JP6303164B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を備える変動表示装置を備え、始動条件の成立を契機に取得した乱数値に基づいて前記変動表示ゲームを実行する遊技機に関する。
従来の遊技機、例えばパチンコ遊技機においては、遊技領域に設けた始動入賞口に遊技球が入賞すると、乱数を抽出して始動記憶として所定の上限の範囲内で記憶し、最先の始動記憶から消化しながら表示装置において変動表示ゲームを行い、当該変動表示ゲームの結果態様が特定の結果態様になると特典の付与として特別遊技状態を生起するものが知られている。
この種の遊技機として、表示装置における演出効果を向上させるために、始動記憶として記憶された乱数に基づき変動表示ゲームの実行内容を事前判定し、その事前判定の結果を、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームの実行前に遊技者に示唆可能な先読み演出(事前報知演出)を実行する遊技機が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−290254号公報
しかしながら、従来の遊技機では、始動記憶の発生後でなければ先読み演出が実行されないので、遊技者の期待を高める演出を早くから実行することができなかった。
本発明の目的は、遊技機において、遊技者の期待を高める演出を早くから行うことで、遊技の興趣を向上させることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、
複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を有する変動表示装置を備え、始動条件の成立を契機に取得した乱数値に基づいて前記変動表示ゲームを実行する遊技機において、
所定数を上限に前記取得した乱数値を始動記憶として記憶する始動記憶保留手段と、
前記所定数の始動記憶のそれぞれに対応して前記表示部に配置された複数の保留表示部のうちの、前記始動記憶保留手段に記憶されている始動記憶に対応する保留表示部に、所定の表示態様で保留表示画像を表示する始動記憶表示手段と、
前記保留表示画像が表示されていない前記保留表示部に特定の演出画像を表示する特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
前記変動表示ゲームについて事前判定する事前判定手段と、
特定の遊技演出モードを発生させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、
を備え、
前記始動記憶表示手段は、前記事前判定の結果に基づいて、前記保留表示画像を事前判定示唆態様で表示する所定演出を実行可能であり、
前記特定演出実行手段は、第1遊技期間においては、前記事前判定の結果に基づき所定の特定演出条件を満たすと判定した場合に前記特定演出を実行し、前記所定演出を実行する頻度が前記第1遊技期間よりも高い第2遊技期間においては、当該所定の特定演出条件を満たすか否かにかかわらず前記特定演出を実行し、
前記特殊演出実行手段は、前記特定の演出画像が表示されている保留表示部に対応する始動記憶が発生し、かつ当該始動記憶よりも前に発生した始動記憶の中に所定の特殊演出条件を満たす始動記憶がある場合に、前記特殊演出を実行することを特徴とする。
本発明によれば、遊技者の期待を高める演出を早くから行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
本発明の一実施形態の遊技機を前面側から見た斜視図である。 遊技盤の正面図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技機の制御系の構成例を示すブロック図である。 遊技制御装置でのメイン処理を説明するフローチャートである。 遊技制御装置でのメイン処理を説明するフローチャートである。 乱数のビット転置パターンの一例を示す図である。 チェックサム算出処理を説明するフローチャートである。 初期値乱数更新処理を説明するフローチャートである。 遊技制御装置でのタイマ割込み処理を説明するフローチャートである。 入力処理を説明するフローチャートである。 スイッチ読み込み処理を説明するフローチャートである。 出力処理を説明するフローチャートである。 払出コマンド送信処理を説明するフローチャートである。 乱数更新処理1を説明するフローチャートである。 乱数更新処理2を説明するフローチャートである。 入賞口スイッチ/状態監視処理を説明するフローチャートである。 不正&入賞監視処理を説明するフローチャートである。 入賞数カウンタ更新処理を説明するフローチャートである。 コマンド設定処理を説明するフローチャートである。 払出ビジー信号チェック処理を説明するフローチャートである。 特図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 始動口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 特図始動口スイッチ共通処理を説明するフローチャートである。 特図保留情報判定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 図柄変動制御処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 特図1変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ1設定処理を説明するフローチャートである。 大当り判定処理を説明するフローチャートである。 特図1停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図情報設定処理を説明するフローチャートである。 変動パターン設定処理を説明するフローチャートである。 2バイト振り分け処理を説明するフローチャートである。 振り分け処理を説明するフローチャートである。 変動開始情報設定処理を説明するフローチャートである。 特図2変動開始処理を説明するフローチャートである。 大当りフラグ2設定処理を説明するフローチャートである。 特図2停止図柄設定処理を説明するフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図1)を説明するフローチャートである。 特図変動中処理移行設定処理(特図2)を説明するフローチャートである。 特図変動中処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 特図表示中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 演出モード情報チェック処理を説明するフローチャートである。 時間短縮変動回数更新処理を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を説明するフローチャートである。 上大入賞口開閉パターンを説明する図である。 下大入賞口開閉パターンを説明する図である。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理を説明するフローチャートである。 ソレノイド情報設定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理を説明するフローチャートである。 大入賞口残存球処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 大入賞口開放中処理移行設定処理3を説明するフローチャートである。 大入賞口残存球処理を説明するフローチャートである。 ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を説明するフローチャートである。 大当り終了処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 大当り終了処理を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理1を説明するフローチャートである。 大当り終了設定処理2を説明するフローチャートである。 特図普段処理移行設定処理3を説明するフローチャートである。 普図ゲーム処理を説明するフローチャートである。 ゲートスイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 普電入賞スイッチ監視処理を説明するフローチャートである。 普図普段処理を説明するフローチャートである。 普図普段処理移行設定処理1を説明するフローチャートである。 普図変動中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 普図変動中処理を説明するフローチャートである。 普図表示中処理を説明するフローチャートである。 普図当り中処理移行設定処理を説明するフローチャートである。 普図当り中処理を説明するフローチャートである。 普電作動移行設定処理を説明するフローチャートである。 普電残存球処理を説明するフローチャートである。 普図当り終了処理を説明するフローチャートである。 セグメントLED編集処理を説明するフローチャートである。 磁石不正監視処理を説明するフローチャートである。 電波不正監視処理を説明するフローチャートである。 外部情報編集処理を説明するフローチャートである。 メイン賞球信号編集処理を説明するフローチャートである。 始動口信号編集処理を説明するフローチャートである。 大入賞口開閉パターン3及び4の違いを説明する図である。 下大入賞口開閉パターン1〜3の違いを説明する図である。 インターバル期間を説明する図である。 エンディング期間を説明する図である。 演出制御装置でのメイン処理を説明するフローチャートである。 受信コマンドチェック処理を説明するフローチャートである。 受信コマンド解析処理を説明するフローチャートである。 先回り予告設定処理を説明するフローチャートである。 先読み系コマンド処理を説明するフローチャートである。 表示装置での表示態様の一例を示す図である。 始動記憶表示及び始動記憶なし表示の一例を示す図である。 先読み低確率ゾーン及び先読み高確率ゾーンの一例を示す図である。 先読み演出振分けテーブルの一例を示す図である。 先読み演出及び先回り予告演出の一例を説明する図である。 先読み演出及び先回り予告演出の一例を説明する図である。 変形例1の先読み系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変形例1における、先回り予告演出の一例を説明する図である。 変形例2の先読み系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変形例2における、先回り予告演出の一例を説明する図である。 変形例3の先読み系コマンド処理を説明するフローチャートである。 変形例3の先回り予告設定処理を説明するフローチャートである。 変形例3における、特殊モード演出の一例を説明する図である。 変形例4の先読み系コマンド処理を説明するフローチャートである。 特殊表示態様設定処理を説明するフローチャートである。 変形例4における、特殊表示演出の一例を説明する図である。 変形例4における、特殊表示演出の一例を説明する図である。 変形例4における、特殊表示の一例を説明する図である。 変形例4における、特殊表示演出の一例を説明する図である。
以下、本発明の好適な実施の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明の一実施形態の遊技機の説明図である。
本実施形態の遊技機10は前面枠12を備え、該前面枠12は外枠(支持枠)11にヒンジ13を介して開閉回動可能に組み付けられている。遊技盤30(図2参照)は前面枠12の表側に形成された収納部(図示省略)に収納されている。また、前面枠(本体)12には、遊技盤30の前面を覆うカバーガラス(透明部材)14を備えたガラス枠15(透明板保持枠)が取り付けられている。
また、ガラス枠15の上部には、内部にランプ及びモータを内蔵した照明装置(ムービングライト)16や払出異常報知用のランプ(LED)17が設けられている。また、ガラス枠15の左右には内部にランプ等を内蔵し装飾や演出のための発光をする枠装飾装置18や、音響(例えば、効果音)を発するスピーカ(上スピーカ)19aが設けられている。さらに、前面枠12の下部にもスピーカ(下スピーカ)19bが設けられている。
また、前面枠12の下部には、図示しない打球発射装置に遊技球を供給する上皿21(貯留皿)、遊技機10の裏面側に設けられている払出ユニットから払い出された遊技球が流出する上皿球出口22、上皿21が一杯になった状態で払い出された遊技球を貯留する下皿(受皿)23及び打球発射装置の操作部24等が設けられている。さらに、上皿21の上縁部には、遊技者からの操作入力を受け付けるための操作スイッチを内蔵した操作手段をなす演出ボタン25が設けられている。さらに、前面枠12下部右側には、前面枠12やガラス枠15を開放したり施錠したりするための鍵26が設けられている。
また、上皿21上方のガラス枠15の前面には、遊技者が隣接する球貸機から球貸しを受ける場合に操作する球貸ボタン27、球貸機のカードユニットからプリペイドカードを排出させるために操作する排出ボタン28、プリペイドカードの残高を表示する残高表示部(図示省略)等が設けられている。この実施形態の遊技機10においては、遊技者が上記操作部24を回動操作することによって、打球発射装置が上皿21から供給される遊技球を遊技盤30前面の遊技領域32に向かって発射する。また、遊技者が演出ボタン25を操作することによって、表示装置41(図2参照)における変動表示ゲーム(飾り特図変動表示ゲーム)において、遊技者の操作を介入させた演出等を行うことができる。
次に、図2を用いて遊技盤30の一例について説明する。図2は、本実施形態の遊技盤30の正面図である。
遊技盤30の表面には、ガイドレール31で囲われた略円形状の遊技領域32が形成されている。遊技領域32は、遊技盤30の四隅に各々設けられた樹脂製のサイドケース33及びガイドレール31に囲繞されて構成される。遊技領域32には、ほぼ中央に表示装置41を備えたセンターケース(遊技演出構成体)40が配置されている。表示装置41は、センターケース40に設けられた凹部に、センターケース40の前面より奥まった位置に取り付けられている。即ち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出するように形成されている。すなわち、センターケース40は表示装置41の表示領域の周囲を囲い、表示装置41の表示面よりも前方へ突出し周囲の遊技領域32から遊技球が飛び込みにくくするように形成されている。
表示装置41(変動表示装置)は、例えば、LCD(液晶表示器)、CRT(ブラウン管)等の表示画面を有する装置で構成されている。表示画面の画像を表示可能な領域(表示領域)には、複数の識別情報(特別図柄)や特図変動表示ゲームを演出するキャラクタや演出効果を高める背景画像等の遊技に関する情報が表示される。表示装置41の表示画面においては、識別情報として割り当てられた複数の特別図柄が変動表示(可変表示)されて、特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームが行われる。また、表示画面には遊技の進行に基づく演出のための画像(例えば、大当り表示画像、ファンファーレ表示画像、エンディング表示画像等)が表示される。また、センターケース40における上部及び右部には、動作することによって遊技の演出を行う盤演出装置44が備えられている。この盤演出装置44は、図2に示す状態から表示装置41の中央へ向けて動作可能となっている。
遊技領域32のセンターケース40の左側には、普通図柄始動ゲート(普図始動ゲート)34が設けられている。センターケース40の左下側には、三つの一般入賞口35が配置され、センターケース40の右下側には、一つの一般入賞口35が配置されている。これら一般入賞口35に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ35a(図3参照)により検出される。
また、センターケース40の下方には、特図変動表示ゲームの開始条件を与える始動入賞口36(第1始動入賞口、始動入賞領域)が設けられている。始動入賞口36に入賞した遊技球は、始動口1スイッチ36a(図3参照)により検出される。始動入賞口36、その直下には上部に逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い状態に変換可能な一対の可動部材37b、37bを備えるとともに内部に第2始動入賞口(始動入賞領域)を有する普通変動入賞装置(普電)37が配設されている。
普通変動入賞装置37の一対の可動部材37b,37bは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、普通変動入賞装置37の上方には、始動入賞口36が設けられているので、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、普図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となった場合には、駆動装置としての普電ソレノイド37c(図3参照)によって、逆「ハ」の字状に開いて普通変動入賞装置37に遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられるようになっている。普通変動入賞装置37に入賞した遊技球は、始動口2スイッチ37a(図3参照)により検出される。なお、閉状態でも遊技球の入賞を可能とし、閉状態では開状態よりも遊技球が入賞しにくい状態としてもよい。
さらに、普通変動入賞装置37の下方には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第1特別変動入賞装置(第1大入賞口、下大入賞口)38が配設されている。
第1特別変動入賞装置38は、上端側が手前側に倒れる方向に回動して開放可能になっているアタッカ形式の開閉扉38cを有しており、補助遊技としての特図変動表示ゲームの結果如何によって大入賞口を閉じた状態(遊技者にとって不利な閉塞状態)から開放状態(遊技者にとって有利な状態)に変換する。即ち、第1特別変動入賞装置38は、例えば、駆動装置としての大入賞口ソレノイド38b(図3参照)により駆動される開閉扉38cによって開閉される大入賞口を備え、特別遊技状態中は、大入賞口を閉じた状態から開いた状態に変換することにより大入賞口内への遊技球の流入を容易にさせ、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としての下カウントスイッチ38a(図3参照)が配設されている。本実施形態の遊技機では、下カウントスイッチ38aが2つ設けられ、大入賞口内に流入した遊技球は何れかの下カウントスイッチ38aに検出されるようになっている。このように下カウントスイッチ38aを複数設けることで、大入賞口内に流入した遊技球を迅速に検出できる。また、第1特別変動入賞装置38の下方には、入賞口などに入賞しなかった遊技球を回収するアウト口30aが設けられている。
また、センターケース40の左上部には、特図変動表示ゲームの結果によって遊技球を受け入れない状態と受け入れ易い状態とに変換可能な第2特別変動入賞装置(第2大入賞口、上大入賞口)39が配設されている。第2特別変動入賞装置39は、一対の可動部材39c,39cを備え、この一対の可動部材39c,39cは、常時は遊技球の直径程度の間隔をおいた閉じた閉状態(遊技者にとって不利な状態)を保持している。ただし、第2特別変動入賞装置39の上方には、センターケース40の内側への遊技球の流入を規制する鎧部40aが延出しており、閉じた状態では遊技球が入賞できないようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果が所定の停止表示態様となって特別遊技状態となった場合には、駆動装置としての大入賞口ソレノイド39b(図3参照)によって逆「ハ」の字状に開いて遊技球が流入し易い開状態(遊技者にとって有利な状態)に変化させられて遊技球の流入が可能となり、遊技者に所定の遊技価値(賞球)を付与するようになっている。なお、大入賞口の内部(入賞領域)には、当該大入賞口に入った遊技球を検出する検出手段としてのカウントスイッチ39a(図3参照)が配設されている。特別遊技状態では、第1特別変動入賞装置38と第2特別変動入賞装置39の何れか一方が開放されるが、何れを開放するかは特図変動表示ゲームの結果態様(特別結果)により決定される。
また、遊技領域32の外側(ここでは遊技盤30の右下部)には、特図変動表示ゲームをなす第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲーム及び普図始動ゲート34への入賞をトリガとする普図変動表示ゲームの表示や、各種情報を表示する一括表示装置50が設けられている。
一括表示装置50は、7セグメント型の表示器(LEDランプ)等で構成された第1特図変動表示ゲーム用の第1特図変動表示部(特図1表示器)51及び第2特図変動表示ゲーム用の第2特図変動表示部(特図2表示器)52と、LEDランプで構成された普図変動表示ゲーム用の変動表示部(普図表示器)53と、同じくLEDランプで構成された各変動表示ゲームの始動記憶数報知用の記憶表示部54、55、56とを備える。また、一括表示装置50には、大当りが発生すると点灯して大当り発生を報知する第1遊技状態表示部(第1遊技状態表示器)57、時短状態が発生すると点灯して時短状態発生を報知する第2遊技状態表示部(第2遊技状態表示器)58、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることを表示する第3遊技状態表示部(第3遊技状態表示器、確率状態表示部)59、大当り時のラウンド数(特別変動入賞装置38、39の開閉回数)を表示するラウンド表示部60が設けられている。
特図1表示器51と特図2表示器52における特図変動表示ゲームは、例えば変動表示ゲームの実行中、即ち、表示装置41において飾り特図変動表示ゲームを行っている間は、中央のセグメントを点滅駆動させて変動中であることを表示する。そして、ゲームの結果が「はずれ」のときは、はずれの結果態様として例えば中央のセグメントを点灯状態にし、ゲームの結果が「当り」のときは、当りの結果態様(特別結果態様)としてはずれの結果態様以外の結果態様(例えば数字や記号)を点灯状態にしてゲーム結果を表示する。
普図表示器53は、変動中はランプを点滅させて変動中であることを表示し、所定時間後にゲームの結果に応じた点灯態様や点灯色としてゲーム結果を表示する。また、普図保留表示器56は、普図表示器の変動開始条件となる普図始動ゲート34の始動記憶数(=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。例えば保留数が「0」のときはランプ1から3を消灯状態にし、保留数が「1」のときはランプ1のみを点灯状態にする。また、保留数が「2」のときはランプ2のみを点灯状態にし、保留数が「3」のときはランプ3のみを点灯状態とする。そして、保留数が「4」のときはランプ1から3の全てを点灯状態にする。
特図1保留表示器54は、特図1表示器の変動開始条件となる始動入賞口36への入賞球数のうち未消化の球数(始動記憶数=保留数)を複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。特図2保留表示器55は、特図2表示器52の変動開始条件となる第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)の始動記憶数(=保留数)を、複数のLEDの消灯、点滅、点灯により表示する。ここでは、特図1保留表示器54及び特図2保留表示器55において普図保留表示器56と同様の点灯態様で始動記憶数を表示するようにしている。
第1遊技状態表示部57は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、大当りが発生している場合にはランプを点灯状態にする。第2遊技状態表示部58は、例えば通常の遊技状態の場合にはランプを消灯状態にし、時短状態が発生している場合にはランプを点灯状態にする。
第3遊技状態表示部(確率状態表示部)59は、例えば遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が低確率状態(通常確率状態)の場合にはランプを消灯状態にし、遊技機10の電源投入時に大当りの確率状態が高確率状態の場合にはランプを点灯状態にする。
ラウンド表示部60は、例えば、特別遊技状態中でない場合にはランプを消灯状態にし、特別遊技状態中には特別結果に応じて選択されたラウンド数に対応するランプを点灯状態にする。なお、ラウンド表示部は7セグメント型の表示器で構成してもよい。
本実施形態の遊技機10では、図示しない発射装置から遊技領域32に向けて遊技球(パチンコ球)が打ち出されることによって遊技が行われる。打ち出された遊技球は、遊技領域32内の各所に配置された障害釘や風車等の方向転換部材によって転動方向を変えながら遊技領域32を流下し、普図始動ゲート34、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に入賞するか、遊技領域32の最下部に設けられたアウト口30aへ流入し遊技領域32から排出される。そして、一般入賞口35、始動入賞口36、普通変動入賞装置37又は特別変動入賞装置38、39に遊技球が入賞すると、入賞した入賞口の種類に応じた数の賞球が、払出制御装置200(図3参照)によって制御される払出ユニットから、前面枠12の上皿21又は下皿23に排出される。
一方、普図始動ゲート34内には、該普図始動ゲート34を通過した遊技球を検出するための非接触型のスイッチなどからなるゲートスイッチ34a(図3参照)が設けられており、遊技領域32内に打ち込まれた遊技球が普図始動ゲート34内を通過すると、ゲートスイッチ34aにより検出されて普図変動表示ゲームが行われる。また、普図変動表示ゲームを開始できない状態、例えば、既に普図変動表示ゲームが行われ、その普図変動表示ゲームが終了していない状態や、普図変動表示ゲームが当って普通変動入賞装置37が開状態に変換されている場合に、普図始動ゲート34を遊技球が通過すると、普図始動記憶数の上限数(例えば、4個)未満ならば、普図始動記憶数が加算(+1)されて普図始動記憶が1つ記憶されることとなる。この普図始動入賞の記憶数は、一括表示装置50の普図保留表示器56に表示される。また、普図始動記憶には、普図変動表示ゲームの結果を決定するための当り判定用乱数値(当り乱数値)が記憶されるようになっていて、この当り判定用乱数値を判定値に参照して当該普図変動表示ゲームの結果を決定する。この当り判定用乱数値が判定値と一致した場合に、当該普図変動表示ゲームが当りとなって特定の結果態様(普図特定結果)が導出されることとなる。
普図変動表示ゲームは、一括表示装置50に設けられ、LEDにより構成された変動表示部(普図表示器)53で表示されるようになっており、このLEDの点灯態様や点灯色が普通識別情報(普図、普通図柄)をなす。なお、普図表示器53を表示装置で構成し、普通識別情報として例えば数字、記号、キャラクタ図柄などを用い、これを所定時間変動表示させた後、停止表示させて結果を表示するように構成しても良い。この普図変動表示ゲームの停止表示が普図特定結果となれば、普図の当りとなって、普通変動入賞装置37の一対の可動部材37bが所定時間開放される開状態となる。これにより、普通変動入賞装置37の内部の第2始動入賞口へ遊技球が入賞し易くなり、第2特図変動表示ゲームが実行される回数が多くなる。
始動入賞口36への入賞球及び普通変動入賞装置37への入賞球は、それぞれは内部に設けられた始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aによって検出される。始動入賞口36へ入賞した遊技球は第1特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第1始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶されるとともに、普通変動入賞装置37へ入賞した遊技球は第2特図変動表示ゲームの始動入賞球として検出され、第2始動記憶として所定の上限数(例えば、4個)を限度に記憶される。また、この始動入賞球の検出時にそれぞれ始動記憶情報として大当り乱数値や大当り図柄乱数値、並びに各変動パターン乱数値が抽出され、抽出された乱数値は、遊技制御装置100(図3参照)内の特図記憶領域(RAMの一部)に特図始動記憶として各々所定回数(例えば、最大で4回分)を限度に記憶される。そして、この特図始動記憶の記憶数は、一括表示装置50の始動入賞数報知用の記憶表示部(特図1保留表示器54、特図2保留表示器55)に表示されるとともに、センターケース40の表示装置41においても飾り特図始動記憶表示として表示される。
遊技制御装置100は、始動入賞口36若しくは普通変動入賞装置37への入賞、又はそれらの始動記憶に基づいて、特図1表示器51(変動表示装置)又は特図2表示器52(変動表示装置)で第1又は第2特図変動表示ゲームを行う。第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームは、複数の特別図柄(特図、識別情報)を変動表示したのち、所定の結果態様を停止表示することで行われる。また、表示装置(画像表示装置)41にて複数種類の識別情報(例えば、数字、記号、キャラクタ図柄等)を変動表示させる飾り特図変動表示ゲームが実行されるようになっている。そして、特図変動表示ゲームの結果として、特図1表示器51若しくは特図2表示器52の表示態様が特別結果態様(特別結果)となった場合には、大当りとなって特別遊技状態(いわゆる、大当り状態)となる。また、これに対応して表示装置41に表示される飾り特図変動表示ゲームの結果態様も特別結果態様となる。
表示装置41における飾り特図変動表示ゲームは、例えば、表示装置41において前述した数字等で構成される飾り特別図柄(識別情報)を左変動表示領域(第1特別図柄)、右変動表示領域(第2特別図柄)、中変動表示領域(第3特別図柄)のそれぞれにおいて各図柄を識別困難な速さで変動表示(高速変動)する。そして、所定時間後に変動している図柄を左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の順に順次停止させて、左変動表示領域、右変動表示領域、中変動表示領域の各々で停止表示された識別情報により構成される結果態様により特図変動表示ゲームの結果を表示することで行われる。また、表示装置41では、特図始動記憶数に対応する飾り特別図柄による変動表示ゲームを行うとともに、興趣向上のためにキャラクタの出現など多様な演出表示が行われる。
なお、特図1表示器51、特図2表示器52は、別々の表示器でも良いし同一の表示器でも良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように各特図変動表示ゲームが表示される。また、表示装置41も、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームで別々の表示装置や別々の表示領域を使用するとしても良いし、同一の表示装置や表示領域を使用するとしても良いが、各々独立して、また、同時には実行しないように飾り特図変動表示ゲームが表示される。また、遊技機10に特図1表示器51、特図2表示器52を備えずに、表示装置41のみで特図変動表示ゲームを実行するようにしても良い。
また、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態で、且つ、始動記憶数が0の状態で、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動権利の発生に伴って始動記憶が記憶されて、始動記憶数が1加算されるととともに、直ちに始動記憶に基づいて、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始され、この際に始動記憶数が1減算される。一方、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が直ちに開始できない状態、例えば、既に第1若しくは第2特図変動表示ゲームが行われ、その特図変動表示ゲームが終了していない状態や、特別遊技状態となっている場合に、始動入賞口36(若しくは、普通変動入賞装置37)に遊技球が入賞すると、始動記憶数が上限数未満ならば、始動記憶数が1加算されて始動記憶が1つ記憶されることになる。そして、始動記憶数が1以上となった状態で、第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始可能な状態(前回の特図変動表示ゲームの終了若しくは特別遊技状態の終了)となると、始動記憶数が1減算されるとともに、記憶された始動記憶に基づいて第1特図変動表示ゲーム(第2特図変動表示ゲーム)が開始される。以下の説明において、第1特図変動表示ゲームと第2特図変動表示ゲームを区別しない場合は、単に特図変動表示ゲームと称する。
なお、特に限定されるわけではないが、上記始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、カウントスイッチ38a,39aには、磁気検出用のコイルを備え該コイルに金属が近接すると磁界が変化する現象を利用して遊技球を検出する非接触型の磁気近接センサ(以下、近接スイッチと称する)が使用されている。また、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63や前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64には、機械的な接点を有するマイクロスイッチを用いることができる。
図3は、本実施形態のパチンコ遊技機10の制御システムのブロック図である。遊技機10は遊技制御装置100を備え、遊技制御装置100は、遊技を統括的に制御する主制御装置(主基板)であって、遊技用マイクロコンピュータ(以下、遊技用マイコンと称する)111を有するCPU部110と、入力ポートを有する入力部120と、出力ポートやドライバなどを有する出力部130、CPU部110と入力部120と出力部130との間を接続するデータバス140などからなる。
上記CPU部110は、アミューズメントチップ(IC)と呼ばれる遊技用マイコン(CPU)111と、水晶振動子のような発振子を備え、CPUの動作クロックやタイマ割込み、乱数生成回路の基準となるクロックを生成する発振回路(水晶発振器)113などを有する。遊技制御装置100及び該遊技制御装置100によって駆動されるソレノイドやモータなどの電子部品には、電源装置400で生成されたDC32V,DC12V,DC5Vなど所定のレベルの直流電圧が供給されて動作可能にされる。
電源装置400は、24Vの交流電源から上記DC32Vの直流電圧を生成するAC−DCコンバータやDC32Vの電圧からDC12V,DC5Vなどのより低いレベルの直流電圧を生成するDC−DCコンバータなどを有する通常電源部410と、遊技用マイコン111の内部のRAMに対して停電時に電源電圧を供給するバックアップ電源部420と、停電監視回路を有し、遊技制御装置100に停電の発生、回復を知らせる停電監視信号やリセット信号などの制御信号を生成して出力する制御信号生成部430などを備える。
この実施形態では、電源装置400は、遊技制御装置100と別個に構成されているが、バックアップ電源部420及び制御信号生成部430は、別個の基板上あるいは遊技制御装置100と一体、即ち、主基板上に設けるように構成してもよい。遊技盤30及び遊技制御装置100は機種変更の際に交換の対象となるので、実施例のように、電源装置400若しくは主基板とは別の基板にバックアップ電源部420及び制御信号生成部430を設けることにより、交換の対象から外しコストダウンを図ることができる。
上記バックアップ電源部420は、電解コンデンサのような大容量のコンデンサ1つで構成することができる。バックアップ電源は、遊技制御装置100の遊技用マイコン111(特に内蔵RAM)に供給され、停電中あるいは電源遮断後もRAMに記憶されたデータが保持されるようになっている。制御信号生成部430は、例えば通常電源部410で生成された32Vの電圧を監視してそれが例えば17V以下に下がると停電発生を検出して停電監視信号を変化させるとともに、所定時間後にリセット信号を出力する。また、電源投入時や停電回復時にもその時点から所定時間経過後にリセット信号を出力する。
また、遊技制御装置100には初期化スイッチ112が設けられている。この初期化スイッチ112が操作されると初期化スイッチ信号が生成され、これに基づき遊技用マイコン111内のRAM111C及び払出制御装置200内のRAMに記憶されている情報を強制的に初期化する処理が行われる。特に限定されるわけではないが初期化スイッチ信号は電源投入時に読み込まれ、停電監視信号は遊技用マイコン111が実行するメインプログラムのメインループの中で繰り返し読み込まれる。リセット信号は強制割込み信号の一種であり、制御システム全体をリセットさせる。
遊技用マイコン111は、CPU(中央処理ユニット:マイクロプロセッサ)111A、読出し専用のROM(リードオンリメモリ)111B及び随時読出し書込み可能なRAM(ランダムアクセスメモリ)111Cを備える。
ROM111Bは、遊技制御のための不変の情報(プログラム、固定データ、各種乱数の判定値等)を不揮発的に記憶し、RAM111Cは、遊技制御時にCPU111Aの作業領域や各種信号や乱数値の記憶領域として利用される。ROM111B又はRAM111Cとして、EEPROMのような電気的に書換え可能な不揮発性メモリを用いてもよい。
また、ROM111Bは、例えば、特図変動表示ゲームの実行時間、演出内容、リーチ状態の発生の有無などを規定する変動パターン(変動態様)を決定するための変動パターンテーブルを記憶している。変動パターンテーブルとは、始動記憶として記憶されている変動パターン乱数1〜3をCPU111Aが参照して変動パターンを決定するためのテーブルである。また、変動パターンテーブルには、結果がはずれとなる場合に選択されるはずれ変動パターンテーブル、結果が大当りとなる場合に選択される大当り変動パターンテーブル等が含まれる。さらに、これらのパターンテーブルには、リーチ状態となった後の変動パターンである後半変動パターンを決定するためのテーブル(後半変動グループテーブルや後半変動パターン選択テーブル等)、リーチ状態となる前の変動パターンである前半変動パターンを決定するためのテーブル(前半変動グループテーブルや前半変動パターン選択テーブル等)が含まれている。
ここでリーチ(リーチ状態)とは、表示状態が変化可能な表示装置を有し、該表示装置が時期を異ならせて複数の表示結果を導出表示し、該複数の表示結果が予め定められた特別結果態様となった場合に、遊技状態が遊技者にとって有利な遊技状態(特別遊技状態)となる遊技機10において、複数の表示結果の一部がまだ導出表示されていない段階で、既に導出表示されている表示結果が特別結果態様となる条件を満たしている表示状態をいう。また、別の表現をすれば、リーチ状態とは、表示装置の変動表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点でも、特別結果態様となる表示条件からはずれていない表示態様をいう。そして、例えば、特別結果態様が揃った状態を維持しながら複数の変動表示領域による変動表示を行う状態(いわゆる全回転リーチ)もリーチ状態に含まれる。また、リーチ状態とは、表示装置の表示制御が進行して表示結果が導出表示される前段階にまで達した時点での表示状態であって、表示結果が導出表示される以前に決定されている複数の変動表示領域の表示結果の少なくとも一部が特別結果態様となる条件を満たしている場合の表示状態をいう。
よって、例えば、特図変動表示ゲームに対応して表示装置に表示される飾り特図変動表示ゲームが、表示装置における左、中、右の変動表示領域の各々で所定時間複数の識別情報を変動表示した後、左、右、中の順で変動表示を停止して結果態様を表示するものである場合、左、右の変動表示領域で、特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報)で変動表示が停止した状態がリーチ状態となる。またこの他に、すべての変動表示領域の変動表示を一旦停止した時点で、左、中、右のうち何れか二つの変動表示領域で特別結果態様となる条件を満たした状態(例えば、同一の識別情報となった状態、ただし特別結果態様は除く)をリーチ状態とし、このリーチ状態から残りの一つの変動表示領域を変動表示するようにしても良い。
そして、このリーチ状態には複数のリーチ演出が含まれ、特別結果態様が導出される可能性が異なる(期待値が異なる)リーチ演出として、ノーマルリーチ(Nリーチ)、スペシャル1リーチ(SP1リーチ)、スペシャル2リーチ(SP2リーチ)、スペシャル3リーチ(SP3リーチ)、プレミアリーチが設定されている。なお、期待値は、リーチなし<ノーマルリーチ<スペシャル1リーチ<スペシャル2リーチ<スペシャル3リーチ<プレミアリーチの順に高くなるようになっている。また、このリーチ状態は、少なくとも特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出される場合(大当りとなる場合)における変動表示態様に含まれるようになっている。即ち、特図変動表示ゲームで特別結果態様が導出されないと判定する場合(はずれとなる場合)における変動表示態様に含まれることもある。よって、リーチ状態が発生した状態は、リーチ状態が発生しない場合に比べて大当りとなる可能性の高い状態である。
CPU111Aは、ROM111B内の遊技制御用プログラムを実行して、払出制御装置200や演出制御装置300に対する制御信号(コマンド)を生成したりソレノイドや表示装置の駆動信号を生成して出力して遊技機10全体の制御を行う。また、図示しないが、遊技用マイコン111は、特図変動表示ゲームの大当りを判定するための大当り乱数や大当りの図柄を決定するための大当り図柄乱数、特図変動表示ゲームでの変動パターン(各種リーチやリーチ無しの変動表示における変動表示ゲームの実行時間等を含む)を決定するための変動パターン乱数、普図変動表示ゲームの当りを判定するための当り乱数等を生成するための乱数生成回路と、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)に基づいてCPU111Aに対する所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号や乱数生成回路の更新タイミングを与えるクロックを生成するクロックジェネレータを備えている。
また、CPU111Aは、特図変動表示ゲームに関する処理において、ROM111Bに記憶されている複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを取得する。具体的には、CPU111Aは、特図変動表示ゲームの遊技結果(大当り或いははずれ)や、現在の遊技状態としての特図変動表示ゲームの確率状態(通常確率状態或いは高確率状態)、現在の遊技状態としての普通変動入賞装置37の動作状態(通常動作状態或いは時短動作状態)、始動記憶数などに基づいて、複数の変動パターンテーブルの中から、何れか一の変動パターンテーブルを選択して取得する。ここで、CPU111Aは、特図変動表示ゲームを実行する場合に、ROM111Bに記憶された複数の変動パターンテーブルのうち、何れか一の変動パターンテーブルを取得する変動振り分け情報取得手段をなす。
払出制御装置200は、CPU、ROM、RAM、入力インタフェース、出力インタフェース等を備え、遊技制御装置100からの賞球払出し指令(コマンドやデータ)に従って、払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、賞球を払い出させるための制御を行う。また、払出制御装置200は、カードユニット600からの貸球要求信号に基づいて払出ユニットの払出モータ91を駆動させ、貸球を払い出させるための制御を行う。
遊技用マイコン111の入力部120には、遊技機に対する電波の発射を検出する電波センサ62、始動入賞口36内の始動口1スイッチ36a、普通変動入賞装置37内の始動口2スイッチ37a、普図始動ゲート34内のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、第1特別変動入賞装置38の下カウントスイッチ38a、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39aに接続され、これらのスイッチから供給されるハイレベルが11Vでロウレベルが7Vのような負論理の信号が入力され、0V−5Vの正論理の信号に変換するインタフェースチップ(近接I/F)121a,121bが設けられている。近接I/F121a,121bは、入力の範囲が7V−11Vとされることで、センサや近接スイッチのリード線が不正にショートされたり、センサやスイッチがコネクタから外されたり、リード線が切断されてフローティングになったような異常な状態を検出することができ、異常検知信号を出力するように構成されている。
近接I/F121aと近接I/F121bの二つを設けているのは、近接I/F121aの入力端子数が限られているためである。近接I/F121bは不足する入力端子数に応じて近接I/F121aよりも小型のものを用いることでコストを削減するようにしている。なお、近接I/F121aとして必要な入力端子数を備えるものを用い、近接I/F121bを設けないようにしても良い。
近接I/F121a,121bの出力は、第2入力ポート123又は第3入力ポート124へ供給されデータバス140を介して遊技用マイコン111に読み込まれる。なお、近接I/F121a,121bの出力のうち、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、ゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a及び上カウントスイッチ39aの検出信号は第2入力ポート123へ入力される。また、近接I/F121a,121bの出力のうち、電波センサ62の検出信号及びセンサやスイッチの異常を検出した際に出力される異常検知信号1,2は第3入力ポート124に入力される。また、第3入力ポート124には、遊技機10の前面枠12等に設けられた不正検出用の磁気センサスイッチ61の検出信号や、払出制御装置200から出力される枠電波不正信号、払出ビジー信号も入力されるようになっている。枠電波不正信号は前面枠12に設けられた枠電波センサが電波を検出することに基づき出力される信号であり、払出ビジー信号は払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である。なお、振動を検出する振動センサスイッチを遊技機に設け、検出信号が第3入力ポート124に入力されるようにしても良い。
また、近接I/F121a,121bの出力のうち、第2入力ポート123への出力は、主基板100から中継基板70を介して図示しない試射試験装置へも供給されるようになっている。さらに、近接I/F121a,121bの出力のうち始動口1スイッチ36aと始動口2スイッチ37aの検出信号は、第2入力ポート123の他、遊技用マイコン111へ入力されるように構成されている。
上記のように近接I/F121a,121bは、信号のレベル変換機能を有する。このようなレベル変換機能を可能にするため、近接I/F121a,121bには、電源装置400から通常のICの動作に必要な例えば5Vのような電圧の他に、12Vの電圧が供給されるようになっている。
第2入力ポート123が保持しているデータは、遊技用マイコン111が第2入力ポート123に割り当てられているアドレスをデコードすることによってイネーブル信号CE2をアサート(有効レベルに変化)することよって、読み出すことができる。第3入力ポート124や後述の第1入力ポート122も同様である。
また、入力部120には、遊技機10のガラス枠15等に設けられたガラス枠開放検出スイッチ63及び前面枠(遊技枠)12等に設けられた前面枠開放検出スイッチ64からの信号及び払出制御装置200からの払出異常を示すステータス信号や払出し前の遊技球の不足を示すシュート球切れスイッチ信号、オーバーフローを示すオーバーフロースイッチ信号、操作部24に設けられたタッチスイッチの入力に基づくタッチスイッチ信号を取り込んでデータバス140を介して遊技用マイコン111に供給する第1入力ポート122が設けられている。オーバーフロースイッチ信号は、下皿23に遊技球が所定量以上貯留されていること(満杯になったこと)を検出したときに出力される信号である。
また、入力部120には、電源装置400からの停電監視信号やリセット信号などの信号を遊技用マイコン111等に入力するためのシュミットバッファ125が設けられており、シュミットバッファ125はこれらの入力信号からノイズを除去する機能を有する。電源装置400からの停電監視信号や、初期化スイッチ112からの初期化スイッチ信号は、一旦第1入力ポート122に入力され、データバス140を介して遊技用マイコン111に取り込まれる。つまり、前述の各種スイッチからの信号と同等の信号として扱われる。遊技用マイコン111に設けられている外部からの信号を受ける端子の数には制約があるためである。
一方、シュミットバッファ125によりノイズ除去されたリセット信号RSTは、遊技用マイコン111に設けられているリセット端子に直接入力されるとともに、出力部130の各ポートに供給される。また、リセット信号RSTは出力部130を介さずに直接中継基板70に出力することで、試射試験装置へ出力するために中継基板70のポート(図示省略)に保持される試射試験信号をオフするように構成されている。また、リセット信号RSTを中継基板70を介して試射試験装置へ出力可能に構成するようにしてもよい。なお、リセット信号RSTは入力部120の各ポート122,123,124には供給されない。リセット信号RSTが入る直前に遊技用マイコン111によって出力部130の各ポートに設定されたデータはシステムの誤動作を防止するためリセットする必要があるが、リセット信号RSTが入る直前に入力部120の各ポートから遊技用マイコン111が読み込んだデータは、遊技用マイコン111のリセットによって廃棄されるためである。
出力部130には、遊技用マイコン111から演出制御装置300への通信経路及び遊技用マイコン111から払出制御装置200への通信経路に配されるシュミットバッファ132が設けられている。遊技制御装置100から演出制御装置300及び払出制御装置200へは、シリアル通信でデータが送信される。なお、演出制御装置300の側から遊技制御装置100へ信号を入力できないようにした片方向通信とされている。
さらに、出力部130には、データバス140に接続され図示しない認定機関の試射試験装置へ変動表示ゲームの特図図柄情報を知らせるデータや大当りの確率状態を示す信号などを中継基板70を介して出力するバッファ133が実装可能に構成されている。このバッファ133は遊技店に設置される実機(量産販売品)としてのパチンコ遊技機の遊技制御装置(主基板)には実装されない部品である。なお、前記近接I/F121a,121bから出力される始動口スイッチなど加工の必要のないスイッチの検出信号は、バッファ133を通さずに中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。
一方、磁気センサスイッチ61や電波センサ62のようにそのままでは試射試験装置へ供給できない検出信号は、一旦遊技用マイコン111に取り込まれて他の信号若しくは情報に加工されて、例えば遊技機が遊技制御できない状態であることを示すエラー信号としてデータバス140からバッファ133、中継基板70を介して試射試験装置へ供給される。なお、中継基板70には、上記バッファ133から出力された信号を取り込んで試射試験装置へ供給するポートや、バッファを介さないスイッチの検出信号の信号線を中継して伝達するコネクタなどが設けられている。中継基板70上のポートには、遊技用マイコン111から出力されるチップイネーブル信号CEも供給され、該信号CEにより選択制御されたポートの信号が試射試験装置へ供給されるようになっている。
また、出力部130には、データバス140に接続され第1特別変動入賞装置38を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド1)38b、第2特別変動入賞装置39を開成させるソレノイド(大入賞口ソレノイド2)39b及び普通変動入賞装置37の可動部材37bを開成させるソレノイド(普電ソレノイド)37cの開閉データを出力するための第2出力ポート134が設けられている。また、出力部130には、一括表示装置50に表示する内容に応じてLEDのアノード端子が接続されているセグメント線のオン/オフデータを出力するための第3出力ポート135、一括表示装置50のLEDのカソード端子が接続されているデジット線のオン/オフデータを出力するための第4出力ポート136が設けられている。
また、出力部130には、大当り情報など遊技機10に関する情報を外部情報端子71へ出力するための第5出力ポート137が設けられている。外部情報端子71にはフォトリレーが備えられ、例えば遊技店に設置された外部装置(情報収集端末や遊技場内部管理装置(ホールコンピュータ)など)に接続可能であり、遊技機10に関する情報を外部装置に供給することができるようになっている。また、第5出力ポート137からはシュミットバッファ132を介して払出制御装置200に発射許可信号も出力される。
さらに、出力部130には、第2出力ポート134から出力される大入賞口ソレノイド38bや大入賞口ソレノイド39b、普電ソレノイド37cの開閉データ信号を受けてソレノイド駆動信号を生成し出力する第1ドライバ(駆動回路)138a、第3出力ポート135から出力される一括表示装置50の電流供給側のセグメント線のオン/オフ駆動信号を出力する第2ドライバ138b、第4出力ポート136から出力される一括表示装置50の電流引き込み側のデジット線のオン/オフ駆動信号を出力する第3ドライバ138c、第5出力ポート137から管理装置等の外部装置へ供給する外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dが設けられている。
上記第1ドライバ138aには、32Vで動作するソレノイドを駆動できるようにするため、電源電圧としてDC32Vが電源装置400から供給される。また、一括表示装置50のセグメント線を駆動する第2ドライバ138bには、DC12Vが供給される。デジット線を駆動する第3ドライバ138cは、表示データに応じたデジット線を電流で引き抜くためのものであるため、電源電圧は12V又は5Vのいずれであってもよい。
12Vを出力する第2ドライバ138bによりセグメント線を介してLEDのアノード端子に電流を流し込み、接地電位を出力する第3ドライバ138cによりカソード端子よりセグメント線を介して電流を引き抜くことで、ダイナミック駆動方式で順次選択されたLEDに電源電圧が流れて点灯される。外部情報信号を外部情報端子71へ出力する第4ドライバ138dは、外部情報信号に12Vのレベルを与えるため、DC12Vが供給される。なお、バッファ133や第2出力ポート134、第1ドライバ138a等は、遊技制御装置100の出力部130、即ち、主基板ではなく、中継基板70側に設けるようにしてもよい。
さらに、出力部130には、外部の検査装置500へ各遊技機の識別コードやプログラムなどの情報を送信するためのフォトカプラ139が設けられている。フォトカプラ139は、遊技用マイコン111が検査装置500との間でシリアル通信によってデータの送受信を行えるように双方通信可能に構成されている。なお、かかるデータの送受信は、通常の汎用マイクロプロセッサと同様に遊技用マイコン111が有するシリアル通信端子を利用して行われるため、入力ポート122,123,124のようなポートは設けられていない。
次に、図4を用いて、演出制御装置300の構成について説明する。演出制御装置300は、遊技用マイコン111と同様にアミューズメントチップ(IC)からなる主制御用マイコン(CPU)311と、主制御用マイコン311からのコマンドやデータに従って表示装置41への映像表示のための画像処理を行うグラフィックプロセッサとしてのVDP(Video Display Processor)312と、各種のメロディや効果音などをスピーカ19a,19bから再生させるため音の出力を制御する音源LSI314を備えている。
上記主制御用マイコン311には、CPUが実行するプログラムや各種データを格納したPROM(プログラマブルリードオンリメモリ)からなるプログラムROM321、作業領域を提供するRAM322、停電時に電力が供給されなくとも記憶内容を保持可能なFeRAM323、現在の日時(年月日や曜日、時刻など)を示す情報を生成する計時手段をなすRTC(リアルタイムクロック)338が接続されている。なお、主制御用マイコン311の内部にも作業領域を提供するRAMが設けられている。また、主制御用マイコン311にはWDT(ウォッチドッグ・タイマ)回路324が接続されている。主制御用マイコン311は、遊技用マイコン111からのコマンドを解析し、演出内容を決定してVDP312へ出力映像の内容を指示したり、音源LSI314への再生音の指示、装飾ランプの点灯、モータやソレノイドの駆動制御、演出時間の管理などの処理を実行する。
VDP312には、作業領域を提供するRAM312aや、画像を拡大、縮小処理するためのスケーラ312bが設けられている。また、VDP312にはキャラクタ画像や映像データが記憶された画像ROM325や、画像ROM325から読み出されたキャラクタなどの画像データを展開したり加工したりするのに使用される超高速なVRAM(ビデオRAM)326が接続されている。
特に限定されるわけではないが、主制御用マイコン311とVDP312との間は、パラレル方式でデータの送受信が行われるように構成されている。パラレル方式でデータを送受信することで、シリアルの場合よりも短時間にコマンドやデータを送信することができる。
VDP312から主制御用マイコン311へは、表示装置41の映像とガラス枠15や遊技盤30に設けられている装飾ランプの点灯を同期させるための垂直同期信号VSYNC、データの送信タイミングを与える同期信号STSが入力される。なお、VDP312から主制御用マイコン311へは、VRAMへの描画の終了等処理状況を知らせるため割込み信号INT0〜n及び主制御用マイコン311からのコマンドやデータの受信待ちの状態にあることを知らせるためのウェイト信号WAITなども入力される。
演出制御装置300には、LVDS(小振幅信号伝送)方式で表示装置41へ送信する映像信号を生成する信号変換回路313が設けられている。VDP312から信号変換回路313へは、映像データ、水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VSYNCが入力されるようになっており、VDP312で生成された映像は、信号変換回路313を介して表示装置41に表示される。
音源LSI314には音声データが記憶された音ROM327が接続されている。主制御用マイコン311と音源LSI314は、アドレス/データバス340を介して接続されている。また、音源LSI314から主制御用マイコン311へは割込み信号INTが入力されるようになっている。演出制御装置に300には、ガラス枠15に設けられた上スピーカ19a及び前面枠12に設けられた下スピーカ19bを駆動するオーディオパワーアンプなどからなるアンプ回路337が設けられており、音源LSI314で生成された音声はアンプ回路337を介して上スピーカ19a及び下スピーカ19bから出力される。
また、演出制御装置300には、遊技制御装置100から送信されてくるコマンドを受信するインタフェースチップ(コマンドI/F)331が設けられている。このコマンドI/F331を介して、遊技制御装置100から演出制御装置300へ送信された飾り特図保留数コマンド、飾り特図コマンド、変動コマンド、停止情報コマンド等を、演出制御指令信号(演出コマンド)として受信する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111はDC5Vで動作し、演出制御装置300の主制御用マイコン311はDC3.3Vで動作するため、コマンドI/F331には信号のレベル変換の機能が設けられている。
また、演出制御装置300には、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられているLED(発光ダイオード)を有する盤装飾装置46を駆動制御する盤装飾LED制御回路332、ガラス枠15に設けられているLED(発光ダイオード)を有する枠装飾装置(例えば枠装飾装置18等)を駆動制御する枠装飾LED制御回路333、遊技盤30(センターケース40を含む)に設けられている盤演出装置44(例えば表示装置41における演出表示と協働して演出効果を高める可動役物等)を駆動制御する盤演出可動体制御回路334が設けられている。ランプやモータ及びソレノイドなどを駆動制御するこれらの制御回路332〜334は、アドレス/データバス340を介して主制御用マイコン311と接続されている。なお、ガラス枠15に設けられているモータ(例えばムービングライト16を動作させるモータ)等の枠演出装置を駆動制御する枠演出可動体制御回路を備えていても良い。
さらに、演出制御装置300には、ガラス枠15に設けられた演出ボタン25に内蔵されている演出ボタンスイッチ25a、盤演出装置44内のモータの初期位置等を検出する演出役物スイッチ47(演出モータスイッチ)のオン/オフ状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力する機能や、演出制御装置300に設けられた音量調節スイッチ335の状態を検出して主制御用マイコン311へ検出信号を入力するスイッチ入力回路336が設けられている。
電源装置400の通常電源部410は、上記のような構成を有する演出制御装置300やそれによって制御される電子部品に対して所望のレベルの直流電圧を供給するため、モータやソレノイドを駆動するためのDC32V、液晶パネルからなる表示装置41、モータやLEDを駆動するためのDC12V、コマンドI/F331の電源電圧となるDC5Vの他に、モータやLED、スピーカを駆動するためのDC15Vの電圧を生成するように構成されている。さらに、主制御用マイコン311として、3.3Vあるいは1.2Vのような低電圧で動作するLSIを使用する場合には、DC5Vに基づいてDC3.3VやDC1.2Vを生成するためのDC−DCコンバータが演出制御装置300に設けられる。なお、DC−DCコンバータは通常電源部410に設けるようにしてもよい。
電源装置400の制御信号生成部430により生成されたリセット信号は、主制御用マイコン311に供給され、当該デバイスをリセット状態にする。また、主制御用マイコン311から出力される形で、VDP312(VDPRESET信号)、音源LSI314、スピーカを駆動するアンプ回路337(SNDRESET信号)、ランプやモータなどを駆動制御する制御回路332〜334(IORESET信号)に供給され、これらをリセット状態にする。また、演出制御装置300には遊技機10の各所を冷却する冷却FAN45が接続され、演出制御装置300の電源が投入された状態では冷却FAN45が駆動するようにされている。
次に、これらの制御回路において行われる遊技制御について説明する。遊技制御装置100の遊技用マイコン111のCPU111Aでは、普図始動ゲート34に備えられたゲートスイッチ34aからの遊技球の検出信号の入力に基づき、普図の当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、普図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。そして、普図表示器に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する普図変動表示ゲームを表示する処理を行う。この普図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、普図表示器に特別の結果態様を表示するとともに、普電ソレノイド37cを動作させ、普通変動入賞装置37の可動部材37bを所定時間(例えば、0.3秒間)上述のように開放する制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、変換部材(可動部材37b)の変換制御を行う変換制御実行手段をなす。なお、普図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、普図表示器にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、始動入賞口36に備えられた始動口1スイッチ36aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動入賞(始動記憶)を記憶し、この始動記憶に基づき、第1特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第1特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。また、普通変動入賞装置37に備えられた始動口2スイッチ37aからの遊技球の検出信号の入力に基づき始動記憶を記憶し、この始動記憶に基づき、第2特図変動表示ゲームの大当り判定用乱数値を抽出してROM111Bに記憶されている判定値と比較し、第2特図変動表示ゲームの当り外れを判定する処理を行う。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、上記の第1特図変動表示ゲームや第2特図変動表示ゲームの判定結果を含む制御信号(演出制御コマンド)を、演出制御装置300に出力する。そして、特図1表示器51や特図2表示器52に、識別図柄を所定時間変動表示した後、停止表示する特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。すなわち、遊技制御装置100が、遊技領域32を流下する遊技球の始動入賞領域(第1始動入賞口36、普通変動入賞装置37)への入賞に基づき変動表示ゲームの進行制御を行う遊技制御手段をなす。
また、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、表示装置41で特図変動表示ゲームに対応した飾り特図変動表示ゲームを表示する処理を行う。さらに、演出制御装置300では、遊技制御装置100からの制御信号に基づき、演出状態の設定や、スピーカ19a,19bからの音の出力、各種LEDの発光を制御する処理等を行う。すなわち、演出制御装置300が、遊技(変動表示ゲーム等)に関する演出を制御する演出制御手段をなす。
そして、遊技制御装置100のCPU111Aは、特図変動表示ゲームの結果が当りの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52に特別結果態様を表示するとともに、特別遊技状態を発生させる処理を行う。特別遊技状態を発生させる処理においては、CPU111Aは、例えば、大入賞口ソレノイド38bにより第1特別変動入賞装置38の開閉扉38cを開放又は大入賞口ソレノイド39bにより第2特別変動入賞装置39の可動部材39c,39cを開放させ、大入賞口内への遊技球の流入を可能とする制御を行う。そして、大入賞口に所定個数(例えば、10個)の遊技球が入賞するか、大入賞口の開放から所定の開放可能時間(例えば、27秒又は0.05秒)が経過するかの何れかの条件が達成されるまで大入賞口を開放することを1ラウンドとし、これを所定ラウンド回数(例えば、15回、11回又は2回)継続する(繰り返す)制御(サイクル遊技)を行う。すなわち、遊技制御装置100が、停止結果態様が特別結果態様となった場合に、大入賞口を開閉する制御を行う大入賞口開閉制御手段をなす。また、特図変動表示ゲームの結果がはずれの場合は、特図1表示器51や特図2表示器52にはずれの結果態様を表示する制御を行う。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として高確率状態を発生可能となっている。この高確率状態は、特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が、通常確率状態に比べて高い状態である。また、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームのどちらの特図変動表示ゲームの結果態様に基づき高確率状態となっても、第1特図変動表示ゲーム及び第2特図変動表示ゲームの両方が高確率状態となる。
また、遊技制御装置100は、特図変動表示ゲームの結果態様に基づき、特別遊技状態の終了後に、遊技状態として時短状態(特定遊技状態)を発生可能となっている。この時短状態においては、普図変動表示ゲーム及び普通変動入賞装置37を時短動作状態とする制御を行い、普通変動入賞装置37が通常動作状態である場合よりも、単位時間当りの普通変動入賞装置37の開放時間が実質的に多くなるように制御するようになっている。
例えば、時短状態においては、上述の普図変動表示ゲームの実行時間(普図変動時間)を第1変動表示時間よりも短い第2変動表示時間となるように制御することが可能である(例えば、10000msが1000ms)。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの結果を表示する普図停止時間を第1停止時間(例えば1604ms)よりも短い第2停止時間(例えば704ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームが当り結果となって普通変動入賞装置37が開放される場合に、開放時間(普電開放時間)が通常状態の第1開放時間(例えば100ms)よりも長い第2開放時間(例えば1352ms)となるように制御することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの1回の当り結果に対して、普通変動入賞装置37の開放回数(普電開放回数)を第1開放回数(例えば2回)よりも多い回数(例えば、4回)の第2開放回数に設定することが可能である。また、時短状態においては、普図変動表示ゲームの当り結果となる確率(普図確率)を通常動作状態である場合の通常確率(低確率)よりも高い高確率とすることが可能である。
時短状態においては、普図変動時間、普図停止時間、普電開放回数、普電開放時間、普図確率の何れか一つ又は複数を変化させることで普通変動入賞装置37を開状態に状態変換する時間を通常よりも延長するようにする。また、変化させるものが異なる複数種類の時短状態を設定することも可能である。また、通常動作状態において可動部材37bを開放しないように設定(普図確率が0)しても良い。また、当りとなった場合に第1開放態様と第2開放態様の何れかを選択するようにしても良い。この場合、第1開放態様と第2開放態様の選択確率を異ならせても良い。また、高確率状態と時短状態は、それぞれ独立して発生可能であり、両方を同時に発生することも可能であるし一方のみを発生させることも可能である。
以下、このような遊技を行う遊技機の制御について説明する。まず、上記遊技制御装置100の遊技用マイクロコンピュータ(遊技用マイコン)111によって実行される制御について説明する。遊技用マイコン111による制御処理は、主に図5及び図6に示すメイン処理と、所定時間周期(例えば4msec)で行われる図10に示すタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
先ず、メイン処理について説明する。メイン処理は、電源が投入されることで開始される。このメイン処理においては、図5に示すように、まず、割込みを禁止する処理(ステップS1)を行ってから、割込みが発生したときに実行するジャンプ先のベクタアドレスを設定する割込みベクタ設定処理(ステップS2)、割込みが発生したときにレジスタ等の値を退避する領域の先頭アドレスであるスタックポインタを設定するスタックポインタ設定処理(ステップS3)を行う。次に、発射禁止の信号を出力して発射許可信号を禁止状態に設定する(ステップS4)。発射許可信号は遊技制御装置100と払出制御装置200の少なくとも一方が発射禁止の信号を出力している場合に禁止状態に設定され、遊技球の発射が禁止されるようになっている。
その後、入力ポート1(第1入力ポート122)の状態を読み込み(ステップS5)、割込み処理のモードを設定する割込みモード設定処理(ステップS6)を行い、電源ディレイタイマを設定する処理を行う(ステップS7)。この処理では所定の初期値を設定することにより、主制御手段をなす遊技制御装置100からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(例えば、払出制御装置200や演出制御装置300)のプログラムが正常に起動するのを待つための待機時間(例えば3秒)が設定される。これにより、電源投入の際に仮に遊技制御装置100が先に立ち上がって従制御装置(例えば払出制御装置200や演出制御装置300)が立ち上がる前にコマンドを従制御装置へ送ってしまい、従制御装置がコマンドを取りこぼすのを回避することができる。すなわち、遊技制御装置100が、電源投入時において、主制御手段(遊技制御装置100)の起動を遅らせて従制御装置(払出制御装置200、演出制御装置300等)の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段をなす。
また、電源ディレイタイマの計時は、RAMの正当性判定(チェックサム算出)の対象とならない記憶領域(正当性判定対象外のRAM領域又はレジスタ等)を用いて行われる。これにより、RAM領域のチェックサム等のチェックデータを算出する際に、一部のRAM領域を除外して算出する必要がないため電源投入時の制御が複雑になることを防止することができる。
なお、第1入力ポート122には初期化スイッチ信号が入力されるようになっており、待機時間の開始前に第1入力ポート122の状態を読み込むことで、初期化スイッチ112の操作を確実に検出できる。すなわち、待機時間の経過後に初期化スイッチ112の状態を読み込むようにすると、待機時間の経過を待ってから初期化スイッチ112を操作したり、電源投入から待機時間の経過まで初期化スイッチ112を操作し続けたりする必要がある。しかし、待機時間の開始前に状態を読み込むことで、このような煩わしい操作を行わなくても電源投入後すぐに操作を行うことで検出されるようになり、電源投入時に行った初期化の操作が受け付けられないような事態を防止できる。
電源ディレイタイマを設定する処理(ステップS7)を行った後、待機時間の計時と、待機時間中における停電の発生を監視する処理(ステップS8からS12)を行う。まず、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数(例えば2回)を設定し(ステップS8)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS9)。
停電監視信号がオンである場合(ステップS9;Y)は、ステップS8で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS10)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS10;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS9)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS10;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定することで、ノイズなどにより停電を誤検知することを防止でき、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段をなす。これにより、主制御手段をなす遊技制御装置100の起動を遅らせている期間において発生した停電に対応することが可能となり、電源投入時における不具合に適切に対処することができる。なお、待機時間の終了まではRAMへのアクセスが許可されておらず、前回の電源遮断時の記憶内容が保持されたままとなっているため、ここでの停電発生時にはバックアップの処理等は行う必要がない。このため、待機時間中に停電が発生してもRAMのバックアップを取る必要がなく、制御の負担を軽減することができる。
一方、停電監視信号がオンでない場合(ステップS9;N)、すなわち、停電が発生していない場合には、電源投入ディレイタイマを−1更新し(ステップS11)、タイマの値が0であるかを判定する(ステップS12)。タイマの値が0でない場合(ステップS12;N)、すなわち、待機時間が終了していない場合は、停電監視信号のチェック回数を設定する処理(ステップS8)に戻る。また、タイマの値が0である場合(ステップS12;Y)、すなわち、待機時間が終了した場合は、RAMやEEPROM等の読出し書込み可能なRWM(リードライトメモリ)のアクセス許可をし(ステップS13)、全出力ポートにオフデータを出力(出力が無い状態に設定)する(ステップS14)。
次に、シリアルポート(遊技用マイコン111に予め搭載されているポートで、この実施例では、演出制御装置300や払出制御装置200との通信に使用)を設定し(ステップS15)、先に読み込んだ第1入力ポート122の状態から初期化スイッチがオンにされたかを判定する(ステップS16)。
初期化スイッチがオフである場合(ステップS16;N)は、RWM内の停電検査領域1の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定し(ステップS17)、正常であれば(ステップS17;Y)、RWM内の停電検査領域2の値が正常な停電検査領域チェックデータであるかを判定する(ステップS18)。そして、停電検査領域2の値が正常であれば(ステップS18;Y)、RWM内の所定領域のチェックサムを算出するチェックサム算出処理を行い(ステップS19)、算出されたチェックサムと電源断時のチェックサムが一致するかを判定する(ステップS20)。チェックサムが一致する場合(ステップS20;Y)は、図6のステップS21へ移行し、停電から正常に復旧した場合の処理を行う。
また、初期化スイッチがオンである場合(ステップS16;Y)と判定された場合や、停電検査領域のチェックデータが正常なデータでないと判定された場合(ステップS17;NもしくはステップS18;N)、チェックサムが正常でない(ステップS20;N)と判定された場合は、図6のステップS26へ移行して初期化の処理を行う。すなわち、初期化スイッチが外部からの操作が可能な初期化操作部をなし、遊技制御装置100が、初期化操作部が操作されたことに基づきRAMに記憶されたデータを初期化する初期化手段をなす。
図6のステップS21では、初期化すべき領域に停電復旧時の初期値をセーブする(ステップS21)。ここでの初期化すべき領域とは、停電検査領域、チェックサム領域及びエラー不正監視に係る領域である。なお、払出制御装置200がコマンドを受付可能な状態か否かを示す信号である払出ビジー信号の状態を記憶するビジー信号ステータス領域もクリアされ、払出ビジー信号の状態を確定していないことを示す不定状態とされる。その後、RWM内の遊技状態を記憶する領域を調べて遊技状態が高確率状態であるか否かを判定する(ステップS22)。ここで、高確率でない場合(ステップS22;N)は、ステップS23,S24をスキップしてステップS25へ移行する。また、高確率である場合(ステップS22;Y)は、高確率報知フラグ領域にオン情報をセーブし(ステップS23)、例えば一括表示装置50に設けられる高確率報知LED(エラー表示器)のオン(点灯)データをセグメント領域にセーブする(ステップS24)。そして、後述の特図ゲーム処理を合理的に実行するために用意されている処理番号に対応する停電復旧時のコマンドを演出制御基板へ送信し(ステップS25)、ステップS31へ進む。
一方、ステップS16、S17、S18、S20からステップS26へジャンプした場合には、RAMアクセス禁止領域をアクセス許可に設定し(ステップS26)、ビジー信号ステータス領域を含む全てのRAM領域を0クリアして(ステップS27)、RAMアクセス禁止領域をアクセス禁止に設定する(ステップS28)。そして、初期化すべき領域にRAM初期化時の初期値をセーブする(ステップS29)。ここでの初期化すべき領域とは、客待ちデモ領域及び演出モードの設定に係る領域である。そして、RAM初期化時のコマンドを演出制御基板へ送信して(ステップS30)、ステップS31へ進む。
なお、ステップS25で送信される停電復旧時のコマンド及びステップS30で送信されるRAM初期化時のコマンドには、遊技機の種類を示す機種指定コマンド、特図1,2の保留数を示す飾り特図1保留数コマンド及び飾り特図2保留数コマンド、確率の状態を示す確率情報コマンドが含まれる。また、電源遮断時や電源投入時の状態に応じて、電源遮断時に特図変動表示ゲームの実行中であった場合は復旧画面コマンド、電源遮断時に客待ち中であった場合は客待ちデモコマンド、電源投入時に初期化された場合は電源投入コマンドが含まれる。さらに、機種によって演出モードの状態を示す演出モード情報コマンド、時短状態での残りゲーム数を示す時短回数情報コマンドが含まれる。
ステップS31では、遊技用マイコン111(クロックジェネレータ)内のタイマ割込み信号及び乱数更新トリガ信号(CTC)を発生するCTC(Counter/Timer Circuit)回路を起動する処理を行う。なお、CTC回路は、遊技用マイコン111内のクロックジェネレータに設けられている。クロックジェネレータは、発振回路113からの発振信号(原クロック信号)を分周する分周回路と、分周された信号に基づいてCPU111Aに対して所定周期(例えば、4ミリ秒)のタイマ割込み信号及び乱数生成回路へ供給する乱数更新のトリガを与える信号CTCを発生するCTC回路とを備えている。
上記ステップS31のCTC起動処理の後は、乱数生成回路を起動設定する処理を行う(ステップS32)。具体的には、乱数生成回路内の所定のレジスタ(CTC更新許可レジスタ)へ乱数生成回路を起動させるためのコード(指定値)の設定などがCPU111Aによって行われる。また、乱数生成回路のハードウェアで生成されるハード乱数(ここでは大当り乱数)のビット転置パターンの設定も行われる。ビット転置パターンとは、例えば図7に示すように、抽出した乱数のビット配置(上段のビット転置前の配置)を、予め定められた順で入れ替えて異なるビット配置(下段のビット転置後の配置)として格納する際の入れ替え方を定めるパターンである。このビット転置パターンに従い乱数のビットを入れ替えることで、乱数の規則性を崩すことができるとともに、乱数の秘匿性を高めることができる。なお、ビット転置パターンは、固定された単一のパターンであっても良いし、予め用意された複数のパターンから選択するようにしても良い。また、ユーザーが任意に設定できるようにしても良い。
その後、電源投入時の乱数生成回路内の所定のレジスタ(ソフト乱数レジスタ1〜n)の値を抽出し、対応する各種初期値乱数(大当り図柄を決定する乱数(大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2)、普図の当たりを決定する乱数(当り乱数))の初期値(スタート値)としてRWMの所定領域にセーブしてから(ステップS33)、割込みを許可する(ステップS34)。本実施例で使用するCPU111A内の乱数生成回路においては、電源投入毎にソフト乱数レジスタの初期値が変わるように構成されているため、この値を各種初期値乱数の初期値(スタート値)とすることで、ソフトウェアで生成される乱数の規則性を崩すことができ、遊技者による不正な乱数の取得を困難にすることができる。
続いて、各種初期値乱数の値を更新して乱数の規則性を崩すための初期値乱数更新処理(ステップS35)を行う。なお、特に限定されるわけではないが、本実施形態においては、大当り乱数、大当り図柄乱数、当り乱数は乱数生成回路において生成される乱数を使用して生成するように構成されている。ただし、大当り乱数はCPUの動作クロックと同等以上の速度のクロックを基にして更新される所謂「高速カウンタ」であり、大当り図柄乱数、当り乱数はプログラムの処理単位であるタイマ割込み処理と同周期となるCTC出力(タイマ割込み処理のCTC(CTC0)とは別のCTC(CTC2))を基にして更新される「低速カウンタ」である。また、大当り図柄乱数、当り図柄乱数においては、乱数が一巡する毎に各々の初期値乱数(ソフトウェアで生成)を用いてスタート値を変更する所謂「初期値変更方式」を採用している。なお、前記各乱数は、+1或いは−1によるカウンタ式更新でもよいし、一巡するまで範囲内の全ての値が重複なくバラバラに出現するランダム式更新でもよい。つまり、大当り乱数はハードウェアのみで更新される乱数であり、大当り図柄乱数、当り乱数はハードウェア及びソフトウェアで更新される乱数である。
上記ステップS35の初期値乱数更新処理の後、電源装置400から入力されている停電監視信号をポート及びデータバスを介して読み込んでチェックする回数を設定し(ステップS36)、停電監視信号がオンであるかの判定を行う(ステップS37)。停電監視信号がオンでない場合(ステップS37;N)は、初期値乱数更新処理(ステップS35)に戻る。すなわち、停電が発生していない場合には、初期値乱数更新処理と停電監視信号のチェック(ループ処理)を繰り返し行う。初期値乱数更新処理(ステップS35)の前に割り込みを許可する(ステップS34)ことによって、初期値乱数更新処理中にタイマ割込みが発生すると割込み処理が優先して実行されるようになり、タイマ割込みが初期値乱数更新処理によって待たされることで割込み処理が圧迫されるのを回避することができる。
なお、上記ステップS35での初期値乱数更新処理は、メイン処理のほか、タイマ割込み処理の中においても初期値乱数更新処理を行う方法もあり、そのような方法を採用した場合には両方で初期値乱数更新処理が実行されるのを回避するため、メイン処理で初期値乱数更新処理を行う場合には割込みを禁止してから更新して割込みを解除する必要があるが、本実施例のようにタイマ割込み処理の中での初期値乱数更新処理はせず、メイン処理内のみにした場合には初期値乱数更新処理の前に割込みを解除しても何ら問題はなく、それによってメイン処理が簡素化されるという利点がある。
停電監視信号がオンである場合(ステップS37;Y)は、ステップS36で設定したチェック回数分停電監視信号のオン状態が継続しているかを判定する(ステップS38)。そして、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続していない場合(ステップS38;N)は、停電監視信号がオンであるかの判定(ステップS37)に戻る。また、チェック回数分停電監視信号のオン状態が継続している場合(ステップS38;Y)、すなわち、停電が発生していると判定した場合は、一旦割込みを禁止する処理(ステップS39)、全出力ポートにオフデータを出力する処理(ステップS40)を行う。
その後、停電検査領域1に停電検査領域チェックデータ1をセーブし(ステップS41)、停電検査領域2に停電検査領域チェックデータ2をセーブする(ステップS42)。さらに、RWMの電源遮断時のチェックサムを算出するチェックサム算出処理(ステップS43)、算出したチェックサムをセーブする処理(ステップS44)を行った後、RWMへのアクセスを禁止する処理(ステップS45)を行ってから、遊技機の電源が遮断されるのを待つ。このように、停電検査領域にチェックデータをセーブするとともに、電源遮断時のチェックサムを算出することで、電源の遮断の前にRWMに記憶されていた情報が正しくバックアップされているか否かを電源再投入時に判断することができる。
以上のことから、遊技を統括的に制御する主制御手段(遊技制御装置100)と、該主制御手段からの指示に従い種々の制御を行う従制御手段(払出制御装置200、演出制御装置300等)と、を備える遊技機において、主制御手段は、電源投入時において、当該主制御手段の起動を遅らせて従制御装置の起動を待つための所定の待機時間を設定する待機手段(遊技制御装置100)と、当該所定の待機時間において停電の発生を監視する停電監視手段(遊技制御装置100)と、を備えていることとなる。
また、各種装置に電力を供給する電源装置400を備え、当該電源装置400は、停電の発生を検出した際に停電監視信号を出力するように構成され、停電監視手段(遊技制御装置100)は、所定期間に亘り停電監視信号を受信し続けた場合に停電が発生したと判定するようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、データを記憶可能なRAM111Cと、外部からの操作が可能な初期化操作部(初期化スイッチ)と、初期化操作部が操作されたことに基づきRAM111Cに記憶されたデータを初期化する初期化手段(遊技制御装置100)と、を備え、当該初期化手段の操作状態を待機時間の開始前に読み込むようにしていることとなる。
また、主制御手段(遊技制御装置100)は、待機時間の経過後にRAM111Cへのアクセスを許可するようにしていることとなる。
〔チェックサム算出処理〕
図8には、上述のメイン処理におけるチェックサム算出処理(ステップS19、S43)を示した。このチェックサム算出処理では、まず、算出アドレスの開始値としてRWMの先頭アドレスを設定し(ステップS51)、繰り返し数を設定し(ステップS52)、算出値として「0」を設定する(ステップS53)。繰り返し数には使用しているRAMのバイト数が設定される。
その後、算出アドレスの内容に算出値を加算した値を新たな算出値とし(ステップS54)、算出アドレスを+1更新して(ステップS55)、繰り返し数を−1更新し(ステップS56)、チェックサムの算出が終了したかを判定する(ステップS57)。算出が終了していない場合(ステップS57:N)は、ステップS54へ戻って上記処理を繰り返す。また、算出が終了した場合(ステップS57:Y)は、チェックサム算出処理を終了する。
〔初期値乱数更新処理〕
図9には、上述のメイン処理における初期値乱数更新処理(ステップS35)を示した。この初期値乱数更新処理では、まず当り初期値乱数を+1更新し(ステップS61)、大当り図柄初期値乱数1を+1更新する(ステップS62)そして、大当り図柄初期値乱数2を+1更新し(ステップS63)、初期値乱数更新処理を終了する。ここで、「当り初期値乱数」は普図変動ゲームの当りを決定する乱数の初期値となる乱数のことである。また、「大当り図柄初期値乱数1」は、特図1の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数、「大当り図柄初期値乱数2」は、特図2の大当り停止図柄を決定する乱数の初期値となる乱数のことである。このように、メイン処理の中で時間が許す限り初期値乱数をインクリメントし続けることによって、乱数のランダム性を高めることができるようにしている。
〔タイマ割込み処理〕
次に、タイマ割込み処理について説明する。図10に示すように、タイマ割込み処理は、クロックジェネレータ内のCTC回路で生成される周期的なタイマ割込み信号がCPU111Aに入力されることで開始される。遊技用マイコン111においてタイマ割込みが発生すると、図10のタイマ割込み処理が開始される。
タイマ割込み処理が開始されると、まず所定のレジスタに保持されている値をRWMに移すレジスタ退避の処理(ステップS101)を行う。なお、本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンでは、当該処理を表レジスタに保持されている値を裏レジスタに退避することで置き換えることができる。次に、各種センサやスイッチからの入力や、信号の取込み、即ち、各入力ポートの状態を読み込む入力処理(ステップS102)を行う。それから、各種処理でセットされた出力データに基づき、ソレノイド(大入賞口ソレノイド38b,39b、普電ソレノイド37c)等のアクチュエータの駆動制御などを行うための出力処理(ステップS103)を行う。なお、メイン処理におけるステップS4で発射禁止の信号を出力した場合は、この出力処理が行われることで発射許可の信号が出力され、発射許可信号を許可状態に設定可能な状態とされる。
次に、各種処理で送信バッファにセットされたコマンドを払出制御装置200に出力する払出コマンド送信処理(ステップS104)、乱数更新処理1(ステップS105)、乱数更新処理2(ステップS106)を行う。その後、始動口1スイッチ36a、始動口2スイッチ37a、普図のゲートスイッチ34a、入賞口スイッチ35a、下カウントスイッチ38a、上カウントスイッチ39aから正常な信号の入力があるか否かの監視や、エラーの監視(前面枠やガラス枠が開放されていないかなど)を行う入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS107)を行う。また、特図変動表示ゲームに関する処理を行う特図ゲーム処理(ステップS108)、普図変動表示ゲームに関する処理を行う普図ゲーム処理(ステップS109)を行う。
次に、遊技機10に設けられ、特図変動ゲームの表示や遊技に関する各種情報を表示するセグメントLEDを所望の内容を表示するように駆動するセグメントLED編集処理(ステップS110)、磁気センサスイッチ61からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理や、電波センサ62からの検出信号をチェックして異常がないか判定する処理を行う磁石/電波不正監視処理(ステップS111)を行う。それから、外部の各種装置に出力する信号を出力バッファにセットする外部情報編集処理(ステップS112)を行う。続いて、ステップS101で退避したレジスタのデータを復帰する処理(ステップS113)を行った後、割込みを許可する処理(ステップS114)を行って、タイマ割込み処理を終了する。
〔入力処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における入力処理(ステップS102)の詳細について説明する。図11に示すように、入力処理においては、まず入力ポート1、即ち、第1入力ポート122に取り込まれたスイッチの検出信号の状態を読み込む(ステップS121)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアする(ステップS122)。
続いて、読み込まれた入力ポート1の状態をRWM内のスイッチ制御領域1にセーブ(格納)し(ステップS123)、未使用のビットデータを準備(ステップS124)した後、反転するビットデータを準備する(ステップS125)。その後、RWM内のスイッチ制御領域2のアドレスを準備し(ステップS126)、入力ポート2、即ち、第2入力ポート123のアドレスを準備して(ステップS127)、スイッチ読込み処理(ステップS128)を行う。ここで、本実施形態において「準備」とは、レジスタに値をセットすることを意味するが、これに限らず、RWM、その他のメモリに値をセットするようにしてもよい。
次に、未使用のビットデータを準備し(ステップS129)、反転するビットデータを準備する(ステップS130)。その後、RWM内のスイッチ制御領域3のアドレスを準備し(ステップS131)、入力ポート3、即ち、第3入力ポート124のアドレスを準備して(ステップS132)、スイッチ読込み処理(ステップS133)を行い、入力処理を終了する。
〔スイッチ読込み処理〕
次に、上述の入力処理におけるスイッチ読込み処理(ステップS128、S133)の詳細について説明する。図12に示すように、スイッチ読込み処理においては、まず、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態を読み込む(ステップS141)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS142)、反転の必要なビットを反転(ステップS143)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態1にセーブ(格納)する(ステップS144)。その後、2回目の読込みまでのディレイ時間(0.1ms)が経過するのを待つ(ステップS145)。
ディレイ時間(0.1ms)が経過すると、対象の入力ポートに取り込まれた信号の状態の2回目の読込みを行う(ステップS146)。そして、8ビットのポートのうち未使用ビットがあればそのビットの状態をクリアし(ステップS147)、反転の必要なビットを反転(ステップS148)した後、対象のスイッチ制御領域のポート入力状態2にセーブ(格納)する(ステップS149)。その後、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを1、違うビットを0とした確定ビットパターンを作成し(ステップS150)、確定ビットパターンとポート入力状態2との論理積をとり、今回確定ビットとする(ステップS151)。
次に、1回目と2回目の読込みで状態が同じビットを0、違うビットを1とした未確定ビットパターンを作成し(ステップS152)、未確定ビットパターンと前回割り込み時の確定状態との論理積をとり、前回保持ビットとする(ステップS153)。これにより、スイッチのチャタリング等によるノイズを除去した信号の状態を得ることができる。そして、今回確定ビットと前回保持ビットを合成し、今回確定状態としてセーブし(ステップS154)、前回と今回の確定状態との排他的論理和をとり、立上りエッジとしてセーブして(ステップS155)、スイッチ読み込み処理を終了する。
なお、スイッチの読込みは、タイマ割込みの周期が短い場合(例えば2ms)には、各割込みの処理ごとにそれぞれ1回ずつスイッチの読込みを行なって前回の読込みの結果と比較することで信号が変化したか否か判定する方法があるが、そのようにすると次の割込み処理までに前回の割込みで読み込んだスイッチの状態が失われた場合、正しい判定が行なえないおそれがある。これに対し、本実施例のように、所定の時間差をおいて1回の割込み処理の中で2回のスイッチ読込み処理を行うことで、上記のような不具合を回避することが可能となる。
〔出力処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における出力処理(ステップS103)の詳細について説明する。図13に示すように、出力処理では、まず、一括表示装置(LED)50のセグメントのデータを出力するポート135(図3参照)にオフデータを出力(リセット)する(ステップS161)。次に、普電ソレノイド37cや大入賞口ソレノイド38b,39bのデータを出力するソレノイド出力ポート134に出力するデータを合成して出力する(ステップS162)。
そして、一括表示装置(LED)50のデジット線を順次スキャンするためのデジットカウンタの値を更新して(ステップS163)、デジットカウンタの値に対応するLEDのデジット線の出力データを取得し(ステップS164)、取得したデータをデジット出力用のポート136に出力する(ステップS165)。その後、デジットカウンタの値に対応するRWM内のセグメント領域からセグメント線の出力データをロードし(ステップS166)、ロードしたデータをセグメント出力用のポート135に出力する(ステップS167)。
続いて、外部情報端子71へ出力するデータをロードして合成し、外部情報出力用のポート137へ出力する(ステップS168)。次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート1に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート1へ合成したデータを出力する(ステップS169)。その後、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート2に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート2へ合成したデータを出力する(ステップS170)。
次に、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート3に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート3へ合成したデータを出力する(ステップS171)。さらに、試射試験装置の試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート4に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート4へ合成したデータを出力する(ステップS172)。そして、試射試験装置への試験信号を出力する中継基板70上の試験端子出力ポート5に出力するデータをロードして合成し、中継基板70上の試験端子出力ポート5へ合成したデータを出力し(ステップS173)し、出力処理を終了する。
〔払出コマンド送信処理〕
次に、前述のタイマ割込み処理における払出コマンド送信処理(ステップS104)の詳細について説明する。図14に示すように払出コマンド送信処理では、まず、入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする(ステップS181)。
入賞数カウンタ領域は遊技制御装置100のRAM111Cに設けられ、入賞数カウンタ領域1と入賞数カウンタ領域2が設けられている。入賞数カウンタ領域1は、払出制御装置200に対して賞球の払い出しを指示するための払出コマンド(賞球指令)を送信するために用いる領域であって、払出コマンドを未だ送信していない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域1が、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタをなす。
入賞数カウンタ領域2は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に外部装置へ出力するメイン賞球信号を送信するために用いる領域であって、メイン賞球信号の生成処理を行っていない賞球に対応する入賞のデータが記憶される。すなわち、入賞数カウンタ領域2が、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタをなす。なお、外部装置には、このメイン賞球信号の他に、払出制御装置200からも実際に払い出した賞球数が所定数(ここでは10個)になる毎に払出賞球信号が出力されるようになっており、この二つの信号を照合することで、不正な払い出しを監視することが可能となっている。
これらの入賞数カウンタ領域にはそれぞれ、各入賞口に対して設定された賞球数別(例えば、2個賞球、3個賞球、10個賞球、13個賞球、14個賞球)に入賞数カウンタ領域が設けられており、入賞口への入賞に基づき対応する入賞数カウンタ領域のカウント数が1加算されるようになっている。つまり、入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能とされている。なお、入賞数カウンタ領域1は入賞数カウンタ領域2よりも広い領域が割り当てられ、より多くの入賞のデータを記憶できるようにされている。これは、メイン賞球信号が送信先の状態に関係なく送信可能であるのに対し、払出コマンドが送信先である払出制御装置200の状態により送信を保留する場合もあり、より多くの未送信データが蓄積される可能性があるためである。
入賞数カウンタ領域2にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS181)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。そして、カウント数がない場合(ステップS181:N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップS182)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS183)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS183;Y)と判定すると、ステップS190に移行する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS183;N)と判定すると、ステップS181へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS181で、カウント数がある(ステップS181;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップS184)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する賞球数を取得する(ステップS185)。そして、賞球残数領域の値と取得した賞球数を加算して新たな賞球残数として賞球残数領域にセーブする(ステップS186)。なお、この処理の前における賞球残数領域の値としては、メイン賞球信号の出力の基準となる所定数に満たなかった端数が記憶されている。
その後、賞球残数領域の値がメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10以上かを判定し(ステップS187)、10以上でない場合(ステップS187;N)は、ステップS190に移行する。また、10以上である場合(ステップS187;Y)は、賞球残数領域の値からメイン賞球信号の出力の基準となる所定数である10を減算し(ステップS188)、メイン賞球信号出力回数領域の値を+1更新し(ステップS189)、ステップS187に戻る。これにより、ホールコンピュータなどの外部の装置にメイン賞球信号が出力されるようになる。すなわち、遊技制御装置100が、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含むメイン賞球信号を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段をなす。なお、メイン賞球信号を出力するようにすることで、大当り中などの遊技球の払い出しが集中する場合に、遊技球の払い出しとともに賞球信号の出力が遅延して、大当り中に発生した正確な賞球数が計数することができないといった不具合を防止することができる。
ステップS190では、払出コマンド送信タイマが0でなければ−1更新し(ステップS190)、払出コマンド送信タイマが0になったかを判定する(ステップS191)。払出コマンド送信タイマが0でない場合(ステップS191;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。また、払出コマンド送信タイマが0である場合(ステップS191;Y)は、払出ビジー信号ステータスがアイドル状態であるかを判定する(ステップS192)。
払出ビジー信号は払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを示す信号であって、払出制御を即座に開始可能でない場合には払出ビジー信号がオン状態とされる。つまり、払出ビジー信号は、払出コマンド(賞球指令)を受付可能な状態であるか否かを示す信号とも言える。すなわち、払出ビジー信号が、払出制御手段(払出制御装置200)が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号をなす。払出ビジー信号ステータスは、払出ビジー信号の状態に基づき払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能な状態か否かを設定した情報であって、払出制御を即座に開始可能なアイドル状態、払出制御を即座に開始可能でないビジー状態、状態が不定である不定状態の何れかが設定される。
この払出ビジー信号ステータスがアイドル状態でない場合(ステップS192;N)は、払出コマンド送信処理を終了する。アイドル状態でない場合にはビジー状態である場合と不定状態である場合が含まれる。このように払出制御装置200が払出制御を即座に開始可能でなく、払出コマンドを送信しない場合は、払出コマンドの送信に関する以降の処理を行わないようにすることで、無駄な処理を行うことを防止し制御の負担を軽減するようにしている。
なお、不定状態は、例えば電源投入時の処理でビジー信号ステータス領域がクリアされることで設定される。この不定状態は、払出ビジー信号の状態が、払出制御を即座に開始可能なこと又は不能なことを示す状態に所定期間に亘り維持されることに基づき、アイドル状態又はビジー状態が設定されることで解消する。つまり、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御装置200に送信せず、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御装置200に送信する。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
払出ビジー信号ステータスがアイドル状態である場合(ステップS192;Y)は、入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする(ステップS193)。入賞数カウンタ領域1にカウントがあるかをチェックする処理(ステップS193)においては、賞球数別に設けられた複数の入賞数カウンタ領域のうち、チェック対象とされた入賞数カウンタ領域に「0」でないカウント数があるかを判定する。
そして、カウント数がない場合(ステップS193:N)は、チェック対象となる入賞数カウンタ領域のアドレスを更新し(ステップS194)、すべての入賞数カウンタ領域のカウント数のチェックが終了したかを判定する(ステップS195)。この判定で、すべてのチェックが終了した(ステップS195;Y)と判定すると、払出コマンド送信処理を終了する。一方、すべてのチェックが終了していない(ステップS195;N)と判定すると、ステップS193へ戻って上記処理を繰り返す。
また、上記ステップS193で、カウント数がある(ステップS193;Y)と判定した場合には、対象の入賞数カウンタ領域のカウント数を減算(−1)し(ステップS196)、対象の入賞数カウンタ領域に対応する払出コマンドを取得する(ステップS197)。そして、払出コマンドを払出用シリアル送信バッファに格納し(ステップS198)、払出コマンド送信タイマに初期値を設定して(ステップS199)、払出コマンド送信処理を終了する。払出コマンド送信タイマは送信間隔を管理するためのもので、初期値として例えば200msが設定される。
これにより、入賞領域への一の入賞を単位とした払出コマンド(賞球指令)が生成され、払出制御装置200に送信されるようになる。払出制御装置200はこの払出コマンドに基づき所定数の賞球を払い出す制御を行う。すなわち、遊技制御装置100が、払出制御手段(払出制御装置200)から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段をなす。
このように遊技制御装置100が、払出制御装置200から出力される状態信号に基づいて賞球指令を送信する制御を行うので、払出制御装置200が即座に払出制御を実行可能な場合にのみ賞球指令が送信されることとなる。これにより、未だ払い出しが行われていない入賞に対応するデータは遊技制御装置100側で保持されるようになるので停電発生時には遊技制御装置100でバックアップされるようになり、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できる。
従来の遊技機(例えば、特開2000−312759号公報の遊技機)では、何らかの原因により電源の遮断状態が発生した場合、払出制御装置200は自身の記憶手段にデータをバックアップし、電源遮断直前のデータによる払出制御状態を維持するようにしている。しかしながら、従来の遊技機では、バックアップするための機能が必要となるため、コストアップにつながるという問題があった。本発明によれば、払出制御装置200にバックアップするための機能を備えなくとも正確な払出制御を実現できるようにすることができる。
また、外部の装置に送信されるメイン賞球信号は払出ビジー信号の状態に関係なく出力されるので、遅滞なくメイン賞球信号を出力でき、ホールコンピュータなどの外部の装置では賞球の払い出しの時期を正確に把握でき、例えばベース値を正確に把握できるようになる。また、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタと、メイン賞球信号に関する情報を記憶可能なメイン賞球信号カウンタとを別々に備えるので、送信タイミングが異なる賞球指令とメイン賞球信号の情報を別々に管理でき、情報を確実に管理することができる。
以上のことから、統括的に遊技制御を行うとともに、遊技領域32に設けられた入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号(ビジー信号)に基づいて賞球指令を払出制御手段に送信する制御を行い、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段に送信せず、払出制御手段から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしていることとなる。
また、遊技領域32に賞球数の異なる入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)を複数設け、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球数毎に、遊技球の払出制御を指示する賞球指令の未送信の有無を特定可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)を備え、状態信号が払出制御を開始可能であることを示し、かつ、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令がある場合に、賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するようにし、状態信号が当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かの特定を、各賞球指令カウンタに未送信の賞球指令があるか否かの特定よりも先に行うようにしていることとなる。
また、統括的に遊技制御を行うとともに、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への遊技球の入賞に基づいて賞球指令を送信する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段から送信される賞球指令に基づいて、遊技球の払出制御を行う払出制御手段(払出制御装置200)と、を備え、遊技制御手段は、払出制御手段から出力される当該払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否を示す状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に賞球指令を払出制御手段に送信する賞球指令送信手段(遊技制御装置100)と、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数に関する情報を含む賞球信号(メイン賞球信号)を遊技機の外部に出力する外部情報出力手段(遊技制御装置100)と、を備え、外部情報出力手段は、払出制御手段から出力される状態信号が、払出制御手段が払出制御を開始可能であるか否かに関係なく賞球信号の出力を行うようにしたこととなる。
また、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、停電が発生し該停電から復帰した場合には、状態信号が払出制御を開始可能であることを示していたとしても、直ちに賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信せず、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している状態が所定期間に亘って継続していることに対応して賞球指令を払出制御手段に送信するようにしたこととなる。
また、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、賞球指令に関する情報を記憶可能な賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)と、賞球信号(メイン賞球信号)に関する情報を記憶可能な賞球信号カウンタ(遊技制御装置100)と、を備え、賞球指令送信手段(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域(始動入賞口36、普通変動入賞装置37、一般入賞口35、第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)への一の入賞を単位として賞球指令を生成し、状態信号が払出制御を開始可能であることを示している場合に一の賞球指令を払出制御手段(払出制御装置200)に送信するように構成され、賞球指令カウンタ(遊技制御装置100)は、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、払出制御手段への賞球指令への送信に対応させて更新を行うことで、送信していない賞球指令の数を記憶可能とし、外部情報出力手段は、所定の入賞領域への遊技球の入賞に伴い払い出しが決定された賞球数を累積し、累積値が所定数に達する毎に賞球信号を遊技機の外部に出力するように構成され、賞球信号カウンタは、所定の入賞領域への一の入賞を単位として当該入賞の情報を記憶可能であり、所定の入賞領域への遊技球の入賞時に更新を行うとともに、外部情報出力手段による賞球数の累積処理に対応させて更新を行うことで、未だ累積処理を行っていない賞球数を記憶可能であることとなる。
〔乱数更新処理1〕
図15には、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理1(ステップS105)を示した。乱数更新処理1は、初期値乱数更新処理の対象となっている当り乱数、大当り図柄乱数1、大当り図柄乱数2の初期値(スタート値)を更新するための処理である。この乱数更新処理1では、まず、普図の当り乱数が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS221)。
普図の当り乱数が初期値設定待ちでない場合(ステップS221;N)は、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS224)。また、普図の当り乱数が初期値設定待ちである場合(ステップS221;Y)は、次回初期値として当り乱数初期値乱数をロードし(ステップS222)、ロードした普図の当り乱数の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS223)。その後、大当り図柄乱数1が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS224)。
大当り図柄乱数1が初期値設定待ちでない場合(ステップS224;N)は、大当り図柄乱数2が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS227)。また、大当り図柄乱数1が初期値設定待ちである場合(ステップS224;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数1をロードし(ステップS225)、ロードした大当り図柄乱数1の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定する(ステップS226)。その後、大当り図柄乱数2が次回の初期値(スタート値)設定待ちであるかを判定する(ステップS227)。
大当り図柄乱数2が初期値設定待ちでない場合(ステップS227;N)は、乱数更新処理1を終了する。また、大当り図柄乱数2が初期値設定待ちである場合(ステップS227;Y)は、次回初期値として大当り図柄初期値乱数2をロードし(ステップS228)、ロードした大当り図柄乱数2の次回の初期値を対応する乱数カウンタ(乱数領域)のスタート値を保持するレジスタ(スタート値設定レジスタ)に設定し(ステップS229)、乱数更新処理1を終了する。
〔乱数更新処理2〕
図16には、タイマ割込み処理(図10参照)における乱数更新処理2(ステップS106)を示した。乱数更新処理2は、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する処理である。なお、本実施形態の遊技機では、変動パターン乱数として1バイトの乱数(変動パターン乱数2、3)と、2バイトの乱数(変動パターン乱数1)があり、乱数更新処理2は両方を更新対象とし、割込みが発生するごとに更新対象を切り替えて処理する。しかも、更新対象の乱数が2バイトの場合には、上位のバイトと下位のバイトに対して異なる割込み時に更新処理を行うようになっている。即ち、メイン処理に対する一の割込み処理において実行される乱数更新処理2による2バイトの変動パターン乱数1(リーチ変動態様決定用乱数)の更新は、上位1バイト若しくは下位1バイトの何れかについて実行されるように構成されている。
この乱数更新処理2では、まず、更新すべき複数の乱数のうちいずれの乱数を今回の更新処理の対象とするかを順番に指定するための乱数更新スキャンカウンタを更新する(ステップS231)。次に、乱数更新スキャンカウンタの値に対応する演出乱数更新テーブルのアドレスを算出する(ステップS232)。そして、算出されたアドレスに基づいて参照したテーブルから乱数の上限判定値を取得する(ステップS234)。このとき参照するテーブルには、乱数の種類ごとに上限判定値、即ち、乱数が一巡したか否かを判定するための値が格納されている。
続いて、例えば本実施例において遊技用マイコンとして使用しているZ80系のマイコンに設けられているDRAMのリフレッシュ等のため使用されるリフレッシュレジスタ(以下、Rレジスタと称する)のようなランダムな値が設定されるレジスタの値をロードする(ステップS234)。Rレジスタの値を使用することで、乱数にランダム性を付与することができる。次に、Rレジスタの値をマスクするためのマスク値を取得して、Rレジスタの値をマスクする(ステップS235)。なお、マスク値は、更新対象の乱数によって異なるビット数、例えば、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットに、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットに設定されている。乱数の種類によって上限値が異なるためである。なお、マスク値として、変動パターン乱数1の下位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位3ビットを、また、変動パターン乱数1の上位1バイトを更新する場合には、Rレジスタの下位4ビットを例示したが、数値は一例であってこれに限られるものではない。
次に、更新する乱数領域(乱数カウンタ)が2バイト乱数の上位1バイトであるかを判定する(ステップS236)。そして、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトである場合(ステップS236;Y)は、加算値として上位1バイトをマスク値によってRレジスタの値をマスクすることによって残った値(以下、これをマスクした値と称する)に「1」を加算したマスク更新値に設定し、下位1バイトを「0」に設定して(ステップS237)、ステップS239に進む。また、乱数領域が2バイト乱数の上位1バイトでない場合(ステップS236;N)は、加算値として上位1バイトを「0」に設定し、下位1バイトを上記マスク更新値に設定して(ステップS238)、ステップS239に進む。なお、マスクした値に「1」を加算するのは、マスクした値が「0」になる場合があり、「0」を後に加算すると加算する前の値から変化しないので、それを避けるためである。
そして、更新する乱数が2バイト乱数かを判定し(ステップS239)、2バイト乱数である場合(ステップS239;Y)は、更新する乱数領域の値(2バイト)を設定して(ステップS240)、ステップS242に進む。また、更新する乱数が2バイト乱数でない場合(ステップS239;N)は、乱数値の上位1バイトとして「0」を設定し、乱数値の下位1バイトとして、更新する乱数領域の値(1バイト)を設定し(ステップS241)、ステップS242へ進む。
ステップS242では、乱数値にステップS237又はS238で決定した加算値を加算した値を新たな乱数値とし、この新たな乱数値がステップS233で取得した上限判定値よりも大きいかを判定する(ステップS243)。そして、新たな乱数値が上限判定値より大きくない場合(ステップS243;N)は、新たな乱数値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。また、新たな乱数値が上限判定値より大きい場合(ステップS243;Y)は、新たな乱数値から上限判定値を減算した値を再度の新たな乱数値とし(ステップS244)、この値を1バイト乱数又は2バイト乱数の下位の乱数領域にセーブする(ステップS245)。
次に、更新した乱数が2バイト乱数であるかを判定し(ステップS246)、2バイト乱数でない場合(ステップS246;N)は、乱数更新処理2を終了する。また、2バイト乱数である場合(ステップS246;Y)は、新たな乱数値(再度の新たな乱数値を算出した場合はその値)を2バイト乱数の上位の乱数領域にセーブし(ステップS247)、乱数更新処理2を終了する。
このように、CPU111Aは、特図1,特図2の変動表示ゲームにおける変動パターンを決定するための変動パターン乱数を更新する。従って、CPU111Aは、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動領域への遊技球の流入に基づいて抽出される各種乱数のうち、特図変動表示ゲームの変動態様(変動パターン)を決定するための変動パターン乱数を更新する乱数更新手段をなす。
〔入賞口スイッチ/状態監視処理〕
図17には、タイマ割込み処理(図10参照)における入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS107)を示した。この入賞口スイッチ/状態監視処理では、まず、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の一方の下カウントスイッチ38aに対応する不正監視テーブル1を準備し(ステップS301)、大入賞口が開いていないにもかかわらず大入賞口に不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS302)を実行する。
不正監視テーブルには、対象のスイッチに入力があるかを判定するデータの位置を示す監視スイッチビット、不正監視情報の下位アドレス、不正入賞数領域の下位アドレス、不正入賞エラー報知コマンド、不正入賞数上限値(不正発生判定個数)、入賞口監視テーブル、報知タイマ更新情報(許可/更新)の情報が定義されている。また、入賞口監視テーブルには、監視の繰り返し数(スイッチの数)、監視スイッチビット、入賞数カウンタ領域1のアドレス、入賞数カウンタ領域2のアドレスの情報が定義されている。これらの不正監視テーブルや入賞口監視テーブルは、監視対象のスイッチのそれぞれに応じたものが用意されている。
その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)内の他方の下カウントスイッチ38aに対応する不正監視テーブル2を準備し(ステップS303)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS304)を実行する。そして、上大入賞口(第2特別変動入賞装置38)内の上カウントスイッチ39aに対応する不正監視テーブルを準備し(ステップS305)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS306)を実行する。
次に、普電内の入賞口スイッチ(始動口2スイッチ37a)の不正監視テーブルを準備し(ステップS307)、不正な入賞がないか監視するとともに正常な入賞を検出する不正&入賞監視処理(ステップS308)を実行する。そして、不正監視処理が不要な入賞口スイッチ(ここでは始動口1スイッチ36a、一般入賞口35の入賞口スイッチ35a)の入賞口監視テーブルを準備し(ステップS309)、入賞数を更新する入賞数カウンタ更新処理(ステップS310)を行う。
次に、状態を監視すべき複数のスイッチ並びに信号のうちいずれのスイッチ又は信号を今回の監視の対象とするかを順番に指定するための状態スキャンカウンタを更新する(ステップS311)。この状態スキャンカウンタは0から3の範囲で更新される。その後、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル1を準備する(ステップS312)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS313)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル1に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号1に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は払出制御装置200からのシュート玉切れスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。状態スキャンカウンタの値が2である場合はオーバーフロースイッチ信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合は払出異常ステータス信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値に応じて、監視する状態を設定するための遊技機状態監視テーブル2を準備する(ステップS314)。そして、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS315)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル2に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はガラス枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が1である場合は前面枠開放検出スイッチから出力される信号に基づく状態の監視が設定される。また、状態スキャンカウンタの値が2である場合は枠電波不正信号に基づく状態の監視が設定され、状態スキャンカウンタの値が3である場合はタッチスイッチ信号に基づく状態の監視が設定される。
次に、状態スキャンカウンタの値が0であるかを判定し(ステップS316)、エラースキャンカウンタの値が0でない場合(ステップS317;N)は、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。この場合は、次に参照する遊技機状態監視テーブル3に状態の監視対象がない場合である。また、エラースキャンカウンタの値が0である場合(ステップS317;Y)は、遊技機状態監視テーブル3を準備し(ステップS317)、エラーが発生しているかなどの状態を判定する遊技機状態チェック処理(ステップS318)を行う。
状態スキャンカウンタの値を遊技機状態監視テーブル3に参照することで、状態スキャンカウンタの値が0である場合はスイッチのコネクタ抜けなどの発生により出力される異常検知信号2に基づく状態の監視が設定される。なお、遊技機状態監視テーブル3には状態スキャンカウンタが1から3の場合は定義されていない。
その後、払出制御装置200が払出制御を開始可能であるかを示す払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスを設定する払出ビジー信号チェック処理(ステップS319)を行って、入賞口スイッチ/状態監視処理を終了する。なお、ステップS317からS319の処理は、タイマ割込み毎に更新される状態スキャンカウンタの値が0の場合のみ実行されるため、4回のタイマ割込みに1回の割合で実行されることとなる。すなわち、タイマ割込みが4ms毎に行われる場合は、16ms毎にステップS317からS319の処理が行われることとなる。
〔不正&入賞監視処理〕
図18には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における不正&入賞監視処理(ステップS302,S304,S306,S308)を示した。この不正&入賞監視処理は、第1特別変動入賞装置38の二つの下カウントスイッチ38aの各々、第2特別変動入賞装置39の上カウントスイッチ39a及び普通変動入賞装置37の始動口2スイッチ37aに対して行なわれる処理である。大入賞口(特別変動入賞装置38、39)や普電(普通変動入賞装置37)については、無理やり開閉部材を開いて遊技球を入れて賞球を払い出させる不正が行なわれ易いため、入賞の検出の他に不正の監視をする。
この不正&入賞監視処理においては、まず、エラー監視対象の入賞口スイッチの不正監視期間フラグをチェックし(ステップS321)、不正監視期間中であるかを判定する(ステップS322)。不正監視期間とは、エラー監視対象の入賞口スイッチが下カウントスイッチ38aである場合は第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中以外の期間であり、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合は第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中以外の期間である。また、エラー監視対象の入賞口スイッチが始動口2スイッチ37aである場合は普図の当りに基づき普通変動入賞装置37の開放制御を実行している状態以外の期間である。
そして、不正監視期間である場合(ステップS322;Y)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する(ステップS323)。対象の入賞口スイッチに入力がない場合(ステップS323;N)は、対象の報知タイマ更新情報をロードする(ステップS332)。また、対象の入賞口スイッチに入力がある場合(ステップS323;Y)は、対象の不正入賞数を+1更新し(ステップS324)、加算後の不正入賞数が監視対象の不正発生判定個数(例えば5個)を超えたかを判定する(ステップS325)。
判定個数を5個としているのは、例えば、開状態にある大入賞口が閉状態に変換した際に遊技球が大入賞口の扉部材に挟まり、その遊技球がカウントスイッチの有効期間を過ぎて入賞した場合や信号にノイズがのった場合にそれを不正と判断しないようにするためであり、不正でないのに簡単にエラーと判定しないためである。
そして、判定個数を超えていない場合(ステップS325;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備する(ステップS330)。また、判定個数を超えた場合(ステップS325;Y)は、不正入賞数を不正発生判定個数に留め(ステップS326)、対象の不正入賞報知タイマ領域に初期値(例えば60000ms)をセーブする(ステップS327)。次に、対象の不正発生コマンドを準備し(ステップS328)、不正フラグとして不正入賞発生フラグを準備して(ステップS329)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
一方、不正監視期間でない場合(ステップS322;N)は、対象の入賞口スイッチの入賞口監視テーブルを準備し(ステップS330)、賞球の設定を行う入賞数カウンタ更新処理(ステップS331)を行う。そして、対象の報知タイマ更新情報をロードし(ステップS332)、報知タイマの更新許可の有無を判定する(ステップS333)。そして、報知タイマの更新が許可されない場合(ステップS333;N)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、報知タイマの更新が許可される場合(ステップS333;Y)は、対象の報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS334)。なお、報知タイマの最小値は0に設定されている。
報知タイマの更新は、エラー監視対象の入賞口スイッチが一方の下カウントスイッチ38aである場合は許可され、エラー監視対象の入賞口スイッチが他方の下カウントスイッチ38aである場合は許可されない。これにより、第1特別変動入賞装置38についての不正報知について、報知タイマの更新が倍の頻度で行われてしまい、規定時間(例えば60000ms)の半分でタイムアップしてしまうことを防止している。なお、エラー監視対象の入賞口スイッチが上カウントスイッチ39aである場合や始動口2スイッチ37aである場合は報知タイマの更新は常に許可される。
その後、報知タイマの値が0であるかを判定し(ステップS335)、値が0でない場合(ステップS335;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、不正&入賞監視処理を終了する。また、値が0である場合(ステップS335;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、対象の不正解除コマンドを準備し(ステップS336)、不正フラグとして不正入賞解除フラグを準備する(ステップS337)。そして、報知タイマの値が0になった瞬間であるかを判定する(ステップS338)。
報知タイマの値が0になった瞬間である場合(ステップS338;Y)、すなわち今回の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、対象の不正入賞数をクリアし(ステップS339)、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。また、報知タイマの値が0になった瞬間でない場合(ステップS338;N)、すなわち前回以前の不正&入賞監視処理で報知タイマの値が0になった場合は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域の値と比較する(ステップS340)。
そして、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致した場合(ステップS340;Y)は、不正&入賞監視処理を終了する。また、準備した不正フラグと対象の不正フラグ領域の値が一致しない場合(ステップS340;N)は、準備した不正フラグを対象の不正フラグ領域にセーブし(ステップS341)、コマンド設定処理を行い(ステップS342)、不正&入賞監視処理を終了する。以上の処理により、エラーの発生に伴いエラー報知コマンドが演出制御装置300に送信され、エラーの解除に伴い不正入賞エラー解除コマンドが演出制御装置300に送信されて、エラー報知の開始、終了が設定されることとなる。
〔入賞数カウンタ更新処理〕
図19には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理及び不正&入賞監視処理における入賞数カウンタ更新処理(ステップS310,S331)を示した。この入賞数カウンタ更新処理においては、まず、入賞口監視テーブルから監視する入賞口スイッチの個数を取得し(ステップS351)、対象の入賞口スイッチに入力(正確には入力の変化)があるかを判定する(ステップS352)。
入力がない場合(ステップS352:N)は、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS361)。また、入力がある場合(ステップS352;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域1の値をロードし(ステップS353)、ロードした値を+1更新して(ステップS354)、オーバーフローするか判定する(ステップS355)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS355;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域1にセーブし(ステップS356)、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップS357)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS355;Y)は、対象の入賞数カウンタ領域2の値をロードする(ステップS357)。
対象の入賞数カウンタ領域2の値をロード(ステップS357)した後、ロードした値を+1更新して(ステップS358)、オーバーフローするか判定する(ステップS359)。そして、オーバーフローが発生していない場合(ステップS359;N)は、更新後の値を入賞数カウンタ領域2にセーブし(ステップS360)、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS361)。また、オーバーフローが発生した場合(ステップS359;Y)は、全スイッチの監視が終了したかを判定する(ステップS361)。
全スイッチの監視が終了していない場合(ステップS361;N)は、対象の入賞口スイッチに入力があるかを判定する処理(ステップS352)に戻る。また、全スイッチの監視が終了した場合(ステップS361;Y)は、入賞数カウンタ更新処理を終了する。以上の処理により、入賞領域への入賞に基づき入賞数カウンタ領域1及び2が更新されて入賞の情報が記憶されることとなる。
〔コマンド設定処理〕
図20には、上述の不正&入賞監視処理でのコマンド設定処理(ステップS342)を示した。なお、このコマンド設定処理は、タイマ割込み処理中に実行される他の処理におけるコマンド設定処理に共通する処理である。このコマンド設定処理では、まず、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに書き込み(ステップS361)、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS362)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS363)。
コマンドの送信中である場合(ステップS363;Y)は、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS363;N)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS364)、コマンドデータ(MODE(上位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込み(ステップS365)した後、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに書き込む(ステップS366)。
そして、シリアル送信バッファステータスを読み込んで(ステップS367)、コマンドの送信中であるかを判定する(ステップS368)。コマンドの送信中である場合(ステップS368;Y)は、コマンド設定処理を終了する。また、コマンドの送信中でない場合(ステップS368;N)は、回路の異常が考えられるため送信回路を初期化し(ステップS369)、コマンドデータ(ACTION(下位バイト))をシリアル送信バッファに再書き込みして(ステップS370)、コマンド設定処理を終了する。
このように、演出制御装置300に対してはシリアル通信でコマンドを送信するようにしたことで、遊技制御装置100の負担を軽減できるとともに、コマンドの解析を困難にすることができる。また、コマンドの送出タイミングが早まるとともに、データ線の本数を減らすことができる。さらに、演出制御装置300においてもストローブ内でのコマンドの取り込みが必要なくなり、負担を軽減することができる。
〔払出ビジー信号チェック処理〕
図21には、上述の入賞口スイッチ/状態監視処理における払出ビジー信号チェック処理(ステップS319)を示した。この払出ビジー信号チェック処理においては、まず、払出制御装置200から入力される払出ビジー信号がオンであるかを判定する(ステップS371)。なお、払出ビジー信号は、払出制御装置200が払出制御を開始できない場合にオン状態とされるようになっている。
払出ビジー信号がオンである場合(ステップS371;Y)は、判定ステータスとしてビジー状態フラグを設定して(ステップS372)、前回のビジー信号データをロードする(ステップS374)。また、払出ビジー信号がオンでない場合(ステップS371;N)は、判定ステータスとしてアイドル状態フラグを設定して(ステップS373)、前回のビジー信号データをロードする(ステップS374)。
その後、今回の信号は前回の信号とは異なるかを判定、すなわちオン、オフの変化があったかを判定し(ステップS375)、異ならない場合(ステップS375;N)は、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップS378)。また、異なる場合(ステップS375;Y)は、前回のビジー信号データとして今回の信号の状態をセーブし(ステップS376)、ビジー信号監視タイマを0クリアして(ステップS377)、ビジー信号監視タイマを+1更新する(ステップS378)。
次に、ビジー信号監視タイマで計時した時間が信号確定時間(例えば32ms)に達したかを判定し(ステップS379)、信号確定時間に達していない場合(ステップS379;N)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、信号確定時間に達した場合(ステップS379;Y)は、ビジー信号監視タイマを−1更新して確定時間手前に留め(ステップS380)、ビジー信号ステータス領域の値が判定ステータスと一致するかを判定する(ステップS381)。
そして、判定ステータスと一致する場合(ステップS381;Y)は、払出ビジー信号チェック処理を終了する。また、判定ステータスと一致しない場合(ステップS381;N)は、判定ステータスをビジー信号ステータス領域にセーブし(ステップS382)、払出ビジー信号チェック処理を終了する。
この処理により、払出ビジー信号に基づきビジー信号ステータスが設定される。この際に、払出ビジー信号の状態が変化してもすぐにはビジー信号ステータスを変更せず、信号確定時間に亘り変化した状態が継続した場合にビジー信号ステータスを変更するようにしており、ノイズ等の影響を受け難くしている。
また、電源投入時にビジー信号ステータスがクリアされるので、何れかの信号状態が信号確定時間に亘り継続するまではビジー信号ステータスは設定されず不定状態となる。これにより、停電が発生し該停電から復帰した場合には、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が出力されていたとしても、直ちに賞球指令が払出制御装置200に送信されないようになり、払出制御装置200から払出制御を開始可能であることを示す状態信号が所定期間に亘って継続して出力されたことに対応して賞球指令が払出制御装置200に送信されるようになる。これにより、払出制御装置200が賞球指令を受信して即座に払出処理が可能なことを確実に把握してから賞球指令を送信するようになり、賞球指令に対応する払出制御が行われないことを防止できる。
〔特図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における特図ゲーム処理(ステップS108)の詳細について説明する。特図ゲーム処理では、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入力の監視と、特図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、特図の表示の設定を行う。
図22に示すように、特図ゲーム処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aの入賞を監視する始動口スイッチ監視処理(ステップA1)を行う。始動口スイッチ監視処理では、始動入賞口36、第2始動入賞口をなす普通変動入賞装置37に遊技球の入賞があると、各種乱数(大当り乱数など)の抽出を行い、当該入賞に基づく特図変動表示ゲームの開始前の段階で入賞に基づく遊技結果を事前に判定する遊技結果事前判定を行う。なお、始動口スイッチ監視処理(ステップA1)の詳細については後述する。
次に、大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)を行う。この大入賞口スイッチ監視処理では、第1特別変動入賞装置38内に設けられた下カウントスイッチ38aや第2特別変動入賞装置39内に設けられた上カウントスイッチ39aでの遊技球の検出を監視する処理を行う。
次に、特図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップA3)。なお、特図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、特図ゲーム処理タイマの値が0であるかを判定する(ステップA4)。特図ゲーム処理タイマの値が0である場合(ステップA4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、特図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する特図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定し(ステップA5)、当該テーブルを用いて特図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する(ステップA6)。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させ(ステップA7)、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップA8)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、特図変動表示ゲームの変動開始を監視し、特図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、特図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図普段処理(ステップA9)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、特図の停止表示時間の設定や、特図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図変動中処理(ステップA10)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、特図変動表示ゲームの遊技結果が大当りであれば、大当りの種類に応じたファンファーレコマンドの設定や、各大当りの大入賞口開放パターンに応じたファンファーレ時間の設定や、ファンファーレ/インターバル中処理を行うために必要な情報の設定等を行う特図表示中処理(ステップA11)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、大入賞口の開放時間の設定や開放回数の更新、大入賞口開放中処理を行うために必要な情報の設定等を行うファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、インターバルコマンドを設定する処理や、大入賞口残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う大入賞口開放中処理(ステップA13)を行う。
ステップA8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、大当りラウンドが最終ラウンドであればエンディングコマンドを設定する処理、大入賞口内にある残存球が排出されるための時間を設定する処理、大当り終了処理を行うために必要な情報を設定する処理等を行う大入賞口残存球処理(ステップA14)を行う。ステップA8にて、ゲーム処理番号が「6」の場合は、特図普段処理(ステップA9)を行うために必要な情報の設定等を行う大当り終了処理(ステップA15)を行う。
その後、特図1表示器51の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA16)、特図1表示器51に係る図柄変動制御処理(ステップA17)を行う。そして、特図2表示器52の変動を制御するためのテーブルを準備した後(ステップA18)、特図2表示器52に係る図柄変動制御処理(ステップA19)を行う。一方、ステップA4にて、特図ゲーム処理タイマの値が0でない場合(ステップA4;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、処理をステップA16に移行して、それ以降の処理を行う。
〔始動口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における始動口スイッチ監視処理の詳細について説明する。図23に示すように、始動口スイッチ監視処理では、先ず、第1始動口(始動入賞口36)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA111)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112)を行う。なお、ステップA112における特図始動口スイッチ共通処理の詳細については、ステップA116における特図始動口スイッチ共通処理とともに後述する。
次に、普通電動役物(普通変動入賞装置37)が作動中である、即ち、普通変動入賞装置37が作動して遊技球の入賞が可能な開状態となっているか否かを判定し(ステップA113)、普通電動役物が作動中である(ステップA113;Y)と判定すると、処理をステップA115に移行して、それ以降の処理を行う。一方、ステップA113にて、普通電動役物が作動中でない(ステップA113;N)と判定すると、普電不正発生中であるかを判定する(ステップA114)。
普電不正発生中であるかの判定では、普通変動入賞装置37への不正入賞数が不正発生判定個数(例えば5個)以上である場合に不正発生中であると判定する。普通変動入賞装置37は、閉状態では遊技球が入賞不可能であり、開状態でのみ遊技球が入賞可能である。よって、閉状態で遊技球が入賞した場合は何らかの異常や不正が発生した場合であり、このような閉状態で入賞した遊技球があった場合はその数を不正入賞数として計数する。そして、このように計数された不正入賞数が所定の不正発生判定個数(上限値)以上である場合に不正発生中と判定する。
ステップA114にて、普電不正発生中でない(ステップA114;N)と判定すると、第2始動口(普通変動入賞装置37)による保留の情報を設定するテーブルを準備した後(ステップA115)、特図始動口スイッチ共通処理(ステップA116)を行って、始動口スイッチ監視処理を終了する。また、ステップA114にて、普電不正発生中である(ステップA114;Y)と判定された場合は、始動口スイッチ監視処理を終了する。即ち、第2始動記憶をそれ以上発生させないようにする。
〔特図始動口スイッチ共通処理〕
次に、上述の始動口スイッチ監視処理における特図始動口スイッチ共通処理(ステップA112、A116)の詳細について説明する。特図始動口スイッチ共通処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図24に示すように、特図始動口スイッチ共通処理では、先ず、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに入力があるか否かを判定する(ステップA201)。そして、監視対象の始動口スイッチに入力がない場合(ステップA201;N)は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。一方、監視対象の始動口スイッチに入力がある場合(ステップA201;Y)は、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがあるかを判定する(ステップA202)。
対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがない場合(ステップA202;N)、すなわち乱数が抽出されていない場合は、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。また、対象の乱数ラッチレジスタにラッチデータがある場合(ステップA202;Y)は、監視対象の始動口スイッチの始動口入賞フラグをセーブした後(ステップA203)、当該監視対象のハード乱数ラッチレジスタに抽出された大当り乱数をロードし、準備する(ステップA204)。
続けて、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチへの入賞の回数に関する情報を遊技機10の外部の管理装置に対して出力する回数である始動口信号出力回数をロードし(ステップA205)、ロードした値を+1更新して(ステップA206)、出力回数がオーバーフローするかを判定する(ステップA207)。出力回数がオーバーフローしない場合(ステップA207;N)は、更新後の値をRWMの始動口信号出力回数領域にセーブして(ステップA208)、処理をステップA209に移行する。一方、出力回数がオーバーフローする場合(ステップA207;Y)は、処理をステップA209に移行する。
次に、始動口1スイッチ36a及び始動口2スイッチ37aのうち、監視対象の始動口スイッチに対応する更新対象の特図保留(始動記憶)数が上限値未満かを判定する(ステップA209)。特図保留数が上限値未満である場合(ステップA209;Y)は、更新対象の特図保留数(特図1保留数又は特図2保留数)を+1更新し(ステップA212)、監視対象の始動口スイッチ及び特図保留数に対応する飾り特図保留数コマンドを準備して(ステップA213)、コマンド設定処理(ステップA214)を行う。
続けて、監視対象の始動口スイッチに対応する特図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出し(ステップA215)、大当り乱数をRWMの大当り乱数格納領域にセーブする(ステップA216)。次に、監視対象の始動口スイッチの大当り図柄乱数を抽出して準備し(ステップA217)、RWMの大当り図柄乱数格納領域にセーブする(ステップA218)。さらに、変動パターン乱数1から3を抽出して各乱数に対応するRWMの変動パターン乱数格納領域にセーブする(ステップA219)。そして、特図保留情報判定処理(ステップA220)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
ここで、遊技制御装置100(RAM111C)は、始動入賞口36や普通変動入賞装置37の始動入賞領域への遊技球の流入に基づき、所定の乱数を抽出し前記変動表示ゲームの実行権利となる始動記憶として所定数を上限に記憶する始動入賞記憶手段をなす。また、始動入賞記憶手段(遊技制御装置100)は、第1始動入賞口(始動入賞口36)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第1始動記憶として記憶し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)への遊技球の入賞に基づき抽出した各種の乱数値を、所定数を上限に第2始動記憶として記憶する。
一方、ステップA209にて、特図保留数が上限値未満でない(ステップA209;N)と判定すると、飾り特図保留数コマンド(保留オーバーフローコマンド)を準備し(ステップA210)、コマンド設定処理(ステップA211)を行って、特図始動口スイッチ共通処理を終了する。
〔特図保留情報判定処理〕
次に、上述の始動口スイッチ共通処理における特図保留情報判定処理(ステップA220)の詳細について説明する。特図保留情報判定処理は、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に当該始動記憶に対応した結果関連情報の判定を行う先読み処理である。
図25に示すように、まず、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかを判定し(ステップA231)、満たしていない場合(ステップA231;N)は、特図保留情報判定処理を終了する。また、満たしている場合(ステップA231;Y)は、以下の先読み演出に関する処理を行う。
ここで、先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合とは、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口2スイッチ37aの入力である場合である。また、特図始動口スイッチ共通処理のステップA201に係る始動口スイッチの入力が始動口1スイッチ36aの入力である場合は、普通変動入賞装置37の開放延長機能が作動中でない場合、即ち、時短状態中でない場合であり、大当り(特別遊技状態)中でもない場合である。
なお、先読み演出を実行してよい条件を満たしているかの判定(ステップA231)を行わずに、ステップA232以降の処理を行ってもよい。すなわち、ステップA231の処理(先読み演出を実行してよい条件を満たしているか判定する処理)は削除して、先読み演出を実行してよい条件を設けなくてもよい。
先読み演出を実行してよい条件を満たしている場合(ステップA231;Y)に行われる先読み演出に関する処理では、まず、大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かにより大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA232)を行う。そして、判定結果が大当りである場合(ステップA233;Y)は、対象の始動口スイッチに対応する大当り図柄乱数チェックテーブルを設定し(ステップA234)、大当り図柄乱数をチェックして対応する大当り停止図柄パターンを取得して(ステップA235)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。一方、判定結果が大当りでない場合(ステップA233;N)は、はずれ停止図柄パターンを設定し(ステップA236)、停止図柄パターンを先読み停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA237)。
その後、対象の始動口スイッチ及び停止図柄パターンに対応する先読み図柄コマンドを準備し(ステップA238)、コマンド設定処理を行う(ステップA239)。次に、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA240)を行い、対象の始動口スイッチに対応する後半変動パターン設定情報テーブルを準備し(ステップA241)、特図変動表示ゲームの変動態様を設定する変動パターン設定処理を行う(ステップA242)。
そして、特図変動表示ゲームの変動態様における前半変動パターンを示す前半変動番号及び後半変動パターンを示す後半変動番号に対応する先読み変動パターンコマンドを準備して(ステップA243)、コマンド設定処理を行い(ステップA244)、特図保留情報判定処理を終了する。なお、ステップA240における特図情報設定処理、ステップA242における変動パターン設定処理は、特図普段処理で特図変動表示ゲームの開始時に実行される処理と同様である。
以上の処理により、先読み対象の始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果を含む先読み図柄コマンドと、当該始動記憶に基づく特図変動表示ゲームでの変動パターンの情報を含む先読み変動パターンコマンドが準備され、演出制御装置300に送信される。これにより、始動記憶に対応した結果関連情報(大当りか否かや変動パターンの種類)の判定結果(先読み結果)を、対応する始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に演出制御装置300に対して知らせることができ、特に表示装置41に表示される飾り特図始動記憶表示を変化させるなどして、その特図変動表示ゲームの開始タイミングより前に遊技者に結果関連情報を報知することが可能となる。
すなわち、遊技制御装置100が、所定数を上限に取得した乱数値を始動記憶として記憶する始動記憶保留手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶保留手段に始動記憶として記憶された乱数値に基づいて変動表示ゲームの実行内容を事前判定し、事前判定結果情報(先読み図柄コマンドや先読み変動パターンコマンドなど)を生成する事前判定手段をなす。なお、始動記憶に対応して記憶された乱数値を事前に判定する時期は、当該始動記憶が発生した始動入賞時だけではなく、当該始動記憶に基づく変動表示ゲームが行われる前であればいつでもよい。
〔大入賞口スイッチ監視処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口スイッチ監視処理(ステップA2)の詳細について説明する。図26に示すように、大入賞口スイッチ監視処理では、まず、大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)が開放中であるか、すなわち特別遊技状態中かを判定する(ステップA251)。大入賞口が開放中でない場合(ステップA251;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口が開放中である場合(ステップA251;Y)は、今回の大入賞口スイッチ監視処理において加算される大入賞口への入賞数をカウントするための入賞カウンタに0をセットし(ステップA252)、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)が開放中であるか、すなわち第1特別変動入賞装置38を開放する特別遊技状態中かを判定する(ステップA253)。
下大入賞口が開放中である場合(ステップA253;Y)は、一のラウンドの終了時に行われる大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA254)。大入賞口残存球処理中である場合は(ステップA254;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口残存球処理中でない場合は(ステップA254;N)は、下大入賞口スイッチ1(一方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA255)。
下大入賞口スイッチ1に入力がない場合(ステップA255;N)は、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA259)。また、下大入賞口スイッチ1に入力がある場合(ステップA255;Y)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA256)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA257)。そして、コマンド設定処理(ステップA258)を行い、下大入賞口スイッチ2(他方の下カウントスイッチ38a)に入力があるかを判定する(ステップA259)。
下大入賞口スイッチ2に入力がない場合(ステップA259;N)は、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。また、下大入賞口スイッチ2に入力がある場合(ステップA259;Y)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA260)、下大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA261)。そして、コマンド設定処理(ステップA262)を行い、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。
一方、下大入賞口が開放中でない場合(ステップA253;N)、すなわち上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)が開放中である(第2特別変動入賞装置39を開放する特別遊技状態中である)場合は、上大入賞口スイッチ(上カウントスイッチ39a)に入力があるかを判定する(ステップA263)。上大入賞口スイッチに入力がない場合(ステップA263;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、上大入賞口スイッチに入力がある場合(ステップA263;Y)は、大入賞口残存球処理中であるかを判定する(ステップA264)。
大入賞口残存球処理中でない場合(ステップA264;N)は、入賞カウンタを+1更新し(ステップA265)、上大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA266)。また、大入賞口残存球処理中である場合(ステップA264;Y)は、上大入賞口カウントコマンドを準備する(ステップA266)。その後、コマンド設定処理(ステップA267)を行い、入賞カウンタの値が0であるかを判定する(ステップA268)。上大入賞口の場合は、入賞による演出を行うために大入賞口残存球処理中であっても上大入賞口カウントコマンドを送信するようになっている。
入賞カウンタの値が0であるかの判定(ステップA268)において、入賞カウンタの値が0である場合(ステップA268;Y)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。
また、入賞カウンタの値が0でない場合(ステップA268;N)は、入賞カウンタの値を大入賞口カウント数に加算し(ステップA269)、大入賞口カウント数が上限値(一のラウンドで入賞可能な遊技球数)以上となったかを判定する(ステップA270)。
大入賞口カウント数が上限値以上となっていない場合(ステップA270;N)は、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。また、大入賞口カウント数が上限値以上となった場合(ステップA270;Y)は、大入賞口カウント数を上限値に留め(ステップA271)、特図ゲーム処理タイマ領域を0クリアする(ステップA272)。そして、大当り中制御ポインタ上限値領域からポインタをロードし(ステップA273)、ロードしたポインタを大当り中制御ポインタ領域にセーブして(ステップA274)、大入賞口スイッチ監視処理を終了する。これにより大入賞口が閉鎖されて一のラウンドが終了することとなる。
〔図柄変動制御処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における図柄変動制御処理(ステップA17、A19)の詳細について説明する。図柄変動制御処理は、第1特図や第2特図等の特別図柄の変動の制御と特別図柄の表示データの設定を行う処理である。図27に示すように、図柄変動制御処理では、まず、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る特図変動制御フラグが変動中であるかをチェックする(ステップA281)。
そして、当該特図変動中フラグが変動中である場合(ステップA282;Y)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(変動用)を取得し(ステップA283)、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る点滅制御タイマを−1更新して(ステップA284)、当該タイマの値が0、すなわちタイムアップしたかを判定する(ステップA285)。
点滅制御タイマの値が0でない場合(ステップA285;N)は、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA288)。また、点滅制御タイマの値が0である場合(ステップA285;Y)は、点滅制御タイマ初期値を制御対象の点滅制御タイマ領域にセーブし(ステップA286)、第1特図及び第2特図のうち、制御対象の特図(例えば、第1特図)に係る変動図柄番号を+1更新して(ステップA287)、対象の変動図柄番号領域の値に対応する表示データを取得する(ステップA288)。その後、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA291)、図柄変動制御処理を終了する。
一方、特図変動中フラグが変動中でない場合(ステップA282;N)は、制御対象の特図(例えば、第1特図)に対応する図柄表示テーブル(停止用)を取得する(ステップA289)。そして、対象の停止図柄番号領域の値に対応する表示データを取得し(ステップA290)、取得した表示データを対象のセグメント領域にセーブして(ステップA291)、図柄変動制御処理を終了する。これにより、特図1表示器51及び特図2表示器52のうち、制御対象となる特図表示器(例えば、特図1表示器51)に図柄番号に対応した特図が表示されることとなる。
〔特図普段処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図普段処理(ステップA9)の詳細について説明する。図28に示すように、特図普段処理では、先ず、特図1保留数(第1始動記憶数)と特図2保留数(第2始動記憶数)が0であるかチェックして(ステップA301)、0であるか否か判定する(ステップA302)。
ステップA302で、特図1保留数と特図2保留数が0である(ステップA302;Y)と判定すると、客待ちデモが開始済みであるかを判定し(ステップA303)、客待ちデモが開始済みでない場合(ステップA303;N)は、客待ちデモフラグ領域に客待ちデモ中フラグをセーブする(ステップA304)。
続けて、客待ちデモコマンドを準備して(ステップA305)、コマンド設定処理(ステップA306)を行い、特図普段処理移行設定処理1(ステップA307)を行って、特図普段処理を終了する。一方、ステップA303にて、客待ちデモが開始済みである場合(ステップA303;Y)は、特図普段処理移行設定処理1(ステップA307)を行って、特図普段処理を終了する。
図29に示すように特図普段処理移行設定処理1では、処理番号として特図普段処理に係る「0」を設定し(ステップA321)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブして(ステップA322)、変動図柄判別フラグ領域をクリアする(ステップA323)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA324)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA325)、特図普段処理移行設定処理1を終了する。
図28に戻り、ステップA302にて、特図1保留数と特図2保留数が0でない場合(ステップA302;N)は、変動順序フラグセーブ領域から変動順序フラグをロードし(ステップA308)、ロードした変動順序フラグが特図1(第1特図変動表示ゲーム)の変動開始を示すフラグかチェックして(ステップA309)、特図1の変動開始を示すフラグであるか否か判定する(ステップA310)。
ステップA310で、変動順序フラグが特図1の変動開始を示すフラグでないと判定した場合(ステップA310;N)には、特図2変動開始処理(ステップA311)を行い、特図2の特図変動中処理移行設定処理(ステップA312)を行って、特図普段処理を終了する。
また、ステップA310で、変動順序フラグが特図1の変動開始を示すフラグであると判定した場合(ステップA310;Y)には、特図1変動開始処理(ステップA313)を行い、特図1の特図変動中処理移行設定処理(ステップA314)を行って、特図普段処理を終了する。
〔特図1変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図1変動開始処理(ステップA313)の詳細について説明する。特図1変動開始処理は、第1特図変動表示ゲームの開始時に行う処理である。図30に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図1)を示す特図1変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA331)、第1特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ1にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を行う。
次に、特図1停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA334)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図1変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA335)。その後、第1特図変動表示ゲームにおける変動態様である変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA336)を行い、第1特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA337)を行って、特図1変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ1設定処理〕
図31には、上述の特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理(ステップA332)を示した。この大当りフラグ1設定処理では、まず、大当りフラグ1領域にはずれ情報をセーブする(ステップA341)。次に、RWMの特図1大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA342)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図1のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA343)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りである場合(ステップA344;Y)は、ステップA341にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ1領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA345)、大当りフラグ1設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA343)の判定結果が大当りでない場合(ステップA344;N)は、大当りフラグ1にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ1設定処理を終了する。
〔大当り判定処理〕
図32には、上述の大当りフラグ1設定処理における大当り判定処理(ステップA343)を示した。この大当り判定処理では、まず、大当り判定値の下限判定値を設定し(ステップA351)、大当り乱数の値が下限判定値未満かを判定する(ステップA352)。なお、大当りであるとは大当り乱数が大当り判定値と一致することである。大当り判定値は連続する複数の値であり、大当り乱数が、大当り判定値の下限の値である下限判定値以上で、かつ、大当り判定値の上限の値である上限判定値以下である場合に、大当りであると判定される。
大当り乱数の値が下限判定値未満である場合(ステップA352;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が下限判定値未満でない場合(ステップA352;N)は、高確率状態であるかを判定する(ステップA353)。
そして、高確率状態である場合(ステップA353;Y)は、高確率中の上限判定値を設定し(ステップA354)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。また、高確率状態でない場合(ステップA353;N)は、低確率中の上限判定値を設定し(ステップA355)、対象の大当り乱数の値が上限判定値より大きいかを判定する(ステップA356)。
大当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップA356;Y)、すなわちはずれである場合は、判定結果としてはずれを設定し(ステップA357)、大当り判定処理を終了する。また、大当り乱数の値が上限判定値より大きくない場合(ステップA356;N)、すなわち大当りである場合は、判定結果として大当りを設定し(ステップA358)、大当り判定処理を終了する。
〔特図1停止図柄設定処理〕
図33には、上述の特図1変動開始処理における特図1停止図柄設定処理(ステップA333)を示した。この特図1停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ1が大当りかを判定し(ステップA361)、大当りである場合(ステップA361;Y)は、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA362)。次に、特図1大当り図柄テーブルを設定し(ステップA363)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図1停止図柄番号領域にセーブする(ステップA364)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA365)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA366)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図1表示器51)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA367)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA368)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA369)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。
一方、大当りでない場合(ステップA361;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図1停止図柄番号領域にセーブし(ステップA370)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA371)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA372)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA373)、コマンド設定処理(ステップA374)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA375)、特図1大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA376)、特図1停止図柄設定処理を終了する。
〔特図情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における特図情報設定処理(ステップA334)の詳細について説明する。図34に示すように特図情報設定処理では、まず、特図時短中(時短状態)であるかを判定する(ステップA381)。特図時短中でない場合(ステップA381;N)は、通常時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA382)。また、特図時短中である場合(ステップA381;Y)は、時短時の変動パターン選択グループ情報テーブルを設定する(ステップA383)。
そして、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数をロードし(ステップA384)、特図保留数に対応する変動パターン選択グループ情報を取得して変動振分情報1領域にセーブする(ステップA385)。これにより変動振分情報1領域には、変動を開始する特図の種別(特図1又は特図2)と、当該特図の種別についての始動記憶数に関する情報である保留数情報と、時短状態か否かの情報を含む遊技状態情報とから求められる変動振分情報1がセーブされる。この変動振分情報1は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、変動グループとは複数の変動パターンが含まれたもので、変動パターンを決定する際には、まず変動グループを選択し、さらにこの変動グループの中から一の変動パターンを選択するようになっている。
次に、振分ベースポインタテーブルを設定し(ステップA386)、停止図柄パターンに対応する振分ベースポインタを取得する(ステップA387)。さらに、取得したポインタに演出モード番号を加算し(ステップA388)、加算後の値を変動振分情報2領域にセーブして(ステップA389)、特図情報設定処理を終了する。これにより変動振分情報2領域には、停止図柄パターン情報と、演出モード情報とからとから求められる変動振分情報2がセーブされる。この変動振分情報2は後に変動グループを選択するために用いられる。なお、演出モードは、確率状態、時短状態の有無、特図変動表示ゲームの進行状況などに応じて、複数の演出モードから一の演出モードが設定されるようになっている。
〔変動パターン設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動パターン設定処理(ステップA336)の詳細について説明する。なお、変動パターンは、特図変動表示ゲームの開始からリーチ状態となるまでの変動態様である前半変動パターンと、リーチ状態となってから特図変動表示ゲームの終了までの変動態様である後半変動パターンとからなり、先に後半変動パターンを設定してから前半変動パターンを設定する。
図35に示すように変動パターン設定処理では、まず、変動グループ選択アドレステーブルを設定し(ステップA391)、変動振分情報2に対応する後半変動グループテーブルのアドレスを取得して準備する(ステップA392)。そして、演出モード番号が2未満(0又は1の何れか)であるかを判定する(ステップA393)。演出モード番号が2未満でない場合(ステップA393;N)は、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであるかを判定し(ステップA394)、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA394;N)は、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
一方、演出モード番号が2未満である場合(ステップA393;Y)や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合(ステップA394;Y)は、ステップA392で準備したテーブルから変動振分情報1に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA395)。次に、取得したアドレスを後半変動グループのアドレスとして準備し(ステップA396)、対象の変動パターン乱数1格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数1をロードして準備する(ステップA397)。
演出モード番号が2未満である場合や、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンである場合は、始動記憶数に関する情報である保留数情報から求められた変動振分情報1も加味してアドレスを取得することで、始動記憶数によって変動パターンの選択態様が異なるようにされている。
その後、2バイト振分処理(ステップA398)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA399)、対象の変動パターン乱数2格納領域(保留数1用)から変動パターン乱数2をロードして準備する(ステップA400)。そして、振り分け処理(ステップA401)を行い、振り分けられた結果得られた後半変動番号を取得し、後半変動番号領域にセーブする(ステップA402)。この処理により、後半変動パターンが設定されることとなる。
次に、前半変動グループテーブルを設定し(ステップA403)、変動振分情報1と2(決定された後半変動番号を含む)を基にテーブル選択ポインタを算出する(ステップA404)。そして、算出したポインタに対応する前半変動選択テーブルのアドレスを取得して準備し(ステップA405)、対象の変動パターン乱数3格納領域(保留数1用)から乱数をロードして準備する(ステップA406)。その後、振り分け処理(ステップA407)を行い、振り分けられた結果得られた前半変動番号を取得して前半変動番号領域にセーブし(ステップA408)、変動パターン設定処理を終了する。この処理により、前半変動パターンが設定され、特図変動表示ゲームの変動パターンが設定されることとなる。
〔2バイト振り分け処理〕
図36には、上述の変動パターン設定処理における2バイト振り分け処理(ステップA398)を示した。2バイト振り分け処理は、変動パターン乱数1に基づいて後半変動グループテーブルから特図変動表示ゲームの後半変動選択テーブルを選択するための処理である。
この2バイト振り分け処理では、まず、変動パターン設定処理にて準備した後半変動グループテーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるかをチェックする(ステップA411)。ここで、後半変動グループテーブルは、少なくとも一の後半変動パターングループと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、後半変動パターンが「リーチなし」となる後半変動パターングループのみを規定する後半変動グループテーブル(例えば、結果がはずれの場合の一部の変動グループテーブル)にあっては、振分けの必要がないため、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA412;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。一方、後半変動グループテーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA412;N)は、後半変動グループテーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA413)。
続けて、ステップA397にてロードされた乱数値(変動パターン乱数1の値)からステップA413にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出し(ステップA414)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA415)。新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA415;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA416)、処理をステップA413に移行して、それ以降の処理を行う。即ち、ステップA413にて、変動グループ選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA415にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA414)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA415)。
上記の処理をステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動グループテーブルに規定されている少なくとも一の後半変動選択テーブルの中から何れか一の後半変動選択テーブルが選択される。そして、ステップA415にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA415;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA417)、2バイト振り分け処理を終了する。
〔振り分け処理〕
図37には、上述の変動パターン設定処理における振り分け処理(ステップA401、A407)を示した。振り分け処理は、変動パターン乱数2に基づいて、後半変動選択テーブル(後半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの後半変動パターンを選択したり、変動パターン乱数3に基づいて、前半変動選択テーブル(前半変動パターングループ)から特図変動表示ゲームの前半変動パターンを選択したりするための処理である。
この振り分け処理では、まず、準備された後半変動選択テーブル(選択テーブル)や前半変動選択テーブル(選択テーブル)の先頭のデータが振り分けなしのコード(即ち、「0」)であるか否かをチェックする(ステップA421)。ここで、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルは、後半変動グループテーブルと同様に、少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンと対応付けて所定の振り分け値を記憶しているが、振分けの必要がない選択テーブルの場合、振り分け値「0」、即ち、振り分けなしのコードが先頭に規定されている。
そして、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードである場合(ステップA422;Y)は、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。一方、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルの先頭のデータが振り分けなしのコードでない場合(ステップA422;N)は、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに最初に規定されている一の振り分け値を取得する(ステップA423)。
続けて、ステップA400やA406にてロードされた乱数値(変動パターン乱数2や変動パターン乱数3の値)からステップA423にて取得された振り分け値を減算して新たな乱数値を算出した後(ステップA424)、当該算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいかを判定する(ステップA425)。そして、新たな乱数値が「0」よりも小さくない場合(ステップA425;N)は、次の振り分け値のアドレスに更新した後(ステップA426)、処理をステップA423に移行して、それ以降の処理を行う。
即ち、ステップA423にて、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに次に規定されている振り分け値を取得した後、ステップA425にて判定済みの乱数値を新たな乱数値として振り分け値を減算し、さらに新たな乱数値を算出する(ステップA424)。そして、算出された新たな乱数値が「0」よりも小さいか否かを判定する(ステップA425)。上記の処理をステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Y)と判定するまで実行する。これにより、後半変動選択テーブルや前半変動選択テーブルに規定されている少なくとも一の後半変動パターンや前半変動パターンの中から何れか一の後半変動番号や前半変動番号を選択する。そして、ステップA425にて、新たな乱数値が「0」よりも小さい(ステップA425;Y)と判定すると、振り分けた結果に対応するデータのアドレスに更新して(ステップA427)、振り分け処理を終了する。
〔変動開始情報設定処理〕
次に、上述の特図1変動開始処理における変動開始情報設定処理(ステップA337)の詳細について説明する。図38に示すように変動開始情報設定処理では、まず、対象の変動パターン乱数1〜3の乱数格納領域をクリアする(ステップA431)。次に、前半変動時間値テーブルを設定し(ステップA432)、前半変動番号に対応する前半変動時間値を取得する(ステップA433)。さらに、後半変動時間値テーブルを設定し(ステップA434)、後半変動番号に対応する後半変動時間値を取得する(ステップA435)。
そして、前半変動時間値と後半変動時間値を加算し(ステップA436)、加算値を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA437)。その後、前半変動番号に対応する変動コマンド(MODE)を準備し(ステップA438)、後半変動番号に対応する変動コマンド(ACTION)を準備して(ステップA439)、コマンド設定処理を行う(ステップA440)。次に、変動図柄判別フラグに対応する特図保留数を−1更新し(ステップA441)、変動図柄判別フラグに対応する乱数格納領域のアドレスを設定して(ステップA442)、乱数格納領域をシフトし(ステップA443)、シフト後の空き領域を0クリアする(ステップA444)。
その後、特図変動表示ゲームの結果を表示する停止時間の延長に関する処理として、まず、停止延長情報領域をクリアする(ステップA445)。そして、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンであり(ステップA446;Y)、演出モード番号が2であり(ステップA447;Y)、当該演出モードでの残り回転数(ゲーム数)が1である場合(ステップA448;Y)は、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA449)。
特図高確率中でない場合(ステップA449;N)は、停止延長情報1を停止延長情報領域にセーブし(ステップA450)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間(通常停止時間)よりも延長された特図延長表示時間1(第1延長停止時間)に設定される。また、特図高確率中である場合(ステップA449;Y)は、停止延長情報2を停止延長情報領域にセーブし(ステップA451)、停止延長情報に対応する停止情報コマンドを準備して(ステップA452)、コマンド設定処理(ステップA453)を行い、変動開始情報設定処理を終了する。これにより停止時間が通常特図表示時間よりも延長された特図延長表示時間2(第2延長停止時間)に設定される。
一方、停止図柄パターンがはずれ停止図柄パターンでない場合(ステップA446;N)や、演出モード番号が2でない場合(ステップA447;N)、演出モード2での残り回転数(ゲーム数)が1でない場合(ステップA448;N)は、変動開始情報設定処理を終了する。この場合は停止時間の延長が設定されず通常停止時間が設定される。このように特図変動表示ゲームの停止時間は、当該特図変動表示ゲームの結果や特定回転数であるか否か、演出モードの状態に基づき、当該特図変動表示ゲームの開始時に設定が行われるようになっている。これにより、例えば変動時間と停止時間とで連続する演出を設定することが可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
以上の処理により、特図変動表示ゲームの開始に関する情報が設定される。すなわち、遊技制御装置100が、始動記憶手段(遊技制御装置100)に記憶された各種の乱数値の判定を行う判定手段をなす。また、遊技制御装置100が、始動記憶の判定情報に基づいて、変動表示ゲームで実行する識別情報の変動パターンを決定することが可能な変動パターン決定手段をなす。
そして、これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報は後に演出制御装置300に送信され、演出制御装置300では、特図変動表示ゲームの開始に関する情報の受信に基づき、決定された変動パターンに応じて飾り特図変動表示ゲームでの詳細な演出内容を設定する。これらの特図変動表示ゲームの開始に関する情報としては、始動記憶数(保留数)に関する情報を含む飾り特図保留数コマンド、停止図柄に関する情報を含む飾り特図コマンド、特図変動表示ゲームの変動パターンに関する情報を含む変動コマンド、停止時間の延長に関する情報を含む停止情報コマンドが挙げられ、この順でコマンドが演出制御装置300に送信される。特に、飾り特図コマンドを変動コマンドよりも先に送信することで、演出制御装置300での処理を効率よく進めることができる。
〔特図2変動開始処理〕
次に、上述の特図普段処理における特図2変動開始処理(ステップA311)の詳細について説明する。特図2変動開始処理は、第2特図変動表示ゲームの開始時に行う処理であって、図30に示した特図1変動開始処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。
図39に示すように、まず、実行する特図変動表示ゲームの種別(ここでは特図2)を示す特図2変動フラグを変動図柄判別領域にセーブし(ステップA461)、第2特図変動表示ゲームが大当りであるか否かを判別するための大当りフラグ2にはずれ情報や大当り情報を設定する大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を行う。
次に、特図2停止図柄(図柄情報)の設定に係る特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を行った後、変動パターンを設定するためのパラメータである特図情報を設定する特図情報設定処理(ステップA464、図34参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動パターンの設定に関する種々の情報を参照するための情報が設定されたテーブルである特図2変動パターン設定情報テーブルを準備する(ステップA465)。その後、第2特図変動表示ゲームの変動パターンを設定する変動パターン設定処理(ステップA466、図35参照)を行い、第2特図変動表示ゲームの変動開始の情報を設定する変動開始情報設定処理(ステップA467、図38参照)を行って、特図2変動開始処理を終了する。
〔大当りフラグ2設定処理〕
図40には、上述の特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理(ステップA462)を示した。この処理は、図31に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この大当りフラグ2設定処理では、まず、大当りフラグ2領域にはずれ情報をセーブする(ステップA471)。次に、RWMの特図2大当り乱数格納領域(保留数1用)から大当り乱数をロードして準備する(ステップA472)。なお、保留数1用とは、消化順序が最先(ここでは特図2のうちで最先)の特図始動記憶についての情報(乱数等)を格納する領域である。その後、取得した大当り乱数値が大当り判定値と一致するか否かに応じて大当りであるか否かを判定する大当り判定処理(ステップA473、図32参照)を行う。
そして、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りである場合(ステップA474;Y)は、ステップA471にてはずれ情報をセーブした大当りフラグ2領域に大当り情報を上書きしてセーブし(ステップA475)、大当りフラグ2設定処理を終了する。一方、大当り判定処理(ステップA473)の判定結果が大当りでない場合(ステップA474;N)は、大当りフラグ2にはずれ情報をセーブしたまま大当りフラグ2設定処理を終了する。
〔特図2停止図柄設定処理〕
図41には、上述の特図2変動開始処理における特図2停止図柄設定処理(ステップA463)を示した。この処理は、図33に示した大当りフラグ1設定処理での処理と同様の処理を、第2始動記憶を対象として行うものである。この特図2停止図柄設定処理では、まず、大当りフラグ2が大当りかを判定し(ステップA481)、大当りである場合(ステップA481;Y)は、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)から大当り図柄乱数をロードする(ステップA482)。次に、特図2大当り図柄テーブルを設定し(ステップA483)、ロードした大当り図柄乱数に対応する停止図柄番号を取得して特図2停止図柄番号領域にセーブする(ステップA484)。この処理により特別結果の種類が選択される。
その後、大当り停止図柄情報テーブルを設定し(ステップA485)、停止図柄番号に対応する停止図柄パターンを取得して停止図柄パターン領域にセーブする(ステップA486)。停止図柄パターンとは、特図表示器(ここでは特図2表示器52)での停止図柄や表示装置41での停止図柄を設定するためのものである。次に、停止図柄番号に対応する確率変動判定フラグを取得して確率変動判定フラグ領域にセーブする(ステップA487)。確率変動判定フラグは特別遊技状態の終了後の確率状態を設定するためのものである。
さらに、停止図柄番号に対応するラウンド数上限値情報を取得してラウンド数上限値情報領域にセーブし(ステップA488)、停止図柄番号に対応する大入賞口開放情報を取得して大入賞口開放情報領域にセーブする(ステップA489)。これらの情報は、特別遊技状態の実行態様を設定するためのものである。そして、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。
一方、大当りでない場合(ステップA481;N)は、はずれ時の停止図柄番号を特図2停止図柄番号領域にセーブし(ステップA490)、はずれ停止図柄パターンを停止図柄パターン領域にセーブして(ステップA491)、停止図柄パターンに対応する飾り特図コマンドを準備する(ステップA492)。以上の処理により、特図変動表示ゲームの結果に対応した停止図柄が設定される。
その後、飾り特図コマンドを飾り特図コマンド領域にセーブし(ステップA493)、コマンド設定処理(ステップA494)を行う。この飾り特図コマンドは、後に演出制御装置300に送信される。そして、停止図柄番号に対応する図柄データを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA495)、特図2大当り図柄乱数格納領域(保留数1用)を0クリアして(ステップA496)、特図2停止図柄設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、第1始動入賞口(始動入賞口36)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第1変動表示ゲームを実行し、第2始動入賞口(普通変動入賞装置37)での遊技球の検出に基づいて変動表示ゲームとして第2変動表示ゲームを実行する変動表示ゲーム実行手段をなす。また、遊技制御装置100が、判定手段(遊技制御装置100)による判定結果に基づき変動表示ゲームの実行を制御する変動表示ゲーム実行制御手段をなす。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図1)〕
図42には、特図普段処理(図28参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図1)(ステップA314)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図1)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA501)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA502)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA503)、特図1の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA504)。その後、特図1変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA505)、特図1点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図1表示器51の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA506)、特図変動中処理移行設定処理(特図1)を終了する。
〔特図変動中処理移行設定処理(特図2)〕
図43には、特図普段処理(図28参照)における特図変動中処理移行設定処理(特図2)(ステップA312)を示した。この特図変動中処理移行設定処理(特図2)では、まず、処理番号として「1」を設定し(ステップA511)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA512)。
そして、客待ちデモフラグ領域をクリアし(ステップA513)、特図2の変動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA514)。その後、特図2変動制御フラグ領域に変動中フラグをセーブし(ステップA515)、特図2点滅制御タイマ領域に点滅制御タイマ(特図2表示器52の点滅の周期のタイマ)の初期値(例えば200ms)を設定して(ステップA516)、特図変動中処理移行設定処理(特図2)を終了する。
〔特図変動中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図変動中処理(ステップA10)の詳細について説明する。図44に示すように、特図変動中処理では、まず、停止延長情報(停止延長情報1又は2)があるかを判定する(ステップA601)。停止延長情報がない場合(ステップA601;N)は、通常特図表示時間(例えば600ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA602)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。
また、停止延長情報がある場合(ステップA601;Y)は、停止延長情報1であるかを判定する(ステップA603)。停止延長情報1である場合(ステップA603;Y)は、特図延長表示時間1(例えば3500ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA604)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。一方、停止延長情報1でない場合(ステップA603;N)、すなわち停止延長情報2である場合は、特図延長表示時間2(例えば14300ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA605)、特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を行って、特図表示中処理を終了する。すなわち、遊技制御装置100が、変動表示ゲームの停止結果態様を表示する停止時間を設定する停止時間設定手段をなす。
〔特図表示中処理移行設定処理〕
図45には、上述の特図変動中処理での特図表示中処理移行設定処理(ステップA606)を示した。この特図表示中処理移行設定処理では、まず、特図表示中処理に係る処理番号「2」を設定し(ステップA611)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA612)。
次に、特図1や特図2の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA613,A614)、外部情報端子に出力用の特図変動表示ゲームの実行回数に係る図柄確定回数信号制御タイマ領域に制御タイマ初期値(例えば256ms)をセーブする(ステップA615)。その後、特図1表示器51における特図1変動表示ゲームの制御用の情報として、特図1表示器51での変動停止に係る停止フラグを特図1変動制御フラグ領域にセーブし(ステップA616)、特図2表示器52における特図2変動表示ゲームの制御用の情報として、特図2表示器52での変動停止に係る停止フラグを特図2変動制御フラグ領域にセーブして(ステップA617)、特図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔特図表示中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における特図表示中処理(ステップA11)の詳細について説明する。図46に示すように、特図表示中処理では、まず、特図2変動開始処理における大当りフラグ2設定処理にて設定された大当りフラグ2をロードして(ステップA621)、RWMの大当りフラグ2領域をクリアする処理(ステップA622)を行う。そして、ロードされた大当りフラグ2が大当りかを判定して(ステップA623)、大当りである(ステップA623;Y)と判定すると、RWMの大当りフラグ1領域をクリアし(ステップA628)、第2特図変動表示ゲームの大当り(特図2大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブして(ステップA629)、ラウンド数上限値テーブルを設定する(ステップA630)。
一方、ステップA623にて、大当りフラグ2のチェックの結果、大当りでない(ステップA623;N)と判定すると、特図1変動開始処理における大当りフラグ1設定処理にて設定された大当りフラグ1をロードして(ステップA624)、RWMの大当りフラグ1領域をクリアする(ステップA625)。続けて、ロードされた大当りフラグ1が大当りかを判定して(ステップA626)、大当りである(ステップA626;Y)と判定すると、第1特図変動表示ゲームの大当り(特図1大当り)の開始に関する試験信号をRWMの試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA627)、ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行う。
ラウンド数上限値テーブルを設定する処理(ステップA630)を行った後、ラウンド数上限値情報に対応するラウンド数上限値を取得してRWMのラウンド数上限値領域にセーブする(ステップA631)。続けて、ラウンド数上限値情報に対応するラウンドLEDポインタを取得してRWMのラウンドLEDポインタ領域にセーブする(ステップA632)。
次に、停止図柄パターンに対応した飾り特図コマンドをRWMの飾り特図コマンド領域からロードして準備し(ステップA633)、コマンド設定処理(ステップA634)を行う。その後、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率を通常確率状態(低確率状態)とする情報に係る確率情報コマンドを準備して(ステップA635)、コマンド設定処理(ステップA636)を行う。続けて、特図1又は特図2停止図柄設定処理にて設定された図柄情報(停止図柄番号又は停止図柄パターン)に対応するファンファーレコマンドを準備して(ステップA637)、コマンド設定処理(ステップA638)を行う。
次に、大入賞口開放情報と、普図変動表示ゲーム及び特図変動表示ゲームにて当り結果となる確率の状態に対応する信号をRWMの外部情報出力データ領域にセーブする(ステップA639)。その後、大入賞口開放情報に対応する大当りファンファーレ時間(例えば6000ms又は48ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA640)。そして、大入賞口開放情報に対応する大入賞口(第1特別変動入賞装置38又は第2特別変動入賞装置39)の大入賞口不正入賞数領域をクリアし(ステップA641)、大入賞口開放情報に対応する大入賞口の大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間外フラグをセーブする(ステップA642)。
次に、特図ゲームモードフラグをロードし(ステップA643)、ロードしたフラグを特図ゲームモードフラグ退避領域へセーブする(ステップA644)。これにより特別結果が発生した際における演出モードの情報が記憶される。そして、後に記憶した情報に基づき特別遊技状態の終了後の演出モードが決定される。その後、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA645)を行い、特図表示中処理を終了する。
一方、図46におけるステップA626にて、大当りフラグ1が大当りでない場合(ステップA626;N)は、演出モードの設定に関する演出モード情報チェック処理(ステップA646)を行い、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理1(ステップA648、図29参照)を行い、特図表示中処理を終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1〕
次に、上述の特図表示中処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1(ステップA645)の詳細について説明する。図47に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA651)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA652)。
次に、大当り(特別遊技状態)の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA653)、高確率状態と時短状態の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA654)。その後、特別遊技状態で実行したラウンド数を管理するためのラウンド数領域をクリアし(ステップA655)、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブして(ステップA656)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA657)。
そして、変動図柄判別フラグ領域をクリアし(ステップA658)、高確率状態の表示に係る遊技状態表示LED(第3遊技状態表示部59)を消灯させるために高確率報知フラグ領域をクリアして(ステップA659)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブする(ステップA660)。次に、停電復旧時に演出制御装置300に出力されるコマンドをセーブする停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブし(ステップA661)、時短状態で実行可能な特図変動表示ゲームの回数を管理するための時間短縮変動回数領域をクリアする(ステップA662)。これにより高確率状態及び時短状態が終了し、通常確率状態かつ通常動作状態となる。
その後、演出モード番号領域に演出モード1の番号をセーブし(ステップA663)、演出残り回転数領域をクリアする(ステップA664)。そして、次モード移行情報領域に更新なしコードをセーブし(ステップA665)、演出モードコマンド領域に演出モード1のコマンドをセーブして(ステップA666)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理1を終了する。これにより、特別遊技状態の発生に伴い演出モードの情報が一旦クリアされることとなる。
〔演出モード情報チェック処理〕
次に、上述の特図表示中処理における演出モード情報チェック処理(ステップA646)の詳細について説明する。図48に示すように、演出モード情報チェック処理では、まず、次モード移行情報が更新なしコードであるかを判定する(ステップA671)。次モード移行情報が更新なしコードである場合(ステップA671;Y)は、演出モード情報チェック処理を終了する。この場合は、実行した特図変動表示ゲームの回数に応じた演出モードの変更が行われない場合であって、例えば高確率状態において次回の大当りまで継続する演出モードが選択されている場合である。
また、次モード移行情報が更新なしコードでない場合(ステップA671;N)は、演出モードの変更までの特図変動表示ゲームの実行可能回数である演出残り回転数を−1更新し(ステップA672)、演出残り回転数が0となったかを判定する(ステップA673)。演出残り回転数が0となった場合(ステップA673;Y)、すなわち次の特図変動表示ゲームから演出モードを変更する場合は、演出モード情報アドレステーブルを設定し(ステップA674)、次モード移行情報に対応するテーブルのアドレスを取得する(ステップA675)。
そして、移行する演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブし(ステップA676)、移行する演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブして(ステップA677)、移行する演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA678)。その後、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(ステップA679)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブして(ステップA680)、コマンド設定処理(ステップA681)を行い、演出モード情報チェック処理を終了する。
一方、演出残り回転数が0でない場合(ステップA673;N)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも現在の演出モードが継続する場合は、演出残り回転数が規定回転数(例えば8回)であるかを判定する(ステップA682)。演出残り回転数が規定回転数でない場合(ステップA682;N)は、演出モード情報チェック処理を終了する。また、演出残り回転数が規定回転数である場合(ステップA682;Y)は、演出モード切替準備コマンドを準備し(ステップA683)、コマンド設定処理(ステップA684)を行い、演出モード情報チェック処理を終了する。これにより、演出モードの切替の規定回転数前から切替を予告する演出を行うことが可能となる。このように遊技制御装置100で演出モードを管理するようにしたことで、例えば特定の演出モードでのみ特定のリーチを発生させる等の制御が可能となり、遊技の興趣を向上することができる。
〔時間短縮変動回数更新処理〕
次に、上述の特図表示中処理における時間短縮変動回数更新処理(ステップA647)の詳細について説明する。図49に示すように、時間短縮変動回数更新処理では、まず、特図高確率(高確率状態)中であるかを判定する(ステップA691)。特図高確率中である場合(ステップA691;Y)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図高確率中でない場合(ステップA691;N)は、特図時短(時短状態)中であるかを判定する(ステップA692)。
特図時短中でない場合(ステップA692;N)は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、特図時短中である場合(ステップA692;Y)は、時短状態とする特図変動表示ゲームの実行回数を管理する時間短縮変動回数を−1更新し(ステップA693)、時間短縮変動回数が0となったかを判定する(ステップA694)。時間短縮変動回数が0でない場合(ステップA694;N)、すなわち次の特図変動表示ゲームでも時短状態が継続する場合は、時間短縮変動回数更新処理を終了する。また、時間短縮変動回数が0である場合(ステップA694;Y)、すなわち今回の特図変動表示ゲームで時短状態が終了する場合は、確率情報コマンド(時短終了)を準備し(ステップA695)、コマンド設定処理(ステップA696)を行う。その後、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を行い(ステップA697)、時間短縮変動回数更新処理を終了する。
〔特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)〕
図50には、上述の時間短縮変動回数更新処理における特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)(ステップA697)を示した。この特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)では、まず、時短の終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA701)、時短の終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA702)。
次に、遊技状態表示番号領域に低確率中の番号をセーブし(ステップA703)、普図ゲームモードフラグ領域に普図低確率&普電サポートなしフラグをセーブする(ステップA704)。さらに、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短なしフラグをセーブし(ステップA705)、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(低確率)をセーブして(ステップA706)、特図普段処理移行設定処理2(時短終了時)を終了する。
ここで、本実施形態の遊技機10における特別結果の種類と大入賞口(特別変動入賞装置)の開閉パターンについて説明する。特別結果の種類には、2R確変、11R確変、11R通常及び16R確変の4種類が設定されている。2R確変、11R確変及び16R確変は、それぞれ特別遊技状態でのラウンド数が2,11,16ラウンドであり、特別遊技状態の終了後に次回の特別結果の導出まで確率状態が高確率状態に設定されるとともに時短状態とされる特別結果である。また、11R通常は、特別遊技状態でのラウンド数が11ラウンドであり、特別遊技状態の終了後の確率状態が通常確率状態に設定されるとともに所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームを実行するまで時短状態とされる特別結果である。
また、本実施形態の遊技機10は下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)と、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)とを備え、それぞれ複数の開閉パターンが用意されている。そして、これらの複数の開閉パターンから特別結果の種類に応じて一の開閉パターンが選択されるようになっている。なお、以下の開閉パターンにおいて大入賞口の開放時間として示す値は最大開放時間を示すものであり、一のラウンドにおいて最大開放時間の経過前に所定数の遊技球が大入賞口に流入した場合は、最大開放時間の経過を待たずに大入賞口を閉鎖してラウンドが終了する。
図51には、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開閉パターンを示した。図51(a)に示す上大入賞口開閉パターン1は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態でない場合に選択される。この上大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)で52msの開放時間が設定され、1448msのインターバル時間を挟んだ後に次のラウンド(2R)で52msの開放時間が設定される。そして、22400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図51(b)に示す上大入賞口開閉パターン2は、特別結果が2R確変であって、当該特別結果の導出時に時短状態である場合に選択される。この上大入賞口開閉パターン2は上大入賞口開閉パターン1と同様の開閉態様であるが、エンディング時間が1400msとなっている。図51(c)に示す上大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン3では、52msの開放時間が設定されるラウンドを1448msのインターバル時間を挟んで16ラウンド行い、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図51(d)に示す上大入賞口開閉パターン4は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン4では、初回のラウンド(1R)において、まず上大入賞口開閉パターン3と同様に52msの開放を1448msの閉鎖時間を挟んで16回行う。ここまでは上大入賞口開閉パターン3と同様の開閉態様であり、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。その後、6300msの閉鎖時間において表示装置41に昇格映像を表示して上大入賞口開閉パターン4であることを報知し、26168msの開放を行って初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図51(e)に示す上大入賞口開閉パターン5は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この上大入賞口開閉パターン5では、初回のラウンド(1R)において、まず52msの開放を行った後に5948msの閉鎖時間を挟んで26948msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを15回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52には、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開閉パターンを示した。図52(a)に示す下大入賞口開閉パターン1は、特別結果が11R確変又は11R通常である場合に選択される。この下大入賞口開閉パターン1では、初回のラウンド(1R)において、まず200msの開放を行った後に5800msの閉鎖時間を挟んで28000msの開放を行い、初回のラウンドを終了する。初回のラウンドの終了後、2000msのインターバル時間を挟んで27000msの開放時間が設定されるラウンドを10回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(b)に示す下大入賞口開閉パターン2は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この下大入賞口開閉パターン2では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や3と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。11ラウンドの終了後、1500msのインターバル時間を挟んで200msの開放時間が設定されるラウンドを5回繰り返し、1400msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
図52(c)に示す下大入賞口開閉パターン3は、16R確変である複数の特別結果のうち一部の特別結果に対応して選択される。この下大入賞口開閉パターン3では、11ラウンドの終了までは下大入賞口開閉パターン1や2と同様の開閉態様とされ、表示装置41等での演出も同じものとして、遊技者が何れの開閉パターンであるかを認識し難くしている。そして、11ラウンドの終了後、13000msのインターバル時間において表示装置41に昇格映像を表示して下大入賞口開閉パターン3であることを報知する。その後、27000msの開放時間が設定されるラウンドを2000msのインターバル時間を挟んで5回繰り返し、6000msのエンディング時間の経過後、特別遊技状態が終了する。
〔ファンファーレ/インターバル中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理におけるファンファーレ/インターバル中処理(ステップA12)の詳細について説明する。図53に示すように、ファンファーレ/インターバル中処理では、まず、特別遊技状態のラウンド数を+1更新し(ステップA751)、大入賞口開放情報が上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)開閉パターン1〜3であるかを判定する(ステップA752)。
大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3である場合(ステップA752;Y)は、上大入賞口開閉パターン1〜3に対応する制御ポインタ(S(スタート値),E(エンド値))を設定し(ステップA759)、図54のステップA770に移行する。この制御ポインタのスタート値とエンド値を設定することで、一のラウンドにおける大入賞口の開放や閉鎖及びその時間を大入賞口制御テーブルに基づき設定可能となる。なお、上大入賞口開閉パターン1〜3である場合は一のラウンドの実行時間が短いため、ラウンドごとではなく特別遊技状態の開始から終了まで一連の映像を表示するようになっており、ラウンド数に対応するラウンドコマンドは送信しない。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3でない場合(ステップA752;N)は、特別遊技状態のラウンド数に対応するラウンドコマンドを準備して(ステップA753)、コマンド設定処理(ステップA754)を行う。
その後、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)であるかを判定し(ステップA755)、初回ラウンドである場合(ステップA755;Y)は、大入賞口開放情報が下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)開閉パターンであるかを判定する(ステップA756)。大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合(ステップA756;Y)は、下大入賞口開閉パターンの初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA760)、図54のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA756;N)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4であるかを判定する(ステップA757)。
大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4である場合(ステップA757;Y)は、上大入賞口開閉パターン4の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA758)、図54のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン4でない場合(ステップA757;N)は、上大入賞口開閉パターン5の初回ラウンド(1R)に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA761)、図54のステップA770に移行する。
一方、開始されるラウンドが初回ラウンド(1R)でない場合(ステップA755;N)は、開始されるラウンドが2〜11ラウンドであるかを判定し(ステップA762)、開始されるラウンドが2〜11ラウンドである場合(ステップA762;Y)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA763)。そして、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA763;N)は、下大入賞口開閉パターンの2〜11ラウンドに対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA764)、図54のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合(ステップA763;Y)は、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA765)、図54のステップA770に移行する。
また、開始されるラウンドが2〜11ラウンドでない場合(ステップA762;N)は、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA766)。そして、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンである場合(ステップA766;Y)は、上大入賞口開閉パターンの2ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA765)、図54のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA766;N)は、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2であるかを判定する(ステップA767)。
大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2である場合(ステップA767;Y)は、下大入賞口開閉パターン2の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA768)、図54のステップA770に移行する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターン2でない場合(ステップA767;N)は、下大入賞口開閉パターン3の12ラウンド以降に対応する制御ポインタ(S,E)を設定し(ステップA769)、図54のステップA770に移行する。
図54のステップA770では、設定した制御ポインタのスタート値(S)を大当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップA770)、設定した制御ポインタのエンド値(E)を大当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップA771)。そして、ソレノイド情報設定処理(ステップA772)を行い、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンであるかを判定する(ステップA773)。
大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンである場合(ステップA773;Y)は、大入賞口開放中処理移行設定処理1を行い(ステップA774)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。また、大入賞口開放情報が下大入賞口開閉パターンでない場合(ステップA773;N)は、大入賞口開放中処理移行設定処理2を行い(ステップA775)、ファンファーレ/インターバル中処理を終了する。以上の処理により、図51、図52に示した開閉パターンの何れかが設定されることとなる。
〔ソレノイド情報設定処理〕
図55には、上述のファンファーレ/インターバル中処理におけるソレノイド情報設定処理(ステップA772)を示した。このソレノイド情報設定処理では、まず、大入賞口制御アドレステーブルを設定し(ステップA781)、大当り中制御ポインタに対応する大入賞口制御テーブルのアドレスを取得する(ステップA782)。その後、出力データを取得し、大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA783)、開閉時間値を取得して特図ゲーム処理タイマ領域セーブし(ステップA784)、ソレノイド情報設定処理を終了する。この処理により、大入賞口の開放や閉鎖及びその時間が設定されることとなる。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理1〕
図56には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理1(ステップA774)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理1においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA791)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA792)。その後、下大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA793)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA794)。そして、大入賞口判別フラグ領域に下大入賞口制御中フラグをセーブして(ステップA795)、大入賞口開放中処理移行設定処理1を終了する。
〔大入賞口開放中処理移行設定処理2〕
図57には、上述のファンファーレ/インターバル中処理における大入賞口開放中処理移行設定処理2(ステップA775)を示した。この大入賞口開放中処理移行設定処理2においては、まず、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA801)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA802)。その後、上大入賞口の開放開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA803)、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアする(ステップA804)。そして、大入賞口判別フラグ領域に上大入賞口制御中フラグをセーブして(ステップA805)、大入賞口開放中処理移行設定処理2を終了する。
〔大入賞口開放中処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口開放中処理(ステップA13)の詳細について説明する。図58に示すように、大入賞口開放中処理では、まず、大当り中制御ポインタを+1更新し(ステップA811)、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達したかを判定する(ステップA812)。
制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップA812;N)は、ソレノイド情報設定処理(ステップA817、図55参照)を行う。これにより、更新された制御ポインタに応じた大入賞口の開閉態様が設定されることとなる。そして、大入賞口開放中処理移行設定処理3を行って(ステップA818)、大入賞口開放中処理を終了する。図60に示すように大入賞口開放中処理移行設定処理3では、処理番号を大入賞口開放中処理にかかる「4」に設定し(ステップA841)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブして(ステップA842)、大入賞口開放中処理移行設定処理3を終了する。
図58に戻り、制御ポインタの値が制御ポインタ上限値領域の値に達した場合(ステップA812;Y)は、大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターン(上大入賞口開放パターン1〜3)であるかを判定する(ステップA813)。大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターンである場合(ステップA813;Y)は、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA816)を行い、大入賞口開放中処理を終了する。この場合は、特別遊技状態の開始から終了まで一連の映像を表示するようになっており、インターバルコマンドやエンディングコマンドは送信しないようになっている。
また、大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターンでない場合(ステップA813;N)は、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かにかかわらず、ラウンド間のインターバルに係るインターバルコマンドを準備し(ステップA814)、コマンド設定処理(ステップA815)を行い、大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA816)を行って、大入賞口開放中処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、ラウンド遊技の終了を演出制御手段(演出制御装置300)に指示するインターバル情報(インターバルコマンド)を生成するインターバル指示手段をなす。
〔大入賞口残存球処理移行設定処理〕
図59には上述の大入賞口開放中処理における大入賞口残存球処理移行設定処理(ステップA818)を示した。この大入賞口残存球処理移行設定処理においては、まず、処理番号を大入賞口残存球処理にかかる「5」に設定し(ステップA831)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA832)。その後、残存球処理に要する時間である大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップA833)。そして、第1特別変動入賞装置38の開閉扉38c又は第2特別変動入賞装置39の可動部材39cを閉鎖するために、大入賞口ソレノイド38b又は39bをオフさせるためのオフデータを大入賞口ソレノイド出力データ領域にセーブして(ステップA834)、大入賞口残存球処理移行設定処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、ラウンド遊技の終了時に変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38、第2特別変動入賞装置39)内に残存する遊技球が当該変動入賞装置から排出されることを確認する残存球処理期間(大入賞口残存球処理時間)を設定する残存球処理期間設定手段をなす。
〔大入賞口残存球処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大入賞口残存球処理(ステップA14)の詳細について説明する。図61に示すように、大入賞口残存球処理では、まず、実行中の特別遊技状態における現在のラウンド数とRWMのラウンド数上限値領域のラウンド数上限値とを比較して現在のラウンドが最終ラウンドであるかを判定する(ステップA851)。
そして、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドでない場合(ステップA851;N)は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応するインターバル時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA852)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。なおインターバル時間は、今回のラウンド数と大入賞口開放情報に対応する時間(例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば68ms)が設定される。ラウンドとラウンドの間のインターバル期間は、ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間とされ、例えば、上大入賞口開閉パターン1〜3であれば1448msとなる。
一方、特別遊技状態における現在のラウンドが最終ラウンドである場合(ステップA851;Y)は、特別遊技状態の終了の際におけるエンディング表示画面の表示制御等に係るエンディングコマンドを準備し(ステップA854)、コマンド設定処理(ステップA855)を行って、特別結果が導出された際の演出モードを記憶する特図ゲームモードフラグ退避領域からゲームモードフラグをロードする(ステップA856)。そして、ロードしたフラグと大入賞口開放情報に対応するエンディング時間を特図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップA857)、大当り終了処理移行設定処理(ステップA858)を行って、大入賞口残存球処理を終了する。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了を演出制御手段(演出制御装置300)に指示するエンディング情報(エンディングコマンド)を生成するエンディング指示手段をなす。
最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間(例えば1380ms)が経過し、さらに該大入賞口残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。例えば、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態でない場合、すなわち特別結果の導出時に時短状態以外で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン1であればエンディング時間が21020msとされる。よってエンディング期間の長さは、このエンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて22400msとされ、このエンディング期間において、表示装置41等でエンディング演出が実行される。また、特別結果が2R確変であって当該特別結果の導出時に時短状態である場合、すなわち特別結果の導出時に時短状態で選択される演出モードであった場合に選択される上大入賞口開閉パターン2であればエンディング時間が20msとされる。よってエンディング期間の長さは、このエンディング時間の前に大入賞口残存球処理時間として費やされる1380msと合わせて1400msとされる。
〔ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2〕
図62には、上述の大入賞口残存球処理におけるファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2(ステップA853)を示した。このファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2では、まず、ファンファーレ/インターバル中処理に係る処理番号である「3」を設定し(ステップA861)、特図ゲーム処理番号領域に処理番号をセーブする(ステップA862)。
次に、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA863)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA864)。そして、大入賞口判別フラグ領域をクリアして(ステップA865)、ファンファーレ/インターバル中処理移行設定処理2を終了する。
〔大当り終了処理移行設定処理〕
図63には、上述の大入賞口残存球処理における大当り終了処理移行設定処理(ステップA856)を示した。この大当り終了処理移行設定処理においては、まず、大当り終了処理に係る処理番号として「6」を設定し(ステップA871)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA872)。その後、下大入賞口(第1特別変動入賞装置38)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップA873)、上大入賞口(第2特別変動入賞装置39)の開放終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA874)。
次に、大入賞口への入賞数を記憶する大入賞口カウント数領域の情報をクリアし(ステップA875)、特別遊技状態のラウンド数を記憶するラウンド数領域の情報をクリアして(ステップA876)、特別遊技状態のラウンド数の上限値を記憶するラウンド数上限値領域の情報をクリアする(ステップA877)。そして、ラウンド数の上限値判定用のフラグを記憶するラウンド数上限値情報領域の情報をクリアし(ステップA878)、大入賞口の開放情報判定用のフラグを記憶する大入賞口開放情報領域の情報をクリアして(ステップA879)、大入賞口の開閉態様を設定するための大当り中制御ポインタ領域の情報をクリアする(ステップA880)。その後、大当り中制御ポインタのエンド値を記憶する大当り中制御ポインタ上限値領域をクリアして(ステップA881)、大入賞口判別フラグ領域をクリアし(ステップA882)、大当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔大当り終了処理〕
次に、上述の特図ゲーム処理における大当り終了処理(ステップA15)の詳細について説明する。図64に示すように、この大当り終了処理では、まず、今回の特別遊技状態を実行する契機となった特別結果の種類に基づき設定される確率変動判定フラグが、特別遊技状態の終了後に高確率状態となる場合に設定される高確率データかを判定する(ステップA901)。
高確率データでない場合(ステップA901;N)は、大当り終了設定処理1を行い(ステップA902)、高確率データである場合(ステップA901;Y)は、大当り終了設定処理2を行って(ステップA903)、特図ゲームモードフラグに対応する確率情報コマンドを準備し(ステップA904)、コマンド設定処理(ステップA905)を行う。
次に、遊技制御装置100での演出モードの管理に必要な情報をセーブする処理として、まず、停止図柄パターンに対応する演出モード情報設定テーブルを設定する(ステップA906)。そして、設定された演出モード情報設定テーブルを参照して、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出モード番号を取得して演出モード番号領域にセーブする(ステップA907)。さらに、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの演出残り回転数を取得して演出残り回転数領域にセーブし(ステップA908)、特別遊技状態の終了後に設定される演出モードの次モード移行情報を取得して次モード移行情報領域にセーブする(ステップA909)。
その後、新たな演出モード番号に対応するコマンドを準備し(ステップA910)、コマンドを演出モードコマンド領域にセーブして(ステップA911)、コマンド設定処理(ステップA912)を行う。そして、特図普段処理移行設定処理3を行い(ステップA913)、大当り終了処理を終了する。
〔大当り終了設定処理1〕
図65には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理1(ステップA902)を示した。この大当り終了設定処理1では、まず、時短の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA921)、時短の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA922)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA923)、特図ゲームモードフラグ領域に特図低確率&時短フラグをセーブする(ステップA924)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(時短)をセーブし(ステップA925)、時間短縮変動回数領域に時間短縮変動回数初期値(例えば70)をセーブして(ステップA926)、大当り終了設定処理1を終了する。
以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が通常確率状態となるとともに時短状態となる。また、時短変動回数領域に時短変動回数初期値(例えば70)をセットすることで、所定回数(例えば70回)の特図変動表示ゲームの実行により時短状態が終了するようになる。
〔大当り終了設定処理2〕
図66には、上述の大当り終了処理における大当り終了設定処理2(ステップA903)を示した。この大当り終了設定処理2では、まず、高確率の開始に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA931)、高確率の開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA932)。
次に、普図ゲームモードフラグ領域に普図高確率&普電サポートフラグをセーブし(ステップA933)、特図ゲームモードフラグ領域に特図高確率&時短フラグをセーブする(ステップA934)。その後、停電復旧時送信コマンド領域に確率情報コマンド(高確率)をセーブし(ステップA935)、時間短縮変動回数領域をクリアして(ステップA936)、大当り終了設定処理2を終了する。以上の処理により、特別遊技状態の終了後、特図変動表示ゲームの確率状態が高確率状態となるとともに次回の特別結果態様の導出まで時短状態となる。
すなわち、遊技制御装置100が、特別遊技状態の終了後、予め定められた所定期間にわたり、普通変動入賞装置37を開状態とする期間を延長する特定遊技状態(時短状態)を発生可能な特定遊技状態発生制御手段をなす。
〔特図普段処理移行設定処理3〕
図67には上記した大当り終了処理における特図普段処理移行設定処理3(ステップA913)を示した。この特図普段処理移行設定処理3においては、まず、特図普段処理に係る処理番号として「0」を設定し(ステップA941)、処理番号を特図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップA942)。
その後、大当りの終了に関する信号を外部情報出力データ領域にセーブし(ステップA943)、大当りの終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップA944)。続いて、確率変動判定フラグ領域の情報をクリアし(ステップA945)、大当りのラウンド回数を示すラウンドLEDのポインタ領域の情報をクリアして(ステップA946)、遊技状態表示番号領域に時短中の番号をセーブする(ステップA947)。そして、下大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブし(ステップA948)、上大入賞口不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップA949)、特図普段処理移行設定処理3を終了する。
〔普図ゲーム処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における普図ゲーム処理(ステップS109)の詳細について説明する。普図ゲーム処理では、ゲートスイッチ34aの入力の監視と、普図変動表示ゲームに関する処理全体の制御、普図の表示の設定等を行う。
図68に示すように、普図ゲーム処理では、まず、ゲートスイッチ34aからの入力を監視するゲートスイッチ監視処理(ステップB1)を行い、始動口2スイッチ37aからの入力を監視する普電入賞スイッチ監視処理(ステップB2)を行う。次に、普図ゲーム処理タイマが0でなければ−1更新する(ステップB3)。なお、普図ゲーム処理タイマの最小値は0に設定されている。そして、普図ゲーム処理タイマの値が0となったかを判定する(ステップB4)。
普図ゲーム処理タイマの値が0である(ステップB4;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていたと判定すると、普図ゲーム処理番号に対応する処理に分岐させるために参照する普図ゲームシーケンス分岐テーブルをレジスタに設定する処理(ステップB5)を行って、当該テーブルを用いて普図ゲーム処理番号に対応する処理の分岐先アドレスを取得する処理(ステップB6)を行う。そして、分岐処理終了後のリターンアドレスをスタック領域に退避させる処理(ステップB7)を行った後、ゲーム処理番号に応じてゲーム分岐処理(ステップB8)を行う。
ステップB8にて、ゲーム処理番号が「0」の場合は、普図変動表示ゲームの変動開始を監視し、普図変動表示ゲームの変動開始の設定や演出の設定や、普図変動中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図普段処理(ステップB9)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「1」の場合は、普図表示中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図変動中処理(ステップB10)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「2」の場合は、普図変動表示ゲームの結果が当りであれば、時短状態中であるか否かに応じた普電開放時間の設定や、普図当り中処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図表示中処理(ステップB11)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「3」の場合は、普図当り中処理の継続、或いは普電残存球処理を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り中処理(ステップB12)を行う。
また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「4」の場合は、普図当り終了処理を行うために必要な情報の設定等を行う普電残存球処理(ステップB13)を行う。また、ステップB8にて、ゲーム処理番号が「5」の場合は、普図普段処理(ステップB9)を行うために必要な情報の設定等を行う普図当り終了処理(ステップB14)を行う。
その後、普図表示器による普通図柄の変動を制御するための普図変動制御テーブルを準備した後(ステップB15)、普図表示器による普通図柄の変動の制御に係る図柄変動制御処理(ステップB16)を行って、普図ゲーム処理を終了する。一方、ステップB4にて、普図ゲーム処理タイマの値が0でない(ステップB4;N)、すなわちタイムアップしていないと判定すると、処理をステップB15に移行して、それ以降の処理を行う。
〔ゲートスイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理におけるゲートスイッチ監視処理の詳細について説明する。図69に示すように、ゲートスイッチ監視処理では、まず、ゲートスイッチ34aに入力があるかを判定する(ステップB101)。そして、ゲートスイッチ34aに入力がある場合(ステップB101;Y)は、普図保留数を取得して当該普図保留数が上限値未満であるかを判定する(ステップB102)。
普図保留数が上限値未満である場合(ステップB102;Y)は、普図保留数を+1更新し(ステップB103)、更新後の普図保留数に対応する乱数格納領域のアドレスを算出する(ステップB104)。そして、当り乱数を抽出してRWMの当り乱数格納領域にセーブし(ステップB105)、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
また、ステップB101にてゲートスイッチ34aに入力がないと判定された場合(ステップB101;N)や、ステップB102にて普図保留数が上限値未満でないと判定された場合(ステップB102;N)は、ゲートスイッチ監視処理を終了する。
〔普電入賞スイッチ監視処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電入賞スイッチ監視処理の詳細について説明する。図70に示すように、普電入賞スイッチ監視処理では、まず、普図当り中か、すなわち普図変動表示ゲームが当り状態となって普通変動入賞装置37が所定回数の開放動作を実行中であるかを判定する(ステップB121)。そして、普図当り中である場合(ステップB121;Y)は、始動口2スイッチ37aに入力があるかを判定し(ステップB122)、始動口2スイッチ37aに入力がある(ステップB122;Y)と判定すると、普電カウンタのカウント数を+1更新する(ステップB123)。
次に、更新後の普電カウンタのカウント数が上限値(例えば、9)に達したかを判定して(ステップB124)、カウント数が上限値に達した(ステップB124;Y)と判定すると、普図当り中制御ポインタ上限値領域からポインタ(当り終了の値)をロードする(ステップB125)。そして、ロードしたポインタを普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB126)、普図ゲーム処理タイマをクリアして(ステップB127)、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。すなわち、普図の当り状態中に上限値以上の普電入賞があった場合は、その時点で普図当り中処理制御ポインタ領域に当り終了の値をセーブし、普図の当り状態が途中で終了するようにする。
また、ステップB121にて普図当り中でないと判定された場合(ステップB121;N)、ステップB122にて始動口2スイッチ37aに入力がないと判定された場合(ステップB122;N)又はステップB124にてカウント数が上限値に達していないと判定された場合(ステップB124;N)は、普電入賞スイッチ監視処理を終了する。
〔普図普段処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図普段処理(ステップB9)の詳細について説明する。図71に示すように、普図普段処理では、まず、普図保留数が0であるかを判定し(ステップB131)、普図保留数が0である場合(ステップB131;Y)は、普図普段処理移行設定処理1(ステップB152)を行い、普図普段処理を終了する。また、普図保留数が0でない場合(ステップB131;N)は、RWMの普図当り乱数格納領域(保留数1用)から当り乱数をロードし(ステップB132)、普図変動表示ゲームにて当り結果となる確率が通常よりも高くされた普図高確率であるか、すなわち時短状態であるかを判定する(ステップB133)。
普図高確率時でない場合(ステップB133;N)は、当り乱数の値が普図低確率時の判定値である低確率判定値と一致するかを判定する(ステップB134)。当り乱数の値が低確率判定値と一致しない場合(ステップB134;N)は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB135)、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定して(ステップB136)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。一方、当り乱数の値が低確率判定値と一致した場合(ステップB134;Y)は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB139)、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定して(ステップB140)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB149)。
また、ステップB133にて、普図高確率時である場合(ステップB133;Y)は、当り乱数の値が、普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における下限値である高確率下限判定値未満であるかを判定し(ステップB137)、当り乱数の値が高確率下限判定値未満でない場合(ステップB137;N)は、当り乱数の値が普図高確率時に用いる複数の連続した判定値における上限値である高確率上限判定値より大きいかを判定する(ステップB138)。
当り乱数の値が高確率上限判定値より大きくない場合(ステップB138;N)、すなわち当りである場合は、当りフラグ領域に当り情報をセーブし(ステップB139)、普図停止図柄に当り停止図柄番号を設定して(ステップB140)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。また、ステップB137にて、当り乱数の値が高確率下限判定値未満である場合(ステップB137;Y)や、ステップB138にて、当り乱数の値が上限判定値より大きい場合(ステップB138;Y)、すなわちはずれの場合は、当りフラグ領域にはずれ情報をセーブし(ステップB135)、普図停止図柄にはずれ停止図柄番号を設定して(ステップB136)、普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリアする(ステップB141)。すなわち、当り乱数の値が一致することで普図の当りと判定する判定値は、普図低確率時では一つの値であり、普図高確率時では複数の連続した値となっている。
普図当り乱数格納領域(保留数1用)を0クリア(ステップB141)した後、停止図柄番号を試験信号出力データ領域にセーブする(ステップB142)。そして、停止図柄に対応する飾り普図変動パターンコマンドを準備し(ステップB143)、コマンド設定処理(ステップB144)を行う。これにより表示装置41等において普図変動表示ゲームに対応した演出を行うことが可能となる。
その後、普図当り乱数格納領域をシフトし(ステップB145)、シフト後の空き領域を0クリアして(ステップB146)、普図保留数を−1更新する(ステップB147)。即ち、最も古い普図保留数1に関する普図変動表示ゲームが実行されることに伴い、普図保留数1以降に保留となっている普図保留数2〜4の順位を1つずつ繰り上げる処理を行う。この処理により、普図当り乱数格納領域の普図保留数2用から普図保留数4用の値が、普図当り乱数格納領域の普図保留数1用から普図保留数3用に移動することとなる。そして、普図当り乱数格納領域の普図保留数4用の値がクリアされて、普図保留数が1デクリメントされる。
次に、普電サポート中(時短状態中)であるかを判定し(ステップB148)、普電サポート中でない場合(ステップB148;N)は、普電サポートなし時の変動時間(例えば、10秒)を設定する(ステップB149)。また、普電サポート中である場合(ステップB148;Y)は、普電サポート時の普図変動時間(例えば、1秒)を設定する(ステップB150)。そして、普図変動中処理移行設定処理(ステップB151)を行って、普図普段処理を終了する。
〔普図普段処理移行設定処理1〕
図72には、上述の普図普段処理での普図普段処理移行設定処理1(ステップB152)を示した。この普図普段処理移行設定処理1では、まず、普図普段処理に移行するための処理番号として「0」を設定し(ステップB161)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB162)。その後、普電不正監視期間フラグ領域に不正監視期間中フラグをセーブして(ステップB163)、普図普段処理移行設定処理1を終了する。
〔普図変動中処理移行設定処理〕
図73には、上述の普図普段処理での普図変動中処理移行設定処理(ステップB151)を示した。この普図変動中処理移行設定処理では、まず、普図変動中処理に移行するための処理番号として「1」を設定し(ステップB171)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB172)。その後、普図変動表示ゲームの開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB173)、普図変動表示ゲームが変動中であることを示す変動中フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブする(ステップB174)。そして、普図表示器の点滅周期のタイマの初期値である点滅制御タイマ初期値(例えば200ms)を普図点滅制御タイマ領域にセーブして(ステップB175)、普図変動中処理移行設定処理を終了する。
〔普図変動中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図変動中処理(ステップB10)の詳細について説明する。図74(a)に示すように、普図変動中処理では、普図表示中処理移行設定処理(ステップB180)を行う。図74(b)に示すように普図表示中処理移行設定処理では、まず、普図表示中処理に移行するための設定処理として処理番号を「2」に設定し(ステップB181)、処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB182)。その後、普図表示器における普図変動表示ゲームの結果の表示時間である普図表示時間(例えば、0.6秒)を設定して(ステップB183)、その普図表示時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB184)。さらに、普図の変動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB185)、普図変動表示ゲームが停止中であることを示す停止フラグを普図変動制御フラグ領域にセーブして(ステップB186)、普図表示中処理移行設定処理を終了する。
〔普図表示中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図表示中処理(ステップB11)の詳細について説明する。図75に示すように、普図表示中処理では、まず、普図普段処理にて設定された当りフラグ(当たり情報又ははずれ情報)をロードして(ステップB201)、RWMの当りフラグ領域をクリアし(ステップB202)、ロードされた当りフラグが当り情報かを判定する(ステップB203)
当りフラグが当り情報でない場合(ステップB203;N)は、普図普段処理に移行するための普図普段処理移行設定処理1(ステップB212)を行って、普図表示中処理を終了する。この普図普段処理移行設定処理1は図72に示した処理である。一方、当りフラグが当り情報である場合(ステップB203;Y)は、普電サポート中(時短状態中)であるかを判定する(ステップB204)。
そして、普電サポート中でない場合(ステップB204;N)は、普電サポートなし時の普電開放時間(例えば、100ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB205)。さらに、普電サポートなし時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB206)、普電サポートなし時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップB207)。これにより通常動作状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば2回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を行って、普図表示中処理を終了する。
一方、普電サポート中である場合(ステップB204;Y)は、普電サポート時の普電開放時間(例えば、1352ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB208)。さらに、普電サポート時の当り開始ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ領域にセーブし(ステップB209)、普電サポート時の当り終了ポインタ値(制御ポインタ値)を普図当り中制御ポインタ上限値領域にセーブする(ステップB210)。これにより時短状態中での普通変動入賞装置37の開放態様が設定され、例えば4回の開放が可能となる。その後、普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を行って、普図表示中処理を終了する。
〔普図当り中処理移行設定処理〕
図76には、上述の普図表示中処理における普図当り中処理移行設定処理(ステップB211)を示した。この普図当り中処理移行設定処理では、まず、普図当り中処理に移行するための処理番号として「3」を設定し(ステップB221)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB222)。その後、普図変動表示ゲームの当りに関する信号と、普電作動開始に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB223)、普電ソレノイドを駆動(オン)する信号を出力するために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータをセーブする(ステップB224)。
さらに、普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電カウント数領域の情報をクリアし(ステップB225)、普電不正監視期間における普通変動入賞装置37への入賞数を記憶する普電不正入賞数領域の情報をクリアする(ステップB226)。そして、普通変動入賞装置37の不正監視期間外を規定するフラグを普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB227)、普図当り中処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り中処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り中処理(ステップB12)の詳細について説明する。図77に示すように、普図当り中処理では、まず、普図当り中制御ポインタをロードして準備し(ステップB301)、ロードされた普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達したかを判定する(ステップB302)。
そして、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値に達していない場合(ステップB302;N)は、普図当り中制御ポインタを+1更新し(ステップB303)、普電作動移行設定処理(ステップB304)を行って普図当り中処理を終了する。また、普図当り中制御ポインタの値が普図当り中制御ポインタ上限値領域の値(当り終了の値)に達した場合(ステップB302;Y)は、ステップB303における普図当り中処理制御ポインタ領域を更新(+1)する処理を行わずに、普電作動移行設定処理(ステップB304)を行って普図当り中処理を終了する。
〔普電作動移行設定処理〕
図78には、上述の普図当り中処理における普電作動移行設定処理(ステップB304)を示した。普電作動移行設定処理は、普通変動入賞装置37を開閉するための普電ソレノイド37cの駆動制御を行う処理であり、制御ポインタの値に応じて処理を分岐するようにしている。この普電作動移行設定処理では、まず、制御ポインタの値に応じた分岐処理を行う(ステップB311)。
制御ポインタの値が0,3,5,7の何れかであった場合は、ステップB312へ移行して普通変動入賞装置37の閉塞を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の閉塞後のウェイト時間(例えば、2800ms又は1000ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB312)、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータを設定して(ステップB313)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が1,4,6,8の何れかであった場合は、ステップB314へ移行して普通変動入賞装置37の開放を制御するため、制御ポインタに対応する普通変動入賞装置37の開放時間である普電開放時間(例えば、100ms、5200ms、1352msの何れか)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB314)、普電ソレノイド37cをオンさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオンデータを設定して(ステップB315)、普電作動移行設定処理を終了する。
また、制御ポインタの値が2,9の何れかであった場合は、ステップB316へ移行して普通変動入賞装置37の開放制御を終了して普電残存球処理(ステップB13)を行うために、処理番号として「4」を設定する(ステップB316)。そして、この処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブし(ステップB317)、普電残存球処理時間(例えば600ms)を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブする(ステップB318)。その後、普電ソレノイド37cをオフさせるために普電ソレノイド出力データ領域にオフデータをセーブし(ステップB319)、普電作動移行設定処理を終了する。
〔普電残存球処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普電残存球処理(ステップB13)の詳細について説明する。図79(a)に示すように、普電残存球処理では普図当り終了処理移行設定処理(ステップB400)を行う。図79(b)に示すように、普図当り終了処理移行設定処理では、まず普図当り終了処理に係る処理番号「5」を設定して(ステップB401)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB402)。
その後、普図エンディング時間を普図ゲーム処理タイマ領域にセーブし(ステップB403)、普通変動入賞装置37の作動終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブして(ステップB404)、普通変動入賞装置37への入賞数を計数する普電カウント数領域をクリアする(ステップB405)。そして、普図当り中制御ポインタ領域をクリアし(ステップB406)、普図当り中制御ポインタ上限値領域をクリアして(ステップB407)、普図当り終了処理移行設定処理を終了する。
〔普図当り終了処理〕
次に、上述の普図ゲーム処理における普図当り終了処理(ステップB14)の詳細について説明する。図80(a)に示すように、普図当り終了処理では、普図普段処理移行設定処理2(ステップB500)を行う。図80(b)に示すように、普図普段処理移行設定処理2では、まず、普図普段処理に係る処理番号「0」を設定して(ステップB501)、その処理番号を普図ゲーム処理番号領域にセーブする(ステップB502)。
その後、普図変動ゲームの当り終了に関する信号を試験信号出力データ領域にセーブし(ステップB503)、普通変動入賞装置37の不正監視期間を規定するフラグ(不正監視期間中フラグ)を普電不正監視期間フラグ領域にセーブして(ステップB504)、普図普段処理移行設定処理2を終了する。
〔セグメントLED編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理におけるセグメントLED編集処理(ステップS110)の詳細について説明する。セグメントLED編集処理では、一括表示装置50に設けられた特図1保留表示器54、特図2保留表示器55、普図保留表示器56、第1遊技状態表示部57、第2遊技状態表示部58、第3遊技状態表示部59、ラウンド表示部60を構成するセグメントLEDの駆動に関する設定等を行う。
図81に示すように、セグメントLED編集処理では、まず、普図保留表示器での表示態様が規定された普図保留数テーブルを設定し(ステップS501)、普図保留数に対応する表示データを取得して普図保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS502)。次に、特図1保留表示器での表示態様が規定された特図1保留数テーブルを設定し(ステップS503)、特図1保留数に対応する表示データを取得して特図1保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS504)。
その後、特図2保留表示器での表示態様が規定された特図2保留数テーブルを設定し(ステップS505)、特図2保留数に対応する表示データを取得して特図2保留表示器のセグメント領域にセーブする(ステップS506)。さらに、ラウンド表示部での表示態様が規定されたラウンド表示LED表示テーブルを設定し(ステップS507)、ラウンド表示LED出力ポインタに対応する表示データを取得してラウンド表示部のセグメント領域にセーブする(ステップS508)。
次に、第1遊技状態表示部57及び第2遊技状態表示部58での表示態様が規定された遊技状態表示テーブルを設定し(ステップS509)、遊技状態表示番号に対応する表示データを取得して各遊技状態表示部のセグメント領域にセーブする(ステップS510)。その後、停電復旧時に大当りの確率状態が高確率状態となっていることの報知に係る高確率報知フラグがオンであるかを判定する(ステップS511)。そして、高確率報知フラグがオンである場合(ステップS511;Y)、すなわち高確率状態の報知を行っている状態である場合は、セグメントLED編集処理を終了する。また、高確率報知フラグがオンでない場合(ステップS511;N)は、高確率報知LEDのオフデータを第3遊技状態表示部のセグメント領域にセーブして(ステップS512)、セグメントLED編集処理を終了する。
〔磁石不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石/電波不正監視処理(ステップS111)において行われる磁石不正監視処理の詳細について説明する。磁石不正監視処理では、磁気センサスイッチ61からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図82に示すように、磁石不正監視処理では、まず、磁気センサスイッチ61から出力されて第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオン、すなわち異常な磁気を検出した状態であるかを判定する(ステップS601)。磁石センサがオンである場合(ステップS601;Y)、すなわち異常な磁気を検出した場合は、異常な磁気の検出期間を計時する磁石不正監視タイマを+1更新して当該タイマがタイムアップしたかを判定する(ステップS603)。
磁石不正監視タイマがタイムアップした場合(ステップS603;Y)、すなわち異常な磁気を一定期間継続して検出した場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS604)、磁石不正報知タイマ初期値を磁石不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS605)。そして、磁石不正報知のコマンドを準備し(ステップS606)、磁石不正フラグとして磁石不正発生フラグを準備して(ステップS607)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。すなわち、磁気センサスイッチ61が一定期間(例えば8回の割込み)連続してオンであった場合に異常が発生していると判定するようにしている。
一方、磁石センサ(磁気センサスイッチ61)がオンでない場合(ステップS601;N)、すなわち異常な磁気を検出していない場合は、磁石不正監視タイマをクリアし(ステップS608)、磁石不正の報知時間を規定する磁石不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS609)。なお、磁石不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、磁石不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップS610)。なお、磁石不正監視タイマがタイムアップしていない場合(ステップS603;N)もステップS609の処理に移行する。
そして、磁石不正報知タイマの値が0でない場合(ステップS610;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、磁石不正監視処理を終了する。また、磁石不正報知タイマの値が0である場合(ステップS610;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、磁石不正報知終了のコマンドを準備する(ステップS611)。さらに、磁石不正フラグとして磁石不正解除フラグを準備して(ステップS612)、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS613)。
そして、準備した磁石不正フラグが磁石不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS613;Y)は、磁石不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップS613;N)は、準備した磁石不正フラグを磁石不正フラグ領域にセーブし(ステップS614)、コマンド設定処理を行い(ステップS615)、磁石不正監視処理を終了する。
〔電波不正監視処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における磁石/電波不正監視処理(ステップS111)において行われる電波不正監視処理の詳細について説明する。電波不正監視処理では、電波センサ62からの検出信号に基づき異常の有無を判定し不正報知の開始や終了の設定等を行う。
図83に示すように、電波不正監視処理では、まず、電波センサ62から出力されて近接I/F121aを経由して第3入力ポート124(入力ポート3)に取り込まれる検出信号の状態から、電波センサ62がオン、すなわち異常な電波を検出した状態であるかを判定する(ステップS701)。電波センサがオンである場合(ステップS701;Y)、すなわち異常な電波を検出した場合は、電波不正報知タイマ初期値を電波不正報知タイマ領域にセーブする(ステップS702)。
そして、電波不正報知のコマンドを準備し(ステップS703)、電波不正フラグとして電波不正発生フラグを準備して(ステップS704)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。すなわち、電波不正の場合は磁気不正の場合と違い、異常な電波を検出した時点で異常が発生していると判定するようにしている。
一方、電波センサがオンでない場合(ステップS701;N)、すなわち異常な電波を検出していない場合は、電波不正の報知時間を規定する電波不正報知タイマが0でなければ−1更新する(ステップS705)。なお、電波不正報知タイマの最小値は0に設定されている。そして、電波不正報知タイマの値が0であるかを判定する(ステップS706)。
電波不正報知タイマの値が0でない場合(ステップS706;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、電波不正監視処理を終了する。また、電波不正報知タイマの値が0である場合(ステップS706;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合であって、不正報知の期間が終了した場合又は当初から不正報知が行われていない場合は、電波不正報知終了のコマンドを準備し(ステップS707)、電波不正フラグとして電波不正解除フラグを準備して(ステップS708)、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致するかを判定する(ステップS709)。
そして、準備した電波不正フラグが電波不正フラグ領域の値と一致する場合(ステップS709;Y)は、電波不正監視処理を終了する。また、値が一致しない場合(ステップS709;N)は、準備した電波不正フラグを電波不正フラグ領域にセーブし(ステップS710)、コマンド設定処理を行い(ステップS711)、電波不正監視処理を終了する。
〔外部情報編集処理〕
次に、上述のタイマ割込み処理における外部情報編集処理(ステップS112)の詳細について説明する。外部情報編集処理では、払出コマンド送信処理(ステップS104)、入賞口スイッチ/状態監視処理(ステップS107)、磁石/電波不正監視処理(ステップS111)での監視結果に基づいて、情報収集端末や遊技場内部管理装置等の外部装置や試射試験装置に出力する情報を作成して出力バッファにセットする処理等を行う。
図84に示すように、外部情報編集処理では、まず、払出予定の賞球数に関する情報を設定するメイン賞球信号編集処理(ステップS801)を行い、始動口の入賞信号を編集する始動口信号編集処理(ステップS802)を行う。次に、特図変動表示ゲームの実行回数に係る情報の出力時間を制御するための図柄確定回数制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS803)。なお、図柄確定回数制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、図柄確定回数制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS804)。
図柄確定回数制御タイマの値が0である場合(ステップS804;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、図柄確定回数信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップS805)。また、図柄確定回数制御タイマの値が0でない場合(ステップS804;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、図柄確定回数信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブする(ステップS806)。その後、エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理を行う。
エラー状態やセキュリティ状態に応じて情報を設定する処理では、まず、初期化スイッチの操作等によりRAMに記憶されたデータの初期化が行われた時から所定時間(例えば256ms)を計時するセキュリティ信号制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS807)。なお、セキュリティ信号制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、セキュリティ信号制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS808)。
セキュリティ信号制御タイマの値が0でない場合(ステップS808;N)、すなわちタイムアップしていない場合は、セキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS818)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS819)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、RAMに記憶されたデータの初期化が行われたことが外部情報として出力される。
また、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップS808;Y)、すなわちタイムアップした又はすでにタイムアップしていた場合は、ガラス枠開放エラーの発生中(ステップS809;Y)、前面枠開放エラーの発生中(ステップS810;Y)、下大入賞口不正発生中(ステップS811;Y)、上大入賞口不正発生中(ステップS812;Y)、普電不正発生中(ステップS813;Y)、磁石不正発生中(ステップS814;Y)又は電波不正発生中(ステップS815;Y)である場合にセキュリティ信号のオンデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS818)、遊技機エラー状態信号のオンデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS819)、外部情報編集処理を終了する。すなわち、エラーの発生が外部情報として出力される。
一方、セキュリティ信号制御タイマの値が0である場合(ステップS808;Y)であって、何れのエラーも発生していない場合(ステップS809からS815;N)は、セキュリティ信号のオフデータを外部情報出力データ領域にセーブし(ステップS816)、遊技機エラー状態信号のオフデータを試験信号出力データ領域にセーブして(ステップS817)、外部情報編集処理を終了する。
〔メイン賞球信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理におけるメイン賞球信号編集処理(ステップS801)の詳細について説明する。メイン賞球信号編集処理は、入賞口への入賞により発生した賞球数(払出予定数)が所定数(ここでは10個)になる毎に生成されるメイン賞球信号を外部装置へ出力する処理である。
図85に示すように、メイン賞球信号編集処理では、まず、メイン賞球信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS821)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS822)。メイン賞球信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップS822;Y)は、メイン賞球信号出力回数が0であるかを判定する(ステップS823)。
そして、メイン賞球信号出力回数が0でない場合(ステップS823;N)は、メイン賞球信号出力回数を−1更新し(ステップS824)、メイン賞球信号出力制御タイマ領域にメイン賞球信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS825)。このメイン賞球信号出力制御タイマ初期値は、メイン賞球信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、メイン賞球信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS827)、メイン賞球信号編集処理を終了する。また、メイン賞球信号出力回数が0である場合(ステップS823;Y)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS828)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
一方、メイン賞球信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップS822;N)は、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS826)。なお、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、メイン賞球信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS826;Y)は、処理をステップS827に移行する。また、メイン賞球信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS826;N)は、外部装置用のメイン賞球信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS828)、メイン賞球信号編集処理を終了する。
〔始動口信号編集処理〕
次に、上述の外部情報編集処理における始動口信号編集処理(ステップS802)の詳細について説明する。始動口信号編集処理は、始動口1スイッチ36aや始動口2スイッチ37aの入力があった場合に、各々の入力について共通して行われる処理である。
図86に示すように、始動口信号編集処理では、まず、始動口信号出力制御タイマが0でなければ−1更新する(ステップS831)。なお、始動口信号出力制御タイマの最小値は0に設定されている。そして、始動口信号出力制御タイマの値が0であるかを判定する(ステップS832)。始動口信号出力制御タイマの値が0である場合(ステップS832;Y)は、始動口信号出力回数が0であるかを判定する(ステップS833)。
そして、始動口信号出力回数が0でない場合(ステップS833;N)は、始動口信号出力回数を−1更新し(ステップS834)、始動口信号出力制御タイマ領域に始動口信号出力制御タイマ初期値をセーブする(ステップS835)。この始動口信号出力制御タイマ初期値は、始動口信号のオン状態(例えば、ハイレベル)の時間(例えば、128ms)とオフ状態(例えば、ロウレベル)の時間(例えば、64ms)を加算した時間(例えば、192ms)となっている。その後、始動口信号をオン状態にするオンデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS837)、始動口信号編集処理を終了する。また、始動口信号出力回数が0である場合(ステップS833;Y)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、始動口信号編集処理を終了する。
一方、始動口信号出力制御タイマの値が0でない場合(ステップS832;N)は、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるかを判定する(ステップS836)。なお、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中であるとは、始動口信号出力制御タイマの値が所定時間(例えば64ms)以上であることである。始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中である場合(ステップS836;Y)は、処理をステップS837に移行する。また、始動口信号出力制御タイマが出力オン区間中でない場合(ステップS836;N)は、外部装置用の始動口信号をオフ状態にするオフデータをRWMの外部情報出力データ領域にセーブして(ステップS838)、始動口信号編集処理を終了する。
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とするインターバルコマンド及びラウンドコマンドの送信タイミングについて説明する。
本実施形態の場合、前述の大入賞口開放中処理(図58参照)において、大入賞口開放情報が上大入賞口短開放パターン(上大入賞口開放パターン1〜3)でない場合には、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かにかかわらず、インターバルコマンドを準備し、前述の大入賞口残存球処理(図61参照)において、現在のラウンドが最終ラウンドである場合に、エンディングコマンドを準備するよう構成されている。
したがって、現在のラウンドが最終ラウンドでない場合には、図89(a)に示すように、当該現在のラウンドの終了時に、遊技制御装置100から演出制御装置300へとインターバルコマンドが送信される。
一方、現在のラウンドが最終ラウンドである場合には、図90(a)に示すように、当該現在のラウンド(最終ラウンド)の終了時に、遊技制御装置100から演出制御装置300へとインターバルコマンドが送信され、その後、大入賞口残存球処理時間の経過時に、遊技制御装置100から演出制御装置300へとエンディングコマンドが送信される。
すなわち、インターバル指示手段(遊技制御装置100)は、所定回数のラウンド遊技のうち、何回目のラウンド遊技が終了したかにかかわらず、ラウンド遊技の終了時にインターバル情報(インターバルコマンド)を生成するよう構成されている。
また、エンディング指示手段(遊技制御装置100)は、所定回数のラウンド遊技が全て終了した際、残存球処理期間(大入賞口残存球処理時間)の終了時にエンディング情報(エンディングコマンド)を生成するよう構成されている。
従来の遊技機は、大入賞口開放中処理において、現在のラウンドが最終ラウンドでない場合には、インターバルコマンドを送信し、現在のラウンドが最終ラウンドである場合には、エンディングコマンドを送信するよう構成されていたので、大入賞口開放中処理の度に、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否か判定する必要であった。
これに対し、本実施形態の遊技機は、前述の大入賞口開放中処理(図58参照)において、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否かにかかわらず、インターバルコマンドを準備するよう構成されている。したがって、大入賞口開放中処理で、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否か判定する必要がなく、処理が簡素化されているので、制御負担を軽減することができる。
演出制御装置300は、エンディングコマンドを受信すると、エンディング映像を表示装置41等に表示する演出(エンディング演出)を実行するよう構成されている。すなわち、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技制御手段(遊技制御装置100)から指示されるエンディング情報(エンディングコマンド)に基づいて、特別遊技状態の終了を報知する演出(エンディング演出)を実行するよう構成されている。
したがって、最終ラウンドの終了後すぐにエンディング演出を行うのではなく、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間が経過するまでの期間は所定の演出を行い、その後、エンディング演出を行うので、大入賞口(第1特別変動入賞装置38や第2特別変動入賞装置39)が閉鎖してすぐに、エンディングとなってしまうのか否か遊技者に報知されることがない。
具体的には、図87(a)に示すように、上大入賞口開閉パターン3の場合には、演出制御装置300は、最終ラウンド(16R)の終了後に所定の演出を行い、その後、エンディングコマンドを受信すると(すなわち、大入賞口残存球処理時間が経過すると)、エンディング演出を行う。
さらに、図87(b)に示すように、上大入賞口開閉パターン4の場合には、演出制御装置300は、1R目の短開放期間(52msの開放を16回行う期間)の後の6300msの閉鎖期間のうちの最初の所定期間(大入賞口残存球処理時間と同じ長さの期間)において、前記所定の演出(上大入賞口開閉パターン3の最終ラウンドの終了後に行う演出と同じ演出)を行い、その後、表示装置41に昇格映像を表示する演出(いわゆるジャンプアップボーナスの演出)を行うよう構成されている。
前述したように、上大入賞口開閉パターン4における1R目の短開放期間の開閉態様は、上大入賞口開閉パターン3と同様の開閉態様である。さらに、本実施形態では、上大入賞口開閉パターン4において、当該短開放期間後の6300msの閉鎖期間の途中まで、上大入賞口開閉パターン3と同様の演出を行って、これで特別遊技状態が終了してしまうのか、あるいは、大入賞口の開放時間が短い遊技状態(出玉の少ない遊技状態)から大入賞口の開放時間が長い遊技状態(出玉の多い遊技状態)に発展するのか、を遊技者に認識し難くしている。したがって、大入賞口残存球処理時間が経過するまで、遊技者の興味をあおることができる。
このように、本実施形態では、上大入賞口開閉パターン3,4において、1R目の短開放期間までではなく、さらにその後の閉鎖期間の途中まで、遊技者が何れの開閉パターンであるか認識し難くしている。
従来のように、大入賞口開放中処理でエンディングコマンドを準備(セット)すると、図87(a)の16R終了時点でエンディングコマンドが演出制御装置300に送信されてしまうため、大入賞口が閉鎖した直後に昇格映像が表示されなければ、大入賞口の長開放パターンへの昇格が無いことを遊技者が認識できてしまう。
これに対し、本実施形態の場合、大入賞口が閉鎖した後に、大入賞口残存球処理時間分の“間”があるため、この“間”において昇格の有無を期待させることができる。その際、大入賞口残存球処理時間分の“間”を演出するために、表示装置41の画面を黒く(ブラックアウト)したり、画面にノイズが走るような画像を表示したり、大入賞口が閉鎖する直前に画面に表示していた画像をフリーズ表示したりする等の演出を行うことも可能である。
すなわち、特別遊技状態には、第1開閉パターン(上大入賞口開閉パターン3)で変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)を開状態と閉状態とに変換する第1特別遊技状態と、第1開閉パターンを含む第2開閉パターン(上大入賞口開閉パターン4)で変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)を開状態と閉状態とに変換する第2特別遊技状態と、があり、第2開閉パターン(上大入賞口開閉パターン4)では、最初は第1開閉パターン(上大入賞口開閉パターン3)で、その後は所定の開閉パターンで、変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38)が開状態と閉状態とに変換されるよう構成されている。
また、図88(a)に示すように、下大入賞口開閉パターン1の場合には、演出制御装置300は、最終ラウンド(11R)の終了後に所定の演出を行い、その後、エンディングコマンドを受信すると(すなわち、大入賞口残存球処理時間が経過すると)、エンディング演出を行う。
さらに、図88(b)に示すように、下大入賞口開閉パターン2の場合には、演出制御装置300は、11Rの終了後の1500msの閉鎖期間のうちの最初の所定期間(大入賞口残存球処理時間と同じ長さの期間)において、前記所定の演出(下大入賞口開閉パターン1の最終ラウンドの終了後に行う演出と同じ演出)を行い、その後、エンディング演出を行うよう構成されている。
また、図88(c)に示すように、下大入賞口開閉パターン3の場合には、演出制御装置300は、11Rの終了後の13000msの閉鎖期間のうちの最初の所定期間(大入賞口残存球処理時間と同じ長さの期間)において、前記所定の演出(下大入賞口開閉パターン1の最終ラウンドの終了後に行う演出と同じ演出)を行い、その後、昇格演出(いわゆるランクアップボーナスの演出)を行うよう構成されている。
前述したように、下大入賞口開閉パターン3における11Rの終了までの開閉態様は、下大入賞口開閉パターン1や下大入賞口開閉パターン2と同様の開閉態様である。さらに、本実施形態では、下大入賞口開閉パターン3において、11Rの終了後の13000msの閉鎖期間の途中まで、下大入賞口開閉パターン1や下大入賞口開閉パターン2と同様の演出を行って、これで特別遊技状態が終了したり出玉の少ない遊技状態になったりしまうのか、あるいは、出玉の多い遊技状態が継続するのか、を遊技者に認識し難くしている。したがって、大入賞口残存球処理時間が経過するまでの間、遊技者の興味をあおることができる。
このように、本実施形態では、下大入賞口開閉パターン1〜3において、11Rの終了までではなく、さらにその後の閉鎖期間の途中まで、遊技者が何れの開閉パターンであるか認識し難くしている。
すなわち、特別遊技状態には、第1開閉パターン(下大入賞口開閉パターン1)で変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態と閉状態とに変換する第1特別遊技状態と、第1開閉パターンを含む第2開閉パターン(下大入賞口開閉パターン2,3)で変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態と閉状態とに変換する第2特別遊技状態と、があり、第2開閉パターン(下大入賞口開閉パターン2,3)では、最初は第1開閉パターン(下大入賞口開閉パターン1)で、その後は所定の開閉パターンで、変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)が開状態と閉状態とに変換されるよう構成されている。
また、特別遊技状態には、第3開閉パターン(下大入賞口開閉パターン2)で変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態と閉状態とに変換する第3特別遊技状態と、第3開閉パターンと共通の共通開閉パターンを含む第4開閉パターン(下大入賞口開閉パターン3)で変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態と閉状態とに変換する第4特別遊技状態と、があり、第3開閉パターン(下大入賞口開閉パターン2)では、最初は共通開閉パターンで、その後は特有の開閉パターンで、変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)が開状態と閉状態とに変換され、第4開閉パターン(下大入賞口開閉パターン4)では、最初は前記共通開閉パターンで、その後は前記特有の開閉パターンよりも遊技者にとって有利な開閉パターンで、変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)が開状態と閉状態とに変換されるよう構成されている。
ここで、ラウンドとラウンドとの間のインターバル期間は、図89(a)に示すように、ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間が経過し、さらに当該大入賞口残存球処理時間の経過からインターバル時間が経過するまでの期間とされる。本実施形態の場合、大入賞口残存球処理時間が所定時間(例えば、1380ms)に固定されているため、図89(b)に示すように、インターバル時間を変化させることによって、インターバル期間を変化させるよう構成されている。
例えば、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1〜3の何れかである場合には、インターバル時間として68msが選択される。これにより、インターバル期間が1448msとなる。
また、最終ラウンドの終了から特別遊技状態の終了までのエンディング期間は、図90(a)に示すように、最終ラウンドの終了から大入賞口残存球処理時間が経過し、さらに当該大入賞口残存球処理時間の経過からエンディング時間が経過するまでの期間とされる。前述したように、本実施形態の場合、大入賞口残存球処理時間が所定時間(例えば、1380ms)に固定されているため、図90(b)に示すように、エンディング時間を変化させることによって、エンディング期間を変化させるよう構成されている。
例えば、大入賞口開放情報が上大入賞口開閉パターン1である場合には、エンディング時間として21020msが選択される。これにより、エンディング期間が22400msとなる。
次に、本実施形態の遊技機10が特徴とする先回り予告演出について説明する。
本実施形態では、飾り特図始動記憶表示42aの表示態様を変化させる先読み演出(事前報知演出)に加えて、先読み演出の対象となる始動記憶が発生する前に、当該先読み演出の実行を予告する先回り予告演出を行うよう構成されている。
図96に示すように、表示装置41の表示領域(表示部)の下部等には、特図始動記憶数の上限数(本実施形態の場合、第1始動記憶数の上限数は4個であり、第2始動記憶数の上限数は4個であるので、特図始動記憶数の上限数は8個となる。)と同数の飾り特図始動記憶表示領域42(以下、単に「始動記憶表示領域42」という。)が設定されており、始動記憶表示領域42に対応する特図始動記憶が発生した場合には、当該始動記憶表示領域42に飾り特図始動記憶表示42a(以下、単に「始動記憶表示42a」という。)を表示し、始動記憶表示領域42に対応する特図始動記憶が発生していない場合には、当該始動記憶表示領域42に飾り特図始動記憶なし表示42b(以下、単に「始動記憶なし表示42b」という。)を表示するようになっている。
そして、特図始動記憶が消化される毎に、左右に一列に並ぶ8個の始動記憶表示領域42それぞれに表示されている始動記憶表示42a又は始動記憶なし表示42bが、左に一つずつずれるようになっている。すなわち、最も左側の始動記憶表示領域42に、未消化(保留中)の特図始動記憶のうちの最も古い特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aが表示される。
図96には、特図始動記憶の記憶数(保留数)が3個である例を示している。
また、図96では、左から2番目の始動記憶表示領域42で先読み演出が行われている例を示している。すなわち、図96において、左から2番目の始動記憶表示領域42に表示されている始動記憶表示42aの表示態様は、通常表示態様とは異なる表示態様となっている。特に限定されるわけではないが、本実施形態の場合、先読み演出態様の画像(先読み演出態様の始動記憶表示42a2)は、無地の通常表示態様の画像(通常表示態様の始動記憶表示42a1)に模様を付した画像となっている。
また、図96では、右から3番目の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が行われている例を示している。すなわち、図96において、右から3番目の始動記憶表示領域42に表示されている始動記憶なし表示42bの表示態様は、通常表示態様とは異なる表示態様となっている。特に限定されるわけではないが、本実施形態の場合、先回り予告演出態様の画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)は、通常表示態様の画像(通常表示態様の始動記憶なし表示42b1)に、所定の画像を付加した画像となっている。
図97に、本実施形態における、始動記憶表示42a及び始動記憶なし表示42bの一例を示す。
図97(a)に示すように、始動記憶表示42aとして、通常表示態様の画像や先読み演出態様A〜Dの画像を表示するようになっている。具体的には、先読み演出に当選しなかった特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、通常表示態様の画像(通常表示態様の始動記憶表示42a1)を表示し、先読み演出に当選した特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、先読み演出態様A〜Dの画像(先読み演出態様の始動記憶表示42a2)の何れかを表示するようになっている。
なお、第1始動記憶に対応する始動記憶表示42aと、第2始動記憶に対応する始動記憶表示42aと、の色合いや形状を異ならせてもよい。これにより、始動記憶表示42aによって、第1始動記憶の保留数や先読み情報などの情報と、第2始動記憶の保留数や先読み情報などの情報と、を区別して認識することが可能となる。
また、始動記憶なし表示42bとして、通常表示態様の画像(通常表示態様の始動記憶なし表示42b1)や、先回り予告演出態様の画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示するようになっている。特に限定されるわけではないが、本実施形態の場合、通常表示態様の始動記憶なし表示42b1として、閉じた襖の画像を表示し、先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2として、閉じた襖の画像に、シルエット画像(襖の後ろに始動記憶表示42aが隠れているかのように見せるための、始動記憶表示42aのシルエットを示す画像)や吹き出し画像を付加した画像を表示するよう構成されている。
そして、特図始動記憶が発生した場合には、図97(b)に示すように、当該特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42(すなわち、当該特図始動記憶に対応する始動記憶表示42a(当該特図始動記憶を示す始動記憶表示42a)が表示される始動記憶表示領域42)において、襖が開き当該襖の後ろに隠れていた始動記憶表示42aが出現するといった演出を行うようことによって、始動記憶なし表示42bを始動記憶表示42aに切り替えるようになっている。
また、本実施形態では、特図変動表示ゲームの始動記憶(特図始動記憶)を、先読み低確率ゾーンの特図始動記憶と、当該先読み低確率ゾーンよりも先読み演出が実行される頻度の高い先読み高確率ゾーンの特図始動記憶と、に分けており、複数(8個)の始動記憶表示領域42のうちの、先読み高確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を行い、先読み低確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42では先回り予告演出を行わないようになっている。これにより、先回り予告演出がガセ演出となり難くなっている。
すなわち、演出制御装置300は、第1遊技期間(先読み低確率ゾーン)と、事前報知演出(先読み演出)を実行する確率が第1遊技期間(先読み低確率ゾーン)よりも高い第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)と、を切り替え可能である。そして、本実施形態の場合、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、特定演出(先回り予告演出)を、第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)においてのみ実行可能となるよう構成されている。
図98に、本実施形態における、先読み低確率ゾーン及び先読み高確率ゾーンの一例を示す。
本実施形態の場合、遊技機10の電源投入後や時短状態の終了後などに最初に実行される特図変動表示ゲーム(1回転目(1ゲーム目)の特図変動表示ゲーム)の始動記憶から先読み低確率ゾーンの特図始動記憶となる。そして、100個の特図始動記憶を先読み低確率ゾーンの特図始動記憶とする処理と、10個の特図始動記憶を先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)の特図始動記憶とする処理と、を交互に行うよう構成されている。したがって、図98に示すように、所定のタイミング(本実施形態の場合、遊技機10の電源投入時や時短状態の終了時)の後に最初に実行される特図変動表示ゲームを1回転目の特図変動表示ゲームとし、1〜100回転目の特図変動表示ゲームの始動記憶は先読み低確率ゾーンの特図始動記憶、101〜110回転目の特図変動表示ゲームの始動記憶は先読み高確率ゾーンの特図始動記憶、111〜210回転目の特図変動表示ゲームの始動記憶は先読み低確率ゾーンの特図始動記憶、211〜220回転目の特図変動表示ゲームの始動記憶は先読み高確率ゾーンの特図始動記憶、・・・となる。以下、「n回転目の特図変動表示ゲームの始動記憶」を単に「n回転目の始動記憶」という。
なお、所定のタイミングは、遊技機10の電源投入時や時短状態の終了時に限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
また、先読み低確率ゾーンの特図始動記憶の個数は100個に限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。また、先読み高確率ゾーンの特図始動記憶の個数は10個に限られるものではなく、適宜任意に変更可能である。
以下、このような演出を行う遊技機の制御について説明する。演出制御装置300の主制御用マイコン(CPU)311によって実行される制御について説明する。主制御用マイコン311による制御処理は、主に図91に示すメイン処理と、図示しないタイマ割込み処理とからなる。
〔メイン処理〕
メイン処理においては、図91に示すように、はじめにプログラム開始時の処理を行う。
このプログラム開始時の処理では、まず、割込みを禁止し(ステップD1)、CPUの初期設定を行って(ステップD2)、VDP312の初期設定を行う(ステップD3)。
次いで、割込みを許可し(ステップD4)、表示用データの生成を許可し(ステップD5)、乱数シードを設定して(ステップD6)、初期化すべき領域に電源投入時の初期値をセーブする(ステップD7)。
メイン処理においては、次にメインループ処理としてループの処理を行う。
このループ処理では、まず、WDT(watchdog timer)をクリアして(ステップD8)、演出ボタン25の操作に基づく入力信号(立ち上がりエッジ)から入力情報を作成する演出ボタン入力処理(ステップD9)を行う。演出ボタン25からの入力の読み込みはタイマ割込み処理内で行い、この演出ボタン入力処理では、演出ボタン25からの入力があった時に、演出内容を変更する処理等を行う。
次いで、飾り特図変動表示ゲームの変動態様の詳細を決定する乱数を更新する乱数更新処理(ステップD10)、遊技制御装置100からのコマンドを解析して対応を行う受信コマンドチェック処理(ステップD11)、演出表示編集処理(ステップD12)を行って、描画コマンドの準備終了を設定する(ステップD13)。演出表示編集処理では、描画する内容に合わせ各種データの更新を行う等して、最終的に描画データをフレームバッファに設定するところまで行う。1/30秒(約33.3m秒)以内に描画する画面の描画データを準備できていれば問題なく画像更新できる。
次いで、フレーム切替タイミングであるか否かを判定する(ステップD14)。本実施形態では、システム周期(1フレーム1/30秒)を作るため、Vブランク割込(1/60秒)が2回入るとフレーム切替タイミングであると判定する。なお、フレーム切替タイミングは適宜任意に変更可能であり、例えば、1/60秒で画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよいし、1/60秒よりも遅いタイミングで画像の更新(フレームの切り替え)を行ってもよい。
ステップD14で、フレーム切替タイミングでないと判定した場合(ステップD14;No)には、ステップD14を繰り返して行う。
一方、ステップD14で、フレーム切替タイミングであると判定した場合(ステップD14;Yes)には、画面描画を指示する(ステップD15)。
次いで、スピーカ(上スピーカ19a、下スピーカ19b)からの音声の出力に関する制御を行うサウンド制御処理(ステップD16)、盤装飾装置46、枠装飾装置18のLEDの制御を行う装飾制御処理(ステップD17)、盤演出装置44のモータやソレノイドの制御を行う可動体制御処理(ステップD18)を行って、ステップD8に戻る。
〔受信コマンドチェック処理〕
次に、前述のメイン処理における受信コマンドチェック処理(ステップD11)について説明する。
図92に示すように、受信コマンドチェック処理では、まず、1フレーム(1/30秒間)の間に何個のコマンドを受信したかをカウントするコマンド受信カウンタの値をコマンド受信数としてロードして(ステップD101)、ロードしたコマンド受信数が「0」でないか否か判定する(ステップD102)。
ステップD102で、コマンド受信数が「0」であると判定した場合(ステップD102;No)には、受信コマンドチェック処理を終了する。
一方、ステップD102で、受信コマンド数が「0」でないと判定した場合(ステップD102;Yes)には、コマンド受信カウンタ領域の内容をコマンド受信数分減算する(ステップD103)。
次いで、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域にコピーし(ステップD104)、コマンド読出インデックスを「0」〜「31」の範囲で+1更新して(ステップD105)、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したか否か判定する(ステップD106)。このように、本実施形態では、受信コマンドバッファ内で直接コマンドの解析を行わず、受信コマンドバッファの内容をコマンド領域(解析用のRAM領域)にコピーし、コマンド領域でコマンドの解析作業を行うよう構成されている。これにより、コマンドの解析中に遊技制御装置100からコマンドが送信されてくる場合に備えて、コマンド(データ)を移動して空きを作っておくことができる。また、コマンドの解析をメイン処理一巡単位でまとめて行うことができる。
ステップD106で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了していないと判定した場合(ステップD106;N)には、ステップD104に戻る。
一方、ステップD106で、コマンド受信数分のコマンドのコピーが完了したと判定した場合(ステップD106;Yes)には、コマンド領域の内容をロードして(ステップD107)、ロードしたコマンドを解析する受信コマンド解析処理(ステップD108)を行う。
次いで、コマンド領域のアドレスを更新して(ステップD109)、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したか否か判定する(ステップD110)。
ステップD110で、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了していないと判定した場合(ステップD110;No)には、ステップD107に戻る。
一方、ステップD110で、コマンド受信数分のコマンドの解析が完了したと判定した場合(ステップD110;Yes)には、受信コマンドチェック処理を終了する。
このように、受信コマンドチェック処理では、1フレーム(1/30秒間)の間に受信したコマンドをまとめて解析する。なお、本実施形態では、コマンドを32個分まで保存できる構成としている。
〔受信コマンド解析処理〕
次に、前述の受信コマンドチェック処理における受信コマンド解析処理(ステップD108)について説明する。
図93に示すように、受信コマンド解析処理では、まず、コマンド上位バイトをMODE、下位バイトをACT(ACTION)として分離する(ステップD121)。
次いで、MODEは正常範囲であるか否か判定する(ステップD122)。
ステップD122で、MODEは正常範囲でないと判定した場合(ステップD122;No)には、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD122で、MODEは正常範囲であると判定した場合(ステップD122;Yes)には、ACTは正常範囲であるか否か判定する(ステップD123)。
ステップD123で、ACTは正常範囲でないと判定した場合(ステップD123;No)には、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD123で、ACTは正常範囲であると判定した場合(ステップD123;Yes)には、MODEに対するACTは正しい組合せであるか否か判定する(ステップD124)。
ステップD124で、MOEDに対するACTは正しい組合せでないと判定した場合(ステップD124;No)には、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD124で、MODEに対するACTは正しい組合せであると判定した場合(ステップD124;Yes)には、MODEは変動系コマンドの範囲であるか否か判定する(ステップD125)。
ステップD125で、MODEは変動系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップD125;Yes)には、変動系コマンド処理(ステップD126)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD125で、MODEは変動系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップD125;No)には、MODEは大当り系コマンドの範囲であるか否か判定する(ステップD127)。
ステップD127で、MODEは大当り系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップD127;Yes)には、大当り系コマンド処理(ステップD128)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD127で、MODEは大当り系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップD127;No)には、MODEは図柄系コマンドの範囲であるか否か判定する(ステップD129)。
ステップD129で、MODEは図柄系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップD129;Yes)には、図柄系コマンド処理(ステップD130)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD129で、MODEは図柄系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップD129;No)には、MODEは単発系コマンドの範囲であるか否か判定する(ステップD131)。
ステップD131で、MODEは単発系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップD131;Yes)には、単発系コマンド処理(ステップD132)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD131で、MODEは単発系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップD131;No)には、MODEは先読み系コマンドの範囲であるか否か判定する(ステップD133)。
ステップD133で、MODEは先読み系コマンドの範囲であると判定した場合(ステップD133;Yes)には、先読み系コマンド処理(ステップD134)を行って、受信コマンド解析処理を終了する。
一方、ステップD133で、MODEは先読み系コマンドの範囲でないと判定した場合(ステップD133;No)には、受信コマンド解析処理を終了する。
〔先回り予告設定処理〕
次に、前述のメイン処理における演出表示編集処理(ステップD12)にて行う先回り予告設定処理について説明する。
図94に示すように、先回り予告設定処理では、まず、特図変動表示ゲームの実行回数(回転数)をカウントする先読み頻発ゾーン監視カウンタは、セット済みであるか否か判定する(ステップD201)。
ステップD201で、先読み頻発ゾーン監視カウンタはセット済みであると判定した場合(ステップD201;Yes)には、特図変動表示ゲームの開始情報を受信したか否か判定する(ステップD202)。
ステップD202で、特図変動表示ゲームの開始情報を受信したと判定した場合(ステップD202;Yes)には、先読み頻発ゾーン監視カウンタを−1更新して(ステップD203)、更新後の先読み頻発ゾーン監視カウンタが「0」であるか否か判定する(ステップD204)。
ステップD204で、先読み頻発ゾーン監視カウンタが「0」であると判定した場合(ステップD204;Yes)には、先読み頻発ゾーンフラグがあるか(オンか)否か判定する(ステップD205)。
ステップD205で、先読み頻発ゾーンフラグがあると判定した場合(ステップD205;Yes)には、先読み頻発ゾーンフラグをオフし(ステップD206)、先読み頻発ゾーン監視カウンタに「100」をセットして(ステップD207)、先回り予告設定処理を終了する。
一方、ステップD205で、先読み頻発ゾーンフラグがないと判定した場合(ステップD205;No)には、先読み頻発ゾーンフラグをオンし(ステップD208)、先読み頻発ゾーン監視カウンタに「10」をセットして(ステップD209)、先回り予告設定処理を終了する。
また、ステップD204で、先読み頻発ゾーン開始タイマが「0」でないと判定した場合(ステップD204;No)には、先読み頻発ゾーンフラグがあるか(オンか)否か判定する(ステップD210)。
ステップD210で、先読み頻発ゾーンフラグがあると判定した場合(ステップD210;Yes)には、普電サポート中(時短状態中)であるか否か判定する(ステップD211)。
ステップD211で、普電サポート中でないと判定した場合(ステップD211;No)には、先回り予告演出に当選したか否か判定する(ステップD212)。ここで、先回り予告演出に当選したか否か判定する手法は適宜任意に選択可能であり、例えば、開始する特図変動表示ゲーム(すなわち、ステップD202にて受信したと判定された開始情報に対応する特図変動表示ゲーム)の当り/はずれや演出モードなどの各条件に基づいて先回り予告演出を実行するか否かを決定するための先回り予告抽選処理を行い、その抽選結果に基づいて判定してもよいし、また、先回り予告演出の当選タイミングを予め設定しておき、今回のステップD212が先回り予告演出の当選タイミングであるか否かによって判定してもよい。
ステップD212で、先回り予告演出に当選したと判定した場合(ステップD212;Yes)には、対象の始動記憶表示領域42(本実施形態の場合、最も右側の始動記憶表示領域42)にて行う先回り予告演出を設定して(ステップD213)、先回り予告設定処理を終了する。
一方、ステップD210で、先読み頻発ゾーンフラグがないと判定した場合(ステップD210;No)、ステップD211で、普電サポート中であると判定した場合(ステップD211;Yes)、あるいは、ステップD212で、先回り予告演出に当選しなかったと判定した場合(ステップD212;No)には、先回り予告演出を設定せずに、先回り予告設定処理を終了する。したがって、本実施形態の場合、先読み頻発ゾーンフラグがない(オフの)場合、普電サポート中である場合、及び先回り予告演出に当選しなかった場合は、先回り予告演出は実行されない。
また、ステップD202で、特図変動表示ゲームの開始情報を受信していないと判定した場合(ステップD202;No)には、普電サポート(時短状態)の終了情報を受信したか否か判定する(ステップD214)。
ステップD214で、普電サポートの終了情報を受信していないと判定した場合(ステップD214;No)には、先回り予告設定処理を終了する。
一方、ステップD214で、普電サポートの終了情報を受信したと判定した場合(ステップD214;Yes)には、先読み頻発ゾーンフラグをオフし(ステップD215)、先読み頻発ゾーン監視カウンタに「92」をセットして(ステップD216)、先回り予告設定処理を終了する。
また、ステップD201で、先読み頻発ゾーン監視カウンタはセット済みでないと判定した場合(ステップD201;No)、すなわち当該先回り予告設定処理が遊技機10の電源投入後に最初に行う先回り予告設定処理である場合には、先読み頻発ゾーンフラグをオフし(ステップD215)、先読み頻発ゾーン監視カウンタに「92」をセットして(ステップD216)、先回り予告設定処理を終了する。
ここで、図98を用いて、本実施形態における、先回り予告設定処理の具体的な流れを説明する。
まず、先読み頻発ゾーン監視カウンタがセット済みでない場合(すなわち、遊技機10の電源投入時である場合)や、普電サポート(時短状態)の終了情報を受信した場合(すなわち、時短状態の終了時である場合)に、先読み頻発ゾーンフラグをオフし(ステップD215)、先読み頻発ゾーン監視カウンタに「92」をセットする(ステップD216)。これにより、遊技機10の電源投入後や時短状態の終了後に最初に実行される特図変動表示ゲーム(1回転目の特図変動表示ゲーム)の始動記憶から先読み低確率ゾーンの特図始動記憶になる。
その後、特図変動表示ゲームを開始する(すなわち、特図始動記憶を消化する)毎に先読み頻発ゾーン監視カウンタを−1更新し(ステップD203)、このステップD203を先読み頻発ゾーン監視カウンタが「0」になる(ステップD204;Yes)まで繰り返す。ここでは先読み頻発ゾーン監視カウンタに「92」をセットしたので、92回転目の特図変動表示ゲームの開始時に、先読み頻発ゾーン監視カウンタが「0」になり(ステップD204;Yes)、先読み頻発ゾーンフラグがオンされ(ステップD208)、先読み頻発ゾーン監視カウンタに「10」がセットされる(ステップD209)。これにより、次の93回転目の特図変動表示ゲームの開始により発生可能となる特図始動記憶(すなわち、101回転目の始動記憶)から先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)の特図始動記憶になる。
次の93回転目の特図変動表示ゲームの開始時には、先読み頻発ゾーン監視カウンタを−1更新し(ステップD203)、先回り予告演出に当選すれば(ステップD212;Yes)、対象の始動記憶表示領域42(本実施形態の場合、最も右側の始動記憶表示領域42)に表示される始動記憶なし表示42bに先回り予告演出態様を設定する(ステップD213)。これにより、対象の始動記憶表示領域42に、先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2が表示される。
仮に、93回転目の特図変動表示ゲームの実行中、特図始動記憶の記憶数(保留数)が8個になれば、94〜101回転目の始動記憶に対応する始動記憶表示42aが表示される。その際、101回転目の始動記憶に対応する始動記憶表示42aは、最も右側の始動記憶表示領域42に表示される。本実施形態の場合、94〜100回転目の始動記憶は先読み低確率ゾーンの特図始動記憶であり、101回転目の始動記憶は先読み高確率ゾーンの特図始動記憶であるので、93回転目の特図変動表示ゲームが開始してから終了するまでの間、最も右側の始動記憶表示領域42は、先読み高確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42となる。
ここで、本発明では、特図始動記憶が発生した場合に当該特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aが表示される始動記憶表示領域42を、当該特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42と呼んでいる。したがって、特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42には、当該特図始動記憶が発生している場合には、始動記憶表示42aが表示され、当該当該特図始動記憶が発生していない場合には、始動記憶なし表示42bが表示される。
前述したように、本実施形態では、先読み高確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を行い、先読み低確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42では先回り予告演出を行わないようになっている。
したがって、93回転目の特図変動表示ゲームの開始時に、先回り予告演出に当選した場合には、最も右側の始動記憶表示領域42に、先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2が表示されて、最も右側の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行される。また、93回転目の特図変動表示ゲームの開始時に、先回り予告演出に当選しなかった場合には、最も右側の始動記憶表示領域42に、通常表示態様の始動記憶なし表示42b1が表示されて、最も右側の始動記憶表示領域42で先回り予告演出は実行されない。
このように、101回転目の始動記憶(先読み高確率ゾーンの特図始動記憶のうち、遊技機10の電源投入後や時短状態の終了後に最初に発生する特図始動記憶)に対応する始動記憶表示領域42が出現した時点で、当該始動記憶表示領域42において先回り予告演出が実行可能となるよう、ステップD216で先読み頻発ゾーン監視カウンタに「92」をセットしている。したがって、ステップD216にて先読み頻発ゾーン監視カウンタにセットされる値は、先読み低確率ゾーンの特図始動記憶の個数や特図始動記憶数の上限数に応じて適宜変更可能である。また、ステップD207にて先読み頻発ゾーン監視カウンタにセットされる値は、先読み低確率ゾーンの特図始動記憶の個数に応じて適宜変更可能であり、ステップD209にて先読み頻発ゾーン監視カウンタにセットされる値は、先読み高確率ゾーンの特図始動記憶の個数に応じて適宜変更可能である。
次の94回転目の特図変動表示ゲームの開始時には、先読み頻発ゾーン監視カウンタを−1更新し(ステップD203)、先回り予告演出に当選すれば(ステップD212;Yes)、対象の始動記憶表示領域42(本実施形態の場合、最も右側の始動記憶表示領域42)に表示される始動記憶なし表示42bに先回り予告演出態様を設定する(ステップD213)。
94回転目の特図変動表示ゲームの実行中、最も右側(右から1番目)の始動記憶表示領域42は、102回転目の始動記憶(先読み高確率ゾーンの特図始動記憶)に対応する始動記憶表示領域42となり、右から2番目の始動記憶表示領域42は、101回転目の始動記憶(先読み高確率ゾーンの特図始動記憶)に対応する始動記憶表示領域42となる。
101回転目の始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行するか否かの判定(ステップD212)は、93回転目の特図変動表示ゲームの開始時に行ったので、ここでは(すなわち、94回転目の特図変動表示ゲームの開始時には)、102回転目の始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行するか否かの判定を行う。102回転目の始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行すると判定した場合、すなわち先回り予告演出に当選した場合には、最も右側の始動記憶表示領域42に、先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2が表示されて、最も右側の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行される。その際、93回転目の特図変動表示ゲームの開始時に101回転目の始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行すると判定した場合であって、101回転目の始動記憶が発生していない場合には、右から2番目の始動記憶表示領域42にも、先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2が表示されて、先回り予告演出が実行される。
その後、102回転目の特図変動表示ゲームの開始時に、先読み頻発ゾーン監視カウンタが「0」になり(ステップD204;Yes)、先読み頻発ゾーンフラグがオフされ(ステップD206)、先読み頻発ゾーン監視カウンタに「100」がセットされる(ステップD207)。これにより、次の103回転目の特図変動表示ゲームの開始により発生可能となる特図始動記憶(すなわち、111回転目の始動記憶)から先読み低確率ゾーンの特図始動記憶になる。
すなわち、演出制御装置300が、所定数に対応して表示部に複数配置された保留表示部(始動記憶表示領域42)のうちの、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶に対応する保留表示部に、所定の表示態様で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示する始動記憶表示手段をなす。
また、演出制御装置300が、保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示する特定演出(先回り予告演出)を実行可能な特定演出実行手段をなす。そして、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、保留表示画像(始動記憶表示42a)が表示されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示し、その後、少なくとも当該特定の演出画像を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されるまでは、当該特定の演出画像の表示を継続するよう構成されている。
〔先読み系コマンド処理〕
次に、前述の受信コマンド解析処理における先読み系コマンド処理(ステップD134)について説明する。この先読み系コマンド処理は、特図始動記憶が発生し、それに伴い準備された先読み系コマンド(先読み図柄コマンドや先読み変動パターンコマンドなど)を受信した場合に実行される。
図95に示すように、先読み系コマンド処理では、まず、対象の特図始動記憶は先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)の特図始動記憶であるか否か判定する(ステップD301)。
ステップD301で、対象の特図始動記憶が先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)の特図始動記憶であると判定した場合(ステップD301;Yes)には、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果は大当りであるか否か判定する(ステップD302)。
ステップD302で、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果は大当りであると判定した場合(ステップD302;Yes)には、例えば図99に示す先読み演出振分けテーブル1(大当り時)をセットして(ステップD303)、ステップD308に移行する。
一方、ステップD302で、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果は大当りでないと判定した場合(ステップD302;No)、すなわち、はずれである場合には、例えば図99に示す先読み演出振分けテーブル1(はずれ時)をセットして(ステップD304)、ステップD308に移行する。
また、ステップD301で、対象の特図始動記憶が先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)の特図始動記憶でないと判定した場合(ステップD301;No)、すなわち、対象の特図始動記憶が先読み低確率ゾーンの特図始動記憶である場合には、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果は大当りであるか否か判定する(ステップD305)。
ステップD305で、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果は大当りであると判定した場合(ステップD305;Yes)には、例えば図99に示す先読み演出振分けテーブル2(大当り時)をセットして(ステップD306)、ステップD308に移行する。
一方、ステップD305で、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果は大当りでないと判定した場合(ステップD305;No)、すなわち、はずれである場合には、例えば図99に示す先読み演出振分けテーブル2(はずれ時)をセットして(ステップD307)、ステップD308に移行する。
ステップD308では、対象の特図始動記憶が先読み演出に当選したか否か判定する(ステップD308)。具体的には、ステップD303、ステップD304、ステップD306、又はステップD307でセットした先読み演出振分けテーブルと、対象の特図始動記憶に関する事前判定結果情報(先読み系コマンド)等と、に基づいて始動記憶表示42aの表示態様を選択し、表示態様として通常表示態様を選択した場合には先読み演出に当選していないと判定し、表示態様として先読み演出態様A〜Dの何れかを選択した場合には先読み演出に当選したと判定する。
ここで、先読み演出振分けテーブルは、先読み演出を行うか否か、先読み演出を行う場合の演出内容(始動記憶表示42aの表示態様)を決定するためのものである。対象の特図始動記憶が先読み高確率ゾーンの特図始動記憶である場合にセットされる先読み演出振分けテーブル1には、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合にセットされる先読み演出振分けテーブル1(大当り時)と、結果がはずれである場合にセットされる先読み演出振分けテーブル1(はずれ時)とがある。
図99に示すように、先読み演出振分けテーブル1(大当り時)と先読み演出振分けテーブル1(はずれ時)とでは表示態様の選択率が異なっている。先読み演出振分けテーブル1(はずれ時)では、通常表示態様(すなわち、先読み演出の実行なし)や、最も信頼度の低い先読み演出態様である先読み演出態様Aの選択率が高くなっている。一方、先読み演出振分けテーブル1(大当り時)では、比較的信頼度の高い先読み演出態様である先読み演出態様B〜Dの選択率が高くなっている。
また、対象の特図始動記憶が先読み低確率ゾーンの特図始動記憶である場合にセットされる先読み演出振分けテーブル2には、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合にセットされる先読み演出振分けテーブル2(大当り時)と、結果がはずれである場合にセットされる先読み演出振分けテーブル2(はずれ時)とがある。
図99に示すように、先読み演出振分けテーブル2(大当り時)と先読み演出振分けテーブル2(はずれ時)とでは表示態様の選択率が異なっている。先読み演出振分けテーブル2(はずれ時)では、通常表示態様(すなわち、先読み演出の実行なし)の選択率がと高く、先読み演出態様はほとんど選択されないようになっている。また、先読み演出振分けテーブル2(大当り時)では、通常表示態様(すなわち、先読み演出の実行なし)や、最も信頼度の高い先読み演出態様である先読み演出態様Dの選択率が高くなっている。
ステップD308で、先読み演出に当選したと判定した場合(ステップD308;Yes)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD309)。
ステップD309で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していると判定した場合(ステップD309;Yes)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに特別先読み演出態様を設定して(ステップD310)、先読み系コマンド処理を終了する。これにより、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3(図101(b)参照)が表示される。
一方、ステップD309で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD309;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに、表示態様として選択した先読み演出態様(先読み演出態様A〜Dの何れか)を設定して(ステップD311)、先読み系コマンド処理を終了する。これにより、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、先読み演出態様の始動記憶表示42a2が表示される。
また、ステップD308で、先読み演出に当選していないと判定した場合(ステップD308;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD312)。
ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していると判定した場合(ステップD312;Yes)には、当該先回り予告演出をクリアし(ステップD313)、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。これにより、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で実行されていた先回り予告演出がクリア(中止)されて、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、通常表示態様の始動記憶表示42a1が表示される。
一方、ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD312;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。これにより、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、通常表示態様の始動記憶表示42a1が表示される。
ここで、図100及び図101を用いて、本実施形態における、先読み演出及び先回り予告演出の一例を説明する。
図100に、先回り予告演出の一例を示す。
この例では、図100(a)に示すように、まず、5個の特図始動記憶が保留されていて、何れの始動記憶表示領域42でも先読み演出や先回り予告演出が実行されていない状態で、特図変動表示ゲームが実行されている。
そして、図100(b)に示すように、特図変動表示ゲームが終了して、図100(c)に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始すると、始動記憶表示42aや始動記憶なし表示42bが左に一つずつずれて、最も右側の始動記憶表示領域42の新たな始動記憶なし表示42bが出現する。この例では、最も右側の始動記憶表示領域42に対応する特図始動記憶(この特図始動記憶はまだ発生していない)は、先読み高確率ゾーンの特図始動記憶であり、先回り予告演出に当選している。したがって、最も右側の始動記憶表示領域42には、新たな始動記憶なし表示42bとして、先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2(この例では、閉じた襖の画像に、それに重なるシルエット画像(襖の後ろに始動記憶表示42aが隠れているかのように見せるための、始動記憶表示42aのシルエットを示す画像)と、「ここで何か起きる?!」というセリフの吹き出し画像と、を付加した画像)が表示されている。
その後、図100(d)に示すように、特図変動表示ゲームが終了して、図100(e)に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始すると、始動記憶表示42aや始動記憶なし表示42bが左に一つずつずれて、最も右側の始動記憶表示領域42の新たな始動記憶なし表示42bが出現する。したがって、図100(c)の時点で新たに出現した始動記憶なし表示42b(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)は、右から2番目の始動記憶表示領域42に移動する。その際、この例のように、吹き出し画像のセリフの内容を変更する等して表示態様を変化させてもよい。この例では、最も右側の始動記憶表示領域42に対応する特図始動記憶(この特図始動記憶はまだ発生していない)は、先読み高確率ゾーンの特図始動記憶であるが、先回り予告演出に当選していない。したがって、最も右側の始動記憶表示領域42には、新たな始動記憶なし表示42bとして、通常表示態様の始動記憶なし表示42b1(この例では、閉じた襖の画像のみ)が表示されている。
すなわち、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶について、変動表示ゲームの実行内容を当該変動表示ゲームの実行前に遊技者に示唆可能な事前報知演出(先読み演出)の対象にするか否か判定し、事前報知演出(先読み演出)の対象にすると判定した場合に、当該始動記憶に対応する保留表示部(始動記憶表示領域42)に、事前判定結果情報(先読み図柄コマンドや先読み変動パターンコマンドなど)に基づく表示態様(先読み演出態様)で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示するよう構成されている。
図101に、先読み演出及び先回り予告演出の一例を示す。
この例では、図101(a)に示すように、まず、4個の特図始動記憶が保留されていて、右から4番目の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されているが、それ以外の始動記憶表示領域42では先読み演出も先回り予告演出も実行されていない状態で、特図変動表示ゲームが実行されている。
そして、この特図変動表示ゲームが終了する前に、新たな特図始動記憶が発生すると、右から4番目の始動記憶表示領域42、すなわち先回り予告演出が実行されている始動記憶表示領域42に、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aが表示される。
その際、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選した場合には、図101(b)に示すような始動記憶表示42a(特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3)が表示され、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合には、図101(e)に示すような始動記憶表示42a(通常表示態様の始動記憶表示42a1)が表示される。
この例では、対象の特図始動記憶(当該新たな特図始動記憶)に対応する始動記憶表示領域42(この例では、右から4番目の始動記憶表示領域42)で先回り予告演出を実行しているので、図101(b)に示すように、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選した場合には、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3が表示される。ここでは、特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3として、先読み演出振分けテーブル等に基づき選択した先読み演出態様(先読み演出態様A〜Dの何れか)の画像と、先回り予告演出態様の画像の一部(この例では、吹き出し画像)と、を合わせた画像が表示されている。すなわち、対象の特図始動記憶が先読み演出に当選した場合には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で、先読み演出と先回り予告演出とを合わせたような演出を行うようになっている。これにより、先読み演出のみを行う場合よりも、遊技者の期待感を高めることができる。
その後、図101(c)に示すように、特図変動表示ゲームが終了して、図101(d)に示すように、次の特図変動表示ゲームが開始すると、始動記憶表示42aや始動記憶なし表示42bが左に一つずつずれる。したがって、図101(b)の時点で出現した特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3は、右から5番目の始動記憶表示領域42に移動する。すなわち、先読み演出に当選した場合、先回り予告演出は、先読み演出が実行された後も実行され、特図始動記憶の消化に応じて先読み演出とともに移動するようになっている。
また、この例では、対象の特図始動記憶(当該新たな特図始動記憶)に対応する始動記憶表示領域42(この例では、右から4番目の始動記憶表示領域42)で先回り予告演出を実行しているので、図101(e)に示すように、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合には、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で実行されている先回り予告演出がクリアされて、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、通常表示態様の始動記憶表示42a1が表示される。ここでは、図101(e)〜(g)に示すように、当該新たな特図始動記憶の発生時に実行していた特図変動表示ゲームの次の特図変動表示ゲームが開始するまでは、先読み演出を実行しないことを示唆する画像(この例では、「シーン・・・」というセリフの吹き出し画像)が表示されている。これにより、先回り予告演出がクリアされた原因を示唆することができるので、先回り予告演出が突然クリアされたのではという不信感を遊技者が抱くことを抑制することが可能となる。
すなわち、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留表示手段(遊技制御装置100)に記憶された場合に、当該始動記憶が事前報知演出(先読み演出)の対象であるか否かによって、当該特定の演出画像をそれぞれ異なる態様に変化させるよう構成されている。
本実施形態の場合、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された場合であって、当該始動記憶が事前報知演出(先読み演出)の対象である場合に、当該特定の演出画像の少なくとも一部を、始動記憶表示手段(演出制御装置300)によって表示される事前判定結果情報に基づく表示態様の保留表示画像(先読み演出態様の始動記憶表示42a2)とともに表示するよう構成されている。
一方、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された場合であって、当該始動記憶が事前報知演出(先読み演出)の対象でない場合に、当該特定の演出画像を消去するよう構成されている。
このように、本実施形態では、不確定的な演出(先回り予告演出)を行い、その後発生した始動記憶に対する情報(先読み情報)をもとに、既に行っている不確定的な演出に確定的な演出(先読み演出)を合わせ込んでいくよう構成される。
先回り予告演出は、先読み演出の対象となる始動記憶が発生する前に、当該先読み演出の実行を予告する演出である。したがって、発生する始動記憶がどのような始動記憶であるか(結果が当りとなるか否かや、先読み演出の対象となるか否かなど)が分からないため、先回り予告演出として、不確定的な演出を行う。ここで、「不確定的な演出」とは、大当りの確定等を示唆するような演出ではない演出のことである。
不確定的な演出(先回り予告演出)を行った後、始動記憶が実際に発生した後にその演出内容を補正していくので、演出内容が流動的になり、遊技者が演出内容の最終結果を予測することが困難になる。そのため、変動表示ゲームの結果が導出される瞬間まで興趣を高めた状態を維持することができる。
また、近年の遊技機では、先読み演出の発生が大当り信頼度の大部分を占めるものが多く、先読み演出が発生しないと、その変動表示ゲームに対する遊技者の期待感が低下してしまうという問題がある。これに対し、本実施形態のように、先回り予告演出を行い、演出内容の最終結果を予測することが困難となるよう構成することによって、このような問題を解決することが可能となる。
<変形例1>
本実施形態の変形例1について説明する。
対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行している際、対象の特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合には、当該始動記憶表示領域42で実行している先回り予告演出をクリアするのではなく、当該先回り予告演出を他の始動記憶表示領域42で実行するよう構成することも可能である。
〔先読み系コマンド処理〕
変形例1では、図95に示す先読み系コマンド処理に代えて、図102に示す先読み系コマンド処理を行う。
変形例1の先読み系コマンド処理では、図102に示すように、ステップD308で、先読み演出に当選していないと判定した場合(ステップD308;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD312)。
ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD312;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。
一方、ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していると判定した場合(ステップD312;Yes)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42の次の始動記憶表示領域42(次の空き保留)も先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)内であるか否か、すなわち、次の始動記憶表示領域42も先読み高確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42であるか否か判定する(ステップD321)。
ステップD321で、次の始動記憶表示領域42は先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)内でないと判定した場合(ステップD321;No)、すなわち、次の始動記憶表示領域42が先読み低確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42である場合には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で実行されている先回り予告演出をクリアし(ステップD313)、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。
一方、ステップD321で、次の始動記憶表示領域42も先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)内であると判定した場合(ステップD321;Yes)、すなわち、次の始動記憶表示領域42も先読み高確率ゾーンの特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42である場合には、先回り予告演出態様の設定先を、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42に表示されている始動記憶なし表示42bから、次の始動記憶表示領域42に表示される始動記憶なし表示42bへと移動させ(ステップD323)、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。これにより、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42の次の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行される。なお、本変形例では、次の始動記憶表示領域42で既に先回り予告演出を実行している場合には、さらにその次の始動記憶表示領域42が先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)内であれば、既に実行されている先回り予告演出の設定先を、当該さらにその次の始動記憶表示領域42に移動させて、既に実行されている先読み予告演出をクリアしないこととするが、これに限定されるものではなく、例えば、さらにその次の始動記憶表示領域42が先読み高確率ゾーン(先読み頻発ゾーン)内であるか否かにかかわらず、既に実行されている先回り予告演出をクリアしてもよい。
ここで、図103を用いて、変形例1における、先回り予告演出の一例を説明する。
この例では、図103(a)に示すように、まず、4個の特図始動記憶が保留されていて、右から4番目の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されているが、それ以外の始動記憶表示領域42では先読み演出も先回り予告演出も実行されていない状態で、特図変動表示ゲームが実行されている。
そして、この特図変動表示ゲームが終了する前に、新たな特図始動記憶が発生すると、右から4番目の始動記憶表示領域42、すなわち先回り予告演出が実行されている始動記憶表示領域42に、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aが表示される。
その際、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合であって、当該新たな特図始動記憶の次に発生する特図始動記憶(この特図始動記憶はまだ発生していない)が先読み高確率ゾーンの特図始動記憶である場合には、図103(b)に示すように、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、通常表示態様の始動記憶表示42a1が表示される。また、先読み演出を実行しないことを示唆する画像(この例では、「シーン・・・」というセリフの吹き出し画像)が表示されて、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で実行されている先回り予告演出がクリアされたかのような演出が実行される。
その後、図103(c)に示すように、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42の次の始動記憶表示領域42(すなわち、当該新たな特図始動記憶の次に発生する特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42)で先読み予告演出が実行される。このように先読み予告演出をクリアせずに、次の始動記憶表示領域42で行うことによって、遊技の興趣が低下してしまうことを抑制している。
<変形例2>
本実施形態の変形例2について説明する。
対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行している際、対象の特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合には、あたかも先読み演出に当選したかのような演出(先読みガセ演出)を実行するよう構成することも可能である。
〔先読み系コマンド処理〕
変形例2では、図95に示す先読み系コマンド処理に代えて、図104に示す先読み系コマンド処理を行う。
変形例2の先読み系コマンド処理では、図104に示すように、ステップD308で、先読み演出に当選していないと判定した場合(ステップD308;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD312)。
ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD312;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。
一方、ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していると判定した場合(ステップD312;Yes)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに特殊表示態様を設定して(ステップD331)、先読み系コマンドを終了する。これにより、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で実行されている先回り予告演出がクリアされて、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、特殊表示態様の始動記憶表示42a4(図105(b)参照)が表示される。
ここで、図105を用いて、変形例2における、先回り予告演出の一例を説明する。
この例では、図105(a)に示すように、まず、4個の特図始動記憶が保留されていて、右から4番目の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されているが、それ以外の始動記憶表示領域42では先読み演出も先回り予告演出も実行されていない状態で、特図変動表示ゲームが実行されている。
そして、この特図変動表示ゲームが終了する前に、新たな特図始動記憶が発生すると、右から4番目の始動記憶表示領域42、すなわち先回り予告演出が実行されている始動記憶表示領域42に、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aが表示される。
その際、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合には、図105(b)に示すように、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aとして、特殊表示態様の始動記憶表示42a4が表示される。ここでは、特殊表示態様の始動記憶表示42a4として、最も信頼度の低い先読み演出態様(先読み演出態様A)の画像と、先回り予告演出態様の画像の一部(この例では、吹き出し画像)と、を合わせた画像が表示されている。そして、特図変動表示ゲームが終了して、次の特図変動表示ゲームが開始すると、当該特殊表示態様の始動記憶表示42a4も左に一つずれるようになっている。
このように、特殊表示態様の始動記憶表示42a4と、図101(b)等に示す特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3(すなわち、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行している場合であって、当該対象の特図始動記憶が先読み演出に当選した場合に表示される始動記憶表示42a)と、は見た目上同じで、遊技者が何れの始動記憶表示42aであるかを認識し難くなっている。
特殊表示態様の始動記憶表示42a4と、特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3と、が異なる点は、特別先読み演出態様の始動記憶表示42a3は、先読み演出振分けテーブル等に基づき表示態様として選択された態様(先読み演出態様A〜Dの何れか)で表示されているのに対し、特殊表示態様の始動記憶表示42a4は、表示態様として選択された態様(通常表示態様)で表示されていない点である。すなわち、表示態様として通常表示態様が選択された場合に先読み演出に当選していないと判定されるので、実際には通常表示態様で表示されるべきであるが、特殊表示態様が設定されると、通常表示態様とは異なる態様で表示されるので、特殊表示態様の始動記憶表示42a4によって示唆される先読み情報は、実際の先読み情報と異なっている。
<変形例3>
本実施形態の変形例3について説明する。
対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行している際、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中(未消化)の特図始動記憶が所定の特殊演出条件を満たす場合には、特殊モード(先読みモード)演出を実行するよう構成することも可能である。
また、対象の特図始動記憶が所定の特定演出条件を満たす場合には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42よりも後ろの始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行するよう構成することも可能である。
〔先読み系コマンド処理〕
変形例3では、図95に示す先読み系コマンド処理に代えて、図106に示す先読み系コマンド処理を行う。
変形例3の先読み系コマンド処理では、図106に示すように、先読み演出振分けテーブル1(大当り時)をセットした場合(ステップD303)や、先読み演出振分けテーブル2(大当り時)をセットした場合(ステップD306)、すなわち、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、先回り予告設定フラグをオンして(ステップD341)、対象の特図始動記憶が先読み演出に当選したか否か判定する(ステップD308)。
また、先読み演出振分けテーブル1(はずれ時)をセットした場合(ステップD304)や、先読み演出振分けテーブル2(はずれ時)をセットした場合(ステップD307)、すなわち、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果がはずれである場合には、先回り予告設定フラグをオンせずに、対象の特図始動記憶が先読み演出に当選したか否か判定する(ステップD308)。
ステップD308で、先読み演出に当選したと判定した場合(ステップD308;Yes)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD309)。
ステップD309で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD309;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに、表示態様として選択した先読み演出態様を設定して(ステップD311)、先読み系コマンド処理を終了する。
一方、ステップD309で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していると判定した場合(ステップD309;Yes)には、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶内に、所定の特殊演出条件を満たす特図始動記憶があるか否か判定する(ステップD342)。
ステップD342で、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶内に、特殊演出条件を満たす特図始動記憶がないと判定した場合(ステップD342;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに特別先読み演出態様を設定して(ステップD310)、先読み系コマンドを終了する。
一方、ステップD342で、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶内に、特殊演出条件を満たす特図始動記憶があると判定した場合(ステップD342;Yes)には、特殊モード演出を設定し(ステップD343)、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに、表示態様として選択した先読み演出態様を設定して(ステップD311)、先読み系コマンド処理を終了する。
また、ステップD308で、先読み演出に当選していないと判定した場合(ステップD308;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD312)。
ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD312;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。
一方、ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していると判定した場合(ステップD312;Yes)には、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶内に、所定の特殊演出条件を満たす特図始動記憶があるか否か判定する(ステップD342)。なお、本変形例では、ステップD344での特殊演出条件とステップD342での特殊演出条件とを同じ条件とするが、ステップD344での特殊演出条件とステップD342での特殊演出条件とは異なる条件であってもよい。
ステップD344で、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶内に、特殊演出条件を満たす特図始動記憶がないと判定した場合(ステップD342;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で実行されている先回り予告演出をクリアし(ステップD313)、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。
一方、ステップD344で、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶内に、特殊演出条件を満たす特図始動記憶があると判定した場合(ステップD344;Yes)には、特殊モード演出を設定し(ステップD345)、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定して(ステップD314)、先読み系コマンド処理を終了する。
このように、本変形例では、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行している際、対象の特図始動記憶が先読み演出に当選したか否かにかかわらず、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶が特殊演出条件を満たす場合には、特殊モード演出(図108(c)参照)を実行することができる。
すなわち、演出制御装置300が、特定の遊技演出モード(特殊モード)を発生させる特殊演出(特殊モード演出)を実行可能な特殊演出実行手段をなす。そして、特殊演出実行手段(演出制御装置300)は、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)が表示されている保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された場合であって、当該始動記憶の記憶時に始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に既に記憶されている始動記憶の中に所定の特殊演出条件を満たす始動記憶(本変形例の場合、特別結果態様が導出される可能性が高い特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームや、スペシャルリーチが発生する特図変動表示ゲーム)の始動記憶)がある場合に、特殊演出(特殊モード演出)を実行するよう構成されている。
なお、本変形例では、特別結果態様が導出される可能性が高い特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームや、スペシャルリーチが発生する特図変動表示ゲーム)の始動記憶を、特殊演出条件を満たす特図始動記憶とするが、この特殊演出条件は適宜任意に変更可能である。
〔先回り予告設定処理〕
変形例3では、図94に示す先回り予告設定処理に代えて、図107に示す先回り予告設定処理を行う。
変形例3の先回り予告設定処理では、図107に示すように、まず、先回り予告設定フラグがあるか(オンか)否か判定する(ステップD221)。
ステップD221で、先回り予告設定フラグがないと判定した場合(ステップD221;No)には、ステップD201以降の処理を行う。
一方、ステップD221で、先回り予告設定フラグがあると判定した場合(ステップD221;Yes)には、対象の特図始動記憶(先回り予告設定フラグをオンしたときに対象となっていた特図始動記憶)に対応する始動記憶表示領域42よりも後ろの始動記憶表示領域42にて行う先回り予告演出を設定し(ステップD222)、先回り予告設定フラグをオフして(ステップD223)、先回り予告設定処理を終了する。
このように、本変形例では、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合には、対象の特図始動記憶や対象の特図始動記憶の後に発生する特図始動記憶が先読み高確率ゾーンの特図始動記憶であるか否かにかかわらず、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42よりも後ろの始動記憶表示領域42で、先回り予告演出を実行することができる。なお、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42よりも後ろの始動記憶表示領域42が複数ある場合には、当該複数の始動記憶表示領域42のうちの何れの始動記憶表示領域42で先回り予告演出を行ってもよい。
すなわち、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶された場合であって、当該始動記憶が所定の特定演出条件を満たす始動記憶(本変形例の場合、特別結果態様が導出される特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲーム)の始動記憶)である場合に、特定演出(先回り予告演出)を実行するよう構成されている。
一方、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶された場合であって、当該始動記憶が所定の特定演出条件を満たす始動記憶でない場合には、第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)においてのみ特定演出(先回り予告演出)を所定の割合で実行するよう構成されている。
なお、本変形例では、特別結果態様が導出される特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲーム)の始動記憶を、特定演出条件を満たす特図始動記憶とするが、この特定演出条件は適宜任意に変更可能である。
ここで、図108を用いて、変形例3における、特殊モード演出の一例を説明する。
この例では、図108(a)に示すように、まず、4個の特図始動記憶が保留されていて、右から4番目の始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されているが、それ以外の始動記憶表示領域42では先読み演出も先回り予告演出も実行されていない状態で、特図変動表示ゲームが実行されている。
そして、この特図変動表示ゲームが終了する前に、新たな特図始動記憶が発生すると、右から4番目の始動記憶表示領域42、すなわち先回り予告演出が実行されている始動記憶表示領域42に、当該新たな特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aが表示される。
その際、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合であって、当該新たな特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶が特殊演出条件を満たす場合(すなわち、保留中の特図始動記憶の中に、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームの始動記憶やスペシャルリーチが発生する特図変動表示ゲームの始動記憶がある場合)には、図108(b)に示すように、特図変動表示ゲームの終了時に、特殊モード演出の実行を示唆する画像(この例では、「ドッカーン!!!」というセリフの吹き出し画像)が表示される。そして、図108(c)に示すように、次の特図変動表示ゲームの開始とともに、特殊モード(この例では、「わくわくモード」)演出の実行が開始されて、特殊演出条件を満たす特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが開始するまで、当該特殊モード演出の実行が継続される。なお、特殊モード演出は、特殊演出条件を満たす特図始動記憶に基づく変動表示ゲームの途中まで継続してもよいし、特殊演出条件を満たす特図始動記憶に基づく変動表示ゲームの終了まで継続してもよい。また、特殊モード演出の実行を示唆する画像は、特図変動表示ゲームの終了時(図108(b))だけでなく、次の特図変動表示ゲームの開始時(図108(c))にも表示してもよい。
一方、当該新たな特図始動記憶が先読み演出に当選しなかった場合であって、当該新たな特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶が特殊演出条件を満たさない場合(すなわち、保留中の特図始動記憶の中に、結果が大当りとなる特図変動表示ゲームの始動記憶やスペシャルリーチが発生する特図変動表示ゲームの始動記憶がない場合)には、図108(d),(e)に示すように、先回り予告演出がクリアされて、次の特図変動表示ゲームが開始するまで、先読み演出を実行しないことを示唆する画像(この例では、「シーン・・・」というセリフの吹き出し画像)が表示される。
なお、変形例3では、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行している場合であって対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中(未消化)の特図始動記憶が所定の特殊演出条件を満たす場合に特殊モード演出を実行する処理と、対象の特図始動記憶が所定の特定演出条件を満たす場合に対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42よりも後ろの始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行する処理と、の双方を行うよう構成したが、無論、何れか一方の処理のみを行うことも可能である。
また、変形例3では、図106に示すように対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合(ステップD302;Yes、又は、ステップD305;Yes)に先回り予告設定フラグをオン(ステップD341)するようにしたが、対象の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームの結果が大当りである場合に先回り予告設定フラグをオンするか否かを抽選によって決定するようにしても良い。
<変形例4>
変形例3の変形例について説明する。
特図始動記憶が発生しても、当該特図始動記憶を示す通常表示態様の始動記憶表示42a1や先読み演出態様の始動記憶表示42a2は表示せずに、特殊表示42cを表示するよう構成することも可能である。
〔先読み系コマンド処理〕
変形例4では、図106に示す先読み系コマンド処理に代えて、図109に示す先読み系コマンド処理を行う。
変形例4の先読み系コマンド処理では、図109に示すように、まず、特殊表示実行中フラグがあるか(オンか)否か判定する(ステップD361)。
ステップD361で、特殊表示実行中フラグがないと判定した場合(ステップD361;No)には、ステップD301以降の処理を行う。
一方、ステップD361で、特殊表示実行中フラグがあると判定した場合(ステップD361;Yes)には、対象の特図始動記憶よりも前に発生した保留中の特図始動記憶(本変形例の場合、対象の特図始動記憶の1つ前に発生した特図始動記憶)の表示態様を所定の表示態様(後述)に変更し(ステップD362)、特殊表示実行中フラグをオフして(ステップD363)、ステップD301以降の処理を行う。
ステップD308で、先読み演出に当選したと判定した場合(ステップD308;Yes)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD309)。
ステップD309で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD309;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに、表示態様として選択した先読み演出態様を設定し(ステップD364)、特殊表示態様設定処理(ステップD365)を行って、先読み系コマンド処理を終了する。
また、ステップD308で、先読み演出に当選していないと判定した場合(ステップD308;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否か判定する(ステップD312)。
ステップD312で、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行していないと判定した場合(ステップD312;No)には、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示42aに通常表示態様を設定し(ステップD366)、特殊表示態様設定処理(ステップD367)を行って、先読み系コマンド処理を終了する。
〔特殊表示態様設定処理〕
次に、前述の先読み系コマンド処理における特殊表示態様設定処理(ステップD365,D367)について説明する。
図110に示すように、特殊表示態様設定処理では、まず、特殊表示実行中フラグがあるか(オンか)否か判定する(ステップD371)。
ステップD371で、特殊表示実行中フラグがあると判定した場合(ステップD371;Yes)には、特殊表示態様設定処理を終了する。
一方、ステップD371で、特殊表示実行中フラグがないと判定した場合(ステップD371;Yes)には、対象の特図始動記憶が特殊表示演出(特殊表示42cを表示する演出)に当選したか否か判定する(ステップD372)。ここで、特殊表示演出に当選したか否か判定する手法は適宜任意に選択可能であり、例えば、対象の特図始動記憶に関する先読み系コマンド等に基づいて特殊表示演出を行うか否かを決定するための特殊表示抽選処理を行い、その抽選結果に基づいて判定してもよいし、また、特殊表示演出の当選タイミングを予め設定しておき、今回のステップD372が特殊表示演出の当選タイミングであるか否かによって判定してもよい。
ステップD372で、対象の特図始動記憶が特殊表示演出に当選していないと判定した場合(ステップD372;No)には、特殊表示態様設定処理を終了する。
一方、ステップD372で、対象の特図始動記憶が特殊表示演出に当選したと判定した場合(ステップD372;Yes)には、ステップD364で設定した先読み演出態様又はステップD366で設定した通常表示態様に代えて、特殊表示態様を設定する(ステップD373)。これにより、対象の特図始動記憶に対応する始動記憶表示領域42に特殊表示42c(図111(b)参照)が表示される。
すなわち、演出制御装置300が、所定数に対応して表示部に複数配置された保留表示部(始動記憶表示領域42)のうちの、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶に対応する保留表示部に、複数の表示態様(通常表示態様及び先読み演出態様)のうちの何れかの表示態様で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示する始動記憶表示手段をなす。
そして、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、所定の割合で、複数の表示態様(通常表示態様及び先読み演出態様)とは異なる特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)を保留表示部(始動記憶表示領域42)に表示可能となるよう構成されている。
次いで、対象の特図始動記憶の表示態様(ステップD364で設定した先読み演出態様又はステップD366で設定した通常表示態様)を所定の記憶領域にセーブし(ステップD374)、特殊表示実行中フラグをオンして(ステップD375)、特殊表示態様設定処理を終了する。
具体的には、当該特殊表示態様設定処理がステップD365の特殊表示態様設定処理である場合には、ステップD374において、ステップD364で設定した先読み演出態様が所定の記憶領域にセーブされる。また、当該特殊表示態様設定処理がステップD367の特殊表示態様設定処理である場合には、ステップD374において、ステップD366で設定した通常表示態様が所定の記憶領域にセーブされる。
そして、次の特図始動記憶の発生に伴い実行する先読み系コマンド処理では、特殊表示実行フラグがあると判定されて(ステップD361;Yes)、対象の特図始動記憶(当該次の特図始動記憶)の1つ前の特図始動記憶の表示態様を、ステップD374にてセーブした表示態様に変更するようになっている。これにより、特殊表示42cが、本来表示されるべき通常表示態様の始動記憶表示42a1や先読み演出態様の始動記憶表示42a2に変更される。
すなわち、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)を表示している際、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に新たな始動記憶が記憶されたことを契機に、当該保留表示画像の表示態様を、特殊表示態様から複数の表示態様(通常表示態様及び先読み演出態様)のうちの何れかに変更するよう構成されている。
ここで、図111を用いて、変形例4における、特殊表示演出の一例を説明する。
この例では、図111(a)に示すように、まず、2個の特図始動記憶が保留されていて、何れの始動記憶表示領域42でも先読み演出や先回り予告演出や特殊表示演出が実行されていない状態で、特図変動表示ゲームが実行されている。
そして、この特図変動表示ゲームが終了する前に、新たな特図始動記憶(以下「特図始動記憶A」という。)が発生すると、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42(この例では、左から3番目の始動記憶表示領域42)に、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42aとして通常表示態様の始動記憶表示42a1又は先読み演出態様の始動記憶表示42a2(以下、単に「始動記憶表示42a1,42a2」という。)が表示される。
しかしながら、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されていない場合であって、特図始動記憶Aが特殊表示演出に当選した場合には、図111(b)に示すように、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2の代わりに、特殊表示42cが表示される。ここでは、特殊表示42cとして、先回り予告演出態様の画像の一部(この例では、閉じた襖の画像及びシルエット画像)が表示されている。
すなわち、演出制御装置300が、保留表示画像(始動記憶表示42a)が表示されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示する特定演出(先回り予告演出)を実行可能な特定演出実行手段をなす。そして、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)として特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)に類似する画像を表示するよう構成されている。
さらに、図111(c)に示すように、この特図変動表示ゲームが終了する前に、新たな特図始動記憶(以下「特図始動記憶B」という。)が発生すると、図111(d),(e)に示すように、特殊表示42cが、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2に変更されるとともに、特図始動記憶Bに対応する始動記憶表示42a1,42a2が表示される。具体的には、図111(d)は、特図始動記憶Aも特図始動記憶Bも先読み演出に当選していない場合の表示例であり、図112(e)は、特図始動記憶Aは先読み演出に当選しているが、特図始動記憶Bは先読み演出に当選していない場合の表示例である。
また、本変形例では、特図始動記憶Bが発生した際に、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2と特図始動記憶Bに対応する始動記憶表示42a1,42a2とを同時に表示するよう構成したので、特殊表示42cを、対象の特図始動記憶(特図始動記憶A)に対応する始動記憶表示領域42に表示するのではなく、例えば、図112(f),(g)に示すように、対象の特図始動記憶(特図始動記憶A)の次に発生する特図始動記憶(特図始動記憶B)に対応する始動記憶表示領域42に表示するよう構成することも可能である。これにより、特図始動記憶Aが発生した時点で、一度に2つの始動記憶表示42a1,42a2(特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2と、特図始動記憶Bに対応する始動記憶表示42a1,42a2)が表示されることを示唆することができる。
また、図112を用いて、変形例4における、特殊表示演出の他の一例を説明する。
この例では、図112(a)に示すように、まず、2個の特図始動記憶が保留されていて、何れの始動記憶表示領域42でも先読み演出や先回り予告演出や特殊表示演出が実行されていない状態で、特図変動表示ゲームが実行されている。
そして、この特図変動表示ゲームが終了する前に新たな特図始動記憶(特図始動記憶A)が発生した場合であって、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されていない場合には、図112(b)に示すように、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2の代わりに、特殊表示42cとして空欄の画像が表示される。ここでは、襖が開いても始動記憶表示42a1,42a2が出現しなかったといった演出を行うことによって、始動記憶なし表示42bを特殊表示42cに切り替えるようになっている。その際、特殊表示42cは、空欄の画像(図113(a)参照)に限られず、適宜任意に変更可能であり、例えば、図113(b)〜(e)に示す画像の何れかであってもよい。
さらに、この特図変動表示ゲームが終了する前に新たな特図始動記憶(特図始動記憶B)が発生した場合には、図112(c)に示すように、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42に、通常表示態様の始動記憶なし表示42bがいったん表示され(この例では、襖がいったん閉まり)、その後、図112(d)に示すように、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42に、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2(この例では、先読み演出態様の始動記憶表示42a2)が表示されるとともに、特図始動記憶Bに対応する始動記憶表示領域42に、特図始動記憶Bに対応する始動記憶表示42a1,42a2(この例では、通常表示態様の始動記憶表示42a1)が表示される。
なお、本変形例では、特図始動記憶Bに対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出を実行しているか否かにかかわらず、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されていなければ、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2の代わりに、特図始動記憶Aを示す特殊表示42cを表示するよう構成したが、例えば、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42と、特図始動記憶Bに対応する始動記憶表示領域42と、の双方で先回り予告演出が実行されていなければ、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2の代わりに、特図始動記憶Aを示す特殊表示42cを表示するよう構成してもよい。
また、全ての始動記憶表示領域42で先回り予告演出が実行されていない場合に、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2の代わりに、特図始動記憶Aを示す特殊表示42cを表示するよう構成することも可能である。
また、特図始動記憶Aを示す特殊表示42cが表示されている状態で特図始動記憶が消化された場合には、当該特殊表示42cをそのまま移動させる(本変形例の場合、左に一つずらす)ことも可能であるし、移動の際に、当該特殊表示42cを、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2に変更することも可能である。
特図始動記憶Bが発生しないと、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2が表示されず、特図始動記憶Aを示す特殊表示42cが表示されたままとなってしまうので、本変形例では、特図始動記憶Aに基づく特図変動表示ゲームの開始までに、特図始動記憶Bが発生しなかった場合には、特図始動記憶Aを示す特殊表示42cから特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2に切り替えた後に、特図始動記憶Aに基づく特図変動表示ゲームを開始するよう構成されている。
具体的には、図114(a)に示すように、特図始動記憶Aを示す特殊表示42cが表示されている状態で、特図始動記憶Aの1つ前の特図始動記憶に基づく特図変動表示ゲームが実行されて、図114(b)に示すように、その特図変動表示ゲームが終了した場合には、図114(c)に示すように、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示領域42に、通常表示態様の始動記憶なし表示42b2をいったん表示して(この例では、襖をいったん閉めて)、図114(d)に示すように、特図始動記憶Aに対応する始動記憶表示42a1,42a2(この例では、先読み演出態様の始動記憶表示42a2)を表示し、その後、図114(e)に示すように、特図始動記憶Aに基づく特図変動表示ゲームを開始するよう構成することも可能である。これにより、特図始動記憶Aに基づく特図変動表示ゲームの実行前に、特図始動記憶Aの先読み情報を示唆することができる。
以上説明した本実施形態の遊技機10によれば、閉状態と開状態とに変換可能な変動入賞装置(特別変動入賞装置38,39)と、遊技の進行を制御する遊技制御手段(遊技制御装置100)と、遊技制御手段(遊技制御装置100)からの情報に基づいて遊技に関する演出を制御する演出制御手段(演出制御装置300)と、を備え、遊技の結果に対応して変動入賞装置(特別変動入賞装置38,39)が開状態に変換されるラウンド遊技が所定回数実行される特別遊技状態を発生させる遊技機であって、遊技制御手段(遊技制御装置100)は、ラウンド遊技の終了を演出制御手段(演出制御装置300)に指示するインターバル情報(インターバルコマンド)を生成するインターバル指示手段(遊技制御装置100)と、特別遊技状態の終了を演出制御手段(演出制御装置300)に指示するエンディング情報(エンディングコマンド)を生成するエンディング指示手段(遊技制御装置100)と、ラウンド遊技の終了時に変動入賞装置(特別変動入賞装置38,39)内に残存する遊技球が当該変動入賞装置から排出されることを確認する残存球処理期間(大入賞口残存球処理時間)を設定する残存球処理期間設定手段(遊技制御装置100)と、を備えている。そして、インターバル指示手段(遊技制御装置100)は、所定回数のラウンド遊技のうち、何回目のラウンド遊技が終了したかにかかわらず、ラウンド遊技の終了時にインターバル情報(インターバルコマンド)を生成し、エンディング指示手段(遊技制御装置100)は、所定回数のラウンド遊技が全て終了した際、残存球処理期間(大入賞口残存球処理時間)の終了時にエンディング情報(エンディングコマンド)を生成するよう構成されている。
したがって、ラウンド遊技が終了する毎にインターバル情報(インターバルコマンド)を生成し、所定回数のラウンド遊技が全て終了した際にエンディング情報(エンディングコマンド)を生成することができるので、現在のラウンドが最終ラウンドであるか否か判定する処理を行わなくても、インターバル情報(エンディングコマンド)を生成することができる。したがって、処理が簡素化され、処理負担を軽減することができる。
なお、現在のラウンドが最終ラウンドである場合にのみ、残存球処理期間(大入賞口残存球処理時間)の設定を行うよう構成することも可能である。
また、演出制御手段(演出制御装置300)は、遊技制御手段(遊技制御装置100)から指示されるエンディング情報(エンディングコマンド)に基づいて、特別遊技状態の終了を報知する演出(エンディング演出)を実行するよう構成することも可能である。
エンディング情報(エンディングコマンド)は、所定回数のラウンド遊技の終了後すぐに生成されず、残存球処理期間(大入賞口残存球処理時間)の終了時に生成される。したがって、このように構成することによって、所定回数のラウンド遊技が終了しても、特別遊技状態の終了を報知する演出はすぐに実行されず、所定回数のラウンド遊技の終了後、残存球処理期間(大入賞口残存球処理時間)が終了するまでは、特別遊技状態の種類が遊技者に分かり難くいので、遊技の興趣を高めることができる。
また、特別遊技状態には、第1開閉パターン(上大入賞口開閉パターン3(あるいは、下大入賞口開閉パターン1))で変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38(あるいは、第2特別変動入賞装置39))を開状態と閉状態とに変換する第1特別遊技状態と、第1開閉パターンを含む第2開閉パターン(上大入賞口開閉パターン4(あるいは、下大入賞口開閉パターン2,3))で変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38(あるいは、第2特別変動入賞装置39))を開状態と閉状態とに変換する第2特別遊技状態と、があり、第2開閉パターン(上大入賞口開閉パターン4(あるいは、下大入賞口開閉パターン2,3))では、最初は第1開閉パターン(上大入賞口開閉パターン3(あるいは、下大入賞口開閉パターン1))で、その後は所定の開閉パターンで、変動入賞装置(第1特別変動入賞装置38(あるいは、第2特別変動入賞装置39))が開状態と閉状態とに変換されるよう構成することも可能である。
このように構成することによって、第1特別遊技状態では、第1開閉パターン(上大入賞口開閉パターン3(あるいは、下大入賞口開閉パターン1))の終了後にエンディング情報(エンディングコマンド)が生成され、第2特別遊技状態では、第1開閉パターン(上大入賞口開閉パターン3(あるいは、下大入賞口開閉パターン1))の後に続く所定の開閉パターンの終了後にエンディング情報(エンディングコマンド)が生成される。そのため、第1開閉パターン(上大入賞口開閉パターン3(あるいは、下大入賞口開閉パターン1))の終了後、エンディング情報(エンディングコマンド)が生成されるか、あるいは、所定の開閉パターンが開始するまでは、第1特別遊技状態か、第2特別遊技状態か、が遊技者に分かり難くいので、遊技の興趣を高めることができる。
また、特別遊技状態には、第3開閉パターン(下大入賞口開閉パターン2)で変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態と閉状態とに変換する第3特別遊技状態と、第3開閉パターンと共通の共通開閉パターンを含む第4開閉パターン(下大入賞口開閉パターン3)で変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)を開状態と閉状態とに変換する第4特別遊技状態と、があり、第3開閉パターン(下大入賞口開閉パターン2)では、最初は共通開閉パターンで、その後は特有の開閉パターンで、変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)が開状態と閉状態とに変換され、第4開閉パターン(下大入賞口開閉パターン3)では、最初は前記共通開閉パターンで、その後は前記特有の開閉パターンよりも遊技者にとって有利な開閉パターンで、変動入賞装置(第2特別変動入賞装置39)が開状態と閉状態とに変換されるよう構成することも可能である。
このように構成することによって、共通開閉パターンの終了後の開閉パターンが開始するまでは、第3特別遊技状態か、第4特別遊技状態か、が遊技者に分かり難くいので、遊技の興趣を高めることができる。
また、本実施形態の遊技機10によれば、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を備える変動表示装置(表示装置41)を備え、始動条件の成立を契機に取得した乱数値に基づいて変動表示ゲームを実行する遊技機であって、所定数を上限に当該取得した乱数値を始動記憶として記憶する始動記憶保留手段(遊技制御装置100)と、所定数に対応して表示部に複数配置された保留表示部(始動記憶表示領域42)のうちの、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶に対応する保留表示部に、所定の表示態様で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示する始動記憶表示手段(演出制御装置300)と、保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示する特定演出(先回り予告演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御装置300)と、を備え、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、保留表示画像(始動記憶表示42a)が表示されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示し、その後、少なくとも当該特定の演出画像を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されるまでは、当該特定の演出画像の表示を継続するよう構成されている。
したがって、対応する始動記憶が未だ記憶されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)で特定演出(先回り予告演出)を実行することができるので、遊技者の期待を高める演出を早くから行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、先回り予告演出の実行によって、遊技を終了しようとしていた遊技者に対して遊技の継続を喚起すること等が可能となる。
なお、保留表示画像は、静止画であってもよいし、動画であってもよい。
また、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶された乱数値に基づいて変動表示ゲームの実行内容を事前判定し、事前判定結果情報(先読み図柄コマンドや先読み変動パターンコマンドなど)を生成する事前判定手段(遊技制御装置100)を備え、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶について、変動表示ゲームの実行内容を当該変動表示ゲームの実行前に遊技者に示唆可能な事前報知演出(先読み演出)の対象にするか否か判定し、事前報知演出(先読み演出)の対象にすると判定した場合に、当該始動記憶に対応する保留表示部(始動記憶表示領域42)に、事前判定結果情報に基づく表示態様(先読み演出態様)で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示し、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留表示手段(遊技制御装置100)に記憶された場合に、当該始動記憶が事前報知演出(先読み演出)の対象であるか否かによって、当該特定の演出画像をそれぞれ異なる態様に変化させるよう構成することも可能である。
このように構成することによって、特定演出(先回り予告演出)が実行されている保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶を発生させる意欲を高めることができるので、止め打ちを抑制することができる。
具体的には、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された場合であって、当該始動記憶が事前報知演出(先読み演出)の対象である場合に、当該特定の演出画像の少なくとも一部を、始動記憶表示手段(演出制御装置300)によって表示される事前判定結果情報に基づく表示態様の保留表示画像(先読み演出態様の始動記憶表示42a2)とともに表示するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、特定演出(先読み予告演出)が実行されている保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶を発生させる意欲を高めることができるので、止め打ちを抑制することができる。
一方、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された場合であって、当該始動記憶が事前報知演出(先読み演出)の対象でない場合に、当該特定の演出画像を消去するよう構成することが可能である。
このように構成することによって、事前報知演出(先読み演出)が実行されない際には特定演出(先回り予告演出)が終了するので、本実施形態のように特定演出(先回り予告演出)を事前報知演出(先読み演出)の出現を予告する演出とした場合に、事前報知演出(先読み演出)の信頼度を低下させることなく、遊技者の期待を高める演出(先回り予告演出)を行うことができる。
また、第1遊技期間(先読み低確率ゾーン)と、事前報知演出(先読み演出)を実行する確率が第1遊技期間(先読み低確率ゾーン)よりも高い第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)と、を切り替え可能であり、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、特定演出(先回り予告演出)を、第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)においてのみ実行するよう構成することも可能である。
このように構成することによって、事前報知演出(先読み演出)の実行確率が高い第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)においてのみ特定演出(先回り予告演出)を実行するので、本実施形態のように特定演出(先回り予告演出)を事前報知演出(先読み演出)の出現を予告する演出とした場合に、特定演出(先回り予告演出)がガセ演出になりにくい。
また、本実施形態の遊技機10(具体的には、変形例4の遊技機10)によれば、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を備える変動表示装置(表示装置41)を備え、始動条件の成立を契機に取得した乱数値に基づいて変動表示ゲームを実行する遊技機であって、所定数を上限に当該取得した乱数値を始動記憶として記憶する始動記憶保留手段(遊技制御装置100)と、所定数に対応して表示部に複数配置された保留表示部(始動記憶表示領域42)のうちの、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶に対応する保留表示部に、複数の表示態様(通常表示態様及び先読み演出態様)のうちの何れかの表示態様で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示する始動記憶表示手段(演出制御装置300)と、を備え、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、所定の割合で、複数の表示態様(通常表示態様及び先読み演出態様)とは異なる特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)を保留表示部(始動記憶表示領域42)に表示可能となるよう構成されている。
したがって、所定の割合で通常とは異なる特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)が表示されるので、意外性のある保留表示画像を表示することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)を表示している際、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に新たな始動記憶が記憶されたことを契機に、当該保留表示画像の表示態様を、特殊表示態様から複数の表示態様(通常表示態様及び先読み演出態様)のうちの何れかに変更するよう構成することも可能である。
このように構成することによって、新たな始動記憶を発生させる意欲を高めることができるので、止め打ちを抑制することができる。
また、保留表示画像(始動記憶表示42a)が表示されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示する特定演出(先回り予告演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御装置300)を備え、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)として特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)に類似する画像を表示するよう構成することも可能である。
このように構成することによって、特殊表示態様の保留表示画像(特殊表示42c)として、対応する始動記憶が未だ記憶されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)に表示される特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)に類似する画像を表示することができるので、始動記憶が発生したにもかかわらず通常の表示態様(通常表示態様及び先読み演出態様)の保留表示画像(始動記憶表示42a)が表示されないことに対する違和感を軽減することができる。
ここで、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)に類似する画像とは、当該特定の演出画像と共通点がある画像であればよく、例えば、当該特定の演出画像の少なくとも一部を含む画像であってもよいし、当該特定の演出画像と形や色などが同じ画像であってもよい。
また、本実施形態の遊技機10(具体的には、変形例3の遊技機10)によれば、複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を備える変動表示装置(表示装置41)を備え、始動条件の成立を契機に取得した乱数値に基づいて変動表示ゲームを実行する遊技機であって、所定数を上限に当該取得した乱数値を始動記憶として記憶する始動記憶保留手段(遊技制御装置100)と、所定数に対応して表示部に複数配置された保留表示部(始動記憶表示領域42)のうちの、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されている始動記憶に対応する保留表示部に、所定の表示態様で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示する始動記憶表示手段(演出制御装置300)と、保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示する特定演出(先回り予告演出)を実行可能な特定演出実行手段(演出制御装置300)と、特定の遊技演出モード(特殊モード)を発生させる特殊演出(特殊モード演出)を実行可能な特殊演出実行手段(演出制御装置300)と、を備え、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、保留表示画像(始動記憶表示42a)が表示されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)に特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)を表示して、その後、少なくとも当該特定の演出画像を表示している保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶されるまでは、当該特定の演出画像の表示を継続し、特殊演出実行手段(演出制御装置300)は、特定の演出画像(先回り予告演出態様の始動記憶なし表示42b2)が表示されている保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された場合であって、当該始動記憶の記憶時に始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に既に記憶されている始動記憶の中に所定の特殊演出条件を満たす始動記憶(変形例3の場合、特別結果態様が導出される可能性が高い特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームや、スペシャルリーチが発生する特図変動表示ゲーム)の始動記憶)がある場合に、特殊演出(特殊モード演出)を実行するよう構成されている。
したがって、対応する始動記憶が未だ記憶されていない保留表示部(始動記憶表示領域42)で特定演出(先回り予告演出)を実行することができるので、遊技者の期待を高める演出を早くから行うことができ、遊技の興趣を向上させることができる。
また、先回り予告演出の実行によって、遊技を終了しようとしていた遊技者に対して遊技の継続を喚起すること等が可能となる。
また、特定演出(先回り予告演出)が実行されている保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が発生した場合であって、当該始動記憶よりも前に発生した保留中の始動記憶が特殊演出条件を満たす場合には、特殊演出(特殊モード演出)を実行することができるので、特定演出(先回り予告演出)が実行されている保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶を発生させる意欲を高めることができ、止め打ちを抑制することが可能となる。さらに、特定演出(先回り予告演出)が実行されている保留表示部(始動記憶表示領域42)に対応する始動記憶が発生した後も、遊技者の期待を高めることができる。
なお、所定の特殊演出条件を満たす始動記憶は、特別結果態様が導出される可能性が高い特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲームや、スペシャルリーチが発生する特図変動表示ゲーム)の始動記憶に限られず、適宜任意に変更可能である。
また、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶された場合であって、当該始動記憶が所定の特定演出条件を満たす始動記憶(変形例3の場合、特別結果態様が導出される特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲーム)の始動記憶)である場合に、特定演出(先回り予告演出)を実行するよう構成することも可能である。
このように構成することによって、発生した始動記憶が特定演出条件を満たす場合に特定演出(先回り予告演出)を実行するので、変形例3のように特定演出条件を遊技者の期待に応え得る条件とした場合に、特定演出(先回り予告演出)がガセ演出になりにくい。
なお、所定の特定演出条件を満たす始動記憶は、特別結果態様が導出される特図変動表示ゲーム(結果が大当りとなる特図変動表示ゲーム)の始動記憶に限られず、適宜任意に変更可能である。
また、第1遊技期間(先読み低確率ゾーン)と、第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)と、を切り替え可能であり、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶として記憶された乱数値に基づいて変動表示ゲームの実行内容を事前判定し、事前判定結果情報(先読み図柄コマンドや先読み変動パターンコマンドなど)を生成する事前判定手段(遊技制御装置100)を備え、始動記憶表示手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に記憶された始動記憶について、事前判定手段(遊技制御装置100)によって変動表示ゲームの実行内容を当該変動表示ゲームの実行前に遊技者に示唆可能な事前報知演出(先読み演出)の対象にするか否か判定され、事前報知演出(先読み演出)の対象にすると判定された場合に、当該始動記憶に対応する保留表示部(始動記憶表示領域42)に、事前判定結果情報に基づく表示態様(先読み演出態様)で保留表示画像(始動記憶表示42a)を表示し、第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)は、事前報知演出(先読み演出)を実行する確率が第1遊技期間(先読み低確率ゾーン)よりも高い期間であり、特定演出実行手段(演出制御装置300)は、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶された場合であって、当該始動記憶が所定の特定演出条件を満たす始動記憶でない場合には、第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)においてのみ特定演出(先回り予告演出)を実行可能となるよう構成することも可能である。
このように構成することによって、発生した始動記憶が特定演出条件を満たさない場合には、事前報知演出(先読み演出)の実行確率が高い第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)においてのみ特定演出(先回り予告演出)を実行可能なので、変形例3のように特定演出(先回り予告演出)を事前報知演出(先読み演出)の出現を予告する演出とした場合に、特定演出(先回り予告演出)がガセ演出になりにくい。
なお、始動記憶保留手段(遊技制御装置100)に始動記憶が記憶された場合であって、当該始動記憶が所定の特定演出条件を満たす始動記憶でない場合には、第2遊技期間(先読み高確率ゾーン)であるか否かにかかわらず、特定演出(先回り予告演出)を実行しないように構成することも可能である。
なお、本発明の遊技機は、遊技機として、前記実施の形態に示されるようなパチンコ遊技機に限られるものではなく、例えば、その他のパチンコ遊技機、アレンジボール遊技機、雀球遊技機などの遊技球を使用する全ての遊技機、およびメダルを使用する遊技機であるスロットマシンに適用可能である。
また、今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。また、前述の実施形態及び変形例の各構成を組み合わせて適用しても良い。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
10 遊技機
38 第1特別変動入賞装置(変動入賞装置)
39 第2特別変動入賞装置(変動入賞装置)
41 表示装置(変動表示装置)
42 始動記憶表示領域(保留表示部)
42a 始動記憶表示(保留表示画像)
42a2 先読み演出態様の始動記憶表示(事前判定結果情報に基づく表示態様の保留表示画像)
42b2 先回り予告演出態様の始動記憶なし表示(特定の演出画像)
42c 特殊表示(特殊表示態様の保留表示画像)
100 遊技制御装置(遊技制御手段、インターバル指示手段、エンディング指示手段、残存球処理期間設定手段、始動記憶保留手段、事前判定手段)
300 演出制御装置(演出制御手段、始動記憶表示手段、特定演出実行手段、特殊演出実行手段)

Claims (1)

  1. 複数の識別情報を変動表示する変動表示ゲームを表示可能な表示部を有する変動表示装置を備え、始動条件の成立を契機に取得した乱数値に基づいて前記変動表示ゲームを実行する遊技機において、
    所定数を上限に前記取得した乱数値を始動記憶として記憶する始動記憶保留手段と、
    前記所定数の始動記憶のそれぞれに対応して前記表示部に配置された複数の保留表示部のうちの、前記始動記憶保留手段に記憶されている始動記憶に対応する保留表示部に、所定の表示態様で保留表示画像を表示する始動記憶表示手段と、
    前記保留表示画像が表示されていない前記保留表示部に特定の演出画像を表示する特定演出を実行可能な特定演出実行手段と、
    前記変動表示ゲームについて事前判定する事前判定手段と、
    特定の遊技演出モードを発生させる特殊演出を実行可能な特殊演出実行手段と、
    を備え、
    前記始動記憶表示手段は、前記事前判定の結果に基づいて、前記保留表示画像を事前判定示唆態様で表示する所定演出を実行可能であり、
    前記特定演出実行手段は、第1遊技期間においては、前記事前判定の結果に基づき所定の特定演出条件を満たすと判定した場合に前記特定演出を実行し、前記所定演出を実行する頻度が前記第1遊技期間よりも高い第2遊技期間においては、当該所定の特定演出条件を満たすか否かにかかわらず前記特定演出を実行し、
    前記特殊演出実行手段は、前記特定の演出画像が表示されている保留表示部に対応する始動記憶が発生し、かつ当該始動記憶よりも前に発生した始動記憶の中に所定の特殊演出条件を満たす始動記憶がある場合に、前記特殊演出を実行することを特徴とする遊技機。
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