JP6219854B2 - ブレーカタイプの配線保護電気装置用の瞬時引き外し装置 - Google Patents

Description

本発明は、ブレーカタイプの少なくとも一つの配線の保護電気装置の分野にかかわるものであり、特に、その保護という主要機能における製品の有効性を向上させて、さらに、ブレーカの従来の階層化による部位の保護管理の観点で、同一回路内に存在する他のブレーカとの協調／選択性を必要があれば向上させて、そのような装置の引き外し速度を増大させる、いわゆる「瞬時」または「反射性」引き外し装置に関するものである。

この第二の仮定において、本発明は、実際、同一回路内の他のブレーカの引き外し時間に対して、ブレーカの応答時間、および結果としてその作動レベルを調節することができる。

瞬時引き外し装置が設置されているブレーカタイプの電気装置は、配線ごとに、各々固定および可動の一対の接点、前記配線への一対の結合装置、および、第一の離れた位置と第二の接触位置との間の前記接点の制御レバーを有する。このレバーは、装置のケースから突出しており、可動接点が取り付けられた接点ゲートと協働する機械的ロックによって可動接点に接続される。

様々なタイプの引き外し手段は、配線上で生じうる事故の類型にしたがって、配線上に問題がある場合、ロックを作動させるためにさらに設けられる。

本発明によると、可動接点とその接点に接続された結合装置との間の電気的な接続は、開放位置でそれに作用する戻し手段に逆らって、固定ヨークおよび可動パレットを備える平面的な外観のループを形成した磁気回路内を通り、前記パレットは、ループの固定部分に引き付けられて接触しているときロックの引き外し装置を作動させる。

配線上の問題のあとに、電流が公称電流Ｉ_Nの数十倍まで急速に上昇するという仮定で、かつ、エアギャップおよび使用される戻し手段によると、パレットは数ミリ秒で閉じ、引き外し装置を作動させ、機械的ロックを上下動させて接点を開放させる。大いに簡単なこの機構は、さらに、磁気回路が平面的な外観であると明言されるループを形成している限り、サイズも極めて小さい。

この、いわゆる瞬時引き外し装置は、たとえ磁気であっても、配線上の他の事故の類型に応えるブレーカに付属する他の引き外し手段の代わりには当然ならない。したがって、これらのブレーカは、従来の熱動電磁式アクチュエータを有することがあり、別様に構成されるその磁気モータは、配線上の他のタイプの問題のあとに、顕著な電流増加の特性に典型的に反応する。

本発明は、この場合には、非常に迅速または「反射性」引き外し装置の概念が焦点となり、実際極めて大きくかつ極めて急激な電流上昇に反応する。

可能な構成によると、ヨークは、二つの分岐が平面のほぼＵ字型であり得、その分岐は、装置の固定された支持台に対して張り付けられており、結合装置にほぼ垂直な面内に向いており、結合装置に垂直な外観の方向内に延びている。

それゆえ、平面の分岐付きのＵ字型のこのヨーク内を通る磁気回路は、平面的な外観のループを形成する。さらに、Ｕ字型の底部は、可動接点に接続されかつ結合装置へつなぐ用途の結合端子の案内の目的で、Ｕ字型の分岐に垂直な外観の面内で折り曲げられることがある。

そのようなＵ字型の構成は、金属板の簡単な切断によって製造されるので、製造するのが容易であり、コストも低い。折り曲げられた底部の仮定では、この底部は第二段階で折り曲げることによって極めて簡単に改めて得られる。

可能な実施例によると、パレットは、ループの中間面に平行な外観の軸に沿って回転式に可動であり、前記面に平行に配置されたヨークの自由端の表面と一緒にエアギャップを形成する。

したがって、パレットは、シャフトから半径方向に延びるアームの端部に例えば配されることがあり、該シャフトは、装置のケースに対して回転式に取り付けられ、かつ、パレットがヨークに引き付けられて接触しているときロックを引き外すために設けられた少なくとも一つの他の突起を有する。

このシャフトは、例えばケースに対して固定された収容部内にはめ込まれることがあり、それによってその取り付けが容易になる。一つの可能性によれば、前記シャフトは、さらに、停止時にケースの連結要素の内壁に対向する方向を向いた表面を呈する半径方向突起を呈することがあり、そのとき、圧縮ばねは、前記表面端部と内壁との間に配置される。

それゆえ、このばねは停止位置で、パレットおよび磁気ループの残りすなわち固定ヨークとの間にエアギャップを維持して、磁気回路の開放を確実に行う。ばねに付与するように選択されるばね定数と同様にこのエアギャップの値によって本発明の磁気引き外し装置の調整、および結果として、前記引き外し装置の応答のレベルおよび時間を事前に決定することが可能である。それによって、作動レベルは、ばねまたは停止時のパレットの位置の簡単な変更によって極めて容易に調整することができる。

第二の実施例によると、パレットは並進式に可動することがあり、ヨークの自由端の最小側面の正面に位置決めされることがある。

この場合、パレットは開口部を有するアームを呈することがあり、その開口部内では、装置のケースに回転式に取り付けられたシャフトの突起部が合っており、パレットの運動をシャフトに伝達するハンギングシステムを形成し、前記シャフトは、パレットがヨークに引き付けられて接触しているときロックを引き外すために設けられた少なくとも一つの他の突起を有する。

この構成では、引き外し装置は、シャフトから突出した突起によって作動されるので、エアギャップを閉じるためのパレットのスライドは、シャフトの回転を起こし、そして結果としてロックを上下動させる。

一つの可能性によれば、そのとき、パレットのアームは、ケースの連結要素の表面に対向する肩部を呈することがあり、圧縮ばねは、肩部と前記表面との間に配置される。

調整は上記の実施例と同様に実施され、調節の簡単さは保たれる。

本発明の瞬時引き外し装置は、ブレーカのような保護電気装置に設置することが特に簡単であり、そのブレーカは、一方では固定および可動接点とロックを含む遮断ブロック、および、他方では引き外し手段を有する引き外しブロックを有し、電気的な接続は、各配線について、遮断ブロックから突出すると共に、引き外しブロックに連結されたループを形成した磁気回路内の中に挿入される結合領域からなる。

小さな結合領域は、正確な定義によれば、そのため、上述のような折り曲げられたＵ字型の底部によって案内されることがある。この場合、結合領域は、遮断ブロックから突出し、Ｕ字型のヨークの折り曲げられた部分に平行に挿入されて接触する。

依然としてこの仮定では、パレットはそのとき、引き外し装置ブロックに対して、または、この引き外し装置ブロックに対して固定して取り付けられた要素に対して、可動式に取り付けられる。

瞬時引き外し装置の取り付けの簡単さは、当然の結果として、簡単に取り外すことができることがあり、すなわち、予想される性能があまり高くない製品に取り付けないでおくことができるということになる。

本発明は、下記の添付図面を参照して、以下でより詳細に説明される。

図１は本発明による「瞬時」または「反射性」引き外しシステムの斜視図を示したものである。 図２ａおよび２ｂは、第一の実施例による、本発明の基礎を形成する磁気ループを拡大して示したものである。 図３はブレーカタイプの配線保護装置という状況のもとでの作動を示したものである。 図４は磁気ループの第二の実施例を示したものである。 図５はこの第二の実施例における可動パレットおよび回転シャフトの間に存在する機械的関係を図示したものである。

図１を参照すると、「瞬時」引き外し装置は、ブロック（１）上に設置されて表されており、この場合には、引き外し装置ブロック（１）は配線上の事故の場合に、機械的ロックを引き外すことができる様々なアクチュエータを搭載している。

そのような引き外し装置ブロック（１）は、前記ロック、並びに一または複数の可動接点およびそれらの接点ゲート、アーク遮断チャンバ等を有するいわゆる遮断ブロックと協働するように設けられる。表された構成では、製品は三極であり、結果として、磁気回路数は三に等しい。以下の説明では、一極に関する発明について記載することとする。

磁気回路は、その正確な形状が図２ｂに示されているＵ字型ヨーク（２）および回転可動パレット（３）を有する。ヨーク（２）は、金属板片の二つの部分から成る二つの平面の分岐を有し、それらは引き外し装置ブロック（１）の固定支持台に対して張り付けられている。

全図面で、ヨーク（２）の分岐は鉛直方向に向いており、鉛直方向に延びている。前記パレット（３）は、アーム（４）の端部に取り付けられており、アーム自体はこの場合には他の極と接続させるシャフト（５）に連結されている。

このシャフトは、例えばブロック（１）内にはめ込まれており、他の突起（６、７）を備えており、その機能は図３を参照した説明から明らかになるであろう。

Ｕ字型のヨーク（２）の下部は、前記Ｕ字型の分岐に垂直な外観の面内、すなわち、端子（８）（図１および図２ａを参照）の挿入および案内が可能な水平な外観の面内で折り曲げられ、その端子は遮断ブロック（図１および２には図示せず）から突出し、Ｕ字型ヨーク（２）の折り曲げられた前記底部と引き外しブロック（１）の連結端子（９）との間に収容されている。Ｕ字型ヨーク（２）の折り曲げられた部分と同様にこれらの端子（８）および（９）には、さらに、固定／締め手段、たとえば、ねじが通過することができる孔が貫通している。

端子（８）と端子（９）との間の良好な導電性を確実に行うこの固定／締め手段は、さらに、遮断ブロック（図１および図２には図示せず）へのブロック（１）の固定の役割を果たす。

配線上に問題がある場合、端子（８）および（９）内の電流の量の突然の上昇によって現れ、ヨーク（２）およびパレット（３）から構成される磁気回路内で生じる磁界は、前記パレット（３）をＵ字型ヨーク（２）に引き付けて接触するに至る。

そのとき、シャフト（５）は反時計回りの方向に回転し、結果として、突起（６）および（７）の回転を引き起こす。この回転は、双方向矢印（１０）によって象徴されるばね、この場合には、突起（７）と、引き外し装置ブロック（１）に属する向かい合わせの表面（１２）との間に固定された圧縮ばねに逆らって行われる（図３を参照）。

突起（６）は、この回転中に引き外し装置システム（１１）にぶつかり、引き外し装置システムは機械的ロックを上下動させて、解除する。この上下動により、接点の開放を引き起こす。

連結されたパレット（３）の、アーム（４）を介しての回転シャフト（５）への設置が容易であることについて既に記載しているが、シャフトは、引き外し装置ブロック（１）の適切な断面形状内に簡単にはめ込まれ得る。

同様に、Ｕ字型ヨークは、ストッパ（１４）に到達するまで、下方から留め具（１３）に差し込まれ得る。そのような瞬時引き外し装置を有さない低級製品の仮定では、それらを取り付けず、さらにシャフト（５）をはめ込まないでそれらを取り外し、必要があれば、Ｕ字型ヨーク（２）を異なる方向に滑動させれば十分である。したがって、本発明の目的である引き外し装置は取り付け／取り外しが極めて容易である。

可能な一実施例を図４および図５にあらわす。その実施例は、例えば、引き外し装置部分（１）と遮断部分との間の電気的な接続が上記の構成のように端子タイプの結合領域を伴って実施されるのではなく、しかし、はんだ付けされた編組被覆で固定的に実施されるときに有利である。

この場合、Ｕ字型ヨーク（２）は、他の端子と前記折り曲げられた底部との間で、かつ、他の端子に接触しさらに前記折り曲げられた底部に接触して、案内されると共に固定される硬い端子が存在しないために目的がもはやなくなるので、折り曲げた底部をもはや呈さない。この場合、また、パレット（３’）はアーム（４）を介して回転シャフト（５）に常に接続されているのにもかかわらず、並進運動に従う。しかしながら、この回転シャフト（５）の作動は、特にいわゆる引き外しに関するものに対しては、同様なままである。

逆にこの場合、アーム（４）と回転シャフト（５）との間の接続は、前記シャフト（５）から突出しかつ前記アーム（４）の端部で作成された開口部（１５）に収容される突起部（１４）によって実施され、その端部は肩部を介してシャフト（５）に近接することができるようにずらされている。

当該肩部はアーム（４）に垂直な外観の表面を生む。上記と同じタイプのばね（１０）（双方向矢印によって象徴される）は、前記表面と、引き外し装置部分（１）に属する向かい合わせの表面との間に配置される。

上記の解決法とは反対に、ここでは、磁気回路のエアギャップは、一方ではＵ字型ヨーク（２）と、他方ではＵ字型パレット（３）との、自由端の最小側面の間と定義される。上記の解決法のエアギャップの値のように、このエアギャップの値は、本発明の目的である瞬時引き外し装置の反応の調整のために、ばね（１０）のばね定数と協働して役割を果たす。

前出の図面では、多極性製品についての解決法が示され、そのとき、単一の回転シャフトは、回転する複数のパレット（３）を持つ、または、並進する複数のパレット（３’）と協働する。しかしながら、本発明は、必要があれば、単極性製品に完全に適用できる。

１ 引き外し装置ブロック
２ ヨーク
３、３’ パレット
４ 底部
５ シャフト
６、７ 突起
１０ ばね
１１ 引き外し装置

Claims (9)

1. 配線ごとに、各々固定および可動の一対の接点および前記配線への二つの結合装置、第一の離れた位置と第二の接触位置との間の前記接点の制御レバーを有するブレーカタイプの少なくとも一つの配線の保護電気装置であって、前記レバーは装置のケースから突出しており、可動接点が取り付けられた接点ゲートと協働する機械的ロックによって可動接点に接続され、配線上に問題がある場合は引き外し手段がロックを作動させるために設けられた保護電気装置において、
   可動接点とその接点に接続された結合装置との間の電気的な接続は、開放位置でそれに作用する戻し手段（１０）に逆らって、固定ヨーク（２）および可動パレット（３）を備えるループを形成した磁気回路内を通り、前記可動パレット（３）はループの固定ヨーク（２）に引き付けられて接触しているときロックの引き外し装置（１１）を作動させ、
   可動パレット（３）は、ループの中間面に平行な外観の軸に沿って回転式に可動であり、前記面に平行に配置されたヨーク（２）の自由端の表面と一緒にエアギャップを形成し、
   可動パレット（３）は、シャフト（５）から半径方向に延びるアーム（４）の端部に配されており、該シャフトは、装置のケースに対して回転式に取り付けられており、さらに、可動パレット（３）がヨーク（２）に引き付けられて接触しているときロックを引き外すために設けられた少なくとも一つの突起（７）を有することを特徴とする、保護電気装置。
2. ヨーク（２）は、ほぼＵ字型であることを特徴とする、請求項１に記載の保護電気装置。
3. シャフト（５）は、停止時にケースの連結要素の内壁に対向する方向を向いた表面を呈する半径方向突起（７）を呈し、圧縮ばね（１０）は、前記表面端部と内壁との間に配置されることを特徴とする、請求項１または２に記載の保護電気装置。
4. 可動パレット（３）は、並進移動式に可動であり、ヨーク（２）の自由端の最小側面の正面に位置決めされることを特徴とする、請求項１または請求項２に記載の保護電気装置。
5. 可動パレット（３）は、開口部（１５）を有するアーム（４）を呈し、その開口部内では、装置のケースに回転式に取り付けられたシャフト（５）の突起部（１４）が合っており、可動パレット（３）の運動をシャフトに伝達するシステムを形成し、前記シャフト（５）は、可動パレット（３）がヨーク（２）に引き付けられて接触しているときロックを引き外すために設けられた少なくとも一つの突起を有することを特徴とする、請求項４に記載の保護電気装置。
6. アーム（４）は、ケースの連結要素の表面に対向する肩部を呈し、圧縮ばね（１０）は肩部と前記表面との間に配置されることを特徴とする、請求項５に記載の保護電気装置。
7. 固定および可動接点とロックを有する遮断ブロック、および、引き外し手段を有する引き外しブロック（１）を有し、電気的な接続は、各配線について、遮断ブロックから突出すると共に、引き外しブロック（１）に連結されたループを形成した磁気回路内に挿入される結合領域（８）からなることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一つに記載の保護電気装置。
8. 固定および可動接点とロックを備える遮断ブロック、および、引き外し手段を備える引き外しブロック（１）を有し、電気的な接続は、遮断ブロックから突出すると共に、Ｕ字型のヨーク（２）の折り曲げられた部分に平行に挿入されて接触する結合領域（８）からなることを特徴とする、請求項１〜６のいずれか一つに記載の保護電気装置。
9. 可動パレット（３）は、引き外し装置ブロック（１）に対して、または、この引き外し装置ブロックに対して可動式に取り付けられた要素に対して、可動式に取り付けられることを特徴とする、請求項７または請求項８に記載の保護電気装置。
   
   

Images