保存安定性要素を含む組成物が提供される。ある例では、組成物は、保存安定性要素と摂取可能要素とを含む摂取可能組成物である。本開示の態様は、前記組成物の製造方法及び使用方法を更に含む。
組成物
本開示の態様は、最小限の大きさの要素に物理的に結合された保存安定性要素を有する組成物を含む。保存安定性要素は、定量可能な尺度により測定して保存安定性要素を含まない対照組成物と比べて保存安定性要素が組成物の保管安定性を高めるという点で、組成物に保存安定性を与える要素である。対象となる保存安定性要素は、適切な対照と比べて、例えば10倍以上、例えば25倍以上を含む5倍以上などの2倍以上、組成物の保存安定性を高めることができる。保存安定性要素の存在により、組成物を製造の間又は製造後の長期間に亘り安定させることができ、摂取可能組成物は、10〜40℃の範囲の温度、0.5〜2.0気圧の範囲の圧力、及び10〜100%の範囲の相対湿度の条件下で摂取可能組成物が保管される場合、製造後1年以上、例えば5年以上を含む2年以上、安定であり得る。「安定」という文言は、組成物が意図した目的での使用に適さなくなるまで組成物の機能が劣化しないことを意味する。例えば組成物が回路部品、例えば摂取可能な事象マーカ(下記に更に詳細に説明する)又は超小形電池を含む場合、回路部品は、上述した条件下で保管される場合、製造と摂取との間の期間、意図した目的の機能を持続する。組成物が活性医薬品を含む場合、保管期間後の活性薬剤の量は、例えばHPLC手法、又は酸化副産物などの分解副産物から活性薬剤の量を区別できる他の適切な分析技術を使用して決定され、製造後の組成物中に存在する元の量の85%以上、例えば95%以上を含む90%以上であってよい。
最小限の大きさの要素は寸法が変わってもよく、ある例では、20mm以下、例えば10mm以下などの30mm以下の最長寸法を有する。対象の最小限の大きさの部品の体積が変わってよく、ある例における体積は、10mm3 以下を含む15mm3 以下などの25mm3 以下であってよい。対象となる最小限の大きさの部品として、保管中に少なくとも部分的に分解し易い部品がある。このような部品には、例えば以下に更に詳細に記載するような回路部品が含まれてもよく含まれなくてもよい。保存安定性要素を含むことができる対象の組成物には、摂取可能組成物、超小形電池などが挙げられる。
摂取可能組成物
本開示の態様は、摂取可能組成物を含む。このような例では、対象の摂取可能組成物は、摂取可能要素と保存安定性要素との両方を含む。組成物は摂取可能であるため、組成物は、摂取されるか又は嚥下され、例えば随意筋の作用で喉及び食道を通って胃に取り込まれるように構成されている。従って、組成物は、摂取され得るような大きさである。ある例では、組成物は、20mm以下、例えば10mm以下などの30mm以下の最長寸法を有する。また、摂取可能組成物の体積は、組成物が摂取可能である限り変わってもよく、ある例では、体積は、10mm3 以下を含む15mm3 以下などの25mm3 以下であってよい。
摂取可能要素は、摂取されるように構成されている摂取可能組成物の一部分又は要素である。摂取可能要素は、多岐に亘ってもよく、1以上のサブ要素、例えば薬学的に許容可能な固体の担体(活性薬剤を含んでも含まなくてもよい)、デバイス(電子回路を含んでも含まなくてもよい)などを含んでもよい。
ある例では、摂取可能要素は、薬学的に許容可能な固体の担体を含む。薬学的に許容可能な固体の担体の構成には、錠剤及びカプセルの構成が含まれる。薬学的に許容可能な固体の担体は固体の構成であってもよいが、固体の構成は、固体カプセル中に存在する液体成分を含む液体カプセル中で許容され得るような液体成分を含んでもよい。ある例では、薬学的に許容可能な固体の担体は、薬学的に許容可能な固体の担体に結合された活性薬剤に徐放プロファイルを与えるように構成されている。対象となる薬学的に許容可能な固体の担体の例は、「レミントンの薬学(Remington′s Pharmaceutical Sciences)」,Mace Publishing Company,フィラデルフィア,Pa.,17版,1985年に見出せ得る。
必要に応じて、薬学的に許容可能な固体の担体は活性薬剤を含んでもよい。対象の活性薬剤は、薬学的に活性な薬剤、及び診断薬などの非薬学的活性薬剤を含む。「薬学的に活性な薬剤」(本明細書では薬剤とも呼ぶ)という文言は、生体、例えばヒトなどの哺乳動物と接触すると、生理的な結果、例えば有益な結果又は有用な結果をもたらす化合物又は化合物の混合物を意味する。薬学的に活性な薬剤は、賦形剤、担体、希釈剤、潤滑剤、結合剤及び他の処方助剤などの成分、並びにカプセル又は保護要素から区別され得る。薬学的に活性な薬剤は、生体中の生物学的プロセスを調整できるあらゆる分子であってもよく、その結合部分又は断片であってもよい。ある態様では、薬学的に活性な薬剤は、疾患の診断、治療又は予防に又は薬物療法の成分として使われる物質であってもよい。薬学的に活性な薬剤は、生体中の標的と相互作用し得る。標的は、複数の異なるタイプの天然構造物であってもよく、対象の標的は、細胞内標的及び細胞外標的の両方を含む。このような標的は、タンパク質、リン脂質、核酸などであってもよく、タンパク質が特に対象とされる。具体的な対象のタンパク質性標的としては、限定するものではないが、例えばキナーゼ、ホスファターゼ、レダクターゼ、シクロオキシゲナーゼ、プロテアーゼなどの酵素、SH2、SH3、PTB及びPDZドメインなどのタンパク質−タンパク質相互作用に関与するドメインを含む標的、アクチン、チューブリンなどの構造タンパク質、膜受容体、IgEなどの免疫グロブリン、インテグリンなどの細胞接着受容体、イオンチャネル、膜貫通型ポンプ、転写因子、信号伝達タンパク質などが挙げられる。対象となる広範なカテゴリーの活性薬剤としては、限定するものではないが、心血管治療薬と、鎮痛剤、麻酔剤、抗炎症剤などの痛み止め剤と、神経作用剤と、化学療法剤(例えば抗腫瘍剤)と、抗けいれん薬などの神経学的薬剤とが含まれる。固体の担体中に存在する活性薬剤の量は変わってもよい。ある例では、存在する活性薬剤の量は、0.01〜100重量%の範囲であってよい。
含んでも含まなくてもよい薬学的に許容可能な固体の担体及び活性薬剤の更なる例が、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、国際公開第2008/052136号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/082563号明細書、国際公開第2008/063626号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/024225号明細書、国際公開第2008/066617号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/022257号明細書、国際公開第2008/095183号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/052845号明細書、国際公開第2008/101107号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/053999号明細書、国際公開第2008/112577号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056296号明細書、国際公開第2008/112578号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056299号明細書、国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/077753号明細書、国際公開第2009/070773号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/085048号明細書、国際公開第2009/111664号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/36231号明細書、国際公開第2010/005877号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/049618号明細書、国際公開第2010/019778号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/053721号明細書、国際公開第2010/045385号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/060713号明細書、国際公開第2010/057049号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/064472号明細書、国際公開第2010/068818号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/067584号明細書、国際公開第2010/075115号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/068128号明細書、国際公開第2010/080765号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020142号明細書、国際公開第2010/080764号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020140号明細書、国際公開第2010/080843号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020269号明細書、国際公開第2010/111403号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/028518号明細書、国際公開第2010/129288号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/032590号明細書、国際公開第2010/132331号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/034186号明細書、国際公開第2011/057024号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/055522号明細書に記載されている。これらの特許の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
薬学的に許容可能な固体の担体に加えて、又はその代わりに、摂取可能組成物はデバイスを含んでもよい。「デバイス」という文言は、特定の目的のために構成された機械的部品及び/又は電気的部品を参照するために広く使用され、デバイスは回路部品を含んでも含まなくてもよい。
対象となるデバイスとして、摂取可能デバイス、例えばRFID対応デバイス、摂取可能な事象マーカなどがある。摂取可能な事象マーカ(IEM)は、摂取可能な大きさを有するデバイスであって、識別回路部品と、任意には本明細書では「スカート」と呼ばれることもある電流経路エクステンダ、例えば膜とを含むデバイスである。例えばIEMの様々な態様には、コンダクタンスを変更する制御デバイス、及び部分電源が含まれてもよい。部分電源には、制御デバイスに電気的に接続された第1の材料、及び制御デバイスに電気的に接続されて第1の材料から電気的に絶縁された第2の材料が含まれてもよい。
IEMは、摂取されると導電性流体、例えば胃液と接触する。IEMが導電性液体と接触しているとき、電流経路が、第1の材料と第2の材料との間に導電性液体を通って形成される。第1及び第2の材料間に生成される電位は、IEMを作動するための電源を与え、更に導電性流体及びシステムを通る電流フローを生成する。一態様では、IEMは直流モードで作動する。別の態様では、IEMは、交流と同様に電流の方向が周期的に反転するように電流の方向を制御する。システムを通る電流経路は制御デバイスにより制御される。電流経路の完成により、電流が流れることが可能になり、更には、受信機が電流の存在を検出でき、システムが起動されて所望の事象が発生しているか又は発生したことを認識できる。
一態様では、2つの材料は、電池などの直流電源に必要な2つの電極に機能の点で同様である。導電性液体は、電源の完成に必要な電解質として作用する。記載の完成した電源は、IEMの材料間の電気化学反応により定められ、体液により作動可能になる。完成した電源は、イオン性溶液又は導電性溶液、例えば胃液、血液又は他の体液及びある組織中で電気化学的伝導を利用する電源とみなされ得る。
ある態様では、完成した電源又は電力供給デバイスは、活性電極材料、電解質、及び電流コレクタ、包装体などの不活性材料から構成されている。活性材料は、異なる電気化学ポテンシャルを有する対の材料である。適切な材料は金属に限定されず、ある態様では、対となる材料は、金属及び非金属から選択され、例えば金属(Mgなど)及び塩(CuIなど)から構成される対である。活性電極材料として、適宜異なる電気化学ポテンシャル(電圧)及び低界面抵抗を有する物質(金属、塩、又はインターカレーション化合物)のあらゆる対が適切である。電源の材料と標的の生理的な部位とが接触する際に2つの異なる電気化学材料により得られる電圧は、必要に応じて0.01V以上、例えば0.1V以上、0.3V以上、0.5ボルト以上、更に1.0ボルト以上を含む0.001V以上であり、ある態様では、電圧は、約0.001〜約10ボルト、例えば約0.01〜約10Vの範囲である。
対象のアノード材料としては、限定するものではないが、マグネシウム、亜鉛、ナトリウム、リチウム、鉄及びこれらの合金、例えばLi、K、Ca、Na、Mgなどを含む黒鉛などの様々な材料でインターカレートされていてもされていなくてもよいAl及びZnのMg合金が含まれる。対象のカソード材料としては、限定するものではないが、ヨウ化銅塩などの銅塩、塩化物、臭化物、硫酸塩、蟻酸塩、Fe3+塩、例えばオルトリン酸塩、ピロ燐酸塩などが挙げられる。金属の一方又は両方に非金属をドープして、例えば電池の電圧出力を高めてもよい。ある実施形態では、ドーピング剤として使用可能な非金属として、限定するものではないが、硫黄、ヨウ素などが挙げられる。ある態様では、電極材料は、アノードとしてヨウ化第1銅(CuI)又は塩化第1銅(CuCl)であり、カソードとしてマグネシウム(Mg)金属又はマグネシウム合金である。本開示の態様では、人体に有害ではない電極材料を使用する。
電流シグネチャに関して、電流シグネチャは、あるタイプの摂取可能な事象マーカを他のタイプと区別できるか、又は電流シグネチャが他の個人の指紋とは異なり、従って広範なレベルで個人を一意的に特定できるヒトの指紋と同様であるように、広い範囲で特有であってよい。様々な態様では、制御回路は、限定するものではないが、RF信号、磁気信号、導通(近接場)信号、音響信号などの様々な異なるタイプの通信を発生させることができる。
様々な態様では、IEMは、例えば、実際の双極子長さより長い伝達要素対の間の仮想双極子長さを生成する膜などの電流経路エクステンダを更に含んでもよい。材料間の電流経路の大きさの制御に加えて、膜(本明細書では、「増幅器」又は「スカート」と呼ばれる場合もある)が、電流経路の「長さ」を増すために使用され、従ってコンダクタンス経路を増大させる(これに関しては、「In−Body Device with Virtual Dipole Signal Amplification」という名称の2009年3月26日に公開の米国特許出願公開第2009/0082645号明細書、及び「Communication System with Partial Power Source」という名称の2011年7月12日付けの米国特許第7978064号明細書に開示されており、これらの特許の内容全体が、参照により本明細書に組み込まれる)。
本明細書では「検出器」と呼ばれる場合もある受信機は、通信、例えば電流を検出できる。受信機は、デバイスと本明細書では「検出器」と呼ばれる場合もある通信受信機との間に、何らかの追加のケーブル又は有線接続を必要としなくてもよい。
対象の摂取可能組成物では、IEMは、ある方法を用いて別の摂取可能要素、例えば薬学的に許容可能な担体成分(例えば、上述したような)に安定して結合させられ得る。「安定して結合」という用語は、IEM及び第2の摂取可能要素、例えば薬学的に許容可能な担体成分が、少なくとも必要としている対象に、例えば摂取により投与されるまで相互に分離しないことを意味する。IEMは、摂取可能な大きさであるので、哺乳類、例えばヒト又は動物の口中に置いて嚥下できるような大きさである。ある例では、本開示のIEMは、5mm以下を含む20mm以下などの30mm以下の最長寸法を有する。
対象の摂取可能な事象マーカ(摂取可能な事象マーカを製造する手法を含む)の様々な態様は、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、国際公開第2008/052136号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/082563号明細書、国際公開第2008/063626号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/024225号明細書、国際公開第2008/066617号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/022257号明細書、国際公開第2008/095183号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/052845号明細書、国際公開第2008/101107号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/053999号明細書、国際公開第2008/112577号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056296号明細書、国際公開第2008/112578号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056299号明細書、国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/077753号明細書、国際公開第2009/070773号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/085048号明細書、国際公開第2009/111664号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/36231号明細書、国際公開第2010/005877号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/049618号明細書、国際公開第2010/019778号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/053721号明細書、国際公開第2010/045385号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/060713号明細書、国際公開第2010/057049号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/064472号明細書、国際公開第2010/068818号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/067584号明細書、国際公開第2010/075115号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/068128号明細書、国際公開第2010/080765号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020142号明細書、国際公開第2010/080764号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020140号明細書、国際公開第2010/080843号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020269号明細書、国際公開第2010/111403号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/028518号明細書、国際公開第2010/129288号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/032590号明細書、国際公開第2010/132331号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/034186号明細書、国際公開第2011/057024号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/055522号明細書に記載されている。これらの開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
ある態様では、摂取可能な事象マーカは、対象に投与されると崩壊する。ある態様では、組成物は、例えば摂取、注射などにより身体に送達された後、例えば溶解、分解、腐食されるなど、物理的に破壊される。これらの態様の組成物は、摂取されるように構成されたデバイスから区別され、完全ではないにしても実質的に無傷のままで消化管を通過する。
図1Aは、信号伝達要素の外縁を越えて延び、信号伝達要素間の実際の双極子よりも大きい長さの仮想双極子を与える膜の形態の電流エクステンダを有する対象のIEMの一態様の図である。図1Aに示すように、IEM10は、第1の電気化学材料14(2つの異なる材料層を含んでもよい)及び第2の電気化学材料16を有する集積回路12を含む。また、円盤形状膜15も示されている。図1Bは、図1Aに示すIEMの上面図であり、円盤形状の第1の電気化学材料14及び円盤形状膜15の中心での第1の電気化学材料の位置決めを示す。膜の端部が電極の端部を越えて延びることができる距離は変わってもよく、ある態様では、0.05mm以上、例えば5.0mm以上などの1.0mm以上を含む0.1mm以上であり、10mm以上を含み、ある態様では、距離は100mmを超えない。
図1A〜1Bに示す態様から解るように、第1及び第2の電気化学材料は、あらゆる便宜的な形状、例えば正方形、円盤などであってもよい。円盤形状膜15は、平面円盤構造であり、膜の端部は、第1及び第2の電気化学材料の端部を越えて延びる。示した態様では、膜の半径は、第1及び第2の電気化学材料の半径より、例えば10mmなどの1mm以上大きい。
必要に応じて、膜は、「2次元」又は「3次元」構造であってよい。対象の膜の構造は、国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第US2008/077753号明細書、国際公開第2010/080765号パンフレットとして公開された国際出願第US2010/020142号明細書、及び国際公開第2010/129288号パンフレットとして公開された国際出願第US2010/032590号明細書に更に記載されており、これらの特許の開示が、参照によって本明細書に組み込まれる。
膜は、複数の異なる材料から作製されてもよく、この場合、下記で更に詳細に述べるように、膜は、単一の材料から作製されても、又は2以上の異なるタイプの材料から構成されてもよい。ある例では、膜は、膜自体に折り畳まれることも、膜の形状を失うこともなく、消化(GI)管に特有の機械的な力に耐えるのに十分な機械的な強度を有することができる。この所望の機械的強度は、1秒以上、例えば少なくとも1分以上から6時間以上までの少なくとも通信の間、維持できるように選択され得る。ある態様では、所望の機械的強度は、少なくとも1〜30分間、維持できるように選択されている。所望の機械的強度は、ポリマー及び/若しくは充填剤又は機械的設計(例えば複数層の積層又は増幅器表面の湾曲化)を適切に選択して、最終構造の機械的強度を高めることにより実現され得る。
本開示の膜は電気絶縁膜である。従って、膜を作製する材料は電気絶縁材料である。材料が、デバイスが動作する媒体、例えば胃液より2倍以上、例えばデバイスが動作する媒体より100倍以上を含む10倍以上の抵抗率を有する場合、所与の材料は電気的絶縁体である。
必要に応じて、(例えば、上述したような)活性薬剤が、1以上のIEMの要素中に、例えば電気化学材料、支持体、膜などの中に存在してもよい。このような構成の例は、国際公開第2010/129288号パンフレットとして公開された国際出願第US2010/032590号明細書に記載されており、この特許の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
他の最小限の大きさの要素
本開示の態様は、必ずしも摂取可能ではない組成物を更に含む。上記に要約されているように、このような組成物は、(例えば上記に要約され、下記に更に詳細に説明するような)最小限の大きさの要素に物理的に結合された保存安定性要素を含んでもよい。最小限の大きさの要素は、例えば上述したように多岐に亘ってもよいが、ある例では、最小限の大きさの要素は超小形電池である。対象の超小形電池は、「全固体」電池を含んでもよく、例えば上述したような最小限の大きさの要素中に、電流コレクタ、アノード及びカソード、電解質などの電池部品を含んでもよい。ある例では、対象の超小形電池は、物理蒸着法(PVD)又は化学蒸着法(CVD)などの成膜により得ることができる薄膜である。超小形電池は例えば、限定するものではないが、チップ形状、シリンダー形状、球状形状、円盤形状などの様々な異なる形状を有することができ、特定の形状が、目的の用途、製造方法などに基づいて選択され得る。ある実施形態では、超小形電池は、約0.05mm〜約1mm、例えば約0.1mm〜約0.2mmの範囲の幅、約0.05mm〜約1mm、例えば約0.1mm〜約0.2mmの範囲の長さ、及び約0.1mm〜約1mm、例えば約0.1mm〜約0.2mmを含む約0.05mm〜約0.3mmの範囲の高さの寸法を有する。ある実施形態では、超小形電池は、1mm3 以下、例えば0.2mm3 以下を含む0.1mm3 以下である。
保存安定性要素
上記に要約されているように、対象の組成物の態様は保存安定性要素である。保存安定性要素は、例えば上述したような適切な対照に比べて、組成物の保存安定性を高める組成物の要素である。保存安定性要素は、多岐に亘ってもよく、組成物の1以上の他の要素、例えば薬学的に許容可能な固体の担体、摂取可能な事象マーカ、超小形電池などと一体化されても又は一体化されなくてもよい。更に、所与の組成物は、必要に応じて、単一の保存安定性要素、又は2以上の異なる保存安定性要素を含んでもよい。対象となる異なるタイプの保存安定性要素の例としては、限定するものではないが、水蒸気減感剤(例えば保護バリア、乾燥剤など)、保存安定性を与える電気化学材料の改良型、抗酸化剤、安定剤又はこれらの組み合わせが挙げられる。
対象となる保存安定性要素として、水蒸気減感剤がある。水蒸気減感剤は、摂取可能組成物の環境中に存在する可能性のある水蒸気有害作用に対する摂取可能要素又はその一部の感度を低下させる要素である。有害作用は、水蒸気に晒されたことによる有害な結果であり、このような影響の例としては、材料の減少又は化学変化、色の変化、パフォーマンスの低下などが挙げられる。有害作用の低減の大きさは変わってもよく、5%以上、例えば25%以上を含む10%以上であってよい。このような大きさを測定する特定の手法は、特定の対象の有害作用に応じて変わってもよい。対象の水蒸気減感剤としては、限定するものではないが、保護バリア、水蒸気金属イオン封鎖剤などが挙げられる。
ある例では、水蒸気減感剤は保護バリアである。対象の保護バリアは、摂取可能組成物の一部分から別の部分、例えば摂取可能組成物の外部から摂取可能組成物の別の領域、例えばIEM10を収容する内部の位置への水蒸気通路に対する邪魔、障害又は妨害として機能するあらゆる構造又は要素を含む。対象となる保護バリアとして、水性の液体などの液体、例えば胃酸と接触すると急速に崩壊するバリアがある。「急速に崩壊」という文言は、液体と接触するとバリアが何らかの理由で弱体化し、それにより、限られた期間、例えば60分以下、例えば2分以下を含む15分以下の期間内に完全なバリアとして機能しなくなることを意味する。保護バリアは、例えば物理的破壊、溶解などの複数の異なる機構により破壊されてもよい。
保護バリアは、摂取可能組成物全体若しくはその要素(例えばIEM10)を囲むか、又は、必要に応じて摂取可能組成物の一部又はその要素にのみ(例えば1以上の表面に)存在してもよい。所与のバリアの寸法は変わってもよく、ある例では、バリアは、10μm以上、例えば50μm以上を含む25μm以上の厚さを有する。ある例では、厚さは、10〜1000μm、例えば50〜200μmを含む25〜500μmの範囲である。保護バリアは、様々な異なる構成であってよく、単一材料の均質な層から、2以上の材料の不均質な層、更には2以上の材料の多層構造まで多岐に亘る。対象となる様々なタイプの保護バリアの例は、以降で更に詳細に記載される。
図2は、単一の材料から作製された単層保護バリア及びIEMデバイス10を含む摂取可能組成物の側面図である。図2では、摂取可能組成物22は、例えば図1A及び1Bに記載されているようなIEM要素10と、IEM10の対向する両側に存在して夫々が単一均質層の第1の保護バリア24及び第2の保護バリア26とを含む。各保護バリアの厚さは変わってもよく、ある例では、厚さは、50〜200μmを含む25〜500μmの範囲である。各保護バリアは、以下で更に詳細に述べるように、単一の材料を含んでもよく、又は2以上の異なる材料の均質混合物であってもよい。
様々な異なる材料が保護バリア(例えば保護層24,26)として採用可能であり、対象の材料は、保護層に疎水性を与え、それにより、保護層が適切な水蒸気減感剤となる材料である。液体と接触する前に水蒸気バリアとして作用することに加えて、保護バリアは、液体と接触すると保護バリアに所望の急速崩壊能を与える材料から構成されてもよい。
対象の材料としては、限定するものではないが、室温で固体であり、摂取に適し、非毒性であり、体内温度(例えば中核体温)で相互に分離する(例えば溶融又は溶解する)脂質及び機能的に類似の材料が含まれ、このような材料は低融点材料と呼ばれ得る。対象の脂質としては、脂肪族アシル、グリセロ脂質、グリセロリン脂質などが挙げられる。保護バリアとして使用できる脂質材料としては、限定するものではないが、長鎖有機材料、例えばろう、例えばアクラワックス、ヤマモモワックス、蜜ろう、カンデリラろう、カスターワックス、カルナウバロウ、セレシンろう、ヤシ油、綿実油、エスパルトワックス、グリコワックス(glycowax)、ホホバワックス、木蝋、亜炭ワックス、直鎖ポリエチレンワックス、マイクロクリスタリン石油ワックス、モンタン蝋、オリーブ油、ウーリクーリ(ouricouri)ワックス、オゾケライトワックス、パラフィンワックス、米ぬかワックス、シェラックろう、シリコーンワックス、合成ろう、サトウキビ蝋、パルミチン酸セチルなどと、脂肪アルコール、例えばセチルアルコール、ラノリンアルコール、ステアリルアルコールなどと、脂肪酸、例えばラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、ステアリン酸、ベヘン酸、リグノセリン酸、セラト酸、モンタン酸、イソステアリン酸、イソノナン酸、2−エチルヘキサン酸、オレイン酸、リシノール酸、リノール酸、リノレン酸、エルカ酸、大豆脂肪酸、アマニ油脂肪酸、脱水ひまし油脂肪酸、トール油脂肪酸、キリ油脂肪酸、ヒマワリ脂肪酸、ベニバナ脂肪酸などと、リン脂質と、トリグリセリドなどとが挙げられる。
対象の保護バリアは、薬学的に許容可能な高分子材料を更に含んでもよく、限定するものではないが、セルロース系材料、例えばエチルセルロース、酢酸フタル酸セルロース、酢酸トリマレト酸セルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロースフタラート、ポリ酢酸フタル酸ビニル、ポリビニルアルコールフタラート、シェラックと、ヒドロゲル及びゲル形成材料、例えばカルボキシビニルポリマー、アルギン酸ナトリウム、ナトリウムカルメロース、カルシウムカルメロース、ナトリウムカルボキシメチルデンプン、ポリビニルアルコール、ヒドロキシエチルセルロース、メチルセルロース、エチルセルロース、ゼラチン、デンプン、及び水の吸着及びポリマーマトリックスの膨張を促進するように架橋度が低いセルロースベース架橋ポリマー、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ポリビニルピロリドン、架橋デンプン、結晶セルロース、キチン、プルラン、コラーゲン、カゼイン、寒天、アラビアゴム、カルボキシルメチルセルロースナトリウム、(膨潤性親水性高分子)ポリ(メタクリル酸ヒドロキシアルキル)(分子量5k〜5000k)、ポリビニルピロリドン(分子量10k〜360k)、陰イオン性及び陽イオン性ヒドロゲル、ゼイン、低酢酸塩残渣のポリビニルアルコール、寒天とカルボキシメチルセルロースとの膨潤性混合物、無水マレイン酸とスチレン、エチレン、プロピレン又はイソブチレンとの共重合体、ペクチン(分子量30k〜300k)、寒天、アラビアゴム、カラヤ、トラガカント、アルギン及びグアールなどの多糖類、ポリエチレンオキシド(分子量100k〜5000k)、ポリグルカンのジエステル、架橋ポリビニルアルコール及びポリN−ビニル−2−ピロリドン、親水性高分子、例えば多糖類、メチルセルロース、ナトリウム又はカルシウムカルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、ニトロセルロース、カルボキシメチルセルロース、セルロースエーテル、メチルエチルセルロース、エチルヒドロキシエチルセルロース、酢酸セルロース、酪酸セルロース、プロピオン酸セルロース、ゼラチン、デンプン、マルトデキストリン、プルラン、ポリビニルピロリドン、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル、グリセリン脂肪酸エステル、天然ガム、レシチン、ペクチン、アルギン酸塩、アルギン酸アンモニウム、ナトリウム、カルシウム、アルギン酸カリウム、アルギン酸プロピレングリコール、寒天、及びガム、例えばアラビア、カラヤ、イナゴマメ、トラガカント、カラゲーン、グアール、キサンタン、スクレログルカン及びこれらの混合物及びブレンド体、限定するものではないが、アクリル酸及びメタクリル酸共重合体、メタクリル酸メチル共重合体、メタクリル酸エトキシエチル、メタクリル酸シアノエチル、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミド共重合体、ポリ(メチルメタクリル酸塩)、ポリメタクリル酸、ポリ(メタクリル酸メチル)共重合体、ポリアクリルアミド、メタクリル酸アミノアルキル共重合体、ポリ(無水メタクリル酸)、並びにメタクリル酸グリシジル共重合体などを含む薬学的に許容可能なアクリル酸ポリマーとが含まれる。
また、対象となる保護バリア材料として、摂取可能な金属材料、例えば金、銀、チタニウム、銅、鉄、マグネシウムなど、及びこれらの組み合わせがある(例えば、下記で更に詳細に記載のガルバーニ電気保護層を参照)。また、対象となる保護バリア材料として、黒鉛、無定形炭素などの所望の性質を有する炭素同素体がある。
保護層は単一のタイプの材料から作製されてもよいが、ある例では、保護層は、2以上の異なる材料の均質な混合物(例えば均質混合物)であってもよく、この場合、第2の材料は、上記に列挙したような材料であっても、そうでなくてもよく、又は第1の材料の性質を望ましいように調整する別のタイプの材料であってもよい。均質な混合物は、2以上の材料の均質な混合物を意味する。従って、保護バリアは、他の材料を除外して1タイプの材料のみを含む十分な量の領域又はドメインを含まなくてもよい。第2の材料が存在する場合、第1の材料の第2の材料に対する重量比は変わってもよく、ある例では、1%〜99%、例えば25%〜35%を含む25%〜75%の範囲であってもよい。
ある例では、第2の材料は、所望に応じて液体と接触すると層の崩壊能を高めることができ、崩壊能に関する特定の機構による強化は変わってもよい。例えば、保護バリアを構成する2以上の異なる材料が第1の材料及び第1の材料を可溶化する第2の材料を含むように、第2の材料は、層の溶解度を高める可溶化剤であってもよい。対象の可溶化剤としては、限定するものではないが、乳化剤(例えば界面活性剤)、酵素、pH感応材料などが挙げられる。対象の界面活性剤には、薬学的に許容可能な陰イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、両性(両親媒性(amphipathic/amphiphilic))界面活性剤、及び非イオン性界面活性剤が含まれる。適切な薬学的に許容可能な陰イオン性界面活性剤には、例えば一価カルボン酸アルキル、ラクチル酸アシル、アルキルエーテルカルボキシラート、N−アシルサルコシナート、ポリバレントアルキルカルボナート、グルタミン酸N−アシル、脂肪酸−ポリペプチド縮合物、硫酸エステル、及び硫酸アルキルが含まれる。適切な薬学的に許容可能な非イオン性界面活性剤には、例えばポリオキシエチレン化合物、レシチン、エトキシ化アルコール、エトキシ化エステル、エトキシ化アミド、ポリオキシプロピレン化合物、プロポキシル酸アルコール、エトキシ化/プロポキシル化ブロックポリマー、及びプロポキシル化エステル、アルカノールアミド、アミンオキシド、多価アルコールの脂肪酸エステル、エチレングリコールエステル、ジエチレングリコールエステル、プロピレングリコールエステル、グリセリルエステル、ポリグリセリル脂肪酸エステル、SPANの脂肪酸エステル(例えばソルビタンエステル)、TWEENのショ糖エステル、及びグルコース(デキストロース)エステルが含まれる。他の適切な薬学的に許容可能な界面活性剤/共溶媒(可溶化)剤には、アラビアゴム、塩化ベンザルコニウム、コレステロール、乳化ろう、ドクサートナトリウム、モノステアリン酸グリセリン、ラノリンアルコール、レシチン、ポロキサマー、ポリオキシエチレンヒマシ油誘導体、ポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル、ステアリン酸ポロキシエチレン、ラウリル硫酸ナトリウム、ソルビタンエステル、ステアリン酸、及びトリエタノールアミンが含まれる。混合界面活性剤/湿潤剤系はまた、本開示に関連して有用である。このような混合系の例としては、例えばラウリル硫酸ナトリウム/ポリエチレングリコール(PEG)6000及びラウリル硫酸ナトリウム/PEG6000/ステアリン酸が挙げられる。また、酵素は、第1の材料が酵素の基質である場合のように、可溶化剤としても使用できる。対象の酵素の例としては、限定するものではないが、加水分解酵素、例えばエステラーゼ、オキシドレダクターゼなどが挙げられる。また、pH感応材料が対象であり、pH感応材料は、保管中は不溶性/浸透不能であるが、低pH、例えば6未満のpH、例えば5未満のpHでは可溶である。このような材料の例としては、限定するものではないが、メタクリラート及びメタクリル酸、例えばEPO(メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ブチル、及びメタクリル酸メチルをベースにしたカチオン性共重合体)などが挙げられる。また、対象となる可溶化材料として、例えば胃液などの水溶液と接触すると熱を生成する材料があり、このような材料は、保護材料が溶融する速度を高めることができる。このような材料の例としては、限定するものではないが、溶液のエンタルピーが高い塩、例えば硫酸マグネシウム、塩化カルシウムなどが挙げられる。
2以上の異なる材料を含む対象の保護バリアの1タイプは、例えば図3に示すような、医薬品錠剤の担体材料及びバリア材料から構成される保護バリアである。図3では、摂取可能組成物30は、摂取可能組成物30が錠剤の形状となるように第1の錠剤半分32及び第2の錠剤半分34間に位置付けられたIEMデバイス10を含む。錠剤半分32,34は夫々、第1の錠剤担体材料及び第2の保護バリア材料の溶解した混合物を含む。図3に示す構成では、保護バリア材料は、錠剤半分32、34に亘って存在する。対象となる代替の構成は、摂取可能組成物の周りの外側の被覆体のみが、担体材料及び第2の保護バリア材料の混合物から構成されている構成である。このような例では、被覆体は、利便性の高い任意の厚さ、例えば100μ以下、例えば1μ以下を含む10μ以下であってもよい。
第1の錠剤担体材料は、1以上の薬学的に許容可能な錠剤賦形材料から構成されている。対象の錠剤担体材料としては、限定するものではないが、充填剤又は増量剤、例えばデンプン、ラクトース、ショ糖、グルコース、マンニトール、及び/又はケイ酸、滑石と、結合剤、例えばカルボキシメチルセルロース、エチルセルロース及び酢酸セルロース、アルギン酸塩、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ショ糖及び/又はアラビアゴムと、湿潤剤、例えばグリセリンと、崩壊剤、例えば寒天、カルシウム炭酸塩、ジャガイモ若しくはタピオカデンプン、アルギン酸、ケイ酸塩、及び/又は炭酸ナトリウムと、溶解遅延剤、例えばパラフィンと、吸収促進剤、例えば第4級アンモニウム化合物と、湿潤剤、例えばセチルアルコール及び/又はモノステアリン酸グリセリンと、吸収剤、例えばカオリン及び/又はベントナイト粘土と、潤滑剤、例えば滑石、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、固形ポリエチレングリコール、ラウリル硫酸ナトリウム、及び/又はこれらの混合物と、着色料と、緩衝剤とが含まれる。また、抗酸化剤も本開示の医薬組成物中に存在してもよい。薬学的に許容可能な抗酸化剤に例としては、水可溶性抗酸化剤、例えばアスコルビン酸、塩酸システイン、重硫酸ナトリウム、メタ重硫酸ナトリウムナトリウムスルフィットなどと、油溶性抗酸化剤、例えばアスコルビン酸パルミタート、ブチル化ヒドロキシアニソール(BHA)、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、レシチン、没食子酸プロピル、アルファトコフェロールなどと、金属キレート化剤、例えばクエン酸、エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ソルビトール、酒石酸、リン酸などとが挙げられる。
第2の保護バリア材料は、1以上の成分から構成されている材料であってもよく、材料は、第1の担体要素中で第2の材料を空隙、例えば細孔を充填するように高温で溶融する。第2の材料が溶融する高温は、第1の材料が物理的に変化せず、摂取可能組成物の要素、例えばIEMデバイスが損傷を受けない温度である。ある例では、保護バリア材料が溶融する高温は、25℃〜160℃、例えば80℃〜120℃の範囲である。利便性の高い任意の材料が第2の材料として選択されてもよく、対象の材料としては、限定するものではないが、(例えば、上述したような)脂質材料、上述したようなろう、油などが挙げられる。
図3に示す摂取可能組成物は、利便性の高い任意の手順を使用して作製されてもよい。ある例では、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、国際公開第2010/080765号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020142号明細書、及び国際公開第2010/132331号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/034186号明細書(これらの出願の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる)に開示のIEM錠剤製造手法の変形例が採用される。採用される変形例では、錠剤前駆材料が錠剤担体材料及び保護材料の混合物であり、これらのタイプの材料の例は上記に示されている。この前駆体混合物中の錠剤担体材料の保護バリア材料に対する重量比は変わってもよい。ある例では、前駆体混合物中のこれら2タイプの材料の重量比は、0.5〜80%、例えば1〜50%、例えば10〜40%の保護材料の範囲である。製造中、錠剤プレス成形後に得られた組成物は、保護材料を錠剤担体に溶解するのに十分な温度に加熱され、それにより、錠剤の細孔をシールしてもよい。この溶解ステップの間に錠剤が昇温される温度は変わってもよく、ある例では、この溶解温度は、25℃〜160℃、例えば80℃〜120℃の範囲である。錠剤がこの溶解温度で保持される持続期間は、保護材料が溶融して錠剤構造中に存在する細孔に充填されるために十分な時間であり、ある例では、0.1〜4時間、例えば10〜30分を含む5〜60分の範囲である。
対象となる2以上の異なる材料を含む別のタイプの保護バリアは、第1の保護バリア材料要素、及び第1の保護バリア要素材料の第2の可溶化材料から構成されているバリアである。例えば保護バリア材料は、例えば上述したような脂質材料であってもよい。第2の可溶化材料は、水性媒体と接触すると脂質材料の溶解度を高める成分であってよく、このような脂質可溶化材料の例としては、例えば上述したような界面活性剤が挙げられる。脂質材料の可溶化材料に対する重量比は変わってよい。ある例では、これら2タイプの材料の重量比は、0.5%〜80%、例えば5%〜60%の保護バリア材料の範囲である。
2以上の異なる材料の均質な混合物の代わりに、保護層は、2以上の異なる材料の不均質構造であってもよく、この場合、水溶性材料(例えばヒドロゲル、塩など)などの第2の材料の領域(例えばドメイン)が、例えば脂質材料のような疎水性材料の領域中に散在している。図4は、このような摂取可能組成物を示す。図4では、摂取可能組成物40は、2つの保護バリア42,44間に位置するIEM10を含む。保護バリア42,44は夫々、例えば上述したような第1の保護バリア材料46、及び例えば上述したような可溶化材料48の第2の領域又はドメインを含む。
また、保存安定性要素として使われる保護バリアは、2以上の異なる材料から構成されている多層構造を含む。2以上の材料の多層構造が対象であり、2つの材料は、液体と接触すると保護バリアの崩壊を促進する異なる性質を有してもよい。例えば2以上の異なる材料は、材料の1つの水性媒体中の可溶性が他の材料より高いなどの異なる水性媒体溶解度を示してもよい。或いは、2以上の異なる材料は、例えば材料の1つが水性媒体と接触すると他の材料とは異なるように膨張若しくは収縮するか、又は材料の1つが水性媒体と接触するとガスを生成してガスがバリアを破壊するなどの異なる水性媒体中の物理特性を示してもよい。
対象の多層保護バリアの一例では、多層構造は、保護バリア材料の第1の層、及び水性媒体中で第1の層より大きな溶解度を有する崩壊材料の第2の層から構成されている。このような多層保護バリアの一例が、図5Aに示す摂取可能組成物に示されている。図5Aでは、摂取可能組成物50は、第1の多層保護バリア52及び第2の多層保護バリア54間に位置付けられたIEMデバイス10を含む。多層保護バリア52,54は夫々、例えば上述したような保護材料の第1の層56、及び水性媒体中で保護材料より可溶性が大きい崩壊材料の第2の層58から構成されている。このような構成で第2の層を形成できる崩壊材料の例としては、限定するものではないが、水可溶性ポリマー、例えば水可溶性セルロース系材料、界面活性剤、塩などが挙げられる。多層保護バリアの別の例が、図5Bの摂取可能組成物に示されている。図5Bでは、摂取可能組成物51が、第1の多層保護バリア53及び第2の多層保護バリア55間に位置付けられたIEMデバイス10を含む。多層保護バリア53,55は夫々、例えば上述したような保護材料の第1の層57、及び例えば上述したような保護材料より可溶性が大きい崩壊材料の第2の層59から構成されている。
上述したように、上記の例では、第2の材料が保護材料より水性媒体での可溶性が高いという観点から説明したが、他の材料の組み合わせも採用可能である。例えば第2の崩壊材料は、水性媒体と接触すると、保護材料とは異なる物理特性を有してもよい。異なる物理特性は、水吸収、ガス放出などを含んでもよい。例えば、第2の材料は、水性媒体と接触すると膨潤する崩壊性ヒドロゲルであってもよい。対象のヒドロゲル材料には、非限定的な例として、薬学的に許容可能な高分子ヒドロゲル、例えば、限定するものではないが、式(C6 H12O5 )m ・H2 Oを含むマルトデキストリンポリマー(mは3〜7、500であり、マルトデキストリンポリマーは500〜1,250,000数平均分子量を有する)と、50,000〜750,000重量平均分子量のポリ(エチレンオキシド)及びポリ(プロピレンオキシド)により表され、例えば100,000、200,000、300,000又は400,000の内の少なくとも1つの重量平均分子量のポリ(エチレンオキシド)により表されるポリ(アルキレンオキシド)と、アルカリカルボキシアルキルセルロース(10,000〜175,000重量平均分子量であり、アルカリは、ナトリウム、リチウム、カリウム又はカルシウムであり、アルキルは1〜5炭素であり、例えばメチル、エチル、プロピル又はブチルである)と、メタクリル酸及びエタクリル酸を含む10,000〜1,500,000の数平均分子量のエチレン−アクリル酸共重合体とが含まれる。或いは、第2の崩壊材料は、生理学的に受容可能であり、水性媒体と接触するとガスを生成する材料であってもよい。このような崩壊材料の例としては、水性媒体と接触するとCO2 を生成する材料、例えば炭酸水素ナトリウム及び重炭酸カリウムなどの重炭酸塩が挙げられる。更に他の実施形態では、第2の崩壊材料は、保護材料を可溶化する材料、例えば上述したような脂質保護材料を加水分解する酵素であってもよい。
対象の多層構造には、重複構造、例えば図6に示すような相互嵌合構造が含まれる。図6では、摂取可能組成物60が、第1の保護バリア62及び第2の保護バリア64間に位置付けられたIEMデバイス10を含む。保護バリア62及び64は夫々、第2の崩壊材料65により相互に分離した保護材料の第1及び第2の重複バリア層61,63を含む。図6に示された構成では、バリア層61及び63は夫々、一端でIEM10のスカート要素の端部に固定されている。
別の重複多層構造を図7に示す。図7では、摂取可能組成物70が、第1の材料の2つの対向する層73,75間に存在するIEMデバイス10を含む。更に、これらの対向する層の端部は、第2の材料77で覆われている。摂取可能組成物70では、覆う第2の材料77は、(例えば5mm〜8mmの外径及び2mm〜5mmの内径の)環状の構造を有し、層73及び層75と部分的に重複し、IEMスカートの端部を更に覆う。このような構造では、第1及び第2の材料は異なる融解温度を有してもよく、例えば第1の材料は、第2の材料の融解温度より低い融解温度を有してもよく、ある例では45℃未満で融解する。融解温度の差は変わってもよく、ある例では、1〜25℃、例えば5〜15℃を含む2〜20℃の範囲である。あらゆる便宜的な材料の組み合わせが第1及び第2の材料として採用可能であり、材料の組み合わせは、同じタイプの材料であってもよく、又は、例えば保護材料及び可溶化材料、異なる融点の2タイプの脂質などの異なるタイプの材料であってもよい。対象となる特定の材料の組み合わせとしては、限定するものではないが、低融点材料、例えば低融点脂質(例えば、45℃未満の温度で融解する脂質)及び変性脂質/ろう、ろう、並びに可溶のポリマーなどが挙げられる。
更に別の重複多層構造を図8に示す。図8では、摂取可能組成物80が、第1の材料の2つの対向する層82及び層84間に存在するIEMデバイス10を含む。更に、これらの対向する層の夫々は、第2の材料から構成されている第2の層86,88により更に完全に覆われている。このような構造では、第1及び第2の材料は異なる融解温度を有してもよく、例えば第1の材料が、第2の材料の融解温度より低い融解温度を有してもよい。融解温度の差は変わってもよく、ある例では、1〜25℃、例えば5〜15℃を含む2〜20℃の範囲である。あらゆる便宜的な材料の組み合わせが、第1及び第2の材料として採用可能であり、材料の組み合わせは、同じタイプの材料であってもよく、又は、例えば保護材料及び可溶化材料、異なる融点の2タイプの脂質などの異なるタイプの材料であってもよい。
保護バリアとなる更に別の多層構造を図9に示す。図9では、摂取可能組成物は、バリアが2以上の異なる層の層構造である組成物の一例である。図9に示されたある実施形態では、保護バリアは3層から構成されている。図9では、摂取可能組成物90は、2つの保護バリア92及び保護バリア94間に位置付けられたIEMデバイス10を含む。保護バリア92及び保護バリア94は夫々、3つの異なる層(例えば、IEM近接層、介在層93及び外側層95)を含む。IEM近接層91は、例えば上述したような保護材料から構成されている。介在層93は、保護層可溶化材料、例えば酵素、界面活性剤などを含む。外部層95は、例えば上述のHPMC、HPCなどの水溶性層を含む。
保護バリアは、ガルバーニ電気保護バリアであってもよい。「ガルバーニ電気」とは、バリア材料が、導電性流体、例えば胃液に摂取可能組成物が浸漬する際に電解腐食により破壊される材料であることを意味する。対象のガルバーニ電気保護バリアには、少なくとも保護金属が含まれる。対象の保護金属には、食べることができ、保護する対象である異なる材料、例えばCuClの感水性より低い感水性である金属が含まれる。対象となる特定の保護金属には、マグネシウム、鉄、銅、銀などが挙げられる。必要に応じて、ガルバーニ電気反応開始金属が保護金属の少なくとも一部と接触してもよく、例えば(保護金属の全周を含む)1以上の端部に沿って存在してもよく、保護金属の領域に存在してもよい。ガルバーニ電気反応開始金属は、導電性流体に浸漬する際に保護金属の電解腐食を引き起こす金属であり、対象のガルバーニ電気反応開始金属は、保護金属より高い還元電位を有する金属である。対象のガルバーニ電気反応開始金属の例としては、金、白金などが挙げられる。保護金属及びガルバーニ電気反応開始金属のあらゆる便宜的な構成が採用可能である。図10は、本開示の一実施形態に係るガルバーニ電気保護層を含む摂取可能要素を示す図である。図10では、IEMデバイス10は集積回路110及び膜112を含む。また、集積回路110の底側に、第2の異なる材料114、例えばマグネシウムが示されている。集積回路110の上側には、第1の異なる材料118、例えばCuClの2つの領域がある。第1の異なる材料118の領域を分離しているのは、ガルバーニ電気反応開始金属116、例えば金の壁である。第1の異なる材料118の層を覆っているのは、金属保護層120であり、金属保護層120は、第1の異なる材料を環境からシールする無欠陥層である。図10に示された構造は、あらゆる便宜的な手法を使用して作製されることができ、例えば、最初にガルバーニ電気反応開始材料116の壁により画定される窪みを集積回路110の頂面に形成し、その後、第1の異なる材料118を2つの窪みに成膜し、最後に、成膜された第1の異なる材料の層の上に保護金属層120を成膜させることにより作製され得る。
ある例では、保護バリアは、摂取可能組成物が水性液体と接触すると保護バリアを通る水性液体通路を形成するように構成されている。例えば保護バリアは、1以上の液体通路を含んでもよく、液体通路は、水性液体媒体と接触すると容易に溶解する材料で充填されてもよい(例えばシールされ(例えば塞がれ)てもよい)。このような摂取可能組成物の一例を図11に示す。図11では、摂取可能組成物120は、第1の保護バリア122及び第2の保護バリア124間に位置付けられたIEMデバイス10を含む。保護バリア122,124は夫々、液体通路123,125を含む。液体通路の直径は変わってもよく、ある例では、0.01〜0.5mm、例えば0.01〜0.05mmの範囲である。液体通路の長さが変わってよく、ある例では、1〜10mm、例えば2〜5mmの範囲である。液体通路は、必要に応じて線状であってもよく、又は非線状であってもよい。液体通路は、IEMデバイス10を摂取可能組成物のガス状環境からシールするが、水性媒体と接触すると容易に溶解し、それによりIEMデバイス10への液体の出入りを可能とする材料で充填され得る。このような材料の例としては、上記に列挙した可溶材料、例えば塩、界面活性剤などが挙げられる。必要に応じて、このような液体通路は、例えば図1〜9に示すような上述の保護バリアのいずれかに含まれてもよい。
ある例では、保護バリアは、組成物中に存在するデバイス、例えばIEMデバイス10により破壊されるように構成されている。例えば保護バリアは、IEMデバイス10の初回の起動の際に生成される初回温度変化に応答して溶融し、その結果、IEMの初回の起動により保護バリアの破壊が促進される材料を含んでもよい。このような材料の例としては、限定するものではないが、例えば低融点脂質などが含まれる。或いは、保護バリア又はその要素は、IEMデバイス10により引き起こされる電圧変化に(例えば寸法の変化によって)応答する材料であってもよく、このような材料の例としては、イオノマー、例えばスルホン化テトラフルオロエチレンベースフルオロポリマー共重合体などの導電性ポリマーが挙げられる。
保護バリアの代わりに、又は保護バリアに加えて、摂取可能組成物は、例えば上述したように、他のタイプの水蒸気減感剤を含んでもよい。他のタイプの水蒸気減感剤としては、水蒸気捕捉材料、例えば乾燥剤が挙げられる。様々な異なるタイプの乾燥剤の材料が採用可能であり、代表的な乾燥剤の材料としては、固体材料、例えば乾燥剤の材料のビーズ及びストリップ又はブロックなどが挙げられる。乾燥剤として採用できる代表的材料としては、限定するものではないが、分子ふるい、シリカゲル、CaSO4 、CaO、メタ珪酸マグネシウムアルミニウムなどが挙げられる。検出可能な固有の性質、例えば色変化を与える指示薬を乾燥剤の材料に組み込んでもよく、指示薬は、乾燥剤の残りの能力を判定し、例えば捕捉できる水の量に対して乾燥剤が最大容量に達したか否かを判断するために使用され得る。対象の指示薬の化合物としては、限定するものではないが、CoCl2 などが挙げられる。
また、ある量の水/O2 捕捉材料を含むバリア組成物が対象である。このような材料の例としては、限定するものではないが、メルカプト化合物、例えば3−メルカプト−3−メチル−ブタン−1−オール、3−メルカプト−2−メチル−プロパン−1−オール及び2−メルカプトピリジンなどのメルカプトアルカノールと、BHA、BHT、ベンゾチアゾールなどとが挙げられる。このような化合物の量は、存在する場合には変わってもよく、ある例では、1ppb〜1%、例えば0.01%〜0.5%の範囲である。
システム
更に、摂取可能組成物又は摂取可能デバイス、例えばIEMと、例えば受信機の形態の検出要素とを備えたシステムが提供される。上述したように、摂取可能組成物は、保存安定性要素及び保存安定性要素に結合された摂取可能要素を含む。対象の受信機は、摂取可能組成物又は摂取可能デバイス、例えばRFID摂取可能デバイス、IEMデバイスなどからの通信を検出するように、例えば受信するように構成されている受信機である。信号検出要素は、摂取可能デバイスにより生成される通信の性質に応じて大きく変化してもよい。従って、受信機は、限定するものではないが、RF信号、磁気信号、導電性(近接場)信号、音響信号などの様々な異なるタイプの信号を受信するように構成されてもよい。ある態様では、2つの要素が患者の身体を通信媒体として使用して、受信機がIEMからの信号を導電的に受信するように構成されている。このように、IEM及び受信機間で伝送される通信は、身体を通して伝わり、身体を伝導媒体として必要とする。IEM通信は、体組織を通って伝達される電気交流(a.c.)電圧信号の形態で、対象の身体の皮膚及び他の体組織を通して送受信され得る。この通信プロトコルは、受信機を対象の身体のあらゆる所望の部位に適応させて配置することができ、それにより、受信機が信号送信を実現するために、必要な電気導体に自動的に接続されるという利点、例えば、信号送信が対象の皮膚及び他の体組織によって与えられる電気導体を通して行われるという利点を有する。
対象の受信機としては、外部型受信機、半埋め込み型受信機及び埋め込み型受信機が挙げられる。外部型受信機の態様では、受信機はエクスビボであり、これは、使用中に受信機が身体の外にあることを意味する。例としては、ウェアラブルパッチ、例えば接着性のパッチ、胴巻き、腕輪又はアームバンド、宝石類、アパレル、電話などのモバイルデバイス、モバイルデバイス付属品などが挙げられる。受信機が埋め込まれる場合、受信機はインビボである。例としては、心臓ペースメーカ用の缶(cardiac can)及びリード、皮下移植物などが挙げられる。半埋め込み型デバイスとしては、皮下に部分的に移植されるように設計されたデバイスが挙げられる。
ある態様では、受信機は、対象の外部の位置に受信信号に関連するデータを与えるように構成されてもよい。例えば受信機は、外部のデータ受信機にデータを与えるように構成されてもよく、外部のデータ受信機は、例えばモニタ(ベッドサイドモニタなど)、コンピュータ、パーソナルデジタルアシスタント(PDA)、電話、メッセージングデバイス、スマートフォンなどの形態であってもよい。受信機は、受信した通信データを対象の外部の位置に再送信するように構成されてもよい。或いは、受信機は、外部照会デバイスから照会を受け、受信信号のデータを外部の位置に与えるように構成されてもよい。
受信機は、例えば、電極、様々な集積回路部品、1以上の電力部品(例えば、受電機又は電池)、信号送信部品、ハウジング部品などの様々な信号受信要素を備えるように様々に構成され得る。
一態様では、例えば受信機としては、高出力−低出力モジュールと、中間モジュールと、高出力処理ブロックへの1以上の電源を起動及び停止するように構成された電力供給モジュールと、シリアルペリフェラルインターフェイスバス連結マスタ及びスレーブブロックと、国際公開第2010/075115号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/068128号明細書に更に記載されているような多目的コネクタとの内の1又は複数が挙げられる。
対象の受信機としては、限定するものではないが、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、国際公開第2008/095183号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/52845号明細書、国際公開第2008/063626号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/024225号明細書、国際公開第009/070773号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/085048号明細書、国際公開第2010/075115号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2009/068128号明細書、及び2011年7月21日出願の米国仮出願特許第61/510,434号明細書に開示された受信機が含まれる。これらの特許の開示(及び特にはその受信機部品)は、参照によって本明細書に組み込まれる。
本開示のシステムは、受信機とは異なる外部デバイス(ある態様では、移植可能であるか、又は局所的に適用可能である)を含んでもよく、この場合、この外部デバイスは複数の機能を提供する。このような外部デバイスには、患者にフィードバック及び適切な臨床的調整を与える能力が含まれてもよい。このような外部デバイスは、複数の形態の内のいずれかを取ることができる。例として、外部デバイスは、ベッド上の患者の傍らに置くように構成可能であり、例えばベッドサイドモニタとして構成可能である。他の形態としては、限定するものではないが、PDA、スマートフォンなどの電話、コンピュータなどが含まれる。外部デバイスは、ペースメーカーデバイス又は丸薬検出用の専用インプラントにより内部で生成されるような、医薬品摂取レポートデバイス及び生理的検出デバイスの両方から、本特許出願の他の段落に更に詳細に記載されている情報を読み出すことができる。外部デバイスの目的は、患者からデータを得て、外部のデバイスに送ることである。外部デバイスの一特徴は、電話線などの伝達媒体を経由して臨床医などの遠方の位置に又は中央監視機関に伝達できる形態で薬理的情報及び生理的情報を与える能力である。
製造方法
摂取可能組成物を、例えば本明細書に記載のように製造する方法を更に提供する。方法の態様には、摂取可能要素(IEMなどのデバイスを含んでも含まなくてもよい)などの最小限の大きさの要素と、例えば上述したような保存安定性要素とを、保存安定性を有する摂取可能組成物を作製するのに十分なように組み合わせることを含む。あらゆる便宜的な製造手法が採用可能であり、対象の手法としては、手動手法及び自動化手法の両方、並びに手動及び自動化の両方のステップを含む手法が挙げられる。本明細書に記載の製造方法の様々な態様で使われる対象の手法には、積層、成形、加圧成形、押出、打ち抜き、被覆(噴霧被覆及び浸漬など)などが挙げられる。ある例では、対象の製造手法としては、限定するものではないが、国際公開第2010/080765号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020142号明細書、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、及び国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US08/77753号明細書に開示された手法が挙げられる。これらの特許は、参照によって本明細書に組み込まれる。
製造手法の態様は、摂取可能要素を保存安定性要素と安定して結合させることを含む。「安定して結合させる」という文言は、摂取可能要素及び保存安定性要素、例えば保護バリアが、少なくとも必要としている対象に、例えば摂取により投与されるまで、相互に分離しないことを意味する。摂取可能要素と保存安定性要素とを安定して結合させるあらゆる便宜的な手法が採用可能である。
摂取可能要素が、例えば図2〜5Bに示されているように2つの保護バリア要素間に配置される場合、予め作製された保護バリア要素を含む手法が採用可能である。このような手法では、摂取可能要素は、予め作製された保護バリア要素間に摂取可能要素をシールするのに十分なように、2つの予め作製された保護バリア要素間に配置されてもよい。必要に応じて、接着剤を用いて2つの保護バリア要素を共に固定してもよい。
上記の手法の変形例では、製造プロセスは、摂取可能要素が安定して保護バリア要素と結合されると同時に保護バリア要素が作製されるプロセスであってもよい。例えば保護バリア要素前駆体材料、(上述したような)例えば液体脂質/担体材料の混合物を型中に置き、続いて摂取可能要素(例えばIEM)を前駆体材料上に置き、その後、摂取可能要素の上端に追加の量の前駆体材料を置く成形プロセスが採用可能である。例えば、前駆体材料が体温では液体であるが、室温では個体である場合などのように、必要に応じて温度調節を行ってもよい。前駆体材料を固化した後に、生成した最終生成物を型から取り出すことができる。
対象となる更に別の製造手法では、打ち抜き手法が採用可能である。例えば摂取可能要素を、例えば上述したように可溶層及び不溶層を含む保護バリア要素のシートなどの、予め作製した多層保護バリア要素の2枚のシート間に配置してもよい。2枚のシート間に配置されると、打ち抜きツールを使用して摂取可能要素の周りで2枚のシートを打ち抜き、シールされた多層保護バリアで摂取可能要素を包むようにシールできる。打ち抜きツールは、円盤などのあらゆる便宜的な形状を有する生成物を作製する構成であってもよい。このような手法を使用して、必要に応じて温度調節を行うことができる。
対象となる更に別の製造手法では、被覆プロセスが、摂取可能要素を保存安定性要素に安定して結合させるために採用可能である。例えば、錠剤の形態の予め作製された摂取可能要素が、例えば国際公開第2010/080765号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2010/020142号明細書、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、及び国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US08/77753号明細書(これらの特許の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる)に記載されているように提供され得る。この予め作製された摂取可能要素は、その後、(例えば上述したような)液体保護バリア前駆体材料で噴霧被覆されてもよい。噴霧被覆に続いて、被覆材料を、(例えば被覆錠剤を、室温などの適切な温度で保持することにより)硬化し、所望の生成物を得ることができる。
所望に応じ、上記に記載の態様、又は他の適切な手法を組み合わせて製造手法を作成してもよい。例えば、成形プロセスを採用して生成物を作製し、生成物に可溶材料などの別の材料を噴霧被覆してもよい。
使用方法
本開示の態様は、上述したような組成物を使用する方法を更に含む。このような方法の態様は、例えば自己投与によって又はヘルスケア専門家などの他の人の助けを介して、対象に摂取可能組成物を投与することを含む。このような方法は、対象が摂取可能組成物を嚥下するように、摂取可能組成物を対象の口中に置くことを含んでもよい。このようにして、対象は摂取可能組成物を摂取する。摂取可能組成物は、様々な対象で用いられてもよい。通常、このような対象は「哺乳類」又は「哺乳動物」であり、これらの用語は、肉食動物目(例えばイヌ及びネコ)、げっ歯類(例えばマウス、モルモット及びラット)、及び霊長類(例えばヒト、チンパンジー及びサル)を含む哺乳綱に入る生物を説明するために広く使われる。ある態様では、対象はヒトであってよい。
摂取後、方法は、IEM含有摂取可能組成物などの摂取可能組成物から発信された信号を、例えば上述したような受信機で受信することを含んでもよい。ある例では、受信信号は、伝導により送信される信号である。
摂取可能組成物は、様々な異なる用途で採用され得る。摂取可能組成物がIEMを含む対象となる用途としては、限定するものではないが、患者の処方治療計画の服薬順守のモニタリング、患者の服薬順守に基づいた治療計画の変更、臨床試験での患者の服薬順守のモニタリング、規制物質の使用法のモニタリング、症状の発症などの対象とする個人的事象の発生のモニタリングなどが挙げられる。対象となる適用は、国際公開第2006/116718号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2006/016370号明細書、国際公開第2008/052136号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/082563号明細書、国際公開第2008/063626号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/024225号明細書、国際公開第2008/066617号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/022257号明細書、国際公開第2008/095183号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/052845号明細書、国際公開第2008/101107号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/053999号明細書、国際公開第2008/112577号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056296号明細書、国際公開第2008/112578号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/056299号明細書、及び国際公開第2009/042812号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2008/077753号明細書に更に記載されている。これらの出願の開示は、参照によって本明細書に組み込まれる。
キット
上述したような1以上の摂取可能組成物を含むキットが更に提供される。複数の摂取可能組成物を有する態様では、摂取可能組成物は、単一の容器、例えば単一のチューブ、ビン、バイアルなどに包装されてもよく、又は1以上の投与量が個別に包装されて、あるキットが2以上の摂取可能組成物の容器を含んでもよい。また、ある態様では、キットは、上述したような受信機を更に含んでもよい。ある態様では、キットは、例えば上述したような外部モニタデバイスを更に含んでもよく、外部モニタデバイスは、離れた位置、例えば医師の診察室、中央設備などと通信するために備えられてもよく、組成物の使用に関するデータを取得して処理する。
対象のキットは、キットの要素を使用した対象の方法の行い方の使用説明を更に含んでもよい。使用説明は、適切な記録媒体又は基材に記録されてもよい。例えば使用説明は、紙又はプラスチックなどの基材に印刷されてもよい。従って、使用説明は、キット内に添付文書として(例えば包装体又は補助包装体に関連した)キット又はその要素の容器のラベルに存在してもよい。他の態様では、使用説明は、例えばCD−ROM、ディスケットなどの適切なコンピュータ可読記憶媒体に存在する電子の保存データファイルとして存在する。更に他の態様では、実際の使用説明はキット内に存在しないが、リモートソースから、例えばインターネット経由で使用説明を得る手段が設けられている。この態様の一例は、使用説明を見ることができる及び/又は使用説明をダウンロードできるウェブアドレスを含むキットである。使用説明と同様に、使用説明を得るこの手段が適切な基材に記録される。
無菌を維持するために対象のキットの要素の一部又は全てを適切な包装体で包装してもよい。対象のキットの多くの態様では、キットの要素は、取扱が容易な単一のユニットを作るためにキット収納部材内に包装されており、キット収納部材、例えば箱又は類似の構造体は、例えばキットの要素の一部又は全てを更に無菌で保存するために気密容器であっても気密容器でなくてもよい。
IEMの様々な実施可能な態様を図12〜15に示す。IEMは、導電性液体と接触すると起動可能であり、事象にマークを付けるためにコンダクタンスを制御できる部分電源を備えたシステムであってもよいことが理解される。システムが、生命体に摂取される医薬品と共に使用される場合には、システムを含む医薬品が服用又は摂取されると、デバイスが身体の導電性液体と接触する。本開示のシステムが体液と接触すると、電位が生成されてシステムが起動する。電源の一部はデバイスによって設けられ、電源の残りの部分は導電性流体によって設けられる。すなわち、摂取されると、システムは体液と接触して、システムが起動する。システムは、電位差を使用して起動し、その後、コンダクタンスを調節して特有の特定可能な電流シグネチャを生成する。システムは、起動するとコンダクタンスを制御し、従って電流フローを制御して電流シグネチャを生成する。更に、受信機/検出器の様々な実施可能な態様を図16〜21に示す。
図12は、対向する端部に配置された異なる金属を有する摂取可能デバイス事象表示システムの一態様をシステム2030として示す。システム2030は、上述したようにあらゆる医薬品と共に使用されることができ、患者がいつ医薬品を服用したかを判断できる。上述したように、本開示の範囲は、システム2030と共に使用される環境及び医薬品に限定されない。例えば、システム2030をカプセル内に置き、カプセルを導電性液体中に置いてもよい。カプセルは、ある期間に亘って溶解し、システム2030を導電性液体中に放出する。従って、一態様では、カプセルはシステム2030を含んで医薬品を含まない。このようなカプセルは、導電性液体が存在して任意の医薬品を含むあらゆる環境で使用されてもよい。例えばカプセルは、ジェット燃料、塩水、トマトソース、自動車オイル又はあらゆる同様の製品が充填された容器内に落とされてもよい。更に、システム2030を含むカプセルは、医薬品が服用されたときなどの事象の発生を記録するために、医薬品が摂取されると同時に摂取されてもよい。
医薬品と組み合わせたシステム2030の具体的な例では、医薬品又は丸薬が摂取されると、システム2030が起動する。システム2030は、コンダクタンスを制御して、検出される特有の電流シグネチャを生成し、それにより、医薬品が服用されたことを知らせる。システム2030はフレームワーク2032を含む。フレームワーク2032はシステム2030用のシャシであり、複数の部品がフレームワーク2032に取り付けられるか、成膜されるか、又は固定される。システム2030のこの態様では、消化可能な材料2034をフレームワーク2032と物理的に結合する。消化可能な材料2034は、フレームワークに化学的に成膜されるか、蒸着されるか、又は固定されるか、又は組み立てられてもよく、これらの全てを、本明細書ではフレームワーク2032に対する「成膜(deposit)」と呼ぶ場合がある。消化可能な材料2034は、フレームワーク2032の一側に成膜される。消化可能な材料2034として使用され得る対象の材料としては、限定するものではないが、Cu又はCuIが含まれる。消化可能な材料2034は、複数の手法中で、特に物理蒸着、電着又はプラズマ蒸着により成膜される。消化可能な材料2034は、約0.05〜約500μmの厚さ、例えば約5〜約100μmの厚さであってよい。形状は、シャドウマスク蒸着、又はフォトリソグラフィ及びエッチングにより制御される。更に、1つの領域のみが材料の成膜用に示されていても、各システム2030は、必要に応じて消化可能な材料2034を成膜することができる2以上の電気的に特有の領域を含んでもよい。
図12に示された側とは反対側の異なる側に、別の消化可能材料2036が成膜され、それにより、材料2034,2036は異なる。図示していないが、選択された異なる側は、材料2034に選択された側に隣り合う側であってもよい。本開示の範囲は、選択された側に限定されず、「異なる側」という文言は、選択された第1の側とは異なる複数の側のいずれかを意味してもよい。更に、システムの形状が正方形として示されていたとしても、形状は、あらゆる幾何学的に適切な形状であってもよい。材料2034,2036は、システム2030が体液などの導電性液体と接触すると電位差を生ずるように選択される。材料2036のための対象の材料としては、限定するものではないが、Mg、Zn又は他の電気的陰性金属が含まれる。材料2034に関して上述したように、材料2036は、フレームワークに化学的に成膜されるか、蒸着されるか、固定されるか、又は組み立てられてもよい。また、材料2036(及び、必要に応じて材料2034)のフレームワーク2032への接着を助けるために接着層が必要とされる場合がある。材料2036のための一般的な接着層は、Ti、TiW、Cr又は同様の材料である。アノード材料及び接着層は、物理蒸着、電着又はプラズマ蒸着により成膜されてもよい。材料2036は、約0.05〜約500μmの厚さ、例えば約5〜約100μmの厚さであってもよい。しかし、本開示の範囲は、材料の厚さにも、フレームワーク2032に材料を成膜するか又は固定するために使用されるプロセスのタイプにも限定されない。
従って、システム2030が導電性液体と接触しているとき、(一例が図14に示されている)電流経路が材料2034及び材料2036間に導電性液体を通って形成される。制御デバイス2038は、フレームワーク2032に固定され、材料2034,2036に電気的に接続されている。制御デバイス2038は、材料2034及び材料2036間のコンダクタンスを制御して変えることができる電子回路、例えば制御論理回路を含む。
材料2034及び材料2036間に生成される電位は、システムを作動するための電源を与え、更に導電性流体及びシステムを通る電流フローを生成する。一態様では、システムは直流モードで作動する。別の態様では、システムは電流の方向を制御し、それにより、交流と同様に、電流の方向が周期的に反転する。システムが、生理液、例えば胃酸により導電性流体又は電解質成分が与えられる導電性流体又は電解質に達すると、材料2034及び材料2036間の電流フローの経路がシステム2030の外部で完成する。システム2030を通る電流経路は、制御デバイス2038で制御される。電流経路の完成により、電流が流れることが可能になり、更には、受信機が電流の存在を検出でき、システム2030が起動して所望の事象が発生しているか又は発生したことを認識できる。
一態様では、2つの材料2034,2036は、電池などの直流電源に必要な2つの電極に機能の点で同様である。導電性液体は、電源の完成に必要な電解質として作用する。記載された完成した電源は、身体内のシステム2030の材料2034,2036とその周りの流体との物理化学的反応により定められる。完成した電源は、イオン性溶液又は導電性溶液、例えば胃液、血液又は他の体液及びある組織中の逆電気分解を利用する電源とみなされ得る。更に、この環境は身体以外のものであってもよく、液体はあらゆる導電性液体でもよい。例えば導電性液体は、塩水又は金属ベースのペンキであってもよい。
ある態様では、これら2つの材料は、追加の材料層により周囲環境から遮蔽される。従って、遮蔽材が溶解して2つの異なる材料が標的部位に晒されると、電位が生成される。
再度図12を参照して、材料2034,2036は、制御デバイス2038を起動するための電位を与える。制御デバイス2038が起動するか、又は電源が入ると、制御デバイス2038は、材料2034及び材料2036間のコンダクタンスを特有の方法で変更できる。材料2034及び材料2036間のコンダクタンスを変えることにより、制御デバイス2038は、システム2030の周囲の導電性液体を通る電流の大きさを制御できる。このため、特有の電流シグネチャが生成され、電流シグネチャは、身体の内部にも外部にも配置され得る受信機により検出されて測定され得る。材料間の電流経路の大きさの制御に加えて、米国特許出願公開第2009/0082645号明細書として公開された「In−Body Device with Virtual Dipole Signal Amplification」という名称の2008年9月25日出願の米国特許出願第12/238345号明細書に開示されているように、非導電性材料、膜又は「スカート」が電流経路の「長さ」を増すために使用され、従ってコンダクタンス経路を高める作用を有する。この特許の内容全体は、参照により本明細書に組み込まれる。或いは、本明細書の開示全体を通して、「非導電性材料」、「膜」及び「スカート」という文言は、本開示の範囲又は態様及び請求項に影響を与えることなく、「電流経路エクステンダ」という文言と同義である。2035,2037に一部として示されているスカートは夫々、例えば固定などによりフレームワーク2032に結合されてもよい。本開示の範囲内で、スカートの様々な形状及び構成が意図されている。例えば、システム2030はスカートにより完全に又は部分的に囲まれてもよく、スカートは、システム2030の中心軸に沿って配置されてもよく、又は中心軸から外れて配置されてもよい。従って、本明細書で請求されている本開示の範囲は、スカートの形状又はサイズにより限定されない。更に、他の態様では、材料2034及び材料2036は、材料2034及び材料2036間の任意の定められた領域に配置されている1つのスカートにより分離されてもよい。
ここで図13を参照すると、摂取可能デバイスの別の態様が、システム2040として更に詳細に示されている。システム2040はフレームワーク2042を含む。フレームワーク2042は、図12のフレームワーク2032と同様である。システム2040のこの態様では、消化可能材料又は溶解可能材料2044が、フレームワーク2042の一側の一部に成膜されている。フレームワーク2042の同じ側の異なる部分に、材料2044及び材料2046が異なるように別の消化可能材料2046が成膜されている。更に具体的には、材料2044,2046は、体液などの導電性液体と接触すると電位差を生じるように選択されている。従って、システム2040が導電性液体と接触する及び/又は部分的に接触すると、例が図14に示されている電流経路が、材料2044及び材料2046間に導電性液体を通って形成される。制御デバイス2048が、フレームワーク2042に固定されており、材料2044,2046に電気的に接続されている。制御デバイス2048は、材料2044及び材料2046間のコンダクタンス経路の一部を制御できる電子回路を含む。材料2044及び材料2046は、非導電性スカート2049により分離されている。スカート2049の様々な例は、「HIGHLY RELIABLE INGESTIBLE EVENT MARKERS AND METHODS OF USING SAME」という名称の2009年4月28日出願の米国特許仮出願第61/173511号明細書、「INGESTIBLE EVENT MARKERS HAVING SIGNAL AMPLIFIERS THAT COMPRISE AN ACTIVE AGENT」という名称の2009年4月28日出願の米国特許仮出願第61/173564号明細書、及び、米国特許出願公開第2009/0082645号明細書として公開された「IN−BODY DEVICE WITH VIRTUAL DIPOLE SIGNAL AMPLIFICATION」という名称の2008年9月25日出願の米国特許出願第12/238345号明細書に開示されている。これらの特許の夫々の開示全体は、参照により本明細書に組み込まれる。
制御デバイス2048が起動するか、又は電源が入ると、制御デバイス2048は、材料2044及び材料2046間のコンダクタンスを変更できる。従って、制御デバイス2048は、システム2040の周囲の導電性液体を通る電流の大きさを制御できる。システム2030に関して上述したように、システム2040に関連する特有の電流シグネチャが受信機により検出され、システム2040の起動を知らせることができる。電流経路の「長さ」を増すために、スカート2049の大きさが変更される。電流経路が長いほど、受信機の電流検出が容易になる。
次に図14を参照すると、図12のシステム2030が起動状態であり、導電性液体と接触している。システム2030は、接地コンタクト2052を介して接地されている。また、システム2030はセンサモジュール2074を含み、センサモジュール2074は、図15に関連して更に詳細に説明される。イオン経路又は電流経路2050が、材料2034及び材料2036間にシステム2030と接触している導電性流体を通って形成される。材料2034及び材料2036間に生じる電位は、材料2034/2036と導電性流体との化学反応により生成される。
図14Aは、材料2034の表面を示す分解図である。材料2034の表面は平面ではなく、むしろ、図示されているような不規則な表面2054である。不規則な表面2054は材料の表面積を増大させ、従って導電性流体と接触する面積を増大させる。
一態様では、材料2034の表面で、材料2034と周辺導電性流体との間で化学反応が起こり、それにより、質量体(mass)が導電性流体中に放出される。本明細書で使われる「質量体(mass)」という用語は、物質を形成するプロトン及びニュートロンを意味する。一例として、材料がCuClであり、導電性流体と接触すると、CuClが溶液中でCu(固体)及びCl- になる瞬間がある。イオンの導電性流体中への流れは、イオン経路2050により示されている。同様に、材料2036と周辺導電性流体との間で化学反応が起こり、イオンが材料2036に捕捉される。材料2034でのイオンの放出及び材料2036によるイオンの捕捉は、一括してイオン交換と呼ばれる。イオン交換速度、ひいてはイオン放出速度又はイオン放出流が制御デバイス2038により制御される。制御デバイス2038は、コンダクタンスを変えることによりイオン流の速度を増減でき、それにより材料2034及び材料2036間のインピーダンスを変える。イオン交換の制御により、システム2030は、イオン交換プロセスにおける情報を符号化できる。従って、システム2030は、イオン放出を使用してイオン交換の情報を符号化する。
周波数が変調されて振幅が一定であるときと同様に、制御デバイス2038は、イオン交換速度又は電流フローの大きさを略一定に維持しながら、一定のイオン交換速度又は電流フローの大きさの持続時間を変えることができる。また、制御デバイス2038は、持続期間を略一定に維持しながら、イオン交換速度又は電流フローの大きさを変えることができる。従って、持続期間の変化の様々な組み合わせを使い、イオン交換速度又は電流フローの大きさを変えて、制御デバイス2038は、電流フロー又はイオン交換の情報を符号化する。例えば制御デバイス2038は、二位相偏移変調(PSK)、周波数変調、振幅変調、オンオフキーイング、及びオンオフキーイングを有するPSKの技術のいずれかを使用可能であるが、これらの技術に限定されない。
上述したように、本明細書に開示の図12及び13夫々のシステム2030,2040などの様々な態様は、制御デバイス2038又は制御デバイス2048の一部として電子部品を含む。存在可能な部品としては、限定するものではないが、論理素子及び/又は記憶素子、集積回路、インダクタ、抵抗器、及び様々なパラメータ測定用のセンサが挙げられる。各部品は、フレームワーク及び/又は別の部品に固定されてもよい。支持体の表面上の部品は、あらゆる便宜的な構成に配置されてもよい。2以上の部品が固体支持体の表面上に存在する場合、相互接続が行われてもよい。
上述したように、システム2030,2040などのシステムは、異なる材料間のコンダクタンスを制御し、従って、イオン交換又は電流フローの速度を制御する。特定の方法でコンダクタンスを変えることにより、システムは、イオン交換及び電流シグネチャの情報を符号化できる。イオン交換又は電流シグネチャを使用して、特定のシステムが固有に特定される。更に、システム2030,2040は、様々な異なる特有の交換又はシグネチャを生成でき、従って追加の情報を与える。例えば、第2のコンダクタンス変化パターンに基づく第2の電流シグネチャを使用して追加の情報を与えてもよく、この情報は物理的環境に関連付けられ得る。更に例示すると、第1の電流シグネチャは、チップ上の発振器を維持する非常に低い電流状態であってもよく、第2の電流シグネチャは、第1の電流シグネチャに関する電流状態より少なくとも10倍高い電流状態であってもよい。
次に図15を参照すると、制御デバイス2038のブロック図が示されている。制御デバイス2038は、制御モジュール2062、計数器又はクロック2064、及びメモリ2066を含む。更に、制御デバイス2038は、センサモジュール2072及び図14で参照されたセンサモジュール2074を含む。制御モジュール2062は、材料2034に電気的に接続された入力デバイス2068及び材料2036に電気的に接続された出力デバイス2070を有する。制御モジュール2062、クロック2064、メモリ2066、及びセンサモジュール2072/2074も電源入力デバイス(一部図示せず)を含む。システム2030が導電性流体と接触しているとき、これらの部品の夫々の電力は、材料2034,2036と導電性流体との化学反応で生成される電位により供給される。制御モジュール2062は、システム2030のインピーダンス全体を変える論理回路によりコンダクタンスを制御する。制御モジュール2062は、クロック2064に電気的に接続されている。クロック2064は、クロックサイクルを制御モジュール2062に与える。クロックサイクルの設定値を越えると、制御モジュール2062のプログラムされた特徴に基づいて、制御モジュール2062は、材料2034と材料2036との間のコンダクタンス特性を変える。このサイクルは繰り返され、それにより、制御デバイス2038は特有の電流シグネチャ特性を生成する。制御モジュール2062は更に、メモリ2066に電気的に接続されている。クロック2064及びメモリ2066の両方は、材料2034と材料2036との間で生成される電位により電力が供給される。
制御モジュール2062は更に、センサモジュール2072,2074と電気的に接続されており、これらのモジュールと通信する。示された態様では、センサモジュール2072は制御デバイス2038の一部であり、センサモジュール2074は別個の部品である。別の態様では、センサモジュール2072,2074の一方は、もう一方がない場合でも使用可能であり、本開示の範囲は、センサモジュール2072又はセンサモジュール2074の構造的位置又は機能的位置に限定されない。更に、システム2030のあらゆる部品が、請求された本開示の範囲を制限することなく、機能的又は構造的に移動、組み合わせ、又は再配置され得る。従って、例えば制御モジュール2062、クロック2064、メモリ2066及びセンサモジュール2072又はセンサモジュール2074の全てのモジュールの機能を実行するように設計されているプロセッサのような1つの単一構造体を設けることができる。他方、電気的に接続されて通信可能なこれらの機能部品の夫々が独立した構造体で配置されることも本開示の範囲内にある。
図15を再度参照すると、センサモジュール2072又はセンサモジュール2074は、温度、圧力、pHレベル、及び伝導率のセンサの内のいずれかを含んでもよい。一態様では、センサモジュール2072又はセンサモジュール2074は、環境から情報を集めて、アナログ情報を制御モジュール2062に通信する。その後、制御モジュールは、アナログ情報をデジタル情報に変換し、デジタル情報は、電流フロー又はイオン流を生成する質量体(mass)の移動速度に符号化される。別の態様では、センサモジュール2072又はセンサモジュール2074は、環境から情報を集め、アナログ情報をデジタル情報に変換し、その後、デジタル情報を制御モジュール2062に通信する。図14に示された態様では、センサモジュール2074は、材料2034,2036及び制御デバイス2038に電気的に接続されている。図15に示す別の態様では、センサモジュール2074は、接続部で制御デバイス2038と電気的に接続されている。接続部は、センサモジュール2074への電力供給源及びセンサモジュール2074と制御デバイス2038との間の通信チャネルの両方の役割を果たす。
次に図14Bを参照すると、システム2030は、材料2039に接続されたpHセンサモジュール2076を含み、pHセンサモジュール2076は、行われる特定のタイプの検知機能に応じて選択されている。pHセンサモジュール2076は制御デバイス2038に接続されている。材料2039は、非導電性バリア2055により材料2034から電気的に絶縁されている。一態様では、材料2039は白金である。動作中、pHセンサモジュール2076は、材料2034と材料2036との間の電位差を使用する。pHセンサモジュール2076は、材料2034と材料2039との間の電位差を測定し、後で比較するためにその値を記録する。また、pHセンサモジュール2076は、材料2039と材料2036との間の電位差を測定し、後で比較するためにその値を記録する。pHセンサモジュール2076は、電位値を使用して周囲環境のpHレベルを計算する。pHセンサモジュール2076は、制御デバイス2038にその情報を与える。制御デバイス2038は、イオン移動及び電流フローを引き起こす質量体(mass)の移動速度を変え、イオン移動におけるpHレベルに関する情報を符号化し、この情報は受信機により検出され得る。従って、システム2030は、pHレベルに関する情報を測定して、周囲環境の外部のソースに与えることができる。
上述したように、制御デバイス2038は、所定の電流シグネチャを出力するように事前にプログラムできる。別の態様では、システムは、システムが起動すると、プログラミング情報を受信できる受信システムを含んでもよい。図示されていない別の態様では、スイッチ2064及びメモリ2066を1デバイスに組み合わせることができる。
上記の部品に加えて、システム2030は、1個又はその他の電子部品を含んでもよい。対象の電気部品としては、限定するものではないが、例えば集積回路の形態の追加の論理素子及び/又は記憶素子と、電力調整デバイス、例えばバッテリ、燃料電池又はコンデンサと、センサ、刺激デバイスなどと、例えばアンテナ、電極、コイルなどの形態の信号送信素子と、受動素子、例えばインダクタ、抵抗器などとが挙げられる。
図16は、本開示の一態様に従って、受信機がどのようにコヒーレント復調プロトコルを実行できるかを示す機能ブロック図である。図16には受信機の一部のみが示されていることに留意されたい。図16は、搬送波周波数(及びキャリアオフセットにミックスダウンされる搬送波信号)が決定されると、ベースバンドまで信号をミックスダウンするプロセスを示す。搬送波信号2221が、ミキサ2223で第2の搬送波信号2222とミキシングされる。帯域外雑音の影響を減らすために、適切な帯域幅の狭帯域ローパスフィルタ2220が適用される。復調は、本開示のコヒーレント復調方式に従って、機能ブロック2225で起こる。複素信号のアンラップ位相(unwrapped phase)2230が決定される。計算された搬送波周波数と実際の搬送波周波数との間の周波数差異を推定するために、位相展開が使われる任意の第3のミキサ段階が適用できる。次に、パケットの構造を利用して、ブロック2240でBPSK信号のコーディング領域の開始点が決定される。主に、複素復調信号の振幅信号中のFMポーチとして現れる同期ヘッダの存在を使用して、パケットの開始境界が決定される。パケットの開始点が決定されると、ブロック2250で、信号がIQ平面上で回転され、標準的ビット識別後、最終的にブロック2260で復号される。
復調に加えて、トランスボディ(transbody)通信モジュールは、順方向誤り訂正モジュールを含んでもよく、この順方向誤り訂正モジュールにより、他の望ましくない信号及び雑音からの干渉が抑制され、追加の利得が得られる。対象の順方向誤り訂正機能モジュールは、国際公開第2008/063626号パンフレットとして公開された国際出願第PCT/US2007/024225号明細書に記載されているものを含む。この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。ある例では、順方向誤り訂正モジュールは、あらゆる便宜的なプロトコル、例えばリード−ソロモン、ゴレイ、ハミング、BCH及びターボプロトコルを採用して復号エラーを特定し、(境界内で)訂正してもよい。
本開示の受信機は、ビーコン機能モジュールを更に採用してもよい。様々な態様では、ビーコンスイッチングモジュールは、ビーコンウェイクアップモジュール、ビーコン信号モジュール、ウエーブ/周波数モジュール、複数の周波数モジュール及び変調信号モジュールの内の1以上を採用してもよい。
ビーコンスイッチングモジュールは、ビーコン通信、例えばビーコン通信チャンネル、ビーコンプロトコルなどと接続されてもよい。本開示の目的のために、ビーコンは通常、メッセージの一部として、又はメッセージを増強するために送られる信号である(本明細書では、「ビーコン信号」と呼ばれる場合もある)。ビーコンは、周波数などの明確な特性を有することができる。ビーコンは、ノイズの多い環境中で容易に検出でき、下記で示すように傍受回路の起動に使用できる。
一態様では、ビーコンスイッチングモジュールは、ウェイクアップ機能を有するビーコンウェイクアップモジュールを含んでもよい。ウェイクアップ機能は、通常、特定の時間、例えば特定の目的のための短期間のみ高出力モードで動作して信号を受信するなどの機能を含む。システムの受信機部に対する重要な配慮は、受信機部が低出力であるという点にある。この特徴は、小型であること、及び長時間機能する電池からの電力を維持することの両方の点で移植受信機にとって有利となり得る。ビーコンスイッチングモジュールは、受信機を非常に限られた時間だけ高出力モードで動作させることにより、これらの利点を可能とする。この種の短い負荷サイクルは、最適なシステムサイズ及びエネルギー消費特性を可能とする。
実施に際して、受信機は、定期的に「ウェイクアップ」し、例えば傍受回路を介した「傍受機能」を低エネルギー消費で実行できる。本発明の出願の目的では、「傍受機能」という文言は通常、送信機が存在するか否かを判断するための短時間で低出力の機能を意味する。傍受機能により送信機信号が検出されると、デバイスは、高出力通信復調モードに移行できる。送信機信号が存在しない場合は、受信機は、スリープモードに戻る、例えば直ちに戻ることができる。このように、エネルギーは、送信機信号が存在しない場合には比較的長期間保持される一方、送信機信号が存在する場合には高出力機能が比較的短い期間のみ効率的復調モード動作で利用できる。複数のモード、及びこれらの組み合わせが、傍受回路の動作に利用できる。特定のシステムのニーズを傍受回路構成に適合させることにより、最適化されたシステムが実現され得る。
ビーコンモジュール2300の別の図が、図17の機能ブロック図により提供される。図17の概要図は、適正なビーコンを特定する一技術を示す。受信信号2360は、電極により受信され、高周波シグナルチェーン(搬送波周波数を含む)により帯域通過フィルタ処理され(例えば10KHz〜34KHz)、アナログからデジタルに変換された信号を表す。信号2360は、その後、ブロック2361でデシメートされ、ミキサ2362において公称駆動周波数(例えば12.5KHz、20KHzなど)でミキシングされる。得られた信号は、ブロック2364でデシメートされ、ブロック2365でローパスフィルタ処理(例えば5KHz BW)されて、キャリアオフセット信号2369にミックスダウンされた搬送波信号を生成する。信号2369は、ブロック2367(高速フーリエ変換及びその後、2つの最強ピークの検出)で更に処理されて、真の搬送波周波数信号2368を生成する。このプロトコルは、送信ビーコンの搬送波周波数の正確な決定を可能とする。
図18は、本開示の態様に係る信号受信機の集積回路部品の機能ブロック図である。図18では、受信機2700は、電極入力デバイス2710を含む。トランスボディ導電性通信モジュール2720及び生理的検知モジュール2730は、電極入力デバイス2710に電気的に接続されている。一態様では、トランスボディ導電性通信モジュール2720は、高周波(HF)シグナルチェーンとして実装され、生理的検知モジュール2730は低周波(LF)シグナルチェーンとして実装される。また、CMOS温度検知モジュール2740(周囲温度検出用)及び3軸加速度計2750が示されている。また、受信機2700は、処理エンジン2760(例えばマイクロコントローラ及びデジタル信号プロセッサ)、不揮発性メモリ2770(データ保存用)及び無線通信モジュール2780(例えばデータアップロード操作の際の、別のデバイスへのデータ送信用)を含む。
図19は、図18に示された受信機の機能ブロック図を実施するように構成された本開示の一態様に係る回路の更に詳細なブロック図である。図19では、受信機2800は、電極e1,e2,e3(2811,2812,2813)を含み、電極は、例えばIEMにより導電的に送信された信号を受信する、及び/又は対象の生理的感覚パラメータ又はバイオマーカを検知する。電極2811,2812,2813により受信された信号は、電極に電気的に接続されたマルチプレクサ2820により多重化される。
マルチプレクサ2820は、高域通過フィルタ2830及び低域通過フィルタ2840の両方に電気的に接続されている。高周波シグナルチェーン及び低周波シグナルチェーンは、所望のレベル又は範囲を網羅するためにプログラム可能な利得を与える。このある態様では、高域通過フィルタ2830は、10KHz〜34KHz帯域の周波数を通過させる一方、帯域外周波数からの雑音を除去する。この高周波帯域は変わってもよく、例えば3KHz〜300KHzの範囲を含んでもよい。次に、通過した周波数は、増幅器2832により増幅された後に、高周波シグナルチェーンに電気的に接続された高出力プロセッサ2880(DSPとして示されている)への入力のために変換器2834によりデジタル信号に変換される。
0.5Hz〜150Hzの範囲の低周波数を通過させるが、帯域外周波数を除去する低域通過フィルタ2840が示されている。周波数帯域は変わってもよく、例えば200Hz未満、150Hz未満などの300Hz未満の周波数を含んでもよい。通過した周波数信号は増幅器2842により増幅される。また、第2のマルチプレクサ2860に電気的に接続された加速度計2850が示されている。マルチプレクサ2860は、増幅器2842からの増幅された信号を使用して加速度計からの信号を多重化する。次に、多重化信号は、変換器2864によりデジタル信号に変換される。この変換器も低出力プロセッサ(マイクロコントローラ)2870に電気的に接続されている。
一態様では、加速度計2850の代わりに、デジタル加速度計(例えばAnalog Devices製)を実装してもよい。デジタル加速度計を使うことにより様々な利点が得られる。例えばデジタル加速度計は、既にデジタルフォーマットになっている信号を生成することになるので、デジタル加速度計は、変換器2864をバイパスして、低出力マイクロコントローラ2870に電気的に接続できる。この場合、マルチプレクサ2860は必要ない。また、デジタル信号は、運動を検出するとそれ自体でオンするように構成されてもよく、更に電力を節約できる。更に、連続歩数計数機能を実装できる。デジタル加速度計は、FIFOバッファを含んで、低出力プロセッサ2870に送られるデータフローの制御を支援してもよい。例えば、データが一杯になるまでデータがFIFOにバッファリングされ、データが一杯になった時点でプロセッサがアイドル状態から立ち上がってデータを受信するように起動してもよい。
低出力プロセッサ2870は、例えばTexas InstrumentsのMSP430マイクロコントローラであってもよい。受信機2800の低出力プロセッサ2870は、上述したようにアイドル状態を維持し、最小限の電流、例えば10μA以下又は1μA以下しか必要としない。
高出力プロセッサ2880は、例えばTexas InstrumentsのVC5509デジタル信号プロセッサであってもよい。高出力プロセッサ2880は、起動状態の間に信号処理動作を行う。これらの動作は、上述したようにアイドル状態より大きな電流、例えば30μA以上、50μA以上の電流を必要とし、例えば、導電的に送信された信号の走査、導電的に送信された信号を受信した際の処理、生理的データの取得及び/又は処理などの動作を含んでもよい。
受信機は、データ信号を処理するために、ハードウェアアクセラレータモジュールを含んでもよい。ハードウェアアクセラレータモジュールが、例えばDSPの代わりに実装されてもよい。より特殊な計算機として、計算機は、より一般的なDSPに比べてより少ないトランジスタ(より少ないコスト及び電力)を使う信号処理アルゴリズムの態様を実行する。複数ブロックのハードウェアを、重要な特定の機能の実行を「加速する」ために使用できる。ハードウェアアクセラレータ内の一部の構成を、マイクロコード又はVLIWアセンブリを使用して「プログラム可能」にすることができる。使用の過程では、それらの機能は、機能ライブラリーをコールすることによりアクセス可能である。
ハードウェアアクセラレータ(HWA)モジュールは、処理される入力信号及び入力信号を処理する命令を受信するHWA入力ブロック、並びに、受信命令に従って入力信号を処理し、処理結果の出力信号を生成するHWA処理ブロックを含む。得られた出力信号は、必要に応じてHWA出力ブロックにより送信され得る。
図19には、高出力プロセッサ2880に電気的に接続されたフラッシュメモリ2890が示されている。一態様では、フラッシュメモリ2890は、より優れた電力効率をもたらす低出力プロセッサ2870に電気的に接続されてもよい。
高出力プロセッサ2880に電気的に接続された無線通信素子2895が示されており、無線通信素子2895には、例えばBLUETOOTH(登録商標)無線送受信機が含まれてもよい。一態様では、無線通信素子2895は、高出力プロセッサ2880に電気的に接続されている。別の態様では、無線通信素子2895は、高出力プロセッサ2880及び低出力プロセッサ2870に電気的に接続されている。更に、無線通信素子2895は、自身の電源を有するように実装されてもよく、それにより、他の受信機の部品とは独立に、例えばマイクロプロセッサにより電源のオン及びオフが可能となる。
図20は、高周波シグナルチェーンに関連する本開示の態様に係る受信機のハードウェアのブロック図である。図20では、受信機2900は、マルチプレクサ2920に電気的に接続された受信機プローブ(例えば電極2911,2912,2913の形態)を含む。また、全ての帯域外周波数を除去する帯域フィルタを備えるために高域通過フィルタ2930及び低域通過フィルタ2940が示されている。示された態様では、10KHz〜34KHzの通過帯域が与えられ、この周波数帯域内に含まれる搬送波信号を通過させる。搬送波周波数の例としては、限定するものではないが、12.5KHz及び20KHzを挙げることができる。1以上の搬送波が存在してもよい。更に、受信機2900は、例えば500KHzでサンプリングするアナログ/デジタル変換器2950を含む。デジタル信号は、その後、DSPで処理され得る。この態様では、デジタル信号をDSP用専用メモリに送るDSPダイレクトメモリアクセスユニット2960が示されている。ダイレクトメモリアクセスにより、DSPの休止を低出力モードのままで維持可能にする利点がある。
上述したように、受信機の状態毎に、高出力機能ブロックは起動状態及び停止状態に適宜切り替えられ得る。また、受信機の状態毎に、受信機の様々な受信機要素(回路ブロック、プロセッサ内の電力ドメインなど)は、電力供給モジュールによりオン及びオフを独立に切り替えるように構成され得る。従って、受信機は、電力効率を実現するために状態毎に異なる構成を有することができる。
本開示のシステムの一例を図21に示す。図21では、システム3500は、IEMを含む医薬組成物3510を備えている。またシステム3500には、信号受信機3520が存在する。信号受信機3520は、IEM3510の識別子から送出される信号を検出するように構成されている。また、信号受信機3520は、ECG及び動作検知機能などの生理的検知機能を含む。信号受信機3520は、データを患者の外部デバイス又はPDA3530(例えばスマートフォン又は他の無線通信可能デバイス)に送信し、次にそのデータをサーバ3540に送信するように構成されている。サーバ3540は、必要に応じて、例えば患者に直接許可を与えるように構成されてもよい。例えば矢印3560により示されているように、サーバ3540は、例えば家族の介護者3550がサーバ3540により生成される警告及び傾向をモニタして患者を支援することを可能とするインターフェース(例えばウェブインターフェース)を介して、家族の介護者3550が患者の治療計画に関与できるように構成されてもよい。また、矢印3565により示されているように、サーバ3540は、例えば、患者にPDA3530を介して中継される患者への警告、患者インセンティブなどの形態で応答を患者に直接与えるように構成されてもよい。また、矢印3580により示されているように、サーバ3540は、ヘルスケア専門家(例えば看護師、医師)3555と相互にやり取りしてもよい。ヘルスケア専門家は、データ処理アルゴリズムを使用して、患者の健康及び服薬遵守の程度、例えばウェルネス指数集計、警告、患者間ベンチマークなどを知り、説明された診療内容の連絡及び支援を患者に提供することができる。
本開示は、それ自体が変わり得るように、本明細書に記載されている特定の態様に限定されないことを理解されたい。本明細書で使用されている用語は、単に特定の態様を説明するために用いられており、本発明の範囲は添付の特許請求の範囲によってのみ限定されるため、制限することを意図していないことも理解されたい。
ある態様ある態様
ある範囲の値が与えられる場合、その範囲の上限及び下限の間の、文脈が別段に明示しない限りは下限の単位の10分の1までの各介在値、及びその記載された範囲内の任意の他の記載された値又は介在する値が本発明に包含されることを理解されたい。これらのより小さい範囲の上限及び下限は、より小さい範囲内に独立して含まれてもよく、記載された範囲内の任意の具体的に除外された限度を条件として本開示に包含される。記載された範囲が限度のうちの一方又は両方を含む場合、これらの含まれた限度の一方又は両方を除外した範囲も本開示に包含される。
特に定義されていない限り、本明細書に使用されている全ての技術的用語及び科学的用語は、本開示が属する技術分野の当業者によって広く理解されているものと同じ意味を有する。本明細書に記載のものと同様又は同等である全ての方法及び材料を、本開示の実施又は試験に使用することができるが、代表的な実例となる方法及び材料を本明細書に記載している。
添付の請求項に関わらず、本開示は、下記の付記により更に定義される。
付記1.保存安定性強化要素及び最小限の大きさの要素を含むことを特徴とする組成物。
付記2.前記保存安定性強化要素を含む摂取可能組成物であり、前記最小限の大きさの要素は、前記摂取可能組成物に物理的に結合された摂取可能要素を含み得ることを特徴とする付記1に記載の組成物。
付記3.10〜40℃の範囲の温度、0.5〜2.0気圧の範囲の圧力、及び10〜100%の範囲の相対湿度の条件下で1年以上安定であることを特徴とする付記1又は2に記載の組成物。
付記4.前記保存安定性強化要素は水蒸気減感剤を含み、該水蒸気減感剤は、好ましくは、液体と接触すると急速に崩壊する保護バリアを含むことを特徴とする付記1〜3のいずれか1項に記載の組成物。
付記5.前記保護バリアは単一材料の均質な層を含むか、又は2以上の異なる材料を含むことを特徴とする付記4に記載の組成物。
付記6.前記2以上の異なる材料は単一の均質な層又は不均質な層として存在することを特徴とする付記5に記載の組成物。
付記7.前記2以上の異なる材料は多層構造として存在することを特徴とする付記5又は6に記載の組成物。
付記8.前記2以上の異なる材料は異なる水性媒体溶解度を示すことを特徴とする付記5〜7のいずれか1項に記載の組成物。
付記9.前記2以上の異なる材料は異なる水性媒体物理特性を示すことを特徴とする付記5〜8のいずれか1項に記載の組成物。
付記10.前記2以上の異なる材料は、第1の材料と、該第1の材料を可溶化する第2の材料とを含むことを特徴とする付記5〜9のいずれか1項に記載の組成物。
付記11.前記保存安定性強化要素は、脂質、又は機能的に類似の材料を含むことを特徴とする付記1〜10のいずれか1項に記載の組成物。
付記12.前記保存安定性強化要素は低融点材料を含むことを特徴とする付記1〜11のいずれか1項に記載の組成物。
付記13.前記保存安定性強化要素はガルバーニ電気保護バリアを含むことを特徴とする付記1〜12のいずれか1項に記載の組成物。
付記14.前記保存安定性強化要素は、摂取されると内側から崩壊可能なように構成されていることを特徴とする付記1〜13のいずれか1項に記載の組成物。
付記15.前記保存安定性強化要素は、摂取可能組成物が水性液体と接触すると、前記保存安定性強化要素を通る水性液体通路を形成するように構成されていることを特徴とする付記1〜14のいずれか1項に記載の組成物。
付記16.前記水蒸気減感剤は乾燥剤を含むことを特徴とする付記4〜15のいずれか1項に記載の組成物。
付記17.前記最小限の大きさの要素は、
摂取可能デバイス、
超小形電池、
薬学的に活性な薬剤、及び
診断薬
の内の1以上を含むことを特徴とする付記1〜16のいずれか1項に記載の組成物。
付記18.前記摂取可能デバイスは機械的要素及び/又は電気的要素を含み、例えば前記摂取可能デバイスは回路部品を含み、前記摂取可能デバイスは好ましくは摂取可能な事象マーカ(IEM)を含むことを特徴とする付記17に記載の組成物。
付記19.前記IEMは、コンダクタンスを変える制御デバイス及び電源を含み、好ましくは前記電源は、前記制御デバイスに電気的に接続された第1の材料、及び前記制御デバイスに電気的に接続されて前記第1の材料から電気的に絶縁された第2の材料を含む部分電源であることを特徴とする付記18に記載の組成物。
付記20.前記摂取可能な事象マーカは、導電性流体、好ましくは導電性体液と接触すると、前記第1の材料と前記第2の材料との間に電流経路を形成するように構成されていることを特徴とする付記19に記載の組成物。
付記21.摂取可能組成物が摂取されると、前記第1の材料と第2の材料との間に生成される電位が、前記IEMを動作するための電力を与えることを特徴とする付記20に記載の組成物。
付記22.前記IEMは、好ましくは膜の形態の電流経路エクステンダを更に含むことを特徴とする付記18〜21のいずれか1項に記載の組成物。
付記23.付記1〜22のいずれか1項に記載の組成物、及び該組成物に関連する通信を受信するよう構成された受信機を備えていることを特徴とするシステム。
付記24.最小限の大きさの要素及び保存安定性強化要素を結合させることを含むことを特徴とする付記1〜22のいずれか1項に記載の組成物を与えるプロセス。
付記25.情報を与えるための付記23に記載のシステムの使用。
本明細書に引用されている全ての刊行物及び特許は、個々の刊行物又は特許が、具体的に且つ個別に参照によって組み込まれると示されているかのように参照によって本明細書に組み込まれ、刊行物の引用に関連する方法及び/又は材料を開示して記載すべく、参照によって本明細書に組み込まれる。任意の刊行物の引用は、出願日前のその開示に関するものであって、先行発明を理由として、本開示がそのような刊行物に先行する権限がないことを認めるものであるとみなされるべきではない。更に、提供される刊行物の日付は、実際の公開日とは異なる場合があり、個別に確認する必要がある。
単数形の「1つの(a)」、「1つの(an)」及び「その(the)」が、本明細書及び請求項で用いられている場合、文脈が別段に明示しない限り、複数の指示対象を含むことを留意すべきである。更に、請求項がいかなる選択的な要素も排除して記載されていることを留意すべきである。従って、この記述は、請求項の要素の記載に関する「唯一の(solely)」、「のみの(only)」等の排他的用語の使用、又は「否定的な(negative)」限定の使用のための先行記載として機能すべく意図される。
当業者が本開示を読むと明らかであるように、本明細書に説明され例示された個々の実施形態は夫々、別々の構成要素及び特徴を有しており、別々の構成要素及び特徴は、本開示の範囲又は趣旨から逸脱することなく、他の複数の実施形態のいずれかから容易に分離されてもよく、又はいずれかと容易に組み合わされてもよい。全ての記載された方法は、記載された事象の順序で、又は論理的に可能な任意の他の順序で実行され得る。
上記の開示は、理解の明瞭化のために、図示及び例示によりある程度詳しく説明されているが、ある変更及び調整が、添付の請求項の趣旨又は範囲から逸脱することなく本開示になされてもよいことが、本開示の教示を考慮すると当業者に容易に明らかとなる。
従って、前述の内容は本開示の本質を単に示しているに過ぎない。本明細書に明示的に説明されていないか又は示されていないが、本開示の本質を具体化して本開示の趣旨及び範囲に含まれる様々な構成を当業者が考案することが可能であることが明らかである。更に、本明細書に述べられている全ての例及び条件的な用語は、本開示の本質と、本技術分野を進展させるために本発明者により与えられた概念とを理解する際に読者を支援することを本質的に意図するものであり、このように具体的に述べられた例及び条件に限定するものではないと解釈されるべきである。更に、本開示の本質、態様及び実施形態だけでなく、本開示の具体的な例を述べている本明細書における全ての記載は、本開示の構造的且つ機能的な等価物の両方を含むことを意図するものである。加えて、このような均等物は、現時点で既知の均等物及び今後開発される均等物の両方、すなわち構造に関わらず同一の機能を有する開発された全ての要素を含む。従って、本開示の範囲は、本明細書に示され説明された例示的な実施形態に限定されることを意図するものではない。むしろ、本開示の範囲及び趣旨は、添付の請求項により具体化される。
関連出願への相互参照
本願は、2011年11月23日出願の米国特許出願第13/304260号明細書の優先権を主張し、この開示は、参照により本明細書に組み込まれる。