以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態を詳細に説明する。図1は、本発明の実施形態によるパチンコ遊技機の正面図であり、主要部材の配置レイアウトを示す。パチンコ遊技機(遊技機)1は、大別して、遊技盤面を構成する遊技盤(ゲージ盤)2と、遊技盤2を支持固定する遊技機用枠(台枠)3とから構成されている。遊技盤2には、ガイドレールによって囲まれた、ほぼ円形状の遊技領域が形成されている。この遊技領域には、遊技媒体としての遊技球が、所定の打球発射装置から発射されて打ち込まれる。
遊技領域の下側部分には、普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bとが設けられている。普通入賞球装置6Aは、例えば所定の玉受部材によって常に一定の開放状態に保たれる始動領域(第1始動領域)としての第1始動入賞口を形成する。普通可変入賞球装置6Bは、図2に示す普通電動役物用となるソレノイド81によって、垂直位置となる通常開放状態と傾動位置となる拡大開放状態とに変化する一対の可動翼片を有する電動チューリップ型役物(普通電動役物)を備え、始動領域(第2始動領域)第2始動入賞口を形成する。
一例として、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオフ状態であるときに可動翼片が垂直位置となることにより、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しがたい通常開放状態となる。その一方で、普通可変入賞球装置6Bでは、普通電動役物用のソレノイド81がオン状態であるときに可動翼片が傾動位置となる傾動制御により、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすい拡大開放状態となる。
普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第1始動口スイッチ22Aによって検出される。普通可変入賞球装置6Bが形成する第2始動入賞口を通過(進入)した遊技球は、例えば図2に示す第2始動口スイッチ22Bによって検出される。なお、第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されることによる入賞を第1始動入賞と称する。第2についても第1と同様である。
第1始動入賞口を通過(進入)した遊技球が第1始動口スイッチ22Aによって検出されたことに基づいて(第1始動入賞の発生に基づいて)、所定個数(例えば3個)の遊技球が賞球として払い出されるとともに、第1特図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、第1特別図柄表示装置4Aにおいて実行される第1特図ゲーム(後述)や画像表示装置5において実行される飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件(第1実行条件とも称する)が成立する。第2については第1と同様である。
第1特図保留記憶数とは、第1始動入賞の発生時には直ちに実行されずに実行が一旦保留されている可変表示ゲーム(第1始動入賞の発生による可変表示ゲーム)の数である。第1始動入賞の発生によって、第1特図ゲーム(後述)や飾り図柄の可変表示(後述)といった可変表示ゲームを実行するための第1始動条件は成立した場合であっても、第1始動入賞の発生による上述の可変表示ゲームの開始を許容する第1開始条件が成立していない場合(例えば、先に成立した第1開始条件又は第2開始条件に基づく可変表示ゲームが実行中であることやパチンコ遊技機1が大当り遊技状態に制御されている場合)には、当該可変表示ゲームの実行は保留される(当該可変表示ゲームは実行待ちの状態となる)。つまり、第1特図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった第1始動入賞の発生による可変表示ゲームのゲーム数である。第1特図保留記憶数は、第1開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。第2については第1と同様である。
なお、第1始動入賞口と、第2始動入賞口とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞口」とも称する。また、第1始動入賞と、第2始動入賞とを特に区別しない場合には、単に「始動入賞」とも称する。また、第1特図保留記憶数と第2特図保留記憶数とを加算した保留記憶数を「合計保留記憶数」と称する。第1特図保留記憶数と、第2特図保留記憶数と、合計保留記憶数とを特に区別しない場合には、通常、単に「特図保留記憶数」と称するが、単に「特図保留記憶数」と称した場合に、第1特図保留記憶数、第2特図保留記憶数、合計保留記憶数の何れか1つ又は2つを指すこともあるものとする。また、第1始動条件と、第2始動条件とを特に区別しない場合には、単に「始動条件」又は「実行条件」とも称する。また、第1開始条件と、第2開始条件とを特に区別しない場合には、単に「開始条件」とも称する。また、第1特図保留情報と、第2特図保留情報とを、特に区別しない場合には、単に「特図保留情報」とも称する。
遊技領域の下側部分(普通入賞球装置6Aと普通可変入賞球装置6Bの下方)には、特別可変入賞球装置7が設けられている。特別可変入賞球装置7は、図2に示す大入賞口扉用となるソレノイド82によって開閉駆動される大入賞口扉を備え、その大入賞口扉によって開放状態と閉鎖状態とに変化する特定領域としての大入賞口を形成する。
一例として、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオフ状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を閉鎖状態または一部開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)できなくする、または、し難くする。その一方で、特別可変入賞球装置7では、大入賞口扉用のソレノイド82がオン状態であるときに大入賞口扉が大入賞口を開放状態として、遊技球が大入賞口を通過(進入)しやすくする。このように、特定領域としての大入賞口は、遊技球が通過(進入)しやすく遊技者にとって有利な開放状態と、遊技球が通過(進入)できず遊技者にとって不利な閉鎖状態とに変化する。
特別可変入賞球装置7が形成する大入賞口を通過(進入)した遊技球が、例えば図2に示すカウントスイッチ23によって検出されたことに基づき、所定個数(例えば15個)の遊技球が賞球として払い出される。こうして、特別可変入賞球装置7において開放状態となった大入賞口を遊技球が通過(進入)したときには、例えば第1始動入賞口や第2始動入賞口といった、他の入賞口を遊技球が通過(進入)したときよりも多くの賞球が払い出される。従って、特別可変入賞球装置7において大入賞口が開放状態となれば、その大入賞口に遊技球が進入可能となり、遊技者にとって有利な第1状態となる。その一方で、特別可変入賞球装置7において大入賞口が閉鎖状態となれば、大入賞口に遊技球を通過(進入)させて賞球を得ることが不可能、又は、困難になり、遊技者にとって不利な第2状態となる。
遊技領域の右側部分には、第1特別図柄表示装置4Aが設けられている。第1特別図柄表示装置4Aは、例えば7セグメントやドットマトリクスのLED(発光ダイオード)等から構成される。第1特別図柄表示装置4Aは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(特別識別情報)である特別図柄(「特図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。なお、第1特別図柄表示装置4Aにおいて可変表示される特別図柄(特図)を「第1特図」とも称する。また、識別情報の可変表示を伴って実行するゲーム(若しくは、識別情報の可変表示自体)を可変表示ゲームと称する。特に、第1特別図柄表示装置4Aが実行する可変表示ゲーム(第1特図を可変表示させる可変表示ゲーム)を第1特図ゲームとも称する。また、第1特図ゲームと、第2特図ゲームとを区別しない場合には、単に「特図ゲーム」とも称する。第1特別図柄表示装置4Aは、特図ゲームとして、「0」〜「9」を示す数字や「−」を示す記号等から構成される複数種類の特別図柄を可変表示する。第2についても第1と同様である。
遊技領域の右側部分には、第1保留表示器25Aと第2保留表示器25Bとが設けられている。第1保留表示器25Aは、例えば4個のLEDを含んで構成され、保留データ(第1特図保留情報)に基づく第1特図保留記憶数(第1特図ゲームの保留数)を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。第2についても第1と同様である。
遊技領域の左側部分には、通過ゲート41と、普通図柄表示器20と、普図保留表示器25Cとが設けられている。通過ゲート41を通過した遊技球が、例えば図2に示すゲートスイッチ21によって検出されたことに基づいて、普図保留記憶数(後述)が所定の上限値(例えば「4」)以下であれば、普通図柄表示器20において実行される普図ゲームを実行するための普図始動条件が成立する。
普通図柄表示器20は、7セグメントやドットマトリクスのLED等から構成される。普通図柄表示器20は、特別図柄とは異なる複数種類の識別情報である普通図柄(「普図」あるいは「普通図」ともいう)を変動可能に表示(可変表示)する。
普図保留表示器25Cは、例えば4個のLEDを含んで構成され、例えば点灯させるLEDの数によって、保留データ(普図保留情報)に基づく普図保留記憶数を表示する。普図保留記憶数とは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたときには直ちに実行されずに実行が一旦保留されている普図ゲームの数である。普図保留記憶数とは、実行待ちの状態となった普図ゲームのゲーム数である。普図保留記憶数は、普図開始条件が1つ成立する毎に1つずつ減少する。
遊技領域の中央付近には、画像表示装置5が設けられている。画像表示装置5は、例えばLCD(液晶表示装置)等から構成され、各種の演出画像を表示する表示領域を形成している。画像表示装置5の表示領域には、飾り図柄表示エリアが配置されている。飾り図柄表示エリアでは、各々を識別可能な複数種類の識別情報(装飾識別情報)である飾り図柄が可変表示される。装飾識別情報(飾り図柄)の可変表示も、可変表示ゲームに含まれる。画像表示装置5は、第1特別図柄表示装置4Aが実行する第1特図ゲーム(第1特図を用いた特図ゲーム)、又は、第2特別図柄表示装置4Bが実行する第2特図ゲーム(第2特図を用いた特図ゲーム)に対応して、表示領域(飾り図柄表示エリア)において、複数種類の飾り図柄の可変表示を実行する。
一例として、図1に示すように、画像表示装置5の表示領域には、「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rが配置されている。第1特図ゲーム又は第2特図ゲームのうち何れかの特図ゲームの開始に対応して、即ち、第1特図又は第2特図のうち何れかの特図の変動の開始に対応して、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rの夫々において、飾り図柄の変動(例えば上下方向のスクロール表示)が開始され、特図ゲームの終了に対応して、可変表示結果となる飾り図柄(確定飾り図柄、最終停止図柄とも称する)が停止表示される。つまり、画像表示装置5の表示領域(飾り図柄表示エリア5L、5C、5R)では、第1特図ゲーム(又は第2特図ゲーム)と連動(対応)して、飾り図柄の変動が開始され、確定飾り図柄(最終停止図柄とも称する)が停止表示される。
飾り図柄は、例えば8種類の図柄(英数字「1」〜「8」あるいは漢数字や、英文字、所定のモチーフに関連する8個のキャラクタ画像、数字や文字あるいは記号とキャラクタ画像との組合せなどであればよく、キャラクタ画像は、例えば人物や動物、これら以外の物体、もしくは、文字などの記号、あるいは、その他の任意の図形を示す飾り画像であればよい)で構成される。夫々の飾り図柄には、夫々に対応する図柄番号が付されている。一例として、「1」〜「8」を示す各英数字には「1」〜「8」の各図柄番号が付されていればよい。
なお、特別図柄の可変表示結果(特図表示結果とも称する)である確定特別図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、飾り図柄の可変表示結果である確定飾り図柄(最終停止図柄)を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示や、普通図柄の可変表示結果(普図表示結果とも称する)である確定普通図柄を停止表示して当該可変表示を終了させる停止表示を、完全停止表示、最終停止表示、又は、導出表示(又は、単に「導出」)とも称する。
また、完全停止表示(最終停止表示、導出表示)とは異なる停止表示を行ってもよい。例えば、飾り図柄の可変表示を開始してから確定飾り図柄が導出表示されるまでの可変表示中に飾り図柄を仮停止表示させてもよい。
また、画像表示装置5の表示領域には、第1始動入賞記憶表示エリア5HL、及び、第2始動入賞記憶表示エリア5HRが配置されている。第1始動入賞記憶表示エリア5HLでは、第1保留表示器25Aと同様、第1特図保留記憶数を特定可能に表示する第1保留表示が行われる。第2についても第1と同様である。
なお、第1始動入賞記憶表示エリア5HLと第2始動入賞記憶表示エリア5HRとを特に区別しない場合には、単に、「始動入賞記憶表示エリア5H」とも称する。
また、画像表示装置5の表示領域には、保留表示のエリアとして、始動入賞記憶表示エリア5Hの他に、始動入賞記憶表示エリア5Hから消去された(移動された)保留表示(即ち、第1,2開始条件の成立によって消化される第1,2特図保留情報に基づき実行される飾り図柄の可変表示に対応する保留表示に応じたアクティブ表示(消化時表示、今回表示などとも称する)を含む情報を表した特別画像を表示するアクティブ表示エリアAHA(消化時表示領域、消化時表示エリア、今回保留表示領域、今回保留表示エリア、アクティブ保留表示領域、アクティブ保留表示エリア、アクティブ表示領域、今回表示領域、今回表示エリア、消化時表示部などとも称する。)が配置されている。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、アクティブ表示のほかには、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠、アクティブ表示またはアクティブ表示周囲やアクティブ表示枠の周囲に表示される文字や画像などのアクティブ表示に応じた情報などが特別画像によって表示される。
遊技機用枠3の右下部位置には、遊技媒体としての遊技球を遊技領域に向けて発射するために遊技者等によって操作される打球操作ハンドル(操作ノブ)が設けられている。遊技領域の下方における遊技機用枠3の所定位置には、上皿(打球供給皿)と下皿とが設けられている。下皿を形成する部材には、例えば下皿本体の上面における手前側の所定位置(例えば下皿の中央部分)などに、遊技者が把持して傾倒操作が可能なスティックコントローラ31Aが取り付けられている。上皿を形成する部材には、例えば上皿本体の上面における手前側の所定位置(例えばスティックコントローラ31Aの上方)などに、遊技者が押下操作などにより所定の指示操作を可能なプッシュボタン31Bが設けられている。
遊技機用枠3の遊技領域の周辺部には、音声出力部材としてのスピーカ8UL、8UR、8LL、8LRなどのスピーカ8が設けられる。スピーカ8は、音声(音及び声)を出力(再生)する。演出音には、音楽、検出音、応答音、報知音などが含まれる。演出音における音楽とは、例えば、遊技の進行状況に応じて出力されるBGM、歌などである。
遊技機用枠3の遊技領域の内部及び周辺部には、演出又は装飾として発光する発光部材(発光体)としての発光部材9CC、9CL、9CR、9U、9SL、9SRなどのランプ9が設けられる。
上述した画像表示装置5、スピーカ8、ランプ9などは演出を実行する演出装置であるが、パチンコ遊技機1は、演出装置として、駆動部を有する演出用模型など他の演出装置を備えていてもよい。
次に、パチンコ遊技機1における遊技の進行を概略的に説明する。パチンコ遊技機1では、普図始動条件が成立した後に普図開始条件が成立したことに基づいて、普通図柄表示器20による普図ゲームが開始される。普図ゲームでは、普通図柄の可変表示を開始させた後(普通図柄の変動を開始させた後)、普図変動時間となる所定時間が経過すると、普通図柄の可変表示結果となる確定普通図柄を停止表示(導出表示)する。このとき、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字といった、特定の普通図柄(普図当り図柄)が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる。その一方、確定普通図柄として、例えば「7」を示す数字以外の数字や記号といった、普図当り図柄以外の普通図柄が停止表示されれば、普通図柄の可変表示結果が「普図ハズレ」となる。普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となったことに対応して、普通可変入賞球装置6Bを構成する電動チューリップの可動翼片が傾動位置となる拡大開放制御(傾動制御)が行われ、所定時間が経過すると垂直位置に戻る通常開放制御が行われる。
パチンコ遊技機1では、第1始動条件が成立した後に第1開始条件が成立したことに基づいて、第1特別図柄表示装置4Aによる特図ゲーム(第1特図ゲーム)が開始される。第2についても第1と同様である。特図ゲームでは、特別図柄の可変表示を開始させた後(特別図柄の変動を開始させた後)、特図変動時間としての可変表示時間が経過すると、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄(特図表示結果)を導出表示する。このとき、確定特別図柄として特定の特別図柄(大当り図柄)が停止表示されれば、特定表示結果としての「大当り」となり、大当り図柄とは異なる所定の特別図柄(小当り図柄)が停止表示されれば、所定表示結果としての「小当り」となる。また、大当り図柄や小当り図柄とは異なる特別図柄が確定特別図柄として停止表示されれば「ハズレ」となる。
特図ゲームでの可変表示結果が「大当り」になった後には、遊技者にとって有利なラウンド(「ラウンド遊技」ともいう)を所定回数実行する特定遊技状態としての大当り遊技状態に制御される。特図ゲームでの可変表示結果が「小当り」になった後には、大当り遊技状態とは異なる特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。
本実施形態におけるパチンコ遊技機1では、一例として、「3」、「5」、「7」の数字を示す特別図柄を大当り図柄とし、「2」の数字を示す特別図柄を小当り図柄とし、「−」の記号を示す特別図柄をハズレ図柄としている。
特図ゲームにおける確定特別図柄として大当り図柄が停止表示されて特定表示結果としての「大当り」となった後、大当り遊技状態において、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、所定の上限時間(例えば29秒間や0.1秒間)が経過するまでの期間あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて、大入賞口を開放状態とする。これにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とするラウンドが実行される。
ラウンドの実行中に大入賞口を開放状態とした大入賞口扉は、遊技盤2の表面を落下する遊技球を受け止め、その後に大入賞口を閉鎖状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって不利な第2状態(閉鎖状態)に変化させて、1回のラウンドを終了させる。大入賞口の開放サイクルであるラウンドは、その実行回数が所定の上限回数(例えば「15」など)に達するまで、繰り返し実行可能となっている。
大当り遊技状態におけるラウンドのうち、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に長い時間(例えば29秒など)となるラウンドは、通常開放ラウンドともいう。一方、特別可変入賞球装置7を第1状態(開放状態)とする上限時間が比較的に短い時間(例えば0.1秒など)となるラウンドは、短期開放ラウンドともいう。
大当り図柄のうち、「3」、「7」の数字を示す特別図柄は通常開放ラウンド大当り図柄となり、「5」の数字を示す特別図柄は短期開放ラウンド大当り図柄となる。特図ゲームにおける確定特別図柄として通常開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される通常開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(通常開放大当り状態)では、特別可変入賞球装置7の大入賞口扉が、第1期間となる所定の上限時間(例えば29秒間)が経過するまでの期間、あるいは所定個数(例えば9個)の入賞球が発生するまでの期間にて大入賞口を開放状態とすることにより、特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させるラウンドが実行される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として短期開放ラウンド大当り図柄が導出された後に制御される短期開放ラウンド特定遊技状態としての大当り遊技状態(短期開放大当り状態)では、各ラウンドで特別可変入賞球装置7を遊技者にとって有利な第1状態に変化させる上限時間(大入賞口扉により大入賞口を開放状態とする期間の上限)が、通常開放大当り状態における第1期間よりも短い第2期間(例えば0.1秒間)となる。
このような短期開放大当り状態では、大入賞口に遊技球が入賞すれば所定個数(例えば15個)の出玉(賞球)が得られる。しかし、大入賞口の開放期間は第2期間(0.1秒間など)であって、非常に短い。そのため、短期開放大当り状態は実質的には出玉(賞球)が得られない大当り遊技状態である。
小当り図柄となる「2」の数字を示す特別図柄が特図ゲームにおける確定特別図柄として導出された後には、特殊遊技状態としての小当り遊技状態に制御される。この小当り遊技状態では、短期開放大当り状態と同様に特別可変入賞球装置7において大入賞口を遊技者にとって有利な第1状態(開放状態)に変化させる可変入賞動作が行われる。すなわち、小当り遊技状態では、例えば特別可変入賞球装置7を第2期間にわたり第1状態(開放状態)とする動作が繰り返し実行される。
画像表示装置5の表示領域に配置されている飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームと、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームとのうち、何れかの特図ゲームが開始されることに対応して、飾り図柄の可変表示が開始される。そして、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rでは、飾り図柄の可変表示が開始されてから確定飾り図柄の停止表示により可変表示が終了するまでの期間に、飾り図柄の可変表示状態が特定の可変表示の組み合わせの一部を構成する所定のリーチ状態となることがある。
リーチ状態とは、画像表示装置5の表示領域にて停止表示された飾り図柄が大当り組合せの一部を構成しているときに未だ停止表示されていない飾り図柄(「リーチ変動図柄」ともいう)については変動が継続している表示状態、あるいは、全部又は一部の飾り図柄が大当り組合せの全部又は一部を構成しながら同期して変動している表示状態のことである。なお、以下の説明において、リーチ状態となることをリーチが成立(リーチ成立)するとも称する。
また、リーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の変動速度を低下させたり、画像表示装置5の表示領域に飾り図柄とは異なるキャラクタ画像(人物等を模した演出画像)を表示させたり、背景画像の表示態様を変化させたり、飾り図柄とは異なる動画像を再生表示させたり、飾り図柄の変動態様を変化させたりすることで、リーチ状態となる以前とは異なる演出動作であるリーチ演出(リーチ演出表示)が実行される場合がある。
リーチ演出における演出動作としては、互いに動作態様(リーチ態様)が異なる複数種類の演出パターン(「リーチパターン」ともいう)が、予め用意されていればよい。そして、演出パターンに応じて、リーチ演出後に大当り組合せなどが最終停止表示される可能性(「大当り期待度」「大当り信頼度」ともいう)を異ならせてもよい。これにより、複数種類のリーチ演出のいずれが実行されるかに応じて、大当り期待度を異ならせることができる。一例として、本実施形態では、ノーマルリーチのリーチ態様と、ノーマルリーチに比べて大当り期待度が高いスーパーリーチのリーチ態様とを予め設定(用意)している。
なお、大当り期待度は、例えば、(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)/{(大当り時にその演出が実行される確率)×(大当りになる確率)+(大当り時以外にその演出が実行される確率)×(大当りにならない確率)}によって算出される。
また、飾り図柄の可変表示中には、可変表示演出の一態様として、飾り図柄などの可変表示動作によって実現される滑り演出や擬似連演出などが実行可能である。滑り演出では、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を変動させてから、複数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を仮停止表示させた後、その仮停止表示した飾り図柄表示エリアのうち所定数の飾り図柄表示エリアにて飾り図柄を再び変動させた後に停止表示させることで、停止表示する飾り図柄を変更させる演出表示が行われる。こうして、滑り演出では、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに複数の飾り図柄を仮停止表示させた後、所定数の飾り図柄について可変表示を再度実行することにより、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態になるときと、リーチ状態とはならずに非リーチ組合せを構成する飾り図柄が停止表示されるときとがある。
擬似連演出では、特図ゲームの第1開始条件と第2開始条件の何れか一方が1回成立したことに対応して、飾り図柄の可変表示が開始されてから可変表示結果となる確定飾り図柄が導出表示されるまでに、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにおける全部にて飾り図柄を一旦仮停止表示させた後、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rにて、再び、全部の飾り図柄の可変表示を開始させる演出表示である再可変表示を、所定回行うことができる。「擬似連」の可変表示演出において、再可変表示(再変動)が1回〜4回行われることにより、第1開始条件あるいは第2開始条件が1回成立したことに基づき、飾り図柄の可変表示があたかも2回〜5回続けて開始されたかのように見せることができる。
以下、何れかのリーチ演出若しくはあるリーチ演出が実行される可能性があることや大当り期待度が高いことなどを、遊技者に予告又は示唆するための演出を予告演出と総称する場合がある。予告演出には、滑り演出や擬似連演出の他にも、滑り演出や擬似連演出とは異なる可変表示動作を利用するものがあってもよいし、例えば、背景画像の表示、メッセージウィンドウの表示、保留表示、音声出力、発光などのように可変表示演出とは異なる演出動作を利用するものがあってもよい。
本実施形態では、予告演出として、当該変動に対応する保留表示に応じたアクティブ表示を含む情報を表した特別画像の表示態様を変化させるときと、特別画像の表示態様を変化させないときとで共通で実行される共通演出が含まれる。また、予告演出には、共通演出を実行した後に特別画像の表示態様を変化させる成功演出、および共通演出を実行した後に特別画像の表示態様を変化させない失敗演出が含まれる。
予告演出のうちには、先読予告演出となるものが含まれていればよい。先読予告演出は、当該予告対象となる可変表示を開始するより前に、当該可変表示を可変表示結果が「大当り」となるか否か等を特図ゲームの保留情報などに基づいて判定し、当該判定結果に基づいて実行する予告演出である。以下の説明において、先読予告演出の対象とする保留情報をターゲットの保留情報と称し、ターゲットの保留情報に対応する可変表示をターゲットの可変表示とも称する。
なお、先読予告演出には、例えば、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおける第1保留表示の表示態様を、変化させる保留変化演出や、変化させない保留変化ガセ演出などの作用演出が用意されていてもよい。第2についても第1と同様である。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、非リーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「非リーチ」の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、ハズレ図柄となる特別図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示が開始されてから、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、リーチ演出が実行された後などに、所定のリーチハズレ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。このような飾り図柄の可変表示結果は、可変表示結果が「ハズレ」となる場合における「リーチ」(「リーチハズレ」ともいう)の可変表示態様と称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「3」の数字を示す特別図柄といった通常大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、通常大当り組合せ(「非確変大当り組合せ」とも称する)となる確定飾り図柄が停止表示される。通常大当り組合せとは、例えば、飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rによって形成される所定の有効ライン上に同一種類の通常図柄(「非確変図柄」とも称する)が揃って最終停止表示する組み合わせである。通常図柄の一例は、図柄番号が「1」〜「8」の8種類の飾り図柄のうち、図柄番号が偶数「2」、「4」、「6」、「8」の4種類の飾り図柄である。「非確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時間短縮制御(時短制御)が行われる。
時短制御が行われることにより、特図ゲームにおける特別図柄の可変表示時間(特図変動時間)は、通常状態に比べて短縮される。通常状態とは、大当り遊技状態等の特定遊技状態などとは異なる通常遊技状態であり、パチンコ遊技機1の初期設定状態と同一の制御が行われる。時短制御は、大当り遊技状態の終了後に所定回数(例えば100回)の特図ゲームが実行されることと、可変表示結果が「大当り」となることのうち、何れかの条件が先に成立したときに、終了すればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「7」の数字を示す特別図柄といった確変大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、飾り図柄の可変表示態様が「通常」である場合と同様のリーチ演出が実行された後などに、確変大当り組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることがある。確変大当り組合せとは、例えば、上記有効ライン上に同一種類の確変図柄が揃って最終停止表示する組み合わせである。確変図柄の一例は、図柄番号が「1」〜「8」の8種類の飾り図柄のうち、図柄番号が奇数「1」、「3」、「5」、「7」の4種類の飾り図柄である。「確変」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、通常開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確率変動制御が行われる。確変制御が行われることにより、各回の特図ゲームにおいて可変表示結果が「大当り」となる確率は、通常状態に比べて高くなるように向上する。確変制御は、大当り遊技状態の終了後に可変表示結果が「大当り」となって再び大当り遊技状態に制御されるという条件が成立したときに、終了すればよい。
時短制御が行われるときには、普通図柄表示器20による普図ゲームにおける普通図柄の変動時間を通常状態のときよりも短くする制御や、各回の普図ゲームで普通図柄の可変表示結果が「普図当り」となる確率を通常状態のときよりも向上させる制御、可変表示結果が「普図当り」となったことに基づく普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動制御を行う傾動制御時間を通常状態のときよりも長くする制御、その傾動回数を通常状態のときよりも増加させる制御といった、遊技球が第2始動入賞口を通過(進入)しやすくして第2始動条件が成立する可能性を高めることで遊技者にとって有利となる制御が行われる。このように、時短制御に伴い第2始動入賞口に遊技球が進入しやすくして遊技者にとって有利となる制御は、高開放制御ともいう。高開放制御としては、これらの制御の何れか1つが行われるようにしてもよいし、複数の制御が組み合わせられて行われるようにしてもよい。
高開放制御が行われることにより、第2始動入賞口は、高開放制御が行われていないときよりも拡大開放状態となる頻度が高められる。従って、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するための第2始動条件が成立しやすくなり、第2特図ゲームが頻繁に実行可能となることで、次に可変表示結果が「大当り」となるまでの時間が短縮される。高開放制御が実行可能となる期間は、高開放制御期間ともいい、この期間は、時短制御が行われる期間と同一であればよい。
時短制御と高開放制御がともに行われる遊技状態は、時短状態あるいは高ベース状態ともいう。また、確変制御が行われる遊技状態は、確変状態あるいは高確状態ともいう。確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態は、高確高ベース状態とも称される。確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態は、高確低ベース状態とも称される。なお、確変制御とともに時短制御や高開放制御が行われる遊技状態のみを、特に「確変状態」ということもあり、高確低ベース状態とは区別するために、時短付確変状態ということもある。一方、確変制御のみが行われて時短制御や高開放制御が行われない確変状態(高確低ベース状態)は、高確高ベース状態と区別するために、時短なし確変状態ということもある。確変制御が行われずに時短制御や高開放制御が行われる時短状態は、低確高ベース状態とも称される。確変制御や時短制御、及び、高開放制御がいずれも行われない通常状態は、低確低ベース状態とも称される。通常状態以外の遊技状態において時短制御や確変制御の少なくとも何れかが行われるときには、特図ゲームが頻繁に実行可能となることや、各回の特図ゲームにおける可変表示結果が「大当り」となる確率が高められることにより、遊技者にとって有利な状態となる。大当り遊技状態とは異なる遊技者にとって有利な遊技状態は、特別遊技状態とも称される。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「5」の数字を示す特別図柄といった短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合や、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態とならずに、開放チャンス目として予め定められた複数種類の確定飾り図柄の組合せの何れかが停止表示されることがある。また、特図ゲームにおける確定特別図柄として、短期開放ラウンド大当り図柄が停止表示される場合には、飾り図柄の可変表示状態がリーチ状態となったことに対応して、所定のリーチ演出が実行された後などに、所定のリーチ組合せとなる確定飾り図柄が停止表示されることもある。
特図ゲームにおける確定特別図柄が短期開放ラウンド大当り図柄となることに対応して、各種の確定飾り図柄が停止表示される飾り図柄の可変表示態様は、可変表示結果が「大当り」となる場合における「突確」(「突確大当り」あるいは「突然確変大当り」ともいう)の可変表示態様(「大当り種別」ともいう)と称される。「突確」の大当り種別で可変表示結果が「大当り」となったことに基づいて、短期開放大当り状態に制御され、その終了後には、時短制御とともに確変制御が行われればよい。
特図ゲームにおける確定特別図柄として、「2」の数字を示す特別図柄といった小当り図柄が停止表示されて可変表示結果が「小当り」となったことに基づいて、小当り遊技状態に制御され、その終了後には、遊技状態の変更が行われず、可変表示結果が「小当り」となる以前の遊技状態に継続して制御される。但し、可変表示結果が「小当り」となる特図ゲームが実行されたときに、特別遊技状態における特図ゲームの実行回数が所定回数に達していれば、小当り遊技状態の終了後には、特別遊技状態が終了して通常状態となることがある。
パチンコ遊技機1には、例えば図2に示すような主基板11、演出制御基板12、音声制御基板13、ランプ制御基板14といった、各種の制御基板が搭載されている。また、パチンコ遊技機1には、主基板11と演出制御基板12との間で伝送される各種の制御信号を中継するための中継基板15なども搭載されている。
主基板11は、メイン側の制御基板であり、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための各種回路が搭載されている。主基板11は、主として、特図ゲームにおいて用いる乱数の設定機能、所定位置に配設されたスイッチ等からの信号の入力を行う機能、演出制御基板12などからなるサブ側の制御基板に宛てて、指令情報の一例となる制御コマンドを制御信号として出力して送信する機能、ホールの管理コンピュータに対して各種情報を出力する機能などを備えている。また、主基板11は、第1特別図柄表示装置4Aと第2特別図柄表示装置4Bを構成する各LED(例えばセグメントLED)などの点灯/消灯制御を行って第1特図や第2特図の可変表示を制御することや、普通図柄表示器20の点灯/消灯/発色制御などを行って普通図柄表示器20による普通図柄の可変表示を制御することといった、所定の識別情報の可変表示を制御する機能も備えている。
スイッチ回路110は、遊技球検出用の各種スイッチからの検出信号を取り込んで遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送する。ソレノイド回路111は、遊技制御用マイクロコンピュータ100からのソレノイド駆動信号をソレノイド81、82に伝送する。
演出制御基板12は、主基板11とは独立したサブ側の制御基板であり、中継基板15を介して主基板11から伝送された制御信号を受信して、画像表示装置5、スピーカ8及びランプ9といった演出用の電気部品による演出動作を制御するための各種回路が搭載されている。すなわち、演出制御基板12は、画像表示装置5における表示動作や、スピーカ8からの音声出力動作の全部又は一部、ランプ9などにおける点灯/消灯動作の全部又は一部といった、演出用の電気部品に所定の演出動作を実行させるための制御内容を決定する機能を備えている。
音声制御基板13は、演出制御基板12とは別個に設けられた音声出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、スピーカ8から音声を出力させるための音声信号処理を実行する処理回路などが搭載されている。ランプ制御基板14は、演出制御基板12とは別個に設けられたランプ出力制御用の制御基板であり、演出制御基板12からの指令や制御データなどに基づき、ランプ9などにおける点灯/消灯駆動を行うランプドライバ回路などが搭載されている。
図2に示すように、主基板11には、ゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23からの検出信号を伝送する配線が接続されている。
主基板11から演出制御基板12に向けて伝送される制御信号(制御コマンド)は、中継基板15によって中継される。図3(A)は、本実施形態で用いられる演出制御コマンドの内容の一例を示す説明図である。演出制御コマンドは、例えば2バイト構成であり、1バイト目はMODE(コマンドの分類)を示し、2バイト目はEXT(コマンドの種類)を表す。
図3(A)に示す例において、XXHは不特定の16進数であることを示し、演出制御コマンドによる指示内容に応じて任意に設定される値であればよい。変動パターン指定コマンドでは、指定する変動パターンなどに応じて、異なるEXTデータが設定される。可変表示結果通知コマンドでは、例えば図3(B)に示すように、可変表示の決定結果や大当り種別の決定結果に応じて、異なるEXTデータが設定される。遊技状態指定コマンドでは、例えばパチンコ遊技機1における現在の遊技状態に応じて、異なるEXTデータが設定される。大入賞口開放中通知コマンドや大入賞口開放後通知コマンドでは、例えば通常開放大当り状態や短期開放大当り状態におけるラウンドの実行回数に対応して、異なるEXTデータが設定される。
本実施形態では、図11のステップS101の始動入賞判定処理における入賞時乱数値判定処理において、始動入賞の発生時に、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて可変表示結果が「大当り」「小当り」に決定されるか否かを判定し、「大当り」に決定された場合には大当り種別決定用の乱数値MR2に基づいて大当りの種別を判定し、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3に基づいて変動カテゴリを判定する。そして、図柄指定コマンドや変動カテゴリコマンドのEXTデータに、その判定結果に対応する値を設定し、演出制御基板12に対して送信する制御を行う。演出制御用CPU120は、図柄指定コマンドに設定されている値に基づいて、可変表示結果が「大当り」や「小当り」に決定されるか否かや大当り種別を認識できるとともに、変動カテゴリコマンドに設定されている値に基づいて変動カテゴリを認識できる。
遊技制御用マイクロコンピュータ100は、例えば1チップのマイクロコンピュータであり、遊技制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM101と、遊技制御用のワークエリアを提供するRAM102と、遊技制御用のプログラムを実行して制御動作を行うCPU103と、CPU103とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路104と、I/O105とを含む。
遊技制御用マイクロコンピュータ100では、CPU103がROM101から読み出したプログラムを実行することにより、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するための処理が実行される。このときには、CPU103が、ROM101から固定データを読み出す固定データ読出動作や、RAM102に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、RAM102に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、I/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、I/O105を介して遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
図4は、主基板11の側においてカウントされる乱数値を例示する説明図である。乱数回路104は、これらの遊技用乱数の乱数値MR1〜MR5の一部又は全部を示す数値データをカウントするものであればよい。CPU103は、例えば図8に示す遊技制御カウンタ設定部154に設けられたランダムカウンタといった、乱数回路104とは異なるランダムカウンタを用いて、ソフトウェアによって各種の数値データを更新することで、乱数値MR1〜MR5の一部を示す数値データをカウントするようにしてもよい。
続いて、飾り図柄の変動パターンについて説明する。以下、可変表示結果が「ハズレ」となる場合に対応した変動パターンを「ハズレ変動パターン」と称する。ハズレ変動パターンには、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「非リーチ」となる場合に対応した「非リーチ変動パターン(非リーチハズレ変動パターンとも称する)」や、可変表示結果が「ハズレ」となる場合のうち飾り図柄の可変表示態様が「リーチ」となる場合に対応した「リーチ変動パターン(リーチハズレ変動パターンとも称する)」が含まれる。
また、可変表示結果が「大当り」又は「小当り」となる場合に対応した変動パターンを「当たり変動パターン」と称する。当たり変動パターンには、可変表示結果が「大当り」である場合に対応した「大当り変動パターン」や、「小当り」である場合に対応した「小当り変動パターン」が含まれる。
大当り変動パターンやリーチ変動パターンなどのようにリーチ演出を含む変動パターンには、夫々のリーチ演出のリーチ態様に応じた変動パターンが用意されている。なお、ノーマルリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「ノーマルリーチ変動パターン」と称し、スーパーリーチのリーチ演出が実行される変動パターンを「スーパーリーチ変動パターン」と称する。図5は、本実施形態における変動カテゴリ及び変動パターンの具体例を示している。
図2に示す遊技制御用マイクロコンピュータ100が備えるROM101には、ゲーム制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM101には、CPU103が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。また、ROM101には、CPU103が主基板11から各種の制御コマンドとなる制御信号を送信するために用いられる複数のコマンドテーブルを構成するデータ(例えば、制御コマンドの内容を特定する情報)や、図5に示すようなテーブルを構成するデータなどが記憶されている。
図6は、ROM101に記憶される特図表示結果決定テーブルの構成例を示している。第1特図表示結果決定テーブル130Aは、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームにおいて可変表示結果となる確定特別図柄が導出表示される以前に、その可変表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御するか否かや、可変表示結果を「小当り」として小当り遊技状態に制御するか否かを、特図表示結果決定用の乱数値MR1に基づいて決定するために参照されるテーブルである。第1特図表示結果決定テーブル130Aでは、パチンコ遊技機1における遊技状態が通常状態又は時短状態であるか、確変状態であるかに応じて、特図表示結果決定用の乱数値MR1と比較される数値が、「大当り」や「小当り」、「ハズレ」の特図表示結果に割り当てられている。第2については第1と同様である。
第1特図表示結果決定テーブル130Aと第2特図表示結果決定テーブル130Bの夫々では、遊技状態が確変状態であるときに、通常状態又は時短状態であるときよりも多くの決定値が、「大当り」の特図表示結果に割り当てられている。これにより、パチンコ遊技機1において確変制御が行われる確変状態では、通常状態又は時短状態であるときに比べて、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定される確率が高くなる。
図7は、ROM101に記憶される大当り種別決定テーブル131の構成例を示している。大当り種別決定テーブル131は、特図表示結果を「大当り」として大当り遊技状態に制御すると決定されたときに、大当り種別決定用の乱数値MR2に基づき、大当り種別を複数種類の何れかに決定するために参照されるテーブルである。大当り種別決定テーブル131では、第1特別図柄表示装置4Aによる第1特図ゲームを実行するか、第2特別図柄表示装置4Bによる第2特図ゲームを実行するかに応じて、大当り種別決定用の乱数値MR2と比較される数値が、「非確変」や「確変」、「突確」といった複数種類の大当り種別に割り当てられている。
また、ROM101には、複数種類の変動カテゴリのうち少なくとも1つの変動カテゴリに割り当てられている上記決定値が互いに異なる複数の変動カテゴリ決定テーブルが記憶されている。
また、ROM101には、複数種類の変動パターンのうち少なくとも1つの変動パターンに割り当てられている上記決定値が互いに異なる複数の変動パターン決定テーブルが記憶されている。
RAM102は、バックアップ電源によってバックアップされていればよい。すなわち、パチンコ遊技機1に対する電力供給が停止しても、バックアップ電源が電力供給不能になるまでは、RAM102の一部又は全部の内容は保存される。特に、少なくとも、遊技状態すなわち遊技制御手段の制御状態に応じたデータと未払出賞球数を示すデータは、バックアップRAMに保存されるようにすればよい。遊技制御手段の制御状態に応じたデータとは、停電等が生じた後に復旧した場合に、そのデータにもとづいて、制御状態を停電等の発生前に復旧させるために必要なデータ(例えば特図プロセスフラグなど)である。
RAM102には、パチンコ遊技機1における遊技の進行などを制御するために用いられる各種のデータを保持する領域として、図8に示すような遊技制御用データ保持エリア150が設けられている。
第1特図保留記憶部151Aは、普通入賞球装置6Aが形成する第1始動入賞口を遊技球が通過して第1始動入賞が発生したものの未だ開始されていない特図ゲームの保留データを記憶する。第1特図保留記憶部151Aは、第1始動入賞口への入賞順に保留番号と関連付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された乱数値MR1〜MR3を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。第2については第1と同様である。
普図保留記憶部151Cは、通過ゲート41を通過した遊技球がゲートスイッチ21によって検出されたにもかかわらず、未だ普通図柄表示器20により開始されていない普図ゲームに関する保留データを記憶する。普図保留記憶部151Cは、遊技球が通過ゲート41を通過した順に保留番号と対応付けて、その遊技球の通過に基づいてCPU103により乱数回路104等から抽出された普図表示結果決定用の乱数値MR4を示す数値データなどを保留データとして、その記憶数が所定の上限値に達するまで記憶する。
遊技制御フラグ設定部152には、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況などに応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。遊技制御タイマ設定部153には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられる各種のタイマが設けられている。遊技制御カウンタ設定部154には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるカウント値を計数するためのカウンタが複数種類設けられている。遊技制御バッファ設定部155には、パチンコ遊技機1における遊技の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。
I/O105は、遊技制御用マイクロコンピュータ100に伝送された各種信号を取り込むための入力ポートと、遊技制御用マイクロコンピュータ100の外部へと各種信号を伝送するための出力ポートとを含んで構成されている。
図2に示すように、演出制御基板12には、プログラムに従って制御動作を行う演出制御用CPU120と、演出制御用のプログラムや固定データ等を記憶するROM121と、演出制御用CPU120のワークエリアを提供するRAM122と、画像表示装置5における表示動作の制御内容を決定するための処理などを実行する表示制御部123と、演出制御用CPU120とは独立して乱数値を示す数値データの更新を行う乱数回路124と、I/O125とが搭載されている。
一例として、演出制御基板12では、演出制御用CPU120がROM121から読み出した演出制御用のプログラムを実行することにより、演出用の電気部品による演出動作を制御するための処理が実行される。このときには、演出制御用CPU120が、ROM121から固定データを読み出す固定データ読出動作や、RAM122に各種の変動データを書き込んで一時記憶させる変動データ書込動作、RAM122に一時記憶されている各種の変動データを読み出す変動データ読出動作、I/O125を介して演出制御基板12の外部から各種信号の入力を受け付ける受信動作、I/O125を介して演出制御基板12の外部へと各種信号を出力する送信動作なども行われる。
演出制御基板12には、画像表示装置5に対する演出画像を示す信号を伝送するための配線や、音声制御基板13に対する指令を示す信号を伝送するための配線、ランプ制御基板14に対する指令を示す信号を伝送するための配線、スティックコントローラ31Aに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す信号をコントローラセンサユニット35Aから伝送するための配線や、プッシュボタン31Bに対する遊技者の操作行為を検出したことを示す信号をプッシュセンサ35Bから伝送するための配線が接続されている。
演出制御基板12では、例えば乱数回路124などにより、演出動作を制御するために用いられる各種の乱数値を示す数値データが更新可能にカウントされる。こうした演出動作を制御するために用いられる乱数は、演出用乱数ともいう。
ROM121には、演出制御用のプログラムの他にも、遊技の進行を制御するために用いられる各種のデータが格納されている。例えば、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の判定や決定、設定を行うために用意された複数の判定テーブルや決定テーブル、設定テーブルなどを構成するデータが記憶されている。
例えば、ROM121には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示される第1保留表示の表示態様を複数種類のうちの何れかに決定するために参照される保留表示態様決定テーブルが記憶されている。具体的には、ROM121には、当該テーブルにおいて決定され得る表示態様の種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の保留表示態様決定テーブルが記憶されている。保留表示態様決定テーブルには、第1保留表示の表示態様の夫々に、第1保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。第2についても第1と同様である。
また、ROM121には、保留演出(作用演出、保留変化演出とも称する)の実行有無を決定するために参照される保留演出実行有無決定テーブルが記憶されている。具体的には、このテーブルには、保留演出の実行なし及び実行ありの夫々に、保留演出の実行有無決定用の乱数値MR7(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。本実施形態において、保留演出とは、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示されている保留表示の表示態様を予告態様に変化させる先読予告演出である。なお、保留演出には複数種類が存在し、画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等が保留表示に作用して保留表示の表示態様を変化させる保留変化演出も存在する。当該保留変化演出には、画像表示装置5の表示領域においてキャラクタ等が保留表示に作用するが保留表示の表示態様を変化させない保留変化ガセ演出も存在する。
また、ROM121には、アクティブ表示を含む特別画像を変化させるアクティブ表示変化演出(成功演出)の実行有無を決定するために参照されるアクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルが記憶されている。具体的には、このテーブルには、アクティブ表示変化演出の実行なし及び実行ありの夫々に、アクティブ表示変化演出の実行有無決定用の乱数値MR7(非図示)と比較される数値が割り当てられている。
本実施形態において、アクティブ表示変化演出とは、特別画像を予告態様に変化させる演出(主予告演出)である。つまり、アクティブ表示や、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠や、アクティブ表示に応じた情報(例えば、アクティブ表示またはアクティブ表示周囲やアクティブ表示枠の周囲に表示される文字や画像など)などを予告態様に変化させる演出(主予告演出)である。アクティブ表示変化演出には、上述の如く、共通演出と、共通演出を実行した後に特別画像を変化させるときに実行される成功演出(アクティブ表示変化演出とも称される)と、共通演出を実行した後に特別画像を変化させないときに実行される失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出とも称される)とが含まれる。成功演出は、画像表示装置5の表示領域において特別画像に作用して特別画像の表示態様を変化させる演出である。一方、失敗演出は、画像表示装置5の表示領域において特別画像に作用しないことにより特別画像の表示態様を変化させない演出、または、画像表示装置5の表示領域において特別画像に作用するが特別画像の表示態様を変化させない演出である。
また、アクティブ表示変化演出には、特別画像の態様を第1系統の変化であって複数の態様のうちのいずれかに変化させる第1系統変化演出と、特別画像の態様を第2系統の変化であって複数の態様のうちのいずれかに変化させる第2系統変化演出とが含まれる。第1系統変化演出には、当該第1系統変化演出に応じた、共通演出と、成功演出と、失敗演出とが存在し、第2系統変化演出には、当該第2系統変化演出に応じた、共通演出と、成功演出と、失敗演出とが存在する。なお、本実施形態においては、第1系統変化演出は、特別画像内のアクティブ表示(特別画像として表示されるアクティブ表示)の表示態様を変化させる演出とし、第2系統変化演出は、特別画像内のアクティブ表示枠(特別画像として表示されるアクティブ表示枠)の表示態様を変化させる演出としている。
また、ROM121には、アクティブ表示変化演出の一つである第1系統変化演出の実行タイミング(当該変動におけるいずれのタイミングで実行するかなどのタイミング)を決定するために参照される第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルが記憶されていている。この第1系統変化演出は、第1系統変化演出の実行タイミングによって、第1系統変化演出に係る成功演出が実行される割合が異なる。また、ROM121には、当該第1系統変化演出の実行タイミング決定テーブルにおいて決定され得る実行タイミングの種類や夫々の決定割合などが互いに異なる複数の第1系統変化演出の演出実行タイミング決定テーブが記憶されていてもよい。このテーブルには、実行タイミングの夫々に、第1系統変化演出の実行タイミング決定用の乱数値(非図示)と比較される数値(決定値)が割り当てられている。第2についても第1と同様である。
また、ROM121には、アクティブ表示変化演出の演出パターンを複数種類のうちの何れかに決定するために参照されるアクティブ表示変化演出パターン決定テーブルが記憶されている。具体的には、このテーブルには、アクティブ表示変化演出の演出パターンの夫々に、アクティブ表示変化演出の演出パターン決定用の乱数値(非図示)と比較される数値が割り当てられている。
また、ROM121には、演出制御用CPU120が各種の演出装置による演出動作を制御するために用いられる複数の演出制御パターンを構成するデータなどが記憶されている。演出制御パターンがセットされることによって、飾り図柄などの種々の可変表示動作や予告演出などが実現される。
各種演出制御パターンは、パチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて実行される各種の演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。例えば、演出制御パターンは、複数種類の変動パターンに対応して、特図ゲームにおいて特別図柄の変動が開始されてから特図表示結果となる確定特別図柄が導出表示されるまでの期間における、飾り図柄の可変表示動作やリーチ演出、再抽選演出などにおける演出動作、あるいは、飾り図柄の可変表示を伴わない各種の演出動作といった、様々な演出動作の制御内容を示すデータなどから構成されている。
演出制御パターンは、例えば演出制御プロセスタイマ判定値、表示制御データ、音声制御データ、ランプ制御データ、操作検出制御データ、終了コードといった、各種の演出動作を制御するための制御データから構成され、時系列的に、各種の演出制御の内容や、演出制御の切換タイミング等が設定されていればよい。その他にも、演出制御パターンには、例えば遊技領域の内部又は外部に設けられた可動部材における動作制御の内容等を指定する可動部材制御データなどが、含まれていてもよい。演出制御プロセスタイマ判定値は、演出制御用CPU120に内蔵された演出制御用RAMの所定領域に設けられた演出制御プロセスタイマの値と比較される値であって、各演出動作の実行時間に対応した判定値が予め設定されている。
表示制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における各飾り図柄の変動態様を示すデータといった、画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示態様を示すデータが含まれている。音声制御データには、例えば飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示動作に連動した演出音等の出力態様を示すデータといった、スピーカ8からの音声出力態様を示すデータが含まれている。ランプ制御データには、例えばランプ9の発光動作態様を示すデータが含まれている。操作検出制御データには、例えば操作ボタン30といった操作部に対する操作を有効に検出する期間や、有効に検出した場合における演出動作の制御内容等を示すデータが含まれている。なお、これらの制御データは、全ての演出制御パターンに含まれなければならないものではない。
演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれる各種の制御データに従って、演出動作の制御内容を決定する。例えば、演出制御プロセスタイマ値が演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したときには、その演出制御プロセスタイマ判定値と対応付けられた表示制御データにより指定される態様で飾り図柄を表示させるとともに、キャラクタ画像や背景画像といった演出画像を画像表示装置5の画面上に表示させる制御を行う。また、音声制御データにより指定される態様でスピーカ8から音声を出力させる制御を行うとともに、ランプ制御データにより指定される態様でランプ9を発光させる制御を行い、操作検出制御データにより指定される操作有効期間にてスティックコントローラ31Aやプッシュボタン31Bに対する操作を受け付けて演出内容を決定する制御を行う。
演出制御パターンをセットする際には、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータを、ROM121から読み出してRAM122の所定領域に一時記憶させてもよいし、該当する演出制御パターンを構成するパターンデータのROM121における記憶アドレスを、RAM122の所定領域に一時記憶させて、ROM121における記憶データの読出位置を指定するだけでもよい。その後、演出制御プロセスタイマ値が更新されるごとに、演出制御プロセスタイマ判定値の何れかと合致したか否かの判定を行い、合致した場合には、対応する各種の制御データに応じた演出動作の制御を行う。このように、演出制御用CPU120は、演出制御パターンに含まれるプロセスデータ#1〜プロセスデータ#n(nは任意の整数)の内容に従って、演出装置の制御を進行させる。
こうしてセットした演出制御パターンに従った指令が、演出制御用CPU120から表示制御部123、音声制御基板13、ランプ制御基板14などに対して出力される。演出制御用CPU120からの指令を受けた表示制御部123では、例えば所定のVDP等がその指令に示される画像データをCGROM等の画像データメモリから読み出してVRAMに一時記憶させることなどにより展開させる。また、演出制御用CPU120からの指令を受けた音声制御基板13では、例えば音声合成用ICがその指令に示される音声データを音声データROMから読み出して音声RAM等に一時記憶させることなどにより展開させる。
RAM122には、演出動作を制御するために用いられる各種データを保持する領域として、図9(A)に示すような演出制御用データ保持エリア190が設けられている。演出制御フラグ設定部191には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示状態などといった演出動作状態や主基板11から伝送された演出制御コマンド等に応じて状態を更新可能な複数種類のフラグが設けられている。演出制御タイマ設定部192には、例えば画像表示装置5の画面上における演出画像の表示動作などといった各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のタイマが設けられている。演出制御カウンタ設定部193には、各種演出動作の進行を制御するために用いられる複数種類のカウンタが設けられている。演出制御バッファ設定部194には、各種演出動作の進行を制御するために用いられるデータを一時的に記憶する各種のバッファが設けられている。
本実施形態では、図9(B)に示すような第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、合計保留記憶数の最大値に対応した格納領域が設けられている。第1始動入賞口への始動入賞があったときには、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、保留記憶数通知コマンドという4つのコマンドを1セットとして、主基板11から演出制御基板12へと送信される。第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aには、これらのコマンドのうち、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドを対応付けて格納できるように記憶領域が確保されている。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時に受信した順番でコマンドを第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aの空き領域における先頭から格納していく。第1始動入賞時には、第1始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順にコマンド送信が行われる。従って、コマンド受信が正常に行われれば、図9(B)に示すように、バッファ番号「1」〜「4」のそれぞれに対応する格納領域に、始動口入賞指定コマンド、図柄指定コマンド、変動カテゴリコマンド、第1保留記憶数通知コマンドの順に格納されていくことになる。
第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに格納されているコマンドは、第1特図ゲームに同期して飾り図柄の可変表示が開始されるごとに1つずつ削除され、バッファ番号を維持しつつ、以降のコマンドがシフトされる。具体的には、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンドが1つ削除され、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンドが、入賞順を維持しつつシフトされる。図9(C)に示す第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bについては、図9(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aと同様である。
また、本実施形態では、図9(D)に示すような第1先読予告バッファ194Cを構成するデータが、演出制御バッファ設定部194の所定領域に記憶される。第1先読予告バッファ194Cには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aを構成する各データに対応した格納領域が設けられている。即ち、第1先読予告バッファ194Cには、演出制御用CPU120などによって決定された夫々の保留情報に関する先読予告演出に関する決定内容などが、バッファ番号「1」〜「4」に対応付けて記憶される。飾り図柄の可変表示の開始などにより、図9(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データが削除されるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も削除される。また、飾り図柄の可変表示の開始などにより、図9(B)の第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおいて、あるバッファ番号に対応付けられている保留データが他のバッファ番号にシフトされるときには、第1先読予告バッファ194Cにおいて、当該バッファ番号に対応付けられている内容も当該他のバッファ番号にシフトされる。図9(E)に示すような第2先読予告バッファ194Dについては、図9(D)の第1先読予告バッファ194Cと同様である。
次に、本実施形態におけるパチンコ遊技機1の動作(作用)を説明する。主基板11では、所定の電源基板からの電力供給が開始されると、遊技制御用マイクロコンピュータ100が起動し、CPU103によって遊技制御メイン処理となる所定の処理が実行される。遊技制御メイン処理を開始すると、CPU103は、割込み禁止に設定した後、必要な初期設定を行う。この初期設定では、例えばRAM102がクリアされる。また、遊技制御用マイクロコンピュータ100に内蔵されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定を行う。これにより、以後、所定時間(例えば、2ミリ秒)ごとにCTCから割込み要求信号がCPU103へ送出され、CPU103は定期的にタイマ割込み処理を実行することができる。初期設定が終了すると、割込みを許可した後、ループ処理に入る。
こうした遊技制御メイン処理を実行したCPU103は、CTCからの割込み要求信号を受信して割込み要求を受け付けると、図10のフローチャートに示す遊技制御用タイマ割込み処理を実行する。所定のスイッチ処理では、スイッチ回路110を介してゲートスイッチ21、第1始動口スイッチ22A、第2始動口スイッチ22B、カウントスイッチ23といった各種スイッチから入力される検出信号の状態を判定する。メイン側エラー処理では、パチンコ遊技機1の異常診断を行い、その診断結果に応じて必要ならば警告を発生可能とする。情報出力処理では、例えばパチンコ遊技機1の外部に設置されたホール管理用コンピュータに供給される大当り情報、始動情報、確率変動情報などのデータを出力する。
遊技用乱数更新処理では、主基板11の側で用いられる乱数値MR1〜MR5といった遊技用乱数の少なくとも一部をソフトウェアにより更新する。特別図柄プロセス処理では、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値をパチンコ遊技機1における遊技の進行状況に応じて更新し、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおける表示動作の制御や、特別可変入賞球装置7における大入賞口の開閉動作設定などを、所定の手順で行うために、各種の処理が選択されて実行される。普通図柄プロセス処理では、普通図柄表示器20における表示動作(例えばセグメントLEDの点灯、消灯など)を制御して、普通図柄の可変表示や普通可変入賞球装置6Bにおける可動翼片の傾動動作設定などを可能にする。コマンド制御処理では、主基板11から演出制御基板12などのサブ側の制御基板に対して制御コマンドを伝送させる。
図11は、特別図柄プロセス処理として、図10に示すステップS15にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。始動入賞判定処理では、まず、第1始動口スイッチ22Aや第2始動口スイッチ22Bによる第1始動入賞や第2始動入賞があったか否かを判定し、入賞があった場合には、乱数値MR1〜MR3を抽出して、第1始動入賞である場合には、第1特図保留記憶部151Aにおける空きエントリの最上位に格納し、第2始動入賞である場合には、第2特図保留記憶部151Bにおける空きエントリの最上位に格納する。
ステップS101にて始動入賞判定処理を実行した後、CPU103は、遊技制御フラグ設定部152に設けられた特図プロセスフラグの値に応じて、ステップS110〜S120の処理の何れかを選択して実行する。
特別図柄通常処理では、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定(事前決定)などが行われ、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を事前決定したときに、特図プロセスフラグの値が“1”に更新される。
変動パターン設定処理には、変動パターンを図5に示す複数種類の何れかに決定する処理や、第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを送信するための送信設定処理などが含まれ、特別図柄の可変表示が開始されたときには、特図プロセスフラグの値が“2”に更新される。
特別図柄変動処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄を変動させるための設定を行う処理や、その特別図柄が変動を開始してからの経過時間を計測する処理などが含まれ、特別図柄の変動を開始してからの経過時間が特図変動時間に達したときには、特図プロセスフラグの値が“3”に更新される。
特別図柄停止処理には、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bにて特別図柄の変動を停止させ、特別図柄の可変表示結果となる確定特別図柄を停止表示(導出)させるための設定を行う処理が含まれ、遊技制御フラグ設定部152に設けられた大当りフラグがオンとなっているか否かの判定などが行われ、大当りフラグがオンである場合には特図プロセスフラグの値が“4”に更新され、大当りフラグがオフであり、小当りフラグがオンである場合には、特図プロセスフラグの値が“8”に更新され、大当りフラグと小当りフラグがともにオフである場合には、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
大当り開放前処理には、可変表示結果が「大当り」となったことなどに基づき、大当り遊技状態においてラウンドの実行を開始して大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれ、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される。
大当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間やカウントスイッチ23によって検出された遊技球の個数などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれ、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対するソレノイド駆動信号の供給を停止させる処理などを実行した後、特図プロセスフラグの値が“6”に更新される。
大当り開放後処理には、大入賞口を開放状態とするラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達したか否かを判定する処理や、大入賞口開放回数最大値に達した場合に大当り終了指定コマンドを送信するための設定を行う処理などが含まれ、ラウンドの実行回数が大入賞口開放回数最大値に達していないときには、特図プロセスフラグの値が“5”に更新される一方、達したときには、特図プロセスフラグの値が“7”に更新される。
大当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、ランプ9などといった演出装置により、大当り遊技状態の終了を報知する演出動作としてのエンディング演出が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理や、大当り遊技状態の終了に対応して確変制御や時短制御を開始するための各種の設定を行う処理などが含まれ、設定が行われたときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
小当り開放前処理には、可変表示結果が「小当り」となったことに基づき、小当り遊技状態において大入賞口を開放状態とするための設定を行う処理などが含まれ、特図プロセスフラグの値が“9”に更新される。
小当り開放中処理には、大入賞口を開放状態としてからの経過時間を計測する処理や、その計測した経過時間などに基づいて、大入賞口を開放状態から閉鎖状態に戻すタイミングとなったか否かを判定する処理などが含まれ、大入賞口を閉鎖状態に戻すときには、大入賞口扉用のソレノイド82に対する駆動信号の供給を停止させる処理などが実行され、特図プロセスフラグの値が“10”に更新される。
小当り終了処理には、画像表示装置5やスピーカ8、ランプ9などといった演出装置により、小当り遊技状態の終了を報知する演出動作が実行される期間に対応した待ち時間が経過するまで待機する処理などが含まれ、小当り遊技状態の終了時における待ち時間が経過したときには、特図プロセスフラグの値が“0”に更新される。
次に、演出制御基板12における動作を説明する。演出制御基板12では、電源基板等から電源電圧の供給を受けると、演出制御用CPU120が起動して、図12のフローチャートに示すような演出制御メイン処理を実行する。初期化処理では、RAM122のクリアや各種初期値の設定、また演出制御基板12に搭載されたCTC(カウンタ/タイマ回路)のレジスタ設定等を行う。タイマ割込みフラグは、例えばCTCのレジスタ設定に基づき、所定時間(例えば2ミリ秒)が経過するごとにオン状態にセットされる。
また、演出制御基板12の側では、所定時間が経過するごとに発生するタイマ割込みとは別に、主基板11から演出制御コマンド等を受信するための主基板11からの演出制御INT信号がオン状態となることによる割込み発生する。この割込みが発生すると、演出制御用CPU120は、コマンド受信割込み処理を実行する。このとき取り込まれた演出制御コマンドは、例えば演出制御バッファ設定部194に設けられた演出制御コマンド受信用バッファに格納する。
コマンド解析処理では、例えば主基板11の遊技制御用マイクロコンピュータ100から送信されて演出制御コマンド受信用バッファに格納されている各種の演出制御コマンドを読み出した後に、その読み出された演出制御コマンドに対応した設定や制御などが行われる。
演出制御プロセス処理では、例えば画像表示装置5の表示領域における演出画像の表示動作、スピーカ8からの音声出力動作、ランプ9における発光動作、演出用模型における駆動動作といった、各種の演出装置を用いた演出動作の制御内容について、主基板11から送信された演出制御コマンド等に応じた判定や決定、設定などが行われる。
演出用乱数更新処理では、演出制御に用いる各種の乱数値として、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタによってカウントされる演出用乱数を示す数値データを、ソフトウェアにより更新する。
図13は、コマンド解析処理として、図12のステップS74にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
コマンドの種類は、例えば受信コマンドのMODEデータを確認することなどにより判定される。
図14は、演出制御プロセス処理として、図12のステップS75にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。図14に示す演出制御プロセス処理において、演出制御用CPU120は、まず、入賞時演出決定処理を実行する(ステップS150)。図15は、入賞時演出決定処理として、図14のステップS150にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。
ステップS160の第1保留演出決定処理には、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる際の保留表示の表示態様(追加時表示態様とも称する)を決定する処理が含まれている。
まず、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる際の保留表示の表示態様を決定する決定処理について説明する。図16は、保留表示の表示態様の決定割合の設定例を示す図である。なお、ROM121には、変動カテゴリに応じた7種類の保留表示態様決定テーブルが記憶されているものとする。図16(A)から図16(G)は、それぞれ、変動カテゴリPA1,PA2、変動カテゴリPA3、変動カテゴリPA4、変動カテゴリPA5、変動カテゴリPB3、変動カテゴリPB4、変動カテゴリPB5であるときに選択される保留表示態様決定テーブルによる保留表示の表示態様の決定割合の設定例(H―TBL1〜7)である。
図16によれば、例えば、リーチとなる場合には非リーチとなる場合に比べて、赤色や黄色が決定され易く、青色や白色(初期色)が決定され難くなっている。また、リーチとなる場合においては熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときには熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときに比べて、赤色や黄色が決定され易く、青色や白色が決定され難くなっている。あるいは、特図表示結果が「大当り」であるときには特図表示結果が「ハズレ」であるときに比べて、赤色や黄色が決定され易く、青色や白色が決定され難くなるように変動カテゴリが選択されるようにしてもよい。このようにすれば、赤色や黄色の表示態様は青色や白色の表示態様に比べて、熱い演出が実行される期待度や、大当りとなる期待度が高くなる。より詳細には、赤色、黄色、青色、白色の順に、熱い演出が実行される期待度や、大当りとなる期待度が高くなる。
第1保留演出決定処理(ステップS160)において、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動カテゴリコマンドにより指定された変動カテゴリに基づいて、図16に示した複数の保留表示態様決定テーブルのなかから使用する保留表示態様決定テーブルを選択し、選択した保留表示態様決定テーブルと保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6とに基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる保留表示の表示態様(追加時表示態様)を決定する。
ステップS161では、例えば、演出制御用CPU120は、第1保留演出決定処理において保留表示の表示態様を、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて、第1保留演出決定処理の決定内容(追加時表示態様)を記憶する。
ステップS162の第1保留追加処理では、演出制御用CPU120は、第1保留演出決定処理(ステップS160)において決定した保留表示の表示態様(第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶された追加時表示態様)に基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに新たな保留表示を追加する。より詳細には、演出制御用CPU120は、上述の第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて記憶された追加時表示態様による保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1保留演出決定処理において決定した追加時表示態様による保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する。第2についての処理は、第1についての処理と同様である。
ステップS166の保留追加処理では、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる第1保留表示の表示態様を、初期色(白色)に決定し、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該記憶内容に対応するバッファ番号と同一のバッファ番号に対応付けて、白色の表示態様の第1保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加する。第2についても第1と同様である。
ステップS150の入賞時演出決定処理を実行した後には、例えば演出制御フラグ設定部191などに設けられた演出プロセスフラグの値に応じて、以下のようなステップS170〜177の処理の何れかを選択して実行する。
可変表示開始待ち処理は、主基板11から伝送された第1変動開始コマンド(又は第2変動開始コマンド)、変動パターン指定コマンド、可変表示結果通知コマンドなどを受信したか否かに基づき、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示を開始するか否かを判定する処理などを含み、飾り図柄の可変表示を開始すると判定したときには、演出プロセスフラグの値を“1”に更新する。
可変表示開始設定処理は、第1特別図柄表示装置4Aや第2特別図柄表示装置4Bによる特図ゲームにおいて特別図柄の可変表示が開始されることに対応して、画像表示装置5における飾り図柄の可変表示やその他の各種演出動作を行うために特別図柄の変動パターンや表示結果の種類などに応じた確定飾り図柄を決定する処理や、第1保留表示又は第2保留表示をシフトさせてアクティブ表示エリアAHAに第1保留表示または第2保留表示に対応するアクティブ表示に応じた情報を表す特別画像を表示する処理、各種の演出や各種演出の演出態様(例えば、主予告演出であるアクティブ表示変化演出や、当該アクティブ表示変化演出の演出態様)を決定する処理などを含み、演出プロセスフラグの値を“2”に更新する。
可変表示中演出処理では、演出制御タイマ設定部192に設けられた演出制御プロセスタイマにおけるタイマ値に対応して、可変表示開始設定処理において決定された演出制御パターンに基づいて、各種の制御データを読み出し、各種の演出制御(例えば、飾り図柄の可変表示中における飾り図柄の可変表示制御)を行う。具体的には、演出制御用CPU120は、読み出した制御データに基づき、映像信号(演出画像)を画像表示装置5に出力して画面上に表示させる制御、演出音信号を音声制御基板13に出力してスピーカ8から演出音を出力させる制御、電飾信号をランプ制御基板14に出力してランプ9を点灯/消灯/点滅させる制御といった各種の演出制御を実行する。
こうした演出制御を行った後、例えば演出制御パターンから飾り図柄の可変表示終了を示す終了コードが読み出されたこと、あるいは、主基板11から伝送される図柄確定コマンドを受信したことなどに対応して、飾り図柄の可変表示結果となる最終停止図柄としての確定飾り図柄を完全停止表示(例えば1秒間の完全停止表示期間)させる。演出制御パターンから終了コードが読み出されたことに対応して確定飾り図柄を完全停止表示させるようにすれば、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する可変表示時間が経過したときに、主基板11からの演出制御コマンドによらなくても、演出制御基板12の側で自律的に確定飾り図柄を導出表示して可変表示結果を確定させることができる。確定飾り図柄を完全停止表示したときには、演出プロセスフラグの値を“3”に更新する。
特図当り待ち処理では、主基板11から伝送された当り開始指定コマンドの受信があったか否かを判定し、当り開始指定コマンドを受信したきに、その当り開始指定コマンドが大当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を大当り中演出処理に対応した値である“6”に更新し、その当り開始指定コマンドが小当り遊技状態の開始を指定するものであれば、演出プロセスフラグの値を小当り中演出処理に対応した値である“4”に更新し、当り開始指定コマンドを受信せずに、演出制御プロセスタイマがタイムアウトしたときには、特図ゲームにおける特図表示結果が「ハズレ」であったと判定して、演出プロセスフラグの値を“0”に更新する。
小当り中演出処理において、小当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、小当り遊技状態における各種の演出制御を実行し、当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を“5”に更新する。
小当り終了演出処理において、小当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、小当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行し、演出プロセスフラグの値を“0”に更新する。
大当り中演出処理において、大当り遊技状態における演出内容に対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態における各種の演出制御を実行し、当り終了指定コマンドを受信したことに対応して、演出プロセスフラグの値を“7”に更新する。
エンディング演出処理において、大当り遊技状態の終了などに対応した演出制御パターン等を設定し、その設定内容に基づいて、各種の制御データを読み出し、ステップS172の可変表示中演出処理と同様に、映像信号や演出音信号や電飾信号などを出力するなどして、大当り遊技状態の終了時における各種の演出制御を実行し、演出プロセスフラグの値を“0”に更新する。
図17は、可変表示開始設定処理として、図14のステップS171にて実行される処理の一例を示すフローチャートである。ステップS522の判定は、可変表示結果通知コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより行なわれる。ステップS523の判定は、変動パターン指定コマンドにおけるEXTデータを読み取ることなどにより行なわれる。
ステップS524の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」の飾り図柄表示エリア5Lに停止表示される左確定飾り図柄を決定する。次に、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「右」の飾り図柄表示エリア5Rに停止表示される右確定飾り図柄を決定する。このときには、右確定図柄決定テーブルにおける設定などにより、右確定飾り図柄の図柄番号が左確定飾り図柄の図柄番号とは異なるように、決定されるとよい。続いて、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される中確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の中確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「中」の飾り図柄表示エリア5Cに停止表示される中確定飾り図柄を決定する。なお、ステップS524の処理では、変動図柄予告を実行中である場合に対応して、所定のチャンス目図柄となる非リーチ組合せの確定飾り図柄を決定すればよい。
ステップS525の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新される左右確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定の左右確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、確定飾り図柄のうち画像表示装置5の表示領域における「左」と「右」の飾り図柄表示エリア5L、5Rにて揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。「中」については、ステップS524と同様である。
ここで、確定飾り図柄が大当り組合せとなってしまう場合には、任意の値(例えば「1」)を中確定飾り図柄の図柄番号に加算又は減算することなどにより、確定飾り図柄が大当り組合せとはならずにリーチ組合せとなるようにすればよい。
ステップS527では、演出制御カウンタ設定部193に設けられたランダムカウンタ等により更新されるチャンス目決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、ROM121などに予め記憶された所定のチャンス目決定テーブルを参照することなどにより、開放チャンス目の何れかを構成する確定飾り図柄の組合せを決定すればよい。
ステップS528の処理では、まず、演出制御カウンタ設定部193のランダムカウンタなどにより更新される大当り確定図柄決定用の乱数値を示す数値データを抽出し、続いてROM121などに予め記憶された所定の大当り確定図柄決定テーブルを参照することなどにより、画像表示装置5の画面上で「左」、「中」、「右」の飾り図柄表示エリア5L、5C、5Rに揃って停止表示される図柄番号が同一の飾り図柄を決定する。このときには、大当り種別が「非確変」、「確変」のいずれであるかや、大当り中における昇格演出の有無などに応じて、異なる飾り図柄を確定飾り図柄とする決定が行われるようにしてもよい。
ステップS531の保留消化処理では、当該変動に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(換言すれば、当該変動に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。例えば、第1特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときには(今回の飾り図柄の可変表示が第1特図ゲームに連動したものであるときは)、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる(第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示を含む特別画像を表示させる)。より詳細には、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに移動させてアクティブ表示を表示させる演出制御パターンを使用パターンとしてセットするとともに、セットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより、第1始動入賞記憶表示エリア5HLの右端に表示されている保留表示に対応するアクティブ表示をアクティブ表示エリアAHAに表示させる。なお、アクティブ表示エリアAHAにおけるアクティブ表示は、保留表示と同じ態様で表示してもよいし、保留表示に対応するが保留表示とは異なる表示態様で表示されてもよい。第2特図ゲームと連動して飾り図柄の変動を開始するときも同様である。
また、ステップS531の処理では、第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいて、消化する保留表示(アクティブ表示)の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLにおいてシフトし、第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいて、アクティブ表示の他に保留表示があるときは、当該他の保留表示を第2始動入賞記憶表示エリア5HRにおいてシフトする。
ステップS532の演出実行設定処理には、当該変動に対応するアクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出を実行するか否かを決定する処理、実行するときのアクティブ表示変化演出の種類を決定する処理、実行するときのアクティブ表示変化演出の演出態様を決定する処理、実行するときのアクティブ表示変化演出の実行タイミングを決定する処理、これらの決定結果に基づいて演出制御パターンを設定(又は、再設定)する処理などが含まれている。詳細は後述する。
ステップS533の処理では、大当り告知音や大当り告知発光によって可変表示結果が「大当り」となることを直ちに告知(確定的に報知)する「一発告知演出」の実行設定を行うようにしてもよい。また、ステップS533の処理では、可変表示結果が「大当り」となるか否かにかかわらず、例えば賑やかしのために所定態様の演出が実行されるように設定してもよい。
ステップS535では、ステップS532の演出実行設定処理において使用パターンとしてセットされた演出制御パターンに含まれる、表示制御データが指定する表示制御指令を表示制御部123のVDP等に対して伝送させることなどにより画像表示装置5の画面上にて飾り図柄の変動を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれる音声制御データが指定する演出音信号を音声制御基板13に伝送することなどによりスピーカ8における音声出力を開始させるための設定や、上記演出制御パターンに含まれるランプ制御データが指定する電飾信号をランプ制御基板14に対して伝送させることなどによりランプ9における発光を開始させるための設定を行う。
ステップS536では、第1特図ゲームに連動して飾り図柄の可変表示が開始されるときには、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aに対応付けられているコマンドのうち最も小さいバッファ番号に対応した領域に格納されたコマンド(1セット)を削除するとともに、削除されたコマンドのバッファ番号よりも大きいバッファ番号に対応した領域に格納されているコマンド(第1始動口入賞指定コマンドに対応付けられているコマンドを、入賞順を維持しつつシフトする。第2については第1と同様である。
また、ステップS536の処理では、コマンドの削除やシフトに応じて、RAM122などに設けられる第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファ194Dに格納されている情報の削除やシフトも行われる。
ここで、演出実行設定処理(ステップS532)について詳述する。まず、当該変動に対応するアクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出を実行するか否かを決定する処理、およびアクティブ表示変化演出を実行すると決定したときのアクティブ表示変化演出の種類を決定する処理(どのアクティブ表示変化演出を実行するかを決定する処理)について説明する。
図18は、アクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルによる決定割合の設定例を示す図である。当該設定例は、アクティブ表示変化演出を実行するか否かや、アクティブ表示変化演出の種類(どのアクティブ表示変化演出を実行するか)を実行するときのアクティブ表示変化演出の演出態様の決定割合の設定例である。
アクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルには、アクティブ表示変化演出の実行有無決定用の乱数値MR7(非図示)と比較される数値(決定値)が、「実行有」と、「実行無」との夫々に、図18に示すような決定割合で割り当てられている。また、このアクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルの「実行有」には、決定用の乱数値MR7(非図示)と比較される数値(決定値)が、「第1系統変化演出」と、「第2系統変化演出」と、「第1系統変化演出および第2系統変化演出」とのそれぞれに、図18に示すような決定割合で割り当てられている。また、第1系統変化演出には、演出態様が類似する複数種類の演出態様が含まれる。第2系統変化演出には、演出態様が類似する複数種類の演出態様が含まれる。具体的には、第1系統変化演出は、アクティブ表示の表示態様に作用する演出であり、第2系統変化演出は、アクティブ表示枠の表示態様に作用する演出であり、第1系統変化演出と第2系統変化演出とで作用する対象が異なる。
なお、「実行有」「第1系統変化演出」は、第1系統変化演出をアクティブ表示変化演出として行う旨を表し、「実行有」「第2系統変化演出」は、第2系統変化演出をアクティブ表示変化演出として行う旨を表し、「実行有」「第1系統変化演出および第2系統変化演出」は、第1系統変化演出と第2系統変化演出との両方の変化演出をアクティブ表示変化演出として行う旨を表す。また、「実行無」は、アクティブ表示変化演出を行わない旨を表している。また、変動パターンPA1−Xは、図5に示す変動パターンPA1−1を表し、変動パターンPA2−Xは、図5に示す変動パターンPA2−1、PA2−2、PA2−3のいずれかを表す。変動パターンPA3−X、PA4−X、PA5−X、PB4−X、PB5−Xについても同様である。
図18によれば、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)が、変動パターンPA1−X、PA2−Xである場合、「実行無」が100%であり、第1系統変化演出、第2系統変化演出のいずれも実行しないことを表している。つまり、当該変動が非リーチ(ハズレ)であるときには、アクティブ表示変化演出を実行しないことを表している。
また、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPB3−X、PB4−X、PB5−Xである場合には、変動パターンPA3−X、PA4−X、PA5−Xである場合に比べて、「実行無」が決定される割合が低くなっている。つまり、当該変動において「大当り」となるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合は、当該変動において「ハズレ」となるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合よりも高くなっている。すなわち、アクティブ表示変化演出が実行されたときは、アクティブ表示変化演出が実行されないときに比べ、「大当り」となる期待度が高くなっている。
また、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが変動パターンPB3−X、PB4−X、PB5−Xである場合には、変動パターンPA3−X、PA4−X、PA5−Xである場合に比べて、「実行有」が決定されるときにおける「第1系統変化演出および第2系統変化演出」が決定される割合が高くなっている。例えば、変動パターンPB3−Xである場合において「実行有」が決定されるときにおける「第1系統変化演出および第2系統変化演出」が決定される割合は約57%(40÷70)であるのに対し、変動パターンPA3−Xである場合において「実行有」が決定されるときにおける「第1系統変化演出および第2系統変化演出」が決定される割合は約33%(10÷30)である。あるいは、より詳細には、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPA3−X〜PA5−Xのいずれであるか変動パターンPB3−X〜PB5−Xのいずれであるかによる「第1系統変化演出および第2系統変化演出」が決定される割合の差(または比率)は、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが、変動パターンPA3−X〜PA5−Xのいずれであるか変動パターンPB3−X〜PB5−Xのいずれであるかによる「第1系統変化演出」又は「第2系統変化演出」が決定される割合の差よりも大きい。例えば、変動パターンPB3−Xであるときに「第1系統変化演出および第2系統変化演出」が決定される割合と変動パターンPA3−Xであるときに「第1系統変化演出および第2系統変化演出」が決定される割合との差は30%(40%−10%)であるのに対し、変動パターンPB3−Xであるときに「第1系統変化演出」が決定される割合と変動パターンPA3−Xであるときに「第1系統変化演出」が決定される割合との差は5%(15%−10%)である。すなわち、第1系統変化演出および第2系統変化演出が実行されたときは、そうでないときに比べ、「大当り」となる期待度が高くなっている。
また、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動の変動パターンが変動パターンPA4−X、PA5−X、PB4−X、PB5−Xである場合には、変動パターンPA3−X、PB3−Xである場合に比べて、「実行無」が決定される割合が低くなっている。つまり、当該変動においてスーパーリーチとなるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合は、当該変動においてノーマルリーチとなるときにアクティブ表示変化演出が実行される割合よりも高くなっている。すなわち、アクティブ表示変化演出が実行されたときは、アクティブ表示変化演出が実行されないときに比べ、スーパーリーチとなる期待度が高くなっている。
同様に、第1系統変化演出および第2系統変化演出が実行されたときは、そうでないときに比べ、スーパーリーチとなる期待度が高くなっている。
すなわち、演出実行設定処理(ステップS532)において、演出制御用CPU120は、アクティブ表示変化演出実行有無決定テーブルとアクティブ表示変化演出の実行有無決定用の乱数値MR7と、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)とによって、アクティブ表示変化演出を実行するか否か、アクティブ表示変化演出を実行する場合には、複数のアクティブ表示変化演出の演出態様のうち、いずれのアクティブ表示変化演出を実行するかを決定する。
なお、演出制御用CPU120は、先ずアクティブ表示変化演出の実行有無を決定し、「実行有」と決定したときには「第1系統変化演出」か「第2系統変化演出」か「第1系統変化演出および第2系統変化演出」の何れかを決定してもよい。
次に、アクティブ表示変化演出を実行するアクティブ表示(変動)である場合に、実行するアクティブ表示変化演出の演出態様を決定する処理について説明する。
図19(A)は、アクティブ表示変化演出として第1系統変化演出を実行する時の第1系統変化演出の演出態様の決定割合の設定例を示す図である。図19(B)は、アクティブ表示変化演出として第2系統変化演出を実行する時の第2系統変化演出の演出態様の決定割合の設定例を示す図である。また、図19(C)は、アクティブ表示変化演出として第1系統変化演出および第2系統変化演出の両方を実行する時の第1系統変化演出および第2系統変化演出の演出態様の決定割合の設定例を示す図である。
なお、ROM121には、図5に示した24種類の変動パターンに応じた4種類の第1系統変化演出の演出態様としてのアクティブ表示変化演出パターンが記憶されているものとする。また、ROM121には、図5に示した24種類の変動パターンに応じた3種類の第2系統変化演出の演出態様としてのアクティブ表示変化演出パターンが記憶されているものとする。また、ROM121には、図5に示した24種類の変動パターンに応じた12種類の第1系統変化演出および第2系統変化演出の演出態様としてのアクティブ表示変化演出パターンが記憶されているものとする。
第1系統変化演出は、アクティブ表示を対象としてアクティブ表示の表示態様の変化を煽る作用演出であり、例えば、アクティブ表示の表示形状の変化を煽る作用演出である。
図19(A)において、アクティブ表示変化演出パターン「BP1」は、デフォルトとして、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状が「球」であるものとすると、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま変化させない失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出)の演出パターンである。図示する例によれば、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA3−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「BP2」は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状を、デフォルトの表示形状である「球」から「三角形」のアクティブ表示の表示形状に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA4−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB4−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「BP3」は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状を、デフォルトの表示形状である「球」から「五角形」のアクティブ表示の表示形状に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB3−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「BP4」は、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状を、デフォルトの表示形状である「球」から「星」のアクティブ表示の表示形状に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB5−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA5−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
第2系統変化演出は、アクティブ表示枠を対象としてアクティブ表示枠の表示態様の変化を煽る作用演出であり、例えば、アクティブ表示枠の線の太さの変化を煽る作用演出である。
図19(B)において、アクティブ表示変化演出パターン「CP1」は、デフォルトとして、当該変動に対応するアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の線の太さが「通常」であるものとすると、アクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出)の演出パターンである。図示する例によれば、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA3−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「CP2」は、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「中太」に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA4−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB4−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「CP3」は、当該変動に対応するアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「極太」に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB3−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
第1系統変化演出および第2系統変化演出は、上述の第1系統変化演出によって、アクティブ表示の表示態様の変化を煽る作用演出と、上述の第2系統変化演出によって、アクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の表示態様の変化を煽る作用演出と、の両方を行う作用演出である。
図19(C)において、アクティブ表示変化演出パターン「AP1」は、デフォルトとして、当該変動に対応するアクティブ表示の表示形状が「球」であり、かつアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の線の太さが「通常」であるものとすると、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま、かつアクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない失敗演出(アクティブ表示変化ガセ演出)の演出パターンである。図示する例によれば、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。また、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA3−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP2」は、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま、かつアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「中太」に変化させる成功演出の演出パターンである。図示する例によれば、変動パターンが「ハズレ」となるとき(例えば、変動パターンPA4−1)は、「大当り」となる変動パターン(例えば、変動パターンPB4−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときは、熱リーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP3」は、アクティブ表示の表示形状を「球」のまま、かつアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠の線の太さを「通常」から「極太」に変化させる成功演出の演出パターンである。変動パターンが「大当り」となるとき(例えば、変動パターンPB3−1)は、「ハズレ」となる変動パターン(例えば、変動パターンPA3−1)と比べて、決定割合が高くなっている。また、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、決定割合が高くなっている。
アクティブ表示変化演出パターン「AP4」は、アクティブ表示の表示形状を「三角形」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない演出態様の演出パターンであり、アクティブ表示変化演出パターン「AP5」は、アクティブ表示の表示形状を「三角形」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「中太」に変化させる演出態様の演出パターンであり、アクティブ表示変化演出パターン「AP6」は、アクティブ表示の表示形状を「三角形」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「極太」に変化させる演出態様の演出パターンである。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP7」は、アクティブ表示の表示形状を「五角形」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない演出態様の演出パターンであり、アクティブ表示変化演出パターン「AP8」は、アクティブ表示の表示形状を「五角形」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「中太」に変化させる演出態様の演出パターンであり、アクティブ表示変化演出パターン「AP9」は、アクティブ表示の表示形状を「五角形」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「極太」に変化させる演出態様の演出パターンである。
また、アクティブ表示変化演出パターン「AP10」は、アクティブ表示の表示形状を「星」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「通常」のまま変化させない演出態様の演出パターンであり、アクティブ表示変化演出パターン「AP11」は、アクティブ表示の表示形状を「星」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「中太」に変化させる演出態様の演出パターンであり、アクティブ表示変化演出パターン「AP12」は、アクティブ表示の表示形状を「星」に変化させ、アクティブ表示枠の線の太さを「極太」に変化させる演出態様の演出パターンである。
すなわち、演出実行設定処理(ステップS532)において、演出制御用CPU120は、アクティブ表示変化演出パターン決定用の乱数値MR8と、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)とによって、アクティブ表示変化演出を実行する場合のアクティブ表示変化演出の演出態様としてアクティブ表示変化演出パターンを決定する。
次に、当該変動におけるアクティブ表示変化演出を実行するタイミングを決定する処理について説明する。図20は、第1系統変化演出実行時の演出実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例を示す図である。なお、ROM121には、第1系統変化演出の演出実行タイミングとして図5に示した24種類の変動パターンに応じて複数(例えば4つ)の第1系統変化演出の実行タイミングが記憶されているものとする。
タイミング1とは、例えば、当該変動の変動開始時に第1系統変化演出を実行するタイミングであり、タイミング2とは、擬似連変動時に第1系統変化演出を実行するタイミングであり、タイミング3とは、当該変動におけるリーチ成立時に第1系統変化演出を実行するタイミングであり、タイミング4とは、当該変動におけるリーチ成立後(リーチ中)に第1系統変化演出を実行するタイミングである。擬似連変動時とは、例えば、変動中の可変表示が仮停止したときのことである。
また、「成功期待度「小」」に分類される変動パターンPA3−1、PA3−2は、成功演出が実行される期待度が「小」であることを表し、「成功期待度「中」」に分類される変動パターンPA4−1〜PA4−4、PA5−1〜PA5−4は、成功演出が実行される期待度が上記の成功期待度「小」よりも高い「中」であることを表す。また、「成功期待度「大」」に分類される変動パターンPB3−1、PB3−2は、成功演出が実行される期待度が成功期待度「中」よりも高い「大」であることを表し、「成功期待度「最大」」に分類される変動パターンPB4−1〜PB4−4、PB5−1〜PB5−4は、成功演出が実行される期待度が上記の成功期待度「大」よりも高い「最大」であることを表す。
具体的には、図19において、変動パターンPA3−1、PA3−2は、第1系統変化演出の失敗演出であるアクティブ表示変化演出パターンBP1や、第2系統変化演出の失敗演出であるアクティブ表示変化演出パターンCP1や、第1系統変化演出および第2系統変化演出の失敗演出であるアクティブ表示変化演出パターンAP1に決定される割合が、その他のアクティブ表示変化演出パターンに決定される割合と比べて高くなっており、成功演出が実行され得る成功期待度が低く、上述のように「成功期待度「小」」に分類される。
また、図19において、変動パターンPA3−1、PA3−2以外の変動パターンPA4−1〜PA4−4、PA5−1〜PA5−4、PB3−1〜PB3−2、PB4−1〜PB4−4、PB5−1〜PA5−4では、第1系統変化演出の成功演出であるアクティブ表示変化演出パターンBP2〜BP4や、第2系統変化演出の成功演出であるアクティブ表示変化演出パターンCP2〜CP3や、第1系統変化演出および第2系統変化演出の成功演出であるアクティブ表示変化演出パターンAP2〜AP12に決定される割合が、その他のアクティブ表示変化演出パターンに決定される割合と比べて高くなっており、成功演出が実行され得る成功期待度が変動パターンPA3−1、PA3−2と比べて高くなっている。すなわち、図19に示すような変動パターンによって、成功演出が実行され得る期待度が高くなっている。
図示する例では、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)が、擬似連変動ではない変動パターンPA3−1、PA4−1、PA4−2、PA5−1、PA5−2、PB3−1、PB4−1、PB4−2、PB5−1、PB5−2では、タイミング2では第1系統変化演出が実行されないことを表している。
図20によれば、熱いリーチ(例えば、スーパーリーチ)となるときは、熱くないリーチ(例えば、ノーマルリーチ)となるときと比べて、早いタイミング(例えばタイミング1)に決定される決定割合が高くなっている。また、「大当り」となる変動パターンである場合には、「ハズレ」となる変動パターンと比べて第1系統変化演出の遅いタイミング(例えば、タイミング4)に決定される決定割合が高くなっている。また、リーチ成立後(例えば、タイミング3、タイミング4)は、リーチ成立前(例えば、タイミング1、タイミング2)よりも成功演出の期待度が高くなっている。また、擬似連変動における可変表示の仮停止後(例えば、タイミング3、タイミング4)は、擬似連変動における可変表示の仮停止前(例えば、タイミング1)よりも成功演出の期待度が高くなっている。
すなわち、演出実行設定処理(ステップS532)において、演出制御用CPU120は、アクティブ表示変化演出の事項タイミング決定用の乱数値MR9と、変動パターン指定コマンドによって指定された当該変動(当該可変表示)の変動パターン(可変表示パターン)とによって、アクティブ表示変化演出を実行する場合のアクティブ表示変化演出の実行タイミングを決定する。
なお、タイミング2において、擬似連変動における可変表示の仮停止回数に応じて例えば、1回目の再可変表示の開始時または2回目の再可変表示の開始時の様に、再可変表示の開始直後を第1系統変化演出の実行タイミングとして決定してもよいし、複数回の擬似連変動において、複数回の実行タイミングで第1系統変化演出の実行タイミングを決定してもよい。また、擬似連変動時のタイミング2は、リーチ成立後であってもよく、例えば、図20におけるリーチ成立時のタイミング3の後に、擬似連変動時のタイミング2を設定するように実行タイミングを設定してもよいし、4つのタイミングを含む複数のタイミングを第1系統変化演出の実行タイミングとして設定してもよい。
また、図19に示したアクティブ表示変化演出として第1系統変化演出を実行する時の第1系統変化演出の演出態様の決定割合の設定例と図20に示した第1系統変化演出の実行タイミングとを対応付けて1つのテーブルとして、ROM121が記憶していてもよい。
なお、第2系統変化演出の実行タイミングや、第1系統変化演出と第2系統変化演出と両方を実行する実行タイミングも同様である。
なお、第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例(非図示)は、図20に示すような第1系統変化演出実行時の演出実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例と同一であってもよいし、第1系統変化演出実行時の演出実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例とは異なる第2系統変化演出の実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例であってもよい。
なお、図18において「第1系統変化演出および第2系統変化演出」を実行すると決定された場合に、第1系統変化演出と第2系統変化演出との実行タイミングを図20に示すような演出実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例を用いて、第1系統変化演出と第2系統変化演出とを同タイミングで実行するように一括で決定してもよいし、第1系統変化演出と第2系統変化演出とのそれぞれの実行タイミングが異なる実行タイミングとなることもあるように一括で決定してもよい。また、図18において「第1系統変化演出および第2系統変化演出」を実行すると決定された場合に、第1系統変化演出および第2系統変化演出のそれぞれの実行タイミングを図20に示すような演出実行タイミング決定テーブルによる決定割合の設定例を用いて、第1系統変化演出と第2系統変化演出とのそれぞれの実行タイミングを、別々に決定してもよい。
次に、アクティブ表示変化演出の選択結果に基づいて演出制御パターンを設定(又は、再設定)する処理について説明する。
演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて決定したアクティブ表示変化演出の実行有無、アクティブ表示変化演出を実行する場合には、アクティブ表示変化演出の演出パターン、アクティブ表示変化演出の実行タイミングを演出制御パターンとして設定する。具体的には、演出制御用CPU120は、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンを演出制御パターンとしてセットするとともに、選択されたアクティブ表示変化演出の演出態様に対応する演出パターンを演出制御パターンとしてセットする。なお、変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに対応する演出制御パターンが複数用意されている場合には、何れかを選択して演出制御パターンとしてセットする。そして、演出実行設定処理(ステップS532)を終了する。
次に、パチンコ遊技機1における制御の具体的な一例について説明する。パチンコ遊技機1の主基板11の側では、第1始動条件が成立した場合、CPU103は、第1保留記憶数を更新し、第2始動条件が成立した場合、CPU103は、第2保留記憶数を更新する(ステップS215)。CPU103は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出する(ステップS217)。CPU103は、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2などを用いて特図表示結果を判定する(ステップS403、ステップS404)。CPU103は、判定結果である特図表示結果と、ステップS215において更新した保留記憶数と、ステップS217において抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて、変動カテゴリを判定する(ステップS412)。変動カテゴリを判定したCPU103は、判定結果である変動カテゴリを指定する変動カテゴリコマンドの送信を設定し(ステップS413)、コマンド制御処理(ステップS17)を実行する。これにより、ステップS412において判定された変動カテゴリを指定する変動カテゴリコマンドなどが主基板11から演出制御基板12に伝送される。
また、主基板11の側では、第1開始条件又は第2開始条件が成立した場合、CPU103は、変動パターン設定処理(ステップS111)において、まず、ステップS217にて抽出された変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を使用せずに、再度、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を抽出するとともに、変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データを抽出する。続いて、CPU103は、新たに抽出した変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データや変動パターン決定用の乱数値MR5を示す数値データに基づいて変動パターンを決定する。変動パターンを決定したCPU103は、決定結果である変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドの送信を設定し、コマンド制御処理(ステップS17)を実行する。これにより、ステップS111において決定された変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドなどが主基板11から演出制御基板12に伝送される。
パチンコ遊技機1の演出制御基板12の側では、第1始動条件の成立した場合、演出制御用CPU120は、保留演出決定処理(ステップS160)において、第1始動入賞記憶表示エリア5HLまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加表示させる際の保留表示の表示態様(追加時表示態様)を決定する。また、演出制御用CPU120は、保留演出決定処理の決定結果に基づいて保留演出決定処理の決定内容(例えば、追加時表示態様など)を第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファに記憶させるとともに(ステップS161)、当該記憶内容(追加時表示態様)に基づいて保留表示を第1始動入賞記憶表示エリア5HLまたは第2始動入賞記憶表示エリア5HRに追加する(ステップS162)。
また、演出制御基板12の側では、第1開始条件が成立した場合、演出制御用CPU120は、第1先読予告バッファ194Cまたは第2先読予告バッファ194Dを参照し、当該可変表示において、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターンに基づいて、演出制御パターンを設定する。
図22,図23は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。具体的には、図22(A)の(a)〜(d)、図23(A)の(e)は、画像表示装置5における各場面を時系列に並べたものである。図22(B)の(a)〜(d)、図23(B)の(e)、についても同様である。なお、以下の図における画像表示装置5内の矢印「↓」は、飾り図柄が変動中であることを表している。また、図22(A)、図23(A)は、第2系統変化演出の成功演出を表し、アクティブ表示変化演出の演出態様として、図19の(B)に示したアクティブ表示変化演出パターンCP3(変化有(太さ「極太」))がセットされているものとする。また、図22(B)、図23(B)は、第2系統変化演出の失敗演出を表し、アクティブ表示変化演出の演出態様として、図19の(B)に示したアクティブ表示変化演出パターンCP1(変化無(太さ「通常」))がセットされているものとする。
図22(A)の(a)は、アクティブ表示エリアAHAにアクティブ表示AH(当該可変表示を開始させるときに当該可変表示に対応する保留表示を所定のアクティブ表示エリアAHAに移動させたアクティブ表示、または、当該可変表示に対応するアクティブ表示に応じた情報を表す特別画像)が表示され、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに保留表示H1、保留表示H2、及び、保留表示H3が表示されている場面である。
ここで、アクティブ表示エリアAHAは、例えば画像表示装置5の中央下部に設けられる。このアクティブ表示エリアAHAには、少なくともアクティブ表示AHが表示され、当該アクティブ表示AHの他にこのアクティブ表示AHを囲うアクティブ表示枠AHWやアクティブ表示枠AHWを含む所定の範囲が含まれる。アクティブ表示AH自体やアクティブ表示枠AHWの内側または外側などの当該アクティブ表示エリアAHAには、文字や画像を表示することも可能である。
なお、アクティブ表示AHが図22(A)の(a)の如くアクティブ表示エリアAHAに表示される直前には、第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号「1」に保留表示(アクティブ表示AH)に対応する演出内容として当該保留表示(アクティブ表示AH)の始動入賞時に決定された当該保留表示(アクティブ表示AH)の表示態様(追加時表示態様「白色」)が記憶され、第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号「2」には保留表示H1に対応する演出内容として当該保留表示H1の始動入賞時に決定された当該保留表示H1の表示態様(追加時表示態様「白色」)が記憶され、第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号「3」には保留表示H2に対応する演出内容として当該保留表示H2の始動入賞時に決定された当該保留表示H2の表示態様(追加時表示態様「白色」)が記憶され、第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号「4」には保留表示H3に対応する演出内容として当該保留表示H3の始動入賞時に決定された当該保留表示H3の表示態様(追加時表示態様「白色」)が記憶されていたものとする。
図22(A)の(a)の場面は、アクティブ表示AHのアクティブ情報(アクティブ表示AHがアクティブ表示エリアAHAにアクティブ表示AHとして表示される直前の保留情報に対応する情報)の可変表示を開始させるときに、演出制御用CPU120は、主基板11から伝送された変動パターン指定コマンドにより指定された変動パターン「PA2−1(非リーチ(ハズレ))」に基づいて、飾り図柄の変動を開始したのち、確定飾り図柄(「3」「9」「4」)が停止表示された状態である。
図22(A)の(a)の場面から、第1始動入賞口を遊技球が1個通過(進入)して第1始動条件が成立した場合、CPU103は、第1保留記憶数を「4」に更新する。CPU103は、特図表示結果決定用の乱数値MR1、大当り種別決定用の乱数値MR2、変動カテゴリ決定用の乱数値MR3を示す数値データを抽出し、特図表示結果決定用の乱数値MR1や大当り種別決定用の乱数値MR2などを用いて特図表示結果を判定する。
例えば、特図表示結果として「ハズレ」を判定したものとする。CPU103は、特図表示結果「ハズレ」と保留記憶数「4」とに基づいて、複数の変動カテゴリ決定テーブルのなかから変動カテゴリ決定テーブルを選択し、変動カテゴリ決定テーブルと変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて変動カテゴリを判定する。例えば、変動カテゴリ「PB5(スーパーリーチβ(大当り))」を判定したものとする。CPU103は、変動カテゴリ「PB5」を指定する変動カテゴリコマンドの送信を設定し、コマンド制御処理(ステップS17)を実行することによって変動カテゴリ「PB5」を指定する変動カテゴリコマンドなどが主基板11から演出制御基板12に伝送される。
主基板11から変動カテゴリを指定する変動カテゴリコマンドなどを受信した演出制御用CPU120は、変動カテゴリに基づいて、図16に示したような複数の保留表示態様決定テーブルのなかから使用する保留表示態様決定テーブルを選択し、選択した保留表示態様決定テーブルと保留表示の表示態様決定用の乱数値MR6とに基づいて、第1始動入賞記憶表示エリア5HLに追加表示させる保留表示の表示態様(追加時表示態様)を決定する。
演出制御用CPU120は、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aにおける当該第1始動入賞のバッファ番号に対応する第1先読予告バッファ194Cのバッファ番号に対応付けて、これらの保留演出決定処理の決定内容(追加時表示態様)を記憶する。
図22(A)の(b)の場面は、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリアに表示された保留表示H1に対応するアクティブ表示AHをアクティブ表示エリアAHAに表示し、保留表示H1に対応するアクティブ表示AHの可変表示を開始したときの一例である。例えば、図22(A)の(b)の場面において、アクティブ表示AHが第2系統変化演出を実行する変動であるとする。図22(A)の(c)は、図22(A)の(b)の場面において可変表示を開始した直後(例えば、図20のタイミング1)で第2系統変化演出が実行されたときの一例である。図22(A)の(c)では、第2系統変化演出として画像表示装置5の左上部に「激熱」の文字が描画された矢Y2が表示されている。図22(B)の(a)〜図22(B)の(c)も、図22(A)の(a)〜図22(A)の(c)と同様である。
つまり、図22(A)の(b)から図22(A)の(c)までと図22(B)の(b)から図22(B)の(c)までとが、第2系統変化演出における成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出である。
そして、図22(A)の(d)の場面は、図22(A)の(c)の場面において表示された第2系統変化演出である矢Y2が画像表示装置5の下部に向けて移動して、アクティブ表示枠AHWに衝突している場面である。
図23(A)の(e)の場面では、図22(A)の(d)の場面においてアクティブ表示枠AHWに矢Y2が衝突した後、アクティブ表示枠AHWの線の太さが「極太」の表示態様として変化している。
そして、図23(A)の(e)の場面において、飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄および飾り図柄表示エリア5Rの飾り図柄がリーチ態様となっている場面である。
一方、図22(B)の(d)の場面では、図22(B)の(c)の場面において表示された第2系統変化演出である矢Y2が画像表示装置5の下部に向けて移動して、アクティブ表示枠AHWに衝突することなく画像表示装置5の下部に移動している場面である。
図23(B)の(e)の場面では、図22(B)の(d)の場面においてアクティブ表示枠AHWに矢Y2が衝突せずに消滅したため、アクティブ表示枠AHWの線の太さが「通常」の表示態様まま変化していない。
そして、図23(B)の(e)の場面において、飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄および飾り図柄表示エリア5Rの飾り図柄がリーチ態様となっている場面である。
図24,図25は、画像表示装置5における表示動作例を示す図である。具体的には、図24(A)の(a)〜(d)、図25(A)の(e)〜(f)は、画像表示装置5における各場面を時系列に並べたものである。図24(B)の(a)〜(d)、図25(B)の(e)〜(f)についても同様である。また、図24(A)、図25(A)は、第1系統変化演出の成功演出を表し、アクティブ表示変化演出の演出態様として、図19の(A)に示したアクティブ表示変化演出パターンBP4(変化有(形状「星」))がセットされているものとする。図24(B)、図25(B)は、第1系統変化演出の失敗演出を表し、アクティブ表示変化演出の演出態様として、図19の(A)に示したアクティブ表示変化演出パターンBP1(変化無(形状「球」))がセットされているものとする。
図24(A)の(a)は、図22(A)の(a)と同じ場面である。
図24(A)の(b)の場面は、演出制御用CPU120は、第1始動入賞記憶表示エリアに表示された保留表示H1に対応するアクティブ表示AHをアクティブ表示エリアAHAに表示し、保留表示H1に対応するアクティブ表示AHの可変表示を開始したときの一例である。例えば、図24(A)の(b)の場面において、アクティブ表示AHが第1系統変化演出を実行する変動であるとする。図24(A)の(b)の場面では、可変表示を開始した直後(例えば、図20のタイミング1)で第1系統変化演出が実行されたときの一例である。図24(A)の(b)では、第1系統変化演出として画像表示装置5の右上部に3つの図形(星Z1、三角形Z2、五角形Z3)が図形群Y1として表示されている。
そして、図24(A)の(c)の場面は、図24(A)の(b)の場面において表示された第1系統変化演出である図形群Y1が画像表示装置5の下部に向けて移動しながら三角形Z2が消滅し、星Z1と五角形Z3が移動を続けている場面である。
図24(A)の(d)の場面は、図24(A)の(c)の場面からさらに第1系統変化演出である図形群Y1が画像表示装置5の下部に向けて移動し、図形群Y1を構成する星Z1と五角形Z3とのうち、五角形Z3が消滅し、星Z1のみが移動を続けている場面である。図24(B)の(a)〜図24(B)の(d)も、図24(A)の(a)〜図24(A)の(d)と同様である。
つまり、図24(A)の(b)から図24(A)の(d)までと図24(B)の(b)から図24(B)の(d)までとが、第1系統変化演出における成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出である。
そして、図25(A)の(e)の場面は、図24(A)の(d)の場面において表示された第1系統変化演出である図形群Y1で消滅することなく残った星Z1が画像表示装置5の下部に向けてさらに移動して、アクティブ表示AHに衝突している場面である。
図25(A)の(f)の場面では、図25(A)の(e)の場面においてアクティブ表示AHに図形群Y1で消滅することなく残った星Z1が衝突した後、アクティブ表示AHの表示形状が「星」に変化した表示態様で表示されている。
そして、図25(A)の(f)の場面において、飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄および飾り図柄表示エリア5Rの飾り図柄がリーチ態様となっている場面である。
一方、図25(B)の(e)の場面は、図24(B)の(d)の場面において表示された第1系統変化演出である図形群Y1で消滅することなく残った星Z1が画像表示装置5の下部に向けてさらに移動するが、アクティブ表示AHに衝突する前に消滅している場面である。
図25(B)の(f)の場面では、図25(B)の(e)の場面においてアクティブ表示AHに図形群Y1で消滅することなく残った星Z1が衝突せずに消滅したため、アクティブ表示AHの表示形状が「球」のままの表示態様で表示されている。
そして、図25(B)の(f)の場面において、飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄および飾り図柄表示エリア5Rの飾り図柄がリーチ態様となっている場面である。
[遊技履歴の蓄積等の説明]
本実施の形態においては、演出制御用CPU120は、遊技履歴を蓄積可能である。たとえば、遊技中に、予め定められた複数の条件(たとえば、特定のスーパーリーチ演出が実行されたとの条件,大当りが所定回、連チャンしたとの条件など)のうちのいずれかが成立すると、成立した条件に応じて経験値を付与し、経験値が所定値(たとえば10)になるごとに遊技履歴としてのレベルを1ずつ上昇させ、レベルに応じた演出を実行する(たとえば、レベルが低いときには実行されない演出をレベルが高くなると実行したり、レベルが高くなればなるほど実行可能な演出の種類の数を増加させたりする)。
そして、演出制御用CPU120は、遊技の終了時に、遊技者の操作に応じて、レベルなどの遊技履歴や遊技履歴を管理する管理サーバのURLを2次元コード化して、画像表示装置5に表示させる。遊技者は、この2次元コードをスマートフォンなどの携帯端末で読み取り、2次元コードで示されるURLにアクセスすることで遊技履歴が管理サーバに蓄積される。次回の遊技の開始時に、遊技者が携帯端末で管理サーバにアクセスすることで前回までのレベルなどの遊技履歴を示すパスワードが携帯端末に表示される。遊技者がこのパスワードをパチンコ遊技機1に入力することで、演出制御用CPU120は、パスワードで示される当該遊技者の前回までの遊技履歴をRAM122に記憶させる。これにより、前回までのレベルなどの遊技履歴を引継いで遊技を開始することができる。このパスワードを入力により移行するモードを特定演出モードという。特定演出モードは、遊技の進行に応じて遊技履歴の蓄積および更新をして、遊技履歴に応じた演出が実行されるモードである。
図26は、パスワードを入力して遊技を行う場合のパチンコ遊技機1、携帯端末、管理サーバのやり取りを示す図である。具体的には、遊技履歴の蓄積は、図26で示すように行なわれる。
[アイキャッチ画像の表示]
アイキャッチ画像は、本演出とは別に演出の合間に挟み込まれる比較的短い時間(本実施の形態においては、1秒で一定)表示される画像である(たとえば、図29(F)参照)。アイキャッチ画像は、遊技に関する抽選結果に係る演出内容とは関連性の無い文字(たとえば、図29(F)の「POWERFUL」との遊技機の機種名などの文字)が含まれることが好ましく、また、遊技者の目を引いたり奪ったりする画像であることが好ましい。
本実施の形態においては、図5で示した変動カテゴリPA4のスーパーリーチα(ハズレ)または変動カテゴリPA5のスーパーリーチβ(ハズレ)が選択された場合、スーパーリーチαの背景またはスーパーリーチβの背景が表示された後、リーチ状態となるまでの飾り図柄の背景が表示される前に、アイキャッチ画像が表示される。なお、ここで、背景とは、変動表示における飾り図柄(絵付図柄、絵無図柄、小図柄)以外のすべての画像(静止画像,動画像)のことであり、背景画像だけでなくキャラクタ画像、および、CG映像や実写映像などの映像も含む。
遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103によって図11のステップS111の変動パターン設定処理において変動カテゴリPA4,PA5の変動パターンが選択され、図10のステップS17で当該変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドが演出制御基板12に送信されると、図17のステップS533において、演出制御基板12の演出制御用CPU120は、前述したように、受信した変動パターン指定コマンドに従って、アクティブ表示以外の可変表示中における演出の実行設定を行なう。この演出の実行設定において、アイキャッチ画像の表示の実行設定も行なわれる。
図27は、アイキャッチ画像選択テーブルの構成例を示す図である。図27を参照して、このテーブルは、図17のステップS533におけるアイキャッチ画像の表示の実行設定において用いられる。本実施の形態においては、前述した遊技履歴の蓄積をすることが可能な特定演出モードにおいては、遊技の演出で用いられるメインのキャラクタを選択することが可能である。
この選択キャラクタに応じてアイキャッチ画像の種類が選択される。つまり、遊技者の選択動作に基づいたアイキャッチ画像が選択される。また、アイキャッチ画像が選択されるときの時間帯に応じたアイキャッチ画像が選択される。本実施の形態におけるパチンコ遊技機1の演出制御基板12には、時刻を特定可能なRTC(Real Time Clock)126がさらに搭載される。演出制御用CPU120は、RTC126で特定された時刻がいずれの時間帯であるかを判断する。
たとえば、後述する図29(F)において、キャラクタAは真中、キャラクタBは左、キャラクタCは右のキャラクタである。時間帯が17時以前であり、選択キャラクタがキャラクタAであれば、キャラクタAのみが含まれるアイキャッチ画像が選択される。図30は、アイキャッチ画像の例を示す図である。図30(A)で示すアイキャッチ画像は、キャラクタAが含まれるアイキャッチ画像の一例である。同様に、選択キャラクタがキャラクタB,Cであれば、それぞれ、キャラクタB,Cのみが含まれるアイキャッチ画像が選択される。図30(B),図30(C)で示すアイキャッチ画像は、それぞれ、キャラクタB,Cが含まれるアイキャッチ画像の一例である。
選択キャラクタがキャラクタAであり、時間帯が17時から22時であれば、キャラクタAに加えてキャラクタCが含まれるアイキャッチ画像が選択される。つまり、図29(F)のアイキャッチ画像において、キャラクタBが含まれない画像が選択される。図27のキャラクタA+B+Cは、図29(F)のアイキャッチ画像である。キャラクタB+C+Aは、図29(F)のアイキャッチ画像において、キャラクタBが真中、キャラクタCが左、キャラクタAが右であるアイキャッチ画像である。このように、選択されるアイキャッチ画像には、特定演出モードでの選択キャラクタが含まれる。
ここで、図27で示される複数種類のアイキャッチ画像は、当該パチンコ遊技機1の機種名である「POWERFUL」の文字が共通で絵が異なる。このように、複数種類のアイキャッチ画像は、少なくとも一部の態様が共通している。共通である部分は、文字の部分に限定されず、背景であってもよいし、文字および背景の両方であってもよい。
なお、遊技者の動作に基づいたアイキャッチ画像が選択されるのであれば、図27で示すように、遊技者の特定演出モードにおいて選択されたキャラクタに連動したアイキャッチ画像が選択されることに限定されず、たとえば、遊技者によって直接的にアイキャッチ画像が選択されるようにしてもよい。
また、時に応じたアイキャッチ画像が選択されるのであれば、図27で示すように、時間帯に応じたアイキャッチ画像が選択されることに限定されず、たとえば、曜日に応じたアイキャッチ画像が選択されるようにしてもよいし、日付または月に応じたアイキャッチ画像が選択されるようにしてもよい。
図21は、図14のステップS172にて実行される可変表示中演出処理の一例を示すフローチャートである。ステップS712では、可変表示開始設定処理において使用パターンとしてセットされた演出制御パターンに応じて可変表示の実行を制御する。ステップS712においては、スーパーリーチαまたはスーパーリーチβが実行されてハズレの飾り図柄が表示された後のアイキャッチ画像の表示期間であれば、アイキャッチ画像の表示の実行も制御される。
図28は、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合のタイミングチャートの一例を示す図である。図28を参照して、第1特別図柄表示装置4Aまたは第2特別図柄表示装置4Bにおいて特別図柄の変動が開始されるときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御基板12に変動開始コマンド、変動パターン指定コマンドおよび可変表示結果通知コマンドを送信する。そして、選択された変動パターンで示される変動時間の間、特別図柄の変動表示が行なわれた後、特別図柄が停止され、表示結果が導出表示される。このときに、遊技制御用マイクロコンピュータ100は、演出制御基板12に図柄確定コマンドを送信する。
上述した図17のステップS533におけるアイキャッチ画像の表示を含めた可変表示中における演出の実行設定は、具体的には、次のように行なわれる。第1特別図柄表示装置4Aにおける第1特別図柄の変動表示または第2特別図柄表示装置4Bにおける第2特別図柄の変動開始前に、図11のステップS112で説明したように、変動開始コマンド、変動パターン指定コマンドおよび可変表示結果通知コマンドが送信される。
この変動パターン指定コマンドによってスーパーリーチα(ハズレ)またはスーパーリーチβ(ハズレ)の変動パターンが指定される場合、次のように演出の実行設定が行なわれる。
変動開始コマンド等の変動開始時のコマンドを受信してからリーチ状態となるまでは、背景は通常背景で、絵付図柄の飾り図柄(後述する図29(B),図29(C),図29(G)参照)での変動表示を開始して実行するよう設定が行なわれる。
リーチ状態となってからハズレ図柄が表示されるまでは、背景はスーパーリーチ背景で、絵無図柄の飾り図柄(後述する図29(E)参照)の変動表示、小図柄の飾り図柄(後述する図29(D)参照)での変動表示および絵無図柄の変動表示をスーパーリーチ背景に合わせた所定のタイミングで順に切替えて実行するよう設定が行なわれる。
ハズレ図柄が表示されてから所定期間は、背景に替えてアイキャッチ画像を表示し(本実施の形態では1秒間)、小図柄の飾り図柄(後述する図29(F)参照)でハズレ図柄を揺れ表示するよう設定が行なわれる。なお、小図柄の飾り図柄は、変動表示中に状況によらず、常時、表示するようにしてもよい。
所定期間の経過から図柄確定コマンドを受信するまでは、背景は通常背景で、絵付図柄の飾り図柄でハズレ図柄を揺れ表示するよう設定が行なわれる(本実施の形態では揺れ表示は2秒間)。
図29は、スーパーリーチのリーチ演出が実行される場合の表示画面の遷移を示す図である。図29を参照して、図17のステップS533での設定に基づいて、図21のステップS712が実行されることで、画像表示装置5において演出表示が行なわれる。
変動パターン指定コマンドによってスーパーリーチα(ハズレ)またはスーパーリーチβ(ハズレ)の変動パターンが指定される場合、次のように演出表示が行なわれる。
まず、図29(A)から図29(C)で示されるように、変動開始コマンド等の変動開始時のコマンドが受信されてからリーチ状態となるまでは、通常背景(ここでは、草原の映像)が表示され、絵付図柄の飾り図柄での変動表示が実行される。このときには、保留表示H1,H2など、アクティブ表示エリアAHAおよびアクティブ表示AHは、図22等で示したように表示される。なお、図22等では、絵付図柄の飾り図柄の絵の部分が長方形の枠のみとなっているが、これは図29で示す絵付図柄の絵や枠を省略して示したものである。
次に、図29(D)で示されるように、リーチ状態となっては、スーパーリーチ背景(ここでは、宇宙の映像)が表示され、絵無図柄の変動表示(図示せず)および小図柄の飾り図柄の変動表示が、スーパーリーチ背景に合わせた所定のタイミングで順に切替えられて実行される。このときには、保留表示が左下に数字のみで表示される。左側の数字が第1特別図柄の保留記憶数、右側の数字が第2特別図柄の保留記憶数を示す。また、アクティブ表示は、スーパーリーチ背景に遊技者を注目させるために表示させない。
次いで、図29(E)で示されるように、図29(D)の続きからハズレ図柄が表示されるまでは、図29(D)と同様、スーパーリーチ背景が表示され、小図柄の変動表示(リーチ状態の間のみ)および絵無図柄の変動表示(リーチ状態からハズレ図柄が表示されるまで)が、スーパーリーチ背景に合わせた所定のタイミングで順に切替えられて実行される。なお、ハズレ図柄の絵無図柄の飾り図柄は、揺れ表示の態様(表示結果が未確定であることを示す態様)で表示される。このときの保留表示の態様は図29(D)と同様である。また、アクティブ表示は、アクティブ表示がどのような態様であったかを遊技者に確認させるために表示させる。
そして、図29(F)で示されるように、ハズレ図柄が表示されてから所定期間の間は、揺れ表示の態様の小図柄のハズレ図柄が表示される(本実施の形態では1秒間)とともに、背景に替えてアイキャッチ画像が表示される。本実施の形態におけるアイキャッチ画像は、このパチンコ遊技機1の機種の表示演出に用いられるキャラクタの静止画像にこの機種の機種名を加えた画像である。このときの保留表示の態様は図29(D)と同様である。また、アクティブ表示は、アクティブ表示がどのような態様であったかを遊技者に確認させるために表示させる。なお、アイキャッチ画像の表示中において、アイキャッチ画像の表示前に比べて、小図柄の画像の透過率を高めたり、小図柄の表示を省略してもよい。また、図28に示すように、アイキャッチ画像の表示期間は、変動表示の表示結果の確定表示される以前の期間であり、飾り図柄の表示結果に視認性が担保され、表示結果の誤認を抑制できる。また、アイキャッチ画像の表示期間は、少なくとも飾り図柄の変動表示の表示結果の確定表示される期間とは異なる期間であればよい。
その後、図柄確定コマンドが受信されるまでは、図29(G)で示されるように、揺れ表示の態様の絵付図柄のハズレ図柄が表示される。このときの保留表示の態様は図29(A)から図29(C)と同様である。アクティブ表示は、表示させない。
ここで、図29(F)に示すように、アイキャッチ画像の表示中において、小図柄のハズレ図柄が表示されるため、遊技者が変動表示結果を確認することができる。また、図29(F)に示すように、アイキャッチ画像の表示中において、第1特別図柄の保留記憶数と第2特別図柄の保留記憶数とが表示されるため、保留記憶数を遊技者が確認することができ、アイキャッチ画像の表示後に次の変動表示が実行可能か否かを遊技者が確認することができる。
次の変動開始コマンド等の変動開始時のコマンドが受信されると、保留表示が1つ減らされ、次の変動表示が開始される。このときの変動表示の態様は、図29(A)と同様である。
[アイキャッチ画像による先読予告演出]
本実施の形態においては、未だ開始されていない可変表示ゲームについて先読み判定を行ない、この先読み判定の結果にもとづいて、アイキャッチ画像が表示された可変表示ゲームの後において大当り状態になることを示唆する特殊態様でアイキャッチ画像を表示可能であるように構成される。
具体的には、以下のように構成される。図17のステップS533において、アイキャッチ画像の表示の実行設定を行なうときに、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194Aまたは第2始動入賞時受信コマンドバッファ194Bに、大当りに対応する図柄指定コマンドまたは変動カテゴリコマンドが記憶されている場合、所定確率aで、アイキャッチ画像を特殊態様で表示するよう設定し、ハズレに対応する図柄指定コマンドまたは変動カテゴリコマンドが記憶されている場合、所定確率bで、アイキャッチ画像を特殊態様で表示するよう設定する。これにより、アイキャッチ画像が特殊態様で表示された場合、遊技者にとって有利な大当り状態になる期待度を示唆することができる。
図31は、特殊態様のアイキャッチ画像の例を示す図である。図31(A)〜(E),(G),(H)は、それぞれ、図30(A)〜(E),(G),(H)と同一であるので、重複する説明は繰返さない。
図31(F)を参照して、本実施の形態においては、特殊態様は、真中のキャラクタのセリフとしての「この後の変動に期待!」といった、大当り状態になることを示唆する文字を表示する態様である。
しかし、アイキャッチ画像の特殊態様は、遊技者にとって有利な有利状態となることを示唆する態様であれば、これに限定されず、たとえば、スーパーリーチ演出が実行されることを示唆する文字など他の文字を表示する態様であってもよいし、特殊なキャラクタを表示する態様であってもよいし、背景を特殊な態様、たとえば、特殊な色,模様とする態様であってもよい。
また、大当りとすることが決定されている場合およびはずれとすることが決定されている場合にそれぞれ所定確率で保留表示の態様(たとえば、形状,色,模様)を変化させる保留変化演出を実行する。そして、保留変化演出を実行する場合、所定確率cで、アイキャッチ画像を特殊態様で表示するよう設定し、保留変化演出を実行しない場合、所定確率dで、アイキャッチ画像を特殊態様で表示するよう設定するようにしてもよい。これにより、アイキャッチ画像が特殊態様で表示された場合、遊技者にとって有利な保留変化演出が実行される期待度を示唆することができる。
この場合においては、アイキャッチ画像の特殊態様は、たとえば、真中のキャラクタのセリフとしての「保留が変化するよ!」といった、保留変化演出が実行されることを示唆する文字を表示する態様である。
保留変化演出が実行されるタイミングについては、アイキャッチ画像が表示され通常背景に切替えられた後のタイミングであればよく、たとえば、次の可変表示ゲームが開始される前(たとえば、当該可変表示ゲームに対応するアクティブ表示が消去されるタイミング。具体的には、図31(G)のようなタイミング)であってもよいし、次の可変表示ゲームが開始されるときであってもよいし(具体的には、図31(H)のようなタイミング)、次の可変表示ゲーム中であってもよい。
また、前述した実施の形態においては、図17のステップS533、つまり、可変表示ゲームの開始時に、アイキャッチ画像を表示するか否か、および、アイキャッチ画像を特殊態様で表示するか否かを設定するようにした。しかし、これに限定されず、アイキャッチ画像の表示の設定後、アイキャッチ画像の表示タイミングまでに、始動入賞があった場合に、この始動入賞に対応する可変表示ゲームを大当りとするかはずれとするかに応じて、設定されたアイキャッチ画像を態様を変更するようにしてもよい。
また、可変表示ゲームの開始後、アイキャッチ画像の表示タイミングまでに、アイキャッチ画像を表示するか否か、および、アイキャッチ画像を特殊態様で表示するか否かを設定するようにしてもよい。
また、前述した実施の形態においては、特殊態様が1種類であることしたが、複数種類であることとしてもよい。さらに、変動パターンに応じて、複数種類の特殊態様を、異なる割合で選択するようにしてもよい。
また、複数種類の特殊態様のそれぞれの大当り期待度が異なるようにしてもよい。つまり、大当りとすることが決定されているときおよびはずれとすることが決定されているときの選択確率をそれぞれの特殊態様ごとに異ならせるようにしてもよい。
この場合に、アイキャッチ画像の特殊態様は、たとえば、大当り期待度が低い場合は、「もしかして・・・」、中程度の場合は、「この後の変動に期待」、高い場合は、「激熱変動待機中」などの、大当り期待度に応じた態様とするようにしてもよい。
[まとめ]
次に、前述した実施の形態により得られる主な効果を説明する。
(1−1) 変動表示を行ない、遊技者にとって有利な有利状態(たとえば、大当り状態、AT状態)に制御可能な遊技機(たとえば、パチンコ遊技機1、スロットマシン)であって、
第1背景(背景は、たとえば、変動表示されている飾り図柄の背景画像。静止画像であってもよいし動画像であってもよい。飾り図柄が表示される表示手段とは別体の表示手段に表示される画像でもよい。第1背景は、たとえば、通常背景。図29(A)〜図29(C),図29(G),図29(H)参照。)にて第1演出(たとえば、リーチとなるまでの飾り図柄の変動表示)を実行した後に、前記第1背景とは異なる第2背景(第2背景は、たとえば、スーパーリーチ背景。図29(E)参照)にて前記有利状態に制御されるか否かを報知する複数種類の第2演出(たとえば、ノーマルリーチ演出、スーパーリーチ演出)の少なくともいずれかを実行可能な演出実行手段を備え、
前記演出実行手段は、前記第2演出によって前記有利状態にされないことを報知した後に、複数種類の特別画像(たとえば、アイキャッチ画像。図29(F)参照)を表示して前記第2背景から前記第1背景への切替えを行ない、
複数種類の前記特別画像は、少なくとも一部の態様が共通している(たとえば、図27に示すような文字などが共通でキャラクタ等の画像の一部が異なる複数種類のアイキャッチ画像であってもよく、具体的には、文字および背景が共通でキャラクタが異なるアイキャッチ画像であってもよい)。
このような構成によれば、第2演出によって有利状態にされないことが報知された後に、第2背景から第1背景へ切替えられるときに第2演出の種類によらず共通の特別画像が表示される。その結果、背景の切替えを明確に報知することが可能な遊技機を提供することができる。また、特別画像を複数種類設けたので、演出のバリエーションを増やすことができ、スーパーリーチ等の第2演出の興趣を向上できる。
従前のブラックアウト演出(画像表示装置5の全画面を黒くするような暗転による背景の切替え)では、リーチ演出などの大当りとなるか否かを報知する抽選当否報知演出でのハズレの報知に伴なう遊技者の感情が全く考慮されていない。このため、遊技の興趣が大幅に低下してしまう。そこで、上述したように、ハズレ報知後の一定時間、リーチ演出とは無関係な特別画像を表示する。これによって、明確にハズレを報知して、実行していた抽選当否報知演出に対して余韻を持たせて遊技者の感情の切替えを促すことができる。その結果、遊技者の遊技継続意欲を向上させることができる。
このため、特別画像としては、ブラックアウト演出の全画面が黒の画面やホワイトアウト演出(画像表示装置5の全画面を白くすることによる背景の切替え)の全画面が白の画面となるようなものが含まれないことが好ましい。
(1−2) 上記(1)の遊技機において、
未だ開始されていない変動表示について先読み判定を行なう先読み判定手段(たとえば、演出制御用CPU120が、対象となる可変表示ゲームを開始するより前(たとえば、始動入賞時など)に、当該変動表示の表示結果が有利状態(たとえば、大当り状態、スーパーリーチ、保留変化演出の実行)となるか否かを判定する。)をさらに備え、
前記演出実行手段は、未だ開始されていない変動表示についての先読み判定結果にもとづいて、該変動表示後において前記有利状態になることを示唆する特殊態様(たとえば、図31(F)で示すように「この後の変動に期待!」といった大当り状態になるまたはスーパーリーチ演出が実行されることを示唆する文字を表示する態様)で前記特別画像を表示可能である。
このような構成によれば、遊技者に対して後の変動表示に期待を持たせることができ、該変動表示において有利状態にされないことが報知されたことによる残念感を大幅に軽減できる。
(1−3)から(1−9)については、それぞれ、上述した課題を解決するための手段の欄の(2)から(6)、(9)および(10)と同様である。
(2−1) 上記実施形態による遊技機は、遊技領域に設けられた始動領域(例えば、第1始動入賞口、第2始動入賞口等)を遊技媒体が通過した後に、可変表示(例えば、特図の可変表示、飾り図柄の可変表示、特図及び飾り図柄の可変表示など)の開始を許容する開始条件の成立に基づいて識別情報の可変表示を実行して表示結果(例えば、確定飾り図柄、確定特別図柄等)を導出表示する可変表示手段に特定表示結果が導出表示されたときに、遊技者にとって有利な特定遊技状態(例えば、大当り遊技状態等)に制御する遊技機(例えば、パチンコ遊技機1など)であって、遊技媒体が前記始動領域を通過したが可変表示の開始条件が成立していない識別情報の可変表示について、所定の上限数を限度に保留情報を記憶する保留記憶手段(例えば、第1特図保留記憶部151A、第2特図保留記憶部151B、第1始動入賞時受信コマンドバッファ194A、第2始動入賞時受信コマンドバッファ194B等)と、前記保留記憶手段に記憶されている保留情報の各々に対して所定の表示態様で保留表示を行う保留表示手段(例えば、ステップS162の第1保留追加処理において第1始動入賞記憶表示エリア5HLに保留表示を追加する処理や、ステップS165の第2保留追加処理において第2始動入賞記憶表示エリア5HRに保留表示を追加する処理など)と、可変表示の開始条件が成立したことに基づいて、当該可変表示に対応する保留表示に応じた消化時表示を含む情報を表した特別画像(例えば、当該可変表示に対応する保留表示を所定のアクティブ表示エリアAHAに移動させたアクティブ表示、または、当該可変表示に対応するアクティブ表示に応じた情報を表す特別画像など)を所定領域(例えば、アクティブ表示エリアAHAは、例えば画像表示装置5の中央下部に設けられる。このアクティブ表示エリアAHAには、少なくともアクティブ表示AHが表示され、当該アクティブ表示AHの他にこのアクティブ表示AHを囲うアクティブ表示枠AHWやアクティブ表示枠AHWを含む所定の範囲を含む領域など)に表示する特別画像表示手段と、識別情報の可変表示の実行中に、前記特別画像の表示態様を変化させるときと、前記特別画像の表示態様を変化させないときとで共通で実行される共通演出(例えば、第1系統変化演出において、図形群Y1がアクティブ表示に衝突する前までの演出や、第2系統変化演出において、矢Y2がアクティブ表示を囲うアクティブ表示枠に衝突するまでの演出など)と、当該共通演出を実行した後に前記特別画像の表示態様を変化させる成功演出(例えば、第1系統変化演出において、アクティブ表示に図形群Y1のいずれかの形状「星」の図形が衝突して星の表示態様に変化する演出や、第2系統変化演出において、アクティブ表示枠に矢Y2が衝突してアクティブ表示枠の線の太さが変化する演出や、これらの第1系統変化演出と第2系統変化演出とを両方実行してアクティブ表示やアクティブ表示枠などの表示態様を変化させる演出など)または前記特別画像の表示態様を変化させない失敗演出(例えば、第1系統変化演出において、アクティブ表示に図形群Y1のいずれかの形状「星」の図形が衝突する前に消滅してアクティブ表示の表示態様が変化させない演出や、第2系統変化演出において、アクティブ表示枠に矢Y2が衝突する前に矢Y2が消滅して、アクティブ表示枠の線の太さが変化させない演出や、これらの第1系統変化演出と第2系統変化演出とを両方実行してアクティブ表示またはアクティブ表示枠の一方または両方の表示態様を変化させない演出など)とを実行可能な演出実行手段と、を備え、識別情報の可変表示の実行中における複数タイミングのうち、いずれのタイミングで前記共通演出を実行するかに応じて、前記成功演出を実行する割合が異なる。
このような構成によれば、遊技機は、当該可変表示に対応する保留表示に応じた消化時表示を含む情報を表した特別画像の表示態様を変化するかを煽る共通演出の実行タイミングに注目させることができる。また、遊技機は、実行タイミングに注目させることにより、遊技者の期待感を向上させることができる。
(2−2) 遊技機において、前記共通演出が実行され得る複数のタイミングは、前記特定表示結果の一部を構成するリーチ表示態様が表示される前後を含んでもよい。
このような構成によれば、遊技機は、リーチ表示態様が表示される前後(リーチ成立の前後)にわたって遊技者の期待感を向上させることができる。
(2−3) 遊技機において、前記共通演出は、実行中の識別情報の可変表示の第1のタイミングで実行される場合よりも当該可変表示の前記第1のタイミングよりも後の第2のタイミングで実行される場合の方が、前記成功演出が実行される割合が高くてもよい。
このような構成によれば、実行中の識別情報の可変表示の前半から後半までの、より長い期間にわたって、遊技者の期待感を向上させることができる。
(2−4) 遊技機において、特定表示結果とするか否かを可変表示の表示結果を導出表示する以前に決定する事前決定手段(例えば、特図表示結果と保留記憶数とに基づいて、複数の変動カテゴリ決定テーブルの中から使用する変動カテゴリ決定テーブルを選択し、選択した変動カテゴリ決定テーブルと変動カテゴリ決定用の乱数値MR3とに基づいて変動カテゴリを判定する処理、特図表示結果や大当り種別を決定する処理等)と、前記事前決定手段の決定前に、前記保留記憶手段に記憶されている前記保留情報に基づく可変表示の表示結果が特定表示結果となるか否かを判定する特定判定手段(例えば、ステップS110の特別図柄通常処理における、特別図柄や飾り図柄の可変表示結果を「大当り」又は「小当り」とするか否かを、その可変表示結果が導出表示される以前に決定する処理など)と、前記特定判定手段の判定対象となった保留情報に対応する保留表示を複数種類のうちのいずれかの表示態様で表示する保留予告演出を実行可能な演出実行手段と、保留表示の表示態様が変化するか否かを示唆する示唆演出を実行可能な示唆演出実行手段と、を備え、保留表示の表示態様は、通常態様と、前記通常態様とは異なる特殊態様と、前記通常態様および前記特殊態様とは異なる態様である第1特別態様と第2特別態様とを含み、前記演出実行手段は、前記特定判定手段の判定結果に応じて、異なる割合で当該特定判定手段の判定対象となった保留情報に対応する保留表示を前記第1特別態様または前記第2特別態様で表示するものであって、また、複数タイミングで保留表示を前記第1特別態様または前記第2特別態様に変化させて表示することが可能であり、前記示唆演出実行手段は、保留表示が前記特殊態様で表示されているときには、保留表示が前記特殊態様で表示されていないときよりも高い頻度で示唆演出を実行してもよい。
このような構成によれば、保留表示の表示態様を特殊態様で表示している場合は、示唆演出の実行頻度を高めることができるため、遊技者の期待感を高めることができる。
[変形例]
次に、以上説明した実施の形態の変形例を説明する。
(1) 上記説明では、アクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出について説明したが、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示される保留表示に対してアクティブ表示変化演出と同様の演出態様である保留変化演出を実行してもよい。
(2) 保留表示が特殊態様で表示された後に、上述した共通演出を、成功演出と失敗演出とを示唆する示唆演出として実行する実行割合が異なるように、例えば、高くなるようにしてもよいし、保留表示が特殊態様で表示された後に、保留表示に対応するアクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出を示唆する示唆演出(例えば、成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出を示唆する示唆演出)を同じまたは異なる態様で実行する実行割合が異なるように、例えば、高くなるようにしてもよい。
(3) 始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示の表示態様が特別態様である場合に、特別態様で表示される保留表示に対してアクティブ表示変化演出と同様または異なる演出態様で実行される保留変化演出を実行する実行割合が異なるように、例えば、高くなるようにしてもよい。
(4) 上記説明では、アクティブ表示変化演出などの主予告演出について説明したが、この主予告演出に影響しない場合には、他の主予告演出や先読予告演出などの予告演出を同じ変動で実行するようにしてもよいし、他の主予告演出や先読予告演出などの予告演出に影響しない場合には、この主予告演出を同じ変動で実行するようにしてもよい。ここで、影響しない場合とは、当該変動において、複数の予告演出(主予告演出、先読予告演出)を実行する場合に各予告演出を実行する実行時間が当該変動の特図変動時間において十分である場合や、当該変動において、複数の予告演出(主予告演出、先読予告演出)を実行する場合に各予告演出の演出態様により遊技者にとって見づらくない場合などである。
(5) 上記説明では、アクティブ表示に対するアクティブ表示変化演出について説明したが、例えば、保留表示に対する保留演出がハンマーを持ったキャラクタが登場し、第1保留表示をハンマーで叩く作用演出を実行することにより保留表示の表示態様を変化させる演出態様であったり、飾り図柄が英数字「1」〜「8」の8種類と1つのキャラクタ画像との合計9種類で構成される場合に、飾り図柄であるキャラクタ画像からキャラクタが飛び出してターゲットの保留表示に対して作用演出を実行する演出態様であったりしてもよい。
(6) 上記説明では、保留表示の追加時表示態様について説明したが、追加時表示態様で表示された保留表示の表示態様を変化させるか否かを決定し、保留表示の表示態様を変化させる場合には、図16のような保留表示の表示態様決定テーブルによる設定例に基づいて保留表示の表示態様を決定し、保留表示の表示態様を変化させるタイミングを決定してもよい。この保留表示の表示態様を変化させるタイミングは、次変動などの予め定められたタイミングであってもよい。
(7) 上記説明では、第1系統変化演出として複数の図形の組み合わせによって構成される図形群によりアクティブ表示の表示態様を変化させる演出態様、および第2系統変化演出として矢によってアクティブ表示枠の表示態様を変化させる演出態様について説明したが、図形や矢でなくてもよく例えば、キャラクタなどを登場させてアクティブ表示やアクティブ表示枠などを含む特別画像の表示態様を変化させるような演出態様であってもよい。
(8) 上記説明では、追加表示される保留表示の表示態様(追加時表示態様)が白色の一例について説明したが、図16に示したような保留表示態様決定テーブルによる設定例のように、例えば4色(例えば、赤色、黄色、青色、白色)または5色(例えば、赤色、黄色、青色、白色、灰色)のいずれかで追加表示されるように保留表示の表示態様が決定されるようにしてもよいし、上記3色以下や6色以上の表示態様によって追加表示されるように保留表示の表示態様が決定されてもよいし、保留表示の色や保留表示に描かれた文字や記号によって追加表示されるように保留表示の表示態様を決定してもよいし、保留表示の形状(例えば、ハート型、星型、キャラクタ型など)によって追加表示されるように保留表示の表示態様を決定してもよいし、保留表示の動き(例えば、キャラクタ型の保留表示における当該キャラクタの動作パターンなど)などによって追加表示されるように保留表示の表示態様を決定してもよい。
(9) 上記説明では、アクティブ表示は、飾り図柄最終停止の直前に画像表示装置5から消去されてもよいし、飾り図柄表示エリア5Lの飾り図柄の変動が停止したときにアクティブ表示を消去してもよいし、変動開始から所定時間経過した後にアクティブ表示を消去するようにしてもよい。
(10) 上記説明では、アクティブ表示エリアAHAに表示されたアクティブ表示に対して共通演出を実行した後に、当該可変表示に対応する保留表示に応じたアクティブ表示を含む情報を表した特別画像の表示態様を変化させる成功演出や当該可変表示に対応する保留表示に応じたアクティブ表示を含む情報を表した特別画像の表示態様を変化させない失敗演出を実行する一例について説明したが、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のうちのいずれかに対しても成功演出と失敗演出とで共通で実行される共通演出を実行した後に、保留表示の表示態様を変化させる成功演出や保留表示の表示態様を変化させない失敗演出を実行してもよい。
また、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれかに対して成功演出または失敗演出をした後、この保留表示が当該可変表示となり、当該可変表示に対応するこの保留表示に応じたアクティブ表示を含む情報を表した特別画像に対して、さらに成功演出または失敗演出を実行してもよい。
この場合、例えば、第1始動入賞口または第2始動入賞口への始動入賞があったときには、図15におけるステップS160やステップS163において、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のそれぞれに対して、保留表示に対する成功演出や失敗演出の実行有無、演出態様、演出を実行する実行タイミング、保留表示の表示態様などを変動カテゴリに応じて決定し、さらにそれぞれの保留表示が対応するアクティブ表示となったときのアクティブ表示を含む情報を表した特別画像に対する成功演出や失敗演出の実行有無、演出態様、特別表示の表示態様などを変動カテゴリなどに応じて決定して、図9に示すような第1先読予告バッファ194Cや第2先読予告バッファ194Dに決定内容を記憶させればよい。
(11) 上記説明では、一例として「激熱」の文字が描画された矢Y2による演出態様の第2系統変化演出について説明したが、矢Y2に文字が描画されていなくてもよいし、他の文字が描画されていてもよいし、キャラクタなどが描画されていてもよい。また、第2系統変化演出として複数種類の演出態様が存在する場合には、複数種類の第2系統変化演出のうち、どの第2系統変化演出の演出態様が選択されるかによって、成功演出が実行される期待度が異なるようにしてもよい。また、第2系統変化演出は、この第2系統変化演出の演出態様によって、成功演出実行後の特別画像の表示態様を示唆する演出であってもよい。
(12) 例えば、アクティブ表示エリアAHAに表示されたアクティブ表示の表示態様が特殊態様であるときに、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれかに対して、保留変化演出を実行してもよいし、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれかに特殊態様で表示される保留表示がある場合、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示のいずれか、またはアクティブ表示に対して保留変化演出またはアクティブ表示変化演出を実行してもよい。
(13) 例えば、第1系統変化演出または第2系統変化演出のいずれかがアクティブ表示の表示態様におけるアクティブ表示の色を変化させる演出であってもよい。この場合、例えば、形状を変化させる第1系統変化演出やアクティブ表示枠の線の太さを変化させる第2系統変化演出の様に、始動入賞記憶表示エリア5Hに表示された保留表示に表示されていた保留表示の色と比べて大当りの期待度が高い色(例えば、青色で表示されていた保留表示の場合には黄色や赤色などの色)の表示態様となるようにアクティブ表示の表示態様における色を変化させればよい。
(14) 例えば、アクティブ表示エリアAHAに表示された特別画像に含まれるアクティブ表示の色によって、成功演出が実行される期待度が異なるように、例えば、アクティブ表示の色ごとに図19(A)〜図19(C)のように設定された演出態様の決定割合の設定例を用いてもよいし、アクティブ表示エリアAHAに表示された特別画像に含まれるアクティブ表示の色によって、アクティブ表示に対する成功演出を実行した後のアクティブ表示の色などのアクティブ表示の表示態様の決定割合が異なるように設定された表示態様の決定割合の設定例を用いてもよい。
(15) 例えば、プリペイドカードや会員カード等の遊技用記録媒体の記録情報より特定される大きさの遊技価値である度数を使用して、遊技に使用するための遊技得点を付与するとともに、付与された遊技得点又は遊技による入賞により付与された遊技得点を使用して遊技機内に封入された遊技球を遊技領域に打ち込んで遊技者が遊技を行う遊技機にも本発明を適用することができる。
(16) 本発明を実現するためのプログラム及びデータは、パチンコ遊技機1に含まれるコンピュータ装置などに対して、着脱自在の記録媒体により配布・提供される形態に限定されるものではなく、予めコンピュータ装置などの有する記憶装置にプリインストールしておくことで配布される形態を採っても構わない。さらに、本発明を実現するためのプログラム及びデータは、通信処理部を設けておくことにより、通信回線等を介して接続されたネットワーク上の、他の機器からダウンロードすることによって配布する形態を採っても構わない。
(17) そして、ゲームの実行形態も、着脱自在の記録媒体を装着することにより実行するものだけではなく、通信回線等を介してダウンロードしたプログラム及びデータを、内部メモリ等に一旦格納することにより実行可能とする形態、通信回線等を介して接続されたネットワーク上における、他の機器側のハードウェア資源を用いて直接実行する形態としてもよい。さらには、他のコンピュータ装置等とネットワークを介してデータの交換を行うことによりゲームを実行するような形態とすることもできる。
(18) 前述した実施の形態では「割合(比率、確率)」を例示したが、「割合(比率、確率)」は、これに限るものではなく、例えば0%〜100%の範囲内の値のうち、0%を含む値、100%を含む値、0%および100%を含まない値でもよい。
(19) 前述した実施の形態では、確変大当りとして、変動表示結果が導出表示された後、大当り遊技状態の終了後に、無条件で確変状態に制御される確変状態制御例を示した。しかし、これに限らず、特別可変入賞球装置7における大入賞口内に設けられた特定領域を遊技球が通過したことが検出手段により検出されたときに、確変状態に制御される、確変判定装置タイプの確変状態制御が実行されるようにしてもよい。
(20) 前述した実施の形態は、パチンコ遊技機1に限らず、遊技を行なうための遊技機全般に適用できる。たとえば、1ゲームに対して所定の賭数(メダル枚数またはクレジット数)を設定することによりゲームが開始可能になるとともに、各々が識別可能な複数種類の識別情報(図柄)を可変表示する可変表示装置(たとえば複数のリールなど)の表示結果が導出表示されることにより1ゲームが終了し、その表示結果に応じて入賞(たとえばチェリー入賞、スイカ入賞、ベル入賞、リプレイ入賞、BB入賞、RB入賞など)が発生可能とされたスロットマシンにも適用できる。このようなスロットマシンにおいて、背景が切替えられるときにアイキャッチ画像が表示されるようにしてもよい。
(21) 前述した実施の形態と異なり、上記(1−1)から(1−6)のいずれかの遊技機において、
前記演出実行手段は、前記第2演出によって前記有利状態にされないことが報知された後に前記有利状態とならない場合に加えて、前記第2演出によって前記有利状態にされないことが報知された後に前記有利状態となる場合にも、前記特別画像を表示可能であり、前記特別画像を表示する確率を前記有利状態とする場合としない場合とで前記特別画像の種類ごとに異ならせるようにしてもよい。
このような構成によれば、特別画像の種類によって有利状態とされる確率が異なる。このため、特別画像の態様に遊技者を注目させることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
具体的には、図29(F)で示したように、アイキャッチ画像が表示されて大当り状態にされないことが報知された後に大当り状態とならない場合に加えて、アイキャッチ画像が表示されて大当り状態にされないことが報知された後に復活演出として大当り状態となる場合があるようにしてもよい。このようにした場合に、複数種類のアイキャッチ画像が設けられるようにして、アイキャッチ画像を表示する確率を大当り状態とする場合としない場合とでアイキャッチ画像の種類ごとに異ならせるようにする。
たとえば、アイキャッチ画像Aおよびアイキャッチ画像Bが設けられるようにする。そして、復活演出(アイキャッチ画像の表示後に大当り状態となる演出)をする場合は、アイキャッチ画像A,Bをそれぞれ20%,80%の確率で選択するようにし、復活演出をしない場合は、アイキャッチ画像A,Bをそれぞれ90%,10%の確率で選択するようにする。これにより、アイキャッチ画像Bが表示された場合は、復活演出が実行されて大当り状態となる確率が高いことを遊技者に期待させることができる。
(22) 前述した実施の形態と異なり、上記(1−1)から(1−7)および(21)のいずれかの遊技機において、
未だ開始されていない変動表示についての保留表示を表示する保留表示手段(たとえば、画像表示装置5、RAM102、第1始動入賞記憶表示エリア5HL、第2始動入賞記憶表示エリア5HR)と、
変動表示の実行中に、当該変動表示に対応する変動対応表示(たとえば、アクティブ表示)を行なうことが可能な変動対応表示手段(たとえば、演出制御用CPU120、図17のステップS532、図21のステップS712)と、
変動表示の実行中に、前記変動対応表示の態様を変化させることが可能な変化演出実行手段(たとえば、演出制御用CPU120、図17のステップS532、図21のステップS712)とをさらに備え、
前記変動対応表示手段は、前記特別画像が消去された後において、変動表示の終了まで前記変動対応表示を表示するようにしてもよい。
このような構成によれば、特別画像が表示された場合であっても、その消去後に変動対応表示を確認することができる。
具体的には、前述した実施の形態においては、図29(G)においてアイキャッチ画像の消去とともにアクティブ表示を消去するようにしたが、アイキャッチ画像が消去された後において、変動表示が確定表示されるまでアクティブ表示を表示するようにしてもよい。
(23) 前述した実施の形態においては、スーパーリーチ演出の背景が表示された後にはアイキャッチ画像を表示するようにして、ノーマルリーチ演出の背景が表示された後にはアイキャッチ画像を表示しないようにした。
しかし、これに限定されず、次のようにしてもよい。リーチ後の飾り図柄の態様がリーチ前の変動と同じ態様(たとえば、図29(B),図29(C)で示したような絵付図柄の飾り図柄)である場合(たとえば、ノーマルリーチ演出の場合)は、リーチでハズレ報知後にアイキャッチ画像を表示しない。
リーチ後の飾り図柄の態様がリーチ前の変動と異なる態様(たとえば、図29(E)で示したような、飾り図柄の態様が数字のみである絵無図柄の飾り図柄)である場合(たとえば、スーパーリーチ演出の場合)は、リーチでハズレ報知後にアイキャッチ画像を表示する。
(24) 前述した実施の形態においては、背景がスーパーリーチ背景から通常背景に切替わるときにアイキャッチ画像を表示するようにした。このようにアイキャッチ画像が表示されるタイミングが背景の切替え時と捉えるようにした。しかし、これに限定されず、アイキャッチ画像が表示されるタイミングが演出の切替え時(たとえば、スーパーリーチ演出から通常演出への切替え時)と捉えるようにしてもよい。
(25) 前述した実施の形態において、アイキャッチ画像を表示しているときは無音であることとする。しかし、これに限定されず、時刻を特定可能なRTC(Real Time Clock)を備える遊技機においてRTCによって特定される時刻が所定時刻となるごとに演出用楽曲を流すRTC演出のような、遊技機での大当りになるか否かを示唆する演出やリーチとなるか否かを示唆する演出とは異なる演出で音を出力するような場合は、アイキャッチ画像を表示しているときに、その表示前から出力している音をそのまま出力するようにしてもよい。
(26) 前述した実施の形態においては、スーパーリーチα(ハズレ)およびスーパーリーチβ(ハズレ)の変動パターンが選択された場合は、100%、アイキャッチ画像を表示するようにした。しかし、これに限定されず、同一種類のスーパーリーチ演出であっても、アイキャッチ画像を表示するか否かを抽選で決定するようにしてもよい。この場合、抽選は、演出制御用CPU120で実行されるようにしてもよい。この場合のアイキャッチ画像を表示する割合は、50%などの100%と異なる確率であってもよいし、100%であってもよい。また、スーパーリーチ演出を実行しない場合でハズレとなる場合にアイキャッチ画像を表示するか否かを抽選で決定するようにしてもよい。
また、抽選は、遊技制御用マイクロコンピュータ100のCPU103によって実行されるようにしてもよい。この場合、アイキャッチ画像を表示する変動パターンと、アイキャッチ画像を表示しない変動パターンがあり、CPU103がアイキャッチ画像を表示する変動パターンを選択した場合は、当該変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドの受信に応じて、演出制御用CPU120はアイキャッチ画像を表示し、CPU103がアイキャッチ画像を表示しない変動パターンを選択した場合は、当該変動パターンを指定する変動パターン指定コマンドの受信に応じて、演出制御用CPU120はアイキャッチ画像を表示しないようにしてもよい。この場合、全てのハズレの変動パターンのうちのアイキャッチ画像を表示する変動パターンを選択する割合、または、スーパーリーチ(ハズレ)の変動パターンのうちのアイキャッチ画像を表示する変動パターンを選択する割合は、50%などの100%と異なる確率であってもよいし、100%であってもよい。また、変動パターンに応じて異なる割合となるように、演出制御用CPU120がアイキャッチ画像を表示するか否かを決定してもよい。
(27) 前述した実施の形態においては、遊技履歴を蓄積可能な特定演出モードにおいて、遊技の演出で用いられるメインのキャラクタを選択可能であることとした。しかし、これに限定されず、特定演出モードでない通常演出モードにおいても、遊技の演出で用いられるメインのキャラクタを選択可能であることとしてもよい。これに伴って、選択されたメインのキャラクタに対応するアイキャッチ画像を表示するようにしてもよい。これによって、遊技者の嗜好に合った演出を実現でき、興趣を一層向上できる。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。