JP6264470B2 - 原子吸光光度計及び原子吸光測定方法 - Google Patents

原子吸光光度計及び原子吸光測定方法 Download PDF

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Description

本発明は、試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させ、その原子蒸気中に測定光を照射することにより原子吸光を測定するための原子吸光光度計及び原子吸光測定方法に関するものである。
原子吸光光度計には、試料を原子化するための原子化部が備えられている。原子化部では、試料が原子化されることにより原子蒸気が発生し、この原子蒸気中に光源から測定光が照射される。上記光源としては、例えばホロカソードランプ(HCL)などのように、輝線スペクトルを照射する光源が用いられる。このような光源から原子蒸気中に測定光を照射した場合には、原子蒸気中で特定波長の光が吸収されるため、その吸光度を測定することにより、試料の分析を行うことができる。
原子吸光光度計を用いた試料の分析の際には、例えば試料中に多量の塩類などの混合物が混合している場合に、それらの混合物が高温でも完全に解離せず、光源からの測定光に対して吸収を生じることがある。このように、目的とする元素による吸収以外の要因で吸収が生じる場合があり、このような吸収はバックグラウンド吸収と呼ばれている(例えば、下記特許文献1参照)。
バックグラウンド吸収が生じた場合には、目的とする元素の原子吸光による吸光度に、バックグラウンド吸収による吸光度が加算されてしまうため、正確な吸光度を求めることが難しくなる。そこで、バックグラウンド吸収による影響を除去するために、D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法(SR法)などを用いたバックグラウンド補正が行われている。
D2ランプ法では、原子化部において発生した原子蒸気中に、例えばD2ランプ(重水素ランプ)を用いてバックグラウンド測定用の測定光を照射することにより、バックグラウンド補正が行われる。すなわち、D2ランプ法を用いてバックグラウンド補正を行う場合には、例えば輝線スペクトルを照射する光源とは別に、連続スペクトルを照射する光源が用いられ、それぞれの光源から原子蒸気中に測定光を照射することにより得られるスペクトルを用いて演算を行うことにより、バックグラウンド補正が行われる。
ゼーマン法では、例えば電磁石などの磁場発生部から原子化部に磁場を発生させることにより、バックグラウンド補正が行われる。すなわち、ゼーマン法を用いてバックグラウンド補正を行う場合には、例えば輝線スペクトルを照射する光源から原子蒸気中に測定光を照射する際に、磁場発生部の動作を切り替え、そのとき得られたスペクトルを用いて演算を行うことにより、バックグラウンド補正が行われる。
自己反転法では、原子化部において発生した原子蒸気中に、例えば過電流で測定光を照射させることにより、バックグラウンド補正が行われる。すなわち、自己反転法を用いてバックグラウンド補正を行う場合には、例えば輝線スペクトルを照射する光源から原子蒸気中に測定光を照射する際に、一定の短時間だけ過電流で測定光を照射し、そのとき得られたスペクトルを用いて演算を行うことにより、バックグラウンド補正が行われる。
特開2002−195946号公報
上記のようなバックグラウンド補正の各方法には、それぞれに特有の長所や短所があるため、同じ試料に対する分析を行う場合であっても、各方法によって異なる測定結果が得られたり、異なる測定条件となったりする場合がある。
例えば、D2ランプ法を用いてバックグラウンド補正を行った場合には、目的とする元素と非常に近い波長に他の元素の吸収線がある場合に、その吸収線がバックグラウンドと判断されずにバックグラウンド補正が不正確となるおそれがある。そのような観点では、ゼーマン法や自己反転法の方が、バックグラウンド補正を正確に行うことが可能であるが、補正の感度(S/N比)や精度を考慮すると、D2ランプ法の方が好ましい場合もある。一方、ゼーマン法は、測定可能な波長範囲が広いという長所がある。また、消費電力を低減したい場合には、自己反転法を用いてバックグラウンド補正を行うことが好ましい。
このように、いずれの方法でバックグラウンド補正を行うかによって、測定結果や測定条件、その他の動作態様が異なるため、最適な方法を選択して試料の分析を行う必要がある。そのため、従来は、作業者が上記のような各種方法でバックグラウンド補正を行い、測定結果などを比較検討することにより最適な方法を選択していた。しかしながら、複数種類の方法でバックグラウンド補正を繰り返し行う作業は煩雑であり、時間がかかるとともに、試料の消費量も多くなるという問題があった。
本発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる原子吸光光度計及び原子吸光測定方法を提供することを目的とする。
本発明に係る原子吸光光度計は、原子化部と、第1光源と、第2光源と、磁場発生部と、検出器と、測定データ取得処理部と、第1バックグラウンド補正処理部と、第2バックグラウンド補正処理部と、第3バックグラウンド補正処理部とを備える。前記原子化部は、試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる。前記第1光源は、前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する。前記第2光源は、前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する。前記磁場発生部は、前記原子化部に磁場を発生させる。前記検出器は、前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する。
前記測定データ取得処理部は、原子吸収測定期間、第1バックグラウンド測定期間、第2バックグラウンド測定期間、及び、第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する。前記原子吸収測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる。前記第1バックグラウンド測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第2光源から測定光を照射させる。前記第2バックグラウンド測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる。前記第3バックグラウンド測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から過電流で測定光を照射させる。
前記第1バックグラウンド補正処理部は、前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する。前記第2バックグラウンド補正処理部は、前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する。前記第3バックグラウンド補正処理部は、前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する。
このような構成によれば、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間における測定データに基づいて、D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間に得られた共通の測定データ(原子吸収データ)に対して、第1〜第3バックグラウンド測定期間に得られた各測定データ(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。したがって、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。
前記測定データ取得処理部は、原子吸収測定期間、第1バックグラウンド測定期間、及び、第2バックグラウンド測定期間のみを含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得してもよい。この場合、前記原子吸光光度計は、前記第3バックグラウンド補正処理部を備えていなくてもよい。
このような構成によれば、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間における測定データに基づいて、D2ランプ法及びゼーマン法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間に得られた共通の測定データ(原子吸収データ)に対して、第1及び第2バックグラウンド測定期間に得られた各測定データ(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。したがって、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。
前記測定データ取得処理部は、原子吸収測定期間、第2バックグラウンド測定期間、及び、第3バックグラウンド測定期間のみを含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得してもよい。この場合、前記原子吸光光度計は、前記第1バックグラウンド補正処理部を備えていなくてもよい。
このような構成によれば、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間における測定データに基づいて、ゼーマン法及び自己反転法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間に得られた共通の測定データ(原子吸収データ)に対して、第2及び第3バックグラウンド測定期間に得られた各測定データ(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。したがって、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。
前記測定データ取得処理部は、原子吸収測定期間、第1バックグラウンド測定期間、及び、第3バックグラウンド測定期間のみを含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得してもよい。この場合、前記原子吸光光度計は、前記第2バックグラウンド補正処理部を備えていなくてもよい。
このような構成によれば、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間における測定データに基づいて、D2ランプ法及び自己反転法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間に得られた共通の測定データ(原子吸収データ)に対して、第1及び第3バックグラウンド測定期間に得られた各測定データ(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。したがって、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。
本発明に係る原子吸光測定方法は、試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する第2光源と、前記原子化部に磁場を発生させる磁場発生部と、前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器とを備えた原子吸光光度計を用いて、原子吸光を測定するための原子吸光測定方法であって、測定データ取得ステップと、第1バックグラウンド補正ステップと、第2バックグラウンド補正ステップと、第3バックグラウンド補正ステップとを含む。
前記測定データ取得ステップでは、原子吸収測定期間、第1バックグラウンド測定期間、第2バックグラウンド測定期間、及び、第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する。前記原子吸収測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる。前記第1バックグラウンド測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第2光源から測定光を照射させる。前記第2バックグラウンド測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる。前記第3バックグラウンド測定期間においては、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から過電流で測定光を照射させる。
前記第1バックグラウンド補正ステップでは、前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する。前記第2バックグラウンド補正ステップでは、前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する。前記第3バックグラウンド補正ステップでは、前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する。
前記測定データ取得ステップでは、原子吸収測定期間、第1バックグラウンド測定期間、及び、第2バックグラウンド測定期間のみを含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得してもよい。この場合、前記原子吸光測定方法は、前記第3バックグラウンド補正ステップを含んでいなくてもよい。
前記測定データ取得ステップでは、原子吸収測定期間、第2バックグラウンド測定期間、及び、第3バックグラウンド測定期間のみを含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得してもよい。この場合、前記原子吸光測定方法は、前記第1バックグラウンド補正ステップを含んでいなくてもよい。
前記測定データ取得ステップでは、原子吸収測定期間、第1バックグラウンド測定期間、及び、第3バックグラウンド測定期間のみを含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得してもよい。この場合、前記原子吸光測定方法は、前記第2バックグラウンド補正ステップを含んでいなくてもよい。
本発明によれば、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。
本発明の第1実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。 D2ランプ法によりバックグラウンド補正を行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。 ゼーマン法によりバックグラウンド補正を行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。 自己反転法によりバックグラウンド補正を行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。 D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第2実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。 第2実施形態におけるバックグラウンド補正の態様について説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第3実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。 第3実施形態におけるバックグラウンド補正の態様について説明するためのタイミングチャートである。 本発明の第4実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。 第4実施形態におけるバックグラウンド補正の態様について説明するためのタイミングチャートである。
<第1実施形態>
図1は、本発明の第1実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。この原子吸光光度計は、いわゆるファーネス式の原子吸光光度計であり、グラファイトチューブ2a内で試料を加熱して原子化することにより、原子蒸気を発生させ、その原子蒸気中に測定光を通過させて試料の吸光度を測定するものである。
この原子吸光光度計には、光源部1、原子化部2、磁場発生部3、分光器4、光電子増倍管5、増幅器6、ローパスフィルタ(LPF)7、同期回路8、A/D変換器9、制御部10、光源駆動部11、操作部12、表示部13及びメモリ14などが備えられている。
光源部1には、ホロカソードランプ(HCL)1a、重水素ランプ(D2L)1b及びハーフミラー1cが備えられている。ホロカソードランプ1aは、輝線スペクトルを含む測定光を照射する第1光源である。一方、重水素ランプ1bは、連続スペクトルを含む測定光を照射する第2光源である。ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bからそれぞれ照射される測定光は、ハーフミラー1cを介して原子化部2のグラファイトチューブ2a内に入射する。
グラファイトチューブ2a内には、試料注入口(図示せず)から試料溶液が注入され、大電流が流れるグラファイトチューブ2aによって試料溶液が加熱される。これにより、試料が原子化され、グラファイトチューブ2a内に原子蒸気が発生する。ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bからの測定光は、グラファイトチューブ2a内に発生した原子蒸気中に照射される。このとき、ホロカソードランプ1aからの測定光は、グラファイトチューブ2a内の原子蒸気中を通過する過程で、試料に含まれる元素特有の波長の光が強く吸収される。
原子化部2を通過した光は、分光器4に入射する。分光器4には、例えば回折格子が備えられており、当該回折格子において分光された光が光電子増倍管5に入射する。光電子増倍管5は、原子化部2を通過した光を検出することにより測定データを取得するための検出器の一例であり、受光強度に応じた信号を測定データとして出力する。
ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bは、光源駆動部11を介した制御部10の制御により、パルス点灯するようになっている。ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bからの測定光は、原子化部2及び分光器4を介して光電子増倍管5により検出され、光電子増倍管5から時分割多重(TDM)された信号が出力されるようになっている。
光電子増倍管5からの出力信号は、増幅器6により増幅された後、ローパスフィルタ7において高周波ノイズが除去され、同期回路8に入力される。同期回路8では、ホロカソードランプ1aからの測定光に基づく光電子増倍管5の出力信号と、重水素ランプ1bからの測定光に基づく光電子増倍管5の出力信号とが分離され、それらの出力信号がA/D変換器9においてデジタル信号に変換されて制御部10に入力される。
ホロカソードランプ1aからの測定光は、原子吸収測定用の測定光である。すなわち、ホロカソードランプ1aからの測定光に基づく光電子増倍管5の出力信号は、目的とする元素による吸収(原子吸収)、及び、原子吸収以外の吸収(バックグラウンド吸収)の影響を受けた測定データとなる。一方、重水素ランプ1bからの測定光は、バックグラウンド測定用の測定光であり、重水素ランプ1bからの測定光に基づく光電子増倍管5の出力信号は、原子吸光の影響が無視できる程度に小さくなるため、バックグラウンド吸収の影響のみを受けた測定データと同一視できる。
したがって、重水素ランプ1bから測定光を照射させることにより得られた測定データ(第1バックグラウンドデータ)に基づいて、ホロカソードランプ1aから測定光を照射させることにより得られた測定データ(原子吸収データ)を補正することによって、目的とする元素の原子吸収による吸光度を求めることができる。このようなバックグラウンド補正の方法は、D2ランプ法と呼ばれている。
本実施形態では、上記のようなD2ランプ法以外に、ゼーマン法や自己反転法といった他の方法でもバックグラウンド補正を行うことができる。磁場発生部3は、原子化部2に磁場を発生させるためのものであり、ゼーマン法でバックグラウンド補正を行う際に用いられる。この例では、測定光の光軸に沿ってグラファイトチューブ2aを挟むように配置された1対のコイルにより、磁場発生部3が構成されている。これらのコイルに電流を流すことにより、測定光の光軸に対して平行方向に磁場を発生させることができる。
磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させた場合には、上述の通り、原子吸収及びバックグラウンド吸収の影響を受けた測定データが得られる。一方、磁場発生部3から磁場を発生させた状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させた場合に得られる測定データは、原子吸光の影響が無視できる程度に小さくなるため、バックグラウンド吸収の影響のみを受けた測定データと同一視できる。
したがって、ゼーマン法では、磁場発生部3から磁場を発生させた状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させることにより得られた測定データ(第2バックグラウンドデータ)に基づいて、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させることにより得られた測定データ(原子吸収データ)を補正することによって、目的とする元素の原子吸収による吸光度を求めることができる。
自己反転法(自己吸収法)では、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから過電流で測定光を照射させることによって、バックグラウンド測定による測定データを取得する。例えば、100〜600mA程度の過電流で短時間だけホロカソードランプ1aから測定光を照射させることにより得られる測定データは、原子吸光の影響が無視できる程度に小さくなるため、バックグラウンド吸収の影響のみを受けた測定データと同一視できる。
したがって、自己反転法では、ホロカソードランプ1aから過電流で測定光を照射させることにより得られた測定データ(第3バックグラウンドデータ)に基づいて、ホロカソードランプ1aから通常電流(例えば30mA未満)で測定光を照射させることにより得られた測定データ(原子吸収データ)を補正することによって、目的とする元素の原子吸収による吸光度を求めることができる。
制御部10は、例えばCPU(Central Processing Unit)を含む構成であり、当該原子吸光光度計に備えられた各部の動作を制御する。原子化部2、磁場発生部3、増幅器6、ローパスフィルタ7、同期回路8、A/D変換器9、光源駆動部11、操作部12、表示部13及びメモリ14などは、制御部10に対して電気的に接続されている。
操作部12は、例えばキーボード又はマウスを含む構成であり、作業者が操作部12を操作することにより入力作業を行うことができる。表示部13は、例えば液晶表示器などにより構成されており、制御部10による処理の結果などを表示画面に表示させることができる。メモリ14は、例えばRAM(Random Access Memory)又はハードディスクなどにより構成されている。
制御部10は、CPUがプログラムを実行することにより、測定データ取得処理部100、第1バックグラウンド補正処理部101、第2バックグラウンド補正処理部102及び第3バックグラウンド補正処理部103などとして機能する。測定データ取得処理部100は、上述の原子吸収データ、第1バックグラウンドデータ、第2バックグラウンドデータ及び第3バックグラウンドデータを測定データとして取得し、メモリ14に記憶させる処理を行う。
第1バックグラウンド補正処理部101は、原子吸収データ及び第1バックグラウンドデータに基づいて、D2ランプ法によりバックグラウンド補正を行う。第2バックグラウンド補正処理部102は、原子吸収データ及び第2バックグラウンドデータに基づいて、ゼーマン法によりバックグラウンド補正を行う。第3バックグラウンド補正処理部103は、原子吸収データ及び第3バックグラウンドデータに基づいて、自己反転法によりバックグラウンド補正を行う。
図2は、D2ランプ法によりバックグラウンド補正を行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。D2ランプ法によりバックグラウンド補正を行う場合には、予め定められた態様でホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bの動作が制御されることにより、測定データ取得処理部100が、一定のデータ取得サイクルで光電子増倍管5の出力信号を測定データとして取得する。
D2ランプ法によりバックグラウンド補正を行う際の上記データ取得サイクルには、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる原子吸収測定期間T11と、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態で重水素ランプ1bから測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間T13と、それらの間に設けられたダーク期間T12とが含まれる。ダーク期間T12においては、ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bが無点灯状態又は低出力での点灯状態とされる。これらの各期間T11〜T13に得られた測定データに基づいて演算を行うことにより、D2ランプ法によるバックグラウンド補正を行うことができる。
ここで、原子吸収測定期間T11に得られる測定データは、原子吸収(AA)及びバックグラウンド吸収(BG(D))の影響を受けた測定データHである。一方、第1バックグラウンド測定期間T13に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(D))の影響のみを受けた測定データDと同一視できる。これらの測定データH,Dと、ダーク期間T12に得られる測定データΔとに基づいて、下記式(1)により吸光度を求めることができる。ただし、F(X)は測定データXに対する吸光度算出の計算式を表す関数である。
吸光度=F(H−Δ)−F(D−Δ) ・・・(1)
図3は、ゼーマン法によりバックグラウンド補正を行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。ゼーマン法によりバックグラウンド補正を行う場合には、予め定められた態様でホロカソードランプ1a及び磁場発生部3の動作が制御されることにより、測定データ取得処理部100が、一定のデータ取得サイクルで光電子増倍管5の出力信号を測定データとして取得する。
ゼーマン法によりバックグラウンド補正を行う際の上記データ取得サイクルには、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる原子吸収測定期間T21と、磁場発生部3から磁場を発生させた状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間T23と、それらの間に設けられたダーク期間T22とが含まれる。ダーク期間T22においては、ホロカソードランプ1aが無点灯状態又は低出力での点灯状態とされる。これらの各期間T21〜T23に得られた測定データに基づいて演算を行うことにより、ゼーマン法によるバックグラウンド補正を行うことができる。
ここで、原子吸収測定期間T21に得られる測定データは、原子吸収(AA)及びバックグラウンド吸収(BG(Z))の影響を受けた測定データHである。一方、第2バックグラウンド測定期間T23に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(Z))の影響のみを受けた測定データZと同一視できる。これらの測定データH,Zと、ダーク期間T22に得られる測定データΔとに基づいて、下記式(2)により吸光度を求めることができる。ただし、F(X)は測定データXに対する吸光度算出の計算式を表す関数である。
吸光度=F(H−Δ)−F(Z−Δ) ・・・(2)
図4は、自己反転法によりバックグラウンド補正を行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。自己反転法によりバックグラウンド補正を行う場合には、予め定められた態様でホロカソードランプ1aの動作が制御されることにより、測定データ取得処理部100が、一定のデータ取得サイクルで光電子増倍管5の出力信号を測定データとして取得する。
自己反転法によりバックグラウンド補正を行う際の上記データ取得サイクルには、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる原子吸収測定期間T31と、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間T32と、その後に設けられたダーク期間T33とが含まれる。ダーク期間T33においては、ホロカソードランプ1aが無点灯状態又は低出力での点灯状態とされる。これらの各期間T31〜T33に得られた測定データに基づいて演算を行うことにより、自己反転法によるバックグラウンド補正を行うことができる。
ここで、原子吸収測定期間T31に得られる測定データは、原子吸収(AA)及びバックグラウンド吸収(BG(S))の影響を受けた測定データHである。一方、第3バックグラウンド測定期間T32に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(S))の影響のみを受けた測定データSと同一視できる。これらの測定データH,Sと、ダーク期間T33に得られる測定データΔとに基づいて、下記式(3)により吸光度を求めることができる。ただし、F(X)は測定データXに対する吸光度算出の計算式を表す関数である。
吸光度=F(H−Δ)−F(S−Δ) ・・・(3)
図5は、D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行う際の態様について説明するためのタイミングチャートである。本実施形態では、予め定められた態様でホロカソードランプ1a、重水素ランプ1b及び磁場発生部3の動作を制御することにより、D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行うことができる。このとき、測定データ取得処理部100は、一定のデータ取得サイクルで光電子増倍管5の出力信号を測定データとして取得する(測定データ取得ステップ)。当該測定データ取得ステップは、作業者が操作部12を用いて特定のモードを選択した場合にのみ行われるものであってもよいし、試料の測定時に毎回行われるものであってもよい。
D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行う際の上記データ取得サイクルには、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる原子吸収測定期間T41と、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態で重水素ランプ1bから測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間T44と、磁場発生部3から磁場を発生させた状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間T46と、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間T42と、それらの間に適宜設けられたダーク期間T43,T45とが含まれる。ダーク期間T43,T45においては、ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bが無点灯状態又は低出力での点灯状態とされる。これらの各期間T41〜T46に得られた測定データに基づいて演算を行うことにより、D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を行うことができる。
ここで、原子吸収測定期間T41に得られる測定データは、原子吸収(AA)及びバックグラウンド吸収(BG)の影響を受けた測定データHである。第1バックグラウンド測定期間T44に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(D))の影響のみを受けた測定データDと同一視できる。第2バックグラウンド測定期間T46に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(Z))の影響のみを受けた測定データZと同一視できる。第3バックグラウンド測定期間T42に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(S))の影響のみを受けた測定データSと同一視できる。これらの測定データH,D,Z,Sと、ダーク期間T43又はT45に得られる測定データΔとに基づいて、各方法によるバックグラウンド補正を用いた吸光度の演算を行うことができる。
D2ランプ法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T41に得られた測定データHと、第1バックグラウンド測定期間T44に得られた測定データDとに基づいて、第1バックグラウンド補正処理部101の演算により行われる(第1バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第1バックグラウンド補正処理部101は、第1バックグラウンド測定期間T44に得られた測定データDに基づいて、原子吸収測定期間T41に得られた測定データHを上記式(1)により補正して、吸光度を算出する。
ゼーマン法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T41に得られた測定データHと、第2バックグラウンド測定期間T46に得られた測定データZとに基づいて、第2バックグラウンド補正処理部102の演算により行われる(第2バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第2バックグラウンド補正処理部102は、第2バックグラウンド測定期間T46に得られた測定データZに基づいて、原子吸収測定期間T41に得られた測定データHを上記式(2)により補正して、吸光度を算出する。
自己反転法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T41に得られた測定データHと、第3バックグラウンド測定期間T42に得られた測定データSとに基づいて、第3バックグラウンド補正処理部103の演算により行われる(第3バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第3バックグラウンド補正処理部103は、第3バックグラウンド測定期間T42に得られた測定データSに基づいて、原子吸収測定期間T41に得られた測定データHを上記式(3)により補正して、吸光度を算出する。
このように、本実施形態では、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間T41〜T46における測定データに基づいて、D2ランプ法、ゼーマン法及び自己反転法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間T41に得られた共通の測定データH(原子吸収データ)に対して、第1〜第3バックグラウンド測定期間T44,T46,T42に得られた各測定データD,Z,S(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。
これにより、図2〜図4のように、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。このようにして各方法でバックグラウンド補正が行われた測定結果は、例えば表示部13に表示される。したがって、作業者は、表示部13に表示された各測定結果を比較検討することによって最適な方法を測定後でも容易に選択することが可能になる。
<第2実施形態>
図6は、本発明の第2実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。また、図7は、第2実施形態におけるバックグラウンド補正の態様について説明するためのタイミングチャートである。本実施形態では、自己反転法によるバックグラウンド補正は行わず、D2ランプ法及びゼーマン法によるバックグラウンド補正のみを行うようになっている点が第1実施形態とは異なっている。そのため、制御部10は、測定データ取得処理部100、第1バックグラウンド補正処理部101及び第2バックグラウンド補正処理部102としては機能するが、第3バックグラウンド補正処理部103としては機能しないようになっている。
すなわち、本実施形態では、予め定められた態様でホロカソードランプ1a、重水素ランプ1b及び磁場発生部3の動作を制御することにより、D2ランプ法及びゼーマン法によるバックグラウンド補正を一度に行うことができる。このとき、測定データ取得処理部100は、一定のデータ取得サイクルで光電子増倍管5の出力信号を測定データとして取得する(測定データ取得ステップ)。当該測定データ取得ステップは、作業者が操作部12を用いて特定のモードを選択した場合にのみ行われるものであってもよいし、試料の測定時に毎回行われるものであってもよい。
D2ランプ法及びゼーマン法によるバックグラウンド補正を一度に行う際の上記データ取得サイクルには、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる原子吸収測定期間T51と、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態で重水素ランプ1bから測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間T53と、磁場発生部3から磁場を発生させた状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間T55と、それらの間に適宜設けられたダーク期間T52,T54とが含まれる。ダーク期間T52,T54においては、ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bが無点灯状態又は低出力での点灯状態とされる。これらの各期間T51〜T55に得られた測定データに基づいて演算を行うことにより、D2ランプ法及びゼーマン法によるバックグラウンド補正を行うことができる。
ここで、原子吸収測定期間T51に得られる測定データは、原子吸収(AA)及びバックグラウンド吸収(BG)の影響を受けた測定データHである。第1バックグラウンド測定期間T53に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(D))の影響のみを受けた測定データDと同一視できる。第2バックグラウンド測定期間T55に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(Z))の影響のみを受けた測定データZと同一視できる。これらの測定データH,D,Zと、ダーク期間T52又はT54に得られる測定データΔとに基づいて、各方法によるバックグラウンド補正を用いた吸光度の演算を行うことができる。
D2ランプ法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T51に得られた測定データHと、第1バックグラウンド測定期間T53に得られた測定データDとに基づいて、第1バックグラウンド補正処理部101の演算により行われる(第1バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第1バックグラウンド補正処理部101は、第1バックグラウンド測定期間T53に得られた測定データDに基づいて、原子吸収測定期間T51に得られた測定データHを上記式(1)により補正して、吸光度を算出する。
ゼーマン法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T51に得られた測定データHと、第2バックグラウンド測定期間T55に得られた測定データZとに基づいて、第2バックグラウンド補正処理部102の演算により行われる(第2バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第2バックグラウンド補正処理部102は、第2バックグラウンド測定期間T55に得られた測定データZに基づいて、原子吸収測定期間T51に得られた測定データHを上記式(2)により補正して、吸光度を算出する。
このように、本実施形態では、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間T51〜T55における測定データに基づいて、D2ランプ法及びゼーマン法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間T51に得られた共通の測定データH(原子吸収データ)に対して、第1及び第2バックグラウンド測定期間T53,T55に得られた各測定データD,Z(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。
これにより、図2及び図3のように、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。したがって、作業者は、表示部13に表示された各測定結果を比較検討することによって最適な方法を測定後でも容易に選択することが可能になる。
<第3実施形態>
図8は、本発明の第3実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。また、図9は、第3実施形態におけるバックグラウンド補正の態様について説明するためのタイミングチャートである。本実施形態では、D2ランプ法によるバックグラウンド補正は行わず、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正のみを行うようになっている点が第1実施形態とは異なっている。そのため、本実施形態に係る原子吸光光度計には、重水素ランプ1bが備えられていない。また、制御部10は、測定データ取得処理部100、第2バックグラウンド補正処理部102及び第3バックグラウンド補正処理部103としては機能するが、第1バックグラウンド補正処理部101としては機能しないようになっている。
すなわち、本実施形態では、予め定められた態様でホロカソードランプ1a及び磁場発生部3の動作を制御することにより、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行うことができる。このとき、測定データ取得処理部100は、一定のデータ取得サイクルで光電子増倍管5の出力信号を測定データとして取得する(測定データ取得ステップ)。当該測定データ取得ステップは、作業者が操作部12を用いて特定のモードを選択した場合にのみ行われるものであってもよいし、試料の測定時に毎回行われるものであってもよい。
ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行う際の上記データ取得サイクルには、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる原子吸収測定期間T61と、磁場発生部3から磁場を発生させた状態でホロカソードランプ1aから測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間T64と、磁場発生部3から磁場を発生させていない状態でホロカソードランプ1aから過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間T62と、それらの間に適宜設けられたダーク期間T63とが含まれる。ダーク期間T63においては、ホロカソードランプ1aが無点灯状態又は低出力での点灯状態とされる。これらの各期間T61〜T64に得られた測定データに基づいて演算を行うことにより、ゼーマン法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を行うことができる。
ここで、原子吸収測定期間T61に得られる測定データは、原子吸収(AA)及びバックグラウンド吸収(BG)の影響を受けた測定データHである。第2バックグラウンド測定期間T64に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(Z))の影響のみを受けた測定データZと同一視できる。第3バックグラウンド測定期間T62に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(S))の影響のみを受けた測定データSと同一視できる。これらの測定データH,Z,Sと、ダーク期間T63に得られる測定データΔとに基づいて、各方法によるバックグラウンド補正を用いた吸光度の演算を行うことができる。
ゼーマン法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T61に得られた測定データHと、第2バックグラウンド測定期間T64に得られた測定データZとに基づいて、第2バックグラウンド補正処理部102の演算により行われる(第2バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第2バックグラウンド補正処理部102は、第2バックグラウンド測定期間T64に得られた測定データZに基づいて、原子吸収測定期間T61に得られた測定データHを上記式(2)により補正して、吸光度を算出する。
自己反転法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T61に得られた測定データHと、第3バックグラウンド測定期間T62に得られた測定データSとに基づいて、第3バックグラウンド補正処理部103の演算により行われる(第3バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第3バックグラウンド補正処理部103は、第3バックグラウンド測定期間T62に得られた測定データSに基づいて、原子吸収測定期間T61に得られた測定データHを上記式(3)により補正して、吸光度を算出する。
このように、本実施形態では、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間T61〜T64における測定データに基づいて、ゼーマン法及び自己反転法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間T61に得られた共通の測定データH(原子吸収データ)に対して、第2及び第3バックグラウンド測定期間T64,T62に得られた各測定データZ,S(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。
これにより、図3及び図4のように、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。したがって、作業者は、表示部13に表示された各測定結果を比較検討することによって最適な方法を測定後でも容易に選択することが可能になる。
<第4実施形態>
図10は、本発明の第4実施形態に係る原子吸光光度計の構成例を示した図である。また、図11は、第4実施形態におけるバックグラウンド補正の態様について説明するためのタイミングチャートである。本実施形態では、ゼーマン法によるバックグラウンド補正は行わず、D2ランプ法及び自己反転法によるバックグラウンド補正のみを行うようになっている点が第1実施形態とは異なっている。そのため、本実施形態に係る原子吸光光度計には、磁場発生部3が備えられていない。また、制御部10は、測定データ取得処理部100、第1バックグラウンド補正処理部101及び第3バックグラウンド補正処理部103としては機能するが、第2バックグラウンド補正処理部102としては機能しないようになっている。
すなわち、本実施形態では、予め定められた態様でホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bの動作を制御することにより、D2ランプ法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行うことができる。このとき、測定データ取得処理部100は、一定のデータ取得サイクルで光電子増倍管5の出力信号を測定データとして取得する(測定データ取得ステップ)。当該測定データ取得ステップは、作業者が操作部12を用いて特定のモードを選択した場合にのみ行われるものであってもよいし、試料の測定時に毎回行われるものであってもよい。
D2ランプ法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を一度に行う際の上記データ取得サイクルには、ホロカソードランプ1aから測定光を照射させる原子吸収測定期間T71と、重水素ランプ1bから測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間T74と、ホロカソードランプ1aから過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間T72と、それらの間に適宜設けられたダーク期間T73とが含まれる。ダーク期間T73においては、ホロカソードランプ1a及び重水素ランプ1bが無点灯状態又は低出力での点灯状態とされる。これらの各期間T71〜T74に得られた測定データに基づいて演算を行うことにより、D2ランプ法及び自己反転法によるバックグラウンド補正を行うことができる。
ここで、原子吸収測定期間T71に得られる測定データは、原子吸収(AA)及びバックグラウンド吸収(BG)の影響を受けた測定データHである。第1バックグラウンド測定期間T74に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(D))の影響のみを受けた測定データDと同一視できる。第3バックグラウンド測定期間T72に得られる測定データは、バックグラウンド吸収(BG(S))の影響のみを受けた測定データSと同一視できる。これらの測定データH,D,Sと、ダーク期間T73に得られる測定データΔとに基づいて、各方法によるバックグラウンド補正を用いた吸光度の演算を行うことができる。
D2ランプ法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T71に得られた測定データHと、第1バックグラウンド測定期間T74に得られた測定データDとに基づいて、第1バックグラウンド補正処理部101の演算により行われる(第1バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第1バックグラウンド補正処理部101は、第1バックグラウンド測定期間T74に得られた測定データDに基づいて、原子吸収測定期間T71に得られた測定データHを上記式(1)により補正して、吸光度を算出する。
自己反転法によるバックグラウンド補正は、原子吸収測定期間T71に得られた測定データHと、第3バックグラウンド測定期間T72に得られた測定データSとに基づいて、第3バックグラウンド補正処理部103の演算により行われる(第3バックグラウンド補正ステップ)。すなわち、第3バックグラウンド補正処理部103は、第3バックグラウンド測定期間T72に得られた測定データSに基づいて、原子吸収測定期間T71に得られた測定データHを上記式(3)により補正して、吸光度を算出する。
このように、本実施形態では、1つのデータ取得サイクルで得られた各測定期間T71〜T74における測定データに基づいて、D2ランプ法及び自己反転法の各方法でバックグラウンド補正が行われる。すなわち、原子吸収測定期間T71に得られた共通の測定データH(原子吸収データ)に対して、第1及び第3バックグラウンド測定期間T74,T72に得られた各測定データD,S(バックグラウンドデータ)を用いてバックグラウンド補正が行われる。
これにより、図2及び図4のように、複数種類の方法ごとに原子吸収データ及びバックグラウンドデータを取得するような構成と比較して、試料の消費量を抑制しつつ、複数種類の方法を用いたバックグラウンド補正を短時間で容易に行うことができる。したがって、作業者は、表示部13に表示された各測定結果を比較検討することによって最適な方法を測定後でも容易に選択することが可能になる。
以上の実施形態では、原子吸収測定期間及びバックグラウンド測定期間に得られた測定データだけでなく、ダーク期間に得られる測定データも用いてバックグラウンド補正を行うような構成について説明した。しかし、このような構成に限らず、ダーク期間に得られる測定データを用いることなくバックグラウンド補正を行うような構成であってもよい。
原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源は、ホロカソードランプ1aに限らず、輝線スペクトルを含む測定光を照射する他の光源であってもよい。また、上記第1光源として、例えばキセノンフラッシュランプなどのように、連続スペクトルを含む測定光を照射する光源を用いることもできる。
以上の実施形態では、ファーネス式の原子吸光光度計に本発明が適用された構成について説明した。しかし、本発明は、ファーネス式の原子吸光光度計に限らず、例えば可燃性ガスに試料を噴霧して、その混合気体を燃焼することにより試料を加熱して原子化し、発生した原子蒸気中に測定光を通過させて試料の吸光度を測定するフレーム式の原子吸光光度計などにも適用可能である。
1 光源部
1a ホロカソードランプ
1b 重水素ランプ
1c ハーフミラー
2 原子化部
2a グラファイトチューブ
磁場発生部
4 分光器
5 光電子増倍管
6 増幅器
7 ローパスフィルタ(LPF)
8 同期回路
9 A/D変換器
10 制御部
11 光源駆動部
12 操作部
13 表示部
14 メモリ
100 測定データ取得処理部
101 第1バックグラウンド補正処理部
102 第2バックグラウンド補正処理部
103 第3バックグラウンド補正処理部

Claims (8)

  1. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、
    前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、
    前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する第2光源と、
    前記原子化部に磁場を発生させる磁場発生部と、
    前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器と、
    前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第2光源から測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間、及び、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得処理部と、
    前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する第1バックグラウンド補正処理部と、
    前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する第2バックグラウンド補正処理部と、
    前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する第3バックグラウンド補正処理部とを備えたことを特徴とする原子吸光光度計。
  2. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、
    前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、
    前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する第2光源と、
    前記原子化部に磁場を発生させる磁場発生部と、
    前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器と、
    前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第2光源から測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間、及び、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得処理部と、
    前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する第1バックグラウンド補正処理部と、
    前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する第2バックグラウンド補正処理部とを含むことを特徴とする原子吸光光度計。
  3. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、
    前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、
    前記原子化部に磁場を発生させる磁場発生部と、
    前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器と、
    前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間、及び、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得処理部と、
    前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する第2バックグラウンド補正処理部と、
    前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する第3バックグラウンド補正処理部とを含むことを特徴とする原子吸光光度計。
  4. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、
    前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、
    前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する第2光源と、
    前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器と、
    前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記第2光源から測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間、及び、前記第1光源から過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得処理部と、
    前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する第1バックグラウンド補正処理部と、
    前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する第3バックグラウンド補正処理部とを含むことを特徴とする原子吸光光度計。
  5. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する第2光源と、前記原子化部に磁場を発生させる磁場発生部と、前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器とを備えた原子吸光光度計を用いて、原子吸光を測定するための原子吸光測定方法であって、
    前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第2光源から測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間、及び、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得ステップと、
    前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する第1バックグラウンド補正ステップと、
    前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する第2バックグラウンド補正ステップと、
    前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する第3バックグラウンド補正ステップとを含むことを特徴とする原子吸光測定方法。
  6. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する第2光源と、前記原子化部に磁場を発生させる磁場発生部と、前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器とを備えた原子吸光光度計を用いて、原子吸光を測定するための原子吸光測定方法であって、
    前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第2光源から測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間、及び、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得ステップと、
    前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する第1バックグラウンド補正ステップと、
    前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する第2バックグラウンド補正ステップとを含むことを特徴とする原子吸光測定方法。
  7. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、前記原子化部に磁場を発生させる磁場発生部と、前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器とを備えた原子吸光光度計を用いて、原子吸光を測定するための原子吸光測定方法であって、
    前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記磁場発生部から磁場を発生させた状態で前記第1光源から測定光を照射させる第2バックグラウンド測定期間、及び、前記磁場発生部から磁場を発生させていない状態で前記第1光源から過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得ステップと、
    前記第2バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをゼーマン法により補正する第2バックグラウンド補正ステップと、
    前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する第3バックグラウンド補正ステップとを含むことを特徴とする原子吸光測定方法。
  8. 試料を原子化させることにより原子蒸気を発生させる原子化部と、前記原子化部において発生した原子蒸気中に原子吸収測定用の測定光を照射する第1光源と、前記原子化部において発生した原子蒸気中にバックグラウンド測定用の測定光を照射する第2光源と、前記原子化部を通過した光を検出することにより測定データを取得する検出器とを備えた原子吸光光度計を用いて、原子吸光を測定するための原子吸光測定方法であって、
    前記第1光源から測定光を照射させる原子吸収測定期間、前記第2光源から測定光を照射させる第1バックグラウンド測定期間、及び、前記第1光源から過電流で測定光を照射させる第3バックグラウンド測定期間を含むデータ取得サイクルで、各測定期間における測定データを取得する測定データ取得ステップと、
    前記第1バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸収測定期間に得られた測定データをD2ランプ法により補正する第1バックグラウンド補正ステップと、
    前記第3バックグラウンド測定期間に得られた測定データに基づいて、前記原子吸光測定期間に得られた測定データを自己反転法により補正する第3バックグラウンド補正ステップとを含むことを特徴とする原子吸光測定方法。
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