JP6213936B2 - 睡眠環境制御システムおよびそれに用いられる睡眠環境制御プログラム - Google Patents

睡眠環境制御システムおよびそれに用いられる睡眠環境制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、ユーザが睡眠しているときにそのユーザの周辺環境を制御する睡眠環境制御システムおよびそれに用いられる睡眠環境制御プログラムに関する。
特許文献1には、吹き出し気流の温度を変更する気流温度制御部を含む空気調和装置が開示されている。この空気調和装置は、気流温度制御部によって、室内の雰囲気の温度を制御している。
特開2001−108278号公報
上述した特許文献1の空気調和装置は、気流温度制御部によって吹き出し気流の温度を変化させることにより、室内雰囲気の温度を調整している。そのため、ユーザが睡眠状態になっているときに、空気調和装置を連続的に使用した場合には、ユーザが起床時にだるさを感じてしまうという問題が生じる。
そこで、本発明は、上述した実情に鑑みて提案されたものであり、ユーザが起床時にだるさを感じてしまうことを抑制することができる睡眠環境制御システムおよびそれに用いられる睡眠環境制御プログラムを提供することを目的とする。
本発明の第1の局面の睡眠環境制御システムは、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、前記送風機のユーザが感じるだるさと相関がある生体情報を計測する生体計測部と、前記生体計測部により計測された前記だるさと相関がある生体情報を用いて、前記送風機を制御する制御部とを備え、前記制御部は、前記だるさと相関がある生体情報の値と前記ユーザが感じるだるさのレベルとが対応するという前提条件の下で、前記だるさと相関がある生体情報の値に基づいて前記だるさのレベルを判定するだるさ判定部と、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する駆動部と、を備えている。
本発明の第2の局面の睡眠環境制御システムは、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、前記ユーザの周囲の環境情報を計測する環境計測部と、前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記環境計測部によって計測された前記環境情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の前記環境情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベースと、前記末梢部分の皮膚温度と前記環境情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部と、前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部と、を含み、前記だるさ判定部は、前記環境情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する。
本発明の第3の局面の睡眠環境制御システムは、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機が生成する風の速度に対応する前記送風機の駆動状態の情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部とを備え、前記制御部は、複数の前記送風機の駆動状態の情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベースと、前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機の駆動状態の情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部と、前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部と、を含み、前記だるさ判定部は、前記駆動部によって駆動されている前記送風機の駆動状態の情報を取得し、前記送風機の駆動状態の情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する。
第1の局面の睡眠環境制御プログラムは、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、前記送風機のユーザが感じるだるさと相関がある生体情報を計測する生体計測部と、前記生体計測部により計測された前記だるさと相関がある生体情報を用いて、前記送風機を制御する制御部と、を備えた睡眠環境制御システムに設けられた前記制御部としてのコンピュータを、前記だるさと相関がある生体情報の値と前記ユーザが感じるだるさのレベルとが対応するという前提条件の下で、前記だるさと相関がある生体情報の値に基づいて前記だるさのレベルを判定するだるさ判定部、および、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように前記送風機を駆動する駆動部、として機能させるためものである。
第2の局面の睡眠環境制御プログラムは、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、前記ユーザの周囲の環境情報を計測する環境計測部と、前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記環境計測部によって計測された前記環境情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部と、を備えた睡眠環境制御システムに設けられた前記制御部としてのコンピュータを、複数の前記環境情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベース、前記末梢部分の皮膚温度と前記環境情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部、および、前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部、として機能させるための睡眠環境制御プログラムであって、前記だるさ判定部は、前記環境情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、前記駆動部は、前記だるさ判定部によって前記だるさのレベルが高くなったと判定された場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する。
第3の局面の睡眠環境制御プログラムは、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機が生成する風の速度に対応する前記送風機の駆動状態の情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部と、を備えた睡眠環境制御システムに設けられた前記制御部としてのコンピュータを、複数の前記送風機の駆動状態の情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベース、前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機の駆動状態の情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部、および、前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部、として機能させるための睡眠環境風プログラムであって、前記だるさ判定部は、前記駆動部によって駆動されている前記送風機の駆動状態の情報を取得し、前記送風機の駆動状態の情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する。
本発明によれば、ユーザが起床時にだるさを感じてしまうことを抑制することができる。
本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの全体概要の第1の例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの生体計測部の第1の例のリストバンドを示す図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの全体概要の第2の例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの生体計測部の第2の例の寝具上に敷かれたマット型のセンサを示す図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの全体概要の第3の例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの生体計測部の第3の例のサーモグラフィセンサを示す図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの全体概要の第4の例を示す模式図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの生体計測部の第4の例の携帯型の通信機器を示す図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの使用時におけるユーザの体動および体温と送風機の特定方向における単位時間あたり合計風量との関係とを示す図である。図10において、グラフ(a)は体動と時間との関係を示し、グラフ(b)は体温と時間との関係を示し、グラフ(c)は風量と時間との関係を示す。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの変形例1の使用時におけるユーザの体動および体温と送風機の特定方向における単位時間あたり合計風量との関係とを示す図である。図11において、グラフ(a)は体動と時間との関係を示し、グラフ(b)は体温と時間との関係を示し、グラフ(c)は風量と時間との関係を示す。 気温と湿度との組合せによって特定される不快指数と風量との関係を示す図である。 発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの変形例2の使用時におけるユーザの体動および体温と送風機の特定方向における単位時間あたり合計風量との関係とを示す図である。図13において、グラフ(a)は体動と時間との関係を示し、グラフ(b)は体温と時間との関係を示し、グラフ(c)は風量と時間との関係を示す。 発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムの変形例3の使用時におけるユーザの体動および体温と送風機の特定方向における単位時間あたり合計風量との関係とを示す図である。図14において、グラフ(a)は体動と時間との関係を示し、グラフ(b)は体温と時間との関係を示し、グラフ(c)は風量と時間との関係を示す。 睡眠の深さと時間との関係の例を示す図である。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムに備えられたコンピュータにおいて実行される睡眠環境制御処理1を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システムにおいて用いられる環境情報のごとの生体情報(体温)、だるさのレベル、および合計風量の関係を示す図である。 本発明の実施の形態2−1の睡眠環境制御システムの構成を示すブロック図である。 本発明の実施の形態2−1の睡眠環境制御システムに備えられたコンピュータに内蔵されたデータベースを示す図である。データベースにおいては、ユーザの属性情報に対応したグループごとのデータテーブルが格納されている。データテーブルにおいては、環境情報(風速)と体幹部分の皮膚温度とが関連付けられている。 本発明の実施の形態2−1の睡眠環境制御システムにおいて用いられる末梢部分の皮膚温度から体幹部分の皮膚温度を引いた値、だるさのレベル、および合計風量の関係を示す図である。 ユーザの属性情報を選択するための選択部の一例の模式図である。 だるさのレベルと皮膚温度の差(末梢部分の皮膚温度−体幹部分の皮膚温度)との関係を示すグラフである。 体幹部分の皮膚温度と風速との関係を示すグラフである。 本発明の実施の形態2−1の睡眠環境制御システムに備えられたコンピュータにおいて実行される睡眠環境制御処理2−1を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態2−2の睡眠環境制御システムの構成を示すブロックズである。 本発明の実施の形態2−2の睡眠環境制御システムに備えられたコンピュータにおいて実行される睡眠環境制御処理2−2を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態2−3の睡眠環境制御システムを説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態2−3の睡眠環境制御システムにおいて制御部がユーザの属性情報を推測するために用いられるデータベースDB2を説明するための図である。 本発明の実施の形態2−3の睡眠環境制御システムに備えられたコンピュータにおいて実行される睡眠環境制御処理2−3を説明するためのフローチャートである。 本発明の実施の形態2−4の睡眠環境制御システムを説明するためのブロック図である。 本発明の実施の形態2−4の睡眠環境制御システムに備えられたコンピュータにおいて実行される睡眠環境制御処理2−4を説明するためのフローチャートである。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態の睡眠環境制御システムおよびそれに用いられる睡眠環境制御プログラムを説明する。
(実施の形態1)
図1に示されるように、本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システム10は、送風機1、生体計測部2、環境計測部3、および制御部9を備えている。制御部9は、だるさ判定部4、睡眠状態判定部5、駆動部6、および、記憶部7を含む。制御部9は、生体計測部2および環境計測部3のそれぞれから得られた情報に基づいて、送風機1を制御するコンピュータとして機能する。本発明の実施の形態1の睡眠環境制御システム10に用いられる睡眠環境制御プログラム7aは、記憶部7に記憶されている。
本実施の形態においては、制御部9の全ての部分が送風機1に内蔵されているものとする。ただし、制御部9の一部または全部が送風機1の外部にあってもよい。たとえば、制御部9のうち、だるさ判定部4および睡眠状態判定部5が生体計測部2に内蔵され、駆動部6のみが送風機1に内蔵されていてもよい。また、だるさ判定部4および睡眠状態判定部5が、リモートコントローラに内蔵され、駆動部6のみが送風機1に内蔵されていてもよい。この場合、リモートコントローラは、生体計測部2から送信されてきた信号を受信し、だるさのレベルの判定および睡眠状態か否かの判定を行う。駆動部6は、それらの判定結果に基づいて送風機1を制御する。
以上からから分かるように、制御部9は、生体計測部2および環境計測部3のそれぞれから得られた情報に基づいて、送風機1を制御するコンピュータとして機能するものであればいかなるものであってもよい。具体的には、制御部9は、一体化された単一構造を有していても、また、物理的に分離された複数の構造を有していてもよい。
本実施の形態の睡眠環境制御システム10は、いわゆる扇風機と呼ばれる、複数枚の扇型の羽根を有する送風機1を有するものである。扇風機は、駆動部6として、回転中心軸まわりに回転する複数枚の羽根を駆動させるモータと、そのモータの回転動作を制御するためのモータ制御回路とを備えている。また、扇風機は、羽根の回転中心軸を振り子のように往復させる、いわゆる首振り機能を有している。ただし、本発明の睡眠環境制御システムに用いられる送風機は、扇風機に限定されず、特定の方向における単位時間あたりの合計風量を制御することができる機器であれば、いかなる構造を有するものであってもよい。
前述の送風機1の一例としての扇風機は、風速、風向き、および運転間隔のうちの少なくともいずれか1つを制御することが可能である。したがって、送風機1の特定の方向における単位時間あたりの合計風量が調節される。本実施の形態の送風機1は、扇風機であるため、羽根部の回転中心軸が延びる方向が前述の特定の方向である。この方向は、一般に、送風機1のユーザに向かう方向である場合が多い。ユーザには、人のみならず、犬または猫等の、人と同様に起床時にだるさを感じる動物も含まれる。
具体的には、送風機1は、羽根の回転数を増減させることにより、風速を変更することができる。これにより、送風機1は、特定の方向における単位時間あたりの合計風量を増減することができる。また、送風機1は、羽根の回転中心軸が延びる方向を所定の角度の範囲内において往復運動させる、いわゆる首振り運動により、風向きを変更することができる。これによっても、送風機1は、特定の方向における単位時間あたりの合計風量を増減することができる。さらに、送風機1は、羽根の回転を継続させる時間と羽根の回転を停止させる時間との比率を変更することができる。つまり、送風機1は、自身の運転間隔を変更することができる。これによっても、送風機1は、特定の方向における単位時間あたりの合計風量を増減することができる。
以上から分かるように、送風機1は、風速、風向き、および運転間隔の少なくとも1つを変更することにより、特定の方向における単位時間あたりの合計風量を段階的に増減させることができる。
一般には、「風量」と呼ばれる値は、送風機1の羽根の回転速度および羽根の形状および大きさのみに依存するものを意味する場合もある。つまり、一般には、「風量」と呼ばれる値は、送風機1の運転間隔の変更および風向きの変更がないことを前提とした値として用いられる場合もある。したがって、この一般に「風量」と呼ばれる値と区別するために、本明細書においては、送風機1の風速の変更に加えて、送風機1の運転間隔の変更および風向きの変更を考慮したときの風量を、「特定の方向における単位時間あたりの合計風量」と呼ぶ。ただし、明細書の記載を簡便にするために、「特定の方向における単位時間あたりの合計風量」を単に「合計風量」と呼ぶ。「合計風量」は、前述のように、風速、風向き、および運転間隔の少なくとも1つを変更することにより変更され得る値である。
以後において詳細に述べられるように、本実施の形態の睡眠環境制御システム10は、送風機1の合計風量を複数回段階的に増減させるものである。しかしながら、本発明の睡眠環境制御システムは、合計風量を1回だけ段階的に増減させるものであってもよい。また、本発明の睡眠環境制御システムは、送風機1の合計風量を連続的に増減させるものであってもよい。
生体計測部2は、ユーザの生体情報を計測する。特に、生体計測部2は、睡眠中におけるユーザの生体情報を所定期間ごとに検出する。この生体計測部2により検出された生体情報は、だるさ判定部4および睡眠状態判定部5のそれぞれに送られる。
生体計測部2によって検出される生体情報は、ユーザが感じるだるさと相関がある生体情報を含んでいる。また、生体計測部2によって検出される生体情報は、ユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を含んでいる。ただし、本発明の睡眠環境制御システムは、ユーザのだるさと相関がある生体情報のみを生体計測部2によって計測してもよい。つまり、本発明の睡眠環境制御システムは、睡眠状態判定部5を備えていなくてもよい。
ユーザが感じるだるさと相関がある生体情報としては、血流、代謝、呼吸、脳波、筋電、体温、皮膚温度、唾液、眼球運動、体内水分量、心拍、および体動が挙げられる。本実施の形態においては、後述されるように、だるさと相関がある生体情報として体温が使用される。
ユーザの睡眠状態と相関がある生体情報としては、ユーザのだるさと相関がある生体情報と同様の情報が挙げられる。つまり、ユーザの睡眠状態と相関がある生体情報としても、血流、代謝、呼吸、脳波、筋電、体温、皮膚温度、唾液、眼球運動、体内水分量、心拍、および体動が挙げられる。本実施の形態においては、後述されるように、睡眠状態と相関がある生体情報として体動が使用される。
上記した情報のうちの同一の情報が、ユーザが感じるだるさと相関がある生体情報として用いられ、かつ、ユーザの睡眠状態と相関がある生体情報としても用いられてもよい。この場合、生体計測部2は、1つのセンサ機能のみを有していればよいため、その構成がシンプルになる。
図2および図3に示されるように、生体計測部2は、たとえば、だるさと相関がある生体情報を計測することができるセンサを備えたリストバンドが挙げられる。このリストバンドには、たとえば、加速度センサ、体温センサ、および皮膚温度センサが取り付けられる。生体計測部2がリストバンドに組み込まれている場合、生体計測部2は、体温、皮膚温度、体動、血流、血圧、および心拍等を計測することができる。さらに、リストバンドは、バッテリおよび近距離無線通信部を備える。このような生体計測部2は、各種センサにより検出されたセンサ値を近距離無線通信部から制御部9へ送信する。制御部9は、だるさ判定部4および睡眠状態判定部5を備えている。したがって、生体計測部2によって計測された生体情報は、だるさ判定部4および睡眠状態判定部5へ送られる。
なお、生体計測部2は、リストバンドに限らず、腹巻型のバンド(図示せず)であってもよい。腹巻型のバンドの場合、生体計測部2は、体表面温度、心拍、血流、血圧、呼吸、および体動を検出することができる。この場合も、生体計測部2によって計測された生体情報がだるさ判定部4および睡眠状態判定部5へ送られる。
図4および図5に示されるように、生体計測部2は、寝具上に敷かれたマット型のセンサであってもよい。マット型のセンサを用いた場合、生体計測部2は、寝床内温度、心拍、および体動を検出することができる。この場合も、生体計測部2は、各種センサにより検出されたセンサ値を近距離無線通信部から送信する。ただし、生体計測部2は、たとえば、携帯型の通信機器(スマートフォン、タブレット等)を含んでおり、各種センサからのセンサ値が一旦携帯型の通信機器によって受信され、携帯型の通信機器から制御部9へ送信されてもよい。この場合も、制御部9は、だるさ判定部4および睡眠状態判定部5を備えており、生体計測部2によって計測された生体情報がだるさ判定部4および睡眠状態判定部5へ送られる。
図6および図7に示されるように、生体計測部2は、カメラ型のセンサを備えていてもよい。このカメラ型のセンサは、ユーザの体温およびユーザの周辺雰囲気の温度を検出するサーモグラフィが挙げられる。これにより、生体計測部2は、対象物から出ている赤外線放射エネルギーを検出して、その赤外線放射エネルギーを生体情報に変換する。生体計測部2がサーモグラフィを有する場合、生体計測部2は、体表面温度および体動を検出することができる。
図8および図9に示されるように、生体計測部2は、生体情報を直接的に検出しなくてもよい。つまり、生体計測部2は、たとえば、携帯通信機器の外部モジュールによって、生体(ユーザ)付近の環境情報を得るものであってもよい。この環境情報としては、寝床の表面加速度、CO2濃度、風速、室内温度、壁等の輻射温度、および気流が挙げられる。生体計測部2は、得られた環境情報からユーザの体動を推定することもできる。生体情報は、それを計測することが可能な生体計測部であれば、いかなる生体計測部によって計測されてもよい。
また、眼球運動は、目の周囲に装着された一対の電極を有する生体計測部2により、眼球の移動にともなって電極間に生じる電位差の変化に基づいて計測することができる。脳波は、生体計測部2としてのヘッドギアに内蔵されたセンサにより計測することができる。唾液は、生体計測部2としての口内に差し込まれた唾液の成分を検出するセンサにより計測することができる。筋電は、生体計測部2としての二の腕に巻かれたバンドセンサによって計測することができる。体内水分量は、身体に装着された1対の電極を有する生体計測部2によって、水分量に応じて電極間に生じる電位差に基づいて計測することができる。
環境計測部3は、ユーザ周囲の環境情報を計測する。環境計測部3は、環境情報としてユーザがいる室内の温度および湿度等を検出する。環境計測部3は、検出した環境情報を制御部9に送信する。この場合、環境計測部3は、温度センサおよび湿度センサを含み、得られた温度情報および湿度情報等の環境情報を制御部9へ送信するものであれば、いかなるものであってもよい。また、生体計測部2と同様に、たとえば、図9に示されるような携帯通信機器の外部モジュールによって、生体(ユーザ)付近の環境情報を得るものであってもよい。
既に述べたように、図1に示される制御部9は、だるさ判定部4、睡眠状態判定部5、駆動部6、および、記憶部7を含む。
だるさ判定部4は、生体計測部2により計測されただるさと相関がある生体情報の値に基づいて、だるさのレベルを判定する。具体的には、だるさ判定部4は、だるさと相関がある生体情報の値に基づいて、だるさのレベルが予め定められた複数のレベルのうちのいずれに属するのかを判定する。本実施の形態においては、だるさ判定部4は、だるさと相関がある生体情報の値とユーザが感じるだるさのレベルとが対応するという前提条件の下で、だるさと相関がある生体情報の値に基づいてだるさのレベルを判定する。
だるさと相関がある生体情報の値とユーザが感じるだるさのレベルとが対応する場合の例として、本実施の形態のように、体温の値が小さくなるにつれて、だるさのレベルが高くなる場合がある。ただし、本発明のだるさと相関がある生体情報の値とユーザが感じるだるさのレベルとが対応する場合には、生体情報の値が小さくなるにつれて、だるさのレベルが低くなる場合も含まれている。本明細書において、「だるさと相関がある生体情報の値とユーザが感じるだるさのレベルとが対応する」とは、だるさと相関がある生体情報の値を決めれば、ユーザが感じるだるさのレベルが決まることを意味する。
駆動部6は、送風機1の風速、風向き、および運転間隔のうちの少なくともいずれか1つを変更することにより、合計風量を段階的に変化させることができる。本実施の形態においては、駆動部6は、だるさ判定部4によってだるさのレベルが所定のレベルに到達したと判定された場合に、合計風量を減少させるように送風機1を駆動する。たとえば、駆動部6は、だるさのレベルが高くなるときは、だるさのレベルに応じて、合計風量を段階的に減少させる。
また、駆動部6は、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠していると判定された場合にのみ、合計風量を減少させる。さらに、駆動部6は、環境計測部3により計測された環境情報に応じて、合計風量を異なった態様で減少させる。具体的には、駆動部6は、環境情報から特定されるユーザが感じる不快指数が高いほど、合計風量が多くなるように、合計風量を異なった態様で減少させる。これについては後述される。
記憶部7は、睡眠環境制御プログラム7aを記憶する記憶媒体である。この睡眠環境制御プログラム7aは、コンピュータとしての制御部9において実行される。コンピュータが睡眠環境制御プログラム7aを実行すると、だるさ判定部4、睡眠状態判定部5、および、駆動部6は、それぞれの機能を果たす。
睡眠環境制御システム10は、たとえば、図10に示すように、生体計測部2が体動および体温を計測し、計測された体動および体温の値に基づいて送風機1の合計風量を制御する。
図10の体動の時間変化を示すグラフ(a)から分かるように、まず、時刻t1において、睡眠状態判定部5が、生体計測部2によって計測された体動の値が所定値PV以下になった場合に、ユーザが睡眠状態になっていると判定する。このユーザの睡眠状態は、時刻t1〜時刻t3まで継続する。ユーザが睡眠状態になっている時刻t1〜時刻t3の期間において、だるさ判定部4は、体温に基づいてユーザが感じているであろうと推測されるだるさのレベルを判定する。
具体的には、図10の体温の時間変化を示すグラフ(b)から分かるように、時刻t1〜時刻t3までの期間において、だるさ判定部4は、体温に応じただるさのレベルを判定する。ユーザの体温が所定の温度から低くなるにつれて、だるさのレベルが0から5まで高くなる。つまり、ユーザの体温が所定の温度から低くなるにつれで、ユーザが感じるだるさのレベルが高くなる。だるさのレベルが高くなるとは、ユーザが感じるだるさがより強くなることを意味する。本実施の形態においては、たとえば、体温が0.1℃下がることに、だるさのレベルが1だけ増加するものとする。この場合、ユーザは、体温が0.1℃低下するごとに、1段階だけよりだるさを強く感じているものとする。
このだるさのレベル1〜5に基づいて、図10の風量の時間変化を示すグラフ(c)から分かるように、時刻t1〜時刻t2までの期間において、駆動部6は、だるさのレベルが1つ増加するごとに、送風機1の合計風量を1段階ずつ減少させる。
時刻t1においては、だるさのレベルがゼロであるため、送風機1の合計風量は、ユーザが睡眠状態になる前の状態と同一である。このだるさのレベルがゼロの時点では、ユーザはだるさを感じていないものとする。だるさのレベルが0から1になると、だるさ判定部4は、ユーザが感じるだるさが1段階だけより強くなったとみなして、駆動部6は、送風機1の合計風量を1段階だけ減少させる。つまり、だるさのレベル1が送風機1の合計風量を減少させるか否かの閾値となっている。同様に、だるさのレベルが1から2になると、だるさ判定部4は、ユーザが感じるだるさが1段階だけより強くなったとみなして、駆動部6は、送風機1の合計風量をさらに1段階だけ減少させる。だるさのレベルが順次増加し、だるさのレベルが5になったとき、駆動部6は、送風機1の合計風量をゼロにする、つまり、送風機1の動作を停止させる。
時刻t2から時刻t3までの期間、送風機1の動作を停止させていると、体温が上昇する。図10に示される例においては、時刻t3において、だるさのレベルが0になるまで体温が上昇している。ただし、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときには、だるさのレベルが最も低くなるまで、合計風量を増加させない。つまり、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときには、だるさのレベルが最も低くなるまで、だるさのレベルが低くなる前の合計風量を維持している。駆動部6は、だるさのレベルが最も低くなったときに、最も低いだるさのレベルに対応する合計風量まで、合計風量を一気に増加させるように、送風機1を駆動する。これは、いわゆる、ゆらぎ制御である。このゆらぎ制御により、睡眠中のユーザに快適感を与えることができる。
また、時刻t3から時刻t4までの期間は、体動が所定値PVより多くなっているため、睡眠状態判定部5は、ユーザが睡眠状態になっていないと判定している。そのため、だるさ判定部4は、だるさのレベルを判定していない。
時刻t4になると、体動が再び所定値PV以下になったため、睡眠状態判定部5は、ユーザが再び睡眠状態になっていると判定する。それにより、だるさ判定部4は、再びだるさのレベルの判定を開始する。時刻t4においては、ユーザの体温は、だるさのレベルが1である場合の値になっているため、駆動部6は、送風機1の合計風量を1段階だけ減少させる。その後、ユーザの体温が低下し続ける、つまり、だるさのレベルが高くなり続けるため、時刻t5まで、駆動部6は、送風機1の合計風量を1段階ずつ減少させる。時刻t5以降は、だるさ判定部4は、ユーザの体温がだるさのレベルが5である場合の値よりも低い状態が維持されているため、駆動部6は、送風機1の合計風量がゼロの状態を維持する。
図10に示される例においては、駆動部6は、だるさのレベルが最も低くなったときに、合計風量を段階的に減少させる前の状態まで一気に増加させている。つまり、ゆらぎ制御が実行されている。これによれば、ユーザは睡眠中に快適感を得ることができる。
ただし、図11に示されるように、時刻t23〜時刻t3までの期間および時刻t56以降の期間において、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときに、だるさのレベルに応じて、合計風量を段階的に増加させてもよい。これによれば、だるさのレベルが高くなるときのみならず、だるさのレベルが低くなるときにおいても、だるさのレベルに応じて送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、睡眠環境をよりきめ細かく制御することができる。なお、図10のグラフと図11のグラフとは、ハッチング部分の有無のみが相違している。
上記の睡眠環境制御システム10によれば、ユーザが感じるだるさのレベルが所定のレベルに到達した場合に、送風機1の合計風量を減少させることができる。その結果、ユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。したがって、高齢者、女性、または赤ちゃん等のエアコンディショナーによる冷房を好まないユーザに適した睡眠環境を提供することができる。
また、上記の睡眠環境制御システム10によれば、ユーザが睡眠状態になっている場合に、送風機1の合計風量を自動的に減少させることができる。したがって、睡眠状態になる前にユーザが自ら睡眠状態中の送風機1の制御を設定する必要がない。
本実施の形態の睡眠環境制御システム10は、ユーザ周囲の環境情報を計測する環境計測部3を備えている。駆動部6は、環境計測部3により計測された環境情報に応じて合計風量を異なった態様で増減させる。
一般に、室内の温度および湿度が高い場合には、体温が低下しにくいため、ユーザは不快に感じやすい。つまり、ユーザの体温が同一であっても、ユーザが感じる不快指数DI(Discomfort Index)は異なる。図12に示されるように、不快指数DIは、室内の温度および湿度に依存する。したがって、本実施の形態においては、この不快指数DIを考慮して、送風機1の合計風量を決定する。具体的には、図12に示される不快指数DIの大きさに対応して、送風機1の合計風量を増減させる態様を変更する。たとえば、次のように送風機1の合計風量を増減させる態様を変更する。
室内の雰囲気の湿度および温度の組合せが線aで示されるよりも左下側の領域にある場合、不快指数DIは、Xよりも小さい。この場合、駆動部6は、送風機1の合計風量が最も小さいWになるように送風機1を駆動する。
室内の雰囲気の湿度および温度の組合せが線aで示されるよりも右上側の領域であってかつ線bで示されるよりも左下側の領域にある場合、不快指数DIは、XからX+5までの間の値となる。この場合、駆動部6は、送風機1の合計風量が最も小さいWよりも1段階だけ大きいW+1になるように送風機1を駆動する。
室内の雰囲気の湿度および温度の組合せが線bで示されるよりも右上側の領域であってかつ線cで示されるよりも左下側の領域にある場合、不快指数DIは、X+5からX+10までの間の値となる。この場合、駆動部6は、送風機1の合計風量がW+1よりも1段階だけ大きいW+2になるように送風機1を駆動する。
室内の雰囲気の湿度および温度の組合せが線cで示されるよりも右上側の領域であってかつ線dで示されるよりも左下側の領域にある場合、不快指数DIは、X+10からX+15までの間の値となる。この場合、駆動部6は、送風機1の合計風量がW+2よりも1段階だけ大きいW+3になるように送風機1を駆動する。
室内の雰囲気の湿度および温度の組合せが線dで示されるよりも右上側の領域にある場合、不快指数DIは、X+15よりも大きい。この場合、駆動部6は、送風機1の合計風量がW+3よりも1段階大きいW4、すなわち、最大値になるように、送風機1を駆動する。
睡眠環境制御システム10は、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠状態になっていると判定された場合に、ユーザが感じる不快指数に応じて、ユーザがより快適に感じるように、合計風量を異なった態様で変更している。これにより、ユーザの睡眠中の快適感が増加する。
図13において、合計風量を段階的に減少させる態様a1,a2,b1,b2の例が示されている。図13に示されるように、環境情報の値に応じて、合計風量を低減させる態様が異なっている。たとえば、室内の雰囲気の温度および湿度によって特定される不快指数が相対的に高い場合に、合計風量を段階的に減少させる態様a1,a2が選択されている。逆に、室内の雰囲気の温度および湿度によって特定される不快指数が相対的に低い場合に、合計風量を段階的に減少させる態様b1,b2が選択されている。つまり、不快指数DIが相対的に高い場合に、合計風量が相対的の多く、不快指数DIが相対的に低い場合に、合計風量が相対的に少なくなるように、駆動部6が送風機1を駆動している。つまり、ユーザが感じる不快指数が高いほど合計風量が多くなるように、駆動部6は、合計風量を異なった態様で減少させている。
図14において、態様a3,a4および態様b3,b4で示されるように、環境情報の値に応じて、合計風量を段階的に増加させる態様を異ならせてもよい。たとえば、室内の雰囲気の温度および湿度によって特定される不快指数が相対的に高い場合に、態様a3,a4が選択され、室内の雰囲気の温度および湿度によって特定される不快指数が相対的に低い場合に、態様b3,b4が選択されている。この場合も、不快指数DIが相対的に高い場合に、合計風量が相対的の大きく、不快指数DIが相対的に低い場合に、合計風量が相対的に小さくなるように、駆動部6が送風機1を駆動している。つまり、ユーザが感じる不快指数が高いほど合計風量が多くなるように、駆動部6は、合計風量を異なった態様で増加させている。
上記の構成によれば、睡眠中のユーザに快適感を増加させることができる。なお、ユーザが感じる不快指数は、本実施の形態においては、温度と湿度との組合せによって決定されているが、他の環境情報を用いて、不快指数が決定されていてもよい。
前述のように、睡眠状態判定部5は、生体計測部2により計測された睡眠状態と相関がある生体情報の値に基づいて、ユーザが睡眠しているか否かを判定する。睡眠状態判定部5は、たとえば、睡眠状態と相関がある生体情報の一例としての体動の値が所定値以下になったことを条件として、ユーザが睡眠していると判定する。この睡眠状態判定部5による判定結果は駆動部6に供給される。
ただし、睡眠状態判定部5は、脳波、筋電、眼球運動、および体動の少なくともいずれかの値に基づいて、ユーザの睡眠の深さを判定する制御を実行してもよい。この制御においては、ユーザの睡眠の深さが所定の深さのステージに到達している場合に、ユーザが睡眠していると判定することになる。
一般に、睡眠の深さは、図15に示されるように時間変化する。睡眠の深さは、生体計測部2によって検出される脳波、筋電、眼球運動、および体動によって分類される。この睡眠のステージは、おおよそ、レム睡眠とノンレム睡眠とに分類される。ノンレム睡眠はステージ1〜ステージ4までの4種類のステージに分類される。ノンレム睡眠のステージ1〜ステージ4のうちの数字が大きいほど、深い眠りとなる。たとえば、ステージ2に到達した場合に、ユーザが睡眠状態になっていると判定してもよい。具体的には、脳波、筋電、眼球運動、または体動の値が、予め定められた閾値の睡眠状態であることを示す側に属する場合に、睡眠状態判定部5は、ユーザが睡眠状態になっていると判定する。
次に、図16を用いて、本実施の形態の睡眠環境制御システム10の制御部9において実行されている睡眠環境制御処理1を説明する。
睡眠環境制御処理1においては、まず、ステップS11において、制御部9は、ユーザが睡眠状態になっているか否かを判定する。具体的には、睡眠状態判定部5が体動の値が所定値以下になったか否かを判定する。睡眠状態判定部5が体動の値が所定値以下になったと判定するまで、ステップ11の処理は継続される。
ステップS11において、制御部9は、体動の値が所定値以下になっていれば、ユーザが睡眠状態になっているとみなして、ステップ12において、環境計測部3によって計測された環境情報、たとえば、温度および湿度の値を取得する。それにより、ステップS13において、制御部9は、環境計測部3によって計測された環境情報kの値に対応するデータテーブルを読み出す。本実施の形態においては、前述のように、環境情報kは、図12および図17に示される温度と湿度とによって特定される不快指数DIkである。
図17に示されるように、制御部9は、環境情報k(kは1〜nまでの自然数)のそれぞれに対応するn個のデータテーブルを記憶部7に有している。制御部9は、環境情報kの値に対応するデータテーブルを読み出す。環境情報kに対応するデータテーブルにおいては、生体情報(体温)Sk1〜Skn(kは1〜nまでの自然数)と合計風量Tk1〜Tknの風を生成するように送風機1を駆動するための制御情報とが、それぞれ関連付けられて記憶されている。生体情報の値S11〜S1k〜S1nおよび合計風量T11〜Tkn〜T1nの風を生成するように送風機1を駆動するための制御情報は、それぞれ、だるさのレベルk(kは、1〜nまでの自然数)と対応している。ただし、だるさのレベルkは、概念上のものであって、実際のデータテーブルには記憶されている必要ない。また、合計風量Ykの風を生成するように送風機1を駆動するための制御情報は、予め実験の結果に基づいて作成されている。
図17の環境情報ごとのデータテーブルのそれぞれは、kの値が大きくなるほど、体温の値が小さく、かつ、だるさのレベルが高いものとして記載されている。言い換えれば、図17の環境情報ごとのデータテーブルのそれぞれは、kの値が小さいほど、体温の値が大きく、かつ、だるさのレベルが低いものとして記載されている。また、図17の環境情報ごとのデータテーブルのそれぞれにおいては、だるさのレベルが低いほど、合計風量が多くなり、かつ、だるさのレベルが高いほど、合計風量が少なくなっている。
次に、ステップS14において、生体計測部2によって計測されたユーザが感じるだるさと相関がある生体情報の値、たとえば、体温を取得する。その後、ステップS15において、だるさのレベルを判定する。この場合、だるさのレベルの判定は、概念上のものであって、だるさのレベルが数値として実際に取得されているわけではない。実際には、生体計測部2によって計測された体温の値に対応する合計風量になるように、駆動部6が送風機1を駆動する。つまり、駆動部6の駆動状態を特定可能な制御情報がユーザが感じるだるさと相関がある生体情報の値に対応して記憶されており、その生体情報の値に対応する駆動状態になるように駆動部6が送風機1を駆動している。その結果、生体計測部2によって計測された体温の値に対応する合計風量の風が生成されるように、送風機1が駆動されている。
ステップS16において、だるさ判定部4は、だるさのレベルが低くなったか否を判定する。たとえば、ユーザが感じるだるさと相関がある生体情報として体温が用いられる場合、体温が上がったか否かが判定される。体温が上がった場合には、送風機1の合計風量が、初期値、すなわち、ユーザが睡眠状態になる直前の値になるように駆動部6が送風機1を駆動する。一方、体温が下がったかまたは体温が維持されている場合には、ステップS17において、だるさのレベルに対応する合計風量の風を生じさせるように、駆動部6が送風機1を駆動する。ステップS18において、制御部9は、駆動部6がだるさのレベルに対応する合計風量の風を生じさせる状態になってから、所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS18において、所定時間が経過してれば、ステップS11において、再度、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠状態になっているか否かが判定される。ステップS18は、所定時間だけ送風機1の駆動状態を一定にすることにより、送風機1の動作の安定性を確保するために実行される。
(その他)
深い眠りであるステージ4の時間が長いほど質の良い睡眠であると考えられる。そのため、睡眠環境制御システムは、ステージ4の時間が長くなるように送風機1を制御することが望ましい。
また、睡眠時の心拍数は起床時と比較して約15%だけ低下している状態が質の良い睡眠であると考えられる。また、呼吸数および心拍数が低いほど、質の良い睡眠状態であると考えられる。そのため、睡眠環境制御システムは、心拍数および呼吸数が低くなるように、送風機1を制御することが望ましい。
さらに、交感神経活動が低く、副交感神経活動が高くなるような状態も質の良い睡眠であると考えられる。そのため、睡眠環境制御システムは、交感神経活動が低く、副交感神経活動が高くなるように、送風機1を制御することが望ましい。
(実施の形態2)
以下、実施の形態2の睡眠環境制御システムを、図面を参照しながら説明する。
本実施の形態の睡眠環境制御システムと実施の形態1の睡眠環境制御システムとの相違点を主として説明する。本実施の形態の睡眠環制御システムは、実施の形態1の睡眠環境制御システム10において同一参照符号が付された構成に関しては、特筆しないかりぎ、実施の形態1において説明された構成と同一の構成を有しているものとする。本実施の形態の睡眠環境制御システムの構成のうち、実施の形態1の睡眠環境制御システムと同一の構成の説明は繰り返さない。ただし、同一の構成が異なる機能を発揮する場合もあるが、その異なる機能については以下に説明される。
また、実施の形態1において用いられた用語の定義は、特筆しない限り、実施の形態1において用いられた用語の定義と同一であるものとする。
実施の形態2は、実施の形態2−1、実施の形態2−2、実施の形態2−3、および実施の形態2−4からなっている。
(実施の形態2−1)
図18〜図24を用いて、本発明の実施の形態2−1の睡眠環境制御システムを説明する。
図18に示されるように、実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10は、実施の形態1の睡眠環境制御システム10の構成に加えて、データベースDBおよび選択部8をさらに備えている点において、第1の実施の形態の睡眠環境制御システムと相違する。
図18に示されるように、本実施の形態の睡眠環境制御システム10は、送風機1、生体計測部2、環境計測部3、だるさ判定部4、および制御部9を備えている。実施の形態1と同様に、送風機1は、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる。この「合計風量」の意味は、実施の形態1において説明された「合計風量」の意味と同一である。
本実施の形態においても、生体計測部2は、ユーザが感じるだるさと相関がある生体情報およびユーザの睡眠と相関がある生体情報を計測する。ただし、本実施の形態の生体計測部2は、実施の形態1の生体計測部2と異なり、送風機1のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する。本実施の形態においても、環境計測部3は、ユーザの周囲の環境情報を計測する。ただし、本実施の形態の環境計測部3は、実施の形態1と異なり、ユーザの周辺環境における風の速度を計測する。本実施の形態においては、制御部9は、生体計測部2により計測された末梢部分の皮膚温度と環境計測部3によって計測された風速の情報とを用いて、送風機1を制御する。末梢部分の皮膚温度は、ユーザの末梢部分に温度センサを接触させて体温を計測する方法、および、サーモグラフィを用いてユーザの末梢部分の皮膚に接触することなく体温を計測する方法のいずれによって計測されてもよい。
図18に示されるように、制御部9は、データベースDBと、だるさ判定部4と、駆動部6とを含んでいる。つまり、本実施の形態の制御部9は、実施の形態1の制御部9に含まれていないデータベースDBを含んでいる。
図19に示されるように、データベースDBは、複数の環境情報を、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶している。本実施の形態においては、データベースDBは、複数種類のユーザの属性情報にそれぞれ対応した複数種類のデータテーブルを有している。この複数種類のデータテーブルのそれぞれにおいては、複数の風速の値と複数の体幹部分の皮膚温度の値とがそれぞれ対応するように記憶されている。つまり、データテーブルによれば、風速の値が決まれば、それに対応する体幹部分の皮膚温度の値が決まる。
だるさ判定部4は、生体計測部2により計測された末梢部分の皮膚温度と環境計測部3によって計測された風速とに基づいて、だるさのレベルが予めら定められた複数のレベルのうちのいずれに属するのかを判定する。駆動部6は、だるさ判定部4によって判定された結果、すなわち、ユーザが感じるだるさのレベルの情報に基づいて、送風機1を駆動する。ただし、実施の形態1のだるさのレベルの判定と同様に、本実施の形態のだるさのレベルの判定も、あくまでも概念上のものであり、実際にだるさ判定部4がだるさのレベルの値を導き出すわけではない。
具体的には、図19において、だるさ判定部4は、環境計測部3によって計測された風速に関連付けられた体幹部分の皮膚温度をデータベースDBの特定のグループkから抽出する。だるさ判定部4は、図20に示されるように、末梢部分の皮膚温度Cから体幹部分の皮膚温度Bkkを引算する。だるさ判定部4は、引算された結果の値である差Xが大きな値から小さな値へいくほどだるさのレベルが高いという前提条件の下で、だるさのレベルを判定する。駆動部6は、図20に示されるデータテーブルを用いて、だるさ判定部4によって判定されただるさのレベルが高くなった場合に、合計風量Ykを減少させるように送風機1を駆動する。この図20に示されるデータテーブルは、記憶部7に記憶されている。このデータテーブルに基づく処理の詳細に関しては後述される。
本実施の形態の睡眠環境制御システム10によっても、ユーザが感じるだるさのレベルが所定のレベルに到達した場合に、送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。
複数の風速Akkと複数の体幹部分の皮膚温度Bkとは、図19に示されるように、複数種類のユーザ属性情報kにそれぞれ関連付けられた複数種類のグループkに分類されている。ここで、kは1〜nまでの自然数である。
睡眠環境制御システム10は、複数種類のユーザ属性情報のうちのいずれか1つを選択することによって、複数種類のグループkのうちのいずれか1つのグループkを選択するための選択部8を備えている。選択部8は、図18および図21に示されている。だるさ判定部4は、選択部8によって選択された1つのグループkを用いて、環境計測部3よって計測された風速Akkの値に関連付けられた体幹部分の皮膚温度Bkkを抽出する。
だるさ判定部4は、図20に示されるデータテーブルにおいて、引算された結果の値である差Xk(kは1〜nまでの自然数)に基づいて、だるさのレベルが予め定められた複数のレベルkのうちのいずれに属するのかを判定する。駆動部6は、だるさのレベルkが高くなるときは、だるさのレベルkに応じて、合計風量Yk(kは1〜nまでの自然数)を段階的に減少させる。
したがって、本実施の形態の睡眠環境制御システムにおいても、実施の形態1の睡眠環境制御システム10と同様に、図10、図11、図13、および図14において示されるように、だるさのレベルに応じて送風機1の合計風量を段階的に減少させることができる。そのため、ユーザの睡眠環境をきめ細かく制御することができる。
また、本実施の形態の睡眠環境制御システム10においても、実施の形態1の睡眠環境制御システム10と同様に、駆動部6は、図10で示されるような制御を実行する。つまり、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときには、だるさのレベルが最も低くなるまで、だるさのレベルが低くなる前の合計風量を維持する。駆動部6は、だるさのレベルが最も低くなったときに、最も低いだるさのレベルに対応する合計風量まで、合計風量を一気に増加させるように、送風機1を駆動する。
また、本実施の形態の睡眠環境制御システム10においても、実施の形態1の睡眠環境制御システム10と同様に、図11に示されるように、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるごとに、合計風量を段階的に増加させてもよい。
本実施の形態の睡眠環境制御システム10においても、実施の形態1の睡眠環境制御システム10と同様に、生体計測部2は、送風機1のユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を計測する。制御部9は、生体計測部2により計測された睡眠状態と相関がある生体情報の値が予め定められた睡眠状態であるか否かを区切る閾値のいずれの側にあるかを判定することによって、ユーザが睡眠しているか否かを判定する睡眠状態判定部5を備えている。制御部9は、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠していると判定された場合に、末梢部分の皮膚温度と風速の情報とを用いて送風機1を制御する。
前述のように、本実施の形態においては、風速および体幹部分の皮膚温度は、図19に示されるように、予め定められたユーザの属性情報kに関連付けられている。睡眠環境制御システム10は、ユーザが複数種類の属性情報kのうちのいずれか1つを選択するための選択部8を備えている。
複数種類のユーザの属性情報kとしては、たとえば、暑がり、寒がり、冷え性、または汗かき等のユーザの主観的な感覚に基づく属性情報、および、痩せ体型、標準体型、または肥満体型等の客観的指標に基づく属性情報がある。したがって、ユーザの主観的な感覚に基づく情報を用いる場合には、選択部8において、たとえば、暑がりボタン、寒がりボタン、冷え性ボタン、汗かきボタン等のユーザが選択できる選択ボタンを有していることが望ましい。本実施の形態においては、図21に示されるように、送風機1は、その脚部に選択部8を備えている。
図21に示される選択部8においては、A〜Fのモードのボタンが設けられている。ユーザが図21に示される選択部8のA〜Fのモードボタンを選択する。それにより、その選択されたボタンに対応するユーザの属性情報kに対応するグループkから環境情報(風速)Akkに関連付けられた体幹部分の皮膚風温度Bkkが選択される。客観的指標に基づく属性情報を用いる場合には、選択部8によってユーザが自ら選択する手法の他に、制御部9が生体計測部2から得られた情報に基づいてユーザの属性情報kを決定してもよい。制御部9がユーザの属性情報kを決定する手法は、後続の実施の形態において説明される。
図20は、だるさ判定部4における、ユーザの末梢部分の皮膚情報(手指皮膚温度)Cから体幹部分の生体情報(上腕部皮膚温度)Bkkを引いた値である差Xとだるさのレベルkとの一般的な関係示す。
図20に示されるように、一般に、末梢部分の皮膚温度Cから体幹部分の皮膚温度Bkkを引いた値である差Xが小さいほど、だるさのレベルkが高いものとする。逆に言うと、末梢部分の皮膚温度Cから体幹部分の皮膚温度Bkkを引いた値である差Xが大きいほど、だるさのレベルkが低いものとする。このだるさのレベルkは、あくまでも、主観的なレベルである。たとえば、手先または足先の温度が腹部の温度に比較して高いと、だるさの主観的なレベルは低く、手先または足先の温度が腹部の温度に比較して低いと、だるさの主観的なレベルは高い。だるさのレベルは、一般に、直線または曲線回帰式を用いて表すことができる。
たとえば、だるさのレベルは、次の式1によって表すことができる。
(式1)だるさのレベル=a0+a1×(末梢部分の皮膚温度−体幹部分の皮膚温度)
ここで、a0は、末梢部分の皮膚温度と体幹部分の皮膚温度との差がゼロのときのだるさのレベルであり、a1は、だるさのレベルを規定する直線の傾きを示す。
上記の式1において、「末梢部分」は、四肢のうちの上半身では、手首から先端側の部分である手首、手甲、または手指等である。「末梢部分」は、四肢のうちの下半身では、足首から先端側の部分である足首、足甲、または足指等である。上記の「末梢部分」は、頭部では、鼻などである。
上記の式1において、「体幹部分」は、四肢のうちの上半身では、肘から上腕部までの部分である。「体幹部分」は、四肢のうちの下半身では、膝から大腿部までの部分である。その他の「体幹部分」は、腹部または額等である。
図22は、上述のだるさのレベルの式1をグラフで表したものである。
本実施の形態においては、図22に示されるように、だるさのレベルに応じて送風機1の駆動態様を決定する。具体的には、末梢部分の皮膚温度Cから体幹部分の皮膚温度Bkkを減算した値である差Xが、予め定められた値Z[℃]以下になる場合がある。本実施の形態においては、この場合に、だるさ判定部4は、だるさのレベルが許容値を上回ったと判定し、駆動部6は、送風機1の風速、風向き、および運転間隔のうちの少なくともいずれか1つを変更する。だるさの判定は、あくまでも概念上のものであり、実際には、だるさ判定部4は、差Xが許容値を下回ったか否かを判定する。駆動部6は、だるさ判定部4が、差Xが許容値を下回ったと判定した場合に、駆動部6は、送風機1の風速、風向き、および運転間隔のうちの少なくともいずれか1つを変更する。それにより、送風機1から送り出される風の特定の方向における単位時間あたり合計風量が減少する。
図23は、風速と体幹部分の皮膚温度との一般的な関係を示している。図23に示されるように、風速の値が大きいほど、体幹部分の皮膚温度が低くなる。この関係は、直線または曲線回帰式等により表される。体幹部分の皮膚温度と風速との関係は、たとえば、次の式2によって表される。
(式2)体幹部分の皮膚温度=b0+b1×風速
ここで、b0は、風速がゼロのときの体幹部分の皮膚温度であり、b1は、風速と体幹部分の皮膚温度との変化率を規定する係数である。
この式2によれば、風速から体幹部分の皮膚温度を予測することができる。
上記の式2において、「体幹部分」は、四肢のうちの上半身では、肘から上腕部までの部分である。「体幹部分」は、四肢のうちの下半身では、膝から大腿部までの部分である。その他の「体幹部分」は、腹部または額等である。
図23から分かるように、ユーザごとに、風速と体幹部分の皮膚温度との関係は異なる。したがって、本実施の形態においては、ユーザの属性情報のそれぞれごとに風速と体幹部分の皮膚温度との関係を規定した複数種類のデータテーブルが用いられる。そのため、ユーザの属性情報に応じて、風速と体幹部分の皮膚温度とが関連付けられた記憶されたデータテーブルが選択される。
環境計測部3によって計測される環境情報として、風速の他に、温度、湿度、および輻射温度を用いることができる。さらに、環境情報としては、体感温度(温度および湿度から算出)または予測平均温冷感申告PMV(Predicted Mean Vote)が用いられてもよい。また、環境情報としては、予測不快者率PPD、標準新有効温度SET(Standard New Effective Temperature)または不快指数DI(温度、湿度、風速、またはユーザの着衣量などで算出)が用いられてもよい。これらの環境情報が、体幹部分の皮膚温度を予測するための情報として、風速の代わりにまたは風速とともに、用いられてもよい。
したがって、体幹部分の皮膚温度と関係があると一般に考えられる体格指数BMI(Body Mass Index)または冷え性か否かというようなユーザの属性情報に応じて、体幹部分の皮膚温度が推測されてもよい。このようにユーザの属性情報を用いれば、送風機1の風速が同一である場合に、ユーザの体質の個人差を考慮して、体幹部分の皮膚温度の推測することができる。そのため、体幹部分の皮膚温度の推測の測精度を向上させることができる。したがって、ユーザの体質の個人差に応じて、ユーザが感じるだるさのレベルを決定することができる。ただし、本実施の形態においても、だるさのレベルは、概念上のものであって、実際のデータベースには記憶されている必要ない。
ユーザの属性情報の例としては、上記したBMIおよび冷え性か否か以外に、年齢、国籍、出身地域、体格(身長、体重)、または体質(汗かき、月経周期での基礎体温の低温期および高温期)等が考えられる。
本実施の形態の睡眠環境制御システム10の製造前の段階において、上記の式(2)を用いて、ユーザの属性情報ごとに、風速と体幹部分の皮膚温度とが算出される。この算出された値がデータベースDBに記憶される。それにより、図19に示されるように、データベースDBには、複数種類のユーザの属性情報のそれぞれにおいて、風速と体幹部分の皮膚温度とが関連付けられて記憶されている。
たとえば、データベースDBは、痩せ体型のユーザ、標準体型のユーザ、肥満体型のユーザ等のユーザの属性情報ごとに、風速と体幹部分の皮膚温度とを関連付けて記憶していてもよい。また、データベースDBは、暑がりのユーザ、寒がりのユーザ、冷え性のユーザ、および汗かきのユーザ等のユーザの属性情報ごとに、風速と体幹部分の皮膚温度とを関連付けて記憶していてもよい。
一般的に言うと、複数種類のユーザの属性情報が、それぞれ、複数の体幹部分の生体情報と関連付けられた状態で、データベースDBに記憶されていていればよい。また、これらのユーザの属性情報の2以上の組合せが、体幹部分の生体情報と関連付けられた状態で、データベースDBに記憶されていてもよい。
また、生体計測部2は、送風機1が生成する風の速度がゼロである状態、すなわち、送風機1により風が生成されない状態での末梢部分の皮膚温度を計測するものであってもよい。この場合、データベースDBは、風速ゼロのときの末梢部分の皮膚温度とユーザの属性情報との関係との対応関係を記憶している。それにより、制御部9が、風速ゼロのときの末梢部分の皮膚温度を用いて、ユーザの属性情報を決定してもよい。ユーザの属性情報をユーザ自身が選択する場合に比較して、高い精度でユーザの属性情報を決定することができる。これについては、後述の実施の形態2−2において詳細に述べられる。
次に、図24を用いて、実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10の制御部9において実行されている睡眠環境制御処理2−1を説明する。
図24に示されるように、睡眠環境制御処理2においては、前述の睡眠環境制御処理1と同様に、まず、ステップS21において、制御部9は、ユーザが睡眠状態になっているか否かを判定する。具体的には、睡眠状態判定部5が体動の値が所定値以下になったか否かを判定する。睡眠状態判定部5が体動の値が所定値以下になったと判定するまで、ステップ21の処理は継続される。このステップ21においては、睡眠状態判定部5は、脳波、筋電、眼球運動、および体動の少なくともいずれか1つの値に基づいて、ユーザの睡眠の深さが所定の深さのステージに到達している場合に、ユーザが睡眠していると判定してもよい。このステップS21の処理は、前述実施の形態1で説明した睡眠環境制御処理1(図16参照)のステップ11の処理と同様である。
ステップS21において、制御部9は、体動の値が所定値以下になっていれば、ユーザが睡眠状態になっているとみなす。それにより、ステップ22において、制御部9は、図21に示される選択部8を用いてユーザによって選択されたユーザの属性情報kに対応するグループkをデータベースDBから読み出す。データベースDBは、図19に示されるように、ユーザの属性情報kごとに、環境情報(たとえば、風速)Akkと体幹部分の皮膚温度Bkkとを関連付けて記憶している。
たとえば、図19に示されるように、データベースDBは、複数のユーザの属性情報kにそれぞれ対応する複数のグループkのデータテーブルからなっている。ここで、kは1〜nまでの自然数である。だるさ判定部4は、ユーザによって選択部8を用いて選択されたユーザの属性情報kの値に対応するグループkのデータテーブルをデータベースDBから読み出す。グループkのデータテーブルにおいては、風速Akkと体幹部分の皮膚温度Bkkとがそれぞれ対応付けられて記憶されている。ここでも、kは1〜nまでの自然数である。
次に、ステップS23において、環境計測部3によって風速が計測される。本実施の形態においては、環境計測部3としての風速計がユーザの寝台の近くに設置されている。また、その風速計によって計測された風速の値が制御部9に送信されている。制御部9のだるさ判定部4は、図19に示されるデータベースDBの特定のグループkから風速Akkの値に対応する体幹部分の皮膚温度Bkkの値を抽出する。
次に、ステップS25において、だるさ判定部4は、生体計測部2によって計測された末梢部分の皮膚温度Cを取得する。次に、ステップS26において、だるさ判定部4は、末梢部分の皮膚温度C−体幹部分の皮膚温度Bkk=差Xを算出する。その後、ステップS27において、差Xに対応するだるさのレベルが判定される。だるさ判定部4は、図20に示されるデータテーブルを利用する。本実施の形態においては、だるさのレベルkは、概念上のものであって、実際のデータテーブルには記憶されている必要ない。
図20に示されるデータテーブルにおいては、末梢部分の皮膚温度C−体幹部分の皮膚温度Bkk=差Xと合計風量Ykの風を生成するように送風機1を駆動するための制御情報とがそれぞれ対応している。したがって、差Xの値が得られると、送風機1が生成する風の合計風量Ykが決定される。なお、本実施の形態においても、合計風量Ykの風を生成するように送風機1を駆動するための制御情報は、睡眠環境制御システム10の製造前の実験の結果に基づいて作成されている。
図20においては、差Xkおよび合計風量Ykの風を生成するように送風機1を駆動するための制御情報は、それぞれ、だるさのレベルkと対応している。ステップS27は、概念上のステップであり、実際には、だるさ判定部4がだるさのレベル判定することない。実際には、ステップS27は実行されず、ステップS28が実行される。ステップS28においては、だるさ判定部4によって算出された差Xkを用いて、図20に示されるデータテーブルから、その差Xkに対応する制御情報が取得される。その制御情報に基づいて、駆動部6が送風機1を駆動する。その結果、送風機1が合計風量Ykの風を生成する
なお、図20では、だるさのレベルXkは、kの値が大きくなるほど、だるさを強く感じ、数値が小さいほど、だるさをあまり感じないものとして記載されている。また、差Xkの値が大きくなるにしたがって、だるさのレベルは、大きくなる、つまり、ユーザがよりだるさを強く感じるものとして記載されている。また、図20においては、ユーザが感じるだるさが強くなるにしたがって、合計風量Ykは少なくなっている。したがって、ステップS28の制御によれば、だるさのレベルが高くなるごとに、送風機1が生成する風の合計風量Ykが段階的に減少する。
本実施の形態においても、実施の形態1と同様に、だるさ判定部4によって判定されただるさのレベルが、高くなる場合と、低くなる場合とで、制御部9による送風機1の制御態様が異なっていてもよい。たとえば、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときには、だるさのレベルが最も低くなるまで、合計風量を増加させなくてもよい。つまり、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときには、だるさのレベルが最も低くなるまで、だるさのレベルが低くなる前の合計風量を維持していてもよい。この場合、駆動部6は、図10に示されるように、だるさのレベルが最も低くなったときに、最も低いだるさのレベルに対応する合計風量まで、合計風量を一気に増加させるように、送風機1を駆動する。これは、実施の形態1で説明した、いわゆる、ゆらぎ制御である。このゆらぎ制御により、本実施の形態の睡眠環境制御システムによっても、睡眠中のユーザに快適感を与えることができる。
ステップS29において、制御部9は、だるさのレベルに対応する合計風量Ykにする制御を開始してから、所定時間が経過したか否かを判定する。ステップS29において、所定時間が経過していなければ、ステップS28の処理が継続される。一方、ステップS29において、所定時間が経過してれば、ステップS29において、再度、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠状態になっているか否かが判定される。
(実施の形態2−2)
次に、図25および図26を用いて、本実施の形態の睡眠環境制御システム10を説明する。
図25に示されるように、実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10は、図18に示される実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10と比較して、環境計測部3を備えていないことが相違している。この相違点以外においては、実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10の構成は、実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10の構成と同様である。
本実施の形態においては、環境計測部3によって風速を計測するのではなく、制御部9が送風機1を駆動させている制御状態からユーザの周囲環境の風の速度を推測する。この制御部9が送風機1を駆動させている制御状態とユーザの周囲環境の風の速度とは、実験から得られた対応関係で、データテーブルに記憶されている。ただし、実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10は、他の目的のために上述のような環境計測部3を備えていてもよい。
図26を用いて、本実施の形態の睡眠環境制御システム10の制御部9において実行されている睡眠環境制御処理2−2を説明する。
図26に示される睡眠環境制御処理2−2は、図24に示される睡眠環境制御処理2−1と比較して、ステップ23およびステップS24が、それぞれ、ステップS23aおよびステップS24aに置き換えられていることが相違点である。この相違点以外においては、睡眠環境制御処理2−2は睡眠環境制御処理2−1と同様である。
具体的には、図26に示される睡眠環境制御
処理2−2においては、環境情報が送風機1によって生成される風の速度に限定されていることが、図24に示される睡眠環境制御処理2−1と相違している。ただし、前述のように、環境情報としての風速は、計測されて得られたものではなく、送風機1を駆動させている制御部9の制御の状態から推測されている。
図26に示されるように、睡眠環境制御処理2−2においては、ステップS23aにおいて、だるさ判定部4は、駆動部6による送風機1の駆動状態の情報から風速Akkを取得する。この送風機1の駆動状態の情報は、扇風機のモータの回転数から推測される風速Akkと対応している。したがって、だるさ判定部4は、制御部9内の駆動部6が駆動させているモータの回転数の情報から送風機1の駆動状態を把握することにより、送風機1が生成する風の速度Akkを推測している。次に、ステップS24aにおいて、だるさ判定部4は、風速Akkを用いて、図19に示されるデータベースDBから体幹部分の皮膚温度Bkkを抽出する。ただし、風の速度Akkがデータベースに記憶されている必要はなく、風速Akkの代わりに、送風機1の駆動状態の情報がデータベースDBに記憶されていてもよい。つまり、データベースDBは、風速Akkに対応する送風機1の駆動状態を示す情報と体幹部分の皮膚温度Bkkとを対応させて記憶していてもよい。これによれば、制御部9は、送風機1の駆動状態から即座に体幹部分の皮膚温度Bkkを得ることができる。
本実施の形態の睡眠環境制御システム10によっても、ユーザが起床時に感じるだるさのレベルが所定のレベルに到達した場合に、送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。
また、上記した睡眠環境制御処理2−2によれば、風速を計測する環境計測部3が不要になる。そのため、図26に示される睡眠環境制御処理2−2は、図24に示される睡眠環境制御処理2−1に比較して、睡眠環境制御システム10の構成を簡略化することができる。
(実施の形態2−3)
次に、図27〜図29を用いて、実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10の構成を説明する。
図27に示されるように、実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10は、図18に示される実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10と比較して、選択部8を備えていないことが相違している。また、図27に示される実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10は、図18に示される実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10と比較して、データベースDBに加えて、他のデータベースDB2を備えていることが相違している。
実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10は、ユーザの属性情報の推測のために、生体計測部2によって計測された風速ゼロの状態でのユーザの末梢部分の皮膚温度の情報を用いる。そのために、図28に示すように、他のデータベースDB2は、たとえば、痩せ型、標準体型、および肥満体型のそれぞれのユーザの属性情報と風速ゼロの状態でのユーザの末梢部分の皮膚温度の範囲とを関連付けて記憶している。
図28に示される他のデータベースDB2においては、ユーザの風速ゼロの状態でのユーザの末梢部分の皮膚温度がT1未満であれば、そのユーザは痩せ体型に属する。ユーザの風速ゼロの状態でのユーザの末梢部分の皮膚温度がT1以上T2未満であれば、そのユーザは標準体型に属する。ユーザの風速ゼロの状態でのユーザの末梢部分の皮膚温度がT2以上であれば、そのユーザは肥満体型に属する。
したがって、本実施の形態の睡眠環境制御システム10によれば、環境計測部3によって計測された風速ゼロのときの末梢部分の皮膚温度から、ユーザがいずれの属性情報に属するのかを判定することができる。
一方、図28に示されるように、データベースDBは、BMIの値に対応して、痩せ型、普通体型、および肥満体型等の複数のユーザの属性情報にそれぞれ対応する複数のデータテーブルを備えている。本実施の形態においては、図28に示されるように、痩せ体型のユーザのBMIがP1未満である。普通体型のユーザのBMIはP1以上P2未満である。肥満体型のユーザのBMIはP2以上である。
図28のデータベースDBの痩せ型、標準体型、および肥満体型のそれぞれに対応したデータテーブルは、図19に示されるように、環境情報(風速)Akkと体幹部分の皮膚温度Bkkとが対応するように記憶されている。したがって、だるさ判定部4は、データベースDBを用いて、環境計測部3によって計測された環境情報Akkに対応する体幹部分の皮膚温度Bkkを取得することができる。
本実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10においても、だるさ判定部4は、生体計測部2によって計測された末梢部分の皮膚温度Cから体幹部分の皮膚温度Bkkを減算する。また、だるさ判定部4は、その減算された結果の値である差Xからだるさのレベルを判定する。駆動部6は、だるさのレベルに対応するように送風機1の合計風量Ykkを減少させる。これらのことは、本実施の形態の睡眠環境制御システム10は、上記した実施の形態2−1および2−2の睡眠環境制御システム10とは同様である。
上記のような本実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10によれば、ユーザの属性情報は、生体計測部2によって計測された風速がゼロの状態の末梢部分の皮膚温度に基づいて客観的に推測されている。したがって、ユーザの選択部8の操作によるユーザの主観的な選択によってユーザの属性情報が推測される場合に比較して、ユーザの体幹部分の皮膚温度は、より高い精度で推測される。
具体的には、本実施の形態においては、生体計測部2によって計測された風速がゼロのときの末梢部分の皮膚温度Cからユーザの属性情報を推測する。この風速がゼロのときの皮膚温度は、送風機1を駆動部6が駆動していないときのユーザの皮膚温度である。
次に、図29を用いて、実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10の睡眠環境制御処理2−3を説明する。
図29に示される睡眠環境制御処理2−3は、ステップS22がステップS22a1およびステップS22a2からなる2つのステップに置き換えられている点において、図24に示される睡眠環境制御処理2−1と相違している。この相違点以外においては、睡眠環境制御処理2−3は、睡眠環境制御処理2−1と同一である。
図29に示されるように、睡眠環境制御処理2−3においては、ステップS22a1において、だるさ判定部4は、生体計測部2によって計測された風速がゼロの状態のユーザの末梢部分の皮膚温度を取得する。それにより、だるさ判定部4は、風速がゼロの状態のユーザの末梢部分の皮膚温度に対応するユーザの属性情報kをデータベースDB2(図28参照)から抽出する。
次に、ステップS22a2において、だるさ判定部4は、データベースDB(図19参照)から抽出されたユーザの属性情報kに対応するグループkに属するデータテーブルをデータベースDBから読み出す。データベースDBに記憶されたユーザの属性情報kに対応するデータテーブルのそれぞれには、風速Akkに対応する体幹部分の皮膚温度Bkkの情報が記憶されている。
したがって、だるさ判定部4は、ステップS23およびステップS24において、環境計測部3によって計測された風速Akkを用いて、体幹部分の皮膚温度Bkkの値を取得することができる。このことは、前述の実施の形態2−1および実施の形態2−2と同様である。
以上から分かるように、実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10によっても、実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10と同様に、ユーザが感じるだるさのレベルが高くなった場合に、送風機1の合計風量Ykを減少させることができる。その結果、ユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。
前述の実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10の構成は、実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10に組み込むことも可能である。これは、実施の形態2−4の睡眠環境制御システム10として、次に説明される。
(実施の形態2−4)
次に、図30および図31を用いて、実施の形態2−4の睡眠環境制御システム10の構成を説明する。
図30に示されるように、実施の形態2−4の睡眠環境制御システム10は、図25に示される実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10と比較して、選択部8を備えていないことが相違している。また、図30に示されるように、実施の形態2−4の睡眠環境制御システム10は、図25に示される実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10と比較して、データベースDBに加えて、他のデータベースDB2を備えていることが相違している。
本実施の形態のデータベースDB2の構成は、図28に示される実施の形態2−3の睡眠環境制御システム10のデータベースDB2の構成と同様である。
次に、図31を用いて、実施の形態2−4の睡眠環境制御システム10の睡眠環境制御処理2−4を説明する。
図31に示される睡眠環境制御処理2−4は、ステップS22がステップS22a1およびステップS22a2からなる2つのステップに置き換えられている点において、図26に示される睡眠環境制御処理2−2と相違している。この相違点以外においては、睡眠環境制御処理2−4は、睡眠環境制御処理2−2と同一である。
睡眠環境制御処理2−4においては、ステップS22a1において、だるさ判定部4は、生体計測部2によって計測された風速がゼロの状態のユーザの末梢部分の皮膚温度を取得する。それにより、だるさ判定部4は、風速がゼロの状態のユーザの末梢部分の皮膚温度に対応するユーザの属性情報kをデータベースDB2(図28参照)から抽出する。
次に、ステップS22a2において、だるさ判定部4は、データベースDB2から抽出されたユーザの属性情報kに対応するグループkのデータテーブルをデータベースDB(図19参照)から読み出す。データベースDBに記憶されたユーザの属性情報kに対応するデータテーブルのそれぞれには、図19に示されるように、風速Akkに対応する体幹部分の皮膚温度Bkkの情報が記憶されている。
したがって、だるさ判定部4は、ステップS23aおよびステップS24aにおいて、送風機1の駆動状態に対応した風速Akkを用いて、体幹部分の皮膚温度Bkkを取得することができる。このことは、前述の実施の形態2−2と同様である。
実施の形態2−4の睡眠環境制御システム10によっても、実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10と同様に、ユーザが感じるだるさのレベルが高くなった場合に、送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。
(上記した実施の形態のそれぞれの構成同士の組合せ)
上記した実施の形態の睡眠環境制御システム10のそれぞれの構成同士は、互い組合せることによって互いの機能に支障が生じないかぎり、互いに組合せることが可能である。
以下、本発明の実施の形態の睡眠環境制御システム10の特徴的構成およびそれにより得られる効果を記載する。以下に記載する睡眠環境制御システムは、各実施の形態には直接記載されていない組合せであるが、互いに組合せることが可能である構成同士の組合せも含まれている。
(1) 実施の形態1の睡眠環境制御システム10は、送風機1、生体計測部2、および制御部(コンピュータ)9を備えている。送風機1は、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる。生体計測部2は、送風機1のユーザが感じるだるさと相関がある生体情報を計測する。制御部9は、生体計測部2により計測されただるさと相関がある生体情報を用いて、送風機1を制御する。
制御部9は、だるさ判定部4と駆動部6とを含んでいる。だるさ判定部4は、だるさと相関がある生体情報の値とユーザが感じるだるさのレベルとが対応するという前提条件の下で、だるさと相関がある生体情報の値に基づいて、だるさのレベルを判定する。駆動部6は、だるさ判定部4によって判定されただるさのレベルが高くなった場合に、合計風量を減少させるように送風機1を駆動する。
上記の構成によれば、ユーザが感じるだるさのレベルが高くなった場合に、送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザに送られる送風機1の合計風量が多過ぎることに起因してユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。
(2) 実施の形態1の睡眠環境制御システム10は、ユーザの周囲の環境情報を計測する環境計測部3をさらに備えていることが好ましい。この場合、駆動部6は、環境計測部3により計測された環境情報を取得し、環境情報から特定されるユーザが感じる不快指数が高いほど合計風量が多くなるように、合計風量を異なった態様で減少させることが好ましい。
上記の構成によれば、だるさのレベルに対応するように送風機1の合計風量を減少させているときに、ユーザが不快に感じることを抑制することができる。
(3) 実施の形態1の睡眠環境制御システム10においては、生体計測部2は、送風機1のユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を計測することが好ましい。この場合、制御部9は、睡眠状態判定部5を備えていること好ましい。睡眠状態判定部5は、生体計測部2によって計測された睡眠状態と相関がある生体情報の値が予め定められた睡眠状態であるか否かを区切る閾値のいずれの側にあるかを判定する。それにより、ユーザが睡眠しているか否かが判定される。制御部9は、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠していると判定された場合に、だるさと相関がある生体情報を用いて送風機1を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザが睡眠状態になっている場合に、送風機1の合計風量を自動的に減少させることができる。したがって、睡眠状態になる前にユーザが自ら睡眠状態中の送風機1の制御を設定する必要がない。ただし、ユーザが睡眠状態になる前にユーザが自ら上記した睡眠状態中の送風機1の制御をするか否かを選択するための操作部が設けられていてもよい。
(4) 実施の形態1のだるさ判定部4は、だるさと相関がある生体情報の値に基づいて、だるさのレベルが予め定められた複数のレベルのうちのいずれに属するのかを判定してもよい。この場合、駆動部6は、だるさ判定部4によって判定されただるさのレベルが高くなるごとに、合計風量を段階的に減少させるように、送風機1を駆動することが好ましい。
上記の構成によれば、だるさのレベルに応じて送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザの睡眠環境をきめ細かく制御することができる。
(5) 実施の形態1の睡眠環境制御システム10においては、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときには、だるさのレベルが最も低くなるまで、だるさのレベルが低くなる前の合計風量を維持するように、送風機1を駆動してもよい。この場合、駆動部6は、だるさのレベルが最も低くなったときに、最も低いだるさのレベルに対応する合計風量まで、合計風量を一気に増加させるように、送風機1を駆動してもよい。
上記の構成によれば、上記の構成によれば、送風機1から送り出される風にゆらぎが生じるため、ユーザに快適感を与えることができる。
(6) 実施の形態1の睡眠環境制御システム10においても、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるごとに、合計風量を段階的に増加させるように、送風機1を駆動してもよい。
上記の構成によれば、だるさのレベルが高くなるときのみならず、だるさのレベルが低くなるときにおいても、だるさのレベルと送風機1の合計風量とを対応させることができる。したがって、睡眠環境をよりきめ細かく制御することができる。
(7) 実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10は、送風機1、生体計測部2、環境計測部3、データベースDB、だるさ判定部4、および制御部9を備えている。送風機1は、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる。生体計測部2は、送風機1のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する。環境計測部3は、ユーザの周囲の環境情報を計測する。制御部9は、生体計測部2によって計測された末梢部分の皮膚温度と環境計測部3によって計測された環境情報とを用いて、送風機1を制御する。
制御部9は、データベースDBと、だるさ判定部4と、駆動部6とを含んでいる。データベースDBは、複数の環境情報を、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶している。だるさ判定部4は、末梢部分の皮膚温度と環境情報とに基づいて、ユーザが感じるだるさのレベルを判定する。駆動部6は、だるさ判定部4によって判定された結果に基づいて、送風機1を駆動する。
だるさ判定部4は、環境情報に関連付けられた体幹部分の皮膚温度をデータベースDBから抽出する。だるさ判定部4は、末梢部分の皮膚温度から体幹部分の皮膚温度を引算する。だるさ判定部4は、引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほどだるさのレベルが高いという前提条件の下で、引算された結果の値に基づいてだるさのレベルを判定する。駆動部6は、だるさ判定部4によって判定されただるさのレベルが高くなった場合に、合計風量を減少させるように送風機1を駆動する。
前述の引算された結果の値は、正の値になることもあれば、負の値になることもある。
上記の構成によっても、ユーザが感じるだるさのレベルが高くなった場合に、送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザに送られる送風機1の合計風量が多過ぎることに起因してユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。
(8) 実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10のデータベースDBにおいては、複数の環境情報および複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されていることが好ましい。この場合、睡眠環境制御システム10は、複数種類のユーザ属性情報のうちのいずれか1つを選択することによって、複数種類のグループのうちのいずれか1つのグループを選択するための選択部8を備えていることが好ましい。だるさ判定部4は、選択部8によって選択された1つのグループから、環境計測部3よって計測された環境情報に関連付けられた体幹部分の皮膚温度を抽出することが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザは、自身の属性情報を選択することができるため、自身の好みに合わせて、睡眠中の送風機1の駆動状態を決定することができる。
(9) 実施の形態2−3(2−1の変形例)の睡眠環境制御システム10のデータベースDBにおいては、複数の環境情報および複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されていてもよい。制御部9は、複数種類のグループが、それぞれ、送風機1が生成する風の速度がゼロの状態における複数の末梢部分の皮膚温度に関連付けられて記憶された他のデータベースDB2をさらに備えていてもよい。この場合、だるさ判定部4は、送風機1が生成する風の速度がゼロの状態において生体計測部2によって計測された末梢部分の皮膚温度を取得してもよい。だるさ判定部4は、複数種類のグループから、送風機1が生成する風の速度がゼロの状態の末梢部分の皮膚温度に関連付けられた1つのグループを選択してもよい。だるさ判定部4は、選択された1つのグループから、環境計測部3によって計測された環境情報に関連付けられた体幹部分の皮膚温度の値を抽出してもよい。
上記の構成によれば、制御部9は、ユーザの主観的な判断ではなく、送風機1が生成する風の速度がゼロの状態における末梢部分の皮膚温度という客観的なデータに基づいて、体幹部分の皮膚温度を推測することができる。したがって、制御部9による体幹部分の皮膚温度の推測の精度を向上させることができる。
(10) 実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10においても、生体計測部2は、送風機1のユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を計測することが好ましい。この場合、制御部9は、睡眠状態判定部5を備えていること好ましい。睡眠状態判定部5は、生体計測部2によって計測された睡眠状態と相関がある生体情報の値予め定められた睡眠状態であるか否かを区切る閾値のいずれの側にあるかを判定する。それにより、ユーザが睡眠しているか否かが判定される。制御部9は、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠していると判定された場合に、末梢部分の皮膚温度と環境情報とを用いて送風機1を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザが睡眠状態になっている場合に、送風機1の合計風量を自動的に減少させることができる。したがって、睡眠状態になる前にユーザが自ら睡眠状態中の送風機1の制御を設定する必要がない。ただし、ユーザが睡眠状態になる前にユーザが自ら上記した睡眠状態中の送風機1の制御をするか否かを選択するための操作部が設けられていてもよい。
(11) 実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10は、送風機1、生体計測部2、データベースDB、だるさ判定部4、および制御部9を備えている。送風機1は、風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる。生体計測部2は、送風機1のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する。制御部9は、生体計測部2によって計測された末梢部分の皮膚温度と送風機1が生成する風の速度に対応する送風機1の駆動状態の情報とを用いて、送風機1を制御する。
制御部9は、データベースDBと、だるさ判定部4と、駆動部6とを含んでいる。データベースDBは、複数の送風機1の駆動状態の情報を、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶している。だるさ判定部4は、末梢部分の皮膚温度と送風機1の駆動状態の情報とに基づいて、ユーザが感じるだるさのレベルを判定する。駆動部6は、だるさ判定部4によって判定された結果に基づいて、送風機1を駆動する。
だるさ判定部4は、送風機1の駆動状態の情報を取得し、それによって、送風機1の駆動状態の情報に関連付けられた体幹部分の皮膚温度をデータベースDBから抽出する。だるさ判定部4は、末梢部分の皮膚温度から体幹部分の皮膚温度を引算する。だるさ判定部4は、引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほどだるさのレベルが高いという前提条件の下で、引算された結果の値に基づいてだるさのレベルを判定する。駆動部6は、だるさ判定部4によって判定されただるさのレベルが高くなった場合に、合計風量を減少させるように送風機1を駆動する。
上記の構成によっても、ユーザが起床時に感じるだるさのレベルが高くなった場合に、送風機1の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザに送られる送風機1の合計風量が多過ぎることに起因してユーザが起床時にだるさを感じることを抑制することができる。
(12) 実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10は、前述のようにデータベースDBを備えていてもよい。データベースDBにおいては、複数の送風機1の駆動状態の情報および複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されていることが好ましい。この場合、睡眠環境制御システム10は、選択部8を備えていることが好ましい。選択部8は、複数種類のユーザ属性情報のうちのいずれか1つを選択することによって、複数種類のグループのうちのいずれか1つのグループを選択するためのものである。だるさ判定部4は、選択部8によって選択された1つのグループから、送風機1の駆動状態の情報に関連付けられた体幹部分の皮膚温度を抽出することが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザは、自身の属性情報を選択することができるため、自身の好みに合わせて、睡眠中の送風機1の駆動状態を決定することができる。
(13) 実施の形態2−4(2−2の変形例)の睡眠環境制御システム10は、前述のようにデータベースDBを備えていてもよい。データベースDBにおいては、複数の送風機1の駆動状態の情報および複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されていてもよい。制御部9は、複数種類のグループが、それぞれ、送風機1が生成する風の速度がゼロの状態における複数の末梢部分の皮膚温度に関連付けられて記憶された他のデータベースDB2をさらに備えていてもよい。この場合、だるさ判定部4は、送風機1が生成する風の速度がゼロの状態において生体計測部2によって計測された末梢部分の皮膚温度を取得してもよい。だるさ判定部4は、複数種類のグループから、末梢部分の皮膚温度に関連付けられた1つのグループを選択してもよい。だるさ判定部4は、選択された1つのグループから、送風機1の駆動状態に関連付けられた体幹部分の皮膚温度を抽出してもよい。
上記の構成によれば、制御部9は、ユーザの主観的な判断ではなく、送風機1が生成する風の速度がゼロの状態における複数の末梢部分の皮膚温度という客観的なデータに基づいて、体幹部分の皮膚温度を推測することができる。したがって、制御部9による体幹部分の皮膚温度の推測の精度を向上させることができる。
(14) 実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10においても、生体計測部2は、送風機1のユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を計測することが好ましい。この場合、制御部9は、睡眠状態判定部5を備えていることが好ましい。睡眠状態判定部5は、生体計測部2により計測された睡眠状態と相関がある生体情報の値予め定められた睡眠状態であるか否かを区切る閾値のいずれの側にあるかを判定する。それにより、ユーザが睡眠しているか否かが判定される。制御部9は、睡眠状態判定部5によってユーザが睡眠していると判定された場合に、末梢部分の皮膚温度と送風機1の駆動状態の情報とを用いて送風機1を制御することが好ましい。
上記の構成によれば、ユーザが睡眠状態になっている場合に、送風機1の合計風量を自動的に減少させることができる。したがって、睡眠状態になる前にユーザが自ら睡眠状態中の送風機1の制御を設定する必要がない。ただし、ユーザが睡眠状態になる前にユーザが自ら上記した睡眠状態中の送風機1の制御をするか否かを選択するための操作部が設けられていてもよい。
(15) 実施の形態2のだるさ判定部4は、引算された結果の値に基づいて、だるさのレベルが予め定められた複数のレベルのうちのいずれに属するのかを判定することが好ましい。この場合、駆動部6は、だるさ判定部4によって判定されただるさのレベルが高くなるときは、だるさのレベルが高くなるごとに、合計風量を段階的に減少させるように、送風機1を駆動することが好ましい。
上記の構成によれば、だるさのレベルに応じて送風機の合計風量を減少させることができる。したがって、ユーザの睡眠環境をきめ細かく制御することができる。
(16) 実施の形態2の睡眠環境制御システム10においても、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるときには、だるさのレベルが最も低くなるまで、だるさのレベルが低くなる前の合計風量を維持するように、送風機1を駆動してもよい。この場合、駆動部6は、だるさのレベルが最も低くなったときに、最も低いだるさのレベルに対応する合計風量まで、合計風量を一気に増加させるように、送風機1を駆動してもよい。
上記の構成によれば、送風機から送り出される風にゆらぎが生じるため、ユーザに快適感を与えることができる。
(17) 実施の形態2の睡眠環境制御システム10においても、駆動部6は、だるさのレベルが低くなるごとに、合計風量を段階的に増加させるように、送風機1を駆動してもよい。
上記の構成によれば、だるさのレベルが高くなるときのみならず、だるさのレベルが低くなるときにおいても、だるさのレベルと送風機1の合計風量とを対応させることができる。したがって、睡眠環境をよりきめ細かく制御することができる。
(18) 実施の形態1の睡眠環境制御プログラムは、実施の形態1の睡眠環境制御システム10に設けられた制御部9をコンピュータとして動作させるためのものである。
(19) 実施の形態2−1の睡眠環境制御プログラムは、実施の形態2−1の睡眠環境制御システム10に設けられた制御部9をコンピュータとして動作させるためのものである。
(20) 実施の形態2−2の睡眠環境制御プログラムは、実施の形態2−2の睡眠環境制御システム10に設けられた制御部9をコンピュータとして動作させるためのものである。
なお、上述の実施の形態は本発明の一例である。このため、本発明は、上述の実施形態に限定されることはなく、この実施の形態以外であっても、本発明に係る技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能であることは勿論である。
本出願は、2014年3月20日に出願された日本出願の特願2014−058416号および2014年9月26日に出願された特願2014−196835号に基づく優先権を主張し、それらの日本出願に記載された全ての記載内容を援用によって引用するものである。
1 送風機
2 生体計測部
3 環境計測部
4 だるさ判定部
5 睡眠状態判定部
6 駆動部
7 記憶部
7a 睡眠環境制御プログラム
8 選択部
9 制御部(コンピュータ)
DB データベース
DB2 他のデータベース

Claims (20)

  1. 風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、
    前記送風機のユーザが感じるだるさと相関がある生体情報を計測する生体計測部と、
    前記生体計測部により計測された前記だるさと相関がある生体情報を用いて、前記送風機を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    前記だるさと相関がある生体情報の値と前記ユーザが感じるだるさのレベルとが対応するという前提条件の下で、前記だるさと相関がある生体情報の値に基づいて前記だるさのレベルを判定するだるさ判定部と、
    前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する駆動部と、を備えた、睡眠環境制御システム。
  2. 前記睡眠環境制御システムは、前記ユーザの周囲の環境情報を計測する環境計測部をさらに備え、
    前記駆動部は、前記環境計測部によって計測された前記環境情報を取得し、前記環境情報から特定される前記ユーザが感じる不快指数が高いほど前記合計風量が多くなるように、前記合計風量を異なった態様で減少させる、請求項1に記載の睡眠環境制御システム。
  3. 前記生体計測部は、前記送風機のユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を計測し、
    前記制御部は、前記生体計測部によって計測された前記睡眠状態と相関がある生体情報の値が予め定められた睡眠状態であるか否かを区切る閾値のいずれの側にあるかを判定することによって、前記ユーザが睡眠しているか否かを判定する睡眠状態判定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記睡眠状態判定部によって前記ユーザが睡眠していると判定された場合に、前記だるさと相関がある生体情報を用いて前記送風機を制御する、請求項1または2に記載の睡眠環境制御システム。
  4. 前記だるさ判定部は、前記だるさと相関がある生体情報の値に基づいて、前記だるさのレベルが予め定められた複数のレベルのうちのいずれに属するのかを判定し、
    前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなるごとに、前記合計風量を段階的に減少させるように、前記送風機を駆動する、請求項1〜3のいずれかに記載の睡眠環境制御システム。
  5. 前記駆動部は、前記だるさのレベルが低くなるときには、前記だるさのレベルが最も低くなるまで、前記だるさのレベルが低くなる前の前記合計風量を維持し、前記だるさのレベルが最も低くなったときに、最も低い前記だるさのレベルに対応する前記合計風量まで、前記合計風量を一気に増加させるように、前記送風機を駆動する、請求項4に記載の睡眠環境制御システム。
  6. 前記駆動部は、前記だるさのレベルが低くなるごとに、前記合計風量を段階的に増加させるように、前記送風機を駆動する、請求項4に記載の睡眠環境制御システム。
  7. 風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、
    前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、
    前記ユーザの周囲の環境情報を計測する環境計測部と、
    前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記環境計測部によって計測された前記環境情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    複数の前記環境情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベースと、
    前記末梢部分の皮膚温度と前記環境情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部と、
    前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部と、を含み、
    前記だるさ判定部は、
    前記環境情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、
    前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、
    前記引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、
    前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する、睡眠環境制御システム。
  8. 前記データベースにおいては、前記複数の環境情報および前記複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されており、
    前記睡眠環境制御システムは、前記複数種類のユーザ属性情報のうちのいずれか1つを選択することによって、前記複数種類のグループのうちのいずれか1つのグループを選択するための選択部を備え、
    前記だるさ判定部は、前記選択部によって選択された前記1つのグループから、前記環境計測部によって計測された前記環境情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を抽出する、請求項7に記載の睡眠環境制御システム。
  9. 前記データベースにおいては、前記複数の環境情報および前記複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されており、
    前記制御部は、前記複数種類のグループが、それぞれ、前記送風機が生成する風の速度がゼロの状態における複数の前記末梢部分の皮膚温度に関連付けられて記憶された他のデータベースをさらに備え、
    前記だるさ判定部は、
    前記送風機が生成する風の速度がゼロの状態において前記生体計測部によって計測された前記末梢部分の皮膚温度を取得し、
    前記複数種類のグループから、前記送風機が生成する風の速度がゼロの状態の前記末梢部分の皮膚温度に関連付けられた1つのグループを選択し、
    選択された前記1つのグループから、前記環境計測部によって計測された前記環境情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を抽出する、請求項7に記載の睡眠環境制御システム。
  10. 前記生体計測部は、前記送風機のユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を計測し、
    前記制御部は、前記生体計測部によって計測された前記睡眠状態と相関がある生体情報の値が予め定められた睡眠状態であるか否かを区切る閾値のいずれの側にあるかを判定することによって、前記ユーザが睡眠しているか否かを判定する睡眠状態判定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記睡眠状態判定部によって前記ユーザが睡眠していると判定された場合に、前記末梢部分の皮膚温度と前記環境情報とを用いて、前記送風機を制御する、請求項7〜9のいずれかに記載の睡眠環境制御システム。
  11. 風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、
    前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、
    前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機が生成する風の速度に対応する前記送風機の駆動状態の情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部とを備え、
    前記制御部は、
    複数の前記送風機の駆動状態の情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベースと、
    前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機の駆動状態の情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部と、
    前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部と、を含み、
    前記だるさ判定部は、
    前記駆動部によって駆動されている前記送風機の駆動状態の情報を取得し、
    前記送風機の駆動状態の情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、
    前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、
    引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、
    前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する、睡眠環境制御システム。
  12. 前記データベースにおいては、前記複数の送風機の駆動状態の情報および前記複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されており、
    前記睡眠環境制御システムは、前記複数種類のユーザ属性情報のうちのいずれか1つを選択することによって、前記複数種類のグループのうちのいずれか1つのグループを選択するための選択部を備え、
    前記だるさ判定部は、前記選択部によって選択された前記1つのグループから、前記送風機の駆動状態の情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を抽出する、請求項11に記載の睡眠環境制御システム。
  13. 前記データベースにおいては、前記複数の送風機の駆動状態の情報および前記複数の体幹部分の皮膚温度は、複数種類のユーザ属性情報にそれぞれ関連付けられた複数種類のグループに分類されており、
    前記制御部は、前記複数種類のグループが、それぞれ、前記送風機が生成する風の速度がゼロの状態における複数の前記末梢部分の皮膚温度に関連付けられて記憶された他のデータベースをさらに備え、
    前記だるさ判定部は、
    前記送風機が生成する風の速度がゼロの状態において前記生体計測部によって計測された前記末梢部分の皮膚温度を取得し、
    前記複数種類のグループから、前記末梢部分の皮膚温度に関連付けられた1つのグループを選択し、
    選択された前記1つのグループから、前記送風機の駆動状態に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を抽出する、請求項11に記載の睡眠環境制御システム。
  14. 前記生体計測部は、前記送風機のユーザの睡眠状態と相関がある生体情報を計測し、
    前記制御部は、前記生体計測部により計測された前記睡眠状態と相関がある生体情報の値が予め定められた睡眠状態であるか否かを区切る閾値のいずれの側にあるかを判定することによって、前記ユーザが睡眠しているか否かを判定する睡眠状態判定部をさらに備え、
    前記制御部は、前記睡眠状態判定部によって前記ユーザが睡眠していると判定された場合に、前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機の駆動状態の情報とを用いて、前記送風機を制御する、請求項7〜13のいずれかに記載の睡眠環境制御システム。
  15. 前記だるさ判定部は、前記引算された結果の値に基づいて、前記だるさのレベルが予め定められた複数のレベルのうちのいずれに属するのかを判定し、
    前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなるごとに、前記合計風量を段階的に減少させるように、前記送風機を駆動する、請求項7〜14のいずれかに記載の睡眠環境制御システム。
  16. 前記駆動部は、前記だるさのレベルが低くなるときには、前記だるさのレベルが最も低くなるまで、前記だるさのレベルが低くなる前の前記合計風量を維持し、前記だるさのレベルが最も低くなったときに、最も低い前記だるさのレベルに対応する前記合計風量まで、前記合計風量を一気に増加させるように、前記送風機を駆動する、請求項15に記載の睡眠環境制御システム。
  17. 前記駆動部は、前記だるさのレベルが低くなるごとに、前記合計風量を段階的に増加させるように、前記送風機を駆動する、請求項15に記載の睡眠環境制御システム。
  18. 風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、
    前記送風機のユーザが感じるだるさと相関がある生体情報を計測する生体計測部と、
    前記生体計測部により計測された前記だるさと相関がある生体情報を用いて、前記送風機を制御する制御部と、
    を備えた睡眠環境制御システムに設けられた前記制御部としてのコンピュータを、
    前記だるさと相関がある生体情報の値と前記ユーザが感じるだるさのレベルとが対応するという前提条件の下で、前記だるさと相関がある生体情報の値に基づいて前記だるさのレベルを判定するだるさ判定部、および、
    前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように前記送風機を駆動する駆動部、
    として機能させるための睡眠環境制御プログラム。
  19. 風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、
    前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、
    前記ユーザの周囲の環境情報を計測する環境計測部と、
    前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記環境計測部によって計測された前記環境情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部と、
    を備えた睡眠環境制御システムに設けられた前記制御部としてのコンピュータを、
    複数の前記環境情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベース、
    前記末梢部分の皮膚温度と前記環境情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部、および、
    前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部、
    として機能させるための睡眠環境制御プログラムであって、
    前記だるさ判定部は、
    前記環境情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、
    前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、
    引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、
    前記駆動部は、前記だるさ判定部によって前記だるさのレベルが高くなったと判定された場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する、睡眠環境制御プログラム。
  20. 風速、風向き、および運転間隔の少なくともいずれか1つを変更することによって、特定方向における単位時間あたりの合計風量を変化させる送風機と、
    前記送風機のユーザの末梢部分の皮膚温度を計測する生体計測部と、
    前記生体計測部により計測された前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機が生成する風の速度に対応する前記送風機の駆動状態の情報とを用いて、前記送風機を制御する制御部と、
    を備えた睡眠環境制御システムに設けられた前記制御部としてのコンピュータを、
    複数の前記送風機の駆動状態の情報が、それぞれ、複数の体幹部分の皮膚温度に関連付けて記憶されたデータベース、
    前記末梢部分の皮膚温度と前記送風機の駆動状態の情報とに基づいて、前記ユーザが感じるだるさのレベルを判定するだるさ判定部、および、
    前記だるさ判定部によって判定された結果に基づいて、前記送風機を駆動する駆動部、
    として機能させるための睡眠環境制御プログラムであって、
    前記だるさ判定部は、
    前記駆動部によって駆動されている前記送風機の駆動状態の情報を取得し、
    前記送風機の駆動状態の情報に関連付けられた前記体幹部分の皮膚温度を前記データベースから抽出し、
    前記末梢部分の皮膚温度から前記体幹部分の皮膚温度を引算し、
    引算された結果の値が大きな値から小さな値へいくほど前記だるさのレベルが高いという前提条件の下で、前記引算された結果の値に基づいて前記だるさのレベルを判定し、
    前記駆動部は、前記だるさ判定部によって判定された前記だるさのレベルが高くなった場合に、前記合計風量を減少させるように、前記送風機を駆動する、睡眠環境制御プログラム。
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