JP6247652B2 - 優先度付与装置、優先度付与方法および優先度付与プログラム - Google Patents
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Description
本発明は、複数のモジュールの結合テストにおいて、準正常系試験項目に優先度を付与する優先度付与装置、優先度付与方法および優先度付与プログラムに関する。
一般的に、ソフトウエアの品質保証のために、プログラムの状態とイベントの組み合わせから、試験で用いる試験項目を作成する方法が知られている。あらゆるパラメータ、イベント等の組み合わせを洗い出すことで、試験項目を網羅的に抽出できる。しかしながら、網羅的に抽出された試験項目数は膨大な数となり、これらの試験項目の全てを試験する場合、開発者への負担が大きい。
そこで、試験項目の優先度を設定する方法が提案されている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の方法は、入出力イベントの組み合わせがタスク間シーケンス情報として定義されているイベントを優先度が高くするなど、イベントの優先度に基づいて、試験項目に優先度を設定する。
また、試験項目を減らす方法として、直交表を利用して、削減可能な組み合わせを抽出し、削除する方法がある(例えば、非特許文献1および2参照)。直交表を利用する方法は、少ない試験回数で、多くの機能間の組み合わせを試験可能になるように、試験項目を選択することを可能とする。直交表を利用する方法は、一般的に、入力条件の組み合わせに、論理関係がなく独立するケースで有効である。
池上 俊也、"勝ちにいく!ソフトウエアテスト 第3回:テスト項目の絞り込み:重み付けは必ず数値で表そう"、[online]、2007年10月11日、ITPro、[平成27年2月10日検索]、インターネット〈URL:http://itpro.nikkeibp.co.jp/article/COLUMN/20070920/282546/〉
山本訓稔、外1名、「直交表を利用したソフトウェアテスト−HAYST法−」、ソフトウェアシンポジウム2004、2004年1月
しかしながら、いずれの文献も、複数のモジュールの結合テストにおいて、試験項目を効率的に選択する方法に適さない。
複数のモジュールの結合テストにおいては、イベントによってモジュールの状態が変化する正常系試験項目についてもれなく試験され、さらに、準正常系試験項目を、効率的に選択してバグを解消することが求められている。準正常系試験項目を適切に選択することで、開発の短期終了と品質向上を実現することが期待される。
しかしながら、特許文献1に記載の方法は、イベントの重要度を考慮しているため、正常系試験項目に優先度を付与する場合には適切であるが、準正常系試験項目を選択する工夫は開示されていない。
上記非特許文献1および非特許文献2に記載されるように直交表を利用する方法を利用して、複数のモジュールの各状態および各イベントによる試験項目を絞り込む方法も考えられる。しかしながら、複数のモジュールの結合テストは、状態遷移とイベントとが密接に因果関係があるので、直交表を用いることは適切ではない。
従って本発明の目的は、複数のモジュールの結合テストにおいて、適切に、準正常系試験項目に優先度を付与する優先度付与装置、優先度付与方法および優先度付与プログラムを提供することである。
上記課題を解決するために、本発明の第1の特徴は、複数のモジュールの結合テストにおいて、準正常系試験項目に優先度を付与する優先度付与装置に関する。本発明の第1の特徴に係る優先度付与装置は、各モジュールの状態およびイベントに基づいて、各モジュールの状態の組み合わせおよびイベントを対応づけたパターンを抽出するパターン抽出手段と、パターンの優先度を付与する優先度付与手段を備える。優先度付与手段は、パターン抽出手段によって抽出されたパターンのうち、イベントによる状態遷移後のパターンを抽出し、当該抽出されたパターンの状態の組み合わせに属するパターンのうち、状態遷移を生じさせたイベントに関連するパターン以外のパターンであって、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンの優先度を上げる。
優先度付与手段は、さらに、優先度が上げられたパターンが属する状態の組み合わせの優先度を上げても良い。
優先度付与手段は、さらに、イベントの種類数の多い状態の組み合わせの優先度を上げても良い。
本発明の第2の特徴は、複数のモジュールの結合テストにおいて、準正常系試験項目に優先度を付与する優先度付与方法に関する。本発明の第2の特徴に係る優先度付与方法は、各モジュールの状態およびイベントに基づいて、各モジュールの状態の組み合わせおよびイベントを対応づけたパターンを抽出するパターン抽出ステップと、パターンの優先度を付与する優先度付与ステップを備える。優先度付与ステップは、パターン抽出ステップによって抽出されたパターンのうち、イベントによる状態遷移後のパターンを抽出し、当該抽出されたパターンの状態の組み合わせに属するパターンのうち、状態遷移を生じさせたイベントに関連するパターン以外のパターンであって、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンの優先度を上げる。
優先度付与ステップは、さらに、優先度が上げられたパターンが属する状態の組み合わせの優先度を上げても良い。
優先度付与ステップは、さらに、イベントの種類数の多い状態の組み合わせの優先度を上げても良い。
コンピュータを、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の手段として機能させるための優先度付与プログラム。
本発明の第3の特徴は、コンピュータを本発明の第1の特徴に記載の手段として機能させるための優先度付与プログラムに関する。
本発明によれば、複数のモジュールの結合テストにおいて、適切に、準正常系試験項目に優先度を付与する優先度付与装置、優先度付与方法および優先度付与プログラムを提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一または類似の部分には同一または類似の符号を付している。
(概要)
本発明の実施の形態に係る優先度付与装置1は、複数のモジュールの結合テストにおいて、準正常系試験項目に優先度を付与する。準正常系試験項目は、正常系試験項目以外の試験項目であって、イベントの発生に対して何も変化が起こらない、すなわちイベントを無視するパターンのことを指す。
本発明の実施の形態に係る優先度付与装置1は、複数のモジュールの結合テストにおいて、準正常系試験項目に優先度を付与する。準正常系試験項目は、正常系試験項目以外の試験項目であって、イベントの発生に対して何も変化が起こらない、すなわちイベントを無視するパターンのことを指す。
優先度付与装置1は、複数のモジュールの各状態およびイベントの組み合わせで特定される各パターンのうち、準正常系試験項目に対して適切に優先度を付与するものである。優先度付与装置1は、準正常系試験項目に対して適切に優先度を付与し、効率的に試験項目を特定することにより、ソフトウエアの品質を向上に寄与する。
本発明の実施の形態において優先度付与装置1は、試験対象の各モジュールの各状態の組み合わせや、パターンに対して、試験項目としての優先度を付与する。本発明の実施の形態において「パターン」は、各状態の組み合わせとイベントで特定される試験項目である。ここで、本発明の実施の形態に係るパターンは、正常系試験項目に対応するパターンが除外され、正常系試験項目に対してはもれなく試験されるように制御されてもよい。
図2を参照して、優先度付与装置1の試験対象Tの一例として、各モジュールの各状態およびイベントを説明する。試験対象Tは、外部装置55からの要求に従ってトランザクションを開始し、応答する。
図2に示すように、ステップS101において外部装置が、トランザクション開始の要求E1を第1モジュール51に送信すると、ステップS102において第1モジュール51は、トランザクション開始の指示を、第2モジュール52に送信する。第2モジュール52は、トランザクションを開始する。
ステップS104において第2モジュール52は、トランザクションの応答E2を第1モジュール51に送信し、ステップS105において第1モジュール51は、受信した応答を外部装置55に送信する。応答を受信すると、ステップS106において外部装置55は、AckE3を第1モジュール51に送信する。ステップS107において第1モジュール51は、第2モジュール52にトランザクションの終了を通知する。第2モジュール52は、ステップS108においてリソース解放の要求E5を受信すると、リソースを解放して、処理を終了する。
図2および図3(a)に示すように、第1モジュール51は、状態K1、K2、K3およびK4を有する。K1は、外部装置55からトランザクション開始の要求E1を待機する状態である、K2は、外部装置55からトランザクション開始の要求E1を受信し、第2モジュール52にトランザクションの開始の指示を送信した後、第2モジュール52からの応答E2を待機する状態である。K3は、第2モジュール52から受信した応答を外部装置55に送信し、外部装置55からのAckE3を待機する状態である。第1モジュール51は、外部装置55からAckE3を受信し、第2モジュール52にトランザクションの終了を通知すると、K1に戻る。
図2および図3(b)に示すように、第2モジュール52は、状態R1、R2およびR3を有する。R1は、第1モジュール51からトランザクション開始の指示を待機する状態である。R2は、第1モジュール51からトランザクション開始の指示を受信した後、そのトランザクションを処理し、応答E2を第1モジュール51に送信する状態である。R3は、第1モジュール51からトランザクションの終了が通知され、リソース解放の要求E5を待機する状態である。第2モジュール52は、リソース解放の要求E5を受信すると、R1に戻る。
ここで図2のステップS103、S103aおよびS103bに示すように、外部装置55は、トランザクション開始の要求E1を送信した後、応答を受信するまでの間に、トランザクション開始の再要求E4を送信する場合がある。第1モジュール51が状態K3かつ第2モジュール52が状態R2のときに、再要求E4が発生すると、応答を再送する。しかしながら、再要求E4が、ネットワーク遅延等により、第1モジュール51の状態がK2やK1の状態の間に受信された場合、再要求E4に対しては、何ら処理されず、再要求E4は無視される。
(優先度付与装置)
図1に示すように本発明の実施の形態に係る優先度付与装置1は、記憶装置10、処理装置20、入力装置(図示せず)、出力装置(図示せず)等を備える一般的なコンピュータである。優先度付与装置1は、一般的なコンピュータが、所定の機能を実現するための優先度付与プログラムを実行することにより、図1に示す各機能が実現される。
図1に示すように本発明の実施の形態に係る優先度付与装置1は、記憶装置10、処理装置20、入力装置(図示せず)、出力装置(図示せず)等を備える一般的なコンピュータである。優先度付与装置1は、一般的なコンピュータが、所定の機能を実現するための優先度付与プログラムを実行することにより、図1に示す各機能が実現される。
記憶装置10は、優先度付与プログラムを記憶するとともに、試験対象プログラムデータ11およびパターンデータ12を記憶する。
試験対象プログラムデータ11は、本発明の実施の形態において試験対象となるプログラムのデータである。試験対象プログラムデータ11は、試験項目を作成可能な情報であれば、その形態を問わず、例えば、プログラムのソースコード、モデル図データ、仕様データなどであっても良い。本発明の実施の形態において試験対象プログラムデータ11は、図2に示すように、第1モジュール51および第2モジュール52である。
パターンデータ12は、本発明の実施の形態に係る試験対象Tにおけるパターンを含むデータである。パターンデータ12は、例えば図4(a)に示すデータであって、第1モジュール51の状態K1、K2およびK3、第2モジュール52の状態R1、R2およびR3、およびイベントE1、E2、E3、E4、E5の全ての組み合わせを網羅する。パターンデータ12は、処理装置20の処理により、逐次更新される。
処理装置20は、パターン抽出手段21、優先度付与手段22および優先度出力手段23を備える。
パターン抽出手段21は、各モジュールの状態およびイベントに基づいて、各モジュールの状態の組み合わせおよびイベントを対応づけたパターンを抽出し、図4(a)に示すパターンデータ12を生成する。パターン抽出手段21は、モデル検査器や状態遷移シミュレーターなどであって、試験対象プログラムデータ11から、各モジュールの状態およびイベントを洗い出して、パターンデータ12を生成する。ここでパターン抽出手段21は、試験対象プログラムデータ11において、存在する状態の組み合わせを特定する。さらにパターン抽出手段21は、各モジュールの状態の組み合わせと、存在する状態の組み合わせとの差分から、存在しえない状態の組み合わせを特定する。
具体的には、図2および図3に示す例において、試験対象プログラムデータ11は、(K1,R2)、(K2,R3)および(K3,R3)の組み合わせが存在しえないとする。本発明の実施の形態において、(Kx,Ry)は、第1モジュール51のKx(x=1,2,3)の状態と、第2モジュール52のRy(y=1,2,3)の状態との組み合わせを示す。
この場合パターン抽出手段21は、図4(a)に示すパターンデータ12から、(K1,R2)、(K2,R3)および(K3,R3)を削除して、図4(b)に示すパターンデータ12を生成する。図4(b)においてハッチが付された部分は、存在しえない状態の組み合わせを示す。本発明においては、存在しえない状態の組み合わせ、換言すると試験対象項目外の状態の組み合わせをハッチで示して、試験対象項目の候補と区別するが、パターンデータ12から削除されても良い。
優先度付与手段22は、パターンデータ12を読み出して、パターンの優先度を付与する。優先度付与手段22は、パターン抽出手段21によって抽出されたパターンのうち、イベントによる状態遷移後のパターンを抽出する。さらに優先度付与手段22は、当該抽出されたパターンの状態の組み合わせに属するパターンのうち、状態遷移を生じさせたイベントに関連するパターン以外のパターンであって、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンの優先度を上げる。ここで、「イベントに対する挙動が設定される」とは、イベントが生じたときに、試験対象Tが、そのイベントを無視することなく、何らかの変化が生じることを意味する。また「イベントに対する挙動が設定されない」とは、イベントが生じたときに、試験対象Tが、そのイベントを無視し、何ら変化が生じないことを意味する。
まず、図5に示すパターンデータ12は、図4(b)に示すパターンデータ12において、各パターンにおいて発生する処理と、イベントによる遷移先の状態を示す。(K1,R1)で、イベントE1が発生した場合に、トランザクションの開始処理が生じて、(K2,R2)に遷移することを示す。(K2,R2)で、イベントE2が発生した場合、応答返却処理が生じて、(K3,R2)に遷移することを示す。(K3,R2)で、イベントE3が発生した場合、トランザクションの終了処理が生じて、(K1,R3)に遷移することを示す。(K1,R3)で、イベントE5が発生した場合、リソースの解放処理が生じて、(K1,R1)に遷移することを示す。これらのパターンは、正常系試験項目として、試験される。
一方図5に示すパターンデータ12において、「無視」と記載されているパターンが、非正常系試験項目であって、本発明の実施の形態に係る優先度付与装置1による優先度付与対象のパターンである。「無視」と記載されているパターンは、当該パターンが生じたとしても、試験対象Tは何ら処理をしないことを示す。
ここで優先度付与手段22は、正常系試験項目に対応するパターン以外のパターンから、「イベントによる状態遷移後のパターン」として、(K2,R2)、(K3,R2)、(K1,R3)、および(K1,R1)の各状態の組み合わせに属するパターンを抽出する。さらに優先度付与手段22は、抽出したパターンのうち、状態遷移を生じさせたイベントに関連するパターン以外のパターンとして、(K2,R2)におけるイベントE3,E4およびE5、(K3,R2)におけるイベントE1,およびE5、(K1,R3)におけるイベントE2,およびE4、(K1,R1)におけるイベントE2,E3およびE4の各パターンを特定する。
さらに優先度付与手段22は、特定したパターンのうち、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンを特定し、特定したパターンの優先度を上げる。
(K2,R2)におけるイベントE3,E4およびE5の各パターンのうち、状態遷移前(K1,R1)にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後(K2,R2)にイベントに対する挙動が設定されていないパターンは存在しない。
(K3,R2)におけるイベントE1,およびE5の各パターンのうち、状態遷移前(K2,R2)にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後(K3,R2)にイベントに対する挙動が設定されていないパターンは存在しない。
(K1,R3)におけるイベントE2,およびE4の各パターンのうち、状態遷移前(K3,R2)にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後(K1,R3)にイベントに対する挙動が設定されていないパターンは、E4のパターンである。すなわち、状態遷移前(K3,R2)において、イベントE4が設定されている一方、状態遷移後(K1,R3)においてイベントE4は無視される。
(K1,R1)におけるイベントE2,E3およびE4の各パターンのうち、状態遷移前(K1,R3)にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後(K1,R1)にイベントに対する挙動が設定されていないパターンは存在しない。
以上の様に、優先度付与手段22は、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンを探索した結果、(K1,R3)におけるイベントE4のパターンの優先度を上げる。
ここで、(K1,R3)におけるイベントE4のパターンは、エラーの生じやすい状況であると考えられる。すなわち、図2に示すように、イベントE4は、トランザクション開始の再要求イベントであり、応答を受信する前に、外部装置55が送信するものである。しかしながら、外部装置55が、応答を受信する前に再要求E4を送信したとしても、ステップS103aおよびS103bに示すように、ネットワーク遅延等により、試験対象Tが、応答を送信した後にイベントE4を受信したり、Ackを受信した後にイベントE4を受信したりする場合が生じる。結合テストにおいては、このようなネットワーク遅延においても、正常に処理されることを確認するべきであると考えられる。従って、(K1,R3)におけるイベントE4のパターンは、優先度の高い試験項目となる。なお、(K3,R2)におけるイベントE4のパターンは、正常系試験項目として処理される。
ここで優先度付与手段22はさらに、優先度が上げられたパターンが属する状態の組み合わせの優先度を上げても良い。具体的には、上述の処理において(K1,R3)におけるイベントE4のパターンの優先度が上げられたので、優先度付与手段22は、(K1,R3)の状態の組み合わせの優先度を上げても良い。また、優先度付与手段22は、(K1,R3)の状態の組み合わせに属するパターンのうち、正常系試験項目のパターンを除外したパターン、具体的には、(K1,R3)におけるイベントE2およびE3の各パターンの優先度を上げても良い。
また優先度付与手段22はさらに、イベントの種類数の多い状態の組み合わせの優先度を上げても良い。換言すると、優先度付与手段22は、正常系試験項目のパターンの多い状態の組み合わせにおいて、非正常系試験項目のパターンの優先度を上げる。
図7に示すパターンデータ12は、各状態の組み合わせにおけるイベントの種類数を設定する。(K1,R1)はイベントE1に対して動作するので「1」、(K3,R1)はイベントE4に対して動作するので「1」、(K2,R2)はイベントE2に対して動作するので「1」、(K3,R2)はイベントE3およびE4に対して動作するので「2」、(K1,R3)はイベントE1およびE5に対して動作するので「2」となる。従って、優先度付与手段22は、イベントの種類数「2」が設定された状態(K3,R2)および(K1,R3)の優先度を上げる。
優先度出力手段23は、優先度付与手段22によって付与された優先度を出力する。優先度出力手段23は、例えば図8に示すように、優先度付与手段22によって優先度が上げられた状態の組み合わせ、およびパターンを出力しても良いし、各状態の組み合わせおよびパターンについて、数値化された優先度を出力しても良い。また優先度出力手段23は、画面表示するのみならず、CSVやテキスト等のコンピュータが読み取り可能なファイルデータ形式で出力しても良い。試験対象Tの開発者らは、優先度出力手段23による出力結果と、試験対象Tの仕様要求等に基づいて、非正常系試験項目のうち、テストするべき試験項目を適切に選択することができる。
(優先度付与方法)
図9を参照して、パターン抽出手段21によるパターン抽出処理を説明する。
図9を参照して、パターン抽出手段21によるパターン抽出処理を説明する。
まずステップS1においてパターン抽出手段21は、状態の組み合わせおよびイベントのパターンを抽出して、対応づけし、試験対象Tにおけるあらゆるパターンを特定する。ステップS2においてパターン抽出手段21は、ステップS2において、発生しえない状態の組み合わせに関するパターンを削除して、パターンデータ12を生成する。
図10を参照して、優先度付与手段22による優先度付与処理を説明する。
まずステップS11において優先度付与手段22は、何らかのイベントによって状態が遷移したパターンを抽出し、抽出した各パターンが属する状態の組み合わせのそれぞれについて、ステップS12ないしステップS16の処理を繰り返す。さらに優先度付与手段22は、ある特定の状態の組み合わせの各パターンについて、ステップS12ないしステップS14の処理を繰り返す。
ステップS12において優先度付与手段22は、このイベントが、状態遷移を生じさせたイベントであるか否かを判定する。状態遷移を生じさせたイベントの場合、次のイベントについてステップS12の処理を行う。
一方、状態遷移を生じさせたイベントでない場合、ステップS13において優先度付与手段22は、処理対象のパターンが、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンであるか否かを判定する。状態遷移前および状態遷移後において処理がイベントされていないパターンである場合、次のパターンについてステップS12の処理を行う。状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンである場合、ステップS14において優先度付与手段22は、このパターンの優先度を上げる。
ある状態の組み合わせの各パターンについて、ステップS12ないしステップS14の処理が終了すると、ステップS15に進む。ステップS15において優先度付与手段22は、この状態の組み合わせの各パターンのうち、ステップS14において優先度を上げたパターンがあるか否かを判定する。優先度を上げたパターンがない場合、次の状態の組み合わせについて、ステップS12の処理を行う。
ステップS14において優先度を上げたパターンがある場合、ステップS16において優先度付与手段22は、この状態の組み合わせの優先度を上げる。
このように全ての状態の組み合わせについて、ステップS12ないしステップS16の処理が終了すると、ステップS17に進む。
ステップS17において優先度付与手段22は、各状態の組み合わせで設定されたイベントの種類数において、状態の組み合わせの優先度を上げる。
このように本発明の実施の形態に係る優先度付与装置1によれば、複数のモジュールの結合テストにおいて、各モジュールの状態およびイベントの相関関係を考慮して、非正常系試験項目に優先度を付与することができる。
特に優先度付与装置1は、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていない状態処理後のパターンにおいて、優先度を高くする。これにより優先度付与装置1は、状態遷移前に発生したイベントが、遅延して到達することにより、他のイベントにより状態遷移した後に到達する可能性に着目して、優先度を付与することができる。具体的には、図2に示す例において、イベントE3によって、(K3,R2)から(K1,R3)に遷移する場合に、試験対象Tが(K1,R3)の状態で外部装置55からイベントE3を受信するパターンに対して、優先度付与装置1は優先度を上げる。このようなパターンにおいてバグがある場合、顕在化しやすく問題が大きくなる場合があるので、このパターンの優先度を上げて試験することにより、試験項目の適切な選択および品質の向上を実現することができる。
(その他の実施の形態)
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
上記のように、本発明の実施の形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述および図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例および運用技術が明らかとなる。
例えば、本発明の実施の形態に記載した優先度付与装置は、図1に示すように一つのハードウエア上に構成されても良いし、その機能や処理数に応じて複数のハードウエア上に構成されても良い。また、既存の情報処理システム上に実現されても良い。
本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
1 優先度付与装置
10 記憶装置
11 試験対象プログラムデータ
12 パターンデータ
20 処理装置
21 パターン抽出手段
22 優先度付与手段
23 優先度出力手段
51 第1モジュール
52 第2モジュール
55 外部装置
10 記憶装置
11 試験対象プログラムデータ
12 パターンデータ
20 処理装置
21 パターン抽出手段
22 優先度付与手段
23 優先度出力手段
51 第1モジュール
52 第2モジュール
55 外部装置
Claims (7)
- 複数のモジュールの結合テストにおいて、準正常系試験項目に優先度を付与する優先度付与装置であって、
各モジュールの状態およびイベントに基づいて、各モジュールの状態の組み合わせおよびイベントを対応づけたパターンを抽出するパターン抽出手段と、
前記パターンの優先度を付与する優先度付与手段を備え、
前記優先度付与手段は、
前記パターン抽出手段によって抽出されたパターンのうち、イベントによる状態遷移後のパターンを抽出し、
当該抽出されたパターンの状態の組み合わせに属するパターンのうち、状態遷移を生じさせたイベントに関連するパターン以外のパターンであって、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンの優先度を上げる
ことを特徴とする優先度付与装置。 - 前記優先度付与手段は、さらに、
優先度が上げられたパターンが属する状態の組み合わせの優先度を上げる
ことを特徴とする請求項1に記載の優先度付与装置。 - 前記優先度付与手段は、さらに、
イベントの種類数の多い状態の組み合わせの優先度を上げる
ことを特徴とする請求項1または2に記載の優先度付与装置。 - 複数のモジュールの結合テストにおいて、準正常系試験項目に優先度を付与する優先度付与方法であって、
各モジュールの状態およびイベントに基づいて、各モジュールの状態の組み合わせおよびイベントを対応づけたパターンを抽出するパターン抽出ステップと、
前記パターンの優先度を付与する優先度付与ステップを備え、
前記優先度付与ステップは、
前記パターン抽出ステップによって抽出されたパターンのうち、イベントによる状態遷移後のパターンを抽出し、
当該抽出されたパターンの状態の組み合わせに属するパターンのうち、状態遷移を生じさせたイベントに関連するパターン以外のパターンであって、状態遷移前にイベントに対する挙動が設定され、状態遷移後にイベントに対する挙動が設定されていないパターンの優先度を上げる
ことを特徴とする優先度付与方法。 - 前記優先度付与ステップは、さらに、
優先度が上げられたパターンが属する状態の組み合わせの優先度を上げる
ことを特徴とする請求項4に記載の優先度付与方法。 - 前記優先度付与ステップは、さらに、
イベントの種類数の多い状態の組み合わせの優先度を上げる
ことを特徴とする請求項4または5に記載の優先度付与方法。 - コンピュータを、請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の手段として機能させるための優先度付与プログラム。
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