JP6284436B2 - カプセル型内視鏡システム、位置決定方法およびプログラム - Google Patents

カプセル型内視鏡システム、位置決定方法およびプログラム Download PDF

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Description

本発明は、被検体に導入され、被検体の体腔内を移動して被検体の情報を取得するカプセル型内視鏡装置を備えたカプセル型内視鏡システム、位置決定方法およびプログラムに関する。
従来、内視鏡の分野では、患者等の被検体の消化管内に導入可能な大きさに形成されたカプセル形状の筐体内に撮像機能や無線通信機能等を内蔵したカプセル型内視鏡装置が知られている。このカプセル型内視鏡装置は、被検体の口から飲み込まれた後、蠕動運動等によって消化管内等の被検体内部を移動しながら、被検体内部を順次撮像して画像データを生成し、この画像データを順次無線送信する。
カプセル型内視鏡装置から無線送信された画像データは、被検体の外部に設けられた受信装置によって受信され、受信装置に内蔵されたメモリに記録される。検査終了後、受信装置のメモリに蓄積された画像データは、画像を表示する処理装置に取り込まれる。医師等の観察者は、処理装置が表示する臓器画像等を観察して被検体の診断を行う。
ところで、カプセル型内視鏡装置は、蠕動運動等により体腔内を移動するため、受信装置は、カプセル型内視鏡装置から無線送信された画像データが体腔内のどの位置で撮影されたかを正しく認識することが必要となる。このため、カプセル型内視鏡装置が送信した電磁波を体腔外に設けた複数の受信アンテナにより受信し、受信した複数の無線信号の受信強度等を用いてカプセル型内視鏡装置の位置を推定する医療システムが知られている(例えば、特許文献1〜3参照)。
例えば、特許文献1には、受信アンテナの受信強度に基づいてカプセル型内視鏡装置の位置を推定し、受信状況が悪い等の所定の状況では、カプセル型内視鏡装置の移動速度および移動方向を推定し、これらの移動速度および移動方向並びに受信強度に基づいてカプセル型内視鏡装置の位置を推定する技術が開示されている。
また、特許文献2には、体内におけるカプセル型内視鏡装置の位置や姿勢を磁気により制御する磁気誘導医療システムが開示されている。この磁気誘導医療システムにおいては、カプセル型内視鏡装置から送信された無線信号の受信強度に基づき、三角法を応用してカプセル型内視鏡装置の3次元位置を算出する。
また、特許文献3には、体内におけるカプセル型内視鏡装置の位置を推定して軌跡を算出するカプセル型内視鏡装置が開示されている。このカプセル型内視鏡装置においては、ガウス−ニュートン法により、カプセル型内視鏡装置に内蔵されたアンテナの位置および向きの推定を反復して行う。
特開2008−99734号公報 特開2006−68501号公報 特開2007−283001号公報
しかしながら、カプセル型内視鏡装置に内蔵された送信アンテナには、指向性があるため、高精度な位置推定を行うには、送信アンテナの向き、即ち、カプセル型内視鏡装置の向きを考慮する必要がある。
この点について、特許文献3には、カプセル型内視鏡装置のアンテナの位置情報の他に、カプセル型内視鏡装置の向きの情報を軌跡算出処理に利用し得る旨が記載されている。しかしながら、特許文献3には、カプセル型内視鏡装置の向きの情報をどのように利用するかについては開示されていない。
また、一般に、高精度な演算を行う場合には、計算量が増加するため、体内におけるカプセル型内視鏡装置の位置推定の演算を高速に行うことが困難である。
本発明は、上記に鑑みてされたものであって、計算量を抑えつつ、従来よりも高い精度でカプセル型内視鏡装置の位置を検出することができるカプセル型内視鏡システム、位置決定方法およびプログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、被検体を撮像して、該被写体の体内を撮像して画像データを生成し、該画像データを含む無線信号を外部へ送信するカプセル型内視鏡装置と、複数の受信アンテナを有し、該複数の受信アンテナを介して前記カプセル型内視鏡装置から送信された前記無線信号を受信する受信アンテナユニットと、前記受信アンテナユニットを介して前記無線信号に含まれる前記画像データに対応する画像を表示または記録する画像処理装置と、を備えたカプセル型内視鏡システムにおいて、各受信アンテナが受信した前記無線信号の受信強度を算出する受信強度算出部と、前記受信アンテナユニットに対する前記カプセル型内視鏡装置の向きを検出する向き検出部と、前記受信強度算出部が算出した前記各受信アンテナの前記受信強度と前記向き検出部が検出した前記向きとに基づいて、前記各受信アンテナと前記カプセル型内視鏡装置との距離を算出する距離算出部と、前記複数の受信アンテナに対して前記距離を半径とする複数の球のうち少なくとも3つの球の表面が重なり合う交点を含む領域をそれぞれ算出する領域算出部と、前記領域算出部が算出した前記領域内で設定される複数の点の各々に基づいて、該複数の点の各々に前記カプセル型内視鏡装置が存在すると想定した場合に前記各受信アンテナが受信する前記無線信号の受信強度の理論値を算出する理論値算出部と、前記複数の点の中から、前記理論値算出部が算出した前記理論値と前記受信強度算出部が算出した前記受信強度との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定する位置決定部と、を備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、上記発明において、前記理論値算出部は、前記領域算出部が算出した前記領域内における複数の点の各々と前記向き検出部が検出した前記向きとに基づいて、前記理論値を算出することを特徴とする。
また、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、上記発明において、前記領域内の複数の点の各々と前記各受信アンテナとの位置関係、および前記各受信アンテナが受信した前記無線信号の受信強度に基づいて、前記複数の点の各々における前記カプセル型内視鏡装置の向きを推定する向き推定部をさらに備え、前記理論値算出部は、前記領域算出部が取得した前記領域内における複数の点の各々と、前記向き推定部が推定した前記向きとに基づいて、前記理論値を算出することを特徴とする。
また、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、上記発明において、前記位置決定部は、前記複数の点の中から、各点の位置に応じて前記各受信アンテナの測定誤差を加味したパラメータが付与された前記受信強度と前記理論値との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定することを特徴とする。
また、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、上記発明において、前記受信アンテナユニットに設けられ、地磁気を検出して第1の地磁気データを生成する第1の地磁気センサと、前記カプセル型内視鏡装置に設けられ、地磁気を検出して第2の地磁気データを生成する第2の地磁気センサと、をさらに備え、前記向き検出部は、前記第1の地磁気センサが生成した前記第1の地磁気データと前記第2の地磁気センサが生成した前記第2の地磁気データとに基づいて、前記受信アンテナユニットに対する前記カプセル型内視鏡装置の向きを検出することを特徴とする。
また、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、上記発明において、前記第1の地磁気センサが地磁気を検出する検出タイミングおよび前記第2の地磁気センサが地磁気を検出する検出タイミングは、前記カプセル型内視鏡装置が前記被検体の体内を撮像する撮像タイミングと同期することを特徴とする。
また、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、上記発明において、前記画像データと、前記第1の地磁気データと、前記第2の地磁気データと、前記各受信アンテナが受信した前記無線信号の受信強度と、を関連付けて記録する記録部をさらに備えたことを特徴とする。
また、本発明に係るカプセル型内視鏡システムは、上記発明において、前記記録部は、前記位置決定部が決定した前記カプセル型内視鏡装置の位置を示す位置情報と、前記画像データと、を関連付けて記録することを特徴とする。
また、本発明に係る位置決定方法は、被検体を撮像して、該被写体の体内を撮像して画像データを生成し、該画像データを含む無線信号を外部へ送信するカプセル型内視鏡装置と、複数の受信アンテナを有し、該複数の受信アンテナを介して前記カプセル型内視鏡装置から送信された前記無線信号を受信する受信アンテナユニットと、前記受信アンテナユニットを介して前記無線信号に含まれる前記画像データに対応する画像を表示または記録する画像処理装置と、を備えたカプセル型内視鏡システムが実行する位置決定方法であって、各受信アンテナが受信した前記無線信号の受信強度を算出する受信強度算出ステップと、前記受信アンテナユニットに対する前記カプセル型内視鏡装置の向きを検出する向き検出ステップと、前記受信強度算出ステップにおいて算出した前記各受信アンテナの前記受信強度と前記向き検出ステップにおいて検出した前記向きとに基づいて、前記各受信アンテナと前記カプセル型内視鏡装置との距離を算出する距離算出ステップと、前記複数の受信アンテナに対して前記距離を半径とする複数の球のうち少なくとも3つの球の表面が重なり合う交点を含む領域をそれぞれ算出する領域算出ステップと、前記領域算出ステップにおいて算出した前記領域内で設定される複数の点の各々に基づいて、該複数の点の各々に前記カプセル型内視鏡装置が存在すると想定した場合に前記各受信アンテナが受信する前記無線信号の受信強度の理論値を算出する理論値算出ステップと、前記複数の点の中から、前記理論値算出ステップにおいて算出した前記理論値と前記受信強度算出ステップにおいて算出した前記受信強度との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定する位置決定ステップと、を含むことを特徴とする。
また、本発明に係るプログラムによれば、被検体を撮像して、該被写体の体内を撮像して画像データを生成し、該画像データを含む無線信号を外部へ送信するカプセル型内視鏡装置と、複数の受信アンテナを有し、該複数の受信アンテナを介して前記カプセル型内視鏡装置から送信された前記無線信号を受信する受信アンテナユニットと、前記受信アンテナユニットを介して前記無線信号に含まれる前記画像データに対応する画像を表示または記録する画像処理装置と、を備えたカプセル型内視鏡システムに、各受信アンテナが受信した前記無線信号の受信強度を算出する受信強度算出ステップと、前記受信アンテナユニットに対する前記カプセル型内視鏡装置の向きを検出する向き検出ステップと、前記受信強度算出ステップにおいて算出した前記各受信アンテナの前記受信強度と前記向き検出ステップにおいて検出した前記向きとに基づいて、前記各受信アンテナと前記カプセル型内視鏡装置との距離を算出する距離算出ステップと、前記複数の受信アンテナに対して前記距離を半径とする複数の球のうち少なくとも3つの球の表面が重なり合う交点を含む領域をそれぞれ算出する領域算出ステップと、前記領域算出ステップにおいて算出した前記領域内で設定される複数の点の各々に基づいて、該複数の点の各々に前記カプセル型内視鏡装置が存在すると想定した場合に前記各受信アンテナが受信する前記無線信号の受信強度の理論値を算出する理論値算出ステップと、前記複数の点の中から、前記理論値算出ステップにおいて算出した前記理論値と前記受信強度算出ステップにおいて算出した前記受信強度との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定する位置決定ステップと、を実行させることを特徴とする。
本発明によれば、カプセル型内視鏡の向きを取得し、この向きを用いて、各受信アンテナにおける受信強度から取得された領域の中からカプセル型内視鏡の位置をさらに絞り込むので、計算量を抑えつつ、従来よりも高い精度でカプセル型内視鏡の位置を検出することができるという効果を奏する。
図1は、本発明の実施の形態1に係るカプセル型内視鏡システムの概略構成を示す模式図である。 図2は、図1に示すカプセル型内視鏡装置の機能構成を示すブロック図である。 図3は、図1に示す画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 図4は、本発明の実施の形態1に係るカプセル型内視鏡システムの画像処理装置が実行する処理の概要を示すフローチャートである。 図5は、図4の位置決定処理の概要を示すフローチャートである。 図6は、カプセル型内視鏡装置の撮像タイミング、第1の地磁気センサの検出タイミングおよび第2の地磁気センサの検出タイミングを説明するための模式図である。 図7は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の領域算出部が取得するカプセル型内視鏡装置の存在領域を説明するための模式図である。 図8は、図7に示す存在領域の拡大図である。 図9は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の理論値算出部が各受信アンテナにおける受信強度の理論値を算出する算出方法を説明するための図である。 図10は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の理論値算出部が各受信アンテナにおける受信強度の理論値を算出する算出方法を説明するための図である。 図11は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の理論値算出部が各受信アンテナにおける受信強度の理論値を算出する算出方法を説明するための図である。 図12は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の理論値算出部が各受信アンテナにおける受信強度の理論値を算出する算出方法を説明するための図である。 図13は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の軌跡算出部が行うカプセル型内視鏡装置の移動軌跡の補正処理を説明するための図である。 図14は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の軌跡算出部が行うカプセル型内視鏡装置の移動軌跡の補正処理を説明するための図である。 図15は、本発明の実施の形態1に係る画像処理装置の領域算出部がカプセル型内視鏡装置の存在領域を取得する別の方法を説明するための模式図である。 図16は、本発明の実施の形態2に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。 図17は、本発明の実施の形態2に係る画像処理装置が実行する位置決定処理の概要を示すフローチャートである。 図18は、図17に示す向き推定処理の概要を示すフローチャートである。 図19は、本発明の実施の形態2に係る画像処理装置の向き推定部によるカプセル型内視鏡装置の向き推定処理を説明するための模式図である。 図20は、本発明の実施の形態2に係る画像処理装置の向き推定部によるカプセル型内視鏡装置の向き推定処理を説明するための模式図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面と共に詳細に説明する。なお、以下の実施の形態により本発明が限定されるものではない。また、以下の説明において参照する各図は、本発明の内容を理解でき得る程度に形状、大きさ、および位置関係を概略的に示してあるに過ぎない。即ち、本発明は、各図で例示された形状、大きさ、および位置関係のみに限定されるものではない。また、以下の説明において、被検体の体内に導入されて被検体の体内画像を撮像するカプセル型内視鏡装置から無線信号を受信して被検体の体内画像を表示する処理装置を含むカプセル型内視鏡システムを例示するが、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。また、同一の構成には同一の符号を付して説明する。
(実施の形態1)
〔カプセル型内視鏡システムの概略構成〕
図1は、本発明の実施の形態1に係るカプセル型内視鏡システムの概略構成を示す模式図である。
図1に示すカプセル型内視鏡システム1は、被検体100内の体内画像を撮像するカプセル型内視鏡装置2と、被検体100内に導入されるカプセル型内視鏡装置2から送信される無線信号を受信する受信アンテナユニット3と、受信アンテナユニット3が着脱自在に接続され、受信アンテナユニット3が受信した無線信号に所定の処理を行って記録または表示する受信装置4と、カプセル型内視鏡装置2によって撮像された被検体100内の画像データに対応する画像の処理および/または表示する画像処理装置5と、を備える。
カプセル型内視鏡装置2は、被検体100内を撮像する撮像機能と、被検体100内の体を撮像して得られた画像データを含む無線信号を受信アンテナユニット3へ送信する無線通信機能と、を有する。カプセル型内視鏡装置2は、被検体100内に飲み込まれることによって被検体100内の食道を通過し、消化管腔の蠕動運動によって被検体100の体腔内を移動する。カプセル型内視鏡装置2は、被検体100の体腔内を移動しながら微小な時間間隔、例えば0.5秒間隔(2fps)で被検体100の体腔内を逐次撮影し、撮影した被検体100内の画像データを生成して受信アンテナユニット3へ順次送信する。なお、カプセル型内視鏡装置2の詳細な構成は、後述する。
受信アンテナユニット3は、略八角形をなすシート部30と、シート部30上に配置され、カプセル型内視鏡装置2から無線信号を受信する受信アンテナ31(1)〜31(8)と、受信アンテナ31(1)〜31(8)が受信した無線信号を受信装置4へ伝播するアンテナケーブル32と、地磁気を検出して第1の地磁気データを生成する第1の地磁気センサ33と、を備える。受信アンテナ31(1)〜31(8)は、主偏波を用いるアンテナが好ましく、例えばダイポールアンテナを用いて構成される。なお、以下においては、受信アンテナ31(1)〜31(8)を受信アンテナ31(n)(n=1〜8)として説明する。また、受信アンテナ31(n)は、シート部30における所定の位置、例えば受信アンテナユニット3を被検体100の体外表面上に装着させた場合に、カプセル型内視鏡装置2の通過径路である被検体100内の各臓器に対応した位置に配置される。さらに、第1の地磁気センサ33は、シート部30の略中心に配置される。なお、図1においては、受信アンテナ31(n)の数が8本であったが、本実施の形態1では、受信アンテナ31(n)が少なくとも3本以上あればよい。
受信装置4は、受信アンテナ31(1)〜31(8)を介してカプセル型内視鏡装置2から送信された無線信号に含まれる被検体100内の画像データを記録または被検体100内の画像データに対応する画像を表示する。受信装置4は、画像データに対応する受信表示部41と、受信装置4を操作するための指示信号の入力を受け付ける操作部42と、を備える。また、受信装置4は、受信アンテナ31(1)〜31(8)を介して、カプセル型内視鏡装置2から送信された無線信号を受信し、この受信した無線信号の受信強度(受信電界強度)を受信アンテナ31(1)〜31(8)毎に算出して記録する。受信装置4は、カプセル型内視鏡装置2から受信した画像データと、受信アンテナ31(1)〜31(8)それぞれの受信強度と、カプセル型内視鏡装置2が生成した画像データの時刻情報と、第1の地磁気センサ33が生成した第1の地磁気データと、を関連付けて記録する。なお、本実施の形態1では、受信装置4が受信強度算出部として機能する。
画像処理装置5は、受信装置4を介して取得した被検体100内の画像データに対応する画像を表示する。画像処理装置5は、受信装置4から画像データ等を読み取るクレードル51と、キーボードやマウス等の操作入力部52と、画像データに対応する画像を表示する表示部53と、を備える。クレードル51は、受信装置4が装着される際に、受信装置4から画像データ、この画像データに関連付けられた受信アンテナ31(n)の受信強度、第1の地磁気データ、カプセル型内視鏡装置2が生成した画像データの時間情報およびカプセル型内視鏡装置2の識別情報等を取得し、取得した各種情報を画像処理装置5へ転送する。操作入力部52は、ユーザによる入力を受け付ける。ユーザは、操作入力部52を操作しつつ、画像処理装置5が順次表示する被検体100内の画像を見ながら、被検体100内部の生体部位、例えば食道、胃、小腸および大腸等を観察し、被検体100を診断する。なお、画像処理装置5の詳細な構成は、後述する。
〔カプセル型内視鏡装置の構成〕
次に、図1で説明したカプセル型内視鏡装置2の詳細な構成について説明する。図2は、カプセル型内視鏡装置2の機能構成を示すブロック図である。
図2に示すカプセル型内視鏡装置2は、筐体200と、電源部201と、光学系202と、撮像部203と、照明部204と、信号処理部205と、送信部206と、送信アンテナ207と、受信アンテナ208と、復調部209と、記録部210と、タイマ211と、第2の地磁気センサ212と、を備える。
筐体200は、被検体100に挿入し易い大きさに形成されたカプセル型の形状をなす。筐体200は、筒状の筒部200a、筒部200aの両側開口端をそれぞれ塞ぐドーム形状のドーム部200bおよびドーム部200cを有する。筒部200aおよびドーム部200bは、可視光を遮光する不透明な有色の部材を用いて形成される。ドーム部200cは、可視光等の所定の波長帯域の光を透過可能な光学部材を用いて構成される。これらの筒部200a、ドーム部200bおよびドーム部200cによって形成される筐体200は、図2に示すように、電源部201と、光学系202と、撮像部203と、照明部204と、信号処理部205と、送信部206と、送信アンテナ207と、受信アンテナ208と、復調部209と、記録部210と、タイマ211と、第2の地磁気センサ212と、を収容する。
電源部201は、カプセル型内視鏡装置2内の各部に電源を供給する。電源部201は、ボタン電池等の一次電池または二次電池と、ボタン電池から供給された電力の昇圧等を行う電源回路と、を用いて構成される。また、電源部201は、磁気スイッチを有し、外部から印加された磁界によって電源のオンオフ状態を切り替える。
光学系202は、複数のレンズを用いて構成され、照明部204が照射した照明光の反射光を撮像部203の撮像面に集光して被写体像を結像する。光学系202は、光軸が筐体200の長手方向の中心軸と一致するように筐体200内に配置される。
撮像部203は、カプセル制御部213の制御のもと、所定のフレームレート(例えば2fps)に基づいて、光学系202が受光面に結像した被写体像を受光して光電変換を行うことによって、被検体100の画像データを生成する。撮像部203は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等の撮像素子を用いて構成される。
信号処理部205は、撮像部203から入力された画像データに対して所定の画像処理を行って送信部206へ出力する。ここで、所定の画像処理とは、ノイズ低減処理やゲインアップ処理等である。
送信部206は、信号処理部205から入力された画像データ等に対して変調等の信号処理を施して無線信号に生成して送信アンテナ207へ出力する。
送信アンテナ207は、送信部206から入力される無線信号を外部へ送信する。送信アンテナ207は、円形コイル状または円形ループ状のアンテナを用いて構成される。
受信アンテナ208は、外部から送信された無線信号を受信して復調部209へ出力する。受信アンテナ208は、円形コイル状または円形ループ状のアンテナを用いて構成される。
復調部209は、受信アンテナ208から入力される無線信号を復調等の信号処理を行ってカプセル制御部213へ出力する。
記録部210は、カプセル型内視鏡装置2が実行する各種動作を示すプログラム、撮像部203が生成した画像データ、第2の地磁気センサ212が生成した第2の地磁気データおよびカプセル型内視鏡装置2を識別する識別情報等を記録する。
タイマ211は、計時機能および撮影日時の判定機能を有する。タイマ211は、撮像部203によって生成された画像データに日時データを付加するため、日時データをカプセル制御部213へ出力する。また、タイマ211は、時刻データをカプセル制御部213へ出力する。
第2の地磁気センサ212は、地磁気を検出して第2の地磁気データを生成し、この生成した第2の地磁気データをカプセル制御部213へ出力する。
カプセル制御部213は、カプセル型内視鏡装置2の各部の動作を制御する。カプセル制御部213は、第2の地磁気センサデータを画像データと関連付けて送信部206によって外部へ送信させる。また、カプセル制御部213は、撮像部203の撮影タイミングと第2の地磁気センサ212が検出する検出タイミングとを同期させて画像データおよび第2の地磁気データを生成させる。具体的には、カプセル制御部213は、受信アンテナ208から入力される第1の地磁気センサ33の検出タイミングまたはタイマ211から入力される時刻データに基づいて、撮像部203の撮影タイミングと第2の地磁気センサ212の検出タイミングとを同期させることによって、撮像部203に画像データを生成させるとともに、第2の地磁気センサ212に第2の地磁気データを生成させる。即ち、カプセル制御部213は、第1の地磁気センサ33の検出タイミングと撮像部203の撮像タイミングと第2の地磁気センサ212の検出タイミングとを同期させる。カプセル制御部213は、CPU(Central Processing Unit)等を用いて構成される。
〔画像処理装置の構成〕
次に、図1で説明した画像処理装置5の構成について説明する。図3は、画像処理装置5の機能構成を示すブロック図である。
図3に示す画像処理装置5は、クレードル51と、操作入力部52と、表示部53と、記録部54と、出力部55と、制御部56と、を備える。
記録部54は、画像処理装置5が実行する各種動作を示すプログラム、クレードル51を介して受信装置4が記録する画像データを含む各種情報を記録する。具体的には、記録部54は、撮像部203が撮像した画像データと、第1の地磁気センサ33が検出した第1の地磁気データと、第2の地磁気センサ212が検出した第2の地磁気データと、受信装置4によって算出された各受信アンテナ31(n)が受信した無線信号の受信強度と、を関連付けて記録する。具体的には、記録部54は、時刻が同じ画像データ、第1の地磁気データ、第2の地磁気データおよび各受信アンテナ31(n)が受信した受信強度を1つのデータとして関連付けて記録する。また、記録部54は、同じ時刻に、第1の地磁気センサ33が検出した第1の地磁気データと第2の地磁気センサ212が検出した第2の地磁気データと、を関連付けて記録する。記録部54は、SDRAM(Synchronous Dynamic Random Access Memory)およびFlashメモリの記録媒体を用いて構成される。
出力部55は、外部から入力されるメモリカードに対して、操作入力部52の操作に応じて指定されたデータの書き込みを行うことによって外部へデータを出力する。
制御部56は、画像処理装置5の各部の動作を制御する。制御部56は、CPU等を用いて構成される。
ここで、制御部56の詳細な構成について説明する。制御部56は、向き検出部561と、距離算出部562と、領域算出部563と、理論値算出部564と、位置決定部565と、軌跡算出部566と、を有する。
向き検出部561は、受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きを検出する。具体的には、向き検出部561は、第1の地磁気センサ33が検出した第1の地磁気データと第2の地磁気センサ212が検出した第2の地磁気データとに基づいて、受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きを検出する。より詳細には、向き検出部561は、第1の地磁気センサ33が検出した第1の地磁気データと第2の地磁気センサ212が検出した第2の地磁気データとに基づいて、第1の地磁気センサ33に対する第2の地磁気センサ212の相対的な向きを検出する。
距離算出部562は、向き検出部561が検出した受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きと受信装置4が算出した各受信アンテナ31(n)の受信強度とに基づいて、各受信アンテナ31(n)とカプセル型内視鏡装置2との距離を算出する。
領域算出部563は、各受信アンテナ31(n)を中心として各受信アンテナ31(n)に対応する距離を半径とする複数の球のうち少なくとも3つの球の表面が重なり合う点領域を取得する。
理論値算出部564は、領域算出部563が取得した領域内における複数の点の各々と受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きとに基づいて、各点にカプセル型内視鏡装置2が存在すると想定した場合に各受信アンテナ31(n)が受信する無線信号の受信強度の理論値を算出する。具体的には、理論値算出部564は、領域算出部563が取得した領域内における複数の点の各々の各位置と向き検出部561が検出した受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きとに基づいて、各点にカプセル型内視鏡装置2が存在すると想定した場合に各受信アンテナ31(n)が受信する無線信号の受信強度の理論値を算出する。
位置決定部565は、領域算出部563が取得した領域内における複数の点の中から、理論値算出部564が算出した各受信アンテナ31(n)の無線信号の理論値と各受信アンテナ31(n)の受信強度との差が最小となる点を、カプセル型内視鏡装置2の位置として決定する。
軌跡算出部566は、位置決定部565が決定したカプセル型内視鏡装置2の位置に基づいて、カプセル型内視鏡装置2の移動軌跡を算出する。
〔画像処理装置の処理〕
次に、上述した画像処理装置5が実行する処理について説明する。図4は、画像処理装置5が実行する処理の概要を示すフローチャートである。
図4に示すように、まず、制御部56は、カプセル型内視鏡装置2の位置の推定に用いるパラメータを記録部54から取得する(ステップS101)。なお、パラメータの内容については、後述する。
続いて、制御部56は、位置検出タイミングにおいて各受信アンテナ31(n)が受信した無線信号の受信強度を記録部54から取得する(ステップS102)。具体的には、制御部56は、クレードル51を介して受信装置4から取得した位置検出タイミングにおいて各受信アンテナ31(n)が受信した無線信号の受信強度を記録する記録部54から取得する。
その後、画像処理装置5は、各受信アンテナ31(n)における受信強度に基づいて、被検体100内におけるカプセル型内視鏡装置2の位置を決定し、位置情報を作成する位置決定処理を実行する(ステップS103)。
図5は、図4のステップS103の位置決定処理の概要を示すフローチャートである。図5に示すように、制御部56は、クレードル51を介して受信装置4から入力された画像データに対応する画像が表示部53に表示する画像であるか否かを判断する(ステップS201)。例えば、制御部56は、画像データに含まれるノイズの比率が所定の閾値よりも大きい場合、その画像データに対応する画像を表示部53に表示する画像でないと判断する。制御部56がクレードル51を介して受信装置4から入力された画像データに対応する画像が表示部53に表示する画像であると判断した場合(ステップS201:Yes)、画像処理装置5は、後述するステップS202へ移行する。これに対して、制御部56がクレードル51を介して受信装置4から入力された画像データに対応する画像が表示部53に表示する画像でないと判断した場合(ステップS201:No)、画像処理装置5は、図4のメインルーチンへ戻る。
ステップS202において、向き検出部561は、画像データに関連付けられた第1の地磁気データと第2の地磁気データとに基づいて、受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きを検出する。具体的には、図6に示すように、向き検出部561は、カプセル型内視鏡装置2の画像データの撮像タイミング(取得タイミング)に同期して、第1の地磁気センサ33が検出した第1の地磁気データと第2の地磁気センサ212が検出した第2の地磁気データとに基づいて、受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きを検出する。なお、図6において、横軸が時間を示し、図6(a)がカプセル型内視鏡装置の画像データの撮像タイミングを示し、図6(b)が第1の地磁気センサ33の地磁気データの検出タイミングを示し、図6(c)が第2の地磁気センサ212の地磁気データの検出タイミングを示す。
続いて、距離算出部562は、向き検出部561が検出した受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きと各受信アンテナ31(n)における受信強度とに基づいて、各受信アンテナ31(n)とカプセル型内視鏡装置2との距離rnを算出する(ステップS203)。具体的には、距離算出部562は、受信アンテナ31(n)における受信強度(受信電界強度)と、受信アンテナ31(n)の向きに対するカプセル型内視鏡装置2の向きの傾きνとに基づいて、受信信号の電圧Vnを算出し、次式(1)を用いて距離rnを算出する。
Figure 0006284436
式(1)において、パラメータKは、受信アンテナ31(n)の特性によって決まる定数であり、パラメータαは、生体組織の減衰係数である。これらのパラメータKおよびパラメータαは、予め測定された実測値に基づいて導出されたものであり、ステップS101において記録部54から取得される。
その後、領域算出部563は、カプセル型内視鏡装置2が存在する存在領域Tを算出する(ステップS204)。具体的には、領域算出部563は、各受信アンテナ31(n)を中心として、距離算出部562が算出した距離rnを半径とする複数の球のうち少なくとも3以上の球の表面が重なりあう交点を含む領域を存在領域Tとして算出(取得)する。
図7は、領域算出部563が取得するカプセル型内視鏡装置2の存在領域を説明するための模式図である。図7においては、3つの球の表面が重なり合う交点を中心にして切断した断面の模式図を示す。
図7に示すように、例えば、領域算出部563は、受信アンテナ31(1)〜31(3)の場合、受信アンテナ31(1)を中心とし、距離r1を半径とする球B1の表面と、受信アンテナ31(2)を中心とし、距離r2を半径とする球B2の表面と、受信アンテナ31(3)を中心とし、距離r3を半径とする球B3の表面とが重なり合う交点を含む領域をカプセル型内視鏡装置2の存在領域Tとして算出する。具体的には、領域算出部563は、受信アンテナ31(n)の受信強度による測定誤差を防止するため、球B1〜B3それぞれの距離に所定の幅を持たせ、これらの幅が重なる合う領域をカプセル型内視鏡装置2の存在領域Tとして算出する。
即ち、領域算出部563は、球B1〜球B3それぞれの距離に所定のパラメータを付与した球殻B1’〜B3 ’が重なり合う領域をカプセル型内視鏡装置2の存在領域Tとして算出する。なお、受信アンテナ31(1)〜31(3)の座標を、図7に示すようなXY平面上に取る場合、カプセル型内視鏡装置2が位置すると推定される球B1〜B3は、例えばZ≦0側(被検体100側)の半球と考えて良い。
また、図7においては、3つの球の表面が重なり合う交点を例に説明したが、カプセル型内視鏡装置2が少なくとも3つ以上の球の表面が重なり合う交点を含む領域に位置することが確実であるため、例えば8つの受信アンテナ31(n)のうち3つの受信アンテナ31(n)に対応する3つの球の表面が重なり合う領域をカプセル型内視鏡装置2の存在領域Tとして取得してもよい。
続いて、画像処理装置5は、存在領域T内の全格子点Piについて、ループAの処理を実行する。図8は、図7に示す存在領域Tの拡大図である。図8に示すように、理論値算出部564は、存在領域Tを格子状に分割した複数の部分領域内の点、例えば中心点Pi(以下、「格子点Pi」という)の各々について、ループAの処理を実行する。
ステップS205において、理論値算出部564は、格子点Piの位置および向き検出部561が検出したカプセル型内視鏡装置2の向きVcに基づいて、各受信アンテナ31(n)における受信強度の理論値Vtn(i)を算出する。
図9は、理論値算出部564が各受信アンテナ31(n)における受信強度の理論値Vtn(i)を算出する算出方法を説明するための図である。図9に示すように、カプセル型内視鏡装置2の送信アンテナ207を基準とする標系XLLL(原点P)おいて、任意の位置Q(xL、yL、zL)における電磁界(静電界、放射電磁界、誘導電磁界の成分を含む)の磁界成分HおよびHθ、並びに電界成分Eψは、次式(2−1)〜(2−3)によって表される。
Figure 0006284436
式(2−1)〜(2−3)において、記号Iは、送信アンテナ207に流れる電流を表し、記号Sは、送信アンテナ207を構成する円形コイルの面積を表す。また、記号rは、送信アンテナ207と任意の位置までの距離(r=(x2+y2+z21/2)を表す。また、k=ω(εμ)1/2(εは、誘電率、μは、透磁率)であり、記号jは、虚数単位を表す。
カプセル型内視鏡装置2内の送信アンテナ207により発生する電磁界の周波数が高く、カプセル型内視鏡装置2と被検体100の体表に取り付けられた受信アンテナ31(n)との距離が十分離れている場合、各受信アンテナ31(n)に到達する電磁界(電磁波)の内では、放射電磁界の成分が最も大きくなる。従って、静電界および誘導電磁界の成分は、放射電磁界の成分より小さくなり、これらを無視することができる。よって、式(2−1)〜(2−3)は、次式(3−1)〜(3−3)のように変形することができる。
Figure 0006284436
被検体100の体表に取り付けられた各受信アンテナ31(n)が電界を検出する電界検出用のアンテナである場合、その検出に必要な式は式(3−3)である。式(3−3)によって与えられる電界成分Eψは、放射電界を表し、交流理論による結果と考えられる。従って、電界成分Eψの瞬時値は、次式(4)のように、式(3−3)の両辺にexp(jωt)を掛けて実部を抽出することにより求められる。
Figure 0006284436
式(4)において、U=ωt−krである。
式(4)の実部を抽出すると、電界の瞬時値E’ψは次式(5)によって与えられる。
Figure 0006284436
図10は、理論値算出部564が各受信アンテナ31(n)における受信強度の理論値Vtn(i)を算出する算出方法を説明するための図である。図10に示すように、式(4)を、極座標系(r,θ,ψ)から直交座標系(XL,YL,ZL)に変換すると、電界の瞬時値E’ψの各座標成分(ELx,ELy,ELz)は、次式(6−1)〜(6−3)によって与えられる。
Figure 0006284436
図11は、理論値算出部564が各受信アンテナ31(n)における受信強度の理論値Vtn(i)を算出する算出方法を説明するための図である。図11に示すように、電磁波Ey、Hzが媒質中を伝搬する場合、導電率等の媒質の特性に応じて、電磁波のエネルギーは媒質に吸収される。例えば、x方向に伝搬する電磁波Ey、HzのエネルギーAは、次式(7)および(8)に示すように、減衰因子αで指数関数的に減衰する。
Figure 0006284436
式(8)において、ε=εε(ε:真空の誘電率、ε:媒質の誘電率)、μ=μμ(μ:真空の透磁率、μ:媒質の透磁率)、ωは角周波数、κは導電率である。
従って、生体内の特性を考慮した場合の電界の瞬時値Eは、次式(9−1)〜(9−3)によって与えられる。
Figure 0006284436
また、カプセル型内視鏡装置2の送信アンテナ207を基準とする座標系XLLLにおける位置Q(xL,yL,zL)を、被検体100を基準とする座標系XWWWに変換する式は、次式(10)のとおりである。
Figure 0006284436
式(10)において、(xWP,yWP,zWP)および(xWG,yWG,zWG)は、座標系XWWWにおける位置Qおよび送信アンテナ207の位置をそれぞれ表す。
式(10)の右辺に示すR00〜R22を成分とするマトリックスは、座標系XWWWと座標系XLLLの回転マトリクスを表し、次式(11)によって与えられる。
Figure 0006284436
式(11)において、αおよびβは、それぞれ、極座標系における回転量を表す。
これより、被検体100を基準とする座標系XWWW内の位置Q(xWP,yWP,zWP)における電界EWは、次式(12)によって与えられる。
Figure 0006284436
式(9−1)〜(11)を式(12)に代入することにより、電界EWを与える式(13)が得られる。
Figure 0006284436
式(13)において、K1は定数である。また、(gx,gy,gz)は、向き検出部561が検出したカプセル型内視鏡装置2のアンテナの向きを表す。
図12は、理論値算出部564が各受信アンテナ31(n)における受信強度の理論値Vtn(i)を算出する算出方法を説明するための図である。図12に示すように、送信アンテナ207から発生した電界EWを、ダイポールアンテナからなる受信アンテナ31(n)で受信したときに検出される受信強度の理論値Vtn(i)は、次式(14)によって与えられる。
Figure 0006284436
式(14)において、k2は定数である。また、(Dxa、Dya、Dza)は、被検体100を基準とする座標系における受信アンテナ31(n)の向きを表す。このように、理論値算出部564は、式(14)を用いて格子点Piの位置およびカプセル型内視鏡装置2の向きVcに基づいて、受信アンテナ31(n)おける受信強度の理論値Vtn(i)を算出する。
図5に戻り、ステップS206以降の説明を続ける。
ステップS206において、位置決定部565は、理論値算出部564が算出した各受信アンテナ31(n)の受信強度の理論値Vtn(i)と、各受信アンテナ31(n)における現実の受信強度(測定値)Vnとの差の絶対値の和M(i)を、次式(15)によって算出する。
Figure 0006284436
なお、実施の形態1においてはN=8である。
ループAの処理を全ての格子点Piについて繰り返した後、ステップS207において、位置決定部565は、存在領域T内で差の絶対値の和M(i)が最小となる格子点Piの位置と、そのときのカプセル型内視鏡装置2の向きVcとを取得する。
続いて、位置決定部565は、取得した格子点Piの位置を、カプセル型内視鏡装置2の位置として決定する(ステップS208)。この場合、位置決定部565は、決定した位置を示す位置情報と、画像データとを関連付けて記録部54に記録する。その後、画像処理装置5は、図4のメインルーチンへ戻る。
図4に戻り、ステップS104以降の説明を続ける。
ステップS104において、軌跡算出部566は、位置決定部565が決定したカプセル型内視鏡装置2の位置と、これまでに記録部54に格納されたカプセル型内視鏡装置2の位置とをもとに、時間的に前後するカプセル型内視鏡装置2の位置を接続することにより、カプセル型内視鏡装置2の被検体100内における移動軌跡を算出する移動軌跡算出処理を実行する。
ここで、カプセル型内視鏡装置2の検出位置には、各受信アンテナ31(n)の配置誤差やノイズ等によって、誤差が含まれることがある。例えば図13に示すように、カプセル型内視鏡装置2の検出位置を繋げた移動軌跡Lpは、実際のカプセル型内視鏡装置2の移動軌跡Lcからずれたものとなってしまう場合がある。しかしながら、カプセル型内視鏡装置2は、被検体100内の臓器内部を移動するため、実際には、短時間で大きく移動することはないと考えられる。
そこで、軌跡算出部566は、時間的に前後する座標(例えば前後1つずつを含む3つの座標)から中央値を求めるメディアンフィルタ処理等により補正処理を行いながら軌跡を算出する。その結果、軌跡算出部566は、図14に示すように、実際の移動軌跡Lcにより近い移動軌跡Lpを取得することができる。この移動軌跡Leは、各受信アンテナ31(n)の配置誤差やノイズ等に起因して実際の移動軌跡Lcから大きくずれてしまった検出位置A1の影響が低減されたものとなる。また、補正処理としては、メディアンフィルタ処理に限らず、例えば前後2つを含む5つの座標の平均値を求める移動平均処理を用いても良い。算出された移動軌跡は、被検体100の内部が写った画像と一緒に表示部53に表示されると共に、記録部54に記憶される。
以上説明した本発明の実施の形態1によれば、向き検出部561がカプセル型内視鏡装置2の向きを算出し、この算出した向きを用いて、各受信アンテナ31(n)における受信強度から取得された存在領域の中からカプセル型内視鏡装置2の位置をさらに絞り込むので、従来よりも精度の高い位置検出を行うことができる。
また、本発明の実施の形態1によれば、各受信アンテナ31(n)の受信強度が被検体100内のカプセル型内視鏡装置2の位置だけでなく、カプセル型内視鏡装置2の向きによって大きく変わるので、測定誤差がない場合であっても、各受信アンテナ31(n)の受信強度のみでカプセル型内視鏡装置2までの距離を一意に決めることができないが、向き検出部561が第1の地磁気センサ33による第1の地磁気データおよび第2の地磁気センサ212による第2の地磁気データによって求めたカプセル型内視鏡装置2の向きを用いることで、1本の受信アンテナ31(n)の受信強度からカプセル型内視鏡装置2までの距離を一意に決めることができる。この結果、被検体100内におけるカプセル型内視鏡装置2の位置を推定する精度を向上させることができるうえ、位置決定処理の計算量を抑えるので、位置決定処理の高速化を行うことができる。
また、本発明の実施の形態1によれば、シート部30に複数の受信アンテナ31(n)を配置した受信アンテナユニット3を用いているため、被検体100の検査毎に各受信アンテナ31(n)の配置を調整する必要がないうえ、各受信アンテナ31(n)の配置ずれに伴うカプセル型内視鏡装置2の位置を高い精度で推定することができる。
また、本発明の実施の形態1では、位置決定部565が位置検出タイミング毎に、各受信アンテナ31(n)をもとに存在領域Tを取得していたが、カプセル型内視鏡装置2が被検体100内に短時間で大きく移動することはないと考えられるため、直前に取得した存在領域Tをもとに、今回の存在領域Tを指定してもよい。例えば、位置決定部565は、図15に示すように、前回の位置決定処理nおいてカプセル型内視鏡装置2の存在領域Tが取得された場合、その次の回では、存在領域Tに対してカプセル型内視鏡装置2が移動可能である範囲を加えた存在領域T’内について、ループA(図5を参照)の処理を実行してもよい。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2について説明する。本実施の形態2に係るカプセル型内視鏡システムは、上述した実施の形態1に係るカプセル型内視鏡システム1の画像処理装置5の構成が異なるうえ、実行する処理が異なる。具体的には、本実施の形態2に係る画像処理装置が実行する位置決定処理が異なる。このため、以下においては、本実施の形態2に係る画像処理装置の構成を説明後、画像処理装置が実行する位置決定処理について説明する。なお、上述した実施の形態1に係るカプセル型内視鏡システム1の構成と同一の部分には同一の符号を付して説明を省略する。
〔画像処理装置の構成〕
図16は、本実施の形態2に係る画像処理装置の機能構成を示すブロック図である。図16に示す画像処理装置5aは、上述した実施の形態1に係る画像処理装置5の制御部56に換えて、制御部56aを備える。
制御部56aは、画像処理装置5aの各種の動作を制御する。制御部56aは、CPU等を用いて構成される。制御部56aは、上述した制御部56の構成に加えて、向き推定部567を有する。
向き推定部567は、領域算出部563が取得した領域内における複数の点の各々と各受信アンテナ31(n)との位置関係、および各受信アンテナ31(n)が受信した無線信号の受信強度に基づいて、領域算出部563が取得した領域内における複数の点の各々の各点におけるカプセル型内視鏡装置2の向きを推定する。
〔画像処理装置の処理〕
図17は、画像処理装置5aが実行する位置決定処理の概要を示すフローチャートである。
図17において、ステップS301〜ステップS304は、上述したステップS201〜ステップS204にそれぞれ対応する。
ステップS304の後、画像処理装置5aは、存在領域T内の全格子点Piについて、ループBの処理を実行する。
ステップS305において、向き推定部567は、格子点Piにカプセル型内視鏡装置2が存在すると想定した場合のカプセル型内視鏡装置2の向きを推定する向き推定処理を実行する。
図18は、図17の向き推定処理の概要を示すフローチャートである。図19および図20は、向き推定部567によるカプセル型内視鏡装置2の向き推定処理を説明するための模式図である。
図18に示すように、まず、向き推定部567は、受信アンテナ31(n)の各々について、ループCの処理を実行する。
ステップS401において、向き推定部567は、図19に示すように、処理対象の受信アンテナ31(n)の向きに基づいて、受信アンテナ31(n)の向きを示すベクトルaを取得する。なお、図19においては、ベクトルaをカプセル型内視鏡装置2の中心(即ち、格子点Pi)に平行移動させたベクトルa’として併せて示している。
続いて、向き推定部567は、カプセル型内視鏡装置2と受信アンテナ31(n)との位置関係に基づいて、カプセル型内視鏡装置2(格子点Pi)から受信アンテナ31(n)に向かうベクトルbを取得する(ステップS402)。
その後、向き推定部567は、ベクトルa’とベクトルbとの外積であるベクトルc(c=a’×b)を取得する(ステップS403)。
続いて、向き推定部567は、受信アンテナ31(n)における受信強度に基づいて、ベクトルcを半径とする球面SPからベクトルcと直交する円の円周Cnを取得する(ステップS404)。
図20は、向き推定部567による円周Cnを取得する取得方法を説明するための模式図である。図20に示すように、カプセル型内視鏡装置2の向き、即ち、カプセル型内視鏡装置2内の送信アンテナ207の向きは、ベクトルcと同一の始点(格子点Pi)から出発し、球面SP上のいずれかの点を終点とするベクトルx(以下、単に「ベクトルx」という)によって表すことができる。この場合、ベクトルcと直交する円の円周(例えば円周R1、円周R2、・・・等)では、ベクトルxが1つの円周上のどの位置を通過したとしても、各受信アンテナ31(n)の受信強度の理論値が変わらない。そこで、向き推定部567は、各受信アンテナ31(n)の受信強度に基づいて、ベクトルcと直交する1つの円周Cnを、ベクトルxの終点候補の集合として取得する。
ループCの処理を全ての受信アンテナ31(n)を行うことによって、受信アンテナ31(n)の各々の円周Cnを取得した後、向き推定部567は、N個の円周Cnの交点を求め、この求めた交点からカプセル型内視鏡装置2の向きVcを取得する(ステップS405)。ステップ405の後、画像処理装置5aは、図17の位置決定処理へ戻る。
図17に戻り、ステップS306以降の説明を続ける。
ステップS306において、理論値算出部564は、格子点Piの位置および向き推定部567が検出したカプセル型内視鏡装置2の向きVcに基づいて、各受信アンテナ31(n)における受信強度の理論値Vtn(i)を算出する。
続いて、位置決定部565は、理論値算出部564が算出した各受信アンテナ31(n)の受信強度の理論値Vtn(i)と、各受信アンテナ31(n)における現実の受信強度(測定値)Vnとの差の絶対値の和M(i)を、上述した式(15)によって算出する。
ループBの処理を全ての格子点Piについて繰り返した後、画像処理装置5aは、後述するステップS308へ移行する。
ステップS308およびステップS309は、上述した図5のステップS207およびステップS208にそれぞれ対応する。ステップS309の後、画像処理装置5aは、上述した図4のメインルーチンへ戻る。
以上説明した本発明の実施の形態2によれば、領域算出部563が向き検出部561によって検出されたカプセル型内視鏡装置2の向きと各受信アンテナ31(n)の受信強度とを用いて取得したカプセル型内視鏡装置2の存在領域Tを取得し、理論値算出部564が向き推定部567によって存在領域T内の複数の各々と各受信アンテナ31(n)との位置関係および各受信アンテナ31(n)の受信強度に基づいて推定した各点におけるカプセル型内視鏡装置の向きを用いて理論値を算出し、この理論値を用いて位置決定部565がカプセル型内視鏡装置の位置を決定する。より詳細には、本実施の形態2によれば、最初に大まかなカプセル型内視鏡装置2の存在領域Tを検出した後に、各受信アンテナ31(n)の受信強度を用いてより細かい領域でカプセル型内視鏡装置2の位置をさらに絞り込むことによって、カプセル型内視鏡装置2の位置を決定するので、より精度の高い位置検出を行うことができる。
(実施の形態1,2の変形例)
また、上述した本発明の実施の形態1,2では、画像処理装置に、向き検出部、距離算出部、領域算出部、理論値算出部、位置決定部、軌跡算出部および向き推定部が設けられていたが、これらの機能を受信装置に設けてもよい。即ち、受信装置は、各受信アンテナが受信した無線信号の受信強度を算出する受信強度算出部と、受信アンテナユニットに対するカプセル型内視鏡装置の向きを検出する向き検出部と、受信強度算出部が算出した各受信アンテナの受信強度と向き検出部が検出した向きとに基づいて、各受信アンテナとカプセル型内視鏡装置との距離を算出する距離算出部と、複数の受信アンテナに対して距離算出部が算出した距離を半径とする複数の球のうち少なくとも3つの球の表面が重なり合う交点を含む領域をそれぞれ算出する領域算出部と、領域算出部が算出した領域内で設定される複数の点の各々に基づいて、この複数の点の各々にカプセル型内視鏡装置が存在すると想定した場合に各受信アンテナが受信する無線信号の受信強度の理論値を算出する理論値算出部と、複数の点の中から、理論値算出部が算出した理論値と受信強度算出部が算出した受信強度との差が最小となる点を、カプセル型内視鏡装置の位置として決定する位置決定部と、を備えてもよい。
第1の地磁気センサ33が検出する第1地磁気データの検出タイミング、カプセル型内視鏡装置2の撮像部203が撮像する画像データの撮像タイミング、および第2の地磁気センサ212が検出する第2の地磁気データの検出タイミングは、単方向通信によって同期させてもよい。
具体的には、受信装置において、カプセル型内視鏡装置2の撮像部203が撮像する画像データのフレームレート以上のフレームレート(周期)で第1の地磁気センサ33が検出した第1の地磁気データを一時記録部に記録し、第1の地磁気センサ33が新たな第1の地磁気データを検出する毎に一時記録部に記録した第1の地磁気データを更新する。
この場合、受信装置は、第2の地磁気センサ212が検出した第2の地磁気データを含むカプセル型内視鏡装置2の画像データを各受信アンテナ31(n)で受信したタイミングで一時記録部に記録している第1の地磁気センサ33の第1の地磁気データと、カプセル型内視鏡装置2から受信した画像データと、受信装置によって算出された各受信アンテナ31(n)が受信した無線信号の受信強度と、を関連付けて記録する。カプセル型内視鏡装置2の向きを検出する向き検出部は、カプセル型内視鏡装置2から受信した画像データ、この画像データに関連付けられた第1の地磁気データ、およびカプセル型内視鏡装置2から受信した画像データに含まれる第2の地磁気センサ212が検出した第2の地磁気データに基づいて、カプセル型内視鏡装置2の向きを検出する。これにより、第1の地磁気センサ33が検出する第1の地磁気データの検出タイミングと、カプセル型内視鏡装置2の撮像部203が撮像する画像データの撮像タイミングと、第2の地磁気センサ212が検出する第2の地磁気データの検出タイミングとを同期させて受信アンテナユニット3に対するカプセル型内視鏡装置2の向きを検出することができる。
以上説明した本発明の実施の形態1,2の変形例によれば、計算量を抑えつつ、従来よりも高い精度でカプセル型内視鏡装置2の位置を検出することができる。
(その他の実施の形態)
また、上述した実施の形態1,2では、位置決定部が領域算出部によって取得された領域内における複数の点の中から、各点の理論値算出部が算出した理論値と受信装置が算出した各受信アンテナの受信強度との誤差が最小となる点を、カプセル型内視鏡装置の位置として決定していたが、領域算出部によって取得された領域内における複数の点の中から、各点の位置に応じて各受信アンテナの測定誤差を加味したパラメータが付与された受信強度と理論値との誤差が最小となる点を、カプセル型内視鏡装置の位置として決定してもよい。これにより、より精度の高い位置検出を行うことができる。
また、上述した実施の形態1,2では、向き検出部は、第1の地磁気センサが生成した第1の地磁気データと第2の地磁気センサが生成した第2の地磁気データとに基づいて、受信アンテナユニットに対するカプセル型内視鏡装置の向きを検出していたが、例えば、カプセル型内視鏡装置に3軸の加速度センサを設け、この加速度センサが検出する検出結果に基づいて、受信アンテナユニットに対するカプセル型内視鏡装置の向きを検出してもよい。
このように、本発明は、ここでは記載していない様々な実施の形態を含みうるものであり、特許請求の範囲によって特定される技術的思想の範囲内で種々の設計変更等を行うことが可能である。
1 カプセル型内視鏡システム
2 カプセル型内視鏡装置
3 受信アンテナユニット
4 受信装置
5,5a 画像処理装置
30 シート部
31 受信アンテナ
32 アンテナケーブル
33 第1の地磁気センサ
41 受信表示部
42 操作部
51 クレードル
52 操作入力部
53 表示部
54,210 記録部
55 出力部
56,56a 制御部
100 被検体
200 筐体
200a 筒部
200b,200c ドーム部
201 電源部
202 光学系
203 撮像部
204 照明部
205 信号処理部
206 送信部
207 送信アンテナ
208 受信アンテナ
209 復調部
211 タイマ
212 第2の地磁気センサ
213 カプセル制御部
561 向き検出部
562 距離算出部
563 領域算出部
564 理論値算出部
565 位置決定部
566 軌跡算出部
567 向き推定部

Claims (9)

  1. 被検体内を撮像して画像データを生成し、該画像データを含む無線信号を外部へ送信するカプセル型内視鏡装置と、複数の受信アンテナを有し、該複数の受信アンテナを介して前記カプセル型内視鏡装置から送信された前記無線信号を受信する受信アンテナユニットと、前記受信アンテナユニットを介して前記無線信号に含まれる前記画像データ表示または記録する画像処理装置と、を備えたカプセル型内視鏡システムにおいて、
    前記受信アンテナユニットに設けられ、地磁気を検出して第1の地磁気データを生成する第1の地磁気センサと、
    前記カプセル型内視鏡装置に設けられ、地磁気を検出して第2の地磁気データを生成する第2の地磁気センサと、
    前記複数の受信アンテナそれぞれが受信した前記無線信号の受信強度を算出する受信強度算出部と、
    前記第1の地磁気データと前記第2の地磁気データとに基づいて、前記受信アンテナユニットに対する前記カプセル型内視鏡装置の向きを検出する向き検出部と、
    記複数の受信アンテナそれぞれの前記受信強度と記向きとに基づいて、前記複数の受信アンテナそれぞれと前記カプセル型内視鏡装置との距離を算出する距離算出部と、
    前記複数の受信アンテナそれぞれに対して前記距離を半径とするなくとも3つの球の表面が重なり合う交点を含む領域を出する領域算出部と、
    記領域内で設定される複数の点それぞれに対して、該複数の点それぞれに前記カプセル型内視鏡装置が存在すると想定した場合に前記複数の受信アンテナそれぞれが受信する前記無線信号の受信強度の理論値を算出する理論値算出部と、
    前記複数の点の中から、記理論値と記受信強度との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定する位置決定部と、
    を備えたことを特徴とするカプセル型内視鏡システム。
  2. 前記理論値算出部は、数の点それぞれと記向きとに基づいて、前記理論値を算出することを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
  3. 前記数の点の各々と前記複数の受信アンテナそれぞれとの位置関係、および前記複数の受信アンテナそれぞれが受信した前記信強度に基づいて、前記複数の点それぞれにおける前記カプセル型内視鏡装置の向きを推定する向き推定部をさらに備え、
    前記理論値算出部は、前記数の点それぞれと、前記向き推定部が推定した前記向きとに基づいて、前記理論値を算出することを特徴とする請求項1に記載のカプセル型内視鏡システム。
  4. 前記位置決定部は、前記複数の点それぞれの位置に応じて前記複数の受信アンテナそれぞれの測定誤差を加味したパラメータが付与された前記受信強度と前記理論値との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載のカプセル型内視鏡システム。
  5. 前記第1の地磁気センサが地磁気を検出する検出タイミングおよび前記第2の地磁気センサが地磁気を検出する検出タイミングは、前記カプセル型内視鏡装置が前記被検体の体内を撮像する撮像タイミングと同期することを特徴とする請求項に記載のカプセル型内視鏡システム。
  6. 前記画像データと、前記第1の地磁気データと、前記第2の地磁気データと、前記複数の受信アンテナそれぞれが受信した前記無線信号の受信強度と、を関連付けて記録する記録部をさらに備えたことを特徴とする請求項に記載のカプセル型内視鏡システム。
  7. 前記記録部は、前記位置決定部が決定した前記カプセル型内視鏡装置の位置を示す位置情報と、前記画像データと、を関連付けて記録することを特徴とする請求項に記載のカプセル型内視鏡システム。
  8. 被検体内を撮像して画像データを生成し、該画像データを含む無線信号を外部へ送信するカプセル型内視鏡装置と、複数の受信アンテナを有し、該複数の受信アンテナを介して前記カプセル型内視鏡装置から送信された前記無線信号を受信する受信アンテナユニットと、前記受信アンテナユニットを介して前記無線信号に含まれる前記画像データ表示または記録する画像処理装置と、前記受信アンテナユニットに設けられ、地磁気を検出して第1の地磁気データを生成する第1の地磁気センサと、前記カプセル型内視鏡装置に設けられ、地磁気を検出して第2の地磁気データを生成する第2の地磁気センサと、を備えたカプセル型内視鏡システムが実行する位置決定方法であって、
    前記複数の受信アンテナそれぞれが受信した前記無線信号の受信強度を算出する受信強度算出ステップと、
    前記第1の地磁気データと前記第2の地磁気データとに基づいて、前記受信アンテナユニットに対する前記カプセル型内視鏡装置の向きを検出する向き検出ステップと、
    記複数の受信アンテナそれぞれの前記受信強度と記向きとに基づいて、前記複数の受信アンテナそれぞれと前記カプセル型内視鏡装置との距離を算出する距離算出ステップと、
    前記複数の受信アンテナそれぞれに対して前記距離を半径とするなくとも3つの球の表面が重なり合う交点を含む領域を出する領域算出ステップと、
    記領域内で設定される複数の点それぞれに対して、該複数の点それぞれに前記カプセル型内視鏡装置が存在すると想定した場合に前記複数の受信アンテナそれぞれが受信する前記無線信号の受信強度の理論値を算出する理論値算出ステップと、
    前記複数の点の中から、記理論値と記受信強度との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定する位置決定ステップと、
    を含むことを特徴とする位置決定方法。
  9. 被検体内を撮像して画像データを生成し、該画像データを含む無線信号を外部へ送信するカプセル型内視鏡装置と、複数の受信アンテナを有し、該複数の受信アンテナを介して前記カプセル型内視鏡装置から送信された前記無線信号を受信する受信アンテナユニットと、前記受信アンテナユニットを介して前記無線信号に含まれる前記画像データ表示または記録する画像処理装置と、前記受信アンテナユニットに設けられ、地磁気を検出して第1の地磁気データを生成する第1の地磁気センサと、前記カプセル型内視鏡装置に設けられ、地磁気を検出して第2の地磁気データを生成する第2の地磁気センサと、を備えたカプセル型内視鏡システムに、
    前記複数の受信アンテナそれぞれが受信した前記無線信号の受信強度を算出する受信強度算出ステップと、
    前記第1の地磁気データと前記第2の地磁気データとに基づいて、前記受信アンテナユニットに対する前記カプセル型内視鏡装置の向きを検出する向き検出ステップと、
    記複数の受信アンテナそれぞれの前記受信強度と記向きとに基づいて、前記複数の受信アンテナそれぞれと前記カプセル型内視鏡装置との距離を算出する距離算出ステップと、
    前記複数の受信アンテナそれぞれに対して前記距離を半径とするなくとも3つの球の表面が重なり合う交点を含む領域を出する領域算出ステップと、
    記領域内で設定される複数の点それぞれに対して、該複数の点それぞれに前記カプセル型内視鏡装置が存在すると想定した場合に前記複数の受信アンテナそれぞれが受信する前記無線信号の受信強度の理論値を算出する理論値算出ステップと、
    前記複数の点の中から、記理論値と記受信強度との差が最小となる点を、前記カプセル型内視鏡装置の位置として決定する位置決定ステップと、
    を実行させることを特徴とするプログラム。
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