JP6273164B2 - 観測支援装置、観測支援方法、及び観測支援プログラム - Google Patents

観測支援装置、観測支援方法、及び観測支援プログラム Download PDF

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Description

本発明は、観測支援装置、観測支援方法、及び観測支援プログラムに関し、特に、軌道上を運動する移動物体の位置を推定する観測支援装置、観測支援方法、及び観測支援プログラムに関する。
光学系観測装置(例えば光学望遠鏡)を用いて、軌道上を運動する物体(例えば、人工衛星やスペースデブリ)の軌道を推定する場合、少なくとも3点の座標を検出する必要がある。しかし、光学系観測装置は、視野角が狭いため、一度の観測によって高速に移動する物体の座標を3点検出することは難しい。又、視野角が狭い観測機器による一度の観測によって移動物体の3つの座標を検出したとしても、当該座標を利用して推定された軌道は、大きな誤差を有することになる。
例えば、図1に示すように、視野110が比較的広い光学望遠鏡101の場合、視野110内において移動物体の3つの座標120−1、120−2、120−3を検出することができる。この場合、座標120−1、120−2、120−3を利用して軌道130−1を推定することができるが、その観測誤差を考慮すると、推定軌道は軌道130−2から軌道130−3の範囲で誤差が生じる。座標120−1、120−2、120−3は、狭い視野110内で検出されるため、その観測離角α10は小さい。このため、推定される軌道130−2から軌道130−3に例示される誤差範囲は大きくなり、軌道推定精度が低くなってしまう。
このように光学望遠鏡の視野角は狭いため、高速に移動する物体の軌道を推定することは難しい。しかし、光学望遠鏡の角度分解能は高いため、精度の高い軌道推定を行うために、光学望遠鏡によって得られた座標を利用して軌道推定することが望まれている。例えば、特開2011−157030には、レーダと光学的望遠鏡を利用して飛しょう物体の軌道情報を高精度に取得する方法が記載されている(特許文献1参照)。
特許文献1では、レーダの探知結果に基づいて算出された軌道6要素を利用して、光学望遠鏡の観測時刻や観測視野角を決定する。これにより、角度分解能が高い光学望遠鏡によって、高速な角速度で移動する飛しょう物体の発見及び追尾が可能となることから、角度分解能が低いレーダによる監視を補完することができる。
特許文献1では、レーダの監視精度を補完することはできるが、光学望遠鏡の観測方向を決定するために軌道6要素を算出する必要がある。換言すると、軌道推定精度を向上させるために光学望遠鏡による追尾観測を行う場合、レーダの探知結果に基づいて軌道6要素を算出しなければならない。
又、特許文献1では、レーダによる探知結果に基づいて推定された軌道と、既知軌道との照合結果に基づいて監視対象の軌道が既知であるか否かを判定している。しかし、監視対象が既知であるか否かの判定は、軌道6要素によって特定可能な軌道(以下、全軌道と称す)を推定した後に行われるため、未知物体の発見の効率が悪い。
特開2011−157030
以上のことから、本発明の目的は、視野が所定の大きさよりも狭い観測機器によっても、全軌道の推定に必要な情報の取得を可能とする観測支援装置、観測支援方法、及び観測支援プログラムを提供することにある。
又、本発明の他の目的は、未知物体の発見効率が高い観測支援装置、観測支援方法、及び観測支援プログラムを提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は、以下に述べられる手段を採用する。その手段を構成する技術的事項の記述には、[特許請求の範囲]の記載と[発明を実施するための形態]の記載との対応関係を明らかにするために、[発明を実施するための形態]で使用される番号・符号が付加されている。ただし、付加された番号・符号は、[特許請求の範囲]に記載されている発明の技術的範囲を限定的に解釈するために用いてはならない。
一の観点において、本発明による観測支援装置(2)は、1度に観測可能な視野(10)内において検出された移動物体の座標を特定する位置特定部(501)と、特定された座標に基づいて、視野(10)内における移動物体の予測軌道(100)を算出する軌道推定部(502)とを具備する。軌道推定部(502)は、予測軌道(100)を用いて、視野(10)の外側における移動物体の位置の推定に必要な情報を取得する。
本発明による観測支援装置(2)は、移動物体を検出した時刻を含む所定の期間における既知の軌道(200)と、予測軌道(100)との比較結果に基づいて、移動物体の全軌道(30)が既知であるか否かを判定する軌道判定部(504)を更に具備することが好ましい。
ここで、本発明に係る予測軌道(100)は、線形近似された1次曲線であることが好ましい。この場合、軌道判定部(504)は、予測軌道(100)の傾きと既知の軌道(200)の傾きが所定の誤差の範囲内で一致した場合、移動物体の全軌道(30)が既知であると判定する。
本発明による軌道推定部(502)は、予測軌道(100)の延長上に次の観測方向(11)を決定することが好ましい。この際、軌道推定部(502)は、次の観測方向(11)において検出された移動物体の座標を用いて、移動物体の全軌道を算出することが好ましい。
他の観点において、本発明による観測支援方法は、コンピュータによって実行され、1度に観測可能な視野(10)内において検出された移動物体の座標に基づいて、視野(10)内における移動物体の予測軌道(100)を算出するステップと、予測軌道(100)を用いて、視野(10)の外側における移動物体の位置の推定に必要な情報を取得するステップとを具備する。
本発明に係る移動物体の位置の推定に必要な情報を取得するするステップは、移動物体を検出した時刻を含む所定の期間における既知の軌道(200)と、予測軌道(100)との比較結果に基づいて、移動物体の全軌道(30)が既知であるか否かを判定するステップを備えることが好ましい。
ここで、本発明に係る予測軌道(100)は、線形近似された1次曲線であることが好ましい。上記判定するステップは、予測軌道(100)の傾きと既知の軌道(200)の傾きが所定の誤差の範囲内で一致した場合、移動物体の全軌道(30)が既知であると判定する。
本発明による観測支援方法は、予測軌道(200)の延長上に次の観測方向(11)を決定するステップを更に具備する。又、本発明による観測支援方法は、この観測方向(11)において検出された移動物体の座標を用いて、移動物体の全軌道(30)を算出するステップを更に具備することが好ましい。
本発明による観測支援方法は、記録媒体に記録可能な、コンピュータによって実行される観測支援プログラムによって実現されることが好ましい。
本発明によれば、視野が所定の大きさよりも狭い観測機器によっても、全軌道の推定に必要な情報を取得することが可能となる。
又、未知物体の発見効率を向上させることが可能となる。
図1は、従来技術による軌道推定方法の一例を示す概念図である。 図2は、本発明による観測システムの構成の一例を示す図である。 図3は、本発明による観測支援装置の構成の一例を示す図である。 図4は、第1の実施の形態における観測支援装置の構成の一例を示す図である。 図5は、本発明による観測システムによって観測された移動物体と予測軌道の一例を示す図である。 図6は、本発明による観測支援装置における望遠鏡指向方向の設定例を示す図である。 図7は、実施の形態における観測方法の一例を示す図である。 図8は、第2の実施の形態における観測支援装置の構成の一例を示す図である。 図9は、実施の形態における観測方法(追尾方法)の一例を示す図である。 図10は、本発明による軌道推定方法の一例を示す概念図である。 図11は、第3の実施の形態における観測支援装置の構成の一例を示す図である。 図12は、本発明に係る既知軌道データベースに記録された既知軌道の一例を示す図である。 図13は、本発明に係る観測支援装置における既知軌道判定処理の一例を示す図である。 図14は、第4の実施の形態における観測支援装置の構成の一例を示す図である。 図15は、第4の実施の形態における観測方法の一例を示す図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施の形態を説明する。図面において同一、又は類似の参照符号は、同一、類似、又は等価な構成要素を示している。構成要素を区別する場合、参照符号に追番を付し、区別しない場合、追番を付さずに説明する。以下の実施の形態では、視野角の狭い観測機器として光学望遠鏡を利用した観測システムを一例として説明する。
(概要)
本発明による観測支援装置は、観測された移動物体の座標や輝線形状から、観測視野内における予測軌道を算出する。本発明では、予測軌道の延長上に観測機器(例えば光学望遠鏡)の指向方向(観測方向)を設定する(第1の実施の形態)。これにより、狭い視野の観測機器を用いても高速に移動する物体の追尾が可能となる。又、本発明による観測支援装置2は、予測軌道に基づいて設定された指向方向において観測された移動物体の座標を利用して、当該物体の全軌道を推定する(第2の実施の形態)。これにより、狭い視野だが角度分解能の高い観測機器を用いて高速に移動する物体の全軌道を推定することができる。更に、本発明による観測支援装置2は、データベースに記録された既知軌道と、予測軌道との比較結果に基づいて移動物体(の軌道)が既知か未知かを判定する(第3の実施の形態)。このとき、未知と判定された場合、本発明による観測支援装置2は、第2の実施の形態と同様に物体の全軌道を推定する(第4の実施の形態)。本発明によれば、全軌道を推定せずに、視野内の予測軌道により移動物体の軌道が既知か未知かを判定するため、効率的に未知物体を発見できる。又、未知と判定された移動物体については、追尾観測により観測機器の視野角よりも大きな観測離角により、移動物体の座標を検出できるため、精度の高い全軌道を推定することが可能となる。
本発明による観測システム及び観測支援装置は、例えば、地球を周回する高度200km〜2000kmの低軌道を高速に移動する移動物体(人工衛星やスペースデブリ)の観測、既知判定、又は軌道推定に利用することが有効である。特に、光学望遠鏡1に対する仰角が所定の値より小さい位置で観測される移動物体の場合、視野内の軌道を線形近似した予測軌道を利用して観測機器の指向方向(観測方向)の決定や既知判定を行うことが好適である。
(観測システム、観測支援装置2の構成)
図2及び図3を参照して本発明による観測システム及び観測支援装置2の構成の詳細を説明する。図2は、本発明による観測システムの構成の一例を示す図である。図2を参照して、本発明による観測システムは、ネットワーク3を介して接続された光学望遠鏡1及び観測支援装置2を具備する。
光学望遠鏡1は、CCDセンサを備え、光学系を介して結像された画像をCCDセンサによってデータ化し、ネットワーク3を介して観測支援装置2に出力する。光学望遠鏡1は、制御信号に応じて観測方向を変更する経緯台又は赤道儀に設置されることが好ましい。この際、光学望遠鏡1の観測方向は、観測支援装置2からの制御信号に応じて変更されることが好ましい。光学望遠鏡1は、良好な角度分解能を得られる大口径望遠鏡であることが好ましい。この際、口径が大きい光学望遠鏡1は、未知物体を検出するために観測方向を固定的に運用されることが好ましく、比較的軽量で、口径が小さく視野角が広い光学望遠鏡1は、移動物体の追尾用として運用されることが好ましい。
ネットワーク3は、インターネット、LAN(Local Area Network)、及びWAN(Wide Area Network)に例示されるネットワークや、専用回線に例示される通信回線である。
図3は、本発明による観測支援装置2の構成の一例を示す図である。図3を参照して、観測支援装置2は、それぞれがバス206を介して接続されたCPU201(演算装置とも称す)、メモリ202、入力装置203、出力装置204、記憶装置205、通信装置207を具備する。入力装置203は、キーボードやマウス等のユーザによって操作されることで、各種データをCPU201や記憶装置205に出力する。出力装置204は、モニタやプリンタに例示され、CPU201から出力される観測結果データや軌道情報をユーザに対し視認可能に出力する。記憶装置13はハードディスクやメモリ等に例示される外部記憶装置である。通信装置207は、ネットワーク3を介して光学望遠鏡1に接続され、光学望遠鏡1との間の通信を制御するインターフェースである。
記憶装置205には、観測支援プログラム50が記録される。CPU201は、記憶装置205内の観測支援プログラム50を実行することで、後述する位置特定部501、軌道推定部502、制御部503、軌道判定部504のいずれかの機能を実現する。この際、記憶装置205からの各種データやプログラムはメモリ202に一時格納され、CPU201は、メモリ202内のデータを用いて各種処理を実行する。
1.第1の実施の形態
図4から図7を参照して、本発明による観測システム及び観測支援装置2の第1の実施の形態について説明する。第1の実施の形態における観測支援装置2は、観測された移動物体の座標や輝線形状から、観測視野10内における予測軌道100を算出し、予測軌道100の延長上に光学望遠鏡1の観測方向を設定する。図4は、第1の実施の形態における観測支援装置2の構成の一例を示す機能ブロック図である。図4を参照して、第1の実施の形態に係るCPU201は、観測支援プログラム50を実行することで、位置特定部501、軌道推定部502、及び制御部503の各機能を実現する。
位置特定部501は、光学望遠鏡1で撮像された画像データを解析し、移動物体を特定する。例えば、光学望遠鏡1が、固定された所定の観測方向において、所定の時刻t1から時刻t2の期間T1において露光撮像した場合、移動物体は、図5に示す輝線21のように撮像される。この場合、位置特定部501は、画像データから、輝線の長さが所定の値よりも長い輝線21を移動物体として特定する。あるいは、光学望遠鏡1が、固定された所定の観測方向において、所定の期間T1だけ離隔した時刻t1及び時刻t2のそれぞれにおいて撮像した場合、移動物体は、所定の距離だけ離隔した光点として撮像される(図示なし)。この場合、位置特定部501は、画像データから、光点間の距離が所定の値よりも長い光点を移動物体として特定する。位置特定部501は、移動物体として特定された輝線又は光点の座標20を抽出し、記憶装置205に記録する。ここで得られる座標20は、赤道系座標における赤経赤緯であることが好ましい。
軌道推定部502は、光学望遠鏡1の視野10内の予測軌道100を算出し、これを用いて光学望遠鏡1の指向方向(観測方向)を決定する。詳細には、軌道推定部502は、移動物体として特定された輝線21の形状や、輝線21上の座標から近似曲線を算出し、これを予測軌道100として出力する。例えば、図6を参照して、軌道推定部502は、輝線21の長手方向を延長した1次直線を予測軌道100として算出する。あるいは、軌道推定部502は、移動物体として特定された輝線21上の2点の座標を結ぶ直線を予測軌道100として算出する。更には、軌道推定部502は、移動物体として特定された輝線21上の複数の座標から2次以上の近似曲線を予測軌道100として算出してもよい。又、図示しないが、2つ以上の光点の座標が移動物体として特定された場合、当該座標を用いた近似曲線(1次直線又は2次以上の近似曲線)が予測軌道100として算出される。尚、所定の高さより低い軌道(例えば2000km以下)を移動する移動物体については線形近似によって求められた予測軌道100が有効であり、所定の高さよりも高い軌道を移動する移動物体については2次以上の高次曲線近似によって求められた予測軌道100が有効である。
軌道推定部502は、予測軌道100を観測視野10の外側に延長した線上に、光学望遠鏡1の指向方向11を決定する。詳細には、図6に示すように、軌道推定部502は、所定の期間に観測された視野10−1における予測軌道100を視野10−1の外側に延長して、追尾線400を求める。軌道推定部502は、追尾線400上において、視野10−1における所定の座標に対し所定の観測離角だけ離れた座標を光学望遠鏡1の指向方向11として設定する。ここで、指向方向11を決める観測離角は、視野10−1における観測期間T1及び輝線21の長さによって求められる移動物体の角速度に応じて設定されることが好ましい。又、指向方向11を決める基点となる視野10−1における座標は、所定の時刻における輝線21上の座標であることが好適である。指向方向11は、記憶装置205に記録されることが好ましい。
制御部503は、軌道推定部502によって得られた指向方向11に基づいて、光学望遠鏡1の観測方向(指向方向)を制御する。このとき、制御部503は、移動物体を検出した光学望遠鏡1と同じ光学望遠鏡1を制御してもよいし、これとは異なる光学望遠鏡1を制御してもよい。例えば、図7に示すように、観測システムが、観測方向が固定された複数の光学望遠鏡1−1と、追尾用の光学望遠鏡1−2を備える場合、光学望遠鏡1−1によって検出された移動物体の座標に基づいて算出された指向方向11に、光学望遠鏡1−2を制御してもよい。移動物体を検出する光学望遠鏡1−1と追尾する光学望遠鏡1−2を用意することで、高速で移動する物体を追尾し易くなる。又、図7に示すように、固定的に観測する光学望遠鏡1−1を複数用意し、所定の位置で待ち受けるとことで、軌道が未知の移動物体の検出が容易となる。尚、制御部503は、光学望遠鏡1の観測方向を変更するための制御信号を出力してもよいが、指向方向11を示す情報を光学望遠鏡1に出力してもよい。又、制御部503は省略してもよい。
移動物体の角速度に基づいて推定される当該移動物体の指向方向11への到達時刻よりも前に、光学望遠鏡1の観測方向を指向方向11に向けることで、次の視野10−2内に移動物体を捉えることが可能となる。又、本実施の形態における観測支援装置2は、追尾後の視野10−2内に移動物体(例えば輝線21)が観測されると、上述と同様な方法により予測軌道100を算出し、これを利用して次の指向方向11を特定するとともに、光学望遠鏡1を当該指向方向11に制御することができる。このように、本発明による観測支援装置2によれば、視野10が所定の大きさよりも小さい観測装置(例えば光学望遠鏡1)によっても、全軌道の推定に必要な情報(ここでは、追尾に必要な指向方向11や、移動物体の座標)を取得することが可能となる。又、本発明によれば、光学望遠鏡1のみで、全軌道が知られていない移動物体の追尾観測が可能になる。
本実施の形態では、光学望遠鏡1の視野10内において観測された移動物体の軌跡(輝線21)を利用して、当該視野10外における移動物体の位置を予測できるため、光学望遠鏡1の視野角をよりも大きな観測離角にて、移動物体の座標を取得することが可能となる。又、本実施の形態では、移動物体の軌道6要素を算出することなく、視野10内における予測軌道100に基づいて移動物体を追尾しているため、追尾に要する観測コストを削減するとともに、軌道6要素によって特定される全軌道を算出する際の誤差リスクを排除できる。
2.第2の実施の形態
図8から図10を参照して、本発明による観測システム及び観測支援装置2の第2の実施の形態について説明する。第2の実施の形態における観測支援装置2は、第1の実施の形態と同様な方法により移動物体を追尾しながら、大きな観測離角にて検出した移動物体の座標を用いて、当該移動物体の全軌道(例えば周回軌道)を推定する。図8は、第2の実施の形態における観測支援装置2の構成の一例を示す機能ブロック図である。図8を参照して、第2の実施の形態に係るCPU201は、観測支援プログラム50を実行することで、位置特定部501、軌道推定部502、及び制御部503の各機能を実現する。
位置特定部501は、第1の実施の形態と同様に、光学望遠鏡1で撮像された画像データを解析し、移動物体を特定する。位置特定部501は、移動物体として特定した輝線21上又は光点の座標20を、観測結果情報として記憶装置205に記録する。尚、移動物体の位置として記録される座標20は、所定の時刻の輝線21上の座標であることが好ましい。
軌道推定部502は、第1の実施の形態と同様に、光学望遠鏡1の視野10内の予測軌道100を算出し、これを用いて光学望遠鏡1の指向方向11を決定する。又、本実施の形態における軌道推定部502は、移動物体の座標20として記録された観測結果情報に基づいて当該移動物体の全軌道30を算出する。詳細には、本実施の形態における観測支援装置2は、第1の実施の形態と同様な方法により、光学望遠鏡1の指向方向11の計算及び指向方向11における移動物体の座標20の検出を繰り返すことで少なくとも3点の移動物体の座標を記録する。軌道推定部502は、少なくとも3点の移動物体の座標(赤経、赤緯)に基づいて、所定のアルゴリズム(例えば、ガウス法、WR法、又はグーディング法)に従い、軌道6要素(軌道長半径、離心率、軌道傾斜角、昇交赤経、近地点引数、近点離角)によって特定可能な全軌道30を算出する。算出された全軌道30は、軌道データベース300に記録されることが好ましい。この軌道データベース300は、観測支援装置2に設けられてもよいし、外部装置に設けられてもよい。
制御部503は、第1の実施の形態と同様に、軌道推定部502によって得られた指向方向11に基づいて、光学望遠鏡1の観測方向(指向方向)を制御する。
図9及び図10を参照して、本実施の形態における観測システムによる移動物体の軌道推定方法の具体例を説明する。図9を参照して、光学望遠鏡1−1によって視野10−1内に移動物体の座標20−1が検出されると、観測支援装置2は、視野10−1内において予測軌道100を算出し、これを用いて次の指向方向11を設定する。光学望遠鏡1−2は、所定の時刻に、設定された指向方向11に対して観測し、視野10−2内に移動物体の座標20−2を検出する。このとき、観測支援装置2は、視野10−2内において予測軌道100を算出し、これを用いて次の指向方向11を設定する。光学望遠鏡1−2は、所定の時刻に、設定された指向方向11に対して観測し、視野10−3内に移動物体の座標20−3を検出する。このとき、観測支援装置2は、視野10−3内において予測軌道100を算出し、これを用いて次の指向方向11を設定する。以下同様に、光学望遠鏡1−2は、視野10−4内に座標20−4、視野10−5内に座標20−5、・・・を検出する。
図10を参照して、観測支援装置2は、検出された座標20のうち、少なくとも3点(例えば座標20−1、20−2、20−3)に基づいて全軌道30−1を算出する。ここで、座標20−1、20−2、20−3のそれぞれは観測誤差を有するため、算出された軌道も、全軌道30−2から全軌道30−3の範囲で誤差が生じる。しかし、本発明では、観測された移動物体の座標20間における観測離角α1は、視野10の視野角よりも大きい。すなわち、図1に示す従来例の観測離角α10よりも大きな観測離角α1であり、全軌道30の誤差範囲が小さく、精度の高い軌道推定が可能となる。
第2の実施の形態における観測支援装置2によれば、第1の実施の形態と同様に、視野10が所定の大きさよりも小さい観測装置(例えば光学望遠鏡1)によっても、全軌道の推定に必要な情報(ここでは、追尾に必要な指向方向11や、移動物体の座標)を取得することが可能となる。又、光学望遠鏡1のみで、全軌道が知られていない移動物体の追尾観測が可能になる。
又、本実施の形態では、光学望遠鏡1の視野10内において観測された移動物体の軌跡(輝線21)を利用して、当該視野10外における移動物体の位置を予測できるため、光学望遠鏡1の視野角をよりも大きな観測離角にて、移動物体の座標を取得することが可能となる。更に、本実施の形態では、移動物体の軌道6要素を算出することなく、視野10内における予測軌道100に基づいて移動物体を追尾しているため、追尾に要する観測コストを削減するとともに、軌道6要素を算出する際の誤差リスクを排除できる。
更に、本実施の形態おける観測支援装置2は、視野角よりも大きな観測離角にて移動物体の座標(赤経、赤緯)を検出し、これを軌道推定に利用しているため、軌道6要素によって特定される全軌道30(例えば周回軌道)を精度よく推定することができる。
3.第3の実施の形態
図11から図13を参照して、本発明による観測システム及び観測支援装置2の第3の実施の形態について説明する。第3の実施の形態における観測支援装置2は、データベースに記録された既知軌道と、観測視野10内における予測軌道との比較結果に基づいて、移動物体(の軌道)が既知か未知かを判定する。図11は、第3の実施の形態における観測支援装置2の構成の一例を示す機能ブロック図である。図11を参照して、第3の実施の形態に係るCPU201は、観測支援プログラム50を実行することで、位置特定部501、軌道推定部502、及び軌道判定部504の各機能を実現する。
位置特定部501は、第1の実施の形態と同様に、光学望遠鏡1で撮像された画像データを解析し、移動物体を特定する。軌道推定部502は、第1の実施の形態と同様に、光学望遠鏡1の視野10内の予測軌道100を算出する。
軌道判定部504は、軌道データベース300に記録された全軌道が既知の移動物体の情報(以下、既知軌道と称す)と、軌道推定部502によって算出された予測軌道100とを比較し、両者が所定の範囲内で一致する場合、観測された移動物体(の軌道)が既知であると判定し、一致しない場合、当該物体(の軌道)が未知であると判定する。
詳細には、軌道データベース300には、軌道6要素によって特定可能な移動物体の軌道に関する情報が記録されている。軌道判定部504は、移動物体を撮像したときの観測時刻(又は観測期間)に基づいて、軌道データベース300から、当該観測時刻(又は観測期間)及び当該指向方向(観測方向)における当該視野10内の既知軌道200を抽出する。この際、既知軌道200を抽出する際の時間範囲は、観測時刻を含む期間が設定されることが好ましい。例えば、観測時刻を中心としてその前後に誤差範囲“ΔT”を追加した期間の軌道が既知軌道200として抽出されることが好ましい。誤差範囲“ΔT”は、移動物体の進行方向に対する位置推定誤差から見積もられた時間誤差を示す。例えば、公開TLE(Two Line Element)の軌道推定精度から求められた移動物体の進行方向誤差を時間誤差に変換することで誤差範囲“ΔT”が求められる。具体的には、既知軌道高度におけるTLE軌道推定精度で公表された「軌道推定されてから所定の期間後(例えばX日後)の進行方向誤差」から誤差範囲“ΔT”が求められる。図12は、図5に示す観測結果と同じ指向方向(観測方向)及び視野10における既知軌道200の一例を示す図である。ここでは、図5に示す観測結果の観測時間に対して時間誤算“ΔT”を追加した期間内に、視野10内を通過する移動物体の既知軌道200−1、200−2、200−3が示される。尚、既知判定を行うために抽出する既知軌道200の抽出範囲は、予測軌道100と比較できる期間であればよく、任意の期間に設定し得る。
軌道判定部504は、既知軌道200と、検出した輝線21に基づいて算出された予測軌道100とを比較する。この際、軌道判定部504は、予測軌道100と既知軌道200が所定の範囲(判定条件と称す)内で一致するかを判定する。例えば、予測軌道100が1次直線を示す場合、予測軌道100の傾き“θ’”と、既知軌道200(又は既知軌道200の近似1次直線)の傾き“θ”との差“|θ−θ’|”が、判定条件“Δθ”よりも小さく、輝線21における所定の座標22に最も近い既知軌道200上の点との距離“ρ”が判定条件“Δρ”よりも小さいとき、予測軌道100と既知軌道200が判定条件下で一致すると判定する。図13は、図5に示す観測結果と図12に示す既知軌道を重ねて表示した判定処理の一例を示す図である。図13を参照して、予測軌道100の傾き“θ’”との差が“Δθ”よりも小さく、輝線21上の所定の座標22(ここでは、一例として輝線21の中心点)との最短距離“ρ”が、Δρよりも小さい既知軌道200−1が予測軌道100と判定条件下で一致すると判定される。ここで、判定条件を満足する既知軌道200がある場合、すなわち、予測軌道100と判定条件下で一致する既知軌道200がある場合、軌道判定部504は、観測された移動物体(の軌道)が既知であると判定する。一方、判定条件を満足する既知軌道200がない場合、すなわち、抽出された既知軌道200の全てが予測軌道100と判定条件下で一致しない場合、軌道判定部504は、観測された移動物体(の軌道)が未知であると判定する。ここで、判定条件“Δθ”は、例えば光学望遠鏡1に設定された観測誤差が設定されることが好ましい。又、判定条件“Δρ”は、公開TLEの位置誤差であることが好ましい。例えば、既知軌道高度におけるTLE軌道推定精度で規定された位置誤差がΔρとして設定される。尚、判定条件“Δθ”は、観測した輝線21の形状(長さ)、観測仰角、露光時間によって可変であることが好ましい。又、判定条件“Δρ”は誤差範囲“ΔT”と同様に、各既知軌道の推定された日時を基に各既知軌道に対して可変であることが好ましい。これにより、さらに高い効率で軌道推定を行うことが可能となる。
本発明では、所定の時刻における移動物体の座標と、既知軌道上の座標と差ではなく、所定の期間内の予測軌道100と既知軌道の傾きの差を、既知判定の判定条件(許容誤差)としている。軌道データベース300に登録された既知軌道の誤差は進行方向の誤差を含む。このため、位置を時間で微分した“傾き”によって既知判定を行うことで、進行方向の誤差を排除して既知判定を行うことが可能となる。これにより、軌道データベース300に登録された既知軌道の誤差の影響を受けずに、移動物体の既知判定を行うことが可能となる。
本実施の形態における観測支援装置2は、1回の観測において検出された視野内の移動物体の軌跡(輝線21)に基づいて、当該移動物体(の軌道)が既知であるか未知であるかを判定する。換言すると、本実施の形態における観測支援装置2は、既知軌道のうち、所定の観測時間の軌道に基づいて移動物体の既知判定を行う。すなわち、観測支援装置2は、全軌道を推定せずに所定の観測期間内の観測結果を利用して移動物体の既知判定ができるため、効率的に未知物体を発見することができる。
第3の実施の形態における観測支援装置2によれば、視野10が所定の大きさよりも小さい観測装置(例えば光学望遠鏡1)によっても、全軌道の推定に必要な情報(ここでは、検出された移動物体が既知であるか未知であるかを示す情報)を取得することが可能となる。又、本実施の形態では、移動物体の軌道6要素を算出することなく、視野10内における予測軌道100に基づいて移動物体が既知であるか否かを判定しているため、既知判定に要する観測コストを削減することができる。
4.第4の実施の形態
図14から図15を参照して、本発明による観測システム及び観測支援装置2の第4の実施の形態について説明する。第4の実施の形態における観測システム及び観測支援装置2は、第1から第3の実施の形態を組み合わせた動作を行う。すなわち、第4の実施の形態における観測システム及び観測支援装置2は、第3の実施の形態と同様な方法により、移動物体の既知判定を行い、未知物体と判定した場合、第2の実施の形態と同様な方法により当該移動物体の全軌道(例えば周回軌道)推定を行う。図14は、第4の実施の形態における観測支援装置2の構成の一例を示す機能ブロック図である。図14を参照して、第4の実施の形態に係るCPU201は、観測支援プログラム50を実行することで、位置特定部501、軌道推定部502、制御部503、及び軌道判定部504の各機能を実現する。
第4の実施の形態における軌道推定部502は、既知判定結果に応じて軌道推定を行うか否かを決定する。具体的には、軌道推定部502は、検出された移動物体が既知である場合、軌道推定を行わず、予測軌道100と判定条件下で一致すると判定された既知軌道200を、当該移動物体の軌道として特定する。一方、検出された移動物体が未知である場合、第2の実施の形態と同様に、軌道推定部502は指向方向11を算出し、制御部503によって光学望遠鏡1の観測方向を制御し追尾観測が行われる。そして、軌道推定部502は、光学望遠鏡1の観測結果に基づいて軌道6要素によって特定可能な全軌道(例えば周回軌道)を算出する。これらの機能以外の動作は、第1から第3の実施の形態と同様であるので、詳細な説明は割愛する。
図15は、第4の実施の形態における観測システムの動作の一例を示すフロー図である。図15を参照して、観測支援装置2は、ユーザによる操作に応じて、観測計画を立てる(ステップS101)。例えば、移動物体の捜索観測を行う光学望遠鏡1−1の指向方向(観測方向)やその時刻、移動物体検出後において追尾する光学望遠鏡1−2の観測可能領域の設定等が観測計画として規定される。
観測支援装置2は、観測計画に基づき、図5に示すような観測方向が固定的に設定された光学望遠鏡1−1を制御し、捜索観測を実行させる(ステップS102)。光学望遠鏡1−1は、所定の時刻、所定の期間、観測支援装置2から指示された観測方向を撮像する。この際の撮像パラメータ(例えば、露出時間、焦点距離、視野角、倍率、絞り等)は、予め観測計画によって設定されていることが好ましい。又、捜索観測を行う光学望遠鏡1−1は、複数設けられることが好ましく、それぞれが連携することで、広範囲の領域を空間的に連続して撮像することが好ましい。
移動物体が検出されると、観測支援装置2は、移動物体の座標を抽出する(ステップS103、S104)。この際、観測支援装置2は、移動物体の位置を示す座標と、予測軌道100の計算に用いる座標を抽出する。ただし、両者は同じ座標であってもよい。ここで、抽出される座標は赤道座標系の赤経、赤緯であることが好ましい。例えば、観測支援装置2は、検出された移動物体を示す輝線21(軌跡)の2つの端点の座標を予測軌道100を算出するための座標として抽出し、所定の時刻における輝線21上の座標を移動物体の位置を示す座標として抽出する。例えば、観測支援装置2は、輝線21の2つの端点の一方(例えば、観測時刻が古い方)、あるいは、輝線21の中央の点を移動物体の位置を示す座標として抽出する。
観測支援装置2は、検出された移動物体(の軌道)が既知か未知かを判定する(ステップS105)。ここでは、第3の実施の形態と同様な方法により、予測軌道100が算出されるとともに、軌道データベース300内の既知軌道との照合により移動物体の既知判定が行われる。ここで、観測支援装置2は、移動物体が既知であると判定すると、判定条件下で一致した軌道を、当該移動物体の全軌道として出力装置204より視認可能に出力し、軌道検出処理を終了する(ステップS105Yes)。一方、移動物体が未知であると判定すると、観測支援装置2は、輝線21に基づいて予測軌道100を利用して指向方向11を決定し、追尾用の光学望遠鏡1−2を制御して移動物体の追尾を開始する(ステップS106)。
ステップS106において観測支援装置2は、第2の実施の形態と同様に、予測軌道100を延長した追尾線400上に、光学望遠鏡1の次の指向方向11を設定する。追尾用の光学望遠鏡1−2は、設定された指向方向11にて移動物体を待ち受け、所定の時刻において移動物体を観測する。ステップS106において移動物体を検出すると、ステップS104と同様に、移動物体の位置を示す座標と、予測軌道100の計算に用いる座標を抽出する(ステップS107)。ステップS106、S107の動作は、軌道推定に必要な数(例えば規定量)の座標を取得するまで繰り返し行われる(ステップS108No)。尚、ステップS106における追尾によって、移動物体による輝線21を検出し、ステップS105と同様に既知判定を行ってもよい。すなわち、既知判定は、追尾後の観測結果に応じて複数回行われてもよい。
移動物体の座標が3つ以上取得されると、観測支援装置2は、第2の実施の形態と同様な方法により、当該座標を用いて全軌道の推定を行う(ステップS109)。特定された全軌道は軌道データベース300に記録される(ステップS110)。
以上のように、本実施の形態における観測支援装置2は、1回の観測において検出された視野内の移動物体の軌跡(輝線21)に基づいて、既知判定を行い、判定結果に応じて軌道算出のための追尾観測を行うか否かを決定している。本実施の形態における観測支援装置2は、第3の実施の形態と同様に、全軌道を推定せずに所定の観測期間内の観測結果を利用して移動物体の既知判定ができるため、効率的に未知物体を発見することができる。
又、第4の実施の形態における観測支援装置2によれば、第1の実施の形態と同様に、視野10が所定の大きさよりも小さい観測装置(例えば光学望遠鏡1)によっても、全軌道の推定に必要な情報(追尾に必要な指向方向11、移動物体の座標、あるいは、検出された移動物体が既知であるか否かを示す情報)を取得することが可能となる。又、光学望遠鏡1のみで、全軌道が知られていない移動物体の追尾観測及び全軌道30の推定が可能になる。
又、本実施の形態では、光学望遠鏡1の視野10内において観測された移動物体の軌跡(輝線21)を利用して、当該視野10外における移動物体の位置を予測できるため、光学望遠鏡1の視野角よりも大きな観測離角にて、移動物体の座標を取得することが可能となる。更に、本実施の形態では、移動物体の軌道6要素を算出することなく、視野10内における予測軌道100に基づいて移動物体を追尾しているため、追尾に要する観測コストを削減するとともに、軌道6要素を算出する際の誤差リスクを排除できる。
更に、本実施の形態おける観測支援装置2は、視野角よりも大きな観測離角にて移動物体の座標(赤経、赤緯)を検出し、これを軌道推定に利用しているため、軌道6要素によって特定される全軌道30(例えば周回軌道)を精度よく推定することができる。
以上、本発明の実施の形態を詳述してきたが、具体的な構成は上記実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の変更があっても本発明に含まれる。又、第1から第4の実施の形態は、技術的な矛盾が生じない範囲で組み合わせて利用することが可能である。尚、本発明によって推定される全軌道は周回軌道に限らず、移動物体の放物線軌道でも構わない。
1、1−1、1−2 :光学望遠鏡
2 :観測支援装置
3 :ネットワーク
10 :視野
11 :指向方向
20、22 :座標
21 :輝線
30 :全軌道
50 :観測支援プログラム
100 :予測軌道
200 :既知軌道
206 :バス
207 :通信装置
300 :軌道データベース
400 :追尾線
501 :位置特定部
502 :軌道推定部
503 :制御部
504 :軌道判定部

Claims (13)

  1. 1度に観測可能な第1観測方向の視野内において検出された移動物体の複数の第1位置を特定する位置特定部と、
    前記複数の第1位置に基づいて、前記移動物体が移動する前記視野内の軌跡を算出する軌道推定部と
    を具備し、
    前記軌道推定部は、
    前記視野内の軌跡を用いて、前記視野の外側における前記移動物体の第2位置推定し、
    前記第2位置を前記視野内に含む第2観測方向を決定し、
    前記第2観測方向において検出された前記移動物体の第2位置と前記複数の第1位置とに基づいて、前記移動物体の軌道を算出する
    観測支援装置。
  2. 請求項1に記載の観測支援装置において、
    前記移動物体を検出した時刻を含む所定の期間における既知の軌道から得られる軌跡と、前記視野内の軌跡との比較結果に基づいて、前記移動物体の全軌道が既知であるか否かを判定する軌道判定部を更に具備する
    観測支援装置。
  3. 請求項2に記載の観測支援装置において、
    前記視野内の軌跡は、線形近似された1次直線であり、前記軌道判定部は、前記視野内の軌跡の傾きと前記既知の軌道から得られる軌跡の傾きが所定の誤差の範囲内で一致した場合、前記移動物体の全軌道が既知であると判定する
    観測支援装置。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の観測支援装置において、
    前記軌道推定部は、前記視野内の軌跡の延長上に前記第2位置を推定する
    観測支援装置。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の観測支援装置において、
    前記第1位置と前記第2位置とは、光学式望遠鏡によって検出される
    観測支援装置。
  6. 請求項1からのいずれか1項に記載の観測支援装置において、
    前記第1位置と前記第2位置とは、赤道座標で規定される
    観測支援装置。
  7. コンピュータによって実行される観測支援方法であって、
    1度に観測可能な第1観測方向の視野内において検出された移動物体の複数の第1位置に基づいて、前記移動物体が移動する前記視野内の軌跡を算出するステップと、
    前記視野内の軌跡を用いて、前記視野の外側における前記移動物体の第2位置定するステップと
    前記第2位置を前記視野内に含む第2観測方向を決定するステップと、
    前記第2観測方向において検出された前記移動物体の第2位置と前記複数の第1位置とに基づいて、前記移動物体の軌道を算出するステップと
    を具備する
    観測支援方法。
  8. 請求項に記載の観測支援方法において、
    前記第2位置定するステップは、前記移動物体を検出した時刻を含む所定の期間における既知の軌道から得られる軌跡と、前記視野内の軌跡との比較結果に基づいて、前記移動物体の全軌道が既知であるか否かを判定するステップを備える
    観測支援方法。
  9. 請求項に記載の観測支援方法において、
    前記視野内の軌跡は、線形近似された1次直線であり、前記判定するステップは、前記視野内の軌跡の傾きと前記既知の軌道から得られる軌跡の傾きが所定の誤差の範囲内で一致した場合、前記移動物体の全軌道が既知であると判定する
    観測支援方法。
  10. 請求項7から9のいずれか1項に記載の観測支援方法において、
    前記第2位置を推定するステップは、前記視野内の軌跡の延長上に前記第2位置を推定する
    観測支援方法。
  11. 請求項7から10のいずれか1項に記載の観測支援方法において、
    前記第1位置と前記第2位置とは、光学式望遠鏡によって検出される
    観測支援方法。
  12. 請求項7から11のいずれか1項に記載の観測支援方法において、
    前記第1位置と前記第2位置とは、赤道系座標で規定される
    観測支援方法。
  13. 請求項7から12のいずれか1項に記載の観測支援方法をコンピュータに実行させる観測支援プログラム。
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