JP6219430B2 - デオキシコール酸およびその塩類の製剤 - Google Patents
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Description
約8.3のpHに緩衝された無菌の水溶液と、
約0.5w/v%または約1w/v%のデオキシコール酸の塩と、
任意選択で、防腐効果のある有効量のベンジルアルコールと、
約1w/v%の塩化ナトリウムとからなり、
当該組成物は沈殿に対して安定である、水性製剤に関する。
そのpKaを超える初期pHで、デオキシコール酸塩の水溶液を作製することと、
その水溶液のpHを約8.1〜約8.5のpHに調整することと、
任意選択で、pHを約8.1〜約8.5に維持するのに十分な量の緩衝液を含めることとを含む。
送達のための所望の媒体中の薬物組成物の化学的および物理的な安定性についての知識は、貴重である。より長い期間中、組成物の安定性は、市販品の貯蔵有効期間に影響する。患者に投与される際、医薬組成物の有効成分が所要の濃度であることが好ましい。
約8.3のpHのリン酸緩衝液と、
約0.5w/v%または約1w/v%のデオキシコール酸ナトリウムと、
防腐効果のある有効量のベンジルアルコールと、
約1w/v%の塩化ナトリウムとを含む安定化した組成物を提供し、
この組成物は沈殿に対して安定化されている。
約8.3のpHに緩衝された無菌の水溶液と、
約0.5w/v%または約1w/v%のデオキシコール酸ナトリウムと、
約0.9w/v%のベンジルアルコールと、
約1w/v%の塩化ナトリウムとからなる組成物に関し、
この組成物は、沈殿に対して安定である。
約8.3のpHに緩衝された水溶液と、
約0.5w/v%または約1w/v%のデオキシコール酸ナトリウムと、
約0.9w/v%のベンジルアルコールと、
約1w/v%の塩化ナトリウムとからなる組成物に関し、
この組成物は、沈殿に対して安定である。
デオキシコール酸塩の水性製剤を貯蔵中に沈殿に対し安定化させるための方法を本明細書に開示する。その塩の濃度は、約0.4w/v%〜約2w/v%未満におよぶ塩の量であることを条件として、脂肪細胞を溶解するのに十分な量であり、その方法は、
そのpKaを超える初期pHで、デオキシコール酸の塩の水溶液を作製することと;
その水溶液のpHを約8.1〜約8.5のpHに調整することと;
任意選択で、pHを約8.1〜約8.5に維持するのに十分な量の緩衝液を含めることとを含む。
約8.1〜約8.5のpHを有し、約0.5%のオキシコール酸ナトリウムと、約0.9%のベンジルアルコールとをさらに含む緩衝した水溶液を含む安定化した製剤を提供し、
該製剤は沈殿に対して安定化され、オキシコール酸ナトリウムはスキーム1によって調製される。
約8.1〜約8.5のpHを有し、約1%のオキシコール酸ナトリウムと、約0.9%のベンジルアルコールとをさらに含む緩衝した水溶液を含む安定化した製剤を提供し、
該製剤は沈殿に対して安定化し、およびオキシコール酸ナトリウムはスキーム1によって調製する。
異なる濃度のデオキシコール酸ナトリウムの溶液を、1週間貯蔵した後、沈殿形成について評価した。結果は図1〜4に示しており、水と0.9w/v%のベンジルアルコールだけを含む水溶液中のデオキシコール酸ナトリウムは、約0.5%と約1%(w/v)の濃度で、かなりの量の沈殿物を形成し、したがって皮下注射用の組成物として、この溶液の使用が阻止されことになることを明示している。図1〜4の目視検査によって、沈殿物の量は、下に作表するように、評価することができる。
1.リン酸ナトリウム(10mM)、塩化ナトリウム(75〜90mM)、ベンジルアルコール(0.9%)、デオキシコール酸、pH8.3を含むデオキシコール酸ナトリウム(0.5%と1%)の組成物を調製した。
2.ベンジルアルコールを含まないデオキシコール酸ナトリウムの等張組成物を、以下の通り、遊離酸の形、すなわちデオキシコール酸を用いて調製した。
水70mL、二塩基性リン酸ナトリウム無水物142mg、および10M NaOH 267μLを用いて塩基溶液を作製した後のみ、デオキシコール酸(DCA)1.0gを加えた。APIが溶液に溶けるのに約20分かかった。溶液のpHは、11.1であった。HClを素早く加えると、若干の沈殿物が生じることが知られているので、1M HCl 225μLをゆっくりと加えて、溶液をpH8.3にした。溶液を、さらに15分間混合させた。水で量を100mLにすると、重量モル浸透圧濃度が51mOsmであった。NaClを859mg加えると、重量モル浸透圧濃度は、305mOsmに上がった。
セクションa(上記)の結果は、10倍に増やすと、完全にはスケールアップしなかった。水900mLに対して、二塩基性リン酸ナトリウム無水物1.4g、NaCl 8.6g、および10M NaOH 2.7mLを加えた。次いで、DCA10.0gを加えて、30分間、透明になるまで混合した。この溶液のpHは、10.4であった。1M HCl 1.5mLをゆっくりと加えて、5分間混合した。最終pHは、8.1であった。そのpHを8.3にするには、10M NaOHをさらに20μL加えなければならなかった。水で量を1000mLにすると、重量モル浸透圧濃度は314mOsmであった。
水70mL、二塩基性リン酸ナトリウム無水物142mg、および10M NaOH 134μLを用いて塩基溶液を作製した後のみ、デオキシコール酸(DCA)0.50gを加えた。APIが溶液に溶けるのに約20分かかった。pHは、10.7であった。HClを素早く加えると、若干の沈殿物が生じることが知られているので、1M HCl 115μLをゆっくりと加えて、溶液をpH8.3にした。溶液をさらに15分間混合した。水で量を100mLにすると、重量モル浸透圧濃度が39mOsmであった。NaClを859mg加えると、重量モル浸透圧濃度は、294mOsmに上がった。
セクションc(上記)の結果は、10倍に増やすと、完全にはスケールアップしなかった。水900mLに対して、二塩基性リン酸ナトリウム無水物1.4g、NaCl 8.6g、および10M NaOH 1.3mLを加えた。次いで、DCA5.0gを加えて、30分間、透明になるまで混合した。pHは、8.6であった。1M HClを350μLだけ加えると、pHは8.0に下がった。pHを8.4にするには10M NaOHをさらに25μL加えなければならなかった。水で量を1000mLにすると、重量モル浸透圧濃度が305mOsmであった。1M HClの添加中のpH変化の観察に基づいて、5mg/mLでのAPI1000mLのバッチに対して、少量の1M HClでゆっくりと滴定する必要があることを決定した。5mg/mLでの1000mLの場合の提案する添加順序を、表3に概要を述べる。
Claims (16)
- 貯蔵中の沈殿に対してデオキシコール酸塩の水溶液を安定化させるための方法であって、
デオキシコール酸塩のpKaを超える初期pHにてデオキシコール酸塩の水溶液を作製することと、
前記水溶液のpHを8.1〜8.5に調整することと、
を含み、前記水溶液が0.4%w/v〜2%w/v未満のデオキシコール酸塩および少なくとも1種の薬剤的に許容される賦形剤を含む、方法。 - 前記pHを維持するのに十分な量の緩衝液を含めることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
- デオキシコール酸塩の沈殿が、少なくとも6ヵ月間、実質的に阻害される、請求項1または2に記載の方法。
- 17℃〜27℃、25℃〜37℃または2℃〜8℃の温度にてデオキシコール酸塩の沈殿が、少なくとも6ヵ月間、実質的に阻害される、請求項3に記載の方法。
- 前記pHが8.2〜8.5に調整される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
- 前記pHが8.3に調整される、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
- デオキシコール酸塩が、0.5%w/v〜1%w/vの量で存在する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
- デオキシコール酸塩が、1%w/vの量で存在する、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
- 前記賦形剤が、溶媒、緩衝液、保存料、凍結乾燥補助剤、またはそれらの組合せである、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
- 前記賦形剤が、滅菌水などの溶媒である、請求項9に記載の方法。
- 前記賦形剤が、ベンジルアルコールなどの保存料である、請求項9に記載の方法。
- 前記保存料が、0.9%のベンジルアルコールである、請求項11に記載の方法。
- 前記溶液が皮下注射用である、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
- 貯蔵中の沈殿に対してデオキシコール酸塩の水溶液を安定化させるための方法であって、
デオキシコール酸塩のpKaを超える初期pHにてデオキシコール酸塩の水溶液を作製することと、
前記水溶液のpHを8.3に調整することと、
を含み、前記水溶液が0.5%w/vのデオキシコール酸塩、0.9%w/vのベンジルアルコールおよび1%w/vの塩化ナトリウムを含む、方法。 - 貯蔵中の沈殿に対してデオキシコール酸塩の水溶液を安定化させるための方法であって、
デオキシコール酸塩のpKaを超える初期pHにてデオキシコール酸塩の水溶液を作製することと、
前記水溶液のpHを8.3に調整することと、
を含み、前記水溶液が1%w/vのデオキシコール酸塩、0.9%w/vのベンジルアルコールおよび1%w/vの塩化ナトリウムを含む、方法。 - 前記塩が、ナトリウム塩である、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
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