JP6260297B2 - 恒温装置、及び蓄電装置の製造方法 - Google Patents
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Description
上記問題点を解決するための恒温装置は、電解液を有する蓄電装置を複数収納する収納空間を有し、前記収納空間の温度を一定に保持する恒温槽と、前記恒温槽内で前記蓄電装置を上下反転させる反転装置と、を有し、前記恒温槽は、熱源と、前記熱源で温度調節された熱媒体を前記収納空間に供給する供給口と、前記恒温槽内で上下方向に延びる第1回転軸を中央部に有したターンテーブルを前記第1回転軸を回転中心として回転させる回転装置と、を有し、前記蓄電装置は、前記ターンテーブル上の前記第1回転軸を中心とした放射状の位置においてそれぞれ回転可能に支持された複数の回転板に固定されており、前記反転装置は、前記複数の回転板の各々を上下反転させるように回転させることにより前記蓄電装置を上下反転させることを要旨とする。
これによれば、回転装置によって蓄電装置を周回させると、複数の蓄電装置を順番に供給口と対向する位置に移動させることができる。このため、熱媒体による蓄電装置の温度調節を複数の蓄電装置で順番に行うことができ、複数の蓄電装置の温度分布を均一にすることができる。
上記問題点を解決するための恒温装置は、電解液を有する蓄電装置を複数収納する収納空間を有し、前記収納空間の温度を一定に保持する恒温槽と、前記恒温槽内で前記蓄電装置を上下反転させる反転装置と、を有し、前記恒温槽は、熱源と、前記熱源で温度調節された熱媒体を前記収納空間に供給する供給口と、前記恒温槽内に延びる第1回転軸の周囲で前記蓄電装置を周回させる回転装置と、を有し、前記供給口は、前記第1回転軸から離間した位置に開口しており、前記回転装置により周回される前記蓄電装置に対向することを要旨とする。
これによれば、例えば、ケース内に電解液と、活物質を備える電極組立体とを収納した蓄電装置を製造する場合、まず、ケース内に電極組立体を収納し、その後、ケース内に電解液が注入され、各活物質に電解液を浸透させる。次いで、蓄電装置が恒温装置に収納され、エージング工程が行われる。このエージング工程の最中に、反転装置によって蓄電装置を上下反転させることができる。このため、エージング工程中に、反転装置によって蓄電装置の上下反転が行われると、電極組立体の上下両部及び左右両側部が電解液に浸かる状態となり、電解液を電極組立体の上下左右全体から浸透させていくことができる。したがって、電解液を活物質に効率良く浸透させることができ、エージング工程までに活物質中に電解液が浸透していない領域があったとしても、エージング工程が完了するまでに電解液を活物質に浸透させることができる。
また、これによれば、回転装置によって蓄電装置を周回させると、複数の蓄電装置を順番に供給口と対向する位置に移動させることができる。このため、熱媒体による蓄電装置の温度調節を複数の蓄電装置で順番に行うことができ、複数の蓄電装置の温度分布を均一にすることができる。
まず、蓄電装置としての二次電池50について説明する。
また、図1に示すように、ケース本体54の側面のうち、最も面積の大きい偏平面54aに沿い、かつ長手方向に直交する方向を、二次電池50の短手方向とする。
図1に示すように、恒温装置10は、複数の二次電池50を収納する恒温槽11を備える。恒温槽11は、側面に開口部12aを有する四角箱状の本体部12と、本体部12の開口部12aを開閉可能とする扉14とを有する。本体部12は、四角形状の底壁13aと、底壁13aの三つの縁部から立設された側壁13bと、三つの側壁13bの上端に設置された天板13cとを有する。恒温槽11は、本体部12と扉14によって囲まれた収納空間Sを有する。
まず、ケース本体54の開口部から電極組立体52をケース本体54内に挿入し、ケース本体54に蓋体55を接合して、ケース本体54の開口部を閉塞する。すると、ケース51に電極組立体52を収納する工程が完了する。次に、注液口58からケース51内へ電解液53を注入し、電解液53を活物質に浸透させる浸透工程を行う。その後、注液口58を封止部材59で封止する。
まず、二次電池50を拘束治具23によって拘束する。具体的には、第1の拘束板24と第2の拘束板25の間に二次電池50を配置する。このとき、二次電池50は、電極組立体52の積層方向に沿って第1の拘束板24と第2の拘束板25が並ぶようにする。次に、第2の拘束板25の両挿通孔25aに保持部材26を挿通するとともに、各保持部材26を第1の拘束板24の各挿通孔24aに挿通し、第1の拘束板24を貫通した保持部材26にナット28を螺合する。その結果、第1の拘束板24と第2の拘束板25で二次電池50が積層方向において挟持される。
(1)恒温装置10は反転装置60を備える。この反転装置60により、二次電池50を繰り返し上下反転させることができる。その結果、電極組立体52の上下左右を電解液53に繰り返して浸けることができ、電解液53を電極組立体52の上下左右から各活物質に浸透させていくことができる。よって、例えば、浸透工程だけで、電極組立体52の下部側から活物質に電解液53を浸透させていく場合と比べて、電解液53を活物質に効率良く浸透させることができる。よって、恒温装置10を用いることで、エージング工程までに各活物質中に電解液53が浸透していない領域があったとしても、エージング工程が完了するまでに電解液53を各活物質に浸透させることができる。また、エージング工程の時間を電解液53の浸透時間として有効利用することができ、エージング工程が完了するまでに電解液53を活物質に浸透させることができる。
○ 図5に示すように、恒温装置10は、恒温槽11内に、反転装置としての可動棚30を複数有する構成であってもよい。複数の可動棚30は、恒温槽11内を水平に横断する第1の回転軸L1を回転中心として周回する。各可動棚30には複数の二次電池50を固定することができる。各可動棚30は、第2の回転軸L2を回転中心として自転可能である。そして、各可動棚30が第1の回転軸L1を回転中心として周回するとともに、周回中は、可動棚30が自転することで二次電池50が上下反転する。
○ 熱媒体を液体とし、恒温槽11の壁面に沿わせた配管内に加熱された液体を循環させて、収納空間Sの温度を一定に保持する構成としてもよい。
○ 正極電極及び負極電極は、金属箔の片面に活物質が存在する構造でもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
Claims (5)
- 電解液を有する蓄電装置を複数収納する収納空間を有し、前記収納空間の温度を一定に保持する恒温槽と、
前記蓄電装置が固定される複数の可動棚を前記恒温槽内で上下反転させる反転装置と、を有し、
前記恒温槽は、
熱源と、
前記熱源で温度調節された熱媒体を前記収納空間に供給する供給口と、
前記恒温槽内を水平に横断する第1回転軸を中心に放射状に配置された前記複数の可動棚を前記第1回転軸を回転中心として周回させる回転装置と、を有し、
前記複数の可動棚は、前記恒温槽内を水平に横断する複数の第2回転軸のいずれかに回転可能に支持されており、
前記反転装置は、前記複数の可動棚の各々を、前記第2回転軸を回転中心として上下を交互に反転させるように回転させる恒温装置。 - 電解液を有する蓄電装置を複数収納する収納空間を有し、前記収納空間の温度を一定に保持する恒温槽と、
前記恒温槽内で前記蓄電装置を上下反転させる反転装置と、を有し、
前記恒温槽は、
熱源と、
前記熱源で温度調節された熱媒体を前記収納空間に供給する供給口と、
前記恒温槽内で上下方向に延びる第1回転軸を中央部に有したターンテーブルを前記第1回転軸を回転中心として回転させる回転装置と、を有し、
前記蓄電装置は、前記ターンテーブル上の前記第1回転軸を中心とした放射状の位置においてそれぞれ回転可能に支持された複数の回転板に固定されており、
前記反転装置は、前記複数の回転板の各々を上下反転させるように回転させることにより前記蓄電装置を上下反転させる恒温装置。 - 前記供給口は、前記第1回転軸から離間した位置に開口しており、前記回転装置により周回される前記蓄電装置に対向する請求項1又は請求項2に記載の恒温装置。
- 電解液を有する蓄電装置を複数収納する収納空間を有し、前記収納空間の温度を一定に保持する恒温槽と、
前記恒温槽内で前記蓄電装置を上下反転させる反転装置と、を有し、
前記恒温槽は、
熱源と、
前記熱源で温度調節された熱媒体を前記収納空間に供給する供給口と、
前記恒温槽内に延びる第1回転軸の周囲で前記蓄電装置を周回させる回転装置と、を有し、
前記供給口は、前記第1回転軸から離間した位置に開口しており、前記回転装置により周回される前記蓄電装置に対向する恒温装置。 - ケース内に電解液、及び活物質を備える電極組立体を有する蓄電装置の製造方法であって、
前記ケース内に前記電極組立体を収納する収納工程と、
前記ケース内に前記電解液を注入し、該電解液を前記活物質に浸透させる浸透工程と、
前記蓄電装置を活性化させるエージング工程と、を含み、
前記エージング工程では、複数の前記蓄電装置を収納する収納空間と、前記収納空間に熱源で温度調節された熱媒体を供給する供給口と、を有した恒温装置内において、第1回転軸を中心に放射状に配置された複数の前記蓄電装置を前記第1回転軸の周囲で周回させるとともに、前記蓄電装置の各々を上下反転させるように回転させることを特徴とする蓄電装置の製造方法。
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