JP6288459B2 - アルケニルイソシアヌレートの製造方法 - Google Patents

アルケニルイソシアヌレートの製造方法 Download PDF

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Description

シアヌル酸、イソシアヌル酸等のアミド化合物とアリルアルコール等の不飽和アルコールを原料にしてパラジウム触媒の存在下にアルケニルイソシアヌレートを合成する方法に関する。
トリアジントリオン骨格を有するアミド化合物は、その骨格に由来する構造から耐熱性、機械特性、耐薬品性、耐光性、耐候性に優れる化合物である。
シアヌル酸やイソシアヌル酸を出発原料として、トリアジントリオン骨格にアルケニル基等の重合性炭素−炭素不飽和結合を有する官能基を導入する方法が検討されている。これらのトリアジントリオン骨格と重合性基を有する化合物、例えばトリアリルイソシアヌレートは各種ゴムの改良用添加剤(例えば、自動車用パッキン、シール材)、プラスチックの改質剤(例えば、太陽電池用封止材、電線被覆材、フッ素樹脂、ナイロンなどの架橋剤)、ポリマーアロイ製造用助剤、各種電子材料の原料に多用されている。
トリアリルイソシアヌレートに代表される上記化合物は以下の方法がある。
アミド系溶媒中にてアルカリ金属カーボネートと尿素とを反応させてアミド系溶媒中に懸濁したアルカリ金属シアネートを得て、次いで、上記の懸濁液中のアルカリ金属シアネートとハロゲン化アリルとを反応させトリアリルイソシアヌレートを製造する方法(特許文献1参照)。
反応溶媒中にて加熱条件下にアルカリ金属カーボネートと尿素とを反応させて反応溶媒中に懸濁したアルカリ金属シアネートを得て、次いで、ハロゲン化アリルと上記の懸濁液中のアルカリ金属シアネートとを反応させるトリアリルイソシアヌレートの製造方法において、上記の前段反応の際、副生アンモニア及び二酸化炭素を同伴して反応器から排出される反応溶媒蒸気の全部または一部凝縮後の残部をホルマリンと接触させてアンモニアをヘキサメチレンテトラミン水溶液として回収すると共に当該水溶液中に捕捉された反応溶媒を回収して反応器に循環することを特徴とするトリアリルイソシアヌレートの製造方法(特許文献2参照)。
少なくとも90℃の温度でのCu塩の存在下でトリアリルシアヌレート(TAC)の転位を含むトリアリルイソシアヌレート(TAIC)の製造方法において、TACおよびCu2+塩を、TACに対して0.01〜1質量%のCu2+の量で、互いに別々にあるいはそれらの成分を含む混合物の形態で、少なくとも90℃でTACの転位によってCu2+塩の存在下で形成され且つその後90℃より低く冷却されていないTAIC含有反応混合物中に連続的に導入し、90〜160℃の範囲内で温度を維持しながら転位をそれらの条件下で実施し、且つ添加物に相当する量の反応混合物を連続的に排出し、そしてTAICをそれらから単離することを特徴とする方法(特許文献3参照)、
イソシアヌル酸とアリルアルコールを、酢酸パラジウムと有機リン触媒の存在下にトリアリルイソシアヌレートを製造する方法(特許文献4参照)が知られている。
特開2000−109314号公報 特開2000−119016号公報 特表2009−542755号公報 特開平4−321655号公報
上記シアン酸ナトリウムを使用する方法では純度が低く、また使用前に粉砕工程が必要であった。また、反応の進行に伴い等モル以上の塩が副生し、分離、精製工程が複雑になると共に、残留ハライドがアルケニル部位と反応し副生成物を生じ、金属腐食の原因となることがある。
また、イソシアヌル酸とアリルアルコールを、酢酸パラジウムと有機リン触媒の存在下に反応させる方法では十分な収率ではなく(約80%以下)、酢酸パラジウム触媒の量を増やせば収率は向上するが、高価なパラジウム化合物を多く使用することで問題がある。
本発明はシアヌル酸又はイソシアヌル酸と不飽和アルコールとの反応からトリアリルイソシアヌレート等のアルケニルイソシアヌレートを製造する方法において、触媒量が低いにもかかわらず反応収率が向上した新規な製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明は第1観点として、シアヌル酸又はイソシアヌル酸と不飽和アルコールを、パラジウム担持活性炭触媒の存在下で反応させることを特徴とするアルケニルイソシアヌレートの製造方法、
第2観点として、前記不飽和アルコールが下記式(1):
Figure 0006288459
(R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数6乃至20のアリール基、炭素原子数6乃至20の複素環式炭化水素基を表す。nは1乃至4の整数を表す。)で表される不飽和アルコールである第1観点に記載の製造方法、
第3観点として、前記不飽和アルコールが、2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、2−ブテン−1−オール、3−ペンテン−2−オール、又は2−メチル−2−プロペン−1−オールである第2観点に記載の製造方法、
第4観点として、前記不飽和アルコールが2−プロペン−1−オールであり、前記アルケニルイソシアヌレートがトリアリルイソシアヌレートである第3観点に記載の製造方法、
第5観点として、前記パラジウム担持活性炭触媒が、活性炭に0価の金属パラジウムを単独で、2価のパラジウム化合物を単独で、又は0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物との混合物を担持した触媒である第1観点乃至第4観点のいずれか一つに記載の製造方法、
第6観点として、前記パラジウム担持活性炭触媒に加え、更に有機リン化合物を使用する第1観点乃至第5観点のいずれか一つに記載の製造方法。
第7観点として、前記有機リン化合物が三級ホスフィンである第6観点に記載の製造方法、
第8観点として、前記有機リン化合物が芳香族ホスフィン構造を有するものである第7観点に記載の製造方法、
第9観点として、前記有機リン化合物が、ジフェニルホスフィン構造を有するものであるか、トリフェニルホスフィンであるか、又はフェロセン含有ホスフィン構造を有するものである第8観点に記載の製造方法、
第10観点として、前記有機リン化合物がトリフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン、2,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−ジフェニルエーテル、1,1’−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン及び1,1’−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセンから成る群から選択された少なくとも1種である第9観点に記載の製造方法、
第11観点として、パラジウム原子に換算して活性炭に対し0.1乃至20質量%の割合で上記パラジウムを担持したパラジウム担持活性炭触媒の存在下、1モルのシアヌル酸又はイソシアヌル酸と、3乃至20モルの不飽和アルコールとを反応させ、その際前記触媒を、シアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して上記パラジウムが0.001乃至3モル%の割合で存在する量で使用する第1観点乃至第10観点のいずれか一つに記載の製造方法、
第12観点として、更に前記シアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して0.001乃至20モル%の第7観点乃至第10観点のいずれか一つに記載の有機リン化合物存在下で反応が行われる第11観点に記載の製造方法、
第13観点として、更にアルカリを添加することにより反応が行われる第1観点乃至第12観点のいずれか一つに記載の製造方法、
第14観点として、反応系から水を除去することにより反応が行われるものである第1観点乃至第13観点のいずれか一つに記載の製造方法である。
本発明の製造方法によれば、活性成分として0価の金属パラジウム、2価のパラジウム化合物、又は0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物を活性炭に担持させることにより得られるパラジウム担持活性炭触媒を、シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアルケニルアルコール等の不飽和アルコールとの反応において触媒として使用することにより、少ない触媒量であっても、アルケニルイソシアヌレートを高い反応収率で製造することができる。
シアヌル酸又はイソシアヌル酸と不飽和アルコールとの反応からトリアリルイソシアヌレート等のアルケニルイソシアヌレートを製造する方法において、低触媒量で反応収率の高い新規な製造方法を提供する。
本発明では触媒の金属としてパラジウムを用いることにより、上記方法においてアルケニルイソシアヌレートを収率良く合成することができる。パラジウム以外の金属、例えば白金では十分に反応が進行しない。
従来用いられている、酢酸パラジウム等のパラジウム塩から0価パラジウム、即ち金属パラジウムを用いることにより低触媒量で反応収率が高いトリアリルイソシアヌレート等のアルケニルイソシアヌレートを製造することが可能となった。また、このパラジウムは担持する担体によっても収率が大きく異なり、アルミナ、硫酸バリウム、ゼオライト等の担体より活性炭等の炭素系材料に担持して用いることにより優れた効果を発揮するものである。
本発明はシアヌル酸又はイソシアヌル酸と不飽和アルコールを、パラジウム担持活性炭触媒の存在下で反応させることを特徴とするアルケニルイソシアヌレートの製造方法である。
上記不飽和アルコールとしては式(1)で表される不飽和アルコールが挙げられる。式(1)中、R、R、R、R、及びRはそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数6乃至20のアリール基、炭素原子数6乃至20の複素環式炭化水素基を表す。nは1乃至4の整数を表す。
上記アルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、シクロプロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、s−ブチル基、t−ブチル基、シクロブチル基、1−メチル−シクロプロピル基、2−メチル−シクロプロピル基、n−ペンチル基、1−メチル−n−ブチル基、2−メチル−n−ブチル基、3−メチル−n−ブチル基、1,1−ジメチル−n−プロピル基、1,2−ジメチル−n−プロピル基、2,2−ジメチル−n−プロピル基、1−エチル−n−プロピル基、シクロペンチル基、1−メチル−シクロブチル基、2−メチル−シクロブチル基、3−メチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロプロピル基、2,3−ジメチル−シクロプロピル基、1−エチル−シクロプロピル基、2−エチル−シクロプロピル基、n−ヘキシル基、1−メチル−n−ペンチル基、2−メチル−n−ペンチル基、3−メチル−n−ペンチル基、4−メチル−n−ペンチル基、1,1−ジメチル−n−ブチル基、1,2−ジメチル−n−ブチル基、1,3−ジメチル−n−ブチル基、2,2−ジメチル−n−ブチル基、2,3−ジメチル−n−ブチル基、3,3−ジメチル−n−ブチル基、1−エチル−n−ブチル基、2−エチル−n−ブチル基、1,1,2−トリメチル−n−プロピル基、1,2,2−トリメチル−n−プロピル基、1−エチル−1−メチル−n−プロピル基、1−エチル−2−メチル−n−プロピル基、シクロヘキシル基、1−メチル−シクロペンチル基、2−メチル−シクロペンチル基、3−メチル−シクロペンチル基、1−エチル−シクロブチル基、2−エチル−シクロブチル基、3−エチル−シクロブチル基、1,2−ジメチル−シクロブチル基、1,3−ジメチル−シクロブチル基、2,2−ジメチル−シクロブチル基、2,3−ジメチル−シクロブチル基、2,4−ジメチル−シクロブチル基、3,3−ジメチル−シクロブチル基、1−n−プロピル−シクロプロピル基、2−n−プロピル−シクロプロピル基、1−i−プロピル−シクロプロピル基、2−i−プロピル−シクロプロピル基、1,2,2−トリメチル−シクロプロピル基、1,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、2,2,3−トリメチル−シクロプロピル基、1−エチル−2−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−1−メチル−シクロプロピル基、2−エチル−2−メチル−シクロプロピル基及び2−エチル−3−メチル−シクロプロピル基等が挙げられる。
上記アリール基としては、フェニル基、o−メチルフェニル基、m−メチルフェニル基、p−メチルフェニル基、o−クロルフェニル基、m−クロルフェニル基、p−クロルフェニル基、o−フルオロフェニル基、p−フルオロフェニル基、o−メトキシフェニル基、p−メトキシフェニル基、p−ニトロフェニル基、p−シアノフェニル基、α−ナフチル基、β−ナフチル基、o−ビフェニリル基、m−ビフェニリル基、p−ビフェニリル基、1−アントリル基、2−アントリル基、9−アントリル基、1−フェナントリル基、2−フェナントリル基、3−フェナントリル基、4−フェナントリル基及び9−フェナントリル基が挙げられる。
上記複素環式炭化水素基としては、芳香族系複素環基としては、例えば、2−チエニル基、3−チエニル基、2−フリル基、3−フリル基、2−ピラニル基、3−ピラニル基、4−ピラニル基、2−ベンゾフラニル基、3−ベンゾフラニル基、4−ベンゾフラニル基、5−ベンゾフラニル基、6−ベンゾフラニル基、7−ベンゾフラニル基、1−イソベンゾフラニル基、4−イソベンゾフラニル基、5−イソベンゾフラニル基、2−ベンゾチエニル基、3−ベンゾチエニル基、4−ベンゾチエニル基、5−ベンゾチエニル基、6−ベンゾチエニル基、7−ベンゾチエニル基、1−イソベンゾチエニル基、4−イソベンゾチエニル基、5−イソベンゾチエニル基、2−クロメニル基、3−クロメニル基、4−クロメニル基、5−クロメニル基、6−クロメニル基、7−クロメニル基、8−クロメニル基、1−ピロリル基、2−ピロリル基、3−ピロリル基、1−イミダゾリル基、2−イミダゾリル基、4−イミダゾリル基、1−ピラゾリル基、3−ピラゾリル基、4−ピラゾリル基、2−チアゾリル基、4−チアゾリル基、5−チアゾリル基、3−イソチアゾリル基、4−イソチアゾリル基、5−イソチアゾリル基、2−オキサゾリル基、4−オキサゾリル基、5−オキサゾリル基、3−イソオキサゾリル基、4−イソオキサゾリル基、5−イソオキサゾリル基、2−ピリジル基、3−ピリジル基、4−ピリジル基、2−ピラジニル基、2−ピリミジニル基、4−ピリミジニル基、5−ピリミジニル基、3−ピリダジニル基、4−ピリダジニル基、1−インドリジニル基、2−インドリジニル基、3−インドリジニル基、5−インドリジニル基、6−インドリジニル基、7−インドリジニル基、8−インドリジニル基、1−イソインドリル基、4−イソインドリル基、5−イソインドリル基、1−インドリル基、2−インドリル基、3−インドリル基、4−インドリル基、5−インドリル基、6−インドリル基、7−インドリル基、1−インダゾリル基、2−インダゾリル基、3−インダゾリル基、4−インダゾリル基、5−インダゾリル基、6−インダゾリル基、7−インダゾリル基、1−プリニル基、2−プリニル基、3−プリニル基、6−プリニル基、7−プリニル基、8−プリニル基、2−キノリル基、3−キノリル基、4−キノリル基、5−キノリル基、6−キノリル基、7−キノリル基、8−キノリル基、1−イソキノリル基、3−イソキノリル基、4−イソキノリル基、5−イソキノリル基、6−イソキノリル基、7−イソキノリル基、8−イソキノリル基、1−フタラジニル基、5−フタラジニル基、6−フタラジニル基、2−ナフチリジニル基、3−ナフチリジニル基、4−ナフチリジニル基、2−キノキサリニル基、5−キノキサリニル基、6−キノキサリニル基、2−キナゾリニル基、4−キナゾリニル基、5−キナゾリニル基、6−キナゾリニル基、7−キナゾリニル基、8−キナゾリニル基、3−シンノリニル基、4−シンノリニル基、5−シンノリニル基、6−シンノリニル基、7−シンノリニル基、8−シンノリニル基、2−プテニジニル基、4−プテニジニル基、6−プテニジニル基、7−プテニジニル基及び3−フラザニル基等が挙げられる。
非芳香族複素環としては、例えば、2−テトラヒドロフラニル基、3−テトラヒドロフラニル基、2−テトラヒドロピラニル基、3−テトラヒドロピラニル基、4−テトラヒドロピラニル基、1−ピロリジニル基、2−ピロリジニル基、3−ピロリジニル基、1−ピロリニル基、2−ピロリニル基、3−ピロリニル基、4−ピロリニル基、5−ピロリニル基、1−イミダゾリジニル基、2−イミダゾリジニル基、4−イミダゾリジニル基、1−イミダゾリニル基、2−イミダゾリニル基、4−イミダゾリニル基、1−ピラゾリジニル基、3−ピラゾリジニル基、4−ピラゾリジニル基、1−ピラゾリニル基、2−ピラゾリニル基、3−ピラゾリニル基、4−ピラゾリニル基、5−ピラゾリニル基、1−ピペリジル基、2−ピペリジル基、3−ピペリジル基、4−ピペリジル基、1−ピペラジニル基、2−ピペラジニル基、3−ピペラジニル基、1−インドリニル基、2−インドリニル基、3−インドリニル基、4−インドリニル基、5−インドリニル基、6−インドリニル基、7−インドリニル基、1−イソインドリニル基、2−イソインドリニル基、4−イソインドリニル基、5−イソインドリニル基、2−キヌクリジニル基、3−キヌクリジニル基、4−キヌクリジニル基、2−モルフォリニル基、3−モルフォリニル基、4−モルフォリニル基、1−アゼチジニル基、2−アゼチジニル基、3−アゼチジニル基、1−アゼチジノニル基、3−アゼチジノニル基及び4−アゼチジノニル基等が挙げられる。
不飽和アルコールは式(1)のアルケニルアルコールであり、例えば2−プロペン−1−オール、3−ブテン−1−オール、4−ペンテン−1−オール、5−ヘキセン−1−オール、2−ブテン−1−オール、3−ペンテン−2−オール、2−メチル−2−プロペン−1−オール等が挙げられる。
シアヌル酸又はイソシアヌル酸と不飽和アルコールの反応は、1モルのシアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して、3乃至20モル又は3.5乃至5モルの不飽和アルコールを反応させることができる。
パラジウム担持活性炭触媒はパラジウム原子に換算して活性炭に対し0.1乃至30質量%、好ましくは0.1乃至20質量%の割合で0価の金属パラジウム単独で、2価のパラジウム化合物単独で、又は0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物との混合物を担持したものである。
0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物を使用する場合は、0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物は、10:90乃至90:10のモル%の割合で混合されたものを使用することができる。例えば20モル%:80モル%の割合の混合物を用いることができる。
上記活性炭は大部分が炭素であるが、酸素、水素、カルシウム等の元素を微量含有しても良い。材料、製法によっては繊維状、ハニカム状、円柱状、破砕状、粉末状などに加工して用いることができる。特に粉末状の活性炭が好ましい。
上記パラジウム(0価の金属パラジウム単独で、2価のパラジウム化合物単独で、又は0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物との混合物)は、パラジウムとしてシアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して0.001乃至3モル%、又は0.01乃至1モル%、又は0.01乃至0.5モル%の割合で添加することができる。
0価の金属パラジウムとは、価数が0価である金属状態のパラジウムであり、2価のパラジウム化合物としてはフッ化パラジウム、塩化パラジウム、臭化パラジウム、ヨウ化パラジウム、酢酸パラジウム、硫酸パラジウム、硝酸パラジウム、水酸化パラジウム等が挙げられる。
本発明では上記パラジウム担持活性炭触媒と共に有機リン化合物を添加することができる。
有機リン化合物としては、例えばトリメチルホスフィン、トリエチルホスフィン、トリn−プロピルホスフィン、トリイソプロピルホスフィン、トリn−ブチルホスフィン、トリイソブチルホスフィン、トリt−ブチルホスフィン、トリn−オクチルホスフィン、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン、ジメチルフェニルホスフィン、メチルジフェニルホスフィン、ジエチルフェニルホスフィン、エチルジフェニルホスフィン、n−プロピルジフェニルホスフィン、イソブチルジフェニルホスフィン、ビニルジフェニルホスフィン、トリメトキシフェニルホスフィン、トリス−2−トリルホスフィン、トリス−4−トリルホスフィン、トリス(4−メトキシフェニル)ホスフィン、トリス(2,6−ジメトキシフェニル)ホスフィン、トリス(4−クロロフェニル)ホスフィン、トリスシクロヘキシルホスフィン、イソプロピルジフェニルホスフィン、(2−ビフェニル)ジシクロヘキシルホスフィン、(2−ビフェニル)ジ−t−ブチルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2,2’−ビス(ジフェニルホスファニル)−1,1’−ビフェニル、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン、2,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)−ジフェニルエーテル、1,1’−ビス(ジ−t−ブチルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジイソプロピルホスフィノ)フェロセン等が挙げられる。
上記有機リン化合物は三級ホスフィンであることが好ましい。特にフェニル基等のアリール基を含む芳香族基含有ホスフィンが好ましい。ジフェニルホスフィン又はトリフェニルホスフィンが好ましく用いることができる。例えばトリフェニルホスフィン、1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン、1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン、1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン等が挙げられる。
上記有機リン化合物はシアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して0.001乃至20モル%の存在下で反応させることができる。
本反応は、アルカリを添加しなくても進行するが、より高い収率を実現するためにはアルカリを添加することができる。このアルカリとして、例えば、NaOH、KOHなどのアルカリ金属水酸化物、NaHCO、NaCO、KHCO、KCOなどのアルカリ金属炭酸塩、NaPO、NaBO、Naなどの無機酸のアルカリ金属塩、蟻酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリウム、アクリル酸ナトリウム、安息香酸ナトリウム、シクロヘキシルカルボン酸ナトリウム、オクタン酸ナトリウムなどの有機酸のアルカリ金属塩、マレイン酸ナトリウム、フタル酸ナトリウム、イソフタル酸ナトリウム、テレフタル酸ナトリウムなどの多価カルボン酸のアルカリ金属塩などである。アルカリの添加量は、シアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して0.001乃至100モル%、又は5乃至20モル%の範囲で添加することができる。
本発明の製造方法は溶剤の存在下に、又は溶剤を用いずに実施することができる。溶剤を用いる場合は、例えばメタノール、エタノール、n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、イソブチルアルコール、t−ブチルアルコール、エチレングリコール、プロピレングリコール等のアルコール類、ベンゼン、トルエン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン、メシチレン等の芳香族炭化水素類、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、ノナン、デカン等の脂肪族炭化水素、アセトニトリル、ベンゾニトリル、アクリロニトリル、アジポニトリル等のニトリル類、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、四塩化炭素、クロロホルム、ジクロロメタン等のハロゲン化炭化水素、ジブチルエーテル、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル、トリエチレングリコールジメチルエーテル、テトラヒドロフラン、シクロペンチルメチルエーテル等のエーテル類、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン等の三級アミン類、水、トリアリルイソシアヌレート、ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドン、N−メチルスクシンイミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド化合物、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ジメチルスルホキシド等を挙げることができる。
反応温度は例えば50乃至150℃で、反応時間は例えば0.1乃至30時間、又は1乃至10時間程度で実施することができる。
上記反応は全環流下で行うこともできるが、有機層を反応系に戻しながら水層を除去して行うことが好ましい。特に水層のみを除去して行うことが好ましい。
以下実施例を挙げて、本発明を詳細に説明するが、本発明の趣旨を逸脱しない限りこれらの実施例によって限定されるものではない。なお、生成物の収率はイソシアヌル酸を基準とし、ガスクロマトグラフによる内部標準法により定量分析を行い求めた。生成物の同定はNMRスペクトル、及びマススペクトルにより行なった。
実施例1
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E101NE/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で266mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら20時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが98.6%、ジアリルイソシアヌレート1.4%が生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例2
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E101NE/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で266mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが68.1%、ジアリルイソシアヌレート13.0%が生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例3
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E101NE/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して10質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で133mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが54.9%、ジアリルイソシアヌレート11.7%が生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例4
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E101NE/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で107mg(上記パラジウムとして50μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら28時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが87.3%、ジアリルイソシアヌレート7.1%が生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例5
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E1002NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で266mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら14時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが99.7%生成し、ジアリルイソシアヌレートとモノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例6
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E1002NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で266mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸する溶媒、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが79.1%生成し、ジアリルイソシアヌレートが12.8%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例7
実施例6において、溶媒のキシレンをトルエンに代えた以外は実施例6と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが65.0%生成し、ジアリルイソシアヌレートが11.9%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例8
実施例6において、溶媒のキシレンをシクロペンチルメチルエーテルに代えた以外は実施例6と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが38.8%生成し、ジアリルイソシアヌレートが15.6%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例9
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリオクチルホスフィン884mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E1002NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で266mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが2.6%生成し、ジアリルイソシアヌレートが1.5%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例10
実施例9において、有機リン化合物のトリオクチルホスフィン884mg(2.5mmol)を1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン1066mg(2.5mmol)に代えた以外は実施例9と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが97.1%生成し、ジアリルイソシアヌレートが0.9%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例11
実施例9において、有機リン化合物のトリオクチルホスフィン884mg(2.5mmol)を1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン1386mg(2.5mmol)に代えた以外は実施例9と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが99.4%生成し、ジアリルイソシアヌレートが0.6%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例12
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、アルカリ化合物として炭酸カリウム176mg(1.25mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒として商品名E1002NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で266mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら18時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが96.7%、ジアリルイソシアヌレートが3.3%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例13
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒として商品名E105N/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で264mg(上記パラジウムとして125μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが43.5%、ジアリルイソシアヌレートが10.4%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例14
反応容器にイソシアヌル酸12.9g(100mmol)、有機リン化合物として1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン106.6mg(0.25mmol)、溶媒としてキシレン51.6gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒として商品名E1021NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で106mg(上記パラジウムとして50μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール26.1g(450mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら21時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが99.5%、ジアリルイソシアヌレートが0.3%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例15
実施例14において、有機リン化合物の1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン106.6mg(0.25mmol)を1,2−ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン99.9mg(0.25mmol)に代えた以外は実施例9と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが6.6%、ジアリルイソシアヌレートが3.1%、モノアリルイソシアヌレートが0.3%生成した。
実施例16
実施例14において、有機リン化合物の1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン106.6mg(0.25mmol)を1,3−ビス(ジフェニルホスフィノ)プロパン103.6mg(0.25mmol)に代えた以外は実施例9と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが41.8%、ジアリルイソシアヌレートが11.2%、モノアリルイソシアヌレートが0.5%生成した。
実施例17
実施例14において、有機リン化合物の1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン106.6mg(0.25mmol)を1,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)ペンタン110.2mg(0.25mmol)に代えた以外は実施例9と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが62.0%、ジアリルイソシアヌレートが8.7%、モノアリルイソシアヌレートが0.4%生成した。
実施例18
実施例14において、有機リン化合物の1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン106.6mg(0.25mmol)を1,6−ビス(ジフェニルホスフィノ)ヘキサン113.9mg(0.25mmol)に代えた以外は実施例9と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが11.3%、ジアリルイソシアヌレートが4.3%、モノアリルイソシアヌレートが0.3%生成した。
実施例19
実施例14において、有機リン化合物の1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン106.6mg(0.25mmol)を1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン138.6mg(0.25mmol)に代えた以外は実施例9と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが98.9%生成し、ジアリルイソシアヌレートが0.5%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例20
反応容器にイソシアヌル酸12.9g(100mmol)、有機リン化合物として1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン106.6mg(0.25mmol)、溶媒としてキシレン51.6gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒(川研ファインケミカル株式会社製、2価のパラジウム化合物として水酸化パラジウムを、パラジウム原子に換算して活性炭に対して15.2質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で35.1mg(上記パラジウムとして50μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール26.1g(450mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら18時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが94.4%、ジアリルイソシアヌレートが4.8%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例21
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン672.5mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒(商品名E1002NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で278mg(上記パラジウムとして50μmol)加えて95℃で2時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.06g(255mmol)を1時間掛けて滴下し、還流しながら14時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが55.8%、ジアリルイソシアヌレートが12.5%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例22
反応容器にイソシアヌル酸6.00g(46.5mmol)、有機リン化合物として4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン80.7mg(0.14mmol)、溶媒としてキシレン24.0gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒(商品名E1021NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で29.7mg(上記パラジウムとして14μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール12.15g(209mmol)を1時間掛けて滴下し、還流しながら23時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが96.4%、ジアリルイソシアヌレートが6.7%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例23
反応容器にイソシアヌル酸6.00g(46.5mmol)、有機リン化合物として1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセン80.7mg(0.14mmol)、溶媒としてキシレン24.0gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒(商品名E1021NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で29.7mg(上記パラジウムとして14μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール12.15g(209mmol)を1時間掛けて滴下し、還流しながら16時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが94.1%、ジアリルイソシアヌレートが2.9%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
実施例24
反応容器にイソシアヌル酸6.00g(46.5mmol)、有機リン化合物として4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン67.2mg(0.14mmol)、溶媒としてキシレン24.0gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒(商品名E1021NN/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価パラジウムと2価パラジウムの混合物をパラジウムに換算して5質量%担持したパラジウム担持活性炭触媒)を乾燥質量換算で29.7mg(上記パラジウムとして14μmol)加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール18.90g(325mmol)を1時間掛けて滴下し、還流しながら6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが95.4%、ジアリルイソシアヌレートが3.9%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
比較例1
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型触媒として商品名F105N/W(エボニック・デグサ株式会社製。活性炭に対して0価の金属プラチナを主成分としたプラチナを5質量%担持した金属プラチナ担持活性炭触媒。上記プラチナとして125μmol)を乾燥質量換算で487mg加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが1.9%、ジアリルイソシアヌレートが1.8%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
比較例2
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン670mg(2.5mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に担持型パラジウム触媒267mg(エヌ・イー・ケムキャット株式会社製。アルミナに対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持アルミナ触媒。上記パラジウムとして125μmol)を加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、6時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが1.7%、ジアリルイソシアヌレートが1.9%、モノアリルイソシアヌレートが0.2%生成した。
比較例3
比較例2において、担持型パラジウム触媒(エヌ・イー・ケムキャット株式会社製。アルミナに対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物を5質量%担持したパラジウム担持アルミナ。上記パラジウムとして125μmol)を、担持型パラジウム触媒265mg(川研ファインケミカル株式会社製。BaSOに対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持BaSO触媒。上記パラジウムとして125μmol)に代えた以外は比較例2と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートは生成していなく、ジアリルイソシアヌレートが0.2%生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
比較例4
比較例2において、担持型パラジウム触媒(エヌ・イー・ケムキャット株式会社製。アルミナに対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物を5質量%担持したパラジウム担持アルミナ。上記パラジウムとして125μmol)を、担持型パラジウム触媒265mg(エヌ・イー・ケムキャット株式会社製。K−Yゼオライトに対して0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物をパラジウム原子に換算して5質量%担持したパラジウム担持K−Yゼオライト触媒。上記パラジウムとして125μmol)に代えた以外は比較例2と同様に行った。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが1.3%、ジアリルイソシアヌレートが1.9%、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
比較例5
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、有機リン化合物としてトリフェニルホスフィン164.5mg(0.63mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後に酢酸パラジウム(東京化成工業株式会社製)28.1mg(125μmol)を加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら16時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが11.6%、ジアリルイソシアヌレート0.8%が生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
比較例6
反応容器にイソシアヌル酸12.0g(93.0mmol)、有機リン化合物として1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン99.1mg(0.23mmol)、溶媒としてキシレン48.0gを入れ、窒素置換の後に酢酸パラジウム(東京化成工業株式会社製)10.4mg(46μmol)を加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール24.3g(418mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら15時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが1.7%、ジアリルイソシアヌレート0.7%が生成し、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
比較例7
反応容器にイソシアヌル酸6.45g(50mmol)、溶媒としてキシレン25.8gを入れ、窒素置換の後にテトラキストリフェニルホスフィンパラジウム(東京化成工業株式会社製)142.9mg(125μmol)を加えて95℃で1時間攪拌した。そこにアルケニル型アルコールとしてアリルアルコール13.1g(225mmol)を1時間掛けて滴下し、ディーンシュタークにより共沸するキシレン、アリルアルコール、水のうち有機層のみを系内に戻しながら16時間反応を行なった。反応後、不溶物を濾別した。濾液の分析の結果、イソシアヌル酸基準でトリアリルイソシアヌレートが0.8%生成し、ジアリルイソシアヌレート、モノアリルイソシアヌレートは生成しなかった。
本発明はジアリルイソシアヌレートやモノアリルイソシアヌレート等のジ又はモノアルケニルイソシアヌレートに対して、選択的にトリアリルイソシアヌレート等のトリアルケニルイソシアヌレートを合成する方法である。しかも、本発明の方法ではトリアリルイソシアヌレート等のトリアルケニルイソシアヌレートを収率良く合成することができる。

Claims (8)

  1. シアヌル酸又はイソシアヌル酸と式(1)の不飽和アルコールを、2価パラジウム化合物(a)又は0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物(b)を活性炭に担持した触媒と、有機リン化合物との存在下で反応させることを特徴とするアルケニルイソシアヌレートの製造方法であって、
    前記不飽和アルコールが下記式(1):
    Figure 0006288459

    (R 、R 、R 、R 、及びR はそれぞれ独立に水素原子、炭素原子数1乃至20のアルキル基、炭素原子数6乃至20のアリール基、炭素原子数6乃至20の複素環式炭化水素基を表す。nは1の整数を表す。)で表される不飽和アルコールであり、
    前記有機リン化合物が、ジフェニルホスフィン構造を有するもの、トリフェニルホスフィン、又はフェロセン含有ホスフィン構造を有するものであって、
    上記ジフェニルホスフィン構造を有するものが、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、又は4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテンである上記製造方法。
  2. 前記不飽和アルコールが、2−プロペン−1−オール、2−ブテン−1−オール、3−ペンテン−2−オール、又は2−メチル−2−プロペン−1−オールである請求項1に記載の製造方法。
  3. 前記不飽和アルコールが2−プロペン−1−オールであり、前記アルケニルイソシアヌレートがトリアリルイソシアヌレートである請求項2に記載の製造方法。
  4. 前記有機リン化合物がトリフェニルホスフィン、1,4−ビス(ジフェニルホスフィノ)ブタン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、4,5−ビス(ジフェニルホスフィノ)−9,9’−ジメチルキサンテン、及び1,1’−ビス(ジシクロヘキシルホスフィノ)フェロセンから成る群から選択された少なくとも1種である請求項1に記載の製造方法。
  5. パラジウム原子に換算して活性炭に対し0.1乃至20質量%の割合で、2価パラジウム化合物(a)又は0価の金属パラジウムと2価のパラジウム化合物の混合物(b)を活性炭に担持した触媒の存在下、1モルのシアヌル酸又はイソシアヌル酸と、3乃至20モルの前記不飽和アルコールとを反応させ、その際前記触媒を、シアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して上記パラジウムが0.001乃至3モル%の割合で存在する量で使用する請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の製造方法。
  6. 更に前記シアヌル酸又はイソシアヌル酸に対して0.001乃至20モル%の請求項1又は請求項4に記載の有機リン化合物の存在下で反応が行われる請求項1に記載の製造方法。
  7. 更にアルカリを添加することにより反応が行われる請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の製造方法。
  8. 反応系から水を除去することにより反応が行われるものである請求項1乃至請求項7のいずれか1項に記載の製造方法。
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