JP6212249B2 - カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法、並びに、メラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法 - Google Patents

カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法、並びに、メラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法 Download PDF

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本発明は、カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法、並びに、メラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法に関する。
細胞小器官の1つである小胞体(ER)は、タンパク質合成、脂質合成、物質の代謝、カルシウム(Ca2+)貯蔵、等の様々な機能を有している。
タンパク質合成に関して、小胞体は、正しく折り畳まれた(正しい立体構造を有する)タンパク質のみを選択的に分泌し、正しく折り畳まれなかったタンパク質(ミスフォールドタンパク質)を分解除去する品質管理機構を備えている。これは、小胞体関連分解(ERAD)と呼ばれる機構であり、ミスフォールドタンパク質は小胞体からサイトゾルに逆輸送され、ユビキチン・プロテアソーム系にて分解される。小胞体関連分解において、EDM1と呼ばれるタンパク質がミスフォールドタンパク質を認識することが知られている。
ERdj5は小胞体で初めて見つかった還元酵素である(非特許文献1)。ERdj5はEDEM1に結合するタンパク質として同定された。ERdj5は、ミスフォールドタンパク質における誤ったジスルフィド結合を切断し、ミスフォールドタンパク質の小胞体関連分解を促進する。結晶構造解析により、ERdj5のドメイン構造が明らかとなっている(非特許文献2)。また、ERdj5を利用した種々の技術開発が行われている(特許文献1)。
一方、小胞体のカルシウム貯蔵機能の関連では、細胞内のカルシウム濃度は、細胞外からのカルシウムの流入に加えて、小胞体からのカルシウムの放出によっても制御されている。小胞体には、細胞内シグナル伝達に関わるタンパク質が局在しており、カルシウム結合タンパク質等とともにシグナルに応じたカルシウムの放出が行われている。
小胞体におけるカルシウム制御には、IP3レセプター、リアノジンレセプター、及びSERCA2の各カルシウムポンプが関与している。小胞体内からサイトゾルへのカルシウムの放出は、IP3レセプター、リアノジンレセプターを介して行われる。一方、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムの取り込みは、SERCA2を介して行われる。
SERCA2はCa2+−ATPアーゼの一種である。SERCA2は分子内ジスルフィド結合を有しており、この分子内ジスルフィド結合がSERCA2のポンプ機能に影響を与えるといわれている。すなわち、ジスルフィド結合がある状態では、SERCA2は負に制御されており、小胞体内へのカルシウムの取り込みは行われない。一方、ジスルフィド結合が切断されると、SERCA2を介して小胞体内にカルシウムが取り込まれる。SERCA2には、SERCA2a、SERCA2b、及びSERCA2cの3つのスプライシングバリアントが存在する。SERCA2aとSERCA2cは心筋や骨格筋に局在し、SERCA2bはユビキタスに発現が確認されている。
特開2008−161185号公報
Ushioda et al., Science 321: 569-572 (2008) Hagiwara et al., Molecular Cell, 41, 432-444 (2011)
SERCA2のカルシウムポンプ機能を制御している因子については、まだ不明な点が多い。そこで本発明は、SERCA2のカルシウムポンプ機能を制御している因子を新たに特定し、SERCA2を介したカルシウム輸送に関係する一連の技術を提供することを目的とする。
本発明者らは、ERdj5に関する研究をさらに進めた結果、小胞体関連分解に深く関与しているERdj5が、SERCA2のカルシウムポンプ機能にも関与していることを見出した。詳細には、小胞体内において、ERdj5の還元作用によってSERCA2の分子内ジスルフィド結合が切断されるとともに、ERdj5がジスルフィド結合を介してSERCA2に結合すること、そして、このERdj5のSERCA2への結合により、SERCA2を介したサイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの輸送が促進されることを見出した(図1)。そして本発明者らは、この仕組みを利用した、SERCA2のカルシウムポンプ機能を制御する物質をスクリーニングする技術、さらに、メラニン色素の合成を阻害する物質をスクリーニングする技術を開発し、本発明を完成するに至った。上記した課題を解決するために提供される本発明は、以下のとおりである。
請求項1に記載の発明は、被験物質が有する、ERdj5の発現量を増加又は減少させる機能を指標として、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を制御する物質をスクリーニングすることを特徴とするカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法である。
本発明はカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法に係るものであり、被験物質が有する「ERdj5の発現量を増加又は減少させる機能」を指標として、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を制御する物質をスクリーニングするものである。本発明は、ERdj5がSERCA2のカルシウムポンプ機能を制御可能である、という新しい知見に基づいている。本発明によれば、サイトゾルから小胞体へのカルシウム取り込みを促進又は抑制する物質を、簡便かつ迅速にスクリーニングすることができる。
ここで「カルシウムポンプ機能の制御」には、カルシウムポンプ機能の促進と抑制の両方が含まれる。また「ERdj5の発現量」には、RNAへの転写レベルとタンパク質への翻訳レベルの両方の発現量が含まれる。
請求項2に記載の発明は、ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子の発現量をもって、前記ERdj5の発現量を把握することを特徴とする請求項1に記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法である。
発明では、ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子の発現量をもって、ERdj5の発現量を把握する。本発明によれば、レポーター遺伝子の発現量によってスクリーニングできるので、より簡便、迅速、かつ高感度なスクリーニングが可能である。
ここで「ERdj5のプロモーター」とは、細胞内においてERdj5遺伝子の発現を調節しているDNA上の領域であって、転写因子が結合することにより、ERdj5遺伝子の発現が誘導される領域をいう。
ここで「機能的に連結」とは、プロモーターの下流に連結された遺伝子が当該プロモーターの制御下で発現可能である連結様式をいう。
請求項2に記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法において、下記工程(a)及び(b):
(a)ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子を有する細胞又は当該細胞の抽出液に、被験物質を接触させる工程、
(b)工程(a)で被験物質を接触させた細胞又は細胞の抽出液における前記レポーター遺伝子の発現量を測定する工程、
を包含する構成が好ましい(請求項3)。
請求項2又は3に記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法において、前記レポーター遺伝子は、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、β−グルクロニダーゼ(GUS)、又はクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)をコードする遺伝子であることが好ましい(請求項4)。
請求項に記載の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法によって、メラニン色素の合成を阻害する物質をスクリーニングすることを特徴とするメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法である。
本発明はメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法に係るものであり、上記したカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法を用いるものである。本発明は、ERdj5がSERCA2のカルシウムポンプ機能を制御可能である、という新しい知見、並びに、メラノサイトにおいて、ERdj5の還元作用によってSERCA2のカルシウムポンプ機能が促進されると、サイトゾルのカルシウムイオンが小胞体に取り込まれ、これがサイトゾル内のL−フェニルアラニンの減少につながり、メラニン色素の合成が阻害される、という新しい知見に基づいている。本発明によれば、メラニン色素の合成を阻害する物質を、簡便かつ迅速にスクリーニングすることができる。
関連の発明は、被験物質が有する、ERdj5の還元活性を増加又は減少させる機能を指標として、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を制御する物質をスクリーニングすることを特徴とするカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法である。
関連の発明は、単離されたERdj5に被験物質を接触させた際の、当該ERdj5の還元活性を測定する工程を包含することを特徴とする上記のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法である。
この発明は、ERdj5の還元活性に着目したものである。この発明は、単離されたERdj5に被験物質を接触させた際の、当該ERdj5の還元活性を測定する工程を包含する。この発明によれば、試験管内で酵素活性を測定するだけスクリーニングを行えるので、より簡便かつ迅速なスクリーニングが可能である。
また関連の発明は、上記のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法によって、メラニン色素の合成を阻害する物質をスクリーニングすることを特徴とするメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法である。
関連の発明は、請求項1〜4のいずれかに記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法又は請求項に記載のメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法に用いるためのベクターであって、ERdj5遺伝子のプロモーターと、レポーター遺伝子とを有し、前記プロモーターの下流に前記レポーター遺伝子が機能的に連結されていることを特徴とするベクターである。
この発明は、カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法又はメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法に用いるためのベクターに係るものである。このベクターは、ERdj5遺伝子のプロモーターと、レポーター遺伝子とを有し、前記プロモーターの下流に前記レポーター遺伝子が機能的に連結されている。このベクターは、ERdj5の発現量に着目した上記カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法、又はメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法を実施する際に有用である。
上記のベクターにおいて、前記レポーター遺伝子は、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、β−グルクロニダーゼ(GUS)、又はクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)をコードする遺伝子である構成が好ましい。
関連の発明は、上記のベクターを有することを特徴とする細胞である。
この発明は細胞に係るものであり、上記したベクターを有することを特徴とするものである。この細胞は、ERdj5の発現量に着目した上記カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法、又はメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法を実施する際に有用である。
本発明のカルシウムポンプ機能制御物質のスクリーニング方法によれば、サイトゾルから小胞体へのカルシウム取り込みを促進又は抑制する物質を、簡便かつ迅速にスクリーニングすることができる。
本発明のメラニン色素合成阻害物質スクリーニング方法によれば、メラニン色素の合成を阻害する物質を、簡便かつ迅速にスクリーニングすることができる。
上記のベクターによれば、ERdj5の発現量に着目した上記カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法、又はメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法を簡便に行うことができる。
上記の細胞によれば、ERdj5の発現量に着目した上記カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法、又はメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法を簡便に行うことができる。
ERdj5の結合によってSERCA2のカルシウムポンプ機能が促進される機構を説明する説明図であり、(a)はERdj5がSERCA2に結合していない状態、(b)はERdj5がSERCA2に結合している状態を示す。 塩化カルシウムを用いたサイトゾルのカルシウム濃度の測定結果を示すグラフであり、(a)はERdj5を発現している細胞の場合、(b)はERdj5をノックアウトした細胞の場合を示す。 チロシナーゼを強制発現させたHEK293細胞を用いたメラニン色素合成阻害実験の結果を示す写真である。 メラノーマB16細胞を用いたメラニン色素合成阻害実験の結果を示すグラフである。
前述のように、本発明は、小胞体内において、ERdj5の還元作用によってSERCA2の分子内ジスルフィド結合が切断されるとともに、ERdj5がジスルフィド結合を介してSERCA2に結合すること、並びに、このERdj5のSERCA2への結合により、SERCA2を介したサイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの輸送が促進される、という新しい知見に基づいている。また、ERdj5とSERCA2の結合には分子シャペロンの一種であるBiPが必須である。BiPは両者の間を橋渡しするように結合する。図1に上記の機構を模式的に示す。
本発明の1つの様相は、カルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法に係るものである。本発明のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法は、被験物質が有する、ERdj5の発現量又は還元活性を増加又は減少させる機能を指標として、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を制御する物質をスクリーニングするものである。
本発明のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法では、被験物質が有する「ERdj5の発現量又は還元活性を増加又は減少させる機能」を指標とする。「指標とする」の代表例は、基準値と比較することである。例えば、被験物質ごとに得られた測定値を、予め設定した基準値と比較し、その比較結果に基づいて所望の物質を選抜することができる。当該基準値としては、例えば、被験物質を用いない陰性対照を設定し、当該陰性対照におけるERdj5の発現量又は還元活性の値を採用することができる。
本発明では、「ERdj5の発現量」と「ERdj5の還元活性」のいずれもが指標となり得る。まず、ERdj5の発現量を指標とする実施形態について説明する。
前述のとおり、「ERdj5の発現量」には、転写レベルの発現量(mRNA量)と翻訳レベルの発現量(タンパク量)の両方が含まれる。すなわち、ERdj5遺伝子又はその代替遺伝子(レポーター遺伝子等)の転写産物の量と翻訳産物の量の両方が、ERdj5の発現量となり得る。
mRNA量の測定方法としては、対応する遺伝子のmRNA量を測定できる方法であれば特に制限はなく、例えば、RT−PCR法、定量PCR法、ノーザンブロット法、DNAマイクロアレイ法、等を用いて行うことができる。
タンパク量の測定方法としては、対応する遺伝子がコードするタンパク質を特異的に測定できる方法であれば特に制限はなく、例えば、ELISA等の免疫測定法、ウエスタンブロット法、等を用いて行うことができる。当該タンパク質が酵素の場合は、酵素活性をもってタンパク量に代えることができる。
ERdj5の発現量を指標とする場合は、レポーター遺伝子を使用することが好ましい。すなわち、1つの好ましい実施形態では、ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子の発現量をもって、ERdj5の発現量を把握する。
前述のとおり、ERdj5遺伝子のプロモーターとは、細胞内においてERdj5遺伝子の発現を調節しているDNA上の領域であって、転写因子が結合することにより、ERdj5遺伝子の発現が誘導される領域をいう。ERdj5遺伝子のプロモーターを含むDNAとしては、特許文献1に記載されている、配列番号1に示す塩基配列の塩基番号1〜351を含む領域、及び塩基番号11〜19を含む領域が挙げられる。
前述のとおり、「機能的に連結」とは、プロモーターの下流に連結された遺伝子が当該プロモーターの制御下で発現可能である連結様式をいう。すなわち、ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子は、当該プロモーターの制御下で転写され、その後、翻訳される。
前記レポーター遺伝子としては、生命工学の分野で一般的に用いられているものを採用することができる。例えば、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、β−グルクロニダーゼ(GUS)、クロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)、をコードする遺伝子を採用することができる。
好ましい実施形態では、下記工程(a)及び(b):
(a)ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子を有する細胞又は当該細胞の抽出液に、被験物質を接触させる工程、
(b)工程(a)で被験物質を接触させた細胞又は当該細胞の抽出液における前記レポーター遺伝子の発現量を測定する工程、
を包含する。以下、本実施形態の具体的手順の例について説明する。
工程(a)の具体例としては、ERdj5遺伝子のプロモーターの下流にレポーター遺伝子を機能的に連結し、これを適宜のベクターに組み込み、さらに適宜の細胞に導入する。そして、この細胞(組換え細胞)に被験物質を接触させる。細胞に被験物質を接触させる方法としては、被験物質を含有する培地で細胞を培養することが挙げられる。その他の例としては、細胞懸濁液や細胞抽出液に被験物質を添加することが挙げられる。
工程(b)では、レポーター遺伝子の発現量を測定する。例えばレポーター遺伝子がルシフェラーゼ遺伝子であれば、発現産物であるルシフェラーゼの活性を、蛍光をもって検出することができる。レポーター遺伝子がGFP遺伝子であれば、発現産物であるGFPを、蛍光をもって検出することができる。レポーター遺伝子がGUS遺伝子であれば、発現産物であるGUSの活性を、グルクロン等の発色をもって検出することができる。レポーター遺伝子がCAT遺伝子であれば、発現産物であるCATの活性を、クロラムフェニコールのアセチル化をもって検出することができる。
別途、工程(a)で細胞等に被験物質を接触させない陰性対照を設定し、その場合の発現量を基準値として設定する。そして、被験物質を細胞等に接触させた場合の測定値と、当該基準値とを比較する。
ここで、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を促進する物質をスクリーニングしたい場合は、ERdj5の発現量を増加させる物質をスクリーニングすればよいので、基準値よりも高い測定値を示した被験物質を選抜すればよい。一方、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を抑制する物質をスクリーニングしたい場合は、ERdj5の発現量を減少させる物質をスクリーニングすればよいので、基準値よりも低い測定値を示した被験物質を選抜すればよい。
ERdj5のプロモーターの下流に連結する遺伝子は、ERdj5遺伝子の一部又は全長とレポーター遺伝子との融合遺伝子であってもよい。
レポーター遺伝子を使わずに、ERdj5遺伝子をそのまま使うことも可能である。すなわち、前記プロモーターの下流に連結されたERdj5遺伝子の転写産物(mRNA量)又は翻訳産物(ERdj5タンパク)の量を測定することにより、ERdj5の発現量を把握することができる。ERdj5タンパクの量は、ERdj5の還元活性をもって測定することもできる。還元活性の測定方法としては、インスリン還元活性法が挙げられる。インスリン還元活性法については後述する。
また、この場合のERdj5遺伝子は、ERdj5の全長をコードする遺伝子に加えて、ERdj5の機能的断片をコードする遺伝子であってもよい。ERdj5の機能的断片については後述する。
上記した実施形態は、ERdj5の発現量を指標としてスクリーニングを行うものであったが、本発明はERdj5の還元活性を指標とすることもできる。すなわち、本発明のカルシウムポンプ機能制御物質のスクリーニング方法における他の実施形態は、単離されたERdj5に被験物質を接触させた際の、当該ERdj5の還元活性を測定する工程を包含する。
本実施形態に係るカルシウムポンプ機能制御物質のスクリーニング方法では、「単離されたERdj5」を使用する。なお、ERdj5の遺伝子(cDNA)は単離されており、組換え型のERdj5が入手可能である。例えば、この組換え型のErdj5を「単離されたERdj5」として用いることができる。ここで、ヒトERdj5遺伝子(cDNA)の塩基配列及び対応するアミノ酸配列を配列番号2に、アミノ酸配列のみを配列番号3に示す。マウスERdj5遺伝子(cDNA)の塩基配列及び対応するアミノ酸配列を配列番号4に、アミノ酸配列のみを配列番号5に示す。
単離されたERdj5に被験物質を接触させる方法としては、ERdj5を含む溶液に被験物質を添加することが挙げられる。
ERdj5の還元活性を測定する方法としては、例えば、非特許文献1に記載のインスリン還元活性法を採用することができる。この方法は、酸化したインスリンを基質として、インスリンの還元をNADPHの消費をもってモニターし、還元活性を測定するものである。
本実施形態で用いる単離されたERdj5には、ERdj5の全長に加えて、ERdj5の機能的断片が含まれる。ここで「ERdj5の機能的断片」とは、ERdj5の部分配列を有するポリペプチドであって、ERdj5としての活性(例えば、SERCA2に対する結合および還元活性)を保持しているものを指す。
例えば、特許文献1と非特許文献1に記載されているように、ERdj5は、酸化還元に関与すると考えられる4個のチオレドキシン様ドメインと、分子シャペロンBiPとの結合部位と考えられる1個のJドメインを有する。そして、各チオレドキシン様ドメインは、CXXCモチーフを有する。これらのドメイン又はモチーフの一部又は全部を有し、かつERdj5としての活性を保持するポリペプチドが、ERdj5の機能的断片の例として挙げられる。
また、本実施形態で用いる単離されたERdj5には、天然のERdj5と実質的に同等とみなせるERdj5の変異体、改変体が含まれる。
例えば、配列番号2で表される塩基配列を有するDNA(ヒトERdj5のcDNA)と相補的な塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズするDNAによってコードされ、かつERdj5としての活性を有するタンパク質が、本実施形態における単離されたERdj5に含まれる。ここで、ストリンジェントな条件とは、「0.1×SSC溶液(1倍濃度のSSC溶液の組成は、150mM 塩化ナトリウム、15mM クエン酸ナトリウム)、1%SDS、65℃、24時間」の条件をいう。
別の例として、配列番号2で表されるアミノ酸配列(ヒトERdj5)において、1〜10個のアミノ酸が欠失、置換若しくは付加されたアミノ酸配列からなり、かつERdj5としての活性を有するタンパク質も、本実施形態における単離されたERdj5に含まれる。
本実施形態によるカルシウムポンプ機能制御物質のスクリーニングの具体的手順を、以下に例示する。この例では、インスリン還元活性法を用いる。まず、単離精製されたERdj5(例えば、組換え型のERdj5)を準備する。反応用緩衝液に、被験物質、ERdj5、インスリン、グルタチオンレダクターゼ、及びNADPHを溶解し、混和する。この溶液に、還元型グルタチオン(GSH)を添加し、反応を開始させる。NADPH量を反映する340nmの吸光度をモニターし、その減少量又は減少速度を測定する。
対照として、被験物質を添加しない系で同様の操作を行い、基準値を設定する。
そして、被験物質を添加した場合の測定値を、基準値と比較する。
ここで、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を促進する物質をスクリーニングしたい場合は、ERdj5の還元活性を増加させる物質をスクリーニングすればよいので、基準値よりも高い測定値を示した被験物質を選抜すればよい。一方、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を抑制する物質をスクリーニングしたい場合は、ERdj5の還元活性を減少させる物質をスクリーニングすればよいので、基準値よりも低い測定値を示した被験物質を選抜すればよい。
上記したように、本発明の1つの様相は、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を制御する物質をスクリーニングするカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法に係るものであるが、本スクリーニング方法でスクリーニングされるカルシウムポンプ制御物質には、様々な用途に適した物質が含まれる。例えば、本スクリーニング方法によって、メラニン色素の合成を阻害する物質をスクリーニングすることができる。すなわち本発明の特に好ましい様相は、上記したカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法によって、メラニン色素の合成を阻害する物質をスクリーニングするメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法である。
ここで、メラニン色素の生合成について説明する。メラニン色素はメラノサイト(melanocyte)で合成される。詳細には、メラノサイトのサイトゾルにおいて、L−チロシンがチロシナーゼによって酸化されてL−ドーパとなり、さらにL−ドーパが酸化されてドーパキノンとなる。そして、ドーパキノンが数段階の反応を経て、メラニン色素となる。すなわち、メラニン色素合成の出発物質はL−チロシンである。
また、細胞内のL−チロシンは、細胞外から取り込まれたL−フェニルアラニンから合成される。ここで、L−フェニルアラニンの細胞内への取り込みは、LAT1をアンチポーターとする機構で行われ、カルシウムイオンの細胞外への放出と交換的に行われる。
このメラノサイトにおけるメラニン色素合成の機構を、ERdj5のSERCA2に対する作用と組み合わせると、以下のことが期待される。すなわち、メラノサイトにおいて、ERdj5の還元作用によってSERCA2のカルシウムポンプ機能が促進されると、サイトゾルのカルシウムイオンが小胞体に取り込まれ、サイトゾルのカルシウムイオンが減少する。それに伴い、L−フェニルアラニンの細胞外からサイトゾルへの取り込みが抑制され、サイトゾル内のL−フェニルアラニンが減少する。これがメラニン色素合成の出発物質であるL−チロシンの減少につながり、結果的にメラニン色素の合成が阻害される。
本発明者らは、実施例で詳述するように、メラニン色素合成能を有する細胞において、ERdj5をSERCA2に作用させることによって、メラニン色素の合成を阻害できることを初めて示した。このことから、ERdj5の発現量又は還元活性を増加させる物質は、メラニン色素の合成を阻害することができると考えられる。
メラニン色素合成阻害物質のスクリーニングにおいても、上記した全ての実施形態がそのまま適用可能である。例えば、上記した工程(a)及び(b)を包含する実施形態において、メラニン色素の合成を阻害する物質をスクリーニングしたい場合は、ERdj5の還元活性を増加させる物質をスクリーニングすればよいので、陰性対照にて設定した基準値よりも高い測定値を示した被験物質を選抜すればよい。
本発明のベクターは、上記したカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法又はメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法(単離されたERdj5を用いる実施形態を除く)に用いるためのベクターであって、ERdj5遺伝子のプロモーターと、レポーター遺伝子とを有し、前記プロモーターの下流に前記レポーター遺伝子が機能的に連結されていることを特徴とするものである。本発明のベクターを適宜の宿主細胞に導入し、当該細胞(組換え細胞)に被験物質を接触させることで、本発明のスクリーニング方法を簡便に行うことができる。市販のプロモーターレス蛍光タンパク質ベクターのレポーター遺伝子上流に、ERdj5のプロモーターを含むDNA断片を挿入することにより、本発明のベクターを構築することもできる。
本発明の細胞は、上記した本発明のベクターを有するものである。本発明の細胞の元となる宿主細胞は、ベクター上のERdj5のプロモーターが機能し、レポーター遺伝子が前記プロモーターの制御下で発現可能なものであれば、特に限定はない。宿主細胞の例としては、B16メラノーマ細胞、HEK293、Hela細胞などが挙げられる。本発明の細胞に被験物質を接触させることにより、本発明のスクリーニング方法を簡便に行うことができる。
本発明のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法によれば、様々な用途に有用な物質をスクリーニングすることができる。例えば、上記したように、SERCA2のカルシウムポンプ機能を促進する物質は、メラニン色素合成阻害物質として有用である。メラニン色素合成阻害物質は、化粧品、医薬等への応用が可能である。その他、サイトゾルのカルシウムが外分泌の刺激になっているという事実から、SERCA2のカルシウムポンプ機能を促進する物質は、外分泌を抑制する目的(例えば花粉症対策)に使用することができる。
一方、SERCA2のカルシウムポンプ機能を抑制する物質は、外分泌を促進する目的(例えばドライアイ対策)に使用することができる。
以下に、実施例をもって本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
1.塩化カルシウムを用いたサイトゾルのカルシウム濃度の測定
ERdj5ノックアウトマウス(−/−)およびERdj5ヘテロマウス(+/−)から単離した線維芽細胞(MEF−/−およびMEF+/−)に、Yellow CameleonをLipofectamineLTX(Invitrogen)でトランスフェクションした。トランスフェクションから24時間後に、Yellow Cameleonがカルシウムとの結合によって引き起こす蛍光エネルギーの共鳴移動(Fluorescence Resonance Energy Transfer; FRET)によって、サイトゾルのカルシウム濃度を測定した。図2(a),(b)の矢印で示した時点で20mM塩化カルシウムを添加し、サイトゾルにおけるカルシウムの一時的濃度上昇を観察した。
結果を図2(a),(b)に示す。図2(a)はMEF+/−(ERdj5を発現している細胞)の場合、図2(b)はMEF−/−(ERdj5をノックアウトした細胞)の場合を示す。各グラフの縦軸は細胞内カルシウム濃度(相対値)、横軸は経過時間(分)である。
図2(a)に示すように、ERdj5を発現しているMEF+/−では、塩化カルシウム添加後、サイトゾルのカルシウム濃度は2分程度で速やかに元のレベルに戻った。一方、図2(b)に示すように、ERdj5が存在しないMEF−/−では、サイトゾルのカルシウム濃度が元のレベルに戻るまで6分以上かかった。これは、ERdj5が存在しないMEF−/−ではSERCA2による小胞体へのカルシウムの取り込みが悪く、塩化カルシウム添加後におけるサイトゾルのカルシウムイオン濃度の戻りが悪くなっているためと考えられた。
以上より、ERdj5がSERCA2に作用することにより、SERCA2のカルシウムポンプ機能が促進されることが示された。
2.メラニン色素合成阻害実験
本実施例では、HEK293細胞にチロシナーゼを強制発現させてメラニン色素合成能を付与し、この細胞を用いてERdj5がメラニン色素の合成を阻害できることを示した。
HEK293細胞に、チロシナーゼと、野生型ERdj5(WT)、ERdj5/AA変異体(SS)、又はERdj5/H63Q変異体(H63Q)とを共発現させた。なお、ERdj5/AA変異体は、還元活性をもたない変異型ERdj5である。ERdj5/H63Q変異体は、BiPに結合しない変異型ERdj5である。これらの変異型ERdj5は、いずれもSERCA2への結合性が減弱している。
トランスフェクションから24時間後に、各細胞の黒色化の有無を観察した。細胞へのトランスフェクションにはLipofectamine2000(Invitrogen)を使用した。
コントロールとして、チロシナーゼを発現させてERdj5を発現させないHEK293細胞(Mock)と、チロシナーゼを発現させない通常のHEK293細胞を用いた。
結果を図3に示す。図中、「Mock」はERdj5を発現させなかった細胞、「SS」はERdj5/AA変異体を発現させた細胞、「H63Q」はERdj5/H63Q変異体を発現させた細胞、「WT」は野生型ERdj5を発現させた細胞の場合を示す。左から1番目のマイクロチューブは、チロシナーゼを発現させなかった細胞の場合、左から2〜5番目のマイクロチューブは、チロシナーゼを発現させた細胞の場合である。
ERdj5を強制発現させた細胞(WT)では、メラニン色素の合成が阻害されて黒色化が抑えられた。これは、ERdj5によるSERCA2の活性化によってサイトゾルのカルシウムイオンが小胞体に積極的に取り込まれ、サイトゾルでのカルシウムシグナルに依存するチロシンの供給が損なわれた結果であると考えられた。
一方、Mock、SS、H63Qの場合は、いずれもメラニン色素の合成が阻害されず、細胞は黒色化した。ERdj5/AA変異体とERdj5/H63Q変異体は、いずれもSERCA2への結合性が減弱しており、これらの結果から、メラニン色素の合成阻害は、ERdj5によるSERCA2の活性化に起因すると考えられた。なお陽性対照では、メラニン色素の合成は起こらず、黒色化しなかった。
以上のように、ERdj5がBiPを介してSERCA2に結合し、かつSERCA2を還元することにより、メラニン色素の合成が阻害されることが示された。
3.メラノーマB16細胞を用いたメラニン合成量の測定
チロシナーゼを定常的に発現しているB16細胞に、Lipofectamine2000を用いてERdj5またはSERCA2bを強制発現させた。トランスフェクションから24時間後、細胞を1N水酸化ナトリウムによって溶解し、溶解液を吸収波長470nmで測定し、相対的なメラニン合成量を測定した。
図4に結果を示す。図4中、「Mock」はERdj5またはSERCA2bを強制発現させない通常のメラノーマB16細胞、「ERdj5」はERdj5を強制発現させたメラノーマB16細胞、「SERCA2b」はSERCA2bを強制発現させたメラノーマB16細胞の場合をそれぞれ示す。各メラニン合成量は、Mockの場合を1とした相対値で示している。図4に示すように、ERdj5を過剰発現したメラノーマB16細胞において、メラニン色素の合成量が有意に減少した。
以上より、ERdj5の過剰発現よるSERCA2のカルシウムイオン取り込みの促進効果により、メラノーマB16細胞のメラニン色素合成が抑制されることが示された。

Claims (5)

  1. 被験物質が有する、ERdj5の発現量を増加又は減少させる機能を指標として、サイトゾルから小胞体内へのカルシウムイオンの取り込みに関わるカルシウムポンプ機能を制御する物質をスクリーニングすることを特徴とするカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法。
  2. ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子の発現量をもって、前記ERdj5の発現量を把握することを特徴とする請求項1に記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法。
  3. 下記工程(a)及び(b):
    (a)ERdj5遺伝子のプロモーターの下流に機能的に連結されたレポーター遺伝子を有する細胞又は当該細胞の抽出液に、被験物質を接触させる工程、
    (b)工程(a)で被験物質を接触させた細胞又は細胞の抽出液における前記レポーター遺伝子の発現量を測定する工程、
    を包含することを特徴とする請求項2に記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法。
  4. 前記レポーター遺伝子は、ルシフェラーゼ、緑色蛍光タンパク質(GFP)、β−グルクロニダーゼ(GUS)、又はクロラムフェニコールアセチルトランスフェラーゼ(CAT)をコードする遺伝子であることを特徴とする請求項2又は3に記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のカルシウムポンプ制御物質のスクリーニング方法によって、メラニン色素の合成を阻害する物質をスクリーニングすることを特徴とするメラニン色素合成阻害物質のスクリーニング方法。
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