JP6218701B2 - 電池モジュールの製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は電池セルと当該電池セルを保持するホルダとを含む電池モジュールを製造する方法に関する。
電池モジュールにおける電池セルはホルダに接着されるのが一般的である。例えば、特許文献1に紹介されている電池モジュールは、複数の電池セルをホルダに一体に接着してなるものである。この種の電池モジュールは組電池とも呼ばれ、例えば車両用のバッテリ等の種々の用途に供されている。
特許文献1に紹介されている電池モジュールにおいて、ホルダには孔状をなす電池保持部が設けられており、電池セルはこの電池保持部に挿入される。そして、ホルダにおける電池保持部の内周面と電池セルの外周面との間に接着剤を注入し、この接着剤を固化することにより接着剤層を形成している。しかし、電池保持部の内周面と電池セルの外周面との間に接着剤を注入する方法(所謂ポッティング法)によると、接着剤を注入・固化するのに時間がかかり、作業効率に劣る。
当該作業効率を向上させるためには、例えば接着剤を電池セルの外周面に塗布し、接着剤が塗布された状態の電池セルを電池保持部に挿入する方法が考えられる。
ところで、電池セルをホルダに安定して保持するためには、ホルダに設けた電池保持部の内周面と電池セルの外周面との隙間をあまり大きくしないのが良いと考えられる。この場合には、狭い隙間に接着剤を満たす必要がある。しかし接着剤は比較的粘度が高いため電池保持部の内周面との摩擦抵抗が比較的大きく、均一に塗り広げ難い。このため、電池保持部の内周面と電池セルの外周面との狭い隙間に接着剤を均一に行き渡らせるのは容易ではなかった。そして、電池保持部の内周面と電池セルの外周面との隙間に接着剤が行き渡らず、接着剤層の内部に空気が巻き込まれると、接着剤と相手材(つまり電池保持部の内周面および/または電池セルの外周面)との接着面積が低下したり、接着剤自体の強度低下が生じたりする可能性があった。このため、接着強度を向上させ難く、電池セルをホルダに安定して接着一体化し難い問題があった。
特開2013−8655号公報
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、ホルダの電池保持部と電池セルとの間に充分に接着剤が充填された電池モジュールを製造するための方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の電池モジュールの製造方法は、
孔状をなす電池保持部を持つホルダと電池セルとを準備する準備工程と、少なくとも前記電池セルの外周面に接着剤を塗布する塗布工程と、前記ホルダの前記電池保持部に前記電池セルを挿入する挿入工程と、を有し、
前記塗布工程において、
前記電池セルの外周面における軸方向の少なくとも一部の領域である第1領域において、前記電池セルの外周面の全周にわたって第1接着剤を塗布して第1接着剤層を形成するとともに、
前記第1接着剤よりも低粘度の第2接着剤を、
前記電池セルの外周面において前記第1領域よりも前記電池セルの挿入方向の先側に位置し、前記第1領域に隣接する第2領域と、
前記ホルダにおける前記電池保持部の入口側周縁部である第3領域と、
の少なくとも一方の全周にわたって塗布して第2接着剤層を形成する、電池モジュールの製造方法。
本発明の電池モジュールの製造方法は、以下の(1)または(2)の一方を備えるのが好ましく、両方を備えるのがより好ましい。
(1)前記第1接着剤層の外径は、前記電池保持部の孔径よりも大きい。
(2)前記第2接着剤層の内径は、前記電池保持部の孔径よりも小さい。
本発明の電池モジュールの製造方法によると、ホルダの電池保持部と電池セルとの間に接着剤を充分に充填できる。
実施例1の電池モジュールを模式的に表す斜視図である。 実施例1の電池モジュールを模式的に表す分解斜視図である。 実施例1の電池モジュールを図1中X−X位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。 実施例1の製造方法における挿入工程を模式的に表す説明図である。 実施例2の製造方法における挿入工程を模式的に表す説明図である。
以下、具体例を挙げて本発明の電池モジュールの製造方法を説明する。以下、必要に応じて、本発明の電池モジュールの製造方法を単に本発明の製造方法と略する。また、必要に応じて各実施例の電池モジュールの製造方法を単に各実施例の製造方法と略する。
(実施例1)
図1は実施例1の電池モジュールを模式的に表す斜視図である。図2は、図1に示す実施例1の電池モジュールの分解斜視図である。図3は、実施例1の電池モジュールを図1中X−X位置で切断した様子を模式的に表す断面図である。図4は実施例1の製造方法における挿入工程を模式的に表す説明図である。以下、実施例において、上、下、左、右、前、後とは図1に示す上、下、左、右、前、後を指す。実施例において、電池セルの軸方向Yとは図1に示す上下方向を指す。なお、電池セル以外の部材における軸方向Yとは、図1に示す組み付け状態において軸方向Yに一致する方向を指す。さらに、以下、電池セルの挿入方向とは、軸方向Yに一致する方向を指し、挿入方向の先側とは図1に示す上側であり、挿入方向の後側とは図1に示す下側である。
<電池モジュールの製造方法>
実施例1の電池モジュールの製造方法は、電池セル1、接着剤層4およびホルダ5を持つ(図1および図2参照)電池モジュールを製造する方法である。
各電池セル1は、ホルダ5に設けられた貫通孔状の電池保持部50に挿入される。図3に示すように、接着剤層4は、後述する接着剤が固化してなる層であり、電池保持部50の内周面51と、電池セル1の外周面11と、の間に介在し、両者を固着する。実施例1の電池モジュールの製造方法は、準備工程、塗布工程および挿入工程を備える。
(準備工程)
準備工程においては、上述した電池セル1およびホルダ5を準備した。図1および図2に示すように、電池セル1は略円柱状をなし、ホルダ5の電池保持部50は電池セル1よりもやや大径の貫通孔状をなす。
(塗布工程)
図4に示すように、実施例1の製造方法における塗布工程では、電池セル1の外周面11、および、ホルダ5における電池保持部50の入口側周縁部52に接着剤を塗布した。接着剤としては、粘度の異なる2種の接着剤を用いた。2種の接着剤のうちで高粘度のものを第1接着剤と呼び、低粘度のものを第2接着剤と呼ぶ。実施例1の製造方法では、電池セル1の第1領域Iに第1接着剤を塗布して第1接着剤層41を形成するとともに、ホルダ5の第3領域IIIに第2接着剤を塗布して第2接着剤層45を形成した。
本発明でいう第1領域Iとは、電池セル1の外周面11における軸方向Yの一部の領域である。実施例1の製造方法における第1領域Iは、特に、電池セル1の外周面11における挿入方向の先側に位置する端部領域を指す。塗布工程では、電池セル1における当該第1領域Iの全周にわたって第1接着剤を塗布することで、略筒状をなす第1接着剤層41を電池セル1の表面に形成した。
第1接着剤層41の外径は、ホルダ5における電池保持部50の孔径よりも大きい。換言すると、図4の左側部分に示すように、挿入工程前の段階においてホルダ5の電池保持部50と電池セル1とを軸合わせして配置したときに(以下、必要に応じて軸合せ時と呼ぶ)、筒状をなす第1接着剤層41の外周面41aは電池保持部50の内周面51よりも径方向外側に位置する。また、略筒状をなす第1接着剤層41の内径は、電池保持部50の孔径よりも小さい。換言すると、図4の左側に示す軸合せ時おいて、筒状をなす第1接着剤層41の内周面41bは電池保持部50の内周面51よりも径方向内側に位置する。
第3領域IIIは、ホルダ5の一方の端面において電池保持部50の入口側周縁部52を構成する領域である。より具体的には、当該一方の端面は、軸合せ時に電池セル1側に位置する端面であり、さらに換言すると、ホルダ5に電池セル1を挿入する際に電池セル1の挿入開始端となる側の端面である。ホルダ5における当該第3領域IIIの全周にわたって第2接着剤を塗布することで、略短筒状をなす第2接着剤層45をホルダ5の表面に形成した。なお、第2接着剤層45は、第3領域IIIだけでなく、電池保持部50の内周面51のなかで第3領域IIIに隣接する部分にも形成された。第2接着剤45の内径は、電池保持部50の孔径よりも小さい。換言すると、筒状をなす第2接着剤層45の内周面45bは電池保持部50の内周面51よりも径方向内側に位置する。第2接着剤層45は電池保持部50の周縁部たる第3領域IIIに塗布形成されているため、第2接着剤の外径が電池保持部50の孔径よりも大きいことは言うまでもない。
第1接着剤の塗布厚さ(つまり第1接着剤層41の厚さ、第1接着剤層41の径方向長さ)は0.3〜2.0mmの範囲内であった。第2接着剤の塗布厚さ(つまり第2接着剤層45の厚さ、第2接着剤層45の径方向長さ)は0.3〜2.0mmの範囲内であった。第1接着剤層41の径方向長さは、組み付け状態の電池モジュールにおける電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離よりも大きかった。第2接着剤層45の径方向長さは、電池モジュールにおける電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離よりも大きかった。なお、ここでいう第2接着剤層45の径方向長さおよび第1接着剤層41の径方向長さとは、各々の径方向長さの平均値を指し、電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離とは、当該距離の平均値を指す。なお、本発明の製造方法において、第2接着剤層45を第3領域IIIに形成する場合には、第1接着剤層41の径方向長さと第2接着剤45の径方向長さとの和が、電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離よりも大きいのが好ましい。そして、第1接着剤層41の径方向長さが電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離よりも大きいのがより好ましい。後述する挿入工程で、第2接着剤層45に充分な押圧力を作用させ、第2接着剤層45を充分に変形させるためである。
(挿入工程)
上述した塗布工程後に、第1接着剤層41を形成した電池セル1を、第2接着剤層45を形成したホルダ5の電池保持部50に対して軸合わせし、電池セル1を電池保持部50に挿入した。具体的には、図4中の左側部分に示すように、固定したホルダ5に対して電池セル1を軸方向Yに沿って移動させることで、電池セル1を電池保持部50に挿入した。このとき電池セル1は図1中下側から上側に向けてホルダ5に対して相対移動した。
上述したように、電池セル1の外周面11には第1接着剤層41が設けられ、電池保持部50の入口側周縁部52(つまり第3領域III)には第2接着剤層45が設けられている。また、第1接着剤層41の径方向長さと第2接着剤層45の径方向長さとの和は、電池モジュールにおける電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離よりも大きい。このため、図4の左から2番目の部分に示すように、電池セル1を電池保持部50に挿入する際には、第1接着剤層41と第2接着剤層45とが圧接する。第1接着剤からなる第1接着剤層41の粘度は、第2接着剤からなる第2接着剤層45の粘度よりも高く、第1接着剤層41は第2接着剤層45に比べて変形し難い。したがって、図4の左から3番目の部分に示すように、このとき第2接着剤層45は第1接着剤層41に押圧されて大きく変形し、接着空間20に充填される。
換言すると、電池セル1を電池保持部50に挿入する際には、第1接着剤層41と第2接着剤層45とが圧接し、第1接着剤層41と第2接着剤層45との境界面において、第2接着剤層45が第1接着剤層41に対して変形する。このため第2接着剤層45は、電池保持部50の内周面51と第1接着剤層41の外周面41aとの間に充填される充填材として機能し、第1接着剤層41は第2接着剤層45を塗り広げるための押圧材として機能する。さらに第2接着剤層45は第1接着剤層41に対する潤滑剤としても機能し、第1接着剤層41は充填材としても機能する。このため、図4の右側部分に示すように、挿入工程後には、第1接着剤層41と第2接着剤層45とからなる接着剤層4は、電池保持部50と電池セル1との間に設けられた接着空間20に隙間なく充填される。
基本的には、第1接着剤層41の変形量は、挿入後端側(図1における下側)から挿入先端側(図1における上側)に向けて徐々に大きくなる。第1接着剤層41における挿入先端側の部分は、挿入後端側の部分に比べて、第2接着剤層45による反力をより大きく受けるためである。この第1接着剤層41の変形量の差は、第1接着剤層41と第2接着剤層45との粘度の差が小さくなる程、顕著である。一方、第1接着剤層41と第2接着剤層45との粘度の差が大きければ、第1接着剤層41の変形量の差は小さく、第1接着剤層41の肉厚は、挿入後端側から挿入先端に至るまで略一定となる。実施例1の電池モジュールの製造方法においては、第1接着剤層41と第2接着剤層45との粘度の差が大きい。このため、上記した第1接着剤層41の変形量の差は小さく、第1接着剤層41の肉厚は略一定であるとともに、第2接着剤層45の肉厚もまた略一定である。
(セル固着工程)
上記した挿入工程後、電池セル1、ホルダ5、第1接着剤層41および第2接着剤層45の複合体を静置し、流体状の接着剤層4を固体状に状態変化させることで、接着剤層4と電池セル1とホルダ5とを有する実施例1の電池モジュールを得た。
実施例1の製造方法において、第1接着剤を塗布する第1領域Iは、電池セル1の外周面11にあり、電池セル1の表側に露出している。また、第2接着剤を塗布する第3領域IIIは、容器保持部50の入口側周縁部52にあり、これもまたホルダ5の表側に露出している。このため、このような第1領域Iおよび第3領域IIIに接着剤を塗布する工程は容易である。つまり、第2接着剤または第1接着剤を奥まった領域、例えば、容器保持部50の内周面51に塗布する場合には、塗布工程が煩雑になる。しかし、実施例1の製造方法において第1接着剤および第2接着剤を塗布する領域は、電池セル1またはホルダ5の表側に露出する領域であるため、このような領域に接着剤を塗布する工程には特段煩雑な操作を要しない。このため、実施例1の製造方法によると、電池セル1とホルダ5とが接着剤層4で一体化され、ホルダ5の電池保持部50と電池セル1との間に充分に接着剤層4が充填されてなる電池モジュールを容易に製造できる。
以下、参考までに実施例1の電池モジュールを説明する。
<電池モジュール>
実施例1の電池モジュールは、実施例1の電池モジュールの製造方法で得られたものである。図1および図2に示すように、実施例1の電池モジュールは、電池セル1、接着剤層4、ホルダ5、セパレータ90、および、バスバー91で構成されている。
実施例1の電池モジュールは16個の電池セル1を持つ。各電池セル1は、略同形の円筒形セルであり、軸方向Yの両端にそれぞれ端子19(正極端子、負極端子)を持つ。ホルダ5は略板状をなし、16個の電池保持部50を持つ。各電池保持部50は貫通孔状をなし、各電池保持部50の内径は各電池セル1の外径よりもやや大きい。各電池保持部50にはそれぞれ対応する電池セル1が挿入される。実施例1の電池モジュールにおいて、各電池セル1は、4本一組として二つのバスバー91によって直列に接続される。バスバー91と電池セル1との間には、図略の導電材層が設けられている。導電材層はバスバー91と電池セル1の端子19とを電気的に接続するための層である。導電材層の形状は特に限定されず、タブ溶接やワイヤーボンディング、ろう付け等の方法の既知の方法で形成できる。
バスバー91と電池セル1との間には、局所的に、セパレータ90が介在している。セパレータ90は、電池セル1とバスバー91との電気的接続を部分的に遮断することで、短絡を防ぎつつ、バスバー91によって電池セル1を接続するための部材である。セパレータ90は絶縁材で構成すれば良く、本実施例では絶縁樹脂製である。
接着剤層4は、ホルダ5に設けられている電池保持部50の内周面51と、電池セル1の外周面11と、の間に介在し、電池保持部50の内周面51および電池セル1の外周面11に固着している。図3に示すように、接着剤層4は第2接着剤層45と第1接着剤層41とを持ち、二層構造をなす。接着剤層4は、電池セル1の軸方向Y(図1中上下方向)の一部の領域に設けられている。接着剤層4が設けられている電池セル1の領域を固着領域Zと呼ぶ。接着剤層4は固着領域Zにおいて、電池セル1の周方向全周にわたって電池保持部50の内周面51と電池セル1の外周面11との間に介在している。このため接着剤層4は、図2に示すように略筒状をなす。
接着剤層4は径方向内側(内周側)に位置する第1接着剤層41と、径方向外側(外周側)に位置する第2接着剤層45との二層構造をなす。第1接着剤層45は、固着領域Zにおいて、電池セル1の周方向全周にわたって電池セル1の外周面11に接し、電池セル1の外周面11に固着している。第2接着剤層45は、固着領域Zにおいて、電池セル1の周方向全周にわたって電池保持部50の内周面51に接し、電池保持部50の内周面51に固着している。なお、固着領域Zは、第1領域Iとほぼ一致する。また、第1接着剤層41と第2接着剤層45とは境界面において固着し一体化されている。より具体的には、第1接着剤層41および第2接着剤層45はそれぞれ略筒状をなし、第1接着剤層41の内周面41bは電池セル1の外周面11に接し、第1接着剤層41の外周面41aと第2接着剤層45の内周面45bとは互いに接し、第2接着剤層45の外周面45aは電池保持部50の内周面51に接している。つまり、接着剤層4は、固着領域Zにおいて、電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との間に行き渡り、隙間なく充填されている。
上述したように、実施例1の製造方法においては、第1接着剤層41が第1接着剤からなり、第2接着剤層45が第2接着剤からなる。このため、実施例1の電池モジュールにおいては、図3に示すように、軸方向Yにおける接着剤層4の一端側(挿入先端側と呼ぶ)において、第2接着剤層45は第1接着剤層41を覆っている。なお、実施例1の製造方法で得られた実施例1の電池モジュールでは、軸方向Yにおける接着剤層4の他端側(挿入後端側)において、第1接着剤層41が第2接着剤層45を覆っている。
(実施例2)
図5は実施例2の製造方法における挿入工程を模式的に表す説明図である。
実施例2の電池モジュールの製造方法は、第2接着剤層45を第2領域IIに形成したこと以外は、実施例1の電池モジュールの製造方法と概略同じである。したがって、実施例2の電池モジュールの製造方法における準備工程およびセル固着工程は実施例1の電池モジュールと概略同じである。よって、実施例2では塗布工程および挿入工程のみを説明する。
(塗布工程)
図5の左側部分に示すように、実施例2の製造方法における塗布工程では、電池セル1の外周面11に第1接着剤層41および第2接着剤層45を塗布形成した。第1接着剤および第2接着剤は実施例1の製造方法で用いたものと同じである。実施例2の製造方法では、電池セル1の第1領域Iに第1接着剤を塗布して第1接着剤層41を形成するとともに、電池セル1の第2領域IIに第2接着剤を塗布して第2接着剤層45を形成した。
第1領域Iおよび第2領域IIは、電池セル1の外周面11における軸方向Yの一部の領域であり、かつ互いに隣接した異なる領域である。より具体的には、第2領域IIは第1領域Iよりも挿入方向の先側に位置する端部領域であり、第1領域Iは第2領域IIに隣接し、第2領域IIよりも挿入方向の後側に位置する領域である。塗布工程では、電池セル1における第1領域Iの全周にわたって第1接着剤を塗布することで、略筒状をなす第1接着剤層41を電池セル1の表面に形成した。また、電池セル1における第2領域IIの全周にわたって第2接着剤を塗布することで、略筒状をなす第2接着剤層45を電池セル1の表面に形成した。実施例2の製造方法においては、先ず第1接着剤層41を形成しその後に第2接着剤層45を形成したが、第1接着剤層41および第2接着剤層45の形成順は特に限定されない。また、第1接着剤層41と第2接着剤層45とは互いの境界部分において重なり合っても良い。この場合には、第1接着剤層41を先に形成し、その後に第2接着剤層45を形成するのが好ましい。
第1接着剤層41の外径はホルダ5における電池保持部50の孔径よりも大きく、第2接着剤層45の外径もまた電池保持部50の孔径よりも大きかった。また、第2接着剤層45の外径は第1接着剤層41の外径よりも大きかった。換言すると、第2接着剤層45の径方向長さ(つまり第2接着剤層45の厚さ)は第1接着剤層41の径方向長さ(つまり第1接着剤層41の厚さ)よりも大きかった。さらに、第1接着剤層41の内径および第2接着剤層45の内径は、電池セル1の外径にほぼ一致し、電池保持部50の孔径よりも小さかった。
第1接着剤層41の径方向長さは0.3〜2.0mmの範囲内であった。第2接着剤層45の径方向長さもまた0.3〜2.0mmの範囲内であった。第1接着剤層41の径方向長さおよび第2接着剤層45の径方向長さは、何れも、組み付け状態の電池モジュールにおける電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離(つまり、接着空間20の径方向長さ、接着空間20の厚さ)よりも大きかった。なお、本発明の製造方法において、第2接着剤層45を第2領域IIに形成する場合には、少なくとも第2接着剤層45の径方向長さが接着空間20の径方向長さよりも大きいのが好ましい。それに加えて、第1接着剤層41の径方向長さが接着空間20の径方向長さよりも大きいのがより好ましい。さらにこのとき、第2接着剤層45の径方向長さが第1接着剤層41の径方向長さよりも大きいのがより好ましい。後述する挿入工程において、第2接着剤層45を電池セル1の外周面11、第1接着剤層41および電池保持部50の内周面51に圧接させて、第2接着剤層45に充分な押圧力を作用させるためである。
(挿入工程)
上述した塗布工程後に、第1接着剤層41および第2接着剤層45を形成した電池セル1を、ホルダ5の電池保持部50に対して軸合わせし、電池セル1を電池保持部50に挿入した。
上述したように、電池セル1の外周面11には第2接着剤層45および第1接着剤層41が設けられている。そして、第2接着剤層45は第1接着剤層41に隣接し、挿入方向の先側に位置する。さらに、第2接着剤層45の径方向長さは、接着空間20の径方向長さ(つまり電池モジュールにおける電池セル1の外周面11と電池保持部50の内周面51との距離)よりも大きく、かつ、第2接着剤層45の外径は第1接着剤の外径よりも大きい。このため、図5中の左から2番目の部分に示すように、電池セル1を電池保持部50に挿入する際には、第2接着剤層45が電池保持部50の入口側周縁部52および内周面51に圧接する。そして第2接着剤層45は電池保持部50の入口側周縁部52および内周面51によって、第1接着剤層41に向けて押圧される。つまり、このとき第1接着剤層41と第2接着剤層45とが圧接する。第1接着剤層41は第2接着剤層45に比べて変形し難い。このため第2接着剤層45は、図5中左から三番目の部分に示すように第1接着剤層41に押圧されて大きく変形し、図5中右側部分に示すように接着空間20に充填される。
実施例2の製造方法においても、実施例1の製造方法と同様に、第2接着剤層45は、電池保持部50の内周面51と第1接着剤層41の外周面41aとの間に充填される充填材として機能し、第1接着剤層41は第2接着剤層45を塗り広げるための押圧材として機能する。さらに第2接着剤層45は第1接着剤層41に対する潤滑剤としても機能し、第1接着剤層41は充填材としても機能する。このため実施例2の製造方法においても、挿入工程後には、第1接着剤層41と第2接着剤層45とからなる接着剤層4は、電池保持部50と電池セル1との間に設けられた接着空間20に隙間なく充填される。
また実施例2の製造方法において、第1接着剤を塗布する第1領域I、および、第2接着剤を塗布する第2領域IIは、電池セル1の外周面11にあり、電池セル1の表側に露出している。このため、第1接着剤および第2接着剤を塗布する工程は容易である。よって実施例2の製造方法によっても、実施例1の製造方法と同様に、ホルダ5の電池保持部50と電池セル1との間に充分に接着剤が充填されてなる電池モジュールを容易に製造できる。
なお、実施例2の製造方法では、第2領域IIが電池セル1の外周面11における挿入方向の端部領域を含んでいるが、本発明の製造方法では、第2領域IIは当該端部領域を含まなくても良い。また、実施例1の製造方法において第1領域Iは当該端部領域を含んでいるが、本発明の製造方法における第1領域Iもまた当該端部領域を含まなくても良い。つまり、接着剤層4は、電池セル1の外周面11における挿入方向の先端部にまで形成しても良いし、当該先端部を避けて形成しても良い。何れの場合にも、実施例1および実施例2の製造方法と同様に、第1接着剤層41によって第2接着剤層45を塗り広げることで、第1接着剤層41と第2接着剤層45とからなる接着剤層4を、電池保持部50と電池セル1との間に設けられた接着空間20に隙間なく充填できる。さらに、本発明の電池モジュールの製造方法において、第2接着剤層45は、第2領域IIと第3領域IIIの少なくとも一方に形成すれば良く、第2領域IIおよび第3領域IIIの両方に形成しても良い。
本発明の電池モジュールの用途は特に限定されず、様々な装置や備品等に配設できる。具体例としては、車両用に搭載する組電池を挙げることができる。
(その他)
本発明は、上記し且つ図面に示した実施形態にのみ限定されるものではなく、要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施できる。また、実施形態に示した各構成要素は、それぞれ任意に抽出し組み合わせて実施できる。
1:電池セル 5:ホルダ 11:電池セルの外周面
41:第1接着剤層 45:第2接着剤層 50:電池保持部
52:ホルダにおける電池保持部の入口側周縁部
I:第1領域 II:第2領域 III:第3領域

Claims (3)

  1. 孔状をなす電池保持部を持つホルダと電池セルとを準備する準備工程と、少なくとも前記電池セルの外周面に接着剤を塗布する塗布工程と、前記ホルダの前記電池保持部に前記電池セルを挿入する挿入工程と、を有し、
    前記塗布工程において、
    前記電池セルの外周面における軸方向の少なくとも一部の領域である第1領域において、前記電池セルの外周面の全周にわたって第1接着剤を塗布して第1接着剤層を形成するとともに、
    前記第1接着剤よりも低粘度の第2接着剤を、
    前記電池セルの外周面において前記第1領域よりも前記電池セルの挿入方向の先側に位置し、前記第1領域に隣接する第2領域と、
    前記ホルダにおける前記電池保持部の入口側周縁部である第3領域と、
    の少なくとも一方の全周にわたって塗布して第2接着剤層を形成する、電池モジュールの製造方法。
  2. 前記第1接着剤層の外径は、前記電池保持部の孔径よりも大きい請求項1に記載の電池モジュールの製造方法。
  3. 前記第2接着剤層の内径は、前記電池保持部の孔径よりも小さい請求項1または請求項2に記載の電池モジュールの製造方法。
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