実施の形態1.
(概要)
本実施の形態のLED照明システムは、既存の直管蛍光ランプ用照明器具の安定器(蛍光ランプ用点灯装置)を取り外す、もしくは安定器に接続されている商用電源の入力電線及びソケットに接続される出力電線を外す。そして、LEDランプの点灯用のLEDランプ点灯装置を取り付け、商用電源の入力電線及びソケットに接続される出力電線を点灯用のLEDランプ点灯装置に接続し直す。この安定器(蛍光ランプ用点灯装置)をLEDランプ点灯装置に取り替えた既存の直管蛍光ランプ用照明器具に、保護装置等が付加された安全なLEDランプを取り付ける。本実施の形態のLEDランプは、例えば、安定器(蛍光ランプ用点灯装置)からLEDランプ点灯装置に取り替えていない既存の直管蛍光ランプ用照明器具に、誤って取付られた場合でも、従来のLEDランプのように焼損したり、発煙・発火の可能性のないものである。また、本実施の形態のLEDランプ点灯装置は、直管蛍光ランプが誤って取付られた場合、LEDランプ点灯装置が直管蛍光ランプのインピーダンスを測定し、直管蛍光ランプのインピーダンスがLEDランプで決められたインピーダンスの範囲外になるときは、保護手段により直管蛍光ランプへの接続を遮断するものである。
図1乃至図5は実施の形態1を示す図で、図1はLED照明システム100を示す図、図2はLED用点灯装置3の回路構成のブロック図、図3はLEDランプ7の概略構成を示す図、図4はLED照明システム100全体の概略回路図、図5は測定用抵抗13a,13bに対応して計算した測定用抵抗13a,13bの両端の電圧Viの計算結果を示す図である。
図1に示すように、LED照明システム100は、既存の直管蛍光ランプ用照明器具1にLED用点灯装置3を設置し、既存の安定器2(蛍光ランプ用点灯装置)に接続されている商用電源に接続される入力電線4と、安定器2からソケット5に接続される合計4本の出力電線6を外してLED用点灯装置3に接続し直し、既存のソケット5に、LEDランプ7(以下、単にランプと呼ぶ場合もある)を接続する。
このとき、安定器2(蛍光ランプ用点灯装置)は、直管蛍光ランプ用照明器具1から取り外してもよいし、そのまま残しておいてもよい。
LEDランプ7は、複数のLEDを備え、直管蛍光ランプの全長と、端部構造(口金、口金ピン等)、寸法などを合わせ、さらに全体を類似の形状にすることによって、両端の二つのソケット5に装着できるようにしたランプである。
LEDランプ7は、内部あるいは表面にLED16を並べて配置した細長い棒状の構体の両端に一対の金属製のピン(ピン12a−1とピン12a−2との組、ピン12b−1とピン12b−2との組(図3参照))を備えた口金7a,7bを備え、JIS C7617−2に規定された全長と、JIS C7709−1にG13もしくはG5として規定された口金寸法を持つ。
LEDランプ7は、直管蛍光ランプのようにフィラメントを使用しないので、本来はピン(口金ピン)は片側1本、計2本あればよいが、上記のように、直管蛍光ランプと類似の構成とするために、片側2本、計4本のピン(口金ピン)を備える。LEDランプ7の詳細は、後述する。
LED用点灯装置3は、図2に示すように、例えば、AC100Vである入力電線4が、先ず、整流回路8に接続され、直流に変換されて、図の両側の中間出力電線9a−1,9a−2,9b−1,9b−2に出力される。
整流回路8は、例えば、図4に示すように全波整流するダイオードブリッジ31と、図示を省略しているが、平滑化回路で構成されて、直流を、出力電線6b−1,6a−1などに出力する。出力電線6b−1,6a−1は、ソケット5を介して、LEDランプ7へ電力を供給する。
接続判定用信号発生器10a,10bは、例えば、図4に示すように、接続判定用信号発生器10aは分圧抵抗10a−1,10a−2で構成されるとともに、接続判定用信号発生器10bは分圧抵抗10b−1,10b−2で構成される。接続判定用信号発生器10aは分圧した直流電圧を出力電線6a−1,6a−2の組へ出力し、接続判定用信号発生器10bは出力電線6b−1,6b−2の組へ出力するようになっている。
接続判定用信号発生器10a,10bは、ダイオードブリッジ31の正極(図4では上側)と負極(図4では下側)に並列に接続される。且つ、接続判定用信号発生器10aは、分圧抵抗10a−1がダイオードブリッジ31の正極側に、分圧抵抗10a−2がダイオードブリッジ31の負極側に接続される。また、接続判定用信号発生器10bは、分圧抵抗10b−2がダイオードブリッジ31の正極側に、分圧抵抗10b−1がダイオードブリッジ31の負極側に接続される。
一方、接続判定用信号発生器10aの分圧抵抗10a−2に並列に接続される電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a(インピーダンス検知手段)は、出力電線6a−1,6a−2間の電圧を測定し、その電圧が所定の範囲(後述する)以外の場合には遮断信号を信号線34aを介して遮断回路35a(保護手段)に送り、遮断回路35aは、出力電線6a−1,6a−2への接続を遮断するようになっている。
また、接続判定用信号発生器10bの分圧抵抗10b−2に並列に接続される電圧測定回路兼遮断信号発生回路11b(インピーダンス検知手段)は、出力電線6b−1,6b−2間の電圧を測定し、その電圧が所定の範囲(後述する)以外の場合には遮断信号を信号線34bを介して遮断回路35b(保護手段)に送り、遮断回路35bは、出力電線6b−1,6b−2への接続を遮断するようになっている。なお、この測定される電圧はLEDランプ7に設けられた測定用抵抗のインピーダンスで決まるので、間接的にインピーダンスを測定していることになる。
電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11bの電圧測定回路部分は、この例では、50Hzより長い時間平均化した直流電圧を測定するようになっており、交流電圧の場合は0Vと測定される。さらに、一例では、ノイズ等の影響や、過渡的な変化の影響を避けるため、0.5秒程度の長い期間の平均をとるようにする。尚、この遮断回路35a,35bは、例えば、一度、遮断した後は、電源がオフになるまで保持され、次に電源がオンになるときにはリセットされ、通電状態になる。その他の例では、リセットスイッチを備え、リセットスイッチが押されるまで遮断状態としてもよい。このLED用点灯装置3においては、各ソケット5に出力される2本の出力電線6a−1,6a−2もしくは出力電線6b−1,6b−2のうち一方、図4の場合、出力電線6a−1と出力電線6b−1とにLEDを発光させる電力を出力する。
図3に示すように、LEDランプ7は、両端にそれぞれ一対(ピン12a−1,ピン12a−2の組、ピン12b−1,ピン12b−2の組)、すなわち合計4本のピン12a−1,12a−2,12b−1,12b−2を備え、照明器具側のソケット5に接続してLEDランプ7を支持できるようになっている。
このピン12a−1,12a−2,12b−1,12b−2を含む管端部の寸法、ランプ全長等の直管蛍光ランプ用照明器具1に装着するための条件は、直管蛍光ランプを規定したJIS C7617−1もしくは2、さらには口金を規定したJIS C7709−1に記載されており、この条件を満たすようにしてある。
ピン12a−1とピン12a−2とは、インピーダンス、この例では、測定用抵抗13aの両端にそれぞれ接続される。ピン12b−1とピン12b−2も、同様に測定用抵抗13bの両端にそれぞれ接続されている。
さらに、測定用抵抗13a,13bは、それぞれ並列に、LED用点灯装置3の出力の検知手段14a,14b(点灯装置出力検知手段)に接続される。検知手段14a,14bは、例えば電圧計で、この場合、間接的にLED用点灯装置の出力あるいは出力特性を測定したことになり、所定のLED用点灯装置の出力に対応する所定の電圧範囲からはずれた場合には、電力を遮断する遮断信号を発生し、遮断信号線44a,44bにのせる。この場合、ピン12a−1と12a−2間と、ピン12b−1と12b−2間をそれぞれ端子間Aと呼ぶ。
入力選別回路41a,41bは、例えば、図4に示すように、入力選別回路41aはダイオード41a−1,41a−2、入力選別回路41bはダイオード41b−1,41b−2の2個ずつで構成される。
LED用点灯装置3から供給されたLEDを点灯させる電力がピン12a−1もしくはピン12a−2のいずれかに、あるいは、ピン12b−1もしくはピン12b−2のいずれかに出力されるが、いずれの場合でも適切にLEDに電力が供給される。
例えば、図4の右側の端については、出力電線6b−1が、電力を供給する線になるが、分圧抵抗10b−1,10b−2によって、出力電線6b−1は出力電線6b−2より電圧が高くなっている。そのため、ダイオード41b−1の方がダイオード41b−2より電圧が高くなって、前者(ダイオード41b−1)が導通状態、後者(ダイオード41b−2)が遮断状態になるので、出力電線6b−1が遮断回路43bに接続されることになる。
一方、ダイオード41b−2によって、出力電線6b−1とは遮断状態になるため、検知手段14bへの出力電線6b−2からの接続には影響を与えない。
図4のLED照明システム100における電流の流れる経路は、ダイオードブリッジ31の正極(図4では上側)から遮断回路35b、出力電線6b−1、ダイオード41b−1、遮断回路43b、電流制御回路15、複数の発光ダイオード16、遮断回路43a、ダイオード41a−2、検知手段14a、出力電線6a−1、遮断回路35a、ダイオードブリッジ31の負極(図4では下側)への流れとなる。
図4のLED照明システム100において、LEDランプ7の前後方向(図4では上下方向)を、図4と逆方向に取り付けてもよい。その場合の電流の流れる経路は、ダイオードブリッジ31の正極(図4では上側)から遮断回路35b、出力電線6b−1、ダイオード41b−2、遮断回路43b、電流制御回路15、複数の発光ダイオード16、遮断回路43a、ダイオード41a−1、検知手段14a、出力電線6a−1、遮断回路35a、ダイオードブリッジ31の負極(図4では下側)への流れとなる。
図4のLED照明システム100において、LEDランプ7の左右方向は一方向に限定される。図4とLEDランプ7の左右方向を逆に取り付けた場合は、図4のLED用点灯装置3は、電位が左側よりも右側が高くなる構成であるから、LEDランプ7には電流が流れないため、LEDランプ7は点灯しない。
尚、この例では、検知手段14a,14bは、50Hzより長い時間平均化した直流電圧を測定するようになっており、交流電圧の場合は0Vと測定される。さらに、一例では、ノイズ等の影響や、過渡的な変化の影響を避けるため、0.5秒程度の長い期間の平均をとるようにする。
遮断回路43a,43b(保護手段)は、検知手段14a,14bからの遮断信号が遮断信号線44a,44bを介して送られてきた場合、出力電線6a−1,6b−1から送られてきた電力を遮断する。電流制御回路15、複数の発光ダイオード16は直列に接続され、適当な電流に制御されて、発光ダイオード16は適切な発光をする。電流制御回路15は一例では抵抗であるが、発光出力をより安定化させるため、定電流回路としてもよい。
なお、遮断回路43a,43bは、例えば、一度、遮断した後は、電源がオフになるまで保持され、次に電源がオンになるときにはリセットされ、通電状態になるようにしているが、他の例では、リセットスイッチを備え、リセットスイッチが押されるまで遮断状態としてもよい。
ランプ全長1198mmに対応した照明器具で、JIS C7617−2で規定されたFLR40S、FL40S、FL40SS/37、FHF32等を装着可能となっているLED照明器具について具体的に一例を説明する。
LED用点灯装置3は、合計4本ある出力電線6a−1,6a−2,6b−1,6b−2のうちの少なくとも一組、例えば、図2あるいは図4の例では、同じ端にあるソケット5に接続された1対の出力電線6a−1と出力電線6a−2との組と、出力電線6b−1と出力電線6b−2との組に、接続判定用信号発生器10a,10bから接続判定用信号を出力する。接続判定用信号発生器10aから、出力電線6a−1と出力電線6a−2との組に接続判定用信号を出力する。また、接続判定用信号発生器10bから、出力電線6b−1と出力電線6b−2との組に接続判定用信号を出力する。
接続判定用信号発生器10aは、例えば、分圧抵抗10a−1,10a−2で作られた出力インピーダンスが有限の電圧を発生する回路である。なお、出力インピーダンスが有限という意味は、出力側に接続される回路のインピーダンスにより発生電圧が変化するという意味である。
また、接続判定用信号発生器10bは、例えば、分圧抵抗10b−1,10b−2で作られた出力インピーダンスが有限の電圧を発生する回路である。
例えば、電源がAC100Vで、分圧抵抗10a−1,10a−2,10b−1,10b−2を、それぞれ、90kΩ、15kΩ、90kΩ、15kΩ(それぞれRd11,Rd12,Rd21,Rd22とする)とする。即ち、
Rd11(分圧抵抗10a−1)=90kΩ
Rd12(分圧抵抗10a−2)=15kΩ
Rd21(分圧抵抗10b−1)=90kΩ
Rd22(分圧抵抗10b−2)=15kΩ
である。
また、正常なLEDランプ7の測定用抵抗13a,13bを15kΩ±3kΩ(それぞれRm1,Rm2とする)とする。即ち、
Rm1(測定用抵抗13a)=15kΩ±3kΩ
Rm2(測定用抵抗13b)=15kΩ±3kΩ
LED用点灯装置3の電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11bとLEDランプ7の検知手段14a,14bが遮断信号を発生させない電圧範囲を6.0Vから12.0Vの間とした。
さらに、整流回路8によって出力される電圧V0は、ダイオード4個による全波整流回路部分と単純なコンデンサによる平滑回路とした場合、負荷により100Vから141Vに変化する。この場合、測定用抵抗13a,13bの両端の電圧V1,V2は、以下のようになる。
Vi = V0×[1/(1/Rmi+1/Rdi2)]/[Rdi1+{1/(1/Rmi+1/Rdi2)}]
但し、iは、1または2であり、それぞれ、左側と右側の回路に対応している。測定用抵抗13a,13bの上限値、中心値、下限値(18k,15k,12k)に対応して計算した例を図5に示す。
図5に示すように、No1からNo6は、測定用抵抗13a,13bが上記3通り(18k,15k,12k)の場合と、整流回路8によって出力される電圧V0の上下限値である141Vと100Vの2通りの組み合わせ、計6通りについて計算した結果で、電圧Viが6.90Vから11.75V範囲内になることがわかる。このため、LED用点灯装置3とLEDランプ7の遮断しない範囲である6.0Vから12.0Vの範囲に入っており、いずれも遮断信号は発生されずそれぞれの遮断回路35a,35bと遮断回路43a,4bは回路を遮断せず、結局、LED16に電力が供給され、発光することになる。
この実施の形態1によるLED用点灯装置3を装着した直管蛍光ランプ用照明器具1に、誤って、直管蛍光ランプを装着した場合について説明する。直管蛍光ランプの一方の端の抵抗(二つの口金ピンの間の抵抗、即ちフィラメントの抵抗)は正常な状態で、室温で1.5Ωから4Ω程度、最大でも100Ω以下で、通電して温度が上がった状態で、その5倍程度であり、総合すると1.5Ωから500Ωということになる。
一方、異常な状態としては、寿命末期などでフィラメントが断線した場合、∞Ωあるいは500kΩ以上、また、寿命末期を含めた短絡するような異常時0Ωあるいは、0.5Ω以下という場合がある。従って、正常時と異常時を含めて、とりうる抵抗は0Ωから500Ωの範囲と、500kΩ以上となる。
図5のNo7からNo12は、Rdi1=90kΩ、Rdi2=15kΩ、整流回路8によって出力される電圧V0=100Vのとき、測定用抵抗Rmiを1Ω、20Ω、100Ω、500Ω、100kΩ、1000kΩと変化させたときの測定用抵抗13a,13bの両端の電圧Vi(iは1または2)を計算した結果である。
上述したように、直管蛍光ランプの正常時と異常時を含めて、とりうる抵抗は0Ωから500Ωの範囲と、500kΩ以上であるが、その時の測定用抵抗13aもしくは測定用抵抗13bの両端の電圧V1もしくはV2は、
(1)0Ωから500Ωの範囲のとき(正常時):0.53V以下(図5のNo7〜No10より)。
(2)500kΩ以上のとき(異常時):12.66V以上(図5のNo11、No12より)。
となる。
上記(1)、(2)の範囲は、LED用点灯装置3の電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11bが遮断信号を発生させない電圧範囲である6.0V〜12.0Vから外れているため、LED用点灯装置3の電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11bが遮断信号を発生し、遮断回路35a,35bが回路を遮断し、直管蛍光ランプへの出力は遮断される。
このように、誤って、LED用点灯装置3を装着した直管蛍光ランプ用照明器具1に直管蛍光ランプを装着した場合は、LED用点灯装置3の遮断回路35a,35が出力回路を遮断するため、発熱や発煙の事故は起こらない。
図5におけるNo13〜No16は、LED用点灯装置3の電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11bが遮断信号を発生させない電圧範囲である6.0V〜12.0Vの下限値(6.0V)と上限値(12.0V)になる測定用抵抗Rmiを計算で求めた結果である。Rdi1=90kΩ、Rdi2=15kΩ、整流回路8によって出力される電圧V0=100V、141Vについて計算している。電圧V0=100Vのとき、電圧Vi=6.0Vになる測定用抵抗Rmiは9.3kΩ、電圧Vi=12.0Vになる測定用抵抗Rmiは67.5kΩである。また、電圧V0=141Vのとき、電圧Vi=6.0Vになる測定用抵抗Rmiは5.45kΩ、電圧Vi=12.0Vになる測定用抵抗Rmiは18.95kΩである。
尚、正常状態から異常状態に変化する過程で、500Ωから500kΩの範囲を短期間とる場合があるが、短時間の間に500Ω以下か、100kΩ以上に変化するので、短時間に遮断される。従って、直管蛍光ランプのとりうる抵抗として、500Ωから500kΩの範囲は除外してよい。
また、実際は、この例では、Rdi1が90kΩの場合、直管蛍光ランプのフィラメントには、100[V]/90,000[Ω]=0.001[A]程度(高めにみても)の電流しか流れないため、ほとんど、直管蛍光ランプのフィラメントの温度は上がらず、直管蛍光ランプとして可能性のある抵抗範囲はさらに狭くなる。従って、下限値を50Ωから100Ωとしても現実的には問題は起こらない可能性が強く、一方、上限値も直管蛍光ランプのフィラメントが切れた場合は、数MΩ以上の抵抗があり、1MΩ程度までは問題が起こらない可能性が強い。
即ち、測定用抵抗13a,13b(Rm1,Rm2)の最も適当な抵抗値範囲は、上述したように直管蛍光ランプの正常時と異常時を含めて、とりうる抵抗は0Ωから500Ωの範囲と、500kΩ以上であるので(正常状態から異常状態に変化する過程で、500Ωから500kΩの範囲を短期間とる場合があるが、短時間の間に500Ω以下か、100kΩ以上に変化し短時間に遮断されるので除外する)、それらとは異なる500Ωから500kΩの間ということになるが、50Ω〜1MΩ程度でも可能である。
この実施の形態1によるLEDランプ7を、改造していない直管蛍光ランプ用照明器具1に誤って装着した場合について説明する。直管蛍光ランプ用照明器具1の各ソケット5への1対の端子への出力は、グロー管形、ラピッド形、インバータ形いずれも、商用周波数あるいは、高周波の交流で、一方、このLEDランプ7の検知手段14a,14bは、上記のように、直流成分の電圧のみ有限な値を検知し、交流の場合は0Vと検知する。
検知手段14a,14bが遮断信号を発生させない電圧範囲を6.0Vから12.0Vの間としたので、検知手段14a,14bは遮断信号を発生し、遮断回路43a,43bに送られるため、電力を遮断する。遮断回路43a,43bで、検知手段14a,14bからの遮断信号が遮断信号線44a,44bを介して遮断回路43a,43bに送られ、遮断回路43a,43bは、出力電線6a−1,6b−1から送られてきた電力を遮断する。
このように、誤って、改造していない直管蛍光ランプ用照明器具1にLEDランプ7を装着した場合は、LEDランプ7が回路を遮断し、電圧・電流を遮断されるため、発熱や発煙の事故は起こらない。
LED用点灯装置3を電源に接続した直後は、出力電線6a−1,6b−1間、さらに、LEDランプ7のLEDまで電力を供給できる通電状態にしておいて電圧等をチェックし、判定して範囲外の場合、遮断するようにしてもよいし、電源に接続した直後は、LED用点灯装置3側、LEDランプ7側とも遮断状態にしておいて、電圧等をチェックし、範囲内であると判定した後、通電状態にしてもよい。後者は、スイッチオン後発光するまでに、若干時間がかかるが、より安全である。具体的な動作としては、まず、LEDランプ7側の両方の遮断回路43a,43bを遮断状態とし、LED用点灯装置3側の遮断回路35a,35bのうち一方、例えば遮断回路35aを導通状態とし、判定した後、もう一方の遮断回路35bを導通状態にして、さらに、LEDランプ7側で、チェックするように構成する。LED用点灯装置3側の遮断回路35a,35bをはじめに一方のみ開く理由は、チェックするためには、遮断回路35a,35bを導通状態にしなくてはならないが、両方同時に導通状態にした場合、誤って所定のLEDランプ7以外のランプを装着したときに、一時的に電流が流れ、その時点で問題が起こることを避けるためである。
この実施の形態1について説明した例では、LED用点灯装置3側、LEDランプ7側とも両方の端に検知電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11b、接続判定用信号発生器10a,10b、あるいは検知手段14a,14b、測定用抵抗13a,13bを設けたが、どちらも一方の端のみに設けてもよく効果があるが、両方に設けた方がより安全である。
この実施の形態1について説明した例では、接続判定用信号発生器10a,10bの出力は、幅のある電圧を抵抗で分圧した信号を用いていたが、例えば、定電流源などでもよく、その場合、より精度よく、検知が可能になる。また、特定の周波数の信号としたりしてもよく、これに対応して、LEDランプ側のインピーダンスを設定する素子を抵抗ではなく、コンデンサにするなどでもよい。
実施の形態2.
図6乃至図9は実施の形態2を示す図で、図6はLED照明システム200を示す図、図7はLED用点灯装置203の回路構成のブロック図、図8はLEDランプ207の概略構成を示す図、図9はLED照明システム200全体の概略回路図である。
図6に示すように、LED照明システム200は、LED照明システム100と同様、既存の直管蛍光ランプ用照明器具1にLED用点灯装置203を設置し、既存の安定器2(蛍光ランプ用点灯装置)に接続されている商用電源に接続される入力電線4と、安定器2からソケット5に接続される合計4本の出力電線6を外してLED用点灯装置203に接続し直し、既存のソケット5に、LEDランプ207(以下、単にランプと呼ぶ場合もある)を接続する。
LED照明システム200は、LED用点灯装置203とLEDランプ207とが、LED照明システム100と異なる。
図7に示すように、LED用点灯装置203は、整流回路8、接続判定用信号発生器10a,10b、電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11b、遮断回路35a,35bに加えて、電流制御回路15を備えている。
LED用点灯装置203は、図7に示すように、例えば、AC100Vである入力電線4が、先ず、整流回路8に接続され、直流に変換されて、図の両側の中間出力電線9a−1,9a−2,9b−1,9b−2に出力される。
電流制御回路15は、電気的には、整流回路8と、接続判定用信号発生器10bとの間に接続され、定電流回路あるいは、電流制限抵抗で、LED16に流れる電流、すなわち、電力をコントロールする。
図8に示すように、LEDランプ207側には、電流制御回路15はなく、LED16と、安全用の回路、すなわち、測定用抵抗13a,13b、検知手段14a,14b、入力選別回路41a,41b、遮断回路43a,43bを備える。
図9に示すように、LED照明システム200は、LED用点灯装置203と、LEDランプ207とで構成される。LED用点灯装置203の整流回路8、接続判定用信号発生器10a,10b、LEDランプ207の入力選別回路41a,41bの構成は、図4のLED照明システム100のものと同じである。
LED16の点灯に関する動作は、実施の形態1では、LEDランプ7側にあった電流制御回路15をLED用点灯装置203側に設けただけで、同様である。電流制御回路15を定電流回路とした一例では、点灯時の電流、例えば、20Wとした設計では、0.2A(0.2x100=20W)あるいは40Wと設計では、0.4A(0.4x100=40W)になるまでは、導通状態となるように設計される。電流制御回路15を抵抗とした例では、抵抗分の電圧降下を10V(100Vの10%)と設計すると、20W、40Wそれぞれ、50Ω、25Ωとなる。
電源をオンにした直後は、遮断回路35a,35b,43a,43bが遮断状態で、一つでも遮断状態の間は、出力電線6a−1,6b−1、LED16等で構成されるメインの電流は流れない。この状態では、分圧抵抗10a−1,10a−2,10b−1,10b−2と、測定用抵抗13a,13bの抵抗値を、図5で示す値にした場合、上記の制御回路を定電流回路とした例では、流れる電流が0.001A(<100V/Rdi1 =100/90,000≒0.001)程度なので、電流制御回路15の定電流回路は導通となり、電流制御回路15を上記の抵抗とした例では、Rdi1等と比較すると抵抗が非常に小さく、いずれも、電流制御回路15が入らない状態とほとんど変わらない。
一方、点灯中、すなわち、4個の遮断回路35a,35b、43a,43bの全てが導通状態の場合は、上記の例では、いずれの方式でも電流制御回路15の電圧降下分は電源電圧の10%程度なので、図9の右側の回路について分圧抵抗10b−1,10b−2にかかる電圧が10%小さくなり、測定用抵抗13bに流れる電流は10%減少する。このため、LEDランプ207側の検知手段14bと、LED用点灯装置203側の電圧測定回路兼遮断信号発生回路11bで検知される電圧は、10%小さくなる。このため、一例では、遮断判定電圧の下限値を10%下げればよい。一方、図9の左側の回路は、実施の形態1と同じである。いずれの側も実施の形態1と同様に動作する。
実施の形態3.
図10乃至図13は実施の形態3を示す図で、図10はLED照明システム300を示す図、図11はLED用点灯装置303の回路構成のブロック図、図12はLEDランプ307の概略構成を示す図、図13はLED照明システム300全体の概略回路図である。
図10に示すように、LED照明システム300は、LED照明システム100と同様、既存の直管蛍光ランプ用照明器具1にLED用点灯装置303を設置し、既存の安定器2(蛍光ランプ用点灯装置)に接続されている商用電源に接続される入力電線4と、安定器2からソケット5に接続される合計4本の出力電線6を外してLED用点灯装置303に接続し直し、既存のソケット5に、LEDランプ307(以下、単にランプと呼ぶ場合もある)を接続する。
LED照明システム300は、LED用点灯装置303とLEDランプ307とが、LED照明システム100と異なる。
図11に示すように、LED用点灯装置303は接続判定用信号発生器10a,10b、電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11b、遮断回路35a,35bで構成される。
図12に示すように、整流回路8、電流制御回路15は、LEDランプ307に設けられている。従って、LED用点灯装置303の出力電線6a−1,6a−2,6b−1,6b−2は、交流のままで、特に、出力電線6a−1、6b−1はAC100Vの商用電圧が、そのまま接続されることになる。
図13に示すように、出力電線6a−1,6a−2,6b−1,6b−2はソケット5を介して、LEDランプ7の口金に接続される。さらに、測定用抵抗13a,13b、高周波導通用コンデンサ45a,45b、検知手段14a,14bが並列につながれ、入力選別回路41a,41b、遮断回路43a,43bを介して、整流回路8に接続される。整流回路8に入力される電圧はAC100Vのままであるが、ここで、整流され、場合によってはさらに平滑されて電流制御回路15とLED16の直列回路に出力され、制御された直流電流によって、LED16が発光する。
実施の形態1と同様、接続判定用信号発生器10a,10bは、一例では、分圧抵抗10a−1,10a−2、10b−1,10b−2で構成されるが、入力がAC100Vなので、交流が出力される。遮断回路35a,35bが導通状態の場合は、出力電線6a−1,6a−2,6b−1,6b−2を介して、測定用抵抗13a,13bに接続され、結局、入力された交流電圧に対して、両端(図13の左右)で独立に、図13の左側は、分圧抵抗10a−1,10a−2、測定用抵抗13a、高周波導通用コンデンサ45a、右側は、分圧抵抗10b−1,10b−2、測定用抵抗13b、高周波導通用コンデンサ45bで、それぞれ3個の抵抗と1個のコンデンサで決まる電圧を電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11bと検知手段14a,14bの測定位置に生じさせる。電圧測定回路兼遮断信号発生回路11a,11bと検知手段14a,14bは、この例では、交流電圧計である。
この分圧抵抗10a−1,10a−2,10b−1,10b−2と測定用抵抗13a,13bに、実施の形態1の抵抗をそのまま使い、さらに高周波導通用コンデンサ45a,45bを商用周波数では、ほとんど、導通しない容量にした場合は、直流電圧を、交流電圧の実効値に置き換えたことになり、同様な値で測定される。
このため、LED用点灯装置303に、誤って、直管蛍光ランプが装着された場合は、実施の形態1と同様に作用して、遮断回路35a,35bが回路を遮断し、直管蛍光ランプにおいて加熱、発煙などの事故が起こることがない。なお、後述するように、高周波導通用コンデンサ45a,45bは10%程度、電圧を低下させる可能性があり、無視できる場合もあるが、もし、無視できない場合は、高周波導通用コンデンサ45a,45bの容量に合わせて、遮断信号が発生しない範囲6.0V〜12.0Vの特に下限値を10%程度下げればよい(5.4V〜12.0V)。
一方、安定器2(蛍光ランプ用点灯装置)からLED用点灯装置303に取り替えていないもともとの直管蛍光ランプ用照明器具1に、誤って、このLEDランプ307を装着した場合は、検知手段14a,14bが、直管蛍光ランプのフィラメントへ印加する電圧をそのまま検知する。
以下、一例として、管長が1198mmのタイプで説明する。安定器2(蛍光ランプ用点灯装置)がグロー管タイプの場合、ランプの両端の端子には、約200Vが印加され、グロー管の放電と、両端の測定用抵抗13a,13bが直列になる。このグロー管の放電電圧は、150V程度で、測定用抵抗13a,13bの両端の電圧はそれぞれ25V程度になる。遮断信号は実施の形態1と同様6.0Vから12.0Vで発生させないとしているので、遮断される。
また、蛍光ランプ用点灯装置がラピッドスタートタイプは、フィラメント用トランスがフィラメントを加熱するための電圧を独立に発生させ、フィラメントに印加するようになっているが、JIS C7617−2で、3.4Vから4.2Vと決められており、従って、遮断信号が発生しない範囲6.0Vから12.0Vからはずれているため、遮断される。
また、蛍光ランプ用点灯装置がインバータタイプの場合、フィラメントでないものに接続されることなどから発生する電圧の幅が広く、高周波導通用コンデンサ45a,45bを設けない場合には、遮断信号が発生しない範囲6.0Vから12.0Vにはいる可能性がある。
この高周波導通用コンデンサ45a,45bは、10kHz以上の高周波の回路に接続された場合に、検知手段14a,14bの電圧を低下させるために設けてあり、一例では、例えば、0.02μFとする。その場合、60Hzでは133kΩ相当、通常のインバータの最低の周波数である20kHzの場合、400Ω相当と計算される(抵抗=1/2πfC、ここで、f:周波数、C:容量)。
並列の測定用抵抗13a,13bは、一例として、15kΩとしており、60Hzでは、コンデンサ分で10%程度の偏差になり、両端の電圧が10%程度低下する。一方、インバータすなわち20kHz以上の場合は、ほとんど、コンデンサを通って電流が流れるため、両端の電圧は3%以下(<400Ω/15000Ω)になり、もし、フィラメントに20V印加する設計でも0.6V程度(20×3%=0.6V)になり、遮断信号が発生しない範囲6.0Vから12.0V以下となって回路を遮断する。
この実施の形態1〜3に係るLED照明システムは、既存の直管蛍光ランプ用照明器具に、LED用点灯装置を設置し、既存の蛍光ランプ用点灯装置に接続されている商用電源に接続される入力電線と、既存のソケットに接続される出力電線をはずしてLED用点灯装置に接続し直し、ソケットにLEDランプを接続するLED照明システムであって、
LEDランプの両端のいずれかの端子間を端子間Aとし、端子間Aに接続されるLED用点灯装置からの出力の特性を既存の蛍光ランプ用点灯装置と異なるものとし、LEDランプにLED用点灯装置からの出力を検知する点灯装置出力検知手段を備えるとともに、点灯装置出力検知手段で検知した出力が、予め決められた範囲外の場合に、LEDランプへの入力を遮断する保護手段をLEDランプに備えたものである。
この実施の形態1〜3に係るLED照明システムは、LEDランプの端子間Aのインピーダンスを、蛍光ランプの通常状態と寿命末期状態とのいずれとも異なるインピーダンスとし、かつ、端子間Aに対応したLED用点灯装置側に、端子間Aのインピーダンスを直接または間接的に検知するインピーダンス検知手段を備えるとともに、さらに、インピーダンス検知手段が検知した端子間Aのインピーダンスが、予め決められた範囲外のインピーダンスの場合に、LED用点灯装置の出力を遮断する保護手段をLED用点灯装置に備えたものである。
この実施の形態1〜3に係るLEDランプは、内部あるいは表面にLEDを並べて配置した細長い棒状の構体の両端に一対の金属製のピンを備えた口金を備え、JIS C7617−2に規定された全長と、JIS C7709−1にG13もしくはG5として規定された口金寸法を持つLEDランプであって、
両端のいずれかの端子間を端子間Aとし、前記端子間Aのインピーダンスを、蛍光ランプの通常状態と寿命末期状態のいずれとも異なるインピーダンスとし、かつ、LED用点灯装置からの出力を検知する点灯装置出力検知手段を備えるとともに、点灯装置出力検知手段で検知した出力が、予め決められた範囲外の場合に、当該LEDランプへの入力を遮断する保護手段を備えたものである。
この実施の形態1〜3に係るLEDランプは、少なくとも一方の端の口金の2本のピン間に500Ωから500kΩの抵抗を設けたものである。
この実施の形態1〜2に係るLEDランプは、LED用点灯装置からの直流電圧あるいは電流で動作し、かつ、入力端子間の印加電圧が交流か直流かを検知する検知手段を備え、交流の場合、遮断する保護手段を備えたものである。
この実施の形態1〜3に係るLEDランプは、抵抗に接続された端子間Aの印加電圧の検知手段を備え、LED用点灯装置によって流される電流と抵抗の前記範囲の抵抗値から計算される電圧をはずれている場合、遮断する保護手段を備えたものである。
この実施の形態1〜3に係るLED用点灯装置は、LEDランプの口金へ接続される出力端子を備え、出力端子からの少なくとも一部の出力を蛍光ランプ点灯装置の出力と異なるものとし、さらに出力端子に、LEDランプ端子間のインピーダンスを測定するインピーダンス検知手段を備え、インピーダンス検知手段が検知したLEDランプ端子間のインピーダンスが、所定の範囲外の場合に出力を遮断する保護手段を備えたものである。
この実施の形態1〜3に係るLED用点灯装置は、少なくとも一方のソケットへ接続される一対の端子間に、一定電流、あるいは負荷によって電圧の変化する出力を、少なくとも始動時に出力し、かつ、端子間の電圧の検知手段を備え、検知手段が検知する端子間の電圧が所定範囲外の場合に、出力を遮断する保護手段を備えたものである。
この実施の形態1〜3に係るLED照明システムは、LEDランプの両端のいずれかの端子間を端子間Aとし、端子間Aに接続されるLED用点灯装置からの出力の特性を既存の蛍光ランプ用点灯装置と異なるものとし、LEDランプにLED用点灯装置からの出力を検知する点灯装置出力検知手段を備えるとともに、点灯装置出力検知手段で検知した出力が、予め決められた範囲外の場合に、LEDランプへの入力を遮断する保護手段をLEDランプに備えた構成にしたので、通常の蛍光ランプ用照明器具に、誤って、このLEDランプを装着した場合には、端子間Aへの出力を検知し、さらに保護手段によって入力を遮断することにより、発熱や発煙が起こらないようにできる。
この実施の形態1〜3に係るLED照明システムは、LEDランプの端子間Aのインピーダンスを、蛍光ランプの通常状態と寿命末期状態とのいずれとも異なるインピーダンスとし、かつ、端子間Aに対応したLED用点灯装置側に、端子間Aのインピーダンスを直接または間接的に検知するインピーダンス検知手段を備えるとともに、さらに、インピーダンス検知手段が検知した端子間Aのインピーダンスが、予め決められた範囲外のインピーダンスの場合に、LED用点灯装置の出力を遮断する保護手段をLED用点灯装置に備えた構成にしたので、このLED用点灯装置付きの照明器具に蛍光ランプを誤って装着した場合に、LED用点灯装置は、端子間Aのインピーダンスを検知し、その検知したインピーダンスがLEDランプの端子間Aに設定されているインピーダンスの範囲外となるため、保護手段によって、ランプ側への出力を遮断することにより、発熱や発煙等が起こらないようにできる。
この実施の形態1〜3に係るLEDランプは、蛍光ランプと寸法的に互換性のあるLEDランプであって、両端のいずれかの端子間を端子間Aとし、端子間Aのインピーダンスを、蛍光ランプの通常状態と寿命末期状態のいずれとも異なるインピーダンスとし、かつ、LED用点灯装置からの出力を検知する点灯装置出力検知手段を備えるとともに、点灯装置出力検知手段で検知した出力が、予め決められた範囲外の場合に、当該LEDランプへの入力を遮断する保護手段を備えた構成にしたので、蛍光ランプ用点灯装置のままの照明器具にこのLEDランプを装着した場合に、入力を検知し、検知結果が所定の範囲外となるので、保護手段により遮断されることにより、発熱や発煙が起こらないようにできる。また、このインピーダンスは、LED用点灯装置側が、LEDランプかどうかを判定するために、用いられる。
この実施の形態1〜3に係るLEDランプは、少なくとも一方の端の口金の2本のピン間に500Ωから500kΩの抵抗を設けることにより、LED用点灯装置がこの抵抗値を検知することによって、LEDランプかどうかを判定でき、また、LED用点灯装置から端子間Aへの出力とこのインピーダンスで決まるインピーダンス両端の電圧等をLEDランプ側で検知し、LED点灯装置かどうかを判定することができる。
この実施の形態1〜2に係るLEDランプは、LED用点灯装置からの直流電圧あるいは電流で動作し、かつ、入力端子間の印加電圧が交流か直流かを検知する検知手段を備え、交流の場合、遮断する保護手段を備えた構成にしたので、蛍光ランプ用点灯装置は交流であるため、もし、このLEDランプを蛍光ランプ用点灯装置に、誤って、接続した場合、交流であることを検知して遮断して発熱や発煙が起こらないようにすることができる。
この実施の形態1〜3に係るLEDランプは、抵抗に接続された端子間Aの印加電圧の検知手段を備え、LED用点灯装置によって流される電流と抵抗の前記範囲の抵抗値から計算される電圧をはずれている場合、遮断する保護手段を備えた構成にしたので、蛍光ランプ用点灯装置に接続された場合は、範囲外の電圧となって、それを検知し、遮断することにより、発熱や発煙を起こらないようにすることができる。
この実施の形態1〜3に係るLED用点灯装置は、LEDランプの口金へ接続される出力端子を備え、出力端子からの少なくとも一部の出力を蛍光ランプ点灯装置の出力と異なるものとし、さらに出力端子に、LEDランプ端子間のインピーダンスを測定するインピーダンス検知手段を備え、インピーダンス検知手段が検知したLEDランプ端子間のインピーダンスが、所定の範囲外の場合に出力を遮断する保護手段を備えた構成にしたので、蛍光ランプを誤って装着した場合、このインピーダンスを測定し、LEDランプで決められたインピーダンスの範囲外であるために、保護手段により遮断されることにより、発熱や発煙が起こらないようにすることができる。
この実施の形態1〜3に係るLED用点灯装置は、少なくとも一方のソケットへ接続される一対の端子間に、一定電流、あるいは負荷によって電圧の変化する出力を、少なくとも始動時に出力し、かつ、端子間の電圧の検知手段を備え、検知手段が検知する端子間の電圧が所定範囲外の場合に、出力を遮断する保護手段を備えた構成にしたので、蛍光ランプが接続された場合は、所定範囲外の電圧となってそれを検知し、遮断することにより、発熱や発煙を起こらないようにすることができる。