まず、本発明の実施形態における遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成について説明する。図1はパチンコ遊技機1の正面図である。なお、以下の説明で用いる図において、「上」、「下」、「左」、「右」はパチンコ遊技機1の方向を示している。また、パチンコ遊技機1の前後方向は、図1の紙面手前側が「前」とし、図1の紙面奥側が「後」とする。
このパチンコ遊技機1は、縦長の方形枠状に形成された外枠(図示略)と、該外枠に開閉可能に取り付けられた前面枠3とで主に構成されている。前面枠3の前面には、ガラス扉枠4及び下扉枠5がそれぞれ左側辺を中心に開閉可能に設けられている。
下扉枠5の下部表面には打球供給皿(上皿)6がある。打球供給皿6の下部には、打球供給皿6に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿7(下皿)や、打球を発射する打球操作ハンドル8が設けられている。また、ガラス扉枠4の後方においては、遊技盤9が前面枠3に対して着脱可能に取り付けられている。
遊技盤9は、遊技領域10が遊技盤9の前面側に形成された透光性の合成樹脂材からなる盤面板(図示略)と、所定の厚み幅寸法を有する非透光性の合成樹脂材からなり、上記盤面板を取り付ける取付面が前面に設けられたスペーサ部材(図示略)とから構成されている。また、遊技盤9の背面側には、演出表示装置11及び演出制御基板80等を含む変動表示制御ユニット(図示略)等の遊技に関連する遊技用部品が組み付けられる遊技盤ユニットが一体的に組み付けられている。
遊技盤ユニットは、遊技盤9と、該遊技盤9の背面側に配置され、遊技盤9を背面側から装飾する装飾ユニット(図示略)と、該装飾ユニットの背面に取り付けられ、演出表示装置11及び演出制御基板80等を含む変動表示制御ユニットとから主に構成され、遊技盤9に対して着脱可能に取り付けられる。
演出表示装置11は、遊技領域10の中央付近に設けられ、それぞれが演出用の演出図柄(飾り図柄とも称する)を可変表示する複数の可変表示部を有している。演出表示装置11には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの可変表示部(図柄表示エリア、図中11L,11C,11R)がある。演出表示装置11は、後述する第1特別図柄表示器12aまたは第2特別図柄表示器12bによる特別図柄の可変表示期間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。演出図柄の可変表示を行う演出表示装置11は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。
遊技盤9における右側下部位置には、第1識別情報としての第1特別図柄を可変表示する上記第1特別図柄表示器12aが設けられている。この実施形態は、第1特別図柄表示器12aは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器12aは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。また、第1特別図柄表示器12aの上方位置に、第2識別情報としての第2特別図柄を可変表示する上記第2特別図柄表示器12bが設けられている。第2特別図柄表示器12bは、0〜9の数字を可変表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器12bは、0〜9の数字(または、記号)を可変表示するように構成されている。
なお、本実施形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器12aおよび第2特別図柄表示器12bは、それぞれ、例えば2つの7セグメントLED等を用いて00〜99の数字(または、2桁の記号)を可変表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器12aと第2特別図柄表示器12bとを特別図柄表示器と総称することがある。
第1特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第1始動条件が成立(例えば、遊技球が後述する第1始動入賞口13aに入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(確定特別図柄)を導出表示する。また、第2特別図柄の可変表示は、可変表示の実行条件である第2始動条件が成立(例えば、遊技球が後述する第2始動入賞口13bに入賞したこと)した後、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第2特別図柄の可変表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、可変表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(確定特別図柄)を導出表示する。なお、入賞とは、入賞口などのあらかじめ入賞領域として定められている領域に遊技球が入ったことである。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
演出表示装置11は、第1特別図柄表示器12aでの第1特別図柄の可変表示時間中、および第2特別図柄表示器12bでの第2特別図柄の可変表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の可変表示を行う。第1特別図柄表示器12aにおける第1特別図柄の可変表示と、演出表示装置11における演出図柄の可変表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器12bにおける第2特別図柄の可変表示と、演出表示装置11における演出図柄の可変表示とは同期している。同期とは、可変表示の開始時点および終了時点がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であって、可変表示の期間がほぼ同じ(全く同じでもよい。)であることをいう。また、第1特別図柄表示器12aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器12bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置11において大当りを想起させるような演出図柄の組み合せが停止表示される。
演出表示装置11の下方には、上記第1始動入賞口13aを有する普通入賞装置20が設けられている。第1始動入賞口13aに入賞した遊技球は、遊技盤9の背面に導かれ、第1始動口スイッチ14a(例えば、近接スイッチ)及び第1入賞確認スイッチ14b(例えば、フォトセンサ、図8参照)によって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13aを有する普通入賞装置20の下方には、遊技球が入賞可能な上記第2始動入賞口13bを有する普通可変入賞装置21が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)13bに入賞した遊技球は、遊技盤9の背面に導かれ、第2始動口スイッチ15a及び第2入賞確認スイッチ15b(図8参照)によって検出される。
本実施形態の普通可変入賞装置21は、ソレノイド16によって開閉板17を開閉させることで、第2始動入賞口13bを開状態(開放状態ともいう)と閉状態(閉鎖状態ともいう)とに変化させる。開閉板17は、矩形板状に形成され、第2始動入賞口13bを前方から覆うことで閉状態とし、その下部を軸中心に前方に向けて約90度回動することで、第2始動入賞口13bを開状態とする。普通可変入賞装置21が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口13bに入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。一方で、普通可変入賞装置21が閉状態となっている場合には、遊技球は第2始動入賞口13bに基本的に入賞しない状態とされる。
なお、第1始動口スイッチ14aと第1入賞確認スイッチ14bの検出結果及び第2始動口スイッチ15aと第2入賞確認スイッチ15bの検出結果にもとづいて異常入賞の発生の有無が判定され、異常入賞の発生を検出したことにもとづいてセキュリティ信号が外部出力される。
次に、第2特別図柄表示器12bの上部には、第1始動入賞口13aに入った有効入賞球数、すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する第1特別図柄保留記憶表示部と、該第1特別図柄保留記憶表示部とは別個に設けられ、第2始動入賞口13bに入った有効入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示部とが設けられた例えば7セグメントLEDからなる特別図柄保留記憶表示器18が設けられている。上記第1特別図柄保留記憶表示部は、第1保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第1特別図柄表示器12aでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。また、上記第2特別図柄保留記憶表示部は、第2保留記憶数を入賞順に4個まで表示し、有効始動入賞がある毎に、点灯する表示器の数を1増やす。そして、第2特別図柄表示器12bでの可変表示が開始される毎に、点灯する表示器の数を1減らす。なお、この例では、第1始動入賞口13aへの入賞による始動記憶数及び第2始動入賞口13bへの入賞による始動記憶数に上限数(4個まで)が設けられているが、上限数を4個以上にしてもよい。
また、演出表示装置11の表示画面には、第1保留記憶数を表示する第1保留記憶表示部19aと、第2保留記憶数を表示する第2保留記憶表示部19bとが設けられている。なお、第1保留記憶数と第2保留記憶数との合計である合計数(合算保留記憶数)を表示する領域(合算保留記憶表示部)が設けられるようにしてもよい。そのように、合計数を表示する合算保留記憶表示部が設けられているようにすれば、可変表示の開始条件が成立していない実行条件の成立数の合計を把握しやすくすることができる。
なお、この実施形態では、普通入賞装置20の下方に普通可変入賞装置21を設けた構成であるが、普通可変入賞装置21の下方に普通入賞装置20を設ける構成としてもよい。また、この実施形態では、普通可変入賞装置21が開状態(開放状態)と閉状態(閉鎖状態)とに変化する構成であるが、普通入賞装置20を普通可変入賞装置20とし開状態と閉状態とに変化する構成としてもよい。
次に、本実施形態では、遊技領域10において演出表示装置11の下方の位置であって、普通入賞装置20から右方に所定距離離れた位置に、特別可変入賞装置22が設けられている。詳細は後述するが、この特別可変入賞球装置22は、やや傾斜した状態で左右方向に延在し、遊技球が流下する流路の底面として形成される板状の底面部材23を、前後方向に進退移動させることにより、底面部材23の下方に位置する大入賞口24に遊技球が入賞可能な開状態(開放状態)と遊技球が入賞不能な閉状態(閉鎖状態)とに変化させる。特別可変入賞装置22は、第1特別図柄表示器12aに大当り図柄が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器12bに大当り図柄が導出表示されたときに生起する大当り遊技状態において、底面部材23を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材23を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口24を開状態とする開放制御を複数ラウンド実行する。また、特別可変入賞装置22は、第1特別図柄表示器12aに小当り図柄が導出表示されたとき、および第2特別図柄表示器12bに小当り図柄が導出表示されたときに生起する小当り遊技状態においても、底面部材23を前方に向けて前進移動させた閉状態から底面部材23を後方に向けて後退移動させ、入賞領域となる大入賞口24を開状態とする開放制御を複数回実行する。
大入賞口24内には、大入賞口24内に入賞した遊技球を検出可能な2つのスイッチ(カウントスイッチ25aと第3入賞確認スイッチ25b、図8参照)が設けられている。なお、図示省略するが、本実施形態では、大入賞口24内において、カウントスイッチ25aが上側に配置され、その下側に第3入賞確認スイッチ25bが配置される。従って、この実施形態では、大入賞口24内に入賞した遊技球は、遊技盤9の背面に導かれ、まずカウントスイッチ25aで検出され、次いで第3入賞確認スイッチ25bで検出されることになる。なお、カウントスイッチ25aは、遊技球が大入賞口24に入賞してから2.0秒が経過するまでに該遊技球を検出可能な位置に設けられている。
カウントスイッチ25aによって遊技球が検出された場合には、この検出情報に基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。ここで、特別可変入賞球装置22において開状態となった大入賞口24を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口13aや第2始動入賞口13bといった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出されるようになっている。したがって、特別可変入賞球装置22が開状態となれば、遊技者にとって有利な状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置22が閉状態となれば、大入賞口24に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることができないため、遊技者にとって不利な状態となる。
次に、第1特別図柄表示器12aの下側には、普通図柄表示器26(可変表示手段)が設けられている。普通図柄表示器26は、例えば2つのランプからなる。遊技球が、後述のゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、または後述のゲート33を通過しゲートスイッチ33aで検出されると、普通図柄表示器26の表示の可変表示が開始される。この実施形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって可変表示が行われ、例えば、可変表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りとなる。そして、普通図柄表示器26の下側のランプが点灯して当りである場合に、普通可変入賞装置21が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、普通可変入賞装置21の状態は、下側のランプが点灯して当りである場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口13bに遊技球が入賞可能な状態)に変化する。特別図柄保留記憶表示器18の上部には、ゲート32又はゲート33を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(例えば、7セグメントLEDのうち4つのセグメント)を有する普通図柄保留記憶表示器27が設けられている。ゲート32またはゲート33への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aまたはゲートスイッチ33aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器27は点灯する表示部を1増やす。そして、普通図柄表示器26の可変表示が開始される毎に、点灯する表示部を1減らす。
なお、7セグメントLEDからなる普通図柄保留記憶表示器27には、ゲート32またはゲート33を通過した入賞球数を表示する4つの表示部(セグメント)とともに、例えば大当り時における特別可変入賞球装置22の開放回数(大当りラウンド数)を示す2つの表示部(セグメント)、及び遊技状態を示す2つの表示部(セグメント)が設けられているが、これら表示部を普通図柄保留記憶表示部とは別個の表示器にて構成してもよい。また、普通図柄表示器26は、普通図柄(普通図、普図とも称される)と称される複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を可変表示可能なセグメントLED等にて構成してもよい。
本実施形態では、ゲート32が、演出表示装置11の左方に設けられている。また、ゲート33が、特別可変入賞装置22と、普通可変入賞装置21との間に設けられている。更に詳しくは、ゲート33は、底面部材23の左下方に設けられている。また、特別可変入賞装置22及びゲート33の周囲には、多数の釘が植設されている。これらの釘は、特別可変入賞装置22に遊技球を案内したり、大入賞口24に入賞せずに特別可変入賞装置22を通過した遊技球をゲート33に案内したり、ゲート33を通過した遊技球を普通可変入賞装置21に案内したりするために植設されている。なお、遊技領域10における左側の領域においても、遊技球を普通入賞装置20や普通可変入賞装置21などに案内するための釘が設けられている。
また、特別可変入賞装置22の右上方には、演出ゲート(上流側遊技媒体検知手段)34が設けられている。更に詳しくは、演出ゲート34は、底面部材23の右上方に設けられている。演出ゲート34を通過した遊技球は演出ゲートスイッチ34aで検出される。 本実施形態では、遊技球は、演出ゲート34を通過した後に特別可変入賞装置22に流下し、また、特別可変入賞装置22に流下する前に演出ゲート34を通過するようになっている。
また、演出表示装置11の周囲には飾り枠体35が設けられている。飾り枠体35は、図示省略するランプや可動物を備えており、演出表示装置11の可変表示とともにランプや可動物を作動させることで演出を行う。飾り枠体35は、右側の外周部が遊技領域10の右側周縁部に沿う弧状に形成され、この遊技領域10の右側周縁との間に遊技球の右側通過領域36を画成している。これにより、このパチンコ遊技機1では、右側通過領域36を通過した遊技球を、特別可変入賞装置22側に案内することが可能となっている。
また、遊技領域10の下部には、入賞しなかった遊技球を吸収するアウト口28が設けられている。さらに、遊技領域10の外側の左右上下部には、効果音を発する4つのスピーカ29が設けられている。さらにまた、遊技領域10の外周には、天枠ランプ30a、左枠ランプ30bおよび右枠ランプ30cが設けられている。天枠ランプ30a、左枠ランプ30bおよび右枠ランプ30cは、遊技機に設けられている装飾発光体の一例である。
また、図1では、図示を省略しているが、左枠ランプ30bの近傍に、賞球払出中に点灯する賞球ランプが設けられ、天枠ランプ30aの近傍に、補給球が切れたときに点灯する球切れランプが設けられている。なお、賞球ランプおよび球切れランプは、賞球の払出中である場合や球切れが検出された場合に、演出制御基板に搭載された演出制御用マイクロコンピュータによって点灯制御される。さらに、特に図示はしないが、プリペイドカードが挿入されることによって球貸しを可能にするプリペイドカードユニットが、パチンコ遊技機1に隣接して設置される。
遊技領域10おける遊技球の通過ルート、および該通過ルートと打球操作ハンドル8の操作方法について説明すると、このパチンコ遊技機1では、打球操作ハンドル8の操作によって発射された遊技球が、飾り枠体35の左右のいずれか一方のルートを通るようになっている。図1において、R1は、飾り枠体35の左方に規定されるルートを示し、矢印R2は飾り枠体35の右方に規定されるルートを示している。なお、ルートR2は、上記右側通過領域36を通過するルートである。遊技球は、これらルートR1およびルートR2のいずれかのルートを通って、遊技領域10の下方に流下することになる。
一般に、遊技球がルートR1を通って遊技領域10の下方に流下するように遊技球を発射することを、「左打ち」といい、これに対して、遊技球がルートR2を通って遊技領域10の下方に流下するように遊技球を発射することを、「右打ち」という。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、遊技領域10において左右方向中央よりも右側に特別可変入賞装置22が設けられているため、ルートR2を通る遊技球が、大入賞口24に入賞する可能性が高くなっている。一方で、ルートR1を通る遊技球は、大入賞口24に入賞する可能性が低くなっている。したがって、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態となり、特別可変入賞装置22が開閉する際は、遊技者は「右打ち」をすることで、遊技球が大入賞口24に入賞し易くなる。
また、特別可変入賞装置22は、第1始動入賞口13aを有する普通入賞装置20と上下方向で略同一の高さ位置に設けられており、ルートR2を通る遊技球は、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態でなく、大入賞口24に入賞することなく特別可変入賞装置22を通過した場合には、第1始動入賞口13aに入賞する可能性が低くなっている。一方で、第2始動入賞口13bを有する普通可変入賞装置21と、特別可変入賞装置22と、の間には、ゲート33があり、ルートR2を通る遊技球はゲート33を通過し易くなっている。しかしながら、普通可変入賞装置21は、普通図柄表示器26が点灯して当りとなった場合にしか、第2始動入賞口13bを開状態としない。このため、パチンコ遊技機1が特定の遊技状態(詳細は後述する確変状態および時短状態)でないときは、遊技者は、「左打ち」をして、第1始動入賞口13aに入賞させるほうが、パチンコ遊技機1が大当り遊技状態となる可能性が高いといえる。
遊技者が「左打ち」または「右打ち」をするかは、遊技状態に応じて選択されるものであり、遊技者は、打球操作ハンドル8を調整することで、「左打ち」または「右打ち」を打ち分けるようにする。打球操作ハンドル8は、遊技者に回転操作されることで、遊技球を発射し、操作角度に応じて遊技球の発射速度の調整を行う構造となっている。また、打球操作ハンドル8は、遊技球が発射可能な操作角度で操作が維持された場合には、遊技球を一定の発射間隔で連続して発射するように構成されている。そして、打球操作ハンドル8は、操作角度を所定角度範囲内に規制されており、略最大角度まで操作されて場合に、「右打ち」状態となるように調整されている。なお、特定の遊技状態となった際に、演出表示装置11において、遊技者が「右打ち」をするように促す表示をするのが好ましい。
遊技者の操作により、図示省略する打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域10の左側に形成された発射球案内通路(図示略)を通って遊技領域10に入り、その後、遊技領域10を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13aに入り第1始動口スイッチ14aで検出されると、第1特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器12aにおいて第1特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置11において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の可変表示は、第1始動入賞口13aへの入賞に対応する。第1特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
また、遊技球が第2始動入賞口13bに入り第2始動口スイッチ15aで検出されると、第2特別図柄の可変表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の可変表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器12bにおいて第2特別図柄の可変表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置11において演出図柄の可変表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の可変表示は、第2始動入賞口13bへの入賞に対応する。第2特別図柄の可変表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
第1特別図柄表示器12aにおける第1特別図柄の可変表示及び第2特別図柄表示器12bにおける第2特別図柄の可変表示は、一定時間が経過したときに停止する。停止時の特別図柄である確定特別図柄が大当り図柄であると「大当り」となり、大当り遊技状態に移行する。また、確定特別図柄が小当り図柄であると「小当り」となり、小当り遊技状態に移行する。また、確定特別図柄が大当り図柄や小当り図柄とは異なる図柄であると「はずれ」となる。
大当り遊技状態では、特別可変入賞装置22において、一定時間経過するまで、または、所定個数(例えば10個)の遊技球が入賞するまで開放する開放制御が行われる。大当り遊技状態における開放制御は、所定回(所定ラウンド回数)実行される。本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当りの種類に応じて開放制御が実行される回数が異なる。具体的には、後述する第1大当りとなった後に移行する大当り遊技状態では、15ラウンド(各ラウンドの開放回数は1回)、開放制御が実行される(図16参照)。また、後述する第2大当り〜第5大当りのいずれかとなった後に移行する大当り遊技状態では、2ラウンド(各ラウンドの開放回数は2回)、開放制御が実行される(図17参照)。また、小当り遊技状態では、特別可変入賞装置22において、所定回数、開放制御が行われる。本実施形態のパチンコ遊技機1では、小当りの種類によらず開放制御が実行される回数は一定である。具体的には、後述する第1小当り〜第4小当りのいずれかとなった後に移行する小当り遊技状態は、4回(第2大当り〜第5大当りのいずれかとなった後に移行する大当り遊技状態における開放制御による2ラウンド分の開放回数と同数)、開放制御が実行される(図17参照)。遊技者は、大当り遊技状態や小当り遊技状態では、「右打ち」をすることで、遊技球を大入賞口24に入賞させる可能性を高めることができる。
以下、第1特別図柄表示器12aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称し、第2特別図柄表示器12bが実行する可変表示ゲーム(第2特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第2特図ゲームとも称する。第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。これに対し、普通図柄表示器26が実行する可変表示ゲーム(普図を可変表示させる可変表示ゲーム)を普図ゲーム(または「普通図ゲーム」)とも称する。
演出表示装置11に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rでは、第1特別図柄表示器12aにおける第1特図ゲームと、第2特別図柄表示器12bにおける第2特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動表示)が開始される。
特図ゲームにおいて、大当り図柄となる確定特別図柄が停止表示(導出)される場合には、例えば、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して所定のリーチ演出が実行された後などに、飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rに所定の大当り組合せ(例えば、「7」「7」「7」などのような同一図柄の組合せ)となる確定演出図柄(確定飾り図柄)が停止表示される。図柄の組み合わせによらず、例えば普段の配列上にはない特殊図柄を停止させることで大当り図柄となる確定特別図柄としてもよい。
特図ゲームにおいて、小当り図柄となる確定特別図柄が停止表示(導出)される場合には、例えば、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して所定のリーチ演出が実行された後などに、または、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となることなく、飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rに所定の小当り組合せ(例えば、「3」「5」「7」などのような組合せ)となる確定演出図柄が停止表示される。図柄の組み合わせによらず、例えば普段の配列上にはない特殊図柄を停止させることで小当り図柄となる確定特別図柄としてもよい。なお、小当り図柄となる確定特別図柄は、2R確変の大当り図柄となる確定特別図柄と同一であってもよい。
特図ゲームにおいて、はずれ図柄となる確定特別図柄が停止表示(導出)される場合には、演出図柄の可変表示が開始されてから、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rに大当り組合せや小当り組合せとは異なるはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示される場合と、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して所定のリーチ演出が実行された後などに飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rにはずれ組合せとなる確定演出図柄が停止表示される場合とがある。
なお、リーチ状態とは、演出表示装置11の表示領域にて仮停止表示された演出図柄が大当り組み合せの一部を構成しているときに未だ仮停止表示もされていない演出図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の演出図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリアなど)では予め定められた大当り組み合せを構成する演出図柄(例えば「7」の英数字を示す演出図柄)が仮停止表示されているときに未だ仮停止表示もしていない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリアなど)では演出図柄が変動している表示状態、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rにおける全部又は一部で演出図柄が大当り組み合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態である。
本実施形態のパチンコ遊技機1では、大当りとなった場合(特図ゲームにおいて大当り図柄となる確定特別図柄が停止表示された場合)には、大当り遊技状態に制御され、大当り遊技状態の終了後に、所定期間(例えば、大当り遊技状態の終了後に80回の特図ゲームが実行されるという条件、または、大当り遊技状態の終了後に大当り図柄となる確定特別図柄が停止表示されるという条件のうち何れかの条件が成立する迄の期間)、確変制御や時短制御や高開放制御が行われる。確変制御が行われる遊技状態を確変状態(又は、高確率状態、高確状態)とも称する。時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態を時短状態とも称する。
確変状態であるときには、確変制御を行わない通常状態(低確率状態、低確状態とも称する)であるときに比べ、特図ゲームにおいて大当り図柄となる確定特別図柄が停止表示される確率を高くしている。時短状態であるときには、時短制御等を行わない通常状態であるときに比べ特別図柄(演出図柄)の変動時間を短縮するとともに、時短制御等を行わない通常状態であるときに比べ、普図ゲームにおいて当り図柄となる普通図柄が停止表示される確率を高くする制御、普図ゲームにおいて当り図柄となる普通図柄が1回停止表示したときの普通可変入賞装置21の開閉板17の開放回数を多くする制御、普図ゲームにおいて当り図柄となる普通図柄が1回停止表示したときの普通可変入賞装置21の開閉板17の開放時間を長く制御のうち、いずれか1つ以上の制御を実行する。
以下、確変制御とともに時短制御や高開放制御を行う遊技状態を高確高ベース状態(又は、時短あり確変状態)とも称する。確変制御のみを行って時短制御や高開放制御を行わない遊技状態を高確低ベース状態(または時短なし確変状態)とも称する。なお、特に高確高ベース状態を指して確変状態と称する場合もある。確変制御を行わずに時短制御や高開放制御を行う遊技状態を低確高ベース状態とも称する。確変制御、時短制御、及び、高開放制御のいずれも行わない遊技状態を低確低ベース状態とも称する。低確低ベース状態以外の遊技状態においては、時短制御や確変制御の少なくとも何れかが行われるので、遊技者にとって有利な状態となる。なお、本実施形態のパチンコ遊技機1では、特図ゲームの実行中の遊技状態(大当り遊技状態や小当り遊技状態を除いた遊技状態)としては、低確低ベース状態または高確高ベース状態となる。
また、本実施形態のパチンコ遊技機1では、小当りとなった場合(特図ゲームにおいて小当り図柄となる確定特別図柄が停止表示された場合)には、小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態の終了後には、小当りとなったときの遊技状態が維持される。例えば、低確低ベース状態において小当りとなった場合には、小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態の終了後は、低確低ベース状態が維持される。また例えば、高確高ベース状態において小当りとなった場合には、小当り遊技状態に制御され、小当り遊技状態の終了後は、高確高ベース状態が維持される。
そして、本実施形態のパチンコ遊技機1では、第2始動入賞口13bを有する普通可変入賞装置21と、特別可変入賞装置22と、の間に設けられたゲート33に、ルートR2を通る遊技球が比較的通過し易くなっているため、確変状態または時短状態において、「右打ち」をすることで、第2始動入賞口13bへの入賞の可能性が高くなる。このため、遊技者は、大当り遊技状態の終了後の所定期間においては、「右打ち」をすることで、遊技球を第2始動入賞口13bに効率的に入賞させることができる。
なお、この実施の形態では、演出表示装置11の表示画面には、演出図柄、特別図柄、普通図柄に次ぐ第4図柄を表示する第4図柄表示領域(非図示)が設けられている。第1特別図柄の変動表示に同期して第1特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第1特別図柄用の第4図柄表示領域(非図示)と、第2特別図柄の変動表示に同期して第2特別図柄用の第4図柄の変動表示が行われる第2特別図柄用の第4図柄表示領域(非図示)とが設けられている。この実施の形態では、特別図柄の変動表示に同期して演出図柄の変動表示が実行されるのであるが(ただし、正確には、演出図柄の変動表示は、演出制御用マイクロコンピュータ200側で変動パターンコマンドにもとづいて認識した変動時間を計測することによって行われる。)、演出表示装置11を用いた演出を行う場合、例えば、演出図柄の変動表示を含む演出内容が画面上から一瞬消えるような演出や、可動物が画面上の全部または一部を遮蔽するような演出が行われるなど、演出態様が多様化してきている。そのため、演出表示装置11上の表示画面を見ていても、現在変動表示中の状態であるのか否か認識しにくい場合も生じている。そこで、この実施の形態では、演出表示装置11の表示画面の一部でさらに第4図柄の変動表示を行うことによって、第4図柄の状態を確認することにより現在変動表示中の状態であるのか否かを確実に認識可能としている。なお、第4図柄は、常に一定の動作で変動表示され、画面上から消えたり遮蔽物で遮蔽されたりすることはないため、常に視認することができる。
次に図2〜図7は、特別可変入賞球装置22を示す図である。以下では、図2〜図7を参照して特別可変入賞球装置22について説明する。
図2〜図5に示すように、特別可変入賞球装置22は、左右方向に長い矩形板状のベース板部101を備えている。特別可変入賞球装置22は、このベース板部101が遊技領域10に例えば螺子などで固定されることで、遊技領域10に固定支持される。ベース板部101の略中央領域には、前方に向けて開口する大入賞口24が形成されるとともに、ベース板部101における大入賞口24よりも上方の位置には、底面部材23が後退移動した際に、底面部材23を遊技領域10の背面側(後方)に収容するための左右方向に長いスリット状の収容孔102が形成されている。なお、本実施形態において大入賞口24は詳しくは、ベース板部101の左右方向中央よりやや左側に形成されているが、これよりも左または右であってもよい。
底面部材23は、右方からその上面に進入した遊技球を、左方に向けて流下させるように、左下がり傾斜し、収容孔102は、底面部材23の傾斜に沿うように、左下がり傾斜するように形成されている。底面部材23は、図3に示す前進移動された状態と、図4に示す後退移動した状態と、に進退移動可能とされており、図5および図6を参照し、ベース板部101の背面側(後方)には、底面部材23を進退移動させる駆動装置103が配置されている。
駆動装置103は、ベース板部101の背面に一体形成された収容部104(図5において、説明便宜上、二点鎖線で示す。)に収容され、この収容部104は、遊技領域10に形成された図示省略する孔に挿通されて、遊技領域10の後方内部に収容されるように配置されている。なお、本実施形態において収容部104は、ベース板部101に一体形成されるが、別体でベース板部101に固定されるものであってもよい。
駆動装置103は、プランジャ105を前後方向に進退移動させるソレノイド106と、プランジャ105の先端部に、一端部を上下方向を軸中心として回動可能に支持されるとともに他端を右方に延ばし、その中央部に枢支孔107が形成された第1アーム部108と、第1アーム部108の先端部に形成された長孔109に挿通される軸部110を一端部に有するとともに、他端部を底面部材23の後部に固定させた前後方向に延在する第2アーム部111と、を備えている。
ソレノイド106は、主基板40からの指令に基づき駆動し、第1アーム部108の枢支孔107には、上下方向が軸中心となるように図示省略する枢軸(例えば、収容部104に形成される)が挿通される。これにより、プランジャ105の進退移動に伴い、第1アーム部108が枢支孔107を軸中心に揺動し、長孔109が形成された側の端部が前後方向に揺動する。そして、第2アーム部111は、軸部110が長孔109の長手方向に相対移動可能に挿通されることで、第1アーム部108の揺動に応じて長孔109から前後方向に沿った作用力を付与されることになり、底面部材23を前後方向に沿って進退移動させることが可能となっている。
本実施形態では、図6(A)に示すように、プランジャ105が後方に向けて推進した状態で、底面部材23が前進移動した状態となる一方で、図6(B)に示すように、図6(A)の状態からプランジャ105を縮退させることで、第1アーム部108が枢支孔107を軸中心に揺動して、長孔109が形成された側の端部が後方に移動する。これにより、第2アーム部111が後方に引かれることで、底面部材23が後退移動した状態となり、逆の動作によって、底面部材23が前進移動した状態となる。
なお、仮に底面部材23がベース板部101よりも深い位置まで後退移動した場合、ベース板部101の収容孔102の位置からずれてしまい、底面部材23を前進移動させようとしたときに収容孔102の淵に引っかかるなどして適正に収容孔102から前進移動しない虞がある。そこで、以下のように構成することで対策を講じることとしてもよい。
まず、第1の構成例として、底面部材23がベース板部101よりも深い位置まで後退移動することを抑制するストッパ部材を設けることとしてもよい。例えば、第2アーム部111の前後方向に長孔部を形成し、該長孔部にストッパ部材としての突起部を挿通して固定し、底面部材23を適切な位置まで後退移動させたときに該突起部が該長孔部の前端部に当接することにより、底面部材23がベース板部101よりも深い位置まで後退移動することを抑制することとしてもよい。また、第2の構成例として、底面部材23がベース板部101よりも深い位置まで後退移動した場合であっても、適正に前進移動させるよう底面部材23を誘導する誘導部(誘導リブ)をベース板部101の裏面や収容部104に設けることとしてもよい。これら第1の構成例および第2の構成例のうち、いずれか一方の構成例を適用することとしてもよいし、両方の構成例を適用することとしてもよい。
図2〜図4に戻り、ベース板部101の正面側には、前方に向けて突出した流路形成台部112が形成されており、この流路形成台部112の上部には、前進移動した状態の底面部材23の上方側端部(右端部)である上流領域23Uと底面部材23の長手方向で連なり、底面部材23とともに遊技球の流路を形成する上流側流路部113と、底面部材23の下方側端部(左端部)である下流領域23Lと底面部材23の長手方向で連なり、底面部材23とともに遊技球の流路を形成する下流側流路部114と、が形成されている。
また、流路形成台部112の上部には、上流側流路部113および下流側流路部114の底面部材23側の端部から下方に凹み、正面視で、大入賞口24を左右および下方から囲うようにして、底面部材23の下方に落下した遊技球を大入賞口24に案内する案内流路部115が形成されている。
上流側流路部113および下流側流路部114は、遊技球を左方に流下させるべく左下がりに傾斜するように形成されている。また、案内流路部115の底部は、大入賞口24側に向けて左下がりに延びるとともに、大入賞口24の前方の位置で凹んでいる。そして、案内流路部115の底部において上記凹んだ空間には、遊技球を大入賞口24側(遊技領域10の背面側)に向けて後方に案内する三角形状のガイド部116が配設されている。
またさらに、流路形成台部112の前部(遊技者側)には、上流側流路部113、下流側流路部114および案内流路部115を前方から覆う被覆部117が一体に形成されている。この被覆部117は、上流側流路部113、下流側流路部114および案内流路部115を前方から覆うことで、これら各流路部を流下する遊技球がガラス扉枠4側に跳ねてしまうことを防ぐ機能を有している。なお、本実施形態では、被覆部117が流路形成台部112に一体形成されるが、別体で固定されるものでもよい。
特別可変入賞球装置22では、ベース板部101と被覆部117との間において、上流側流路部113、底面部材23、および下流側流路部114からなる、左右方向に連なる遊技球の流路Fが形成される。ここで、本実施形態では、ベース板部101および被覆部117に、流路Fを流下する遊技球の流下速度を低下させる複数の規制片118が形成されている。
本実施形態において、規制片118は、ベース板部101および被覆部117に一体形成され、ベース板部101から前方に突出する、または被覆部117から後方に突出するリブ状に形成され、遊技球に干渉することで、左方に向けて流下する遊技球を前後方向成分の動きをもって蛇行するように、遊技球の流下方向を変更させて、その流下にかかる時間を、規制片118がない場合よりも遅延させる。これら規制片118は、流路Fにおける遊技球の流下方向で、所定間隔を空けて並ぶように形成され、かつベース板部101および被覆部117に交互に形成されている。また、規制片118は、底面部材23の前後方向幅の1/3〜1/4程度の幅寸法に設定され、かつ隣接するもの同士の間に遊技球が通過可能な幅寸法に設定されている。さらに詳しくは、本実施形態では、被覆部117のうちの上流側流路部113を前方から覆う部位に、規制片118が1つ形成されるとともに、被覆部117のうちの下流側流路部114を前方から覆う部位に、規制片118が1つ形成されている。また、ベース板部101および被覆部117のうちの底面部材23を覆う部位には、ベース板部101および被覆部117に交互に形成された規制片118が合計5つ形成されている。なお、このような規制片118の数は、特段限定されるものではない。また、本実施形態では、規制片118の大部分が、前方(遊技者側)から被覆部117によって覆われるようになっている。
以上のような規制片118の配置により、図3および図5に示すように、本実施形態の特別可変入賞球装置22では、流路Fを流下しようとする遊技球Pが、流路F上を蛇行するようにして流下することになる。そして、このような流路Fが形成される特別可変入賞球装置22の閉状態では、遊技球Pが大入賞口24に入賞せずに、特別可変入賞球装置22を基本的に通過する。一方で、図4を参照し、底面部材23が後退移動した特別可変入賞球装置22の開状態では、遊技球Pが、流路形成台部112の案内流路部115に落下することが可能となり、この案内流路部115を流下して、大入賞口24に入賞することが可能となる。
図7は、パチンコ遊技機が備える特別可変入賞装置を通過する遊技球の流下時間を説明する図である。図7において、時間Ta(s)は、底面部材23上の上流領域23Uから下流領域23Lへ蛇行して流下する遊技球Pの、上流領域23Uから下流領域23Lへの流下時間を示している。流下時間Taは、底面部材23の左右方向の長さや傾き(斜度)に加え、規制片118の数や配置などによって調整された時間である。本実施形態では、流下時間Taは、略6秒となるようにしている。
図8は、主基板(遊技制御基板)40における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図8は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板40には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。この実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路60が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグや、確変フラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータとを遊技の進行状態を示すデータと定義する。なお、この実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板40以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路60は、特別図柄の可変表示の表示結果により大当りとするか否か判定(決定)するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路60は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新し、ランダムなタイミングで発生する始動入賞時が数値データの読出(抽出)時であることにもとづいて、読出される数値データが乱数値となる乱数発生機能を有する。
乱数回路60は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路60が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の各製品に異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路60が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路60が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a,33a、第1始動口スイッチ14a、第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15a、第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ25a、および第3入賞確認スイッチ25bからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板40に搭載されている。また、普通可変入賞装置21を開閉するソレノイド16、および特別可変入賞球装置22を開閉するソレノイド106を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板40に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を可変表示する第1特別図柄表示器12a、第2特別図柄表示器12b、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄を可変表示する普通図柄表示器26および普通図柄保留記憶表示器27の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号を、ターミナル基板91を介して、ホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路64も主基板40に搭載されている。
この実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータ200で構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を可変表示する演出表示装置11の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板41を介して、枠側に設けられている天枠LED30a、左枠LED30b、右枠LED30cの表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ29からの音出力の制御を行う。
図9は、中継基板77、演出制御基板80、ランプドライバ基板41および音声出力基板70の回路構成例を示すブロック図である。なお、図9に示す例では、ランプドライバ基板41および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板41および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU201、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ200を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ200におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU201は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板40からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ202および入力ポート203を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU201は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)209に演出表示装置11の表示制御を行わせる。
この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ200と共動して演出表示装置11の表示制御を行うVDP209が演出制御基板80に搭載されている。VDP209は、演出制御用マイクロコンピュータ200とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP209は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置11に出力する。
演出制御用CPU201は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP209に出力する。CGROMは、演出表示装置11に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP209は、演出制御用CPU201の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP209は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ202に入力する。入力ドライバ202は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板40から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。図9には、ダイオードが例示されている。また、単方向性回路は、各信号に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポート571を介して主基板40から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板40の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板40の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポート571は、図8に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポート571の外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU201は、出力ポート205を介してランプドライバ基板41に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU201は、出力ポート204を介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板41において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバ351を介してLEDドライバ352に入力される。LEDドライバ352は、LEDを駆動する信号にもとづいて天枠LED30a、左枠LED30b、右枠LED30cなどの発光体に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバ702を介して音声合成用IC703に入力される。音声合成用IC703は、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路705に出力する。増幅回路705は、音声合成用IC703の出力レベルを、ボリューム706で設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ29に出力する。音声データROM704には、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に遊技機の動作について説明する。図10は、遊技機に対して電力供給が開始され遊技制御用マイクロコンピュータ560へのリセット信号がハイレベルになったことに応じて遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56が実行するメイン処理を示すフローチャートである。リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、プログラムの内容が正当か否かを確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、ステップS1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(ステップS1)。次に、マスク可能割込の割込モードを設定し(ステップS2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(ステップS3)。なお、ステップS2では、遊技制御用マイクロコンピュータ560の特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)から合成されるアドレスが、割込番地を示すモードに設定する。また、マスク可能な割込が発生すると、CPU56は、自動的に割込禁止状態に設定するとともに、プログラムカウンタの内容をスタックにセーブする。
次いで、内蔵デバイスレジスタの設定(初期化)を行う(ステップS5)。ステップS5の処理によって、内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の設定(初期化)がなされる。
この実施の形態で用いられる遊技制御用マイクロコンピュータ560は、I/Oポート(PIO)およびタイマ/カウンタ回路(CTC)504も内蔵している。
次いで、CPU56は、RAM55をアクセス可能状態に設定し(ステップS6)、クリア信号のチェック処理に移行する。
なお、遊技の進行を制御する遊技装置制御処理(遊技制御処理)の開始タイミングをソフトウェアで遅らせるためのソフトウェア遅延処理を実行するようにしてもよい。そのようなソフトウェア遅延処理によって、ソフトウェア遅延処理を実行しない場合に比べて、遊技制御処理の開始タイミングを遅延させることができる。遅延処理を実行したときには、他の制御基板(例えば、払出制御基板37)に対して、遊技制御基板(主基板)40が送信するコマンドを他の制御基板のマイクロコンピュータが受信できないという状況が発生することを防止できる。
次いで、CPU56は、クリアスイッチがオンされているか否か確認する(ステップS7)。なお、CPU56は、入力ポート0を介して1回だけクリア信号の状態を確認するようにしてもよいが、複数回クリア信号の状態を確認するようにしてもよい。例えば、クリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間(例えば、0.1秒)の遅延時間をおいた後、クリア信号の状態を再確認する。そのときにクリア信号の状態がオン状態であることを確認したら、クリア信号がオン状態になっていると判定する。また、このときにクリア信号の状態がオフ状態であることを確認したら、所定時間の遅延時間をおいた後、再度、クリア信号の状態を再確認するようにしてもよい。ここで、再確認の回数は、1回または2回に限られず、3回以上であってもよい。また、2回チェックして、チェック結果が一致していなかったときにもう一度確認するようにしてもよい。
ステップS7でクリアスイッチがオンでない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(ステップS8)。この実施の形態では、電力供給の停止が生じた場合には、バックアップRAM領域のデータを保護するための処理が行われている。そのような電力供給停止時処理が行われていたことを確認した場合には、CPU56は、電力供給停止時処理が行われた、すなわち電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定する。電力供給停止時処理が行われていないことを確認した場合には、CPU56は初期化処理を実行する。
電力供給停止時処理が行われていたか否かは、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に保存されるバックアップ監視タイマの値が、電力供給停止時処理を実行したことに応じた値(例えば2)になっているか否かによって確認される。なお、そのような確認の仕方は一例であって、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップフラグ領域に電力供給停止時処理を実行したことを示すフラグをセットし、ステップS8において、そのフラグがセットされていることを確認したら電力供給停止時処理が行われたと判定してもよい。
電力供給停止時の制御状態が保存されていると判定したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェック(この例ではパリティチェック)を行う(ステップS9)。この実施の形態では、クリアデータ(00)をチェックサムデータエリアにセットし、チェックサム算出開始アドレスをポインタにセットする。また、チェックサムの対象になるデータ数に対応するチェックサム算出回数をセットする。そして、チェックサムデータエリアの内容とポインタが指すRAM領域の内容との排他的論理和を演算する。演算結果をチェックサムデータエリアにストアするとともに、ポインタの値を1増やし、チェックサム算出回数の値を1減算する。以上の処理が、チェックサム算出回数の値が0になるまで繰り返される。チェックサム算出回数の値が0になったら、CPU56は、チェックサムデータエリアの内容の各ビットの値を反転し、反転後のデータをチェックサムにする。
電力供給停止時処理において、上記の処理と同様の処理によってチェックサムが算出され、チェックサムはバックアップRAM領域に保存されている。ステップS9では、算出したチェックサムと保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっている可能性があることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理(ステップS10〜S14の処理)を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(ステップS42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。ステップS41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、ROM54に格納されているバックアップ時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定する(ステップS43)。また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(ステップS44)。そして、ステップS15に移行する。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(ステップS10)。なお、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータをそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS11)、初期化時設定テーブルの内容を順次業領域に設定する(ステップS12)。
ステップS11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄判定用乱数カウンタ、普通図柄判定用バッファ、特別図柄バッファ、特別図柄プロセスフラグ、賞球中フラグ、球切れフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、ROM54に格納されている初期化時コマンド送信テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(ステップS13)、その内容に従ってサブ基板を初期化するための初期化コマンドをサブ基板に送信する処理を実行する(ステップS14)。初期化コマンドとして、演出表示装置11に表示される初期図柄を示すコマンドや払出制御基板37への初期化コマンド等を使用することができる。
また、CPU56は、乱数回路60を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(ステ
ップS15)。
そして、CPU56は、所定時間(例えば4ms)ごとに定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なうタイマ割込設定処理を実行する(ステップS16)。すなわち、初期値として例えば4msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。この実施の形態では、4msごとに定期的にタイマ割込がかかるとする。
タイマ割込の設定が完了すると、CPU56は、まず、割込禁止状態にして(ステップS17)、初期値用乱数更新処理(ステップS18a)と表示用乱数更新処理(ステップS18b)を実行して、再び割込許可状態にする(ステップS19)。すなわち、CPU56は、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理が実行されるときには割込禁止状態にして、初期値用乱数更新処理および表示用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態にする。
なお、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。初期値用乱数とは、大当りの種類を決定するための判定用(決定用)乱数(例えば、大当りを発生させる特別図柄を決定するための大当り図柄決定用乱数や、遊技状態を確変状態に移行させるかを決定するための確変決定用乱数、普通図柄にもとづく当りを発生させるか否かを決定するための普通図柄当たり判定用乱数)を発生するためのカウンタ(判定用乱数発生カウンタ)等のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータが、遊技機に設けられている演出表示装置11、普通可変入賞装置21、球払出装置97等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、判定用乱数発生カウンタのカウント値が1周すると、そのカウンタに初期値が設定される。
また、表示用乱数とは、特別図柄表示器(第1特別図柄表示器12a、第2特別図柄表示器12b)の表示を決定するための乱数である。この実施の形態では、表示用乱数として、特別図柄の変動パターンを決定するための変動パターン決定用乱数や、大当りを発生させない場合にリーチとするか否かを決定するためのリーチ判定用乱数が用いられる。また、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。
また、表示用乱数更新処理が実行されるときに割込禁止状態にされるのは、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理が後述するタイマ割込処理でも実行される(すなわち、タイマ割込処理のステップS26,S27でも同じ処理が実行される)ことから、タイマ割込処理における処理と競合してしまうのを避けるためである。すなわち、ステップS18a,S18bの処理中にタイマ割込が発生してタイマ割込処理中で初期値用乱数や表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新してしまったのでは、カウント値の連続性が損なわれる場合がある。しかし、ステップS18a,S18bの処理中では割込禁止状態にしておけば、そのような不都合が生ずることはない。
次に、タイマ割込処理について説明する。図11は、タイマ割込処理を示すフローチャートである。メイン処理の実行中に、具体的には、ステップS17〜S19のループ処理の実行中における割込許可になっている期間において、タイマ割込が発生すると、遊技制御用マイクロコンピュータ560のCPU56は、タイマ割込の発生に応じて起動されるタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、CPU56は、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断処理(電源断検出処理)を実行する(ステップS20)。そして、CPU56は、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a,33a、第1始動口スイッチ14a、第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15a、第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ25a、および第3入賞確認スイッチ25b等のスイッチの検出信号を入力し、各スイッチの入力を検出する(スイッチ処理:ステップS21)。具体的には、各スイッチの検出信号を入力する入力ポートの状態がオン状態であれば、各スイッチに対応して設けられているスイッチタイマの値を+1する。
次に、CPU56は、特別図柄表示器(第1特別図柄表示器12a、第2特別図柄表示器12b)、普通図柄表示器26、特別図柄保留記憶表示器18、普通図柄保留記憶表示器27の表示制御を行う表示制御処理を実行する(ステップS22)。特別図柄表示器(第1特別図柄表示器12a、第2特別図柄表示器12b)および普通図柄表示器26については、ステップS36,S37で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
次いで、CPU56は、大入賞口24への異常入賞の発生を検出して異常報知を行うための入賞報知処理を実行する(ステップS24)。
ステップS24の後、CPU56は、遊技制御に用いられる普通図柄当り判定用乱数等の各判定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(判定用乱数更新処理:ステップS25)。また、CPU56は、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理:ステップS26)。さらに、CPU56は、表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(表示用乱数更新処理:ステップS27)。
次いで、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(ステップS28)。特別図柄プロセス処理では、遊技状態に応じてパチンコ遊技機1を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、特別図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。また、普通図柄プロセス処理を行う(ステップS29)。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器26の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理が選び出されて実行される。そして、普通図柄プロセスフラグの値は、遊技状態に応じて各処理中に更新される。
次いで、CPU56は、特別図柄の変動に同期する演出図柄に関する演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に対して送信する処理を行う(演出図柄コマンド制御処理:ステップS30)。なお、演出図柄の変動が特別図柄の変動に同期するとは、変動時間(可変表示期間)が同じであることを意味する。
次いで、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される始動口信号、図柄確定回数1信号、図柄確定回数2信号、大当り1〜3信号、時短信号などのデータを出力する情報出力処理を行う(ステップS31)。
また、CPU56は、ゲートスイッチ32a,33a、第1始動口スイッチ14a、第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15a、第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ25a、および第3入賞確認スイッチ25bの検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(ステップS32)。具体的には、ゲートスイッチ32a,33a、第1始動口スイッチ14a、第1入賞確認スイッチ14b、第2始動口スイッチ15a、第2入賞確認スイッチ15b、カウントスイッチ25a、および第3入賞確認スイッチ25bのいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
また、遊技機の制御状態を遊技機外部で確認できるようにするための試験信号を出力する処理である試験端子処理を実行する(ステップS33)。また、この実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポート0のRAM領域におけるソレノイドに関する内容を出力ポートに出力する(ステップS34:出力処理)。そして、CPU56は、保留記憶数の増減をチェックする記憶処理を実行する(ステップS35)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(ステップS36)。さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(ステップS37)。
次いで、CPU56は、各状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを状態表示制御データ設定用の出力バッファに設定する状態表示灯表示処理を行う(ステップS38)。この場合、遊技状態が高確率状態(例えば、確変状態)にも制御される場合には、高確率状態であることを示す状態表示灯の表示を行うための状態表示制御データを出力バッファに設定するようにしてもよい。
その後、割込許可状態に設定し(ステップS39)、処理を終了する。
以上の制御によって、この実施の形態では、遊技制御処理は4ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるステップS21〜S39(ステップS31,33を除く。)の処理に相当する。また、この実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図12は、あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。図12に示すように、この実施の形態では、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果)が「はずれ」になる場合(特別図柄がはずれ図柄になる場合)に対応した変動パターンとして、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA3−8が用意されている。また、特別図柄の可変表示結果が「大当り」になる場合(特別図柄が大当り図柄になる場合)に対応した変動パターンとして、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB4−2が用意されている。また、特別図柄の可変表示結果が「小当り」になる場合(特別図柄が小当り図柄になる場合)に対応した変動パターンとして、変動パターンPC2−1〜変動パターンPC4−2が用意されている。
特別図柄の可変表示結果が「はずれ」になる場合に対応した変動パターンPA1−1〜変動パターンPA3−8のうち、変動パターンPA1−1〜変動パターンPA1−5は、可変表示結果(はずれ)が停止表示される迄の間にリーチとならない非リーチはずれの変動パターンである。特別図柄の可変表示結果が「はずれ」になる場合に対応した変動パターンPA1−1〜変動パターンPA3−8のうち、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA3−8は、可変表示結果(はずれ)が停止表示される迄の間にリーチとなるリーチはずれの変動パターンである。また、リーチはずれの変動パターンPA2−1〜変動パターンPA3−8のうち、変動パターンPA2−1〜変動パターンPA2−4は、ノーマルリーチはずれの変動パターンとも称し、変動パターンPA3−1〜変動パターンPA3−8は、スーパーリーチはずれの変動パターンとも称する。
特別図柄の可変表示結果が「大当り」になる場合に対応した変動パターンPB2−1〜変動パターンPB3−8のうち、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB2−4は、ノーマルリーチ大当りの変動パターンとも称し、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−8は、スーパーリーチ大当りの変動パターンとも称する。特別図柄の可変表示結果が「小当り」になる場合に対応した変動パターンPC2−1〜変動パターンPC3−6のうち、変動パターンPB2−1〜変動パターンPB2−4は、ノーマルリーチ大当りの変動パターンとも称し、変動パターンPB3−1〜変動パターンPB3−8は、スーパーリーチ大当りの変動パターンとも称する。
図12において、変動パターンPA1−4などは、「滑り」や「擬似連」などの可変表示演出を伴う変動パターンである。「滑り」は、例えば、飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rにおいて全部の演出図柄を変動させてから、一部の飾り図柄表示エリア(例えば、飾り図柄表示エリア11Rなど)において演出図柄を仮停止表示させた後(例えば、リーチ状態となる演出図柄とは異なる図柄などを一旦停止させた後)、その仮停止表示させた演出図柄を再び変動させた後に再び停止表示させる可変表示演出である。なお、「滑り」の可変表示演出では、再変動させた演出図柄を停止表示させたときにリーチ状態にするときとリーチ状態としないときとがある。「擬似連」は、例えば、飾り図柄表示エリア11L,11C,11Rにおいて全部の演出図柄を変動させてから、その全部の演出図柄を仮停止表示させた後(例えば、予め定められた擬似連チャンス目などを一旦停止させた後)、その仮停止表示させた演出図柄を再び変動させた後に再び停止表示させる可変表示演出である。なお、「擬似連」の可変表示演出では、特図変動時間などに応じて、再変動(仮停止表示)を所定回(例えば、最大4回まで)行うことができる。
図13は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。
(1)ランダムR:特図表示結果決定用の乱数(0〜65535の65536個の数値を取り得る)。特別図柄の可変表示結果である特図表示結果(大当り、小当り、はずれ)を決定(判定)する。
(2)ランダム1:大当り種別・小当り種別決定用の乱数(0〜99の100個の数値を取り得る)。大当りの種類である大当り種別(第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当り)や、小当りの種類である小当り種別(第1小当り、第2小当り、第3小当り、第4小当り)を決定する。
(3)ランダム2:変動パターン種別決定用の乱数(0〜99の100個の数値を取り得る)。変動パターンの種類である変動パターン種別を決定する。変動パターン種別とは、複数の変動パターンをその変動態様の特徴に従ってグループ化したものである。例えば、図12において、変動パターンPA1−1〜PA1−5を変動パターン種別PA1、変動パターンPA2−1〜PA2−4を変動パターン種別PA2、変動パターンPA3−1〜PA3−8を変動パターン種別PA3、変動パターンPB2−1〜PB2−4を変動パターン種別PB2、変動パターンPB3−1〜PB3−8を変動パターン種別PB3、変動パターンPB4−1〜PB4−2を変動パターン種別PB4、変動パターンPC2−1〜PC2−3を変動パターン種別PC2、変動パターンPC3−1〜PC3−6を変動パターン種別PC3、変動パターンPC4−1〜PC4−2を変動パターン種別PC4としてもよい。また、擬似連や滑り演出などの特定演出の有無で変動パターン種別を分けるようにしてもよい。なお、変動パターン種別は変動カテゴリとも称される。
(4)ランダム3:変動パターン決定用の乱数(0〜99の100個の数値を取り得る)。変動パターン(図12の変動パターン)を決定する。なお、この実施の形態では、ランダム2を用いて変動パターン種別を決定し、続いてランダム3を用いて、決定した変動パターン種別に含まれるいずれかの変動パターンに決定する。つまり、2段階の抽選処理によって変動パターンを決定している。
(5)ランダム4:普図表示結果決定用の乱数(0〜99の100個の数値を取り得る)。普通図柄の可変表示結果である普図表示結果(当り、はずれ)を決定する。
通図柄当り判定用)
(6)ランダム5:ランダム4の初期値決定用の乱数(0〜99の100個の数値を取り得る)。ランダム4の初期値を決定する。
なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いるが、ハードウェア乱数ではなく、ソフトウェア乱数を用いてもよい。
図14は、特図表示結果判定テーブルを示す説明図である。特図表示結果判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値や小当り判定値が設定されているテーブルである。この実施の形態では、設定内容が異なる複数の特図表示結果判定テーブルが記憶され、パチンコ遊技機1の遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)であるか確変状態(高確高ベース状態)であるかや、変動特図(変動させる特別図柄)が第1特図であるか第2特図であるか(第1特図ゲームを実行するか第2特図ゲームを実行するか)に応じて、いずれかの特図表示結果判定テーブルが参照される。
図14(A)は、パチンコ遊技機1の遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)であって、かつ、変動特図が特図1である場合の特図表示結果の決定割合を表している。即ち、通常状態(低確低ベース状態)において第1特図ゲームを実行するときには図14(A)の特図表示結果判定テーブルが参照される。図14(A)の特図表示結果判定テーブルを参照するときには、ランダムRの値が例えば1085であったときには「はずれ」にすると決定し、ランダムRの値が例えば13400であったときには「大当り」にすると決定し、ランダムRの値が例えば14000であったときには「はずれ」にすると決定する。つまり、大当りとすると決定するということは、大当り遊技状態に移行させると決定することであるが、確定特別図柄を大当り図柄にすると決定するということでもある。また、図14(A)の特図表示結果判定テーブルでは「小当り」にすると決定されないが、「小当り」とすると決定するということは、小当り遊技状態に移行させると決定することであるが、確定特別図柄を小当り図柄にすると決定するということでもある。
図14(B)は、パチンコ遊技機1の遊技状態が通常状態(低確低ベース状態)であって、かつ、変動特図が特図2である場合の特図表示結果の決定割合を表している。即ち、通常状態(低確低ベース状態)において第2特図ゲームを実行するときには図14(B)の特図表示結果判定テーブルが参照される。図14(B)の特図表示結果判定テーブルを参照するときには、ランダムRの値が例えば1085であったときには「小当り」にすると決定し、ランダムRの値が例えば13400であったときには「大当り」にすると決定し、ランダムRの値が例えば14000であったときには「小当り」にすると決定する。
図14(C)は、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)であって、かつ、変動特図が特図1である場合の特図表示結果の決定割合を表している。即ち、確変状態(高確高ベース状態)において第1特図ゲームを実行するときには図14(C)の特図表示結果判定テーブルが参照される。図14(C)の特図表示結果判定テーブルを参照するときには、ランダムRの値が例えば1085であったときには「はずれ」にすると決定し、ランダムRの値が例えば13400であったときには「大当り」にすると決定し、ランダムRの値が例えば14000であったときには「大当り」にすると決定する。
図14(D)は、パチンコ遊技機1の遊技状態が確変状態(高確高ベース状態)であって、かつ、変動特図が特図2である場合の特図表示結果の決定割合を表している。即ち、確変状態(高確高ベース状態)において第2特図ゲームを実行するときには図14(D)の特図表示結果判定テーブルが参照される。図14(D)の特図表示結果判定テーブルを参照するときには、ランダムRの値が例えば1085であったときには「小当り」にすると決定し、ランダムRの値が例えば13400であったときには「大当り」にすると決定し、ランダムRの値が例えば14000であったときには「大当り」にすると決定する。
なお、通常状態において参照される特図表示結果判定テーブル(図14(A)または図14(B)の特図表示結果判定テーブル)と、確変状態において参照される特図表示結果判定テーブル(図14(C)または図14(D)の特図表示結果判定テーブル)とを比較すると、確変状態において参照される特図表示結果判定テーブルの方が、大当りに割り当てられている判定値の個数が多い。つまり、確変状態では、通常状態に比べて、大当りとなる確率が高くなっている。
また、第1特図ゲームを実行するときに参照される特図表示結果判定テーブル(図14(A)または図14(C)の特図表示結果判定テーブル)には小当りに判定値が割り当てられていないが、第2特図ゲームを実行するときに参照される特図表示結果判定テーブル(図14(B)または図14(D)の特図表示結果判定テーブル)には小当りに判定値が割り当てられている。つまり、第2特図ゲームでは小当りとなることがあるが、第1特図ゲームでは小当りとなることがない。
図15は、大当り種別判定テーブルおよび小当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される夫々の大当り(第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当り)の判定値が設定されているテーブルである。この実施の形態では、設定内容が異なる2種類の大当り種別判定テーブルが記憶され、変動特図(変動させる特別図柄)が第1特図であるか第2特図であるか(第1特図ゲームを実行するか第2特図ゲームを実行するか)に応じて、いずれかの特図表示結果判定テーブルが参照される。小当り種別判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダム1と比較される夫々の小当り(第1小当り、第2小当り、第3小当り、第4小当り)の判定値が設定されているテーブルである。この実施の形態では、1種類の小当り種別判定テーブルが記憶されている。
第1大当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンA(図16参照)である15ラウンド確変大当り(15R確変)である。第2大当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB1(図17参照)である2ラウンド確変大当り(2R確変)である。第3大当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB2(図17参照)である2ラウンド確変大当り(2R確変)である。第4大当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB3(図17参照)である2ラウンド確変大当り(2R確変)である。第5大当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB4(図17参照)である2ラウンド確変大当り(2R確変)である。第1小当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB1(図17参照)である小当りである。第2小当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB2(図17参照)である小当りである。第3小当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB3(図17参照)である小当りである。第4小当りとは、特別可変入賞球装置22の開放パターンが開放パターンB4(図17参照)である小当りである。
図15(A)は、第1特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別の決定割合を表している。即ち、通常状態(低確低ベース状態)であっても確変状態(高確高ベース状態)であっても、第1特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とするときには図15(A)の大当り種別判定テーブルが参照される。図15(A)の大当り種別判定テーブルを参照するときには、ランダム1の値が例えば28であったときにもランダム1の値が例えば80であったときにもランダム1の値が例えば95であったときにも第1大当りにすると決定する。
図15(B)は、第2特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とする場合の大当り種別の決定割合を表している。即ち、通常状態(低確低ベース状態)であっても確変状態(高確高ベース状態)であっても、第2特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とするときには図15(B)の大当り種別判定テーブルが参照される。図15(B)の大当り種別判定テーブルを参照するときには、ランダム1の値が例えば28であったときには第1大当りにすると決定し、ランダム1の値が例えば80であったときには第3大当りにすると決定し、ランダム1の値が例えば95であったときには第5大当りにすると決定する。
図15(C)は、第1特図ゲームまたは第2特図ゲームの特図表示結果を「小当り」とする場合の小当り種別の決定割合を表している。即ち、通常状態(低確低ベース状態)であっても確変状態(高確高ベース状態)であっても、また、第1特図ゲームであっても第2特図ゲームであっても特図表示結果を「小当り」とするときには図15(C)の小当り種別判定テーブルが参照される。図15(C)の小当り種別判定テーブルを参照するときには、ランダム1の値が例えば28であったときには第2小当りにすると決定し、ランダム1の値が例えば80であったときには第5小当りにすると決定し、ランダム1の値が例えば95であったときには第5小当りにすると決定する。
なお、第1特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とする場合に参照される大当り種別判定テーブル(図15(A)の大当り種別判定テーブル)には2R確変大当り(第2大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当り)に判定値が割り当てられていないが、第2特図ゲームの特図表示結果を「大当り」とする場合に参照される大当り種別判定テーブル(図15(B)の大当り種別判定テーブル)には2R確変大当りに判定値が割り当てられている。つまり、第2特図ゲームでは2R確変大当りとなることがあるが、第1特図ゲームでは2R確変大当りとなることがない。なお、第1特図ゲームに2R確変大当りの判定値を割り当ててもよい。また、判定値を第2特図ゲームと異ならせてもよい。
次に、大当り種別ごとの大当りにおける特別可変入賞球装置22の開放パターンを説明する。図16および図17は、特別可変入賞球装置22の開放パターンを示す説明図である。この実施の形態では、大当り遊技状態や小当り遊技状態における、特別可変入賞球装置22による開放制御のパターン(開放パターン)が複数種類存在する。大当り遊技状態や小当り遊技状態においては、大当り種別や小当り種別に応じて、複数種類のうちのいずれかの開放パターンに従って特別可変入賞球装置22による開放制御が行われる。
図16は、開放パターンA(開放パターンAによる開放制御)を模式的に表したものである。開放パターンAは、第1大当りの大当り遊技状態における開放パターンである。すなわち、第1大当りとなったときの大当り遊技状態では、特別可変入賞球装置22は、図16の如く制御される。開放パターンAは、全15ラウンドのうちの各ラウンドについて、特別可変入賞球装置22を3秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を29.5秒間開放状態とする開放パターンである。つまり、1ラウンド目の制御として、特別可変入賞球装置22を3000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を29500ミリ秒間開放状態とする。こういった1ラウンド目の制御が終わった後は、1ラウンド目と同様の制御を、2ラウンド目〜15ラウンド目の各ラウンドにおいても繰り返し実行する。なお、各ラウンドにおいて特別可変入賞球装置22を閉鎖状態とする期間(開放パターンAでは3秒間)はインターバル期間とも称される。また、1ラウンド目の実行前にはファンファーレ(演出)が実行され、15ラウンド目の実行後にはエンディング(演出)が実行されるが、ファンファーレ(演出)およびエンディング(演出)が実行されているときには、インターバル期間と同様、特別可変入賞球装置22は閉鎖状態となっている。
図17(A)は、開放パターンB1(開放パターンB1による開放制御)を模式的に表したものである。開放パターンB1は、第2大当りの大当り遊技状態または第1小当りの小当り遊技状態における開放パターンである。すなわち、第2大当りとなったときの大当り遊技状態や第1小当りとなったときの小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置22は、図17(A)の如く制御される。開放パターンB1は、全2ラウンドのうちの各ラウンドについて、特別可変入賞球装置22を7秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を7秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とする開放パターンである。つまり、1ラウンド目の制御として、特別可変入賞球装置22を7000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を7000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とする。こういった1ラウンド目の制御が終わった後は、1ラウンド目と同様の制御を、2ラウンド目においても実行する。なお、開放パターンB1(開放パターンB2、開放パターンB3、開放パターンB4)のインターバル期間は0.1秒である。
なお、第1小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第2大当りの開放パターンと同一の開放パターンB1であると説明したが、第1小当りの小当り遊技状態では、1ラウンド目、2ラウンド目というようにラウンドとして制御するのではなく、当該期間内(第2大当りの開放パターンよる2ラウンド分の期間内)に、7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態となるようにしてもよい。即ち、第1小当りの小当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作は、第2大当りの大当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作と実質的に同一であればよい。なお、以下の説明では、第1小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第2大当りの開放パターンと同一(開放パターンB1)であるものとする。
図17(B)は、開放パターンB2(開放パターンB2による開放制御)を模式的に表したものである。開放パターンB2は、第3大当りの大当り遊技状態または第2小当りの小当り遊技状態における開放パターンである。すなわち、第3大当りとなったときの大当り遊技状態や第2小当りとなったときの小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置22は、図17(B)の如く制御される。開放パターンB2は、全2ラウンドのうちの各ラウンドについて、特別可変入賞球装置22を7秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を2秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とする開放パターンである。つまり、1ラウンド目の制御として、特別可変入賞球装置22を7000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を2000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とする。こういった1ラウンド目の制御が終わった後は、1ラウンド目と同様の制御を、2ラウンド目においても実行する。
なお、第2小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第3大当りの開放パターンと同一の開放パターンB2であると説明したが、第2小当りの小当り遊技状態では、1ラウンド目、2ラウンド目というようにラウンドとして制御するのではなく、当該期間内(第3大当りの開放パターンよる2ラウンド分の期間内)に、7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態となるようにしてもよい。即ち、第2小当りの小当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作は、第3大当りの大当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作と実質的に同一であればよい。なお、以下の説明では、第2小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第3大当りの開放パターンと同一(開放パターンB2)であるものとする。
図17(C)は、開放パターンB3(開放パターンB3による開放制御)を模式的に表したものである。開放パターンB3は、第4大当りの大当り遊技状態または第3小当りの小当り遊技状態における開放パターンである。すなわち、第4大当りとなったときの大当り遊技状態や第3小当りとなったときの小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置22は、図17(C)の如く制御される。開放パターンB3は、全2ラウンドのうちの各ラウンドについて、特別可変入賞球装置22を2秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を7秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とする開放パターンである。つまり、1ラウンド目の制御として、特別可変入賞球装置22を2000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を7000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とする。こういった1ラウンド目の制御が終わった後は、1ラウンド目と同様の制御を、2ラウンド目においても実行する。
なお、第3小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第4大当りの開放パターンと同一の開放パターンB3であると説明したが、第3小当りの小当り遊技状態では、1ラウンド目、2ラウンド目というようにラウンドとして制御するのではなく、当該期間内(第4大当りの開放パターンよる2ラウンド分の期間内)に、2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態となるようにしてもよい。即ち、第3小当りの小当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作は、第4大当りの大当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作と実質的に同一であればよい。なお、以下の説明では、第3小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第4大当りの開放パターンと同一(開放パターンB3)であるものとする。
図17(D)は、開放パターンB4(開放パターンB4による開放制御)を模式的に表したものである。開放パターンB4は、第5大当りの大当り遊技状態または第4小当りの小当り遊技状態における開放パターンである。すなわち、第5大当りとなったときの大当り遊技状態や第4小当りとなったときの小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置22は、図17(D)の如く制御される。開放パターンB4は、全2ラウンドのうちの各ラウンドについて、特別可変入賞球装置22を2秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を2秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を0.1秒間開放状態とする開放パターンである。つまり、1ラウンド目の制御として、特別可変入賞球装置22を2000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とし、更に、特別可変入賞球装置22を2000ミリ秒間閉鎖状態とした後に特別可変入賞球装置22を100ミリ秒間開放状態とする。こういった1ラウンド目の制御が終わった後は、1ラウンド目と同様の制御を、2ラウンド目においても実行する。
なお、第4小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第5大当りの開放パターンと同一の開放パターンB4であると説明したが、第4小当りの小当り遊技状態では、1ラウンド目、2ラウンド目というようにラウンドとして制御するのではなく、当該期間内(第5大当りの開放パターンよる2ラウンド分の期間内)に、2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態となるようにしてもよい。即ち、第4小当りの小当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作は、第5大当りの大当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の開閉動作と実質的に同一であればよい。なお、以下の説明では、第4小当りの小当り遊技状態における開放パターンは、第5大当りの開放パターンと同一(開放パターンB4)であるものとする。
なお、この実施の形態では、1ラウンド目と2ラウンド目における開放パターンを同じものとしたが、別のパターンを実行するようにしてもよい。これによれば、1ラウンド目の経験により2ラウンド目の動作パターンを察することが困難になり、閉鎖時間の長さにより注目させられて興趣が向上する。
続いて、大当り遊技状態や小当り遊技状態のある時刻において、特別可変入賞球装置22の底面部材23上を通過する遊技媒体(底面部材23上に存在する遊技媒体)の個数について説明する。なお、この実施の形態では、遊技球の発射間隔は0.6秒であるものとする(1分間に100個の遊技球が発射されるものとする)。また、上述したように、遊技球が、特別可変入賞球装置22の底面部材23の上流領域23Uから下流領域23Lへ流下する流下時間Taは6秒であるものとする。
上述の如く0.6秒毎に発射された遊技球は、概ね0.6秒毎に底面部材23の上流領域23Uに到達する。また、遊技球が0.6秒毎に底面部材23の上流領域23Uに到達したと仮定すれば、概ね0.6秒毎に下流領域23Lを通過する(底面部材23上を流下し終える)。つまり、説明の便宜上、発射された遊技球の全部が底面部材23の上流領域23Uに到達し、かつ、上流領域23Uに到達する前の遊技領域10における遊技球の流路のばらつきや流下速度のばらつきを無視し、上流領域23Uに到達した後の底面部材23上の遊技球の流路のばらつきや流下速度のばらつきを無視すれば、0.6秒毎に発射された遊技球は、0.6秒毎に底面部材23の上流領域23Uに到達し、0.6秒毎に底面部材23の上流領域23Uを通過する。また、流下時間Taは6秒であるので、特別可変入賞球装置22が常に閉鎖状態であるならば(大当り遊技状態や小当り遊技状態でなければ)、遊技球を連続して発射し始めてから最初の遊技球が上流領域23Uに到達した後において、底面部材23上には10個(6秒÷0.6秒)の遊技球が存在する計算になる。つまり、上述のような条件下では、底面部材23上に存在する遊技球の最大個数は10個となる。換言すれば、10個の遊技球が底面部材23上に流下しつつ貯まり得る(底面部材23上に存在し得る)。
大当り遊技状態や小当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の閉鎖状態の時間(インターバル期間)が2秒や3秒であったときには、当該インターバル期間内に最大個数である10個の遊技球が底面部材23上に貯まらない。例えば、特別可変入賞球装置22のインターバル期間が3秒である場合には底面部材23上には高々5個(3秒÷0.6秒)の遊技球しか貯まらない計算になる。また、特別可変入賞球装置22のインターバル期間が2秒である場合には、底面部材23上には高々3個(2秒÷0.6秒の端数切捨て)の遊技球しか貯まらない計算になる。つまり、流下時間(6秒)未満である2秒や3秒といったインターバル期間内では、最大個数(10個)の遊技球を底面部材23上に貯める前にインターバル期間が終了するので(閉鎖状態であった特別可変入賞球装置22が開放状態に遷移するので)、最大個数(10個)の遊技球を底面部材23上に貯めることはできない。
一方、大当り遊技状態や小当り遊技状態における特別可変入賞球装置22の閉鎖状態の時間(インターバル期間)が7秒であったときには、当該インターバル期間内に最大個数である10個の遊技球が底面部材23上に貯まる。つまり、流下時間(6秒)以上である7秒といったインターバル期間内であれば、インターバル期間が終了する前に(閉鎖状態であった特別可変入賞球装置22が開放状態に遷移する前に)、最大個数(10個)の遊技球を底面部材23上に貯めることができる。
大当り遊技状態や小当り遊技状態では、特別可変入賞球装置22が開放状態になる直前の閉鎖状態において底面部材23上に貯まっていた遊技球は、特別可変入賞球装置22が閉鎖状態から開放状態になったときに一斉に大入賞口24に入賞させることができる。したがって、遊技者は、例えば、必要に応じて、遊技球の発射を調整することによって、底面部材23上に貯める遊技球の個数を調整し、より多くの出玉を獲得することができるようになる。
したがって、例えば、図17(A)に示した開放パターンB1と、図17(D)に示した開放パターンB4とを比較した場合、開放パターンB4における4つのインターバル期間はいずれも2000ミリ秒であるのに対し、開放パターンB1における4つのインターバル期間はいずれも7000ミリ秒であるので、開放パターンB1による開放制御が行われる第2大当りや第1小当りは、開放パターンB4による開放制御が行われる第5大当りや第4小当りに比べて、より多くの出玉を獲得し得るので、遊技者にとって有利である。
また、例えば、図17(B)に示した開放パターンB2や、図17(C)に示した開放パターンB3は、4つのインターバル期間のうち、2つが7000ミリ秒、2つが2000ミリ秒であるので、開放パターンB2による開放制御が行われる第3大当りや第2小当り、および、開放パターンB3による開放制御が行われる第4大当りや第3小当りは、開放パターンB1による開放制御が行われる第2大当りや第1小当りと比べると遊技者に有利ではないが、開放パターンB4による開放制御が行われる第5大当りや第4小当りに比べると遊技者にとって有利である。
図18および図19は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図18および図19に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置11において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターンコマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ200は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置11において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C0A(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を示す演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ200は、コマンド8C01(H)〜8C0A(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C0A(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターンコマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、第4図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ200は、図柄確定指定コマンドを受信すると、第4図柄の可変表示(変動)を終了して演出図柄の表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、第1大当り(15R確変)のファンファーレ画面を表示すること、すなわち第1大当りの大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始1指定コマンド:大当りファンファーレ1指定コマンド)である。コマンドA002(H)は、第2大当り(2R確変)、第3大当り(2R確変)、第4大当り(2R確変)、第5大当り(2R確変)のファンファーレ画面を表示すること、すなわち第2大当り〜第5大当りのいずれかの大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(大当り開始2指定コマンド:大当りファンファーレ2指定コマンド)である。コマンドA003(H)は、第1小当り、第2小当り、第3小当り、第4小当りのファンファーレ画面を表示すること、すなわち第1小当り〜第4小当りのいずれかの小当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(小当り開始指定コマンド:小当りファンファーレ指定コマンド)である。なお、ファンファーレ画面が表示される期間(ファンファーレ演出が実行される期間)を、ファンファーレ期間とも称する。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目のラウンドであることや、XXで示す時間を大入賞口24の閉鎖時間とすることを指定する演出制御コマンド(大入賞口閉鎖時間指定コマンド:大入賞口開放後指定コマンド)である。大入賞口閉鎖時間指定コマンドは、図19(A)に示すように、何ラウンド目であるかや閉鎖時間(インターバル期間)を指定する値が、EXTデータに設定されて送信される。
コマンドA2XX(H)は、XXで示す回数目のラウンドであることや、XXで示す時間を大入賞口24の開放時間とすることを指定する演出制御コマンド(大入賞口開放時間指定コマンド:大入賞口開放中指定コマンド)である。大入賞口開放時間指定コマンドは、図19(B)に示すように、何ラウンド目であるかや開放時間を指定する値が、EXTデータに設定されて送信される。
コマンドA301(H)は、第1大当り(15R確変)のエンディング画面を表示すること、すなわち第1大当りの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了1指定コマンド:大当りエンディング1指定コマンド)である。コマンドA302(H)は、第2大当り(2R確変)、第3大当り(2R確変)、第4大当り(2R確変)、第5大当り(2R確変)のエンディング画面を表示すること、すなわち第2大当り〜第5大当りのいずれかの大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了2指定コマンド:大当りエンディング2指定コマンド)である。コマンドA303(H)は、第1小当り、第2小当り、第3小当り、第4小当りのエンディング画面を表示すること、すなわち第1小当り〜第4小当りのいずれかの小当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(小当り終了指定コマンド:小当りエンディング指定コマンド)である。なお、エンディング画面が表示される期間(エンディング演出が実行される期間)を、エンディング期間とも称する。
コマンドA500(H)は、演出ゲート34を遊技球が通過したことを指定する演出制御コマンド(演出ゲート通過指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(通常状態背景指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が確変状態であるときの背景表示を指定する演出制御コマンド(確変状態背景指定コマンド)である。
コマンドC000(H)は、第1保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC100(H)は、第2保留記憶数が1増加したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数加算指定コマンド)である。コマンドC200(H)は、第1保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数減算指定コマンド)である。コマンドC300(H)は、第2保留記憶数が1減少したことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数減算指定
コマンド)である。
演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ200(具体的には、演出制御用CPU201)は、主基板40に搭載されている遊技制御用マイクロコンピータ560から上述した演出制御コマンドを受信すると、図18および図19に示された内容に応じて演出表示装置11の表示状態を変更したり、ランプの表示状態を変更したり、音声出力基板70に対して音番号データを出力したりする。
例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、始動入賞があり第1特別図柄表示器12aまたは第2特別図柄表示器12bにおいて特別図柄の可変表示が開始される度に、演出図柄の変動パターンを指定する変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する。また例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出ゲート34を遊技球が通過する度に、演出ゲート34を遊技球が通過したことを指定する演出ゲート通過指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板40から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ200は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図18および図19に示す例では、変動パターンコマンドおよび表示結果指定コマンドを、第1特別図柄表示器12aでの第1特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)と第2特別図柄表示器12bでの第2特別図柄の変動に対応した演出図柄の可変表示(変動)とで共通に使用でき、第1特別図柄および第2特別図柄の可変表示に伴って演出を行う演出表示装置11などの演出用部品を制御する際に、遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出制御用マイクロコンピュータ200に送信されるコマンドの種類を増大させないようにすることができる。
図20は、主基板40に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(ステップS28)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器12aまたは第2特別図柄表示器12bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ14aまたは第2始動口スイッチ15aがオンであれば(ステップS311;Yes)、すなわち、第1始動入賞口13aへの始動入賞または第2始動入賞口13bへの始動入賞が発生していたら、始動口スイッチ通過処理を実行する(ステップS312)。第1始動口スイッチ14aも第2始動口スイッチ15aもオンでなければ(ステップS311;No)、始動口スイッチ通過処理は実行しない。
続いて、CPU56は、演出ゲートスイッチ34aがオンであれば(ステップS313;Yes)、すなわち、演出ゲート34を遊技球が通過していたら、演出ゲート通過指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS314)。演出ゲートスイッチ34aがオンでなければ(ステップS313;No)、上記制御は行わない。
続いて、CPU56は、内部状態に応じて、ステップS300〜S310のうちのいずれかの処理を行う。
ステップS300〜S310の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(ステップS300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の可変表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の可変表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(ステップS301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(可変表示時間:可変表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の可変表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ200に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(ステップS303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(ステップS301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ200に、図柄確定指定コマンドを送信する制御を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS304に対応した値(この例では4)に更新する。なお、演出制御用マイクロコンピュータ200は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する図柄確定指定コマンドを受信すると演出表示装置11において第4図柄が停止されるように制御する。
特別図柄停止処理(ステップS304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、小当りフラグがセットされている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され(図39参照)、ステップS22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(ステップS305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口24に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド106を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンド毎に実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(ステップS306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御や大入賞口24の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口24の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(ステップS307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
小当り開放前処理(ステップS308):特別図柄プロセスフラグの値が8であるときに実行される。小当り開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口24に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド106を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS309に対応した値(この例では9)に更新する。なお、小当り開放前処理は小当り遊技中の大入賞口24の開放毎に実行されるが、小当り遊技中の最初の開放を開始する場合には、小当り開放前処理は小当り遊技を開始する処理でもある。
小当り開放中処理(ステップS309):特別図柄プロセスフラグの値が9であるときに実行される。大入賞口24の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口24の閉成条件が成立し、かつ、まだ大入賞口24の開放回数が残っている場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS308に対応した値(この例では8)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS310に対応した値(この例では10(10進数))に更新する。
小当り終了処理(ステップS310):特別図柄プロセスフラグの値が10であるときに実行される。小当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ200に行わせるための制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をステップS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図21は、ステップS312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、まず、第1始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS211)。第1始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、ステップS217に移行する。第1始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、第1保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第1保留記憶数をカウントするための第1保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS212)。第1保留記憶数が上限値に達していれば、ステップS217に移行する。
第1保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS214)。次いで、CPU56は、乱数回路60やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図22参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS215)。なお、ステップS215の処理では、ランダムR(特図表示結果決定用乱数)、ランダム1(大当り種別・小当り種別決定用乱数)、ランダム2(変動パターン種別決定用乱数)およびランダム3(変動パターン決定用乱数)が抽出され、保存領域に格納される。なお、ランダム2(変動パターン種別決定用乱数)やランダム3(変動パターン決定用乱数)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、ランダム2を生成するための変動パターン種別決定用乱数カウンタから値を直接抽出したり、ランダム3を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
図22は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図22に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファには、第2保留記憶数の上限値(この例では4)に対応した保存領域が確保されている。この実施の形態では、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(特図表示結果決定用乱数)や、ソフトウェア乱数であるランダム1(大当り種別・小当り種別決定用乱数)、ランダム2(変動パターン種別決定用乱数)およびランダム3(変動パターン決定用乱数)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
そして、CPU56は、第1保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS216)。
次いで、CPU56は、第2始動口スイッチ15aがオン状態であるか否かを確認する(ステップS217)。第2始動口スイッチ15aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ15aがオン状態であれば、CPU56は、第2保留記憶数が上限値に達しているか否か(具体的には、第2保留記憶数をカウントするための第2保留記憶数カウンタの値が4でるか否か)を確認する(ステップS218)。第2保留記憶数が上限値に達していれば、そのまま処理を終了する。
第2保留記憶数が上限値に達していなければ、CPU56は、
第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS219)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(ステップS220)。次いで、CPU56は、乱数回路60やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタから値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図22参照)における保存領域に格納する処理を実行する(ステップS221)。なお、ステップS221の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(特図表示結果決定用乱数)や、ソフトウェア乱数であるランダム1(大当り種別・小当り種別決定用乱数)、ランダム2(変動パターン種別決定用乱数)およびランダム3(変動パターン決定用乱数)が抽出され、保存領域に格納される。なお、ランダム2(変動パターン種別決定用乱数)やランダム3(変動パターン決定用乱数)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、ランダム2を生成するための変動パターン種別決定用乱数カウンタから値を直接抽出したり、ランダム3を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を直接抽出したりするようにしてもよい。
そして、CPU56は、第2保留記憶数加算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピ
ュータ200に送信する制御を行う(ステップS222)。
図23および図24は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(ステップS300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(ステップS51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、まだ客待ちデモ指定コマンドを送信していなければ、演出制御用マイクロコンピュータ200に対して客待ちデモ指定コマンドを送信する制御を行い(ステップS51A)、処理を終了する。なお、例えば、CPU56は、ステップS51Aで客待ちデモ指定コマンドを送信すると、客待ちデモ指定コマンドを送信したことを示す客待ちデモ指定コマンド送信済フラグをセットする。そして、客待ちデモ指定コマンドを送信した後に次回のタイマ割込以降の特別図柄通常処理を実行する場合には、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグがセットされていることにもとづいて重ねて客待ちデモ指定コマンドを送信しないように制御すればよい。また、この場合、客待ちデモ指定コマンド送信済フラグは、次回の特別図柄の変動表示が開始されるときにリセットされるようにすればよい。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、第2保留記憶数が0であるか否かを確認する(ステップS52)。具体的には、第2保留記憶数カウンタの値が0であるか否かを確認する。第2保留記憶数が0でなければ、CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第2」を示すデータを設定する(ステップS53)。第2保留記憶数が0であれば(すなわち、第1保留記憶数のみが溜まっている場合)には、CPU66は、特別図柄ポインタに「第1」を示すデータを設定する(ステップS54)。
この実施の形態では、ステップS52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示に対して、第2特別図柄の変動表示が優先して実行される。言い換えれば、第2特別図柄の変動表示を開始させるための第2の開始条件が第1特別図柄の変動表示を開始させるための第1の開始条件に優先して成立するように制御される。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(ステップS55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(ステップS56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(ステップS58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、現在の遊技状態に応じて背景指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS60)。例えば、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされている場合には、確変状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。また例えば、CPU56は、確変フラグおよび時短フラグのいずれもセットされていなければ、通常状態背景指定コマンドを送信する制御を行う。
なお、この実施の形態では、変動ごとに背景指定コマンドを毎回送信する場合を示しているが、例えば、変動開始時に前回の変動時から遊技状態が変化したか否かを判定するようにし、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた背景指定コマンドを送信するようにしてもよい。そのように構成すれば、背景指定コマンドの送信回数を低減することができ、遊技制御用マイクロコンピュータ560の処理負担を軽減することができる。
なお、具体的には、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ200に演出制御コマンドを送信する際に、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブル(あらかじめROMにコマンド毎に設定されている)のアドレスをポインタにセットする。そして、演出制御コマンドに応じたコマンド送信テーブルのアドレスをポインタにセットして、演出図柄コマンド制御処理(ステップS30)において演出制御コマンドを送信する。なお、この実施の形態では、特別図柄の変動を開始するときに、タイマ割込ごとに、背景指定コマンド、変動パターンコマンド、表示結果指定コマンド、保留記憶数減算指定コマンドの順に演出制御用マイクロコンピュータ200に送信されることになる。具体的には、特別図柄の変動を開始するときに、まず、背景指定コマンドが送信され、4ms経過後に変動パターンコマンドが送信され、さらに4ms経過後に表示結果指定コマンドが送信され、さらに4ms経過後に保留記憶数減算指定コマンドが送信される。なお、特別図柄の変動を開始するときにはさらに図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンド、第2図柄変動指定コマンド)も送信されるが、図柄変動指定コマンドは、変動パターンコマンドと同じタイマ割込において演出制御用マイクロコンピュータ200に対して送信される。
特別図柄通常処理では、最初に、第1始動入賞口13aを対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータすなわち第1特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第1」を示すデータ、または第2始動入賞口13bを対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータすなわち第2特別図柄を対象として処理を実行することを示す「第2」を示すデータが、特別図柄ポインタに設定される。そして、特別図柄プロセス処理における以降の処理では、特別図柄ポインタに設定されているデータに応じた処理が実行される。よって、ステップS300〜S310の処理を、第1特別図柄を対象とする場合と第2特別図柄を対象とする場合とで共通化することができる。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(特図表示結果決定用乱数)を読み出し、大当り・小当り判定モジュールを実行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した特図表示結果決定用乱数を読み出し、大当り・小当り判定を行う。大当り・小当り判定モジュールは、あらかじめ決められている大当り判定値や小当り判定値(図14参照)と特図表示結果決定用乱数とを比較し、それらが一致したら大当りや小当りとすることに決定する処理を実行するプログラムである。すなわち、大当り判定や小当り判定の処理を実行するプログラムである。
大当り・小当り判定の処理では、遊技状態が確変状態(高確率状態)の場合は、遊技状態が非確変状態(通常遊技状態および時短状態)の場合よりも、大当りとなる確率が高くなるように構成されている(図14参照)。CPU56は、遊技状態が確変状態であるか否かや、変動特図が特図1であるか特図2であるかを確認し、遊技状態や変動特図に応じた特図表示結果判定テーブルを使用して「大当り」とするかなどを決定する。具体的には、CPU56は、遊技状態が通常状態であって変動特図が特図1であるときには、図14(A)に示した特図表示結果判定テーブルを使用して「大当り」とするか「はずれ」とするかを決定する。また、CPU56は、遊技状態が通常状態であって変動特図が特図2であるときには、図14(B)に示した特図表示結果判定テーブルを使用して「大当り」とするか「小当り」とするか「はずれ」とするかを決定する。また、CPU56は、遊技状態が確変状態であって変動特図が特図1であるときには、図14(C)に示した特図表示結果判定テーブルを使用して「大当り」とするか「はずれ」とするかを決定する。また、CPU56は、遊技状態が確変状態であって変動特図が特図2であるときには、図14(D)に示した特図表示結果判定テーブルを使用して「大当り」とするか「小当り」とするか「はずれ」とするかを決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かの確認は、確変フラグがセットされているか否かにより行われる。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りまたは突然確変大当りとすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。また、変動特図が特図1であるか特図2であるかの確認は、特別図柄ポインタが「第1」を示しているか「第2」を示しているかにより行われる。
CPU56は、ランダムR(特図表示結果決定用乱数)の値がいずれの大当り判定値に一致しているか否かを判定する(ステップS61)。ランダムRの値がいずれの大当り判定値に一致している場合には(ステップS61;Yes)、大当りとすると決定し、ステップS71に移行する。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納したランダムRの値を読み出し、大当り判定値と比較する。また、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
ランダムR(特図表示結果決定用乱数)の値がいずれの大当り判定値にも一致しなければ(ステップS61;No)、CPU56は、ランダムRの値がいずれの小当り判定値に一致しているか否かを判定する(ステップS62)。ランダムRの値がいずれの小当り判定値に一致している場合には(ステップS62;Yes)、小当りとすると決定し、ステップS63に移行する。なお、小当りとするか否か決定するということは、小当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を小当り図柄とするか否か決定するということでもある。
なお、ランダムR(特図表示結果決定用乱数)の値が大当り判定値および小当り判定値のいずれにも一致しない場合には(ステップS62;No)、すなわち、はずれである場合には、そのままステップS75に移行する。
大当りとすると決定した後のステップS71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする(ステップS71)。そして、大当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用する大当り種別判定テーブルを選択する(ステップS72)。CPU56は、変動特図が特図1であるか特図2であるかを確認し、変動特図に応じた大当り種別判定テーブルを選択する。具体的には、CPU56は、変動特図が特図1であるときには図15(A)に示した大当り種別判定テーブルを選択し、変動特図が特図2であるときには図15(B)に示した大当り種別判定テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、選択した大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納されたランダム1(大当り種別・小当り種別決定用乱数)の値と一致する値に対応した種別を大当り種別に決定する(ステップS73)。なお、図15(B)に示した大当り種別判定テーブルを用いる場合(変動特図が特図2であるとき)には「第1大当り」〜「第5大当り」のいずれかが決定されるが、図15(A)に示した大当り種別判定テーブルを用いる場合(変動特図が特図1であるとき)には「第1大当り」が常に決定される。また、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納したランダム1の値を読み出し、夫々の大当り種別の判定値と比較する。
次いで、CPU56は、決定した大当り種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(ステップS74)。例えば、大当り種別が「第1大当り(15R確変)」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、大当り種別が「第2大当り(2R確変)」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定され、大当り種別が「第3大当り(2R確変)」の場合には大当り種別を示すデータとして「03」が設定され、大当り種別が「第4大当り(2R確変)」の場合には大当り種別を示すデータとして「04」が設定され、大当り種別が「第5大当り(2R確変)」の場合には大当り種別を示すデータとして「05」が設定される。
一方、小当りとすると決定した後のステップS63では、CPU56は、小当りであることを示す小当りフラグをセットする(ステップS63)。そして、小当り種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用する小当り種別判定テーブルを選択する(ステップS64)。この実施形態では、小当り種別判定テーブルは1つ(図15(C)に示した小当り種別判定テーブル)であるため、CPU56は、図15(C)に示した小当り種別判定テーブルを選択する。
次いで、CPU56は、選択した小当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納されたランダム1(大当り種別・小当り種別決定用乱数)の値と一致する値に対応した種別を小当り種別に決定する(ステップS65)。なお、この場合、CPU56は、始動口スイッチ通過処理のステップS215,S221で抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納したランダム1の値を読み出し、夫々の小当り種別の判定値と比較する。
次いで、CPU56は、決定した小当り種別を示すデータをRAM55における小当り種別バッファに設定する(ステップS66)。例えば、小当り種別が「第1小当り」の場合には小当り種別を示すデータとして「11」が設定され、小当り種別が「第2小当り」の場合には小当り種別を示すデータとして「12」が設定され、小当り種別が「第3小当り」の場合には小当り種別を示すデータとして「13」が設定され、小当り種別が「第4小当り」の場合には小当り種別を示すデータとして「14」が設定され、小当り種別が「第5小当り」の場合には小当り種別を示すデータとして「15」が設定される。
ステップS74、ステップS66、ステップS62(No)のいずれかに続いて、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(ステップS75)。具体的には、大当りフラグおよび小当りフラグのいずれもセットされていない場合には、はずれ図柄となる「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、例えば、大当り種別の決定結果に応じて大当り図柄となる「1」、「3」、「5」、「7」、「9」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「第1大当り(15R確変))」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定し、「第2大当り(2R確変)」に決定した場合には「1」を特別図柄の停止図柄に決定し、「第3大当り(2R確変)」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定し、「第4大当り(2R確変)」に決定した場合には「5」を特別図柄の停止図柄に決定し、「第5大当り(2R確変)」に決定した場合には「9」を特別図柄の停止図柄に決定する。また、小当りフラグがセットされている場合には、例えば、小当り図柄となる「2」、「4」、「6」、「8」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、「第1小当り)」に決定した場合には「2」を特別図柄の停止図柄に決定し、「第2小当り」に決定した場合には「4」を特別図柄の停止図柄に決定し、「第3小当り」に決定した場合には「6」を特別図柄の停止図柄に決定し、「第4小当り」に決定した場合には「8」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、この実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定する場合を示したが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、この実施の形態で示したものにかぎられない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(ステップS301)に対応した値に更新(設定)する(ステップS76)。
図25は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(ステップS301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS80)。大当りフラグがセットされている場合には(ステップS80;Yes)、CPU56は、大当り種別に応じて、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、大当り用変動パターン種別判定テーブルのいずれかを選択する(ステップS81)。そして、ステップS89に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS80;No)、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS82)。小当りフラグがセットされている場合には(ステップS82;Yes)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、小当り用変動パターン種別判定テーブルを選択する(ステップS83)。そして、ステップS89に移行する。
小当りフラグもセットされていない場合には(ステップS82;No)、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS84)。なお、時短フラグは、遊技状態を時短状態に移行するとき(確変状態に移行するときを含む)にセットされ、時短状態を終了するときにリセットされる。具体的には、大当り(第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当り)とすることに決定され、大当り遊技を終了する処理においてセットされ、所定回数(例えば、80回)の特図ゲームを消化したタイミングや、大当り(第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当り)と決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。時短フラグがセットされていれば(ステップS84;Yes)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(確変/時短用)を選択する(ステップS85)。そして、ステップS89に移行する。
時短フラグがセットされていなければ(ステップS84;No)、CPU56は、合算保留記憶数が3以上であるか否かを確認する(ステップS86)。合算保留記憶数が3未満であれば(ステップS86;No)、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(通常用)を選択する(ステップS87)。そして、ステップS89に移行する。
合算保留記憶数が3以上である場合(ステップS86;Yes)には、CPU56は、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(短縮用)を選択する(ステップS88)。そして、ステップS89に移行する。
この実施の形態では、ステップS84〜S88の処理が実行されることによって、合算保留記憶数が3以上である場合には、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(短縮用)が選択される。また、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)には、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(確変/時短用)が選択される。この場合、後述するステップS89の処理で変動パターン種別として短縮変動用の変動パターン種別が決定される場合があり、短縮変動用の変動パターン種別が決定された場合には、ステップS91の処理で変動パターンとして短縮変動の変動パターンが決定される。従って、この実施の形態では、遊技状態が時短状態である場合(確変状態である場合を含む)または合算保留記憶数が3以上である場合には、短縮変動の変動表示が行われる場合がある。
なお、この実施の形態では、時短状態で用いる確変/時短用の変動パターン種別判定テーブルと、保留記憶数にもとづく短縮用の変動パターン種別判定テーブルとが異なるテーブルである場合を示したが、短縮変動用の変動パターン種別判定テーブルとして共通のテーブルを用いるようにしてもよい。
なお、遊技状態が時短状態である場合であっても、合算保留記憶数がほぼ0である場合(例えば、0であるか、0または1である場合)には、短縮変動の変動表示を行わないようにしてもよい。この場合、例えば、CPU56は、ステップS84でYesと判定したときに、合算保留記憶数がほぼ0であるか否かを確認し、合算保留記憶数がほぼ0であれば、はずれ用変動パターン種別判定テーブル(通常用)を選択するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム2(変動パターン種別決定用乱数)を読み出し、ステップS81,S83,S85,S87またはS88の処理で選択したテーブルを参照することによって、変動パターン種別を複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS89)。なお、始動入賞のタイミングでランダム2(変動パターン種別決定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、ランダム2(変動パターン種別決定用乱数)を生成するための変動パターン種別決定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、ステップS89の変動パターン種別の決定結果にもとづいて、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定するために使用するテーブルとして、当り変動パターン判定テーブル、はずれ変動パターン判定テーブルのうちのいずれかを選択する(ステップS90)。また、乱数バッファ領域(第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファ)からランダム3(変動パターン決定用乱数)を読み出し、ステップS90の処理で選択した変動パターン判定テーブルを参照することによって、変動パターンを複数種類のうちのいずれかに決定する(ステップS91)。なお、始動入賞のタイミングでランダム3(変動パターン決定用乱数)を抽出しないように構成する場合には、CPU56は、ランダム3(変動パターン決定用乱数)を生成するための変動パターン決定用乱数カウンタから値を直接抽出し、抽出した乱数値にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンドを、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS92)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2図柄変動指定コマンドを送信する制御を行う。また、CPU56は、決定した変動パターンに対応する演出制御コマンド(変動パターンコマンド)を、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS93)。
次に、CPU56は、RAM55に形成されている変動時間タイマに、選択された変動パターンに対応した変動時間に応じた値を設定する(ステップS94)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)に対応した値に更新する(ステップS95)。
なお、「はずれ」と決定されている場合において、いきなり変動パターン種別を決定するのではなく、まず、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。そして、リーチとするか否かの判定結果にもとづいて、ステップS84〜S88,S89の処理を実行し、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。この場合、あらかじめ非リーチ用の変動パターン種別判定テーブルと、リーチ用の変動パターン種別判定テーブルとを用意しておき、リーチ判定結果にもとづいて、いずれかの変動パターン種別判定テーブルを選択して、変動パターン種別を決定するようにしてもよい。
また、リーチ判定用乱数を用いた抽選処理によってリーチとするか否かを決定する場合にも、合算保留記憶数(第1保留記憶数や第2保留記憶数でもよい)に応じて、リーチの選択割合が異なるリーチ判定テーブルを選択して、保留記憶数が多くなるに従ってリーチ確率が低くなるようにリーチとするか否かを決定するようにしてもよい。
図26は、表示結果指定コマンド送信処理(ステップS302)を示すフローチャートである。表示結果指定コマンド送信処理において、CPU56は、決定されている大当りの種類(大当り種別)、小当りの種類(小当り種別)、はずれに応じて、表示結果1指定〜表示結果10指定のいずれかの演出制御コマンド(図18参照)を送信する制御を行う。具体的には、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS101)。
大当りフラグがセットされている場合には(ステップS101;Yes)、大当り種別(第1大当り、第2大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当り)に応じて、表示結果2指定コマンド〜表示結果6指定コマンドのいずれかを送信する制御を行う(ステップS102)。具体的には、CPU56は、特別図柄通常処理のステップS74で大当り種別バッファに設定されたデータを確認し、大当り種別バッファに「01」が設定されていれば第1大当りを指定する表示結果2指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「02」が設定されていれば第2大当りを指定する表示結果3指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「03」が設定されていれば第3大当りを指定する表示結果4指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「04」が設定されていれば第4大当りを指定する表示結果5指定コマンドを送信し、大当り種別バッファに「05」が設定されていれば第5大当りを指定する表示結果6指定コマンドを送信する。そして、ステップS110に移行する。
大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS101;No)、小当りフラグがセットされているか否か確認する(ステップS107)。
小当りフラグがセットされている場合には(ステップS107;Yes)、小当り種別(第1小当り、第2小当り、第3小当り、第4小当り)に応じて、表示結果7指定コマンド〜表示結果10指定コマンドのいずれかを送信する制御を行う(ステップS108)。具体的には、CPU56は、特別図柄通常処理のステップS66で小当り種別バッファに設定されたデータを確認し、小当り種別バッファに「11」が設定されていれば第1小当りを指定する表示結果7指定コマンドを送信し、小当り種別バッファに「12」が設定されていれば第2小当りを指定する表示結果8指定コマンドを送信し、小当り種別バッファに「13」が設定されていれば第3小当りを指定する表示結果9指定コマンドを送信し、小当り種別バッファに「14」が設定されていれば第4小当りを指定する表示結果10指定コマンドを送信する。そして、ステップS110に移行する。
小当りフラグがセットされていない場合には(ステップS107;No)、すなわち、「はずれ」である場合には、CPU56は、表示結果1指定コマンドを送信する(ステップS109)。そして、ステップS110に移行する。
ステップS102、ステップS108、ステップS109のいずれかに続いて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄変動中処理(ステップS303)に対応した値に更新する(ステップS110)。
図27は、特別図柄プロセス処理における特別図柄変動中処理(ステップS303)を示すフローチャートである。特別図柄変動中処理において、CPU56は、まず、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かを確認する(ステップS121)。なお、保留記憶数減算指定コマンドを既に送信済みであるか否かは、例えば、後述するステップS122で保留記憶数減算指定コマンドを送信する際に保留記憶数減算指定コマンドを送信したことを示す保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグをセットするようにし、ステップS121では、その保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグがセットされているか否かを確認するようにすればよい。また、この場合、セットした保留記憶数減算指定コマンド送信済フラグは、特別図柄の変動表示を終了する際や大当りを終了する際に後述する特別図柄停止処理や大当り終了処理でリセットするようにすればよい。
次いで、保留記憶数減算指定コマンドを送信済みでなければ、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数減算指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS122)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数減算指定コマンドを送信する制御を行う。
次いで、CPU56は、変動時間タイマを1減算し(ステップS125)、変動時間タイマがタイムアウトしたら(ステップS126)、演出制御用マイクロコンピュータ200に図柄確定指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS127)。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄停止処理(ステップS304)に対応した値に更新する(ステップS128)。変動時間タイマがタイムアウトしていない場合には、そのまま処理を終了する。
図28および図29は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(ステップS304)を示すフローチャートである。図30および図31は、特別可変入賞球装置22における開放制御の開閉時間が設定された開閉時間テーブルを示す説明図である。なお、開閉時間テーブルは、RAM55などに記憶されていればよい。
図28において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS131)。大当りフラグがセットされている場合には(ステップS131;Yes)、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態であることを示す時短フラグをリセットする(ステップS132)。セットされていれば、確変回数カウンタや時短回数カウンタもリセットする。なお、確変回数カウンタは、確変状態における特別図柄の変動回数(特図ゲームの消化数)をカウントするためのカウンタである。時短回数カウンタは、時短状態における特別図柄の変動回数(特図ゲームの消化数)をカウントするためのカウンタである。
ステップS132に続いて、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ200に大当り種別に応じた大当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS133)。具体的には、大当り種別が第1大当り(15R確変)である場合には、CPU56は大当り開始1指定コマンドを送信する。また、大当り種別が第2大当り(2R確変)、第3大当り(2R確変)、第4大当り(2R確変)、第5大当り(2R確変)のいずれかである場合には、CPU56は大当り開始2指定コマンドを送信する。なお、大当り種別が第1大当り〜第5大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。
ステップS133に続いて、CPU56は、ラウンド数を示すラウンド数カウンタに1をセットする(ステップS134)。また、CPU56は、同一ラウンドにおいて複数開放する場合に同一ラウンドの開放回数をカウントする複数開放用カウンタに1をセットする(ステップS135)。
ステップS135に続いて、CPU56は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS136)。具体的には、大当り種別に対応する開閉時間テーブルやラウンド数カウンタの値(具体的には、値「1」)に応じた大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う。
より詳細には、大当り種別が第1大当りであるときには、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第1閉鎖時間(3秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「01」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図30に示した第1大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1の閉鎖時間は3秒である。
図30に示す開閉時間テーブルは、第1大当り(15R確変)に対応する開閉時間テーブルである。図30に示した開閉時間テーブルには、第1大当りの大当り遊技状態の開放パターンA(図16参照)に対応する閉鎖時間(インターバル期間)と開放時間が設定されている。これにより、開閉パターンAによる特別可変入賞球装置22の開放制御が実現される。
また、大当り種別が第2大当りであるときには、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は7秒である。なお、第2大当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS136)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS136)では、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
図31(A)に示す開閉時間テーブルは、第2大当り(2R確変)および第1小当りに対応する開閉時間テーブルである。図31(A)に示した開閉時間テーブルには、第2大当りの大当り遊技状態や第1小当りの小当り遊技状態の開放パターンB1(図17(A)参照)に対応する閉鎖時間(インターバル期間)と開放時間が設定されている。これにより、開閉パターンB1による特別可変入賞球装置22の開放制御が実現される。
また、大当り種別が第3大当りであるときには、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(B)に示した第3大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は7秒である。なお、第3大当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS136)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS136)では、図31(B)に示した第3大当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
図31(B)に示す開閉時間テーブルは、第3大当り(2R確変)および第2小当りに対応する開閉時間テーブルである。図31(B)に示した開閉時間テーブルには、第3大当りの大当り遊技状態や第2小当りの小当り遊技状態の開放パターンB2(図17(B)参照)に対応する閉鎖時間(インターバル期間)と開放時間が設定されている。これにより、開閉パターンB2による特別可変入賞球装置22の開放制御が実現される。
また、大当り種別が第4大当りであるときには、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(C)に示した第4大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は2秒である。なお、第4大当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS136)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS136)では、図31(C)に示した第4大当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
図31(C)に示す開閉時間テーブルは、第4大当り(2R確変)および第3小当りに対応する開閉時間テーブルである。図31(C)に示した開閉時間テーブルには、第4大当りの大当り遊技状態や第3小当りの小当り遊技状態の開放パターンB3(図17(C)参照)に対応する閉鎖時間(インターバル期間)と開放時間が設定されている。これにより、開閉パターンB3による特別可変入賞球装置22の開放制御が実現される。
また、大当り種別が第5大当りであるときには、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(D)に示した第5大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は2秒である。なお、第5大当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS136)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS136)では、図31(D)に示した第5大当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
図31(D)に示す開閉時間テーブルは、第5大当り(2R確変)および第4小当りに対応する開閉時間テーブルである。図31(D)に示した開閉時間テーブルには、第5大当りの大当り遊技状態や第4小当りの小当り遊技状態の開放パターンB4(図17(D)参照)に対応する閉鎖時間(インターバル期間)と開放時間が設定されている。これにより、開閉パターンB4による特別可変入賞球装置22の開放制御が実現される。
ステップS136に続いて、CPU56は、大入賞口開放前タイマに、特別可変入賞球装置22における開放制御の閉鎖時間をセット(設定)する(ステップS137)。大入賞口開放前タイマ(閉鎖時間タイマとも称する)は、大当り遊技や小当り遊技において大入賞口を開放するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り種別に対応する開閉時間テーブルや、ラウンド数カウンタの値や、ファンファーレ時間に応じた時間を閉鎖時間として大入賞口開放前タイマにセットする。なお、ファンファーレ時間は、ファンファーレ演出を行う時間である。
より詳細には、大当り種別が第1大当りであるときには、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)におけるラウンド1の閉鎖時間である3秒に、ファンファーレ時間を加えた時間を加えた時間を、大入賞口開放前タイマにセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がX秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(3+X)秒がセットされる。
また、大当り種別が第2大当りであるときには、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である7秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(7+Y)秒がセットされる。
また、大当り種別が第3大当りであるときには、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である7秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(7+Y)秒がセットされる。
また、大当り種別が第4大当りであるときには、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である2秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(2+Y)秒がセットされる。
また、大当り種別が第5大当りであるときには、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である2秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(2+Y)秒がセットされる。
ステップS137に続いて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS138)。なお、この特別図柄停止処理によれば、大当りとなった場合には(ステップS131;Yes)、大入賞口開放前処理(ステップS305)に移行するが(ステップS138参照)、その場合には、大当り開始指定コマンド(大当り開始1指定コマンド、または、大当り開始2指定コマンド)と、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)とが、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信される(ステップS133およびステップS136参照)。
また、ステップS131で大当りフラグがセットされていない場合には(ステップS131;No)、CPU56は、確変回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS141a)。確変回数カウンタの値が0でなければ(ステップS141a;No)、CPU56は、確変回数カウンタの値を−1する(ステップS141b)。そして、CPU56は、減算後の確変回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS142a;Yes)、確変フラグをリセットする(ステップS142b)。
ステップS141a(Yes)、ステップS142a(No)、ステップS142bのいずれかに続いて、CPU56は、時短回数カウンタの値が0となっているか否かを確認する(ステップS143a)。時短回数カウンタの値が0でなければ(ステップS143a;No)、CPU56は、時短回数カウンタの値を−1する(ステップS143b)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(ステップS144a;Yes)、時短フラグをリセットする(ステップS144b)。
ステップS143a(Yes)、ステップS144a(No)、ステップS144bのいずれかに続いて、図29のステップS145に移行する。
図29において、CPU56は、小当りフラグがセットされているか否かを確認する(ステップS145)。小当りフラグがセットされている場合には(ステップS145;Yes)、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ200に小当り開始指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS146)。具体的には、小当り種別が第1小当り、第2小当り、第3小当り、第4小当りのいずれの場合であっても、CPU56は小当り開始指定コマンドを送信する。
ステップS146に続いて、CPU56は、ラウンド数を示すラウンド数カウンタに1をセットする(ステップS147)。また、CPU56は、同一ラウンドにおいて複数開放する場合に同一ラウンドの開放回数をカウントする複数開放用カウンタに1をセットする(ステップS148)。
ステップS148に続いて、CPU56は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS149)。具体的には、小当り種別に対応する開閉時間テーブルやラウンド数カウンタの値(具体的には、値「1」)に応じた大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う。
より詳細には、小当り種別が第1小当りであるときには、第1小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(A)に示した第1小当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は7秒である。なお、第1小当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS149)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS149)では、図31(A)に示した第1小当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
また、小当り種別が第2小当りであるときには、第2小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(B)に示した第2小当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は7秒である。なお、第2小当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS149)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS149)では、図31(B)に示した第2小当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
また、小当り種別が第3小当りであるときには、第3小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(C)に示した第3小当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は2秒である。なお、第3小当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS149)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS149)では、図31(C)に示した第3小当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
また、小当り種別が第4小当りであるときには、第4小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(D)に示した第4小当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間は2秒である。なお、第4小当りでは、各ラウンドに2回の閉鎖状態があるが、本処理(ステップS149)は1ラウンド目の1回目の閉鎖が行われる前に実行されるので、本処理(ステップS149)では、図31(D)に示した第4小当りに対応する開閉時間テーブルにおいてラウンド1(1回目)の閉鎖時間を参照する。
ステップS149に続いて、CPU56は、大入賞口開放前タイマに、特別可変入賞球装置22における開放制御の閉鎖時間をセット(設定)する(ステップS150)。大入賞口開放前タイマは、大当り遊技や小当り遊技において大入賞口を開放するまでの時間を計測するためのタイマである。具体的には、小当り種別に対応する開閉時間テーブルや、ラウンド数カウンタの値や、ファンファーレ時間に応じた時間を閉鎖時間として大入賞口開放前タイマにセットする。
より詳細には、小当り種別が第1小当りであるときには、第1小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である7秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(7+Y)秒がセットされる。
また、小当り種別が第2小当りであるときには、第2小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である7秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(7+Y)秒がセットされる。
また、小当り種別が第3小当りであるときには、第3小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である2秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(2+Y)秒がセットされる。
また、小当り種別が第4小当りであるときには、第4小当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)におけるラウンド1(1回目)の閉鎖時間である2秒に、ファンファーレ時間を加えた時間をセットする。したがって、例えば、ファンファーレ時間がY秒であるならば、大入賞口開放前タイマには(2+Y)秒がセットされる。
ステップS150に続いて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を小当り開放前処理(ステップS308)に対応した値に更新する(ステップS151a)。なお、この特別図柄停止処理によれば、小当りとなった場合には(ステップS146;Yes)、小当り開放前処理(ステップS308)に移行するが(ステップS151a参照)、その場合には、小当り開始指定コマンドと、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)とが、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信される(ステップS146およびステップS149参照)。
小当りフラグもセットされていない場合には(ステップS145;No)、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS151b)。
図32、図33および図34は、大当り遊技における各ラウンドの前に実行される大入賞口開放前処理(ステップS305)を示すフローチャートである。図32において、CPU56は、大当り種別が第1大当りであるか否かを確認する(ステップS1400a)。なお、大当り種別が第1大当り〜第5大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。大当り種別が第1大当りである場合には(ステップS1400a:Yes)、図33に示した15R確変用大入賞口開放前処理(ステップS1400b)を実行する。大当り種別が第1大当りでない場合には(ステップS1400a:No)、図34に示した2R確変用大入賞口開放前処理(ステップS1400c)を実行する。
図33は、15R確変用大入賞口開放前処理(ステップS1400b)を示すフローチャートである。図33において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS1401)。次いで、大入賞口開放前タイマがタイムアウトとなっていない場合(大入賞口開放前タイマの値が0となっていない場合)には(ステップS1402;No)、以下の処理(ステップS1403〜ステップS1407)を行わずに終了する。
一方、大入賞口開放前タイマがタイムアウトとなっている場合(大入賞口開放前タイマの値が0となっている場合)には(ステップS1402;Yes)、CPU56は、大入賞口開放時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS1403)。具体的には、大当り種別(具体的には、第1大当り)に対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値に応じた大入賞口開放時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う。
より詳細には、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第1開放時間(29.5秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「01」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する(図19(B)参照)。なお、図30に示した第1大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1の開放時間は29.5秒である。
また、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第1開放時間(29.5秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「11」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する(図19(B)参照)。なお、図30に示した第1大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2の開放時間は29.5秒である。
また、3ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「3」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値「3」とにもとづいて、3ラウンド目である旨と第1開放時間(29.5秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「21」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する(図19(B)参照)。なお、図30に示した第1大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド3の開放時間は29.5秒である。
同様に、4ラウンド目には、4ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「31」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、5ラウンド目には、5ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「41」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、6ラウンド目には、6ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「51」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、7ラウンド目には、7ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「61」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、8ラウンド目には、8ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「71」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、9ラウンド目には、9ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「81」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、10ラウンド目には、10ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「91」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、11ラウンド目には、11ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「A1」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、12ラウンド目には、12ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「B1」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、13ラウンド目には、13ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「C1」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、14ラウンド目には、14ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「D1」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、15ラウンド目には、15ラウンド目である旨と第1開放時間を開放時間とする旨を指定するEXTデータに「E1」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する。
ステップS1403に続いて、CPU56は、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1404)。すなわち、入賞個数カウンタの値を0にする。
ステップS1404に続いて、CPU56は、開放時間タイマに、特別可変入賞球装置22における開放制御の開放時間をセット(設定)する(ステップS1405)。開放時間タイマは、大当り遊技や小当り遊技において大入賞口24の開放時間を計測するためのタイマである。具体的には、大当り種別(具体的には第1大当り)に対応する開閉時間テーブルや、ラウンド数カウンタの値に応じた時間を開放時間として開放時間タイマにセットする。
より詳細には、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)におけるラウンド1の開放時間である29.5秒を、開放時間タイマにセットする。また、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)におけるラウンド2の開放時間である29.5秒を、開放時間タイマにセットする。また、3ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「3」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)におけるラウンド3の開放時間である29.5秒を、開放時間タイマにセットする。4ラウンド目〜15ラウンド目についても同様である。
ステップS1405に続いて、CPU56は、ソレノイド106を駆動して大入賞口24(特別可変入賞球装置22)を開放状態に制御(ステップS1406)し、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1407)。なお、この15R確変用大入賞口開放前処理によれば、大入賞口開放中処理(ステップS306)に移行するときには、大入賞口開放時間指定コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)が、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信される(ステップS1403、ステップS1407参照)。
図34は、2R確変用大入賞口開放前処理(ステップS1400c)を示すフローチャートである。図34において、CPU56は、大入賞口開放前タイマの値を−1する(ステップS1411)。次いで、大入賞口開放前タイマがタイムアウトとなっていない場合には(ステップS1412;No)、以下の処理(ステップS1413〜ステップS1417)を行わずに終了する。
一方、大入賞口開放前タイマがタイムアウトとなっている場合(大入賞口開放前タイマの値が0となっている場合)には(ステップS1412;Yes)、CPU56は、大入賞口開放時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS1413)。具体的には、大当り種別(具体的には、第2大当り、第3大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当りのいずれか)に対応する開閉時間テーブル(図31参照)と、ラウンド数カウンタの値と、複数開放用カウンタの値とに応じた大入賞口開放時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う。
より詳細には、第2大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の1回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」と、複数開放用カウンタの値「1」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2開放時間(0.1秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する(図19(B)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(1回目)の開放時間は0.1秒である。
また、第2大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2開放時間(0.1秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する(図19(B)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(2回目)の開放時間は0.1秒である。
また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「1」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第2開放時間(0.1秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する(図19(B)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(1回目)の開放時間は0.1秒である。
また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第2開放時間(0.1秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する(図19(B)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(2回目)の開放時間は0.1秒である。
同様に、第3大当り〜第5大当りにおける、1ラウンド目の1回目(および2回目)の開放時には、1ラウンド目である旨と第2開放時間(0.1秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信し、2ラウンド目の1回目(および2回目)の開放時には、2ラウンド目である旨と第2開放時間(0.1秒)を開放時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口開放時間指定コマンドを送信する。
ステップS1413に続いて、CPU56は、複数開放用カウンタの値が2であるときには(ステップS1414a;Yes)、入賞個数カウンタを初期化する(ステップS1414b)。すなわち、各ラウンドにおいて2回目の開放が終わった場合には入賞個数カウンタの値を0とし、各ラウンドにおいて2回目の開放が終わっていない場合には入賞個数カウンタの値は維持する。
ステップS1414a(No)またはステップS1414bに続いて、CPU56は、開放時間タイマに、特別可変入賞球装置22における開放制御の開放時間をセット(設定)する(ステップS1415)。具体的には、大当り種別(具体的には、第2大当り、第3大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当りのいずれか)に対応する開閉時間テーブル(図31参照)や、ラウンド数カウンタの値や、複数開放用カウンタの値に応じた時間を開放時間として開放時間タイマにセットする。
より詳細には、第2大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の1回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド1(1回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。また、第2大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド1(2回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド2(1回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド2(2回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。
また、第3大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の1回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド1(1回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。また、第3大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド1(2回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。また、第3大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド2(1回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。また、第3大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の開放時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド2(2回目)の開放時間である0.1秒を、開放時間タイマにセットする。第4大当り、および、第5大当りについても同様である。
ステップS1415に続いて、CPU56は、ソレノイド106を駆動して大入賞口24(特別可変入賞球装置22)を開状態に制御(ステップS1416)し、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放中処理(ステップS306)に対応した値に更新する(ステップS1417)。なお、この2R確変用大入賞口開放前処理によれば、大入賞口開放中処理(ステップS306)に移行するときには、大入賞口開放時間指定コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)が、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信される(ステップS1413、ステップS1417参照)。
図35、図36および図37は、大入賞口開放中処理(ステップS306)を示すフローチャートである。図35において、CPU56は、大当り種別が第1大当りであるか否かを確認する(ステップS1450a)。なお、大当り種別が第1大当り〜第5大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。大当り種別が第1大当りである場合には(ステップS1450a:Yes)、図36に示した15R確変用大入賞口開放中処理(ステップS1450b)を実行する。大当り種別が第1大当りでない場合には(ステップS1450a:No)、図37に示した2R確変用大入賞口開放前処理(ステップS1450c)を実行する。
図36は、15R確変用大入賞口開放中処理(ステップS1450b)を示すフローチャートである。図36において、CPU56は、カウントスイッチ25aがオンとなっているか否か(カウントスイッチ25aからの検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップS1451)。カウントスイッチ25aがオンとなっている場合(ステップS1451;Yes)、すなわち大入賞口24に入賞した遊技球を検出した場合、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS1452)。
ステップS1451(No)またはステップS1452に続いて、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップS1453)。入賞個数カウンタの値が10となっている場合には(ステップS1453;Yes)、ステップS1456に移行する。
入賞個数カウンタの値が10となっていない場合には(ステップS1453;No)、CPU56は、開放時間タイマを1減算する(ステップS1454)。次いで、CPU56は、開放時間タイマがタイムアウトとなっているか否か(開放時間タイマの値が0となっているか否か)を確認する(ステップS1455)。開放時間タイマがタイムアウトとなっていない場合には(ステップS1455;No)、以下の処理(ステップS1456〜ステップS1463)を行わずに終了する。一方、開放時間タイマがタイムアウトとなっている場合には(ステップS1455;Yes)、CPU56は、大入賞口24(特別可変入賞球装置22)を閉鎖状態に制御する(ステップS1456)。
ステップS1456に続いて、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が15となっているか否かを確認する(ステップS1458)。ラウンド数カウンタの値が15となっている場合(ステップS1458;Yes)、すなわち、現在のラウンドが、15R確変大当り(第1大当り)の最終ラウンド(15ラウンド目)である場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS1463)。
ラウンド数カウンタの値が15となっているか否かの確認ではなくラウンド数カウンタの値が15以上となっているか否かを確認してもよい。これによれば、ラウンド数カウンタの中身がノイズなどで異常状態となったときにも好適に大当りを終了させることができる。例えば、ノイズによりラウンド数カウンタが20になった場合、ラウンド数カウンタがオーバーフロー(1バイトのカウンタとしたときに255→0となる状態)まで236ラウンドが実行され、その後15ラウンドに達するまで、合計251ラウンドが実行されてしまうこととなる。しかし、ラウンド数カウンタの値が15以上であるとした場合、ノイズでラウンド数カウンタが20になった場合でも大当りを終了させることができる。
ラウンド数カウンタの値が15となっていない場合(ステップS1458;No)、すなわち、まだ残りのラウンドがあれば、CPU56は、ラウンド数カウンタの値を1加算する(ステップS1459)。次いで、CPU56は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS1460)。具体的には、大当り種別(具体的には、第1大当り)に対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値に応じた大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う。
より詳細には、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第1閉鎖時間(3秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「11」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図30に示した第1大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2の閉鎖時間は3秒である。なお、本処理(ステップS1460)の処理の時点では、ステップS1459が行われているので、ラウンド数カウンタの値が「1」となっている場合はない。
また、3ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「3」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)と、ラウンド数カウンタの値「3」とにもとづいて、3ラウンド目である旨と第1閉鎖時間(3秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「21」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図30に示した第1大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド3の閉鎖時間は3秒である。
同様に、4ラウンド目にはEXTデータに「31」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、5ラウンド目にはEXTデータに「41」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、6ラウンド目にはEXTデータに「51」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、7ラウンド目にはEXTデータに「61」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、8ラウンド目にはEXTデータに「71」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、9ラウンド目にはEXTデータに「81」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、10ラウンド目にはEXTデータに「91」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、11ラウンド目にはEXTデータに「A1」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、12ラウンド目にはEXTデータに「B1」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、13ラウンド目にはEXTデータに「C1」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、14ラウンド目にはEXTデータに「D1」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、15ラウンド目にはEXTデータに「E1」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する。
ステップS1460に続いて、CPU56は、大入賞口開放前タイマに、特別可変入賞球装置22における開放制御の閉鎖時間をセット(設定)する(ステップS1461)。具体的には、大当り種別(具体的には、第1大当り)に対応する開閉時間テーブルや、ラウンド数カウンタの値に応じた時間を閉鎖時間として大入賞口開放前タイマにセットする。
より詳細には、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)におけるラウンド2の閉鎖時間である3秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、3ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「3」であるとき)には、第1大当りに対応する開閉時間テーブル(図30参照)におけるラウンド3の閉鎖時間である3秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。4ラウンド目〜15ラウンド目についても同様である。
ステップS1461に続いて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS1462)。なお、この15R確変用大入賞口開放中処理によれば、大入賞口開放前処理(ステップS305)に移行するときには、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)が、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信される(ステップS1460、ステップS1462参照)。
図37は、2R確変用大入賞口開放中処理(ステップS1450c)を示すフローチャートである。図37において、CPU56は、カウントスイッチ25aがオンとなっているか否か(カウントスイッチ25aからの検出信号を入力したか否か)を確認する(ステップS2451)。カウントスイッチ25aがオンとなっている場合(ステップS2451;Yes)、すなわち大入賞口24に入賞した遊技球を検出した場合、入賞個数カウンタの値を+1する(ステップS2452)。
ステップS2451(No)またはステップS2452に続いて、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かを確認する(ステップS2453)。入賞個数カウンタの値が10となっている場合には(ステップS2453;Yes)、複数開放用カウンタの値に2をセットし(ステップS2454b)、ステップS2456に移行する。なお、入賞個数カウンタの値が10となっているか否かの確認ではなく入賞個数カウンタの値が10以上となっているか否かを確認してもよい。この実施の形態では、各ラウンド(ラウンド1、ラウンド2)において1回目の開放状態が終わった後には入賞個数カウンタの値はクリアすることなく2回目の開放状態では1回目の入賞個数カウンタの値からカウントしているので(ステップS1414a、ステップS1414b参照)、2回目の開放状態において入賞個数カウンタが11個以上となる場合も想定されるが、そういった場合にはタイムアウトが成立する迄(ステップS2455(Yes))、ステップS2456に進まなくなるからである。ただし、この実施の形態では、第2〜第5大当りの開放時間は非常に短く(0.1秒。図31参照)、かつ、2回目においても纏めて一気に入賞するので、10以上とせずに、第1大当りのときと同様(ステップS1453参照)、10としている。
入賞個数カウンタの値が10となっていない場合には(ステップS2453;No)、CPU56は、開放時間タイマを1減算する(ステップS2454a)。次いで、CPU56は、開放時間タイマがタイムアウトとなっているか否か(開放時間タイマの値が0となっているか否か)を確認する(ステップS2455)。開放時間タイマがタイムアウトとなっていない場合には(ステップS2455;No)、以下の処理(ステップS2456〜ステップS2463)を行わずに終了する。一方、開放時間タイマがタイムアウトとなっている場合には(ステップS2455;Yes)、CPU56は、大入賞口24(特別可変入賞球装置22)を閉鎖状態に制御する(ステップS2456)。
ステップS2456に続いて、CPU56は、ラウンド数カウンタの値が2、かつ、複数開放用カウンタの値が2となっているか否かを確認する(ステップS2458a)。ラウンド数カウンタの値が2、かつ、複数開放用カウンタの値が2となっている場合(ステップS2458a;Yes)、すなわち、現在の開放が、2R確変大当り(第2大当り〜第5大当り)の最終ラウンド(2ラウンド目)の2回目の開放である場合には、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大当り終了処理(ステップS307)に対応した値に更新する(ステップS2463)。
ラウンド数カウンタの値が2以外であるか、または、複数開放用カウンタの値が2以外である場合(ステップS2458a;No)、複数開放用カウンタの値が2となっているか否かを確認する(ステップS2458b)。複数開放用カウンタの値が2となっている場合(ステップS2458b;Yes)、CPU56は、ラウンド数カウンタの値を1加算し(ステップS2459a)、複数開放用カウンタの値に1をセットする(ステップS2459b)。複数開放用カウンタの値が2となっていない場合(ステップS2458b;No)、CPU56は、複数開放用カウンタの値を1加算する(ステップS2459c)。
ステップS2459bまたはステップS2459cに続いて、CPU56は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う(ステップS2460)。具体的には、大当り種別(具体的には、第2大当り、第3大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当りのいずれか)に対応する開閉時間テーブル(図31参照)と、ラウンド数カウンタの値と、複数開放用カウンタの値とに応じた大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する制御を行う。
より詳細には、第2大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間は7秒である。なお、本処理(ステップS2460)の処理の時点では、ステップS2459a〜ステップS2459cが行われているので、ラウンド数カウンタの値が「1」、かつ、複数開放用カウンタの値が「1」となっている場合はない。
また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「1」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「13」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間は7秒である。
また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「13」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(A)に示した第2大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間は7秒である。
また、第3大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(B)に示した第3大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間は2秒である。
また、第3大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「1」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「13」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(B)に示した第3大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間は7秒である。
また、第3大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(B)に示した第3大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間は2秒である。
また、第4大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(C)に示した第4大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間は7秒である。
また、第4大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「1」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(C)に示した第4大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間は2秒である。
また、第4大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「13」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(C)に示した第4大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間は7秒である。
また、第5大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)と、ラウンド数カウンタの値「1」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(D)に示した第5大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間は2秒である。
また、第5大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「1」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(D)に示した第5大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間は2秒である。
また、第5大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)と、ラウンド数カウンタの値「2」と、複数開放用カウンタの値「2」とにもとづいて、2ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信する(図19(A)参照)。なお、図31(D)に示した第5大当りに対応する開閉時間テーブルにおけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間は2秒である。
ステップS2460に続いて、CPU56は、大入賞口開放前タイマに、特別可変入賞球装置22における開放制御の閉鎖時間をセット(設定)する(ステップS2461)。具体的には、大当り種別(具体的には、第2大当り、第3大当り、第3大当り、第4大当り、第5大当りのいずれか)に対応する開閉時間テーブルや、ラウンド数カウンタの値や、複数開放用カウンタの値とに応じた時間を閉鎖時間として大入賞口開放前タイマにセットする。
より詳細には、第2大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間である7秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間である7秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第2大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第2大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(A)参照)におけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間である7秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。
また、第3大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間である2秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第3大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間である7秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第3大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第3大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(B)参照)におけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間である2秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。
また、第4大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)におけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間である7秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第4大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)におけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間である2秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第4大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第4大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(C)参照)におけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間である7秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。
また、第5大当りにおける、1ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「1」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)におけるラウンド1(2回目)の閉鎖時間である2秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第5大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の1回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「1」であるとき)には、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)におけるラウンド2(1回目)の閉鎖時間である2秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。また、第5大当りにおける、2ラウンド目(ラウンド数カウンタの値が「2」であるとき)の2回目の閉鎖時(複数開放用カウンタの値が「2」であるとき)には、第5大当りに対応する開閉時間テーブル(図31(D)参照)におけるラウンド2(2回目)の閉鎖時間である2秒を、大入賞口開放前タイマにセットする。
ステップS2461に続いて、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、大入賞口開放前処理(ステップS305)に対応した値に更新する(ステップS2462)。なお、この2R確変用大入賞口開放中処理によれば、大入賞口開放前処理(ステップS305)に移行するときには、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)が、演出制御用マイクロコンピュータ200に送信される(ステップS2460、ステップS2462参照)。
図38は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(ステップS307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認する(ステップS160)。大当り終了表示タイマが設定されている場合には(ステップS160;Yes)、ステップS164に移行する。
大当り終了表示タイマが設定されていない場合には(ステップS160;No)、大当りフラグをリセットし(ステップS161)、大当り種別に応じた大当り終了指定コマンドを送信する制御を行う(ステップS162)。具体的には、大当りの種別が第1大当りである場合には大当り終了1指定コマンドを送信する。また、大当りの種別が第2大当り〜第5大当りのいずれかである場合には大当り終了2指定コマンドを送信する。なお、大当り種別が第1大当り〜第5大当りのいずれであるかは、RAM55に記憶されている大当り種別を示すデータ(大当り種別バッファに記憶されているデータ)にもとづいて判定される。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置11において大当り終了表示が行われている時間(例えば、エンディング演出が行われている時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(ステップS163)、処理を終了する。
ステップS164では、CPU56は、大当り終了表示タイマの値を1減算する(ステップS164)。そして、CPU56は、大当り終了表示時間が経過したか否か、すなわち、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否かを確認する(ステップS165)。大当り終了表示時間が経過していなければ(ステップS165;No)、処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過していれば(ステップS165;Yes)、CPU56は、確変フラグをセットする(ステップS167)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(ステップS168)。また、CPU56は、確変回数カウンタに80回をセットする(ステップS169)。また、CPU56は、時短回数カウンタに80回をセットする(ステップS170)。すなわち、CPU56は、パチンコ遊技機1の遊技状態を80回の高確高ベース状態に移行するように制御する。そして、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(ステップS300)に対応した値に更新する(ステップS171)。
図39は、主基板40に搭載される遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄表示制御処理(ステップS36)のプログラムの一例を示すフローチャートである。特別図柄表示制御処理では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認する(ステップS3201)。特別図柄プロセスフラグの値が3であれば(すなわち、特別図柄変動中処理の実行中であれば)、CPU56は、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定または更新する処理を行う(ステップS3202)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の変動表示を行うための特別図柄表示制御データを設定または更新する。例えば、変動速度が1コマ/0.2秒であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される特別図柄表示制御データの値を+1する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器12a,12bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器12a,12bにおける特別図柄の変動表示が実行される。
特別図柄プロセスフラグの値が3でなければ、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が4であるか否かを確認する(ステップS3203)。特別図柄プロセスフラグの値が4であれば(すなわち、特別図柄停止処理に移行した場合には)、CPU56は、特別図柄通常処理で設定された特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する処理を行う(ステップS3204)。この場合、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の特別図柄(第1特別図柄または第2特別図柄)の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データを設定する。そして、その後、表示制御処理(ステップS22参照)が実行され、特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファの内容に応じて特別図柄表示器12a,12bに対して駆動信号が出力されることによって、特別図柄表示器12a,12bにおいて特別図柄の停止図柄が停止表示される。なお、ステップS3204の処理が実行され停止図柄表示用の特別図柄表示制御データが設定された後には、設定データの変更が行われないので、ステップS22の表示制御処理では最新の特別図柄表示制御データにもとづいて最新の停止図柄を次の変動表示が開始されるまで停止表示し続けることになる。また、ステップS3201において特別図柄プロセスフラグの値が2または3のいずれかであれば(すなわち、表示結果指定コマンド送信処理または特別図柄変動中処理のいずれかであれば)、特別図柄変動表示用の特別図柄表示制御データを更新するようにしてもよい。この場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560側で認識する変動時間と演出制御用マイクロコンピュータ200側で認識する変動時間との間にズレが生じないようにするため、表示結果指定コマンド送信処理においても変動時間タイマを1減算するように構成すればよい。
なお、この実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄表示制御
データを出力バッファに設定する場合を示したが、特別図柄プロセス処理において、特別図柄の変動開始時に開始フラグをセットするとともに、特別図柄の変動終了時に終了フラグをセットするようにしてもよい。そして、特別図柄表示制御処理(ステップS36)において、CPU56は、開始フラグがセットされたことにもとづいて特別図柄表示制御データの値の更新を開始するようにし、終了フラグがセットされたことにもとづいて停止図柄を停止表示さえるための特別図柄表示制御データをセットするようにしてもよい。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図40は、演出制御基板80に搭載されてい
る演出制御手段としての演出制御用マイクロコンピュータ200(具体的には、演出制御用CPU201)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU201は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御の起動間隔(例えば、4ms)を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(ステップS701)。その後、演出制御用CPU201は、タイマ割込フラグの監視(ステップS702)を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用CPU201は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用CPU201は、そのフラグをクリアし(ステップS703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU201は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする処理等を行う(コマンド解析処理:ステップS704)。
次いで、演出制御用CPU201は、演出制御プロセス処理を行う(ステップS705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置11の表示制御を実行する。
次いで、演出制御用CPU201は、第4図柄プロセス処理を行う(ステップS706)。第4図柄プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(第4図柄プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置11の第4図柄表示領域(非図示)において第4図柄の表示制御を実行する。
次いで、変動予告演出決定用の乱数や、閉鎖時間演出決定用の乱数などの乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(ステップS707)。その後、ステップS702に移行する。
図41は、主基板40の遊技制御用マイクロコンピュータ560から受信した演出制御コマンドを格納するためのコマンド受信バッファの一構成例を示す説明図である。この例では、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファが用いられる。従って、コマンド受信バッファは、受信コマンドバッファ1〜12の12バイトの領域で構成される。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。なお、必ずしもリングバッファ形式でなくてもよい。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、RAMに形成されているバッファ領域に保存されている。コマンド解析処理では、バッファ領域に保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図18および図19参照)であるのか解析する。
図42〜図45は、コマンド解析処理(ステップS704)の具体例を示すフローチャートである。主基板40から受信された演出制御コマンドは受信コマンドバッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用CPU201は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
図42において、演出制御用CPU201は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(ステップS611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU201は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(ステップS612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(ステップS613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターンコマンドであれば(ステップS614;Yes)、演出制御用CPU201は、受信した変動パターンコマンドを、RAMに形成されている変動パターンコマンド格納領域に格納する(ステップS615)。そして、変動パターンコマンド受信フラグをセットする(ステップS616)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(ステップS617;Yes)、演出制御用CPU201は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果10指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(ステップS618)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(ステップS619;Yes)、演出制御用CPU201は、確定コマンド受信フラグをセットする(ステップS620)。
受信した演出制御コマンドが大当り開始指定コマンド等(大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、小当り開始指定コマンド)であれば(ステップS621;Yes)、演出制御用CPU201は、受信したコマンドに応じた大当り開始指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS622)。なお、この実施の形態では、ステップS622でセットされる大当り開始指定コマンド受信フラグのことを、ファンファーレフラグともいう。
次いで、演出制御用CPU201は、受信した大当り開始指定コマンドと表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドとが整合しているか否かを確認する(ステップS623)。
具体的には、例えば、演出制御用CPU201は、受信したコマンドが大当り開始1指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果2指定コマンドであれば、いずれも第1大当りを指定するコマンドであり整合すると判定する。また例えば、演出制御用CPU201は、受信したコマンドが大当り開始2指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果3指定コマンドであれば、整合する(第2大当りを指定するコマンドとして不整合はない)と判定する。また例えば、演出制御用CPU201は、受信したコマンドが小当り開始指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果9指定コマンドであれば、整合する(第3小当りを指定するコマンドとして不整合はない)と判定する。一方で、例えば、演出制御用CPU201は、受信したコマンドが大当り開始1指定コマンドであり、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンドが表示結果2指定コマンド以外のコマンドであれば、コマンドが不整合であると判定する。
演出制御用CPU201は、受信した大当り開始指定コマンドと表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドとが整合していないと判定した場合には(ステップS623;No)、コマンドが不整合であることを示す不整合フラグをセットする(ステップS624)。
図43において、受信した演出制御コマンドが第1図柄変動指定コマンドであれば(ステップS625;Yes)、第1図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS626)。受信した演出制御コマンドが第2図柄変動指定コマンドであれば(ステップS627;Yes)、第2図柄変動指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS628)。
受信した演出制御コマンドが電源投入指定コマンド(初期化指定コマンド)であれば(ステップS631)、演出制御用CPU201は、初期化処理が実行されたことを示す初期画面を演出表示装置11に表示する制御を行う(ステップS632;Yes)。初期画面には、あらかじめ決められている演出図柄の初期表示が含まれる。
受信した演出制御コマンドが大当り終了指定コマンド等(大当り終了1指定コマンド、大当り終了2指定コマンド、小当り終了指定コマンド)であれば(ステップS665;Yes)、演出制御用CPU201は、受信したコマンドに応じた大当り終了指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS666)。
図44において、受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップS667;Yes)、演出制御用CPU201は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1加算する(ステップS668)。また、演出制御用CPU201は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部19aにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS669)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数加算指定コマンドであれば(ステップ
S670;Yes)、演出制御用CPU201は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1加算する(ステップS671)。また、演出制御用CPU201は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部19bにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS672)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS673;Yes)、演出制御用CPU201は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数の値を1減算する(ステップS674)。また、演出制御用CPU201は、更新後の第1保留記憶数に従って、第1保留記憶表示部19aにおける第1保留記憶数の表示を更新する(ステップS675)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数減算指定コマンドであれば(ステップS676;Yes)、演出制御用CPU201は、第2保留記憶数保存領域に格納する第2保留記憶数の値を1減算する(ステップS677)。また、演出制御用CPU201は、更新後の第2保留記憶数に従って、第2保留記憶表示部19bにおける第2保留記憶数の表示を更新する(ステップS678)。
受信した演出制御コマンドが演出ゲート通過指定コマンドであれば(ステップS679;Yes)、演出制御用CPU201は、演出ゲート通過指定コマンド受信フラグをセットする(ステップS680)。
受信した演出制御コマンドが客待ちデモ指定コマンドであれば(ステップS681;Yes)、演出制御用CPU201は、演出表示装置11にあらかじめ決められている客待ちデモ画面を表示する制御を行う(ステップS682)。なお、客待ちデモ指定コマンドを受信したことにもとづいて直ちに客待ちデモ画面を表示するのではなく、客待ちデモ指定コマンドを受信した後、所定期間(例えば、10秒)を経過してから客待ちデモ画面の表示を開始するようにしてもよい。また、演出制御用CPU201は、第1保留記憶数保存領域に格納する第1保留記憶数および第2留記憶数保存領域に格納する第2留記憶数をクリアする(ステップS683)。すなわち、客待ちデモ指定コマンドを受信して客待ちデモ画面が表示される場合には、第1保留記憶数および第2保留記憶数のいずれもが0となり変動表示が実行されない場合であるので、格納する保留記憶数をリセットする。ステップS683の処理が実行されることによって、演出制御用マイクロコンピュータ200で保留記憶数の加算漏れまたは減算漏れが発生し誤った保留記憶数を認識する状態となった場合であっても、保留記憶を途切れさせることによって保留記憶数をリセットして正常な状態に戻すことができる。
図45において、受信した演出制御コマンドが通常状態背景指定コマンドであれば(ステップS684;Yes)、演出制御用CPU201は、演出表示装置11に表示する背景画面を通常状態に応じた背景画面(例えば、青色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS685)。また、演出制御用CPU201は、セットされていれば、遊技状態が確変状態であることを示す確変状態フラグや、遊技状態が時短状態であることを示す時短状態フラグをリセットする(ステップS686)。
また、受信した演出制御コマンドが確変状態背景指定コマンドであれば(ステップS687;Yes)、演出制御用CPU201は、演出表示装置11に表示する背景画面を確変状態に応じた背景画面(例えば、赤色の表示色の背景画面)に変更する(ステップS688)。また、演出制御用CPU201は、時短状態フラグをセットし(ステップS689)、確変状態フラグをセットする(ステップS690)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口開放時間指定コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)であれば(ステップS691;Yes)、演出制御用CPU201は、受信した大入賞口開放時間指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口開放時間指定コマンド格納領域に格納する(ステップS692)。そして、演出制御用CPU201は、大入賞口開放時間指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放中フラグをセットする(ステップS693)。
受信した演出制御コマンドが大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)であれば(ステップS694;Yes)、演出制御用CPU201は、受信した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを、RAMに形成されている大入賞口閉鎖時間指定コマンド格納領域に格納する(ステップS695)。そして、演出制御用CPU201は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドを受信したことを示す大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS696)。
受信した演出制御コマンドがその他のコマンドであれば、演出制御用CPU201は、受信した演出制御コマンドに応じたフラグをセットする(ステップS697)。そして、ステップS611に移行する。
図46は、図40に示されたメイン処理における演出制御プロセス処理(ステップS705)を示すフローチャートである。なお、上述したように、この実施の形態では、各小当り(第1小当り〜第4の小当り)の小当り遊技状態における開放パターンは、2R確変(第2大当り〜第5大当り)の開放パターンと同一であるので、メイン処理における演出制御プロセス処理のフローチャートにおいて、小当りの説明を省略している。
演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU201は、演出制御プロセスフラグの値に応じてステップS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置11の表示状態が制御され、演出図柄の可変表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示に関する制御も、一つの演出制御プロセス処理において実行される。なお、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示と、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の可変表示とを、別の演出制御プロセス処理により実行するように構成してもよい。また、この場合、いずれの演出制御プロセス処理により演出図柄の変動表示が実行されているかによって、いずれの特別図柄の変動表示が実行されているかを判断するようにしてもよい。
変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターンコマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターンコマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(ステップS801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(ステップS802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(ステップS803):演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)または変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(ステップS804):大当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置11に大当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。また、小当りである場合には、変動時間の終了後、演出表示装置11に小当りの発生を報知するための画面を表示する制御を行う。例えば、大当りの開始を指定するファンファーレ指定コマンドを受信したら、ファンファーレ演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(ステップS805):ラウンド中(大入賞口24が開放状態となっているとき)の制御を行う。例えば、大入賞口24の閉鎖時間などが指定された大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)を受信するまでは、ラウンド数など所定の表示演出を実行する。また、大入賞口閉鎖時間指定コマンドを受信したあとは、ラウンド後処理にて実行される閉鎖時間演出(後述)について設定する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(ステップS806):ラウンド間(大入賞口24が閉鎖状態であるとき)の制御を行う。例えば、大当り終了指定コマンドや、大入賞口24の開放時間などを指定した大入賞口開放時間指定コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)を受信するまでは、閉鎖時間演出(後述)やや流下球数演出(後述)を実行する。また、大入賞口開放時間指定コマンドを受信したあとは、ラウンド中処理にて実行される所定の表示演出について設定する。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する。また、大当り終了指定コマンドを受信したときは、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(ステップS807):演出表示装置11において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。例えば、大当りの終了を指定するエンディング指定コマンドを受信したら、エンディング演出を実行する。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に対応した値に更新する。
図47は、変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)を示すフローチャートである。変動パターンコマンド受信待ち処理において、演出制御用CPU201は、変動パターンコマンド受信フラグがセットされているか否か確認する(ステップS811)。変動パターンコマンド受信フラグがセットされていれば(ステップS811;No)、変動パターンコマンド受信フラグをリセットする(ステップS812)。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(ステップS801)に対応した値に更新する(ステップS813)。
図48は、演出図柄変動開始処理(ステップS801)を示すフローチャートである。演出図柄変動開始処理において、演出制御用CPU201は、まず、変動パターンコマンド格納領域から変動パターンコマンドを読み出す(ステップS8001)。次いで、演出制御用CPU201は、ステップS8001で読み出した変動パターンコマンド、および表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(ステップS8002)。すなわち、演出制御用CPU201によってステップS8002の処理が実行されることによって、可変表示パターン決定手段が決定した可変表示パターン(変動パターン)に応じて、識別情報の可変表示の表示結果(演出図柄の停止図柄)を決定する表示結果決定手段が実現される。なお、変動パターンコマンドで擬似連が指定されている場合には、演出制御用CPU201は、擬似連中の仮停止図柄としてチャンス目図柄(例えば、「223」や「445」のように、リーチとならないものの大当り図柄と1つ図柄がずれている図柄の組み合わせ)も決定する。なお、演出制御用CPU201は、決定した演出図柄の停止図柄を示すデータを演出図柄表示結果格納領域に格納する。
図49は、演出表示装置11における演出図柄の停止図柄の一例を示す説明図である。図49に示す例では、受信した表示結果指定コマンドが第1大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU201は、停止図柄として3図柄が同じ図柄で揃った演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドが、第2大当り〜第5大当り、または、第1小当り〜第4小当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンド〜表示結果10指定コマンドである場合)、演出制御用CPU201は、停止図柄として「135」などの演出図柄の組合せを決定する。また、受信した表示結果指定コマンドがはずれの場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果1指定コマンドである場合)、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせ(リーチ図柄)を決定する。なお、演出制御用CPU201は、表示結果指定コマンドではなく、変動パターンコマンドにもとづいて、「大当り」、「はずれ」、「小当り」のいずれであるかを特定して、演出図柄の停止図柄を決定するようにしてもよい。
なお、演出制御用CPU201は、例えば、停止図柄を決定するための乱数を抽出し、演出図柄の組合せを示すデータと数値とが対応付けられている停止図柄決定テーブルを用いて、演出図柄の停止図柄を決定する。すなわち、抽出した乱数に一致する数値に対応する演出図柄の組合せを示すデータを選択することによって停止図柄を決定する。
次いで、演出制御用CPU201は、演出図柄の変動表示中に演出表示装置11において予告演出を実行するか否かを決定したり予告演出の演出態様を設定する予告演出設定処理を実行する(ステップS8003)。
この実施の形態では、ステップS8003において、演出制御用CPU201は、大当り遊技状態に制御された場合の有利度(本例では、いずれの大当り種別にもとづく大当り遊技状態に制御されるか)を予告する変動中予告演出の有無および演出態様を決定する。
図50は、変動中予告演出の有無および演出態様を決定するための変動中予告演出決定テーブルによる変動中予告演出の決定割合の具体例を示す説明図である。図50に示すように、この実施の形態では、変動中予告演出として、変動中予告演出A(例えば、演出図柄の変動表示中にキャラクタAが登場する態様の演出)と、変動中予告演出B(例えば、演出図柄の変動表示中にキャラクタBが登場する態様の演出)と、変動中予告演出C(例えば、演出図柄の変動表示中にキャラクタCが登場する態様の演出)とを実行可能である。なお、変動中予告演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、背景画面が所定の風景に切り替わるような演出を実行したり、所定のストーリーが展開していくような演出を実行するなど様々な態様の演出を実行することが可能である。なお、変動中予告演出決定テーブルは、演出制御基板80におけるROMなどに格納されていればよい。
なお、図50に割当数を示した判定値と比較される乱数は、変動予告演出決定用の乱数(0〜99の100個の数値を取り得る)である。図50に示す例によれば、第1大当りに対し、変動予告演出決定用の乱数の数値と比較される判定値が、変動中予告演出無に10個、変動中予告演出Aに20個、変動中予告演出Bに20個、変動中予告演出Cに50個、夫々、割り当てられている。つまり、第1大当りとなったときには、変動中予告演出無が10%(100個中10個)、変動中予告演出Aが20%(100個中20個)、変動中予告演出Bが20%(100個中20個)、変動中予告演出Cが50%(100個中50個)の割合で決定される旨を表している。同様に、第2大当りとなったときには、変動中予告演出無が20%(100個中20個)、変動中予告演出Aが20%(100個中20個)、変動中予告演出Bが20%(100個中20個)、変動中予告演出Cが40%(100個中40個)の割合で決定される旨を表している。また、第3大当り、第4大当り、第5大当り、小当り(第1小当り〜第4小当り)、はずれとなったときの決定割合についても、図50に示す通りである。
したがって、図50に示す例によれば、例えば、変動中予告演出A、変動中予告演出B、変動中予告演出Cのいずれかが実行される場合には、変動中予告演出A、変動中予告演出B、変動中予告演出Cのいずれも実行されない場合に比べ、大当り(第1大当り〜第5大当りのいずれか)となる期待度が高くなっている。また、上述のように、変動中予告演出A、変動中予告演出B、変動中予告演出Cのいずれも実行されない場合には、変動中予告演出A、変動中予告演出B、変動中予告演出Cのいずれかが実行される場合に比べ、大当りとなる期待度が高くないが、第5大当りについてはやや期待できるようになっている。また、図50に示す例によれば、変動中予告演出Aが実行される場合には、変動中予告演出Bや変動中予告演出Cが実行される場合に比べ、第1大当りまたは第2大当りのいずれかとなる期待度が高くなっている。
ステップS8003では、具体的には、演出制御用CPU201は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドにもとづいて、表示結果を特定する。そして、演出制御用CPU201は、特定した表示結果および図50に示す変動中予告演出決定テーブルを用いて、変動中予告演出の有無および演出態様を決定するための乱数を用いた抽選処理を行うことによって、変動中予告演出の有無や演出態様(変動中予告演出なし、変動中予告演出A、変動中予告演出B、変動中予告演出Cの別)を決定する。
また、演出図柄の変動表示中に実行する予告演出は、この実施の形態で示した変動中予告演出にかぎらず、様々な予告演出を実行可能である。例えば、演出制御用CPU201は、ステップS8003において、ステップアップ予告演出や、モチーフ表示予告演出、群予告演出、ボタン予告演出、ミニキャラ予告演出などの有無や演出態様を決定するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU201は、変動パターン、予告演出を実行する場合にはその予告演出に応じたプロセステーブルを選択する(ステップS8004)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(ステップS8005)。
図51は、プロセステーブルの構成例を示す説明図である。プロセステーブルとは、演出制御用CPU201が演出装置の制御を実行する際に参照するプロセスデータが設定されたテーブルである。すなわち、演出制御用CPU201は、プロセステーブルに設定されているプロセスデータに従って演出表示装置11等の演出装置(演出用部品)の制御を行う(ステップS8006)。プロセステーブルは、プロセスタイマ設定値と表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データの組み合わせが複数集まったデータで構成されている。表示制御実行データには、演出図柄の可変表示の可変表示時間(変動時間)中の変動態様を構成する各変動の態様を示すデータ等(演出図柄の表示態様の他に演出表示装置11の表示画面における演出図柄以外の演出態様を含む。)が記載されている。具体的には、演出表示装置11の表示画面の変更に関わるデータが記載されている。また、プロセスタイマ設定値には、その演出態様での演出時間が設定されている。演出制御用CPU201は、プロセステーブルを参照し、プロセスタイマ設定値に設定されている時間だけ表示制御実行データに設定されている態様で演出図柄を表示させるとともに表示画面に表示されるキャラクタ画像や背景を表示させる制御を行う。また、ランプ制御実行データおよび音番号データに設定されている態様で発光体の点滅を制御するとともに、スピーカ29からの音出力を制御する。
図51に示すプロセステーブルは、演出制御基板80におけるROMに格納されている。また、プロセステーブルは、各変動パターンや予告演出の内容に応じて用意されている。なお、ステップS8003の処理で予告演出を実行することに決定されている場合には、予告演出に対応したデータが設定されてプロセステーブルを選択し、予告演出を実行することに決定されていない場合には、予告演出に対応したデータが設定されていないプロセステーブルを選択する。
また、リーチ演出を伴う変動パターンについて演出制御を実行する場合に用いられるプロセステーブルには、変動開始から所定時間が経過したときに左図柄を停止表示させ、さらに所定時間が経過すると右図柄を停止表示させることを示すプロセスデータが設定されている。なお、停止表示させる図柄をプロセステーブルに設定するのではなく、決定された停止図柄、擬似連や滑り演出における仮停止図柄に応じて、図柄を表示するための画像を合成して生成するようにしてもよい。
次いで、演出制御用CPU201は、変動時間タイマに、変動パターンコマンドで特定される変動時間(図12に示した特図変動時間)に相当する値を設定する(ステップS8007)。
そして、演出制御用CPU201は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(ステップS802)に対応した値にする(ステップS8008)。
図52は、演出図柄変動中処理(ステップS802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU201は、プロセスタイマの値を1減算するとともに(ステップS8101)、変動時間タイマの値を1減算する(ステップS8102)。
また、演出制御用CPU201は、プロセスタイマがタイムアウトしたら(ステップS8103)、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定する(ステップS8104)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データ、および音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(ステップS8105)。なお、ステップS8003の予告演出設定処理で変動中予告演出を実行することに決定されている場合には、ステップS8105の処理が実行されることによって演出図柄の変動表示が実行されるとともに変動中予告演出が実行される。
そして、演出制御用CPU201は、変動時間タイマがタイムアウトしていれば(ステップS8106)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(ステップS803)に応じた値に更新する(ステップS8107)。
図53は、演出図柄変動停止処理(ステップS803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、まず、演出制御用CPU201は、演出図柄の停止図柄を表示していることを示す停止図柄表示フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS861)。そして、停止図柄表示フラグがセットされていれば(ステップS861;Yes)、演出制御用CPU201は、ステップS867に移行する。この実施の形態では、後述するように、演出図柄の停止図柄として大当り図柄を表示した場合には、ステップS866で停止図柄表示フラグがセットされる。そして、ファンファーレ演出を実行するときにステップS868で停止図柄表示フラグがリセットされる。従って、ステップS861で停止図柄表示フラグがセットされているということは、大当り図柄または小当り図柄を停止表示したもののファンファーレ演出をまだ実行していない段階であるので、ステップS862の演出図柄の停止図柄を表示する処理を重ねて実行することなく、ステップS867に移行する。
停止図柄表示フラグがセットされていなければ(ステップS861;No)、演出制御用CPU201は、記憶されている停止図柄(はずれ図柄、大当り図柄、または小当り図柄)を停止表示させる制御を行う(ステップS862)。なお、演出制御用CPU201は、遊技制御用マイクロコンピュータ560からの図柄確定指定コマンドの受信に応じて演出図柄を停止表示する制御を行うようにしてもよい。
次いで、ステップS862で大当り図柄および小当り図柄のいずれも表示しない場合(すなわち、ステップS863(No)となる、はずれ図柄を表示する場合)は、演出制御用CPU201は、所定のフラグをリセットする(ステップS864)。例えば、演出制御用CPU201は、表示結果指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。なお、演出制御用CPU201は、コマンド受信フラグを演出制御プロセス処理や第4図柄プロセス処理において参照されたあと直ぐにリセットするようにしてもよい(例えば、図47のステップS811に示すように、変動パターンコマンド受信フラグを確認すると直ちに変動パターンコマンド受信フラグをリセットするようにしてもよい)。そして、演出制御用CPU201は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS865)。
ステップS862で大当り図柄または小当り図柄を表示する場合には(ステップS863;Yes)、演出制御用CPU201は、停止図柄表示フラグをセットする(ステップS866)。ファンファーレフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ:ステップS622参照)がセットされたか否か確認する(ステップS867)。なお、この実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ200は、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、小当り開始指定コマンドのいずれかを受信した場合にファンファーレフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)をセットする(ステップS622参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ200は、大当り開始1指定コマンド、大当り開始2指定コマンド、小当り開始指定コマンドのいずれかを受信するときには、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)も受信する(ステップS133、ステップS136、ステップS146、ステップS149参照)。そして、演出制御用マイクロコンピュータ200は、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)を受信した場合には、大入賞口閉鎖時間指定コマンド格納領域に格納し(ステップS695参照)。大入賞口開放後フラグをセットする(ステップS696参照)。つまり、ファンファーレフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされたときには、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)が大入賞口閉鎖時間指定コマンド格納領域に格納され、大入賞口開放後フラグがセットされる。
ファンファーレフラグ(大当り開始指定コマンド受信フラグ)がセットされたときは(ステップS867;Yes)、演出制御用CPU201は、停止図柄表示フラグをリセットする(ステップS868)。
ステップS868に続いて、演出制御用CPU201は、閉鎖時間の長さに応じた閉鎖時間演出を決定する(ステップS869)。閉鎖時間演出とは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、特別可変入賞球装置22が閉鎖状態となっているときに行われる演出である。この実施の形態では、演出態様(演出の種類)が異なる複数種類の閉鎖時間演出が用意されている。
図54は、閉鎖時間演出を決定するための閉鎖時間演出決定テーブルによる閉鎖時間演出の決定割合の具体例を示す説明図である。なお、閉鎖時間演出決定テーブルは、演出制御基板80におけるROMなどに格納されていればよい。図54に示すように、この実施の形態では、閉鎖時間演出として、閉鎖時間演出A(開放状態となる迄の残時間をカウントダウンする演出(カウントダウンされる時間の上乗せ(演出)なし))と、閉鎖時間演出B(開放状態となる迄の閉鎖時間の経過に応じてキャラクタ(人物)のオーラが増加する演出)と、閉鎖時間演出C(開放状態となる迄の閉鎖時間の経過に応じてキャラクタ(ムシ)が増加する演出)と、閉鎖時間演出D(開放状態となる迄の残時間に応じて風船が膨張する演出。すなわち、開放状態が近づくに連れて破裂が迫ってくる演出)と、閉鎖時間演出E(開放状態となる迄の残時間をカウントダウンする演出(カウントダウンされる時間の上乗せ(演出)あり))とを実行可能である。
なお、閉鎖時間演出B,Cは経過時間に応じて変わるのではなく、可動部材(底面部材23)上に乗っている遊技球数に応じて変えてもよい。具体的には、閉鎖時間演出Bでは可動部材上に乗っている遊技球数によってオーラが増加してもよく、閉鎖時間演出Cでは可動部材上に乗っている遊技球数によってムシが増加してもよい。この実施の形態では、閉鎖時間演出A,D,Eによって遊技者にいつ開放状態となるかを示唆することで、開放状態となるまでに多くの遊技球を閉鎖状態の可変入賞装置22に乗せようと思わせることができる。また、閉鎖時間演出B,Cによって、遊技者に閉鎖状態に制御されている時間を示唆し、遊技球が閉鎖状態の可変入賞装置22に多く乗るまで開放状態とならないでほしいと思わせることができ、遊技の興趣を高めることができる。この本実の形態では、閉鎖時間演出A〜閉鎖時間演出Eのどれかを選択して実行する態様としているが、どれか1つのみを実行する態様であっても同様の効果を十分に発揮できる。
閉鎖時間演出Eにおける上乗せ演出とは、通常であれば時間経過とともにカウントダウンさせる数値(残時間など)をあるタイミングで増加させる演出である。例えば、残り「5秒」→「4秒」→「3秒」となったタイミングで残時間を2秒増加させて「5秒」と表示するような演出である。なお、閉鎖時間演出Eの上乗せ演出以外に表示態様は閉鎖時間演出Aと同一である。
図54に割当数を示した判定値と比較される乱数は、閉鎖時間演出決定用の乱数(0〜99の100個の数値を取り得る)である。図54に示す例によれば、2秒間の閉鎖の場合(第2閉鎖時間)に対し、閉鎖時間演出決定用の乱数の数値と比較される判定値が、閉鎖時間演出Aに40個、閉鎖時間演出Bに30個、閉鎖時間演出Cに10個、閉鎖時間演出Dに10個、閉鎖時間演出Eに10個、夫々、割り当てられている。つまり、第2閉鎖時間(2秒間の閉鎖の場合)には、閉鎖時間演出Aが40%(100個中40個)、閉鎖時間演出Bが30%(100個中30個)、閉鎖時間演出Cが10%(100個中30個)、閉鎖時間演出Dが10%(100個中10個)、閉鎖時間演出Eが10%(100個中10個)の割合で決定される旨を表している。また、7秒間の閉鎖の場合(第3閉鎖時間)に対し、閉鎖時間演出決定用の乱数の数値と比較される判定値が、閉鎖時間演出Aに10個、閉鎖時間演出Bに10個、閉鎖時間演出Cに20個、閉鎖時間演出Dに20個、閉鎖時間演出Eに40個、夫々、割り当てられている。つまり、第3閉鎖時間(7秒間の閉鎖の場合)には、閉鎖時間演出Aが10%(100個中10個)、閉鎖時間演出Bが10%(100個中10個)、閉鎖時間演出Cが20%(100個中20個)、閉鎖時間演出Dが20%(100個中20個)、閉鎖時間演出Eが40%(100個中40個)の割合で決定される旨を表している。
なお、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する閉鎖時間演出Aは、カウントダウンの初期値が2秒である。第3閉鎖時間(7秒間)で実行する閉鎖時間演出Aは、カウントダウンの初期値が7秒である。また、閉鎖時間演出Bにおいてオーラは徐々に大きくなるので、第3閉鎖時間(7秒間)で実行する閉鎖時間演出Bの方が、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する閉鎖時間演出Bよりもオーラが大きくなる。また、閉鎖時間演出Cにおいてムシは徐々に現れて増えるので、第3閉鎖時間(7秒間)で実行する閉鎖時間演出Cの方が、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する閉鎖時間演出Cよりもムシが多くなる。また、閉鎖時間演出Dにおいて風船は徐々に膨らんで開放状態になるときに破裂するので、第3閉鎖時間(7秒間)で実行する閉鎖時間演出Dの方が、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する閉鎖時間演出Dよりも膨らむ速度が遅い(または、元々、中々破裂しない大きな風船である)。また、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する閉鎖時間演出Eは、上乗せ演出があるので、カウントダウンの初期値が2秒未満である。第3閉鎖時間(7秒間)で実行する閉鎖時間演出Eは、上乗せ演出があるので、カウントダウンの初期値が7秒未満である。なお、閉鎖時間演出の態様は、この実施の形態で示したものにかぎらず、例えば、経過的に(開放状態となる迄の残時間や、開放状態となる迄の閉鎖時間の経過に応じて)、表示内容が変化するものであればよい。
なお、この実施の形態では、第1大当りの大当り遊技状態においては閉鎖時間演出を実行しないので、3秒間の閉鎖の場合(第1閉鎖時間)に対しては、閉鎖時間演出決定用の乱数の数値と比較される判定値の個数を示していない。
ステップS869の処理においては、演出制御用CPU201は、まず、大入賞口閉鎖時間指定コマンド格納領域から大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)を読み出し、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値から閉鎖時間を確認する。具体的には、演出制御用CPU201は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値が、「01」、「11」、「21」、「31」、「41」、…、「D1」「E1」であるときには、第1閉鎖時間(3秒間)であると確認する。また、演出制御用CPU201は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値が、「02」、「12」、「22」、「32」、「42」、…、「D2」「E2」であるときには、第2閉鎖時間(2秒間)であると確認する。ただし、この実施の形態では、第2〜第4大当りであるときは3ラウンド目以上は行われないので、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値が、「32」、「42」、…、「D2」「E2」となることはない(図19、図31参照)。また、演出制御用CPU201は、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値が、「03」、「13」、「23」、「33」、「43」、…、「D3」「E3」であるときには、第2閉鎖時間(2秒間)であると確認する。ただし、この実施の形態では、第2〜第4大当りであるときは3ラウンド目以上は行われないので、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値が、「32」、「42」、「52」、…、「D2」「E2」となることはない(図19、図31参照)。
なお、ステップS869の処理は、大当り遊技状態の1回目の閉鎖(第1大当りにおける1ラウンド目の閉鎖、第2大当り〜第5大当りにおける1ラウンド目(1回目)の閉鎖)における閉鎖時演出を決定するものであり、ステップS869の処理のタイミングでは、大入賞口閉鎖時間指定コマンド格納領域から読み出した大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)のEXTデータの値は、「01」、「02」、「03」の何れかとなる(図30、図31、ステップS136参照)。より詳細には、第1大当りであるときにはEXTデータの値は「01」であり、第2大当りであるときにはEXTデータの値は「03」であり、第3大当りであるときにはEXTデータの値は「03」であり、第4大当りであるときにはEXTデータの値は「02」であり、第5大当りであるときにはEXTデータの値は「02」である。
閉鎖時間を確認した演出制御用CPU201は、閉鎖時間が2秒間(第2閉鎖時間)であるときは、閉鎖時間演出Aを実行することを40%の割合で決定し、閉鎖時間演出Bを実行することを30%の割合で決定し、閉鎖時間演出Cを実行することを10%の割合で決定し、閉鎖時間演出Dを実行することを10%の割合で決定し、閉鎖時間演出Eを実行することを10%の割合で決定する。また、閉鎖時間が7秒間(第3閉鎖時間)であるときは、演出制御用CPU201は、閉鎖時間演出Aを実行することを10%の割合で決定し、閉鎖時間演出Bを実行することを10%の割合で決定し、閉鎖時間演出Cを実行することを20%の割合で決定し、閉鎖時間演出Dを実行することを20%の割合で決定し、閉鎖時間演出Eを実行することを40%の割合で決定する。なお、閉鎖時間が3秒間(第1閉鎖時間)であるときには、演出制御用CPU201は、閉鎖時間演出(閉鎖時間演出A〜閉鎖時間演出E)を実行しないことを100%の割合で決定する。
なお、閉鎖時間が2秒間(第2閉鎖時間)であるときの閉鎖時間演出Aは2秒間実行され、閉鎖時間が7秒間(第3閉鎖時間)であるときの閉鎖時間演出Aは7秒間実行される。閉鎖時間演出B、閉鎖時間演出C、閉鎖時間演出D、閉鎖時間演出Eについても同様である。
図54に示す例によれば、例えば、閉鎖時間演出Cや閉鎖時間演出Dが実行される場合には、閉鎖時間演出Bが実行される場合に比べ、閉鎖時間が7秒間(第3閉鎖時間)となる可能性(期待度)が高くなる。また、閉鎖時間演出Eが実行される場合には、他のいずれの閉鎖時間演出が実行される場合に比べ、閉鎖時間が7秒間(第3閉鎖時間)となる可能性(期待度)が高くなる。つまり、上乗せ演出が実行される前の表示態様では閉鎖時間演出Aが実行されているのか閉鎖時間演出Eが実行されているのかを区別できないが、開始2秒経過前に上乗せ演出が実行された時点において、閉鎖時間が7秒間(第3閉鎖時間)となる可能性(期待度)が高くなる。なお、開始2秒経過後は上乗せ演出の有無に関係なく(閉鎖時間演出A、閉鎖時間演出Eの別に関係なく)、閉鎖時間は7秒間(第3閉鎖時間)であることが判明する。
ステップS869に続いて、演出制御用CPU201は、ファンファーレ演出、および、ステップS869において決定した閉鎖時演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS870)、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS871)。そして、演出制御用CPU201は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(ステップS804)に対応した値に更新する(ステップS872)。なお、演出制御用CPU201は、演出ゲート通過指定コマンド受信フラグがセットされているときは、演出ゲート通過指定コマンド受信フラグをリセットする。これにより、大当り表示処理(ステップS804)に移行する前(例えば、当該演出図柄変動停止処理の実行中および実行以前)に遊技球が演出ゲート34を通過しても、一旦、リセットされるので、大当り表示処理に移行する前に演出ゲート34を通過した遊技球に関しては、大当り表示処理における流下球数演出処理(ステップS1905参照)において、特定した流下球数に含まれないようにすることができる。
図55は、大当り表示処理(ステップS804)を示すフローチャートである。大当り表示処理において、演出制御用CPU201は、まず、大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、大入賞口開放時間指定コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)を受信したか否か)を確認する(ステップS1901)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS1901;No)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていないときは、演出制御用CPU201は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS1903)。また、演出制御用CPU201は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置11、スピーカ29、天枠LED30a、左枠LED30b、右枠LED30c等)の制御を実行する(ステップS1904)。これにより、特別可変入賞球装置22が開放状態となる前において(特別可変入賞球装置22が閉鎖状態となっているときに)、例えば、演出表示装置11において、大当り図柄を表示するとともに、ファンファーレ演出や閉鎖時間演出(ステップS869において決定した閉鎖時間演出)が実行される。
ステップS1904に続いて、演出制御用CPU201は、流下球数演出(後述)に関する流下球数演出処理(図59参照)を実行する(ステップS1905)。なお、流下球数演出処理の詳細は後述するが、流下球数演出処理を実行することにより、特別可変入賞球装置22が開放状態となる前において(特別可変入賞球装置22が閉鎖状態となっているときに)、例えば、演出表示装置11において、流下球数の特定数(図60に示すように刻々変化し得る特定数)に応じた流下球数演出(流下球数の特定数に応じた帯の表示)が実行される。
ステップS1905(流下球数演出処理)に続いて、演出制御用CPU201は、プロセスタイマがタイムアウトしていれば(ステップS1906;Yes)、プロセスデータの切替を行う(ステップS1907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS1908)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS1901;Yes)、すなわち、ラウンド1の開始タイミングとなっていれば、演出制御用CPU201は、その大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS1909)。
次いで、演出制御用CPU201は、不整合フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS1910)。不整合フラグがセットされていれば(ステップS1910;Yes)、演出制御用CPU201は、特殊演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1911)。なお、不整合フラグがセットされていたということは、演出図柄の変動開始時に受信していた表示結果指定コマンドと大当り遊技開始時に受信した大当り開始指定コマンドとが不整合であったということである。
一方、不整合フラグがセットされていなければ(ステップS1910;No)、演出制御用CPU201は、通常のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS1912)。
ステップS1911またはステップS1912に続いて、演出制御用CPU201は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS1913)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する(ステップS1914)。
図56は、ラウンド中処理(ステップS805)を示すフローチャートである。ラウンド中処理において、演出制御用CPU201は、まず、大入賞口開放後フラグがセットされているか否か(すなわち、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)を受信したか否か)を確認する(ステップS2901)。大入賞口開放後フラグがセットされていないときは(ステップS2901;No)、すなわち、閉鎖タイミングとなっていないときは、演出制御用CPU201は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS2902)。また、演出制御用CPU201は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置11、スピーカ29、天枠LED30a、左枠LED30b、右枠LED30c等)の制御を実行する(ステップS2903)。これにより、特別可変入賞球装置22が開放状態となっているときに、例えば、演出表示装置11において大当り図柄を表示するとともに、ラウンド数を示す文字やその他のキャラクタなどを表示する演出が実行される。
次いで、演出制御用CPU201は、プロセスタイマがタイムアウトしていれば(ステップS2904;Yes)、プロセスデータの切替を行う(ステップS2905)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS2906)。
大入賞口開放後フラグがセットされているときは(ステップS2901;Yes)、すなわち、閉鎖タイミングとなっていれば、演出制御用CPU201は、大入賞口開放後フラグをリセットする(ステップS2907)。
ステップS2907に続いて、演出制御用CPU201は、閉鎖時間の長さに応じた閉鎖時間演出を決定する(ステップS2908)。ステップS2908の処理は、ステップS869の処理と同様、大入賞口閉鎖時間指定コマンド格納領域から大入賞口閉鎖時間指定コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)を読み出し、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値から閉鎖時間を確認し、図54に示した決定割合に従って、閉鎖時間演出A〜閉鎖時間演出Eの何れかを決定する(ただし、上述したように、第1大当りの大当り遊技状態においては閉鎖時間演出を実行しない。ステップS869参照)。なお、ステップS2908の処理は、大当り遊技状態の2回目以降の閉鎖における閉鎖時演出を決定するものである。
ステップS2908に続いて、演出制御用CPU201は、ステップS2908において決定した閉鎖時演出に応じたプロセスデータを選択し(ステップS2909)、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS2910)、流下球タイマ(後述)をクリア(ステップS2911)し、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(ステップS806)に対応した値に更新する(ステップS2912)。なお、演出制御用CPU201は、演出ゲート通過指定コマンド受信フラグがセットされているときは、演出ゲート通過指定コマンド受信フラグをリセットする。これにより、ラウンド後処理(ステップS806)に移行する前(例えば、当該ラウンド中処理の実行中および実行以前)に遊技球が演出ゲート34を通過しても、一旦、リセットされるので、ラウンド後処理に移行する前に演出ゲート34を通過した遊技球に関しては、ラウンド後処理における流下球数演出処理(ステップS3905参照)において、特定した流下球数に含まれないようにすることができる。
図57および図58は、ラウンド後処理(ステップS806)を示すフローチャートである。ラウンド後処理において、演出制御用CPU201は、まず、大当り終了指定コマンド受信フラグ(ステップS666参照)がセットされているか否かを確認する(ステップS3901)。
大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされたときは(ステップS3901;Yes)、図58に示すように、演出制御用CPU201は、大当り終了指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS3942)。次いで、演出制御用CPU201は、エンディング演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3943)。また、演出制御用CPU201は、演出期間計測タイマをスタートさせるとともに、プロセスタイマをスタートさせる(ステップS3944)。演出期間計測タイマは、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされるタイマである。そして、演出制御用CPU201は、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(ステップS807)に対応した値に更新する(ステップS3945)。
図57に戻り、大当り終了指定コマンド受信フラグがセットされていないときは(ステップS3901;No)、演出制御用CPU201は、大入賞口開放中フラグがセットされているか否か(すなわち、大入賞口開放時間指定コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)を受信したか否か)を確認する(ステップS3902)。大入賞口開放中フラグがセットされていないときは(ステップS3902;No)、すなわち、開放タイミングとなっていないときは、演出制御用CPU201は、プロセスタイマの値を1減算する(ステップS3903)。また、演出制御用CPU201は、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置11、スピーカ29、天枠LED30a、左枠LED30b、右枠LED30c等)の制御を実行する(ステップS3904)。これにより、特別可変入賞球装置22が開放状態となる前において(特別可変入賞球装置22が閉鎖状態となっているときに)、例えば、演出表示装置11において、閉鎖時間演出(ステップS2908において決定した閉鎖時間演出)などが実行される。
ステップS3904に続いて、演出制御用CPU201は、流下球数演出に関する流下球数演出処理(図59参照)を実行する(ステップS3905)。
図59は、流下球数演出処理を示すフローチャートである。流下球数演出処理は、ラウンド後処理(図57のステップS3905参照)のほか、大当り表示処理(図55のステップS1905参照)において実行される。
図59に示した流下球数演出処理において、演出制御用CPU201は、まず、演出ゲート通過指定コマンド受信フラグがセットされているか否か(すなわち、演出ゲート通過指定コマンドを受信したか否か)を確認する(ステップS4001)。演出ゲート通過指定コマンド受信フラグがセットされていないとき(ステップS4001;No)、すなわち、演出ゲート34の遊技球の通過が検出されていないときは、ステップS4004に移行する。
演出ゲート通過指定コマンド受信フラグがセットされているときは(ステップS4001;Yes)、すなわち、演出ゲート34の遊技球の通過が検出されたときは、演出制御用CPU201は、演出ゲート通過指定コマンド受信フラグをリセットする(ステップS4002)。
ステップS4002に続いて、演出制御用CPU201は、当該遊技球(演出ゲート通過指定コマンド受信フラグに対応する遊技球)用の流下球タイマをスタートさせる(ステップS4003)。流下球タイマとは、1つひとつの遊技球が演出ゲート34を通過したことにもとづいてスタートさせるタイマである。つまり、遊技球が演出ゲート34を通過する度に、夫々の遊技球に対応する流下球タイマが個々にスタートする。
図60および図61は、流下球数演出処理について説明する説明図である。図60(A)は、1つの遊技球(遊技球1とする)が演出ゲート34を通過した時刻Tにおいて、演出制御用CPU201がスタートさせた流下球タイマ(流下球タイマ1とする)である。図60(A)において、スタートさせた瞬間であるため、流下球タイマ1の経過時間(スタートを起点とする計測時間)は「0.0(秒)」である。図60(B)は、時刻Tから0.3秒後の流下球タイマを表している。図60(B)によれば、時刻Tから0.3秒後に、他の1つの遊技球(遊技球2とする)が演出ゲート34を通過し、演出制御用CPU201が流下球タイマ(流下球タイマ2とする)をスタートさせている。図60(C)は、時刻Tから1.0秒後の流下球タイマを表している。図60(C)によれば、流下球タイマ1、流下球タイマ2の経過時刻が図60(B)の時刻よりも夫々0.7秒進んでいる。図60(D)は、時刻Tから2.5秒後の流下球タイマを表している。図60(D)によれば、時刻Tから1.3秒後に、他の1つの遊技球(遊技球3とする)が演出ゲート34を通過し、演出制御用CPU201が流下球タイマ(流下球タイマ3とする)をスタートさせ、時刻Tから1.6秒後に、他の1つの遊技球(遊技球4とする)が演出ゲート34を通過し、演出制御用CPU201が流下球タイマ(流下球タイマ4とする)をスタートさせ、時刻Tから2.5秒後に、他の1つの遊技球(遊技球5とする)が演出ゲート34を通過し、演出制御用CPU201が流下球タイマ(流下球タイマ5とする)をスタートさせている。同様に、図60(E)は時刻Tから7.0秒後の流下球タイマを表し、図60(F)は時刻Tから7.1秒後の流下球タイマを表し、図60(G)は時刻Tから7.2秒後の流下球タイマを表している。
つまり、演出制御用CPU201は、演出ゲート34を遊技球が通過するたびに(ステップS4001;Yes)、ステップS4003の処理において、図60に示すように新たに流下球タイマをスタートさせている。
ステップS4001(No)またはステップS4003に続いて、演出制御用CPU201は、流下球タイマのタイマ値にもとづいて可動部材である底面部材23上の流下球数を特定する(ステップS4004)。この実施の形態では、演出制御用CPU201は、タイマ値が所定範囲である流下球タイマの個数を可動部材(底面部材23)上の流下球数の個数として特定する。上記所定範囲は、演出ゲート34を通過した遊技球が底面部材23の上流領域23Uに達する迄の所要時間(T1)と、遊技球が底面部材23の上流領域23Uから下流領域23Lに達する迄の所要時間(T2)とにもとづいて決められたものである。この実施の形態では、演出ゲート34を通過した遊技球が底面部材23の上流領域23Uに達する迄の所要時間(T1)を1秒間、遊技球が底面部材23の上流領域23Uから下流領域23Lに達する迄の所要時間(T2)を6秒間としている。つまり、上記所定範囲は、1秒経過時点〜7秒経過時点の6秒間でとしている。すなわち、タイマ値が1秒経過時点〜7秒経過時点である流下球タイマに対応する遊技球は、底面部材23に存在するとしている。
例えば、ステップS4004の実行時において、夫々の流下球タイマのタイマ値が図60(B)のようになっていれば、演出制御用CPU201は、1秒経過時点〜7秒経過時点である流下球タイマの個数「0」を可動部材(底面部材23)上の流下球数の個数「0」として特定する。また、ステップS4004の実行時において、夫々の流下球タイマのタイマ値が図60(D)のようになっていれば、演出制御用CPU201は、1秒経過時点〜7秒経過時点である流下球タイマ(流下球タイマ1、流下球タイマ2、流下球タイマ3が該当)の個数「3」を可動部材(底面部材23)上の流下球数の個数として特定する。つまり、流下球タイマ1に対応する遊技球1、流下球タイマ2に対応する遊技球2、流下球タイマ2に対応する遊技球3の夫々を可動部材(底面部材23)上に存在する遊技球として特定している。なお、図60(C)〜図60(G)の「計数」は、1秒経過時点〜7秒経過時点である流下球タイマ(流下球タイマ1が該当)として計数される流下球タイマを示している。また、ステップS4004の実行時において、夫々の流下球タイマのタイマ値が図60(E)のようになっていれば、演出制御用CPU201は、1秒経過時点〜7秒経過時点である流下球タイマ(流下球タイマ1〜流下球タイマ10が該当)の個数「10」を可動部材(底面部材23)上の流下球数の個数として特定する。つまり、流下球タイマ1に対応する遊技球1〜流下球タイマ10に対応する遊技球10の夫々を可動部材(底面部材23)上に存在する遊技球として特定している。また、ステップS4004の実行時において、夫々の流下球タイマのタイマ値が図60(F)のようになっていれば、演出制御用CPU201は、1秒経過時点〜7秒経過時点である流下球タイマ(流下球タイマ2〜流下球タイマ10が該当)の個数「9」を可動部材(底面部材23)上の流下球数の個数として特定する。つまり、流下球タイマ2に対応する遊技球2〜流下球タイマ10に対応する遊技球10の夫々を可動部材(底面部材23)上に存在する遊技球として特定している。なお、流下球タイマ1のタイマ値は7.1秒であるため、流下球タイマ1に対応する遊技球1は、可動部材(底面部材23)上に存在する遊技球として特定しない(つまり、底面部材23の下流領域23Lを通過し、既に底面部材23上には存在しないと判断している)。
ステップS4004に続いて、演出制御用CPU201は、ステップS4004において特定した流下球数に応じた流下球数演出を決定する(ステップS4005)。流下球数演出とは、大当り遊技状態または小当り遊技状態において、特別可変入賞球装置22が閉鎖状態となっているときに行われる演出である。この実施の形態では、演出態様(演出色)が異なる複数種類の流下球数演出が用意されている。
この実施の形態では、図61に示すように、ステップS4004において特定した流下球数が「0(個)」である場合には、演出制御用CPU201は、演出表示装置11の表示画面の上部に帯表示無を決定する(流下球数演出を実行しないと決定する)。また、ステップS4004において特定した流下球数が「1(個)」から「3(個)」である場合には、演出制御用CPU201は、流下球数演出として青色の「青帯」を演出表示装置11の表示画面の上部に表示することを決定する。また、ステップS4004において特定した流下球数が「4(個)」から「6(個)」である場合には、演出制御用CPU201は、流下球数演出として緑色の「緑帯」を演出表示装置11の表示画面の上部に表示することを決定する。また、ステップS4004において特定した流下球数が「7(個)」から「8(個)」である場合には、演出制御用CPU201は、流下球数演出として赤色の「赤帯」を演出表示装置11の表示画面の上部に表示することを決定する。また、ステップS4004において特定した流下球数が「9(個)」である場合には、演出制御用CPU201は、流下球数演出として金色の「金帯」を演出表示装置11の表示画面の上部に表示することを決定する。なお、当該「9(個)」は、大当り遊技状態などにおいて開放時間タイマとは別に特別可変入賞装置22を開放状態から閉鎖状態に制御するときの所定個数(例えば10個。ステップS1453参照)よりも1個少ない個数である。また、ステップS4004において特定した流下球数が「10(個)」から「12(個)」である場合には、演出制御用CPU201は、流下球数演出として紫色の「紫帯」を演出表示装置11の表示画面の上部に表示することを決定する。また、ステップS4004において特定した流下球数が「13(個)以上」である場合には、演出制御用CPU201は、流下球数演出として桜柄(桜模様)の「桜柄帯」を演出表示装置11の表示画面の上部に表示することを決定する。
なお、この実施の形態では、流下球数演出の決定に用いられる流下球数は、各ラウンドを通して特定した流下球数としている。換言すれば、図61の「特定した流下球数」は、夫々のラウンドにおいて特定した流下球数としている。したがって、1回のラウンドにおいて2回の閉鎖状態がある場合(第2大当り〜第5大当り、第1小当り〜第4小当りの場合。図17参照)における、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態においては、当該1ラウンド(2回目)において特定した流下球数に、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(開放状態になる直前)に特定した流下球数が加算され、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態においては、当該2ラウンド(2回目)において特定した流下球数に、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(開放状態になる直前)に特定した流下球数が加算される。例えば、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(1ラウンド(1回目)の開放状態になる直前)に特定した流下球数が「6個」であり、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態のあるタイミングにおいて特定した流下球数が「4個」であるときには、当該1ラウンド(2回目)の当該タイミングにおいて、流下球数演出を決定するときに用いられる「特定した流下球数」は「6個」に「4個」を加えた「10個」になる。また例えば、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(2ラウンド(1回目)の開放状態になる直前)に特定した流下球数が「9個」であり、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態のあるタイミングにおいて特定した流下球数が「5個」であるときには、当該2ラウンド(2回目)の当該タイミングにおいて、流下球数演出を決定するときに用いられる「特定した流下球数」は「9個」に「5個」を加えた「14個」になる。
より詳細には、例えば、演出制御用CPU201は、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態においては、ステップS4004が実行される毎に当該ステップS4004において特定した流下球数(最新の流下球数)をRAMの所定領域に一時記憶し、開放状態とするタイミングとなったときに(ステップS3909;Yes)、当該一時記憶している流下球数を1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(1ラウンド(1回目)の開放状態になる直前)に特定した流下球数として記憶し、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態においては、当該ステップS4004が実行される毎に当該ステップS4004において特定した流下球数に、記憶している1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後に特定した流下球数を加算し、続くステップS4005において流下球数演出を決定する際の「特定した流下球数」とすればよい。同様に、演出制御用CPU201は、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態においては、ステップS4004が実行される毎に当該ステップS4004において特定した流下球数(最新の流下球数)をRAMの所定領域に一時記憶し、開放状態とするタイミングとなったときに(ステップS3909;Yes)、当該一時記憶している流下球数を2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(2ラウンド(1回目)の開放状態になる直前)に特定した流下球数として記憶し、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態においては、当該ステップS4004が実行される毎に当該ステップS4004において特定した流下球数に、記憶している2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後に特定した流下球数を加算し、続くステップS4005において流下球数演出を決定する際の「特定した流下球数」とすればよい。
また、遊技球が0.6秒毎に発射されるとしたならば、10個の遊技球が底面部材23上に流下しつつ貯まり得る(底面部材23上に存在し得る)と説明したが、1回のラウンドにおいて2回の閉鎖状態がある場合(第2大当り〜第5大当り、第1小当り〜第4小当りの場合。図17参照)には、1回のラウンドにおいて11個以上の入賞もあり得る。例えば、1ラウンド(1回目)の開放状態(0.1秒間)に纏まって(いっきに)9個が入賞し、続く1ラウンド(2回目)の開放状態(0.1秒間)にも纏まって(いっきに)10個が更に入賞する可能性、すなわち、合計19個が入賞する可能性がある。なお、入賞個数が、開放状態とするタイミング(ステップS3909;Yes)のステップS4004における流下球数の特定数と一致するならば、1ラウンド(1回目)の開放状態において9個が入賞する直前の1ラウンド(1回目)の閉鎖状態における流下球数の特定数は9個となり、1ラウンド(2回目)の開放状態において更に10個が入賞する直前の1ラウンド(1回目)の閉鎖状態における流下球数の特定数は19個(1回目の9個と2回目の10個を加算した19個)となる。
ステップS4005に続いて、演出制御用CPU201は、ステップS4005において決定した流下球数演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS4006)。これにより、特別可変入賞球装置22が開放状態となる前において(特別可変入賞球装置22が閉鎖状態となっているときに)、例えば、演出表示装置11において、流下球数の特定数(図60に示すように刻々変化し得る特定数)に応じた流下球数演出(流下球数の特定数に応じた帯の表示)が実行される。
図58に戻り、ステップS3905(流下球数演出処理)に続いて、演出制御用CPU201は、プロセスタイマがタイムアウトしていれば(ステップS3906;Yes)、プロセスデータの切替を行う(ステップS3907)。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスデータ(表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データ)に切り替える。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS3908)。
大入賞口開放中フラグがセットされているときは(ステップS3902;Yes)、すなわち、開放タイミングとなっていれば、演出制御用CPU201は、大入賞口開放中フラグをリセットする(ステップS3909)。
次いで、演出制御用CPU201は、不整合フラグがセットされているか否かを確認する(ステップS3910)。不整合フラグがセットされていれば(ステップS3910;Yes)、演出制御用CPU201は、特殊演出を含むラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3911)。なお、不整合フラグがセットされていたということは、演出図柄の変動開始時に受信していた表示結果指定コマンドと大当り遊技開始時に受信した大当り開始指定コマンドとが不整合であったということである。
一方、不整合フラグがセットされていなければ(ステップS3910;No)、演出制御用CPU201は、通常のラウンド中演出に応じたプロセスデータを選択する(ステップS3912)。
ステップS3910またはステップS3912に続いて、演出制御用CPU201は、プロセスタイマをスタートさせ(ステップS3913)、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(ステップS805)に対応した値に更新する(ステップS3914)。
図62は、演出制御プロセス処理における大当り終了演出処理(ステップS807)を示すフローチャートである。大当り終了演出処理において、演出制御用CPU201は、まず、大当り遊技の終了時に実行するエンディング演出の演出期間を計測するための演出期間計測タイマの値を1減算する(ステップS971)。なお、演出期間計測タイマは、ラウンド後処理(ステップS806参照)において、大当り遊技の全てのラウンドを終了したことにもとづいてセットされる。次いで、演出制御用CPU201は、演出期間計測タイマがタイムアウトしたか否かを確認する(ステップS972)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていないときは(ステップS972のN)、演出制御用CPU201は、プロセスタイマの値を1減算し(ステップS973)、プロセスデータnの内容に従って演出装置(演出表示装置9、スピーカ27等)を制御する処理を実行する(ステップS974)。例えば、大当りが終了することを表示したり、所定のキャラクタを表示させたりする演出を実行する。
そして、演出制御用CPU201は、プロセスタイマがタイムアウトしていないかどうかを確認し(ステップS975)、プロセスタイマがタイムアウトしていれば、プロセスデータの切替を行う(ステップS976)。そして、次のプロセスデータにおけるプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定してプロセスタイマをスタートさせる(ステップS977)。
演出期間計測タイマがタイムアウトしていれば(ステップS972のY)、演出制御用CPU201は、所定のフラグをリセットする(ステップS978)。例えば、演出制御用CPU201は、第1図柄変動指定コマンド受信フラグや第2図柄変動指定コマンド受信フラグなどのコマンド受信フラグをリセットする。そして、演出制御用CPU201は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターンコマンド受信待ち処理(ステップS800)に応じた値に更新する(ステップS979)。
図63〜図65は、演出表示装置11における表示動作例を示す図である。具体的には、図63〜図65は、大当り遊技状態において実行される閉鎖時間演出や流下球数演出の表示動作例を示している。図63〜図65は、大当り遊技状態における一連の演出画面であって、図63(a)→図63(b)→図63(c)→…→図63(g)→図63(h)→図64(a)→図64(b)→図64(c)→…→図64(g)→図64(h)→図65(a)→図65(b)→図65(c)→図65(e)の順に演出画面の態様が遷移する。なお、図63(d)などに記載した「C‐Bl」は「青帯」を表示する流下球数演出であり、図64(b)などに記載した「C‐Gr」は「緑帯」を表示する流下球数演出であり、図64(c)などに記載した「C‐Re」は「赤帯」を表示する流下球数演出であり、図65(c)に記載した「C‐桜」は「桜柄帯」を表示する流下球数演出である(図61参照)。
図63(a)は、第4大当りまたは第3小当りになった場合(確定演出図柄「1」「3」「5」が表示された場面である。図63(b)は、ファンファーレ演出として「右打ちを準備!!」を表示している場面である。なお、以下、第4大当りになったものとして説明するが、第3小当りになった場合についても同様である。
図63(c)は、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態(閉鎖時間2秒)において、閉鎖時間演出A(図54参照)が実行されている場面(閉鎖時間演Aの実行が開始された場面)である。図31(C)に示すように、第4大当りの大当り遊技状態中の1ラウンド(1回目)の閉鎖時間は第2閉鎖時間(2秒間)である。遊技制御基板(主基板)40のCPU56は、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(図28のステップS136および図19(A)参照)。
一方、マイクロコンピュータ200(演出制御用CPU201)は、EXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを読み出し、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値から閉鎖時間(2秒間)を確認する(図53のステップS869参照)。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時間演出決定用の乱数を用いて当該閉鎖時間(2秒間)の閉鎖時間に対応する閉鎖時間演出(図54)を決定する(図53のステップS869参照)。図63(c)の例では、閉鎖時間演出Aを決定している。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時演出Aに応じたプロセスデータを選択し、プロセスタイマをスタートさせる(図53のステップS870、ステップS871参照)。そして、演出制御用CPU201は、プロセスデータnの内容に従って演出表示装置11の制御を実行する(図55のステップS1904参照)。これにより、図63(c)に示すように、1ラウンド(1回目)の2秒間の閉鎖状態において、表示画面上にて、閉鎖時間演出Aが実行される。なお、閉鎖時間演出Aは、上乗せ演出を実行しないカウントダウン演出であるので、最初に表示される残時間は閉鎖時間(2秒間)に該当する時間(2秒)である。
図63(d)は、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態(閉鎖時間2秒)において、閉鎖時間演出Aが引き続き実行されている場面(閉鎖時間演Aの実行が終了する直前の場面)である。また、図63(d)の場面では、閉鎖時間演出Aとともに流下球数演出も実行されている。つまり、演出制御用CPU201は、1ラウンド(1回目)の閉鎖時間において流下球数演出処理を実行するが(図55のステップS1905参照)、特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)が「1(個)」から「3(個)」の範囲であるときには、図63(d)に示すように、流下球数演出として、表示画面の上部にて「青帯」を表示する(図61参照)。
図63(e)は、1ラウンド(1回目)の開放状態(開放時間0.1秒間)における、表示例である。
図63(f)は、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態(閉鎖時間7秒)において、閉鎖時間演出E(図54参照)が実行されている場面(閉鎖時間演Eの実行が開始された場面)である。図31(C)に示すように、第4大当りの大当り遊技状態中の1ラウンド(2回目)の閉鎖時間は第3閉鎖時間(7秒間)である。遊技制御基板(主基板)40のCPU56は、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(図37のステップS2460および図19(A)参照)。
一方、マイクロコンピュータ200(演出制御用CPU201)は、EXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを読み出し、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値から閉鎖時間(7秒間)を確認する(図56のステップS2908参照)。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時間演出決定用の乱数を用いて当該閉鎖時間(7秒間)の閉鎖時間に対応する閉鎖時間演出(図54)を決定する(図56のステップS2908参照)。図63(f)の例では、閉鎖時間演出Eを決定している。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時演出Eに応じたプロセスデータを選択し、プロセスタイマをスタートさせる(図56のステップS2909、ステップS2910参照)。そして、演出制御用CPU201は、プロセスデータnの内容に従って演出表示装置11の制御を実行する(図57のステップS3904参照)。これにより、図63(f)に示すように、1ラウンド(2回目)の7秒間の閉鎖状態において、表示画面上にて、閉鎖時間演出Eが実行される。なお、閉鎖時間演出Eは、上乗せ演出を実行するカウントダウン演出であるので、最初に表示される残時間は閉鎖時間(7秒間)に該当する時間(7秒)とは異なる時間(図63(f)では3秒)である。
また、図63(f)の場面では、閉鎖時間演出Eとともに流下球数演出も実行されている。つまり、演出制御用CPU201は、1ラウンド(2回目)の閉鎖時間において流下球数演出処理を実行するが(図55のステップS3905)、今回(図63(f)の場面に)特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)と、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(図63(d)の場面)に特定した流下球数との合計が、「1(個)」から「3(個)」の範囲であるときには、図63(f)に示すように、「青帯」を表示する(図61参照)。
図63(g)、図63(h)、図64(a)、図64(b)は、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態(閉鎖時間7秒)において、閉鎖時間演出Eが引き続き実行されている場面である。
図63(g)に示すように、閉鎖時間演Eの実行開始から2秒経過(残時間3秒→残時間1秒)したときに上乗せ演出(プラス1秒)が実行され、図63(f)の如く、残時間が2秒になっている。また、図63(h)の場面においても上乗せ演出(プラス1秒)が実行され、図64(a)の如く、残時間が3秒になっている。また、図64(a)の場面においても上乗せ演出(プラス2秒)が実行され、図64(b)の如く、残時間が残時間が5秒になっている。
また、図63(g)、図63(h)、図64(a)、図64(b)の各場面では、閉鎖時間演出Eとともに流下球数演出も実行されている。図63(g)の場面では、「青帯」を表示しているが、今回(図63(g)の場面に)特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)と、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(図63(d)の場面)に特定した流下球数との合計が、「1(個)」から「3(個)」の範囲であるときには、図63(g)に示すように、「青帯」を表示する(図61参照)。図63(h)の場面、図64(a)の場面も同様である。また、図64(b)の場面では、「緑帯」を表示しているが、今回(図64(b)の場面に)特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)と、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(図63(d)の場面)に特定した流下球数との合計が、「4(個)」から「6(個)」の範囲であるときには、図64(b)に示すように、「緑帯」を表示する(図61参照)。
図64(c)は、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態(閉鎖時間7秒)において、閉鎖時間演出Eが引き続き実行されている場面(閉鎖時間演Eの実行が終了する直前の場面)である。図64(c)の場面では、「赤帯」を表示しているが、今回(図64(c)の場面に)特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)と、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(図63(d)の場面)に特定した流下球数との合計が、「7(個)」から「8(個)」の範囲であるときには、図64(c)に示すように、「赤帯」を表示する(図61参照)。
図64(d)は、1ラウンド(2回目)の開放状態(開放時間0.1秒間)における、表示例である。
図64(e)は、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態(閉鎖時間2秒)において、閉鎖時間演出B(図54参照)が実行されている場面(閉鎖時間演Bの実行が開始された場面)である。図31(C)に示すように、第4大当りの大当り遊技状態中の2ラウンド(1回目)の閉鎖時間は第2閉鎖時間(2秒間)である。遊技制御基板(主基板)40のCPU56は、2ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(図37のステップS2460および図19(A)参照)。
一方、マイクロコンピュータ200(演出制御用CPU201)は、EXTデータに「12」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを読み出し、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値から閉鎖時間(2秒間)を確認する(図56のステップS2908参照)。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時間演出決定用の乱数を用いて当該閉鎖時間(2秒間)の閉鎖時間に対応する閉鎖時間演出(図54)を決定する(図56のステップS2908参照)。図64(e)の例では、閉鎖時間演出Bを決定している。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時演出Bに応じたプロセスデータを選択し、プロセスタイマをスタートさせる(図56のステップS2909、ステップS2910参照)。そして、演出制御用CPU201は、プロセスデータnの内容に従って演出表示装置11の制御を実行する(図57のステップS3904参照)。これにより、図64(e)に示すように、2ラウンド(1回目)の2秒間の閉鎖状態において、表示画面上にて、閉鎖時間演出Bが実行される。
図64(f)、図64(g)は、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態(閉鎖時間2秒)において、閉鎖時間演出Bが引き続き実行されている場面である。図64(e)→図64(f)→図64(g)に示すように、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の経過に応じてキャラクタ(少女)のオーラが増加している。
また、図64(f)、図64(g)の各場面では、閉鎖時間演出Bとともに流下球数演出も実行されている。図64(f)の場面では、「青帯」を表示しているが、今回(図64(f)の場面に)特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)が、「1(個)」から「3(個)」の範囲であるときには、図64(f)に示すように、「青帯」を表示する(図61参照)。図64(g)の場面では、「緑帯」を表示しているが、今回(図64(g)の場面に)特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)が、「4(個)」から「6(個)」の範囲であるときには、図64(g)に示すように、「緑帯」を表示する(図61参照)。
図64(h)は、2ラウンド(1回目)の開放状態(開放時間0.1秒間)における、表示例である。
図65(a)は、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態(閉鎖時間7秒)において、閉鎖時間演出C(図54参照)が実行されている場面(閉鎖時間演Cの実行が開始された場面)である。図31(C)に示すように、第4大当りの大当り遊技状態中の1ラウンド(2回目)の閉鎖時間は第3閉鎖時間(7秒間)である。遊技制御基板(主基板)40のCPU56は、2ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「13」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信する(図37のステップS2460および図19(A)参照)。
一方、マイクロコンピュータ200(演出制御用CPU201)は、EXTデータに「13」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを読み出し、大入賞口閉鎖時間指定コマンドのEXTデータの値から閉鎖時間(7秒間)を確認する(図56のステップS2908参照)。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時間演出決定用の乱数を用いて当該閉鎖時間(7秒間)の閉鎖時間に対応する閉鎖時間演出(図54)を決定する(図56のステップS2908参照)。図65(a)の例では、閉鎖時間演出Cを決定している。そして、演出制御用CPU201は、閉鎖時演出Cに応じたプロセスデータを選択し、プロセスタイマをスタートさせる(図56のステップS2909、ステップS2910参照)。そして、演出制御用CPU201は、プロセスデータnの内容に従って演出表示装置11の制御を実行する(図57のステップS3904参照)。これにより、図65(a)に示すように、2ラウンド(2回目)の7秒間の閉鎖状態において、表示画面上にて、閉鎖時間演出Cが実行される。
また、図65(a)の場面では、閉鎖時間演出Bとともに流下球数演出も実行されている。つまり、演出制御用CPU201は、2ラウンド(2回目)の閉鎖時間において流下球数演出処理を実行するが(図55のステップS3905)、今回(図65(a)の場面に)特定した流下球数(図59のステップS4004および図60参照)と、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後(図64(g)の場面)に特定した流下球数との合計が、「4(個)」から「6(個)」の範囲であるときには、図65(a)に示すように、「緑帯」を表示する(図61参照)。
図65(b)、図65(c)は、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態(閉鎖時間7秒)において、閉鎖時間演出Cが引き続き実行されている場面である。図65(a)→図65(b)→図65(c)に示すように、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態の経過に応じてムシ(ゴキブリ)の数が増加している。
また、図65(b)、図65(c)の各場面では、閉鎖時間演出Cとともに流下球数演出も実行されている。図65(b)の場面では、「赤帯」を表示しているが、今回(図65(b)の場面に)特定した流下球数と、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後に特定した流下球数との合計が、「7(個)」から「8(個)」の範囲であるときには、図65(b)に示すように、「赤帯」を表示する(図61参照)。図65(c)の場面では、「桜柄帯」を表示しているが、今回(図65(c)の場面に)特定した流下球数と、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態の最後に特定した流下球数との合計が、「13(個)」以上であるときには、図65(c)に示すように、「桜柄帯」を表示する(図61参照)。
図65(h)は、2ラウンド(2回目)の開放状態(開放時間0.1秒間)における、表示例である。図65(e)は、エンディング演出として「スペシャルモード突入!!」を表示している場面である。
なお、図63〜図65は、第4大当り(第3小当り)となった場合の大当り遊技状態中(小当り遊技状態中)の閉鎖時間演出や流下球数演出を示しているが、第2大当り(第1小当り)、第3大当り(第2小当り)、第5大当り(第4小当り)となった場合の大当り遊技状態中(小当り遊技状態中)の閉鎖時間演出や流下球数演出についても同様である。
図63〜図65では、閉鎖時間演出A、閉鎖時間演出B、閉鎖時間演出C、閉鎖時間演出Eが選択される例を説明したが、閉鎖時間演出Dが選択される場合についても同様である(非図示)。また、図54に示した閉鎖時間演出(閉鎖時間演出A〜閉鎖時間演出E)以外の閉鎖時間演出を用意してもよい旨を説明したが、例えば、一例として、図66に示すように、閉鎖時間演出として爆弾演出を実行してもよい。
図66は、演出表示装置11における他の表示動作例を示す図である。図66(A)は、演出制御用CPU201は、閉鎖状態が第2閉鎖時間(2秒間)である場合(すなわち、1ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定するEXTデータに「02」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンド、または、2ラウンド目である旨と第2閉鎖時間(2秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「12」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを受信した場合)において、爆弾演出を選択したときの表示動作例である。図66(A)の(a)→図66(A)の(b)→図66(A)の(c)に示すように、開放状態となるまでの残時間に応じて風船が膨張している(開放状態が近づくに連れて爆発が迫ってくる)。なお、図66(A)において、流下球数演出の表示は省略している。
図66(B)は、演出制御用CPU201は、閉鎖状態が第3閉鎖時間(7秒間)である場合(すなわち、1ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定するEXTデータに「03」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンド、または、2ラウンド目である旨と第3閉鎖時間(7秒間)を閉鎖時間とする旨を指定する、EXTデータに「13」を設定した大入賞口閉鎖時間指定コマンドを受信した場合)において、爆弾演出を選択したときの表示動作例である。図66(B)の(a)→図66(B)の(b)→図66(B)の(c)→図66(B)の(d)に示すように、開放状態となるまでの残時間に応じて風船が膨張している(開放状態が近づくに連れて爆発が迫ってくる)。なお、図66(B)において、流下球数演出の表示は省略している。なお、爆弾演出において導火線は徐々に短くなるので、第3閉鎖時間(7秒間)で実行する爆弾演出の方が、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する爆弾演出よりも当初の導火線が長い。第3閉鎖時間(7秒間)で実行する爆弾演出の方が、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する爆弾演出よりも導火線が短くなる速度が遅くてもよい。
以上、この実施の形態によるパチンコ遊技機1について説明したが、パチンコ遊技機1では閉鎖時間演出や流下球数演出が実行されるので興趣を高めることができる。この実施の形態において、夫々のラウンドにおいて(すなわちラウンド単位に)流下球数演出を実行する例を示したが、夫々の開放において(すなわち閉鎖/開放を単位に)流下球数演出を実行してもよい。つまり、流下球数演出によれば、特別可変入賞球装置22が開く直前(開放状態となる直前)に特定された流下球数に応じた数として、1回の開放での入賞数を直観的に把握できる。そして、演出色が弱い色(例えば「青帯」など)から強い色(例えば、「赤帯」など)になるまでは(流下球数の特定数が増えるまでは)、未だ開かないでほしいというように、若しくは、演出色が強い色であるうちに(流下球数の特定数が多いときに)、早く開いてほしいと思わせることができ、遊技の興趣を高めることができる。また、閉鎖時間演出によれば、特別可変入賞球装置22が開くタイミングや開きそうなタイミングがわかるので、遊技者は、開くタイミングに応じて遊技を楽しむことができる。
以上、この実施の形態によるパチンコ遊技機1について説明したが、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、上記説明では、1ラウンド(2回目)には、夫々のタイミングにおいて特定した流下球数と、1ラウンド(1回目)の最後に特定した流下球数とを合計し、合計した流下球数にもとづいて流下球数演出を決定しているが、1ラウンド(2回目)において、夫々のタイミングにおいて特定した流下球数にもとづいて流下球数演出を決定してもよい。2ラウンド(2回目)についても同様である。なお、1ラウンド(2回目)において1ラウンド(1回目)を足さない場合や、2ラウンド(2回目)において2ラウンド(1回目)を足さない場合には、通常、特定される流下球数が11個以上となることはないので、桜柄帯に対応する個数は10個としてもよい。なお、この実施の形態のように、各ラウンド(1ラウンド、2ラウンド)の2回目において1回目の最後に特定した流下球数(すなわち、入賞数と数えられる球数)を考慮して流下球数演出を実行することによって、各ラウンドの入賞数を直感的に把握することができる。例えば、1回目の開放時に9個獲得(1回目の開放状態直前の流下球数演出は9個に対応する金帯)し、2回目で更に10個獲得(2回目の開放状態直前の流下球数演出は19個に対応する桜柄帯)させることもできる。
また、上記説明では、特定した流下球数に応じて、図61に示した流下球数演出を実行するが、流下球数演出の演出態様は上記に限定されない。例えば、帯以外を演出表示装置11に表示してもよい。一例として、特定した流下球数に応じて表示画面の左側にメダルを表示してもよい。例えば、特定した流下球数が1個〜3個であるときには、銅色のメダルを1個表示し、特定した流下球数が4個〜6個であるときには、銅色のメダルを2個表示し、特定した流下球数が7個〜8個であるときには、銀色のメダルを1個表示し、特定した流下球数が9個であるときには、銀色のメダルを2個表示し、特定した流下球数が10個〜12個であるときには、金色のメダルを1個表示し、特定した流下球数が13個以上であるときには、他より大きな金色のメダルを1個表示してもよい。
また、他の例として、演出表示装置11以外を用いて流下球数演出を実行してもよい。例えば、特別可変入賞球装置22の一部(例えば、被覆部117など)や、特別可変入賞球装置22の近傍に発光体(例えば、LEDなど)を配置し、当該発光体によって流下球数演出を実行してもよい。例えば、特定した流下球数が1個〜3個であるときには、発光部が青色に発光(点滅まはた点灯。以下同様)し、特定した流下球数が4個〜6個であるときには、発光部が緑色に発光し、特定した流下球数が7個〜8個であるときには、発光部が赤色に発光し、特定した流下球数が9個であるときには、発光部が金色に発光し、特定した流下球数が10個〜12個であるときには、発光部が紫色に発光し、特定した流下球数が13個以上であるときには、発光部が様々な色に発光(時間とともに発光色が変化するように発光)してもよい。また、特定した流下球数に応じて発光パターン(例えば、点滅の速度、態様など)を異ならせてもよい。
また、上記説明では、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出とを夫々、独立して(単独に)、決定(抽選)しているが、閉鎖時間演出の決定態様は上記に限定されない。例えば、1ラウンド(1回目、2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出を纏めて決定し、2ラウンド(1回目、2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出を纏めて決定してもよい。すなわち、各ラウンドの1回目と2回目の閉鎖時間演出の組み合わせたテーブルを1つ用意し、各組み合わせに閉鎖時間演出決定用の乱数の数値と比較される判定値を割り当てるようにしてもよい。なお、上記説明では、閉鎖時間演出決定用の乱数は100個の数値を取り得るとしているが、必要に応じて適宜増やせばよい。また例えば、1ラウンド(1回目、2回目)および2ラウンド(1回目、2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出を纏めて決定してもよい。
また、上記説明では、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、2ラウンド(1回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出とが、夫々、別々の演出となり得るが、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出とが同一になるようにしてもよい。例えば、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態において閉鎖時間演出Aを実行するときには、1ラウンド(2回目)の閉鎖状態においても閉鎖時間演出Aを実行するようにしてもよい。あるいは、1ラウンド(1回目、2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出と、2ラウンド(1回目、2回目)の閉鎖状態において実行する閉鎖時間演出とが同一になるようにしてもよい。例えば、1ラウンド(1回目)の閉鎖状態において閉鎖時間演出Aを実行するときには、1ラウンド(2回目)、2ラウンド(1回目)、2ラウンド(2回目)の閉鎖状態においても閉鎖時間演出Aを実行するようにしてもよい。これによれば、同じ閉鎖時間演出が複数回連続して実行されるため、閉鎖時間演出への理解度を高めることができる。なお、同一の演出を実行する場合であっても、閉鎖時間が異なれば、演出時間は当然異なる。
また、上記説明では、第2大当り〜第5大当りの大当り遊技状態や第1小当り〜第4小当りの小当り遊技状態において、いずれかの閉鎖時間演出を実行するが、第2大当り〜第5大当りの大当り遊技状態や第1小当り〜第4小当りの小当り遊技状態において、いずれの閉鎖時間演出も実行しない場合があってもよい。すなわち、閉鎖時間演出決定テーブルにおいて、閉鎖時間演出決定用の乱数の数値と比較される判定値を「閉鎖時間演出の実行無」に割り当てるようにしてもよい。
また、上記説明では、第1大当りの大当り遊技状態においては、閉鎖時間演出を実行しないが、第1大当りの大当り遊技状態においても閉鎖時間演出を実行してもよい。すなわち、閉鎖時間演出決定テーブルにおいて、第1大当りに対応する第1閉鎖時間(3秒間)に対し、閉鎖時間演出決定用の乱数の数値と比較される判定値を閉鎖時間演出A〜閉鎖時間演出Eに割り当てるようにしてもよい。
また、上記説明では、第2〜第5大当りと第1〜第4小当りの開放態様が同等となるようにしたが、異なる開放態様としてもよい。例えば、小当りは1回開放のみとしてもよい。この場合、小当り毎にファンファーレ時間を変更することで開くまでの時間を煽るようにしてもよい。
また、図16、図17に示した開閉パターン(開閉パターンA、開閉パターンB1〜開閉パターンB4)は一例である。例えば、図16、図17に示した開閉パターンは、各ラウンドの開始が閉鎖状態であるが、各ラウンドの開始が開放状態であってもよい。例えば、図17(A)に示した開放パターンB1は、7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態であるが、これに代えて、0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態としてもよい。また例えば、図17(B)に示した開放パターンB1は、7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態であるが、これに代えて、0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態としてもよい。
また、閉鎖時間、開放時間は一例である。例えば、図17(A)に示した開放パターンB2を、8秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→3秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→7秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態→2秒間の閉鎖状態→0.1秒間の開放状態というように、4種類の閉鎖時間を設定してもよい。なお、閉鎖時間は、流下時間Ta(例えば、上記例では6秒)を目途に設定するとよい。すなわち、出玉を多く獲得することができる閉鎖時間として6秒以上の閉鎖時間(例えば、7秒、8秒など)を設定し、出玉を多く獲得することが困難な閉鎖時間として6秒未満の閉鎖時間(例えば、2秒、3秒など)を設定するとよい。
また、この実施の形態では、1ラウンドに2回閉鎖状態となる場合(第2〜第5大当り等)には、1ラウンド(1回目)の閉鎖時間に対応する大入賞口閉鎖時間指定コマンド、1ラウンド(2回目)の閉鎖時間に対応する大入賞口閉鎖時間指定コマンド、2ラウンド(1回目)の閉鎖時間に対応する大入賞口閉鎖時間指定コマンド、2ラウンド(2回目)の閉鎖時間に対応する大入賞口閉鎖時間指定コマンドというように、夫々の閉鎖時間毎に大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信しているが(送信回数は全部で4回)、大入賞口閉鎖時間指定コマンドの送信態様はこれに限定されない。例えば、1ラウンド(1回目)の閉鎖時間の情報と1ラウンド(2回目)の閉鎖時間の情報とを含む大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信し、2ラウンド(1回目)の閉鎖時間の情報と2ラウンド(2回目)の閉鎖時間の情報とを含む大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信してもよい(送信回数は全部で2回)。また例えば、1ラウンド(1回目、2回目)の閉鎖時間の情報と2ラウンド(1回目、2回目)の閉鎖時間の情報とを含む大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信してもよい(送信回数は全部で1回)。また、同様に、第1大当りにおいて、全部のラウンド(1ラウンド〜15ラウンド)の閉鎖時間の情報をを含む大入賞口閉鎖時間指定コマンドを送信してもよい(送信回数は全部で1回)。また、大入賞口開放時間指定コマンドについても同様である。
なお、この実施の形態では、例えば第2大当りによる大当り遊技状態のときのように1ラウンドに2回開放するときの開放は短開放であるが(図17に示したように開放時間は0.1秒と短いが)、1ラウンド(2回目)については長開放(例えば、第1大当りと同様の29.5秒)としてもよい。これにより、1ラウンド(2回目)の開放のときに入賞した遊技球(大入賞口24に向かった遊技球)が、2ラウンド(1回目)の開放のときに入賞した遊技球としてカウントされ難くなるようにしてもよい。また、上述の如く、各ラウンドが開放状態から始まる態様とし、かつ、2ラウンド(1回目)の開放前の1ラウンド(2回目)の閉鎖時間を長くすることによって、1ラウンド(2回目)の開放のときに入賞した遊技球が、1ラウンド(2回目)の閉鎖時間において全て検出されるようにし、2ラウンド(1回目)の開放のときに入賞した遊技球としてカウントされないようにしてもよい。なお、開放状態であるときに加え、閉鎖状態であるときにも入賞を検出(入賞個数をカウント)するようにしてもよい。つまり、1ラウンド(2回目)の開放のときに入賞した遊技球が、当該1ラウンド目(1ラウンド(2回目))においてカウントされるようにしてもよい。また、この実施の形態と同様、各ラウンドが閉鎖状態から始まる態様において、2ラウンド(1回目)の開放前の2ラウンド(1回目)の閉鎖時間を長してもよい。
また、この実施の形態では、1ラウンドで2回の0.1秒開放を行う例を示したが、これに限らず1ラウンドで1回の0.1秒開放を行ってもよい。これによれば、いかに多くの遊技球を可動部材上に乗せるかで払い出される遊技球の数が変わるため、1度の閉鎖状態が長く続いてほしいと思わせることができて遊技の興趣を高められる。これに限らず3回以上の0.1秒開放を行ってもよく、開放回数をラウンド毎に異ならせてもよい。この場合、現在実行中のラウンド数を非表示にすれば、各ラウンドで10個を大きく超えた入賞に調整できているのかどうかが曖昧になり、興趣を高められる。
また、この実施の形態では、流下球数演出を大(小)当り中に実行したが、これに限らず可変入賞装置22が開放状態になりやすいときに実行しても同等の効果を得られる。具体的に、確変中(確変状態中)は通常時(通常状態時)よりも大当りとなる確率が高く可変入賞装置22が開放状態になりやすいため、確変中に流下球数演出を実行するようにしてもよい。また、時短中(時短状態中)は通常時よりも第2特図ゲームが実行されやすく、この実施の形態では図14に示すように時短中に主に実行される特図2のほうが通常時に主に実行される特図1よりも小当りとなる確率が高く可変入賞装置22が開放状態になりやすいため、時短中に流下球数演出を実行するようにしてもよい。また、スーパーリーチであるときの変動は、通常の変動よりも大当りとなる可能性が高く可変入賞装置22が開放状態になりやすいため、スーパーリーチ中に流下球数演出を実行するようにしてもよい。
また、この実施の形態では、図1に示すように、ゲート33とは別個に演出ゲート34を設けているが、演出ゲート34およびゲート33の機能を兼ね備えたゲート(共通ゲートと称する)を、例えば、演出ゲート34に位置に1つ配置してもよい。このようにすれば、部材を減らすことができる。なお、この場合、共通ゲートを通過したことを示す演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信することで、底面部材23上の流下数が把握させればよい。
また、この実施の形態では、遊技領域10に特別可変入賞球装置22を設ける例を説明したが、遊技領域10に他の特別可変入賞球装置を設けるようにしてもよい。
図67は、他の例による特別可変入賞装置の斜視図および上面図である。図67の特別可変入賞装置は、大当り遊技状態(小当り遊技状態)において、底面部材1023を閉鎖状態(非図示)から底面部材1023を開放状態(図67(A)および図67(B)の状態)とする開放制御を複数ラウンド実行する。閉鎖状態であるときには遊技球Pは大入賞口24に入賞不能であるが、開放状態であるときには遊技球Pは大入賞口24に入賞可能である。開放状態であるときの底面部材1023の上部には案内流路部1115が設けられ、遊技球Pは、図67(B)に示すように、右側から左側に蛇行しかつ傾斜した案内流路部1115を通過して、大入賞口24に入賞するようになっている。また、遊技球Pが、底面部材1023の上部に乗るときには、案内流路部1115の下流側(左側)からは乗らずに案内流路部1115の上流側(右側)から乗るように、遊技領域10に釘などを植設するとよい。また、底面部材1023の上部(案内流路部1115の上流側)に遊技球Pが乗るときには、底面部材1023(案内流路部1115上)の遊技球が特定できるように、図1に示した演出ゲート34と同様の演出ゲートを、底面部材1023の右上方に配置する。これにより、図67の特別可変入賞装置が開放状態となったときに、底面部材1023上の遊技球を特定することができる。
なお、図2などに示した特別可変入賞球装置22は閉鎖状態であるときに遊技球が底面部材23上を通過するのに対し、図67に示した特別可変入賞球装置は開放状態であるときに遊技球が底面部材1023上を通過する。したがって、図2などに示した特別可変入賞球装置22に代えて、図67に示した特別可変入賞球装置を設ける場合には、流下球数演出は開放状態において行う。すなわち、図2などに示した特別可変入賞球装置22を設ける態様においては、大当り表示処理(図55参照)やラウンド後処理(図57参照)において流下球数演出処理を実行するが、図67に示した特別可変入賞球装置を設ける態様においては、例えば、ラウンド中処理(図56)などにおいて流下球数演出処理を実行すればよい。
なお、図2などに示した特別可変入賞球装置22を設けた態様においては、底面部材23上の案内流路部115を遊技球が通過し得る閉鎖時間に応じた閉鎖時間演出を実行するが、図67に示した特別可変入賞球装置を設けた態様においては、遊技球は開放時間に底面部材1023上の案内流路部1115を通過し得る。したがって、図2などに示した特別可変入賞球装置22に代えて、図67に示した特別可変入賞球装置を設ける場合には、底面部材1023上の案内流路部1115を遊技球が通過し得る開放時間に応じた開放時間演出を実行するようにしてもよい。すなわち、図2などに示した特別可変入賞球装置22を設ける態様においては、大入賞口閉鎖時間指定コマンド(図19(A)参照)のEXTデータの値にもとづいて閉鎖時間演出を実行するが、例えば、図67に示した特別可変入賞球装置を設ける態様においては、入賞個数カウンタにもとづいて開放時間演出を実行すればよい。具体的には、底面部材1023を通りカウントスイッチ1024に達する遊技球は、案内流路部1115により流下時間が調整される。つまり、0.6秒毎に発射される遊技球は概ね0.6秒毎にカウントスイッチ1024に達する。これと入賞個数カウンタにより、あと何秒後に可変入賞装置が閉状態となるかを算出して演出を実行すればよい。この場合、底面部材1023上に乗っている個数に応じて演出内容が変わる演出を実行するのが効果的である。具体的には、閉鎖時間演出Bのようなオーラの増加を見せる演出を入賞個数カウンタの値が7に達してから実行するようにし、底面部材1023上に乗っている遊技球数に応じてオーラを増加させるようにすればよい。
また、遊技領域10に特別可変入賞球装置22などの特別可変入賞球装置を複数個設けるようにしてもよい。例えば、右側に配置する特別可変入賞球装置22の下流領域23Lを通過した遊技球が直ちに左側に配置する特別可変入賞球装置22の上流領域23Uに流れるように、2つの特別可変入賞球装置22を左右に並べて配置してもよい。2つの特別可変入賞球装置22を左右に並べて配置する態様とするときには、当該2つの特別可変入賞球装置22の開放状態と閉鎖状態を同期(同時に2つが開放状態から閉鎖状態に、また、閉鎖状態から開放状態になるように制御)すれば、より多くの出玉を獲得することができる。なお、演出ゲート34は、最初に遊技球が通過する右側に配置される特別可変入賞球装置22の右上方(上流側)に設けるようにしてもよい。また、2つの特別可変入賞球装置22を上述の如く左右に並べて配置する態様においては、左右何れかの特別可変入賞球装置22の底面部材23上の遊技球を特定すればよい。例えば、演出ゲート34を通過した遊技球が、最初に遊技球が通過する右側に配置される特別可変入賞球装置22の底面部材23の上流領域23Uに達する迄の所要時間(T1)を1秒間、当該上流領域23Uから2番目に通過する左側に配置される特別可変入賞球装置22の底面部材23の下流領域23Lに達する迄の所要時間(T3)を12秒間とした場合、タイマ値が1秒経過時点〜13秒経過時点である流下球タイマに対応する遊技球は、左右何れかの特別可変入賞球装置22の底面部材23上にあるものとして特定してもよい。
また、この実施の形態では、特別可変入賞球装置22の右上方(上流側)に演出ゲート34を配置したが、図68に示すように、更に、特別可変入賞球装置22の左下方(下流側)にも演出ゲート134を配置してもよい。なお、図68の符号134aは、演出ゲート134を通過した遊技球を検出する演出ゲートスイッチである。図1に示すようにゲート134を配置しない態様においては、演出ゲート34の通過にもとづいて底面部材23上の遊技球を特定したが(図60参照)、図68に示すようにゲート134を配置する態様においては、演出ゲート34の通過および演出ゲート134にもとづいて底面部材23上の遊技球を特定してもよい。例えば、図68に示すように、底面部材23の下流領域23Lの直ぐ後(下流領域23Lを通過した遊技球が直ちに検出される位置)に演出ゲート134を配置することにより、演出ゲート134を通過した遊技球については底面部材23上を通過し終えたものとして、底面部材23上の遊技球を特定してもよい。
なお、図68の例では、ゲート33とは別個に演出ゲート134を設けているが、演出ゲート134およびゲート33の機能を兼ね備えたゲート(共通ゲート)を、例えば、演出ゲート134に位置に1つ配置してもよい。このようにすれば、部材を減らすことができる。なお、この場合、共通ゲートを通過したことを示す演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ200に送信することで、底面部材23上の流下数が把握させればよい。
なお、図3などに示すように、規制片118を設けたので、遊技球はゆっくりと底面部材23上を通過し、また、図67に示すように、案内流路部1115は蛇行しているので、遊技球はゆっくりと底面部材1023上を通過するが、ゆっくりと遊技球を通過させる手段は上記に限定されない。例えば、磁力によって遊技球をゆっくりと通過させるようにしてもよいし、粘着性のあるものや、摩擦係数が高いものによって、遊技球をゆっくりと通過させるようにしてもよい。
以上、上記説明したパチンコ遊技機1は、遊技媒体(例えば、遊技球)により遊技(例えば、特図ゲームなど)を実行可能であって、遊技領域(例えば、遊技領域10など)に設けられ、遊技媒体の流路の少なくとも一部を形成する可動部材(例えば、底面部材23、底面部材1023など)の動作により、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開放状態など)と、進入し難いまたは進入不能な第2状態(例えば、閉鎖状態など)とに変化する可変入賞装置(例えば、図2などの特別可変入賞球装置22や図67の特別可変入賞球装置など)と、前記可動部材上を通過する遊技媒体を特定する遊技媒体特定手段(例えば、演出制御用CPU201が実行する図59のステップS4004の処理など)と、演出(例えば、流下球数演出など)を実行する演出実行手段(例えば、演出制御用CPU201による、流下球数演出を決定する処理(図59のステップS4005)や、流下球数演出に応じたプロセスデータを選択する処理(図59のステップS4006)や、プロセスデータに従って演出表示装置11を制御する処理(図55のステップS1904、図57のステップS3904)など)とを備え、前記演出実行手段は、前記遊技媒体特定手段が遊技媒体を特定したことに基づいて演出を実行する(例えば、演出制御用CPU201は、特定した遊技媒体の個数に応じた流下球数演出を図59のステップS4005において決定し、図57のラウンド中処理において実行する)。
すなわち、パチンコ遊技機1において、前記演出実行手段は、前記遊技媒体特定手段が特定した遊技媒体数に基づいて演出(例えば、流下球数演出など)を実行する。なお、パチンコ遊技機1は、遊技媒体が特定されたか否かに基づいて演出を実行してもよい。すなわち、パチンコ遊技機1は、特定されなかった場合には演出を実行せずに、特定された場合に演出を実行してもよい。
また、パチンコ遊技機1は、前記遊技領域において前記可変入賞装置よりも上流側に設けられ、遊技媒体の通過を検知する上流側遊技媒体検知手段(例えば、演出ゲート34など)を備え、前記遊技媒体特定手段は、前記上流側遊技媒体検知手段が遊技媒体を検知したことに基づいて前記可動部材上を通過する遊技媒体を特定する。例えば、演出制御用CPU201は、演出ゲート34を遊技球が通過する毎(演出ゲート通過指定コマンド受信フラグがセットされる毎)に流下球タイマをスタートさせるとともに(ステップS4002参照)、当該流下球タイマのタイマ値にもとづいて可動部材である底面部材23上の遊技媒体の数(流下球数)を特定する(ステップS4004参照)。なお、パチンコ遊技機1は、底面部材23上の物体の重さを測定したことに基づいて可動部材である底面部材23上の流下球数(若しくは底面部材23上に遊技球かあるか否か)を特定してもよい。例えば、遊技球が1個である場合の値(比較値)、遊技球が2個である場合の値、…、遊技球がn個である場合の値を夫々基準値として記憶しておき、実際の測定値と比較することによって底面部材23上の流下球数(若しくは底面部材23上に遊技球かあるか否か)を特定してもよい。
また、パチンコ遊技機1は、前記可動部材が形成する流路に設けられ、該流路を通過する遊技媒体の通過時間を調整可能な調整手段(例えば、規制片118や案内流路部1115など)を備える。なお、上述の調整手段に関し、図2〜図7に示した例は、遊技媒体の通過時間を長く(通過速度を遅く)させるような調整の例であるが、例えば、摩擦係数の大きい部材を用いて流路を形成したり、流路の傾斜を大きくしたり、流路における傾斜部分の一部または全部を落下部分に置き替えたり、釘の数を減らしたり無くしたりすることによって、遊技媒体の通過時間を短く(通過速度を早く)させるような調整を行うようにしてもよい。
また、前記遊技媒体特定手段は、前記調整手段により調整された遊技媒体の通過時間に基づいて前記可動部材上を通過し終えた遊技媒体を特定する。例えば、図60に示すように、タイマ値が1秒経過時点〜7秒経過時点である流下球タイマに対応する遊技球は、底面部材23に存在するとしている。すなわち、7秒を経過した遊技球は、可動部材である底面部材23上を通過し終えたものとしている。
また、パチンコ遊技機1は、前記遊技領域において前記可変入賞装置よりも下流側に設けられ、遊技媒体の通過を検知する下流側遊技媒体検知手段(例えば、演出ゲート134など)を備え、前記遊技媒体特定手段は、前記下流側遊技媒体検知手段が遊技媒体を検知したことに基づいて前記可動部材上を通過する遊技媒体を特定することもできる。例えば、上述したように、演出ゲート134を通過した遊技球は、底面部材23上を通過し終えたものとして、底面部材23上の遊技球を特定することができる。
また、前記演出実行手段は、前記可変入賞装置に設けた発光体を用いて演出を実行することもできる。例えば、上述したように、特別可変入賞球装置22の一部(例えば、被覆部117など)に発光体(例えば、LEDなど)を配置し、当該発光体によって流下球数演出を実行してもよい。また、特別可変入賞球装置22の近傍に発光体(例えば、LEDなど)を配置し、当該発光体によって流下球数演出を実行してもよい。
また、前記演出実行手段は、前記遊技領域に設けられた画像表示装置を用いて演出を実行する。例えば、この実施の形態にて説明したように、演出表示装置11の表示画面の上部に帯を表示する(例えば、図63〜図65参照)。
また、前記可変入賞装置(例えば、可変入賞装置22など)は、前記可動部材を前後方向に進退移動することにより、前記第1状態(例えば、開放状態など)から前記第2状態(例えば、閉鎖状態など)に変化し、または、前記第2状態から前記第1状態に変化し、前記演出実行手段は、前記可動部材が前記第2状態から前記第1状態に変化し得るとき(すなわち、何らかの条件が成立するなどして開放状態となり得るときなど)に演出を実行する。例えば、この実施の形態において説明したように、第2〜第5大当りの大当り遊技状態や第1〜第4小当りの小当り遊技状態において、流下球数演出を実行する。なお、上述したように、第1大当りの大当り遊技状態においても流下球数演出を実行してもよい。
また、他の側面として、上記説明したパチンコ遊技機1は、遊技媒体(例えば、遊技球)により遊技(例えば、特図ゲームなど)を実行可能な遊技機であって、遊技領域(例えば、遊技領域10など)に設けられ、遊技媒体の流路の少なくとも一部を形成する可動部材(例えば、底面部材23、底面部材1023など)の動作により、遊技媒体が進入可能な第1状態(例えば、開放状態など)と、進入し難いまたは進入不能な第2状態(例えば、閉鎖状態など)とに変化する可変入賞装置(例えば、図2などの特別可変入賞球装置22や図67の特別可変入賞球装置など)と、前記可動部材が形成する流路に設けられ、該流路を通過する遊技媒体の通過時間を調整可能な調整手段(例えば、規制片118や案内流路部1115)と、演出(例えば、閉鎖時間演出など)を実行する演出実行手段(例えば、演出制御用CPU201による、図53のステップS869または図56のステップS2908において閉鎖時間に応じた閉鎖時間演出を決定し、図57のラウンド中処理において実行する手段)とを備え、前記可変入賞装置が前記第2状態から前記第1状態に変化するまでの時間である第1状態変化待ち時間(例えば、閉鎖時間など)は複数種類(例えば、図19に示した第1閉鎖時間、第2閉鎖時間、第3閉鎖時間など)があり、前記演出実行手段は、前記第1状態変化待ち時間に応じた演出(例えば、閉鎖時間演出など)が実行可能である(例えば、図54に示したように第2閉鎖時間(2秒間)、第3閉鎖時間(7秒間)に応じて閉鎖時間演出A〜閉鎖時間演出Eなどを実行可能である)。なお、上述の調整手段に関し、図2〜図7に示した例は、遊技媒体の通過時間を長く(通過速度を遅く)させるような調整の例であるが、例えば、摩擦係数の大きい部材を用いて流路を形成したり、流路の傾斜を大きくしたり、流路における傾斜部分の一部または全部を落下部分に置き替えたり、釘の数を減らしたり無くしたりすることによって、遊技媒体の通過時間を短く(通過速度を早く)させるような調整を行うようにしてもよい。
前記演出は、前記第2状態における前記第1状態変化待ち時間の残り時間を示唆する演出である。例えば、図64に示した閉鎖時間演出D(または上記爆弾演出)は、閉鎖時間の残時間を示唆するものである。また、図64に示した閉鎖時間演出Aや閉鎖時間演出Eは、閉鎖時間の残時間を報知している。
前記演出は、前記第1状態から前記第2状態に変化してからの経過時間を示唆する演出である。例えば、図64に示した閉鎖時間演出Bや閉鎖時間演出Cは、上記経過時間を示唆するものである。
前記演出は、複数種類の前記第1状態変化待ち時間のうち決定されたいずれかの前記第1状態変化待ち時間を示唆する演出である。例えば、第3閉鎖時間(7秒間)であるときに実行する爆弾演出(図66(B)参照)は、第2閉鎖時間(2秒間)であるときに実行する爆弾演出(図66(A)参照)に比べて実行当初の導火線が長いので、導火線が長い爆弾演出は第3閉鎖時間(7秒間)を示唆する演出であり、導火線が短い爆弾演出は第2閉鎖時間(2秒間)を示唆する演出である。また、例えば、実行当所の導火線は一定にして、第3閉鎖時間(7秒間)で実行する爆弾演出の方が、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する爆弾演出よりも導火線が短くなる速度が遅くする態様とするときには、導火線が短くなる速度が遅い爆弾演出は第3閉鎖時間(7秒間)を示唆する演出であり、導火線が短くなる速度が速い爆弾演出は第2閉鎖時間(2秒間)を示唆する演出である。また例えば、第3閉鎖時間(7秒間)で実行する閉鎖時間演出Dの方が、第2閉鎖時間(2秒間)で実行する閉鎖時間演出Dよりも膨らむ速度が遅い(または、元々、中々破裂しない大きな風船である)ので、膨らむ速度が遅いか大きな風船の閉鎖時間演出Dは第3閉鎖時間(7秒間)を示唆する演出であり、複楽速度が速いか小さな風船の閉鎖時間演出Dは第2閉鎖時間(2秒間)を示唆する演出である。また、例えば、図54に示すように、第2閉鎖時間(2秒間)であるときには第3閉鎖時間(7秒間)であるときに比べて閉鎖時間演出Aは選択され易く、第3閉鎖時間(7秒間)であるときには第2閉鎖時間(2秒間)であるときに比べて閉鎖時間演出Eは選択されやすいので、閉鎖時間演出Aは、第2閉鎖時間(2秒間)を示唆する演出であり、閉鎖時間演出Eは第3閉鎖時間(7秒間)を示唆する演出である。
前記演出実行手段は、真の前記第1状態変化待ち時間に応じた演出とは異なる偽の前記第1状態変化待ち時間に応じた演出(例えば、カウントダウンの初期値が閉鎖時間とは異なる閉鎖時間演出Eなど)を実行する偽演出実行手段(例えば、閉鎖時間閉鎖時間演出Eを決定し得る、演出制御用CPU201による図53のステップS869の処理、または、図56のステップS2908の処理など)を含み、前記偽演出実行手段は、偽の前記第1状態変化待ち時間に応じた演出を実行した後に真の前記第1状態変化待ち時間に応じた演出(例えば、図63(g)〜図64(a)に示した上乗せ演出など)を実行する。
その他にも、パチンコ遊技機1の装置構成、データ構成、フローチャートで示した処理、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。
例えば、図14に示した特図表示結果の決定割合、図15に示した大当り種別の決定割合、図54に示した閉鎖時間演出の決定割合などは本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。また、上述したように、図61に示した流下球数演出の演出態様についても同様である。
また、上記説明では、演出ゲート34を通過した遊技媒体に対応する個々の流下球タイマのタイマ値にもとづいて(具体的には、所定のタイマ値の範囲にある流下球タイマの数を数えて)、可動部材(底面部材23)上の遊技媒体の数(流下球数)を特定しているが、計算によって可動部材の遊技媒体の数を特定するようにしてもよい。
また、上記説明では、主基板40側において遊技球が演出ゲート34を通過したことを検出しているが、演出制御基板80側において遊技球が演出ゲート34(演出ゲート134も同様)を通過したことを検出してもよい。
また、上記説明では、主基板40側においてランダム2を用いて変動パターン種別を決定しているが、演出制御基板80側において変動パターン種別を決定してもよい。変動パターンの決定についても同様である。また、上記説明では、演出制御基板80側において閉鎖時間演出を決定しているが、主基板40側において閉鎖時間演出を決定してもよい。また、上記説明では、演出制御基板80側において流下球数演出を決定しているが、主基板40側において遊技球が演出ゲート34を通過したことを検出する場合には、主基板40側において流下球数演出を決定してもよい。なお、主基板40側において閉鎖時間演出や流下球数演出を決定する態様では、演出制御コマンドによって演出制御基板80側に決定内容が通知されるようにすればよい。
また、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
即ち、遊技領域に設けられた始動領域を遊技媒体が通過したことに基づいて、各々が識別可能な複数種類の識別情報の可変表示を行い表示結果を導出表示する可変表示手段を備え、当該可変表示手段に予め定められた特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御する遊技機であるが、遊技得点が0でないときに遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技が行われ、遊技球の打ち込みに応じて遊技得点を減算し、遊技領域に設けられた入賞領域に遊技球が入賞することに応じて遊技得点を加算する遊技機にも本発明を適用できる。そのような遊技機は、遊技得点の加算に使用可能な遊技用価値の大きさを特定可能な情報が記録された遊技用記録媒体を挿入するための遊技用記録媒体挿入口と、遊技用記録媒体挿入口に挿入された遊技用記録媒体に記録されている記録情報の読み出しを行う遊技用記録媒体処理手段を備えていてもよい。
また、上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ200(演出制御用CPU201)に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ200に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560(CPU56)は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御用マイクロコンピュータ200は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行う様にすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ200の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定時間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1などに含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。