JP6289879B2 - 通信端末、通信方法及びプログラム - Google Patents
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Description
そこで、本発明の目的は、アプリケーションプログラムに対し個別に通信の接続先の情報を設定しなくとも、通信を要求したアプリケーションプログラムに対応した接続先へ接続する技術を提供することである。
を備える。
ようにしてもよい。
図1は、本発明の一実施形態である通信システム1の全体構成を示す図である。図1に示すように、通信システム1は、通信端末10と、第1サーバ20と、第2サーバ30とを備える。通信端末10は、ネットワークNWに接続して第1サーバ20及び第2サーバ30と通信する通信端末である。通信端末10は、ここではスマートフォンであるが、携帯電話端末やタブレット型コンピュータ、ノート型パソコン、PDA(Personal Digital Assistant)等の通信端末であってもよい。ネットワークNWは、ここでは無線通信網であり、複数の基地局や複数の交換局、アクセスポイントAP1,AP2といった通信ノード群、及び、これらの通信ノードを相互に接続する通信線を含む。アクセスポイントAP1は、第1サーバ20と通信するために通信端末10が接続するアクセスポイント(第1の接続先の一例)である。アクセスポイントAP2は、第2サーバ30と通信するために通信端末10が接続するアクセスポイント(第2の接続先の一例)である。
なお、図1には、通信端末10を1台だけ示しているが、実際にはより多数存在する。また、図1には、第1サーバ20及び第2サーバ30をそれぞれ1台だけ示しているが、2台以上で構成されてもよい。
制御部11は、CPU(Central Processing Unit)111、ROM(Read Only Memory)112、RAM(Random Access Memory)113及びバッファ114を含むプロセッサを備える。CPU111は、ROM112又は記憶部15に記憶されたプログラムを、ワークエリアとしてのRAM113に読み出して実行することにより、通信端末10の各部を制御する。また、CPU111は、ネットワークNWに通信データを送信するに先立って、その通信データをバッファ114にバッファリング(つまり一時記憶)することがある。
図3(a)には、アプリケーションプログラム群151に含まれるアプリケーションプログラムの構成例が示されている。アプリケーションプログラム群151は、ここでは、アプリA、アプリB、アプリC及びアプリDという、複数(ここでは4つ)のアプリケーションプログラムで構成される。
アプリA及びアプリBは、第1サーバ20により提供されるサービスを利用するために実行されるアプリケーションプログラムである。アプリA及びアプリBの各々には、電子証明書dc1が対応付けられている。電子証明書dc1は、例えば、第1サーバ20を管理するプロバイダが所有者である。アプリA及びアプリBに対応する電子証明書dc1の各々には、同じ所有者を特定する所有者情報(例えば、証明書所有者の名称や電子証明書のシリアル番号等の文字列)が書き込まれている。電子証明書dc1の所有者は、アプリA及びアプリBの作成者と同じである。このため、電子証明書dc1に書き込まれた所有者情報は、アプリA及びアプリBの作成者を特定する作成者情報を示す。すなわち、電子証明書の所有者情報は、当該電子証明書が対応付けられたアプリケーションプログラムに関連する情報の一例である。
図3(b)に示す所有者情報「I1」は、電子証明書dc1の所有者を特定する情報である。APN「apn1.net」は、アクセスポイントAP1を特定する文字列である。APN「apn1.net」は、電子証明書dc1が対応付けられたアプリケーションプログラムが要求した通信に用いられる。所有者情報「I2」は、電子証明書dc2の所有者を特定する情報である。APN「apn2.ne.jp」は、アクセスポイントAP2を特定する文字列である。APN「apn2.ne.jp」は、電子証明書dc2が対応付けられたアプリケーションプログラムが要求した通信に用いられる。
図3(c)に示すように、優先度リスト153では、所有者情報「I1」を含む電子証明書dc1が対応付けられたアプリケーションプログラムの優先度が、「1」に設定されている。また、優先度リスト153では、所有者情報「I2」を含む電子証明書dc2が対応付けられたアプリケーションプログラムの優先度が、「2」に設定されている。ここでは、優先度の値が小さいほど、通信の優先度がより高いことを意味する。
図3(d)に示すように、通信制限リスト154では、所有者情報「I1」を含む電子証明書dc1が対応付けられたアプリケーションプログラムが要求した通信において、APN「apn1.net」で特定されるアクセスポイントAP1に接続することが許可されていることを意味する。換言すると、電子証明書dc1が対応付けられたアプリケーションプログラムが要求した通信において、他のアクセスポイント(例えばアクセスポイントAP2)に接続することが許可されていないことを意味する。また、通信制限リスト154では、所有者情報「I2」を含む電子証明書dc2が対応付けられたアプリケーションプログラムが要求した通信において、APN「apn2.ne.jp」で特定されるアクセスポイントAP2に接続することが許可されていることを意味する。換言すると、電子証明書dc2が対応付けられたアプリケーションプログラムが要求した通信において、他のアクセスポイント(例えばアクセスポイントAP1)に接続することが許可されていないことを意味する。
設定部101は、通信に先立ち、接続先リスト152、優先度リスト153及び通信制限リスト154の各リストに、通信端末10の動作設定に関する情報を書き込むことにより、通信端末10の動作設定を行う。例えば、設定部101は、操作部12により受け付けたユーザの操作に基づいて各リストを更新する。
<接続処理>
まず、通信部13をアクセスポイントへ接続させる接続処理を説明する。
(接続処理の動作例1)
図5は、通信端末10が行う接続処理の動作例1の流れを示すシーケンス図である。図6は、接続処理の動作例1の具体例を説明する図である。
まず、設定部101は、通信に先立ち、通信端末10の所有者の設定に従い、接続先リスト152、優先度リスト153及び通信制限リスト154の各リストを更新することにより、通信端末10の動作設定を行う(ステップS1)。ここでは、ステップS1の処理により、接続先リスト152、優先度リスト153及び通信制限リスト154が、図3(b),(c),(d)に示すように更新される。
なお、接続先のアクセスポイントの切り替え中において、通信管理部102は、どちらのアクセスポイントとの通信を行わないようにする。この際、通信管理部102は、アクセスポイントの切り替え中である旨のメッセージを、表示部14に表示させてもよい。
以降においても、アプリ制御部103が、ステップS4の処理でアプリケーションプログラム群151のアプリケーションプログラムを起動するか、又は、実行中のアプリケーションプログラムが要求した通信を開始すると、通信端末10において前述したステップS5〜S13の各処理が実行される。
接続処理の動作例2では、通信管理部102が、実行中のアプリケーションプログラムが、通信の開始に先立つ特定の状態に遷移した場合に、接続先のアクセスポイントを切り替えるかどうかを判断する。
Android(登録商標)OSを例に挙げて説明すると、このAndroidOS上で動作するアプリケーションプログラムの構成要素(つまりコンポーネント)として、Activityがある。表示部14に画面を表示するアプリケーションプログラムが実行される場合、Activityに書き込まれたプログラムが動作する。このActivityには、アプリケーションプログラムのライフサイクル(つまり状態遷移)に関するメソッドがある。例えば、コンポーネントが起動したタイミングで呼び出されて実行されるメソッドとして、「onCreate」、「onStart」、「onResume」「onBind」及び「onPause」があり、コンポーネントが終了するタイミングで呼び出されて実行されるメソッドとして、「onDestroy」及び「onStop」がある。これらのメソッドのうち、「onPause」は、アプリケーションプログラムの画面表示が開始されるときに実行されるメソッドである。「onStop」は、アプリケーションプログラムの画面表示をユーザが視認できなくなるときに実行されるメソッドである。このため、「onPause」又は「onStop」のメソッドが実行された場合、フォアグラウンドで動作するアプリケーションプログラムが変化し、当該アプリケーションプログラムが要求した通信が開始される可能性がある。すなわち、「onPause」及び「onStop」のメソッドが実行されると、アプリケーションプログラムのライフサイクルが、通信の開始に先立つ状態に遷移した、ということができる。
図7は、通信端末10が行う接続処理の動作例2の流れを示すシーケンス図である。図8は、接続処理の動作例2の具体例を説明する図である。図7では、動作例2と同じ処理が実行されるステップについては、同じ符号を付して表している。
まず、設定部101は、接続先リスト152、優先度リスト153及び通信制限リスト154の各リストを更新することにより、通信端末10の動作設定を行う(ステップS1a)。設定部101は、(動作例1)で説明した動作設定のほか、接続先のアクセスポイントの切り替えの要否を判断する契機となるActivityのメソッドを、切替条件として設定する。ここでは、設定部101は、「onPause」及び「onStop」のメソッドを設定するように、接続先リスト152を更新する。ステップS1aの処理により、接続先リスト152は、図8に示された構成となる。
また、接続処理の動作例2の説明では、AndroidOSのメソッドを例に挙げていたが、他のOSが使用されてもよい。この場合においても、通信端末10は、アプリケーションプログラムの状態遷移に基づいて、通信に先立つ特定の状態に遷移したことを検知した場合に、接続先のアクセスポイントの切り替えの要否を判断するとよい。
次に、通信端末10が行うフィルタ処理を説明する。フィルタ処理は、通信端末10がいずれかのアクセスポイントとの接続中に、そのアクセスポイントに接続して行う通信に通信制限を適用する処理である。
図9は、フィルタ処理の流れを示すシーケンス図である。図10は、フィルタ処理の具体例を説明する図である。
アプリ制御部103が、実行中のアプリケーションプログラムが要求した通信を開始しようとしたとする(ステップS21)。ここでは、通信を開始しようとしたアプリケーションプログラムが、バックグラウンドで動作するアプリケーションプログラムである場合を考える。通信管理部102は、アプリ制御部103の監視結果に基づいて通信の開始を検知すると(ステップS22)、アプリケーションプログラムに対応付けられた電子証明書に基づいて、適用する通信制限を特定する(ステップS23)。通信管理部102は、電子証明書に書き込まれている所有者情報を参照し、通信制限リスト154に基づいて、この所有者情報に対応付けられた通信制限を特定する。電子証明書dc2が対応付けられたアプリCの場合、通信管理部102は、所有者情報「I2」に対応付けられたAPN「apn2.ne.jp」を、通信を許可する接続先のアクセスポイントを示すものとして特定する。
次に、通信端末10が行うバッファ処理を説明する。バッファ処理の説明においては、通信管理部102は、アクセスポイントAP2をデフォルトの接続先(第1の接続先の一例)とし、且つ、予め決められた期間が経過する毎(例えば、1秒〜1時間間隔)に、第1サーバ20にポーリング信号を送信するためにアクセスポイントAP1(第2の接続先の一例)への接続に切り替える。
図11は、通信端末10が行うバッファ処理の動作例1の流れを示すシーケンス図である。図12は、バッファ処理の動作例1の具体例を説明するタイミングチャートである。
通信管理部102は、通信部13が接続中でないアクセスポイントへ送信すべき通信データが発生し、これをバッファ114にバッファリングすると判断した場合には、バッファリングを指示するバッファ指示信号を、アプリ制御部103へ供給する(ステップS31)。例えば、通信管理部102は、上述したフィルタ処理のステップS24の処理で、接続中のアクセスポイントとの通信を不許可とすると判断した場合に、バッファ指示信号をアプリ制御部103へ供給する。
バッファ指示信号が供給されると、アプリ制御部103は、バッファリングの対象である通信データを、バッファ処理部104へ供給する(ステップS32)。バッファ処理部104は、供給された通信データをバッファ114にバッファリングする(ステップS33)。例えば、図12の時点t1から時点t2までの期間に、第1サーバ20に送信すべき通信データが発生した場合には、バッファ処理部104は、この通信データをバッファ114へバッファリングする。
次に、通信管理部102は、バッファリングした通信データ(つまりバッファリングデータ)の転送を指示する転送指示信号を、バッファ処理部104へ供給する(ステップS37)。転送指示信号が供給されると、バッファ処理部104は、バッファ114からバッファリングデータを読み出して、アプリ制御部103へ供給する(ステップS38)。アプリ制御部103は、バッファ処理部104からのバッファリングデータを、通信部13が接続中のアクセスポイントAP1へ送信させる(ステップS39)。例えば、図12の時点t2から時点t3までのポーリング信号の送信のためにアクセスポイントAP1へ接続している期間に、アプリ制御部103はバッファリングデータを送信する。
以降においても、通信端末10は、ステップS31〜S39の各処理を実行する。例えば、図12の時点t3から時点t4の期間に、アクセスポイントAP1に送信すべき通信データが発生した場合には、通信端末10は、この通信データをバッファ114にバッファリングする。そして、時点t4から時点t5までのアクセスポイントAP1へ接続している期間に、通信端末10は、バッファリングデータを送信する。
以上のバッファ処理により、通信端末10は、通信部13が接続中でないアクセスポイントに送信すべき通信データが発生した場合であっても、次に当該アクセスポイントへ接続したときに、この通信データを送信することができる。
バッファ処理の動作例2では、通信端末10は、接続中でないアクセスポイントとの通信に関し、優先度の高い通信が発生した場合には、その通信を優先的に行う。
図13は、バッファ処理の動作例2の流れを示すシーケンス図である。図14は、バッファ処理の動作例2の具体例を説明するタイミングチャートである。
アプリ制御部103が、アプリケーションプログラムが要求した通信を開始しようとしたとする(ステップS41)。通信管理部102は、アプリ制御部103の監視結果に基づいて通信の開始を検知すると(ステップS42)、優先度の高いアプリケーションが要求した通信であるかどうかを判断する(ステップS43)。ここでは、通信管理部102は、現在接続中のアクセスポイントへ接続する契機となったアプリケーションプログラムの通信の優先度よりも、通信を開始するアプリケーションプログラムの通信の優先度の方が高いかどうかを判断する。ここにおいて、通信管理部102は、優先度リスト153において、アプリケーションプログラムに対応付けられた電子証明書の所有者情報に対応付けられた優先度を参照することにより、通信の優先度を特定する。
通信管理部102は、優先度の高いアプリケーションプログラムが要求した通信でないと判断した場合には(ステップS43;NO)、図11で説明した(動作例1)のステップS31の処理に進み、通信データをバッファリングするための制御を行う。
図14に示すように、時点t6で優先度の高い通信が発生した場合、通信管理部102は、ポーリング信号の送信のタイミングを早めて、時点t7においてアクセスポイントAP1へと接続先を切り替える。そして、アプリ制御部103は、時点t7から時点t8までのポーリング信号の送信のためにアクセスポイントAP1へ接続している期間に、通信データ及びバッファリングデータを、アクセスポイントAP1を介して第1サーバ20へ送信する。
以上のバッファ処理により、通信端末10は、優先度の高い通信に関する通信データについては、直ちに送信することができる。
バッファ処理の動作例3は、優先度の高い通信の判断方法が、上述した動作例2とは異なる。バッファ処理の動作例3では、通信管理部102は、周期的に発生する通信については優先度の低い通信と判断し、非周期的に発生する通信については優先度の高い通信と判断する。
図15は、バッファ処理の動作例3の流れを示すシーケンス図である。図16は、バッファ処理の具体例を説明するタイミングチャートである。
アプリ制御部103が、アプリケーションプログラムが要求した通信を開始しようとしたとする(ステップS41)。通信管理部102は、アプリ制御部103の監視結果に基づいて通信の開始を検知すると(ステップS42)、この通信が非周期的な通信かどうかを判断する(ステップS43a)。通信管理部102は、予めアプリケーションプログラム毎に、通信を行った時期(例えば日時)を含む通信履歴を収集し、記憶部15に記憶しておく。そして、通信管理部102は、同一のアプリケーションが要求した通信が所定の間隔で周期的に発生する場合には、その通信が周期的な通信と判断し、それ以外の場合には非周期的な通信と判断する。
他方、通信管理部102が、非周期的な通信と判断した場合には(ステップS43a;YES)、通信部13の接続先のアクセスポイントを、通信を行うための接続先(アクセスポイントAP1)に切り替える(ステップS44,S45)。以降、通信端末10は、バッファ処理の動作例2の場合と同様に動作する。
図16に示すように、時点t10で非周期的な通信が発生した場合、通信管理部102は、ポーリング信号の送信のタイミングを早めて、時点t11においてアクセスポイントAP1へと接続先を切り替える。そして、アプリ制御部103は、時点t11から時点t12までのポーリング信号の送信のためにアクセスポイントAP1へ接続している期間に、バッファリングデータを送信する。
以上のバッファ処理により、通信端末10は、通信が周期的又は非周期的のどちらであるかに応じて、優先度の高い通信を判断することができる。
上述した動作例1〜3の各バッファ処理に加えて、通信端末10は、バッファ114のバッファリング容量が閾値以上となった場合に、バッファリングデータを直ちに送信してもよい。
図17は、バッファ処理の動作例4の流れを示すシーケンス図である。
バッファ処理部104は、バッファ114に蓄積されたバッファリングデータの容量であるバッファ容量を確認する(ステップS51)。バッファ処理部104は、バッファ容量が閾値以上となった場合(ステップS52;YES)、容量超過信号を通信管理部102及びアプリ制御部103のそれぞれへ供給する(ステップS53)。容量超過信号を受け取った通信管理部102は、通信部13の接続先のアクセスポイントを切り替える(ステップS54,S55)。更に、容量超過信号を受け取ったアプリ制御部103は、転送指示信号をバッファ処理部104へ供給する(ステップS56)。転送指示信号が供給されると、バッファ処理部104は、バッファ114からバッファリングデータを読み出して、アプリ制御部103へ供給する(ステップS57)。アプリ制御部103は、バッファリングデータを通信部13により送信する(ステップS58)。
以上のバッファ処理により、通信端末10は、バッファリング容量が閾値以上となったタイミングで、バッファ114の通信データを送信することができる。これにより、バッファ114の容量超過による通信データの消失を防ぐことができる。
また、通信端末10は、フィルタ処理やバッファ処理を行うことにより、各アプリケーションプログラムが要求した通信をより確実に行うことができる。
本発明は、上述した実施形態と異なる形態で実施することが可能である。本発明は、例えば、以下のような形態で実施することも可能である。また、以下に示す変形例は、各々を適宜に組み合わせてもよい。
(変形例1)
上述した実施形態では、接続先リスト152、優先度リスト153及び通信制限リスト154の各々では、アプリケーションプログラムに対応付けられた電子証明書の所有者情報に対応付けて、通信端末10の動作設定に関する情報が書き込まれている。アプリケーションプログラムに関連する所有者情報は、更に別の情報であってもよい。例えば、通信端末10は、アプリケーションプログラムを識別する識別子(以下、「アプリ識別子」という。)に含まれる作成者情報に対応付けて、通信端末10の動作設定に関する情報を各リストに書き込むようにしてもよい。この変形例では、設定部101は、図18(a),(b),(c)にそれぞれ示される接続先リスト152a、優先度リスト153a及び通信制限リスト154aを記憶する。
アプリケーションプログラムに関連する所有者情報は、更に別の情報であってもよい。例えば、通信端末10は、アプリケーションプログラムが要求した通信の通信先アドレスに含まれる作成者情報に対応付けて、通信端末10の動作設定に関する情報を各リストに書き込むようにしてもよい。この変形例では、設定部101は、図19(a),(b),(c)にそれぞれ示される接続先リスト152b、優先度リスト153b及び通信制限リスト154bを記憶する。通信先アドレスは、例えば、URL(Uniform Resource Locator)である。
ここでの通信アドレスのドメイン名は、アプリケーションプログラムの作成者を特定する作成者情報を含む。第1サーバ20にアクセスするための通信アドレスは、ここでは、「https://serviceprovider1.supl*.com」及び「https://serviceprovider1.sup2*.com」で、ドメイン名が作成者情報を意味する文字列となっている。この作成者情報を意味する文字列は、作成者が同じ複数のアプリケーションプログラムで共通する。他方、第2サーバ30にアクセスするための通信アドレスは、「https://serviceprovider2.sup3*.com」及び「https://serviceprovider2.sup4*.com」で、ドメイン名が作成者情報を意味する文字列となっている。この作成者情報を意味する文字列は、作成者が同じ複数のアプリケーションプログラムで共通する。
なお、通信端末10は、電子証明書の所有者、アプリ識別子及び通信の通信先アドレスの情報の2つ以上を用いて、通信端末10の動作設定に関する情報を各リストに書き込むようにしてもよい。
上述した実施形態の通信端末10では、デフォルトの接続先のアクセスポイントをユーザが決定していたが、デフォルトの接続先とするアクセスポイントを、所有者の了承の下で、通信端末10が決定し設定してもよい。
例えば、通信端末10は、移動通信網NW側からプッシュ通信があるアクセスポイントを、優先的にデフォルトに設定してもよい。こうすれば、ネットワークNW側からプッシュ通信があった場合に、通信端末10は、このプッシュ通信に関する通信データをより確実に受信しやすくなる。
また、通信端末10は、時刻や日付等の時期に応じて、デフォルトの接続先のアクセスポイントに設定してもよい。例えば、通信端末10は、ユーザの勤務時間帯等の所定の時期においては、アクセスポイントAP2をデフォルトの接続先に設定し、それ以外の時期においては、アクセスポイントAP1をデフォルトの接続先に設定する。また、通信端末10は、自端末の現在位置に応じて、デフォルトのアクセスポイントを設定してもよい。例えば、通信端末10は、自端末が企業又はその周辺等の特定の位置にある場合には、アクセスポイントAP2をデフォルトの接続先に設定し、それ以外の位置にある場合には、アクセスポイントAP1をデフォルトの接続先に設定する。この測位方式は、GPS(Global Positioning System)測位や基地局測位等の、周知の測位方法を採用することができる。
以上のとおり、通信端末10は、予め決められた条件を満たした場合には、デフォルトのアクセスポイントを変更することができる。このデフォルトのアクセスポイントを変更する機能は、例えば設定部101により実現される。
通信端末10は、通信部13が接続する通信網(つまり通信ネットワーク)に応じて、記憶部15に記憶されたリストに基づいて動作設定するかどうかを判断してもよい。例えば、通信端末10は、Wi−Fiネットワーク等の所定の通信網への接続中においては、リストに基づいて動作設定しない。
通信端末10が記憶するリストの各々は、ホワイトリスト形式、ブラックリスト形式及びこれらを組み合わせたリストのいずれであってもよい。ホワイトリスト形式の場合、通信端末10は、リストで設定された動作のみを許可し、リストで設定されていない動作を不許可とする。ブラックリスト形式の場合、通信端末10は、リストで設定された動作のみを許可し、リストで設定されていない動作を不許可とする。
また、ネットワークNWは、無線通信網ではなく固定通信網であってもよい。また、通信回線L1,L2の具体的な通信回線の種類は特に問わない。すなわち、本発明において、通信端末の接続先の装置や通信網の種類は特に問わない。これに伴い、通信端末の接続先を特定する接続先情報はAPNに限られず、当該通信端末の接続先を特定する情報であればよい。
また、本発明の通信端末は、通信における異なる3以上の接続先(アクセスポイント)に接続するものであってもよい。
Claims (8)
- 複数のアプリケーションプログラム、及び、前記アプリケーションプログラムに対応付けられた接続先情報と、前記アプリケーションプログラムに関連する所有者情報とを含む設定情報を記憶する記憶部と、
通信の開始に先立ち、自通信端末の所有者により、前記設定情報の前記接続先情報が示す少なくとも1つの接続先が設定されており、
前記アプリケーションプログラムに基づく通信が行われる場合に、当該アプリケーションプログラムの前記所有者情報に基づいて、前記設定情報の何れかの前記接続先情報が示す接続先を特定する特定部と、
特定された前記接続先と通信を行う通信部と
を備える通信端末。 - 前記所有者情報は、前記アプリケーションプログラムに対応する電子証明書の所有者情報、又は前記アプリケーションプログラムの作成者情報を含み、
前記特定部は、
前記電子証明書の所有者情報又は前記アプリケーションプログラムの作成者情報に基づいて、前記接続先を特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の通信端末。 - 前記電子証明書の所有者情報又は当該アプリケーションプログラムの作成者情報に対し前記設定情報として通信制限を設定する設定部をさらに備え、
前記通信部は、
前記アプリケーションプログラムに基づいて行う通信において、当該アプリケーションプログラムの電子証明書又は当該アプリケーションプログラムの作成者情報に設定された前記通信制限を適用する
ことを特徴とする請求項2に記載の通信端末。 - 前記通信部は、
実行中の前記アプリケーションプログラムが特定状態に遷移した場合に、当該通信における接続先との通信を行う
ことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の通信端末。 - 前記通信部が接続中でない接続先へ送信すべき通信データをバッファリングするバッファ処理部を備え、
前記通信部は、
前記接続中でない接続先と通信する場合に、バッファリングされた前記通信データを当該接続先へ送信する
ことを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の通信端末。 - 前記接続先は、第1の接続先と当該第1の接続先とは異なる第2の接続先とを含み、
前記通信部は、
予め決められた条件を満たすかどうかに応じて、前記第1の接続先又は/及び前記第2の接続先との通信を行う
ことを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の通信端末。 - 複数のアプリケーションプログラムの少なくとも1つを実行する通信端末の通信方法であって、
通信の開始に先立ち、前記通信端末の所有者により、前記アプリケーションプログラムに対応付けられた接続先情報と、当該アプリケーションプログラムに関連する所有者情報とを含む設定情報の前記接続先情報が示す少なくとも1つの接続先が設定されており、
前記アプリケーションプログラムに基づく通信が行われる場合に、当該アプリケーションプログラムの前記所有者情報に基づいて、前記設定情報の何れかの前記接続先情報が示す接続先を特定するステップと、
特定された前記接続先と通信を行うステップと
を有する通信方法。 - 複数のアプリケーションプログラムの少なくとも1つを実行する通信端末のコンピュータに、
通信の開始に先立ち、前記通信端末の所有者により、前記アプリケーションプログラムに対応付けられた接続先情報と、前記アプリケーションプログラムに関連する所有者情報とを含む設定情報の前記接続先情報が示す少なくとも1つの接続先が設定されており、
前記アプリケーションプログラムに基づく通信が行われる場合に、当該アプリケーションプログラムの前記所有者情報に基づいて、前記設定情報の何れかの前記接続先情報が示す接続先を特定するステップと、
特定された前記接続先と通信を行うステップと
を実行させるためのプログラム。
Priority Applications (1)
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