JP6279423B2 - 電力変換装置 - Google Patents

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この発明は、力率改善機能(PFC:Power Factor Correction、以下、PFCと称す)を備えて交流電力を直流電力に昇降圧変換する電力変換装置に関するものである。
従来、交流電源からの電流波形を電圧波形と同じ波形にして電源力率を1とするコンバータ回路として、出力電圧Vripと出力電圧値Vrefの関係に基づいて、昇圧動作、降圧動作、昇降圧動作を時分割で行うコンバータ回路が開示されている(例えば、下記の特許文献1参照)。
特開平9−261963号公報
上記特許文献1のコンバータ回路は、コンバータ回路の入力側に入力電圧の大きさの異なる電源を接続した場合、またコンバータ回路の出力側に出力電圧の大きさの異なる負荷を接続した場合、電源投入後に入力電圧及び出力電圧の大きさをそれぞれ判別して、入出力電圧の大小関係に基づいて昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードのうち適切な制御方法を決定する機能を備えていなかった。そのため、入力電圧の大きさの異なる電源及び出力電圧の大きさの異なる負荷に接続した場合、電源投入後において高力率の制御を行うことは困難であった。
また、上記特許文献1のコンバータ回路では、電源投入後の突入電流を抑制するための対策が採られておらず、別途、突入電流抑制のための回路を用意する必要があり、回路規模の拡大、高コスト化の要因となっていた。
この発明は、上記の課題を解決するためになされたものであり、電源投入後において力率改善効果の高い電力変換装置を提供することを目的とする。
この発明の第1の電力変換装置は、
電源主回路部と電源制御部とからなり、
上記電源主回路部は、交流電圧を全波整流する全波整流回路と、上記全波整流回路によって得られた入力電圧を検出する入力電圧検出部と、スイッチング素子及びリアクトルを有して上記全波整流回路によって得られた入力電圧を電圧変換する昇降圧コンバータと、上記昇降圧コンバータで電圧変換された後の出力電圧を検出する出力電圧検出部と、上記昇降圧コンバータの上記リアクトルに流れるリアクトル電流を検出するリアクトル電流検出部とを備え、
上記電源制御部は、上記各検出部で検出された検出値に基づいて上記昇降圧コンバータの上記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、上記出力電圧を制御すると共に、上記リアクトル電流を制御して入力電流波形の位相を入力電圧波形の位相に近づける力率改善制御を行う電力変換装置であって、
上記電源制御部は、上記昇降圧コンバータを制御するモードとして昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードの制御モードを有すると共に、
電源投入後の初期動作時に、上記昇降圧コンバータを上記昇降圧モードで動作させて、上記電源主回路部の上記入力電圧及び上記出力電圧の関係を判別し、
上記初期動作後の通常動作時に、上記初期動作時に判別した上記入力電圧及び上記出力電圧の関係に基づき、上記昇降圧コンバータを動作させるための上記昇圧モード、上記降圧モード、上記昇降圧モードの組み合わせを決定するものである。
この発明の第2の電力変換装置は、
電源主回路部と電源制御部とからなり、
上記電源主回路部は、交流電圧を全波整流する全波整流回路と、上記全波整流回路によって得られた入力電圧を検出する入力電圧検出部と、スイッチング素子及びリアクトルを有して上記全波整流回路によって得られた入力電圧を電圧変換する昇降圧コンバータと、上記昇降圧コンバータで電圧変換された後の出力電圧及び出力電流を検出する出力電圧検出部及び出力電流検出部と、上記昇降圧コンバータの上記リアクトルに流れるリアクトル電流を検出するリアクトル電流検出部とを備え、
上記電源制御部は、上記各検出部で検出された検出値に基づいて上記昇降圧コンバータの上記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、上記出力電流を目標出力電流に制御すると共に上記リアクトル電流を目標リアクトル電流に制御して入力電流波形の位相を入力電圧波形の位相に近づける力率改善制御を行う電力変換装置であって、
上記電源制御部は、電源投入後であって上記全波整流回路によって得られた入力電圧がゼロ付近になるタイミングで上記昇降圧コンバータのスイッチ制御を開始し、スイッチ制御開始時は上記目標リアクトル電流を小さく設定し、時間経過と共に上記目標リアクトル電流を大きくしていく。
この発明の第3の電力変換装置は、
電源主回路部と電源制御部とからなり、
上記電源主回路部は、交流電圧を全波整流する全波整流回路と、上記全波整流回路によって得られた入力電圧を検出する入力電圧検出部と、スイッチング素子及びリアクトルを有して上記全波整流回路によって得られた入力電圧を電圧変換する昇降圧コンバータと、上記昇降圧コンバータで電圧変換された後の出力電圧及び出力電流を検出する出力電圧検出部及び出力電流検出部と、上記昇降圧コンバータの上記リアクトルに流れるリアクトル電流を検出するリアクトル電流検出部とを備え、
上記電源制御部は、上記各検出部で検出された検出値に基づいて上記昇降圧コンバータの上記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、上記出力電流を目標出力電流に制御すると共に上記リアクトル電流を目標リアクトル電流に制御して入力電流波形の位相を入力電圧波形の位相に近づける力率改善制御を行う電力変換装置であって、
上記電源制御部は、電源投入直後から上記昇降圧コンバータのスイッチ制御を開始し、スイッチ制御開始時は上記目標リアクトル電流を小さく設定し、時間経過と共に上記目標リアクトル電流を大きくしていく。
この発明の第4の電力変換装置は、
電源主回路部と電源制御部とからなり、
上記電源主回路部は、交流電圧を全波整流する全波整流回路と、上記全波整流回路によって得られた入力電圧を検出する入力電圧検出部と、スイッチング素子及びリアクトルを有して上記全波整流回路によって得られた入力電圧を電圧変換する昇降圧コンバータと、上記昇降圧コンバータで電圧変換された後の出力電圧及び出力電流を検出する出力電圧検出部及び出力電流検出部と、上記昇降圧コンバータの上記リアクトルに流れるリアクトル電流を検出するリアクトル電流検出部とを備え、
上記電源制御部は、上記各検出部で検出された検出値に基づいて上記昇降圧コンバータの上記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、上記出力電流を目標出力電流に制御すると共に上記リアクトル電流を目標リアクトル電流に制御して入力電流波形の位相を入力電圧波形の位相に近づける力率改善制御を行う電力変換装置であって、
上記電源制御部は、電源投入後であって上記全波整流回路によって得られた入力電圧がゼロ付近になるタイミングで上記昇降圧コンバータのスイッチ制御を開始する。
この発明の電力変換装置によれば、電源投入後において、力率改善効果の高い制御を行うことができる。
特に、第1の電力変換装置によれば、電源投入後に入力電圧及び上記出力電圧の関係を判別し、その入力電圧及び上記出力電圧の関係に基づき、昇降圧コンバータを昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードのうちの少なくとも一つのモードで動作させることを決定するようにしたので、入力電圧の大きさの異なる電源及び出力電圧の大きさの異なる負荷に接続した場合でも、力率改善効果の高い制御を行うことができる。
この発明の第2〜第4の電力変換装置によれば、電源投入後の突入電流を抑制することができ、力率改善効果の高い制御を行うことができる。
実施の形態1による電力変換装置の電源主回路部を示す回路ブロック図である。 実施の形態1による電力変換装置の電源制御部を示す回路ブロック図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態1による入力電圧ピーク検出部の動作を説明する図である。 LED素子が有する順方向電圧―順方向電流特性を示す概要図である。 実施の形態1による出力電圧判別部の動作を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電力変換装置の制御内容を説明する図である。 実施の形態1による電源制御部のメモリ内に格納してあるテーブルの例を示した図である。 実施の形態によるヒステリシスコンパレータ制御方式の説明図である。 実施の形態によるウインドウコンパレータ制御方式の説明図である。 実施の形態2による電力変換装置の制御内容を示す概要図である。 実施の形態2による電力変換装置の電源主回路部を示す回路ブロック図である。 実施の形態2による電力変換装置の電源制御部を示す回路ブロック図である。 実施の形態2による電力変換装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態2による電力変換装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態2による入力電圧|vac|のボトム検出方法を示す概要図である。 実施の形態2の他の例による電力変換装置の制御内容を示す概要図である。 実施の形態2の他の例による電力変換装置の制御内容を示す概要図である。 実施の形態2の他の例による電力変換装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態2の他の例による電力変換装置の制御内容を示す概要図である。 実施の形態2の他の例による電力変換装置の制御内容を示すフローチャートである。 実施の形態2の他の例による電力変換装置の制御内容を示す概要図である。
実施の形態1.
図1及び図2はこの発明の実施の形態1による電力変換装置を構成する電源主回路部1及び電源制御部2を示す回路ブロック図である。
図1において、電源主回路部1は、交流電源3から供給された交流入力電圧vacを全波整流するためのダイオードブリッジで構成された全波整流回路4、全波整流後の入力電圧(脈流電圧)|vac|に含まれているスイッチングノイズを平滑するための小容量の入力コンデンサC1、後に詳述する昇降圧コンバータ5(以降、単にコンバータ5という)、およびコンバータ5の出力電圧の脈動を平滑させて直流の出力電圧vdcを得るための出力コンデンサC2を、備えている。そして、この電源主回路部1の直流電力出力側には負荷9が接続されており、ここでは、負荷9としてLED(Light Emitting Diode)が接続されている例を示している。
また、電源主回路部1は、リアクトル電流検出部6、入力電圧検出部7、出力電圧検出部8、及び出力電流検出部10を備えており、これらの検出部が特許請求の範囲における各検出部に相当する。入力電圧検出部7は、入力電圧(脈流電圧)|vac|の瞬時値を入力電圧検出値vinとして検出するもので、直列に接続された分圧抵抗R1、R2を備えている。出力電圧検出部8は、直流化された出力電圧vdcの瞬時値を出力電圧検出値voとして検出するものであり、直列に接続された分圧抵抗R3、R4を備えている。出力電流検出部10は、負荷(LED)9に流れる出力電流ioの大きさを出力電流検出値iLEDとして検出するものである。なお、リアクトル電流検出部6による電流検出の内容については後述する。
コンバータ5は、全波整流回路4により全波整流された入力電圧(脈流電圧)|vac|を目標とする出力電圧vdcに調整すると共に、出力電流ioを目標とする出力電流iLED*に調整するものである。このコンバータ5は、降圧型アームを構成する第1スイッチング素子Q1と第1ダイオードD1、および昇圧型アームを構成する第2スイッチング素子Q2と第2ダイオードD2を備えている。また、第1スイッチング素子Q1と第1ダイオードD1の接続点と、第2スイッチング素子Q2とダイオードD2の接続点との間には、リアクトルLが設けられている。なお、第1、第2スイッチング素子Q1、Q2は、電源制御部2で生成したオンオフ制御用のスイッチ信号により駆動されるFET(Field Effect Transister)素子やIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)素子などである。
そして、第1スイッチング素子Q1と第1ダイオードD1は入力電圧(脈流電圧)|vac|に対して直列に接続され、また、第2スイッチング素子Q2と第2ダイオードD2は負荷9に対して直列に接続されている。この回路構成により、コンバータ5は、昇圧コンバータとしての機能と、降圧コンバータとしての機能と、昇降圧コンバータとしての機能を発揮することができる。
次に、電源制御部2の機能について説明する。
電源制御部2は、入力電圧検出部7及び出力電圧検出部8により検出した入力電圧検出値vin及び出力電圧検出値voを入力し、これら入出力電圧の大小関係に応じて昇圧制御、降圧制御、昇降圧制御のうちいずれか1つの適した制御モードを選択すると共に、リアクトル電流検出部6により検出したリアクトル電流iLが目標リアクトル電流iL*と等しくなるように、適切なスイッチングパターンでコンバータ5のスイッチング素子のオンオフ制御を行う。
具体的には、電源制御部2は、図3に示すように、入力電圧検出値vinと目標とする出力電圧検出値voの比較から、vin<voのとき昇圧制御を行い(以下、昇圧モードと呼ぶ)、vin>voのとき降圧制御を行い(以下、降圧モードと呼ぶ)、vin≒voのとき昇降圧制御を行う(以下、昇降圧モードと呼ぶ)ように決定して、コンバータ5を動作させる。すなわち、電源制御部2は、昇圧モードと決定した場合は、第1スイッチング素子Q1を常時オンして第2スイッチング素子Q2をスイッチング動作させることでコンバータ5を昇圧コンバータとして動作させる。降圧モードと決定した場合は、第2スイッチング素子Q2を常時オフして第1スイッチング素子Q1をスイッチング動作させることでコンバータ5を降圧コンバータとして動作させる。昇降圧モードと決定した場合は、第1スイッチング素子Q1と第2スイッチング素子Q2を同期させてスイッチング動作させることでコンバータ5を昇降圧コンバータとして動作させる。
なお、コンバータ5の回路構成として、第1及び第2ダイオードD1、D2をFET素子やIGBT素子などの第3及び第4スイッチング素子Q3、Q4に変更し、昇圧モード時は、第2スイッチング素子Q2と第4スイッチング素子Q4のオンオフを逆論理で動作させ、降圧モード時は、第1スイッチング素子Q1と第3スイッチング素子Q3のオンオフを逆論理で動作させ、昇降圧モード時は、第1及び第2スイッチング素子Q1、Q2と第3及び第4スイッチング素子Q3、Q4のオンオフを逆論理で動作させる同期整流方式としてもよい。
昇圧モード時には、電源制御部2は、第1スイッチング素子Q1を常時オンして第2スイッチング素子Q2をスイッチング動作させるので、リアクトルLに流れるリアクトル電流iLは、入力電流iinに対応したものとなる。また、降圧モード時には、電源制御部2は、第2スイッチング素子Q2を常時オフして第1スイッチング素子Q1をスイッチング動作させるので、リアクトルLに流れるリアクトル電流iLは、出力電流ioに対応したものとなる。さらに、昇降圧モード時には、電源制御部2は、第1及び第2スイッチング素子Q1、Q2を同期させて同時にスイッチング動作させるので、リアクトルLには、第1及び第2スイッチング素子Q1及びQ2がオンの期間に入力電流iinに対応した電流が流れ、第1及び第2スイッチング素子Q1及びQ2がオフの期間に出力電流ioに対応した電流が流れる。
そして、電源制御部2は、昇圧モード時は全波整流後の入力電流iinに対応して得られた値に基づいて、また、降圧モード時は出力電流ioに対応して得られた値に基づいて、さらに、昇降圧モード時は入力電流iin及び出力電流ioに対応して得られた値に基づいて、それぞれリアクトル電流iLの制御目標となる目標リアクトル電流iL*を設定する。そして、電源制御部2は、リアクトル電流iLが目標リアクトル電流iL*となるように制御することにより、入力電流iinの位相と波形を制御することが可能となる。
また、電源制御部2は、コンバータ5の第1、第2スイッチング素子Q1、Q2をオンオフ制御することにより、昇圧モード時、降圧モード時、又は昇降圧モード時のいずれの場合においても、交流入力電流iacが交流入力電圧vacとほぼ同位相で同波形となるように全波整流後の入力電流iinを制御するPFC(PFC:Power Factor Correction)制御を行う。このPFC制御において、入力電流iinを制御する際の制御目標値となる目標入力電流iin*は、力率改善を図る上で、入力電圧|vac|と同じ位相で同じ脈流波形となるように生成する必要があるが、それには、コンバータ5のリアクトルLに流れるリアクトル電流iLを制御することにより調整することができる。そして、リアクトル電流iLの単位時間ごとの平均が目標リアクトル電流iL*に一致するように、電源制御部2はコンバータ5の第1、第2スイッチング素子Q1、Q2を制御する。
ここで、目標リアクトル電流iL*の設定にあたって、リアクトル電流iLの単位時間ごとの平均が目標リアクトル電流iL*となるように制御する必要がある。そのためには、図4に示すように、ピーク電流制御によって目標リアクトル電流iL*の2倍の値を目標ピーク電流iref*として設定すればよい。すなわち、リアクトル電流iLが0に達した瞬間にリアクトル電流iLを立ち上げ、目標ピーク電流iref*に達した瞬間にリアクトル電流iLを立ち下げるようにする。そうすれば、リアクトル電流iLが目標リアクトル電流iL*を超えた分で目標リアクトル電流iL*に達しないリアクトル電流iLの不足分を埋め合わせることになるため、リアクトル電流iLの単位時間ごとの平均を目標リアクトル電流iL*に一致させることができる。したがって、目標リアクトル電流iL*と目標ピーク電流iref*との関係は、次の式(1)となる。
iref*=2×iL* (1)
次に、実施の形態1の特徴である、電源制御部2の電源投入後の初期動作時の制御内容の概要を、図5に基づいて説明する。
電源投入直後(初期動作時)は、電源制御部2は、コンバータ5を昇降圧モードで動作させて、PFC制御をしつつ、出力電圧vdcを上昇させ、外部からの調光指令等として与えられる目標電流値iLED*に基づいて所望の出力電流ioを得る。そして、所望の出力電流ioが得られ、つまり出力電圧vdcが安定すると共に、入力電圧(脈流電圧)|vac|の1周期以上の時間が経過したのちに、入力電圧検出値vinの最大値である入力電圧ピーク値vinpeakと、出力電圧vdcが安定したときの出力電圧検出値voを決定する。その後、通常動作時は、入力電圧ピーク値vinpeakと安定した出力電圧検出値voに基づいて、電源制御部2は、コンバータ5を高力率となる制御方法(制御モードの選択、組み合わせ、及び各制御モード切替電圧)を決定し、決定した制御方法に基づいて、PFC制御をしつつ出力一定制御を実施する。
次に、電源制御部2の具体的な演算制御の内容について、図6及び図7のフローチャートに基づいて説明する。なお、図6及び図7において、符号ステップSは各処理ステップを意味する。
ステップS0において、電源が投入されると、電源制御部2は制御処理を開始する。
そして、ステップS1において、電源制御部2は、電源主回路部1の入力電圧検出部7により入力電圧(脈流電圧)|vac|を検出して得られる入力電圧検出値vin、出力電圧検出部8により出力電圧vdcを検出して得られる出力電圧検出値vo、出力電流検出部10により出力電流ioを検出して得られる出力電流検出値iLED、外部信号で与えられる目標出力電流値iLED*、およびリアクトル電流検出部6により検出されるリアクトル電流iLをそれぞれ取り込む。
次に、ステップS2において、電源制御部2は入力電圧レベルを調べるため、入力電圧ピーク検出部31により入力電圧ピーク値vinpeakを検出する。具体的には、図8に示すように、今回検出した入力電圧検出値vin(n)と前回までの入力電圧検出値vin(1)〜(n−1)に基づく入力電圧ピーク値vinpeakを比較する(ステップS200)。ここで、vin(n)>vinpeakの場合は、入力電圧ピーク値vinpeakに今回の入力電圧検出値vin(n)を代入し、入力電圧ピーク値vinpeakを更新する(ステップS201)。vin(n)≦vinpeakの場合は、前回までの入力電圧ピーク値vinpeakを維持する。なお、電源制御部2の制御処理が開始されて最初に検出した入力電圧検出値vin(1)は入力電圧ピーク値vinpeakに代入される。
次に、ステップS3において、出力電圧判別部32により出力電圧検出値voが所定の電圧に安定したかどうかの判別を行う(ステップS3)。
具体的には、負荷9としてLED素子を接続した場合、LED素子は図9に示す順方向電圧−順方向電流の特性を有している。そして、LED素子は、出力電圧vdcが順方向電圧vfに達すると急激に電流が流れ始め、この導通領域では電流の変化に対して電圧の変化は小さい。すなわち、出力電流iLEDが流れ始めた時点で出力電圧vdcは順方向電圧vf(ほぼ一定)となるため、出力電流iLEDの値で、出力電圧vdcが順方向電圧vfに安定したことを判断する。ここでは、図10に示すように、目標出力電流値iLED*と出力電流検出値iLEDの差を計算し、その差が予め定めた値e以下となったときに出力電圧vdcが順方向電圧vfに安定したと判断し、出力電圧が安定したかの判断フラグであるvf_flagを1とする(S300、S301)。
なお、出力電圧判別部32による出力電圧検出値voが所定の電圧に安定したかの判別方法は、上記方法に限らず、今回検出した出力電圧検出値vo(n)と前回に検出した出力電圧検出値vo(n−1)の値の差を求め、その差が予め定める値c以下となったときに判断フラグvf_flagを1とする方法を用いても良い。
次に、ステップS4において、目標ピーク電流演算部24dは、PFC制御と出力電流一定制御を同時に行うための、昇降圧モード用の目標ピーク電流iref*を演算する。具体的には、図2において、制御方法選択セレクタ23の共通接点cを昇降圧モード側の個別接点dに接続し、また、後段のセレクタ26cの各昇降圧モード側の個別接点dを共通接点cに接続する。そして、出力制御部30は、出力電流一定制御を行うために、目標出力電流値iLED*と出力電流検出値iLEDを比較してPI演算等により制御値i**を演算する。さらに、目標ピーク電流演算部24dは、PFC制御を行うために、上記の制御値i**、入力電圧検出値vin、及び出力電圧検出値voに基づいて目標ピーク電流iref*を演算する。ここで、例えば、本出願人による国際出願(PCT/JP2013/075825;2013年9月25日出願)によって、昇降圧モード時の目標ピーク電流iref*の演算式は、下記の式(2)で求めることができる。なお、下記の式(2)については後ほど説明する。
iref*=2×vin×(vo+vin)/vo×i** (2)
次に、ステップS5において、昇降圧モード時のスイッチ信号生成部25dは、リアクトル電流検出部6により検出したリアクトル電流iLと、目標ピーク電流演算部24dで得られた目標ピーク電流iref*を用いて、ピーク電流制御を行うためのスイッチ信号を生成する。
次に、ステップS6において、スイッチ制御部26dは、スイッチ信号生成部25dのスイッチ信号と昇降圧モードに応じたスイッチングパターンに基づいて第1及び第2スイッチング素子Q1、Q2のスイッチ制御を行う。すなわち、スイッチ制御部26dは、第1スイッチング素子Q1および第2スイッチング素子Q2に対してオンオフ用の同期させたスイッチ信号を生成して出力する。
次に、入力電圧レベル検出のための入力電圧ピーク値vinpeakと、収束した出力電圧voを確定させるための処理ステップに入る。
まず、ステップS7において、計数値であるcountをインクリメント(+1)する。このcountは、交流入力電圧vacの周期が半周期経過したかを判定するために使用される計数値であり、後述するように、あらかじめ商用電源周期等から決めておいたカウント設定値に達したかどうかで交流入力電圧vacの半周期を判別する。
次に、ステップS8において、交流入力電圧vacの周期が半周期経過し、かつ出力電圧検出値voが順方向電圧vfに収束したかどうかを判定する。具体的には、ステップS7の計数値countがあらかじめ商用電源周期等から決めておいたカウント設定値に達し、かつ出力電圧の安定の判断フラグvf_flagが1となった時点で(ステップS8)、入力電圧ピーク値vinpeakと収束した出力電圧voを確定させる(ステップS9)。ここで、ステップS8において、カウント設定値は以下のように設定する。すなわち、交流入力電圧vacの周期として例えば商用電源周波数の50Hzと60Hzを比較すると、50Hzの方が周期が長いため、その半分の周期として、100Hz=10ms以上の値を設定する。そして、ステップS1〜ステップS8の演算サイクルを1msで繰り返すとすれば、上記カウント設定値を10以上に設定すれば良い。このように設定すれば、商用電源の周波数が50Hzでも60Hzでも対応することができる。なお、上記では計数値をカウントすることで交流入力電圧の半周期タイミングを推測することとしているが、入力電圧検出値vinの推移から推測することとしても良い。なお、ステップS8において、計数値countがカウント設定値に達していない場合、または出力電圧の安定の判断フラグvf_flagが0の場合は、ステップS1に戻る。
次に、ステップS9において確定した入力電圧ピーク値vinpeakと収束した出力電圧検出値voを用いて、その入出力電圧条件に基づく制御方法を決定する(ステップS10)。具体的には、電源制御部2のメモリ内に格納してあるテーブルからその入出力電圧条件に応じた、制御モード(昇圧モード、降圧モード、昇降圧モード)の組み合わせと、制御モード切替電圧(昇圧モード⇔昇降圧モードの切替電圧vo1*、降圧モード⇔昇降圧モードの切替電圧vo2*)を読み出し、読み出した値を電源制御部2のレジスタにセットする。ここで、後述するように、メモリ内に格納してある制御モードはその入出力電圧の関係や電力変換器の効率、力率の点から、昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードのすべてを組み合わせなくても良く、例えば昇圧モードと昇降圧モードを組み合わせた制御、降圧モードと昇降圧モードを組み合わせた制御、昇圧モードと降圧モードを組み合わせた制御、昇圧モードのみの制御、昇降圧モードのみの制御としてもよい。
このように決定された制御方法、すなわち、制御モードの組み合わせと制御モード切替電圧を用いて通常動作(ステップS11以降)へと移行する。
通常動作に移行すると、まずステップS11において、ステップS1と同様に、入力電圧検出値vin、出力電圧検出値vo、出力電流検出値iLED、目標出力電流値iLED*、リアクトル電流iLをそれぞれ取り込む。
そして、ステップS12において、ステップS10で決定した制御モードの組み合わせ(ここでは、昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードの全ての組み合わせを採用)に基づき、制御モード切替電圧(vo1*、vo2*)と入力電圧検出値vinを比較し、現時点の適した制御モードを決定する(ステップS12)。具体的には、図11に示すように、入力電圧検出値vinと制御モード切替電圧vo1*とvo2*(vo1*<vo2*)を比較して、vin<vo1*のときは昇圧モード、vin>vo2*のときは降圧モード、vo1*≦vin≦vo2*のときは昇降圧モードと決定する。ここで、制御モード切替電圧vo1*及びvo2*を用いる方法以外に、入力電圧検出値vinと出力電圧検出値voを用いて、vin<vo―x(x:正の値)のときは昇圧モード、vin>vo+y(y:正の値)のときは降圧モード、vo−x≦vin≦vo+yのときは昇降圧モードと決定しても良い。
次に、ステップS13において、目標ピーク電流演算部24a、24b、24dは、PFC制御と出力一定制御を同時に行うために、ステップS12にて決定した制御モードに応じた目標ピーク電流iref*をそれぞれ演算する。具体的には、図2において、昇圧モードの場合は、制御方法選択セレクタ23の共通接点cを昇圧モード側の個別接点aに接続し、また、後段のセレクタ26cの各昇圧モード側の個別接点aを共通接点cに接続する。降圧モードの場合は、制御方法選択セレクタ23の共通接点cを降圧モード側の個別接点bに接続し、また、後段のセレクタ26cの各降圧モード側の個別接点bを共通接点cに接続する。昇降圧モードの場合は、制御方法選択セレクタ23の共通接点cを昇降圧モード側の個別接点dに接続し、また、後段のセレクタ26cの各昇降圧モード側の個別接点dを共通接点cに接続する。
そして、出力制御部30は、出力電流一定制御を行うために、目標出力電流値iLED*と出力電流検出値iLEDを比較してPI演算式等により制御値i**を演算する。さらに、目標ピーク電流演算部24a、24b、24dは、PFC制御を行うために、上記制御値i**、入力電圧検出値vin、出力電圧検出値voに基づいて目標ピーク電流iref*を演算する。ここで、例えば、本出願人による国際出願(PCT/JP2013/075825;2013年9月25日出願)に基づくと、昇圧モード時の目標ピーク電流iref*の演算式は下記の式(3)で、降圧モード時の目標ピーク電流iref*の演算式は下記の式(4)で、昇降圧モード時の目標ピーク電流iref*の演算式は、上記の式(2)で求めることができる。なお、これらの式については後ほど説明する。
iref*=2×vin×i** (3)
iref*=2×vin/vo×i** (4)
次に、ステップS14において、スイッチ信号生成部25a、25b、25dは、リアクトル電流検出部6により検出したリアクトル電流iLと、目標ピーク電流演算部24a、24b、24dで得られた目標ピーク電流iref*とを用いて、ピーク電流制御を行うためのスイッチ信号を生成する。
次に、ステップS15において、スイッチ制御部26a、26b、26dは、ステップS13で生成したスイッチ信号とステップS12にて決定した制御モードに応じたスイッチングパターンによりスイッチング素子Q1,Q2のスイッチ制御を行う。すなわち、ステップS12にて昇圧モードと決定した場合は、スイッチ制御部26aは、昇圧型アームを構成する第2のスイッチング素子Q2に対してステップS14で決定したオンオフ用のスイッチ信号を、また、第1のスイッチング素子Q1を常にオンするスイッチ信号をそれぞれ生成して出力する。ステップS12にて降圧モードと決定した場合は、スイッチ制御部26bは、降圧型アームを構成する第1のスイッチング素子Q1に対してステップS14で決定したオンオフ用のスイッチ信号を、また、第2のスイッチング素子Q2を常にオフするスイッチ信号をそれぞれ生成して出力する。ステップS12にて昇降圧モードと決定した場合は、スイッチ制御部26dは、降圧型アームを構成する第1のスイッチング素子Q1、および昇圧型アームを構成する第2のスイッチング素子Q2に対してステップS14で決定したオンオフ用の同期させたスイッチ信号を生成して出力する。
次に、ステップS11へ戻り、ステップS11からS15のステップを繰り返し実行することで、入出力電圧の関係に応じた、最適な制御モードの切り替えを行うことができ、入力電流の高調波を抑制し、また力率を向上することができる。
ここで、上記で説明した目標ピーク電流iref*の演算式(2)、(3)、(4)について、説明する。
昇圧モード時には、リアクトルLには全波整流後の入力電流iinに対応した電流が流れるため、目標リアクトル電流iL*の制御は、入力電流iinに対応する電流を制御することとなる。したがって、まず入力電流iinの目標値である目標入力電流iin*と前述の制御値i**とを用いて、次の式(5)により目標リアクトル電流iL*を算出する。
iL*=iin*×i** (5)
そして、目標入力電流iin*を入力電圧|vac|を検出して得られる入力電圧検出値vinと同じ位相で、同じ脈流波形とするためには、目標入力電流iin*に代えて入力電圧検出値vinを使用すればよい。したがって、昇圧モード時の目標リアクトル電流iL*は、次の式(6)により設定することができる。
iL*=vin×i** (6)
そして、ピーク電流制御による目標ピーク電流iref*は、前述の式(1)と前記の式(6)とを用いて、次の式(7)となる。この式(7)が前述の式(3)である。
iref*=2×iL*=2×vin×i** (7)
また、降圧モード時には、リアクトルLには出力電流ioに対応した電流が流れるため、目標リアクトル電流iL*の制御は出力電流ioに対応する電流を制御することとなる。よって、まず出力電流ioと前述の制御値i**とを用いて、次の式(8)により目標リアクトル電流iL*を算出する。
iL*=io×i** (8)
電源主回路部1の電力変換効率を100%と仮定すると、入力電力と出力電力はエネルギー保存の法則から等しくなるので、出力電流ioは、目標入力電流iin*、入力電圧検出値vin、および出力電圧検出値voを用いて、次の式(9)により換算することができる。
io=(vin・iin*)/vo (9)
よって、式(8)と式(9)とから、
iL*={(vin・iin*)/vo}×i** (10)
ここで、目標入力電流iin*を入力電圧|vac|を検出して得られる入力電圧検出値vinと同じ位相で、同じ脈流波形とするためには、目標入力電流iin*に代えて入力電圧検出値vinを使用すればよい。したがって、降圧制御時の目標リアクトル電流iL*は、次の式(11)により設定することができる。
iL*=(vin/vo)×i** (11)
そして、ピーク電流制御による目標ピーク電流iref*は、前述の式(1)と前記の式(11)とを用いて、次の式(12)となる。この式(12)が前述の式(4)である。
iref*=2×i*L=(2×vin/vo)×i** (12)
次に、昇降圧モード時の目標ピーク電流iref*を考える。図12にリアクトル電流のピーク電流制御の概略図を示す。昇降圧モードでピーク電流制御をする場合、第1及び第2スイッチング素子Q1、Q2がオンの期間にはリアクトルLにエネルギーを蓄積し、そのデューティをdとすると、このオン期間に流れる電流は式(13)となる。また、第1及び第2スイッチング素子Q1、Q2がオフの期間にはリアクトルLからエネルギーを放出し、そのデューティを(1−d)とすると、このオフ期間に流れる電流は式(14)となる。
Δi+=(vin/L)×d (13)
Δi−=(vo/L)×(1−d) (14)
ピーク電流制御を用いているため、この電流増加分Δi+と電流減少分Δi−は等しく、式(15)が成立する。
Δi+=Δi− (15)
式(13)、式(14)、式(15)より、オンデューティdは式(16)となる。
d=vo/(vo+vin) (16)
次に、リアクトル電流iL*は目標入力電流iin*を第1及び第2スイッチング素子Q1、Q2のオンデューティdで除算したものと考えられ、式(17)が求まる。
iL*=iin*/d=iin*×(vo+vin)/vo (17)
なお、リアクトル電流iL*は出力電流ioを第1及び第2スイッチング素子Q1、Q2のオフデューティ(1−d)で除算したものとも考えられ、この関係性と入力電流iin*を出力電流ioに換算する式(9)を用いて、式(18)で計算しても同様の結果が得られる。
iL*=io/(1−d)=iin*×(vo+vin)/vo (18)
そして、目標入力電流iin*を入力電圧|vac|を検出して得られる入力電圧検出値vinと同じ位相で、同じ脈流波形とするために、目標入力電流iin*に代えて入力電圧検出値vinを使用し、さらに前述の制御値i**とを用いて、昇降圧モード時の目標リアクトル電流iL*は、次の式(19)により設定することができる。
iL*=vin×(vo+vin)/vo×i** ・・・(19)
続いて、ピーク電流制御における目標ピーク電流iref*は、前述の式(1)と前記の式(19)を用いて、次の式(20)となる。なお、この式(20)が前述の式(2)である。
iref*=2×iL*=2×vin×(vo+vin)/vo×i** (20)
以上が、目標ピーク電流iref*の演算式(2)、(3)、(4)の説明である。
次に、前述した、電源制御部2のメモリ内に格納してある制御モードは、入出力電圧の関係や電力変換器の効率、力率の点から、昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードのすべてを組み合わせなくても良いことの説明を行う。
まず、昇降圧モード、昇圧モード、降圧モードの目標ピーク電流演算式は、それぞれ上記の式(2)、式(3)、式(4)で与えられる。ここで、入力電圧検出値vinと出力電圧検出値voが略等しいとき、すなわちスイッチングデューティがほぼ50%のときを考えると、[昇降圧モード時のiref*]=[2×昇圧モード時のiref*]=[2×降圧動作時のiref*]の関係にあり、昇降圧モードを用いた場合は昇圧モード、降圧モードを用いた場合に比べ、2倍のピーク電流が流れることがわかる。したがって、昇降圧モードの場合はスイッチング素子における導通損失が大きくなり、電源主回路部1の損失が増大する。そのため電力変換の効率を向上させるためには、昇圧モード又は降圧モードが適していると言える。
一方で、入力電圧検出値vinと出力電圧検出値voが略等しいときに、昇圧モード又は降圧モードとした場合、リアクトル電流の傾きが小さくなり、スイッチング周波数が低下する。電源主回路部1に入力フィルタを備えた場合、入力フィルタの共振周波数で入力電流が共振してしまい、力率の悪化(入力電流高調波の増大)につながる。そのため入力電圧検出値vinと出力電圧検出値voが略等しいときの力率を向上させるためには、昇降圧モードが適していると言える。
そこで、力率を悪化させずに電力変換効率を高めるためには、図13に示すように、|vin|<voのとき昇圧モード、|vin|≒voのとき昇降圧モード、|vin|>voのとき降圧モードと切り替えるのが理想である。しかし、制御モードの切替を行うときにスイッチングパターン変更と目標値変更の時間のずれにより入力電流が歪んでしまうことを考慮すると、力率を高く保つためには切替回数を少なくする必要がある。
従って、電力変換の効率を重視するのか、力率を重視するのか、電力変換の効率及び力率をバランス良く高めるのか、といった要求仕様により、以下に説明するように制御モードを決定する必要がある。
(1)電力変換の効率を重視する場合は、昇降圧モードの期間はなるべく少なく、理想的には昇降圧モードなしが適している。
(2)力率を重視する場合は、入力電圧検出値vin≒出力電圧検出値voの期間は確実に昇降圧モードで制御を行い、モード切替の回数はなるべく少なく、理想的には常に昇降圧モードで動作させる。
(3)両者をバランスよく高める場合は、入力電圧検出値vin≒出力電圧検出値voの期間は確実に昇降圧モードで動作を行い、「昇圧モードと昇降圧モードを組み合わせた制御」または「降圧モードと昇降圧モードを組み合わせた制御」とする。
ここで、入力電圧ピーク値vinpeakと収束した出力電圧検出値voの関係と、昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードの組み合わせを示した例について説明する。
(a)入力電圧ピーク値vinpeak<<出力電圧検出値voの場合、図14に示すように、昇圧モードのみの制御とする。
(b)入力電圧ピーク値vinpeak<<出力電圧検出値voでなく、電力変換効率が最優先の場合は、図15に示すように、昇圧モードと降圧モードを組み合わせた制御とする。
(c)入力電圧ピーク値vinpeak<<出力電圧検出値voでなく、力率が最優先のとき、図16に示すように、昇降圧モードのみの制御とする。
(d)入力電圧ピーク値vinpeak<<出力電圧検出値voでなく、電力変換効率及び力率をバランスよく高めるとき、入力電圧検出値vin≒出力電圧検出値voの期間は確実に昇降圧モードとし、入力電圧検出値vin<出力電圧検出値voの期間が長いときは、図17に示すように昇圧モードと昇降圧モードを組み合わせた制御、入力電圧検出値vin>出力電圧検出値voの期間が長いときは、図18に示すように降圧モードと昇降圧モードを組み合わせた制御とする。
図19は、電源制御部2のメモリ内に格納してあるテーブルの例を示した図である。このテーブルには、入力電圧ピーク値vinpeak、収束した出力電圧検出値vo、制御モード(昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードの組み合わせ)、制御モード切替電圧(昇圧モード⇔昇降圧モードの切替電圧vo1*、降圧モード⇔昇降圧モードの切替電圧vo2*)が格納されており、このテーブルから入出力電圧条件や電力変換器の効率、力率に応じた制御モードと、制御モード切替電圧を読み出す。
なお、制御モード切替電圧は、テーブルに格納しておく方法だけでなく、検出した出力電圧に応じた値を計算により求めても良い。例えば、制御モードを「昇降圧モード+降圧モード」とする条件下で、昇降圧モードと降圧モードの切替電圧vo2*を、出力電圧検出値voに対して下記の演算式のように一定の電圧幅を持たせた値に設定しても良い。
vo2*=vo+α(α=一定)
このような演算式を使用することで、電源制御部2のメモリ使用容量を削減することができる。
なお、上記説明では、電源制御部2において、入力電圧ピーク検出部31、出力電圧判別部32、制御方法決定部33、制御モード決定部34、出力制御部30、制御方法選択セレクタ23、26c、目標ピーク電流演算部24a、24b、24d、スイッチ信号生成部25a、25b、25d、スイッチ制御部26a、26b、26dを機能ごとにブロックに分けているが、制御プログラムを用いてこのような各機能の制御をマイコンで実現することも可能である。
また、図1では負荷9として直列に接続されたLED素子群を示しているが、これに限らず、少なくとも1つのLED素子を含むものであれば良い。また、複数のLED素子が並列あるいは直列と並列を組み合わせた形態に接続されたものであってもよく、LED素子に代えて有機EL素子を用いてもよい。
さらに、負荷9として、出力電流を目標値に制御するLED素子、有機EL素子に限らず、出力電圧を目標値に制御する負荷であっても良い。その場合、電源制御部2において、出力制御部30に入力される出力電流検出値iLED及び目標出力電流値iLED*に代えて、出力電圧検出値vo及び目標出力電圧値vo*が入力される。そして、出力制御部30は、出力電圧検出値voと目標出力電圧値vo*の偏差からPI制御等の演算により出力電圧一定制御のための制御値i**を求める。その他の制御は、上記説明と同様である。
また、上記説明では、リアクトル電流iLの電流制御方式はピーク電流制御方式として説明したが、このようなピーク電流制御方式に限ることはない。
例えば、図20に示すように、目標リアクトル電流iL*に対して一定幅±ΔTの上下2つの第1及び第2目標リアクトル電流iL1*、iL2*を定め、第1目標リアクトル電流iL1*と第2目標リアクトル電流iL2*の間でリアクトル電流iLを増減させるヒステリシスコンパレータ制御方式を適用することができる。
また、図21に示すように、上限目標リアクトル電流iL3*とその分圧値の下限目標リアクトル電流iL4*との中心位置に目標リアクトル電流iL*が位置するように上限目標リアクトル電流iL3*を定め、両目標リアクトル電流iL3*とiL4*の間でリアクトル電流iLを増減させるウインドウコンパレータ制御方式などを適用することも可能である。
以上のように、実施の形態1によれば、電源投入後の初期動作時に、昇降圧コンバータを昇降圧モードで動作させて、電源主回路部の入力電圧及び出力電圧の関係を判別し、初期動作後の通常動作時に、初期動作時に判別した入力電圧及び出力電圧の関係に基づき、昇降圧コンバータを昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードのうちの少なくとも一つのモードで動作させることを決定するようにしたので、入力電圧の大きさの異なる電源及び出力電圧の大きさの異なる負荷に接続した場合でも、入力電流高調波の抑制効果が高く、力率改善効果の高い制御を行うことができる。
例えば、AC100V〜AC242Vのワールドワイドレンジの電源に接続した場合でも、負荷として少なくとも2つ以上の発光素子数の異なるLEDモジュールに接続した場合でも、入力電流高調波の抑制や高力率制御が可能となる。
実施の形態2.
実施の形態1では、電源投入後の初期動作時はコンバータを昇降圧モードで動作させて入力電圧と出力電圧の関係の判別を行い、通常動作時の制御方法及び制御モードを決定していた。しかし、負荷としてLED素子等を接続した場合、出力電圧が収束するまでの期間の出力電流検出値はほぼ0であるため、電源投入直後は出力電流一定制御のためのPI演算式等で演算した制御値i**が極めて大きくなり、それに応じた制御を行うと、大きなリアクトル電流が流れることになる。実施の形態2では、電源投入直後の出力電圧が収束するまでの期間に大きなリアクトル電流が流れる現象を抑制するための制御方法について説明する。
ここで、実施の形態2による電力変換装置の制御方法の概要を図22に基づいて説明する。実施の形態2では、まず、電源が投入された直後からコンバータのスイッチング制御を開始するのではなく、入力電圧(脈流電圧)|vac|がゼロになるタイミングで制御を開始する。入力電圧(脈流電圧)|vac|がゼロになるタイミングでは、入力電圧検出値vin=0となる。このため、実施の形態1の式(2)、式(3)、式(4)から、目標ピーク電流iref*は、電源投入直後の出力電圧vdcが順方向電圧vfまで上昇していないとき、つまり出力一定制御の制御値i**が最大のときでも、ゼロとなる。目標ピーク電流iref*はこのゼロの状態から入力電圧(脈流電圧)|vac|の上昇に応じて少しずつ大きくなるため、電源主回路部への突入電流を抑制しつつ、出力電圧vdcを順方向電圧vfまで上昇させることが可能となる。
また、電源投入後の最初の入力電圧|vac|がゼロとなるタイミングから目標出力電流値iLED*になるようにPI演算などの出力一定制御を行うのではなく、電源が投入された後は目標出力電流値iLED*よりも小さく設定される目標値targetになるようにPI演算等を行い、目標値targetを段階的に大きくしていき、最終的に目標出力電流値iLED*とする制御方法である。具体的には、電源投入直後は、PI演算等に用いる目標値targetを入力電圧|vac|の1周期ごとに大きくする。例えば、1周期目の目標値targetを0.1×iLED*とし、段階的に目標値targetを0.2×iLED*、0.3×iLED*、・・・、1×iLED*と設定する。これにより、ピーク電流制御方式でリアクトル電流を制御する場合には、図22に示すような目標ピーク電流100(iref*)となり、出力電圧vdcが順方向電圧vfに安定するまでの期間は目標ピーク電流iref*を小さくすることで、突入電流を抑制することができる。
図23及び図24は実施の形態2による電力変換装置を構成する電源主回路部1及び電源制御部2を示す回路ブロック図である。図23の電源主回路部1は、図1の電源主回路部1(実施の形態1)と同様の構成である。図24の電源制御部2は、図2の電源制御部2(実施の形態1)と比べて、図2の入力電圧ピーク検出部31、出力電圧判別部32、制御方法決定部33及び制御モード決定部34が、ボトム検出部41、スイッチ開始指令部42、目標値決定部43及び制御モード決定部44に変更されている。
また、出力制御部30で用いる出力電流検出値iLEDの目標値は、目標値決定部43で決定された目標値targetを用いる点、スイッチ開始指令部42からの信号をスイッチ制御部26a、26b、26dに接続している点が変更されている。
次に、実施の形態2の電力変換装置の具体的な制御内容について、図25及び図26のフローチャートに基づいて説明する。図25及び図26において、符号Sは各処理ステップを意味しており、ステップS100からS103は電源投入直後の入力電圧|vac|がゼロとなるタイミング、すなわちスイッチング制御開始タイミングを調整するための処理ステップである。ステップS16からS28は目標値targetを段階的に大きくする制御の処理ステップである。ここで、図6及び図7と同様の制御のフローの部分の説明は省略し、実施の形態2の特徴となる部分について、以下説明する。
ステップS0において、電源が投入されると、電源制御部2は制御処理を開始する。
そして、ステップS16において、電源制御部2は、電源主回路部1の入力電圧検出部7により入力電圧(脈流電圧)|vac|を検出して得られる入力電圧検出値vin、出力電圧検出部8により出力電圧vdcを検出して得られる出力電圧検出値vo、出力電流検出部10により出力電流ioを検出して得られる出力電流検出値iLED、外部信号で与えられる目標出力電流値iLED*、およびリアクトル電流検出部6により検出されるリアクトル電流iLをそれぞれ取り込む。
次に、スイッチング制御を実行するか(sw_flag=1)、実行しないか(sw_flag=0)を判断するため、スイッチ制御フラグsw_flagを確認する(ステップS100)。スイッチ制御フラグsw_flagの初期値は0に設定されており、電源投入直後はスイッチング制御を実行しない(NO)と判断される。
ステップS100にてNOと判断されると、ステップS101において、入力電圧検出部7によりフローチャートの演算周期毎に連続(ここでは4回連続)して検出した入力電圧検出値vinを電源制御部2のレジスタに取り入れる。すなわち、フローチャートの演算周期毎に、現在の入力電圧検出値vinをvin[0]、1回前の検出値vinをvin[1]、2回前の検出値vinをvin[2]、3回前の検出値vinをvin[3]として保存する。
そして、ステップS102において、ボトム検出部41は入力電圧(脈流電圧)|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあるかの判定を行う。具体的には、ボトム検出部41は、ステップS101にて保存したvin[0]〜vin[4]の値を用いて入力電圧|vac|が図27で示すようなボトム付近にあるかの判定を行う。すなわち、vin[1]≦vin[0]でありかつvin[1]≦vin[2]≦vin[3]のとき、入力電圧|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあると判定する。
入力電圧|vac|がボトム付近にない(ステップS102にてNO)場合は、ステップS16に戻る(S102)。
一方、入力電圧|vac|がボトム付近にある(ステップS102にてYES)場合は、スイッチング制御を開始するためのスイッチ制御フラグsw_flagを1に変更し(ステップS103)、ステップS20へ進む。
ステップS103でスイッチ制御フラグsw_flagが1に変更された場合、スイッチ開始指令部42はスイッチ制御部26a、26b、26dに対してスイッチ開始指令を出力し、スイッチング制御を開始する。また、ステップS103にて、スイッチ制御フラグsw_flag=1と変更したことで、ステップS100での判断はYESとなるため、次の演算周期からは常にスイッチング制御を行うこととなる。
なお、スイッチ開始指令部42からスイッチ開始指令が送信されるまでは、スイッチ制御部26a、26b、26dはスイッチング動作を停止する。例えば、電源制御部2がマイコンで制御する場合には、スイッチ開始指令が送信されるまでは、スイッチ制御部26a、26b、26dにて出力バッファを停止するように設定することで実現することができる。
ステップS102がYESで、ステップS103でスイッチ制御フラグsw_flagが1に変更された場合は、入力電圧|vac|がボトム付近にあるとの判断結果であるため、スイッチング制御を開始するとともに、目標値targetを段階的に立ち上げる制御を開始する。
すなわち、ステップS20において、段階的に立ち上げるための係数rampをインクリメントしてramp+1とする。なお、係数rampの初期値はゼロである。
次に、ステップS21において、目標値決定部43は目標値targetを下記の式のように演算する。
terget=0.1×ramp×iLED*
ここでは、目標値を段階的に立ち上げるための係数rampの更新ごとに目標値targetを(0.1×ramp×iLED*)とすることで、目標値targetが目標出力電流値iLED*に達するまでの間の切替数を10回としている。しかし、0.1を0.05に変更することで切替数を20回、0.025に変更することで切替数を40回、0.2に変更することで切替数を5回といったように調整することができる。このように、出力電流ioが目標出力電流値iLED*に到達するまでの許容時間やスムーズな光の変化などの仕様に応じて目標値targetの切替回数又は切替量を変更しても良い。
次に、ステップS22において、目標値targetが目標出力電流値iLED*に達したかどうかの判定を行う。ここでは、ステップS21において目標値targetが電源投入直後から目標出力電流値iLED*に達するまでの切替数を10回としているため、係数rampが10に達したかどうかで判定を行っている。
ステップS22において、目標値targetが目標出力電流値iLED*に達したと判定した場合、目標値を段階的に立ち上げるための係数rampを0とすると共に、目標値targetを目標出力電流値iLED*とし、動作状態フラグini_flagを0にして通常動作状態へと移行する(ステップS23)。
ステップS23で動作状態フラグini_flagが0になると、次の演算周期からはステップS17において、通常動作状態と判定され、目標値targetには目標出力電流値iLED*が代入される(ステップS24)。
なお、後述するステップS19にて入力電圧|vac|がボトム付近にないと判定した場合は、前回の演算周期の目標値targetを演算に用いる。また、ステップS22にて目標値を段階的に立ち上げるための係数rampが9以下の場合は、ステップS23は実施しない。
ステップS25からS28は、制御モード決定部44が検出した入力電圧及び出力電圧に応じた制御モードを決定し、目標ピーク電流演算部24a、24b、24dが決定した制御モードで目標ピーク電流を演算し、スイッチ信号生成部25a、25b、25dがスイッチ信号を生成し、スイッチ制御部26a、26b、26dがスイッチ制御を行うといった、実施の形態1で説明したフローと同様であるが、相違点としては、出力一定制御を行うために、実施の形態1では、出力制御部30は目標出力電流値iLED*と出力電流検出値iLEDを比較して制御値i**を演算していたが、実施の形態2では、出力制御部30は目標値targetと出力電流検出値iLEDを比較してPI演算等により制御値i**を演算するようにしている。
そして、ステップS28によりスイッチング制御を実行すると、ステップS16に戻り、入力電圧検出値vin、出力電圧検出値vo、出力電流検出値iLED、目標出力電流値iLED*、およびリアクトル電流iLをそれぞれ取り込む。
電源投入直後のスイッチング制御を開始するまでは、ステップS100にてスイッチ制御フラグsw_flag=0であるのでNOと判断され、ステップS101からS103を実行することになるが、スイッチング制御が開始される(sw_flag=1)とステップS100にてYESと判断され、ステップS17を実行する。
ステップS17では、電源投入後の目標値targetを段階的に立ち上げる制御を取り入れている状態か通常動作状態かを表す動作状態フラグini_flagの値を確認する。
ステップS17において、動作状態フラグini_flag=1のときは電源投入後の目標値targetを段階的に立ち上げる制御を取り入れている状態であることを示している。
そして、ステップS18において、入力電流の歪みを抑制するために目標値切替タイミングを入力電圧のゼロ付近に調整するため、入力電圧検出部7により演算周期毎に連続(ここでは4回連続)して検出した入力電圧検出値vinを電源制御部2のレジスタに取り入れる。すなわち、フローチャートの演算周期毎に、現在の入力電圧検出値vinをvin[0]、1回前の検出値vinをvin[1]、2回前の検出値vinをvin[2]、3回前の検出値vinをvin[3]として保存する。
そして、ステップS19において、ボトム検出部41は入力電圧|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあるかの判定を行う。具体的には、ボトム検出部41は、ステップS18にて保存したvin[0]〜vin[4]の値を用いて入力電圧|vac|が図27で示すようなボトム付近にあるかの判定を行う。すなわち、vin[1]≦vin[0]でありかつvin[1]≦vin[2]≦vin[3]のとき、入力電圧|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあると判定する。
ステップS19において、入力電圧|vac|がボトム付近にあると判定した場合、目標値targetを段階的に立ち上げるための係数rampをramp+1とする(ステップS20)。そして、上記で説明したステップS21以降の処理を継続させる。
以上の処理ステップが、スイッチング制御開始のタイミングを調整し、目標値targetを段階的に大きくする制御方法である。
なお、上記説明では、入力電圧|vac|の1周期ごとに目標値targetを段階的に変更することとしているが、2周期ごとの変更や、4周期ごとの変更など、目標値targetを段階的に変更するための周期数を増やしても良い。実際には、出力電流検出値iLEDが目標出力電流値iLED*に到達するまでの許容時間やスムーズな光の変化などの仕様に応じて変更タイミングの周期数を決定する。
また、上記の説明では、入力電流の歪みを抑制するために、入力電圧|vac|の周期単位で目標値targetを変更する構成としているが、入力電圧|vac|の周期単位と関係なく目標値targetを段階的に立ち上げても良い。例えば、図28に示すように、入力電圧|vac|の周期の3倍の周期で目標値targetを段階的に変更するようにしても良い。目標値targetの変更周期を入力電圧|vac|の周期の整数倍としないことで、目標ピーク電流の波形は入力電圧|vac|のような正弦波にならず、入力電流波形が歪み、力率が低下する。しかし、入力電圧|vac|の3倍の速度で目標値targetを目標出力電流値iLED*に収束させることが可能となり、時間を短くすることができる。なおここでは、目標値targetの変更周期を入力電圧|vac|の周期の3倍としているが、入力電圧|vac|の周期に同期させる必要はなく、マイコン等により目標ピーク電流iref*を演算する割り込み周期ごとに目標値targetを変更しても良い。
さらに、上記の説明では、目標出力電流値iLED*に係数rampを乗算して目標値targetの値を段階的に大きくすることを説明したが、これに限らず、目標ピーク電流演算の際の入力電圧検出値vinに係数rampを乗算することでも同様の効果が得られ、また、目標ピーク電流iref*の演算結果に係数rampを乗算することでも同様の効果が得られる。
また、上記の説明では、スイッチング制御開始のタイミングを調整すると共に目標値targetを段階的に大きくすることで突入電流を抑制する方法を示したが、これに限らず、目標値targetを段階的に大きくする制御のみ、または、スイッチング制御開始タイミングの調整のみでも突入電流抑制の効果は得られる。
図29は目標値targetを段階的に大きくするのみの制御内容を示す概要図であり、図30はその制御内容を示すフローチャートである。
図30に示すように、ステップS0において、電源が投入されると、電源制御部2は制御処理を開始し、ステップS16において、入力電圧検出部7により入力電圧(脈流電圧)|vac|を検出して得られる入力電圧検出値vin、出力電圧検出部8により出力電圧vdcを検出して得られる出力電圧検出値vo、出力電流検出部10により出力電流ioを検出して得られる出力電流検出値iLED、外部信号で与えられる目標出力電流値iLED*、およびリアクトル電流検出部6により検出されるリアクトル電流iLをそれぞれ取り込む。
次に、ステップS17では、電源投入後の目標値targetを段階的に立ち上げる制御を取り入れている状態か通常動作状態かを表す動作状態フラグini_flagの値を確認する。なお、動作状態フラグini_flagの初期値は1である。
ステップS17において、動作状態フラグini_flag=1のときは電源投入後の目標値targetを段階的に立ち上げる制御を取り入れている状態であることを示している。
そして、ステップS18において、入力電流の歪みを抑制するために目標値切替タイミングを入力電圧のゼロ付近に調整するため、入力電圧検出部7により演算周期毎に連続(ここでは4回連続)して検出した入力電圧検出値vinを電源制御部2のレジスタに取り入れる。すなわち、フローチャートの演算周期毎に、現在の入力電圧検出値vinをvin[0]、1回前の検出値vinをvin[1]、2回前の検出値vinをvin[2]、3回前の検出値vinをvin[3]として保存する。
そして、ステップS19において、ボトム検出部41は入力電圧|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあるかの判定を行う。具体的には、ボトム検出部41は、ステップS18にて保存したvin[0]〜vin[4]の値を用いて入力電圧|vac|が図27で示すようなボトム付近にあるかの判定を行う。すなわち、vin[1]≦vin[0]でありかつvin[1]≦vin[2]≦vin[3]のとき、入力電圧|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあると判定する。
ステップS19において、入力電圧|vac|がボトム付近にあると判定した場合、目標値targetを段階的に立ち上げるための係数rampをramp+1とする(ステップS20)。なお、係数rampの初期値はゼロである。
次に、ステップS21において、目標値決定部43は目標値targetを下記の式のように演算する。
terget=0.1×ramp×iLED*
ここでは、目標値を段階的に立ち上げるための係数rampの更新ごとに目標値targetを(0.1×ramp×iLED*)とすることで、目標値targetが目標出力電流値iLED*に達するまでの間の切替数を10回としている。
次に、ステップS22において、目標値targetが目標出力電流値iLED*に達したかどうかの判定を行う。ここでは、ステップS21において目標値targetが電源投入直後から目標出力電流値iLED*に達するまでの切替数を10回としているため、係数rampが10に達したかどうかで判定を行っている。
ステップS22において、目標値targetが目標出力電流値iLED*に達したと判定した場合、目標値を段階的に立ち上げるための係数rampを0とすると共に、目標値targetを目標出力電流値iLED*とし、動作状態フラグini_flagを0にして通常動作状態へと移行する(ステップS23)。
ステップS23でini_flagが0になると、次の演算周期からはステップS17において、通常動作状態と判定され、目標値targetには目標出力電流値iLED*が代入される(ステップS24)。
なお、ステップS19にて入力電圧|vac|がボトム付近にないと判定した場合は、前回の演算周期の目標値targetを演算に用いる。また、ステップS22にて目標値を段階的に立ち上げるための係数rampが9以下の場合は、ステップS23は実施しない。
ステップS25からS28は、制御モード決定部44が検出した入力電圧に応じた制御モードを決定し、目標ピーク電流演算部24a、24b、24dが決定した制御モードで目標ピーク電流を演算し、スイッチ信号生成部25a、25b、25dがスイッチ信号を生成し、スイッチ制御部26a、26b、26dがスイッチ制御を行う。
以上の処理ステップが、目標値targetを段階的に大きくするのみの制御内容である。
次に、図31はスイッチング制御開始タイミングの調整のみの制御内容を示す概要図であり、図32はその制御内容を示すフローチャートである。
図31に示すように、ステップS0において、電源が投入されると、電源制御部2は制御処理を開始し、ステップS16において、入力電圧検出部7により入力電圧(脈流電圧)|vac|を検出して得られる入力電圧検出値vin、出力電圧検出部8により出力電圧vdcを検出して得られる出力電圧検出値vo、出力電流検出部10により出力電流ioを検出して得られる出力電流検出値iLED、外部信号で与えられる目標出力電流値iLED*、およびリアクトル電流検出部6により検出されるリアクトル電流iLをそれぞれ取り込む。
次に、ステップS100において、スイッチング制御を実行するか(sw_flag=1)しないか(sw_flag=0)を判断するため、スイッチ制御フラグsw_flagを確認する(ステップS100)。スイッチ制御フラグsw_flagの初期値は0に設定されており、電源投入直後はスイッチング制御を実行しない(NO)と判断される。
ステップS100にてNOと判断されると、ステップS101において、入力電圧検出部7によりフローチャートの演算周期毎に連続(ここでは4回連続)して検出した入力電圧検出値vinを電源制御部2のレジスタに取り入れる。すなわち、フローチャートの演算周期毎に、現在の入力電圧検出値vinをvin[0]、1回前の検出値vinをvin[1]、2回前の検出値vinをvin[2]、3回前の検出値vinをvin[3]として保存する。
そして、ステップS102において、ボトム検出部41は入力電圧(脈流電圧)|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあるかの判定を行う。具体的には、ボトム検出部41は、ステップS101にて保存したvin[0]〜vin[4]の値を用いて入力電圧|vac|が図27で示すようなボトム付近にあるかの判定を行う。すなわち、vin[1]≦vin[0]でありかつvin[1]≦vin[2]≦vin[3]のとき、入力電圧|vac|がボトム付近つまりゼロ付近にあると判定する。
入力電圧|vac|がボトム付近にない(ステップS102にてNO)場合は、ステップS16に戻る(S102)。
一方、入力電圧|vac|がボトム付近にある(ステップS102にてYES)場合は、スイッチング制御を開始するためのスイッチ制御フラグsw_flagを1に変更し(ステップS103)、ステップS25へ進む。
ステップS103でスイッチ制御フラグsw_flagが1に変更された場合、スイッチ開始指令部42はスイッチ制御部26a、26b、26dに対してスイッチ開始指令を出力し、スイッチング制御を開始する。また、ステップS103にて、スイッチ制御フラグsw_flag=1と変更したことで、ステップS100での判断はYESとなるため、次の演算周期からは常にスイッチング制御を行うこととなる。
ステップS102がYESで、ステップS103でスイッチ制御フラグsw_flagが1に変更された場合は、ステップS25に進む。
ステップS25からS28は、制御モード決定部44が検出した入力電圧に応じた制御モードを決定し、目標ピーク電流演算部24a、24b、24dが決定した制御モードで目標ピーク電流を演算し、スイッチ信号生成部25a、25b、25dがスイッチ信号を生成し、スイッチ制御部26a、26b、26dがスイッチ制御を行う。
以上の処理ステップが、スイッチング制御開始タイミングの調整のみの制御内容である。
さらに、電源投入直後の入力電流高調波や力率を無視しても良いのであれば、電源投入直後の初期動作のみ、図33に示すようにPFC制御を無視して目標ピーク電流iref*を通常動作時の目標ピーク電流iref*のピーク値まで連続的(直線的又は曲線的)に増加させるようにしても良い。
なお、上記説明では、電源制御部2において、ボトム検出部41、スイッチ開始指令部42、目標値決定部43、制御モード決定部44、出力制御部30、制御方法選択セレクタ23、26c、目標ピーク電流演算部24a、24b、24d、スイッチ信号生成部25a、25b、25d、スイッチ制御部26a、26b、26dを機能ごとにブロックに分けているが、制御プログラムを用いてこのような各機能の制御をマイコンで実現することも可能である。
また、図23では負荷9として直列に接続されたLED素子群を示しているが、これに限らず、少なくとも1つのLED素子を含むものであれば良い。また、複数のLED素子が並列あるいは直列と並列を組み合わせた形態に接続されたものであってもよく、LED素子に代えて有機EL素子を用いてもよい。
さらに、上記説明では、リアクトル電流iLの電流制御方式はピーク電流制御方式として説明したが、このようなピーク電流制御方式に限ることはない。
例えば、実施の形態1の図20に示すように、目標リアクトル電流iL*に対して一定幅±ΔTの上下2つの第1及び第2目標リアクトル電流iL1*、iL2*を定め、第1目標リアクトル電流iL1*と第2目標リアクトル電流iL2*の間でリアクトル電流iLを増減させるヒステリシスコンパレータ制御方式を適用することができる。
また、実施の形態1の図21に示すように、上限目標リアクトル電流iL3*とその分圧値の下限目標リアクトル電流iL4*との中心位置に目標リアクトル電流iL*が位置するように上限目標リアクトル電流iL3*を定め、両目標リアクトル電流iL3*とiL4*の間でリアクトル電流iLを増減させるウインドウコンパレータ制御方式などを適用することも可能である。
以上のように、この実施の形態2によれば、電源投入後であって全波整流回路によって得られた入力電圧がゼロ付近になるタイミングで昇降圧コンバータのスイッチ制御を開始し、スイッチ制御開始時は目標リアクトル電流を小さく設定し、時間経過と共に目標リアクトル電流を大きくするようにしたので、電源投入時の突入電流を抑制することができ、入力電流高調波の抑制効果が高く、力率改善効果の高い制御を行うことができる。
また、電源投入直後から昇降圧コンバータのスイッチ制御を開始し、スイッチ制御開始時は目標リアクトル電流を小さく設定し、時間経過と共に目標リアクトル電流を大きくするようにしたので、電源投入時の突入電流を抑制することができ、入力電流高調波の抑制効果が高く、力率改善効果の高い制御を行うことができる。
さらに、電源投入後であって全波整流回路によって得られた入力電圧がゼロ付近になるタイミングで上記昇降圧コンバータのスイッチ制御を開始するようにしたので、電源投入時の突入電流を抑制することができ、入力電流高調波の抑制効果が高く、力率改善効果の高い制御を行うことができる。
また、目標リアクトル電流を大きくする周期は、全波整流回路で得られた入力電圧の周期又はその整数倍とすることで、入力電流に歪みが発生することがなく、高調波を抑制でき、力率も高く保つことが可能である。
なお、本発明は、その発明の範囲内において、各実施の形態を自由に組み合わせたり、各実施の形態を適宜、変形、省略することが可能である。
1 電源主回路部、2 電源制御部、4 全波整流回路、5 昇降圧コンバータ、
6 リアクトル電流検出部、7 入力電圧検出部、8 出力電圧検出部、9 負荷、
10 出力電流検出部、23,26c 制御方法選択セレクタ、
24a,24b,24d 目標ピーク電流演算部、
25a,25b,25dスイッチ信号生成部、
26a,26b,26d スイッチ制御部、30 出力制御部、
31 入力電圧ピーク検出部、32 出力電圧判別部、33 制御方法決定部、
34 制御モード決定部、41 ボトム検出部、42 スイッチ開始指令部、
43 目標値決定部、44 制御モード決定部。

Claims (11)

  1. 電源主回路部と電源制御部とからなり、
    上記電源主回路部は、交流電圧を全波整流する全波整流回路と、上記全波整流回路によって得られた入力電圧を検出する入力電圧検出部と、スイッチング素子及びリアクトルを有して上記全波整流回路によって得られた入力電圧を電圧変換する昇降圧コンバータと、上記昇降圧コンバータで電圧変換された後の出力電圧を検出する出力電圧検出部と、上記昇降圧コンバータの上記リアクトルに流れるリアクトル電流を検出するリアクトル電流検出部とを備え、
    上記電源制御部は、上記各検出部で検出された検出値に基づいて上記昇降圧コンバータの上記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、上記出力電圧を制御すると共に、上記リアクトル電流を制御して入力電流波形の位相を入力電圧波形の位相に近づける力率改善制御を行う電力変換装置であって、
    上記電源制御部は、上記昇降圧コンバータを制御するモードとして昇圧モード、降圧モード、昇降圧モードの制御モードを有すると共に、
    電源投入後の初期動作時に、上記昇降圧コンバータを上記昇降圧モードで動作させて、上記電源主回路部の上記入力電圧及び上記出力電圧の関係を判別し、
    上記初期動作後の通常動作時に、上記初期動作時に判別した上記入力電圧及び上記出力電圧の関係に基づき、上記昇降圧コンバータを動作させるための上記昇圧モード、上記降圧モード、上記昇降圧モードの組み合わせを決定する電力変換装置。
  2. 上記電源主回路部は、上記昇降圧コンバータで電圧変換された後の出力電流を検出する出力電流検出部を備え、
    上記電源制御部は、上記各検出部で検出された検出値に基づいて上記昇降圧コンバータの上記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、上記出力電流を目標出力電流に制御すると共に、上記リアクトル電流を制御して入力電流波形の位相を入力電圧波形の位相に近づける力率改善制御を行う請求項1に記載の電力変換装置。
  3. 上記電源制御部は、上記各検出部で検出された検出値に基づいて上記昇降圧コンバータの上記スイッチング素子をオンオフ制御することにより、上記出力電圧を目標出力電圧に制御すると共に、上記リアクトル電流を制御して入力電流波形の位相を入力電圧波形の位相に近づける力率改善制御を行う請求項1に記載の電力変換装置。
  4. 上記電源制御部による初期動作時の上記入力電圧及び上記出力電圧の関係の判別は、上記交流電圧の入力電圧ピーク値及び上記出力電圧の収束値を検出することにより行う請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  5. 上記交流電圧の入力電圧ピーク値の検出は、上記電源制御部の前回の演算周期までに取得した入力電圧ピーク値と今回の演算周期に取得した入力電圧検出値を比較し、より大きい値を入力電圧ピーク値に更新することにより行う請求項4に記載の電力変換装置。
  6. 上記交流電圧の入力電圧ピーク値を決定するタイミングは、上記交流電圧の半周期が経過した時以降とする請求項4又は請求項5に記載の電力変換装置。
  7. 上記出力電圧の収束値を決定するタイミングは、上記電源制御部の前回の演算周期で検出した出力電圧検出値と今回の演算周期で検出した出力電圧検出値を比較し、両者の差が一定の値より小さくなった時以降とする請求項4に記載の電力変換装置。
  8. 上記電源主回路部は、上記昇降圧コンバータで電圧変換された後の出力電流を検出する出力電流検出部を備え、
    上記出力電圧の収束値を決定するタイミングは、上記電源制御部の前回の演算周期で検出した出力電流検出値と今回の演算周期で検出した出力電流検出値を比較し、両者の差が一定の値より小さくなった時以降とする請求項4に記載の電力変換装置。
  9. 上記入力電圧及び上記出力電圧の関係に基づく上記昇降圧コンバータの制御モードの組み合わせと制御モード切替タイミングを、上記電源制御部の記憶部に予め記憶させておき、上記記憶部から読み出す請求項1から請求項8のいずれか1項に記載の電力変換装置。
  10. 上記制御モード切替タイミングは、予め設定された制御モード切替電圧と、上記入力電圧の検出値の比較により行う請求項9に記載の電力変換装置。
  11. 上記電源主回路部の出力側に接続される負荷は、LED又は有機ELである請求項1から請求項10のいずれか1項に記載の電力変換装置。
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