JP6297224B2 - アンテナ装置 - Google Patents

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Description

この発明は、広覆域の電波を高いレベルで送受信することが可能なアンテナ装置に関するものである。
例えば、移動体通信機器やレーダ装置等においては、広覆域の電波を高いレベルで送受信することが可能なアンテナ装置が望まれており、このようなアンテナ装置では、フェーズドアレーアンテナを用いて、放射指向性を制御する方法を採用しているものがある。
放射指向性は、フェーズドアレーアンテナを構成している複数の放射素子(素子アンテナ)に給電する電波の位相を制御することで切り替えることが可能である。
放射素子に給電する電波の位相を制御する送受信モジュールを放射素子毎に設ける構成では、アンテナ装置全体のコストが高くなるため、複数の放射素子からなるサブアレー毎に送受信モジュールを設けることがある。しかし、サブアレー毎に送受信モジュールを設ける構成では、サブアレー間の間隔が広くなり、広角ビーム走査時には、可視領域にグレーティングローブが生じてしまうことがある。
そこで、サブアレー毎に送受信モジュールを設ける場合、放射素子毎に移相器を設けることで、ビーム走査時でもグレーティングローブが生じないようにしているアンテナ装置が開発されている。
ただし、移相器は、内部回路で多数のダイオードスイッチ等を用いて、通過位相の制御を行うものである。このため、放射素子毎に移相器を設けると、放射素子の位相を制御する際、多数のダイオードスイッチ等での損失が大きくなってしまうことがある。また、移相器自体のコストが高く、アンテナ装置全体のコストが高くなる。
以下の特許文献1には、簡易な構成で指向性を切り替えているアンテナ装置が開示されている。
このアンテナ装置は、以下の要素から構成されている
(1)フェーズドアレーアンテナを構成している2つの放射素子
(2)送信信号を2つに分配し、分配後の送信信号を出力する2つの出力端子を有する分配回路
(3)分配回路の出力端子から出力された送信信号を伝送する2つの第1の線路
(4)分配回路の出力端子から出力された送信信号を伝送する線路であり、遅延線路が付加されている1つの第2の線路
(5)第1及び第2の線路の入力側に設けられ、第1の線路又は第2の線路のうち、いずれかの線路を分配回路の出力端子と接続する第1のスイッチ
(6)第1及び第2の線路の出力側に設けられ、第1の線路又は第2の線路のうち、いずれかの線路を放射素子と接続する第2のスイッチ
実開平6−41213号公報(図2)
従来のアンテナ装置は以上のように構成されているので、第1及び第2のスイッチの接続先を切り換えることで、指向性を可変することができる。しかし、第1及び第2の線路の入力側に第1のスイッチを設けるほかに、第1及び第2の線路の出力側にも第2のスイッチを設ける必要があるため、分配回路から放射素子に至る給電回路での損失が大きくなり、電波の放射特性が劣化してしまうことがあるという課題があった。
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、給電回路で生じる損失を抑えて、良好な放射特性を得ることができるアンテナ装置を得ることを目的とする。
この発明に係るアンテナ装置は、アレーアンテナを構成している複数の素子アンテナと、送信信号を分配する分配回路と、分配回路により分配された一方の送信信号を遅延する第1の遅延線路と、分配回路により分配された他方の送信信号を第1の遅延線路と異なる遅延時間で遅延する第2の遅延線路と、第1の遅延線路により遅延された送信信号を分岐し、分岐後の送信信号を出力する複数の出力端子を有する第1の分岐回路と、第2の遅延線路により遅延された送信信号を分岐し、分岐後の送信信号を出力する複数の出力端子を有する第2の分岐回路と、第1の分岐回路が有する複数の出力端子の中のいずれか半数の出力端子と、第2の分岐回路が有する複数の出力端子の中のいずれか半数の出力端子とを複数の素子アンテナに接続するスイッチング回路とを備え、第1及び第2の分岐回路では、スイッチング回路により素子アンテナと接続される出力端子が切り換えられても、送信信号を分岐する分岐点の第1及び第2の遅延線路側から素子アンテナを見たインピーダンスが変化せずに同じ値を維持するようにしたものである。
また、アレーアンテナを構成している素子アンテナの数が4つであり、第1の分岐回路が、一端が第1の遅延線路と接続されている第1の線路と、第1の線路により伝送された送信信号を2分岐する分岐点が第1の線路の他端と接続されている第1の2分岐回路と、第1の2分岐回路により2分岐された一方の送信信号を2分岐する分岐点が第1の2分岐回路の一端と接続されており、一端がスイッチング回路を構成している第1のスイッチにおける第1の接続端子と接続され、他端がスイッチング回路を構成している第2のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第2の2分岐回路と、第1の2分岐回路により2分岐された他方の送信信号を2分岐する分岐点が第1の2分岐回路の他端と接続されており、一端がスイッチング回路を構成している第3のスイッチにおける第1の接続端子と接続され、他端がスイッチング回路を構成している第4のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第3の2分岐回路とを備え、第2の分岐回路が、一端が第2の遅延線路と接続されている第2の線路と、第2の線路により伝送された送信信号を2分岐する分岐点が第2の線路の他端と接続されている第4の2分岐回路と、第4の2分岐回路により2分岐された一方の送信信号を2分岐する分岐点が第4の2分岐回路の一端と接続されており、一端が第1のスイッチにおける第2の接続端子と接続され、他端が第2のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第5の2分岐回路と、第4の2分岐回路により2分岐された他方の送信信号を2分岐する分岐点が第4の2分岐回路の他端と接続されており、一端が第3のスイッチにおける第2の接続端子と接続され、他端が第4のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第6の2分岐回路とを備えており、スイッチング回路が、第1の分岐回路が有する4つの出力端子の中のいずれか2つの出力端子と、第2の分岐回路が有する4つの出力端子の中のいずれか2つの出力端子とを4つの素子アンテナに接続するようにしたものである。
この発明によれば、第1及び第2の分岐回路では、スイッチング回路により素子アンテナと接続される出力端子が切り換えられても、送信信号を分岐する分岐点の第1及び第2の遅延線路側から素子アンテナを見たインピーダンスが変化せずに同じ値を維持するように構成したので、分配回路から素子アンテナに至る給電回路で生じる損失を抑えて、良好な放射特性を得ることができる効果がある。
この発明の実施の形態1によるアンテナ装置を示す構成図である。 この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の放射素子の配置を示す説明図である。 この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の分岐回路4−1,4−2の内部構成を示す回路図である。 この発明の実施の形態1によるアンテナ装置の分岐回路4−1,4−2の内部構成を示す回路図である。 放射素子1−1〜1−4からなるサブアレーアンテナの放射指向性の座標系を示す説明図である。 サブアレーアンテナの放射指向性の一状態を示す説明図である。 サブアレーアンテナの放射指向性の一状態を示す説明図である。 サブアレーアンテナの放射指向性の一状態を示す説明図である。 サブアレーアンテナの放射指向性の一状態を示す説明図である。 この発明の実施の形態2によるアンテナ装置の分岐回路4−1,4−2の内部構成を示す回路図である。 アレーアンテナを構成している複数のサブアレーアンテナの配列を示す説明図である。 図11の配列でアジマス方向を0deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合のアレーファクタを示す説明図である。 図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を0deg.としてビーム走査した場合のアレーファクタを示す説明図である。 図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合のアレーファクタを示す説明図である。 サブアレーアンテナがアジマス方向とエレベーション方向を正の角度に指向性を向けているとき、図11の配列でアジマス方向を0deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合の放射パターンを示す説明図である。 サブアレーアンテナがアジマス方向とエレベーション方向を正の角度に指向性を向けているとき、図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を0deg.としてビーム走査した場合の放射パターンを示す説明図である。 サブアレーアンテナがアジマス方向とエレベーション方向を正の角度に指向性を向けているとき、図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合の放射パターンを示す説明図である。
以下、この発明をより詳細に説明するために、この発明を実施するための形態について、添付の図面にしたがって説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1によるアンテナ装置を示す構成図であり、図2はこの発明の実施の形態1によるアンテナ装置の放射素子の配置を示す説明図である。
図1及び図2において、放射素子1−1〜1−4はサブアレーアンテナを構成している素子アンテナであり、入力インピーダンスがZである。
図2の例では、放射素子1−1〜1−4が、高周波信号の動作周波数(基本波の周波数)における0.4λの間隔で、2次元的に正方形で配列されている。λは動作周波数における自由空間波長である。
分配回路2は送信信号である高周波信号を2つに分配する回路である。
遅延回路3は伝送線路3aと遅延線路3bとから構成されている回路である。
伝送線路3aは分配回路2と分岐回路4−1の間に接続されている特性インピーダンスがZで、遅延時間が略零の第1の遅延線路である。
遅延線路3bは分配回路2と分岐回路4−2の間に接続されている特性インピーダンスがZで、遅延時間が零より大きい第2の遅延線路である。遅延線路3bの線路長は特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相がβdeg.だけ変化する長さになっている。
この実施の形態1では、伝送線路3aが、遅延時間が略零の線路であるため、遅延線路とは呼ばずに、伝送線路と呼んでいる。ただし、伝送線路3aは、遅延時間が略零の線路に限るものではなく、遅延線路3bの遅延時間と異なる遅延時間を有する線路であればよい。
分岐回路4−1は遅延回路3の伝送線路3aにより伝送された高周波信号を4分岐し、4分岐後の高周波信号を出力する4つの出力端子4−1a〜4−1dを有している第1の分岐回路である。
分岐回路4−2は遅延回路3の遅延線路3bにより伝送された高周波信号を4分岐し、4分岐後の高周波信号を出力する4つの出力端子4−2a〜4−2dを有している第2の分岐回路である。
スイッチング回路5は第1のスイッチであるスイッチ5−1と、第2のスイッチであるスイッチ5−2と、第3のスイッチであるスイッチ5−3と、第4のスイッチであるスイッチ5−4とから構成されており、分岐回路4−1が有する出力端子4−1a〜4−1dの中のいずれか2つの出力端子(半数の出力端子)と、分岐回路4−2が有する出力端子4−2a〜4−2dの中のいずれか2つの出力端子(半数の出力端子)とを放射素子1−1〜1−4に接続する回路である。
スイッチ5−1〜5−4は第1の接続端子である接続端子6a−1〜6a−4と、第2の接続端子である接続端子6b−1〜6b−4とを有しており、分岐回路4−1が有する出力端子4−1a〜4−1d又は分岐回路4−2が有する出力端子4−2a〜4−2dのいずれかを放射素子1−1〜1−4と接続する選択スイッチである。
図3及び図4はこの発明の実施の形態1によるアンテナ装置の分岐回路4−1,4−2の内部構成を示す回路図である。
図3は放射素子1−1,1−2が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1bと接続され、放射素子1−3,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されている状態を示している。
図4は放射素子1−1,1−3が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1cと接続され、放射素子1−2,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2b,4−2dと接続されている状態を示している。
分岐回路4−1の線路11は一端が遅延回路3の伝送線路3aと接続されている特性インピーダンスがZの第1の線路であり、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相がαdeg.だけ変化する長さになっている。
2分岐回路12は線路12a〜12dから構成されており、線路11により伝送された高周波信号を2分岐する分岐点12eが線路11の他端と接続されている第1の2分岐回路である。
2分岐回路12の線路12a,12bは特性インピーダンスがZの線路であり、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さ(1/4管内波長:高周波信号の動作周波数における管内波長の4分の1の長さ)になっている。
2分岐回路12の線路12c,12dは特性インピーダンスがZの線路であり、長さが1/4管内波長になっている。特性インピーダンスZと特性インピーダンスZの関係は、下記の式(1)の通りである。
Figure 0006297224
2分岐回路13は線路13a,13bから構成されており、2分岐回路12により2分岐された一方の高周波信号を2分岐する分岐点13cが2分岐回路12の一端と接続されている第2の2分岐回路である。
また、2分岐回路13の一端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−1における接続端子6a−1と接続され、他端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−2における接続端子6a−2と接続されている。
2分岐回路13の線路13a,13bは特性インピーダンスがZの線路であり、長さが1/4管内波長になっている。
2分岐回路14は線路14a,14bから構成されており、2分岐回路12により2分岐された他方の高周波信号を2分岐する分岐点14cが2分岐回路12の他端と接続されている第3の2分岐回路である。
また、2分岐回路14の一端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−3における接続端子6a−3と接続され、他端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−4における接続端子6a−4と接続されている。
2分岐回路14の線路14a,14bは特性インピーダンスがZの線路であり、長さが1/4管内波長になっている。
分岐回路4−2の線路21は一端が遅延回路3の遅延線路3bと接続されている特性インピーダンスがZの第2の線路であり、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相がαdeg.だけ変化する長さになっている。
2分岐回路22は線路22a〜22dから構成されており、線路21により伝送された高周波信号を2分岐する分岐点22eが線路21の他端と接続されている第4の2分岐回路である。
2分岐回路22の線路22a,22bは特性インピーダンスがZの線路であり、長さが1/4管内波長になっている。
2分岐回路22の線路22c,22dは特性インピーダンスがZの線路であり、長さが1/4管内波長になっている。
2分岐回路23は線路23a,23bから構成されており、2分岐回路22により2分岐された一方の高周波信号を2分岐する分岐点23cが2分岐回路22の一端と接続されている第5の2分岐回路である。
また、2分岐回路23の一端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−1における接続端子6b−1と接続され、他端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−2における接続端子6b−2と接続されている。
2分岐回路23の線路23a,23bは特性インピーダンスがZの線路であり、長さが1/4管内波長になっている。
2分岐回路24は線路24a,24bから構成されており、2分岐回路22により2分岐された他方の高周波信号を2分岐する分岐点24cが2分岐回路22の他端と接続されている第6の2分岐回路である。
また、2分岐回路24の一端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−3における接続端子6b−3と接続され、他端はスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−4における接続端子6b−4と接続されている。
2分岐回路24の線路24a,24bは特性インピーダンスがZの線路であり、長さが1/4管内波長になっている。
次に動作について説明する。
分配回路2は、送信信号である高周波信号が与えられると、その高周波信号を2つに分配して、一方の高周波信号を遅延回路3の伝送線路3aに出力し、他方の高周波信号を遅延回路3の遅延線路3bに出力する。
伝送線路3aは、遅延線路が付加されていないため、分配回路2から出力された高周波信号をほぼ零の遅延時間で分岐回路4−1まで伝送する。
遅延線路3bは、分配回路2から出力された高周波信号を零より大きな遅延時間で遅延して、その高周波信号を分岐回路4−2まで伝送する。
分岐回路4−1は、遅延回路3の伝送線路3aにより伝送された高周波信号を4分岐し、4つの出力端子4−1a〜4−1dから4分岐後の高周波信号をスイッチ5−1〜5−4に出力する。
分岐回路4−2は、遅延回路3の遅延線路3bにより伝送された高周波信号を4分岐し、4つの出力端子4−2a〜4−2dから4分岐後の高周波信号をスイッチ5−1〜5−4に出力する。
この実施の形態1では、4つの放射素子1−1〜1−4のうち、2つの放射素子が分岐回路4−1のいずれかの出力端子と接続され、残り2つの放射素子が分岐回路4−2のいずれかの出力端子と接続されることを前提としている。
以下、分岐回路4−1,4−2の動作を具体的に説明する。
最初に、図3に示すように、放射素子1−1,1−2が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1bと接続され、放射素子1−3,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されている状態での動作を説明する。ただし、分岐回路4−1と分岐回路4−2は同一構成であるため、ここでは、分岐回路4−2の動作を代表として説明する。
この実施の形態1では、スイッチ5−1〜5−4が、2つの接続端子6a−1〜6a−4,6b−1〜6b−4を備えているが、スイッチ5−1〜5−4として、分岐回路4−1,4−2の出力端子4−1a〜4−1d,4−2a〜4−2dと接続されない側の接続端子の状態が、短絡状態(インピーダンス:0Ω)となるスイッチが用いられているものとする。
なお、スイッチの種類によっては、分岐回路4−1,4−2の出力端子4−1a〜4−1d,4−2a〜4−2dと接続されない側の接続端子の状態が、開放状態(インピーダンス:∞Ω)となるものがある。
スイッチ5−1,5−2が、分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1bと接続されており、分岐回路4−2の出力端子4−2a,4−2bと非接続になっている。
このため、スイッチ5−1,5−2の接続端子6b−1,6b−2では、インピーダンスが短絡状態(インピーダンス:0Ω)になっている。
分岐回路4−2の出力端子4−2a,4−2bと非接続になっているスイッチ5−1,5−2の接続端子6b−1,6b−2には、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さを有する線路23a,23bが接続されているので、出力端子4−2a,4−2bでの位相より位相が90deg.だけ変化している観測点A,Bでのインピーダンスが開放(無限大)になっている。
したがって、線路23aと線路23bが接続されている観測点Cでのインピーダンスも開放になっている。
また、2分岐回路23の分岐点23cには、線路22c,22aが接続されているので、観測点Cでの位相より位相が90deg.だけ変化している観測点Dでのインピーダンスが短絡となり、観測点Dでの位相より位相が90deg.だけ変化している観測点Eでのインピーダンスが開放となる。
スイッチ5−3,5−4が、分岐回路4−1の出力端子4−1c,4−1dと非接続になっており、分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されている。
このため、スイッチ5−3,5−4の接続端子6b−3,6b−4では、インピーダンスが放射素子1−3,1−4の入力インピーダンスZになっている。
分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されているスイッチ5−3,5−4の接続端子6b−3,6b−4には、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さを有する線路24a,24bが接続されているので、観測点F,Gから放射素子1−3,1−4側を見たインピーダンスがZになっている。
したがって、線路24aと線路24bが接続されている観測点Hでのインピーダンスは、観測点Fから放射素子1−3側を見たインピーダンスZと、観測点Gから放射素子1−4側を見たインピーダンスZとの和分の積で表され、Z/2となっている。
また、2分岐回路24の分岐点24cには線路22d,22bが接続されており、特性インピーダンスがZである線路22dは、インピーダンスZ/2をインピーダンスZに変成する変成器として動作するため、観測点I,JでのインピーダンスがZになっている。
したがって、高周波信号の分岐点である分岐点22eよりも線路21側の観測点Kでは、観測点Eでのインピーダンス(開放)と、観測点JでのインピーダンスZとを合成したインピーダンスZになっている。
そのため、放射素子1−1,1−2が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1bと接続され、放射素子1−3,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されている状態では、分岐回路4−2における高周波信号の分岐点である分岐点22eよりも線路21側の観測点KでのインピーダンスがZになっている。観測点KでのインピーダンスZは、遅延線路3bの特性インピーダンスZと同じ値である。
分岐回路4−1は、分岐回路4−2と同様に動作するため、分岐回路4−1における高周波信号の分岐点である分岐点12eよりも線路11側の観測点LでのインピーダンスもZになっている。観測点LでのインピーダンスZは、伝送線路3aの特性インピーダンスZと同じ値である。
ここで、分岐回路4−1,4−2の根元の線路は、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相がαdeg.だけ変化する長さの線路11,21であるが、線路21には、高周波信号の位相がβdeg.だけ変化する長さの遅延線路3bが接続されているため、放射素子1−1,1−2に出力される高周波信号の位相と、放射素子1−3,1−4に出力される高周波信号の位相との差がβdeg.になり、放射素子1−1,1−2と放射素子1−3,1−4は、βdeg.だけ位相差が与えられて励振することになる。
この位相差は、遅延線路3bの線路長を変えるだけで調整することができる。例えば、80deg.の位相差などを実現することができる。
次に、図4に示すように、放射素子1−1,1−3が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1cと接続され、放射素子1−2,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2b,4−2dと接続されている状態での動作を説明する。ただし、分岐回路4−1と分岐回路4−2は同一構成であるため、ここでは、分岐回路4−2の動作を代表として説明する。
スイッチ5−1,5−3が、分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1cと接続されており、分岐回路4−2の出力端子4−2a,4−2cと非接続になっている。
このため、スイッチ5−1,5−3の接続端子6b−1,6b−3では、インピーダンスが短絡状態(インピーダンス:0Ω)になっている。
また、スイッチ5−2,5−4が、分岐回路4−1の出力端子4−1b,4−1dと非接続になっており、分岐回路4−2の出力端子4−2b,4−2dと接続されている。
このため、スイッチ5−2,5−4の接続端子6b−2,6b−4では、インピーダンスが放射素子1−2,1−4の入力インピーダンスZになっている。
分岐回路4−2の出力端子4−2a,4−2cと非接続になっているスイッチ5−1,5−3の接続端子6b−1,6b−3には、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さを有する線路23a,24aが接続されているので、出力端子4−2a,4−2cでの位相より位相が90deg.だけ変化している観測点A,Fでのインピーダンスが開放(無限大)になっている。
また、分岐回路4−2の出力端子4−2b,4−2dと接続されているスイッチ5−2,5−4の接続端子6b−2,6b−4には、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さを有する線路23b,24bが接続されているので、観測点B,Gから放射素子1−2,1−4側を見たインピーダンスがZになっている。
したがって、2分岐回路23の分岐点23cよりも線路22c側の観測点Cでは、観測点Aでのインピーダンス(開放)と、観測点BでのインピーダンスZとを合成したインピーダンスZになっている。
また、2分岐回路24の分岐点24cよりも線路22d側の観測点Hでは、観測点Fでのインピーダンス(開放)と、観測点GでのインピーダンスZとを合成したインピーダンスZになっている。
2分岐回路23の分岐点23cには、線路22c,22aが接続されており、特性インピーダンスがZである線路22cは、インピーダンスZをインピーダンスZ/2に変成する変成器として動作するため、観測点DでのインピーダンスがZ/2になっている。
また、線路22aによって高周波信号の位相が90deg.回転するため、観測点Eでのインピーダンスが2Zになっている。
2分岐回路24の分岐点24cには、線路22d,22bが接続されており、特性インピーダンスがZである線路22dは、インピーダンスZをインピーダンスZ/2に変成する変成器として動作するため、観測点IでのインピーダンスがZ/2になっている。
また、線路22bによって高周波信号の位相が90deg.回転するため、観測点Jでのインピーダンスが2Zになっている。
したがって、高周波信号の分岐点である分岐点22eよりも線路21側の観測点Kでは、観測点Eでのインピーダンス2Zと、観測点Jでのインピーダンス2Zとを合成したインピーダンスZになっている。
そのため、放射素子1−1,1−3が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1cと接続され、放射素子1−2,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2b,4−2dと接続されている状態では、分岐回路4−2における高周波信号の分岐点である分岐点22eよりも線路21側の観測点KでのインピーダンスがZになっている。観測点KでのインピーダンスZは、遅延線路3bの特性インピーダンスZと同じ値である。
分岐回路4−1は、分岐回路4−2と同様に動作するため、分岐回路4−1における高周波信号の分岐点である分岐点12eよりも線路11側の観測点LでのインピーダンスもZになっている。観測点LでのインピーダンスZは、伝送線路3aの特性インピーダンスZと同じ値である。
ここで、分岐回路4−1,4−2の根元の線路は、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相がαdeg.だけ変化する長さの線路11,21であるが、線路21には、高周波信号の位相がβdeg.だけ変化する長さの遅延線路3bが接続されているため、放射素子1−1,1−3に出力される高周波信号の位相と、放射素子1−2,1−4に出力される高周波信号の位相との差がβdeg.になり、放射素子1−1,1−3と放射素子1−2,1−4は、βdeg.だけ位相差が与えられて励振することになる。
この位相差は、遅延線路3bの線路長を変えるだけで調整することができる。例えば、80deg.の位相差などを実現することができる。
以上より、4つの放射素子1−1〜1−4のうち、2つの放射素子が分岐回路4−1のいずれかの出力端子と接続され、残り2つの放射素子が分岐回路4−2のいずれかの出力端子と接続される条件下では、スイッチ5−1〜5−4によって放射素子1−1〜1−4と接続される出力端子が切り換えられても、高周波信号の分岐点である分岐点12e,22eよりも線路11,21側の観測点L,Kから放射素子1−1〜1−4を見たインピーダンスがZで変化せずに同じ値を維持している。即ち、不整合損なく、高周波信号を放射素子1−1〜1−4まで伝送することができるインピーダンスを維持している。
図5は放射素子1−1〜1−4からなるサブアレーアンテナの放射指向性の座標系を示す説明図である。
この実施の形態1では、図2に示すように、放射素子1−1〜1−4が2次元的に正方形で配列されているものを想定しているので、サブアレーアンテナのビーム走査方向として、アジマス(Azimuth)方向及びエレベーション(Elevation)方向が+方向、アジマス方向が+方向でエレベーション方向が−方向、アジマス方向が−方向でエレベーション方向が+方向、アジマス方向及びエレベーション方向が−方向などの指向性を実現することができる。
即ち、分岐回路4−1の出力端子4−1a〜4−1dの中で、放射素子1−1〜1−4のいずれかと接続する2つの出力端子と、分岐回路4−2の出力端子4−2a〜4−2dの中で、放射素子1−1〜1−4のいずれかと接続する2つの出力端子との組み合わせの数分だけ、サブアレーアンテナのビーム走査方向を切り換えることができる。
以下、この実施の形態1のアンテナ装置におけるサブアレーアンテナの放射指向性について説明する。
図6から図9はサブアレーアンテナの放射指向性の一状態を示す説明図である。
図6から図9において、等高線はピーク利得で規格化した放射レベルを表している。
また、横軸はアジマス(Azimuth)方向、縦軸はエレベーション(Elevation)方向であり、各々−90deg.〜90deg.を示している。
図5は、上述したように、サブアレーアンテナの放射指向性の座標系を示しているが、図5中の破線は、任意に定めている高いレベルでカバーするべき覆域を示しており、図5の例では、カバーするべき覆域がアジマス方向及びエレベーション方向の両方向で45deg.の範囲である。
図6は、放射素子1−1,1−2に励振される高周波信号に対して、放射素子1−3,1−4に励振される高周波信号が遅れ位相となっている例を示している。
図7は、放射素子1−2,1−4に励振される高周波信号に対して、放射素子1−1,1−3に励振される高周波信号が遅れ位相となっている例を示している。
図8は、放射素子1−1,1−3に励振される高周波信号に対して、放射素子1−2,1−4に励振される高周波信号が遅れ位相となっている例を示している。
図9は、放射素子1−3,1−4に励振される高周波信号に対して、放射素子1−1,1−2に励振される高周波信号が遅れ位相となっている例を示している。
図6から図9より、アジマス方向及びエレベーション方向が+方向、アジマス方向が+方向でエレベーション方向が−方向、アジマス方向が−方向でエレベーション方向が+方向、アジマス方向及びエレベーション方向が−方向など、二次元でビーム指向方向を切り換えることができることが分かる。また、覆域内を高いレベルでカバーできていることが分かる。
以上で明らかなように、この実施の形態1によれば、分岐回路4−1,4−2では、スイッチ5−1〜5−4によって放射素子1−1〜1−4と接続される出力端子が切り換えられても、高周波信号の分岐点である分岐点12e,22eよりも線路11,21側の観測点L,Kから放射素子1−1〜1−4を見たインピーダンスZが変化せずに同じ値を維持するように構成したので、分配回路2から放射素子1−1〜1−4に至る給電回路で生じる損失を抑えて、良好な放射特性を得ることができる効果を奏する。
また、この実施の形態1では、分岐回路4−1,4−2と放射素子1−1〜1−4の間にスイッチ5−1〜5−4が設けられているだけで、分岐回路4−1,4−2と遅延回路3の間にはスイッチを設ける必要がないため、非特許文献1に記載のアンテナ装置よりもスイッチの個数を減らして、スイッチでの損失を抑えることができる。
この実施の形態1では、図1のアンテナ装置が送信アンテナとして用いられる例を示したが、図1のアンテナ装置が受信アンテナとして用いられてもよい。
図1のアンテナ装置が受信アンテナとして用いられる場合、分岐回路4−1,4−2の出力端子4−1a〜4−1d,4−2a〜4−2dが入力端子として用いられる。この場合も、4つの放射素子1−1〜1−4のうち、2つの放射素子が分岐回路4−1のいずれかの入力端子と接続され、残り2つの放射素子が分岐回路4−2のいずれかの入力端子と接続される。
これにより、分岐回路4−1では、いずれか2つの入力端子から入力された高周波信号(受信信号)を合成して、合成後の高周波信号を遅延回路3の伝送線路3aに出力し、分岐回路4−2では、いずれか2つの入力端子から入力された高周波信号(受信信号)を合成して、合成後の高周波信号を遅延回路3の遅延線路3bに出力する。
伝送線路3aは、遅延線路が付加されていないため、分岐回路4−1から出力された高周波信号をほぼ零の遅延時間で分配回路2まで伝送する。
遅延線路3bは、分岐回路4−2から出力された高周波信号を零より大きな遅延時間で遅延して分配回路2まで伝送する。
分配回路2は、伝送線路3aにより伝送された高周波信号と遅延線路3bにより伝送された高周波信号を合成し、合成後の高周波信号を出力する。
図1のアンテナ装置が受信アンテナとして用いられる場合でも、分岐回路4−1,4−2では、スイッチ5−1〜5−4によって放射素子1−1〜1−4と接続される入力端子が切り換えられても、高周波信号の合成点である分岐点12e,22eよりも線路11,21側の観測点L,Kから放射素子1−1〜1−4を見たインピーダンスZが変化せずに同じ値を維持する。このため、受信アンテナとして用いられる場合には、不整合損なく、高周波信号を受信することができる。
この実施の形態1では、分岐回路4−1の線路12a〜12d,13a,13b,14a,14b及び分岐回路4−2の線路22a〜22d,23a,23b,24a,24bの線路長が1/4管内波長である例を示したが、線路長が1/4管内波長の奇数倍であればよく、例えば、線路長が3/4管内波長や5/4管内波長であっても、観測点A〜Lでのインピーダンスが1/4管内波長の場合と同様になる。
この実施の形態1では、スイッチ5−1〜5−4が有する2つの接続端子6a−1〜6a−4,6b−1〜6b−4のうち、分岐回路4−1,4−2の出力端子4−1a〜4−1d,4−2a〜4−2dと接続されない側の接続端子の状態が、短絡状態(インピーダンス:0Ω)となる例を示したが、分岐回路4−1,4−2の出力端子4−1a〜4−1d,4−2a〜4−2dと接続されない側の接続端子の状態が、開放状態(インピーダンス:∞Ω)となるスイッチ5−1〜5−4を用いるようにしてもよい。
分岐回路4−1,4−2の出力端子4−1a〜4−1d,4−2a〜4−2dと接続されない側の接続端子の状態が、開放状態(インピーダンス:∞Ω)となるスイッチ5−1〜5−4を用いる場合、2分岐回路13,14の線路13a,13b,14a,14b及び2分岐回路23,24の線路23a,23b,24a,24bとして、線路長が管内波長の2分の1の整数倍の長さ(高周波信号の位相が180deg.だけ変化する長さ)の線路を用いればよい。この場合には、観測点A〜Lでのインピーダンスが1/4管内波長の場合と同様になる。
実施の形態2.
上記実施の形態1では、分岐回路4−1,4−2が図3及び図4の回路構成になっている例を示しているが、分岐回路4−1,4−2は図3及び図4の回路構成に限るものではない。
この実施の形態2では、分岐回路4−1,4−2が図3及び図4の回路構成と異なるものについて説明する。
アンテナ装置全体の構成は、上記実施の形態1と同様に図1である。
図10はこの発明の実施の形態2によるアンテナ装置の分岐回路4−1,4−2の内部構成を示す回路図であり、図10において、図3及び図4と同一符号は同一または相当部分を示すので説明を省略する。
図10では、放射素子1−1,1−2が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1bと接続され、放射素子1−3,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されている例を示しているが、4つの放射素子1−1〜1−4のうち、2つの放射素子が分岐回路4−1のいずれかの出力端子と接続され、残り2つの放射素子が分岐回路4−2のいずれかの出力端子と接続されていればよい。
なお、図3及び図4では、遅延線路3bの特性インピーダンスがZである例を示しているが、図10では、伝送線路3a及び遅延線路3bの特性インピーダンスがZ/2である例を示している。
分岐回路4−1の線路31は一端が遅延回路3の伝送線路3aと接続されている特性インピーダンスがZ/2の第1の線路であり、高周波信号の位相がαdeg.だけ変化する長さになっている。
分岐回路4−1の線路32a〜32dは特性インピーダンスがZの線路であり、高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さになっている。即ち、線路長が1/4管内波長、あるいは、1/4管内波長の奇数倍になっている。
分岐回路4−1の線路32aは一端が線路31の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−1における接続端子6a−1と接続されている第2の線路である。
分岐回路4−1の線路32bは一端が線路31の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−2における接続端子6a−2と接続されている第3の線路である。
分岐回路4−1の線路32cは一端が線路31の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−3における接続端子6a−3と接続されている第4の線路である。
分岐回路4−1の線路32dは一端が線路31の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−4における接続端子6a−4と接続されている第5の線路である。
分岐点32eは分岐回路4−1における高周波信号の分岐点である。
分岐回路4−2の線路41は一端が遅延回路3の遅延線路3bと接続されている特性インピーダンスがZ/2の第6の線路であり、高周波信号の位相がαdeg.だけ変化する長さになっている。
分岐回路4−2の線路42a〜42dは特性インピーダンスがZの線路であり、高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さになっている。即ち、線路長が1/4管内波長、あるいは、1/4管内波長の奇数倍になっている。
分岐回路4−2の線路42aは一端が線路41の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−1における接続端子6b−1と接続されている第7の線路である。
分岐回路4−2の線路42bは一端が線路41の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−2における接続端子6b−2と接続されている第8の線路である。
分岐回路4−2の線路42cは一端が線路41の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−3における接続端子6b−3と接続されている第9の線路である。
分岐回路4−2の線路42dは一端が線路41の他端と接続され、他端がスイッチング回路5を構成しているスイッチ5−4における接続端子6b−4と接続されている第10の線路である。
分岐点42eは分岐回路4−2における高周波信号の分岐点である。
この実施の形態2では、スイッチ5−1〜5−4が有する2つの接続端子6a−1〜6a−4,6b−1〜6b−4のうち、放射素子1−1〜1−4と接続されない側の接続端子の状態が、短絡状態(インピーダンス:0Ω)となる例を想定しているため、線路長が1/4管内波長の線路32a〜32d,42a〜42dを用いているが、放射素子1−1〜1−4と接続されない側の接続端子の状態が、開放状態(インピーダンス:∞Ω)となるスイッチ5−1〜5−4が用いられている場合、線路長が管内波長の2分の1の整数倍の長さの線路32a〜32d,42a〜42dを用いればよい。この場合には、観測点A〜Fでのインピーダンスが1/4管内波長の場合と同様になる。
次に動作について説明する。
ただし、分岐回路4−1,4−2以外は、上記実施の形態1と同様であるため、ここでは、分岐回路4−1,4−2の動作を説明する。
スイッチ5−1,5−2が、分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1bと接続されており、分岐回路4−2の出力端子4−2a,4−2bと非接続になっている。
このため、スイッチ5−1,5−2の接続端子6b−1,6b−2では、インピーダンスが短絡状態(インピーダンス:0Ω)になっている。
また、スイッチ5−3,5−4が、分岐回路4−1の出力端子4−1c,4−1dと非接続になっており、分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されている。
このため、スイッチ5−3,5−4の接続端子6b−3,6b−4では、インピーダンスが放射素子1−3,1−4の入力インピーダンスZになっている。
分岐回路4−2の出力端子4−2a,4−2bと非接続になっているスイッチ5−1,5−2の接続端子6b−1,6b−2には、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さを有する線路42a,42bが接続されているので、出力端子4−2a,4−2bでの位相より位相が90deg.だけ変化している観測点A,Bでのインピーダンスが開放(無限大)になっている。
また、分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されているスイッチ5−3,5−4の接続端子6b−3,6b−4には、特性インピーダンスZで通過する高周波信号の位相が90deg.だけ変化する長さを有する線路42c,42dが接続されているので、観測点C,Dから放射素子1−3,1−4側を見たインピーダンスがZになっている。
したがって、分岐回路4−2の分岐点42eよりも線路41側の観測点Eでは、観測点A,Bでのインピーダンス(開放)と、観測点C,DでのインピーダンスZとを合成したインピーダンスZ/2になっている。観測点EでのインピーダンスZ/2は、遅延線路3bの特性インピーダンスZ/2と同じ値である。
分岐回路4−1は、分岐回路4−2と同様に動作するため、分岐回路4−1における高周波信号の分岐点である分岐点32eよりも線路31側の観測点FでのインピーダンスもZ/2になっている。観測点FでのインピーダンスZ/2は、伝送線路3aの特性インピーダンスZ/2と同じ値である。
この実施の形態2では、放射素子1−1,1−2が分岐回路4−1の出力端子4−1a,4−1bと接続され、放射素子1−3,1−4が分岐回路4−2の出力端子4−2c,4−2dと接続されている例を説明しているが、4つの放射素子1−1〜1−4のうち、2つの放射素子が分岐回路4−1のいずれかの出力端子と接続され、残り2つの放射素子が分岐回路4−2のいずれかの出力端子と接続される条件下では、スイッチ5−1〜5−4によって放射素子1−1〜1−4と接続される出力端子が切り換えられても、高周波信号の分岐点である分岐点32e,42eよりも線路31,41側の観測点E,Fから放射素子1−1〜1−4を見たインピーダンスがZ/2で変化せずに同じ値を維持する。即ち、不整合損なく、高周波信号を放射素子1−1〜1−4まで伝送することができるインピーダンスを維持する。
これにより、上記実施の形態1と同様に、分配回路2から放射素子1−1〜1−4に至る給電回路で生じる損失を抑えて、良好な放射特性を得ることができる。
ここで、分岐回路4−1,4−2の根元の線路は、特性インピーダンスZ/2で通過する高周波信号の位相がαdeg.だけ変化する長さの線路31,41であるが、線路41には、高周波信号の位相がβdeg.だけ変化する長さの遅延線路3bが接続されているため、放射素子1−1,1−2に出力される高周波信号の位相と、放射素子1−3,1−4に出力される高周波信号の位相との差がβdeg.になり、放射素子1−1,1−2と放射素子1−3,1−4は、βdeg.だけ位相差が与えられて励振することになる。
この位相差は、遅延線路3bの線路長を変えるだけで調整することができる。例えば、80deg.の位相差などを実現することができる。
この実施の形態2では、図1のアンテナ装置が送信アンテナとして用いられる例を示したが、図1のアンテナ装置が受信アンテナとして用いられてもよい。
図1のアンテナ装置が受信アンテナとして用いられる場合、分岐回路4−1,4−2の出力端子4−1a〜4−1d,4−2a〜4−2dが入力端子として用いられる。この場合も、4つの放射素子1−1〜1−4のうち、2つの放射素子が分岐回路4−1のいずれかの入力端子と接続され、残り2つの放射素子が分岐回路4−2のいずれかの入力端子と接続される。
これにより、分岐回路4−1では、いずれか2つの入力端子から入力された高周波信号(受信信号)を合成して、合成後の高周波信号を遅延回路3の伝送線路3aに出力し、分岐回路4−2では、いずれか2つの入力端子から入力された高周波信号(受信信号)を合成して、合成後の高周波信号を遅延回路3の遅延線路3bに出力する。
伝送線路3aは、遅延線路が付加されていないため、分岐回路4−1から出力された高周波信号をほぼ零の遅延時間で分配回路2まで伝送する。
遅延線路3bは、分岐回路4−2から出力された高周波信号を零より大きな遅延時間で遅延して分配回路2まで伝送する。
分配回路2は、伝送線路3aにより伝送された高周波信号と遅延線路3bにより伝送された高周波信号を合成し、合成後の高周波信号を出力する。
上記実施の形態1,2では、伝送線路3a、遅延線路3b及び分岐回路4−1,4−2を構成している線路の種類については特に言及していないが、例えば、ストリップライン線路、同軸線路や導波管線路などを用いて形成すればよい。
また、上記実施の形態1,2では、放射素子1−1〜1−4の種類については特に言及していないが、例えば、誘電体基板を用いた平面アンテナであるパッチアンテナ、線状アンテナであるダイポールアンテナや八木宇田アンテナなどを用いることができる。
実施の形態3.
上記実施の形態1,2では、放射素子1−1〜1−4がサブアレーアンテナを構成している例を示したが、放射素子1−1〜1−4からなるサブアレーアンテナを複数配列し、複数のサブアレーアンテナがアレーアンテナを構成するようにしてもよい。
図11はアレーアンテナを構成している複数のサブアレーアンテナの配列を示す説明図である。
図11の例では、同一構成のサブアレーアンテナが、図中、X方向に1.03λ(λ:自由空間波長)、Y方向に0.99λ間隔の三角配列で、64個配列されている。
図12は図11の配列でアジマス方向を0deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合のアレーファクタを示す説明図である。
図13は図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を0deg.としてビーム走査した場合のアレーファクタを示す説明図である。
図14は図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合のアレーファクタを示す説明図である。
図15はサブアレーアンテナがアジマス方向とエレベーション方向を正の角度に指向性を向けているとき、図11の配列でアジマス方向を0deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合の放射パターンを示す説明図である。
図16はサブアレーアンテナがアジマス方向とエレベーション方向を正の角度に指向性を向けているとき、図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を0deg.としてビーム走査した場合の放射パターンを示す説明図である。
図17はサブアレーアンテナがアジマス方向とエレベーション方向を正の角度に指向性を向けているとき、図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合の放射パターンを示す説明図である。
図12から図17において、等高線はピーク利得で規格化した放射レベルを表している。
また、横軸はアジマス(Azimuth)方向、縦軸はエレベーション(Elevation)方向であり、各々−90deg.〜90deg.を示している。
図11の配列でアジマス方向を0deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合、アレーファクタは図12のようになり、可視領域にグレーティングローブが生じている。
また、図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を0deg.としてビーム走査した場合、アレーファクタは図13のようになり、可視領域にグレーティングローブが生じている。
また、図11の配列でアジマス方向を45deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査した場合、アレーファクタは図14のようになり、可視領域にグレーティングローブが生じている。
アンテナ装置では、主ビームの利得を高くする一方で、可視領域に生じる主ビーム以外の不要放射であるグレーティンググローブを抑圧する必要がある。
アレーアンテナの放射特性は、サブアレーパターンとアレーファクタの積で求まることが知られている。したがって、主ビーム方向の利得が高く、グレーティングローブ方向で利得が低いサブアレーパターンとすれば、より高性能なアンテナ装置を得ることが可能である。
例えば、図11の配列において、アジマス方向を0deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査する場合、アジマス方向を45deg.、エレベーション方向を0deg.としてビーム走査する場合、あるいは、アジマス方向を45deg.、エレベーション方向を45deg.としてビーム走査する場合、図15〜図17に示すように、サブアレーアンテナがアジマス方向とエレベーション方向を正の角度に指向性を有するサブアレーパターンであれば、主ビーム方向のみに高いレベルの放射パターンが得られる。
この場合のサブアレーパターンとしては、図6に示すようなサブアレーパターンが該当する。図6のサブアレーパターンは、放射素子1−1,1−2に励振される高周波信号に対して、放射素子1−3,1−4に励振される高周波信号が遅れ位相となるときに得られるサブアレーパターンである。
以上で明らかなように、この実施の形態3によれば、放射素子1−1〜1−4からなるサブアレーアンテナを複数配列し、複数のサブアレーアンテナがアレーアンテナを構成するようにしたので、サブアレーアンテナの配置間隔をある程度大きくして、アレーファクタで可視領域にグレーティングローブが生じるような場合でも、サブアレーアンテナの放射指向性を制御することで、グレーティングローブを抑圧することができ、高利得なアンテナ装置を実現することができる。
なお、本願発明はその発明の範囲内において、各実施の形態の自由な組み合わせ、あるいは各実施の形態の任意の構成要素の変形、もしくは各実施の形態において任意の構成要素の省略が可能である。
この発明に係るアンテナ装置は、広覆域の電波を高いレベルで送受信する必要があるものに適している。
1−1〜1−4 放射素子(素子アンテナ)、2 分配回路、3 遅延回路、3a 伝送線路(第1の遅延線路)、3b 遅延線路(第2の遅延線路)、4−1 分岐回路(第1の分岐回路)、4−2 分岐回路(第2の分岐回路)、5 スイッチング回路、5−1 スイッチ(第1のスイッチ)、5−2 スイッチ(第2のスイッチ)、5−3 スイッチ(第3のスイッチ)、5−4 スイッチ(第4のスイッチ)、6a−1〜6a−4 接続端子(第1の接続端子)、6b−1〜6b−4 接続端子(第2の接続端子)、11 線路(第1の線路)、12 2分岐回路(第1の2分岐回路)、12a〜12d 線路、12e 分岐点、13 2分岐回路(第2の2分岐回路)、13a,13b 線路、13c 分岐点、14 2分岐回路(第3の2分岐回路)、14a,14b 線路、14c 分岐点、21 線路(第2の線路)、22 2分岐回路(第4の2分岐回路)、22a〜22d 線路、22e 分岐点、23 2分岐回路(第5の2分岐回路)、23a,23b 線路、23c 分岐点、24 2分岐回路(第6の2分岐回路)、24a,24b 線路、24c 分岐点、31 線路(第1の線路)、32a 線路(第2の線路)、32b 線路(第3の線路)、32c 線路(第4の線路)、32d 線路(第5の線路)、32e 分岐点、41 線路(第6の線路)、42a 線路(第7の線路)、42b 線路(第8の線路)、42c 線路(第9の線路)、42d 線路(第10の線路)、42e 分岐点。

Claims (14)

  1. アレーアンテナを構成している複数の素子アンテナと、
    送信信号を分配する分配回路と、
    前記分配回路により分配された一方の送信信号を遅延する第1の遅延線路と、
    前記分配回路により分配された他方の送信信号を前記第1の遅延線路と異なる遅延時間で遅延する第2の遅延線路と、
    前記第1の遅延線路により遅延された送信信号を分岐し、分岐後の送信信号を出力する複数の出力端子を有する第1の分岐回路と、
    前記第2の遅延線路により遅延された送信信号を分岐し、分岐後の送信信号を出力する複数の出力端子を有する第2の分岐回路と、
    前記第1の分岐回路が有する複数の出力端子の中のいずれか半数の出力端子と、前記第2の分岐回路が有する複数の出力端子の中のいずれか半数の出力端子とを前記複数の素子アンテナに接続するスイッチング回路とを備え、
    前記第1及び第2の分岐回路は、前記スイッチング回路により素子アンテナと接続される出力端子が切り換えられても、送信信号を分岐する分岐点の前記第1及び第2の遅延線路側から前記素子アンテナを見たインピーダンスが変化せずに同じ値を維持する回路であり、
    前記アレーアンテナを構成している素子アンテナの数が4つであり、
    前記第1の分岐回路は、
    一端が前記第1の遅延線路と接続されている第1の線路と、
    前記第1の線路により伝送された送信信号を2分岐する分岐点が前記第1の線路の他端と接続されている第1の2分岐回路と、
    前記第1の2分岐回路により2分岐された一方の送信信号を2分岐する分岐点が前記第1の2分岐回路の一端と接続されており、一端が前記スイッチング回路を構成している第1のスイッチにおける第1の接続端子と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第2のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第2の2分岐回路と、
    前記第1の2分岐回路により2分岐された他方の送信信号を2分岐する分岐点が前記第1の2分岐回路の他端と接続されており、一端が前記スイッチング回路を構成している第3のスイッチにおける第1の接続端子と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第4のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第3の2分岐回路とを備え、
    前記第2の分岐回路は、
    一端が前記第2の遅延線路と接続されている第2の線路と、
    前記第2の線路により伝送された送信信号を2分岐する分岐点が前記第2の線路の他端と接続されている第4の2分岐回路と、
    前記第4の2分岐回路により2分岐された一方の送信信号を2分岐する分岐点が前記第4の2分岐回路の一端と接続されており、一端が前記第1のスイッチにおける第2の接続端子と接続され、他端が前記第2のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第5の2分岐回路と、
    前記第4の2分岐回路により2分岐された他方の送信信号を2分岐する分岐点が前記第4の2分岐回路の他端と接続されており、一端が前記第3のスイッチにおける第2の接続端子と接続され、他端が前記第4のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第6の2分岐回路とを備えており、
    前記スイッチング回路は、前記第1の分岐回路が有する4つの出力端子の中のいずれか2つの出力端子と、前記第2の分岐回路が有する4つの出力端子の中のいずれか2つの出力端子とを前記4つの素子アンテナに接続することを特徴とするアンテナ装置。
  2. 前記第1及び第2の接続端子のうち、前記素子アンテナが接続されていない側の接続端子のインピーダンスが短絡状態になるスイッチを用いて、前記第1から第4のスイッチが構成されており、
    前記第2の2分岐回路の分岐点と前記第1及び第2のスイッチにおける第1の接続端子との間の線路の線路長と、前記第3の2分岐回路の分岐点と前記第3及び第4のスイッチにおける第1の接続端子との間の線路の線路長、前記第5の2分岐回路の分岐点と前記第1及び第2のスイッチにおける第2の接続端子との間の線路の線路長、前記第6の2分岐回路の分岐点と前記第3及び第4のスイッチにおける第2の接続端子との間の線路の線路長が、前記送信信号における管内波長の4分の1の奇数倍の長さであることを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  3. 前記第1及び第2の接続端子のうち、前記素子アンテナが接続されていない側の接続端子のインピーダンスが開放状態になるスイッチを用いて、前記第1から第4のスイッチが構成されており、
    前記第2の2分岐回路の分岐点と前記第1及び第2のスイッチにおける第1の接続端子との間の線路の線路長と、前記第3の2分岐回路の分岐点と前記第3及び第4のスイッチにおける第1の接続端子との間の線路の線路長、前記第5の2分岐回路の分岐点と前記第1及び第2のスイッチにおける第2の接続端子との間の線路の線路長、前記第6の2分岐回路の分岐点と前記第3及び第4のスイッチにおける第2の接続端子との間の線路の線路長が、前記送信信号における管内波長の2分の1の整数倍の長さであることを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  4. アレーアンテナを構成している複数の素子アンテナと、
    送信信号を分配する分配回路と、
    前記分配回路により分配された一方の送信信号を遅延する第1の遅延線路と、
    前記分配回路により分配された他方の送信信号を前記第1の遅延線路と異なる遅延時間で遅延する第2の遅延線路と、
    前記第1の遅延線路により遅延された送信信号を分岐し、分岐後の送信信号を出力する複数の出力端子を有する第1の分岐回路と、
    前記第2の遅延線路により遅延された送信信号を分岐し、分岐後の送信信号を出力する複数の出力端子を有する第2の分岐回路と、
    前記第1の分岐回路が有する複数の出力端子の中のいずれか半数の出力端子と、前記第2の分岐回路が有する複数の出力端子の中のいずれか半数の出力端子とを前記複数の素子アンテナに接続するスイッチング回路とを備え、
    前記第1及び第2の分岐回路は、前記スイッチング回路により素子アンテナと接続される出力端子が切り換えられても、送信信号を分岐する分岐点の前記第1及び第2の遅延線路側から前記素子アンテナを見たインピーダンスが変化せずに同じ値を維持する回路であり、
    前記アレーアンテナを構成している素子アンテナの数が4つであり、
    前記第1の分岐回路は、
    一端が前記第1の遅延線路と接続されている第1の線路と、
    一端が前記第1の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第1のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第2の線路と、
    一端が前記第1の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第2のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第3の線路と、
    一端が前記第1の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第3のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第4の線路と、
    一端が前記第1の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第4のスイッチにおける第1の接続端子と接続されている第5の線路とを備え、
    前記第2の分岐回路は、
    一端が前記第2の遅延線路と接続されている第6の線路と、
    一端が前記第6の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第1のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第7の線路と、
    一端が前記第6の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第2のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第8の線路と、
    一端が前記第6の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第3のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第9の線路と、
    一端が前記第6の線路の他端と接続され、他端が前記スイッチング回路を構成している第4のスイッチにおける第2の接続端子と接続されている第10の線路とを備えており、
    前記スイッチング回路は、前記第1の分岐回路が有する4つの出力端子の中のいずれか2つの出力端子と、前記第2の分岐回路が有する4つの出力端子の中のいずれか2つの出力端子とを前記4つの素子アンテナに接続することを特徴とするアンテナ装置。
  5. 前記第1及び第2の接続端子のうち、前記素子アンテナが接続されていない側の接続端子のインピーダンスが短絡状態になるスイッチを用いて、前記第1から第4のスイッチが構成されており、
    前記第2から第5の線路及び前記第7から第10の線路の線路長が、前記送信信号における管内波長の4分の1の奇数倍の長さであることを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  6. 前記第1及び第2の接続端子のうち、前記素子アンテナが接続されていない側の接続端子のインピーダンスが開放状態になるスイッチを用いて、前記第1から第4のスイッチが構成されており、
    前記第2から第5の線路及び前記第7から第10の線路の線路長が、前記送信信号における管内波長の2分の1の整数倍の長さであることを特徴とする請求項記載のアンテナ装置。
  7. 前記複数の素子アンテナにより信号が受信される場合、
    前記第1及び第2の分岐回路が有する複数の出力端子が入力端子として用いられて、前記第1及び第2の分岐回路が複数の入力端子から入力された受信信号を合成して、合成後の受信信号を前記第1及び第2の遅延線路に出力し、
    前記第1及び第2の遅延線路が前記第1及び第2の分岐回路から出力された受信信号をそれぞれ異なる遅延時間で遅延し、
    前記分配回路が前記第1及び第2の遅延線路により遅延された複数の受信信号を合成し、
    前記第1及び第2の分岐回路では、前記スイッチング回路により素子アンテナと接続される出力端子が切り換えられても、受信信号を合成する合成点の前記第1及び第2の遅延線路側から前記素子アンテナを見たインピーダンスが変化せずに同じ値を維持することを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  8. 前記第1及び第2の遅延線路と前記第1及び第2の分岐回路がストリップライン線路で形成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  9. 前記第1及び第2の遅延線路と前記第1及び第2の分岐回路が同軸線路で形成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  10. 前記第1及び第2の遅延線路と前記第1及び第2の分岐回路が導波管線路で形成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  11. 前記素子アンテナがパッチアンテナで構成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  12. 前記素子アンテナがダイポールアンテナで構成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  13. 前記素子アンテナが八木宇田アンテナで構成されていることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
  14. 前記アレーアンテナをサブアレーアンテナとし、複数のサブアレーアンテナがアレーアンテナを構成していることを特徴とする請求項1記載のアンテナ装置。
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