JP6300219B2 - ナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒及びその製造方法 - Google Patents

ナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒及びその製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、ナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒及びその製造方法に関する。
近年、ナノ粒子を電極触媒に応用することが活発に検討されている。触媒活性の高い材料を用いて電極触媒を形成するときに、バルク材料よりナノ材料の方がg当たりの表面積を大きくすることができ、表面で触媒反応させる材料を用いる場合には、触媒活性を高くすることができるためである。しかし、ナノ粒子はダマ(塊)になりやすく、ナノ粒子の一つ一つの触媒活性を引き出すようにナノ粒子を分散させて取り扱うことが困難であるという問題があった。
例えば、ナノ粒子とナフィオンを分散した有機溶液を電極表面に滴下してから有機溶媒を乾燥させてナノ粒子をナフィオンで固めた膜を形成してナノ粒子を用いた電極触媒が形成されていた(非特許文献1)。図19は、ナノ粒子分散ナフィオン膜電極の一例を示す図である。ナノ粒子がダマ(塊)になり、電極触媒表面でのナノ粒子の均一性・一様性を保てず、予想される触媒活性が得られなかった。
ナノ粒子をデンドリマーに包摂させてなるナノ粒子包摂デンドリマーを用いることにより、ダマ(塊)を解消し、分散性を向上させることが検討された(非特許文献2)。
ナノ粒子包摂デンドリマーとは、内部にナノ粒子を包摂するデンドリマーである。デンドリマーとは、コア(core)と呼ばれる中心分子と、デンドロン(dendron)と呼ばれる側鎖部分から構成され、前記中心分子から外側に向けて、デンドロンが規則的に分岐した構造を持つ樹状高分子である。デンドロン部分の分岐回数を世代(ジェネレーション、generation)と言う。なお、金属又は合金のナノ粒子を包摂したデンドリマーの前記ナノ粒子をメタルコアという場合がある。
デンドロンがポリアミドアミン(poly(amideamine):以下、PAMAMという)のPAMAMデンドリマーは、水溶性である。
通常、PAMAMデンドリマーの外側の末端基は、OH基、NH基、COOH基等の官能基とされる(非特許文献3〜6)。
分岐回数n回の末端基がOH基のPAMAMデンドリマーは、G(n)−OH−PAMAMデンドリマーと表される。なお、これをG(n)OHと略称する場合がある。
例えば、外側の末端基がOH基である第2世代のPAMAMデンドリマーはG2−OH−PAMAMデンドリマー(非特許文献7)、外側の末端基がNH基である第8世代のPAMAMデンドリマーはG8−NH−PAMAMデンドリマー(非特許文献8)、外側の末端基がOH基である第4世代のPAMAMデンドリマーはG4−OH−PAMAMデンドリマー(非特許文献9〜11)と表される。
これらのPAMAMデンドリマーの多くはAu、Ag、Pt、Pd、Cu等の純金属および/またはAgAu、AuCu、PdPt、PdCu、PdAuのような二元金属のナノ粒子を包摂できる(非特許文献11、12)。
なお、以下説明において、Auナノ粒子を包摂したG2−OH−PAMAMデンドリマーを、Au@G2−OH−PAMAMデンドリマー又はAu@G2OH、AgAuナノ粒子を包摂したG4−OH−PAMAMデンドリマーをAgAu@G4−OH−PAMAMデンドリマー又はAgAu@G4OH、PtTiナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーをPtTi@G5−OH−PAMAMデンドリマー又はPtTi@G5OH等、@を用いて記載する場合及び「−PAMAMデンドリマー」を省略する場合がある。
ナノ粒子包摂デンドリマーの電極触媒への応用も検討されている(非特許文献13)。ここで、G5−OH−PAMAMデンドリマーとPt2+等の金属イオンを水溶液中に分散させてから、還元剤を用いて、G5−OH−PAMAMデンドリマーの空洞部に取り込まれたPt2+等の金属イオンを還元して、Pt等の金属からなるナノ粒子を包摂させたG5−OH−PAMAMデンドリマーを形成する。図20は、Pt等の金属からなるナノ粒子を包摂させたG5−OH−PAMAMデンドリマーを形成するクロックス(Crooks)法を説明する図である。その後、これを電極触媒表面に付着させている。
しかし、このクロックス方法では、水溶液に分散可能な金属イオンしか用いることができず、標準還元電位(Redox potential:Oxidation−reduction Potential:ORP)の高い触媒活性を有する電極触媒を形成することはできなかった。
なお、酸化還元電位は、酸化還元反応における電子のやり取りの際の電極電位である。電子の放出しやすさ、受け取りやすさの尺度となる。
Hideki Abe,Futoshi Matsumoto,Laif R.Alden,Scott C.Warren,Hector D.Abruna and Francis J.DiSalvo,J.Am.Chem.Soc.2008,130,5452. Govindachetty Saravanan, Toru Hara,Hideki Yoshikawa,Yoshiyuki Yamashita,Shigenori Ueda, Keisuke Kobayashi and Hideki Abe,Chem.Comm.2012,published on line. A.K.J.Patri,U.J.Majoros,J.Baker,J.Curr Opin Chem Biol.2002,6,466. J.F.Kukowska−Latallo,K.A.Candido,Z.Cao,S.S.Nigavekar,I.J.Majoros,T.P.Thomas,L.P.Balogh,M.K.Khan,J.R.Baker,Cancer Res.2005,65,5317. I.J.Majoros,A.Myc,T.Thomas,C.B.Mehta,J.R.Baker,Biomacromolecules 2006,7,572. E.C.Wiener,S.Konda,A.Shadron,M.Brechbiel,O.Gansow,Invest.Radiol.1997,32,748. W.I.Lee,Y.Bae,A.J.Bard,J.Am.Chem.Soc.2004,126,8358. X.C.Wu,A.M.Bittner,K.Kern,J.Phys.Chem.B2005,109,230. J.Zheng,J.T.Petty,R.M.Dickson,J.Am.Chem.Soc.2003,125,7780. S.Link,A.Beeby,S.FitzGerald,M.A.El−Sayed,T.G.Schaaff,R.L.Whetten,J.Phys.Chem.B2002 106,3410. M.Zhao,R.M.Crooks,Angew.Chem.Int.Ed.1999,38,364. H.Abe,F.Matsumoto,L.R.Alden,S.C.Warren,D.H.Abruna,J.DiSalvo,J.Am.Chem.Soc.2008,130,5452. R.M.Crooks.,M.Zhao,L.Sun.,V.Chechik.,L.K.Yeung,Accounts of Chemical Research,2001,34,181.
本発明は、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒及びその製造方法を提供することを課題とする。
本発明者らは、酸素還元電位が高いが、水溶液に分散し難いTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta等からなる金属又はこれらの元素からなる合金からなるナノ粒子を包摂させたナノ粒子包摂デンドリマーを作成することに成功し、これらを電極触媒表面に集積させることにより、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒を形成できることを発見して、本発明を完成した。
本発明は、以下の構成を有する。
(1) 電極と、前記電極表面に形成され、ナノ粒子を包摂するデンドリマーからなる触媒が集積されてなるナノ粒子包摂デンドリマー集積層とからなり、前記デンドリマーがG5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)であるポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーであり、前記ナノ粒子が、粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、Pt Tiを含有することを特徴とするナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒。
) 前記電極がカーボン電極であることを特徴とする()に記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒。

) 粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、Pt Tiのナノ粒子を含有する粉末塊を、G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)であるポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーを分散させた水溶液に混合してから攪拌して、前記ポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーに前記ナノ粒子を包摂させる工程と、前記ナノ粒子を包摂させたポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーを分散させた水溶液に、2つの電極を浸漬してから、前記2つの電極間に電界を印加して、一方の電極の表面にナノ粒子包摂デンドリマー集積層を形成する工程と、を有することを特徴とするナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
) 前記G5−デンドリマーに前記ナノ粒子を包摂させる工程を乾燥不活性ガス雰囲気下、実施することを特徴とする()に記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
) 前記攪拌を100rpm以上の回転速度で12時間以上実施することを特徴とする()又は()に記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
) 100mV/秒以下の掃引速度で、Ag/AgCl参照電極に対し0V以上+1V以下の交流電界を1サイクル以上印加することを特徴とする()〜()のいずれかに記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
本発明のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒は、電極と、前記電極表面に形成され、ナノ粒子を包摂するデンドリマーからなる触媒が集積されてなるナノ粒子包摂デンドリマー集積層とからなり、前記デンドリマーがG5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)であるポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーであり、前記ナノ粒子が、粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、Pt Tiを含有する構成なので、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒として用いることができる。
本発明のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法は、粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、Pt Tiのナノ粒子を含有する粉末塊を、G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)であるポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーを分散させた水溶液に混合してから攪拌して、前記ポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーに前記ナノ粒子を包摂させる工程と、前記ナノ粒子を包摂させたポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーを分散させた水溶液に、2つの電極を浸漬してから、前記2つの電極間に電界を印加して、一方の電極の表面にナノ粒子包摂デンドリマー集積層を形成する工程と、を有する構成なので、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒を容易に製造することができる。
本発明のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の一例を示す模式図であって、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A’線における断面図であり、(c)は(b)のB部拡大図である。 本発明のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の別の一例を示す模式図である。 本発明のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の更に別の一例を示す模式図である。 デンドリマーのBall and stick structureを示す図である。 触媒反応の一例を示す模式図である。 ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の製造工程図である。 ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の製造工程図である。 デンドリマーのナノ粒子取り込み過程を説明する図である。 ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の集積工程図である。 PtTi@G5OH、G5OHのH−NMRスペクトルである。 PtTi@G5OH、G5OHのFTIRスペクトルである。 調製直後のPtTi NPsのHAADF−TEM像である。挿入図は、粒径のヒストグラムである。 PtTi@G5OHのHAADF−TEM像である。挿入図は、粒径のヒストグラムである。 (左)PtTi@G5OHのHAADF−TEM像である。挿入図は、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の模式図である。(中央)PtTi@G5OH、PtTi NPsのPt 3d5/2領域のHX−PESスペクトルである。(右)PtTi NPsのHAADF−TEM像である。挿入図は、PtTi NPsの凝集状態の一例を示す模式図である。 PtTi@G5OH、PtTi/G2OH、PtTi NPs、PtTi BulkのPt 3d5/2領域のHX−PESスペクトルである。 PtTi@G5OH、G5OHの「O 1s」領域のHX−PESスペクトルである。 GC、G5OH、PtTi@G5OHのORRのサイクリックボルタングラムである。 調製直後のPtTi NPs、PtTi@G5OHのORRのサイクリックボルタングラムである。挿入図は、調製直後のPtTi NPs、PtTi@G5OHの−0.15VにおけるORR電流値である。 ナノ粒子分散ナフィオン膜電極の一例を示す図である。 クロックス(Crooks)法を説明する図である。
(本発明の実施形態)
以下、添付図面を参照しながら、本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒及びその製造方法を説明する。
<ナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒>
まず、本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒について説明する。
図1は、本発明のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の一例を示す模式図であって、(a)は平面図であり、(b)は(a)のA−A’線における断面図であり、(c)は(b)のB部拡大図である。
図1(a)に示すように、本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101は、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒51が電極11表面に集積されてなる。
電極11は導電性材料からなり、例えば、カーボン電極が用いられる。
電極11の形状は略柱状とされている。四角柱状、六角柱状、円柱状等とすることができる。板状としてもよい。
図1(b)に示すように、電極11の一端側を覆うようにナノ粒子包摂デンドリマー集積層21を形成している。
ナノ粒子包摂デンドリマー集積層21は単層で集積されている。しかし、図2に示すように、2層以上で形成してもよい。
また、ナノ粒子包摂デンドリマーは平面視略四角形状の単位格子を形成している。しかし、図3に示すように、平面視略六角形状の単位格子を形成してもよい。なお、欠陥部が形成されていてもよく、規則性なく集積されていてもよい。
<ナノ粒子包摂デンドリマー触媒>
図1(c)に示すように、ナノ粒子包摂デンドリマー集積層21は、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒51が集積されて形成されている。
ナノ粒子包摂デンドリマー触媒51は、ナノ粒子41を包摂するデンドリマー31からなる触媒である。
デンドリマー31は空洞部31cを有し、空洞部31cにナノ粒子41を包摂している。
<ナノ粒子>
ナノ粒子41は、粒径が1.1nm以上1.8nm以下である。この粒径のナノ粒子のみが、G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)に安定して包摂される。
ナノ粒子41は、第3族〜第7族、第13族〜第15族の群から選択されるいずれか一の金属又は半金属を含有する。これらの金属又は半金属の標準還元電位はHより低く、触媒活性を向上させることができる。例えば、Ga(E=−0.56V)、V(E=−1.18V)、Ti(E=−1.63V)、Al(E=−1.66V)である。
ナノ粒子41は、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taの群から選択されるいずれか一の金属又は前記金属を主成分として含有する合金からなることが好ましい。これらの元素を用いることにより、アミド酸素と配位結合させて、特に安定して包摂させることができる。
なお、第3族〜第7族、第13族〜第15族の群から選択されるいずれか一の金属又は半金属は、H+より低い標準還元電位を有するので、Hより還元されにくく、クロックスの方法で金属イオンとして用いることはできない。
クロックスの方法では、金属イオンとして、標準還元電位が高く、Hより還元され易いものを用いる必要があり、Hより高い標準還元電位を有するAg(E=0.80V)、Pt(E=1.20V)、Au(E=1.42V)等に限定されていた。
<デンドリマー>
図4(a)は、デンドリマー31のBall and stick structureを示す図である。
デンドリマー31は、G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)である。
デンドリマー31は、図4(b)に示すアミド基を有する構造部と、ターシャリーアミノ基と、ヒドロキシ基とから構成されている。
デンドリマー31の径は約7nmである。これにより、1.1nm以上1.8nm以下のナノ粒子を安定して包摂可能な空洞部31cを設けることができる。
なお、空洞部31cとは、デンドロン分子間又はデンドロン分子内に形成される空間であって、アミド酸素に取り囲まれた空間である。デンドロン分子は様々な外力等に応じて変形するので、デンドロン分子間又は分子内に形成される空洞部31cも変形する。空洞部31cの径は、その空間の最大径を意味する。
デンドリマー31は、より具体的には、中心分子Mと分岐結合する4つのデンドロン分子Rとからなる。
デンドロン分子Rは、中心分子Mに分岐結合する第1世代の単位分子R21と、第1世代の単位分子R21に分岐結合する第2世代の単位分子R22と、第2世代の単位分子R22に分岐結合する第3世代の単位分子R23と、第3世代の単位分子R23に分岐結合する第4世代の単位分子R24と、第4世代の単位分子R24に分岐結合する第5世代の単位分子R25と、第5世代の単位分子R25に分岐結合し、OH基、NH基又はCOOH基のいずれかの末端基を有する末端分子Rとからなる。
デンドリマー31は一般式M[Rで表される。ここでMは中心分子であり、Rは[R21][R22[R23[R24[R2516[R32で表されるデンドロン分子であり、R21、R22、R23、R24、R25は同一の化学構造を有する単位分子であり、Rは末端分子である。
中心分子Mは、2つのアミノ基を有する。また、各単位分子は、1つのアミノ基を有する。中心分子M、各単位分子及び末端分子Rは、これらのアミノ基の水素を置換して、ターシャリーアミノ基で分岐結合されている。これにより、4つのデンドロン分子Rは、それぞれ、中心分子Mからデンドリマー31の外側に向けて、規則的に、かつ、樹枝状に伸長されている。
中心分子Mは、エチレンジアミン、1、4−ジアミノブタン、1、6−ジアミノヘキサン、1、12−ジアミノドデカン又はシスタミンの群から選ばれる一の分子であることが好ましい。
デンドロン分子Rは、アミド酸素を有していることが好ましい。これにより、空洞部31cにナノ粒子41を取り込んだ時に、アミド酸素がナノ粒子41に配位結合して、ナノ粒子41を安定して包摂できる。これにより、ナノ粒子41をより安定して包摂できる。
具体的には、デンドロン分子Rは、アミド酸素を有するポリ(アミドアミン)又はポリ(プロピレンイミン)のいずれかの分子であることが好ましい。
末端分子Rとしては、例えば、アミドエタノール、アミドエチルエタノールアミン、アミノヘキシルアミド、ヘキシルアミド等を挙げることができる。
デンドリマー31としては、例えば、G5−OH−PAMAMデンドリマー、G5−NH2−PAMAMデンドリマー、G5−COOH−PAMAMデンドリマー等を挙げることができる。
G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)は、デンドロン分子R間の空洞部31c内に粒径が1.1nm以上1.8nm以下のナノ粒子41を安定して包摂させることができる。
一方、G1〜G4−デンドリマー(第1〜第4世代デンドリマー)及びG6以上のデンドリマー(第6世代以上のデンドリマー)は好ましくない。
G1〜G4−デンドリマー(第1〜第4世代デンドリマー)は、分子の大きさが小さすぎて、粒径が1.1nm以上1.8nm以下のナノ粒子41を安定して包摂させることが可能な空洞部31cを設けることができない。
また、G6以上のデンドリマー(第6世代以上のデンドリマー)は、最外殻側の末端分子Rが表面を密に覆うので、空洞部31c内へナノ粒子41を取り込むことができず、ナノ粒子41を包摂できない。
<ナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の触媒反応>
図5は、本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の触媒反応の一例を示す模式図である。
図5に示すように、Oは電極表面のナノ粒子包摂デンドリマー触媒に包摂されたナノ粒子により生成物(Product)へ変換される。各ナノ粒子はデンドリマーに包摂され、離間して配置されているので、凝集された状態のナノ粒子に比べて、ナノ粒子表面全面を用いて変換反応させることができ、触媒反応を効率化できる。これにより、酸素還元電位の触媒活性を向上させることができる。
<ナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法>
次に、本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法について、図6〜9を用いて説明する。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法は、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の製造工程と、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の集積工程と、を有する。
<ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の製造工程>
図6は、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の製造工程図である。ここでは、PtTiのナノ粒子(PtTi Nps)の合成を一例として示す。
まず、2種以上の有機金属ハロゲン化物を有機溶媒に分散させて、前駆体溶液を調整する。前記有機金属ハロゲン化物としては、例えば、Pt(1,5−シクロオクタジエン)Cl(Pt(COD)Clと略す)及びTiCl(テトラヒドロフラン)(TiCl(THF)と略す)を挙げることができる。
なお、TiCl(THF)は、TiClから合成できる。
次に、THFを蒸留して、THF中の酸素と水分を除去してから、ナトリウムとナフタレドをTHFに分散させて、ナトリウムナフタレドのTHF溶液を調製してから、ナトリウムナフタレドのTHF溶液を2−ネックフラスコに注入する。また、ネックをシール又はライン接続して、化学材料及び溶媒は常に乾燥アルゴン雰囲気の下で取り扱う。
次に、前記ナトリウムナフタレドのTHF溶液にシリンジ中の前記前駆体溶液を注入して、混合溶液を調製する。
次に、前記混合溶液を一定時間室温でスピンバー等を用いて攪拌する。前記一定時間としては、例えば24時間とする。これにより、PtTiのナノ粒子からなる沈殿物(PtTiNps)が得られる。
次に、前記混合溶液に溶媒を注入する。
次に、超音波を印加する。
次に、前記混合溶液を2−ネックフラスコから遠心分離管に排出する。
次に、前記混合溶液を遠心分離する。
次に、シリンジで溶液を取り除く。これにより、遠心分離管の内部にナノ粒子の沈殿物(粉末塊)が得られる。
この方法では、通常、径が1.0nm以上4.0nm以下である金属又は合金からなるナノ粒子が合成される。すなわち、粒径が1.1nm以上1.8nm以下のナノ粒子を合成できる。
有機金属ハロゲン化物の金属を第3族〜第7族、第13族〜第15族の群から選択されるいずれか一の金属又は半金属から選択することにより、これらのナノ粒子を合成できる。
図7は、図6の工程に続くナノ粒子包摂デンドリマー触媒の製造工程図である。
まず、ガラスバイアル中に、G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)からなるデンドリマー31を分散した水溶液を調整する。
なお、水の代わりに、デンドリマー31を高度に分散可能な溶媒を用いてもよい。例えば、メタノールなどが混合された水を用いていてもよい。メタノールは、乾燥アルゴン(Ar)でバブリングをして脱気することが好ましい。
次に、デンドリマー31の水溶液に、前工程で製造した粉末塊を混合して混合溶液を調製する。混合溶液中に、デンドリマー31と、前工程で製造したナノ粒子41とが分散される。
G5−デンドリマー濃度は0.001ミリモル/リットル以上10ミリモル/リットル以下とすることが好ましい。
次に、前記混合溶液を一定時間、例えば、スピンバーで攪拌する。前記一定時間とは、例えば、8日間である。攪拌を100rpm以上の回転速度で12時間以上実施することが好ましい。
図8は、攪拌によりデンドリマーのナノ粒子取り込まれる過程を説明する図である。攪拌により、粉末塊から粒径が1.1nm以上1.8nm以下のナノ粒子41がデンドリマー31に取り込まれ、その後、アミド酸素の配位結合により安定性高く包摂されて、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒51が合成される。
なお、攪拌処理の際、混合溶液の温度は10℃以上30℃以下とすることが好ましい。混合溶液の温度を10℃以上30℃以下とすることにより、デンドリマー31の空洞部31cへのナノ粒41子の物理的な取り込み確率を高めることができる。
次に、前記攪拌処理後、前記混合溶液を遠心分離する。これにより、ナノ粒子41を集積体にして沈殿させることができる。
次に、シリンジにより、上澄み液を採取する。これにより、前記上澄み液中にナノ粒子包摂デンドリマー51を集めることができる。
以上の工程により、G5−デンドリマー31にナノ粒子41を包摂させてなるナノ粒子包摂デンドリマー触媒51を製造することができる。
ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の製造工程は、乾燥不活性ガス雰囲気下、実施することが好ましい。この雰囲気でなければ、粒径が1.1nm以上1.8nm以下の前記いずれか一の金属又は半金属のナノ粒子を合成することはできない。
<ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の集積工程>
次に、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の集積工程について、図9を用いて説明する。
図9はナノ粒子包摂デンドリマー触媒の集積工程図である。
まず、図9(a)に示すように、水溶液61で満たした溶液槽63に、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒51を分散させる。
次に、2つの電極11、13を離間して浸漬させる。
次に、図9(b)に示すように、2つの電極間11、13に電界を印加して、水溶液中のナノ粒子包摂デンドリマー51を電気泳動させ、一方の電極11の表面にナノ粒子包摂デンドリマー集積層21を形成する。
集積時間及び加える電圧の大きさを操作して、膜厚及び集積度を制御することができる。
100mV/秒以下の掃引速度で、Ag/AgCl参照電極に対し0V以上+1V以下の交流電界を1サイクル以上印加することが好ましい。
以上の工程により、本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒を製造することができる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103は、電極11と、電極11表面に形成され、ナノ粒子41を包摂するデンドリマー31からなる触媒51が集積されてなるナノ粒子包摂デンドリマー集積層21とからなり、デンドリマー31がG5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)であり、ナノ粒子41が、粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、第3族〜第7族、第13族〜第15族の群から選択されるいずれか一の金属又は半金属を含有する構成なので、一のナノ粒子を包摂させた一のデンドリマーを電極表面に密に配置することにより、ナノ粒子を電極表面に一定の間隔で配置し、各ナノ粒子の表面で触媒反応を効率よく行わせることができ、酸素還元電位の高い触媒活性を有するようにできる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103は、ナノ粒子41が、Ti、Zr、Hf、V、Nb、Taの群から選択されるいずれか一の金属又は前記金属を主成分として含有する合金からなる構成なので、水溶液に分散し難いが、酸素還元電位の高い触媒活性を有するTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta等からなる金属又はこれらの元素からなる合金からなるナノ粒子を電極表面に一定の間隔で配置させ、酸素還元電位の高い触媒活性を有するようにできる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103は、デンドリマー31が、中心分子Mと分岐結合する4つのデンドロン分子Rとからなり、前記デンドロン分子Rが、中心分子Mに分岐結合する第1世代の単位分子R21と、前記第1世代の単位分子R21に分岐結合する第2世代の単位分子R22と、前記第2世代の単位分子R22に分岐結合する第3世代の単位分子R23と、前記第3世代の単位分子R23に分岐結合する第4世代の単位分子R24と、前記第4世代の単位分子R24に分岐結合する第5世代の単位分子R25と、前記第5世代の単位分子R25に分岐結合し、OH基、NH基又はCOOH基のいずれかの末端基を有する末端分子Rとからなる構成なので、粒径が1.1nm以上1.8nm以下のナノ粒子を完全に、かつ、安定して包摂し、酸素還元電位の高い触媒活性を有するようにできる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103は、デンドリマー31が一般式M[Rで表され、ここでMは中心分子であり、Rは[R21][R22[R23[R24[R2516[R32で表されるデンドロン分子であり、R21、R22、R23、R24、R25は同一の化学構造を有する単位分子であり、Rは末端分子である構成なので、粒径が1.1nm以上1.8nm以下のナノ粒子を完全に、かつ、安定して包摂し、酸素還元電位の高い触媒活性を有するようにできる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103は、前記電極がカーボン電極である構成なので、電極表面に配置されたデンドリマーに包摂されたナノ粒子との電子又はホールのやり取りを容易にし、酸素還元電位の高い触媒活性を有するようにできる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103の製造方法は、粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、第3族〜第7族、第13族〜第15族の群から選択されるいずれか一の金属又は半金属のナノ粒子を含有する粉末塊を、G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)を分散させた水溶液に混合してから攪拌して、前記G5−デンドリマーに前記ナノ粒子を包摂させる工程と、前記ナノ粒子を包摂させたG5−デンドリマーを分散させた水溶液に、2つの電極を浸漬してから、前記2つの電極間に電界を印加して、一方の電極の表面にナノ粒子包摂デンドリマー集積層を形成する工程と、を有する構成なので、水溶液に分散し難いが、酸素還元電位の高い触媒活性を有するTi、Zr、Hf、V、Nb、Ta等からなる金属又はこれらの元素からなる合金からなるナノ粒子であっても、デンドリマーに完全に、かつ、安定して包摂させ、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒を容易に製造することができる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103の製造方法は、前記G5−デンドリマーに前記ナノ粒子を包摂させる工程を乾燥不活性ガス雰囲気下、実施する構成なので、ナノ粒子をデンドリマーに完全に、かつ、安定して包摂させることができ、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒を容易に製造することができる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103の製造方法は、前記攪拌を100rpm以上の回転速度で12時間以上実施する構成なので、ナノ粒子をデンドリマーに完全に、かつ、安定して包摂させることができ、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒を容易に製造することができる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒101〜103の製造方法は、100mV/秒以下の掃引速度で、Ag/AgCl参照電極に対し0V以上+1V以下の交流電界を1サイクル以上印加する構成なので、電極表面にナノ粒子包摂デンドリマーを密に集積させ、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒を容易に製造することができる。
本発明の実施形態であるナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒及びその製造方法は、上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の技術的思想の範囲内で、種々変更して実施することができる。本実施形態の具体例を以下の実施例で示す。しかし、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
{材料の準備}
まず、溶媒として、テトラヒドロフラン(THF、99.5%、Kishida Chemicals製)、ヘキサン(96%、Kishida Chemicals製)及びメタノール(99.8%、Kishida Chemicals製)を準備した。なお、テトラヒドロフランとヘキサンは、酸素と水分を除去するため、蒸留した。また、メタノールは、30分以上乾燥アルゴン(Ar)でバブリングをして脱気した。
以下、材料及び溶媒は常に乾燥アルゴン雰囲気の下で取り扱った。
次に、G5−OH−PAMAMデンドリマー(5wt.%)のメタノール溶液(Aldrich製)を準備した。
次に、Pt前駆体として、Pt(1,5−シクロオクタジエン)Cl(99%、STREM Chemicals製:以下、Pt(COD)Cl)を準備した。また、TiCl(99%,Kishida Chemicals製)から、Ti前駆体として、TiCl(テトラヒドロフラン)(以下、TiCl(THF))を合成した。
次に、ナトリウム金属(Aldrich製)とナフタレン(Kishida Chemicals製)を準備した。
{PtTiのナノ粒子の合成}
次に、以下のようにして、PtTiのナノ粒子の合成を行った。
まず、THF溶液50ml中に、1.5mmolナトリウム金属と192.3mgのナフタレンを溶解させて、ナトリウムナフタレニドのTHF溶液を2−ネック−フラスコ中に調製した。
次に、乾燥アルゴン雰囲気下、乾燥テトラヒドロフラン10ml中に、Pt(COD)Cl(0.04mmol、15.6mg)と、TiCl(THF)(0.16mmol、55.7mg)とを溶解して、前駆体溶液を調整した。
次に、前駆体溶液を空気にさらすことなく、シリンジを用いて、ナトリウムナフタレニドのTHF溶液に注いで、混合溶液を調製した。前駆体溶液を加えると直ちに、ナトリウムナフタレニドの水溶液の暗い緑色は、暗いブラウン色へ変わった。
この混合溶液を、一晩、攪拌した後、減圧下蒸留を行って溶媒を除去した。これにより、暗いブラウンの沈殿物(PtTiNps)を得た。
次に、この沈殿物を濾過してから、これをヘキサンとメタノールで順に洗浄した後、真空中で乾燥を行った。これにより、黒色で、空気中で安定な、かつ、粒子サイズが1.0〜4.0nmの金属間化合物のPtTiのナノ粒子が生成物として得られた。
{PtTiのナノ粒子包摂デンドリマー触媒の合成}
次に、PtTiのナノ粒子を5mg量り取り、0.2mMのG5−OH−PAMAMデンドリマーの水溶液5mlに混合して、これを室温・大気雰囲気下で8日間以上攪拌した。
その後、この水溶液を6000rpmで20分以上遠心分離して、沈殿生成物を除去した。透明なブラウンの溶液の上澄み溶液中に、空洞部にPtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマー(PtTiのナノ粒子包摂デンドリマー触媒)が得られた。
{1H−NMRスペクトル}
図10は、PtTi@G5OH、G5OHのH−NMRスペクトルである。
PtTi@G5OH内部の官能基は、PtTiナノ粒子を包摂した結果、対応するG5OHの官能基とは異なったH−NMR化学シフトを示す。
{FTIR吸収スペクトル}
PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーを含む試料溶液200μlをCaF結晶の表面上に滴下してから、これを真空乾燥して、第1のFTIR用試料を調製した。同様に、G5−OH−PAMAMデンドリマーを含む試料溶液200μlをCaF結晶の表面上に滴下してから、これを真空乾燥して、第2のFTIR用試料を調製した。
次に、MIRTGS検出器を備えたFTIR吸収スペクトル分光器(Perkin−Elmer FTIR、Spectrum GX−R)システムを用いて、4cm−1の分解能の単一ビーム吸収モードで、第1及び第2のFTIR用試料のFTIR吸収スペクトルを順に測定した。
図11は、PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマー(PtTi@G5OH)及びG5−OH−PAMAMデンドリマー(G5−OH PAMAM)のFTIR吸収スペクトルである。1400〜1800cm−1の範囲のFTIR吸収スペクトルは、デンドリマーの内部の機能基の振動モードに対応する。
図11に示すように、G5−OH−PAMAMデンドリマーの薄膜は、1450〜1700cm−1の間の領域に吸収を示し、1639cm−1及び1554cm−1に強い吸収ピーク、1430cm−1と1460cm−1に一対の弱いピークを示した。1639cm−1の強い吸収ピークは、アミド(Amide I)のカルボニル基のν(C=O)の伸縮モードに対応すると同定された。また、1554cm−1の強い吸収ピークは、アミド/アミン(Amide II)のν(C−N)の伸縮モード及びν(N−H)の曲がりモードに対応すると同定された。また、1430cm−1と1460cm−1の一対の弱いピークはν(CH)の挟みモードに対応すると同定された。
図11に示すように、PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーの薄膜は、1450〜1700cm−1の間の領域に吸収を示し、1654cm−1及び1554cm−1に強い吸収ピーク、1430cm−1と1460cm−1に一対の極弱いピークを示した。1654cm−1の強い吸収ピークは、アミド(Amide I)のカルボニル基のν(C=O)の伸縮モードに対応すると同定された。このように、Pt3Tiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーのν(C=O)の伸縮モードは、G5−OH−PAMAMデンドリマーのν(C=O)の伸縮モードに比べて15cm−1だけブルーシフトした。一方、ν(N−H)の曲がりモードやν(C−N)伸縮モードのピークシフトは観測されなかった。それ故、PtTiのナノ粒子は、アミド基またはアミン基のN原子ではなく、アミド基のカルボニル(C=O)に配位したと考えた。
{HAADF−TEM}
次に、コロジオンコートされた銅のTEMグリッド(200メッシュ、Nisshin EM社製)上に、Pt3Tiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーを含む水溶液を数滴たらして、HAADF−TEM用試料を調製した。
次に、高角度散乱暗視野−透過電子顕微鏡(HAADF−TEM、JEM−2010F(JEOL製))の内部にHAADF−TEM用試料を配置し、加速電圧を200Kvとして、Pt3Tiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーの観察を行った。
図12は、調製直後のPtTi NPsのHAADF−TEM像である。挿入図は、粒径のヒストグラムである。
図13は、PtTi@G5OHのHAADF−TEM像である。挿入図は、粒径のヒストグラムである。図13に示すように、平面視円形状のメタルコアが明るいスポットとして観測されている。HAADF−TEM像からメタルコアのサイズを見積もり、その結果を挿入図にまとめた。メタルコアは1.1以上1.8nm未満のサイズであり、1.6nm以上1.7nm未満の割合が最も多くなる非対称分布を示した。1.8nm未満の粒子のみが包摂されたことを示している。
図14は、(左)PtTi@G5OHのHAADF−TEM像である。挿入図は、ナノ粒子包摂デンドリマー触媒の模式図である。(中央)PtTi@G5OH、PtTi NPsのPt 3d5/2領域のHX−PESスペクトルである。(右)PtTi NPsのHAADF−TEM像である。挿入図は、PtTi NPsの凝集状態の一例を示す模式図である。
{HX−PES測定}
次に、HX−PES測定での帯電効果を避けるため、カーボンブラック(Vulcan
XC−72、Cabot社製)を一緒に混合して、PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマー及びG5−OH−PAMAMデンドリマーの試料溶液をそれぞれ調整してから、100μlの試料溶液をカーボン基板上に滴下し、真空乾燥して、HX−PES測定用試料を調整した。
次に、HX−PESスペクトルの測定を、SPring−8のアンジュレータ放射のビームラインBL15XUの下、5.95keVのフォトンエネルギーを有するX−rayを用いて行った。電子エネルギー分析器(VG SCIENTA R4000)により、室温で、UHV中、試料のコアレベルの状態を調べた。なお、エネルギーの分解能は、220meVにセットされた。また、結合エネルギーは、Au薄膜試料のFermiレベルをレファレンスとした。
なお、HX−PES測定では、20nm以上の深さの探索を行い、G5−OH−PAMAMデンドリマーとPtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーの「C 1s」、「N 1s」、及び「O 1s」の酸化状態を調べた。
図15は、PtTi@G5OH、PtTi/G2OH、PtTi NPs、PtTi BulkのPt 3d5/2領域のHX−PESスペクトルである。
図16は、PtTi@G5OH、G5OHの「O 1s」領域のHX−PESスペクトルである。
図16(上)は、「PtTi@G5OH」のHX−PESスペクトルであって、530〜536cmの範囲のものである。この範囲は、「O 1s」の結合エネルギーに該当する。よって、得られた測定スペクトルは、フォークト関数のフィッティングを用いて、OH基のヒドロキシ酸素のスペクトルピーク値533.0±0.05eVとC=O基のアミド酸素のスペクトルピーク値532.2±0.05に分割できた。
図16(下)は、G5−OH−PAMAMデンドリマーのHX−PESスペクトルであって、530〜536cmの範囲のものである。得られた測定スペクトルは、OH基のスペクトルとC=O基のスペクトルに分割できた。
図16(上)、(下)を比較することにより、G5−OH−PAMAMデンドリマーよりも「PtTi@G5OH」の方が、OH基とC=O基のピークが小さくなることが分かった。これは、G5−OH−PAMAMデンドリマーがナノ粒子を包摂した結果を示すデータであると考えた。
G5−OH−PAMAMデンドリマーとPtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマー(PtTi@G5OH)の「O 1s」コアレベルのヒドロキシ基のエネルギー及び「N 1s」コアレベルのエネルギーレベルは全く同一の結合エネルギー533.0±0.05eVであった。これは、FTIRのデータに一致した。
しかし、PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーの「O 1s」コアレベルのカルボニル酸素(C=O)の結合エネルギーピークは、G5−OH−PAMAMデンドリマーのカルボニル酸素(C=O)の結合エネルギーピークに対して、0.3eVだけ長波長側にシフトした。
なお、PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーの「O 1s」コアレベルのHX−PESプロファイルは、アミド酸素(532.5±0.05eV)とヒドロキシ酸素(533.0±0.05eV)の2つの成分を有した。
PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーのアミド酸素は、包摂したPtTi のナノ粒子と相互作用して、G5−OH−PAMAMデンドリマーのアミド酸素よりも高い酸化数を有する。
G5−OH−PAMAMデンドリマーとPtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーの「N 1s」コアレベルピークは、全く同一の結合エネルギー400.6±0.05eVであった。この結果は、PtTiのナノ粒子を包摂したG5−OH−PAMAMデンドリマーのN原子は実質上PtTiのナノ粒子と相互作用しないことを意味する。
{サイクリックボルタングラム測定}
GC(glassy carbon)、G5OH、PtTi@G5OHのORR(Oxygen reduction reaction)のサイクリックボルタングラムの測定を行った。
図17は、GC、G5OH、PtTi@G5OHのORRのサイクリックボルタングラムである。
図18は、調製直後のPtTi NPs、PtTi@G5OHのORRのサイクリックボルタングラムである。挿入図は、調製直後のPtTi NPs、PtTi@G5OHの−0.15VにおけるORR電流値である。
図17、18から、PtTi@G5OHが酸素還元電位の高い触媒活性を有することが明らかとなった。
本発明のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒及びその製造方法は、酸素還元電位の高い触媒活性を有する電極触媒及びその製造方法に関するものであり、触媒産業等において利用可能性がある。
11、13…電極、21…ナノ粒子包摂デンドリマー集積層、31…デンドリマー、31c…空洞部、41…ナノ粒子、51…ナノ粒子包摂デンドリマー触媒、61…水溶液、63…溶液槽、101、102、103…ナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒。

Claims (6)

  1. 電極と、前記電極表面に形成され、ナノ粒子を包摂するデンドリマーからなる触媒が集積されてなるナノ粒子包摂デンドリマー集積層とからなり、
    前記デンドリマーがG5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)であるポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーであり、
    前記ナノ粒子が、粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、Pt Tiを含有することを特徴とするナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒。
  2. 前記電極がカーボン電極であることを特徴とする請求項に記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒。
  3. 粒径が1.1nm以上1.8nm以下であって、Pt Tiのナノ粒子を含有する粉末塊を、G5−デンドリマー(第5世代デンドリマー)であるポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーを分散させた水溶液に混合してから攪拌して、前記ポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーに前記ナノ粒子を包摂させる工程と、
    前記ナノ粒子を包摂させたポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーを分散させた水溶液に、2つの電極を浸漬してから、前記2つの電極間に電界を印加して、一方の電極の表面にナノ粒子包摂デンドリマー集積層を形成する工程と、
    を有することを特徴とするナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
  4. 前記ポリ(アミドアミン)(PAMAM)デンドリマーに前記ナノ粒子を包摂させる工程を乾燥不活性ガス雰囲気下、実施することを特徴とする請求項に記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
  5. 前記攪拌を100rpm以上の回転速度で12時間以上実施することを特徴とする請求項3又は4に記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
  6. 100mV/秒以下の掃引速度で、Ag/AgCl参照電極に対し0V以上+1V以下の交流電界を1サイクル以上印加することを特徴とする請求項3〜5のいずれか1項に記載のナノ粒子包摂デンドリマー集積電極触媒の製造方法。
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