ここで本発明の様々な実施形態について詳細に言及し、それらの実施形態の1つ以上の実施例を添付図面に示す。各実施例は、本発明を限定するのではなく、本発明の説明として提供される。実際、本発明の範囲および主旨から逸脱することなく、本発明において変更および変形をなすことができることは当業者には明らかであろう。例えば、一実施形態の一部として例示または記載された特徴を別の実施形態で用いて、さらなる実施形態をもたらしてもよい。よって、本発明は添付された特許請求の範囲およびそれらの均等物の範囲内に入るような変更および変形を包含することが意図される。
図1および図2を参照すると、本発明に従ったインラインの電子式トルクレンチ10が示されている。電子式トルクレンチ10は、レンチ本体12、ラチェット/レンチシャフト14、弾性把持ハンドル16、ハウジング18、バッテリーアセンブリ19、およびユーザーインタフェースまたは表示装置22を備えた電子ユニット20を含む。好ましくは、レンチ本体12は、全体として管状構造を有し、第1端部においてシャフト14を受容し、第2端部においてはエンドキャップ17によって内部に固定された電源またはバッテリーアセンブリ19を受容する。ハウジング18は第1端部と第2端部との間に取り付けられ、電子ユニット20を保持している。
示したように、シャフト14の前端部26は、米国特許第7,413,065号に示されているもののような適当なラチェット機構(図示せず)に接続されたアダプター28を備える。前記特許文献は参照により余すところなく本願に援用される。アダプター28は、様々なサイズのソケット、エクステンションなどを受容するように構成されている。アダプター28はまた、シャフト14に対して、任意の適当な機構によって分離可能に接続される。
本体12にシャフト14を固定するための取り付け機構は、締結具(図示せず)上にシャフト14を介してレンチ10によって及ぼされるトルクまたは歪みを感知するように構成されたセンサー30を備える。センサー30は、とりわけ歪みゲージ、ホールセンサーおよび圧電センサーなどの多数の適当な形態のいずれかをとることができる。
センサー30は、センサー30によって生成された信号がユニット20に送信されるように、電子ユニット20に作動可能に接続されている。そのような信号がユニット20内に入ると、ユニット20は信号を様々な目的に用いることができ、例えば、信号からトルク値を計算して、レンチ10によって印加されるトルクのリアルタイム表示を表示装置22上で提供する。
電子ユニット20およびセンサー30の動作は、反対端において本体12上に配置され、かつ、ユニット20およびセンサー30と電源19との間に作動可能に接続されたスイッチ32によって制御される。よって、スイッチ32は、ユニット20およびセンサー30に対して電力を所望の通りに選択的に印加することができる。ハウジング18、本体12、ハンドル16およびエンドキャップ17の係合は、バッテリーアセンブリ19、電子ユニット20およびセンサー30に対して、別々に形成することもできる囲いまたは障壁33を提供し、その囲いまたは障壁33により、バッテリーアセンブリ19、電子ユニット20またはセンサー30、並びに表示装置22を損傷することなく、レンチ10を滅菌目的のために加圧滅菌する(autoclaved)ことが可能となる。
図3および図4を参照すると、レンチ10’の第2実施形態が示されている。この実施形態では、レンチ10’は、本体12’から垂直に延びるシャフト14’を備えたT形状を有する。例示した実施形態では、電源19’と電子ユニット20’とが本体12’の反対側において本体12’内に配置されるように、シャフト14’は本体12’上において中心に配置されている。そのため、本体12’は、電源19’および電子ユニット20’に対して、バッテリーアセンブリ19’または電子ユニット20’を損傷することなく、レンチ10’を滅菌目的のために加圧滅菌できるようにする囲いを提供する。これに代わって、シャフト14’を所望により本体12’の一方の側または他方の側に向けることができる。
シャフト14’は、本体12’または本体12’の内に配置されたラチェット機構(図示せず)に直接接続される。シャフト14’の本体12’への接続部には、レンチ10’によってシャフト14’を介して締結具または他の基材(図示せず)に印加されている歪みまたはトルクを判定して、本体12’上の適当な表示装置(図示せず)上に表示するために、センサー30’が配置されている。
ここで図5を参照すると、レンチ110の第3実施形態が示されている。レンチ110は図3および図4の実施形態に類似したT形状を有しているが、本体112内に位置する圧電センサー130を備える。センサー130は、シャフト114の平面133上に位置する第1要素132と、本体112の隣接した平面135上に配置された第2要素134とから形成されている。要素132,134の相対位置は本体112内に配置された電子ユニット120によって判定される。電子ユニット120は、導体136によって要素132,134に接続されて、要素132,134から信号を受信する。
図6および図6Aを見ると、駆動ツールまたはレンチ210が示されており、レンチ210は光源250を備えている。光源250には略円形ハウジング252が形成されている。前記ハウジング250は、ハウジング252が本体212に直ぐ隣接して、または本体212内に配置されて、シャフト214のまわりに配置可能となるように、シャフト214より形状がわずかに大きい中央開口254を有する。いずれの構成においても、ハウジング252は、その上に配置された多数の照明要素256を備える。照明要素256は、電源219および任意で本体212内に配置された電子ユニット220に対して、直接、または介在部材、例えば導電性材料で形成されている場合にはハウジング252など、を介して、作動可能に接続されている。照明要素256は、本体212から下方にシャフト214に沿ってシャフトのまわりを直接照らして、シャフト214を直接取り囲む領域を照明し、それによりレンチ210を操作する人により良好な視域を提供する。
図7を参照すると、レンチ10,10’の電源319が示されており、電源319は、キャップ364と例えばネジ接続によって解放可能に係合されるカプセル362内に配置されたバッテリーまたは電源セル360を備える。キャップ364は、カプセル362とキャップ364との間に配置されたシール部材366によってカプセル362と密封係合されている。電源セル360は、電源360からのカプセル362を介した任意の不注意による放電を防止するために、絶縁材料368によってカプセル366内に保持されている。カプセル362がレンチ10,10’の本体12’と係合されるときに、セル360からレンチ10,10’への電力の通過を容易にするために、カプセル362内には導体(図示せず)が配置されており、前記導体は、電源セル360をキャップ364とともに、またはキャップを介して、レンチ10,10’の本体12,12’内に配置された電子ユニット20,20’に接続する。
図8において、レンチ10’は、本体12’内に拡張可能ブラダー468を備えるものとして示されている。ブラダー468は、参照番号468a,468b,468cによって示されるブラダーの大きさの変化によって示されるように、加圧滅菌される場合などにレンチ10’が位置する環境の温度または圧力の変化に応じて、本体12’内において拡張および収縮することができ、本体12’または障壁33によって与えられる保護を超えて、例えば電源19’、電子ユニット20’などのレンチ10’の内部構成要素の適正な動作をさらに維持する。
図9を見ると、レンチ510の第4実施形態が示されている。レンチ510において、本体512は、ラチェット機構515および電源および電子ユニット(図示せず)などの他の構成要素に加えて、米国特許出願番号第12/192,295号に開示されているようなポップアウトトルクレベル表示機構570を有する。前記特許文献は、参照により余すところなく本願に援用される。ポップアウト表示機構570は表示装置522と協働して、レンチ510が操作されている特定のトルクレベルを示す。
次に図10を参照すると、レンチ610が撓みビーム式レンチ(deflection beam type wrench)であるレンチ610の第5実施形態が示されている。レンチ610は、内部に電源619および電子ユニット620が配置された本体612を備える。電子ユニット620に作動可能に接続されたセンサー630はビーム672上に配置されており、ビーム672は本体612と係合し、かつ、本体612とは反対側に取り付けられたアダプター628を有する。アダプター628は、レンチ610が締結具を駆動できるようにするために、アダプター628に解放可能に固定されたアタッチメントを介して締結具と作動可能に係合可能である。レンチ610によって締結具に印加されたトルクは、ビーム672の撓みの結果としてセンサー630から受信される信号により、電子ユニット620によって測定される。
ここで、図11A〜図13を見ると、レンチ10のための表示装置22の一実施形態が示されている。表示装置22は任意の適当な形態をとることができ、レンチ10を使用している人との対話のために、本体12の外表面上に配置され得るか、または本体の透明部分の下のような容易に視認可能な位置において本体12内に配置される。表示装置22は、レンチ10の動作に関して、各種ユニットに印加されている実際のトルク、予め設定された最大値および最小値に対して印加されているトルクの量、電源19に残っている電力レベル、および例えば電子ユニット20の動作不良などのレンチ10の動作に関する任意のエラーメッセージのような、しかしこれらに限定されない、様々な表示をレンチ10のユーザーに提供する。
表示装置22はまた、本体12に配置された1つ以上のユーザー入力装置80も備える。装置80は、電源ボタン82、ユニット選択ボタン84、増分ボタンおよび減分ボタン86a,86b、および3つの発光ダイオード(LED)88a,88b,88cを備える。一実施形態において、発光ダイオード88a,88b,88cは、電子ユニット20によって感知されたトルクレベルに応じて発光させたときに、それぞれ緑色、黄色、赤色である。また、可聴信号用のスピーカ90も本体12上に配置される。加えて、LED88a〜88eおよびスピーカ90が示されているが、レンチ10は、これに代わって、またはこれに加えて、振動、加熱または冷却のような触感覚を生じるための装置を備えてもよい。また、図1および図2には表示装置22について1つの可能な配置が示されているが、本体12の端部または下面のような他の位置も同様に適当である。
図12〜図13には、各種入力情報および出力を示す表示装置22およびマイクロコントローラ92を備えたレンチ10の電子装置のブロック線図の表示が示されている。電子式トルクレンチ10がトルクの印加および測定に用いられる場合、センサー30、すなわちホールセンサー、圧電センサー、歪みテンソルの歪みゲージ、または他の適当な感知装置は、締結具に印加されたトルクを感知し、比例する電気信号794を信号調整ユニット795に送信する。信号調整ユニット795は前記信号を増幅し、信号の任意のオフセットを調整し、温度センサー800および整形回路802を用いて、現在の温度について前記信号を補正する。信号のオフセットを調整することは、トルクが締結具に実際に印加される前に存在し得る任意の読み取りについて信号を補正することによってレンチの精度を増大する。増幅され整形された電気信号796は、次にマイクロコントローラ92に送られ、マイクロコントローラ92は電気信号796を所望の単位の等価トルク値に変換する。マイクロコントローラ92は、現在のトルクレベル値およびピークトルク値を含む電気信号797を、LCDドライバ回路799を介して、液晶ディスプレイ(LCD)ユニット798を備え得る表示装置22に送信する。一実施形態において、図11Aおよび図11Bに見られるように、表示装置22は棒グラフとして現在のトルクレベル値を表わし、同時にピークトルク値を数値として表示する。さらに、マイクロコントローラ92は、現在のトルクレベル値が事前設定制限トルク値の予め選択された範囲内になったならば、1つ以上の可聴信号および/または適当な色の光表示の形態にある警告信号を生成し、前記警告信号はLED88a〜88cおよびスピーカ90を作動させるために用いられる。LED88a〜88cは、事前設定最大トルクレベルに対して印加されているトルクのレベルに一致する。LED88a〜88cのうちのいずれかが、点滅または連続して発光するとき、ユーザーは、締結具に過大にトルクを印加している(over−torquing)トルクレベルに接近しているか、またはそのようなトルクレベルにあることをユーザーに示すスピーカ90および関連する振動発生機(図示せず)とともに、黄色LED88bおよび赤色LED88cにより、レンチ10によって印加されているトルクのレベルに関して警告を受ける。
スイッチまたはボタン86a〜86bは本体12上において表示装置22に隣接して位置し、ユーザーがレンチ10の最小および最大トルクレベルを設定する際に電子ユニット20によって用いられるパラメータを調整することを可能にする。
加えて、電子ユニット20は、レンチ10の動作中にユニット92によって受信された情報を記録するために、マイクロプロセッサまたはマイクロコントローラ92に作動可能に接続されたメモリ構成要素800を備える。一実施形態において、トルク値は、マイクロコントローラ92によって制御された間隔にわたって継続的に受信される。前記間隔は、例えば、ボタン86a〜86bまたはマイクロプロセッサ92に作動可能に接続される他の装置のようなユーザーインタフェースを介して、レンチ10の操作者によって指定される。別の実施形態では、いかなる場合でも、1つ以上のトルク測定平均値が、後の検索および/または処理のために、メモリ800に周期的または連続的に格納される。
図11A〜図11Bは、本発明のレンチ10の実施形態のいずれかにおいて用いられ得るデジタル表示装置22の実施形態の詳細図を示している。LCDユニット798は、現在トルクレベルインジケータ、4桁の数値表示装置、選択された単位(フィート・ポンド、インチ・ポンドおよびニュートン・メートル)の表示、トルク方向インジケータ(既定では時計回り(CW)、選択した場合には反時計回り(CCW))、バッテリーレベルインジケータ、ピーク保持(PH)インジケータおよびエラー(Err)インジケータを備える。示したように、現在トルクレベルインジケータは棒グラフの形態にある。前記棒グラフは、横型および縦型の2つの実施形態で示されている。いずれの場合も、好ましくは、前記棒グラフは合計10個のセグメントと、10個のセグメントすべてを包囲するフレームとを含んでいる。ユーザーによって入力された事前設定トルク値に達している場合、前記フレームは10個のセグメントによって満たされる。他の時には、前記フレームは、セグメントによって一部のみを満たされ、従って、おおよそどれくらいのトルクが現在印加されているか、および事前設定トルク値に達するにはさらにどれくらのトルクが締結具に印加される必要があるのかの図形表示を与える。
示したように、2つの小さな矢印が8番目のセグメントの対向する両側面に位置している。前記矢印は、現在トルクレベルが事前設定トルク値の約75%であるという、ユーザーに対するグラフィカルインジケータである。フレーム内の各セグメントは、各棒グラフの左側または底部からそれぞれ開始して、事前設定トルク値の10%を表わす。例えば、前記セグメントの最初の2つのみが表示されている場合には、現在トルクレベルは、事前設定トルク値の15%超、かつ24%未満であり、従って事前設定トルク値の約20%である。同時に、デジタル表示装置は数値表示装置におけるその時間までに印加されたピークトルク値も表示する。従って、トルクが連続的に増大するように印加されていた場合には、表示されるピークトルク値は実際に現在トルク値と同一になる。小数点はユーザーがどの単位を選択したかによって表示される。
使用時、ユーザーは、事前設定トルクレベルに近づいたときのユーザーの使い心地(comfort level)に応じて、印加されるトルクレベルが事前設定トルク値の約75%〜80%に達するまでは、4桁の数値表示装置に注目するのではなく、現在のトルクレベルインジケータの棒グラフを見る。この時点で、ユーザーは、事前設定トルク値に近づくにつれ、印加されている現在のトルクの正確な表示のための数値表示装置に関心を移す。検討したように、前記数値表示装置は、締結具が受けてきたピークトルク値を示す。よってユーザーがトルクの印加中に「後戻りした」場合には、数値表示装置上に示される値は現在のトルク値がそれを超えるまで変化しない。前記表示装置は、ユーザーが締結具にトルクを印加し、どれだけのトルクが現在印加されているか、および目標の事前設定トルク値に達するまでにさらにどれくらいのトルクが印加される必要があるかの双方を知ることを可能にする。
代わりに、棒グラフ表示を用いてピークトルク値を表示し、数値表示装置を用いて現在トルク値を表示することができる。代替実施形態としては、以前に検討した棒グラフ以外の図形表示、例えば、5つのセグメントの各々がユーザーによって最初に選択された事前設定トルク値の約20%を表わす円グラフ表示、各セグメントがまた事前設定トルク値の約20%を表わす円形ダイヤル型表示、事前設定トルク値の約80%におけるインジケータマーク、または外観が標準的なダイヤル型アナログ表示に類似している図形表示であって、前記図形表示において、ポインターまたは針は、それらのポインターまたは針がその表示のまわりに配置された目盛を指す際に、印加されている事前設定トルク値のパーセンテージを示す図系表示を含む。なお、セグメントおよび目盛の数は事前設定トルク値の20%を表わすものとして示されているが、前記数値は事前設定トルク値の異なる所望のパーセンテージを示すように必要に応じて変更されてもよい。
次に図14〜図15を参照すると、電子ユニット20の全体的な機能性が図示されている。図14では、その一般的な機能性において、電源19は、センサー30から信号を受信して最終的に表示装置22に送信する回路ボードまたは電子ユニット20に電力を提供する。図15には、電子ユニット20の各種機能、すなわち、初期化/セットアップ機能1000、トルク較正機能1002、角度較正機能1004、トルク測定機能1006、トルクおよび角度測定機能1008、休眠機能1010、覚醒機能1012、およびエラー機能1014が示されている。
図16には、本開示のレンチ10,2000,4000,5000,6000,7000の様々な実施形態の電子ユニット20と用いることができるレンチによって印加されたトルクを電子的に判定するための任意の既知で適当な方法またはシステムを用いたアルゴリズムの一実施形態のフローチャート3500が示されている。トルク印加動作を開始する前に、ユーザーは、締結具に印加されるべき最大所望トルクと等しい事前設定トルク値を電子式トルクレンチに入力する。この値は、ユーザーが締結具に実際にトルクを印加するまで表示装置22に表示され、実際にトルクを印加すると、数値表示装置はピークトルク値の表示に切り替わる。トルクが印加されているとき、マイクロコントローラ92は、信号整形回路795から、温度補償され、かつ、信号整形されたアナログ電圧信号796を受信して読み取り、前記アナログ信号を等価なデジタル数値に変換し、そのデジタル数値をユーザーが選択した単位に対応する等価な現在トルク値に変換し、その現在トルク値が新たなピークトルク値であるかを判定する。これは、現在トルク値を既存のピークトルク値と比較し、ピークトルク値を超えている場合(T)にはそのピークトルク値と置き換えるか、またはそうでない場合(F)には前記ピークトルク値を残存させるかのいずれかによって行われる。現在トルク値およびピークトルク値の双方が判定されたならば、マイクロコントローラ92はLCDドライバ回路799に電気信号コマンドを送信して、現在トルクレベルインジケータに示される読み出し情報(readout)および表示装置22に示されるピークトルク値を更新するために、表示装置22に対して適当な信号を生成する。
加えて、マイクロコントローラ92は、その時間までに締結具に印加されたピークトルク値に応じて、緑色LED88a、黄色LED88bおよび赤色LED88cを点灯または消灯させる。好ましくは、緑色LED88aはピークトルク値が事前設定トルク値の75%未満である間は点灯し、ピークトルクが事前設定トルク値の75%に達したならば消灯される。黄色LED88bは、事前設定トルク値の75%を超えるが99%未満であるピークトルク値に対して点灯する。赤色LED88cは、ピークトルク値が事前設定トルク値の99%に達し、その後もそのままであると点灯する。各色のパーセンテージ範囲の選択はプログラムされてもよく、LEDが点灯または消灯されるパーセンテージは特定の用途に適するように変更され得る。多色を表示することができる液晶表示装置を備えた実施形態が想起される。これは警告LEDをLCD上の適当に着色された記号と置き換えることを可能にする。同様に、棒グラフおよび図形表示のセグメントは、ユーザーへの警告能力を高めるために、様々な色を有するように形成することができる。
ピークトルクが事前設定トルク値に達するか、ユーザー選択範囲内に入ったならば、マイクロコントローラ92は、スピーカ90において警告音を生成するために電気信号を生成する。赤色バックライト(図示せず)が前記可聴警告信号と同期して、事前設定トルク値に達していることを示す。事前設定トルク値に近づいている場合にユーザーをさらに支援するために、より多くの色をバックライトとして追加することができる。機械的に安全なトルク値(歪みテンソルの弾性限界)を超えており、トルクレンチに適切な較正を失わせる可能性がある場合にも、ユーザーは警告を受ける。これは、ピークトルク値をトルクレンチの弾性限界トルクと比較することにより判定される。安全なトルク値を超える場合(T)には、「エラー(Err)」のメッセージがエラーインジケータ上に表示されて、前記ユニットは停止し、このように電子式トルクレンチユニットは再び使用され得る前に較正を必要とすることを示す。
図17〜18図に示すように、レンチ10は、制御ユニット1100と組み合うように、医療施設(medical suite)12000において使用するために構成され得る。制御ユニット1100は、レンチ10がそれにドッキングされているか、または他の場合にはそれと係合されている場合に、レンチ10と通信するように構成されている。制御ユニット1100は、制御ユニット表示装置1102と、コマンドを入力するため、および表示装置1102上に示されるメニューと相互作用するために用いられる制御ユニットボタン1104と、ドッキング部1106とを備える。ドッキング中に、レンチ10は、クレードル1110によって画定されるドッキングキャビティ1108に挿入される。前記ドッキングキャビティ1108は、本体12の対応する長さ、幅および奥行きよりわずかに大きい幅寸法、長さ寸法および奥行き寸法を有して、ドッキングキャビティ1108内におけるレンチ10の取り外し可能な確かな配置を可能にする。ドッキングキャビティ1108の内壁に沿って、制御ユニット1100を本体12内のマイクロコントローラ92に電気的に接続するために連結器または接合部(図示せず)も備えられる。制御ユニット1100とレンチ10とが近接させられる場合、制御ユニット1100とレンチ10との間の接続はまた無線通信を介してもよい。
制御ユニットはまた、とりわけパーム(Palm)から入手可能なもののような一般に入手可能な携帯端末機すなわちPDA、または様々なタブレットコンピュータおよびスマートフォンを含む他のモバイルコンピューティング装置であってもよい。レンチ10と通信するように構成されたソフトウェアは、パームOS、マイクロソフト Windows(登録商標)CE、または現在入手可能であるか、もしくは今後考案される他のモバイルコンピューティング装置オペレーティングシステムなどのオペレーティングシステムを用いることができるPDA上に搭載され得る。前記ツールによって用いられる通信および動作プロトコルはまた、HTMLまたはXMLプログラミング言語、または広範囲のソフトウェアおよびハードウェアプラットフォームと相互運用するための現在入手可能であるか、または今後考案される他の適当なシステムにおいて記述され得る。
制御ユニット1100は、ほとんどの手持ち式装置に付属しているクレードルに類似したイーサネット(登録商標)クレードルの形態であることができる。しかしながら、そのようなイーサネット(登録商標)クレードルは、イーサネット(登録商標)カードおよびRJ−45コネクターを備えるように設計され得る。このコネクターは、前記ユニットがハブまたはスイッチに取り付けられたCAT5ケーブルを介してローカルエリアネットワークに接続することを可能にする。これは、レンチ10とツール管理システム1200との間の迅速な通信(10Mbps、100のMBps、またはギガビット)を可能にする。
図19A〜図19Bはツール管理システム1200の簡略化された概略図である。ツール管理システム1200は、プロセッサー1202、システム1200よってアクセス可能であるか、またはシステム1200上に読み込まれる仕様データベースモジュール1204、システム1200よってアクセス可能であるか、またはシステム1200上に読み込まれるデータベースモジュール1206、通信ポート1208を含む汎用コンピューター上において構成される。モジュール1204,1206は、プロセッサーによってローカルにアクセスすることもできるし、またはローカルエリアネットワーク、広域ネットワークなどの通信ネットワークを介して、イントラネットを介して、あるいはインターネットまたは今後考案され、このシステムに使用可能である別の適当な通信を介して、遠隔的にアクセスすることもできる。ツール管理システム1200はまた、RAMのようなダイナミックメモリーと、ハードドライブなどの記憶装置との双方を備える。この開示において参照される「モジュール」という用語は、これらの種類のコーディングに対して同様の機能性を共に実施するルーチン、関数、オブジェクト、ライブラリー、クラス、メンバー、パッケージ、手順、方法またはコード行を含むが、これらに限定されない様々な種類のソフトウェアコードに広く及ぶものであり、従って、1つのプログラムが前記機能性を提供するように動作することができるか、または前記機能性がローカルにまたは遠隔的にアクセス可能である多数のプログラムに分割され得る。システム1200はまた、モニタまたはプリンターのような1つ以上の出力装置1300と通信してもよい。現在の例に対しては、図面に示されているように、データベースモジュール1204,1206は、ツール管理システム1200上に読み込まれる(loaded)。
ツール管理システム1200は、レンチ10と直接通信することができる。システム1200およびレンチ10はトルク管理システムを構成する。この接続は、以前に記載した通信プロトコルのうちのいずれかを用いた回路接続(hardwired)または無線によるものである。代替実施形態において、制御ユニット1200はまた、ツール管理システム1200とレンチ10との間における中間インターフェースとして用いられて、トルク管理システム1400を形成する。制御ユニット1100はまた2つ以上のレンチ10を制御するために用いられる。レンチ10は制御ユニット1100と取り外し可能にドッキングしている。従って1台の制御ユニット1100を用いて2つ以上のレンチ10と通信することができるように、1つのレンチ10を取り外して別のものを接続することができる。
ツール/トルク管理システム1200/1400が用いられる一般的な工程は、最初に、トルクツールの使用を必要とする任意のタスクまたはプロセスであるトルク印加の識別を含み、その場合、印加されるトルクの正確な公差、所望の範囲、または大きさの限度とを監視する必要がある。一般に、締結具の部材に対する締緩(fastening or unfastening)はトルク印加である。トルク印加の1つの特定の例は、外科的処置中に人体内のプレートにねじを挿入することに関連する。この例では、例えば、骨折を修復すべく、体内の所望の場所にプレートを固定するために、プレートを介していくつかのねじを骨の中に挿入する必要がある。医療装置/締結具の業界においては、各製造業者がねじを確実に固定するために印加されるべきトルクの推奨される最大安全量についての仕様を提示していることが、知られている。
選択されたならば、トルク印加についての情報がシステム1200上のデータベース1204,1206からレンチ10、および/または制御ユニット1100に供給される。その際に、システム1200は、識別したトルク印加について対応する製造業者の仕様を見つけるために、仕様データベースモジュール1206を参照する。これに代わって、締結具(図示せず)は、その締結具をシステム1200によって識別するために用いられるコードを有することができる。システム1200に対する識別は、レンチ10、システム1200、または制御ユニット110を介して、キーボードの使用、メニューまたは他の選択プロトコルを有するグラフィカルユーザインタフェースとの対話、バーコードのスキャンを含む、任意の入力方式または装置を用いて、または手順データベースとのインポート/エクスポートまたは他の通信から、行うことができる。
識別されると、識別されたトルク印加に対する製造業者の仕様がレンチ10に読み出される。システム1200が仕様データベース1206を参照した場合には、前記仕様は次にシステム1200からレンチ10に通信経路を介して送信される。これに代わって、システム1200は制御ユニット1100に仕様を送信し、制御ユニット1100は、次にレンチ10が該制御ユニットにドッキングすると、前記仕様をレンチ10に送信する。例えば、現在のトルク印加前に同一のトルク印加が実施されたために、前記仕様が既にレンチ10上に存在する場合には、前記仕様をレンチ10のメモリ800から呼び戻すことができる。同様に、前記仕様が制御ユニット1100上に既に存在する場合には、前記仕様をレンチ10に呼び戻して読み込むことができる。
前記仕様をレンチ10に読み込んだ後、例えば医師のようなユーザーまたは操作者は、トルク印加の仕様が読み込まれたレンチ10を用いて、トルク印加を実施する。レンチ10またはレンチ10と制御ユニット1100との組み合わせは、トルク印加を通してユーザーを案内するように構成されている。この案内は、印加の特定部分を指定し、最大許容印加トルクを表示する形で行われる。表示されるトルクの大きさは、米国の慣用単位(ポンド・フィート)、またはSI単位(N・m)である。前記案内はまた、以前に述べたLED88a〜88c、スピーカ90または他の装置のように、ユーザーが仕様に近づいているか、または仕様を超えたことをユーザーに通知するために、トルク印加中に警告を生成する形で行われる。
上述した案内プロセスおよびトルク印加の様々な工程とほぼ同時に、レンチ10内のトルク感知装置は、その印加について印加された実際のトルクに対応するデータを測定または捕捉する。その情報またはデータは、レンチ10内のメモリ800に格納されるか、または制御ユニット1100に、または直接ツール管理システム1200に、直ちに送信される。前記データはどれだけのトルクがトルク印加の諸工程の間に印加されたか、また、どれくらいの時間にわたってレンチ10が使用されていたかの記録を正確に形成するために用いられる。前記データがレンチ10から直ちに送信されない実施形態では、前記データはドッキング中に読み出されて、制御ユニット1100およびシステム1200に送信される。
仕様データベースモジュール3204内の仕様および他のトルク関連の情報は、公布されている工業規格、または相手先商標製造会社によって公開された仕様書から収集することができる。例えば、締結具を締め付けるための適正トルクに関して、装置製造業者によって作成された工場トルク仕様がデータベース1204内に維持される。前記情報は必要により変更され、更新され、補正される。このシステム1200が更新された仕様にアクセスできるネットワークに接続されると、この情報更新は一日のほぼ何時でも行われる。
システム1200によって記録されたこの情報は、システム1200がツールを交換しなければならないこと、または電源/センサーパック2004(図25)のようなツールの構成要素を廃棄および交換する必要があることをユーザーに通知できるように、特定のレンチまたはツールの使用の回数を判定するために用いられる。システム1200は、パック2004に少なくとも部分的に組み込まれると、前記ツールまたはその構成要素は、交換が必要になる前に、何分または何時間残っているのか、または何回の使用が残っているのかなどのツールの現状ステータスについての表示をユーザーに対して提供することができる。
加えて、外科用トルクレンチおよび同様の外科装置は、通常、製作年月日から6か月〜1年である一定期間後に較正のための工場に返送されるように推奨される。しかしながら、実際には、これらのレンチは、時としてそれらが較正されているか、または正しく維持されていることが確認されていない。図26に示されるようなツール2000は、ツールその使用法および年齢を把握する(keep track of)センサーまたは他の電子構成要素をツール2000の上または内部に有することで、装置をより高性能にし、かつ、ツール2000を保守(service)および較正に送る時期であることをユーザーに通知するのに役立つ。単独で、または互いと組み合わせて用いられるこれらの種類のセンサーのいくつかの例としては、以下が挙げられる。
1.熱センサーおよび計数型回路(counter type circuit)(図示せず)をツール2000内において、例えば電子ユニット20とともに用いて、加圧滅菌装置サイクルおよび警報の回数を計数する、または、他の場合には、ツール2000を保守するか、またはその較正を確認する必要がある、予めプログラムされたサイクル数に達した場合に、例えば表示装置22,6000,6002を介してユーザーに通知することができる。
2.電子ユニット20とともに用いられるセンサー(図示せず)は、ツール2000の作動回数を計数し、ツール2000を修理するか、またはその較正を確認する必要がある予めプログラムされた作動回数に達した場合に、表示装置22,6000,6002を介してユーザーに通知することができる。
3.リアルタイムクロックのような電子構成要素を電子ユニット20とともに用いて、ツール2000がその製造日から現場に存在する時間を記録することができる。前記クロックは、例えば表示装置22,6000,6002を介して、ツール2000が較正または修理されるべき時期であることをユーザーに通知するために信号またはメッセージを送信するようにプログラムされる。較正サービスが行われた後、前記クロックは次の較正周期のためにリセットされるか、または再プログラムされる。
これに代わって、ツール2000は、電子ユニット20と協働してツール2000がどれくらいの時間使用されているかの表示を与えるために、ツール2000内にカウンタおよび電子記憶媒体またはメモリ装置(図示せず)が提供される。ツール2000によって感知および/または格納されるこの情報は、
1.ツール2000が何回加圧滅菌されたか、または、
2.ツール2000を作動させた回数、
3.特にツール2000が過大にトルクを印加された場合に、印加されたトルク値、
4.製造日からのツール2000の年数(age)を含み得る。
この情報は、ツール2000内、またはツール2000に作動可能に直接または無線で接続された別体の電子記憶位置(図示せず)内の電子メモリ媒体800中に格納され、このデータは、スキャナーによってツール2000をスキャンするだけで、いつでも読み出すことができる。画面6000を備えたツール2000の場合には、ツール2000は、ツール2000を較正または保守に送る時間、またはツール2000にどれくらいの寿命が残っているかをユーザーに助言する時間になると、ユーザーに通知するために画面上にメッセージまたは警報を表示する。
システムの完全性および安全性を維持するために、上述した様々な工程および/または動作は、さらなる安全性およびユーザーアカウンタビリティーを目的として、パスワードシステムの実施またはユーザー認証を含み得る。例えば、トルク印加を実施する医師は作業者IDを入力しなければならない。別の例として、仕様データベースモジュール1204への仕様更新は、管理者レベルのアクセスを必要とする。
ここで図20を見ると、本発明の第7実施形態が示されており、この実施形態では、電子式トルクレンチ10”は、レンチ本体12”、ラチェット/レンチシャフト14”、バッテリーアセンブリ19”、および本体12”によって、または本体12”内に形成された適当な障壁33”内に配置され、かつ、シャフト14”上のセンサー30”と係合したユーザーインタフェースまたは表示装置22”を有する電子ユニット20”を備える。米国特許第7,430,945号に開示されているもののようなトルク制限機構50”は、レンチ本体12の一方の端部52”内においてその端部12”に配置され、ラチェット機構54”は、機構50”とは反対側に位置し、機構50”,54”の双方はシャフト14”に作動可能に接続されている。前記特許文献は参照により余すところなく、明らかに本願に援用される。
次に図21を参照すると、本発明の第8実施形態が示されており、この実施形態では、レンチ10’’’はT形状を有しており、その本体12’’’から垂直に延びるシャフト14’’’を備える。例示した実施形態では、シャフト14’’’は。本体12’’’の中央に配置されている。そのため、バッテリーアセンブリまたは電源19’’’と、本体12’’’によって、または本体12’’’内に形成された適当な障壁内33”に配置され、かつ、センサー30’’’を介してシャフト14’’’に作動可能に接続された電子ユニット20’’’とは、本体12’’’に接続され、かつ、本体12’’’から垂直に延びるハウジング21内においてシャフト14’’’のまわりに配置される。ハウジング21’’’は、本体12’’’に接続され、シャフト14’’’は、本体12’’’または本体12’’’内に配置された、米国特許第7,430,945号に開示されているもののような、トルク制限機構50’’’に直接接続される。前記特許文献は参照により余すところなく明らかに本願に援用される。加えて、ハウジング21’’’内には、図1および図2の実施形態に関して以前に記載したようなラチェット機構54’’’が、シャフト14’’’に関連して、少なくとも部分的に配置されている。さらに、レンチ1のこの実施形態または他の実施形態において、前記レンチは、電子式トルクレンチ10の任意の開示した実施形態の他の構成要素に加えて、ラチェット機構54、機械的トルク制限機構50、または機械的トルクレベル測定および/または表示機構570のような機械的トルク測定機構、または任意のそれらの組み合わせを備えることができる。
ここで図22〜図24を参照すると、本発明の任意の実施形態のレンチ10と使用するためのトレイ2200が示されている。トレイ2200は、その中にレンチ10または他のツールがレンチ10と使用するための他の適当なアタッチメントまたは装置(図示せず)と共に入れられる囲い2202を備える。囲い2202はまた内部に較正装置2204を収容する。装置2204は、レンチ10のシャフト14と係合するためのコネクターポート2206と、装置2204の操作を制御する多数の操作ボタン2208と、ユーザーに装置2204の出力の視覚的表示を提供するための表示装置2210とを備える。コネクター2206は、装置2204内に配置されたトルク測定装置2212に作動可能に接続されており、レンチ10によってコネクターポート2206に印加されるトルクを判定することができ、かつ、表示装置2210を介して判定されたトルク値の出力を提供することができる。レンチ10を装置2204と係合させて、レンチ10および装置2204上においてレンチ10によって印加されるトルクを測定することにより、レンチ10によって測定されたトルクレベルを装置2204によって測定されたレベルと一致させるために、レンチ10が調整を必要とするかを判定することが可能である。トレイ2200を装置2204なしで形成し、単にツールレンチ10を含む物品の各々を保持するための組み立て容易な容器として用いることもでき、この容器は所与の処置またはプロセスにあるべきキットを形成する。
他の代替実施形態において、本発明の任意の実施形態のレンチ10のためのバッテリーアセンブリ/電源19は、図7の実施形態と同様に、レンチ10の本体12からユニットとして取り外し可能となるように形成することができる。バッテリーアセンブリ/電源19は、電力をそれに供給するためにレンチ10の本体12に、または本体12内に固定され、任意で障壁33一部を形成するか、または障壁33とは別体である滅菌構成要素として最初は形成される。レンチ10が中断される(dropped)か、またはレンチ10が有意な期間にわたって保管される状況では、電源19をレンチ10から取り外すことができ、レンチ10を加圧滅菌することができる。次に、新たな滅菌された電源19がレンチ10と係合されてレンチ10に電力を提供する。
ここで図25を参照すると、電子式駆動装置2000の第9実施形態が示されている。この実施形態において、装置またはツール2000は、本体またはクレードル2002と、電源パック/センサーモジュール2004とを備える。クレードル2002は、ツール2000を使用する人に有効な把持面を提供するのに所望されるような形状に形成されており、その上部に任意の所望の構成または設計を有するように形成される。図25〜図27の実施形態において、本体またはクレードル2002は、互いほぼ反対に配置された開口2006,2008を備えたスリーブ状の形状を有する。電源パック/センサーモジュール2004は、クレードル2002の形状に対して相補的に形成されたハウジング2010を備え、ハウジング2010内の電子ユニット/トルク感知機構2014に作動可能に接続されたハウジング2010から外側に延びるスリーブ2011を有する。スリーブ2011は、締結具(図示せず)と係合して締結具を駆動するためのアダプター28,2052および/また器具シャフト2038を受容して係合するのに適合されている。ハウジング2010は、ハウジング2010を開口2006介して挿入し、ハウジング2010を開口2008の反対端に達するまでクレードル2002内に押し込むことによって、ハウジング210がクレードル2002内に挿入されるように、クレードル2002に対して摺動可能であるか、または他の場合には可動に構成されている。この位置において、ハウジング2010内のトルク感知機構2014によって感知されたトルクに応じて、内部電源(図示せず)によって作動可能であるハウジング2010上の視覚的トルク表示器2012は、開口2006および/または開口2008を介して視認可能である。
下記はツール2000の例示した実施形態の特定の特徴である。
・感知機構2014によるトルクの測定精度は±1%である。
・感知機構2014の一実施形態において、固体状態センサーは、機械的摩擦に頼らないことで精度を増す。
・一実施形態におけるインジケータ2012は、順次作動されるLEDとして形成され、かつ/または、トルク限界に近づいているときに視覚信号を漸増的に提供し、よって過大トルクの可能性を低減する。
・ハウジング2010内に配置された振動モータ(図示せず)および緑色LED2012のような他のインジケータは、トルク設定値に達していることを外科医に通知する。
・可聴式ブザーおよび赤色LED2012のような他のインジケータは過大トルクを示すために作動する。
・ツール2000のトルク感知機構2014は、5つのトルク設定点において較正され、またユーザーは、トルク設定値に達したことを、ライト2012を点灯すること、ブザーもしくは振動モータを作動させること、またはそれらの組み合わせによって通知される。
・上記フィードバック装置2012はまた様々な周波数で脈動的にオンおよびオフにされる。この脈動化(pulsing)はまたバッテリー電力を節約する。
・ハウジング2010は、ツールクレードル2002または開口2006,2008を介して、ツール2000が適用されている部位上を照らすライト(図示せず)を備える。
・選択された可塑性物質および金属のような適当な材料からなる軽量設計のクレードル2002およびハウジング2010は、機械的トルクハンドルよりも軽量であり、それによりユーザーの疲労を低減する。
・センサーモジュール2004は、植え込みの設計に適するように特別にプログラム可能な(custom programmable)トルク設定値および公差バンドを提供する。
下記は、ツール2000と用いられる電源パック/センサーモジュール2004の単回使用設計の利点のうちのいくつかである。
・使用のために備えられたセンサーモジュール2004は、認定工場で較正された状態にある。
・コストの大半は、外科的処置に請求される単回使用用品である使い捨てのセンサーモジュール2004にあるため、処置トレイ2200内のツール2000のコストは著しく低い。
・再使用可能なクレードル2002は、適当なプラスチックまたは金属のものなどの簡単な構造のものであり、従って洗浄および滅菌が容易である。
・ツール2000は処置トレイ2200中で占める場所が少なく、トレイ2200の重量を軽くし、従って、処置トレイ2200の構成要素を滅菌するのにより軽量であり、より容易である。
・ツール2000の構成は、依然として1本の機械的な再使用可能なハンドルをもつ処置トレイ2200よりも軽量で低コストのトレイを提供しながらも、処置トレイ2200に2つのツール2000が配置されることを可能にし、トレイに予備(redundancy)を提供する。
・電源パック/センサーモジュール2004は、単回使用のために予め較正され、次いで廃棄されるため、ツール2000は再較正または保守プログラム、設備および人員の必要性をなくす。
図28A〜図28Bは、ツール2000の別の実施形態を示している。この実施形態において、クレードル2002および電源パック/センサーモジュール2004は、電源パック2004が上から装入される方法(in a top loading fashion)で、クレードル2002に挿入されるように形成されており、スリーブまたはステム2011はクレードル2002の中央開口2013を通って延びる。図29A〜図29Bはツール2000の別の実施形態を示しており、この実施形態では、クレードル2002は、一端において単一の開口2006を有して形成されており、そのため、電源パック2004は側面から挿入される方法(in a side loading fashion)でクレードル2002に挿入され、ステム2011はクレードル2002に形成されたスロット(図示せず)を通って延びる。
ここで図30〜図35を参照すると、クレードル2002がモジュール2004をクレードル2002内に保持するために用いられるロック装置2300を備えたツール2000の別の実施形態が示されている。例示した実施形態において、ロック機構2300は、ハウジング2010上に配置されたロック部材2018によって係合される多数の、好ましくは一対の対向凹部2016をクレードル2002内に備える。ロック部材2018は、ハウジング2010内に配置され、その対向する側面から外側に延びるケーシング2020を備える。ケーシング2020は、各端部において一対の孔2022を備え、前記孔のそれぞれの中にはばね2024と移動止め2026とが配置されている。移動止め2026は、孔2022の外端に形成された内側に延びるリム2027によって孔2022内に保持される。ここでリム2027は、移動止め2026の直径より小さい直径を有する。移動止め2026は、ばね2024によって孔2022から外に圧迫されている。ハウジング2010がクレードル2002内に配置されると、クレードル2002の側面は、最初はばね2024の付勢に対して移動止め2026を孔2022内に押し込める。移動止め2026が凹部2016に到達すると、ばね2024は、移動止めを凹部2016へと外側に圧迫して、ハウジング2010をクレードル2002に固定する。ハウジング2010をクレードル2002から取り外すことは、移動止め2026をばね2024の付勢に対して孔2022内に押し戻すように、ハウジング2010に十分な力が印加されることを必要とする。ばね2024によって及ぼされる力は、ハウジング2010がツール2000の通常動作中にクレードル2002から不注意に取り外されないようなものである。
次に図36を参照すると、ロックアウト機構2028が内部に配置されたツール2000が示されている。ロックアウト機構2028は、ハウジング2010内に配置されたロックアウトスイッチ2030を備え、ロックアウトスイッチ2030は、ハウジング内に位置し、かつ、トルク感知機構またはシステム2014を形成する回路ボード2034に作動可能に接続されている。トルク感知機構またはシステム2014は、レンチのこの実施形態または他の実施形態において任意の種類の従来の電子式トルク感知機構である。ハウジング2010がクレードル2002内に配置される場合、スイッチ2030はクレードル2002内に保持された磁石2032上に配置され、磁石2032はスイッチ2030を作動させて、電源パック/センサーモジュール2004が作動可能になることを可能にする。
図36に示す実施形態はまた、トルク感知機構2014が、スリーブ2011に作動可能に接続された器具2038を介して、例えばクレードル2002に固定され、クレードル2002を通って挿入されたときにスリーブ2011によって係合されるアダプター2052を介して、ツール2000によって印加されたトルクを感知するために、どのようにボード2034およびスリーブ2011に作動可能に接続されたセンサー2036を備えるかを示している。
次に図37を見ると、ツール2000の別の実施形態は、ハウジング2010がクレードル2002と係合されたときに、クレードル2002上の支柱2042上に配置されるボード2034に作動可能に接続された電子ロックアウトスイッチ2040を有するハウジング2010を備える。支柱2042はスイッチ2040と接触するか、または他の場合には作動可能に接続して、スイッチを操作し、電源パック/センサーモジュール2004の電源を作動させる。これは、支柱2042がスイッチ2040に係合したときに、ハウジング2010、またはクレードル2002上で視認可能である点灯した電源ランプ(active power light)(図示せず)を伴うことができる。
ここで図38および図39を参照すると、ツール2000はラチェット機構2044を備える。ラチェット機構2044はアダプター2052内に配置され、アダプター2052はクレードル2002に固定され、かつ、スリーブ2011に固定されたクレードル2002にシャフト2038を固定するために用いられる。ラチェット機構2044を介して、器具シャフト2038はスリーブ2011と接続するように延びる。ラチェット機構2044は、器具2038が段階的にラチェット式に動かされることを可能にし、各段階はツール2000によって及ぼされたトルクの表示をトルク感知機構2014によって提供される、米国特許第6,817,458号に開示されているもののなどの任意の適当な機構である。前記特許文献は、参照によって余すところなく明らかに本願に援用される。
ツール2000へのラチェット機構2044の取り付けのための異なる構成において、図39では、スリーブ2011は、その上に外歯スプライン2048を有する部材2046を備える。スプライン2046は、迅速解放アダプターであるアダプターまたはコネクター2052内に配置されたラチェットギヤ2051上に形成された内歯スプライン2050と組み合うことができる。アダプター2052のためにハウジング内に配置されたラチェットアセンブリまたは機構2044が存在する場合、ラチェットギヤは、多くの場合、前進位置または後進位置においてロックされる。ラチェットアセンブリ2044を有するクレードル2002に電源パック2004を組み付けようとする場合、電源パック2004のシャフトまたはスリーブ2011は、トルクを伝えるためにラチェットギヤ2051と組み合わなければならない。組み合いが生じるためには、ラチェットギヤ2051は、シャフト2011に嵌合する/組み合うまで、回転される。しかしながら、ラチェットギヤ2051がロック位置にある場合には、ラチェットギヤ2051は回転することができない、またはラチェット位置にある場合には、ラチェットギヤ2051は時計回り(CW)または反時計回り(CCW)の一方向のみに回転することができる。シャフト2011の組み合い端部上にテーパー状スプラインシャフト部材2046を有することにより、ラチェットギヤ2051を回転させたり、またはラチェットギヤ2051のロックを解除したりすることなく、シャフト2011が内部テーパー状スプライン2050を有するラチェットギヤ2051と容易に組み合うことが可能となる。シャフト2011上のスプライン2048が多い程、シャフト2011が回転する必要が少なくなり、従って、シャフト2011とギヤ2051との間の組み合いがより円滑になり、その結果、ラチェットギヤ位置を切り替える必要なく、電源パック2004とラチェットアセンブリ2044とを組み合わせることができる。すなわち、多数のスプライン2048,2050により、ギヤ2051がロック位置にある間に、電源パック2004が最小限の回転を有してギヤ2051に組み付けられることが可能となる。
さらに図40〜図42に示される別の構成、別の実施形態において、電源パック2004は、ハウジングのスリーブ2011がラチェット機構2044上に配置されたロッキングカラー3000と係合するためにクレードル2002を貫通した状態で、クレードル2002に挿入される。カラー3000は、ラチェット機構2044に回転自在に取り付けられ、内部にアダプター3002を有する。アダプター3002はめくら孔3004を画定し、めくら孔3004の中にはスリーブ2011が挿入されて、クレードル2002およびハウジング2010をカラー3000および機構2044と係合させる。アダプター3002の閉鎖端は、ラチェット機構2044の内歯車と係合した、多数の歯3008をその上に有する突起3006を備える。よって、スリーブ2011がアダプター3002内に挿入されると、ハウジング2010とツール2000のハンドルを形成するクレードル2002とのねじれが相応してラチェット機構2044を動かし、機構2044およびそれに取り付けられた任意のシャフト2038に印加されたトルクが測定および表示のためのモジュール2004に効率的に送信される。
スリーブ2011は、機構2044とスリーブ2011との間におけるカラー3002の係合によってアダプター3002内に保持される。例示した実施形態において、スリーブ2011は、スリーブ2011から外側に延びる支柱3010を備える。支柱3012はカラー3000に形成されたチャネル3010内に挿入可能である。ロック部材3014は、カラー3000内に配置され、かつ、支柱3012およびスリーブ2011をカラー3000と確実に係合させるために、支柱3012と選択的に係合することができる。ロック部材3014は、スリーブ2011をアダプター3002から引き抜くことができるようにするために、支柱3012から離脱させることができる。
次に図43〜図45を見ると、ツール2000の別の実施形態において、クレードル2002には、連結シャフト3016によってクレードル2002に固定された機構2044が形成されている。センサーモジュール/電源パック2004が、続いてクレードル2002に挿入され、連結シャフト3016に接続される。図44において、連結シャフト3016とクレードル2002との間の接続は、クレードル2002に配置された、一対の対向した切欠き3020内に係合される、シャフト3916上のロックピン3018によってなされる。
図45に最も良好に示されるこの実施形態において、ツール2000によって印加され得る最大トルクは、米国特許第7,806,026号に開示されたもののようなトルク制限機構3022によって制限される。前記特許文献は参照によって余すところなく本願に明らかに援用される。加えて、ロックピン3018および/または連結シャフト3016は内部に切り欠き部3024を備える。これらの切欠き3024の大きさは、シャフト3016および/またはピン3018がツール2000によって印加される最大トルクに等しいか、またはほぼ等しい剪断強度を有することを可能にするように選択されている。よって、このトルクレベルに達したときに、シャフト3016および/またはピン3018は切欠き3024で剪断し、ツール2000を作動不能にして、さらなるトルクの印加をできなくする。
図46A〜図46Fは、ハウジング2010、およびクレードル2002におけるハウジング2010の対応する挿入/係合の他の代替構成を示している。
次に図47A〜図47Dを見ると、電源パック/センサーモジュール2004のためのハウジング2010およびステム2011が、同一のモジュール2004が異なる構成を有するクレードル2002と用いられることを可能にする方法で構成されているツール2000が示されている。図47Aでは、ハウジング2010はステム2011に固定された器具シャフト2038を有し、ハウジング2010およびシャフト2038の組み合わせは、最初にシャフト2038をクレードル2002の開口部2013を介して挿入することにより、クレードル2002と係合される。図47Bでは、シャフト2038はクレードル2002に固定されており、次にハウジング2010がクレードル2002およびシャフト2038と係合される。図47Cでは、クレードル2002は、クレードル2002に固定されたアダプター2052を備え、アダプター2052はシャフト2038をクレードル2002に解放可能に接続するために用いられる。図47Dでは、クレードル2002は、内部にラチェット機構2044を有するアダプター2052を備える。
ツール2000のこれらの構成によって、センサーパック2004は単回使用品であり、クレードル2002はそれを滅菌することができるように再使用可能品である。一部の顧客は、固定シャフト(A)を備えた装置を望むことがあり、その場合には、クレードル2002は非常に小型軽量であり、恐らく最も安価である。クレードル2002が器具用トレイキット2200内にあるため、全体的な器具用トレイキットコストはより低くなる。
選択肢B,C,Dにおいて用いられるセンサーパック2004は、互いに同一であり、選択肢Aの唯一の相違は、シャフト2038の全長がセンサーパック2004に取り付けられていることである。
センサーパック2004に対して同一の構成を有することは、エンドユーザが1つのセンサーパック2004を購入して備えておき、さらにそのセンサーパックを3つの異なるクレードルの選択肢2002のうちのいずれにでも用いることを可能にする。製造業者の観点から、選択肢A〜Dに対してほとんど同一のセンサーパック2004の構成を有することにより、より大量化を可能にし、よって物品のコストの低減を可能にする。
B:この選択肢では、より短いシャフトを有するセンサーパック2004は製造および出荷にそれほどコストが掛からないため、エンドユーザが単回使用品であるより低コストのセンサーパック2004を購入することを可能にする。
C:この選択肢では、エンドユーザがツール2000との適当な組み合い機構を有する任意のシャフト2038を用いることを可能にする(センサーパック2004+クレードル2002)。エンドユーザは、各植込みに対して、または様々な植込みに対して、特別に形成された(custom to)複数のシャフト2038を用いてもよい。
D:この選択肢では、エンドユーザが任意のシャフト2038を用いることを可能にし、かつ、使い易くすることを目的として、ツール2000を適当に配置するために装置をラチェットで動かす能力(ability to ratchet)を有することを可能にする。
さらに、図48において、パック2004をクレードル2002およびシャフト2038に固定するためのコネクター8000の1つの構成は、それぞれ内部に孔8006を有するロッキングリング8002および固定リング8004を用いている。孔8006の内部には、リング8002,8004の互いに対する移動を制御するために、スプリングピン8008の対向する端部が配置されている。
図49に示されるツール4000の別の実施形態において、ツール4000に対して代替の安全態様を提供するために、クレードル4002は、クレードル4002内に配置された機械的トルク制限機構4100を備える。機械的トルク制限機構4100は、一端ではシャフト4038と係合し、他端ではセンサーパック4004のハウジング4010上のステム4011と係合して、ツール4000によって印加されるトルクを測定するために、センサーパック4004内のトルク感知装置4014をシャフト4038と作動可能に接続する。トルク制限機構4100は、米国特許第7,650,821号に開示されているもののような任意の適当な機構である。前記特許文献は参照によって余すところなく本願に明らかに援用される。センサーパック4004が正常に機能せず、ツール4000を通じてユーザーによって印加されているトルクをユーザーに対して正確に表示しない場合に、トルク制限機構4100は、ツール4000によって過大なトルクが印加されるのを防止するように機械的な方法で作動する。
加えて、機構4100とともに、ツール4000は、機構4100に作動可能に接続され、機構4100がそのトルク限界を超えたという表示をツール4000のユーザーに対して提供するインジケータ4102を備える。そのような機構4102の一例は米国特許第7,806,026号に開示されている。前記特許文献は、以前に参照により余すところなく本願に援用される。
さらに、ツール4000は、米国特許出願公開公報第US2010/0294084号において開示されているもののような可変ギヤ比駆動機構4104を備える。前記特許文献は参照によって余すところなく本願に明らかに援用される。
図50および図51には、センサーモジュール2004が、モジュール2004によって感知されたトルク値を表示するビデオ画面18000に作動可能に接続されているか、または感知したトルク値を表示でき、かつ、人がツール2000を用いている部位を表示するビデオ画面としても機能することができる表示装置18002をモジュール2004上に備えるツール2000の実施形態が示されている。例示した実施形態において、図50は、表示装置18000に無線で接続されたツール2000を示しており、一方、図51はツール2000に直接配置された表示装置18002を示している。
次に図52〜54を見ると、ツール5000の第21実施形態が示されている。この実施形態では、ツール5000は、アダプター5028およびラチェット機構5044などの先の実施形態に示されている他の特徴の中でも、とりわけ、ツール5000のハンドル5004の一部の中に配置され、かつ、バッテリーパック5005およびトルク測定機構(図示せず)および表示装置(図示せず)などのツール5000内の他の電子部品に作動可能に接続された受電コイル5002を備える。受電コイル5002は、バッテリーパックに対して受電コイル5002を介した無線の非接触式充電(inductive charge)を提供するために、充電ステーション5008上に配置された送電コイル5006と電気的に接触して配置されることができる。ステーション5008は、ツール5000がステーション5008上に配置されたときに適切な充電を保証するために、ツール5000および受電コイル5002のステーション5008上における送電コイル5006との整合を正しく整合させて維持するための形状構成(feature)を備える。加えて、ステーション5008は、壁コンセント(図示せず)などの任意の従来の電力コンセントを通じてステーション5008に電力が供給されることを可能にする電源コード5014を備える。ステーション5008はまた、ステーション5008上におけるツール5000の充電の状態を含むが、これに限定されないステーション5008の状態および前記ステーション上に配置されたツール5000の状態に関する諸情報を提供する表示装置5010も備える。表示装置5010は、ステーション5008上の選択ボタン5012を用いることによって変更することができる。ツール5000のこの構成のいくつかの利点は次のものを含む。
1.無線バッテリー充電は、充電式バッテリーが装置5000内に密閉されることを可能にする。このように前記バッテリーは装置5000内で滅菌される。これは、無菌法を用いている間に、バッテリーパックを取り扱ったり、バッテリーパックを装置に装填したりする必要性を排除する。従って患者の安全性が改善される。充電が無線であるため、充電器5008および装置5000の双方は、露出した金属接点を必要とせず、よってシールすることができ、これは、特にスチーム洗浄/加圧滅菌のような洗浄工程の間に水分への曝露を伴うことが多い手術室環境において使用したり、使用のために洗浄/滅菌したりするために充電器5008および装置5000の安全性を高める。
2.動作原理:電力は誘導結合によって伝送される。前記システムは、バッテリー駆動装置(battery powered device)5000と無線充電器5008との2つの装置を含む。充電器5008は送電コイル5006を有し、送電コイル5006は、受電コイル5002が誘導結合により送電コイル5006によって形成された磁界内に配置されると、装置5000に位置する受電コイル5002に電力を伝送する。受電コイル5002は充電式バッテリーに接続される。このバッテリーはハンドル5004内の回路に電力を供給する。前記送電コイルおよび受電コイルは高周波(無線周波数)を用いて電力を伝送し、この電力がバッテリーを充電する。前記の2つのコイルは、このエネルギー伝達を可能にするように互いに調整されている。これらのコイルをより近接して配置し、かつ、より整合させるほど、電力の伝送はより効率的になる。画像は、前記装置が充電器内のコイルの近くに配置されていることを示している。最良に整合させるために特別に適合したスタンドを設計することもできるし、または多数の装置を一度に充電するために、より一般的なマット型の充電器を用いることもできる。無線送電の関連特許としては、米国特許第3,938,018号、同第5,314,453号、同第5,314,457号および同第8,378,523号が挙げられる。前記特許文献は、参照により余すところなく本願に明らかに援用される。
次に図55〜図57を参照すると、米国特許6,917,183号に記載されているような、滅菌した外科用器具またはツール10,2000,6000において、再充電可能な従来技術の非滅菌バッテリーの使用を可能にするために、ユーザーは既知の「滅菌移行」技術を用いる。前記特許文献は参照によって余すところなく本願に明らかに援用される。恐らく他の名称によって知られているが、この技術は、概して、滅菌動力付き器具(sterile powered instrument)に取り付けられる滅菌バッテリー容器の滅菌および使用を含む。滅菌済み容器は、(例えば手術室看護師により)滅菌野内に保持され、滅菌シュラウドによって保護される。(例えば間接介助看護師によって保持された)非滅菌の充電済バッテリーは、既に滅菌されている容器を汚染しないように注意して、滅菌済み容器内に配置される。次に、前記シュラウドが間接介助看護師によって除去され、滅菌済み容器は、手術室看護師によって閉鎖され、器具に取り付けられる。前記容器は密閉してバッテリーを封入し、かつ、バッテリー端子に接続される自身の外部端子を有し、該外部端子を介して前記器具は電力を供給される。
用いられるバッテリーは、一般に、1ユニットに配線され結合された複数の個々のバッテリーセルを備えたバッテリーパックである。前記セルの端子は直列に接続され、バッテリーパックの端子に接続される。なお、本願において用いる場合、「バッテリー」という用語はバッテリーパックを含む。
従来技術のバッテリーパックは、一般に、表面実装され、前記装置の別の表面接点との隣接係合(contiguous engagement)によって係合可能である端子接点を有し、前記隣接係合により、前記バッテリーパックは作動するように設計されている。前記表面接点は、互いに向かって圧迫されるように設計されており、これは本質的に前記接点が隣接する地点において両接点を通過する想像線に沿って反対方向に押圧する。時として、ばね力は、端子接点が装置接点に対して圧迫する力を増強する係合に設計されている。
表面接点は動力付き外科用器具において振動を受け、これは摩耗を増大し、性能に影響を与え得る。また、表面接点は、バッテリー端子が意図した器具に挿入される前に不注意で導電性材料に接続した場合に、バッテリーを短絡の危険に晒し得る。
加えて、表面接点は、必然的にバッテリーおよび/またはバッテリー/器具の組み合わせの大きさを増大する。これは、単に使用中に確かな接続を維持するために、比較的大きな接点および/またはばね機構を提供する必要があるために生じる。さらにこれらの問題に対処するために蒸気滅菌される密閉されたバッテリーパックは、134°C(273.2°F)程度の高い滅菌温度まで加熱されたときに必然的に蓄積電荷のかなり優位な部分を失うことになる。
蒸気滅菌は器具を滅菌するために最も一般的に用いられる方法であるため、加圧滅菌器内における蒸気滅菌の悪環境に耐えることができない従来技術の充電バッテリーパックのこれらの問題および不都合に対処するために、図55〜図57および図60〜図64において示されるツール6000の第22実施形態は、3つのサブアセンブリ、すなわちアダプター、ラチェット機構、トルク制限機構および照明アセンブリなどの先の実施形態の特性を備え得るハンドルベースまたはクレードル6002と、ハンドル6002と係合可能であるセンサーパック6004と、ハンドル6002およびセンサーパック6004と係合された交換可能な充電式電池パック6006とによって構成されている。各サブアセンブリは蒸気滅菌の悪環境において異なる「期待寿命」を有する。一実施形態において、
1.部分1−迅速接続コレット/アダプター6028およびラチェット機構6044を有するハンドルベース6002、これは再使用可能であり、少なくとも150回の加圧滅菌まで蒸気滅菌可能である。
2.部分2−センサーパック6004(電子式トルク感知機構6014、電子ユニット6020および表示装置6022を構成する電子装置を含み、ベース6002に解放可能に接続され得る)−約100回の加圧滅菌まで再使用可能。
3.部分3−バッテリーパック6006は、特定の実施形態において、バッテリーパックに加えてブザーおよび振動モータ(図示せず)も収容しており、単回使用用に設計されている。バッテリーパック6006はEtOによって滅菌され、密封パウチ中において無菌で販売されており、蒸気滅菌用には意図されていない。各構成要素は、外科的処置をより安全で、より簡単にし、患者のリスクを低減し、予後を向上させる利点を有する。主な危険領域は洗浄および滅菌にある。密封されEtO滅菌されたバッテリーパックを用いることによって、ユーザーは完全に充電されたバッテリーパックを確実に受け取る。処置があまりに長い場合には、ユーザーは新しいバッテリーパックを開封することができる。
4.部分4−滅菌挿入シールド6040は、図60〜図64に示される第2実施形態において、非滅菌バッテリーパック6006’とともに、任意で用いられる。
単回使用バッテリーパック6006は、充電式バッテリーに対して以下を含む多くの利点を有する。
1.装置6000が手術中に床に落ちた場合には、外科医は非滅菌バッテリーパック6006を廃棄することができ、外科職員は数分内に装置6000を洗浄してフラッシュ滅菌(flash sterilize)し、新たな滅菌バッテリーパック6006を搭載することができ、それによりバッテリーが充電される待機時間を回避する。別の利点は、充電器が必要ではないということである。
2.バッテリーパック6006は滅菌され、密封パウチ中において無菌で販売されるため、不適当に洗浄された充電式バッテリーからの感染の危険性が低減される。
3.図60〜図64に最も良好に示されている、単回使用バッテリーパック6006’が使用前に滅菌されない代替実施形態において、バッテリーパック6006’は、蒸気滅菌可能ではないように設計されており、蒸気滅菌可能なバッテリーパック6006に必要とされるよりも小型で軽量なバッテリーパック6006’をもたらす。これは、蒸気滅菌可能なバッテリーパック6006は、典型的には、バッテリーを包封するために、さらなる質量の熱遮蔽材料と、蒸気滅菌の高温(121°C〜135°C(250〜275°F))による一定量の電荷損失を補償するために必要以上の化学的物質(chemical mass)とを有するためである。加えて、非滅菌バッテリーパック6006’は、それらのバッテリーパックが蒸気滅菌の極限条件を繰り返し受けることがなく、また滅菌過程によって損傷する可能性のある、バッテリーパック6006’内に配置されたバッテリーおよび/または他の電子装置を有さないため、滅菌可能なバッテリーパック6006よりもはるかに長持ちする。さらに、滅菌可能ではないバッテリーパック6006’は、高熱に晒されることがなく、従って破裂する可能性が低いため、より安全に使用することができる。
この実施形態の装置6000はまた、電子装置(図示せず)をその内部に、例えば、ハンドル6002内、センサーパック6004内、またはバッテリーパック6006内に有し、前記電子装置は、装置6000の電源が入れられた回数を、単独で、または装置6000内の他の電子装置と協働して計数し、残された装置寿命およびセンサーパック6004を交換するべき時間をユーザーに通知することができる。
別の実施形態では、装置6000は電子装置(図示せず)をその内部に、例えば、ハンドル6002内、センサーパック6004内、またはバッテリーパック6006内に有し、前記電子装置は、装置6000が加圧滅菌された回数を、単独で、または装置6000内の他の電子装置と協働して計数し、残された装置寿命およびセンサーパック6004を交換するべき時間をユーザーに通知することができる。
滅菌可能ではない(non−sterilizable)バッテリーパック6006’が用いられる場合、この種のバッテリーパック6006’を用いるための無菌移行プロセスが図60〜図64に示されている。最初、図60において、装置6000の滅菌したハンドル6002またはセンサーパック6004は、バッテリーパック6006’が配置されるべきチャンバ6042を露出させるために、人Iによって滅菌野において開放される。開放位置において、チャンバ6042は、人Iによって滅菌野において、滅菌シールド6040(図61)と係合される。滅菌シールド6040は、チャンバ6040と解放可能に係合可能であるスリーブ6044と、スリーブ6044を包囲し、かつ/または、スリーブ6044から外側に延びる複数の遮蔽表面6046,6048とを備える。前記表面6046,6048は、チャンバ6042または装置6000の他の表面との直接接触を防止するとともに、スリーブ6044を介したチャンバ6042へのアクセスを可能にする。図62において、シールド6040は、表面6046,6048を用いて、ハンドル6002、センサーパック6004、および装置6000の残りの表面を保護しながら、スリーブ6044がチャンバ6042を露出させることができるように、チャンバ6042内に部分的に係合された状態で図示されている。図63において、次に、滅菌野の外部の人Oは、その滅菌されていない人が滅菌した装置6000と接触しないようにしながら、シールド6040のスリーブ6044を介してチャンバ6042に非滅菌バッテリーパック6006’を挿入する。一旦、非滅菌バッテリーパック6006’がチャンバ6042内に完全に挿入されたならば、シールド6040のスリーブ6044は滅菌野の外部の人によってバッテリーパック6006’のまわりから取り外すことができ、滅菌野の人はバッテリーパック6006’に接触することなく、ハンドル6002を閉鎖し、非滅菌バッテリーパック6006’を含む装置6000を作動させることができる。
次に図58〜図59Eを見ると、装置7000の第23実施形態において、装置7000は、任意の先の実施形態の任意の特徴を備えることができ、示したように表示装置7002を備える。また装置7000は、適当なプロトコル(NFC、RF1D、ブルートゥースなど)を用いて、とりわけ表示装置7006も備え得るデスクトップコンピューター、ラップトップコンピュータまたはタブレットコンピューティング装置などの別体の電子コンピューティング装置7004から情報を送信および/または受信するように構成された適当なトランシーバー(図示せず)を備える。装置7000とコンピューティング装置7004との間における通信は、装置7000によって印加されているトルクが、装置7004または装置7004に作動可能に接続された適当な電子データ記憶媒体または位置に伝送され、格納されることを可能にする。
一実施形態において、電子式トルクレンチ7000のための記録機構(recording feature)は、装置7004上のアプリ(app)にデータを無線で伝送することができる。アプリ(「アプリ(App)」はアプリケーション(application)の略語である。「アプリ」の定義:アプリは1つのソフトウェアである。アプリは、インターネット上、コンピューター上、電話または他の電子装置上で動作し得る)は、アンドロイドまたはiOS装置のような任意の適当なオペレーティングシステムを備えた装置7004上で動作することができる。前記処置は、医師が装置7004上でアプリを開き、装置7004は処置中に植え込まれている構成物全体の画像を示す初期工程を含む。続いて、電子式トルクレンチ7000は送信モードに設定される。外科医は手術中にさらにこの構成物の画像を撮ることができる。次に、外科医は、装置7004の表示装置7006上の、これから締め付けようとしている締結具の画面画像に触れ、さらに、前記アプリは締結具を締め付けるための適当なトルク値を示し、外科医がその特定の締結具を締め付けるのに用いるために、トルク値を装置7000にアップロードする。続けて、外科医は構成物上で締結具を締め付けるためにETW7000を使用し、装置7004は装置7000によって転送されているトルク値を記録し、それらのトルク値は装置7004、または外科医がタップした画素格子位置(pixel grid location)に現われるリンクを有する同様のスマート電子装置上に保存される。次に、外科医は、締め付けようとしている次の締結具に触れ、締結具を締め付ける。さらに外科医は、一実施形態において、装置7004上に表示された情報によって提供される締結具を締め付けるために、所定のシーケンスを用いてこの機能を実施する。
データ検索:装置7004からデータを読み出す場合、データを読み出す人は、画面画像上の各ピクセル位置に提供されたリンクに触れることによって、各トルクデータファイルを再生することができる。
この実施形態では、NFC(短距離無線通信(Near Field Communication))またはRFID(無線自動識別(Radio−frequency identification))を用いて、ETW7000と、携帯電話またはipad(登録商標)のような電子装置7004との間の接続を確立することができる。より高いデータ転送速度のためには、より高いデータ転送速度が可能なブルートゥース(Bluetooth(登録商標))のようなワイヤレス接続を用いることができる。ETW装置7000をモニタのような他の電子装置装置(図示せず)に接続して、ライブストリーミングトルクデータを表示したり、または記録データを再生したりすることができる。
図59A〜図59Eに示すように、ETW7000は、ボタンを有する画面7002を有してもよいし、または画面およびボタンを有さなくてもよい。ボタンおよび画面を有さない場合には、ETW7000は、適合可能なRFID、NFCまたはブルートゥース(登録商標)が可能であるか、または同様の装置の存在によって制御され、さらに作動され得る。このデータは、ETW7000に記録されたデータをダウンロードすること、またはNFCアプリ上に記録されているデータのビデオを再生することを含む。
NFCは2台の装置間のリンクを確立する非常に簡単な方法であるので、これを用いてリンクを確立することができ、一方、ブルートゥース(登録商標)接続は2台の装置間でデータを転送するために用いることができる。この例は、ノキアおよびソニーの、NFCを用いて、NFC装置でタップすることによって、ブルートゥースヘッドセットとスピーカとのペアリングを行うことである。
患者データの安全性は、現在のところ4〜10cmの「近距離(near field)」である通信のタイプに固有である。また、安全性を増す別の方法は、セキュリティコードが2台の通信している装置上のNFCタグ(給電されていないNFCチップ(un powered NFC chip)はタグと呼ばれる)にプログラムされることである。これは、それらの装置間で通信が開始するのを可能にする前に、双方の装置上のセキュリティコードを捜して確認するマイクロコントローラによって監視され得る。
装置7000により用いられるRFIDタグはアクティブ(能動型)またはパッシブ(受動型)のいずかであり得る。2つの装置間のRFID通信は以下の種類のものであり得る。
パッシブ リーダー アクティブ タグ(Passive Reader Active Tag:PRAT)
アクティブ リーダー パッシブ タグ(Active Reader Passive Tag:ARPT)
アクティブ リーダー アクティブ タグ(Active Reader Active Tag:ARAT)
ツール/装置7000の有用性に関して、下記は、装置7000の実施形態の有用性のいくつかの理由、および装置7000,7004を用いるシステム7010の代替実施形態のいくつかの記載である。
・前記装置は正しいトルクが印加されたことを外科医に保証する。
・調査において、正しくトルクが与えられた締結具の記録は、外科医、病院、およびインプラントOEM(implant OEM)の正当性を示す(vindicate)のを助ける。
・厄介な問題がある場合に、より正確なトルク器具は、外科医が懸念する必要のある過失の可能性が少ないことを意味する。
・より高い精度はまた、単純なものに取りかかったが、複雑になり得る場合にも重要である。
・市場に出ているより正確なトルクレンチは、OEMがこの高い精度を必要とする新たなインプラントを設計することにつながる。
・この高い精度は、非常に低い正確なトルクを必要とする蝸牛の植え込みのような手術において所望される。加えて、トルク制限機構からの鋭いきしみ(sharp jarring)を有さないことは繊細な手術において望ましいことがある。
・無線表示装置は、外科医が、ビデオ画面上で、リアルタイムの手術映像およびバイタル患者情報とともに、トルク値を見ることを可能にする。外科医はビデオ画面からトルクハンドルに目を移す必要がない。外科医はインジケータレンチを見るだけで、トルク制限レンチを見ない。外科医が、適当なトルクに達するか、またはそれを超える場合に、頭部が破損するタイプのねじを有する破断ドライバ(break−away driver)を用いているならば、外科医はトルクを用いないであろう。
装置7000はまた、外科医が各締結具に印加されたトルクの値を記録することを可能にする記録/記憶保存機能も備える。この特徴の利点は、締結具、ロッドまたは構成物の他のいくつかの部分が緩みを生じ、処置中に正しいトルクが印加されていたのかという疑問が存在する場合に、外科医が各締結具に印加されたトルクの証拠を有するということにある。
記録機構に対する概念#1。外科医は、解剖学的構造の画像上に重ねられた各締結具の画像を有するタブレットコンピュータまたは同様のタッチスクリーン装置7004のような適当な携帯コンピューティング機器を用い、次に、外科医は、
・タブレット装置7004上の締結具に触れ、
・次に装置7000用のトルクメーター上の記録ボタンを押し、次いで締結具を締め付けることができる。
装置7000は次にピークトルク値を記録し、その値を装置7004に転送し、装置7004ではソフトウェアが記録されたトルク値に締結具の画像を結び付ける。
記録機構に対する概念#2。装置7000は、装置7000または装置7004のナビゲーションソフトウェアにその位置を通信する、装置7000に取り付けられたナビゲーションオーブ(navigation orbs)(図示せず)を有する。
装置7000上の記録ボタン(図示せず)が作動されると、装置7000はトルク値および印加されたトルクの位置座標を記録する。次に、ナビゲーションソフトウェアは、このトルク記録を、締結具の位置を記録されたトルク値に結び付ける構成物の画像と一緒に保存する。
本開示の概念は図面および記載において詳細に示され、説明されるが、そのような図解および記載は例であり、限定する性質のものではないと考えられるべきであり、例示的な実施形態のみが示され記載されており、本開示の主旨内に入る変更および改変はすべて保護されることが望まれることが理解される。本願において記載される装置、システム、および方法の様々な特徴から生じる本開示から推測され得る複数の利点が存在する。本開示の装置、システムおよび方法のそれぞれの代替実施形態は、本願で開示される様々な実施形態の各々の開示に含まれると考えられる他の実施形態で開示されたそのような特徴の推測される利点のうちの少なくとも一部からさらに恩恵を受ける記載された特徴のすべてを含んでいるとは限らないことに留意する。当業者は、本開示の特徴の1つ以上を組み込み、添付された特許請求の範囲によって定義される本開示の主旨および範囲内にある装置、システムおよび方法の自身の実施を容易に考案し得る。