以下、図面を参照しつつ、本発明の一実施形態を説明する。図1は、本実施の形態におけるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の右側方)には、第1特別図柄表示装置4Aと、第2特別図柄表示装置4Bとが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成され、可変表示ゲームの一例となる特図ゲームにおいて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)が、変動可能に表示(可変表示)される。例えば、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bはそれぞれ、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示される。なお、確定特別図柄は、可変表示中に表示される特別図柄とは異なるものであってもよい。
なお、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて表示される特別図柄は、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成されるものに限定されず、例えば7セグメントのLEDにおいて点灯させるものと消灯させるものとの組合せを異ならせた複数種類の点灯パターン(適宜LEDを全て消灯したパターンを点灯パターンとして含んでもよい。)が、複数種類の特別図柄として予め設定されていればよい。以下では、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄を「第1特図」ともいい、第2特別図柄表示装置4Bにおいて可変表示される特別図柄を「第2特図」ともいう。
遊技盤2における遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の画面上では、特図ゲームにおける第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図の可変表示や第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図の可変表示のそれぞれに対応して、例えば3つといった複数の可変表示部となる飾り図柄表示エリアにて、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。この飾り図柄の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。
一例として、画像表示装置5の画面上には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。そして、特図ゲームにおいて第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の変動と第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の変動のうち、いずれかが開始されることに対応して、「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおいて飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始される。その後、特図ゲームにおける可変表示結果として確定特別図柄が停止表示されるときに、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄(最終停止図柄)が停止表示される。なお、確定飾り図柄は、可変表示中に表示される飾り図柄とは異なるものであってもよい。例えば、スクロール表示される飾り図柄以外の飾り図柄が確定飾り図柄となってもよい。
このように、画像表示装置5の画面上では、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム(第1特図ゲームともいう。)、または、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム(第2特図ゲームともいう。)と同期して、各々が識別可能な複数種類の飾り図柄の可変表示を行い、可変表示結果となる確定飾り図柄を導出表示(あるいは単に「導出」ともいう)する。なお、例えば特別図柄や飾り図柄といった、各種の表示図柄を導出表示するとは、飾り図柄等の識別情報を停止表示(完全停止表示や最終停止表示ともいう)して可変表示を終了させることである。これに対して、飾り図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中には、飾り図柄の変動速度が「0」となって、飾り図柄が停留して表示され、例えば微少な揺れや伸縮などを生じさせる表示状態となることがある。このような表示状態は、仮停止表示ともいい、可変表示における表示結果が確定的に表示されていないものの、スクロール表示や更新表示による飾り図柄の変動が進行していないことを遊技者が認識可能となる。なお、仮停止表示には、微少な揺れや伸縮なども生じさせず、所定時間(例えば1秒間)よりも短い時間だけ、飾り図柄を完全停止表示することなどが含まれてもよい。
画像表示装置5の画面上には、表示エリア5Hが配置されている。表示エリア5Hでは、特図ゲームに対応した可変表示の保留数(特図保留記憶数)を特定可能に表示する保留記憶表示が行われる。特図ゲームに対応した可変表示の保留は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口や、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に、遊技球が進入(例えば、通過)することによる始動入賞に基づいて発生する。すなわち、特図ゲームや飾り図柄の可変表示といった可変表示ゲームを実行するための始動条件(「実行条件」ともいう)は成立したが、先に成立した開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されていることなどにより、可変表示ゲームの開始を許容する開始条件が成立していないときに、成立した始動条件に対応する可変表示の保留が行われる。この実施の形態では、保留記憶表示を、保留されている可変表示と同じ個数の図柄(本実施の形態では、丸印、四角印などであり、以下、保留表示図柄ともいう。)を表示することによって行う。1つの保留表示図柄は、保留されている1つの可変表示に対応している。なお、後述するように、可変表示が保留されている(保留表示図柄が表示されている)ということは、始動入賞時に抽出された保留データが第1又は第2特図保留記憶部に格納されているということでもあり、このため、保留表示図柄は、始動入賞時に抽出され第1又は第2特図保留記憶部に格納されている保留データに対応して表示されるものでもある。保留されている可変表示や保留データのことは、保留記憶ともいう。第1特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、表示エリア5Hにおける向かって左側の領域(第1保留表示領域)に表示される保留表示図柄によって表される。第2特図を用いた特図ゲームに対応した、保留されている可変表示は、表示エリア5Hにおける向かって右側の領域(第2保留表示領域)に表示される保留表示図柄によって表される。
例えば、第1始動入賞口に遊技球が進入する第1始動入賞の発生により、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの始動条件(第1始動条件)が成立したときに、当該第1始動条件の成立に基づく第1特図を用いた特図ゲームを開始するための第1開始条件が成立しなければ、第1特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第1特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。また、第2始動入賞口を遊技球が進入する第2始動入賞の発生により、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの始動条件(第2始動条件)が成立したときに、当該第2始動条件の成立に基づく第2特図を用いた特図ゲームを開始するための第2開始条件が成立しなければ、第2特図保留記憶数が1加算(インクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が保留される。これに対して、第1特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、保留データ(保留記憶)が消化され、第1特図保留記憶数が1減算(デクリメント)され、第2特図を用いた特図ゲームの実行が開始されるときには、保留データ(保留記憶)が消化され、第2特図保留記憶数が1減算(デクリメント)される。なお、保留データが消化されたときには、対応する保留表示図柄が消去される。また、第1保留表示領域及び第2保留表示領域のうち消去した保留表示図柄が表示されていた表示領域に、他の保留表示図柄が表示されていた場合には、当該表示されていた保留表示図柄を例えば1つ左の表示位置(消去した保留表示図柄が表示されていた表示位置を含む)にシフトさせる。
第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した可変表示の特図保留記憶数は、特に、合計保留記憶数ともいう。単に「特図保留記憶数」というときには、通常、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数及び合計保留記憶数のいずれも含む概念を指すが、特に、これらの一部(例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数を含む一方で合計保留記憶数は除く概念)を指すこともあるものとする。
表示エリア5Hとともに、あるいは表示エリア5Hに代えて、特図保留記憶数を表示する表示器を設けるようにしてもよい。図1に示す例では、表示エリア5Hとともに、第1特別図柄表示装置4A及び第2特別図柄表示装置4Bの上部に、特図保留記憶数を特定可能に表示するための第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する。第2保留表示器25Bは、第2特図保留記憶数を特定可能に表示する。第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bはそれぞれ、例えば第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数のそれぞれにおける上限値(例えば「4」)に対応した個数(例えば4個)のLEDを含んで構成されている。ここでは、LEDの点灯個数によって、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを表示している。
画像表示装置5の下方には、普通入賞球装置6Aと、普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用のソレノイド81によって垂直位置となる閉鎖状態と傾動位置となる開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入しない閉鎖状態にする。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となることにより、第2始動入賞口に遊技球が進入できる開放状態にする。なお、普通可変入賞球装置6Bは、ソレノイド81がオフ状態であるときに通常開放状態となり、第2始動入賞口に遊技球が進入できる一方、ソレノイド81がオン状態であるときの拡大開放状態よりも遊技球が進入しにくいように構成してもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bは、第2始動入賞口を遊技球が進入可能な開放状態または拡大開放状態といった第1可変状態(進入容易状態)と、遊技球が進入不可能な閉鎖状態または進入困難な通常開放状態といった第2可変状態(進入困難(進入不可を含む。)状態)とに、変化できるように構成されている。第1可変状態は、第2可変状態よりも遊技球が第2始動入賞口に進入し易い状態であればよい。
普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球(景品遊技媒体)として払い出され、第1特図保留記憶数が所定の上限値(例えば「4」)未満であれば、第1始動条件が成立する。第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出され、第2特図保留記憶数が所定の上限値未満であれば、第2始動条件が成立する。
なお、第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数と、第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたことに基づいて払い出される賞球の個数は、互いに同一の個数であってもよいし、異なる個数であってもよい。パチンコ遊技機1は、賞球となる遊技球を直接に払い出すものであってもよいし、賞球となる遊技球の個数に対応した得点を付与するものであってもよい。
普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態として、遊技球が大入賞口に進入(例えば、通過)できなくなる。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口に進入しやすくなる。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が進入しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が進入できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。なお、遊技球が大入賞口に進入できない閉鎖状態に代えて、あるいは閉鎖状態の他に、遊技球が大入賞口に進入しにくい一部開放状態を設けてもよい。
大入賞口に進入した遊技球は、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出される。カウントスイッチ23によって遊技球が検出されたことに基づき、所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口に遊技球が進入したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口に遊技球が進入したときよりも多くの賞球が払い出される。したがって、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を進入させて賞球を得ることが不可能または困難になり、第1状態よりも遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技盤2の所定位置(図1に示す例では、遊技領域の左側方)には、普通図柄表示器20が設けられている。一例として、普通図柄表示器20は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bと同様に7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成され、例えば、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。このような普通図柄の可変表示は、普図ゲーム(「普通図ゲーム」ともいう)と称される。普通図柄表示器20の上方には、普図保留表示器25Cが設けられている。普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、遊技領域に形成された通過ゲート41(所定の部材によって遊技球が通過可能に形成され、遊技球の通過は、図2のゲートスイッチ21によって検出される。)を通過した有効通過球数としての普図保留記憶数を表示する。
遊技盤2の表面には、上記の構成以外にも、遊技球の流下方向や速度を変化させる風車及び多数の障害釘が設けられている。また、第1始動入賞口、第2始動入賞口及び大入賞口とは異なる入賞口として、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる単一または複数の一般入賞口が設けられてもよい。この場合には、一般入賞口のいずれかに進入した遊技球が所定の一般入賞球スイッチによって検出されたことに基づき、所定個数(例えば10個)の遊技球が賞球として払い出されればよい。遊技領域の最下方には、いずれの入賞口にも進入しなかった遊技球が取り込まれるアウト口が設けられている。
遊技機用枠3の左右上部位置には、効果音等を再生出力するためのスピーカ8L、8Rが設けられており、さらに遊技領域周辺部には、遊技効果ランプ9が設けられている。パチンコ遊技機1の遊技領域における各構造物(例えば普通入賞球装置6A、普通可変入賞球装置6B、特別可変入賞球装置7等)の周囲には、装飾用LEDが配置されていてもよい。遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。例えば、打球操作ハンドルは、遊技者等による操作量(回転量)に応じて遊技球の弾発力を調整する。
遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、賞球として払い出された遊技球や所定の球貸機により貸し出された遊技球を、打球発射装置へと供給可能に保持(貯留)する上皿(打球供給皿)が設けられている。遊技機用枠3の下部には、上皿から溢れた余剰球などを、パチンコ遊技機1の外部へと排出可能に保持(貯留)する下皿が設けられている。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。その他にも、パチンコ遊技機1における遊技盤などの背面には、例えば払出制御基板、情報端子基板、発射制御基板、インタフェース基板、タッチセンサ基板などといった、各種の基板が配置されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号を受け取る機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンド(後述の演出制御コマンドなど)を制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の表示図柄の可変表示を制御する機能も備えている。また、主基板11は、第1保留表示器25A、第2保留表示器25B、普図保留表示器25Cなどを制御して、各種保留記憶数を表示する機能も備えている。
主基板11には、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100やスイッチ回路110、ソレノイド回路111などが搭載されている。スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号(遊技媒体の通過や進入を検出したこと(スイッチがオンになったこと)を示す検出信号)を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号(例えば、ソレノイド81やソレノイド82をオン状態にする信号など)を、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8L、8R及び遊技効果ランプ9や装飾用LEDといった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作の全部または一部、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯動作の全部または一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(効果音信号)に基づき、スピーカ8L、8Rから音声(効果音信号が指定する音声)を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの信号(電飾信号)に基づき、遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動(電飾信号が示す駆動内容による点灯/消灯)を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、始動口スイッチ(第1始動口スイッチ22Aおよび第2始動口スイッチ22B)、カウントスイッチ23といった、各種スイッチからの検出信号を伝送する配線が接続されている。なお、各種スイッチは、例えばセンサと称されるものなどのように、遊技媒体としての遊技球を検出できる任意の構成を有するものであればよい。また、主基板11には、第1特別図柄表示装置4A、第2特別図柄表示装置4B、普通図柄表示器20などの表示制御を行うための指令信号を伝送する配線が接続されている。また、主基板11には、普通電動役物用のソレノイド81や大入賞口扉用のソレノイド82を駆動するためのソレノイド駆動信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。中継基板15を介して主基板11から演出制御基板12に対して伝送される制御コマンドは、例えば電気信号として送信される演出制御コマンドである(詳しくは後述する)。演出制御コマンドはいずれも、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」となり、EXTデータの先頭ビットは「0」となるように、予め設定されていればよい。
主基板11に搭載された遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM(Read Only Memory)101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM(Random Access Memory)102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU(Central Processing Unit)103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O(Input/Output port)105とを備えて構成される。
一例として、遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理(例えば、上記主基板11の機能を実現するための処理など。)が実行される。このときには、CPU103がROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、CPU103がRAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、CPU103がRAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、CPU103がI/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ100を構成する1チップのマイクロコンピュータは、少なくともCPU103の他にRAM102が内蔵されていればよく、ROM101や乱数回路104、I/O105などは外付けされてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、例えば乱数回路104などにより、遊技の進行を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。遊技の進行を制御するために用いられる乱数は、遊技用乱数ともいう。遊技用乱数は、乱数回路104などのハードウェアによって更新されるものであってもよいし、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103が所定のコンピュータプログラムを実行することでソフトウェアによって更新されるものであってもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ100におけるRAM102の所定領域に設けられたランダムカウンタや、RAM102とは別個の内部レジスタに設けられたランダムカウンタに、所定の乱数値を示す数値データを格納し、CPU103が定期的または不定期的に格納値を更新することで、乱数値の更新が行われるようにしてもよい。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種の選択用データ、テーブルデータなどが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンド送信テーブルを構成するテーブルデータや、変動パターンを複数種類格納する変動パターンテーブルを構成するテーブルデータなどが、記憶されている。
遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるRAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が書換可能に一時記憶される。RAM102は、その一部または全部が電源基板において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、例えば、停電などがあってパチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても(所謂、電断があっても)、所定期間(例えば、バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM102の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータとは、バックアップRAMに保存される。このようにバックアップRAMに保存されバックアップされたデータを適宜バックアップデータという。
I/O105は、例えば遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号が入力される入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。
演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御する処理(演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させる機能を実現する処理)が実行される。このときには、演出制御用CPU120がROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、演出制御用CPU120がRAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、演出制御用CPU120がRAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、演出制御用CPU120がI/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御用CPU120、ROM121、RAM122は、演出制御基板12に搭載された1チップの演出制御用マイクロコンピュータに含まれてもよい。演出制御基板12には、画像表示装置5に対して映像信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対して音番号データを示す情報信号としての効果音信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対してランプデータを示す情報信号としての電飾信号を伝送するための配線などが接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
図2に示す演出制御基板12に搭載されたROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、演出動作を制御するために用いられる各種のデータテーブルなどが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブルを構成するテーブルデータ、各種の演出制御パターンを構成するパターンデータなどが記憶されている。演出制御パターンは、飾り図柄の可変表示やリーチ演出などの各種演出を実行するためのデータの集まりであって、例えばプロセスタイマ判定値などの判定値と対応付けられた演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)や終了コードなどを含んだプロセスデータから構成されている。
演出制御基板12に搭載されたRAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データ(各種フラグやカウンタ、タイマなども含む。)が記憶される。なお、RAM122は、バックアップRAMではないので、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止した場合(つまり、電断があった場合)には、記憶しているデータが失われてしまう。
演出制御基板12に搭載された表示制御部123は、演出制御用CPU120からの表示制御指令などに基づき(例えば、この指令によって、表示制御部123は、演出制御用CPU120に制御される。)、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定して実行する。例えば、表示制御部123は、画像表示装置5の表示画面内に表示させる演出画像の切換タイミングを決定することなどにより、飾り図柄の可変表示や各種の演出表示を画像表示装置5に実行させるための制御を行う。一例として、表示制御部123には、VDP(Video Display Processor)、CGROM(Character Generator ROM)、VRAM(Video RAM)、LCD駆動回路などが搭載されていればよい。なお、VDPは、GPU(Graphics Processing Unit)、GCL(Graphics Controller LSI)、あるいは、より一般的にDSP(Digital Signal Processor)と称される画像処理用のマイクロプロセッサであってもよい。CGROMは、例えば書換不能な半導体メモリであってもよいし、フラッシュメモリなどの書換可能な半導体メモリであってもよく、あるいは、磁気メモリ、光学メモリといった、不揮発性記録媒体のいずれかを用いて構成されたものであればよい。
演出制御基板12に搭載されたI/O125は、例えば主基板11などから伝送された演出制御コマンドを取り込むための入力ポートと、演出制御基板12の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成される。例えば、I/O125の出力ポートからは、画像表示装置5へと伝送される映像信号や、音声制御基板13へと伝送される効果音信号、ランプ制御基板14へと伝送される電飾信号などが出力される。
上記のような構成によって、演出制御用CPU120は、音声制御基板13を介してスピーカ8L、8Rを制御して音声を出力させたり、ランプ制御基板14を介して遊技効果ランプ9や装飾用LEDなどにおける点灯/消灯駆動を行わせたり、表示制御部123を介して画像表示装置5の表示領域に演出画像を表示させたりして、各種の演出を実行する。
パチンコ遊技機1においては、遊技媒体としての遊技球を用いた所定の遊技が行われ、その遊技結果に基づいて所定の遊技価値が付与可能となる。遊技機において付与される遊技価値は、直接的には、賞球となる遊技球の払出しや、これに相当する得点の付与である。こうした遊技球や、その個数に対応する得点の記録情報は、例えば数量に応じて特殊景品や一般景品に交換可能な有価価値を有するものであればよい。あるいは、これらの遊技球や得点の記録情報は、特殊景品や一般景品には交換できないものの、遊技機で再度の遊技に使用可能な有価価値を有するものであってもよい。
また、遊技機において付与可能となる遊技価値は、賞球となる遊技球の払出しや得点の付与に限定されず、例えば大当り遊技状態に制御することや、確変状態などの特別遊技状態に制御すること、大当り遊技状態にて実行可能なラウンドの上限回数が第2ラウンド数(例えば「2」)よりも多い第1ラウンド数(例えば「15」)となること、時短状態にて実行可能な可変表示の上限回数が第2回数(例えば「50」)よりも多い第1回数(例えば「100」)となること、確変状態における大当り確率が第2確率(例えば1/50)よりも高い第1確率(例えば1/20)となること、通常状態に制御されることなく大当り遊技状態に繰り返し制御される回数である連チャン回数が第2連チャン数(例えば「5」)よりも多い第1連チャン数(例えば「10」)となることの一部または全部といった、遊技者にとってより有利な遊技状況となることが含まれていてもよい。
遊技球を用いた遊技の一例として、パチンコ遊技機1における筐体前面の右下方に設置された打球操作ハンドルが遊技者によって所定操作(例えば回転操作)されたことに基づいて、所定の打球発射装置が備える発射モータなどにより、遊技媒体としての遊技球が遊技領域に向けて発射される。遊技領域を流下した遊技球が、普通入賞球装置6Aに形成された第1始動入賞口(第1始動領域)に進入すると、図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって遊技球が検出されたこと(第1始動口スイッチ22Aがオンになったこと)などにより第1始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始される。
また、遊技球が普通可変入賞球装置6Bに形成された第2始動入賞口(第2始動領域)に進入すると、図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって遊技球が検出されたこと(第2始動口スイッチ22Bがオンになったこと)などにより第2始動条件が成立する。その後、例えば前回の特図ゲームや大当り遊技状態が終了したことなどにより第2開始条件が成立したことに基づいて、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始される。ただし、普通可変入賞球装置6Bが第2可変状態としての通常開放状態や閉鎖状態であるときには、第2始動入賞口に遊技球が進入困難または進入不可能である。
通過ゲート41を通過した遊技球が図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたこと(ゲートスイッチ21がオンになったこと)に基づいて、普通図柄表示器20にて普通図柄の可変表示を実行するための普図始動条件が成立する。その後、例えば前回の普図ゲームが終了したことといった、普通図柄の可変表示を開始するための普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。この普図ゲームでは、普通図柄の変動を開始させた後、所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる開放制御や拡大開放制御が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る閉鎖制御や通常開放制御が行われる。普通図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「普図当り」にするか否かは、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始されるときになど、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。
第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームが開始されるときや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームが開始されるときには、特別図柄の可変表示結果を、予め定められた特定表示結果としての「大当り」にするか否かが、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。そして、可変表示結果の決定に基づく所定割合で、変動パターンの決定などが行われる。
こうした可変表示結果や変動パターンの決定に基づいて特図ゲームが開始された後、例えば変動パターンに対応して予め定められた可変表示時間が経過したときには、可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される。第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特別図柄の可変表示に対応して、画像表示装置5の画面上に配置された「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、特別図柄とは異なる飾り図柄(演出図柄)の可変表示が行われる。第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームや、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームにおいて、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるときには、画像表示装置5において飾り図柄の可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示される。
特別図柄の可変表示結果として予め定められた大当り図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「大当り」(特定表示結果)となり、遊技者にとって有利な特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。大当り遊技状態に制御されるか否かは、可変表示結果が「大当り」となるか否かに対応しており、その可変表示結果を導出表示する以前に決定(事前決定)される。特別図柄の可変表示結果として、大当り図柄が導出表示されず、ハズレ図柄が導出表示されたときには、可変表示結果(特図表示結果)が「ハズレ」となる。
一例として、「3」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄とする。なお、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲームにおける大当り図柄やハズレ図柄といった各図柄は、第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける各図柄とは異なる特別図柄となるようにしてもよいし、双方の特図ゲームにおいて共通の特別図柄が大当り図柄やハズレ図柄となるようにしてもよい。
大当り遊技状態では、大入賞口が開放状態となって特別可変入賞球装置7が遊技者にとって有利な第1状態となる。そして、所定期間(例えば29秒間)あるいは所定個数(例えば9個)の遊技球が大入賞口に進入して入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を継続して開放状態とするラウンド遊技(単に「ラウンド」ともいう)が実行される。こうしたラウンド遊技の実行期間以外の期間では、大入賞口が閉鎖状態となり、入賞球が発生困難または発生不可能となる。大入賞口に遊技球が進入したときには、カウントスイッチ23により入賞球(大入賞口に進入した遊技球)が検出され、その検出ごとに所定個数(例えば14個)の遊技球が賞球として払い出される。大当り遊技状態におけるラウンド遊技は、所定の上限回数(例えば「15」)に達するまで繰返し実行される。
特図表示結果が「大当り」となる場合には、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれかとなる場合が含まれている。例えば、特別図柄の可変表示結果として、「3」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「非確変」となり、「7」の数字を示す大当り図柄が導出表示されたときには大当り種別が「確変」となる。大当り種別が「確変」又は「非確変」となった場合には、大当り遊技状態におけるラウンド遊技として、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(大入賞口を開放状態)とする上限時間が所定時間(例えば29秒などの第1期間)となる通常開放ラウンドが、15
ラウンド(15回)などの所定回数分実行される。なお、大当り種別が「非確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「非確変大当り遊技状態」という。また、大当り種別が「確変」のときの「大当り」に基づく大当り遊技状態を「確変大当り遊技状態」という。
大当り遊技状態が終了した後には、可変表示結果が「大当り」となる確率(大当り確率)が通常状態よりも高くなる確変状態に制御されることがある。確変状態は、次回の大当り遊技状態が開始されることといった、所定の確変終了条件が成立するまで、継続するように制御される。また、大当り遊技状態が終了した後には、平均的な可変表示時間が通常状態よりも短くなる時短状態に制御されることがある。時短状態は、所定回数(この実施の形態では、100回)の可変表示(特図ゲーム)が実行されたことと、次回の大当り遊技状態が開始されたことのうち、いずれか一方の時短終了条件が先に成立するまで、継続するように制御される。なお、時短終了条件が成立するまでの可変表示(特図ゲームなど)の残りの実行回数を時短残回数ということがある。時短状態や確変状態も遊技者にとって有利な状態である。
この実施の形態では、非確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態となるが確変状態にはならない。この実施の形態では、確変大当り遊技状態が終了した後の遊技状態は、時短状態及び確変状態になる。
なお、通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態や、時短状態や、確変状態等の遊技者にとって有利な状態以外の遊技状態のことであり、普図ゲームにおける可変表示結果が「普図当り」となる確率及び特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が、パチンコ遊技機1の初期設定状態(例えばシステムリセットが行われた場合のように、電源投入後に所定の復帰処理を実行しなかったとき)と同一に制御される状態である。
時短状態では、通常状態などの時短状態になっていない非時短状態よりも第2始動入賞口に遊技球が進入しやすい有利変化態様で、普通可変入賞球装置6Bを第1可変状態(開放状態または拡大開放状態)と第2可変状態(閉鎖状態または通常開放状態)とに変化させる。例えば、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間(普図変動時間)を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御により、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させればよい。なお、これらの制御のいずれか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。このように、普通可変入賞球装置6Bを有利変化態様で第1可変状態と第2可変状態とに変化させる制御は、高開放制御(「時短制御」あるいは「高ベース制御」ともいう)と称される。こうした時短状態に制御されることにより、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの所要時間が短縮され、通常状態よりも遊技者にとって有利な特別遊技状態となる。
なお、時短状態は、「高ベース状態」、「高ベース」などともいわれ、時短状態でない遊技状態は、「低ベース状態」、「低ベース」、「非時短状態」、「非時短」などともいわれる。確変制御が行われる確変状態は、「高確状態」、「高確」などともいわれ、確変状態でない遊技状態は、「低確状態」、「低確」、「非確変状態」、「非確変」などともいわれる。確変状態及び時短状態になっているときの遊技状態は、「高確高ベース状態」、「高確高ベース」などともいわれる。確変状態とはならずに時短状態になっているときの遊技状態は、「低確高ベース状態」、「低確高ベース」などともいわれる。時短状態とはならずに確変状態になっているときの遊技状態は、「高確低ベース状態」、「高確低ベース」などともいわれる。時短状態及び確変状態のいずれかにもならない状態、つまり、通常状態は、「低確低ベース状態」、「低確低ベース」などともいわれる。
画像表示装置5に設けられた「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームとのうち、いずれかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄の可変表示が開始されてから「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間(可変表示中の期間)では、飾り図柄の可変表示態様が所定のリーチ態様となる(リーチが成立する)ことがある。
ここで、リーチ態様とは、画像表示装置5の画面上にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示態様、あるいは、全部または一部の飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様のことである。具体的には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける一部(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)では予め定められた大当り組合せを構成する飾り図柄(例えば「7」の英数字を示す飾り図柄)が停止表示されているときに未だ停止表示していない残りの飾り図柄表示エリア(例えば「中」の飾り図柄表示エリア5Cなど)では飾り図柄が変動している表示態様、あるいは、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部または一部で飾り図柄が大当り組合せの全部または一部を構成しながら同期して変動している表示態様である。
上記飾り図柄の可変表示中には、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像を表示したり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたりする演出が実行される。これら演出を、飾り図柄の可変表示そのもの(これも演出である。)とともに、可変表示中演出という。つまり、可変表示中演出は、特別図柄の可変表示にともなって、画像表示装置5の画面上に表示される画像による演出であり、飾り図柄の可変表示そのものも含む概念である。可変表示態様をリーチ態様にすることも、可変表示中演出のうちの1つである。可変表示中演出は、特別図柄の可変表示にともなって、画像表示装置5の画面上に表示される画像(飾り図柄の可変表示そのものも含む)による演出の他、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などによる演出が含まれていてもよい。
上記可変表示中演出ではリーチ演出が実行されることがある。リーチ演出は、リーチ態様となったことに対応して実行される。リーチ演出は、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の画面上に飾り図柄とは異なるキャラクター画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ態様となる以前とは異なる演出動作を行う演出である。なお、リーチ演出には、画像表示装置5における表示動作のみならず、スピーカ8L、8Rによる音声出力動作や、遊技効果ランプ9などの発光体における点灯動作(点滅動作)などを、リーチ態様となる以前の動作態様とは異なる動作態様とすることが、含まれていてもよい。この実施の形態では、リーチ演出として、演出態様がそれぞれ異なるノーマルリーチ、スーパーリーチA、及び、スーパーリーチBが用意されている(図13参照、詳しくは後述する)。
また、飾り図柄の可変表示中には、リーチ演出とは異なり、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となる可能性や、可変表示結果が「大当り」となる可能性を、飾り図柄の可変表示態様などにより遊技者に報知するための可変表示演出が実行されることがある。当該可変表示演出も可変表示中演出に含まれる。この実施の形態では、当該可変表示演出は、可変表示態様をリーチ態様とする演出とは異なるものとする。この実施の形態では、「擬似連」といった可変表示演出が実行可能であり、主基板11の側で変動パターンが決定されることなどに対応して、各々の演出動作を実行するか否かが決定される。
「擬似連」の可変表示演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件のいずれか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、全部の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄を再び変動(擬似連変動)させる演出表示を、所定回(例えば最大3回まで)行うことができる。擬似連変動の回数は、飾り図柄の可変表示が開始されてから全部の飾り図柄が最初に一旦仮停止するまでの初回変動を除く、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄が再変動する回数である。一例として、「擬似連」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、特殊組合せの擬似連チャンス目として予め定められた複数種類のハズレ組合せのいずれかとなる飾り図柄が仮停止表示される。なお、仮停止表示では、飾り図柄が停留して表示される一方で、例えば揺れ変動表示を行うことや短時間の停留だけで直ちに飾り図柄を再変動させることなどによって、遊技者に表示されている飾り図柄が確定しない旨を報知すればよい。あるいは、仮停止表示でも、一旦表示された飾り図柄が確定したと遊技者が認識する程度に飾り図柄を停留させてから、飾り図柄を再変動させるようにしてもよい。
「擬似連」の可変表示演出では、例えば、擬似連変動(再変動)の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる可能性が高くなるように設定されている。これにより、遊技者は、擬似連チャンス目が仮停止表示されることにより、「擬似連」の可変表示演出が行われることを認識でき、擬似連変動の回数が多くなるに従って、可変表示結果が「大当り」となる期待感が高められる。この実施の形態では、「擬似連」の可変表示演出において、擬似連変動(再変動)が1回〜2回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜3回続けて開始されたかのように見せることができる。なお、「擬似連」の可変表示演出における擬似連変動(再変動)の回数は、例えば4回や5回としてもよい。
「擬似連」の可変表示演出が実行される際には、初回変動を含む複数回の変動表示(擬似連変動)に伴って、関連する表示演出などによる再変動演出が実行されるようにしてもよい。一例として、「擬似連」の可変表示演出による各変動表示(初回変動を含む)の期間中に、画像表示装置5において特定のキャラクタ画像といった所定の演出画像を表示するようにしてもよい。また、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を行って最変動演出を実行してもよい。
なお、可変表示演出として「滑り」が行われてもよい。「滑り」の可変表示演出では、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、2つ以上の飾り図柄表示エリア(例えば「左」及び「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rなど)にて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数(例えば「1」又は「2」)の飾り図柄表示エリア(例えば「左」の飾り図柄表示エリア5Lと「右」の飾り図柄表示エリア5Rのいずれか一方又は双方)にて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示(仮停止表示であってもよい。)させることで、停止表示(仮停止表示であってもよい。)する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。
また、この実施の形態では、可変表示中演出の演出モードとして、背景、登場キャラクター(例えば、同じリーチ演出に登場するキャラクター)、飾り図柄などのうちのいずれか少なくとも1つが異なる複数の演出モードが用意されている。ここでは、演出モードとして、通常モードと、確変モードとが用意されている。確変モードは、遊技状態が確変状態になっているときの演出モードである。通常モードは、遊技状態が確変状態でないときの演出モードである。通常モードと、確変モードとでは、例えば、背景が異なったり、ノーマルリーチ、スーパーリーチA、スーパーリーチBのうちの少なくともいずれかにおける登場キャラクターが異なったり(例えば、ノーマルリーチに登場するキャラクターを通常モードではキャラクターAとし確変モードではキャラクターBとするなど)、飾り図柄が異なったり(例えば、一方ではアラビア数字の飾り図柄を使用し、他方では漢数字の飾り図柄を使用するなど)、すればよい。なお、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を異ならせることによって、複数の演出モードとしてもよい。
また、この実施の形態では、可変表示中演出において、可変表示結果が「大当り」となる可能性(大当り期待度)を予告する予告演出が実行される。この実施の形態では、予告する大当り期待度が異なる複数の予告演出が用意されている。予告演出も可変表中演出に含まれる。予告演出では、所定の画像が表示されることで、その画像に応じた大当り期待度を予告する(図54、55など、詳しくは後述する)。予告演出は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作によって実行してもよい。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、保留表示図柄の表示態様として、通常態様、特殊態様、予告態様が用意されている。通常態様は、通常のときの表示態様である。特殊態様は、通常態様とは異なり、所定のときの表示態様である。予告態様は、大当り期待度を予告する態様である。この実施の形態では、保留表示図柄の表示色によって、互いに異なる表示態様が表現される(図23参照)。詳しくは後述するが、通常態様では、保留表示図柄の色が青色になる。特殊態様では、保留表示図柄の色が白色又は灰色になる。予告態様では、保留表示図柄の色が、黄色、緑色、赤色、虹色のうちのいずれかになる。なお、保留表示図柄の形状は、演出モードに応じて異なるようになっている。後述のように、保留表示図柄は、通常モードのときに丸印であり、確変モードのときに四角印である(図22参照、詳しくは後述する)。
なお、後で詳述するが、図53などに示すように、第1特図ゲームに対応した可変表示(保留中の可変表示)に対応する保留表示図柄Hは、表示エリア5Hにおける向かって左側の領域である第1保留表示領域5Haに表示される。第2特図ゲームに対応した可変表示(保留中の可変表示)に対応する保留表示図柄Hは、表示エリア5Hにおける向かって右側の領域である第2保留表示領域5Hbに表示される。
また、後で詳述するが、この実施の形態では、第1保留表示領域5Ha又は第2保留表示領域5Hbに表示していた保留表示図柄Hであって、現在実行中の可変表示に対応する保留表示図柄Hを表示エリア5Hにおける中央の今回表示領域5Hcに表示する(図53参照)。
また、後で後述するが、この実施の形態では、表示エリア5H(第1保留表示領域5Ha、第2保留表示領域5Hb、今回表示領域5Hc)に表示されている保留表示図柄の表示態様(ここでは、表示色)を現在の表示態様から他の表示態様に変化させることができる。なお、保留表示図柄の表示態様は、特殊態様よりも通常態様の方が、他の予告態様、特に、予告態様に変化しやすくなっている。
保留表示図柄の表示態様を所定の表示態様にして維持することも演出の一種である。例えば、第1保留表示領域5Ha、第2保留表示領域5Hbに表示された保留表示図柄の表示態様を予告態様にして維持することも演出の一種である。第1保留表示領域5Ha、第2保留表示領域5Hbに表示された保留表示図柄の表示態様を予告態様にして維持する演出を先読み予告ということがある。例えば、今回表示領域5Hcに表示された保留表示図柄の表示態様を予告態様にして維持することも演出の一種である。今回表示領域5Hcに表示された保留表示図柄の表示態様を予告態様にして維持する演出を今回保留予告ということがある。
また、後で後述するが、この実施の形態では、保留表示図柄の表示態様を変化させるときに、演出の結果として表示態様を変化させる作用演出が実行されることがある(図56、57など)。この実施の形態では、態様の異なる複数の作用演出が用意されている。作用演出が実行されると、作用演出の結果として、保留表示図柄の表示態様が変化する。なお、作用演出は、例えばスピーカ8L、8Rからの音声出力や、遊技効果ランプ9といった他の発光体の点灯動作といった、任意の演出動作を含んでもよい。
特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果である特図表示結果が「大当り」となるときには、画像表示装置5の画面上において、予め定められた大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示される。一例として、大当り種別が「非確変」または「確変」となる場合には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける所定の有効ライン上に同一の飾り図柄が揃って停止表示されることにより、大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出表示されればよい。
大当り種別が「非確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されてもよい。非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されてもよく、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように非確変大当り組合せを構成する図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」である飾り図柄は、非確変図柄(「通常図柄」ともいう)と称される。
大当り種別が「確変」となる場合には、非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることもあれば、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が導出されることがあってもよい。確変大当り組合せとなる確定飾り図柄は、例えば画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて可変表示される図柄番号が「1」〜「8」の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄のいずれか1つが、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて所定の有効ライン上に揃って停止表示されるものであってもよく、大当り組合せとなる確定飾り図柄の一類型であればよい。このように確変大当り組合せを構成する図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」である飾り図柄は、確変図柄と称される。
確定飾り図柄が非確変大当り組合せや確変大当り組合せとなる飾り図柄の可変表示中には、再抽選演出が実行されることがある。再抽選演出では、画像表示装置5における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに非確変大当り組合せとなる飾り図柄を仮停止表示させた後に、例えば「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて同一の飾り図柄が揃った状態で再び変動させ、確変大当り組合せとなる飾り図柄(確変図柄)と、非確変大当り組合せとなる飾り図柄(非確変図柄)とのうち、いずれかを確定飾り図柄として停止表示(最終停止表示)させる。ここで、大当り種別が「非確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に非確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を導出表示する再抽選落選演出が行われる。これに対して、大当り種別が「確変」である場合に再抽選演出が実行されるときには、その再抽選演出として、仮停止表示させた飾り図柄を再変動させた後に確変大当り組合せとなる確定飾り図柄を停止表示する再抽選当選演出が実行されることもあれば、再抽選落選演出が実行されることもある。
大当り種別が「確変」となる場合には、飾り図柄の可変表示中に非確変大当り組合せとなる飾り図柄が一旦表示されて、可変表示中に再抽選演出が実行されたり、その後の大当り遊技状態中や大当り遊技状態の終了時に大当り中昇格演出が実行されたりして、確変状態となる制御の開始が報知されてもよい。大当り中昇格演出は、大当り遊技状態の開始時や大当り遊技状態におけるラウンドの実行中、大当り遊技状態においていずれかのラウンドが終了してから次のラウンドが開始されるまでの期間、大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから次の可変表示ゲームが開始されるまでの期間などにて、確変状態に制御するか否かの確変報知を行う。なお、大当り中昇格演出と同様の報知演出が、大当り遊技状態の終了後における最初の可変表示ゲーム中などにて実行されてもよい。大当り遊技状態において最終のラウンドが終了してから実行される大当り中昇格演出を、特に「エンディング昇格演出」ということもある。これらの再抽選演出や大当り中昇格演出が実行されずに、確変状態となる制御の開始が報知されてもよい。
特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様とならずに、所定の非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることがある。また、特図表示結果が「ハズレ」となる場合には、飾り図柄の可変表示態様がリーチ態様となった後に、所定のリーチ組合せ(「リーチハズレ組合せ」ともいう)を構成する飾り図柄が停止表示されることにより、非特定表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されることもある。
次に、本実施例におけるパチンコ遊技機1の主要な動作(作用)を説明する。なお、以下では、フローチャートなどを参照して動作を説明するが、各動作(各処理)では、フローチャートに現れていない処理などが適宜行われる場合がある。
主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM101がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。なお、遊技制御メイン処理では、パチンコ遊技機1の内部状態を前回の電力供給停止時における状態に復帰させるための処理を実行してから、ループ処理に入るようにしてもよい。
このような遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、割込み禁止状態に設定して、所定の遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。遊技制御用タイマ割込処理には、例えばスイッチ処理やメイン側エラー処理、情報出力処理、遊技用乱数更新処理、特別図柄プロセス処理、普通図柄プロセス処理、コマンド制御処理といった、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するための処理が含まれている。なお、遊技制御用タイマ割込処理の終了時には、割込み許可状態に設定される。これによって、遊技制御用タイマ割込み処理は、タイマ割り込みが発生するごと、つまり、割込み要求信号の供給間隔である所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとに実行されることになる。
スイッチ処理は、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから検出信号が入力されたかを判定することによって、各スイッチがオン状態であるか否か(つまり、遊技球の進入又は通過があったか否か)をスイッチごとに判定する処理である。
メイン側エラー処理は、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする処理である。
情報出力処理は、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する処理である。
遊技用乱数更新処理は、主基板11の側で用いられる複数種類の遊技用乱数のうち、少なくとも一部をソフトウェアにより更新するための処理である。一例として、主基板11の側で用いられる遊技用乱数には、特図表示結果決定用の乱数値MR1と、大当り種別決定用の乱数値MR2と、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と、変動パターン決定用の乱数値MR4と、が含まれていればよい(図6参照)。特図表示結果決定用の乱数値MR1は、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定に用いられる乱数値であり、「1」〜「65535」のいずれかの値を取り得る。大当り種別決定用の乱数値MR2は、可変表示結果を「大当り」とする場合に、大当り種別を「確変」、「非確変」のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「100」のいずれかの値を取り得る。変動カテゴリ決定用の乱数値MR3は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンのカテゴリ(変動パターンをその内容ごとにカテゴライズしたもの。後で詳述する)を、予め用意された複数のカテゴリのいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「900」のいずれかの値を取り得る。変動パターン決定用の乱数値MR4は、特別図柄や飾り図柄の可変表示における変動パターンを、予め用意された複数の変動パターン(乱数値MR3に基づいて決定された変動カテゴリに属する変動パターン)のいずれかに決定するために用いられる乱数値であり、「1」〜「900」のいずれかの値を取り得る。
特別図柄プロセス処理では、RAM102に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、特図ゲームにおける特別図柄などの可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かなどの決定や変動パターンの決定、当該決定結果に基づく特別図柄表示装置4における表示動作の制御(特図ゲームの実行)、大当り遊技状態の特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定(ラウンド遊技や短期開放制御の実行)などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。特別図柄プロセス処理の詳細は後述するが、タイマ割り込みの発生毎に特別図柄プロセス処理が実行されることによって、可変表示結果や変動パターンの決定、当該決定に基づく特図ゲームの実行、大当り遊技状態などが実現される。
普通図柄プロセス処理では、例えば、通過ゲート41を遊技球が通過した場合(例えば、スイッチ処理にてゲートスイッチ21がオン状態になっていると判定された場合)に保留数が上限数に達していなければ普図ゲームの保留記憶(例えば、乱数値を抽出してRAM102に記憶させること)を行ったり、保留記憶(RAM102に記憶した乱数値)を用いて普図ゲームの可変表示結果を決定したり、普図ゲームの変動パターン(変動時間など)を決定したり、変動パターンに従って普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して普通図柄の可変表示を実行して普図ゲームの可変表示結果を導出表示したり、可変表示結果が普図当りの場合に普通可変入賞球装置6Bを開放状態などの第1可変状態にする処理を行ったりする。タイマ割り込みの発生毎に普通図柄プロセス処理が実行されることによって、普図ゲームの実行や、普図当りのときの普通可変入賞球装置6Bの所定期間の第1可変状態などが実現される。
コマンド制御処理は、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる処理である。一例として、特別図柄プロセス処理や普通図柄プロセス処理などでは、制御コマンド(演出制御コマンドなど)の送信設定(例えば、送信する制御コマンドの記憶アドレス値をRAM102に格納する等)が行われ、コマンド制御処理では、送信設定された制御コマンドを、実際に演出制御基板12に対して送信する処理が行われる。この送信する処理では、演出制御INT信号などが用いられ、制御コマンドの送信が行われる。
コマンド制御処理を実行した後には、割込み許可状態に設定してから、遊技制御用タイマ割込み処理を終了する。
ここで、コマンド制御処理により主基板11から演出制御基板12に送信される主な演出制御コマンドについて図3を参照して説明する。なお、「(H)」は16進数であることを示す。
コマンド8001(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを指定する演出制御コマンド(第1変動開始指定コマンド)である。コマンド8002(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを指定する演出制御コマンド(第2変動開始指定コマンド)である。第1変動開始指定コマンドと第2変動開始指定コマンドとを変動開始指定コマンドと総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、後述の変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。第1変動開始指定コマンド又は第2変動開始指定コマンドは、変動パターン指定コマンドなどとともに、変動パターンの設定時に実行される後述のステップS111にて送信設定される。
コマンド81XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して画像表示装置5において可変表示される飾り図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)である。この実施の形態では、変動パターン(図13参照、詳しくは後述する。)それぞれに対応する変動パターン指定コマンドが設定されている。例えば、各変動パターンには、一意の番号(変動パターン番号)が振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される(例えば、変動パターンPA1−1なら「01」など)。また、変動パターン指定コマンドは、飾り図柄の変動開始を指定するためのコマンドでもあり、変動パターンの設定時に実行される後述のステップS111にて送信設定される。
コマンド8CXX(H)は、大当りとするか否かおよび大当り種別(つまり、可変表示結果)を指定する演出制御コマンド(表示結果指定コマンド)である。この実施の形態では、表示結果それぞれに対応する表示結果指定コマンドが設定されている。例えば、各表示結果には、一意の番号が振られ、その番号がコマンド中の「XX」に設定される(例えば、「ハズレ」なら「00」、大当り種別が「確変」の「大当り」なら「01」など)。また、表示結果指定コマンドは、変動パターン指定コマンドなどとともに、変動パターンの設定時に実行される後述のステップS111にて送信設定される。
コマンド8F00(H)は、飾り図柄の可変表示(変動)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを指定する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。図柄確定指定コマンドは、後述のステップS112における特図ゲーム終了時にて送信設定される。
コマンド95XX(H)は、遊技状態を指定する演出制御コマンド(遊技状態指定コマンド)である。この実施の形態では、遊技状態それぞれに対応する遊技状態指定コマンドが設定されている。例えば、遊技状態が通常状態(低確低ベース)であれば、「XX」は、「00」に設定される。例えば、遊技状態が高確低ベース状態であれば、「XX」は、「01」に設定される。例えば、遊技状態が高確高ベース状態であれば、「XX」は、「02」に設定される。遊技状態指定コマンドは、遊技状態の変更が行われ得る後述のステップS113やステップS117の実行時に送信設定される。
コマンドA000(H)は、大当り遊技状態の開始(ファンファーレの開始)を指定する演出制御コマンド(当り開始指定コマンド)である。なお、ファンファーレとは、大当り遊技状態の開始時に実行される、大当り遊技状態になったことを報知する演出である。このコマンドは、後述のステップS113において、大当り遊技状態が開始されるときに送信設定される。
コマンドA300(H)は、大当り遊技状態の終了(エンディングの開始)を指定する演出制御コマンド(当り終了指定コマンド)である。なお、エンディングとは、大当り遊技状態の終了時に実行される、大当り遊技状態が終了することを報知する演出である。このコマンドは、後述のステップS116において、最後のラウンド遊技が終了したときに送信設定される。
コマンドB100(H)は、第1始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第1始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンド(第1始動口入賞指定コマンド)である。コマンドB200(H)は、第2始動入賞口に遊技媒体が進入したことによる第2始動入賞が発生したことを指定する演出制御コマンド(第2始動口入賞指定コマンド)である。第1始動口入賞指定コマンドと第2始動口入賞指定コマンドとを始動口入賞指定コマンドと総称することがある。また、これらコマンドは、後述の始動入賞判定処理(ステップS101)にて送信設定される。
コマンドC1XX(H)は、第1特図保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第1特図保留記憶数指定コマンド)である。「XX」が、第1特図保留記憶数を示す。コマンドC2XX(H)は、第2特図保留記憶数を指定する演出制御コマンド(第2特図保留記憶数指定コマンド)である。「XX」が、第2特図保留記憶数を示す。第1特図保留記憶数指定コマンドと第2特図保留記憶数指定コマンドとを総称して、特図保留記憶数指定コマンドという場合がある。特図保留記憶数指定コマンドは、第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が変化し得る後述のステップS101やステップS111にて送信設定される。
コマンドC4XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち表示結果を指定する演出制御コマンド(図柄指定コマンド)である。コマンドC6XX(H)は、始動入賞時の判定結果のうち変動カテゴリを指定する演出制御コマンド(変動カテゴリ指定コマンド)である。詳しくは後述するが、第1始動入賞又は第2始動入賞が発生したときに、上記乱数値MR1〜3が抽出される(ステップS101)。この実施の形態では、当該抽出された乱数値MR1〜3に対応する可変表示について、当該可変表示の開始条件の成立前に、この抽出された乱数値MR1〜3のうちの乱数値MR1及びMR3に基づいて、当該可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か及び当該可変表示の変動カテゴリ(図13)が判定される。始動入賞時の判定は、この判定のことをいい、当該判定は、ステップS211の入賞時乱数値判定処理にて行われる。なお、所定の場合には、この判定が行われないことがある。表示結果についての判定結果(判定無しも含む)には、一意の番号が振られ、その番号が図柄指定コマンド中の「XX」に設定される(例えば、「判定無し」なら「00」、「ハズレ」なら「01」、「大当り」なら「02」など)。変動カテゴリについての判定結果(判定無しも含む)には、一意の番号が振られ、その番号が変動カテゴリ指定コマンド中の「XX」に設定される(例えば、「判定無し」なら「00」、「PA1」なら「11」、「PA2」なら「12」、「PA3」なら「13」など)。これらコマンドは、後述の始動入賞判定処理(ステップS101)にて送信設定される。
次に、特別図柄プロセス処理について説明する。図4は、特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。この特別図柄プロセス処理において、CPU103は、まず、始動入賞判定処理を実行する(ステップS101)。図5は、ステップS101にて実行される始動入賞判定処理の一例を示すフローチャートである。
始動入賞判定処理を開始すると、CPU103は、まず、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口に対応して設けられた第1始動口スイッチ22Aがオンであるか否かを判定する(ステップS201)。スイッチ処理にて第1始動口スイッチ22Aがオンであると判定されているなどして第1始動口スイッチ22Aがオンであれば(ステップS201;Yes)、第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第1特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS202)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第1特図保留記憶数カウンタ(第1特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第1特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第1特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS202;No)、RAM102の所定領域(遊技制御バッファ設定部など)に設けられた始動口バッファの格納値である始動口バッファ値を、「1」に設定する(ステップS203)。
ステップS201にて第1始動口スイッチ22Aがオフであるときや(ステップS201;No)、ステップS202にて第1特図保留記憶数が上限値に達しているときには(ステップS202;Yes)、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口に対応して設けられた第2始動口スイッチ22Bがオンであるか否かを判定する(ステップS204)。スイッチ処理にて第2始動口スイッチ22Bがオンであると判定されているなどして第2始動口スイッチ22Bがオンであれば(ステップS204;Yes)、第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である第2特図保留記憶数が、所定の上限値(例えば「4」)となっているか否かを判定する(ステップS205)。このとき、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた第2特図保留記憶数カウンタ(第2特図保留記憶数をカウントするカウンタ)の格納値である第2特図保留記憶数カウント値を読み取ることにより、第2特図保留記憶数を特定できればよい。ステップS205にて第2特図保留記憶数が上限値ではないときには(ステップS205;No)、始動口バッファ値を「2」に設定する(ステップS206)。第2始動口スイッチ22Bがオンでなかったり(ステップS204;No)、第2特図保留記憶数が上限値ではあったり(ステップS205;Yes)した場合には、始動入賞判定処理を終了する。
ステップS203、S206の処理のいずれかを実行した後には、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶数カウント値を1加算するように更新する(ステップS207)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには第1特図保留記憶数カウント値を1加算する一方で、始動口バッファ値が「2」であるときには第2特図保留記憶数カウント値を1加算する。こうして、第1特図保留記憶数カウント値は、第1始動入賞口に遊技球が進入して第1特図を用いた特図ゲームに対応した第1始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。また、第2特図保留記憶数カウント値は、第2始動入賞口に遊技球が進入して第2特図を用いた特図ゲームに対応した第2始動条件が成立したときに、1増加(インクリメント)するように更新される。このときには、RAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられた合計保留記憶数カウンタの格納値である合計保留記憶数カウント値を、1加算するように更新する(ステップS208)。
ステップS208の処理を実行した後に、CPU103は、始動入賞の発生時に対応した所定の遊技用乱数を抽出する(ステップS209)。一例として、ステップS209の処理では、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データ(図6参照)が抽出される。こうして抽出された各乱数値を示す数値データが保留データとして、始動口バッファ値に応じた特図保留記憶部における空きエントリの先頭にセットされることで記憶される(ステップS210)。例えば、始動口バッファ値が「1」であるときには、保留データが図7(A)に示すような第1特図保留記憶部にセットされる。一方、始動口バッファ値が「2」であるときには、保留データが図7(B)に示すような第2特図保留記憶部にセットされる。なお、このとき、CPU103は、保留データが第1特図保留記憶部にセットされたときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ加算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、保留データが第2特図保留記憶部にセットされたときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ加算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ増やす)ようにしてもよい。
図7(A)に示す第1特図保留記憶部は、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が進入して第1始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第1特図保留記憶部は、第1始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第1始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第1特図保留記憶部に記憶された保留データは、第1特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第1特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される。)とは、基本的に対応している。このため、第1特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第1保留表示領域5Ha(図53など)の一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、表示エリア5Hにおける向かって第1保留表示領域5Haの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。図53は、保留番号「3」まで保留データが格納されているときの状態を示し、図53では、保留番号「1」の保留データに対応する保留表示図柄Hが、第1保留表示領域5Haにおける向かって左から一番目の表示位置(第1の表示位置)に表示され、保留番号「2」の保留データに対応する保留表示図柄Hが、第1保留表示領域5Haにおける向かって左から二番目の表示位置(第2の表示位置)に表示され、保留番号「3」の保留データに対応する保留表示図柄Hが、第1保留表示領域5Haにおける向かって左から三番目の表示位置(第3の表示位置)に表示されている。
図7(B)に示す第2特図保留記憶部は、普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を遊技球が進入して第2始動入賞が発生したものの、未だ開始されていない特図ゲーム(第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲーム)の保留データを記憶する。一例として、第2特図保留記憶部は、第2始動入賞口への入賞順(遊技球の検出順)に保留番号と関連付けて、その遊技球の進入による第2始動条件の成立に基づいてCPU103が乱数回路104等から抽出した特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データなどを保留データとして、その数が所定の上限値(例えば「4」)に達するまで記憶する。こうして第2特図保留記憶部に記憶された保留データは、第2特図を用いた特図ゲームの実行(可変表示)が保留されていることを示し、この特図ゲームにおける可変表示結果(特図表示結果)に基づき大当り遊技状態に制御すると決定されるか否かや、飾り図柄の可変表示態様が特定態様(例えばリーチ演出など)となるか否かなどを判定可能にする保留記憶情報となる。
なお、第2特図保留記憶部の保留番号と保留表示図柄の表示位置(演出制御基板12側で制御される。)とは、基本的に対応している。このため、第2特図保留記憶部に保留データが記憶されると、この保留データに関連付けられた保留番号に対応する表示位置に保留表示図柄が表示される。例えば、保留番号「1」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示領域5Hb(図53など)の一番左側の第1の表示位置に保留表示図柄を表示する。例えば、保留番号「2」に関連付けて保留データが新たに格納された場合には、第2保留表示領域5Hbの第1の表示位置の右側に位置する第2の表示位置に保留表示図柄を表示する。図53は、保留番号「2」まで保留データが格納されているときの状態を示し、図53では、保留番号「1」の保留データに対応する保留表示図柄Hが、第2保留表示領域5Hbにおける向かって左から一番目の表示位置(第1の表示位置)に表示され、保留番号「2」の保留データに対応する保留表示図柄Hが、第2保留表示領域5Hbにおける向かって左から二番目の表示位置(第2の表示位置)に表示されている。
ステップS210の処理に続いて、入賞時乱数値判定処理を行う(ステップS211)。入賞時乱数値判定処理は、上述のように、始動入賞時の判定を行う処理であり、ステップS209で抽出した乱数値MR1〜3のうちの乱数値MR1及びMR3に基づいて、当該乱数値の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否か及び当該可変表示の変動カテゴリ(図13)を判定する処理である。入賞時乱数値判定処理は、後で詳述する。その後、始動口バッファ値が「1」であるか「2」であるかを判定する(ステップS212)。このとき、始動口バッファ値が「2」であれば(ステップS212;「2」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS213)、始動入賞判定処理を終了する。これに対して、始動口バッファ値が「1」であるときには(ステップS212;「1」)、始動口バッファをクリアして、その格納値を「0」に初期化してから(ステップS214)、ステップS204の処理に進む。これにより、第1始動口スイッチ22Aと第2始動口スイッチ22Bの双方が同時に有効な遊技球の始動入賞を検出した場合でも、確実に双方の有効な始動入賞の検出に基づく処理を完了できる。
図8は、入賞時乱数値判定処理として、図5のステップS211にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。この実施の形態において、特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるときには、後述する特別図柄通常処理(図4のステップS110)において、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かの決定が行われる。また、後述する変動パターン設定処理(図3のステップS111)において、飾り図柄の可変表示態様に対応した変動カテゴリや変動パターンの決定などが行われる。入賞時乱数値判定処理では、これらの決定とは別に、遊技球が始動入賞口(第1始動入賞口または第2始動入賞口)にて検出された始動入賞タイミングで、当該タイミングで抽出された乱数値(ステップS209で抽出された乱数値)の実行対象の可変表示の可変表示結果が「大当り」になるか否かの判定)や、飾り図柄の可変表示の変動カテゴリがどれになるかの判定などを行う(所謂「先読み」)。これにより、始動入賞口に進入した遊技球の検出に基づく特別図柄や飾り図柄の可変表示が開始されるより前(特図ゲームの開始条件成立前)に、特図表示結果が「大当り」となることや、飾り図柄の大まかな可変表示態様(変動カテゴリ)を予測し、この予測結果に基づいて、演出制御基板12の側で演出制御用CPU120などにより、保留表示図柄の表示態様などを決定することができる。
図8に示す入賞時乱数値判定処理において、CPU103は、まず、例えばRAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた時短フラグ(時短状態のときにオン状態になるフラグ)や確変フラグ(確変状態のときにオン状態になるフラグ)の状態を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態を特定する(ステップS401)。また、ステップS401では、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ制御部など)に設けられた特図プロセスフラグの値を確認することなどにより、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であるか否かを特定する。例えば、特図プロセスフラグの値が、「4」〜「7」である場合には、パチンコ遊技機1における現在の遊技状態が大当り遊技状態であると特定すればよい。
CPU103は、こうして特定された遊技状態が大当り遊技状態となっている大当り中であるか否かを判定する(ステップS402)。このとき、大当り中でないと判定された場合には(ステップS402;No)、さらに時短中であるか否か(時短フラグがオン状態となっているか否か)を判定する(ステップS403)。ステップS402にて大当り中であると判定されたときや(ステップS402;Yes)、ステップS403にて時短制御中であると判定されたときには(ステップS403;Yes)、始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する(ステップS404)。
ステップS403にて時短制御中ではないと判定されたときや(ステップS403;No)、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」であると判定されたときには(ステップS404;Yes)、大当り決定範囲を設定する(ステップS405)。例えば、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述の特図表示結果決定テーブル(図10参照)のうち、ステップS401で特定した現在の遊技状態に対応して、特図表示結果の「大当り」に割り当てられた決定値の範囲を、大当り決定範囲として設定する。例えば、現在の遊技状態が確変状態であれば(確変フラグがオン状態であれば)、「8000」〜「9899」が大当り決定範囲として設定され、現在の遊技状態が非確変状態(確変状態でない状態)であれば(確変フラグがオフ状態であれば)、「8000」〜「8189」が大当り決定範囲として設定される(図10参照)。
その後、ステップS209で抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データと、ステップS405の処理により設定された大当り決定範囲とを比較する(ステップS406)。これにより、乱数値MR1が大当り決定範囲内であるか否かを判定する(ステップS407)。一例として、CPU103は、大当り決定範囲に含まれる個々の決定値と、図4に示すステップS209の処理により抽出された特図表示結果決定用の乱数値MR1とを、逐一比較することにより、乱数値MR1と合致する決定値の有無を判定してもよい。あるいは、大当り決定範囲に含まれる決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR1と大当り決定範囲の最小値や最大値とを比較することにより、乱数値MR1が大当り決定範囲の範囲内であるか否かを判定してもよい。
なお、ステップS406では、例えば、ステップS210で特図保留記憶部に格納した乱数値MR1を読み出し、読み出した乱数値MR1を使用して前記判定を行えばよい。また、ステップS210とは別に乱数値MR1をRAM102の所定領域(特図保留記憶部以外の領域)やCPU103の記憶領域などに保持しておき、CPU103は保持した乱数値に基づいて前記判定を行ってもよい。これは、後述の乱数値MR3についても同様である。このように、入賞時乱数値判定処理で使用される乱数値は、特図保留記憶部に格納された乱数値でなくてもよい。
ステップS407の処理にて大当り決定範囲内であると判定されたときには(ステップS407;Yes)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述の大当り用変動カテゴリ決定テーブル(図14参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS409)。詳しくは後述するが、大当り用変動カテゴリ決定テーブルは、可変表示結果が「大当り」になる可変表示の変動パターンのカテゴリである変動カテゴリを決定するためのテーブルであり、各変動カテゴリに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
図14では、決定値の範囲の代わりに決定割合が記載されている。実際のテーブルでは、図14の決定割合に応じた範囲の決定値が各変動カテゴリに対して割り当てられていればよい。決定割合は、乱数値MR3が取り得る値の全範囲(1〜900)を100とした割合である。例えば、図14であれば、変動カテゴリPB3の決定割合は20で、変動カテゴリPB4の決定割合は40で、変動カテゴリPB5の決定割合は50なので、変動カテゴリPB3には乱数値MR3と比較される決定値1〜180(20%の範囲)が割り当てられ、変動カテゴリPB4には乱数値MR3と比較される決定値181〜540(40%の範囲)が割り当てられ、変動カテゴリPB5には乱数値MR3と比較される決定値541〜900(40%の範囲)が割り当てられる。このようなことは、決定割合を記載した他のテーブルについても同様である。
ステップS407の処理にて大当り決定範囲内でないと判定されたときには(ステップS407;No)、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された後述のハズレ用変動カテゴリ決定テーブル(図15参照)を選択して使用テーブルに設定する(ステップS408)。具体的には、ステップS401で特定した現在の遊技状態が非時短状態(低ベース状態)である場合(時短フラグがオフ状態のとき)には、図15(A)のハズレ用変動カテゴリ決定テーブルを使用テーブルに設定し、ステップS401で特定した現在の遊技状態が時短状態(高ベース状態)である場合(時短フラグがオン状態のとき)には、図15(B)のハズレ用変動カテゴリ決定テーブルを使用テーブルに設定する。詳しくは後述するが、ハズレ用変動カテゴリ決定テーブルは、可変表示結果が「ハズレ」になる可変表示の変動パターンのカテゴリである変動カテゴリを決定するためのテーブルであり、各変動カテゴリに乱数値MR3と比較される決定値が割り当てられている。
その後、ステップS408のあと又はステップS409のあと、CPU103は、ステップS209で抽出された変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定されている大当り用変動カテゴリ決定テーブル又はハズレ用変動カテゴリ決定テーブルを参照し、乱数値MR3と合致する決定値に割り当てられている変動カテゴリを判定する(ステップS409)。一例として、CPU103は、各変動カテゴリに割り当てられた個々の決定値と、乱数値MR3とを、逐一比較することにより、乱数値MR3と合致する決定値の有無を判定することで変動カテゴリを判定してもよいし、あるいは、各変動カテゴリに割り当てられた決定値の最小値(下限値)と最大値(上限値)とを示す数値を設定して、CPU103が乱数値MR3と当該最小値や最大値とを比較することにより変動カテゴリを判定してもよい(他のテーブルを参照するときも同じ)。
ステップS416のあと、又は、ステップS404にて始動口バッファ値が「2」でないと判定されたとき(ステップS404;No)には、CPU103は、ステップS407やステップS416の判定結果に応じた内容の始動入賞時コマンドの送信設定を行い(ステップS417)、入賞時乱数値判定処理を終了する。始動入賞時コマンドは、始動口入賞指定コマンドと、特図保留記憶数指定コマンドと、図柄指定コマンドと、変動カテゴリ指定コマンドと、から構成される。始動口バッファ値が「1」のときは、始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドと、第1特図保留記憶数指定コマンドと、図柄指定コマンドと、変動カテゴリ指定コマンドと、の送信設定を行う。始動口バッファ値が「2」のときは、始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドと、第2特図保留記憶数指定コマンドと、図柄指定コマンドと、変動カテゴリ指定コマンドと、の送信設定を行う。送信設定されたコマンドは、コマンド制御処理にて送信される。
送信設定する第1特図保留記憶数指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドは、現在の第1特図保留記憶数や第2特図保留記憶数を指定するコマンド(当該記憶数に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、指定する特図保留記憶数は、第1特図保留記憶数カウンタや第2特図保留記憶数カウンタのカウント値によって特定すればよい。送信設定する図柄指定コマンドは、ステップS407の判定結果が大当り決定範囲内(ステップS407;Yes)であるときには、可変表示結果の判定結果が「大当り」であることを指定するコマンド(「大当り」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS407の判定結果が大当り決定範囲外(ステップS407;No)であるときには、可変表示結果の判定結果が「ハズレ」であることを指定するコマンド(「ハズレ」に対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS404の判定結果が始動口バッファ値=1(ステップS404;No)であるときには、始動入賞時の判定を行っていない「判定無し」であることを指定するコマンド(「判定無し」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。送信設定する変動カテゴリ指定コマンドは、ステップS416で変動カテゴリを判定した場合には判定結果となる変動カテゴリを指定するコマンド(判定結果である変動カテゴリに対応したEXTデータを含むコマンド)とし、ステップS404の判定結果が始動口バッファ値=1(ステップS404;No)であるときには始動入賞時の判定を行っていない「判定無し」であることを指定するコマンド(「判定無し」に対応したEXTデータを含むコマンド)とすればよい。
入賞時乱数値判定処理では、上記のようにして、今回ステップS209で抽出した乱数値MR1〜3に対応する可変表示について、当該可変表示(特図ゲーム)の可変表示結果が「大当り」になるか否か及び当該可変表示の変動カテゴリ(図13)が判定される。つまり、所謂先読みが行われる。なお、この処理では現在の遊技状態に基づいて判定を行い、可変表示が実際に実行されるときの遊技状態に基づいて判定を行っていないため、当該判定は必ずしも正確なものでないがある程度の精度で可変表示結果や変動カテゴリを予測できる。また、入賞時乱数値判定処理では、ステップS402にて大当り中であると判定されたことや、ステップS403にて時短制御中であると判定されたことに基づいて、ステップS404の処理により始動口バッファ値が「2」であるか否かを判定する。このとき、始動口バッファ値が「1」であり「2」ではない場合には、ステップS405などの処理を実行せずにステップS416の処理に進み、始動入賞時の判定を行わない。こうして、時短制御に伴う高開放制御が行われるときや、大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞口を遊技球が進入したことによる始動入賞(第1始動入賞)の発生に基づいて上記各判定が行われないように制限する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームが第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行される場合に、時短制御中や大当り遊技状態であるときには、第1始動入賞に基づく先読みが実行されないように制限して、遊技の健全性を確保することができる。
図4に示すステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、RAM102の所定領域(遊技制御フラグ設定部など)に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S117の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS110の特別図柄通常処理は、特図プロセスフラグの値が“0”のときに実行される。この特別図柄通常処理では、第1特図保留記憶部や第2特図保留記憶部といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データの有無などに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームを開始するか否かの判定が行われる。また、特別図柄通常処理では、特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データに基づき、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)する。このとき、可変表示結果が「大当り」に決定された場合には、大当り種別を「非確変」、「確変」といった複数種別のいずれかに決定する。大当り種別の決定結果を示すデータがRAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに格納されることにより、大当り種別が記憶される。さらに、特別図柄通常処理では、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果に対応して、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおける確定特別図柄(大当り図柄、ハズレ図柄)が設定される。特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
図9は、特別図柄通常処理として、ステップS110にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU103は、まず、第2特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS231)。第2特図保留記憶数は、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第2特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS231;No)、例えば第2特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS232)。これにより、ステップS209の処理で第2始動入賞口における始動入賞(第2始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS232の処理に続いて、例えば第2特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第2特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第2特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS233)。例えば、第2特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS233の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた変動特図指定バッファの格納値である変動特図指定バッファ値を、「2」に更新する(ステップS234)。
ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であるときには(ステップS231;Yes)、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する(ステップS235)。第1特図保留記憶数は、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数である。CPU103は、第1特図保留記憶数カウント値を読み出し、その読出値が「0」であるか否かを判定すればよい。このように、ステップS235の処理は、ステップS231にて第2特図保留記憶数が「0」であると判定されたときに実行されて、第1特図保留記憶数が「0」であるか否かを判定する。これにより、第2特図を用いた特図ゲームは、第1特図を用いた特図ゲームよりも優先して実行が開始されることになる。
なお、第1始動入賞口であるか第2始動入賞口であるかにかかわらず、遊技球が始動入賞口に進入した順番で、特図ゲームが実行される場合には、第1始動入賞口と第2始動入賞口のいずれに遊技球が進入したかを示す始動口データを、保留データとともに、あるいは保留データとは別個に、保留番号と対応付けてRAM102の所定領域に記憶させておき、それぞれの保留データに対応する特図ゲームについて、始動条件が成立した順番を特定可能にすればよい。
ステップS235にて第1特図保留記憶数が「0」以外であるときには(ステップS235;No)、例えば第1特図保留記憶部の先頭領域(例えば保留番号「1」に対応する記憶領域)といった、RAM102の所定領域に記憶されている保留データとして、所定の乱数値を示す数値データを読み出す(ステップS236)。これにより、ステップS209の処理で第1始動入賞口における始動入賞(第1始動入賞)の発生に対応して抽出された遊技用乱数が読み出される。このとき読み出された数値データは、例えば変動用乱数バッファなどに格納されて、一時記憶されればよい。
ステップS236の処理に続いて、例えば第1特図保留記憶数カウント値を1減算して更新することなどにより、第1特図保留記憶数を1減算させるように更新するとともに、第1特図保留記憶部における記憶内容をシフトさせる(ステップS237)。例えば、第1特図保留記憶部にて保留番号「1」より下位の記憶領域(保留番号「2」〜「4」に対応する記憶領域)に記憶された保留データを、1エントリずつ上位(保留番号「1」〜「3」に対応する記憶領域)にシフトする。また、ステップS237の処理では、合計保留記憶数を1減算するように更新してもよい。そして、変動特図指定バッファ値を「1」に更新する(ステップS238)。
ステップS234、S238の処理のいずれかを実行した後には、特別図柄の可変表示結果である特図表示結果を、「大当り」と「ハズレ」とのいずれかに決定する(ステップS239)。一例として、ステップS239の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された特図表示結果決定テーブルを選択し、特図表示結果を決定するための使用テーブルに設定する。例えば、CPU103は、図10に示す特図表示結果決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。特図表示結果決定テーブルでは、例えば、図10に示すように、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値(決定値)が、特図表示結果を「大当り」と「ハズレ」とのいずれとするかの決定結果に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる特図表示結果決定用の乱数値MR1を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、遊技状態が確変状態であるか否かと、乱数値MR1を示す数値データと、に基づいて、特図表示結果決定テーブルを参照することにより、乱数値MR1に合致する決定値に、遊技状態が確変状態であるか否かに応じて、割り当てられた「大当り」と「ハズレ」とのいずれかの決定結果を特図表示結果として決定すればよい。CPU103は、確変フラグがオン状態である場合に、確変状態であると判定すればよい。例えば、乱数値MR1が「9000」であるとき、CPU103は、確変フラグがオン状態である場合(確変状態のとき)には、特図表示結果を「大当り」にすると決定し、確変フラグがオフ状態である場合(非確変状態のとき)には、特図表示結果を「ハズレ」にすると決定する。
図10に示すように、確変状態のときには、非確変状態のときよりも高い決定割合で、特図表示結果が「大当り」に決定される。したがって、例えば図4に示すステップS117の大当り終了処理により(詳しくは後述する。)、大当り種別が「確変」であった場合に対応して確変フラグがオン状態にセットされたことなどに基づいて、現在が確変状態であるときには、非確変状態のときよりも、特図表示結果が「大当り」になりやすく、大当り遊技状態になりやすい。つまり、遊技者にとって有利である。
その後、CPU103は、ステップS239の処理により決定された特図表示結果が「大当り」であるか否かを判定する(ステップS240)。特図表示結果が「大当り」に決定された場合には(ステップS240;Yes)、RAM102の所定領域に設けられた大当りフラグをオン状態にセットする(ステップS241)。また、大当り種別を複数種類のいずれかに決定する(ステップS242)。一例として、ステップS242の処理では、予めROM101の所定領域に記憶するなどして用意された大当り種別決定テーブルを選択し、大当り種別を決定するための使用テーブルに設定する。CPU103は、例えば、図11に示す大当り種別決定テーブルを使用テーブルとしてセットする。大当り種別決定テーブルでは、例えば、図11に示すように、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値(決定値)が、大当り種別を「非確変」と「確変」とのいずれとするかの決定結果に割り当てられていればよい。
CPU103は、ステップS232又はS236で変動用乱数バッファに一時格納した遊技用乱数に含まれる大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データを変動用乱数バッファから読み出し、変動用乱数バッファから読み出した大当り種別決定用の乱数値MR2を示す数値データに基づいて、使用テーブルに設定された大当り種別決定テーブルを参照することにより、乱数値MR2に合致する決定値に割り当てられた大当り種別のいずれかを選択すればよい。
ステップS242の処理を実行した後には、大当り種別を記憶させる(ステップS243)。CPU103は、RAM102の所定領域(例えば遊技制御バッファ設定部)に設けられた大当り種別バッファに、大当り種別の決定結果を示す大当り種別バッファ設定値(例えば、「非確変」の場合には「0」、「確変」の場合には「1」となる値)を格納することにより、大当り種別を記憶させればよい。
特図表示結果が「大当り」でない場合(ステップS240;No)、ステップS243のあとには、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を決定する(ステップS246)。一例として、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」ではないと判定された場合には、ハズレ図柄として予め定められた特別図柄を確定特別図柄に決定する。一方、ステップS240にて特図表示結果が「大当り」であると判定された場合には、ステップS242における大当り種別の決定結果に応じて(大当り種別バッファ設定値に応じて)、複数種類の大当り図柄として予め定められた特別図柄のいずれかを確定特別図柄に決定すればよい。
ステップS246の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“1”に更新してから(ステップS247)、特別図柄通常処理を終了する。ステップS247にて特図プロセスフラグの値が“1”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS111の変動パターン設定処理が実行される。
ステップS235にて第1特図を用いた特図ゲームの保留記憶数が「0」である場合には(ステップS235;Yes)、所定のデモ表示設定を行ってから(ステップS248)、特別図柄通常処理を終了する。このデモ表示設定では、例えば画像表示装置5において所定の演出画像を表示することなどによるデモンストレーション表示(デモ画面表示)を指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)が、主基板11から演出制御基板12に対して送信済みであるか否かを判定する。このとき、送信済みであれば、そのままデモ表示設定を終了する。これに対して、未送信であれば、客待ちデモ指定コマンドを送信設定してから、デモ表示設定を終了する。演出制御基板12では、客待ちデモ指定コマンドが送信されると、デモ画面表示を行う。
図4のステップS111の変動パターン設定処理は、特図プロセスフラグの値が“1”のときに実行される。この変動パターン設定処理には、可変表示結果を「大当り」とするか否かの事前決定結果などに基づいて、変動パターンを複数種類のいずれかに決定する処理などが含まれている。変動パターンは、飾り図柄の可変表示の内容(可変表示態様)を指定するものであるので、この決定によって、飾り図柄の可変表示の内容が決定される。特別図柄や飾り図柄の可変表示時間は、変動パターンに対応して予め設定されている。したがって、変動パターン設定処理にて変動パターンを決定することにより、特別図柄の可変表示を開始してから可変表示結果となる確定特別図柄を導出するまでの可変表示時間(特図変動時間)が決定される。さらに、変動パターン設定処理は、特別図柄表示装置4において特別図柄の変動を開始させるための設定を行う処理を含んでもよい。変動パターン設定処理が実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
図12は、変動パターン設定処理として、ステップS111にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU103は、まず、大当りフラグがオンであるか否かを判定する(ステップS261)。そして、大当りフラグがオンである場合には(ステップS261;Yes)、特図表示結果が「大当り」となる大当り時に対応した変動カテゴリを決定する(ステップS262)。ステップS261にて大当りフラグがオフである場合には(ステップS261;No)、特図表示結果が「ハズレ」となるハズレ時に対応した変動カテゴリを決定する(ステップS263)。ステップS262のあと、又は、ステップS263のあとは、決定した変動カテゴリに基づいて、変動パターンを決定する(ステップS265)。このように、この実施の形態では、まず、変動カテゴリを決定することで、大まかな変動パターンの種類を決定し、その後に詳細な変動パターンを決定する。
図13は、本実施形態における変動カテゴリ及び変動パターンの具体例を示している。
変動カテゴリPA1は、短縮・非リーチ(ハズレ)の変動カテゴリである。変動カテゴリPA1には、変動パターンPA1−1が属している。変動パターンPA1−1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定し、かつ、特図変動時間が通常よりも短い時短用の非リーチ変動パターンである。可変表示態様である。変動カテゴリPA1は、ハズレ時かつ時短時に選択される非リーチ変動パターンをグループ化したものである。
変動カテゴリPA2は、非リーチ(ハズレ)の変動カテゴリである。変動カテゴリPA2には、変動パターンPA2−1、PA2−2が属している。変動パターンPA2−1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定し、かつ、特図変動時間が通常の長さの非リーチ変動パターンである。変動パターンPA2−2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、擬似連1回の実行及び非リーチ(可変表示態様がリーチ態様にならないこと)を指定する非リーチ変動パターンである。変動カテゴリPA2は、ハズレ時かつ非時短時に選択される非リーチ変動パターンをグループ化したものである。
変動カテゴリPA3は、ノーマルリーチ(ハズレ)の変動カテゴリである。変動カテゴリPA3には、変動パターンPA3−1、PA3−2が属している。変動パターンPA3−1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA3−2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、擬似連1回の実行及びノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動カテゴリPA3は、ハズレ時に選択され、かつ、ノーマルリーチを指定するリーチ変動パターンをグループ化したものである。
変動カテゴリPA4は、スーパーリーチA(ハズレ)の変動カテゴリである。変動カテゴリPA4には、変動パターンPA4−1〜PA4−3が属している。変動パターンPA4−1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA4−2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、擬似連1回の実行及びスーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA4−3は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、擬似連2回の実行及びスーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動カテゴリPA4は、ハズレ時に選択され、かつ、スーパーリーチAを指定するリーチ変動パターンをグループ化したものである。
変動カテゴリPA5は、スーパーリーチB(ハズレ)の変動カテゴリである。変動カテゴリPA5には、変動パターンPA5−1〜PA5−3が属している。変動パターンPA5−1は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA5−2は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、擬似連1回の実行及びスーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPA5−3は、可変表示結果が「ハズレ」のときに選択されるものであり、擬似連2回の実行及びスーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動カテゴリPA5は、ハズレ時に選択され、かつ、スーパーリーチBを指定するリーチ変動パターンをグループ化したものである。
変動カテゴリPB3は、ノーマルリーチ(大当り)の変動カテゴリである。変動カテゴリPB3には、変動パターンPB3−1、PB3−2が属している。変動パターンPB3−1は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、ノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB3−2は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、擬似連1回の実行及びノーマルリーチの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動カテゴリPB3は、大当り時に選択され、かつ、ノーマルリーチを指定するリーチ変動パターンをグループ化したものである。
変動カテゴリPB4は、スーパーリーチA(大当り)の変動カテゴリである。変動カテゴリPB4には、変動パターンPB4−1〜PB4−3が属している。変動パターンPB4−1は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB4−2は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、擬似連1回の実行及びスーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB4−3は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、擬似連2回の実行及びスーパーリーチAの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動カテゴリPB4は、大当り時に選択され、かつ、スーパーリーチAを指定するリーチ変動パターンをグループ化したものである。
変動カテゴリPB5は、スーパーリーチB(大当り)の変動カテゴリである。変動カテゴリPB5には、変動パターンPB5−1〜PB5−3が属している。変動パターンPB5−1は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、スーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB5−2は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、擬似連1回の実行及びスーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動パターンPB5−3は、可変表示結果が「大当り」のときに選択されるものであり、擬似連2回の実行及びスーパーリーチBの実行を指定するリーチ変動パターンである。変動カテゴリPB5は、大当り時に選択され、かつ、スーパーリーチBを指定するリーチ変動パターンをグループ化したものである。
図12に示すステップS262の処理では、例えば図14に示す大当り用変動カテゴリ決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を用いて、大当り時の変動カテゴリが決定される。一例として、大当り用変動カテゴリ決定テーブルでは、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動カテゴリの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、大当り用変動カテゴリ決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動カテゴリを今回の変動カテゴリとして決定(選択)すればよい。なお、図14では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図12に示すステップS263の処理では、例えば図15に示すハズレ用変動カテゴリ決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)を用いて、ハズレ時の変動カテゴリが決定される。遊技状態が非時短状態(時短フラグがオフ)であるときには、CPU103は、図15(A)に示すハズレ用変動カテゴリ決定テーブルを参照する。遊技状態が時短状態(時短フラグがオン)であるときには、CPU103は、図15(B)に示すハズレ用変動カテゴリ決定テーブルを参照する。一例として、各ハズレ用変動カテゴリ決定テーブルでは、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3と比較される数値(決定値)が、変動カテゴリの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、変動用乱数バッファから読み出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データに基づいて、ハズレ用変動カテゴリ決定テーブルを参照することにより、乱数値MR3に合致する決定値に割り当てられた変動カテゴリを今回の変動カテゴリとして決定(選択)すればよい。なお、図15では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図15に示すハズレ用変動カテゴリ決定テーブルでは、時短状態のときに特図変動時間の短い変動カテゴリPA1が選択されやすくなっており、時短状態のときには、非時短状態のときよりも平均的な可変表示時間を短縮して、無効な始動入賞の発生を抑制することや、遊技者による遊技球の発射停止(いわゆる「止め打ち」)を低減することができる。また、可変表示の実行頻度を高めることができる。
図14及び図15を参照すると、大当り時には、スーパーリーチBを実行する変動カテゴリPB5の決定割合が最も高くなっており、スーパーリーチAの変動カテゴリPB4、ノーマルリーチの変動カテゴリPB3の順に決定割合が徐々に低くなっている。ハズレ時には、非リーチの変動カテゴリPA1又はPA2を実行する変動カテゴリの決定割合が最も高くなっており、ノーマルリーチの変動カテゴリPA3、スーパーリーチAの変動カテゴリPA4、スーパーリーチBの変動カテゴリPA5の順に決定割合が徐々に低くなっている。このようなことから、スーパーリーチBが実行されたときが、最も高い割合で可変表示結果が「大当り」となる。そして、スーパーリーチA、ノーマルリーチの順で、可変表示結果が「大当り」となる割合(所謂大当り期待度)が下がっていく。
図12に示すステップS265の処理では、ステップS262又はS263で決定した変動カテゴリに応じて、図16(A)〜(H)に示す変動パターン決定テーブル(ROM101の所定領域に予め記憶されている)のいずれかを用いて、変動パターンが決定される。変動カテゴリがPA1であれば、図16(A)の変動パターン決定テーブルを参照する。変動カテゴリがPA2であれば、図16(B)の変動パターン決定テーブルを参照する。変動カテゴリがPA3であれば、図16(C)の変動パターン決定テーブルを参照する。変動カテゴリがPA4であれば、図16(D)の変動パターン決定テーブルを参照する。変動カテゴリがPA5であれば、図16(E)の変動パターン決定テーブルを参照する。変動カテゴリがPB3であれば、図16(F)の変動パターン決定テーブルを参照する。変動カテゴリがPB4であれば、図16(G)の変動パターン決定テーブルを参照する。変動カテゴリがPB5であれば、図16(H)の変動パターン決定テーブルを参照する。
一例として、各変動パターン決定テーブルでは、変動パターン決定用の乱数値MR4と比較される数値(決定値)が、変動パターンの決定結果に、割り当てられていればよい。CPU103は、乱数回路104やRAM102の所定領域(遊技制御カウンタ設定部など)に設けられたランダムカウンタ等によって更新される数値データのうちから、変動パターン決定用の乱数値MR4を示す数値データを抽出し、抽出した乱数値MR4を示す数値データに基づいて、変動パターン決定テーブルを参照することにより、乱数値MR4に合致する決定値に割り当てられた変動パターンを今回の変動パターンとして決定(選択)すればよい。なお、図16では、決定値の代わりに決定割合が記載されている。
図16に示すように、この実施の形態では、大当り時におけるスーパーリーチA又はBの実行時には、擬似連2回の変動パターンの決定割合が高く、擬似連1回の変動パターンの決定割合が次に高く、擬似連0回の変動パターンの決定割合が最も低くなっている。一方で、ハズレ時は、その逆になっている。また、大当り時におけるノーマルリーチの実行時には、擬似連1回の変動パターンの決定割合が高く、擬似連0回の変動パターンの決定割合が最も低くなっている。一方で、ハズレ時は、その逆になっている。また、ハズレ時における非リーチ時(変動カテゴリPA2の場合)には、擬似連1回の変動パターンの決定割合が低くなっている。このようなことから、擬似連が実行される方が大当り期待度は高く、また、擬似連の回数が多い方が大当り期待度は高い。
ステップS265の処理を実行した後には、特別図柄の可変表示時間である特図変動時間(変動時間ともいう。)を設定する(ステップS266)。特別図柄の可変表示時間となる特図変動時間は、特図ゲームにおいて特別図柄の変動を開始してから可変表示結果(特図表示結果)となる確定特別図柄が導出表示されるまでの所要時間である。特図変動時間は、図13に示すように、予め用意された複数の変動パターンに対応して、予め定められている。CPU103は、ステップS265の処理で選択した変動パターンに対応した特図変動時間を設定することにより、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果が導出されるタイミングを設定できる。特図変動時間の設定は、例えば、特図変動時間に応じたタイマ値を、RAM102の所定領域に設けられた遊技制御プロセスタイマに設定することなどによって行われる。
ステップS266の処理に続いて、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図を用いた特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図を用いた特図ゲームのうち、開始条件が成立したいずれかの特図ゲームを開始させるように、特別図柄の変動を開始させるための設定を行う(ステップS267)。一例として、変動特図指定バッファ値が「1」であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。一方、変動特図指定バッファ値が「2」であれば、第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特図の表示を更新させる駆動信号を送信する設定を行う。これによって、特図ゲームが開始される。なお、CPU103は、第1特図を用いた可変表示を開始するときには、第1保留表示器25Aを制御して、1つ減算された第1特図保留記憶数を特定可能な表示を第1保留表示器25Aに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。なお、CPU103は、第2特図を用いた可変表示を開始するときには、第2保留表示器25Bを制御して、1つ減算された第2特図保留記憶数を特定可能な表示を第2保留表示器25Bに行わせる(例えば、LEDの点灯個数を1つ減らす)ようにしてもよい。
ステップS267の処理を実行した後には、特図表示結果や変動パターンの決定結果などを演出制御基板12側に通知するために、特別図柄の変動開始時におけるコマンド(変動開始時コマンド)の送信設定が行われる(ステップS268)。例えば、変動特図指定バッファ値が「1」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第1変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(ステップS246で決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第1特図保留記憶数指定コマンド(ステップS237で1減じた第1特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第1特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。他方、変動特図指定バッファ値が「2」である場合に、CPU103は、主基板11から演出制御基板12に対して、変動開始時コマンドとして、第2変動開始指定コマンド、変動パターン指定コマンド(ステップS265で決定した変動パターンを示すEXTデータを含むコマンド)、表示結果指定コマンド(ステップS246で決定した可変表示結果を示すEXTデータを含むコマンド)、第2特図保留記憶数指定コマンド(ステップS233で1減じた第2特図保留記憶数カウント値、つまり、特図ゲームの実行開始によって保留記憶を1つ消化したときの第2特図保留記憶数を示すEXTデータを含むコマンド)を順次に送信するための送信設定を行う。
ステップS268の処理を実行した後には、特図プロセスフラグの値を“2”に更新してから(ステップS269)、変動パターン設定処理を終了する。ステップS269にて特図プロセスフラグの値が“2”に更新されることにより、次回のタイマ割込みが発生したときには、図4に示すステップS112の特別図柄変動処理が実行される。
図4のステップS112の特別図柄変動処理は、特図プロセスフラグの値が“2”のときに実行される。この特別図柄変動処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理などが含まれている。そして、遊技制御プロセスタイマのタイマ値(1減算したあとのタイマ値)が0でないときには、特図変動時間が経過していないので、特図ゲームの可変表示を実行するための制御(例えば、第1特図や第2特図の表示を更新(所定時間特別図柄の表示を維持させるための更新を適宜含む。以下同じ。)させる駆動信号を送信する制御)などを行って第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための処理を行い、特別図柄変動処理を終了する。一方で、遊技制御プロセスタイマのタイマ値が0になり、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、第1特別図柄表示装置4A又は第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(ステップS110で設定された確定特別図柄)を停止表示(導出表示)させ(確定特別図柄は、所定時間表示し続けるように制御するとよい。)、また、停止表示されるときに図柄確定指定コマンドの送信設定も行い、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS112が繰り返し実行されることによって、特別図柄の可変表示や確定特別図柄の導出表示などが実現される。
ステップS113の特別図柄停止処理は、特図プロセスフラグの値が“3”のときに実行される。特別図柄停止処理において、CPU103は、大当りフラグがオン状態になっているかを判定する。大当りフラグがオン状態である場合には、時短フラグ、確変フラグをリセットし(オフ状態にし)、RAM102の所定領域に設けられた、時短状態中に実行される可変表示の残り回数(時短残回数)をカウントする時短回数カウンタのカウント値をカウントする時短回数カウンタのカウント値を「0」にする処理が行われる。そして、ファンファーレ待ち時間(大当り遊技状態におけるファンファーレの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応するタイマ値を初期値として遊技制御プロセスタイマにセットする。そして、RAM102に設けられた、ラウンド遊技をカウントするためのラウンド数カウンタに初期値として「15」を設定する。その後、当り開始指定コマンド及び現在の遊技状態を指定する遊技状態指定コマンド(ここでは通常状態を指定するコマンド)を送信する設定を行い、特図プロセスフラグを「4」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。なお、大当り遊技状態後に、遊技状態が変更されるので、ここで遊技状態指定コマンドを送信しなくてもよい。
大当りフラグがオフ状態である場合には、時短フラグがオン状態であるかを判定し、オン状態である場合には、時短回数カウンタのカウント値を「1」減算する。その後、「1」減算したあとのカウント値が「0」であるかを判定し、カウント値が「0」である場合には、時短状態が終了する時短終了条件が成立したので(つまり、時短状態において実行可能な所定回数の可変表示が実行されたので)、時短状態を終了させるために、時短フラグをオフ状態とする。その後、現在の遊技状態に基づいて遊技状態指定コマンド(ここでは高確低ベース状態を指定するコマンド)を送信する送信設定を行う。時短フラグがオフ状態である場合、「1」減算したあとのカウント値が「0」でない場合、又は、遊技状態指定コマンド送信設定後には、特図プロセスフラグの値を「0」に更新するなどして特別図柄停止処理を終了する。
ステップS114の大当り開放前処理は、特図プロセスフラグの値が“4”のときに実行される。この大当り開放前処理では、例えば、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する。減算後のタイマ値が「0」でない場合には、ファンファーレ待ち時間がまだ経過していないことになるので、大当り開放前処理は終了する。減算後のタイマ値が「0」である場合には、ファンファーレ待ち時間が経過し、ラウンド遊技の開始タイミングになったことになる。この場合には、大当り遊技状態においてラウンド遊技の実行を開始して大入賞口を開放状態とする処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送する処理)、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS114が繰り返し行われることによって、ラウンド遊技の開始タイミングまでの待機(ファンファーレの終了までの待機)及び大入賞口の開放などが実現される。
ステップS115の大当り開放中処理は、特図プロセスフラグの値が“5”のときに実行される。この大当り開放中処理には、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減算する処理や、1減算したあとのタイマ値や、1回のラウンド遊技においてカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数(スイッチ処理でカウントスイッチ23がオン状態と判定される毎に1カウントするカウンタ(RAM102に設けられる。)などによってカウントされればよい。)などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態(又は一部開放状態であってもよい。)に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれる。
1減算したあとのタイマ値が0になった、又は、検出された遊技球の個数(前記カウンタのカウント値)が所定個数(例えば9個)に達したと判定したときには、大入賞口を閉鎖するタイミングになったので、大入賞口を閉鎖状態に戻す処理(例えば、ソレノイド駆動信号を大入賞口扉用のソレノイド82に伝送することを停止してソレノイド82をオフとする処理)や、大入賞口の閉鎖期間(ラウンド遊技のインターバル期間であり、予め設定されている期間)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理や、ラウンド数カウンタのカウント値を1減じる処理などが実行される。1減算したあとのタイマ値が0になってもなく、検出された遊技球の個数も所定個数に達していない場合には、大入賞口の開放状態に維持する処理(例えば、ソレノイド駆動信号の供給を継続する処理)などを行って、大当り開放中処理を終了する。大入賞口を閉鎖状態に戻したときには、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。タイマ割り込みの発生毎にステップS115が繰り返し行われることによって、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングまで大入賞口の開放状態が維持されることになる。
ステップS116の大当り開放後処理は、特図プロセスフラグの値が“6”のときに実行される。この大当り開放後処理では、ラウンド数カウンタのカウント値が「0」になったか否かを判定する処理や、「0」になっていない場合に遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。
ラウンド数カウンタのカウント値が「0」であると判定された場合には、ラウンド遊技が上限回数に達したことになるので、遊技制御プロセスタイマにエンディング待ち時間(大当り遊技状態のおけるエンディングの開始から終了するまでの待ち時間であり、予め定められた時間である。)に対応したタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する。また、当り終了指定コマンドを送信する設定を行い、特図プロセスフラグを“7”に更新する処理なども行う。
遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理を行った場合には、1減じたあとのタイマ値が0であるかを判定し、0でない場合には、ラウンド遊技の開始タイミングでないので、閉鎖状態が維持され、大当り開放後処理は終了する。0である場合には、ラウンド遊技の開始タイミングになったので、大入賞口を開放状態とする処理、大入賞口を開放状態とする期間の上限(ここでは、29秒)に対応するタイマ値を遊技制御プロセスタイマに設定する処理などが実行される。大入賞口を開放状態とする処理などが実行されたときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
タイマ割り込みの発生ごとにステップS114で大入賞口が開放されてからS115、S116が繰り返し実行されることによって、各ラウンド遊技が実現される。
ステップS117の大当り終了処理は、特図プロセスフラグの値が“7”のときに実行される。大当り終了処理では、遊技制御プロセスタイマのタイマ値を1減じる処理などが行われる。1減じたタイマ値が0でなっていない場合には、エンディングが終了していないので、そのまま大当り終了処理を終了する。1減じたタイマ値が0になった場合には、エンディングが終了するので、大当り種別バッファに格納された大当り種別(大当り種別バッファ設定値)に応じて、時短フラグ、時短回数カウンタ、確変フラグなどの状態を設定する。
例えば、大当り種別が「確変」であれば、時短フラグ及び確変フラグをオン状態とするとともに、RAM102の所定領域に設けられた時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り種別が「非確変」であれば、時短フラグのみをオン状態とするとともに、時短回数カウンタにカウント初期値として「100」を設定する。大当り終了処理では、このような設定のあと、設定に応じた遊技状態を指定する遊技状態指定コマンドを送信する送信設定を行い、遊技制御プロセスタイマや、大当り種別バッファ設定値などの各種データ(次の可変表示に持ち越したくないもの)を適宜リセットして特図プロセスフラグの値を“0”に更新する。
次に、演出制御基板12における主な動作を説明する。
演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、所定の演出制御メイン処理を実行する。演出制御メイン処理を開始すると、演出制御用CPU120は、まず、所定の初期化処理を実行して、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。その後、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられたタイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。このとき、タイマ割込みフラグがオフであれば、待機する。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンドを受信するための割込みが発生する。この割込みは、例えば主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることにより発生する割込みである。演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、自動的に割込み禁止に設定するが、自動的に割込み禁止状態にならないCPUを用いている場合には、割込み禁止命令(DI命令)を発行することが望ましい。演出制御用CPU120は、演出制御INT信号がオン状態となることによる割込みに対応して、例えば所定のコマンド受信割込み処理を実行する。このコマンド受信割込み処理では、I/O125に含まれる入力ポートのうちで、中継基板15を介して主基板11から送信された制御信号を受信する所定の入力ポートより、演出制御コマンドとなる制御信号を取り込む。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えばRAM122に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。その後、演出制御用CPU120は、割込み許可に設定してから、コマンド受信割込み処理を終了する。
タイマ割込みフラグがオンである場合には、タイマ割込みフラグをクリアしてオフ状態にするとともに、コマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
コマンド解析処理を実行した後には、演出制御プロセス処理を実行する。演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8L、8Rからの音声出力動作、遊技効果ランプ9及び装飾用LEDといった発光体における点灯動作などといった各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。演出制御プロセス処理に続いて、演出用乱数更新処理が実行され、演出制御に用いる各種の乱数値として、RAM122のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。その後、タイマ割込みフラグがオンとなっているか否かの判定が再度実行される。
図17は、コマンド解析処理の一例を示すフローチャートである。コマンド解析処理において、演出制御用CPU120は、主基板11から始動入賞時コマンド(始動口入賞指定コマンド、特図保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド)の受信があったかを判定する(ステップS681)。
始動入賞時コマンドを受信したときには(ステップS681;Yes)、始動入賞時コマンドバッファに受信コマンドを格納する(ステップS682)。始動入賞時コマンドとして、第1始動口入賞指定コマンドや第1特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド)を第1始動入賞時コマンドバッファ(RAM122の所定領域に設けられている。)に格納する。始動入賞時コマンドとして、第2始動口入賞指定コマンドや第2特図保留記憶数指定コマンドを受信した場合、始動入賞時コマンド(第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンド)を第2始動入賞時コマンドバッファ(RAM122の所定領域に設けられている。)に格納する。
図19(A)は、第1始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第1始動入賞時コマンドバッファの空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第1始動口入賞指定コマンド、第1特図保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンドを順番に記憶させる。第1始動入賞時コマンドバッファには、第1始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第1始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)を、その受信順序に従って、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「5」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。
図19(B)は、第2始動入賞時コマンドバッファの構成例である。第2始動入賞時コマンドバッファの空き領域のうちで、バッファ番号となる保留表示番号が最も小さい格納領域に、第2始動口入賞指定コマンド、第2特図保留記憶数指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリ指定コマンドを順番に記憶させる。第2始動入賞時コマンドバッファには、第2始動入賞の発生に対応して送信された1セットの演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)を対応付けて記憶できるように、格納領域が確保されている。演出制御用CPU120は、第2始動入賞が発生したときに受信した演出制御コマンド(始動入賞時コマンド)を、その受信順序に従って、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「5」に対応する格納領域における空き領域の先頭から順番に格納していく。
図19における図柄指定コマンドの「C400(H)」及び変動カテゴリ指定コマンド「C600(H)」は、始動入賞時の「判定無し」を示す。第1特図保留記憶数指定コマンドの「C101(H)」は、第1特図保留記憶数が始動入賞時において1つであることを示す。第1特図保留記憶数指定コマンドの「C102(H)」は、第1特図保留記憶数が始動入賞時において2つであることを示す。第2特図保留記憶数指定コマンドの「C201(H)」は、第2特図保留記憶数が始動入賞時において1つであることを示す。第2特図保留記憶数指定コマンドの「C202(H)」は、第2特図保留記憶数が始動入賞時において2つであることを示す。第2特図保留記憶数指定コマンドの「C203(H)」は、第2特図保留記憶数が始動入賞時において3つであることを示す。図柄指定コマンドの「C401(H)」は、始動入賞時の表示結果についての判定結果が「ハズレ」であることを示す。図柄指定コマンドの「C402(H)」は、始動入賞時の表示結果についての判定結果が「大当り」であることを示す。変動カテゴリ指定コマンドの「C611(H)」、「C625(H)」は、EXTデータに対応する所定の変動カテゴリを示す。図19では、第2特図ゲームの3つ目の保留記憶に対応する可変表示の表示結果が「大当り」になると判定されている。また、第1特図ゲームの保留記憶については始動入賞時の判定が行われていない。このため、図19は、時短状態時における第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファの内容を例示するものである。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに格納された始動入賞時コマンドは、保留表示図柄と一対一で対応する。具体的には、保留表示番号と保留表示図柄の表示位置とが対応しており、これによって、始動入賞時コマンドは、保留表示図柄と一対一で対応する。保留表示番号は、第1及び第2特図保留記憶部の保留番号とも基本的に対応する。
例えば、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」は、第1保留表示領域5Haの左から1番目の表示位置に対応し、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」は、第1保留表示領域5Haの左から2番目の表示位置に対応し、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」は、第1保留表示領域5Haの左から3番目の表示位置に対応し、第1始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「4」は、第1保留表示領域5Haの左から4番目の表示位置に対応する。
例えば、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」は、第2保留表示領域5Hbの左から1番目の表示位置に対応し、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「2」は、第2保留表示領域5Hbの左から2番目の表示位置に対応し、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」は、第2保留表示領域5Hbの左から3番目の表示位置に対応し、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「4」は、第2保留表示領域5Hbの左から4番目の表示位置に対応する。
例えば、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「4」に始動入賞時コマンドが格納されると、第2保留表示領域5Hbの左から4番目の表示位置に保留表示図柄が表示される。このとき、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「1」〜「3」にも始動入賞時コマンドが格納されているはずなので、第2保留表示領域5Hbの左から1番目〜3番目の表示位置にも保留表示図柄が表示される。
なお、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファには、ターゲットフラグが各保留表示番号に対応して設けられている。詳しくは後述するが、ターゲットフラグは、保留表示番号とともに当該フラグに対応する始動入賞時コマンドに対応する保留表示図柄がターゲットとして特殊態様や予告態様で表示されるときにオン状態になる。
図19の例では、第2始動入賞時コマンドバッファの保留表示番号「3」に対応する始動入賞時コマンドに対応する保留表示図柄がターゲットになっており、このターゲットの保留表示図柄の表示態様が現在又は将来的に特殊態様又は予告態様になる。
この実施の形態では、主基板11側で、ステップS110(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数−1)、ステップS101(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数+1、及び、始動入賞時コマンド送信)、ステップS111(変動開始時コマンド送信)の順で処理が行われる可能性があり、このような場合には、演出制御基板12側では、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに格納された始動入賞時コマンドが5つになってしまう可能性がある(この場合、保留表示番号は保留番号と対応しなくなる。)。このため、この実施の形態では、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファに、保留表示番号「1」〜「5」に対応する格納領域を設けているが、保留表示番号「1」〜「4」に対応する格納領域や保留表示番号「1」〜「6」以上に対応する格納領域を設けてもよい。
ステップS682のあと、又は、始動入賞時コマンドを受信していないときには(ステップS681;No)、演出制御用CPU120は、その他の解析処理を行い(ステップS689)、コマンド解析処理を終了する。
図18は、各演出制御コマンドについてコマンド解析処理にて行われる処理の表を示す図である。処理内容中、S682は、上述で説明したステップS682で処理が行われることを示す。他の処理内容は、例えば、ステップS689で行われる処理である。表における各受信フラグや、各格納領域は、RAM122の所定領域に設けられる。また、受信フラグをセットとは、オン状態にすることである。
変動開始時コマンドとして、第1特図保留記憶数指定コマンドを受信したときには、つまり、第1変動開始指定コマンドと一緒に第1特図保留記憶数指定コマンドを受信したときには、第1特図保留記憶数指定コマンドを第1特図保留記憶数指定コマンド格納領域に格納する。
演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドを受信しているときには、受信した遊技状態指定コマンドの内容に基づいて、高確フラグ及び高ベースフラグのオン状態・オフ状態を切り替える。高確フラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられ、確変状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の確変フラグのオン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。高ベースフラグは、例えば、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられ、時短状態になったことに対応してオン状態になるものであり、主基板11側の時短フラグのオン状態・オフ状態の切り替えに対応して、オン状態・オフ状態が切り替わる。例えば、演出制御用CPU120は、遊技状態指定コマンドが高確高ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグ及び時短フラグがオン状態であることを指定する場合)、高確フラグ及び高ベースフラグの両者をオン状態にする(すでにオン状態である場合には、オン状態を維持する。以下、両フラグについてのオン状態、オフ状態について同じ)。遊技状態指定コマンドが高確低ベース状態を指定するものである場合(例えば、確変フラグがオン状態で時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグをオン状態とし、高ベースフラグをオフ状態にする。遊技状態指定コマンドが低確低ベース状態(通常状態)を指定するものである場合(例えば、確変フラグ及び時短フラグがオフ状態であることを指定する場合)、高確フラグ及び高ベースフラグをともにオフ状態にする。なお、演出制御用CPU120は、高確フラグをオン状態にしたとき(つまり、演出モードが確変モードに変化したとき)又は高確フラグをオフ状態にしたとき(つまり、演出モードが通常モードに変化したとき)には、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させるなどして、現在表示中の保留表示図柄を演出モードに対応した形状(四角印又は丸印)に変更する。
図20は、演出制御プロセス処理の一例を示すフローチャートである。図20に示す演出制御プロセス処理では、演出制御用CPU120は、まず、保留表示設定処理を実行する(ステップS162)。
図21は、保留表示設定処理の一例を示すフローチャートである。図21に示す保留表示設定処理では、演出制御用CPU120は、まず、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファをチェックし(ステップS501)、新たな受信コマンド(始動入賞時コマンド)が保留表示番号「1」〜「4」のいずれかに対応する格納領域に格納されているかを判定する(ステップS502)。新たな受信コマンドが格納されていない場合には(ステップS502;No)、保留表示設定処理を終了する。
新たな受信コマンド(始動入賞時コマンド)が保留表示番号「1」〜「4」のいずれかに対応する格納領域に格納されている場合には(ステップS502;Yes)、当該受信コマンドに含まれる図柄指定コマンド及び変動カテゴリ指定コマンドが始動入賞時の「判定無し」を指定するものであるかを判定する(ステップS503)。
「判定無し」を指定するものでない場合(ステップS503;No)、通常態様以外の表示態様で保留表示図柄が現在表示されているか、通常態様以外の表示態様に変化させる予定の保留表示図柄が現在表示されているかを判定する(ステップS504)。この判定は、例えば、RAM122の所定領域に設けられたターゲットフラグの状態をチェックして行えばよい。ターゲットフラグは、保留表示図柄の表示態様を現在又は将来的に通常態様以外の表示態様にする場合にオン状態になるものであるので、オン状態のターゲットフラグがあると、通常態様以外の表示態様で保留表示図柄が現在表示されている、又は、通常態様以外の表示態様に変化させる予定の保留表示図柄が現在表示されていると判定できる。
ターゲットフラグが全てオフ状態であるなどして、通常態様以外の表示態様で保留表示図柄が現在表示されていない、かつ、通常態様以外の表示態様に変化させる予定の保留表示図柄が現在表示されていない場合(ステップS504;No)、第1始動入賞時コマンドバッファ及び第2始動入賞時コマンドバッファのうちの新たな受信コマンドが格納されているバッファに始動入賞時コマンドが3つ以上格納されているか(保留記憶数が3つ以上であるか)を判定する(ステップS505)。
始動入賞時コマンドが3つ以上格納されている場合(ステップS505;Yes)、保留表示パターンを決定する(ステップS506)。
ここで、保留表示図柄について説明する。保留表示図柄は、図22に示すように、演出モードに応じて態様(形状)が異なって継続表示される。ここでは、通常モードのときに、保留表示図柄は丸印となり(図22(A))、確変モードのときに、保留表示図柄は四角印となる(図22(B))。
また、保留表示図柄の表示態様(ここでは表示色)として、通常態様(青色)、特殊態様(白色及び灰色)、予告態様(黄色、緑色、赤色、及び、虹色)とがある(図23参照)。予告態様のうち、黄色は、大当り期待度が低く設定されている。例えば、保留表示図柄が最後に黄色だった場合には、大当り期待度は低い。予告態様のうち、緑色は、大当り期待度が中程に設定されている。例えば、保留表示図柄が最後に緑色だった場合には、大当り期待度は中程度になる。予告態様のうち、赤色は、大当り期待度が高く設定されている。例えば、保留表示図柄が最後に赤色だった場合には、大当り期待度は高い。予告態様のうち、赤色は、大当り期待度が高く設定されている。例えば、保留表示図柄が最後に赤色だった場合には、大当り期待度は高い。
また、同じ始動入賞時コマンドバッファ内に3つ以上の始動入賞時コマンドが格納されているとき(第1特図保留記憶数又は第2特図保留記憶数が3以上のとき)、保留表示図柄(ターゲット)の表示態様は変化することがある。当該表示態様の変化は、複数回の飾り図柄の可変表示に渡って行われる。
具体的には、図24(A)のように、同じ始動入賞時コマンドバッファ内に3つ目の始動入賞時コマンドが格納されたとき(つまり、第1特図又は第2特図における3つ目の保留記憶が発生したとき)、発生時に実行されている飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもよい。)の次の可変表示(次変動)及び次の次の可変表示(次次変動)において、前記3つ目の始動入賞時コマンドに対応する保留表示図柄(ターゲットであり、可変表示の実行ごとに表示位置が左にずれていく。)の表示態様を変化させることができる。また、この実施の形態では、ターゲットに対応する識別情報の可変表示が実行されるときに、今回表示領域5Hc(図53など参照)に表示した保留表示図柄(ターゲット)の表示態様も変化させることができる。
具体的には、図24(B)のように、同じ始動入賞時コマンドバッファ内に4つ目の始動入賞時コマンドが格納されたとき(つまり、第1特図又は第2特図における4つ目の保留記憶が発生したとき)、発生時に実行されている飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもよい。)の次の可変表示(次変動)、次の次の可変表示(次次変動)、及び、次の次の次の可変表示(次次次変動)において、前記4つ目の始動入賞時コマンドに対応する保留表示図柄(ターゲットであり、可変表示の実行ごとに表示位置が左にずれていく。)の表示態様を変化させることができる。また、この実施の形態では、ターゲットに対応する識別情報の可変表示が実行されるときに、今回表示領域5Hc(図53など参照)に表示した保留表示図柄(ターゲット)の表示態様も変化させることができる。
ステップS506では、ターゲットの表示開始時(当該保留発生時)、次変動、次次変動、次次次変動における保留表示図柄(ターゲット)の表示態様のパターン(保留表示パターン)を決定する。ステップS506では、演出モード、保留発生時の保留記憶数、変動カテゴリに応じて、図25から図44のいずれかの保留表示パターン決定テーブルを参照して、保留表示パターンを決定する。
演出モードが通常モードであり、当該ターゲットが保留記憶3つ目(つまり、第1特図又は第2特図における3つ目の保留記憶が発生したとき)である場合、変動カテゴリが変動カテゴリPA1又はPA2であるときには、図25の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA3であるときには、図26の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA4又はPA5であるときには、図27の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB3であるときには、図28の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB4又はPB5であるときには、図29の保留表示パターン決定テーブルを参照する。
演出モードが確変モードであり、当該ターゲットが保留記憶3つ目(つまり、第1特図又は第2特図における3つ目の保留記憶が発生したとき)である場合、変動カテゴリが変動カテゴリPA1又はPA2であるときには、図30の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA3であるときには、図31の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA4又はPA5であるときには、図32の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB3であるときには、図33の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB4又はPB5であるときには、図34の保留表示パターン決定テーブルを参照する。
演出モードが通常モードであり、当該ターゲットが保留記憶4つ目(つまり、第1特図又は第2特図における4つ目の保留記憶が発生したとき)である場合、変動カテゴリが変動カテゴリPA1又はPA2であるときには、図35の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA3であるときには、図36の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA4又はPA5であるときには、図37の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB3であるときには、図38の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB4又はPB5であるときには、図39の保留表示パターン決定テーブルを参照する。
演出モードが確変モードであり、当該ターゲットが保留記憶4つ目(つまり、第1特図又は第2特図における4つ目の保留記憶が発生したとき)である場合、変動カテゴリが変動カテゴリPA1又はPA2であるときには、図40の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA3であるときには、図41の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPA4又はPA5であるときには、図42の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB3であるときには、図43の保留表示パターン決定テーブルを参照し、変動カテゴリが変動カテゴリPB4又はPB5であるときには、図44の保留表示パターン決定テーブルを参照する。
各保留表示パターン決定テーブルは、ROM121に予め記憶されて用意される。演出制御用CPU120は、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される保留表示パターン決定用の乱数値SR1を示す数値データを抽出する。保留表示パターン決定テーブルには、決定結果となる各保留表示パターンに、乱数値SR1と比較される決定値が割り当てられている。演出制御用CPU120は、図25〜図44の保留表示パターン決定テーブルのいずれかを参照し、保留表示パターン決定用の乱数値SR1に合致する決定値に割り当てられている保留表示パターンを今回の保留表示パターンとして決定(選択)する。なお、各図では、各保留表示パターンに割り当てられる決定値の代わりに各保留表示パターンの決定割合が記載されている。
図25〜図44における保留発生時の欄に記載された色は、当該ターゲットの保留表示図柄の表示開始時(当該ターゲットの保留記憶発生時)における保留表示図柄の表示色である。次変動の欄に記載された色は、次変動における保留表示図柄の表示色である。次次変動の欄に記載された色は、次次変動における保留表示図柄の表示色である。次次次変動の欄に記載された色は、次次次変動における保留表示図柄の表示色である。なお、矢印が含まれる欄は、表示色が変化することを示す。例えば、H3−7では、次変動において保留表示図柄の表示色が青色から白色に変化することになる。1つの色しか記載されていない場合には、表示色は変化しないことも示す。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、通常態様である青色が保留発生時から変化しない保留表示パターン(H3−1、H3−4など)がある。この保留表示パターンが選択されたときは、ターゲットの保留表示図柄の表示態様は、通常態様のままで、当該ターゲットに対応する可変表示の実行時まで変化しないことになる。
各保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合は任意に設定可能である。但し、各保留表示パターンにおける最後の変動の欄の保留表示図柄の表示色(変化する場合には変化後の表示色)が黄色、緑色、赤色である保留表示パターンについては、大当り期待度が、黄色が最も低く、緑色が次に低く、赤色が最も高くなるように、前記決定割合が設定される。例えば、変動カテゴリPA4、PA5、PB4、PB5のとき(変動カテゴリPB4、PB5のときのみであってもよい。)に、最後の変動の欄の保留表示図柄の表示色が、赤色となる保留表示パターン、緑色となる保留表示パターン、黄色となる保留表示パターンの順で選択されやすいよう決定割合を設定し、それ以外のとき(ハズレの変動カテゴリのとき)に、最後の変動の欄の保留表示図柄の表示色が、黄色となる保留表示パターン、緑色となる保留表示パターン、赤色となる保留表示パターンの順で選択されやすいよう決定割合を設定すればよい。最後の変動は、当該ターゲットが保留記憶3つ目である場合には次次変動であり、4つ目である場合には次次次変動である。最後の変動の欄の保留表示図柄の表示色(変化する場合には変化後の表示色)を、以下では最終色という。最終色は、第1保留表示領域5Ha又は第2保留表示領域5Hbに表示される保留表示図柄の最後の色でもある。なお、変動カテゴリPA4、PA5、PB4、PB5のときに参照される保留表示パターン決定テーブルでは、最終色が赤色又は緑色となる保留表示パターンが比較的多くなっており、最終色が黄色となる保留表示パターンが比較的少ないので、基本的には、赤色や緑色の大当り期待度が高くなる。また、変動カテゴリPA4、PA5、PB4、PB5のときのみ、最終色が赤色になり得るので、赤色の大当り期待度は、黄色や緑色よりも大当り期待度が高くなる(変動カテゴリPA4、PA5、PB4、PB5が選択されたときの大当り期待度は、他の変動カテゴリが選択されたときの大当り期待度よりも高いため)。
なお、最終色が虹色になる保留表示パターン(J3−48など)は、ターゲットの可変表示の表示結果が大当りとなるときにのみ(つまり、変動カテゴリが、変動カテゴリPB4及びPB5のときにのみ)、選択され得る。このため、最終色が虹色になった場合には、そのターゲットは大当り確定になる。
各保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合は、青色から予告態様の表示色(黄色、緑色、赤色、虹色)に変化するパターンを含む保留表示パターン(H3−2、H3−5、H3−7など)よりも、白色から予告態様の表示色に変化する態様を含む保留表示パターン(H3−7、H3−9など)の方が高く設定される。例えば、各保留表示パターン決定テーブルにおいて、青色から予告態様の表示色に変化するパターンを含む保留表示パターンの決定割合(合計値又は平均値、以下適宜同じ)よりも、白色から予告態様の表示色に変化する態様を含む保留表示パターンの決定割合の方が高くなるようにする。また、各保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合は、青色から予告態様の表示色に変化するパターンを含む保留表示パターン(H3−2、H3−5、H3−7など)よりも、灰色から予告態様の表示色に変化する態様を含む保留表示パターン(H3−11、H3−12など)の方が選択されやすいように設定される。例えば、各保留表示パターン決定テーブルにおいて、青色から予告態様の表示色に変化するパターンを含む保留表示パターンの決定割合よりも、灰色から予告態様の表示色に変化する態様を含む保留表示パターンの決定割合の方が高くなるようにする。これによって、保留表示図柄が特殊態様のときには、通常態様に比べて、予告態様に変化し易くなる。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと白色で変化しない保留表示パターン(H3−3など)はあるが、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと灰色で変化しない保留表示パターンはない。このため、同じ特殊態様であっても、表示色が白色であるときと灰色であるときとで、他の表示色に変化する割合が異なることになる。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色が灰色から赤色や虹色に変化する保留表示パターン(H3−19,H3−20、J3−48など)はあるが、白色から赤色や虹色に変化する保留表示パターンはない。このため、同じ特殊態様であっても、表示色が白色であるときと灰色であるときとで、他の表示色のいずれに変化するかの選択割合が異なることになる。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色が黄色から灰色に変化したあと、変化後の灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する保留表示パターン(H3−40、H3−47、H3−48など)がある。また、保留表示図柄の表示色が緑色から灰色に変化したあと、変化後の灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する保留表示パターン(K3−41、K3−42、K3−51など)がある。このため、保留表示図柄の表示態様は、特殊態様から変化し得る表示態様から特殊態様に変化し、さらに、特殊態様から他の表示態様に変化することがある。そして、特に、特殊態様から変化した後の予告態様は、変化前の予告態様に比べて大当り期待度が同じであるか高くなる予告態様になる。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、当該ターゲットが保留記憶4つ目である場合において、次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色に変化するときには、最終表示色が緑色にのみなるが(K3−7、K3−11、K3−19など)、次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色に変化するときには、最終表示色が緑色の他、赤色や虹色にもなる(K3−13、K3−14、K3−15、K3−22、K3−23など)。このため、保留表示図柄の表示態様が特殊態様になるタイミングに応じて大当り期待度が異なることになる。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、当該ターゲットが保留記憶4つ目である場合において、次次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色から変化するときには、最終表示色が赤色、虹色に変化できるが(K3−42、K3−49〜51など)、次次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色から変化するときには、最終表示色が赤色や虹色にはならない(K3−9、K3−18、K3−20など)。このため、保留表示図柄の表示態様が特殊態様から変化するタイミングに応じて大当り期待度が異なることになる。
各保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合は、当該ターゲットが保留記憶3つ目(つまり、第1特図又は第2特図における3つ目の保留記憶が発生したとき)である場合と、当該ターゲットが保留記憶4つ目(つまり、第1特図又は第2特図における4つ目の保留記憶が発生したとき)である場合とで、保留表示図柄の表示態様が特殊態様になる保留表示パターンの決定割合(当該保留表示パターンの決定割合の平均値又は合計値)が異なるように設定してもよい。これによって、保留記憶に応じて特殊態様の出現率を変えることができる。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、演出モードが通常モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがあるが(H3−3、H3−5など)、演出モードが確変モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがない。このように、演出モードに応じて保留表示図柄の表示態様を特殊態様(ここでは、白色)にする割合を変化させる。
図25〜図44を参照して分かるように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から白色にして変化させない保留表示パターン(H3−3など)は、ハズレ時に選択される変動カテゴリPA1及びPA2のときのみ選択される。一方で、最終色が青色になる保留表示パターン(H3−1、H3−4など)は、大当り時に選択される変動カテゴリPB3のときに選択されることがある。このため、保留表示図柄の表示態様を最初から特殊態様にしたまま変化させないときの大当り期待度は、保留表示図柄の最終色を通常態様にしたときよりも低くなる(大当り期待度=0)。特に、保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない保留表示パターンを選択した場合には、当該ターゲットの可変表示はリーチ態様にならない。
ステップS506のあと、演出制御用CPU120は、ステップS506で決定した保留表示パターンが保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から青色(通常態様)にして変化させないパターン(H3−1など)であるかを判定する(ステップS507)。
保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から青色(通常態様)にして変化させないパターンでない場合(ステップS507;No)、決定した保留表示パターンに応じた設定をターゲットフラグ、予告バッファに対して行う(ステップS508)。具体的には、新たな受信コマンド(始動入賞時コマンド)に対応するターゲットフラグをオン状態とするとともに(これによって、対応する保留表示図柄の表示態様が通常態様以外になりうる。)、選択した保留表示パターンの内容を、RAM122の所定領域に設けられた予告バッファに格納する。予告バッファは、図45のように、保留表示パターンの内容を変動毎に格納する。格納される保留表示パターンの内容は、表示色や、変化前及び変化後の表示色などであればよい。なお、ある変動において表示色を変化させないときには、当該変動に対応する格納領域をブランク(空)としてもよい。予告バッファを見れば、保留表示パターンの内容が分かるように予告バッファの設定を行えばよい。
ステップS508のあと、現在の演出モードが確変モードであるかを判定する(ステップS509)。確変モードであるか否かは、高確フラグがオン状態になっているか否かによって判定すればよい。高確フラグがオフ状態のときには現在の演出モードは通常モードなので(ステップS509;No)、演出制御用CPU120は、決定した保留表示パターンのうちの保留発生時の欄の表示色(表示開始時の表示色)、かつ、通常モード用の形状(丸印の形状)で、保留表示図柄の表示を開始する(ステップS510)。演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させるなどして、新たな受信コマンドに対応する保留表示番号に対応する表示位置に保留表示図柄を表示することを開始する。
高確フラグがオン状態のときには現在の演出モードが確変モードなので(ステップS509;Yes)、演出制御用CPU120は、決定した保留表示パターンのうちの保留発生時の欄の表示色(表示開始時の表示色)、かつ、確変モード用の形状(四角印の形状)で、保留表示図柄の表示を開始する(ステップS511)。演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させるなどして、新たな受信コマンドに対応する保留表示番号に対応する表示位置に保留表示図柄を表示することを開始する。
図柄指定コマンド及び変動カテゴリ指定コマンドが「判定無し」を指定するものである場合(ステップS503;Yes)、ターゲットフラグがオン状態のものがあるなどして、現在表示中の保留表示図柄のうちのいずれかの表示態様が通常態様以外の表示態様になっている又は通常態様以外の表示態様になる予定がある場合(ステップS504;Yes)、始動入賞時コマンドが3つ以上格納されていない場合(ステップS505;No)、保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から青色(通常態様)にして変化させないパターンである場合(ステップS507;Yes)、保留表示図柄の表示態様を通常態様以外のものにしないようにするため、演出制御用CPU120は、青色(通常態様)の表示色で、保留表示図柄の表示を開始する(ステップS512)。このとき、現在が確変モード中であれば確変モード用の形状(四角印の形状)で保留表示図柄を表示する。現在が通常モード中であれば通常モード用の形状(丸印の形状)で保留表示図柄を表示する。演出制御用CPU120は、表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させるなどして、新たな受信コマンドに対応する保留表示番号に対応する表示位置に保留表示図柄を表示することを開始する。
現在表示中の保留表示図柄のうちのいずれかの表示態様が通常態様以外の表示態様になっている又は通常態様以外の表示態様になる予定がある場合(ステップS504;Yes)は、保留表示図柄が予告態様になっている又はなる予定である場合を含む。このように、今回ターゲットとなる保留表示図柄以外の保留表示図柄についての先読み予告の実行期間中(先読み予告の実行を決定してから先読み予告が実行されるまでの期間を含む)には、それ以外の場合に比べて保留表示図柄の表示態様を特殊態様や予告態様にする割合が異なるようになっている。
図20に戻り、演出制御用CPU120は、ステップS162のあと、RAM122の所定領域(例えば演出制御フラグ設定部)に設けられた演出プロセスフラグの値(最初は、“0”である。)に応じて、以下のようなステップS170〜S175の処理のいずれかを選択して実行する。
ステップS170の可変表示開始待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“0”のときに実行される処理である。この可変表示開始待ち処理は、主基板11からの第1図柄変動開始指定コマンドあるいは第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信したか否か(各受信フラグがオン状態になっているか否か)に基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含んでいる。第1図柄変動開始指定コマンドあるいは第2図柄変動開始指定コマンドなどを受信し、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始すると判定した場合には、演出プロセスフラグの値が“1”に更新される。それ以外の場合には、演出プロセスフラグの値の更新を行わずに可変表示開始待ち処理を終了する。
ステップS171の可変表示開始設定処理は、演出プロセスフラグの値が“1”のときに実行される処理である。図46は、可変表示開始設定処理の一例を示すフローチャートである。可変表示開始設定処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンド(表示結果指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)などに基づいて、特図表示結果が「ハズレ」となるか否かを判定する(ステップS521)。特図表示結果が「ハズレ」となる旨の判定がなされたときには(ステップS521;Yes)、例えば主基板11から伝送された変動パターン指定コマンド(変動パターン指定コマンド格納領域に格納されているコマンド)により指定された変動パターンが、飾り図柄の可変表示態様をリーチ態様としない「非リーチ」の場合に対応した非リーチ変動パターン(PA1−1、PA2−1、PA2−2)であるか否かを判定する(ステップS522)。
ステップS522にて非リーチ変動パターンであると判定された場合には(ステップS522;Yes)、非リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS523)。一例として、ステップS523の処理では、まず、乱数回路124またはRAM122の所定領域に設けられた演出用ランダムカウンタ等により更新される非リーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意された非リーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(非リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS522にて非リーチ変動パターンではないと判定された場合には(ステップS522;No)、リーチ組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS524)。一例として、ステップS524の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新されるリーチ組合せの飾り図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121に予め記憶されて用意されたリーチ組合せの飾り図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄(リーチ組合せの飾り図柄)を決定する。
ステップS521にて特図表示結果が「ハズレ」ではないと判定されたときには(ステップS521;No)、大当り組合せを構成する最終停止図柄となる確定飾り図柄の組合せを決定する(ステップS525)。一例として、ステップS525の処理では、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出する。続いて、例えば主基板11から伝送された表示結果指定コマンドによって特定される大当り種別に応じて、ROM121に予め記憶されて用意された大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の表示領域における「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。
ステップS523、S524、S525のあと、演出制御用CPU120は、演出制御パターン設定処理を実行する(ステップS530)。図47は、演出制御パターン設定処理の一例を示すフローチャートである。演出制御パターン設定処理において、演出制御用CPU120は、始動入賞時コマンドバッファから始動入賞時コマンドを読み出す(ステップS701)。演出制御用CPU120は、第1図柄変動開始指定コマンドが伝送されている場合には、第1始動入賞時コマンドバッファのうちの保留表示番号のうち最上位の「1」に対応する始動入賞時コマンド、ターゲットフラグの状態を読み出す。演出制御用CPU120は、第2図柄変動開始指定コマンドが伝送されている場合には、第2始動入賞時コマンドバッファのうちの保留表示番号のうち最上位の「1」に対応する始動入賞時コマンド、ターゲットフラグの状態を読み出す。
次に、予告バッファから、次変動に対応して格納された保留表示パターンの内容のデータを読み出す(ブランクの場合、予告バッファに内容が記憶されていない場合には何も読み出さない)(ステップS702)。
次に、ステップS702に続いて、演出制御用CPU120は、ステップS703において、始動入賞時コマンドを読み出した方の始動入賞時コマンドバッファの記憶内容を1つずつ上位にシフトさせる。具体的には、保留表示番号「2」〜「5」に対応して記憶された始動入賞時コマンド、ターゲットフラグの状態をそれぞれ、保留表示番号「1」〜「4」にシフトさせる。また、演出制御用CPU120は、ステップS703において、予告バッファの次次変動、次次次変動に対応する内容のデータを、次変動、次次変動にそれぞれ対応させて格納させる。なお、予告バッファに保留表示パターンの内容のデータが格納されていない場合には、当該シフトを行わなくてもよい。
演出制御用CPU120は、ステップS703のあとに、予告演出の実行の有無などを決定する(ステップS704)。ステップS704では、演出制御用CPU120は、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される予告演出実行決定用の乱数値SR2を示す数値データを抽出し、抽出した数値データに基づいて予告演出実行決定テーブル(ROM121の所定領域に予め記憶されている)を参照して、予告演出の実行の有無、実行する場合の予告演出の種類を決定する。演出制御用CPU120は、特図表示結果が「ハズレ」のときには、図48(A)の予告演出実行決定テーブルを参照する。特図表示結果が「大当り」のときには、図48(B)の予告演出実行決定テーブルを参照する。予告演出実行決定テーブルは、実行無しと、予告演出Aと、予告演出Bと、の決定結果それぞれに、乱数値SR2と比較される決定値が割り当てられている。演出制御用CPU120は、乱数値SR2に合致する決定値が「実行無し」に割り当てられていた場合には予告演出を実行しないと決定し、乱数値SR2に合致する決定値が「予告演出A」に割り当てられていた場合には予告演出Aを実行すると決定し、乱数値SR2に合致する決定値が「予告演出B」に割り当てられていた場合には予告演出Bを実行すると決定する。なお、図48では、決定値の代わりに決定割合で記載がされている。
図48のように、特図表示結果が「大当り」のときには、予告演出Bの決定割合が高く、予告演出Aの決定割合が次に高く、実行無しの決定割合が最も低い。特図表示結果が「ハズレ」のときはその逆になっている。このため、予告演出Bを実行したときは、大当り期待度が高く、予告演出Aを実行したときは予告演出を実行しないときよりも大当り期待度が高くなる。
ステップS704のあと、ステップS702で予告バッファから読み出した内容のデータが保留表示図柄の表示態様を変化させる内容((変化前と変化後の表示色)のデータであるかを判定する(ステップS705)。変化させる内容のデータである場合には(ステップS705;No)、予告演出を実行するかを判定する(ステップS706)。予告演出を実行する場合(ステップS706;Yes)、作用演出無しで保留表示図柄の表示態様を変化させることを決定する(ステップS707)。
予告演出を実行しない場合(ステップS706;No)、作用演出の実行の有無を決定する(ステップS708)。演出制御用CPU120は、ステップS708において、まず、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される作用演出実行決定用の乱数値SR3を示す数値データを抽出し、抽出した数値データに基づいて作用演出実行決定テーブル(ROM121の所定領域に予め記憶されている)を参照して、作用演出の実行の有無、実行する場合の作用演出の種類を決定する。演出制御用CPU120は、特図表示結果が「ハズレ」のときには、図49(A)の作用演出実行決定テーブルを参照する。特図表示結果が「大当り」のときには、図49(B)の作用演出実行決定テーブルを参照する。作用演出実行決定テーブルは、実行無しと、作用演出Aと、作用演出Bと、の決定結果それぞれに、乱数値SR3と比較される決定値が割り当てられている。演出制御用CPU120は、乱数値SR3に合致する決定値が「実行無し」に割り当てられていた場合には作用演出を実行しないと決定し、乱数値SR3に合致する決定値が「作用演出A」に割り当てられていた場合には作用演出Aを実行すると決定し、乱数値SR2に合致する決定値が「作用演出B」に割り当てられていた場合には作用演出Bを実行すると決定する。なお、図49では、決定値の代わりに決定割合で記載がされている。
図49のように、特図表示結果が「大当り」のときには、作用演出Bの決定割合が高く、作用演出Aの決定割合が次に高く、実行無しの決定割合が最も低い。特図表示結果が「ハズレ」のときはその逆になっている。このため、作用演出Bを実行したときは、大当り期待度が高く、作用演出Aを実行したときは作用演出を実行しないときよりも大当り期待度が高くなる。つまり、作用演出の種類によって、大当り期待度が異なるようになっている。
ステップS702で予告バッファから読み出した内容のデータが保留表示図柄の表示態様を変化させる内容((変化前と変化後の表示色)のデータでない場合(予告バッファにデータが格納されていない場合も含む。)(ステップS705;No)は、ステップS701で読み出したターゲットフラグの状態がオン状態であるかを判定し(ステップS709)、オン状態の場合には(ステップS710;Yes)、今回実行される可変表示に対応して今回保留領域5Hcに表示される保留表示図柄について、今回保留予告の実行の有無などを決定する(ステップS710)。
ステップS710では、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンと、今回の消化対象の保留データに対応する始動入賞時コマンドに対応する保留表示図柄(第1保留表示領域5Ha(第1特図ゲームの実行の場合)又は第2保留表示領域5Hb(第2特図ゲームの実行の場合)のうちの一番左の表示位置に表示されている保留表示図柄)の表示態様(現在の保留表示図柄の色であり、以下、現在色ともいう。)と、に基づいて今回保留予告の実行の有無などを決定する。具体的には、図50に示すような対応表(ROM121の所定領域に予め記憶されている)を用いて、変動パターンと現在色とに対応する参照テーブル(ROM121の所定領域に予め記憶されている)を特定し、特定した参照テーブルを参照して今回保留予告の実行の有無などを決定する。
図50では、行を変動パターンとし、列を現在色としている。図50において、今回の変動パターンに対応する行と、今回の現在色に対応する列とが交差する欄に記載されたテーブル名の参照テーブルを、今回参照する参照テーブルとする。例えば、今回の変動パターンがPB5−3で、今回の現在色が赤色であれば、参照テーブルTA7が今回参照する参照テーブルとして特定(選択)される。なお、図50の「−」は、当該欄になる、今回の変動パターンと今回の現在色との組合せがないことを示す。
各参照テーブルは、図51に示される。各テーブルは、変化無しと、変化させたあとの各表示色と、の決定結果それぞれに、今回保留予告実行決定用の乱数値SR4と比較される決定値が割り当てられている。演出制御用CPU120は、参照する参照テーブルを特定すると、乱数回路124または演出用ランダムカウンタ等により更新される乱数値SR4を示す数値データを抽出し、抽出した数値データに基づいて、前記で特定した参照テーブルを参照して、今回保留予告の実行の有無などを決定する。演出制御用CPU120は、前記で特定した参照テーブルを参照して、乱数値SR2に合致する決定値が「変化無し」に割り当てられていた場合には今回表示領域5Hcに表示される保留表示図柄の表示色を変更しない(つまり、今回保留予告を実行しない)と決定し、乱数値SR4に合致する決定値が「緑色」などの各表示色に割り当てられていた場合には割り当てられた表示色に、今回表示領域5Hcに表示される保留表示図柄(現在色の保留表示図柄)の表示色を変化させる(つまり、前記割り当てられた表示色に変化させる保留表示予告を実行する)と決定する。なお、図51では、決定値の代わりに決定割合で記載がされている。
図50や図51を参照すると、変動パターンが大当り期待度の高いもの(例えば、スーパーリーチや擬似連2回などを指定するもの)であるにも関わらず、現在色が大当り期待度の低いものである場合(例えば、PB5−3と赤色との組合せの場合など)には、保留表示図柄の表示色を大当り期待度の高い色に変化させる決定割合が高い参照テーブル(例えば、参照テーブルTA−4など)が参照されることになる。このように、この実施の形態では、今回の変動パターンが大当り期待度の高いものである場合には、今回の現在色が大当り期待度の低ければ、今回保留予告が実行され、保留表示図柄の表示色を大当り期待度の高い色に変更しやすくしている。
また、この実施の形態では、今回の現在色が白色である場合には、参照テーブルTA−1が参照される。参照テーブルTAー1は、その決定値が全て「変化無し」に割り当てられているので、このような場合には、今回保留予告が実行されない。つまり、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに表示された保留表示図柄が特殊態様のときには他の表示態様に変化することがあるが(保留表示パターン参照)、今回表示領域5Hcに表示された保留表示図柄が特殊態様のときには他の表示態様に変化しない。このように、この実施の形態では、特殊態様の保留表示図柄が、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに表示されているときと、今回表示領域5Hcに表示されているときとで、異なる割合で他の表示態様に変化する(ここでは、一方の割合が「0」)。
ステップS708のあと、ステップS707のあと、ステップS710のあと、又は、ステップS709でターゲットフラグがオフと判定した場合(ステップS709;No)の場合には、演出制御用CPU120は、上記で決定した決定内容に応じた演出制御パターンを今回使用する使用パターンとして設定する(ステップS711)。ここでは、たとえば、作用演出、保留表示図柄の表示色の変更、可変表示中演出(リーチ演出や可変表示演出や予告演出)ごとに演出制御パターンが用意され、これら演出制御パターンがステップS711で適宜組み合わされて1つの演出制御パターンとして設定されてもよい。
ステップS711では、例えば、作用演出A又はBを実行すると決定した場合には、作用演出A又はBを実行し、また、作用演出の実行後に、ステップS702で予告バッファから読み出した内容で保留表示図柄の表示態様を変化させる演出制御パターンを設定する。例えば、予告演出A又はBを実行すると決定した場合には、予告演出A又はBを実行する演出制御パターンを設定する。今回保留予告を実行すると決定した場合には、決定した表示色に変更する今回保留予告を実行する演出制御パターンを設定する。
設定される演出制御パターンは、変動パターン指定コマンドで指定される変動パターンで飾り図柄の可変表示を実行する演出制御パターンであり、また、演出モードに応じた内容の可変表示中演出を実行する演出制御パターンでもある。
また、設定される演出制御パターンは、第1保留表示領域5Ha(第1変動開始指定コマンド受信フラグがオン状態などであることによって第1変動開始指定コマンドを受信している場合)又は第2保留表示領域5Hb(第2変動開始指定コマンド受信フラグがオン状態などであることによって第2変動開始指定コマンドを受信している場合)に表示させている保留表示図柄のうち最も左側の表示位置に表示していた保留表示図柄を今回表示領域5Hcに移動表示させ、かつ、同じ保留表示領域のその他の表示位置に保留表示図柄が表示されている場合には当該保留表示図柄を1つ左の表示位置に移動表示させるものでもある。この移動表示は、飾り図柄の可変表示の開示時に行われる。なお、保留表示図柄の移動表示の際には、その表示態様が維持されるが、ステップS702で予告バッファから読み出した内容が保留表示図柄の表示態様を変化させるものである場合には、その内容に従って、移動表示させる際に保留表示図柄の表示色を、その内容が示す変化後の表示色に変化させるようにする。
図46に戻り、ステップS530のあとには、演出制御用CPU120は、例えば変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応して、RAM122の所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの初期値(変動パターンに対応する特図変動時間に応じた初期値)を設定する(ステップS531)。
そして、画像表示装置5における飾り図柄などの変動を開始させるための設定(演出動作制御の開始設定)を行う(ステップS533)。このときには、例えばステップS530にて使用パターンとして決定(設定)された演出制御パターンに含まれる表示制御データに基づいて表示制御部123を制御し、画像表示装置5の表示領域に設けられた「左」、「中」、「右」の各飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて飾り図柄の変動を開始させればよい。このとき、保留表示図柄の移動表示なども開始される。その後、演出プロセスフラグの値を可変表示中演出処理に対応した値である“2”に更新してから(ステップS536)、可変表示開始設定処理を終了する。
ステップS172の可変表示中演出処理は、演出プロセスフラグの値が“2”のときに実行される処理である。図52は、可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。可変表示中演出処理において、演出制御用CPU120は、まず、例えば演出制御プロセスタイマのタイマ値に基づいて、変動パターンに対応した可変表示時間(特図変動時間)が経過したか否かを判定する(ステップS551)。一例として、ステップS551の処理では、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、1減じたタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられたデータが終了コードであるか否かを判定することによって、特図変動時間が経過したかを判定する。
終了コードでない場合、つまり、特図変動時間が経過していない場合(ステップS551;No)、演出制御用CPU120は、現在が予告演出を実行するための予告演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS552)。当該期間は、使用パターンとなっている演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値のプロセスタイマ判定値に対応したデータ(演出制御パターンに含まれるデータ)が予告演出実行期間であることを表しているなどして、予告演出実行期間であると判定したときには(ステップS552;Yes)、予告演出を実行する演出動作制御を行う(ステップS553)。例えば、演出制御用CPU120は、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、予告演出を実行するための演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS553が繰り返し実行されることで、予告演出の実行が実現する。
ステップS553のあと、予告演出実行期間でない場合(ステップS552;No)、演出制御用CPU120は、現在が今回保留予告を実行するための今回保留予告実行期間であるか否かを判定する(ステップS554)。当該期間は、使用パターンとなっている演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値のプロセスタイマ判定値に対応したデータ(演出制御パターンに含まれるデータ)が今回保留予告実行期間であることを表しているなどして、今回保留予告実行期間であると判定したときには(ステップS554;Yes)、今回保留予告を実行する演出動作制御を行う(ステップS555)。例えば、演出制御用CPU120は、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、今回保留予告を実行するための演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS555が繰り返し実行されることで、今回保留予告の実行が実現する。
ステップS554のあと、今回保留予告実行期間でない場合(ステップS554;No)、演出制御用CPU120は、現在が作用演出を実行するための作用演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS554)。当該期間は、使用パターンとなっている演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値のプロセスタイマ判定値に対応したデータ(演出制御パターンに含まれるデータ)が作用演出実行期間であることを表しているなどして、作用演出実行期間であると判定したときには(ステップS554;Yes)、作用演出を実行する演出動作制御を行う(ステップS555)。例えば、演出制御用CPU120は、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、作用演出を実行するための演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS557が繰り返し実行されることで、作用演出の実行が実現する。
ステップS557のあと、作用演出実行期間でない場合(ステップS556;No)、演出制御用CPU120は、現在がリーチ演出を実行するためのリーチ演出実行期間であるか否かを判定する(ステップS558)。当該期間は、使用パターンとなっている演出制御パターンにおいて、予め定められていればよい。演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値のプロセスタイマ判定値に対応したデータ(演出制御パターンに含まれるデータ)がリーチ演出実行期間であることを表しているなどして、リーチ演出実行期間であると判定したときには(ステップS558;Yes)、リーチ演出を実行する演出動作制御を行う(ステップS559)。例えば、演出制御用CPU120は、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、リーチ演出を実行するための演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS559が繰り返し実行されることで、リーチ演出の実行が実現する。
ステップS559のあと、リーチ演出実行期間でないと判定したときには(ステップS558;No)、その他の演出動作制御を行う(ステップS560)。例えば、演出制御用CPU120は、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、演出制御プロセスタイマのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS560が繰り返し実行されることで、他の演出(例えば、飾り図柄の可変表示動作、保留表示予告の移動表示などであってもよい。)の実行が実現する。ステップS560のあと、可変表示中演出処理は終了する。
ステップS551の処理で1減じたタイマ値に対応するデータが終了コードであり、特図変動時間が飾り図柄の可変表示(特図ゲームでもある)の開始から経過した場合には(ステップS551;Yes)、主基板11から伝送される図柄確定指定コマンドの受信があったか否かを判定する(ステップS561)。このとき、図柄確定指定コマンドの受信がなければ(ステップS561;No)、可変表示中演出処理を終了して待機する。なお、可変表示時間が経過した後、図柄確定指定コマンドを受信することなく所定時間が経過した場合には、図柄確定指定コマンドを正常に受信できなかったことに対応して、所定のエラー処理が実行されるようにしてもよい。
ステップS863にて図柄確定指定コマンドの受信があった場合には(ステップS863;Yes)、例えば表示制御部123のVDP等に対して所定の表示制御指令を伝送させることといった、飾り図柄の可変表示において可変表示結果となる最終停止図柄(確定飾り図柄)(ステップS171で決定した組合せの確定飾り図柄)を導出表示させる制御を行う(ステップS562)。このときには、当り開始指定コマンド受信待ち時間に対応するタイマ値を演出制御プロセスタイマなどに設定する(ステップS563)。そして、演出プロセスフラグの値を特図当り待ち処理に対応した値である“3”に更新し(ステップS564)、可変表示中演出処理を終了する。
ステップS173の特図当り待ち処理は、演出プロセスフラグの値が“3”のときに実行される処理である。この特図当り待ち処理において、演出制御用CPU120は、例えば、当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定する。そして、当り開始指定コマンドの受信があったと判定した場合には、大当り遊技状態時に対応した演出を実行するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、さらに使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。その後、演出プロセスフラグの値を“4”に更新する。
当り開始指定コマンドの受信がないと判定した場合には、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減算し、1減算したタイマ値が0でない場合には、特図当り待ち処理を終了する。一方で、1減算したタイマ値が0である場合(当り開始指定コマンド受信待ち時間が経過したとき)には、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判断して、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する(このときには、各受信フラグや、各格納領域に格納されたデータなど(次の可変表示に持ち越したくないもの)は、適宜リセットされる)。
ステップS174の当り中処理は、演出プロセスフラグの値が“4”のときに実行される処理である。この当り中処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じたあとのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS174が繰り返し実行されることで、大当り遊技状態に対応した演出(例えば、ファンファーレを含み、エンディングを除く演出)の実行が実現する。当り中処理では、さらに、当り終了指定コマンドを受信したかを判定し、当り終了指定コマンドを受信していない場合、各ラウンド遊技が全て終了していないので、演出制御プロセスフラグの値を更新せずに当り中処理を終了する。また、当り終了指定コマンドを受信した場合には、各ラウンド遊技が全て終了したことになるので、エンディング演出の実行を開始するため、演出制御プロセスフラグの値をステップS175に対応した値である“5”に更新する。なお、この更新時では、エンディングを実行するための演出制御パターンを使用パターンとして選択し、さらに使用パターンとして選択した演出制御パターンの実行時間に応じたタイマ初期値を演出制御プロセスタイマに設定する。
ステップS175のエンディング処理は、演出プロセスフラグの値が“5”のときに実行される処理である。このエンディング処理において、演出制御用CPU120は、演出制御プロセスタイマのタイマ値を1減じ、使用パターンとして選択された演出制御パターンに含まれるデータのうちの、1減じたあとのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられた、演出制御実行データ(表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データなど)に基づいて、表示制御部123を制御して演出画像を画像表示装置5に表示させることや、音声制御基板13に対する指令(効果音信号)の出力によりスピーカ8L、8Rから音声や効果音を出力させること、ランプ制御基板14に対する指令(電飾信号)の出力により遊技効果ランプ9や装飾用LEDを点灯/消灯/点滅させることといった演出動作制御を行う。タイマ割り込み毎にステップS175が繰り返し実行されることで、エンディングの演出の実行が実現する。1減じたあとのタイマ値が「0」であったり、1減じたあとのタイマ値と同じ値となるプロセスタイマ判定値に対応付けられたデータが終了コードであったりする場合には、演出プロセスフラグの値を初期値である“0”に更新する(このときには、各受信フラグや、各格納領域に格納されたデータなど(次の可変表示に持ち越したくないもの)は、適宜リセットされる)。
次に、上記一連の処理によって表示される演出画像を説明する。図53のように、飾り図柄の可変表示中において、第1保留表示領域5Haには、第1特図ゲームについて保留されている可変表示などに対応する保留表示図柄Hが表示され、第2保留表示領域5Hbには、第2特図ゲームについて保留されている可変表示などに対応する保留表示図柄Hが表示され、これら保留表示図柄Hのうち、今回実行される可変表示に対応する保留表示図柄Hが今回表示領域5Hcに表示される。今回表示領域5Hcに表示されている保留表示図柄Hは、可変表示の終了とともに消去される。なお、図53では、次回の可変表示の実行時に、第2保留表示領域5Hbの一番左の表示位置に表示された保留表示図柄Hを今回表示領域5Hcに移動させて表示する(表示色は維持される。)。また、第2保留表示領域5Hbの他の保留表示図柄Hは1つ左の表示領域に移動する。第2特図ゲームについて保留が無い場合には、次回の可変表示の実行時に、第1保留表示領域5Haの一番左の表示位置に表示された保留表示図柄Hを今回表示領域5Hcに移動させて表示する(表示色は維持される。)。また、第1保留表示領域5Haの他の保留表示図柄Hは1つ左の表示領域に移動する。なお、図53において、矢印は飾り図柄は可変表示されている状態を示す。
図54のように、予告演出Aの実行時には、例えば、キャラクターC1が登場することで予告演出Aが実行される。図55のように、予告演出Bの実行時には、例えば、戦車C2が登場することで予告演出Bが実行される。
図56のように、作用演出Aの実行時には、例えば、ブーメランS1がターゲットに向かって移動し、ブーメランS1がターゲットの保留表示図柄H(第2保留表示領域5Hbの一番右の図柄)にぶつかると、ぶつかった保留表示図柄Hの表示色が変化する。なお、作用演出が実行されても、保留表示図柄Hの表示色が変化しない場合があってもよく、この場合には、例えば、ブーメランS1が途中で消える(図56の二段目右側の画像)。
図57のように、作用演出Bの実行時には、例えば、星S2がターゲットに向かって移動し、星S2がターゲットの保留表示図柄H(第2保留表示領域5Hbの一番右の図柄)にぶつかると、ぶつかった保留表示図柄Hの表示色が変化する。なお、作用演出が実行されても、保留表示図柄Hの表示色が変化しない場合があってもよく、この場合には、例えば、星S2が途中で消える(図57の二段目右側の画像)。
図58のように、今回保留予告の実行時には、今回表示領域5Hcに表示された保留表示図柄Hの表示色が変更される。表示色は、切り替わるように変更されてもよいし、徐々に表示色を変化させて変更されてもよい。また、作用演出などの演出を実行してから表示色を変更してもよい。今回保留予告は、リーチ成立前の所定タイミングや、リーチ成立後の可変表示結果導出前の所定タイミングで行われてもよい。
上述のように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと白色で変化しない保留表示パターン(H3−3など)はあるが、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと灰色で変化しない保留表示パターンはない(図25〜図44)。このため、同じ特殊態様であっても、表示色が白色であるときと灰色であるときとで、他の表示色に変化する割合が異なることになる。これによって、遊技者は特殊態様がいずれであるかを注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色が灰色から赤色や虹色に変化する保留表示パターン(H3−19,H3−20、J3−48など)はあるが、白色から赤色や虹色に変化する保留表示パターンはない(図25〜図44)。このため、同じ特殊態様であっても、表示色が白色であるときと灰色であるときとで、他の表示色のいずれに変化するかの選択割合が異なることになる。これによって、遊技者は特殊態様がいずれであるかを注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色が灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する保留表示パターン(H3−40、H3−47、H3−48など)がある。また、保留表示図柄の表示色が緑色から灰色に変化したあと、変化後の灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する保留表示パターン(K3−41、K3−42、K3−51など)がある(図25〜図44)。このため、保留表示図柄の表示態様は、特殊態様から変化し得る表示態様から特殊態様に変化し、さらに、特殊態様から他の表示態様に変化することがある。これによって、保留表示の変化パターンを態様化でき、遊技の興趣が向上する。そして、特に、特殊態様から変化した後の予告態様は、変化前の予告態様に比べて大当り期待度が同じであるか高くなる予告態様になる。これによって、遊技者の落胆を防止できる。
上述のように、この実施の形態では、今回の現在色が白色である場合には、参照テーブルTA−1が参照される(図50、図51)。参照テーブルTAー1は、その決定値が全て「変化無し」に割り当てられているので、このような場合には、今回保留予告が実行されない。つまり、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに表示された保留表示図柄が特殊態様のときには他の表示態様に変化することがあるが(保留表示パターン参照)、今回表示領域5Hcに表示された保留表示図柄が特殊態様のときには他の表示態様に変化しない。このように、この実施の形態では、特殊態様の保留表示図柄が、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに表示されているときと、今回表示領域5Hcに表示されているときとで、異なる割合で他の表示態様に変化する(ここでは、一方の割合が「0」)。これによって、遊技者は特殊態様の保留表示図柄の表示領域とともに特殊態様に注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、この実施の形態では、当該ターゲットが保留記憶4つ目である場合において、次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色に変化するときには、最終表示色が緑色にのみなるが(K3−7、K3−11、K3−19など)、次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色に変化するときには、最終表示色が緑色の他、赤色や虹色にもなる(K3−13、K3−14、K3−15、K3−22、K3−23など)(図25〜図44)。このため、保留表示図柄の表示態様が特殊態様になるタイミングに応じて大当り期待度が異なることになる。これによって、遊技者は特殊態様になるタイミングとともに特殊態様に注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、この実施の形態では、当該ターゲットが保留記憶4つ目である場合において、次次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色から変化するときには、最終表示色が赤色、虹色に変化できるが(K3−42、K3−49〜51など)、次次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色から変化するときには、最終表示色が赤色や虹色にはならない(K3−9、K3−18、K3−20など)(図25〜図44)。このため、保留表示図柄の表示態様が特殊態様から変化するタイミングに応じて大当り期待度が異なることになる。これによって、遊技者は特殊態様からの変化タイミングに注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、各保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合は、当該ターゲットが保留記憶3つ目(つまり、第1特図又は第2特図における3つ目の保留記憶が発生したとき)である場合と、当該ターゲットが保留記憶4つ目(つまり、第1特図又は第2特図における4つ目の保留記憶が発生したとき)である場合とで、保留表示図柄の表示態様が特殊態様になる保留表示パターンの決定割合(当該保留表示パターンの平均決定割合)が異なるように設定してもよい。これによって、保留記憶数に応じて特殊態様の出現率を変えることができる。これによって、遊技者はターゲットの保留表示の発生時の保留記憶数とともに当該ターゲットの特殊態様に注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、特図表示結果が「大当り」のときには、作用演出Bの決定割合が高く、作用演出Aの決定割合が次に高く、実行無しの決定割合が最も低い。特図表示結果が「ハズレ」のときはその逆になっている。このため、作用演出Bを実行したときは、大当り期待度が高く、作用演出Aを実行したときは作用演出を実行しないときよりも大当り期待度が高くなる。つまり、作用演出の種類によって、大当り期待度が異なるようになっている。これによって、遊技者は特殊態様から変化する作用演出とともに特殊態様に注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、この実施の形態では、演出モードが通常モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがあるが(H3−3、H3−5など)、演出モードが確変モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがない(図25〜図44)。このように、演出モードに応じて保留表示図柄の表示態様を特殊態様(ここでは、白色)にする割合を変化させる。これによって、遊技者は演出モードとともに特殊態様に注目し、遊技の興趣が向上する。
上述のように、今回ターゲットとなる保留表示図柄以外の保留表示図柄についての先読み予告の実行期間中(先読み予告の実行を決定してから先読み予告が実行されるまでの期間を含む)には、それ以外の場合に比べて保留表示図柄の表示態様を特殊態様や予告態様にする割合が異なるようになっている。これによって、遊技者は特殊態様に集中して注目することができ、遊技の興趣が向上する。
上述のように、この実施の形態では、保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から白色にして変化させない保留表示パターン(H3−3など)は、ハズレ時に選択される変動カテゴリPA1及びPA2のときのみ選択される。一方で、最終色が青色になる保留表示パターン(H3−1、H3−4など)は、大当り時に選択される変動カテゴリPB3のときに選択されることがある(図25〜図44)。このため、保留表示図柄の表示態様を最初から特殊態様にしたまま変化させないときの大当り期待度は、保留表示図柄の最終色を通常態様にしたときよりも低くなる(大当り期待度=0)。特に、保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない保留表示パターンを選択した場合には、当該ターゲットの可変表示はリーチ態様にならない。これによって、遊技者は特殊態様に注目し、遊技の興趣が向上する。
パチンコ遊技機1は、例えば、遊技領域に設けられた始動領域(例えば、第1始動入賞口や第2始動入賞口など)に遊技媒体(例えば、遊技球など)が進入した後に識別情報(例えば、特別図柄や飾り図柄など)の可変表示を開始することを許容する開始条件が成立したことに基づいて識別情報の可変表示を実行して表示結果を導出し、当該表示結果として予め定められた特定表示結果(例えば、大当り図柄となる特別図柄や大当り組合せの確定飾り図柄など)を導出したときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態など)になる遊技機であればよく、この具体的構成は、上記実施の形態の構成に限られない。
また、パチンコ遊技機1は、例えば、前記始動領域に前記遊技媒体が進入したにもかかわらず前記開始条件が成立していない識別情報の可変表示について保留情報を記憶する保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部及び第2特図保留記憶部など)と、前記開始条件が成立した識別情報の可変表示に対応する前記保留情報に基づいて識別情報の可変表示を実行する可変表示実行手段(例えば、ステップS112、S113の処理を行うCPU103やステップS171、S172の処理を行う演出制御用CPU120など)と、を備えるものであればよく、各手段の具体的構成は、上記実施の形態の構成に限られない。
また、パチンコ遊技機1は、例えば、前記保留記憶手段が記憶する前記保留情報に対応して保留表示領域(例えば、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbなど)に特定表示(例えば、保留表示図柄など)を表示する保留表示手段(例えば、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに保留表示図柄を表示する画像表示装置5など)と、実行中の識別情報の可変表示に対応して今回表示領域(例えば、今回表示領域5Hcなど)に前記特定表示を表示する今回表示手段(例えば、保留表示領域5Hcに保留表示図柄を表示する画像表示装置5など)と、を備えるものであればよく、各手段の具体的構成は、上記実施の形態の構成に限られない。
今回表示領域や保留表示領域に表示される特定表示は、上記の実施の形態では、保留表示図柄という画像として構成されている。しかし、特定表示は、LEDなどの光源の点灯によって表現されてもよい(この場合、保留表示手段や今回表示手段は、保留表示領域や今回表示領域となる所定領域に設けられた光源になる。)。特定表示は、キャラクターなどの他の画像であってもよい。また、特定表示は、動画、静止画いずれであってもよい。なお、今回表示領域に保留表示図柄を表示しなくてもよい。つまり、今回表示手段の構成は省略してもよい。
また、パチンコ遊技機1は、例えば、前記特定表示の表示態様を制御する表示態様制御手段(例えば、保留表示パターンや図51の各テーブルを参照することなどによって保留表示図柄の表示色を決定し、決定した表示色で保留表示図柄を表示したり、変化させたりする制御を行う演出制御用CPU120など)を備えるものであればよく、この手段の具体的構成は、上記実施の形態の構成に限られない。例えば、保留表示パターンや図50の内容、図51の各テーブルの内容などは以下で説明する各構成などの条件を満たすように適宜変更可能である。なお、表示態様制御手段の制御対象となる特定表示は、保留表示手段によって保留表示領域に表示される特定表示のみであってもよいし、保留表示手段によって保留表示領域に表示される特定表示と今回表示手段によって今回表示領域に表示される特定表示とであってもよい。なお、上記実施の形態は、両方の特定表示が対象となっている。
また、前記表示態様制御手段は、例えば、前記特定表示の表示態様を現在の表示態様から他の表示態様に変化させればよく(例えば、保留表示図柄の表示色を変化させるなど)、この具体的構成は、上記実施の形態の構成に限られない。
また、前記特定表示の表示態様には、例えば、通常態様(例えば、青色など)と、前記通常態様とは異なる特殊態様(例えば、白色及び灰色など)と、前記通常態様及び前記特殊態様とは異なる態様であって、前記特定遊技状態になる割合を予告する予告態様(例えば、黄色、緑色、赤色、及び、虹色など)と、が含まれればよい。表示態様は、上記実施の形態では表示色であるが、例えば、形状、大きさなどであってもよい。例えば、通常態様と特殊態様と予告態様とで、異なる形状にしたり、異なる大きさにしたりしてもよい。また、表示態様を変更するとは、特定表示の中に文字などを入れることも含む。例えば、ターゲットが、擬似連が行われる可変表示である場合(例えば、変動カテゴリで擬似連のグループを設け、演出制御基板側に通知すればよい。)には「擬」の文字を表示させ、スーパーリーチが行われる可変表示である場合には「SP」の文字を表示させ、キャラクターが戦うバトル演出が行われる可変表示である場合(例えば、スーパーリーチBがバトル演出である場合など)には「B」の文字を表示させるようにしてもよい。このような文字による表示態様の変更は、今回保留領域に表示された特定表示にのみ行ってもよい。
例えば、特定表示の表示態様として、他の態様があってもよい。また、特殊態様や予告態様は、1つの種類のみであってもよい。逆に通常態様は、複数種類あってもよい。また、表示態様としての表示色は、上記実施形態で使用されている色に限られない。なお、LEDなどの光源によって特定表示を表示する場合には、例えば、当該光源を複数の発光色で発光可能なものとし、発光色を変更することで表示色を変更すればよい。
なお、他の表示態様に変化させるとは、同じグループに属する他の表示態様に変化することを含んでもよい。例えば、白色から灰色に変化させたり、黄色から緑色に変化させたりすることを含んでもよい。
また、前記表示態様制御手段は、例えば、前記特定表示の表示態様が前記通常態様であるときよりも前記特殊態様であるときの方が当該特定表示の表示態様を前記予告態様に変化させる割合が高くなるように、前記特定表示の表示態様を前記予告態様に変化させればよく、この具体的構成は、上記実施の形態の構成に限られない。
なお、前記の割合が高くなるように前記特定表示の表示態様を前記予告態様に変化させる対象は、保留表示手段によって保留表示領域に表示される特定表示のみであってもよいし、保留表示手段によって保留表示領域に表示される特定表示と今回表示手段によって今回表示領域に表示される特定表示とであってもよい。当該対象を、保留表示領域に表示された特定表示のみとする場合には、上記実施の形態のように、保留表示パターンの決定割合を調整するなどして、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、図25〜図44の各保留表示パターン決定テーブルにおいて、青色から予告態様の表示色に変化するパターンを含む保留表示パターンの決定割合よりも、灰色又は白色から予告態様の表示色に変化する態様を含む保留表示パターンの決定割合(合計値又は平均値)それぞれの方が高くなるようにする。当該対象を、保留表示手段によって保留表示領域に表示される特定表示と今回表示手段によって今回表示領域に表示される特定表示とにする場合には、保留表示パターンの決定割合や、図51の参照テーブルの決定割合及び参照テーブルで決定され得る決定結果の内容などを調整するなどして、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、図25〜図44の各保留表示パターン決定テーブルにおいて、青色から予告態様の表示色に変化するパターンを含む保留表示パターンの決定割合よりも、灰色又は白色から予告態様の表示色に変化する態様を含む保留表示パターンの決定割合それぞれの方が高くなるようにするとともに、白色からも予告態様に変化する参照テーブルを設け、白色から予告態様に変化する決定割合を高くする(例えば、100%)などすればよい。
また、変化させる特定表示が、今回表示領域に表示された特定表示も対象とする場合には、図59に示すような、今回保留領域の保留表示図柄の表示色(今回保留の欄)も指定する保留表示パターン(以下、全期間保留表示パターンともいう。)を用意して、図21のステップS506にて、当該全期間保留表示パターンを選択するための全期間保留表示パターン決定テーブル(例えば、図25〜図44それぞれのテーブルの保留表示パターンを今回保留領域の保留表示図柄の表示色(今回保留の欄)も含む全期間保留表示パターンに置き換えたもの)を参照し、保留表示領域及び今回表示領域に表示していく特定表示の表示態様の変遷を一括して決定してもよい。なお、図59は一例であり、全期間保留表示パターンの内容などは目的に合わせて当然変更され、また、図59以外の全期間保留表示パターンが設定されることも当然ある。このような場合には、図47のステップS709、S710などを省略すればよい。このような場合には、変化させる特定表示が、保留表示領域に表示された特定表示のみを対象とする場合と同様に全期間保留表示パターン決定テーブルの内容(全期間保留表示パターンの内容や決定割合など)を設定して上記条件を満たすようにすればよい。例えば、各全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、青色から予告態様の表示色に変化するパターンを含む全期間保留表示パターンの決定割合(合計値又は平均値)よりも、灰色又は白色から予告態様の表示色に変化する態様を含む全期間保留表示パターンの決定割合それぞれの方が高くなるようにするとよい。なお、このようなことは、下記の他の条件に対しても適用できる。つまり、以下で説明する特定表示の表示態様などについて、今回表示領域に表示された特定表示も対象とする場合、全期間保留表示パターンを用意して、保留表示領域に表示された特定表示のみを対象とする場合と同様の考え方で、全期間保留表示パターン決定テーブルの内容を設定すればよい。全期間保留表示パターン決定テーブルを用いる場合、予告バッファには、今回保留表示に特定表示が表示されたときの変動の欄(今回変動の欄)が設けられるとともに、今回保留表示に特定表示が表示されたときの、特定表示の表示態様を変化させるかの内容(全期間保留表示パターンの内容)なども格納され、この内容に基づいて、今回保留表示に特定表示を表示したときの表示態様の変化に応じた演出制御パターンを設定する。
なお、上記の実施の形態のように、パチンコ遊技機1は、前記開始条件が成立した識別情報の可変表示に対応する前記保留情報に基づいて当該識別情報の可変表示の表示結果(表示結果を特定表示結果とするか否か、特定遊技状態にするか否かなど)を当該表示結果を導出する前に決定する事前決定手段(例えば、ステップS239を実行するCPU103など)と、前記事前決定手段よりも前に前記保留情報(始動領域に遊技媒体(例えば、遊技球など)が進入したときに抽出した保留情報であればよく、保留記憶手段に一旦記憶された保留情報であってもよいし、保留記憶手段とは別に保持されている保留表示であってもよい。)に基づいて当該保留情報に対応する当該識別情報の可変表示の表示結果(表示結果を特定表示結果とするか否か、特定遊技状態にするか否かなど)を判定する判定手段(例えば、ステップS211を実行するCPU103など)と、を備えるようにしてもよい(各手段の具体的構成は、上記の実施形態に限らない。)。
上記の可変表示実行手段は、上記の実施の形態のように、事前決定手段の決定結果に基づいて、識別情報の可変表示を実行すればよい(ステップS111、S112の処理などを実行するCPU103や主基板11からの演出制御コマンドに基づいてステップS171やステップS172の処理を実行する演出制御用CPU120など)。
上記の実施の形態では、表示態様制御手段は、保留表示領域に表示される特定表示については、判定手段の判定結果に基づいて、保留表示パターンを決定している(大当りか否かに基づいて決定される変動カテゴリ(変動カテゴリ指定コマンド)に基づいて保留表示パターン(つまり、特定表示の表示態様をどのように制御するかなど)を決定している演出制御用CPU120など)。つまり、表示態様制御手段は、判定手段の判定結果に基づいて、保留表示領域に表示される特定表示を、制御している。しかし、例えば、特定表示の表示態様を通常態様と特殊態様とのいずれかにするかは、判定結果に基づかないテーブルと乱数値とで決定し(例えば、1対1)、通常態様にすると決定したときよりも特殊態様にすると決定したときの方が予告態様に変化させると決定しやすいように設定されたテーブルを参照し、判定手段の判定結果に基づいて予告態様にするか否かや予告態様の種類などをテーブルと乱数値とで決定してもよい。
また、表示態様制御手段は、今回表示領域に表示される特定表示については、事前決定手段の決定結果に基づいて、特定表示を変化させるか否かなどを決定しているが(大当りか否かに基づいて決定される変動パターン(変動パターン指定コマンド)に基づいて保留表示予告の有無などを決定している演出制御用CPU120など)、上記のように全期間保留表示パターンにて今回表示領域に表示される特定表示の表示態様の変化も含めて特定表示の表示態様の変遷を一括で決定する場合には、表示態様制御手段は、判定手段の判定結果に基づいて、特定表示の表示態様の変遷などが決定される。つまり、表示態様制御手段は、判定手段の判定結果又は事前決定手段の決定結果に基づいて(又は両者に基づいてでもよい。)、今回表示領域に表示される特定表示を、制御するようにしてもよい。
なお、上記の実施の形態では、変動カテゴリや変動パターン(変動カテゴリ指定コマンドや変動パターン指定コマンドなど)に基づいて特定表示の表示態様の変遷を決定しているが(このような決定も上記決定結果や判定結果に基づく決定である。)、大当りか否か(図柄指定コマンドや表示結果指定コマンド)にもとづいて参照するテーブルを決定して、直接特定表示の表示態様の変遷を決定してもよい。なお、変動カテゴリや変動パターンと、大当りか否かとの両者によって、参照するテーブルを決定して、特定表示の表示態様の変遷を決定してもよい。また、大当り種別などに応じて参照するテーブルを決定して特定表示の表示態様の変遷を決定してもよい。例えば、同じ変動カテゴリなどであっても、大当りか否か(大当り種別)に応じて保留表示パターンの内容や決定割合を異ならせることで、演出を多様化できる。なお、大当りとして、15Rの大当り遊技状態と2Rの大当り遊技状態などを用意し、それぞれを特定する大当り種別を用意してもよい。
パチンコ遊技機1は、さらに、以下のような構成を有するようにする。なお、以下の構成は適宜組合せてもよい。
(構成1)
前記特殊態様には、第1の特殊態様(例えば、白色など)と、前記第1の特殊態様とは異なる第2の特殊態様(例えば、灰色など)と、が含まれ、前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記第1の特殊態様であるときと前記第2の特殊態様であるときとで当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
上記の実施の形態では、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと白色で変化しない保留表示パターン(H3−3など)(白色になったあとに変化しない保留表示パターンとしてもよい。)はあるが、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと灰色で変化しない保留表示パターン(灰色になったあとに変化しない保留表示パターンとしてもよい。)はない(図25〜図44)ことでこの構成が実現される。つまり、ここでは、当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる割合は、第2の特殊態様では10割(100%)となり、第1の特殊態様では10割未満となっているが、保留表示パターンの内容や決定割合を調整し、第1の特殊態様の場合の割合を10割とし、第2の特殊態様の場合の割合を10割未満としてもよく、また、両方の割合を10割未満で、互いに異なる割合としてもよい。両方の割合を10割未満とする場合には、例えば、保留表示パターンなどを決定する各決定テーブルにおける、上記一方の条件を満たすものの決定割合(前記特定表示の表示態様が前記第1の特殊態様であるときに、当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる内容を含む保留表示パターンの決定割合の合計値又は平均値)と、上記他方の条件を満たすものの決定割合(前記特定表示の表示態様が前記第2の特殊態様であるときに、当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる内容を含む保留表示パターンの決定割合の合計値又は平均値)と、が異なるようにすればよい。
なお、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、上記保留表示パターンと同様の考え方で全期間保留表示パターン決定テーブル(例えば、図25〜図44それぞれのテーブルの保留表示パターンを全期間保留表示パターンに置き換えたもの。以下、適宜同じ)などを用意すればよい。例えば、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと白色で変化しない全期間保留表示パターン(白色になったあとに変化しない全期間保留表示パターンとしてもよい。)はあるが、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと灰色で変化しない全期間保留表示パターン(灰色になったあとに変化しない全期間保留表示パターンとしてもよい。)はないようにすればよい。上記同様に、当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる割合は、全期間保留表示パターンの内容や決定割合を調整し、第1の特殊態様の場合の割合を10割とし、第2の特殊態様の場合の割合を10割未満としてもよく、また、両方の割合を10割未満で、互いに異なる割合としてもよい。
なお、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと灰色で変化しない保留表示パターンを用意し、全期間保留表示パターン決定テーブルや、保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合や各パターンの内容などを調整することによって、上記条件を満たすようなパチンコ遊技機を構成してもよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様(特に特殊態様がいずれであるか)により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成2)
前記特殊態様には、第1の特殊態様(例えば、白色など)と、前記第1の特殊態様とは異なる第2の特殊態様(例えば、灰色など)と、が含まれ、前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記第1の特殊態様であるときと前記第2の特殊態様であるときとで当該特定表示の表示態様を他の表示態様のいずれに変化させるかの選択割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
上記の実施の形態では、保留表示図柄の表示色が灰色から赤色や虹色に変化する保留表示パターン(H3−19,H3−20、J3−48など)はあるが、白色から赤色や虹色に変化する保留表示パターンはない(図25〜図44)ことでこの構成が実現される。
なお、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、上記保留表示パターンと同様の考え方で全期間保留表示パターン決定テーブルなどを用意すればよい。例えば、保留表示図柄の表示色が灰色から赤色や虹色に変化する全期間保留表示パターンはあるが、白色から赤色や虹色に変化する全期間保留表示パターンはないようにすればよい。今回保留予告についての参照テーブル(図50及び51)の内容を調整して、上記構成を満たすようにしてもよい。なお、選択割合が異なるとは、変化し得る他の表示態様は第1の特殊態様と第2の特殊態様で共通であるが、変化後の他の表示態様をいずれにするかの割合が異なるほか、変化し得る他の表示態様が第1の特殊態様と第2の特殊態様とで異なる又は一部のみ共通する場合も含む。例えば、第1の特殊態様では、他の表示態様Aに10割で変化し(つまり、変化する場合には、他の表示態様Aにのみ変化する)、第2の特殊態様では、他の表示態様Bに5割、他の表示態様Cに5割で変化するようにしてもよい。表示態様A〜Cは全て異なるものとする。また、第1の特殊態様では、他の表示態様Aに10割で変化し(つまり、変化する場合には、他の表示態様Aにのみ変化する)、第2の特殊態様では、他の表示態様Aに5割、他の表示態様Bに5割で変化するようにしてもよい。また、第1の特殊態様では、他の表示態様Aに5割、他の表示態様Bに5割で変化し(つまり、変化する場合には、他の表示態様Aにのみ変化する)、第2の特殊態様では、他の表示態様Aに7割、他の表示態様Bに3割で変化するようにしてもよい。このようなことは、他の選択割合についても同様である。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様(特に特殊態様がいずれであるか)により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成3)
前記表示態様制御手段が前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にするときに所定の報知を行う報知手段をさらに備え、前記報知手段は、前記表示態様制御手段が前記特定表示の表示態様を前記第1の特殊態様にするときと前記第2の特殊態様にするときとで異なる報知を行う。
例えば、保留表示図柄の表示色を白色にするとき(最初からその色(ここでは白色)で表示するときと、他の表示色からその色(ここでは白色)に変化させるときとを含む。以下、「する」について同様)には第1の音声をスピーカ8L、8Rから音声出力し、保留表示図柄の表示色を灰色にするときには第2の音声をスピーカ8L、8Rから音声出力することで、この構成が実現される。このような音声は、演出制御パターンで予め規定されていればよい。
上記の構成によれば、遊技者は音声によって特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成4)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記第1の特殊態様であるときと前記第2の特殊態様であるときとのうち、当該表示態様が前記第2の特殊態様であるときにのみ、当該特定表示の表示態様を前記第2の特殊態様から他の表示態様に必ず変化させる。
上記実施の形態では、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと白色で変化しない保留表示パターン(H3−3など)(白色になったあとに変化しない保留表示パターンとしてもよい。)はあるが、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと灰色で変化しない保留表示パターン(灰色になったあとに変化しない保留表示パターンとしてもよい。)はない(図25〜図44)ことでこの構成が実現される。同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと白色で変化しない全期間保留表示パターン(白色になったあとに変化しない全期間保留表示パターンとしてもよい。)はあるが、保留表示図柄の表示色が保留発生時からずっと灰色で変化しない全期間保留表示パターン(灰色になったあとに変化しない保留表示パターンとしてもよい。)はないようにすればよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様(特に特殊態様がいずれであるか)により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成5)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記第1の特殊態様であるときと前記第2の特殊態様であるときとのうち、当該表示態様が前記第2の特殊態様であるときにのみ、当該特定表示の表示態様を前記第2の特殊態様から第1の特定の表示態様に変化させる。
上記実施の形態では、保留表示図柄の表示色が灰色から赤色や虹色に変化する保留表示パターン(H3−19,H3−20、J3−48など)はあるが、白色から赤色や虹色に変化する保留表示パターンはない(図25〜図44)ことでこの構成が実現される。同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、保留表示図柄の表示色が灰色から赤色や虹色に変化する全期間保留表示パターンはあるが、白色から赤色や虹色に変化する全期間保留表示パターンはないようにすればよい。
上記の構成によれば、特定表示の変化を多様化することができ、遊技の興趣が向上する。
(構成6)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を複数のタイミングのいずれかで他の表示態様に変化させ、前記始動領域に遊技媒体が進入した際に前記特定表示の表示態様を変化させるタイミングを決定する。
上記実施の形態では、ステップS162で保留表示パターン(又は全期間保留表示パターン)を決定することによって、この構成が実現されている。なお、表示態様を他の表示態様に変化させるのは、1回の可変表示において複数回行われても良い。
上記の構成によれば、特定表示の表示態様を変化させるタイミングの決定を容易化できる。
(構成7)
前記可変表示実行手段は、実行する識別情報の可変表示の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、前記表示態様制御手段は、識別情報の可変表示の実行中に前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させるときに、演出の結果として当該表示態様を変化させる作用演出を実行し、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させるときに実行される識別情報の可変表示の前記可変表示パターンに応じて、前記作用演出の演出態様を異ならせる又は前記作用演出を実行する割合を異ならせる。
前記可変表示パターンは、飾り図柄の変動態様の他、飾り図柄の可変表示中に実行される他の演出(予告演出など)の実行態様なども含む。この実施の形態では、ステップS162で予告演出の実行の有無に応じて作用演出A及びBの実行の有無を決定することによって、上記構成が実現される。なお、予告演出の実行の有無や種類によって、作用演出の種類(演出態様)の決定割合を異ならせるようにしてもよい。
上記の構成によれば、可変表示パターンの内容に合わせて作用演出の有無や演出態様を決定でき、好適な態様で特定表示の表示態様を変化させることができる。
(構成8)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときにのみ当該特定表示の表示態様を第2の特定の表示態様に変化させる。
上記実施の形態では、保留表示図柄の表示色が灰色から虹色に変化する保留表示パターン(J3−48など)はあるが、通常態様や他の予告態様から虹色に変化する保留表示パターンはない(図25〜図44)ことでこの構成が実現される。同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、保留表示図柄の表示色が灰色から虹色に変化する全期間保留表示パターンはあるが、通常態様や他の予告態様から虹色に変化する全期間保留表示パターンはないようにすればよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成9)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様から変化させ得る表示態様のうちの所定の表示態様であるとき(最初から所定の表示態様であるときと、途中で所定の表示態様になるときと、の両者を含む)に、当該特定表示の表示態様を前記特殊態様に変化させる。
上記実施の形態では、保留表示図柄の表示色が灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する保留表示パターン(H3−40、H3−47、H3−48など)があり、保留表示図柄の表示色が緑色から灰色に変化したあと、変化後の灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する保留表示パターン(K3−41、K3−42、K3−51など)がある(図25〜図44)ことによって、この構成が実現される。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する全期間保留表示パターンがあり、保留表示図柄の表示色が緑色から灰色に変化したあと、変化後の灰色から緑色、赤色、又は虹色に変化する全期間保留表示パターンがあるようにすればよい。
上記の構成によれば、特定表示の変化パターンを多様化でき、遊技の興趣が向上する。なお、前記所定の表示態様は、前記特殊態様から変化させ得る表示態様の全てであってもよいし、一部の特殊態様であってもよい。
(構成10)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記所定の表示態様から変化させた前記特殊態様であるときと前記所定の表示態様から変化させたものでない前記特殊態様であるときとで当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させるようにしてもよい。なお、比較される割合は、一方の割合が8割などで、他方の割合が2割などである他、一方の割合が10割(100%)で、他方の割合が0割(0%)であってもよい。一方の割合が8割などで、他方の割合が2割などにする場合には、例えば、保留表示パターンなどを決定する各決定テーブルにおける、上記一方の条件を満たすものの決定割合(前記特定表示の表示態様が前記所定の表示態様から変化させた前記特殊態様であるときに、当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる保留表示パターンの決定割合の合計値又は平均値)と、上記他方の条件を満たすものの決定割合(前記特定表示の表示態様が前記所定の表示態様から変化させたものでない前記特殊態様であるときに、当該特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる保留表示パターンの決定割合の合計値又は平均値)とが異なるようにすればよい。また、一方の割合が10割(100%)で、他方の割合が0割(0%)であるようにするには、例えば、保留表示パターンや全期間保留表示パターンにおいて上記一方の条件を満たすものはあるが、上記他方の条件を満たすものはないようにすればよい。このようなことは、割合を異ならせるようにする場合のほか、一方の割合が他方の割合よりも高く(又は低く)なるようにする場合についても同様である。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を所定の表示態様から変化させずに特殊態様にする1以上の保留表示パターン(最初から特殊態様のものも含む。)の中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない保留表示パターンはあるが、特定表示の表示態様を所定の表示態様から特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない保留表示パターンはないようにする。または、その逆にしてもよい。例えば、特定表示の表示態様を所定の表示態様から変化させずに特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない保留表示パターンはないが、特定表示の表示態様を所定の表示態様から特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない保留表示パターンはあるようにしてもよい。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を所定の表示態様から変化させずに特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターン(最初から特殊態様のものも含む。)の中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない全期間保留表示パターンはあるが、特定表示の表示態様を所定の表示態様から特殊態様に変化させる1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない全期間保留表示パターンはないようにする。または、上記同様、その逆にしてもよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成11)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記所定の表示態様から変化させた前記特殊態様であるときと前記所定の表示態様から変化させたものでない前記特殊態様であるときとで当該特定表示の表示態様を他の表示態様のいずれに変化させるかの選択割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を所定の表示態様から変化させずに特殊態様にする1以上の保留表示パターン(最初から特殊態様のものも含む。)の中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはないが、特定表示の表示態様を所定の表示態様から特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはあるようにする。または、その逆にしてもよい。例えば、特定表示の表示態様を所定の表示態様から変化させずに特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはあるが、特定表示の表示態様を所定の表示態様から特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはないようにしてもよい。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を所定の表示態様から変化させずに特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターン(最初から特殊態様のものも含む。)の中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンはないが、特定表示の表示態様を所定の表示態様から特殊態様に変化させる1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンはあるようにする。または、上記同様、その逆にしてもよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成12)
前記予告態様には、予告する前記特定遊技状態になる割合の異なる複数の予告態様があり、前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記予告態様から前記特殊態様に変化させ、変化させた前記特殊態様から前記予告態様に変化させるときに、前記特殊態様に変化する前記予告態様が予告する前記特定遊技状態になる割合よりも前記特殊態様から変化する前記予告態様が予告する前記特定遊技状態になる割合の方が高くなりやすいように前記特定表示の表示態様を変化させる。
上記実施の形態では、図25〜図44の保留表示パターン決定テーブルに示すように、特殊態様から変化した後の予告態様は、変化前の予告態様に比べて大当り期待度が同じであるか高くなる予告態様になる第1の保留表示パターンを用意し、特殊態様から変化した後の予告態様は、変化前の予告態様に比べて大当り期待度が低い予告態様になる第2の保留表示パターンを用意していないことによって、この構成が実現される。なお、第2の保留表示パターンも用意してもよく、この場合には、保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合が、第2の保留表示パターンよりも第1の保留表示パターンの方が高くなるようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特殊態様から変化した後の予告態様は、変化前の予告態様に比べて大当り期待度が同じであるか高くなる予告態様になる第1の全期間保留表示パターンを用意し、特殊態様から変化した後の予告態様は、変化前の予告態様に比べて大当り期待度が低い予告態様になる第2の全期間保留表示パターンを用意していないことによって、この構成が実現される。なお、第2の全期間保留表示パターンも用意してもよく、この場合には、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合が、第2の全期間保留表示パターンよりも第1の全期間保留表示パターンの方が高くなるようにすればよい。
上記の構成によれば、遊技者の落胆を少なくすることができ、遊技の興趣が向上する。
(構成13)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様から変化させ得る表示態様のうちの一部の表示態様であるときに当該特定表示の表示態様を前記特殊態様に変化させ、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様から変化させ得る表示態様のうちの残りの一部の表示態様であるときに当該特定表示の表示態様を前記特殊態様に変化させない。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特殊態様から緑色及び黄色に変化する保留表示パターンがある場合に、緑色から特殊態様(例えば、灰色)に変化する保留表示パターンはあるが、黄色から特殊態様(例えば、灰色)に変化する保留表示パターンはないようにする。同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特殊態様から緑色及び黄色に変化する全期間保留表示パターンがある場合に、緑色から特殊態様(例えば、灰色)に変化する全期間保留表示パターンはあるが、黄色から特殊態様(例えば、灰色)に変化する全期間保留表示パターンはないようにする。
上記の構成によれば、特定表示の表示態様に注目させることができ、遊技の興趣が向上する。
(構成14)
前記予告態様には、予告する前記特定遊技状態になる割合の異なる複数の予告態様が含まれ、前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときと、前記今回表示手段が表示する前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときとで、当該特定表示の表示態様を、前記複数の予告態様のうちの予告する前記特定遊技状態になる割合が所定の閾値よりも高い特定予告態様に変化させる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を前記特定予告態様に変化させる。
上記実施の形態では、今回の現在色が白色である場合には、参照テーブルTA−1が参照される(図50、図51)。参照テーブルTAー1は、その決定値が全て「変化無し」に割り当てられているので、このような場合には、今回保留予告が実行されない。つまり、第1保留表示領域5Haや第2保留表示領域5Hbに表示された保留表示図柄が特殊態様のときには他の表示態様に変化することがあるが(保留表示パターン参照)、今回表示領域5Hcに表示された保留表示図柄が特殊態様のときには他の表示態様に変化しないことによって、この構成が実現されている。
なお、全期間保留表示パターン決定テーブルを用いて、特定表示の表示態様の変化の変遷を一括して決める場合には、例えば、保留表示領域に特定表示が表示されているうちに特殊態様から赤色及び虹色に変化させる第1の全期間保留表示パターンを用意せず、今回表示領域に特定表示が表示されているときに特殊態様から赤色及び虹色に変化させる第2の全期間保留表示パターンを用意することによって、上記構成を実現してもよい。また、第1の全期間保留表示パターン及び第2の全期間保留表示パターンを両方用意して、決定割合によって、上記条件を満たすようにしてもよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様(特に特殊態様の特定表示が今回保留領域に表示されるか保留表示領域に表示されるか)により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成15)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときよりも前記今回表示手段が表示する前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときの方が当該特定表示の表示態様を前記特定予告態様に変化させる割合が高くなるように、前記特定表示の表示態様を前記特定予告態様に変化させる。
例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルを用いて、特定表示の表示態様の変化の変遷を一括して決める場合に、例えば、保留表示領域に特定表示が表示されているうちに特殊態様から赤色及び虹色に変化させる第1の全期間保留表示パターンを用意せず、今回表示領域に特定表示が表示されているときに特殊態様から赤色及び虹色に変化させる第2の全期間保留表示パターンを用意することによって、上記構成を実現してもよい。また、第1の全期間保留表示パターン及び第2の全期間保留表示パターンを両方用意して、決定割合によって、上記条件を満たすようにしてもよい。
上記の構成によれば、遊技者は今回表示領域に表示された特殊態様の特定表示に期待感を持つことができ、遊技の興趣が向上する。
(構成16)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときと前記今回表示手段が表示する前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときとのうち、前記今回表示手段が表示する前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときにのみ当該特定表示の表示態様を前記複数の予告態様のうちの所定の予告態様に変化させる。
例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルを用いて、特定表示の表示態様の変化の変遷を一括して決める場合に、例えば、保留表示領域に特定表示が表示されているうちに特殊態様から虹色に変化させる全期間保留表示パターンを用意せず、今回表示領域に特定表示が表示されているときに特殊態様から虹色に変化させる全期間保留表示パターンを用意することによって、上記構成を実現してもよい。
上記の構成によれば、遊技者は今回表示領域に表示された特殊態様の特定表示に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成17)
前記可変表示実行手段は、実行する識別情報の可変表示の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、前記表示態様制御手段は、前記今回表示手段が表示する前記特定表示の表示態様を、前記今回表示手段が当該特定表示を表示する直前に前記保留表示手段が表示していた当該特定表示の表示態様と、前記可変表示パターン決定手段が決定した前記可変表示パターンと、に基づいて、前記複数の予告態様のいずれかに変化させる。
上記実施形態では、図50の示すように、可変表示パターンと現在色とに応じた参照テーブルを参照して、今回保留予告の実行の有無や今回保留予告の内容を決定することによって、この構成が実現されている。なお、上記の実施の形態では、1回の可変表示において、乱数値MR3は1回抽出されると再度抽出されることはないが、例えば、始動入賞時に乱数値MR3を1回抽出しておき、可変表示の開始時にMR3を抽出しなおして、変動カテゴリを決定しなおしてもよい。
上記の構成によれば、今回保留予告と可変表示とを合わせることができ、演出の咀嚼が発生しにくくすることができる。特に、変動カテゴリの大当り期待度と、その変動カテゴリ内の変動パターンの大当り期待度が大きく異なる場合に有効である。また、例えば、擬似連2回のスーパーリーチAの方が、擬似連無しのスーパーリーチBの方が大当り期待度が高いなど、変動パターンの大当り期待度の大小と変動カテゴリの大当り期待度の大小とが異なる場合にも有効である。
(構成18)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を複数タイミングのうちのいずれかで前記特殊態様にし、当該特定表示の表示態様を前記複数タイミングのうちの第1のタイミングで前記特殊態様にするときと前記第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングで前記特殊態様に変化させるときとで前記特定遊技状態になる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を制御する。
上記実施の形態では、ターゲットが保留記憶4つ目である場合の保留表示パターンにおいて、次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色に変化するときには、最終表示色が緑色にのみなるが(K3−7、K3−11、K3−19など)、次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色に変化するときには、最終表示色が緑色の他、赤色や虹色にもなる(K3−13、K3−14、K3−15、K3−22、K3−23など)(図35〜図44)ことによって、保留表示図柄の予告態様の大当り期待度が異なるようになるので、上記の構成が実現される。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける、ターゲットが保留記憶4つ目である場合の保留表示パターンにおいて、次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色に変化するときには、最終表示色(ここでは、今回表示領域における最終的な色(今回保留予告によって変化したあとの色を含む。))が緑色にのみなるが、次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色に変化するときには、最終表示色が緑色の他、赤色や虹色にもなるようにする。
ターゲットが保留記憶4つ目である場合以外であっても、構成18の上記条件が満たされるように、保留表示パターン決定テーブルや全期間保留表示パターン決定テーブルを設定してもよい(以下の構成でも同様)。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様(特に特殊態様になるタイミング)により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成19)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記複数タイミングのうちの第3のタイミングで前記特殊態様にしたときと前記第3のタイミングよりも遅い第4のタイミングで前記特殊態様に変化させたときとで当該特殊態様の前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。なお、第3のタイミングは、第1のタイミングと同じであっても異なってもよいし、第4のタイミングは、第2のタイミングと同じであっても異なってもよい(以下、第1〜第4のタイミングについて同じ)。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない保留表示パターンはあるが、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない保留表示パターンはないようにする。または、両方の保留表示パターンがあるようにして、決定割合を調整してもよい。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様に変化させる1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない全期間保留表示パターンはあるが、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様に変化させる1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない全期間保留表示パターンはないようにする。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様になるタイミングに注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成20)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記複数タイミングのうちの第3のタイミングで前記特殊態様にしたときと前記第3のタイミングよりも遅い第4のタイミングで前記特殊態様に変化させたときとで当該特殊態様の前記特定表示の表示態様を他の表示態様のいずれに変化させるかの選択割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはないが、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンがあるようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様に変化させる1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはないが、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様に変化させる1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンがあるようにする。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様になるタイミングに注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成21)
前記表示態様制御手段は、前記複数タイミングのうちの所定のタイミングで当該特定表示の表示態様を前記特殊態様にしたときにのみ、当該特殊態様の前記特定表示の表示態様を第1の特定の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様に変化させる1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはあるが、それ以外のタイミングにおいて特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中には、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはないようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様に変化させる1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンはあるが、それ以外のタイミングにおいて特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターンの中には、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンはないようにする。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様になるタイミングに注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成22)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を変化させることを示唆する変化示唆演出を実行する変化示唆演出実行手段を備える。
上記変化示唆演出は、例えば、作用演出におけるブーメランS1などを表示する演出によって実現される。このような演出によって、前記特定表示の表示態様を変化させる場合があるので、前記特定表示の表示態様を変化させることが示唆される。なお、変化示唆演出は、特定表示以外の画像を表示するもののほか、特定表示を変化させるものでもよい。例えば、特定表示の表示色が白や灰色であるが、特定表示を、ヒビを入れた状態にするような演出を変化示唆演出としてもよい。また、プッシュボタンなどの操作手段を設け、操作手段の操作に応じて、変化示唆演出が進行するようにしてもよい。例えば、上記ヒビがプッシュボタンの連打回数に応じて大きくなっていくようにしてもよい(但し、実際に表示態様が変化するタイミングは予め定められているものとしてもよい。)。なお、変化示唆演出には、後述の期間示唆演出も含まれる。
上記の構成によれば、遊技者は変化示唆演出に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成23)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を複数タイミングのうちのいずれかで前記特殊態様から他の表示態様に変化させ、当該特定表示の表示態様を前記複数タイミングのうちの第1のタイミングで前記特殊態様から他の表示態様に変化させるときと前記第1のタイミングよりも遅い第2のタイミングで前記特殊態様から他の表示態様に変化させるときとで前記特定遊技状態になる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
上記実施の形態では、ターゲットが保留記憶4つ目である場合において、次次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色から変化するときには、最終表示色が赤色、虹色に変化できるが(K3−42、K3−49〜51など)、次次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色から変化するときには、最終表示色が赤色や虹色にはならない(K3−9、K3−18、K3−20など)(図25〜図44)ことによって、上記の構成が実現される。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける、ターゲットが保留記憶4つ目である場合において、次次次変動において保留表示図柄の表示態様が白色又は灰色から変化するときには、最終表示色が赤色、虹色に変化できるが、次次変動において保留表示図柄の表示態様が灰色から変化するときには、最終表示色が赤色や虹色にはならないように全期間保留表示パターンを設定する。
上記の構成によれば、遊技者は特定態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成24)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記複数タイミングのうちの第3のタイミングで前記特殊態様から他の表示態様に変化させる割合と前記第3のタイミングよりも遅い第4のタイミングで前記特殊態様から他の表示態様に変化させる割合とが異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、各保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様から他の表示態様に変化させる保留表示パターンの決定割合(合計値又は平均値)と、次次変動において特殊態様から他の表示態様に変化させる保留表示パターンの決定割合(合計値又は平均値)と、を異ならせるようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、各全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様から他の表示態様に変化させる全期間保留表示パターンの決定割合と、次次変動において特殊態様から他の表示態様に変化させる全期間保留表示パターンの決定割合と、を異ならせるようにする。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様からの変化タイミングに注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成25)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記複数タイミングのうちの第3のタイミングで前記特殊態様から他の表示態様のいずれに変化させるかの選択割合と前記第3のタイミングよりも遅い第4のタイミングで前記特殊態様から他の表示態様のいずれに変化させるかの選択割合とが異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはないが、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンがあるようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次変動において特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンはないが、特定表示の表示態様を次次変動において特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンがあるようにする。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様からの変化タイミングに注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成26)
前記表示態様制御手段は、前記複数タイミングのうちの所定のタイミングで当該特定表示の表示態様を前記特殊態様から他の表示態様に変化させるときにのみ、当該特殊態様の前記特定表示の表示態様を第1の特定の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次次変動において殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはあるが、それ以外のタイミングにおいて特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンはないようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、特定表示の表示態様を次次変動において殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンはあるが、それ以外のタイミングにおいて特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンはないようにする。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様からの変化タイミングに注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成27)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様から他の表示態様に変化させるまでの期間を示唆する期間示唆演出を実行する期間示唆演出実行手段を備える。
例えば、演出制御用CPU120は、ステップS172において、前記特殊態様から他の表示態様に変化させるまでの期間を示唆する期間示唆演出を実行するようにすればよい。期間示唆演出は、演出制御パターンにて規定されていればよい。例えば、図60のような画像を表示し、「あと5秒」を表示することで、期間示唆を行う。
上記の構成によれば、遊技者は期間示唆演出に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成28)
前記表示態様制御手段は、前記保留記憶手段が前記保留情報を新たな保留情報として記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数(例えば、当該新たな保留情報は記憶数に含めないものとする。)が第1の数であるときと前記第1の数とは異なる第2の数であるときとで、当該新たな保留情報に対応して前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にする割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を制御する。
上記実施の形態では、各保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合を、ターゲットが保留記憶3つ目(つまり、第1特図又は第2特図における3つ目の保留記憶が発生したときであり、前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数=2)である場合と、ターゲットが保留記憶4つ目(つまり、第1特図又は第2特図における4つ目の保留記憶が発生したときであり、前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数=3)である場合とで、保留表示図柄の表示態様がいずれかのタイミングで特殊態様になる保留表示パターンの決定割合(当該保留表示パターンの決定割合の平均又は合計値)が異なるように設定すること(必要に応じて保留表示パターンの内容を変更してもよい。)で、この構成が実現される。例えば、4つ目の方が特殊態様になる割合が高くなるように、決定割合などを調整する。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、各全期間保留表示パターン決定テーブルにおける決定割合やパターンの内容を、ターゲットが保留記憶3つ目(つまり、第1特図又は第2特図における3つ目の保留記憶が発生したとき)である場合と、ターゲットが保留記憶4つ目(つまり、第1特図又は第2特図における4つ目の保留記憶が発生したとき)である場合とで、保留表示図柄の表示態様がいずれかのタイミングで特殊態様になる全期間保留表示パターンの決定割合(当該保留表示パターンの決定割合の平均又は合計値)が異なるように設定することで、この構成が実現される。例えば、4つ目の方が特殊態様になる割合が高くなるように、決定割合などを調整する。
上記の構成によれば、遊技者は保留記憶手段が記憶する保留情報の数に注目することで特殊態様にもより注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成29)
前記表示態様制御手段は、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が第1の特定の記憶数であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にするときの方が、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が前記第1の特定の記憶数以外であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にするときよりも、前記特定遊技状態になる割合が高くなるように、前記特定表示の表示態様を制御する。なお、第1の特定の記憶数は、上記第1の数又は第2の数のいずれかであってもよい。
例えば、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が1つのときなどにおいても保留表示パターンを決定して保留表示の表示態様を制御可能とし、前記保留情報の記憶数が1つのときに参照される保留表示パターン決定テーブルでは、他の記憶数のときよりも、虹色や赤色が最終表示色になる保留表示パターンの決定割合が高くなるようにすることで実現する。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、前記保留情報の記憶数が1つのときに参照される全期間保留表示パターン決定テーブルでは、他の記憶数のときよりも、虹色や赤色が最終表示色(ここでは、今回表示領域に表示された表示色の最後の色)になる保留表示パターンの決定割合が高くなるようにすることで実現する。
上記の構成によれば、遊技者は保留記憶手段が記憶する保留情報の数に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成30)
前記表示態様制御手段は、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が第3の数であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にしたときと、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が前記第3の数とは異なる第4の数であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にしたときとで、当該特殊態様の前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる、ようにしてもよい。第3の数や第4の数は、上記第1の数や第2の数と同じであっても、異なってもよい(以下同じ)。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、前記保留情報の記憶数が第3の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない保留表示パターンはないが、前記保留情報の記憶数が第4の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させる保留表示パターンがあるようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、前記保留情報の記憶数が第3の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させない全期間保留表示パターンはないが、前記保留情報の記憶数が第4の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の表示態様に変化させる全期間保留表示パターンがあるようにする。
上記の構成によれば、遊技者は保留記憶手段が記憶する保留情報の数に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成31)
前記表示態様制御手段は、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が第3の数であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にしたときと、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が前記第3の数とは異なる第4の数であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にしたときとで、当該特殊態様の前記特定表示の表示態様を他の表示態様のいずれに変化させるかの選択割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、前記保留情報の記憶数が第3の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させない保留表示パターンはないが、前記保留情報の記憶数が第4の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンがあるようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、前記保留情報の記憶数が第3の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させない全期間保留表示パターンはないが、前記保留情報の記憶数が第4の数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンがあるようにする。
上記の構成によれば、遊技者は保留記憶手段が記憶する保留情報の数に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成32)
前記表示態様制御手段は、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が第2の特定の記憶数(第1の特定の記憶数と同じでも異なってもよい)であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にしたときと、前記保留記憶手段が前記新たな保留情報を記憶した際に前記保留記憶手段が記憶している前記保留情報の記憶数が前記第2の特定の記憶数以外の記憶数であるときに当該新たな前記保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にしたときと、のうち、前記保留情報の記憶数が第2の特定の記憶数であるときに当該新たな保留情報に対応して表示された前記特定表示を前記特殊態様にしたときにのみ、当該特殊態様の前記特定表示の表示態様を第1の特定の表示態様に変化させる。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおける保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて、前記保留情報の記憶数が所定数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させない保留表示パターンはあるが、前記保留情報の記憶数が前記所定数以外であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる保留表示パターンがないようにする。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルや、全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、前記保留情報の記憶数が所定数であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させない全期間保留表示パターンはあるが、前記保留情報の記憶数が前記所定数以外であるときに選択され、かつ、当該保留表示に対応する特定表示の表示態様を特殊態様にする1以上の全期間保留表示パターンの中に、当該特殊態様から他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化させる全期間保留表示パターンがないようにする。
上記の構成によれば、遊技者は保留記憶手段が記憶する保留情報の数に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成33)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様に変化させるときに、演出の結果として当該表示態様を変化させる複数種類の作用演出のうちのいずれかを実行し、前記複数種類の作用演出のうちの第1の作用演出を実行するときと前記第1の作用演出とは異なる第2の作用演出を実行するときとで、前記特定遊技状態になる割合が異なるように、前記作用演出を実行する。
上記実施形態では、特図表示結果が「大当り」のときには、作用演出Bの決定割合が高く、作用演出Aの決定割合が次に高く、実行無しの決定割合が最も低い。特図表示結果が「ハズレ」のときはその逆になっていることによって、この構成が実現されている。なお、作用演出の実行割合や種類の決定割合は、特定表示の表示態様をどの色に変化させるかで、異ならせても良い。例えば、赤色に変化させたり、虹色に変化させたりするときには、作用演出Bが実行されやすく、他の場合には作用演出Aが実行されやすいようにする。また、変化前と変化後とで大当り期待度が大きくなるとき(所定の閾値以上であるとき)に作用演出を実行しやすくしてもよい。
上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、今回保留予告でも前記作用演出A又はBを実行可能にするようにすればよい。このとき、保留表示領域における作用演出と同様の決定割合などで作用演出を実行するようにすればよい。
上記の構成によれば、遊技者はどの作用演出によって特殊態様に変化したかを注目することで特殊態様にもより注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成34)
前記表示態様制御手段は、前記作用演出を実行したにもかかわらず、前記特定表示の表示態様を変化させない。
例えば、ブーメランS1が途中で消えるような作用演出(図56の二段目右側の画像)が実行されればよい。例えば、ステップS162において、表示態様の変更がなくても、作用演出の実行の有無を決定し、実行する場合には、その種類などを決定し、特定表示の表示態様を変化させない作用演出を実行する演出制御パターンを設定する。そして、これに基づいてステップS172で作用演出を実行すればよい。
上記の構成によれば、遊技者は作用演出に注目するので、遊技の興趣が向上する。これによって、作用演出の実行頻度を上げることができる。また、特定表示が特殊態様のときに、作用演出を他の表示態様のときよりも実行しやすくすることで、予告態様への変化の期待を遊技者が持ちやすく、遊技の興趣が向上する。
(構成35)
前記表示態様制御手段は、前記複数種類の作用演出のうちの第3の作用演出を実行するときと前記第3の作用演出とは異なる第4の作用演出を実行するときとで前記特殊態様に変化させた後の前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。第3の作用演出や第4の作用演出は、第1の作用演出や第2の作用演出と同じであってもよいし、異なっても良い(以下、同じ)。
例えば、ステップS162において、演出制御用CPU120は、予告バッファから読み出したデータが、今回、表示態様を特殊態様に変化させるものであるとき、予告バッファに格納されたデータをチェックし、変化させたあとの特殊態様がさらに他の表示態様に変化するかをチェックし、他の表示態様に変化するか否かに応じて、作用演出A及びBのうちのどちらかを実行することを決定する決定割合を異ならせたテーブルを参照して、作用演出A又はBの実行の有無などを決定する。
上記の構成によれば、遊技者は作用演出に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成36)
前記表示態様制御手段は、前記複数種類の作用演出のうちの第3の作用演出を実行するときと前記第3の作用演出とは異なる第4の作用演出を実行するときとで前記特殊態様に変化させた後の前記特定表示の表示態様を他の表示態様のいずれに変化させるかの選択割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を他の表示態様に変化させる。
例えば、ステップS162において、演出制御用CPU120は、予告バッファから読み出したデータが、今回、表示態様を特殊態様に変化させるものであるとき、予告バッファに格納されたデータをチェックし、変化させたあとの特殊態様がさらに他の所定の表示態様(例えば、虹色)に変化するかをチェックし、他の所定の表示態様に変化する場合には作用演出Aを実行し、他の所定の表示態様に変化しない場合には作用演出Bを実行するようにする。
上記の構成によれば、遊技者は作用演出に注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成37)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記通常態様から他の表示態様に変化させるときと前記特定表示の表示態様を前記特殊態様から他の表示態様に変化させるときとで異なる割合で作用演出を実行する。
例えば、ステップS162において、演出制御用CPU120などは、予告バッファから読み出したデータが、今回、表示態様を通常態様から他の表示態様に変化させるものであるときと、特殊態様から他の表示態様に変化させるものであるときと、で作用演出を実行する決定割合を異ならせるようにすればよい。決定テーブルなどの決定割合を、表示態様を通常態様から他の表示態様に変化させるものであるときと、特殊態様から他の表示態様に変化させるものであるときと、で異ならせればよい(一方が「0」であってもよい。)。
上記の構成によれば、好適に作用演出を実行でき、遊技の興趣が向上する。
(構成38)
前記遊技機は、前記可変表示実行手段が実行する識別情報の可変表示に対応して複数の演出モードのいずれかで演出を実行する演出実行手段を備え、前記表示態様制御手段は、前記演出実行手段が実行する演出の演出モードが前記複数の演出モードのうちの第1の演出モードであるときと前記第1の演出モードとは異なる第2の演出モードであるときとで、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にする割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を制御する。演出モードは、上記実施の形態では、確変状態と非確変状態とで異なるモードとしているが、例えば、低確高ベース又は高確高ベースのときと、それ以外のときと、で異なる演出モード(確変潜伏モードと、その他のモード)を用意してもよい。また、変動パターンテーブルや変動カテゴリテーブルをモードに応じて複数種類持っておき、どのテーブルを参照するかで(演出制御コマンドでCPU103から演出制御用CPU120に通知する。)、演出モードを異ならせても良い。先読み予告演出の実行で演出モードが異なってもよい。また、CPU103からの通知に基づかないで、演出制御用CPU120側で独自に演出モードを切り替えるようにしてもよい。
上記実施の形態では、保留表示パターン決定テーブルにおいて、演出モードが通常モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがあるが(H3−3、H3−5など)、演出モードが確変モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがない(図25〜図44)。このように、演出モードに応じて保留表示図柄の表示態様を特殊態様(ここでは、白色)にする割合を変化させることで(0割と10割だけでなく、2割と8割などであってもよい。)、この構成が実現される。なお、白色及び灰色にする割合を演出モードに応じて異ならせても良い(決定割合などで調整する)。
同様に、上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、演出モードが通常モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがあるが(H3−3、H3−5など)、演出モードが確変モードのときには保留表示図柄の表示色を白色にすることがない(図25〜図44)。このように、演出モードに応じて保留表示図柄の表示態様を特殊態様(ここでは、白色)にする割合を変化させることで(0割と10割だけでなく、2割と8割などであってもよい。)、この構成が実現される。なお、白色及び灰色にする割合を演出モードに応じて異ならせても良い(決定割合などで調整する)。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成39)
前記表示態様制御手段は、前記演出実行手段が実行する演出の演出モードが前記複数の演出モードのうちの第3の演出モード(第1の演出モードと同じでもよい。)であるときと前記第3の演出モードとは異なる第4の演出モード(第2の演出モードと同じでもよい。)であるときとで、前記特定表示の表示態様を異ならせる。
上記実施の形態では、演出モードが確変モードであるか、通常モードであるかに応じて保留表示図柄の形状を異ならせることによって、この構成が実現される。なお、表示態様には、形状の他、大きさや位置なども含まれる。また、通常態様、特殊態様、予告態様が表示色以外で表現される場合には、演出モードに応じて表示色を変更してもよい。また、表示位置を演出モードに応じて変更する場合、例えば、通常モードでは保留表示図柄を横一列で表示するが、確変モードでは縦一列で表示するなどすればよい。または、通常モードでは保留表示図柄を横一列で表示するが、確変モードでは縦方向の位置を変えて横に並べて表示するなどすればよい。また、演出モードが通常モードであれば、保留表示図柄の大きさを小さくし、確変モードであれば、保留表示図柄を大きくするようにしてもよい。
上記の構成によれば、演出が多様化し、遊技の興趣が向上する。
(構成40)
遊技者にとっての有利度が異なる複数の遊技状態のいずれかに制御する遊技状態制御手段をさらに備え、前記演出実行手段は、前記遊技状態制御手段が前記複数の遊技状態のうちの第1の状態に制御するときと前記第1の状態とは異なる第2の状態に制御するときとで、前記演出モードを異ならせる。
上記実施の形態では、確変状態と非確変状態とが用意され、確変状態のときには演出モードが確変モードになり、非確変状態のときには演出モードが通常モードになることによって、この構成が実現される。
上記の構成によれば、演出が多様化し、遊技の興趣が向上する。
(構成41)
前記可変表示実行手段は、実行する識別情報の可変表示の可変表示パターンを決定する可変表示パターン決定手段を備え、前記表示態様制御手段は、前記可変表示実行手段が所定の可変表示パターンで識別情報の可変表示を実行することを契機として、前記特定表示の表示態様を通常よりも前記特殊態様にし易い所定の状態に移行する。
例えば、リーチハズレの変動パターンなどで可変表示が実行されたことを契機として所定の状態に移行するようにし、所定の状態において参照する各保留表示パターン決定テーブルや各全期間保留表示パターン決定テーブルでは、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にする保留表示パターン又は全期間保留表示パターンの決定割合(平均値又は合計値)を、所定の状態以外(特に通常状態)において参照する各保留表示パターン決定テーブルや各全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にする保留表示パターン又は全期間保留表示パターンの決定割合(平均値又は合計値)よりも高くする。なお、可変表示パターンは、可変表示中演出のパターンでもよいし、変動パターンなどであってもよい。所定の可変表示パターンで識別情報の可変表示を実行するときは、例えば、変動パターンテーブルを複数用意し、変動パターンテーブルを切り替えたときや、演出制御用CPU120によって演出モードを切り替えたときなどであってもよい。変動パターンテーブルの切り替えは、例えば、小当り(大当りとは異なる表示結果)が発生したことを契機としてもよく、この場合には、リーチハズレの演出を行い、大入賞口の開放期間を非常に短くすることで、小当りが発生したことを認識しづらくするとゲーム性が向上する。
上記の構成によれば、演出が多様化し、遊技の興趣が向上する。
(構成42)
前記表示態様制御手段は、前記特定表示の表示態様を前記予告態様にする特定演出を実行し、前記保留表示手段が表示する前記特定表示の表示態様が前記通常態様であるときよりも前記特殊態様であるときの方が当該特定表示の表示態様を前記予告態様に変化させる割合が高くなるように、前記特定演出を実行し、前記特定演出の実行期間と当該実行期間以外の期間とで、前記保留表示手段又は今回表示手段が表示する、当該特定演出の対象でない他の前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にする割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を制御する。なお、ここでの特定演出の実行期間とは、特定表示の表示態様を予告態様に変化させる期間と予告態様の特定表示を表示する期間とのうちの少なくとも何れかを含む期間であればよい。
上記実施の形態では、今回ターゲットとなる保留表示図柄以外の保留表示図柄についての先読み予告(保留表示図柄を予告態様としている演出)の実行期間中には、今回ターゲットにおいて保留表示図柄の表示態様を通常態様以外のもの(特殊態様も含む)にすることが禁止されている。なお、この禁止の対象に、今回表示領域に表示された特定表示が含まれてもよいし、含まないものとしてもよい(上記実施の形態では対象になっている)。これによって、この構成が実現される。なお、今回ターゲットとなる保留表示図柄以外の保留表示図柄についての先読み予告(保留表示図柄を予告態様としている演出)の実行期間中には、それ以外の期間に比べて、保留表示図柄の表示態様を通常態様以外のものにする割合を低くするか、逆に高くするようにしてもよい。また、今回ターゲットとなる保留表示図柄以外の保留表示図柄についての今回保留予告の実行期間中には、今回ターゲットにおいて保留表示図柄の表示態様を通常態様以外のものにすることを禁止する割合を低く又は高くしてもよい。また、特殊態様にすることのみについて禁止又は割合を低くしてもよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成43)
前記遊技機は、前記特定表示について前記特定遊技状態になる割合を予告する特定演出を実行する特定演出実行手段を備え、前記表示態様制御手段は、前記特定演出の実行期間と当該実行期間以外の期間とで前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にする割合が異なるように、前記特定表示の表示態様を制御する。
例えば、保留表示図柄の表示態様を予告態様にする以外の先読み予告演出(例えば、画像表示装置5における表示画像の背景を変更する演出等)を保留表示領域に表示された保留表示図柄について実行するものとし、演出制御用CPU120は、今回ターゲットとなる保留表示図柄以外の保留表示図柄についての先読み予告演出の実行期間中には、今回ターゲットにおいて保留表示図柄の表示態様を通常態様以外のもの(特殊態様も含む)にすることを禁止する。なお、この禁止の対象に、今回表示領域に表示された特定表示が含まれてもよい。なお、今回ターゲットとなる保留表示図柄以外の保留表示図柄についての先読み予告演出の実行期間中には、それ以外の期間に比べて、保留表示図柄の表示態様を通常態様以外のものにする割合を低くするか、逆に高くするようにしてもよい。また、特殊態様にすることのみについて禁止又は割合を低くしてもよい。先読み予告演出は、演出制御パターンにて規定されていればよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成44)
前記表示態様制御手段又は前記特定演出実行手段は、前記特定演出を実行することを決定する実行決定手段を備え、前記特定演出の実行期間は、前記実行決定手段が前記特定演出を実行すると決定してから当該特定演出を実行するまでの期間を含む。
例えば、上記の実施形態では、始動入賞時において(ステップS162)、保留表示図柄を通常態様以外のものにすると決定した場合にターゲットフラグがオン状態にされ(ステップS508)、以降、ステップS504で保留表示図柄を通常態様以外のものにすることが禁止されていることで、この構成が実現される。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成45)
前記表示態様制御手段又は前記特定演出実行手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときと前記特殊態様でないときとで前記特定演出を実行する割合が異なるように、前記特定演出を実行する。
例えば、演出制御用CPU120は、先読み予告演出や先読み予告を実行するか否かをステップS162で決定するようにし、このときに、他の保留表示図柄の表示態様が特殊態様であるときと、特殊態様でないときで、先読み予告演出や先読み予告を実行すると決定する割合を異ならせる。先読み予告演出や先読み予告は、演出制御パターンにて規定されていればよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成46)
前記保留表示手段が表示する前記特定表示について前記特定遊技状態になる割合を予告する特定演出を実行する特定演出実行手段を備え、前記特定演出実行手段は、前記特定表示の表示態様が前記特殊態様であるときと前記特殊態様でないときとで前記特定演出を実行する割合が異なるように、前記特定演出を実行する。
例えば、演出制御用CPU120は、先読み予告を実行するか否かをステップS162で決定するようにし、このときに、他の保留表示図柄の表示態様が特殊態様であるときと、特殊態様でないときで、先読み予告を実行すると決定する割合を異ならせる。先読み予告は、演出制御パターンにて規定されていればよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成47)
前記表示態様制御手段は、前記保留表示手段が表示する前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にしてから(最初から特殊態様にする場合のほか他、途中から特殊態様に変化させた場合も含む。)当該特定表示に対応する識別情報の可変表示が実行されるまで当該特殊態様を他の表示態様に変化させないときの方が、前記保留表示手段が表示する前記特定表示の表示態様が最後に前記通常状態になっているときよりも、前記特定遊技状態になる割合が低くなるように、前記特定表示の表示態様を制御する。または、前記表示態様制御手段は、前記保留表示手段及び前記今回表示手段が表示する前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にしてから(最初から特殊態様にする場合のほか他、途中から特殊態様に変化させた場合も含む。)当該特定表示に対応する識別情報の可変表示の実行期間における所定タイミング(例えば、特定表示の表示期間の最後まででもよい)まで当該特殊態様を他の表示態様に変化させないときの方が、前記保留表示手段及び前記今回表示手段が表示する前記特定表示の表示態様が最後に前記通常状態になっているときよりも、前記特定遊技状態になる割合が低くなるように、前記特定表示の表示態様を制御する。
上記実施の形態では、保留表示パターン決定テーブルにおいて、保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から白色にして変化させない保留表示パターン(H3−3など)は、ハズレ時に選択される変動カテゴリPA1及びPA2のときのみ選択される。なお、途中から白色に変化させて最後まで白色のままの保留表示パターンを用意し、当該保留表示パターンをハズレ時に選択される変動カテゴリPA1及びPA2のときのみに選択するようにしてもよい。一方で、最終色が青色になる保留表示パターン(H3−1、H3−4など)は、大当り時に選択される変動カテゴリPB3のときに選択されることがある(図25〜図44)。これによって、この構成が実現される。保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から白色(灰色でもよい。)にして変化させない保留表示パターンが大当り時にも選択されるようにして、決定割合で、前記特定遊技状態になる割合を変化させてもよい。つまり、一方の割合は、「0」でなくてもよい(以下、同様)。
上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、保留表示図柄の表示色を表示開始時(保留発生時)から白色にして変化させない全期間保留表示パターンは、ハズレ時に選択される変動カテゴリPA1及びPA2のときのみ選択され、一方で、最終色が青色になる保留表示パターンは、大当り時に選択される変動カテゴリPB3のときに選択されることがあるようにすればよい。識別情報の可変表示の実行期間における所定タイミングとは、リーチ開始前、リーチ開始後、可変表示結果の導出前等、適宜のタイミングであればよい。なお、途中から白色に変化させて最後まで白色のままの全期間保留表示パターンを用意し、当該全期間保留表示パターンをハズレ時に選択される変動カテゴリPA1及びPA2のときのみに選択するようにしてもよい。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成48)
前記表示態様制御手段は、前記可変表示実行手段が実行する識別情報の可変表示がリーチ態様にならずかつ表示結果が前記特定表示結果にならないときに、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にしてから他の表示態様に変化させない。なお、可変表示が擬似連などの特定の態様にならないときに、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にしてから他の表示態様に変化させないようにしてもよい。また、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にしてから他の表示態様に変化させない場合(例えば、始動入賞時に決定した保留表示パターンなどに基づいて特定しておけばよい)に、ターゲットの保留表示図柄に対応する可変表示時の変動パターンに関わらず、リーチ態様(又は特定の態様)にはならないように可変表示を実行してもよい(そのような演出制御パターンを設定する)。
上記実施の形態では、保留表示パターン決定テーブルにおいて、変動カテゴリPA1及びPA2のときのみ、保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない保留表示パターンが選択されるので、保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない場合には、当該ターゲットの可変表示はリーチ態様にならないことになる。これによって、この構成が実現される。なお、途中から白色に変化させて最後まで白色のままの保留表示パターンを用意し、当該保留表示パターンをハズレ時に選択される変動カテゴリPA1及びPA2のときのみに選択するようにしてもよい。
上記構成の対象となる特定表示が、保留表示領域に表示される特定表示及び今回表示領域に表示される特定表示である場合、例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおける全期間保留表示パターンの内容、決定割合などを調整することによって、上記条件を満たすようにすればよい。例えば、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて、変動カテゴリPA1及びPA2のときのみ、保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない全期間保留表示パターンが選択されるようにすることで、保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない場合には、当該ターゲットの可変表示はリーチ態様にならないようにする。これによって、この構成が実現される。
上記の構成によれば、遊技者は特殊態様により注目するので、遊技の興趣が向上する。
(構成49)
パチンコ遊技機1は、前記特定表示の表示態様を前記特殊態様から他の表示態様に変化させることを示唆する示唆演出を実行する示唆演出実行手段を備える。
上記変化示唆演出は、例えば、作用演出におけるブーメランS1などを表示する演出によって実現される。このような演出によって、前記特定表示の表示態様を変化させる場合があるので、前記特定表示の表示態様を変化させることが示唆される。
上記の構成によれば、遊技者は示唆演出によって特定表示の表示態様が特殊態様から変化することを期待するので、遊技の興趣が向上する。
(構成50)
前記特定遊技状態は、所定の遊技価値を通常よりも多く付与可能な状態であり、前記遊技機は、前記表示態様制御手段が前記特定表示の表示態様を前記特殊態様にしてから他の表示態様に変化させないときに、前記遊技価値とは異なる特典を遊技者に付与する特典付与手段を備える。
例えば、保留表示パターン決定テーブルにおいて保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない保留表示パターンが選択された場合や、全期間保留表示パターン決定テーブルにおいて保留表示図柄の表示色を表示開始時から白色にして変化させない全期間保留表示パターンが選択された場合、保留表示が変化し得るタイミング経過後に、プレミアム画像が閲覧できるなどのポイントを遊技者に付与するようにしてもよい(例えば、図61参照)。例えば、ポイントを演出制御用CPU120は、RAM122に記憶しておき、所定のタイミングで、累積ポイントを2次元コードなどで出力する。遊技者は、2次元コードを携帯電話などで読み取ることによって、プレミア画像などを閲覧できる。
上記の構成によれば、特定表示の表示態様が特殊態様から変化しなくても、遊技の興趣を維持できる。
(変形例)
この発明は、上記実施の形態などに限定されず、さらに様々な変形及び応用が可能である。例えばパチンコ遊技機1は、上記実施の形態などで示した全ての技術的特徴を備えるものでなくてもよく、従来技術における少なくとも1つの課題を解決できるように、上記実施の形態で説明した一部の構成を備えたものであってもよい。以下では、上記実施形態の変形例を示す。下記の変形例それぞれについて、少なくとも一部を組み合わせても良い。
なお、保留表示領域に表示された特定表示の表示態様の変化は、変動毎に決定してもよい。例えば、第1始動入賞時コマンドバッファや第2始動入賞時コマンドバッファに格納されたコマンドを参照して特定表示の表示態様の変化を決定してもよい。
図25〜図44の各保留表示パターン決定テーブルの保留表示パターンの決定割合及び図51の各テーブルの決定割合を調整するなどして、上記各構成を満たすようにすればよい。
上記実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類や擬似連の有無等の変動態様を示す変動パターンを演出制御基板120に通知するために、変動を開始するときに1
つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御基板120に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御基板120は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ100の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御基板120の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
その他にも、遊技機の装置構成やデータ構成、フローチャートで示した処理、などを実行するための画像表示装置における画像表示動作やスピーカにおける音声出力動作さらには遊技効果ランプや装飾用LEDにおける点灯動作を含めた各種の演出動作などは、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、任意に変更及び修正が可能である。加えて、本発明の遊技機は、入賞の発生に基づいて所定数の遊技媒体を景品として払い出す払出式遊技機に限定されるものではなく、遊技媒体を封入し入賞の発生に基づいて得点を付与する封入式遊技機にも適用することができる。
本発明を実現するためのプログラム及びデータは、例えばパチンコ遊技機1といった、遊技機に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。