JP6280664B1 - 病害虫防除方法、病害虫防除資材、病害虫防除資材の生産方法、病害虫防除資材の生産装置、病害虫防除資材の搬送方法、病害虫防除資材の放飼方法、及び病害虫防除資材の圃場定着方法 - Google Patents

病害虫防除方法、病害虫防除資材、病害虫防除資材の生産方法、病害虫防除資材の生産装置、病害虫防除資材の搬送方法、病害虫防除資材の放飼方法、及び病害虫防除資材の圃場定着方法 Download PDF

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Abstract

【課題】微生物農薬の散布方法として又は微生物農薬の散布による効果を高める方法として有効な病害虫防除方法及び病害虫防除資材、昆虫類又はクモ類を病害虫防除資材として大量に容易に作り出すことができる病害虫防除資材の生産方法及び生産装置、病害虫防除資材の搬送方法、病害虫防除資材の放飼方法、及び病害虫防除資材の圃場定着方法を提供すること。【解決手段】昆虫類又はクモ類の体表に微生物及び培地の少なくとも一方を付着させ、昆虫類又はクモ類が生きた状態で圃場内を移動することで、体表に付着させた微生物又は微生物農薬として圃場に散布されて体表の培地で培養された微生物を病害虫に感染させることを特徴とする。【選択図】 図1

Description

本発明は、昆虫類又はクモ類を用いた、病害虫防除方法、病害虫防除資材、病害虫防除資材の生産方法、病害虫防除資材の生産装置、病害虫防除資材の搬送方法、病害虫防除資材の放飼方法、及び病害虫防除資材の圃場定着方法に関する。
近年、食の安全・安心や環境に対する社会の関心が高まっていることを背景に化学合成農薬や化学肥料の使用量を減らした「環境にやさしい農業技術」への注目度が増している。
化学合成農薬に代わる技術として、生物農薬(天敵農薬・微生物農薬)の研究開発が進められ、商品化されている。しかし生物農薬は、特定の農作物や病害虫を対象としたものがほとんどである。
特許文献1では、ナナホシテントウ又はナミテントウの上翅会合線を接着剤によって固定することで所定期間飛翔不能とすること、飛翔不能とする昆虫処理方法、及び飛翔不能とする処理方法に適した昆虫処理装置を提案している。
特許第5638711号公報
しかし、特許文献1での昆虫処理方法及び昆虫処理装置では、飛翔制御した天敵昆虫を容易に大量に作り出すには未だ十分とは言えない。
また、天敵昆虫は害虫を捕食するが、捕食とともに又は捕食に代えて病害虫に微生物を感染させるために、昆虫類を微生物のベクターとすることが、微生物農薬の散布方法として又は微生物農薬の散布による効果を高める方法として有効である。
本発明は、微生物農薬の散布方法として又は微生物農薬の散布による効果を高める方法として有効な病害虫防除方法及び病害虫防除資材を提供することを目的とする。
また本発明は、昆虫類又はクモ類を病害虫防除資材として大量に容易に作り出すことができる病害虫防除資材の生産方法及び生産装置を提供することを目的とする。
更に本発明は、病害虫防除資材の搬送方法を提供することを目的とする。
更に本発明は、病害虫防除資材の放飼方法を提供することを目的とする。
更に本発明は、病害虫防除資材の圃場定着方法を提供することを目的とする。
請求項1記載の本発明の病害虫防除方法は、コウチュウ目・コガネムシ科・ハナムグリ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・テントウムシ科・テントウムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・ハムシ科・ヒゲナガハムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・サシガメ科に属する昆虫、カメムシ目・カメムシ科・クチブトカメムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・キンカメムシ科・キンカメムシ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・カマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・ヒナカマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・ハナカマキリ科・ヒメカマキリ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫、ハエ目・ムシヒキアブ科・シオヤアブ亜科に属する昆虫、ハエ目・クロバエ科・クロバエ亜科に属する昆虫、ハエ目・ハナアブ科・ハナアブ亜科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科・マルハナバチ亜科に属する昆虫、若しくはゴキブリ目・モリチャバネゴキブリ科に属する昆虫、のいずれかの昆虫類、又はクモ目・コモリグモ科に属するクモ類を病害虫防除資材として用いた病害虫防除方法であって、前記昆虫類又は前記クモ類の体表に微生物を培養する培地を付着させ、前記昆虫類又は前記クモ類が生きた状態で圃場内を移動することで、前記体表に前記培地とともに付着させた微生物又は微生物農薬として前記圃場に散布されて前記体表の前記培地で培養された微生物を病害虫に感染させることを特徴とする。
請求項2記載の本発明の病害虫防除資材は、コウチュウ目・コガネムシ科・ハナムグリ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・テントウムシ科・テントウムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・ハムシ科・ヒゲナガハムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・サシガメ科に属する昆虫、カメムシ目・カメムシ科・クチブトカメムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・キンカメムシ科・キンカメムシ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・カマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・ヒナカマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・ハナカマキリ科・ヒメカマキリ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫、ハエ目・ムシヒキアブ科・シオヤアブ亜科に属する昆虫、ハエ目・クロバエ科・クロバエ亜科に属する昆虫、ハエ目・ハナアブ科・ハナアブ亜科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科・マルハナバチ亜科に属する昆虫、若しくはゴキブリ目・モリチャバネゴキブリ科に属する昆虫、のいずれかの昆虫類、又はクモ目・コモリグモ科に属するクモ類を用いた病害虫防除資材であって、前記昆虫類又は前記クモ類の体表に微生物を培養する培地を付着させたことを特徴とする。
請求項3記載の本発明の病害虫防除資材の生産方法は、請求項2に記載の病害虫防除資材の生産方法であって、所定高さの壁面によって所定空間を形成する壁材と、前記所定空間内に配置する網材とを用い、前記壁材で囲まれる前記所定空間に前記昆虫類又は前記クモ類を投入する生物投入工程と、前記生物投入工程の後に、前記網材を前記所定空間に配置することで、前記網材で前記昆虫類又は前記クモ類を押さえ込む生物静止工程と、前記生物静止工程の後に、押さえ込んだ前記昆虫類又は前記クモ類の体表に、接着剤又は固着材を付着させる付着工程とを有することを特徴とする。
請求項4記載の本発明の病害虫防除資材の生産装置は、請求項2に記載の病害虫防除資材の生産装置であって、所定高さの壁面によって所定空間を形成し、前記所定空間に前記昆虫類又は前記クモ類が投入される壁材と、前記所定空間内に配置し、投入した前記昆虫類又はクモ類を押さえ込む網材とを有することを特徴とする。
請求項5記載の本発明の病害虫防除資材の搬送方法は、請求項3に記載の生産方法によって生産する病害虫防除資材の搬送方法であって、前記昆虫類又は前記クモ類を、水分及び前記昆虫類又は前記クモ類の飼料の少なくともいずれかを含ませた多孔質吸水材とともにパラフィン袋に封入して搬送することを特徴とする。
請求項6記載の本発明の病害虫防除資材の放飼方法は、請求項5に記載の搬送方法によって搬送する病害虫防除資材の放飼方法であって、前記昆虫類又は前記クモ類が封入された前記パラフィン袋を開封し、開封した前記パラフィン袋を圃場に載置することを特徴とする。
請求項7記載の本発明の病害虫防除資材の圃場定着方法は、請求項3に記載の生産方法によって生産する病害虫防除資材の圃場定着方法であって、前記昆虫類として、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫を用い、前記昆虫類を放飼する圃場を、畦板で仕切り、前記畦板の前記圃場側に籾殻を敷くことで、前記圃場の泥を前記畦板の前記圃場側の面に付着させないことを特徴とする。
本発明によれば、環境にやさしい農業を実現でき、地元に生息する在来昆虫を活用し、使用する昆虫の産地を明確化することができる。また、温室などの施設栽培での使用に限らず、露地栽培でも使用できる。
本発明の実施例1を示す写真 本発明の実施例2を示す写真 本発明の実施例3を示す写真 本発明の実施例4を示す写真 本発明の実施例5を示す写真 本発明の実施例6を示す写真 本発明の実施例7を示す写真 本発明の実施例8を示す写真 本発明の実施例9を示す写真 本発明の実施例11を示す写真 オオハナアブの胸部に微生物を付着させた場合を示す写真 セイヨウミツバチの胸部に微生物を付着させた場合を示す写真 本発明の一実施例による病害虫防除資材の生産装置を示す図 本発明の一実施例による病害虫防除資材の搬送方法を示す図 本発明の一実施例による病害虫防除資材の放飼方法を示す図 本発明の一実施例による病害虫防除資材の圃場定着方法を示す図
本発明の第1の実施の形態による病害虫防除方法は、昆虫類又はクモ類の体表に微生物を培養する培地を付着させ、昆虫類又はクモ類が生きた状態で圃場内を移動することで、体表に培地とともに付着させた微生物又は微生物農薬として圃場に散布されて体表の培地で培養された微生物を病害虫に感染させるものである。本実施の形態によれば、昆虫類又はクモ類が生きた状態で圃場内を移動することで、微生物を拡散させることができ、この微生物を病害虫に感染させることができる。
昆虫類又はクモ類の体表に付着させる培地は、微生物の培養に用いるものであり、例えばナガイモ(Dioscorea polystachya)やヤマノイモ(Dioscorea japonica)などの有機物を用いることができる。微生物を培養し、菌糸を増殖させ、胞子の発芽を促すことで、更に病害虫が感染しやすくなる。
昆虫類又はクモ類の体表に付着させる微生物としては、既に商品化されているものでは、微生物殺虫剤と微生物殺菌剤とがある。
微生物殺虫剤としては、バーティシリウム・レカニ水和剤(商品名:マイコタール)(有効成分:バーティシリウム・レカニ胞子(Verticillium lecanii)、メタリジウム アニソプリエ粒剤(商品名:パイレーツ粒剤)(有効成分:メタリジウム アニソプリエ SMZ−2000株)、ボーベリア バシアーナ水和剤(GHA株)(商品名:ボタニガード水和剤)(有効成分:ボーベリア バシアーナ GHA株 分生子)、ボーベリア ブロンニアティ剤(商品名:バイオリサ・カミキリ)(有効成分:ボーベリア ブロンニアティ)、ペキロマイセス・フモソロセウス水和剤(商品名:プリファード水和剤)(有効成分:ペキロマイセス・フモソロセウス)、チャハマキ顆粒病ウイルス・リンゴコカクモンハマキ顆粒病ウイルス水和剤(商品名:ハマキ天敵)(有効成分:チャハマキ顆粒病ウイルス、リンゴコカクモンハマキ顆粒病ウイルス)、スタイナーネマ カーポカプサエ剤(商品名:バイオセーフ)(有効成分:スタイナーネマ カーポカプサエ オール株(体長約0.6mmの天敵線虫スタイナーネマ カーポカプサエ))、スタイナーネマ グラセライ剤(商品名:バイオトピア)(有効成分:スタイナーネマ グラセライ(感染態3期幼虫))、ハスモンヨトウ核多角体ウイルス水和剤(商品名:ハスモン天敵)(有効成分:ハスモンヨトウ核多角体ウイルスFu−1株包埋体)、ハスモンヨトウ核多角体ウイルス水和剤(商品名:ハスモンキラー)(有効成分:ハスモンヨトウ核多角体病ウイルス(クローンA9株及びクローンC3株)包埋体)、ペキロマイセス テヌイペス乳剤(商品名:ゴッツA)(有効成分:ペキロマイセス テヌイペスT1株の分生子)、BT剤(商品名:バシレックス水和剤)((生菌)クルスターキ(kurstaki)及びアイザワイ(aizawai)系統菌株の混合)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:ジャックポット顆粒水和剤)((生菌)ハイブリッド型)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:チューンアップ顆粒水和剤)((生菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:デルフィン顆粒水和剤)((生菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:トアローCT水和剤)((死菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:エスマルクDF水和剤)((生菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素))、BT剤(商品名:ファイブスター顆粒水和剤)((生菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:ゼンターリ顆粒水和剤)((生菌)アイザワイ(aizawai)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:サブリナフロアブル)((生菌)アイザワイ(aizawai)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:フローバックDF)((生菌)アイザワイ(aizawai)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:ガードジェット水和剤)((死菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:ダイポール水和剤)((生菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:バイオマックスDF)((生菌)クルスターキ(kurstaki)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:レピタームフロアブル)((死菌)アイザワイ(aizawai)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:クオークフロアブル)((生菌)アイザワイ(aizawai)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:エコマスターBT)((生菌)アイザワイ(aizawai)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:セレクトジン水和剤)((生菌)アイザワイ(aizawai)系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)、BT剤(商品名:ブイハンターフロアブル)((生菌)ブイブイ系統)(有効成分:バチルス チューリンゲンシス(Bacillus thuringiensis;BT)菌の生芽胞及び産生結晶毒素)を用いることができる。
微生物殺菌剤としては、バチルス ズブチリス水和剤(商品名:ボトキラー水和剤、日農ボトキラー水和剤)(有効成分:バチルス ズブチリス芽胞)、バチルス ズブチリス水和剤(商品名:インプレッション水和剤)(有効成分:バチルス ズブチリスBacillus subtilis QST−713株の生芽胞)、バチルス ズブチリス水和剤(商品名:バチスタ―水和剤、バイオワーク水和剤)(有効成分:バチルス ズブチリスBacillus subtilis Y1336株の生芽胞)、バチルス ズブチリス水和剤(商品名:ボトピカ水和剤)(有効成分:バチルス ズブチリスBacillus subtilis NBI600株の生芽胞)、バチルス ズブチリス水和剤(商品名:エコショット)(有効成分:バチルス ズブチリスBacillus subtilis D747株の生芽胞)、バチルス ズブチリス水和剤(商品名:アグロケア水和剤)(有効成分:バチルス ズブチリス HAI−0404株の生芽胞)、バチルス ズブチリス水和剤(商品名:セレナーデ水和剤)(有効成分:バチルス ズブチリス QST713株の生芽胞)、バチルス ズブチリス・ポリオキシン水和剤(商品名:クリーンサポート)(有効成分:バチルス ズブチリス D747株の生芽胞及びポリオキシン複合体)、銅・バチルス ズブチリス水和剤(商品名:クリーンカップ、ケミヘル)(有効成分:水酸化第二銅 50.0%(銅として32.6%)、バチルス ズブチリス D747株の生芽胞)、非病原性非病原性 エルビニア カロトボーラ水和剤(商品名:バイオキーパー水和剤、日産バイオキーパー水和剤、バイオキーパー水和剤、エコメイト)(有効成分:非病原性非病原性 エルビニア カロトボーラCGE234M403)、シュードモナス フルオレッセンス水和剤(商品名:ベジキーパー水和剤)(有効成分:シュードモナス フルオレッセンス G7090株)、タラロマイセル フラバス水和剤(商品名:タフパール)(有効成分:タラロマイセス フラバス SAY−Y−94−01株の胞子)、コニオチリウム ミニタンス水和剤(商品名:ミニタンWG)(有効成分:コニオチリウム ミニタンス CON/M/91−08 株胞子)、タラロマイセス フラバス水和剤(商品名:タフブロックSP)(有効成分:タラロマイセス フラバス SAY−Y−94−01株胞子)、シュードモナス ロデシア水和剤(商品名:マスタピース水和剤)(有効成分:シュードモナス ロデシア HAI−0804株)、バチルス アミロリクエファシエンス水和剤(商品名:インプレッションクリア)(有効成分:バチルス アミロリクエファシエンス AT−332株の生芽)、ラクトバチルス プランタラム水和剤(商品名:ラクトガード水和剤)(有効成分:ラクトバチルス プランタラム BY株)を用いることができる。
微生物又は培地を付着させる昆虫類としては、コウチュウ目(Coleoptera)では、コガネムシ科・ハナムグリ亜科に属する、カナブン(Pseudotorynorrhina japonica)、アオカナブン(Rhomborrhina unicolor)、クロカナブン(Rhomborrhina polita)、オサムシ科・オサムシ亜科に属する、アオカタビロオサムシ(Calosoma inquisitor)、クロカタビロオサムシ(Calosoma maximowiczi)、エゾカタビロオサムシ(Campalita chinense)、オオオサムシ(Carabus (Ohomopterus) dehaanii)、ヤコンオサムシ(Carabus(Ohomopterus) yaconinus)、アオオサムシ(Carabus insulicola)、クロナガオサムシ(Carabus (Leptocarabus) procerulus)、マイマイカブリ(Damaster blaptoides)、オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する、セアカヒラタゴミムシ(Dolichus halensis)、オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する、オオアトボシアオゴミムシ(Chlaenius micans)、キボシアオゴミムシ(Chlaenius posticalis)、テントウムシ科・テントウムシ亜科に属する、ナミテントウ(Harmonia axyridis)、ナナホシテントウ(Coccinella septempunctata)、キイロテントウ(Illeis koebelei)、ヒメカメノコテントウ(Propylea japonica)、ジュウサンホシテントウ(Hippodamia tredecimpunctata)、ハムシ科・ヒゲナガハムシ亜科に属する、イタドリハムシ(Gallerucida bifasciata)、カメムシ目(Hemiptera)では、サシガメ科に属する、ヨコヅナサシガメ(Agriosphodrus dohrni、カメムシ科・クチブトカメムシ亜科に属する、チャイロクチブトカメムシ(Arma custos)、アオクチブトカメムシ(Dinorhynchus dybowskyi)、シモフリクチブトカメムシ(Eocanthecona japonicola)、オオクチブトカメムシ(Picromerus bidens)、クチブトカメムシ(Picromerus lewisi)、アカアシクチブトカメムシ(Pinthaeus sanguinipes)、ルリクチブトカメムシ(Zicrona caerulea)、シロヘリクチブトカメムシ(Andrallus spinidens)、ハリクチブトカメムシ(Eocanthecona furcellata)、キシモフリクチブトカメムシ(Eocanthecona furcellata)、キンカメムシ科キンカメムシ亜科に属する、アカスジキンカメムシ(Poecilocoris lewisi)、カマキリ目(Mantodea)では、カマキリ科・カマキリ亜科に属する、オオカマキリ(Tenodera aridifolia)、チョウセンカマキリ(Tenodera angustipennis)、ウスバカマキリ(Mantis religiosa)、コカマキリ(Statilia maculata)、ハラビロカマキリ(Hierodula patellifera)、カマキリ科・ヒナカマキリ亜科に属する、ヒナカマキリ(Amantis nawai)、ハナカマキリ科・ヒメカマキリ亜科に属する、ヒメカマキリ(Acromantis japonica)、サツマヒメカマキリ(Acromantis australis)、ハサミムシ目(Dermaptera)では、ハサミムシ科に属する、ハサミムシ(Anisolabis maritima)、ハエ目(Diptera)では、ムシヒキアブ科・シオヤアブ亜科に属する、シオヤアブ(Promachus yesonicus)、クロバエ科・クロバエ亜科に属する、オオクロバエ(Calliphora nigribarbis)、ハナアブ科・ハナアブ亜科に属する、オオハナアブ(Phytomia zonata)、ハチ目(Hymenoptera)・ミツバチ科(Apidae)・ミツバチ亜科に属する、セイヨウミツバチ(Apis mellifera)、ミツバチ科(Apidae)・マルハナバチ亜科に属する、クロマルハナバチ(Bombus ignitus)、ゴキブリ目(Blattodea)では、モリチャバネゴキブリ科に属する、モリチャバネゴキブリ(Blattella nipponica)、の成虫が適している。
微生物を付着させるクモ類としては、クモ目(Araneae)・コモリグモ科に属する、ウズキコモリグモ(Pardosa astrigera)、ハラクロコモリグモ(Lycosa coelesis)が適している。
微生物又は培地の付着には、ホットメルト接着剤や化学反応型接着剤のような接着剤の他、粘着剤や固着材を用いることができる。ここで、接着剤は貼り付けた後には、乾燥、冷却、又は化学反応によって固体化するものを意味し、粘着剤は液体又は液体と固体の両方の性質を持ち常に濡れた状態を安定して保っているものを意味する。固着材は、例えば絵の具に含まれる物質であり、膠、アラビアゴム、アクリルエマルションのアクリル樹脂などのように溶剤の蒸発で乾燥するもの、テンペラの卵黄のように溶剤の蒸発と化学的な変化で乾燥するもの、乾性油やアルキド樹脂などの酸化重合で硬化するもの、熱によって融解した状態で塗られ冷えて固まるものなどがある。膠、木酢液、ヒバ油、米油、ヒバ水、及び木質セルロースを主成分とした天然素材(商品名:天然接着剤「匠」)(発売製造元:株式会社シオン)を用いることもできる。なお、微生物や培地は、接着剤、粘着剤、及び固着材を用いることなく、単なる水分や油分の乾燥作用によって付着させることもできる。ただし、特にナミテントウ及びナナホシテントウでは、一部の接着剤、粘着剤、及び固着材に限られ、シオヤアブ、オオクロバエ、オオハナアブ、クロマルハナバチ、及びセイヨウミツバチなどの微細な毛が生えている昆虫では、毛が取れない材料を用いることが有効である。
また、培地を昆虫類又はクモ類の体表に付着させることで、圃場に微生物農薬として散布された微生物が、昆虫類又はクモ類の体表に付着させた培地に付着して培養される。すなわち、培地に圃場で付着した微生物は、昆虫類又はクモ類の体表で菌体が培養され病害虫に感染しやすくなる。このように培地を付着させた昆虫類又はクモ類は微生物のベクターとなって害虫を防除する。
病害虫防除資材には、栽培植物に害を及ぼさず、病害虫を捕食する昆虫類やクモ類が適している。殺虫又は殺菌成分を有する微生物には、病害虫防除資材として用いる昆虫類やクモ類の生育に害を及ぼさないものが適している。
例えば、微生物農薬を接着剤の表面に付着させ、又は微生物農薬を接着剤に混合したものを昆虫類やクモ類の体表に付着する。また、固着材に微生物農薬を含ませたものを昆虫類やクモ類の体表に付着する。また、微生物農薬を含まない培地だけを昆虫類やクモ類の体表に付着する。
このように微生物及び培地の少なくとも一方を付着させた昆虫類やクモ類を圃場に放飼する。微生物を付着させた昆虫類やクモ類が圃場内を移動することによって、微生物を病害虫に感染させることができる。また、培地を付着させた昆虫類やクモ類が圃場内を移動することによって、圃場で微生物農薬として散布された微生物が昆虫類やクモ類の体表に付着させた培地に付着して菌体が培養され、昆虫類やクモ類の体表で培養された微生物を病害虫に感染させることができる。つまり昆虫類やクモ類自体が微生物(農薬)散布又は散布の補助を行う。これにより、農家の労働時間の短縮や労力軽減効果が期待でき、消費者ニーズに即した安心・安全な農産物の供給にも寄与できる。さらに、昆虫類やクモ類は天敵昆虫としての捕食能力だけではなく、微生物農薬を付着させることにより、病害虫の対象範囲を広げることができる。また天敵昆虫としては機能しない昆虫類やクモ類についても、微生物農薬を付着させることにより、病害虫に対して防除効果が期待できる。現在、農業現場において行われている、病害虫ごとに天敵生物の種類や頭数を増やして放飼する必要はなく、昆虫類又はクモ類の種別と、微生物の種類とを組み合わせることにより、適用できる病害虫の範囲を広げられる可能性がある。
本発明の第2の実施の形態による病害虫防除資材は、昆虫類又はクモ類の体表に微生物を培養する培地を付着させたものである。本実施の形態によれば、昆虫類又はクモ類が生きた状態で圃場内を移動することで、微生物を拡散させることができ、この微生物を病害虫に感染させることができる。
本発明の第3の実施の形態は第2の実施の形態による病害虫防除資材の生産方法であって、所定高さの壁面によって所定空間を形成する壁材と、所定空間内に配置する網材とを用い、壁材で囲まれる所定空間に昆虫類又はクモ類を投入する生物投入工程と、生物投入工程の後に、網材を所定空間に配置することで、網材で昆虫類又はクモ類を押さえ込む生物静止工程と、生物静止工程の後に、押さえ込んだ昆虫類又はクモ類の体表に、接着剤又は固着材を付着させる付着工程とを有するものである。本実施の形態によれば、網材によって昆虫類又はクモ類の動きを阻止できるため、大量処理が可能となる。
本発明の第4の実施の形態は第2の実施の形態による病害虫防除資材の生産装置であって、所定高さの壁面によって所定空間を形成し、所定空間に昆虫類又はクモ類が投入される壁材と、所定空間内に配置し、投入した昆虫類又はクモ類を押さえ込む網材とを有するものである。本実施の形態によれば、網材によって昆虫類又はクモ類の動きを阻止できるため、大量処理が可能となる。
本発明の第5の実施の形態は、第3の実施の形態による生産方法によって生産する病害虫防除資材の搬送方法において、昆虫類又はクモ類を、水分及び昆虫類又はクモ類の飼料の少なくともいずれかを含ませた多孔質吸水材とともにパラフィン袋に封入して搬送するものである。本実施の形態によれば、パラフィン袋を用いることで昆虫類又はクモ類を観察でき、多孔質吸水材によって昆虫類又はクモ類を確実に生存させることができる。
本発明の第6の実施の形態は、第5の実施の形態による搬送方法によって搬送する病害虫防除資材の放飼方法において、昆虫類又はクモ類が封入されたパラフィン袋を開封し、開封したパラフィン袋を圃場に載置するものである。本実施の形態によれば、昆虫類又はクモ類が自らパラフィン袋から這い出るため、昆虫類又はクモ類を傷つけることなく、所定の数量を所定の場所に放飼することができる。
本発明の第7の実施の形態は、第3の実施の形態による生産方法によって生産する病害虫防除資材の圃場定着方法において、昆虫類として、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫を用い、昆虫類を放飼する圃場を、畦板で仕切り、畦板の圃場側に籾殻を敷くことで、圃場の泥を畦板の圃場側の面に付着させないものである。本実施の形態によれば、圃場の泥が畦板に付着しないため、昆虫が畦板から這い上がることができず、昆虫を圃場に定着させることができる。
図1は実施例1を示す写真である。図1(a)はナミテントウの翅上で菌体が培養された状態を示し、図1(b)、(c)は昆虫病原性糸状菌に感染したオンシツコナジラミを示している。
実施例1は、昆虫類としてコウチュウ目・テントウムシ科・ナミテントウを用いた。ナミテントウの上翅部を接着部位とした。接着剤としてホットメルト接着剤(商品名:スーパースティック701D)(販売元:三洋貿易株式会社)を用いた。また、接着剤として化学反応形接着剤(商品名:貼ってはがせる両面テープみたいな不思議な液体)(製造販売元:セメダイン株式会社)を用いた。これらの接着剤は、飛翔を制御するために使用した。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
飛翔制御したナミテントウの成虫に、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを上翅部に積載した状態で、3月下旬に3♂3♀飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。ナミテントウの上翅部に糸状菌の胞子が形成された。同じ空間にオンシツコナジラミを100頭放飼したところ、昆虫病原性糸状菌に多数感染した。
ナミテントウ10頭(5♂5♀)の上翅部に積載された微生物殺虫剤と培地を混ぜたものは4月下旬まで1か月以上はずれることなく、上翅部に保持された。
微生物殺虫剤を上翅に付着させたナミテントウを供試する微生物積載区と、微生物農薬を付着させないナミテントウを供試する無積載区で室内実験を行った。
実験容器としてプラスチック製の昆虫飼育容器(サイズ:W380×D230×H250、容量14L)を使用し、その中にインゲンマメ苗3株を入れた。2017年3月20日〜3月31日に、25±1℃、16L:8D条件、湿度80%以上に設定し、恒温室内で試験を実施した。各昆虫飼育容器にニセダイコンアブラムシ500頭、オンシツコナジラミ100頭を入れた。微生物積載区に微生物殺虫剤を上翅に付着させたナミテントウ2頭(1♂1♀)、無積載区には飛翔制御したナミテントウ2頭(1♂1♀)を入れ、各3反復で実施した。試験開始5日後からニセダイコンアブラムシ(以下アブラムシとする)とオンシツコナジラミ(以下コナジラミとする)の生存数を調査した。その後は2日ごとに調査を行った。
この結果、図2(a)に示すように、アブラムシの生存数は、両区とも同様に減少した。
一方、図2(b)に示すように、コナジラミの平均生存数は区間で大きく異なり、試験開始5日後の3月25日には無積載区78.6頭に対し、微生物積載区では0.6頭と、ほぼ死滅した。
無積載区のコナジラミ数もナミテントウの捕食により徐々に減少し、3月31日にはほとんど死滅した。以上より、微生物殺虫剤を積載したナミテントウを天敵として導入することにより、アブラムシ及びコナジラミの防除効果が確認できた。
図2(a)に示すように、アブラムシが両区とも同様の傾向で減少したのはナミテントウの捕食による結果と考えられる。
一方、図2(b)に示すように、コナジラミは、無積載区では緩やかに減少したのに対し、微生物積載区では、試験開始5日後にほとんどの個体が死滅した。微生物積載区ではコナジラミの感染死亡個体が複数確認された。ナミテントウはアブラムシの死滅後にコナジラミを捕食したため、死亡個体の感染状況については正確に調査できなかったが、微生物積載区では病原微生物の感染による死亡と活動の鈍化に伴うナミテントウの捕食により、早期にコナジラミが減少したと考えられる。
実施例2は、昆虫類としてコウチュウ目・テントウムシ科・ナナホシテントウを用いた。ナナホシテントウの上翅部を接着部位とした。接着剤としてホットメルト接着剤(商品名:スーパース ティック701D)(販売元:三洋貿易株式会社)を用いた。また、接着剤として化学反応形接着剤(商品名:貼ってはがせる両面テープみたいな不思議な液体)(製造販売元:セメダイン株式会社)を用いた。これらの接着剤は、飛翔を制御するために使用した。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
飛翔制御したナナホシテントウの成虫に、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを上翅部に積載した状態で、4月中旬から下旬まで5頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。この期間、積載された微生物と培地はしっかりとナナホシテントウの上翅部に保持された。上翅部の培地には糸状菌の胞子が形成された。
図3は実施例3を示す写真である。
実施例3は、昆虫類としてコウチュウ目・ハムシ科・イタドリハムシを用いた。イタドリハムシの上翅部を接着部位とした。接着剤は使用しなかった。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
イタドリハムシの成虫に、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを上翅部に積載した状態で、4月中旬から下旬まで2頭飼育した。イタドリハムシに対して微生物殺虫剤の影響はなく、生存が確認できた。この期間、積載された微生物と培地はしっかりとイタドリハムシの上翅部に保持された。上翅部の培地には糸状菌の胞子が形成された。
図4は実施例4を示す写真である。
実施例4は、昆虫類としてコウチュウ目・オサムシ科・アオオサムシを用いた。アオオサムシの上翅部を接着部位とした。アオオサムシは飛翔できないため、接着剤は使用しなかった。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
アオオサムシの成虫に、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを上翅部に積載した状態で、4月中旬から下旬まで1頭飼育した。アオオサムシに対して微生物殺虫剤の影響はなく、生存が確認できた。この期間、積載された微生物と培地はしっかりとアオオサムシの上翅部に保持された。上翅部には糸状菌の胞子が形成された。
図5は実施例5を示す写真である。
実施例5は、昆虫類としてコウチュウ目・オサムシ科・オオアトボシアオゴミムシを用いた。オオアトボシアオゴミムシの上翅部を接着部位とした。接着剤として瞬間接着剤(各種メーカー使用)を用いた。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
10月初旬に野外から採集されたオオアトボシアオゴミムシ1頭を実験に使用した。飛翔制御したオオアトボシアオゴミムシの成虫に、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを上翅部に積載した状態で、4月中旬から下旬まで1頭飼育した。オオアトボシアオゴミムシに対して微生物殺虫剤の影響はなく、生存が確認できた。この期間、積載された微生物と培地はしっかりとオオアトボシアオゴミムシの上翅部に保持された。上翅部の培地には糸状菌の胞子が形成された。
図6は実施例6を示す写真である。
実施例6は、昆虫類としてカメムシ目・サシガメ科・ヨコヅナサシガメを用いた。ヨコヅナサシガメの幼虫は腹部、成虫は前翅を接着部位とした。接着剤は使用せず、絵の具(商品名:エフ水彩ポリチューブ入り)(販売元:ぺんてる株式会社)を用いた。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
ヨコヅナサシガメの幼虫に、微生物殺虫剤と絵の具を混ぜたものを腹部に積載した状態で、4月中旬から下旬まで3頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。
さらにヨコヅナサシガメの幼虫に、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを上翅部に積載した状態で、4月中旬から下旬まで5頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。いずれの個体も積載された微生物殺虫剤等はしっかりと腹部に保持された。
図6(a)は、ナガイモに微生物農薬を混ぜたものを積載したまま脱皮したヨコヅナサシガメの幼虫(上)と 絵の具(商品名:エフ水彩ポリチューブ入り)に微生物農薬を含ませたヨコヅナサシガメの幼虫(下)であり、いずれも接着剤は使用していない。
図6(b)は、ナガイモに微生物農薬を混ぜたものを積載したまま脱皮したヨコヅナサシガメの幼虫であり、この状態で糸状菌の胞子が形成されることで病害虫への感染が可能である。
図6(c)は、右上の幼虫から脱皮したヨコズナサシガメの成虫(写真中央)であり、幼虫に微生物農薬を積載し、脱皮後の成虫には異常は見られなかった。
図7は実施例7を示す写真である。
実施例7は、昆虫類としてゴキブリ目・チャバネゴキブリ科・モリチャバネゴキブリを用いた。モリチャバネゴキブリの前翅を接着部位とした。接着剤は使用しなかった。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
モリチャバネゴキブリの成虫に、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを上翅部に積載した状態で、4月中旬から下旬まで3頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。この期間、積載された微生物と培地はしっかりとモリチャバネゴキブリの前翅に保持された。前翅の培地には糸状菌の胞子が形成された。
図8は実施例8を示す写真である。
実施例8は、昆虫類としてハエ目・クロバエ科・オオクロバエを用いた。オオクロバエの胸部背板を接着部位とした。
微生物農薬として、BT水和剤:Bacillus thuringiensis(商品名:ゼンターリ顆粒水和剤)(販売元:住友化学株式会社)を用いた。また、接着剤としてバーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
オオクロバエの成虫に、BT水和剤と培地を混ぜたものを胸部背板に積載した状態で、4月初旬にまで3頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。
オオクロバエの成虫に、バーティシリウム・レカニ水和剤と培地を混ぜたものを胸部背板に積載した状態で、4月中旬から下旬まで3頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。オオクロバエの前胸背板には糸状菌の胞子が形成された。
図9は実施例9を示す写真である。
実施例9は、クモ類としてクモ目・コモリグモ科・ハラクロコモリグモを用いた。ハラクロコモリグモの頭胸部背甲を接着部位とした。接着剤は使用せず、絵の具(商品名:エフ水彩ポリチューブ入り)(販売元:ぺんてる株式会社)を用いた。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
ハラクロコモリグモに、微生物殺虫剤と絵の具を混ぜたものを頭胸部背甲に積載した状態で、4月下旬に2頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。
実施例10は、クモ類としてクモ目・コモリグモ科・ウヅキコモリグモを用いた。ウヅキコモリグモの頭胸部背甲を接着部位とした。接着剤は使用しなかった。
微生物農薬として、バーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用いた。
また、微生物農薬とともに、培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着した。
ウヅキコモリグモに、微生物殺虫剤と培地を混ぜたものを頭胸部背甲に積載した状態で、4月中旬から下旬まで3頭飼育したところ、死亡した個体は認められなかった。
図10は実施例11を示す写真である。
実施例11は、昆虫類としてコウチュウ目・テントウムシ科・テントウムシ亜科・ナナホシテントウを用いた。ナナホシテントウの上翅部を接着部位として、油性蛍光塗料(株式会社アサヒペン社製)を塗布した。
図10(a)は、接着剤としてホットメルト接着剤(商品名:スーパースティック701D)(販売元:三洋貿易株式会社)を用い、微生物農薬としてバーティシリウム・レカニ水和剤:Verticillium lecanii(商品名:マイコタール)(販売元:アリスタライフサイエンス株式会社)を用い、微生物農薬とともに培地としてナガイモ(Dioscorea polystachya)を付着させ、その周辺に油性蛍光塗料を3箇所塗布した。
図10(b)は、油性蛍光塗料だけを塗布した。
4月下旬から5月上旬の約1週間、5頭を飼育したところ、死亡した個体は認められず、また油性蛍光塗料はしっかりと固定されていた。
このように、夜光塗料のような蓄光材や蛍光材を昆虫類又はクモ類に付着させることで、病害虫防除資材としての昆虫類又はクモ類の圃場における居場所や頭数を、夜間又は暗室を利用して容易に確認することができる。
図11はオオハナアブの胸部に、図12はセイヨウミツバチの胸部に、それぞれ微生物を付着させた場合を示している。
図13は、本発明の一実施例による病害虫防除資材の生産装置を示す図である。
本実施例による病害虫防除資材の生産装置は、所定高さの壁面によって所定空間を形成し、所定空間に昆虫類又はクモ類が投入される壁材11と、所定空間内に配置し、投入した昆虫類又はクモ類を押さえ込む網材12とを有する。
本実施例による病害虫防除資材の生産方法は、生物投入工程と、生物静止工程と、付着工程とを有する。
生物投入工程では、壁材11で囲まれる所定空間に昆虫類又はクモ類を投入する。
生物静止工程では、生物投入工程の後に、網材12を所定空間に配置することで、網材12で昆虫類又はクモ類を押さえ込み、昆虫類又はクモ類の動きを静止する。
付着工程では、生物静止工程の後に、押さえ込んだ昆虫類又はクモ類の体表に、接着剤又は固着材を付着させる。
壁材11には畦板を用いることができる。畦板で輪を作ることで所定空間を形成する。
網材12には、金網を用いることができるが、樹脂製ネットが適している。
昆虫類の飛翔を制限するためには、昆虫の上翅会合線に、瞬間接着剤、液体粘着剤、又はホットメルト接着剤などの接着剤を付ける。瞬間接着剤の場合はエタノールをスプレーすることで瞬時に接着できる。液体粘着剤の場合は添加粉などの微細粒子をふりかけることにより液体接着剤の表面の粘着力を無くすことができる。ホットメルト接着剤の場合は瞬時に接着されるが、使用できる昆虫はテントウムシ類などの上翅と腹部背板の間に大きい空間がある甲虫のみである。これらの接着剤をつけることにより、飛翔制御した昆虫を大量に生産することができる。なお、図13(c)、(d)に示すように、網材12のネットサイズを変更することにより、幅広い昆虫に使用することができる。
図14は、本発明の一実施例による病害虫防除資材の搬送方法を示す図である。
本実施例による病害虫防除資材の搬送方法は、昆虫類又はクモ類を、水分及び昆虫類又はクモ類の飼料の少なくともいずれかを含ませた多孔質吸水材21とともにパラフィン袋22に封入して搬送するものである。パラフィン袋22を用いることで昆虫類又はクモ類を観察でき、多孔質吸水材21によって昆虫類又はクモ類を確実に生存させることができる。
多孔質吸水材21には、スポンジを用いることができる。
パラフィン袋22及び多孔質吸水材21は、圃場にて自然分解する素材を用いることが好ましい。
図14(a)に示すように一つのパラフィン袋22に10頭の昆虫を入れ、図14(b)に示すように、10頭の昆虫と多孔質吸水材21とを入れたパラフィン袋22を、発泡スチロール23で梱包して発送する。
図15は、本発明の一実施例による病害虫防除資材の放飼方法を示す図である。
本実施例による病害虫防除資材の放飼方法は、昆虫類又はクモ類が封入されたパラフィン袋22を開封し、開封したパラフィン袋22を圃場に載置する。昆虫類又はクモ類が自らパラフィン袋22から這い出るため、昆虫類又はクモ類を傷つけることなく、所定の数量を所定の場所に放飼することができる。
圃場への放飼方法は、アブラムシが発生している箇所に1mあたり2頭を目安に放飼する。圃場に部分的にアブラムシが発生している場合には、5〜10頭をスポット放飼する。
図15は、イチゴ栽培圃場に放飼している様子を示しており、図15(a)ではパラフィン袋22の切り取り口を開封している状態であり、図15(b)に示すように、パラフィン袋22を開封後に植物体上又は圃場に放飼する。
図16は、本発明の一実施例による病害虫防除資材の圃場定着方法を示す図である。
本実施例による病害虫防除資材の圃場定着方法は、昆虫類を放飼する圃場を、畦板31で仕切り、畦板31の圃場側に籾殻32を敷くことで、圃場の泥を畦板31の圃場側の面に付着させないものである。圃場の泥が畦板31に付着しないため、昆虫が畦板31から這い上がることができず、昆虫を圃場に定着させることができる。この圃場定着方法に適する昆虫は、地表徘徊性の昆虫であり、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫である。
本発明によれば、生産者の健康面からみた化学農薬使用の負担軽減や、消費者に安心して届けられる農作物の生産に貢献できる。
11 壁材
12 網材
21 多孔質吸水材
22 パラフィン袋
23発泡スチロール
31 畦板
32 籾殻

Claims (7)

  1. コウチュウ目・コガネムシ科・ハナムグリ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・テントウムシ科・テントウムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・ハムシ科・ヒゲナガハムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・サシガメ科に属する昆虫、カメムシ目・カメムシ科・クチブトカメムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・キンカメムシ科・キンカメムシ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・カマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・ヒナカマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・ハナカマキリ科・ヒメカマキリ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫、ハエ目・ムシヒキアブ科・シオヤアブ亜科に属する昆虫、ハエ目・クロバエ科・クロバエ亜科に属する昆虫、ハエ目・ハナアブ科・ハナアブ亜科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科・マルハナバチ亜科に属する昆虫、若しくはゴキブリ目・モリチャバネゴキブリ科に属する昆虫、のいずれかの昆虫類、又はクモ目・コモリグモ科に属するクモ類を病害虫防除資材として用いた病害虫防除方法であって、
    前記昆虫類又は前記クモ類の体表に微生物を培養する培地を付着させ、前記昆虫類又は前記クモ類が生きた状態で圃場内を移動することで、前記体表に前記培地とともに付着させた微生物又は微生物農薬として前記圃場に散布されて前記体表の前記培地で培養された微生物を病害虫に感染させることを特徴とする病害虫防除方法。
  2. コウチュウ目・コガネムシ科・ハナムグリ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・テントウムシ科・テントウムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・ハムシ科・ヒゲナガハムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・サシガメ科に属する昆虫、カメムシ目・カメムシ科・クチブトカメムシ亜科に属する昆虫、カメムシ目・キンカメムシ科・キンカメムシ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・カマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・カマキリ科・ヒナカマキリ亜科に属する昆虫、カマキリ目・ハナカマキリ科・ヒメカマキリ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫、ハエ目・ムシヒキアブ科・シオヤアブ亜科に属する昆虫、ハエ目・クロバエ科・クロバエ亜科に属する昆虫、ハエ目・ハナアブ科・ハナアブ亜科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科に属する昆虫、ハチ目・ミツバチ科・マルハナバチ亜科に属する昆虫、若しくはゴキブリ目・モリチャバネゴキブリ科に属する昆虫、のいずれかの昆虫類、又はクモ目・コモリグモ科に属するクモ類を用いた病害虫防除資材であって、
    前記昆虫類又は前記クモ類の体表に微生物を培養する培地を付着させたことを特徴とする病害虫防除資材。
  3. 請求項2に記載の病害虫防除資材の生産方法であって、
    所定高さの壁面によって所定空間を形成する壁材と、前記所定空間内に配置する網材とを用い、
    前記壁材で囲まれる前記所定空間に前記昆虫類又は前記クモ類を投入する生物投入工程と、
    前記生物投入工程の後に、前記網材を前記所定空間に配置することで、前記網材で前記昆虫類又は前記クモ類を押さえ込む生物静止工程と、
    前記生物静止工程の後に、押さえ込んだ前記昆虫類又は前記クモ類の体表に、接着剤、粘着剤、又は固着材を付着させる付着工程と
    を有することを特徴とする病害虫防除資材の生産方法。
  4. 請求項2に記載の病害虫防除資材の生産装置であって、
    所定高さの壁面によって所定空間を形成し、前記所定空間に前記昆虫類又は前記クモ類が投入される壁材と、前記所定空間内に配置し、投入した前記昆虫類又はクモ類を押さえ込む網材とを有することを特徴とする病害虫防除資材の生産装置。
  5. 請求項3に記載の生産方法によって生産する病害虫防除資材の搬送方法であって、
    前記昆虫類又は前記クモ類を、水分及び前記昆虫類又は前記クモ類の飼料の少なくともいずれかを含ませた多孔質吸水材とともにパラフィン袋に封入して搬送することを特徴とする病害虫防除資材の搬送方法。
  6. 請求項5に記載の搬送方法によって搬送する病害虫防除資材の放飼方法であって、
    前記昆虫類又は前記クモ類が封入された前記パラフィン袋を開封し、
    開封した前記パラフィン袋を圃場に載置することを特徴とする病害虫防除資材の放飼方法。
  7. 請求項3に記載の生産方法によって生産する病害虫防除資材の圃場定着方法であって、
    前記昆虫類として、コウチュウ目・オサムシ科・オサムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・ナガゴミムシ亜科に属する昆虫、コウチュウ目・オサムシ科・アオゴミムシ亜科に属する昆虫、ハサミムシ目・ハサミムシ科に属する昆虫を用い、
    前記昆虫類を放飼する圃場を、畦板で仕切り、
    前記畦板の前記圃場側に籾殻を敷くことで、前記圃場の泥を前記畦板の前記圃場側の面に付着させないことを特徴とする病害虫防除資材の圃場定着方法。
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