JP6279465B2 - 治療計画 - Google Patents

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Description

本出願は、2011年4月4日出願の米国仮特許出願第61/471,505号の利益および優先権を主張し、同出願の内容は参照により本明細書に組み込まれる。
性的欲求低下障害(HSDD)は、持続または再発する、性的空想および性活動に対する性的欲求の不足または消失として定義され、著しい困難または人間関係の問題を引き起こし、別の精神障害、(合法または違法)薬剤、または他の何らかの健康状態に原因を求めることができないことが多い。HSDDの同義語には、性的嫌悪、すなわち、パートナーとの全てのまたはほぼ全ての性的接触の欠如および回避、阻害された性的欲求、性的無関心、性衝動の消失、性的欲求の低下、苦悩を伴う性的欲求の消失、性的な食欲不振(sexual anorexia)が挙げられる。HSDDは、性別を問わず起こる。全ての女性に最も共通する性障害は、米国の女性の約10%に起こる可能性があると考えられる。
女性性機能不全(FSD)は、性機能の阻害として記載される。FSDの最も一般的なタイプは、「苦痛または人間関係の問題を特徴とし、別の障害(別の性機能不全を除く)、(薬物療法を含む)物質の生理作用または一般的な健康状態に原因を求めることができないことが多い、性活動のいずれかの形態のための持続的な性的空想または性的欲求の不足(または欠如)」として、一般化され、DSM−IV−TRによりHSDDの定義されている。苦痛または人間関係の問題の存在は、HSDDの不可欠な部分であり、この状態の診断の中心的役割を果たす。女性の約10人に1人が、HSDDに関連する疾患を有しており、そのために性的欲求が低くなるということが記録されている。
HSDDの症例の大部分はサブタイプに一般化されるが、性的なパートナーへの不満および興味の消失と関連する症例は極めて少数である。いすれかのHSDDのサブタイプは、例えば、夫婦間の不一致を含む個人への不満および/または彼らの個人的な関係における不一致などの一般的な感情により引き起こされ得る。一般化されたまたは場合により起こるいずれかのHSDDは、しばしばカウンセリング療法が奏功せず、別離が頻繁に起こり、新たな性的パートナーを見つけ、離婚することとなる。米国においてHSDDに対して承認された治療は現在存在せず、HSDDを改善するための治療組成物および方法は、当該集団の大半および生活の質に対する必要性が満たされていない。本明細書に記載されるものは、対象となる組成物により提供される、予期しない特性に基づき、この必要性を満たすのに有用であると思われる組成物および治療方法である。
一態様において、本発明は、性障害または症状(例えば、HSDD、勃起障害、性的関心興奮障害、FSD、MSDなど)に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を治療する組成物および方法であって、本明細書に記載した治療有効量の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。
一態様において、本発明は、5−HTAアンタゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を提供する。別の実施態様において、この組成物の5−HTAアンタゴニストは5−HT1A受容体アゴニストでもある。別の実施態様において、この組成物は、トラゾドンおよびブプロピオンを含む。別の実施態様において、この組成物は25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンおよび200〜450mgの範囲の用量のブプロピオンを含む。別の態様において、この組成物は、25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンおよび25〜450mgの範囲の用量のブプロピオンを含む。
一実施形態において、この組成物は、200〜450mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、225〜300mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、または200〜275mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、100〜450mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、100〜450mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、25〜275mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、XX〜YYmgの範囲の用量のブプロピオンを含み、XXが5〜400の整数であり、YYが50〜450の整数である、用量を含むブプロピオンを含むブプロピオンを含む。
一実施形態において、この組成物は、25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、75〜150mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、または50〜100mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、XX〜YYmgの範囲の用量のトラゾドンを含み、XXが25〜400の整数であり、YYが50〜450の整数である、用量を含むトラゾドンを含む。
一態様において、本発明は、性的欲求低下障害(HSDD)に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を治療する方法であって、治療有効量の5−HTAアンタゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。一態様において、1つの化合物は5−HTAアンタゴニストおよび5−HT1A受容体アゴニスト(例えばトラゾドン)の両方である。同様に、別の態様において、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤は、αアドレナリン受容体拮抗薬(例えばブプロピオン)である。
一態様において、本発明は、性的欲求低下障害(HSDD)に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を治療する方法であって、治療有効量の5−HTA受容体アゴニスト、5−HTAアンタゴニスト、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法を提供する。一態様において、1つの化合物は、5−HTA受容体アゴニストおよび5−HTAアンタゴニスト(例えばトラゾドン)である。
一態様において、本方法では、HSDDは女性性機能障害(FSD)である。実施態様において、本方法は、HSDDは女性オルガズム障害(FOD)であり、またはHSDDは女性性的興奮障害(FSAD)であり、あるいはHSDDは性交痛障害または機能不全である。実施態様において、本方法は、FSDが、性的欲求、覚醒、オルガズム、および/または疼痛の内の1つ以上を含む。実施形態において、本方法では、HSDDは男性性障害(MSD)である。
別の態様は、対象における精神障害の診断と統計の手引(DSM−IV)中に記載された疾患、障害または症状を治療する方法であって、本明細書の化合物または組成物を対象に投与することを含む方法である。
別の態様は、対象の勃起不全(ED)を治療する方法であって、本明細書の化合物または組成物を対象に投与することを含む方法である。
別の態様は、対象の男性HSDDを治療する方法であって、本明細書の化合物または組成物を対象に投与することを含む方法である。
別の態様は、5−HTAアンタゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む徐放性組成物である。
一実施態様において、本発明は、5−HT1A受容体アゴニストおよび5−HTAアンタゴニストネファゾドンおよび薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を提供する。
一実施態様において、本発明は、5−HT1A受容体アゴニストおよび5−HTAアンタゴニストミルタザピンおよび薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を提供する。
他の実施態様は、この組成物が経口的に投与され、あるいはこの組成物が局所的に投与され、この対象がうつ病と診断されかつうつ病を治療しており、あるいはこの対象がうつ病の治療を受けておらず、この対象が同時に追加的な薬剤を処方されており、あるいはこの対象が同時に追加的な薬剤を処方されておらず、この対象が同時に追加的な薬剤を投与されており、またはこの対象が同時に追加的な薬剤を投与されていないことを含む。
一態様において、本発明は、5−HT1A受容体アゴニスト、5−HTAアンタゴニスト、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を提供する。
一実施形態において、この組成物は、ブプロピオンを含み、1日4回100〜450mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、1日4回200〜450mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、1日4回100〜300mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、1日4回225〜300mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、1日4回100〜275mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、1日4回200〜275mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、1日4回XX〜YYmgの範囲の用量であって、XXが5〜400の整数であり、かつYYが50〜450の整数である、用量のブプロピオンを含む。
一実施形態において、この組成物は、トラゾドンを含み、1日4回25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、1日4回75〜150mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、1日4回50〜100mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、1日4回XX〜YYmgの範囲の用量であって、CCが25〜400の整数であり、YYが50〜450の整数である用量のトラゾドンを含む。
一実施形態において、この組成物は、ブプロピオンおよびトラゾドンを含み、50〜450mgの範囲の用量のブプロピオンおよび25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、200〜450mgの範囲の用量のブプロピオンおよび25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、1日4回の100〜300mgの範囲の用量のブプロピオンおよび1日4回の75〜150mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、1日4回225〜300mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、かつ1日4回75〜150mgの用量のトラゾドンを含み、1日4回100〜275mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、かつ1日4回50〜100mgの範囲の用量のトラゾドンを含み、または1日4回200〜275mgの範囲の用量のブプロピオンを含み、かつ1日4回50〜100mgの範囲の用量のトラゾドンを含む。
一実施形態において、本発明は、5−HTAアンタゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、および薬学的に許容可能なキャリアーを組み合わせることを含む組成物を作製する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、5−HT1A受容体アゴニスト、5−HTAアンタゴニスト、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む組成物を組み合わせることを含む組成物を作製する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、5−HT1A受容体アゴニストおよび薬学的に許容可能なキャリアーを組み合わせることを含む組成物を作製する方法を提供する。一実施形態において、本発明は、5−HTAアンタゴニストおよび薬学的に許容可能なキャリアーを組み合わせることを含む組成物を作製する方法を提供する。
一態様において、組成物を作製する方法は、組成物が25〜450の範囲の5−HT1A受容体アゴニストを含むように、5−HT1A受容体アゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、および薬学的に許容可能なキャリアーを組み合わせることを含む。別の態様において、この作製方法は、この組成物は25〜450mgの範囲の5−HTAアンタゴニストおよびルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤を含むように、5−HTAアンタゴニストおよび薬学的に許容可能なキャリアーを組み合わせることを含む。
一実施形態において、本方法は、ブプロピオン、トラゾドンおよび薬学的に許容可能なキャリアーを組み合わせることを含む。
一実施形態において、本発明は、本明細書に記載した組成物および対象のHSDDまたはその症状を治療しもしくは改善するための対象に対する組成物の投与の説明書を提供するラベルを含むキットを提供する。
別の態様において、本発明は、対象の性的欲求低下障害(HSDD)を治療する方法であって、5−HT1A受容体アゴニストおよび5−HTAアンタゴニストを対象に投与することを含む方法を提供する。本明細書における方法は、この対象がこのような治療を必要とすると同定し、この対象を本明細書の化合物および/または組成物を投与して治療することをさらに含むことができる。本方法は、事前に本明細書の化合物および/または組成物をこの対象に投与しておらず、またはこの対象に定期の用量レベルまたは投与計画で本明細書の化合物および/または組成物を投与していないことを含むことができる。
別の実施形態において、本発明は、性的欲求低下障害(HSDD)に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を治療する方法であって、5−HTAアンタゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、5−HT1A受容体アゴニスト、内分泌活性剤、またはそのいずれかの組み合わせおよび薬学的に許容可能なキャリアーのいずれか1つを含む治療有効量の組成物を、それを必要とする対象に投与することを含む方法である。
別の態様において、本発明は、対象の性的欲求低下障害(HSDD)を治療する方法であって、5−HTAアンタゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、5−HT1A受容体アゴニスト、内分泌活性剤、またはそのいずれかの組み合わせのいずれか1つの治療有効量を対象に投与することを含む方法を提供する。
態様において、内分泌剤は、テストステロンであり、25〜1000mgの範囲の用量とすることができる。
態様において、この対象を、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)で治療するものではない。
態様において、この対象を、選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)で治療する。
態様において、この対象を、HSDDを導入した選択的セロトニン再取り込み阻害剤(SSRI)を有するものとして同定した。
態様において、この対象を、PDE−5阻害剤化合物(すなわち、シルデナフィル、タダラフィルなど)で治療する。
態様において、この対象をPDE−5阻害剤化合物(すなわち、シルデナフィル、タダラフィルなど)で同時に治療するものではない。
態様において、この対象を、内分泌剤(例えば、テストステロン)で治療する。
態様において、この対象を、内分泌剤(例えば、テストステロン)で同時に治療するものではない。
別の態様において、本明細書の方法は、サンプル(すなわち、体液、血液、尿、唾液、組織など)を採取し、生物学的マーカー(すなわち、肝臓酵素、CYP3A4ならびに/または、輸送、受容体の種類、受容体の密度、受容体の親和性、代謝、もしくはセロトニンの活性、セロトニン1Aもしくは2Aサブタイプ、ドーパミン、もしくはドーパミンの受容体のサブタイプの遺伝子マーカー、)を評価することを含む。
本発明者らは、対象の性的欲求低下障害(HSDD)に対処する治療上の戦略を発見した。
本発明は、(任意に、5−HT1A受容体アゴニストである)5−HTAアンタゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤(および任意の内分泌活性剤)の組み合わせが、対象の性的欲求低下障害(HSDD)に対処する際に、予測できないほど優れており、かつ相乗的な結果を提供する発見に、少なくとも部分的に関連する。
1.定義
本発明のさらなる記載の前に、本発明がより簡易に理解されるために、まず特定の用語を本明細書で定義および収集する。
「投与」または「投与する」との文言は、対象に本発明の化合物を導入して目的とする機能を実行するための経路を含む。使用されてもよい投与経路の例は、注射(皮下、静脈内、非経口的、腹腔内、髄腔内)、経口、頬側、舌下、吸引、直腸および経皮的なものを含む。薬学的調製を、各投与経路に適した形態により得てもよい。例えば、これらの調製を注射、吸引、目薬、軟膏、座薬などによる錠剤またはカプセルの形態で投与され、注射、吸引、または点滴により投与され、またはローションまたは座薬による局所的投与により投与され、または座薬により直腸投与される。経口投与が好ましいとされる。この注射は、急速投与とすることができ、または持続投与とすることができる。投与経路により、本発明の化合物は、意図する機能を実行するための能力に有害な効果があってもよい天然の状態から保護するために選択された材料でコーティングされ、またはその材料の中に配置されることができる。本発明の化合物を単独で投与してもよく、または上記に記載される別の薬剤または薬学的に許容可能なキャリアーのいずれかまたはその両方と組み合わせることができる。他の薬剤の投与の前、その薬剤と同時に、またはその薬剤の投与の後に、本発明の化合物を投与することができる。さらにまた、本発明の化合物を、その活性代謝物または生体内でのさらなる活性代謝物へと変換するプロドラッグ形態にて投与することができる。
「アルキル」との文言は、直鎖アルキル基、分枝鎖アルキル基、シクロアルキル(脂環)基、アルキル置換シクロアルキル基、およびシクロアルキル置換アルキル基を含む置換脂肪族基のラジカル基を意味する。用語アルキルは、例えば、酸素、窒素、硫黄、または亜リン酸原子などと、炭化水素骨格の1つ以上の炭素を置換する酸素、窒素、硫黄、または亜リン酸原子を含むアルキル基をさらに含む。好ましい実施形態において、直鎖または分枝鎖のアルキルは、その骨格に30以下の炭素原子(例えば、直鎖にC1−C30、分枝にC3−C30)を有し、好ましくは、26以下、さらに好ましくは20以下、およびさらにより好ましくは4以下の炭素原子を有する。同様に、好ましいシクロアルキルは、環構造中に3〜10の炭素原子を有し、より好ましくは、環構造中に、3、4、5、6、または7の炭素を有する。
さらに、本明細書および文章中で使用されるアルキルとの文言は、「非置換型アルキル」および「置換型アルキル」の両方を含み、この内「置換型アルキル」は、炭化水素骨格の内1つ以上の炭素上の水素を置換した置換基を有するアルキル部を意味する。このような置換基は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、リン酸、ホスホン酸(phosphonato)、ホスホン酸(phosphinato)、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイル、およびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、硫酸、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、もしくは芳香またはヘテロ芳香部を含むことができる。もし可能であるならば、この炭化水素鎖上で置換した部分自体を置換することができることは、当業者により理解される。シクロアルキルをさらに、例えば、上述の置換基と置換することができる。「アルキルアリール」部は、アリール(例えば、フェニルメチル(ベンジル))と置換したアルキルである。用語「アルキル」は、同様に、長さが類似の非置換型脂肪族基および上述のアルキルとの可能な置換を含むが、それぞれ少なくとも1つの二重または三重結合を含む。
炭素の数が特段規定されていない限り、本明細書で使用する「低級アルキル」は、上述で定義されるアルキル基を意味するが、1〜10の炭素、より好ましくは1〜6、およびさらにより好ましくは、1〜4の炭素原子を、骨格構造中に有するものであり、直鎖または分枝鎖であってもよい。低級アルキル基の例は、メチル、エチル、n−プロピル、i−プロピル、tert−ブチル、ヘキシル、へプチル、オクチルなどを含む。好ましい実施形態において、「低級アルキル」との文言は、例えばC1−C4アルキルなどの、骨格中に4以下の炭素原子を有する直鎖アルキルを含む。
「アルコキシアルキル」、「ポリアミノアルキル」および「チオアルコキシアルキル」との文言は、上述のアルキル基を意味し、さらに、例えば、酸素、窒素、または硫黄原子などと、炭化水素骨格の1つ以上の炭素と置換する酸素、窒素、または硫黄の原子をさらに含む。
「アルケニル」および「アルキニル」との文言は、同様の長さの非置換型脂肪族基であり、それぞれ少なくとも1つの二重または三重結合を含む基を意味する。
本明細書で使用する「アリール」との文言は、例えば、ベンゼン、ピロール、フラン、チオフェン、イミダゾール、ベンゾキサゾール、ベンゾチアゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリダジンおよびピリミジンなどの、0〜4つのヘテロ原子を含んでもよい5員〜6員単環芳香基である。同様に、アリール基は、ナフチル、キノリル、インドリルなどの多環式縮合芳香族基をも含む。環構造中にヘテロ原子を有するこれらのアリール基は、同様に、「アリール複素環」、「ヘテロアリール」または「複素芳香環」をも意味する。この芳香環は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルコキシ、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、ホスフェート、ホスホネート、ホスフィネート、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルフヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、サルフェート、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキルアリール、あるいは、芳香族または芳香族複素環部分などの、上述に記載した置換基と1つ以上の環状部を置換することができる。同様に、アリール基を、多環(例えば、テトラリン)を形成するために芳香族ではない脂環式または複素環と融合または架橋することができる。
「〜と会合する」との文言は、化学物質、化合物またはその一部、ならびにタンパク質上の結合ポケットまたは結合部位の間の近接状態を意味する。この会合は、非共有結合(であって、この近接が、水素結合もしくはファンデルワールス力もしくは静電気的相互作用により好まれる非共有結合)または共有結合であってもよい。
本発明の化合物の「生物学的活性」との文言は、応答性細胞における本発明の化合物により誘発されるすべての活性を含む。これらの化合物により誘発される遺伝的および非遺伝的活性をも含む。
「生物学的組成物」または「生物学的サンプル」は、細胞またはバイオポリマーを含むかこれに由来する組成物を意味する。細胞含有組成物は、例えば、哺乳類の血液、赤血球細胞濃縮物、血小板濃縮物、白血球濃縮物、血液細胞タンパク質、結晶、血小板リッチ血漿、血漿濃縮物、血漿のいずれかの画分の沈殿物、血漿、血漿からのいずれかの画分からの上清、血漿タンパク画分、精製したまたは部分的に精製した血液タンパク質または他の要素、血清、精液、哺乳類の初乳、母乳、唾液、胎盤抽出物、寒冷沈降物、寒冷上清、細胞可溶化液、哺乳類細胞培養液、または培養媒体、発酵生成物、腹水液、血液細胞中に導入されるタンパク質および通常の細胞または(例えば、組み換えDNAまたはモノクローナル抗体技術を介した)形質転換細胞による細胞培養により産生した生成物を含む。生物学的組成物は、細胞を含まないものとすることができる。好ましい実施形態において、適切な生物学的組成物または生物学的サンプルは、赤血球細胞懸濁液である。いくつかの実施形態において、この血液細胞懸濁液は、哺乳類の血液細胞を含む。好ましくは、この血液細胞を、ヒト、ヒトではない霊長類、イヌ、ネコ、ウマ、ウシ、ヤギ、ヒツジ、またはブタから得る。好ましい実施形態において、この血液細胞懸濁液は、赤血球細胞および/または血小板および/または白血球および/または骨髄細胞を含む。
「キラル」との文言は、鏡像体上で重ねることができる分子を意味するのに対し、「アキラル」との文言は、鏡像体と重ねることのできない性質を有する分子を意味する。
「ジアステレオマー」との文言は、2つ以上の不均斉な中心を備えたステレオアイソマーを意味し、この分子は、互いに鏡像ではない。
「有効量」との文言は、例えば、対象の性的欲求低下障害を治療するために十分であるような、望ましい結果を得るための用量であり、必要な期間での有効量を含む。本発明の化合物の有効量は、対象の疾患状態、年齢、および体重、ならびにこの対象に望ましい応答を誘発するための本発明の化合物の特質などの要因により変動してもよい。投与計画を、最適な治療反応を提供するために調節してもよい。同様に、有効量は、本発明の化合物のいずれかの毒性または有害な効果(例えば、副作用)を、治療上有益な効果が凌ぐことである。
本発明の化合物の治療有効量(すなわち、効果的な用量)は、0.001〜30mg/kg体重、好ましくは、約0.01〜25mg/kg体重、より好ましくは、約0.1〜20mg/kg体重、およびさらに好ましくは、約1〜10mg/kg、2〜9mg/kg、3〜8mg/kg、4〜7mg/kg、または5〜6mg/kg体重の範囲内であってもよい。限定するものではないが、疾患または障害の重症度、以前の治療、対象の通常の健康および/または性別、ならびに他の疾患の存在を含む、ある因子が、対象を効果的に治療するために要求した用量に影響してもよいことが当業者に理解される。さらに、本発明の治療有効量の化合物を備えた対象の治療は、単一治療を含むことができ、または連続した治療を含むことができる。1つの実施例において、約0.1〜20mg/kg体重の範囲内、約1〜10週間の間、好ましくは2〜8週間の間、より好ましくは約3〜7週間の間、さらにより好ましくは、4、5、または6週間の間、週当たり1回、本発明の化合物で対象を治療する。同様に、治療のために使用した本発明の化合物の効果的な用量が、特定の治療の過程で増加または減少してもよいことが理解される。本明細書の投与計画において、以下の略称を用いる。
SIDまたはQD=1日1回、BID=1日2回、TID=1日3回、QID=1日4回、q.h.s=毎晩
「エナンチオマー」との文言は、互いに重ねることのできない鏡像である2つの化合物のステレオアイソマーを意味する。2つのエナンチオマーの等モル混合物を、「ラセミ混合物」または「ラセミ体」と呼ぶ。本発明の化合物は、1つ以上の不斉中心を含み、したがって、ラセミ体およびラセミ混合物、単一のエナンチオマー、個々のジアステレオマー、およびジアステレオマー混合物として存在する。このようなこれら化合物の全ての異性体の形態は、本発明に明示的に含まれる。同様に、本発明の化合物は、複合的互変異性の形態にて存在してもよく、このような例では、本発明は、本明細書に記載した化合物のすべての互変異性の形態を明示的に含む。このような化合物の異性体の形態は、本発明に明示的に含まれる。本明細書に記載した化合物のすべての結晶形態は、本発明に明示的に含まれる。
「ハロアルキル」との文言は、モノ、ジ、またはハロゲン、例えばフルオロメチルおよびトリフルオロメチルにより多置換した上述のアルキル基を含むように意図される。
「ハロゲン」との文言は、−F、−CI、−Brまたは−Iを示す。
「ヒドロキシル」との文言は、−OHを意味する。
本明細書において使用した「ヘテロ原子」との文言は、炭素または水素いがいのいずれかの元素である原子を意味する。好ましいヘテロ原子は、窒素、酸素、硫黄、およびリンである。
「恒常性」との文言は、ある内部環境において、静的または定常性の状態を維持することを意味することが当業界で認知されている。
「改良した生物学的特性」との文言は、生体内でその有効性を亢進する本発明の化合物の本来の活性のいずれかを意味する。好ましい実施形態において、この用語は、低減した毒性などの、本発明の化合物の定性的および定量的に改良した治療上のいずれかの特性を意味する。
「任意に置換した」との文言とは、置換されていない、または(同一または異なっても良い)1つ以上の適切な基により、概して1、2、3、4、または5の位置である、1つ以上の利用可能な位置にて水素以外に置換された基を包有するように意図される。このような最適な置換基は、例えば、炭素環基および複素環基と同じく、ヒドロキシ、ハロゲン、シアノ、ニトロ、C−Cアルキル、C−Cアルケニル、C−Cアルキニル、C−Cアルコキシ、C−Cアルキル、エーテル、C−Cアルカノン、C−Cアルキルチオ、アミノ、モノ−、またはジ(C−Cアルキル)アミノ、ハロC−Cアルキル、ハロC−Cアルコキシ、C−Cアルカノイル、C−Cアルカノイルオキシ、C−Cアルコキシカルボニル、−COOH、−CONH、モノまたはジ−(C−Cアルキル)アミノカルボニル、−SONH、および/またはモノまたはジ(C−Cアルキル)スルホンアミドを含む。最適な置換は、「0〜Xの置換基で置換した」という表現により示され、Xは、可能な置換基の最大数である。ある任意の置換基は、0〜2、3、または4つの、独立して選択した置換基と置換される。(すなわち、置換されていない、または記載した置換基の最大数まで置換した)。
「アイソマー」または「ステレオアイソマー」との文言は、同一の化学構造を有するが、空間内の原子または基の配置が異なる化合物を意味する。
「調節する」との文言は、例えば、治療上の結果などの所望の最終結果が達成されるように、対象の性的欲求低下障害および/またはその症状の変更を増加または減少させることを意味する。
「性的欲求低下障害を治療する際に有益な化合物を得る」との文言に使用される「得る」との文言は、この化合物を購入し、合成し、または一方で要求することを含むことを意図する。
本明細書で使用する「非経口投与」および「非経口的に投与した」との文言は、通常注射による経腸および局所投与以外の投与方法を意味し、限定するものではないが、静脈内、筋肉内、動脈内、髄腔内、関節内、眼窩内、心臓内、皮内、腹腔内、経気管、皮下、表皮下、関節腔内(intraarticular)、嚢下、くも膜下、脊髄内、および胸骨内(intrastemal)注射および注入を含む。
「多環(ポリシクリル)」または「多環(ポリシクリル)ラジカル」との文言は、例えば、「縮合環」などの2つ以上の炭素が2つの隣接する環で共通である2つ以上の環(例えば、シクロアルキル、シクロアルケニル、シクロアルキニル、アリールおよび/またはヘテロシクリル)のラジカルを意味する。隣接していない原子を介して結合した環は、「架橋した」環と称される。それぞれの多環は、例えば、ハロゲン、ヒドロキシル、アルキルカルボニルオキシ、アリールカルボニルオキシ、アルコキシカルボニルオキシ、アリールオキシカルボニルオキシ、カルボキシレート、アルキルカルボニル、アルコキシカルボニル、アミノカルボニル、アルキルチオカルボニル、アルコキシル、ホスフェート、ホスホネート、ホスホネート、ホスフィネート、シアノ、アミノ(アルキルアミノ、ジアルキルアミノ、アリールアミノ、ジアリールアミノ、およびアルキルアリールアミノを含む)、アシルアミノ(アルキルカルボニルアミノ、アリールカルボニルアミノ、カルバモイルおよびウレイドを含む)、アミジノ、イミノ、スルホヒドリル、アルキルチオ、アリールチオ、チオカルボキシレート、スルフェート、スルホナト、スルファモイル、スルホンアミド、ニトロ、トリフルオロメチル、シアノ、アジド、ヘテロシクリル、アルキル、アルキルアリール、または芳香もしくはヘテロ原子部などの上述の置換基と置換することができる。
「プロドラッグ」または「プロ−ドラッグ」との文言は、生体内で代謝可能な部分を有する化合物を含む。一般的に、このプロドラッグは、エステラーゼまたは他の代謝により生体内で活性薬剤に代謝される。プロドラッグの例およびそれらの使用は、当業者によく知られている(例えば、Berge et al. (1977)“Pharmaceutical Salts”, J. Pharm. Sci. 66:1−19)参照)。このプロドラッグを、化合物の最終的な分離および精製の間で、または適切なエステル化剤と、精製した化合物の遊離酸形態またはヒドロキシル基とそれぞれ反応させることにより、in situで調製することができる。ヒドロキシル基を、カルボン酸と処置してエステルへと変換することができる。プロドラッグ部の例は、置換または非置換、分枝または非分枝低級アルキルエステル部分(例えば、プロピオン酸エステル(propionoic acid esters)、低級アルケニルエステル、ジ−低級アルキル−アミノ低級−アルキルエステル(例えば、ジメチルアミノエチルエステル)、アシルアミノ低級アルキルエステル(例えば、アセチルオキシメチルエステル)、アシルオキシ低級アルキルエステル(例えば、ピバロイルオキシメチルエステル)、アリールエステル(フェニルエステル)、アリール−低級アルキルエステル(例えば、ベンジルエステル)、(例えば、メチル、ハロ、またはメトキシと)置換した(エステル)を含む。生体内で他の代謝を介して形態を活性化させるために変換されるプロドラッグも同様に含まれる。
化合物の「予防有効量」との文言は、性障害を予防または治療する際に、患者に投与する単回用量または複数回用量において効果的である、本明細書の本発明のいずれかの式または他で本明細書に記載される化合物の量を意味する。
「低毒性」との文言は、生体内に投与される際に、本発明の化合物により誘発するいずれかの望ましくない副作用の低減を含むように意図される。
「対象」との文言は、ヒト(男性または女性)およびヒトではない動物(オスまたはメス)などの、性障害を罹患する可能性のある、または本発明の化合物または組成物の投与から他の利益を受けることのできる生物を含む。好ましくは、本明細書に記載するように、性的欲求低下障害または関連する状態に罹患しているかまたは罹患しやすいヒトの患者を含む。用語本発明の「ヒトではない動物」とは、例えば、および例えば、ヒツジ、イヌ、ウシ、ニワトリ、両生類、爬虫類などのヒトではない霊長類など、例えば哺乳類、齧歯類、マウス、および非哺乳類などのすべての脊椎動物を含む。
「性的欲求低下障害に罹患しやすい」との文言は、例えば、このような性的欲求低下障害の家族または病歴を有するとして以前に診断された、性的欲求低下障害を発症するリスクのある対象を含むことを意味する。
本明細書に使用される「全身投与」、「全身に投与される」、「末梢性投与」、および「末梢に投与される」との文言は、この患者の体系に入るように、本発明の化合物、薬剤、または他の材料を投与し、したがって、例えば、皮下投与などの他の工程の対象となる。
本発明の化合物の「治療有効量」との文言は、このような治療がされない場合に予測されるよりも、患者に投与される単回用量または複数回投与において、性的欲求低下障害および/または性的欲求低下障害の症状を調節し、または(患者または医療従事者により主観的または客観的に)患者を改善する際に有効な薬剤の量を意味する。
キラル中心の命名法に関して、「d」および「l」は、IUPACの推奨符号により定義される。この用語の使用により、ジアステレオマー、ラセミ体、エピマー、およびエナンチオマーは、立体化学の調製を記載する通常の前後関係において使用される。
2.本発明の化合物
一態様において、本発明は、対象の性的欲求低下障害を調節することのできる化合物を提供する。このような化合物は、5−HTAアンタゴニスト、5−HT1A受容体アゴニスト、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、および内分泌活性剤を含む。本発明の化合物は、薬学的に許容可能なキャリアーをさらに含む。
本明細書に記載される化合物は、5−HTAアンタゴニスト、すなわち、5−HTA受容体に対してアンタゴニストの活性を示す化合物、ノルエピネフリン−ドーパミン再取り込み阻害剤、すなわちノルエピネフリン−ドーパミン再取り込みにおいて阻害活性を示す化合物、5−HT1A受容体アゴニスト、すなわち、5−HT1A受容体に対してアゴニスト活性を示す化合物、および内分泌活性剤、すなわち、内分泌系を調節する際に活性である薬剤を含む。
一実施形態において、本発明は、性的欲求低下障害を調節することのできる化合物、およびその薬学的に許容可能なエステル、塩、アイソマーおよびプロドラッグを提供する。
天然に存在するまたは合成アイソマーを、当業者に知られているいくつかの方法で分離することができる。2つのエナンチオマーのラセミ混合物を分離する方法は、キラル固定相(例えば、“Chiral Liquid Chromatography”, W.J. Lough, Ed. Chapman and Hall, New York (1989)を参照)を使用するクロマトグラフィーを含む。同様に、エナンチオマーは、伝統的な解決策である技術による分離することができる。例えば、ジアステレオマー塩および分別再結晶の形体を、エナンチオマーを分離するために使用することができる。カルボン酸のエナンチオマーの分離のために、ジアステレオマー塩を、ブルシン、キニーネ、エフェドリン、ストリキニーネなどの鏡像異性的に純粋なキラル塩基を添加することにより形成することができる。あるいは、ジアステレオマーエステルを、ジアステレオマーエステルの分離および加水分解の後に、メントールなどの鏡像異性的に純粋なキラルアルコールで形成して、遊離している鏡像異性体を多く含むカルボン酸を得ることができる。この最適なアミノ化合物のアイソマーの分離のために、カンファースルホン酸、酒石酸、マンデル酸、または乳酸などのキラルカルボン酸またはスルホン酸の添加により、ジアステレオマー塩を形成することができる。
3.本発明の化合物の使用
一実施形態において、本発明は、本明細書に記載する組成物を対象に投与することを含む、対象の性的欲求低下障害(HSDD)を治療する方法を提供する。特定の実施形態において、この対象は、例えば、ヒトなどの霊長類などの哺乳類である。態様において、治療の化合物、組成物、および方法に関連するその疾患、障害、または症状は、精神障害の診断と統計の手引き(DSM−I−TRV),アメリカ精神医学会に記載される。
特定の実施形態において、本発明の方法は、別の薬学的活性化合物を組み合わせた治療有効量の本発明の化合物を対象に投与することを含む。薬学的活性化合物の例は、対象の性的欲求低下障害(HSDD)を治療することが知られている化合物を含む。使用してもよい他の薬学的活性化合物は、Harrison’s Principles of Internal Medicine, Thirteenth Edition, Eds. T.R. Harrison et al. McGraw−Hill N.Y., NY; and the Physicians Desk Reference 50th Edition 1997, Oradell New Jersey, Medical Economics Coに記載されており、このすべての内容は、参照により本明細書に明示的に組み込まれる。本発明の化合物および薬学的活性化合物は、(同一または異なる時点で)同一の薬学的組成物または異なる薬学的組成物として対象に投与してもよい。本発明の化合物および薬学的活性化合物は、(同一の時点または異なる時点で)同一の薬学的組成物または異なる薬学的組成物として対象に投与してもよい。
性的欲求低下障害(HSDD)の治療有効量の決定するために、本発明の化合物の性的欲求低下障害の予防に有効な量を、公知の技術の使用により、類似した状況下で得られる結果を観察することによって当業者としての医師または獣医師(「担当臨床医」)により容易に調整することができる。この用量を、担当臨床医の判断で、治療する状態の重症度および使用される特定の化合物を、患者の要求に基づき変動してもよい。性的欲求低下障害の治療有効量または用量、および性的欲求低下障害の予防有効量または用量を決定する際に、限定するものではないが、関与する特異的な性的欲求低下障害、特定の薬剤の薬力学的特性およびその状態および投与経路、望ましい治療のタイムコース、哺乳類の種類、その寸法、年齢および一般的な健康状態、関与する特定の疾患、この疾患の関与または重症度の度合い、個々の患者の反応、投与される特定の化合物、投与の状態、投与した製剤の生物利用学的特性、選択した用量計画、同時に行う治療の種類(すなわち、他の同時投与した治療と本発明の化合物の相互作用)ならびに他の関連する状況を含む多くの要因は、担当臨床医により熟考される。
この用量は、単一剤形または複合剤形とすることができる。この用量を、同時に、共に、または連続して投与することができる。この用量を、性的活動の前の直接的な単回用量とすることができ、または性的活動の前のタイミングに関わることない毎日1つ以上の用量とすることができる。より小さな用量、すなわち化合物の最適用量よりも少ない用量で治療を開始することができる。その後、この用量を、この条件下での最適な効果を達成させるまで、わずかな増加ずつ増加してもよい。便宜上、一日の総用量は、必要に応じてその日中で、部分的に送達および投与されてもよい。本発明の化合物の治療有効量および予防上有効量は、1日に体重キログラムあたり約0.1ミリグラム(mg/kg/日)〜約100mg/kg/日で変動することが予測される。
性的欲求低下障害の予防治療の必要のある患者の同定は、当業者の能力および知識の範囲内である。この対象となる方法により治療することのできる、性的欲求低下障害を発達させるリスクを有する患者を同定する特定の方法は、対象である患者の家族健康歴ならびに疾患状態の発達と関連する危険因子の存在(例えば、抗うつ剤、ホルモン避妊薬、抗ホルモンおよび/または細胞毒性化学療法、鎮静剤、抗精神病薬、抗てんかん薬、気分安定薬、オピオイド薬、アルコール、または麻酔薬の使用)などの医療技術において適切である。当業者である臨床医は、例えば、臨床試験、健康診断、および医療/家族健康歴などを使用して、このような候補となる患者を容易に同定することができる。
本明細書で使用される「対象から生物学的サンプルを得る」は、本明細書で記載した方法で使用するためのサンプルを得ることを含む。生物学的サンプルは上述の通りである。
別の態様において、本発明の化合物を、薬学的に許容可能なキャリアーまたは希釈剤を備えた治療有効量中に包含する。この組成物は、性的欲求低下障害に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を治療するために処方されてもよく、性的欲求低下障害に罹患しているかまたは罹患しやすい対象を治療するための説明書を備えて包含されてもよい。
この対象は、性的欲求低下障害のリスクを有していても、性的欲求低下障害の症状を示していても、性的欲求低下障害の疑いがあっても、かつ/または性的欲求低下障害と診断されていてもよい。
もし、この状態の調節が、対象が治療に好ましい臨床反応を有し得ることを示す場合、対象をこの化合物で治療してもよい。例えば、対象にこの化合物を治療上有効な用量または複数の用量で投与することができる。
本発明のキットは、対象の性的欲求低下障害を治療するためのキットを含む。このキットは、例えば、本明細書に記載した化合物、その薬学的に許容可能なエステル、塩、およびプロドラッグ、ならびに使用のための説明書を含んでも良い。この使用のための説明書は、キットの用量、送達方法、保存などに関する情報を含んでも良い。態様において、このキット(およびこれらの使用方法)は、この組成物および/または治療方法が、(i)CYP3A4、CYP2B6、またはCYP2D6の代謝性薬剤を要求しかつ/または服用される(ii)認定されたホルモン避妊薬以外のいずれかの性ホルモンを服用し、(iii)1日に2種類以上のアルコール(例えば、12オンスのビール、4オンスのワインなど)を飲用する対象に禁忌である(または投与されない)ことを示す説明書を含む。
あるいは、本発明の化合物の効果は、動物モデルを使用して生体内で特徴づけることができる。
4.薬学的組成物
本発明は同様に、本明細書に記載した効果的な有効量の化合物および薬学的に許容可能なキャリアーを含む薬学的組成物を提供する。さらなる実施形態において、有効量は、上述のように、性的欲求低下障害を治療するために効果的である。
特定の実施形態において、本発明の化合物は、薬学的に許容可能な製剤、例えば、薬学的に許容可能な製剤が対象に投与された後、少なくとも12時間、24時間、36時間、48時間、1週間、2週間、3週間、または4週間、対象に本発明の化合物の徐放を提供する薬学的に許容可能な製剤を使用して対象に投与される。
特定の実施形態において、これらの薬学的組成物は、対象に局所または経口、頬側または舌下投与に適切である。以下に詳細に記載される他の実施形態において、本発明の薬学的組成物は、以下の、(1)例えば、水薬(水性もしくは非水性溶液または懸濁液)、錠剤、巨丸剤、粉末、顆粒、ペーストなどの経口投与(2)例えば、滅菌溶液または懸濁液としての皮下、筋肉内、または静脈内注入による非経口投与(3)例えば、皮膚に適用したクリーム、軟膏またはスプレーなどの局所適用(4)例えば、腟坐薬、クリーム、泡状物質などの膣内または直腸内の適用、または(5)例えば、本明細書の化合物または組成物を含む水性噴霧剤、リポソーム調製物、固体粒子などの噴霧剤のために適合されることを含む固体または液体形態の投与のために特に処方されてもよい。
「薬学的に許容可能な」との文言は、医療の判断の範囲内において、過度の毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症がない状態であり、合理的に利点/リスクの比が釣り合ったヒトおよび動物の組織と接触して使用するために適したような化合物、および/または剤形を含む本発明の化合物ならびに組成物を意味する。
「薬学的に許容可能なキャリアー」との文言は、1つの器官または身体の一部から別の器官または身体の一部まで、化学的に対象を輸送するまたは運搬する際の液体または個体の賦形剤(filler)、希釈剤、賦形剤(excipient)、溶媒または封入材料などの薬学的に許容可能な物質、組成物またはビヒクルを含む。各キャリアーは、この製剤の他の成分と適合性があり、かつ患者に傷害性がないという意味において「許容可能」である。薬学的に許容可能なキャリアーとして値することのできる物質の例は、(1)ラクトース、グルコース、およびスクロースなどの糖、(2)コーンスターチおよびポテトスターチなどのスターチ、(3)カルボキシメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロースなどのセルロース、(4)トラガント末、(5)麦芽、(6)ゼラチン、(7)タルク、(8)ココアバターおよび座薬用のワックスなどの賦形剤(9)ピーナッツ油、ココナッツ油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、コーン油および大豆油などの油、(10)プロピレングルコールなどのグルコール、(11)グリセリン、ソルビトール、マニトールおよびポリエチレングリコールなどのポリオール、(12)オレイン酸エチルおよびラウリン酸エチルなどのエステル、(13)寒天、(14)水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウムなどの緩衝剤、(15)アルギン酸、(16)パイロジェンフリー溶液、(17)等張生理食塩水、(18)リンガー溶液、(19)エチルアルコール、(20)リン酸塩緩衝液、ならびに(21)薬学的に処方される他の適合可能な非毒性物質を含む。
着色剤、徐放剤、コーティング剤、甘味料、香料および芳香剤と同様に、ラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムなどの湿潤剤、乳化剤、および潤滑剤が、この組成物に存在していてもよい。
薬学的に許容可能な抗酸化剤の例は、(1)アスコルビン酸、システイン酸塩酸塩、硫酸水素ナトリウム、二亜硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウムなどの水溶性抗酸化剤、(2)アスコルビン酸パルミテート、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、αトコフェロールなどの油可溶性抗酸化剤、(3)クエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などの金属キレート剤を含む。
本発明の化合物を含む組成物は、経口、経鼻、局所(頬側および舌下を含む)、直腸、腟内、噴霧、および/または非経口投与に適した組成物を含む。この組成物は、簡易性のため剤形の単位で存在してもよく、薬学の当業者に広く知られているいずれかの方法により調製されてもよい。単一の剤形を生成するためのキャリアー材料と組み合わせることのできる活性成分の量は、治療するホスト、投与の特定の状態により変動してもよい。キャリアー材料と組み合わせて単一剤形を生成することのできる活性成分の量は、概して、治療上の効果を発生させる化合物の量である。一般的に、100パーセントの内、この量は、活性成分の約1パーセント〜約99パーセント、好ましくは、約5パーセント〜約70パーセント、さらに約10パーセント〜約30パーセントの範囲の量である。
これらの組成物を調製する方法は、キャリアーおよび任意の1つ以上の副成分と本発明の化合物を関連させるステップを含む。一般的に、この製剤を、液体のキャリアー、または精密に分割した個体のキャリアー、またはその両方と本発明の化合物を均一かつ緊密に関連させることにより調製し、必要に応じてこの生成物を成形する。
経口投与に適した本発明の組成物は、それぞれが、活性成分として本発明の所定量を含む、カプセル、薬包、ピル、錠剤、(香料を基本として、通常スクロースおよびアカシアまたはトラガントを使用する)甘味入りの錠剤、粉末、顆粒の形態で、または水性もしくは非水性の液体の溶液または懸濁液として、水中油もしくは油中水型乳濁液として、またはエリキシル剤もしくはシロップとして、または(ゼラチンおよびグリセリン、もしくはスクロースおよびアカシアなどの不活性塩基を使用する)香錠、ならびに/またはうがい薬などとしてであってもよい。同様に、ある化合物は、巨丸剤、なめ薬、またはペーストとして投与されてもよい。
経口投与用の本発明の個体の剤形(カプセル、錠剤、ピル、糖衣剤、粉末、顆粒など)において、この活性成分は、クエン酸ナトリウムまたはリン酸2カルシウムならびに/または以下の(1)スターチ、ラクトース、スクロース、グルコース、マニトールおよび/またはケイ酸などの賦形剤または増量剤、(2)例えば、カルボキシメチルセルロース、アルジネート、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、スクロース、および/またはアカシアなどの結合剤、(3)グリセロールなどの湿潤剤、(4)寒天、炭酸カルシウム、ポテトもしくはタピオカスターチ、アルギン酸塩、あるケイ酸塩および炭酸ナトリウムなどの崩壊剤、(5)パラフィンなどの溶液遅延剤、(6)4級アンモニウム化合物などの吸収加速剤、(7)例えば、アセチルアルコールおよびグリセロールモノステアレートなどの湿潤剤、(8)カロチンおよびベントナイト粘土などの吸収剤、(9)タルク、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固体のポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、およびそれらの混合物などの潤滑剤、(10)着色剤などの1つ以上の薬学的に許容可能なキャリアーと混合される。カプセル、錠剤およびピルの場合、この薬学的組成物は、緩衝剤をも含んでよい。同様の種類の個体の組成物は、高分子量のポリエチレングリコールなどと同じようなラクトースまたは乳糖としての賦形剤を使用した軟充填または硬い充填での充填剤としても使用されてもよい。
錠剤は、1つ以上の副成分で任意に圧縮によりまたは成形することにより作製されてもよい。圧縮した錠剤を、結合剤(例えば、ゼラチン、またはヒドロキシプロピルメチルセルロース)、潤滑剤、導入希釈剤、保存剤、崩壊剤(例えば、でんぷん、グリコール酸ナトリウム、または架橋したカルボキシメチルセルロースナトリウム)、界面活性剤、または分散剤を使用して調製してもよい。成形した錠剤を、導入液体希釈剤で湿潤した粉末の活性成分の混合物を適切な機械で成形することにより作製してもよい。
この錠剤ならびに糖衣剤、カプセル、ピル、および顆粒などの本発明の薬学的組成物の他の個体の剤形は、薬学的処方の当業者によく知られている腸溶コーティングおよび他のコーティングなどのコーティングおよびシェル構造で任意に点数化または調製されてもよい。同様に、これらは、例えば、ヒドロキシプロピルメチルセルロースを使用し、
所望の徐放プロフィール、他のポリマーマトリクス、リポソームおよび/または微粒子を提供するための調製を変動して活性成分の徐放の遅延または制御を提供するために処方されてもよい。これらは、例えば、バクテリア保持フィルターを介しての濾過、または使用前の無菌水または他のいくつかの即座に注入可能な無菌媒体内に溶解することのできる無菌性の固体組成物の形態にて無菌剤を組み込むことにより無菌化してもよい。同様に、これらの組成物は、任意に不透明剤をも含んでよく、活性成分のみ、または好ましくは、消化管の一部内で任意に遅延した方法において除法する組成物であってもよい。使用することのできる包埋剤の例は、ポリマー物質およびワックスを含むことができる。この活性成分は、同様に、マイクロカプセル化されてもよく、必要であれば、1つ以上の上述の賦形剤を有してもよい。
本発明の化合物の経口投与のための液体剤形は、薬学的に許容可能な乳化剤、マイクロ乳化剤、溶液、懸濁液、シロップおよびエリキシル剤を含む。活性成分に加え、この液体剤形は、例えば水または他の溶媒などの当業者が共通して使用する導入乳化剤、エチルアルコール、イソプロピルアルコール、炭酸エチル、酢酸エチル、ベンジルアルコール、安息香酸ベンジル、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、油(特に、麺実油、ピーナッツ油、コーン油、胚芽油、オリーブ油、ひまし油、およびゴマ油)、グリセロール、テトラヒドロフリルアルコール、ポリエチレングリコール、およびソルビタンの脂肪酸エステルならびにそれらの混合物などの可溶化剤および乳化剤を含んでもよい。
導入希釈剤に加えて、経口組成物は、湿潤剤、乳化剤、および懸濁剤、甘味料、香料、着色剤、芳香剤、および保存剤などのアジュバントを含むことができる。
本発明の活性化合物に加えて、懸濁剤は、例えば、エトキシル化イソステアリルアルコール、ポリオキシエチレンソルビトール、およびソルビタンエステル、結晶セルロース、メタ水酸化アルミニウム、ベントナイト、寒天およびトラガントならびにそれらの混合物などの懸濁剤を含んでもよい。
直腸または膣内投与のための本発明の薬学的組成物は、坐薬として存在してもよく、例えば、ココアバター、ポリエチレングリコール、坐薬用ワックス、またはサリチラートを含む1つ以上の適切な刺激の少ない賦形剤またはキャリアーと1つ以上の化合物と混合して調製されてもよく、室温では固体であるが、体温では液体であり、したがって、腸内または膣内で溶解し、活性成分を徐放する。
膣内投与に適した本発明の組成物は、同様に、当業者に適切なものとして知られているキャリアーなどを含む膣座薬、タンポン、クリーム、ジェル、ペースト、泡状物質またはスプレーでの処方をも含む。
本発明の化合物の局所または経皮投与のための剤形は、粉末、スプレー、軟膏、ペースト、クリーム、ローション、ジェル、溶液、パッチ、および吸入剤を含む。本発明の活性化合物は、薬学的に許容なキャリアーおよび必要とされ得るいずれかの保存剤、緩衝剤、または噴霧剤と無菌条件下で混合してもよい。
本発明の化合物に加えて、軟膏、ペースト、クリームおよびジェルは、動物および植物脂肪、油、ワックス、パラフィン、スターチ、トラガント、セルロース誘導体、ポリエチレングリコール、シリコン、ベントナイト、ケイ酸、タルク、および酸化亜鉛またはそれらの混合物などの賦形剤を含んでもよい。
本発明の化合物に加えて、粉末およびスプレーは、ラクトース、タルク、ケイ酸、水酸化アルミニウム、ケイ酸カルシウム、およびポリアミド粉末またはこれらの物質の混合物を含むことができる。スプレーは、クロロフルオロヒドロカーボンならびにブタンおよびプロパンなどの揮発性非置換型炭化水素などの慣例の噴霧剤を追加的に含むことができる。
本発明の化合物は、エアロゾルにより代替的に投与することができる。このことは、この化合物を含む水性エアロゾル、リポソームの調製、または固体粒子を調製することにより達成される。非水性(例えば、フルオロカーボン噴霧剤)懸濁液を使用することができる。せん断器に薬剤をさらすことを最小限にするため、音波噴霧器が好ましく、このことにより、この化合物が分解するという結果となる。
通常、水性エアロゾルは、従来の薬学的に許容可能なキャリアーおよび安定剤とともに薬剤の水性溶液または懸濁液を処方することにより作製される。このキャリアーおよび安定剤は、特定の化合物の要求で変動するが、概して、非イオン性界面活性剤(Tweens、プルオニック、またはポリエチレングリコール)、血清アルブミンなどの無害タンパク質、ソルビタンエステル、オレイン酸、レシチン、グリシンなどのアミノ酸、緩衝剤、塩、糖、または糖アルコールを含む。エアロゾルは、一般的に、等張溶液から調製される。
経皮パッチは、体内への本発明の化合物の制御された送達を提供する利点を追加してきた。このような剤形は、適切な媒体内に薬剤を分解または分散することにより作製される。同様に、吸収促進剤を、皮膚を通して活性成分の溶剤を増加させるために使用することもできる。このような溶剤の比は、膜を制御し、またはポリマーマトリックスまたはゲル中の活性成分を分散するどちらかの比率を提供することにより制御することができる。
点眼用製剤、眼軟膏、粉末、溶液なども、本発明の範囲内であると考えられる。
非経口投与に適切な本発明の薬学的組成物は、使用する前に、無菌性の注入可能な溶液または分散剤内で再構成してもよい1つ以上の薬学的に許容可能な無菌性であり等張の水性または非水性溶液、分散剤、懸濁剤、もしくは乳化剤、または無菌性粉末と組み合わせた1つ以上の本発明の化合物を含み、このことにより、意図されたレシピエントの血液と等張の製剤、懸濁液、または増粘剤とみなされる抗酸化剤、緩衝剤、静菌剤、溶質を含んでもよい。
本発明の薬学的組成物において使用され得る適切な水性キャリアーおよび非水性キャリアーの例は、水、エタノール、ポリオール(グリセロール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコールなど)、およびそれらの適切な混合物、オリーブ油などの植物油およびオレイン酸エチルなどの注入可能な有機エステルを含む。例えば、レシチンなどのコーティング材料の使用により、分散する場合に要求される粒子の寸法を維持することにより、界面活性剤の使用により、適切な流動性を維持することができる。
同様に、これらの組成物は、保存剤、湿潤剤、乳化剤、および分散剤などのアジュバントを含んでもよい。例えば、パラベン、クロロブタノール、フェノール、ソルビン酸などの多様な抗菌剤および抗真菌剤を包含することにより、微生物の活動の予防が保証されてもよい。同様に、糖、塩化ナトリウムなどの等張剤をこの組成物に含めることが望ましいとされてもよい。さらに、注入可能な薬学的製剤の持続性の吸収が、モノステアリン酸アルミニウムおよびゼラチンなどの吸収を遅延させる薬剤の包含により引き起こされてもよい。
場合によっては、薬剤の効力を持続させるために、皮下または筋肉内注射からの薬剤の吸収を遅らせることが望ましい。このことは、水にほとんど溶解しない結晶性または非晶質物質の液体懸濁剤の使用により達成されてもよい。この薬剤吸収の比率は、溶解の比率に依存するものであり、結晶の寸法および結晶の形態に依存してもよい。あるいは、非経口投与の薬剤の形態の吸収が遅れることは、油のビヒクルにこの薬剤を溶解または懸濁することにより達成される。
注入可能なデポー形態は、ポリアクチド−ポリグリコシドなどの生物分解性ポリマー内に本発明の化合物のマイクロカプセル化したマトリクスを形成することにより作製される。ポリマーに対する薬剤の比率および使用した特定のポリマーの性質に依存して、薬剤除法の比率を制御することができる。他の生分解性ポリマーの例は、ポリ(オルソエステル)およびポリ(無水物)を含む。デポー注入可能製剤は、同様に、体組織に適合するリポソームまたはマイクロ乳化剤内に薬剤を封入することにより調製される。
本発明の化合物が、薬剤としてヒトおよび動物に投与される場合、それ自体で、または薬学的に許容可能なキャリアーと組み合わせて、例えば、0.1〜99.5%の活性成分を含む薬学的組成物として投与されうる。
選択された投与経路に関わらず、本発明の化合物は、適切な水和型の形態内で使用されてもよく、かつ/または本発明の薬学的組成物は、当業者に知られている従来の方法により、薬学的に許容可能な剤形に処方される。
本発明の薬学的組成物中の活性成分の投与の実際の用量レベルおよびタイムコースは、患者に毒性のない状態において、特定の患者に対望ましい治療反応、組成物、および投与の状態を得るために有効である量の活性成分を得るために変動してもよい。例示的な用量の範囲は、1日当たり0.1〜10mgの範囲である。
本発明の化合物の好ましい用量は、患者が深刻な副作用に耐性があり、または促進することのない最大値である。好ましくは、本発明の化合物は、体重キログラムあたり約0.001mg〜約100mg、約0.001〜約10mg/kg、または約0.001mg〜約100mg/kg体重の濃度で投与される。上述の値の中間の範囲も、本発明の一部であるものと意図される。
本発明は、例示すると意図される以下の実施例によりさらに説明されるが、本発明を限定するものではない。
材料
小分子化合物−ブプロピオン、トラゾドンおよびテストステロン(ならびにそれらの塩、溶媒和化合物、水和物、アイソマー、エナンチオマー、ジアステレオマー、ラセミ体であり、それらすべては本明細書に含まれる)は、商業的に入手可能であり、当業者に公知の方法および試薬を使用して容易に合成される。ブプロピオンは、β−ケト−3−クロロ−N−tert−ブチルアンフェタミン、すなわち(±)−2−(tert−ブチルアミノ)−1−(3−クロロフェニル)プロパン−1−オンとして知られ、トラゾドンも、2−{3−[4−(3−クロロフェニル)ピペリジン−1−イル]プロピル}[1,2,4]トリアゾロ[4,3−a]ピリジン−3(2H)−オンとして知られている。
実施例1
臨床プトロコル−単盲検の連続試験において、それぞれ3〜4週間おきに、用量を増加してブプロピオンおよびトラゾドンを対象に投与する。すなわち、3(または4)週間のプラセボベースラインから、(次の3〜4週間に)中間用量に増やし、(最後の3〜4週間に)最大用量を、それぞれ投与する。この対象の主観的(例えば、感情、感覚、一般的な反応)および客観的(例えば、反応時間、性質の特性、パートナーの反応)なフィードバック/記録を、用量に対して収集および分析する。同様に、この試験では、第2および第3の対象が活性成分(例えば、ブプロピオンおよびトラゾドン)の規定した比率を有する異なる固定用量の組み合わせをそれぞれ投与され、対照(2つの活性の間の相乗効果を示す)として、ブプロピオンのみを投与される1人以上の患者を含む。
実施例2
現在、性的障害がなく、2年間安定した婚姻関係のある36歳の健康な男性の志願者に、それぞれ4週間、(1)治療B:即時徐放(IR)Bupを朝に150mgおよび夕方に100mg(2)治療T:1日3回Trzを50mg(3)治療Llow、1日2回IRでTrzを25mg+IRで朝にBupを150mg、夕方に100mg、ならびに(4)治療Lhigh、IRでTrzを1日3回50mg、+IRでBupを1日3回75mgの、4つの治療を連続して行った。各治療の間に約1〜4週間のウォッシュアウトが行われた。性的欲求のレベルおよび頻度が、非改善(0)、いくらか改善(1)、または顕著に改善(2)により、毎日点数化された。性的事象の3つの分野(性的興奮、オルガズム、およびこの事象に対する総合的満足度)が集計され点数化された。このさまざまな性的事象のそれぞれが、患者の印象の改善度(PGI:治療前のベースラインと比較した当日の改善の有無を表す)に変換された。この性的事象の3つの分野の改善が、分析のために合計された。Bupは、すでにHSDDの治療として推奨されているが、Trzはまだ推奨されていない。したがって、治療B対治療Llowおよび治療B対治療Lhighについて、PGIにフィッシャー直接検定が事後適用された。
結果
性的欲求においては、LlowおよびLhighの平均スコアは、治療Bの約2倍であり(両側t検定、p<0.0001)、治療Bは、治療Tよりも優れていた。興奮、オルガズムおよび性的事象の満足度において、Llowは、使用第3および第4週で治療Bより大きな改善に関連していた。Lhighは、使用第3および第4週ならびに4週の合計について治療Bよりも大きな改善に関連していた。両側フィッシャー直接検定は、ブプロピオン+トラゾドンの組み合わせが、性的事象の改善の3つの分野の合計において優れていたことを示した(p<0.05)。ブプロピオン+トラゾドンの組み合わせで行ったこの試験は、ブプロピオン単独またはトラゾドン単独のいずれかと比較して、4週間曝露した後、性的興奮、オルガズムおよび事象の満足度において高い効果を示した。この効果は、それらの現在の(抗鬱剤と)分類されるブプロピオンまたはトラゾドンの標的となる用量以下で発生した。
独立した研究者が、その後、非改善=0、何らかの改善=1、および顕著な改善=2として所望の結果を点数化した。この独立した研究者の助言により、対象が、(治療前のベースラインと比較して)当日改善したか改善していないかにより、単純な患者の印象の改善度の結果を二分した。この独立した研究者は、この結果がいずれかのデータを見る前であるが、対象が陽性であると述べたときに、治療の間にもっとも明らかな比較、すなわち、第1の2週間、第2の2週間、および治療の4週間すべての、ブプロピオンおよびトラゾドンの低用量の組み合わせと対応する同一の用量のブプロピオンのとの比較、およびブプロピオン+ドランゾドンの高用量の組み合わせと同一の用量のトラゾドンとの比較で分類試験を適用することを決定した。欲求スコアで使用した検定は、両側ペアt検定であった。2つの変動可能な分類で使用した検定は、オンラインの両側フィッシャー直接検定であった。この両方は、graphpad.comウェブサイト(http://graphpad.com/quickcalcs/chisquared1.cfm)から行った。
Figure 0006279465

1.P値対対応する治療Bup、両側t検定
2.P値対対応する治療Bup、両側フィッシャー直接検定
3.興奮、オルガズム、および総合的満足度で改善がみられたnの合計
注.0.1を超えるP値は、表から除外している。

BまたはBupはブプロピオン単独、Tまたはtrzはトラゾドン単独、Llowは、Bup/Trzの組み合わせの低用量、LhighはBup/Trzの組み合わせの高用量をそれぞれ示す。
性的欲求において、T(治療T)への反応は低く、B(治療B)への反応は中程度であり、LlowおよびLhighは、治療の第1の2週間においていくらかの強い反応を示し、第2の2週間において一律に強い反応を示した。L対Bの各用量の間の差異は、極めて統計的に有意であった(p<0.0001)。
Bは、すべての比較においてでTよりも顕著に優れていた(p<0.05)。
性的事象における興奮、オルガズムおよび総合的満足度の合計については、Llowは、52%対20%,p<0.05と、使用第3および第4週においてBよりも顕著な改善を示した。Lhighは、使用第3および第4週(72%対13%)および4週の合計(61%対20%)においてBよりも顕著な改善に関連していた。両側フィッシャー直接検定は、性的事象の改善のこれら3つの分野の合計のそれぞれにおいて、ブプロピオン+トラゾドンの組み合わせがより優れていた(p<0.05)。
性的事象のオルガズムまたは総合的満足度の改善については、数値が小さ過ぎ、数値的傾向も統計的に顕著な差異を示すには弱過ぎる。しかしながら、興奮については、Lhighは、使用第3および第4週(100%対0%)および4週の合計(91%対20%)においてBよりも顕著な改善に関連していた。両側フィッシャー直接検定は、性的事象の改善の合計のこれら3つの分野のそれぞれについて、プロピオン+トラゾドンの組み合わせは優れていた(p<0.05)。数値的傾向も、第1〜2週において4/5対2/5(80%対40%)であり、Lhighのほうが優れていた。
男性および女性の欲求機能不全が同様であると仮定して[Laumann 1999]、これらの男性の結果は女性にも適用が可能であると考えられ、その試験が次に行われる予定である。
実施例3
追加的な試験設計。さらなる試験の概略を、以下に記載する。
Figure 0006279465
Figure 0006279465
Figure 0006279465
第0週:インフォームドコンセント、スクリーニング評価(医療、精神医学、社会的/関係、および性歴、診断)、性的機能不全の測定、および安全評価(身体検査、ECG、標準的な安全な検体検査)。
第1週:治療#1
第1群
ブプロピオン+トラゾドンの低用量の組み合わせ:250mg BUP+75mg TRZ/日(朝に150mgのSR BUPおよび夕方に100mgのSR BUP、および1日1回75mgのSRとして与える)、ならびに検査バッテリー。この検査バッテリーには、単一用量PK、定常状態のPK、および薬力学検査が含まれる。薬力学検査は、一連の認知検査および感情状態の数値化スケール(NRS)を含み、投与の初日および最終日の朝、投与前、投与後、1、2、4、および8時間に行われる。この認知検査バッテリーは、選択反応時間、言葉の想起、写真の認識、数字および空間ワーキングメモリを含む。この鎮静/活発の感情状態の自己評価NRSには、眠気、めまい、神経質、動揺、および高揚が含まれる。認知検査は上記時間の20分前以内に行われ、血液サンプリングは上記時間に行われ、VASは上記時間の後15分以内に行われる。
または
第2群
朝に150mgのSRBUPおよび夕方に100mgのSRBUP。
第2週:1回目のウォッシュアウト♯1
第3週:治療#2
第1群
ブプロピオン+トラゾドンの高用量の組み合わせ(250mg BUP+150mg TRZ/日、朝に150mgのSR BUPおよび夕方に100mgのSR BUP、および1日一回150mgのSRトラゾドンとして与える)、ならびに検査バッテリー
または
第2群
1日1回150mgのSRトラゾドン
第4週:2回目のウォッシュアウト♯2
実施例4
本発明の組成物は、活性剤(すなわち、ブプロピオンおよびトラゾドン)を、カルナウバワックス、システイン塩酸塩、ヒプロメロース、ステアリン酸マグネシウム、セルロース、微結晶、ポリエチレン、グリコール、ポリソルベート 80、二酸化チタン、FD&C BLUE NO.1、ヒドロキシプロピル リン酸架橋デンプン(Contramid(登録商標))、ヒプロメロース、フマル酸ステアリルナトリウム、コロイド状2酸化ケイ素、黄色酸化鉄、赤色酸化鉄、タルク、ポリエチレングリコール3350、二酸化チタン、ポリビニルアルコール、黒色インキ(食品グレード)などの賦形剤の1種以上と組み合わせることにより作製することができる。
本明細書で引用される各開示および各特許、特許出願、および公報は、本明細書に参照により組み込まれる。
本明細書の変動可能ないずれかの定義の化学基の一覧は、一覧した基のいずれか1つの基または組み合わせとして変動可能な定義を含む。本明細において変動可能な実施形態の引用は、単一の実施形態または他のいずれかの実施形態もしくはそれらの一部との組み合わせとしての実施形態を含む。本明細書の特定の実施形態の引用は、いずれかの単一の実施形態またはそれらのいずれかの他の実施形態またはその一部との組み合わせとしての実施形態を含む。
本発明は、特定の実施形態に関して開示されてきたが、本発明の他の実施形態およびその変形例は、本発明の趣旨および範囲から逸脱することなく他の当業者により考案されてもよい。この請求項は、このような実施形態およびそれと同じバリエーションのすべてを含むと考えられる。

Claims (22)

  1. トラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、ブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む、女性性機能不全(FSD)の治療用医薬組成物であって、
    25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および25〜450mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、医薬組成物。
  2. 前記女性性機能不全(FSD)が、性的欲求低下障害(HSDD)である、請求項1に記載の組成物。
  3. 前記女性性機能不全(FSD)が、女性オルガズム障害(FOD)である、請求項1に記載の組成物。
  4. 前記女性性機能不全(FSD)が、女性性的興奮障害(FSAD)である、請求項1に記載の組成物。
  5. 前記女性性機能不全(FSD)が、性的疼痛機能不全である、請求項1に記載の組成物。
  6. 75〜150mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および100〜300mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  7. 75〜150mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および225〜300mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  8. 50〜100mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および100〜275mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  9. 50〜100mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および200〜275mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  10. 50〜100mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および225〜300mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  11. 50〜150mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および100〜300mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  12. 50〜150mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および225〜250mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  13. 前記組成物が、経口投与に適している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  14. 前記組成物が、局所投与に適している、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  15. 前記組成物が、経口的に投与される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  16. 前記組成物が、局所的に投与される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  17. うつ病と診断されており治療中である対象に投与される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  18. うつ病の治療を受けていない対象に投与される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の組成物。
  19. 追加的な治療薬を同時に処方されている対象に投与される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  20. 追加的な治療薬を同時に処方されていない対象に投与される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
  21. トラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、ブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む、女性性機能不全(FSD)の治療用の長期徐放医薬組成物であって、
    25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および25〜450mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、長期徐放医薬組成物。
  22. トラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、ブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩、および薬学的に許容可能なキャリアーを含む、女性性機能不全(FSD)の治療用の単回用量医薬組成物であって、
    25〜450mgの範囲の用量のトラゾドンまたはその薬学的に許容可能な塩、および25〜450mgの範囲の用量のブプロピオンまたはその薬学的に許容可能な塩を含む、単回用量医薬組成物。
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