 裂き布
3 色落ちしないメッセージ
4 メッセージ入りの裂き布
5 メッセージ入りの裂き布の画像
6 添書カード
7 挨拶文
8 織り機に張った縦糸
9 筬
10 織りあがった再生布
11 製品に仕立てた一例





















Claims (1)

  1. 古くなった布を細く裂いて紐状にした裂き布に色落ちしないメッセージが記入されたものを緯糸に用い、前記緯糸と縦糸とを織り機によって織り込み、前記緯糸が筬により打ち込まれて圧縮され、前記メッセージが判読不能となった織物、及び判読不能になった前記メッセージを記載した裂き布の情報を記録した添書カードの附録、からなる裂き織製品。
JP2013219819A 2013-10-23 2013-10-23 裂き織製品 Active JP6307751B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013219819A JP6307751B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 裂き織製品

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013219819A JP6307751B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 裂き織製品

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2015081394A JP2015081394A (ja) 2015-04-27
JP6307751B2 true JP6307751B2 (ja) 2018-04-11

Family

ID=53012170

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013219819A Active JP6307751B2 (ja) 2013-10-23 2013-10-23 裂き織製品

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6307751B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6419751B2 (ja) * 2016-04-27 2018-11-07 晃和株式会社 ポンポンおよびポンポン製造方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4264659A (en) * 1978-12-08 1981-04-28 E. I. Du Pont De Nemours And Company Stiff woven polyethylene fabric comprising layers bonded together by an adhesive layer consisting of a thermoplastic material in the form of a lace
JP2004038303A (ja) * 2002-06-28 2004-02-05 Fuji Photo Film Co Ltd 画像付きメッセージ作成システム
JP4128883B2 (ja) * 2003-02-03 2008-07-30 善美 松浦 裂織の方法
JP2010092451A (ja) * 2008-10-06 2010-04-22 Reet Inc 匿名仕事マーケットプレイスシステム及び方法
JP3153276U (ja) * 2009-03-09 2009-09-03 奈緒美 松本 メッセージカード
JP5585963B2 (ja) * 2011-11-14 2014-09-10 雅夫 田中 裂き織り方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP2015081394A (ja) 2015-04-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101824714B (zh) 一种用于刺绣的滴滴针法及刺绣方法
CN100513667C (zh) 一种网布刺绣贴花的加工方法
KR20070077828A (ko) 메시를 이용한 십자수가 직접 수놓아진 제품화된 직물제품
JP6307751B2 (ja) 裂き織製品
CN102828325B (zh) 缂丝织物及其制备方法
CN105297255B (zh) 一种填芯纬加弹性纬的凹凸提花壁挂织物
CN207176181U (zh) 杆织法起绒小花纹织物
Kovačević et al. Weaving complex patterns-from weaving looms to weaving machines
JP2017201069A (ja) 任意の裁断方向に配置された構図柄又は型を含む構図柄によりデザインされた布。
JP3195491U (ja) パイル起毛繊維製品
CN202755156U (zh) 缂丝织物
CN202623770U (zh) 自由提花针织装饰画
CN105951328A (zh) 一种用于刺绣的雪花针法及刺绣方法
JP6288805B1 (ja) 柄物パイル地
CN201971990U (zh) 一种可染弹性涤纶织带
US4516609A (en) Cross stitch ribbon
Oladipto Embroidery as an embellishment in fabric decoration
CN2283578Y (zh) 珠绣工艺画
CN105088571A (zh) 一种纯手工雪纺绣艺术绣的制作方法
KR100451430B1 (ko) 사실감이 풍부한 손자수방법 및 손자수물
KR200294008Y1 (ko) 사실감이 풍부한 손자수물
CN210684131U (zh) 一种具有立体效果的蕾丝花边
CN106671685A (zh) 一种在硬质基材上刺绣的工艺及其工艺品
Farahmandaliabad et al. Designing Bags and Shoes for Young Women Using Modern Tapestry
JP2017186715A (ja) 金属織物、シートセット、装飾品、文房具、容器および容器の製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20161020

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20170915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20171010

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20171109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20180206

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20180220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6307751

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150