JP6214878B2 - ユーザ装置、基地局、干渉低減方法、及び干渉低減制御情報通知方法 - Google Patents
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Description
<干渉抑圧合成受信>
干渉信号と所望信号を含む受信信号から、所望信号を分離し、取得するための技術の1つとして、干渉抑圧合成(Interference Rejection Combining)と呼ばれる技術がある。干渉抑圧合成(IRC)は、下りリンク通信に関して、接続基地局からの所望電波ビームに対する干渉基地局からの干渉電波ビームの干渉、及び接続基地局における他ユーザ向け信号による干渉を、ユーザ装置で抑圧するように、ユーザ装置において各受信アンテナで得られる信号に重み付け(受信ウェイト)を与える技術である。
IRCの他、干渉信号と所望信号を含む受信信号から、所望信号を分離するための技術として逐次干渉キャンセル(SIC: Successive Interference Cancellation)の技術がある。
前述したように、本願では、主に干渉信号の制御チャネル(PDCCH, etc..)を低減可能な方法を示している。
IRC/SICのために必要となる情報を詳細に説明する前に、下りリンク制御チャネル(以下、単に制御チャネルと呼ぶ)について説明する。
PDCCH、及びePDCCH (enhanced PDCCH)は、DCI (Downlink Control Information) :を送信する。DCI は、DL及びULのデータチャネル送信に必要な制御情報 (リソース割り当て情報、変調方式、etc)であり、そのbit数は、使用するDCI formatによって異なる。
また、PCFICH、PHICH,、PDCCHは4つのリソースエレメント(Resource element)から構成されるREGを最小単位としてリソースの割り当てを行う。ePDCCHはeREG (enhanced REG)を最小単位として割り当てられるが、詳細は後述する。
IRC Type 1でのIRC受信ウェイト生成のためには、干渉信号に対するチャネル行列が必要であり、当該チャネル行列は、干渉セルからの参照信号を用いてチャネルを推定することにより得られる。
前述したように、PCFICHは、制御信号が先頭何OFDMシンボルかを示すCFIを送信するチャネルである。図11に示すように、PCFICHは、各サブフレームの先頭のOFDMシンボルに多重されて必ず送信される。用いるREG数は4個であり、システム帯域幅全体にほぼ等間隔となるようにマッピングされる。
(2)PHICH抑圧のために必要な情報
PHICHはAck/Nackを送信するチャネルであり、先頭のOFDMシンボルのみ(normal duration) (図12)、あるいは2~3 OFDMシンボルに渡って多重されて送信される(extended duration)(図13)。以下、PHICHのリソース割り当て方法についてより詳細に説明する。
また、各ユーザ装置が使用するPHICH groupおよびPHICH sequenceは、基本的に上りリンクデータチャネル(PUSCH)が割り当てられているリソースブロック(RB)のうち最も若番のRB番号により一意に決定される(非特許文献4)。ただし、一部のPHICH groupに集中しないように、上りリンクのReference signalに用いるCyclic shift量によって意図的にgroupやsequenceを変更することが可能である。
PCFICHと同様に、PHICHの抑圧のためには、PHICHがMappingされているREGの特定のための情報(非特許文献3)、PHICH power boosting情報、PHICHにおけるチャネル推定値が必要である。PHICHがMappingされているREGを特定するために、PCID、CP長(NCP)、PHICH group、PHICH duration (normalの場合は1、extendedの場合は2もしくは3)が必要であり、extended durationの場合はさらにframe structure type(1=FDD or 2=TDD)、MBSFN subframeかどうかの情報が必要である。
PHICHにおけるチャネル推定値を求めるには、図10に示した情報が必要である。
(3)PDCCH抑圧のために必要な情報
PDCCHは、各サブフレームの先頭数OFDMシンボル(CFIで指定される)のうち、PCFICH、PHICH以外のリソースに対してMappingされる。PDCCHの割り当てのために、PCFICH、PHICH以外のREGに番号付けがなされ、PDCCHの割り当て最小単位は、連続する9個のREG である(これをCCE(Control Channel Element)と呼ぶ)。図16に、CFI=2の場合のREG順番付けの例を示す。REG0〜8が1つのCCEを構成する。
1つのDCIをいくつのCCEに割り当てるかは、アグリゲーションレベル(Aggregation level)によって決定される。Aggregation levelは1,2,4,8の4種類であり、各値が割り当てるCCEの個数に対応する。また、Aggregation levelは接続しているユーザ装置からフィードバックされるCQIを元に、受信品質が良い場合は低く、受信品質が悪い場合は高くなるようにユーザ装置毎に設定される。図17に示すように、Aggregation levelがnの場合には、nの倍数となるCCE indexのみを開始地点としてリソースを割り当てる。これはユーザ装置(UE)のブラインドサーチ(Blind search)回数を減少させるための割り当て方法の制約(tree-based構造)による。ブラインドサーチについては後述する。
Common search spaceは、全ユーザ装置(UE)が共通でサーチするエリアである。割り当てられるCCEは0 -15の16CCEの区間であり、またAggregation levelは4、8に限定される。
UE-specific search spaceは、各ユーザ装置(UE)が固有にsearchするエリアであり、割り当てられるCCEの範囲はサブフレーム(subframe)番号、UE-ID (ユーザ装置の識別情報)により各UE毎に一意に決定される。Aggregation levelは1, 2, 4, 8であり限定はない。Common search spaceとUE-specific search spaceの割り当て例を図18に示す。
次に、PDCCHの復号方法(Blind復号)について説明する。
各ユーザ装置(UE)は自分宛てのPDCCHがどのCCEに割り当てられているか、および、どのAggregation level、DCI formatが選択されているかがわからないため、総当りでBlind復号する。PDCCHで送信するDCIにはCRCが付加されており、これにより誤り検出を行うが、CRC bitに各ユーザ装置(UE)のUE-IDをマスキング(masking)しているため、自分宛てのPDCCHのみ検出(復号)可能となる。自分のUE-ID以外でmaskingされている他人宛のPDCCHは復号不可である。
より詳細には、Common search spaceにおけるBlind復号では、Common search space内の割り当てられる可能性のあるCCEを全探索する。すなわち、「Aggregation level = 4, 8の2種類 × 想定される全DCI format」の復号を試みる。
UE-specific search spaceにおける復号では、各ユーザ装置(UE)は自分のUE-specific search spaceを計算し、そのUE-specific search space内で考えられるPDCCH候補の復号を行う。すなわち、「Aggregation level = 1, 2, 4, 8の4種類 × 想定される全DCI format」の復号を試みる。
上記のような特性を有するPDCCHの抑圧のためには、どこまでが制御チャネルかを示すCFI、PDCCH内のUEが割り当てられているCCEの特定(Blindで検索)のための情報、PDCCHにおけるチャネル推定値が必要である。
PDCCH内のUEが割り当てられているCCEの特定のためには、割り当てられている全UEのUE-ID、Common search space情報、割り当てられている全UEのUE-specific search space情報が必要である。ここで、全UEのUE-specific search spaceの算出のためには、絶対sub-frame番号が必要であるが、同期NWの場合は自セルとの差分でもよい。割り当てられている全UE分のUE-IDを元に干渉信号のPDCCHの割り当てを全てBlindで検出することでPDCCH内のUEが割り当てられているCCEの特定を行うことができる。
PDCCHにおけるチャネル推定値を求めるには、図10に示した情報が必要である。
ePDCCH (enhanced PDCCH)は、3GPPのリリース11以降において、PDCCHの容量がMU-MIMOのスループット特性に与える影響を考慮し、PDCCHの拡張として定義されたチャネルである。
リリース11のePDCCHにおいては、ローカライズドマッピング(Localized mapping)(図19)とディストリビューティッドマッピング(Distributed mapping)(図20)の2つのマッピング方法がサポートされている。
Localized mappingでは、DCIを1 ePDCCH resource(1 PRB pair)に、またはその一部にマッピングする。Localized mapping では、CQIを用いることにより周波数スケジューリングゲインを得る。Distributed mappingでは、DCIを複数(あるいは全)ePDCCH resourceにマッピングする。これにより、周波数ダイバーシチゲインを得る。
また、ePDCCHでは、eREG (enhanced Resource Element Group)及びeCCE (enhanced Control Channel Element)が定義されている(非特許文献5)。
1 PRB pair (12subcarrier × 14 OFDM symbol) において16個のeREGが含まれるものとして定義されている。また、1 PRB pairにおいて1eCCEは4もしくは8個のeREGから構成されると定義されており、全eCCE数は、ePDCCH用に割当てられたPRB数により決定される。
1eCCEが4個のeREGにより構成されるケースは、normal subframe (normal CP) もしくはspecial subframe configs 3,4,8 (normal CP) に該当し、1eCCEが8個のeREGにより構成されるケースは、special subframe configs 1,2,6,7,9 (normal CP)、normal subframe (extended CP) and special subframe configs 1,2,3,5,6 (extended CP)に該当する。4個のeREGにより構成される例を図21に示す。なお、DCIのeCCEへの割り当て方法については、eCCEをCCEとみなしてPDCCHの割り当て方法をリユースすることとしている。
前述したとおり、ePDCCHはUE-specificな制御信号であり、DM-RSによりデータ復調を行う。ePDCCH内のDM-RSによるチャネル推定のために必要な情報として以下の情報が必要である。
ここで、ePDCCHが割り当てられているsubframeおよびPRB pair(PRBペア)の特定のために図22に示す情報がRRCにてユーザ装置(UE)に通知されることとされており、DM-RSスクランブリング初期系列値はこれによりUEに通知される(非特許文献6)。ただし、図22は通知される情報のうち、制御チャネルの干渉信号抑圧のために必要な情報を示している。また、
上記の性質を持つePDCCHの抑圧のためには、ePDCCHが割り当てられているsubframeおよびPRB pairを特定するための情報、ePDCCH内のユーザ装置(UE)が割り当てられているeCCEを特定するための情報、ePDCCHにおけるチャネル推定値 (DM-RS based)が必要である。
より詳細には、ePDCCHが割り当てられているsubframeおよびPRB pairの特定のためには、図22に示したRRC signaling情報(一部不要)が必要である。また、ePDCCH内のユーザ装置(UE)が割り当てられているeCCEの特定のためには、割り当てられている全UEのUE-ID、Common search space情報(現状ではePDCCHはUE-specific search spaceのみ定義されている)、割り当てられている全UEのUE-specific search space情報が必要である。また、sub-frame番号が必要であるが、同期NWの場合は自セルとの差分でよい。割り当てられている全UE分のUE-IDを元に干渉信号のePDCCHの割り当て(eCCE)を全てBlindで検出する。
ePDCCHにおけるDM-RSベースのチャネル推定のために必要な情報は前述したとおりである。当該情報をまとめたものを図23に示す。
上記のとおり、逐次干渉キャンセルを行うためには、全干渉信号に対するレプリカ信号を生成することが必要であり、そのためには、まず、各干渉信号に対してのチャネル推定を行うための情報が必要である。これは、各制御チャネルにおいて前述したIRC Type 1で必要とする情報と同じである。SICでは、干渉信号の復調のために先に述べたIRC Type 1のために必要となる情報に加え、更に追加の情報が必要となる。この追加情報について、各制御チャネル毎に説明する。
抑圧のために必要な情報に加え、復調のためにスクランブリング系列初期値が必要であり、そのためにPCID、スロット番号(ns)が必要である。ただしこれらは先に述べた通りIRC Type 1のために必要となる情報に含まれているため、追加的な情報は必要ない。なお、変調方式はQPSK固定である。
抑圧のために必要な情報に加え、復調のためにスクランブリング系列初期値、及び割り当てられている各UEが使用している直交系列の特定が必要である。スクランブリング系列初期値を求めるために、PCID、スロット番号(ns)が必要であるが、先に述べた通りIRC Type 1のために必要となる情報に含まれているため、追加的な情報は必要ない。また、各UEが使用している直交系列の特定のためには、割り当てられているUEのPHICH sequenceが必要である。なお、変調方式はBPSK固定である。
(3)PDCCHのキャンセルのために必要な情報
PDCCH内のUEが割り当てられているCCEの特定と送信データの復号が必要となるが、Blindで復号するため前述した抑圧の場合と同じ情報でよい。なお、変調方式はQPSK固定である。
(4)ePDCCHのキャンセルのために必要な情報
ePDCCH内のUEが割り当てられているCCEの特定と送信データの復号が必要となるが、Blindで復号するため前述した抑圧の場合と同じ情報でよい。なお、変調方式はQPSK固定である。
<制御チャネルの低減に必要な情報まとめ>
これまでに説明したように、制御チャネルの低減に必要な情報として、チャネル推定のために必要な情報と、割り当てに関する情報がある。チャネル推定のために必要な情報は図10(非特許文献3のSection6.10等)、及び図23に示したとおりである。割り当てに関する情報をまとめたものを図24に示す。
接続基地局から、前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために利用する制御情報を受信する受信手段と、
前記制御情報を利用して、前記干渉となる制御チャネルの信号を低減し、前記接続基地局からの所望信号を取得する干渉低減手段とを備え、
前記制御情報は、参照信号のパワーブースティング情報を含む
ことを特徴とするユーザ装置として構成される。
前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために前記ユーザ装置において利用される制御情報を、前記干渉基地局から受信する受信手段と、
前記制御情報を、下り物理チャネルにより下り制御情報として前記ユーザ装置に送信する、又は、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記ユーザ装置に送信する送信手段とを備え、
前記制御情報は、参照信号のパワーブースティング情報を含む
ことを特徴とする基地局として構成することもできる。
干渉低減は、自身(接続セル)の制御信号(ePDCCH含む)の受信品質向上のため、及び、自身のデータ信号(PDSCH)の受信品質向上のために行われる。そして、自身の制御信号(ePDCCH含む)の受信品質向上のために干渉となる制御チャネル(ePDCCH含む)を低減するパターン1、自身の制御信号(ePDCCH含む)の受信品質向上のために干渉となるデータ信号(PDSCH)を低減するパターン2、自身のデータ信号(PDSCH)の受信品質向上のために干渉となる制御チャネル(ePDCCH含む)を低減するパターン3、自身のデータ信号(PDSCH)の受信品質向上のために干渉となるデータ信号(PDSCH)を低減するパターン4がある。
上述したように、現状のLTE-Advanced等の制御信号構成では、干渉となる制御信号に対し、干渉低減能力が高いIRC type 1及びSICを行うためには、ユーザ装置において不足している情報があるので、ユーザ装置においてIRC type 1及びSICを行うことが難しい。
図27に、本実施の形態に係る無線通信システムの概要構成図を示す。本実施の形態に係るシステムは、例えばLTE-Advanced方式の無線通信システムであり、基地局200(eNodeB)(接続基地局)が接続セルを形成し、セル内のユーザ装置100(UE)が接続基地局200と所望信号による通信を行う。本実施の形態の無線通信システムは、少なくともLTE-Advancedで規定されている機能を含む。ただし、本発明はLTE-Advancedの方式に限定されるわけではなく、現状のLTE-Advanced以外の方式にも適用可能である。
実施例1−1では、基本的に、接続基地局200が、IRC Type 1を実行するために必要とする情報の全てを制御チャネル(PDCCH、ePDCCH等)もしくはデータチャネルでユーザ装置100に通知する。すなわち、IRC Type 1必要情報をDCI(Downlink Control Information)のフォーマットの中に記載し、これをユーザ装置100に通知する。
実施例1−2では、実施例1−1で説明した方法で全てのIRC Type1必要情報のうちの一部を送り、その他の情報(不足する情報)をユーザ装置100において推定する。本実施例では、図34に示すように、ユーザ装置110は、接続基地局から受信する制御情報を用いることで、干渉セルのPCFICHのMappingが計算可能であるため、ユーザ装置110において干渉セルのPCFICHの信号からCFIを推定する。つまり、干渉セルのPCFICHの信号を復調し、CFIをPCFICHの信号から読み取る。従って、本実施例では、IRC Type1必要情報のうちCFIは実施例1−1で説明した方法で送信する必要はない。なお、ユーザ装置100において推定する情報はCFIに限られない、推定可能であればどの情報を推定してもよい。
図35に、本実施の形態における通信システムの機能構成を表した機能ブロック図を示す。図35には、通信システムの構成要素として、接続基地局200、干渉基地局300、ユーザ装置100が示されている。なお、図35は、干渉となるPFICH、PHICH、PDCCHを抑圧する例である。
所望信号チャネル推定部101は、受信信号から所望信号に対するチャネルを推定する。干渉信号チャネル推定部102は、干渉信号制御情報蓄積部107から受け取った干渉信号の制御情報を元に干渉信号に対するチャネルを推定する。干渉送信制御情報推定部103は、干渉信号制御情報蓄積部107から受け取った干渉信号の制御情報を元に、不足する情報(CFIなど)を推定する。ただし、不足する情報(CFIなど)の推定を行わない場合は、干渉送信制御情報推定部103を備えなくてもよい。
干渉PDCCH推定部104は、干渉基地局300のUE-IDとcommon/UE-specific search space情報を元に、干渉PDCCHの割り当てをBlind復号する。IRC受信処理部105は、干渉信号制御情報蓄積部107、干渉PDCCH推定部104、干渉送信制御情報推定部103から受け取った干渉信号の制御情報を元に、干渉となっている制御チャネルを特定し、IRC受信ウェイトを生成する。制御信号復調部(DCI)106は、生成したIRC受信ウェイトを元に送信された制御情報を復調する。干渉信号制御情報蓄積部107は、制御信号復調部(DCI)106によって復調された制御情報の内、干渉信号の制御情報を格納するメモリである。
次に、図36に示すシーケンス図を参照して、図35に示した構成を有する通信システムの動作例を説明する。
第1の実施の形態は、制御チャネルもしくはデータチャネルでIRC Type1必要情報をダイナミックにユーザ装置100に送ることを基本としていたが、本発明はこれに限られるわけではなく、IRC Type1必要情報をユーザ装置100にセミスタティックに通知することとしてもよい。第2の実施の形態では、IRC Type1必要情報をユーザ装置にセミスタティックに通知する形態を説明する。
さて、PDCCH/ePDCCHの抑圧のためには、干渉セルに接続する全てのUEのUE-IDが必要である。しかし、スケジューリングはsubframe毎にDynamicに行われるため、RRC signalingでは通知すべきUE-IDの変化に追従できず、特性が劣化する可能性がある。これを図38を参照して説明する。
図38に示すAの時点で、干渉セルに接続するUEは、UE#1とUE#2であり、この時点でRRC signalingがあり、その情報が接続セルでユーザ装置に通知される。Bの時点で干渉セルに接続するUEは、UE#1とUE#3になっているが、この時点ではRRC signalingのタイミングに至っておらず、この情報は接続セルに通知されない。その後、Cの時点において、干渉セルに接続するUEは、UE#3とUE#4になっており、この情報がRRC signalingで接続セルに通知される。このように、Bの時点で増加した干渉セルのUE#3は接続セルで通知されないので、接続セルにおいてUE#3向けのPDCCHは検出不可となる。
上記の問題を解消するために、本実施の形態では、方法1と方法2の2つの方法をとることができる。
方法1は、全てのUE-IDをDynamicに通知する方法であり、これはUE-IDのみ第1の実施の形態を採用することに相当する。
方法2は、RRCの通知情報からのUE-IDの増分だけDynamicに通知する方法である。すなわち、図38と同様の状況を示す図39に示すとおり、Bの時点で増加しているUE#3のみをDynamicに事前のPDCCH (or ePDCCH, PDSCH)で通知する。なお、減少分についてはPDCCHの検出が出来なくなるだけなので通知の必要はない。方法2は、方法1よりもオーバヘッドが削減できる点で有利である。
なお、実施例2−1では、UE-IDを下り物理チャネルでダイナミックに通知することとしているが、IRCのための必要となる制御情報のうちの他の情報を下り物理チャネルでダイナミックに通知することとしてもよい。
実施例2−2では、実施例2−1で説明した方法(あるいは、RRCのみを用いる本実施の形態の基本形)で全てのIRC Type1必要情報のうちの一部を送り、その他の情報(不足する情報)をユーザ装置100において推定する。図40に示すとおり、本実施例では、干渉セルのPCFICHのMappingが計算可能であるため、実施例1−2と同様に、ユーザ装置110において干渉セルのPCFICHの信号からCFIを推定する。従って、本実施例では、IRC Type1必要情報のうちCFIは実施例2−1等で説明した方法で送信する必要はない。なお、ユーザ装置100において推定する情報はCFIに限られない、推定可能であればどの情報でもよい。
図41に、本実施の形態における通信システムの機能構成を表した機能ブロック図を示す。図41には、通信システムの構成要素として、接続基地局、干渉基地局、ユーザ装置が示されている。
次に、図42、図43に示すシーケンス図を参照して、図41に示した構成を有する通信システムの動作を説明する。
ユーザ装置100が、SIC(逐次干渉キャンセル)を行う場合を第3の実施の形態として説明する。前述したとおり、SICにおいては、全干渉信号に対するレプリカ信号を生成することが必要であり、そのためには、まず、各干渉信号に対してのチャネル推定を行うための情報が必要である。これは、前述したIRC Type 1で必要とする情報と同じである。それに加え、図44(図24と同様の図)に示したように、PHICH sequenceが追加で必要である。
(実施例3−1、第1の実施の形態と同様にダイナミックに通知する場合)
<装置構成について>
図45に、本実施の形態における通信システムの機能構成を表した機能ブロック図を示す。図45には、通信システムの構成要素として、接続基地局200、干渉基地局300、ユーザ装置100が示されている。なお、図43は、干渉となるPFICH、PHICH、PDCCHをキャンセルする例である。
所望信号チャネル推定部131は、受信信号から所望信号に対するチャネルを推定する。干渉信号チャネル推定部132は、干渉信号制御情報蓄積部137から受け取った干渉信号の制御情報を元に干渉信号に対するチャネルを推定する。干渉送信制御情報推定部133は、干渉信号制御情報蓄積部137から受け取った干渉信号の制御情報を元に、不足する情報(CFIなど)を推定する。ただし、不足する情報(CFIなど)の推定を行わない場合は、干渉送信制御情報推定部133を備えなくてもよい。
干渉PDCCH推定部134は、干渉基地局300のUE-IDとcommon/UE-specific search space情報を元に、干渉PDCCHの割り当てをBlind復号する。SIC受信処理部135は、干渉信号制御情報蓄積部137、干渉PDCCH推定部134、干渉送信制御情報推定部133から受け取った干渉信号の制御情報を元に、干渉となっている制御チャネルを特定及び復調し、SIC受信処理を行う。制御信号復調部(DCI)106は、SIC受信処理部135から受け取った所望信号成分に対して制御情報を復調する。干渉信号制御情報蓄積部137は、制御信号復調部(DCI)136によって復調された制御情報の内、干渉信号の制御情報を格納するメモリである。
次に、図46、図47に示すシーケンス図を参照して、図45に示した構成を有する通信システムの動作の例を説明する。
干渉基地局300の送信制御情報通知部332は、当該送信制御情報を接続基地局200に送信する(ステップ402)。
(実施例3−2、第2の実施の形態と同様にセミスタティックに通知する場合)
<装置構成について>
図47に、実施例3−2における通信システムの機能構成を表した機能ブロック図を示す。図47には、通信システムの構成要素として、接続基地局、干渉基地局、ユーザ装置が示されている。
次に、図48、図49に示すシーケンス図を参照して、図47に示した構成を有する通信システムの動作を説明する。
(第1項)
複数の基地局を含む無線通信システムにおけるユーザ装置であって、
接続基地局から、前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために利用する制御情報を受信する受信手段と、
前記制御情報を利用して、前記干渉となる制御チャネルの信号を低減し、前記接続基地局からの所望信号を取得する干渉低減手段と
を備えることを特徴とするユーザ装置。
(第2項)
前記受信手段は、前記接続基地局から、下り物理チャネルにより送信される下り制御情報として前記制御情報を受信する、又は、前記接続基地局から、RRCシグナリングにより前記制御情報を受信する
ことを特徴とする第1項に記載のユーザ装置。
(第3項)
前記受信手段は、前記接続基地局から、RRCシグナリングにより前記制御情報を受信する場合において、前記干渉となる制御チャネルのうち、各ユーザ装置固有のリソースをサーチしてブラインド復号を行うことにより検出される制御チャネルに関し、当該制御チャネルの信号を低減するための情報の一部として、前記干渉基地局に接続するユーザ装置の識別情報を下り物理チャネルにより受信する
ことを特徴とする第2項に記載のユーザ装置。
(第4項)
前記干渉となる制御チャネルの信号を低減するために必要とする制御情報のうち、一部の情報を前記接続基地局から受信した制御情報を用いて推定する推定手段を備える
ことを特徴とする第1項ないし第3項のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。
(第5項)
前記干渉低減手段は、干渉信号のチャネル推定に基づく干渉抑圧合成受信を行う手段、又は、逐次干渉キャンセルを行う手段である
ことを特徴とする第1項ないし第4項のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。
(第6項)
無線通信システムにおいてユーザ装置と接続する基地局であって、
前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために前記ユーザ装置において利用される制御情報を、前記干渉基地局から受信する受信手段と、
前記制御情報を、下り物理チャネルにより下り制御情報として前記ユーザ装置に送信する、又は、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記ユーザ装置に送信する送信手段と
を備えることを特徴とする基地局。
(第7項)
前記送信手段は、RRCシグナリングにより前記制御情報を前記ユーザ装置に送信する場合において、前記干渉となる制御チャネルのうち、各ユーザ装置固有のリソースをサーチしてブラインド復号を行うことにより検出される制御チャネルに関し、当該制御チャネルの信号を低減するための情報の一部として、前記干渉基地局に接続するユーザ装置の識別情報を下り物理チャネルにより前記ユーザ装置に送信する
ことを特徴とする第6項に記載の基地局。
(第8項)
前記制御情報は、前記ユーザ装置において、干渉信号のチャネル推定に基づく干渉抑圧合成受信を行うために利用される情報、又は、逐次干渉キャンセルを行うために利用される情報
であることを特徴とする第6項又は第7項に記載の基地局。
(第9項)
複数の基地局を含む無線通信システムにおけるユーザ装置において実行される干渉低減方法であって、
接続基地局から、前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために利用する制御情報を受信する受信ステップと、
前記制御情報を利用して、前記干渉となる制御チャネルの信号を低減し、前記接続基地局からの所望信号を取得する干渉低減ステップと
を備えることを特徴とする干渉低減方法。
(第10項)
無線通信システムにおいてユーザ装置と接続する基地局が実行する干渉低減制御情報通知方法であって、
前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために前記ユーザ装置において利用される制御情報を、前記干渉基地局から受信する受信ステップと、
前記制御情報を、下り物理チャネルにより下り制御情報として前記ユーザ装置に送信する、又は、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記ユーザ装置に送信する送信ステップと
を備えることを特徴とする干渉低減制御情報通知方法。
以上、本発明の各実施の形態を説明してきたが、開示される発明はそのような実施形態に限定されず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明がなされたが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてもよい。上記の説明における項目の区分けは本発明に本質的ではなく、2以上の項目に記載された事項が必要に応じて組み合わせて使用されてよいし、ある項目に記載された事項が、別の項目に記載された事項に(矛盾しない限り)適用されてよい。機能ブロック図における機能部又は処理部の境界は必ずしも物理的な部品の境界に対応するとは限らない。複数の機能部の動作が物理的には1つの部品で行われてもよいし、あるいは1つの機能部の動作が物理的には複数の部品により行われてもよい。説明の便宜上、ユーザ装置UE及び基地局eNnodeBは機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明に従って動作するソフトウェアは、ランダムアクセスメモリ(RAM)、フラッシュメモリ、読み取り専用メモリ(ROM)、EPROM、EEPROM、レジスタ、ハードディスク(HDD)、リムーバブルディスク、CD−ROM、データベース、サーバその他の適切な如何なる記憶媒体に保存されてもよい。本発明は上記実施形態に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が本発明に包含される。
101 所望信号チャネル推定部
102 干渉信号チャネル推定部
103 干渉送信制御情報推定部
104 干渉PDCCH推定部
105 IRC受信処理部
106 制御信号復調部(DCI)
107 干渉信号制御情報蓄積部
108 無線I/F
111 所望信号チャネル推定部
112 干渉信号チャネル推定部
113 干渉送信制御情報推定部
114 干渉PDCCH推定部
115 IRC受信処理部
116 制御信号復調部(DCI)
117 干渉制御情報蓄積部(DCI)
118 データ復調部
119 干渉制御情報蓄積部(RRC)
120 無線I/F
131 所望信号チャネル推定部
132 干渉信号チャネル推定部
133 干渉送信制御情報推定部
134 干渉PDCCH推定部
135 SIC受信処理部
136 制御信号復調部(DCI)
137 干渉信号制御情報蓄積部
138 無線I/F
141 所望信号チャネル推定部
142 干渉信号チャネル推定部
143 干渉送信制御情報推定部
144 干渉PDCCH推定部
145 SIC受信処理部
146 制御信号復調部(DCI)
147 干渉制御情報蓄積部(DCI)
148 データ復調部
149 干渉制御情報蓄積部(RRC)
150 無線I/F
200 接続基地局
201 送信制御情報決定部
202 送信制御情報通知部
203 干渉送信制御情報受信部
204 送信データ蓄積部
205 送信信号生成部
206 有線I/F(又は無線I/F)
207 無線I/F
211 送信制御情報決定部
212 送信制御情報通知制御部(RRC)
213 送信制御情報通知制御部(DCI)
214 干渉送信制御情報受信部(RRC)
215 干渉送信制御情報受信部(DCI)
216 送信データ蓄積部
217 送信信号生成部
218 有線I/F(又は無線I/F)
219 無線I/F
231 送信制御情報決定部
232 送信制御情報通知部
233 干渉送信制御情報受信部
234 送信データ蓄積部
235 送信信号生成部
236 有線I/F(又は無線I/F)
237 無線I/F
241 送信制御情報決定部
242 送信制御情報通知制御部(RRC)
243 送信制御情報通知制御部(DCI)
244 干渉送信制御情報受信部(RRC)
245 干渉送信制御情報受信部(DCI)
246 送信データ蓄積部
247 送信信号生成部
248 有線I/F(又は無線I/F)
249 無線I/F
300 干渉基地局
302 送信制御情報通知部
303 干渉送信制御情報受信部
306 有線I/F(又は無線I/F)
312 送信制御情報通知制御部(DCI)
313 送信制御情報通知制御部(RRC)
315 干渉送信制御情報受信部(DCI)
314 干渉送信制御情報受信部(RRC)
318 有線I/F(無線I/F)
332 送信制御情報通知部
333 干渉送信制御情報受信部
336 有線I/F(又は無線I/F)
342 送信制御情報通知制御部(DCI)
343 送信制御情報通知制御部(RRC)
345 干渉送信制御情報受信部(DCI)
344 干渉送信制御情報受信部(RRC)
348 有線I/F(無線I/F)
Claims (10)
- 複数の基地局を含む無線通信システムにおけるユーザ装置であって、
接続基地局から、前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために利用する制御情報を受信する受信手段と、
前記制御情報を利用して、前記干渉となる制御チャネルの信号を低減し、前記接続基地局からの所望信号を取得する干渉低減手段とを備え、
前記制御情報は、参照信号のパワーブースティング情報を含む
ことを特徴とするユーザ装置。 - 前記受信手段は、前記接続基地局から、下り物理チャネルにより送信される下り制御情報として前記制御情報を受信する、又は、前記接続基地局から、RRCシグナリングにより前記制御情報を受信する
ことを特徴とする請求項1に記載のユーザ装置。 - 前記受信手段は、前記接続基地局から、RRCシグナリングにより前記制御情報を受信する場合において、前記干渉となる制御チャネルのうち、各ユーザ装置固有のリソースをサーチしてブラインド復号を行うことにより検出される制御チャネルに関し、当該制御チャネルの信号を低減するための情報の一部として、前記干渉基地局に接続するユーザ装置の識別情報を下り物理チャネルにより受信する
ことを特徴とする請求項2に記載のユーザ装置。 - 前記干渉となる制御チャネルの信号を低減するために必要とする制御情報のうち、一部の情報を前記接続基地局から受信した制御情報を用いて推定する推定手段を備える
ことを特徴とする請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。 - 前記干渉低減手段は、干渉信号のチャネル推定に基づく干渉抑圧合成受信を行う手段、又は、逐次干渉キャンセルを行う手段である
ことを特徴とする請求項1ないし4のうちいずれか1項に記載のユーザ装置。 - 無線通信システムにおいてユーザ装置と接続する基地局であって、
前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために前記ユーザ装置において利用される制御情報を、前記干渉基地局から受信する受信手段と、
前記制御情報を、下り物理チャネルにより下り制御情報として前記ユーザ装置に送信する、又は、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記ユーザ装置に送信する送信手段とを備え、
前記制御情報は、参照信号のパワーブースティング情報を含む
ことを特徴とする基地局。 - 前記送信手段は、RRCシグナリングにより前記制御情報を前記ユーザ装置に送信する場合において、前記干渉となる制御チャネルのうち、各ユーザ装置固有のリソースをサーチしてブラインド復号を行うことにより検出される制御チャネルに関し、当該制御チャネルの信号を低減するための情報の一部として、前記干渉基地局に接続するユーザ装置の識別情報を下り物理チャネルにより前記ユーザ装置に送信する
ことを特徴とする請求項6に記載の基地局。 - 前記制御情報は、前記ユーザ装置において、干渉信号のチャネル推定に基づく干渉抑圧合成受信を行うために利用される情報、又は、逐次干渉キャンセルを行うために利用される情報
であることを特徴とする請求項6又は7に記載の基地局。 - 複数の基地局を含む無線通信システムにおけるユーザ装置において実行される干渉低減方法であって、
接続基地局から、前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために利用する制御情報を受信する受信ステップと、
前記制御情報を利用して、前記干渉となる制御チャネルの信号を低減し、前記接続基地局からの所望信号を取得する干渉低減ステップとを備え、
前記制御情報は、参照信号のパワーブースティング情報を含む
ことを特徴とする干渉低減方法。 - 無線通信システムにおいてユーザ装置と接続する基地局が実行する干渉低減制御情報通知方法であって、
前記ユーザ装置に対する干渉基地局からの干渉となる制御チャネルの信号を低減するために前記ユーザ装置において利用される制御情報を、前記干渉基地局から受信する受信ステップと、
前記制御情報を、下り物理チャネルにより下り制御情報として前記ユーザ装置に送信する、又は、前記制御情報をRRCシグナリングにより前記ユーザ装置に送信する送信ステップとを備え、
前記制御情報は、参照信号のパワーブースティング情報を含む
ことを特徴とする干渉低減制御情報通知方法。
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