JP6279875B2 - 遊技機 - Google Patents

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本発明は、変表示を行い、技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機に関する。
遊技機として、遊技球などの遊技媒体を発射装置によって遊技領域に発射し、遊技領域に設けられている入賞口などの入賞領域に遊技媒体が入賞すると、所定個の賞球が遊技者に払い出されるものがある。さらに、識別情報を可変表示(「変動」または「変動表示」ともいう。)可能な可変表示装置が設けられ、可変表示装置において識別情報の可変表示の表示結果が特定表示結果となった場合に遊技者にとって有利な特定遊技状態に制御可能になるように構成されたものがある。
特定遊技状態とは、所定の遊技価値が付与された状態であって遊技者にとって有利な状態を意味する。具体的には、特定遊技状態は、例えば特別可変入賞装置の状態を打球が入賞しやすい遊技者にとって有利な状態(大当り遊技状態)、遊技者にとって有利な状態になるための権利が発生した状態、景品遊技媒体払出の条件が成立しやすくなる状態などの所定の遊技価値が付与された状態である。
そのような遊技機では、識別情報としての図柄を表示する可変表示装置の表示結果があらかじめ定められた特定の表示態様の組合せ(特定表示結果)になることを、「大当り」という。大当りが発生すると、例えば、大入賞口が所定回数開放して打球が入賞しやすい特定遊技状態(大当り遊技状態)に移行する。そして、各開放期間において、所定個(例えば10個)の大入賞口への入賞があると大入賞口は閉成する。そして、大入賞口の開放回数は、所定回数(例えば15ラウンド)である。
また、遊技媒体が始動領域を通過して識別情報の可変表示の実行条件が成立したときに、可変表示を開始できない場合には、実行条件の成立が保留記憶として記憶される。保留記憶の数は、遊技者か視認可能に所定の表示態様(保留表示)で表示される。保留表示は、一般に、保留記憶にもとづく可変表示が開始されると消去される。しかし、可変表示が開始された場合に、当該可変表示に対応する保留表示を表示する遊技機がある(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載されている遊技機は、所定領域に表示されている実行中の可変表示に対応する保留表示の表示態様を利用して、遊技者に、可変表示中の演出に関連する情報を提供する。
特開2011−171号公報
特許文献1に記載されている遊技機は、実行中の可変表示に対応する保留表示によって遊技者に可変表示中の演出に関連する情報(例えば、仮停止の回数)を提供するが、実行中の可変表示に対応する保留表示は、識別情報の特定表示結果に対する期待度(例えば、大当り図柄が停止表示される可能性の高低)を変化可能に表している訳ではない。
そこで、本発明は、識別情報の可変表示中に表示される実行中の可変表示に対応する保留表示を利用して特定表示結果に対する期待度を遊技者に報知して、遊技の興趣をより向上させることができる遊技機を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明の請求項1に記載の遊技機は、
可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
未だ開始していない可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
保留記憶の数に応じた保留表示を表示部に表示する保留表示手段と、
可変表示を開始するときに、当該可変表示に対応する保留表示を可変表示対応表示として所定領域に表示する可変表示対応表示手段と、
前記有利状態に制御されるか否かに応じて、前記所定領域に表示されている前記可変表示対応表示の態様を特定態様に変化させる表示変化手段と、
を備え、
前記表示変化手段は、前記有利状態に制御されるか否かに応じて、複数のタイミングのうちいずれのタイミングで前記特定態様に変化させるかの割合を異ならせ、
前記保留表示手段は、保留記憶にもとづく可変表示が開始される前に、前記有利状態に制御されるか否かにもとづいて前記特定態様で保留表示を表示することによって、保留予告実行が可能であり
前記表示変化手段が可変表示対応表示の態様を前記特定態様に変化させるときと、前記保留表示手段が保留表示の態様を前記特定態様に変化させるときとで、前記有利状態に制御される割合が異なり、
前記複数のタイミングは、可変表示がリーチ状態となる前のタイミングを含む
ことを特徴としている。
また、本発明の請求項2の遊技機は、請求項1に記載の遊技機であって、
前記保留表示手段は、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の数が所定数以上(例えば、10以上)であるときに、該所定数以上に対応する特定保留表示(例えば、まとめ保留表示)を表示可能である
ことを特徴としている。
また、本発明の請求項3の遊技機は、請求項1または2に記載の遊技機であって、
所定演出(例えば、通常予告演出やスーパーリーチ演出)を実行する所定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU101が演出図柄変動中処理のS841〜S843、S853を実行する部分)と、
前記所定演出実行手段が前記所定演出を演出実行しているとき(例えば、演出制御用CPU101がS854において通常予告演出の実行タイミングと判定してからS858において通常予告演出の終了タイミングと判定するまでの間、演出制御用CPU101がS855においてスーパーリーチの開始タイミングと判定してからS859においてスーパーリーチの終了タイミングだと判定するまでの間)に、前記保留表示手段による保留予告の実行を制限する制限手段(例えば、演出制御用CPU101がS856を実行する部分)と、
を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定演出が把握されづらくなることが防止され、所定演出の効果を阻害しないようにすることができる。
また、本発明の手段1の遊技機は、
遊技媒体(例えば、遊技球)が始動領域(例えば、第1始動入賞口13、第2始動入賞口14)を通過した後に、可変表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて識別情報(例えば、第1特別図柄、第2特別図柄、演出図柄)の可変表示を行い、可変表示の表示結果が特定表示結果(例えば、大当り)になったときに遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1)であって、
遊技媒体が前記始動領域を通過したときに、可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定するための数値データを抽出する数値データ抽出手段(例えば、CPU56が始動口スイッチ通過処理のS1216,S1227を実行する部分)と、
遊技媒体が前記始動領域を通過したが前記開始条件が成立していない識別情報の可変表示について、予め設定された記憶可能数(例えば、50)の範囲内において上限を設けることなく、前記数値データ抽出手段により抽出された前記数値データを保留記憶(例えば、第1保留記憶や第2保留記憶)として記憶する保留記憶手段(例えば、第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファ)と、
前記保留記憶の数に応じた保留表示を表示部(例えば、演出表示装置9)に表示する保留表示手段(例えば、演出制御用CPU101が保留表示更新処理のS268を実行する部分)と、
識別情報の可変表示を開始するときに、当該可変表示に対応する保留表示を可変表示対応保留表示(消費保留表示)として所定領域(例えば、消費保留アクティブ表示エリア9F)に表示する可変表示対応保留表示手段(例えば、演出制御用CPU101が演出図柄開始処理のS811,S814,S815を実行した後に保留表示更新処理のS268を実行する部分)と、
当該可変表示の実行中に、可変表示の表示結果が前記特定表示結果になるか否かに応じて、前記所定領域に表示されている前記可変表示対応保留表示の態様を特定態様(例えば、「赤」)に変化させる保留表示変化手段(例えば、演出制御用CPU101が演出図柄変動中処理のS844cまたはS845cを実行する部分)と、
を備え、
前記保留表示変化手段は、可変表示の表示結果が前記特定表示結果になるか否かに応じて、複数のタイミングのうちいずれのタイミングで前記特定態様に変化させるかの割合を異ならせる(例えば、変動表示結果が大当りとなる場合は、はずれとなる場合よりもリーチ演出中に表示態様が「赤」となる割合が多い)
ことを特徴としている。
これらの特徴によれば、可変表示中に表示される実行中の可変表示に対応する表示に遊技者をより注目させて、遊技の興趣をより向上させることができる。
本発明の手段の遊技機は、手段1に記載の遊技機であって、
前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の数が所定数以上(例えば、10以上)であるときに特定演出(例えば、通常予告演出C)を実行する特定演出実行手段(例えば、演出制御用CPU101が演出図柄変動中処理のS854を実行する部分)を備える
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保留記憶の数が所定数以上であるときに特定演出が実行されるので、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段の遊技機は、手段1または手段に記載の遊技機であって、
前記開始条件が成立したことにもとづいて、可変表示の表示結果を前記特定表示結果とするか否かを決定する事前決定手段(例えば、CPU56が特別図柄通常処理のS61及びS73を実行する部分)と、
前記事前決定手段の決定前に、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留記憶にもとづく可変表示の表示結果が前記特定表示結果となるか否かを判定する特定判定手段(例えば、CPU56がS1217,S1228の入賞時判定処理を実行する部分)と、
前記特定判定手段の判定結果に応じて、異なる割合で該特定判定手段の判定対象となった前記保留記憶に対応する前記保留表示を、通常態様(例えば、「青」)と該通常態様とは異なる態様である特別態様(例えば、「黄」や「赤」)で表示する保留予告演出を実行可能な保留予告演出実行手段(例えば、演出制御用CPU101が保留予告処理のS6011やS6012を実行した後に保留表示更新処理のS268を実行することで、保留表示を「黄」や「赤」で表示する部分)と、
をさらに備え、
前記保留表示手段は、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の数が規定値以上(例えば、10以上)であるときには、該規定値以上に対応した特定保留表示(例えば、まとめ保留表示)を表示可能であって、
前記保留予告演出実行手段は、前記保留予告演出において、前記特定保留表示についても前記特別態様で表示することが可能である(例えば、演出制御用CPU101が保留予告処理のS6011やS6012を実行した後に保留表示更新処理のS264〜S268を実行する部分)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、特定保留表示を表示することにより、表示可能な保留記憶の数を増やすことが可能となるとともに、これら特定保留表示についても通常態様または特別態様にて表示されるので、遊技機の興趣を向上できる。
本発明の手段の遊技機は、手段1〜手段3のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留表示手段は、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の数が所定数以上(例えば、10以上)であるときには、所定数未満であるときとは異なる位置に保留表示または特定保留表示の少なくとも一方を表示する(例えば、通常保留表示は保留記憶表示エリア18の通常保留表示位置に表示し、まとめ保留表示は通常保留表示位置の上方であるまとめ保留表示位置に表示する)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、保留記憶数に応じた好適な保留表示を行うことができる。
本発明の手段の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留表示変化手段は、前記可変表示対応保留表示の態様変化を前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の数に応じて実行する(例えば、演出制御用CPU101は、保留予告処理のS6004において保留記憶表示エリア18にてまとめ保留表示が表示されていると判定した場合は、動表示中のリーチ前とリーチ演出中の少なくともいずれかで消費保留表示の表示態様を変化させる保留予告パターンを、保留記憶表示エリア18にてまとめ保留表示が表示されていないと判定した場合とは異なる割合で決定する)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示対応保留表示の態様変化が保留記憶の数に応じて実行されるので、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留表示変化手段は、前記可変表示対応保留表示を、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の数に応じた割合にて前記特定態様に変化させる(例えば、変形例において、演出制御用CPU101が、変動開始時に入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数に応じて保留予告パターンを決定する)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示対応保留表示が特定態様に変化する割合が、保留記憶の数に応じて変化するので、遊技興趣を向上できる。
本発明の手段の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
保留記憶にもとづいて開始される可変表示の表示結果が前記特定表示結果になるか否かを当該可変表示が開始される前に判定する保留判定手段(例えば、CPU56が、入賞時判定処理のS220、223を実行する部分)を備え、
前記保留表示手段は、当該可変表示が開始される前に、前記保留判定手段により前記特定表示結果になると判定された場合と前記特定表示結果にならないと判定された場合とで、異なる割合で特定態様で保留表示を表示する(例えば、まとめ保留表示無しで大当りの場合に用いられる保留予告演出決定テーブルでは、まとめ保留表示無しではずれの場合に用いられる保留予告演出決定テーブルに比べて、始動入賞時に保留表示の表示態様が「赤」になる保留予告パターンに多くの判定値が割り当てられている)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示が開始される前においても保留表示に遊技者を注目させることができる。
本発明の手段の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留表示手段は、保留記憶にもとづく可変表示が開始される前に、複数の態様(例えば、「青」、「黄」、「赤」)のうちのいずれかの態様で保留表示を表示し、前記保留表示変化手段は、可変表示が開始される前の保留表示の態様に応じて、実行中の可変表示に対応する保留表示の態様を変化させる割合を異ならせる(例えば、変動表示前の保留表示の表示態様が「黄」である場合に比べて、「青」である場合のほうが高い割合で変動表示開始後に消費保留表示の態様が変化する)
ことを特徴としている。
この特徴によれば、可変表示が開始される前においても保留表示に遊技者を注目させることができる。
本発明の手段の遊技機は、手段1〜手段のいずれかに記載の遊技機であって、
前記保留表示変化手段は、前記表示部に所定画像を表示し、前記所定領域に表示されている実行中の可変表示に対応する保留表示に当該所定画像が作用することによって当該実行中の可変表示に対応する保留表示の態様が変化するような表示演出を行い(図23[左側](C)、図23[右側](E))、保留表示の態様を変化させるタイミングに関わらず、共通のタイミングで所定画像(例えば、キャラクタ画像9a)の表示を開始する
ことを特徴としている。
この特徴によれば、所定画像が表示されることによって遊技者の期待感を高めることができるとともに、実行中の可変表示に対応する保留表示の態様を変化させるタイミングが所定画像によって容易に把握されることが防止される。
パチンコ遊技機を正面からみた正面図である。 遊技制御基板(主基板)の回路構成例を示すブロック図である。 タイマ割込処理の一例を示すフローチャートである。 各乱数を示す説明図である。 大当り判定テーブルおよび大当り種別判定テーブルを示す説明図である。 あらかじめ用意された演出図柄の変動パターンを示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。 入賞時判定結果指定コマンドの内容の一例を示す説明図である。 特別図柄プロセス処理の一例を示すフローチャートである。 (A)は、始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートであり、(B)は、第1保留記憶数と第2保留記憶数の制限値を示す図である。 保留バッファの構成例を示す説明図である。 入賞時判定処理を示すフローチャートである。 特別図柄通常処理を示すフローチャートである。 変動パターン設定処理を示すフローチャートである。 特別図柄停止処理を示すフローチャートである。 大当り終了処理を示すフローチャートである。 演出制御用CPUが実行する演出制御メイン処理を示すフローチャートである。 コマンド解析処理を示すフローチャートである。 入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファを示す図である。 各乱数を示す説明図である。 保留表示の変化例を示す説明図である。 保留表示の変化の他の例を示す説明図である。 通常予告演出の一例を示す説明図である。 演出制御プロセス処理を示すフローチャートである。 保留予告処理を示すフローチャートである。 保留予告演出決定テーブルを示す説明図である。 保留予告演出決定テーブルを示す説明図である。 保留表示更新処理を示す説明図である。 保留記憶表示エリアの表示変化の形態を示す説明図である。 演出図柄変動開始処理を示すフローチャートである。 通常予告演出決定処理を示すフローチャートである。 通常予告演出決定テーブルを示す説明図である。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動中処理を示すフローチャートである。 演出図柄変動停止処理を示すフローチャートである。 保留記憶表示エリアの表示変化の形態を示す説明図である。 保留記憶表示エリアの表示変化の形態を示す説明図である。
本発明に係る遊技機を実施するための形態を実施例に基づいて以下に説明する。
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して説明する。まず、遊技機の一例であるパチンコ遊技機1の全体の構成を説明する。図1はパチンコ遊技機1を正面からみた正面図である。尚、本実施の形態におけるフローチャートの各ステップの説明において、例えば「ステップS1」と記載する箇所を「S1」と略記する場合がある。
パチンコ遊技機1は、縦長の方形状に形成された外枠(図示せず)と、外枠の内側に開閉可能に取り付けられた遊技枠とで構成される。また、パチンコ遊技機1は、遊技枠に開閉可能に設けられている額縁状に形成されたガラス扉枠2を有する。遊技枠は、外枠に対して開閉自在に設置される前面枠(図示せず)と、機構部品等が取り付けられる機構板(図示せず)と、それらに取り付けられる種々の部品(後述する遊技盤6を除く)とを含む構造体である。
ガラス扉枠2の下部表面には打球供給皿(上皿)3がある。打球供給皿3の下部には、打球供給皿3に収容しきれない遊技球を貯留する余剰球受皿4や、打球を発射する打球操作ハンドル(操作ノブ)5が設けられている。また、ガラス扉枠2の背面には、遊技盤6が着脱可能に取り付けられている。なお、遊技盤6は、それを構成する板状体と、その板状体に取り付けられた種々の部品とを含む構造体である。また、遊技盤6の前面には、打ち込まれた遊技球が流下可能な遊技領域7が形成されている。
遊技盤6における下部の左側には、識別情報としての第1特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器(第1変動表示部)8aが設けられている。本実施の形態では、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第1特別図柄表示器8aは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。遊技盤6における下部の右側には、識別情報としての第2特別図柄を変動表示する第2特別図柄表示器(第2変動表示部)8bが設けられている。第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字を変動表示可能な簡易で小型の表示器(例えば7セグメントLED)で実現されている。すなわち、第2特別図柄表示器8bは、0〜9の数字(または、記号)を変動表示するように構成されている。
小型の表示器は、例えば方形状に形成されている。また、本実施の形態では、第1特別図柄の種類と第2特別図柄の種類とは同じ(例えば、ともに0〜9の数字)であるが、種類が異なっていてもよい。また、第1特別図柄表示器8aおよび第2特別図柄表示器8bは、それぞれ、例えば、00〜99の数字(または、2桁の記号)を変動表示するように構成されていてもよい。
以下、第1特別図柄と第2特別図柄とを特別図柄と総称することがあり、第1特別図柄表示器8aと第2特別図柄表示器8bとを特別図柄表示器(変動表示部)と総称することがある。
なお、本実施の形態では、2つの特別図柄表示器8a,8bが設けられているが、遊技機は、1つの特別図柄表示器のみを備えていてもよい。
第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である第1始動条件または第2始動条件が成立(例えば、遊技球が第1始動入賞口13または第2始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、第1特別図柄および第2特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
特別図柄の変動表示は、変動表示の実行条件である始動条件が成立(例えば、遊技球が始動入賞口14を通過(入賞を含む)したこと)した後、変動表示の開始条件(例えば、保留記憶数が0でない場合であって、特別図柄の変動表示が実行されていない状態であり、かつ、大当り遊技が実行されていない状態)が成立したことにもとづいて開始され、変動表示時間(変動時間)が経過すると表示結果(停止図柄)を導出表示する。なお、遊技球が通過するとは、入賞口やゲートなどのあらかじめ入賞領域として定められている領域を遊技球が通過したことであり、入賞口に遊技球が入った(入賞した)ことを含む概念である。また、表示結果を導出表示するとは、図柄(識別情報の例)を最終的に停止表示させることである。
遊技領域7の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置9が設けられている。演出表示装置9では、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示に同期した装飾用(演出用)の演出図柄(飾り図柄)の変動表示が行われる。よって、演出表示装置9は、演出図柄の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置9の表示画面には、例えば「左」、「中」、「右」の3つの演出図柄を変動表示する図柄表示エリアがある。図柄表示エリアには「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアがあるが、図柄表示エリアの位置は、演出表示装置9の表示画面において固定的でなくてもよいし、図柄表示エリアの3つ領域が離れてもよい。演出表示装置9は、演出制御基板に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータによって制御される。演出制御用マイクロコンピュータが、第1特別図柄表示器8aで第1特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させ、第2特別図柄表示器8bで第2特別図柄の変動表示が実行されているときに、その変動表示に伴って演出表示装置9で演出表示を実行させるので、遊技の進行状況を把握しやすくすることができる。
また、演出表示装置9において、最終停止図柄(例えば左右中図柄のうち中図柄)になる図柄以外の図柄が、所定時間継続して、大当り図柄(例えば左中右の図柄が同じ図柄で揃った図柄の組み合わせ)と一致している状態で停止、揺動、拡大縮小もしくは変形している状態、または、複数の図柄が同一図柄で同期して変動したり、表示図柄の位置が入れ替わっていたりして、最終結果が表示される前で大当り発生の可能性が継続している状態(以下、これらの状態をリーチ状態という。)において行われる演出をリーチ演出という。また、リーチ状態やその様子をリーチ態様という。さらに、リーチ演出を含む変動表示をリーチ変動表示という。そして、演出表示装置9に変動表示される図柄の表示結果が大当り図柄でない場合には「はずれ」となり、変動表示状態は終了する。遊技者は、大当りをいかにして発生させるかを楽しみつつ遊技を行う。
第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態にならずに、リーチにならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示態様を、変動表示結果がはずれ図柄になる場合における「非リーチ」(「通常はずれ」ともいう)の変動表示態様という。
第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび演出表示装置9にはずれ図柄が停止表示される場合には、演出図柄の変動表示が開始されてから、演出図柄の変動表示状態がリーチ状態となった後にリーチ演出が実行され、最終的に大当り図柄とはならない所定の演出図柄の組み合わせが停止表示されることがある。このような演出図柄の変動表示結果を、変動表示結果が「はずれ」となる場合における「リーチ」(「リーチはずれ」ともいう)の変動表示態様という。
なお、本実施の形態では、演出表示装置9における液晶表示の演出として演出図柄の変動表示が使用されるが、演出表示装置9で行われる演出は、演出図柄の変動表示に限られず、例えば、所定のストーリー性をもつ演出を実行して、大当り判定や変動パターンの決定結果にもとづいてストーリーの結果を表示するような演出を実行するようにしてもよい。
演出表示装置9の下方には、第1始動入賞口13を有する入賞装置が設けられている。第1始動入賞口13に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第1始動口スイッチ13aによって検出される。
また、第1始動入賞口(第1始動口)13を有する入賞装置の下方には、遊技球が入賞可能な第2始動入賞口14を有する可変入賞球装置15が設けられている。第2始動入賞口(第2始動口)14に入賞した遊技球は、遊技盤6の背面に導かれ、第2始動口スイッチ14aによって検出される。可変入賞球装置15は、ソレノイド16によって開状態とされる。可変入賞球装置15が開状態になることによって、遊技球が第2始動入賞口14に入賞可能になり(始動入賞し易くなり)、遊技者にとって有利な状態になる。可変入賞球装置15が開状態になっている状態では、第1始動入賞口13よりも、第2始動入賞口14に遊技球が入賞しやすい。また、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、遊技球は第2始動入賞口14に入賞しない。従って、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態では、第2始動入賞口14よりも、第1始動入賞口13に遊技球が入賞しやすい。なお、可変入賞球装置15が閉状態になっている状態において、入賞はしづらいものの入賞することは可能である(すなわち、遊技球が入賞しにくい)ように構成されていてもよい。
以下、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とを総称して始動入賞口または始動口ということがある。
可変入賞球装置15が開放状態に制御されているときには可変入賞球装置15に向かう遊技球は第2始動入賞口14に極めて入賞しやすい。
また、演出表示装置9の表示画面下部には、図1及び図30に示すように、第1保留記憶に対応する保留表示と第2保留記憶に対応する保留表示とを、第1始動入賞口13及び第2始動入賞口14への始動入賞順に表示する保留記憶表示エリア18が設けられている。保留記憶表示エリア18は、下部側が1〜9個までの通常保留表示を表示する通常保留表示位置として構成されており、上部側が通常保留表示位置にて全ての通常保留表示を表示することが不可能となった場合に、所定数(本実施の形態では5個)の保留記憶をまとめて1つのまとめ保留表示として表示するまとめ保留表示位置として構成されている。尚、まとめ保留表示位置では、まとめ保留表示を9個まで表示可能となっている。また、演出表示装置9の表示画面における保留記憶表示エリア18の左方には、実行中の変動表示に対応する保留表示を消費保留表示として表示する消費保留アクティブ表示エリア9Fの表示領域がある。
なお、本実施の形態では、図1に示すように、第2始動入賞口14に対してのみ開閉動作を行う可変入賞球装置15が設けられているが、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14のいずれについても開閉動作を行う可変入賞球装置が設けられている構成であってもよい。
尚、本実施の形態では、公知の遊技機のように、遊技状態によっては、保留記憶数として「4」や「8」等の上限値が設定されていないために、保留記憶数が多くなることから、演出表示装置9に設定された保留記憶表示エリア18にのみ保留記憶数を表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1始動入賞口13に入った入賞球数すなわち第1保留記憶数(保留記憶を、始動記憶または始動入賞記憶ともいう。)を表示する第1特別図柄保留記憶表示器や、第2始動入賞口14に入った入賞球数すなわち第2保留記憶数を表示する第2特別図柄保留記憶表示器を設けるようにしても良い。また、保留記憶表示エリア18と同じく合計保留記憶数を表示する個別の合計保留記憶表示器を設けるようにしても良い。
これら第1特別図柄保留記憶表示器、第2特別図柄保留記憶表示器および合計保留記憶表示器は、例えば、複数のLED点灯部を有するLED表示器や、数値表示が可能なセグメント表示器や、液晶表示器を使用すれば良い。尚、これら表示器においては、図形や絵柄による保留表示と、保留記憶数の数値表示とを同時に表示するようにしても良い。
これら第1特別図柄保留記憶表示器、第2特別図柄保留記憶表示器および合計保留記憶表示器の表示は、始動入賞がある毎に、表示している保留記憶数を1増やし、対応する第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bでの可変表示が開始される毎に、表示している保留記憶数を1減らすようにすれば良く、これらの保留記憶数の表示を更新する処理は、例えば、後述するタイマ割込処理の表示制御処理(S22)において表示制御を行う処理が実行されることによって実現されれば良い。
演出表示装置9は、第1特別図柄表示器8aによる第1特別図柄の変動表示時間中、および第2特別図柄表示器8bによる第2特別図柄の変動表示時間中に、装飾用(演出用)の図柄としての演出図柄の変動表示を行う。第1特別図柄表示器8aにおける第1特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第2特別図柄表示器8bにおける第2特別図柄の変動表示と、演出表示装置9における演出図柄の変動表示とは同期している。また、第1特別図柄表示器8aにおいて大当り図柄が停止表示されるときと、第2特別図柄表示器8bにおいて大当り図柄が停止表示されるときには、演出表示装置9において大当りを想起させるような演出図柄の組み合わせが停止表示される。
なお、本実施の形態では、後述するように、特別図柄の変動表示を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ560が変動時間を特定可能な変動パターン指定コマンドを送信し、演出制御用マイクロコンピュータ100によって、受信した変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に従って演出図柄の変動表示が制御される。よって、変動パターン指定コマンドにもとづいて変動時間が特定されることから、特別図柄の変動表示と演出図柄の変動表示とは、同期して実行される。同期するとは、変更開始タイミングおよび変動終了タイミングが略同じであることを意味する。
また、図1に示すように、可変入賞球装置15の下方には、特別可変入賞球装置20が設けられている。特別可変入賞球装置20は開閉板を備え、第1特別図柄表示器8aに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときと、第2特別図柄表示器8bに特定表示結果(大当り図柄)が導出表示されたときに生起する特定遊技状態(大当り遊技状態)においてソレノイド21によって開閉板が開放状態に制御されることによって、入賞領域である大入賞口が開放状態になる。大入賞口に入賞した遊技球はカウントスイッチ23で検出される。
遊技領域7には、遊技球の入賞にもとづいてあらかじめ決められている所定数の景品遊技球の払出を行うための入賞口(普通入賞口)29,30,33,39も設けられている。入賞口29,30,33,39に入賞した遊技球は、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aで検出される。
遊技盤6の右側方には、普通図柄表示器10が設けられている。普通図柄表示器10は、普通図柄と呼ばれる複数種類の識別情報(例えば、「○」および「×」)を変動表示する。
遊技球がゲート32を通過しゲートスイッチ32aで検出されると、普通図柄表示器10の表示の変動表示が開始される。本実施の形態では、上下のランプ(点灯時に図柄が視認可能になる)が交互に点灯することによって変動表示が行われ、例えば、変動表示の終了時に下側のランプが点灯すれば当りになる。そして、普通図柄表示器10における停止図柄が所定の図柄(当り図柄)である場合に、可変入賞球装置15が所定回数、所定時間だけ開状態になる。すなわち、可変入賞球装置15の状態は、普通図柄の停止図柄が当り図柄である場合に、遊技者にとって不利な状態から有利な状態(第2始動入賞口14に遊技球が入賞可能な状態)に変化する。普通図柄表示器10の近傍には、ゲート32を通過した入賞球数を表示する4つのLEDによる表示部を有する普通図柄保留記憶表示器41が設けられている。ゲート32への遊技球の通過がある毎に、すなわちゲートスイッチ32aによって遊技球が検出される毎に、普通図柄保留記憶表示器41は点灯するLEDを1増やす。そして、普通図柄表示器10の変動表示が開始される毎に、点灯するLEDを1減らす。さらに、通常状態に比べて大当りとすることに決定される確率が高い状態である確変状態(通常状態と比較して、特別図柄の変動表示結果として大当りと判定される確率が高められた状態)では、普通図柄表示器10における停止図柄が当り図柄になる確率が高められるとともに、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。また、確変状態ではないが図柄の変動時間が短縮されている時短状態(特別図柄の変動表示時間が短縮される遊技状態)でも、可変入賞球装置15の開放時間と開放回数が高められる。
遊技盤6の遊技領域7の左右周辺には、遊技中に点滅表示される装飾LED25が設けられ、下部には、入賞しなかった打球が取り込まれるアウト口26がある。また、遊技領域7の外側の左右上部には、所定の音声出力として効果音や音声を発声する2つのスピーカ27が設けられている。遊技領域7の外周には、前面枠に設けられた枠LED28が設けられている。
遊技機には、遊技者が打球操作ハンドル5を操作することに応じて駆動モータを駆動し、駆動モータの回転力を利用して遊技球を遊技領域7に発射する打球発射装置(図示せず)が設けられている。打球発射装置から発射された遊技球は、遊技領域7を囲むように円形状に形成された打球レールを通って遊技領域7に入り、その後、遊技領域7を下りてくる。遊技球が第1始動入賞口13に入り第1始動口スイッチ13aで検出されると、第1特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第1の開始条件が成立したこと)、第1特別図柄表示器8aにおいて第1特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第1特別図柄および演出図柄の変動表示は、第1始動入賞口13への入賞に対応する。第1特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第1保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第1保留記憶数を1増やす。
遊技球が第2始動入賞口14に入り第2始動口スイッチ14aで検出されると、第2特別図柄の変動表示を開始できる状態であれば(例えば、特別図柄の変動表示が終了し、第2の開始条件が成立したこと)、第2特別図柄表示器8bにおいて第2特別図柄の変動表示(変動)が開始されるとともに、演出表示装置9において演出図柄の変動表示が開始される。すなわち、第2特別図柄および演出図柄の変動表示は、第2始動入賞口14への入賞に対応する。第2特別図柄の変動表示を開始できる状態でなければ、第2保留記憶数が上限値に達していないことを条件として、第2保留記憶数を1増やす。
なお、本実施の形態では、確変大当りとなった場合には、遊技状態を高確率状態(確変状態:通常状態と比較して大当りとなる確率が高められた遊技状態)に移行するとともに、遊技球が始動入賞しやすくなる(すなわち、特別図柄表示器8や演出表示装置9における変動表示の実行条件が成立しやすくなる。)ように制御された遊技状態である高ベース状態(高頻度状態)に移行する。高ベース状態である場合には、高ベース状態でない場合と比較して、可変入賞球装置15が開状態となる頻度が高められたり、可変入賞球装置15が開状態となる時間が延長されたりして、始動入賞しやすくなる。
図2は、主基板(遊技制御基板)31における回路構成の一例を示すブロック図である。なお、図2は、払出制御基板37および演出制御基板80等も示されている。主基板31には、プログラムに従ってパチンコ遊技機1を制御する遊技制御用マイクロコンピュータ(遊技制御手段に相当)560が搭載されている。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、ゲーム制御(遊技進行制御)用のプログラム等を記憶するROM54、ワークメモリとして使用される記憶手段としてのRAM55、プログラムに従って制御動作を行うCPU56およびI/Oポート部57を含む。本実施の形態では、ROM54およびRAM55は遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されている。すなわち、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1チップマイクロコンピュータである。1チップマイクロコンピュータには、少なくともCPU56のほかRAM55が内蔵されていればよく、ROM54は外付けであっても内蔵されていてもよい。また、I/Oポート部57は、外付けであってもよい。遊技制御用マイクロコンピュータ560には、さらに、ハードウェア乱数(ハードウェア回路が発生する乱数)を発生する乱数回路503が内蔵されている。
また、RAM55は、その一部または全部が電源基板910において作成されるバックアップ電源によってバックアップされている不揮発性記憶手段としてのバックアップRAMである。すなわち、遊技機に対する電力供給が停止しても、所定期間(バックアップ電源としてのコンデンサが放電してバックアップ電源が電力供給不能になるまで)は、RAM55の一部または全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータ(特別図柄プロセスフラグなど)と未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存される。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータである。また、制御状態に応じたデータは、遊技の進行状態を示すデータに相当する。なお、本実施の形態では、RAM55の全部が、電源バックアップされているとする。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560においてCPU56がROM54に格納されているプログラムに従って制御を実行するので、以下、遊技制御用マイクロコンピュータ560(またはCPU56)が実行する(または、処理を行う)ということは、具体的には、CPU56がプログラムに従って制御を実行することである。このことは、主基板31以外の他の基板に搭載されているマイクロコンピュータについても同様である。
乱数回路503は、特別図柄の変動表示の表示結果により大当りとするか否か判定するための判定用の乱数を発生するために用いられるハードウェア回路である。乱数回路503は、初期値(例えば、0)と上限値(例えば、65535)とが設定された数値範囲内で、数値データを、設定された更新規則に従って更新する乱数発生機能を有する。そして、読出される数値データが乱数値として使用される。
乱数回路503は、数値データの更新範囲の選択設定機能(初期値の選択設定機能、および、上限値の選択設定機能)、数値データの更新規則の選択設定機能、および数値データの更新規則の選択切換え機能等の各種の機能を有する。このような機能によって、生成する乱数のランダム性を向上させることができる。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、乱数回路503が更新する数値データの初期値を設定する機能を有している。例えば、ROM54等の所定の記憶領域に記憶された遊技制御用マイクロコンピュータ560のIDナンバ(遊技制御用マイクロコンピュータ560の製品ごとに異なる数値で付与されたIDナンバ)を用いて所定の演算を行なって得られた数値データを、乱数回路503が更新する数値データの初期値として設定する。そのような処理を行うことによって、乱数回路503が発生する乱数のランダム性をより向上させることができる。
また、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14a、カウントスイッチ23、入賞口スイッチ29a,30a,33a,39aからの検出信号を遊技制御用マイクロコンピュータ560に与える入力ドライバ回路58も主基板31に搭載されている。また、可変入賞球装置15を開閉するソレノイド16、および大入賞口を形成する特別可変入賞球装置20を開閉するソレノイド21を遊技制御用マイクロコンピュータ560からの指令に従って駆動する出力回路59も主基板31に搭載されている。
また、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄を変動表示する第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8b、普通図柄を変動表示する普通図柄表示器10および普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う。
なお、大当り遊技状態の発生を示す大当り情報等の情報出力信号をホールコンピュータ等の外部装置に対して出力する情報出力回路(図示せず)も主基板31に搭載されている。
本実施の形態では、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段(演出制御用マイクロコンピュータで構成される。)が、中継基板77を介して遊技制御用マイクロコンピュータ560から演出内容を指示する演出制御コマンドを受信し、演出図柄を変動表示する演出表示装置9の表示制御を行う。
また、演出制御基板80に搭載されている演出制御手段が、ランプドライバ基板35を介して、遊技盤に設けられている装飾LED25、および枠側に設けられている枠LED28の表示制御を行うとともに、音声出力基板70を介してスピーカ27からの音出力の制御を行う。
ランプドライバ基板35および音声出力基板70には、マイクロコンピュータは搭載されていないが、マイクロコンピュータを搭載してもよい。また、ランプドライバ基板35および音声出力基板70を設けずに、演出制御に関して演出制御基板80のみを設けてもよい。
演出制御基板80は、演出制御用CPU101、および演出図柄プロセスフラグ等の演出に関する情報を記憶するRAMを含む演出制御用マイクロコンピュータ100を搭載している。なお、RAMは外付けであってもよい。本実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100におけるRAMは電源バックアップされていない。演出制御基板80において、演出制御用CPU101は、内蔵または外付けのROM(図示せず)に格納されたプログラムに従って動作し、中継基板77を介して入力される主基板31からの取込信号(演出制御INT信号)に応じて、入力ドライバ102および入力ポート103を介して演出制御コマンドを受信する。また、演出制御用CPU101は、演出制御コマンドにもとづいて、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)109に演出表示装置9の表示制御を行わせる。
本実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100と共動して演出表示装置9の表示制御を行うVDP109が演出制御基板80に搭載されている。VDP109は、演出制御用マイクロコンピュータ100とは独立したアドレス空間を有し、そこにVRAMをマッピングする。VRAMは、画像データを展開するためのバッファメモリである。そして、VDP109は、VRAM内の画像データをフレームメモリを介して演出表示装置9に出力する。
演出制御用CPU101は、受信した演出制御コマンドに従ってCGROM(図示せず)から必要なデータを読み出すための指令をVDP109に出力する。CGROMは、演出表示装置9に表示されるキャラクタ画像データや動画像データ、具体的には、人物、文字、図形や記号等(演出図柄を含む)、および背景画像のデータをあらかじめ格納しておくためのROMである。VDP109は、演出制御用CPU101の指令に応じて、CGROMから画像データを読み出す。そして、VDP109は、読み出した画像データにもとづいて表示制御を実行する。
演出制御コマンドおよび演出制御INT信号は、演出制御基板80において、まず、入力ドライバ102に入力する。入力ドライバ102は、中継基板77から入力された信号を演出制御基板80の内部に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80の内部から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路でもある。
中継基板77には、主基板31から入力された信号を演出制御基板80に向かう方向にしか通過させない(演出制御基板80から中継基板77への方向には信号を通過させない)信号方向規制手段としての単方向性回路74が搭載されている。単方向性回路として、例えばダイオードやトランジスタが使用される。また、単方向性回路は、各信号に設けられる。さらに、単方向性回路である出力ポートを介して主基板31から演出制御コマンドおよび演出制御INT信号が出力されるので、中継基板77から主基板31の内部に向かう信号が規制される。すなわち、中継基板77からの信号は主基板31の内部(遊技制御用マイクロコンピュータ560側)に入り込まない。なお、出力ポートは、図2に示されたI/Oポート部57の一部である。また、出力ポートの外側(中継基板77側)に、さらに、単方向性回路である信号ドライバ回路が設けられていてもよい。
さらに、演出制御用CPU101は、出力ポートを介してランプドライバ基板35に対してLEDを駆動する信号を出力する。また、演出制御用CPU101は、出力ポートを介して音声出力基板70に対して音番号データを出力する。
ランプドライバ基板35において、LEDを駆動する信号は、入力ドライバを介してLEDドライバに入力される。LEDドライバは、LEDを駆動する信号にもとづいて枠LED28などの枠側に設けられている発光体に電流を供給する。また、遊技盤側に設けられている装飾LED25に電流を供給する。
音声出力基板70において、音番号データは、入力ドライバを介して音声合成用ICに入力される。音声合成用ICは、音番号データに応じた音声や効果音を発生し増幅回路に出力する。増幅回路は、音声合成用ICの出力レベルを、ボリュームで設定されている音量に応じたレベルに増幅した音声信号をスピーカ27に出力する。音声データROMには、音番号データに応じた制御データが格納されている。音番号データに応じた制御データは、所定期間(例えば演出図柄の変動期間)における効果音または音声の出力態様を時系列的に示すデータの集まりである。
次に、遊技機の動作を説明する。遊技機に対して電源が投入され電力供給が開始されると、リセット信号が入力されるリセット端子の入力レベルがハイレベルになり、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)は、プログラムの内容が正当か否か確認するための処理であるセキュリティチェック処理を実行した後、S1以降のメイン処理を開始する。メイン処理において、CPU56は、まず、必要な初期設定を行う。
初期設定処理において、CPU56は、まず、割込禁止に設定する(S1)。次に、割込モードを割込モード2に設定し(S2)、スタックポインタにスタックポインタ指定アドレスを設定する(S3)。そして、内蔵デバイスの初期化(内蔵デバイス(内蔵周辺回路)であるCTC(カウンタ/タイマ)およびPIO(パラレル入出力ポート)の初期化など)を行った後(S4)、RAMをアクセス可能状態に設定する(S5)。なお、割込モード2は、CPU56が内蔵する特定レジスタ(Iレジスタ)の値(1バイト)と内蔵デバイスが出力する割込ベクタ(1バイト:最下位ビット0)とから合成されるアドレスが、割込番地を示すモードである。
次いで、CPU56は、入力ポートを介して入力されるクリアスイッチ(例えば、電源基板に搭載されている。)の出力信号(クリア信号)の状態を確認する(S6)。その確認においてオンを検出した場合には、CPU56は、通常の初期化処理(S10〜S15)を実行する。
クリアスイッチがオンの状態でない場合には、遊技機への電力供給が停止したときにバックアップRAM領域のデータ保護処理(例えばパリティデータの付加等の電力供給停止時処理)が行われたか否か確認する(S7)。そのような保護処理が行われていないことを確認したら、CPU56は初期化処理を実行する。バックアップRAM領域にバックアップデータがあるか否かは、例えば、電力供給停止時処理においてバックアップRAM領域に設定されるバックアップフラグの状態によって確認される。
電力供給停止時処理が行われたことを確認したら、CPU56は、バックアップRAM領域のデータチェックを行う(S8)。本実施の形態では、データチェックとしてパリティチェックを行う。よって、S8では、算出したチェックサムと、電力供給停止時処理で同一の処理によって算出され保存されているチェックサムとを比較する。不測の停電等の電力供給停止が生じた後に復旧した場合には、バックアップRAM領域のデータは保存されているはずであるから、チェック結果(比較結果)は正常(一致)になる。チェック結果が正常でないということは、バックアップRAM領域のデータが、電力供給停止時のデータとは異なっていることを意味する。そのような場合には、内部状態を電力供給停止時の状態に戻すことができないので、電力供給の停止からの復旧時でない電源投入時に実行される初期化処理を実行する。
チェック結果が正常であれば、CPU56は、遊技制御手段の内部状態と演出制御手段等の電気部品制御手段の制御状態を電力供給停止時の状態に戻すための遊技状態復旧処理(S41〜S43の処理)を行う。具体的には、ROM54に格納されているバックアップ時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S41)、バックアップ時設定テーブルの内容を順次作業領域(RAM55内の領域)に設定する(S42)。作業領域はバックアップ電源によって電源バックアップされている。バックアップ時設定テーブルには、作業領域のうち初期化してもよい領域についての初期化データが設定されている。S41およびS42の処理によって、作業領域のうち初期化してはならない部分については、保存されていた内容がそのまま残る。初期化してはならない部分とは、例えば、電力供給停止前の遊技状態を示すデータ(特別図柄プロセスフラグ、確変フラグ、時短フラグなど)、出力ポートの出力状態が保存されている領域(出力ポートバッファ)、未払出賞球数を示すデータが設定されている部分などである。
また、CPU56は、電力供給復旧時の初期化コマンドとしての停電復旧指定コマンドを送信する(S43)。また、CPU56は、バックアップRAMに保存されている表示結果を指定した表示結果指定コマンドを演出制御基板80に対して送信する(S44)。そして、S14に移行する。
なお、本実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する変動時間タイマの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、S44で表示結果指定コマンドが送信された後、保存していた変動時間タイマの値の計測を再開して特別図柄の変動表示が再開されるとともに、保存していた変動時間タイマの値がタイムアウトしたときに、さらに後述する図柄確定指定コマンドが送信される。また、本実施の形態では、バックアップRAM領域には、後述する特別図柄プロセスフラグの値も保存される。従って、停電復旧した場合には、保存されている特別図柄プロセスフラグの値に応じたプロセスから特別図柄プロセス処理が再開される。
なお、停電復旧時に必ず表示結果指定コマンドを送信するのではなく、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している変動時間タイマの値が0であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、変動時間タイマの値が0でなければ、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、変動時間タイマが0であれば、停電時に変動中の状態ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
また、CPU56は、まず、バックアップRAM領域に保存している特別図柄プロセスフラグの値が3であるか否かを確認するようにしてもよい。そして、特別図柄プロセスフラグの値が3であれば、変動中に停電した場合であると判断して、表示結果指定コマンドを送信するようにし、特別図柄プロセスフラグが3でなければ、停電時に変動中ではなかったと判断して、表示結果指定コマンドを送信しないようにしてもよい。
なお、本実施の形態では、バックアップフラグとチェックデータとの双方を用いてバックアップRAM領域のデータが保存されているか否か確認しているが、いずれか一方のみを用いてもよい。すなわち、バックアップフラグとチェックデータとのいずれかを、遊技状態復旧処理を実行するための契機としてもよい。
初期化処理では、CPU56は、まず、RAMクリア処理を行う(S10)。なお、RAMクリア処理によって、所定のデータ(例えば、普通図柄当り決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)は0に初期化されるが、任意の値またはあらかじめ決められている値に初期化するようにしてもよい。また、RAM55の全領域を初期化せず、所定のデータ(例えば、普通図柄当り決定用乱数を生成するためのカウンタのカウント値のデータ)をそのままにしてもよい。また、ROM54に格納されている初期化時設定テーブルの先頭アドレスをポインタに設定し(S11)、初期化時設定テーブルの内容を順次作業領域に設定する(S12)。
S11およびS12の処理によって、例えば、普通図柄当り決定用乱数カウンタ、特別図柄バッファ、総賞球数格納バッファ、特別図柄プロセスフラグなど制御状態に応じて選択的に処理を行うためのフラグに初期値が設定される。
また、CPU56は、サブ基板(主基板31以外のマイクロコンピュータが搭載された基板。)を初期化するための初期化指定コマンド(遊技制御用マイクロコンピュータ560が初期化処理を実行したことを示すコマンドでもある。)をサブ基板に送信する(S13)。例えば、演出制御用マイクロコンピュータ100は、初期化指定コマンドを受信すると、演出表示装置9において、遊技機の制御の初期化がなされたことを報知するための画面表示、すなわち初期化報知を行う。
また、CPU56は、乱数回路503を初期設定する乱数回路設定処理を実行する(S14)。CPU56は、例えば、乱数回路設定プログラムに従って処理を実行することによって、乱数回路503にランダムRの値を更新させるための設定を行う。
そして、S15において、CPU56は、所定時間(例えば2ms)毎に定期的にタイマ割込がかかるように遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されているCTCのレジスタの設定を行なう。すなわち、初期値として例えば2msに相当する値が所定のレジスタ(時間定数レジスタ)に設定される。本実施の形態では、2ms毎に定期的にタイマ割込がかかるとする。
初期化処理の実行(S10〜S15)が完了すると、CPU56は、メイン処理で、表示用乱数更新処理(S17)および初期値用乱数更新処理(S18)を繰り返し実行する。表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理を実行するときには割込禁止状態に設定し(S16)、表示用乱数更新処理および初期値用乱数更新処理の実行が終了すると割込許可状態に設定する(S19)。本実施の形態では、表示用乱数とは、大当りとしない場合の特別図柄の停止図柄を決定するための乱数や大当りとしない場合にリーチとするか否かを決定するための乱数であり、表示用乱数更新処理とは、表示用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。また、初期値用乱数更新処理とは、初期値用乱数を発生するためのカウンタのカウント値を更新する処理である。本実施の形態では、初期値用乱数とは、普通図柄に関して当りとするか否か決定するための乱数を発生するためのカウンタ(普通図柄当り決定用乱数発生カウンタ)のカウント値の初期値を決定するための乱数である。後述する遊技の進行を制御する遊技制御処理(遊技制御用マイクロコンピュータ560が、遊技機に設けられている演出表示装置、可変入賞球装置、球払出装置等の遊技用の装置を、自身で制御する処理、または他のマイクロコンピュータに制御させるために指令信号を送信する処理、遊技装置制御処理ともいう)において、普通図柄当り決定用乱数のカウント値が1周(普通図柄当り決定用乱数の取りうる値の最小値から最大値までの間の数値の個数分歩進したこと)すると、そのカウンタに初期値が設定される。
なお、本実施の形態では、リーチ演出は、演出表示装置9において変動表示される演出図柄を用いて実行される。また、特別図柄の表示結果を大当り図柄にする場合には、リーチ演出は常に実行される。特別図柄の表示結果を大当り図柄にしない場合には、CPU56は、乱数を用いた変動パターンを決定する抽選を行うことによって、リーチ演出を実行するか否か決定する。ただし、実際にリーチ演出の制御を実行するのは、演出制御用マイクロコンピュータ100である。
タイマ割込が発生すると、CPU56は、図3に示すS20〜S34のタイマ割込処理を実行する。タイマ割込処理において、まず、電源断信号が出力されたか否か(オン状態になったか否か)を検出する電源断検出処理を実行する(S20)。電源断信号は、例えば電源基板に搭載されている電源監視回路が、遊技機に供給される電源の電圧の低下を検出した場合に出力する。そして、電源断検出処理において、CPU56は、電源断信号が出力されたことを検出したら、必要なデータをバックアップRAM領域に保存するための電力供給停止時処理を実行する。次いで、入力ドライバ回路58を介して、ゲートスイッチ32a、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号を入力し、それらの状態判定を行う(スイッチ処理:S21)。
次に、CPU56は、特別図柄表示器8、普通図柄表示器10、普通図柄保留記憶表示器41の表示制御を行う表示制御処理を実行する(S22)。特別図柄表示器8および普通図柄表示器10については、S32,S33で設定される出力バッファの内容に応じて各表示器に対して駆動信号を出力する制御を実行する。
また、遊技制御に用いられる普通図柄当り決定用乱数等の各決定用乱数を生成するための各カウンタのカウント値を更新する処理を行う(決定用乱数更新処理:S23)。CPU56は、さらに、初期値用乱数および表示用乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する処理を行う(初期値用乱数更新処理,表示用乱数更新処理:S24,S25)。
さらに、CPU56は、特別図柄プロセス処理を行う(S26)。特別図柄プロセス処理では、特別図柄プロセス処理では、第1特別図柄表示器8a、第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を所定の順序で制御するための特別図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
次いで、普通図柄プロセス処理を行う(S27)。普通図柄プロセス処理では、CPU56は、普通図柄表示器10の表示状態を所定の順序で制御するための普通図柄プロセスフラグに従って該当する処理を実行する。CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値を、遊技状態に応じて更新する。
また、CPU56は、演出制御用マイクロコンピュータ100に演出制御コマンドを送出する処理を行う(演出制御コマンド制御処理:S28)。
さらに、CPU56は、例えばホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する情報出力処理を行う(S29)。
また、CPU56は、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23の検出信号にもとづく賞球個数の設定などを行う賞球処理を実行する(S30)。具体的には、第1始動口スイッチ13a、第2始動口スイッチ14aおよびカウントスイッチ23のいずれかがオンしたことにもとづく入賞検出に応じて、払出制御基板37に搭載されている払出制御用マイクロコンピュータに賞球個数を示す払出制御コマンド(賞球個数信号)を出力する。払出制御用マイクロコンピュータは、賞球個数を示す払出制御コマンドに応じて球払出装置97を駆動する。
本実施の形態では、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域(出力ポートバッファ)が設けられているのであるが、CPU56は、出力ポートの出力状態に対応したRAM領域におけるソレノイドのオン/オフに関する内容を出力ポートに出力する(S31:出力処理)。
また、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値に応じて特別図柄の演出表示を行うための特別図柄表示制御データを特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する特別図柄表示制御処理を行う(S32)。
さらに、CPU56は、普通図柄プロセスフラグの値に応じて普通図柄の演出表示を行うための普通図柄表示制御データを普通図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定する普通図柄表示制御処理を行う(S33)。CPU56は、例えば、普通図柄の変動に関する開始フラグがセットされると終了フラグがセットされるまで、普通図柄の変動速度が0.2秒ごとに表示状態(「○」および「×」)を切り替えるような速度であれば、0.2秒が経過する毎に、出力バッファに設定される表示制御データの値(例えば、「○」を示す1と「×」を示す0)を切り替える。また、CPU56は、出力バッファに設定された表示制御データに応じて、S22において駆動信号を出力することによって、普通図柄表示器10における普通図柄の演出表示を実行する。
その後、割込許可状態に設定し(S34)、処理を終了する。
以上の制御によって、本実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く)の処理に相当する。また、本実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
以上の制御によって、本実施の形態では、遊技制御処理は2ms毎に起動されることになる。なお、遊技制御処理は、タイマ割込処理におけるS21〜S33(S29を除く。)の処理に相当する。また、本実施の形態では、タイマ割込処理で遊技制御処理が実行されているが、タイマ割込処理では例えば割込が発生したことを示すフラグのセットのみがなされ、遊技制御処理はメイン処理において実行されるようにしてもよい。
図4は、各乱数を示す説明図である。各乱数は、以下のように使用される。(1)ランダム1:大当りの種類(確変大当り、通常大当り)を決定する(大当り種別決定用)。(2)ランダム2:変動パターンの(変動時間)を決定する(変動パターン決定用)。(3)ランダム3:普通図柄にもとづく当りを発生させるか否か決定する(普通図柄当り決定用)。(4)ランダム4:ランダム3の初期値を決定する(ランダム3初期値決定用)。
図3に示されたタイマ割込処理におけるステップS23では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、(1)の大当り種別決定用乱数、および(3)の普通図柄当り決定用乱数を生成するためのカウンタのカウントアップ(1加算)を行う。すなわち、それらが決定用乱数であり、それら以外の乱数が表示用乱数(ランダム2)または初期値用乱数(ランダム4)である。なお、遊技効果を高めるために、上記の乱数以外の乱数も用いてもよい。また、この実施の形態では、大当り決定用乱数として、遊技制御用マイクロコンピュータ560に内蔵されたハードウェア(遊技制御用マイクロコンピュータ560の外部のハードウェアでもよい。)が生成する乱数を用いる。
図5は、大当り判定テーブルを示す説明図である。大当り判定テーブルとは、ROM54に記憶されているデータの集まりであって、ランダムRと比較される大当り判定値が設定されているテーブルである。大当り判定テーブルには、通常状態(確変状態でない遊技状態)において用いられる通常時大当り判定テーブルと、確変状態において用いられる確変時大当り判定テーブルとがある。通常時大当り判定テーブルには、図5(A)の左欄に記載されている各数値が設定され、確変時大当り判定テーブルには、図5(A)の右欄に記載されている各数値が設定されている。図5(A)に記載されている数値が大当り判定値である。
CPU56は、所定の時期に、乱数回路503のカウント値を抽出して抽出値を大当り決定用乱数(ランダムR)の値とするのであるが、大当り決定用乱数値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当り(確変大当り、または通常大当り)にすることに決定する。なお、図5(A)に示す「確率」は、大当りになる確率(割合)を示す。また、大当りにするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器8における停止図柄を大当り図柄にするか否か決定するということでもある。
図5(B)は、ROM54に記憶されている大当り種別判定テーブルを示す説明図である。大当り種別判定テーブルは、可変表示結果を大当り図柄にする旨の判定がなされたときに、大当り種別決定用乱数(ランダム2)にもとづいて、大当りの種別を「通常大当り」、「確変大当り」のうちのいずれかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別判定テーブルには、ランダム1の値と比較される数値であって、「通常大当り」、「確変大当り」のそれぞれに対応した判定値(大当り種別判定値)が設定されている。CPU56は、ランダム1の値が大当り種別判定値のいずれかに一致した場合に、大当りの種別を、一致した大当り種別判定値に対応する種別に決定する。
「通常大当り」は、大当り遊技中に大入賞口が15回(15ラウンド)開放し、大当り遊技が終了すると遊技状態を非確変状態(低確率状態)に移行させることになる大当りである。また、大当り遊技が終了すると遊技状態は、時短状態(高ベース状態)に移行する。時短状態は、特別図柄の可変表示(変動)が100回実行されるまで継続する。「確変大当り」は、大当り遊技中に大入賞口が15回(15ラウンド)開放し、大当り遊技が終了すると遊技状態を確変状態(高確率状態)に移行させることになる大当りである。また、大当り遊技が終了すると遊技状態は、時短状態(高ベース状態)に移行する。時短状態は、次に大当りが発生するまで継続する。
なお、この実施の形態では、大当り種別として、「通常大当り」、「確変大当り」があるが、他の大当り種別があってもよい。
図6は、この実施の形態で用いられる変動パターンの一例を示す説明図である。図6において、「EXT」とは、2バイト構成の演出制御コマンドにおける2バイト目のEXTデータを示す。また、「時間」は特別図柄の変動時間(識別情報の可変表示期間)を示す。
図6に示す例では、特別図柄の各変動パターンは、はずれとするか大当りとするか、リーチとするか否か、およびリーチとする場合のリーチ態様などの各種の演出態様の違いに応じて複数種類用意されている。なお、リーチ演出は、演出制御用マイクロコンピュータ100が表示制御する演出表示装置9において実行される。
「通常変動」は、リーチ態様を伴わない変動パターンである。「ノーマルリーチ」は、所定のリーチ態様を伴う変動パターンである。「スーパーリーチ」は、「ノーマルリーチ」とは異なるリーチ態様を伴う変動パターンであるが、「ノーマルリーチ」のリーチ態様に続いて「スーパーリーチ」のリーチ態様の演出が実行されるようになっていてもよい。なお、リーチ態様が異なるとは、リーチ変動時間において異なった態様(速度や回転方向等)の変動が行われたりキャラクタ等が現れたりすることをいう。また、「ノーマルリーチ」および「スーパーリーチ」では、大当りになる場合と大当りにならない場合とがあるが、はずれでリーチになる場合(はずれリーチの場合)の「スーパーリーチ」の選択率[スーパーリーチの選択率/リーチ(スーパーリーチ+ノーマルリーチ)の選択率]に比べて、大当りになる場合の「スーパーリーチ」の選択率の方が高い。
尚、本実施の形態では、図6に示すように、変動時間として、スーパーリーチ大当り及びスーパーリーチはずれの変動パターンに対して最も長い変動時間である30秒が設定され、時短状態の時の通常変動の変動パターンに対して最も短い変動時間である4秒が設定されている。よって、第1特別図柄または第2特別図柄並びに演出図柄の可変表示の変動表示時間は、いずれの変動パターンであっても30秒以内に終了することになり、打球発射装置(図示せず)における発射間隔が0.6秒とされているので、1の変動表示中に発射可能な最大球数は、30秒を0.6秒で除した値である50球である。
図7、図8及び図9は、遊技制御用マイクロコンピュータ560が送信する演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。図7、図8及び図9に示す例において、コマンド80XX(H)は、特別図柄の可変表示に対応して演出表示装置9において可変表示される演出図柄の変動パターンを指定する演出制御コマンド(変動時間の情報を含む変動パターン指定コマンド)である(それぞれ変動パターンXXに対応)。つまり、図6に示された使用されうる変動パターンのそれぞれに対して一意な番号を付した場合に、その番号で特定される変動パターンのそれぞれに対応する変動パターン指定コマンドがある。なお、「(H)」は16進数であることを示す。また、変動パターンを指定する演出制御コマンドは、変動開始を指定するためのコマンドでもある。従って、演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド80XX(H)を受信すると、演出表示装置9において演出図柄の可変表示を開始するように制御する。
コマンド8C01(H)〜8C03(H)は、大当りとするか否か、および大当り種別を特定可能な演出制御コマンドである。演出制御用マイクロコンピュータ100は、コマンド8C01(H)〜8C03(H)の受信に応じて演出図柄の表示結果を決定するので、コマンド8C01(H)〜8C03(H)を表示結果指定コマンドという。
コマンド8D01(H)は、第1特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第1図柄変動指定コマンド)である。コマンド8D02(H)は、第2特別図柄の可変表示(変動)を開始することを示す演出制御コマンド(第2図柄変動指定コマンド)である。第1図柄変動指定コマンドと第2図柄変動指定コマンドとを特別図柄特定コマンド(または図柄変動指定コマンド)と総称することがある。なお、第1特別図柄の可変表示を開始するのか第2特別図柄の可変表示を開始するのかを示す情報を、変動パターン指定コマンドに含めるようにしてもよい。
コマンド8F00(H)は、演出図柄(飾り図柄)の可変表示(変動表示)を終了して表示結果(停止図柄)を導出表示することを示す演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)である。演出制御用マイクロコンピュータ100は、図柄確定指定コマンドを受信すると、演出図柄の可変表示(変動表示)を終了して表示結果を導出表示する。
コマンド9000(H)は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに送信される演出制御コマンド(初期化指定コマンド:電源投入指定コマンド)である。コマンド9200(H)は、遊技機に対する電力供給が再開されたときに送信される演出制御コマンド(停電復旧指定コマンド)である。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、遊技機に対する電力供給が開始されたときに、バックアップRAMにデータが保存されている場合には、停電復旧指定コマンドを送信し、そうでない場合には、初期化指定コマンドを送信する。
コマンド95XX(H)は、入賞時判定結果(始動入賞が生じたときに実行される判定処理の結果)の内容を示す演出制御コマンド(入賞時判定結果指定コマンド)である。この実施の形態では、後述する入賞時判定処理(図13参照)において、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14において始動入賞が生じたときに、その始動入賞にもとづいて大当りとなるか否かを判定するとともに、その始動入賞にもとづく可変表示の変動パターンを判定する。そして、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータに判定結果を設定し、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する設定を行う。
尚、コマンド9501(H)は、入賞時に非リーチはずれと判定したことを指定する入賞時判定結果1指定コマンドである。コマンド9502(H)は、入賞時にノーマルリーチはずれと判定したことを指定する入賞時判定結果2指定コマンドである。コマンド9503(H)は、入賞時にスーパーリーチはずれと判定したことを指定する入賞時判定結果3指定コマンドである。コマンド9504(H)は、入賞時にノーマルリーチ大当りと判定したことを指定する入賞時判定結果4指定コマンドである。コマンド9505(H)は、入賞時にスーパーリーチ大当りと判定したことを指定する入賞時判定結果5指定コマンドである。
コマンド9F00(H)は、客待ちデモンストレーションを指定する演出制御コマンド(客待ちデモ指定コマンド)である。
コマンドA001(H)は、ファンファーレ画面を表示すること、すなわち大当り遊技の開始を指定する演出制御コマンド(以下、大当り開始指定コマンドまたはファンファーレ指定コマンドともいう。)である。
コマンドA1XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口開放中の表示を示す演出制御コマンド(大入賞口開放中指定コマンド)である。A2XX(H)は、XXで示す回数目(ラウンド)の大入賞口閉鎖を示す演出制御コマンド(大入賞口開放後指定コマンド)である。
コマンドA301(H)は、大当り終了画面を表示すること、すなわち大当り遊技の終了を指定する演出制御コマンド(大当り終了指定コマンド)である。
コマンドB000(H)は、遊技状態が通常状態(低ベース状態)であることを示す演出制御コマンド(通常状態指定コマンド)である。コマンドB001(H)は、遊技状態が時短状態(高ベース状態)であることを示す演出制御コマンド(時短状態指定コマンド)である。コマンドB002(H)は、遊技状態が確変状態であることを示す演出制御コマンド(確変状態指定コマンド)である。
なお、時短状態指定コマンド、確変状態指定コマンド、および通常状態指定コマンドを遊技状態指定コマンドと総称することがある。
コマンドC0XX(H)は、第1保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する演出制御コマンド(第1保留記憶数指定コマンド)である。コマンドC1XX(H)は、第2保留記憶数がXXで示す数になったことを指定する演出制御コマンド(第2保留記憶数指定コマンド)である。
また、この実施の形態では、特別図柄表示器8に大当り図柄が停止表示される場合には、演出図柄の可変表示状態がリーチ状態になった後にリーチ演出が実行され、最終的に演出表示装置9における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリア9L、9C、9Rに、演出図柄が揃って停止表示される。
この実施の形態では、演出制御コマンドは2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を表し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。MODEデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「1」に設定され、EXTデータの先頭ビット(ビット7)は必ず「0」に設定される。なお、そのようなコマンド形態は一例であって他のコマンド形態を用いてもよい。例えば、1バイトや3バイト以上で構成される制御コマンドを用いてもよい。
なお、演出制御コマンドの送出方式として、演出制御信号CD0〜CD7の8本のパラレル信号線で1バイトずつ主基板31から中継基板77を介して演出制御基板80に演出制御コマンドデータを出力し、演出制御コマンドデータの他に、演出制御コマンドデータの取込を指示するパルス状(矩形波状)の取込信号(演出制御INT信号)を出力する方式を用いる。演出制御コマンドの8ビットの演出制御コマンドデータは、演出制御INT信号に同期して出力される。演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって1バイトのデータの取り込み処理を開始する。
図10は、遊技制御用マイクロコンピュータ560(具体的には、CPU56)が実行する特別図柄プロセス処理(S26)のプログラムの一例を示すフローチャートである。上述したように、特別図柄プロセス処理では第1特別図柄表示器8aまたは第2特別図柄表示器8bおよび大入賞口を制御するための処理が実行される。特別図柄プロセス処理において、CPU56は、第1始動入賞口13に遊技球が入賞したことを検出するための第1始動口スイッチ13aまたは第2始動入賞口14に遊技球が入賞したことを検出するための第2始動口スイッチ14aがオンしていたら、すなわち、第1始動入賞口13または第2始動口14への始動入賞が発生していたら、第1始動口スイッチ通過処理を実行する(S311,S312)。そして、S300〜S307のうちのいずれかの処理を行う。
S300〜S307の処理は、以下のような処理である。
特別図柄通常処理(S300):特別図柄プロセスフラグの値が0であるときに実行される。遊技制御用マイクロコンピュータ560は、特別図柄の変動表示が開始できる状態になると、保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数(合算保留記憶数)を確認する。保留記憶数バッファに記憶される数値データの記憶数は合算保留記憶数カウンタのカウント値により確認できる。また、合算保留記憶数カウンタのカウント値が0でなければ、第1特別図柄または第2特別図柄の変動表示の表示結果を大当りとするか否かを決定する。大当りとする場合には大当りフラグをセットする。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS301に応じた値(この例では1)に更新する。なお、大当りフラグは、大当り遊技が終了するときにリセットされる。
変動パターン設定処理(S301):特別図柄プロセスフラグの値が1であるときに実行される。また、変動パターンを決定し、その変動パターンにおける変動時間(変動表示時間:変動表示を開始してから表示結果を導出表示(停止表示)するまでの時間)を特別図柄の変動表示の変動時間とすることに決定する。また、特別図柄の変動時間を計測する変動時間タイマをスタートさせる。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に対応した値(この例では2)に更新する。
表示結果指定コマンド送信処理(S302):特別図柄プロセスフラグの値が2であるときに実行される。演出制御用マイクロコンピュータ100に、表示結果指定コマンドを送信する制御を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS303に対応した値(この例では3)に更新する。
特別図柄変動中処理(S303):特別図柄プロセスフラグの値が3であるときに実行される。変動パターン設定処理で選択された変動パターンの変動時間が経過(S301でセットされる変動時間タイマがタイムアウトすなわち変動時間タイマの値が0になる)すると、演出制御用マイクロコンピュータ100に、図柄確定指定コマンドを送信する設定を行い、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS304に対応した値(この例では4)に更新する。
特別図柄停止処理(S304):特別図柄プロセスフラグの値が4であるときに実行される。大当りフラグがセットされている場合に、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。大当りフラグがセットされていない場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。なお、本実施の形態では、特別図柄プロセスフラグの値が4となったことにもとづいて、後述するように、特別図柄表示制御処理において特別図柄の停止図柄を停止表示するための特別図柄表示制御データが特別図柄表示制御データ設定用の出力バッファに設定され、S22の表示制御処理において出力バッファの設定内容に応じて実際に特別図柄の停止図柄が停止表示される。
大入賞口開放前処理(S305):特別図柄プロセスフラグの値が5であるときに実行される。大入賞口開放前処理では、大入賞口を開放する制御を行う。具体的には、カウンタ(例えば、大入賞口に入った遊技球数をカウントするカウンタ)などを初期化するとともに、ソレノイド21を駆動して大入賞口を開放状態にする。また、タイマによって大入賞口開放中処理の実行時間を設定し、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS306に対応した値(この例では6)に更新する。なお、大入賞口開放前処理は各ラウンドに実行されるが、第1ラウンドを開始する場合には、大入賞口開放前処理は大当り遊技を開始する処理でもある。
大入賞口開放中処理(S306):特別図柄プロセスフラグの値が6であるときに実行される。大当り遊技状態中のラウンド表示の演出制御コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定や大入賞口の閉成条件の成立を確認する処理等を行う。大入賞口の閉成条件が成立し、かつ、まだ残りラウンドがある場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS305に対応した値(この例では5)に更新する。また、全てのラウンドを終えた場合には、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS307に対応した値(この例では7)に更新する。
大当り終了処理(S307):特別図柄プロセスフラグの値が7であるときに実行される。大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を演出制御用マイクロコンピュータ100に行わせるための制御を行う。また、遊技状態を示すフラグ(例えば、確変フラグや時短フラグ)をセットする処理を行う。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS300に対応した値(この例では0)に更新する。
図11(A)は、S312の始動口スイッチ通過処理を示すフローチャートである。
始動口スイッチ通過処理において、CPU56は、第1始動口スイッチ13aがオンしたか否かを確認する(S1211)。第1始動口スイッチ13aがオンしていれば、CPU56は、特図プロセスフラグ値を参照し、大当り遊技中であるか否か、つまり、特図プロセスフラグ値がS305〜S307のいずれかに対応した「5」〜「7」のいずれかであるか否かを判定する(S1211a)。大当り遊技中である場合は、CPU56は、第1保留記憶数が制限値である15以上であるか否かを判定する(S1212)。尚、本実施の形態における第1保留記憶数の制限値は、図11(B)に示すように、遊技状態が低ベース状態及び高ベース状態であれば、「50」を限度に制限なしに設定されており、遊技状態が大当り遊技状態であれば、「15」に設定されている。つまり、S1212の処理においては、大当り遊技状態において第1保留記憶数が既に15以上に達しているか否かを判定する。
このようにS1212において第1保留記憶数が制限値以上であるか否かを判定することで、例えば、第1保留記憶数が15を超す20の場合に大当り遊技状態に制御された場合は、該20の第1保留記憶が、大当り遊技状態が終了するまで維持されるとともに、既に第1保留記憶数が大当り遊技状態における制限値を超える20となっているため、新たに第1保留記憶が発生することが無いようになっている。
大当り遊技中でない場合(S1211a;N)または第1保留記憶数が制限値以上でない場合は(S1212;N)、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1213)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1214)。また、CPU56は、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順を記憶するための保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第1」を示すデータをセットする(S1215)。
つまり、本実施の形態においては、上記したS1211aやS1212の処理を実行することにより、図11(B)に示すように、第1保留記憶については、大当り遊技状態中においてのみ、大当り遊技状態前における15以下の保留記憶数から15よりも多い保留記憶数に増加することや、大当り遊技状態となる前に既に保留記憶数が15以上である場合に、更に保留記憶が増えることが制限される一方、その他の遊技状態である、時短フラグがセットされていない「低ベース状態」や時短フラグがセットされている「高ベース状態」においては、制限なく保留記憶が記憶されるようになっている。
この実施の形態では、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合(すなわち、第1始動入賞口13に遊技球が始動入賞した場合)には「第1」を示すデータをセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合(すなわち、第2始動入賞口14に遊技球が始動入賞した場合)には「第2」を示すデータをセットする。例えば、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、第1始動口スイッチ13aがオン状態となった場合には「第1」を示すデータとして01(H)をセットし、第2始動口スイッチ14aがオン状態となった場合には「第2」を示すデータとして02(H)をセットする。なお、この実施の形態において、対応する保留記憶がない場合には、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、00(H)がセットされている。
図12(A)は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)の構成例を示す説明図である。図12(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では50+50=100)に対応した領域が確保されている。なお、図12(A)には、合算保留記憶数カウンタの値が5である場合の例が示されている。図12(A)に示すように、保留特定領域には、合算保留記憶数カウンタの値の最大値(この例では100)に対応した領域が確保されており、第1始動入賞口13または第2始動入賞口14への入賞にもとづき入賞順に「第1」または「第2」であることを示すデータがセットされる。従って、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)には、第1始動入賞口13および第2始動入賞口14への入賞順が記憶される。なお、保留特定領域は、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタからランダムR等の値を抽出し、それらを、第1保留記憶バッファ(図12(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1216)。なお、S1216の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第1特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
図12(B)は、保留記憶に対応する乱数等を保存する領域(保留バッファ)の構成例を示す説明図である。図12(B)に示すように、第1保留記憶バッファには、第1保留記憶数を無制限に記憶可能とするために、本実施の形態では50の保存領域が確保されている。また、第2保留記憶バッファにも、第2保留記憶数を無制限に記憶可能とするために、50の保存領域が確保されている。
この実施の形態では、前述したように、1の変動表示中に発射可能な最大球数(最も長い変動パターンによる変動において発射可能な球数)は50球であるので、現実にはあり得ないが、仮に、これら1の変動表示中に発射された最大球数の遊技球が、いずれか一方の始動入賞口(第1始動入賞口13または第2始動入賞口14)に全て入賞して保留記憶となったとしても、そのときの保留記憶数は50を越えることはあり得ないとともに、これら最も長い変動パターンが連続して実行される確率は著しく低いとともに、他の変動パターンとの組合せが発生しても、これら組合せた変動パターンの変動時間において発射可能な最大球数が、全て第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞することは現実の遊技においてはあり得ないので、この実施の形態としては、図12(B)に示すように、第1保留記憶バッファ並びに第2保留記憶バッファに、50の保留記憶の保存領域を設定することで、実際の遊技において該設定された保留記憶領域が不足すること、つまり、第1保留記憶バッファまたは第2保留記憶バッファの全ての保留記憶領域にデータが記憶されて満杯状態になってしまうことがないように第1保留記憶バッファと第2保留記憶バッファの保存領域が設定されている。
つまり、本実施の形態では、保留記憶の記憶可能数として、最長の変動時間に基づいて算出される発生可能な最大の保留記憶数である50が設定されているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら記憶可能数としては、実際の遊技において各変動パターンが決定される確率に当該変動パターンの変動時間を乗じた平均変動時間を算出するとともに、これら平均変動時間の変動パターンの変動が所定回数連続して発生することを想定して、平均変動時間に所定回数を乗じた時間において発射可能な最大球数から該時間において実行される変動回数を減じた数、つまり、実際の遊技における複数の変動表示を考慮した記憶可能数を設定しても良いし、更に、遊技領域に穿設された釘の配置等から統計的に得られた始動入賞の入賞確率に基づいて算出される想定最大保留数よりもやや多い数を設定しても良い。すなわち、実際の遊技において全ての保留記憶領域にデータが記憶されてしまう可能性のない保留記憶数や、全ての保留記憶領域にデータを記憶することが困難な保留記憶数、例えば、一日に発射可能な最大球数や、一日に第1始動入賞口13または第2始動入賞口14に入賞した最大入賞数よりも多い数を記憶可能数に設定すれば良い。
このように指定設定された第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファには、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が記憶される。なお、第1保留記憶バッファおよび第2保留記憶バッファは、RAM55に形成されている。
次いで、CPU56は、検出した始動入賞にもとづく変動がその後実行されたときの変動表示結果や変動パターンを始動入賞時にあらかじめ判定する入賞時判定処理を実行する(S1217)。そして、CPU56は、第1保留記憶数カウンタの値にもとづいて第1保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行う(S1218)。
なお、S1218の処理を実行することによって、本実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第1始動入賞口13に始動入賞するごとに、必ず第1保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
なお、本実施の形態では、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した始動入賞順に従って、第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄の変動表示が実行されるが、第1特別図柄と第2特別図柄とのいずれか一方の変動表示を優先して実行するように構成してもよい。例えば、高ベース状態に移行された場合には可変入賞球装置15が設けられた第2始動入賞口14に始動入賞しやすくなり第2保留記憶が溜まりやすくなるのであるから、第2特別図柄の変動表示を優先して実行するようにしてもよい。この場合には、S1215の処理を省略可能であるとともに、図12(A)に示す保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)が不要となる。また、この場合には、CPU56は、高ベース状態でなく(時短フラグがセットされていない場合)、大当り遊技中でないことを条件に、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく入賞時判定処理(S1217)を行うようにしてもよい。すなわち、条件を満たさない場合には、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限するようにし、特定の変動表示の表示結果が大当りやスーパーリーチとなることを予告する先読み予告演出(詳細については後述する)を実行させないようにしてもよい。第2特別図柄の変動表示を優先して実行する構成において、第2始動入賞口14に始動入賞しやすい遊技状態では、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく第1特別図柄の変動表示が後回しにされ続けることがあるため、先読み予告演出を実行しても、予告対象の変動表示がなかなか実行されない状態が生じてしまう可能性がある。しかし、入賞時判定処理(S1217)の実行を制限することで、第1始動入賞口13に始動入賞したことにもとづく先読み予告演出を実行させないようにすることができ、そのような状態を回避することができる。また、高ベース状態や大当り遊技中に入賞時判定処理を制限することによって、大当りとなる保留記憶が記憶されていることが認識できる状態で遊技が行われることを防止することができる。なお、大当り遊技中であるか否かは、例えば、特別図柄プロセスフラグの値で確認される。その場合、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値が5〜7のいずれかであるときに大当り遊技中であると判定する。また、例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560側では入賞時判定処理を常に行い、演出制御用マイクロコンピュータ100側で、高ベース状態であるか否か、大当り遊技中であるか否かを判定し、先読み予告演出の実行を制限するようにしてもよい。
S1218の実行後、またはS1212において第1保留記憶数が制限値である15以上である場合(S1212;Y)は、CPU56は、第2始動口スイッチ14aがオン状態であるか否かを確認する(S1222)。第2始動口スイッチ14aがオン状態でなければ、そのまま処理を終了する。第2始動口スイッチ14aがオン状態であれば、CPU56は、時短フラグがセットされているか否かを判定する(S1222a)。時短フラグがセットされていない場合には、S1224に移行する一方、時短フラグがセットされている場合は、S1223に進み、その時点の第2保留記憶数が、図11(B)に示すように、第2保留記憶数と「高ベース状態」に対応する制限値である「15」以上であるか否かを判定する(S1223)。尚、第2保留記憶数が「15」以上となるのは、高ベース状態の開始前に15以上の保留記憶が記憶されていて、高ベース状態が開始された場合が考えられる。
その時点の第2保留記憶数が15以上である場合には処理を終了する一方、その時点の第2保留記憶数が15以上でない場合には、S1224に移行する。
遊技状態が高ベース状態でない場合、或いは、遊技状態が高ベース状態であって第2保留記憶数が15以上でない場合、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1224)とともに、合算保留記憶数をカウントするための合算保留記憶数カウンタの値を1増やす(S1225)。また、CPU56は、保留記憶特定情報記憶領域(保留特定領域)において、合算保留記憶数カウンタの値に対応した領域に、「第2」を示すデータをセットする(S1226)。
つまり、本実施の形態においては、上記したS1222aやS1223の処理を実行することにより、図11(B)に示すように、第2保留記憶については、高ベース中においてのみ保留記憶が15よりも増えることや、既に15以上である場合に、新たに保留記憶が追加されることが制限される一方、その他の遊技状態である、時短フラグがセットされていない「低ベース状態」や大当り遊技中においては、制限なく保留記憶が記憶されるようになっている。
次いで、CPU56は、乱数回路503やソフトウェア乱数を生成するためのカウンタからランダムR等の値を抽出し、それらを、第2保留記憶バッファ(図12(B)参照)における保存領域に格納する処理を実行する(S1227)。なお、S1227の処理では、ハードウェア乱数であるランダムR(大当り判定用乱数)や、ソフトウェア乱数である大当り種別判定用乱数(ランダム1)および変動パターン判定用乱数(ランダム3)が抽出され、保存領域に格納される。なお、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を始動口スイッチ通過処理(始動入賞時)において抽出して保存領域にあらかじめ格納しておくのではなく、第2特別図柄の変動開始時に抽出するようにしてもよい。例えば、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、後述する変動パターン設定処理において、変動パターン判定用乱数(ランダム3)を生成するための変動パターン判定用乱数カウンタから値を直接抽出するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、入賞時判定処理を実行する(S1228)。そして、CPU56は、第2保留記憶数カウンタの値にもとづいて第2保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行い、その後、入賞時判定処理の判定結果にもとづいて入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行う(S1229)。
なお、S1229の処理を実行することによって、本実施の形態では、遊技状態(高確率状態や高ベース状態であるか否か、大当り遊技状態であるか否か)にかかわらず、CPU56は、第2始動入賞口14に始動入賞するごとに、必ず第2保留記憶数指定コマンドおよび入賞時判定結果指定コマンドの両方を演出制御用マイクロコンピュータ100に対して送信する。
図13は、S218A,S218Bの入賞時判定処理を示すフローチャートである。入賞時判定処理では、CPU56は、S215A,S215Bの処理で抽出され保留記憶バッファに格納された大当り判定用乱数(ランダムR)と図5(A)の左欄に示す通常時の大当り判定値とを比較し、それらが一致するか否かを確認する(S221)。
なお、本実施の形態では、特別図柄および演出図柄の変動を開始するタイミングで、後述する特別図柄通常処理において大当りとするか否かを決定したり、変動パターン設定処理において変動パターンを決定したりするのであるが、それとは別に、遊技球が第1始動入賞口13や第2始動入賞口14に入賞したタイミングで、その始動入賞にもとづく変動が開始される前に、入賞時判定処理を実行する。入賞時判定処理における判定結果を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信することによって、演出図柄の変動が実行されるより前に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りやリーチになることを予告する保留予告演出(先読み予告演出)を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致した場合には、CPU56は、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして大当りに対応するデータ(「04」または「05」:図9参照)を設定する(S225)。そして、S231に移行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が大当り判定値と一致しない場合には、CPU56は、始動入賞にもとづいて開始される変動(変動表示)の開始時の遊技状態が確変状態になるか否か、すなわち、遊技状態が確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S222)。確変フラグがセットされていれば、CPU56は、大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値(図5(A)参照)と位置するか否かを判定する(S223)。大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値に一致する場合は、S225の処理を実行する。
大当り判定用乱数(ランダムR)が確変時の大当り判定値と一致しない場合には、CPU56は、S1216,S1227の処理で抽出され保留記憶バッファに格納された変動パターン決定用乱数と図示しない変動パターン決定テーブルとを用いて、変動パターンがリーチ演出を伴うリーチ変動パターンになるか否か判定する(S226,S227)。なお、変動パターン決定テーブルについては後述する。また、合算保留記憶数が多い場合に平均的な変動時間を短縮するように構成され、変動パターン決定テーブルにおいて合算保留記憶数の多寡に関わらず特定のリーチ変動パターン(例えば、スーパーリーチ)には共通の判定(変動パターン決定用乱数の値と比較される)が割り当てられている場合に、CPU56は、いずれの合算保留記憶数であっても、変動パターン決定用乱数の値が判定値と一致したときには特定のリーチ変動パターンになると判定できる。
変動パターンがリーチ変動パターンになる場合には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして、リーチの種類に応じたリーチはずれ(変動パターンはリーチ変動パターンであるが、表示結果ははずれ図柄)に対応するデータ(「02」または「03」:図9参照)を設定する(S228)。そして、S231に移行する。
変動パターンがリーチ変動パターンにならない場合には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータとして、非リーチはずれ(変動パターンはリーチ変動パターンではなく、かつ、表示結果ははずれ図柄)に対応するデータ(「01」:図9参照)を設定する(S229)。そして、S231に移行する。
S231では、CPU56は、S225,S228,S229の処理でEXTデータが設定された入賞時判定結果指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行う。
図14は、特別図柄プロセス処理における特別図柄通常処理(S300)を示すフローチャートである。特別図柄通常処理において、CPU56は、合算保留記憶数の値を確認する(S51)。具体的には、合算保留記憶数カウンタのカウント値を確認する。合算保留記憶数が0であれば、処理を終了する。
合算保留記憶数が0でなければ、CPU56は、図12(A)に示す保留特定領域の最初の領域にセットされているデータが第1始動入賞口13への始動入賞を示す「第1」のデータであるか否かを判定する(S52)。保留特定領域の最初の領域にセットされているデータが「第1」のデータである場合は(S52;Y)CPU56は、特別図柄ポインタ(第1特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのか第2特別図柄について特別図柄プロセス処理を行っているのかを示すフラグ)に「第1」を示すデータを設定する(S53)。保留特定領域の最初の領域にセットされているデータが「第1」のデータである場合は(S52;Y)、CPU56は、特別図柄ポインタに「第2」を示すデータを設定する(S54)。
本実施の形態では、S52〜S54の処理が実行されることによって、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが、第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とに遊技球が入賞した順に実行される。なお、本実施の形態では、第1特別図柄の変動表示と第2特別図柄の変動表示とが第1始動入賞口13と第2始動入賞口14とへの遊技球の入賞順に実行されるが、第2特別図柄の変動表示が第1特別図柄の変動表示よりも優先して実行されるようにしてもよく、また、第1特別図柄の変動表示が第2特別図柄の変動表示よりも優先して実行されるようにしてもよい。
次いで、CPU56は、RAM55において、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する(S55)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数バッファにおける第1保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。また、CPU56は、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合には、第2保留記憶数バッファにおける第2保留記憶数=1に対応する保存領域に格納されている各乱数値を読み出してRAM55の乱数バッファ領域に格納する。
そして、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、各保存領域の内容をシフトする(S56)。具体的には、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合には、第1保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第1保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。また、特別図柄ポインタが「第2」を示している場合に、第2保留記憶数カウンタのカウント値を1減算し、かつ、第2保留記憶数バッファにおける各保存領域の内容をシフトする。
すなわち、CPU56は、特別図柄ポインタが「第1」を示している場合に、RAM55の第1保留記憶数バッファにおいて第1保留記憶数=n(n=2,3,4…49,50)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第1保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、特別図柄ポインタが「第2」を示す場合に、RAM55の第2保留記憶数バッファにおいて第2保留記憶数=n(n=2,3,4…49,50)に対応する保存領域に格納されている各乱数値を、第2保留記憶数=n−1に対応する保存領域に格納する。また、CPU56は、保留特定領域において合算保留記憶数=m(m=2〜100)に対応する保存領域に格納されている値(「第1」または「第2」を示す値)を、合算保留記憶数=m−1に対応する保存領域に格納する。
よって、各第1保留記憶数(または、各第2保留記憶数)に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各乱数値が抽出された順番は、常に、第1保留記憶数(または、第2保留記憶数)=1,2,3,4…49,50の順番と一致する。また、各合算保留記憶数に対応するそれぞれの保存領域に格納されている各値が抽出された順番は、常に、合算保留記憶数=1〜100の順番と一致するようになっている。
そして、CPU56は、合算保留記憶数カウンタのカウント値をRAM55の所定の領域に保存した後(S57)、合算保留記憶数の値を1減らす。すなわち、合算保留記憶数カウンタのカウント値を1減算する(S58)。なお、CPU56は、カウント値が1減算される前の合算保留記憶数カウンタの値をRAM55の所定の領域に保存する。
また、CPU56は、減算後の特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数カウンタの値にもとづいて、特別図柄ポインタが示す方の保留記憶数指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行う(S59)。この場合、特別図柄ポインタに「第1」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第1保留記憶数指定コマンドを送信する設定を行う。また、特別図柄ポインタに「第2」を示す値が設定されている場合には、CPU56は、第2保留記憶数指定コマンドを送信する設定を行う。
次いで、CPU56は、乱数バッファ領域からランダムR(大当り判定用乱数)を読み出し、大当りにするか否か決定する。すなわち、大当り判定用乱数の値が大当り判定テーブルに設定されている大当り判定値(図5(A)参照)のいずれかに一致するか否か判定する(S61)。なお、CPU56は、第1始動口スイッチ通過処理のS216Aや第2始動口スイッチ通過処理のS216Bで抽出し第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにあらかじめ格納した大当り判定用乱数を読み出し、大当り判定(大当り判定用乱数の値と大当り判定値とを比較する処理)を行う。具体的には、CPU56は、現在の遊技状態に応じて、大当り判定用乱数(ランダムR)の値が図5(A)に示すいずれかの大当り判定値に一致すると、特別図柄に関して大当りとすることに決定する。
なお、現在の遊技状態が確変状態であるか否かは、確変フラグがセットされているか否かを確認することによって判定される。確変フラグは、遊技状態を確変状態に移行するときにセットされ、確変状態を終了するときにリセットされる。具体的には、確変大当りとすることに決定された後大当り遊技を終了する処理においてセットされ、大当りと決定されたときに特別図柄の変動表示を終了して停止図柄を停止表示するタイミングでリセットされる。
大当りとすることに決定した場合には、S71に移行する。なお、大当りとするか否か決定するということは、大当り遊技状態に移行させるか否か決定するということであるが、特別図柄表示器における停止図柄を大当り図柄とするか否か決定するということでもある。
S61で、ランダムR(大当り判定用乱数)の値がいずれの大当り判定値にも一致しないことを確認した場合には、すなわち、はずれである場合には、S75に移行する。
S71では、CPU56は、大当りであることを示す大当りフラグをセットする。そして、CPU56は、大当り種別判定テーブル(図5(B)参照)を選択し(S72)、該大当り種別判定テーブルを用いて、乱数バッファ領域に格納された大当り種別判定用の乱数(ランダム1)の値と一致する値に対応した種別(「通常大当り」、「確変大当り」)を大当りの種別に決定する(S73)。
また、CPU56は、決定した大当りの種別を示すデータをRAM55における大当り種別バッファに設定する(S74)。例えば、大当り種別が「通常大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「01」が設定され、「確変大当り」の場合には大当り種別を示すデータとして「02」が設定される。
次いで、CPU56は、特別図柄の停止図柄を決定する(S75)。具体的には、大当りフラグがセットされていない場合には、はずれ図柄である「−」を特別図柄の停止図柄に決定する。大当りフラグがセットされている場合には、大当り種別の決定結果に応じて、大当り図柄である「3」、「7」のいずれかを特別図柄の停止図柄に決定する。すなわち、大当り種別を「通常大当り」に決定した場合には「3」を特別図柄の停止図柄に決定する。「確変大当り」に決定した場合には「7」を特別図柄の停止図柄に決定する。
なお、本実施の形態では、まず大当り種別を決定し、決定した大当り種別に対応する特別図柄の停止図柄を決定するが、大当り種別および特別図柄の停止図柄の決定方法は、本実施の形態で示したものに限られない。例えば、あらかじめ特別図柄の停止図柄と大当り種別とを対応付けたテーブルを用意しておき、大当り種別決定用乱数にもとづいてまず特別図柄の停止図柄を決定すると、その決定結果にもとづいて対応する大当り種別も決定されるように構成してもよい。
そして、特別図柄プロセスフラグの値を変動パターン設定処理(S301)に対応した値に更新する(S76)。
図15は、特別図柄プロセス処理における変動パターン設定処理(S301)を示すフローチャートである。変動パターン設定処理において、CPU56は、まず、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S91)。大当りフラグがセットされているときは、CPU56は、大当り用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(S92)。大当りフラグがセットされていなければ、はずれ用変動パターン決定テーブルを用いることに決定する(S93)。
大当り用変動パターン決定テーブルには、図6に示された大当りのときに選択される変動パターン(「02H」「04H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、はずれ用変動パターン決定テーブルには、図6に示されたはずれのときに選択される変動パターン(「00H」「01H」「03H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。なお、はずれ用変動パターン決定テーブルは、遊技状態が通常状態のときの変動パターン決定テーブルであって、遊技状態が確変状態のときは、別の変動パターン決定テーブルが用いられる。例えば、確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルには、図6に示されたはずれのときに選択される変動パターン(「01H」「03H」「05H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。また、時短状態(確変状態ではないが時短状態であるとき)のときのはずれ用変動パターン決定テーブルには、図6に示されたはずれのときに選択される変動パターン(「01H」「03H」「06H」)が設定され、各変動パターンに複数の判定値が割り当てられている。
なお、時短状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルとして、確変状態のときのはずれ用変動パターン決定テーブルと同じテーブルを用いるようにしてもよい。
また、はずれ用変動パターン決定テーブルとして、合算保留記憶数に応じた複数のテーブルを用いてもよい。
CPU56は、乱数格納バッファから変動パターン決定用乱数を読み出し、読み出した変動パターン決定用乱数の値にもとづいて、大当り用変動パターン決定テーブルまたははずれ用変動パターン決定テーブルを用いて演出図柄の変動パターンを決定する(S101)。具体的には、変動パターン決定用乱数値と一致する判定値に対応した変動パターンが演出表示装置9で実行される演出図柄の変動パターンと決定される。なお、本実施の形態では、変動パターン決定用乱数は始動入賞発生時に抽出され乱数格納バッファに格納されているが、CPU56は、変動パターン決定用乱数を、特別図柄の変動開始時に抽出(例えば、変動パターン設定処理において抽出)し、抽出した乱数にもとづいて変動パターンを決定するようにしてもよい。
次いで、CPU56は、特別図柄ポインタが示す方の図柄変動指定コマンド(第1図柄変動指定コマンドまたは第2図柄変動指定コマンド)を送信する設定を行い(S102)、決定された変動パターン(変動時間)に応じた変動パターン指定の演出制御コマンド(変動パターン指定コマンド)を送信する設定を行う(S103)。
そして、CPU56は、特別図柄プロセスタイマに変動時間をセットする(S104)。そして、内部状態(特別図柄プロセスフラグ)をS302に応じた値に更新する(S105)。
尚、本実施の形態では、大当りフラグがセットされているか否かに応じて変動パターン決定テーブルを選択し、該選択した変動パターン決定テーブルと変動パターン決定用の乱数であるランダム2にもとづいて変動パターンを決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、合計保留記憶数や第1保留記憶数と第2保留記憶数のいずれか一方に応じて変動パターン決定テーブルを選択するようにし、保留記憶数が所定数(例えば、5つ)以上である場合は、変動時間が短い変動パターンが決定されやすい変動パターン決定テーブルを選択するようにすることで、大当りとなるまでにかかる時間を短縮するようにしても良い。
また、このように保留記憶数に応じて選択する変動パターン決定テーブルを異ならせる場合は、各変動パターン決定テーブルにおいて、ランダム2が特定の判定値の範囲内であると判定した場合は保留記憶数にかかわらず必ず特定の変動パターン(例えば、スーパーリーチの変動パターン)に決定するようにし、変動パターンが該特定の変動パターンに決定された場合に該変動パターンの実行が決定された旨を示すコマンドを送信することで、保留記憶数にかからない特定の変動パターンを対象に先読み予告演出として保留表示の表示態様を変化させるようにしても良い。
図16は、特別図柄プロセス処理における特別図柄停止処理(S304)を示すフローチャートである。特別図柄停止処理において、CPU56は、大当りフラグがセットされているか否かを確認する(S133)。大当りフラグがセットされている場合には、CPU56は、セットされていれば、確変状態であることを示す確変フラグ、および時短状態(高ベース状態)であることを示す時短フラグをリセットし(S134)、演出制御用マイクロコンピュータ100に大当り開始指定コマンドを送信する設定を行う(S135)。
また、大当り表示時間タイマに大当り表示時間(大当りが発生したことを、例えば、演出表示装置9において報知する時間)に相当する値を設定する(S137)。そして、特別図柄プロセスフラグの値を大入賞口開放前処理(S305)に対応した値に更新する(S138)。
また、S133で大当りフラグがセットされていないことを確認した場合には、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグがセットされているか否かを確認する(S140)。セットされている場合には、S147に移行する。確変フラグがセットされていない場合には、CPU56は、時短状態であることを示す時短フラグがセットされているか否か確認する(S141)。セットされていない場合には、時短フラグがセットされている場合には(すなわち、確変状態ではないが、時短状態である場合には)、時短状態における特別図柄の変動可能回数を示す時短回数カウンタの値を−1する(S142)。そして、CPU56は、減算後の時短回数カウンタの値が0になった場合には(S144)、時短フラグをリセットする(S145)。また、通常状態指定コマンドを演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行う(S146)。
S147では、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する。
図17は、特別図柄プロセス処理における大当り終了処理(S307)を示すフローチャートである。大当り終了処理において、CPU56は、大当り終了表示タイマが設定されているか否か確認し(S160)、大当り終了表示タイマが設定されている場合には、S164に移行する。大当り終了表示タイマが設定されていない場合には、大当りフラグをリセットし(S161)、大当り終了指定コマンドを送信する設定を行う(S162)。そして、大当り終了表示タイマに、演出表示装置9において大当り終了表示が行われている時間(大当り終了表示時間)に対応する表示時間に相当する値を設定し(S163)、処理を終了する。
S164では、大当り終了表示タイマの値を1減算する。そして、CPU56は、大当り終了表示タイマの値が0になっているか否か、すなわち大当り終了表示時間が経過したか否か確認する(S165)。経過していなければ処理を終了する。
大当り終了表示時間を経過している場合には、CPU56は、大当りの種別が確変大当りであるか否かを確認する(S166)。なお、確変大当りであるか否かは、具体的には、特別図柄通常処理のS73の処理で大当り種別バッファに設定されたデータによって判定される。確変大当りでない場合には、S172に移行する。
確変大当りである場合には、CPU56は、確変フラグをセットして遊技状態を確変状態に移行させる(S170)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(S171)。そして、S174に移行する。
S170,S171の処理が実行されることによって、本実施の形態では、確変大当りにもとづく大当り遊技を終了するときに、遊技状態が確変状態(高確率状態)に移行されるとともに時短状態(高ベース状態)にも移行される(すなわち、高確率/高ベース状態に移行される)。
なお、本実施の形態では、S173の処理でセットされた時短フラグは、可変入賞球装置15の開放回数を増加させたりするか否かを判定するためにも用いられる。また、時短フラグは、特別図柄の変動時間を短縮するか否かを判定するために用いられる。
S172では、CPU56は、時短回数(時短状態における変動可能回数)をカウントするための時短回数カウンタに所定数(例えば、100)をセットする(S172)。また、CPU56は、時短フラグをセットする(S173)。そして、S174に移行する。
S174では、CPU56は、現在の遊技状態に応じた遊技状態指定コマンド(通常状態指定コマンド、時短状態指定コマンド、または確変状態指定コマンド)を演出制御用マイクロコンピュータ100に送信する設定を行う。S174の処理で、CPU56は、確変状態であることを示す確変フラグと時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、確変状態指定コマンド及び時短状態指定コマンドを送信する設定を行う。確変状態であることを示す確変フラグがセットされておらず時短状態であることを示す時短フラグがセットされている場合には、時短状態指定コマンドのみを送信する設定を行う。
なお、本実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、大当り遊技が終了する度に遊技状態指定コマンドを送信するが、例えば、遊技状態指定コマンドを送信しようとする前に、遊技状態が変化したか否かを判定し、遊技状態が変化した場合にのみ変化後の遊技状態に応じた遊技状態指定コマンドを送信するようにしてもよい。
その後、CPU56は、特別図柄プロセスフラグの値を特別図柄通常処理(S300)に対応した値に更新する(S175)。
次に、演出制御手段の動作を説明する。図18は、演出制御基板80に搭載されている演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)が実行するメイン処理を示すフローチャートである。演出制御用CPU101は、電源が投入されると、メイン処理の実行を開始する。メイン処理では、まず、RAM領域のクリアや各種初期値の設定、また演出制御処理の起動間隔を決めるためのタイマの初期設定等を行うための初期化処理を行う(S701)。その後、演出制御用CPU101は、タイマ割込フラグの監視(S702)の確認を行うループ処理に移行する。タイマ割込が発生すると、演出制御用マイクロコンピュータ100は、タイマ割込処理においてタイマ割込フラグをセットする。メイン処理において、タイマ割込フラグがセットされていたら、演出制御用マイクロコンピュータ100は、そのフラグをクリアし(S703)、以下の演出制御処理を実行する。
演出制御処理において、演出制御用CPU101は、まず、受信した演出制御コマンドを解析し、受信した演出制御コマンドに応じたフラグのセットやデータを格納する処理等を行う(コマンド解析処理:S704)。次いで、演出制御用CPU101は、演出制御プロセス処理を行う(S705)。演出制御プロセス処理では、制御状態に応じた各プロセスのうち、現在の制御状態(演出制御プロセスフラグ)に対応した処理を選択して演出表示装置9の表示制御を実行する。さらに、演出図柄決定用乱数などの各種乱数を生成するためのカウンタのカウント値を更新する乱数更新処理を実行する(S706)。その後、S702に移行する。
なお、遊技制御用マイクロコンピュータ560から送信された演出制御コマンドは、演出制御INT信号にもとづく割込処理で受信され、2バイト構成の演出制御コマンドを6個格納可能なリングバッファ形式のコマンド受信バッファ(RAMに形成されている。)に保存されている。そして、受信したコマンドをどの領域に格納するのかを示すコマンド受信個数カウンタが用いられる。コマンド受信個数カウンタは、0〜11の値をとる。コマンド解析処理では、演出制御用CPU101が、コマンド受信バッファに保存されている演出制御コマンドがどのコマンド(図7〜図9参照)であるのか解析する。
図19は、コマンド解析処理(S704)の具体例を示すフローチャートである。主基板31から受信された演出制御コマンドはコマンド受信バッファに格納されるが、コマンド解析処理では、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、コマンド受信バッファに格納されているコマンドの内容を確認する。
なお、コマンド受信バッファへのコマンドの格納は、具体的には、遊技制御用マイクロコンピュータ560から出力される演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって、まず1バイトのMODEデータの取り込み処理を行い、コマンド受信バッファに格納される。次いで、演出制御INT信号がオフされた後、次の演出制御INT信号が立ち上がったことを検知して、割込処理によって、1バイトのEXTデータの取り込み処理を行い、コマンド受信バッファの次の領域に格納される。以上の処理によって、1つの演出制御コマンド(2バイトのコマンド)が取り込まれ、コマンド受信バッファに格納される。
コマンド解析処理において、演出制御用CPU101は、まず、コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されているか否か確認する(S611)。格納されているか否かは、コマンド受信個数カウンタの値と読出ポインタとを比較することによって判定される。両者が一致している場合が、受信コマンドが格納されていない場合である。コマンド受信バッファに受信コマンドが格納されている場合には、演出制御用CPU101は、コマンド受信バッファから受信コマンドを読み出す(S612)。なお、読み出したら読出ポインタの値を+2しておく(S613)。+2するのは2バイト(1コマンド)ずつ読み出すからである。
受信した演出制御コマンドが変動パターン指定コマンドであれば(S621)、演出制御用CPU101は、受信した変動パターン指定コマンドを、RAMに形成されている変動パターン指定コマンド格納領域に格納する(S622)。そして、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンド受信フラグをセットする(S623)。
受信した演出制御コマンドが表示結果指定コマンドであれば(S624)、演出制御用CPU101は、受信した表示結果指定コマンド(表示結果1指定コマンド〜表示結果3指定コマンド)を、RAMに形成されている表示結果指定コマンド格納領域に格納する(S625)。
受信した演出制御コマンドが図柄確定指定コマンドであれば(S627)、演出制御用CPU101は、受信した図柄確定指定コマンドに対応する図柄確定コマンド受信フラグをセットする(S628)。
受信した演出制御コマンドが第1保留記憶数指定コマンドであれば(S651)、演出制御用CPU101は、その第1保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第1保留記憶数として第1保留記憶数保存領域に格納する(S652)。
受信した演出制御コマンドが第2保留記憶数指定コマンドであれば(S654)、演出制御用CPU101は、その第2保留記憶数指定コマンドの2バイト目のデータ(EXTデータ)を第2保留記憶数として第2保留記憶数保存領域に格納する(S655)。
次いで、受信した演出制御コマンドがいずれかの入賞時判定結果指定コマンドであれば(S664)、演出制御用CPU101は、受信した入賞時判定結果指定コマンドのEXT値を入賞時判定結果記憶バッファの開いている最初の格納領域に格納する(S665)。
そして、受信した演出制御コマンドがその他のコマンドでれば、演出制御用CPU101は、受信したコマンドに対応するフラグをセットする(S683)。そして、S611に移行する。
図20は、入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファの構成例を示す説明図である。図20(A)に示すように、入賞時判定結果記憶バッファには、合算保留記憶数の最大値(この例では100)に対応した領域(格納領域1〜100)が確保されている。
各々の格納領域には、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータを格納する領域と、保留記憶表示エリア18及び消費保留アクティブ表示エリア9Fにおける保留表示の表示変化態様を示す保留予告パターンを格納する領域と、保留記憶表示エリア18及び消費保留アクティブ表示エリア9Fにおける保留表示の表示態様を示す表示態様フラグを格納する領域と、保留表示の表示態様を通常の「青」にて表示することを示す通常態様フラグを格納する領域と、保留記憶表示エリア18及び消費保留アクティブ表示エリア9Fにおいてまとめ保留表示を表示する旨を示すまとめ表示フラグを格納する領域と、が設けられている。尚、本実施の形態における消費保留アクティブ表示エリア9Fは、変動表示が実行される通常保留表示及びまとめ保留表示が消費保留表示として表示されるエリアであり、通常保留表示及びまとめ保留表示は、始動入賞順に該消費保留アクティブ表示エリア9Fに表示されるようになっている。つまり、本実施の形態では、通常保留表示が消費保有表示として表示されるエリアとまとめ保留表示が消費保留表示として表示されるエリアが統一されている。
また、図20(A)には、合計保留記憶数が少なく、まとめ保留表示が行われていない状況例を示す説明図であり、図20(B)は、合計保留記憶数が通常保留表示位置(図30参照)に保留表示を追加表示できない10個に到達することにより、まとめ保留表示が表示される状況例を示す説明図である。
具体的に、図20(A)に示すように、合計保留記憶数が「6」であって、全ての保留表示を通常保留表示位置(図30参照)に表示できる場合には、まとめ表示フラグを格納する領域には、全て、まとめ保留表示の非対象を示すデータである「0」が格納されていることで、通常保留表示位置に全ての保留表示が表示されるようになる。尚、このとき、図20(A)に示すように、No.1〜No6に対応するEXT領域に、入賞時判定処理において非リーチはずれと判定されたことを示す「01」が格納されることにより、後述する保留予告処理にて非リーチはずれの変動パターンであると判定されて保留予告パターンが保留予告パターン1に決定されることで、保留予告パターンを格納する領域に保留予告パターン1を示す「1」が格納され、表示態様フラグを格納する領域に保留表示が「青」で表示されることを示す「0」が格納され、全ての保留表示が表示態様フラグを格納する領域に格納されている値である「0」に対応した通常態様(保留表示の青色表示;本実施の形態では「○」)で表示される。
また、図20(B)に示すように、合計保留記憶数が「10」であって、全ての保留表示を通常保留表示位置(図30参照)に表示できない場合には、図20(B)に示すように、全ての保留記憶の表示態様領域に「0」が記憶されている場合には、最新の保留記憶から4つ前までの5つの保留記憶がまとめ保留表示の対象とされ、該まとめ表示の対象とされた保留記憶に対応するまとめ表示領域に、保留表示の対象を示すデータである「1」が格納されることにより、No6〜10の保留記憶の保留表示が、青色の大きな丸(本実施の形態では通常態様よりも大きな「●」)内に「5」の数字を有するまとめ保留表示として通常保留表示位置の上方に設定されたまとめ保留表示位置(図30参照)に表示され、その他のNo1〜5の保留記憶の保留表示は、通常態様にて通常保留表示位置に表示される。尚、まとめ保留表示の丸内に表示される「5」の数字は、まとめ保留表示としてまとめられている通常保留表示数を示す数字である。
尚、本実施の形態における表示態様フラグとしては、「0」、「1」、「2」のいずれかがセットされるようになっており、表示態様フラグに「0」がセットされている場合は保留表示が「青」で表示され、表示態様フラグに「1」がセットされている場合は保留表示が「黄」で表示され、表示態様フラグに「2」がセットされている場合は保留表示が「赤」で表示されるようになっている。
また、図20(C)に示すように、アクティブ表示記憶バッファは、変動表示が実行される保留記憶が、消費保留記憶として格納されるバッファである。アクティブ表示記憶バッファには、まとめ保留表示として表示される消費保留記憶の最大値(この例では5)に対応した領域(格納領域0−1〜0−5)が確保されている。これら各々の格納領域0−1〜0−5には、入賞時判定結果記憶バッファと同様に、入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータを格納する領域と、保留予告パターンを格納する領域と、表示態様フラグを格納する領域と、通常態様フラグを格納する領域と、まとめ表示フラグを格納する領域と、が設けられている。
図21は、演出制御用マイクロコンピュータ100が用いる乱数を示す説明図である。図21に示すように、本実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3、保留予告演出決定用乱数SR2、通常予告演出決定用乱数SR3及び通常予告演出種別決定用乱数SR4を用いる。なお、演出効果を高めるために、これら以外の乱数を用いてもよい。
第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3は、演出図柄の変動表示結果である停止図柄として、演出表示装置9の表示領域における「左」、「中」、「右」の各図柄表示エリアに停止表示される演出図柄(最終停止図柄)を決定するために用いられる乱数である。なお、最終停止図柄は、演出図柄の変動表示が終了する時点で「左」、「中」、「右」の図柄表示エリアそれぞれにおいて最終的に停止表示される3つの演出図柄のことである。なお、演出図柄の大当り図柄の組合せは、第1〜第3最終停止図柄決定用の乱数SR1−1〜SR1−3のうちのいずれか1個の乱数によって決定される。
保留予告演出決定用乱数SR2は、先読み予告演出としての保留予告(メモリ予告)及び消費保留アクティブ表示エリアにて表示される消費保留表示の表示態様を変化させるアクティブ表示変化演出を実行するか否かを決定するために用いられる乱数である。
通常予告演出決定用乱数SR3は、通常予告演出(実行中の変動表示の表示結果が大当り図柄になる可能性(信頼度)を報知するための演出)を実行するか否かを決定するために用いられる乱数である。なお、通常予告演出は、1回の変動表示中に実行される予告演出である。
通常予告演出種別決定用乱数SR4は、通常予告演出を実行する場合に、通常予告演出として表示するキャラクタ(種別)を決定するために用いられる乱数である。
図22は、保留表示の変化例を示す説明図である。図22には、始動入賞にもとづく演出図柄の変動表示(変動)が開始される前に保留表示の態様(表示態様)が変化する変動開始前態様変化の例が示されている。なお、図22には、変動表示(変動)が開始される前の時点として、始動入賞が生じたときが例示されている。
図22に示す例では、左中右の図柄表示エリア9L,9C,9Rにおいて演出図柄の変動表示が実行されているときに(図22(A)参照)、新たな始動入賞が発生すると、保留記憶表示エリア18における通常保留表示の数が1増えるが、新たな始動入賞に対応する通常保留表示(保留表示Aとする。)は、通常態様とは異なる態様で表示されることがある(図22(B)参照)。
その後、保留表示Aにもとづく変動表示を開始可能な状態になると(図22(C)参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、変動表示を開始するときに、保留表示Aを消費保留アクティブ表示エリア9Fの内部に表示する(図22(D,E)参照)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶表示エリア18から保留表示Aを消去する。
図23は、保留表示の変化の他の例を示す説明図である。図23の左側には、演出図柄の変動表示(変動)が開始された後であってリーチになる前に消費保留表示の態様が変化するリーチ前態様変化の例が示されている。
図23[左側]に示す例では、変動表示を開始可能な状態になると(図23[左側](A)参照))、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、変動表示を開始するときに、開始される変動表示に対応する保留表示(保留表示Bとする。)を消費保留アクティブ表示エリア9Fの内部に表示する(図27[左側](B)参照))。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶表示エリア18から保留表示Bを消去する。
その後、リーチになる前に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示画面(例えば、消費保留アクティブ表示エリア9Fの近傍)に所定のキャラクタ画像9aを表示する(図23[左側](C)参照)。また、演出制御用マイクロコンピュータ100は、消費保留アクティブ表示エリア9Fの内部で消費保留表示の態様を変化させる(図23[左側](C)参照)。
そして、リーチになった後、最終停止図柄が導出表示される(図23[左側](D,E)参照)。
図23[右側]に示す例では、変動表示を開始可能な状態になると(図23[右側](A)参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、変動表示を開始するときに、開始される変動表示に対応する保留表示(保留表示Cとする。)を消費保留アクティブ表示エリア9Fの内部に表示する(図23[右側](B)参照)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶表示エリア18から保留表示Cを消去する。
その後、リーチになる前に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、表示画面(例えば、消費保留アクティブ表示エリア9Fの近傍)に所定のキャラクタ画像9aを表示する(図23[右側](C)参照)。この時点では、消費保留アクティブ表示エリア9Fの内部で消費保留表示の態様は変化しない。
そして、リーチになった後、演出制御用マイクロコンピュータ100は、消費保留アクティブ表示エリア9Fの内部で保留表示の態様を変化させる(図23[右側](D,E)参照)。
なお、変動表示開始時を起点として、図23[右側]においてキャラクタ画像9aの表示が開始される時点は、図23[左側]においてキャラクタ画像9aの表示が開始される時点と同じである。
また、本実施の形態では、キャラクタ画像9aのみが使用されるが、複数種類のキャラクタ画像から選択して使用するようにしてもよい。その場合、演出制御用マイクロコンピュータ100は、大当りになる場合に、はずれになる場合に比べて、特定のャラクタ画像を高い割合で選択する。また、キャラクタ画像の違いに応じて、保留表示の態様を変化させる割合を異ならせてもよい。
また、本実施の形態では、演出制御用マイクロコンピュータ100は、キャラクタ画像9aを表示した場合に、リーチになる前またはリーチになった後に消費保留表示の態様が必ず変化するように制御するが、すなわち、消費保留表示の態様を変化させない場合(図27におけるパターン1,4,5参照)にはキャラクタ画像9aを表示しないが、リーチになる前およびリーチになった後に消費保留表示の態様を変化させない場合にも、キャラクタ画像9aを表示するようにしてもよい。
図24は、通常予告演出の一例を示す説明図である。図24に示す例では、変動表示を開始可能な状態になると(図24(A)参照)、演出制御用マイクロコンピュータ100(具体的には、演出制御用CPU101)は、変動表示を開始するときに、開始される変動表示に対応する保留表示(保留表示Dとする。)を消費保留アクティブ表示エリア9Fの内部に表示する(図24(B)参照)。なお、演出制御用マイクロコンピュータ100は、保留記憶表示エリア18から保留表示Dを消去する。
その後、変動表示中の所定の時期に、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示中の所定の時期に、表示画面に通常予告演出のためのキャラクタA〜キャラクタCのいずれかを表示する(図24(C)、図24(F)、図24(I)参照)。そして、これら表示画面に表示されているキャラクタA〜キャラクタCのいずれかによる表示を変化させることによって通常予告演出が実行される(図24(D)、図24(E)、図24(G)、図24(H)、図24(J)、図24(K)参照)。なお、詳細は後述するが、本実施の形態における通常予告演出は、リーチの変動パターンの変動表示において実行可能な演出である。また、通常予告演出にて表示画面に表示されるキャラクタは、実行される変動パターン及び保留記憶表示エリア18にて表示されている保留表示数、またはまとめ保留表示の有無に応じて表示される割合が異なるように設定されている。
なお、図24に例示する通常予告演出の態様は一例であって、画像、音声、LED等を用いる他の態様の予告演出を実行することができる。また、複数種類の通常予告演出から、実行するものを選択するようにしてもよい。
図25は、メイン処理における演出制御プロセス処理(S705)を示すフローチャートである。演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU101は、保留予告処理を実行した後(S800A)、消費保留アクティブ表示エリア9F及び保留記憶表示エリア18における保留表示の表示を更新する保留表示更新処理を実行する(S800B)。
保留表示更新処理の実行後、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値に応じてS800〜S807のうちのいずれかの処理を行う。各処理において、以下のような処理を実行する。なお、演出制御プロセス処理では、演出表示装置9の表示状態が制御され、演出図柄の変動表示が実現されるが、第1特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、第2特別図柄の変動に同期した演出図柄の変動表示に関する制御も、1つの演出制御プロセス処理において実行される。
変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800):遊技制御用マイクロコンピュータ560から変動パターン指定コマンドを受信しているか否か確認する。具体的には、コマンド解析処理でセットされる変動パターン指定コマンド受信フラグがセットされているか否か確認する。変動パターン指定コマンドを受信していれば、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動開始処理(S801)に対応した値に変更する。
演出図柄変動開始処理(S801):演出図柄の変動が開始されるように制御する。そして、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)に対応した値に更新する。
演出図柄変動中処理(S802):変動パターンを構成する各変動状態(変動速度)の切替タイミング等を制御するとともに、変動時間の終了を監視する。そして、変動時間が終了したら、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に対応した値に更新する。
演出図柄変動停止処理(S803):全図柄停止を指示する演出制御コマンド(図柄確定指定コマンド)を受信したことにもとづいて、演出図柄の変動を停止し表示結果(停止図柄)を導出表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)または変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
大当り表示処理(S804):変動時間の終了後、演出表示装置9に大当りの発生を報知するための画面(ファンファーレ画面)を表示する制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
ラウンド中処理(S805):ラウンド中の表示制御を行う。そして、ラウンド終了条件が成立したら、最終ラウンドが終了していなければ、演出制御プロセスフラグの値をラウンド後処理(S806)に対応した値に更新する。最終ラウンドが終了していれば、演出制御プロセスフラグの値を大当り終了演出処理(S807)に対応した値に更新する。
ラウンド後処理(S806):ラウンド間の表示制御を行う。そして、ラウンド開始条件が成立したら、演出制御プロセスフラグの値をラウンド中処理(S805)に対応した値に更新する。
大当り終了演出処理(S807):演出表示装置9において、大当り遊技状態が終了したことを遊技者に報知する表示制御を行う。そして、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800)に対応した値に更新する。
図26は、保留予告処理(S800A)を示すフローチャートである。保留予告処理において、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファを参照し、保留予告パターンがセットされていないエントリ(格納領域)が有るか否かを判定する(S6001)。保留予告パターンがセットされていないエントリが無い場合は(S6001;N)保留予告処理を終了し、保留予告パターンがセットされていないエントリが有る場合は(S6001;Y)、該保留予告パターンがセットされていないエントリに格納されている入賞時判定結果指定コマンドが「ノーマルリーチはずれ」または「非リーチはずれ」を示しているか否かを判定する(S6002)。
入賞時判定結果指定コマンドが「ノーマルリーチはずれ」または「非リーチはずれ」を示している場合は(S6002;Y)、入賞時判定結果記憶バッファの保留予告パターンの格納領域に、保留予告パターン1を示す「1」をセットし(S6015)、入賞時判定結果指定コマンドが「ノーマルリーチはずれ」または「非リーチはずれ」を示していない場合は(S6002;N)、更に保留記憶表示エリア18においてまとめ保留表示が表示されているか否かを判定する(S6004)。保留記憶表示エリア18においてまとめ保留表示が表示されているか否かは、入賞時判定結果記憶バッファにまとめ表示フラグがセットされているエントリが存在するか否かを判定すれば良い。保留記憶表示エリア18においてまとめ保留表示が表示されている場合は(S6004;Y)、保留予告演出決定用乱数SR2を抽出し、該保留予告演出決定用乱数SR2と、入賞時判定結果指定コマンドと、まとめ保留表示有りであることにもとづいて、保留予告演出決定用テーブルを用いて実行する保留予告演出の保留予告パターンを決定する(S6005)。
一方、保留記憶表示エリア18においてまとめ保留表示が表示されていない場合は(S6004;N)、保留予告演出決定用乱数SR2を抽出し、該保留予告演出決定用乱数SR2と、入賞時判定結果指定コマンドと、まとめ保留表示無しであることにもとづいて、保留予告演出決定用テーブルを用いて実行する保留予告演出の保留予告パターンを決定する(S6006)。
図27は、S6006の処理で使用される保留予告演出決定テーブルの一例を示す説明図であり、図28は、S6005の処理で使用される保留予告演出決定テーブルの一例を示す説明図である。図27及び図28に示すように、S6005及びS6006においては、決定する保留予告パターンとして保留予告パターン1〜保留予告パターン9が用意されている。これら保留予告パターンには、保留予告演出決定テーブルには、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、およびリーチ後の消費保留表示としての態様と、判定値数(%)とが、対応して設定されている。
保留予告パターン1は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の保留表示の態様、リーチ後の保留表示の態様が、「青」、「青」、「青」であり、保留予告を実行しないことに対応するパターンである。「青」は、保留表示の通常態様だからである。保留予告パターン2は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「青」、「青」、「黄」であり、リーチ演出中(リーチ後)にのみ保留予告を実行することに対応するパターンである。保留予告パターン3は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「青」、「黄」、「黄」であり、リーチ演出前にのみ保留予告を実行することに対応するパターンである。
保留予告パターン4は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「黄」、「黄」、「黄」であり、始動入賞時にのみ保留予告を実行することに対応するパターンである。保留予告パターン5は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「赤」、「赤」、「赤」であり、始動入賞時にのみ保留予告を実行することに対応するパターンである。保留予告パターン6は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「黄」、「赤」、「赤」であり、始動入賞時とリーチ演出前にのみ保留予告を実行することに対応するパターンである。
保留予告パターン7は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「青」、「赤」、「赤」であり、リーチ演出前にのみ保留予告を実行することに対応するパターンである。保留予告パターン8は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「黄」、「黄」、「赤」であり、始動入賞時とリーチ演出中(リーチ後)にのみ保留予告を実行することに対応するパターンである。保留予告パターン9は、始動入賞時の保留表示の態様、リーチ前の消費保留表示としての態様、リーチ後の消費保留表示としての態様が、「青」、「黄」、「赤」であり、始動入賞時とリーチ演出前、リーチ演出中(リーチ後)に保留予告を実行することに対応するパターンである。
なお、本実施の形態におけるS6005及びS6006にて使用される保留予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果指定コマンドが大当りを示すコマンドである場合は、入賞時判定結果指定コマンドがスーパーリーチはずれを示すコマンドである場合に比べて、始動入賞時に保留表示の表示態様が「赤」になり易い(保留予告パターン5)ように判定値が割り当てられている。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示が開始される前に特定表示結果になると判定した場合と特定表示結果にならないと判定した場合とで、異なる割合で保留表示を特定態様にて表示する。
また、「赤」の態様に着目すると、S6005及びS6006にて使用される保留予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果指定コマンドが大当りを示すコマンドである場合は、入賞時判定結果指定コマンドがスーパーリーチはずれを示すコマンドである場合に対して、遅いタイミング(この例では、「リーチ演出中」)で「赤」の態様に変化するパターン(パターン8,9)に、早いタイミング(この例では、「始動入賞時」および「リーチ前)で「赤」の態様に変化するパターン(パターン6,7)よりも多くの判定値が割り当てられている(割り当てられている判定値の割合が高い)。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示の表示結果が特定表示結果になるか否かに応じて、複数のタイミングのうちいずれのタイミングで特定態様に変化させるかの割合を異ならせる。
また、「赤」の態様に着目すると、S6005及びS6006にて使用される保留予告演出決定テーブルでは、入賞時判定結果指定コマンドが大当りを示すコマンドである場合は、入賞時判定結果指定コマンドがスーパーリーチはずれを示すコマンドである場合に対して、始動入賞時に「赤」の態様に変化するパターン(パターン5)に、変動表示開始中(具体的には、「リーチ前」および「リーチ演出中」)に「赤」の態様に変化するパターン(パターン6,7,8,9)に比べて、少ない判定値が割り当てられている(割り当てられている判定値の割合が低い)。すなわち、変動表示中に消費保留表示としての態様が特定態様に変化するときと、変動表示開始前に保留表示の態様が特定態様に変化するときとで、変動表示の表示結果が特定表示結果になる割合が異なる。
また、S6005及びS6006にて使用される保留予告演出決定テーブルでは、変動表示開始後(具体的には、「リーチ前」および「リーチ演出中」)に着目すると、変動表示開始前の保留表示の態様が「黄」である場合に比べて、「青」である場合の方が、高い割合で、変動表示開始後に、消費保留表示としての態様が変化する。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、変動表示が開始される前の保留表示の態様に応じて、保留表示の態様を変化させる割合を異ならせている。
更に、S6006にて使用される保留予告演出決定テーブルは、入賞時判定結果指定コマンドが大当りを示すコマンドである場合は、S6005にて使用される保留予告演出決定テーブルよりも保留予告パターン7〜保留予告パターン9が決定され易く、保留予告パターン1〜保留予告パターン6が決定され難いよう判定値が割り当てられている。一方で、S6006にて使用される保留予告演出決定テーブルは、入賞時判定結果指定コマンドがスーパーリーチはずれを示すコマンドである場合は、S6005にて使用される保留予告演出決定テーブルよりも保留予告パターン7〜保留予告パターン9が決定され難く、保留予告パターン1〜保留予告パターン6が決定され易いよう判定値が割り当てられている。すなわち、演出制御用マイクロコンピュータ100は、まとめ保留表示が表示されているか否かに応じて、保留表示の態様を変化させる割合を異ならせている。
尚、本実施の形態では、S6005またはS6006にて決定する保留予告パターンにより始動入賞時における表示態様の変化、変動表示中のリーチ前のタイミングにおける表示態様の変化、変動表示中のリーチ演出中のタイミングにおける表示態様の変化のうちのいずれかまたは複数が実行されるようになっているが、本発明はこれに限定されるものではなく、S6005またはS6006にて決定する保留予告パターンとしては、変動表示中に表示態様が変化するもののみを決定するようにしても良い。このように保留予告パターンとして変動表示中に表示態様が変化するもののみを決定する場合は、変形例として、演出制御用CPU101は、始動入賞時のタイミングで保留予告パターンを決定するのではなく、変動開始時に、実行する変動パターンや入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数に応じて保留予告パターンを決定するようにしても良い。
このように、変動開始時に実行する変動パターンや入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数に応じて保留予告パターンを決定する例としては、先ず、始動入賞時における保留表示を一律通常の表示態様である「青」で表示する。そして、演出図柄変動開始処理において、変動パターン指定コマンドがノーマルリーチはずれまたは非リーチはずれを示しているか否かを判定する。変動パターン指定コマンドがノーマルリーチはずれまたは非リーチはずれを示している場合は、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリの保留予告パターンの格納領域に、保留予告パターン1を示す「1」をセットする。また、変動パターン指定コマンドがノーマルリーチはずれまたは非リーチはずれを示していない場合は、合計保留記憶数が所定数(例えば、10)以上であるか否か、変動表示結果が大当りであるか否かに応じて、変動表示中の表示態様が「黄」や「赤」となる保留予告パターンへの判定値の割り当てがそれぞれ異なる保留予告演出決定テーブルを用いて保留予告パターンを決定すれば良い。
S6005またはS6006の実行後、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファの保留予告パターンの格納領域に、S6005またはS6006にて決定した保留予告パターンに応じた値、つまり、S6005またはS6006にて決定した保留予告パターンが保留予告パターン1である場合は「1」、6005またはS6006にて決定した保留予告パターンが保留予告パターン2である場合は「2」等をセットする(S6007)。
そして、演出制御用CPU101は、S6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン1であるか否かを判定する(S6008)。6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン1である場合は(S6008;Y)、S6016に移行し、6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン1でない場合は(S6008;N)、保留予告開始制限フラグがセットされているか否かを判定する(S6008a)。
保留予告開始制限フラグがセットされている場合は(S6008a;Y)、入賞時判定結果記憶バッファの通常態様フラグの格納領域に「1」をセットする。つまり、通常態様フラグをセットする(S6008b)。
保留予告開始制限フラグがセットされていない場合は(S6008a;N)、S6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン2,3,7,9のいずれかであるか否かを判定する(S6009)。
S6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン2,3,7,9のいずれかである場合(S6009;Y)、または、S6008bの実行後は、入賞時判定結果記憶バッファの表示態様フラグに保留表示の「青」の表示態様を示す「0」をセットし(S6013)、S6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン2,3,7,9のどれでもない場合は(S6009;N)、S6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン4,6,8のいずれかであるか否かを判定する(S6010)。
S6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン4,6,8のいずれかである場合は(S6010;Y)、入賞時判定結果記憶バッファの表示態様フラグに保留表示の「黄」の表示態様を示す「1」をセットし(S6011)、S6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン4,6,8のどれでもない場合は(S6010;Y)、入賞時判定結果記憶バッファの表示態様フラグに保留表示の「赤」の表示態様を示す「2」をセットする(S6012)。
そして、S6011〜S6013のいずれかの実行後、演出制御用CPU101は保留予告処理を終了する。尚、6005またはS6006において決定した保留予告パターンが保留予告パターン1である場合(S6008;Y)、またはS6015の実行後は、入賞時判定結果記憶バッファの表示態様フラグに保留表示「青」の表示態様を示す「0」をセットして(S6016)保留予告処理を終了する。
図29は、演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。保留表示更新処理において、演出制御用CPU101は、先ず、入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数を特定し(S261)、該入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数と現在の保留記憶表示エリア18に表示されている保留表示数とが一致しているか否かを判定する(S262)。
入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数と現在の保留記憶表示エリア18に表示されている保留表示数とが一致している場合は(S262;Y)、保留表示更新処理を終了し、入賞時判定結果記憶バッファに記憶されている保留記憶数と現在の保留記憶表示エリア18に表示されている保留表示数とが異なっている場合は、保留記憶数が増加しているか否かを判定する(S263)。
保留記憶数が増加している場合は(S263;Y)、保留記憶表示エリア18に設定されている通常保留表示位置に新たな保留表示の追加表示が可能か否か、つまり、まとめ保留表示による表示を行わないと新たな保留表示を表示できないか否かを判定する(S284)。具体的に、本例において通常保留表示位置に新たな保留表示を表示できない場合としては、合計保留表示数が既に「9」であるときに新たに始動入賞が発生して合計保留表示数が「10」となる場合や、まとめ保留表示位置に1のまとめ保留表示が表示されているとともに、該まとめ保留表示よりも左側の通常保留表示位置に5つの通常保留表示が表示されているとともに、まとめ保留表示よりも右側の通常保留表示位置に4つの通常保留表示が表示されているとき(つまり、既に合計保留表示数が「14」となっているとき)に、新たに始動入賞が発生して合計保留表示数が「15」となる場合等が例示される。
通常保留表示位置に保留表示を追加表示可能ではない場合は(S264;N)、まとめ保留表示が可能な保留記憶の配列を全て特定する(S265)。具体的には、通常保留表示位置において通常保留表示が5つ連続している配列を特定する。
そして、S265にて特定した配列の中からに含まれる保留記憶について入賞時判定結果記憶バッファのエントリの番号が最も大きい保留記憶を含む配列を選定する(S266)。そして、選定した配列に含まれるエントリにおけるまとめ表示フラグを「1」に更新する(S267)。
また、保留記憶数が増加していない場合は(S263;N)、アクティブ表示記憶バッファにまとめ表示フラグの値が「1」である消費保留記憶が有るか否かを判定する(S267a)。アクティブ表示記憶バッファにまとめ表示フラグの値が「1」である消費保留記憶が有る場合は(S267a;Y)、更にまとめ保留表示更新済フラグがセットされているか否かを判定する(S267b)。まとめ保留表示更新済フラグがセットされていない場合は(S267b;N)、まとめ保留表示残り数更新処理を実行し、消費保留アクティブ表示エリア9F内に表示されているまとめ保留表示に、アクティブ表示記憶バッファに記憶されている消費保留記憶数を表示するための設定を実行する(S267c)。そして、まとめ保留表示更新済フラグをセットする(S267d)。
保留記憶表示エリア18における通常保留表示位置に新たな通常保留表示が可能、つまり、通常保留表示位置に8個以下の通常保留表示が表示されている場合(S264;Y)、アクティブ表示記憶バッファにまとめ表示フラグの値が「1」である消費保留記憶が無い場合(S267a;N)、S267またはS267dの実行後は、更新後の入賞時判定結果記憶バッファに格納された各保留記憶のデータに基づいて、保留記憶表示エリアにおける表示を更新する(S268)。尚、S267cの実行後にS268を実行した場合は、S267cにおける設定にもとづいて、まとめ保留表示の表示も更新する。
このように保留表示更新処理を実行することで、保留記憶表示エリア18及び消費保留アクティブ表示エリア9Fにおいて保留表示及び消費保留表示が変化するかを図30(A)〜図30(E)にもとづいて説明する。
先ず、保留記憶表示エリア18は、図30(A)に示すように、前述したように下部側が左右方向に沿って1〜9個までの保留表示を表示する通常保留表示位置として構成されており、上部側が通常保留表示位置にて全ての通常保留表示を表示することが不可能となった場合に、所定数(本実施の形態では5個)の保留記憶をまとめて1つの保留表示として表示するまとめ保留表示位置として構成されている。尚、まとめ保留表示位置では、まとめ保留表示を左右方向に沿って9個まで表示可能となっている。また、通常保留表示位置に表示される通常保留表示は、まとめ保留表示位置に表示されるまとめ保留表示よりも小さいサイズにて表示される。
これら通常保留表示位置及びまとめ保留表示位置に表示される保留表示及びまとめ保留表示は、消費保留アクティブ表示エリア9Fから消費保留表示が消える毎に消費保留アクティブ表示エリア9Fに向けてシフトして表示が更新されるようになっている。
尚、本例では、まとめ保留表示位置におけるまとめ保留表示の表示位置が、通常保留表示位置における通常保留表示の表示位置の中間位置となるように設定されており、例えば、通常保留表示位置の左端の2つの表示位置に通常保留表示が表示され、該2つの通常保留表示の中間位置に該当するまとめ保留表示の表示位置にまとめ保留表示が表示されている場合には、最も先に始動入賞した保留記憶と、最も後に始動入賞した保留記憶とが通常保留表示として表示され、最先の始動入賞と最後の始動入賞の間において発生した5つの始動入賞による保留記憶の保留表示がまとめ保留表示として表示されるようになっており、これら通常保留表示とまとめ保留表示との始動入賞における順序関係が、表示位置から容易に把握できるようになっている。
よって、本実施の形態の保留記憶表示エリア18においては、通常保留表示によって「1×9=9」、まとめ保留表示によって「5×9=45」の保留記憶を表示できるので、最大で9+45=54の合計保留記憶数を表示可能とされている。尚、本例では、前述したように、第1保留記憶バッファや第2保留記憶バッファにおいて保留記憶として記憶可能な記憶数として50を設定することで、合計保留記憶数としては100を記憶可能としているが、これら記憶可能な数である100の保留記憶は、前述したように、実際の遊技において発生することはあり得ないとともに、これら100の保留記憶を表示可能とすると、1の保留表示が非常に小さくなってしまい、視認し難くなってしまうことから、現実的に発生する可能性がある最大保留記憶数として、変動表示が実行される実行効率にもとづく保留記憶の増減等を考慮して54を想定し、保留記憶表示エリア18の仕様を、これら54の保留記憶を表示できるような仕様としている形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留記憶表示エリア18の仕様として、保留記憶として記憶可能な数である100の保留記憶を全て表示可能な仕様としても良い。
ここで、上記した保留表示更新処理が実行されることで、保留記憶表示エリア18における保留表示がどのように変化するのかを説明すると、遊技が開始されて始動入賞が発生して変動表示が実行されているときに、更に始動入賞が発生することで、保留記憶表示エリア18の通常保留表示位置に、通常サイズの通常保留表示が1つずつ追加表示されていき、図30(B)に示すように、最大9つまで通常保留表示が表示されていく(合計保留記憶数=9)。
これら9つまで通常保留表示が表示されている状態において、更に始動入賞が発生して合計保留記憶数が10となる場合には、該発生した始動入賞による保留記憶の保留表示を通常保留表示位置に追加表示できないので、前述したように、新たな始動入賞による保留記憶の保留表示とその直前の4つの保留表示とがまとめ保留表示の対象として特定され、該特定された保留表示を示す保留記憶のまとめ表示フラグの領域(入賞時判定結果記憶バッファ)のデータ値が「1」に更新されることで、新たな始動入賞による保留記憶の保留表示とその直前の4つの通常保留表示とがまとめ保留表示として、図30(C)に示すようにまとめ保留表示位置に表示される。
そして、該始動入賞が発生した際に実行中の変動表示を含む5回の変動表示が終了することで4つの保留記憶が消化された場合(当該期間中の新たな始動入賞はないものと仮定する)には、通常保留表示位置に表示されていた5つの通常保留表示が順次消去されることにより、5つ目の通常保留表示とまとめ保留表示位置に表示されたまとめ保留表示とが5回、左方向にシフトすることで、図30(D)に示す保留表示となる。尚、図30(D)に示す保留表示では、消費保留アクティブ表示エリア9Fに1の通常保留保表示が消費保留保表示として表示され、保留記憶表示エリア18に1のまとめ保留表示とが表示されることにより、変動表示中に合計保留記憶数が5であることを、遊技者は把握できる。
そして、変動表示が終了することで消費保留アクティブ表示エリア9Fに表示されている消費保留表示が消えると、まとめ保留表示が消費保留表示として消費保留アクティブ表示エリア9F内に移動し、変動表示が開始される。尚、消費保留表示として消費保留アクティブ表示エリア9Fに移動したまとめ保留表示は、まとめた保留表示数と同一数の5回の変動表示が終了するまで消費保留アクティブ表示エリア9Fに継続して表示される。
尚、本実施の形態では、まとめ保留表示を消費保留アクティブ表示エリア9Fに移動させて変動表示を実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、通常保留表示が0となったことを条件にまとめ保留表示を解除することで、まとめ保留表示を通常保留表示位置にて5つの通常保留表示として表示し、通常保留表示を消費保留アクティブ表示エリア9Fに移動させることで変動表示を実行するようにしても良い。
また、本実施の形態では、通常保留表示態様及びまとめ保留表示態様としては、図30に示すように青、黄、赤の3種類の色の「○」のいずれかを表示するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、形状や大きさ等が異なるものであっても良い。
図31は、演出図柄変動開始処理(S801)を示すフローチャートである。保留表示更新処理において、演出制御用CPU101は、先ず、アクティブ表示記憶バッファに2個以上の消費保留記憶が有るか否かを判定する(S810)。アクティブ表示記憶バッファに2個以上の消費保留記憶が有る場合は(S810;Y)、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリ(先頭のエントリ)に記憶されているコマンド等を削除し、アクティブ表示記憶バッファの内容をシフトする(S811)。
また、アクティブ表示記憶バッファに2個以上の消費保留記憶が無い場合は(S810;Y)、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリに記憶されているコマンド等を削除する(S812)。そして、入賞時判定結果記憶バッファのNo.1(先頭のエントリ)のまとめ表示フラグは「1」であるか否かを判定する(S813)。入賞時判定結果記憶バッファのNo.1のまとめ表示フラグが「1」である場合は(S813;Y)、入賞時判定結果記憶バッファのまとめ表示フラグが「1」であるエントリの内容をアクティブ表示記憶バッファにシフトする(S814)。つまり、入賞時判定結果記憶バッファのNo.1〜No.5のエントリに格納されている入賞時判定結果指定コマンドのEXTデータ、保留予告パターン、表示態様フラグ、まとめ表示フラグを、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1〜No.0−5のエントリに消費保留記憶としてシフトする。
また、入賞時判定結果記憶バッファのNo.1のまとめ表示フラグが「1」でない場合は(S813;N)、入賞時判定結果記憶バッファのNo.1のエントリ(先頭のエントリ)の内容をアクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリに消費保留記憶としてシフトする(S815)。そして、S811、S814、S815の実行後、演出制御用CPU101は、アクティブ表示記憶バッファ内の消費保留記憶に通常態様フラグがセットされている消費保留記憶があるか否かを判定する(S816)。
アクティブ表示記憶バッファ内の消費保留記憶に通常態様フラグがセットされている消費保留記憶がある場合は(S816;Y)、演出制御用CPU101は、アクティブ表示記憶バッファ内の全ての通常態様フラグをリセット(「0」にセット)し(S817)、消費保留アクティブ表示エリア9Fにおける消費保留表示の表示態様を保留予告パターンに応じた表示態様に変更する(S818)。
アクティブ表示記憶バッファ内の消費保留記憶に通常態様フラグがセットされている消費保留記憶が無い場合は(S816;N)、またはS818の実行後は、演出制御用CPU101は、入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファに保留予告パターンの値が「2」〜「9」のいずれかの保留記憶が存在するか否かを判定する(S820a)。つまり、S820aでは、入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファに始動入賞時、変動中のリーチ前、リーチ演出中(リーチ後)のいずれかで保留表示の態様が「青」以外に変化する保留記憶が有るか否かを判定する。
入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファに保留予告パターンの値が「2」〜「9」の保留記憶が存在しない場合は(S820a;N)、保留予告制限フラグがセットされていればクリアする(S820b)。入賞時判定結果記憶バッファ及びアクティブ表示記憶バッファに保留予告パターンの値が「2」〜「9」のいずれかの保留記憶が存在する場合(S820a;Y)、またはS820bの実行後は、演出制御用CPU101は、変動パターン指定コマンド格納領域から変動パターン指定コマンドを読み出す(S821)。
また、演出制御用CPU101は、表示結果指定コマンド格納領域に格納されているデータ(すなわち、受信した表示結果指定コマンド)に応じて演出図柄の表示結果(停止図柄)を決定する(S822)。受信した表示結果指定コマンドが通常大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果2指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として、3図柄が偶数図柄(通常大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。受信した表示結果指定コマンドが確変大当りを示している場合には(受信した表示結果指定コマンドが表示結果3指定コマンドである場合)、演出制御用CPU101は、停止図柄として3図柄が奇数図柄(確変大当りの発生を想起させるような停止図柄)で揃った演出図柄の組合せを決定する。
大当り図柄を決定する際に、演出制御用CPU101は、SR1−1を抽出し、SR1−1を用いて左中右の停止図柄(左中右の図柄が揃った演出図柄の組合せ)を決定する。
はずれの場合には、上記以外の演出図柄の組み合わせを決定する。ただし、リーチ演出を伴う場合には、左右の2図柄が揃った演出図柄の組み合わせを決定する。
具体的には、演出制御用CPU101は、例えば、はずれ図柄にすることに決定されていない場合であって、かつ、リーチすることに決定されていない場合には、SR1−1〜SR1−3を抽出し、SR1−1を用いて左図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定し、SR1−3を用いて右図柄を決定する。なお、決定された左右図柄が一致した場合には、右図柄を1図柄ずらす。リーチすることに決定されている場合には、SR1−1〜SR1−2を抽出し、SR1−1を用いて左右図柄を決定し、SR1−2を用いて中図柄を決定する。なお、決定された左中右図柄がチャンス目であった場合には、例えば、左図柄を1図柄ずらす。
また、演出制御用CPU101は、通常予告演出の実行・非実行及び通常予告演出にて表示するキャラクタを決定する通常予告演出決定処理を実行する(S823)。
次いで、演出制御用CPU101は、変動パターンおよび予告演出の演出態様に応じたプロセステーブルを選択する(S824)。そして、選択したプロセステーブルのプロセスデータ1におけるプロセスタイマをスタートさせる(S825)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスデータ1の内容(表示制御実行データ1、ランプ制御実行データ1、音番号データ1)に従って演出装置(演出用部品としての演出表示装置9、演出用部品としての各種ランプおよび演出用部品としてのスピーカ27)の制御を実行する(S826)。例えば、演出表示装置9において変動パターンに応じた画像を表示させるために、VDP109に指令を出力する。また、各種ランプを点灯/消灯制御を行わせるために、ランプドライバ基板35に対して制御信号(ランプ制御実行データ)を出力する。また、スピーカ27からの音声出力を行わせるために、音声出力基板70に対して制御信号(音番号データ)を出力する。
また、演出制御用CPU101は、変動時間タイマに、変動パターン指定コマンドで特定される変動時間に相当する値を設定する(S827)。
そして、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動中処理(S802)を示す値に更新する(S829)。
また、本実施の形態では、変動開始時にアクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリに記憶されているコマンド等の削除を行い、該アクティブ表示記憶バッファの内容をシフトしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらアクティブ表示記憶バッファの内容をシフトするタイミングは、変動表示の終了時であっても良い。
図32は、通常予告演出決定処理(S823)を示すフローチャートである。通常予告演出決定処理において、演出制御用CPU101は、先ず、演出図柄変動開始処理のS821にて読み出した変動パターン指定コマンドが大当りの変動パターンを示しているか否かを判定する(S501)。変動パターン指定コマンドが大当りの変動パターンを示していない場合は(S501;N)、通常予告演出決定用乱数SR3及び変動パターン指定コマンドが示す変動パターンにもとづいて、テーブルA(図33参照)を用いて通常予告演出の実行・非実行を決定する(S502)。
S502で用いるテーブルAでは、図33に示すように、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンが非リーチはずれの場合は、通常予告演出決定用乱数SR3の判定値1〜9のうち、1〜9までが非実行(予告しない)に割り当てられており、実行(予告する)には割り当てられていない。また、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがノーマルリーチはずれの場合は、通常予告演出決定用乱数の判定値1〜9までのうち、1〜8までが非実行(予告しない)に割り当てられており、9が実行(予告する)に割り当てられている。
また、変動パターン指定コマンドが大当りの変動パターンを示している場合は(S501;Y)、通常予告演出決定用乱数SR3及び変動パターン指定コマンドが示す変動パターンにもとづいて、テーブルB(図33参照)を用いて通常予告演出の実行・非実行を決定する(S503)。
S503で用いるテーブルBでは、図33に示すように、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがノーマルリーチ大当りの場合は、通常予告演出決定用乱数SR3の判定値1〜9のうち、1〜5までが非実行(予告しない)に割り当てられており、6〜9までが実行(予告する)に割り当てられている。また、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがスーパーリーチ大当りの場合は、通常予告演出決定用乱数の判定値1〜9までのうち、1〜2までが非実行(予告しない)に割り当てられており、3〜9が実行(予告する)に割り当てられている。
つまり、本実施の形態では、変動パターンがスーパーリーチ大当である場合が通常予告演出の実行が最も高い割合で決定され易く、次いでノーマルリーチ大当り、スーパーリーチはずれ、ノーマルリーチはずれ、非リーチはずれの順で通常予告演出の実行が決定され難いよう設定されている。
S502またはS503の実行後、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、S502またはS503において通常予告演出の実行が決定されたか否かを判定する(S504)。通常予告演出の実行が決定されていない場合、すなわち通常予告演出の非実行が決定された場合は(S504;N)、通常予告演出決定処理を終了し、通常予告演出の実行が決定されている場合は(S504;Y)、保留記憶表示エリア18にて10以上の保留表示が表示されているか否かを判定する(S504a)。保留記憶表示エリア18にて10以上の保留表示が表示されているか否かは、入賞時判定結果記憶バッファに格納されている保留記憶数を確認すれば良い。
保留記憶表示エリア18にて10以上の保留表示が表示されている場合は(S504a;Y)、通常予告演出種別決定用乱数SR4及び変動パターン指定コマンドが示す変動パターンにもとづいて、テーブルC(図33参照)を用いて通常予告演出種別を決定する(S504b)。
S504bで用いるテーブルCでは、図33に示すように、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがノーマルリーチの場合は、通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値1〜100のうち、1〜70までが通常予告演出A(キャラクタAを表示)に割り当てられており、71〜100までが通常予告演出B(キャラクタBを表示)に割り当てられている。尚、通常予告演出C(キャラクタCを表示)には通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値が割り当てられていない。
また、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがスーパーリーチの場合は、通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値1〜100のうち、1〜20までが通常予告演出A(キャラクタAを表示)に割り当てられており、21〜70までが通常予告演出B(キャラクタBを表示)に割り当てられており、71〜100までが通常予告演出(キャラクタCを表示)に割り当てられている。
一方、保留記憶表示エリア18にて10以上の保留表示が表示されていない場合(S504a;N)、通常予告演出種別決定用乱数SR4及び変動パターン指定コマンドが示す変動パターンにもとづいて、テーブルD(図33参照)を用いて通常予告演出種別を決定する(S504c)。
S504cで用いるテーブルDでは、図33に示すように、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがノーマルリーチの場合は、通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値1〜100のうち、1〜70までが通常予告演出A(キャラクタAを表示)に割り当てられており、71〜100までが通常予告演出B(キャラクタBを表示)に割り当てられている。また、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンがスーパーリーチの場合は、通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値1〜100のうち、1〜20までが通常予告演出A(キャラクタAを表示)に割り当てられており、21〜100までが通常予告演出B(キャラクタBを表示)に割り当てられている。尚、まとめ保留表示の表示中でない場合に通常予告演出の種別を決定するS504cでは、変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに拘らず通常予告演出C(キャラクタCを表示)には通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値が割り当てられていない。
つまり、本実施の形態における通常予告演出では、S821にて読み出した変動パターン指定コマンドが示す変動パターンに応じて決定する通常予告演出の種別の決定割合が異なるように通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値が設定されており、保留記憶表示エリア18にて5つ以上の保留表示が実行されているか否かによっても決定する通常予告演出の種別の決定割合が異なるように通常予告演出種別決定用乱数SR4の判定値が設定されている。
このように、本実施の形態では、保留記憶表示エリア18にて10以上の保留表示が表示されているか否かに応じて通常予告演出にて表示されるキャラクタの決定割合を異ならせているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示エリア18にてまとめ保留表示が表示されているか否かに応じて通常予告演出にて表示されるキャラクタの決定割合を異ならせるようにしても良い。
S504bまたはS504cの実行後、演出制御用CPU101は、S504bまたはS504cにて決定した通常予告演出を記憶するとともに(S504d)、予告実行フラグをセットして(S505)、通常予告演出決定処理を終了する。
尚、本実施の形態では、S504a〜S504cにおいて、保留記憶表示エリア18においてまとめ保留表示が表示中であるか否かに応じて、通常予告演出として実行する演出種別の決定割合を異らせているが、本発明はこれに限定されるものではなく、S504a〜S504cでは、消費保留アクティブ表示エリア9Fにおいて消費保留表示としてまとめ保留表示が表示中であるか否かに応じて、通常予告演出として実行する演出種別の決定割合を異ならせるようにしても良い。
図34及び図35は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動中処理(S802)を示すフローチャートである。演出図柄変動中処理において、演出制御用CPU101は、プロセスタイマ、変動時間タイマのそれぞれの値を−1する(S840A,S840B)。
また、演出制御用CPU101は、プロセスタイマがタイムアウトしたか否か確認する(S841)。タイムアウトしていない場合には、S844に移行する。プロセスタイマがタイムアウトしていたら、プロセスデータの切替を行う。すなわち、プロセステーブルにおける次に設定されているプロセスタイマ設定値をプロセスタイマに設定することによってプロセスタイマをあらためてスタートさせる(S842)。また、その次に設定されている表示制御実行データ、ランプ制御実行データおよび音番号データにもとづいて演出装置(演出用部品)に対する制御状態を変更する(S843)。
また、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリ、つまり、変動表示中の消費保留記憶として記憶されている保留予告パターンの値が「3」、「6」、「7」、「9」のいずれかであるか否かを判定する(S844a)。アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリに記憶されている保留予告パターンの値が「3」、「6」、「7」、「9」のいずれかである場合は(S844a;Y)、演出制御用CPU101は、アクティブ表示変化演出としてリーチ前の消費保留表示の態様の変更タイミング(例えば、変動開始から4秒後)になったか否かを判定する(S844b)。なお、リーチ前の消費保留表示の態様の変更タイミングになったか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。
リーチ前の消費保留表示の態様の変更タイミングになった場合には(S844b;Y)、演出制御用CPU101は、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリに記憶されている保留予告パターンに従って表示態様フラグを更新するとともに、該更新した表示態様フラグに応じて消費保留アクティブ表示エリアに表示されている消費保留表示の態様を変更する(S844c)。
また、演出制御用CPU101は、保留予告パターンが1,4,5(変動表示中に消費保留表示の態様が変化しないパターン)以外である場合には、リーチ前の消費保留表示の態様の変更タイミングになる直前(例えば、2秒前)に、演出表示装置9の表示画面にキャラクタ画像9aを表示する制御を開始する(図22参照)。また、演出制御用CPU101は、キャラクタ画像9aが表示されているときには、キャラクタ画像9aが動くような表示制御を行う。
そして、S844cの処理で消費保留表示の態様が変化したときに、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面からキャラクタ画像9aを消去する。ただし、リーチ前とリーチ演出中(リーチ後)の双方において消費保留表示の態様を変化させる場合(保留予告パターン9の場合)には、後述するS845cの処理で消費保留表示の態様が変化したときに、演出制御用CPU101は、演出表示装置9の表示画面からキャラクタ画像9aを消去する。なお、演出表示装置9の表示画面にキャラクタ画像9aを表示する制御を開始した場合に、いずれの保留予告パターンが使用されているときでも、後述するS845aで「Y」になったときに演出表示装置9の表示画面からキャラクタ画像9aを消去するようにしてもよい。そのような制御を行う場合には、リーチ前に「青」から「黄」に変化した後(保留予告パターン3,9が使用されている場合)に、キャラクタ画像9aの表示が継続することによって、リーチ演出中に「赤」に変化することへの期待感を遊技者に持続させることができる。
アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1の保留予告パターンの値が「3」、「6」、「7」、「9」のいずれでもない場合(S844a;N)、リーチ前の消費保留表示態様変更タイミングでない場合(S844b;N)またはS844cの実行後、演出制御用CPU101は、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1エントリ、つまり、変動表示中の消費保留記憶として記憶されている保留予告パターンの値が「2」、「8」、「9」のいずれかであるか否かを判定する(S845a)。
アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリに記憶されている保留予告パターンの値が「2」、「8」、「9」のいずれかである場合は(S845a;Y)、演出制御用CPU101は、アクティブ表示変化演出としてリーチ演出中の消費保留表示の態様の変更タイミング(例えば、変動開始から13秒後)になったか否かを判定する(S845b)。なお、リーチ前の消費保留表示の態様の変更タイミングになったか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。
リーチ演出中の消費保留表示の態様の変更タイミングになった場合には(S845b;Y)、演出制御用CPU101は、演出制御用CPU101は、アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1のエントリに記憶されている保留予告パターンに従って表示態様フラグを更新するとともに、該更新した表示態様フラグに応じて消費保留アクティブ表示エリアに表示されている消費保留表示の態様を変更する(S845c)。
アクティブ表示記憶バッファのNo.0−1の保留予告パターンの値が「2」、「8」、「9」のいずれでもない場合(S845a;N)、リーチ演出中の消費保留表示態様変更タイミングでない場合(S845b;N)またはS845cの実行後、演出制御用CPU101は、予告実行フラグがセットされているか否かを判定する(S851)。予告実行フラグがセットされている場合は(S851;Y)、更に通常予告演出の実行期間中であるか否かを判定する(S852)。なお、通常予告演出の実行期間中であるか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。
通常予告演出の実行期間中である場合は(S852;Y)、通常予告演出決定処理のS504dにて記憶したデータにもとづいてキャラクタA、キャラクタB、キャラクタCのいずれかを表示する通常予告演出を実行する(S853)。
なお、複数種類の通常予告演出がある場合には、大当りにするときに高い割合で実行される予告演出を対象にして、S852の処理を実行するようにしてもよい。
そして、通常予告演出の実行期間中出ない場合(S852;N)またはS853の実行後は、演出制御用CPU101は、通常予告演出の実行開始タイミングであるか否かを判定する(S854)。なお、通常予告演出の実行開始タイミングであるか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。
通常予告演出の実行開始タイミングでない場合(S854;N)または予告実行フラグがセットされていない場合は(S851)、演出制御用CPU101は、スーパーリーチの開始タイミングであるか否かを判定する(S855)。なお、スーパーリーチの開始タイミングであるか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。
スーパーリーチの開始タイミングである場合(S855;Y)または通常予告演出の実行開始タイミングである場合は(S854;Y)、保留予告開始制限フラグをセットする(S856)。
スーパーリーチの開始タイミングでない場合(S855;N)またはS856の実行後は、演出制御用CPU101は、予告実行フラグがセットされているか否かを判定する(S857)。予告実行フラグがセットされている場合は(S857;Y)、通常予告演出の終了タイミングであるか否かを判定する(S858)。なお、通常予告演出の終了タイミングであるか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。
通常予告演出の終了タイミングではない場合(S858;N)または予告実行フラグがセットされていない場合は(S857;N)、演出制御用CPU101は、スーパーリーチの終了タイミングであるか否かを判定する(S859)。なお、スーパーリーチの終了タイミングであるか否かは、例えば、変動時間タイマの値で確認される。
スーパーリーチの終了タイミングである場合(S859;Y)または通常予告演出の終了タイミングである場合は(S858;Y)、保留予告開始制限フラグをリセットする(S860)。
スーパーリーチの終了タイミングではない場合(S859;N)またはS860の実行後、演出制御用CPU101は、変動時間タイマがタイムアウトしているか否か確認する(S861)。変動時間タイマがタイムアウトしているときには、まとめ保留表示更新済フラグがセットされていればリセットし(S863)、演出制御プロセスフラグの値を演出図柄変動停止処理(S803)に応じた値に更新する(S864)。変動時間タイマがタイムアウトしていなくても、図柄確定指定コマンドを受信したことを示す確定コマンド受信フラグがセットされていたら(S862)、演出制御用CPU101は、S863及びS864の処理を実行する。
図36は、演出制御プロセス処理における演出図柄変動停止処理(S803)を示すフローチャートである。演出図柄変動停止処理において、演出制御用CPU101は、図柄確定コマンド受信フラグがセットされている場合には、図柄確定コマンド受信フラグをリセットし(S871)、S822の処理で決定された停止図柄を導出表示する制御を行う(S872)。
そして、演出制御用CPU101は、大当りにすることに決定されているか否か確認する(S875)。大当りにすることに決定されているか否かは、例えば、表示結果指定コマンド格納領域に格納されている表示結果指定コマンドによって確認される。なお、決定されている停止図柄によって、大当りとすることに決定されているか否か確認することもできる。大当りとすることに決定されていない場合には、S877に移行する。
大当りとすることに決定されている場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を大当り表示処理(S804)に応じた値に更新する(S876)。
大当りとすることに決定されていない場合には、演出制御用CPU101は、演出制御プロセスフラグの値を変動パターン指定コマンド受信待ち処理(S800)に応じた値に更新する(S877)。
次に、本実施の形態における消費保留表示の表示態様の変化及びまとめ保留表示残り数更新処理が実行されることによる消費保留アクティブ表示エリア9Fでのまとめ保留表示の表示例について説明する。
図37(A)は、変動表示中の消費保留記憶を含まない合計保留記憶数が9つであり、6つ目の通常保留表示が、始動入賞時に決定される保留予告パターンが保留予告パターン6であったことで「黄」表示となっている例を示している。
この図37(A)に示す状態において新たに始動入賞が発生すると、図37(B)に示すように、保留記憶表示エリア18に表示されている通常保留表示のうち、6つ目から9つ目及び始動入賞により発生した10個目の保留表示がまとめ保留表示としてまとめ保留表示位置に表示される。このとき、まとめ保留表示は、通常保留位置にて「黄」で表示されていた6つ目の通常保留表示を含んでいることにより通常保留表示よりも大きな黄色の丸内に「5」の数字が表示される。
このように、本実施の形態では、通常保留表示の態様とまとめ保留表示の態様の形状が類似しているとともに、通常保留表示の色とまとめ保留表示の色が類似している。つまり、通常保留表示とまとめ保留表示とが関連した表示態様とされていることで、通常保留表示とまとめ保留表示の関係を遊技者が認識し易くなる。尚、関連した表示態様としては、本実施の形態のように、形状が同じものに限定されるものではなく、大きさは違っても、同じモチーフを使用したり、同じキャラクタを使用したり、同じ色を使用するようにしても良い。
そして、図37(C)及び図37(D)に示すように、通常保留表示位置に表示されていた5つの通常保留表示が順次消去されることにより、5つ目の通常保留表示とまとめ保留表示位置に表示されたまとめ保留表示とが5回左方向にシフトし、更にまとめ保留表示が消費保留表示として消費保留アクティブ表示エリア9Fに移動した後に変動表示が開始されると、図37(E)に示すように、消費保留アクティブ表示エリア9Fに消費保留表示として表示されているまとめ保留表示内の「5」の表示が「4」の表示に切り替わる。
そして、該まとめ保留表示内の「5」の表示が「4」に切り替わった変動表示は、本来であれば図37(A)に示す保留予告パターン6の保留記憶の変動表示であるため、消費保留アクティブ表示エリア9Fに消費保留表示として表示されているまとめ保留表示の色がリーチ前のタイミングにおいて「黄」から「赤」へと切り替わる。
そして、該変動表示の終了後は、図38(A)〜図38(D)に示すように、保留記憶が消費されて次の保留記憶にもとづく変動表示が開始されることによって、まとめ保留表示の表示態様を「赤」に維持した状態でまとめ保留表示内の数字が1減算表示される。以降、新たな保留記憶に基づく変動表示が開始される毎にまとめ保留表示の数字が3→2→1→0と順次1ずつ減算表示されていく。そして、まとめ保留表示内の数字が0と表示されている状態で変動表示が終了すると、まとめ保留表示が消費保留アクティブ表示エリア9F内から消去される。
尚、本実施の形態では、まとめ保留表示が消費保留アクティブ表示エリア9F内に移動した状態で変動表示が開始されることで、まとめ保留表示の数字が3→2→1→0と順次1ずつ減算表示されていくが、本発明はこれに限定されるものではなく、まとめ保留表示の数字が0と表示されている状態は、変動表示中の消費保留記憶を含まない合計保留記憶数が0の状態であるので、消費保留アクティブ表示エリア9Fにて表示される消費保留表示を、まとめ保留表示に替えて通常保留表示としても良い。
以上、本実施の形態におけるパチンコ遊技機1にあっては、演出図柄の変動表示中に表示される消費保留表示に遊技者をより注目させて、遊技の興趣をより向上させることができる。
また、保留記憶の数が所定数以上であるときに特定演出が実行されるので、遊技興趣を向上できる。
また、保留記憶の数が5以上であるときに通常予告演出Cが実行されるので、遊技興趣を向上できる。
また、まとめ保留表示を表示することにより、表示可能な保留記憶の数を増やすことが可能となるとともに、これらまとめ保留表示についても通常態様または特別態様にて表示されるので、パチンコ遊技機1の興趣を向上できる。
また、通常保留表示を通常保留表示位置に表示し、まとめ保留表示をまとめ保留表示位置に表示することで、保留記憶数に応じた好適な保留表示を行うことができる。
また、消費保留表示の態様変化が保留記憶の数に応じて実行されるので、遊技興趣を向上できる。
また、消費保留表示が特定態様に変化する割合が、保留記憶の数に応じて変化するので、遊技興趣を向上できる。
また、変動表示が開始される前においても保留表示に遊技者を注目させることができる。
また、キャラクタ画像9aが表示されることによって遊技者の期待感を高めることができるとともに、実行中の変動示に対応する保留表示の態様を変化させるタイミングがキャラクタ画像9aによって容易に把握されることが防止される。
また、通常予告演出やスーパーリーチが把握されづらくなることが防止され、通常予告演出やスーパーリーチの効果を阻害しないようにすることができる。
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、具体的な構成はこれら実施例に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
例えば、上記実施の形態では、「可変表示が開始される前」として始動入賞時を例にしたが、「可変表示が開始される前」は、始動入賞にもとづく変動表示が開始される前であれば、始動入賞時に限られない。例えば、当該始動入賞よりも前に生じた始動入賞にもとづいて変動表示が開始されるときや、保留記憶表示エリア18において保留表示がシフトされるときであってもよい。
また、保留表示の態様の変化のタイミングに応じて、確変状態に移行する割合や時短回数が異なるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、保留記憶表示エリア18および消費保留アクティブ表示エリア9Fが、演出表示装置9の表示画面に表示されたが、保留記憶表示エリア18は、消費保留アクティブ表示エリア9Fとは異なる表示装置で実現されてもよい。例えば、消費保留アクティブ表示エリア9Fは演出表示装置9の表示画面に表示されるが、保留記憶表示エリア18は他の表示装置(例えば、各々の保留表示についてのLEDの集合)で実現されてもよい。また、保留記憶表示エリア18は演出表示装置9の表示画面に表示されるが、消費保留アクティブ表示エリア9Fは他の表示装置で実現されてもよい。
また、消費保留アクティブ表示エリア9Fは、複数種類の態様から選択可能であるようにしてもよい。その場合、消費保留アクティブ表示エリア9Fの態様に応じて、保留表示の態様が、変動表示が開始される前に変化するのか変動表示中に変化するのかの割合を異ならせてもよい。
また、上記の実施の形態では、保留表示の態様の相違として、色の違い(「青」、「黄」、「赤」)を例にしたが、保留表示の態様の例は色に限られない。例えば、保留表示の形状(「◇」や「△」等)の違いや、保留表示の大きさ、保留表示内に表示される文字等により保留表示の態様の相違を実現してもよい。
なお、上記の実施の形態では、演出装置を制御する回路が搭載された基板として、演出制御基板80、音声出力基板70およびランプドライバ基板35が設けられているが、演出装置を制御する回路を1つの基板に搭載してもよい。さらに、演出表示装置9等を制御する回路が搭載された第1の演出制御基板(表示制御基板)と、その他の演出装置(ランプ、LED、スピーカ27R,27Lなど)を制御する回路が搭載された第2の演出制御基板との2つの基板を設けるようにしてもよい。
また、上記の実施の形態では、保留記憶数が所定数(例えば、10)となることで、変動表示が開始されていない保留表示である入賞時判定結果記憶バッファでの番号が最も大きい保留記憶の通常保留表示を含む5つの通常保留表示をまとめ保留表示として保留記憶表示エリア18のまとめ保留表示位置に表示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、消費保留アクティブ表示エリア9Fに表示されている消費保留表示、つまり、変動表示が実行中である消費保留表示と、入賞時判定結果記憶バッファでの番号が最も小さい保留記憶(No.1のエントリ)の通常保留表示を含む通常保留表示をまとめ保留表示として消費保留アクティブ表示エリア9Fに表示しても良い。このように、変動表示中の消費保留表示と入賞時判定結果記憶バッファでの番号が最も小さい保留記憶の通常保留表示を含む通常保留表示をまとめ保留表示として消費保留アクティブ表示エリア9Fに表示する場合は、これらまとめ保留表示としてまとめられている保留記憶の複数の変動表示に亘って大当りとなることを示唆する先読み演出等を実行するようにしても良い。
また、このように、変動表示中の消費保留表示と入賞時判定結果記憶バッファでの番号が最も小さい保留記憶の通常保留表示を含む通常保留表示をまとめ保留表示として消費保留アクティブ表示エリア9Fに表示する場合は、演出表示装置9において、最後に実行される変動表示以外の変動表示を、演出図柄が仮停止した後に再変動するように表示することで、変動表示時間が長い1の変動表示として実行しても良い。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示が表示されているか否かに応じて、保留表示の表示態様を変化させるパターンとして、異なる割合で保留予告パターン1〜保留予告パターン9を決定するようにしているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留表示の表示態様を消費保留表示の表示態様が変動表示中に変化する保留予告パターン2,3,6,7,8,9のいずれかに決定するかを、まとめ保留表示が表示されているか否かに応じて異なる割合で決定するようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、消費保留アクティブ表示エリア9Fに表示されている消費保留表示の表示態様を、保留予告パターンに応じてリーチ前とリーチ演出中のタイミングにて変化させているが、本発明はこれに限定されるものではなく、保留記憶表示エリア18のまとめ保留表示位置に新たにまとめ保留表示が表示されるタイミングと連動して消費保留表示の表示態様を保留予告パターンに応じた表示態様に変化させるようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、保留記憶表示エリア18にまとめ保留表示及び通常保留表示を表示することで、遊技者に対して保留記憶数を示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出表示装置9の表示画面の下部等において第1保留記憶数と第2保留記憶数または第1保留記憶数と第2保留記憶数の合計保留記憶数を表示することで、より正確に遊技者に保留記憶数を示すようにしても良い。
なお、上記の実施の形態において、「割合が異なる」とは、A:B=70%:30%や
A:B=40%:60%のような関係で割合が異なるものだけにかぎらず、A:B=100%:0%のような関係で割合が異なるもの(すなわち、一方が100%の割り振りで他方が0%の割り振りとなるようなもの)も含む概念である。
また、上記の実施の形態では、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、演出制御用マイクロコンピュータ100に対して直接コマンドを送信していたが、遊技制御用マイクロコンピュータ560が他の基板(例えば、図2に示す音声出力基板70やランプドライバ基板35など、または音声出力基板70に搭載されている回路による機能とランプドライバ基板35に搭載されている回路による機能とを備えた音/ランプ基板)に演出制御コマンドを送信し、他の基板を経由して演出制御基板80における演出制御用マイクロコンピュータ100に送信されるようにしてもよい。その場合、他の基板においてコマンドが単に通過するようにしてもよいし、音声出力基板70、ランプドライバ基板35、音/ランプ基板にマイクロコンピュータ等の制御手段を搭載し、制御手段がコマンドを受信したことに応じて音声制御やランプ制御に関わる制御を実行し、さらに、受信したコマンドを、そのまま、または例えば簡略化したコマンドに変更して、演出表示装置9を制御する演出制御用マイクロコンピュータ100に送信するようにしてもよい。その場合でも、演出制御用マイクロコンピュータ100は、上記の実施の形態における遊技制御用マイクロコンピュータ560から直接受信した演出制御コマンドに応じて表示制御を行うのと同様に、音声出力基板70、ランプドライバ基板35または音/ランプ基板から受信したコマンドに応じて表示制御を行うことができる。
また、上記の実施の形態においては、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターンコマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用マイクロコンピュータ100に通知する様にしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、遊技制御用マイクロコンピュータ560は、1つ目のコマンドでは擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信する様にしてもよい。この場合、演出制御マイクロコンピュータは2つのコマンドの組み合わせから導かれる変動時間にもとづいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。尚、遊技制御用マイクロコンピュータ560の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用マイクロコンピュータ100の方で選択を行う様にしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信する様にしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信する様にしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターンコマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態で示した構成は、パチンコ遊技機にかぎらず、様々な形態の遊技機に適用することができる。例えば、上記の各実施の形態で示した構成を封入循環式のパチンコ機に適用するようにしてもよい。封入循環式のパチンコ機は、そのパチンコ機で用いられる所定数(例えば、50個)の遊技玉が封入領域内(例えば、パチンコ機内)に封入されており、このパチンコ機に設けられた遊技領域に遊技球を発射させ、遊技領域を経由した遊技球を回収部(例えば、各入賞口、アウト口、ファール玉戻り口)を介して回収し、回収した遊技玉を再び遊技領域に発射させるために封入領域内において循環させる。また、そのような封入循環式のパチンコ機では、各入賞口への入賞があった場合に、賞球に代えて、カードユニットに挿入されたカードに賞球数に相当するポイントなどを加算する処理が行われる。
また、上記の実施の形態では、遊技機としてパチンコ機を例にしたが、本発明を、メダルが投入されて所定の賭け数が設定され、遊技者による操作レバーの操作に応じて複数種類の図柄を回転させ、遊技者によるストップボタンの操作に応じて図柄を停止させたときに停止図柄の組み合わせが特定の図柄の組み合わせになると、所定数のメダルが遊技者に払い出されるスロット機に適用することも可能である。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示として1種類のみを表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、まとめ保留表示として、まとめる保留表示の数が異なる複数種類のまとめ保留表示を表示するようにしても良いし、例えば、第1保留記憶のまとめ保留表示と、第2保留記憶のまとめ保留表示とを異なるまとめ保留表示(まとめ数が違うもの或いはまとめ数が同一でも態様が異なるもの等)として表示するようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示はまとめ保留表示位置に表示し、通常保留表示は通常保留表示位置に表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、まとめ保留表示が無い場合には、通常保留表示位置に通常保留表示を表示し、まとめ保留表示がある場合には、該まとめ保留表示とともに表示される通常保留表示も、まとめ保留表示位置に表示するようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示位置を演出表示装置9の保留記憶表示エリア18内に設けた形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、演出表示装置9以外に、演出表示装置9よりも小型のサブ表示装置等を有する場合には、これらまとめ保留表示位置をサブ表示装置に設けるようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示を、通常保留表示位置において通常保留表示を追加できない合計保留記憶数である10となったときに表示する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら5つの保留表示をまとめ保留表示として表示する場合において、通常保留表示の数が5になったときにまとめ保留表示を表示するようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、図11(B)に示すように、第1保留記憶数については、大当り遊技状態であるときに制限数として15が設定され、第2保留記憶数については、高ベース状態であるときには制限数として15が設定される形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら遊技状態に関係なく、第1保留記憶数並びに第2保留記憶数について、常に無制限としても良い。
また、上記の実施の形態では、高ベース状態においては、短縮非リーチはずれの変動パターンが決定されやすくなることにより、変動時間が短縮されるものの、保留記憶数が増えた場合に、通常の非リーチはずれよりも変動時間が短い短縮変動パターンの決定割合を増やして変動時間を短くすることを行っていないが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、第1保留記憶数が所定数以上となったときや、第2保留記憶数が所定数以上となったとき、或いは、合計保留記憶数が規定数以上となったときに短縮変動パターンに決定される割合を高めることにより、保留記憶数が増えたときには変動時間が短くなって、単位時間において消化される保留記憶数が多くなるようにしても良い。尚、このように、保留記憶数が増えたときには変動時間の短い短縮変動パターンの決定割合を増やすことで、他のノーマルリーチ等の変動パターンの決定割合が変化する場合においては、入賞時判定処理において、保留記憶数が変化しても変動パターンが変化しない共通の判定値等に基づいて変動パターンのカテゴリ(非リーチ、ノーマルリーチ、スーパーリーチ等)に基づいて、先読み演出の実行・非実行や、先読み演出の演出パターンを決定するようにすれば良い。
また、上記の実施の形態では、第1始動入賞と第2始動入賞を区別せずに、入賞した順に変動表示を実行することから、保留記憶表示エリア18に、第1保留記憶と第2保留記憶とを区別することなく表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留記憶表示エリア18において、例えば、第1保留記憶は青色、第2保留記憶は水色等のように、色や形状、或いは、表示位置の違い等によって、第1保留記憶と第2保留記憶とを識別可能に表示するようにしても良い。尚、このように第1保留記憶と第2保留記憶とを識別可能に表示する場合にあって、所定数(例えば10)以下の保留表示に、第1保留記憶の保留表示と第2保留記憶の保留表示とが共存する場合には、まとめ表示を表示しないようにして、第1保留記憶と第2保留記憶との識別がまとめ保留表示により困難となってしまうことを防ぐようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、特別図柄の保留記憶については無制限としたが、普通図柄の保留記憶については、公知のパチンコ遊技機と同様に、上限値を4とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら普通図柄の保留記憶についても、特別図柄の保留記憶同様に、無制限としても良い。尚、このように、普通図柄の保留記憶について無制限とする場合にあっては、特別図柄の保留表示と同じく、例えば、保留記憶数が規定値(例えば10)を越えた場合には、所定数の保留記憶をまとめたまとめ保留表示を表示するようにすれば良い。尚、このように、普通図柄の保留記憶数を無制限とする場合にあっては、可変入賞球装置15が開放されることにより変化した普通図柄の保留記憶数の値に応じて異なる態様の特殊演出を実行するようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、特別図柄の保留記憶について、記憶可能な第1保留記憶数、第2保留記憶数として50、合計保留記憶数として100とした形態を例示しているが、これら第1保留記憶や第2保留記憶の記憶可能数としては、公知のパチンコ遊技機における上限値である4よりも大きな値であれば良いとともに、合計保留記憶数としては公知のパチンコ遊技機における上限値である8よりも大きな値であれば良い。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示を保留記憶表示エリア18のまとめ保留表示位置から消費保留アクティブ表示エリア9Fに移動させることで、まとめ保留表示としてまとめられている5つの保留表示に対応する保留記憶の変動表示を実行しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、まとめ保留表示としてまとめられている保留表示に対応する保留記憶の変動表示が実行される場合は、該まとめ保留表示を解除することで5つの保留表示を通常保留表示位置に再度表示するようにしても良い。尚、まとめ保留表示を解除する場合は、まとめ保留表示が解除されることを遊技者に報知する報知演出、例えば、ミニキャラクタが登場してまとめ保留表示に作用する演出を実行して、これらミニキャラクタの作用によりまとめ保留表示が通常保留表示に変更されるように表示しても良い。更に、このようにまとめ保留表示を通常保留表示に変更する態様においては、例えば、まとめ保留表示から通常保留表示に戻された保留表示であっても、再度、まとめ保留表示に変化するようにしても良い。尚、通常保留表示に戻された保留表示を、再度、まとめ保留表示に変化させるようにする場合において、短期間に、まとめ保留表示の解除とまとめ保留表示への変化とが繰り返されると、保留表示の視認性が著しく低下してしまう畏れがあるので、このように、短期間に、まとめ保留表示の解除とまとめ保留表示への変化とが実行される場合には、これらまとめ保留表示への変化を制限するようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、低ベース状態においては、第1保留記憶数と第2保留記憶数の双方を無制限とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、これらのいずれか一方のみを無制限としても良い。
また、上記の実施の形態では、低ベース状態においては、第1保留記憶数と第2保留記憶数を無制限とした形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、低ベース状態においては第1保留記憶数と第2保留記憶数を所定数(例えば15)に制限し、高ベース状態においては第1保留記憶数と第2保留記憶数を無制限にするようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示の対象を、始動入賞時における入賞時判定結果の内容によることなく決定しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、入賞時判定結果が非リーチである保留表示のみをまとめ保留表示の対象としても良い。つまり入賞時判定結果に基づいてまとめ保留表示を実行しても良い。
また、上記の実施の形態では、遊技機の一例としてパチンコ遊技機1を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、予め定められた球数の遊技球が遊技機内部に循環可能に内封され、遊技者による貸出要求に応じて貸し出された貸出球や、入賞に応じて付与された賞球数が加算される一方、遊技に使用された遊技球数が減算されて記憶される、所謂、封入式遊技機にも本発明を適用可能である。
また、上記の実施の形態では、変動時間及びリーチ演出の種類等の変動態様を示す変動パターンを演出制御用CPU101に通知するために、変動を開始するときに1つの変動パターン指定コマンドを送信する例を示したが、2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを演出制御用CPU101に通知するようにしてもよい。具体的には、2つのコマンドにより通知する場合、CPU56は、1つ目のコマンドでは、例えば、擬似連の有無、滑り演出の有無等、リーチとなる以前(リーチとならない場合には所謂第2停止の前)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信し、2つ目のコマンドではリーチの種類や再抽選演出の有無等、リーチとなった以降(リーチとならない場合には所謂第2停止の後)の変動時間や変動態様を示すコマンドを送信するようにしてもよい。この場合、演出制御用CPU101は2つのコマンドの組合せから導かれる変動時間に基づいて変動表示における演出制御を行うようにすればよい。
尚、CPU56の方では2つのコマンドのそれぞれにより変動時間を通知し、それぞれのタイミングで実行される具体的な変動態様については演出制御用CPU101の方で選択を行うようにしてもよい。2つのコマンドを送る場合、同一のタイマ割込内で2つのコマンドを送信するようにしてもよく、1つ目のコマンドを送信した後、所定期間が経過してから(例えば次のタイマ割込において)2つ目のコマンドを送信するようにしてもよい。尚、それぞれのコマンドで示される変動態様はこの例に限定されるわけではなく、送信する順序についても適宜変更可能である。このように2つ乃至それ以上のコマンドにより変動パターンを通知する様にすることで、変動パターン指定コマンドとして記憶しておかなければならないデータ量を削減することができる。
また、上記の実施の形態では、合計保留記憶数が規定数である10以上となった場合には、まとめ保留表示を表示する形態を例示したが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、保留記憶表示エリア18の仕様として、54の保留表示を個別保留表示のみで表示可能とすることで、まとめ表示を行わないようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、保留記憶表示エリア18において表示可能な保留記憶数を54とした形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら表示可能な保留記憶数Hとしては、該保留記憶数Hに1の個別保留表示を行うのに必要な面積Kを乗じた値が、保留記憶表示エリア18に割り当て可能な面積Pの値よりも少なくなる保留記憶数Hを設定すれば良い。
また、上記の実施の形態では、まとめ保留表示内に変動表示中に消費保留表示として表示態様が「赤」や「黄」に変化する保留表示を含んでいる場合は、該消費保留表示が「赤」や「黄」に変化するタイミングにおいてまとめ保留表示を「赤」や「黄」の態様に変化させる形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、まとめ保留表示内に変動表示中に表示態様が「赤」や「黄」に変化する保留表示を含んでいる場合は、該消費保留表示が「赤」や「黄」に変化するタイミングにおいてまとめ保留表示を「赤」や「黄」の態様に変化させないようにしても良い。変動表示中に消費保留表示として表示態様が「赤」や「黄」に変化する保留表示が存在する場合は、該保留表示をまとめ保留表示の対象としないことで、まとめ保留表示に含まれないようにしても良い。
また、上記の実施の形態では、変動表示中に消費保留表示として表示態様が「赤」や「黄」に変化する保留表示の有無に拘らずまとめ保留表示を実行する形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、変動表示中に消費保留表示として表示態様が「赤」や「黄」に変化する保留表示が存在する場合は、まとめ保留表示を行わないように制限しても良い。
また、上記の実施の形態では、演出表示装置9に、保留記憶表示エリア18を設けて保留表示を行う形態を例示しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、これら保留記憶表示エリア18に加えて、合計保留記憶数を数値等にて演出表示装置9に表示するようにしても良い。
1 パチンコ遊技機
9 演出表示装置
9a キャラクタ
9F 消費保留アクティブ表示エリア
13 第1始動入賞口
14 第2始動入賞口
18 保留記憶表示エリア
56 CPU
101 演出制御用CPU

Claims (3)

  1. 可変表示を行い、遊技者にとって有利な有利状態に制御可能な遊技機であって、
    未だ開始していない可変表示に関する情報を保留記憶として記憶可能な保留記憶手段と、
    保留記憶の数に応じた保留表示を表示部に表示する保留表示手段と、
    可変表示を開始するときに、当該可変表示に対応する保留表示を可変表示対応表示として所定領域に表示する可変表示対応表示手段と、
    前記有利状態に制御されるか否かに応じて、前記所定領域に表示されている前記可変表示対応表示の態様を特定態様に変化させる表示変化手段と、
    を備え、
    前記表示変化手段は、前記有利状態に制御されるか否かに応じて、複数のタイミングのうちいずれのタイミングで前記特定態様に変化させるかの割合を異ならせ、
    前記保留表示手段は、保留記憶にもとづく可変表示が開始される前に、前記有利状態に制御されるか否かにもとづいて前記特定態様で保留表示を表示することによって、保留予告実行が可能であり
    前記表示変化手段が可変表示対応表示の態様を前記特定態様に変化させるときと、前記保留表示手段が保留表示の態様を前記特定態様に変化させるときとで、前記有利状態に制御される割合が異なり、
    前記複数のタイミングは、可変表示がリーチ状態となる前のタイミングを含む
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 前記保留表示手段は、前記保留記憶手段に記憶されている保留記憶の数が所定数以上であるときに、該所定数以上に対応する特定保留表示を表示可能である
    ことを特徴とする請求項1に記載の遊技機。
  3. 所定演出を実行する所定演出実行手段と、
    前記所定演出実行手段が前記所定演出を演出実行しているときに、前記保留表示手段による保留予告の実行を制限する制限手段と、
    を備える
    ことを特徴とする請求項1または2に記載の遊技機。
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