JP6259379B2 - トラフィック異常検出装置およびブログラム - Google Patents
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Description
IPネットワーク通信で用いられる装置の各IF(Interface)の流通トラフィック量(以降、単にトラフィック量と称す。)は、各装置のMIB(Management Information Base)情報に記憶され、SNMP(Simple Network Management Protocol)マネージャにより、リンクのIF毎に収集可能である(非特許文献1,2)。
また、特許文献1に記載の技術は、トラフィック量が時間変動することにともなってトラフィック量の差分が時間変動する場合には、比較基準の差分を定めることが困難である。具体的には、比較基準の差分を、時刻t1の値に定めた場合と、時刻t3(≠t1)の値に定めた場合とでは異なってしまうので、差異判定が揺らいでしまうという問題がある。
はじめに、本発明の概要について、図1を用いて説明する。本発明では、トラフィック量の周期変動に着目して、トラフィックの異常を検出する。
図1(a)はトラフィック量の時間変動を表し、図1(b)は現在ベクトルを表し、図1(c)は基準ベクトルを表し、図1(d)は判定結果を表している。
しかし、時間t1の現在ベクトル10と、時間2T+t1の現在ベクトル10とは、異なっている。この理由は、図1(a)の図において、時間2T+t1付近では、点線22のトラフィック量の時間変動特性が、時間t1付近の特性とは異なっているためである。
次に、トラフィック異常検出装置200の機能例について、図2を用いて説明する(適宜、図1参照)。
記憶部210は、RAM(Random Access Memory)、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等の記憶媒体から構成される。記憶部210には、処理部220によって算出された現在ベクトル10(以降、トラフィックバランスデータとも称する。)、比較結果12、ユーザによって操作される入力装置241(マウスやキーボード等)から入力される各種設定情報等が記憶される。
周期時間保存部212は、グループ化したIFごとに1周期の時間長を記憶している。
忘却係数保存部214は、過去の入力に対する重みを忘却係数として記憶している。忘却係数は、基準ベクトル11を算出する際に用いられる。
閾値保存部216は、現在ベクトル10と基準ベクトル11とに差異があるか否か、すなわち異常か否か、を判定するための閾値を記憶している。
判定結果保存部217は、現在ベクトル10と基準ベクトル11とに差異があるか否か、すなわち異常か正常か、についての判定結果を記憶している。
トラフィックバランスデータ演算部221は、トラフィックバランスデータを算出する機能を有する。具体的には、トラフィックバランスデータ演算部221は、ネットワーク242を構成する1以上の装置から、トラフィック情報受信部232を介して、所定の時間(一定時間の場合を含む。)ごとにトラフィック量の情報を取得する。次に、トラフィックバランスデータ演算部221は、取得したトラフィック量に比例(線形、非線形を問わない。)する値を要素とするトラフィックバランスデータ(現在ベクトル10)を、グループ化したIFごとに生成する。そして、トラフィックバランスデータ演算部221は、生成したトラフィックバランスデータとトラフィック量が取得された時間とを関連付けて、双方をトラフィックバランスデータ保存部215に記憶する。
入力受信部231は、ユーザによって操作される入力装置241(マウスやキーボード等)から入力される各種設定情報を受信し、記憶部210に記憶する機能を有する。
トラフィック情報受信部232は、ネットワーク242を構成する各装置からトラフィック量の情報を受信し、受信した情報を処理部220のトラフィックバランスデータ演算部221に出力する機能を有する。
送信部233は、異常判定部223によって生成された判定結果や警報を表示装置243に送信する機能を有する。
ネットワーク242は、不図示の装置(ルータ等)によって構成されている。そして、当該装置には、MIBに基づいてトラフィック量が記憶されている。
表示装置243は、ディスプレイ等であり、処理部220から出力される情報を表示する機能や、警報を出力する機能を有する。
次に、類似度の算出例として、2つの実施例について説明する。
(第1の算出例)
周期性を持つトラフィック変動の1周期の時間長をTとする。ここで、図1(a)のグラフの横軸のように、時間を0から開始して累積していく場合、時間t=xにおけるトラフィックバランスデータはb(x)と表し、基準トラフィックバランスデータをB(x%%T)と表わす。ただし、x%%Tは、xをTで割ったときの余りとする。
・・式(1)
なお、「・」は、内積を表す。
第2の算出例では、トラフィックバランスデータb(t)が多変量正規分布に従うと仮定し、マハラノビス距離を異常度とするケースについて説明する。
まず、時間t=xにおけるトラフィックバランスデータb(x)の1周期内の同時間の、例えば1日周期の場合には、時間が朝9時であれば朝9時の、多変量正規分布を推定する。an=t+T×n(n=0,1,2,・・)という時間の配列を考え、b(an)の多変量正規分布を推定する。例えば、anは、n=0であれば0日目の朝、n=1であれば1日目の朝ということを示す。忘却係数rを設定し、逐次的に更新させるようにすると、平均値μ(n)と分散行列Cij(n)とは、それぞれ式(2)、式(3)のように表せる。
Cij(n)=(1−r)Cij(n−1)
+r(bi(an)−μi(n))(bj(an)−μj(n)) ・・式(3)
ここで、i,jは、IFを識別する記号を表している。
{ (μ(n)−b(an))TCij(n)−1(μ(n)−b(an)) }1/2
・・式(4)
ただし、Tは転置を表し、−1は逆行列を表す。
次に、トラフィック異常検出装置200の処理フロー例について、図3を用いて説明する(適宜、図2参照)。
ステップS301では、トラフィックバランスデータ演算部221は、所定の時間(一定時間の場合を含む。)ごとに、ネットワーク242を構成する1以上の装置から、トラフィック情報受信部232を介して、トラフィック量の情報を取得する。
未受信のIFがあると判定した場合(ステップS302でYes)、処理はステップS301へ戻り、未受信のIFがないと判定した場合(ステップS302でNo)、処理はステップS303へ進む。
初回であると判定した場合(ステップS305でYes)、処理は終了し、初回でないと判定した場合(ステップS305でNo)、処理はステップS306へ進む。
閾値以上と判定した場合(ステップS309でYes)、処理はステップS310へ進み、閾値未満と判定した場合(ステップS309でNo)、処理は終了する。
11 基準ベクトル
200 トラフィック異常検出装置
210 記憶部
220 処理部
221 トラフィックバランスデータ演算部
222 トラフィックバランスデータ類似度演算部
223 異常判定部
230 送受信部
231 入力受信部
232 トラフィック情報受信部
233 送信部
241 入力装置
242 ネットワーク
243 表示装置
T 周期
Claims (4)
- ネットワーク通信で用いられる1以上の装置のインタフェースにおけるトラフィック量を所定の時間ごとに取得し、その取得したトラフィック量に比例する値を要素とするベクトルを生成し、前記生成したベクトルを記憶部に記憶するトラフィックバランスデータ演算部と、
前記記憶部に記憶されているベクトルに基づいて基準ベクトルを生成し、今回生成したベクトルと前記基準ベクトルとの類似度を演算するトラフィックバランスデータ類似度演算部と、
前記類似度に基づいて、トラフィックの異常の有無を判定する異常判定部とを備え、
前記トラフィックバランスデータ演算部は、トラフィック量の時間変動の周期が等しい前記インタフェースにおけるトラフィック量に基づいて、前記ベクトルを生成し、
前記トラフィックバランスデータ類似度演算部は、前記トラフィック量を前記インタフェースから取得し、その取得した時間を前記周期内の時間に変換し、その変換後の時間に対応する時間の前記記憶されているベクトルに基づいて、前記基準ベクトルを生成する
ことを特徴とするトラフィック異常検出装置。 - 前記トラフィックバランスデータ類似度演算部は、前記今回生成したベクトルと前記基準ベクトルとをコサイン類似度に適用して、類似度を演算する
ことを特徴とする請求項1に記載のトラフィック異常検出装置。 - 前記トラフィックバランスデータ類似度演算部は、前記生成したベクトルが多変量正規分布に従うと仮定して、前記生成したベクトルの平均値と分散行列とを生成し、前記今回生成したベクトル、当該平均値および当該分散行列を用いてマハラノビス距離を演算し、
前記異常判定部は、前記マハラノビス距離に基づいてトラフィックの異常の有無を判定する
ことを特徴とする請求項1に記載のトラフィック異常検出装置。 - コンピュータに、
ネットワーク通信で用いられる装置のインタフェースにおけるトラフィック量を所定の時間ごとに取得し、その取得したトラフィック量に比例する値を要素とするベクトルを生成し、前記生成したベクトルを記憶手段に記憶するトラフィックバランスデータ演算手順と、
前記記憶手段に記憶されているベクトルに基づいて基準ベクトルを生成し、今回生成したベクトルと前記基準ベクトルとの類似度を演算するトラフィックバランスデータ類似度演算手順と、
前記類似度に基づいて、トラフィックの異常の有無を判定する異常判定手順とを実行させ、
前記トラフィックバランスデータ演算手順において、トラフィック量の時間変動の周期が等しい前記インタフェースにおけるトラフィック量に基づいて、前記ベクトルを生成し、
前記トラフィックバランスデータ類似度演算手順において、前記トラフィック量を前記インタフェースから取得し、その取得した時間を前記周期内の時間に変換し、その変換後の時間に対応する時間の前記記憶されているベクトルに基づいて、前記基準ベクトルを生成する
ことを特徴とするプログラム。
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JP2014177882A JP6259379B2 (ja) | 2014-09-02 | 2014-09-02 | トラフィック異常検出装置およびブログラム |
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