JP6282771B1 - 遊技機 - Google Patents

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Abstract

【課題】遊技機に備えられた複数の装置の連携動作の、さらなるバリエーションを提供する。【解決手段】表示装置とスピーカと発光体とを備えた遊技機は、遊技者から見て表示装置の後方領域で動作可能な可動体と、表示装置による所定の絵柄の表示、スピーカによる所定の音の出力、発光体による所定の光の発光、及び可動体の動作、を制御する周辺制御手段を備え、周辺制御手段は、可動体を該後方領域で動作させ、かつスピーカによる該所定の音の出力又は発光体による該所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる、第一のパターンと、可動体を該後方領域で動作させ、表示装置に該所定の絵柄を表示させ、かつ第一のパターンにおいて実行され得るスピーカによる該所定の音の出力及び発光体による該所定の光の発光を実行させない第二のパターンと、を実行可能である。【選択図】図99

Description

本発明は、ぱちんこ遊技機(一般的に「パチンコ機」とも称する)や回胴式遊技機(一般的に「パチスロ機」とも称する)等の遊技機に関するものである。
従来の遊技機では、遊技盤の遊技領域に発射された遊技球が始動口に入球(以下「始動入賞」ともいう)すると、この始動入賞を契機として大当り抽選を実行し、これに当選すると、遊技者にとって有利な特別遊技状態に移行する。また、従来の遊技機では、上述した始動入賞を契機とする始動条件の成立後、図柄表示装置において図柄の変動表示を開始し、大当り抽選の結果を示唆する演出を、遊技機に備え付けられた可動体及び表示装置等の複数の装置を用いて、図柄変動とともに実行する。
特開2009−006074号公報
このような可動体及び表示装置等の複数の装置の連携動作には、改善の余地があり、さらなるバリエーションが考えられる。
そこで本発明の一態様は、遊技機が備える複数の装置の連携動作の、さらなるバリエーションを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の一態様は以下の構成を採用する。所定の絵柄を表示する表示装置と、所定の音を出力するスピーカと、所定の光を発光する発光体と、遊技者から見て前記表示装置の後方領域で動作可能な可動体と、遊技球の所定の入賞口への入賞に応じて抽選を実行し、前記抽選に当選した場合、特別遊技状態に移行する遊技制御手段と、前記表示装置による前記所定の絵柄の表示、前記スピーカによる前記所定の音の出力、前記発光体による前記所定の光の発光、及び前記可動体の動作、を制御する周辺制御手段と、を備える遊技機であって、前記周辺制御手段は、前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記スピーカによる前記所定の音の出力又は前記発光体による前記所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる、第一のパターンと、前記可動体を前記後方領域で動作させ、前記表示装置に前記所定の絵柄を表示させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない第二のパターンと、を実行可能であることを特徴とする、遊技機。
本発明の一態様によれば、遊技機に備えられた複数の装置の連携動作の、さらなるバリエーションを提供することができる。
本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の右側面図である。 パチンコ機の左側面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機を右前から見た斜視図である。 パチンコ機を左前から見た斜視図である。 パチンコ機を後ろから見た斜視図である。 演出操作ユニットの押圧操作部が上昇位置の時のパチンコ機の正面図である。 演出操作ユニットの押圧操作部が上昇位置の時のパチンコ機を右前から見た斜視図である。 本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。 パチンコ機における外枠の正面図である。 外枠の背面図である。 外枠の右側面図である。 外枠を前から見た斜視図である。 外枠を後ろから見た斜視図である。 外枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 外枠の外枠左組立体及び外枠右組立体を夫々分解して前から見た分解斜視図である。 外枠の外枠下組立体を分解して前から見た分解斜視図である。 (a)は外枠2の外枠上ヒンジ組立体を分解して前上から見た分解斜視図であり、(b)は(a)を前下から見た分解斜視図である。 パチンコ機における扉枠の正面図である。 扉枠の背面図である。 扉枠の左側面図である。 扉枠の右側面図である。 扉枠を右前から見た斜視図である。 扉枠を左前から見た斜視図である。 扉枠を後ろから見た斜視図である。 扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠の扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠ベースユニットの球送給ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球送給ユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は球送給ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は球送給ユニットの後ケースと不正防止部材を外して後から見た分解斜視図である。 (a)は扉枠ベースユニットのファールカバーユニットを前から見た斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを後ろから見た斜視図である。 蓋部材を外した状態のファールカバーユニットの正面図である。 (a)は扉枠におけるハンドルユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)はハンドルユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 扉枠の皿ユニットを見た斜視図である。 皿ユニットを後ろから見た斜視図である。 皿ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 皿ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 皿ユニットにおける皿ベースユニットを前から見た斜視図である。 皿ユニットにおける皿ベースユニットを後ろから見た斜視図である。 皿ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 皿ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 皿ユニットにおける皿装飾ユニットを前から見た斜視図である。 皿装飾ユニットを後ろから見た斜視図である。 皿装飾ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 皿装飾ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 皿ユニットにおける演出操作ユニットを演出操作部ボタンユニットの進退方向から見た平面図である。 (a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は演出操作ユニットの演出操作リングを上前から見た斜視図であり、(b)は演出操作リングを下前から見た斜視図である。 (a)は演出操作リングを分解して上前から見た分解斜視図であり、(b)は演出操作リングを分解して下前から見た分解斜視図である。 (a)は演出操作ユニットの回転駆動ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は回転駆動ユニットを後ろから見た斜視図である。 回転駆動ユニットを分解して右前から見た分解斜視図である。 回転駆動ユニットを分解して左前から見た分解斜視図である。 演出操作ユニットの演出操作ボタンユニットを分解して前上から見た分解斜視図である。 演出操作ボタンユニットを分解して前下から見た分解斜視図である。 (a)は押圧操作部が下降位置の時の演出操作ボタンユニットの断面図であり、(b)押圧操作部が上昇位置の時の演出操作ボタンユニットの断面図である。 演出操作ユニットの左側面図において演出操作リングと回転駆動ユニットとの関係を示す説明図である。 演出操作ユニットを押圧操作部の押圧方向から見た平面図において演出操作リングと演出操作リング装飾基板との関係を示す説明図である。 (a)は通常の状態で示す皿ユニットの正面図であり、(b)は押圧操作部が上昇位置の時の皿ユニットの正面図であり、(c)は押圧操作部の中央押圧操作部を押圧した時の皿ユニットの正面図である。 (a)は扉枠の扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠の扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠における扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図であり、(c)はトップ下カバーを外した状態で示す扉枠トップユニットの底面図である。 扉枠トップユニットを分解して前上から見た分解斜視図である。 扉枠トップユニットを分解して前下から見た分解斜視図である。 各装飾基板と共に示す扉枠の正面図である。 パチンコ機における本体枠の正面図である。 パチンコ機における本体枠の背面図である。 本体枠を右前から見た斜視図である。 本体枠を左前から見た斜視図である。 本体枠を後ろから見た斜視図である。 本体枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 本体枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は本体枠における正面左下隅を示す拡大斜視図であり、(b)は本体枠に対して扉枠を開いた時の本体枠の正面左下隅を示す拡大斜視図である。 本体枠に対する扉枠の開閉時における本体枠の接続ケーブル案内部材の動作を示す説明図である。 (a)は本体枠における球発射装置を前から見た斜視図であり、(b)は球発射装置を後ろから見た斜視図である。 (a)は本体枠の払出ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は払出ベースユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は本体枠における払出ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は払出ユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は払出ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は払出ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 払出ユニットの払出装置を払出羽根の前後方向中央で切断した背面断面図である。 (a)は球抜可動片が開状態の時に払出装置を払出羽根の前後方向中央で切断した背面断面図であり、(b)は(a)におけるA−A線で切断した断面図である。 扉枠のファールカバーユニットと下部満タン球経路ユニットとの関係を示す説明図である。 本体枠における遊技球の流れを示す説明図である。 (a)は本体枠の基板ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は基板ユニットを後ろから見た斜視図である。 基板ユニットを後ろ下から見た斜視図である。 基板ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 基板ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 左右方向中央で切断したパチンコ機の下部を示す拡大側面断面図である。 (a)は本体枠の施錠ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は施錠ユニットを後ろから見た斜視図である。 パチンコ機における遊技盤の正面図である。 遊技盤における遊技球が流通する遊技領域内を示す正面図である。 遊技盤の表ユニットにおけるセンター役物と表演出ユニットの正面図である。 センター役物と共に表演出ユニットを左右方向中央で切断して右から見た側面断面図である。 表演出ユニットにおけるLEDと表導光板の反射凹部との関係を模式的に示す説明図である。 表導光板の発光態様を示す正面図である。 表演出ユニットの表導光板を発光させた状態で示す遊技盤の正面図である。 下部可動演出ユニットにおいて下部前中央装飾体を発光させた状態で示す遊技盤の正面図である。 下部可動演出ユニットにおいて下部中央昇降ベースを上昇させて下部前中央装飾体及び下部後中央装飾体を発光させた状態で示す遊技盤の正面図である。 下部可動演出ユニットにおいて下部中央昇降ベース、下部左サイド昇降ベース及び下部右サイド昇降ベースを上昇させて下部前中央装飾体、下部後中央装飾体、下部左サイド装飾体、及び下部右サイド装飾を発光させた状態で示す遊技盤の正面図である。 遊技盤が図108の状態で演出操作ユニットの押圧操作部が上昇位置の時のパチンコ機の正面図である。 下部可動演出ユニットにおける四つの回転装飾体、左サイド回転装飾体、左サブサイド回転装飾体、右サイド回転装飾体、右サブサイド回転装飾体を夫々展開して各面の装飾部の装飾を概略で示す説明図である。 下部可動演出ユニットにおいて発光表示される矢印の種類(大きさ)を概略で示す説明図である。 上部後可動演出ユニットの上部後左装飾体及び上部後右装飾体を下降させた状態で示す遊技盤の正面図である。 上部後可動演出ユニットの駆動機構を正面から概略で示す説明図である。 上部後可動演出ユニットのクラッチ機構の構造を示す説明図である。 上部前可動演出ユニットの上部前可動装飾体を下降させた状態で示す遊技盤の正面図である。 上部前可動演出ユニットの上部前可動装飾体の動きを示す説明図である。 パチンコ機の制御構成を概略で示すブロック図である。 主制御側電源投入処理の手順の一例を示すフローチャートである。 主制御側タイマ割込み処理の手順の一例を示すフローチャートである。 特別図柄・特別電動役物制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。 特別図柄変動待ち処理の手順の一例を示すフローチャートである。 特別図柄変動パターン選択処理の手順の一例を示すフローチャートである。 変動パターン選択判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部電源投入時処理の手順の一例を示すフローチャートである。 周辺制御部タイマ割り込み処理の手順の一例を示すフローチャートである。 押圧検知センサの検知履歴を保持するワークエリアにおけるビット列の変遷の一例を示す説明図である。 押圧操作判定処理の第1の例を示すタイミングチャートである。 押圧操作判定処理の第2の例を示すタイミングチャートである。 押圧操作判定処理の第3の例を示すタイミングチャートである。 複数の押圧検知センサ及び複数の押圧検知片が取り付けられた演出操作ユニットを演出操作部ボタンユニットの進退方向から見た平面図である。 複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の第1の例を示すタイミングチャートである。 複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の第2の例を示すタイミングチャートである。 複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の第3の例を示すタイミングチャートである。 複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の第4の例を示すタイミングチャートである。 複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の第5の例を示すタイミングチャートである。 特殊演出を含む演出の一例を示す説明図である。 下降位置判定処理の一例を示すタイミングチャートである。 特定順序コマンド入力演出の一例を示す説明図である。 特定順序コマンド入力演出の第1の例を示すタイミングチャートである。 特定順序コマンド入力演出の第2の例を示すタイミングチャートである。 特定順序コマンド入力演出の第3の例を示すタイミングチャートである。 同時押しコマンド入力演出の一例を示す説明図である。 同時押しコマンド入力演出の第1の例を示すタイミングチャートである。 同時押しコマンド入力演出の第2の例を示すタイミングチャートである。 特定回数コマンド入力演出の一例を示す説明図である。 特定回数コマンド入力演出の第1の例を示すタイミングチャートである。 特定回数コマンド入力演出の第2の例を示すタイミングチャートである。 特定回数コマンド入力演出の第3の例を示すタイミングチャートである。 複数の判定方法を用いた押圧操作判定処理の第1の例を示すタイミングチャートである。 複数の判定方法を用いた押圧操作判定処理の第2の例を示すタイミングチャートである。 複数の判定方法を用いた押圧操作判定処理の第3の例を示すタイミングチャートである。 複数の判定方法を用いた押圧操作判定処理の第4の例を示すタイミングチャートである。 変動情報源テーブルの一例である。 予告判定処理の一例を示すフローチャートである。 擬似連演出追加処理の一例を示すフローチャートである。 擬似連演出変更処理1の一例を示す説明図である。 擬似連演出変更処理2の一例を示す説明図である。 擬似連演出変更処理2の別の一例を示す説明図である。 上部前可動装飾体の動作を用いた仮想的な擬似連演出の一例を示す説明図である 扉枠に備えられたLEDの点灯を用いた仮想的な擬似連演出の一例である擬似連続LED演出を示す説明図である。 3つの変動をまたぐ擬似連演出の一例である復活演出を示す説明図である。 擬似連演出追加処理の別の一例を示すフローチャートである。 擬似連演出変更処理3の一例を示す説明図である。 擬似連演出変更処理3の別の一例を示す説明図である。 擬似連演出変更処理3によって実現される演出の一例を示す説明図である。 変動情報源テーブルの別例を示す説明図である。 やる気メータの一例を示す説明図である。 やる気メータ振り分けテーブルの一例を示す説明図である。 やる気メータレアパターン振り分けテーブルの一例を示す説明図である。 手演出の概要例を示す説明図である。 フラッシュバック演出の概要例を示す説明図である。 図158が示すフラッシュバック演出の続きの概要例を示す説明図である。 攻撃決定演出の概要例を示す説明図である。 技選択テーブルの一例を示す説明図である。 大当り期待度テーブルの一例を示す説明図である。 攻撃決定演出の概要の別例を示す説明図である。 (a)は(b)におけるA−A線で切断した、センター役物と表演出ユニットの断面図であり、(b)は、センター役物と表演出ユニットの正面図である。 図165は、パチンコ機における遊技盤の正面図である。 図165におけるA−A線で切断した断面図である。 (a)は図165におけるB−B線で切断した、センター役物と表導光板と遊技パネルの部分断面の概略図であり、(b)は図165におけるB−B線で切断したセンター役物と表導光板と遊技パネルの部分断面の別例の概略図であり、(c)は図165におけるB−B線で切断したセンター役物と表導光板と遊技パネルの部分断面のさらなる別例の概略図である。 センター役物と表導光板とステージ後端画定部材とを分解した分解斜視図である。 センター役物と表演出ユニットの背面図である。 (a)はセンター役物と表演出ユニットの別例の正面図であり、(b)は(a)の点線で囲まれた領域の拡大透視図である。 (a)〜(c)はセンター役物の別例の概略を示す正面図であり、(d)は、表導光板が取り付けられかつ遊技パネルに取り付けられたセンター役物を(c)におけるA−A線で切断した部分断面の別例の概略図である。
本実施形態の遊技機は、例えば、以下に説明する手段を備える。
手段1:遊技機において、
「遊技が行われる遊技領域と、
該遊技領域の外周を区画している枠状の前構成部材と、
該前構成部材の後側に取付けられており、前記遊技領域の後端を区画している平板状の遊技パネルと、
該遊技パネルに取付けられているユニットベースと、
該ユニットベースに正面視前記遊技領域内の周縁付近の退避位置と中央付近の出現位置との間で移動可能且つ前方から視認可能に取付けられており、所定の装飾が形成されているメイン装飾体と、
該メイン装飾体が前記退避位置から前記出現位置へ移動すると、正面視において互いに重なっている第一位置から互いに移動して重なりが解消されている第二位置へ移動するように前記メイン装飾体に取付けられており、所定の装飾が形成されている複数のサブ装飾体と、
前記ユニットベースに取付けられており、前記遊技領域内において遊技が行われることで変化する遊技状態に応じて、前記メイン装飾体を前記退避位置と前記出現位置との間で移動させる駆動モータと、
前記メイン装飾体及び複数の前記サブ装飾体よりも後方で正面視前記遊技領域内の中央に配置されており、演出画像を表示可能な演出表示手段と
を具備している」ものであることを特徴とする。
ここで、「遊技」としては、「遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させるための特別抽選が行われる特定の受入口を狙って遊技媒体を打込み、特定の受入口への遊技媒体の受入れにより有利遊技状態が発生する特別抽選結果が抽選されると、遊技媒体の受入れにより所定数の遊技媒体を払出す特定の受入口が開放されるため、特定の受入口を狙って遊技媒体を打込む遊技」、「遊技媒体の払出しを含む特典が付与される受入口を狙って遊技媒体を打込む遊技」、「遊技媒体を投入した上で、夫々に複数の図柄が備えられた複数の回胴体を回転させた後に、遊技媒体の払出しを含む特典が付与される図柄の組合せとなるように夫々の回胴体の回転を停止させる遊技」、等が挙げられる。上記の「遊技媒体」としては、「球形状のもの(遊技球)」、「円盤状のもの(メダル)」、等が挙げられる。
また、遊技が行われる「遊技領域」としては、「遊技者の操作によって遊技媒体が打込まれ、遊技媒体の受入れに応じて遊技媒体の払出しを含む特典が付与される複数の受入口を有している領域」、「夫々に複数の図柄が備えられており、遊技媒体の投入を契機として遊技者の始動操作により夫々が回転させられると共に、遊技者の停止操作により停止した図柄の組合せに応じて遊技媒体の払出しを含む特典が付与される複数の回胴体が配置されている領域」、等が挙げられる。
また、「遊技パネル」としては、「透明板」、「不透明板」、等が挙げられ、材質としては、「合板(例えば、ベニヤ板)」、「集成材」、「金属板」、「アクリル樹脂板」、「ポリカーボネイト樹脂板」、「ABS樹脂板」、「ポリプロピレン板」、「ポリアリレート樹脂板」、「メタクリル樹脂板」、「ガラス板」、等が挙げられる。
更に、メイン装飾体及びサブ装飾体の「装飾」としては、「遊技機のコンセプトに沿ったアイテムを模した装飾」、「遊技機のコンセプトに沿ったロゴ又はセリフを模した装飾」、「遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタを模した装飾」、「幾何学模様の装飾」、「動植物を模した装飾」、「風景や背景を模した装飾」、等が挙げられる。
また、メイン装飾体の移動方向としては、「上下方向」、「左右方向」、「斜め方向」、等が挙げられる。また、「サブ装飾体」の移動としては、「メイン装飾体を中心とした前後方向へ延びた軸周りの回転」、「上下方向への移動」、「左右方向への移動」、等が挙げられる。
また、メイン装飾体の退避位置から出現位置への移動に伴って、第一位置から第二位置へ移動するサブ装飾体の移動機構としては、「一方の端部がユニットベースに取付けられていると共に、他方の端部がサブ装飾体に取付けられている棒状のリンク部材を備え、メイン装飾体の移動によりリンク部材がサブ装飾体を押圧したり引っ張ったりしてサブ装飾体を移動させる機構」、「メイン装飾体に、メイン装飾体の移動に伴って回転するギアを備え、ギアの回転によりサブ装飾体を移動させる機構」、等が挙げられる。
また、複数のサブ装飾体が第一位置の時には、一つのサブ装飾体のみが前方から視認可能とするようにしても良いし、総数よりも少ない数の複数のサブ装飾体が前方から視認可能とするようにしても良い。
更に、「駆動モータ」としては、「ステッピングモータ」、「DCモータ」、「ブラシレスDCモータ」、「超音波モータ」、等が挙げられる。
また、「演出表示手段」としては、「液晶表示装置(LCD)」、「陰極線管(ブラウン管)表示装置(CRT)」、「プラズマディスプレイ」、「レーザーディスプレイ」、「LED表示装置」、「有機EL表示装置」、「電子ペーパー表示装置」、等が挙げられる。
また、演出表示手段に表示される「演出画像」としては、「遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタが表示される演出画像」、「遊技機のコンセプトに沿ったアイテムが表示される演出画像」、「遊技機のコンセプトに沿ったロゴが表示される演出画像」、「遊技機のコンセプトに沿ったセリフが表示される演出画像」、「遊技をアシスト(例えば、「右打ち」、「へそ狙い」、「停止ボタンの操作タイミング」、等)する演出画像」、「保留数やラウンド数等の遊技の状況を遊技者に示唆させる演出画像」、「複数の図柄からなる図柄列を、複数変動表示させた後に順次停止表示させて、停止表示された図柄の組合せにより、始動口への遊技媒体の受入れにより抽選された特別抽選結果を遊技者に示唆させる演出画像」、「一つを除いて停止表示された図柄の組合せが、遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)が発生する図柄の組合せを充足している時に、残りの図柄を停止表示させる演出画像(リーチ演出画像)」、「遊技者参加型演出への参加を遊技者に促す演出画像」、等が挙げられる。
ところで、特許文献1のような従来の技術では、複数の回転装飾体を上下方向へ移動させるための駆動モータと、複数の回転装飾体を回転させるための駆動モータと、複数の回転装飾体の回転をロックするための駆動ソレノイドと、を備えているため、複数の回転装飾体を用いた演出(可動演出)を行うためには、駆動モータや駆動ソレノイドなどの多くの駆動手段を制御する必要があるため、演出にかかる制御が煩雑になって負荷が高くなることで、同時に他の装飾体による演出を行うことが困難となり、複数の回転装飾体が下降して回転するのみの単調な演出になり易い虞があった。
手段1の構成によると、遊技機に、遊技が行われる遊技領域と、遊技領域の外周を区画している枠状の前構成部材と、前構成部材の後側に取付けられており、遊技領域の後端を区画している平板状の遊技パネルと、遊技パネルに取付けられているユニットベースと、ユニットベースに正面視遊技領域内の周縁付近の退避位置と中央付近の出現位置との間で移動可能且つ前方から視認可能に取付けられており、所定の装飾が形成されているメイン装飾体と、メイン装飾体が退避位置から出現位置へ移動すると、正面視において互いに重なっている第一位置から互いに移動して重なりが解消されている第二位置へ移動するようにメイン装飾体に取付けられており、所定の装飾が形成されている複数のサブ装飾体と、ユニットベースに取付けられており、遊技領域内において遊技が行われることで変化する遊技状態に応じて、メイン装飾体を退避位置と出現位置との間で移動させる駆動モータと、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体よりも後方で正面視遊技領域内の中央に配置されており、演出画像を表示可能な演出表示手段と、を備えるようにしたものである。
これにより、通常の状態では、メイン装飾体が正面視遊技領域内の周縁付近の退避位置に位置していると共に、複数のサブ装飾体が互いに前後に重なった第一位置に位置しているため、正面視遊技領域内の周縁付近にメイン装飾体が見えると共に、メイン装飾体に隣接するように少なくとも一つのサブ装飾体が見え、メイン装飾体とサブ装飾体とで遊技領域内を装飾して遊技機の見栄えを良くしている。通常の状態では、第一位置に位置している複数のサブ装飾体が、前後に重なっていることから、最も前側のサブ装飾体のみしか前方(遊技者側)から見ることができないため、後側に配置されているサブ装飾体の存在に気付かせ難くすることができ、メイン装飾体とサブ装飾体とが現在見えている数しかないと認識させることができる。また、通常の状態では、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体が、正面視遊技領域の外縁付近の退避位置となっているため、正面視遊技領域内の中央に配置されている演出表示手段に表示されている演出画像が、メイン装飾体等によって遮られることはなく、遊技者側から良好な状態で演出画像を視認することができ、遊技者に演出画像を楽しませることができる。この通常の状態で、遊技領域内において遊技が行われることで変化する遊技状態に応じて駆動モータが駆動されると、退避位置のメイン装飾体が正面視遊技領域の中央付近の出現位置へ移動すると共に、第一位置において前後に重なっていた複数のサブ装飾体が、前後に重なっていない第二位置へ夫々移動することとなる。この際に、メイン装飾体や複数のサブ装飾体により演出画像(の一部)が遮られるため、遊技者にメイン装飾体等の移動に気付かせて注目させることができる。従って、遊技領域の中央に移動したメイン装飾体の周りに全ての数のサブ装飾体が現れることとなるため、サブ装飾体の数が増えることで遊技者の意表を突くことができると共に、メイン装飾体の周りの複数のサブ装飾体が広がることで全体の装飾を大きくすることができ、遊技者に強いインパクトを与えて興趣の低下を抑制させることができる。
また、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させることができるため、メイン装飾体が退避位置の通常の状態において、遊技状態が変化した時に、メイン装飾体が出現位置へ移動するか否かによって遊技者をハラハラ・ドキドキさせることができ、メイン装飾体に対する期待感を高めさせて遊技者を楽しませることができる。そして、駆動モータによりメイン装飾体が出現位置へ移動すると、複数のサブ装飾体がメイン装飾体の周りに広がって、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きな装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者に対して何か良いことかあるのではないかと思わせることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、駆動モータの駆動によりメイン装飾体を出現位置へ移動させることで、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きな装飾を遊技者に見せて、遊技者の期待感を高めさせることができることから、メイン装飾体を出現位置へ移動させることにより、遊技者に対して遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)の発生する可能性(期待値)が高いことを示唆させることができ、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで期待値の表示を行うことができる。
また、メイン装飾体を正面視遊技領域内における中央付近の出現位置へ移動させるようにしており、メイン装飾体が出現位置へ移動することでメイン装飾体の周りにスペースを確保し易くなるため、出現位置のメイン装飾体の周りで複数のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させて広げることができ、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで可及的に大きな装飾を形成することができる。従って、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を出現位置へ移動させると、遊技領域の中央付近において、メイン装飾体とその周りに広がった複数のサブ装飾体とによる大きな装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者を驚かせることができ、遊技領域の中央へ遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とによる大きな装飾を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、複数のサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動するようにしており、一つの駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させるようにしているため、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた演出(可動演出)を行う際に、一つの駆動モータのみを制御すれば良く、演出にかかる負荷を低減させることができる。従って、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた演出を行う際に、他の可動装飾体や発光装飾体等を用いた演出を同時に行っても、演出の制御にかかる負荷の増加を抑制させることができるため、過負荷により演出の制御が不安定になることで駆動モータによりメイン装飾体や複数のサブ装飾体の動きがギクシャクするのを防止することができ、メイン装飾体や複数のサブ装飾体を用いた演出効果を確実に発揮させて上述した作用効果を奏する遊技機とすることができる。
なお、メイン装飾体を、ユニットベースに、正面視遊技領域内の上縁付近の退避位置と出現位置との間で上下方向へ移動可能に取付けるようにすることが望ましい。これにより、メイン装飾体が退避位置に位置している通常の状態では、メイン装飾体が正面視遊技領域内の上縁付近に少なくとも一つのサブ装飾体と共に見えている。この状態で、遊技状態に応じて駆動モータを駆動させると、メイン装飾体が複数のサブ装飾体と一緒に下方へ移動して正面視遊技領域の中央付近の出現位置となると共に、メイン装飾体の周りに複数のサブ装飾体が広がることとなるため、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが下降してくることで遊技者に対して天からの掲示が与えられるような気分にさせることが可能となり、遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)が発生するのではないかと強く思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、一方の端部がユニットベースに回転可能に取付けられていると共に、他方の端部がサブ装飾体に回転可能に取付けられており、複数のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ夫々移動させる棒状の複数のリンク部材を、更に備えるようにしても良い。これにより、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが一緒に移動することなるが、サブ装飾体がリンク部材を介してユニットベースに取付けられていることから、メイン装飾体と一緒に移動しようとするサブ装飾体がリンク部材によりユニットベース側へ引っ張られることとなり、この力によりメイン装飾体に対するサブ装飾体の位置が変化し、サブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動することとなる。一方、メイン装飾体が出現位置から退避位置へ移動する場合、サブ装飾体がリンク部材により押されることとなり、サブ装飾体が第二位置から第一位置へ移動して、初めの状態(第一位置に位置している通常の状態)に復帰することができる。このように、メイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させるだけで、リンク部材を介してサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させることができるため、上述した作用効果を奏する遊技機を確実に具現化することができる。
更に、上記のようなリンク部材を備えるようにした場合、リンク部材の一方の端部を、ユニットベースに対して、メイン装飾体の移動距離よりも短い範囲内で、メイン装飾体の移動方向と同じ方向へスライド可能に取付けるようにすることが望ましい。これにより、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置の方向へ移動させると、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが一緒に移動する。この際に、サブ装飾体に他方の端部が取付けられているリンク部材の一方の端部が、メイン装飾体の移動方向へスライド可能にユニットベースに取付けられているため、メイン装飾体と一緒に移動するサブ装飾体によりリンク部材がメイン装飾体の移動方向へ引っ張られ、リンク部材の一方の端部がユニットベースに対してスライドすることとなる。リンク部材の一方の端部は、メイン装飾体の移動距離よりも短い範囲内でスライド可能とされているため、メイン装飾体が出現位置に到達する前に、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達することとなる。そして、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達した後に、更にメイン装飾体が出現位置の方向へ移動すると、リンク部材の一方の端部がこれ以上出現位置の方向へ移動することができないため、リンク部材によりメイン装飾体と一緒に移動しようとするサブ装飾体がユニットベース側へ引っ張られることとなり、この力によりメイン装飾体に対するサブ装飾体の位置が変化し、サブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動することとなる。従って、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達するまでは、複数のサブ装飾体が第一位置のままの状態でメイン装飾体と一緒に移動し、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達すると、メイン装飾体が出現位置の方向へ移動しながら複数のサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動してメイン装飾体の周りに広がることとなり、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とにより二段階の動きをする可動演出を遊技者に見せることができるため、駆動モータを適宜制御することで、第一段階で移動(演出)を停止させたり、第二段階まで移動(演出)させたりすることが可能となり、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた可動演出のバリエーションを増やすことができ、多彩な演出により遊技者を楽しませることができると共に、遊技者を飽きさせ難くすることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、上記のように、リンク部材の一方の端部をメイン装飾体の移動方向へスライド可能に取付けるようにした場合、メイン装飾体が出現位置へ移動している途中から、複数のサブ装飾体を第二位置へ移動することから、メイン装飾体の移動速度に対して、サブ装飾体が第二位置へ移動する速度が相対的に早くなるため、複数のサブ装飾体がメイン装飾体の周りに突然広がったような動きとすることができ、遊技者を驚かせてメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた演出を楽しませることができる。また、この場合、メイン装飾体が退避位置から出現位置の方向へある程度移動してから、複数のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動する。つまり、複数のサブ装飾体を、正面視遊技領域の周縁付近からある程度中央側へ移動してから、メイン装飾体の周りに広がるように第一位置から第二位置へ移動するため、複数のサブ装飾体が第二位置へ移動する際に、サブ装飾体が他の部材に当接し難くすることができ、サブ装飾体や他の部材の破損を防止することができる。
更に、上記のように、リンク部材の一方の端部をメイン装飾体の移動方向へスライド可能に取付けるようにした場合、メイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させる際に、メイン装飾体と複数のサブ装飾体の動きを二段階で変化させることができるため、遊技者に対して、第一段階で停止した時と、第二段階で停止した時とで、遊技者が有利となる有利遊技状態の発生する可能性(期待値)が異なっていると認識させることが可能となり、第一段階よりも第二段階の方が、期待値が高いことを示唆させることができ、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで様々な期待値を遊技者に表示させることができる。
また、複数のサブ装飾体を、メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に取付けるようにしても良い。これにより、メイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させることで、複数のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させると、複数のサブ装飾体がメイン装飾体を中心にして回転するように移動することから、複数のサブ装飾体による扇が広がるような可動演出を遊技者に見せることができる。また、複数のサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動することで、複数のサブ装飾体がメイン装飾体を中心にして放射状に配置された状態となり、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きく放射状に広がる装飾を遊技者に見せることができる。このように、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた演出を行うことで、上述と同様の作用効果を奏することができると共に、遊技者に対して広がる印象を与えることができるため、何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、メイン装飾体を間にした両側に配置されている一対のサブ装飾体と、一対のサブ装飾体同士を連結しており、メイン装飾体の後側に取付けられている連結部材と、を有し、メイン装飾体が退避位置から出現位置へ移動すると、正面視においてメイン装飾体を間にした両側のサブ装飾体同士が互いに重なっている第一位置から互いに移動して重なりが解消されている第二位置へ移動する複数のサブ装飾体ユニットを備えるようにしても良い。これにより、メイン装飾体が退避位置に位置している通常の状態では、メイン装飾体の両側に夫々サブ装飾体が見えている。この通常の状態で、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を出現位置へ移動させると、メイン装飾体の両側で前後に重なっていた複数のサブ装飾体が、夫々第二位置へ移動することで互いの重なりが解消してメイン装飾体の周りに広がった状態となるため、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きな装飾を遊技者に見せることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。複数のサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動する際に、メイン装飾体を間にした一対のサブ装飾体を連結部材で連結して一つのサブ装飾体ユニットを構成するようにしていることから、連結部材を移動させると一対のサブ装飾体を移動させることができるため、全ての数のサブ装飾体を夫々移動させる場合と比較して、半分の数のサブ装飾体(連結部材)を移動させれば良く、サブ装飾体の移動にかかる構成を簡単な構成とすることができ、上述した作用効果を奏する遊技機を具現化し易くすることができる。
更に、上記のように、複数のサブ装飾体ユニットを備えるようにした場合、サブ装飾体ユニットの連結部材を、メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に取付けるようにすることが望ましい。これにより、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、複数のサブ装飾体ユニットが、連結部材を介してメイン装飾体の中央を中心とした前後に延びた軸周りに夫々回転して、メイン装飾体の両側で第一位置に位置して前後に重なっていた複数のサブ装飾体が、重なりが解消されるようにメイン装飾体を中心に回転して第二位置へ移動するため、複数のサブ装飾体による扇が広がるような可動演出を遊技者に見せることができ、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きく放射状に広がる装飾を遊技者に見せることができると共に、遊技者に対して広がる印象を与えて何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、メイン装飾体の後側に取付けられ、前方へ向かって光を照射可能な複数のメイン発光手段と、複数のサブ装飾体の後側に夫々取付けられ、前方へ向かって光を照射可能な複数のサブ発光手段と、を更に備えるようにしても良い。これにより、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段を発光させると、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体を夫々独立して発光装飾させることができるため、メイン装飾体やサブ装飾体の発光装飾によって、遊技者の関心をメイン装飾体等に強く引付けさせることができる。従って、駆動モータによりメイン装飾体及び複数のサブ装飾体を退避位置から出現位置へ移動させる前に、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段によりメイン装飾体及び複数のサブ装飾体を発光装飾させることで、遊技者をメイン装飾体等に注目させることができるため、駆動モータによってメイン装飾体等が出現位置へ移動するか否かによって遊技者をハラハラ・ドキドキさせることができ、遊技者を楽しませることができる。そして、駆動モータによりメイン装飾体が遊技領域の中央側の出現位置へ移動してメイン装飾体の周りに複数のサブ装飾体が広がると、遊技者を驚かせて何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせることができる。メイン装飾体を中央側の出現位置へ移動させた時に、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段によりメイン装飾体及び複数のサブ装飾体を発光装飾させると、遊技領域の中央で大きく輝く装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者に対して遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)が発生すると思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体よりも後方で正面視遊技領域内の中央に配置され、演出画像を表示可能な演出表示手段を、更に備えるようにすることが望ましい。これにより、通常の状態では、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体が、正面視遊技領域の外縁付近の退避位置となっているため、正面視遊技領域内の中央に配置されている演出表示手段に表示されている演出画像が、メイン装飾体等によって遮られることはなく、遊技者側から良好な状態で演出画像を視認することができ、遊技者に演出画像を楽しませることができる。この通常の状態で、駆動モータによりメイン装飾体を遊技領域内の中央側となる出現位置へ移動させると、メイン装飾体や複数のサブ装飾体により演出画像(の一部)が遮られるため、遊技者にメイン装飾体等の移動に気付かせて注目させることができ、第一位置から第二位置へ移動してメイン装飾体の周りで広がる複数のサブ装飾体を見せることができる。従って、遊技領域の中央において、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とによる大きな装飾を遊技者に対して確実に見せることができ、上述した作用効果を確実に奏する遊技機とすることができる。
手段2:手段1の構成において、
「前記メイン装飾体は、
前記ユニットベースに、正面視前記遊技領域内の上縁付近の前記退避位置と前記出現位置との間で上下方向へ移動可能に取付けられている」ものであることを特徴とする。
手段2の構成によると、メイン装飾体を、ユニットベースに、正面視遊技領域内の上縁付近の退避位置と出現位置との間で上下方向へ移動可能に取付けるようにしたものである。
これにより、メイン装飾体が退避位置に位置している通常の状態では、メイン装飾体が正面視遊技領域内の上縁付近に少なくとも一つのサブ装飾体と共に見えている。この状態で、遊技状態に応じて駆動モータを駆動させると、メイン装飾体が複数のサブ装飾体と一緒に下方へ移動して正面視遊技領域の中央付近の出現位置となると共に、メイン装飾体の周りに複数のサブ装飾体が広がることとなるため、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが下降してくることで遊技者に対して天からの掲示が与えられるような気分にさせることが可能となり、遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)が発生するのではないかと強く思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
手段3:手段1又は手段2の構成において、
「一方の端部が前記ユニットベースに回転可能に取付けられていると共に、他方の端部が前記サブ装飾体に回転可能に取付けられており、複数の前記サブ装飾体を前記第一位置から前記第二位置へ夫々移動させる棒状の複数のリンク部材を、
更に具備している」ものであることを特徴とする。
ここで、「リンク部材」としては、棒状に延びているものであれば良く、「ユニットベースに回転可能に取付けられている一方の端部が、更に、メイン装飾体の方向へスライド可能に取付けられているもの」、「ユニットベースに回転可能に取付けられている一方の端部が、スライド不能に取付けられているもの」、等が挙げられる。
手段3の構成よると、遊技機に、一方の端部がユニットベースに回転可能に取付けられていると共に、他方の端部がサブ装飾体に回転可能に取付けられており、複数のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ夫々移動させる棒状の複数のリンク部材を、更に備えるようにしたものである。
これにより、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが一緒に移動することなるが、サブ装飾体がリンク部材を介してユニットベースに取付けられていることから、メイン装飾体と一緒に移動しようとするサブ装飾体がリンク部材によりユニットベース側へ引っ張られることとなり、この力によりメイン装飾体に対するサブ装飾体の位置が変化し、サブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動することとなる。一方、メイン装飾体が出現位置から退避位置へ移動する場合、サブ装飾体がリンク部材により押されることとなり、サブ装飾体が第二位置から第一位置へ移動して、初めの状態(第一位置に位置している通常の状態)に復帰することができる。このように、メイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させるだけで、リンク部材を介してサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させることができるため、上述した作用効果を奏する遊技機を確実に具現化することができる。
手段4:手段3の構成において、
「前記リンク部材は、
一方の端部が前記ユニットベースに、前記メイン装飾体の移動距離よりも短い範囲内で、該メイン装飾体の移動方向と同じ方向へスライド可能に取付けられている」ものであることを特徴とする。
ここで、メイン装飾体の移動方向へスライド可能に取付ける構成としては、「ユニットベースに所定の回転角度範囲内でのみ回動可能に基端側が取付けられている棒状の棹部材の先端に、リンク部材の一方の端部を回転可能に取付けるようにした構成」、「ユニットベースにメイン装飾体の移動方向へ延びたスリットを形成し、スリット内にリンク部材の一方の端部を摺動可能に取付けるようにした構成」、「ユニットベースに円柱状の摺動ピンを設けると共に、リンク部材に摺動ピンが摺動可能に挿入されるスリットを形成した構成」、等が挙げられる。
手段4の構成によると、リンク部材の一方の端部を、ユニットベースに対して、メイン装飾体の移動距離よりも短い範囲内で、メイン装飾体の移動方向と同じ方向へスライド可能に取付けるようにしたものである。
これにより、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置の方向へ移動させると、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが一緒に移動する。この際に、サブ装飾体に他方の端部が取付けられているリンク部材の一方の端部が、メイン装飾体の移動方向へスライド可能にユニットベースに取付けられているため、メイン装飾体と一緒に移動するサブ装飾体によりリンク部材がメイン装飾体の移動方向へ引っ張られ、リンク部材の一方の端部がユニットベースに対してスライドすることとなる。リンク部材の一方の端部は、メイン装飾体の移動距離よりも短い範囲内でスライド可能とされているため、メイン装飾体が出現位置に到達する前に、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達することとなる。そして、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達した後に、更にメイン装飾体が出現位置の方向へ移動すると、リンク部材の一方の端部がこれ以上出現位置の方向へ移動することができないため、リンク部材によりメイン装飾体と一緒に移動しようとするサブ装飾体がユニットベース側へ引っ張られることとなり、この力によりメイン装飾体に対するサブ装飾体の位置が変化し、サブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動することとなる。
従って、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達するまでは、複数のサブ装飾体が第一位置のままの状態でメイン装飾体と一緒に移動し、リンク部材の一方の端部がスライド方向の端部に到達すると、メイン装飾体が出現位置の方向へ移動しながら複数のサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動してメイン装飾体の周りに広がることとなり、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とにより二段階の動きをする可動演出を遊技者に見せることができるため、駆動モータを適宜制御することで、第一段階で移動(演出)を停止させたり、第二段階まで移動(演出)させたりすることが可能となり、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた可動演出のバリエーションを増やすことができ、多彩な演出により遊技者を楽しませることができると共に、遊技者を飽きさせ難くすることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
詳述すると、第一段階までメイン装飾体を移動させると、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが通常の状態のままで出現位置の方向へ移動することから、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技者を楽しませることができる。そして、第二段階まで、つまり、メイン装飾体を出現位置まで移動させると、メイン装飾体の周りに複数のサブ装飾体が広がって、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きな装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者に対して遊技者が有利となる有利遊技状態が発生するのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせることができると共に、遊技者を飽きさせ難くすることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、上述したように、メイン装飾体が出現位置へ移動している途中から、複数のサブ装飾体を第二位置へ移動させるようにしていることから、メイン装飾体の移動速度に対して、サブ装飾体が第二位置へ移動する速度が相対的に早くなるため、複数のサブ装飾体がメイン装飾体の周りに突然広がったような動きとすることができ、遊技者を驚かせてメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた演出を楽しませることができる。
更に、上述したように、メイン装飾体が退避位置から出現位置の方向へある程度移動してから、複数のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させるようにしている。つまり、複数のサブ装飾体を、正面視遊技領域の周縁付近からある程度中央側へ移動させてから、メイン装飾体の周りに広がるように第一位置から第二位置へ移動させるようにしているため、複数のサブ装飾体が第二位置へ移動する際に、サブ装飾体が他の部材に当接し難くすることができ、サブ装飾体や他の部材の破損を防止することができる。
また、上述したように、メイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させる際に、メイン装飾体と複数のサブ装飾体の動きを二段階で変化させることができるため、遊技者に対して、第一段階で停止した時と、第二段階で停止した時とで、遊技者が有利となる有利遊技状態の発生する可能性(期待値)が異なっていると認識させることが可能となり、第一段階よりも第二段階の方が、期待値が高いことを示唆させることができ、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで様々な期待値を遊技者に表示させることができる。
手段5:手段1から手段4までの何れか一つの構成において、
「前記サブ装飾体は、
前記メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている」ものであることを特徴とする。
手段5の構成によると、複数のサブ装飾体を、メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に取付けるようにしたものである。
これにより、メイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させることで、複数のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させると、複数のサブ装飾体がメイン装飾体を中心にして回転するように移動することから、複数のサブ装飾体による扇が広がるような可動演出を遊技者に見せることができる。また、複数のサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動することで、複数のサブ装飾体がメイン装飾体を中心にして放射状に配置された状態となり、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きく放射状に広がる装飾を遊技者に見せることができる。このように、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた演出を行うことで、上述と同様の作用効果を奏することができると共に、遊技者に対して広がる印象を与えることができるため、何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
手段6:手段1から手段5までの何れか一つの構成において、
「前記メイン装飾体を間にした両側に配置されている一対の前記サブ装飾体と、
一対の該サブ装飾体同士を連結しており、前記メイン装飾体の後側に取付けられている連結部材と、を有し、
前記メイン装飾体が前記退避位置から前記出現位置へ移動すると、正面視において前記メイン装飾体を間にした両側の前記サブ装飾体同士が互いに重なっている前記第一位置から互いに移動して重なりが解消されている前記第二位置へ移動する複数のサブ装飾体ユニットを備えている」ものであることを特徴とする。
ここで、メイン装飾体を間にした「両側」としては、「左右両側」、「上下両側」、「斜め方向両側」、等が挙げられる。
また、メイン装飾体に取付けられている「連結部材」としては、「メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられているもの」、「上下方向へスライド可能に取付けられているもの」、「左右方向へスライド可能に取付けられているもの」、等が挙げられる。
更に、「サブ装飾体ユニット」としては、「連結部材により連結されている一対のサブ装飾体が、前後方向の位置が互いに異なっているもの」、「連結部材により連結されている一対のサブ装飾体が、前後方向の位置が同じであるもの」、等が挙げられる。
手段6の構成によると、遊技機に、メイン装飾体を間にした両側に配置されている一対のサブ装飾体と、一対のサブ装飾体同士を連結しており、メイン装飾体の後側に取付けられている連結部材と、を有し、メイン装飾体が退避位置から出現位置へ移動すると、正面視においてメイン装飾体を間にした両側のサブ装飾体同士が互いに重なっている第一位置から互いに移動して重なりが解消されている第二位置へ移動する複数のサブ装飾体ユニットを備えるようにしたものである。
これにより、メイン装飾体が退避位置に位置している通常の状態では、メイン装飾体の両側に夫々サブ装飾体が見えている。この通常の状態で、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を出現位置へ移動させると、メイン装飾体の両側で前後に重なっていた複数のサブ装飾体が、夫々第二位置へ移動することで互いの重なりが解消してメイン装飾体の周りに広がった状態となるため、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きな装飾を遊技者に見せることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。複数のサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動する際に、メイン装飾体を間にした一対のサブ装飾体を連結部材で連結して一つのサブ装飾体ユニットを構成するようにしていることから、連結部材を移動させると一対のサブ装飾体を移動させることができるため、全ての数のサブ装飾体を夫々移動させる場合と比較して、半分の数のサブ装飾体(連結部材)を移動させれば良く、サブ装飾体の移動にかかる構成を簡単な構成とすることができ、上述した作用効果を奏する遊技機を具現化し易くすることができる。
手段7:手段6の構成において、
「前記サブ装飾体ユニットは、
前記連結部材が前記メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている」ものであることを特徴とする。
手段7の構成によると、サブ装飾体ユニットの連結部材を、メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に取付けるようにしたものである。
これにより、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、複数のサブ装飾体ユニットが、連結部材を介してメイン装飾体の中央を中心とした前後に延びた軸周りに夫々回転して、メイン装飾体の両側で第一位置に位置して前後に重なっていた複数のサブ装飾体が、重なりが解消されるようにメイン装飾体を中心に回転して第二位置へ移動するため、複数のサブ装飾体による扇が広がるような可動演出を遊技者に見せることができ、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで大きく放射状に広がる装飾を遊技者に見せることができると共に、遊技者に対して広がる印象を与えて何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
手段8:手段1から手段7までの何れかの構成において、
「前記メイン装飾体の後側に取付けられており、前方へ向かって光を照射可能な複数のメイン発光手段と、
複数の前記サブ装飾体の後側に夫々取付けられており、前方へ向かって光を照射可能な複数のサブ発光手段と
を更に具備している」ものであることを特徴とする。
ここで、「メイン発光手段」及び「サブ発光手段」としては、「単色LED」、「フルカラーLED」、「高輝度LED」、「有機EL」、「白熱球」、「ネオン球」、「冷陰極管」、等が挙げられる。
手段8の構成によると、遊技機に、メイン装飾体の後側に取付けられ、前方へ向かって光を照射可能な複数のメイン発光手段と、複数のサブ装飾体の後側に夫々取付けられ、前方へ向かって光を照射可能な複数のサブ発光手段と、を更に備えるようにしたものである。
これにより、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段を発光させると、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体を夫々独立して発光装飾させることができるため、メイン装飾体やサブ装飾体の発光装飾によって、メイン装飾体やサブ装飾体を目立たせることができ、遊技者の関心をメイン装飾体等に強く引付けさせることができる。従って、駆動モータによりメイン装飾体及び複数のサブ装飾体を退避位置から出現位置へ移動させる前に、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段によりメイン装飾体及び複数のサブ装飾体を発光装飾させることで、遊技者をメイン装飾体等に注目させることができるため、駆動モータによってメイン装飾体等が出現位置へ移動するか否かによって遊技者をハラハラ・ドキドキさせることができ、遊技者を楽しませることができる。そして、駆動モータによりメイン装飾体が遊技領域の中央側の出現位置へ移動してメイン装飾体の周りに複数のサブ装飾体が広がると、遊技者を驚かせて何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせることができる。メイン装飾体を中央側の出現位置へ移動させた時に、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段によりメイン装飾体及び複数のサブ装飾体を発光装飾させると、遊技領域の中央で大きく輝く装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者に対して遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)が発生すると思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
手段9:遊技機において、
「遊技が行われる遊技領域と、
該遊技領域の外周を区画している枠状の前構成部材と、
該前構成部材の後側に取付けられており、前記遊技領域の後端を区画している平板状の遊技パネルと、
該遊技パネルに取付けられているユニットベースと、
該ユニットベースに正面視前記遊技領域内の上縁付近の退避位置と中央付近の出現位置との間で上下方向へ移動可能且つ前方から視認可能に取付けられており、所定の装飾が形成されているメイン装飾体と、
該メイン装飾体を間にした左右両側に配置されており所定の装飾が形成されている一対のサブ装飾体、及び一対の該サブ装飾体同士を連結しており前記メイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能に該メイン装飾体に取付けられている連結部材、を夫々有している二つのサブ装飾体ユニットと、
前記ユニットベースに取付けられており、前記遊技領域内において遊技が行われることで変化する遊技状態に応じて、前記メイン装飾体を前記退避位置と前記出現位置との間で上下方向へ移動させる駆動モータと、
一方の端部が前記ユニットベースにおける前記メイン装飾体を境にして左右両側で夫々回転可能且つ前記メイン装飾体の移動距離よりも短い範囲内で上下方向へスライド可能に取付けられていると共に、他方の端部が二つの前記サブ装飾体ユニットのうちの一方が左側の前記サブ装飾体に残りが右側の前記サブ装飾体に夫々回転可能に取付けられており、前記メイン装飾体が前記退避位置から前記出現位置へ移動すると、正面視において前記メイン装飾体を間にした左右両側の前記サブ装飾体同士が互いに重なっている第一位置から互いに異なる方向へ回転して重なりが解消されている第二位置へ移動させる棒状の二つのリンク部材と、
前記メイン装飾体の後側に取付けられており、前方へ向かって光を照射可能な複数のメイン発光手段と、
複数の前記サブ装飾体の後側に夫々取付けられており、前方へ向かって光を照射可能な複数のサブ発光手段と、
前記メイン装飾体及び複数の前記サブ装飾体よりも後方で正面視前記遊技領域内の中央に配置されており、演出画像を表示可能な演出表示手段と
を具備している」ものであることを特徴とする。
手段9の構成によると、遊技機に、遊技が行われる遊技領域と、遊技領域の外周を区画している枠状の前構成部材と、前構成部材の後側に取付けられており、遊技領域の後端を区画している平板状の遊技パネルと、遊技パネルに取付けられているユニットベースと、ユニットベースに正面視遊技領域内の上縁付近の退避位置と中央付近の出現位置との間で上下方向へ移動可能且つ前方から視認可能に取付けられており、所定の装飾が形成されているメイン装飾体と、メイン装飾体を間にした左右両側に配置されており所定の装飾が形成されている一対のサブ装飾体、及び一対のサブ装飾体同士を連結しておりメイン装飾体の中央を中心にして前後に延びた軸周りに回転可能にメイン装飾体に取付けられている連結部材、を夫々有している二つのサブ装飾体ユニットと、ユニットベースに取付けられており、遊技領域内において遊技が行われることで変化する遊技状態に応じて、メイン装飾体を退避位置と出現位置との間で上下方向へ移動させる駆動モータと、一方の端部がユニットベースにおけるメイン装飾体を境にして左右両側で夫々回転可能且つメイン装飾体の移動距離よりも短い範囲内で上下方向へスライド可能に取付けられていると共に、他方の端部が二つのサブ装飾体ユニットのうちの一方が左側のサブ装飾体に残りが右側のサブ装飾体に夫々回転可能に取付けられており、メイン装飾体が退避位置から出現位置へ移動すると、正面視においてメイン装飾体を間にした左右両側のサブ装飾体同士が互いに重なっている第一位置から互いに異なる方向へ回転して重なりが解消されている第二位置へ移動させる棒状の二つのリンク部材と、メイン装飾体の後側に取付けられており、前方へ向かって光を照射可能な複数のメイン発光手段と、複数のサブ装飾体の後側に夫々取付けられており、前方へ向かって光を照射可能な複数のサブ発光手段と、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体よりも後方で正面視遊技領域内の中央に配置されており、演出画像を表示可能な演出表示手段と、を備えるようにしたものである。
これにより、通常の状態では、メイン装飾体が正面視遊技領域内の上縁付近の退避位置に位置していると共に、二つのサブ装飾体ユニットの夫々一対のサブ装飾体が、メイン装飾体の左右両側で夫々二つずつ互いに前後に重なった第一位置に位置しているため、正面視遊技領域内の周縁付近にメイン装飾体が見えると共に、メイン装飾体の左右両側に夫々一つずつサブ装飾体が見え、メイン装飾体と二つのサブ装飾体とで遊技領域内を装飾して遊技機の見栄えを良くしている。通常の状態では、第一位置に位置している二つのサブ装飾体が、前後に重なっていることから、前側のサブ装飾体のみしか前方(遊技者側)から見ることができないため、後側のサブ装飾体の存在に気付かせ難くすることができ、メイン装飾体とサブ装飾体とが現在見えている数しかないと認識させることができる。通常の状態で、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段を発光させると、メイン装飾体及び複数のサブ装飾体を発光装飾させることができるため、メイン装飾体やサブ装飾体の発光装飾によって、メイン装飾体やサブ装飾体を目立たせることができ、遊技者の関心をメイン装飾体等に強く引付けさせることができる。また、通常の状態では、メイン装飾体及び二つのサブ装飾体ユニットが、正面視遊技領域の上縁付近の退避位置となっているため、正面視遊技領域内の中央に配置されている演出表示手段に表示されている演出画像が、メイン装飾体等によって遮られることはなく、遊技者側から良好な状態で演出画像を視認することができ、遊技者に演出画像を楽しませることができる。
この通常の状態で、遊技領域内において遊技が行われることで変化する遊技状態に応じて駆動モータを駆動させて、メイン装飾体を退避位置から下方の出現位置の方向へ移動させると、メイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとが一緒に移動(下降)する。この際に、メイン装飾体の左側では一方のサブ装飾体ユニットのサブ装飾体に、メイン装飾体の右側では残りのサブ装飾体ユニットのサブ装飾体に、左右に配置されたリンク部材の他方の端部(下端部)が夫々取付けられていると共に、左右夫々のリンク部材の一方の端部(上端部)が、メイン装飾体の移動方向と同じ上下方向へスライド可能に夫々ユニットベースに取付けられているため、メイン装飾体と一緒に下降する二つのサブ装飾体ユニット(サブ装飾体)により左右のリンク部材が夫々メイン装飾体の移動方向と同じ下方へ引っ張られ、リンク部材の上端部がユニットベースに対してスライドすることとなる。左右のリンク部材の上端部は、メイン装飾体の移動距離(昇降距離)よりも短い範囲内で上下方向へスライド可能とされているため、メイン装飾体が出現位置に到達する前に、左右のリンク部材の夫々の上端部がスライド方向の下端部に到達することとなる。そして、リンク部材の上端部がスライド方向の下端部に到達した後に、更にメイン装飾体が下方の出現位置の方向へ移動すると、リンク部材の下端部がこれ以上出現位置の方向(下方)へ移動することができないため、左右のリンク部材によりメイン装飾体と一緒に移動しようとする二つのサブ装飾体ユニットにおける二つのサブ装飾体の内の一方がユニットベース側へ引っ張られることとなり、この力により二つのサブ装飾体ユニットが、メイン装飾体の中央を中心として前後に延びた軸周りに対して互いに異なる方向へ回転し、前後に重なった第一位置から前後の重なりが解消されている第二位置へ移動することとなる。これにより、メイン装飾体の左右両側で一つに見えていたサブ装飾体が、二つになって扇が広がるように回転し、メイン装飾体とメイン装飾体を中心にして放射状に延びた四つのサブ装飾体とで一つの大きな装飾を形成して遊技者に見せることができる。従って、遊技領域の中央に移動したメイン装飾体の周りに全ての数のサブ装飾体が現れることとなるため、サブ装飾体の数が増えることで遊技者の意表を突くことができると共に、メイン装飾体の周りの複数のサブ装飾体が広がることで全体の装飾を大きくすることができ、遊技者に強いインパクトを与えて興趣の低下を抑制させることができる。
また、上述したように、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ下降させると、左右のリンク部材の上端部がスライド方向の下端部に到達するまでは、メイン装飾体の左右両側の二つのサブ装飾体が互いに重なった第一位置のままの状態でメイン装飾体と一緒に移動し、リンク部材の上端部がスライド方向の下端部に到達すると、メイン装飾体が出現位置の方向(下方)へ移動しながら左右二つのサブ装飾体が第一位置から重なりが解消された第二位置へ回転移動してメイン装飾体の周りに放射状に広がることとなり、メイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとにより二段階の動きをする可動演出を遊技者に見せることができるため、駆動モータを適宜制御することで、第一段階で移動(演出)を停止させたり、第二段階まで移動(演出)させたりすることが可能となり、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを用いた可動演出のバリエーションを増やすことができ、多彩な演出により遊技者を楽しませることができると共に、遊技者を飽きさせ難くすることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させることができるため、メイン装飾体が退避位置の通常の状態において、遊技状態が変化した時に、メイン装飾体が出現位置へ下降するか否かによって遊技者をハラハラ・ドキドキさせることができ、遊技者を楽しませることができる。そして、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置側へ下降させて、サブ装飾体が回転移動しない第一段階まで移動させると、メイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとが通常の状態のままで下方へ移動することから、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を持たせることができる。更に、第二段階まで、つまり、メイン装飾体を出現位置まで下降させると、メイン装飾体の周りに四つのサブ装飾体が放射状に広がって、メイン装飾体と四つのサブ装飾体とで大きな装飾を遊技者に見せることができると共に、メイン装飾体と四つのサブ装飾体とが下降してくることで遊技者に対して天からの掲示が与えられるような気分にさせることができるため、遊技者に対して遊技者が有利となる有利遊技状態が発生するのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせることができると共に、遊技者を飽きさせ難くすることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
このように、メイン装飾体を退避位置から出現位置へ下降させる際に、メイン装飾体と複数のサブ装飾体の動きを二段階で変化させることができるため、遊技者に対して、第一段階で停止した時と、第二段階で停止した時とで、遊技者が有利となる有利遊技状態の発生する可能性(期待値)が異なっていると認識させることが可能となり、第一段階よりも第二段階の方が、期待値が高いことを示唆させることができ、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とで様々な期待値を遊技者に表示させることができる。
また、メイン装飾体を正面視遊技領域内における中央付近の出現位置へ下降させるようにしており、メイン装飾体が出現位置へ下降することでメイン装飾体の周りにスペースを確保し易くなるため、出現位置のメイン装飾体の周りで四つのサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させて放射状に広げることができ、メイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとで可及的に大きな装飾を形成することができる。従って、遊技状態に応じて駆動モータによりメイン装飾体を出現位置へ下降させると、遊技領域の中央付近において、メイン装飾体とその周りに放射状に広がった四つのサブ装飾体とによる大きな装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者を驚かせることができ、遊技領域の中央へ遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、メイン装飾体と四つのサブ装飾体とによる大きな装飾を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、駆動モータによりメイン装飾体を退避位置から出現位置へ移動させると、メイン装飾体の左右両側の二つのサブ装飾体が第一位置から第二位置へ移動するようにしており、一つの駆動モータによりメイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとを移動させるようにしているため、メイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとを用いた演出(可動演出)を行う際に、一つの駆動モータのみを制御すれば良く、演出にかかる負荷を低減させることができる。従って、メイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとを用いた演出を行う際に、他の可動装飾体や発光装飾体等を用いた演出を同時に行っても、演出の制御にかかる負荷の増加を抑制させることができるため、過負荷により演出の制御が不安定になることで駆動モータによりメイン装飾体や複数のサブ装飾体の動きがギクシャクするのを防止することができ、メイン装飾体や二つのサブ装飾体ユニットを用いた演出効果を確実に発揮させて上述した作用効果を奏する遊技機とすることができる。
また、上述したように、メイン装飾体が出現位置へ下降している途中から、メイン装飾体の左右両側の二つのサブ装飾体を第二位置へ移動させるようにしていることから、メイン装飾体の移動速度に対して、サブ装飾体が第二位置へ移動する速度が相対的に早くなるため、四つのサブ装飾体がメイン装飾体の周りに突然広がったような動きとすることができ、遊技者を驚かせてメイン装飾体と二つのサブ装飾体ユニットとを用いた演出を楽しませることができる。
更に、上述したように、メイン装飾体が退避位置から出現位置の方向へある程度移動してから、メイン装飾体の左右両側のサブ装飾体を第一位置から第二位置へ移動させるようにしている。つまり、サブ装飾体を、正面視遊技領域の周縁付近からある程度中央側へ移動させてから、メイン装飾体の周りに放射状に広がるように第一位置から第二位置へ移動させるようにしているため、四つのサブ装飾体が第二位置へ移動する際に、サブ装飾体が他の部材に当接し難くすることができ、サブ装飾体や他の部材の破損を防止することができる。
また、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段を発光させると、メイン装飾体及び四つのサブ装飾体を夫々独立して発光装飾させることができるため、メイン装飾体やサブ装飾体の発光装飾によって、メイン装飾体やサブ装飾体を目立たせることができ、遊技者の関心をメイン装飾体等に強く引付けさせることができる。従って、駆動モータによりメイン装飾体及び二つのサブ装飾体ユニットを退避位置から出現位置へ移動させる前に、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段によりメイン装飾体及び左右両側のサブ装飾体を発光装飾させることで、遊技者をメイン装飾体等に注目させることができるため、駆動モータによってメイン装飾体等が出現位置へ移動するか否かによって遊技者をハラハラ・ドキドキさせることができ、遊技者を楽しませることができる。そして、駆動モータによりメイン装飾体が遊技領域の中央側の出現位置へ下降してメイン装飾体の周りに四つのサブ装飾体が放射状に広がると、遊技者を驚かせて何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせることができる。メイン装飾体を出現位置へ下降させた時に、メイン発光手段及び複数のサブ発光手段によりメイン装飾体及び四つのサブ装飾体を発光装飾させると、遊技領域の中央で大きく輝く装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者に対して遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)が発生すると思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、正面視遊技領域内の中央に演出表示手段が配置されていることから、駆動モータによりメイン装飾体を遊技領域内の中央となる出現位置へ下降させると、メイン装飾体や二つのサブ装飾体ユニットにより演出画像(の一部)が遮られるため、遊技者にメイン装飾体等の下降に気付かせて注目させることができ、第一位置から第二位置へ移動してメイン装飾体の周りで放射状に広がる四つのサブ装飾体を見せることができる。従って、遊技領域の中央において、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とによる大きな装飾を遊技者に対して確実に見せることができ、上述した作用効果を確実に奏する遊技機とすることができる。
手段10:手段1から手段9までの何れか一つの構成において、
前記遊技機は、
遊技者の操作によって遊技媒体が打込まれる遊技領域と、
該遊技領域内に複数配置されており遊技媒体を受入可能な受入口と、
該受入口への遊技媒体の受入れに応じて所定数の遊技媒体を払出す払出装置と
を備えたパチンコ機であることを特徴とする。
ここで、「受入口」としては、「遊技領域内において常時開口している一般入賞口」、「遊技領域内において常時開口しており、遊技媒体の受入れにより遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させるか否かの特別抽選が行われる始動入賞口(始動口)」、「遊技領域内における特定の受入口(チャッカー)に遊技媒体が受入れられることで、遊技領域内において、遊技媒体の受入れが可能となる可変入賞口(可変始動口、役物入賞口、等)」、「遊技領域内における特定領域(ゲート、スルーチャッカー、等)を遊技媒体が通過することで抽選される普通抽選結果に応じて、遊技媒体の受入れが可能となる可変入賞口(可変始動口、役物入賞口、等)」、「遊技領域内における特定領域(例えば、ゲート、チャッカー、等)を遊技媒体が通過することで抽選される普通抽選結果に応じて、遊技媒体の受入れが可能となり、遊技媒体の受入れにより遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させるか否かの特別抽選が行われる可変始動入賞口(可変始動口)」、「役物入賞口に受入れられた遊技媒体が振分手段により振分けられて受入れられると、遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させるV入賞口」、「遊技者が有利となる有利遊技状態として、所定のパターンで開閉して遊技媒体の受入れが可能となる大入賞口や役物入賞口」、等が挙げられる。
また、「パチンコ機」としては、「始動口への遊技媒体の受入れにより遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させるための特別抽選を行う抽選手段と、抽選手段により抽選された特別抽選結果に応じて特別図柄を変動表示させた後に停止表示させて、停止表示された特別図柄の組合せにより抽選され特別抽選結果を表示する特別抽選結果表示手段と、特別抽選結果表示手段において有利遊技状態を発生させる特別抽選結果が表示されると大入賞口を所定のパターンで開閉させて有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段と、を備えたもの(所謂、デジパチ機)」、「役物入賞口に受入れられた遊技媒体を振分ける振分手段と、振分手段により振分けられた遊技媒体がV入賞口に受入れられると役物入賞口を所定のパターンで開閉させて遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段と、を備えたもの(所謂、ハネモノ機)」、「大入賞口と役物入賞口を有し、始動口への遊技媒体の受入れにより抽選された特別抽選結果に応じて大入賞口又は役物入賞口を所定のパターンで開閉させ、役物入賞口に受入れられた遊技媒体がV入賞口に振分けられると役物入賞口又は大入賞口を所定のパターンで開閉させて遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させる有利遊技状態発生手段を備えたもの(所謂、複合機)」、等が挙げられる。
手段10の構成によると、遊技機を、遊技者の操作によって遊技媒体が打込まれる遊技領域と、遊技領域内に複数配置されており遊技媒体を受入可能な受入口と、受入口への遊技媒体の受入れに応じて所定数の遊技媒体を払出す払出装置と、を備えたパチンコ機としたものである。これにより、パチンコ機において、上述した手段の何れかの作用効果を奏することができる。
なお、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させる演出(可動演出)は、遊技領域内に打込まれた遊技媒体が受入口に受入れられることで実行させることが望ましい。これにより、受入口へ遊技媒体を受入れさせると、所定数の遊技媒体が払出される他に、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが移動する演出が実行されるため、遊技者を楽しませることで受入口を狙った遊技媒体の打込みを継続させ易くすることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、始動口への遊技媒体の受入れにより遊技者が有利となる有利遊技状態を発生させるための特別抽選を行い、その抽選された特別抽選結果を遊技者に示唆する際に、遊技者に提示する演出の一つとして、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させるようにしても良い。これにより、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが移動することで、上述したような作用効果により遊技者に強いインパクトを与えて楽しませることができるため、遊技者に対して抽選された特別抽選結果が、遊技者が有利となる有利遊技状態が発生するもの(例えば、「大当り」)であると思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。また、上述したように、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させることでより演出効果の高い可動演出を遊技者に見せることができるため、抽選された特別抽選結果を遊技者に示唆するための演出(例えば、リーチ演出)に、好適に用いることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
手段11:手段1から手段9までの何れか一つの構成において、
前記遊技機は、
夫々に複数の図柄を備えている複数の回胴体と、
遊技媒体の投入後に遊技者が操作することで、複数の前記回胴体を夫々回転させる始動操作部と、
複数の該回胴体を夫々回転停止させるための複数の停止操作部と、
複数の該停止操作部を遊技者が夫々操作することで回転停止された全ての前記回胴体による停止図柄の組合せに応じて、所定数の遊技媒体を払出す払出装置と
を備えたスロットマシンであることを特徴とする。
ここで、「スロットマシン」としては、「一回のゲームに用いる遊技媒体(メダル)の数に応じて停止図柄の組合せを判定する有効ラインの数が変化するもの」、「複数の回胴体の回転開始に伴い内部抽選を実行し、停止図柄の組合せと抽選された内部抽選結果とに応じて遊技者が有利となる特典を付与するもの」、「停止図柄の組合せを判定する有効ラインが固定されている」、等が挙げられる。また、「特典」としては、「ビッグボーナス(BB)」、「レギュラーボーナス(RB)」、「チェリーラッシュボーナス(CRB)」、「リプレイ」、「ロングリプレイタイム(LRT)」、「アシストタイム(AT)」、等が挙げられる。
手段11の構成によると、遊技機を、夫々に複数の図柄を備えている複数の回胴体と、遊技媒体の投入後に遊技者が操作することで、複数の回胴体を夫々回転させる始動操作部と、複数の回胴体を夫々回転停止させるための複数の停止操作部と、複数の停止操作部を遊技者が夫々操作することで回転停止された全ての回胴体による停止図柄の組合せに応じて所定数の遊技媒体を払出す払出装置と、を備えたスロットマシンとしたものである。これにより、パチスロ機において、上述した手段の何れかの作用効果を奏することができる。
なお、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させる演出(可動演出)は、有効ライン上において一つを除いて回転停止している図柄の組合せが当選役図柄の組合せを充足している時(所謂、リーチの時)に、遊技者に提示する演出の一つとして、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させるようにしても良い。これにより、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが移動することで、遊技者の関心を強く引付けさせることができ、当選役となるように停止操作部の操作を楽しませることができる。また、内部抽選の抽選結果が、当選役の時に、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させるようにしても良く、これにより、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とが移動することで、遊技者に強いインパクトを与えることができるため、特定の図柄の組合せで停止させると、遊技者が有利となる有利遊技状態が発生するもの(例えば、「BB」)であると思わせることができ、有利遊技状態の発生に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。また、上述したように、メイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させることでより演出効果の高い可動演出を遊技者に見せることができるため、抽選された内部抽選を遊技者に示唆するための演出に、好適に用いることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
手段12:手段1から手段9までの何れか一つの構成において、
前記遊技機は、
パチンコ機とパチスロ機とを融合させた融合機であることを特徴とする。
ここで、パチンコ機とパチスロ機とを融合させた「融合機」とは、複数の遊技媒体を投入した後、始動用操作部(例えば操作レバー)の操作に応じて複数の図柄からなる図柄列を変動表示させると共に、その後、停止操作部(例えばストップボタン)の操作に応じて図柄列の変動を停止させ、停止図柄の組合せに応じて遊技媒体を払出したり、遊技者に有利な特典(例えば、有利遊技状態)を付与したりするものである。なお、所定時間が経過しても停止操作部が操作されない場合には、所定時間経過したことに応じて図柄列の変動表示を停止させるものであっても良い。
手段12の構成によると、遊技機を、パチンコ機とパチスロ機とを融合させた融合機としたものである。これにより、パチンコ機とパチスロ機とを融合させた融合機において、上述した手段の何れかの作用効果を奏することができる。
なお、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させる演出(可動演出)は、有効ライン上において一つを除いて回転停止している図柄の組合せが当選役図柄の組合せを充足している時(所謂、リーチの時)に、遊技者に提示する演出の一つとして、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させるようにしても良いし、内部抽選の抽選結果が、当選役の時に、駆動モータによりメイン装飾体と複数のサブ装飾体とを移動させるようにしても良く、上述と同様の作用効果を奏することができる。
[1.パチンコ機の全体構造]
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1乃至図12を参照して本実施形態のパチンコ機1の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。図2はパチンコ機の右側面図であり、図3はパチンコ機の左側面図であり、図4はパチンコ機の背面図である。図5はパチンコ機を右前から見た斜視図であり、図6はパチンコ機を左前から見た斜視図であり、図7はパチンコ機を後ろから見た斜視図である。図8は演出操作ユニットの押圧操作部が上昇位置の時のパチンコ機の正面図であり、図9は演出操作ユニットの押圧操作部が上昇位置の時のパチンコ機を右前から見た斜視図である。また、図10は、本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。図11はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図であり、図12はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、遊技ホールの島設備(図示しない)に設置される枠状の外枠2と、外枠2の前面を開閉可能に閉鎖する扉枠3と、扉枠3を開閉可能に支持していると共に外枠2に開閉可能に取付けられている本体枠4と、本体枠4に前側から着脱可能に取付けられると共に扉枠3を通して遊技者側から視認可能とされ遊技者によって遊技球B(図99を参照)が打込まれる遊技領域5aを有した遊技盤5と、を備えている。
外枠2は、正面視の形状が上下に延びた四角形の枠に形成されている。外枠2は、左右に離間しており上下に延びている外枠左組立体10及び外枠右組立体20と、外枠左組立体10及び外枠右組立体20の上端同士を連結している外枠上部材30と、外枠左組立体10及び外枠右組立体20の下端同士を連結している外枠下組立体40と、外枠上部材30の上面左端に取付けられている外枠上ヒンジ組立体50と、外枠左組立体10の右側面下部と外枠下組立体40の上面左端に取付けられている外枠下ヒンジ部材60と、を備えている。
外枠2は、パチンコ機1が設置される遊技ホールの島設備に取付けられ、外枠上ヒンジ組立体50と外枠下ヒンジ部材60とによって、本体枠4の本体枠上ヒンジ部材510と本体枠下ヒンジ組立体520とを同軸上で回転可能に支持して、本体枠4を正面視左側を中心にして前方へ開閉可能に取付けるためのものである。
また、外枠2は、本体枠4を閉じた時に、外枠下組立体40が、本体枠4における基板ユニット620のスピーカユニット620aと協働して、本体枠スピーカ622のエンクロージャ624の一部を形成し、本体枠スピーカ622の後方へ出力されたサウンドを、位相反転させて前方へ放射することで、より重低音のサウンドを遊技者に聴かせることができるものである。
扉枠3は、遊技球Bが打込まれる遊技盤5の遊技領域5aを前側から視認可能に閉鎖し、遊技領域5a内に打込むための遊技球Bを貯留すると共に、貯留している遊技球Bを遊技領域5a内へ打込むために遊技者が操作するハンドル182を備えているものである。また、扉枠3は、パチンコ機1の前面全体を装飾するものである。
また、扉枠3は、ハンドル182とは別に遊技者が操作可能な演出操作部301を備えており、遊技者参加型演出が実行された際に、遊技者が演出操作部301を操作することで遊技者が演出に参加できるようになり、遊技球Bによる遊技に加えて、演出操作部301の操作によっても遊技者を楽しませることができるようにしている。
本体枠4は、後部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベースユニット500と、本体枠4を外枠2に対して開閉可能に取付けると共に扉枠3を開閉可能に取付けるための本体枠上ヒンジ部材510及び本体枠下ヒンジ組立体520と、本体枠ベースユニット500を補強している本体枠補強フレーム530と、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球Bを打込むための球発射装置540と、遊技ホールの島設備から供給される遊技球Bを受取る払出ベースユニット550と、払出ベースユニット550で受取った遊技球Bを遊技者側へ払出すための払出ユニット560と、電源基板630や払出制御基板633を有している基板ユニット620と、本体枠ベース501に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー640と、外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット650と、を備えている。
本体枠4は、遊技球Bを打込むことで遊技が行われる遊技領域5aを有した遊技盤5を保持すると共に、遊技球Bを遊技者側へ払出したり、遊技に使用された遊技球Bをパチンコ機1の後方(遊技ホールの島設備側)へ排出したり、するためのものである。本体枠4は、前方が開放された箱状に形成されており、内部に前方から遊技盤5が着脱可能に収容される。また、本体枠4は、正面左辺側前端の上下において、遊技ホールの島設備に取付けられる枠状の外枠2に開閉可能に取付けられると共に、開放された前面側が閉鎖されるように扉枠3が開閉可能に取付けられる。
遊技盤5は、遊技者の操作によって遊技球Bが行われる遊技領域5aと、遊技領域5aの外周を区画し外形が正面視略四角形状とされた前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられており遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル1100と、遊技パネル1100の後側下部に取付けられている基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後面に取付けられており主制御基板1310を有している主制御ユニット1300と、主制御基板1310からの制御信号に基づいて遊技状況を表示する機能表示ユニット1400と、遊技パネル1100の後側に配置されている周辺制御ユニット1500と、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており所定の演出画像を表示可能な演出表示装置1600と、遊技パネル1100の前面に取付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1100の後面に取付けられる裏ユニット3000と、を備えている。裏ユニット3000には、遊技状態に応じて可動演出や発光演出を行うことが可能な各種の演出ユニットを備えている。
遊技盤5の遊技領域5a内には、遊技球Bと当接し所定のゲージ配列で植設されている複数の障害釘と、遊技球Bの受入れ又は通過により遊技者に対して所定の特典(例えば、所定数の遊技球Bの払出し)を付与する一般入賞口2001、第一始動口2002、ゲート部2003、第二始動口2004、第一大入賞口2005及び第二大入賞口2006と、を備えている。障害釘は、遊技パネル1100の前面に植設されている。一般入賞口2001、第一始動口2002、ゲート部2003、第二始動口2004、第一大入賞口2005及び第二大入賞口2006は、表ユニット2000に備えられている。
遊技盤5の遊技領域5a内には、遊技者がハンドルユニット180のハンドル182を操作することで、遊技球Bを打込むことができる。これにより、遊技球Bが、遊技領域5a内の一般入賞口2001、第一始動口2002、ゲート部2003、第二始動口2004、第一大入賞口2005及び第二大入賞口2006等に、受入れられたり通過したりするように、遊技者に対してハンドル182の打込操作を楽しませることができる。
また、遊技盤5は、遊技領域5a内に遊技球Bを打込むことで変化する遊技状態に応じて、演出表示装置1600に所定の演出画像を表示させたり、表演出ユニット2600、下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300等により可動演出や発光演出を行わせたりして、遊技者を楽しませることができる。
[2.外枠の全体構成]
パチンコ機1の外枠2について、図13乃至図18を参照して説明する。図13はパチンコ機における外枠の正面図であり、図14は外枠の背面図であり、図15は外枠の右側面図である。また、図16は外枠を前から見た斜視図であり、図17は外枠を後ろから見た斜視図である。図18は、外枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。外枠2は、遊技ホール等のパチンコ機1が設置される島設備(図示は省略)に取付けられるものである。外枠2は、正面視の形状が上下に延びた四角形の枠に形成されている。
外枠2は、図示するように、左右に離間しており上下に延びている外枠左組立体10及び外枠右組立体20と、外枠左組立体10及び外枠右組立体20の上端同士を連結している外枠上部材30と、外枠左組立体10及び外枠右組立体20の下端同士を連結している外枠下組立体40と、外枠上部材30の上面左端に取付けられている外枠上ヒンジ組立体50と、外枠左組立体10の右側面下部と外枠下組立体40の上面左端に取付けられている外枠下ヒンジ部材60と、を備えている。
外枠2は、本体枠4を閉じた時に、外枠下組立体40が、本体枠4における基板ユニット620のスピーカユニット620aと協働して、本体枠スピーカ622のエンクロージャ624の一部を形成していると共に、本体枠スピーカ622の後方へ出力されたサウンドを、位相反転させて前方へ放射することができるものである。
外枠2は、外枠上ヒンジ組立体50が、本体枠4の本体枠上ヒンジ部材510を着脱可能に支持することができる。外枠2は、外枠上ヒンジ組立体50と外枠下ヒンジ部材60とによって、本体枠4の本体枠上ヒンジ部材510と本体枠下ヒンジ組立体520とを同軸上で回転可能に支持することができ、本体枠4を正面視左側を中心にして前方へ開閉可能に取付けることができる。
[2−1.外枠左組立体及び外枠右組立体]
外枠2の外枠左組立体10及び外枠右組立体20について、主に図19を参照して詳細に説明する。図19は、外枠の外枠左組立体及び外枠右組立体を夫々分解して前から見た分解斜視図である。外枠2の外枠左組立体10及び外枠右組立体20は、夫々が上下に延びており、互いに左右に離間して配置されている。外枠左組立体10及び外枠右組立体20は、本体枠4の本体枠上ヒンジ部材510及び本体枠下ヒンジ組立体520を同軸上で回転可能に支持して、外枠2に対して本体枠4を開閉可能に取付けるためのものである。
まず、外枠左組立体10は、前後方向が一定の幅(奥行)で上下に延びている外枠左部材11と、外枠左部材11の右側面上端に取付けられている左上連結部材12と、外枠左部材11の右側面下端に取付けられている左下連結部材13と、を備えている。
外枠左部材11は、一定の断面形状で上下に延びており、アルミ合金の押出型材によって形成されている。外枠左部材11は、左側面における前後方向を三等分したうちの後側の部位において平坦状に右方へ窪んでいる凹部11aと、右側面における凹部11aとは反対側の部位から右方へ膨出している膨出部11bと、膨出部11bを上下に貫通している空洞部11cと、を備えている。外枠左部材11は、凹部11aや膨出部11bによって、強度・剛性が高められていると共に、空洞部11cによって、重量が軽減されている。
また、外枠左部材11は、左右両側面において、上下に延びた複数の溝が形成されている。左側面の複数の溝は、V字状に形成されており、右側面の複数の溝は、半円形状に形成されている。外枠左部材11は、後述する外枠右組立体20の外枠右部材21と左右対称形状に形成されている。
左上連結部材12は、外枠左部材11の上端と外枠上部材30の左端とを連結するためのものである。左上連結部材12は、水平に延びた平板状の水平固定部12aと、水平固定部12aの左辺における前後方向の中間から上方へ延出している平板状の上横固定部12bと、水平固定部12aの左辺における上横固定部12bの前後両側から下方へ延出している平板状の一対の下横固定部12cと、を備えている。左上連結部材12は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
左上連結部材12は、後側の下横固定部12cを外枠左部材11の空洞部11c内に挿入させると共に、水平固定部12aを外枠左部材11の上端に当接させ、更に、前側及び後側の下横固定部12cを外枠左部材11の右側面に当接させた状態で、外枠左部材11の左側面の外側から下横固定部12cにビスを捩じ込むことで、外枠左部材11に取付けられる。また、左上連結部材12は、水平固定部12aを外枠上部材30の左端側の下面に当接させると共に、上横固定部12bを外枠上部材30の左側面の切欠部30a内に挿入させた状態で、水平固定部12a及び上横固定部12bを通して外枠上部材30にビスを捩じ込むことで、外枠上部材30に取付けられる。
左下連結部材13は、外枠左部材11の下端と外枠下組立体40(外枠下部材41)の左端とを連結するためのものである。左下連結部材13は、水平に延びた平板状の水平固定部13aと、水平固定部13aの左辺から上方へ延出していると共に水平固定部13aよりも後方へ延出している平板状の上横固定部13bと、上横固定部13bの下辺における水平固定部よりも後側の部位から下方へ延出している平板状の下横固定部13cと、上横固定部13bの後辺から右方へ短く延出している平板状の当接部13dと、を備えている。左下連結部材13は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
左下連結部材13は、当接部13dの後面を外枠左部材11の膨出部11bの前面に当接させると共に、上横固定部13bの左側面を外枠左部材11の右側面に当接させ、水平固定部13aの下面を外枠左部材11の下端と一致させた状態で、外枠左部材11の左側面の外側から上横固定部13bにビスを捩じ込むことで、外枠左部材11に取付けられる。また、左下連結部材13は、水平固定部13aを外枠下部材41の左端側の上面に当接させると共に、下横固定部13cを外枠下部材41の左側面の切欠部41aに挿入させた状態で、水平固定部13a及び下横固定部13cを通して外枠下部材にビスを捩じ込むことで、外枠下部材41に取付けられる。
次に、外枠右組立体20は、前後方向が一定の幅(奥行)で上下に延びている外枠右部材21と、外枠右部材21の左側面上端に取付けられている右上連結部材22と、外枠右部材21の左側面下端に取付けられている右下連結部材23と、外枠右部材21の左側面上部に取付けられている上鉤掛部材24と、外枠右部材21の左側面下部に取付けられている下鉤掛部材25と、を備えている。
外枠右部材21は、一定の断面形状で上下に延びており、アルミ合金の押出型材によって形成されている。外枠右部材21は、右側面における前後方向を三等分したうちの後側の部位において平坦状に左方へ窪んでいる凹部21aと、左側面における凹部21aとは反対側の部位から左方へ膨出している膨出部21bと、膨出部21bを上下に貫通している空洞部21cと、を備えている。外枠右部材21は、凹部21aや膨出部21bによって、強度・剛性が高められていると共に、空洞部21cによって、重量が軽減されている。
また、外枠右部材21は、左右両側面において、上下に延びた複数の溝が形成されている。右側面の複数の溝は、V字状に形成されており、左側面の複数の溝は、半円形状に形成されている。外枠右部材21は、外枠左組立体10の外枠左部材11と左右対称形状に形成されている。
右上連結部材22は、外枠右部材21の上端と外枠上部材30の右端とを連結するためのものである。右上連結部材22は、水平に延びた平板状の水平固定部22aと、水平固定部22aの右辺における前後方向の中間から上方へ延出している平板状の上横固定部22bと、水平固定部22aの右辺における上横固定部22bの前後両側から下方へ延出している平板状の一対の下横固定部22cと、を備えている。右上連結部材22は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
右上連結部材22は、後側の下横固定部22cを外枠右部材21の空洞部21c内に挿入させると共に、水平固定部22aを外枠右部材21の上端に当接させ、更に、前側及び後側の下横固定部22cを外枠右部材21の左側面に当接させた状態で、外枠右部材21の右側面の外側から下横固定部22cにビスを捩じ込むことで、外枠右部材21に取付けられる。また、右上連結部材22は、水平固定部22aを外枠上部材30の右端側の下面に当接させると共に、上横固定部22bを外枠上部材30の右側面の切欠部30a内に挿入させた状態で、水平固定部22a及び上横固定部22bを通して外枠上部材30にビスを捩じ込むことで、外枠上部材30に取付けられる。
右下連結部材23は、外枠右部材21の下端と外枠下組立体40(外枠下部材41)の右端とを連結するためのものである。右下連結部材23は、水平に延びた平板状の水平固定部23aと、水平固定部23aの右辺から上方へ延出していると共に水平固定部23aよりも後方へ延出している平板状の上横固定部23bと、上横固定部23bの下辺における水平固定部よりも後側の部位から下方へ延出している平板状の下横固定部23cと、上横固定部23bの後辺から左方へ短く延出している平板状の当接部23dと、を備えている。右下連結部材23は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
右下連結部材23は、当接部23dの後面を外枠右部材21の膨出部21bの前面に当接させると共に、上横固定部23bの右側面を外枠右部材21の左側面に当接させ、水平固定部23aの下面を外枠右部材21の下端と一致させた状態で、外枠右部材21の右側面の外側から上横固定部23bにビスを捩じ込むことで、外枠右部材21に取付けられる。また、右下連結部材23は、水平固定部23aを外枠下部材41の右端側の上面に当接させると共に、下横固定部23cを外枠下部材41の右側面の切欠部41aに挿入させた状態で、水平固定部23a及び下横固定部23cを通して外枠下部材にビスを捩じ込むことで、外枠下部材41に取付けられる。
上鉤掛部材24及び下鉤掛部材25は、後述する本体枠4における施錠ユニット650の外枠用鉤653が掛止されるものである。上鉤掛部材24は、前後方向に一定の幅で上下に延びており外枠右部材21の左側面に取付けられる平板状の取付部24aと、取付部24aの前辺から左方へ延出しており上側の外枠用鉤653が掛止される平板状の掛止片部24bと、を備えている。
下鉤掛部材25は、前後方向に一定の幅で上下に延びており外枠右部材21の左側面に取付けられる平板状の取付部25aと、取付部25aの前辺から左方へ延出しており下側の外枠用鉤653が掛止される平板状の掛止片部25bと、掛止片部25bを前後に貫通しており下側の外枠用鉤653が挿通可能な挿通口25cと、を備えている。
[2−2.外枠上部材]
外枠2の外枠上部材30について、主に図18を参照して詳細に説明する。外枠上部材30は、左右に離間している外枠左組立体10及び外枠右組立体20の上端同士を連結するためのものである。外枠上部材30は、前後方向の幅が、外枠左部材11及び外枠右部材21の前後方向と略同じ幅で、上下方向の厚さが一定で、左右方向に延びており、木材によって形成されている。外枠上部材30は、左右方向の長さが、後述する外枠下組立体40の外枠下部材41の左右方向の長さと同じに形成されている。
外枠上部材30は、左右両側面における前後方向の中央において、上下に貫通した状態で左右方向中央側へ夫々窪んでいる切欠部30aを備えている。これら左右両端の切欠部30aには、左上連結部材12の上横固定部12b及び右上連結部材22の上横固定部22bが夫々挿入された状態で取付けられる。
また、外枠上部材30は、左側端部において、上面と前面が一般面よりも窪んだ取付段部30bを備えている。この取付段部30bには、後述する外枠上ヒンジ組立体50が取付けられる。
[2−3.外枠下組立体]
外枠2の外枠下組立体40について、主に図20を参照して詳細に説明する。図20は、外枠の外枠下組立体を分解して前から見た分解斜視図である。外枠下組立体40は、左右に離間している外枠左組立体10及び外枠右組立体20の下端同士を連結すると共に、パチンコ機1において扉枠3よりも下側を閉鎖して装飾するためのものである。
外枠下組立体40は、左右に離間している外枠左組立体10及び外枠右組立体20の下端同士を連結しており左右に延びている外枠下部材41と、外枠下部材41の前方に配置されており外枠下部材41に沿って左右に延びていると共に後方が開放されている箱状の幕板前部材42と、幕板前部材42の後側に取付けられていると共に外枠下部材41の上面に取付けられており前方が開放されている左右に延びた箱状の幕板後部材43と、幕板後部材43の上面における左端に形成されている球噛防止機構44と、を備えている。
外枠下部材41は、前後方向の幅が、外枠左部材11及び外枠右部材21の前後方向と略同じ幅で、上下方向の厚さが一定で、左右方向に延びており、木材によって形成されている。外枠下部材41は、左右方向の長さが、外枠上部材30の左右方向の長さと同じに形成されている。
外枠下部材41は、左右両側面における前後方向の中央において、上下に貫通した状態で左右方向中央側へ夫々窪んでいる切欠部41aを備えている。これら左右両端の切欠部41aには、左下連結部材13の下横固定部13c及び右下連結部材23の下横固定部23cが夫々挿入された状態で取付けられる。これにより、外枠左部材11及び外枠右部材21の下端同士を連結することができる。
また、外枠下部材41は、上面から凹んでおり、幕板後部材43の下部が挿入される凹部41bを備えている。凹部41bは、左右に延びていると共に、前後方向中央の後ろ寄りの位置から前端側へ抜けている。この凹部41bにより、幕板前部材42及び幕板後部材43により形成される幕板内部空間40aの容積を可及的に広くしている。
幕板前部材42は、左右方向の長さが外枠下部材41と同じ長さに延びており、高さに対して前後方向の奥行が短い横長の直方体状の箱状に形成されており、後側の全面が開放されている。幕板前部材42は、開放されている後側を、幕板後部材43によって閉鎖することで、幕板後部材43と協働して本体枠スピーカ622のエンクロージャ624の一部となる幕板内部空間40aを形成する。幕板前部材42は、右端付近の前面において、前後に貫通していると共に左右に延びている長孔状の開口部42aを備えている。
幕板後部材43は、左右方向の長さが外枠下部材41よりも若干短く延びており、前方が開放された箱状に形成されている。幕板後部材43は、前面に幕板前部材42を取付けることで、幕板前部材42と協働して本体枠スピーカ622のエンクロージャ624の一部となる幕板内部空間40aを形成する。幕板後部材43は、上面における左右方向中央部において、左右に延びていると共に上方へ突出しており幕板内部空間40aと連通している筒状の接続筒部43aを有している。接続筒部43aは、上端が、幕板後部材43の一般的な上面と一致している前端側から後方へ向かうほど上方へ位置するように傾斜している。本実施形態では、接続筒部43aの上端は、45度の角度で傾斜している。
この接続筒部43aは、左右方向の長さが、幕板後部材43全体の約1/3の長さに形成されていると共に、前後方向の奥行が、幕板後部材43全体の奥行よりも若干短く形成されている。接続筒部43a内には、前端側と後端側とを結ぶ複数のリブ43bが備えられている。この接続筒部43aの上端には、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、本体枠4における基板ユニット620のスピーカユニット620aにおけるスピーカカバー621の接続部621cが接続されて、スピーカユニット620aの内部空間と連通した状態となり、エンクロージャ624を形成する。
球噛防止機構44は、幕板後部材43の上面における左端において、外枠下ヒンジ部材60の部位に遊技球Bが滞留することで、外枠2と本体枠4との間に遊技球Bが挟まれるのを防止するためのものである。
球噛防止機構44は、幕板後部材43の上面における左端に形成されており、後述する外枠下ヒンジ部材60が際されるように平坦に形成された載置部44aと、載置部44aの左端において上方へ向かって開口している第一排出口44bと、載置部44aにおける第一排出口44bよりも右方で上方へ向かって開口している第二排出口44cと、載置部44aの後辺及び右辺から上方へ延出している立壁部44dと、立壁部44dの上端から前方へ突出していると共に上面が後方へ向かうに従って上方に位置するように傾斜している上端突出部44eと、を備えている。
第一排出口44bは、後述する外枠下ヒンジ部材60の排出孔60dと一致する位置に形成されている。第一排出口44b及び第二排出口44cは、遊技球Bが通過可能な大きさに形成されている。第一排出口44b及び第二排出口44cは、幕板内部空間40aとは連通しておらず、幕板後部材43の後面に開口している。従って、第一排出口44b及び第二排出口44cに進入した遊技球Bを、幕板後部材43の後方へ排出することができる。
この球噛防止機構44は、球噛防止機構44は、外枠下ヒンジ部材60と後述する本体枠下ヒンジ組立体520との間の隙間を通して、ピアノ線等の不正な工具が挿入された場合、載置部44aの後端から立上っている立壁部44dにより、不正な工具の侵入を阻止することができる。仮に、不正な工具の先端が立壁部44dに当接することで、上方へ曲がったとしても、立壁部44dの上端に備えられている前方へ突出した上端突出部44eに当接し、これ以上の侵入を阻止することができる。従って、外枠下ヒンジ部材60の部位を介して、不正行為が行われるのを防止することができる。
ところで、載置部44aの後端に立壁部44dを備えた場合、外枠2に対して本体枠4を開けた時に、何らかの理由により載置部44a上に落下した遊技球Bが、立壁部44dによって外枠2の後方への移動が阻止されるため、載置部44a上に遊技球Bが滞留し易くなる。そして、載置部44a上に遊技球Bが滞留していると、外枠2に対して本体枠4を閉じる際に、外枠2と本体枠4との間に遊技球Bが挟み込まれてしまい、本体枠4を閉じることができなくなる問題が発生する。
これに対して、本実施形態の球噛防止機構44では、外枠下ヒンジ部材60上や載置部44a上に落下した遊技球Bを、外枠下ヒンジ部材60の排出孔60dと第一排出口44bを通して、又は、第二排出口44cを通して、遊技球Bを幕板後部材43の後方(外枠2の後方)へ排出することができ、外枠2と本体枠4との間に遊技球Bが挟まれるのを防止することができる。
外枠下組立体40は、幕板前部材42及び幕板後部材43の上面に左右に離間して配置されている一対の案内部材45と、幕板前部材42の開口部42aを後側から閉鎖している平板状のグリル部材46と、グリル部材46を挟んで開口部42aを閉鎖するように幕板前部材42の内部に取付けられており前後に延びた二つの円筒を有したポート部材47と、幕板後部材43の接続筒部43aの上端に配置される枠状のシール部材48と、を備えている。
一対の案内部材45は、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、扉枠3の下端が当接するものである。案内部材45は、摩擦抵抗の低い低摩擦材料によって形成されており、本体枠4の下端を滑り易くして、開閉を容易にしている。
グリル部材46は、無数の小穴を有したパンチングメタルにより形成されている。ポート部材47は、二つの円筒により、グリル部材46を介して幕板内部空間40a(エンクロージャ624)と外枠2の前方とを連通させている。ポート部材47は、二つの円筒が、所定の内径で所定の長さに形成されており、ヘルムホルツ共鳴の原理により本体枠スピーカ622から後方(エンクロージャ624内)へ発せられた低音を共振・増幅させて、豊かな低音を外枠2の前方(遊技者側)へ放射することができる。つまり、本実施形態では、本体枠スピーカ622のエンクロージャ624がバスレフ型とされており、遊技者に対して重低音を聞かせることができる。
シール部材48は、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、接続筒部43aの上端と本体枠4におけるスピーカカバー621の接続部621cの下端との間に挟まれて圧縮されるものであり、接続筒部43aと接続部621cとの間からスピーカのエンクロージャ内の音が漏れるのを防止するものである。
[2−4.外枠上ヒンジ組立体]
外枠2の外枠上ヒンジ組立体50について、主に図21を参照して詳細に説明する。図21(a)は外枠2の外枠上ヒンジ組立体を分解して前上から見た分解斜視図であり、(b)は(a)を前下から見た分解斜視図である。外枠上ヒンジ組立体50は、外枠左組立体10の上端と外枠上部材30の左端に取付けられるものであり、外枠2に対して本体枠4をヒンジ回転可能に取付けるためのものである。外枠上ヒンジ組立体50は、外枠左部材11の凹部11aの上端と外枠上部材30の取付段部30bとに取付けられる外枠上ヒンジ部材51と、外枠上ヒンジ部材51に取付けられているロック部材52と、ロック部材52を外枠上ヒンジ部材51に取付けている取付ビス53と、を備えている。
外枠上ヒンジ部材51は、水平に延びた平板状で外枠上部材30の取付段部30bの上面に取付けられる上固定部51aと、上固定部51aの前辺から前方へ延出している平板状の前方延出部51bと、前方延出部51bの右辺の途中から前方へ向かうに従って前方延出部51bの左右中央へ延びており上下に貫通している軸受溝51cと、上固定部51aの左辺から下方へ延びている平板状の横固定部51dと、前方延出部51bの左辺から前辺を周って軸受溝51cが開口している部位までの端縁から下方へ延びており横固定部51dと連続している平板状の端縁壁部51eと、を備えている。外枠上ヒンジ部材51は、金属板をプレス成型により打抜き・屈曲させて形成されている。外枠上ヒンジ部材51は、軸受溝51c内において、本体枠上ヒンジ部材510の後述する本体枠上ヒンジピン512を回転可能に支持することができる。
ロック部材52は、前後に延びている帯板状のロック本体52aと、ロック本体52aの後端から右方へ突出している操作片52bと、ロック本体52aの後端から左方へ延びた後に斜め左前方へ延びている弾性変形可能な棒状の弾性部52cと、ロック本体52aの後端付近で上下に貫通している取付孔52dと、を備えている。ロック部材52は、合成樹脂によって形成されている。ロック部材52は、取付ビス53によって、外枠上ヒンジ部材51における前方延出部51bの下面で、軸受溝51cよりも後側の部位に回動可能に取付けられる。
ロック部材52は、外枠上ヒンジ部材51に取付けた状態で、ロック本体52aが、平面視で軸受溝51cを遮ることができると共に、前端付近の右側面が、外枠上ヒンジ部材51の端縁壁部51eにおける軸受溝51cの開口まで延びている部位と当接可能となるように前方へ延びている。また、ロック本体52aの後端から左方へ延びている弾性部52cの先端は、外枠上ヒンジ部材51における端縁壁部51eの内周面に当接している。このロック部材52は、弾性部52cの付勢力によって取付孔52dを中心に、前端が左方へ回動する方向に付勢されている。従って、通常の状態では、ロック部材52のロック本体52aの前端付近の右側面が、端縁壁部51eに当接している。この状態では、軸受溝51cにおけるロック本体52aよりも前側の部位に、本体枠上ヒンジ部材510の本体枠上ヒンジピン512を収容可能な空間が形成される。
このロック部材52は、操作片52bを操作することで、弾性部52cの付勢力に抗してロック本体52aを回動させることができる。そして、操作片52bの操作によって、ロック本体52aを、その前端が左方へ移動する方向へ回動させることで、平面視において軸受溝51cからロック本体52aを後退させることができ、軸受溝51cが全通している状態とすることができる。これにより、軸受溝51c内に本体枠上ヒンジピン512を挿入したり、軸受溝51c内から本体枠上ヒンジピン512を外したりすることができる。
[2−5.外枠下ヒンジ部材]
外枠2の外枠下ヒンジ部材60について、主に図18を参照して詳細に説明する。外枠下ヒンジ部材60は、水平に延びた平板状の水平部60aと、水平部60aの左辺において前後方向中央よりも後側の部位から上方へ立上っている平板状の立上部60bと、水平部60aの前端付近から上方へ突出している外枠下ヒンジピン60cと、水平部60aを上下に貫通しており遊技球Bが一つのみ通過可能な大きさの排出孔60dと、を備えている。この外枠下ヒンジ部材60は、金属板をプレス成型により打抜き・屈曲させて形成されている。
外枠下ヒンジ部材60の水平部60aは、平面視において、左辺を底辺とした台形に形成されている。外枠下ヒンジピン60cは、円柱状で、上下方向中央よりも上部が、上端が窄まった円錐台状に形成されている。この外枠下ヒンジピン60cは、水平部60aの前端付近における左寄りの位置に取付けられている。排出孔60dは、水平部60aにおいて、立上部60bの前後方向中央の部位と接し、水平部60aの左辺から右方へ逆U字状に延びるように形成されている。この排出孔60dは、外枠下組立体40における球噛防止機構44の第一排出口44bと、略同じ大きさに形成されている。
外枠下ヒンジ部材60は、外枠2に組立てた状態で、水平部60aの後部が、外枠下組立体40における幕板後部材43の載置部44a上に載置され、図示しないビスによって幕板後部材43に固定されている。また、立上部60bが、外枠左部材11の右側面における膨出部11bよりも前側の部位に、図示しないビスによって取付けられている。この外枠下ヒンジ部材60は、外枠下ヒンジピン60cを、本体枠4の本体枠下ヒンジ組立体520における外枠用下ヒンジ孔521aに挿通させることで、外枠上ヒンジ部材51と協働して本体枠4を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2を組立てた状態では、排出孔60dが、外枠下組立体40における球噛防止機構44の第一排出口44bと一致している。これにより、水平部60a上の遊技球Bを、排出孔60d及び第一排出口44bを通して、外枠2の後方へ落下(排出)させることができる。詳述すると、外枠2に対して本体枠4を閉じる時に、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球Bが、本体枠4が閉じられるのに従って、外枠2と本体枠4との間が徐々に狭くなることから、間隔が広い後方側へ転動とすることとなり、排出孔60dから排出させることができる。この際に、排出孔60dが、パチンコ機1に組立てた状態で、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、本体枠4の後端と略同じとなる位置に形成されているため、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球Bを、排出孔60dから排出させることで本体枠4よりも後側へ転動するのを阻止し易くすることができ、外枠下ヒンジ部材60の部位に遊技球Bが留まり難くすることができる。
[3.扉枠の全体構成]
パチンコ機1の扉枠3について、主に図22乃至図30を参照して詳細に説明する。図22はパチンコ機における扉枠の表面図であり、図23は扉枠の背面図であり、図24は扉枠の左側面図であり、図25は扉枠の右側面図である。図26は扉枠を右前から見た斜視図であり、図27は扉枠を左前から見た斜視図であり、図28は扉枠を後ろから見た斜視図である。図29は扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図30は扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠3は、外枠2の枠内と略同じ大きさで正面視において上下に延びた四角形に形成されており、本体枠4を介して外枠2の枠内を前側から開閉可能に取付けられている。扉枠3は、遊技球Bが打込まれる遊技盤5の遊技領域5aを前側から視認可能に閉鎖し、遊技領域5a内に打込むための遊技球Bを貯留すると共に、貯留している遊技球Bを遊技領域5a内へ打込むために遊技者が操作するハンドル182を備えているものである。また、扉枠3は、パチンコ機1の前面全体を装飾するものである。
扉枠3は、正面視の外形が上下に延びた四角形で枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100に着脱可能に取付けられており本体枠4に取付けられた遊技盤5の遊技領域5aを前方から視認可能に閉鎖しているガラスユニット160と、ガラスユニット160の下部を後側から覆うように扉枠ベースユニット100に取付けらている防犯カバー170と、扉枠ベースユニット100の前面右下隅に取付けられているハンドルユニット180と、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられている皿ユニット200と、皿ユニット200の上側で扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット400と、皿ユニットの上側で扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット410と、扉枠左サイドユニット400及び扉枠右サイドユニット410の上側で扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット450と、を備えている。
扉枠ベースユニット100は、正面視の外形が上下に延びた四角形(長方形)に形成されており前後に貫通している扉窓101aを有した扉枠ベース101と、扉枠ベース101の前面右下に取付けられているハンドル取付部材102と、扉枠ベース101の後側で背面視右下隅に取付けられているスピーカダクト103と、扉枠ベース101の後側の下部における背面視右端付近に取付けられている扉枠主中継基板104と、扉枠主中継基板104の背面視左方に取付けられている扉枠副中継基板105と、扉枠副中継基板105の背面視左方に取付けられているハンドル後中継基板106と、扉枠主中継基板104と扉枠副中継基板105の一部とを後側から被覆する扉枠中継基板カバー107と、ハンドル後中継基板106を後側から被覆するハンドル後中継基板カバー108と、配線ケーブルを被覆するケーブルカバー109と、を備えている。
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース101の後側に取付けられている枠状の扉枠補強ユニット110と、扉枠補強ユニット110に取付けられている扉枠上ヒンジ組立体120及び扉枠下ヒンジ部材125と、扉枠補強ユニット110に取付けられている開閉用のシリンダ錠130と、扉枠ベース101の後側でハンドル後中継基板106の上方に取付けられている球送給ユニット140と、扉枠ベース101の後側の下部における背面視右側に取付けられているファールカバーユニット150と、を備えている。
扉枠補強ユニット110は、扉枠ベース101の後側に取付けられることで、扉枠ベース101を補強して剛性を付与するものである。扉枠上ヒンジ組立体120及び扉枠下ヒンジ部材125は、扉枠3を本体枠4に対して開閉可能に取付けるためのものである。シリンダ錠130は、本体枠4の施錠ユニット650と協働して、扉枠3と本体枠4との開閉、及び、外枠2と本体枠4との開閉施錠に使用されるものである。
また、球送給ユニット140は、上皿201内の遊技球Bを一つずつ本体枠4の球発射装置540へ供給するためのものである。ファールカバーユニット150は、球発射装置540により発射されて遊技盤5の遊技領域5a内に到達しなかった遊技球B(ファール球)を、下皿202に誘導すると共に、払出装置580から払出された遊技球Bを、上皿201又は下皿202に誘導するためのものである。
ガラスユニット160は、透明なガラス板162を有しており扉枠ベース101の扉窓101aを閉鎖している。防犯カバー170は、ガラスユニット160の下部を後方から覆うように扉枠ベース101に取付けられている。ハンドルユニット180は、遊技者が回転操作可能なハンドル182を備えており、ハンドル182を操作することで、上皿201内の遊技球Bを、球発射装置540によって遊技盤5の遊技領域5a内に打込む遊技を行うためのものである。
[3−1.扉枠ベースユニットの全体構成]
扉枠3の扉枠ベースユニット100について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。図31(a)は扉枠の扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。図32は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図33は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠ベースユニット100は、正面視左辺側が本体枠4に対してヒンジ回転可能に取付けられ、本体枠4の前面を開閉可能に閉鎖していると共に、本体枠4に取付けられている遊技盤の遊技領域を前方から視認可能としている。扉枠ベースユニット100は、外形が上下に延びた四角形で平板状の扉枠ベース101と、扉枠ベース101の前面右下に取付けられておりハンドルユニット180を取付けるためのハンドル取付部材102と、扉枠ベース101の後側で背面視右下隅に取付けられているスピーカダクト103と、を備えている。
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース101の後側の下部における背面視右端付近に取付けられている扉枠主中継基板104と、扉枠ベース101の後側の下部における扉枠主中継基板104の背面視左方に取付けられている扉枠副中継基板105と、扉枠ベース101の後側の下部における扉枠副中継基板105の背面視左方に取付けられているハンドル後中継基板106と、扉枠ベース101の後側に取付けられており扉枠主中継基板104と扉枠副中継基板105の一部とを後側から被覆する扉枠中継基板カバー107と、扉枠ベース101の後側に取付けられておりハンドル後中継基板106を後側から被覆するハンドル後中継基板カバー108と、扉枠ベース101の後側に取付けられており配線ケーブルを被覆するケーブルカバー109と、を備えている。
更に、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース101の後側に取付けられている枠状の扉枠補強ユニット110と、扉枠補強ユニット110に取付けられている扉枠上ヒンジ組立体120及び扉枠下ヒンジ部材125と、扉枠補強ユニット110に取付けられている開閉用のシリンダ錠130と、扉枠ベース101の後側でハンドル後中継基板106の上方に取付けられている球送給ユニット140と、扉枠ベース101の後側の下部における背面視右側に取付けられているファールカバーユニット150と、を備えている。
この扉枠ベースユニット100には、前面下隅にハンドルユニット180が、扉窓101aの下側前面に皿ユニット200が、扉窓101aの左外側前面に扉枠左サイドユニット400が、扉窓101aの右外側前面に扉枠右サイドユニット410が、扉窓101aの上外側前面に扉枠トップユニット450が、夫々取付けられるものである。
また、扉枠ベースユニット100には、扉窓101aを後方から閉鎖するようにガラスユニット160が取付けられると共に、ガラスユニット160の下部を後方から覆うように透明な防犯カバー170が取付けられるものである。
[3−1a.扉枠ベース]
扉枠3における扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。扉枠ベース101は、正面視の外形が上下に延びた四角形(長方形)に形成されている。扉枠ベース101は、前後に貫通しており、正面視における内周形状が上下に延びた略四角形に形成された扉窓101aを備えている。扉窓101aは、内周を形成している上辺及び左右両辺が、扉枠ベース101の外周辺に夫々接近しており、内周を形成している下辺が、扉枠ベース101の下端から上下方向の約1/3の高さに位置している。このように、扉枠ベース101は、前後に貫通している扉窓101aにより全体が枠状に形成されている。この扉枠ベース101は、合成樹脂により一体成形されている。
扉枠ベース101は、前面における正面視右下隅に形成されており左端側が右端側よりも前方へやや突出するように傾斜しているハンドル取付座面101bと、ハンドル取付座面101bと扉窓101aとの間で正面視右端付近に後面から前方へ向かって窪み、扉枠補強ユニット110のシリンダ取付フレーム115が挿入される挿入凹部101cと、挿入凹部101cにおいて前後に貫通しておりシリンダ錠130のシリンダ本体131が挿通されるシリンダ挿通孔101dと、シリンダ挿通孔101d及びハンドル取付座面101bの正面視左側で前後に貫通しており球送給ユニット140の進入口141a及び球抜口141bを前方に臨ませるための球送給開口101eと、を備えている。
また、扉枠ベース101は、左右方向中央より左寄りで且つハンドル取付座面101bと略同じ高さで前後に貫通しておりファールカバーユニット150の球放出口150dを前方に臨ませる下皿用球通過口101fと、正面視左端付近で扉窓101aの下辺に隣接するように前後に貫通しておりファールカバーユニット150の貫通球通路150aを前方に臨ませる上皿用球通過口101gと、扉窓101aの内周に沿って後面から前方へ向かって窪み、ガラスユニット160のガラス枠161が挿入されるガラスユニット取付部101hと、を備えている。
また、扉枠ベース101は、正面視左下隅(上皿用球通過口101gの下方)に形成されており前後に貫通した縦長の複数のスリット101iを、備えている。複数のスリット101iの後側にスピーカダクト103が取付けられる。また、複数のスリット101iは、パチンコ機1を組立てた状態で、前方に皿ユニット200における皿ユニットベース211のスピーカ口211bが位置していると共に、後方に本体枠4のスピーカユニット620aにおける本体枠スピーカ622が位置しており、本体枠スピーカ622からの音を前方へ放射することができる。
更に、扉枠ベース101は、扉窓101aの下方でハンドル取付座面101bの上方において、前後に貫通している貫通孔101jを備えている。この貫通孔101jは、扉枠ベースユニット100側と皿ユニット200側とを接続する配線ケーブル(図示は省略)が挿通されるものであり、後述する扉枠補強ユニット110における中間補強フレーム114の貫通部114bと一致するように形成されている。
[3−1b.ハンドル取付部材]
扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材102について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。ハンドル取付部材102は、扉枠ベース101の前面にハンドルユニットを取付けるためのものであり、扉枠ベース101の前面のハンドル取付座面101bに取付けられる。
ハンドル取付部材102は、前後方向へ延びた円筒状の筒部102aと、筒部102aの後端から筒部102aの軸に対して直角方向外方へ延びた円環状のフランジ部102bと、筒部102a内に突出していると共に筒部102aの軸方向全長に亘って延びており筒部102aの周方向に対して不等間隔に配置された複数(本例では三つ)の突条102cと、筒部102aの外周面とフランジ部102bの前面とを繋ぎ、筒部102aの周方向に対して複数配置された補強リブ102dと、を備えている。
ハンドル取付部材102は、フランジ部102bの後面を、扉枠ベース101におけるハンドル取付座面101bの前面に当接させた状態で、ビスによってハンドル取付座面101bに取付けられる。
筒部102aは、内径がハンドルユニット180におけるハンドルベース181の基部181aの外径よりも若干大きく形成されている。三つの突条102cは、一つが筒部102aの上部に備えられており、残り二つが筒部102aの下部に備えられている。これら三つの突条102cは、ハンドルベース181における三つの溝部181cと対応する位置に形成されている。従って、ハンドル取付部材102は、三つの突条102cと、ハンドルベース181の三つの溝部181cとを一致させた状態でのみ、筒部102a内にハンドルベース181の基部181aを挿入させることができ、扉枠ベース101に対してハンドルベース181(ハンドルユニット180)の回転位置を規制することができる。
なお、ハンドル取付部材102は、フランジ部102bの後面に対して、筒部102aの軸線が垂直に延びていることから、扉枠ベース101の傾斜しているハンドル取付座面101bに取付けることで、筒部102aの軸線が右前方へ延びるように傾いた状態となり、ハンドルユニット180を同様に傾いた状態で扉枠ベース101に取付けることができる。
[3−1c.スピーカダクト]
扉枠ベースユニット100のスピーカダクト103について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。このスピーカダクト103は、筒状に形成されており、扉枠ベース101の後側において複数のスリット101iが形成されている部位に取付けられる。スピーカダクト103は、パチンコ機1を組立てた状態で、筒状の部位の後端が、本体枠4の本体枠スピーカ622の前方に位置している。これにより、本体枠4の本体枠スピーカ622から放射(出力)された音(サウンド)を、拡散させることなく前方へ誘導することができ、扉枠ベース101の複数のスリット101i及び皿ユニット200の皿ユニットベース211におけるスピーカ口211bを通して、パチンコ機1の前方(遊技者側)へ良好に誘導することができる。
また、スピーカダクト103は、筒状の部位の下方の後面に、接続ケーブル503を保持するケーブルホルダ103aを備えている。ケーブルホルダ103aは、扉枠中継基板カバー107よりも正面視左方に配置されており、扉枠主中継基板104及び扉枠副中継基板105に接続されている接続ケーブル503を、扉枠3の左端側へ延びるように保持している。
[3−1d.扉枠主中継基板・扉枠副中継基板・ハンドル後中継基板]
扉枠ベースユニット100の扉枠主中継基板104、扉枠副中継基板105、ハンドル後中継基板106について、主に図32及び図33等を参照して説明する。扉枠主中継基板104は、外形が上下に延びた四角形に形成されており、扉枠ベース101の後側の下部における背面視右下隅に取付けられる。扉枠主中継基板104は、ハンドル後中継基板106と本体枠4の基板ユニット620におけるインターフェイス基板635との接続を中継するためのものであり、本体枠4から延びている接続ケーブル503(図83及び図84を参照)の一部が接続される。
扉枠副中継基板105は、外形が、上下に延びた四角形の上部の正面視右側に左右に延びた四角形が組み合された逆L字状に形成されており、上下に延びているが扉枠主中継基板104の背面視左方に隣接するように、扉枠ベース101の後側に取付けられている。扉枠副中継基板105は、ハンドルユニット180のハンドル装飾基板184、皿ユニット200の皿ユニット中継基板214、扉枠左サイドユニット400の扉枠左サイド装飾基板402、扉枠右サイドユニット410のサイド窓内装飾部装飾基板413及び扉枠右サイド装飾基板418、扉枠トップユニット450の扉枠トップ中継基板467等と、本体枠4のインターフェイス基板635との接続を中継するためのものであり、本体枠4から延びている接続ケーブル503の残りが接続される。
扉枠主中継基板104及び扉枠副中継基板105は、接続端子が後方へ向かって突出するように、扉枠ベース101に取付けられる。扉枠主中継基板104及び扉枠副中継基板105は、扉枠ベースユニット100を組立てた状態で、扉枠主中継基板104と扉枠副中継基板105の上下に延びている部位とが、扉枠中継基板カバー107によって後側が被覆された状態となり、扉枠副中継基板105の残りの部位が、ファールカバーユニット150によって後側が被覆された状態となる。
ハンドル後中継基板106は、外形が左右に延びた四角形に形成されており、扉枠ベース101の後側における球送給開口101eの下方でハンドル取付座面101bの後側に取付けられる。ハンドル後中継基板106は、扉枠主中継基板104とハンドルユニット180のハンドル回転検知センサ189、ハンドルタッチセンサ192、単発ボタン操作センサ194、及び球送給ユニット140の球送給ソレノイド145との接続を中継するためのものである。ハンドル後中継基板106は、扉枠ベースユニット100を組立てた状態で、ハンドル後中継基板カバー108によって後側が被覆された状態となる。
[3−1e.扉枠中継基板カバー・ハンドル後中継基板カバー・ケーブルカバー]
扉枠ベースユニット100の扉枠中継基板カバー107、ハンドル後中継基板カバー108、及びケーブルカバー109について、主に図31乃至図33を参照して説明する。扉枠中継基板カバー107は、扉枠ベース101の後側に取付けることで、扉枠主中継基板104と扉枠副中継基板の一部(逆L字状の上下に延びている部位)の後側を被覆するものである。扉枠中継基板カバー107は、前方及び正面視左方が開放された箱状に形成されている。扉枠ベースユニット100に組立てた状態では、後側を被覆している扉枠主中継基板104及び扉枠副中継基板105の接続端子が扉枠中継基板カバー107の内部に露出しており、開放されている左側から接続ケーブル503を内部に挿入して、それら端子に接続することができる。
ハンドル後中継基板カバー108は、ハンドル後中継基板106の後側を被覆するように扉枠ベース101の後側に取付けられるものである。ケーブルカバー109は、扉枠補強ユニット110における中間補強フレーム114の後側に取付けられ、扉枠主中継基板104と皿ユニット200の球貸操作ユニット220とを接続する配線ケーブル(図示は省略)を被覆するためのものである。ケーブルカバー109は、左右に延びた箱状に形成されており、前面の左端付近と下面の左右方向中央に、配線ケーブルを通すための開口が形成されている。
[3−1f.扉枠補強ユニット]
扉枠ベースユニット100の扉枠補強ユニット110について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。扉枠補強ユニット110は、扉枠ベース101の後側に取付けられることで、平板状の扉枠ベース101を補強して、扉枠ベースユニット100に剛性を付与している。扉枠補強ユニット110は、左右に離間して配置されている上下に延びた左補強フレーム111及び右補強フレーム112と、左補強フレーム111及び右補強フレーム112の上端同士を連結している左右に延びた上補強フレーム113と、左補強フレーム111の下端から上寄りの位置に左端側が取付けられており右補強フレーム112付近まで右方へ延びた中間補強フレーム114と、中間補強フレーム114の右端と右補強フレーム112とを連結しているシリンダ取付フレーム115と、右補強フレーム112の後側に上下に離間して複数取付けられており本体枠4の施錠ユニット650の扉枠用鉤652が掛止される鉤掛部材116と、を備えている。
左補強フレーム111及び右補強フレーム112は、左右方向が一定の幅で、扉枠ベース101の上下の高さと略同じ長さで上下に延びている。右補強フレーム112には、上下方向に離間しており、前後方向に貫通している複数の挿通孔が形成されている。これら挿通孔は、本体枠4に対して扉枠3を閉めた時に、施錠ユニット650の扉枠用鉤652の先端が挿通される。上補強フレーム113は、上下方向が一定の幅で、扉枠ベース101の左右の幅と略同じ長さで左右に延びている。
中間補強フレーム114は、上下方向が上補強フレーム113の上下の幅よりも広い幅で左右に延びている。中間補強フレーム114は、左端付近において上端から下方へ四角く切欠かれた切欠部114aと、右端付近において前後に貫通している貫通部114bと、を有している。切欠部114aは、扉枠ベース101の上皿用球通過口101gと、貫通部114bは、扉枠ベース101の貫通孔101jと、夫々一致する位置に形成されている。
シリンダ取付フレーム115は、左右に離間して配置されており正面視において上下に延びた四角形の平板状に形成されている一対の後片部と、一対の後片部の対面している夫々の辺から前方へ平板状に延出している一対の側片部と、一対の前方延出部の前端の辺同士を連結している平板状の前片部と、を備えている。このシリンダ取付フレーム115は、平面視の形状が前方へ突出した凸形状に形成されている。シリンダ取付フレーム115は、左側の後片部が中間補強フレーム114の右端に取付けられ、右側の後片部が右補強フレーム112に取付けられる。このシリンダ取付フレーム115は、前片部にシリンダ錠130が取付けられる。
鉤掛部材116は、右補強フレーム112の後側において、前後に貫通している挿通孔の部位に取付けられている。これら鉤掛部材116は、施錠ユニット650の扉枠用鉤652が掛止される。
扉枠補強ユニット110を構成している左補強フレーム111、右補強フレーム112、上補強フレーム113、中間補強フレーム114、シリンダ取付フレーム115、及び鉤掛部材116は、金属板をプレス成型によって打抜き・屈曲することで形成されている。これらは、リベットによって組立てられている。
扉枠補強ユニット110は、左補強フレーム111、右補強フレーム112、及び上補強フレーム113が、扉枠ベース101の左辺、右辺、及び上辺に沿うように組立てられていると共に、中間補強フレーム114が、扉枠ベース101の扉窓101aの下方に位置するように組立てられている。
扉枠補強ユニット110は、図示しない複数のビスにより扉枠ベース101の後側に取付けられる。この扉枠補強ユニット110は、扉枠ベース101に取付けた状態で、中間補強フレーム114の切欠部114a及び貫通部114bが、扉枠ベース101の上皿用球通過口101g及び貫通孔101jと一致した状態となると共に、シリンダ取付フレーム115が、扉枠ベース101の挿入凹部101c内に挿入された状態となる。
[3−1g.扉枠上ヒンジ組立体]
扉枠ベースユニット100の扉枠上ヒンジ組立体120について、主に図31乃至図33を参照して説明する。扉枠上ヒンジ組立体120は、扉枠補強ユニット110の正面視左上隅に取付けられる。扉枠上ヒンジ組立体120は、扉枠3を、扉枠下ヒンジ部材125と協働して本体枠4に対してヒンジ回転可能に取付けるためのものである。扉枠上ヒンジ組立体120は、扉枠補強ユニット110に取付けられるヒンジブラケット121と、ヒンジブラケット121に上下方向へ移動可能に取付けられる扉枠上ヒンジピン122と、扉枠上ヒンジピン122に取付けられる鍔部材123と、扉枠上ヒンジピン122を上方へ移動するように付勢しているロックバネ124と、を備えている。
ヒンジブラケット121は、正面視四角形の平板状の取付片121aと、取付片121aの上辺及び下辺から前方へ延出している平板状の突出片121bと、を備えている。ヒンジブラケット121は、取付片121aが扉枠補強ユニット110に取付けられる。ヒンジブラケット121は、金属板を屈曲させて形成されている。
扉枠上ヒンジピン122は、円柱状の金属棒をL字状に屈曲させたものである。扉枠上ヒンジピン122は、扉枠上ヒンジ組立体120に組立てた状態で、上下に延びている部位が、ヒンジブラケット121における一対の突出片121bの前端付近において下方から貫通し、上端が上側の突出片121bよりも上方へ延び出していると共に、水平に延びている部位が下側の突出片121bの下面に当接している。扉枠上ヒンジピン122は、上端が本体枠4の本体枠上ヒンジ部材510における上ヒンジ本体511の扉枠用上ヒンジ孔511aに回転可能に挿通される。
鍔部材123は、Eリングとされており、扉枠上ヒンジピン122における一対の突出片121bの間となる部位に取付けられている。ロックバネ124は、コイル状に形成されており、鍔部材123とヒンジブラケット121における下側の突出片121bとの間において扉枠上ヒンジピン122の上下に延びている部位の周りに被せられている。このロックバネ124により、鍔部材123を介して扉枠上ヒンジピン122が上方へ付勢されている。
扉枠上ヒンジ組立体120は、扉枠上ヒンジピン122がロックバネ124により上方へ付勢された状態となっており、扉枠上ヒンジピン122における下端の水平に延びている部位が下側の突出片121bの下面に当接することで、これ以上の上方への移動が規制されている。この状態では、扉枠上ヒンジピン122の上端が、上側の突出片121bの上面よりも所定量上方に突出している。
扉枠上ヒンジ組立体120は、扉枠上ヒンジピン122における下端の水平に延びている部位を、ロックバネ124の付勢力に抗してその部位を下方へ移動させると、扉枠上ヒンジピン122を全体的に下方へ移動させることができ、扉枠上ヒンジピン122の上端を、上側の突出片121bの上面よりも下方へ没入させることができる。従って、扉枠上ヒンジ組立体120は、扉枠上ヒンジピン122の上端を、本体枠上ヒンジ部材510の扉枠用上ヒンジ孔511aに対して下方から挿入させたり、下方へ抜いたりすることができる。これにより、扉枠上ヒンジピン122の上端を、本体枠上ヒンジ部材510の扉枠用上ヒンジ孔511aに挿入させることで、扉枠3の正面視上部左端を、本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持させることができる。
また、扉枠上ヒンジ組立体120は、扉枠上ヒンジピン122における上下に延びている部位が、後述する扉枠下ヒンジ部材125の扉枠下ヒンジピン126と同軸上に位置している。これにより、扉枠上ヒンジピン122と扉枠下ヒンジピン126とによって、扉枠3を本体枠4に対して良好な状態でヒンジ回転させることができる。
[3−1h.扉枠下ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠下ヒンジ部材125について、主に図31乃至図33を参照して説明する。扉枠下ヒンジ部材125は、扉枠補強ユニット110の正面視左下隅に取付けられる。扉枠下ヒンジ部材125は、扉枠3を、扉枠上ヒンジ組立体120と協働して本体枠4に対してヒンジ回転可能に取付けるためのものである。
扉枠下ヒンジ部材125は、扉枠補強ユニット110に取付けられ正面視四角形で平板状の取付片125aと、取付片125aの下辺から前方へ延出している平板状の突出片125bと、突出片125bの前端付近の下面から下方へ突出している扉枠下ヒンジピン126(図22等を参照)と、を備えている。
扉枠下ヒンジ部材125の取付片125a及び突出片125bは、金属板を屈曲させて形成されている。扉枠下ヒンジピン126は、円柱状の金属棒で、下端部の外周にテーパ状の面取りが施されている。この扉枠下ヒンジピン126は、扉枠ベースユニット100に組立てた状態で、突出片125bにおける扉枠上ヒンジ組立体120の扉枠上ヒンジピン122の上下に延びている部位と同軸上となる部位に取付けられている。
この扉枠下ヒンジ部材125は、扉枠下ヒンジピン126を本体枠側下ヒンジ部材の扉枠用ヒンジ孔に挿入することで、扉枠3を本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持することができる。
[3−1i.シリンダ錠]
扉枠ベースユニット100のシリンダ錠130について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。シリンダ錠130は、扉枠補強ユニット110のシリンダ取付フレーム115に取付けられ、後述する施錠ユニット650と協働して、扉枠3と本体枠4との開閉、及び、外枠2と本体枠4との開閉施錠に使用されるものである。シリンダ錠130は、前後に延びた円柱状のシリンダ本体131と、シリンダ本体131の前端面に形成されている鍵穴132と、シリンダ本体131の後側に取付けられており鍵穴132に挿入され正規の鍵を回転させると一緒に回転する回転伝達部材133と、を備えている。
シリンダ錠130のシリンダ本体131は、シリンダ取付フレーム115の前片部を後方から貫通して後端が前片部に取付けられている。回転伝達部材133は、後方が開放された円筒状(詳しくは、後方へ向かうに従って直径が大きくなる円錐筒状)に形成されており、中心軸を挟んで対向した位置に後端から前方へ向かって切欠かれた一対の切欠部を有している。回転伝達部材133は、本体枠4における施錠ユニット650の伝達シリンダ654が後方から挿入されるように形成されており、伝達シリンダ654の一対の突起が一対の切欠部内に挿入されることで、回転伝達部材133(鍵穴132に挿入された鍵)の回転を、伝達シリンダ654に伝達させて回転させることができる。
シリンダ錠130は、扉枠3に組立てた状態で、シリンダ本体131の前端が皿ユニット200における皿ユニット本体252のシリンダ挿通口252hの前端と略一致した状態となる(図22等を参照)。
[3−1j.球送給ユニット]
扉枠ベースユニット100の球送給ユニット140について、主に図34及び図35を参照して詳細に説明する。図34(a)は扉枠ベースユニットの球送給ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球送給ユニットを後ろから見た斜視図である。図35(a)は球送給ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は球送給ユニットの後ケースと不正防止部材を外して後から見た分解斜視図である。球送給ユニット140は、皿ユニット200の上皿201から供給される遊技球Bを一つずつ本体枠4の球発射装置540へ供給することができると共に、上皿201内に貯留された遊技球Bを、上皿球抜ボタン222の操作によって下皿202へ抜くことができるものである。
球送給ユニット140は、皿ユニット200の上皿201から遊技球Bが供給され前後方向に貫通している進入口141a、及び進入口141aの下側に開口する球抜口141bを有し後方が開放された箱状の前カバー141と、前カバー141の後端を閉鎖すると共に前方が開放された箱状で、前後方向に貫通している前カバー141の進入口141aから進入した遊技球Bを球発射装置540へ供給するための打球供給口142aを有した後カバー142と、後カバー142及び前カバー141の間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支され前カバー141の後側で進入口141aと球抜口141bとの間を仕切る仕切部143aを有した球抜部材143と、球抜部材143の仕切部143a上の遊技球Bを一つずつ後カバー142の打球供給口142aへ送り、前カバー141と後カバー142との間で上下方向へ延びた軸周りに回動可能に支持された球送給部材144と、球送給部材144を回動させる球送給ソレノイド145と、を備えている。
この球送給ユニット140は、図示するように、正面視で、球送給部材144が進入口141aの右側に配置されており、球送給部材144の左側に球抜部材143が、球送給部材144の右側に球送給ソレノイド145が夫々配置されている。
球送給ユニット140の前カバー141は、正面視で球抜口141bの左側に、球抜部材143の回転中心に対して同心円状に形成された円弧状のスリット141cを備えており、このスリット141cから後述する球抜部材143の作動棹143cが前方へ延びだすようになっている。また、前カバー141は、進入口141aの上縁から上側が上方へ延びだしており、扉枠3を組立てた際に、上皿球抜後ユニット240における後ベース241の球送給誘導路241b及び球抜誘導路241cの上流端側の後方へ開放されている部位を後側から閉鎖するように形成されている。
球抜部材143は、進入口141aよりも下側で進入口141aと球抜口141bとの間を仕切り上面が球送給部材144の方向へ向かって低くなる仕切部143aと、仕切部143aの球送給部材144とは反対側の端部から下方へ延出すると共に上下方向の中間付近から球抜口141bの下側中央へ向かってく字状に屈曲し下端が前後方向へ延びた軸周りに回動可能に支持される回動棹部143bと、回動棹部143bの上端から前方へ向かって突出する棒状の作動棹143cと、作動棹143cよりも下側で回動棹部143bの側面から仕切部143aとは反対側へ突出した錘部143dと、を備えている。球抜部材143の作動棹143cは、前カバー141に形成された円弧状のスリット141cを通して前方へ突出するように形成されている(図34(a)を参照)。作動棹143cは、扉枠ベース101の球送給開口101eを介して皿ユニット200の上皿球抜ボタン222の押圧操作によって下方へ移動する上皿球抜スライダ242の作動伝達部242bの上端(上面)と当接する。
球送給部材144は、進入口141a及び球抜部材143の仕切部143aの方を向き上下方向へ延びた回転軸芯を中心とした平面視が扇状の遮断部144aと、遮断部144aの後端から回転軸芯側へ円弧状に窪んだ球保持部144bと、球保持部144bの後端から下方へ延出する棒状の棹部144cと、を備えている。球送給部材144における遮断部144aと球保持部144bは、夫々回転軸芯を中心とした約180゜の角度範囲内に隣接して形成されている。また、球送給部材144の球保持部144bは、一つの遊技球Bを保持可能な大きさとされている。球送給部材144は、球送給ソレノイド145の駆動によって回転軸芯と偏芯した位置に配置された棹部144cが左右方向へ移動させられることで、回転軸芯周りに回動する。
この球送給部材144は、遮断部144aが仕切部143aの方向を向くと同時に球保持部144bが打球供給口142aと連通した方向を向いた供給位置と、球保持部144bが仕切部143aの方向へ向いた保持位置との間で回動するようになっている。球送給部材144が供給位置の時には、球保持部144bに保持された遊技球Bが、打球供給口142aから球発射装置540へ供給されると共に、進入口141aから仕切部143a上に進入した遊技球Bが、遮断部144aによって球保持部144b(打球供給口142a)側への移動が遮断されて仕切部143a上に留まった状態となる。一方、球送給部材144が保持位置へ回動すると、球保持部144bが仕切部143aの方向を向くと共に、球保持部144bの棹部144c側の端部が打球供給口142aを閉鎖した状態となり、仕切部143a上の遊技球Bが一つだけ球保持部144b内に保持される。
また、球送給ユニット140は、球送給ソレノイド145の駆動(通電)によって先端が上下方向へ揺動する球送給作動桿146と、球送給作動桿146における上下方向へ揺動する先端の動きによって前後方向へ延びた軸周りに回動すると共に、球送給部材144を上下方向へ延びた軸周りに回動させる球送給クランク147と、を備えている。
球送給作動桿146は、球送給ソレノイド145の下方の部位に鉄板146aを備えている。球送給作動桿146は、左右に延びており、球送給クランク147とは反対側の端部(右端部)が前後に延びた軸周りに回転可能に前カバー141及び後カバー142に取付けられている。球送給作動桿146は、球送給ソレノイド145が駆動されると、発生する磁力によって鉄板146aが球送給ソレノイド145の方(上方)へ引寄せられ、右端部を中心にして球送給クランク147に近い左端部側が上方へ移動するように回動する。その後、球送給ソレノイド145の駆動が解除されると、磁力が消滅することによって鉄板146aの自重が作用して、右端部を中心にして球送給クランク147に近い左端部側が下方へ移動するように回動して初めの状態に復帰する。これにより、球送給作動桿146は、球送給ソレノイド145によって、球送給クランク147に近い左端部(先端)が上下方向に揺動することとなる。
球送給クランク147は、球送給作動桿146の上下動する先端と係合可能とされ左右方向へ延びた係合部147aと、係合部147aの球送給作動桿146と係合する側とは反対側に配置され前カバー141と後カバー142との間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支される軸部147bと、軸部147bから上方へ延出しており、球送給部材144における回動中心に対して偏芯した位置から下方へ突出する棒状の棹部144c(図35(b)を参照)と係合する伝達部147cと、を備えている。
この球送給ユニット140は、球送給ソレノイド145の駆動により球送給作動桿146の先端(左端)を上方へ移動させることで、球送給作動桿146を介して球送給クランク147を前後に延びた軸周りに回動させることができる。
球送給ユニット140は、球送給ソレノイド145の非駆動時(通常時)では、球送給作動桿146が球送給ソレノイド145の下端から離れて先端が下方へ位置した状態となり、この状態では球送給部材144が供給位置に位置した状態となる。また、球送給ソレノイド145の駆動時では、球送給作動桿146が球送給ソレノイド145の下端に吸引されて先端(左端)が上方へ位置した状態となり、球送給部材144が保持位置へ回動する。つまり、球送給ソレノイド145が駆動される(ONの状態)と、球送給部材144が遊技球Bを一つ受入れ、球送給ソレノイド145の駆動が解除される(OFFの状態)と、球送給部材144が受入れた遊技球Bを球発射装置540側へ送る(供給する)ことができる。この球送給ユニット140における球送給ソレノイド145の駆動は、払出制御基板633の発射制御部633b(図117を参照)により発射ソレノイド542の駆動制御と同期して制御される。
また、球送給ユニット140は、回動可能に軸支されている球抜部材143か、錘部143dによって正面視反時計周りの方向へ回転するようなモーメントがかかるようになっている。しかしながら、球抜部材143の前方へ突出している作動棹143cが、皿ユニット200の上皿球抜ボタン222の押圧操作によって動作する上皿球抜スライダ242の作動伝達部242bの上端と当接することで、その回動が規制されているため、通常の状態では、球抜部材143の仕切部143aが進入口141aと球抜口141bとの間に位置して仕切っており、球抜口141b側へ遊技球Bが侵入することはない。
そして、遊技者が、皿ユニットの上皿球抜ボタンを下方へ押圧操作すると、上皿球抜スライダが作動伝達部と共に下方へスライドし、作動伝達部の下方への移動に伴って作動棹143cも相対的に下方へ移動することとなる。作動伝達部と共に作動棹143cが下方へ移動すると、球抜部材143が正面視反時計周りの方向へ回動し、仕切部143aが進入口141aと球抜口141bとの間から移動して仕切りが解除される。これにより、進入口141aから進入した遊技球Bが、球抜口141b側へ落下し、球抜口141bから皿ユニット200における上皿球抜後ユニット240の球抜誘導路241cへと排出され、下皿球供給口211cを介して下皿202へ排出(供給)させることができる。
なお、球抜部材143の作動棹143cが当接する作動伝達部242bが形成されている上皿球抜スライダ242は、バネ243によって上方へ付勢されているので、仕切部143a上に遊技球Bが勢い良く供給されても、その衝撃を、作動棹143cを介してバネ243によって吸収させることができ、球抜部材143等が破損するのを防止することができると共に、遊技球Bが仕切部143aで跳ね返るのを防止することができる。
また、球送給ユニット140は、後カバー142における打球供給口142aの背面視で右上に前方へ窪んだ矩形状の取付凹部142b(図35(b)等を参照)が形成されていると共に、その取付凹部142b内に不正防止部材148が取付けられている。球送給ユニット140の不正防止部材148は、工具鋼やステンレス等の硬質の金属板により形成されており、後カバー142の取付凹部142b内に対して後側から脱着可能に取付けられている。
不正防止部材148は、正面視の外形が左右に延びた長方形状に形成されており、右辺から左方へ所定距離の間において、上下方向略中央で上下に分離している上片部148a及び下片部148bと、上片部148a及び下片部148bの互いに対向している辺の先端側(正面視右端側)でC面取り状に夫々形成されている傾斜部148cと、を備えている。不正防止部材148の上片部148aは、不正防止部材148の一般面に対して、正面視右端が後方へ突出するように屈曲させられている。下片部148bは、不正防止部材148の一般面と同一面上に延びている。これにより、平面視において、上片部148aと下片部148bとによって、右方に向かうに従って広がるV字状の溝を形成している。
不正防止部材148は、後カバー142の取付凹部142bに取付けられることで、上片部148aと下片部148bとで形成されるV字状の溝が、打球供給口142a内と連通した状態となる。
この不正防止部材148によれば、紐を取付けた不正な遊技球Bを、上皿から球送給ユニット140を介して球発射装置540により遊技領域5a内に打込み、不正な遊技球Bに取付けられた紐を操作して、不正な遊技球Bを第一始動口等に出し入れさせるような不正行為が行われる際に、球発射装置540により発射(打球)された不正な遊技球Bの勢いによって、不正な遊技球Bに取付けられた紐を、上片部148aと下片部148bとの間に挿入させた上で、上片部148aと下片部148bとによって形成されたV字状の狭くなった部位により切断させることができ、紐を取付けた不正な遊技球Bを用いた不正行為が行われるのを防止することができる。
[3−1k.ファールカバーユニット]
扉枠ベースユニット100のファールカバーユニット150について、主に図36及び図37を参照して詳細に説明する。図36(a)は扉枠ベースユニットのファールカバーユニットを前から見た斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを後ろから見た斜視図である。また、図37は、蓋部材を外した状態のファールカバーユニットの正面図である。ファールカバーユニット150は、扉枠ベース101の後側の下部における背面視右側に取付けられている。ファールカバーユニット150は、球発射装置540により発射されて遊技盤5の遊技領域5a内に到達しなかった遊技球B(ファール球)を、下皿202に誘導すると共に、払出装置580から払出された遊技球Bを、上皿201又は下皿202に誘導するためのものである。ファールカバーユニット150は、図示するように、扉枠ベース101の後側に取付けられ前側が開放された浅い箱状のユニット本体151と、ユニット本体151の前面に取付けられている平板状の蓋部材152と、を備えている。
ファールカバーユニット150は、正面視左上隅において前後に貫通しており本体枠4の下部満タン球経路ユニットの通常誘導路と皿ユニットの上皿球供給口とを連通させる貫通球通路150aと、貫通球通路150aの正面視右下側で後方へ向かって開口しており本体枠4の下部満タン球経路ユニットの満タン誘導路と連通可能な満タン球受口150bと、を備えている。
また、ファールカバーユニット150は、満タン球受口150bの正面視右側で上方へ向かって開口しており本体枠4の球発射装置により発射されにも関わらず遊技領域5a内へ到達しなかった遊技球B(ファール球)を受けるファール球受口150cと、正面視右下隅付近で前方へ向かって開口しており満タン球受口150b及びファール球受口150cに受入れられた遊技球Bを前方へ放出すると共に皿ユニットの下皿球供給口と連通する球放出口150dと、を備えている。
更に、ファールカバーユニット150は、ユニット本体151及び蓋部材152によって、満タン球受口150b及びファール球受口150cと球放出口150dとの間に形成されており所定量の遊技球Bを貯留可能な広さを有している貯留通路150eを、備えている。
貫通球通路150aは、ユニット本体151と蓋部材152の両方に跨って形成されている。満タン球受口150b及びファール球受口150cは、ユニット本体151に形成されている。球放出口150dは、蓋部材152に形成されている。貯留通路150eは、ユニット本体151と蓋部材152とで形成されている。
また、ファールカバーユニット150は、貯留通路150eの内壁の一部を構成しており下端が回動可能にユニット本体151及び蓋部材152に取付けられている平板状の可動片153と、可動片153の貯留通路150eから遠ざかる方向への回動を検知する満タン検知センサ154と、可動片153を貯留通路150e側へ付勢しているバネ155と、を備えている。
このファールカバーユニット150は、皿ユニット200の下皿202内が遊技球Bで一杯になって、球放出口150dから遊技球Bが下皿202側へ放出されなくなると、貯留通路150e内にある程度の数の遊技球Bを貯留することができる。そして、貯留通路150e内にある程度の数の遊技球Bが貯留されると、遊技球Bの重さによって可動片153の上端がバネ155の付勢力に抗して貯留通路150eから遠ざかる方向へ移動するように可動片153が回動し、その回動が満タン検知センサ154によって検知される。これにより、下皿202が遊技球Bで満タンになっていると判断することができるため、満タン検知センサ154により満タンが検知されると、これ以上の遊技球Bの払出しを停止させると共に、その旨を遊技者や遊技ホールの係員等に報知して、下皿202の満タンを解消させるように促すことができる。
また、ファールカバーユニット150は、ユニット本体151の後側で貫通球通路150aの下側に取付けられており、本体枠4の後述する払出ユニット560における下部満タン球経路ユニット610の払出通路開閉扉613の作動突部613aが当接可能な扉開閉当接部150fを備えている(図91を参照)。扉開閉当接部150fは、後面が下方へ向かうに従って前方へ移動するように傾斜している。この扉開閉当接部150fに払出通路開閉扉613の作動突部613aが当接することで、払出通路開閉扉613を回動させて下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの下流端(前側開口)を開放させることができる。
[3−2.ガラスユニット]
扉枠3におけるガラスユニット160について、主に図29及び図30等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット160は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース101の扉窓101aを閉鎖するように、後方からガラスユニット取付部101h内に挿入されて着脱可能に取付けられている。このガラスユニット160は、扉枠3を本体枠4に対して閉めた時に、本体枠4に取付けられている遊技盤5の遊技領域5aを遊技者側(前方)から視認可能とすると共に、遊技領域5aの前方を閉鎖するものである。
ガラスユニット160は、扉枠ベース101の扉窓101aの内周形状よりも大きくガラスユニット取付部101hに取付可能な枠状のガラス枠161と、ガラス枠161の枠内を閉鎖し外周がガラス枠161に取付けられている透明な二つのガラス板162と、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース101の後側に回転可能に取付けられガラス枠161を扉枠ベース101に取付けるための一対のガラスユニット取付部材163と、を備えている。
ガラス枠161は、正面視左右上隅よりも下側の位置から外方へ平板状に延出している一対の取付片161aと、下端から下方へ突出していると共に下辺に沿って延びている帯板状の係止片161bと、を有している。ガラス枠161の取付片161aは、ガラスユニット取付部材163の突出部163bと当接可能とされている。係止片161bは、扉枠ベース101と扉枠補強ユニット110の中間補強フレーム114との間の空間内に挿入可能とされている(図97を参照)。二つのガラス板162は、ガラス枠161の前端側と後端側とに夫々取付けられており、互いの間に空間が形成されるように前後に離間している(図97を参照)。
ガラスユニット取付部材163は、扉枠ベース101の後側で前後に延びた軸線周りに対して回転可能に取付けられる円盤状の基部163aと、基部163aから回転軸線に対して直角方向へ棒状に突出している突出部163bと、を有している。ガラスユニット取付部材163は、扉枠ベース101の後面における扉窓101aの四隅のうち上側の二つの隅の外側に、夫々回転可能に取付けられる。
ガラスユニット160を扉枠ベース101に取付けるには、まず、扉枠ベース101に取付けられているガラスユニット取付部材163を、突出部163bが基部163aよりも上方に位置するように回転させた状態とする。そして、扉枠ベース101の後側から、ガラスユニット160のガラス枠161の係止片161bを、扉枠ベース101と扉枠補強ユニット110の中間補強フレーム114との間の隙間に上方から挿入した上で、ガラス枠161の前端を扉枠ベース101のガラスユニット取付部101hの後面に当接させる。その後、ガラスユニット取付部材163を、突出部163bが基部163aよりも下方に位置するように回転させて、突出部163bをガラス枠161の取付片161aの後面と当接させる。これにより、ガラスユニット160が扉枠ベース101に取付けられる。
ガラスユニット160を扉枠ベース101から取外す場合は、上記と逆の手順により、取外すことができる。これにより、ガラスユニット160は、扉枠ベース101(扉枠ベースユニット100)に対して着脱可能となっている。
なお、ガラスユニット160では、ガラスユニット取付部材163の突出部163bが、基部163aよりも下方に位置している回転位置の時に、突出部163bによりガラス枠161の後方への移動を規制しているため、ガラスユニット取付部材163に振動等が作用しても、突出部163bが基部163aよりも上方となるように位置へ回転することはない。従って、ガラス枠161の後方への移動の規制が自然に解除されることはなく、ガラスユニット160が扉枠ベース101から自然に外れることはない。
[3−3.防犯カバー]
扉枠3における防犯カバー170について、主に図29及び図30等を参照して詳細に説明する。防犯カバー170は、ガラスユニット160の後面下部を覆うように扉枠ベースユニット100の後側に取付けられ、透明な合成樹脂により形成されている。防犯カバー170は、外周が所定形状に形成された平板状の本体部171と、本体部171の外周縁に沿って後方へ短く突出した平板状の後方突片172と、左右に離間して配置され本体部171よりも前方に突出し、扉枠ベース101の後側に係止可能とされている一対の係止片173と、を備えている。
防犯カバー170の本体部171は、扉枠ベースユニット100に取付けた状態で下端がガラスユニット160の下端よりも下方へ突出するように形成されている。また、本体部171は、上端が、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における遊技領域5aの下端に沿った形状に形成されている。詳述すると、本体部171の上端は、後述する前構成部材1000の内レール1002の一部、アウト誘導部1003、右下レール1004の一部、及び右レール1005に沿った形状に形成されており、パチンコ機1に組立てた状態で遊技領域5a内に突出しないように形成されている。
後方突片172は、本体部171の外周縁の略全周に亘って形成されている。従って、防犯カバー170は、本体部171と後方突片172とによって、後方へ開放された浅い箱状に形成されており、強度・剛性が高くなっている。また、後方突片172は、本体部171の外周縁とは異なる本体部171の後面の一部からも後方に突出している。この本体部171の後面の一部から後方に突出している後方突片172は、パチンコ機1に組立てた状態で遊技盤5の前構成部材1000における外レール1001の一部と沿うように形成されている。
なお、後方突片172は、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間に位置する部位には形成されていない。これにより、外レール1001と内レール1002との間を通る遊技球B(球発射装置540により発射された遊技球B)が、防犯カバー170の後方突片172に当接することはなく、遊技領域5a内への遊技球Bの打込みを阻害することはない。
一対の係止片173は、扉枠ベースユニット100(スピーカダクト103及びケーブルカバー109)の後側に弾性係止される。これにより、防犯カバー170は、扉枠ベースユニット100に対して容易に着脱することができる。
防犯カバー170は、パチンコ機1に組立てた状態で、本体部171の前面がガラスユニット160の後面(ガラス枠161の後端)と当接し、本体部171の下辺から後方へ突出している部位を除いた後方突片172が、前構成部材1000の防犯凹部1009内に挿入された状態となる。また、防犯カバー170は、本体部171の下辺から後方に突出している後方突片172が、前構成部材1000の下面と接するように前構成部材1000の前面よりも後方へ突出している状態となる。これにより、防犯カバー170と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー170の後方突片172と前構成部材1000の防犯凹部1009とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー170と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片172や防犯凹部1009に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
[3−4.ハンドルユニット]
扉枠3におけるハンドルユニット180について、主に図38等を参照して詳細に説明する。図38(a)は扉枠におけるハンドルユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)はハンドルユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。ハンドルユニット180は、扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材102に取付けられ、遊技者が操作することで、上皿201内の遊技球Bを遊技盤5の遊技領域5a内に打込むことができるものである。
ハンドルユニット180は、扉枠ベースユニット100におけるハンドル取付部材102の筒部102aに取付けられるハンドルベース181と、ハンドルベース181の前端に回転可能に取付けられるハンドル182と、ハンドル182の前端側を覆うようにハンドルベース181に取付けられる円盤状のカバー台座183と、カバー台座183の前側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されているハンドル装飾基板184と、ハンドル装飾基板184の前側を覆うようにカバー台座183に取付けられているハンドルカバー185と、を備えている。
また、ハンドルユニット180は、ハンドル182の後側でハンドルベース181の前面に取付けられるインナーベース186と、前端にハンドル182が取付けられると共にインナーベース186とハンドルベース181とによって回転可能に取付けられ外周に駆動ギア部187aを有している軸部材187と、軸部材187の駆動ギア部187aと噛合している伝達ギア188と、伝達ギア188と一体回転する検知軸189aを有しハンドルベース181とインナーベース186との間に挟持されているハンドル回転検知センサ189と、を備えている。
更に、ハンドルユニット180は、一端側がハンドルベース181に取付けられると共に他端側がハンドル182に取付けられハンドル182を初期回転位置(正面視で反時計周りの方向への回転端)へ復帰させるように付勢しているハンドル復帰バネ190と、一端側がインナーベース186に取付けられると共に他端側が伝達ギア188に取付けられ伝達ギア188を介してハンドル回転検知センサ189の検知軸189aを正面視で時計回りの方向へ付勢している補助バネ191と、を備えている。
また、ハンドルユニット180は、インナーベース186の後方でハンドルベース181に取付けられているハンドルタッチセンサ192と、先端側がハンドルベース181の前端外周面の正面視おける左側から外方に突出していると共に基端側がインナーベース186の後方でハンドルベース181に前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている単発ボタン193と、単発ボタン193の押圧操作を検知しハンドルベース181に取付けられている単発ボタン操作センサ194と、を備えている。
ハンドルユニット180のハンドルベース181は、前後に延びた円筒状の基部181aと、基部181aの前端から半径方向へ突出している円盤状の前端部181bと、円筒状の基部181aの外周面から窪んでいると共に軸方向に延びており周方向へ不等間隔で三つ形成されている溝部181cと、を備えている。ハンドルベース181の基部181aは、外径がハンドル取付部材102の筒部102aの内径よりも若干小さく形成されている。また、三つの溝部181cは、ハンドル取付部材102における筒部102aの三つの突条102cと対応した位置に形成されている。従って、三つの溝部181cを三つの突条102cと一致させた状態で、基部181aをハンドル取付部材102の筒部102a内に挿入させることができると共に、三つの溝部181c内に夫々突条102cが挿入されることで、ハンドルベース181がハンドル取付部材102に対して相対回転不能な状態となる。
ハンドル182は、外周面から周方向に離れて外方へ突出している四つの第一突起182a、第二突起182b、第三突起182c、及び第四突起182dと、回転軸(軸部材187)を中心として円弧状に延びていると共に前後方向に貫通している二つのスリット182eと、スリット182eよりも回転中心に対して内側の位置から後方に突出しておりハンドル復帰バネ190の他端側が係止される係止突部182fと、を備えている。
四つの第一突起182a、第二突起182b、第三突起182c、及び第四突起182dは、正面視において時計回りの方向に順番に備えられている。詳述すると、第一突起182aは、ハンドル182の一般外周面から最も突出した部位の正面視時計回りの方向の側面が、外側へ膨らむように膨出しており、反対側である反都決周りの方向の側面が、内側へ湾曲するように凹んでいる(抉れている)。第二突起182bは、ハンドル182の一般外周面から最も突出した部位が、第一突起182aの最も突出した部位から時計回りの方向へ約85度の回転角度で離れており、第一突起182aよりはやや低く突出している。この第二突起182bは、最も突出した部位の正面視時計回りの方向の側面が、外側へ膨らむように膨出しており、反対側である反時計周りの方向の側面が、内側へ湾曲するように凹んでおり、第一突起182aと相似した形状に形成されている。
第三突起182cは、ハンドル182の一般外周面から最も突出した部位が、第二突起182bの最も突出した部位から時計回りの方向へ約70度の回転角度で離れており、第一突起182aの約半分の高さで突出している。この第三突起182cは、両側の側面が略直線状に傾斜しており、時計回りの方向の側面が反対側である反時計回りの方向の側面よりもなだらかに傾斜している。第四突起182dは、ハンドル182の一般外周面から最も突出した部位が、第三突起182cの最も突出した部位から時計回りの方向へ約55度の回転角度で離れており、第一突起182aよりもやや高く突出している。この第四突起182dは、両側の側面が略直線状に傾斜しており、略二等辺三角形に形成されている。
カバー台座183は、円盤状に形成されており、後面から後方へ突出している三つの取付ボス183aを備えている。三つの取付ボス183aは、ハンドル182のスリット182eを前方から貫通してハンドルベース181の前面に取付けられる。ハンドルカバー185の取付ボス183aが、ハンドル182のスリット182eを貫通していることから、取付ボス183aがスリット182eの周方向端部に当接することとなり、ハンドル182の回転角度を規制している。本例では、ハンドル182を、約120度の回転角度の範囲内で回転させることができる。
ハンドルカバー185は、前面が前方へ丸く膨出しており、透光性を有している。ハンドルカバー185は、内部に、透明な部材で立体的に形成されたレンズ部材が備えられている。このハンドルカバー185は、ハンドル装飾基板184の前面のLEDを適宜発光させることで、発光装飾させられる。
このハンドルユニット180は、扉枠ベース101のハンドル取付座面101bに対して、ハンドル取付部材102を介して取付けられる。この扉枠ベース101のハンドル取付座面101bは、平面視において、右端側が左端側よりも後方に位置するように傾斜しており、外側(開放側)を向いているため、ハンドル取付部材102を介して取付けられるハンドルユニット180も平面視で外側に傾斜(換言すると、パチンコ機1の前面に直交する線に対してその先端部がパチンコ機1の外側に向かうように傾斜している。)して扉枠3に取付固定される。これにより、遊技者がハンドルユニット180のハンドル182が握り易く、違和感がなく回動操作を行わせることができる。
ハンドルユニット180のハンドル回転検知センサ189は、可変抵抗器とされており、ハンドル182を回転させると、軸部材187及び伝達ギア188を介してハンドル回転検知センサ189の検知軸189aが回転する。この検知軸189aの回転角度に応じてハンドル回転検知センサ189の内部抵抗が変化し、ハンドル回転検知センサ189の内部抵抗に応じて後述する球発射装置540における発射ソレノイド542の駆動力が変化して、ハンドル182の回転角度に応じた強さで遊技球Bが遊技領域5a内へ打込まれる。
ハンドルタッチセンサ192は、ハンドルユニット180に作用する静電気を検知するものであり、遊技者がハンドル182等に接触することで、遊技者から作用する静電気を検知し、遊技者のハンドル182等への接触を検出する。そして、ハンドルタッチセンサ192が遊技者の接触を検出している時に、ハンドル182を回動させると、ハンドル回転検知センサ189の検知が受付けられ、ハンドル182の回転角度に応じた強さで発射ソレノイド542の駆動が制御されて、遊技球Bを打込むことができる。つまり、遊技者がハンドル182に触れずに、何らかの方法でハンドル182を回転させて遊技球Bを遊技領域5a内に打込もうとしても、ハンドルタッチセンサ192が遊技者の接触を検知していないことから、発射ソレノイド542は駆動されず、遊技球Bを打込むことができないようになっている。これにより、遊技者が本来とは異なる方法でハンドル182を回転させて遊技が行われるのを防止することができ、パチンコ機1を設置する遊技ホールに係る負荷(負担)を軽減させることができる。
また、ハンドルユニット180は、遊技者がハンドル182を回転操作中に、単発ボタン193を押圧すると、単発ボタン操作センサ194が単発ボタン193の操作を検知し、払出制御基板633の発射制御部633bによって発射ソレノイド542の駆動が停止させられる。これにより、ハンドル182の回転操作を戻さなくても、遊技球Bの発射を一時的に停止させることができると共に、単発ボタン193の押圧操作を解除することで、単発ボタン193を操作する前の打込み強さで再び遊技球Bを遊技領域5a内に打込むことができる。
更に、ハンドルユニット180は、ハンドル182に、四つの第一突起182a、第二突起182b、第三突起182c、及び第四突起182dを備えており、ハンドル182を正面視時計回りの方向へ最も回転させて、遊技球Bを最も強く遊技領域5a内に打込むようにした(所謂、「右打ち」した)時に、第四突起182dが、ハンドル182を回転させていない時の第一突起182aの位置と、略同じ位置となるため、第四突起182dを第一突起182aとしてハンドル182を持ち替えることで、遊技者が楽な状態で「右打ち」の位置でハンドル182を維持させることができ、遊技者の疲労感を軽減させて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
[3−5.皿ユニットの全体構成]
扉枠3における皿ユニット200について、主に図39乃至図42を参照して詳細に説明する。図39は扉枠の皿ユニットを見た斜視図であり、図40は皿ユニットを後ろから見た斜視図である。図41は皿ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図42は皿ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。皿ユニット200は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の前面における扉窓101aよりも下側の部位に取付けられる。皿ユニット200は、遊技領域5a内に打込むための遊技球Bを貯留する上皿201と、上皿201の下側に配置されており上皿201やファールカバーユニット150から供給される遊技球Bを貯留可能な下皿202と、を備えている。
皿ユニット200は、上皿201を有しており扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の前面に取付けられている皿ベースユニット210と、皿ベースユニット210の前面に取付けられており下皿202を有している皿装飾ユニット250と、皿装飾ユニット250及び皿ベースユニット210の前面に取付けられており遊技者が操作可能な演出操作ユニット300と、を備えている。
皿ベースユニット210は、左右に延びた平板状の皿ユニットベース211と、皿ユニットベース211の前面上部に取付けられ上皿201を有している上皿本体212と、上皿本体212の右方に取付けられており前方へ突出している取付ベース213と、取付ベース213の右方に取付けられている皿ユニット中継基板214と、取付ベース213の上面に取付けられている球貸操作ユニット220と、取付ベース213の下方に取付けられている上皿球抜前ユニット230と、上皿球抜前ユニット230の後方に取付けられている上皿球抜後ユニット240と、を備えている。
皿装飾ユニット250は、皿ユニットベース211の前面下部に取付けられており下皿202を有している下皿本体251と、下皿本体251の外周を覆うように皿ユニットベース211の前面に取付けられる皿ユニット本体252と、下皿本体251の下面に取付けられている下皿球抜ユニット260と、皿ユニット本体252の前面上部に左右に離間して夫々取付けられている皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275と、皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275の夫々の下方に取付けられている皿左下装飾ユニット280及び皿右下装飾ユニット285と、を備えている。
演出操作ユニット300は、遊技者が操作可能な演出操作部301として、遊技者が回転操作可能な回転操作部302と、遊技者が押圧操作可能な押圧操作部303と、を備えている。演出操作ユニット300は、皿装飾ユニット250の前面に取付けられる演出操作部カバーユニット310と、演出操作部カバーユニット310に内に収容される操作部ベース320と、操作部ベース320の上面に取付けられており回転操作部302を有している円環状の演出操作リング330と、回転操作部302を回転させる回転駆動ユニット340と、回転駆動ユニット340の回転を回転操作部302に伝達させる操作リング用伝達ギア350と、操作リング用伝達ギア350を回転可能に取付けているギア取付部材351と、を備えている。
また、演出操作ユニット300は、演出操作リング330を発光装飾させる演出操作リング装飾基板352と、演出操作リング装飾基板352の上側を覆う装飾基板カバー353と、操作部ベース320の下面に取付けられている振動スピーカ354と、演出操作リング330の環内に臨むように操作部ベース320に取付けられている演出操作ボタンユニット360と、操作部ベース320の後面に取付けられている操作部中継基板ユニット390と、を備えている。
皿ユニット200は、全体が前方へ膨出しており、左右方向中央において演出操作部301の上面が斜め上前方を向くように演出操作ユニット300が配置されており、上面における演出操作ユニット300の左側に上皿201が演出操作ユニット300の右側に球貸操作ユニット220が配置されていると共に、上皿201の下側で演出操作ユニット300の左側に下皿202が配置されている。
[3−5a.上皿]
皿ユニット200の上皿201について、主に図39乃至図42等を参照して詳細に説明する。上皿201は、皿ユニットベース211と上皿本体212とによって形成されており、正面視左右の中央より左側の方が大きく前方へ膨出し、上方へ開放された容器状に形成されている。上皿201(上皿本体212)は、扉枠3の左右方向の幅に対して左端から右方へ約1/3の部位が最も前方に膨出している。上皿201は、最も膨出した部位から正面視右方へ向かうに従って、前端が後方へ後退しており、前後方向の奥行が遊技球Bの外径よりも若干大きい誘導通路部201a(図46を参照)を有している。上皿201は、誘導通路部201aを含む底面の全体が、右端側が低くなるように傾斜しており、誘導通路部201aの正面視右端側が、球貸操作ユニット220の下方へ潜り込んでいる。
上皿201は、皿ユニット200に組立てた状態で、その底面が、皿ユニットベース211の上皿球供給口211aよりも下側の位置から上皿球送給口211eの上端に対して遊技球Bの外径よりも若干下側の位置へ向かって低くなるように傾斜している。これにより、上皿球供給口211aから前方へ放出された遊技球Bが、上皿201内に受けられて貯留させることができると共に、受けられた遊技球Bを誘導通路部201aの右端側から上皿球送給口211eを通って球送給ユニット140側へ供給させることができる。
なお、誘導通路部201aには、パチンコ機1において電気的に接地(アース)されている金属製のアース金具201bが備えられており、遊技球Bが接触(転動)することで、遊技球Bに帯電した静電気を除去させることができる。
[3−5b.下皿]
皿ユニット200の下皿202について、主に図39乃至図42等を参照して詳細に説明する。下皿202は、上皿201の下方で、正面視おいて皿ユニット200(扉枠3)の左右方向中央よりも左側に配置されている。下皿202は、下皿本体251と皿ユニットベース211とで形成されている。下皿202は、遊技球Bを貯留可能な容器状に形成されており、底壁に上下に貫通し遊技球Bを排出可能とされた下皿球抜孔202aを備えている。下皿202の下皿球抜孔202aは、下皿球抜ユニット260によって開閉可能に閉鎖されている。
下皿202は、平面視の形状が左右に延びた略四角形に形成されており、左右方向中央より左側の前端が右側よりも前方へ突出している。下皿202は、上下に貫通している下皿球抜孔202aが、右端付近の前端付近に配置されている。この下皿202は、底面が下皿球抜孔202aへ向かって低くなるように傾斜している。下皿202の下皿球抜孔202aは、皿ユニット200に組立てた状態で、下皿球供給口211cの前方で演出操作ユニット300の下方に位置している。
下皿202は、下皿球抜孔202aを閉鎖している状態で、下皿球供給口211cから前方へ放出された遊技球Bを貯留することができると共に、下皿球抜孔202aを開放することで貯留されている遊技球Bを皿ユニット200の下方(例えば、ドル箱)へ排出させることができる。また、下皿202の下皿球抜孔202aが開放されている状態では、下皿球抜孔202aが下皿球供給口211cの前方に配置されていることから、下皿球供給口211cから前方へ放出された遊技球Bを、最短距離の移動で速やかに下皿球抜孔202aから下方へ排出させることができる。
[3−5c.皿ベースユニット]
皿ユニット200における皿ベースユニット210について、主に図43乃至図46を参照して詳細に説明する。図43は皿ユニットにおける皿ベースユニットを前から見た斜視図であり、図44は皿ユニットにおける皿ベースユニットを後ろから見た斜視図である。また、図45は皿ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図46は皿ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。皿ベースユニット210は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の前面における扉窓101aの下方に取付けられると共に、前面に、皿装飾ユニット250及び演出操作ユニット300が取付けられるものである。
皿ベースユニット210は、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられ左右に延びた平板状の皿ユニットベース211と、皿ユニットベース211の前面上部に取付けられ上皿201を有している上皿本体212と、皿ユニットベース211の前面上部における上皿本体212の右方に取付けられており前方へ突出している取付ベース213と、皿ユニットベース211の前面で取付ベース213の右方に取付けられている皿ユニット中継基板214と、を備えている。
また、皿ベースユニット210は、取付ベース213の上面に取付けられている球貸操作ユニット220と、取付ベース213の下方で皿ユニットベース211の前面に取付けられている上皿球抜前ユニット230と、上皿球抜前ユニット230の後方で皿ユニットベース211の後側に取付けられている上皿球抜後ユニット240と、を備えている。
[3−5c−1.皿ユニットベース]
皿ベースユニット210の皿ユニットベース211について、主に図45及び図46を参照して詳細に説明する。皿ユニットベース211は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の前面における扉窓101aの下方に取付けられ、扉枠ベース101の全幅に亘って左右に延びた平板状(後方が開放された浅い箱状)に形成されている。
皿ユニットベース211は、正面視左上隅付近で前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている上皿球供給口211aと、上皿球供給口211aの下方で前後に貫通しており前側にパンチングメタルが取付けられているスピーカ口211bと、正面視左右中央に対して左寄りの下部において前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている下皿球供給口211cと、下皿球供給口211cの後方へ筒状に延びている部位の右側壁において遊技球Bが通過可能な大きさに切欠かれている切欠部211dと、下皿球供給口211cの正面視右上側で前後に貫通していると共に上下に延びており上部が上皿本体212の右端に位置する上皿球送給口211eと、を備えている。
また、皿ユニットベース211は、上皿球送給口211eの右方で前方へ突出しており取付ベースが載置される載置突部211fと、上皿球送給口211eの左方で上皿本体の下方において前後に貫通しており上皿球抜後ユニット240における上皿球抜スライダ242の作動伝達部242bが挿通されるスライダ挿通口211gと、正面視右下隅で前後に貫通しており扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材102の筒部102aが挿通されるハンドル挿通口211hと、正面視右隅付近で前後に貫通しておりシリンダ錠130のシリンダ本体131が挿通されるシリンダ挿通口211iと、を備えている。
皿ユニットベース211の上皿球供給口211aは、扉枠3に組立てた状態で、前端が上皿201の後壁に開口し、筒状の後端が扉枠ベース101の上皿用球通過口101gを前側から貫通してファールカバーユニット150の貫通球通路150aの前端と接続している。これにより、払出ユニット560の払出装置580から払出された遊技球Bが、上皿球供給口211aを通って上皿201内に供給(払出)される。
下皿球供給口211cは、扉枠3に組立てた状態で、前端が下皿202の後壁に開口し、筒状の後端が扉枠ベース101の下皿用球通過口101fを前側から貫通してファールカバーユニット150の球放出口150dの前端と接続している。これにより、ファールカバーユニット150の貯留通路150e内を流通する遊技球Bが、下皿球供給口211cを通って下皿202内に供給される。また、下皿球供給口211cの筒状に延びている部位に形成されている切欠部211dには、上皿球抜後ユニット240の後ベース241における球抜誘導路241cの下流端が接続されている。これにより、上皿201に貯留されている遊技球Bが、上皿球抜ボタン222の操作により、上皿球送給口211e、球送給ユニット140の進入口141a及び球抜口141b、上皿球抜後ユニット240の球送給誘導路241b及び球抜誘導路241c、及び切欠部211dを介して、下皿球供給口211cから下皿202内に排出される。
上皿球送給口211eは、皿ベースユニット210に組立てた状態で、上皿球抜後ユニット240における後ベース241の球受口241aの前方に位置しており、上皿201内の遊技球Bが、上皿球抜後ユニット240の球受口241aから球送給誘導路241bへ供給される。
[3−5c−2.上皿本体]
皿ベースユニット210の上皿本体212について、主に図45及び図46等を参照して詳細に説明する。上皿本体212は、皿ユニットベース211の前面に取付けられ、皿ユニットベース211と協働して上皿201を形成するものである。上皿本体212は、上方及び後方が開放された容器状(皿状)に形成されている。上皿本体212は、左右に延びており、正面視左右の中央より左側の方が大きく前方へ膨出している。上皿本体212は、最も前方へ膨出した部位から正面視右方へ向かうに従って、前端が後方へ後退しており、前後方向の奥行が遊技球Bの外径よりも若干大きい幅に形成されている。上皿本体212の底面は、右端が最も低くなるように傾斜している。上皿本体212は、右端付近の上方が閉鎖されている。
上皿本体212は、皿ユニット200に組立てた状態で、右端付近の上方が閉鎖されている部位が、球貸操作ユニット220の下方に潜り込むように取付けられている。また、上皿本体212は、上部における左右方向の中間部に、演出操作ユニット取付部212aが形成されており、この演出操作ユニット取付部212aに演出操作ユニット300の一部が取付けられる。
[3−5c−3.取付ベース]
皿ベースユニット210の取付ベース213について、主に図45及び図46を参照して詳細に説明する。取付ベース213は、皿ユニットベース211の載置突部211fの上面に載置された状態で皿ユニットベース211の前面に取付けられると共に、上側に球貸操作ユニット220が取付けられるものである。取付ベース213は、上方が開放された浅い箱状に形成されている。取付ベース213は、左端付近において上下に貫通している挿通口213aと、後端右隅において上下に貫通している貫通口213bと、を備えている。
取付ベース213の挿通口213aは、上皿球抜前ユニット230の前スライダ232が挿通されるものである。また、貫通口213bは、球貸操作ユニット220と扉枠主中継基板104とを接続するための配線ケーブルが挿通されるものである。
[3−5c−4.皿ユニット中継基板]
皿ベースユニット210の皿ユニット中継基板214は、扉枠ベースユニット100における扉枠副中継基板105と、皿左上装飾基板273、皿右上装飾基板278、皿左下装飾基板283、皿右下装飾基板288、及び操作部中継基板392との接続を中継するためのものである。皿ユニット中継基板214は、皿ユニットベース211の前面における載置突部211fより右側に取付けられる。この皿ユニット中継基板214は、皿ユニットベース211に取付けた状態では、後面が皿ユニットベース211の後側に臨んでいる。
[3−5c−5.球貸操作ユニット]
皿ベースユニット210の球貸操作ユニット220について、主に図39乃至図46等を参照して詳細に説明する。球貸操作ユニット220は、取付ベース213を介して皿ユニットベース211の前面に取付けられている。この球貸操作ユニット220は、上皿201に貯留されている遊技球Bを下皿202へ排出したり、パチンコ機1に隣接して設けられた球貸機(図示は省略)に対して現金やプリペイドカードを投入した上で、所定数の遊技球Bを皿ユニット200の上皿201内へ貸出したり、球貸機に投入された現金やプリペイドカードの残量を表示したり、球貸機に投入された現金やプリペイドカードを貸出された遊技球Bの分を差し引いて返却したり、するためのものである。
球貸操作ユニット220は、取付ベース213の上側に取付けられるベース部221と、ベース部221の上面の左端付近に配置されている上皿球抜ボタン222と、ベース部221の上面における上皿球抜ボタン222の右方に配置されており透光性を有した円盤状の球貸操作ベース223と、球貸操作ベース223の前部左側に配置されている球貸ボタン224と、球貸操作ベース223の前部右側に配置されている返却ボタン225と、球貸操作ベース223の後部下方に配置されている球貸表示部(図示は省略)と、を備えている。
上皿球抜ボタン222は、ベース部221の上面から円柱状に上方へ突出しており、遊技者が押圧操作することで下方へ移動することができる。球貸ボタン224は、円形状に形成されている。返却ボタン225は、三角形状に形成されている。球貸表示部は、三つの7セグメントLEDにより構成されており、発光している状態で透明な球貸操作ベース223を通して視認することができる。
球貸操作ユニット220は、上皿球抜ボタン222を押圧操作することで、上皿201に貯留されている遊技球Bを下皿へ排出することができる。また、球貸機に現金や残金のあるプリペイドカードを投入した上で、球貸ボタン224を押圧操作すると、所定数の遊技球Bが上皿201に供給される。返却ボタン225を押圧操作すると、球貸機に投入されている現金やプリペイドカードに対して、貸出された遊技球Bの分を差し引いて返却する。球貸表示部には、球貸機に投入されている現金やプリペイドカードの残量が表示される。また、球貸表示部には、球貸機が故障した時にエラーコードが表示される。
[3−5c−6.上皿球抜前ユニット及び上皿球抜後ユニット]
皿ベースユニット210における上皿球抜前ユニット230及び上皿球抜後ユニット240について、主に図45及び図46等を参照して詳細に説明する。上皿球抜前ユニット230及び上皿球抜後ユニット240は、球貸操作ユニット220の上皿球抜ボタン222が押圧操作された時に、球送給ユニット140と協働して、上皿201内に貯留されている遊技球Bを下皿202へ排出させるためのものである。
上皿球抜前ユニット230は、皿ユニットベース211の前面における載置突部211fの左方で球貸操作ユニット220の下方に取付けられる。上皿球抜後ユニット240は、皿ユニットベース211の後面における上皿球抜前ユニット230の後方となる部位に取付けられる。
上皿球抜前ユニット230は、皿ユニットベース211の前面に取付けられており上下に延びた筒状の前ベース231と、前ベース231の筒内に上下方向へ移動可能に挿入されている前スライダ232と、を備えている。前ベース231は、皿ユニットベース211の前面における上皿球送給口211e及びスライダ挿通口211gの前方付近に取付けられている。前スライダ232は、上下に延びており、上端が上皿球抜ボタン222の下端と当接していると共に、下端が上皿球抜後ユニット240の上皿球抜スライダ242の作動受部242aの上面と当接している。
上皿球抜後ユニット240は、上皿球送給口211e及びスライダ挿通口211gを後方から閉鎖するように皿ユニットベース211の後面に取付けられる後ベース241と、後ベース241の前面に上下方向へスライド可能に取付けられている上皿球抜スライダ242と、上皿球抜スライダ242を上方へ付勢しているバネ243と、後ベース241の後側に取付けられている後カバー244と、を備えている。
後ベース241は、上皿球抜スライダ242をスライド可能に取付ける部位から上方へ突出していると共に前方へ向かって開口しており遊技球Bが通過可能な球受口241aと、球受口241aに受入れられた遊技球Bを後ベース241の後面において下方へ誘導した後に後方へ誘導する球送給誘導路241bと、後ベース241の後面において球送給誘導路241bよりも下側の位置から遊技球Bを下方へ誘導した後に背面視右方へ誘導する球抜誘導路241cと、を備えている。
球受口241aは、皿ベースユニット210に組立てた状態で、上皿201の誘導通路部201a下流端(正面視右端)において、皿ユニットベース211の上皿球送給口211eを通して前方へ向かって開口する位置に形成されている。球送給誘導路241bは、扉枠3に組立てた状態で、下部の後方に球送給ユニット140の進入口141aが位置するように形成されている。これにより、上皿201に供給された遊技球Bが、球受口241a及び球送給誘導路241bを通って球送給ユニット140の進入口141aに進入するようになっている。
球抜誘導路241cの左右に延びている部位は、上皿球抜スライダ242をスライド可能に取付けている部位よりも背面視右方へ突出していると共に、背面視右端側が低くなるように傾斜しており、背面視右側面に開口している。球抜誘導路241cの左右に延びている部位は、後側が後カバー244によって閉鎖される。球抜誘導路241cは、扉枠3に組立てた状態で、球送給誘導路241bの下方で上下に延びている部位の上部が、球送給ユニット140の球抜口141bの前方に位置すると共に、左右に延びている部位の背面視右端が皿ユニットベース211における下皿球供給口211cの切欠部211dに接続されるように形成されている。これにより、球送給ユニット140の球抜口141bから排出された遊技球Bは、球抜誘導路241c及び切欠部211dを介して下皿球供給口211cから下皿202内へ放出される。
上皿球抜スライダ242は、正面視の形状が四角形に形成されており、左上隅から前方へ突出している作動受部242aと、作動受部242aの後側となる後面から後方へ突出している作動伝達部242bと、を備えている。作動受部242aは、上面が平坦に形成されている。また、作動伝達部242bは、上面が後方へ向かうに従って下方へ位置するように傾斜しており、上面の後端と繋がるように下面が水平に延びている。
上皿球抜スライダ242は、扉枠3に組立てた状態で、作動受部242aが、皿ユニットベース211のスライダ挿通口211gを後側から貫通して前方へ突出していると共に、作動受部242aの上面に上皿球抜前ユニット230の前スライダ232の下端が当接している。また、上皿球抜スライダ242は、扉枠3に組立てた状態で、作動伝達部242bが、後ベース241の後方に突出していると共に、上面に球送給ユニット140の球抜部材143における作動棹143cが当接している。
バネ243は、上端が後ベース241に取付けられていると共に、下端が上皿球抜スライダ242に取付けられており、上皿球抜スライダ242を上方へ付勢している。従って、上皿球抜スライダ242は、バネ243の付勢力により上方への移動端に位置しており、バネ243の付勢力に抗することで下方へ移動することができる。
上皿球抜前ユニット230及び上皿球抜後ユニット240は、バネ243の付勢力により、上皿球抜スライダ242が上方への移動端に位置させていると共に、上皿球抜スライダ242の作動受部242aの上面に当接している前スライダ232を介して上皿球抜ボタン222を上方へ移動端に位置させている。また、バネ243の付勢力により、上皿球抜スライダ242が上方への移動端に位置させていることから、作動伝達部242bの上面に当接している作動棹143cの下方への移動を阻止しており、球抜部材143の仕切部143aを進入口141aと球抜口141bとの間に位置させて、両者の間を仕切っている。
従って、上皿球抜ボタン222を押圧していない状態では、球送給ユニット140において進入口141aと球抜口141bとの間が仕切られており、上皿201から球受口241aへ送られた遊技球Bを、進入口141a及び球送給部材144を介して打球供給口142aから球発射装置540側へ送ることができる。
一方、上皿球抜ボタン222を、バネ243の付勢力に抗して下方へ押圧すると、前スライダ232を介して上皿球抜スライダ242が下方へ移動し、上皿球抜スライダ242の作動伝達部242bの上面に当接している球抜部材143の作動棹143cが下方へ移動できるようになり、球抜部材143の錘部143dの荷重により球抜部材143が回動して仕切部143aが進入口141aと球抜口141bとの間から後退する。これにより、上皿201から球受口241a及び球送給誘導路241bを通って進入口141aに進入した遊技球Bが、進入口141aの下方に開口している球抜口141bから前方へ排出されることとなる。そして、球抜口141bから前方へ排出された遊技球Bは、球抜誘導路241cを通って切欠部211dから下皿球供給口211c内へ誘導された後に、下皿球供給口211cから下皿202内へ放出され、上皿201内の遊技球Bが下皿202内へ排出されることとなる。
上皿球抜ボタン222の下方への押圧を解除すると、バネ243の付勢力により上皿球抜スライダ242が上方へ移動し、作動受部242aと当接している前スライダ232を介して上皿球抜ボタン222が上昇すると共に、作動伝達部242bと当接している作動棹143cにより球抜部材143が回動して進入口141aと球抜口141bとの間に仕切部143aが位置して元の状態に復帰することとなる。
このように、上皿球抜前ユニット230及び上皿球抜後ユニット240によって、上皿201内の遊技球Bを、球送給ユニット140を介して球発射装置540側へ送給したり、下皿202側へ排出したりすることができる。
[3−5d.皿装飾ユニット]
皿ユニット200における皿装飾ユニット250について、主に図47乃至図50等を参照して詳細に説明する。図47は皿ユニットにおける皿装飾ユニットを前から見た斜視図であり、図48は皿装飾ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図49は皿装飾ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図50は皿装飾ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。皿装飾ユニット250は、下皿202を有しており皿ベースユニット210の前面に取付けられると共に、左右方向中央に前方から演出操作ユニット300が取付けられるものである。皿装飾ユニット250は、皿ユニット200の略全体を装飾している。
皿装飾ユニット250は、皿ユニットベース211の前面下部に取付けられ皿ユニットベース211と協働して下皿202を形成する下皿本体251と、下皿本体251の外周を覆うように皿ユニットベース211の前面に取付けられる皿ユニット本体252と、下皿本体251の下面に取付けられている下皿球抜ユニット260と、皿ユニット本体252の前面上部に左右に離間して夫々取付けられている皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275と、皿ユニット本体252の全面で皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275の夫々の下方に取付けられている皿左下装飾ユニット280及び皿右下装飾ユニット285と、を備えている。
[3−5d−1.下皿本体]
皿装飾ユニット250における下皿本体251について、主に図47乃至図50等を参照して詳細に説明する。下皿本体251は、皿ベースユニット210の皿ユニットベース211と協働して下皿202を形成するものである。下皿本体251は、左右に延びていると共に、上方及び後方が開放された容器状(皿状)に形成されている。この下皿本体251は、皿ユニットベース211の前面下部における左右方向中央より左側の部位に、開放されている後方が閉鎖されるように取付けられる。
下皿本体251は、平面視の形状が左右に延びた略四角形に形成されており、左右方向中央より左側の前端が右側よりも前方へ突出している。下皿本体251には、平面視において、右端の前端付近において、上下に貫通している下皿球抜孔202aが形成されている。下皿本体251は、底面が、下皿球抜孔202aへ向かって低くなるように傾斜している。下皿球抜孔202aは、下皿球抜ユニット260の下皿球抜蓋265によって開閉可能に閉鎖される。
下皿本体251は、皿装飾ユニット250に組立てた状態で、外周と下面の一部とが皿ユニット本体252に覆われた状態となる。また、下皿本体は、皿ユニット200に組立てた状態で、底面が皿ユニットベース211の下皿球供給口211cよりも下方に位置していると共に、下皿球抜孔202aが下皿球供給口211cの前方に位置している。これにより、下皿球供給口211cから前方へ放出された遊技球Bを、貯留することができる。
[3−5d−2.皿ユニット本体]
皿装飾ユニット250における皿ユニット本体252について、主に図47乃至図50等を参照して詳細に説明する。皿ユニット本体252は、皿ベースユニット210における皿ユニットベース211の前面に取付けられ、皿ユニット200の前面を装飾するものである。皿ユニット本体252は、上部側では左右方向の中央が前方へ突出するように膨出しており、下部側では左右方向の左側が前方へ突出するように膨出している。また、皿ユニット本体252は、上面が、左右方向の中央が最も低くなるように湾曲している。皿ユニット本体252は、後方へ開放された箱状に形成されている。
皿ユニット本体252は、上部において左右両端から左右方向中央へ向かうに従って前方へ膨出していると共に下方へ延びており左右に離間している上部サイド膨出部252aと、下部において左右方向中央より左側が下皿本体251の外周を被覆するように前方へ膨出している下部前面装飾部252bと、下部前面装飾部252bの下端から後方へ平板状に延びている底板部252cと、を備えている。
左右の上部サイド膨出部252aは、後方が開放された箱状に形成されており、夫々の前面に皿左上装飾ユニット270及び皿左下装飾ユニット280と皿右上装飾ユニット275及び皿右下装飾ユニット285が取付けられる。左側の上部サイド膨出部252aは、下面の右端が下部前面装飾部252bと接続されている。また、右側の上部サイド膨出部252aは、下端が下部前面装飾部252bと接続されている。
皿ユニット本体252は、左側の上部サイド膨出部252aと下部前面装飾部252bとの間で前後に貫通している下皿開口部252dが形成されている。下皿開口部252dは、遊技者の手指が挿入可能な大きさで、左方へ向かうに従って上下が広くなるように形成されている。下皿開口部252dは、下皿本体251と左側の上部サイド膨出部252aの下面とによって、前後に延びた筒状に形成されている。
また、皿ユニット本体252は、下部前面装飾部252bにおける下皿本体251の外周を被覆している部位の前面下端から上方へ切欠かれている前面切欠部252eと、底板部252cにおける下皿本体251の下方となる部位において切欠かれている底面切欠部252fと、を備えている。前面切欠部252e及び底面切欠部252fには、下皿球抜ユニット260が挿入される。
更に、皿ユニット本体252は、下部前面装飾部252bの右下隅において前後に貫通しておりハンドル取付部材102の筒部102aが挿通されるハンドル挿通口252gと、ハンドル挿通口252gの上方で下部前面装飾部252bを前後に貫通しておりシリンダ錠130のシリンダ本体131が挿通されるシリンダ挿通口252hと、左右方向中央となる一対の上部サイド膨出部252aの間に形成されており演出操作ユニット300が取付けられる演出操作ユニット取付部252iと、を備えている。演出操作ユニット取付部252iは、皿ユニット本体252の左右方向の幅の約1/3の幅に形成されている。
皿ユニット本体252は、皿ユニット200に組立てた状態で、皿ベースユニット210の前面を全体的に覆うように形成されており、下皿開口部252dを通してスピーカ口211bが前方へ臨んだ状態となる。また、皿装飾ユニット250に組立てた状態では、前面切欠部252eから下皿球抜ユニット260の下皿球抜ボタン263が前方へ臨むと共に、下皿球抜ユニット260の下皿球抜ベース261が底面切欠部252fを閉鎖して下面同士が同一面上の状態となる。
[3−5d−3.下皿球抜ユニット]
皿装飾ユニット250における下皿球抜ユニット260について、主に図47乃至図50等を参照して詳細に説明する。下皿球抜ユニット260は、下皿本体251の下面に取付けられ、下皿球抜孔202aを開閉させることで、下皿202に遊技球Bを貯留させたり、下皿202から遊技球Bを排出させたりするためのものである。
下皿球抜ユニット260は、下皿本体251の下面に取付けられており平面視右前隅に上下に貫通している貫通孔を有した平板状の下皿球抜ベース261と、下皿球抜ベース261の上面側において前後へスライド可能に取付けられているスライダ262と、スライダ262の前端に取付けられている下皿球抜ボタン263と、スライダ262を前方へ付勢しているバネ264と、スライダ262の前後方向への移動によって貫通孔を開閉する下皿球抜蓋265と、スライダ262を介して下皿球抜蓋265を開状態に保持する保持機構266と、を備えている。
下皿球抜ベース261は、皿ユニット本体252の底面切欠部252fを閉鎖する大きさに形成されており、下皿202(下皿本体251)の下皿球抜孔202aと一致する位置に上下に貫通している貫通孔が形成されている。下皿球抜ベース261の貫通孔は、下皿球抜孔202aと同じ大きさに形成されている。スライダ262は、前後に延びた平板状に形成されており、下皿球抜ベース261における左右方向中央から左寄りの部位に、前後へスライド可能に取付けられている。スライダ262は、上方へ円柱状に突出している突ピンを備えている。
下皿球抜蓋265は、左端側が、スライダ262よりも左方の位置で、上下に延びた軸周りに対して回転可能に下皿球抜ベース261に取付けられており、右端側が、スライダ262を越えて右方へ延出しており右端側が貫通孔を閉鎖可能に形成されている。下皿球抜蓋265には、スライダ262の突ピンが摺動可能に挿入される左右に延びたスリットが形成されている。
下皿球抜ユニット260は、皿装飾ユニット250に組立てた状態で、下皿球抜ベース261が皿ユニット本体252の底面切欠部252fを閉鎖していると共に、下皿球抜ベース261の下面が底板部252cの下面と同一面上に位置している。また、下皿球抜ボタン263が、皿ユニット本体252の前面切欠部252eから前方に臨んでいる。下皿球抜ユニット260は、通常の状態では、スライダ262がバネ264の付勢力により前方側の移動端に位置していると共に、下皿球抜蓋265の右端側が貫通孔の直上に位置しており、貫通孔(下皿球抜孔202a)を閉鎖している。
この通常の状態では、下皿球抜孔202aが下皿球抜蓋265によって閉鎖されており、下皿202に遊技球Bを貯留させることができる。また、通常の状態では、下皿球抜ボタン263の前面が、下部前面装飾部252bの前面における前面切欠部252eの周囲の前面と略一致している。
通常の状態において、下皿球抜ボタン263を後方へ押圧して、バネ264の付勢力に抗して後方へ移動させると、下皿球抜ボタン263と伴にスライダ262が後方へ移動することとなる。このスライダ262が後方へ移動することで、スライダ262の突ピンがスリットを介して下皿球抜蓋265を後方へ押圧し、下皿球抜蓋265が左端側を中心にして右端側が後方へ移動する方向へ回動することとなる。そして、貫通孔の直上に位置していた下皿球抜蓋265の右端側が、貫通孔の位置から後方へ移動することで、貫通孔が開放されて下皿球抜孔202aが開いた状態となり、下皿球抜孔202aを通して下皿202内の遊技球Bを皿ユニット200の下方へ排出させることができる。
なお、下皿球抜ボタン263の押圧によりスライダ262を後方へ移動させると、スライダ262の後端が保持機構266によって保持されるようになっており、下皿球抜ボタン263の押圧を解除しても、スライダ262がバネ264の付勢力によって前方へ移動することはない。これにより、下皿球抜蓋265の右端側が後方へ回動したままの状態となり、下皿球抜孔202aが開放されたままの状態で維持され、下皿202内の遊技球Bを連続して下方へ排出させることができる。
この状態から下皿球抜孔202aを閉鎖するには、下部前面装飾部252bの前面よりも後退している下皿球抜ボタン263を後方へ押圧すると、保持機構266によるスライダ262の保持が解除される。そして、下皿球抜ボタン263の押圧を放すと、スライダ262がバネ264の付勢力により前方へ移動し、下皿球抜ボタン263の前面が下部前面装飾部252bの前面と一致した状態に復帰すると共に、下皿球抜蓋265が回動して右端側が貫通孔の直上に位置し、下皿球抜孔202aが下皿球抜蓋265により閉鎖された状態となる。これにより、下皿202内に遊技球Bを貯留させることができる。
[3−5d−4.皿左上装飾ユニット及び皿右上装飾ユニット]
皿装飾ユニット250における皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275について、主に図47乃至図50等を参照して詳細に説明する。皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275は、皿ユニット本体252の上部サイド膨出部252aにおける前面の上部に取付けられる。皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275は、皿ユニット200の上部で演出操作ユニット300の左右両側を装飾するものである。
皿左上装飾ユニット270は、半円筒状で左右に延びており透光性を有している皿左上装飾体271と、皿左上装飾体271の後側に取付けられている皿左上リフレクタ272と、皿左上リフレクタ272の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている皿左上装飾基板273と、を備えている。
皿左上装飾体271は、左端から右端へ向かうに従って、前方へ移動すると共に下方へ移動するように曲線状に延びており、左側の上部サイド膨出部252aの上部に取付けられる。皿左上装飾体271は、前方へ膨出した半円弧が、左端では中心軸が斜め左上に延びていると共に、右端では中心軸が左右に延びており、半円筒が捩れているような形状に形成されている。この皿左上装飾体271は、乳白色に形成されている。
皿左上リフレクタ272は、皿左上装飾体271の内部に後方から挿入されており、皿左上装飾基板273のLEDと対応している部位に貫通孔が形成されている。皿左上装飾基板273に実装されている複数のLEDは、フルカラーLEDとされており、発光させることで、皿左上装飾体271を発光装飾させることができる。
皿左上装飾ユニット270は、扉枠3に組立てた状態で、左端が扉枠左サイドユニット400の下端と連続し、右端が演出操作ユニット300におけるユニット前カバー312の皿中央上装飾体312aの左端と連続している。皿左上装飾ユニット270は、皿左上装飾体271において長手方向の途中にリブを有していないことから、皿左上装飾基板273の複数のLEDを発光させると、皿左上装飾体271の前面全体を略均一に発光装飾させることができ、蛍光灯が埋め込まれているように見せることができる。
皿右上装飾ユニット275は、半円筒状で左右に延びており透光性を有している皿右上装飾体276と、皿右上装飾体276の後側に取付けられている皿右上リフレクタ277と、皿右上リフレクタ277の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている皿右上装飾基板278と、を備えている。
皿右上装飾体276は、右端から左端へ向かうに従って、前方へ移動すると共に下方へ移動するように曲線状に延びており、右側の上部サイド膨出部252aの上部に取付けられる。皿右上装飾体276は、前方へ膨出した半円弧が、右端では中心軸が斜め右上に延びていると共に、左端では中心軸が左右に延びており、半円筒が捩れているような形状に形成されている。この皿右上装飾体276は、乳白色に形成されている。
皿右上リフレクタ277は、皿右上装飾体276の内部に後方から挿入されており、皿右上装飾基板278のLEDと対応している部位に貫通孔が形成されている。皿右上装飾基板278に実装されている複数のLEDは、フルカラーLEDとされており、発光させることで、皿右上装飾体276を発光装飾させることができる。
皿右上装飾ユニット275は、扉枠3に組立てた状態で、右端が扉枠右サイドユニット410の下端と連続し、左端が演出操作ユニット300におけるユニット前カバー312の皿中央上装飾体312aの右端と連続している。皿右上装飾ユニット275は、皿右上装飾体276において長手方向の途中にリブを有していないことから、皿右上装飾基板278の複数のLEDを発光させると、皿右上装飾体276の前面全体を略均一に発光装飾させることができ、蛍光灯が埋め込まれているように見せることができる。
[3−5d−5.皿左下装飾ユニット及び皿右下装飾ユニット]
皿装飾ユニット250における皿左下装飾ユニット280及び皿右下装飾ユニット285について、主に図47乃至図50等を参照して詳細に説明する。皿左下装飾ユニット280及び皿右下装飾ユニット285は、皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275に夫々沿って延びるように、皿ユニット本体252の上部サイド膨出部252aにおける前面の下部に取付けられる。皿左下装飾ユニット280及び皿右下装飾ユニット285は、皿左上装飾ユニット270及び皿右上装飾ユニット275と協働して、皿ユニット200の前面と演出操作ユニット300の左右両側を装飾するものである。
皿左下装飾ユニット280は、半円筒状で左右に延びており透光性を有している皿左下装飾体281と、皿左下装飾体281の後側に取付けられている皿左下リフレクタ282と、皿左下リフレクタ282の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている皿左下装飾基板283と、を備えている。
皿左下装飾体281は、左端から右端へ向かうに従って、前方へ移動すると共に下方へ移動するように曲線状に延びていると共に、平面視において後方に中心を有した円弧状に延びており、左側の上部サイド膨出部252aの下部に取付けられる。皿左下装飾体281は、皿左上装飾体271及び皿右上装飾体276よりも小さい半径で前方へ膨出した半円弧が、左端では中心軸がやや斜め左上後方に延びていると共に、右端では中心軸が左右に延びており、半円筒が曲げられているような形状に形成されている。皿左下装飾体281は、左端が球面状に形成されている。皿左下装飾体281は、左端側へ向かうに従って細くなるように半円弧の曲率が変化している。この皿左下装飾体281は、乳白色に形成されている。
皿左下リフレクタ282は、皿左下装飾体281の内部に後方から挿入されており、皿左下装飾基板283のLEDと対応している部位に貫通孔が形成されている。皿左下装飾基板283に実装されている複数のLEDは、フルカラーLEDとされており、発光させることで、皿左下装飾体281を発光装飾させることができる。
皿左下装飾ユニット280は、扉枠3に組立てた状態で、左端が皿左上装飾ユニット270の左端の下方に位置し、右端が演出操作ユニット300におけるユニット前カバー312の皿中央下装飾体312bの左端と連続している。皿左下装飾ユニット280は、皿左下装飾体281の左端が球面状に形成されていることから、左端が扉枠3内へ潜り込んでいるように見える。皿左下装飾ユニット280は、皿左下装飾体281において長手方向の途中にリブを有していないことから、皿左下装飾基板283の複数のLEDを発光させると、皿左下装飾体281の前面全体を略均一に発光装飾させることができ、蛍光灯が埋め込まれているように見せることができる。
皿右下装飾ユニット285は、半円筒状で左右に延びており透光性を有している皿右下装飾体286と、皿右下装飾体286の後側に取付けられている皿右下リフレクタ287と、皿右下リフレクタ287の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている皿右下装飾基板288と、を備えている。
皿右下装飾体286は、右端から左端へ向かうに従って、前方へ移動すると共に下方へ移動するように曲線状に延びていると共に、平面視において後方に中心を有した円弧状に延びており、右側の上部サイド膨出部252aの下部に取付けられる。皿右下装飾体286は、皿左上装飾体271及び皿右上装飾体276よりも小さい半径で前方へ膨出した半円弧が、右端では中心軸がやや斜め右上後方に延びていると共に、左端では中心軸が左右に延びており、半円筒が曲げられているような形状に形成されている。皿右下装飾体286は、右端が球面状に形成されている。皿右下装飾体286は、右端側へ向かうに従って細くなるように半円弧の曲率が変化している。この皿右下装飾体286は、乳白色に形成されている。
皿右下リフレクタ287は、皿右下装飾体286の内部に後方から挿入されており、皿右下装飾基板288のLEDと対応している部位に貫通孔が形成されている。皿右下装飾基板288に実装されている複数のLEDは、フルカラーLEDとされており、発光させることで、皿右下装飾体286を発光装飾させることができる。
皿右下装飾ユニット285は、扉枠3に組立てた状態で、右端が皿右上装飾ユニット275の右端の下方に位置し、左端が演出操作ユニット300におけるユニット前カバー312の皿中央下装飾体312bの右端と連続している。皿右下装飾ユニット285は、皿右下装飾体286の右端が球面状に形成されていることから、右端が扉枠3内へ潜り込んでいるように見える。皿右下装飾ユニット285は、皿右下装飾体286において長手方向の途中にリブを有していないことから、皿右下装飾基板288の複数のLEDを発光させると、皿右下装飾体286の前面全体を略均一に発光装飾させることができ、蛍光灯が埋め込まれているように見せることができる。
[3−5e.演出操作ユニットの全体構成]
皿ユニット200における演出操作ユニット300の全体構成について、主に図51乃至図54等を参照して詳細に説明する。図51は、皿ユニットにおける演出操作ユニットを演出操作ボタンの進退方向から見た平面図である。図52(a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図53は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図54は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。演出操作ユニット300は、皿ユニット200における左右方向中央に備えられており、皿ユニット200を装飾していると共に、遊技者参加型演出が実行された際に遊技者が操作して演出に参加することができるものである。演出操作ユニット300は、皿ベースユニット210と皿装飾ユニット250とに取付けられている。
演出操作ユニット300は、遊技者が操作可能な演出操作部301を備えている。演出操作部301は、遊技者が回転操作可能な回転操作部302と、遊技者が押圧操作可能な押圧操作部303と、から構成されている。演出操作部301は、回転操作部302が、外径に対して約3/5の大きさの内径を有した円環状に形成されており、その環内に押圧操作部303が配置されている。押圧操作部303は、回転操作部302の中心に配置され、回転操作部302の内径の半分よりも若干大きい直径の中央押圧操作部303aと、中央押圧操作部303aの外周と回転操作部302の内周との間に配置されている円環状の外周押圧操作部303bとで構成されている。
演出操作ユニット300は、皿装飾ユニット250の前面に取付けられる演出操作部カバーユニット310と、演出操作部カバーユニット310に内に収容される操作部ベース320と、操作部ベース320の上面に取付けられており回転操作部302を有している円環状の演出操作リング330と、演出操作リング330の回転操作部302を回転させる回転駆動ユニット340と、回転駆動ユニット340と演出操作リング330の回転操作部302との間で回転を伝達させる操作リング用伝達ギア350と、操作リング用伝達ギア350を回転可能に操作部ベース320に取付けているギア取付部材351と、を備えている。
また、演出操作ユニット300は、演出操作リング330の下方で操作部ベース320の上面に取付けられており上面に複数のLEDが実装されている演出操作リング装飾基板352と、演出操作リング装飾基板352の上側を覆うように操作部ベース320に取付けられている装飾基板カバー353と、操作部ベース320の下面に取付けられている振動スピーカ354と、演出操作リング330の環内に臨むように操作部ベース320に取付けられている演出操作ボタンユニット360と、操作部ベース320の後面に取付けられている操作部中継基板ユニット390と、を備えている。
[3−5e−1.演出操作部カバーユニット]
演出操作ユニット300の演出操作部カバーユニット310について、主に図53及び図54等を参照して詳細に説明する。演出操作部カバーユニット310は、皿装飾ユニット250の皿ユニット本体252の演出操作ユニット取付部252iに取付けられ、皿ユニット200の左右方向中央で演出操作ユニット300の前面を装飾するものである。演出操作部カバーユニット310は、上方及び後方が開放された容器状に形成されている。
演出操作部カバーユニット310は、下方へ窪んだ半球状のユニット下カバー311と、ユニット下カバー311の前側上端に取付けられており前方へ膨出した半円環状のユニット前カバー312と、ユニット前カバー312の皿中央上装飾体312a内に後方から取付けられている皿中央上リフレクタ313と、皿中央上リフレクタ313に取付けられており前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている皿中央上装飾基板314と、ユニット前カバー312の皿中央下装飾体312b内に後方から取付けられている皿中央下リフレクタ315と、皿中央下リフレクタ315に取付けられており前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている皿中央下装飾基板316と、を備えている。
ユニット下カバー311は、前後方向中央後寄りから前側が、下方へ膨出した半球面状に形成されており、これより後側が、皿ユニット本体252の演出操作ユニット取付部252iに、上方から載置されるように取付けられる。ユニット下カバー311は、前部の半円弧状に延びている上端縁に形成される仮想の平面に垂直な軸線が、上方へ向かうに従って前方へ位置するように、傾斜した状態で取付けられる。本実施形態では、鉛直線に対して約18度(18.65度)の角度で傾斜している。ユニット下カバー311は、皿ユニット200に組立てた時に、最も低くなる部位に複数の排水孔311aが形成されている。
ユニット前カバー312は、平面視の形状がユニット下カバー311の前端に沿うように前方へ膨出した半円弧状に形成されており、ユニット下カバー311の前部上端に取付けられている。ユニット前カバー312は、前方へ膨出した半円弧がユニット下カバー311の前端に沿うように半円弧状に延びている皿中央上装飾体312aと、皿中央上装飾体312aの下方で前方へ膨出した半円弧がユニット下カバー311の前端に沿うように半円弧状に延びている皿中央下装飾体312bと、を備えている。ユニット前カバー312は、皿中央下装飾体312bの下端がユニット下カバー311に取付けられている。
ユニット前カバー312の皿中央上装飾体312aと皿中央下装飾体312bは、略同じ太さ(半径)の円筒を、半割にした上で割面を中心側へ向けて半円弧状に延びるように屈曲させた形状に形成されている。皿中央上装飾体312aに対して皿中央下装飾体312bは、大きい曲率で半円弧状に延びていると共に、皿中央上装飾体312aに対して皿中央下装飾体312bは、若干細い太さの半円筒状に形成されている。ユニット前カバー312は、皿ユニット200に組立てた状態で、皿中央上装飾体312aの前端が、皿中央下装飾体312bの前端よりも前方へ突出している。また、皿ユニット200に組立てた状態では、皿中央上装飾体312aの左右両端が、皿左上装飾ユニット270の右端及び皿右上装飾ユニット275の左端と夫々連続していると共に、皿中央下装飾体312bの左右両端が、皿左下装飾ユニット280の右端及び皿右下装飾ユニット285の左端と夫々連続している。ユニット前カバー312は、透光性を有し、乳白色に形成されている。
また、ユニット前カバー312は、扉枠3に組立てた状態で、その前端が扉枠3の前端となっており、扉枠ベース101の前面からユニット前カバー312の前端までの距離が、扉枠ベース101の左右方向の全幅の約1/2の距離となっている。
皿中央上リフレクタ313は、前方へ膨出した半円弧状に形成されており、ユニット前カバー312の皿中央上装飾体312a内に後方から挿入されて取付けられる。皿中央上リフレクタ313は、皿中央上装飾基板314に実装されているLEDからの光が、後方(内側)へ漏れるのを遮断している。皿中央上装飾基板314は、皿中央上装飾体312aに沿うように半円弧状に形成されており、上面に前方(外側)へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている。皿中央上装飾基板314の複数のLEDは、フルカラーLEDとされており、発光させることで皿中央上装飾体312aを発光装飾させることができる。
皿中央下リフレクタ315は、前方へ膨出した半円弧状に形成されており、ユニット前カバー312の皿中央下装飾体312b内に後方から挿入されて取付けられる。皿中央下リフレクタ315は、皿中央下装飾基板316に実装されているLEDからの光が、後方(内側)へ漏れるのを遮断している。皿中央下装飾基板316は、皿中央下装飾体312bに沿うように半円弧状に形成されており、上面に前方(外側)へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている。皿中央下装飾基板316の複数のLEDは、フルカラーLEDとされており、発光させることで皿中央下装飾体312bを発光装飾させることができる。
演出操作部カバーユニット310は、ユニット前カバー312の皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bにおいて、半円弧状に延びている途中に補強用のリブを有していないことから、皿中央上装飾基板314のLED及び皿中央下装飾基板316のLEDを発光させると、夫々の全体を略均一に発光装飾させることができ、蛍光灯が埋め込まれているように見せることができる。
演出操作部カバーユニット310は、皿ユニット200に組立てた状態で、前端が、上皿201や下皿202よりも前方へ大きく突出している。また、演出操作部カバーユニット310は、皿中央上装飾体312aが皿左上装飾体271及び皿右上装飾体276と連続していると共に、皿中央下装飾体312bが皿左下装飾体281及び皿右下装飾体286と連続している。これにより、演出操作ユニット300を目立たせていると共に、一体的な装飾により見栄えを良くしている。
[3−5e−2.操作部ベース]
演出操作ユニット300の操作部ベース320について、主に図53及び図54等を参照して詳細に説明する。操作部ベース320は、演出操作部カバーユニット310内に上方から挿入され、下端が演出操作部カバーユニット310に取付けられると共に、上部後端が皿ベースユニット210における上皿本体212の演出操作ユニット取付部212aに取付けられる。操作部ベース320は、上方が開放された容器状に形成されている。
操作部ベース320は、外形が略立方体の箱状に形成されており上方が開放されている本体部321と、本体部321の上端から外方へ延出しており外周が円形状に形成されているフランジ部322と、本体部321の底面から下方へ突出している複数(ここでは四つ)の脚部323と、フランジ部322の後端に形成されており皿ベースユニット210に取付けられる上部取付部324と、本体部321の左外側でフランジ部322を貫通して上方に開口しており操作リング用伝達ギア350を回転可能に支持するためのギア軸受部325と、を備えている。
操作部ベース320は、本体部321が、内部に演出操作ボタンユニット360を収容可能な大きさに形成されている。本体部321は、底壁に下側から振動スピーカ354が取付けられると共に、下面における振動スピーカ354が取付けられる部位が平坦面に形成されている。本体部321の底壁は、振動スピーカ354からの振動に対して共振し易く形成されており、振動を増幅させることができると共に、振動を音声や音楽等のサウンドに変換して出力させることができる。
本体部321の底壁の上面には、演出操作ボタンユニット360におけるボタンユニットベース361の脚部361bが取付けられる。また、本体部321は、底壁の外周縁において、本体部321内に侵入した液体を排出させる貫通孔が形成されている。本体部321は、左側壁外側に回転駆動ユニット340が取付けられると共に、後側壁外側に操作部中継基板ユニット390が取付けられる。
フランジ部322は、外周がユニット前カバー312の皿中央上装飾体312aの内周と略一致する直径に形成されている。フランジ部322の上面には、演出操作リング装飾基板352及び装飾基板カバー353が取付けられると共に、演出操作リング330のリング取付ベース331が取付けられる。複数の脚部323は、下端が演出操作部カバーユニット310におけるユニット下カバー311の上面に取付けられる。
ギア軸受部325は、ギア取付部材と協働して操作リング用伝達ギアを、左右に延びた軸周りに対して回転可能に取付けることができる。ギア軸受部325に操作リング用伝達ギア350を取付けた状態では、操作リング用伝達ギア350の上部が上方へ突出した状態となると共に、操作リング用伝達ギア350の駆動側ギア部350bがフランジ部322の下方において外側に露出した状態となる。
操作部ベース320は、演出操作ユニット300に組立てた状態で、フランジ部322の上面が、ユニット前カバー312の皿中央上装飾体312aの上面よりも若干下方に位置している。また、演出操作ユニット300に組立てた状態では、本体部321の下面に振動スピーカ354が接した状態で取付けられている。
[3−5e−3.演出操作リング]
演出操作ユニット300の演出操作リング330について、主に図55及び図56等を参照して詳細に説明する。図55(a)は演出操作ユニットの演出操作リングを上前から見た斜視図であり、(b)は演出操作リングを下前から見た斜視図である。図56(a)は演出操作リングを分解して上前から見た分解斜視図であり、(b)は演出操作リングを分解して下前から見た分解斜視図である。演出操作リング330は、操作部ベース320におけるフランジ部322の上面に取付けられ、遊技者が回転操作可能な回転操作部302を有している。演出操作リング330(回転操作部302)は、直径(外径)が上皿201の前後方向の寸法の約2倍の大きさとされており、内径が外径の約3/5の大きさの円環状に形成されている。本実施形態では、演出操作リング330の外径が約13cmとされている。
演出操作リング330は、操作部ベース320のフランジ部322の上面に取付けられる円環状のリング取付ベース331と、リング取付ベース331に回転可能に載置される円環状の回転ベース332と、回転ベース332の外周面と当接しリング取付ベース331に上下に延びた軸周りに回転可能に取付けられている複数のブッシュ333と、リング取付ベース331に取付けられており回転ベース332の上方への移動を規制しているリング抜止部材334と、を備えている。
また、演出操作リング330は、回転ベース332の上面に取付けられており回転操作部302の一部を構成しているリング外上カバー335と、リング外上カバー335の下側に取付けられており回転操作部302の一部を構成しているリング外下カバー336と、リング外上カバー335の内周側で回転ベース332の上面に取付けられており回転操作部302の一部を構成しているリング内カバー337と、を備えている。リング外上カバー335、リング外下カバー336、及びリング内カバー337は、夫々透光性を有した円環状に形成されている。
リング取付ベース331は、外径が操作部ベース320のフランジ部322の外径よりも若干大きく、内径がフランジ部322の内径と略同じ大きさに形成されている。リング取付ベース331は、内周縁に沿った上面側に回転ベース332が周方向へ摺動可能に載置される載置部331aと、上面における載置部331aよりも外側で周方向へ離間して複数(ここでは四つ)の部位から上方へ円筒状に突出しておりブッシュ333を回転可能に取付けるためのボス部331bと、上面における載置部331aよりも外側で周方向へ間隔をあけて複数の部位において上下に貫通している貫通口331cと、を備えている。複数の貫通口331cは、演出操作リング装飾基板352のLEDと対応する位置に形成されている。
回転ベース332は、外径がリング取付ベース331の載置部331aの直径(外径)よりも若干小さく、内径がリング取付ベース331の内径よりも小さく形成されている。回転ベース332は、下面から下方へ突出していると共に周方向へ延びているリングギア332aを備えている。リングギア332aは、回転ベース332の中心側へ向かうに従って下方へ突出するように傘歯車に形成されている。リングギア332aは、リング取付ベース331の内径よりも外径が小さく形成されており、演出操作リング330に組立てた状態では、リング取付ベース331の内周側から下方へ臨んだ状態となる。このリングギア332aは、演出操作ユニット300に組立てた状態で、操作リング用伝達ギア350のリング側ギア部350aと噛合する。
リング外上カバー335は、円形における外部且つ上部を構成している円弧が円環状に延びている外上表面部335aと、外上表面部335aに立体的に形成されており周方向へ複数配置されている装飾部335bと、外上表面部335aの内周端から下方へ延出した後に中心側へ延出しており周方向へ複数配置されている外上カバー取付部335cと、を備えている。リング外上カバー335の外上表面部335aは、円の1/4の範囲の円弧が円環状に延びた形状に形成されている。装飾部335bは、外形が六角形に形成されている。外上カバー取付部335cは、外上表面部335aの下端よりも若干下方へ延出しており、回転ベース332の上面に取付けられるものである。
リング外下カバー336は、円形における外部且つ下部を構成している円弧が円環状に延びている外下表面部336aと、外下表面部336aの内側から上方且つ中心側へ突出しており周方向へ複数配置されている外下カバー取付部336bと、を備えている。リング外下カバー336の外下表面部336aは、円の1/8の範囲の円弧が円環状に延びた形状に形成されている。外下カバー取付部336bは、リング外上カバー335に取付けられるものである。
リング内カバー337は、円形における内部且つ上部を構成している円弧が円環状に延びている内表面部337aと、内表面部337aの内側端部から中心軸に平行に下方へ延びている筒状の筒表面部337bと、筒表面部337bの外周に形成されており周方向へ複数配置されている内カバー取付部337cと、を備えている。リング内カバー337の内表面部337aは、円の1/8の範囲の円弧が円環状に延びた形状に形成されている。筒表面部337bは、円筒状の内径が回転ベース332の内径と同じ大きさである。内カバー取付部337cは、回転ベース332の上面に取付けられるものである。
リング外上カバー335、リング外下カバー336、及びリング内カバー337は、演出操作リング330に組立てた状態で、外上表面部335a、外下表面部336a、及び内表面部337aが、連続するように形成されており、外上表面部335a、外下表面部336a、及び内表面部337aによって、円の1/2以上の範囲の部位を構成し、全体がドーナツ状となる。演出操作リング330は、演出操作リング装飾基板352によって発光装飾可能とされている。
[3−5e−4.回転駆動ユニット]
演出操作ユニット300における回転駆動ユニット340について、主に図57乃至図59等を参照して詳細に説明する。図57(a)は演出操作ユニットの回転駆動ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は回転駆動ユニットを後ろから見た斜視図である。図58は回転駆動ユニットを分解して右前から見た分解斜視図であり、図59は回転駆動ユニットを分解して左前から見た分解斜視図である。回転駆動ユニット340は、演出操作リング330の回転操作部302を回転駆動させたり、回転操作部302の回転操作を検知したりするためのものである。回転駆動ユニット340は、操作部ベース320の本体部321における左側面の外側に取付けられる。
回転駆動ユニット340は、操作部ベース320の本体部321に取付けられる回転駆動ベース341と、回転駆動ベース341の右側面後部に回転軸が左方へ突出するように取付けられる操作リング駆動モータ342と、操作リング駆動モータ342の回転軸に取付けられる駆動ギア343と、駆動ギア343により回転させられる変速ギア344と、変速ギア344により回転させられると共に操作リング用伝達ギア350を回転させる伝達検知ギア部材345と、変速ギア344及び伝達検知ギア部材345を回転駆動ベースを協働して回転可能に取付けていると共に駆動ギア343、変速ギア344及び伝達検知ギア部材345左方から被覆しているギアカバー346と、を備えている。
また、回転駆動ユニット340は、ギアカバー346に取付けられており伝達検知ギア部材345の回転位置を検知している第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348と、第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348を左方から覆うようにギアカバー346に取付けられているセンサカバー349と、を備えている。
回転駆動ベース341は、左右方向が短く前後方向へ長く延びており左方へ開放されている浅い箱状に形成されている。操作リング駆動モータ342は、ステッピングモータとされている。駆動ギア343は、平歯車とされている。変速ギア344は、駆動ギアと噛合する平歯車状の第一ギア344aと、第一ギア344aと一体回転すると共に大径に形成されている平歯車状の第二ギア344bと、から構成されている。変速ギア344の第二ギア344bは、伝達検知ギア部材345のギア部345aと噛合する。
伝達検知ギア部材345は、変速ギア344よりも大径(第二ギア344bの直径の2倍の大きさ)のギア部345aと、ギア部345aの左側面から左方へ突出しており周方向に一定の間隔で列設されている複数の検知片345bと、を備えている。ギア部345aは、変速ギア344の第二ギア344bと噛合すると共に、操作リング用伝達ギア350の駆動側ギア部350bと噛合する。複数の検知片345bは、周方向の長さが周方向へ離間している間隔と同じ長さとされている。本実施形態では、検知片345bは、45度の回転角度の間隔で、周方向に八つ配置されている。これら検知片345bは、第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348によって検知される。
第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348は、伝達検知ギア部材345の検知片345bを検知するものである。第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348は、周方向へ列設されている検知片345bの間隔に対して、整数倍とは異なる間隔で周方向へ離間して配置されている。本実施形態では、第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348は、101.25度の回転角度で離間している。これにより、伝達検知ギア部材345が回転した時に、第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348が同じタイミングで検知片345bを検知することはなく、一方が先に検知片345bを検知するようになっている。これにより、伝達検知ギア部材345を介して演出操作リング330における回転操作部302の回転方向や回転速度を検知することができる。
回転駆動ユニット340は、組立てた状態で、伝達検知ギア部材345のギア部345aの上部が上方へ露出しており、ギア部345aの露出した部位が操作リング用伝達ギア350の駆動側ギア部350bと噛合する。また、回転駆動ユニット340は、演出操作ユニット300に組立てた状態で、全体が演出操作部カバーユニット310内に位置している。
回転駆動ユニット340は、操作リング駆動モータ342の駆動により、駆動ギア343、変速ギア344、伝達検知ギア部材345、及び操作リング用伝達ギアを介して、演出操作リング330の回転操作部302を任意の方向へ回転させることができる。また、回転駆動ユニット340は、操作リング駆動モータ342により駆動ギア343を、所定の回転角度の範囲で正転・逆転を繰返させることで、回転操作部302を往復回動させて振動させることができる。
また、回転駆動ユニット340は、遊技者により演出操作リング330の回転操作部302が回転させられると、操作リング用伝達ギア350を介して伝達検知ギア部材345が回転し、伝達検知ギア部材345の検知片345bが第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348によって検知され、回転操作部302の回転操作を検知することができる。従って、回転操作部302の回転方向に応じて遊技者参加型演出の内容を変化させることができる。
また、回転駆動ユニット340では、第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348によって回転操作部302の回転操作を検知することができるため、回転操作された回転方向と同じ方向へ操作リング駆動モータ342を駆動させることで、遊技者の回転操作をアシストすることができる。或いは、回転操作部302の回転方向とは反対の方向へ操作リング駆動モータ342を駆動させることで、遊技者の回転操作に負荷を与えることができる。従って、これらを適宜組合せることで、回転操作部302に、遊技者参加型演出の内容に応じた操作感を付与したり、クリック感を付与したりすることができる。
[3−5e−5.操作リング用伝達ギア]
演出操作ユニット300の操作リング用伝達ギア350について、主に図53及び図54等を参照して詳細に説明する。操作リング用伝達ギア350は、回転駆動ユニット340の伝達検知ギア部材345と演出操作リング330の回転操作部302の回転ベース332との間で回転を伝達させるものであり、操作部ベース320のギア軸受部325に回転可能に取付けられるものである。
操作リング用伝達ギア350は、演出操作リング330の回転ベース332におけるリングギア332aと噛合する傘歯車状のリング側ギア部350aと、リング側ギア部350aと一体回転し回転駆動ユニット340の伝達検知ギア部材345におけるギア部345aと噛合する平歯車状の駆動側ギア部350bと、を備えている。リング側ギア部350aと駆動側ギア部350bは、ピッチ円が同じ直径に形成されている。傘歯車状のリング側ギア部350aは、回転ベース332の回転軸の方向へ窄まっている。
操作リング用伝達ギア350は、回転軸が左右方向へ延びていると共に、演出操作リング330の回転ベース332の回転軸と交わるように、操作部ベース320に取付けられる。操作リング用伝達ギア350は、操作部ベース320のギア軸受部325に上方から挿入された上で、ギア取付部材351が操作部ベース320に取付けられることで、操作部ベース320に回転可能に取付けられる。
操作リング用伝達ギア350は、演出操作ユニット300に組立てられた状態で、リング側ギア部350aが演出操作リング330における回転ベース332のリングギア332aと噛合していると共に、駆動側ギア部350bが回転駆動ユニット340における伝達検知ギア部材345のギア部345aと噛合している。従って、操作リング用伝達ギア350は、演出操作リング330の回転操作部302の回転操作を回転駆動ユニット340側へ伝達させることができると共に、回転駆動ユニット340の操作リング駆動モータ342の回転駆動を演出操作リング330の回転操作部302に伝達させて回転させることができる。
[3−5e−6.演出操作リング装飾基板]
演出操作ユニット300における演出操作リング装飾基板352について、主に図53及び図54等を参照して説明する。演出操作リング装飾基板352は、操作部ベース320におけるフランジ部322の上面に取付けられ、上面に複数のLEDが実装されている。演出操作リング装飾基板352は、演出操作リング330の下方に取付けられており、複数のLEDを適宜発光させることで演出操作リング330(回転操作部302)を発光装飾させることができる。
演出操作リング装飾基板352は、円環を前後に分割したような形態に形成されており、前側の前装飾基板352aと、後側の後装飾基板352bとで構成されている。前装飾基板352a及び後装飾基板352bの上面の夫々に、複数のLEDが外周に沿って列設されている。演出操作リング装飾基板352の複数のLEDは、フルカラーLEDとされている。
演出操作リング装飾基板352は、演出操作ユニット300に組立てた状態で、演出操作リング330のリング取付ベース331の下方に位置している。演出操作リング装飾基板352は、上側が透明な装飾基板カバー353によって被覆されている。装飾基板カバー353は、演出操作リング装飾基板352と同様に、前後に分割された形態に形成されており、前装飾基板352aを上側から覆い操作部ベース320のフランジ部322に取付けられる前基板カバー353aと、後装飾基板352bを上側から覆い操作部ベース320のフランジ部322に取付けられる後基板カバー353bと、で構成されている。
演出操作リング装飾基板352は、上面に実装されている複数のLEDを発光させることで、装飾基板カバー353及びリング取付ベース331の貫通口331cを通して、回転操作部302を構成しているリング外上カバー335、リング外下カバー336、及びリング内カバー337を、内部から発光装飾させることができる。従って、回転操作部302内にLEDが備えられているような発光装飾を遊技者に見せることができる。
[3−5e−7.振動スピーカ]
演出操作ユニット300における振動スピーカ354について、主に図53及び図54等を参照して詳細に説明する。振動スピーカ354は、操作部ベース320における本体部321の下面に出力方向を上方へ向けて取付けられており、音声や音楽等のサウンドに加えて、多彩な周波数の振動を出力することができるものである。
振動スピーカ354は、操作部ベース320の底壁を振動板として振動させることで、音声や音楽等のサウンド(音)を出力することができる。また、振動スピーカ354は、操作部ベース320を介して演出操作ユニット300全体を振動させることができる。この振動スピーカ354は、偏芯させた錘をモータで回転させる振動装置と比較して、様々な周波数の振動を発生させることができ、より多彩な演出を遊技者に提示することができる。
[3−5e−8.演出操作ボタンユニット]
演出操作ユニット300における演出操作ボタンユニット360について、主に図60乃至図62等を参照して詳細に説明する。図60は演出操作ユニットの演出操作ボタンユニットを分解して前上から見た分解斜視図であり、図61は演出操作ボタンユニットを分解して前下から見た分解斜視図である。図62(a)は押圧操作部が下降位置の時の演出操作ボタンユニットの断面図であり、(b)押圧操作部が上昇位置の時の演出操作ボタンユニットの断面図である。演出操作ボタンユニット360は、演出操作リング330の環内に臨むように操作部ベース320に取付けられており、遊技者が押圧操作可能な押圧操作部303を有している。演出操作ボタンユニット360の押圧操作部303は、円柱状の中央押圧操作部303aと、中央押圧操作部303aの外周を覆うように形成されている円筒状の外周押圧操作部303bと、で構成されている。
演出操作ボタンユニット360は、外周が略円形状に形成されており操作部ベース320の本体部321内に取付けられるボタンユニットベース361と、ボタンユニットベース361の中心軸を境にして対象に配置されており上方へ円柱状に延出している一対のガイドシャフト362と、一対のガイドシャフト362の上端同士を連結しており外周がボタンユニットベース361よりも小さい円形状に形成されている円盤状の上部ベース363と、上部ベース363とボタンユニットベース361との間において一対のガイドシャフト362によって上下方向へ移動可能に取付けられており外周がボタンユニットベース361と略同じ大きさの円形状に形成されている円盤状の昇降ベース364と、一対のガイドシャフト362が夫々挿通されており昇降ベース364を上方へ付勢している一対の昇降バネ365と、を備えている。
また、演出操作ボタンユニット360は、ボタンユニットベース361の中心から上方へ円柱状に延出しており上端が上部ベース363に取付けられている中央シャフト366と、ボタンユニットベース361の下面に回転軸が上方へ突出するように取付けられている操作ボタン昇降駆動モータ367と、操作ボタン昇降駆動モータ367の回転軸に取付けられている平歯車状の昇降駆動ギア368と、昇降駆動ギア368と噛合しておりボタンユニットベース361の上側に回転可能に取付けられている平歯車状の従動ギア369と、従動ギア369により回転させられ中央シャフト366が挿通されて回転可能に取付けられている昇降カム駆動ギア部材370と、昇降カム駆動ギア部材370と下端が連結されていると共に中央シャフト366が挿通されて回転可能に取付けられており回転することで昇降ベース364を昇降させる昇降カム部材371と、昇降駆動ギア368、従動ギア369、及び昇降カム駆動ギア部材370を上方から覆うようにボタンユニットベース361の上側に取付けられている円盤状のギアカバー372と、を備えている。
更に、演出操作ボタンユニット360は、内径が上部ベースよりも大径で上下に延びた有底筒状に形成されており昇降ベース364より上側で一対のガイドシャフト362によって上下方向へ移動可能に取付けられている中央ボタン本体373と、中央ボタン本体373と昇降ベース364との間に配置されており中央ボタン本体373を上方へ付勢している一対のボタンバネ374と、中央ボタン本体373と略同じ径で上端側が閉鎖された有底筒状に形成されており上部ベース363の上方を覆うように中央ボタン本体373の上端に取付けられている中央ボタンカバー375と、上部ベース363の上面に取付けられており上方へ光を照射可能な複数のLEDが実装され、下面に上昇検知センサ376aが取付けられている中央ボタン装飾基板376と、を備えている。演出操作ボタンユニット360は、中央ボタン本体373と中央ボタンカバー375とで中央押圧操作部303aを構成している。
また、演出操作ボタンユニット360は、昇降ベース364の上面における中央ボタン本体373よりも外側の部位に取付けられており上面に複数のLEDが実装されている円環状の外周ボタン装飾基板377と、外周ボタン装飾基板377の上側を覆うと共に中央ボタン本体373の外周を覆うように昇降ベース364に取付けられている外周基板カバー378と、外周基板カバー378における中央ボタン本体373の外周を覆っている部位の外周側で外周ボタン装飾基板377の上方に配置されており立体的な装飾が施された透光性を有する円筒状の外周装飾レンズ379と、外周装飾レンズ379の外周及び上面を覆うように昇降ベース364に取付けられており中央において中央ボタンカバー375が上方へ臨む透明な外周ボタンカバー380と、を備えている。演出操作ボタンユニット360は、外周基板カバー378と外周装飾レンズ379と外周ボタンカバー380とで、外周押圧操作部303bを構成している。
また、演出操作ボタンユニット360は、ボタンユニットベース361に取付けられており押圧操作部303の押圧操作を検知する押圧検知センサ381と、ボタンユニットベース361に取付けられており昇降カム駆動ギア部材370の回転位置を検知することで昇降ベース364の昇降を検知する下降検知センサ382と、を備えている。
ボタンユニットベース361は、円盤状に形成されているベース本体361aと、ベース本体361aから下方へ突出している複数の脚部361bと、を備えている。ボタンユニットベース361のベース本体361aは、外径が、操作部ベース320における本体部321の内周径よりも若干小さい大きさに形成されている。このベース本体361aは、上面に、一対のガイドシャフト362、中央シャフト366、従動ギア369、昇降カム駆動ギア部材370、及びギアカバー372が取付けられ、下面に、押圧検知センサ381及び下降検知センサ382が取付けられる。ボタンユニットベース361は、脚部361bの下端が操作部ベース320における本体部321の底壁に取付けられる。
一対のガイドシャフト362は、ボタンユニットベース361のベース本体361aの上面において、中心から前方及び後方へ、ベース本体361aの直径の半分の距離の位置に夫々取付けられている。一対のガイドシャフト362及び中央シャフト366は、金属棒によって形成されている。一対のガイドシャフト362は、中央シャフト366よりも太く形成されている。
上部ベース363は、外径がボタンユニットベース361のベース本体361aの外径の約1/2の大きさに形成されている。一対の昇降バネ365は、コイルスプリングとされており、下端がボタンユニットベース361のベース本体361aに当接していると共に、上端が昇降ベース364に当接している。昇降バネ365は、ボタンバネ374よりも付勢力の強いバネとされている。
昇降ベース364は、外径がボタンユニットベース361のベース本体361aの外径と略同じ大きさに形成されている。昇降ベース364は、一対のガイドシャフト362が夫々摺動可能に挿入される一対のガイド孔364aと、中央において昇降カム部材371が通過可能な大きさで上下に貫通している中央孔364bと、中央孔364bの周縁から上方へ円筒状に突出している立壁部364cと、立壁部364cの下端付近において中央孔364bの内へ互いに対向するように突出している一対の案内ピン364dと、を備えている。一対の案内ピン364dは、同一軸芯上で互いに対向していると共に、軸芯周りに回転可能に取付けられている。
昇降ベース364は、一対のガイド孔364aに一対のガイドシャフト362が挿通されることで、上下方向へ昇降可能に案内される。昇降ベース364は、立壁部364cの上端が上部ベース363に当接することで、上方への移動が規制されると共に、上部ベース363との間に中央ボタン本体373の底部373bが移動可能な空間を形成している。また、昇降ベース364は、一対の案内ピン364dが、昇降カム部材371のカム部371aに案内されることで、上下方向へ移動させられる。
昇降カム駆動ギア部材370は、従動ギア369と噛合する平歯車状のギア部370aと、ギア部370aから上方へ突出しており昇降カム部材371の下端が連結される連結部370bと、ギア部370aから下方へ筒状に突出していると共に対向している二箇所が切欠かれており下降検知センサ382により検知される下降検知片370cと、を備えている。昇降カム駆動ギア部材370は、ギア部370aの中心に中央シャフト366が挿入されることで、回転可能に取付けられる。
昇降カム部材371は、中心に中央シャフト366が挿通されることで、回転可能に取付けられる。昇降カム部材371は、円柱状の外周面において周方向へ180度離間しており、外方へ突出している一対のカム部371aを備えている。一対のカム部371aは、昇降ベース364の案内ピン364dを案内するものである。
カム部371aは、下端付近において軸芯に対して直角方向へ延びている第一カム371bと、第一カム371bの中間で上方へ窪んでいる係止部371cと、第一カム371bの一方の端部から軸芯と平行に上方へ延びている第二カム371dと、第一カム371bの第二カム371dとは反対側の端部から螺旋状に上方へ延びている第三カム371eと、を備えている(図62を参照)。第二カム371dと第三カム371eは、同じ高さまで上方へ延びており、隣接するカム部371a同士の間では、昇降ベース364の案内ピン364dの直径よりも小さい距離で離間している。
また、昇降カム部材371は、下端に昇降カム駆動ギア部材370の連結部370bと連結する被連結部371fを備えている。
昇降カム部材371は、カム部371aにおいて、第二カム371dが、昇降カム部材371を平面視において反時計回りの方向へ回転させた時に、第一カム371bの後端側から上方へ延出するように形成されている。昇降カム部材371は、回転することで、カム部371aにより昇降ベース364の案内ピン364dを案内して昇降ベース364を昇降させることができる。
中央ボタン本体373は、上下に延びた円筒状の筒部373aと、筒部373aの下端側を閉鎖している底部373bと、底部373bを貫通しており一対のガイドシャフト362が摺動可能に挿入される一対のガイド孔373cと、底部373bの中央において昇降ベース364の立壁部364cの外径よりも大きい径で貫通している中央口373dと、底部373bから下方へ突出しており押圧検知センサ381により検知される押圧検知片373eと、底部373bから後方へ円柱状に突出しておりボタンバネ374に挿通される一対のガイドボス373fと、底部373bから上方へ突出しており上昇検知センサ376aにより検知される上昇検知片373gと、を備えている。
中央ボタン本体373は、筒部373aと底部373bとによって、有底筒状に形成されている。中央ボタン本体373は、底部373bが上部ベース363と昇降ベース364との間に配置されると共に、筒部373aの上端が上部ベース363よりも上方へ突出するように形成されている。中央口373dは、下方へ短く延びた円筒状に形成されており、下端が昇降ベース364の上面に当接することで、中央ボタン本体373の下方への移動が規制される。中央ボタン本体373の中央口373dを通って、昇降ベース364の立壁部364cの上端が上部ベース363に当接する。
中央ボタン本体373は、一対のガイドボス373fが挿通されている一対のボタンバネ374によって上方へ付勢されている。一対のガイドボス373fは、下端が昇降ベース364を貫通して下方へ延出するように形成されており、下端にワッシャが挿通されたビスが取付けられる。ガイドボス373fの下端に取付けられたワッシャが昇降ベース364の下面に当接することで、中央ボタン本体373の上方への移動が規制される。
中央ボタン本体373の押圧検知片373eは、一対のボタンバネ374の付勢力に抗して中央ボタン本体373の底部373b(中央口373dの下端)が昇降ベース364の上面に当接した時に、昇降ベース364を貫通して下方へ突出するように形成されている。この中央ボタン本体373は、不透明に形成されている。一対のボタンバネ374は、昇降バネ365よりも付勢力の弱いコイルバネとされている。
中央ボタン本体373の上昇検知片373gは、中央ボタン本体373の底部373b(中央口373dの下端)が上部ベース363の下面に当接した時に、上部ベース363に設けられた開口部に進入するように形成されている。
中央ボタンカバー375は、中央ボタン本体373の筒部373aと略同じ直径の円盤状の天板部375aと、天板部375aの外周から下方へ延出している筒状の周壁部375bと、を備えており、透光性を有するように形成されている。中央ボタンカバー375は、天板部375aと周壁部375bとによって有底筒状に形成されている。この中央ボタンカバー375は、周壁部375bの下端が中央ボタン本体373における筒部373aの上端に取付けられる。
中央ボタン装飾基板376は、上面に実装されている複数のLEDがフルカラーLEDとされている。中央ボタン装飾基板376は、複数のLEDを適宜発光させることで、中央ボタンカバー375を発光装飾させることができる。外周ボタン装飾基板377は、上面に実装されている複数のLEDがフルカラーLEDとされている。外周ボタン装飾基板377は、複数のLEDを適宜発光させることで、外周装飾レンズ379及び外周ボタンカバー380を発光装飾させることができる。中央ボタン装飾基板376は、上部ベース363に設けられた開口部に上昇検知センサ376aが挿入されるよう、配置されている。
外周基板カバー378は、外周ボタン装飾基板377の上側を覆い昇降ベース364に取付けられる円環状の基板部378aと、基板部378aの内周から上方へ筒状に延出しており中央ボタン本体373の外周を覆う円筒部378bと、を備えている。外周基板カバー378は、透明に形成されている。
外周装飾レンズ379は、上方へ向かうに従って周方向へ移動するように延びている捩れた部位が、周方向に一定の間隔で列設されている。外周装飾レンズ379は、外周基板カバー378における基板部378aの上側に取付けられている。外周ボタンカバー380は、外周装飾レンズ379の外周を覆う円筒状の筒状部380aと、筒状部380aの上端から中心側へ延出している円環状の環状部380bと、を備えている。外周ボタンカバー380は、筒状部380aの下端が昇降ベース364に取付けられる。環状部380bは、内径が外周基板カバー378の円筒部378bと略同じ大きさに形成されている。
演出操作ボタンユニット360は、組立てた状態では、図62(a)に示すように、昇降ベース364が一対の昇降バネ365によって上方へ付勢された状態で、昇降ベース364の案内ピン364dが、昇降カム部材371のカム部371aにおける係止部371cに下方から挿入されている。この状態では、昇降ベース364が下方へ移動した下降位置の状態となっており、一対の昇降バネ365が圧縮されている。また、この状態では、中央ボタン本体373がボタンバネ374の付勢力により上方側への移動端に位置しており、中央ボタンカバー375の上面が、外周ボタンカバー380の上面よりも上方へ突出した状態となっている。
従って、演出操作ユニット300に組立てた状態では、外周ボタンカバー380の上面が演出操作リング330の上面よりも僅かに上方へ突出していると共に、中央ボタンカバー375の上面が外周ボタンカバー380の上面よりも上方へ突出している(図63等を参照)。
この状態(図62(a)の状態)で、中央ボタンカバー375(中央押圧操作部303a)を下方へ押圧して、ボタンバネ374の付勢力に抗して下方へ移動させると、中央ボタン本体373の押圧検知片373eが押圧検知センサ381により検知され、中央押圧操作部303aの押圧操作が検知される。中央押圧操作部303aを押圧操作した状態では、中央ボタンカバー375の上面が、外周ボタンカバー380の上面と略一致した高さとなっている(図65(c)を参照)。
また、この状態で、外周ボタンカバー380(外周押圧操作部303b)を下方へ押圧操作しても、外周ボタンカバー380は下方へ移動することはなく、中央ボタン本体373の押圧検知片373eが押圧検知センサ381に検知されることもない。つまり、押圧操作部303の押圧操作が検知されない。
この下降位置の状態で、操作ボタン昇降駆動モータ367により昇降駆動ギア368を平面視において反時計回りの方向へ回転させると、昇降駆動ギア368と噛合している従動ギア369を介して昇降カム駆動ギア部材370が平面視反時計回りの方向へ回転し、昇降カム駆動ギア部材370と連結されている昇降カム部材371も同じ方向へ回転することとなる。この昇降カム部材371が反時計回りの方向へ回転すると、図62において正面に見えているカム部371aが右方へ移動することとなり、昇降ベース364の案内ピン364dが、係止部371cから第一カム371bにおける係止部371cの左方の部位へ転動すると共に、案内ピン364dを介して昇降ベース364が昇降バネ365の付勢力に抗して下方へ移動する。
そして、昇降カム部材371の回転に伴って、第一カム371bに沿って相対的に左方へ転動する案内ピン364dが、第一カム371bの左端から第二カム371d側へ位置すると、第二カム371dが第一カム371bに対して垂直に上方へ延びていることから、昇降バネ365の付勢力により案内ピン364dが第二カム371dに沿って上方へ移動することとなり、案内ピン364dと一緒に昇降ベース364が上昇して上昇位置の状態となる。
上昇位置の状態では、図62(b)に示すように、昇降ベース364の案内ピン364dが、一方のカム部371aの第二カム371dと残りのカム部371aの第三カム371eとに接した状態となっている。この状態で、操作ボタン昇降駆動モータ367の駆動が一旦停止される。
上昇位置の状態では、昇降ベース364の立壁部364cの上端が上部ベース363の下面に当接しており、昇降ベース364のこれ以上の上方への移動が規制されている。また、上昇位置の状態では、下降位置の時の中央ボタンカバー375(中央押圧操作部303a)と外周ボタンカバー380(外周押圧操作部303b)との位置関係が保持されており、中央ボタンカバー375及び外周ボタンカバー380を含む押圧操作部303全体が上方へ移動していると共に、中央ボタンカバー375の上面が外周ボタンカバー380の上面よりも上方へ突出している。
演出操作ユニット300に組立てた状態で、上昇位置へ移動させると、中央ボタンカバー375及び外周ボタンカバー380が、演出操作リング330の上面よりも大きく突出した状態となる(図65(b)等を参照)。
この上昇位置の状態で、中央ボタンカバー375(中央押圧操作部303a)を、ボタンバネ374の付勢力よりも強い力で下方へ押圧した場合、中央ボタンカバー375及び中央ボタン本体373がボタンバネ374の付勢力に抗して下方へ移動し、中央ボタン本体373が昇降ベース364に当接することとなる。中央ボタン本体373が昇降ベース364に当接している状態では、中央ボタン本体373の押圧検知片373eが昇降ベース364よりも下方へ突出した状態となっているが、昇降ベース364がボタンユニットベース361から離れているため、押圧検知片373eが押圧検知センサ381によって検知されることはない。
また、この状態(図62(b)の状態)では、中央ボタン本体373の上昇検知片373gが上昇検知センサ376aにより検知され、外周押圧操作部303bが上昇位置にあることが検知される。
中央ボタンカバー375(中央押圧操作部303a)を、昇降バネ365の付勢力よりも強い力で下方へ押圧した場合、中央ボタンカバー375及び中央ボタン本体373がボタンバネ374の付勢力に抗して、中央ボタン本体373が昇降ベース364に当接した上で、昇降ベース364が、昇降バネ365の付勢力に抗して下方へ移動し、昇降ベース364の下端がボタンユニットベース361に当接することとなる。昇降ベース364がボタンユニットベース361に当接することで、昇降ベース364が下降位置の状態となり、昇降ベース364と共に外周ボタンカバー380(外周押圧操作部303b)も下降位置の状態となる。
このように、中央ボタン本体373が昇降ベース364に当接した状態で、昇降ベース364がボタンユニットベース361に当接すると、昇降ベース364から下方へ突出している中央ボタン本体373の押圧検知片373eが、押圧検知センサ381に検知された状態となり、中央ボタンカバー375(中央押圧操作部303a)の押圧が検知される。
一方、上昇位置の状態で、外周ボタンカバー380(外周押圧操作部303b)を、昇降バネ365の付勢力よりも力で下方へ押圧した場合、外周ボタンカバー380を介して昇降ベース364が昇降バネ365の付勢力に抗して下方へ移動し、昇降ベース364の下端がボタンユニットベース361に当接することとなる。この状態では、昇降ベース364と共に外周ボタンカバー380が下降位置の状態となるが、中央ボタンカバー375(中央押圧操作部303a)がボタンバネ374の付勢力により上方へ突出していることから、中央ボタン本体373の押圧検知片373eが昇降ベース364から下方へ突出しておらず、押圧検知片373eが押圧検知センサ381により検知されない。
中央ボタンカバー375及び外周ボタンカバー380を(押圧操作部303を)、上昇位置から下降位置へ戻すには、操作ボタン昇降駆動モータ367により、昇降カム部材371を平面視反時計回りの方向へ回転させると、図62(b)において、昇降ベース364の案内ピン364dの左上と当接している第三カム371eが、右方(案内ピン364dの方向)へ移動することとなるため、第三カム371eによって案内ピン364dが下方へ押圧され、案内ピン364dを介して昇降ベース364が昇降バネ365の付勢力に抗して下方へ移動することとなる。
そして、昇降カム部材371の回転に伴って案内ピン364dが第三カム371eの下端から第一カム371b側へ移動すると、昇降ベース364の下方への移動が停止し、案内ピン364dが第一カム371bに沿って転動する。その後、案内ピン364dが第一カム371bの途中の係止部371cの位置に到達すると、昇降バネ365の付勢力により案内ピン364dが上方へ窪んだ係止部371c内に挿入されると共に、操作ボタン昇降駆動モータ367による昇降カム部材371の回転を停止させることで、元の下降位置の状態となる。
[3−5e−9.操作部中継基板ユニット]
演出操作ユニット300における操作部中継基板ユニット390について、主に図53及び図54等を参照して詳細に説明する。操作部中継基板ユニット390は、操作部ベース320の後面に取付けられている。操作部中継基板ユニット390は、操作部ベース320における本体部321の後面に取付けられる箱状の基板ボックス391と、基板ボックス391内に取付けられている操作部中継基板392と、を備えている。
基板ボックス391は、演出操作ユニット300に組立てた時に、回転駆動ユニット340の操作リング駆動モータ342を後側から覆うモータカバー部391aを有している。操作部中継基板392は、皿中央上装飾基板314、皿中央下装飾基板316、操作リング駆動モータ342、第一回転検知センサ347、第二回転検知センサ348、演出操作リング装飾基板352、振動スピーカ354、操作ボタン昇降駆動モータ367、中央ボタン装飾基板376、外周ボタン装飾基板377、押圧検知センサ381、上昇検知センサ376a、及び下降検知センサ382と、皿ベースユニット210の皿ユニット中継基板214との接続を中継している。
[3−5e−10.演出操作ユニットの作用]
次に、演出操作ユニット300の作用について、主に図63乃至図65等を参照して詳細に説明する。図63は、演出操作ユニットの左側面図において演出操作リングと回転駆動ユニットとの関係を示す説明図である。図64は、演出操作ユニットを押圧操作部の押圧方向から見た平面図において演出操作リングと演出操作リング装飾基板との関係を示す説明図である。図65(a)は通常の状態で示す皿ユニットの正面図であり、(b)は押圧操作部が上昇位置の時の皿ユニットの正面図であり、(c)は押圧操作部の中央押圧操作部を押圧した時の皿ユニットの正面図である。
演出操作ユニット300は、上面に遊技者が操作可能な演出操作部301を備えている。演出操作部301は、大きな円環状の回転操作部302と、回転操作部302の環内に配置されている押圧操作部303とで構成されている。押圧操作部303は、回転操作部302の中心に位置する円柱状の中央押圧操作部303aと、中央押圧操作部303aと回転操作部302との間に配置されている円環状の外周押圧操作部303bとで構成されている。
回転操作部302は、演出操作リング330のリング外上カバー335、リング外下カバー336、及びリング内カバー337によって形成されている。中央押圧操作部303aは、演出操作ボタンユニット360の中央ボタンカバー375及び中央ボタン本体373によって形成されており、外周押圧操作部303bは、外周ボタンカバー380及び外周基板カバー378によって形成されている。
演出操作ユニット300は、円環状の回転操作部302(演出操作リング330)の上面によって形成される仮想の平面の前方側が低くなるように傾斜した状態で皿ユニット200に組立てられる。従って、回転操作部302の環内に配置されている押圧操作部303の押圧方向が、下方へ向かうに従って後方へ移動する(換言すると、上方へ向かうに従って前方へ移動する)ように傾斜している。
演出操作ユニット300は、通常の状態では、回転操作部302の上面よりも押圧操作部303が僅かに上方へ突出した状態となっている。詳しくは、演出操作リング330の上面よりも外周ボタンカバー380の上面が僅かに上方へ突出していると共に、外周ボタンカバー380の上面よりも中央ボタンカバー375の上面が上方へ突出した状態となっている(図63等を参照)。
この通常の状態で、回転駆動ユニット340の操作リング駆動モータ342により、伝達検知ギア部材345を左側面視で時計回りの方向へ回転させると、操作リング用伝達ギア350を介して演出操作リング330の回転操作部302が、平面視において時計周りの方向へ回転する。一方、操作リング駆動モータ342により、伝達検知ギア部材345を左側面視で反時計周りの方向へ回転させると、演出操作リング330の回転操作部302が平面視において反時計回りの方向へ回転する。
操作リング駆動モータ342は、ステッピングモータとされており、所定の回転角度の範囲で正転・逆転を繰返させることで、回転操作部302を往復回動させて振動させることができる。この振動は、振動スピーカ354による振動とは異なり、回転操作部302のみが振動する。
演出操作リング330の回転操作部302は、操作リング駆動モータ342により回転させられるだけでなく、遊技者によっても回転させることができる。回転操作部302を平面視において時計回りの方向へ回転させると、操作リング用伝達ギア350を介して回転駆動ユニット340の伝達検知ギア部材345が左側面視において時計回りの方向へ回転し、回転操作部302を平面視において反時計回りの方向へ回転させると、伝達検知ギア部材345が左側面視において反時計回りの方向へ回転する。この伝達検知ギア部材345は、第一回転検知センサ347と第二回転検知センサ348の二つのセンサによって回転を検知している。
伝達検知ギア部材345の回転は、複数の検知片345bを第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348によって検知することで、回転を検知している。詳述すると、周方向に等間隔で列設されている複数の検知片345bの間隔に対して、周方向に離間している第一回転検知センサ347と第二回転検知センサ348との間隔が、整数倍とならない間隔とされている。これにより、第一回転検知センサ347と第二回転検知センサ348とが、同じタイミングで検知片345bを検知しないように構成されている。
本実施形態では、伝達検知ギア部材345が左側面視において時計回りの方向へ回転すると、第二回転検知センサ348が検知片345bを検知してから第一回転検知センサ347が検知片345bを検知する。これに対して、伝達検知ギア部材345が左側面視において反時計回りの方向へ回転すると、第一回転検知センサ347が検知片345bを検知してから第二回転検知センサ348が検知片345bを検知する。従って、第一回転検知センサ347と第二回転検知センサ348とが、検知片345bを検知する順番によって、伝達検知ギア部材345(回転操作部302)の回転方向を検知することができる。また、第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348における検知片345bの検知時間によって、伝達検知ギア部材345(回転操作部302)の回転速度を検知することができる。
このように、回転操作部302の回転操作を検知することができるため、回転操作部302の回転方向に応じて遊技者参加型演出の内容を変化させることができる。また、回転操作部302の回転操作を検知した時に、操作リング駆動モータ342により、回転操作部302を回転操作方向と同じ方向へ回転駆動させることで、回転操作を軽くしてアシストすることができる。或いは、操作リング駆動モータ342により、回転操作部302を回転操作方向と反対方向へ回転駆動させることで、回転操作を重くしたり、クリック感を付与したりすることができる。
演出操作リング330の回転操作部302は、リング外上カバー335、リング外下カバー336、及びリング内カバー337によって形成されており、円の半分以上の円弧が環状に延びている形状に形成されている。換言すると、回転操作部302がドーナツ状に形成されている。そして、回転操作部302は、図示するように、外周面、上面、及び内周面の一部、が露出した状態で取付けられているため、遊技者の手で掴み易い形状に形成されている。
これにより、回転操作部302に対して遊技者が様々な方向から触れることができるため、遊技者のやり易い思い思いの仕方で回転操作部302を回転操作させることができ、回転操作部302の操作性が高められている。また、回転操作部302は、押圧操作部303が下降位置又は上昇位置の何れの状態の時でも、回転操作することができる。なお、回転操作部302は、下面側が操作部ベース320に取付けられているため、自動車のハンドルのように握ることはできない。
演出操作ユニット300は、図64に示すように、演出操作リング330の下方に、複数のLEDが円環状に列設されている演出操作リング装飾基板352を備えている。これにより、演出操作リング装飾基板352のLEDを発光させることで、演出操作リング330の回転操作部302を発光装飾させることができる。また、演出操作リング装飾基板352では、複数のLEDを回転操作部302に沿って環状に列設しているため、回転操作部302の回転に合わせて、列設されている複数のLEDを順次発光させることで、回転している回転操作部302の特定の部位のみを発光装飾させることができる。これにより、回転する回転操作部302内に、LED(装飾基板)が備えられているように遊技者を錯覚させることができる。
演出操作ユニット300は、通常の状態では、図65(a)に示すように、回転操作部302の環内に配置されている押圧操作部303が、その上面が回転操作部302の上面よりも僅かに上方に突出した下降位置の状態となっている。この状態では、回転操作部302を回転させることができると共に、押圧操作部303における中央押圧操作部303aを押圧操作することができる。中央押圧操作部303aを下方へ押圧操作すると、中央押圧操作部303a(中央ボタンカバー375)の上面が、外周押圧操作部303b(外周ボタンカバー380)の上面と略同じ高さまで下降し、押圧検知センサ381により押圧が検知される。
この通常(下降位置)の状態では、押圧操作部303における外周押圧操作部303bを下方へ押圧しても、外周押圧操作部303b(外周ボタンカバー380)が下方へ移動することはなく、押圧検知センサ381により押圧が検知されることはない。
通常の状態で、操作ボタン昇降駆動モータ367により、昇降カム部材371を平面視において反時計回りの方向へ回転させると、昇降ベース364の案内ピン364dがカム部371a(第一カム371b)から外れて、一対の昇降バネ365の付勢力により、昇降ベース364と共に押圧操作部303が勢いよく上方へ突出して上昇位置の状態となる(図65(b)を参照)。この上昇位置の状態では、押圧操作部303の上面が回転操作部302の上面よりも大きく上方に位置している。換言すると、中央ボタンカバー375及び外周ボタンカバー380が、演出操作リング330の上面よりも大きく上方へ突出している。
押圧操作部303が上昇位置の状態で、中央押圧操作部303aを下方へ押圧すると、まず、ボタンバネ374の付勢力に抗して中央押圧操作部303aが下方へ移動し、中央押圧操作部303aの上面と外周押圧操作部303bの上面とが略同じ高さの状態となる。この状態では、押圧検知センサ381が押圧を検知しない。更に、昇降バネ365の付勢力に抗して中央押圧操作部303aが外周押圧操作部303bと一緒に下方へ移動し、中央押圧操作部303a及び外周押圧操作部303bの上面が回転操作部302の上面と略同じ高さの状態となる(図65(c)を参照)。この状態では、押圧検知センサ381が押圧を検知する。
また、押圧操作部303が上昇位置の状態で、外周押圧操作部303bを下方へ押圧すると、中央押圧操作部303aの上面が外周押圧操作部303bの上面よりも上方へ突出している状態のまま、外周押圧操作部303bと中央押圧操作部303aとが下方へ移動し、外周押圧操作部303bの上面が回転操作部302の上面と略同じ高さの状態となる(図65(a)を参照)。この状態では、押圧検知センサ381が押圧を検知しない。
このように、本実施形態の押圧操作部303は、下降位置或いは上昇位置に関わらず、中央押圧操作部303aを、下方への移動端まで押圧しないと、押圧検知センサ381により検知されないようになっている。従って、遊技者に対して、中央押圧操作部303aをしっかりと押圧操作させることを促すことが可能となるため、遊技者参加型演出において演出操作部301の操作に注意を引付けさせることができ、遊技者参加型演出をより楽しませることができる。
なお、押圧操作部303が上昇位置の状態でも、回転操作部302を回転させることができる。従って、押圧操作部303を上昇位置の状態とした時では、遊技者によっては、押圧操作部303を手がかりにして回転操作が楽になったり、押圧操作部303が邪魔になって回転操作がし難くなったりすることから、回転操作部302の操作性を変化させることができ、より多彩な操作を楽しませることができる。
[3−6.扉枠左サイドユニット]
扉枠3における扉枠左サイドユニット400について、主に図66乃至図68を参照して詳細に説明する。図66(a)は扉枠の扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図67は扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図68は扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。扉枠左サイドユニット400は、皿ユニット200の上側で扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられており、正面視において遊技領域5aの左外側を装飾するものである。
扉枠左サイドユニット400は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の前面における扉窓101aの左外側に取付けられる扉枠左サイドベース401と、扉枠左サイドベース401の前面に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠左サイド装飾基板402と、扉枠左サイド装飾基板402の前側を覆うように扉枠左サイドベース401に取付けられている左サイドリフレクタ403と、左サイドリフレクタ403の前側を覆うように扉枠左サイドベース401に取付けられている扉枠左サイド装飾体404と、を備えている。
扉枠左サイドベース401は、上下に延びており前方へ開放された箱状に形成されている。扉枠左サイド装飾基板402は、上下に延びた帯板状に形成されており、左サイド上装飾基板402aと左サイド下装飾基板402bとで構成されている。扉枠左サイド装飾基板402は、前面に実装されている複数のLEDが、フルカラーLEDとされている。扉枠左サイド装飾基板402は、複数のLEDを適宜発光させることで、扉枠左サイド装飾体404を発光装飾させることができる。
左サイドリフレクタ403は、扉枠左サイド装飾基板402に実装されているLEDと対応する位置に前後に貫通している貫通孔403aが形成されている。扉枠左サイド装飾体404は、透光性を有した乳白色に形成されている。扉枠左サイド装飾体404は、前方へ膨出した半円弧が上下に延びた形態に形成されている。これにより、扉枠左サイド装飾体404は、後方へ開放された半チューブ状に形成されている。
扉枠左サイドユニット400は、下端が皿ユニット200における皿左上装飾ユニット270の皿左上装飾体271の左端と連続するように形成されており、上端が扉枠トップユニット450の扉枠トップ装飾体453の左側下端と連続するように形成されている。
扉枠左サイドユニット400は、左右方向の幅と前後方向の奥行が、略同じ距離に形成されている。扉枠左サイドユニット400は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠ベース101の扉窓101aの左外側を装飾しており、円柱状の蛍光灯が埋め込まれているように見せている。
[3−7.扉枠右サイドユニット]
扉枠3における扉枠右サイドユニット410について、主に図69乃至図71を参照して詳細に説明する。図69(a)は扉枠の扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図70は扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図71は扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。扉枠右サイドユニット410は、皿ユニット200の上側で扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられており、正面視において遊技領域5aの右外側を装飾するものである。
扉枠右サイドユニット410は、扉枠3の右辺から皿ユニット200の上皿201や下皿202と略同じ位置まで前方へ平板状に延出しており、左右方向へ貫通しているサイド窓410aと、サイド窓410a内に複数配置されている発光可能なサイド窓内装飾部410bと、を備えている。この扉枠右サイドユニット410は、パチンコ機1が設置された遊技ホール等において、右側に配置されているパチンコ機の遊技領域内を見え難くしたり、右側のパチンコ機で遊技している遊技者から本パチンコ機1の遊技領域5a内を見え難くしたりすることができ、遊技のプライバシーを保護するような遊技者のパーソナル空間を形成することができる。
扉枠右サイドユニット410は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の前面における扉窓101aの右外側に取付けられ上下に延びている扉枠右サイドベース411と、扉枠右サイドベース411の前面に取付けられており前方へ円筒状に延出し上下に列設されている複数のサイド窓内装飾部410bを有するサイド窓内装飾部材412と、前面におけるサイド窓内装飾部材412の複数のサイド窓内装飾部410bと対応する部位に複数のLEDが実装されており扉枠右サイドベース411の前側に取付けられているサイド窓内装飾部装飾基板413と、サイド窓内装飾部材412の複数のサイド窓内装飾部410bの内部に夫々挿入されている内部リフレクタ414と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット410は、サイド窓内装飾部材412の前端よりも前方に配置されており上下に延びている右サイドリフレクタ415と、扉枠右サイドベース411に取付けられており扉枠右サイドベース411と右サイドリフレクタ415の右側面を被覆するように上下方向及び前後方向へ平板状に延びていると共に左右方向へ貫通しサイド窓410aを構成する貫通口416aが形成されている扉枠右サイド外パネル416と、扉枠右サイドベース411及び右サイドリフレクタ415に取付けられており扉枠右サイドベース411と右サイドリフレクタ415の左側面を被覆するように上下方向及び前後方向へ平板状に延びていると共に左右方向へ貫通しサイド窓410aを構成する貫通口417aが形成されている扉枠右サイド内パネルと417と、を備えている。
更に、扉枠右サイドユニット410は、右サイドリフレクタ415の後面に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠右サイド装飾基板418と、右サイドリフレクタ415の前側を覆うように右サイドリフレクタ415に取付けられている扉枠右サイド装飾体419と、を備えている。
扉枠右サイドベース411は、上下に延びており後方へ開放された箱状に形成されている。サイド窓内装飾部材412は、上下方向に列設されている複数(ここでは三つ)のサイド窓内装飾部410bの下端同士を連結している平板状の連結ベース412aを有している。サイド窓内装飾部材412のサイド窓内装飾部410bは、前端側が後端側よりも外径がやや小さくなった円錐台状の円筒に形成されていると共に、円筒の前端が半球状に形成されている。サイド窓内装飾部材412は、サイド窓内装飾部410bの前端が扉枠右サイド外パネル416に取付けられる。サイド窓内装飾部材412は、扉枠右サイドベース411の前面において、上下方向中央に対して下寄りの位置から上側の部位に取付けられる。サイド窓内装飾部材412は、透光性を有した乳白色に形成されている。
サイド窓内装飾部装飾基板413は、扉枠右サイドベース411の前面において、サイド窓内装飾部材412の連結ベース412aの後方となる部位に取付けられる。サイド窓内装飾部装飾基板413に備えられている複数のLEDは、フルカラーLEDとされている。サイド窓内装飾部装飾基板413は、複数のサイド窓内装飾部410bの夫々の後方となる部位に、四つのLEDがサイド窓内装飾部410bの軸芯を中心として上下左右の十字状に配置されている。
内部リフレクタ414は、正面視の形状がX状に形成されており、挿入されるサイド窓内装飾部410bの内面に沿うように前後方向に延びている。内部リフレクタ414は、サイド窓内装飾部410bの内部を、上下左右の四つに仕切っている。
右サイドリフレクタ415は、扉枠右サイドベース411と同じ高さで上下に延びており、前後方向の形状が、上端から下端へ向かうに従って、前方へ移動した後に後方へ移動するような波状に形成されている。右サイドリフレクタ415は、前後に貫通し、扉枠右サイド装飾基板418のLEDが前方へ臨む複数の貫通孔415aが形成されている。
扉枠右サイド外パネル416は、平板状で上下及び前後に延びており、後辺が鉛直に直線状に延びていると共に、前辺が右サイドリフレクタ415に沿って波状に延びている。扉枠右サイド外パネル416は、左右方向へ貫通している貫通口416aが、上下に延びた変楕円形状に形成されていると共に、サイド窓内装飾部材412の連結ベース412aの前側と扉枠右サイド装飾基板418(右サイドリフレクタ415)の後側とを被覆可能に形成されている。扉枠右サイド外パネル416は、不透光性に形成されている。
扉枠右サイド内パネル417は、平板状で上下及び前後に延びており、後辺が鉛直に直線状に延びていると共に、前辺が右サイドリフレクタ415に沿って波状に延びている。扉枠右サイド内パネル417は、左右方向へ貫通している貫通口417aが、上下に延びた変楕円形状に形成されていると共に、サイド窓内装飾部材412の連結ベース412aの前側と扉枠右サイド装飾基板418(右サイドリフレクタ415)の後側とを被覆可能に形成されている。扉枠右サイド内パネル417は、不透光性に形成されている。
扉枠右サイド装飾基板418は、上下に延びた帯板状に形成されており、右サイド上装飾基板418aと、右サイド下装飾基板418bとで構成されている。扉枠右サイド装飾基板418は、前面に実装されている複数のLEDが、フルカラーLEDとされている。扉枠右サイド装飾基板418は、複数のLEDを適宜発光させることで、扉枠右サイド装飾体419を発光装飾させることができる。
扉枠右サイド装飾体419は、透光性を有した乳白色に形成されている。扉枠右サイド装飾体419は、前方へ膨出した半円弧が、右サイドリフレクタ415に沿うように波状に上下に延びた形態に形成されている。これにより、扉枠右サイド装飾体419は、後方へ開放された半チューブ状に形成されている。
扉枠右サイドユニット410は、下端が皿ユニット200における皿右上装飾ユニット275の皿右上装飾体276の右端と連続するように形成されていると共に、上端が扉枠トップユニット450の扉枠トップ装飾体453の右側下端と連続するように形成されている。
扉枠右サイドユニット410は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠ベース101の扉窓101aの右外側を装飾しており、扉枠右サイド装飾体419の部位が円柱状の蛍光灯が埋め込まれているように見える。扉枠右サイドユニット410は、上から1/4の部位が最も前方へ突出するように前端(前辺)が波状に前方へ延びており、衝立状に形成されている。扉枠右サイドユニット410は、左右方向へ貫通しているサイド窓410aを有しており、サイド窓410aを通して反対側を視認することができる。
扉枠右サイドユニット410は、サイド窓410a内に、前後に延びた円筒状(円柱状)のサイド窓内装飾部410bを備えており、サイド窓内装飾部装飾基板413のLEDを発光させることで、サイド窓内装飾部410bを発光装飾させることができる。そして、サイド窓内装飾部410bを発光装飾させることで、サイド窓410a内を眩しくすることができ、サイド窓410aを通して反対側を見え難くすることができる。
本実施形態の扉枠右サイドユニット410によれば、通常の状態では、複数のサイド窓内装飾部410bを発光装飾させるサイド窓内装飾部装飾基板413のLEDが消灯しているため、サイド窓410aにおける三つのサイド窓内装飾部410bの間を通して、本パチンコ機1の横(島設備の端)から遊技領域5a内を視認することができる。従って、遊技をするパチンコ機として本パチンコ機1(本遊技盤5)を探している遊技者が、島設備に沿って本パチンコ機1の前方まで移動しなくても、本パチンコ機1を簡単に見つけることができ、本パチンコ機1での遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠右サイドユニット410にサイド窓410aが貫通していてもサイド窓内装飾部410bを含むその他の部位によって、近隣に位置している遊技者の視線を遮ることができるため、他の遊技者から遊技領域5aの全体を見え辛くすることができ、他の遊技者から見られているような感じを受け難くすることで他の遊技者に気兼ねすることなく遊技を行わせることができる。
更に、サイド窓内装飾部装飾基板413のLEDにより三つのサイド窓内装飾部410bを発光させると、その光によりサイド窓410a内を眩しくすることができ、サイド窓410aを通した視認性を変化させる。この際に、三つのサイド窓内装飾部410bを、円柱状としていることから、光が帯状且つ放射状に放射されることとなるため、サイド窓内装飾部410bを眩しくさせて間から反対側を視認し難くすることができ、隣等の他の遊技者から遊技領域5a内を覗かれ難くすることができる。このように、遊技領域5a内を覗かれ難くすることができることから、他の遊技者が本パチンコ機1に注目するのを回避させることができるため、注目されることで他の遊技者が気になって遊技に専念できないことから不快感を覚えたり、ミスが誘発されることで損した気分になったりするのを防止することができ、遊技者を遊技に専念させることで遊技をより楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
[3−8.扉枠トップユニット]
扉枠3における扉枠トップユニット450について、主に図72乃至図74等を参照して詳細に説明する。図72(a)は扉枠における扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図であり、(c)はトップ下カバーを外した状態で示す扉枠トップユニットの底面図である。図73は扉枠トップユニットを分解して前上から見た分解斜視図であり、図74は扉枠トップユニットを分解して前下から見た分解斜視図である。扉枠トップユニット450は、扉枠左サイドユニット400及び扉枠右サイドユニット410の上側で扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられるものである。
扉枠トップユニット450は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の前面における扉窓101aよりも上側に取付けられる扉枠トップベース451と、扉枠トップベース451の左右両側と前面上部を覆うように扉枠トップベース451に取付けられているトップ上カバー452と、トップ上カバー452の前端に取付けられている扉枠トップ装飾体453と、扉枠トップ装飾体453の下端と扉枠トップベース451の下端とを連結している扉枠トップ底板454と、を添えている。
また、扉枠トップユニット450は、扉枠トップ装飾体453の後方でトップ上カバー452の前面中央に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠トップ中央装飾基板455と、扉枠トップ装飾体453の後方でトップ上カバー452の前面における扉枠トップ中央装飾基板455の左方に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠トップ左装飾基板456と、扉枠トップ装飾体453の後方でトップ上カバー452の前面における扉枠トップ中央装飾基板455の右方に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠トップ右装飾基板457と、を備えている。
また、扉枠トップユニット450は、扉枠トップ装飾体453と扉枠トップ中央装飾基板455との間に配置されトップ上カバー452の前面に取付けられているトップ中央リフレクタ458と、扉枠トップ装飾体453と扉枠トップ左装飾基板456との間に配置されトップ上カバー452の前面に取付けられているトップ左リフレクタ459と、扉枠トップ装飾体453と扉枠トップ右装飾基板457との間に配置されトップ上カバー452の前面に取付けられているトップ右リフレクタ460と、を備えている。
更に、扉枠トップユニット450は、扉枠トップ底板454の上面中央に取付けられている中央スピーカボックス461と、中央スピーカボックス461に下方へ向けて取付けられている一対のトップ中央スピーカ462と、扉枠トップベース451の前面左右両端付近に取付けられている一対のスピーカブラケット463と、一対のスピーカブラケット463に夫々取付けられている一対のトップサイドスピーカ464と、扉枠トップ底板454を下方から覆うように扉枠トップ底板454に取付けられているトップ下カバー465と、トップ下カバー465の外周縁を下方から押圧するように扉枠トップ底板454に取付けられている下カバー枠466と、扉枠トップベース451の上部右端付近に取付けられている扉枠トップ中継基板467と、扉枠トップベース451の上方を覆うようにトップ上カバー452に取付けられている扉枠トップ天板468と、を備えている。
扉枠トップベース451は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース101の左右方向の幅と同じ長さで左右に延びている平板状の本体部451aと、本体部451aの前面における左右両端付近から前方へ突出している前方突出部451bと、を備えている。本体部451aは、下辺が、扉枠ベース101における扉窓101aの上縁と沿うように、左右方向の中央が上方へ位置するような湾曲状に形成されている。左右の前方突出部451bは、前端が下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜しており、後方へ開放された箱状に形成されている。正面視右側の前方突出部451bは、上方にも開放されている。
トップ上カバー452は、正面視の形状が、扉枠トップベース451と略同じ形状に形成されている。トップ上カバー452は、扉枠トップベース451の左右の前方突出部451bの夫々の外側を覆うと共に、左右の前方突出部451bの前端上部の間を結ぶような形状に形成されている。トップ上カバー452の前端は、左右方向中央が前方へ最も突出しており、左右方向中央から左右方向両端へ向かうに従って、下方及び後方へ移動するように湾曲状に延びている。また、トップ上カバー452は、上面に後端から前方へ向かって大きく切欠かれた開口部452aを有している。この開口部452aは、扉枠トップ天板468によって閉鎖される。
扉枠トップ装飾体453は、透光性を有した乳白色に形成されている。扉枠トップ装飾体453は、前方へ膨出した半円弧が、左右両端から左右方向中央へ向かうに従って曲率が小さくなると共に、トップ上カバー452の前端に沿うように、左右方向へ延びた形態に形成されている。これにより、扉枠トップ装飾体453は、後方へ開放された半チューブ状に形成されている。扉枠トップ装飾体453は、左右方向の両端が下方へ延びるように向いており、扉枠左サイド装飾体404及び扉枠右サイド装飾体419の上端と夫々連続するように形成されている。
扉枠トップ底板454は、扉枠トップ装飾体453の下端と扉枠トップベース451の本体部451aの下端同士を連結するように前後方向へ延びていると共に、左右方向中央が上方へ膨出するように左右方向へ延びている。扉枠トップ底板454は、前後方向の中央が下方へ突出するように折れ曲がった形態に形成されている。扉枠トップ底板454は、左右方向へ離間しており前端と後端とを結ぶと共に上方へ平板状に延びている一対の補強リブ454aと、一対の補強リブ454aの間において上下に貫通しておりトップ中央スピーカ462が臨む一対の中央スピーカ口454bと、一対の補強リブ454aの夫々の左右方向外側において上下に貫通しておりトップサイドスピーカ464が臨む一対のサイドスピーカ口454cと、を有している。扉枠トップ底板454の上面における一対の補強リブ454aの間に中央スピーカボックス461が取付けられる。
扉枠トップ中央装飾基板455は、左右に延びた帯板状に形成されている。扉枠トップ中央装飾基板455は、前面に実装されている複数のLEDが、フルカラーLEDとされている。この扉枠トップ中央装飾基板455は、複数のLEDを適宜発光させることで、扉枠トップ装飾体453の中央部分を発光装飾させることができる。
扉枠トップ左装飾基板456は、左右に延びた帯板状に形成されている。扉枠トップ左装飾基板456は、前面に実装されている複数のLEDが、フルカラーLEDとされている。この扉枠トップ左装飾基板456は、複数のLEDを適宜発光させることで、扉枠トップ装飾体453の左部分を発光装飾させることができる。
扉枠トップ右装飾基板457は、左右に延びた帯板状に形成されている。扉枠トップ右装飾基板457は、前面に実装されている複数のLEDが、フルカラーLEDとされている。この扉枠トップ右装飾基板457は、複数のLEDを適宜発光させることで、扉枠トップ装飾体453の右部分を発光装飾させることができる。
トップ中央リフレクタ458、トップ左リフレクタ459、及びトップ右リフレクタ460は、夫々左右方向に延びており、扉枠トップ中央装飾基板455、扉枠トップ左装飾基板456、及び扉枠トップ右装飾基板457に夫々実装されているLEDと対応する位置に前後に貫通している貫通孔が形成されている。
中央スピーカボックス461は、左右に延びた箱状に形成され、一対のトップ中央スピーカ462が下前を向くように取付けられる。この中央スピーカボックス461は、扉枠トップ底板454の上面における一対の補強リブ454aの間に取付けられる。トップ中央スピーカ462は、フルレンジスピーカとされており、広い周波数帯域で音声や音楽等のサウンドを出力するものである。
スピーカブラケット463は、扉枠トップベース451における左右の前方突出部451bの下面に取付けられる。トップサイドスピーカ464は、ツイータとされており、音声や音楽等のサウンドの高音域を出力するものである。
トップ下カバー465は、無数の貫通孔を有した金属板からなるパンチングメタルによって形成されている。トップ下カバー465を通して、トップ中央スピーカ462やトップサイドスピーカ464から出力されたサウンドが、前方且つ下方へ向けて放射される。
扉枠トップ中継基板467は、扉枠トップ中央装飾基板455、扉枠トップ左装飾基板456、扉枠トップ右装飾基板457、トップ中央スピーカ462、及びトップサイドスピーカ464と、扉枠ベースユニット100の扉枠副中継基板105との接続を中継するためのものである。
扉枠トップ天板468は、トップ上カバー452の開口部452aを閉鎖するものであり、前端がトップ上カバー452に係止されると共に、後端が扉枠ベースユニット100に取付けられる。
扉枠トップユニット450は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠ベース101の扉窓101aの上外側を装飾している。扉枠トップユニット450は、扉枠トップ装飾体453の左右両端が、扉枠左サイド装飾体404及び扉枠右サイド装飾体419の上端と夫々連続しており、一体的な装飾を形成している。また、扉枠トップユニット450は、一対のトップ中央スピーカ462及び一対のトップサイドスピーカ464によって、音声や音楽等のサウンドを遊技者側へ出力することができる。
[3−9.扉枠の装飾]
扉枠3における装飾について、主に図75等を参照して詳細に説明する。図75は、各装飾基板と共に示す扉枠の正面図である。扉枠3は、図示するように、正面視中央に、ガラスユニット160の透明なガラス板162によって閉鎖されている上下に延びた略四角形の扉窓101aを有している。扉枠3は、皿ユニット200の皿左上装飾体271、皿右上装飾体276、演出操作ユニット300の皿中央上装飾体312a、扉枠左サイドユニット400の扉枠左サイド装飾体404、扉枠右サイドユニット410の扉枠右サイド装飾体419、及び扉枠トップユニット450の扉枠トップ装飾体453によって、扉窓101aの外周が全周に亘って囲まれている。
扉窓101aの外周を囲っている皿左上装飾体271、皿右上装飾体276、皿中央上装飾体312a、扉枠左サイド装飾体404、扉枠右サイド装飾体419、及び扉枠トップ装飾体453は、半チューブ状に形成されているため、扉窓101aの全周が蛍光灯で囲まれているような装飾を遊技者に見せることができる。
扉枠3では、扉窓101aの外周を囲っている皿左上装飾体271、皿右上装飾体276、皿中央上装飾体312a、扉枠左サイド装飾体404、扉枠右サイド装飾体419、及び扉枠トップ装飾体453の後方に、皿左上装飾基板273、皿右上装飾基板278、皿中央上装飾基板314、扉枠左サイド装飾基板402、扉枠右サイド装飾基板418、扉枠トップ中央装飾基板455、扉枠トップ左装飾基板456、及び扉枠トップ右装飾基板457が配置されているため、それら装飾基板のLEDを適宜発光させることで、扉窓101aの外周全体を発光装飾させたり、扉窓101aの外周に沿って光が移動するように発光演出を遊技者に見せたり、することができる。
扉枠3の皿ユニット200では、上面に、上皿201の前後方向の距離よりも直径が大きい円環状でドーナツ形状の回転操作部302と、回転操作部302の環内に同軸状に配置された円筒状の外周押圧操作部303bと円柱状の中央押圧操作部303aとからなる押圧操作部303とが取付けられていると共に、回転操作部302の下方に回転操作部302と同じような半円弧のドーナツ形状(半円筒状、若しくは、半チューブ状)で直径の大きな二つの皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bが上下に二つ離間して取付けられていると共に、皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bの両端と連続するように同じような形状の扉枠左サイドユニット400の扉枠左サイド装飾体404、扉枠右サイドユニット410の扉枠右サイド装飾体419、及び扉枠トップユニット450の扉枠トップ装飾体453が遊技領域5aの外周を囲むように扉枠ベース101の扉窓101aの外側に取付けられている。
これにより、皿ユニット200において、回転操作部302と二つの皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bとで三つのドーナツ形状の部材が上下に並んでいると共に、回転操作部302、外周押圧操作部303b、及び中央押圧操作部303aが同心円状に並んでいるため、見た目のインパクトを高めることができ、回転操作部302や押圧操作部303を目立たせることができる。
また、皿左上装飾体271、皿右上装飾体276、及び皿中央上装飾体312aの下方に配置されている皿左下装飾体281、皿右下装飾体286及び皿中央下装飾体312bを、半チューブ状のチューブの太さを若干細くしていると共に、皿中央下装飾体312bの下方に半球面状のユニット下カバー311を備えている。これにより、演出操作ユニット300では下端から上方へ向かうほど大きくなっているため、上下方向に対する遠近感を強調することが可能となり、上側に配置されている遊技者が操作可能な回転操作部302や押圧操作部303を大きく見せることができ、遊技者の関心を皿ユニット200の上面の演出操作ユニット300における回転操作部302や押圧操作部303へ強く引付けさせて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、皿ユニット200の上面に、ドーナツ形状の回転操作部302を上方へ向かうに従って前方へ位置するように延びている軸周りに回転可能に取付けており、回転操作部302の上面が、前端側が低くなるように傾斜した状態となるため、回転操作部302や押圧操作部303の上面が本パチンコ機1の前方に着座した遊技者の頭(顔)の方向を向くこととなり、遊技者から回転操作部302や押圧操作部303の全容を見え易くすることができ、回転操作部302や押圧操作部303を大きく見せることができる。また、上述したように、回転操作部302や押圧操作部303の全容が判り易くなるため、遊技者に対して回転操作部302がドーナツ形状であることを認識させ易くすることができる。従って、遊技者に対して、ドーナツ形状の回転操作部302が回転操作するものであることを即座に認識させることができるため、遊技者参加型演出が実行された時に、即座に遊技者が回転操作部302を回転操作することができ、回転操作部302の操作により遊技者参加型演出を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、回転操作部302の直径を上皿201の前後方向の距離よりも大きくしていると共に、皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bの直径を回転操作部302よりも大きくしており、パチンコ機1の皿ユニット200において、回転操作部302や皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bの前端側が上皿201よりも前方へ大きく突出した状態となると共に、皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bが回転操作部302の外周を装飾している状態となるため、回転操作部302や皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bを大きく目立たせることができると同時に、皿中央上装飾体312a及び皿中央下装飾体312bによって回転操作部302周りの見栄えを良くすることができる。従って、遊技者に対して、一見して他のパチンコ機とは異なるパチンコ機1であることを認識させることができ、遊技者の関心を強く引付けさせることができると共に、遊技者に対する訴求力を高めることができ、遊技するパチンコ機として本パチンコ機1を選択させ易くすることができる。
[4.本体枠の全体構成]
パチンコ機1における本体枠4の全体構成について、主に図76乃至図82を参照して詳細に説明する。図76はパチンコ機における本体枠の正面図であり、図77はパチンコ機における本体枠の背面図である。図78は本体枠を右前から見た斜視図であり、図79は本体枠を左前から見た斜視図であり、図80は本体枠を後ろから見た斜視図である。図81は本体枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図82は本体枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
本体枠4は、遊技球Bを打込むことで遊技が行われる遊技領域5aを有した遊技盤5を保持すると共に、遊技球Bを遊技者側へ払出したり、遊技に使用された遊技球Bをパチンコ機1の後方(遊技ホールの島設備側)へ排出したり、するためのものである。本体枠4は、図示するように、前方が開放された箱状に形成されており、内部に前方から遊技盤5が着脱可能に収容される。本体枠4は、正面左辺側前端の上下において、遊技ホールの島設備に取付けられる枠状の外枠2に開閉可能に取付けられると共に、開放された前面側が閉鎖されるように扉枠3が開閉可能に取付けられる。
本体枠4は、後部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベースユニット500と、本体枠ベースユニット500の正面視左側の上端に取付けられ外枠2の外枠上ヒンジ組立体50に回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠上ヒンジ組立体120が回転可能に取付けられる本体枠上ヒンジ部材510と、本体枠ベースユニット500の正面視左側の下端に取付けられ外枠2の外枠下ヒンジ部材60に回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠下ヒンジ部材125が回転可能に取付けられる本体枠下ヒンジ組立体520と、を備えている。
また、本体枠4は、本体枠ベースユニット500の正面視左側面に取付けられる本体枠補強フレーム530と、本体枠ベースユニット500の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球Bを打込むための球発射装置540と、本体枠ベースユニット500の後側における正面視上辺及び左辺に沿って取付けられている逆L字状の払出ベースユニット550と、払出ベースユニット550の後側に取付けられており遊技者側へ遊技球Bを払出すための払出ユニット560と、本体枠ベースユニット500の後面下部に取付けられている基板ユニット620と、本体枠ベースユニット500の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース501に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー640と、本体枠ベースユニット500の正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット650と、を備えている。
本体枠ベースユニット500は、正面視の形状が上下に延びた長方形の枠状に形成されている本体枠ベース501と、扉枠3側と接続するための接続ケーブル503を案内する接続ケーブル案内部材502と、遊技盤5を着脱可能に保持するための遊技盤ロック部材505と、を備えている。
払出ベースユニット550は、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501の後側に取付けられる払出ベース551と、払出ベース551に取付けられており左右に延びた箱状で上方へ開放されている球タンク552と、球タンク552の左側に取付けられており上方へ開放された溝状に左方へ延びているタンクレール553と、タンクレール553の上端に取付けられている第一レールカバー554と、第一レールカバー554から正面視左方に離間してタンクレール553の上端に取付けられている第二レールカバー555と、第一レールカバー554と第二レールカバー555の間の位置でタンクレール553の上端に取付けられている球整流部材556と、タンクレール553の下流側端に取付けられている球止部材557と、を備えている。
払出ユニット560は、タンクレール553からの遊技球Bを蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット570と、球誘導ユニット570により誘導された遊技球Bを払出制御基板633からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置580と、払出装置580を通った遊技球Bを下方へ誘導する上部満タン球経路ユニット600と、上部満タン球経路ユニット600を通った遊技球Bを扉枠3側又は基板ユニット620側へ誘導する下部満タン球経路ユニット610と、を備えている。
基板ユニット620は、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501に取付けられるスピーカユニット620aと、本体枠ベース501の後面に取付けられるベースユニット620bと、ベースユニット620bの後側に取付けられている電源ユニット620cと、電源ユニット620cの後側に取付けられている払出制御ユニット620dと、スピーカユニット620aの後面に取付けられているインターフェイスユニット620eと、を備えている。
施錠ユニット650は、本体枠ベース501に取付けられるユニットベース651と、ユニットベース651から前方へ突出しており扉枠3と係止可能な複数の扉枠用鉤652と、ユニットベース651から後方へ突出しており外枠2と係止可能な複数の外枠用鉤653と、扉枠用鉤652又は外枠用鉤653を上下方向へ移動させる伝達シリンダ654と、扉枠用鉤652を下方へ付勢していると共に外枠用鉤653を上方へ付勢している錠バネ655と、外枠用鉤653を下方へ移動させる外枠用開錠レバー656と、を備えている。
[4−1.本体枠ベースユニット]
本体枠4における本体枠ベースユニット500について、主に図76乃至図84等を参照して詳細に説明する。図83(a)は本体枠における正面左下隅を示す拡大斜視図であり、(b)は本体枠に対して扉枠を開いた時の本体枠の正面左下隅を示す拡大斜視図である。図84は、本体枠に対する扉枠の開閉時における本体枠の接続ケーブル案内部材の動作を示す説明図である。本体枠ベースユニット500は、前方から後部が外枠2の枠内に挿入されると共に、前方から挿入された遊技盤5の外周を保持するものである。
本体枠ベースユニット500は、正面視の形状が上下に延びた長方形の枠状に形成されている本体枠ベース501と、本体枠ベース501の前面における左下隅に取付けられており接続ケーブル503を案内する接続ケーブル案内部材502と、本体枠ベース501の前面下部に前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられており遊技盤5を着脱可能に保持するための遊技盤ロック部材505と、を備えている。
本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501は、正面視の形状が上下に延びた長方形に形成されているベース本体501aと、ベース本体501aの上端よりやや下側の位置から全高の約3/4の高さの範囲で前後に貫通しており遊技盤5が前側から挿入される遊技盤挿入口501bと、遊技盤挿入口501bの下辺を形成しており遊技盤5が載置される遊技盤載置部501cと、遊技盤載置部501cの左右方向中央から上方へ突出しており遊技盤5の下端の左右及び後方への移動を規制する遊技盤規制部501dと、を備えている。
また、本体枠ベース501は、ベース本体501aの前面における遊技盤載置部501cの正面視右下側で後方へ窪んでおり球発射装置540を取付けるための発射装置取付部501eと、発射装置取付部501eの正面視右側で前後に貫通しており施錠ユニット650の伝達シリンダ654が挿通されるシリンダ挿通口501fと、遊技盤載置部501cの正面視左下側で前後に貫通しており基板ユニット620におけるスピーカユニット620aの本体枠スピーカ622を前方へ臨ませる円形状のスピーカ用開口部501gと、本体枠ベース501は、スピーカ用開口部501gの下方で後方へ窪んでいると共に左右に延びており接続ケーブル案内部材502が取付けられるケーブル取付凹部501hと、ケーブル取付凹部501hの正面視右端上部において前後に貫通しているケーブル挿通口501iと、を備えている。
更に、本体枠ベース501は、ベース本体501aにおける遊技盤挿入口501bの正面視右辺から後方へ板状に延出しており、右側面に施錠ユニット650が取付けられると共に、後端に裏カバー640が回動可能に取付けられる後方延出部501jと、ベース本体501aの後面における正面視左端の上下両端部付近に形成されており、本体枠上ヒンジ部材510及び本体枠下ヒンジ組立体520を取付けるための上ヒンジ取付部501k及び下ヒンジ取付部501lと、を備えている。
本体枠ベース501には、前面における遊技盤載置部501cの下方でスピーカ用開口部501gの右方の位置に、遊技盤ロック部材505が前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられる。遊技盤ロック部材505は、遊技盤挿入口501bに挿通された遊技盤5の前方への移動を規制可能とすることで、遊技盤挿入口501bに挿入された遊技盤5を着脱可能としている。
本体枠ベース501のケーブル取付凹部501hは、下ヒンジ取付部501lの右端側からスピーカ用開口部501gよりも右方で遊技盤ロック部材505が取付けられ部位の下方の位置まで左右方向に延びている。ケーブル取付凹部501hは、接続ケーブル案内部材502を収容可能な大きさに形成されており、接続ケーブル案内部材502の右端側を上下に延びた軸周りに回転可能に取付けることができる。
本体枠ベースユニット500の接続ケーブル案内部材502は、左右に延びた平板状の案内本体502aと、案内本体502aの上下両辺において夫々前方へ突出していると共に案内本体502aの右端よりも右方へ延出している帯板状の一対の枠片502bと、一対の枠片502bの右端同士を連結している円柱状の取付軸502cと、案内本体502aの上下両端において前後に貫通していると共に左右方向へ列設されている複数の貫通孔502dと、を備えている。
接続ケーブル案内部材502は、左右方向の長さが、本体枠ベース501のケーブル取付凹部501hの左右方向の長さよりも若干短い長さとされており、ケーブル取付凹部501h内に収容可能な大きさに形成されている。接続ケーブル案内部材502は、取付軸502cが、ケーブル取付凹部501h内における右端付近において上下に延びた軸周りに回転可能に取付けられる。これにより、接続ケーブル案内部材502は、左端側が前方へ突出するように回動(ヒンジ回転)することができる。
この接続ケーブル案内部材502は、接続ケーブル503を案内するためのものである。接続ケーブル503は、複数の配線コードからなり、一方の端部が基板ユニット620のインターフェイス基板635に接続されると共に、反対側の端部が扉枠3の扉枠主中継基板104及び扉枠副中継基板105に接続される。
続いて、接続ケーブル案内部材502による作用効果について説明する。接続ケーブル案内部材502は、図84等に示すように、本体枠ベース501に対して、左右方向における扉枠3をヒンジ回転可能に取付ける側(左側)とは反対側の端部(右側端部)が、扉枠3のヒンジ軸と平行に延びた軸周りに回転可能に取付けられる。
そして、本体枠4のインターフェイス基板635と扉枠3の扉枠主中継基板104及び扉枠副中継基板105とを接続する接続ケーブル503は、インターフェイス基板635に接続されている側が、接続ケーブル案内部材502の案内本体502aの右方から左方へ延びるように案内本体502aの前面に当接させた状態で、案内本体502aの上下両端側に形成されている複数の貫通孔502dのうち左右方向が同じ位置の一組の貫通孔502dに挿通した結束バンド504により、案内本体502aと一緒に締付けられることで、案内本体502aに取付けられる。
本体枠4の接続ケーブル案内部材502は、パチンコ機1に組立て扉枠3を本体枠4に対して閉じた状態で、扉枠3の扉枠主中継基板104及び扉枠副中継基板105の後方に位置している(図84(a)を参照)。この状態では、接続ケーブル503が、接続ケーブル案内部材502から左方へ延び出した後、下ヒンジ取付部501lの前方で曲げ返されて扉枠3のケーブルホルダ103aを通って扉枠中継基板カバー107内へ延出している。扉枠3のケーブルホルダ103aは、接続ケーブル案内部材502の左端よりも左方に配置されている。
この状態で、扉枠3を本体枠4に対して開くようにヒンジ回転させると、接続ケーブル案内部材502の左端側が、接続ケーブル503における扉枠3に取付けられている側によって前方へ引っ張られ、接続ケーブル案内部材502が右端の取付軸502cを中心にして回動することとなる。この際に、本実施形態では、扉枠3の開角度αと、接続ケーブル案内部材502の開角度βとの関係が、 α/2≧β (望ましくは、α/3≧β) を満たすように形成されている(図84(b)を参照)。
接続ケーブル案内部材502の開角度βは、扉枠3が閉じている状態(扉枠3の開角度αが0度の状態)では、0度となっている。接続ケーブル案内部材502の開角度βは、扉枠3を開いて開角度αが大きくなるに従って、大きくなるが、開角度αがある程度(例えば、約90度)よりも大きくなると、増加が停止するように推移する。本実施形態では、開角度βの最大角度が、45度未満とされている。
このように、扉枠3を開けた時に、接続ケーブル案内部材502の左端側が、本体枠ベース501よりも前方へ移動するように接続ケーブル案内部材502が回動するため、接続ケーブル案内部材502に接続ケーブル503が案内されることで、扉枠3と本体枠4との間で接続ケーブル503が垂れ下がってしまうのを防止することができる。
開いた扉枠3を閉める時には、接続ケーブル503における扉枠3に取付けられている部位が相対的に後方へ移動することとなるため、接続ケーブル503によって接続ケーブル案内部材502の左端側が後方へ押圧され、接続ケーブル案内部材502が取付軸502cを中心にして左端側が後方へ移動するように回動することとなる。この際に、接続ケーブル案内部材502が、45度未満の開角度βで開いているため、接続ケーブル案内部材502が扉枠3の閉じる方向への移動を阻害することはなく、扉枠3をスムーズに閉めることができる。また、接続ケーブル503が接続ケーブル案内部材502に案内されているため、扉枠3を閉める際に、接続ケーブル503が扉枠3と本体枠4との間に挟まれることはなく、接続ケーブル503に不具合が生じるのを防止することができる。
また、本体枠4に対して扉枠3を閉じた時に、接続ケーブル案内部材502に案内されている接続ケーブル503を、180度折返していることから、接続ケーブル503の折返している部位に、折り癖を付けることができる。これにより、扉枠3を開くことで、接続ケーブル503の180度折返されている部位が開くように変化した時に、折り癖により接続ケーブル503に対して閉じようとする力が作用することとなるため、扉枠3を閉じる際に、その折り癖により接続ケーブル503(接続ケーブル案内部材502)が開く方向へ移動するのを阻止することができると共に、接続ケーブル503(接続ケーブル案内部材502)を閉じる方向へ誘導させることができ、扉枠3を円滑に閉じさせることができる。
更に、扉枠3側において、折返されている接続ケーブル503を接続ケーブル案内部材502の先端よりも扉枠上ヒンジピン122及び扉枠下ヒンジピン126の中心軸(軸芯)に近い位置でケーブルホルダ103aによって保持していることから、本体枠4に対して扉枠3を閉じる際に、ケーブルホルダ103aによって保持されている接続ケーブル503により、接続ケーブル案内部材502の先端側を扉枠上ヒンジピン122及び扉枠下ヒンジピン126の中心軸(軸芯)側へ引寄せることができる。
また、本実施形態では、接続ケーブル案内部材502の回転中心を通り、扉枠上ヒンジピン122及び扉枠下ヒンジピン126の中心軸(軸芯)を中心として、スピーカダクト103におけるケーブルホルダ103aよりも扉枠上ヒンジピン122及び扉枠下ヒンジピン126の中心軸(軸芯)側で後方へ突出している部位(押圧部)を通る円に接する接線と、本体枠4の前面と交差する角度が、45度以下となるように構成している。これにより、これにより、本体枠4に対して扉枠3を閉じる時に、押圧部が接続ケーブル503に当接することにより、接続ケーブル503を介して開いている接続ケーブル案内部材502の先端側を閉じる方向へ押圧することができるため、扉枠3の閉方向への移動に伴って接続ケーブル案内部材502をスムーズに閉じさせることができ、扉枠3を確実に閉じることができる。また、扉枠3の開閉に伴って回転(開閉)する接続ケーブル案内部材502の最大開角度βを、45度以下とすることができるため、扉枠3を閉じる際に、接続ケーブル案内部材502を閉じる方向へ確実に回転させることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
[4−2.本体枠上ヒンジ部材]
本体枠4における本体枠上ヒンジ部材510について、主に図81及び図82等を参照して詳細に説明する。本体枠上ヒンジ部材510は、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501における上ヒンジ取付部501kに取付けられ、外枠2の外枠上ヒンジ組立体50に回転可能に取付けられると共に、扉枠3の扉枠上ヒンジ組立体120を回転可能に取付けるものである。
本体枠上ヒンジ部材510は、水平に延びた平板状の板材の後部が下方へL字状に折り曲げられている上ヒンジ本体511と、上ヒンジ本体511の前端から上方へ円柱状に突出しており外枠上ヒンジ組立体50に軸支される本体枠上ヒンジピン512と、を備えている。上ヒンジ本体511は、水平に延びた部位における本体枠上ヒンジピン512の正面視左側で上下方向に貫通しており扉枠上ヒンジ組立体120を軸支するための扉枠用上ヒンジ孔511aを備えている。
本体枠上ヒンジ部材510は、上ヒンジ本体511における下方へ折り曲げられて上下に延びている部位が、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501における上ヒンジ取付部501kに取付けられる。本体枠上ヒンジ部材510は、本体枠上ヒンジピン512が、外枠上ヒンジ組立体50における外枠上ヒンジ部材51の軸受溝51c内に挿入されて軸支される。上ヒンジ本体511の扉枠用上ヒンジ孔511aには、扉枠3の扉枠上ヒンジ組立体120における扉枠上ヒンジピン122が下方から回転可能に挿入される。
この本体枠上ヒンジ部材510は、本体枠下ヒンジ組立体520と協働して、本体枠4を外枠2に対してヒンジ回転可能に取付けることができると共に、本体枠4に対して扉枠3をヒンジ回転可能に取付けることができる。
[4−3.本体枠下ヒンジ組立体]
本体枠4における本体枠下ヒンジ組立体520について、主に図81及び図82等を参照して詳細に説明する。本体枠下ヒンジ組立体520は、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501における下ヒンジ取付部501lに取付けられ、外枠2の外枠下ヒンジ部材60に回転可能に取付けられると共に、扉枠3の扉枠下ヒンジ部材125が回転可能に取付けられる。
本体枠下ヒンジ組立体520は、水平に延びた平板状の板材の後部が上方へL字状に折り曲げられている下ヒンジ第一本体521と、下ヒンジ第一本体521の上側に配置されており水平に延びた平板状の板材の後部が上方へL字状に折り曲げられている下ヒンジ第二本体522と、を備えている。本体枠下ヒンジ組立体520は、下ヒンジ第一本体521の水平に延びている部位から上方へ間隔をあけて下ヒンジ第二本体522の水平に延びている部位が配置されていると共に、下ヒンジ第一本体521の垂直に延びている部位の前面に、下ヒンジ第二本体522の垂直に延びている部位が当接している。
下ヒンジ第一本体521は、水平に延びている部位の前端付近で上下に貫通しており外枠2の外枠下ヒンジ部材60における外枠下ヒンジピン60cが下方から挿入される外枠用下ヒンジ孔521aを有している。外枠用下ヒンジ孔521aは、本体枠上ヒンジ部材510の本体枠上ヒンジピン512と同軸上に形成されている。
下ヒンジ第二本体522は、水平に延びている部位の前端付近で上下に貫通しており扉枠3の扉枠下ヒンジ部材125の扉枠下ヒンジピン126が上方から挿入される扉枠用下ヒンジ孔522aと、水平に延びている部位の左辺における扉枠用下ヒンジ孔522aよりも後側の位置から上方へ延出しており扉枠3の回動範囲を規制するための規制片522bと、を備えている。扉枠用下ヒンジ孔522aは、本体枠上ヒンジ部材510の上ヒンジ本体511における扉枠用上ヒンジ孔511aと同軸上に形成されている。
本体枠下ヒンジ組立体520は、下ヒンジ第一本体521と下ヒンジ第二本体522とにおける垂直に延びている部位が、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501における下ヒンジ取付部501lに取付けられる。本体枠下ヒンジ組立体520は、本体枠上ヒンジ部材510と協働して、本体枠4を外枠2に対してヒンジ回転可能に取付けることができると共に、本体枠4に対して扉枠3をヒンジ回転可能に取付けることができる。
[4−4.本体枠補強フレーム]
本体枠4における本体枠補強フレーム530について、主に図81及び図82等を参照して詳細に説明する。本体枠補強フレーム530は、本体枠ベースユニット500における本体枠ベース501の左側面に取付けられる。本体枠補強フレーム530は、平面視の断面形状が、右側が開放されたコ字状に形成されており、一定の断面形状で上下に延びている。本実施形態では、本体枠補強フレーム530が、金属の押出型材によって形成されている。
本体枠補強フレーム530には、前端から右方へ延びている部位の後側に、本体枠ベース501の遊技盤挿入口501bに挿入された遊技盤5が前方及び上下に移動するのを規制する左位置規制部材531が、上下に離間して二つ取付けられている。
本体枠補強フレーム530は、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501の左側(ヒンジ側)を補強していると共に、外枠2と本体枠4の間を通した左側からの本体枠4内(遊技盤5)への不正な工具の差し込みを防止している。
[4−5.球発射装置]
本体枠4における球発射装置540について、主に図85等を参照して詳細に説明する。図85(a)は本体枠における球発射装置を前から見た斜視図であり、(b)は球発射装置を後ろから見た斜視図である。球発射装置540は、本体枠ベースユニット500の前面下部に取付けられており、扉枠3における皿ユニット200の上皿201に貯留されている遊技球Bを、本体枠4に取付けられた遊技盤5の遊技領域5a内に打込むためのものである。球発射装置540は、扉枠3の前面右下隅のハンドルユニット180のハンドル182の回動角度に応じた強さで遊技球Bを打込むことができる。
球発射装置540は、本体枠ベースユニット500における本体枠ベース501の発射装置取付部501eに取付けられる平板状の発射ベース541と、発射ベース541の正面視右部の後面に取付けられており回動軸が発射ベース541を貫通して前方へ延出しているロータリーソレノイドからなる発射ソレノイド542と、発射ソレノイド542の回転軸に基端が取付けられている打球槌543と、打球槌543の先端付近から左斜め上方へ延出するように発射ベース541の前面に取付けられており遊技球Bが転動可能な発射レール544と、を備えている。
球発射装置540は、扉枠3の球送給ユニット140から遊技球Bが発射レール544の上面右端に供給されるようになっており、発射レール544の上面右端に遊技球Bが供給されている状態で、ハンドル182を回動操作すると、その回動操作角度に応じた強さで発射ソレノイド542が駆動して、打球槌543により遊技球Bを打球する。そして、打球槌543により打たれた遊技球Bは、発射レール544を通って遊技盤5の外レール1001及び内レール1002に案内されて遊技領域5a内に打込まれる。
なお、遊技球Bの打込強さ等の関係で、打球した遊技球Bが遊技領域5a内に到達しなかった場合は、発射レール544と遊技盤5(外レール1001及び内レール1002)との間から、下方のファールカバーユニット150のファール球受口150cへ落下し、ファールカバーユニット150内を通って下皿202に排出される。
[4−6.払出ベースユニット]
本体枠4における払出ベースユニット550について、主に図86等を参照して詳細に説明する。図86(a)は本体枠の払出ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は払出ベースユニットを後ろから見た斜視図である。払出ベースユニット550は、逆L字状に形成されており、本体枠ベースユニット500の後側に取付けられる。
払出ベースユニット550は、本体枠ベースユニット500における本体枠ベース501の後側に取付けられる払出ベース551を備えている。払出ベース551は、前後方向が略一定の幅で左右に延びている天板部551aと、天板部551aの正面視左辺から前後方向の幅が天板部と略同じ幅で下方へ長く延びている左側板部551bと、天板部551aの正面視右辺から前後方向の幅が天板部551aと略同じ幅で下方へ短く延びている右側板部551cと、天板部551aの後辺から右側板部551cの下辺と同じ位置まで下方へ延びている背板上部551dと、左側板部551bの後辺よりも前方寄りの位置から右方へ略一定の幅で下端付近まで延びている背板左部551eと、背板左部551eの右辺から後方へ左側板部551bの後辺と同じ位置まで延びている内側板部551fと、左側板部551bの下辺の前部から右方へ背板左部551eの右辺と略同じ位置まで延びている底板部551gと、底板部551gの右辺と内側板部551fの下辺とを連結している連結板部551hと、を備えている。払出ベース551は、正面視において逆L字状に形成されており、前方とL字の内方へ開放された箱状に形成されている。
払出ベース551は、天板部551aが本体枠ベース501の遊技盤挿入口501bの左右方向の幅と略同じ長さで左右に延びていると共に、左側板部551bが遊技盤挿入口501bの上下方向の高さと略同じ長さで上下に延びている。払出ベース551は、天板部551a、左側板部551b、及び右側板部551cの前端が本体枠ベース501の後側に取付けられる。
また、払出ベース551は、左側板部551b、背板左部551e、及び内側板部551fによって、後方へ開放されており上下に延びている浅い凹部状の部位を備えており、その部位に払出ユニット560が取付けられる。また、払出ベース551は、内側板部551fの正面視右側面の上部において右方へ突出しており、裏カバー640が取付けられる裏カバー取付部551iを有している。
払出ベースユニット550は、払出ベース551の天板部551aの上面に取付けられており左右に延びた箱状で上方へ開放されている球タンク552と、払出ベース551の左右に延びている部位の上側における球タンク552の左側に取付けられており上方へ開放された溝状に左方へ延びているタンクレール553と、を備えている。
また、払出ベースユニット550は、タンクレール553の上端における左右方向の途中に取付けられている第一レールカバー554と、第一レールカバー554から正面視左方に離間してタンクレール553の上端に取付けられておりタンクレール553の左端まで延びている第二レールカバー555と、第一レールカバー554と第二レールカバー555の間の位置でタンクレール553の上端に取付けられている球整流部材556と、タンクレール553の下端における正面視左端付近に取付けられている球止部材557と、を備えている。
球タンク552は、左右方向が払出ベース551の天板部551aの左右方向の幅の約半分の長さに形成されていると共に、前後方向が天板部551aの前後方向の奥行よりも短い長さに形成されている。球タンク552は、天板部551aの上面において、左右方向の右寄りの位置に取付けられている。球タンク552の底面は、左端側が低くなるように傾斜している。球タンク552は、左端側がタンクレール553と連通している。
タンクレール553は、払出ベース551の天板部551aの上面における左右方向中央より左側の後端付近に取付けられている。タンクレール553は、平面視の形状が、球タンク552と連通している右端から左方且つ後方へ斜めで前後方向の奥行が遊技球Bの外径の数倍の奥行から略一つ分の奥行になるように延びた後に、前後方向の奥行が遊技球Bの外径よりも若干大きい奥行で左方へ真直ぐに延びた形状に形成されている。タンクレール553は、左端側が低くなるように底面が傾斜しており、底面の左端が遊技球Bの外径よりも若干大きい大きさで下方へ向かって開口している。タンクレール553の底面の左端の開口が、払出ユニット560の球誘導ユニット570における誘導通路570aの上端開口と連通している。
また、タンクレール553は、左方へ真直ぐに延びている部位の上端が、左端側の高さが遊技球Bの外径よりも若干大きい高さとなるように、底面よりも水平に対して急な角度で左端側が低くなるように傾斜している。タンクレール553は、左方へ真直ぐに延びている部位の後端が、天板部551aの後辺と略一致するように天板部551aの上面に取付けられる。また、タンクレール553は、左方へ真直ぐ延びている部位の上端に、第一レールカバー554、第二レールカバー555、球整流部材556、及び球止部材557が取付けられる。
第一レールカバー554及び第二レールカバー555は、タンクレール553における左方へ真直ぐに延びている部位の上端に取付けられる。第一レールカバー554及び第二レールカバー555は、タンクレール553の上端の前後方向の奥行が、タンクレール553内の遊技球Bの圧力によって、広がったり、狭くなったりするのを防止するためのものである。
球整流部材556は、タンクレール553の上端における第一レールカバー554と第二レールカバー555との間に部位において、第一レールカバー554側の端部が前後方向に延びた軸周りに対して回転可能に取付けられている。球整流部材556は、タンクレール553内へ突出し左右方向に延びている整流片556aを備えている(図92を参照)。この整流片556aによって上下二段になって流通している遊技球Bの上段側の遊技球Bの流れを遅らせて、下流側では一段となって流れるように整流することで、タンクレール553内の高さが低くなっても球詰りしないようにしている。
球止部材557は、タンクレール553の下面における正面視左端付近において、左右方向へスライド可能に取付けられており、左方へスライドさせることで、タンクレール553の底面左端の開口を閉鎖して、タンクレール553から下流の払出ユニット側へ遊技球Bが流通しないようにすることができる。
更に、払出ベースユニット550は、払出ベース551の左右に延びている部位の上面における球タンク552の正面視左方に取付けられている外部端子板558を、更に備えている。外部端子板558は、パチンコ機1とパチンコ機1が設置される遊技ホールの島設備との間で電気的な接続を行うためのものである。外部端子板558は、図示は省略するが、本体枠ベース501の遊技盤挿入口501b側へ臨んだアース接続部を備えている。アース接続部には、遊技盤5側から延びたアース線が接続される。
[4−7.払出ユニットの全体構成]
本体枠4における払出ユニット560の全体構成について、主に図87及び図88等を参照して詳細に説明する。図87(a)は本体枠における払出ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は払出ユニットを後ろから見た斜視図である。図88(a)は払出ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は払出ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。払出ユニット560は、払出ベースユニット550の払出ベース551の背板左部551eの後面に取付けられるものである。
払出ユニット560は、タンクレール553からの遊技球Bを蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット570と、球誘導ユニット570の下側に配置されており球誘導ユニット570により誘導された遊技球Bを払出制御基板633からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置580と、払出装置580を通った遊技球Bを下方へ誘導する上部満タン球経路ユニット600と、上部満タン球経路ユニット600を通った遊技球Bを扉枠3側又は基板ユニット620側へ誘導する下部満タン球経路ユニット610と、を備えている。
球誘導ユニット570は、タンクレール553により一列に整列された遊技球Bを、払出装置580へ供給する。払出装置580は、球誘導ユニット570から供給された遊技球Bが流通可能な払出通路580aと、払出通路580aの途中から分岐している球抜通路580bとを有しており、通常の状態では、払出制御基板633からの指示に基づいて払出通路580aから上部満タン球経路ユニット600側へ遊技球Bを放出し、球抜レバー593が操作される球抜通路580bから上部満タン球経路ユニット600側へ遊技球Bを放出するものである。
上部満タン球経路ユニット600は、払出装置580の払出通路580aから放出された遊技球Bと、球抜通路580bから放出された遊技球Bとを、分けて下方へ誘導するものである。下部満タン球経路ユニット610は、上部満タン球経路ユニット600を介して、払出装置580の払出通路580aから放出された遊技球Bを扉枠3側へ誘導し、球抜通路580bから放出された遊技球Bを基板ユニット620側へ誘導するものである。
[4−7a.球誘導ユニット]
払出ユニット560における球誘導ユニット570について、主に図87及び図88等を参照して詳細に説明する。球誘導ユニット570は、払出ベースユニット550における払出ベース551の背板左部551eの後面上部に後方から取付けられ、タンクレール553からの遊技球Bを受取って払出装置580側へ遊技球Bを誘導するためのものである。
球誘導ユニット570は、遊技球Bが流通可能な蛇行状に延びた誘導通路570aを有しており前方へ開放されている箱状の誘導ユニットベース571と、誘導ユニットベース571の前側を閉鎖している平板状の誘導通路前蓋572と、誘導通路570a内を流通する遊技球Bにより可動する可動片部材573と、可動片部材573の可動を検知することで誘導通路570a内の遊技球Bの有無を検知する球切検知センサ574と、を備えている(図92を参照)。
球誘導ユニット570は、誘導ユニットベース571及び誘導通路前蓋572の正面視の形状が、上下に延びた四角形に形成されている。誘導通路570aは、誘導ユニットベース571の上面の左端付近において上方へ開口しており、上端から誘導ユニットベース571の高さ方向中央付近まで垂直に下方へ延びた後に、右方へ屈曲し、誘導ユニットベース571の左右方向の幅の間で折返しを繰返しながら蛇行状に下方へ延びて、誘導ユニットベース571の下面の左端付近において下方へ開口している。
誘導通路570aは、遊技球Bが流通する流通方向に対して、前後右方の奥行と、左右方向の幅とが、遊技球Bの外径よりも若干大きく形成されており、遊技球Bを一列で誘導することができる。
球誘導ユニット570は、上部付近において、可動片部材573が誘導通路570a内へ進退可能に取付けられている。詳しくは、可動片部材573は、上部が誘導通路570aの正面視右外側の部位で前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられており、自重により下端の一部が誘導通路570a内へ突出するように形成されている。この可動片部材573は、誘導通路570a内へ突出している部位に遊技球Bが当接することで、突出している部位が遊技球Bに押されて誘導通路570a内から後退して突出していない状態となる。
球切検知センサ574は、可動片部材573の一部が誘導通路570a内へ突出している時には、可動片部材573を検知せず、可動片部材573の一部が誘導通路570a内から後退して突出していない時には、可動片部材573を検知する。従って、球切検知センサ574は、誘導通路570a内に遊技球Bが存在している時には検知の状態となり、誘導通路570a内に遊技球Bが存在していない時には非検知の状態となる。
球誘導ユニット570は、本体枠4に組立てた状態で、誘導通路570aの上流端が、タンクレール553の下流端と連通していると共に、誘導通路570aの下流端が、払出装置580の払出通路580aの上流端と連通している。球誘導ユニット570は、遊技球Bを誘導する誘導通路570aが蛇行状に延びていることから、球誘導ユニット570の全高によりも誘導通路570aが長く延びており、誘導通路570a内に多くの遊技球Bを貯留することができる。また、球誘導ユニット570は、球切検知センサ574によって誘導通路570a内の遊技球Bの有無を検知することができるため、誘導通路570aを介して球タンク552内の遊技球Bの有無を検知することができる。
[4−7b.払出装置]
払出ユニット560における払出装置580について、主に図87乃至図90等を参照して詳細に説明する。図89は、払出ユニットの払出装置を払出羽根の前後方向中央で切断した背面断面図である。図90(a)は球抜可動片が開状態の時に払出装置を払出羽根の前後方向中央で切断した背面断面図であり、(b)は(a)におけるA−A線で切断した断面図である。払出装置580は、払出ベースユニット550の払出ベース551における背板左部551eの後面の球誘導ユニット570の下側に後方から着脱可能に取付けられる。
払出装置580は、後方へ開放された箱状で遊技球Bが流通可能な払出通路580a及び払出通路580aの途中から分岐している球抜通路580bを有している払出装置本体581と、払出装置本体581を後側から閉鎖している平板状の払出装置後蓋582と、払出装置本体581の前側に取付けられており後方へ開放された浅い箱状の払出装置前蓋583と、を備えている。
また、払出装置580は、払出装置本体581の後面に取付けられており回転軸が払出装置本体581と払出装置前蓋583との間に突出している払出モータ584と、払出モータ584の回転軸に取付けられている平歯車状の駆動ギア585と、駆動ギア585と噛合しており払出装置本体581と払出装置前蓋583とによって回転可能に取付けられている平歯車状の第一伝達ギア586と、第一伝達ギア586と噛合しており払出装置本体581と払出装置前蓋583とによって回転可能に取付けられている平歯車状の第二伝達ギア587と、第二伝達ギア587と噛合している平歯車状の払出ギア588a及び払出ギア588aよりも外方へ延出している複数の検知片588bを有し払出装置本体581と払出装置前蓋583との間で回転可能に取付けられている払出ギア部材588と、払出装置本体581と払出装置後蓋582との間で払出ギア部材588と一体回転し払出通路580a内に突出している複数の羽根片589aを有した払出羽根589と、払出装置本体581の後側に取付けられており払出ギア部材588の検知片588bを検知する羽根回転検知センサ590と、を備えている。
更に、払出装置580は、払出通路580aの下流端において払出装置本体581と払出装置後蓋582とによって取付けられており遊技球Bを検知する払出検知センサ591と、払出装置本体581と払出装置後蓋582とによって払出通路580aから分岐する部位で球抜通路580bを開閉可能に取付けられている球抜可動片592と、球抜可動片592が球抜通路580bを閉鎖している位置で保持可能とされており払出装置本体581と払出装置後蓋582とによって上下方向へスライド可能に取付けられている球抜レバー593と、を備えている。
払出装置580は、平面視の形状が上下に延びた四角形に形成されている。払出装置580は、左右方向の幅が、球誘導ユニット570の左右方向の幅よりも正面視右方へ大きく形成されている。
払出装置580の払出通路580aは、図89に示すように、背面視において、上流端が左右方向の中央から左寄りの位置で上方へ開口しており、下流端が左右方向の右端付近の位置で下方へ開口している。払出通路580aは、上流端から下方へ向かうに従って少しずつ左方へ移動するように上から全高の約1/3の高さほど下方へ斜めに延び、そこから右方やや斜め下へ折れ曲がった後に、左右の幅の約1/3のところで折れ曲がって払出羽根589の中心(回転軸)へ向かうように下方へ略垂直に延びている。そして、払出羽根589の中心よりも上側において、遊技球Bの外径よりも若干大きい幅で背面視右方へ折れ曲がった後に、払出羽根589の外周との間に遊技球Bよりも若干大きい隙間が形成されるように払出羽根589と同心円の円弧状に下方へ延びた上で、払出羽根589の中心よりも背面視右方の位置で下流端まで下方へ垂直に延びている。
払出通路580a内において、払出羽根589よりも下方で下流端の直上に払出検知センサ591が配置されている。
球抜通路580bは、払出通路580a内における上流端から斜め下方へ延びて右方へ折れ曲がっている部位で分岐して、背面視左辺に沿って下端まで垂直に延びており、底面の背面視における左端付近で下方へ開口している。
払出装置本体581及び払出装置後蓋582は、払出通路580aと球抜通路580bとが分岐している部位における球抜可動片592が取付けられている側において、互いに対向し遊技球Bの外径よりも狭い隙間を形成するように夫々から後方及び前方へ突出していると共に、夫々が払出通路580aと球抜通路580bの背面視における左側壁と連続するように形成されている本体側ガイド壁581a及び後蓋側ガイド壁582aを備えている。本体側ガイド壁581a及び後蓋側ガイド壁582aは、払出通路580aにおける球抜通路580bと分岐して上から約1/3の高さの位置で背面視右方へ延びている部位の背面視左方の位置に形成されている。本体側ガイド壁581a及び後蓋側ガイド壁582aは、背面視において左斜め上へ窪むように湾曲しており、主に球抜通路580bの側壁を構成するように形成されている。本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間を通って球抜可動片592が回動する。
払出モータ584は、払出装置本体581における払出通路580aが上流端から斜め下方へ延びている部位の背面視右方に取付けられている。駆動ギア585、第一伝達ギア586、第二伝達ギア587、及び払出ギア部材588は、払出装置本体581の前方に配置されており、前側が払出装置前蓋583によって被覆されている。払出ギア部材588は、外方へ延出している平板状の検知片588bが、周方向へ120度の角度の間隔で三つ備えられている。
払出羽根589は、払出装置本体581と払出装置後蓋582との間に配置されている。払出羽根589は、外方へ平板状に延出している複数の羽根片589aが、周方向へ120度の角度の間隔で三つ備えられている。羽根片589aは、払出通路580a内における上方から回転軸に向かって延びた後に背面視右方へ延びている部位において、払出通路の側壁との間が遊技球Bの外径よりも狭くなるように、払出通路580a内へ突出している。払出羽根589は、三つの羽根片589aの間に、中心側へ遊技球Bの半径よりも若大きい半径の円弧で窪んだ球収容部589bを備えている。この球収容部589bには、遊技球Bを一つのみ収容可能とされている。これにより、払出羽根589は、羽根片589aによって払出通路580a内の遊技球Bが、払出羽根589よりも下流側へ移動するのを規制することができると共に、背面視時計回りの方向へ回転することで球収容部589bに収容された遊技球Bを下流側へ移動させることができる。
払出ギア部材588と払出羽根589は、払出装置後蓋582と払出装置前蓋583とによって同軸上で一体回転可能に取付けられている。羽根回転検知センサ590は、背面視において、払出ギア部材588の回転軸の背面視左方に配置されている。羽根回転検知センサ590は、払出羽根589と一体回転する払出ギア部材588の検知片588bを検知することで、払出羽根589の回転を検知するためのものである。
球抜可動片592は、上端が、本体側ガイド壁581a及び後蓋側ガイド壁582aの上端において前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている。球抜可動片592は、く字状に屈曲しており、窪んでいる側が払出通路580a内を向くように取付けられている。球抜可動片592は、前後方向の奥行が、本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間の隙間よりも小さく形成されており、本体側ガイド壁581a及び後蓋側ガイド壁582aの間の隙間を通って、球抜通路580b内へ突出したり球抜通路580b外へ後退したりすることができる。
球抜レバー593は、球抜可動片592の上端付近の背面視左方において上下方向へスライド可能に、払出装置本体581及び払出装置後蓋582に取付けられている。球抜レバー593は、一部が払出装置後蓋582を貫通して後方へ突出しており、その突出している部位を操作することで、スライドさせることができる。球抜レバー593は、下降端に位置させることで、下部が球抜可動片592と当接可能となり、球抜可動片592の背面視時計回りの方向への回動を規制することができ、球抜可動片592によって球抜通路580bを閉鎖させることができる。また、球抜レバー593は、上昇端に位置させることで、球抜可動片592を球抜通路580bの外側へ回動できるようにすることができ、球抜通路580bを開くことができる(図90を参照)。
球抜レバー593を上昇させて球抜可動片592を回動可能な状態とすると、球抜可動片592の上流側で数珠繋ぎのような状態となっていた遊技球Bが、球抜可動片592を越えて球抜通路580b側へ流下することとなる。この際に、球抜通路580bが払出通路580aの上流側から真直ぐに直線状に延びているため、払出通路580aの上流から流下してきた遊技球Bが、真直ぐに球抜通路580b側へ流下すると共に、球抜通路580bの下流側が島設備側に連通していることから、払出羽根589のように遊技球Bの流れを抑制するようなものがないため、遊技球Bが払出通路580a側よりも早く流下することとなる。
このように、球抜可動片592を回動可能としている状態では、球抜通路580b内を遊技球Bが早い速度で流下することから、球抜通路580b内に突出している球抜可動片592の下端側に遊技球Bが勢い良く当接することとなるが、球抜可動片592が払出装置本体581の本体側ガイド壁581aと払出装置後蓋582の後蓋側ガイド壁582aとの間を通して球抜通路580bの内面よりも外側へ移動することができることから、その当接の力によって球抜可動片592が球抜通路580bの外側へ移動することとなるため、球抜可動片592が球抜通路580bの壁面と遊技球Bとの間に挟まれることはなく、遊技球Bにより球抜可動片592に強い力が作用しないようにすることができ、遊技球Bの衝突による球抜可動片592の耐久性の低下や破損を抑制させることができる。
このようなことから、球抜可動片592を破損し難くすることができることから、球抜通路580bの下流側の島設備側へより多くの遊技球Bをより早く排出させることができるため、パチンコ機1の交換やメンテナンス等にかかる時間の増加を抑制させることができ、遊技ホール側の負担を軽減させることができる。
また、球抜可動片592が回動可能な状態の時に、球抜可動片592が遊技球Bよりも狭い間隔の本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間を通して球抜通路580bの外側へ移動するため、球抜通路580b内に突出している球抜可動片592に遊技球Bが当接することで球抜可動片592が本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間を通して外側へ移動する際に、球抜可動片592と一緒に遊技球Bが本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間側へ移動しても、遊技球Bよりも間隔の狭い本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間により、遊技球Bのみが外側への移動を阻止することができる。
そして、本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間によって遊技球Bの外側への移動が阻止されることで、球抜可動片592から遊技球Bが離れることとなり、その後の球抜可動片592の移動が慣性力によることとなるため、球抜可動片592に対して強い力が作用することはなく、球抜可動片592を破損し難くすることができると共に、本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間から遊技球Bが球抜通路580bの外側へ飛び出すことはなく、遊技球Bを球抜通路580bの下流側へ確実に流通させることができる。
[4−7c.上部満タン球経路ユニット]
払出ユニット560における上部満タン球経路ユニット600について、主に図87及び図88等を参照して詳細に説明する。上部満タン球経路ユニット600は、払出ベースユニット550における払出ベース551の背板左部551eの後面下部で払出装置580の下側に後方から取付けられる。上部満タン球経路ユニット600は、払出装置580から下方へ放出され遊技球Bを、下部満タン球経路ユニット610へ誘導するためのものである。上部満タン球経路ユニット600は、正面視の形状が上下に延びた四角形に形成されている。
上部満タン球経路ユニット600は、払出ベース551に取付けられ後側が開放された箱状の上部満タンベース601と、上部満タンベース601の後側に取付けられており前側が開放された箱状の上部満タンカバー602と、上部満タンカバー602の上端付近に回転可能に取付けられており払出装置580を上方へ押圧可能な払出装置押圧部材603と、を備えている。上部満タンベース601は、正面視右辺から右方へ突出しており、裏カバーを取付けるための裏カバー取付部601aを備えている。
また、上部満タン球経路ユニット600は、上面における正面視左端付近において上方へ開口しており下から全高の約2/3の高さの位置まで左辺に沿って下方へ延出している上部払出球受通路600aと、上部払出球受通路600aと連通しており正面視右方へ全幅の約3/4ほど延びていると共に下から全高の約1/6の高さまで下方へ延出している上部球貯留通路600bと、上部球貯留通路600bの左右方向中央より正面視左側から下方へ延びており下面において下方へ開口している上部通常払出通路600cと、上部通常払出通路600cと隣接し上部球貯留通路600bの左右方向中央より正面視右側から下方へ延びており下面において下方へ開口している上部満タン払出通路600dと、上面における正面視右端付近において上方へ開口して下方へ略垂直に延びた後に下面の右端付近において下方へ開口している上部球抜通路600eと、を備えている(図92を参照)。
上部満タン球経路ユニット600は、下面において、正面視左側から、上部通常払出通路600c、上部満タン払出通路600d、及び上部球抜通路600eが、順に並んで下方へ開口している。上部満タン球経路ユニット600は、払出ユニット560に組立てた状態で、上部払出球受通路600aの上流端が、払出装置580における払出通路580aの下流端の直下で開口しており、上部球抜通路600eの上流端が、払出装置580における球抜通路580bの下流端の直下で開口している。これにより、払出装置580の払出通路580aから放出(払出)された遊技球Bは、上部払出球受通路600a及び上部球貯留通路600bを通って、上部通常払出通路600c又は上部満タン払出通路600dの何れかから下方へ放出される。また、払出装置580の球抜通路580bから下方へ放出された遊技球Bは、上部球抜通路600eを通って下方へ放出される。
[4−7d.下部満タン球経路ユニット]
払出ユニット560における下部満タン球経路ユニット610について、主に図87及び図88等を参照して詳細に説明する。下部満タン球経路ユニット610は、払出ベースユニット550における払出ベース551の底板部551gに載置されると共に、上部満タン球経路ユニット600の下部に取付けられる。下部満タン球経路ユニット610は、上部満タン球経路ユニット600から下方へ放出された遊技球Bを、扉枠3側へ誘導したり、基板ユニット620側へ誘導したりするものである。下部満タン球経路ユニット610は、前端側が低くなるように前後方向に延びていると共に、後端が上方へ延びている。
下部満タン球経路ユニット610は、下部通常払出通路610a、下部満タン払出通路610b、及び下部球抜通路610cを有しており前後方向に延びていると共に上方へ開放されている下部満タンベース611と、下部満タンベース611の上側に取付けられている下部満タンカバー612と、下部満タンベース611の前端に前後に延びた軸周りに回動可能に取付けられており下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの下流端開口を開閉可能としている払出通路開閉扉613と、下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの下流端開口を閉鎖する方向へ払出通路開閉扉613を付勢している閉鎖バネ614と、を備えている。
下部満タン球経路ユニット610は、後端の上方へ延びている部位の上面に、正面視左から順に、下部通常払出通路610a、下部満タン払出通路610b、及び下部球抜通路610cが並んだ状態で、夫々の上流端が上方へ向かって開口している。下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bは、左右に並んだ状態で前方へ延びた上で、下部満タン球経路ユニット610の前端において前方へ向かって開口している。下部満タン払出通路610bは、下部通常払出通路610aよりも若干低い状態で前方へ延びている。下部球抜通路610cは、下部満タン払出通路610bの正面視右側面に沿って前方へ延びており、前後方向の途中において右方へ向かって開口している。
払出通路開閉扉613は、下部通常払出通路610aと下部満タン払出通路610bとの夫々の前端開口の間の位置で回動可能に取付けられている。この払出通路開閉扉613は、閉鎖バネ614によって正面視時計回りの方向へ付勢されており、通常の状態では、下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの夫々の前端開口(下流端開口)を閉鎖している。払出通路開閉扉613は、前方へ突出している作動突部613aを備えている。作動突部613aは、正面視の形状が、払出通路開閉扉613の回動中心を中心とした短い円弧状に形成されており、前端面が、反時計回りの方向の端部側へ近付くに従って前方へ突出するように傾斜している。この作動突部613aは、本体枠4に対して扉枠3を閉めた時に、扉枠3におけるファールカバーユニット150の扉開閉当接部150fと当接するように形成されている。
下部満タン球経路ユニット610は、払出ユニット560に組立てた状態で、後部上端において上方へ開口している下部通常払出通路610a、下部満タン払出通路610b、下部球抜通路610cが、夫々上部満タン球経路ユニット600の上部通常払出通路600c、上部満タン払出通路600d、及び上部球抜通路600eの下流端の直下に位置している。これにより、上部通常払出通路600cから下方へ放出された遊技球Bは、下部通常払出通路610aを流通し、上部満タン払出通路600dから下方へ放出された遊技球Bは下部満タン払出通路610bを流通し、上部球抜通路600eから下方へ放出された遊技球Bは下部球抜通路610cを流通することとなる。
また、下部満タン球経路ユニット610は、パチンコ機1に組立てた状態で、下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの前端(下流端)が、扉枠3におけるファールカバーユニット150の貫通球通路150a及び満タン球受口150bの直後で開口している。また、下部球抜通路610cの下流端は、基板ユニット620のベースユニット620bにおける左方へ開口した球抜誘導部627と対向するように開口している。
下部満タン球経路ユニット610は、通常の状態(本体枠4に対して扉枠3を閉じている状態)では、払出通路開閉扉613の作動突部613aがファールカバーユニット150の扉開閉当接部150fと当接することで、閉鎖バネ614の付勢力に抗して正面視反時計回りの方向へ回動している。これにより、下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの夫々の下流端の開口が開いた状態となっており、ファールカバーユニット150の貫通球通路150a及び満タン球受口150bと連通した状態となっている。
一方、本体枠4に対して扉枠3を開いた状態とすると、払出通路開閉扉613の作動突部613aがファールカバーユニット150の扉開閉当接部150fから離れることとなり、払出通路開閉扉613が閉鎖バネ614の付勢力によって正面視時計回りの方向へ回動し、下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの夫々の下流端の開口が閉じられた状態となる。この状態では、下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610b内の遊技球Bが、夫々の前端開口から前方へ移動することができなくなる。これにより、本体枠4に対して扉枠3を開けても、下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bから遊技球Bがこぼれることはない。
[4−7e.払出ユニットにおける遊技球の流れ]
続いて、払出ユニット560における遊技球Bの流れについて、主に図92を参照して詳細に説明する。払出ユニット560は、本体枠4に組立てた状態では、払出ベース551の後面に取付けられている。通常の状態では、払出装置580の球抜レバー593が下降端に位置しており、払出通路580aから分岐している球抜通路580bを分岐部分において閉鎖している。また、下部満タン球経路ユニット610では、払出通路開閉扉613が開状態となっている。
上方へ開放されている球タンク552には、パチンコ機1を設置している遊技ホール島設備から、例えば、球誘導ユニット570の球切検知センサ574による球切れの検知に基づいて、所定数の遊技球Bが供給される。球タンク552に供給・貯留された遊技球Bは、タンクレール553によって一列に整列された状態で、球誘導ユニット570の誘導通路570aを通って払出装置580の払出通路580a内へと送られる。払出モータ584が回転していない状態では、遊技球Bが払出羽根589よりも下流側へ移動(流下)することができず、払出羽根589よりも上流側に複数の遊技球Bが滞留した状態となる。
そして、球誘導ユニット570の誘導通路570a内の遊技球Bが可動片部材573を押圧し、球切検知センサ574が可動片部材573を検知することなる。これにより、少なくとも可動片部材573から払出羽根589までの間の通路内に遊技球Bが貯留されていることが判る。
この状態で、払出モータ584により払出羽根589が背面視時計周りの方向へ回転すると、球収容部589bに収容された遊技球Bが背面視時計回りの方向へ移動し、払出通路580aにおける払出羽根589よりも下流側へ放出される。そして、払出羽根589(球収容部589b)から放出された遊技球Bは、払出検知センサ591に検知された後に、上部満タン球経路ユニット600の上部払出球受通路600aへと送られる。
上部満タン球経路ユニット600の上部払出球受通路600aへ送られた遊技球Bは、通常の状態では、上部球貯留通路600bを通って、上部払出球受通路600aの直下に配置されている上部通常払出通路600cへと流下する。そして、上部通常払出通路600cへと流下した遊技球Bは、下部満タン球経路ユニット610の下部通常払出通路610a、扉枠3のファールカバーユニット150の貫通球通路150aを通って、皿ユニット200における皿ユニットベース211の上皿球供給口211aから上皿201内へ放出される。
払出装置580から多くの遊技球Bが払出されて、上皿201内が遊技球Bで一杯になると、上皿球供給口211aから前方へ遊技球Bを放出することができなくなるため、払出装置580から払出された遊技球Bが、下部満タン球経路ユニット610の下部通常払出通路610a内に滞留するようになり、更に遊技球Bが払出されると、下部通常払出通路610aと上流側で連通している上部満タン球経路ユニット600の上部通常払出通路600c内にも滞留することとなる。そして、上部通常払出通路600c内が遊技球Bで一杯になった状態で、更に遊技球Bが払出されると、上部通常払出通路600cの上流側で連通している上部球貯留通路600b内に遊技球Bが滞留し始める共に、遊技球Bが上部通常払出通路600cと隣接している上部満タン払出通路600d側へ流下し始める。
そして、上部満タン払出通路600d側へ流下した遊技球Bは、下部満タン球経路ユニット610の下部満タン払出通路610bを通って、扉枠3のファールカバーユニット150における満タン球受口150bに受けられる。その後、満タン球受口150bに受けられた遊技球Bは、貯留通路150e、球放出口150d、及び皿ユニットベース211の下皿球供給口211cを通って下皿202内へ放出される。これにより、上皿201が遊技球Bで満タンになった状態で、更に遊技球Bが払出された場合、遊技球Bを自動的に下皿202へ払出させることができる。
なお、下皿202が遊技球Bで一杯になって、下皿球供給口211cから前方へ遊技球Bを放出することができなくなった状態で、更に遊技球Bが払出されると、下皿球供給口211cの上流側のファールカバーユニット150の貯留通路150e内に遊技球Bが滞留して貯留されることとなる。そして、貯留通路150e内にある程度の数の遊技球Bが貯留されると、可動片153が可動して満タン検知センサ154に検知され、上皿201及び下皿202が遊技球Bで満杯(満タン)になっていることを遊技者に案内すると共に、払出装置580の払出モータ584を、満タン検知センサ154が非検知の状態となるまで一時的に停止させる。
パチンコ機1のメンテナンスや交換等の際に、球タンク552内に貯留されている遊技球Bをパチンコ機1から排出する場合は、払出装置580の球抜レバー593を下降端の位置から上方へスライドさせて上昇端の位置の状態とする。その後、球抜可動片592の下端側が遊技球Bに押されて、背面視時計回りの方向へ回動することとなり、球抜可動片592が本体側ガイド壁581aと後蓋側ガイド壁582aとの間を通って、球抜通路580bの外側へ押し出された状態となる。これにより、払出通路580aから分岐している球抜通路580bへ遊技球Bが進入可能となり、上流側の遊技球Bが球抜通路580bを通って下方へ放出される。
この際に、球抜可動片592の部位では、流下する遊技球Bが、球抜可動片592よりも本体側ガイド壁581a及び後蓋側ガイド壁582aに強く当接するため、球抜可動片592が破損し難くなっている。
そして、払出装置580の球抜通路580bから下方へ放出された遊技球Bは、上部満タン球経路ユニット600の上部球抜通路600e、及び下部満タン球経路ユニット610の下部球抜通路610cを通って、下部球抜通路610cの下流端開口から基板ユニット620の球抜誘導部627へ放出された後に、排出球受部628及び球排出口629を通ってパチンコ機1の後方外部(遊技ホールの島設備側)に排出される。
[4−8.基板ユニット]
本体枠4における基板ユニット620について、主に図93乃至図97等を参照して詳細に説明する。図93(a)は本体枠の基板ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は基板ユニットを後ろから見た斜視図である。図94は、基板ユニットを後ろ下から見た斜視図である。図95は基板ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図96は基板ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。図97は、左右方向中央で切断したパチンコ機の下部を示す拡大側面断面図である。基板ユニット620は、本体枠ベースユニット500の後面下部に取付けられている。
基板ユニット620は、本体枠ベースユニット500における本体枠ベース501の後面における遊技盤載置部501cよりも下側に取付けられるスピーカユニット620aと、スピーカユニット620aの一部を後方から覆うように本体枠ベース501の後面に取付けられるベースユニット620bと、ベースユニット620bの後側に取付けられている電源ユニット620cと、電源ユニット620cの後側に取付けられている払出制御ユニット620dと、払出制御ユニット620dの一部を後方から覆うようにスピーカユニット620aの後面に取付けられているインターフェイスユニット620eと、を備えている。
スピーカユニット620aは、本体枠ベースユニット500における本体枠ベース501の後面における遊技盤載置部501cよりも下側に取付けられるスピーカカバー621と、スピーカカバー621の後面における正面視左端付近において前方へ向けて取付けられている本体枠スピーカ622と、本体枠スピーカ622の後側を覆うようにスピーカカバー621の後側に取付けられており前方へ開放された容器状のスピーカボックス623と、を備えている。
スピーカカバー621は、左右方向へ延びており、正面視左端付近において前後に貫通しており上下に延びた複数のスリットにより構成されている円形状のスピーカ取付部621aと、スピーカ取付部621aの正面視右方側で後方から前方へ膨出するように窪んでいる空間用前凹部621bと、空間用前凹部621bの下面から下方へ突出していると共に左右方向へ延びており斜め下後へ向けて開口している接続部621cと、を備えている。
スピーカカバー621のスピーカ取付部621aに、後側から本体枠スピーカ622が前方へ向けて取付けられる。また、スピーカカバー621の接続部621cは、下端が外枠2の外枠下組立体40における幕板後部材43の接続筒部43aの上端と一致するように45度の角度で傾斜している。本体枠スピーカ622は、主に低音を出力するコーン型スピーカとされている。
スピーカボックス623は、前方へ開放された容器状に形成されており、本体枠スピーカ622の後側となる部位が後方へ最も大きく突出しており、正面視右方へ向かうに従って、階段状に後方への突出が小さくなるように形成されている。これにより、スピーカボックス623の正面視中央より右側の後方の空間を十分に確保することができ、ベースユニット620bや電源ユニット620c等が配置できるようにしている。スピーカボックス623は、スピーカカバー621の接続部621cを除いた後面の全体を被覆する(閉じる)ように形成されている。
スピーカユニット620aは、スピーカカバー621とスピーカボックス623とで本体枠スピーカ622から後方へ出力されるサウンドを封じ込めるエンクロージャ624の一部を形成している。このエンクロージャ624は、スピーカカバー621においてスピーカ取付部621aの正面視右方に前方へ膨出した空間用前凹部621bが形成されていることから、スピーカボックス623が右方へ向かうに従って後方への突出量が小さくなるように階段状に形成されていても、本体枠スピーカ622よりも右方の空間を充分に広く確保されている。
スピーカユニット620aは、外枠2に対して本体枠4を閉じた状態とすると、スピーカカバー621の接続部621cがシール部材48を挟むように接続筒部43aに接続され、本体枠スピーカ622の後方の空間と、外枠2の幕板内部空間40aとが連通した状態となる。従って、本体枠スピーカ622の後側に、スピーカカバー621、スピーカボックス623、幕板前部材42、及び幕板後部材43によって、広い空間のエンクロージャ624を形成することができ、本体枠スピーカ622の後方へ出力されたサウンドを幕板前部材42の開口部42aから前方へ出力(放射)させることができる。
詳述すると、上述したように、スピーカユニット620aでは、本体枠スピーカ622の後方の空間(エンクロージャ624の一部)を、比較的広い奥行で正面視右方まで延出させて、接続部621c及び接続筒部43aを介して外枠下組立体40側へ連通させていることから、本体枠スピーカ622から後方へ出力されたサウンドにおいて、特に低音域を減衰させることなく、外枠下組立体40側へ伝達させることができると共に、伝達された低音域を二つのポート部材47を通すことで共振・増幅させて幕板前部材42の開口部42aから前方へ放射することができる。
この際に、幕板前部材42の開口部42aから前方へ放射されるサウンドは、位相が反転された状態で、放射されるようにしているため、本体枠スピーカ622の前面から出力されて皿ユニット200のスピーカ口211bから放射されたサウンドに対して、増幅させるように共振することとなり、本体枠スピーカ622の口径が小さくても重低音が響く大きなサウンドを出力することができる。
つまり、本実施形態では、本体枠スピーカ622のエンクロージャ624がバスレフ型とされており、遊技者に対して重低音を聞かせることができる。これにより、本体枠スピーカ622の前面から出力されて皿ユニット200のスピーカ口211bから放射されるサウンドと、本体枠スピーカ622の後面から出力されて外枠2のグリル部材46から放射されるサウンドとによって、豊かな低音を有したサウンドを遊技者に聴かせることができる。
また、スピーカユニット620aは、スピーカカバー621に、スピーカ取付部621aの下部と空間用前凹部621bとの間の位置で前後方向に貫通している貫通口621dが形成されていると共に、スピーカボックス623に、貫通口621dと連通して筒状に延びており前後に貫通している貫通筒623aが形成されている。スピーカユニット620aに組立てた状態では、貫通口621dと貫通筒623aが互いに連通し、エンクロージャ624とは独立した状態となる。これら貫通口621d及び貫通筒623aには、接続ケーブル503が挿通される。
基板ユニット620のベースユニット620bは、スピーカボックス623の一部を後方から覆うように本体枠ベース501の後面に取付けられる前ベース625と、前ベース625の後側に取付けられており後面に電源ユニット620cが取付けられる後ベース626と、を備えている。
また、ベースユニット620bは、前ベース625と後ベース626とで協働して形成しており、下部満タン球経路ユニット610の下部球抜通路610cから放出された遊技球Bを受取って正面視右方へ誘導する球抜誘導部627と、球抜誘導部627の下流側で正面視右方において上方へ開口しており遊技盤5から下方に排出された遊技球Bを受ける排出球受部628と、球抜誘導部627及び排出球受部628を通った遊技球Bを下方へ排出する球排出口629と、を備えている。
球抜誘導部627は、上流端が正面視において左側面の上部に左方へ向けて開口しており、下流端が排出球受部628の左端側に開口している。球抜誘導部627は、本体枠4に組立てた状態で、上流端の開口が、下部満タン球経路ユニット610の下部球抜通路610cの下流端開口と一致するように対向しており、下部球抜通路610cから放出された遊技球Bを受取って、排出球受部628へ誘導することができる。
排出球受部628は、上方へ開放されていると共に、左右に長く延びている。排出球受部628の底面は、正面視左端が球抜誘導部627の底面と連続しており、右方へ向かうに従って低くなるように傾斜している。
ベースユニット620bは、球タンク552から抜かれた遊技球Bや、遊技盤5から排出された遊技球Bを、球抜誘導部627や排出球受部628によって正面視右方へ誘導した後に、球排出口629から下方へ排出するようにしているため、正面視において左右方向中央より左側の空間を広く確保し易くすることができる。これにより、スピーカユニット620aのエンクロージャ624の空間を広くすることができ、従来のパチンコ機よりも豊かな低音を有したサウンドを遊技者に聴かせることができる。
基板ユニット620の電源ユニット620cは、ベースユニット620bの後ベース626の後側に取付けられている電源基板630と、電源基板630の後側を覆うように後ベース626に取付けられている電源基板カバー631と、を備えている。
払出制御ユニット620dは、電源ユニット620cにおける電源基板カバー631の後側に着脱可能に取付けられる箱状の払出制御基板ボックス632と、払出制御基板ボックス632内に収容されている払出制御基板633(図97を参照)と、を備えている。払出制御基板633は、皿ユニット200における球貸操作ユニット220の球貸ボタン224の押圧操作や、遊技盤5の主制御基板等からの払出コマンドに応じて、払出装置580の払出モータ584を制御して、指示された数の遊技球Bを遊技者側(上皿201又は下皿202)に払出すためのものである。払出制御基板ボックス632は、開閉の痕跡が残るように形成されている。これにより、払出制御基板633に対する不正な改造を察知することができ、不正行為に対する抑止力を高めている。
インターフェイスユニット620eは、スピーカユニット620aにおけるスピーカボックス623の後側に取付けられている基板ベース634と、基板ベース634の後面に取付けられているインターフェイス基板635と、インターフェイス基板635の後側を覆うように基板ベース634に取付けられているインターフェイス基板カバー636と、を備えている。
基板ベース634は、スピーカボックス623の後面における本体枠スピーカ622の後方となる後方へ最も突出している部位に取付けられている。インターフェイス基板635は、接続ケーブル503の一方(本体枠4側)の端部が接続されている。インターフェイス基板635は、電源基板630、払出制御基板633、主制御基板、周辺制御基板、等が接続されると共に、パチンコ機1の外部に設置されているCRユニットと接続される。インターフェイス基板カバー636は、払出制御ユニット620dの一部を覆うように基板ベース634(インターフェイス基板635)よりも正面視右方へ延出している。
[4−9.裏カバー]
本体枠4における裏カバー640について、主に図76乃至図82を参照して詳細に説明する。裏カバー640は、本体枠ベースユニット500の本体枠ベース501の遊技盤挿入口501b内に前方から挿入されて取付けられた遊技盤5の後側を覆うものである。裏カバー640は、正面視における右辺が、本体枠ベース501の後方延出部501jの上下に延びている後端に、上下に延びた軸周りに回転可能に取付けられ、左辺が、払出ベース551の裏カバー取付部551iと上部満タン球経路ユニット600の裏カバー取付部601aとに取付けられる。
裏カバー640は、上下左右に延びた平板の正面視右辺側が前方へ折り曲げられたような形状に形成されており、本体枠4に組立てた状態で、後面が払出ベース551の背板上部551dの後面と略同一面上に位置するように形成されている。裏カバー640は、前後に貫通し上下に延びている複数のスリット641が形成されている。本実施形態では、裏カバー640は、透明な合成樹脂によって形成されており、パチンコ機1の後側から本体枠4内を視認することができる。
[4−10.施錠ユニット]
本体枠4における施錠ユニット650について、主に図98を参照して詳細に説明する。図98(a)は本体枠の施錠ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は施錠ユニットを後ろから見た斜視図である。施錠ユニット650は、本体枠4の本体枠ベース501に取付けられ、本体枠4と扉枠3、本体枠4と外枠2、との間を施錠するものである。
施錠ユニット650は、本体枠ベース501の後方延出部501jの右側面に取付けられ上下に延びているユニットベース651と、ユニットベース651から前方へ突出しており扉枠3と係止可能な複数の扉枠用鉤652と、ユニットベース651から後方へ突出しており外枠2と係止可能な複数の外枠用鉤653と、ユニットベース651の前端下部から前方へ突出しており回転方向によって扉枠用鉤652又は外枠用鉤653を上下方向へ移動させる伝達シリンダ654と、を備えている。
また、施錠ユニット650は、扉枠用鉤652を下方へ付勢していると共に外枠用鉤653を上方へ付勢している錠バネ655と、ユニットベース651の前端における伝達シリンダ654よりも上方の位置から前方へ突出しており下方へスライドさせることで、外枠用鉤653を下方へ移動させる外枠用開錠レバー656と、を備えている。
施錠ユニット650は、本体枠4に組立てた状態で、複数(三つ)の扉枠用鉤652、伝達シリンダ654、及び外枠用開錠レバー656が、本体枠ベース501の前面よりも前方へ突出している。伝達シリンダ654は、本体枠ベース501のシリンダ挿通口501fを通って前方へ突出し、本体枠4に対して扉枠3を閉じた状態とすることで、前端が扉枠3のシリンダ錠130の回転伝達部材133と係合し、鍵穴132に挿入された鍵の回転が伝達されて回転する。
施錠ユニット650は、複数(三つ)の扉枠用鉤652が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠補強ユニット110の鉤掛部材116に係止され、複数(二つ)の外枠用鉤653が、外枠2における外枠右組立体20の上鉤掛部材24と下鉤掛部材25とに係止される。
施錠ユニット650は、パチンコ機1に組立てた状態で、シリンダ錠130の鍵穴132に対応している鍵を差し込んで、正面視反時計回りの方向へ回転させると、伝達シリンダ654を介して複数の扉枠用鉤652が上方へ移動し、本体枠4に対して扉枠3が開錠される。一方、鍵を正面視時計回りの方向へ回転させると、伝達シリンダ654を介して複数の外枠用鉤653が下方へ移動し、外枠2に対して本体枠4が開錠される。本体枠4に対して扉枠3を開いた状態では、外枠用開錠レバー656を下方へスライドさせると、複数の外枠用鉤653が下方へ移動し、外枠2に対して本体枠4が開錠される。このようにして、本体枠4と扉枠3との間や、本体枠4と外枠2との間の施錠を、開錠することができる。
本体枠4と扉枠3との間や、本体枠4と外枠2との間を施錠する場合は、扉枠用鉤652及び外枠用鉤653の先端側が細くなるように傾斜しているため、本体枠4に対して扉枠3を閉じたり、外枠2に対して本体枠4を閉じたりすると、扉枠用鉤652や外枠用鉤653が、鉤掛部材116や上鉤掛部材24及び下鉤掛部材25を乗り越えるように下方や上方へ移動した後に、錠バネ655の付勢力によって施錠状態となる。
[5.遊技盤の全体構成]
パチンコ機1における遊技盤5の全体構成について、主に図99及び図100を参照して詳細に説明する。図99は、パチンコ機における遊技盤の正面図である。図100は、遊技盤における遊技球が流通する遊技領域内を示す正面図である。パチンコ機1の遊技盤5は、遊技者がハンドルユニット180のハンドル182を操作することで遊技球Bが打込まれる遊技領域5aを有している。遊技領域5aには、遊技球Bの受入れ又は通過により遊技者に対して所定の特典(例えば、所定数の遊技球Bの払出し)を付与する一般入賞口2001、第一始動口2002、ゲート部2003、第二始動口2004、第一大入賞口2005、及び第二大入賞口2006が備えられている(図100を参照)。従って、遊技盤5は、遊技球Bが、遊技領域5a内の一般入賞口2001、第一始動口2002、ゲート部2003、第二始動口2004、第一大入賞口2005、及び第二大入賞口2006等に、受入れられたり通過したりするように、ハンドル182の打込操作と遊技領域5a内での遊技球Bの流通とを楽しませる遊技を行うためのものである。
遊技盤5は、遊技領域5aの外周を区画し外形が正面視略四角形状とされた前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられており遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル1100と、を備えている。遊技パネル1100の前面における遊技領域5a内となる部位には、遊技球Bと当接する複数の障害釘Nが所定のゲージ配列で植設されている(図100を参照)。また、遊技盤5は、遊技パネル1100の後側下部に取付けられている基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後面に取付けられており遊技球Bを遊技領域5a内へ打込むことで行われる遊技内容を制御する主制御基板1310(図97及び図117等を参照)を有している主制御ユニット1300と、を備えている。
また、遊技盤5は、主制御基板1310からの制御信号に基づいて遊技状況を表示し前構成部材1000の左上隅に遊技者側へ視認可能に取付けられている機能表示ユニット1400と、遊技パネル1100の後側に配置されている周辺制御ユニット(図示は省略)と、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており所定の演出画像を表示可能な演出表示装置1600と、遊技パネル1100の前面に取付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1100の後面に取付けられる裏ユニット3000と、を更に備えている。裏ユニット3000の後面に演出表示装置1600が取付けられていると共に、演出表示装置1600の後面に周辺制御ユニットが取付けられている。
遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ(図示は省略)と、を備えている。
表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球Bを受入可能に常時開口している複数(ここでは四つ)の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球Bを受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球Bの通過を検知するゲート部2003と、遊技球Bがゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球Bの受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて何れかにおいて遊技球Bの受入れが可能となる第一大入賞口2005及び第二大入賞口2006と、を備えている。
また、表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央で遊技領域5aの下端の直上に取付けられており第一始動口2002と一つの一般入賞口2001を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿うように取付けられており二つの一般入賞口2001を有しているサイドユニット2200と、遊技領域5a内の正面視右端で上下方向中央に対して下寄りに取付けられておりゲート部2003を有しているゲートユニット2300と、遊技領域5a内の正面視略中央に取付けられており一つの一般入賞口2001、第二始動口2004、第一大入賞口2005、及び第二大入賞口2006を有している枠状のセンター役物2500と、を備えている。
裏ユニット3000は、遊技パネル1100(パネルホルダ)の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に後側から演出表示装置1600が着脱可能に取付けられることで閉鎖される四角い開口部を有している裏箱(図示は省略)と、裏箱内に取付けられている下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300と、を備えている。
[5−1.前構成部材]
遊技盤5における前構成部材1000について、主に図99及び図100を参照して詳細に説明する。前構成部材1000は、正面視の外形が略正方形とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域5aの外周を区画している。この前構成部材1000は、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール1001と、外レール1001に略沿って前構成部材1000の内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール1002と、内レール1002の下端の正面視右側で遊技領域5aの最も低くなった位置に形成されており後方へ向かって低くなるように傾斜しているアウト誘導部1003と、を備えている。
また、前構成部材1000は、アウト誘導部1003の正面視右端から前構成部材1000の右辺付近まで右端側が僅かに高くなるように直線状に傾斜している右下レール1004と、右下レール1004の右端から前構成部材1000の右辺に沿って外レール1001の上端の下側まで延びており上部が前構成部材1000の内側へ湾曲している右レール1005と、右レール1005の上端と外レール1001の上端とを繋いでおり外レール1001に沿って転動して来た遊技球Bが当接する衝止部1006と、を備えている。
また、前構成部材1000は、内レール1002の上端に回動可能に軸支され、外レール1001との間を閉鎖するように内レール1002の上端から上方へ延出した閉鎖位置と正面視時計回りの方向へ回動して外レール1001との間を開放した開放位置との間でのみ回動可能とされると共に閉鎖位置側へ復帰するように図示しないバネによって付勢された逆流防止部材1007を、備えている。
更に、前構成部材1000は、枠内における正面視左右方向中央下部で、アウト誘導部1003の後端において前後に貫通しているアウト口1008を備えている。アウト誘導部1003によって後方へ誘導された遊技球Bは、アウト口1008を通って前構成部材1000(遊技パネル1100)の後方へ排出される。
また、前構成部材1000は、外レール1001及び内レール1002における下端から略垂直に延びた付近の部位の外側、アウト誘導部1003及び右下レール1004の下側、及び右レール1005の外側、の夫々の部位において、前端から後方へ窪んだ防犯凹部1009を備えている。この防犯凹部1009は、遊技盤5を本体枠4に取付けて、本体枠4に対して扉枠3を閉じた状態とすると、扉枠3における防犯カバー170の後方へ突出した後方突片172が挿入された状態となる。これにより、防犯カバー170と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー170の後方突片172と前構成部材1000の防犯凹部1009とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤5の前面下方より防犯カバー170と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片172や防犯凹部1009に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
また、前構成部材1000は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1010を備えている。この切欠部1010は、遊技パネル1100における図示しないパネルホルダの切欠部と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、切欠部1010及び切欠部を貫通して下部満タン球経路ユニット610の下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの前端開口が前方へ臨むようになっている。
[5−2.遊技パネル]
遊技盤5における遊技パネル1100について、主に図99及び100を参照して詳細に説明する。遊技パネル1100は、前構成部材1000の後面に取付けられており、表ユニット2000及び裏ユニット3000が取付けられるものである。遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な合成樹脂で形成されている平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ(図示は省略)と、を備えている。
遊技パネル1100のパネル板1110は、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の合成樹脂板や、ガラスや金属等の無機質板により形成されている。このパネル板1110の板厚は、パネルホルダよりも薄く、障害釘Nを前面に植設したり表ユニット2000を取付けたりしても十分に保持可能な必要最低限の厚さ(8〜10mm)とされている。なお、本実施形態では、透明な合成樹脂板によってパネル板1110が形成されている。
パネル板1110は、図示は省略するが、遊技領域5a内において最も低い位置となり前構成部材1000のアウト口1008と対応した位置に下端から上方へ窪んだアウト凹部1111が形成されている。また、パネル板1110には、前後に貫通しており表ユニット2000を取付けるための開口部が複数形成されている。
遊技パネル1100のパネルホルダは、パネル板1110を包含する大きさで外形が略四角形状とされ、パネル板1110よりも厚く(本例では、約20mm)形成されている。パネルホルダは、合成樹脂(例えば、熱可塑性合成樹脂)により形成されている。このパネルホルダは、パネル板1110を着脱可能に保持し前面側から後方側に向かって凹んだ上で、内側が略遊技領域5aと同等の大きさで前後方向に貫通している貫通口を備えている。
また、パネルホルダは、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部を備えている。この切欠部は、前構成部材1000の切欠部1010と一致するように形成されており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、切欠部1010及び切欠部を貫通して下部満タン球経路ユニット610の下部通常払出通路610a及び下部満タン払出通路610bの前端開口が前方へ臨むようになっている。
[5−3.基板ホルダ]
遊技盤5における基板ホルダ1200について、主に図97を参照して詳細に説明する。基板ホルダ1200は、上方及び前方が開放された横長の箱状に形成されており、底面が左右方向中央へ向かって低くなるように傾斜している。基板ホルダ1200は、底面における左右方向中央において、前端から後方へ向かって切欠かれている排出部1201を有している。この基板ホルダ1200は、遊技盤5に組立てた状態で、遊技パネル1100の後側に取付けられている裏ユニット3000の下部を下側及び後側から覆っていると共に、後面に主制御ユニット1300の主制御基板ボックス1320が取付けられている。
基板ホルダ1200は、パチンコ機1に組立てた状態で、排出部1201が、本体枠4の基板ユニット620におけるベースユニット620bの排出球受部628の直上に位置している。これにより、アウト口1008を通って遊技パネル1100の後側へ排出された遊技球B、及び、表ユニット2000及び裏ユニット3000から下方へ排出された遊技球B、を全て受けることができ、底面に形成された排出部1201から下方の排出球受部628へ排出させることができる。
[5−4.主制御基板ユニット]
遊技盤5における主制御ユニット1300について、主に図97を参照して詳細に説明する。主制御ユニット1300は、基板ホルダ1200の後面に着脱可能に取付けられている。主制御ユニット1300は、遊技内容及び遊技球Bの払出し等を制御する主制御基板1310(図117を参照)と、主制御基板1310を収容しており基板ホルダ1200に取付けられる主制御基板ボックス1320と、を備えている。
主制御基板ボックス1320は、複数の封印機構を備えており、一つの封印機構を用いて主制御基板ボックス1320を閉じると、次に、主制御基板ボックス1320を開けるためにはその封印機構を破壊する必要があり、主制御基板ボックス1320の開閉の痕跡を残すことができる。従って、開閉の痕跡を見ることで、主制御基板ボックス1320の不正な開閉を発見することができ、主制御基板1310への不正行為に対する抑止力が高められている。
主制御ユニット1300の主制御基板1310は、インターフェイス基板635、及び周辺制御基板1510と、接続されている。また、主制御基板1310は、機能表示ユニット1400、ゲートセンサ2301、第二始動口センサ2511、第一大入賞口センサ2512、第二大入賞口センサ2513、始動口ソレノイド2514、第一アタッカソレノイド2515、第二アタッカソレノイド2516、一般入賞口センサ3001、第一始動口センサ3002、磁気センサ3003、と接続されている。
[5−5.機能表示ユニット]
遊技盤5における機能表示ユニット1400について、主に図99及び図100を参照して詳細に説明する。機能表示ユニット1400は、遊技領域5aの外側で前構成部材1000の左上隅に取付けられている。機能表示ユニット1400は、パチンコ機1に組立てた状態で、扉枠3の扉窓101aを通して前方(遊技者側)から視認することができる。この機能表示ユニット1400は、主制御基板1310からの制御信号に基づき複数のLEDを用いて、遊技状態(遊技状況)や、普通抽選結果や特別抽選結果等を表示するものである。
機能表示ユニット1400は、詳細な図示は省略するが、遊技状態を表示する三つのLEDからなる状態表示器と、ゲート部2003に対する遊技球Bの通過により抽選される普通抽選結果を表示する二つのLEDからなる普通図柄表示器と、ゲート部2003に対する遊技球Bの通過に係る保留数を表示する二つのLEDからなる普通保留表示器と、を備えている。
また、機能表示ユニット1400は、第一始動口2002への遊技球Bの受入れにより抽選された第一特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第一特別図柄表示器と、第一始動口2002への遊技球Bの受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第一特別保留数表示器と、第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された第二特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第二特別図柄表示器と、第二始動口2004への遊技球Bの受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第二特別保留数表示器と、を備えている。
更に、機能表示ユニット1400は、第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果が「大当り」等の時に、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006の少なくとも一方の開閉パターンの繰返し回数(ラウンド数)を表示する五つのLEDからなるラウンド表示器、を備えている。
この機能表示ユニット1400では、備えられているLEDを、適宜、点灯、消灯、及び、点滅、等させることにより、保留数や図柄等を表示することができる。
[5−6.周辺制御ユニット]
遊技盤5における周辺制御ユニットについて、主に図117を参照して説明する。周辺制御ユニットは、裏ユニット3000の裏箱の後面に取付けられている演出表示装置1600の後側に取付けられている。周辺制御ユニットは、主制御基板1310からの制御信号に基づいて遊技者に提示する演出を制御する周辺制御基板1510と、周辺制御基板1510を収容している周辺制御基板ボックス(図示は省略)と、を備えている。周辺制御基板1510は、発光演出、サウンド演出、及び可動演出、等を制御するための周辺制御部1511と、演出画像を制御するための演出表示制御部1512と、を備えている。
周辺制御ユニットの周辺制御基板1510は、主制御基板1310、演出操作ユニット300、扉枠3側の各種装飾基板、演出表示装置1600、等と接続されている。
[5−7.演出表示装置]
遊技盤5における演出表示装置1600について説明する。演出表示装置1600は、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており、遊技パネル1100の後側に、裏ユニット3000の裏箱を介して取付けられている。演出表示装置1600は、裏箱の後壁の略中央の後面に対して、着脱可能に取付けられている。演出表示装置1600は、遊技盤5を組立てた状態で、枠状のセンター役物2500の枠内を通して、前側(遊技者側)から視認することができる。演出表示装置1600は、白色LEDをバックライトとした19inchのフルカラーの液晶表示装置である。演出表示装置は、周辺制御基板1510に接続されており、所定の静止画像や動画を表示することができる。
[5−8.表ユニット]
遊技盤5における表ユニット2000について、主に図99及び図100を参照して詳細に説明する。表ユニット2000は、遊技パネル1100のパネル板1110に、前方から取付けられており、前端がパネル板1110の前面よりも前方へ突出していると共に、後端の一部がパネル板1110の開口部を貫通してパネル板1110の後面よりも後方へ突出している。
表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球Bを受入可能としており常時開口している複数(ここでは四つ)の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球Bを受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球Bの通過を検知するゲート部2003と、遊技球Bがゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球Bの受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて少なくとも一方において遊技球Bの受入れが可能となる第一大入賞口2005及び第二大入賞口2006と、を備えている。
複数(ここでは四つ)の一般入賞口2001は、遊技領域5a内の下部に配置されており、左右方向中央に対して左側に三つ、右側に一つ夫々配置されている。第一始動口2002は、遊技領域5a内の左右方向中央で最下端にあるアウト口1008の直上に配置されている。ゲート部2003は、遊技領域5a内における正面視右端付近で上下方向中央の下寄りに配置されている。ゲート部2003の直下に右側の一般入賞口2001が配置されている。第二始動口2004は、ゲート部2003の左下方で右側の一般入賞口2001よりも若干下方の高さに配置されている。第一大入賞口2005は、第二始動口2004の下方で第一始動口2002よりも若干下方の高さに配置されている。第二大入賞口2006は、第一大入賞口2005の左方で若干低い位置に配置されている。
表ユニット2000は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1008の直上に取付けられており一つの一般入賞口2001と第一始動口2002とを有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿うように取付けられており二つの一般入賞口2001を有しているサイドユニット2200と、遊技領域5a内の正面視右端で上下方向中央に対して下寄りに取付けられておりゲート部2003を有しているゲートユニット2300と、遊技領域5a内の正面視略中央やや上寄りに取付けられており一つの一般入賞口2001、第二始動口2004、第一大入賞口2005、及び第二大入賞口2006を有している枠状のセンター役物2500と、センター役物2500の枠内を閉鎖するように取付けられている透明な表演出ユニット2600と、を備えている。
表ユニット2000のゲートユニット2300は、遊技領域5a内の正面視右端で上下方向中央に対して下寄りに配置されており、遊技パネル1100のパネル板1110の前面に取付けられている。ゲートユニット2300は、上下方向へ遊技球Bが一つずつ常時通過可能に形成されているゲート部2003と、ゲート部2003を通過した遊技球Bを検知するゲートセンサ2301と、を備えている。
表ユニット2000において、一般入賞口2001に受入れられた遊技球Bは、遊技パネル1100の後側の裏ユニット3000へ送られて一般入賞口センサ3001により検知された上で、下方の基板ホルダ1200へ排出される。また、第一始動口2002に受入れられた遊技球Bは、遊技パネル1100の後側の裏ユニット3000へ送られて第一始動口センサ3002により検知された上で、下方の基板ホルダ1200へ排出される。
また、第二始動口2004に受入れられた遊技球Bは、第二始動口センサ2511に検知された後に、遊技パネル1100の後側へ送られて、下方の基板ホルダ1200へ排出される。第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006に受入れられた遊技球Bは、第一大入賞口センサ2512又は第二大入賞口センサ2513に検知された後に、遊技パネル1100の後側へ送られて、下方の基板ホルダ1200へ排出される。
[5−8a.センター役物]
表ユニット2000のセンター役物2500について、主に図99乃至図101を参照して詳細に説明する。図101は、遊技盤の表ユニットにおけるセンター役物と表演出ユニットの正面図である。表ユニット2000のセンター役物2500は、遊技領域5a内の正面視略中央に配置されており、遊技パネル1100のパネル板1110の前面に取付けられている。センター役物2500は、枠状に形成されており、枠内を通して遊技パネル1100の後方に配置された演出表示装置1600や裏ユニット3000に備えられている下部可動演出ユニット3100や上部前可動演出ユニット3300等を前方から視認することができる。枠状のセンター役物2500は、下辺を除いた全周が、遊技パネル1100のパネル板1110の前面よりも前方へ突出しており、遊技領域5a内に打込まれた遊技球Bが、枠内に侵入できないようになっている。
センター役物2500は、枠の外周における正面視右下隅に配置されている一つの一般入賞口2001と、一般入賞口2001の左方でやや下方の配置されている第二始動口2004と、第二始動口2004の下方に配置されている第一大入賞口2005と、第一大入賞口2005の左方でやや下方に配置されている第二大入賞口2006と、を有している。また、センター役物2500は、正面視左側の外周面に、遊技領域5a内の遊技球Bが進入可能に開口しているワープ入口2501と、ワープ入口2501に進入した遊技球Bを放出可能とされ枠内に開口しているワープ出口2502と、ワープ出口2502から放出された遊技球Bを左右方向に転動させた後に遊技領域5a内へ放出可能なステージ2503と、を備えている。
センター役物2500のステージ2503は、左右方向の中央側が窪んだ湾曲状で、始動口ユニット2100の第一始動口2002の直上と対応した位置、つまり、センター役物2500を遊技パネル1100(パネル板1110)に取付けた状態で左右方向の略中央の位置が、最も低くなるように形成されている。このステージ2503は、左右方向中央の最も低くなっている部位が、前方へ向かって低くなるように傾斜しており、この部位から遊技球Bを遊技領域5a内へ放出させることができる。センター役物2500は、ステージ2503の最も低くなっている部位の高さが、第二始動口2004と略同じ高さとなっている。
センター役物2500は、遊技盤5に組立てた状態で、ステージ2503の左右方向中央の高くなっている部位(頂部)が、始動口ユニット2100の第一始動口2002の直上に位置している。これにより、ステージ2503の中央から遊技球Bが放出されると、極めて高い確率で第一始動口2002に受入れられる。
また、センター役物2500は、第二始動口2004に受入れられた遊技球Bを検知する第二始動口センサ2511と、第一大入賞口2005に受入れられた遊技球Bを検知する第一大入賞口センサ2512と、第二大入賞口2006に受入れられた遊技球Bを検知する第二大入賞口センサ2513と、を備えている(図117を参照)。また、センター役物2500は、ゲート部2003の遊技球Bの通過により抽選される普通抽選結果に応じて第二始動口2004を開閉させる始動口ソレノイド2514と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて第一大入賞口2005を開閉させる第一アタッカソレノイド2515と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて第二大入賞口2006を開閉させる第二アタッカソレノイド2516と、を備えている。
センター役物2500は、遊技盤5に組立てた状態で、正面視において上面の左右方向中央より右側と、右側面の上部とが、遊技領域5aの外周(外レール1001及び右レール1005)との間に、遊技球Bの外径よりも若干大きい隙間を形成している。また、センター役物2500は、遊技盤5に組立てた状態では、正面視右下隅が、一般入賞口2001、第二始動口2004、第一大入賞口2005、及び第二大入賞口2006が配置されている正面視右下隅の部位が、遊技領域5a内の右下隅まで延出しており、右下隅の部位と右側面の上部の部位との間に空間を形成している。その空間に、ゲートユニット2300が配置されている。
従って、遊技球Bがセンター役物2500の右側を流通するように遊技領域5a内に打込む(所謂、右打ちする)と、高い確率でゲート部2003に対して遊技球Bを通過させることができると共に、高い確率で開放されている(開いている)第一大入賞口2005や第二大入賞口2006に対して遊技球Bを受入させることができる。
[5−8b.表演出ユニット]
表ユニット2000における表演出ユニット2600について、主に図101乃至図105等を参照して詳細に説明する。図102は、センター役物と共に表演出ユニットを左右方向中央で切断して右から見た側面断面図である。図103は、表演出ユニットにおけるLEDと表導光板の反射凹部との関係を模式的に示す説明図である。図104は、表導光板の発光態様を示す正面図である。図105は、表演出ユニットの表導光板を発光させた状態で示す遊技盤の正面図である。
表ユニット2000の表演出ユニット2600は、枠状のセンター役物2500に、センター役物2500の枠内を閉鎖するように取付けられている。表演出ユニット2600は、センター役物2500の枠内を閉鎖しており透明な平板状の表導光板2610と、表導光板2610の上辺に取付けられているリフレクタ2620と、リフレクタ2620の上面に取付けられており表導光板2610の上面に向かって光を照射する複数のLED2630が実装されている表導光板装飾基板2640と、表導光板装飾基板2640及びリフレクタ2620を前方から覆うようにセンター役物2500に取付けられている前カバー2650と、を備えている。
表演出ユニット2600の表導光板2610は、透明平板状の導光板本体2611と、導光板本体2611の裏面に形成されており導光板本体2611の上面における複数の特定入光部2612の何れかから入射された光を前方へ反射させる微細な複数の反射凹部2613と、を有している。表導光板2610の複数の特定入光部2612は、第一特定入光部2612a、第二特定入光部2612b、第三特定入光部2612c、第四特定入光部2612d、の四つから構成されている。第一特定入光部2612a、第二特定入光部2612b、第三特定入光部2612c、第四特定入光部2612dは、導光板本体2611の上面を長手方向(左右方向)へ8等分して、左から右へ順番に二巡(第四特定入光部2612dの次は初めに戻って第一特定入光部2612aとなるような順番)して配置されている。
反射凹部2613は、対応している特定入光部2612と結んだ直線に対して、直角方向へ延びていると共に導光板本体2611の後面に対して45度傾斜している平面を有している。反射凹部2613は、ペントルーフ状の三角形に凹んでいる。反射凹部2613は、対応している特定入光部2612から入射された光を、導光板本体2611の前面の垂直線に対して略平行な方向へ反射させることができる。また、反射凹部2613は、対応していない特定入光部2612から入射された光を、導光板本体2611の前面の垂直線に対して傾斜している方向へ反射させることができる。
これにより、図103において破線で示すように、対応している特定入光部2612から光が入射されると、反射凹部2613により導光板本体2611の前方正面(紙面に対して垂直方向)へ反射し、パチンコ機1の前方に着座している遊技者からは当該反射凹部2613が発光して見える。これに対して、図103において一点鎖線で示すように、対応していない特定入光部2612から光が入射されると、反射凹部2613により導光板本体2611の前方正面以外の方向へ反射し、パチンコ機1の前方に着座している遊技者からは当該反射凹部2613が発光していないように見える。
なお、本実施形態では、反射凹部2613として、三角形に凹んだ状態で、対応している特定入光部2612と結んだ直線に対して直角方向へ延びている形態のものを示したが、これに限定するものではなく、対応する特定入光部2612と結んだ直線に対して直角方向へ延びているものであれば良い。
複数の反射凹部2613は、複数の特定入光部2612の何れかに対応しており、第一特定入光部2612aに対応している複数の第一反射凹部2613a、第二特定入光部2612bに対応している複数の第二反射凹部2613b、第三特定入光部2612cに対応している複数の第三反射凹部2613c、第四特定入光部2612dに対応している複数の第四反射凹部2613d、とから構成されている。
また、表導光板2610は、複数の反射凹部2613のうちの特定の群の反射凹部2613が前方へ光を反射させることにより、互いな異なる態様に発光表示可能な複数の絵柄2614を有している。複数の絵柄2614は、複数の第一反射凹部2613aのみからなる第一絵柄2614aと、複数の第二反射凹部2613bのみからなる第二絵柄2614bと、複数の第三反射凹部2613cのみからなる第三絵柄2614cと、複数の第四反射凹部2613dのみからなる第四絵柄2614d、とから構成されている。
第一絵柄2614a、第二絵柄2614b、第三絵柄2614c、第四絵柄2614dは、図101及び図104等に示すように、同心円状で外側から中心へ順番に且つ巡回(第四絵柄2614dの次は初めに戻って第一絵柄2614aとなるような順番)するように配置されている。
リフレクタ2620は、表導光板2610の上端が挿入される固定凹部2621を有している。リフレクタ2620は、固定凹部2621内に、表導光板2610を挿入することで、表導光板2610の前面側と裏面側とを挟持することができ、表導光板2610がガタツクことなく位置決めすることができる。固定凹部2621の底面(上面)において、表導光板装飾基板2640に実装されている複数のLED2630と対応している部位に、上下に貫通している貫通孔2622が形成されている。
表導光板装飾基板2640は、左右に延びた帯板状で、下面におけるリフレクタ2620の固定凹部2621の直上となる部位に複数のLED2630が実装されている。複数のLED2630は、リフレクタ2620の複数の貫通孔2622と対応する部位に夫々実装され(取付けられ)ている。表導光板装飾基板2640は、リフレクタ2620の上面に取付けることにより、複数のLED2630が夫々貫通孔2622を通して下方へ臨むように形成されている。
複数のLED2630は、表導光板2610の複数の特定入光部2612と対応するように取付けられている。複数のLED2630は、第一特定入光部2612aと対応している第一LED群2630aと、第二特定入光部2612bと対応している第二LED群2630bと、第三特定入光部2612cと対応している第三LED群2630cと、第四特定入光部2612dと対応している第四LED群2630dと、から構成されている。第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630dは、左右方向に列設されている複数のLED2630を、左右方向へ8等分して、左から右へ順番に二巡(第四LED群2630dの次は初めに戻って第一LED群2630aとなるような順番)して配置されている。本実施形態では、第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630dには、夫々6個ずつLED2630を有している。
次に、本実施形態の表演出ユニット2600による発光演出について、詳細に説明する。表導光板装飾基板2640の第一LED群2630aを発光させると、導光板本体2611内に第一特定入光部2612aから光が入射され、第一反射凹部2613aでは正面へ反射され、残りの第二反射凹部2613b、第三反射凹部2613c、第四反射凹部2613dでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第一反射凹部2613aのみが光って見えることとなり、複数の第一反射凹部2613aから構成されている第一絵柄2614aを発光させることができる(図104(a)を参照)。
表導光板装飾基板2640の第二LED群2630bを発光させると、導光板本体2611内に第二特定入光部2612bから光が入射され、第二反射凹部2613bでは正面へ反射され、残りの第一反射凹部2613a、第三反射凹部2613c、第四反射凹部2613dでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第二反射凹部2613bのみが光って見えることとなり、複数の第二反射凹部2613bから構成されている第二絵柄2614bを発光させることができる(図104(b)を参照)。
表導光板装飾基板2640の第三LED群2630cを発光させると、導光板本体2611内に第三特定入光部2612cから光が入射され、第三反射凹部2613cでは正面へ反射され、残りの第一反射凹部2613a、第二反射凹部2613b、第四反射凹部2613dでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第三反射凹部2613cのみが光って見えることとなり、複数の第三反射凹部2613cから構成されている第三絵柄2614cを発光させることができる(図104(c)を参照)。
表導光板装飾基板2640の第四LED群2630dを発光させると、導光板本体2611内に第四特定入光部2612dから光が入射され、第四反射凹部2613dでは正面へ反射され、残りの第一反射凹部2613a、第二反射凹部2613b、第三反射凹部2613cでは正面以外へ反射されるため、パチンコ機1の正面に着座した遊技者からは第四反射凹部2613dのみが光って見えることとなり、複数の第四反射凹部2613dから構成されている第四絵柄2614dを発光させることができる(図104(d)を参照)。
上記のように、同心円状に配置されている複数の絵柄2614を夫々発光させることができるため、複数のLED2630を、第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630dの順番に発光させると、第一絵柄2614a、第二絵柄2614b、第三絵柄2614c、第四絵柄2614dの順番に発光させることができ、中心から外側へ向かって広がるような動きのあるアニメーションのような発光演出を行うことができる。
一方、複数のLED2630を、第四LED群2630d、第三LED群2630c、第二LED群2630b、第一LED群2630a、の順番に発光させると、第四絵柄2614d、第三絵柄2614c、第二絵柄2614b、第一絵柄2614aの順番に発光させることができ、外側から中心へ向かって集中するような動きのあるアニメーションのような発光演出を行うことができる。
このように、表演出ユニット2600によれば、一枚の表導光板2610により、複数(3つ以上)の互いに異なる絵柄2614を発光させることができるため、アニメーション表示等をさせるために絵柄毎に複数の導光板を備える必要がなく、前後方向の厚さを可及的に薄くすることができる。また、表導光板2610をセンター役物2500に取付けているため、表導光板2610を遊技者側へ可及的に近付けた位置とすることができ、表導光板2610の後側に広いスペースを確保し易くすることができる。従って、表導光板2610の後側に広いスペースを確保することができるため、表導光板2610の後側に、下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300等を配置することができ、それらにより遊技領域5a内の見栄えを良くして遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、絵柄2614の発光表示による演出に加えて、下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300等による可動演出を行うことで遊技者に多彩な演出を提供することができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、表導光板2610により、図105に示すように、演出ユニットや装飾体、演出表示装置1600の前方において、複数の反射凹部2613の点状発光による半透明な複数の絵柄2614が浮かびあがってアニメーションのよう動く発光装飾を見せることができるため、従来の導光板を用いた発光演出に見慣れた遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者を驚かせて楽しませることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技者の遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
また、パチンコ機1の前方正面に着座している遊技者のみが表導光板2610による絵柄2614の発光表示を良好に見ることができるため、正面から離れている他の遊技者からは絵柄2614の発光表示が見辛くなり、他の遊技者に対して、表導光板2610を用いた演出が行われていることを気付かせ難くすることができ、他の遊技者が注目するのを抑制することができると共に、他の遊技者に気兼ねすることなく遊技を行うことができ、遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、リフレクタ2620の固定凹部2621により挟むようにして表導光板2610を取付けているため、表導光板2610の上面に対して、表導光板装飾基板2640に取付けられている複数のLED2630を、確実に位置決めすることができる。これにより、表導光板2610の各特定入光部2612に対応した位置に、各LED2630(第一LED群2630a、第二LED群2630b、第三LED群2630c、第四LED群2630d)を配置することができるため、各LED2630からの光を対応する反射凹部2613で前方正面へ反射させることができ、対応する絵柄2614を確実に発光させることができる。
更に、正面視遊技領域5a内の中央に取付けられているセンター役物2500の枠内に表導光板2610を取付けているため、LED2630により絵柄2614を発光表示させても、発光表示されている絵柄2614が遊技領域5a内での遊技の妨げとなることはなく、実際に遊技が行われる領域を遊技者側から良好な状態で視認させることができ、遊技が見え辛くなることで遊技者に不信感を与えてしまうのを防止して良好な状態で遊技を楽しませることができる。
また、リフレクタ2620の固定凹部2621に表導光板2610の導光板本体2611を嵌め込むようにしているため、従来のように二つの部材で取付けるようにした場合と比較して、表導光板2610とリフレクタ2620との間のガタツキを無くすことができ、表導光板2610に対して複数のLED2630を所望の位置に確実に位置決めすることができる。従って、表導光板2610の特定入光部2612に対してLED2630を確実に位置決めできるため、LED2630からの光を対応する特定入光部2612へ確実に照射させることができ、意図した絵柄2614のみを確実に発光表示させることができる。
更に、複数の特定入光部2612を導光板本体2611の上辺にのみ配置することで、前カバー2650(リフレクタ2620や複数のLED2630)を導光板本体2611の上辺にのみ配置していることから、前カバー2650(リフレクタ2620や複数のLED2630)によって導光板本体2611の外周が囲まれることなく、導光板本体2611の全周に亘って前カバー(枠体)を備えた場合と比較して、後方に配置されている演出表示装置1600の演出画像や装飾体を仕切ってしまうのを回避させることができるため、遊技者側から演出画像等を見易くすることができ、遊技者に対して演出画像を良好な状態で楽しませて興趣の低下を抑制させることができると共に、正面視において遊技領域5a内に枠状の仕切りがないことで開放感のあるパチンコ機1とすることができ、遊技領域5a内の見栄えを良くして遊技者の関心を強く引付けられる訴求力のあるものとすることができる。
また、枠状のセンター役物2500に表導光板2610を取付けていることから、表導光板2610の周縁とセンター役物2500の枠とを一致させることで、表導光板2610の周縁(リフレクタ2620や複数のLED2630)を遊技者側から見え難くすることができ、遊技者に対して表導光板2610の存在に気付かせ難くすることができるため、絵柄2614を発光表示させた時に、表導光板2610が存在していないと思っていた遊技者に対して強いインパクトを与えて驚かせることができ、表導光板2610による複数の絵柄2614の発光表示を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、前カバー2650によって複数のLED2630やリフレクタ2620を遊技者側から見えないようにしていることから、リフレクタ2620等が見えることで遊技領域5a内の見栄えが悪くなるのを防止することができるため、遊技領域5a内の見栄えを良くすることができ、遊技者に対する訴求力を高めさせることができると共に、遊技するパチンコ機として本パチンコ機1を選択させ易くすることができ、本パチンコ機1による遊技を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、前カバー2650により複数のLED2630を遊技者側から見えないようにしていることから、遊技者に対して複数のLED2630を用いる表導光板2610の存在に気付かせ難くすることができるため、LED2630により表導光板2610の絵柄2614を発光表示させるで、遊技者が予測していなかった発光表示により遊技者を大いに驚かせることができ、絵柄2614の発光表示を楽しませることができると共に、遊技者に対して何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、表導光板2610の後方に演出画像を表示可能な演出表示装置1600を備えていることから、表導光板2610による互いに異なる複数の絵柄2614の発光表示と、演出表示装置1600による演出画像とを合わせた演出を遊技者に見せることができるため、それらを適宜組み合わせることで多様な演出を行うことができ、遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、表導光板2610と演出表示装置1600とによる演出によって遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、表導光板2610の後方に演出表示装置1600を配置していることから、パチンコ機1の前方に着座した遊技者からの表導光板2610までの距離と、演出表示装置1600までの距離とが異なっているため、表導光板2610で発光表示される複数の絵柄2614と関連した演出画像を表示させることで、発光表示されている絵柄2614に奥行き感や立体感を付与させることが可能となり、遊技者の関心を強く引付けさせることが可能な演出(表示演出)を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
なお、上記の実施形態では、反射凹部2613として、断面が三角形で一定に延びているものを示したが、これに限定するものではなく、断面が半円弧状で一定に延びているもの、断面が多角形で一定に延びているもの、断面が曲線状で一定に延びているもの、等としても良い。
また、LED2630は、単色としても良いし、フルカラーとしても良い。また、複数の絵柄2614は、4つ以上としても良く、絵柄2614の数に合わせて、特定入光部、反射凹部、及びLED群の数を適宜選択することができる。
[5−9.裏ユニット]
遊技盤5における裏ユニット3000について、主に図106乃至図116を参照して説明する。図106は下部可動演出ユニットにおいて下部前中央装飾体を発光させた状態で示す遊技盤の正面図であり、図107は下部可動演出ユニットにおいて下部中央昇降ベースを上昇させて下部前中央装飾体及び下部後中央装飾体を発光させた状態で示す遊技盤の正面図であり、図108は下部可動演出ユニットにおいて下部中央昇降ベース、下部左サイド昇降ベース及び下部右サイド昇降ベースを上昇させて下部前中央装飾体、下部後中央装飾体、下部左サイド装飾体、及び下部右サイド装飾を発光させた状態で示す遊技盤の正面図である。図109は、遊技盤が図108の状態で演出操作ユニットの押圧操作部が上昇位置の時のパチンコ機の正面図である。また、図110は、下部可動演出ユニットにおける四つの回転装飾体、左サイド回転装飾体、左サブサイド回転装飾体、右サイド回転装飾体、右サブサイド回転装飾体を夫々展開して各面の装飾部の装飾を概略で示す説明図である。図111は、下部可動演出ユニットにおいて発光表示される矢印の種類(大きさ)を概略で示す説明図である。
また、図112は、上部後可動演出ユニットの上部後左装飾体及び上部後右装飾体を下降させた状態で示す遊技盤の正面図である。図113は、上部後可動演出ユニットの駆動機構を正面から概略で示す説明図である。図114は、上部後可動演出ユニットのクラッチ機構の構造を示す説明図である。図115は、上部前可動演出ユニットの上部前可動装飾体を下降させた状態で示す遊技盤の正面図である。図116は、上部前可動演出ユニットの上部前可動装飾体の動きを示す説明図である。
裏ユニット3000は、遊技パネル1100におけるパネルホルダの後面に取付けられており、後側に演出表示装置1600及び周辺制御ユニットが取付けられている。裏ユニット3000は、表ユニット2000の一般入賞口2001に受入れられた遊技球Bを検知する一般入賞口センサ3001と、第一始動口2002に受入れられた遊技球Bを検知する第一始動口センサ3002と、第一始動口2002付近に作用する磁気を検知する磁気センサ3003と、を備えている(図117を参照)。
裏ユニット3000は、パネルホルダの後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に演出表示装置1600が前方へ臨む四角い開口部を有している裏箱と、裏箱内の下部に取付けられている下部可動演出ユニット3100と、裏箱内の上部に取付けられている上部後可動演出ユニット3200と、裏箱内の上部で上部後可動演出ユニット3200の前方に取付けられている上部前可動演出ユニット3300と、を備えている。
[5−9a.下部可動演出ユニット]
裏ユニット3000における下部可動演出ユニット3100について、主に図106乃至図111等を参照して詳細に説明する。下部可動演出ユニット3100は、裏箱内の下部に取付けられており、一部が演出表示装置1600の下部の前方に位置している。下部可動演出ユニット3100は、演出表示装置1600よりも下方で裏箱の前端付近に取付けられている下部前中央装飾ユニット3110と、下部前中央装飾ユニット3110の後方に配置されている下部中央演出ユニット3120と、下部中央演出ユニット3120の左右両側に夫々配置されている下部左サイド演出ユニット3150及び下部右サイド演出ユニット3170と、を備えている。
下部前中央装飾ユニット3110は、下方へ窄まった台形状(頂点を平坦にした逆二等辺三角形状)で透光性を有する下部前中央装飾体3111を備えている。下部前中央装飾ユニット3110は、遊技盤5に組立てた状態で、センター役物2500のステージ2503及び始動口ユニット2100の第一始動口2002の後方に位置している。下部前中央装飾体3111は、下部中央演出ユニット3120の下部中央装飾基板によって発光装飾可能とされている。
下部中央演出ユニット3120は、下部前中央装飾ユニット3110の後方で裏箱内に昇降可能に取付けられている下部中央昇降ベース3121と、下部中央昇降ベース3121の前面に取付けられており透光性を有している下部後中央装飾体3122と、下部後中央装飾体3122の後側に配置されており前方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部中央装飾基板(図示は省略)と、下部中央昇降ベース3121の上部に取付けられている中央可動ユニット3125と、を備えている。
また、下部中央演出ユニット3120は、図示は省略するが、裏箱に取付けられているユニットベースと、ユニットベースに取付けられており下部中央昇降ベースを上下方向へ案内する一対の昇降ガイドと、ユニットベースに基端が前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている棒状のアーム部材と、アーム部材の先端に取付けられ下部中央昇降ベース3121のスリットに挿入される摺動ピンと、アーム部材を回転させる下部中央昇降駆動モータと、を備えている。
下部中央昇降ベース3121は、図示は省略するが、左右に延びたスリットを有しており、このスリット内に、アーム部材の先端に取付けられている摺動ピンが摺動可能に挿入される。下部中央昇降ベース3121は、下部中央昇降駆動モータにより、全体が下部前中央装飾体3111の後方となる下降位置と、全体が下部前中央装飾体3111よりも上方となる上昇位置と、の間で昇降可能に取付けられている。
下部後中央装飾体3122は、横長の長方形に形成されていると共に、上下方向へ列設されている複数の発光領域3122aを有している。下部後中央装飾体3122は、下部中央装飾基板のLEDの発光により発光装飾することができる。下部中央装飾基板は、複数のLEDが、下部後中央装飾体3122の各発光領域3122aを、夫々独立して発光装飾させることができるように実装されていると共に、下部中央昇降ベース3121が上昇した時に、下方且つ前方となる下部前中央装飾体3111へ向かって光を照射可能に実装されている。
中央可動ユニット3125は、詳細に図示は省略するが、下部中央昇降ベース3121の上端に左右方向へ間隔をあけて取付けられており夫々が上方へ平板状に延出している複数の取付ベースと、複数の取付ベースに回転軸を左右方向へ向けた状態で夫々取付けられている複数の中央回転駆動モータと、各中央回転駆動モータの回転軸に取付けられており、夫々の中央回転駆動モータの外周を覆う立方体状の複数の回転装飾体3126と、を備えている。複数の回転装飾体3126は、中央回転駆動モータにより左右に延びた軸周りに回転可能とされており、夫々が左右方向へ同軸上に配置されている。また、各回転装飾体3126は、周方向の四つの面に互いに異なる装飾部3127が形成されている(図110を参照)。複数の回転装飾体3126は、夫々の中央回転駆動モータにより、夫々が独立して回転することができる。
また、中央可動ユニット3125は、図示は省略するが、下部中央昇降ベース3121の上面で各回転装飾体3126の下方に取付けられており、各回転装飾体3126へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部中央上面装飾基板を備えている。下部中央上面装飾基板のLEDを適宜発光させることで、各回転装飾体3126を発光装飾させることができる。
下部可動演出ユニット3100の下部左サイド演出ユニット3150は、詳細な図示は省略するが、水平に延びている平板状の下片部、下片部の左端から上方へ延出している平板状の側辺部、及び側辺部の上端から下片部の上方側へ下片部よりも短く右方へ延びている平板状の上辺部を有しており、下部中央演出ユニット3120のユニットベースの正面視左方において裏箱内に取付けられている左ユニットベースと、左ユニットベースの側辺部の右側付近で下端と上端が夫々下片部と上片部に取付けられている円柱状のガイドシャフトと、ガイドシャフトと平行に延びるように左ユニットベースの下片部と上片部によって上下に延びた軸周りに回転可能に取付けられており外周に雄ネジが形成されている棒状の雄ネジ部材と、雄ネジ部材に螺合されているナットを有しガイドシャフトに摺動可能に取付けられている下部左サイド昇降ベース3151と、左ユニットベースに取付けられており雄ネジ部材を回転させる下部左サイド昇降駆動モータと、下部左サイド昇降ベース3151の前面に取付けられており透光性を有する下部左サイド装飾体3152と、下部左サイド装飾体3152の右側面側に取付けられており左方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部左サイド装飾基板と、を備えている。
下部左サイド装飾体3152は、上下方向へ列設されている複数の発光領域3152aを有しており、下部左サイド装飾基板に実装されている複数のLEDを適宜発光させることで、各発光領域3152aを夫々独立して発光装飾させることができる。
また、下部左サイド演出ユニット3150は、詳細な図示は省略するが、下部左サイド昇降ベース3151の上部に左右方向へスライド可能に取付けられており前後に延びたスリットを有しているスライダと、スライダの下方で回転軸が上方へ延出するように下部左サイド昇降ベース3151の後側に取付けられている下部左スライド駆動モータと、下部左スライド駆動モータの回転軸に基端側が取付けられており基端側から水平方向へ延出している先端側にスライダのスリット内に摺動可能に挿入されている円柱状の摺動ピンを有しているカム部材と、を備えている。
更に、下部左サイド演出ユニット3150は、詳細な図示は省略するが、スライダに取付けられており上方へ平板状に延出している取付ベースと、取付ベースに回転軸を左右方向へ向けた状態で取付けられている左サイド回転駆動モータと、左サイド回転駆動モータの回転軸に取付けられており、左サイド回転駆動モータの外周を覆う立方体状の左サイド回転装飾体3153と、を備えている。左サイド回転装飾体3153は、周方向の四つの面に互いに異なる装飾部3154が形成されている(図110を参照)。また、左サイド回転装飾体3153は、左サイド回転駆動モータにより、左右に延びた軸周りに回転可能とされている。
また、下部左サイド演出ユニット3150は、詳細な図示は省略するが、スライダの上面で左サイド回転装飾体3153の下方に取付けられており、左サイド回転装飾体3153へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部左サイド上面装飾基板を備えている。下部左サイド上面装飾基板のLEDを適宜発光させることで、左サイド回転装飾体3153を発光装飾させることができる。
更に、下部左サイド演出ユニット3150は、詳細な図示は省略するが、左ユニットベースにおける上片部の上面に取付けられており上方へ平板状に延出しているサブ取付ベースと、サブ取付ベースに回転軸を左右方向へ向けた状態で取付けられている左サブサイド回転駆動モータと、左サブサイド回転駆動モータの回転軸に取付けられており、左サブサイド回転駆動モータの外周を覆う立方体状の左サブサイド回転装飾体3155と、を備えている。左サブサイド回転装飾体3155は、周方向の四つの面に互いに異なる装飾部3156が形成されている(図110を参照)。また、左サブサイド回転装飾体3155は、左サブサイド回転駆動モータにより、左右に延びた軸周りに回転可能とされている。
また、下部左サイド演出ユニット3150は、詳細な図示は省略するが、左ユニットベースの上片部の上面で左サブサイド回転装飾体3155の下方に取付けられており、左サブサイド回転装飾体3155へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部左サブサイド上面装飾基板を備えている。下部左サブサイド上面装飾基板のLEDを適宜発光させることで、左サブサイド回転装飾体3155を発光装飾させることができる。
下部左サイド演出ユニット3150は、遊技盤5に組立てた状態で、左ユニットベースに取付けられている左サブサイド回転装飾体3155が、下方に左サイド回転装飾体3153が進入可能な高さで、下部中央演出ユニット3120の下部中央昇降ベース3121を上昇端へ位置(上昇)させた時の複数の回転装飾体3126と略同じ高さに配置されている。また、下部左サイド演出ユニット3150は、左サブサイド回転装飾体3155が、遊技盤5に組立てた時に、下部中央演出ユニット3120の最も左側の回転装飾体3126との間に、左サイド回転装飾体3153が進入可能な間隔が開けられている。
下部左サイド演出ユニット3150は、下部左サイド昇降駆動モータにより雄ネジ部材を回転させることにより、下部左サイド昇降ベース3151を介してスライダと一緒に左サイド回転装飾体3153を、下部中央演出ユニット3120の下部中央昇降ベース3121が下降位置の回転装飾体3126の高さよりも若干高い下降位置と、左サブサイド回転装飾体3155と同じ高さの上昇位置との間で、昇降させることができる。また、下部左サイド演出ユニット3150は、下部左スライド駆動モータによりカム部材を回転させることにより、スライダを介して左サイド回転装飾体3153を、下部中央演出ユニット3120に接近して隣接する出現位置と、下部中央演出ユニット3120から遠ざかって半分ほどが左サブサイド回転装飾体3155の下方に位置する退避位置と、の間で左右方向へスライドさせることができる。
下部可動演出ユニット3100の下部右サイド演出ユニット3170は、詳細な図示は省略するが、水平に延びている平板状の下片部、下片部の右端から上方へ延出している平板状の側辺部、及び側辺部の上端から下片部の上方側へ下片部よりも短く左方へ延びている平板状の上辺部を有しており、下部中央演出ユニット3120のユニットベースの正面視右方において裏箱内に取付けられている右ユニットベースと、右ユニットベースの側辺部の左側付近で下端と上端が夫々下片部と上片部に取付けられている円柱状のガイドシャフトと、ガイドシャフトと平行に延びるように右ユニットベースの下片部と上片部によって上下に延びた軸周りに回転可能に取付けられており外周に雄ネジが形成されている棒状の雄ネジ部材と、雄ネジ部材に螺合されているナットを有しガイドシャフトに摺動可能に取付けられている下部右サイド昇降ベース3171と、右ユニットベースに取付けられており雄ネジ部材を回転させる下部右サイド昇降駆動モータと、下部右サイド昇降ベース3171の前面に取付けられており透光性を有する下部右サイド装飾体3172と、下部右サイド装飾体3172の右側面側に取付けられており右方へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部右サイド装飾基板と、を備えている。
下部右サイド装飾体3172は、上下方向へ列設されている複数の発光領域3172aを有しており、下部右サイド装飾基板に実装されている複数のLEDを適宜発光させることで、各発光領域3172aを夫々独立して発光装飾させることができる。
また、下部右サイド演出ユニット3170は、詳細な図示は省略するが、下部右サイド昇降ベース3171の上部に左右方向へスライド可能に取付けられており前後に延びたスリットを有しているスライダと、スライダの下方で回転軸が上方へ延出するように下部右サイド昇降ベース3171の後側に取付けられている下部右スライド駆動モータと、下部右スライド駆動モータの回転軸に基端側が取付けられており基端側から水平方向へ延出している先端側にスライダのスリット内に摺動可能に挿入されている円柱状の摺動ピンを有しているカム部材と、を備えている。
更に、下部右サイド演出ユニット3170は、詳細な図示は省略するが、スライダに取付けられており上方へ平板状に延出している取付ベースと、取付ベースに回転軸を左右方向へ向けた状態で取付けられている右サイド回転駆動モータと、右サイド回転駆動モータの回転軸に取付けられており、右サイド回転駆動モータの外周を覆う立方体状の右サイド回転装飾体3173と、を備えている。右サイド回転装飾体3173は、周方向の四つの面に互いに異なる装飾部3174が形成されている(図110を参照)。また、右サイド回転装飾体3173は、右サイド回転駆動モータにより、左右に延びた軸周りに回転可能とされている。
また、下部右サイド演出ユニット3170は、詳細な図示は省略するが、スライダの上面で右サイド回転装飾体3173の下方に取付けられており、右サイド回転装飾体3173へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部右サイド上面装飾基板を備えている。下部右サイド上面装飾基板のLEDを適宜発光させることで、右サイド回転装飾体3173を発光装飾させることができる。
更に、下部右サイド演出ユニット3170は、詳細な図示は省略するが、右ユニットベースにおける上片部の上面に取付けられており上方へ平板状に延出しているサブ取付ベースと、サブ取付ベースに回転軸を左右方向へ向けた状態で取付けられている右サブサイド回転駆動モータと、右サブサイド回転駆動モータの回転軸に取付けられており、右サブサイド回転駆動モータの外周を覆う立方体状の右サブサイド回転装飾体3175と、を備えている。右サブサイド回転装飾体3175は、周方向の四つの面に互いに異なる装飾部3176が形成されている(図110を参照)。また、右サブサイド回転装飾体3175は、右サブサイド回転駆動モータにより、左右に延びた軸周りに回転可能とされている。
また、下部右サイド演出ユニット3170は、詳細な図示は省略するが、右ユニットベースの上片部の上面で右サブサイド回転装飾体3175の下方に取付けられており、右サブサイド回転装飾体3175へ向かって光を照射可能な複数のLEDが実装されている下部右サブサイド上面装飾基板を備えている。下部右サブサイド上面装飾基板のLEDを適宜発光させることで、右サブサイド回転装飾体3175を発光装飾させることができる。
下部右サイド演出ユニット3170は、遊技盤5に組立てた状態で、右ユニットベースに取付けられている右サブサイド回転装飾体3175が、下方に右サイド回転装飾体3173が進入可能な高さで、下部中央演出ユニット3120の下部中央昇降ベース3121を上昇端へ位置(上昇)させた時の複数の回転装飾体3126と略同じ高さに配置されている。また、下部右サイド演出ユニット3170は、右サブサイド回転装飾体3175が、遊技盤5に組立てた時に、下部中央演出ユニット3120の最も右側の回転装飾体3126との間に、右サイド回転装飾体3173が進入可能な間隔が開けられている。
下部右サイド演出ユニット3170は、下部右サイド昇降駆動モータにより雄ネジ部材を回転させることにより、下部右サイド昇降ベース3171を介してスライダと一緒に右サイド回転装飾体3173を、下部中央演出ユニット3120の下部中央昇降ベース3121が下降位置の回転装飾体3126の高さよりも若干高い下降位置と、右サブサイド回転装飾体3175と同じ高さの上昇位置との間で、昇降させることができる。また、下部右サイド演出ユニット3170は、下部右スライド駆動モータによりカム部材を回転させることにより、スライダを介して右サイド回転装飾体3173を、下部中央演出ユニット3120に接近して隣接する出現位置と、下部中央演出ユニット3120から遠ざかって半分ほどが右サブサイド回転装飾体3175の下方に位置する退避位置と、の間で左右方向へスライドさせることができる。
下部可動演出ユニット3100は、図110に示すように、四つの回転装飾体3126の夫々の装飾部3127、左サイド回転装飾体3153の装飾部3154、左サブサイド回転装飾体3155の装飾部3156、右サイド回転装飾体3173の装飾部3174、右サブサイド回転装飾体3175の装飾部3176に、夫々異なる装飾が形成されている。四つの回転装飾体3126、左サイド回転装飾体3153、左サブサイド回転装飾体3155、右サイド回転装飾体3173、右サブサイド回転装飾体3175は、夫々サイコロ状の立方体に形成されており、左右に延びた回転軸周りの第一面〜第四面に、互いに異なる装飾が形成されている。
四つの回転装飾体3126、左サイド回転装飾体3153、左サブサイド回転装飾体3155、右サイド回転装飾体3173、右サブサイド回転装飾体3175の夫々の第一面を正面へ向けた状態では、左から「凰」「一の目」「一の目」「二の目」「三の目」「四の目」「一の目」「凰」となっている。また、夫々の第二面を正面へ向けた状態では、左から「星」「超」「チ」「ャ」「ン」「ス」「!」「星」となっている。また、第三面を正面へ向けた状態では、左から「!」「凰」「ゲ」「キ」「ア」「ツ」「凰」「!」となっている。更に、第四面を正面へ向けた状態では、左から「祝」「!」「お」「め」「で」「と」「う」「!!」となっている。
このように、四つの回転装飾体3126、左サイド回転装飾体3153、左サブサイド回転装飾体3155、右サイド回転装飾体3173、右サブサイド回転装飾体3175を、夫々同じ番号の面を正面へ向けることで、所定のメッセージを遊技者に見せることができると共に、メッセージの内容により「大当り」となる期待値を表示することができる。
また、下部可動演出ユニット3100は、図111に示すように、下部前中央装飾体3111、下部後中央装飾体3122、下部左サイド装飾体3152、下部右サイド装飾体3172を適宜発光させることで、大きさの異なる「矢印」を発光表示させることができる。具体的には、下部前中央装飾体3111のみを発光させると、二等辺三角形の頂点が下方を向いた三角形の「小矢印」を発光表示させることができる(図106及び図111(a)を参照)。また、下部前中央装飾体3111と上昇させた下部後中央装飾体3122とを発光させると、「小矢印」よりも大きく上方へ延びる棒を有する下方を向いた「中矢印」を発光表示させることができる(図107及び図111(b)を参照)。更に、「中矢印」の状態で、下部左サイド装飾体3152及び下部右サイド装飾体3172を上昇させ、下部前中央装飾体3111、下部後中央装飾体3122、下部左サイド装飾体3152、下部右サイド装飾体3172を全て発光させると、「中矢印」よりも大きく下方を向いた矢印の上端が左右に広がっている「大矢印」を発光表示させることができる(図108及び図111(c)を参照)。
このように、「小矢印」「中矢印」「大矢印」の三つの大きさの異なった矢印を発光表示させることができるため、「小矢印」「中矢印」「大矢印」の順に「大当り」となる期待値が高いことを発光表示させることができる。
次に、下部可動演出ユニット3100を用いた演出について説明する。下部可動演出ユニット3100は、通常の状態では、図99等に示すように、下部中央演出ユニット3120において、下部中央昇降ベース3121が、下部前中央装飾ユニット3110の後方となり前方から視認不能な下降位置に位置しており、下部中央昇降ベース3121の上端に取付けられている四つの回転装飾体3126が、正面視において下部前中央装飾体3111の上端に接するように位置している。
また、通常の状態では、下部左サイド演出ユニット3150において、下部左サイド昇降ベース3151が下部前中央装飾ユニット3110の上端よりもやや上方で前方から殆ど視認不能な下降位置に位置していると共に、スライダを介して左サイド回転装飾体3153が下部中央演出ユニット3120から左方へ離れ半分ほどが左サブサイド回転装飾体3155の下方となる退避位置に位置しており、左サブサイド回転装飾体3155が遊技領域5a内の上下方向中央から下寄りの左端付近に位置している。
更に、通常の状態では、下部右サイド演出ユニット3170において、下部右サイド昇降ベース3171が下部前中央装飾ユニット3110の上端よりもやや上方で前方から殆ど視認不能な下降位置に位置していると共に、スライダを介して右サイド回転装飾体3173が下部中央演出ユニット3120から右方へ離れ半分ほどが右サブサイド回転装飾体3175の下方となる退避位置に位置しており、右サブサイド回転装飾体3175が遊技領域5a内の上下方向中央から下寄りの右端付近に位置している。
この通常の状態で、遊技者に提示する演出の一つとして、例えば、第一始動口2002や第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて、四つの回転装飾体3126を回転させた上で、夫々の回転装飾体3126の回転を停止させ、回転停止した各回転装飾体3126において前方を向いている装飾部3127の組合せを遊技者に視認させる。これにより、遊技者が所望の組合せで四つの回転装飾体3126の回転が停止するか否かによって、ハラハラ・ドキドキさせることができ、四つの回転装飾体3126による可動演出を楽しませることができる。そして、回転停止した四つの回転装飾体3126の夫々の装飾部3127の組合せが、所定の条件を充足した場合、下部中央装飾基板により下部中央昇降ベース3121に取付けられている下部後中央装飾体3122を発光させて、前方に位置している下部前中央装飾ユニット3110の下部前中央装飾体3111を発光装飾させる。これにより、図106に示すように、下部前中央装飾体3111によって下向きの矢印が発光表示されることとなるため、この下向きの矢印の発光表示により、遊技者の視線を、遊技領域5aの下方に配置されている演出操作部301へ誘導させることができ、遊技者に対して演出操作部301の操作を促すことができると共に、演出操作部301を操作する遊技者参加型演出に参加させ易くすることができ、遊技者に遊技者参加型演出を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
或いは、通常の状態から、第一始動口2002や第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて、下部中央昇降ベース3121を下降位置から上昇位置へ上昇させる。これにより、下部後中央装飾体3122と四つの回転装飾体3126とが、演出表示装置1600に表示されている演出画像の一部を遮るように正面視遊技領域5aの中央へ移動するため、遊技者を驚かせることができると共に、遊技者に何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせることができる。その後、四つの回転装飾体3126を回転させた上で、夫々の回転装飾体3126の回転を停止させ、回転停止した各回転装飾体3126において前方を向いている装飾部3127の組合せを遊技者に視認させる。これにより、遊技者に対して四つの回転装飾体3126が所望の組合せで回転停止すると、「大当り」(遊技者が有利となる有利遊技状態が発生する抽選結果)に違いないと思わせることができ、所望の組合せで四つの回転装飾体3126の回転が停止するか否かによって遊技者をハラハラ・ドキドキさせて、抽選結果に対する期待感を高めさせることができる。そして、回転停止した四つの回転装飾体3126の夫々の装飾部3127の組合せが、所定の条件を充足した場合、上昇している下部中央昇降ベース3121に取付けられている下部中央装飾基板の複数のLEDを発光させ、前方に配置されている下部後中央装飾体3122と下方前方に配置されている下部前中央装飾体3111とを発光装飾させる。これにより、図107に示すように、下部後中央装飾体3122と下部前中央装飾体3111とによって下向きの大きな矢印が発光表示されることとなるため、この下向きの大きな矢印の発光表示により、遊技者の視線を、遊技領域5aの下方に配置されている演出操作部301へ誘導させて遊技者に演出操作部301の操作を促すことができると共に、大きな矢印の発光表示により演出操作部301を操作することで「大当り」になると思わせることができ、遊技者に演出操作部301を操作させて遊技者参加型演出を楽しませることができる。
更には、通常の状態から、第一始動口2002や第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて、下部中央昇降ベース3121を下降位置から上昇位置へ上昇させる。これにより、下部後中央装飾体3122と四つの回転装飾体3126とが、演出表示装置1600に表示されている演出画像の一部を遮るように正面視遊技領域5aの中央へ移動するため、遊技者を驚かせることができると共に、遊技者に何か良いことがあるのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせることができる。続いて、左右の左サイド回転装飾体3153及び右サイド回転装飾体3173を、中央側の出現位置へ夫々スライドさせた上で、夫々の下部左サイド昇降ベース3151及び下部右サイド昇降ベース3171を夫々上昇位置へ上昇させる(図108を参照)。これにより、左サブサイド回転装飾体3155、左サイド回転装飾体3153、四つの回転装飾体3126、右サイド回転装飾体3173、及び右サブサイド回転装飾体3175が、左右方向へ一直線に並んだ状態となるため、遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、抽選結果が「大当り」ではないかと思わせて遊技に対する期待感を高めさせることができる。その後、左サブサイド回転装飾体3155、左サイド回転装飾体3153、四つの回転装飾体3126、右サイド回転装飾体3173、及び右サブサイド回転装飾体3175を回転させた上で、回転停止させて、左サブサイド回転装飾体3155の装飾部3156、左サイド回転装飾体3153の装飾部3154、四つの回転装飾体3126の夫々の装飾部3127、右サイド回転装飾体3173の装飾部3174、及び右サブサイド回転装飾体3175の装飾部3176、の組合せを遊技者に視認させる。この際に、複数の装飾部3127には、数字の装飾が施されている装飾部3127が含まれていることから、数字の装飾部3127が前方を向くように回転停止させることで、カウントダウンをしているような演出を行うことができ、カウントダウンの演出により遊技者に対して抽選結果が「大当り」に違いないと思わせて遊技に対する興趣を高めさせることができる。そして、左サブサイド回転装飾体3155、左サイド回転装飾体3153、四つの回転装飾体3126、右サイド回転装飾体3173、及び右サブサイド回転装飾体3175の回転が停止して、カウントダウンが終了した時に、下部前中央装飾体3111、下部後中央装飾体3122、下部左サイド装飾体3152、及び下部右サイド装飾体3172を、発光装飾させる。これにより、図108に示すように、更に大きな下向きの矢印(巨大な矢印)が発光表示されるため、遊技者に対して巨大な矢印の先に配置されている演出操作部301を操作することで抽選結果が「大当り」であると確信させることができ、遊技者に演出操作部301を確実に操作させることができる。この巨大な矢印を発光表示した時に、演出表示装置1600に演出操作部301を解説するメッセージを表示させた上で、演出操作部301の押圧操作部303を上昇させると共に、演出操作部301の回転操作部302を高速で回転させる(図109を参照)。これにより、回転操作部302が高速で回転することで、遊技者の興趣を高めさせることができるため、押圧操作部303を確実に押圧操作させることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
下部可動演出ユニット3100を用いた演出として、図109では、演出表示装置1600に「下のボタンの回転が熱い!」の文字を表示して、回転操作部302に遊技者を注目させ、回転操作部302の回転速度が早いほど、「大当り」となる期待値が高いことを遊技者に知らせるようにしている。つまり、回転操作部302の回転速度により期待値を表しており、その期待値を遊技者に知らせる演出画像を演出表示装置1600に表示したものである。
一方、図109において、演出表示装置1600に表示される演出画像として、下部可動演出ユニット3100は、図111に示すように、下部前中央装飾体3111、下部後中央装飾体3122、下部左サイド装飾体3152、下部右サイド装飾体3172等により発光表示される「矢印」によって遊技者の操作が促される演出操作部301の操作方法を示唆する演出画像を表示させるようにしても良い。具体的には、「ボタンを押せ!」、「ダイヤルを回せ!」、「ダイヤルを左に回せ!」、「ダイヤルを右に回せ!」、等のような演出画像を表示する。これにより、演出操作部301での操作を的確に行うことができ、演出操作部301を操作する遊技者参加型演出を確実に楽しませることができる。
そして、遊技者が演出操作部301を操作することで、演出表示装置1600において、所定の演出画像が表示され、その演出画像によって「大当り」となる期待値を表示させるようにしても良いし、夫々がサイコロ状に形成されている四つの回転装飾体3126、左サイド回転装飾体3153、左サブサイド回転装飾体3155、右サイド回転装飾体3173、右サブサイド回転装飾体3175を用いて、期待値を表示させるようにしても良い。
サイコロ状に夫々形成されている四つの回転装飾体3126、左サイド回転装飾体3153、左サブサイド回転装飾体3155、右サイド回転装飾体3173、右サブサイド回転装飾体3175を用いた期待値の表示としては、夫々の回転&停止により正面を向いた各装飾部3127、装飾部3154、装飾部3156、装飾部3174、装飾部3176、の組合せにより、「大当り」となる期待値を表示する演出を行う。具体的には、中央にある下部中央演出ユニット3120の四つの回転装飾体3126のみを用いる場合、例えば、以下の三つのパターンがある。パターンa1は、四つの回転装飾体3126が回転停止した時に夫々正面を向いている装飾部3127の組合せが、遊技者が意味を読み取ることができないバラバラの組合せの状態で、期待値を表示していないパターン。パターンa2は、夫々の回転装飾体3126が第二面を正面に向けて回転停止して装飾部3127の組合せが「チ」「ャ」「ン」「ス」の状態で、期待値がある程度高いことを表示しているパターン。パターンa3は、夫々の回転装飾体3126が第三面を正面に向けて回転停止して装飾部3127の組合せが「ゲ」「キ」「ア」「ツ」の状態で、期待値が極めて高いことを表示しているパターン。このように、四つの回転装飾体3126の回転停止により表示されたパターンにより期待値を表示することができ、パターンa1、パターンa2、パターンa3の順に期待値が高くなる。
更に、下部可動演出ユニット3100を用いた演出として、四つの回転装飾体3126、左サイド回転装飾体3153、左サブサイド回転装飾体3155、右サイド回転装飾体3173、右サブサイド回転装飾体3175の全て(八つ)のサイコロ状の回転体を用いて、それらの装飾部3127、装飾部3154、装飾部3156、装飾部3174、装飾部3176、の組合せにより「大当り」となる期待値を表示する演出を行うようにしても良い。具体的には、以下の六つのパターンがある。パターンb1は、回転停止した装飾部3127、装飾部3154、装飾部3156、装飾部3174、装飾部3176の組合せがバラバラの組合せ(期待値の表示なし)。パターンb2は、左サブサイド回転装飾体3155が「凰」又は「星」、左サイド回転装飾体3153が「!」又は「凰」、中央の四つの回転装飾体3126が「チ」「ャ」「ン」「ス」、右サイド回転装飾体3173が「!」又は「凰」、右サブサイド回転装飾体3175が「凰」又は「星」の組合せ(チャンス表示)。パターンb3は、左サブサイド回転装飾体3155が「凰」又は「星」、左サイド回転装飾体3153が「!」又は「凰」、中央の四つの回転装飾体3126が「ゲ」「キ」「ア」「ツ」、右サイド回転装飾体3173が「!」又は「凰」、右サブサイド回転装飾体3175が「凰」又は「星」の組合せ(ゲキアツ表示)。パターンb4は、左サブサイド回転装飾体3155が「凰」又は「星」、左サイド回転装飾体3153が「超」、中央の四つの回転装飾体3126が「チ」「ャ」「ン」「ス」、右サイド回転装飾体3173が「!」、右サブサイド回転装飾体3175が「凰」又は「星」の組合せ(超チャンス表示)。パターンb5は、左サブサイド回転装飾体3155が「凰」又は「星」、左サイド回転装飾体3153が「超」、中央の四つの回転装飾体3126が「ゲ」「キ」「ア」「ツ」、右サイド回転装飾体3173が「!」、右サブサイド回転装飾体3175が「凰」又は「星」の組合せ(超ゲキアツ表示)。パターンb6は、左サブサイド回転装飾体3155が「祝」、左サイド回転装飾体3153が「!」、中央の四つの回転装飾体3126が「お」「め」「で」「と」、右サイド回転装飾体3173が「う」、右サブサイド回転装飾体3175が「!!」の組合せ(「大当り」確定)。このように、四つの回転装飾体3126、左サイド回転装飾体3153、左サブサイド回転装飾体3155、右サイド回転装飾体3173、右サブサイド回転装飾体3175、の八つの回転体の回転停止により表示されたパターンにより期待値を表示することができ、パターンb1、パターンb2、パターンb3、パターンb4、パターンb5、パターンb6、の順に期待値が高くなる。
なお、上記の演出では、演出操作部301の操作が促されてから、一定時間内に遊技者が演出操作部301を操作しなかった場合、上記のような期待値を表示する演出は行われず、「矢印」の発光表示も消灯する。一方、演出操作部301の操作が促されてから、一定時間内に遊技者が演出操作部301を操作した場合、残りの演出時間を使って上記のような期待値を表示するような演出を行い続け、演出時間が終了すると上記のような演出が終了すると共に「矢印」の発光表示も消灯して演出が終了する。
このように、下部可動演出ユニット3100によれば、通常の状態で、遊技領域5a内において遊技が行われることで遊技状態が変化すると(第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて)、下部前中央装飾体3111の上側で左右に並んでいる四つの回転装飾体3126が回転したり、下部中央昇降ベース3121により左右に並んでいる四つの回転装飾体3126が下部後中央装飾体3122と一緒に上昇したり、下部中央昇降ベース3121により上昇した四つの回転装飾体3126が回転したり、下部左サイド演出ユニット3150の下部左スライド駆動モータ及び下部右サイド演出ユニット3170の下部右スライド駆動モータ等(スライド機構)により一対の左サイド回転装飾体3153及び右サイド回転装飾体3173が左右方向へスライドしたり、左サイド回転装飾体3153や右サイド回転装飾体3173が回転したり、スライド機構と下部左サイド昇降ベース3151及び下部右サイド昇降ベース3171とにより左サイド回転装飾体3153及び右サイド回転装飾体3173が上昇している四つの回転装飾体3126や左サブサイド回転装飾体3155及び右サブサイド回転装飾体3175と左右方向に並んだり、左サブサイド回転装飾体3155や右サブサイド回転装飾体3175が回転したり、するような可動演出を遊技者に見せることができるため、遊技者を中央可動ユニット3125(四つの回転装飾体3126)、左サイド回転装飾体3153と右サイド回転装飾体3173、及び左サブサイド回転装飾体3155と右サブサイド回転装飾体3175等に注目させることができると共に、それらによる可動演出を楽しませることができる。
また、下部中央昇降ベース3121が下降端に位置している時に下部後中央装飾体3122を発光させて下部前中央装飾体3111を発光装飾させることにより下向きの矢印を発光表示したり、下部中央昇降ベース3121を上昇させて下部中央装飾基板の複数のLEDにより下部後中央装飾体3122と下部前中央装飾体3111とを発光させることにより大きな下向きの矢印を発光表示させたり、一対の下部左サイド昇降ベース3151及び下部右サイド昇降ベース3171を上昇させて夫々の下部左サイド装飾体3152及び下部右サイド装飾体3172を発光させることにより更に大きな下向きの矢印を発光表示させたりすることができるため、発光演出によっても遊技者を楽しませることができると共に、発光表示された下向きの矢印により遊技者の視線を下方の演出操作部301へ誘導させることができ、遊技者に対して演出操作部301の操作を促すことができる。そして、演出操作部301では、回転操作部302が回転したり、遊技者が回転操作部302を回転操作したり、押圧操作部303を押圧操作したり、することにより遊技者参加型演出に参加して楽しませることができる。
従って、上記のような多様な可動演出、発光演出、遊技者参加型演出を行うことができるため、それらを適宜組合せることにより、遊技者に対して多彩なパターンの演出を提示することができ、遊技者を飽きさせ難くすることができると共に、遊技者に対して演出パターンを予想させ難くすることができるため、予想外の演出が行われることで遊技者を驚かせることができ、遊技者を楽しませて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、上述したように、下部前中央装飾体3111、下部後中央装飾体3122、下部左サイド装飾体3152、下部右サイド装飾体3172等により下向きの矢印を発光表示させて、遊技者に下方の演出操作部301の操作を促す時に、演出表示装置1600に、演出操作部301の操作を促す演出画像や、演出操作部301の操作を解説する演出画像や、遊技者が有利となる有利遊技状態の発生と演出操作部301との関係を示す演出画像、等を表示させることにより、遊技者に対して演出操作部301を操作する遊技者参加型演出への参加を強く促すことができると共に、演出操作部301を操作させ易くすることができ、遊技者参加型演出を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
[5−9b.上部後可動演出ユニット]
裏ユニット3000における上部後可動演出ユニット3200について、主に図112乃至図114等を参照して詳細に説明する。上部後可動演出ユニット3200は、演出表示装置1600よりも上方で裏箱内の上部に取付けられている。上部後可動演出ユニット3200は、裏箱内の左上隅に取付けられる上部後左ユニット3210と、裏箱内の右上隅に取付けられる上部後右ユニット3230と、を備えている。
上部後可動演出ユニット3200の上部後左ユニット3210は、詳細な図示は省略するが、裏箱内に取付けられる左ベース3211と、左ベース3211に左上から右下へ向かう斜め方向へスライド可能に取付けられている左スライダ3212と、左スライダ3212に取付けられている直線状のラックギア3213と、左ベース3211に回転軸を前後方向へ向けて取付けられている上部後左駆動モータ3214と、上部後左駆動モータ3214に取付けられており上部後左駆動モータ3214の回転軸が入力側に接続されているクラッチ機構3250と、クラッチ機構3250の出力側に接続されている平歯車状の駆動ギア3215と、駆動ギア3215と噛合しており左ベース3211に回転可能に取付けられている平歯車状の第一伝達ギア3216と、第一伝達ギア3216と噛合しており左ベース3211に回転可能に取付けられている平歯車状の第二伝達ギア3217と、第二伝達ギア3217と噛合しており左ベース3211に回転可能に取付けられている第三伝達ギア3218と、第三伝達ギア3218及びラックギア3213と夫々噛合しており左ベース3211に回転可能に取付けられている平歯車状のピニオンギア3219と、を備えている。
また、上部後左ユニット3210は、左スライダ3212の下端に取付けられており左右に延びている平板状の上部後左装飾体3220と、上部後左装飾体3220の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている上部後左装飾基板と、を備えている。上部後左装飾体3220は、上部後左装飾基板の複数のLEDを発光させることで発光装飾することができる。
上部後左ユニット3210は、上部後左駆動モータ3214を駆動することでラックギア3213を介して上部後左装飾体3220を昇降させることができる。
上部後可動演出ユニット3200の上部後右ユニット3230は、詳細な図示は省略するが、裏箱内に取付けられる右ベース3231と、右ベース3231に右上から左下へ向かう斜め方向へスライド可能に取付けられている右スライダ3232と、右スライダ3232に取付けられている直線状のラックギア3233と、右ベース3231に回転軸を前後方向へ向けて取付けられている上部後右駆動モータ3234と、上部後右駆動モータ3234に取付けられており上部後右駆動モータ3234の回転軸が入力側に接続されているクラッチ機構3250と、クラッチ機構3250の出力側に接続されている平歯車状の駆動ギア3235と、駆動ギア3235と噛合しており右ベース3231に回転可能に取付けられている平歯車状の第一伝達ギア3236と、第一伝達ギア3236と噛合しており右ベース3231に回転可能に取付けられている平歯車状の第二伝達ギア3237と、第二伝達ギア3237と噛合しており右ベース3231に回転可能に取付けられている第三伝達ギア3238と、第三伝達ギア3238及びラックギア3233と夫々噛合しており右ベース3231に回転可能に取付けられている平歯車状のピニオンギア3239と、を備えている。
また、上部後右ユニット3230は、右スライダ3232の下端に取付けられており左右に延びている平板状の上部後右装飾体3240と、上部後右装飾体3240の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている上部後右装飾基板と、を備えている。上部後右装飾体3240は、上部後右装飾基板の複数のLEDを発光させることで発光装飾することができる。
上部後右ユニット3230は、上部後右駆動モータ3234を駆動することでラックギア3233を介して上部後右装飾体3240を昇降させることができる。
クラッチ機構3250は、筒状の収容ケース3251と、収容ケース3251内において収容ケース3251の内面付近まで放射状に延出している複数の突出部3252aを有しており、上部後左駆動モータ3214又は上部後右駆動モータ3234の回転軸が取付けられる入力部材3252と、収容ケース3251内において入力部材3252の突出部3252aが周方向へ隙間を有した状態で挿入されている複数の伝達溝3253a、周方向へ入力部材3252の突出部3252aに接近するほど収容ケース3251の内面との間が狭くなるように形成されている複数のカム面3253b、及び収容ケース3251から突出しており駆動ギア3215又は駆動ギア3235が取付けられる出力軸3253c、を有している出力部材3253と、出力部材3253の複数のカム面3253bと収容ケース3251の内面との間に挿入されている複数のローラ3254と、収容ケース3251を外側から締付けている締付バネ3255と、収容ケース3251及び締付バネ3255を収容している収容凹部3256aを有しており、左ベース3211又は右ベース3231に取付けられる本体ハウジング3256と、本体ハウジング3256の収容凹部3256aを閉鎖しており出力部材3253の出力軸3253cが貫通している蓋部材3257と、蓋部材3257に取付けられており出力軸3253cが挿通されているベアリング3258と、を備えている(図114(a)〜(c)を参照)。
クラッチ機構3250は、上部後左駆動モータ3214又は上部後右駆動モータ3234により入力部材3252を回転させると、入力部材3252の複数の突出部3252aが出力部材3253の伝達溝3253aの周方向端部に当接し、出力部材3253が回転することとなり、出力部材3253の出力軸3253cに取付けられている駆動ギア3215又は駆動ギア3235が回転することとなる。つまり、クラッチ機構3250は、上部後左駆動モータ3214又は上部後右駆動モータ3234からの回転を、駆動ギア3215又は駆動ギア3235側へそのまま伝達させることができる。
また、クラッチ機構3250は、駆動ギア3215又は駆動ギア3235側から出力軸3253cを介して出力部材3253を回転させると、出力部材3253のカム面3253bが入力部材3252の突出部3252aの方向へ移動することとなるため、カム面3253bと収容ケース3251の内面との間が狭くなり、その間にローラ3254が噛み込まれる。これにより、出力部材3253の回転が阻止された状態となり、駆動ギア3215又は駆動ギア3235の回転がロックされると共に、駆動ギア3215又は駆動ギア3235側からの回転が入力部材3252を介して上部後左駆動モータ3214又は上部後右駆動モータ3234側へ伝達されることはない。従って、重力により上部後左装飾体3220や上部後右装飾体3240を下方へ移動させようとする力が作用しても、クラッチ機構3250により出力部材3253を介して駆動ギア3215又は駆動ギア3235の回転をロックしているため、上部後左装飾体3220や上部後右装飾体3240が勝手に下方へ移動することはなく、上部後左駆動モータ3214又は上部後右駆動モータ3234に負荷をかけることなく上部後左装飾体3220や上部後右装飾体3240を任意の位置に停止させたままとの状態とすることができる。
本実施形態のクラッチ機構3250では、収容ケース3251を外周側からコイルスプリングからなる締付バネ3255により締付けていると共に、締付バネ3255と収容ケース3251とを本体ハウジング3256の収容凹部3256a内に収容していることから、駆動ギア3215又は駆動ギア3235側から出力軸3253cを介して出力部材3253にかかる回転の負荷(トルク)が、所定以上大きくなると、締付バネ3255の締付力(付勢力)に抗して収容ケース3251が回転し、出力部材3253の伝達溝3253aの周方向端部が入力部材3252の突出部3252aに当接し、入力部材3252に回転が伝達される。これにより、出力側から出力部材3253を強い力で回転させようとすると、収容ケース3251を締付けている締付バネ3255と収容ケース3251との間に滑りが生じて、その回転力を上部後左駆動モータ3214側及び上部後右駆動モータ3234側へ伝達させて逃すことができるため、ローラ3254が強く噛み込んでロックを解除することができなくなったり、出力部材3253や収容ケース3251が破損したりするのを防止することができる。
更に、クラッチ機構3250は、図114(d)に示すように、収容ケース3251の内面とカム面3253bとの間で突出部3252a同士の間に二つのローラ3254を挿入すると共に、二つのローラ3254を夫々ロックバネ3260により夫々に近い突出部3252a側へ付勢するようにした構成としても良い。これにより、上部後左装飾体3220側及び上部後右装飾体3240側から出力部材3253を回転させようとする力が作用した時に、直ちにローラ3254を出力部材3253のカム面3253bと収容ケース3251の内面との間に噛み込ませることができ、上部後左装飾体3220側及び上部後右装飾体3240側からの回転が作用してからロックがかかるまでの出力部材3253の回転(回転角度)を可及的に少なくすることができる。
次に、上部後可動演出ユニット3200を用いた演出について説明する。上部後可動演出ユニット3200は、通常の状態では、図99等に示すように、演出表示装置1600の上方で、上部前可動演出ユニット3300の後方に位置しており、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が遊技者側から視認不能な状態となっている。この通常の状態では、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234が夫々非駆動の状態となっているが、上述したように、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234と、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240との間に介装されているクラッチ機構3250により、出力部材3253を介して駆動ギア3215及び駆動ギア3235の回転がロックされており、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が勝手に下方へ移動することはない。
これにより、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240の下方への移動を阻止するために、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234を駆動させ続けたり、下方への移動を阻止するための電気的なロック機構を備えたりする必要がなく、パチンコ機1に係る構成を簡略化することができる。また、クラッチ機構3250の存在により上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が勝手に移動するのを防止することができるため、遊技盤5を搬送中や遊技ホールの島設備への取付け等の際の振動や加速度が作用しても、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が出荷時の原点の状態のままとなっており、不要な原点調整を行う必要がなく、遊技盤5の設置に係る手間を少なくすることができ、遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
この通常の状態で、第一始動口2002や第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234を駆動させると、夫々クラッチ機構3250を介して上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が中央寄りの斜め下方への移動することとなり、上部後左装飾体3220の右端と、上部後右装飾体3240の左端とが当接して、一つの大きな装飾体を形成する(図112を参照)。これにより、演出表示装置1600の前面上部に、左右に延びた大きな装飾体が出現するため、遊技者を驚かせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
このように、本実施形態の上部後可動演出ユニット3200によれば、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234と左スライダ3212及び右スライダ3232(上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240)との間に夫々クラッチ機構3250を備えていることから、遊技者が操作可能な演出操作部301や他の可動装飾体等からの振動や、左スライダ3212及び右スライダ3232や上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240に作用する重力等により、左スライダ3212及び右スライダ3232が下降しようとすることでクラッチ機構3250の出力側の出力部材3253が回転しようとしても、出力部材3253のカム面3253bによりローラ3254が収容ケース3251の内面へ押圧されて、収容ケース3251の内面とカム面3253bとの間にローラ3254が噛み込まれた状態となり、出力部材3253側(上部後左装飾体3220側及び上部後右装飾体3240側)から上部後左駆動モータ3214側及び上部後右駆動モータ3234側への回転の伝達が遮断されると共に出力部材3253の回転がロックされることとなるため、左スライダ3212及び右スライダ3232が勝手に下降するのを規制することができ、左スライダ3212及び右スライダ3232を介して上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が予期しない動き(落下)をするのを防止することができると共に、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が意図しない動きをすることで遊技者に不信感を与えてしまうのを回避させることができ、遊技者に上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240の動きを楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、上述したように、上部後左装飾体3220側及び上部後右装飾体3240側が下降しようとしてもクラッチ機構3250により出力部材3253の回転を規制してロックすることができることから、左スライダ3212及び右スライダ3232を介して任意の高さの位置に上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240を停止させることができるため、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が様々な位置で昇降停止する多彩な演出パターンを遊技者に見せることができ、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240の可動演出に対して遊技者を飽きさせ難くして興趣の低下を抑制させることができる。
また、クラッチ機構3250を備えているため、左スライダ3212及び右スライダ3232を介して上下方向の任意の位置に上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240を停止させても、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234に負荷がかからないようにすることができ、過負荷による上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234の早期の破損を防止することができると共に、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234の破損による遊技の中断を回避させて遊技者に不快感を与えてしまうのを防止することができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
更に、図114(d)に示すように、収容ケース3251の内面とカム面3253bとの間で突出部3252a同士の間に二つのローラ3254を挿入すると共に、二つのローラ3254を夫々ロックバネ3260により夫々に近い突出部3252a側へ付勢するようにした場合、上部後左装飾体3220側及び上部後右装飾体3240側から出力部材3253を回転させようとする力が作用した時に、直ちにローラ3254を出力部材3253のカム面3253bと収容ケース3251の内面との間に噛み込ませることができ、上部後左装飾体3220側及び上部後右装飾体3240側からの回転が作用してからロックがかかるまでの出力部材3253の回転を可及的に少なくすることができる。これにより、上部後左駆動モータ3214及び上部後右駆動モータ3234により左スライダ3212及び右スライダ3232を下方へ移動させる時に、左スライダ3212及び右スライダ3232がギクシャクすることなくスムーズに下降することとなるため、遊技者に対して上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240の動きに違和感を与えることはなく、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240による可動演出を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
また、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240を夫々下方へ移動させて上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240同士を当接させることで、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240同士を合体させて大きな装飾体を形成することができるため、合体して大きな装飾体が出現することで遊技者に対して強いインパクトを与えることができ、遊技者を楽しませることができると共に、大きな装飾体の出現により遊技者に対して遊技者が有利となる有利遊技状態(例えば、「大当り遊技」)が発生するのではないかと思わせることができ、遊技に対する期待感を高めさせて興趣の低下を抑制させることができる。上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が互いに当接して合体する際に、互いが当接することで相手側の上部後右装飾体3240又は上部後左装飾体3220を移動させようとする力が作用することとなるが、夫々にクラッチ機構3250を備えているため、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240を移動させようとする力(出力側から回転させようとする力)が作用しても、ローラ3254が出力部材3253のカム面3253bと収容ケース3251の内面との間に噛み込まれて上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240の移動をロックすることができ、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240同士の当接により移動するのを防止することができると共に、当接の反動により上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が戻るのも防止することができ、上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240が当接して合体する可動演出を確実に遊技者に楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、クラッチ機構3250において、収容ケース3251を締付バネ3255で締付けていると共に、締付バネ3255と収容ケース3251を本体ハウジング3256の収容凹部3256a内に収容しているため、出力側から出力部材3253を回転させて、出力部材3253のカム面3253bによりローラ3254を収容ケース3251の内面へ押圧して、収容ケース3251の内面と出力部材3253のカム面3253bとの間にローラ3254を噛み込ませることで、複数のローラ3254を介して収容ケース3251を回転させようとする力が作用した時に、収容ケース3251を回転させようとする力(トルク)が締付バネ3255の締付力による摩擦抵抗よりも大きいと、収容ケース3251と締付バネ3255との間に滑りが生じ、収容ケース3251が回転することとなる。そして、収容ケース3251が回転することで、複数のローラ3254を介して出力部材3253が回転し、出力部材3253の伝達溝3253aの周方向端部が入力部材3252の突出部3252aに当接して、入力部材3252に回転が伝達されることとなる。これにより、出力側から出力部材3253を強い力で回転させようとすると、収容ケース3251を締付けている締付バネ3255と収容ケース3251との間に滑りが生じて、その回転力を上部後左駆動モータ3214側及び上部後右駆動モータ3234側へ伝達させて逃すことができるため、ローラ3254が強く噛み込んでロックを解除することができなくなったり、出力部材3253や収容ケース3251が破損したりするのを防止することができ、上述した作用効果を確実に奏するパチンコ機1を具現化することができる。
[5−9c.上部前可動演出ユニット]
裏ユニット3000における上部前可動演出ユニット3300について、主に図115及び図116を参照して詳細に説明する。上部前可動演出ユニット3300は、演出表示装置1600よりも正面視において上方で裏箱内の上部における上部後可動演出ユニット3200の前側に取付けられている。上部前可動演出ユニット3300は、裏箱内の上部に取付けられる横長のユニットベース3301と、ユニットベース3301に取付けられている上部前駆動モータ3302と、ユニットベース3301に上下方向へ昇降可能に取付けられており上部前駆動モータ3302の駆動により昇降する上部前可動装飾体3350と、を備えている。
上部前可動装飾体3350は、ユニットベース3301の左右方向中央で上下方向へ(下方へ)昇降可能に取付けられている円形状の中央装飾体3351と、中央装飾体3351の左右両側に配置されている一対の第一突出装飾部3352a、及び一対の第一突出装飾部3352a同士を連結しており中央装飾体3351の後側に前後方向へ延びた軸周りに回転可能に取付けられている第一連結棒3352bを有している第一突出装飾体3352と、中央装飾体3351の左右両側に配置されている一対の第二突出装飾部3353a、及び一対の第二突出装飾部3353a同士を連結しており第一突出装飾体3352の第一連結棒3352bと同軸上で中央装飾体3351の後側に前後方向へ延びた軸周りに回転可能に取付けられている第二連結棒3353bを有している第二突出装飾体3353と、を備えている。
第一突出装飾体3352は、一対の第一突出装飾部3352aが、中央装飾体3351側を底辺とする長く突出した二等辺三角形状に形成されている。一対の第一突出装飾部3352aは、中央装飾体3351の右側の第一突出装飾部3352aが、左側の第一突出装飾部3352aよりも前後方向が後方に配置されている。また、第一突出装飾体3352は、右側の第一突出装飾部3352aの先端に、後述する右側の第二リンク棒3304の先端が回転可能に取付けられるリンク取付部3352cを有している。
第二突出装飾体3353は、一対の第二突出装飾部3353aが、中央装飾体3351側を底辺とする長く突出した二等辺三角形状に形成されている。一対の第二突出装飾部3353aは、中央装飾体3351の左側の第二突出装飾部3353aが、右側の第二突出装飾部3353aよりも前後方向が後方に配置されている。また、第二突出装飾体3353は、左側の第二突出装飾部3353aの先端に、後述する左側の第二リンク棒3304の先端が回転可能に取付けられるリンク取付部3353cを有している。
上部前可動装飾体3350は、第一突出装飾体3352の第一突出装飾部3352aと、第二突出装飾体3353の第二突出装飾部3353aとが、互いに同じ形状で同じ大きさに形成されている。上部前可動装飾体3350は、左側の第一突出装飾部3352aの後方に左側の第二突出装飾部3353aが、右側の第二突出装飾部3353aの後方に右側の第一突出装飾部3352aが夫々位置して、第一突出装飾体3352と第二突出装飾体3353とが前後方向に重なるように構成されている。
また、上部前可動装飾体3350は、図示は省略するが、中央装飾体3351、一対の第一突出装飾部3352a、及び一対の第二突出装飾部3353aの後側に、夫々前面に複数のLEDが実装されている上部前中央装飾基板、第一突出装飾部装飾基板、及び第二突出装飾部装飾基板を有しており、中央装飾体3351、一対の第一突出装飾部3352a、及び一対の第二突出装飾部3353aを夫々独立して発光装飾させることができる。
また、上部前可動演出ユニット3300は、ユニットベース3301に前面の左右方向中央を間にして対称となる位置に基端が前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられており左右方向外方へ棒状に延出している一対の第一リンク棒3303と、一対の第一リンク棒3303の夫々の先端に基端側が前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられていると共に先端側が第一突出装飾体3352のリンク取付部3352c及び第二突出装飾体3353のリンク取付部3353cに夫々前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている一対の第二リンク棒3304と、ユニットベース3301の前面から前方へ突出しており第一リンク棒3303の先端側の上方への回転を規制する上ストッパ3305と、第一リンク棒3303の先端側の下方への回転を規制する下ストッパ3306と、を備えている。
次に、上部前可動演出ユニット3300を用いた演出について説明する。上部前可動演出ユニット3300は、通常の状態では、図99等に示すように、上部前可動装飾体3350が上昇しており、中央装飾体3351が遊技領域5aの左右方向上端付近に位置していると共に、第一突出装飾体3352及び第二突出装飾体3353が水平に延びて互いが前後方向に重なった状態となっている(図116(a)を参照)。この通常の状態では、第一突出装飾体3352と第二突出装飾体3353とが互いに前後方向に重なっているため、遊技者に対して一つの装飾体であると認識させることができる。また、通常の状態では、一対の第一リンク棒3303が夫々上ストッパ3305に当接しており、先端側が上方へ移動する方向へのこれ以上の回転が阻止されている。
この通常の状態で、第一始動口2002や第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて、上部前駆動モータ3302を駆動させると、中央装飾体3351が第一突出装飾体3352及び第二突出装飾体3353と一緒に上部前可動装飾体3350の全体が下方へ移動する。この際に、第一突出装飾体3352及び第二突出装飾体3353は、水平に延びた状態のままで下方へ移動する。これら第一突出装飾体3352及び第二突出装飾体3353が下方へ移動することで、右側の第一突出装飾部3352aのリンク取付部3352cに取付けられている右側の第二リンク棒3304と、左側の第二突出装飾部3353aのリンク取付部3353cに取付けられている左側の第二リンク棒3304とが、夫々下方へ移動することとなり、夫々先端に第二リンク棒3304が取付けられている一対の第一リンク棒3303が、夫々先端側が下方へ移動するように回転する。
そして、上部前可動装飾体3350(中央装飾体3351)の下方への移動に伴って回転する一対の第一リンク棒3303が、夫々下ストッパ3306に当接すると、これ以上の回転が阻止された状態となる(図116(b)を参照)。一対の第一リンク棒3303が夫々下ストッパ3306に当接した後に、更に、中央装飾体3351が下方へ移動すると、右側の第一突出装飾部3352aと左側の第二突出装飾部3353aとが、左右の第二リンク棒3304によって下方への移動が規制された状態となるため、第一突出装飾体3352及び第二突出装飾体3353が、第一連結棒3352b及び第二連結棒3353bの中央(中央装飾体3351の中央)を中心にして、夫々第二リンク棒3304が取付けられている側と反対側の第一突出装飾部3352a及び第二突出装飾部3353aが下方へ移動する方向へ回転することとなる(図116(c)を参照)。これにより、中央装飾体3351の左右両側に配置されている第一突出装飾部3352aと第二突出装飾部3353aとが、中央装飾体3351を中心にしてハサミが開くように夫々回動するため、上部前可動装飾体3350の全体を大きくすることができ、遊技者を驚かせて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
このように、上部前可動演出ユニット3300によれば、通常の状態では、上部前可動装飾体3350の第一突出装飾体3352と第二突出装飾体3353とが前後に重なって一つの装飾体のように見せ、上部前可動装飾体3350を下降させると、重なっている第一突出装飾部3352aと第二突出装飾部3353aとが、先端同士が遠ざかるように回転して開いた状態となるため、一つの装飾体と認識していた遊技者を驚かせることができ、上部前可動装飾体3350の動きを楽しませることができる。
また、第一リンク棒3303及び第二リンク棒3304の作用により、上部前可動装飾体3350を下方へ移動させるだけで、第一突出装飾体3352及び第二突出装飾体3353を、中央装飾体3351を中心に互いに相反する方向へ回転させて開かせることができるため、第一突出装飾体3352及び第二突出装飾体3353を回転させるための駆動モータを別途備える必要がない。
[6.制御構成]
次に、パチンコ機1の各種制御を行う制御構成について、図117を参照して説明する。図117は、パチンコ機の制御構成を概略で示すブロック図である。パチンコ機1の主な制御構成は、図示するように、遊技盤5に取付けられる主制御基板1310及び周辺制御基板1510と、本体枠4に取付けられる払出制御基板633と、から構成されており、夫々の制御が分担されている。主制御基板1310は、遊技動作(遊技の進行)を制御する。周辺制御基板1510は、主制御基板1310からのコマンドに基づいて遊技中の各種演出を制御する周辺制御部1511と、周辺制御部1511からのコマンドに基づいて演出表示装置1600での演出画像の表示を制御する演出表示制御部1512と、を備えている。払出制御基板633は、遊技球Bの払出し等を制御する払出制御部633aと、ハンドル182の回転操作による遊技球Bの発射を制御する発射制御部633bと、を備えている。
[6−1.主制御基板]
遊技の進行を制御する主制御基板1310は、詳細な図示は省略するが、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROM(主制御内蔵ROM)や一時的にデータを記憶するRAM(主制御内蔵RAM)等が内蔵されるマイクロプロセッサである主制御MPUと、入出力デバイス(I/Oデバイス)としての主制御I/Oポートと、各種検出スイッチからの検出信号が入力される主制御入力回路と、各種ソレノイドを駆動するための主制御ソレノイド駆動回路と、主制御MPUに内蔵されているRAMに記憶された情報を完全に消去するためのRAMクリアスイッチと、を備えている。主制御MPUは、その内蔵されたROMやRAMのほかに、その動作(システム)を監視するウォッチドックタイマや不正を防止するための機能等も内蔵されている。
主制御基板1310の主制御MPUは、第一始動口2002に受入れられた遊技球Bを検出する第一始動口センサ3002、第二始動口2004に受入れられた遊技球Bを検出する第二始動口センサ2511、一般入賞口2001に受入れられた遊技球Bを検出する一般入賞口センサ3001、ゲート部2003を通過した遊技球Bを検知するゲートセンサ2301、第一大入賞口2005に受入れられた遊技球Bを検知する第一大入賞口センサ2512、第二大入賞口2006に受入れられた遊技球Bを検知する第二大入賞口センサ2513、及び遊技領域5a内における不正な磁気を検知する磁気センサ3003、等からの検出信号が夫々主制御I/Oポートを介して入力される。
主制御MPUは、これらの検出信号に基づいて、主制御I/Oポートから主制御ソレノイド駆動回路に制御信号を出力することにより、始動口ソレノイド2514、第一アタッカソレノイド2515、及び第二アタッカソレノイド2516に駆動信号を出力したり、主制御I/Oポートから機能表示ユニット1400の状態表示器、普通図柄表示器、普通保留表示器、第一特別図柄表示器、第一特別保留数表示器、第二特別図柄表示器、第二特別保留数表示器、ラウンド表示器、等に駆動信号を出力したりする。
なお、本実施形態おいて、第一始動口センサ3002、第二始動口センサ2511、ゲートセンサ2301、第一大入賞口センサ2512、及び第二大入賞口センサ2513には、非接触タイプの電磁式の近接スイッチを用いているのに対して、一般入賞口センサ3001には、接触タイプのON/OFF動作式のメカニカルスイッチを用いている。これは、遊技球Bが、第一始動口2002や第二始動口2004に頻繁に入球すると共に、ゲート部2003を頻繁に通過するため、第一始動口センサ3002、第二始動口センサ2511、及びゲートセンサ2301による遊技球Bの検出も頻繁に発生する。このため、第一始動口センサ3002、第二始動口センサ2511、及びゲートセンサ2301には、耐久性が高く寿命の長い近接スイッチを用いている。
また、遊技者にとって有利となる有利遊技状態(「大当り」遊技、等)が発生すると、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006が開放されて遊技球Bが頻繁に入球するため、第一大入賞口センサ2512及び第二大入賞口センサ2513による遊技球Bの検出も頻繁に発生する。このため、第一大入賞口センサ2512及び第二大入賞口センサ2513にも、耐久性が高く寿命の長い近接スイッチを用いている。これに対して、遊技球Bが頻繁に入球しない一般入賞口2001には、一般入賞口センサ3001による検出も頻繁に発生しない。このため、一般入賞口センサ3001には、近接スイッチより寿命が短いメカニカルスイッチを用いている。
また、主制御MPUは、遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払出しに関する各種コマンド等を払出制御基板633に送信したり、この払出制御基板633からのパチンコ機1の状態に関する各種コマンド等を受信したりする。更に、主制御MPUは、遊技演出の制御に関する各種コマンド及びパチンコ機1の状態に関する各種コマンドを、主制御I/Oポートを介して周辺制御基板1510の周辺制御部1511に送信したりする。なお、主制御MPUは、その詳細な説明は後述するが、払出制御基板633からパチンコ機1の状態に関する各種コマンドを受信すると、これらの各種コマンドを整形して周辺制御部1511に送信する。
主制御基板1310には、詳細な説明は後述するが、基板ユニット620の電源基板630から各種電圧が供給されている。この主制御基板1310に各種電圧を供給する電源基板630は、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板1310に電力を供給するためのバックアップ電源としての電気二重層キャパシタ(以下、単に「キャパシタ」と記載する。)を備えている。このキャパシタにより主制御MPUは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報をRAMに記憶することができる。この記憶した各種情報は、電源投入時に主制御基板1310のRAMクリアスイッチが操作されると、RAMから完全に消去(クリア)される。このRAMクリアスイッチの操作信号(検出信号)は、払出制御基板633にも出力される。
また、主制御基板1310には、停電監視回路が設けられている。この停電監視回路は、電源基板630から供給される各種電圧の低下を監視しており、それらの電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電予告信号を出力する。この停電予告信号は、主制御I/Oポートを介して主制御MPUに入力される他に、払出制御基板633等にも出力されている。
[6−2.払出制御基板]
遊技球Bの払出し等を制御する払出制御基板633は、払出しに関する各種制御を行う払出制御部633aと、発射ソレノイド542による発射制御を行うとともに、球送給ソレノイド145による球送給制御を行う発射制御部633bと、パチンコ機1の状態を表示するエラーLED表示器と、エラーLED表示器に表示されているエラーを解除するためのエラー解除スイッチと、メンテナンスの際に、球タンク552、タンクレール553、球誘導ユニット570、及び払出装置580内の遊技球Bを、パチンコ機1の外部(上皿201)へ排出して球抜き動作を開始するための球抜スイッチと、を備えている。
[6−2a.払出制御部]
払出制御基板633における払出しに関する各種制御を行う払出制御部633aは、詳細な図示は省略するが、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶するROMや一時的にデータを記憶するRAM等が内蔵されるマイクロプロセッサである払出制御MPUと、I/Oデバイスとしての払出制御I/Oポートと、払出制御MPUが正常に動作しているか否かを監視するための外部WDT(外部ウォッチドックタイマ)と、払出装置580の払出モータ584に駆動信号を出力するための払出モータ駆動回路と、払出しに関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される払出制御入力回路と、を備えている。払出制御MPUには、その内蔵されたROMやRAMのほかに、不正を防止するため機能等も内蔵されている。
払出制御部633aの払出制御MPUは、主制御基板1310からの遊技に関する各種情報(遊技情報)及び払い出しに関する各種コマンドを払出制御I/Oポートを介してシリアル方式で受信したり、主制御基板1310からのRAMクリアスイッチの操作信号(検出信号)が払出制御I/Oポートを介して入力されたりする他に、満タン検知センサ154からの検出信号が入力されたり、球切検知センサ574、払出検知センサ591、及び羽根回転検知センサ590からの検出信号が入力される。
球誘導ユニット570の球切検知センサ574、払出装置580の払出検知センサ591及び羽根回転検知センサ590からの検出信号は、払出制御入力回路に入力され、払出制御I/Oポートを介して払出制御MPUに入力される。
また、本体枠4に対する扉枠3の開放を検出する扉枠開放スイッチ、及び外枠2に対する本体枠4の開放を検出する本体枠開放スイッチからの検出信号は、払出制御入力回路に入力され、払出制御I/Oポートを介して払出制御MPUに入力される。
また、ファールカバーユニット150の満タン検知センサ154からの検出信号は、払出制御入力回路に入力され、払出制御I/Oポートを介して払出制御MPUに入力される。
払出制御MPUは、払出モータ584を駆動するための駆動信号を、払出制御I/Oを介して払出モータ584に出力したり、パチンコ機1の状態をエラーLED表示器に表示するための信号を、払出制御I/Oポートを介してエラーLED表示器に出力したり、パチンコ機1の状態を示すためのコマンドを、払出制御I/Oポートを介して主制御基板1310にシリアル方式で送信したり、実際に払出した遊技球Bの球数を払出制御I/Oポートを介して外部端子板558に出力したりする。この外部端子板558は、遊技ホール側に設置されたホールコンピュータに接続されている。このホールコンピュータは、パチンコ機1が払出した遊技球Bの球数やパチンコ機1の遊技情報等を把握することにより遊技者の遊技を監視している。
エラーLED表示器(図示は省略)は、セグメント表示器であり、英数字や図形等を表示してパチンコ機1の状態を表示している。エラーLED表示器が表示して報知する内容としては、次のようなものがある。例えば、図形「−」が表示されているときには「正常」である旨を報知し、数字「0」が表示されているときには「接続異常」である旨(具体的には、主制御基板1310と払出制御基板633との基板間の電気的な接続に異常が生じている旨)を報知し、数字「1」が表示されているときには「球切れ」である旨(具体的には、球切検知センサ574からの検出信号に基づいて払出装置580内に遊技球Bがない旨)を報知し、数字「2」が表示されているときには「球がみ」である旨(具体的には、羽根回転検知センサ590からの検出信号に基づいて払出装置580の払出通路580aと払出羽根589との間に遊技球Bがかみ込んで払出羽根589が回転困難となっている旨)を報知し、数字「3」が表示されているときには「計数スイッチエラー」である旨(具体的には、払出検知センサ591からの検出信号に基づいて払出検知センサ591に不具合が生じている旨)を報知し、数字「5」が表示されているときには「リトライエラー」である旨(具体的には、払出し動作のリトライ回数が予め設定された上限値に達した旨)を報知し、数字「6」が表示されているときには「満タン」である旨(具体的には、満タン検知センサ154からの検出信号に基づいてファールカバーユニット150内に貯留された遊技球Bで満タンである旨)を報知し、数字「7」が表示されているときには「CR未接続」である旨(払出制御基板633からCRユニットまでに亘るいずれかにおいて電気的な接続が切断されている旨)を報知し、数字「9」が表示されているときには「ストック中」である旨(具体的には、まだ払出していない遊技球Bの球数が予め定めた球数に達している旨)を報知している。
球貸ボタン224からの遊技球Bの球貸要求信号、及び返却ボタン225からのプリペイドカードの返却要求信号は、CRユニットに入力される。CRユニットは、球貸要求信号に従って貸し出す遊技球Bの球数を指定した信号を、払出制御基板633にシリアル方式で送信し、この信号が払出制御I/Oポートで受信されて払出制御MPUに入力される。またCRユニットは、貸出した遊技球Bの球数に応じて挿入されたプリペイドカードの残度を更新するとともに、その残度の表示信号を球貸操作ユニット220へ出力し、この信号が球貸操作ユニット220の球貸表示部に入力されて表示される。
[6−2b.発射制御部]
発射制御部633bは、発射ソレノイド542による発射制御と、球送給ソレノイド145による球送給制御と、を行う。発射制御部633bは、詳細に図示は省略するが、発射に関する各種検出スイッチからの検出信号が入力される発射制御入力回路と、定時間毎にクロック信号を出力する発振回路と、このクロック信号に基づいて遊技球Bを遊技領域5aに向かって打ち出すための発射基準パルスを出力する発射タイミング制御回路と、この発射基準パルスに基づいて発射ソレノイド542に駆動信号を出力する発射ソレノイド駆動回路と、発射基準パルスに基づいて球送給ソレノイド145に駆動信号を出力する球送給ソレノイド駆動回路と、を備えている。発射タイミング制御回路は、発振回路からのクロック信号に基づいて、1分当たり100個の遊技球Bが遊技領域5aに向かって打ち出されるよう発射基準パルスを生成して発射ソレノイド駆動回路に出力するとともに、発射基準パルスを所定数倍した球送基準パルスを生成して球送給ソレノイド駆動回路に出力する。
ハンドルユニット180の関係では、ハンドル182に手のひらや指が触れているか否かを検出するハンドルタッチセンサ192、及び遊技者の意志によって遊技球Bの打ち出しを強制的に停止するか否かを検出する単発ボタン操作センサ194からの検出信号は、発射制御入力回路に入力された後に、発射タイミング制御回路に入力される。またCRユニットとCRユニット接続端子板とが電気的に接続されると、CR接続信号として発射制御入力回路に入力され、発射タイミング制御回路に入力される。ハンドル182の回転位置に応じて遊技球Bを遊技領域5aに向かって打ち出す強度を電気的に調節するハンドル回転検知センサ189からの信号は、発射ソレノイド駆動回路に入力される。
この発射ソレノイド駆動回路は、ハンドル回転検知センサ189からの信号に基づいて、ハンドル182の回転位置に見合う打ち出し強度で遊技球Bを遊技領域5aに向かって打ち出すための駆動電流を、発射基準パルスが入力されたことを契機として、発射ソレノイド542に出力する。一方、球送給ソレノイド駆動回路は、球送基準パルスが入力されたことを契機として、球送給ソレノイド145に一定電流を出力することにより、皿ユニット200の上皿201に貯留された遊技球Bを球送給ユニット140内に1球受入れ、その球送基準パルスの入力が終了したことを契機として、その一定電流の出力を停止することにより受入れた遊技球Bを球発射装置540側へ送る。このように、発射ソレノイド駆動回路から発射ソレノイド542に出力される駆動電流は可変に制御されるのに対して、球送給ソレノイド駆動回路から球送給ソレノイド145に出力される駆動電流は一定に制御されている。
なお、払出制御基板633に各種電圧を供給する電源基板630は、電源遮断時にでも所定時間、主制御基板1310に電力を供給するためのバックアップ電源としてのキャパシタを備えている。このキャパシタにより払出制御MPUは、電源遮断時にでも電源断時処理において各種情報を払出制御基板633のRAMに記憶することができる。この記憶した各種情報は、電源投入時に主制御基板1310のRAMクリアスイッチが操作されると、払出制御基板633のRAMから完全に消去(クリア)される。
[6−3.周辺制御基板]
周辺制御基板1510は、図117に示すように、主制御基板1310からのコマンドに基づいて演出制御を行う周辺制御部1511と、この周辺制御部1511からの制御データに基づいて、演出表示装置1600の描画制御を行う演出表示制御部1512と、を備えている。
[6−3a.周辺制御部]
周辺制御基板1510における演出制御を行う周辺制御部1511は、詳細な図示は省略するが、マイクロプロセッサとしての周辺制御MPUと、各種処理プログラムや各種コマンドを記憶する周辺制御ROMと、高音質の演奏を行う音源ICと、この音源ICが参照する音楽、音声、及び効果音等の音情報が記憶されている音ROMと、を備えている。
また、周辺制御部1511は、周辺制御RAMをさらに備えてもよい。周辺制御RAMは、後述するVブランク信号が入力されるごとに実行される周辺制御部定常処理をまたいで継続される各種情報(例えば、演出表示装置1600に描画する画面を規定するスケジュールデータや各種LED等の発光態様を規定するスケジュールデータなどを管理するための情報など)を記憶する。
周辺制御MPUは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、主制御基板1310から各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、遊技盤5の各装飾基板に設けられたカラーLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データをランプ駆動基板用シリアルI/Oポートから遊技盤5の各装飾基板に送信したり、遊技盤5に設けられた各種演出ユニットを作動させる駆動モータへの駆動信号を出力するための遊技盤側駆動データを遊技盤装飾駆動基板用シリアルI/Oポートから遊技盤5の駆動モータ或いは駆動ソレノイドに送信したり、扉枠3に設けられた操作リング駆動モータ342、及び操作ボタン昇降駆動モータ367等への駆動信号を出力するための扉側駆動データと、扉枠3の各装飾基板に設けられたカラーLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための扉側発光データと、から構成される扉側駆動発光データを枠装飾駆動基板用シリアルI/Oポートから扉枠3側に送信したり、演出表示装置1600に表示させる画面を示す制御データ(表示コマンド)を表示制御部用シリアルI/Oポートから演出表示制御部1512に送信したり、するほかに、音ROMから音情報を抽出するための制御信号(音コマンド)を音源ICに出力したりする。
遊技盤5に設けられた裏ユニット3000の下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300において位置を検出するための各種検知センサからの検知信号は、周辺制御MPUに入力されている。また、扉枠3に設けられた演出操作ユニット300の押圧検知センサ381、上昇検知センサ376a、下降検知センサ382、第一回転検知センサ347及び第二回転検知センサ348からの検知信号は、周辺制御MPUに入力されている。
また周辺制御MPUは、演出表示制御部1512が正常に動作している旨を伝える信号(動作信号)が演出表示制御部1512から入力されており、この動作信号に基づいて演出表示制御部1512の動作を監視している。
音源ICは、周辺制御MPUからの制御データ(音コマンド)に基づいて音ROMから音情報を抽出し、扉枠3や本体枠4等に設けられた振動スピーカ354、トップ中央スピーカ462、トップサイドスピーカ464や、本体枠4の本体枠スピーカ622等から各種演出に合せた音楽及び効果音等のサウンドが流れるように制御を行う。なお、周辺制御基板1510が収容された周辺制御基板ボックスから後方へ突出しているボリュームを回転操作することで、音量を調整することができるようになっている。本実施形態では、扉枠3側のトップ中央スピーカ462、トップサイドスピーカ464と、本体枠4の低音用の本体枠スピーカ622とに、音情報としての音響信号(例えば、2chステレオ信号、4chステレオ信号、2.1chサラウンド信号、或いは、4.1chサラウンド信号、等)を送ることで、従来よりも臨場感のある音響効果(音響演出)を提示することができる。
なお、周辺制御部1511は、周辺制御MPUに内蔵された内蔵WDT(ウォッチドックタイマ)のほかに、図示しない、外部WDT(ウォッチドックタイマ)も備えており、周辺制御MPUは、内蔵WDTと外部WDTとを併用して自身のシステムが暴走しているか否かを診断している。
この周辺制御MPUから演出表示制御部1512に出力される表示コマンドはシリアル入出力ポートにより行われ、本実施形態では、ビットレート(単位時間あたりに送信できるデータの大きさ)として19.2キロ(k)ビーピーエス(bits per second、以下、「bps」と記載する)が設定されている。一方、周辺制御MPUから遊技盤5の演出駆動基板に出力される、初期データ、扉枠側点灯点滅コマンド、遊技盤側点灯点滅コマンド、可動体駆動コマンド等は、表示コマンドと異なる複数のシリアル入出力ポートにより行われ、本実施形態では、ビットレートとして250kbpsが設定されている。
演出駆動基板は、受信した扉枠側点灯点滅コマンドに基づいた点灯信号又は点滅信号を、扉枠3に備えられた各装飾基板のLEDに出力したり、受信した遊技盤側点灯点滅コマンドに基づいた点灯信号又は点滅信号を遊技盤5に備えられた各装飾基板のLEDに出力したりする。
また、演出駆動基板は、受信した駆動コマンドに基づいた駆動信号を、扉枠3に備えられた操作リング駆動モータ342及び操作ボタン昇降駆動モータ367や、遊技盤5に備えられた各駆動モータ等に出力したりする。
[6−3b.演出表示制御部]
演出表示制御部1512は、演出表示装置1600の描画制御を行うものである。演出表示制御部1512は、詳細な図示は省略するが、マイクロプロセッサとしての表示制御MPUと、各種処理プログラム、各種コマンド及び各種データを記憶する表示制御ROMと、演出表示装置1600を表示制御するVDP(Video Display Processorの略)と、演出表示装置1600に表示される画面の各種データを記憶する画像ROMと、この画像ROMに記憶されている各種データが転送されてコピーされる画像RAMと、を備えている。
この表示制御MPUは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を内蔵しており、周辺制御部1511からの制御データ(表示コマンド)に基づいてVDPを制御して演出表示装置1600の描画制御を行っている。なお、表示制御MPUは、正常に動作していると、その旨を伝える動作信号を周辺制御部1511に出力する。また表示制御MPUは、VDPから実行中信号が入力されており、この実行中信号の出力が16msごとに停止されたことを契機として、割り込み処理を行っている。
表示制御ROMは、演出表示装置1600に描画する画面を生成するための各種プログラムのほかに、周辺制御部1511からの制御データ(表示コマンド)と対応するスケジュールデータ、その制御データ(表示コマンド)と対応する非常駐領域転送スケジュールデータ等を複数記憶している。スケジュールデータは、画面の構成を規定する画面データが時系列に配列されて構成されており、演出表示装置1600に描画する画面の順序が規定されている。非常駐領域転送スケジュールデータは、画像ROMに記憶されている各種データを画像RAMの非常駐領域に転送する際に、その順序を規定する非常駐領域転送データが時系列に配列されて構成されている。この非常駐領域転送データは、スケジュールデータの進行に従って演出表示装置1600に描画される画面データを、前もって、画像ROMから画像RAMの非常駐領域に各種データを転送する順序が規定されている。
表示制御MPUは、周辺制御部1511からの制御データ(表示コマンド)と対応するスケジュールデータの先頭の画面データを表示制御ROMから抽出してVDPに出力した後に、先頭の画面データに続く画面データを表示制御ROMから抽出してVDPに出力する。このように、表示制御MPUは、スケジュールデータに時系列に配列された画面データを、先頭の画面データから1つずつ表示制御ROMから抽出してVDPに出力する。
VDPは、表示制御MPUから出力された画面データが入力されると、この入力された画面データに基づいて画像RAMからスプライトデータを抽出して演出表示装置1600に表示する描画データを生成し、この生成した描画データを、演出表示装置1600に出力する。またVDPは、演出表示装置1600が、表示制御MPUからの画面データを受入れないときに、その旨を伝える実行中信号を表示制御MPUに出力する。なお、VDPは、ラインバッファ方式が採用されている。この「ラインバッファ方式」とは、演出表示装置1600の左右方向を描画する1ライン分の描画データをラインバッファに保持し、このラインバッファに保持した1ライン分の描画データを、演出表示装置1600に出力する方式である。
画像ROMには、極めて多くのスプライトデータが記憶されており、その容量が大きくなっている。画像ROMの容量が大きくなると、つまり、演出表示装置1600に描画するスプライトの数が多くなると、画像ROMのアクセス速度が無視できなくなり、演出表示装置1600に描画する速度に影響することとなる。そこで、本実施形態では、アクセス速度の速い画像RAMに、画像ROMに記憶されているスプライトデータを転送してコピーし、この画像RAMからスプライトデータを抽出している。なお、スプライトデータは、スプライトをビットマップ形式に展開する前のデータである基データであり、圧縮された状態で画像ROMに記憶されている。
ここで、「スプライト」について説明すると、「スプライト」とは、演出表示装置1600に、纏まった単位として表示されるイメージである。例えば、演出表示装置1600に、種々の人物(キャラクタ)を表示させる場合には、夫々の人物を描くためのデータを「スプライト」と呼ぶ。これにより、演出表示装置1600に複数人の人物を表示させる場合には、複数のスプライトを用いることとなる。また人物のほかに、背景を構成する家、山、道路等もスプライトであり、背景全体を1つのスプライトとすることもできる。これらのスプライトは、画面に配置される位置やスプライト同士が重なる場合の上下関係(以下、「スプライトの重ね合わせの順序」と記載する。)が設定されて演出表示装置1600に描画される。
なお、スプライトは縦横それぞれ64画素の矩形領域を複数張り合わせて構成されている。この矩形領域を描くためのデータを「スプライトキャラクタ」と呼ぶ。小さなスプライトの場合には1つのスプライトキャラクタを用いて表現することができるし、人物など比較的大きいスプライトの場合には、例えば横2×縦3などで配置した合計6個のスプライトキャラクタを用いて表現することができる。背景のように更に大きいスプライトの場合には更に多数のスプライトキャラクタを用いて表現することができる。このように、スプライトキャラクタの数及び配置は、スプライトごとに任意に指定することができるようになっている。
演出表示装置1600は、その正面から見て左から右に向かって順次、画素に沿った一方向に画素ごとの表示状態を設定する主走査と、その一方向と交差する方向に主走査を繰り返し行う副走査と、によって駆動される。演出表示装置1600は、演出表示制御部1512から出力された1ライン分の描画データが入力されると、主走査として演出表示装置1600の正面から見て左から右に向かって順次、1ライン分の画素にそれぞれ出力する。そして1ライン分の出力が完了すると、演出表示装置1600は、副走査として直下のラインに移行し、同様に次ライン分の描画データが入力されると、この次ライン分の描画データに基づいて主走査として演出表示装置1600の正面から見て左から右に向かって順次、1ライン分の画素にそれぞれ出力する。
[7.遊技内容]
本実施形態のパチンコ機1による遊技内容について、図100等を参照して説明する。本実施形態のパチンコ機1は、扉枠3の前面右下隅に配置されたハンドルユニット180のハンドル182を遊技者が回転操作することで、皿ユニット200の上皿201に貯留された遊技球Bが、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間を通って遊技領域5a内の上部へと打ち込まれて、遊技球Bによる遊技が開始される。遊技領域5a内の上部へ打ち込まれた遊技球Bは、その打込強さによってセンター役物2500の左側、或いは、右側の何れかを流下する。なお、遊技球Bの打込み強さは、ハンドル182の回転量によって調整することができ、時計回りの方向へ回転させるほど強く打込むことができ、連続で一分間に最大100個の遊技球B、つまり、0.6秒間隔で遊技球Bを打込むことができる。
また、遊技領域5a内には、適宜位置に所定のゲージ配列で複数の障害釘Nが遊技パネル1100(パネル板1110)の前面に植設されており、遊技球Bが障害釘Nに当接することで、遊技球Bの流下速度が抑制されると共に、遊技球Bに様々な動きが付与されて、その動きを楽しませられるようになっている。また、遊技領域5a内には、障害釘Nの他に、遊技球Bの当接により回転する風車(図示は省略)が適宜位置に備えられている。
センター役物2500の上部へ打込まれた遊技球Bは、センター役物2500の外周面のうち、最も高くなった部位よりも正面視左側へ進入すると、複数の障害釘Nに当接しながら、センター役物2500よりも左側の領域を流下することとなる。そして、センター役物2500の左側の領域を流下する遊技球Bが、センター役物2500の外周面に開口しているワープ入口2501に進入すると、ワープ出口2502からステージ2503に供給される。
ステージ2503に供給された遊技球Bは、ステージ2503上を転動して左右に行ったり来たりして、左右方向中央から前方へ放出される。ステージ2503の中央から遊技球Bが遊技領域5a内に放出されると、その部位が第一始動口2002の直上に位置していることから、高い確率で第一始動口2002に受入れられる。この第一始動口2002に遊技球Bが受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板633を介して払出装置580から所定数(例えば、3個)の遊技球Bが、上皿201に払出される。
センター役物2500のステージ2503から遊技領域5a内に放出された遊技球Bは、始動口ユニット2100の第一始動口2002や一般入賞口2001に受入れられる可能性がある。
ところで、センター役物2500の左側へ流下した遊技球Bが、ワープ入口2501に進入しなかった場合、サイドユニット2200や障害釘Nにより左右方向中央側へ寄せられ、サイドユニット2200の一般入賞口2001、或いは、始動口ユニット2100の第一始動口2002や一般入賞口2001等、に受入れられる可能性がある。そして、一般入賞口2001に遊技球Bが受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板633を介して払出装置580から所定数(例えば、10個)の遊技球Bが、上皿201に払出される。
一方、遊技領域5a内においてセンター役物2500の上部に打込まれた遊技球Bが、センター役物2500の外周面の最も高くなった部位よりも右側に進入する(所謂、右打ちする)と、センター役物2500の右側を通ってゲートユニット2300の上部へ放出される。この部位には、ゲートユニット2300のゲート部2003の他に、センター役物2500の第二始動口2004や一般入賞口2001が備えられており、ある程度の確率でゲート部2003を通過する。
そして、右打した遊技球Bが、ゲート部2003を通過すると、主制御基板1310において普通抽選が行われ、抽選された普通抽選結果が「普通当り」の場合、閉鎖されている第二始動口2004が所定時間(例えば、0.3〜10秒)の間、開状態となり、第二始動口2004への遊技球Bの受入れが可能となる。そして、第二始動口2004に遊技球Bが受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板633を介して払出装置580から所定数(例えば、4個)の遊技球Bが、上皿201に払出される。
本実施形態では、ゲート部2003を遊技球Bが通過することで行われる普通抽選において、普通抽選を開始してから普通抽選結果を示唆するまでにある程度の時間を設定している(例えば、0.01〜60秒、普通変動時間とも称す)。この普通抽選結果の示唆は、遊技盤5の機能表示ユニット1400に表示される。第二始動口2004では、普通変動時間の経過後に開状態となる。
なお、遊技球Bがゲート部2003を通過してから普通抽選結果が示唆されるまでの間に、遊技球Bがゲート部2003を通過すると、普通抽選結果の示唆を開始することができないため、普通抽選結果の示唆の開始を、先の普通抽選結果の示唆が終了するまで保留するようにしている。また、普通抽選結果の保留数は、4つまでを上限とし、それ以上については、ゲート部2003を遊技球Bが通過しても、保留せずに破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
本実施形態のパチンコ機1は、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球Bが受入れられると、主制御基板1310において、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、「大当り」、「中当り」、「小当り」、「確変(確率変動)当り」、「時短(時間短縮)当り」)を発生させる特別抽選結果の抽選が行われる。そして、抽選された特別抽選結果を、所定時間(例えば、0.1〜360秒、特別変動時間とも称す)かけて遊技者に示唆する。なお、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球Bが受入れられることで抽選される特別抽選結果には、「はずれ」、「小当り」、「2R大当り」、「5R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変動)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等がある。
第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより抽選された特別抽選結果(第一特別抽選結果及び第二特別抽選結果)が、有利遊技状態を発生させる特別抽選結果の場合、特別変動時間の経過後に、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006が所定の開閉パターンで遊技球Bの受入れが可能な状態となる。第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006が開状態の時に、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006に遊技球Bが受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板633によって払出装置580から所定数(例えば、10個、又は、13個)の遊技球Bが、上皿201に払出される。従って、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006が遊技球Bを受入可能としている時に、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006に遊技球Bを受入れさせることで、多くの遊技球Bを払出させることができ、遊技者を楽しませることができる。
特別抽選結果が「小当り」の場合、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006が、所定短時間(例えば、0.2秒〜0.6秒の間)の間、遊技球Bを受入可能な開状態となってから閉鎖する開閉パターンを複数回(例えば、2回)繰返す。一方、特別抽選結果が「大当り」の場合、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006が、遊技球Bを受入可能な開状態となった後に、所定時間(例えば、約30秒)経過、或いは、第一大入賞口2005又は第二大入賞口2006への所定個数(例えば、10個)の遊技球Bの受入れ、の何れかの条件が充足すると、遊技球Bを受入不能な閉状態とする開閉パターン(一回の開閉パターンを1ラウンドと称す)を、所定回数(所定ラウンド数)繰返す。例えば、「2R大当り」であれば2ラウンド、「5R大当り」であれば5ラウンド、「15R大当り」であれば15ラウンド、夫々繰返して、遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる。
なお、「大当り」では、大当り遊技の終了後に、「大当り」等の特別抽選結果が抽選される確率を変更(「確変当り」)したり、特別抽選結果を示唆する演出画像の表示時間を変更(「時短当り」)したりする「当り」がある。
本実施形態では、第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球Bの受入れにより特別抽選の開始から抽選された特別抽選結果が示唆されるまでの間に、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球Bが受入れられると、特別抽選結果の示唆を開始することができないため、先に抽選された特別抽選結果の示唆が完了するまで、特別抽選結果の示唆の開始が保留される。この保留される特別抽選結果の保留数は、第一始動口2002及び第二始動口2004に対して、夫々4つまでを上限とし、それ以上については、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球Bが受入れられても特別抽選結果を保留せずに、破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
この特別抽選結果の示唆は、機能表示ユニット1400と演出表示装置1600とで行われる。機能表示ユニット1400では、主制御基板1310によって直接制御されて特別抽選結果の示唆が行われる。機能表示ユニット1400での特別抽選結果の示唆は、複数のLEDを、点灯・消灯を繰返して所定時間点滅させ、その後に、点灯しているLEDの組合せによって特別抽選結果を示唆する。
一方、演出表示装置1600では、主制御基板1310からの制御信号に基づいて、周辺制御基板1510によって間接的に制御され演出画像として特別抽選結果の示唆が行われる。演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する演出画像は、複数の絵柄からなる絵柄列を、左右方向へ三つ並べて表示した状態で、各絵柄列を変動させ、変動表示されている絵柄列を順次停止表示させ、停止表示される三つの絵柄列の絵柄が、特別抽選結果と対応した組合せとなるように夫々の絵柄列が停止表示される。特別抽選結果が「はずれ」以外の場合は、三つの絵柄列が停止して各絵柄が停止表示された後に、特別抽選結果を示唆する確定画像が演出表示装置1600に表示されて、抽選された特別抽選結果に応じた有利遊技状態(例えば、小当り遊技、大当り遊技、等)が発生する。
なお、機能表示ユニット1400での特別抽選結果を示唆する時間(LEDの点滅時間(変動時間))と、演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する時間(絵柄列が変動して確定画像が表示されるまでの時間)とは、異なっており、機能表示ユニット1400の方が長い時間に設定されている。
また、周辺制御基板1510では、演出表示装置1600による特別抽選結果を示唆するための演出画像の表示の他に、抽選された特別抽選結果に応じて、扉枠3における演出操作ユニット300における演出操作部301の回転操作部302や押圧操作部303を操作させる遊技者参加型演出を行うことができる。遊技者参加型演出では、操作リング駆動モータ342により回転操作部302を回転させたり、振動させたり、回転操作をアシストしたり、回転操作を阻害したりすることができると共に、操作ボタン昇降駆動モータ367により押圧操作部303を上昇させて目立たせることができ、演出操作部301の操作により遊技者参加型演出を楽しませることができる。
また、周辺制御基板1510では、扉枠3に備えられている各装飾基板や、遊技盤5に備えられている各装飾基板及び表演出ユニット2600や裏ユニット3000の下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300等を適宜用いて、発光演出や可動演出等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
更に、周辺制御基板1510では、回転操作部302や押圧操作部303を操作する遊技者参加型演出において、遊技者が操作すべき操作を間違えたり、行わなかったりした時に、正しい操作を行わせるように遊技者にその旨を告知する。具体的には、例えば、中央押圧操作部303aの押圧操作が要求されている時に、外周押圧操作部303bを押圧操作したり、回転操作部302を回転操作した場合、振動スピーカ354により振動させたり演出表示装置1600にその旨を表示させたりする。
また、周辺制御基板1510では、演出表示装置1600による特別抽選結果を示唆するための演出画像の表示の他に、抽選された特別抽選結果に応じて、遊技盤5における表ユニット2000の表演出ユニット2600、裏ユニット3000の下部可動演出ユニット3100、上部後可動演出ユニット3200、及び上部前可動演出ユニット3300等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
[8.主制御基板の各種制御処理]
[8−1.主制御側電源投入時処理]
パチンコ機1に電源が投入されると、主制御基板1310の主制御MPUが主制御プログラムを実行することによって、主制御側電源投入時処理を実行する。図118は、主制御側電源投入時処理の手順を示すフローチャートである。
主制御側電源投入時処理が開始されると、主制御MPUは、まず、初期化処理を実行する(ステップS202)。初期化処理では、割り込み処理の実行条件の設定などを行うとともに、パチンコ機1の起動状態に応じて主制御内蔵RAMに記憶するデータを設定する。
例えば、停電又は瞬停した場合、電源復旧時において、電源が遮断される前の状態に復旧させるためにバックアップされた遊技情報に基づいて主制御内蔵RAMに記憶されるデータを復元する。一方、ホール開店時に遊技機の電源を投入する場合(主制御基板1310のRAMクリアスイッチが操作されている場合)などには主制御内蔵RAMの初期化を行うRAMクリア処理を実行する。
初期化処理が終了すると、主制御MPUは、まず、停電予告信号が検出されたか否かを判定する(ステップS208)。停電予告信号は、パチンコ機1の電源を遮断したり、停電又は瞬停したりする場合に電圧が停電予告電圧以下となると、停電予告として停電監視回路から入力される。
主制御MPUは、停電予告信号が検出されない場合には(ステップS208の結果が「No」)、非当落乱数更新処理を実行する(ステップS218)。非当落乱数更新処理では、当落判定(大当り判定)にかかわらない乱数を更新する。非当落乱数には、例えば、リーチ判定用乱数、変動表示パターン用乱数、大当り図柄用初期値決定用乱数、及び小当り図柄用初期値決定用乱数等が含まれる。その後、停電予告信号が検出されるまで、非当落乱数更新処理を継続して実行する。
一方、主制御MPUは、停電予告信号を検出した場合には、主制御内蔵RAMに記憶された遊技情報を保護するための主制御側電源断処理を実行する(ステップS219)。主制御側電源断処理では、まず、割り込み処理の実行を禁止して主制御内蔵RAMへの書き込みを防ぎ、遊技情報の書き換えから保護する。さらに、始動口ソレノイド2514や機能表示ユニット1400などへの駆動信号の出力を停止するとともに、停電復旧時に遊技情報の正当性を判断するためのチェックサムを算出し、バックアップフラグを設定する。
パチンコ機1(主制御MPU)は、停電したとき又は瞬停したときにはリセットがかかり、その後の電力の復旧により主制御側電源投入時処理を実行し、主制御側電源断処理で保護された遊技情報に基づいて停電前の状態に復旧させる。
[8−2.主制御側タイマ割り込み処理]
次に、主制御側タイマ割り込み処理について説明する。主制御側タイマ割り込み処理は、主制御側電源投入時処理(図118)において設定された割り込み周期(本実施形態では、例えば4ms)ごとに繰り返し行われる。
主制御側タイマ割り込み処理が開始されると、主制御MPUは、割り込みフラグをクリアする(ステップS72)。割り込みフラグがクリアされることにより割り込み周期が初期化され、次の割り込み周期がその初期値から計時される。
続いて、主制御MPUは、スイッチ入力処理を実行する(ステップS74)。スイッチ入力処理では、主制御MPUの各主制御I/Oポートの入力端子に入力されている各種信号を読み取り、入力情報として主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶する。例えば、第一大入賞口2005に入球した遊技球Bを検出する第一大入賞口センサ2512からの検出信号、第二大入賞口2006に入球した遊技球Bを検知する第二大入賞口センサ2513からの検出信号、第一始動口2002に入球した遊技球Bを検出する第一始動口センサ3002からの検出信号、第二始動口2004に入球した遊技球Bを検出する第二始動口センサ2511からの検出信号、磁石を用いた不正行為を検出する磁気検出スイッチ3024からの検出信号、後述する賞球制御処理で送信した賞球コマンドなどをそれぞれ読み取り、入力情報として入力情報記憶領域に記憶する。
続いて、主制御MPUは、設定された計測時間からタイマ割り込み周期(4ms)が0になるまで減算することによって時間を管理するタイマ更新処理を行う(ステップS76)。タイマ更新処理における計測時間には、例えば、後述する特別図柄及び特別電動役物制御処理で決定される変動表示パターンに対応する特別図柄の変動時間、後述する普通図柄及び普通電動役物制御処理で決定される普通図柄変動表示パターンに対応する普通図柄の変動時間のほかに、主制御基板1310(主制御MPU)が送信した各種コマンドを払出制御基板633が正常に受信したことを示す払主ACK信号が入力されるまでの時間(ACK信号入力判定時間)等がある。
続いて、主制御MPUは、当落乱数更新処理を実行する(ステップS78)。当落乱数更新処理では、大当り判定用乱数、大当り図柄用乱数、及び小当り図柄用乱数を更新する。
続いて、主制御MPUは、賞球制御処理を実行する(ステップS80)。賞球制御処理では、遊技球を払い出すための賞球コマンドを作成したり、主制御基板1310と払出制御基板633との基板間の接続状態を確認するためのセルフチェックコマンドを作成したりする。そして作成した賞球コマンドやセルフチェックコマンドを主払シリアルデータとして払出制御基板633に送信する。例えば、第一大入賞口2005に遊技球Bが1球、入球すると、賞球として10球を払い出す賞球コマンドを作成して払出制御基板633に送信したり、賞球コマンドを払出制御基板633が正常に受信完了した旨を伝える払主ACK信号が所定時間内に入力されないときには主制御基板1310と払出制御基板633との基板間の接続状態を確認するセルフチェックコマンドを作成して払出制御基板633に送信したりする。
続いて、主制御MPUは、枠コマンド受信処理を実行する(ステップS82)。枠コマンド受信処理は、払出制御基板633から出力された各種コマンドを受信する。
続いて、主制御MPUは、不正行為検出処理を実行する(ステップS84)。不正行為検出処理では、賞球に関する異常状態を確認する。例えば、上述した入力情報記憶領域から入力情報を読み出し、大当り遊技状態でない場合に第一大入賞口センサ2512からの検出信号が入力されているとき(第一大入賞口2005に遊技球が入球するとき)、又は第二大入賞口センサ2513からの検出信号が入力されているとき(第二大入賞口2006に遊技球が入球するとき)等には、異常状態として入賞異常表示コマンドを作成する。
続いて、主制御MPUは、特別図柄及び特別電動役物制御処理を実行する(ステップS86)。特別図柄及び特別電動役物制御処理では、大当り判定用乱数が大当り判定値と一致するか否かを判定したり(「特別抽選」)、大当り図柄用乱数を確変当り判定値と一致するか否かを判定(確率変動を発生させるか否かの判定)したりする。ここで、「確率変動」とは、大当りする確率が通常時(低確率)と比較して高く設定された高確率(確変時)に変化することである。特別図柄及び特別電動役物制御処理の詳細については、図120にて後述する。
続いて、主制御MPUは、普通図柄及び普通電動役物制御処理を実行する(ステップS88)。普通図柄及び普通電動役物制御処理では、ゲートセンサ2301からの検出信号が主制御I/Oポートの入力端子に入力されていた場合には、普通図柄当り判定用乱数等を抽出する。そして、普通図柄当り判定用乱数が普通図柄当り判定値と一致するか否かを判定する(「普通抽選」)。この判定結果(普通抽選による抽選結果)により第二始動口2004を開状態とするか否かが決定する。第二始動口2004を開状態とすることで第二始動口2004へ遊技球が受入可能となる遊技状態となって遊技者に有利な遊技状態になる。
続いて、主制御MPUは、ポート出力処理を実行する(ステップS90)。ポート出力処理では、主制御MPUの各主制御I/Oポートの出力端子から各種信号を出力する。メイン制御プログラムは、例えば、出力情報に基づいて主制御MPUの所定の出力ポートの出力端子から、払出制御基板633からの各種コマンドを正常に受信完了したときには主払ACK信号を払出制御基板633に出力したり、大当り遊技状態であるときには第一大入賞口2005を開閉させる第一アタッカソレノイド2515、及び第二大入賞口2006を開閉させる第二アタッカソレノイド2516に駆動信号を出力したり、第二始動口2004を開閉させる始動口ソレノイド2514に駆動信号を出力したりするほかに、15ラウンド大当り情報出力信号、5ラウンド大当り情報出力信号、2ラウンド大当り情報出力信号、確率変動中情報出力信号、特別図柄表示情報出力信号、普通図柄表示情報出力信号、時短中情報出力情報、始動口入賞情報出力信号等の遊技に関する各種情報(遊技情報)信号を払出制御基板633に出力したりする。
続いて、主制御MPUは、周辺制御基板コマンド送信処理を実行する(ステップS92)。周辺制御基板コマンド送信処理では、送信情報記憶領域から送信情報を読み出して主周シリアルデータとして周辺制御基板1510に送信する。送信情報には、演出表示装置1600や可動体などによる演出の実行を指示するコマンド、遊技状態やエラーの発生などを報知するためのコマンドなどが含まれる。
最後に、主制御MPUは、レジスタの切替(復帰)を実行し(ステップS96)、主制御側タイマ割り込み処理を終了する。ここで、主制御側タイマ割り込み処理が開始されると、主制御MPUは、ハード的に汎用レジスタの内容をスタック領域に退避させる。これにより、主制御側メイン処理で使用していた汎用レジスタの内容が破壊されることを防いでいる。ステップS96の処理では、スタック領域に退避した内容を読み出し、もとのレジスタに書き込む。なお、主制御MPUは、ステップS96の処理後に割り込み許可を設定する。
[8−3.特別図柄及び特別電動役物制御処理]
次に、特別図柄及び特別電動役物制御処理について説明する。図120は、特別図柄及び特別電動役物制御処理の手順の一例を示すフローチャートである。特別図柄及び特別電動役物制御処理は、図119に示した主制御側タイマ割り込み処理におけるステップS86の処理で実行される。以下、第一始動口2002及び第二始動口2004を総称して始動口とも呼ぶ。また、第一大入賞口2005及び第二大入賞口2006を総称して大入賞口とも呼ぶ。また、第一特別図柄と第二特別図柄を総称して特別図柄とも呼ぶ。
特別図柄及び特別電動役物制御処理では、始動口への遊技球の受け入れ、すなわち、始動入賞を契機として(始動条件の成立)、この始動条件が成立した始動記憶情報(始動情報)ごとに大当り判定用乱数を取得し、この大当り判定用乱数が主制御内蔵ROMに予め記憶されている大当り判定値と一致するか否かを判定する(抽選手段)。そして、抽選結果に基づいて大当り遊技状態を発生させるか否かを判定し、大当り用乱数値が大当り判定値と一致している(予め定められた当選条件が成立している)場合には通常遊技状態から大当り遊技状態に移行させる。以下、図120に示したフローチャートに沿って特別図柄及び特別電動役物制御処理の手順を説明する。
特別図柄及び特別電動役物制御処理が開始されると、主制御基板1310の主制御MPUは、まず、大入賞口に遊技球Bが入賞したか否かを判定する(ステップS100)。大入賞口に遊技球Bが入賞した場合には(ステップS100の結果が「yes」)、大入賞口入賞指定コマンドをセットする(ステップS102)。
続いて、主制御MPUは、始動口に遊技球が入賞したか否かを判定する(ステップS112)。そして、始動口に遊技球が入賞したか否かは、主制御側タイマ割り込み処理(図119)におけるスイッチ入力処理(ステップS74)で第一始動口センサ3002又は第二始動口センサ2511からの検出信号の有無を読み取って主制御内蔵RAMの入力情報記憶領域に記憶された入力情報に基づいて行われる。
主制御MPUは、始動口に遊技球が入賞した場合には(ステップS114の結果が「yes」)、始動口入賞時処理を実行する(ステップS116)。始動口入賞時処理では、始動口に新たに遊技球が入賞した場合に送信される始動口入賞コマンドを設定したり、大当り判定用乱数等を抽出して所定の領域に格納したり、特別図柄先読み演出を実行するための処理等を実行したりする。また、主制御MPUは、大当り判定用乱数等に基づいて、特別図柄の変動表示の表示結果を大当りや小当りとするか否か、大当りとなる場合には大当りの種類、大当りや小当りとならない場合には演出表示装置1600で実行される遊技演出としてリーチ演出を実行するか、実行する特別図柄変動表示の態様種別(例えば、変動パターン及び変動タイプ)、及び当該入賞を特別図柄先読み演出対象とするかなどの事前判定情報を、事前判定コマンドに含め、事前判定コマンドをセットする。なお、主制御MPUは、例えば、当該入賞に対応する遊技演出の態様種別、当該入賞時の保留球数等に基づいて、当該入賞を特別図柄先読み演出対象にするか否かを決定する。
なお、主制御MPUは、例えば、特別図柄の変動表示の表示結果が大当り、小当り又ははずれであるか、当該表示結果が大当りである場合における大当りの種類、及び当該表示結果が大当りや小当りとならない場合におけるリーチ演出の実行有無等、に応じて変動情報源テーブルを選択し、選択した変動情報源テーブルを参照して、変動タイプ及び変動パターンを決定する。変動情報源テーブルは、例えば、主制御内蔵ROMに格納されている。
例えば、「リーチ無しはずれ」、「リーチ有りはずれ」、「2R大当り」、「5R大当り」、「15R大当り」、「確変当り」、「時短当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、それぞれに対応する変動情報源テーブルが、主制御内蔵ROMに格納されている。また、保留球数それぞれに応じた「リーチ無しはずれ」に対応する変動情報源テーブルが、主制御内蔵ROMに格納され、当該変動情報源テーブルは後述する変動パターン選択判定処理において用いられる。なお、これらの変動情報源テーブルが示す情報は、1つのテーブルで管理されていてもよい。
図141は、特別図柄の変動表示の表示結果がはずれであり、かつリーチ演出が実行されるケース(即ち「リーチ無しはずれ」)に対応する変動情報源テーブルの一例である。変動情報源テーブルは、例えば、変動パターンを識別する番号、変動パターンの名称、及び変動タイプの選択確率を示す情報を格納する。本実施形態では、通常、加算1、加算2、加算3、及び加算4の5種類の変動タイプがある。
主制御MPUは、所定の確率に従って、変動情報源テーブルから変動パターンを選択し、選択した変動パターンに対応する変動タイプの選択率に従って、変動タイプを選択する。図141の例において、「ノーマルリーチBハズレ」が変動パターンとして選択された場合、変動タイプ「通常」が150/200の確率で選択され、変動タイプ「加算1」が50/200の確率で選択される。
なお、変動タイプは、変動時間を決定するために用いられる。例えば、各変動パターンについて、変動タイプが「通常」に対応する変動時間である通常変動時間が予め定められている。また、例えば、変動タイプ「加算1」、「加算1」、「加算2」、「加算3」、及び「加算4」それぞれに対応する変動時間加算値が予め定められている。選択された変動パターンの変動タイプが「通常」である場合、当該変動パターンの通常変動時間が変動時間である。また、選択された変動パターンの変動タイプが「加算1」、「加算2」、「加算3」、又は「加算4」である場合、当該変動パターンの通常変動時間に、選択された変動タイプに対応する変動時間加算値を加算した値が変動時間である。例えば、「CGリーチAハズレ」の通常変動時間が20秒、変動タイプ「加算2」の変動時間加算値が10秒である場合の変動時間は、20秒+10秒=30秒である。
本実施形態では、「加算1」、「加算2」、「加算3」、「加算4」の順で変動時間加算値が小さいものとする。また、2連の擬似連続演出、3連の擬似連続演出、4連の擬似連続演出は、それぞれ変動タイプ「加算1」、「加算2」、「加算3」、が選択された際に実行される演出の一例である。
なお、擬似連続演出とは、装飾図柄の変動を行い装飾図柄の変動を終了させる動作を、第一特別図柄表示器又は第二特別図柄表示器の一回の変動中に、複数回実行する演出である。「装飾図柄の変動を終了させる」とは、例えば、装飾図柄の一部または全部を停止表示させる態様など、装飾図柄の変動が一旦終了したように遊技者に認識させるような態様を含む。なお、当該動作がN回(Nは1以上の自然数)行われる擬似連続演出をN連の擬似連続演出と呼び、N連の擬似連続演出におけるM回目の装飾図柄の変動(Mは1以上N以下の自然数)をM連目の擬似連続演出と呼ぶ。但し、N連目の擬似連続演出は、その後発展する可能性があるリーチ演出を含んでもよいし、含まなくてもよい。また、第一特別図柄表示器又は第二特別図柄表示器の一回の変動中に、当該動作を複数回実行する可能性があることを遊技者に示唆しつつ、実際には当該動作を一回のみ実行する演出を、「擬似ガセ演出」と呼ぶ。擬似ガセ演出は、例えば、変動タイプが「通常」のときに実行される。また、以下、擬似連続演出のことを単に「擬似連演出」とも呼ぶ。
なお、変動情報源テーブルには、各変動タイプに対応する特定演出及び特定演出の選択率が定義されていてもよい。具体的には、例えば、擬似ガセ演出、2連の擬似連続演出、3連の擬似連続演出、4連の擬似連続演出が、それぞれ変動タイプ「通常」、「加算1」、「加算2」、「加算3」に対応する特定演出に含まれること、及びこれらの擬似連演出の選択率が変動情報源テーブルに定義されていてもよい。また、例えば、変動タイプ「通常」のように特定演出が実行されない可能性がある変動タイプについては、特定演出が実行されないことが選択される選択率が、さらに変動情報源テーブルに定義されていてもよい。上述した特定演出及び選択率が変動情報源テーブルに定義されている場合、主制御MPUは、選択した変動タイプに対応する特定演出をさらに選択し、選択した特定演出を示す情報を事前判定コマンドに含める。擬似連演出は、特定演出の一例である。
続いて、主制御MPUは、遊技の進行に応じて実行される分岐処理の種類が指定された遊技進行状態変数である特別図柄・電動役物動作番号に基づいて対応する処理を実行する(ステップS124)。遊技進行状態変数は、主制御内蔵RAMの遊技進行状態記憶領域に記憶されており、遊技の進行に応じて実行された各分岐処理において更新される。ステップS124の処理では、遊技進行状態記憶領域に記憶されている遊技進行状態変数の値に基づいて指定された分岐処理に移行し、移行した分岐処理を終えると、特別図柄及び特別電動役物制御処理を終了する。なお、遊技進行状態記憶領域に記憶される遊技進行状態変数の値等は、遊技情報であるため、主制御側電源断時処理においてバックアップされる。
ステップS130の処理では、遊技進行状態変数の値に基づいて、分岐処理として、特別図柄変動待ち処理(ステップS130)、特別図柄変動中処理(ステップS132)、特別図柄大当り判定処理(ステップS134)、特別図柄はずれ停止処理(ステップS136)、特別図柄大当り停止処理(ステップS138)、大入賞口開放前インターバル処理(ステップS140)、大入賞口開放処理(ステップS142)、大入賞口閉鎖中処理(ステップS144)又は大入賞口開放終了インターバル処理(ステップS146)が実行される。
特別図柄変動待ち処理(ステップS130)では、始動口に遊技球Bが入球したことに基づいて、特別図柄表示器における特別図柄の変動表示を開始させる処理等を行う。
特別図柄変動中処理(ステップS132)では、特別図柄の変動表示を制御する処理等を行う。特別図柄大当り判定処理(ステップS134)では、始動口に遊技球が入球したことに基づいて、確定停止した特別図柄が大当り遊技状態を発生させるか否かの判定を行う。
特別図柄はずれ停止処理(ステップS136)では、大当り遊技状態を発生させない場合に特別図柄の変動表示を停止させてその旨を報知する処理等を行う。特別図柄大当り停止処理(ステップS138)では、大当り遊技状態を発生させる場合に特別図柄の変動表示を停止させてその旨を報知する処理等を行う。
大入賞口開放前インターバル処理(ステップS140)では、大当り遊技状態を発生させて大当り動作が開始される旨を報知するための処理等を行う。大入賞口開放処理(ステップS142)では、大入賞口を開状態とすることにより各大入賞口に遊技球が入球容易とする大当り動作に関する処理等を行う。
大入賞口閉鎖中処理(ステップS144)では、大入賞口を開状態から閉状態とすることにより各大入賞口に遊技球が入球困難とする大当り動作に関する処理等を行う。入賞口開放終了インターバル処理(ステップS146)では、大当り動作が終了しているときにはその旨を報知する処理等を行う。
[8−4.特別図柄変動待ち処理]
続いて、特別図柄及び特別電動役物制御処理における特別図柄変動待ち処理(ステップS130)の詳細について説明する。図135は、特別図柄変動待ち処理の手順の一例を示すフローチャートである。特別図柄変動待ち処理では、特別図柄の変動表示が実行されていない状態で実行され、当該変動表示が保留されている場合には、特別図柄の変動表示を開始する準備を行う。
主制御MPUは、まず、特別図柄の変動が保留されているか否かを判定する(ステップS420)。具体的には、特別図柄作動保留球数が0でないか否を判定する。なお、特別図柄作動保留球数は、複数の始動口が設けられている場合には始動口ごとに記憶される。特別図柄の変動が保留されていない場合には(ステップS420の結果が「no」)、特別図柄の変動表示を開始しないので本処理を終了する。
一方、特別図柄の変動表示が保留されている場合には(ステップS420の結果が「yes」)、主制御MPUは、コマンドデータとして保留球数指定コマンドをセットする(ステップS438)。
続いて、主制御MPUは、特別図柄・フラグ設定処理を実行する(ステップS442)。特別図柄・フラグ設定処理では、始動口入賞時に取得された大当り判定用の乱数などに基づいて、特別抽選を実行する。
さらに、主制御MPUは、特別図柄変動パターン設定処理を実行する(ステップS444)。特別図柄変動パターン設定処理では、特別抽選の結果に基づいて、変動パターンを設定する。特別図柄変動パターン設定処理の詳細については、図122にて後述する。
次に、主制御MPUは、周辺制御基板1510に送信するための変動パターンコマンドを作成する。具体的には、まず、コマンド値として、特別図柄識別フラグに対応する特図変動パターン基準コマンドの上位バイトを設定する(ステップS452)。さらに、下位のコマンドデータとして、変動パターンエリアに格納された変動パターン値を設定する(ステップS458)。さらに、変動タイプ種別エリアから変動タイプ種別値を取得し(ステップS460)、ステップS452の処理で設定されたコマンド値に変動タイプ種別値を加算することによって変動タイプに応じた変動パターンコマンドの上位バイトを算出する(ステップS462)。このようにして作成された変動パターンコマンドのコマンドデータを所定の領域に格納する。
続いて、主制御MPUは、周辺制御基板1510に送信するための図柄種別コマンドを設定する(ステップS466)。さらに、変動時状態指定コマンドをコマンドバッファに設定する(ステップS474)。
以上の処理で作成された各コマンドは、コマンドバッファに設定される。コマンドバッファに設定された保留球数指定コマンドは、主制御側タイマ割り込み処理における周辺制御基板コマンド送信処理(ステップS92)によって送信される。
[8−5.特別図柄変動パターン設定処理]
続いて、特別図柄変動待ち処理における特別図柄変動パターン設定処理(ステップS444)の詳細について説明する。特別図柄変動パターン設定処理では、特別図柄の変動表示における変動パターンを設定するための処理である。図122は、特別図柄変動パターン設定処理の手順の一例を示すフローチャートである。
主制御MPUは、まず、特別図柄作動保留球数を取得する(ステップS530)。特別図柄作動保留球数は、特別図柄作動保留球数バッファに格納される。さらに、主制御MPUは、大当りフラグエリアから大当りフラグを設定する(ステップS538)。
そして、主制御MPUは、特別図柄作動保留球数及び大当りフラグに基づいて、特別図柄の変動パターンを選択する変動パターン選択判定処理を実行する(ステップS542)。変動パターン選択判定処理の詳細については、図123にて後述する。
次に、主制御MPUは、変動パターン選択判定処理によって抽出された変動パターン値を取得する(ステップS544)。そして、特別図柄変動時間データから変動パターン値に対応するデータ(変動時間値)を検索する(ステップS546)。
さらに、主制御MPUは、特別図柄の変動表示における変動パターンに定義された変動タイプを選択するための変動タイプ判定処理を実行する(ステップS548)。変動タイプ判定処理によって取得された変動タイプ種別値を設定する(ステップS550)。
続いて、主制御MPUは、変動時間加算値データから変動タイプ種別値に対応する変動時間加算値を検索する(ステップS552)。変動時間加算値は変動タイプに対応する加算時間であり、例えば、疑似連回数に応じた加算時間などに相当する。そして、主制御MPUは、ステップS546の処理で検索された基準となる変動時間値にステップS552の処理で検索された変動時間加算値を加算し、最終的な変動時間を取得する(ステップS554)。最後に、最終的な変動時間を特別図柄・電動役物動作タイマエリアに格納し(ステップS556)、特別図柄変動パターン設定処理を終了する。
[8−6.変動パターン選択判定処理]
続いて、変動パターン選択判定処理(ステップS542)の詳細について説明する。図123は、変動パターン選択判定処理の手順の一例を示すフローチャートである。変動パターン選択判定処理は、特別図柄の変動表示における変動パターンを選択するための処理である。
主制御MPUは、まず、例えば、特別図柄の変動表示の表示結果、当該表示結果が大当りである場合における大当りの種類、当該表示結果が大当りや小当りとならない場合におけるリーチ演出の実行有無、及びリーチ無しはずれの場合における保留球数に応じて、変動情報源テーブルを選択する(ステップS340)。
続いて、主制御MPUは、変動パターン用乱数を取得する(S341)。主制御MPUは、取得した変動パターン用乱数に従って、変動パターン及び変動タイプを選択し(S342)、選択した変動パターン及び変動タイプを含めたコマンドをセットし、本処理を終了する。
本実施形態において、主制御MPUは、1つの変動パターン用乱数を用いて変動パターン及び変動タイプを選択したが、例えば、変動パターン用乱数1及び変動パターン用乱数2からなる2種類の乱数によって2段階で変動パターンを選択してもよい。具体的には、例えば、主制御MPUは、まず、変動パターン用乱数1に基づいて変動パターンの種別(○○系リーチといった変動パターン群)を選択する。さらに、変動パターン用乱数2に基づいて変動パターン用乱数1によって選択した変動パターン群から、最終的に変動表示する変動パターン(変動パターンコマンドに設定される値)が選択される。なお、2段階で抽選する方法に限定されず、3段階以上で抽選する方式でもよい。
[9.周辺制御基板の各種制御処理]
次に、主制御基板1310(主制御MPU)から各種コマンドを受信する周辺制御基板1510の処理について、図124及び図125を参照して説明する。図124は周辺制御部電源投入時処理の一例を示すフローチャートである。図125は周辺制御部タイマ割り込み処理の一例を示すフローチャートである。
[9−1.周辺制御部電源投入時処理]
まず、周辺制御部電源投入時処理について、図124を参照して説明する。パチンコ機1に電源が投入されると、周辺制御部1511の周辺制御MPUは、演出制御プログラムを実行することによって、周辺制御部電源投入時処理を行う。周辺制御MPUは、周辺制御部電源投入時処理が開始されると、初期設定処理を実行する(ステップS1000)。初期設定処理では、周辺制御MPU自身を初期化する処理、ホットスタート/コールドスタートの判定処理、リセット後のウェイトタイマを設定する処理等を行う。
周辺制御MPUは、まず自身を初期化する処理を行うが、周辺制御MPUを初期化する処理にかかる時間は、マイクロ秒(μs)オーダーであり、極めて短い時間で周辺制御MPUを初期化することができる。これにより、周辺制御MPUは、割り込み許可が設定された状態となることによって、例えば、後述する周辺制御部コマンド受信割り込み処理において、主制御基板1310から出力される、遊技演出の制御に関するコマンドやパチンコ機1の状態に関するコマンド等の各種コマンドを受信することができる状態となる。また、初期設定処理において、画像RAMの記憶領域に、例えば「0」を書き込ませることによって画像RAMを初期化する。
続いて、周辺制御MPUは、現在時刻情報取得処理を実行する(ステップS1002)。現在時刻情報取得処理では、例えば、周辺制御部1511が保持するRTCから、年月日を特定するカレンダー情報と時分秒を特定する時刻情報とを取得し、周辺制御RAMに、現在のカレンダー情報としてセットするとともに、現在の時刻情報としてセットする。
周辺制御MPUは、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値0をセットする(ステップS1006)。Vブランク信号検出フラグVB−FLGは、後述する周辺制御部定常処理を実行するか否かを決定するためのフラグであり、周辺制御部定常処理を実行するとき値1、周辺制御部定常処理を実行しないとき値0にそれぞれ設定される。Vブランク信号検出フラグVB−FLGは、表示制御MPUからの画面データを受け入れることができる状態である旨を伝えるVブランク信号がVDPから入力されたことを契機として実行される周辺制御部Vブランク信号割り込み処理において値1がセットされるようになっている。
周辺制御MPUは、Vブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるか否かを判定する(ステップS1008)。Vブランク信号検出フラグVB−FLGが値1でない(値0である)ときには、再びステップS1008の処理に戻ってVブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるか否かを繰り返し判定する。このような判定を繰り返すことにより、周辺制御部定常処理を実行するまで待機する状態となる。
Vブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であるとき、つまり周辺制御部定常処理を実行するときには(ステップS1008の結果が「YES」)、周辺制御MPUは、まず、定常処理中フラグSP−FLGに値1をセットする(ステップS1009)。定常処理中フラグSP−FLGは、周辺制御部定常処理を実行中であるとき値1、周辺制御部定常処理を実行完了したとき値0にそれぞれセットされる。
続いて、周辺制御MPUは、割り込みタイマ起動処理を実行する(ステップS1010)。割り込みタイマ起動処理では、後述する周辺制御部タイマ割り込み処理を実行するための割り込みタイマを起動するとともに、この割り込みタイマが起動して周辺制御部タイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするためのタイマ割り込み実行回数STNに値1をセットしてタイマ割り込み実行回数STNの初期化も行う。このタイマ割り込み実行回数STNは周辺制御部タイマ割り込み処理(図125)で更新される。
続いて、周辺制御MPUは、操作ユニット監視処理を実行する(ステップS1012)。操作ユニット監視処理では、後述する周辺制御部タイマ割り込み処理における操作ユニット情報取得処理において、演出操作ユニット300等に設けられた各種センサからの検出信号に基づいて、各操作手段の操作有無を監視し、遊技演出に反映するか否かを適宜決定する。
続いて、周辺制御MPUは、ランプデータ出力処理を実行する(ステップS1014)。ランプデータ出力処理では、例えば、ランプデータ作成処理によって作成された、遊技盤5に設けた各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データを出力する。
続いて、周辺制御MPUは、表示データ出力処理を実行する(ステップS1016)。表示データ出力処理では、表示データ作成処理で画像RAM上に生成した1画面分(1フレーム分)の描画データが演出表示装置1600に出力される。
続いて、周辺制御MPUは、音データ出力処理を実行する(ステップS1018)。この音データ出力処理では、演出制御プログラムが、音データ作成処理で作成された音楽及び効果音、さらに、報知音や告知音等の音データをシリアル化したオーディオデータとして音源ICに出力する。
続いて、周辺制御MPUは、スケジューラ更新処理を実行する(ステップS1020)。スケジューラ更新処理では、画面データ、発光データ、音データ、可動体などの駆動データなどを出力するタイミングを指示するスケジュールデータを更新する。例えば、スケジューラ更新処理において、表示制御MPUは、画面生成用スケジュールデータを構成する時系列に配列された画面データのうち、先頭の画面データから何番目の画面データをVDPに出力するのかを指示するために、ポインタを更新する。
続いて、周辺制御MPUは、受信コマンド解析処理を実行する(ステップS1022)。受信コマンド解析処理では、周辺制御MPUは、主制御基板1310から送信され、周辺制御部コマンド受信割り込み処理(コマンド受信手段)において受信した各種コマンド、を解析する(コマンド解析手段)。周辺制御MPUは、受信したコマンドの解析結果に応じて遊技状態を認識したり、対応する演出を実行したりする。また、周辺制御MPUは、受信コマンド解析処理において、予告判定処理を実行する。
図142は、受信コマンド解析処理で実行される予告判定処理の一例を示すフローチャートである。周辺制御MPUは、主制御基板1310から事前判定コマンドを受信したか否かを判定する(ステップS301)。周辺制御MPUは、事前判定コマンドを受信していないと判定した場合(ステップS301:No)、予告判定処理を終了する。
周辺制御MPUは、事前判定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS301:Yes)、受信した事前判定コマンドによって示される保留数に対応する保留記憶領域に事前判定情報を格納する。本実施形態では事前判定コマンドによって示される事前判定情報を格納する保留記憶領域として、第一特別図柄の変動表示に関する事前判定情報が格納される第一保留記憶領域と、第二特別図柄の変動表示に関する事前判定情報が格納される第二保留記憶領域と、を備えており、更に、第一保留記憶領域及び第二保留記憶領域はそれぞれ保留数に対応する1〜4の4つの記憶領域を有している。周辺制御MPUは受信した事前判定コマンドが第一特別図柄の変動表示に関する事前判定情報を示すものであれば第一保留記憶領域のうち事前判定コマンドが示す保留数に応じた記憶領域に当該事前判定情報を格納し、受信した事前判定コマンドが第二特別図柄の変動表示に関する事前判定情報を示すものであれば第二保留記憶領域のうち事前判定コマンドが示す保留数に応じた記憶領域に当該事前判定情報を格納する。
また、周辺制御MPUは、事前判定コマンドを受信したと判定した場合(ステップS301:Yes)、事前判定コマンドが示す変動タイプを参照して、擬似連演出を実行するか否かを決定する。(ステップS302)。周辺制御MPUは、擬似連演出を実行しないと決定した場合(ステップS302:No)、予告判定処理を終了する。なお、周辺制御MPUは、ステップS302において、擬似連演出を実行しないことを決定した場合、併せて、所定の確率に従って擬似ガセ演出を実行するか否かを決定する。また、主制御MPUが特定演出の実行有無を示す情報を事前判定コマンドに含めた場合、周辺制御MPUは、当該情報に従って、擬似連演出を実行するか否かを決定する。
周辺制御MPUは、擬似連演出を実行すると決定した場合(ステップS302:Yes)、擬似連設定回数が所定回数未満であるか否かを判定する(ステップS303)。なお、当該所定回数は、例えば、(大当り確定の最低の擬似連設定回数−1)であることが望ましい。つまり、3連の擬似連演出ははずれ時にも選択される可能性があり、かつ4連の擬似連演出は大当り時にしか選択されない場合には、当該所定回数は3であることが望ましい。また、予告判定処理の判定対象変動が大当たりに対応する変動である場合には、ステップS303が実行されなくてもよい。
周辺制御MPUは、擬似連設定回数が所定回数以上であると判定した場合(ステップS303:No)、予告判定処理を終了する。周辺制御MPUは、擬似連設定回数が所定回数未満であると判定した場合(ステップS303:Yes)、擬似連演出追加処理を実行し(ステップS304)、予告判定処理を終了する。
図143は、ステップS304における擬似連演出追加処理の一例を示すフローチャートである。周辺制御MPUは、予告判定処理の判定対象変動が第一特別図柄の変動である場合には第一保留記憶領域を参照して、判定対象変動が第二特別図柄の変動である場合には第二保留記憶領域を参照して、判定対象変動より前の変動であって、開始前の変動があるか否かを判定する(ステップS401)。
ステップS401の条件に合致する変動を前変動と呼ぶ。なお、ステップS401においてx個(xは2以上の自然数)の前変動が存在する場合、周辺制御MPUは、例えば、x個の前変動全てをステップS402以降の前変動として扱わなくてもよく、例えば、判定対象変動の直前の変動から順にy個(yは1以上x以下の自然数であり、例えばランダムに選択される)の前変動のみを選択し、ステップS402以降の前変動として扱ってもよい。
周辺制御MPUは、前変動がないと判定した場合(ステップS401:No)、擬似連演出追加処理を終了する。周辺制御MPUは、前変動があると判定した場合(ステップS401:Yes)、前変動それぞれの変動パターンがリーチ無しの変動パターンであるか否かを判定する(ステップS402)。
周辺制御MPUは、リーチ有りの変動パターンを有する前変動が存在すると判定した場合(ステップS402:No)、擬似連演出追加処理を終了する。周辺制御MPUは、全ての前変動の変動パターンがリーチ無しの変動パターンであると判定した場合(ステップS402:Yes)、前変動それぞれに擬似連演出設定又は擬似ガセ演出設定があるか否かを判定する(ステップS403)。なお、ステップS402の判定は実施されなくてもよく、この場合、周辺制御MPUは、前変動があると判定すれば(ステップS401:Yes)、ステップS403に遷移する。
周辺制御MPUは、いずれかの前変動で擬似連演出又は擬似ガセ演出が実行されると判定した場合(ステップS403:Yes)、前変動の擬似連設定回数と第2変動における擬似連設定回数の和が、所定回数以下であるか否かを判定する(ステップS404)。なお、予告判定処理対象変動の直前の変動が後述する擬似連変更処理の対象と既になっていた場合、当該直前の変動を含む複数の変動をまたいで擬似連演出が実行される。この場合、当該連続する擬似連演出の連続回数を、ステップS404における当該前変動の擬似連設定回数として用いる。また、ステップS404における擬似連演出の連続回数は、後述する仮想的な擬似連演出の連続回数を含む。また、ステップS404における連続回数のカウントにおいて、擬似ガセ演出は1連の擬似連演出としてカウントする。また、当該所定回数は、ステップS303における所定回数と同じである。また、予告判定処理の判定対象変動が大当たりに対応する変動である場合には、ステップS404が実行されなくてもよい。
周辺制御MPUは、当該和が当該所定回数以下であると判定した場合(ステップS404:Yes)、擬似連演出変更処理1を実行し(ステップS404)、擬似連演出追加処理を終了する。周辺制御MPUは、当該和が当該所定回数を超えていると判定した場合(ステップS404:No)、擬似連演出追加処理を終了する。
周辺制御MPUは、全ての前変動において擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないと判定した場合(ステップS403:No)、擬似連演出変更処理2を実行し(ステップS406)、擬似連演出追加処理を終了する。
なお、擬似連演出変更処理1及び擬似連演出変更処理2の詳細は、[14−1.擬似連演出変更処理]以降で後述する。また、周辺制御MPUは、ステップS405に遷移した場合であっても、必ずしも擬似連演出変更処理1を実行しなくてもよく、例えば、所定の第1確率で擬似連演出変更処理1を実行してもよい。同様に、周辺制御MPUは、ステップS406に遷移した場合であっても、必ずしも擬似連演出変更処理2を実行しなくてもよく、例えば、所定の第2確率で擬似連演出変更処理2を実行してもよい。なお、本実施形態における、擬似連演出追加処理は、擬似連演出以外の繰り返し実行される演出に適用されてもよい。
図124の説明に戻る。続いて、周辺制御MPUは、警告処理を実行する(ステップS1024)。警告処理では、ステップS1022の受信コマンド解析処理で解析したコマンドに、報知表示に区分される各種コマンドが含まれているときには、各種異常報知を実行するための、画面生成用スケジュールデータ、発光態様生成用スケジュールデータ、音生成用スケジュールデータ、及び電気的駆動源スケジュールデータ等を、設定する。なお、警告処理では、複数の異常が同時に発生した場合には、予め登録した優先度の高い順から異常報知から行われ、その異常が解決して残っている他の異常報知に自動的に遷移するようになっている。これにより、一の異常が発生した後であってその異常を解決する前に他の異常が発生して一の異常が発生しているという情報を失うことなく、複数の異常を同時に監視することができる。
次に、周辺制御MPUは、RTC取得情報更新処理を実行する(ステップS1026)。RTC取得情報更新処理では、ステップS1002の現在時刻情報取得処理で取得したカレンダー情報と時刻情報とを更新する。RTC取得情報更新処理により、時刻情報記憶部に記憶される時刻情報である時分秒が更新され、さらに、カレンダー情報記憶部に記憶されるカレンダー情報である年月日が更新される。
続いて、周辺制御MPUは、ランプデータ作成処理を実行する(ステップS1028)。ランプデータ作成処理では、各種装飾基板の複数のLEDへの点灯信号、点滅信号、又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データを作成する。
続いて、周辺制御MPUは、表示データ作成処理を実行する(ステップS1030)。表示データ作成処理では、演出表示装置1600に出力するための画面データを作成する。周辺制御部MPUは、実行する演出に対応する制御データ(表示コマンド)を表示制御MPUに送信し、表示制御MPUは制御データ(表示コマンド)を解析する。また、表示制御MPUは、周辺制御MPUからの制御データ(表示コマンド)と対応するスケジュールデータの先頭の画面データを表示制御ROMから抽出してVDPに出力した後に、先頭の画面データに続く画面データを表示制御ROMから抽出してVDPに出力する。VDPは、画面データが入力されると、入力された画面データに基づいて画像ROMから少なくとも一つのスプライトキャラクタを抽出するとともに当該抽出した少なくとも一つのスプライトキャラクタからスプライトデータを作成し、演出表示装置1600に表示する1画面分(1フレーム分)の描画データを画像RAM(ラインバッファに相当)上に生成する。
続いて、周辺制御MPUは、音データ作成処理を実行する(ステップS1032)。音データ作成処理では、音ROMに記憶されている音楽や効果音等の音データを抽出して内蔵音源を制御することにより、音指令データに規定された、トラック番号に従って音楽及び効果音等の音データを組み込むとともに、出力チャンネル番号に従って使用する出力チャンネルを設定する。
続いて、周辺制御MPUは、バックアップ処理を実行する(ステップS1034)。バックアップ処理では、周辺制御RAMに記憶されている内容をバックアップエリアにコピーしてバックアップする。
続いて、周辺制御MPUは、WDTクリア処理を実行する(ステップS1036)。WDTクリア処理では、内蔵WDTと、外部WDTと、にクリア信号を出力して周辺制御MPUにリセットがかからないようにしている。
最後に、周辺制御MPUは、周辺制御部定常処理の実行完了として定常処理中フラグSP−FLGに値0をセットし(ステップS1038)、再びステップS1006の処理に戻る。そして、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値0をセットして初期化し、Vブランク信号検出フラグVB−FLGに値1がセットされるまで待機する。Vブランク信号検出フラグVB−FLGが値1であると判定されると、ステップS1009〜ステップS1038の処理を実行する。ステップS1009〜ステップS1038の処理を「周辺制御部定常処理」という。
本実施形態では、演出表示装置1600のフレーム周波数(1秒間あたりの画面更新回数)として、概ね秒間30fpsに設定しているため、Vブランク信号が入力される間隔は、約33.3ms(=1000ms÷30fps)となっている。つまり、周辺制御部定常処理は、約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっている。
[9−2.周辺制御部タイマ割り込み処理]
次に、図12542の周辺制御部電源投入時処理の周辺制御部定常処理におけるステップS1010で割り込みタイマの起動により割り込みタイマが発生するごとに繰り返し実行する周辺制御部タイマ割り込み処理について説明する。なお、周辺制御部タイマ割り込み処理は、(Vブランク信号が入力される間隔)/n[ms]ごとに行われる(nは自然数)。本実施形態では、n=32、即ち約1.04msごとに周辺制御部タイマ割り込み処理が行われるものとする。
周辺制御部タイマ割り込み処理が開始されると、周辺制御MPUは、まず、タイマ割り込み実行回数STNが33回より小さいか否かを判定する(ステップS1100)。タイマ割り込み実行回数STNは、周辺制御部電源投入時処理(図124)の割り込みタイマ起動処理(ステップS1010)で割り込みタイマが起動して本ルーチンである周辺制御部タイマ割り込み処理が実行された回数をカウントするカウンタである。本実施形態では、上述したように、周辺制御部定常処理が約33.3msごとに繰り返し実行されるようになっているため、周辺制御部定常処理の割り込みタイマ起動処理(ステップS1010)で割り込みタイマを起動した後、次の周辺制御部定常処理が実行されるまでに、周辺制御部タイマ割り込み処理が32回だけ実行されるようになっている。
ステップS1100でタイマ割り込み実行回数STNが33回より小さくない場合(ステップS1100の結果が「NO」)、つまり、33回目のタイマ割り込みが発生して周辺制御部タイマ割り込み処理が開始された場合には、周辺制御MPUは、そのまま周辺制御部タイマ割り込み処理を終了する。
一方、タイマ割り込み実行回数STNが33回より小さい場合には(ステップS1100の結果が「YES」)、周辺制御MPUは、タイマ割り込み実行回数STNに値1を加算する(ステップS1102)。タイマ割り込み実行回数STNに値1を加算することによって、周辺制御部電源投入時処理の割り込みタイマ起動処理(ステップS1010)で割り込みタイマが起動して周辺制御部タイマ割り込み処理が実行された回数が1回分だけ増えることとなる。
続いて、周辺制御MPUは、可動体情報取得処理を実行する(ステップS1104)。可動体情報取得処理では、遊技盤5に設けた各種センサからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種センサからの検出信号の履歴情報(例えば、原位置履歴情報、可動位置履歴情報など)を作成する。この作成された履歴情報から遊技盤5に設けた各種可動体の原位置や可動位置等を取得することができる。
続い、周辺制御MPUは、操作ユニット情報取得処理を実行する(ステップS1106)。操作ユニット情報取得処理では、演出操作ユニット300に設けられた各種センサからの検出信号が入力されているか否かを判定することにより各種センサからの検出信号の履歴情報(例えば、中央押圧操作部303aや外周押圧操作部303bの操作履歴情報など)を作成する。この履歴情報から中央押圧操作部303aや外周押圧操作部303bの操作有無などを取得することができる。
続いて、周辺制御MPUは、モータ及びソレノイド駆動処理を実行する(ステップS1108)。モータ及びソレノイド駆動処理では、時系列順に配列されたモータやソレノイド等の電気的駆動源の駆動データのうち、ポインタが指示する駆動データに従って、遊技盤装飾駆動基板、枠装飾駆動基板、及び演出駆動基板のモータやソレノイド等の電気的駆動源を駆動する。
最後に、周辺制御MPUは、描画状態取得処理を実行する(S1110)。さらに、バックアップ処理を実行し(ステップS1112)、本処理を終了する。バックアップ処理では、周辺制御MPUと外付けされる周辺制御RAMに記憶されている内容をバックアップエリアにコピーしてバックアップする。
以上のように、周辺制御部タイマ割り込み処理では、約1.04msの期間において、ステップS1104〜ステップS1108の演出に関する各種処理を実行することで演出を進行させている。これに対して、周辺制御部電源投入時処理における周辺制御部定常処理では、約33.3msの期間において、ステップS1012〜ステップS1032の演出に関する各種処理を実行することで演出を進行させている。また、上述のように、周辺制御部定常処理が1回実行される間に、タイマ割り込み実行回数STNを計数することによって、周辺制御部タイマ割り込み処理が33回以上実行されないように制御しているため、演出の進行状態を確実に整合させることが可能となっている。
周辺制御MPUは、このような処理進行が行われるなかで、主制御基板1310(主制御MPU)からの遊技に関する情報(特別抽選結果や、現在の遊技の進行状況など)を取得し、該取得した情報に基づいて各種の演出にかかる制御を行うようになっている。これらの演出にかかる制御としては、演出表示装置1600において、主制御基板1310にて決定された変動時間に応じた演出パターンを出現させることや、大当り遊技中に特別の演出画像を出現させることなどのほか、演出表示装置1600を含めて、遊技盤5に配設されている各種の装飾体のいずれか(若しくは、適宜の複数の装飾体)を移動させることや、それら装飾体のいずれか(若しくは、適宜の複数の装飾体)を発光させることなども含まれる。
なお、遊技領域5aが複数の演出表示装置1600を備えている場合、この実施の形態にかかる周辺制御MPU及び表示制御MPUは、各種の演出にかかる制御の1つとして、当該複数の演出表示装置1600において、各演出表示装置1600の表示面に跨る特定の演出画像を出現させる制御を行ったり、それら2つの表示面でそれぞれ異なる演出画像を出現させる制御を行ったりすることが可能とされている。
また、この実施の形態にかかる周辺制御MPUは、各種の演出にかかる制御の1つとして、上記特定の可動演出を実行したり、該特定の可動演出が行われる期間中に、各種の装飾体のうちの1つである上部前可動装飾体3350を発光させることが可能とされている。
また、上部前可動装飾体3350は、液晶表示装置3600と一体に設けられるものであってもよい。
[10.各種押圧操作部における操作判定処理]
本実施形態における操作判定処理の例を、図126乃至図130を用いて説明する。以下、中央押圧操作部303aの押圧時における押圧操作判定処理の例を説明するが、当該操作判定処理は、外周押圧操作部303b等の他の押圧操作部や、タッチパネル等の操作時の操作判定処理に適用されてもよい。
[10−1.検知フラグを格納するワークエリア]
図126は、押圧検知センサ381の検知履歴を保持する、周辺制御RAMのワークエリアにおけるビット列の変遷の一例を示す説明図である。ワークエリア1261は、周辺制御RAMに確保された32ビットのワークエリアであり、押圧検知センサ381による検知履歴を保持する。
周辺制御MPUは、例えば、初回の周辺制御部定常処理における初回のステップS1106において、又は当該初回のステップS1106より前に、周辺制御RAMにワークエリア1261を確保する。なお、ワークエリア1261のビット列の初期値は、例えば、当該ビット列の全てのビットが0である状態である。以下、特に断りがない限り、単に「周期」とは、タイマ割り込み処理が実施される周期(本実施形態においては、約1.04ms)を示すものとする。また、以下、特に断りが無い限り、「フレーム周期」とは、Vブランク信号の入力間隔、即ち1フレームの画像が更新される周期(本実施形態においては、約33.3ms)を示すものとする。
周辺制御MPUはステップS1106において、押圧検知センサ381による検知情報を取得し、押圧を検知したか否かを示す検知フラグを生成する。つまり、周辺制御MPUは、押圧検知センサ381による検知情報を毎周期取得し、押圧検知フラグを生成する。なお、検知フラグがONである場合、押圧が検知されたことを示し、検知フラグがOFFである場合、押圧が検知されなかったことを示す。
さらに周辺制御MPUは、ステップS1106において、例えば、ワークエリア1261のビット列を1ビット右にシフトし、左から1ビット目に生成した検知フラグを格納する。つまり、ワークエリア1261は、直近32周期(約33.3ms)の各周期における押圧検知センサ381の検知履歴を保持する。従って、ワークエリア1261は、フレーム更新時において、直近フレームにおける押圧検知センサ381の検知履歴を全て保持する。
また、ワークエリア1261の各ビットにおける検知履歴は、新しいものから順に左から並べられている。なお、ワークエリア1261は、各ビットにおける検知履歴が新しいものから順に右から並べられるように構成されてもよい。
図126におけるワークエリア1261のビット列の変遷の一例を説明する。まず、ワークエリア1261は初期値を保持している。F1(初回のフレーム)の1周期目に押圧検知センサ381により押圧が検知されたため、F1の1周期目におけるワークエリア1261のビット列において、左から1ビット目に1が格納され、その他のビットには0が格納されている。
続いて、F1の2周期目、及びF1の3周期目に押圧検知センサ381により押圧が検知され、その後F1において押圧検知センサ381により押圧が検知されなかった。従って、F1終了時(フレーム更新時)のワークエリア1261のビット列において、右から1ビット目、右から2ビット目、及び右から3ビット目に1が格納され、その他のビットには0が格納されている。F1終了時におけるワークエリア1261は、F1全体における検知履歴を示す。
続いて、F2(F1の次のフレーム)の1周期目に押圧検知センサ381により押圧が検知されたため、F2の1周期目におけるワークエリア1261のビット列において、左から1ビット目、右から1ビット目、及び右から2ビット目に1が格納され、その他のビットには0が格納されている。F2の1周期目におけるワークエリア1261のビット列において、左から1ビット目はF2における検知履歴を示し、他のビットはF1における検知履歴を示す。
続いて、F2の2周期目に押圧検知センサ381により押圧が検知されたため、F2の2周期目におけるワークエリア1261のビット列において、左から1ビット目、左から2ビット目、及び右から1ビット目に1が格納され、その他のビットには0が格納されている。F2の2周期目におけるワークエリア1261のビット列において、左から1ビット目、及び右から2ビット目はF2における検知履歴を示し、他のビットはF1における検知履歴を示す。
なお、詳細は後述するが、周辺制御MPUは、直近フレーム終了後かつ当該直近フレームの次回フレームの1周期目の検知履歴取得前(例えば、当該次回フレームのステップS1012)に、ワークエリア1261を参照して、直近フレームにおける、中央押圧操作部303aが押圧されたか否かを判定する操作判定、を実行する。
本実施形態におけるワークエリア1261のビット列の長さは、1フレームにおける押圧検知センサ381の検知履歴全てを格納できる長さの最小値、即ち1フレームにおける総周期数((フレーム周期)/(周期))、と同じ32ビットである。ワークエリア1261のビット列が32ビットであるため、周辺制御MPUは当該操作判定において、当該直近フレームにおける検知履歴を漏れなく利用することができる。なお、ワークエリア1261のビット列の長さは、33ビット以上であってもよいが、周辺制御RAMのメモリ容量節約の観点から、ワークエリア1261のビット列の長さは、32ビットであることが望ましい。
ワークエリア1261のビット列が32ビットである場合、直近フレーム終了後かつ当該直近フレームの次回フレームの1周期目の検知履歴取得前におけるワークエリア1261は、直近フレーム全体の押圧検知センサ381による検知履歴のみを保持する。このとき、周辺制御MPUは、ワークエリアの全てのビット列を参照して、直近フレームにおける押圧判定を実行する。
一方、ワークエリア1261のビット列が33ビット以上である場合、周辺制御MPUは、例えば、ワークエリア1261の左から32ビット(即ち、直近フレームの検知履歴)のみを参照して、直近フレームにおける操作判定を実行する。また、ワークエリア1261のビット列が33ビット以上の場合であっても、周辺制御MPUは、操作判定実行後にワークエリア1261を初期値に戻せば、ワークエリア1261のビット列の全てのビットを参照して、直近フレームにおける押圧判定を実行することができる。
従って、処理量低減の観点からも、ワークエリア1261のビット列の長さは、32ビット、即ち1フレームにおける押圧検知センサ381の検知履歴全てを格納できる長さ、であることが望ましい。
[10−2.1つの押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理]
図127Aは、F1〜F3(F3はF2の次のフレーム)における押圧操作判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図127Aは、押圧検知センサ381がF1において、3周期以上連続した押圧を検知した例である。
周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012において、直近のフレームにおいて3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されたか否かを判定する操作判定を実行する。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、ワークエリア1261のビット列を検索して、ビット列「111」が含まれるか否かを判定する。なお、当該判定の3周期以上という条件は、n周期以上という条件であってもよい(nは2以上、かつ1フレームの総周期数(本実施形態では32)未満の整数)。ビット列「111」は特定の検知パターンの一例である。
なお、nが小さいほど、チャタリングやノイズ等が原因の誤検知を遊技者による操作によるものと判定する誤った判定結果が増える一方、押圧検知センサによる検知があっても遊技者による操作が行われていないと判定する誤った判定結果が減る。同様に、nが大きいほど、チャタリングやノイズ等が原因の誤検知を遊技者による操作によるものと判定する誤った判定結果が減る一方、押圧検知センサによる検知があっても遊技者による操作が行われていないと判定する誤った判定結果が増える。但し、ノイズやチャタリングによる誤検知が3周期(約3.12ms)以上連続で発生する可能性は非常に低いため、nが3以上であることが望ましい。さらに、nが3以上という条件の下、押圧検知センサによる検知があっても遊技者による操作が行われていないと判定する誤った判定結果を減らすために、本実施形態ではnを3としている。
周辺制御MPUは、ビット列「111」が含まれると判定した場合、操作判定フラグをONにセットする。周辺制御MPUは、ビット列「111」が含まれないと判定した場合、操作判定フラグをOFFにセットする。操作判定フラグがONである場合、直近のフレームにおいて、押圧操作部が下降位置にある状態で中央押圧操作部303aが押圧されたことを示す。操作判定フラグがOFFである場合、直近のフレームにおいて、押圧操作部が下降位置になかった、又は押圧操作部が下降位置にあっても中央押圧操作部303aが押圧されなかったことを示す。
なお、周辺制御MPUが操作判定フラグをONにセットし、かつ中央押圧操作部303aが操作有効状態である場合には、当該フレームにおける周辺制御部定常処理のステップS1028〜S1032等において、所定のボタン演出を実行してもよい。当該ボタン演出は、例えば、演出表示装置1600への所定の画像の表示、各種スピーカからの所定の音声の出力、各種LEDからの所定パターンの発光、及び各操作部の動作(振動等)等を含む。なお、各種操作部の状態は、例えば、初回のステップS1012において、操作有効状態にセットされる。
なお、周辺制御MPUが操作判定フラグをONにセットし、中央押圧操作部303aが操作有効状態であり、かつ直近のフレームにおいて操作指示演出が発生していた場合には、周辺制御MPUは、当該フレームにおける周辺制御部定常処理のステップS1028〜S1032等において、当該ボタン演出に代えて又は加えて、操作対応演出を実行する準備を行う。周辺制御MPUは、操作対応演出の実行準備終了後のフレームにおける周辺制御部定常処理のステップS1014〜S1018等において、操作対応演出を実行する。本実施形態では操作演出実行準備が1フレームで完了するものとしているが、操作対応演出実行準備及び操作対応演出は、複数のフレームにまたがって実行されてもよい。
なお、操作指示演出とは、演出操作ユニット300の操作を遊技者に対して促す演出であり、例えば、演出表示装置1600に「中央ボタンを押せ!」等のメッセージが表示される。操作対応演出とは、遊技者が操作指示演出に従って演出操作ユニット300を操作した場合に発生する演出であり、例えば、有利遊技状態の発生の有無や、有利遊技状態の発生期待度等を示す。
なお、周辺制御MPUは、ステップS1012において、操作判定を実行する前に、現在の操作判定フラグがONである場合、操作判定フラグをOFFにセットしてもよい。この場合、ステップS1012において、周辺制御MPUは、ビット列「111」が含まれると判定した場合、操作判定フラグをONにセットし、ビット列「111」が含まれないと判定した場合、操作判定フラグを変更しない。
図127Aの例では、F1において、3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されている。従って、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットする。また、F1において操作指示演出が実行されているため、周辺制御MPUは、F2において操作対応演出実行準備を実行する。
続いて、F2において、押圧検知センサ381により押圧が一切検知されていない。従って、周辺制御MPUは、F3のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。また、図127Aの例では、F2において操作対応演出実行準備が終了したため、周辺制御MPUは、F3から操作対応演出を実行する。
周辺制御MPUは、押圧検知センサ381による検知履歴を1周期ごとに生成することにより、遊技者による演出操作ユニット300の操作タイミングに関わらず検知履歴を取りこぼすことがない。従って、周辺制御MPUは、1周期ごとに生成した押圧検知センサ381による検知履歴を用いて、操作判定を実行することにより、遊技者が演出操作ユニット300を操作したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。また、周辺制御MPUは、1フレーム中にn周期以上連続で押圧検知センサ381により押圧が検知されている場合に(nは2以上、かつ1フレームの総周期数(本実施形態では32)未満の整数)、操作判定フラグをONにすることにより、ノイズやチャタリング等の押圧検知センサ381の誤検知による操作判定の誤りを抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
図127Bは、押圧操作判定処理の別の一例を示すタイミングチャートである。図127Aは、押圧検知センサ381がF1において、3周期以上連続した押圧を複数回検知した例である。
図127Bの例では、F1において、3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されている。従って、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットする。演出状態についての説明は、図127Aと同様であるため省略する。
なお、このとき、周辺制御部MPUは、F2のステップS1012における操作判定にけるワークエリア1261のビット列の検索において、必ずしもビット列の全てを検索する必要はない。周辺制御MPUは、ビット列「111」を1つでも検出した時点で、操作判定フラグをONにセットし、操作判定処理を終了すればよい。当該処理により、操作判定に係る処理量を低減させることができる。
図127Bの例では、周辺制御MPUは、F2のステップS1012の操作判定において、ワークエリア1261のビット列を時刻が新しい順に検索すると、まずF1の第20周期〜第17周期の検知履歴を示すビット列「111」を検出する。従って、周辺制御MPUは、当該ビット列を検出した時点で判定フラグをONにセットし、操作判定処理を終了する。
図127Cは、押圧操作判定処理の別の一例を示すタイミングチャートである。図127Cは、押圧検知センサ381が、F1において2周期連続した押圧を検知し、さらにF1とF2にまたがって3周期連続した押圧を検知した例である。
図127Cの例では、F1では、押圧検知センサ381によって、3周期以上連続した押圧が検知されていない。従って、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。また、周辺制御部MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットしたため、F2における演出状態は、F1から引き続き操作指示演出のままである。
また、図127Cの例では、F2においては、1周期目と2周期目のみにおいて押圧検知センサ381により押圧が検知されている。従って、周辺制御MPUは、F3のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。
なお、図127Cの例におけるF1とF2のように、2つのフレームそれぞれにおいて3周期以上連続した押圧検知がされていないが、2つのフレームにまたがって3周期以上連続した押圧検知がされた場合に、周辺制御MPUは、当該2つのフレームの次回のフレーム(図127Cの例におけるF3)のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットしてもよい。以下、このような場合に、操作判定フラグをONにセットするための操作判定処理の例を説明する。
ワークエリア1261のビット列が32ビットである場合の当該操作判定処理の具体例を説明する。周辺制御MPUは、操作判定の際に、ワークエリア1261のビット列の左から3ビットが「110」である場合、2ビットからなるビット列「11」を周辺制御RAMに記憶し、左から2ビットが「10」である場合、1ビットからなるビット列「1」を周辺制御RAMに記憶する。そして、周辺制御MPUは次回の操作判定において、当該記憶したビット列を、ワークエリア1261のビット列の右側に付加した33ビット又は34ビットのビット列を検索すればよい。
また、ワークエリア1261のビット列が33ビットである場合の当該操作判定処理の具体例を説明する。周辺制御MPUは、操作判定の際にビット列の左から2ビット目が「1」であり、かつ左から3ビット目が「0」であると判定した場合、1ビットからなるビット列「1」を周辺制御RAMに記憶する。そして、周辺制御MPUは次回の操作判定において、当該記憶したビット列を、ワークエリア1261のビット列の右側に付加した34のビット列を検索する。また、周辺制御MPUは、操作判定の際に、ワークエリア1261のビット列の左から2ビット目が「0」であると判定した場合、次回の操作判定において、左から1ビット目から33ビット目までからなるビット列(即ちワークエリア1261のビット列)を検索すればよい。
また、ワークエリア1261のビット列が34ビットである場合の当該操作判定処理の具体例を説明する。周辺制御MPUは、操作判定の際にビット列の左から2ビット目が「1」であり、かつ左から3ビット目が「0」であると判定した場合、次回の操作判定において、左から1ビット目から34ビット目までからなるビット列(即ちワークエリア1261のビット列)を検索すればよい。また、周辺制御MPUは、操作判定の際に、ビット列の左から2ビット目が「0」であると判定した場合、次回の操作判定において、左から1ビット目から33ビット目までからなるビット列を検索すればよい。
また、ワークエリア1261のビット列が35ビット以上である場合の当該操作判定処理の具体例を説明する。周辺制御MPUは、左から34ビット目の値が「1」であり、かつ左から35ビット目の値が「0」である場合、左から1ビット目から34ビット目までからなるビット列に対して操作判定を行う。また、周辺制御MPUは、左から34ビット目の値が「0」である場合、左から1ビット目から33ビット目までからなるビット列に対して操作判定を行う。これらの処理により、周辺制御MPUは、図127Cの例において、F3のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットすることができる。
[10−3.複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理]
前述の例では、演出操作ユニット300に1つの押圧検知センサ及び1つの押圧検知片が取り付けられている例を説明したが、演出操作ユニット300に複数の押圧検知センサ及び複数の押圧検知片が取り付けられていてもよい。以下、複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の例を説明する。
図128は、複数の押圧検知センサ及び複数の押圧検知片が取り付けられた演出操作ユニット300を演出操作部ボタンユニットの進退方向から見た平面図である。演出操作ボタンユニット360は、ボタンユニットベース361のベース本体361aの下部に取付けられており押圧操作部303の押圧操作を検知する押圧検知センサ381a〜381cを備える。
また、中央ボタン本体373は、中央ボタン本体373の底部373bから下方へ突出する押圧検知片373h〜373jを備える。押圧検知片373h〜373jは、それぞれ押圧検知センサ381a〜381cにより検知される。
なお、中央押圧操作部303aの上面の平面視における押圧検知センサ381a〜381cの配置、及び中央ボタン本体373の底部373bの上面の平面視における押圧検知片373h〜373jの配置が、図128の例と異なってもよい。遊技者が中央押圧操作部303aを押下する際に触れる可能性が高い位置は、パチンコ機1における中央押圧操作部303aの設置位置、傾き、及び中央押圧操作部303aのデザイン等によって異なる。
例えば、中央押圧操作部303aの設置位置が扉枠3の正面視左右の中央より左であればあるほど、遊技者は中央押圧操作部303a押下時に、中央押圧操作部303aの上面の平面視中央より右側に触れる可能性が高い。同様に、中央押圧操作部303aの設置位置が扉枠3の正面視左右の中央より右であればあるほど、遊技者は中央押圧操作部303a押下時に、中央押圧操作部303aの上面の平面視中央より左側に触れる可能性が高い。
また、例えば、中央押圧操作部303aが傾いて設置されている場合、即ち中央押圧操作部303aの上面が水平でない場合、遊技者は中央押圧操作部303a押下時に、中央押圧操作部303aの上面の鉛直方向の高さが高い位置に触れる可能性が高い。また、例えば、中央押圧操作部303aの上面に「PUSH!」等の文字が記載されたマークが付されている場合には、遊技者は中央押圧操作部303a押下時に、遊技者は当該マークに触れる可能性が高い。
例えば、遊技者が中央押圧操作部303a押圧時に触れる可能性の高い位置の押圧方向における直下に、少なくとも一つの押圧検知センサが配置されることが望ましい。また、押圧検知精度向上の観点から、例えば、中央押圧操作部303aの面積が大きいほど、平面視における各押圧検知センサの配置が分散していることが望ましい。
なお、図128の例では、演出操作ユニット300に押圧検知センサ及び押圧検知片がそれぞれ3つ取り付けられているが、2つ又は4つ以上の押圧検知センサ及び押圧検知片が取り付けられていてもよい。押圧検知精度向上の観点から、例えば、中央押圧操作部303aの面積が大きいほど、多くの押圧検知センサが取り付けられることが、望ましい。演出操作ユニット300が複数の押圧検知センサを備えることにより、遊技者が中央押圧操作部303aを押圧した際の押圧検知漏れを低減することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
[10−3−1.複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理(OR判定)]
図129Aは、複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図129A以降の図面において、「センサ出力A」は押圧検知センサ381aの出力を、「センサ出力B」は押圧検知センサ381bの出力を、「センサ出力C」は押圧検知センサ381cの出力を、それぞれを示す。
周辺制御MPUは、例えば、初回の周辺制御部定常処理における初回のステップS1106において、又は当該初回のステップS1106より前に、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261を周辺制御RAMに確保する。
周辺制御MPUは、例えば、各フレームにおけるステップS1012において、第1条件が満たされるか否かを判定する操作判定を実行する。第1条件は、直近のフレームにおいて、押圧検知センサ381a〜381cの少なくとも一つにより3周期以上連続で押圧が検知されたこと示す条件である。なお、第1条件における「3周期」は、「n周期」であってもよい(nは2以上、かつ1フレームの総周期数(本実施形態では32)未満の整数)。
周辺制御MPUは、第1条件の判定において、例えば、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれについて、対応するワークエリア1261のビット列を検索して、ビット列「111」が含まれるか否かを判定する。
周辺制御MPUは、押圧検知センサ381a〜381cの少なくとも一つのワークエリア1261において、ビット列「111」が含まれると判定した場合、第1条件が満たされると判定し、操作判定フラグをONにセットする。周辺制御MPUは、押圧検知センサ381a〜381c全てのワークエリア1261において、ビット列「111」が含まれないと判定した場合、第1条件が満たされないと判定し、操作判定フラグをOFFにセットする。
図129Aの例では、F1において、3周期以上連続して押圧検知センサ381aにより押圧が検知されている。従って、F1において第1条件が満たされるため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットする。また、F1において操作指示演出が実行されているため、周辺制御MPUは、F2において操作対応演出実行準備を実行する。
なお、押圧検知センサ381a〜381cに対して優先順位が予め定められていてもよく、このとき、周辺制御MPUは、優先順位が高い押圧検知センサから順に、第1条件が満たされるか否かを判定する。なお、周辺制御MPUは、ある押圧検知センサに対応するワークエリア1261において、ビット列「111」が含まれると判定した場合、その時点で操作判定フラグをONにセットし、当該押圧検知センサより優先順位の低い押圧検知センサに対する操作判定を実行しなくてもよい。
優先順位を用いた操作判定処理により、操作判定に係る処理量を低減させることができる。また、前述したように、遊技者が中央押圧操作部303aを押下する際に触れる可能性が高い位置は、パチンコ機1における中央押圧操作部303aの設置位置、傾き、及び中央押圧操作部303aのデザイン等によって異なる。遊技者が、中央押圧操作部303a押圧時に触れる可能性の高い位置に近い位置にある押圧検知センサにおける優先順位を高く定めておくことにより、操作判定に係る処理量の低減効果をさらに増大させることができる。
図129Bは、複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図129Bの例では、F1の4周期目から5周期目に押圧検知センサ381aが押圧を検知し、F1の5周期目から6周期目に押圧検知センサ381bが押圧を検知している。周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012の操作判定において、第1条件又は第2条件が満たされるか否かを判定し、第1条件又は第2条件が満たされる場合に操作判定フラグをONにセットし、双方が満たされない場合に操作判定フラグをOFFにセットしてもよい。
第2条件は、押圧検知センサ381a〜381cのいずれかである第1押圧検知センサにより直近のフレームのa−2周期目とa−1周期目で押圧が検知され(aは2以上かつ、1フレームの総周期(本実施形態では32)以下である整数)、かつ押圧検知センサ381a〜381cのいずれかであって第1押圧検知センサと異なる第2押圧検知センサにより直近のフレームのa−1周期目とa周期目で押圧が検知されたこと、を示す条件である。つまり、図129Bの例のF1において、第2条件が満たされている。
周辺制御MPUは、例えば、以下のようにして第2条件が満たされているか否かを判定する。周辺制御MPUは、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれについて、対応するワークエリア1261のビット列を検索して、ビット列「110」が含まれるか否かを判定する。全てのワークエリア1261にビット列「110」が含まれない場合、周辺制御MPUは、第2条件が満たされないと判定する。
周辺制御MPUは、ある押圧検知センサに対応するワークエリア1261からビット列「110」を検出し、かつ他の押圧検知センサの少なくとも一つのワークエリア1261において、当該検出したビット列と同一位置のビットの値が「011」であると判定した場合において、第2条件が満たされると判定する。周辺制御MPUは、ビット列「110」を検出しなかった場合、又は検出した全てのビット列「110」について、対応するビット列「011」が存在しないと判定した場合、第2条件が満たされないと判定する。
前述したように、図129Bの例では、F1において第2条件が満たされるため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットする。また、F1において操作指示演出が実行されているため、周辺制御MPUは、F2において操作対応演出実行準備を実行する。
なお、第1条件における「3周期」が、「n周期」である場合、第2条件は、直近のフレームにおいて、第1押圧検知センサによりx周期連続で、第2押圧検知センサによりy周期連続で押圧が検知され(x,yは2以上n未満の整数)、x周期とy周期の一部が重複し、かつx周期の開始時及びy周期の開始時のうち早い時刻から、x周期の終了時及びy周期の終了時のうち遅い時刻までの時間がn周期であることを示す。
また、このときの第2条件は、直近のフレームにおいて、第1押圧検知センサによりx周期連続で、第2押圧検知センサによりy周期連続で押圧が検知され(x,yは1以上n未満の整数であり、x,yの少なくとも一方は2以上であり、かつx+y=n)、かつx周期の開始時及びy周期の開始時のうち早い時刻から、x周期の終了時及びy周期の終了時のうち遅い時刻までの時間がn周期であることを示してもよい。
なお、周辺制御部MPUは、複数の押圧検出センサの履歴を用いる場合であっても、F2のステップS1012における操作判定にけるワークエリア1261それぞれのビット列の検索において、必ずしもビット列の全てを検索する必要はない。周辺制御MPUは、操作判定フラグをONにセットすると判定した時点で、検索を中止し、操作判定を終了すすればよい。
図129Cは、複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の別の一例を示すタイミングチャートである。図129Cの例では、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bが、F1の同一の連続した2周期において押圧を検知している。しかし、これは第1条件と第2条件の双方を満たさないため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。F2における演出状態は、F1から引き続き操作指示演出のままである。
また、F2において、押圧検知センサ381aが1周期の押圧を検知し、押圧検知センサ381bが当該1周期の次の1周期の押圧を検知し、押圧検知センサ381cが押圧検知センサ381bによって検知された押圧の1周期の次の1周期の押圧を検知している。しかし、これも第1条件と第2条件の双方を満たさないため、周辺制御MPUは、F3のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。F3における演出状態は、F2から引き続き操作指示演出のままである。
また、F3において、押圧検知センサ381aが2周期の押圧を検知し、押圧検知センサ381bが当該2周期の次の1周期の押圧を検知している。しかし、これも第1条件と第2条件の双方を満たさないため、周辺制御MPUは、F4(F3の次のフレーム)のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。F4における演出状態は、F3から引き続き操作指示演出のままである。
なお、周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012の操作判定において、第3条件が満たされるか否かを判定し、第3条件が満たされる場合に操作判定フラグをONにセットし、第3条件が満たされない場合に操作判定フラグをOFFにセットしてもよい。第3条件は、直近のフレームにおいて、押圧検知センサ381a〜381cの少なくとも一つにより押圧が検知されたことが3周期以上連続することを示す条件である。
図129Cの例における、F2及びF3において第3条件が満たされる。なお、第3条件における「3周期」は「n周期」であってもよい(nは2以上、かつ1フレームの総周期数(本実施形態では32)未満の整数)。
周辺制御MPUは、例えば、以下のようにして第3条件が満たされるか否かを判定する。周辺制御MPUは、押圧検知センサ381a〜381cのワークエリア1261のビット列における同一位置のビットについて、OR演算を実行し、演算結果それぞれを対応する位置に並べたビット列を生成する。周辺制御MPUは、演算結果から得られたビット列がビット列「111」を含む場合、第3条件が満たされると判定し、演算結果から得られたビット列がビット列「111」を含まない場合、第3条件が満たされないと判定する。
周辺制御MPUは、複数の押圧検知センサを用いた前述の押圧操作判定処理を実行することにより、押圧の検知漏れを抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。また、前述した、第1条件のみを用いた操作判定、第1条件と第2条件とを用いた操作判定、第3条件を用いた操作判定の順で、チャタリングやノイズ等の押圧検知センサ381の誤検知による操作判定の誤り、を抑制する効果が高い。また、前述した、第3条件を用いた操作判定、第1条件と第2条件とを用いた操作判定、第1条件のみを用いた操作判定の順で、遊技者が演出操作ユニット300を操作したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を抑制する効果が高い。
[10−3−2.複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理(AND判定)]
図130Aは、複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の別の一例を示すタイミングチャートである。図130Aの例では、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bが、F1の同一の連続した2周期において押圧を検知している。図130Aの例では、後述する第4条件に従って操作判定が行われている。
なお、周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012の操作判定において、第4条件が満たされるか否かを判定し、第4条件が満たされる場合に操作判定フラグをONにセットし、第4条件が満たされない場合に操作判定フラグをOFFにセットしてもよい。第4条件は、直近のフレームにおいて、押圧検知センサ381a〜381cの半数以上(即ち本実施形態においては2以上)の押圧検知センサにより、同一の連続した3周期以上の周期において押圧が検知されたこと示す条件である。図130Aの例では、F1において第4条件が満たされている。
なお、第4条件における「3周期」は、「n周期」であってもよい(nは2以上、かつ1フレームの総周期数(本実施形態では32)未満の整数)。また、第4条件における「半数以上」は、「所定割合以上」、又は「演出操作ユニット300に設置された押圧検知センサの数以下かつ2以上の所定数」等と読み替えてもよい。
周辺制御MPUは、例えば、以下のようにして第4条件が満たされているか否かを判定する。周辺制御MPUは、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれについて、対応するワークエリア1261のビット列を検索して、ビット列「111」が含まれるか否かを判定する。周辺制御MPUは、ある押圧検知センサに対応するワークエリア1261にビット列「111」が含まれると判定し、かつ他の押圧検知センサの少なくとも一つのワークエリア1261において、当該ビット列と同一位置のビットの値が「111」であると判定した場合において、第4条件が満たされると判定する。
図130Aの例では、F1において、第4条件が満たされるため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットする。また、F1において操作指示演出が実行されているため、周辺制御MPUは、F2において操作対応演出実行準備を実行する。
周辺制御MPUは、第4条件を用いた操作判定を実行することにより、前述した第1条件、第2条件、又は第3条件による操作判定と比較して、ノイズやチャタリング等の押圧検知センサ381の誤検知による操作判定の誤りをさらに抑制することができる。また、周辺制御MPUは、第4条件を用いる場合には、複数の押圧検知センサが同時に押圧を検知した場合にのみ操作判定フラグをONにセットするため、例えば、1つの押圧検知センサに異物が挟まり、当該押圧検知センサが常に遮光されてしまうような場合であっても、誤検知による誤った操作判定を抑制することができる。なお、前述した第1条件、第2条件、又は第3条件を用いた操作判定は、第4条件を用いた操作判定と比較して、遊技者が演出操作ユニット300を操作したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を抑制することができる。
図130Bは、複数の押圧検知センサを用いた押圧操作判定処理の別の一例を示すタイミングチャートである。図130Bの例では、周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012の操作判定において、第4条件が満たされるか否かを判定し、第4条件が満たされる場合に操作判定フラグをONにセットし、第4条件が満たされない場合に操作判定フラグをOFFにセットする。
図130Bの例では、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bが、F1の同一の連続した2周期において押圧を検知している。しかし、これは第4条件を満たさないため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。F2における演出状態は、F1から引き続き操作指示演出のままである。
また、F2において、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bが、同一の連続した2周期において押圧を検知し、かつ押圧検知センサ381b及び押圧検知センサ381cが、当該同一の2周期の直後の1周期において押圧を検知している。しかし、これも第4条件を満たさないため、周辺制御MPUは、F3のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。F3における演出状態は、F2から引き続き操作指示演出のままである。
また、F3において、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bが、同一の1周期において押圧を検知し、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381cが、当該同一の直後の1周期において押圧を検知し、押圧検知センサ381b及び押圧検知センサ381cが、当該直後の1周期の直後の1周期において押圧を検知している。しかし、これも第4条件を満たさないため、周辺制御MPUは、F4のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。F4における演出状態は、F3から引き続き操作指示演出のままである。
なお、周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012の操作判定において、第5条件が満たされるか否かを判定し、第5条件が満たされる場合に操作判定フラグをONにセットし、第5条件が満たされない場合に操作判定フラグをOFFにセットしてもよい。第5条件は、直近のフレームにおいて、押圧検知センサ381a〜381cの半数以上の押圧検知センサにより押圧が検知されたこと3周期以上連続したことを示す条件である。
図130Bの例では、F2及びF3において第5条件が満たされる。なお、第5条件における「3周期」は、「n周期」であってもよい(nは2以上、かつ1フレームの総周期数(本実施形態では32)未満の整数)。また、第5条件における「半数以上」は、「所定割合以上」、又は「演出操作ユニット300に設置された押圧検知センサの数以下かつ2以上の所定数」等と読み替えてもよい。
周辺制御MPUは、例えば、以下のようにして第5条件が満たされるか否かを判定する。押圧検知センサ381a〜381cのワークエリア1261のビット列における同一位置のビットそれぞれについて、和を算出し、算出した和が2以上であれば1を、算出した和が1以下であれば0を、当該同一位置に対応する位置に並べたビット列を生成する。
周辺制御MPUは、生成したビット列にビット列「111」が含まれるか否かを判定する。周辺制御MPUは、生成したビット列にビット列「111」が含まれると判定した場合、第5条件が満たされたと判定し、周辺制御MPUは、生成したビット列にビット列「111」が含まれないと判定した場合、第5条件が満たされないと判定する。
第5条件を用いた判定は、第4条件を用いた判定と比較して、ノイズやチャタリング等の押圧検知センサ381の誤検知による操作判定の誤りを抑制することができる。また、第4条件を用いた判定は、第5条件を用いた判定と比較して、遊技者が演出操作ユニット300を操作したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を抑制することができる。
[11.外周押圧操作部の下降判定を契機とした特殊演出]
本実施形態における、外周押圧操作部303bの下降判定を契機とした特殊演出の例を、図131及び図132を用いて説明する。なお、以下で説明する特殊演出は、外周押圧操作部303bの下降判定に限らず、例えば、外周押圧操作部303bの上昇判定、中央押圧操作部303aの押圧判定、又はタッチパネル等の接触判定等を契機としてもよい。
図131は、本実施形態の特殊演出の一例を含む「ボタンをロックせよ演出」を示す説明図である。「ボタンをロックせよ演出」は、通常遊技状態中におけるリーチ演出の一例である。「ボタンをロックせよ演出」が開始すると、表示制御MPUは、周辺制御MPUの指示に従って、演出表示装置1600にリーチ状態の図柄を表示させる。
また、続いて、周辺制御MPUは、昇降カム部材371が、例えば、平面視において反時計回り又は時計回りの方向へ所定量回転するように、操作ボタン昇降駆動モータ367を駆動させることにより、外周押圧操作部303bを上昇位置へ移動させる。なお、周辺制御MPUは、上昇検知センサ376aにより上昇検知片373gが検知されるまで、操作ボタン昇降駆動モータ367を駆動させてもよい。
さらに、表示制御MPUは、周辺制御MPUからの指示に従って、演出表示装置1600に「ボタンをロックせよ!!」等の文字を表示する。以下、このように演出操作ユニット300の操作が促される演出が実行されている状態を、特殊演出操作指示状態と呼ぶ。遊技者が、「ボタンをロックせよ!!」の指示に従って、外周押圧操作部303b又は中央押圧操作部303aを押下することにより、外周押圧操作部303bを下降位置に移動させる。なお、このとき案内ピン364dは、第二カム371dに沿って下方へ移動する。
周辺制御MPUは、「ボタンをロックせよ演出」において大当り当選が告知されると判定し、かつ外周押圧操作部303bが下降位置にあると判定した場合、昇降カム部材371が、例えば、平面視において時計回りに所定量回転するように、操作ボタン昇降駆動モータ367を駆動させることにより、案内ピン364dを係止部371cに係止させる。即ち外周押圧操作部303bは下降位置においてロックされる。「ボタンをロックせよ演出」において外周押圧操作部303bを下降位置においてロックする動作は、特殊演出の一例である。
周辺制御MPUが、外周押圧操作部303bが下降位置にあると判定する方法の詳細については後述する。さらに、周辺制御MPUは、例えば、表示制御MPUに対して、例えば、大当り用図柄、及び「大当り!おめでとう!!」等の大当り当選を告知する文字等を、演出表示装置1600に表示する表示演出を実行するよう指示する。
なお、詳細は後述するが、特殊演出は、周辺制御MPUが、「ボタンをロックせよ演出」において大当り当選が告知されると判定し、かつ外周押圧操作部303bが下降位置にあると判定した周辺制御タイマ割り込み処理の周期、におけるステップS1108で行われる。一方、周辺制御MPUによる、表示制御MPUに対する当該表示演出の実行指示は、例えば、次回以降の周辺制御部定常処理におけるステップS1016で行われる。なお、当該表示演出に代えて又は加えて、各種スピーカからの所定の音声の出力、各種LEDからの所定パターンの発光、及び外周押圧操作部303b等の操作部の動作(振動等)が実行されてもよい。
周辺制御MPUは、「ボタンをロックせよ演出」において大当り非当選が告知される場合には、外周押圧操作部303bが下降位置にあっても、操作ボタン昇降駆動モータ367を駆動させない。即ち、外周押圧操作部303bは、再度上昇位置まで上昇する。さらに、例えば、周辺制御MPUが、「ボタンをロックせよ演出」において大当り非当選が告知されると判定し、かつ外周押圧操作部303bが下降位置にあると判定した後に、上昇検知センサ376aにより上昇検知片373gが検知されたと判定した場合、表示制御MPUは、周辺制御MPUの指示に従って、例えば、はずれ用図柄、及び「残念・・・・」等の大当り非当選を告知する文字等を演出表示装置1600に表示する。
さらに、周辺制御MPUは、大当り非当選告知の所定時間(例えば、200ms)経過後に、昇降カム部材371を平面視において反時計回りの方向へ所定量回転するように操作ボタン昇降駆動モータ367を駆動させることにより、案内ピン364dを係止部371cに係止させる。即ち、操作ボタン昇降駆動モータ367は、外周押圧操作部303bを下降位置に移動させ、固定させる。なお、周辺制御MPUは、下降検知センサ382により下降検知片370cが検知されるまで、操作ボタン昇降駆動モータ367を駆動させてもよい。
なお、遊技者が「ボタンをロックせよ!!」の指示を無視して、外周押圧操作部303b及び中央押圧操作部303aのいずれも押下しなかった場合、又は遊技者が外周押圧操作部303b又は中央押圧操作部303aを押下したものの、外周押圧操作部303bが下降位置まで移動しなかった場合には、周辺制御MPUは外周押圧操作部303bが下降位置にあると判定しない。このとき、周辺制御MPUは、所定時間経過後に、外周押圧操作部303bを下降位置に移動させ、固定させる。外周押圧操作部303bを下降位置に移動させ、固定させる方法は、前述の通りである。
なお、当該特殊演出に限らず、周辺制御MPUは、外周押圧操作部303bが上昇位置にある(即ち上昇検知センサ376aにより上昇検知片373gが検知された)と判定してから所定時間が経過した場合、外周押圧操作部303bを下降位置に移動させ、固定させてもよい。
なお、上記において、大当り当選時に外周押圧操作部303bを下降位置においてロックする動作を、特殊演出の一例として説明したが、特殊演出は、例えば、演出表示装置1600における所定の映像の表示、各種スピーカからの所定の音声の出力、各種LEDからの所定パターンの発光、及び外周押圧操作部303b等の操作部の動作(振動等)を含む。
また、大当り当選時における特殊演出操作指示状態において、外周押圧操作部303bが下降位置にあると判定されることにより、特殊演出が開始する例を説明したが、特殊演出の開始契機は、中央押圧操作部303aやタッチパネル等の他の操作部が特殊演出操作指示状態中に操作されることを含む。
また、特殊演出は、大当りの当選又は非当選を告知する演出だけでなく、例えば、大当りの期待度を示唆する演出、大当り当選時における当該大当りのラウンド数を示唆する演出、及び大当り当選時における当該大当りにおける確変の有無等を示唆する演出等を含む。
また、「ボタンをロックせよ演出」においては、特殊演出実行後に、表示演出が実行されているが、特殊演出のみが実行される演出があってもよい。
図132は、なお、周辺制御MPUによる、外周押圧操作部303bの下降位置判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図132の例では、F1において、下降検知センサ382により3周期以上連続して外周押圧操作部303bの下降が検知されている。
周辺制御MPUは、例えば、初回の周辺制御部定常処理における初回のステップS1106において、又は当該初回のステップS1106より前に、下降検知センサ382による検知履歴を格納するワークエリアを、周辺制御RAMに確保する。以下、当該ワークエリアを特殊演出用ワークエリアと呼ぶ。
なお、特殊演出用ワークエリアは、例えば、3ビット以上からなるビット列を格納するワークエリアであり、下降検知センサ382による検知フラグを格納する。なお、特殊演出用ワークエリアのビット列の初期値は、例えば、全てのビットが「0」である状態である。また、周辺制御MPUは、図126における、下降検知センサ382よる検知履歴を格納する32ビット以上のワークエリア1261を確保する場合には、特殊演出用ワークエリアをワークエリア1261と別に確保する必要はなく、ワークエリア1261は特殊演出用ワークエリアとしても利用される。
周辺制御MPUは、各周期におけるステップS1106において、下降検知センサ382による検知情報に対して、ワークエリア1261の更新と同様の処理を実行することにより、特殊演出用ワークエリアを更新する。従って、特殊演出用ワークエリアのビット列がkビットである場合、特殊演出用ワークエリアは直近のk周期における下降検知センサ382による検知履歴を保持する。
また、周辺制御MPUは、各周期におけるステップS1106において、例えば、直近の3周期において、連続して下降検知センサ382により下降が検知されたか否かを判定する昇降カム部材操作判定を実行する。周辺制御MPUは、昇降カム部材操作判定において、具体的には、特殊演出用ワークエリアを参照して、直近3周期に対応するビット列が「111」であるか否かを判定する。
周辺制御MPUは、直近3周期に対応するビット列が「111」であると判定した場合、外周押圧操作部303bが下降位置にあると判定する。周辺制御MPUは、さらに現在の演出状態が特殊演出操作指示状態であると判定した場合、ステップS1108において、外周押圧操作部303bを下降位置においてロックする特殊演出を実行する、即ち、昇降カム部材371が、例えば、平面視において時計回りに所定量回転するように、操作ボタン昇降駆動モータ367を駆動させることにより、案内ピン364dを係止部371cに係止させる。
つまり、周辺制御MPUは、ある周期のステップS1106において、現在の演出状態が特殊演出操作指示状態、かつ直近の3周期において連続して下降検知センサ382により下降が検知されたと判定した場合、次回の周辺制御部定常処理開始(フレーム開始)を待つことなく、当該ある周期のステップS1108において昇降カム部材371を動作させ、外周押圧操作部303bを下降位置においてロックする。なお、周辺制御MPUは、当該ある周期のステップS1108において昇降カム部材371を動作させることが望ましいが、当該ある周期が属する周辺制御部定常処理における周期であって、当該ある周期以降の周期、のステップS1108において、昇降カム部材371を動作させてもよい。
これにより、遊技者が外周押圧操作部303bを下降位置に移動させてから外周押圧操作部303bがロックされるまでの時間が短縮されるため、遊技者が外周押圧操作部303bを下降位置に移動させてから、外周押圧操作部303bが少し上昇する不自然な動作の発生を抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。また、遊技者が外周押圧操作部303bを下降位置に移動させてから、外周押圧操作部303bがロックされる前に、外周押圧操作部303bが上昇してしまい、外周押圧操作部303bがロックされないという事態の発生を抑制する。
なお、昇降カム部材操作判定における「3周期」は「m周期」(mは任意の整数)であってもよい。mが小さいほど、ノイズやチャタリング等の下降検知センサ382の誤検知による下降位置判定の誤りが増える一方、外周押圧操作部303bが下降位置に移動したにも関わらず、特殊演出が発生しない事態の発生を抑制することができる。同様に、mが大きいほど、ノイズやチャタリング等の下降検知センサ382の誤検知による下降位置判定の誤りが減る一方、外周押圧操作部303bが下降位置に移動したにも関わらず、特殊演出が発生しない事態が増える。
前述したように、ノイズやチャタリングによる誤検知が3周期(約3.12ms)以上連続で発生する可能性は非常に低いため、mが3以上であることが望ましい。さらに、外周押圧操作部303bが下降位置に移動したにも関わらず、特殊演出が発生しない事態の発生を抑制するため、本実施形態ではmを3としている。また、昇降カム部材操作判定における「3周期」が「m周期」である場合、特殊演出用ワークエリアにおけるビット列はmビット以上である。
また、周辺制御MPUは、各フレームの1周期目の検知履歴取得前(例えば、各フレームのステップS1012)に、表示演出開始判定を実行する。周辺制御MPUは、表示演出開始判定において、例えば、前述した押圧操作判定と同様の方法で、直近のフレームにおいて3周期以上連続して下降検知センサ382により下降が検知されたか否かを判定する。
周辺制御MPUは、直近のフレームにおいて3周期以上連続して下降検知センサ382により下降が検知されたと判定し、かつ直近のフレームの状態が特殊演出操作指示状態を含むと判定した場合、当該フレームにおける周辺制御部定常処理のステップS1028〜S1032等において、表示演出を実行する準備を行う。
なお、周辺制御MPUは、表示演出開始判定において、直近のフレームにおいて特殊演出が実行されたか否かを判定してもよく、直近のフレームにおいて特殊演出が実行されたと判定した場合、当該フレームにおける周辺制御部定常処理のステップS1028〜S1032等において、表示演出を実行する準備を行う。
周辺制御MPUは、表示演出の実行準備終了後のフレームにおける周辺制御部定常処理のステップS1014〜S1018等において、表示演出を実行する。図132の例では表示演出実行準備が1フレームで完了するものとしているが、表示演出実行準備及び表示演出は、複数のフレームにまたがって実行されてもよい。
[12.中央押圧操作部を用いたコマンド入力演出]
本実施形態における、中央押圧操作部303aを用いたコマンド入力演出の例を、図133〜図138cを用いて説明する。なお、当該コマンド入力演出におけるコマンドは、中央押圧操作部303aの押圧に限らず、例えば、他の操作部の操作を含んでもよい。当該他の操作部は、例えば、外周押圧操作部303b、図示しないタッチパネル、及び図示しない他のボタンを含む。本実施形態におけるコマンド入力演出は、1以上の操作部が特定操作パターンに従って操作された場合に進行する演出である。後述する特定順序コマンド、同時押しコマンド、特定回数コマンド、及びこれらの組み合わせは、いずれも特定操作パターンの一例である。以下、本実施形態では、各操作部は1以上の操作部位からなるものとする。操作部位とは、他の操作部位とは独立に操作検知が可能な部位である。例えば、中央押圧操作部303aは、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれによって独立に操作検知が可能な部位である上部、左下部、及び右下部からなる。なお、中央押圧操作部303aが1つの押圧検知センサ381のみを有する場合、中央押圧操作部303aそのものが操作部位である、即ち中央押圧操作部303aは1つの操作部位からなる。
[12−1.特定順序コマンド入力演出]
図133は、中央押圧操作部303aの複数の操作部位が特定順序で押圧されるコマンド(以下、特定順序コマンドと呼ぶ)の入力演出の一例を示す説明図である。以下、本実施形態では、コマンド入力演出が、通常遊技状態中におけるリーチ中の大当り期待度を示唆する演出である例を説明するが、例えば、通常遊技状態中におけるリーチ発展期待度を示唆する演出のような他の演出であってもよい。図133のコマンド入力演出は、それぞれ中央押圧操作部303aの操作部位である、左下部、上部、右下部を順に押圧するコマンドを入力する演出である。即ち、図133のコマンド入力演出では、押圧検知センサ381b、押圧検知センサ381a、押圧検知センサ381cが順に押圧を検知したか否かが判定される。
コマンド入力演出が開始すると、表示制御MPUは、周辺制御MPUの指示に従って、演出表示装置1600にリーチ状態の図柄を表示し、さらに「中央ボタンの左下部を押せ!」等の文字を表示して、遊技者に中央押圧操作部303aの左下部の押圧を促す。この状態で、中央押圧操作部303aの左下部が押圧された場合、周辺制御MPUは、表示制御MPUに対して、「中央ボタンの上部を押せ!」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示することにより、遊技者に中央押圧操作部303aの上部の押圧を促す。なお、当該状態において、中央押圧操作部303aの左下部が押圧されなかった場合には、演出は進行しない。
続いて、中央押圧操作部303aの上部の押圧が促された状態において、中央押圧操作部303aの上部が押圧された場合、周辺制御MPUは、表示制御MPUに対して、「中央ボタンの右下部を押せ!」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示することにより、遊技者に中央押圧操作部303aの右下部の押圧を促す。なお、当該状態において、中央押圧操作部303aの上部以外(即ち、左下部又は右下部)が押圧された場合、コマンド入力が最初からやり直しになる。即ち、中央押圧操作部303aの左下部の押圧を促す状態に戻る。
続いて、中央押圧操作部303aの右下部の押圧が促された状態において、中央押圧操作部303aの右下部が押圧された場合、周辺制御MPUは、当該変動における大当り当選期待度に応じた演出を実行する。具体的には、例えば、当該変動において大当りが選択されている場合に高い割合で、周辺制御MPUは、表示制御MPUに対して「激熱!!!」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示し、チャンスパターン時のコマンド対応演出を実行する。
また、当該変動において大当りが選択されていない場合に高い割合で、周辺制御MPUは、例えば、表示制御MPUに対して「・・・」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示し、非チャンスパターン時のコマンド対応演出を実行する。
なお、コマンド対応演出において、コマンド対応演出における上述した表示演出に代えて又は加えて、例えば、各種スピーカからの所定の音声の出力、各種LEDからの所定パターンの発光、及び押圧操作部303等の各種操作部や上部前可動装飾体3350等の各種可動部の動作演出(振動等)が実行されてもよい。これは後述する他のコマンド入力演出についても同様である。
なお、中央押圧操作部303aの右下部の押圧が促された状態において、中央押圧操作部303aの右下部以外(即ち、上部又は左下部)が押圧された場合、コマンド入力が最初からやり直しになる。即ち、中央押圧操作部303aの左下部の押圧を促す状態に戻る。
なお、周辺制御MPUは、コマンド入力演出開始から所定時間(例えば10秒)が経過しても、コマンド入力が完了していないと判定した場合、コマンド入力演出を終了する。このとき、周辺制御MPUは、例えば、非チャンスパターン時のコマンド対応演出を実行してから、コマンド入力演出を終了してもよい。これは後述する他のコマンド入力演出についても同様である。
また、図133の例では、コマンド入力演出において、演出表示装置1600を介して押圧対象の操作部位を遊技者に示しているが、演出表示装置1600に押圧対象の操作部位が表示されなくてもよい。これは後述する他のコマンド入力演出についても同様である。また、例えば、外周押圧操作部303b、図示しないタッチパネル、及び図示しない他のボタン等の、中央押圧操作部303a以外の操作部が、特定順序コマンドにおける操作対象に含まれていてもよい。
図134Aは、特定順序コマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図133のコマンド入力演出(中央押圧操作部303aの左下部、上部、右下部を順に押圧するコマンドを入力する演出)において、正しいコマンドが入力された場合の例を説明する。
周辺制御MPUは、例えば、初回の周辺制御部定常処理における初回のステップS1106において、又は当該初回のステップS1106より前に、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261を周辺制御RAMに確保する。以下、ワークエリア1261それぞれが32ビットである例を説明する。つまり、ワークエリア1261それぞれは、フレーム開始時点において、直前のフレーム全体の検知履歴のみを保持する。
周辺制御MPUは、例えば、ステップS1012において、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261を参照して、中央押圧操作部303aの上部、左下部、右下部それぞれが直前のフレームにおいて操作されたか否かを判定する。具体的には、周辺制御MPUは、例えば、押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が、第1ビット列「1110」を含むと判定した場合、上部操作判定フラグをONにセットし、第1ビット列を含まないと判定した場合、上部操作判定フラグをOFFにセットする。なお、第1ビット列は、例えば、「10」、「110」、「11110」のような、1つ以上の「1」からなるビット列の右に「0」が付与された、「1110」以外のビット列であってもよい。周辺制御MPUは、中央押圧操作部303aの左下部及び右下部についての操作判定についても、上述の方法と同様の方法を用いて行う。
コマンド入力演出が開始すると、まず演出状態は、中央押圧操作部303aの左下部の操作を受け付ける左下部操作受付状態になる。周辺制御MPUは、左下部操作受付状態において、左下部操作判定フラグをONにセットした場合、左下部操作判定フラグをONにセットしたフレームにおいて、上部操作受付状態実行準備を実行し、上部操作受付状態実行準備が終了すると上部操作受付状態へ移行する。なお、本実施形態では、上部操作受付状態実行準備が1フレームで完了するものとしているが、複数のフレームにまたがって実行されてもよい。他の操作部位における操作受付状態実行準備、及び後述する他の演出実行準備についても同様である。なお、コマンド入力演出において、演出表示装置1600に押圧対象の操作部位が表示されない場合には、操作受付状態実行準備を実行せずに、次の部の操作受付状態に移行してもよい。
図134Aの例では、F2開始時における押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、左下部操作判定フラグをONにセットする。また、F1は左下部操作受付状態であるため、周辺制御MPUは、F2において上部操作受付状態実行準備を実行し、F3において上部操作受付状態に移行する。
続いて、周辺制御MPUは、上部操作受付状態において、上部操作判定フラグをONにセットした場合、上部操作判定フラグをONにセットしたフレームにおいて、右下部操作受付状態実行準備を実行し、右下部操作受付状態実行準備が終了すると右下部操作受付状態へ移行する。
図134Aの例では、F51開始時における押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F51のステップS1012において、上部操作判定フラグをONにセットする。また、F50は上部操作受付状態であるため、周辺制御MPUは、F51において右下部操作受付状態実行準備を実行し、F52において右下部操作受付状態に移行する。
続いて、周辺制御MPUは、右下部操作受付状態において、右下部操作判定フラグをONにセットした場合、正しいコマンドの入力が完了するため、右下部操作判定フラグをONにセットしたフレームにおいて、コマンド対応演出実行準備を実行し、コマンド対応演出実行準備が終了するとコマンド対応演出を実行する。なお、演出表示装置1600に押圧対象の操作部位が表示されない場合におけるコマンド入力演出においても、周辺制御MPUは、正しいコマンドの入力が完了するまでは、コマンド対応演出実行準備を実行せず、正しいコマンドの入力が完了した場合にコマンド対応演出実行準備を実行する。
図134Aの例では、F101開始時における押圧検知センサ381cに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F101のステップS1012において、右下部操作判定フラグをONにセットする。また、F100は右下部操作受付状態であるため、周辺制御MPUは、F101においてコマンド対応演出実行準備を実行し、F102からコマンド対応演出を実行する。
なお、コマンド対応演出が、例えば、押圧操作部303や上部前可動装飾体3350等の各種可動部の動作演出(振動等)を含む場合、周辺制御MPUは、コマンドの最後の入力判定(図134Aの例では、右下部操作受付状態における中央押圧操作部303aの各操作部位の操作判定)を、ステップS1012ではなく、各周期におけるステップS1106において実行してもよい。
具体的には、図134Aの例において、周辺制御MPUは、右下部操作受付状態におけるステップS1106において、押圧検知センサ381a〜cに対応するワークエリア1261の直近4周期に対応するビット列が第1ビット列であるか否かを判定してもよい。周辺制御MPUは、押圧検知センサ381cに対応するワークエリア1261のみの直近4周期に対応するビット列が第1ビット列であると判定した場合、例えば、次回のフレーム開始を待つことなく、ステップS1108において、コマンド対応演出に含まれる各種操作部の動作を実行する。これにより、コマンド対応演出の少なくとも一部を迅速に開始することができ、遊技興趣が向上する。
周辺制御MPUは、コマンドの最後の入力判定を、ステップS1012ではなく、各周期におけるステップS1106に実行する場合において、押圧検知センサ381a又は押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261の直近4周期に対応するビット列が第1ビット列であると判定した場合、右下部操作受付状態を終了し、遊技者にコマンド入力を最初からやり直させるために、左下部操作部受付状態実行準備に移行する。
以下、周辺制御MPUは、直前のフレームが上部操作受付状態、左下部操作受付状態、又は右下部操作受付状態であるフレームのステップS1012において、上部操作判定フラグ、左下部操作判定フラグ、及び右下部操作判定フラグのうち2以上のフラグをONにセットした第1状況における処理について説明する。
周辺制御MPUは、第1状況において、例えば、ONにセットした操作判定フラグに対応する操作部位の当該直前のフレームにおける押圧が無効であるとみなす。また、周辺制御MPUは第1状況において、所定の優先順位に従って、当該ONにセットした操作判定フラグに対応する操作部位のうち1つの操作部位のみが当該直前のフレームにおいて押圧されたとみなしてもよい。また、周辺制御MPUは、第1状況において、当該操作受付状態において押圧されるべきでない操作部位が当該直前のフレームに押圧されたとみなしてもよい。周辺制御MPUは、第1状況において上述したいずれかの処理を実行することにより、例えば、中央押圧操作部303aの全ての操作部位が連続して同時に押圧された場合等において、特定コマンドが成立したと判定する事態を避けることができる。
例えば、図134Aの例において、上部操作判定フラグ及び左下部操作判定フラグがONにセットされ、かつ直前のフレームが上部操作受付状態である例を考える。
このとき、周辺制御MPUは、例えば、中央押圧操作部303aの上部も左下部も押圧されていないとみなし、上部操作受付状態が継続する。また、例えば、上部、左下部、右下部の順で優先順位が予め定められている場合、周辺制御MPUは、優先順位の高い上部のみが押圧されたとみなしてもよく、つまり右下部操作受付状態実行準備に移行してもよい。また、周辺制御MPUは、上部操作受付状態で押圧されるべきでない左下部が押圧されたものとみなしてもよく、つまりコマンド入力を最初から実行させるべく左下部操作受付状態実行準備に移行してもよい。
図134Bは、特定順序コマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図133のコマンド入力演出において、誤ったコマンドが入力された場合の例を説明する。
図134Bの例では、F2開始時における押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、左下部操作判定フラグをONにセットする。また、F1は左下部操作受付状態であるため、周辺制御MPUは、F2において上部操作受付状態実行準備を実行し、F3において上部操作受付状態に移行する。
続いて、F50における押圧検知センサ381cに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F51のステップS1012において、右下部操作判定フラグをONにセットする。上部操作受付状態であるF50において、右下部が押圧されたため、周辺制御MPUは、遊技者にコマンド入力を最初からやり直させるべく、F51において左下部操作受付状態実行準備を実行し、F52において演出状態を左下部操作受付状態へと戻す。
このように、周辺制御MPUは、ある操作部位の操作受付状態において、当該ある操作部位以外の操作部位が押圧されたと判定した場合には、コマンド入力を最初からやり直させるべく、演出状態を、コマンドにおいて最初に入力されるべき操作部位の操作受付状態に戻す。
周辺制御MPUは、上述した方法によって特定順序コマンドの入力判定を実行することによって、中央押圧操作部303aの各操作部位の押圧の検知漏れ、及び誤検知を抑制することができる。ひいては、遊技者が、正しいコマンドを入力したにも関わらずコマンド対応演出が実行されない事態、及び誤ったコマンドが入力されたにも関わらずコマンド対応演出が実行される事態の発生を抑制することができる。
図134Cは、特定順序コマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図133のコマンド入力演出において、正しいコマンドが入力された場合の別の例を説明する。特に、前述した第1状況における、押圧判定処理の他の例を説明する。
図134Cの例では、F2開始時における押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261それぞれが第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、上部操作判定フラグ及び左下部操作判定フラグをONにセットする。
また、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、中央押圧操作部303aの上部と左下部がF1において押圧された順序を特定する。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261それぞれについて、最左の第1ビット列の左隣のビットから左方向へ順に、最初にビット「0」が出現するまで走査し、ビット「0」の出現位置を特定する。
なお、ビット「0」が出現しない場合、即ち当該最左の第1ビット列より左側のビットが全てビット「1」である場合、周辺制御MPUは、例えば、左から0ビット目に「0」が出現したとみなす。周辺制御MPUは、ビット「0」の出現位置がより左である押圧検知センサに対応する操作部位が先に押圧されたと判定する。なお、周辺制御MPUは、押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261それぞれにおける特定したビット「0」の出現位置が同じであると判定した場合、例えば、前述した第1状況における押圧判定処理と同様の判定を行ってもよいし、所定の優先度に従って、先に押圧された押圧検知センサを決定してもよい。
図134Cの例では、F1において、中央押圧操作部303aが、左下部、上部の順で押圧されている。この場合、周辺制御MPUは、左下部、上部、右下部を順に押圧するコマンドのうち、左下部、上部までが押圧されたと判定し、F2において、右下部操作受付状態実行準備を実行し、F3において右下部操作受付状態に移行する。
続いて、F51開始時における押圧検知センサ381cに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F51のステップS1012において、右下部操作判定フラグをONにセットする。また、F50は右下部操作受付状態であるため、周辺制御MPUは、F51においてコマンド対応演出実行準備を実行し、F52からコマンド対応演出を実行する。
図134Cは、1つのフレームにおいて、2つの操作部位が順に押圧された例を示したが、周辺制御MPUは、1つのフレームにおいて3つ以上の操作部位が順に押圧された場合であっても、その順序を特定して、移行する演出状態を決定してもよい。例えば、F1において、中央押圧操作部303aが、左下部、上部、右下部の順で押圧された場合、周辺制御MPUは、F2においてコマンド対応演出実行準備を実行し、F3からコマンド対応演出を実行する。
周辺制御MPUは、図134Cに説明した判定方法を用いることにより、前述した第1状況においても、各操作部位の押圧順序を特定することができ、ひいては、正しく特定順序コマンドが入力された場合において、コマンド対応演出が実行されない事態の発生を抑制することができる。
[12−2.同時押しコマンド入力演出]
図135は、中央押圧操作部303aの複数の操作部位が同時に押圧されるコマンド(以下、同時押しコマンドと呼ぶ)の入力演出の一例を示す説明図である。図135のコマンド入力演出は、中央押圧操作部303aの左下部と右下部を同時に押圧するコマンドを入力する演出である。即ち、図135のコマンド入力演出では、押圧検知センサ381b及び押圧検知センサ381cが同時に押圧を検知したか否かが判定される。
コマンド入力演出が開始すると、表示制御MPUは、周辺制御MPUの指示に従って、演出表示装置1600にリーチ状態の図柄を表示し、さらに「中央ボタンの左下部と右下部を押せ!」等の文字を表示して、遊技者に中央押圧操作部303aの左下部と右下部の同時押圧を促す。
この状態で、中央押圧操作部303aの左下部と右下部とが押圧された場合、周辺制御MPUは、当該変動における大当り当選期待度に応じた演出を実行する。具体的には、例えば、当該変動において大当りが選択されている場合に高い割合で、周辺制御MPUは、表示制御MPUに対して「激熱!!!」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示し、チャンスパターン時のコマンド対応演出を実行する。
また、例えば、当該変動において大当りが選択されていない場合に高い割合で、周辺制御MPUは、表示制御MPUに対して「・・・」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示し、非チャンスパターン時のコマンド対応演出を実行する。なお、当該状態において、中央押圧操作部303aの左下部と右下部が同時に押圧されなかった場合には、演出は進行しない。なお、例えば、外周押圧操作部303b、図示しないタッチパネル、及び図示しない他のボタン等の、中央押圧操作部303a以外の操作部が、同時押しコマンドにおける操作対象に含まれていてもよい。
図136Aは、同時押しコマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図135のコマンド入力演出(中央押圧操作部303aの左下部と右下部を同時に押圧するコマンドを入力する演出)において、正しいコマンドが入力された場合の例を説明する。
周辺制御MPUは、例えば、初回の周辺制御部定常処理における初回のステップS1106において、又は当該初回のステップS1106より前に、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261を周辺制御RAMに確保する。以下、ワークエリア1261それぞれが32ビットである例を説明する。つまり、ワークエリア1261それぞれは、フレーム開始時点において、直前のフレーム全体の検知履歴のみを保持する。
周辺制御MPUは、例えば、ステップS1012において、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261を参照して、中央押圧操作部303aの上部、左下部、右下部それぞれが直前のフレームにおいて操作されたか否かを判定する。具体的には、周辺制御MPUは、例えば、押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が、第1ビット列を含むと判定した場合、上部操作判定3FフラグをONにセットする。なお、上部操作判定3Fフラグ、左下部操作判定3Fフラグ、及び右下部操作判定3Fフラグは、一度ONにセットされると、ONが3フレーム継続し、OFFに戻るフラグである。
周辺制御MPUは、押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が、第1ビット列を含まないと判定した場合、上部操作判定3Fフラグの状態を変更しない。周辺制御MPUは、中央押圧操作部303aの左下部及び右下部についての操作判定についても、上述の方法と同様の方法を用いて行う。
コマンド入力演出が開始すると、まず演出状態は、中央押圧操作部303aの左下部と右下部の同時操作を受け付ける左下部・右下部同時操作受付状態になる。周辺制御MPUは、左下部・右下部同時操作受付状態において、左下部操作判定3Fフラグ及び右下操作判定3FフラグがONにセットされていると判定した場合、即ち同時押し対象の操作部位の一方が押圧されてから3フレーム以内に他方が押圧されたと判定した場合、左下部操作判定3Fフラグ及び右下操作判定3Fフラグの双方がONになったフレームにおいて、コマンド対応演出実行準備を実行し、コマンド対応演出実行準備が終了するとコマンド対応演出を実行する。また、例えば、左下部・右下部同時操作受付状態において、左下部操作判定3Fフラグ及び右下操作判定3FフラグがONになっても、他の操作判定フラグ(例えば、上部操作判定3Fフラグ)がONである場合には、周辺制御MPUは、正しい同時押しコマンドが入力されなかったものとして、左下部・右下部同時操作受付状態を継続する。
図136Aの例では、F2開始時における押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、左下部操作判定3FフラグをONにセットする。左下部操作判定3FフラグのON状態はF4終了時まで継続する。また、F4開始時における押圧検知センサ381cに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F4のステップS1012において、右下部操作判定3FフラグをONにセットする。右下部操作判定3FフラグのON状態はF6終了時まで継続する。
従って、F4において、左下部操作判定3Fフラグ及び右下部操作判定3FフラグのみがON状態になる。また、F3は左下部・右下部同時操作受付状態であるため、周辺制御MPUは、同時押しコマンド入力が成功したと判定して、F4においてコマンド対応演出実行準備を実行し、F5からコマンド対応演出を実行する。
なお、例えば、周辺制御RAMに確保される、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261が96ビット以上である(即ちワークエリア1261が直近3フレームの検知履歴を保持する)場合には、周辺制御MPUは、上部操作判定3Fフラグ、左下部操作判定3Fフラグ、及び右下部操作判定3Fフラグを用いることなく、各ワークエリア1261が示す検知履歴のみを用いて、同時押し対象の操作部位の一方が押圧されてから3フレーム以内に他方が押圧されたか否かを判定してもよい。
また、上述した例では、周辺制御MPUが、同時押しの対象の部の一方が押圧されたと判定してから3フレーム以内に他方が押圧されたと判定した場合に、双方が同時に押圧されたと判定する例を説明したが、一方が押圧されたと判定してからxフレーム以内(xは自然数)に他方が押圧されたと判定した場合に、双方が同時に押圧されたと判定してもよい。つまり、周辺制御部は、上部操作判定3Fフラグ、左下部操作判定3Fフラグ、及び右下部操作判定3Fフラグに代えて、ON状態がxフレーム継続する、上部操作判定xFフラグ、左下部操作判定xFフラグ、及び右下部操作判定xFフラグを用いて上述した同時押し判定を実行してもよい。また、同時押し対象の操作部位が3つ以上ある場合には、周辺制御MPUは、例えば、同時押し対象の1つの操作部位が押圧されてから、xフレーム以内に残りの全ての操作部位が押圧された場合に、全ての操作部位が同時に押圧されたと判定する。
図136Bは、同時押しコマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図135のコマンド入力演出(中央押圧操作部303aの左下部と右下部を同時に押圧するコマンドを入力する演出)において、誤ったコマンドが入力された場合の例を説明する。
図136Bの例では、F2開始時における押圧検知センサ381bに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、左下部操作判定3FフラグをONにセットする。左下部操作判定3FフラグのON状態はF4終了時まで継続する。また、F6開始時における押圧検知センサ381cに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F6のステップS1012において、右下部操作判定3FフラグをONにセットする。右下部操作判定3FフラグのON状態はF8終了時まで継続する。
従って、図136Bの例では、左下部操作判定3Fフラグ及び右下部操作判定3Fフラグの双方がON状態になるフレームが存在しないため、演出状態は、左下部・右下部同時操作受付状態のままである。
周辺制御MPUは、上述した方法によって同時押しコマンドの入力判定を実行することによって、中央押圧操作部303aの各操作部位の押圧の検知漏れ、及び誤検知を抑制することができる。ひいては、遊技者が、正しいコマンドを入力したにも関わらずコマンド対応演出が実行されない事態、及び誤ったコマンドが入力されたにも関わらずコマンド対応演出が実行される事態の発生を抑制することができる。
[12−3.特定回数コマンド入力演出]
図137は、中央押圧操作部303aの1つの操作部位が特定回数押圧されるコマンド(以下、特定回数コマンド)の入力演出の一例を示す説明図である。図133のコマンド入力演出は、中央押圧操作部303aの上部を、所定期間(例えば、コマンド入力演出開始から10秒経過後まで)内にちょうど2回押圧するコマンドを入力する演出である。即ち、図133のコマンド入力演出では、押圧検知センサ381aが、当該所定期間内にちょうど2回押圧を検知したか否かが判定される。
コマンド入力演出が開始すると、表示制御MPUは、周辺制御MPUの指示に従って、演出表示装置1600にリーチ状態の図柄を表示し、さらに「中央ボタンの上部を2回ちょうど押せ!」等の文字を表示して、遊技者に中央押圧操作部303aの上部をちょうど2回押圧するよう促す。この状態で、中央押圧操作部303aの上部が当該所定期間内にちょうど2回押圧された場合、周辺制御MPUは、当該変動における大当り当選期待度に応じた演出を、コマンド入力成功対応演出として実行する。具体的には、例えば、当該変動において大当りが選択されている場合に高い割合で、周辺制御MPUは、表示制御MPUに対して「激熱!!!」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示し、チャンスパターン時のコマンド対応演出を実行する。
また、当該変動において大当りが選択されていない場合に高い割合で、周辺制御MPUは、例えば、表示制御MPUに対して「・・・」等の文字を演出表示装置1600に表示するよう指示し、非チャンスパターン時のコマンド対応演出を実行する。また、当該所定期間内に、中央押圧操作部303aの上部がちょうど2回押圧されたコマンドと異なるコマンドが入力された場合、周辺制御MPUは、例えば、上述した非チャンスパターン時のコマンド対応演出を、コマンド入力失敗対応演出として実行する。なお、例えば、外周押圧操作部303b、図示しないタッチパネル、及び図示しない他のボタン等の、中央押圧操作部303a以外の操作部が、特定回数コマンドにおける操作対象に含まれていてもよい。
図138Aは、特定回数コマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図137のコマンド入力演出(中央押圧操作部303aの上部をちょうど2回押圧するコマンドを入力する演出)において、正しいコマンドが入力された場合の例を説明する。
周辺制御MPUは、例えば、初回の周辺制御部定常処理における初回のステップS1106において、又は当該初回のステップS1106より前に、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261を周辺制御RAMに確保する。以下、ワークエリア1261それぞれが32ビットである例を説明する。つまり、ワークエリア1261それぞれは、フレーム開始時において、直前のフレーム全体の検知履歴のみを保持する。
周辺制御MPUは、例えば、ステップS1012において、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261を参照して、中央押圧操作部303aの上部、左下部、右下部それぞれが操作されたか否かを判定する。具体的には、周辺制御MPUは、例えば、押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が、第1ビット列を含むと判定した場合、上部操作判定フラグをONにセットし、上部操作回数カウンタの値をインクリメントする。また、周辺制御MPUは、押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が、第1ビット列を含まないと判定した場合、上部操作判定フラグをOFFにセットする。
周辺制御MPUは、中央押圧操作部303aの左下部及び右下部についても、同様の処理を実行する。なお、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタ、及び右下部操作回数カウンタの値は、例えば、コマンド入力演出開始時に「0」にセットされる。
コマンド入力演出が開始すると、まず演出状態は、中央押圧操作部303aの上部の操作を連続で受け付ける上部連続操作受付状態になる。上部連続操作受付状態は所定期間(図138Aの例では200フレーム)継続する。周辺制御MPUは、上部連続操作受付状態が終了した直後のフレームのステップS1012において、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタ、及び右下部操作回数カウンタの値をチェックする。
周辺制御MPUは、上部操作回数カウンタの値が「2」、左下部操作回数カウンタの値が「0」、及び右下部操作回数カウンタの値が「0」であると判定した場合に、コマンド入力成功対応演出実行準備を実行し、コマンド入力成功対応演出実行準備が終了すると、コマンド入力成功対応演出を実行する。
周辺制御MPUは、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタの値、及び右下部操作回数カウンタの値が上述したパターンでないと判定した場合に、コマンド入力失敗対応演出実行準備を実行し、コマンド入力失敗対応演出実行準備が終了すると、コマンド入力失敗対応演出を実行する。
なお、周辺制御MPUは、上部連続操作受付状態が終了していなくても、所定のタイミングで各カウンタの値をチェックして、チェック結果に従って、コマンド入力成功対応演出実行準備又はコマンド入力失敗対応演出実行準備に移行してもよい。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタ、及び右下部操作回数カウンタのいずれかの値を最後にインクリメントしてから所定期間(例えば、100フレーム)が経過した時点は、当該所定のタイミングの一例である。これにより、周辺制御MPUは、上部連続操作受付状態の終了を待つことなく、演出を進行させることができ、遊技興趣が向上する。特に、正しい特定回数コマンドを入力したにも関わらず演出が進行しないことに対する遊技者の不安を取り除くことができる。
図138Aの例では、まず、F0の開始時において、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタ、及び右下部操作回数カウンタの値が「0」にセットされる。続いて、F2開始時における押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、上部操作判定フラグをONにセットし、さらに上部操作回数カウンタの値をインクリメントして「1」にする。
続いて、F51開始時における押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F51のステップS1012において、上部操作判定フラグをONにセットし、さらに上部操作回数カウンタの値をインクリメントして「2」にする。
そして、上部連続操作受付状態がF200で終了する。F201の開始時において、上部操作回数カウンタの値が「2」、左下部操作回数カウンタの値が「0」、及び右下部操作カウンタの値が「0」であるため、周辺制御MPUは、F201においてコマンド入力成功対応演出実行準備を実行し、F202からコマンド入力成功対応演出を実行する。
図138Bは、特定回数コマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図137のコマンド入力演出(中央押圧操作部303aの上部をちょうど2回押圧するコマンドを入力する演出)において、誤ったコマンドが入力された場合の例を説明する。
図138Bの例では、まず、F0の開始時において、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタ、及び右下部操作回数カウンタの値が「0」にセットされる。続いて、F2開始時における押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、上部操作判定フラグをONにセットし、さらに上部操作回数カウンタの値をインクリメントして「1」にする。
続いて、F3開始時における押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F3のステップS1012において、上部操作判定フラグをONにセットし、さらに上部操作回数カウンタの値をインクリメントして「2」にする。
続いて、F51開始時における押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F51のステップS1012において、上部操作判定フラグをONにセットし、さらに上部操作回数カウンタの値をインクリメントして「3」にする。
そして、上部連続操作受付状態がF200で終了する。F201の開始時において、上部操作回数カウンタの値が「3」、左下部操作回数カウンタの値が「0」、及び右下部操作カウンタの値が「0」であるため、周辺制御MPUは、F201においてコマンド入力失敗対応演出実行準備を実行し、F202からコマンド入力失敗対応演出を実行する。
図138Cは、特定回数コマンド入力演出におけるタイミングチャートの一例である。具体的には、図137のコマンド入力演出(中央押圧操作部303aの上部をちょうど2回押圧するコマンドを入力する演出)において、誤ったコマンドが入力された場合の別の例を説明する。
図138Cの例では、まず、F0の開始時において、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタ、及び右下部操作回数カウンタの値が「0」にセットされる。続いて、F2開始時における押圧検知センサ381aに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、上部操作判定フラグをONにセットし、さらに上部操作回数カウンタの値をインクリメントして「1」にする。
続いて、F51開始時における押圧検知センサ381a及び押圧検知センサ381bそれぞれに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むため、周辺制御MPUは、F51のステップS1012において、上部操作判定フラグ及び左下部操作判定フラグをONにセットし、さらに上部操作回数カウンタの値をインクリメントして「2」にし、左下部操作回数カウンタの値をインクリメントして「1」にする。
そして、上部連続操作受付状態がF200で終了する。F201の開始時において、上部操作回数カウンタの値が「2」、左下部操作回数カウンタの値が「1」、及び右下部操作カウンタの値が「0」であるため、周辺制御MPUは、F201においてコマンド入力失敗対応演出実行準備を実行し、F202からコマンド入力失敗対応演出を実行する。
周辺制御MPUは、上述した方法によって特定回数コマンドの入力判定を実行することによって、中央押圧操作部303aの各操作部位の押圧の検知漏れ、及び誤検知を抑制することができる。ひいては、遊技者が、正しいコマンドを入力したにも関わらずコマンド対応演出が実行されない事態、及び誤ったコマンドが入力されたにも関わらずコマンド対応演出が実行される事態の発生を抑制することができる。
なお、前述した特定回数コマンドは、同じ操作部位を特定回数押圧するコマンドであるが、例えば、押圧順序を問わずに複数の操作部位を特定回数押圧するコマンドや、順序を指定して複数の操作部位を特定回数押圧するコマンドであってもよい。また、例えば、周辺制御RAMに確保される、押圧検知センサ381a〜381cそれぞれに対応するワークエリア1261が、連続操作受付状態中の全ての検知履歴を保持できる長さである場合には、周辺制御MPUは、上部操作回数カウンタ、左下部操作回数カウンタ、及び右下部操作回数カウンタを用いることなく、連続操作受付状態終了後に、各ワークエリア1261が示す検知履歴のみを用いて、特定回数コマンドが正しく入力されたか否かを判定してもよい。
また、本実施形態では、特定順序コマンド、同時押しコマンド、及び特定回数コマンドのいずれかが入力対象コマンドであるコマンド入力演出の例を説明したが、特定順序コマンド、同時押しコマンド、及び特定回数コマンドの少なくとも2種類が組み合わさったコマンドが入力対象のコマンドであるコマンド入力演出があってもよい。具体的には、例えば、中央押圧操作部303aの、上部を押圧し、次に上部と右下部を同時に押圧し、次に左下部を3回ちょうど押圧するコマンドが入力対象であってもよい。
また、例えば、1つのコマンド入力演出において、複数の正しいコマンドが存在してもよい。具体的には、例えば、当該複数の正しいコマンドそれぞれに対して異なるコマンド対応演出が対応付けられている入力演出等がある。
例えば、コマンド入力演出における正しいコマンドが、中央押圧操作部303aの、「上部」、「右下部」、「左下部」を順に押圧するコマンドと、「上部」、「左下部」、「右下部」を順に押圧するコマンドと、からなる例を考える。まず、演出状態は、「上部操作受付状態」になる。「上部操作受付状態」において、中央押圧操作部303aの上部が押圧された場合、左下部又は右下部の操作を受け付ける「右下部又は左下部操作受付状態」に移行する。「右下部又は左下部操作受付状態」において、中央押圧操作部303aの右下部が押圧された場合、「左下部操作受付状態」に移行し、左下部が押圧された場合、「右下部操作受付状態」に移行する。
このように、周辺制御MPUは、入力中のコマンドを含む正しいコマンドそれぞれの次に押圧されるべき操作部位の全ての操作を受け付ける操作受付状態に移行することにより、1つのコマンド入力演出において複数の正しいコマンドが存在する場合におけるコマンド入力判定を実行することができる。
なお、当該複数のコマンドが第1コマンドを含む場合、当該複数のコマンドは、第1コマンドを包含するコマンドを含まないことが望ましい。具体的には、例えば、当該複数のコマンドは、中央押圧操作部303aの、「上部」、「右下部」を順に押圧する第1コマンドと、「上部」、「右下部」、「右下部」を順に押圧する第2コマンドと、を同時に含まないことが望ましい。周辺制御MPUは、中央押圧操作部303aの「上部」、「右下部」が順に押圧された時点では、第1コマンドの入力が完了した状態であるか又は第2コマンドの入力途中の状態であるかを判定できないからである。
[13.複数の判定方法を用いた各種押圧操作部における操作判定処理]
以下、複数の判定方法を用いた各種押圧操作部における操作判定処理を説明する。以下では、当該複数の判定方法が、図129Aを用いて説明した判定方法を含む例を、図139A〜図140Bを用いて説明する。以下、中央押圧操作部303aが1つの押圧検知センサ381を有する場合において、中央押圧操作部303aの押圧時における押圧操作判定処理の例を説明するが、当該操作判定処理は、外周押圧操作部303b等の他の押圧操作部や、タッチパネル等の操作時の操作判定処理に適用されてもよい。
図139Aは、F1〜F3における押圧操作判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図139Aは、押圧検知センサ381がF1において、3周期以上連続した押圧を検知した例である。図139A〜図140Bにおける操作指示演出、操作対応演出実行準備、操作対応演出等は、図127Aを用いて説明した内容と同様であるため説明を省略する。
周辺制御MPUは、ステップS1106において、前述の方法で、押圧検知フラグを生成し、ワークエリア1261のビットシフトを行った後に、当該ステップS1106において、タイマ割り込み実行回数STNが所定回数であるか否かを判定する。以下、当該所定回数が17である例を説明するが、所定回数は1以上32以下の自然数であればよい。
周辺制御MPUは、タイマ割り込み実行回数STNが17であると判定した場合、検出判定処理を実行してステップS1107に遷移し、タイマ割り込み実行回数STNが17でないと判定した場合、検出判定処理を実行せずステップS1107に遷移する。
周辺制御MPUは、検出判定処理において、例えば、当該ステップS1106において生成した押圧検知フラグがONであるか否かを判定する。周辺制御MPUは、当該押圧検知フラグがONであると判定した場合、中央押圧操作部303aが押圧されたと判定し、操作判定フラグをONにセットする。また、周辺制御MPUは、当該押圧検知フラグOFFであると判定した場合、中央押圧操作部303aが押圧されなかったと判定し、操作判定フラグをOFFにセットする。なお、周辺制御MPUが、操作指示演出中に中央押圧操作部303aが押圧されたと判定した場合の処理については、図139Bを用いて後述する。また、周辺制御MPUは、検出判定処理において、例えば、当該ステップS1106及び直前のx周期(xは1以上の自然数)におけるステップS1106生成した押圧検知フラグが全てONであるか否かを判定してもよい。
また、ステップS1106における検出判定処理は、1フレームの間で複数回実行されてもよい。つまり、周辺制御MPUが、タイマ割り込み実行回数STNが所定回数であるか否かを判定する際の当該所定回数が複数存在してもよい。
さらに、周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012において、例えば、図127Aを用いて説明した操作判定方法を用いて、直前のフレームにおける中央押圧操作部303aが操作されたか否かを判定し、判定結果に従って、操作判定フラグをON又はOFFにセットする。
図139Aの例では、F1の17周期目において、押圧検知センサ381が押圧を検知していない。つまりF1の17周期目のステップS1106において生成された押圧検知フラグがOFFであるため、周辺制御MPUは、F1の17周期目において、操作判定フラグをOFFにセットする。
また、F1において、3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されている。従って、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットする。また、F1において操作指示演出が実行されているため、周辺制御MPUは、F2において操作対応演出実行準備を実行する。
続いて、F2において、押圧検知センサ381により押圧が一切検知されていない。従って、周辺制御MPUは、F3のステップS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。また、図139Aの例では、F2において操作対応演出実行準備が終了したため、周辺制御MPUは、F3から操作対応演出を実行する。
図139Bは、F1〜F3における押圧操作判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図139Bは、押圧検知センサ381がF1の17周期目を跨いで、2周期連続した押圧を検知した例である。図139Bでは、図139Aを用いて説明した操作判定方法が用いられるものとする。
図139Bの例では、F1の17周期目において、押圧検知センサ381が押圧を検知している。つまりF1の17周期目のステップS1106において生成された押圧検知フラグがONであるため、周辺制御MPUは、F1の17周期目において、操作判定フラグをONにセットする。
また、F1の17周期目開始時点において、操作指示演出が実行されている。図139Bの例のように、操作指示演出実行中であり、かつフレームの途中のステップS1106において操作判定フラグがONにセットされた場合、当該ステップS1106において、周辺制御MPUは、現在のフレームにおいてステップS1028を実行済みか否か判定する。
周辺制御MPUは、現在のフレームにおいてステップS1028が実行済みでないと判定した場合、現在のフレームにおいて操作対応演出実行準備が実行可能であると判定し、当該フレームのステップS1028〜S1032等において操作対応演出実行準備を実行する。周辺制御MPUは、現在のフレームにおいてステップS1028が実行済みであると判定した場合、次回のフレームから操作対応演出実行準備を実行する。
なお、例えば、全てのフレームについてステップS1028が所定周期より後に実行される場合、当該所定周期以前のステップS1106において検出判定処理が実行されるよう予め設定されてもよい。このように設定された場合において、操作指示演出実行中であり、かつフレームの途中のステップS1106において操作判定フラグがONにセットされた場合、現在のフレームにおいてステップS1028を実行済みか否か判定することなく、フレームのステップS1028〜S1032等さにおいて操作対応演出実行準備を実行する。
図139Bは、F1の17周期目におけるステップS1106の時点で、F1においてステップS1028が実行済みでないと判定された例である。従って、F1の途中で操作対応演出実行準備を開始している。
周辺制御MPUは、フレーム途中における検出判定処理と、フレーム開始時における操作判定処理と、を用いて、中央押圧操作部303aの操作判定を実行することにより、押圧検知センサ381が押圧を検知したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
特に、周辺制御MPUは、フレーム途中の検出判定処理を併せて実行することにより、操作対応演出を早く実行することができ、ひいては遊技者の興趣を向上させることができる。
図140Aは、F1〜F3における押圧操作判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図140Aは、押圧検知センサ381がF1の17周期目より後に、3周期以上連続した押圧を検知した例である。まず、図140A及び図140Bの例における操作判定方法について説明する。
周辺制御MPUは、各フレームにおけるステップS1012において、第1履歴判定処理によって、直前のフレームにおける中央押圧操作部303aが操作されたか否かを判定し、判定結果に従って、操作判定フラグをON又はOFFにセットする。例えば、図127Aを用いて説明した操作判定方法は、第1履歴判定処理の一例である。
また、周辺制御MPUは、ステップS1106において、前述の方法で、押圧検知フラグを生成し、ワークエリア1261のビットシフトを行った後に、当該ステップS1106において、タイマ割り込み実行回数STNが所定回数であるか否かを判定する。以下、当該所定回数が17である例を説明するが、所定回数は1以上32以下の自然数であればよい。
周辺制御MPUは、タイマ割り込み実行回数STNが17であると判定した場合、第2履歴判定処理を実行してステップS1107に遷移し、タイマ割り込み実行回数STNが17でないと判定した場合、第2履歴判定処理を実行せずステップS1107に遷移する。
周辺制御MPUは、第2履歴判定処理において、例えば、ワークエリア1261を参照して、当該フレーム開始時から17周期目までに、3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されたか否かを判定する。なお、第2履歴判定処理における3周期以上という条件は、n周期以上という条件であってもよい(nは2以上、かつ17未満の整数)。
周辺制御MPUは、第2履歴判定処理において3周期以上の押圧が検知されたと判定した場合、中央押圧操作部303aが押圧されたと判定し、操作判定フラグをONにセットする。また、周辺制御MPUは、第2履歴判定処理において3周期以上の押圧が検知されていないと判定した場合、中央押圧操作部303aが押圧されなかったと判定し、操作判定フラグをOFFにセットする。なお、周辺制御MPUが、操作指示演出中に第2履歴判定処理において中央押圧操作部303aが押圧されたと判定した場合、図139Bを用いた説明と同様の方法で、操作対応演出実行準備を前倒しして実行可能な場合には、操作対応演出実行準備を前倒しして実行する。
なお、例えば、全てのフレームについてステップS1028が所定周期より後に実行される場合、当該所定周期以前のステップS1106において第2履歴判定処理が実行されるよう予め設定されてもよい。このように設定された場合において、操作指示演出実行中であり、かつフレームの途中のステップS1106において操作判定フラグがONにセットされた場合、現在のフレームにおいてステップS1028を実行済みか否か判定することなく、フレームのステップS1028〜S1032等さにおいて操作対応演出実行準備を実行する。
図140Aの例では、F1の17周期目以前に、押圧検知センサ381が押圧を検知していない。つまり、F1の17周期目のステップS1106で行われる第2履歴判定処理において、周辺制御MPUは、操作判定フラグをOFFにセットする。
また、F1の17周期目より後において、3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されている。従って、周辺制御MPUは、F2のステップS1012において、操作判定フラグをONにセットする。また、F1において操作指示演出が実行されているため、周辺制御MPUは、F2において操作対応演出実行準備を実行する。
図140Bは、F1〜F3における押圧操作判定処理の一例を示すタイミングチャートである。図140Bは、押圧検知センサ381がF1の17周期目以前に、3周期以上連続した押圧を検知した例である。図140Bでは、前述した第1履歴判定と第2履歴判定による操作判定方法が用いられるものとする。
図140Bの例では、F1の17周期目以前に、押圧検知センサ381が押圧を検知している。従って、F1の17周期目のステップS1106で行われる第2履歴判定処理において、周辺制御MPUは、操作判定フラグをONにセットする。図140Bは、F1の17周期目におけるステップS1106の時点で、F1においてステップS1028が実行済みでないと判定された例である。従って、F1の途中で操作対応演出実行準備を開始している。
なお、周辺制御MPUは、第1履歴判定処理において、直前のフレームの全ての履歴を参照せずに、直前のフレームの17周期目以降から当該直前のフレーム終了時まで(即ち第2履歴判定処理の判定対象外となった期間)に、3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されたか否かを判定してもよい。図140Bの例では、F1の17周期目からF1終了時までに、3周期以上連続して押圧検知センサ381により押圧が検知されていないため、周辺制御MPUは、F2のS1012において、操作判定フラグをOFFにセットする。
周辺制御MPUは、第1履歴判定処理に加えて、フレーム途中の第2履歴判定処理を併せて実行することにより、操作対応演出を早く実行することができ、ひいては遊技者の興趣を向上させることができる。
また、周辺制御MPUは、第1履歴判定処理及び第2履歴判定処理において、判定対象期間中にn周期以上連続で押圧検知センサ381により押圧が検知されている場合に、操作判定フラグをONにすることにより、ノイズやチャタリング等の押圧検知センサ381の誤検知による操作判定の誤りを抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
[14−1.擬似連演出変更処理]
以下、ステップS405又はステップS406で実行される擬似連演出変更処理について説明する。まず、ステップS405で実行される擬似連演出変更処理1について説明する。図144は、擬似連演出変更処理1の一例を示す説明図である。図144の例では、第1変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第1変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに、第1変動の変動タイプが「通常」に決定された例である。さらに、ステップS302において、第1変動で擬似ガセ演出が実行されることが決定されている。
また、第1変動の次の変動である第2変動の保留は、第1変動開始前に入賞済みである。第2変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第2変動の変動パターンが、SPリーチが実行される変動パターンに、第2変動の変動タイプが「加算1」に決定されている。なお、SPリーチとは、大当りが選択されている変動において高い割合で選択されるリーチ演出の一例である。さらに、ステップS302において、第2変動で2連の擬似連演出が実行されることが、決定されている。
なお、前述したように、擬似連演出とは、装飾図柄の変動を行い装飾図柄の変動を終了させる動作を、第一特別図柄表示器又は第二特別図柄表示器の一回の変動中に、複数回実行する演出である。「装飾図柄の変動を終了させる」とは、例えば、装飾図柄の一部または全部を停止表示させる態様など、装飾図柄の変動が一旦終了したように遊技者に認識させるような態様を含む。なお、当該動作がN回(Nは1以上の自然数)行われる擬似連演出をN連の擬似連演出と呼び、N連の擬似連演出におけるM回目の装飾図柄の変動(Mは1以上N以下の自然数)をM連目の擬似連演出と呼ぶ。但し、N連目の擬似連続演出は、その後発展する可能性があるリーチ演出を含んでもよいし、含まなくてもよい。
また、N連の擬似連演出における、L連目の擬似連演出において(Lは1以上N−1以下の自然数)、例えば、擬似連続演出の継続を示唆する装飾図柄が停止する。また、L連目の擬似連演出において、例えば、擬似連続演出の非継続を示唆する装飾図柄が停止し、L連目の擬似連演出終了時又はL+1連目の擬似連演出開始時に、実際は擬似連演出が継続する旨を示す演出である復活パターン演出が実行されてもよい。また、N連目の擬似連演出においては、例えば、装飾図柄はリーチなしはずれ又はリーチありの状態で停止する。
周辺制御MPUは、第2変動についてのステップS1022の受信コマンド解析処理における予告判定処理で、第2変動で擬似連演出の実行を決定し(ステップS302:Yes)、かつ第2変動における擬似連回数は所定回数(以下、所定回数を3回とする)未満であると判定するため(ステップS303:Yes)、第2変動に対して擬似連演出追加処理(ステップS304)を実行する。
続いて、周辺制御MPUは、当該擬似連演出追加処理において、第1変動はステップS401における前変動であると判定する(S401:Yes)。さらに、周辺制御MPUは、前変動である第1変動はリーチ無し変動であると判定し(ステップS402:Yes)、擬似ガセ演出が実行される変動であると判定し(S403:Yes)、第1変動における擬似連回数と第2変動における擬似連回数との和が所定回数以下であると判定する(ステップS404:Yes)ため、擬似連演出変更処理1(ステップS405)を実行する。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理1において、第1変動における擬似ガセ演出を1連目の擬似連演出に変更し、第2変動における1連目及び2連目の擬似連演出を、それぞれ2連目及び3連目の擬似連演出に変更する。つまり、擬似連演出変更処理1は、前変動における擬似連演出の続きを予告判定処理の判定対象変動で実行する演出、即ち前変動と判定対象変動とをまたがる一連の擬似連演出、を決定する処理である。なお、例えば、複数の前変動のうち擬似連演出が設定されていない前変動がある場合、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理1において、擬似連演出が設定されていない前変動に擬似連演出を追加することにより、当該一連の擬似連演出を実現する。
なお、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理1において、SPリーチの内容を変更してもよい。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、変更前のSPリーチを、3連以上の擬似連演出が発生した場合にのみ選択可能なSPリーチに変更する。なお、周辺制御MPUは、SPリーチの内容を変更する場合、変更前のSPリーチと時間の長さが同じであるSPリーチを変更後のSPリーチとして選択する。このように変更前後のSPリーチの時間の長さが同じでなければならないため、例えば、連続回数が異なる擬似連演出後に行われるSPリーチの時間の長さを予め同じに設定しておくことが好ましい。
複数の変動をまたがる一連の擬似連演出の例について説明する。図144の擬似連演出変更処理1実行後の変動例では、第1変動で1連目の擬似連演出が行われる。つまり、例えば、第1変動で擬似連続演出の継続を示唆する装飾図柄が停止し、第1変動が終了する。また、例えば、第1変動で、擬似連続演出の非継続を示唆する装飾図柄が停止し、第2変動の開始時(即ち図144の擬似連演出変更処理1実行後の変動例における2連目の擬似連演出の開始時)又は第1変動の終了時に、復活パターン演出が実行されてもよい。その後第2変動では、2連の擬似連演出を、例えば、あたかも第1変動から擬似連演出が続いているように実行する。
以下、ステップS406で実行される擬似連演出変更処理2について説明する。図145は、擬似連演出変更処理2の一例を示す説明図である。図145の例では、第1変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第1変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに、第1変動の変動タイプが「通常」に決定された例である。さらに、ステップS302において、第1変動では擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないことが決定されている。また、擬似連演出変更処理2が実行される前の第2変動についての、入賞タイミング、変動パターン、変動タイプ、及び擬似連回数については、図144の例と同じである。
周辺制御MPUは、第2変動についてのステップS1022の受信コマンド解析処理における予告判定処理で、第2変動で擬似連演出の実行を決定し(ステップS302:Yes)、かつ第2変動における擬似連回数は所定回数未満であると判定するため(ステップS303:Yes)、第2変動に対して擬似連演出追加処理(ステップS304)を実行する。
続いて、周辺制御MPUは、当該擬似連演出追加処理において、第1変動はステップS401における前変動であると判定する(S401:Yes)。さらに、周辺制御MPUは、前変動である第1変動はリーチ無し変動であると判定し(ステップS402:Yes)、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない変動であると判定する(S403:No)ため、擬似連演出変更処理2(ステップS406)を実行する。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理2において、第1変動に1連目の擬似連演出を追加し、第2変動における1連目及び2連目の擬似連演出を、それぞれ2連目及び3連目の擬似連演出に変更する。つまり、擬似連演出変更処理2は、前変動の一部又は全部に擬似連演出を追加し、追加した擬似連演出の続きを予告判定処理の判定対象変動で実行する演出、即ち前変動と判定対象変動とをまたがる一連の擬似連演出を決定する処理である。さらに、擬似連演出変更処理1における説明と同様、周辺制御MPUは、SPリーチの内容を変更してもよい。なお、ステップS303における所定回数以上の数の前変動がある場合、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理2において、当該前変動から、当該所定回数より少ない数の変動を予告判定対象処理の判定対象変動に近い順に選択し、選択した変動にのみ擬似連演出を追加することが望ましい。なお、予告判定処理の判定対象変動が大当りに対応する変動であれば、周辺制御MPUは、当該前変動の全てに擬似連演出を追加してもよい。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理を実行することにより、複数の変動をまたいで連続する一連の擬似連演出を実現することができる。また、擬似連演出は一般的に連続回数が少ないほど大当り期待度が低いが、擬似連演出変更処理が実行されることにより、例えば、第1変動においてこのような少ない連続回数で擬似連演出が終了したとしても、第2変動で擬似連演出が継続する可能性があるため、擬似連演出に対する遊技者の関心を強くすることができる。
また、図144及び図145の例において、擬似連演出変更処理によって実現された第1変動と第2変動とをまたいだ3連の擬似連演出、が実行された場合における第1変動と第2変動の第1総変動時間は、3連の擬似連演出分の時間とSPリーチの時間との和である。一方、例えば、第1変動においてリーチ無しはずれ変動が実行され、かつ第2変動において3連の擬似連演出及びSPリーチが実行された場合の第2総変動時間は、リーチ無しはずれ変動が実行される時間(図144及び図145の例では擬似連演出1連分の時間と同じ)と、3連の擬似連演出分の時間と、SPリーチの時間と、の和である。
このように第1総変動時間は、第2総変動時間より、擬似連演出1連分の時間だけ短いため、擬似連演出変更処理によって実現された擬似連演出の方がより短い総変動時間で実行可能である。つまり、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理を実行することにより、短い総変動時間で連続回数の多い(期待度の高い)擬似連演出を実現することができる。
図146は、擬似連演出変更処理2の別の一例を示す説明図である。また、ステップS116の始動口入賞時処理において決定された第1変動及び第2変動についての、変動パターン、変動タイプ、及び擬似連回数、並びに第1変動及び第2変動の入賞タイミングは、図144の例と同じである。また、図146の例では、第1変動についてのステップS542の変動パターン選択判定処理実行時において、保留数が所定値以上であったため、変動時間が短い変動タイプが定義された変動情報源テーブルを用いて第1変動の変動時間が決定されている。
つまり、図146の例では、ステップS116の始動口入賞時処理において決定された第1変動の変動時間より、ステップS542の変動パターン選択判定処理において決定された(即ち、変動開始直前に決定された)第1変動の実際の変動時間の方が短い。また、ステップS542の変動パターン選択判定処理において決定された第1変動の実際の変動時間は、図144及び図145で説明した擬似ガセ演出が実行される時間より短いものとする。
周辺制御MPUは、第2変動についてのステップS1022の受信コマンド解析処理における予告判定処理で、第2変動で擬似連演出の実行を決定し(ステップS302:Yes)、かつ第2変動における擬似連回数は所定回数未満であると判定するため(ステップS303:Yes)、第2変動に対して擬似連演出追加処理(ステップS304)を実行する。
続いて、周辺制御MPUは、当該擬似連演出追加処理において、第1変動はステップS401における前変動であると判定する(S401:Yes)。さらに、周辺制御MPUは、前変動である第1変動はリーチ無し変動であると判定し(ステップS402:Yes)、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない変動であると判定する(S403:No)ため、擬似連演出変更処理2(ステップS406)を実行する。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理2において、例えば、ステップS542の変動パターン選択判定処理において選択された第1変動の変動タイプが、所定の変動タイプであるか否かを判定する。なお、当該所定の変動タイプそれぞれの変動時間は、擬似ガセ演出が実行される時間より短いものとする。周辺制御MPUは、ステップS542の変動パターン選択判定処理において選択された第1変動の変動タイプが、当該所定の変動タイプでないと判定した場合、例えば、図144を用いて説明した擬似連演出変更処理を実行する。
周辺制御MPUは、ステップS542の変動パターン選択判定処理において選択された第1変動の変動タイプが、当該所定の変動タイプであると判定した場合、例えば、第1変動において、上部前可動装飾体3350を動作させ、周辺制御MPUは、第2変動における1連目及び2連目の擬似連演出を、それぞれ上部前可動装飾体3350の動作に置き換える(図146の変動例1)ことを決定する。つまり、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理2において、第1変動において上部前可動装飾体3350を動作させ、かつ第1変動以外の変動における擬似連演出の代わりに上部前可動装飾体3350を動作させる演出、即ち前変動と判定対象変動とをまたがる一連の仮想的な擬似連演出、を決定する。
これにより、周辺制御MPUは、例えば第1変動開始時の保留数が多いことによって第1変動の変動時間が短くなった場合においても、上部前可動装飾体3350を用いて仮想的な擬似連演出を実現することができる。また、遊技者は上部前可動装飾体3350の動作により、仮想的な擬似連演出の発生を期待することができる。なお、図146の例において、上部前可動装飾体3350の動作時間は、ステップS542の変動パターン選択判定処理において選択された第1変動の変動タイプに対応する変動時間より短いものとする。
また、周辺制御MPUは、第1変動以外の変動における擬似連演出の一部又は全部を上部前可動装飾体3350の動作に置き換えなくてもよい。図146の例では、第2変動における1連目及び2連目の擬似連演出を、上部前可動装飾体3350の動作に置き換えず、それぞれ2連目及び3連目の擬似連演出に置き換えてもよい(図146の変動例2)。
また、周辺制御MPUは、予告判定処理の判定対象変動の擬似連演出を上部前可動装飾体3350の動作に置き換えた場合、当該動作の一部又は全部をSPリーチ中に実行してもよい。図146の例では、周辺制御MPUは、第2変動における1連目及び2連目の擬似連演出を、それぞれ上部前可動装飾体3350の動作に置き換え、さらにSPリーチ中に上部前可動装飾体3350を動作させる(図146の変動例3)ことを決定する。これにより、連続回数が少ない(大当り期待度が低い)仮想的な擬似連演出からSPリーチに発展したとしても、SPリーチ中にさらに仮想的な擬似連演出が追加される可能性があるため、遊技者は連続回数が少ない(大当り期待度が低い)仮想的な擬似連演出から発展したリーチ演出に対しても強い関心を抱くことができる。
なお、上述した上部前可動装飾体3350の動作に代えて又は加えて、ステップS542の変動パターン選択判定処理において選択された第1変動の変動タイプに対応する変動時間より短い時間で完了する、各種スピーカからの所定の音声の出力、各種LEDからの所定パターンの発光、又は他の可動部の動作等が実行されてもよい。また、図146の例に示した可動装飾体等を用いた仮想的な擬似連演出は、擬似連演出変更処理2のみならず、擬似連演出変更処理1を含む他の擬似連演出変更処理において決定された擬似連演出の代わりに実行されてもよい。
図147は、上部前可動装飾体3350の動作を用いた仮想的な擬似連演出の一例を示す説明図である。図147は、第2変動について図146の変動例1に示す擬似連演出変更処理2が実行された例である。変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンであり、かつ変動タイプが通常である第1変動についての変動パターン選択判定処理実行時に複数の保留が入賞済みである。つまり、変動パターン選択判定処理実行時に第1変動の変動時間が短い時間に設定されている。
第1変動が開始すると、上部前可動装飾体3350を下降させた後に原点位置に戻す動作を第1変動が終了時まで1回実行する。なお、表示制御MPUは、上部前可動装飾体3350が下降した際に、周辺制御MPUからの指示に従って、演出表示装置1600の動作回数表示領域に上部前可動装飾体3350を合計1回動作させたことを示す表示(例えば「×1」等の文字の表示)を行う。
続いて、第2変動が開始すると、第2変動の入賞時に予定されていた擬似連演出の1連目の代わりに上部前可動装飾体3350の上記動作が1回実行され、演出表示装置1600の動作回数表示領域における表示を、上部前可動装飾体3350を合計2回動作させたことを示す表示(例えば「×2」等の文字の表示)に変更する。
続いて、第2変動の入賞時に予定されていた擬似連演出の2連目の代わりに上部前可動装飾体3350の上記動作が1回実行され、演出表示装置1600の動作回数表示領域における表示を、上部前可動装飾体3350を合計3回動作させたことを示す表示(例えば「×3」等の文字の表示)に変更する。続いて、装飾図柄がリーチ状態になりSPリーチが開始する。
周辺制御MPUは、演出表示装置1600の動作回数表示領域に上部前可動装飾体3350の動作回数を示す表示を実行することにより、上部前可動装飾体3350を用いた仮想的な擬似連演出が実行されていることを遊技者に対して示唆することができ、ひいては遊技者は上部前可動装飾体3350の動作に期待感を持つことができる。
なお、図146の変動例2のように、上部前可動装飾体3350の動作と擬似連演出とが実行される場合においては、演出表示装置1600の動作回数表示領域の表示が示す動作回数を、擬似連演出の1連が実行される際にもインクリメントしてもよいし、上部前可動装飾体3350の動作時にのみインクリメントしてもよい。
図148は、扉枠3に備えられたLEDの点灯を用いた仮想的な擬似連演出の一例である擬似連続LED演出を示す説明図である。第3変動は第2変動の次の変動であり、大当り変動である。
まず、変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンであり、かつ変動タイプが「通常」である第1変動についての変動パターン選択判定処理開始時に第3変動までの保留が入賞済みであり、ステップS542の変動パターン選択判定処理において選択された第1変動の変動タイプが、図146の説明における所定の変動タイプである。つまり、変動パターン選択判定処理実行時に第1変動の変動時間が短い時間に設定されている。また、第2変動はリーチ無しはずれの変動である。
第1変動が開始すると、扉枠3に備えられたLEDが白く点灯し、第1変動の変動終了時までにLEDの点灯色が緑色に変わり、第1変動終了後も緑色に点灯している。続いて、第2変動の変動開始時には、LEDの点灯色は緑色のままであり、第2変動の変動終了時までにLEDの点灯色が赤色に変わり、第2変動終了後も赤色に点灯している。なお、演出表示装置1600の図147で説明した動作回数表示領域に、LEDの点灯色が変更した回数を示す表示が実行されてもよい。
続いて、第3変動の変動開始時には、LEDの点灯色は赤色のままである。第3変動では2連の擬似連演出が実行される。第3変動における擬似連演出の1連目終了時までにLEDの点灯色である赤色が、演出表示装置1600に表示された装飾図柄に吸収される。即ち、LEDの点灯を中止し、装飾図柄の色を赤色に変更する。続いて、第3変動における擬似連演出の2連目は装飾図柄が赤色の状態のまま進行し、最終的に大当りが告知される。
以下、図148の擬似連続LED演出が実現されるための処理について説明する。図148の例では、第1変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第1変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに決定されている。また、第1変動の変動タイプが「通常」に決定され、さらにステップS302において第1変動では擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも行われないことが決定されている。
また、第2変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第2変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに決定されている。また、第2変動の変動タイプが「通常」に決定されている。また、ステップS302において、第2変動では擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも行われないことが決定されている。
また、第3変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第3変動の変動パターンが大当り時の変動パターンに決定されている。また、第3変動の変動タイプが「加算1」に決定されている。また、ステップS302において、第3変動では、2連の擬似連演出が行われることが決定されている。
周辺制御MPUは、第3変動についてのステップS1022の受信コマンド解析処理における予告判定処理で、第3変動で擬似連演出の実行を決定するため(ステップS302:Yes)、第3変動に対して擬似連演出追加処理(ステップS304)を実行する。なお、第3変動が大当り変動であるため、ステップS303の処理が実行されていない。
続いて、周辺制御MPUは、当該擬似連演出追加処理において、第1変動及び第2変動はステップS401における前変動であると判定する(S401:Yes)。さらに、周辺制御MPUは、前変動である第1変動及び第2変動はリーチ無し変動であると判定し(ステップS402:Yes)、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない変動であると判定する(S403:No)ため、擬似連演出変更処理2(ステップS406)を実行する。
周辺制御MPUは、例えば、第3変動が特別図柄先読み演出対象に決定され、ステップS542の変動パターン選択判定処理において選択された第1変動の変動タイプが、図146の説明における所定の変動タイプであり、かつ第2変動について擬似連演出変更処理2が実行される場合に、所定の確率に従って、擬似連続LED演出を行うか否かを決定する。
周辺制御MPUは、擬似連続LED演出を行うと決定した場合、以下の処理を実行する。周辺制御MPUは、例えば、第1変動においてLEDを白く点灯させ、かつ第1変動の変動終了時までにLEDの点灯色を緑色に変更することを決定する。また、周辺制御MPUは、第2変動において、LEDの点灯色を緑色から赤色に変更することを決定する。
さらに、周辺制御MPUは、第3変動における1連目の擬似連演出において、LEDの点灯色である赤色が演出表示装置1600に表示された装飾図柄に吸収される演出、を実行することを決定する。周辺制御MPUは、第3変動における2連目の擬似連演出以降の演出を、装飾図柄が赤色の状態のまま進行させることを決定する。
以上により、周辺制御MPUは、第1変動から第2変動にまたがるLEDの点灯色変更による仮想的な擬似連演出と、第3変動の前半の演出と第3変動におけるリーチ演出とをつなぐ切り替え演出と、第3変動におけるリーチ演出と、からなる一連の演出である擬似連続LED演出を実現することができる。
なお、周辺制御MPUは、第3変動が特別図柄先読み対象に決定されていない場合であっても、擬似連続LED演出を実行してもよい。例えば、第1変動開始時には第2変動についての保留のみが入賞済みである場合において、周辺制御MPUは、第2変動についての擬似連演出変更処理2において、第1変動及び第2変動について図148に示すLEDの点灯を実行することを決定する。このとき、例えば、第2変動終了以前に切り替え演出に変更可能な大当り変動である第3変動の保留の入賞があった場合、周辺制御MPUは、ステップS1022の受信コマンド解析処理において、第3変動の演出を図148に示す演出に変更してもよい。
また、第1変動又は第2変動の少なくとも一方のステップS302において、当該少なくとも一方で擬似連演出又は擬似ガセ演出が実行されることが決定されている場合には、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理1において、擬似連続LED演出の実行を決定してもよい。
図149は、3つの変動をまたぐ擬似連演出の一例である復活演出を示す説明図である。第1変動の開始時までに、第2変動及び第3変動についての保留が入賞済みである。第1変動において1連目の擬似連演出が行われ、2連目の擬似連演出には発展せず、その後リーチ演出が発生せず第1変動は終了する。第1変動において演出表示装置1600には、「中図柄に6停止でチャンス!×1」等の1連目の擬似連演出が行われていることを示す表示が行われ、中図柄に「6」が停止せず、第1変動が終了する。
第2変動において、まず擬似連演出が終了していないことを示す復活パターンの演出が実行され、2連目の擬似連演出が実行される。その後SPリーチに発展し、はずれが告知される。第2変動において演出表示装置1600には、変動開始時に「まだまだ!!!」等の擬似連演出がまだ終了していない復活パターンを示す表示が行われ、続いて、「中図柄に6停止でチャンス!×2」等の2連目の擬似連演出が行われていることを示す表示が行われる。その後、演出表示装置1600には、SPリーチ演出が表示される。
大当り変動である第3変動において、まず擬似連演出が終了していないことを示す復活パターンの演出が実行され、3連目の擬似連演出が実行され、その後リーチ演出に発展する。第3変動において演出表示装置1600には、変動開始時に「まだまだ!!!」等の擬似連演出がまだ終了していない復活パターンを示す表示が行われ、続いて、「中図柄に6停止でチャンス!×3」等の3連目の擬似連演出が行われていることを示す表示が行われる。その後、演出表示装置1600には、「中図柄に6停止でチャンス!×4」等の4連目の擬似連演出が行われていることを示す表示が行われ、リーチ演出が表示され、最終的に大当りが告知される。
以下、図149の復活演出が実現されるための処理について説明する。図149の例では、第1変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第1変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに決定されている。また、第1変動の変動タイプが「通常」に決定されている。また、ステップS302において、第1変動で擬似ガセ演出が行われることが決定されている。
また、第2変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第2変動の変動パターンが、SPリーチが実行される変動パターンに決定されている。また、第2変動の変動タイプが「通常」に、決定されている。また、ステップS302において、第2変動で擬似連演出が行われないことが決定されている。
また、大当たりで変動である第3変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第3変動の変動パターンが、大当りの変動パターンに、第3変動の変動タイプが「加算1」に決定され、かつ第3変動が特別図柄先読み演出対象に決定されている。さらに、ステップS302において、第3変動で2連の擬似連演出が実行されることが決定されている。また、第1変動の変動開始前に第3変動における擬似連演出追加処理が実行されている。
周辺制御MPUは、第3変動についてのステップS1022の受信コマンド解析処理における予告判定処理で、第3変動で擬似連演出の実行を決定するため、(ステップS302:Yes)、第3変動に対して擬似連演出追加処理(ステップS304)を実行する。なお、第3変動が大当り変動であるため、ステップS303の処理が実行されていない。
続いて、周辺制御MPUは、当該擬似連演出追加処理において、第1変動及び第2変動はステップS401における前変動であると判定する(S401:Yes)。なお、図149の例ではステップS402の処理は実行されないものとする。周辺制御MPUは、前変動に含まれる第1変動において擬似ガセ演出が実行されると判定するため(S403:s)、擬似連演出変更処理1(ステップS405)を実行する。なお、第3変動が大当り変動であるため、ステップS404の処理が実行されていない。
周辺制御MPUは、例えば、第3変動が特別図柄先読み演出対象に決定され、かつ第3動について擬似連演出変更処理1が実行される場合に、所定の確率に従って、復活演出を実行するか否かを決定する。
従って、周辺制御MPUは、復活演出を実行すると決定した場合、擬似連演出変更処理1において、例えば、第2変動の変動開始時に擬似連演出がまだ終了していないことを示す復活パターン演出を行うこと、及び第2変動で2連目の擬似連演出を行うことを決定する。また、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理1において、例えば、第3変動の変動開始時に擬似連演出がまだ終了していないことを示す復活パターン演出を行うこと、及び第3変動の1連目の擬似連演出及び2連目の擬似連演出を、それぞれ3連目の擬似連演出及び4連目の擬似連演出に変更することを決定する。なお、第2変動及び第3変動の少なくとも一方において復活パターン演出が行われなくてもよい。
なお、上述の例では、第3変動における擬似連演出追加処理(ステップS304)において、復活演出を生成する処理が実行されているが、第2変動において擬似連演出が実行される場合には、周辺制御MPUは、第2変動における擬似連演出追加処理及び第3変動における擬似連演出追加処理の2段階に分けて復活演出を生成する処理を実現してもよい。
具体的には、例えば、周辺制御MPUは、第2変動についての擬似連演出追加処理において、擬似連演出変更処理1又は擬似連演出変更処理2によって、第1変動で1連目の擬似連演出を行い、かつ第2変動で復活パターン演出及びの擬似連演出の続きを行うことを決定してもよい。そして、周辺制御MPUは、第3変動についての擬似連演出追加処理において、擬似連演出変更処理1によって、第3変動で復活パターン演出及び擬似連演出の続きを行うことを決定してもよい。
また、第1変動及び第2変動のステップS302において、第1変動及び第2変動で擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないことが決定されている場合には、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理2において、復活演出の実行を決定してもよい。
周辺制御MPUは、変動をまたいだ復活パターン演出を含む擬似連演出を実行することにより、遊技者の期待感を強くすることができる。特に、図149の例のように、第1変動から続く擬似連演出及びリーチ演出が第2変動で実行され、かつ第3変動で復活パターン演出が実行されて擬似連演出が継続するような場合、遊技者は第2変動が先読み対象の変動だと推測する可能性が高いが、実際には第3変動でさらに擬似連演出が継続するため、遊技者は演出に意外性を感じることができる。
[14−2.実行中の変動に対する擬似連演出追加処理]
以下、実行中の変動に対する擬似連演出追加処理について説明する。図150は、ステップS304における擬似連演出追加処理の別の一例を示すフローチャートである。図143との相違点について説明する。
周辺制御MPUは、前変動がないと判定した場合(ステップS401:No)、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない実行中の変動があるか否かを判定する(ステップS407)。周辺制御MPUは、擬似連演出設定及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない実行中の変動がないと判定した場合(ステップS407:No)、擬似連演出追加処理を終了する。周辺制御MPUは、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない実行中の変動があると判定した場合(ステップS407:Yes)、ステップS408に遷移する。
周辺制御MPUは、ステップS403において、全ての前変動で擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないと判定した場合(ステップS403:No)、予告判定処理の判定対象変動が特別図柄先読み演出対象であるか否かを判定する(ステップS408)。周辺制御MPUは、予告判定処理の判定対象変動が特別図柄先読み演出対象でないと判定した場合(ステップS408:No)、擬似連演出変更処理2を実行し(ステップS406)、擬似連演出追加処理を終了する。
周辺制御MPUは、予告判定処理の判定対象変動が特別図柄先読み演出対象であると判定した場合(ステップS408:Yes)、現在実行中の変動の残り変動時間が所定時間以上であるか否かを判定する(ステップS409)。周辺制御MPUは、現在実行中の変動の残り変動時間が所定時間未満であると判定した場合(ステップS409:No)、擬似連演出変更処理2を実行し(ステップS406)、擬似連演出追加処理を終了する。
周辺制御MPUは、現在実行中の変動の残り変動時間が所定時間以上であると判定した場合(ステップS409:Yes)、擬似連演出変更処理3を実行し(ステップS410)、擬似連演出追加処理を終了する。なお、擬似連演出変更処理3が実行された場合、当該実行中の変動において、例えば、上部前可動装飾体3350の動作等の演出が実行される。従って、ステップS409における所定時間は、例えば、当該演出を実行可能な時間であることが望ましい。
なお、周辺制御MPUは、ステップS410に遷移した場合であっても、必ずしも擬似連演出変更処理3を実行しなくてもよく、例えば、所定の第3確率で擬似連演出変更処理3を実行してもよい。
図151Aは、擬似連演出変更処理3の一例を示す説明図である。図151Aの例では、第1変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第1変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに、第1変動の変動タイプが「通常」に決定されている。さらに、ステップS302において、第1変動で擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないことが決定されている。
また、第2変動は、第1変動の実行中かつ第1変動の残り変動時間が所定時間以上であるタイミングで入賞した変動である。第2変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第2変動の変動パターンが、SPリーチが実行される変動パターンに、第2変動の変動タイプが「通常」に決定されている。さらに、ステップS302において、第2変動で2連の擬似連演出が実行されることが、決定されている。
周辺制御MPUは、第2変動についてのステップS1022の受信コマンド解析処理における予告判定処理で、第2変動で擬似連演出の実行を決定し(ステップS302:Yes)、かつ第2変動における擬似連回数は所定回数未満であると判定するため(ステップS303:Yes)、第2変動に対して擬似連演出追加処理(ステップS304)を実行する。
続いて、周辺制御MPUは前変動がないと判定し(ステップS401:No)、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない第1変動が実行中であるため、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない実行中の変動があると判定する(ステップS407:Yes)。さらに周辺制御MPUは、予告判定処理対象である第2変動が特別図柄先読み演出対象であると判定し(ステップS408:Yes)、現在実行中の第1変動の残り変動時間が所定時間以上であると判定する(ステップS409:No)ため、擬似連演出変更処理3を実行する(ステップS410)。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理3では、例えば、第1変動において、上部前可動装飾体3350を動作させ、第2変動における1連目の擬似連演出及び2連目の擬似連演出それぞれを上部前可動装飾体3350の動作に置き換えることを決定する。つまり、擬似連演出変更処理3は、実行中の変動において上部前可動装飾体3350が動作し、その他の変動における擬似連演出の代わりに上部前可動装飾体3350の動作する演出、即ち前変動と判定対象変動とをまたがる一連の仮想的な擬似連演出、を決定する処理である。なお、例えば、複数の前変動のうち擬似連演出が設定されていない前変動がある場合、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理1において、擬似連演出が設定されていない前変動に擬似連演出を追加することにより、当該一連の仮想的な擬似連演出を実現する。なお、ステップS303における所定回数以上の数の前変動がある場合、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理3を実行しないことが望ましい。当該場合においても、なお、予告判定処理の判定対象変動が大当りに対応する変動であれば、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理3を実行してもよい。
これにより、周辺制御MPUは、実行中の変動に対して、上部前可動装飾体3350を用いた仮想的な擬似連演出を実現することができる。また、遊技者は上部前可動装飾体3350の動作から、仮想的な擬似連演出の発生を期待することができる。なお、第1変動及び第2変動における上部前可動装飾体3350の動作態様は互いに異なることが望ましい。
図151Bは、擬似連演出変更処理3の別の一例を示す説明図である。具体的には、図151Bは、3つの変動にまたがって実行される擬似連演出変更処理の一例を示す。図151Bの例では、第1変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第1変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに、第1変動の変動タイプが「通常」に決定されている。さらに、ステップS302において、第1変動で擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないことが決定されている。
また、大当り変動である第3変動の保留は、第1変動の実行中かつ第1変動の残り変動時間が所定時間以上であるタイミングで入賞した大当り変動であるものとする。第3変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第3変動の変動パターンが、SPリーチが実行される変動パターンに、第3変動の変動タイプが「通常」に決定されている。さらに、ステップS302において、第3変動で2連の擬似連演出が実行されることが、決定されている。
また、第2変動の保留は、第1変動に対応する入賞より後かつ第3変動の保留入賞より前に入賞したものとする。第2変動についてのステップS116の始動口入賞時処理において、第2変動の変動パターンがリーチ無しはずれの変動パターンに、第2変動の変動タイプが「通常」に決定されている。さらに、ステップS302において、第2変動で擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないことが決定されている。
周辺制御MPUは、第3変動についてのステップS1022の受信コマンド解析処理における予告判定処理で、第3変動で擬似連演出の実行を決定するため(ステップS302:Yes)、第3変動に対して擬似連演出追加処理(ステップS304)を実行する。なお、第3変動が大当り変動であるため、ステップS303の処理が実行されていない。
続いて、周辺制御MPUは第2変動が前変動であると判定し(ステップS401:Yes)、前変動である第2変動がリーチ無し変動であると判定し(ステップS402:Yes)、前変動である第2変動に擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも設定されていないと判定する(ステップS403:No)。さらに、周辺制御MPUは、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない第1変動が実行中であるため、擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されない実行中の変動があると判定する(ステップS407:Yes)。さらに周辺制御MPUは、予告判定処理対象である第3変動が特別図柄先読み演出対象であると判定し(ステップS408:Yes)、現在実行中の第1変動の残り変動時間が所定時間以上であると判定する(ステップS409:No)ため、擬似連演出変更処理3を実行する(ステップS410)。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理3では、例えば、第1変動及び第2変動において、上部前可動装飾体3350を動作させ、第3変動における1連目の擬似連演出及び2連目の擬似連演出それぞれを上部前可動装飾体3350の動作に置き換えることを決定する。なお、第1変動、第2変動、及び第3変動における上部前可動装飾体3350の動作態様は互いに異なってもよいし、同じであってもよい。
なお、図146を用いて説明したように、擬似連変更処理3において、周辺制御MPUは、第2変動以降における擬似連演出の一部又は全部を上部前可動装飾体3350の動作に置き換えなくてもよい。また、周辺制御MPUは、図146を用いて説明したように、SPリーチが実行される変動の擬似連演出を上部前可動装飾体3350の動作に置き換えた場合、当該動作の一部又は全部をSPリーチ中に実行してもよい。
また、擬似連演出変更処理3において、上述した上部前可動装飾体3350の動作に代えて又は加えて、ステップS409における所定時間より短い時間で完了する、各種スピーカからの所定の音声の出力、各種LEDからの所定パターンの発光、又は他の可動部の動作等が実行されることが決定されてもよい。
図152は、擬似連演出変更処理3によって実現される演出の一例を示す説明図である。第1変動は、リーチ無しはずれの変動パターンを有し、かつ変動タイプが「通常」である。また、ステップS302において、第1変動で擬似連演出及び擬似ガセ演出のいずれも実行されないことが決定されている。また第2変動は、リーチありの変動パターンを有し、変動タイプが「通常」であり、ステップS302において2連の擬似連演出が実行されることが決定されており、かつ特別図柄先読み対象の変動である。第2変動の保留は、第1変動の実行中かつ、第1変動の残り変動時間がステップS408における所定時間以上であるタイミングで入賞したものとする。
リーチ無しのはずれ変動である第1変動中に、特別図柄先読み対象である第3変動の保留が入賞すると、上部前可動装飾体3350が下降した後に原点位置まで戻る動作である第1動作が、第1変動の終了時までに実行される。
続いて、特別図柄先読み対象である第2変動において、上部前可動装飾体3350の第2動作及び最終動作を実行し、その後リーチ演出に発展する。第2動作及び最終動作の態様は、第1動作の態様と異なる。なお、図152では図面の見易さの観点から、第1動作の途中で中央装飾体3351から三角形の装飾体が飛び出す例を、第2動作の例として、第1動作の途中で中央装飾体3351から星型の装飾体が飛び出す例を、最終動作の例として記載している。各変動における上部前可動装飾体3350の他の動作の一例として、上部前可動装飾体3350が第1所定位置まで下降した後に、原点位置より下かつ第1所定位置より上の第2所定位置と、第1所定位置との間を第1所定回数往復する動作等がある。
なお、例えば、第1変動及び第2変動における上部前可動装飾体3350の動作態様が同じであってもよい。第1変動及び第2変動における上部前可動装飾体3350の動作態様が同じである演出は、第1変動及び第2変動における上部前可動装飾体3350の動作態様が互いに異なる演出と比較して、第2変動で大当りが選択されている場合に高い割合で選択されることが望ましい。
なお、例えば、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理3において、さらに第1変動において演出表示装置1600に表示される装飾図柄を擬似連演出示唆図柄に変更するよう決定してもよい。図149では左図柄が「5」、中図柄「6」、右図柄「7」である場合に、擬似連演出が継続する例を示したが、この例における左図柄が「5」、中図柄「6」、右図柄「7」からなる組み合わせは擬似連演出示唆図柄である。これにより、遊技者は上部前可動装飾体3350の動作と擬似連演出との関連性を推測して遊技を楽しむことができる。
[15.やる気メータ変化演出]
[15−1.変動情報源テーブルの別例]
以下、本実施形態の演出の一例である、やる気メータ演出について説明する。図153は、変動情報源テーブルの別例を示す説明図である。図141の変動情報源テーブルとの相違点を説明する。以下、第一始動口2002に遊技球Bが受入れられることで抽選される特別抽選結果(当落種別)は、「はずれ」、「6R時短有限通常大当り」、「6R時短無し通常大当り」、「6R時短無限確変大当り」、及び「16R時短無限確変大当り」を含む。また、第二始動口2004に遊技球Bが受入れられることで抽選される特別抽選結果(当落種別)は、「2R時短有限通常大当り」、「2R時短無限確変大当り」、及び「16R時短無限確変大当り」を含むものとする(図示省略)。
なお、「6R時短有限通常大当り」終了後の時短継続回数は、例えば、所定の割合に従って、64回又は76回が選択される。また、なお、「2R時短有限通常大当り」終了後の時短継続回数は、例えば、所定の割合に従って、52回、64回、72回、79回、又は83回が選択される。
図153の変動情報源テーブルは、当落種別と、変動パターンの識別子と、当該変動パターンの演出概要と、振分と、の対応を示す。図153の例では、各特別抽選結果(当落種別)の変動パターンの情報が、1つの変動情報源テーブルに格納されている。演出概要欄に記載された「+擬似1」及び「+擬似2」は、それぞれ2連の擬似連演出、及び3連の擬似連演出が実行されることを示す。前述したように、2連の擬似連続演出、3連の擬似連続演出は、それぞれ変動タイプ「加算1」、「加算2」が選択された際に実行される演出の一例である。つまり、演出概要欄には、変動タイプを示す情報が記述されている。
[15−2.やる気メータ]
図154は、やる気メータの一例を示す説明図である。やる気メータは、実行中の変動の大当り期待度を示すアイコンであり、例えば、低確非時短状態に演出表示装置1600の右上の領域に表示されている。やる気メータは、低確非時短状態の通常演出モード中(即ち、大当り期待度の高い特定の演出の実行割合が高くなっているモードに滞在していないとき)は、演出表示装置1600に常に(例えば、SPリーチ中であっても)表示されていることが望ましい。
やる気メータは、例えば、複数の色を用いて大当り期待度を示す「やる気状態」を示唆する。本実施形態では、「白<青<黄<緑<橙<桃<赤<虹」の順で大当り期待度が高くなるものとする。つまり、特別図柄の変動中にやる気メータの表示を変更することにより、当該変動の大当り期待度を示唆する。なお、やる気メータを変化させる演出は、他の演出と並行して実行されてもよい。また、やる気メータは複数の色を用いて大当り期待度を示しているが、色以外の指標を用いて大当り期待度を示唆してもよい。具体的には、例えば、星印等の特定のマークの数の大小や、将棋の駒の強さ「歩<香<桂<銀<金<角<飛<王」のようにモチーフにあった強さが認識できるような表示態様等を用いて、大当り期待度を示唆してもよい。
図154(a)の例では、まず、やる気メータの初期状態から、やる気メータのやる気状態が黄色まで昇格している。なお、現在のやる気状態を遊技者が認識できるように、図154の例では、現在のやる気状態を示す色と、当該色より大当り期待度が低い色を示す円の周囲に星マークが表示されている(即ち、現在のやる気状態以下の色はクリア済みであることを示す表示がされている)。なお、現在のやる気状態が白色である場合には、全ての円の周囲に星マークが表示されていなくてもよい、即ち初期状態であってもよい。図154(a)の例では、やる気メータのやる気状態が最終的に赤色まで昇格している。
また、図154(b)の例では、やる気メータの初期状態の後、大当り期待度が低い色(例えば、黄色以下)がやる気メータから除外される。大当り期待度が低い色が除外されたやる気メータを、レアパターンのやる気メータとも呼ぶ。図154(B)の例では、この時点で、やる気メータのやる気状態が緑色以上に昇格することが確定している。図154(B)の例では、やる気メータのやる気状態が最終的に赤色まで昇格している。
図155は、やる気メータ振り分けテーブルの一例を示す説明図である。やる気メータ振り分けテーブルは、例えば、周辺制御ROMに格納されている。やる気メータ振り分けテーブルは、各変動パターンについて、当該変動でのやる気メータのやる気状態の最終到達色の振り分けを格納する。なお、最終到達色として白が選択された場合、やる気メータ変化演出が行われないものとしてもよい。
なお、やる気メータの色が所定条件(例えば、緑以上の色)を満たした場合には、リーチ演出が実行されることが確定したり、SPリーチ以上の期待度を有する演出が実行されることが確定したりするように、振り分けが定められていることが望ましい。
図156は、やる気メータレアパターン振り分けテーブルの一例を示す説明図である。やる気メータレアパターン振り分けテーブルは、例えば、周辺制御ROMに格納されている。やる気メータレアパターン振り分けテーブルは、例えば、変動パターンごとに、やる気メータ振り分けテーブルにおいて緑色以上のやる気状態が選択された場合において、やる気メータをレアパターンに変化させるか否かを示す振り分けを格納する。
以下、やる気メータ変化演出を実行するための処理について説明する。周辺制御MPUは、ステップS1022の受信コマンド解析処理において、事前判定コマンドを受信したと判定した場合、事前判定コマンドに含まれる変動パターンを特定する。周辺制御MPUは、現在の状態が低確非時短状態であると判定した場合、特定した変動パターンに対応するやる気メータ振り分けテーブルのレコードを参照して、当該変動でのやる気メータのやる気状態の最終到達色を決定する。なお、周辺制御MPUは、現在の状態が低確非時短状態以外の状態であると判定した場合には、やる気メータ変化演出を実行しない。
周辺制御MPUは、決定した最終到達色が所定の期待度以上を示す色(本実施形態では緑色以上である)場合、やる気メータレアパターン振り分けテーブルの当該変動パターン及び当該最終到達色に対応する振り分けを参照して、やる気メータをレアパターンに変化させるか否かを決定する。なお、周辺制御MPUは、やる気メータをレアパターンに変化させると決定した場合、当該変動に対応する入賞時に変化させることが望ましい。
なお、周辺制御MPUは、実行中の変動においてやる気メータのやる気状態が初期状態から変化している状態で、新たに始動口に遊技球が入賞してやる気メータをレアパターンに変化させるか否かの判定を実行するとき、やる気メータレアパターン振り分けテーブルが示す振り分けに関わらず、やる気メータをレアパターンに変化させないようにする例外処理を実行してもよい。遊技者を混乱させないためである。但し、実行中の変動においてやる気メータのやる気状態が初期状態から変化している状態であっても、新たな始動口入賞に対応する変動におけるやる気状態の方が、実行中の変動におけるやる気状態より大当り期待度が高い場合には、周辺制御MPUは、やる気メータレアパターン振り分けテーブルが示す振り分けに従って、新たな始動口入賞に対応する変動において、やる気メータをレアパターンに変化させてもよい。
なお、周辺制御MPUは、やる気状態の昇格タイミングと各昇格タイミングにおける昇格後のやる気状態の色とを、例えば、最終到達色と変動パターンとに基づいて決定する。所定の予告出現時、擬似連図柄(当該変動において装飾図柄が再変動することが確定する図柄、即ち擬似連が開始又は継続することが確定する装飾図柄)停止時、ノーマルリーチからSPリーチへの発展時、SPリーチ中の所定タイミング、及びSPリーチにおける当落(当該変動が大当りであるかはずれであるか)告知間際、等は、いずれもやる気状態の昇格タイミングの一例である。
また、やる気状態の昇格演出は、特別図柄先読み演出(以下、単に先読み演出とも呼ぶ)として実行されてもよい。つまり、やる気状態の昇格タイミングは、先読み演出対象の保留入賞時、保1変動開始時、保2変動開始時、及び保3変動開始時を含んでもよい。なお、保3変動とは、先読み演出対象変動の1つ前の変動であって、当該先読み演出対象変動に対応する入賞時に保留されていた変動、を示す。保2変動とは、保3変動の1つ前の変動であって、当該先読み演出対象変動に対応する入賞時に保留されていた変動、を示す。保1変動とは、保2変動の1つ前の変動であって、当該先読み演出対象変動に対応する入賞時に保留されていた変動、を示す。
なお、やる気状態の最終到達色が同じであっても、最終到達色への昇格タイミングによって大当り期待度が異なっていてもよい。具体的には、例えば、1つの変動のみを用いて行われた昇格演出においてやる気状態が最終到達色である赤色まで昇格した場合の第1大当り期待度と、先読み演出を用いて行われた昇格演出において、保3変動、保2変動、又は保1変動においてやる気状態が最終到達色である赤色まで昇格した場合の第2大当り期待度と、先読み演出を用いて行われた昇格演出において、先読み演出対象変動において初めてやる気状態が最終到達色である赤色まで昇格した場合の第3大当り期待度と、は互いに異なっていても、同じでもよい。
例えば、第3大当り期待度が最も高い場合には、先読み演出において昇格演出が実行された場合における遊技者の期待感を持続させることができる。また、例えば、第2大当り期待度が最も高い場合には、大当り期待度が高い状態を長時間継続させることができ、遊技者に高揚感及び優越感を与えることができる。また、例えば、第1大当り期待度が最も高い場合には、先読み演出が発生しなかった場合であっても、遊技者の期待感を継続させることができる。
なお、周辺制御MPUは、例えば、やる気メータの最終到達色に向かって、徐々にやる気状態を昇格させてもよい。具体的には、例えば、最終到達色と変動パターンの組み合わせごとに、1以上のシナリオが定められている。周辺制御MPUは、最終到達色と変動パターンの組み合わせに従って、1つのシナリオを選択する。
各シナリオには、昇格タイミング、及び各昇格タイミングにおける昇格後の色が定められている。各シナリオについて、対応する最終到達色までやる気状態が昇格した後にはやる気状態が昇格しないよう定められている。
また、各シナリオは、対応する変動パターンにおいて発生し得る演出によって昇格タイミングが定義されている。具体的には、例えば、ノーマルリーチが発生する変動パターンに対応するシナリオにおける昇格タイミングの定義には、当該変動パターンで発生し得ないSPリーチやムービーリーチ等は用いられない。
また、選択されたシナリオの昇格タイミングを定義する変動が存在しない場合には、周辺制御MPUは当該昇格タイミングにおける昇格演出を実行しない。具体的には、例えば、選択されたシナリオの昇格タイミングに保3変動開始時が含まれ、かつ先読み演出対象変動に対応する入賞時に保3変動の保留が存在しない場合には、周辺制御MPUは、保3変動開始時における昇格演出を実行しない。先読み対象変動に対応する入賞時に保2変動の保留が存在しない場合、及び保1変動の保留が存在しない場合についても同様である。但し、先読み対象演出変動に対応する入賞時の保留状態それぞれに応じたシナリオが予め用意され、当該保留状態に応じたシナリオが選択されることが望ましい。
なお、上述したシナリオの代わりに、変動パターンごとに、昇格抽選シナリオが定められていてもよく、周辺制御MPUは、変動パターンに従って、1つの昇格抽選シナリオを選択してもよい。各昇格抽選シナリオには、昇格タイミングと、各昇格タイミングにおけるやる気状態の昇格確率が定められている。この場合、周辺制御MPUは、選択した昇格抽選シナリオが示す、各昇格タイミングにおいて、当該昇格タイミングに対応する昇格確率に従ってやる気状態の昇格抽選を実行し、昇格抽選に当選した場合に、やる気状態を昇格させる。
なお、昇格抽選に当選した場合、周辺制御MPUはやる気状態を1段階だけ昇格させてもよいし(例えば、白から青)、複数段階昇格させてもよい(例えば、白から緑)。但し、複数段階昇格させる場合には、周辺制御MPUは、最終到達色を超えないようにやる気状態を決定する。なお、周辺制御MPUは、やる気状態が最終到達色に到達した後は、昇格タイミングにおける昇格抽選に当選しても当選結果を破棄する、又は当該昇格抽選を実行しない。
また、周辺制御MPUは、選択した昇格抽選シナリオが示す最後の昇格タイミング開始時においてやる気状態が最終到達色に到達していないと判定した場合、当該最後の昇格タイミングにおける昇格抽選を行わず、当該最後の昇格タイミングにおいて強制的に最終到達色にやる気状態を昇格させることが望ましい。
具体的には、例えば、変動パターンの演出概要が「ノーマルリーチ」を含む場合、最後の昇格タイミングの一例であるリーチ状態になる時点までにやる気状態が最終到達色に昇格していなければ、周辺制御MPUは当該昇格タイミングでやる気状態を強制的に最終到達色に昇格させる。また、例えば、変動パターンの演出概要が「SPリーチ前半」(SPリーチの前半部終了時に当落告知を実行する演出)を含む場合、最後の昇格タイミングの一例であるSPリーチ前半の当落告知演出発生時までにやる気状態が最終到達色に昇格していなければ、周辺制御MPUは、当該昇格タイミングでやる気状態を最終到達色に昇格させる。
また、例えば、変動パターンの演出概要が「SPリーチ前半後半」(SPリーチの後半終了時に当落告知を実行する演出)を含む場合、最後の昇格タイミングの一例であるSPリーチ後半の当落告知演出発生時までにやる気状態が最終到達色に昇格していなければ、周辺制御MPUは当該昇格タイミングでやる気状態を最終到達色に昇格させる。また、例えば、変動パターンの演出概要が「ムービーリーチ」(演出表示装置1600において所定の映像が流れる大当り期待度が極めて高いリーチ演出)を含む場合、最後の昇格タイミングの一例であるムービーリーチの当落告知演出発生時までにやる気状態が最終到達色に昇格していなければ、周辺制御MPUは当該昇格タイミングでやる気状態を最終到達色に昇格させる。
また、例えば、変動パターンの演出概要が「全回転リーチ」(演出表示装置1600において装飾図柄が揃った状態で回転する、大当り確定又は大当り期待度が極めて高いリーチ演出)である場合、最後の昇格タイミングの一例である全回転リーチ開始時までにやる気状態が最終到達色に昇格していなければ、周辺制御MPUは当該タイミングでやる気状態を最終到達色に昇格させる。
なお、やる気メータ変化演出の対象変動がはずれに対応する変動である場合、周辺制御MPUは、図柄確定コマンドを受信したら、やる気メータ変化演出を終了して、やる気メータを初期状態に戻す。図柄確定コマンドとは、特別図柄の変動時間終了時に、主制御MPUが、周辺制御MPUに送信するコマンドであり、周辺制御MPUは、図柄確定コマンドを受信したら、演出表示装置1600に表示された装飾図柄を完全停止させる。
また、やる気メータ変化演出の対象変動が大当りに対応する変動である場合、周辺制御MPUは、ステップS138において主制御MPUから送信される大当り遊技状態を開始することを示す大当り開始コマンドを受信するまで、やる気メータのやる気状態を最終到達色のまま表示する。つまり、当該対象変動が、大当りに対応する変動である場合は、周辺制御MPUは、図柄確定コマンドを受信しても、大当り遊技開始コマンドを受信するまでは、やる気メータを初期化しない。これにより、遊技者に大当りに当選した優越感を提供することができる。
また、やる気メータのやる気状態が所定のレベル(ここでは黄色であるものとする)まで昇格する演出が実行されたはずれ変動が終了し、当該はずれ変動の終了時(当該はずれ変動は、図柄確定コマンドを受信する直前で終了するものとし、図柄確定コマンドを受信してから次の変動を開始するまでの期間は除く)に、やる気状態の最終到達色が当該所定レベル以上のやる気状態を示す色に決定されている保留があるとする。このとき、周辺制御MPUは、当該保留の変動開始時において、黄色より低いレベルである白と青が除外されたやる気メータを表示し、当該保留の変動では必ずやる気状態が黄色以上に昇格する演出を実行してもよい。つまり、やる気状態の色が変化してはずれた場合であっても、最終到達色が当該変化した色よりも高い期待度に決定されている保留があれば、はずれたときにやる気メータを初期化することなく継続させるということである。
上述した演出を実行することにより、やる気メータ昇格演出が実行されたにも関わらずはずれであった場合においても、遊技者はすぐに落胆することなく、次回の変動に対する期待感を維持することができ、遊技者に緊張感を与えることができる。
また、例えば、やる気状態のやる気メータが所定のレベルまで昇格する演出が実行されたはずれ変動が終了し、当該はずれ変動の終了時に次回の変動の保留がないとする。このとき、例えば、内部的な遊技状態が高確率(確変)非時短状態等の、遊技者にとって有利な状態であれば、周辺制御MPUは次回の変動が開始するまでの待機状態中に、やる気メータの当該所定のレベル以下のやる気状態を示す色を点滅表示してもよい。つまり、当該はずれ変動における昇格後のやる気状態に関わらず、どのやる気状態であっても同一の処理として点滅表示演出が実行されてもよい。この点滅表示演出は、変動中のやる気メータでは絶対に示されない態様である。
なお、点滅表示演出が実行されている状態で、節電モードに移行した場合であっても、変動中に現出可能とされているやる気メータの表示態様は現出されないことが望ましい。なお、節電モードとは、変動が実行されない待機状態が所定時間以上継続した場合に移行するモードであって、演出表示装置1600の光量や、各種ランプ等の発光を抑制等により、パチンコ機1の消費電力を抑えるモードである。
このように遊技者にとって有利な状態を示唆する演出を実現することにより、遊技興趣が向上する。特に、やる気メータ昇格演出が実行されたにも関わらず、大当りに当選しなかった場合であっても、やる気メータ昇格演出後の上述した点滅表示演出が実行される可能性があるため、遊技者はやる気メータ昇格演出の変動がはずれであっても期待感を抱くことができる。
なお、周辺制御MPUは、上述した状況において、必ずしもこのような点滅表示演出を行わなくてもよく、当該状況が発生した場合における所定の割合で実行してもよい。また、上述した状況において、所定の操作部の所定の操作が実行された場合にのみ、周辺制御MPUは点滅表示演出を実行してもよい。
なお、点滅表示演出に煩わしさを感じる遊技者がいる可能性もある。また、ホール開店時において点滅表示演出が実行されていると、点滅表示演出が実行されていない他の遊技機の稼働が低下するおそれがある。このような事態を回避するために、例えば、特別図柄変動が実行されていない待機中に、所定の操作部の所定の操作によって、点滅表示演出の実行有無を決定できるようにしてもよい。つまり、当該所定の操作部の当該所定の操作によって、演出表示装置1600の表示態様を変更することができる。
また、遊技者が内部的な遊技状態が高確率(確変)非時短状態と認識している場合にホールの閉店を迎えてしまった場合、この有利な状態をホールに悟られると、ラムクリアされて遊技者にとって不利な状態(通常遊技状態)にされてしまう、即ち遊技者にとってデメリットとなる可能性がある。そのため、所定の操作部の所定の操作によって、点滅表示を行っている画像に対して、又は演出表示装置1600等の発光の光量を落とす(明るさを落とす)ことで、ホールに悟られないように調整できるほうが好ましい。
[15−3.手演出]
以下、やる気メータのやる気状態が昇格するタイミングに実行される演出の一例である、「手演出」について説明する。図157は、手演出の概要例を示す説明図である。まず、周辺制御MPUは、演出表示装置1600を用いて、予告演出を実行する。予告演出には各種スピーカ及び各種ランプ等が併せて用いられてもよい。図157の例では、予告演出開始時点では、やる気メータは初期状態である。
図157の例では、演出表示装置1600に「アツイかも!」と表示され、演出がさらに発展する可能性が示唆されている。なお、当該予告演出は、手演出専用の予告演出であってもよいし、手演出以外の演出に発展可能な予告演出であってもよい。
続いて、周辺制御MPUは、導入演出を実行する。周辺制御MPUは、導入演出において、上述した予告演出を進行させたまま、所定の導光板(以下、当該所定の導光板として裏ユニット3000に備え付けられた第一導光板2710(図示省略)を用いるものとする)を例えば所定間隔で点滅させることにより、第一導光板2710上の手の絵柄を遊技者に視認可能にさせる。なお、このとき、周辺制御MPUは、演出表示装置1600において、予告演出を遊技者が視認できる程度に、予告演出に優先して黒画像を表示する。
具体的には、例えば、周辺制御MPUは、演出表示装置1600上における予告演出の明度を所定値以下に下げたり、半透明の黒画像を予告演出よりもプライオリティが手前となるように演出表示装置1600に表示したりする。また、周辺制御MPUは、演出表示装置1600において予告演出を遊技者が視認できないように、演出表示装置1600の一部又は全部を黒く表示してもよい。周辺制御MPUは、第一導光板2710を所定回数点滅させた後、第一導光板2710を所定時間点灯させる。
なお、導入演出において第一導光板2710に表示される手に複数のバリエーションがあってもよい。具体的には、例えば、やる気メータの昇格後の色の期待度が低い場合には第一導光板2710の発光によって白い手が現出される割合が高く、当該期待度が高い場合には赤い手が現出される割合が高くなっている。
続いて、周辺制御MPUは、煽り演出を実行する。周辺制御MPUは、煽り演出において、演出表示装置1600上の予告演出を表示させる領域を縮小し、当該縮小領域の周囲の演出表示装置1600上の領域を黒く表示する。さらに、周辺制御MPUは、表導光板2610において視認可能にされていた手の絵柄が演出表示装置1600の当該黒く表示された領域上に移り変わったような態様の表示を行うよう、表導光板2610の発光及び演出表示装置1600の表示を制御する。
さらに、周辺制御MPUは、例えば、演出表示装置1600の当該黒く表示された領域上に、「ドクン」などの遊技者に期待感を抱かせる表示をしてもよい。また、このとき、周辺制御MPUは、「ドクン」の表示と同時に、心拍音のような音を各種スピーカから出力してもよい。また、やる気メータの昇格後の色の期待度が高い場合には、演出表示装置1600に通常の手の画像ではなく、特別な手の画像(例えば、指輪をはめた手の画像等)が高い割合で表示されてもよい。
続いて、周辺制御MPUは、昇格確定演出を実行する。周辺制御MPUは、昇格確定演出において、演出表示装置1600に表示した手の画像が、縮小された予告演出表示領域内に侵入し、その後縮小した予告演出表示領域が元のサイズに戻る態様の表示を行うよう、演出表示装置1600の表示を制御する。さらに、周辺制御MPUは、予告演出を終了し、演出表示装置1600に、「がんばってください!」等の表示をするとともに、表示した手の画像にラブレターを持たせ、主人公にラブレターを渡す演出を実行する。
なお、煽り演出に要する時間は、昇格確定演出に要する時間よりも長いことが望ましい。やる気メータのやる気状態の昇格に対して、遊技者が抱く期待感を持続させるためである。さらに、導入演出に要する時間と、昇格確定演出に要する時間と、の合計よりも、煽り演出に要する時間のほうが長いことが望ましい。やる気メータのやる気状態がどの色まで昇格するかが遊技者にとって重要なポイントであるからである。
続いて、周辺制御MPUは、メータ色決定演出を実行する。周辺制御MPUは、メータ色決定演出において、オーラを纏った主人公のキャラクタ画像とともに大当り期待度が高いことを示す「チャンス!!」等の表示を演出表示装置1600に表示する。当該表示は、例えば、手演出のみで実行され得る専用の演出である。
さらに、周辺制御MPUは、例えば、主人公が纏うオーラ色がやる気メータへと移動し、やる気メータのやる気状態が昇格する態様の表示を行うよう、演出表示装置1600の表示を制御する。当該オーラ色は、やる気メータの昇格後のやる気状態の色の期待度を示唆する色である。なお、例えば、当該昇格タイミングにおけるやる気メータの昇格後の色と当該オーラ色と同一である。
また、例えば、当該オーラ色の種類の数が、やる気状態を示す色の数と、同じでなくてもよい。オーラ色の数の方がやる気状態を示す色よりも少ない例を考える。具体的には、オーラ色を青、緑、及び赤の3種類とした場合、オーラ色が青の場合はやる気状態は青以上が示され、オーラ色が緑の場合はやる気状態は緑以上が示され、オーラ色が赤の場合はやる気状態は赤以上が示されるようにするとよい。やる気メータのやる気状態の色がオーラ色以上に大当り期待度の高い色になることで、遊技者に高揚感を与えることができるとともに、安心感をも提供することができる。また、仮に、オーラの色よりも期待度の低いやる気状態が示された場合(例えば、オーラ色が赤であったにも関わらずやる気状態の色として緑色が示された場合)には、大当りが確定するなどのプレミアム的な使い方としてもよい。
その他にも、オーラ色の数がやる気状態を示す色よりも少ない数とした場合(例えば、オーラ色が青、緑、赤の3種類からなる場合)、オーラ色によってやる気状態を示す色が良い色になる割合を異ならせるようにしてもよい。例えば、オーラ色が青であれば5%の割合でやる気状態の色が赤となり、オーラ色が緑であれば10%の割合でやる気状態の色が赤となり、オーラ色が赤であれば20%の割合でやる気状態の色が赤となるようにする。オーラ色が緑又は赤の場合も同様である。
また、例えば、ラブレターの色や、ラブレターに付された装飾等によって、期待度の異なる複数種類のラブレターが存在してもよい。つまり、周辺制御MPUは、当該昇格タイミングにおいてやる気メータの昇格後の色における期待度が高いほど、高い割合で期待度の高いラブレターを選択して表示してもよい。また、周辺制御MPUは、選択するラブレター種別とオーラ色との両方を用いて、当該昇格タイミングにおいてやる気メータの色がどこまで昇格するかを示す期待度を示唆してもよい。
続いて、周辺制御MPUは、手演出を終了し、続きの演出を実行する。なお、当該続きの演出が実行されている間は、やる気メータのやる気状態が昇格した状態である。また、当該続きの演出が実行されている間も、メータ色決定演出で出現した「チャンス!!」の文字が表示されたままであることが望ましい。なお、周辺制御MPUは、手演出終了後の当該続きの演出において予告演出を最初から又は途中から再度実行してもよい。
なお、周辺制御MPUは、やる気メータのやる気状態を昇格させない場合において(例えば、やる気状態の最終到達色として白を選択した場合)、手演出のガセ演出を実行してもよい。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、導入演出において、第一導光板2710を所定回数点滅させた後に第一導光板2710を所定時間点灯させることなく手演出を終了して、元の演出に戻る。また、周辺制御MPUは、例えば、煽り演出を実行後に、昇格確定演出に移行せずに手演出を終了して、元の演出に戻ってもよい。
また、導入演出が現出される割合を高くする「導入演出高確状態」が設けられていてもよい。なお、例えば、低確非時短中の始動口への遊技球の入賞時に所定の割合で、導入演出高確状態に移行し、所定回数の変動において導入演出高確状態が継続する。この状態に移行した場合、非リーチである変動パターンが選択された場合において導入演出が実行される割合が、通常状態(導入演出低確状態)に比べて高くなる。非リーチである変動パターンが選択された場合において導入演出が実行された場合、導入演出までで手演出が終了するガセ演出が実行されることが望ましい。
なお、1回の手演出は複数の変動に跨って実行されてもよい。以下、手演出が実行される第1変動が実行中であり、かつ保留が無い状態のときに、遊技球が始動口に入賞し、当該入賞に対応する第2変動におけるやる気メータの最終到達色が赤色であるパターンが選択された例について、具体的に説明する。
周辺制御MPUは、例えば、第1変動と併せて実行されている演出を手演出における予告演出とみなして、導入演出及び煽り演出を実行する。なお、第2変動に対応する入賞時における第1変動の残り時間は、導入演出及び煽り演出に要する時間の合計以上であるものとする。周辺制御MPUは、第1変動終了時から第2変動開始時まで、演出表示装置1600における煽り演出の表示を維持する。具体的には、例えば、手の画像及び「ドクン」の文字が演出表示装置1600に表示されたままで、さらに予告演出表示領域が縮小されたままである。なお、周辺制御MPUは、この状態(予告演出表示領域が縮小された状態)で装飾図柄を停止させる。
続いて、周辺制御MPUが煽り演出の表示を維持したまま、第2変動が開始する。周辺制御MPUは、第2変動開始から所定時間経過後又は所定演出の実行タイミングが到来したときに、昇格確定演出移行の演出を実行し、メータ色決定演出において、やる気メータのやる気状態が赤色まで昇格し、手演出が終了する。
なお、このように、手演出を中途の段階で停止(維持)して変動を終了する場合には、次変動で当該手演出が必ず発展する(当該手演出の続きが実行される)ことが望ましい。なお、上述した例においては第1変動において手演出は完結していないため、第1変動に対応する当落結果が「はずれ」である場合に、第2変動に跨る手演出が実行されることが望ましい。言い換えると、手演出を複数の変動に跨って実行すると判定されるのは、複数の変動における最後の変動以外の変動に対しての抽選結果がはずれである場合に限られる。
また、周辺制御MPUは、複数回の手演出を経て、やる気メータのやる気状態が最終到達色まで昇格するよう演出を制御してもよい。手演出が実行される第1変動が実行中であり、かつ保留が無い状態のときに遊技球が始動口に入賞し、当該入賞に対応する第2変動におけるやる気メータの最終到達色が赤色であるパターンが選択された例を考える。
周辺制御MPUは、例えば、第1変動で手演出を実行して、やる気状態を黄色まで昇格させる。その後、周辺制御MPUは、第2変動で再度手演出を実行(即ち、再開又は所定の演出タイミングまで巻き戻した演出を行って再開)して、やる気状態を最終到達色である赤色まで昇格させる。なお、この場合、周辺制御MPUは、第1変動終了時において、黄色まで昇格したやる気状態を維持したまま、第2変動を開始することが望ましい。
なお、周辺制御MPUは、黄色まで昇格したやる気状態を維持するとき、ほんのわずかな時間で白に戻る(やる気メータが初期化される)演出を実行して再び黄色に戻す、といったようなガセ降格演出を実行してもよい。周辺制御MPUは、ガセ降格演出を実行する場合であっても、図柄確定コマンドを受信したタイミングにおいてはやる気状態が黄色のままとするほうが望ましい。
なお、周辺制御MPUは、例えば、装飾図柄停止の所定時間前(例えば1秒前)にガセ降格演出を開始する。そして、周辺制御MPUは、例えば、所定時間(例えば0.5秒)をかけて、やる気メータのやる気状態を初期状態に戻す。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、当該所定時間の終了時にやる気メータを初期状態に戻るよう、やる気メータの白、青、黄色の円の周囲の星マークを徐々に透明にする。そして、周辺制御MPUは、やる気メータを、所定時間(例えば0.5秒)をかけて(装飾図柄停止より前に)、初期状態からガセ降格演出実行前の元の状態に戻す。
なお、周辺制御MPUは、やる気状態の色を次回の変動に継続させない場合には、上述と同様のタイミング(装飾図柄停止の所定時間前(例えば1秒前))で、同様の演出を開始させる。つまり、周辺制御MPUは、やる気状態の色を継続させない場合には、装飾図柄の停止の1秒前からやる気メータの白、青、黄色の円の周囲の星マークを徐々に透明にし、0.5秒後に初期状態に戻し、その状態を0.5秒維持した後に装飾図柄を停止させる。このようにやる気状態を継続させる場合とさせない場合とで同一の演出を行うことで、やる気状態が継続することに対しての期待感を持続することができる。
また、やる気状態が昇格する場合にのみ、手演出を煽り演出まで発展させてもよく(即ち、煽り演出まで発展した時点でやる気状態の昇格が確定する)、この場合、例えば、煽り演出中に「ラブレター手渡し待機中」等の文字を演出表示装置1600に表示して、煽り演出後にやる気状態が昇格することを遊技者に認識させてもよい。
また、上述した昇格確定演出は、やる気メータの昇格のみならず、他の演出の期待度アップに使用されてもよい。例えば、リーチ中に演出表示装置1600に表示される文字が複数パターン(例えば、白文字及び赤文字等)設けられ、周辺制御MPUは、期待度の低い文字色が演出表示装置1600に表示しているときに手演出を実行することにより、期待度の高い文字色に変更してもよい。
また、周辺制御MPUは、確変大当り当選の変動時に、非確変で大当りを示す装飾図柄の組合せを演出表示装置1600に表示した後に手演出を実行して、表示した装飾図柄を、確変大当りを示す装飾図柄の組合せに変更してもよい。また、周辺制御MPUは、手演出を実行して演出表示装置1600に表示された保留色を白色から期待度の高い青色に変化させたりしてもよい。
周辺制御MPUは、手演出を使用してこれらの期待度アップを示唆する際には、メータ色決定演出に代えて、各期待度アップ示唆に対応する演出を実行するとよい。周辺制御MPUは、例えば、演出表示装置1600に表示された文字色を白色から赤色に変更する場合は、文字にエフェクトをかけて赤文字に変化したことをアピールする。また、周辺制御MPUは、例えば、演出表示装置1600に表示された保留色を変化させる場合は「変化」などの文字を出して保留色を変更する。
また、例えば、保留が3個(当該保留に対応する変動を、入賞が早い順に第1変動、第2変動、第3変動とする)の状態のときに始動口に遊技球が入賞し、当該入賞に対応する第4変動におけるやる気メータの最終到達色が赤色にであるパターンが選択された場合には、やる気状態を赤色に変化させる変動までに、複数の変動の消化を要する。
当該複数の変動において、やる気状態の色を昇格させる演出については上述したが、例えば、当該複数の変動においては、導入演出までに留めるようにしてもよい。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、第1変動から第3変動それぞれにおいて、導入演出において、第一導光板2710を所定回数点滅させた後に第一導光板2710を点灯させることなく手演出を終了する。
即ち、周辺制御MPUは、第3変動終了時まではやる気メータのやる気状態は初期状態のままにし、第4変動における手演出においてやる気状態を赤色まで昇格させる。このように複数の変動に跨って手演出のガセ演出が実行されることにより、同一の演出が連続して発生し、遊技者に何かが起こっているかもしれないと感じさせ、ひいては遊技者に期待感を得させることができる。このようにすることで、偶然に同一の演出が実行された場合であっても、遊技者に緊張感を提供することができる。
また、導入演出及び煽り演出において、複数人の手が第一導光板2710や演出表示装置1600に表示されてもよい。周辺制御MPUは、例えば、導入演出において3人の手を第一導光板2710に表示し、その後、手を用いた演出を3回行う。つまり、例えば、導入演出において、第一導光板2710に表示された手の人数と同じ数の手を用いた演出が行われる。
このとき、周辺制御MPUは、例えば、手に対応する複数人それぞれについて、やる気メータのやる気状態の昇格確定演出及びメータ色決定演出からなる演出(例えば、前述のラブレターを手渡す演出)を実行してもよい、当該複数人の一部又は全部の人の手を他の期待度アップ演出に使用してもよい。
つまり、例えば、3人の手が表示される演出は、昇格確定演出や、メータ色決定演出に代えて行われる各期待度アップ示唆に対応する演出などの、遊技者にとって期待の高くなる演出が、少なくともあと3回実行されることを予告する演出とも言える。また、この3回の演出のうち、1回はメータ色決定演出、2回は期待度アップ示唆に対応する演出としたり、3回の演出全てをメータ色決定演出としたり、3回の演出全てを期待度アップ示唆に対応する演出としてもよい。また、3人の手が表示された場合、周辺制御MPUは、1回の変動で3回の演出全てを消化してもよい。また、周辺制御MPUは、3回の演出のうち所定回数(例えば、少なくとも1回)の演出を先読み演出として使用してもよい。具体的には、例えば、周辺制御MPUは、先読み対象となる保留に対応する変動が終了するまでに3回の演出全てを消化するようにすればよく、1人の手に対応する演出を第1変動で消化し、残りの2人の手に対応する演出を第1変動の次の第2変動で消化する等、複数の変動に跨って3回の演出全てを消化するようにしてもよい。
また、周辺制御MPUは、手演出において手とは異なる表示態様の画像(例えば足の画像)を、手の画像に代えて又は手の画像と同時に、第一導光板2710や演出表示装置1600に表示してもよい。周辺制御MPUは、例えば、足の画像を表示する場合、手演出から発展する可能性のある演出とは異なる専用の演出を行うとよい。なお、周辺制御MPUは、手演出と同様に足の画像を用いた「足演出」を、複数の変動に跨って実行してもよく、その過程で足の画像の表示態様を変化させてもよい。また、例えば、「手」と「足」が同時に表示された場合の大当り期待度が高い場合には、手演出が足の画像の表示態様に変化を与える演出(例えば、しわのある足からすべすべな足にする)が行われた場合には、さらに大当りの期待が高まるようにしてもよい。
また、全ての変動について、手演出が必ず又は高い割合で実行される専用の演出が実行される特殊ステージが設けられていてもよい。なお、当該特殊ステージにおいて、手演出が実行されない場合には、大当り確定となるように定められていてもよい。
[15−4.他のやる気メータ昇格演出]
以下、やる気メータのやる気状態を昇格させる他の演出例について説明する。例えば、各装飾図柄には、1〜8のいずれかの番号と、番号に対応するキャラクタと、番号に対応するキャラクタの名前と、が描かれている。周辺制御MPUは、例えば、全ての装飾図柄を高速変動させているときに、演出表示装置1600又は第一導光板2710の所定領域の所定の表示態様(例えば、「がんばって、みきおくん!」等のメッセージ表示、「みきおくん」は装飾図柄に描かれたキャラクタの名前)の表示を行う。
周辺制御MPUは、やる気メータのやる気状態を1段階または複数段階昇格する場合に高い割合で、所定の表示態様で表示した名前と、停止する装飾図柄に対応する名前と、を一致させる。また、やる気メータのやる気状態を昇格させない場合には、所定の表示態様で表示した名前と、停止する装飾図柄に対応する名前と、を一致させない。これにより、所定の表示態様で表示した名前に対応する装飾図柄が1つ又は2つ停止した場合には、やる気メータのやる気状態が昇格する。
上述した演出により、遊技者の大当たりへの期待感を高めることができる。また、例えば、擬似連演出において装飾図柄が停止するごとにやる気状態が昇格するようにしてもよい。また、先読み演出を用いて複数の変動に跨って、装飾図柄が停止するごとにやる気状態が昇格するようにしてもよい。これにより、装飾図柄が停止するたびに遊技者の高揚感が高まる。
また、周辺制御MPUは、全ての装飾図柄を高速変動させているときに、例えば、「がんばって、みきおくん!がんばって、こうせいくん!」等のメッセージのように(「こうせいくん」は装飾図柄に描かれたキャラクタの名前)、複数の装飾図柄それぞれに描かれたキャラクタの名前を上述した表示領域に表示してもよい。この場合、「みきおくん」又は「こうせいくん」のいずれかに対応する装飾図柄が1つ又は2つ停止した場合には、やる気メータのやる気状態が昇格する。
但し、周辺制御MPUは、全種類の装飾図柄それぞれに描かれたキャラクタの名前を表示しないことが望ましい。言い換えれば、演出表示装置1600上に停止する装飾図柄の種類数よりも、演出表示装置1600又は第一導光板2710の所定領域に表示される演出の種類数の方が少ないことが望ましい。全種類の装飾図柄を表示対象としてしまうと、装飾図柄が停止する前にやる気状態が昇格することを遊技者は認識してしまうため、装飾図柄が停止する際のドキドキ感が無くなってしまうからである。
また、周辺制御MPUは、全ての装飾図柄を高速変動させているときに、例えば、2人の女性による「がんばって、みきおくん!がんばって、みきおくん!」等のメッセージを、上記表示領域に表示してもよい。この場合にみきおくんに対応した装飾図柄が停止したら、やる気メータのやる気状態を複数段階昇格することが確定するようにしてもよい。
また、周辺制御MPUは、例えば、左装飾図柄を停止させたときにやる気状態を昇格させ、右装飾図柄を停止させたときにもやる気状態を昇格させる演出を行ってもよいし、左装飾図柄を停止させて右装飾図柄を停止させたときにやる気状態を昇格する演出を行ってもよい。周辺制御MPUは、左装飾図柄と右装飾図柄を同時に停止させる場合、同時に停止したときにやる気状態を昇格させる演出を実行するようにしてもよい。このように同一の内容の演出(やる気状態を昇格させる演出)が複数表示されることで、やる気状態の昇格に加えてリーチ状態を形成するため、遊技者にとって有利な演出状態となる。
[16.フラッシュバック演出]
以下、特別抽選結果の当落示唆演出の一例であるフラッシュバック演出の一例について説明する。フラッシュバック演出は、例えば、ムービーリーチを含む変動パターンが選択された場合において実行される演出の一例である。ムービーリーチにおいて、味方キャラと敵キャラとのバトル演出が発生し、当該バトル演出において味方キャラ又は敵キャラのいずれかが出現して相手を攻撃する演出が発生するものとする。
バトル演出において、例えば、当該変動が大当りである場合のみ(又は大当りである場合に高い割合で)味方キャラが攻撃する演出が発生する、即ち味方キャラが攻撃すると当該変動における大当りが確定する(又は大当り期待度が向上する)。
また、バトル演出において、例えば、当該変動が大当りである場合(又は大当り期待度が高い場合)のみ敵キャラに攻撃されても味方が攻撃を回避する演出が発生する、即ち敵キャラの攻撃を回避すると大当り確定である。フラッシュバック演出は、このようなバトル演出においてどちらのキャラが最終的に出現して攻撃するかを、所定の導光板(以下、当該所定の導光板として裏ユニット3000に備え付けられた第二導光板2810(図示省略)を用いるものとする)を用いて示唆する演出である。
図158は、フラッシュバック演出の概要例を示す説明図である。図159は、図158が示すフラッシュバック演出の続きの概要例を示す説明図である。まず、周辺制御MPUは、特定の演出(以下、バトル演出とする)が実行されることを示す映像を演出表示装置1600に表示し、ムービーリーチ(図153に示される変動パターン12等のムービーリーチに相当)を開始する。
図158の例では「宿命のバトル発生」というタイトル文字が表示される映像が演出表示装置1600に表示されている。なお、大当り期待度の異なる複数種別のタイトル文字が設けられていてもよい。例えば、白タイトルが選択された場合には当該変動における大当り期待度が低く、赤タイトルが選択された場合には当該変動における大当り期待度が高いものとする。
続いて、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させることにより、第二導光板2810上に味方キャラの絵柄を遊技者に視認可能にする。なお、このとき、周辺制御MPUは、第二導光板2810を高速点滅させてもよいし、所定時間点灯させてもよい。
また、このとき、周辺制御MPUは、演出表示装置1600全体を黒く表示することにより、第二導光板2810に表示された味方キャラを強調してもよい。また、このとき、周辺制御MPUは、演出表示装置1600に味方キャラを強調するような所定の表示(例えば、第二導光板2810に表示された味方キャラを囲むようなオーラ又は後光等)を行ってもよい。例えば、当該変動における抽選結果が大当りである場合に高い割合で当該所定の表示が実行される等、当該所定の表示は、大当り期待度を示唆するために用いられてもよい。
また、味方キャラが表示される複数の導光板(例えば、それぞれ青、緑、赤に発光させる導光板)が設けられていてもよく、周辺制御MPUは、第二導光板2810の代わりに、当該複数の導光板から選択した導光板を発光させてもよい。このとき、複数の導光板それぞれについて、大当り期待度が異なるように定められていてもよい。
この場合、各導光板における味方キャラの表示態様は、色以外の点において全て同じであってもよいし、異なっていてもよい(具体的には、例えば、青に発光させる導光板には味方キャラの全身が表示され、緑に発光させる導光板には味方キャラの上半身のみが表示され、赤に発光させる導光板には味方キャラの顔のアップのみが表示される)。
なお、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させているときに、演出表示装置1600に所定の表示をしてもよいし、演出表示装置1600を消灯させてもよい。上述したタイトル文字の表示は、当該所定の表示の一例である。
続いて、周辺制御MPUは、第二導光板2810の発光を中止した後、味方キャラのダイジェスト映像(例えば、味方キャラが攻撃する映像のダイジェスト)を演出表示装置1600に表示する。これにより、遊技者の緊張感を高めることができる。
なお、周辺制御MPUは、複数パターンのダイジェスト映像から1つのダイジェスト映像を選択して表示してもよい。この場合、各パターンにおける大当り期待度が異なることが望ましい。また、周辺制御MPUは、ダイジェスト映像を表示しているときに予告演出を実行してもよい。
続いて、周辺制御MPUは、味方キャラのダイジェスト映像の表示を終了した後、演出表示装置1600に敵キャラの画像を表示する。なお、当該敵キャラの画像は、第二導光板2810の発光によって表示される表示態様と同様の表示態様(以下、導光板風の表示態様とも呼ぶ)で表示される。
導光板風の表示態様は、例えば、第二導光板2810において味方キャラが表示された領域に対応する演出表示装置1600上の領域に、第二導光板2810において表示された味方キャラと同程度のサイズで敵キャラが表示される態様である。また導光板風の表示態様において、敵キャラは単色の明暗及び濃淡によって表現されていることが望ましい。但し、必ずしも味方キャラと敵キャラのサイズは必ずしも同程度なくてもよく(例えば、味方キャラより敵キャラの方が小さくてもよく)、複数の色を用いて敵キャラが表現されていてもよい。この導光板風の表示態様により、遊技者には、あたかも、味方キャラが手前の導光板の発光によって視認可能とされた後に敵キャラが奥の導光板の発光によって視認可能とされように見え、これを繰り返し行うことで手前と奥にある導光板が交互に発光しているかのように見える演出が実行されているように認識させることができる。
また、導光板を用いた演出は遊技者に大きな期待感を抱せることができるが、複数の味方キャラや敵キャラがいる場合には、全てのキャラそれぞれに対応する導光板をパチンコ機1に搭載することは、パチンコ機1内のスペースや費用の都合上、困難である。従って、周辺制御MPUは、上述した導光板風の表示態様を、演出表示装置1600を用いて実行することにより、導光板の数を増やすことなく、味方キャラや敵キャラを増やすことができる。ひいては、導光板の数を増やすことなく、上述した期待感を遊技者に抱かせるための様々な演出を実現することができる。
なお、敵キャラの表示パターンについても、第二導光板2810に表示される味方キャラの表示パターンと同様に、複数の表示パターンが設けられていてもよいが、敵キャラは遊技者にとって好ましくない存在であるため、敵キャラの表示パターン数は上述した味方キャラの表示パターンより少ないことが望ましい(例えば、味方キャラは青、緑、又は赤で表示されるが、敵キャラは青又は緑で表示される)。
続いて、周辺制御MPUは、導光板と同様の表示態様の敵キャラの表示を終了し、敵キャラのダイジェスト映像(例えば、味方キャラが攻撃する映像のダイジェスト)を演出表示装置1600に表示する。これにより、遊技者の緊張感を高めることができる。
なお、周辺制御MPUは、味方キャラのダイジェスト映像と同様に、敵キャラのダイジェスト映像についても、期待度に応じて複数のパターンから選択してもよいし、敵キャラのダイジェスト映像を表示しているとおきに予告演出を実行するようにしてもよい。但し、敵キャラのダイジェスト映像のパターン数は、味方キャラのダイジェスト映像のパターン数よりも少ないほうが望ましい。
また、遊技者はあまり敵キャラを見たくないため、導光板風の表示態様による敵キャラの表示時間と敵キャラのダイジェスト映像表示時間との合計は、味方キャラの第二導光板2810への表示時間と味方キャラのダイジェスト映像表示管との合計よりも短いことが望ましい。
続いて、周辺制御MPUは、敵キャラのダイジェスト映像の表示を終了した後、再度、第二導光板2810を発光させて、味方キャラの画像を表示させる。このとき、周辺制御MPUは、1回目の第二導光板2810の発光と同様の演出を行ってもよいし、発光時間を1回目の第二導光板2810の発光時間より短くしてもよい。
また、2回目の導光板発光についても、1回目の導光板の発光と同様に、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させる代わりに、味方キャラが表示される複数の導光板から発光させる導光板を、大当り期待度に応じて選択してもよい。
なお、2回目の導光板発光における発光させる導光板の選択肢の数は、1回目の導光板発光における選択肢の数と同じであってもよいし、少なくてもよい。2回目の導光板発光における選択肢の数が、1回目の導光板発光における選択肢の数より少ない場合、例えば、大当り期待度が低い選択肢(例えば、最も大当り期待度が低い選択肢)が除かれていることが望ましい。具体的には、例えば、1回目の導光板発光の選択肢が、青、緑、又は赤(青、緑、赤の順で大当り期待度が高くなるものとする)の発光である場合、2回目の導光板発光の選択肢は、緑又は赤の発光である。
また、2回目の導光板の発光における選択肢の数が、1回目の導光板の発光における選択肢の数と同じ場合、選択肢の内容が同じであってもよいし異なっていてもよい。具体的には、例えば、1回目の導光板発光の選択肢が、青、緑、又は赤の発光である場合、2回目の導光板発光の選択肢は青、緑、又は赤の発光であったり、緑、赤、又は金(金は赤よりも大当り期待度が高いものとする)の発光であったりする。
なお、味方キャラが表示される1回目の第二導光板2810の発光演出から、味方キャラが表示される2回目の第二導光板2810の発光演出が行われるまでに要する時間は、特定の演出(図158における「宿命のバトル発生」というタイトル表示)が表示されてから、味方キャラが表示される1回目の第二導光板2810の発光演出が行われるまでに要する時間よりも長いことが望ましい。これにより、遊技者に緊張感を与えることができる。特に、上述したように味方キャラの表示色等にバリエーションが設けられている場合には、遊技者により緊張感を与えることができる。
続いて、周辺制御MPUは、第二導光板2810の発光を中止した後、上述した味方キャラのダイジェスト映像の一部を表示する。ダイジェスト映像の一部であるため、上述したダイジェスト映像の表示時間よりも、短い時間で表示される。なお、周辺制御MPUは、複数パターンのダイジェスト映像から選択した1つのダイジェスト映像の一部を表示してもよい。この場合、各パターンにおける大当り期待度が異なることが望ましい。この場合、1回目に表示される味方キャラのダイジェスト映像のパターン数よりも、2回目に表示される味方キャラのダイジェスト映像のパターンの数が少ない方が望ましい。
また、周辺制御MPUは、大当り期待度に応じて、味方キャラのダイジェスト映像のどの一部を表示するかを選択してもよい。また、周辺制御MPUは、ダイジェスト映像を表示しているときに予告演出を実行してもよい。
続いて、周辺制御MPUは、味方キャラのダイジェスト映像の一部を表示した後、導光板風の表示態様で敵キャラを演出表示装置1600に表示する。なお、このときの表示態様は1回目の敵キャラの導光板風の表示態様と同様であってもよいし、大当り期待度が昇格するような表示態様であってもよい。
続いて、周辺制御MPUは、演出表示装置1600を完全に消灯させ(即ち、ブラックアウトさせ)、その後、当該変動が大当りである場合に高い割合で味方キャラが、当該変動がはずれである場合に高い割合で敵キャラを出現させる又は味方キャラ及び敵キャラのいずれも出現させない。具体的には、周辺制御MPUは、味方キャラを表示する場合には例えば第二導光板2810を再度発光させ、敵キャラを表示する場合には演出表示装置1600に再度導光板風の表示態様で敵キャラを表示する。その後、例えば、表示されたキャラによる攻撃演出が演出表示装置1600に表示される。なお、周辺制御MPUは、最終的に味方キャラを表示した場合には、例えば、演出表示装置1600上で大当り確定を示す表示(例えば、背景レインボーなど)を行うようにしてもよい。
ここで、味方キャラが第二導光板2810に表示される場合において、1回目の導光板演出から2回目の導光板演出が実行されるまでに要する時間よりも、2回目の導光板演出から3回目の導光板演出が実行されるまでに要する時間の方が長いことが望ましい。これは、3回目の導光板発光演出が実行された場合(即ち3回目の味方キャラ表示演出が実行された場合)の大当り期待度は極めて高いため、3回目の導光板演出の発生までに時間を与えることにより、遊技者に緊張感を与えることができるからである。
また、2回目の導光板演出から3回目の導光板演出が実行されるまでに要する時間よりも、3回目の導光板風の表示態様による敵キャラ表示演出が実行されてから変動が終了するまでの時間の方が短いことが望ましい。3回目の導光板演出が発生しない場合(即ち、3回目の敵キャラ表示演出が実行された場合)、大当り期待度が極めて低いため、大当り期待度の低い演出を実行する時間が短く次の変動に移行させることにより遊技者の納得感を向上させることができる。また、このような場合に、いつまでも敵キャラが表示されていると遊技者の嫌悪感が増してくるおそれがあり、このような事態の発生を抑制するためである。
なお、味方キャラ及び敵キャラのいずれも出現させない場合には、周辺制御MPUは、演出表示装置1600に味方キャラ及び敵キャラのいずれも含まれない画像を表示したり、演出表示装置1600を消灯させたりする。
なお、周辺制御MPUは、演出表示装置1600をブラックアウトさせる前に、味方キャラが表示される導光板の発光と、導光板風の態様による演出表示装置1600への敵キャラの表示と、を交互に実行する煽り演出を行ってもよい。なお、煽り演出において、味方キャラの表示時間と敵キャラの表示時間を、徐々に短くしてもよい、即ち味方キャラの表示と敵キャラの表示との切り替えを徐々に速くしてもよい。
周辺制御MPUは、味方キャラの表示と敵キャラの表示を短時間で切り替えている途中から、演出表示装置1600における導光板風の表示態様の敵キャラの表示を、第二導光板2810に表示された味方キャラの導光板風の表示態様の表示に変更する演出を実行してもよい。つまり、表示内容が、「導光板の味方と導光板風の表示態様の敵」から「導光板の味方と導光板風の表示態様の味方」に変化する。なお、当該演出は当該変動が大当りである場合に高い割合で選択される(又は大当りである場合にのみ)実行されることが望ましい。
当該演出により、遊技者から見て演出表示装置1600の手前に位置する第二導光板2810と、遊技者から見て第二導光板2810の奥側に位置する演出表示装置1600と、に交互に味方キャラが表示されるため、味方キャラが演出表示装置1600から飛び出したような立体感のある演出を実現することができる。なお、当該切り替え演出以外においても、味方キャラを導光板に表示する代わりに、導光板風の表示態様で演出表示装置1600に表示してもよい。
なお当該演出において演出表示装置1600に表示される味方キャラの画像は、第二導光板2810に表示される味方キャラの表示態様と同一でもよいが、導光板の味方キャラを強調するような画像(飛び出したことを強調させるような画像)の方が好ましい。
なお、複数の味方キャラ又は複数の敵キャラが設けられている場合には、周辺制御MPUは、表示する味方キャラ又は敵キャラを途中で変更してもよい。例えば、味方キャラのダイジェスト映像(一部又は全部)の表示時、敵キャラのダイジェスト映像(一部又は全部)の表示時、2回目の味方キャラの第二導光板2810への表示時、及び2回目の敵キャラの導光板風の態様による演出表示装置1600への表示時は、いずれもキャラ変更のタイミングの一例である。なお、途中で表示キャラを変更する場合には、大当り期待度の高いキャラへと変更することが望ましい。
また、当該変動における大当り期待度が高い場合等において、周辺制御MPUは、図158及び図159の例で敵キャラを表示する演出の一部を、味方キャラを表示する演出に置き換えてもよい。例えば、敵キャラのダイジェスト映像を表示する代わりに、味方キャラのダイジェスト映像を表示してもよい。本来敵キャラのダイジェスト映像が表示される場面で、味方キャラの画像が表示されることにより、遊技者の期待感が向上する。
なお、フラッシュバック演出では、遊技者にとって有利な結果につながりやすい味方キャラを遊技者から見て演出表示装置1600よりも手前の第二導光板2810に表示し、有利な結果につながりにくい敵キャラを演出表示装置1600に表示することにより、遊技者にとってもどちらのキャラが有利な結果につながりやすいかを認識しやすい。
なお、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させて味方キャラが表示されているときに、遊技者から見て第二導光板2810の奥に位置する少なくとも1つの可動体(初期位置において第二導光板2810の奥に位置するものであってもよいし、動作後の位置において第二導光板2810の奥に位置するものであってもよい)を動作させてもよい。導光板が発光して味方キャラが表示されている状態において、遊技者の意識は、例えば、発光している導光板及び導光板の発光に応じた効果音等に向いている。その状態で、上述した可動体を動作させることにより、遊技者に対して隠し要素的なゲーム性を提供することができる。
なお、上述した可動体の動作を隠し要素とするために、当該可動体の動作時における動作幅が最大動作幅より小さかったり、当該動作に伴う音や光が出力されなかったり、当該可動体の動作終了時(即ち当該可動体が初期位置に戻る時)まで味方キャラが表示される導光板の発光演出が続いていたりすることが望ましい。また、周辺制御MPUは、当該変動が大当りである場合に高い割合で、味方キャラが表示される導光板の発光と併せて当該可動体が動作させることが望ましい。
一方で、上述した可動体の動作は、隠し要素的なゲーム性であるため、可動体の動作有無と大当り期待度との間に相関があると、遊技者に可動体の動作にばかり注目し、フラッシュバック演出自体、興ざめになってしまう恐れもある。従って、大当り期待度は可動体の動作有無に依存しないこととしてもよい。この場合、フラッシュバック演出が現出された場合には、十分な大当り期待度(例えば50%以上の大当り期待値)があるとしたほうが望ましい。
なお、この可動体は、このフラッシュバック演出以外の演出でも動作可能である。フラッシュバック演出以外の演出においては、可動体の動作に応じて各種スピーカからの音の出力や各種ランプからの発光等も実行される。具体的には、例えば、SPリーチ前半後半が実行されているときに可動体が動作すれば大当りの期待度合いが上昇するようにし、その場合に可動体が動作すれば、可動体の動作に応じて音の出力やランプが発光される。一方、フラッシュバック演出での可動体の動作時には、当該可動体の動作に応じた音の出力や発光等は行われないことととしてもよいし、特別抽選結果の当落に対する演出が行われているときには現出されない専用の音やランプの発光が出力されるようにしてもよい。このように、専用の音の出力や専用のランプの発光を行ってもよいが、あくまで隠し要素的なゲーム性であるため、専用の音の出力や専用のランプの発光は所定時間(例えば、図158の上中図に示す導光板の発光時間よりも短い時間)の経過をもって終了させるようにするとよい。
また、第二導光板2810が発光して味方キャラが表示されているときに、周辺制御MPUは、演出表示装置1600上の表示を黒画像から黒画像とは異なる表示態様へと変化させるよう制御してもよい。その際、周辺制御MPUは、演出表示装置1600上の映像が切り替わったときには音は出力せず、切り替わった後の所定のタイミングで音を出力するようにしてもよい。
また、周辺制御MPUは、第二導光板2810を発光させて味方キャラが表示されているときに、遊技者から見て第二導光板2810の奥に位置する複数の可動体を同時に動作させたり、予め定められた所定の順序によって当該複数の可動体を動作させたりしてもよい。このように、複数の可動体を動作させることにより、隠し要素を遊技者に仄めかすことができ、この隠し要素が遊技者に全く気付かれないという事態を抑制することができる。
なお、周辺制御MPUは、フラッシュバック演出の1回目の導光板発光による味方キャラの表示の表示時間と同じ時間又は短い時間を使って、導光板発光による味方キャラを表示する先読み演出である、導光板発光先読み演出を実行してもよい。つまり、複数の変動に対して連続して同じ態様の導光板の発光が行われるということである。また、なお、味方キャラが表示される複数種類の導光板が設けられている場合、導光板発光先読み演出における導光板の連続発光において、大当り期待度が降格しない昇格のみが許可された組み合わせを表示するほうが好ましい。具体的には、例えば、導光板発光のパターンが青、緑、又は赤(青<緑<赤の順で大当り期待度が高くなる)からなる場合、導光板発光先読み演出において緑色に発光した場合には、その後青の発光は出現しない(出現した場合には大当り確定としてもよい)。
また、周辺制御MPUは、例えば上述したタイトル表示の直前又は直後において、複数の敵キャラを演出表示装置1600に表示し、当該複数の敵キャラから敵キャラを選択する演出を実行してもよい。なお、この場合、複数の敵キャラそれぞれの大当り期待度が異なるように、敵キャラの選択率が定められていることが望ましい。また、周辺制御MPUは、当該複数の敵キャラそれぞれの大当り期待度を示す指標(例えば、それぞれの敵キャラに対して大当り期待度を示す星印の表記など)を演出表示装置1600に表示することが望ましい。
また、複数の敵キャラの一部は、当該変動が大当りである場合にしか選択されないこと(即ち、当該一部の敵キャラが選択されると大当りが確定すること)が望ましい。また、周辺制御MPUは、遊技者が演出操作ユニット300等を操作することにより、当該複数の敵キャラから敵キャラを選択する態様の演出を実行してもよい。この場合、遊技者が敵キャラを選択するため、各敵キャラ大当り期待度は同一である。
また、複数の敵キャラが表示されるための複数の表示パターンが設けられていてもよく、この場合、周辺制御MPUは当該複数の表示パターンから選択した表示パターンを用いて、当該複数の敵キャラを表示する。例えば、当該複数の敵キャラクタが、「進藤くん(期待度低)、林くん(期待度中)、山下くん(期待度高)、七瀬くん(期待度激高)、細井くん(大当り確定)」の5種類からなる場合、当該複数の表示パターンは、例えば、「進藤くん(期待度低)、林くん(期待度中)、山下くん(期待度高)、七瀬くん(期待度激高)、細井くん(大当り確定)」の5種類全てを表示するパターン、「林くん(期待度中)、山下くん(期待度高)、七瀬くん(期待度激高)、細井くん(大当り確定)」の4種類を表示するパターン(期待度が最も低いキャラクタが削除された表示パターン)等を含む。
以下、例えば、時短遊技状態又は確変状態においてフラッシュバック演出のようなバトル演出が実行され、かつバトル演出において複数の敵キャラから敵キャラが選択される例について説明する。直近の通常遊技状態より後に、大当り確定の敵キャラ以外のある敵キャラにバトル演出で勝利する演出が発生済みの場合、周辺制御MPUは、大当りに対応する変動においてのみ、当該バトル演出以降のバトル演出で当該敵キャラを選択してもよい。
つまり、時短遊技状態又は確変状態が継続している状態で(即ち、時短遊技状態又は確変状態に突入した後に一度も通常遊技状態に転落することなく)、バトル演出で勝利した敵キャラが、次回以降のバトル演出において再度選択されると、大当り(勝利)が確定するように定められていてもよい。つまり、周辺制御MPUは、時短遊技状態又は確変状態から通常遊技状態に転落するまでの間、バトル演出で勝利したキャラクタを例えば、周辺制御RAM等に記憶しておく。なお、当該敵キャラが再度選択されたバトル演出において、例えば、味方キャラが当該敵キャラの弱点を把握しており、当該弱点を攻めるような演出が行われるとよい。
例えば、時短遊技状態又は確変状態にバトル演出が発生し「林くん」に勝利して大当りに当選し、その大当たり遊技が終了し、通常遊技状態に転落することなく、時短遊技状態又は確変状態でバトル演出が発生した場合を考える。当該バトル演出において、敵キャラクタとして「進藤くん(期待度低)、林くん(期待度中)、山下くん(期待度高)、七瀬くん(期待度激高)、細井くん(大当り確定)」が表示された場合、本来であれば「林くん」が選択された場合は期待度中であるが、通常遊技状態に一度も転落することなくバトル演出が再発生しているため、林くんが選択された場合には、大当り確定とする。
つまり、本来であれば「林くん」が選択されても期待度がそれほど高くないため、遊技者は「林くん」が出現する演出を楽しむことができないが、この場合には、遊技者は「林くん」が出現する演出を楽しむことができる。つまり、時短無し状態(低確非時短状態)に移行するまでに大当りが連続する場合(所謂連チャンが発生している場合)、大当りの連続回数が多くなるにつれて、負ける可能性のある敵キャラが減り、大当り確定となる敵キャラが増える。これにより、最初は弱かった主人公が敵を撃破するごとに成長していくといった、シミュレーションゲームの要素を実現することができる。
また、このような大当たり確定演出は、当該変動が確変大当りに当選している変動である場合にのみ選択されてもよいし、当該変動が大当り終了時の保留に対応し、かつ大当りに当選している(所謂、保留連)変動である場合にのみ選択されてもよいし、当該変動が最も出玉の多い大当り(例えば16Rの大当り+確変)であって、かつ保留にも同様の大当りがある場合にのみ選択されてもよい。
但し、周辺制御MPUは、時短遊技状態又は確変状態が継続している状態で、バトル演出において全ての敵キャラに勝利した演出を実行した場合には、敵キャラに勝利した情報が全てリセットされる。つまり、周辺制御MPUは、例えば、周辺制御RAM等に格納された勝利済み敵キャラの情報を削除する。なお、周辺制御MPUは、このような場合において、全ての敵キャラに勝利した場合、最後の敵キャラに勝利した演出を経由して突入した大当り遊技において所定のエンディング演出等を実行してもよい。
なお、通常遊技状態に移行した場合においても、周辺制御MPUは、周辺制御RAM等に格納された勝利済み敵キャラの情報を削除する。なお、周辺制御MPUは、これらのバトル演出を大当たり遊技中に行ってもよい。
[17.攻撃決定演出]
以下、特別抽選結果の当落示唆演出の一例である攻撃決定演出の一例について説明する。攻撃決定演出は、例えば、上述したフラッシュバック演出等のバトル演出において、最終的に味方キャラが選択された場合における、味方キャラの攻撃の種類を決定するための演出である。
図160は、攻撃決定演出の概要例を示す説明図である。周辺制御MPUは、例えば、前述したフラッシュバック演出において最終的に味方キャラを第二導光板2810に表示した後、押圧操作部303を操作有効状態にし、演出表示装置1600に「繰り出す技を決定しろ!!」等の文字を所定時間表示する。以下、攻撃決定演出において、押圧操作部303を操作有効状態である期間を操作有効期間とも呼ぶ。周辺制御MPUは、当該文字を表示している最中又は当該文字を表示した後に、「押せ!!」等の押圧操作部303の押圧又は連打を遊技者に促す表示を演出表示装置1600に表示する。
図161は、技選択テーブルの一例を示す説明図である。以下、味方キャラが繰り出す技は、「パンチ」、「キック」、「必殺技」の順で大当り期待度が高くなる3種類の技からなるものとする。技選択テーブルは、例えば、周辺制御ROMに格納されている。技選択テーブルは、例えば、技昇格パターンと、各変動パターンにおける連打回数による技昇格パターンの振り分けと、を示す。
図161の例では、全てのはずれ変動パターンについて共通の振り分けが用いられ、また全ての大当り変動パターンについて共通の振り分けが用いられる。技昇格パターンそれぞれは、操作有効状態において押圧操作部303が連打された回数と技との対応を示す。
例えば、技昇格パターンaが選択された場合には、操作有効状態において押圧操作部303が何度押圧されても技は「パンチ」のままである。また、例えば、技昇格パターンdが選択された場合には、操作有効状態において押圧操作部303が1度押圧されると「パンチ」に昇格し、21回押圧されると「キック」に昇格し、51回押圧されると「必殺技」に昇格する。
なお、上述した振り分けは、はずれ時よりも大当り時の方が、少ない連打回数でより大当り期待度の高い技に昇格しやすい技昇格パターンが選択されやすいように定められている。また、図161の技昇格パターンkが選択された場合には、操作有効状態で押圧操作部303が1回押圧されただけで必殺技に昇格する。技昇格パターンkは、大当り時のみに選択される。さらに、操作有効状態で押圧操作部303が1回押圧されただけでは必殺技に昇格する昇格パターンは、はずれ時の技昇格パターンには含まれない。つまり、このように、大当りの変動パターンにおいてのみ現出される可能性がある演出が設けられていることが望ましい。
また、図161の例では、各昇格パターンは、押圧操作部303の押圧回数と技との対応を示しているが、例えば、遊技者に示されている技と押圧操作部303を押下された際の技の昇格確率との対応を示していてもよい。つまり、操作有効状態において押圧操作部303が押圧されるたびに、技の昇格抽選が行われてもよい。
図160の説明に戻る。図160の例では、押圧操作部303の連打によって、技がパンチ、キック、必殺技の順で昇格する技昇格パターンが選択されている。以下、例えば、図161の例における技昇格パターンdが選択されているものとして説明する。
周辺制御MPUは、操作有効期間において押圧操作部303が1回押圧されると、技がパンチに昇格したことを示す表示を演出表示装置1600に所定期間表示する(図160の上中図)。続いて、周辺制御MPUは、当該所定期間が終了すると、例えば、味方キャラがパンチをしている画像と、押圧操作部303のさらなる連打を遊技者に促す画像と、を演出表示装置1600に表示する(図160の上右図)。例えば、技昇格パターンa及びfのように、パンチまでしか技が昇格しない技昇格パターンが選択されている場合には、これらの画像が表示された後に、押圧操作部303が何度押圧されても、操作有効期間における表示は変化しない。
続いて、操作有効期間において押圧操作部303が21回押圧されると、周辺制御MPUは、技がキックに昇格したことを示す表示を演出表示装置1600に所定期間表示する(図160の下左図)。続いて、周辺制御MPUは、例えば、当該所定期間が終了すると、味方キャラがキックをしている画像と、押圧操作部303のさらなる連打を遊技者に促す画像と、を演出表示装置1600に表示する(図160の下中図)。例えば、技昇格パターンb、c、g、及びhのように、キックまでしか技が昇格しない技昇格パターンが選択されている場合には、これらの画像が表示された後に、押圧操作部303が何度押圧されても、操作有効期間における表示は変化しない。
続いて、操作有効期間において押圧操作部303が51回押圧されると、周辺制御MPUは、技が必殺技に昇格したことを示す表示を演出表示装置1600に所定期間表示する(図160の下右図)。操作有効期間が経過すると押圧操作部303の操作は無効となり、周辺制御MPUは、決定された技による攻撃演出を、演出表示装置1600を用いて展開する。
なお、技がパンチに昇格したことを示す画像の表示時間と、技がキックに昇格したことを示す表示時間と、技が必殺技に昇格したことを示す画像の表示時間と、の合計は、操作有効期間よりも短い。また、例えば、技がパンチに昇格したことを示す画像の表示時間(例えば1秒)、技がキックに昇格したことを示す表示時間(例えば2秒)、技が必殺技に昇格したことを示す画像の表示時間(例えば3秒)、の順に時間が長くなることが望ましい。
なお、技が昇格したことを示す画像の表示中であっても、押圧操作部303は操作有効状態であってもよい。この場合、周辺制御MPUは、例えば、技が昇格したことを示す画像の表示中にも、押圧操作部303の連打を促す表示を演出表示装置1600に表示してもよいし、表示しなくてもよい。
なお、例えば、技がパンチに昇格したことを示す画像の表示中に、押圧操作部303の操作有効期間における押圧回数が21回に到達した場合、周辺制御MPUは、技がパンチに昇格したことを示す画像の表示を中止して技がキックに昇格したことを示す画像の表示を実行する。これにより、押圧操作部303の21回目の押圧直後に演出が変化するため、遊技者は演出の変化を即座に察知することができる。
また、技がパンチに昇格したことを示す画像の表示中に、押圧操作部303の操作有効期間における押圧回数が21回に到達した場合、周辺制御MPUは、技がパンチに昇格したことを示す画像の所定の表示期間の終了直後に技がキックに昇格したことを示す画像の表示演出を実行してもよい。これにより、昇格画像の表示中に遊技者が押圧操作部303を連打することで、パンチへの昇格演出終了後すぐにキックへの昇格演出が行われる可能性を高めることができるため、押圧操作部303の連打に対する遊技者の参加意欲が増大する。
なお、上述したことは、技がキックに昇格したことを示す画像の表示中に、押圧操作部303の操作有効期間における押圧回数が51回に到達した場合についても同様である。
また、このバトル演出が通常時(低確率非時短状態)に実行される場合、技昇格パターンとやる気メータのやる気状態との組み合わせによって、大当り期待度が示唆されてもよい。図162は、大当り期待度テーブルの一例を示す説明図である。大当り期待度テーブルは、やる気メータのやる気状態の色と味方キャラが繰り出す技との組み合わせにおける、当該変動の大当り期待度を示す。
なお、図162の繰り出す技とは、例えば、選択される昇格パターンにおいて昇格し得る最も期待度の高い技を示す。図161の例では、技昇格パターンa及びfにおける繰り出す技はパンチのことであり、技昇格パターンb、c、g、及びhにおける繰り出す技はキックでのことあり、技昇格パターンd、e、i、j、kにおける繰り出す技とは必殺技のことである。周辺制御MPUは、当該変動の特別抽選結果を参照して、大当り期待度テーブルが示す大当り期待度を満たすような振り分けで、やる気状態と連打演出における昇格パターンとを選択する。
図162の例では、例えば、「キック+やる気状態緑」の組み合わせより、「パンチ+やる気状態赤」の組み合わせの方が、大当り期待度が高い。このように、技による大当り期待度が低くてもやる気状態次第では大当り期待度が高く設定されているとよい。
なお、図159の例では、押圧操作部303の押圧によって技が昇格したが、他の操作部の操作によって技が昇格してもよい。具体的には、例えば、回転操作部302の回転操作によって技が昇格してもよい。この場合、例えば、上述した押圧操作部303の1回の押圧を、回転操作部302の時計回り(又は反時計周り)の所定数(例えば1周)の周回に置き換える。
なお、例えば、押圧操作部303と回転操作部302の双方を操作有効状態にして、双方の操作によって技が昇格してもよい。この場合、周辺制御MPUは、例えば、演出表示装置1600に、押圧操作部303の連打を促す表示をする一方、回転操作部302の回転操作を促す表示をせず、さらに回転操作部302の1周の周回を押圧操作部303の複数回(例えば10回)の押圧に相当させる。これにより、回転操作部302による技昇格は隠し演出である一方、隠し演出である回転操作部302の回転を実行することにより、押圧操作部303を押圧するよりも短時間で技を昇格させることができるため、遊技者に意外性を感じさせることができる。
なお、上述した例とは異なって、回転操作部302の操作を遊技者に促すための専用演出が設けられていてもよい。以下、当該専用演出について説明する。
図163は、攻撃決定演出の概要の別例を示す説明図である。図163は、キック以上に技が昇格する技昇格パターンが選択されている場合の演出例を示す。以下、図161における技昇格パターンdが選択されているものとして説明する。また、以下、図161における「連打回数」を、回転操作部302の「周回数」と読み替えるものとする。
周辺制御MPUは、例えば、前述したフラッシュバック演出において最終的に味方キャラを第二導光板2810に表示した後、回転操作部302を操作有効状態にし、演出表示装置1600に「繰り出す技を決定しろ!!」等の文字を所定時間表示する(図163の上左図)。図163の説明において、操作有効期間とは、回転操作部302が操作有効状態である期間を示す。周辺制御MPUは、当該文字を表示している最中又は当該文字を表示した後に、「回せ!!」等の回転操作部302の回転を遊技者に促す表示を演出表示装置1600に表示する。
続いて、操作有効期間において回転操作部302が1周すると、周辺制御MPUは、技がパンチに昇格したことを示す表示を演出表示装置1600に表示する。図162の例では、「パンチ攻撃!!」の文字が記載されたメッセージボードが表示される(図163の上中図)。続いて、周辺制御MPUは、例えば、メッセージボードの表示を残した上で、回転操作部302のさらなる回転を遊技者に促す画像を演出表示装置1600に表示する。
続いて、この状態で回転操作部302がさらに回転した場合、周辺制御MPUは、パンチに技が昇格してからの回転数に応じて、当該メッセージボードを少しずつ回転しているように遊技者が認識する態様の表示を、演出表示装置1600上で行う(図163の上右図)。また、当該メッセージボードの「パンチ攻撃!!」と記載された面の裏面には「キック攻撃!!」と記載されているものとする。遊技者が回転操作部302を回転させると、メッセージボードが少しずつ回転する態様の表示が演出表示装置1600上で行われる。
これにより、回転操作部302の回転開始直後は「パンチ攻撃!!」の文字のみが視認され、その後、回転操作部302の周回数が増えるにつれて、少しずつ「パンチ攻撃!!」の文字が視認しづらくなる。続いて「パンチ攻撃!!」及び「キック攻撃!!」のいずれの文字も視認できなくなり(図163の下左図)、「キック攻撃!!」の文字が少しずつ出現する。最終的には、メッセージボードの「キック攻撃!!」の文字が記載された面が、遊技者側に向き(図163の下中図)、かつ演出表示装置1600の面と平行である態様の表示が行われる(図163の下右図)。
なお、技昇格パターンdにおいては、回転操作部302を1周させた場合に技がパンチに昇格し、回転操作部302を21周させた場合に技がキックに昇格する。周辺制御MPUは、例えば、操作有効期間における回転操作部302の周回数が1〜9周目までの間は、「パンチ攻撃!!」の文字が視認できる態様で、徐々にメッセージボードを回転させる(即ち、徐々に「パンチ攻撃!!」の文字が視認しづらくなる)態様の表示を行う。
周辺制御MPUは、例えば、当該周回数が10周目であるときに、「パンチ攻撃!!」及び「キック攻撃!!」のいずれの文字も視認できない態様でメッセージボードの表示を行う。周辺制御MPUは、例えば、当該周回数が11周目〜20週目までの間は、「キック攻撃!!」の文字が視認できる態様で、徐々にメッセージボードを回転させる(即ち、徐々に「キック攻撃!!」の文字が視認し易くなる)態様の表示を行う。そして、周辺制御MPUは、例えば、当該周回数が21周目のときにメッセージボードの「キック攻撃!!」の文字が記載された面が、遊技者側に向き、かつ演出表示装置1600の面と平行であるような態様の表示を行う。
なお、例えば、技昇格パターンbが選択された場合においては、当該周回数が21周に到達しても技はパンチのままであるが、周辺制御MPUは、当該周回数が20周目までは技昇格パターンdと同様の演出を行い、21周目〜50周目までは20周目における演出を維持するとよい。これにより、遊技者はどの技昇格パターンが選択されたかを回転操作部302の操作開始直後には認識することはできないため、遊技者の期待感の減退するタイミングを遅らせることができる。
なお、回転操作部302が操作有効状態になってからの最初の回転操作部302の操作が、時計周りの回転であった場合、周辺制御MPUは、その後の演出表示装置1600におけるメッセージボードの回転表示態様を、当該メッセージボードが時計周りに回転する態様としてもよい。同様に、回転操作部302が操作有効状態になってからの最初の回転操作部302の操作が、反時計周りの回転であった場合、周辺制御MPUは、その後の演出表示装置1600におけるメッセージボードの回転表示態様を、当該メッセージボードが反時計周りに回転する態様としてもよい。
このような場合において、回転操作部302が操作有効状態になってから、遊技者が回転操作部302を時計周りにも反時計周りにも回転させることが想定される。この場合、周辺制御MPUは、例えば、最初の回転方向に応じた演出を実行することが望ましい。具体的には、例えば、回転操作部302が操作有効状態になってから、最初に回転操作部302が時計周りに1回転場合、周辺制御MPUは、演出表示装置1600上におけるメッセージボードの回転方向を時計周りに決定し、その後に回転操作部302反時計周りに回転した場合(つまり、最初の操作に対する判定とは異なる判定が成された場合)であっても、演出表示装置1600上におけるメッセージボードを時計周りに回転させる。
仮に、回転操作部302の周回方向と演出表示装置1600のメッセージボードの周回方向とを完全一致させてしまうと、例えば、パンチ攻撃からキック攻撃に昇格しかかっているにも関わらず、その状態で回転操作部302を逆回転させた場合には、期待度の低いパンチ攻撃へと逆戻りしてしまい、遊技者の期待感を抑制してしまうため、上述のように最初の回転方向に応じた演出を実行することが望ましい。
[18−1.表導光板の固定方法]
以下、本実施形態における表導光板2610の固定方法の一例について、図164乃至図169を用いて説明する。図164(a)は(b)におけるA−A線で切断した、センター役物2500と表演出ユニット2600の断面図であり、図164(b)は、センター役物2500と表演出ユニット2600の正面図である。
図165は、パチンコ機における遊技盤の正面図である。図166は、図165におけるA−A線で切断した断面図である。図167(a)は、図165におけるB−B線で切断した、センター役物2500と表導光板2610と遊技パネル1100の部分断面の概略図である。図167(b)は、図165におけるB−B線で切断した、センター役物2500と表導光板2610と遊技パネル1100の部分断面の別例の概略図である。図167(c)は、図165におけるB−B線で切断した、センター役物2500と表導光板2610と遊技パネル1100の部分断面のさらなる別例の概略図である。なお、図167は、部分断面の概略を説明するための図であり、図167における各部の形状及び大きさ等は、他の図と必ずしも一致しない。
図168は、センター役物2500と表導光板2610とステージ後端画定部材とを分解した分解斜視図である。図169は、センター役物2500と表演出ユニット2600の背面図である。
センター役物2500は、センター役物2500内側の表導光板2610が取り付けられた領域に遊技球Bが侵入しないように設けられた、外周壁2507を有する。図164等においては、センター役物2500の正面視左側の外周に沿って配置された外周壁2507と、センター役物2500の正面視右側の外周に沿って配置された外周壁2507と、が図示されている。外周壁2507は、センター役物2500の正面視前面方向に略垂直に突出している。
また、センター役物2500は、センター役物2500が遊技パネル1100に取り付けられた際に遊技パネル1100に当接する第一パネル当接部2508、及び第二パネル当接部2509を有する。正面視した場合における外周壁2507の後端から、センター役物2500の内側方向に略垂直に突出する第一パネル当接部2508を有する。また、センター役物2500は、第一パネル当接部2508のセンター役物2500における内側の端から、正面視した場合における後方に略垂直に突出する第二パネル当接部2509を有する。
図示されているように、第一パネル当接部2508及び第二パネル当接部2509は、外周壁2507と一体に形成されていてもよいし、外周壁2507とは別の部材であって、外周壁2507にビス等によって取り付けられていてもよい。
表導光板2610はセンター役物2500に備えられた2つの導光板取付け部2910に取り付けられる。図164等においては、センター役物2500の正面視左側の外周の内側に沿って配置された導光板取付け部2910と、センター役物2500の正面視右側の外周の内側に沿って配置された導光板取付け部2910と、が図示されている。また、導光板取付け部2910は、遊技球Bが転動しない領域に配置されている。
導光板取付け部2910の形状は、例えば、センター役物2500の外周壁2507に沿った形状であり、これにより導光板取付け部2910はセンター役物2500の外周壁2507を補強することもできる。
図示されているようにセンター役物2500と導光板取付け部2910とが一体に形成されていてもよいし、センター役物2500と導光板取付け部2910が別の部材であって、センター役物2500に導光板取付け部2910がビス等によって取り付けられていてもよい。
導光板取付け部2910は、表導光板2610を取り付けるためのビスが螺合可能な、背面側に突出する筒状部2911を備える。また、表導光板2610には、表導光板2610をセンター役物2500の背面側から重ね合わせた場合における筒状部2911に対応する位置に、ビス2950が挿通されるためのビス挿通部2615が形成されている。挿通部とは、挿通孔であってもよいし、U字型の切欠部であってもよい。
つまり、表導光板2610をセンター役物2500の背面側から重ね合わせ、ビス挿通部2615に背面側からビス2950が挿通され、当該ビス2950が筒状部2911に螺合することにより、表導光板2610は、センター役物2500にビス止めされる。
なお、導光板取付け部2910は、正面視した場合におけるセンター役物2500の後端よりも所定幅(例えば、図164(a)におけるL)だけ前端に近い位置に配置されている。当該所定幅は、表導光板2610の厚みに所定の余裕を設けた値である。当該所定幅が大きいほど、例えば、表導光板2610と遊技パネル1100との間に空間が設けられるため、温度変化によって表導光板2610が膨張した場合に表導光板2610が撓むための余地が与えられる。
但し、表導光板2610と他の画像表示装置(例えば他の導光板や演出表示装置1600)との距離は、当該所定幅によって変化する。つまり、表導光板2610に表示される画像と、他の導光板や演出表示装置1600に表示される画像と、の間の遠近感が当該所定幅によって変化するため、演出における遠近感という点においては必ずしも当該所定幅が大きければよいとは限らない。
図167(a)の例では、導光板取付け部2910は、正面視した場合における外周壁2507の後端(第一パネル当接部2508)から外周壁2507の内側方向に略垂直に突出している。これにより、温度変化によって表導光板2610が膨張した場合であっても、外周壁2507が破損しにくくなる。
なお、図167(b)の例のように、導光板取付け部2910は、正面視した場合における外周壁2507の後端よりも所定幅(例えば、図167(b)におけるG)前端に近い位置から外周壁2507の内側方向に略垂直に突出していてもよい。なお、当該所定幅Gは、例えば、H/2≦G<Hを満たす値(Hは、正面視した場合における外周壁2507の前後方向の長さ)であることが望ましい。
なお、例えば、G<H/2であっても、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けた場合において、正面視した場合における表導光板2610の後端位置が、外周壁2507の後端よりも所定幅(例えば、図167(b)におけるG’(例えばH/2≦G’<H))前端に近い位置になるように、導光板取付け部2910の位置が定められていればよい。また、G<H/2であっても、正面視した場合における外周壁2507の後端から筒状部2911の前端との前後方向における距離Dが、H/2≦D<Hを満たしていればよい。
また、図167(c)の例では、図167(a)と同様に、導光板取付け部2910が正面視した場合における外周壁2507の後端から外周壁2507の内側方向に略垂直に突出しているものの、筒状部2911が導光板取付け部2910の正面視した場合における前端側に突出し、さらに筒状部2911の正面視前後方向の長さが図167(a)の例として長くなっている。
具体的には、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けた場合において、正面視した場合における表導光板2610の後端位置と外周壁2507の後端との前後方向における距離が所定幅(例えば、図167(c)のG’(例えばH/2≦G’<H))となる条件を満たすように、筒状部2911の正面視前後方向の長さが決定されている。なお、図167(c)の例において、当該条件が満たされていれば、導光板取付け部2910は、正面視した場合における外周壁2507の後端よりも所定幅(<G’)前端に近い位置から突出していてもよい。
図167(c)の例では、図167(a)及び図167(b)の例と比較して、導光板取付け部2910における筒状部2911の突出開始位置からの前後方向における距離が長い位置に表導光板2610が取り付けられている。これにより、例えば表導光板2610が温度変化等によって伸縮した場合等において、筒状部2911は伸縮方向へしなりやすくなるため、表導光板2610の破損を抑制することができる。
図167(b)及び図167(c)の例において、表導光板2610が温度変化により膨張した場合、表導光板2610の外周が外周壁2507の前端寄りの位置に当接する。外周壁2507の前端に近い位置ほど外周壁2507の外側方向への力に対する強度が低いため、この状態で表導光板2610がさらに膨張した場合、表導光板2610は外周壁2507を外側にしならせながら広がることができ、ひいては表導光板2610の正面視前後方向における変形を抑制することができる。また、これにより、表導光板2610が膨張した場合に表導光板2610が正面視前後方向に撓むための余地が与えられる。
また、筒状部2911は、図167(a)の例のように、導光板取付け部2910の正面視した場合における背面側に突出していてもよいし、図167(b)及び図167(c)の例のように導光板取付け部2910の正面視した場合における前面側に突出していてもよい。また、図167の例のように、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けた場合において、表導光板2610の外周がセンター役物2500に当接しないことが望ましい。表導光板2610が外周方向に膨張するための余地を与えるためである。
なお、導光板取付け部2910は、正面視奥行方向に配置された他の部材等に表導光板2610が接触しなければ、正面視した場合における外周壁2507の後端よりも奥側に配置されていてもよい。具体的には、例えば、導光板取付け部2910は、第二パネル当接部2509から外周壁2507の内側方向に突出していてもよい。
なお、表導光板2610がセンター役物2500にビス止めされた状態において、表導光板2610は導光板取付け部2910の背面側に突出した筒状部2911のみにおいて導光板取付け部2910と接している。これにより、導光板取付け部2910の筒状部2911以外の領域において、導光板取付け部2910と表導光板2610との間に空間が設けられることにより、温度変化によって表導光板2610が膨張した場合に表導光板2610が撓むための余地が与えられる。
なお、導光板取付け部2910の背面には、筒状部2911と同じ高さを有する1以上の補強リブが備えられていてもよい。この場合、表導光板2610がセンター役物2500にビス止めされた状態において、表導光板2610が補強リブに当接する。これにより、表導光板2610を強く固定し、かつ導光板取付け部2910の正面視奥行方向への力に対する強度を高めることができる。
なお、導光板取付け部2910がビス穴を形成するための厚みを有する場合、導光板取付け部2910には、筒状部2911の代わりにビス穴が形成されていてもよい。この場合、表導光板2610がセンター役物2500にビス止めされた状態において、表導光板2610と導光板取付け部2910とが当接する。これにより、表導光板2610を強く固定することができるため、例えば、表導光板2610の温度変化が少ない環境においては、このようなビス穴を用いて表導光板2610が固定されていてもよい。
なお、挿通孔であるビス挿通部2615の直径は、ビス2950のねじ部の直径に所定の余裕を加えた値であることが望ましい。これにより、温度変化によって表導光板2610が膨張又は収縮した場合における表導光板2610の破損を抑制することができる。
なお、前述した通り、ビス挿通部2615は、挿通孔であってもよいし、U字型等の切欠部であってもよい。ビス挿通部2615のうち、切欠部の割合が多いほど、上述した温度変化による表導光板2610の撓みを抑制する効果を大きくすることができる。一方、ビス挿通部2615のうち、挿通孔の割合が多いほど、表導光板2610を強く固定することができる。従って、例えば、LEDや可動体等の熱源に近い固定箇所には切欠部を設け、熱源から遠い固定箇所には挿通孔を設けるとよい。
少なくとも一部の筒状部2911に止められたビス2950は、遊技者から視認可能な位置に止められていてもよい。例えば、正面視左側の2つの筒状部2911及び正面視右下の筒状部2911に止められたビス2950は(例えば図164(b)を参照)、遊技者から視認可能な領域に位置している。また、遊技球Bは、当該領域を転動しないため遊技者は遊技中であっても当該領域を視認しやすい。これにより、ホール店員だけでなく、遊技者が遊技中に、表導光板2610のビス止めの不具合を確認することができるため、ホールによるチェック負担を軽減することができる。
また、少なくとも一部の筒状部2911に止められたビス2950は、遊技者から視認不可能な位置に止められていてもよい。例えば、センター役物2500に取り付けられた右側装飾体2506が不透明である場合には、背面視左上部のビス2950は(例えば図164(b)及び図169を参照)、遊技者から視認不可能である。ビス2950の少なくとも一部が視認不可能であることにより、センター役物2500のデザイン性が向上する。なお、表導光板2610は透明ではあるものの、図169においては、導光板取付け部2910等の図示は省略している。
従って、例えば、LEDや可動体等の熱源に近いビス2950が遊技者から視認可能なように、熱源から遠いビス2950が遊技者から視認不可能なように、センター役物2500の各部の塗装や、各種装飾体の配置等がなされていてもよい。
また、センター役物2500には、センター役物2500を遊技パネル1100に取り付けるためのビス挿通孔2912が形成されている。ビス挿通孔2912の直径は、例えば、筒状部2911のビス穴の直径よりも小さい。これにより、センター役物2500を遊技パネル1100に取り付けるためのビス挿通孔2912と、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けるための筒状部2911のビス穴と、を用意に区別することができる。
また、ビス挿通孔2912は、遊技球Bが転動しない領域に形成されいてもよいし、遊技球Bが転動する領域に形成されていてもよい。通りセンター役物の遊技球Bが転動しない中央領域は、表導光板2610や演出表示装置1600が配置されている演出表示領域となっている。従って、遊技球Bが転動しない領域に少なくとも一部のビス挿通孔2912が形成されることにより、遊技パネル1100に占めるセンター役物2500(特にセンター役物2500における演出表示領域)の割合を大きくすることができ、ひいては迫力のある演出を実現することができる。また、当該割合を大きくしつつも、遊技パネル1100上の障害釘を植設するための領域の減少を抑制することができる。
例えば、正面視左側中央に形成されているビス挿通孔2912は(例えば図164(b)を参照)、遊技球Bが転動しない領域に形成されており、当該ビス挿通孔2912が、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けるための挿通孔としても用いられてもよい。
この場合、表導光板2610をセンター役物2500の背面側から重ね合わせ、当該ビス挿通孔2912にセンター役物2500の前面側からビス2950が挿通され、当該ビス2950が当該ビス挿通孔2912に対応する表導光板2610のビス挿通部2615に挿通され、当該ビスが遊技パネル1100に設けられたビス穴に螺合する。
また、センター役物2500には、ステージ2503に流下した遊技球Bがセンター役物2500の後方に落下することを防ぐためのステージ後端画定部材2504が備え付けられている。ステージ後端画定部材2504の突出部2505が表導光板2610の下端部の一部に当接してもよく、この場合、表導光板2610は、導光板取付け部2910とステージ後端画定部材2504に挟まれるようにして、センター役物2500に固定されている。
なお、例えば、突出部2505に表導光板2610をビス止めするためのビス穴が設けられていてもよい。この場合、表導光板2610をステージ後端画定部材2504の前面側から重ね合わせ、当該ビス穴に対応する表導光板2610のビス挿通部2615にセンター役物2500の前面側からビスが挿通され、当該ビスが当該ビス挿通部2615に対応するステージ後端画定部材のビス穴に螺合することにより、表導光板2610は、ステージ後端画定部材2504にビス止めされる。
また、センター役物2500には、センター役物2500の内側の演出表示領域(表導光板2610や演出表示装置1600が配置された領域)への遊技球Bの侵入を防止するための跳ね返り防止部材が取り付けられていてもよい。跳ね返り防止部材は、ステージ2503の上部に配置される。跳ね返り防止部材に表導光板2610をビス止めするためのビス穴が設けられ、表導光板2610がビス止めされていてもよい。
[18−2.表導光板の固定方法の別例1]
以下、表導光板2610の取り付け方法の別例1を、図170を用いて説明する。図170(a)はセンター役物2500と表演出ユニット2600の別例の正面図であり、図170(b)は(a)の点線で囲まれた領域の拡大透視図である。センター役物2500は、センター役物2500の外周の内側に突出した所定形状の複数(図70(a)の例では4つ)の導光板取付け部2920を備える。導光板取付け部2920はそれぞれ、センター役物2500の外周の正面視左上部、正面視右上部、正面視左下部、及び正面視右下部に配置されているまた、導光板取付け部2920が配置されている領域は、遊技球Bが転動しない領域である。
なお、図170(a)の例では、正面視左上部、正面視左下部、及び正面視右下部の導光板取付け部2920の形状は矩形である。また、正面視右上部の導光板取付け部2920の形状は、直角三角形の斜辺がセンター役物2500の外周の曲線部に置換された形状である。
また、正面視左上部及び正面視左下部の導光板取付け部2920は、当該導光板取付け部2920の一辺のみが外周壁2507と繋がるように、センター役物2500から延設されている。また、正面視右下部の導光板取付け部2920は、当該導光板取付け部2920の二辺が外周壁2507と繋がるように、センター役物2500から延設されている。また、正面視右上部の導光板取付け部2920は、センター役物2500の曲線部から延設されている。
図170(a)の例では、正面視左上部及び正面視左下部の導光板取付け部2920、正面視右上部の導光板取付け部2920、正面視右下部の導光板取付け部2920の順で、導光板取付け部2920の外周の長さのうち、外周壁2507と繋がる部分の長さの割合が大きくなる。
導光板取付け部2920の外周の長さのうち、外周壁2507と繋がる部分の長さの割合が大きいほど、導光板取付け部2920の正面視前後方向に対する強度が増し、ひいてはセンター役物2500に導光板を強く取り付けることができる。逆に、当該割合が小さいほど、導光板取付け部2920の正面視前後方向に対する強度が下がるため、表導光板2610が正面視前後方向に撓む余地が与えられる。従って、例えば、LEDや可動体等の熱源に近いほど導光板取付け部2920の外周の長さのうち、外周壁2507と繋がる部分の長さの割合を小さくし、熱源から遠いほど当該割合を大きくするとよい。
図164等を用いて説明した導光板取付け部2910と比較して、導光板取付け部2920は、表導光板2610と重なる領域の面積が小さいため、表導光板2610の視認性が向上する。さらに温度変化によって表導光板2610が膨張した場合に表導光板2610が撓むための空間を大きくとることができる。
なお、センター役物2500と導光板取付け部2920とが一体に形成されていてもよいし、センター役物2500と導光板取付け部2920が別の部材であって、センター役物2500に導光板取付け部2920がビス等によって取り付けられていてもよい。また、図170の例では、センター役物2500は4つの導光板取付け部2920を有するが、導光板取付け部2920の数は3つ以下であってもよいし5つ以上であってもよい。
導光板取付け部2920は、表導光板2610を取り付けるためのビスが螺合可能な、背面側に突出する筒状部2921を備える。また、表導光板2610には、表導光板2610をセンター役物2500の背面側から重ね合わせた場合における筒状部2921のビス穴に対応する位置に、ビス2950が挿通されるためのビス挿通部2615が形成されている。
つまり、表導光板2610をセンター役物2500の背面側から重ね合わせ、ビス挿通部2615に背面側からビス2950が挿通され、当該ビス2950が筒状部2921に螺合することにより、表導光板2610は、センター役物2500にビス止めされる。なお、導光板取付け部2920は、センター役物2500を正面視した場合における後端よりも所定幅だけ前端に近い位置に配置されている。当該所定幅は、表導光板2610の厚みに所定の余裕を設けた値である。
また、導光板取付け部2920は、筒状部2921を補強する背面側に突出した補強リブ2922を有してもよい。図170の例では、筒状部2921を中心に十字型を形成するように、4つの補強リブ2922が備え付けられている。
なお、当該補強リブ2922は、補強リブ2922は筒状部2921と同じ高さを有してもよい。これにより、表導光板2610がセンター役物2500に取り付けられた際に表導光板2610に当接するため、表導光板2610を強く固定することができる。また、少なくとも1つの補強リブ2922(例えば、図170(b)における最も左に位置する補強リブ2922)がセンター役物2500の外周壁2507と一体に形成されていてもよい。これにより、導光板取付け部2920の強度を高めることができる。
[18−3.表導光板の固定方法の別例2]
以下、表導光板2610の取り付け方法の別例2を、図171を用いて説明する。図171(a)〜(c)は、センター役物2500の別例の概略を示す正面図である。図171(a)〜(c)には便宜のため、センター役物2500及び後述する遊技パネル取付け部2930、ビス挿通部2931、導光板取付け部2940、及びビス挿通部2941以外の構成については省略されている。
図171(d)は、表導光板2610が取り付けられ、かつ遊技パネル1100に取り付けられたセンター役物2500を図171(c)におけるA−A線で切断した部分断面の別例の概略図である。なお、図171は、概略を説明するための図であり、図171における各部の形状及び大きさ等は、他の図と必ずしも一致しない。
センター役物2500は、センター役物2500を遊技パネル1100に取り付けるための遊技パネル取付け部2930を有する。遊技パネル取付け部2930は、例えば、センター役物2500の正面視左側の外周の内側に沿って、遊技球Bが転動しない領域に配置されている。また、例えば、遊技パネル取付け部2930の形状は、例えば、センター役物2500の外周壁2507に沿った形状であり、正面視した場合における外周壁2507の後端からセンター役物2500の内側方向に略垂直に突出している。
遊技球Bが転動しない領域に遊技パネル取付け部2930が設けられることにより、遊技パネル1100に占めるセンター役物2500(特にセンター役物2500における演出表示領域)の割合を大きくすることができ、ひいては迫力のある演出を実現することができる。また、当該割合を大きくしつつも、遊技パネル1100上の障害釘を植設するための領域の減少を抑制することができる。
遊技パネル取付け部2930には、センター役物2500を遊技パネル1100に取り付けるためのビスが挿通されるビス挿通部2931が形成されている。ビス挿通部2931が遊技パネルに設けられたビス穴に重なるように、センター役物2500を遊技パネル1100の前面側から重ね合わせ、ビス挿通部2931にセンター役物2500の前面側からビスが挿通され、遊技パネル1100の当該ビス穴に螺合することにより、センター役物2500は、遊技パネル1100にビス止めされる。
図171(a)の例では、センター役物2500は、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けるための導光板取付け部2940を有する。導光板取付け部2940は、遊技パネル取付け部2930からセンター役物2500の内側方向へと突出している。導光板取付け部2940には、表導光板2610を導光板取付け部2940に取り付けるためのビスが挿通されるビス挿通部2941が形成されている。図171(a)の例のように、導光板取付け部2940が、遊技パネル取付け部2930からセンター役物2500の内側方向に突出することにより、導光板取付け部2940が正面視前後方向にしなりやすくなり、ひいては表導光板2610も正面視前後方向にしなりやすくなる。
ビス挿通部2941が表導光板2610に設けられたビス穴に重なるように表導光板2610をセンター役物2500の前面側から重ね合わせ、表導光板2610のビス穴に表導光板2610の前面側からビスが挿通され、ビス挿通部2941に螺合することにより、表導光板2610は、センター役物2500にビス止めされる。
なお、ビス挿通部2931及びビス挿通部2941に用いられるビスの種類は同じであってもよいし、異なっていてもよい。また、ビス挿通部2931及びビス挿通部2941の大きさは同じであってもよいし、異なっていてもよい。ビス挿通部2931及びビス挿通部2941に用いられるビスの種類が異なる場合や、ビス挿通部2931及びビス挿通部2941の大きさが異なる場合においては、パチンコ機1の組み立て時に、各挿通部が、センター役物2500を遊技パネル1100に取り付けるためのビス挿通部2931であるか、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けるためのビス挿通部2941であるかを容易に判別することができる。
図171(b)の例では、遊技パネル取付け部2930に、表導光板2610を取り付けるためのビス挿通部2941が形成されている。つまり、図171(b)の例では、遊技パネル取付け部2930は、導光板取付け部としても用いられる。遊技パネル取付け部2930が導光板取付け部としても用いられることにより、外周壁2507の内側領域のうちセンター役物2500の部材が配置されていない領域を増やすことができ、当該領域の奥行方向に配置される演出表示領域、可動体、装飾体、及びランプ等の視認性が向上する。
なお、ビス挿通部2931は、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けた場合において、正面視前後方向において表導光板2610と重ならない位置に形成されていることが望ましい。ビス挿通部2931が当該重なる位置に形成されていると、センター役物2500を遊技パネル1100に取り付ける前に表導光板2610をセンター役物2500に取り付けた場合、表導光板2610がビス挿通部2931を遮ってしまい、ビス挿通部2931にビスを挿通させることが困難になるからである。
また、例えば、ビス挿通部2931とビス挿通部2941との間の距離Eが短いほど、遊技パネル1100とセンター役物2500と表導光板2610が互いに強く取り付けられ、距離Eが長いほど遊技パネル1100とセンター役物2500と表導光板2610が緩く取り付けられる。
図171(c)の例では、センター役物2500は、表導光板2610をセンター役物2500に取り付けるための導光板取付け部2940を有する。導光板取付け部2940は、例えば、センター役物2500の正面視左側の外周の内側に沿って配置されている。
さらに、導光板取付け部2940は、正面視前後方向において、遊技パネル取付け部2930と重なる領域に配置されている。これにより、外周壁2507の内側領域に配置されるセンター役物2500の部材が配置されていない領域を増やすことができ、当該領域の奥行方向に配置される演出表示領域、可動体、装飾体、及びランプ等の視認性が向上する。また、導光板取付け部2940は、例えば、正面視した場合における後端から所定幅(例えば、図171(c)におけるI)前端に近い位置に配置されている。
図171(a)と同様に、導光板取付け部2940には、表導光板2610を導光板取付け部2940に取り付けるためのビス挿通部2941が形成されている。なお、ビス挿通部2931及びビス挿通部2941は、正面視前後方向において重ならない位置に形成されていることが望ましい。ビス挿通部2931及びビス挿通部2941が正面視前後方向において重なる位置に形成されていると、センター役物2500を遊技パネル1100に取り付ける前に表導光板2610をセンター役物2500に取り付けた場合、表導光板2610がビス挿通部2931を遮ってしまい、ビス挿通部2931にビスを挿通させることが困難になるからである。
なお、遊技パネル取付け部2930は、外周壁2507と一体に形成されていてもよいし、外周壁2507とは別の部材であって、外周壁2507にビス等によって取り付けられていてもよい。同様に、導光板取付け部2940は、外周壁2507又は遊技パネル取付け部2930と一体に形成されていてもよいし、外周壁2507及び遊技パネル取付け部2930とは別の部材であって、外周壁2507又は遊技パネル取付け部2930にビス等によって取り付けられていてもよい。
また、図171の各図では、1つの遊技パネル取付け部2930及び1又は0個の導光板取付け部2940のみを図示したが、センター役物2500は、複数の遊技パネル取付け部2930及び複数の導光板取付け部2940を有してもよい。また、遊技パネル取付け部2930及び導光板取付け部2940は、ビス挿通部2941の代わりに、図167(b)における筒状部2911のような、正面視した場合における前方に略垂直に突出し、ビス挿通部2941を有する筒状部を有してもよい。
[19.本実施形態の特徴的な作用効果]
本実施形態において、周辺制御MPUは、1周期(タイマ割り込み処理が実施される周期)ごとに取得した押圧検知センサ381による検知履歴を用いて、中央押圧操作部303aが操作されたか否かを実行することにより、押圧検知センサ381が押圧を検知したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。また、周辺制御MPUは、直近フレーム中にn周期以上連続で押圧検知センサ381により押圧が検知されている場合に(nは2以上、かつ1フレームの総周期数未満の整数)、操作判定フラグをONにすることにより、ノイズやチャタリング等の押圧検知センサ381の誤検知による操作判定の誤りを抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
また、1周期ごとに取得した押圧検知センサ381による検知履歴を記憶するワークエリア1261におけるビット列の長さが、1フレームの総周期数と同一であることにより、ワークエリア1261は、フレーム更新時において、直近フレームにおける押圧検知センサ381の検知履歴全てを格納でき、かつワークエリア1261に用いられるメモリ容量を節約することができる。
また、演出操作ユニット300が複数の押圧検知センサを備えてもよく、この場合、遊技者が中央押圧操作部303aを押圧した際の押圧検知漏れを低減することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。また、周辺制御MPUは、複数の押圧検知センサのいずれかにおいて、n周期以上連続して押圧が検知された場合において、操作判定フラグをONにセットすることにより、遊技者が中央押圧操作部303aを押圧したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を低減させることができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
また、複数の押圧検知センサ381に対して優先順位が予め定められていてもよく、周辺制御MPUは、優先順位が高い押圧検知センサから順に、押圧操作判定を実行し、押圧操作判定フラグをONにセットすると判定した時点で、当該フレームにおける押圧操作判定を中止してもよい。これにより、押圧操作判定に係る処理量を低減させることができる。また、遊技者が、中央押圧操作部303a押圧時に触れる可能性の高い位置に近い位置にある押圧検知センサにおける優先順位を高く定めておくことにより、押圧操作判定に係る処理量の低減効果をさらに増大させることができる。
また、周辺制御MPUは、直近のフレームにおいて、複数の押圧検知センサの所定割合以上の複数の押圧検知センサにより、同一の連続したn周期以上の周期において押圧が検知された場合に押圧操作判定フラグをONにセットしてもよい(nは2以上、かつ1フレームの総周期数未満の整数)。これにより、周辺制御MPUは、ノイズやチャタリング等による押圧の誤検知による誤った操作判定をさらに抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。また、これにより、周辺制御MPUは、例えば、1つの押圧検知センサに異物が挟まり、当該押圧検知センサが常に遮光されてしまうような場合であっても、誤検知による誤った操作判定を抑制することができる、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
また、周辺制御MPUは、各周期において、直近のn周期において連続して下降検知センサ382により下降が検知されたか否かを判定し、現在の演出状態が特殊演出操作指示状態、かつ直近のn周期において連続して下降検知センサ382により下降が検知されたと判定した場合、次回のフレーム開始を待つことなく、当該ある周期のステップS1108において昇降カム部材371を動作させ、外周押圧操作部303bを下降位置においてロックする。これにより、遊技者が外周押圧操作部303bを下降位置に移動させてから外周押圧操作部303bがロックされるまでの時間が短縮されるため、遊技者が外周押圧操作部303bを下降位置に移動させてから、外周押圧操作部303bが少し上昇する不自然な動作の発生を抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
また、周辺制御MPUは、コマンド入力演出時において、直近のフレームに対応するワークエリア1261が第1ビット列を含むと判定した場合に、当該ワークエリア1261に対応する部の操作判定フラグをONにセットする。さらに、周辺制御MPUは、操作受付状態と、各操作部位の操作判定フラグと、を比較して、移行する演出状態を決定する。これにより、中央押圧操作部303aの各操作部位の押圧の検知漏れ、及び誤検知を抑制し、ひいては、遊技者が、正しいコマンドを入力したにも関わらずコマンド対応演出が実行されない事態、及び誤ったコマンドが入力されたにも関わらずコマンド対応演出が実行される事態の発生を抑制することができる。
また、周辺制御MPUは、直前のフレームがある部の操作受付状態であるフレームのステップS1012で、複数の部の操作判定フラグをONにセットした第1状況において、ONにセットした操作判定フラグに対応する部の当該直前のフレームにおける押圧が無効であるとみなす。また、周辺制御MPUは第1状況において、所定の優先順位に従って、当該ONにセットした操作判定フラグに対応する部のうち1つの部のみが当該直前のフレームにおいて押圧されたとみなしてもよい。また、周辺制御MPUは、第1状況において、当該操作受付状態において押圧されるべきでない部が当該直前のフレームに押圧されたとみなしてもよい。周辺制御MPUは、第1状況において上述したいずれかの処理を実行することにより、例えば、中央押圧操作部303aの全ての部が同時に連続した押圧された場合等において、特定コマンドが成立したと判定する事態を避けることができる。
また、周辺制御MPUは、フレーム途中における検出判定処理と、フレーム開始時における操作判定処理と、を用いて、中央押圧操作部303aの操作判定を実行する。なお、周辺制御MPUは、フレーム開始時における操作判定処理において、直近フレーム中にn周期以上連続で押圧検知センサ381により押圧が検知されている場合に、操作判定フラグをONにする。これにより、押圧検知センサ381が押圧を検知したにも関わらず、操作判定フラグがOFFになってしまう事態の発生を抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。特に、周辺制御MPUは、フレーム途中の検出判定処理を併せて実行することにより、操作対応演出を早く実行することができ、ひいては遊技者の興趣を向上させることができる。
周辺制御MPUは、第1履歴判定処理に加えて、フレーム途中の第2履歴判定処理を併せて実行する。なお、周辺制御MPUは、第1履歴判定処理及び第2履歴判定処理において、判定対象期間中にn周期以上連続で押圧検知センサ381により押圧が検知されている場合に、操作判定フラグをONにする。これにより、ノイズやチャタリング等の押圧検知センサ381の誤検知による操作判定の誤りを抑制することができ、ひいては遊技者の興趣の低下を抑制することができる。また、特に、周辺制御MPUは、第1履歴判定処理に加えて、フレーム途中の第2履歴判定処理を併せて実行することにより、操作対応演出を早く実行することができ、ひいては遊技者の興趣を向上させることができる。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理1において、予告判定処理の判定対象変動の前変動における擬似連演出の続きを判定対象変動で実行する演出を決定する。また、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理2において、予告判定処理の判定対象変動の前変動に擬似連演出を追加し、追加した擬似連演出の続きを判定対象変動で実行する演出を決定する。これにより、周辺制御MPUは、複数の変動をまたいで連続する擬似連演出を実現することができ、ひいては擬似連演出に対する遊技者の関心を強くすることができる。また、これにより、周辺制御MPUは、短い総変動時間で連続回数の多い(期待度の高い)擬似連演出を実現することができる。
周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理2において、擬似連演出の代わりに上部前可動装飾体3350の動作等を実行する。これにより、周辺制御MPUは、予告判定処理の判定対象変動の前変動の変動時間が短くなった場合においても、仮想的な擬似連演出を実現することができる。また、周辺制御MPUは、擬似連演出の代わりに上部前可動装飾体3350等の動作による仮想的な擬似連演出を実行した場合に、仮想的な擬似連演出の連続回数を演出表示装置1600に表示することにより、仮想的な擬似連演出が実行されていることを遊技者に対して示唆することができる。
また、周辺制御MPUは、擬似連演出変更処理3において、実行中の変動において上部前可動装飾体3350の動作を実行し、その他の前変動及び予告判定処理の判定対象変動における擬似連演出の代わりに上部前可動装飾体3350の動作等を実行する演出、を決定する。これにより、周辺制御MPUは、実行中の変動を用いて、仮想的な擬似連演出を実現することができる。
また、周辺制御MPUは、やる気メータを用いたやる気状態によって、大当り期待度を示唆することにより、大当りに対する遊技者の期待感を高めることができる。特に、大当り期待度が高い場合には、大当り期待度が低い色(例えば、黄色以下)が除外されたレアパターンのやる気メータを用いた演出を実行することにより、大当りに対する遊技者の期待感を一層高めることができる。
また、周辺制御MPUは、やる気メータのメータ色を決定する演出として、導光板と演出表示装置1600の表示が連動した手演出を実行することにより、大当りに対する遊技者の期待感を高めることができる。特に、周辺制御MPUが複数の変動に跨って手演出のガセ演出が実行することにより、同一の演出が連続して発生し、遊技者に何かが起こっているかもしれないと感じさせ、ひいては遊技者に期待感を得させることができる。
また、周辺制御MPUは、フラッシュバック演出等において、導光板風の表示態様の表示を演出表示装置1600に行うことにより、遊技者に、あたかも導光板を用いた演出が実行されているように認識させることができる。また、導光板を用いた演出は遊技者に大きな期待感を抱せることができるが、演出表示装置1600における導光板風の表示態様の表示が行われることにより、導光板の数を増やすことなく、上述した期待感を遊技者に抱かせるための様々な演出を実現することができる。
また、周辺制御MPUが、フラッシュバック演出等において、遊技者にとって有利な結果につながりやすい味方キャラを遊技者から見て演出表示装置1600よりも手前の導光板に表示し、有利な結果につながりにくい敵キャラを演出表示装置1600に表示することにより、遊技者にとってもどちらのキャラが有利な結果につながりやすいかを認識しやすい。
また、周辺制御MPUは、導光板を発光させているときにおいて、遊技者から見て当該導光板の奥に位置する少なくとも1つの可動体を動作させてもよい。導光板が発光している状態において、遊技者の意識は、例えば、発光している導光板及び導光板の発光に応じた効果音等に向いているが、当該状態で上述した可動体を動作させることにより、遊技者に対して隠し要素的なゲーム性を提供することができる。
また、時短遊技状態又は確変状態においてフラッシュバック演出のようなバトル演出が実行され、かつバトル演出において複数の敵キャラから敵キャラが選択される例において、直近の通常遊技状態より後に、大当り確定の敵キャラ以外のある敵キャラにバトル演出で勝利する演出が発生済みの場合、周辺制御MPUは、大当りに対応する(又は大当り等の有利遊技状態の発生の期待度が高い)変動においてのみ、当該バトル演出以降のバトル演出で当該敵キャラを選択してもよい。これにより、本来であれば期待度が高くない敵キャラの期待度が向上する可能性があるため、遊技者は当該敵キャラが出現する演出についても楽しむことができる。
また、周辺制御MPUは、攻撃決定演出において、技が所定の技に昇格したことを示すことを報知しているときに、操作有効期間における操作が当該所定の技の次の技への昇格条件を満たしたと判定した場合、当該報知を中止して、又は当該報知の報知期間の終了直後、当該次の技へと昇格したことを報知してもよい。これにより、操作部の操作に対する遊技者の参加意欲が増大する。
また、攻撃決定演出において、回転操作部302の回転操作と、演出表示装置1600上の技名が記載されたメッセージボードの回転と、を連動させることにより、回転操作部302の操作に対する遊技者の参加意欲が増大する。
また、導光板取付け部2910は、正面視した場合におけるセンター役物2500の後端よりも所定幅だけ前端に近い位置に配置されている。当該所定幅が大きいほど、例えば、表導光板2610と遊技パネル1100との間に空間が設けられるため、温度変化によって表導光板2610が膨張した場合に表導光板2610が撓むための余地が与えられる。
また、表導光板2610がセンター役物2500にビス止めされた状態において、表導光板2610は導光板取付け部2910の背面側に突出した筒状部2911のみにおいて導光板取付け部2910と接している。これにより、導光板取付け部2910の筒状部2911以外の領域において、導光板取付け部2910と表導光板2610との間に空間が設けられることにより、温度変化によって表導光板2610が膨張した場合に表導光板2610が撓むための余地が与えられる。
また、導光板取付け部2910の少なくとも一部の筒状部2911に止められたビス2950は、遊技者から視認可能な位置に止められていてもよい。また、遊技球Bは、当該領域を転動しないため遊技者は遊技中であっても当該領域を視認しやすい。これらにより、ホール店員だけでなく、遊技者が遊技中に、表導光板2610のビス止めの不具合を確認することができるため、ホールによるチェック負担を軽減することができる。
なお、挿通孔であるビス挿通部2615の直径は、ビス2950のねじ部の直径に所定の余裕を加えた値であることが望ましい。これにより、温度変化によって表導光板2610が膨張又は収縮した場合における表導光板2610の破損を抑制することができる。
また、導光板取付け部2920と表導光板2610とが重なる領域の面積を小さくすることにより、表導光板2610の視認性が向上する。さらに温度変化によって表導光板2610が膨張した場合に表導光板2610が撓むための空間を大きくとることができる。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記の実施形態では、遊技機としてパチンコ機1に適用したものを示したが、これに限定するものではなく、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機に、適用しても良く、この場合でも、上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施形態では、可動演出ユニットとして、左右に延びた軸周りに回転可能で周方向へ互いに異なる複数(四つ)の装飾部3127が形成されている回転装飾体3126を、左右方向へ同軸上に四つ備えたものを示したが、これに限定するものではなく、上下に延びた軸周りに回転可能で周方向へ互いに異なる複数の装飾部が形成されている回転装飾体を少なくとも一つ備えているもの、前後に延びた軸周りに回転可能な回転装飾体を少なくとも一つ備えているもの、左右方向へスライドする可動装飾体を少なくとも一つ備えたもの、等としても良い。
また、上記の実施形態では、クラッチ機構3250を、左スライダ3212及び右スライダ3232を介して昇降する上部後左装飾体3220及び上部後右装飾体3240に用いたものを示したが、これに限定するものではなく、左右方向へ移動する可動装飾体や、前後方向へ延びた軸周りに回転する可動装飾体等と、駆動モータとの間にクラッチ機構3250を備えるようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、クラッチ機構3250として、収容ケース3251、入力部材3252、出力部材3253、及びローラ3254を備えたものを示したが、これに限定するものではなく、駆動モータからの回転を一旦減速させる減速部と、減速された回転を変速して出力側に伝達させる速度変換部とを備え、減速部を、駆動モータ側に連結された第一太陽ギア、第一遊星ギア及び回転不能の固定リングギアを有する第一遊星ギア機構と、第一太陽ギアに連結された第二太陽ギア、第二遊星ギア及び回転可能の回転リングギアを有する第二遊星ギア機構とで構成すると共に、第一遊星ギア機構と第二遊星ギア機構との間に、夫々を支持する支持軸を両側に設けたキャリアを配置し、且つ、第一遊星ギア機構と第二遊星ギア機構とにおいて、リングギアと太陽ギアとの少なくとも一方のギアの間に歯数差を設けて駆動モータからの回転を回転リングギアに減速して伝達されるように構成したものとしても良い。
1 パチンコ機
3 扉枠
4 本体枠
5 遊技盤
5a 遊技領域
381 押圧検知センサ
381a 押圧検知センサ
381b 押圧検知センサ
381c 押圧検知センサ
382 下降検知センサ
1261 ワークエリア
1310 主制御基板
1510 周辺制御基板
1511 周辺制御部
1512 演出表示制御部
1600 演出表示装置
2500 センター役物
2507 外周壁
2610 表導光板
2615 ビス挿通部
2910 導光板取付け部
2911 筒状部
2912 ビス挿通孔
2920 導光板取付け部
2920 ビス
2921 筒状部
2930 遊技パネル取付け部
2940 導光板取付け部
3000 裏ユニット
3300 上部前可動演出ユニット
3301 ユニットベース
3302 上部前駆動モータ(駆動モータ)
3303 第一リンク棒
3304 第二リンク棒(リンク部材)
3305 上ストッパ
3306 下ストッパ
3350 上部前可動装飾体
3351 中央装飾体(メイン装飾体)
3352 第一突出装飾体(サブ装飾体ユニット)
3352a 第一突出装飾部(サブ装飾体)
3352b 第一連結棒(連結部材)
3352c リンク取付部
3353 第二突出装飾体(サブ装飾体ユニット)
3353a 第二突出装飾部(サブ装飾体)
3353b 第二連結棒(連結部材)
3353c リンク取付部

Claims (1)

  1. 所定の絵柄を表示する表示装置と、
    所定の音を出力するスピーカと、
    所定の光を発光する発光体と、
    遊技者から見て前記表示装置の後方領域で動作可能な可動体と、
    遊技球の所定の入賞口への入賞に応じて抽選を実行し、前記抽選に当選した場合、特別遊技状態に移行する遊技制御手段と、
    前記表示装置による前記所定の絵柄の表示、前記スピーカによる前記所定の音の出力、前記発光体による前記所定の光の発光、及び前記可動体の動作、を制御する周辺制御手段と、を備える遊技機であって、
    前記周辺制御手段は、
    前記可動体を前記後方領域で動作させ、かつ前記スピーカによる前記所定の音の出力又は前記発光体による前記所定の光の発光の少なくとも一方を実行させる、第一のパターンと、
    前記可動体を前記後方領域で動作させ、前記表示装置に前記所定の絵柄を表示させ、かつ前記第一のパターンにおいて実行され得る前記スピーカによる前記所定の音の出力及び前記発光体による前記所定の光の発光を実行させない第二のパターンと、を実行可能であることを特徴とする、遊技機。
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