JP6275712B2 - 身体器官への硬化性流体組成物の適用のための装置及び方法 - Google Patents

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Description

本発明は、身体器官への硬化性流体組成物の適用のための装置の分野に関し、より具体的には、身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するための装置、及びその使用方法に関する。
フィブリンシーラントのようなシーラントの適用は、組織から空気及び/又は液体等の流体の漏れを防止するために有用である。外科的処置において、フィブリンシーラントは、例えば、創傷上にシーラントを滴下注入又は噴霧することによって、身体器官内の出血又は非出血創傷を含む創傷に適用される場合がある。例えば、フィブリンシーラントは、吻合処置中に使用される可能性があり、器官が切開線全体周囲で縫合又はステープル止めされ、フィブリンシーラントが補強のため、及び漏れ防止のためにステープル又は縫合線に沿って適用される。
フィブリンシーラントは典型的には、商業的供給元又はある地域輸血センターのいずれかから取得されるプラズマ由来製品である。フィブリンシーラントの調製物に一般的に使用される成分は、主として、フィブリノーゲン成分[様々な量の第VIII因子、第XIII因子、フィブロネクチン、ビトロネクチン、及びフォンビルブランド因子(vWF)を補充]及びトロンビン成分である。フィブリノーゲン成分は典型的には、血液凝固カスケードの最後のプロテアーゼであるトロンビン成分によって活性化される。
フィブリンシーラントは、とりわけフィブリノーゲン、トロンビン、及び第XIII因子が関与する酵素反応によって生成される。トロンビンは、トロンビンの濃度によって決まる速度での酵素作用により、フィブリノーゲンをフィブリンに変換する。第XIII因子は典型的には、シーラントのフィブリノーゲン成分中に存在し、架橋してフィブリン凝塊を安定化させる血液凝固系の酵素である。このプロセスは、通常の血液凝固の過程の多くを迂回し、その最終段階を模倣するものである。一部の製造者は、フィブリンシーラント製剤に抗タンパク質分解剤を添加する(国際公開第93/05822号に記載される)か、あるいは、フィブリン溶解を停止又は遅らせるために特にプラスミノゲンを除去することを行っている(米国特許第5,792,835号及び米国特許第7,125,569号に記載される)。
フィブリンシーラントは通常、エアアシステッド噴霧、エアレス噴霧器によってフィブリノーゲン成分及びトロンビン成分を噴霧することによって、又は滴下適用によって、適用される。
近接近からのエアアシステッド噴霧は、予め硬化されたフィブリンに対する空気の影響に起因して、適用部位に不規則(すなわち、厚い区域及び薄い区域)な領域及び被覆されない領域を含む不定のフィブリン層を生じるという課題がある。
器官周囲の空間が限定され、標的区域に到達するために角のある長い先端部が必要である状況において、先端部の縁部が組織表面に近すぎる位置に配置されるために、適切な噴霧が達成できない場合がある。その上、エアレス噴霧塗布器及びエアアシステッド噴霧塗布器は詰まる恐れがある。
フィブリンシーラントの滴下適用では、物質を器官の下方部分に適用する場合、重力に反して滴下注入することに起因して、問題が発生する。
噴霧又は滴下注入によって身体器官の周径全体にフィブリンを適用することは、器官周囲の完全包囲が、身体内部の器官の少なくとも一部(例えば、器官の下方部分等)にアクセス不可能であることに起因して達成することが非常に困難であるため、問題である。
加えて、器官周囲に形成される層は、不均一な厚さを有し、そのために封止のより強い区域とより弱い区域が生じる。このため、均一層の適用は、達成することが非常に困難である。
米国特許出願第2011/0238097号は、手術部位の管腔組織の標的組織にシーラントを適用するための装置を開示する。この装置は、ハンドルと、導管と、2つのつめ部材を備えることができる、例えば、クランプ等のエンドエフェクタとを含む。ハンドルは、エンドエフェクタを操作し、エンドエファクタを介して手術部位に生物学的シーラントを分注するように構成され、かつ適合される手段を有する。装置を開閉する機構は典型的に、ハンドル内に位置して、組織周囲を取り巻くようにつめの端部を相互に接近させる。導管は、シーラントを保管し、かつ/又はエンドエフェクタに向かって運ぶ。
本発明は、そのいくつかの実施形態において、身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するための装置、及びその使用方法に関する。
本発明の態様及び実施形態は、本明細書中以下、及び添付の請求項において、記載される。
本発明のいくつかの実施形態の態様に従い、身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するのに適した装置[10、40]が提供され、装置は、第1の端部[22]と第2の端部[24]とを有する長さ寸法[14]と、内表面[18]及び外表面[20]と、幅寸法[16]と、2つの離間配置された側部[26a、26b]とを有する一体型の可撓性材料[12]部品を備え、第1の端部[22]に近位の長さ寸法[14]の一部分が、第2の端部[24]に近位の長さ寸法[14]の一部分に接触するように構成される。内表面[18]は、2つの離間配置された側部[26a、26b]の間に中空領域[31]を画定する。装置は、中空領域[31]内への前記流体の導入のために、外表面[20]と内表面[18]との間の流体連通を提供する少なくとも1つの入口[28]を更に備える。装置[10、40]は、第1の端部[22]に近位の長さ寸法の一部分が、第2の端部[24]に近位の長さ寸法の一部分に接触するとき、身体器官[30]の外表面[33]及び中空領域[31]が、身体器官[30]を取り囲む閉鎖容積[32]を画定するように、身体器官[30]の周囲に配置可能であり、閉鎖容積[32]は、その中に流体を封じ込めるために最適である。
いくつかの実施形態において、可撓性材料部品は、制約のないとき、第1の端部に近位の長さ寸法の一部分が第2の端部に近位の長さ寸法の一部分に重なり合うように、平面らせん形を形成するように丸くなるために付勢される。
いくつかの実施形態において、装置は、身体器官の周囲に配置されるとき、第1の端部と第2の端部との間の長さ寸法の一部分が、身体器官を取り囲み、第1の端部に近位の可撓性材料部品の内表面が、第2の端部に近位の可撓性材料部品の内表面に接触し、それによって閉鎖容積を画定するように構成される。
いくつかの実施形態において、可撓性材料部品は、制約のないとき、真っ直ぐである。
いくつかの実施形態において、装置は、機械的強度を提供するために長さ寸法に略直交して配置される、外表面の少なくとも一部分に沿った複数の隆起した平行の離間配置されたバンド[42]を更に備える。いくつかのこのような実施形態において、各バンドは、1〜7mmの範囲の高さ、1〜10mmの範囲の幅、及び28〜34mmの範囲の(又は装置の幅全体に嵌合する)長さを有する。
いくつかの実施形態において、装置は、内表面に取り付けられる少なくとも1つの可塑的に変形可能なストリップ[44]を更に備える。いくつかの実施形態において、装置は、それぞれが2つの離間配置された側部のうちの1つに取り付けられる、2つの可塑的に変形可能なストリップを更に備える。いくつかの実施形態において、可塑的に変形可能なストリップは、金属を含む。
いくつかの実施形態において、可撓性材料部品の幅は、長さ寸法に沿って実質的に一定である。いくつかの実施形態において、第2の端部に近位の可撓性材料部品の幅は、第1の端部に近位の幅より小さい。
いくつかの実施形態において、装置は、少なくとも2つの入口を備える。
いくつかの実施形態において、硬化性流体組成物は、少なくとも2つの成分を含む。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの成分のうちの第1のものは、少なくとも2つの成分のうちの第2のものによって活性化される。いくつかのこのような実施形態において、第1の成分は、フィブリノーゲンを含む。いくつかのこのようなフィブリノーゲンを含む実施形態において、フィブリノーゲンの活性化のための第2の成分は、トロンビンを含む。いくつかのこのような実施形態において、フィブリノーゲンの濃度は51.5mg/mLであり、トロンビンの濃度は180IU/mLである。
いくつかの実施形態において、可撓性材料は、非生分解性材料(例えば、シリコーンゴム、フルオロエラストマー、ポリクロロプレン、及びこれらの組合せのうちの少なくとも1つ等)、生分解性材料(例えば、コラーゲン、フィブリン、ゼラチン、及びこれらの組合せのうちの少なくとも1つ等)からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、長さの少なくとも一部分に沿った可撓性材料部品は、4〜6cmの範囲の幅のように1〜8cmの範囲の幅である。
いくつかの実施形態において、可撓性材料部品は、7〜20cmの範囲の長さのように4〜100cmの範囲の長さである。
いくつかの実施形態において、身体器官は、中空の器官である。いくつかの実施形態において、身体器官は、血管、消化器系の器官、泌尿器系の器官、及び硬膜からなる群から選択される。いくつかの実施形態において、消化器系の器官は、食道、胃、小腸(例えば、十二指腸、空腸、回腸等)、大腸(例えば、結腸、盲腸、直腸、又は肛門等)、腸、及び膵臓からなる群から選択される。
いくつかの実施形態において、消化器系の器官が、ヒト成人の食道及び幽門からなる群から選択される場合、可撓性材料部品は約7cmの長さである。
いくつかの実施形態において、消化器系の器官がヒト成人の小腸である場合、可撓性材料部品は約13cmの長さである。
いくつかの実施形態において、消化器系の器官がヒト成人の大腸である場合、可撓性材料部品は約20cmの長さである。
いくつかの実施形態に従い、本明細書に記載される実施形態のいずれかの装置は、身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用する際に使用するため、及び/又は露出された身体器官[30]の周囲に閉鎖容積を含む室を画定するために提供される。
いくつかの実施形態に従い、身体器官[30]を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するための方法が提供され、方法が、本明細書に記載される実施形態のいずれかに従う装置を提供することと、第1の端部に近位の長さ寸法の一部分が第2の端部に近位の長さ寸法の一部分に接触するように装置を身体器官の周囲に配置し、それによって、身体器官の外表面[33]と、中空領域との間に、身体器官を取り囲む閉鎖容積を画定することと、少なくとも1つの入口を通じて、閉鎖容積内に硬化性流体組成物を導入することと、を含む。
いくつかのこのような実施形態において、硬化性流体組成物は、少なくとも2つの成分を含み、その2つの成分が、同一の少なくとも1つの入口を通じて導入される。いくつかのこのような実施形態において、少なくとも2つの成分は、少なくとも1つの入口を通じて実質的に同時に導入される。いくつかの実施形態において、少なくとも2つの成分は、少なくとも1つの入口を通じて連続的に導入される。
いくつかの実施形態において、硬化性流体組成物を導入することは、少なくとも1つの入口を通じて硬化性流体組成物を注入することを含む。
いくつかの実施形態において、方法は、硬化性流体組成物が硬化することを可能にすることを更に含む。いくつかのこのような実施形態において、方法は、硬化性流体組成物の硬化の後に装置を除去することを更に含む。
いくつかの実施形態において、身体器官は、中空の器官である。いくつかのこのような実施形態において、中空の器官は、堅い状態である。いくつかのこのような実施形態において、堅い状態は、液体を用いて身体器官を膨張させることによって達成される。
いくつかの実施形態において、身体器官は、吻合された身体器官である。いくつかのこのような実施形態において、身体器官は、ステープル止め及び縫合からなる群から選択される方法によって吻合される。いくつかの実施形態において、身体器官がステープル止めによって吻合される場合、ステープラーは、身体器官の堅い状態を提供するために硬化性流体組成物の前述の適用中に器官内に存在する。
いくつかの実施形態に従い、露出された身体器官[30]を取り囲む閉鎖容積を含む室を画定するための方法が提供され、閉鎖容積がその中に硬化性流体組成物を保持することが可能であり、方法が、本明細書に記載の実施形態のいずれかに従う装置を提供することと、第1の端部に近位の長さ寸法の一部分が第2の端部に近位の長さ寸法の一部分に接触するように装置を身体器官の周囲に配置し、それによって、身体器官の外表面[33]と、中空領域との間に、身体器官を取り囲む閉鎖容積を画定することと、を含む。
本発明に従う装置は、例えば、円筒形の器官等、標的器官の外側断面寸法全体に硬化性流体組成物の適用を可能にする、身体器官の形状に容易に一致するに十分な可撓性がある、単一の装置が異なるサイズ及び形状の身体器官の範囲、又は不均一な器官上の異なる場所で使用するために自動適合型であってもよい、その他の手段を使用してアクセスすることが困難又は不可能である、標的器官の領域上であっても硬化性流体組成物の均一な適用を可能にする、使用が簡単である、生産が安価かつ簡単である、例えば、器官の下面等、重力に逆らって噴霧及び/又は滴下するためにアクセス不可能な領域への流体の適用を可能にする、例えば、噴霧/滴下等のその他の適用方法に対して改善された封止強度を可能にする、流体を封じ込めるための閉鎖容積を提供することによって、(硬化の前に)適用された流体の漏れを防止する、並びに、短い流体経路を有し、それによって流体の硬化に起因する入口の閉塞のリスクを排除及び/又は抑制する、という利点のうちの少なくとも1つを有する。その上、本明細書に記載される装置のいくつかの実施形態は、堅い器官及び/又は堅くない器官で使用することができる。
本明細書に記載される装置及び方法は、外科医又はその他の医療施術者等の使用者が、硬化前に装置の外側へ物質が漏れることなく、身体器官の完全周径の周囲に硬化性流体組成物を均一に適用することを可能にし、かつ、使用者が、噴霧又は滴下投与等の従来技術の方法を用いてアクセスすることが困難又は不可能な場合がある器官の区域に、物質を容易に適用することを可能にする。
本明細書に記載される装置及び方法は、縫合又はステープル止めによる吻合の後に、フィブリンシーラントのようなシーラントを身体器官に対して正確に適用するのに特に有用である。本明細書に記載される方法は、優れた封止を促進し、縫合/ステープル線に沿った漏れを防止する。本明細書に記載される装置及び方法は、所望の容量のシーラントを適用して、所望の高さ、幅、及び長さの封止をもたらすのを可能にする。
いくつかの実施形態において、シーラントは、硬化性流体組成物の硬化時にその位置で形成される。本発明によると、最適な封止強度は、51.5mg/mLのフィブリノーゲンを有する成分を含むフィブリノーゲン、及び180IU/mLのトロンビンを有する成分を含むトロンビンを用いて形成されるフィブリンシーラントを用いて得られることが示された。
別段の規定がない限り、本明細書で使用される全ての技術及び科学用語は、本発明が属する技術分野における当業者によって一般的に理解されている意味と同一の意味を有する。加えて、記載、材料、方法、及び実施例は、単に例示的なものであり、限定することを意図するものではない。本発明を実施する上で、本明細書に記載されるものと同様又は同等の方法及び材料を使用することができる。
本明細書において使用するとき、流体組成物に関連する「硬化可能」という用語は、その組成物の粘性の増加につながる、その組成物間の相互作用を受ける可能性がある組成物を指す。このような相互作用は、触媒等の活性剤、又は熱、紫外線等の放射、電子ビーム、若しくはこれらの組合せ等の物理的活性因子を含むがこれらに限定されない手段によって達成される、組成物の重合及び/又は架橋を含む。
本明細書において使用するとき、用語「含む(comprising)」、「含む(including)」、「有する」、及びその文法的変形は、記載される特徴、整数、工程、又は構成要素を特定するものとして理解されるが、1つ以上の追加的特徴、整数、工程、構成要素、又はこれらの群の追加を排除するものではない。これらの用語は、用語「〜からなる」、及び「〜から本質的になる」を包含する。
本明細書において使用するとき、不定冠詞「a」及び「an」は、文脈が明確にそうでない旨を表さない限り、「少なくとも1つの」又は「1つ以上の」を意味する。
本発明のいくつかの実施形態は、添付の図面を参照して、本明細書において記載される。図面と共に説明を読むことにより、本発明のいくつかの実施形態がどのように実施され得るかということが、当業者にとって明らかとなる。図面は、例示的な記載の目的のためであり、実施形態における構造の詳細を、本発明の基本的理解に必要である以上に詳細に示そうとするものではない。明確性のため、図面に示されるいくつかの物体は、縮尺通りではない。
図面の説明
開いた、制約された構成における、本明細書に記載の装置の実施形態の斜視図である。 図1に示される装置の実施形態の幅寸法に平行な断面図である。 身体器官上に配置された、図1Aに示される装置の実施形態の断面側面図である。 身体器官上に配置された、図1Aに示される装置の実施形態の斜視図である。 開いた構成における、本明細書に記載される装置の代替実施形態の上部斜視図である。 開いた構成における、図2Aに示される装置の実施形態の下部斜視図である。 開いた構成における、図2Aに示される装置の実施形態の断面側面図である。 身体器官上に配置された、図2Aに示される装置の実施形態の断面側面図である。
本発明は、そのいくつかの実施形態において、身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するための装置、及びその使用の方法に関する。
本明細書における教示の原理、使用法、及び実施は、添付の記載及び図面を参照してよりよく理解され得る。本明細書における記載及び図面を精査することにより、当業者は、過度な努力又は実験を行うことなく、本発明を実施することができる。図中において、参照番号は、全体を通じて同様の部品を示す。
本発明の少なくとも1つの実施形態を詳細に説明する前に、理解されたいこととして、本発明は、その用途において、以下の説明に記載した及び/又は図面に示した各構成要素及び/又は方法の構造又は構成の詳細に必ずしも限定されない。本発明は他の実施形態が可能であり、様々な方法によって実行又は実施することが可能である。本明細書において使用される表現及び用語は、記述的目的のためであり、限定としてみなされるべきではない。
図1A〜1Dを参照すると、身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するのに適した装置の例示的な実施形態10が示される。
図1Aは、身体器官上に配置される前の、開いた、制約された構成における、装置10の斜視図である。
装置10は、長さ寸法14と幅寸法16とを有するストリップを提供するために巻きを解いて制約することができ、内表面18及び外表面20と、2つの離間配置された側部26a、26bとを含む、一体型の可撓性材料12部品を備え、中空領域31が内表面18と側部26a及び26bとの間に画定される。長さ寸法14は、第1の端部22と第2の端部24とを有する。
可撓性材料12は、任意の非分解性又は分解性材料、任意追加的に合成又は半合成材料であるか、あるいはこれらを含んでもよい。材料は任意追加的に任意の好適な生体適合性材料である。好適な材料の例として、ポリ(エチレン);ポリエステル;ポリ(プロピレン)、ポリ(プロピレン)フマレートのようなポリ(プロピレン)ポリエステル;ポリスチレン;ポリテトラフルオロエチレン(PTFE);ナイロン;ポリプロピレン/セルロース;ポリプロピレン/PTFE;ポリプロピレン/モノクリアル;ポリエステル/コラーゲン;ポリ(アクリレート);ポリ(メチルメタクリレート);ポリ(ヒドロキシエチルメタクリレート);ポリ(ビニルアルコール);ポリ(カーボネート);ポリ(トリメチレンカーボネート);ポリ(エチレン−コ−酢酸ビニル);ポリ(エステルウレタン);ポリ(エーテルウレタン);ポリ(アリレート);ポリ(イミド);ポリ(無水物−コ−イミド);ポリ(アミノ酸);ポリデプシペプチド;ポリ(ホスファゼン);ポリ(グリコール酸);ポリ(ラクチド−コ−グリコリド);ポリ(乳酸);ポリ(ε−カプロラクトン);ポリ(p−ジオキサノン);ポリ(ラクチド−co−グリコリド);ポリ(ε−カプロラクトン−co−グリコリド);ポリ(グリコリド−co−トリメチレンカーボネート);ラクチド/テトラメチルグリコリドコポリマー;ラクチド/トリメチレンカーボネートコポリマー;ラクチド−δバレロラクトンコポリマー;ポリ(ラクチド)/ポリエチレンオキシドコポリマー;ラクチド(ε−カプトロラクトンコポリマー);非対称3,6−置換ポリ(l,4−ジオキサン−2,5−ジオン);ポリ(β−ヒドロキシブチレート)/(β−ヒドロキシバレレート)コポリマーのようなポリ(β−アルカン酸)、ポリ(β−ヒドロキシブチレート)、ポリ(β−マレイン酸)及びポリβ−ヒドロキシプロピオネート)、ポリ(δ−バレロラクトン);メタクリル酸メチル−N−ビニルピロリドンコポリマー、ポリエステルアミド;シュウ酸のポリエステル;ポリジヒドロピラン;ポリアルキル−2−シアノアクリレート;セルロース材料;これらの合成物;並びにこれらの組合せが挙げられるが、これらに限定されない。
いくつかの実施形態において、好適な生体適合性材料は、任意追加的に、シリコーンゴム、フルオロエラストマー、ポリクロロプレン等からなる群から選択される非分解性材料、若しくはコラーゲン、フィブリン、ゼラチン等からなる群から選択される分解性材料、又はこれらの任意の組合せである。
装置10の長さ寸法14は、任意に、約7〜約20cmの範囲の長さのように、約4〜約100cmの範囲の長さである。幅寸法16は、任意に、約1〜8cmの範囲の幅、又は約4〜6cmの範囲の幅である。長さ寸法14は、任意に、幅寸法16の0.5〜100倍である。
実施形態に応じて、幅寸法16は、材料12部品の長さ寸法14全体に沿って一定であってもよく、又は材料12部品は、幅寸法16が第1の端部22で第2の端部24よりも狭いように、長さ寸法14に沿ってテーパー状であってもよい。材料12部品は、任意に、約0.3〜約15mmの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態において、厚さは、長さ12に沿って一定である。任意に、材料12部品の長さと厚さの比は、約3:1〜約200:1の範囲であり、幅と厚さの比は、任意に、約6:1〜約40:1の範囲である。
いくつかの実施形態において、側部26a及び26bの幅は、約0.5mm〜約15mmの範囲である。
装置10は、例えば、1、2、3、4、又は5つ以上の入口等、少なくとも1つの入口28を更に備える。入口は、外表面20から上に約0.5〜約30mmの範囲の高さ25を有することができる。入口28は、例えば、注入によって、中空領域31に流体を導入できるように、外表面20と内表面18との間の流体連通を提供する。入口28を介して導入される流体は、それによって、短い流体経路に沿って標的部位(身体器官30の外表面33上の領域)へ方向付けられる。入口28は任意に、注射器針の先端等、狭い先端部の挿入のための十分な寸法を有する開口部である。いくつかの実施形態において、注射器針は、12〜25のゲージ番号、すなわち、約0.5〜約3mmの範囲の外径を有する。いくつかの実施形態において、このような開口部は自動封止し、すなわち、注入針のような構成要素をその中に押し込むことができるが、その構成要素を引き抜くと、開口部が閉じて流体の還流を実質的に防止する。
本明細書に記載される装置10の一例示的実施形態によると、可撓性材料12部品は、ポリウレタンから調整され、約73mm長さの長さ寸法14及び約36.4mm幅の幅寸法16と、3つの入口28(入口の中心の間の距離は20mmである)とを有し、それぞれの入口28が、外表面20から上へ約3.5mmの高さ25と、約1.1mmの開口直径とを有する。材料12の厚さは、0.3〜1.5mm、装置の内容積は、約〜9770mmである。図1Bは、幅寸法16に平行な、装置10の断面図である。図1Bにおいて、離間配置された側部26a及び26b、並びにその間の中空領域31が明らかに見られる。
図1Cは、身体器官30上に配置された、制約のない状態における装置10の断面側面図である。可撓性材料12部品は、長さ14の一部分23に沿って重ね合わせることによって、第1の端部22に近位の長さ寸法14の内表面18の部分が、第2の端部24に近位の長さ寸法14の外表面20の部分に接触するように、制約のない状態において、それ自体の周囲に少なくとも360度の周囲に閉鎖された、平面らせん形を形成するように丸くなるために付勢される。図1Cに示されるように、装置10は、3つの入口28a、28b、28cを有する。
装置10が器官30上に配置されると、図1Cに示されるように、例えば、約2mmの高さの間隔29が、器官30の外表面33と内表面18との間に構成されるので、流体を封じ込めるために好適な閉鎖容積32が、身体器官30の外表面33と、内表面18と側部26a、26bとの間に形成された中空領域31との間に画定される。
図1Dは、円筒形の身体器官30上に配置された装置10の斜視図である。装置10(図1Cに図示)の内径34は、単一装置10が異なる外部寸法を有する多様な器官30を取り囲むために好適であり得るように、装置10が配置される器官の外表面33の寸法(例えば、円筒形の器官30の外径)に自らを適合させて、本明細書の教示の実施形態を実施する。可撓性材料12部品の弾性及び付勢力は、所望により、側部26a及び26bの底部部分が、器官30の外表面33の実質的に完全な周径の周囲に連続した接触を維持するようなものである。当業者には明らかであるように、相対的により小さい寸法を有する器官30の場合、内径34は相対的に小さく、重なり部分23は相対的に長い。
対照的に、相対的に大きい直径を有する器官30の場合、内径34は相対的に大きく、第1の端部22が第2の端部24に最初に重なり合う点は、第1の端部22の先端に相対的に近接し、重なり部分23は相対的に短い。
装置は、開放手術、及び腹腔鏡下手術のような最小侵襲手術(MIS)を含むがこれに限定されない任意の好適な手段によって、所望の場所に送達することができる。本発明の一実施形態において、切開は標的器官の近位で行われ、装置が切開を介して標的器官上に配置される。患者は局所麻酔、部分麻酔又は全身麻酔を受けてもよい。
「開放手術」という用語は典型的に、外科医が相対的に大きい切開を介して、標的器官に直接アクセスする手術を指す。本明細書において使用するとき、「最小侵襲手術」という用語は典型的に、外科医が、小さい切開を介して、又は体腔若しくは、例えば、腹腔鏡下手術を介した解剖学的開口部を通じて、標的器官にアクセスする手術を指す。装置は、標的器官上に配置される間、折り畳まれた形状及び弛緩した状態で、例えばトロカール等の狭いルーメンを通じて標的器官に送達することができる。
使用する場合、装置10の材料12部品は最初、端部22及び24が重なり合わず、端部22と24との間に開放間隔が存在し、それにより材料12の部品が開放湾曲形状となるように、例えば、手動で巻きが解かれる。材料12部品は、端部22及び24が器官30の両側を通るように操作される。材料12部品は、実質的に図1Cに示されるように、制約から解放されるので、離間配置された側部26a及び26bが接触し、器官30の外表面33を取り囲み、第1の端部22が重なり部分23に沿って、任意の余分な長さに応じるように第2の端部24に重なり合う。
次いで、硬化性流体組成物は、入口28を介して、側部26aと26bとの間で装置10の内表面18及び器官30の外表面33によって画定された間隔29内へ導入されることができる。本発明の一実施形態において、可撓性材料12は、その本来の冷間鍛造された形状を「記憶する」形状記憶材料である。
ここで図2A〜2Dを参照すると、身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するのに適した装置の実施形態40が示される。
図2Aは、装置40の上部斜視図である。図2Bは、装置40の斜視底面図である。図2Cは、装置40の断面側面図である。図2Dは、身体器官30上に配置された装置40の断面側面図である。
装置40は、一体型の可撓性材料12部品を備え、この一体型の可撓性材料12部品は、長さ寸法14と、幅寸法16と、内表面18及び外表面20とを有し、配置されていない状態において、例えば、矩形ストリップ等の実質的に真っ直ぐの四辺形ストリップを形成する。長さ寸法14は、第1の端部22と第2の端部24とを有する。幅寸法16は、2つの離間配置された側部26a、26bを有するので、内表面18と側部26a及び26bとの間に中空領域31が形成される。
装置40は、例えば、1、2、3、4、又は5つ以上の入口等、少なくとも1つの入口28を更に備える。入口28は、外表面20と内表面18との間に流体連通を提供するので、例えば、注入によって、中空領域内へ流体を導入することができる。入口28を介して導入された流体は、それによって、短い流体経路に沿って、標的部位へ方向付けられる。
装置40は任意に、機械的強度を提供し、装置40が器官30上に配置されるときに可撓性材料12が内側へ崩壊すること及び/又は流体が導入されるとき過剰に膨張することを防止するために、長さ寸法14に対して垂直に配置される、外表面20の少なくとも部分に沿った複数の隆起した平行に離間配置されたバンド42を更に備える。いくつかの実施形態において、バンド42は、約3〜約7mmの範囲の高さ、約1〜約3mmの範囲の幅、及び約28〜約34mmの範囲の長さを有する。バンド42は、上記で特定した可撓性材料12部品と同じ材料、又は異なる材料から形成されてもよい。
図2Bに見られるように、装置40は任意に、内表面18及び/又は離間配置された側部26a、26bのうちの少なくとも1つの表面(例えば、下面)と機能的に関連付けられる少なくとも1つの可塑的に変形可能なストリップ44を更に備える。ストリップ44は任意に、例えば、銅、アルミニウム、錫、白金、亜鉛、鉄、及びニッケル、又はこれらの金属を含む合金等の金属である、あるいは金属を含む。本発明の一実施形態において、装置40は、2つの可塑的に変形可能なストリップ44を備え、それぞれが、離間配置された側部26a、26bのうちの1つの下面と機能的に関連付けられる。更にあるいは、側部26a、26bのそれぞれは任意に、ストリップ44をその中に挿入するための縦スロット27を備えて形成される。ストリップ44は任意に、内表面18及び/又は少なくとも1つ若しくは側部26a、26bの表面の長さ全体に沿って、あるいは表面18及び/又は側部26a、26bの一部に沿って、提供される。
ストリップ44は、装置40の使用中に器官30の外表面33に接触する側部26a及び26bの下面が、非円筒形、堅い及び/又は堅くない器官30を含む、特定の器官30の形状に合うように、所望の形状に屈曲されることを可能にする。
端部22と24との間に位置する、可撓性材料12の内表面の部分18aは、身体器官30の外表面を取り囲むように構成される。第1の端部22に近位の内表面の部分18bは、第2の端部24に近位の内表面の部分18cに緊密に接触又は重なり合うように構成されるので、図2Dの側面図に示されるように、器官30上に配置されるとき、端部22及び24にそれぞれ近位の内側部分18b及び18cが相互に押圧される。図2Dに更に示されるように、装置40が器官30上に配置されると、閉鎖容積32が、装置40の中空領域31と、器官30の外表面33との間に画定される。
使用する場合、装置40は、器官30の外表面33の周囲に巻かれ、部分18b及び18cは、閉鎖容積32が画定されるように、長さ35に沿って密着接触状態になる。いくつかの実施形態において、端部22及び24は、相互に固定するように曲げられる。いくつかの実施形態において、端部22及び24は、係止機構(図示せず)を使用して相互に固定される。
装置40の長さ寸法14は、任意に、約7〜約20cmの範囲の長さのように、約4〜約100cmの範囲の長さである。幅寸法16は、任意に、約1〜約8cmの範囲の幅、又は約4〜約6cmの範囲の幅である。いくつかの実施形態において、側部26a及び26bの幅は、約0.5mm〜約15mmの範囲である。長さ寸法14は、任意に、幅寸法16の長さの0.5〜100倍である。
実施形態に応じて、幅寸法16は、材料12部品の長さ寸法14全体に沿って一定であってもよく、材料12部品は、幅寸法16が第1の端部22において第2の端部24よりも狭いように、長さ寸法14に沿ってテーパー状であってもよい。材料12部品は、任意に、約2〜約15mmの範囲の厚さを有する。いくつかの実施形態において、厚さは、長さ12に沿って一定である。任意に、材料12部品の長さ:厚さの比は、約3:1〜約500:1の範囲であり、幅:厚さの比は、任意に、約6:1〜約40:1の範囲である。
本明細書に記載される装置の実施形態は、任意の身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するために使用されてもよい。例えば、器官30は、血管(大動脈等の動脈、又は大静脈等の静脈を含む);食道、胃若しくはその一部(噴門、基底部、本体、幽門等)、小腸若しくはその一部(十二指腸、空腸、又は回腸等)、大腸若しくはその一部(結腸、盲腸、直腸、又は肛門等)、腸、又は膵臓を含む消化器系気管;硬膜;気管等の呼吸器系気管;あるいは泌尿器系器官(尿管、尿道、腎臓、又は膀胱等)であってもよい。
装置は、患者の身体器官の表面を取り囲むように硬化性物質を適用するために使用されてもよい。「患者の身体部分の表面」という用語は、裸眼視力で見ることができる身体の外部表面、及び生物の内部構造の一部である内部身体部分の表面を指す。表面は、出血性又は非出血性部位であってよい。
装置は、術後性癒着形成のリスクを減少するために、身体器官を取り囲むように硬化性物質を適用するために使用することができる。
「癒着」という用語は、組織及び/又は器官の間の異常な付着を指す。一般的に、癒着は、手術野における組織の乱暴な操作後、組織表面の乾燥後、及び/又は、反応性の異物(例えば縫合材料、タルク粉末、又はリント残留物)の存在によって、外科手術後に生ずる。
器官30は、吻合された器官(すなわち、吻合外科処置の対象となった器官)であってもよく、吻合は、例えば、ステープル止め又は縫合によって達成され、硬化性流体組成物は、吻合された器官を補強するため、及び/又は吻合された器官からの漏出を防止するために、ステープル/縫合上に適用される。
「吻合」という用語は典型的に、器官又は組織の2つ以上の部分を再連結するために使用される外科処置を指す。
「ステープル又は縫合糸」という用語は、ステープル、クリップ、ピン、フック、縫合糸等を含むがこれらに限定されない、創傷を閉鎖するために使用される任意の締結具を含む。
「漏れ」及び「漏出」という用語は、例えば、組織内の裂け目、開口、孔、裂傷、穿刺、穴、亀裂、開口部、スリット、隙間、窄孔、破損、穿刺、又は裂傷を介した、例えば、流体、粘性物質、及び/又は空気等の物質の流出又は通過を指す。
本発明の一実施形態において、装置は、止血のために、硬化性流体組成物を用いて血管を取り囲むように使用される。
「止血」という用語は、損傷下血管からの出血を止める、及び/又は血管内に血液を封じ込め続けることに寄与する薬剤の能力を指す。
本発明の一実施形態において、器官30は、中空の器官、すなわち、空洞を含む器官である。中空の器官は、空気、流体、及び/又は固体で充填され得る。いくつかのこのような実施形態において、器官30は、例えば、流体を用いて膨張することによって、堅い状態になる。流体は、液体及び/又は気体を含んでもよい。いくつかのこのような実施形態において、ステープル止めによる吻合に続いて、堅い状態は、本明細書に記載される装置が器官を取り囲むように配置され、硬化性流体が間隔29に導入されている間に、中空の器官の空洞内部にステープラーを維持することによって達成される。本発明の一実施形態において、装置10は、堅い器官上で使用するためのものであり、一方、装置40は、堅い、又は堅くない器官上で使用するためである。
ヒト成人の食道又は胃の幽門で使用する場合、可撓性材料12の長さ寸法14は、任意に、約7cmの長さである。ヒト成人の小腸で使用する場合、可撓性材料12の長さ寸法14は、任意に、約13cmの長さである。ヒト成人の大腸又は結腸で使用する場合、可撓性材料12の長さ寸法14は、約20cmの長さである。
装置10の可撓性材料12は、閉鎖平面らせん形を形成するように丸くなるために付勢され、可変直径の器官を取り囲むように自動調整することが可能であるので、単一の装置10は、任意に、異なる寸法の器官で使用されてもよく、より小さい器官の場合、第1の端部22と第2の端部24の重なりの程度がより大きくなる。
装置40の場合、装置40が器官30上に配置されると密着接触するようになる18b及び18cの内側部分の長さは、器官30の外表面の寸法に応じて増加又は減少してもよいので、単一の装置40が、異なる寸法の器官で使用されてもよく、より小さい器官の場合、内側部分18b及び18cのより大きい長さ35が密着接触するようになる。
いくつかの実施形態において、本明細書に記載される装置の実施形態を使用して適用するのに有用な硬化性流体組成物は、例えば、熱、紫外線、又は電子ビームの適用によって硬化することができる単一の組成物を含んでもよい。
本明細書において使用するとき、「流体」という用語は、任意の生物学的流体(例えば、生体由来又は遺伝子組み換え技術によって製造される流体)、及び/又は化学的流体(例えば、化学的に合成される流体)を指す。
いくつかの実施形態において、硬化性流体組成物の硬化は、例えば、2ミリ秒〜10分の範囲内など、数ミリ秒〜数分の範囲の時間内に生じる。
いくつかの実施形態において、硬化性流体組成物は、少なくとも2つの成分を含む。少なくとも2つの成分を含むいくつかの実施形態において、2つの成分のうちの第1のものは、2つの成分のうちの第2のものによって活性化される。例えば、第1の成分は、任意選択的にフィブリノーゲンを含み、第2の成分は、例えば、トロンビン又はヘビ毒から得ることができる物質のようなフィブリノーゲンを活性化する薬剤を含むので、硬化性流体組成物の硬化時にフィブリンポリマーが形成される。加えて、本明細書に記載される硬化性流体組成物の2つの成分の非限定例としては、アルギネート及びカルシウム、コンドロイチン硫酸及びヒアルロン酸等の酸が挙げられる。
硬化性流体組成物がフィブリノーゲン及びトロンビン成分を含む実施形態の場合、成分のうちの1つ又は両方は、任意に、初期血液組成物から調製することができる。血液組成物は、全血液、又は血液の一部、すなわち、血漿のような全血液の分画であり得る。フィブリノーゲン及びトロンビンの起源は、自家であることが可能であるため、患者自身の血液から、又はプールされた血液又は血液分画から製造される。また、タンパク質成分を遺伝子組み換え法によって調製することも可能である。
本発明の一実施形態において、フィブリノーゲン成分は、血漿由来のタンパク質溶液である生物学的有効成分(BAC)を含み、任意に、トラネキサム酸等の抗線維素溶解薬剤及び/若しくはアルギニン、リシン、これらの製薬的に許容できる塩類等の安定剤、又はこれらの混合物を更に含む。BACは、任意に、クリオプレシピテート、特に濃縮クリオプレシピテート由来である。「クリオプレシピテート」という用語は、全血から準備される凍結血漿、回収された血漿、又は血漿瀉血により回収された元血漿から得られる、血液成分を指す。クリオプレシピテートは、任意に、凍結した血漿を低温、通常は0〜4の温度で徐々に解凍すると得られ、フィブリノーゲン及び第XIII因子を含む沈殿物が形成される。沈殿物は、例えば、遠心分離によって収集し、120mMの塩化ナトリウム、10mMのクエン酸三ナトリウム、120mMのグリシン、95mMのアルギニン塩酸塩、1mMの塩化カルシウムを含む緩衝液等の好適な緩衝液に溶解することができる。BACの溶液は、任意に、例えば、米国第6,121,232号及び国際公開第第9833533号に記載されるように、例えば、第VIII因子、フィブロネクチン、ヴォン・ヴィレブランド因子(vWF)、ビトロネクチン等の追加の因子を含む。BACの組成は、任意に、トラネキサム酸及びアルギニン塩酸塩等の安定剤を含む。BACの溶液内のトラネキサム酸の量は、任意に、約80〜約110mg/mLの範囲である。アルギニン塩酸塩の量は、任意に、約15〜約25mg/mLの範囲である。
必要に応じて、溶液は生理学的適合性を有するpH値に緩衝される。緩衝液は、グリシン、クエン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、塩化カルシウム、及び溶媒としての注射用蒸留水を含む。グリシンは、約6〜約10mg/mLの範囲の濃度で組成物中に任意に存在し、クエン酸ナトリウムは、約1〜約5mg/mLの範囲の濃度で任意に存在し、塩化ナトリウムは、約5〜約9mg/mLの範囲の濃度で任意に存在し、塩化カルシウムは、約0.1〜約0.2mg/mLの範囲の濃度で任意に存在する。
本発明の一実施形態において、フィブリノーゲン成分は、血液由来である。本発明の別の実施形態において、フィビリノーゲンを含む血液由来成分中のプラスミン及び/又はプラスミノゲンの濃度はより低い。血液由来成分からのプラスミン及びプラスミノゲンの除去は、米国特許第7,125,569号及び国際公開第02095019号に記載のように実行することができる。
トロンビン成分は、ヒトトロンビン(800〜1200IU/mL)、塩化カルシウム、ヒトアルブミン、マンニトール、酢酸ナトリウム、及び注射用蒸留水を任意に含む。
フィブリノーゲン及びトロンビンを含むフィブリンシーラントの成分は、例えば、EVICEL(登録商標)、QUIXIL(登録商標)等のOMRIX、例えばTISEEL(登録商標)等のBaxter、例えばBeriplast(登録商標)等のCSL等の製造者より入手可能である。一実施形態において、フィブリノーゲン及びトロンビン成分は、プールされたヒトを供給源とする血漿より製造され、1つのバイアル瓶がフィブリノーゲン成分(BAC1又はBAC2)を含み、別のバイアル瓶がトロンビン成分を含む、2つのバイアル瓶からなる単回使用キットとして提供される。フィブリンシーラントの成分は、本発明の方法における任意の所望の範囲の比で混合されてもよい。例えば、フィブリノーゲン成分中のフィブリノーゲンの濃度が40〜85mg/mLであり、トロンビン成分中のトロンビンの濃度が約800〜1200IU/mLである場合、2つの成分はそれぞれ、11:1、7:1、6.5:1、5:1、3:1、1:1等の比で混合することができる。
いくつかの実施形態において、本発明の方法において使用されるフィブリノーゲンの濃度は約30.5mg/mLであり、本発明の方法において使用されるトロンビンの濃度は約584IU/mLである。記載の濃度で、この2つの成分をその後混合する。
いくつかの実施形態において、本発明の方法において使用されるフィブリノーゲンの濃度は約51.5mg/mLであり、本発明の方法において使用されるトロンビンの濃度は約180IU/mLである。記載の濃度で、この2つの成分をその後混合する。フィブリンシーラントの成分は、抗生物質、抗炎症剤、化学療法薬剤、成長因子、抗癌剤鎮痛剤、タンパク質、ホルモン、抗酸化剤等の生物学的活性分子等であるが、これらに限定されない、1つ以上の添加剤を含むことができる。
少なくとも2つの成分を含む硬化性流体組成物の場合、成分のそれぞれは、同時に又は連続的にのいずれかで、同じ入口28を介して容積32内に任意に導入されてもよい。例えば、成分は、注入によって入口28を介して導入されてもよく、2つの成分は、例えば、ダブルルーメン先端部を使用して同時に、又は2つのシングルルーメン先端部の使用によって連続的に注入される。また、2つの成分は、注入前に混合されてもよい。あるいは、成分は任意に、少なくとも2つの異なる入口28a、28bを介して同時に、連続的に、又は混合して導入されてもよい。いくつかの実施形態によると、成分は、入口に接続される、例えば二重ルーメン構成を有する管を介して導入されてもよい。
いくつかの実施形態において、硬化性流体組成物の1つ又は両方の成分の第1の部分は、任意に、第1の入口28aを介して容積32に導入され、1つ又は両方の成分の次の部分は、少なくとも第2の入口28bを介して導入される。第2の入口28bは、任意に、装置が配置されたとき、第1の入口28aの正反対、又は第1の入口28aから例えば90〜180度離間して位置するので、器官の周径全体の周囲の流体成分の送達がより効率的に達成される。流体成分の第1の部分の導入の後に第1の入口28aが閉塞した場合、流体成分の残りは、第2の入口28bを介して導入されてもよい。
このように、例えば、2つの成分のそれぞれの第1の部分を容量32内へ導入するために、ダブルルーメン先端部が第1の入口28aに挿入されてもよく、次いで、2つの成分のそれぞれの残りの部分を導入するために、先端部を外して、第2の入口28bに挿入することができる。
あるいは、2つ以上の先端部/注入器は、任意に、流体の少なくとも2つの部分を容量32に導入するために、少なくとも2つの異なる入口28a、28bに同時に又は連続的に挿入されてもよい。それぞれの注入器は任意に、少なくとも2つの成分のそれぞれの同時導入のためのダブルルーメン先端部、又は、第2の成分の連続導入のためには少なくとも1つの追加のシングルルーメン先端部が必要となるような、少なくとも2つの成分のうちの1つの導入のためのシングルルーメン先端部を備える。
本発明の一実施形態において、容量32内に硬化性流体組成物を導入した後、流体を硬化することができる。
硬化プロセスの完了に続いて、装置10、40は除去されてもよい。あるいは、可撓性材料12が生分解性物質を含む装置の場合、装置10、40は器官30の周囲に配置されたままにすることが可能であってもよい。
材料及び方法
フィブリノーゲン及びトロンビン成分。
以下に記載の実験に使用されたフィブリノーゲン成分は、Evicel(登録商標)フィブリンシーラント(Omrix Biopharmaceuticals Ltd.)の生物学的活性成分2(BAC2)であり、使用されたトロンビン成分は、Evicel(登録商標)フィブリンシーラント(Omrix Biopharmaceuticals Ltd.)のトロンビン成分である。2つの成分は、1:1の容量比で使用され、適用された最終のフィブリノーゲン濃度は30.5mg/mLであり、適用された最終のトロンビン濃度は584IU/mLであった。
濃縮フィブリンシーラント。Evicel(登録商標)フィブリンシーラントのBAC2及びトロンビン成分は、6.5:1の容量比で使用され、適用された最終のフィブリノーゲンの濃度は51.5mg/mL、適用された最終のトロンビン濃度は180IU/mLであった。
破裂圧試験。
破裂圧は、試験対象製剤に関して、器官組織に接着し、シールの破裂が起こって急激な圧力の損失及び視認される水の漏出が生じる圧力点まで機械的一体性を維持する能力の指標を提供する。破裂圧試験は、本質的に、Vilelaらの[「What Is Important For Continent Catheterizable Stomas:Angulations or Extension?」Int Braz J Urol.2007;Vol.33(2):254〜263]に記載のように実行されて、器官を有効に封止し、圧力に耐えるシーラントの能力を判定し、評価した。簡潔には、長さ27cmの特別に設計された、穴を備えたアルミニウム管が、長さ25〜30cmブタ回腸の管状部分に挿入された。管状部分は、プラスチック製ディスクを使用して管に取り付けることによって、両端で封止し、回腸の部分とアルミニウム管との間に空隙領域が形成されるように、金属製のスクリューを使用して固定された。鋭い刃を使用して、腸の長さに垂直に5〜10mmの切開を形成してから、次いで、試験されるフィブリンシーラント製剤(製剤は以下に記載)を切開領域に適用した。切開上へのフィブリンシーラントの適用は、滴下注入(気体を含まないEvicel(登録商標)塗布器を使用して標的から10cmの距離から;切開領域周囲に定置したテンプレートフレーム(20×30mm;6cm)を通過する滴下注入速度は約4mL/分であった)、噴霧[切開領域周囲に定置したテンプレートフレーム(20×30mm;6cm)を通じて((Evicel(登録商標)塗布器を使用して標的から10cmの距離から172.4kPa(25psi))で;噴霧速度は約4mL/分)]、又は本明細書に記載の装置を使用することによって、行った。滴下注入又は噴霧による適用は、切開部位上のみで行われ、一方、本明細書に記載の装置を使用して送達されたフィブリンシーラントは、切開領域の回腸の周径(すなわち、360度)の周囲で行われた。
フィブリンは、硬化するために室温(約20〜25℃)で10分間放置した。
次の工程では、アルミニウム管が水源に接続され、アルミニウム管内への水の逆流が防止される方式で、管内に提供された穴を通じて水が空隙領域に導入されるように、アルミニウ管に水を流した。
水が空隙領域に入った後、切開の封止が破裂するまで水圧は上昇し、圧の急激な低下が観察された。観察される圧力レベルは、液体流線に接続された圧力計(D−logmate 590 MRC Israel)を使用して引き続きモニターされた。圧力低下前の最大圧力を記録し、これを破裂圧と見なした。典型的に、より高い破裂圧値は、より大きい封止強度を示す。
実施例1:本発明による装置の構造。
図1A〜1Dに示される装置が以下の実施例2〜4で使用された。装置は、ポリウレタンから調製された。装置の厚さは、0.3〜1.5mmであった。装置は、73mmの長さ及び36.4mmの幅を有した。装置は3つの入口を有した。入口の中心間の距離は20mmであった。装置の外表面からの入口の高さは3.5mmであり、開口部の直径は1.1mmであった。内容積は約〜9770mmであった。
実施例2:図1の装置の使用による切開領域へのフィブリンシーラントの適用。
以下の実験では、フィブリンシーラントを標的区域の周径上へ適用する際の本発明による装置の有効性が探求された。図1の装置による適用後のEvicel(登録商標)の性能は、上記の破裂圧テストを使用して評価された。実施例1に記載の装置を使用した。噴霧適用及び滴下注入適用を参考として用いた。
この実験では、5mmの切開が行われ、以下の適用方法がモニターされた。
I:合計容量2.4mLの同等量のフィブリノーゲン及びトロンビン成分の噴霧によって適用されたEvicel(登録商標)
II:合計容量2.4mLの同等量のフィブリノーゲン及びトロンビンの滴下注入によって適用されたEvicel(登録商標)
III:実施例1に記載の装置を使用して、合計容量6mLの同等量のフィブリノーゲン及びトロンビン成分を導入することによって適用されたEvicel(登録商標)
それぞれの処置に対して4回の反復を実行した。
それぞれの適用方法の破裂圧テストの結果を以下の表1に示す。
Figure 0006275712
腸を取り囲むことを可能にする、本発明による装置を用いてEvicel(登録商標)を使用してフィブリンが形成された場合、腸組織上のフィブリン封止を破裂するためには、20mm×30mmの領域の切開上に噴霧又は滴下注入のいずれかによってEvicel(登録商標)が適用された場合のフィブリン封止を破裂するために必要な圧力と比較して、より高い圧力が必要であることが観察され、これは、フィブリン封止を形成するために本発明による装置を使用することで、より大きい接着力が得られることを示している。
従って、本発明による装置を使用した場合の封止強度が、滴下注入又は噴霧による適用の後に得られる封止強度と比較して優れていることが見出された。
実施例3:図1の装置を使用することによって、縫合された切開線上への異なるフィブリンシーラント製剤の適用
前述の実施例では、フィブリンシーラントの適用のために本発明による装置を使用することで、噴霧又は滴下注入による適用と比較して優れた封止がもたらされることが示された。
次の実験では、2つの異なるフィブリンシーラント製剤の適用が、実施例1に記載される装置を使用してテストされた。製剤の性能は、上記の破裂試験を使用して評価され、噴霧適用を参考として用いた。
この実験では、10mmの切開が行われ、切開線は、フィブリンシーラントの適用前に、3〜0縫合糸(3〜0 SS−684 c−14、Ethicon)を使用してその正中線に沿って一針縫うことによって縫合された。
次の製剤及び適用方法がモニターされた。
I:合計容量2mLの同等量のフィブリノーゲン及びトロンビン成分の噴霧によって適用されたEvicel(登録商標)。
II:実施例1に記載の装置を使用して、合計容量4mLの同等量のフィブリノーゲン及びトロンビンを導入することによって適用されたEvicel(登録商標)。
III:実施例1の装置を使用して、合計容量4mLのフィブリノーゲン及びトロンビン成分を導入することによって適用された濃縮フィブリンシーラント。
それぞれの処置で4回繰り返して実行した。
結果を次の表2に示す。
Figure 0006275712
この実験で得された結果は、以前の結果を裏づけるものであり、本発明による装置を使用して縫合線上にEvicel(登録商標)を適用することで、噴霧方法によって得られる封止と比較して優れた封止がもたらされることを示す。
また、フィブリンが高濃度のフィブリンシーラントを使用して形成され、本発明による装置を用いて適用した場合、腸組織上のフィブリン封止を破裂するためには、Evicel(登録商標)フィブリンシーラント組成物が、噴霧又は本発明による装置を使用のいずれかによって適用された場合に必要な圧力に比較して、より高い圧力が必要であることも観察された。
このため、本発明による装置を使用して高濃度のフィブリンシーラントを適用すると、他の処置と比較して有意に優れた結果が得られた(P値>0.05、T検定)。
実施例4:噴霧器又は本発明による装置を使用する切開領域への濃縮フィブリンシーラント製剤の適用
前述の実施例では、濃縮フィブリンシーラントを使用し、かつ本発明による装置を使用してフィブリン封止を形成すると、優れた封止強度となることが示された。次の実験では、実施例1の装置の使用後の濃縮フィブリンシーラントの性能が、噴霧することによって適用された場合の濃縮フィブリンシーラントの性能と比較された。性能は、上記の破裂試験を使用することによって評価された。
この実験では、5mmの切開が実行され、濃縮フィブリンシーラントは、噴霧することによって(合計容量2mL)、又は本発明による装置を使用することによって(合計容量4mL)、上記のような切開部に適用された。
それぞれの処置で4回繰り返して実行した。結果を次の表3に示す。
Figure 0006275712
腸組織全体をシーラントで取り囲むことを可能にする、本発明による装置を使用して濃縮フィブリンシーラントが適用された場合、腸組織上のフィブリン封止を破裂するためには、20mm×30mmの領域に噴霧処置が使用された場合に必要な圧力に比較して、より大きい圧力が必要であることが観察された(P値>0.05、T検定)。このため、本発明による装置及び濃縮フィブリンシーラント(上記)を用いた処置は、噴霧器を用いた処置と比較して、優れている。
従って、本発明による装置及び濃縮フィブリンシーラントを使用すると、粘着力が向上することが見出された。
本発明のいくつかの特徴は、明確性のために別個の実施形態の文脈において記載されているが、これはまた、単一の実施形態において組み合わせて提示されてもよい。逆に、本発明の様々な特徴は、簡潔さのために、単一の実施形態の文脈において記載されているが、これはまた、別個に、若しくは任意の好適なサブコンビネーションで、又は本発明の他の記載される実施形態において好適にもたらされてもよい。様々な実施形態の文脈において記載されるいくつかの特徴は、その実施形態がそれらの要素なしには動作不可能である場合を除き、これらの実施形態の本質的特徴であるとして考慮されるべきではない。
本発明は、その特定の実施形態と共に記載されてきたが、多くの代替、修正、及びバリエーションが、当業者には明白であることが、明らかである。したがって、添付の請求項の範囲内である、これらの代替、修正、及びバリエーション全てを包含することが意図される。
本出願のいずれの参照文献の引用又は指定も、このような文献が本発明の先行技術として利用可能であることを認めるものと解釈されるべきではない。
〔実施の態様〕
(1) 身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するのに適した装置であって、
内表面と外表面とを備える長さ寸法と、第1の端部及び第2の端部と、幅寸法と、2つの離間配置された側部とを有する一体型の可撓性材料部品を備え、前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の一部分に接触するように構成され、
前記内表面が、前記2つの離間配置された側部の間に中空領域を画定し、
少なくとも1つの入口が、前記中空領域内への前記流体の導入のために、前記外表面と前記内表面との間の流体連通を提供し、
前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分に接触するとき、前記身体器官の外表面及び前記中空領域が、前記身体器官を取り囲む閉鎖容積を画定するように、前記装置が前記身体器官の周囲に配置可能であり、前記閉鎖容積が、その中に前記流体を封じ込めるために最適である、装置。
(2) 制約のないとき、前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分に重なり合うように、前記可撓性材料部品が平面らせん形を形成するように丸くなるために付勢される、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記身体器官の周囲に配置されるとき、前記第1の端部と前記第2の端部との間の前記長さ寸法の一部分が、前記身体器官を取り囲み、前記第1の端部に近位の前記可撓性材料部品の内表面が、前記第2の端部に近位の前記可撓性材料部品の内表面に緊密に接触し、それによって前記閉鎖容積を画定するように構成される、実施態様1に記載の装置。
(4) 前記可撓性材料部品が、制約のないとき、真っ直ぐである、実施態様3に記載の装置。
(5) 機械的強度を提供するために前記長さ寸法に略直交して配置される、前記外表面の少なくとも一部分に沿った複数の隆起した平行な離間配置されたバンドを更に備える、実施態様4に記載の装置。
(6) 前記バンドのそれぞれが、3〜7mmの範囲の高さ、1〜3mmの範囲の幅、及び28〜34mmの範囲の長さを有する、実施態様5に記載の装置。
(7) 前記内表面に取り付けられる少なくとも1つの可塑的に変形可能なストリップを更に備える、実施態様3〜6のいずれかに記載の装置。
(8) それぞれが前記2つの離間配置された側部のうちの1つに取り付けられる、2つの可塑的に変形可能なストリップを備える、実施態様7に記載の装置。
(9) 前記可塑的に変形可能なストリップが、金属を含む、実施態様7又は8に記載の装置。
(10) 前記可撓性材料部品の前記幅が、前記長さ寸法に沿って実質的に一定である、実施態様1〜9のいずれかに記載の装置。
(11) 前記第2の端部に近位の前記可撓性材料部品の前記幅が、前記第1の幅に近位の前記幅より小さい、実施態様1〜9のいずれかに記載の装置。
(12) 少なくとも2つの入口を備える、実施態様1〜11のいずれかに記載の装置。
(13) 前記硬化性流体組成物が、少なくとも2つの成分を含む、実施態様1〜12のいずれかに記載の装置。
(14) 前記少なくとも2つの成分のうちの第1のものが、前記少なくとも2つの成分のうちの第2のものによって活性化される、実施態様13に記載の装置。
(15) 前記第1の成分が、フィブリノーゲンを含む、実施態様14に記載の装置。
(16) 前記フィブリノーゲンの活性化のための前記第2の成分が、トロンビンを含む、実施態様15に記載の装置。
(17) 前記フィブリノーゲンの濃度が51.5mg/mLであり、前記トロンビンの濃度が180IU/mLである、実施態様16に記載の装置。
(18) 前記可撓性材料が、非生分解性材料、生分解性材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施態様1〜17のいずれかに記載の装置。
(19) 前記非生分解性材料が、シリコーンゴム、フルオロエラストマー、ポリクロロプレン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施態様18に記載の装置。
(20) 前記生分解性材料が、コラーゲン、フィブリン、ゼラチン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、実施態様18に記載の装置。
(21) 前記長さ寸法の少なくとも一部分に沿った前記可撓性材料部品が、1〜8cmの範囲の幅である、実施態様1〜20のいずれかに記載の装置。
(22) 前記長さ寸法の少なくとも一部分に沿った前記可撓性材料部品が、4〜6cmの範囲の幅である、実施態様21に記載の装置。
(23) 前記可撓性材料部品が、4〜100cmの範囲の長さである、実施態様1〜22のいずれかに記載の装置。
(24) 前記可撓性材料部品が、7〜20cmの範囲の長さである、実施態様23に記載の装置。
(25) 前記身体器官が、中空の器官である、実施態様1〜24のいずれかに記載の装置。
(26) 前記身体器官が、血管、消化器系の器官、泌尿器系の器官、及び硬膜からなる群から選択される、実施態様1〜25のいずれかに記載の装置。
(27) 前記消化器系の器官が、食道、胃、小腸、大腸、腸、及び膵臓からなる群から選択される、実施態様26に記載の装置。
(28) 前記小腸の一部が、十二指腸、空腸、及び回腸からなる群から選択される、実施態様27に記載の装置。
(29) 前記大腸の一部が、結腸、盲腸、直腸、及び肛門からなる群から選択される、実施態様27に記載の装置。
(30) 前記消化器系の器官が、ヒト成人の食道及び前記胃の幽門からなる群から選択され、前記可撓性材料部品が約7cmの長さである、実施態様27に記載の装置。
(31) 前記消化器系の器官が、ヒト成人の小腸であり、前記可撓性材料部品が約13cmの長さである、実施態様27に記載の装置。
(32) 前記消化器系の器官が、ヒト成人の大腸であり、前記可撓性材料部品が約20cmの長さである、実施態様27に記載の装置。
(33) 身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するための方法であって、
実施態様1〜32のいずれかに従う装置を提供することと、
前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分が前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分に接触するように前記装置を前記身体器官の周囲に配置し、それによって、前記身体器官の外表面と、前記中空領域との間に、前記身体器官を取り囲む閉鎖容積を画定することと、
前記少なくとも1つの入口を通じて、前記閉鎖容積内に前記硬化性流体組成物を導入することと、を含む、方法。
(34) 前記硬化性流体組成物が、少なくとも2つの成分を含み、前記2つの成分が、同一の前記少なくとも1つの入口(the same of said at least one inlet)を通じて導入される、実施態様33に記載の方法。
(35) 前記少なくとも2つの成分が、前記少なくとも1つの入口を通じて実質的に同時に導入される、実施態様34に記載の方法。
(36) 前記少なくとも2つの成分が、前記少なくとも1つの入口を通じて連続的に導入される、実施態様34に記載の方法。
(37) 前記硬化性流体組成物を導入することが、前記少なくとも1つの入口を通じて前記硬化性流体組成物を注入することを含む、実施態様33〜36のいずれかに記載の方法。
(38) 前記硬化性流体組成物が硬化することを可能にすることを更に含む、実施態様33〜37のいずれかに記載の方法。
(39) 前記硬化性流体組成物の硬化の後に前記装置を除去することを更に含む、実施態様38に記載の方法。
(40) 前記身体器官が、中空の器官である、実施態様33〜39のいずれかに記載の方法。
(41) 前記中空の器官が、堅い状態である、実施態様40に記載の方法。
(42) 前記堅い状態が、液体を用いて前記身体器官を膨張させることによって達成される、実施態様41に記載の方法。
(43) 前記身体器官が、吻合された身体器官(anastomized bodily organ)である、実施態様33〜42のいずれかに記載の方法。
(44) 前記身体器官が、ステープル止め及び縫合からなる群から選択される方法によって吻合される、実施態様43に記載の方法。
(45) 前記身体器官が、ステープル止めによって吻合され、前記ステープラーが前記身体器官の堅い状態を提供するために前記硬化性流体組成物の前記適用中に前記器官内に存在する、実施態様44に記載の方法。
(46) 露出された身体器官を取り囲む閉鎖容量を備える室を画定するための方法であって、前記閉鎖容量がその中に硬化性流体組成物を保持することが可能であり、前記方法が、
実施態様1〜32のいずれかに従う装置を提供することと、
前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分が前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分に接触するように前記装置を前記身体器官の周囲に配置し、それによって、前記身体器官の外表面と、前記中空領域との間に、前記身体器官を取り囲む閉鎖容積を画定することと、を含む、方法。
(47) 身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用する際に使用するため、及び/又は露出された身体器官の周囲に閉鎖容積を備える室を画定するための、実施態様1〜32のいずれかに記載の装置。

Claims (32)

  1. 身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するのに適した装置であって、
    内表面と外表面とを備える長さ寸法と、第1の端部及び第2の端部と、幅寸法と、2つの離間配置された側部とを有する一体型の可撓性材料部品を備え、前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の一部分に接触するように構成され、
    前記内表面が、前記2つの離間配置された側部の間に中空領域を画定し、
    少なくとも1つの入口が、前記中空領域内への前記流体の導入のために、前記外表面と前記内表面との間の流体連通を提供し、
    前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分に接触するとき、前記身体器官の外表面及び前記中空領域が、前記身体器官を取り囲む閉鎖容積を画定するように、前記装置が前記身体器官の周囲に配置可能であり、前記閉鎖容積が、その中に前記流体を封じ込めるために最適であ
    制約のないとき、前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分に重なり合うように、前記可撓性材料部品が平面らせん形を形成するように丸くなるために付勢される、装置。
  2. 身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用するのに適した装置であって、
    内表面と外表面とを備える長さ寸法と、第1の端部及び第2の端部と、幅寸法と、2つの離間配置された側部とを有する一体型の可撓性材料部品を備え、前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の一部分に接触するように構成され、
    前記内表面が、前記2つの離間配置された側部の間に中空領域を画定し、
    少なくとも1つの入口が、前記中空領域内への前記流体の導入のために、前記外表面と前記内表面との間の流体連通を提供し、
    前記第1の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分が、前記第2の端部に近位の前記長さ寸法の前記一部分に接触するとき、前記身体器官の外表面及び前記中空領域が、前記身体器官を取り囲む閉鎖容積を画定するように、前記装置が前記身体器官の周囲に配置可能であり、前記閉鎖容積が、その中に前記流体を封じ込めるために最適であり、
    前記身体器官の周囲に配置されるとき、前記第1の端部と前記第2の端部との間の前記長さ寸法の一部分が、前記身体器官を取り囲み、前記第1の端部に近位の前記可撓性材料部品の内表面が、前記第2の端部に近位の前記可撓性材料部品の内表面に緊密に接触し、それによって前記閉鎖容積を画定するように構成される、装置。
  3. 前記可撓性材料部品が、制約のないとき、真っ直ぐである、請求項に記載の装置。
  4. 機械的強度を提供するために前記長さ寸法に略直交して配置される、前記外表面の少なくとも一部分に沿った複数の隆起した平行な離間配置されたバンドを更に備える、請求項に記載の装置。
  5. 前記バンドのそれぞれが、3〜7mmの範囲の高さ、1〜3mmの範囲の幅、及び28〜34mmの範囲の長さを有する、請求項に記載の装置。
  6. 前記内表面に取り付けられる少なくとも1つの可塑的に変形可能なストリップを更に備える、請求項のいずれか1項に記載の装置。
  7. それぞれが前記2つの離間配置された側部のうちの1つに取り付けられる、2つの可塑的に変形可能なストリップを備える、請求項に記載の装置。
  8. 前記可塑的に変形可能なストリップが、金属を含む、請求項又はに記載の装置。
  9. 前記可撓性材料部品の前記幅が、前記長さ寸法に沿って実質的に一定である、請求項1〜のいずれか1項に記載の装置。
  10. 前記第2の端部に近位の前記可撓性材料部品の前記幅が、前記第1の幅に近位の前記幅より小さい、請求項1〜のいずれか1項に記載の装置。
  11. 少なくとも2つの入口を備える、請求項1〜10のいずれか1項に記載の装置。
  12. 前記硬化性流体組成物が、少なくとも2つの成分を含む、請求項1〜11のいずれか1項に記載の装置。
  13. 前記少なくとも2つの成分のうちの第1のものが、前記少なくとも2つの成分のうちの第2のものによって活性化される、請求項12に記載の装置。
  14. 前記第1の成分が、フィブリノーゲンを含む、請求項13に記載の装置。
  15. 前記フィブリノーゲンの活性化のための前記第2の成分が、トロンビンを含む、請求項14に記載の装置。
  16. 前記フィブリノーゲンの濃度が51.5mg/mLであり、前記トロンビンの濃度が180IU/mLである、請求項15に記載の装置。
  17. 前記可撓性材料が、非生分解性材料、生分解性材料、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項1〜16のいずれか1項に記載の装置。
  18. 前記非生分解性材料が、シリコーンゴム、フルオロエラストマー、ポリクロロプレン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の装置。
  19. 前記生分解性材料が、コラーゲン、フィブリン、ゼラチン、及びこれらの組合せからなる群から選択される、請求項17に記載の装置。
  20. 前記長さ寸法の少なくとも一部分に沿った前記可撓性材料部品が、1〜8cmの範囲の幅である、請求項1〜19のいずれか1項に記載の装置。
  21. 前記長さ寸法の少なくとも一部分に沿った前記可撓性材料部品が、4〜6cmの範囲の幅である、請求項20に記載の装置。
  22. 前記可撓性材料部品が、4〜100cmの範囲の長さである、請求項1〜21のいずれか1項に記載の装置。
  23. 前記可撓性材料部品が、7〜20cmの範囲の長さである、請求項22に記載の装置。
  24. 前記身体器官が、中空の器官である、請求項1〜23のいずれか1項に記載の装置。
  25. 前記身体器官が、血管、消化器系の器官、泌尿器系の器官、及び硬膜からなる群から選択される、請求項1〜24のいずれか1項に記載の装置。
  26. 前記消化器系の器官が、食道、胃、小腸、大腸、腸、及び膵臓からなる群から選択される、請求項25に記載の装置。
  27. 前記小腸の一部が、十二指腸、空腸、及び回腸からなる群から選択される、請求項26に記載の装置。
  28. 前記大腸の一部が、結腸、盲腸、直腸、及び肛門からなる群から選択される、請求項26に記載の装置。
  29. 前記消化器系の器官が、ヒト成人の食道及び前記胃の幽門からなる群から選択され、前記可撓性材料部品が約7cmの長さである、請求項26に記載の装置。
  30. 前記消化器系の器官が、ヒト成人の小腸であり、前記可撓性材料部品が約13cmの長さである、請求項26に記載の装置。
  31. 前記消化器系の器官が、ヒト成人の大腸であり、前記可撓性材料部品が約20cmの長さである、請求項26に記載の装置。
  32. 身体器官を取り囲むように硬化性流体組成物を適用する際に使用するため、及び/又は露出された身体器官の周囲に閉鎖容積を備える室を画定するための、請求項1〜31のいずれか1項に記載の装置。
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